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『精神医療』4-80(155) 特集:法改正で何がどう変わったのか

『精神医療』

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last update: 20160725


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『精神医療』80号 特集=法改正で何がどう変わったのか
(浅野弘毅+太田順一郎責任編集)
価格 1700+税円
判型:B5判、144ページ、並製
ISBN 978-4-8265-0628-1
発行年月 2015年10月10日 [kinokuniya]
http://www.hihyosya.co.jp/ISBN978-4-8265-0628-1.html

■内容紹介文

改正精神保健福祉法施行1年を振り返り、次期法改正に向けて

 2014年4月から施行された改正精神保健福祉法には、1.精神障害者の医療の提供を確保するための指針の策定、2.保護者の関する規定の削除、3.医療保護入院の見直し、4.精神医療審査会に対する見直しの4点が盛り込まれましたが、2.保護者の関する規定の削除は、実質的に削除されませんでした。「家族等のうちいずれかの者の同意があるときは、本人の同意がなくてもその者を入院させることができる」として、家族に保護者の義務を負わせ、国や自治体の責任を免罪しました。
 また、3.医療保護入院の見直しは、入院時に入院期間を明示することが義務付けられ、退院支援委員会の設置が義務付けられましたが、1年を超える長期入院こそが問題であるにもかかわらず、1年を超えると退院支援委員会の義務がなくなるという大きな矛盾を抱えたままになっています。
 さらに、退院促進・地域移行支援事業は、厚労省が72,000床の削減を掲げたにもかかわらず、遅々として進展しないまま放置されたに等しい状況です。
 精神保健・医療・福祉の現場を担う人たちが、患者さんやそのご家族の意見に耳をかたむけ、その心意を汲みとり、さらなる改正に向けて、精神保健福祉法の理念の実現に向けて取り組むべき課題を明らかにした総力編集の特集号です。

■目次

精神医療 no.80

特集=法改正で何がどう変わったのか――保護者の廃止と医療保護入院制度の見直しを中心に

責任編集 浅野弘毅+太田順一郎

巻頭言*法改正後を検証する――保護者規定の廃止と医療保護入院の見直しを中心に 浅野弘毅

座談会*保護者制度の廃止と医療保護入院制度の見直しをめぐって
大塚淳子+川崎【立の】洋子+加藤真規子+太田順一郎+[司会]浅野弘毅

精神科病院PSWから見た改正精神保健福祉法への対応と評価――改正が我々にもたらしたもの 新井山克徳

精神保健福祉法になぜ「権利擁護」が必要なのか――精神医療ユーザーの権利が守られる法であるために 姜 文江

精神保健福祉法改正によせて 本條義和

精神障害当事者が考えること 関口明彦

諸外国における精神保健福祉法(Mental Health ACT)の現状 佐竹直子

コラム+連載+書評

視点41*白雪姫の毒リンゴ、知らぬが仏の毒みかん――新オレンジプランと認知症大収容時代の到来 高木俊介

連載*雲に梯20 よーいさの、やー 久場政博

連載*2 対等な関係性を求めて――わたしの個人的総括 (2) 新居昭紀

新連載* 精神科看護と歩んだ54年間――臨床編(1)(1960年?1970年) 柴田恭亮

コラム*「心の居場所」を求めて 高畠克子

書評*『災害精神医学』Stoddard,F.J.Jr., Pandya,A., Katz,C.L.(富田博秋,高橋祥友,丹羽真一監訳)[星和書店刊] 浅野弘毅

紹介*『うつの医療人類学』 北中淳子著[日本評論社刊] 近田真美子

追悼*〈松本雅彦君、ご苦労様でした〉 森山公夫

編集後記 太田順一郎


UP: 20151010 REV: 20160725
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