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全国「精神病」者集団ニュース 2001.6


last update:20101204


全国「精神病」者集団ニュース 2001年6月
 
  ごあいさつ
 さわやかな初夏の日々を楽しむことなく、この時期特有の不調に苦しんでおられる仲間も多いことと思います。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
 全国精神障害者家族会連合会(全家連)によると厚生労働省では精神保健福祉法32条見直そうと「精神障害者通院医療費公費負担の適正化のあり方に関する検討会」を昨年発足させ、第4回の検討会が、3月14日に行われたとのことです。検討されてきたのは、@創設当時は分裂病圏が中心だったが、近年それ以外の軽症患者の利用が増えている。対象の見直しが必要ではないか。A対象となる医療の範囲について、精神障害に直接起因しない症状についても公費負担の対象としている例が多く見受けられる。対象の範囲を見直すべきではないか。B精神科デイケアが90年代に入って急増しており、公費負担のなかでも大きな比重を占めている。デイケアの実施方法とその効果などについても検討すべきではないか。などだそうです。さらに厚生労働省側は検討会に対して、所得制限の導入や負担率の見直しを提案しているとのこと。
 この精神保健福祉法32条はそもそも1964年に駐日米大使ライシャワーが「精神病」者に刺された事件をきっかけに生まれたものであり、福祉的側面のみならず地域の「精神病」者管理という治安的側面をもった制度です。今世界的にも米国(米の家族会NAMIが製薬会社と手を組み推進しており、州によってはすでに導入済み)あるいはオランダで、地域における強制医療法(自宅にいても服薬や注射を強制され、それを拒否すれば強制入院させられる法律)が作られようとしています。厚生労働省と法務省の合同検討会でもこのことが報告されています。今日本でも「デイケアや訪問看護を受け入れなければ入院」という恫喝がなされています。一方生活保護もとれず32条を使うにしても病院に通う交通費がない、という訴えすら耳にします。強制医療拒否権はなく、一方で私たち自身が望む医療を受ける権利、通院医療機関を選ぶ権利もまた保障されていません。32条のみならず精神医療の全ての分野において私たち自身の生命にかかわることが、私たち抜きに、国家、家族、精神病院の都合で決められようとしています。
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北から 南から 東から 西から
お手紙から
  群馬 すうちゃん
 私は、群馬県の61歳の精神医療ユーザーです。発病は16歳の時です。以来20数年の入退院を繰り返した後、一応社会復帰して現在にいたっています。通院しておりますが、はっきり言って薬はあまりのみたくありません。
 長年の夢だった高校(通信制)を昨年卒業しました。その高校で教師による偏見と差別に直面し、この40年以上の人生に出来れば自分が精神障害者である事をしられたくないとの思いで生きてきた事に疑問をもちました。
 好きでそうなったのではない、障害は悪でもなければ恥じでもない。隠す事はない。
 そう思った時から私は自分が障害者であることを隠す事をやめました。
 通院中のクリニックの家族会との出会いから、行き場のない人達の憩いの家として我が家を開放し、「こころ塾・アエル」をつくりました。
 それが今では、アエル作業所に発展し、家族会やボランティア、たくさんの人たちにより、県からの補助金も頂けるようになったのですが、当初の私の考えと少しばかり違う方向に行ってしまったような気がしてなりません。
 当事者はかやの外、家族会とボランティアだけがもりあがっています。私ばかりではなく、他の障害者の間からも疑問の声があがっています。
 ボランティアも単なる自己満足では無いかと思われるひともいます。もちろん私たちのことを理解しようと一生懸命に勉強してくれているひともいます。
 そんな中で私はもう一度原点に戻り、当事者だけの集まりを持ちたいと思っているところに、一人の賛同者を得て、「こころ塾・アエル」を復活させました。
 最近、みつけた「精神医療ユーザーのひとり」言を見て、長野さんをしりました。
 『精神医療ユーザーのめざすもの』もよませていただきました。そして全国『精神病』者集団のある事も知り、ぜひ仲間に入れてほしいと思いメールをおくります。ニュースも申しこみしますので宜しくお願いいたします。
 本(『精神医療ユーザーのめざすもの』)を読んで感じたこと。わたしは、この本を読むまで、そしてインターネットをはじめるまで、日本に精神障害者の当事者の運動がある事すらしりませんでした。
 わたしが入院していた頃のことは語るのも、思い出すのさえ身の毛もよだつような恐ろしいものでした。社会に復帰してからも自分が精神障害者である事はできればしられたくない、とのおもいで生きてきました。その私が何故自分の障害を公表しようとおもったか?
 それは56歳で通信制の高校に行ったとき、教育の現場で、精神障害者に対する差別と偏見があったからです。教師の口から、「分裂病の人の言うことは聞きたくない」と、わたしに向かって言われた時、わたしの中にムラムラと燃え上がるものを感じたからです。好きで病気になったわけではない。教師だからなおさら許せなかった。
 それから、私は図書館に行ったり、いろんな本をよんだりして、また息子にパソコンをねだってインターネットをはじめました。そして「精神医療ユーザーのひとりごと」にであいました。そしてまりさんの本にめぐりあえたわけです。はっきり言ってショックでした。私は遅れていた、これがわたしの第一印象でした。私ばかりでなく日本の精神障害者があまりにも、精神医療体制の中で、自分を痛め続けていたかと言う事にも唖然としました。人権のじの字もない医療体制のなかで、私ははじめての子供を「小頭症」と言う障害児として産み、わずか2歳3ヶ月と言う短い人生しか与えてあげる事ができませんでした。
 60歳を過ぎた私の出きる事、それは自分の障害を隠さず、精神障害者にも人権がある事を社会に向かって訴えて行く事しか出来ないと思いました。
 でも、いざ活動を始めてみると様々な困難にであっています。
 まず、家族会との関係です。でも、まりさんの本の中で(94ページ)の「他の運動との関係」を読み、家族会に対する認識を新たにいたしました。この本は私にとってなくてはならない大事なバイブルです。
 本当に有難う。
 これからも、どうぞ宜しくご指導お願いいたします。
 うまくまとまりませんでした。ごめんなさい。
 今日は大雪です。風邪など引かぬようおきをつけて、ご活躍ください。
 新聞、送ってくださいね。
 さようなら。
まりさんへ
すうちゃん(みんな、そう呼んでくれます)
 
投稿の呼びかけ
 一人暮らしをしている仲間から、以下の問題提起がありました。
@一人暮らしの中で食事作りなど家事労働についてどう取り組んでいるか。
A孤独さについてどう耐えているか
B精神病以外の病気になったとき、どのように対処しているか(一人で寝込んでしまったときなど)
 全国には一人暮らしをしている仲間が多いことと思います。この三点に限らず一人暮らしで直面している困難な点、あるいは私はこうしたら解決できた、という例などご投稿いただきたいと存じます。
 このテーマは普遍的な問題ですので、継続して投稿を呼びかけたいと思います。
 
お便り
  佐賀 I
 集団のニュース見るたび精神病者を取り巻く環境が決して楽観できない。むしろ後退しているのを感じます。
 私は年齢にも負けず今恋愛中です。
 残念ながら今のところ片思いですが、この恋は成就しそうです。
 私が慌てなければ。
 街に行き、カップルの手をつないだところは、しゃくにさわっていましたが、今はあんなになりたいなあと思えるようになりました。
 これは、病気の為恋愛さへ失い、青春はいつだったか思い出せない病者のため息です。
 恋と言えど真剣勝負です。
 限られたチャンスを生かさんと。
 4月で50歳です。
 
当事者交流会の呼びかけ
  仙台 佐藤宏明
 四十年ぶりに故郷仙台に帰って一人暮らしを始めてもう二年になろうとしている。こんな孤独があるなんて、思いもしなかった。友人とて一人もいない。立て続けに四回の入院ー。もうダメかと思ったときもあったが、何とか持ちこたえ、体調も完全に安定した。
 仙台市、および仙台市近辺の仲間に呼びかけたい。月に一回の交流会をもとう!
 賛同される仲間、関心を持たれる仲間、下記に連絡してください。
 携帯090ー6454ー4514
 
男天国一人旅
  奈良 倉田悦吉(59歳)
 旅は楽しい。会社などでも積み立てをして年1,2回懇親旅行を行う。まあそれも結構だが、しかし旅は断然一人旅に限る。
 シーズンさえはずせばどこでも一人で泊めてくれる。
 日頃は忙しくて、ものを考える余裕もなかったし、まして自分を見つめることもできない。いやそんな小むずかしいことはどうでもよい。ただ全てを忘れてぼんやりしているだけでもよい。3から4日もすると自然に考えるようになってくる。
 大ホテルや立派な旅館に泊まることはない。旅慣れない人はどうせ旅行するなら豪華なホテルで、芸妓でも呼んでなどと考えるから、つい馬鹿らしくなってやめてしまう。一生懸命に貯めて、わずか2,3日で使い果たすこともない。一人旅なら誰にも見栄をはることもないから、民宿でも安宿でも結構である。
 ただ小生としてはどちらかというと民宿はあまりおすすめできない。若い男女が泊まって歌を歌い、一晩中ドンチャン騒ぎをやらかして、せっかくの旅の憩いもあったものではない。それより安宿をおすすめする。どこの温泉街でも必ず安宿がある。温泉の場合は連れ込み宿の類である。だから女中さんもいない。一人でほっておいてくれる。
 食事も街に出て食堂で食べる。土地のうまい名物が安く食べられる。1,2本入って気分がのれば土地のバーをのぞいてみるのもよい。地方でも最近はかなり高くなったが、スタンドバーでビールだけ飲んで、つまみをとらなければ、1本二千円程度でこと足りる。
 名所旧跡に行ったからといって、何も一分一秒を惜しんで観光して回ることもない。ただ見てきたというだけになる。気が向けば見に行くし、気が向かなければ部屋でごろ寝をしてテレビを見ておればよい。
 一体お宅は何をしにきたのといわれることがあるが、雪の降る音を聞いて、一人手酌で飲むはまたおつなものである。
 
国会議員の差別発言
  けん
 達増議員(自由党)の差別発言に関し以下の抗議メールを送りました。詳しい報告は次号で。
 5月15日(火)に国会での達増拓也議員による田中真紀子外務大臣への質問において、(田中大臣の行動は)『「精神分析」の対象となるものだ』との発言がありました。
 この発言は「精神病」者への偏見を反映した「精神病」者への偏見を助長するおそれの大きい発言であって、強く抗議すると同時に説明を求めます!
 全国「精神病」者集団のホームページ(私設)管理人 佐藤健二
 抗議先
 達増拓也東京事務所
 〒100 東京都千代田区永田町2ー1ー2
      衆議院第二議員会館224号室
      TEL03ー3581ー5111(代表)
         03ー3508ー7024(直通)
      FAX03ー3508ー3824
 達増拓也盛岡事務所
 〒020 岩手県盛岡市大通3ー1ー24
      第三菱和ビル5F
      TEL019ー654ー7111
      FAX019ー625ー9415
 http://WWW.sphere.ad.jp/tasso/
    eーmail tass@po.sphere.ne.jp
 
 本の紹介
   長野英子
  全国「精神病」者集団の闘争の歴史について一文を書きました。
  『自立生活運動と障害文化ー当事者からの福祉論』
  全国自立生活センター協議会編・発行現代書館発売
  3500円プラス税

 世界精神保健連盟世界大会への参加費用援助の募集
  以下の応募呼びかけが窓口に来ております。世界精神保健連盟というのは国際的な精神保健分野の非営利団体で、精神科医始め専門家が中心の団体ですが、理事会には2名の「精神病」者の理事もおり世界大会には多くの「精神病」者が参加します。バンクーバーの会議は7月22日から27日です。
 なお「精神病」者の国際組織である世界精神科ユーザー・サバイバーネットワーク(WNUSP)の総会も同じバンクーバーで7月20日と21日に行われます。WNUSPは創立後しばらく停滞気味でしたが、資金をえ事務局もでき今回初めて正式の総会を行います。こちらには全国「精神病」者集団も団体参加しています。
 以下の資金援助は金額も未定で後払いということなので、申し込みも難しいのですが、すでに参加予定のかたはご応募なさってはと思います。応募用紙の請求その他この件に関するお問い合わせは直接高知医科大学井上新平さんの方へお願いいたします。
 全国「精神病」者集団窓口係 山本真理
 このたび、世界精神保健連盟(WFMH)の世界会議(カナダ・バンクーバー)に参加される日本人ユーザーを対象とした援助を計画しましたのでお知らせいたします。前回2年前のチリ・サンチャゴでの会議に続いての試みで、応募の要項は下記の通りです。メンバーの方やお知り合いの方などにお声をおかけください。
  記
 名称 WFMH世界会議への日本人ユーザーの参加援助
 目的 上記会議に参加を希望する日本人ユーザーへの参加援助
 選考方法
     論文テーマ 「WFMHへの期待」
        400字程度の論文を書いてください(未発表原稿に限る)。
        原稿は返却しませんので、ご了承ください。
     締め切り 平成13年6月15日(金)必着
     応募先・連絡先 応募用紙を同封の上、郵送してください。
     723ー8505
     南国市岡豊町小蓮 高知医科大学神経精神医学教室内
      WFMHジャパン事務局 代表 井上新平
   電話088ー880ー2359 ファックス088ー880ー2360
 当選者にはWFMHの会員になっていただくことが条件です。なおWFMHの規約にはユーザー会員の入会に際して会費の減額や免除の特典が明記されています。
 援助は大会参加に要する費用の内一部とし、お支払いは参加後とさせていただきます。
 審査方法・結果
 数名の会員で審査のあと、発表は7月上旬、本人に通知します。
 資金はWFMHジャパンの会員から募ります。確定はしておりませんが、通訳の方に同行していただく予定です。また、バンクーバーの施設見学なども検討しています。
 どうぞふるってご応募ください。
WFMHMenbarーatーlarge 高知医科大学神経精神医学教室 井上新平
WFMH元HonararySecretary 浅井病院 浅井邦彦
WFMH沖縄地域事務局長 琉球大学医学部精神科学教室 山本和儀

外科病棟に入院して
  石川 P
 数年前胆石手術のため入院した。入院したのは精神科病棟もある市立の総合病院。
 入院した病棟は外科、内科の病棟であった。
 精神科以外の入院は二十数年ぶりである。
 一般科への入院をして精神科病棟への入院との違いに驚くことがたくさんあった。
 一番びっくりしたのは看護婦の対応である。
 手術後、看護婦さんに「痛い」と言ったら、その言葉がそのまま通用して、「痛み止め」の注射や座薬を処置された。
 私の精神病院入院体験からいうと驚くべきことだった。私の言葉がそのまま通用する病院社会! 精神病院では考えられない。精神病院では「苦しい」といっても通用しない。私が初めて入院した精神病院では隣のベッドの方が、回診中に医者に「先生風邪をひいて苦しいのです。何とかして下さい」と訴えたら、医師は「あなたはクリスチャンでしょ。死んでもまた復活するんでしょ」と吐き捨てるように言って、通り過ぎてしまった。
 精神病院では「苦しい」という言葉も信じてもらえず放置されるのだ。
 精神科医師は私たち「精神病」者に対して「ひねくれ」「思い込み」「現実感覚がない」「疑い深い」あげくに「言葉が通用しない」とレッテルを貼る。
 しかし精神医療の実態を見るならばこれらのレッテルはそのまま医師へそして医療従事者へ返上したい。
 「苦しい」「助けて下さい」という言葉を無視し、放置している精神医療の側こそ「ひねくれ」「思い込み」「疑い深い」、「現実感覚がない」、「言葉が通用しない」のではないか。この世界に慣れてしまえば、当然誰でも「言葉は通じないもの」「私は無視されるもの」「人を信じてはいけない」と思いこむ。
 看護の基本は「生命力の消耗を最小限にくい止める」ことだと言われている。しかし精神病院ではこの看護の基本は無視されている。「苦しい」という患者の言葉を疑い、放置しているのが精神科看護である。
 そして病人にシーツ交換や掃除をさせているのが精神科看護である。
 私は外科病棟入院中にコップを落として割ってしまった。私は精神病院の習慣からナースセンターに行って「コップを割ってしまったのでほうきを貸して下さい」と言いに行った。「けがはしていませんか。こちらで片づけますから心配しないで」というのが看護婦さんの対応で、すぐほうきとちりとりで掃除してくれた。当たり前と言えば当たり前の対応であるが、精神病院では考えられない。精神病院なら不注意だと怒られて掃除させられるのが落ちである。
 一般科は看護、精神科は監護なのであろう。
 「教育」や「しつけ」をして患者を矯正するのが精神科看護だと思っている看護婦のいかに多いことか。持ち物の点検や代行行為が精神科看護の日常業務となっている実態は、どこからくるのだろうか?
 看護の自立がされず、医師の下請けと位置づけられている精神病院の上下関係、そしてそれによって精神医学の差別性に看護も感染していることが一つの理由であろう。もちろん差別的な人的配置基準による人手不足は最大の理由であろうが。
 そして患者も当たり前の医療を経験する機会がなく、精神病院の看護を「当たり前」と思いこんでいることも一つの理由であろう。
 当たり前の看護にびっくり仰天する私はあまりに精神病院慣れしてしまっているようだ。
 
窓口から
☆0の会への被災者カンパありがとうございました。バンクーバーへの参加費援助の件の期限が迫っており急きょニュース発行したので0の会からのお礼の原稿が間に合いませんでしたが、読者からのカンパが集まっているとのことありがとうございました。0の会からのお礼は次号に掲載いたします。
 
☆例会日程
6月例会
 6月23日(土)24日(日)
8月例会
 8月25日(土)26日(日)
 場所はいずれも京都事務所の予定です。
 ニュース読者の「精神病」者はどなたでも参加できます。「精神病」者以外は参加できません。事務所に宿泊できます。宿泊料は無料ですが、資料コピー代と食事代がかかります。
 都合により流会となる場合もありますので参加希望の方は必ず窓口までご連絡の上ご参加くださいませ。現在事務所には常駐者がおりません。期日が迫っていると手紙では場所の案内あるいは急な流会などの連絡が間に合わない場合があります。参加希望の方はできるだけ電話、メール、ファックスでご連絡いただけますようお願いいたします。なおご連絡の際は必ず電話番号を明記してください。会員名簿には電話番号を記録しておりませんので。
 
☆4月例会報告
 参加者は宮城のSさん、京都のMさんおよび窓口係山本でした。
 Mさんは最近入会された方でなんと久々の20代の登場でした。
 事務局からの提起はないので、特別に議題はなく、それぞれ四方山話、地域の患者会の話など情報交換をしました。
 Sさんは今「精神病」者に対する福祉としてホームヘルパーを週に2回利用しているとのこと、無料だそうです。また図書館からの本の配達も高齢者障害者「精神病」者に対してなされているとのことでした。
 今のところ一切といっていいほど「精神病」者への福祉サービスのない地域に住んでいる山本としてはうらやましい反面、ホームヘルパー利用の際の難しい問題などとても参考になりました。
 来年からは各地でもホームヘルパー事業が動き出すでしょうが、すでに行われているところの体験談をみなさんがご投稿していただけると助かります。
 宮城県でも精神保健関連の県の審議会に当事者代表が1名参加しているそうですが、「移送制度」導入の議論の議事録を見ても本人は一言もしゃべっていないそうです。山本の聞いた話では、ある県で審議会委員をしていた方も「あの人があんなに話すと思わなかった、次はもっと話さない人でないと」と言われて委員を降ろされた、などという話も聞きます。一人でも「精神病」者を委員に入れておけば審議会の議論が正当化できるという行政の態度は本当に許せません。
 
☆窓口入手資料
※精神科医による山上晧批判論文
※法務省厚生労働省合同検討会
 第1回議事録
 インターネットでも厚生労働省のホームページで読めます。
 http://WWW.mhlw.go.jp/search/mhlwj/mhlw/shingi/0101/txt/s0129ー2.txt
 
  本の販売
 以下の本・パンフを郵送で販売いたします。
※『精神医療ユーザーのめざすものーー欧米のセルフヘルプ活動』
 メアリー・オーヘイガン著 長野英子訳 中田智恵海監訳
 解放出版社 1800円プラス税90円
 著者はニュージーランドで初めて患者自身による既成の精神医療体制に代わるサービスを発足させた方。「精神病」者解放闘争の理念および患者会の運営について、実践に基づき論点を整理したとても参考になる本です。
 郵送無料でお送りいたします。1890円を郵便局でお振り込み下さい。
 書店で買うより郵便振替手数料70円分高くなります。
※『赤い鳥を見たか ある「殺し屋」の半生』
飯田博久・飯田裁判を考える会著 現代書館 1500円プラス税75円
電気ショックの恐ろしさそしてまるで入念に仕掛けられたワナのような精神医療により、追いつめられていく飯田さんの人生。精神医療告発の書
こちらは郵送料もいただきます。郵送料含め1885円を郵便局でお振り込み下さい。
※『精神医療』フォービギナーシリーズ
長野英子著 現代書館 1200円プラス税60円
精神医療の実態そして精神保健福祉法の本質にせまる本です。
こちらは郵送料もいただきます。1570円を郵便局でお振り込み下さい。
※「精神保健福祉法の撤廃と精神障害者復権への道」
久良木幹雄著 オープンスペース街発行
300円送料130円 計430円
精神保健福祉法撤廃、そしてそれに代わる精神障害者復権法の提案
素晴らしい内容です。ぜひご一読を
※「反保安処分資料集 1」 B516ページ 定価 500円(送料込み)
 内容 ※2000年12月 法務省・厚生省の検討会立ち上げにあたっての主意書
(注:精神障害者の犯罪対策)※日弁連要綱案に抗議する 全国「精神病」者集団
 声明(1981年9月7日)※日弁連要綱案「精神医療の抜本的改善について」(1981年8月31日)※復刻版『保安処分推進勢力と対決する為に 日弁連要綱案ー意見書ー野田報告書を結ぶものへの批判』全国「精神病」者集団発行 1982年12月18日
 手紙で私書箱まであるいはメール・電話でお申し込み下さいませ。本を発送する際に送料と代金をご請求しますので、同封の振替用紙でお振り込み下さい。
  夏期カンパ要請
 日頃の会員の皆さまのご協力および支援の皆さまのご支援に感謝いたします。
 厚生労働省法務省の精神医療総体の保安処分に向けた再編への合同検討会も始まり、私たち「精神病」者を窒息させていく攻撃が強まっています。また精神医療の現場でも強制入院や強制医療だけではなく、入院拒否や強制退院に見られるような医療拒否によって命を奪われる仲間の例が後を絶ちません。
 この現状の中で私たち全国「精神病」者集団は、今後も反保安処分、もっとも排除された仲間とこそ結びつくことをめざし日常的な継続していかなければなりません。一人一人の会員の命を守る活動を基本に据え、今後もさまざまな形の救援の闘いを進めていかなければなりません。
 同時に圧倒的な保安処分攻撃に対する闘いにも立ち上がっていかなければなりません。
 しかしながら全国「精神病」者集団は会計報告にありますように、慢性的な赤字に苦しんでおり、このままではニュース発行すらおぼつかない状態です。ニュースは仲間の絆であり命綱です。ニュース発行や手紙電話の交流をとぎれさせるわけには参りません。
 事務所の撤去による赤字財政の解消を考えていますが、事務局員の不調によりその具体化さえままならないのが今の全国「精神病」者集団の実態です。
 全国「精神病」者集団の事務局員はもちろん無給、交通費その他活動費は全て手弁当です。経済的逼迫の中で現在事務局員は全員倒れています。会計の赤字分はすべて「精神病」者の一会員からの借金です。この会員もよそから借金をして全国「精神病」者集団に貸している状態です。
 リストラ、介護保険の導入やら年金の削減といった厳しい状況で皆さまもさまざまな形で苦しんでおられることと存じます。そうした中でカンパのお願いをするのは大変申し訳ありませんが、どうか全国「精神病」者集団存続のためにカンパにご協力くださいませ。
 なおニュース購読料や資料代の請求書(郵便振替用紙は請求書ではありません。「精神病」者会員はニュース購読料も会費も無料ですのでご心配なく。振替用紙はカンパを下さる方への便宜のために全員の同封しております)が入っていた方はどうかニュース購読料、および資料代をお振り込みいただけますようお願いいたします。
 全国「精神病」者集団の財政はニュース購読料とカンパのみに頼っております。皆さまの中で余裕のおありの方はどうか健常者の有料購読者をご紹介いただけますようお願いいたします。窓口に申し出ていただければ、ニュース呼びかけビラと見本誌をお送りいたします。なにとぞよろしくお願いいたします。あと40名の有料購読者が増えれば、全国「精神病」者集団の赤字は解消いたします。
 2001年6月
 カンパ振込先 郵便振替口座 00130ー8ー409131
        口座名義   絆社ニュース発行所
 (経費節減のため領収書は8月号ニュース発送時に同封させていただきますのであしからず)
 
会計報告
2000年4月1日から2001年3月31日まで
     収入                  支出
ニュース代    13,4400円  印刷費       8,758円
カンパ       8,6730円  家賃      720,000円
夏カンパ     308,658円  水道代      17,580円
資料代その他   144,337円  光熱費電話代   38,978円
冬カンパ     264,900円  事務所契約更新料120,000円
分会分担金     30,000円  通信費     108,053円
利子            12円  文具        4,026円
                その他(預かり本代金他)57,270円
                障定協分担金      14,142円
計        969,037円  計     1,088,807円
今年度の収支    -119,770円
前年度より繰り越し -270,345円
来年度に繰り越し  -390,115円


*作成:桐原 尚之
UP: 20101204 REV:
全文掲載  ◇全国「精神病」者集団 
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