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『週刊/ALS患者のひとりごと』2005

佐々木 公一



◆2005/01/06 『週刊/ALS患者のひとりごと』165
 感謝そして「聞くということ」
◆2005/01/13 『週刊/ALS患者のひとりごと』166
 時事5題
◆2005/02/04 『週刊/ALS患者のひとりごと』167
 入院感想(1/24〜27)
◆2005/02/16 『週刊/ALS患者のひとりごと』168
 わの会新春の集い/ご挨拶
◆2005/03/02 『週刊/ALS患者のひとりごと』169
 ご挨拶/きららのみなさん今日は
◆2005/03/21 『週刊/ALS患者のひとりごと』170
 尊厳死法案に反対する
◆2005/03/21 『週刊/ALS患者のひとりごと』171
 尊厳死/老人福祉を考える
◆2005/05/06 『週刊/ALS患者のひとりごと』172
 介護のプロ、患者のプロ(1)
◆2005/06/06 『週刊/ALS患者のひとりごと』173
 介護のプロ、患者のプロ(2)
◆2005/06/22 『週刊/ALS患者のひとりごと』174
 介護のプロ、患者のプロ(3)
◆2005/07/01 『週刊/ALS患者のひとりごと』175
 介護のプロ、患者のプロ(4)
◆2005/07/15 『週刊/ALS患者のひとりごと』176
 前を向いて生きるために必要なこと
◆2005/07/22 『週刊/ALS患者のひとりごと』177
 わの会コンサートにご協力をお願いします
◆2005/08/08 『週刊/ALS患者のひとりごと』178
 60年前/広島、長崎
◆2005/08/26 『週刊/ALS患者のひとりごと』179
 「小泉と私を合わせれば、世の中の全部の領域をカバーできる」
◆2005/09/08 『週刊/ALS患者のひとりごと』180
 消費税が法人税の減税に
◆2005/09/13 『週刊/ALS患者のひとりごと』181
 自公327議席は小選区制のからくり
◆2005/11/18 『週刊/ALS患者のひとりごと』183
 私の介護論/その2
◆2005/12/03 『週刊/ALS患者のひとりごと』185  りんりんで気がついたことプラス創る喜び、創造する喜び
◆2005/12/18 『週刊/ALS患者のひとりごと』186  りんりんで気がついたことプラス/2


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第165号                    2005年1月6日
           週刊/ALS患者のひとりごと


    今日は/お世話になります
    発行 佐々木公一  府中市四谷4-51-26
       042-302-9444 FAXとも
       ホームページ http://www.arsvi.com/w/sk13.htm
       メールアドレス hamu@shikoku.interq.or.jp

  謹賀新年/今年のテーマ

 ALS患者本人の声を出しあうこと。現在の困難とともに、これまでにどのよう
な困難があったか、どう乗り越えてきたかを事実にもとづいて整理すること。身も
心も閉じこもりがちなALS患者が前を向いて生きるために必要なことは何か。す
べての患者にどのような出番と役割があるのか。回りの人たちにどのような声援と
応援を望むのか。というようなことを自分の経験を踏まえて今年のテーマにしたい
と思います。

 患者Mさんの場合 入院療養しているALS患者です。正月(2005年)そうそ
う看護師長さんと、もめてます。私は、身体の全身に痒み止めを寝る前に、(消灯時
)塗ってほしいのですが、準夜の看護師さんが、二人しかいないので無理と言われま
した。看護師長さんは、病棟の16時の体位交換の時に、塗って下さいと、言われま
した。……それで、寝る前に塗ってくれないのなら、もう良いと言いました。どう
ですか?私が、わがままな事を言っているのでしょうか?昨日までは、何とか塗っ
てくれました。昨日の準夜の看護師さんが、ぶつぶつと、めんどそうに言ってたの
で、多分その看護師さんが、申し送りをしたと思います。やっぱり患者は、弱い立
場なのでしょうか?悔しくて、本当にこんな病院では、もう長くは生きたくないです。

 私の場合 5年前の気管切開で入院した時、担当看護師と大げんかしました。も
ちろん文字盤で。その時は、車椅子に乗せるという約束を守らなかったからです。
忙しい、を理由にたくさんのことが重なり私の怒りが爆発しました。ヘルパーさん
の連絡で妻がかけつけ、主治医、看護師長、担当看護師それに妻での緊急の会議と
なり、それまでの病院の不手際をまとめて報告し、激論になったらしいのですが、
以後病院側の態度がずいぶんよくなりました。なお車椅子にこだわったのは、立て
なくなることを恐れたからです。

 家族介護者Kさんの場合 私の母も入院の度にひどいことを何度もされましたが、
その度に私はじだんだ踏んで怒りました。うちのヘルパーは、看護師の態度がひど
くて母がかわいそうになってその場で泣き出しました。呼吸器も何度も外れました
し、接続の仕方を看護師は知らなかったです。母は死にそうになりました。佐々木
さんの奥さんは冷静に抗議しました。でも、そういう家族がいない人、家族が家で
介護できない人は抗議したくてもできないです。泣き寝入りです。退院させられた
ら困るので患者さんを我慢させておくしかないです。
 あとがき 一艘の船がある。海賊船の包囲に陥ったとする。船には瞬時に団結が
生まれる。海賊船の包囲がなくても……、こんなことを有島武郎が「惜しみなく愛
は奪う」の中で書いていた。今大惨事を前に広がる支援の輪。同じことを思う。大
変なことがはじまった。自公両党が、末期がんなどで治る見込みのない病気の患者
が、自らの意思で過剰な延命治療を中止する「尊厳死」を認める法案を次期通常国
会に提出するというのだ。要は金のかかる無駄はやめようというのだ。


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第166号                    2005年1月13日
           週刊/ALS患者のひとりごと


    今日は/お世話になります
    発行 佐々木公一  府中市四谷4-51-26
       042-302-9444 FAXとも
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  時事5題

「朝まで生テレビ」/という番組がある。約15〜20人のパネリストが司会の田
原総一郎とともにニュースを討論する。たまたま北朝鮮問題の時ある評論家が社民
党にからんだ。そこで司会の田原総一郎が「社民党はいいかげんな政党だから」と
次にすすんでしまった。驚かされるのだがそのことに抗議するものは誰もいなかっ
た。社民党福島党首は沈黙させられていた。「あなたと意見は違う。だが発言する
権利は守る」これが民主主義の基本であるはず。この司会者にはこういう態度が多
い。それからこの番組に限らずテレビ出演者の偏りが目立つ。この日の参加者で私
の意見が一致したのは霎(かん)東大教授だけだった。世論がつくられる上でテレ
ビの果たす役割は桁外れに大きいから、意見をあげていかないとこの国はとんでも
ない方向にいきそうだ。

聞き捨てならないこと2件/津波災害のための会議参加の小泉首相、アナン国連事
務局長との挨拶でまず最初に「(日本の)国連常任理事国入りをよろしく」と言っ
た。火事場の名刺配りのようであきれられている。なぜか東京新聞と日刊現代しか
報道していない。もうひとつ9日のニュースでタイの国防大臣との会見で、大野防
衛長官は支援の期間についての質問に答えて/憲法上の制約もあり緊急のものと受
け止めている/と発言。その後支援期間は3か月と報道されている。ではイラクの
自衛隊に憲法上の制約はないのか。その後この部分の報道はない。

ブッシュと小泉/先ずブッシュのことは、アメリカの歴史上一番悪い大統領だと思
っている人が多い。小泉さんは日本の首相としては0点、 いやマイナス100点と
いってもいい。但しアメリカからみれば、ア メリカの日本総督としては100点。
非常にがんばってアメリカのためによく日本を治めている。(「ニュースの深層」
葉千栄(東海大助教授)との対談でビ ル・トッテン氏の話)

ラオスにモン族という少数民族がいる/ベトナム戦争でアメリカの下働きをさせら
れベトナムなどとたたかわされた。故に安住の地なく多くは米国へ移住。今約50
0人が米軍兵士としてイラクにいる。ある軍曹の場合驚かされるのだが市民権もも
っていなかった。

北朝鮮と私/1981年頃から4〜5年間北朝鮮または朝鮮総連から毎月のように
書籍が送られてきた。内容は金日成や主体思想に関するものがほとんどだった。最
後に「あなたは何も情報を提供しなかった」という一通の手紙でそれは終わった。
はじまりは府中地区労副議長になった時からだった。振り返れば拉致事件末期の出
来事。蓮池薫さんは中央大学の後輩。不思議な縁だ。

 あとがき 大惨事を経て/やさしさ/が地球上を連鎖しているように見える。価
値観の変化望む


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第167号                    2005年2月4日
           週刊/ALS患者のひとりごと


    今日は/お世話になります
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  入院感想(1/24〜27)

一、結果
 検査の結果が何ごともなく(今のところ)、発症から10年ですが5年前の入院
(気管切開して呼吸器をつけた)の時と大きな変化は基本的にないこと、体(関節
)のやわらかささが保たれていること、「行き届いた手厚い介護のおかげ(浅岡先
生)」などの結果に心より感謝申し上げます。
 思いがけない発見もありました。カニューレの先端部分が喉に触れるところに肉
芽ができているとのこと。早速対応する機具を作っていただきました。早期の発見
で本当によかったです。その角度が日本人に合うものを国内で作れるようにしてほ
しいと思います。

二、看護
 病院の体制の改善とりわけ看護体制の改善に感謝です。1、全員に聞く姿勢が徹
底していた。2、本人確認作業の推進。3、引き継ぎの改善。4、患者の自主性尊
重(驚くべきことに規則の押し付けが一度もなかった。/けれど2、4人部屋へど
う適応するか、病棟、病院全体へ……、むずかしい課題と思います)。5、看護途
中での移動が4日間で3回しかなかった(胸ポケットの携帯は鳴り続けていたが)
。6、リハビリでは10年前も5年前も今回も励まされ癒されました。ありがとう
ございました。

三、設備
 実はこの建物には1981年から頻繁に出入りしています(労働組合の関係で)
。当時は設備の見事さに圧倒されたものです。いま改めて見るとその老朽化を感じ
ます。私たちにとっても地域にとっても大切な病院です。みんなで力をあわせて改
善、発展させたいものです。

四、お礼
 10A病棟のみなさん、大変お世話になりました。ありがとうございました。特に
担当の久光看護師の行き届いた心配りに感謝です。それからひとつ報告。高久看護
師が輝いていました。コミニュケーション委員に選ばれてとても意欲的でした。課
題と目標を鮮明にし、役割と出番が明らかになると人は輝くものですね。2月5日
の結果を聞きたいこと、協力させていただけることはないかとお伝え下さい。

看護へのエールを/府中神経病院地域療養支援室小川一枝さん
 丁寧な入院の感想、ありがとうございます。看護の励みになると思います。早速
、明日にでも久光看護師および増井看護長にお届けします。ALSの患者様は、一般的
にその病気による生活障害の
特殊性から、よりきめ細やかなケアが必要で、病棟における看護において最も時間
と労力を必要とされます。一方でそれに対する評価が少なく、看護職が徒労感に陥
っている現状があります。佐々木さんのようにきちんと言葉で返していただけると
どんなに看護の励みになるでしょう。またそのことがALSの看護の質の向上へ繋がる
と思います。これからも看護へのエールをお願いします。
 あとがき 今度の入院は患者としての自分さがしともなった。患者だからこそで
きることは何か、患者、障害者が/課題と目標をもち、役割と出番が明らかにする
/ために何が必要か、など。


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第168号                    2005年2月16日
           週刊/ALS患者のひとりごと


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  わの会新春の集い/ご挨拶

 この一年たくさんの皆様のお世話になりました。おかげさまで無事新たな一年を
すごすことができました。施設改造にあたり資金提供そしてご寄付をお寄せ頂いた
皆様、開設準備からその後の運営にあたられた皆様、ご協力いただきましたすべて
の皆様に心より感謝申し上げます。
 「世間はいやなことばかりでしたが、私には素敵な年でした。……りんりんは私
の安住の地です。みなさんの笑顔が待っています。良い年をとって何かに取り組み
熱中したいと思います。すべてのものがしっかり頑張れと云って居るように聞こえ
ます」デイサービスりんりんの利用者大沢さんの再びはじまった物語です。
 呼吸器をつけてとじこもるALS患者の心のひだを解きほぐし、連日笑顔を引き
出している介護、生きる希望をつかみきれない患者といっしょにただただ泣いて、
心に溶け込んだ介護、このようなヘルパーさんたちの汗と涙の物語に支えられ、ヘ
ルパーステーションあいあいも、多くの障害者の生活を支え頑張ってきました。
 ネットワークわの会の日帰り旅行は、「津波」を思わせる海への恐怖と感動の房
総への旅となりました。ほかにもバーベキュー、ハイキングや各種講座など、ネッ
トワークわの会もみなさんの声にもとづいて様々な活動にとりくみました。
 このようにしてデイサービスりんりん(現在通所者35名)とヘルパーステーシ
ョンあいあい(現在利用者21名、ヘルパーさん38人)が順調に2年めを迎え、
わの会の活動も9年めを迎えました。ほかに配食サービスもはじめました。今年6
月からケアマネの事業も開始する予定です。そこでみんなで新年のお祝いをするこ
とになりました。
 人の数だけ物語があります。お互いの物語を語り合いながら、生きる希望と勇気
を確認しましょう。気がついたら私が一番重い障害をかかえているようです。そん
な私の決意を申し上げご挨拶とします。/立ち止まらないで、嘆かないで、前を向
いて、生きるための物語を、生きてよかった物語をつくりたい/と思っています。
 本日もたくさんのボランティアのみなさんに支えられています。心より感謝申し
上げます。

          2005年2月13日/NPO法人わの会 理事長佐々木公一

あとがき 128億円。今年度の支援費の不足額だ。もちろん大変な額だ。けれど
も障害者に1割自己負担を強要し所得基準に家族のそれまで組み込むような額だろ
うか。例えばイラクの自衛隊員の出張手当てだけで約70億円(年)、米軍への思
いやり予算約2500億円(27年間累計で約4兆5千億円にもなる)。わの会新
春の集いに100人以上参加。うち45人がボランティア。


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第169号                    2005年3月2日
           週刊/ALS患者のひとりごと


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  ご挨拶/きららのみなさん今日は

 先日は刑部様にわの会新春の集いにご参加、心あたたまるご挨拶をいただきまし
た。ありがとうございました。私たちわの会ときららのみなさんとの出合いは、町
田市のALS患者Kさん(わの会デイサービスりんりんに通所されている)の介護を
つうじてでした。そして私も9年目のALS患者です。とりわけ困難といわれるA
LS患者の介護に積極的にあたられていることに心より敬意と感謝を申し上げます。
 ALS患者、とりわけ重症ALS患者がもっている価値、それは命だけです。も
しこの人たちが軽視されるとしたらそれは命が軽視されることになります。そして
生活上のハンディキャップをもった人間が社会の中でどのように処遇されているか
が、その社会の成熟度を示しているのです。
 いま問題の障害者自立支援法案も尊厳死法案も根本は同じだと思います。「無駄
なものに国は金を出さない」というのでしょうか。どうしてここまで非情になれる
のか、不思議です。昔渡辺という大蔵大臣が「率直にいえばお年寄りは早く死んで
いただくと国は助かる」と言ったことがあります。一体この国は日本の社会はどう
なっていくのでしょうか。
 すべての命は存在することに価値があります。例え体中どこも動かすことができ
ず、目さえ閉じ、ただベットに横たわるだけの体であっても、母であり、父であり
、妻であり、夫であり、わが子なのです。かけがえのない家族であり、欠かすこと
のできない社会的存在なのです。きららのみなさんのとりわけ重い障害者の方々へ
のあたたかいご支援を心よりお願い申し上げます。
 私はこんなことをヘルパーさんたちと話し合っています。/相手を知ること 現
在過去未来という言葉がある。現在をしっかり踏まえ過去を知り、未来への展望を
切り開くことだと理解している。介護の仕事にも同じことがいえる。相手の現在を
知り、過去をたずね、ともに未来を語りましょう。/そして/生きてよかった物語
をともにつくりましょう。 人の数だけ物語があります。それをひきだすことが生
きる勇気をとりもどし、生きるための物語を生み出すと思います。 /
 本日はお招きいただきましてありがとうございました。心より感謝申し上げます。
2005年2月26日/NPO法人わの会 理事長佐々木公一

 あとがき 2/26町田市にある訪問看護/ヘルパーステーションきららの1周
年の集いに参加した。少なくとも3人以上のALS患者の看護、介護を担当されて
いる。こんな勇気とあたたかさをあわせもつステーションがもっと増えてほしいと
思う。そして横のつながりが持てればと思っている。医療法上認められていないホ
ームヘルパーの簡単な医療行為について、可となったにもかかわらず環境整備の極
端な遅れから、そういう困難な介護にあたってもヘルパーステーションに新しいメ
リットがなく、責任論だけが過剰に伝えられる中多くのヘルパーステーションは苦
悩の中だ。


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第170号                    2005年3月21日
           週刊/ALS患者のひとりごと


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  尊厳死法案に反対する

 インターネットをみて驚いた。尊厳死をみたら30003件 もあった。いま末期
癌や治る見込みのない患者の延命治療の在り方を検討する「尊厳死とホスピスを推
進する与党議員懇話会」(丹羽雄哉会長)が尊厳死の法案化も視野に入れた勉強会
を開始したという。先日のJALSA東京都支部の役員会で「こういう時必ず儲け
るやつがいる。背景はどうなっているか」と質問があった。臓器移植法推進派と尊
厳死協会などが国の医療福祉費削減の流れに乗って推進しているようだ。

 先日の相模原の呼吸器はずし事件もありALSが注目されている。そこでALS
当事者(発症10年、呼吸器5年)として意見を書く。論点は「ALS患者の呼吸
器ははずせるか。そのために必要な条件はなにか」とされている。

 ALS(患者数約6500人、現在も原因不明、治療法なし、進行性という状況
が続いている)は発症からくりかえし生き方と決意を問われ、求められる。 
 1、病気の受け入れ。2、進行する障害の確認と受け入れ。3、呼吸器をつける
か/本人、家族の意志。4、同時に介護体制の整備/医療行為との関係も極めて困
難である。ここには介護保険や支援費その他の制度の現状が色濃く反映する。そし
てALS患者のうち呼吸器をつけているものは約3割にすぎない。
 このようにして呼吸器をつけて生きるALS患者に呼吸器をはずす(自ら死を選
ぶ)という選択肢は基本的にありえない。もしあるとしたら次の2つの場合に限ら
れる。1、呼吸器をつける時の齟齬。納得しないままの気管切開と病気の受け入れ
拒否。2、介護特に家族介護が限界を超えた時
 
 私は病気になる前と違うのは体だけでありたいと思っている。普通に生きている
かと自問する。6〜7割はそう思う。ではなぜ普通に生きられるのか。1、福祉制
度(介護保険と支援費514時間を柱とする)の活用。このことぬきにすべてがな
りたたない。2、医療、看護、介護体制のある程度の確立。3、ボランティアなど
の周辺の支援。4、家族の同意と援助。5、患者本人の意志。
 では普通に生きられない理由はなにか。1、それでも制度(介護保険と支援費)
が不足すること。☆全国的には驚くべき格差が存在する。2、訪問看護、ヘルパー
体制などが患者の需要を満たしていないこと。3、吸引などをふくむ医療環境の不
十分さ。4、ALSと言う病気の特性(治療法なし、進行性)。5、患者の意志を
継続することの困難さ。

 尊厳死を語る前に解決すべきこと、なすべきことが山ほどある。命かくあるべし
といえる政治を医療を心より望みたい。
 あとがき 4月集会/「尊厳死っ、てなに?」 一度つけた人工呼吸器は外せるの
? 「 死ぬ権利 」は、患者の権利だ!? /などを考える集会にご参加下さい
。4月16日(土)午後6時〜、大手町サンケイプラザです。詳細はこのアドレス
に問い合わせ下さい。よろしくお願いします


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第171号                    2005年4月21日
           週刊/ALS患者のひとりごと


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  尊厳死/老人福祉を考える

 高齢者への対応は、社会発展の指標となる。「…略…ある社会は、老人をどう扱
うかによって、その社会の原理と目的の−しばしば注意深く隠蔽(いんぺい)され
た−真実の姿を赤裸々(せきらら)に露呈するのだ。老人たちが提起する問題に対
して未開人が採用する実際的解決方法は、きわめて多様である。老人たちはあるい
は殺され、あるいは死ぬままに捨ておかれ、あるいは生きるのに最小限のものをあ
たえられ、あるいは快適な晩年を保証され、さらには尊敬と優遇の極致を受けるこ
とさえある。われわれは、いわゆる文明化した諸国民もまたこれらと同じ扱いを老
人たちに適用することを見るであろう。ただ殺害だけは禁じられている、それが粉
飾されたものでないかぎりは…」(ボーヴォアール「老い」より)。それで高齢者
に対する扱いの歴史をみる。

< 食 老 >食料欠乏状況のなかで、弱肉強食の要求にもとづき、高齢者を食べ
ていた時代。

< 殺 老 >食料がとぼしかったころ、食老と同じように、高齢者を殺していた
時代。「長年月間に平時にありては共同食料の消費者たり、轉遷移住の邪魔者たり
。戦時にありは功戦防守の足手まといたる老人、或いはこれを殺し、或いはこれを
棄て、生存競争の障碍物を除去せんとし…」

< 棄 老 >しかし生産力が高まり、社会全体の経済が豊かになり、そのなかで
食料も多少豊かになると<棄老>に変わってくる。つまり殺したり食べたりするこ
との残虐性に耐えられず、棄てるという形に変化する。
     楢山(ならやま)祭りが三度くりゃよ 粟の種から花が咲く
 もう誰か唄い出さないものかと思っていた村の盆踊り唄である。今年はなかなか
唄い出されなかったのでおりんは気にしていたのであった。この歌は三年たてば三
つ年をとるという意味で、村では七十になれば楢山まいりに行くので年寄りにはそ
の年の近づくのを知らせる歌でもあった…。
     這って来たとて戸でいれぬ 蟹(かに)は夜泣くとりじゃない
 この歌は、村では昔は年寄りを裏山に捨てたものだった。或る時、老婆を捨てた
ところが這って帰って来てしまったのである。その家の者たちは『這ってきた、蟹
のようだ』と騒いで戸をぴったりと締めて中へ入れないのである。家のなかでは小
さい子が蟹が本当に這ってきたのだと想い込んでしまったのである。老婆は一晩中
、戸の外で泣いていた。その泣き声を聞いて子供が『蟹が泣いている』と言ったの
である。家の者が『蟹じゃ無いよ。蟹は泣いたりしないよ、とりが泣いているのだ
』と子供などに話してもわけがわからないので、そういってごまかしてしまったの
である。蟹の歌はそれを唄ったのである」、「楢山節考(ならやまぶしこう)」に
こんな一節がある。

< 隠 居 >その後食料がだんだん豊かになってくる中で、老人を棄てるという
よりは、むしろ老人自ら<隠居>をするという習俗がうまれてくる。そしてこの隠
居という習俗は、現在の定年制までひきつがれている。尊厳死法案は、老人そして
障害者をどこへ連れ戻そうというのか。
 あとがき 尊厳死集会は257名(スタッフを除く)の参加で熱気があふれた。相模
原の鈴木利一さんは/尊厳死法がますます法による殺人であると言う感を強くした
/と述べられた。会場で楢山節考の話があった。/生存競争の障碍物//共感し、
共生し、価値あるもの/2つの視点のせめぎあいにみえる。老人福祉も障害者福祉
も。歴史を後戻りさせてはいけないと切に思う。パソコンの事故の後失意の日が続
いたが献身的超人的ご協力をいただき、ほぼ復旧できた。感動と感謝です。がんば
ります。アークテクノロジー@川上さんにブログいうもの作っていただいた。
http://blog.livedoor.jp/alsinfo/ 一度ご覧下さい。


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第172号                    2005年5月6日
           週刊/ALS患者のひとりごと


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  介護のプロ、患者のプロ(1)

 私からみてプロと呼びたい人が多くいます。どこがプロかといえば例えばわの会
の運転手のTさんの場合1、前の日までに行き先の確認(いままでたぶん迷ったこと
は2〜3回しかない)、2、急カーブ、急ブレーキ、急発進をしない、3、必ず声
かけする、4、車の清掃や車内全体への気配り、5、確実な知識(車、交通法規、
地理、天候など)と経験を加えた応用と創造。というようなところでしょうか。こ
れをヘルパー、訪問看護にあてはめるとどうなるでしょうか。ヘルパーの努力目標
を明らかにできたらと思います。ぜひ書いて下さい。私も患者のプロをめざしてが
んばります。この問いかけにこんな風に答えてくれました。

訪問看護師さん なかなか難しいですね f(^_^)。 私は、プロと呼んでいただくに
はまだまだです。ただ、常にプロ意識は持っていたいと思います。そしてプロにな
りたいと思っています。
 私の場合、まず相手の事を解ろうと努力します。そして自分は看護師として何が
出来るのかを考えます。できるだけ患者さんと一緒に考えます。そして同じ目標に
向かって一緒に努力していきます。病状を悪化させない観察の目を持ち、知識を持
ち(この辺が不足しがち!?)、技術を磨き、自分が関わった事で相手を心地よくさ
せられる、医師でも薬でもない、看護の力で患者さんの状態が良くなる、そんな看
護を提供したいと思っています。人の命に関わる事なので、絶対にミスをしない。
確認を怠らない。このようなことを、いつも思っています。

ヘルパーさん 介護の目標・・・。私がヘルパーになって、こうなりたい!と思っ
ていた姿は「かゆい所に手が届く存在」でありたいという目標がありました。その
為には、相手の事を知る事。性格を含め、何を望んでいるかとか状態であったり。
その人の事を理解する。同じ経験は出来ないけども、理解する事はできるのではな
いか・・・。だから、わからない所はとにかく聞く。今更という事も「?」と思っ
たら聞く。仕事するうえでは、その日、一日の流れの把握。今日は何がある日か。
その為の時間の配分。あと、佐々木さんがパソコンする、しないは別としてなるべ
くその時間が多く取れるように組んでいく。おおざっぱ?ですが、こんなところで
しょうか・・・。では、また明日宜しくお願いします。(続く)

 あとがき こんな討論をしました。大きな反響がありました。あと2回続けます
。/介護のプロ、患者のプロ/考えてみませんか。/尊厳死法案、尊厳死(殺)め
ざして新しく法律を作ろうとしている。「国を愛せよ」と教育基本法に書き込もう
としている。憲法に「国防の義務」さらには「家庭を守る義務」まで書き加えよう
としている。だが何のために?/憲法とは何か。国民の権利を書いてある文書であ
る。それを守る力は国民諸運動にある。がんばらなければ。/5/4は58回めの
誕生日。たくさんのプレゼントをいただき恐縮している。特にお酒が並んでいる。
病気になるまで誕生日など意識さえしませんでした。これも病気のおかげのひとつ
です。


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第173号                    2005年6月6日
           週刊/ALS患者のひとりごと


    今日は/お世話になります
    発行 佐々木公一  府中市四谷4-51-26
       042-302-9444 FAXとも
       ホームページ http://www.arsvi.com/w/sk13.htm
       メールアドレス hamu@shikoku.interq.or.jp

  介護のプロ、患者のプロ(2)

ヘルパーさん <介護とは> 専門的知識及び技術を持ち、その人らしく生きてい
く力を維持出来るよう信頼関係を持ち、押し付けではなく、手を差し伸べて、共感
的に理解し、支援すること。
<私の目標> 1、病気の理解と患者の状態を知る。(その日の表情、音のあるも
の=呼吸器、吸引、パソコン)。2、文字盤と読話でコミュニケーションをとる。
3、時間帯のニーズに優先順位をつける。(気づきの大切さ、手早く丁寧な介助に
心がける)。4、利用者家族と、チームケアの共感的理解。5、つもり違いはして
いないか。(・・・のつもり)、常に自己覚知。以上です。ヘルパー業務も10年
目に入りました、これからも宜しくお願いします。 

ヘルパーさん 介護のプロ・大切なことですね!私もプロになりたく、日々努力し
ています。そして、それを新たな介護員につなげ、多くのプロを育てなければと思
います。・・・が。プロとはとても難しいです。介護技術だけでも、人柄だけでも
、調理・掃除がうまくても・・・。そして、佐々木さんの言う患者のプロ!。どち
らかだけの視点ではだめで、両方の気持ちを大切にしたい。それが、とても難しい
です。
 私自身は、一緒に働く仲間からも、利用者さんからも、家族の方からも、他の事
業所の方からも、多くを学ばせて頂いています。でも、これで完璧という到達点は
無いと思っています。介護に携わっているいじょう、これで良いということは無い
と思い働いています。だから、楽しいのかもしれません。(続く)

ご挨拶/ヘルパー研修会で
 風呂場から96才のBさんの歓声が聞こえる。52才のKさんは一心不乱に編み物
をしている。80才のSさん、74才のMさん、80才のIさん、92才のBさん、9
2才のIさんたちは漢字のお勉強をしている。四文字熟語などむずかしい問題を次々
に解いている。今日は/鴫、啄木鳥、信天翁/など鳥の名前にチャレンジしている
。合間で広東に住んだことのあるMさんが、広東語を教えている。私はといえば、昼
寝から覚めて、看護師さんにベットでお茶を飲ませてもらっている。2005年5
月23日午後2時半、デイサービスりんりん(輪凛)の風景です。

 呼吸器をつけてとじこもるALS患者の心のひだを解きほぐし、連日笑顔を引き
出している介護(殿岡さん)、生きる希望をつかみきれない患者といっしょにただ
ただ泣いて、心に溶け込んだ介護(佐藤さん)、このような介護もありました。も
ちろん本日報告される事例もあわせて、その後のさらに豊かなたくさんの実践が刻
まれています。ヘルパーステーションあいあい(愛会)のとりくみです。

 『現在過去未来』という言葉があります。現在をしっかり踏まえ、過去を知り、
未来への展望を切り開くことだ、と理解しています。介護の仕事にも同じことがい
えます。相手の現在を知り、過去をたずね、ともに未来を語りましょう。そして生
きるための物語、生きてよかった物語をともにつくりましょう。人の数だけ物語が
あります。それらをひきだすことが、生きる勇気をとりもどし、生きるための物語
を生み出すと思います。(以下略) 2005年5月28日  

 あとがき パソコンの変調で久し振りの発行です。26人参加の研修会、事例検
討がよかった。


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第174号                    2005年6月22日
           週刊/ALS患者のひとりごと


    今日は/お世話になります
    発行 佐々木公一  府中市四谷4-51-26
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  介護のプロ、患者のプロ(3)

 対人援助職さん 私が考えるプロとは、自然体をコントロールできる人です。自
分の考えを持っているが、誰に、どの場面で、どのくらい表現したらいいのかをき
ちんと見極めています。『職人』である自分と、『商人』としての自分の切り替え
も大切であると考えています。理想に向かって極めて行く部分と、事業を継続させ
るための経営的手腕は必須と感じます。

 色々な自分を演出していくために気をつけていることは、『K』の出し入れです。
こんな話しをきいたことがあります。職人と商人をローマ字にすると、『K』がある
のとないのに分かれます。『K』とは、感情と勘定『ふたつの、かんじょう』です。
通常は自分を抑えること。時には感情をぶつけること。そして時には勘定を思い出
すこと。このへんが自分自身の基本になっています。

 違う表現で述べてみますと、『国語の勉強』と『算数の勉強』の両方が出来るこ
と。理想は語れても、採算を考えることが出来ない人が多いからです。ほとんどが
愚痴として埋もれていきます。

 では、本題に入ります。看護のプロ。介護のプロを考えるときに、まず第一歩と
して情報収集が出来ること。その次に、収集した情報を『その方に合わせて調理で
きること』、時間がかかっても構いません。(ここでは、@その方を意識している
ことと、A情報を自分の言葉に変えるという2種類のことをしています。)
 ここが、職人として磨く部分です。光る人ほど、処理時間が短く済みます。(続
く)

臓器移殖はカネになる、尊厳死法はその道具1
/日本国内の臓器移殖例は36、そのうちの一人は約1000万円払ったと報道あ
り。待機者数百人いるから市場としては数十兆円規模となる、こんなことを書いた
文章はありませんか。2つ同じようにすすんでいるのが無気味です/この問い掛け
に早速中野の川口さんが答えてくれました。

 http://www2.tky.3web.ne.jp/~kuuki/hp/3hossin/ikinuku/isyoku.html
 脳死・臓器移植法案は、医者の実績と名声と、生命操作への興味と国家財政にお
ける医療費の負担削減、経済効果をねらい、心臓移植医と厚生省の思惑により、専
門知識のない国会議員を動かし、「他の人の生命を助けるため、法律で人の生命の
存続のあり方を規定し、臓器移植を医療につなげよう」というところから出発する


 経済的利益のために臓器獲得・移植が行われる
 個人的動機:2005年1月28日付の朝鮮日報によると、韓国人の中国への「
遠征」臓器移植は1年間に1000件程度と報道されている。
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/01/28/20050128000050.html
 経済力格差によっても、延命を図ろうとする者の臓器獲得行動は加速される。

 あとがき 11日こんぺいとうミニコンサート、12、13日八千穂へ旅行、1
5日雑誌『難病と在宅ケア』原稿完了(当事者がつくるヘルパー事業/7月号掲載
)、18日『難病講座』講師、19日NPO法人わの会総会、20日デイサービスりん
りん(輪凛)へ。大変でした。/「体中の百万もの毛穴という毛穴から血を滴らせ
ている怪物(マルクス)」資本の本質忘れてはいけない。


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第175号                    2005年7月1日
           週刊/ALS患者のひとりごと


    今日は/お世話になります
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  介護のプロ、患者のプロ(4)

 第三段階としては、新しい情報を創り出せること。
 (顧客満足度、市場調査などから、求められるサービスを創設させる)

 第四段階としては、創り出したサービスを維持できること。もしくは、現実的な
提案まで持っていけること。ここが商人としての部分になります。

 第四段階まで来た人をプロと呼びたいと思います。
 みんなプロを目指して、もがいている状態が平和ではないでしょうか。いつまで
も謙虚さと感謝の気持ちを忘れずに、楽しく仲間とともに働いていきたいものです
ね。

 看護と介護の差は、看護は命を守るという視点から教育を受けていること。介護
は、その人らしさ・要望を満たす視点から教育を受けていること。の違いを感じま
す。(業務の違いは厚生労働省に準じます。)

 この違いを理解し、お互いの仕事を補い合える関係作りができるのも、プロへの
登竜門です。

 ちなみに私は、4月より所長という管理業務を体験できるようになりました。で
すから、第三段階を体験できる身分となって新たにチャレンジしている段階です。
このチャンスを仲間とともに体験して、ひと回りもふた周りも成長して行きたいと
考えています。プロへの道はとても険しく感じます。

 ながながとなりましたが、この辺で私の回答とさせてください。また、ふとした
お話、楽しみにお待ちしています。(終わり)

臓器移殖はカネになる、尊厳死法はその道具2
 http://www6.plala.or.jp/brainx/evidence.htm
「腎移植術がもっとも手術の材料費が小なく、収益が大きい」と報告している(緊
急手術時の人件費は考慮されていないが、生体腎移植にはそのまま当てはまる)。
肝臓移植の保険点数がきわめて高いように、レシピエント側病院は「移植を行なえ
ば儲かる」。移植医の個人的動機:臓器移植を多く行なう医師が研究費を集め、出
世するというという構造もある。(日本手術医学会誌 第26回総会プログラム・
抄録集、91、2004)
雨宮 浩氏(国立小児病院小児医療研究センター長)は「この著者の述べるように
、1腎当たり80万円以上の獲得経費を支払うには、それなりの根拠が必要である
が、同時にそれが腎提供へ向けての救急病院の重い腰を上げさせる奨励制度になっ
ているのは確かである。単純に計算して、心・肺・肝・膵・腎の多臓器提供では8
0万円×6=480万円にもなる。(雨宮 浩氏(国立小児病院小児医療研究セン
ター長))」。

 あとがき こんな分析もある。/本当は他の治療法でも回復可能であるのに、病
院側の経済的利益のためあるいは関係者の世俗的な利益のために、早すぎる救命治
療断念や過剰な臓器獲得努力、不必要な移植が多数行われていると考えざるをえな
い/ 経済の側面からの分析がもっとほしい。介護のプロ/周囲でずいぶん話題に
なった。患者のプロ/これは未だ修行中です。すみません。


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第176号                    2005年7月15日
           週刊/ALS患者のひとりごと


    今日は/お世話になります
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  前を向いて生きるために必要なこと

 第一に、人と会うこと。
 ありのままの自分を人に見せることができること、つまり元気なころとは比べよ
うのない重い障害をもつ自分を人に見せることができること。このことがその後の
療養生活の方向を決める。具体的には元気なころの友人たちと会うことで問われる
。私はできるだけ人と会うことを心がけていきたいと思っています。
 第二に、人生の目標を根本から書き直すこと。自己の歴史の大転換をはかる、い
わば自己の物語を書き直すことです。もちろん何回も書き直しを余儀なくさせられ
るとしても。
 第三に、患者にできることは何かを自分なりに模索すること。できなくなったこ
とを数え嘆くのでなく、できることから可能性を広げることがなにより大切です。
なかでも大切なこと、それは人と人との架け橋になること。それは人を助け、人に
助けられる人びとをつなぐ架け橋。それはやさしさの連鎖をつくること。具体的に
は医療、看護、介護そしてボランティアの人びとをつなぐ架け橋。もう一つは患者
の存在、生きることが家族の生きる力をつくり、とてつもない困難に立ち向かうそ
の姿が人びとを励していることを知ること。
 こんなことを理解してくれる、ともに考え歩めるヘルパーさんがたくさん求めら
れています。

 一定以上の重い障害者は日常生活の一部またはすべてを人の介護、介助に頼らな
ければ生きて行けない。その理由はどのようであれ、多くの人びとが障害者の生活
にかかわるようになる。そしてそれぞれの道筋から人間のいたみに対する協力者と
なっていく。介護、介助の世界では強さや競争でなく/やさしさ/の価値感が優先
する。やさしさにはやさしさが対応し、新たなやさしさ、より深い豊かなやさしさ
を広げていく。つまりやさしさの連鎖が生まれ広がる。
 そういう社会の実現へ微力ながら全力でがんばります。(以上ビデオメッセージ
の要旨)

ビデオメッセージありがとうございました/前山いづみさん
 佐々木さん お久しぶりです。全講師会でのビデオメッセージありがとうござい
ました。一番最後に登場したのが、佐々木さんでした。私は、後ろのスッタッフ席
で拝見しました。100人以上の講師の反応が後ろ姿でもはっきり感じ取れました
。座席を用意してイスに腰掛けていた講師陣が、佐々木さんの映像が映し出された
と同時に前方に乗り出して見るのも、頭が下がりかけていたものがまた上げだした
り、席を横にずらしてみるのもなど一瞬に今までとは違う、張り詰めた雰囲気につ
つまれました。

 佐々木さんの発言を一語一句、聞き逃すまいと真剣に聞き入っておりました。「
この世の中の価値は強さや勝ち負けではなく、やさしさがが大事なんだ」とおっし
ゃったことや「ありのままの自分をさらけだすこと」「人生の物語を何度も書き直
すこと」……どれもあたりまえのことだけれど誰一人できない。それが出来なくて
、もがき苦しんでいる。私を含めて講師の置かれた立場は、身勝手な自由と競争、
そして専門性と錯覚した一方通行の知識と技術の塊。(うちの講師陣への私なりの
厳しい解釈です。) 強烈なパンチの連続でした。影響力は、あるがままの活きた
、生きたメッセージに他ならないのではないかと思えてなりませんでした。ではま
たまた。……やさしさの連鎖の輪を   (日本教育クリエイト 東京支社 三幸福
祉カレッジ)

あとがき 縁あってこれまで2度ヘルパーの難病講座でお話しさせていただいてい
る三幸福祉カレッジから全講師会へのビデオメッセージの要請があった。過分の評
価をいただき恐縮している。


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第177号                    2005年7月22日
           週刊/ALS患者のひとりごと


    今日は/お世話になります
    発行 佐々木公一  府中市四谷4-51-26
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  わの会コンサートにご協力をお願いします

 みなさん、お変わりありませんか。
 私のほうは相変わらず元気にしています。
 6、7月は雑誌/難病と在宅ケア/から原稿依頼(7月号掲載)、三幸福祉カレ
ッジの/難病講座/で講演、公明党労働部会で障害者自立支援法に関する要請、A
LS患者お見舞い、わの会理事会、総会そしてヘルパーステーションの会議や研修
会など忙しい日々を過ごしております。ただ/ALS患者のひとりごと/176号
のように多くの患者、障害者が、前を向いて生きるために悪戦苦闘しています。

 お知らせとお願いです。
 そんな中8月28日にわの会がチャリティーコンサートをおこないます。今年の
わの会の新年会で素晴らしい演奏を聞かせてくれたグループ/こんぺいとう/のコ
ンサートです。珍しいルーマニアの楽器パンフルートを中心に/春//古里//月
の砂漠/そして/コンドルは飛んで行く/など懐かしい歌そして名曲を聞かせてく
れるはずです。
 私たちわの会は『みんなでつくるコンサート』『わの会のコンサート』づくりを
目指します。 
 どうぞこのコンサートにお出で下さい。府中の森芸術劇場(ふるさとホール)に
お出で下さい。
8月28日(日曜日)午前の部 11時開演
          午後の部 14時開演
京王線東府中駅徒歩6分 大人2000円 子供500円(中学生以下)

 そのこんぺいとうからこんなうれしいメールをいただきました。
 / 特に世代を超えて歌い継がれてきた曲には、生き残るだけの素晴らしい力があ
ります。 その様な素晴らしい曲の魅力を、パンフルートとギターで更に引き出せれ
ばと思っています。
  そう言う意味で「童謡・唱歌」には珠玉の名品と呼べる曲が沢山あります。短い
、簡潔な曲が圧倒的に多いですが、その中で表現されるものは、 旋律・歌詞共にと
ても奥の深いものです。最近では唄われる事の少なくなった「童謡・唱歌」の魅力
を再認識して頂きたいとの想いが強く、レパートリーの中心にしています。/

 わの会のこと少し。
 支えあう「わ」、共に作りあげる「わ」、みんなの想いをつなぐ「わ」との願い
から生まれたわの会は、結成して9年め、障害をもつ仲間たちが、自分の意志で判
断し、行動し、自分の可能性を開花させ、自分らしさを最大限に発揮できるように
なる。そんなふうな歩みをみんなで助け合いながら「自立支援」の活動をすすめて
います。そして昨年からデイサービス、ヘルパーステーションなども始まりました
。 2005年7月 佐々木公一(NPO法人わの会理事長)

 あとがき 暑中お見舞い申し上げます。皆様どうぞご自愛下さい。わの会はじま
って以来のとりくみに、みんな緊張感に押しつぶされながらも頑張っています。毎
週の推進会議やチケット販売活動など、初めての経験に戸惑いながら連日汗を流し
ています。チケットは私のほうでも扱っています。このアドレスにお申し込み下さ
いますようよろしくお願いします。


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第178号                    2005年8月8日
           週刊/ALS患者のひとりごと


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  60年前/広島、長崎

 あの日、8月6日の朝は、晴れていました。午前8時を少しすぎた時、エノラ・
ゲイという名のB29が一機で広島上空に飛来して、約600メートルの高さで、
人類史上はじめての原子爆弾が炸裂させました。つづいて9日、ボックス・カーと
いう名のB29が、第一目標の小倉上空の気候不良により第二目標の長崎上空70
0メートルでプルトニウム爆弾を投下しました。
  
 爆発の中心部はセ氏数万度、圧力は数十万気圧の火の球ができ、一秒後には50
0メートルの大きさになりました。そしてその輝きは太陽の十倍の明るさだと伝え
られています。また熱線は、爆心地近くでは太陽の表面温度とほぼ同じ4000度
から5000度に達しました。鉄のとける温度は1550度ですからその3倍です
。中心部では人間は消されるごとくに焼かれました。銀行の石段に人間の影だけ残
して死んだあとがいまものこっています。
  
 「洗濯をしていたおばあちゃんが燃えていました」「赤むくれの肌の下にワカメ
のように皮膚をたらして、手を前に出し、幽霊のように歩く異様な人々。目の球が
飛び出して30センチほどもぶら下がっていて、本当にこの世の地獄でした」「こ
どもが空中を飛んでいくのをみました」「中学生と思われる男の子が爆風に飛ばさ
れたのだろうか、つき刺さるような格好で木からぶらさがっていました」「路面電
車にのっていた人々は座席にすわったままの姿で、炭の人形となりました」
   
 「燃え盛る炎がすぐそこまで近づき、倒れた家の下敷きになってうめいている母
親をついに助け出すことはできませんでした。『ごめんなさい、おかあさん。こん
なひどい親不孝を許してください』。私は逃げていく途中 何度も振り返っては手
をあわせてなきました。何年たっても、どんなところにいても、消すことができな
い、一日として忘れることのできない私の苦しみです」「忘れよう、忘れようとし
ても、思い出してしまう長崎のあの日です」
  
 あの日、あの時、広島・長崎にいただけで、木の葉のように焼き殺されて
 あの日、あの時、広島・長崎にいただけで、木の葉のように焼き殺された人たち
。1945年12月までの死者広島14万人、長崎7万人。いまなお苦しみつづけ
る被爆者の数30万人。アメリカの原爆投下対象が日本でなかったこと(ヒトラー
のドイツであった)、対象都市が広島、長崎、小倉、新潟、横浜などだったこと、
最終原爆投下対象が広島、長崎、小倉、新潟にしぼられ優先順位が1広島、2小倉
、3長崎、4新潟と決められたという事実を前に改めて/あの日、あの時、広島・
長崎にいただけで、木の葉のように焼き殺された/ことへの新たな怒りを禁じえな
い。「20億ドル、13万人 (原爆開発にかかった金と労力)を無駄にするのか」
トルーマン大統領(当時)の一喝が156人の科学者をはじめ多数の原爆投下反対
の声を一蹴した時投下が決定された。
「原爆は広島だけのこと。……」(高野連の田名部和裕参事)
 こんなことがあった。今年夏の甲子園大会に出場する広島代表が、6日午前8時
15分の原爆投下時刻を前に、他の48チームの選手たちに黙とうを提案しようと
したところ、「原爆は広島だけのこと。……」と止められ、同校ナインだけで広島
の方角に向かって黙とうしたという。

あとがき 前半の文章は15号(00/8/7)の再録です。平和と核兵器廃絶へ
の決意こめて。
発症前毎年のように行った広島、長崎。参加した平和運動。ALS患者仲間たちと
また行きたい。


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第179号                    2005年8月26日
           週刊/ALS患者のひとりごと


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  「小泉と私を合わせれば、世の中の全部の領域をカバーできる」

 「だまれ!」小泉内閣のキーマン竹中大臣が聴衆の質問を一喝した。先の参議院
議員選挙/有楽町での街頭演説中のことだ。小泉首相の盟友山崎拓議員が自派の総
会で会長代行の挨拶を「だまれ!止めろ!」と途中で止めさせてしまった。まだあ
る、話題の飯島秘書官のことだ。毎日新聞の人物欄で彼が紹介されたときこう言っ
た。「小泉と私を合わせれば、世の中の全部の領域をカバーできるんじゃねえかっ
て、勝手に思ってるんです」(小泉ブレーンたちの驚くべき傲慢さ!)……ここに
は謙虚さ民主主義も存在しない。小泉、武部幹事長、飯島秘書官のわずか3人で「
刺客劇」を決めたことに驚く。だが何故郵政民営化なのか、何故こんなことがまか
り通るのか。後で書く。

 その前におもしろい発見をした。理解のしかたが2通りあること、アンダースタ
ンド(下に立つ)と反対語のアッパースタンド(上に立つ)という言葉を偶然テレ
ビで知り、うれしくなった。というのは前から「彼の靴は宮廷を登る靴。私の靴は
流砂(人びとの中を)を歩む靴(彼とは中国の孔子、私とは老子)」が気に入りつ
つも気になっていたから。違う理解をする人たちをもっと軽い言葉で分析できない
かと思っていたからだ。だが実社会にはアッパースタンドの人はずいぶん多い。政
治家や官僚に集中している。そしてより強い者への卑屈さ、より弱い者へのごう慢
さが特徴だ。では別れ道は何か。それは目の位置、つまりどの人びとの目線でもの
をみるかだ。

 どう対応するか。答えは見つからない。いま用意できるのは/民主主義とは自分
がなにもかもできるという考えを捨てることを第一に要求し、第二に、自分ができ
ない分野を担当する他人を自分以上に尊重することを要求する/という故清水慎三
先生(信州大学)の言葉だ。人をアッパースタンド(見下ろして)していないか、
常に振り返れと自分への処方箋は書けるのだが。

  郵政民営化は財界の要求

 今年二月「朝日」「毎日」「読売」「日経」「産経」に、全国銀行協会と生命保
険協会が全面広告を出して、郵政民営化支持の大キャンペーン。「公正な競争をや
れるようにしてもらいたい」、自分たちの競争相手である郵便局を何とかおさえこ
んで、自分たちがもっともうけやすい仕組みに変えてくれ、その立場から「郵政民
営化」に期待する、というもの。要するに、銀行と生命保険会社がよりうまく商売
ができるように、郵便局の金融仕事や保険仕事は極力おさえこんでほしいというも
の。参院で法案が否決の翌日の新聞に「企業の成長戦略が描けなくなる」との報道
があった。

 八月八日午後七時四分、国会が解散された。それから記者会見の八時半までの一
時間二十六分、首相はどこで何をやっていたか。解散直後ホテルニューオータニ駆
けつけ、待機していた日本経団連の奥田会長と御手洗副会長らの首脳部と食事を共
にしながら、総選挙の支援の相談をした。その上で、記者会見で国民にこんどの解
散の意義を語ったのであった。

あとがき 「刺客劇」とは笑止。本物の刺客は自分の命と引き換えに酬われること
なき哀しい任務にあたったのだ。しかるに今度の刺客はなんであるか。そのほとん
が比例区での当選が保障される。約4500万円の年収と様々な利権をともなう議
員バッチが保障される。「税金を使った権力による前代未聞の巨大買収劇」と呼び
たい。私と同じALS患者が呼吸器をつけて立候補。拍手。


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   第180号                         2005
年9月8日
           週刊/ALS患者のひとりごと
 
 
    今日は/お世話になります
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  消費税が法人税の減税に

 企業が負担する法人税(国と地方の合計)は、消費税の導入前の最後の年88年
の28兆2千億円から決算が発表されている最新の年03年の16兆5千億円に1
1兆7千億円の減税。他方で私たち国民88年にはゼロだった消費税が、03年に
は12兆1千億円、これはまるまる増税分です。企業の税金を12兆円近くまけて
やって、その分を消費税の形で庶民の背に負わせたのです。
トヨタの場合
 例えばトヨタ自動車の03年度の申告所得は7933億円、納税額は3003億
円。もし法人税減税を実施する以前の80年代の税制だったら、納税額は4804
億円、現行の1.6倍です。申告所得上位十社の03年度の申告所得の合計約3兆
6千億円、納税額約1兆4千億円。80年代の税制では約2兆2千億円、現行の1
.6倍です。
災害と国家の責任
 「無力な、個々の市民はいうだろう。自分の力で天災に備えた都市をつくること
はとてもできない。そこで国や自治体が個人に代わって危機管理と社会資本の整備
に周到な配慮をし、市民は安心して生活設計を描く。それが双方の、本来の関係で
はないか、と。従って政府が個人の自助努力や責任をいうとき、自らの責務を果た
してきたか否かについて、まず厳しく自問しなければならない」阪神淡路大震災の
年の朝日新聞の社説(2/17)である。そのために政治が税金があるのです
政治とはなにか
 政治とは税金のとりかた、使いかたである。つまり政治とは、税金をどのように
集め(歳入)、どのように使うか(歳出=予算)を決めること。国会が、予算(税
金の使いみち)と法律(税金の集めかたなど)を審議して決定する。そして政府は
、その決定をうけて実行する。
税金とはなにか/集め方のルール
 人間が生きていくために必要なもの(需要)は2種類あり、ひとつは自分と家族
の衣食住等であり私的需要といい、普通は個人の努力でみたしていく。もうひとつ
は自分と家族をこえたところでなりたつ需要であり公的需要(例えば道路、学校、
空港など)という。これらは個人の努力の範囲をこえているから国民がお金やもの
を出し合い、社会的な方法によってみたしていく。
 また、人間の権利の発展(自由権から社会権への権利の発展)のなかで、ひとり
では生きることのできない人びと(老人、子供、障害者などの社会的弱者)の生き
る環境づくりも、公的需要にふくまれるようになってきました。ですから、税金と
いうお金を出し合ってそれらの事業をおこなうのです。このためにこそ税金は必要
なのです。
 集め方のルール。第一に、所得金額の多いものはより多い負担を、所得の少ない
ものはより少ない負担を。第二に、汗を流した所得(勤労所得)にはより少ない負
担を、不労所得にはより多い負担を、資産所得にはより多い負担を、生存権的財産
にはより少なく、または負担をかけない。第三に、生活費に税金をかけてはいけな
い。

 あとがき そのトヨタが先頭に立ち郵政民営化を叫ぶ。「構造改革」は「もっと
儲けさせろ」との財界の強い要求、小泉はその代理人。だがだから任期大幅延長も
? 久し振りに税金の勉強。法人税減税額が消費税と同じなのに驚く。ハリケーン
も台風も被害は貧者、弱者に集中している。


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第181号                    2005年9月13日
           週刊/ALS患者のひとりごと


    今日は/お世話になります
    発行 佐々木公一
       ブログ http://blog.livedoor.jp/alsinfo/
       ホームページ http://www.arsvi.com/w/sk13.htm
       メールアドレス hamu@shikoku.interq.or.jp

  自公327議席は小選区制のからくり

 大きなショックを受けた。少し落ち着て結果を見直してみた。300小選挙区で、自
民党は得票率47.8%で219議席を確保し、議席占有率は73.0%となった。民主党は
得票率36.4%に対し、議席占有率はその半分にも満たない17.3%(52議席)だっ
た。一方、より選択肢が多くある程度民意を反映する比例代表では、得票率は自民
38.2%、民主31.0%。議席占有率はそれぞれ42.8%、33.9%だった。つまり3
分の2はおろか過半数にも満たないのだ。まさしく小選区制のからくりなのだ。小
選区制導入を最も積極的にすすめた民主党の議員たち、恥じてほしい。
 ひとりひとりが要求をもとう
 しかし現実の3分の2の議席の持つ巨大な力のもとで私たちは生きていかなけれ
ばならない。運動の原点にもどるチャンスととらえたい。具体的には全構成員が要
求をもつ、書いて提出する、集約し整理する、交渉する、を年数回実行するようわ
の会と患者会に提案したい。約400円の食費援助打ち切りによる値上げという事
態がわの会のデイサービスはじめすべての老人施設で来月(10月)からはじまる
。一方的に。

粗にして野だが卑ではない
 /粗にして野(や)だが卑ではない/との城山三郎の小説を思い出している。こ
の総選挙、あまりにも「卑なもの」が目立つ。
 以下に述べる餌さにいとも簡単にパクついた候補者たち(特に比例上位の女性た
ち)、採決の時の態度を翻(ひるがえ)しあろうことか自民党公認と引き換えに詫
び状を出した人たち、それよりなにより武部幹事長以下虎の威を借る狐たち、そし
てさらに数を増した小泉チルドレン。権力の中枢に巨大な「卑な人間(節を曲げ権
力者に膝を屈して生きる)」の集団ができてしまった。卑な道に踏み込んだ足は抜
けないもの。私の人生でも何人かみてきた。当面の日本の政治極めて暗い。

 /「刺客劇」とは笑止。本物の刺客は自分の命と引き換えに酬われることなき哀
しい任務にあたったのだ。しかるに今度の刺客はなんであるか。そのほとんが比例
区での当選が保障される。約4500万円の年収と様々な利権をともなう議員バッ
チが保障される。「税金を使った権力による前代未聞の巨大買収劇」と呼びたい。
/と8/28に書いた。その通りになった。

 /そのトヨタが先頭に立ち郵政民営化を叫ぶ。「構造改革」は「もっと儲けさせ
ろ」との財界の強い要求、小泉はその代理人。だがだから任期大幅延長も?/と9
月8日に書いた。可能性大だ。

 解散直後の小泉演説(名演説という人も)で信念を曲げないことの象徴としてガ
リレオガリレイを引用した。だがガリレオその人は宗教裁判で地動説を取り下げて
いる。哲学者戸坂潤は引用には2つのやり方があると言っている。ひとつは理解を
助けるため、もう一つはこけおどしのためであると。この男(小泉首相)の最初の
引用「米百俵の話し」からうさん臭さを感じていたがガリレオの引用にはあきれる
。少し前の「罪を憎んで人を憎まず」も含めてこけおどしの連続だ。

あとがき 8/28わの会コンサートに『ほんの少しでもわの会のみなさんにかか
われたことで生きる力を与えて頂きました!』など素敵な感想をたくさんいただい
た。参加された約700人のみなさんはじめその何倍もの友人、知人の皆様と新し
いたくさんの物語を作ることが出来た。感謝。


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第183号                    2005年11月18日
           週刊/ALS患者のひとりごと


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  私の介護論/その2

3、私にとってよい介護とは
 第一は、残された機能を発見し、それを認めて、生かしてくれる。例えば私の場
合、ほんの少しの時間だが立っていられる。この力は移動(ベットから車椅子、車
椅子からベット、座り直し、トイレで座る、立つなど)に決定的に大切です。
 第二は、ALSの特徴をつかみ手足を中心にできるだけ体を動かしてくれる。そ
れは1センチでもよいのです。それでも気持ちがよくなるのは、多少とも静脈の流
れを促すからでしょうか。
 第三は、よく聞いてくれる。なにかをする時必ず聞いてくれる。この場合かなら
ずしも言葉を必要としない。目と目、いわば心の会話がきっとできる。
 第四は、いつでもみていてくれる。ほかのことをしていても、頻繁(ひんぱん)
に振り向いてくれる。いわば心の目でみていてくれる。
 第五は、ニュケーションについて。文字盤の操作はもちろんだが、口の動きから
言葉を読み取る、目線をみて読み取る、などがつうじると楽でうれしい。
 加えて私の場合、「介護通信」を必ず読むこと、週刊/ひとりごと/を読んでほ
しいこと、がある。ふれあい、学びあいを求めていきたい。

東海大学でのご挨拶(報告の冒頭部分)
 みなさんにお会いできてとてもうれしいです。私は1968年に中央大学に入学
したのですが当時「大学紛争」の真っただ中でまともな授業は一年の一学期のみで
した。もちろん私自身学生運動に奔走していましたのですが。いまでもあの頃もっ
と勉強していれば、と時々思います。自由に学べるということは本当によいことで
すね。ぜひたくさん学んで下さい。そして神経難病にも立ち向かって下さい。なお
東海大学には私のいとこと姪がお世話になりました。いま葉先生のテレビをよくみ
ています。
 本日の報告をまとめることで私のALS人生を振り返るよい機会になりました。
ありがとうございました。(10月21日社会福祉学部)

あんなことこんなこと
 ほめる 最近気に入っているフレーズがある。「(強い口調で)ひとこと言って
おきたいことがある。僕は褒められて成長するタイプですからよろしくお願いしま
す。」こんな風にみんながいえたら世の中もっと平和になるにちがいない。

 しかる NHK記者放火事件から(連日のように他社の記者たちの前で叱責されいた
という報道あり)感想と私の意見
1、「人前で人を叱るな」あの清水次郎長こんなことを言ったことがあります。2
、評価すること。ほめるべきをほめること。3、叱る時はともに考え、解決を示し
ながら叱る。人前で叱り続けたと報道されている彼の上司の人格も問われるべきで
す。

 あとがき パックスロマーナという言葉がある。ローマ帝国に世界中がひれ伏し
た時代があった。「すべての道はローマに通じる」ことわざもある。いまパックス
アメリカーナ。世界中が帝国アメリカにひれ伏している。その先頭に日本がたつ。
沖縄の米軍基地の一部グァムへの移転費用6000億円を日本が負担するという。
障害者自立支援法の不足金280億円が笑い話に見えてくる


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第185号                    2005年12月3日
           週刊/ALS患者のひとりごと


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  りんりんで気がついたことプラス創る喜び、創造する喜び

12/2あいあい(愛会)ヘルパー会議挨拶

 りんりん(輪凛)のデイサービスに参加(もちろん呼吸器つけて)して、ひとつ
気がついたことがありました。四文字熟語(上下の2文字を切り離して当てるゲー
ム)を聞きながら、記憶の度合いが違うことに気がつきました。つまり自分の文章
に使ったことがある四文字熟語の記憶が鮮明なことでした。りんりんでこれまでも
う一つ何か足りないと思っていたことがありました。それは記憶力や覚えることに
は役に立つが、創造する喜びには欠けていると感じました。そう言えば以前の/押
し花はがき/つくりには違った喜びを感じました。記憶を呼び起こすことと創造す
ることでは脳の働く場所が違うようです。

 一週間後のデイサービスで、散歩の時拾って来た紅葉(もみじ)や銀杏(いちょ
う)の葉を使った色鮮やかな世界にひととつだけの/押し花はがき/つくりは、本
当に楽しそうでした。Mさんは早速その美しい押し花はがきにご主人への感謝を書
いていました。帰ったら渡すんだとはみかみながら言っていました。

 ところで覚えること、思い出すことと、創ること、創造することにはどのような
違いがあるかを考えてみました。楽しさは共通するが/創造する/ことには自分が
創ったという喜びが加わる感じです。生き生きした達成感も伝わってきました。

 そこで覚えること、思い出すことにつながる「勉強する」ことと、創ること、創
造することにつながる「遊ぶ」ことの違いを調べてみました。というのは私の長い
学校生活の中では創ること、創造することはもっぱら遊びの中にあったからです。

 「勉強する」とは 1、そうすることに抵抗を感じながらも、当面の学業や仕事
などに身をいれること。2、将来の大成・飛躍のためには一時忍ばなければならな
い、つらい経験。3、利益を無視して、商品を安く売ること。「勉」「強」(『漢
和辞典』)

 「遊ぶ」(『新明解国語辞典』三省堂)とは、(命令・強制や義務からでなく、
趣味・レクレーションとして)自分のしたいと思うことをして時間をすごす。「遊
ぶ」(『広辞苑』)とは、意義や目的にかかわりなく、興のおもむくままに行動す
る。「遊ぶ」(『国語辞典』岩波)とは、実生活と離れて物事を楽しむ。好きなこ
とをして楽しむ。「遊ぶ」(『古語辞典』岩波)とは、日常的な生活から別の世界
に心身を解放し、その中で熱中、もしくは陶酔(とうすい)する。

 では訪問介護ではどんなことができるでしょうか。現行介護保険では「勉強する
、遊ぶ」どちらも「介護」から切り離されて、禁示事項となっている。このことが
、来年4月からの改定で見直されない限り、生きる力を支える介護にはなりえない
のではないでしょうか。今日の議論のテーマに少し加えさせて下さい。 例えば/押
し花はがき/つくりは出来なくてもそれに近いことは出来るかもしれません。利用
者と一緒に創ること、創造することに挑戦して下さい。

 この一年公私(こうし)ともども大変お世話になりました。わの会を代表して心
より感謝申し上げます。引き続きどうぞよろしくお願いします。 NPO法人わの会 
理事長佐々木公一


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第186号                    2005年12月18日
           週刊/ALS患者のひとりごと


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  りんりんで気がついたことプラス/2

創る喜び、創造する喜び
勉強と遊び 仕事柄勉強させる立場の教職にありますが、そのなかで教える教科
を変遷してきました。現在は言語の障害のある児童生徒へのコミュニケーション支
援を専門としています。コミュニケーション指導という名前ではなく、コミュニケ
ーションは双方向なので、相手として通じやすくするお手伝いをするのが私の仕事
であると考えて、支援とあえてつけています。その中で、重度の寝たきりのお子さ
んとのコミュニケーションは、とにかく相手の存在に気づいてもらうところから始
まるので、「お勉強始めます」と言って始めるものの、いわゆる個別の授業場面で
はマッサージやスイッチによるおもちゃ遊びなどで、笑顔になってもらうことが中
心になっています。そのあたりで勉強は遊びでなくちゃと思っていた私の持論に近
いものを感じました。

その中での活動について、佐々木様のご指摘の<創造的なこと>を一緒にするこ
とでの喜び、意欲、それこそがQOLというものですね。それを実現する介護であり養
護教育(特別支援教育)でなければならないと言うことですね。私の授業?にも取
り入れさせて頂きたいな、と思った次第。

勉強と遊びと言うことのもう一つの面ですが、先日脳科学のシンポジウムに参加
することができました。そこで発表されている先生方はすべて日本の最先端の研究
をしておられるのですが、その技法や動物実験の話をうかがっていると、もしかす
ると研究者はある意味で遊びの延長線上にあり
そのことで人間は文化を形成してきたのかもしれないと思ってしまいました。もち
ろんそのおかげで便利で快適な生活、進んだ医療、を享受できているのであります
が。(Oさん/教員)

人は生きている限り発達していく 私は子どもの訪問には、看護に必ず療育的な
ことを加えています。抱っこや手遊びなどスキンシップもそうですが、一緒に散歩
をして季節を感じたり、その子に合った遊びを考えていきます。たとえ反応が分か
りにくいお子さんでも、その積み重ねが子どもの成長発達に大きく役立ちます。重
症心身障害児なので、とてもゆっくりなのですが、訪問していると1年毎に確実に
成長していくのが分かります。

子どもは『成長・発達』ということを、すぐに思いつくのですが、高齢者になる
とつい『維持』することばかりに目がいってしまいます。でも、ケアマネの研修の
ときに「高齢者でも、人は生きている限り発達していく」ということを聞き、目か
らうろこでした。高齢者との関わりがないと、こんなことも気が付かないんですね
。訪問介護でも、一緒に楽しみながらいろいろなことにチャレンジできるといいで
すね。( Sさん/訪問看護師)

金(カネ)1
公務員のボーナス支給のニュースが流れ最高額小泉首相は610万円。その一部
を自主返納したというので注目したらその額19万円と聞いて耳を疑った。戦前に
ライオン宰相といわれ財政改革に向かった浜口雄幸首相全給料の2割を返納してい
る。1株61万円とすべきところを1円61万株としたみずほ証券の損失16分間
で約400億円、「十分払える」と記者会見。/61/が奇妙に一致している。私
たちは来年4月からの障害者自立支援法実施による負担増に怯えている。

あとがき  発症間もない頃、告知前後の困難にどう向かい、どう乗り越えてきた
か、を中心にALS患者、家族の体験記を募集したところ全国から多数の反応。役
に立ちたい、皆願いは同じだ。


UP:20050108 REV:0207,17 0302,24 0427 0516 0608,30 0703,16,24 0813 0916 1008 1120 1210,18
佐々木 公一  ◇ALS 2005  ◇ALS
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