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全国「精神病」者集団ニュース 1980.6



全国「精神病」者集団ニュース 1980.6

〒457 名古屋市南区呼続町7-76
健幸荘A301大野方 全国「精神病」者集団事務局・書記教宣部
TEL052-821-1313(午後10時迄)

 梅雨も半ばになり、むし暑い季節の中で額に汗して働く仲間の皆さん、うっとうしい天候に負けずに病と闘っている仲間の皆さん、お元気ですか。
 今回の「病者」集団全国連絡会議は6月21日、22日と名古屋の全国「精神病」者集団事務局で行われました。
 今回は、この間の朝鮮人民の朴なきあとの維新体制の打倒、非常戒厳令撤廃に向けての闘い、とりわけ光州人民の決起とそれ以後の朝鮮情勢についての話や、日本の労働運動や果てしない屈服を深める社会党内部の問題等が話題になりました。同時に事務局に常駐している2人の仲間に仕事が集中し1人がかなり疲労している状況の中で行われました。
事務局開設以来、多くの仲間の出入りが激しくなったり、また私たちの力量をはるかにこえる課題の中で私たちは苦闘を強いられています。しかし、各地からの「病者」の支援や、いろいろな人々のあたたかい励まし、支援の中でなんとしても「精神障害者」解放の拠点である事務局を守り発展させてゆかねばなりません。

事務局からの報告

 各地からたくさんの励ましの便り、地域活動報告、カンパが寄せられています。
大阪の中宮病院12病棟患者自治会から5千円、大阪のMさんから10万円、名古屋のYさんから1万円、Oさんから3千円、そして東京のWさんからは生活保護を受けている苦しい状況の中から1万円と励ましの便りが寄せられました。事務局にとっては励ましの手紙やカンパがどんなにあたたかい真心のこもったものであるか骨身にしみて感じています。ありがとうございました。
 「病」者集団事務局へ来られて泊まられる方の宿泊費は一泊100円にすることが決められました。
 赤掘中央闘争委員会を中心に取り組んでゆくことが決定されていたアムネスティ・インターナショナルの死刑制度廃止署名は、「病」者集団として各地の仲間に要請してきましたが300余名の方の署名が集まりました。
ありがとうございました。
 「病」者集団は反医療としてのロボトミー廃絶にむけロボトミー糾弾全国共闘会議(ロ全共)に共闘参加していますが、ロ全共からパンフ「悪魔のメス、ロボトミーを葬り去れ」創刊号が出版されました。必要な方は下記のところへ申し込んでください。
(削除)
伊藤彰信方 ロボトミー糾弾全国共闘会議
下関市に「病」者を中心にした「ふきの会」という会があり、今後そのグループとの連帯・結合をはかってゆきたいと思います。
「病」者集団の仲間の一人が個別病院糾弾闘争中に県衛生部の5〜6名の職員?に理由もなく医療鑑定を受けさせられたという緊急連絡が入りました。事実関係がわかり次第取り組むつもりです。

「絆」4号発刊のお知らせ!

「絆」4号(「病」者集団機関紙)―「特集」 「病」者にとって「精神医療」とは―が7月下旬に発刊される予定です。1部500円 10部以上は1割引です。(但し送料は別です)
申し込みは「病」者集団事務局まで!

地域活動報告

会議参加者

虹の会(大阪)
 5月16日大阪赤掘さんと共に闘う会主催の学習討論会に参加。5月23日から24日まで浜松でおこなわれた日本精神神経学会を闘う。
5月25日三里塚二期工事阻止現地闘争を全障連、各地の赤掘さんと共に闘う会とともに闘う。
 体制的な危機を侵略(戦争)によって乗りきろうとする国家権力と真っ向から対決して三里塚を戦争を絶対に阻止する闘いとして闘い、三里塚闘争に決起したすべての人々に赤掘闘争への決起を訴えてゆきたい。
 この間、活動の中心になって動ける人ができてきて、念願の会報4号を出すことができました。そして例会も定期的に開くことができ少しずつ会として動けるようになっています。

いばらの会(阪神)
 例会をやれていません。5月23日からの学会闘争を闘う。5月16日の大阪赤掘さんと共に闘う会主催の学習討論集会に参加。5月29日刑法改悪阻止―保安処分阻止、監獄法改悪阻止に向けて関西刑保連でビラまき。
 近況としては会活動が停滞ぎみであり、自分自身の気持ちも晴れませんが、ぼちぼちやってゆきたい。
 文集発行は原稿は集まったのですが、作成が遅れています。

まどの会(奈良)
 4月から1ヶ月半ばまでは「絆」の原稿のテープ起こしをして自分のことは全然やれなかったが、テープ起こしも6月に入ってホッとしています。5月16日、奈良で赤掘学習討論集会を120名で行いました。個人の赤掘闘争としては奈良の各地の写真を撮って赤掘さんに送っています。5月10日の例会で信貴山病院問題について話し合い、5月23日の学会闘争へ参加。6月3日に信貴山病院に面会にゆき、院内の状況を聞きました。買い物制限は依然としてあり、私たちの追及を恐れている病院側はレクリエーション等をやり、アリバイ作りに懸命です。会としては依然として1人が中心となっての活動が続いており、重荷がとれません。

前進友の会(京都)
 昨年の末から「病」者集団の会議に参加できませんでしたが、やっと今回から参加できるようになりました。NHKのルポルタージュ日本で反十全会運動について訴えました。
 例会はどちらかというとよくしゃべれる人の例会でしたが、一番しんどい人が口をひらくような例会にしてゆきたい。
 12月末忘年会50名、2月一番しんどい人が口をひらけるようになった。4月医療現場で働いていた病者の話を中心に討論。5月友の会の総会。「病」者部会の活動。1月新年会15名。2月ボーリング大会30名。3月なし。4月雨のため、月の岡荘で焼肉パーティ。5月奈良公園でレクで30名。
 夏レク去年はAさんが水死したので再び事故を繰り返さないため準備を進めています。
 そして各病院に呼びかけています。友の会通信の発行は月1回ペース。友の会のあらゆる人の声を聞き、通信の中で討論をやり意見の交換をやっています。他の患者会との交流は舞鶴あすなろ会と京都植物園でレクをしました。赤掘闘争では4月京都赤掘の会議を友の会の自立の部屋で行っています。
 次に前進友の会病看部会の方向性について記すことにします。
 自立更生、相互扶助、相互批判の3つの精神の再確認と自己検証の精神
 仲間どうしの横のつながりをより強いものにしていこう
 年齢、性格、人生観の違いをのりこえお互いを尊重し仲間に対して上下関係を作らず付き合っていきたい
 病院単位のグループという枠を乗り越え、様々な条件の違いを乗り越え、親睦の輪をより一層広げていきたい
 日常的な付き合いだけでなく、その人の生き様の深い面まで含めて付き合いを深めていきたい
 入院中の仲間や例会に出てこれない人との連絡、話し合いをもち、しんどい人のことをみんなで考えていけるようにしたい
 東京「友の会」の会報を読み合わせていきたい
 他の患者会、奈良の「まどの会」や大阪の「ともしび会」「駅前グループ」「虹の会」「いばらの会」等と交流してゆきたい
 総会を5月31日、6月1日と京都の光明寺会館で行い30名くらいが集まりました。しかし問題点としては総会がしらけムードで行われ、昨年の夏レク以降参加者が増えたが、中軸になって動く人がしんどくなっています。6月例会も15名と参加者が少なくなったり各部会で見直しをやっていきたい。
 個人の近況としては最近元気になってきたので原付免許をとって新聞配達をやりたい。
6月2・3・4日と0の会名古屋支援に行きました。

0の会(名古屋)
 5月23日から25日まで浜松での学会闘争を闘う。「病」者の訴えをするためには長期的に戦略をたててやった方がよかった。5月28日、29日、30日と0の会の仲間3名で赤掘さんに面会に行きました。赤掘さんに毎日面会でき仙台闘う会の仲間も協力してくれて非常によかった。5月31日、名古屋弁護士会主催の集会に参加しました。テーマは刑事法制と国民の人権、そして@刑法についての総論と保安処分A少年法についての総論と各論B監獄法の総論と代用監獄。そして0の会は監獄法改悪阻止と赤掘のビラをまきました。
又、このような忙しい中でH氏の生保をとるためがんばりました。住む家、働く場所を一切なくし、0のところから生活保護をとるため様々な困難な問題がありました。ケースワーカー、医者、福祉課の協力と連携が必要であることをつくづく感じました。
今回のことを例にして、生活保護をとるための手引きのようなものを作りたい。

H氏の場合
6月7日に申請
6月分残りの生活費    38,000円
アパート借り代      110,000円
家具、什器       17,000円(単身者で名古屋で上限)
寝具          16,000円(単身者で名古屋で上限)
家賃          23,000円(各地によって事情が違う)

全国で生活保護をとるために悩んでいる人は手紙で事務局まで問い合わせて下さい。

6月10日、昨年の天皇来名時の植樹祭期間中、愛知県警によって「病」者集団、0の会は不当弾圧され名古屋弁護士会人権擁護委員会に提訴中であったがやっと「重大な人権侵害である」という県警に対する警告書が出たので名古屋弁護士会で受け取る。
6月15日、0の会例会。愛知県警の不当弾圧についての討論が主要に行われましたが、県警の弾圧については、このまま黙って引き下がるわけにはいかないと圧倒的に白熱した討論になり、警告書を出した弁護士会を呼び事情を詳しく聞くべきだ。また二度とこのようなことがないように、もうやられ続けるのは我慢がならないという意見が出ました。これからどうするのかということについてはまだ不明確ですが
法務局の人権擁護局に持ち込む
民事に訴え賠償を請求することを通して裁判の中で県警の不当弾圧を追及する
県警への包囲糾弾闘争を取り組む
今回の教訓をパンフレットにする
等の意見が出てきた。なお愛知県議会ではいまだ追及中である。
6月5日、鈴木国賠弁護団と交流(大阪)
事務局開設以来、出入りも激しく事務局の仕事が大変で、自分の文章が書けないのが残念です。又この間「障害者」の支援が多く来ています。

手紙による地域活動報告

闘う蟻の会(東京Y氏)
「視覚障害者」のための会報テープ録りを全員でやる。いかに聞きやすいものにするかで議論が沸騰。八王子・赤掘さんと共に闘う会の創設者S氏と「病」者M氏を迎えて講演・交流会を催す。赤別差別裁判における差別性について特に講演をしてもらう。捜査時、逮捕そのもの、及び法廷において判決文、さらに第四次再審棄却文と差別鑑定について話す。交流会では日本の軍事大国化の強まりとともに深まっている「病者」差別、分断、抹殺攻撃に対する怒りを共有し共に闘っていくことを誓う。5.11砂川第三次闘争に参加。日帝の軍事大国化攻撃の激化の中で立川―砂川基地跡地利用が自衛隊の居座り、新軍事滑走路建設、天皇公園等々と軍事的に利用されんとすることに反対する一大反撃として闘われると共に砂川基地拡張反対同盟の強化の闘いとして闘われた。蟻の会も会場で会報を販売し、今このような情勢だからこそ赤掘闘争―「障害者」解放闘争の大高揚が問われていることを訴えた。
例会を前にして院内会員がウツ状態に陥り全員が彼女を支え、励ます集いにする。結局原因の一つとして闘う蟻の会のある会員の会を飛躍させんとする性急さが上げられ、これを反省し着実に堅実に進めていこうと確認しあう。
5.25三里塚「開港」粉砕全国総決起闘争に参加。闘う蟻の会はこれにむけ全員で全国へ「戦闘宣言」を発し、共に「障害者」「病」者の決起を呼びかけた。赤掘闘争―「障害者」解放闘争の道が闘う人民の砦である三里塚闘争との結合にあることを確信し決起を訴えた。事実、三里塚闘争を闘う中で狭山闘争は一層爆発せんとしている。5.25での全障連の発言は今までのものに比べ画期的と言える程すばらしいものであった。「赤掘闘争に向けて決起する」とその決意に充ちた発言は印象深い。しかし今一歩赤掘の声が弱い。私たちも微力ですが全力をあげて赤掘闘争に決起することを呼びかけた。
又、闘う蟻の会も一つの危機的な状態に一時は入ったが、結局はそれを乗り越えて一丸となって檄を発するほど結束を固めた。
さらに先の院内会員はついに6月1日退院を迎えることとなった。入院のべ日数10余年。今回は3年の長期入院の中で社会性を喪失し、自我を剥奪されていた現実から主治医のS氏の努力と闘う蟻の会活動を通して逆に人間性を奪還し、政治と暴力を奪還し、社会復帰を勝ち取ったのです。全国の「病者」の皆さん、どうぞ祝ってやってください。
6月の例会は“社会復帰とは”“開放化と「病者」の解放について”討論する予定です。
又レクとしては退院祝いを兼ねてやろうと思っています。

各地の便りから

桜も散り、夏の気配が感じられる今日この頃ですが、いかがおすごしですか。
いろんな資料をお送りくださりありがとう。
その中で国際アムネスティの死刑制度の廃止に感銘しました。わが抵抗権研究普及センターの会是でもあります。殺人者に殺人で答えるのは野蛮であり、えん罪の死刑はもってのほかです。人命軽視を図る戦争(自衛隊)の違憲性により納税を拒否しています。
我々患者は心身共に健やかに根強く頑張りましょう。
抵抗権研究普及センター(大阪)


前略、病者集団ニュースの発行をはじめとする“病者”の運動の経済的な支えのためにカンパを送ります。金額はあまり多くはありませんが(ぼくは生活保護を受けながらの苦しい生活なので)少しでも活動の支えになること望んでいます。現在のぼくは病気や生活や人生の問題などいろいろ抱え込んで四苦八苦している状態で直接支援に行くことはできませんが「病」者集団ニュースの発行をはじめとする事務局の人たちの貴重な闘いに心から応援をしていきたいと思います。
カンパはその一環としての経済的支援です。お互いがんばりましょう。簡単ですが、以上です。金1万円 事務局の皆さまへ
W氏(東京)


前略、文芸同好会誌『大地』ができましたのでお送りします。同好会=患者有志による編集ででき上がったものです。拙い文章ですが赤堀さん救援運動の一助ともなればと思い投稿、製本しました。…中略…入院生活一年にぼくもなろうとしていますが、この間いろいろなことを目にし耳にし考えさせられました。家族と患者の問題、差別の偏見などあなたの書かれたことを“地で行く”思いをしたものです。午前中は農耕作業に、午後は読書・自由活動の毎日ですが、差別、抑圧された入院生活に少々“あき”の来たこの頃です。せっかく勝ち取った治療の権利と思いがんばっています。もうじき梅雨あけ。ますます暑くなりましょうが共に元気に頑張ってゆきましょう。朝鮮人民と共に赤掘さんと共に頑張ろうとおもいます。では簡便にて失礼します。
Oさん(群馬)


山口県下関市にある「ふきの会」からニュースふきのとうが送られてきました。
大阪のたびだちグループから、ニュース「旅立ち」5月号が送られてきました。
東京(八病院)対抗ソフトボール大会の結果が送られてきましたのでお知らせします。
京大病院が初参加で初優勝する!
去る6月5日、初夏の陽射しの下で入院中の患者さんたちのソフトボール大会があり、京大病院が三試合全勝を飾り、初優勝をとげました。日頃の練習が実を結び、お互いの力が結集できたすばらしい一日であったと思います。

【大会トーナメント表】

学会闘争の総括と報告

カンパ活動、パンフ類の販売、会計報告
・67,175円+1,000円+200円+10,000円=78,375円
・資料売上げ31,000円
・パンフ売上げ77,280円
・そのうち5,000×12=6,000円は宿泊費に使う。
・残額は雑費に用いました。

全体をとおしての感想

学会及び医師は「病」者の人権を守り社会の差別と偏見に対して徹底して闘うべきであるが日本の精神医療・精神科医はその最低のことをもやらず医療を学問として捉え、「病」者を単なる研究の対象としてしかみなかった。しかし1969年金沢学会以後「病」者に開かれた学会として機能し始めたが、この間講座派の巻き返しと日本精神病院協会を中心とした「病」者排除の動きが激化しはじめし烈な段階に入っている。「病」者自身のための医療をどう作っていくのか、流れを変えていくのかとついては、国家権力の「精神障害者」に対する隔離、収容、分断、抹殺の激化をみればわかるように暗黒と反動の時代へと突き進むのを許さず、そして「病」者のための医療変革をめざして学会のあり方を糾弾し告発して行かなければならなかったが、情報入手の遅れ、学会に提起していく課題についてのツメの不充分さもあり不充分であったと言わざるを得ない。しかし学会闘争に結集したメンバーも広島、大阪、兵庫、奈良、愛知、静岡、東京、新潟と全国から集まったことからもわかるように学会闘争が「病」者の結集軸になりつつあり、赤掘保安処分、鈴木闘争を中軸に「精神障害者」の個別問題をも学会の流れの中に一定定着させることができつつある。
しかし、一定学会の各委員会が取り組むとしても限界があり私たちの運動の強化と結集を軸により根底的なところから学会医師糾弾告発を通して訴えてゆかなければならないと思います。来年は名古屋で5月末の予定です。

精神障害者福祉法について

第13回全国精神障害者家族会連合会全国大会は5月6日、7日と東京のオリンピック記念青少年総合センターで行われました。
そして今回の大会の主要なテーマとしてあげられていた「精神障害者福祉法」の実現をめざして討論され今回の法(案)がつくられました。私たちはこの法(案)が様々な問題点を含んでいるだけではなく、断じて許せないものとして反対してゆくつもりですが、次回の会議できちんとした討論をやり、結論を出してゆきたい。(同封のコピー参照)

天皇来名時の愛知県警の不当弾圧について

6月10日、名古屋弁護士会は昨年5月の植樹祭警備について愛知県警に対して「重大な人権侵害の疑いがある」という警告書を発した。(同封の新聞コピー参照)天皇が各地を訪れるたびに「精神障害者」に対する差別と偏見のもとに警察の不当な「予防拘禁」や人権侵害が頻発しています。
昨年の天皇来名時の植樹祭弾圧は過去の沖縄、三重をはじめとした数々の不当な国家権力の弾圧に対して「精神障害者」が公然と権力と対決し、人権擁護委員会に提訴し丸一年を経てやっと愛知県警に対して「警告書」を出させた。私たちは今回の不当弾圧を徹底的に追及し、あらゆる方法で愛知県―国家権力を追求してゆきたいと思います。

三重植樹祭粉砕闘争

今年の三重植樹祭は5月24日、25日と三重で行われた。今回は県職労から知事あての要望書、病院精神神経学会からは知事、県警本部長あての申し入れがそれぞれ出された。
同時に植樹祭前に全電通東海地方青年常任委員会で「全国植樹祭での人権侵害を許すな」というビラを東海地方いっぱいにまきました。そして三重現地では5月8日全電通東海地方青年部が主催して桑原重夫氏を講師に「天皇と植樹祭」をテーマにした集会をやり昨年の愛知県警の不当弾圧を徹底的に教訓化し今回は事前に闘い抜かれました。
その結果、私たちの現在把握している段階では不当な予防拘禁、監視、尾行などの人権侵害があったことはいまだに聞いていません。
しかし、元号法制化攻撃や靖国神社法案にもみられるように人民を天皇のもとに動員し人民を侵略の先兵にしたて上げようとする攻撃が激化している時、私たちは戦犯天皇と天皇の名の下に行われる弾圧を絶対許すことなく闘い抜いてゆきたいと思います。

赤掘問題

赤掘さんの近況
ゴミが目に入り、それをこすったことにより右目が充血していましたが治りました。
しかし右目の視力がこの間極端に落ち、メガネを買い換えました。この間各地に支援の輪が広がっていることについて非常に喜んでいます。また弁護側から2人の弁護士が赤掘さんに面会に行き6月末に足跡鑑定について補充書(弁護士の見解)を裁判所へ提出し裁判に全力をあげることを赤掘さんに決意を明らかにして帰ったそうです。

法定状況
4月の人事異動中で担当検事が2人ともかわりました。新しい検事は黒瀬と中川です。裁判長小松正富はそのままですが陪審の裁判官は寺沢、宮嶋という裁判官にかわりました。

パネルヒーター設置をはじめとした獄中処遇改善について
2月26日の第一回のパネルヒーター設置交渉は宮刑のメチャメチャな差別的対応で交渉を拒否してきたが、再度体制をたてなおして今年の冬までにはなんとしてもパネルヒーターの設置を認めさせるつもりです。
そしてこの7月8日を東京高裁の抗告棄却策動を強めている現実をしっかりと見据え、目前に迫っている監獄法改悪攻撃に対する闘いとパネルヒーター設置に向けて全力をあげて闘い抜いてゆきたいと思います。
同時に私たち独自には監獄法改悪攻撃が病者にとってどういう意味をもつものか、又「国家の安全なくして福祉なし」というような発言にもみられるように国家体制の危機の中で福祉見直し、切り捨て、「障害者」抹殺攻撃が激化している中で、私たち「病」者の生活防衛、生きることそのものの権利の主張を生活保護、年金等を含めて行政に対する闘いを全「病」者のものにするためのガイドブックを作ってゆきたい。
同時に三者共闘の理論的展開をも含めて三者共闘のあり方を考えてゆきたい。

鈴木問題

次回第6回公判は、主治医=木村氏の証人調べが行われます。私たちはこの鈴木闘争を国家権力の「精神障害者」差別による虐殺であるとして徹底的に糾弾し、国家権力と真っ向から対決し闘い抜かねばなりません。同時に鈴木君虐殺に至る構造を明らかにし、国陪闘争に勝利してゆく中で二度と虐殺を許さないための教訓を普遍化してゆかねばなりません。
証言は
鈴木君との関係とその経過
東京拘置所から鈴木君を奪い返した時のこと
七山病院入院中のこと
動静視察表の問題点
鈴木君の病状と労働能力
等を中心に行われます。
圧倒的な公判への結集を呼びかけます。
場所は大阪地裁808号です。
次回公判日 8月14日(木)午後1時から

第5回全国集会にむけて

次回、テーマ、構成等について討論したいと思います。ニュース読者の皆さん積極的(案)を提起してください。
「病」者集団の次回事務局会議、連絡会議で決定したいと思います。

監獄法改悪阻止にむけて

法務省が強行しようとしている監獄法改悪策動は5月19日の法制審議会の総会開始をもって、いよいよ国家権力との攻防に入りました。そして立て続けに6月2日、2回目の総会、6月30日、3回目の総会を開き急ピッチで最終答申―国会上程に向けて動きを強めています。
私たちは権力のこの並々ならぬ決意に対して立ち遅れを克服し全国的な陣形でもって反撃し、改悪阻止に向けて闘い抜いてゆかねばなりません。
監獄法改悪を許さない全国連絡会議はすでに答申―国会上程阻止に向けて抗議闘争を行うことを決定しています。全力で参加を!
7月5日(土)午後6時〜
水谷橋公園(地下鉄銀座線京橋下車)
集会後デモ

夏期一時金カンパのおねがい

すべての同胞の皆さん! 「障害者」解放を闘うすべての皆さん!
私たちは昨年末ついに各地の仲間や支援者の人々のカンパで事務局を開設することができました。私たちは飛躍的な事務局体制の強化、運動の一層の発展を勝ち取る決意です。1980年事務局を「精神障害者」解放の拠点とするために夏期一時金カンパの圧倒的結集を訴えます。


*作成:桐原 尚之
UP:20090718 REV:20100730
全国「精神病」者集団  ◇全文掲載
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