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『グローバル・エイズ・アップデイト』第21号
http://blog.melma.com/00123266/

アフリカ日本協議会


■GLOBAL■<□<■AIDS■>□>■UPDATE■

グローバル・エイズ・アップデイト
GLOBAL AIDS UPDATE
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 第21号 2005年(平成17年)7月28日
  Vol.1 -No.21 Date: July 28, 2005

■GLOBAL■<□<■AIDS■>□>■UPDATE■


◆発 行:アフリカ日本協議会
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 事前に発行者にご連絡をお願いいたします。

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はじめに:発行趣旨
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○HIV/AIDS問題は、現代世界に於ける保健医療上の最大の問題の一つです。
○しかし、日本では、こうしたグローバル・エイズ問題の深刻さや最新の情報
が伝わっておらず、この問題へのコミットメントが薄いのが現状です。
○このメールマガジンは、グローバルなHIV/AIDS問題の最新動向を日本語で伝
えるメディアが必要だという認識から生まれました。
○HIV/AIDSに関わる主要なウェブサイトの記事を日本語で要約し、隔週で発行
いたします。

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■「第21号」目次
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●国際関係情報
G8グレンイーグルズ・サミット:保健分野の成果はいかに?

●地域情報
アフリカ
1.ザンビア:債務免除でエイズ対策が前進
2.モーリタニア:「希望のキャラバン」がエイズのタブーに挑む
3.ウガンダ:PEPFARによるARV支援の現状と問題点

中南米
抗レトロウイルス薬の国内製造に向けて交渉圧力を強めるブラジル政府

アジア
カンボジア:テノフォビル治験問題で判明した研究者の「倫理軽視」

●オピニオン
アフリカ:米国FDA認可のジェネリック薬使用:
 〜WHOとアフリカ諸国政府の医薬品認可システムが壁に〜

-------------------------------------------- Vol 1-No.21 ★----

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● 国際関係情報
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★ G8グレンイーグルズ・サミット:保健分野の成果はいかに
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【東京発7月9日=グローバル・エイズ・アップデイト編集部】アフリカ問題と気候
変動を主要テーマとした本年の英国・グレンイーグルズG8サミットが、7月6日か
ら8日までの会期を終えて閉幕した。本サミットをめぐっては、市民社会が世界規模
でG8による貧困削減の努力強化を要求した。保健分野は貧困と大きく関与している
が、G8サミットにおける保健問題での進展はあったのだろうか。
 保健分野での進展として挙げられるのは、およそ、以下の4点である。

(ア) アフリカにおける保健システムを、長期的な資金および技術の投入によって、
国および地域レベルにおいて強化することを確約したこと。
(イ) 2010年までに、途上国における包括的なHIV治療の実現という目標に「できる
限り近づく」ことを明記したこと。また、全てのエイズによる遺児および脆弱にさせ
られた児童が適切なサポートを得られるために働くことを明記したこと。
(ウ) このために、「世界エイズ・結核・マラリア対策基金」の2006-7年における
資金需要を満たすために働くことを明記したこと。
(エ) マラリア、ポリオ、結核について、現存するイニシアティブを支援し、適切な
対策をとることを明記したこと。特にマラリア、ポリオについては、実現すべき具体
的な資金拠出および具体策の実現のための目標を明記したこと。

 また、エイズ・ワクチンなどの新規医療技術開発に向けては、昨年のシーアイラン
ド・サミットを引き継ぎ、これらの開発に向けたG8諸国の結束や官民パートナー
シップの実現などについての記述がなされた。
 コミュニケにおけるこれらの記述はいずれも、アフリカにおける保健・感染症問題
の克服に向けたG8諸国のリーダーシップを示すものとして評価できる。一方、問題
として挙げられるのは、とくに(ア)の保健システム確立や(イ)のHIV治療実現等に
向けて、G8としての具体策が十分には明示されていないことだ。(ア)について
は、アフリカにおける保健医療分野の主要な問題として、欧米や他の高所得国への人
材流出が挙げられますが、これについて、アフリカのとくに公的医療機関に人材をど
のように恒常的に確保していくのかについての具体策は明確に示されていない。ま
た、(イ)については、6月にロンドンで開かれたG7財務相会合では、「2010年ま
での包括的なAIDS治療の実現」を明記していたが、今回のG8サミットでは、そこに
「できる限り近づく」(as close as possible)という表現を挟み込んでしまったた
めに、世界全体でのARV治療アクセスの確保という壮大な目標に対して、腰の引けた
印象を拭えないものとなってしまっている。
 一方、マラリアやポリオについては、具体的な資金・対策の投入内容を明記したも
のとなっている点で、より進歩した内容であるということができる。
 いずれにせよ、これらG8サミットのコミュニケに盛り込まれた各点は、たとえば
9月にロンドンで開催される「世界エイズ・結核・マラリア対策基金」の第3回資金
補充会議などで、G8各国が具体的にどれだけの拠出を誓約するかなど、今後、G8
諸国が具体的な貢献の規模や政策内容を問われる場面でどのような行動をとるかに
よって、その真価が問われることになる。

参考ウェブサイト:

・グレンイーグルズG8サミット 議長サマリー(英語)
http://www.g8.gov.uk/servlet/Front?pagename=OpenMarket/Xcelerate/ShowPage&c=Page&cid=1119518698846

・グレンイーグルズG8サミット アフリカ・気候変動に関するコミュニケ(英語)
http://www.fco.gov.uk/Files/kfile/PostG8_Gleneagles_Communique.pdf

・グレンイーグルズサミットに関する市民社会3団体共同声明(日本語)
http://hottokenai.jp/blog/archives/001_campaign_news/000469.html

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● 地域情報
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★ ザンビア:債務免除でエイズ対策が前進
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 ザンビア政府は、抗レトロウイルス薬(ARV)の無料供給の実施に向けた歩みを進
めている。6月20日、ンアンドゥ・マガンデ財務大臣 Ng'andu Magande は、無料の
エイズ治療薬供給事業に、「世界エイズ・結核・マラリア対策基金」から供与される
資金のうち1億9,200万ドルを、また世界銀行から交付された4,500万ドルの資金を使
うことを示唆した。
 一方、6月10日に開幕したG7財務相会議ではザンビアを含む重債務貧困国18カ国
への追加債務軽減措置を決定したが、ザンビア政府は、ARV供給資金に、この措置に
より浮いた資金の一部も充てることを検討している。
 マガンデ財務大臣は、政府がすでにARV治療について患者に課せられていた毎月4
万ザンビア・クワチャ(=9ドル)の患者負担額を廃止し、ARV治療を無料化したと
述べた。現在、ザンビアでは13,000人がARV治療を受けているが、92万人がHIVに
感染し、20万人が日和見感染症を発症していると推定されている。そして、その多く
はARV治療検査費用や、郊外からエイズ抗体検査センターまでの交通費を負担できな
いHIV陽性者の人々である。マガンデ大臣はロイター通信のインタビューに答え、この
無料化措置によって、本年末までに10万人のエイズ治療を実現したい、と述べた。
 ちなみにザンビアの債務免除については、この4月、IMF(国際通貨基金)が、「重
債務貧困国イニシアティブ」(Highly Indebted Poor Country Initiative)の持続
的な経済管理条件(conditions for sustained good economic management)を
満たしたとして、40億ドル分の債務免除を承認した。また、マガンデ大臣は6月19
日、G7財務相会議においてザンビアが多国間債務帳消しの対象となる18カ国に選ばれ
たことから、ザンビアが有していた多国間貸付機関からの債務25億ドルが帳消しにな
るものとの見解を示している。

原題:Zambia to put debt relief into AIDS fight
日付:20 June 2005
出典:Reuters website
URL:http://www.alertnet.org/thenews/newsdesk/L20359585.htm

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★ モーリタニア:「希望のキャラバン」がエイズのタブーに挑む
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 西アフリカのモーリタニアで、「希望のキャラバン」と銘打った移動シアターが、
人々を楽しませながらHIV/AIDSの啓発活動を行っている。音響システムとスクリー
ン、そして25人のエンターテイナーを乗せた特注のトラックがその舞台である。
 このキャラバンは、モーリタニアのNGOである「NEDWA」が運営し、HIV/AIDSに
関する対話の突破口を開くこと、タブー意識の克服を目的としている。国家エイズ対
策事務所 the national secretariat of the fight against AIDS (SENLS)、ワール
ドビジョン、ユニセフ、地元組織などが財政的な支援を担う。2004年からNEDWA
は、ツアーを開始した。昨年は36ヶ所をまわったが、今年は全国54ヵ所で公演し、
リーフレットも20万部配布する予定。モーリタニアの感染率は公式には0.6%と発表
されているが、複数の性的パートナーを持つ人が多く、HIV予防啓発なども進んでいな
いことから、実際の感染率はもっと高いのではないかと懸念されている。NEDWAの設
立者の一人は、「啓発が最大の予防だ」と語る。
 今年4月の公演では、「スペシャルHIV」と題し、歌、短編映画の上映、演劇などが
上演され、一晩で7,000人の観客を集めた。演者らは、感染経路、予防方法、タブー
の克服、責任ある行動、性感染症などについて、時にはまじめに、時にはあおりなが
ら観客に語りかける。モーリタニアでは、性に関する話題がタブー視される傾向にあ
り、コンドームについて公に語ることは難しい。公演では、コンドームを使った予防
については「最後の手段」として推奨するにとどめているが、ピア・エデュケーター
のネットワークを各地で作り、コンドームの配布ができるよう取り組んでいる。
モーリタニアの希望のキャラバンの旅は今日も続いている。

原題:MAURITANIA: AIDS "caravan of hope" travels river valley to break taboos
日付:11 May 2005
出典:IRIN Plus News
URL:http://www.plusnews.org/AIDSreport.asp?ReportID=4788&SelectRegion=West_Africa

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★ ウガンダ:PEPFARによるARV支援の現状と問題点
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 ウガンダでは、米国の「大統領エイズ救済緊急計画」President's Emergency
Plan for AIDS Relief: PEPFAR の援助を受け、15万人の国民が、抗レトロウイルス
治療 ART を受けられるようになった。その一方、PEPFARには「緊急性」と「質」の
二つ側面があり、緊急的な活動の質を高めていくかが課題となっている。
 ウガンダ最大のPEPFAR資金受益NGOである「エイズ支援機構」The AIDS
Support Organization: TASOは、「治療プログラムへの参加」と「治療継続」の2
点に分けてプログラムを展開しているが、現状では後者が優先されており、特に治療
環境の整備を含めた質の改善が重点課題である。
 また、PEPFARの主要な受益者の一つである合同臨床研究センター The Joint
Clinical Research Center: JCRC(国防省、保健省、マケレレ大学の三者によって
設立された国立のエイズ治療・研究センターで、サハラ以南アフリカ最大のARV供給
機関である)は、より多くの患者が治療に参加できるように治療場所の拡大に力を入
れており、PEPFARの緊急援助的な性格から治療の質を改善させる動きには否定的で
ある。
 しかし、ウガンダでのPEPFARの任務を担っている米国国際援助庁 USAID と疾病予
防センター CDC は、お互いにアプローチは違うものの、ともに、PEPFARで実施する
プロジェクトは活動の「緊急性」と「質の向上・維持」の両方とも重要であると認識
している。そのため、ウガンダには「1000の花を咲かせよう(let 1000 flowers
bloom)」と、治療の質をいっそう高めて、よりたくさんの命を救っていこうという
メッセージが打ち出されている。
 しかし、PEPFARからの資金提供には、期限がある。今後どのようにARVプログラ
ムを自立、維持させるかがPEPFAR資金受益組織の共通課題となる。ウガンダ
PEPFARチームはプログラム参加によるアドヒアランス(注)や感染率の増減などに
関する評価のための事業を計画している。

■■(編集部注)アドヒアランス:HIV陽性者が、医師等のアドバイスを受け、理解し
ながら、自らの判断によって適切な投薬治療を継続すること。

原題:The two sides of PEPFAR in Uganda
日付:18 June 2005
出典:The Lancet - Vol. 365, Issue 9477, 18 June 2005, Pages 2077-2078

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★ 抗レトロウイルス薬の国内製造に向けて交渉圧力を強めるブラジル政府
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 ブラジル保健大臣ウンベルト・コーサ Humberto Cosa は、5月末にスイス・ジュ
ネーブで行われたWHOの年次総会において、「HIV陽性者が、ブランド薬製造企業に
よって決定された高価な価格によって、抗レトロウイルス(ARV)薬を確保することが
困難になっているのならば、ブラジルはブランド薬の価格を保護している特許権を
破って、独自にジェネリック薬を生産することができる」と発言をした。現行のブラ
ジルの法律およびWTOの規則下では、同国は緊急事態の発生もしくは国家の利益の観
点から、特許権者の許可なしにジェネリック薬を製造できる。
 1990年代に推定100万人以上の国民がHIVに感染した同国では、1997年に無料の
多剤併用療法の実施を導入した結果、累計感染者数を60万人に抑えることに成功して
いる。しかし、特許権により、新しく開発された治療薬の価格が高騰しており、ブラ
ジル政府は、これらの治療薬を購入するために、2005年には前年に比べて50%も国家
予算を増加させなければならなかった。さらに3億2,200万ドルの上乗せ実現はきわめ
て難しい。
 同国は今年3月から、比較的新しいタイプの抗レトロウイルス薬であるエファビレ
ンツ Efavirenz、ロピナビル Lopinavir、リトナビル Ritnavirおよびテノフォビル
tenofovir の製造元に対して、特許料を支払って国内生産を行うことを目指して交渉
を進めている。これらの企業は、現在同国が輸入しているARV薬の3分の2を生産し
ている。同国保健省は技術移転の許可を協議中だが、合意に達しないならば強制実施
権の発動も検討している。

原題:Brazil could break patents for antiretroviral medication
日付:June 20,2005
出典:Proyecto Agenda LGTB Informative bulletin Issue # 75

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★ カンボジア:テノフォビル治験問題で判明した研究者の「倫理軽視」
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 米国のブランド新興製薬企業であるギリアド社 Gilead が開発した抗レトロウイル
ス薬、テノフォビル tenofovir が米国食品医薬品局 the Department of Food and
Drug Administration (FDA)に認可されたのは、2001年10月のことであった。
 それ以降、米カリフォルニア大学サンフランシスコ校とオーストラリアのニューサ
ウスウェールズ大学は、カンボジアのセックスワーカーを対象に、テノフォビル
(NRTI 核酸系逆転写酵素阻害剤)治験を行った。これは、一部の研究者が、テノフォ
ビルにはHIV感染を予防する効果もあるのではないかという仮説を立て、それを立証す
るためであった。
 当初は、カンボジア政府もこの治験を支持していたが、セックスワーカーの当事者
グループおよび弁護士らの抗議運動が展開される中で、治験は倫理的観点において適
切でなかったと認識し、支持を撤回した。同様の治験は、タイとカメルーンでも計画
されており、この治験の参加者たちは治験実施者に対して、倫理基準に従って治験を
行うよう圧力をかけている。
 これらの治験には、富める国の研究者たちが、比較的貧しい国の脆弱なグループの
人々を被験者として選んで行っているという構図があり、国際的な医薬品の研究が有
する倫理的・政治的な問題を提起することになった。
 たとえば、インフォームド・コンセントは「研究者と被験者の対話」であるといわれ
る。米国法によれば、それは形式的なものであってはならず、治験の際の一プロセス
である。被験者が自主的に参加できるように、必要十分な条件、情報を書面で示す必
要があり、これは米国を拠点に活動する研究者にとって、治験の際の法的要件であ
る。しかし、今回のカンボジアでのケースを調査したところ、当該の書面を見たこと
があるという被験者は一人もいなかった。
 今回の論議は国際的な臨床研究者に「義務と責任」について再考を促している。研
究者は、被験者に対する責任を最小化する口実として、所属する研究機関による国際
的な研究に関する規定の承認を使用してはならない。国際的臨床研究者の「義務と責
任」を遵守することは、法律上の義務である。
 たとえば、治験においては厳密に科学的分析と方法を適用する義務があるが、今回
の治験では、研究者は被験者の立場に立って危険性を慎重に分析する必要性を感じて
いなかったようだと指摘されている。厳密な分析が行われたのは研究段階に限られて
おり、治験ではそれが欠けていたからである。
 1997年、UNAIDSは、エイズワクチン治験の倫理的問題を明確にするため専門家を
招集し、ガイドラインを検討した。さらに2000年には治験の治療の義務に特化したガ
イドラインを提出した。今回のテノフォビル治験に関する論議は、このガイドライン
が単に倫理的な義務にとどまるのか、それとも法的義務を負わせるのかという問いを
投げかけることになった。

(編集部注:カンボジアで実施され、政府により中止されたテノフォビル治験問題に
ついては、「グローバル・エイズ・アップデイト」第1号等で詳細に紹介していま
す。本論文は、この治験問題とはどのような問題だったかについて検証する内容と
なっています。本論文は、「HIV/AIDSと闘うアジア・太平洋人民連合」the Asia
Pacific People's Alliance for Combating HIV/AIDS: APPACHA のジョー・トー
マス氏により執筆されたものです)

原題:The Cambodian Tenofovir Trial Controversy: Lessons to be learnt
日付:May 2005
出典:Yahoo Groups
URL:http://health.groups.yahoo.com/group/AIDS_ASIA/message/301

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● オピニオン
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★ アフリカ:米国FDA認可のジェネリック薬使用:
 WHOとアフリカ諸国政府の医薬品認可システムが壁に
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 いくつかのアフリカ諸国政府は、米国食品医薬品局 US Food and Drug
Administration (FDA)が認可したジェネリックのエイズ治療薬の導入を拒否して
いる。米国、国連、アフリカ各国、製薬会社関係者らは、このような動きで、治療を
必要とする人々の元へ安価な薬が供給されるのが遅れると懸念を示している。
 これは米国と国連の薬品規準局の連携の欠如を浮き彫りにしている。米国は、HIV感
染地域へ一刻も早く治療薬を支援したいとしており、FDA承認ジェネリック薬の導入
の遅れにいらだちを見せている。
 ナイジェリア、ウガンダ、エチオピア、タンザニアの4ヶ国は、南アフリカの製薬
会社アスペン・ファーマケア社 Aspen Pharmacare が製造、FDAが認可した抗レト
ロウイルス薬が、各国の医薬品認可制度において承認されておらず、WHOによる安全
性及び質的な調査をも満たしていないと主張し、「WHOがそれに対し、安全性と品質
を示す追加研究を行うことを要求する」と述べた。
 米国が、これらの国々におけるARV治療を支援するために、安価なジェネリック薬
をいつ頃から買い上げるかは明らかになっていないが、早ければ半年以内に数ヶ国で
購入する見込みと推測される。活動家たちは「米国政府はこれまで一貫して、ブラン
ド薬の使用にこだわってきた。今回、安価なARVの供給開始が遅れ、患者数が見込み
より増加すれば、治療薬にアクセスできない人々が大幅に増えるだろう」と難色を示
す。
 WHOのHIV/AIDSプログラム責任者であるキム・ジムヨン博士は、「私たちはこれ
らの薬をなるべく早く承認する」と述べているが、米国の関係者は、WHOに不満を募
らせている。昨年、WHOは自ら承認していたジェネリックの治療薬18種類を承認リス
トから削除した。それらの多くは再度承認されたが、こうした変更は、アフリカ諸国
政府の治療薬への対処の方針を何度も見直させる結果にもなった。
 米国地球規模エイズプログラム副調整官 deputy coordinator of the US global
AIDS program であるマーク・ディブル医師 Dr. Mark Dybul は「以前は米国の治療
薬認可の基準が厳しすぎ、承認まで時間が掛かりすぎると非難されていた。それが今
や、私たちは最も効率的な医薬品認可システムを整えたのに、他の機関のスピードが
遅いために治療薬を使用できないとは、全く皮肉なことだ」と嘆く。一方、明日ペ
ン・ファーマケア社の上級執行責任者であるストラヴロス・ニコラウ氏 Stravros
Nicolaou は、南アフリカ共和国で開催されたアフリカ経済サミットにおいて、
「FDAが我々の薬を承認した後、上記4ヶ国はWHOの承認と、企業・治療薬の登録が
国ごとに必要だと言ってきた。手続きには更に9ヶ月から1年かかる。」と不満をも
らした。しかし、ナイジェリアとウガンダ当局では「承認には1ヶ月から4ヶ月程度
しかかからない」と述べており、互いに矛盾した内容を話している。
 ウガンダ国薬物基準局長 chairman of the National Drug Authority ジェーム
ズ・マクンビ医師 Dr. James Makumbi は「我が国がWHO認可を求めるのは、我が国
が伝統的にWHOを支持してきたためであり、我が国の医薬品承認システムにおいて、
FDAの承認は参考にしてこなかった」と述べた上で、「これにはWHOとFDAの関係の
問題があるのではないか。通常、WHOはFDAの判断を追認してきたし、いつでもそう
できるはずなのだから」
 FDAは過去7ヶ月に4つのジェネリック薬を承認している。このうちの一つを製造
しているインドのジェネリック薬企業、ランバクシー社 Ranbaxy の製品は、すでにア
フリカ諸国の医薬品認可制度を通過している。WHOでは、現在、FDAが承認したジェ
ネリック薬のうちいくつかについて検証を行っているところだと述べた。上記のディ
ブル医師は、「医薬品の認可は、各国が独自に行うべきであることは確かだ。この問
題を各国の保健大臣などに提起している。緊急を要する問題であり、我々はできる限
り治療薬の導入を推進していく」と述べている。

原題:Boston Globe: AIDS drugs hit roadblock in Africa - Dispute over generics stalls treatment efforts
日付:June 20,2005
出典:Ip-health listserv
URL:http://lists.essential.org/pipermail/ip-health/2005-June/008035.html

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■□編集後記
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夏がいよいよ本格化して参りましたね。
編集員Wの地元では、先週末毎年恒例のお祭りがありました。普段は閑散とした駅前
ですが、この時ばかりは御神輿も出て非常に盛り上がります。私も久しぶりに焼きそ
ばを食べました。縁日の焼きそばって独特の味がしておいしいんですよね。
読者の皆様も、暑さにお気をつけて、夏を堪能してくださいね。

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UP:20050807
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