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『全障連』41


last update:20110909

『全障連』(全国機関誌)目次

全障連41(発行年月日不明)
※この巻全体が全障連第9回大会(8月3・4・5日)基調(案)

1.情勢
(以下、作成者による要約、引用する場合は括弧を使用)
・情勢分析の第一は障害者抹殺の差別思想の強まり⇒優生保護法改悪、保安処分新設,またヴァンサンカンにお ける差別記事、週刊文春における差別記事、『ビックコミックオリジナル』の差別マンガなど。さらに精神衛 生実態調査で勝利を勝ち取ったものの「精神障害者」抹殺、保安処分の攻撃が強まっている。合わせてマスコ ミによる精神障害者は怖い,宇都宮病院事件に関しても精神障害者は何をするかわからないという報道が増加 している。

・また第ニの特徴として政府の政策と障害者運動の高まりがしのぎを削っている状況。
政府
○身体障害者福祉法一部改「正」
○国民年金法改「正」
○「日本型福祉社会構想=地域管理体制の戦略

「障害者の中に新たな分断をもちこみ「自助努力」「相互扶助」「樹液負担の導入」など徹底した「福祉切り捨て」「国-行政責任放棄」を意図したものです。(2)」⇒この点の具体化が富山の差別照会事件。この事件を契機として「障害者解放基本要求要綱」づくりに着手。

一方での運動の高まり
国際人権規約(B規約)
人種差別撤廃条約
女性差別撤廃条約
などを政府に批准させる闘いに参加。


・第三の特徴としてそれぞれの闘いで予断を許さない状況が続いていること。
○赤堀差別裁判闘争
1983年5月26日に再審差し戻しを勝ち取る
しかしその後面会禁止。検察は最新棄却に向けた攻撃。

○就学闘争
昨年(1983年)
金井康治君の花畑北中の入学を勝ち取る。
林裕孝君の保育所入所闘争で勝利

静岡での石川重朗君の飯田東小転入闘争、愛知の平松千春ちゃんの大樹寺小入学闘争、長崎の裁判などでは苦闘を強いられている。

「こうして情勢をみてくると、私たちは大変な時代を生き、そして極めて重い運動を担っていることに気がつきます。戦争とファシズム、障害者抹殺という敵の攻撃と、それに全面的に対決する私たちの自立と解放運動、そして反戦反差別・人権確立に立つ興広範な人々の願い、この二つの勢力がしのぎを削って戦さをしてるまったただ中にいるのです(3)。」

一年間の運動の総括と方針

a総括

1.富山差別行政糾弾闘争
1984年4月23日の第4回糾弾会をもって糾弾闘争を終結。
(これまでに足掛け三年、合わせて6回の確認会、糾弾会)

※この闘いの成果
@一地域の問題としてではなく、全障連全体の問題としてとらえのべ500人を動員し、団結力を高めた。
A行政と正面からぶつかり、差別の実態を告発した。また自分たちの解放理論の確信を深めた。
B同時に地域での闘いに大きな展望を開いた(この差別事件に関して各地での糾弾闘争に勝利)。
Cさらにこの闘いを「障害者開放基本要綱」作りに運動に発展させた。


2.『ヴァンサンカン』差別記事「よい血を残したい」糾弾闘争
・差別記事に対して2月26日、4月12日の2回にわたって確認会・糾弾会。
@婦人画報社に謝罪文を出せる
A謝罪文の5大紙への掲載
B本誌の回収
C全社員への研修会の実施
D同誌への障害者・女性差別をなくすための啓発記事の掲載。
⇒今後、三人の監修者との話し合い申し入れ書
⇒大阪のテレビ番組「ルックルックこんにちは」での差別発言糾弾闘争も合わせて取り組んでいる。

3.障害者解放基本要求要綱作り
「障害者解放基本要求要綱」(第一次案)⇒第8回大会で提起、議論が続くもまだはっきりとせず、今大会では第二次案を発表する。

4.各課題における運動の総括
@就学闘争
・金井闘争における花畑北中入学の勝利
・神戸の林裕孝君の保育園入園の勝利

※一方で、不就学の情況を強いられている障害児仲間は2ケタとしている。

静岡の石川重朗君・・・・交渉は続くも教委は「他の子どもとの関係はまだ無理」として訪問教育指導の枠に押し込めようとしている。
※日教組教研、障害児教育分科会では例年よりも有利な戦いを繰り広げた。
※このような中で文部省交渉をもちえていないことが課題。

A赤堀差別裁判糾弾闘争
1983年5月23日東京高裁より「差し戻し」決定
宮城刑務所⇒面会禁止
静岡地裁では検察が再審棄却に向けて動き出す。

※3月に現地で全国闘争、5月に各地集会と静岡、仙台。10万人署名に取り組むも各ブロックに任せ、実現していない。

一方、全国精神衛生実態調査阻止闘争については、
東京
神奈川
埼玉
大阪
兵庫
京都
奈良
徳島
福岡
長崎

において中止。厚生省発表でも回収率は4割。
各地行政闘争でも「精神病」者が自治労・部落解放同盟など多くの共闘を実現する要となる。
⇒政府は調査結果にもかかわらず、「中間施設構想」を発表、保安処分新設の動きもある。

B地域での自立生活をかちとる闘い
「各地域での個々の運動は拡がっているものの全障連としての集中した闘いは不充分に終わったと言えます。全国生活小委員会が主催して所得と介護に関する学習会を開いたものの、交流と意見交換に終わり、具体的方針を出すには至りませんでした。(6)」


C労働権獲得の闘い
「関西ブロックを中心とした「障害者職よこせ要求者組合」が就労闘争で成果をあげてきたこともあり、関東・北陸ブロックで労働小委員会が生まれました。また栗田氏不当解雇撤回闘争や大久保製壜労組への支援など闘いの輪は拡がっています。しかし、主体的とりくみとしては、全国障害者職よこせ行動を障害連・視労協と教として年一回行っているにとどまり、今後より積極的方針を打ち出すことを考えねばなりません。・・・(中略)・・・一方差別と闘う共同体連合とは会議を定例で行い、交流と労働者、厚生省への要求の統一をはかっています。障害者の雇用が困難となり、逆に解雇が続発している今日、解放作業所と雇用現場との闘いの結合と、差別と闘う作業所が実質的な労働と生活権をかちとる闘いが必要です(7)。」

D医療をめぐる運動
・前大会では、優生保護法改悪阻止と運動の方針をめぐり、障害者と女性の間で議論の齟齬があった。
・そのよう中ヴァンサンカン差別記事糾弾闘争で共闘し勝利したのは大きな成果

Eその他の闘い
・丸八真綿糾弾闘争
・世界人権宣言35周年の取り組み

5  共闘関係に関する総括
@障害者団体間共闘
・赤堀闘争では、「精神病」者集団と共闘⇒他にも全国精神衛生実態調査阻止闘争、刑法改悪奪取保安処分親切阻止闘争、拘禁二法粉砕闘争
・障害者の生活保障を要求する連絡会議、視覚障害者労働問題協議会(視労協)⇒「障害者と労働の連絡会議」を共に担う。ヴァンサンカン差別記事糾弾闘争、身体障害者改正に対しても共闘する(この2団体は多くの部分で共闘できると評価)。

A反差別共闘
・部落解放同盟と赤堀差別裁判闘争、狭山裁判糾弾闘争において共闘

B一般共闘
・労働組合、民主組織との共闘の大枠として「障害者と労働者の連絡会議」がある。⇒具体的な取り組みが課題
・日教組とは、昨年の教育シンポジウム、石川闘争を通じて働きかけを行ってきた。今後も各地就学闘争や普通学級での教育権保障の課題で共闘を働きかける。

「また『教育臨調』設置攻撃、教育の場での能力主義態勢がいっそう強まっているのに対し、これと対決する大きな軸型に参加していく必要があると思います」(8)

・自治労については労働件をめぐる共闘を進めている。自治労内の障害労働者全国連絡会との交流。今後は自治権への参加を強め、障害者差別を許さない立場の行政施策作りに向けた戦いを提起し、反差別を基本とした共闘をする。

C反戦・反権力の共闘
・三里塚闘争との共闘をさらに進める。
・各地で行われている、反戦・反核・反差別の戦いとの交流を深める。

b  方針
1.反差別行政糾弾闘争
・富山での闘争を総括した上で、全国闘争さらには厚生省闘争と闘っていく
「即ち、地域に根ざした運動と各地差別行政糾弾闘争―障害者解放基本要求要綱―厚生省闘争が相互にかみあう必要があり、それこそ立場と運動論の統一に他ならないのです。したがって、要求要綱は地域の仲間の要求を掘り起こすテキストであり、行政と論争してうちかつ解放理論の具体的表現でなければなりません。」(9)


2.障害者差別実態調査―白書づくり
※新たな方針として実態調査―白書づくり」を提起。
意義と目的
@地域の仲間の掘り起こし
Aその仲間の要求の掘り起こし組織化
Bそれを基にした差別行政糾弾闘争
C各地での日常活動の柱

⇒慎重にはじめたいのでまずプロジェクトチームを作る

各課題の闘いの方針
@教育
・石川闘争・・・これ以上引き伸ばしにさせない
・教育の場での反動化があり、文部省交渉が課題

A赤堀差別裁判糾弾闘争
・全国決起集会および、静岡での獄中支援センターに力を入れる。
・10万人署名を完成させる
・刑法改悪―保安処分新設はこれを阻止する。

B生活
・「『解放センター』を各地域の実情に応じて作るための構想作りと実践」(10)
・他人介護領特別基準要求組合の組織化に向けた共通認識作り
・今年度中に厚生省闘争を実現

C労働
・身体障害者雇用促進法の抜本的改正を求める署名活動
・差別と戦う共同体連合との共闘、解放作業所での労働権、生活圏獲得のための労働省・厚生省闘争

D医療
・母子保健法改悪(遺伝相談・羊水チェック)の攻撃をはねかえす。
・安楽死法策動を監視

4共闘関係を拡大し、障害者解放運動の統一めざすための方針
※運動の原則
@障害者大衆に依拠し、障害者差別と戦う仲間を育成し、自ら団結する。
A地域で生きるための権利を勝ち取るために行政闘争を行う。
B優生保護法改悪、保安処分新設など障害者抹殺攻撃と闘う。
C優生思想・能力主義・予断と偏見などの差別イデオロギーと闘う。

3組織に関する総括と方針
a 総括
1各地ブロックの総括(略)
2各小委員会
生活
・所得保障⇒年金の改正について
・介護保障⇒生活保護他人介護量特別基準要求者組合の組織化に向けてという二つの学集会を持つ。
・しかし厚生省闘争ができていない。

労働
・関西の障害者食よこせ要求者組合の活動が波及し関東・北陸ブロックに広がる。

教育

施設
数回の交流会と会議を行いましたが連携が十分でない。

赤堀闘争
10万人署名に向けて具体的行動が必要。

3全国幹事会全国役員会
・全国幹事会⇒3ヶ月に一回の予定を上回り開催された。
・役員会も頻繁に開かれる。
・しかし、膨大な課題に負われ今後の組織について討論ができていない。
・1月と6月に全国感じ・活動組織強化合宿を開けたことは非常に大きい。

4全国事務局
※今年も関東ブロック
・各地ブロックの協力が不足しており、一部の仲間に負担が集中している。⇒増員を含めた強化が必要。

5.全国出版部
・「富山差別行政糾弾闘争報告集T〜W」
・障害者職よこせ要求者組合結成報告集「みんなで力を合わそう」
・第八回大会の報告集の出版が遅れている。

6.財政
・第八回大会の収入やカンパが予想以上に少ない。
・各ブロック分担金の滞納が多い。
⇒厳しい状況が続く

b.方針

「79年に大平首相の提唱した「日本型福祉社会構想」=地域管理体制への転換以降もはや個人的な要求のみに出発する運動は地域管理体制にからめとられていきます(13)。」

@全国幹事・活動家組織強化合宿の定例化
・将来的には年度大会との役割わけをする

A理論強化委員会の新設
・各地ブロックから数名で構成し、定期的に学習会を行う。

2各組織における方針
@各地ブロックの方針(略)
A各小委員会活動
・各小委メンバーの自覚をうながすとともに全国幹事会・役員会が責任もって活動する体制を作ります。
・各小委毎に決められた具体的目標を達成するための具体的計画作り。
・「障害者解放基本要求要綱」、「障害者差別実態白書作り」取り組む。

B全国幹事会・役員会



4特別基調=人権保障を求める様々な闘いの現状と課題
@はじめに
・国連「世界人権宣言」35周年
A基本的人権

「しかし、ブルジョワジーの掲げた「民主主義」や「人権」は結局の所支配と搾取を前提とした上での、いわば制限付きの自由であり、人権に過ぎなかったのです。」(16-17)

「しかも、支配階級が自らの支配体制を防衛することを目的として公然と私たち障害者の人権を、とりわけ生存権を真っ向から否定しようとしている今、私たちの闘いは支配階級そのものとの対決を余儀なくされることになるのです.」(17)

B障害者と人権

・一昨年兵庫県会議員が「こんな障害者はどうせいきていても国や社会のお荷物になるだけだ。こんな子に金を使うのはまるでドブに金を捨てるようなものだ。」と発言

・一昨年、障害者と分かっていながら生むことは社会に対する犯罪行為であるとする渡部昇一教授の主張

「一方、1949年の「身体障害者福祉法」制定以来政府が持ち続けてきた障害者観は、今回の「改正」においても依然として基本的には何ら変わっていません。即ち、障害者の社会参加についてはひたすら「障害者自身の厚生の努力」の有無とその結果によるとしつつ、他方、国や地方行政については、その責任を曖昧にしたまま「援助」や「配慮」ということばでお茶を濁そうとしているのです。」(18)

以下、知的障害者の権利宣言、障害者の権利宣言、国際障害者年行動計画などを紹介。

C部落解放運動の流れ
※全国水平社宣言を抜粋
部落解放運動から学ぶべきであると強調

D人権確立を求めるその他の闘い
日本は
・国際人権規約B規約
・人種差別撤廃条約
・女性差別撤廃条約
の批准に消極的
※これらの助要約の重要性を強調

5障害者解放基本要求要綱第2次案
はじめに
障害者差別を構成する要因
1)階級社会の構造的必然として発生する差別
2)行政の謝りや立ち後れから作り出されあるいは拡大される差別
3)歴史的・社会的に形成されてきた予断や偏見
4)「異種」、「異形」と感じるものへの拒絶反応(24)

第1章 総論
障害者解放基本要求要綱の性格とその役割

「この基本要求要綱はこれら一連の行政闘争を推し進めるための重要な指針であり武器に他ならない。」(25)
「即ち、行政とまっこうからぶつかる中出、自らの運動の謝りや甘え、独りよがりな所を点検しつつ、真に行政を変えうる主体的な力をもっていくこと、いいかえれば、本当の意味で障害者が強くなることである。」(25)

陥りがちな誤り
・ものとり主義
・代行主義
・お願い型
・観念的告発主義
「観念的な告発主義は、自分(=障害者)の主張を検証することを怠り、結果として、連帯教頭の視点を欠落させるという誤りも犯すことになりかねない。」(24)

第2章 移動交通部門
1要求の原則
(1)利用制限(障害を理由とした制限・介護者の有無による制限等)禁止の原則
(2)大量輸送の見直しと安全保障の原則
(3)交通機関に関する個々の障害者のニーズ保障及び利用確保の原則
(4)都市構造・建築物などにおける障壁改称と移動の自由保障の原則

2 要求項目
(1)法制度に関する要求
@バス乗車に関する運輸省通達(1介護者は2人以上同伴 2バス1車に車イス一台、3、ラッシュ時は避けること、乗降口が一メートル以上の幅があり、車イスを置いても30センチメートル以上ある車)を即時撤回すること。

A国は建築基準法などを洗い直し、障害者の都市及び建築物利用に関する環境整備方を制定すること。

B地方自治体は、障害者の都市及び建築物利用に関する環境整備要綱を制定し、その周知徹底を図ること。

C障害者に対する自動車免許取得の制限を大幅に緩和すること。

(2)交通機関に関する要求
@一切の乗車拒否を撤廃すること
A常時の介護体制を整え、従業員に対する教育を徹底すること。
B施設・設備を障害者が安全かつ利用し易いように改善すること。
C聴覚障害の利用権を保障するため、文字による案内を実施すること。

(3)都市構造・建築物に関する要求
@道路上の段差を解消し,電柱等障壁となる物を除去すること。
A横断歩道橋を撤去し、障害者・老人・妊産婦を始め歩行者優先の道路構造とすること。B地下鉄を始め、種々の建築物にエレベーター設置を義務づけること。
C点字ブロックの道路及び建築物への敷設を義務付け、その設置に関しては全国統一の基準を策定すること。
Dすべての信号に音響式信号を設置すること。
Eすべての建築物に、車いす使用者が利用できるトイレの設置を義務付けること。


第3章生活部門
前文
@障害からの解放ではなく差別からの解放
A障害者自身が闘いの主体(個人主義を克服することが重要である)
B一切の隔離に反対し、地域で生き抜くこと

「社会変革には主体として位置付き闘う現場が必要である。しかし私たち障害者に果たして生きる現場があったか。否である。あったのは「生かされる」場としての施設と位家の中だけである。そして私たちは地域へと飛び出した。社会変革の場を求めてである。(29-30)」

1.要求の原則
(1)隔離の禁止及び地域生活保障の原則
(2)障害者個人を権利の主体とする原則
(3)障害を理由とした不利益補償の原則
(4)全面公的保証の原則
(5)自主決定保障の原則

2.要求綱目
(1)介護保障に関する要求
@障害者個々人のニーズに応じて時間数と介護内容を保障すべく、性別・年齢別に多様なヘルパーを正職員として確保すること。
A公的施設、交通機関における介護保障制度を確立し、職員への研修を徹底すること。
B生活保護法における介護保障の内容を充実すること。
C地域での自立生活を保障していくために各地障害者解放センターを設置すること。(われわれとしては、このセンターを障害者自身の自主運営都市その主要な任務として介護人派遣センターとしての機能をもたせる。そして政府―厚生省の意図する日本型福祉社会―地域管理体制と対決する我々のセンターとする。)

(2)所得保障に関する要求
@障害者が地域社会で安心して自立生活を行える年金制度を全額国庫負担のもと確立すること。基本年金と、障害者独自のニーズを保障する加算年金の2本立てとすること。
A生活保護費の算定方式改悪を撤回し、額の大幅引き上げを行うこと。
Bその他、障害者のニーズに応じた手当の支給を行うこと。

(3)住宅保障に関する要求
@公営住宅への優先入居、入居制限(所得等)の撤廃、障害者個々人のニーズに合った住宅の確保等を行うこと。

A民間住宅に関しては、入居拒否を撤廃するよう指導・監督の徹底を図り、またその法制度化を行うこと。

(3)収容施設に関する要求
@コロニー及び巨大な施設については段階的に縮小・閉鎖し、それらの施設に入所している障害者が、地域で生活できる条件を整えること。

A管理者及び職員によって加えられる人権じゅうりんの行為に対して、調査しそれらを行わないように徹底した指導を行うこと。

B現在収容施設の入所者にかけられている種々の制限を撤廃し、入所者の人権とプライバシーを保障すること。

C職員の処遇を大幅に改善し、入所者の要求に応じた介護がなされるように指導すること。
Dすべての施設を地域に開放し、地域の人々との交流を積極的におし進めること。

(5)コミュニケーション手段の保障に関する要求
@聴覚障害者に対する手話の公的保障
A視覚障害者に対する点字の公的保障

第4章 教育部門

1要求の原則

(1)障害児者への各李的処遇の廃止及び地域・校区保障推進の原則
(2)障害児と健常児が同一の場で共に学び合うことを保障する共生・共学の原則
(3)能力主義教育観否定の原則
(4)管理主義的集団指導の廃止と、個人の個性や能力の違いを尊重し保障する真の集団指導の確立。
(5)差別と闘い、自立と会報を目指す障害者自身の運動に学び連帯する。

2.要求綱目
(1)法制度に関する要求(作成者要約)
@教育基本法3上2項「能力があるにもかかわらず」を削除すること。
A学校教育法第22条・同71-74条の削除
B現在の養護学校の根拠となっている1973年の政令339号の撤回
C現存する養護学校などを閉校し、情報提供のセンターとするか、一般の学校として転用すること。
D学校教育法第23条以降の就学猶予・免除規定の撤廃
E訪問教育の抜本的見直し(対象の限定)
F学校教育法施行令22条の2項の削除
G学校保健法4条及び同法施行規則に基づいて実施される就学時件苦心第は就学校が決定した後行うこと。
H障害児の隔離・選別を固定化している1963年、1978年の文部省小・中局長通達を撤回すること。
I市町村の就学指導委員会を改組して,「就学保障委員会」を設置すること。
J特殊学級の規定を改めること
K早期に高校を全入制とすること
L障害者の教員を積極的に採用すること
M「特殊学校」用の学習指導要領を廃止し、障害児を健常者集団の中にふくむことを前提とする要領に改めること。

(2)教育条件に関する要求
@現在の45人学級を30人に改めること
A「障害児加配」を大幅に増員すること
B肢体不自由児ための巡回訓練士を配置する
C全ての生徒を対象とした点字巡回指導員を配置すること。
D全ての生徒を対象とした手話の巡回指導員を配置すること。
E教員養成を行う大学において点字・手話・車いすの介助を必須科目とすること。

(3)教育設備及び教材・教具に関する要求
@各校に弱視用の拡大読書機、難聴用の高性能補聴器などしょうがいじの学習上必要と認められる機器を随時備えること。
A校内の階段をできるだけスロープにすること。また手すりをつけること。
B校門から玄関まで点字ブロックをひくこと。
C校内の全ての車いす用のトイレを設置すること。
D点字のテキストを用意すること。
E弱視児に対し、必要に応じ拡大活字本を保障すること
Fすべての教科書に反差別の内容を盛り込むこと。
G現在、障害児のための教材開発の研究費の大幅に増すこと


第5章 労働部門
1.要求の原則
(1)共同労働の原則


(2)同一年齢・同一賃金の原則


(3)職場環境や仕事の内容を障害者に合わせる原則

2.要求綱目
(1)法制度及び行政機関に関する要求
@現行法は「身体障害者雇用促進法」の対象を広げること。
A現在規定されている雇用率を5-6%にあげること。
B法定雇用率を守らない企業・自治体名を公表し、行政指導を行うこと。
C同時に上記の企業・自治体に対し罰金を科すこと。
D障害者の除外職業を撤廃すること。
E国家公務員法・地方公務員の障害者の欠格状況を撤廃すること。
F最低賃金法適用除外を撤廃すること
G職業安定所では差別を許さぬ立場に立ってあっせん並びにアフターケアを行う。
H民間企業における障害者の劣悪な労働条件の改善。
I障害者を雇用するための助成金の拡大

(2)賃金・労働条件・設備などに関する要求
@障害を理由とした賃金の格差を設けないこと
A障害者採用における自力通勤可能という条件を外し、交通費は支給すること。
B通勤に関して介護が必要な時は行政が保障すること。
C障害者を雇用した企業は設備の改善を行うこと
D労働時間に関しては障害者の実態を考慮し、弾力的にすること。
E企業・自治体の障害者の職域を広げること

(3)作業所に関する要求
@共同作業所の管轄を厚生省から労働省に移すこと。
A行政の印刷物は優先的に障害者の就労する作業所や事業体に発注すること。

第6章 医療部門
1 要求の原則
(1)優生思想否定の原則
(2)障害者抹殺につながる医療行為の禁止の原則
(3)隔離的・強制的医療行為禁止の原則
(4)地域における障害者医療の確立の原則

2 要求綱目
(1)医療制度に関する要求
@優生保護法を直ちに撤廃すること。
A母子保健法を洗い直し、障害者抹殺につながる条項を削除すること
B強制的画一的な健康診断精度を改めること。
C精神衛生法に基づく「精神障害者」の隔離抹殺を撤廃すること。
D医療養成大学において差別を許さぬ視点を教育内容に盛り込むこと。

(2)障害者抹殺行為の禁止に関する要求
@全ての医療機関から優生思想に基づく人間観・障害者否定の思想を取り除くよう、指導を強化すること。
A羊水検査・遺伝相談を禁止し、更に障害児が生まれる可能性がある場合に中絶を勧める医師の行為をやめさせること。
B「母子保健」の名のもとに妊産婦に管理的・強制的指導をしないこと。

(3)精神医療に関する要求
@各地の精神病院の差別的実態を早急に調査し社会的に公表すること
A通信・面会・外出・外泊における制限を止めること。
B電気ショック、ロボトミー、薬づけなどの抑圧的な医療を改めること。
C「精神障害者」の隔離を促進するような調査を行わないこと。
D「精神障害者」の意思を無視した強制的な入院の中止。

(4)障害者の地域医療体制確立に関する要求
@あらゆる医療機関における障害者の診療拒否を禁止すること。
A重度障害者が歯科診療を受けられる体制を地域すべての歯科医院に設置すること
B公立病院における手話通訳者の設置、全ての医師が手話を獲得するよう強力に指導すること。
C公立病院に対し、必要に際障害者の御送迎を保障させ、訪問緊急医療を義務づけること。


*作成:廣野 俊輔
UP:20110909 REV:
全障連  ◇『全障連』(全国機関誌)目次  ◇障害者(運動)史のための年表
 
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