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全国「精神病」者集団ニュース 1979年12月



全国「精神病」者集団ニュース 1979年12月

今回の連絡会議は、十二月二十二日〜二十三日と、大阪部落解放センターで、忘年会をもかねて行われました。
 私たちの忘年会に心のこもった一万円を、ことしも送ってくれた赤堀さん。この赤堀さんの事を思いながら、「病」者集団の一九七九年の忘年会は、来年こそ赤堀さんの再審を勝ち取り、赤堀さんを私たちの手元に奪い返そうという合言葉のもとに行われました。
 年末のあわただしい人の波の中で、大売出しの掛け声の中で、ことしも行き場もなく帰る所もなく、精神病院の中ですごさなければならない人。そしてこの身も心も凍らせるような厳寒の中で、地下街の少しでも暖かい所で、一人淋しくすごしている仲間の事を一瞬たりとも私たちは忘れることなく、一九八〇年の決意も新たに頑張りぬいていきたいと思います。
 一九七九年、私たちに寄せられた数知れない多くの人々の真心と期待を裏切ることなく、「病」者集団全員の団結を軸に、赤堀さんの問題、鈴木国賠公判闘争、保安処分新設、監獄崩改悪を許さない戦いを力の限り戦いぬいていく決意です。ことしこそ、「精神障害者」解放に向けての確実な前進の年にしていこうと思います。

地域活動報告
・大阪のMさん
 私たちの退院後【紀泉病院】自治会役員へのなり手がなく、ほとんど自治会は壊滅状態にあります。自治権の拡大強化を目指す点で、最も意識の低下がみられます。
 当方も随分ひどい不眠症で悩まされ、仕事にもいけず、生活保護をえて辛うじて生活している有様です。
 紀泉病院退院者により、「友の会」が結成されていますが、
@まだ有志の集まりで組織だてられない事。
A人権問題等は、まだ取り上げられていず、もっぱら親睦団体になっている事です。
 しかし、私の方も頑張って積極的に、「友の会」に参加し、保安処分新設反対等の運動をもちこんでみようと考えておりますので、よろしく御連絡下さい。
 一九七九年十二月八日

大阪・中宮病院患者
自治会(十の二病棟内)
 毎朝ニュースを戴き有難う御座居ます。
0さんを始めとして事務局の方々が、ご奮闘の由、感謝致して居ります。
 事務局開設カンパの件、了承しました。十二月十三日午前の自治会で絶対多数で、些少ながら五千円の支出が決定しました。
 尚、会終了後、会員Kさんより個人として千円の寄付を御申出になりました。従って総計六千円を郵便振替で一時金カンパいたします。年内に送りますから有効にお使い下さい。
 十二月十三日

神奈川・年輪の会
(Kさん)
 先日は、遠い所、私達の結成集会(神奈川赤堀さんと共に闘う会)に、御出席戴き誠に有難う御座いました。
 私たちの会の中にも、赤堀さんの問題を提起して行きたいと思います。現在、まだ直接に赤堀さん問題にかかわりのある人はいませんが、赤堀さんを通して共通問題を話し合う事、一人でも多くの人が赤堀さん奪還へ向かっていくよう身体の強化(経済的にも)めざす方向へ進んでゆかなければと考えます。
 その他、身辺に起こる様々な事もありますが、具体的にそれらは一つ一つ取り上げていこうと考えています。
 私達は、人間としての生活を愛と希望をつないでいこうとするものですが、真実の叫びを誰でも聞かなければなりません。それは、赤堀さんに対しても同じです。そうしたことからもっと勉強して、身辺の問題から討論し問題を訴えていこうと考えます。
 十一月二十二日

向日葵会(神奈川)
会の結成のお知らせが寄せられました。
東京のSさん
便りがありました。

まどの会(奈良)
 中心メンバーが身体の不調、日常生活の忙しさなどからあまり動けませんでした。ただ、十二月十六日には大阪部落解放センターで会合を持ち、信貴山病院問題の今後について話し合いこれからも粘り強く戦っていくことで意思一致しました。院内会員とは手紙などの交流がなされていますが、近々みんなで面会に行くつもりです。

0の会(愛知)
 十一月二十五日に東京で行われた、「赤堀政夫さんを生きて奪い返す全国総決起集会」に、0の会から二名が参加しました。そして、0の会の一員が、生い立ちや差別体験などを語った公演を行いました。また、赤堀さんを激昂し、法相・高裁・高検に抗議する電報・ハガキ集中闘争を行いました。
 十一月二十六日には、監獄法改悪阻止の会議に参加しました。
 十二月二日には、赤堀中闘委の会議が開かれ0の会より二名が参加し、赤堀さんがリューマチにかかっている事などもあって、パネルヒーターを設置させる件について討議しました。
 十二月十六日に、0の会の忘年会を行い、本山市長へ提出する要望書の検討を行いました。みんなの家拡充や「精神障害者」に対する福祉制度の充実などを要求する事が決定されました。これは、十一月十七日に行われた「豊かな市民生活の実現を目指す連絡会議」の席上で、0の会と本山市長の間で確認された事によるものです。
 十二月から、事務局に対する支援者がいなくなり、病状を抱えながら煩雑な作業に追われて苦しい毎日だが、事務局員二人で頑張っています。各地において、支援者のオルグをお願いします。
 赤堀闘争その他「病」者集団の政治的動きが活発化するにつれて、地域の患者仲間の支援共闘関係が希薄になってしまってきています。その事で、地域患者の今後の在り方が不安です。

いばらの会(大阪)
 地域患者会としてのつながり・団結をどのようにして創り上げていくのか、この事がこの一年を通じて本当に問われていた事だと思います。孤立の中に放置しない又、反対に共倒れにならない、互いを尊重する事また、ともするとなれ合いになりがちであることの克服、家族との関係などなど、会としての基準と、方向性、経済的基盤、医療に対する視点の確立、患者会あるいは「病」者集団と、他団体との共同闘争の原則等等、解決しなければならない事は、数多く残っています。その中で、一九八〇年以降は、例会の実践をやり抜く事その中で、話し合っていきたいと思っています。
 この一カ月の活動を簡単に報告したい。
・十一月二十三日〜大阪赤堀集会参加
・十一月二十五日〜赤堀さんを生きて奪い返す中央総決起集会参加
・十二月十六日〜「いばらの会」忘年会
・十二月十九日〜鈴木君国賠裁判第四回公判参加
・その他、「監獄法改悪を許さない全国連絡会議」結成の為の準備、オルグ活動を行いました。
事務局設立のためのカンパ要請を関西の病院関係・医師にも働きかけました。
 又、一九八〇年からは、大阪の各地の患者会との話し合いを通して、共同して歩んでいける道をさぐっていきたいと考えています。
 そして、自分自身又、自分の家庭の経済の確立に向け、又、「いばらの会」の発展、「病」者集団の発展に向け頑張りたい。
赤堀さんを一刻も早く奪い返そう。
鈴木君を虐殺した国家権力を許さない。
広島有志
 十一月二五日の集会に向けて、赤堀さんの学習会を持った。「障害者」自身が赤堀さんの無実、差別について学習会を持ち、その文章化をして集会を持とうとしたが、スケジュールが込んでいて、結集する人が少なかった。乗船が不十分である。また、高裁、法務省、高検に向けての抗議のハガキを出していった。今後も署名活動を積極的に担いぬいていきたい。具体的には、広島赤堀さんと共に闘う会の中で戦い抜きたいが、まだまだ「病」者の問題を提起しきれていませんので、内部で保安処分等の学習会を持っていきたい。また、「病」者との横のつながりをどうしていくか考えていきたいが、家族の問題をまず第一に考えていきたいと思います。

・愛知のUさん
・大阪のNさん
お便りが寄せられました。

虹の会(大阪)
・十一月二三〜大阪赤堀さんと共に闘う会主催の集会に参加
・十一月二五日〜赤堀中央闘争委員会開催の集会参加。デモを闘う。
・十二月十九日〜鈴木君虐殺凶弾。第四回国賠公判闘争を戦う。前日から鈴木君のお母さんが泊まり込みで見えられ、鈴木君の生前のこと、「精神障害」と戦いながら生き続けること。鈴木君を全く知らない私(S)が、鈴木君虐殺凶弾の戦いを戦うのか等について、ゆっくり話し合う事ができました。息子を殺された母親の立場からの闘いと同時に、お母さん自身が国家を相手に自分自身の戦いとしても戦い抜こうとしていることが話の中でどうかが割れました。尚、十二月十九日の第四回公判は、午前中の鈴木公判と、午後一時からの境養護学校の不当な解雇攻撃、傷害と言うというデッチ上げと戦いぬいている庁平公判闘争とも連帯して戦い抜かれました。
 虹の会は、最近鈴木・赤堀闘争が重要な局面を迎えている中で会自身の連絡体制や、会としての集まりを持つことがなかなか困難な状況に来ています。しかし、家族・友人・医者等と連絡をとりつつ、絶対に孤立しない形を追求しながら個々人の抱えている悩みや苦悩をともに解決していくことを追及していきたい。

灯会(大阪)
 個人の働きとなりやすく組織化の全く難しい所に立たされています。再発も多く困難を極めています。
 ことしの抱負として、住む家、働く場所、再発しない事、病気を治したいという切実な声が聞かれました。
 また、別なところで、「医者反対」という方針は、入院している人で常に病院の世話になっている人達にとって非現実的と捉えられているようです。「医者反対」は、全然わからないでもないがという意見も出てきています。極端には、あわれみを買っているという意見もあり、金をためて全国集会に参加することに費やしたいということもあるようです。
 灯会は、今後とも三本の柱(レク、会合、光愛病院を良くする会)を中心に据えコツコツとやっていくつもりです。

大阪のAさん
便りが寄せられました。

鈴木問題
 第四回公判は、十二月十九日午前十時から大阪地裁民事部で行われました。今回の公判は、弁護団から主張した検事、大拘置所長、看守、精神科医=臼井の虐殺責任を徹底的に追求した主張を裁判の中でいかに立証していくのか、その証人申請を裁判所に迫っていく公判として勝ち取られました。
 証人申請は、
@原告・お母さんの証言
A友人・Hさんの証言
B主治医・K氏の証言
C精神科医K氏(京大病院)の証言と鑑定について
と、保護房の現場検証の申し立てについて行われた。
 しかし、この証人申請について、国・被告側は、死因は凍死(国側の準備書面では凍死ではないとしている。)であるから、専門外の精神科医の証言は必要はない。また、友人については素人だから関係ないと。等々と全く許せない証人申請を認めない対応をしてきた。しかし、鈴木君は、「精神障害者」故に面会・通信を拒絶され、再三の主治医による診察の申し入れをも拒否され、保護房の中で孤立と絶望の中で「精神障害」の悪化を招き、凍死という最も残酷な方法で殺されたのではないか。このような虐殺に至る経過を隠ぺいし、原告・お母さんの証言だけで十分だとする国、被告側の居直りと他の承認申請を却下せよという企みを断じて許してはならない。そして、保護房はすでに提出ずみの書類と写真だけで十分だとする国、被告側の虐殺の真相をおおいかくそうとするような対応を私達は断じて許しはしないだろう。
 このような、国・被告側の主張に対し裁判所は合議の後、とりあえず友人についての証言を次回に行うということだけを決定し、残りの承認については保留という事にしてしまった。
 しかし、私たちは申請した証人全員の採用を勝ち取り「精神障害者」故に虐殺されていった真実を裁判の中で徹底的に明らかにしていくだろう。
 全ての皆さんの次回公判への結果をお願いします。
・次回公判〜四月二十四日(木)午前十時
大阪地裁民事八〇八号法廷
 前日から泊まり込みで参加されたお母さんは、このような国・被告側の対応に鋭く怒りを煮えたぎらせ次回公判では、徹底的に国・被告側を追及する覚悟でいます。
 また、昼からは、「障害者」故に境養護学校を解雇され、あまつさえ「障害」というでっち上げと戦っている片平公判闘争と連帯して、私たちは戦い抜きました。
 鈴木君虐殺糾弾四周年闘争に向けて、四周年闘争を全国獄中、獄外を貫き全国統一行動として戦い抜くため準備中です。二月十六日、鈴木君虐殺四周年の日を、全国「精神病」者集団と鈴木君虐殺糾弾闘争実行委員会が中心となって戦いの爆発をかちとらんとしています。四周年闘争を爆発させるために準備と連絡を今から準備していきましょう。

事務所からの報告
・絆三号の発刊
 印刷が完了し、ことし早々発刊できることになりました。内部で学習すると同時に「障害者」解放闘争を戦う人々に積極的に販売してもらい、オルグに使ってもらいたい。一部四百円。十冊以上は一割引です。事務局までお申し込み下さい。
 内容は、次の通りです。
一、「絆」第三号発刊にあたって。
二、第四回全国「精神障害者」交流集会を振り返って〜H・U
三、赤堀さんとの交流を通じて〜〇の会T・H
四、鈴木君虐殺糾弾国賠裁判報告〜T・S H・U
五、信貴山病院処遇改善運動の位置〜まどの会
六、投書箱活動と灯会〜ともしび会 西山史郎
七、一「病」者の歩んできた道〜前進友の会 J・U
八、再び革新的精神医療について〜吉田おさみ
九、「中間施設」の現状をどう見るか〜I・S
十、<論争記録>解放運動の方向性をめぐって
(1)鈴木君問題の総括のためにI〜A
(2)鈴木君の思想の継承に関してI〜B
(3)鈴木君問題の総括のためにU〜A
(4)鈴木君の思想の継承に関してU〜B

・事務局開設にむけてのカンパの現状報告
 十二月三十日現在、目標額の1/4程度しか集まっていません。目標額達成に向けて各患者会ニュース読者を中心にあらゆる人々に訴えかけて、寒波活動をさらに強力に展開してもらいたい。現時点では、解説しても維持が困難です。全力で、カンパ活動をお願いします。事務局を開設し、個人の私宅を分離していくことは、「病」者集団の最低の目標です。@その中で、事務局をどう運営していくのか。
A常駐の事務局体制をどうしていくのか。
B毎月の財政をどう維持し、管理はどうしていくのか。
など、今後も圧倒的な力量不足の中で、今後の問題を打開していくため、討論を継続していきたい。
又、「病者」集団に結集する事務局員、各ニュース読者は、
@事務局に対する支援者を送ってもらうよう赤堀中闘委に働きかける。
A名古屋地域においての支援を愛知の各組織に訴えていく。
B「病」者内部における事務局員の養成を考える。

ロボトミー糾弾全国共闘会議への加入について
 精神外科廃絶にむけて学習会を持ち、要請、質問等を持ちながら正式に加入することが決定されました。

愛知県警の不当弾圧について
 名古屋弁護士会の人権擁護委員会では、「極めて悪質な人権侵害行為である。」との決定をすでに出していますが、県警は弁護士会の電話・手紙の問いに対して、一切沈黙を決め込んでいます。弁護士会ではこの事に対して、更に話し合い一九八〇年一月頃、最終的な見解をだし、社会的にアピールをし、県警への抗議をも含めて考えていくつもりです。

監獄法改悪阻止に向けて
 監獄法改悪を許さない全国連絡会議が、結成されて全国的な組織体制で監獄法改悪阻止に向けて戦いが準備されています。呼び掛け団体は以下の通りです。
救援連絡センター・監獄法改悪阻止実行委員会・関西監獄法阻止実行委員会・赤堀中央闘争委員会・鈴木君虐殺糾弾闘争実行委員会・三里塚野戦病院 

三里塚問題について
・この間、「病」者集団の三里塚闘争については、組織で討論がもたれないまま、各個人・各患者会が独自で現地闘争に参加し戦い抜いてきましたが、「病」者集団として三里塚闘争をどう考え、どうしていくのかが討論されました。

・三里塚闘争とは
 人間にとってもっとも基本的に筆負うな食物を生産している農民が、ある日突然そこに空港をつくるからたちのけといわれた。しかし、敗戦後三里塚に入殖し、荒れた山林を団地を星が輝くのを見ながら必死になって開拓してきた農民が、生き生きとした土地に開拓し、農民としてやっと生きていけるという展望が出てきた時に、国家権力は無慈悲に農地を取り上げ、公共のためと言う名目で空港をつくろうとしてきた。このことに対する農民の怒り、意地、農民として土地を守り生きたいという気持ちが、権力との十四年間の戦いになり今や国家権力と真っ向から激突する日本の階級闘争の最大の戦いになってきている。
 そして、三里塚反対同盟を闘いの軸に日本の心ある人々、労働者、学生が支援し、日本のあらゆる戦いの最大の戦いになってきた。この統一した力で権力を益々追い詰めてきたからこそ権力はむき出しの背景とデマと金で反対運動をつぶそうとしている。もしこの三里塚闘争が、叩き潰されれば日本の中のあらゆる闘争の一挙一動的な壊滅を狙って権力は出てくる。これを絶対に阻止しなければいけない。同時に三里塚に集結して戦うあらゆる人々に、「精神障害者」の問題、とりわけ赤堀さんの問題を提起し、赤堀闘争に決起するように訴えかけていかなければならない。
 ダイナミックに成長する野菜、食物、三里塚の生きている土の中で生き生きと輝く草や花や木。これらを見ていると、人間にとっての自然との関係のあり方が生き生きとわかってくる。そして、「精神障害者」こそこの生き生きとした台地を土を守り、反対同盟の農民の戦いに学び国家権力と戦いぬいていくべきではないか。

なぜ、三里塚闘争を戦うのか
 三里塚の農民の土地を取り上げ生活を破壊する戦いを許してはならない。特に、一九七一年九月十六日の戦いは、自分にとってショックであり、日本の階級戦争が獲得し切り開いてきた戦いの最高のものとしても三里塚をとらえ返していきたい。そして、三里塚闘争を戦う原則を三里塚の中の「病」者、「障害者」との共闘に求めていきたい。
 三里塚闘争を見るとき、即座に戦争という事を思い出してしまう。ましてや三里塚は軍事空港であり戦争に反対していくというところからの関わりがある。同時に、「精神障害」と国家、国家と戦争、戦争と女性という内的な問題としてとらえ三里塚闘争を戦う。
 以上の意見を中心に討論されましたが、「病」者集団としては、
@三里塚闘争を戦いぬくのはこばまない。
A新の権力闘争として「障害者」の問題を提起し、とりわけ赤堀さんの問題を徹底的に突きつけていき訴えかけていく方向で戦いぬく。
Bしかし、今の現状で足元を見た時には、「病」者が三里塚闘争を積極的に戦うのは無理である。
Cしたがって、組織決定として三里塚闘争を戦いぬくことにはならない。
以上の事が討論の中で決定されました。

赤堀問題について
 この間の、赤堀中央闘争委員会として、玄関の宮城刑務所にいる赤堀正雄さんの健康状態の正確な把握とその上で獄中にいる赤堀さんの適正ない量を同勝ち取って行くのかが討論されている。リューマチ、不眠、脱肛という「病」の苦しみに加えて厳寒の季節を送る赤堀さんに医療用の湯タンポのみでなく、私たちの気持ちを込めた暖房器具(パネルヒーター)設置について、運動を展開しています。
 東京高裁、法務省、高等検察庁への抗議・養成の電報を再度やってほしいと思います。(様式は前号のニュースに添付しました。)又、各地でどれだけやれたか事務局へ報告してください。やれていないところは、是非やりぬいてほしい。

11・25赤堀全国集会について
 一昨年、十一月二十六日、全国「精神病」者集団、全障連の統一と団結のもと赤堀中央闘争委員会結成され、それから一年目の十一月二十五日、赤堀さんを生きて奪い返そう全国集会が東京の明治大学で行われました。
 今回の集会は東京高裁による抗告棄却策動の強まりと「障害者」に対する隔離、収容、抹殺の攻撃が激化している状態に対してどう戦いぬくのか!それに対して「障害者」自らが非差別体験に基づいた体験発表を軸になぜ、私たちが赤堀闘争を戦いぬくのかということを中心に戦いぬかれました。
 集会は赤堀さんからの「Oさんノカイゴタイセイ、ミンナデハヤクシテクダサイ、共闘タイセイ、ミンナデツクリマショウ、一致団結ヲシマショウ、ムザイヲカチトリマショウ」というアピールが寄せられました。
 連帯アピールは赤堀さんのお兄さんの和夫さん、部落解放同盟京山中央闘争本部三里塚柴山連合空港反対同盟、日本臨床心理会から寄せられました。
 そして集会の基調報告に続いて「病」者集団からはOの会のエッチさんが体験発表に立ち、「精神障害者」として生きてゆくことの苦しさやつらさの中で赤堀さんを知り、赤堀闘争をなぜ戦いぬくのかという発表が、自分の生い立ちと今の生活として赤堀さんとの文通、面会を中心に話されました。
 続いて全障連から二人の体験発表がなされました。最後に中央闘争委員長からの決意表明が行われ、車イスの「障害者」を筆頭にデモに移りました。
 赤堀闘争を「障害者」解放闘争として戦う内容の進化、そして地域や孤立し、悩み苦しんでいる「障害者」を支える体制を強化し、「精神障害者」「身体障害者」「健常者」の三者共闘を強めてゆき、赤堀闘争の全身を勝ち取るため中央闘争委員会を強化してゆかなければならない。

仙台拘置所(赤堀さんが26年間とじこめられている)にパネルヒーター(暖房器具)設置の要求を行おう
 厳寒の地、仙台、しかも獄中という劣悪な状況下で赤堀さんは毎年寒さのために激しい体力のしょうもうを肉体的衰弱に苦しんでいます。赤堀さんの健康を維持し、少しでもすごしやすい獄中生活にするために同野のハガキ(パネルヒーター設置の呼び掛けビラ参照のこと)であなたも、あなたの隣人も千大刑務所にパネルヒーター設置の要求をしてください。

お知らせ
 事務所への電話は、必ず午後十時までにお願いします。
 尚、事務局の電話番号は、〇五二-八二一‐一二一二(大野方)です。

内部通信
 今回は、時間がなく討論ができなかった議題があります。
@一九八〇年度方針の確立に向けて
・地域の様々な問題
・「病」者集団の団結をうち固めるために地域と事務局をより密接に結ぶにはどうしたらよいか。
・医療と自立、又生活と労働等について。
A名古屋で「病」者支援の集会を行えという赤堀さんの提起についてどうこたえるのか。
 などは、一九八〇年一月の事務局会議と連絡会議にもちこす事になりました。
 又、参加できない方は、個人の便りを、地域で活動しておられる患者会のお方は、地域活動報告を手紙で事務局までお寄せください。一人一人の苦悩や悩みから「病」者集団の運動は出発します。事務局へのお便りをおまちしています。

次回連絡会議のお知らせ
・と き〜一月二六日(土)午後六時〜
・ところ〜みんなの家(名古屋)
・連絡先〜電話・〇五二‐八二一‐一三一三 (大野方・午後十時まで)


*作成:桐原 尚之
UP:20090718 REV:20110806
全国「精神病」者集団  ◇全文掲載
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