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『グローバル・エイズ・アップデイト』第18号

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アフリカ日本協議会



■GLOBAL■<□<■AIDS■>□>■UPDATE■

グローバル・エイズ・アップデイト
GLOBAL AIDS UPDATE
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 第18号 2005年 6月 16日
  Vol.1 -No.18 Date: June 16, 2005

■GLOBAL■<□<■AIDS■>□>■UPDATE■


◆発 行:アフリカ日本協議会
◆連絡先:
・東京都台東区東上野1-20-6丸幸ビル2F
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 事前に発行者にご連絡をお願いいたします。

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はじめに:発行趣旨
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○HIV/AIDS問題は、現代世界に於ける保健医療上の最大の問題の一つです。
○しかし、日本では、こうしたグローバル・エイズ問題の深刻さや最新の情報
が伝わっておらず、この問題へのコミットメントが薄いのが現状です。
○このメールマガジンは、グローバルなHIV/AIDS問題の最新動向を日本語で伝
えるメディアが必要だという認識から生まれました。
○HIV/AIDSに関わる主要なウェブサイトの記事を日本語で要約し、隔週で発行
いたします。

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■「第18号」目次
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●会議情報
1.日本:大型インフラ整備とHIV/AIDS・どう調和をはかるか?
2.日本:エイズ会議で注目されるユースの活動
3.チュニジア:アラブ諸国性感染症・HIV/AIDS会議開催される

●地域情報
アフリカ
1.トーゴ:政変で揺れる抗レトロウイルス薬へのアクセス
2.南アフリカ共和国:東ケープ州「死のウェイティング・リスト」
3.アフリカ:治療の拡大、しかしその内容は?

●国際機関情報
1.前世銀総裁:「エイズへの対処は遅かった」
2.世界基金:トバイアス氏の政策・戦略委員長就任で強まる米国の圧力

●宗教とエイズ
法王とエイズ:揺らぐ「反コンドーム」政策

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● 会議情報:
 アジア太平洋地域エイズ国際会議特集
 (神戸、7月1〜5日)
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★ 日本:7th ICAAP ユースフォーラム概要案内
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【東京発6月15日:グローバル・エイズ・アップデイト編集部】来る7月1日から始まる「第7回アジア太平洋地域エイズ国際会議」において、ユース(主に25歳以下の若者世代のこと)を対象としたフォーラムが開かれる。ユースフォーラムは、7月2・3日に行われ、のべ500名前後の人数が参加することが見込まれている。
 エイズの文脈において、ユースはHIVに感染しやすい社会的脆弱性を持つグループとみなされている。アジアのユースは、その国の社会的文脈の中で、いろいろな形でHIV/AIDSの影響を受ける。例えば、日本では、学校教育の中で性やセックスに関してオープンに語られず、一方でメディアなどから偏った知識が植え付けられてしまう傾向にある。一方、近年のタイなどでは、学校ごとに、生徒が課外活動でHIV/AIDSについて学んだり、啓発を行ったりする「エイズ・クラブ」があり、先輩から後輩に、性に関する正しい知識が啓発されていくような動きが作られている。
 アジア太平洋の各国で、多種多様なユースの動きが展開されている。このユースフォーラムでは、これらのユースが国境を越えてそれぞれの活動の情報を共有し、今後に活かされるようなネットワークが形成されることが期待されている。
 
3部に分かれているユースフォーラムの概要は以下の通り:
http://www.icaap7commun.com/kobe/archives/youth_forum/

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★ 日本:途上国の大規模開発とHIV/AIDS・負の影響をどう軽減するか
〜神戸アジア太平洋国際エイズ会議 国際協力銀行サテライト
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【東京発6月16日:グローバル・エイズ・アップデイト編集部】道路、港湾、空港など、途上国での大型の経済インフラの整備は、その国の経済活動を活発化させる一方で、環境破壊や住民の強制移転など、負の要素を伴うものも多い。HIV/AIDSの感染拡大もその一つである。大型インフラ案件の建設による建設労働者や周辺住民、運輸労働者、セックスワーカーなど関係者へのHIV/AIDSの拡大をどう軽減していくか……これを話し合うためのサテライト・ミーティングが、神戸で開催されるアジア太平洋地域エイズ国際会議で開催される。
 主催は国際協力銀行(JBIC)。JBICはこれまで、円借款で実施したカンボジア・シアヌークビル港整備工事、現在進行中のラオス・タイの第2メコン橋架橋工事において、建設労働者や周辺住民へのHIV/AIDS啓発プロジェクトを試行実施した。このサテライト・ミーティングでは、これらの経験をもとに、実際にプロジェクトを実施しているタイ家族計画協会(PPAT: Planned Parenthood Association of Thailand)や、工事を施工するコンサルタント・建設会社の現地の担当者などがパネリストとなって、今後、経済インフラ整備とHIV感染拡大の防止をどう両立させるかを探る。
 大型インフラ案件に関わるHIV/AIDS対策は、現地におけるHIV感染の文脈に即して、現地のNGO等を活用して展開することが不可欠であり、その点で、日本のHIV/AIDS関係の援助がこれまで手を出してこなかった、社会的に脆弱なコミュニティの人々に対する活動も、対象として含まれてくる。その点で、日本のHIV/AIDS援助の発展のきっかけになる可能性がある。HIV/AIDSに関わる人々から、建設業界、また、ビジネスなどに関わる人々の参加が期待される。
 入場は無料、要申し込み。

○企画詳細・申込書ダウンロード等は以下のサイトから:
http://www.congre.co.jp/jbicaids/

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★ アラブ諸国:性感染症・HIV/AIDS会議
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 HIV/AIDS・性感染病対策会議が5月24日、チュニジアのチュニスで行われ、12のアラブ諸国が参加した。会議は4日間に渡って行われ、主催した国際家族計画連盟(IPPF: International Planned Parenthood Federation)と国連は、会議のゴールは多くのアラブ諸国でタブー視されている性感染症の予防と治療についての意識を高めることだと報告した。
 IFFPアラブ地域局長 モンセフ・ベン・アブラハム Moncef Ben Ibrahim は貧困・薬物・戦争が性感染症を広める原因となっていると述べた。モロッコ家族計画連盟 Moroccan association of family planning の代表は、モロッコでは、性感染症について若者たちが話し合えるヘルスクリニックを開設したと述べた。
 参加国・地域は、アルジェリア・モロッコ・シリア・イエメン・バーレーン・エジプト・モーリタニア・リビア・スーダン・ジブチ・チュニジア・パレスチナ。

原題:Representatives of 12 Arab Nations Attend Conference on FightingSTDs, HIV/AIDS
日付:May 25, 2005
出典:Kaiser Daily News, IPPF Net
URL:http://ippfnet.ippf.org/pub/IPPF_News/News_Details.asp?ID=4450


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● 地域情報
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★ トーゴ:政治的な混乱がHIV陽性者のARVアクセスを阻害
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 トーゴでは、数十年に渡る独裁体制を続けてきたニャシンベ・エヤデマ前大統領が死去し、その子息であるフォール・ニャシンベ氏が大統領職を継承したことについて内外での批判が高まり、大統領選挙をはさんで与野党間の対立が激化し、一時は騒乱状況となった。
 ユニセフによると、4月24日に行われた大統領選挙以降、何万人ものトーゴ人が選挙の影響で住居から退避せざるを得なくなった。その中にはエイズ患者も含まれ、特に抗レトロウイルス薬(ARV)を使用している患者は、薬の利用が困難になったため、その影響は深刻だという。
 ユニセフのトーゴ代表、アイチャ・フランベルト氏 Aicha Flambert の談話は以下のとおり。
 「私たちは、薬を持たずに住居を離れざるを得なかったエイズ患者たちの特定を始めました。疫学的な方法をシステム化して、エイズ患者の割り出しを始めましたが、このシステムが効果を挙げることを期待しています。」
 しかし、ユニセフ・トーゴ事務所は今のところ、薬の供給を断たれたエイズ患者の人数を把握していない。2001年に実施された調査によると、トーゴの全人口500万人の約6%がHIV感染者と推定されている。国内にあるHIV陽性者団体は、今年の3月の時点で、 トーゴで抗レトロウイルス薬(ARV)を必要としているエイズ患者は約15,000人いるものの、治療を受けているのは、2,500人に過ぎないと述べている。
 エヤデマ前大統領の死去後の混乱により、トーゴでは多くの難民・国内避難民が生じたが、UNHCRによると、隣国に退避した人々は34,000人以上にのぼる。また、トーゴの国内NGOや国連機関は、約10000人の国内避難民がいると発表している。
 野党指導者たちは、前大統領派の陣営が選挙で不正行為をしたと非難しており、また、政府による反対派への弾圧に抗議している。

原題:TOGO: UN agencies working to locate HIV patients displaced by post election violence
日付:May 30, 2005
出典:IRIN Plus NEWS
URL:http://www.plusnews.org/pnprint.asp?ReportID=4862


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★ 南アフリカ共和国:東ケープ州「死のウェイティング・リスト」
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 南アフリカ共和国東ケープ州の内陸に位置する町コフィンババ Cofimvabaでは昨年7月から今年4月までに、少なくとも40人のエイズ患者が抗レトロウイルス薬(ARV)プログラムのキャンセル待ち中に亡くなった。
 クリニックでは、予算の関係上、毎月プログラムに1人しか受け入れないようフロンティア病院からの指導を受けている。この地域では、治療プログラムの要望が非常に多い。フロンティア病院は、コフィンババのクリス・ハニ Chris Hani 地区で唯一認可を受けているARVの治療サイトであり、5つのクリニックを管轄している。
 治療行動キャンペーン TAC: The Treatment Action Campaign が立ち上がり、政府が来年度末までにクリス・ハニ地区の3,000人を治療するよう働きかけを開始した。クリニックでは100人以上のキャンセル待ちの長いリストがあり、治療を望む患者を断るしかない。さら104人がリストに登録するために待っている。 
 地方保健省が毎月1人しか患者を受け入れないよう病院に指示を出したのではないか、という疑惑がもちあがったが、これについて、地方保健省は否定している。HIV課長のノマランガ・マクウェディニ氏 Nomalanga Makwedini は「リストに載れば、患者は検査を受け、直後にARVを受け取れる。これは他の地方でも同様である。」と述べている。
 ノシフィオ・ファッシャ氏 Nosiphiwo Fatsha はフロンティア病院から治療を断られた患者の一人である。ファッシャのCD-4は必要レベルの200以下になっており治療が早急に必要である。「リストは長すぎて私の名前を追加することはできないと言われた。ARVのことを聞いた時は期待したが、今は全ての望みが絶たれた。」と語った。
 TACのノマルビ・ムダラ氏 Nomahlubi Mdala は「プログラムの進捗が非常に遅いので、心配している。エイズ患者を励ますための支援グループのはずなのに、患者を落ち込ませるようなことになっている」と述べた。
 マクウェディニ課長は、政府が7月末までに治療サイトを増加させるよう現在必死に取り組んでいると述べた。

原題:Patients die as ARV waiting lists grow
日付:Tuesday, 24 May 2005
出典:Daily Dispatch Online website
URL:http://www.dispatch.co.za/2005/05/24/Easterncape/aalead.html


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★ アフリカ:治療の拡大、しかしその内容は?
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 5月中旬に、エチオピアのアディスアベバで米国大統領エイズ救済緊急計画 PEPFAR フィールドワーカー会議が開催されたのを受け、PEPFARによる新たな治療への取り組みが、今週からサハラ以南のアフリカ全体で実行されている。実行サイトの中には、乏しい保健インフラしかない地方も含まれる。
 PEPFARが資金を提供する国の一つ、ウガンダの合同臨床研究センター Joint Clinical Research Center 所長 ピーター・ムジェニイ氏 Peter Mugyenyi は、ウガンダのある地域では、既存の病院が乏しい資源と膨大な数の患者と厳しい条件下にあるため、ヘルスワーカーがテントを設立し、抗レトロウイルス薬(ARV)を導入したと述べた。
 関係者は、2005年6月までに二十万二千人にARV治療を導入するというPEPFARの目標は、すでに達成されたと公表している。一方、目標達成に向け、即決治療のようなやり方が導入され、治療の質が置き去りなされたと述べる利用者もいる。
 米国疾病管理予防センター主任アドバイザー CDC's principal adviser クリスチャン・ピッター氏 Christian Pitter は「ウガンダでは、50,000人がARV治療を受けているというが、それだけでは治療の内容はわからない。また治療継続への取り組みが、どんな内容なのかもわからない。問題は、いかに治療を継続するかということである。治療を開始するだけならば何の困難もないが、人々が治療を継続しなかったら、効果がないばかりか逆に状況を悪化させてしまいかねない。」と述べている。
 アラバマ大学バーミンガム校エイズ研究センター Center for AIDS Research at the University of Alabama-Birmingham 所長 マイケル・サーグ Michael Saag はザンビアで、PEPFAR資金で実施されているARV治療プログラムでの治療継続率と患者の生存割合は、アメリカ国内での成績と大差ないと述べた。米国地球規模エイズ調整官事務所副代表 Deputy U.S. Global AIDS Coordinator であるマーク・ディブル氏 Mark Dybul によると、同事務所は治療プログラムの質維持の方法を探るため、国内のエイズ対策専門家の投入を要請しているという。

原題:PEPFAR-Funded HIV/AIDS Treatment Programs Meeting Urgent Needs in Africa Under Challenging Conditions; Quality Remains Concern
日付:31 May, 2005
出典:Kiaser network HIV/AIDS daily report
URL:http://www.kaisernetwork.org/daily_reports/rep_hiv.cfm#30401


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● 国際関係情報
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★ 前世銀総裁:「エイズへの対処は遅かった」
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 世界銀行の前総裁ジェームス・ウォルフェンソン氏 James Wolfensohn は、任期中にHIV/AIDSに対する世銀の取り組みを活性化したことで知られている。しかしウォルフェンソンは、5月に行った退任前の講演において、エイズに対してもっと早い段階で手を打たなかったことについて厳しく自己批判した。
 「我々の対処は遅かった。エイズについて、ずっと昔から知っていたにもかかわらず」とウォルフェンソン氏は述べた。
 ウォルフェンソン氏は、自身が世界のリーダーへ、速やかにHIV/AIDS対策を行うことが必要であると認識させるのに失敗したことを遺憾に思っている。「ことエイズに関しては、世界銀行は、まだ本来やるべきことをやっていると自信を持って言い切ることはできない」「もちろん、現在のところ、良いスタートを切っていると言えなくはない。ただ、そのことで私は賞賛されるべきではない。我々はまだ、スタートラインに位置しているのだ」と彼は述べた。ウォルフェンソン氏の後任は、ブッシュ政権の国防副長官を務めていたポール・ウォルフォウィッツPaul Wolfowitz。ウォルフェンソン氏のコメントは、後任のウォルフォウィッツに重い課題を投げかけている。

原題:Retiring World Bank boss admits was 'late' on AIDS
日付:May 17,2005
出典:Yahoo!News ウェブサイト
URL: http://dailynews.yahoo.com/s/afp/worldbankaids

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★ 世界基金:トバイアス氏の政策・戦略委員長就任で強まる米国の圧力
 (ニューヨーク・タイムズ社説記事)
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 世界エイズ・結核・マラリア対策基金(GFATM、以下、グローバル・ファンド)は、4月に開催された第10回理事会において、理事会傘下の6つの委員会を廃止し、これに置き換えて新たに3つの委員会を設置した。この三委員会の中で最も強い影響力を持つのが「政策・戦略委員会」(Policy and Strategy Committee)である。
 5月中旬、グローバルファンドの理事会は同委員会の委員長を選任した。米国大統領エイズ救済緊急計画の責任者である地球規模HIV/AIDS調整官、ランドール・トバイアス氏 Randoll Tobias が立候補し、委員長に選任された。
 今週、トバイアス氏は正しい選択をした。アメリカの宗教保守派が、NGOがグローバルファンドから支援を受ける際に、売春反対の誓約に署名しなければならないとする勧告を行ったのに対し、これを採用しなかったのである。実際にこれが行われれば、多くのNGOが署名を拒否するはずであった。これらのNGOは売春に賛成しているわけではない。こうした誓約は性産業に従事している女性たちへの支援を妨げると考えられるからである。
 しかし、それ以外では氏は宗教団体側に従う姿勢である。ワシントンポストによると、昨年の秋、トバイアス氏は、保守派の財団が運営するプログラムに対して大統領のプログラムからの資金拠出を承認した。それは、アフリカの若者の禁欲を促進する活動であり、評価委員会によって否認されたものである。さらに、トバイアス氏はコンドームがエイズ感染に効果的とする科学的証拠を軽視している。トバイアス氏はもともと、米国の巨大多国籍製薬企業であるイーライ・リリー社の経営者であり、途上国でのジェネリック薬の製造について、常に否定的な立場にあった。
 もしトバイアス氏がグローバル・ファンドの政策・戦略委員会の委員長になれば、宗教保守派はグローバルファンドに直接的な連携を持つことになる。氏が宗教保守派の立場に個人的に反対であっても、その圧力に抵抗できなくなるだろう。現在、米国の保守的な政策が世界のエイズ対策に反映されており、すでに悪影響が生じている。グローバル・ファンドがそうした政策的影響の下におかれることになれば、事態はもっと悪化するだろう。

原題:Preserving the Global AIDS Fund
日付:May 19, 2005
出典:New York Times website
URL:http://www.nytimes.com/pages/opinion/index.html

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● 宗教とエイズ
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★ ローマ教皇とエイズ:揺らぐ「反コンドーム」政策
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 新ローマ教皇ベネディクト16世とバチカンは、前教皇ヨハネ・パウロ2世の政策を継承し、反コンドームの立場を宣言している。一方、世界で何十万もの人々がエイズで亡くなり、毎日多くの子どもたちがエイズ遺児となっている現状がある。
 教会の内部にも、コンドームに対する見解について考え直すべきだという人々が増えている。あるブラジル人聖職者は「私が教皇なら、バチカンにコンドーム工場を作る。人々がHIVに感染するのを放置し、一方で食糧や薬を送ることに何の意味があるだろうか」と述べている。
 世界でHIV/AIDSに取り組むカトリック教会は、実際のところ、バチカンの命令に固執しているわけではない。地域によっては、修道女達が性産業従事者にコンドーム使用を勧め、医師がコンドームがHIV感染予防に役立つことを患者に説明し、カトリックの慈善施設にもコンドームを配布しているところもある。 バチカン上層部にも新しい動きがある。バチカンの保健担当責任者は「夫がHIV感染者で、妻がそうでない場合にはコンドーム使用は許されるだろう」と述べた。これは、段階の変化といえるであろう。
 教会の伝統に従うか、それとも人々の生命を救うのかという選択は厳しいものであるが、法王が勇気ある選択をすることを祈らずにはいられない。

原題:The Pope and AIDS
日付:May 8, 2005
出典:New York Times ウェブサイト
URL:http://query.nytimes.com/gst/abstract.html?res=F10A14FD3E540C7B8CDDAC0894DD404482

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■□編集後記
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いよいよ梅雨入り!
髪の毛はぐちゃぐちゃになるし、傘は持ち歩かなくてはならないし、憂鬱な季節ですよね。

でも、今年の6月はサッカーで楽しめますネ。コンフェデレーション杯が始まりますし、先週もワールドカップ予選があったので、寝不足になって観戦した読者の方も多いのではないでしょうか?ちなみに編集部の一番人気は、宮本選手。がんばれニッポン!!

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