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全国「精神病」者集団ニュース(連絡会議報告)1980年1月



全国「精神病」者集団ニュース 1980.1

発行
〒457
名古屋市南区呼続町7−76 健幸荘A301 大野方
全国「精神病」者集団事務局
TEL 052-821-1313(午後10時迄)
編集 書記教宣部



 今回の連絡会議は、一月二十六日〜二十七日と新しく開設された、名古屋の「精神病」者集団事務局で行われました。
 一九八〇年、社会の根底からの矛盾が益々激化し、「精神障害者」に対する人権蹂躙や社会からの隔離、収容、そして直接的に生命さえも奪い去ろうとする攻撃が、国家権力や差別者からかけられてきています。
 このかつてない私達に対する迫害、隔離、収容、そして虐殺をしていこうとする厳しい情勢をしっかりとみすえ、ことしは斗いぬいていかなければならないと思います。「病」者集団事務局を先頭にして各地域の患者会、患者の結束を軸にして、精神病院の問題点、精神医療の問題点を絶えず私達の運動の軸にすえながら、「精神障害者」解放の具体的な道筋を明らかにし、私達は斗いぬくつもりです。


事務局からの報告

○事務局開設に向けた一時金カンパと定額カンパの報告
・定期カンパ〜五万七千円
・一時金カンパ〜八十五万円
・事務局開設の為のかかった(新しく買った)必要経費〜三十一万百円(家賃・ガス器具・こたつ・こたつ布団・食器戸棚・カーテン・から紙はりかえ等含めて)
・今後購入すべき物品〜寝具・上敷のいれかえ・印刷機等
・事務局維持の為の必要経費(1カ月)
・家賃・ガス代・電気代・水道代・電話代・赤堀中斗委分担金・赤堀中斗委ニュース・「病」者集団ニュース郵送費・事務用品・鈴木実行委分担金・ロボトミー糾弾全国共斗会議会費・救援会費等約十二万円かかります。
 従って、定期カンパ五万七千円だと毎月六万円以上の赤字です。一時金カンパを毎月の必要経費に補填していっても、一年足らずで財政は底をついてしまいます。又、諸物価・公共料金ののきなみ値上げが予想される一九八〇年は、事務局維持にとってきわめて困難な状況です。ニュース読者は、カンパアピールをもって各地域で積極的にカンパ斗争を行って 事務局維持の為に頑張って下さい。
・事務局開設連絡先について
・連絡先は、従来通り健幸荘A三〇一の大野方とします。また、電話も従来通り〇五二−八二一−一三一三(必ず午後十時までにお願いします。)です。そして 個人の私宅は分離しました。
○新潟の仲間が作詞・作曲した歌が、三月二日(日曜)午前十一時からのNHK「あなたのメロディ」で歌われます。題名は ヒロインです。新潟の仲間の曲を是非みんなで聞いて、応援をしてあげて下さい。

烏山病院斗争
 八年前、烏山病院で一医師が解雇され、解雇撤回斗争が一九七九年十二月末まで斗われました。
 一医師の解雇は、烏山病院在籍中、「沈殿病棟」の開放化をめざし、一方「作業療法」と称して病人を作業にかりだし、そのうえその作業でえた収益を病院の利潤としている事に対し、「病」者の人権擁護、病院経営のあり方に対して、批判した事に対しての解雇でした。
 現在まで日本精神神経学会をはじめとして、さまざまな支援の中で精神医療の荒廃を問いただしつつ、自らの不当解雇撤回斗争を斗いぬきました。しかし、昨年十二月病院側がおれ、和解金八百万円とし、裁判が終結しました。
 この医師が投げかけた医師側からの精神医療批判(作業療法批判)は、各地に刺激を与え、一定批判的な流れとなった事もあり、和解で終結しました。その中から「病」者集団に、五万円のカンパが寄せられました。

連絡会議ニュースについてお願い
 毎月、各患者会、各個人にニュースを送っていますが、団体や組織の場合、全員の目にふれていないようですので、できるだけ多くの人に読んでもらう為にまわし読みにして下さい。

八〇年方針の確立にむけて
私達「精神障害者」にとって、かつてない厳しい状況が到来してきている。昨年五月下旬の天皇来名時の植樹祭時の「病」者集団・0の会に対する不当弾圧、各地域におけるマスコミによる「精神障害者」を野放しにするなという保安処分推進のキャンペーン。「精神障害者」である事をもって、殺人犯や放火犯にデッチあげようとする国家権力・警察によるデッチあげ事件のひんぱつ。
 又、そのような中で、
@刑法改悪−保安処分新設
A七九年度養護学校義務制の実施・正当化
B「精神衛生社会適応施設」案(中間施設構想)
C「障害者」実態調査の強行
D「精神障害者」職親制度案
E「安楽死」法制化策動
F赤堀さんへの「死刑」攻撃
 と、次から次へとなだれをうって、私達に対して隔離・収容・抹殺の攻撃がかけられてきています。
 世界の情勢をみれば、イランにおけるアメリカ大使館人質事件に端を発し、ソ連のアフガニスタン介入と、戦後の体制がもはや完全に崩壊過程に突入しています。
 その中で、持たざる国・日本が石油資源の確保にむけてすさまじいまでの外交政策を展開すると同時に、独自の石油等をはじめとする資源の確保と、経済的大不況をのりきる為に益々軍事大国化の道を歩みながら自らの生きる道をみいだそうとしている。
 そのような中で、福祉予算の見直しをはじめとして、「障害者」の生きる権利をことごとく切り捨て、最底辺に生きる「障害者」にまっ先にその矛盾のしわよせを行ってくる事は、一九三〇年代の歴史をみるまでもなく明らかです。
 このような中で、私達「精神障害者」の解放にむけての運動は、どうあるべきか厳しく問われています。
 そのような中で、
@新しく開設された事務局の開設にともなう経済的・人的等を含めた維持体制の強化、事務局体制自身の強化を図らなければならない。
A各地域に散在し、いまだ連絡もとれず孤立化している仲間の絆を強めていかなければならない。
B事務局と各地域を中心とした連携・結合をどのようにかちとっていくのか。事務局と地域を結び結合していく事を中心にした活動を一つの大きな課題として考えていく。
Cそうした中で、全患者会・患者が患者であることの共通の斗争課題・共斗の指針をさし示していかなければならない。
※斗争課題、共斗の指針については、なお討論を継続していくつもりです。

第五回全国集会について
 昨年六月十日の第四回全国集会に続き、情勢をみきわめ、そして患者間のより共通した課題を設定し、第五回集会を今秋をメドに行うことを目標にしています。
 テーマは、第四回集会で会場にあふれんばかりに行われた精神医療に対する告発(ロボトミー電気ショック等)の流れを今一度はっきり確認し、精神病院に対する告発と現行精神医療告発をテーマにすえたいと思います。それは、全「病」者にとって未成熟で犯罪的な精神医療の実体を暴露し、患者サイドにたった医療をとりもどそうとしていく為のものであり、全「病」者の普遍的な課題として設定していきたいと思います。加えて精神医療の良否は、私達が生活を求め労働を求めていく為の前提的条件であり、又しかし、生きる為のネックとして認識するからです。
 以上、これらの一九八〇年方針のもとに運動をすすめていく事が語られました。

地域活動報告
<会議参加者>
○まどの会(奈良)
 体調が悪かったのですが、少しましになってきました。
 信貴山病院に、一月六日に入院中の仲間に面会に行きました。面会する時にいざこざがありましたが誤解はとけました。しかし、職員の考えの古さを改めて思い知らされました。日曜日の面会だったので、事務職員も少なく二十名の面会要求をした事に対して、あわてて院長と連絡を取ったり、事務長と連絡を取ったりしていました。面会時につきそった看護人に、はなれてほしいと交渉しました。院内者からは、開放化の要望、措置患者の外泊制限の事、入浴時間が短い事、金銭所持禁止の問題、外勤の問題、治っても退院させてもらえない事などが話されました。又、院内の会員であったMさんが外部団体とかかわっているという理由で病院から圧力をかけられ、まどの会をやめたMさんを支えていこうという事をみんなで確認しました。
 その他、一週間に一回読書会をやっています。現在はテキストとしてサズの「精神医学の神話」の読書会をやっています。

○いばらの会(大阪)
 前回のニュースの中に出した問題点を討論してきめました。
・一月三日〜灯会、虹の会の患者会と話しあいことしこそは大阪の患者会といばらの会との結びつきを強めていく事を確認しました。
・一月五日〜新年会をやり、会で次の事を決めました。
@例会を毎月第一日曜日に行うこと
A例会の参加者は、原則として「病」者に限定する事
B家族・支援者などの同席・参加については例会に参加した会員にはかる事
Cいばらの会の文集をだす事
・一月十三日〜新希望の会の新年会に参加しました。
 一時、調子の悪い時がありましたが、今は調子をもちなおしました。一番考えていかなければならない事は、自分の生活基盤を確立していかなければならない事です。
 鈴木斗争、赤堀斗争を大阪の患者、患者会、医療従事者と共に斗いぬいていきたい。そして、各地の患者会と共同して歩んでゆく道をさぐっています。
 又、事務局が開設されて本当によかった。これからもみんなで一緒に頑張っていきたい。

0の会(名古屋)A
 名古屋市の予算編成期に住民団体と市長と直接対話を行い、さまざまな住民からの予算要求を市政に反映させていく事を目的とした「豊かな市民生活の実現をめざす連絡会議」(ゆ市連)は、予定通り一月十二日に市長との交渉をもちました。
 0の会の主要な要求は、みんなの家、医療支援を求める家、事務局の公費設置を主眼としたもの、又「障害者」の福祉(市営交通機関の無料化等)の充実を、三分で市長に述べました。
 一応、各団体がそれぞれの要求を述べたのち、市長は各団体の要求に向けて意見を述べました。0の会へは、「個別団体の保証はできかねる。また、市行政として予算編成したうえで開設しているディー・ケア・システム(昼間の医療)である、あおばの里・わかばの里がある。」と、述べ私達の追求点と全くかみあいませんでした。
 私達がもっとも遺憾としたところは、某「障害者」団体発言の『親が死んだのちの「障害者」の入居施設をつくれ。』と云う要求には、「初めて聞く話でもっともな事だ。よい事を聞いた。」と積極的な姿勢を示しましたが、しかし、それに対して0の会の市長に対する要求である『親がいるにもかかわらず、家族から家庭から排除されて孤立化して行き場のない「障害者」をどうするのか。』との問いに対しては、一切答えなかった事です。今後、この事はゆ市連の中ではっきりさせたい。
 以上、市長の答弁は全くギマン的なものであったが、唯一の救いはゆ市連の会長である新村猛氏が、この重大な問題は個別0の会の問題としてとりあげるべきだと述べ、今後0の会の行政交渉につきあってくれると、約束してくれた事です。
 一月十三日の例会は、ただ一人でした。非常に寒いみぞれまじりの日で、みんな出かけにくかったのか集まれませんでした。そこで、一人でことしの方針を考えました。
 一月二日は、恒例のおとそ会をやり、帰るところがなく、行き場のない人が集まって行いました。
 三重の植樹祭については、ことしの五月二十四〜二十五日に行われる予定ですが、仲間の防衛を含めて対策を考えています。

0の会
・一月十一日〜赤堀斗争に関連しての一・一一公判判決に参加しました。
・一月十二日〜名古屋市長との交渉で、要求書を三分以内で述べました。
・一月一九日〜全障連との合宿に参加。
・一月二十日〜赤堀中央斗争委員会会議に参加。
 今、支援者がいなくて非常に苦しんでいます。病状が悪化している中で、今特に支援者が必要です。ニュース読者は、ぜひ各地から支援者をおくってもらうよう積極的にオルグをして欲しい。

0の会
 薬が多いので、主治医を変えようと思った。薬があわなくて眠れなかったが、もとの薬にしたら不眠や状態が悪いのが治りました。又、最近医者の診察態度に不満を感じます。再発しない為、睡眠をとる事、疲労をしない事、食事をきちんととる事、薬をきちんと飲む事。これらを注意して、病気の再発に気をつけていきたいと思います。

0の会
 どうして急に十二月からしんどくなったのかよくわかりませんでした。体が疲れる事、神経が弱っている事などから、自分の一日の生活がどういう生活をしているのか気をつけなければいけないと思いました。仕事や結婚の事、家族の事など色々考えて苦しい事があります。

○虹の会(大阪)
 昨年の十二月三十日に忘年会をやりました。しかし、連絡体制が悪く二人しか集まれませんでした。道とん堀の食堂ビルで忘年会をやり、そのあと「ワンダラーズ」という映画を見に行きました。
 最近、非常に会としての連絡体制が不充分であり例会も開けていません。特に、赤堀斗争、鈴木斗争が重要な局面をむかえている中で悩んでいます。しかし、ここでくじけてはいけないので、入院中の仲間や家庭で孤立している仲間と連絡をとりあって、みんなで集まって病気のことや仕事の事、結婚の事等を話しあいみんなで解決していくために頑張りたい。
・一月三日〜虹の会、ともしび会、いばらの会と話しあい。
・一月十三日〜新希望の会の新年会に参加し、大阪の地での患者、家族、医療従事者との共同した斗いの道を追求していきたい。
 又、この間「病」者の仲間以外から色々と相談や悩み事をうちあけられ、非常に神経がまいっています。でも、私達の患者会の運動ははじまったばかりであり、これからもっと重要な重大な問題が出てくることを考えると、ここで頑張る事なくして、先の運動をやっていけないと思っています。

○新潟有志
 新潟赤堀さんと共に斗う会ができて二年になりますが、新潟大学入院中の患者二人が、斗う会の会員の家で共同生活をしながら退院する事ができましたが、しかし、今新潟大学糾弾斗争を斗っているので、二人の患者が新大との関係で運動になかなかかかわれません。
 新潟赤堀で、「身体障害者」の介護をやっていますが、介護体制で精一杯で、これからどうやっていくのか考えています。そして、幅広い運動の広がりを求めています。
 朝日新聞の「精神障害者」と「犯罪」を意図的に結びつけた記事について糾弾斗争を行っています。

<手紙による報告>

○大地の会(東京)
 この間「大地の会」は、分散的で人も集まりません。が、どうしても二〜三人でもじっくりとやっていく事が必要だと思います。真理は、二人から始まるからです。この難局を乗り越え頑張りたいと思います。「障害者」は、来年の国際「障害」年で、国家は一層分断・差別してくるでしょう。私達は、これに対して反撃し、我々の生存を保障しなければなりません。Cさんも病状をのりこえながら頑張っている事と存じます。お互いに私達は、差別のない社会を実現させましょう。

○広島有志
・一月十三日〜精神衛生法について学習会。十一月十八日の赤堀差別裁判の学習会をふまえ、より詳しく赤堀差別裁判の背景を知る為に、精神衛生法についてやりました。保安処分、刑法改悪、三・一一批判などを原則として月一回第二日曜日に福祉センターでする事にしています。
・全障連・共に斗う会について今までの斗いに参加する中で〜僕自身「病」者としてのつきつけがない為、会議自体一人の問題をみんなの問題としてとらえ、真剣に話せる雰囲気でないし、信頼関係があまりありません。だから、少しずつでも変えていきたいと思います。
 去年十二月二十二〜二十三日の連絡会議は大変お世話になり、ご迷惑をかけてどうもすみません。僕の方が悪かったのか、母の問題を話す前に「病」者集団(広島)をつくりたいと思いましたが、それがおもだった事ではなくて僕の決意の中にあったのです。どうか誤解しないで下さい。
 それから、Oさんや母と兄との共住権を奪われてきた事を総括する中で「病」者の問題を斗う会・全障連につきつけている問題を解決していき、FさんやSさんなどみんなと相談し、生活保護を取れる様頑張ってみたいと思います。そして、部落解放同盟の支部に対し、母が発病したり兄、僕が発病した事をつきつけ総括させ「病」者に対する偏見を塗りつぶし、赤堀差別裁判斗争を部落解放斗争の一環としてやりぬく決意で頑張っていきたい。

新潟大学糾弾斗争
 一九七七年二月十七日、S君はある人につきそわれて「そううつ病」の治療の為、あたりまえの人間としての意識で、新潟大学付属病院に行きました。当日、外来は休診日の為、そのまま精神科病棟にむかい看護長室に案内されました。しばらくして、S君だけが閉鎖病棟男子部に入るように云われ、云われるまま中に入りました。入り口が施錠されたとたん云いようのない不安な気持ちになり、ゆううつになるのをおさえる事ができなかった。
 一時間後 主治医Tが、病棟内にはいってS君を治療室に案内した。そして、診察しその結果そのまま入院治療がいいと云う事でS君も納得した。しかし、閉鎖病棟にいれられる事に対して医師に強く抗議したが聞きいれられず、看護士にも抗議したがそのうちK看護士が「保護衣」(患者をしばりつける道具)で強行にしばりつけようとするので抵抗すると今度は四〜五名がかりで、なぐるけるのリンチを加え髪の毛をひっぱり保護室に監禁された。S君は あまりのできごとに一瞬気を失ない、これが精神医療なのかと怒りでいっぱいになっていった。
 数時間後、T医師が来て治療室で負傷したところを治療してもらう時、S君が「暴行されしばりつけられ監禁された。」と、訴えるとT医師は、「初めての人には、少々荒っぽかったかも知れないが、あなたが騒いで看護士の云う事を聞かなかったから、措置したまでで保護衣を使用し保護室に入れるのは正しい医療行為ですよ。」と、平然と云い「また騒ぐと同じ事をされますよ。」と、恫喝をした。S君は、一層怒りをかきたて「この事実を告発して斗うぞ。」と云うと、Tは「病気が治ってからにしなさい。」と、S君の行動を病的にしかみなかった。
 その後、開放病棟に移り、ある弁護士に相談し、県弁護士会の人権擁護委員会に提訴し、又、社会党の県議、新潟日報、朝日新聞に相談すると、「むずかしい問題ですから…。」と、門前払いされ最後の手段として自分で告訴状を書き、警察に行くと「病気が治って主治医の許可が出たら来なさい。今は、うけとれない。」と、全て拒絶されてしまった。S君が、失意のうちに病棟に帰ると、T医師が「今すぐ閉鎖病棟に行け。」と、云い再び隔離されてしまった。
 その後、ある日の教授回診の時「もう告訴する気はないかね。」「もうしません。」「だいぶ良くなったね。」と云う会話をして一週間後退院した。
 S君に加えられた暴行虐待は、S君だけの問題ではなく、私達同胞に加えられた攻撃です。私達は、集団として、このS君の問題を支援し、共に斗う事を決意しました。ニュース読者の皆さん、各地域で「精神障害者」開放にむけて斗っている仲間の皆さんの支援をお願いします。

「障害者」実態調査 阻止にむけて
 昨年以来、実施がのびのびになっていた「身体障害者」実態調査阻止について厚生省はついに二月十五日から三月五日までの間に実施することを決めました。このような、養・ろう・盲学校義務制を正当化し、強化し、「障害者」の隔離・収容を政策として実施し、特に今回の調査からは、「精神薄弱児」調査をペテン的に外しながらも「精神障害者」を地域衛生管理網に組み込み保安処分体制を築きあげようとするその突破口にしようとしている事に対して、私達は断じて許すことはできません。各地が全力をあげて今回の「障害者」実態調査の強行に対して反対の声をあげ、厚生省のもくろみを打ち砕いていく為に、全力で取り組んでほしいと思います。

鈴木問題
・二・一六鈴木君虐殺四周年斗争について
 獄中・獄外をつらぬく全国統一行動として斗いぬかれようとしています。呼びかけ団体は、監獄法改悪阻止実行委員会・関西監獄法改悪阻止委員会・鈴木君虐殺糾弾斗争実行委員会です。
・行動予定
・関西〜午前八時三十分、大阪拘置所前結集、門前集会。
 九時、集中面会斗争
 午後一時、屋内集会、部落開放センター。
・関東〜午前九時頃、東京拘置所に対する独自の取り組み。
 鈴木君虐殺糾弾国賠斗争の次回公判は、四月二十四日です。全力で結集をよびかけます。

赤堀問題
 監獄法改悪阻止連絡会議が結成され、赤堀中央斗争委員会も呼びかけ団体に加わりました。
 島田事件発生当時、赤堀さんは島田市には不在であり、横浜市保土ヶ谷の外川神社に宿泊していました。立派にアリバイが成立しているのです。この重要なアリバイの発見は、獄中の赤堀さんと獄外の支援者を結ぶ文通・面会の中からかちとられています。その他、獄外と赤堀さんを結ぶ文通は、赤堀さんを激励し続けるなど、二十六年間の斗いの重要な柱になっています。しかし、現在法制審議会は「死刑囚」と獄外との文通を遮断し、赤堀さんに再び孤立化を強い、再審への道を閉ざす監獄法の改悪を画策しています。私達は、赤堀さんの斗いの道をはばむ監獄法と監獄法改悪を許す事はできません。私達は、この監獄法改悪と対決し、廃案にもちこむ斗いを推進していこうと思っています。
・三・一一差別棄却弾劾三周年斗争にむけて
 「精神障害者」抹殺の悪しき三・一一差別棄却を許してしまった私達の斗いの側の不充分性を克服していくものとして斗う。どう斗うのか方針については、事務局までどんどんお寄せください。
・パネルヒーター設置に向けたハガキ要請行動に全力で各地で取り組んでほしい。
 尚、詳細は前号同封のビラ・ハガキを参照して下さい。
 又、著名人(精神科医・一般医師・弁護士・議員等)の署名を全力で集め、それを実弾として獄中の赤堀さんに対してのパネルヒーター設置にむけて、宮城刑務所 法務省と交渉をもつ予定です。

お知らせ
・「絆」三号発刊
 機関紙「絆」三号ができています。一部四百円で、十部以上は一割引です。尚、送料は別です。オルグを含めて知人・友人にも宣伝してください。御希望の方は 事務局までお申し込み下さい。
・意見募集
 ニュース読者の皆さんは、どんどん事務局まで、お便り・感想・意見提起をお寄せください。又、手紙による地域活動報告もお寄せ下さい。
・事務局への電話は、必ず午後十時までにして下さいますよう重ねて強くお願いします。午後十時以降は、電話にでられませんので、よろしくお願いします。尚、事務局の電話番号は、〇五二−八二一−一三一三(大野方)です。
(文責・書記教宣部)


*作成:桐原 尚之
UP:20100302 REV:
全国「精神病」者集団  ◇全文掲載
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