HOME > World / Africa >

チュニジア共和国 2012年〜2014年


Tweet


アフリカアフリカ Africa 2016

○2009年までのニュース・情報 チュニジア共和国 〜2009年
○2010年のニュース・情報 チュニジア共和国 2010年
○2011年1月のニュース・情報 チュニジア共和国 2011年1月
○2011年2月〜6月のニュース・情報 チュニジア共和国 2011年2月〜6月
○2011年7月〜12月のニュース・情報 チュニジア共和国 2011年7月〜12月
○最新のニュース・情報 チュニジア共和国

○外務省 各国・地域情勢 チュニジア共和国

◆2012/01/03 アフリカビジネスニュース チュニジアでスーパー再オープン!
◆2012/01/13 nikkei.com アラブの春1年、イスラム政党台頭遠い融和 外資は投資手控え
◆2012/01/14 yomiuri.co.jp アラブの春、立役者たたえる碑設置…チュニジア
◆2012/01/15 nikkei.com ジャスミン革命1周年でデモ チュニジア
◆2012/01/21 JICA/DPI日本会議 JICAアフリカ研修カントリーレポート発表会
◆2012/01/23 TSP SPORTS ガボン白星発進
◆2012/01/23 TSP SPORTS チュニジア 2-1勝利
◆2012/01/24 SOCCER KING 開催国ガボン、チュニジアが白星スタート/アフリカ杯
◆2012/01/26 物流ニュース 資生堂/チュニジア共和国にて化粧品を販売
◆2012/01/26 外務省 チュニジア共和国に対する円借款に関する書簡の交換
◆2012/01/27 MarkeZineニュース 資生堂がチュニジアに進出
◆2012/01/28 AFP BB News ガボンとチュニジアが8強入り、アフリカネイションズカップ
◆2012/01/28 TSP SPORTS ガボン ロスタイムに決勝弾
◆2012/01/28 SOCCER KING 開催国ガボンが劇的勝利…チュニジアとともに決勝T進出/アフリカ杯
◆2012/01/28 TSP SPORTS チュニジア 2連勝で決勝T進出
◆2012/02/01 TSP SPORTS ガボン 3連勝で首位通過
◆2012/02/01 AFP BB News ガボンが3連勝でグループC首位突破
◆2012/02/06 SOCCER KING ガーナとマリが熱戦を制してベスト4に進出/アフリカ杯
◆2012/02/06 毎日新聞 チュニジア:シリア大使を追放
◆2012/02/09 外務省 第8回日本・チュニジア合同委員会の開催
◆2012/02/15 LNEWS 郵船ロジスティクス/北アフリカ向け混載サービス発売
◆2012/02/15 外務省 第8回日本・チュニジア合同委員会(概要)
◆2012/02/16 外務省 浜田外務大臣政務官とベン・アベス・チュニジア共和国外務大臣付国務長官との会談
◆2012/02/23 cnn.co.jp シリアで米仏記者死亡、有志国がチュニジアで対応協議へ
◆2012/02/25 AFP BB News 赤十字がシリア・ホムスの負傷者救出へ
◆2012/04/17 nikkei.com 習近平氏、ジャスミン革命は「歴史的変革」 チュニジア外相に
◆2012/06/04 computerworld Kenya  African Development Bank teams up with Mobile Accord
◆2012/06/13 nikkei.com チュニジア、首都など8県に外出禁止令
◆2012/06/14 yomiuri.co.jp チュニジア元大統領に終身刑…本人はサウジ亡命
◆2012/06/14 nikkei.com チュニジア前大統領に終身刑
◆2012/06/22 外務省 報道官会見記録(平成24年6月22日(金曜日)16時30分〜 於:本省会見室)(1)アブデッサレーム・チュニジア外務大臣の来日について
◆2012/06/22 外務省 ラフィーク・アブデッサレーム・チュニジア外務大臣の来日
◆2012/06/25 外務省 アブデッサレーム・チュニジア外務大臣による藤村官房長官への表敬
◆2012/06/25 cnn.co.jp 旧カダフィ政権首相をリビアに引き渡し チュニジア
◆2012/06/25 nikkei.com 旧政権最後の首相、リビアに引き渡し チュニジア
◆2012/06/25 毎日新聞 チュニジア:リビア前首相を送還
◆2012/06/26 外務省 玄葉外務大臣とアブデッサレーム・チュニジア外務大臣との会談
◆2012/06/26 毎日新聞 チュニジア外相:エジプト「新しい政治体制構築」に期待
◆2012/07/06 nikkei.com チュニジア外相、アラファト氏の死因究明要請
◆2012/07/13 外務省 新任駐日チュニジア共和国大使の信任状捧呈
◆2012/07/15 nikkei.com チュニジア、抗議自殺男性の母親を拘束
◆2012/07/17 nikkei.com チュニジア元大統領、スイスの隠し資産を放棄
◆2012/08/11 AFP BB News メルーリがオープンウォーター男子10キロメートルで金メダル
◆2012/08/15 nikkei.com メダル女性の国籍剥奪を チュニジア、露出批判で
◆2012/09/12 毎日新聞 リビア米領事館襲撃:イスラムの反発拡大の恐れも
◆2012/09/13 nikkei.com 抗議デモ5カ国に拡大、チュニジアでは衝突も
◆2012/09/13 asahi.com 駐リビア米大使殺害、テロの可能性 抗議デモは各地へ
◆2012/09/13 yomiuri.co.jp 反米抗議デモ、イスラム圏全域へ拡大の様相
◆2012/09/14 cnn.co.jp 中東や北アフリカで反米デモ拡大、死者も リビアでは逮捕者
◆2012/09/14 yomiuri.co.jp 反米デモ、イスラム圏全域で…イエメンでも暴徒化
◆2012/09/15 nikkei.com イスラム圏デモ、欧州や民間施設も標的に 緊張続く
◆2012/09/15 毎日新聞 反米デモ:スーダン独大使館に放火…全イスラム圏に広がる
◆2012/09/15 毎日新聞 反米デモ:死者15人に拡大 11日以降
◆2012/09/15 毎日新聞 反米デモ:アラブ社会での「過激化」が目立つ
◆2012/09/17 asahi.com 米領事館襲撃で「50人逮捕」 リビア暫定大統領
◆2012/10/03 cnn.co.jp 警官に強姦された女性に「公然わいせつ」容疑 チュニジア当局に抗議集中
◆2012/10/23 nikkei.com イスラム過激派、北アフリカで活動活発に
◆2012/10/25 nikkei.com チュニジア人逮捕 リビアの米領事館襲撃
◆2012/10/25 cnn.co.jp アルカイダ系の2組織が同時関与か リビアの米領事館襲撃
◆2012/11/18 nikkei.com アルアハリがアフリカ代表 サッカー・クラブW杯
◆2012/11/29 nikkei.com チュニジアでデモ、250人けが 治安部隊と衝突
◆2012/12/23 cnn.co.jp チュニジア前大統領の「ぜいたく品」を競売、高級車30台以上
◆2013/01/14 毎日新聞 アラブの春2年:勢い失う民主化のうねり
◆2013/02/07 cnn.co.jp 野党指導者が自宅前で射殺、各地で抗議デモ チュニジア
◆2013/02/07 nikkei.com チュニジアの野党指導者、撃たれ死亡 各地で抗議デモ
◆2013/02/07 nikkei.com 実務内閣を樹立、早期選挙へ チュニジア首相
◆2013/02/07 asahi.com チュニジア野党幹部、暗殺される 支持者らが抗議デモ
◆2013/02/07 毎日新聞 チュニジア:制憲議会を解散し選挙へ 野党党首暗殺で混迷
◆2013/02/07 毎日新聞 チュニジア:与党も首相案に反対 混乱広がる
◆2013/02/09 毎日新聞 チュニジア:暗殺の野党党首葬儀に数万人 デモで一部衝突
◆2013/02/10 yomiuri.co.jp チュニジア反政府デモ、逮捕者230人に
◆2013/02/19 asahi.com チュニジア首相、実務者内閣を断念「主要政党同意せず」
◆2013/02/19 yomiuri.co.jp チュニジア首相、無党派実務者での内閣刷新失敗
◆2013/02/19 nikkei.com チュニジアで実務型内閣樹立失敗 首相支持派の反発必至
◆2013/02/19 毎日新聞 チュニジア:実務者内閣の設立を断念…ジェバリ首相
◆2013/02/20 cnn.co.jp チュニジア首相が辞任、組閣に失敗 政情不安続く
◆2013/02/20 yomiuri.co.jp チュニジア暫定首相が辞任、内閣改造の不調で
◆2013/02/20 nikkei.com チュニジア首相が辞任 実務型内閣樹立に失敗
◆2013/02/20 毎日新聞 チュニジア:ジェバリ首相が辞任
◆2013/03/09 毎日新聞 チュニジア:混乱収拾向け新内閣発足へ
◆2013/03/13 Tunisia Live What’s On in Tunis: March 14-20
◆2013/04/01 nikkei.com [FT]チュニジアでイスラム武装勢力台頭のおそれ
◆2013/05/20 cnn.co.jp イスラム強硬派と治安部隊が衝突、1人死亡 チュニジア
◆2013/05/20 nikkei.com 警官隊と衝突、1人死亡 チュニジアのイスラム勢力
◆2013/05/22 nikkei.com  [FT]急進派の対応に苦慮するチュニジア(社説)
◆2013/05/22 ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 チュニジア人がSARS似のコロナウイルスの犠牲に
◆2013/05/23 nikkei.com 若年雇用促進へ投資誘致 チュニジア暫定大統領
◆2013/05/31 nikkei.com チュニジア大統領「新憲法で権力分散型体制に」
◆2013/06/02 nikkei.com チュニジア大統領「治安改善へ近隣国と協力」
◆2013/07/05 nikkei.com エジプト政変、周辺国に影 チュニジア・リビアでも不満
◆2013/07/05 毎日新聞 エジプト:クーデター 中東では賛否両論
◆2013/07/26 cnn.co.jp チュニジアで野党指導者殺害、数千人がデモ
◆2013/07/26 毎日新聞 チュニジア:野党指導者、暗殺される 支持者ら抗議デモ
◆2013/07/27 毎日新聞 チュニジア:反与党デモ また野党議員暗殺、政治不安定化も
◆2013/07/28 nikkei.com エジプト、イスラム勢力デモ続く 軍は強制排除も
◆2013/07/29 毎日新聞 同胞団:抗議運動広がる チュニジアとリビア
◆2013/07/29 毎日新聞 チュニジア・リビア:同胞団への反発拡大 活動家暗殺に抗議、世俗主義巻き返し
◆2013/08/03 nikkei.com 丸紅、仏電力大手と提携 欧州・アフリカで発電事業
◆2013/08/17 nikkei.com エジプト騒乱、周辺国への波及警戒
◆2013/08/30 毎日新聞 チュニジア:前大統領の近影確認 サウジ亡命後、初
◆2013/09/03 cnn.co.jp チュニジアで49人が脱獄、13人拘束
◆2013/09/06 AllAfrica.com Tunisia: First Regional Conference of Arab Deaf-and-Dumb Starts in Tunis
◆2013/09/13 nikkei.com チュニジア観光相「6週間以内に新憲法制定」
◆2013/09/20 時事通信 シリアに「聖戦慰安婦」=チュニジア女性、反体制派に従軍
◆2013/09/28 asahi.com チュニジアの少女「性の聖戦」 シリア前線で慰安行為か
◆2013/10/04 yomiuri.co.jp イタリア南部沖で難民船沈没、93人死亡
◆2013/10/13 毎日新聞 チュニジア:政権と世俗派野党、和解協議始まる
◆2013/10/24 cnn.co.jp スター・ウォーズのロケ地、砂に埋まる危機 チュニジア
◆2013/11/01 nikkei.com 「子供取り戻し組織」を摘発 伊、国際離婚問題で暗躍
◆2013/11/18 asahi.com カメルーン、W杯本大会へ 2大会連続7度目 サッカー
◆2013/11/18 nikkei.com カメルーンが本大会へ サッカーW杯アフリカ最終予選
◆2013/11/18 nikkei.com カメルーンが本大会へ サッカーW杯アフリカ最終予選
◆2013/12/15 毎日新聞 チュニジア:暫定首相に無党派のジョマア産業相で合意
◆2013/12/16 nikkei.com チュニジア暫定首相府相、民主化進め3〜4%成長目指す
◆2014/01/10 nikkei.com チュニジア首相が辞任 近く新内閣を発足
◆2014/01/10 cnn.co.jp チュニジア首相が辞表提出
◆2014/01/27 nikkei.com チュニジアで新憲法案承認 議会、民主体制を規定
◆2014/01/27 asahi.com チュニジア、新憲法を承認 民主化プロセスが最終段階に
◆2014/01/27 毎日新聞 チュニジア:新憲法案承認 「アラブの春」先駆けから3年
◆2014/01/27 nikkei.com アラブ諸国は民主化をあきらめるな
◆2014/01/28 asahi.com (地球24時)チュニジアに新憲法
◆2014/01/29 ニュースの教科書 チュニジアだけ「アラブの春」が成功している理由は?
◆2014/01/31 毎日新聞 金言:チュニジアの「春」=西川恵
◆2014/02/07 毎日新聞 EU:チュニジアへの支援強化 民主的憲法承認で
◆2014/02/07 毎日新聞 EU:チュニジア支援強化 民主的憲法承認で エジプトに圧力
◆2014/02/09 nikkei.com チュニジア、野党幹部暗殺関与で容疑者逮捕
◆2014/03/07 cnn.co.jp チュニジア、非常事態宣言を3年ぶり解除
◆2014/03/14 nikkei.com 日清食HD、北アフリカで即席麺販売に進出 日系企業で初めて
◆2014/03/24 International Business Times チュニジア政府のジレンマ、経済回復は困難
◆2014/04/06 毎日新聞 米国:チュニジアに5億ドル支援 不安定化防止
◆2014/06/08 nikkei.com スペインが白星 サッカーの国際親善試合
◆2014/06/19 JICA オリーブパワーでチュニジアを変える
◆2014/08/05 Record China 治安悪化のリビアから中国人が集団退避−中国メディア
◆2014/09/05 jp.reuters.com 焦点:次世代見据えるイスラム国、シリア北東部で「国家モデル」構築
◆2014/09/11 cnn.co.jp シリア過激派などに加担の外国人、最多はチュニジアの3千人
◆2014/09/18 nikkei.com メドコ、チュニジア油田に350億円投資
◆2014/09/21 nikkei.com マルズーキ氏が出馬表明 チュニジア大統領選
◆2014/10/03 nikkei.com サハラ砂漠から「綱」レベルの新微生物発見 広島大など
◆2014/10/26 nikkei.com チュニジア議会選、共存探るイスラム・世俗派
◆2014/10/26 毎日新聞 チュニジア:議会選挙 イスラムと世俗、第1党狙い激戦
◆2014/10/26 毎日新聞 チュニジア:議会選の投票始まる 新憲法下で初
◆2014/10/27 cnn.co.jp チュニジアで議会選、アラブ民主化の試金石
◆2014/10/27 yomiuri.co.jp チュニジア議会選、混乱なく投票終了
◆2014/10/27 毎日新聞 チュニジア議会選:世俗政党が優勢 大連立形成が焦点に
◆2014/10/28 毎日新聞 チュニジア議会選挙:暫定集計 世俗派優勢 大連立が焦点に
◆2014/10/28 毎日新聞 チュニジア:大連立検討 安定化へ歩み寄り…第1、2党
◆2014/10/28 毎日新聞 チュニジア:大連立検討 第1、2党、安定化へ歩み寄り
◆2014/10/30 nikkei.com チュニジア議会、世俗派が第1党に
◆2014/10/30 毎日新聞 チュニジア:世俗政党が第1党 民主選定着、投票率69%
◆2014/10/31 毎日新聞 チュニジア議会選:世俗政党ニダチュニスが議席4割
◆2014/11/06 毎日新聞 チュニジア:国内対立乗り越えた…労働組合の調停粘り腰
◆2014/11/07 毎日新聞 ナイル.com:(35)フランスの風
◆2014/11/11 毎日新聞 チュニジア:イスラム国に戦闘員供給 民主化優等生の闇
◆2014/11/21 毎日新聞 チュニジア:世俗政党党首がリード 23日、大統領選挙
◆2014/11/23 毎日新聞 チュニジア大統領選:87歳元首相が優勢
◆2014/11/24 nikkei.com チュニジア民主化大詰め 「アラブの春」先駆け
◆2014/11/24 毎日新聞 チュニジア大統領選:投票 カイドセブシ元首相が優勢
◆2014/11/25 nikkei.com チュニジア大統領選、12月に決選投票へ
◆2014/11/25 毎日新聞 チュニジア:大統領選 決選投票へ
◆2014/11/26 nikkei.com チュニジア大統領選、12月中に決選投票実施
◆2014/11/26 毎日新聞 チュニジア大統領選:決選投票へ
◆2014/12/08 nikkei.com チュニジア大統領選、21日に決選投票
◆2014/12/21 毎日新聞 チュニジア:大統領選で決選投票 22日にも大勢判明
◆2014/12/22 nikkei.com チュニジア大統領選、旧体制出身の元首相リード
◆2014/12/22 毎日新聞 チュニジア:カイドセブシ氏が勝利宣言…大統領選決選投票
◆2014/12/23 nikkei.com チュニジア大統領に元暫定首相 旧政権で要職歴任
◆2014/12/23 asahi.com チュニジア大統領にカイドセブシ氏 世俗派党首
◆2014/12/23 毎日新聞 チュニジア大統領選:カイドセブシ元首相が当確
◆2014/12/23 毎日新聞 チュニジア:当確カイドセブシ元首相 挙国一致体制なるか
◆2014/12/23 東京新聞 チュニジア大統領選決選投票 世俗派の元首相当選


 
 
>TOP

チュニジアでスーパー再オープン!

2012年1月3日 11:00 

ジャスミン革命より再発起

チュニジアの首都チュニス近郊にあるショッピングセンター、チュニス・シティ(Tunis City) に店舗を構えるマブルーク(Mabrouk)グループのスーパージオン(Geant)が2012年1月12日再オープンする。

約36億円かけて再建

2011年1月にチュニジアで起きたジャスミン革命により、スーパージオンの店舗は襲撃され炎上、破壊され営業停止を余儀なくされていた。同店は10月まで破壊された店舗の再建を行っており12月に商品の陳列を済ました。12月末、マブルークグループはスーパージオンの再オープンの発表を行った。

スーパージオンはチュニジアで最も大きなスーパーで生鮮品などの飲食物の他、電化製品、家具、寝具など幅広く販売している。その店舗面積は12,000平米。破壊された店舗の再建には、3600万ユーロ(約36億円)が費やされた。

編集部 殿塚



 
 
>TOP
アラブの春1年、イスラム政党台頭遠い融和 外資は投資手控え

2012/1/13 1:03

中東の民主化革命「アラブの春」の発端となったチュニジアのベンアリ政権崩壊からまもなく1年。長期独裁政権を倒した同国やエジプト、リビアではイスラム主義者や政党が台頭。新勢力の伸長に伴い、内政・外交の両面で先行きへの不透明感が強まっている。投資マネーは革命後の動きを注視、各国の将来像と経済政策を慎重に見極めようとしている。

11日午後、エジプトのイスラム原理主義組織ムスリム同胞団系「自由公正党」のカイロ本部でモルスィ党首は米国のバーンズ国務副長官と向き合った。米高官と同胞団関係者の面会は異例。同党側は「米国とは平等な2国間関係を求める。イスラエルはアラブ人の権利を尊重すべきだ」と主張した。

ムバラク前政権は同胞団を弾圧の対象としてきたが、昨年11月下旬から今年1月上旬にかけて実施された人民議会(国会)選挙で自由公正党の圧勝は確実で、米国も反米・反イスラエルの傾向が強い同胞団とのパイプ作りに動き始めた。

主導権争い激化

ただ議会選後の主導権争いは激化が予想される。現在、エジプトの主要政治勢力は軍最高評議会、ムスリム同胞団、リベラル系若者グループの3つ。同胞団は早期の選挙が自陣に有利とみてこれまで軍に協力してきた。

しかし、憲法制定など国の針路にかかわる問題が絡んだ場合、同胞団と軍の協調関係は解消されかねない。カイロ・アメリカン大学のアブドルモネイム・サイード教授は「(6月までに実施予定の)大統領選が終われば同胞団と軍の対立が始まる」と指摘。一部では軍とリベラル勢力が手を組み、同胞団と対峙するとの見方も浮上する。

チュニジアでは昨年10月の選挙でイスラム政党「アンナハダ」が制憲議会の議席の約4割を獲得。同党と連立を組む中道左派のマルズーキ暫定大統領は昨年12月「6カ月の政治的・社会的な休戦」を訴え、相次ぐ労働争議や生活水準の向上を求める抗議デモの収束に全力を注ぐ考えを示した。イスラム主義者の一部はアルコールの販売規制強化などを主張、リベラル派の懸念は強い。

カダフィ体制後のリビアも一枚岩とは言い難い。親欧米でリベラルな「首相格」だった国民評議会のナンバー2、ジブリル氏は内戦で活動が目立ったイスラム主義者をまとめきれず、表舞台から去った。民兵の武装解除も大きな課題だ。

不安定な政治情勢を懸念して外資系企業は投資を手控えている。エジプトやチュニジアのイスラム政党は自由主義経済・外資導入を促進する政策の継続を表明したが、外貨獲得源である観光客数は減少。エジプトでは政府の資金繰り懸念が浮上、国際通貨基金(IMF)の支援は不可避との見方が強まっている。

損失4兆円以上

ビジネス・トゥデイ・エジプト誌によると、一連の政変で中東全体の経済的な損失は550億ドル(4兆2400億円)以上に上る。うち内戦が長期にわたったリビアでは77億ドルが失われた。雇用対策や低所得者層の救済を目的としたバラマキ政策で財政は悪化。チュニジアの2012年の財政赤字見通しは国内総生産(GDP)比6%で前年の4.5%から高まる。

3月中旬に反政府運動が始まったシリアではアサド政権の弾圧による死者数は5千人を超え、「春」にはほど遠い。

過去に民主化した国も必ずしも順調だったわけではない。軍事政権だったブラジルでは1989年に大統領を29年ぶりに直接選挙で選んだが資金流出が加速。翌年の成長率はマイナス4.2%に落ち込んだ。スハルト政権が1998年に倒れたインドネシアでも政治の混迷で経済再建に長い時間がかかった。中東諸国でも「“革命”にはコストが伴う」(アフリカ開発銀行のカベルカ総裁)。「アラブの春」の次章は不透明なままだ。



 
 
>TOP
アラブの春、立役者たたえる碑設置…チュニジア

【シディブジド(チュニジア中部)=田尾茂樹】チュニジアで23年に及んだベンアリ元大統領の独裁政権崩壊から、14日で1年を迎える。

中部シディブジドでは、中東各地に広がった民衆蜂起の端緒となった露天商の焼身自殺事件の記念碑が設置され、「アラブの春」の立役者をたたえていた。

母と弟妹7人を養うため、屋台で野菜や果物を売っていたムハンマド・ブアジジさん(当時26歳)が焼身自殺を図ったのは一昨年12月17日(昨年1月4日死亡)。当局への賄賂を拒み、屋台を没収されたためだった。イスラム圏では、とりわけ焼身自殺は禁忌とされる。事件が投稿サイトなどを通じて伝えられ、民衆に大きな衝撃を与えた。

地元有志が昨年12月に完成させた記念碑はブアジジさんの屋台をかたどり、旧体制を崩壊させた民衆の力を表現。ブアジジさんの巨大ポスターも掲げられた。

(2012年1月14日01時58分 読売新聞)



 
 
>TOP
ジャスミン革命1周年でデモ チュニジア

2012/1/15 0:27

チュニジアで14日、昨年1月にベンアリ前大統領が反政府デモを受けて亡命した「ジャスミン革命」から1年が経過した。首都チュニス中心部では数千人規模の市民が集まり、生活水準の向上などを求めて抗議の声を上げた。同国では昨年10月に憲法制定議会選挙を実施して民主化を進めているが、観光業などの主要産業は依然として軌道に乗っていない。(カイロ支局)



 
 
>TOP

チュニジア 2-1勝利

モロッコの追い上げかわす

1月 23日 -- アフリカ選手権2012・グループステージ C組は チュニジアが 2-1でモロッコに勝利して白星発進した。

34分にコルビがフリーキックをゴール前にあげ、 誰にもさわらずにそのままワンバウンドしてゴールに 決まり、先制した。

76分にはムサクニがドリブルでディフェンスを突破して中央から シュートを決めて 2-0とした。

モロッコは 86分にゴール前の波状攻撃からカルジャが 押し込んで 1点差にしたが、同点には出来ずに 終わった。

C組のもう 1試合はガボンが 2-0でニジェールに勝利した。



 
 
>TOP

資生堂/チュニジア共和国にて化粧品を販売

チュニジア共和国にて化粧品を販売

資生堂は、2012 年2 月より、チュニジア共和国(以下、チュニジア)で世界共通のグローバルブランド「SHISEIDO」のスキンケア、メーキャップなどを、最大手の流通・小売のコングロマリット「UTIC (ユーティーアイシー) グループ(所在地、チュニス・チュニジア)」傘下の「ユリッセ・ネゴス社」と代理店契約を結び、高級化粧品専門店にて販売します。チュニジアにおける日本の化粧品ブランドとしては初の市場参入となります。また、アフリカ市場での展開は、2009 年のモロッコ王国、2010 年の南アフリカ共和国に続く3 カ国目となり、今回の同国への参入にて、資生堂化粧品の販売は世界88 の国と地域(日本含む)となります。

「海外化粧品事業」における取組み

資生堂は、「日本をオリジンとし、アジアを代表するグローバルプレイヤー」を目指し、「成長軌道に乗る」ことをとテーマとした3 カ年計画(2011 年-2013 年)に取り組んでおり、国内事業の活性化とともに、グローバル化の加速に注力しています。この計画では、4 つの成長戦略を掲げ、そのひとつである「ニューフロンティア戦略」のなかで、中国に続く、次の成長エンジンづくりとして、今後の成長が期待される新興国への対応強化を進めています。2012 年1 月から、トルコ共和国にて合弁会社「資生堂トルコ」による営業を開始し、また、注目されるインドでは現地ニーズの把握と市場調査を目的とした「資生堂インド駐在員事務所」を開設しました。さらに、2012 年5 月からは、アメリカ、日本に続き世界3 位の化粧品市場であるブラジルでの展開強化にむけ、100%子会社の「資生堂ブラジル」を通じて、北米の子会社ブランド「ベアミネラル」を投入する予定です。

進出の背景

チュニジアは、これまで着実な経済発展を遂げ、ここ数年は年率5%の経済成長を継続しています。化粧品市場についても、地元資本の高級化粧品専門店の販売網が整備されつつあり、欧米の大手化粧品ブランドが購入できるようになりました。このような背景のもと、2010 年度の化粧品市場規模は、前年対比でプラス10%弱の9,600 万ディナール(約50 億円)と拡大していることから、市場参入の環境が整ったと判断し、「SHISEIDO」ブランドのプレゼンスの確立に取り組みます。

販売について

1968 年に創業した「UTIC グループ」は、チュニジアを代表するコングロマリットで、流通・小売部門を主力とし、製造業からサービス業に至るまで幅広く事業を展開しています。なかでも、化粧品の販売においては、2000 年より、フランスを本拠地とする世界的な高級化粧品系列「マリオノ」との技術協力を通じ、販売・マーケティングのノウハウを取り入れるなど、高級化粧品のスキンケアやメーキャップの販売で実績を納めています。このたび、UTIC グループのなかで化粧品の輸入・販売を手掛ける「ユリッセ・ネゴス社」を通じ、初年度となる2012 年は10 店からスタートし、2014 年には約20 店での取り扱いを目指します。

<ユリッセ・ネゴス社の概要>
会社名 : ユリッセ・ネゴス社 (Ulysse Negoce)(UTIC グループの化粧品専門の輸入・販売会社)
所在地 : チュニス・チュニジア共和国
代表者名 : 最高経営責任者 アメル・アオウアム(Amel Aouam)
社長 ニジブ・ベン・ダッバ (Nejib Ben Debba)
事業内容 : 高級化粧品の輸入・販売

2012年1月26日



 
 
>TOP

資生堂がチュニジアに進出

トルコ、アフリカ、ブラジル…加速するグローバル戦略

2012/01/27 12:50

MarkeZine編集部

資生堂は26日、チュニジアで2月から、グローバルブランド「SHISEIDO」を展開すると発表した。

資生堂は、チュニジアの流通・小売最大手UTICグループ参加の企業と代理店契約を結び、グローバルブランド「SHISEIDO」の商品を高級化粧品専門店で販売する。チュニジアにおける日本の化粧品ブランドとしては初の市場参入となる。

資生堂のアフリカ市場での展開は、2009年のモロッコ、2010年の南アフリカに続く3か国目。資生堂は現在、グローバル化の加速に注力しており、成長が期待される新興国への対応強化を進めている。

今年1月には、トルコで合弁会社「資生堂トルコ」の営業を開始し、インドでは市場調査を目的とした「資生堂インド駐在員事務所」を開設。5月からは、アメリカ、日本に続き世界3位の化粧品市場であるブラジルでの展開強化にむけ、100%子会社の「資生堂ブラジル」を通じて、北米の子会社ブランド「ベアミネラル」を投入する。



 
 
>TOP

UPDATED 2012/1/28

チュニジア 2連勝で決勝T進出

ジェマーが 90分に決勝点

1月 27日 -- アフリカ選手権2012・グループステージ C組は チュニジアが 2-1でニジェールを下して 2連勝で決勝トーナメント進出を決めた。

4分にムサクニがドリブルでディフェンスを抜いて 駆け上がり、シュートを決めて先制した。

ニジェールは 8分に同点にし、 チュニジアのキーパーが処理しきれなかった浮き球を ヌニュが頭で叩いて同点にした。キーパーと競った ニジェールのマーズーは 右手をあげてボールを叩いたように見たが、 審判は反則を取らなかった。

試合は序盤で大きく動いたが、その後は落ち着き、 1-1で進んだ。そのまま試合終了が近づいたが、 90分に裏のスペースで縦パスを拾ったジェマーが ディフェンス 2人を振り切ってシュートを決め、 チュニジアが勝利をさらった。

C組のもう 1試合はガボンが 3-2でモロッコに勝利した。

勝ち点はガボン 6、チュニジア 6、ニジェール 0、モロッコ 0となった。



 
 
>TOP

チュニジア:シリア大使を追放

【カイロ和田浩明】AP通信によると、チュニジア政府は4日、シリアのアサド政権に対する政府承認を取り消し、シリア大使の追放を決定した。軍による住民弾圧事件を受けての措置。アラブ連盟の諮問機関「アラブ議会」は4日、加盟国にシリアとの国交断絶と大使追放を呼びかけた。

毎日新聞 2012年2月6日 東京夕刊



 
 
>TOP

シリアで米仏記者死亡、有志国がチュニジアで対応協議へ

cnn.co.jp

2012.02.23 Thu posted at: 10:29 JST

(CNN) 反体制派への武力弾圧が続くシリア情勢について協議するため、チュニジアの首都チュニスで24日、有志国による「シリアの友人」会合が開かれる。軍の砲撃による死者は増え続けており、22日には現地で取材に当たっていた米国人とフランス人のジャーナリストが死亡した。

米国務省のヌランド報道官によると、チュニジアの会合では「シリア国民の虐殺をやめさせ、民主化移行に向けた次の措置を具現化する」ことを目指す。70カ国以上に参加を呼びかけているが、国連安全保障理事会の決議案採決で拒否権を行使したロシアは不参加、中国は参加するかどうか表明していないという。

シリアの反体制派でつくる地域調整委員会(LCC)によると、これまでの死者は9000人に迫り、22日には西部ホムスなどで外国人ジャーナリスト2人を含む60人が死亡した。

英紙サンデータイムズは、現地で取材していた米国人のマリー・コルバン記者(56)の死亡を確認。フランスのジュペ外相は、写真家のレミ・オシュリック氏(28)が死亡したことを明らかにした。

コルバン記者はこの前日、CNNのニュースでもホムスの惨状を伝え、「シリア軍は寒さと飢えに苦しむ民間人を砲撃している」と報道。胸に爆弾の破片が当たって死亡した幼児を映し出した場面では、たくさんの子どもたちが犠牲になっていると話し、「この子の姿が人々を動かし、ホムスで毎日人が殺されているのになぜ誰も止めようとしないのか、考えさせてくれるかもしれない」と訴えていた。

同記者は昨年リビアでも取材にあたったベテラン特派員。シリアの危機は自分がこれまでに取材した中で最悪だと話していた。



 
 
>TOP

赤十字がシリア・ホムスの負傷者救出へ

2012年02月25日 14:01 発信地:チュニス/チュニジア

【2月25日 AFP】シリアのアサド(Bashar al-Assad)政権による反体制派弾圧が激化する中、赤十字(Red Cross)は24日、同国中部にある反体制派の拠点ホムス(Homs)に入り、負傷者の搬送に着手すると発表した。西側諸国とアラブ各国は、事態の打開へ向け、シリアへの外交圧力を強めている。

赤十字と赤新月社(Red Crescent)は、ホムスのババアムル(Baba Amr)地区に救急車3台を手配し、シリア政府軍の爆撃で負傷したシリア人7人を搬送した。負傷した欧米の記者2人と、死亡した記者2人の遺体の搬送にはまだ至っていないという。 

赤十字国際委員会(International Committee of the Red Cross、ICRC)のサレ・ダバケ(Saleh Dabbakeh)広報はAFPに対し、「すぐに治療が必要な人は1人残さず避難させられるよう、シリア当局や反政府勢力と交渉を続ける」と首都ダマスカス(Damascus)で述べた。

一方、チュニジアの首都チュニスで米欧やアラブの有志国によって開かれた「シリアの友人(Friends of Syria)」会合に参加した60人以上の外相らは、シリア政府が弾圧を即座に停止するよう要求し、同国政府への制裁を強化することで合意。米国のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)国務長官はシリア政府が国際社会の意思を無視すれば、「大きな代償」を払うだろうと警告した。(c)AFP/Michael Mainville



 
 
>TOP

チュニジア、首都など8県に外出禁止令

2012/6/13 10:22

【カイロ=共同】チュニジア国営TAP通信などによると、同国内務省は12日、首都チュニスや中部、南部などの計8県に夜間外出禁止令を発令した。厳格なイスラム原理主義の「サラフ主義者」とみられる集団が各地で政府関連庁舎などを襲撃したことを受けた措置。

サラフ主義者らは、首都近郊で展示されていた絵画がイスラム教に対する侮辱に当たるなどとして、ここ数日抗議行動をしていたという。

12日には首都で警官隊との衝突などがあり、警官隊65人を含む約100人が負傷、165人が拘束された。

外出禁止は午後9時から翌日の午前5時まで。13日以降も続くのかどうかは不明。



 
 
>TOP

チュニジア元大統領に終身刑…本人はサウジ亡命

【カイロ=田尾茂樹】チュニジアの軍事法廷は13日、民衆デモを受け昨年1月にサウジアラビアに亡命したベンアリ元大統領(75)に対し、治安部隊に発砲を命じてデモ参加者を殺害したなどとして、本人不在のまま終身刑を言い渡した。

国営TAP通信などが伝えた。

求刑は死刑だった。

軍事法廷はさらに、「暴動を扇動した」などとして、元大統領に禁錮20年の有罪判決も言い渡した。

チュニジア政府はサウジ政府に対し、元大統領の身柄引き渡しを要求しているが、現在のところ実現する見通しはなく、元大統領が実際に服役する可能性は極めて低いとみられる。

元大統領は、これまでにも欠席裁判によって公金横領や武器・薬物の不法所持、土地の不正取得などの罪で合わせて禁錮60年以上の有罪判決を受けている。

(2012年6月14日18時21分 読売新聞)



 
 
>TOP

チュニジア前大統領に終身刑

2012/6/14 20:29

【カイロ=押野真也】チュニジアの軍事裁判所は13日、2011年1月の民主化要求運動「アラブの春」で退陣した同国のベンアリ前大統領に対し、反政府デモ隊の殺害に関与したとして終身刑を言い渡した。検察の求刑は死刑だった。前大統領は退陣後、サウジアラビアに亡命している。チュニジア政府はサウジ側に身柄の引き渡しを要求しているが、サウジ側が応じる可能性は低いとみられている。



 
 
>TOP

報道官会見記録(平成24年6月22日(金曜日)16時30分〜 於:本省会見室)(1)アブデッサレーム・チュニジア外務大臣の来日について

(1)アブデッサレーム・チュニジア外務大臣の来日について

【横井外務報道官】(6月)24日(日曜日)から27日(水曜日)までの日程で、チュニジア共和国のアブデッサレーム外務大臣が外務省賓客として来日します。  26日、玄葉大臣は、アブデッサレーム大臣と外相会談を行い、その後、玄葉大臣の夕食会を行う予定です。玄葉大臣とアブデッサレーム大臣との会談においては、チュニジアの民主化・経済社会改革への取り組みとそれに対する我が国の協力、及び地域・国際情勢等について協議が行われる予定です。アブデッサレーム大臣は、来日中、我が国国会、政府及び経済界関係者等と意見交換を行う予定です。アブデッサレーム大臣の来日が有意義なものとなり、日・チュニジア間の更なる関係強化につながることを期待します。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/kaiken/hodokan/hodo1206.html#4



 
 
>TOP

旧カダフィ政権首相をリビアに引き渡し チュニジア

2012.06.25 Mon posted at: 12:56 JST

(CNN) チュニジア政府は24日、旧カダフィ政権下で最後の首相を務めたマハムーディ氏の身柄をリビア政府に引き渡した。リビア司法当局が発表した。カダフィ政権の高官がリビアに身柄を引き渡されたのは初めてとみられる。

マハムーディ氏は昨年9月、リビアの隣国チュニジアで、不法入国の疑いで逮捕された。同氏は裁判で禁錮6カ月が言い渡されたが、控訴により判決は棄却されていた。11月には、裁判所が同氏の釈放請求を却下、リビアへの送還を決定していた。弁護側はリビア国内の情勢が不安定で、公正な裁判が期待できないと主張していた。

国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」は、同氏が拷問を受ける可能性があるとして、チュニジア政府に対して送還しないように求めていた。



 
 
>TOP

旧政権最後の首相、リビアに引き渡し チュニジア

2012/6/25 9:43

チュニジア政府は24日、同国が拘束していたリビアの旧カダフィ政権の最後の首相マハムーディ氏の身柄をリビア暫定政府に引き渡した。国外に逃げたカダフィ政権高官がリビアに引き渡されたのは初めてとみられる。

マハムーディ氏はカダフィ政権崩壊後の昨年9月、チュニジアで拘束された。リビアは引き渡しを求めてきたが、チュニジア政府はリビアで公正な裁判が行われる保証がないとして応じていなかった。リビアのキーブ首相は24日記者会見し、マハムーディ氏について「国際的な人権基準に従って処遇される」と述べた。(カイロ=共同)



 
 
>TOP

チュニジア:リビア前首相を送還

毎日新聞 2012年06月25日 13時14分(最終更新 06月25日 13時26分)

【カイロ前田英司】チュニジア政府は24日、不法入国容疑で昨年9月に拘束したリビアのマハムーディ前首相の身柄をリビアに送還した。AP通信によると、前首相はリビア国内の刑務所に収監され、カダフィ前政権時代に犯した罪で近く裁判にかけられるという。

前首相は民主化要求運動「アラブの春」に伴う騒乱がリビアで起きていた昨年9月、チュニジア経由でアルジェリアへ逃亡しようとして逮捕された。リビア国民評議会が引き渡しを求めていたが、チュニジアのマルズーキ大統領や人権団体は「拷問を受ける恐れがある」と反対していた。



 
 
>TOP

チュニジア外相:エジプト「新しい政治体制構築」に期待

毎日新聞 2012年06月26日 19時29分(最終更新 06月26日 22時00分)

来日中のチュニジアのアブデッサラーム外相は26日、東京都内で毎日新聞の取材に応じ、エジプト大統領選で当選した穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団系のモルシ氏について「革命を主導した若者グループを含めた政権を作り、新しい政治体制を築くことが望ましい」との見解を示した。

モルシ氏とムバラク前政権のシャフィク元首相が大統領選で接戦を繰り広げた点について外相は「エジプト社会が新旧体制に分裂していることを示している」と分析。その上で「過去への回帰を図ろうとする旧体制側に脅かされないよう、確固たる民主的な政治基盤を作ることが重要だ」と述べた。

中東の民主化運動「アラブの春」で独裁政権が倒れたチュニジアやエジプトではイスラム政党が勢力を伸長している。こうした政治傾向について外相は「イスラム勢力は(革命で倒れた)独裁政権に抑圧されていたため、民衆にとっては守護者というイメージがある。一般民衆に寄り添い、平易な言葉で政治を語るという点も強みだ」と指摘した。



 
 
>TOP

チュニジア外相、アラファト氏の死因究明要請

2012/7/6 1:06

チュニジアのアブデッサラーム外相は5日、2004年に死去したパレスチナ自治政府のアラファト議長(当時)が放射性物質により毒殺された疑いが深まったことを受け、アラブ連盟の緊急外相会合の開催と、真相究明に向けた調査委員会の設置を呼び掛けた。フランス公共ラジオが伝えた。自治政府はアラファト氏の遺体を掘り起こし調査を行う可能性も示唆している。(カイロ=共同)



 
 
>TOP

チュニジア、抗議自殺男性の母親を拘束

2012/7/15 19:46

【カイロ=共同】チュニジアのベンアリ独裁政権に抗議して焼身自殺し、中東民主化運動「アラブの春」のきっかけとなった男性の母親が14日までに、裁判所の当局者を侮辱した容疑で拘束された。AP通信などが司法当局の話として報じた。

母親の家族によると、裁判所に書類の手続きに来た母親と当局者が口論になったという。チュニジアでは2010年12月、故ムハンマド・ブアジジさん(当時26)が路上で女性警官に平手打ちなどの侮辱を受けた後、抗議の自殺を図り、その後反政府デモが拡大した。



 
 
>TOP

チュニジア元大統領、スイスの隠し資産を放棄

2012/7/17 10:47

【カイロ=共同】チュニジアからの報道によると、昨年1月の革命で大統領の座を追われたベンアリ氏の弁護士は16日、ベンアリ氏がスイスに保有する全資産を放棄し、チュニジア政府への移管を認めたと発表した。同政府は不正に蓄財された隠し資産だとして返還を求めていた。

弁護士は金額を明らかにしていないが、スイス政府は昨年、元大統領や家族らの資産計約6千万スイスフラン(約48億円)を凍結したことを明らかにしていた。



 
 
>TOP

メルーリがオープンウォーター男子10キロメートルで金メダル

2012年08月11日 00:26 発信地:ロンドン/英国

【8月10 AFP】ロンドン五輪は10日、ハイドパーク(Hyde Park)で水泳のオープンウォーター男子10キロメートルが行われ、チュニジアのウサマ・メルーリ(Oussama Mellouli)が1時間49分55秒1で金メダルを獲得した。

晴天に恵まれたハイドパークでメルーリは、最終ラップに入ってすぐに抜け出すと、ドイツのトーマス・ルルツ(Thomas Lurz)やカナダのリチャード・ワインバーガー(Richard Weinberger)といったライバルを最後まで寄せ付けず、ルルツに3秒4差をつけてゴールした。

2008年北京五輪の競泳男子1500メートル自由形でアフリカ出身選手として初の金メダルを獲得したメルーリは、競泳とオープンウォーターの両種目を制した史上初の選手なった。また、4日に行われた競泳男子1500メートル自由形でも銅メダルに輝いている。

日本の平井康翔(Yasunari Hirai)は1時間51分20秒1で15位に終わった。(c)AFP

http://www.afpbb.com/article/london2012/london2012-swimming/2894530/9348026



 
 
>TOP

メダル女性の国籍剥奪を チュニジア、露出批判で

2012/8/15 19:15

【カイロ=共同】ロンドン五輪の陸上女子3000メートル障害で6日に銀メダルを獲得したチュニジアのグリビ選手に対し、ユニホームが反イスラム的だったとして国内のイスラム保守派が国籍剥奪を主張している。AP通信が14日伝えた。

グリビ選手は女子選手に一般的なへそが見えるセパレートのユニホームで出場。チュニジア女性初の五輪メダリストとなったが、保守派はインターネットの交流サイトなどで「肌を露出しすぎだ」と非難した。

イスラム保守派はまた、オープンウオーター男子10キロで金メダル、1500メートル自由形で銅メダルに輝いたメルーリ選手について、ラマダン(断食月)なのに競技前にジュースを飲んだことも批判している。ラマダン中の五輪選手に関しては、旅行中のため断食しなくてよいとの解釈もある。

チュニジアはアラブで最も西洋的な国の一つだが、昨年の革命後、イスラム保守派が台頭している。



 
 
>TOP

抗議デモ5カ国に拡大、チュニジアでは衝突も

米国の映像作品巡り

2012/9/13 9:36

【カイロ=共同】チュニジア、モロッコ、スーダンの米大使館や領事館前で12日、イスラム教の預言者ムハンマドを描いた米国の映像作品に抗議するデモがあり、チュニジアでは治安部隊と衝突した。参加者はいずれも数百人規模だった。フランス公共ラジオなどが伝えた。エジプト、リビアに続き、抗議デモは計5カ国に拡大した。

チュニジアの首都チュニスの米大使館前では、イスラム厳格派のサラフ主義者の集団が門から突入を図り、治安部隊は催涙ガス弾を発射、参加者の一部は米国旗を燃やした。5人が逮捕され、治安部隊の2人が投石などで負傷した。

スーダンでは大使館員がデモ参加者から、映像作品のインターネット削除や謝罪などを求める要望書を受け取った。

エジプト内閣は12日、作品を「預言者を侮辱し不道徳」と非難する一方、11日に首都カイロの米大使館でデモ隊が米国旗を引き裂いたことなどに遺憾の意を表明した。



 
 
>TOP

警官に強姦された女性に「公然わいせつ」容疑 チュニジア当局に抗議集中

cnn.co.jp

2012.10.03 Wed posted at 11:38 JST

(CNN) チュニジアの首都チュニスで、警官に強姦されたと訴えた被害者女性が反対に公然わいせつの罪に問われ、国内の人権団体などから激しい抗議の声が上がっている。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルの中東・北アフリカ副部長、ハッシバ・ハジ・サハラウイ氏は「被害者が保護されるどころか罪の疑いをかけられたという事実は、同国の法律と刑事司法制度の欠陥を明白に示している。強姦被害者の名誉を傷付けて加害者を守ろうとする、巧妙なたくらみとも考えられる」と述べた。同氏はさらに、性犯罪の被害者が同様の事態を恐れて通報を控えてしまう可能性もあると指摘した。

女性の弁護士がアムネスティに語ったところによると、女性は9月3日、チュニス市内の路上で婚約者と車に乗っていたところを警官グループに襲われた。警官3人のうち2人が車内で女性に性的暴力を加え、残りの1人は婚約者を近くのATM(現金自動出入機)に連れて行って金を脅し取ったという。

女性の訴えを受け、3人の警官には強姦と恐喝の容疑がかけられた。ところが警官らはその後になって、女性と婚約者が当時、車内で「不道徳な体勢」を取っていたと主張。2人は「意図的な公然わいせつ」の罪で起訴された。有罪となれば、最大で禁錮6カ月の刑が言い渡される。女性と婚約者はともに罪状を否定している。

これに対して、国内の人権団体や女性団体が強く反発。公判が開かれる裁判所前での抗議デモを呼び掛けた。2日のデモには数百人が参加した。

同国では2010年末、独裁政権に抗議する若者が焼身自殺を図り、これに端を発したデモが全土に拡大した結果、政権が崩壊した。さらに11年にかけ、中東・北アフリカ諸国に「アラブの春」と呼ばれる民主化運動が広がった。



 
 
>TOP

チュニジア人逮捕 リビアの米領事館襲撃

nikkei.com

2012/10/25 10:14 (2012/10/25 10:39更新)

【カイロ、ワシントン=共同】AP通信によると、チュニジア情報省報道官は24日、米大使ら4人が死亡したリビア・ベンガジの米領事館襲撃事件に関し、チュニジア人の男(28)が逮捕されたことを明らかにした。

男は今月上旬、トルコに不正パスポートで入国しようとして拘束され、チュニジアの首都チュニスに身柄を移されたという。襲撃事件に関与した疑いが持たれているが詳細は不明。

一方、ロイター通信は、在リビア米大使館が事件直後に「イスラム過激派アンサール・シャリアがインターネット上で犯行を認めた」とワシントンに報告していたと報道。

ただアンサール・シャリアはその後、関与を否定しており、クリントン米国務長官は24日「現地からの報告がいかに流動的だったかを示している」と述べ、オバマ政権の対応に問題はないとの立場を強調した。

米国内では、オバマ政権が襲撃事件をテロと認識しながら、政治目的で「反米デモが拡大した暴動」と説明したとの疑惑がくすぶっている。

リビアからの報道によると、同国政権側部隊は24日、旧カダフィ政権支持者の拠点だった西部バニワリードを制圧した。バニワリードでは新政権と旧政権支持派による衝突が続き、20日には戦闘で26人が死亡していた。



 
 
>TOP

チュニジアでデモ、250人けが 治安部隊と衝突

cnn.co.jp

2012/11/29 10:21

【カイロ=共同】フランス公共ラジオによると、チュニジア南西部で28日、数千人規模のデモがあり治安部隊と衝突、250人以上がけがをした。

デモがあったのは首都チュニスの南方約120キロの貧しい地域で、27日に続き2日目。デモ隊は知事の辞任を求めているという。



 
 
>TOP

チュニジア前大統領の「ぜいたく品」を競売、高級車30台以上

2012.12.23 Sun posted at 16:51 JST

(CNN) 北アフリカのチュニジアで20年以上の強権体制を敷き、昨年1月の民衆蜂起で失脚したベンアリ前大統領と家族らが所有していた高級車や宝石類、家具、衣類、絵画、電気製品や動物ジャガーのはく製などが23日に催される競売に出品される。

競売は同国政府が主催し、財務省報道官によると売上金は社会事業資金などに充てる。

出品されるぜいたく品などは、首都チュニス郊外の海辺に建てられた前大統領の宮殿で没収したもので、全部で約4万2000点。ただ、文化的遺産や歴史的な貴重品、前大統領の個人的な書類や書簡は出品されない。評価額が6444米ドル(約54万円)以下の品物は直接購入が可能だが、より高価な品は競売に出される。

宮殿内を取材した地元記者によると、ベンアリ氏の所有物には米人気俳優ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーが共演したアクション物のDVDや米大学から贈られた額縁入りの政治学の博士号証書も含まれる。米カリフォルニア州はその後、この大学が学業成績を無視し証書を郵送したとして学校閉鎖を命じていた。

また、前大統領や家族が保有していた高級車はポルシェ、ランボルギーニ、ジャガー、メルセデス・マクラーレンのスポーツカーや車体半分が装甲化されたキャデラックのリムジンなど。競売には30台以上が出される。前大統領らはこの他、ヨット、ジェットスキーやオートバイも保持していた。

ベンアリ前大統領は権力を失った後、サウジアラビアに亡命した。チュニジアでの政変は、北アフリカや中東諸国でその後相次いだ民主化運動「アラブの春」の発端となった。



 
 
>TOP

アラブの春2年:勢い失う民主化のうねり

毎日新聞 2013年01月14日 19時26分(最終更新 01月14日 23時55分)

【カイロ秋山信一】中東の民主化要求運動「アラブの春」の先駆けとなったチュニジアのベンアリ政権崩壊から14日で2年が経過した。シリアでは内戦が泥沼化し、11年3月以降の死者は国連の推計で6万人を超えた。革命に触発されたエジプトやリビアなどでは独裁政権が崩壊し、民主国家への道を歩み始めたが、経済や治安の回復に手間取っている。中東各地を席巻した民主化のうねりは、一時の勢いを失っている。

「2年前は武器をとらなくても、アサド政権が改革に踏み出してくれるのではないかと期待した。だが政権は銃を突きつけてきた」。12日、カイロで取材に応じた反体制派の統一組織「シリア国民連合」幹部のナブハーン氏は、こう嘆いた。シリア拠点の反体制派組織「地域調整委員会」などによると、13日も17人の子供を含む141人、14日は子供11人を含む少なくとも80人が死亡した。

シリアでは、アサド政権と反体制派の戦闘が全土に拡大。国民連合によると、北部や南部の一部地域では反体制派が優勢だが、首都ダマスカスなど主要都市では一進一退の攻防が続いている。

多数の市民の犠牲にもかかわらず、国際社会は一致した対応をとれずにいる。リビアでは国連安全保障理事会の決議に基づき、欧米が軍事介入に踏み切った。だがシリア問題では、武器を輸出するなど権益を持つロシアや中国の反対で、経済制裁決議さえ難しい。欧米やアラブ諸国など130カ国以上が「シリアの唯一正統な代表」として承認したシリア国民連合も、ロシアと中国は承認していない。

アサド政権が保有しているとされるサリンなどの化学兵器が使用されれば欧米が軍事介入に踏み切ることもあり得るが、政権側は使用の可能性を明確に否定している。

一方、革命が成功した国では、民主的な選挙が行われ、新憲法の制定などが進むが、課題も山積している。

チュニジアやエジプトでは、アラブの春の一因となった若者の失業問題の解決がままならず、主要産業の観光業も革命以降の落ち込みから抜け出せていない。政治的にも、司法制度や人権政策を巡って、イスラム勢力と世俗勢力の対立が深まる。革命時に激しい武力衝突を経たリビアやイエメンでは、治安の回復も急務だ。

◇アラブの春

チュニジアで11年1月、若者の抗議の焼身自殺を機に反政府デモが拡大しベンアリ長期独裁政権が崩壊、その後中東各地に飛び火した民主化運動。短文投稿サイト「ツイッター」などでデモや集会が呼び掛けられ、長年の抑圧に耐えかねた市民の怒りが広がった。エジプトやリビア、イエメンでも強権的な長期政権が倒れた。



 
 
>TOP

野党指導者が自宅前で射殺、各地で抗議デモ チュニジア

2013.02.07 Thu posted at 10:47 JST

cnn.co.jp

チュニス(CNN) チュニジアの首都チュニス郊外で6日朝、野党指導者のショクリ・ベライド氏(48)が殺害された。目撃者によればベライド氏は自宅前で近距離から撃たれた。犯人は仲間の運転するオートバイで逃走したという。

ベライド氏は左派の世俗政党、民主愛国党の指導者で、世俗派の野党が広く連携した「人民戦線」の代弁者としても活躍。非暴力の姿勢と、穏健派イスラム政党「アンナハダ」のジェバリ暫定首相率いる現政権への批判の急先鋒として知られていた。

チュニジアでは2010年12月から翌年1月にかけての民主化運動で、23年間続いたベンアリ独裁政権が崩壊。この際に警察がデモ隊に発砲した事例は一部であったものの、特定の政治家を狙った暗殺はこれまで起きていなかった。

事件を受けてチュニジア各地では抗議デモが行われ、一部では、民主化運動のスローガンをなぞった「政権を倒せ」と叫ぶ人々もいた。内務省前ではデモ隊に対し、警察が催涙弾を使用。またデモ隊は、アンナハダの事務所にも押し寄せた。

ジェバリ首相は、すぐに国営テレビで暗殺事件を非難。内閣改造と、速やかな選挙の実施を表明した。

ジェバリ首相は「殺害されたのはベライド氏だが、この暗殺事件の背後にある真の標的はチュニジア革命全体だ。ベライド氏は暴力を否定する中で対話や他者を尊重し受け入れることの重要性を体現していた。これは政治的暗殺だ」と述べた。

ベライド氏の親族はアンナハダが暗殺に関与したと主張。ベライド氏は以前から、殺害の脅迫を受けていたという。



 
 
>TOP

チュニジアの野党指導者、撃たれ死亡 各地で抗議デモ

nikkei.com

2013/2/7 9:54

【カイロ=共同】チュニジアからの報道によると、首都チュニスで6日、イスラム政党を批判してきた世俗派野党の少数政党指導者ベルイード氏が自宅を出たところで何者かに撃たれ死亡した。事件の背後関係は不明。反発した支持者ら数千人がチュニジア各地で抗議デモを行った。

チュニジアは民主化運動「アラブの春」の先駆けとなったが、最近はイスラム勢力と世俗派の対立が深刻化。今回の事件について、ジェバリ首相は「チュニジアの革命に対する暗殺だ」と非難した。

ベルイード氏は、制憲議会第1党でジェバリ氏が出身のイスラム政党アンナハダを批判していた。アンナハダのガンヌーシ党首はロイター通信に「アンナハダは完全に潔白だ」と事件への関与を否定した。

チュニジアでは政変後も高失業率と物価高騰が続き、イスラム化への不安とともに暫定政権を担うアンナハダへの不満が高まっている。

抗議デモは内務省周辺や、ベンアリ政権が崩壊するきっかけとなった中部の町シディブジドにも広がった。警官隊は一部で催涙弾を使用した。



 
 
>TOP

チュニジアの野党指導者、撃たれ死亡 各地で抗議デモ

nikkei.com

実務内閣を樹立、早期選挙へ チュニジア首相

2013/2/7 9:55

【カイロ=共同】チュニジアのジェバリ首相は6日夜、野党指導者が暗殺された事件で政府批判が高まったことを受け、イスラム政党アンナハダ主導の連立内閣に代えて党派色を排除した実務型内閣を樹立し、早期に選挙を行うと発表した。

中東民主化運動「アラブの春」の先駆けとなった2011年1月のチュニジア革命後、政治指導者の暗殺事件は初めて。事件を許した政府や与党アンナハダに怒りが広がった。首都チュニスでは6日、抗議のデモ隊と治安部隊が衝突し、投石を受けた警官1人が死亡した。

アンナハダ所属のジェバリ氏はテレビ演説で「政党色のない有能な人材を集めた政府をつくり、できるだけ早期の選挙実施まで実務を委ねる」と述べた。実務型内閣の樹立時期や選挙日程は明らかにしなかった。

チュニジアでは11年10月の制憲議会選でアンナハダが勝利。今年6月に大統領と議会のダブル選挙が予定されているが、その前提となる憲法制定は難航している。

フランス公共ラジオによると、暗殺されたベルイード氏は左派系の人権派弁護士で、イラクのフセイン元大統領の国際弁護団にも参加した。ベルイード氏の親族は、暗殺にアンナハダが関与しているとの見方を示した。



 
 
>TOP

asahi.com 2013年2月7日21時56分

チュニジア野党幹部、暗殺される 支持者らが抗議デモ

チュニジア国営通信によると、左派野党「統一民主愛国党」幹事長のショークリ・ベライド氏が6日、首都チュニスの自宅前で何者かに暗殺された。野党支持者らは政権を握る穏健イスラム政党ナハダの関与を疑い、大規模な抗議デモを開いた。

ジェバリ首相は同日夜、新内閣を組織する意向を表明。「政党とは関係のない有能な実務者を登用する」と述べた。チュニジアでは2011年の「アラブの春」でベンアリ独裁政権が崩壊。ナハダ主導の政権ができた。世俗派のベライド氏は新政権に批判的な政治家として知られていた。



 
 
>TOP

チュニジア:制憲議会を解散し選挙へ 野党党首暗殺で混迷

毎日新聞 2013年02月07日 10時10分(最終更新 02月07日 12時01分)

【カイロ秋山信一】チュニジアのジェバリ首相は6日夜、テレビ演説し、近く制憲議会を解散し、選挙をする方針を明らかにした。選挙までは、実務家による暫定内閣が政務にあたる。6日に野党指導者が自宅前で射殺され、反政権デモが起きるなど、与党への反発が強まったことを受けての判断とみられる。中東の民主化要求運動「アラブの春」の先駆けとなり、比較的安定していたチュニジアだが、にわかに混迷の度合いが増してきた。

ジェバリ首相は演説で「内閣改造に関する政党間協議が不調に終わった。小規模な実務家内閣を作り、なるべく早期に選挙を実施する」と説明した。

チュニスでは6日朝、少数政党「民主愛国党」のベルイード党首が自宅前で何者かに撃たれて死亡した。ベルイード氏は、イスラム原理主義組織への対策が不十分として、連立与党の最大勢力である穏健派イスラム政党アンナハダを批判していた。野党勢力は暗殺事件にアンナハダが関与した疑いを指摘したが、アンナハダは否定する声明を発表した。

事件後、チュニジア各地で反政権デモが発生し、チュニスではアンナハダ本部が放火された。内務省によるとデモ隊との衝突で警察官1人が死亡した。

チュニジアでは11年1月にベンアリ独裁政権が崩壊。10月の制憲議会選挙でアンナハダが第1党となり、中道政党などと連立与党を組んだ。しかし新憲法の制定は遅れており、最近では連立パートナーがアンナハダ出身の閣僚の交代を求めたため、連立内で協議を続けていた。



 
 
>TOP

チュニジア:与党も首相案に反対 混乱広がる

毎日新聞 2013年02月07日 23時35分(最終更新 02月08日 00時10分)

【カイロ秋山信一】チュニジア連立政権の最大与党である穏健派イスラム政党アンナハダのジャラシ副党首は7日、ジェバリ首相(同党出身)が6日に表明した実務者内閣の創設と早期の制憲議会選の実施に党として反対する方針を明らかにした。主要野党は制憲議会をボイコットするとして与党側を揺さぶっており、アンナハダに批判的な野党指導者の暗殺に端を発した混乱が政界にも広がっている。

ジャラシ副党首は党のウェブサイトを通じて、首相案について「党の意見を聞かずに表明したもので、党としては同意できない」と述べた。アンナハダは11年10月の制憲議会選で第1党となり、中道政党などと連立政権を組んでいる。首相の出身政党から異論が出たことで、政権与党の混乱を露呈した格好だ。

一方、世俗派野党連合「人民戦線」などは、首相案を大筋で歓迎し、憲法草案を策定中の今議会はボイコットする方針を明らかにした。

チュニジアでは6日、少数政党の野党「民主愛国党」のベルイード党首が自宅前で射殺されたことを契機に、首都チュニスなどで大規模な反政権デモが発生。チュニスや南部ガフサでは7日もデモ隊と警官隊が衝突した。また労働組合は8日にゼネストを行うことを決めた。



 
 
>TOP

チュニジア:暗殺の野党党首葬儀に数万人 デモで一部衝突

毎日新聞 2013年02月09日 10時38分(最終更新 02月09日 13時18分)

【カイロ秋山信一】チュニジアの首都チュニスで8日、与党批判で知られ、6日に自宅前で射殺された野党指導者ベルイード氏の葬儀が営まれ、支持者ら数万人が参列した。チュニスや南部ガフサでは、反政権デモが起き、一部が警官隊と衝突した。主要労組からのゼネストの呼びかけに応じて、チュニジア航空の全便が欠航したほか、商店なども休業し、混乱している。

地元メディアによると、ベルイード氏のひつぎは、チュニジア国旗で覆われ、支持者に囲まれながら墓地に運ばれた。集まった市民は「政権を倒せ」とシュプレヒコールを上げ、与党党首の名前を挙げて、「暗殺、犯罪だ」と叫ぶ者もいた。墓地周辺では一部が暴徒化し、車に放火。警官隊は催涙ガスで鎮圧を図り150人を逮捕した。

ベルイード氏は少数政党を率いる弁護士。与党の穏健派イスラム政党アンナハダに対し、イスラム原理主義組織への対応が不十分だと批判していた。ベルイード氏の家族は、アンナハダが暗殺に関与したと主張しているが、アンナハダは無関係だと表明している。

一方、ジェバリ首相は8日、改めて政党色のない実務者内閣を設立する方針を表明。首相の出身政党アンナハダや野党の一部は反対しているが、首相は「制憲議会の承認は必要ない。既に準備はできた」と語った。



 
 
>TOP

チュニジア反政府デモ、逮捕者230人に

【カイロ=貞広貴志】野党指導者ショクリ・ベライド氏の暗殺を機に緊張が高まっているチュニジアで、暫定政権与党のイスラム主義政党アンナハダは9日、首都チュニスで大規模集会を開いた。

約6000人の参加者は、野党が撤退を表明した制憲議会の「正当性」を強調するとともに、野党側による「政府が犯行に関与した」との非難を否定した。

ジェバリ首相は8日夜、アンナハダなど連立与党による拒否にもかかわらず、内閣刷新を断行する方針を表明し、制憲議会が受け入れない場合、辞任する意向を示した。国営TAP通信は9日、8日に行われたベライド氏葬儀の参加者が一部で暴徒化し、チュニスなどでの逮捕者が約230人に上ったと報じた。

(2013年2月10日01時44分 読売新聞)



 
 
>TOP

asahi.com 2013年2月19日10時42分

チュニジア首相、実務者内閣を断念「主要政党同意せず」

【カイロ=石合力】与野党間の対立が続く北アフリカ・チュニジアのジェバリ首相は18日夜、政治的な打開策として樹立を目指していた実務者内閣について「主要政党からの同意を得られなかった」と述べ、断念した。

チュニジアでは、野党指導者の暗殺事件を受けて、穏健イスラム主義与党ナハダと労働組合など野党の対立が深刻化。ナハダ幹部のジェバリ氏は、政党に所属しない実務者による内閣を提唱したが、与党側は「国民の支持がある限り、党は権力の座から離れない」(ガンヌーシ党首)として拒否していた。

衛星放送アルジャジーラなどによると、ジェバリ氏は18日の会見で「新たな内閣樹立を目指すことについては、大半の政党から同意を得ている」と述べ、次善の策として、野党を含む新たな連立内閣作りを探る方針を示した。しかし、首相と与党との対立に加え、実務者内閣構想を支持してきた野党系勢力などの反発も予想され、新たな衝突や混乱を招く可能性もある。



 
 
>TOP

チュニジア首相、無党派実務者での内閣刷新失敗

【カイロ=溝田拓士】チュニジアのジェバリ首相は18日記者会見し、自ら提案していた無党派の実務者による内閣刷新について「(政党間の)合意に達しなかった」と述べ、失敗したことを明らかにした。

同国では今月6日に野党党首が暗殺されたことを受け、野党支持者が抗議デモを展開、一部が治安部隊と衝突するなど混乱が拡大した。首相は収拾策として内閣刷新を提案したが、暫定政権を主導するイスラム主義政党アンナハダなどが拒否していた。

首相は、「別の解決策で合意を探っている」と述べたが、具体策は明らかにしていない。

(2013年2月19日21時28分 読売新聞)



 
 
>TOP

チュニジアで実務型内閣樹立失敗 首相支持派の反発必至

2013/2/19 10:37

チュニジアからの報道によると、同国のジェバリ首相は18日、野党指導者暗殺事件を受けて表明した実務型内閣樹立に失敗したと明らかにした。与党第1党のイスラム政党アンナハダが反対したためで、首相を支持していた世俗派の反発は必至だ。

首相は各政党との会談後に記者会見し「(実務型内閣樹立で)合意に至らなかった」と表明。その上で別の形の内閣を検討していると明らかにした。政党色を排した閣僚と政党出身者の双方による連立内閣とみられる。

首相はこれまで実務型内閣の樹立に失敗した場合、辞任する意向を示していたが、会見では言及しなかった。首相と対立していたアンナハダのガンヌーシ党首は「首相の続投を求めている」と述べた。アンナハダは首相の意向に対して、政党主導の内閣樹立を目指す立場を崩さなかった。

チュニジアでは世俗派野党のベルイード氏の暗殺事件をきっかけに、イスラム、世俗両勢力の対立が広がった。首相はアンナハダ所属だが、内閣改造をめぐっては政党色をなくす方針を示し、世俗派から支持を得ていた。(カイロ=共同)



 
 
>TOP

チュニジア:実務者内閣の設立を断念…ジェバリ首相

毎日新聞 2013年02月19日 10時40分(最終更新 02月19日 10時46分)

【カイロ秋山信一】ロイター通信によると、チュニジアのジェバリ首相は18日、政党色のない実務者内閣の設立を断念すると発表した。主要政党の支持が得られなかったとしたうえで、19日にマルズーキ大統領と会談し、今後の方針を協議することを明らかにした。

チュニジアでは、与党第1党のイスラム政党アンナハダを厳しく批判していた野党指導者ベルイード氏が今月6日に自宅前で射殺された事件を機に、反政府デモが活発化。首相は実務者内閣を作り、早期に議会選を実施する考えを示していた。

だが首相の出身政党でもあるアンナハダなどは首相の提案を拒否し、政治家を起用して内閣改造を行うべきだと主張。首相は「提案が認められなければ辞任する」と話していたが、18日は進退については直接、言及せず「政府を作る努力は続ける」と述べるにとどまった。

与党側は、政治的な混乱を避けるため、野党も含めて、より広範な連立内閣を目指すとみられる。



 
 
>TOP

チュニジア首相が辞任、組閣に失敗 政情不安続く

cnn.co.jp

2013.02.20 Wed posted at 10:17 JST

(CNN) 北アフリカ・チュニジアのジェバリ首相が19日、辞任した。国営テレビは、同首相が実務者内閣の設置に失敗したため、辞表を提出したと伝えた。

ジェバリ首相は先週、CNNとのインタビューで、内閣改造案が支持を得られなければ辞任すると表明。18日には、マルズーキ大統領と会談して「あらゆる可能性を協議する」と話していた。

穏健イスラム主義与党ナハダがジェバリ氏に再び組閣を求める可能性もあるが、別の首相を立てることも考えられる。

同国では今月6日、与党批判の急先ぽうに立っていた野党指導者のショクリ・べライド氏が殺害された。これに対して首都チュニスでは数千人が抗議デモを展開し、ジェバリ首相の辞任を要求。首相は実務型への内閣改造と選挙の実施を表明していた。



 
 
>TOP

チュニジア暫定首相が辞任、内閣改造の不調で

【カイロ=溝田拓士】チュニジア暫定政権のジェバリ首相は19日、自ら提案した内閣改造が不調に終わったとして辞任した。

マルズーキ暫定大統領との会談後、記者会見して明らかにした。

同国では今月6日に世俗派の野党党首が暗殺されたことを受け、反政府抗議デモが拡大。与党・イスラム主義政党アンナハダ出身のジェバリ氏は事態収拾のため内閣を改造し、無党派の実務者を起用することを提案したが、出身母体のアンナハダから反対論が噴出していた。

(2013年2月20日09時54分 読売新聞)



 
 
>TOP

チュニジア首相が辞任 実務型内閣樹立に失敗

nikkei.com

2013/2/20 10:51

【カイロ=共同】チュニジアからの報道によると、同国のジェバリ首相は19日、マルズーキ大統領に辞表を提出した。ジェバリ氏は18日、野党指導者暗殺事件を受けた実務型内閣の樹立に失敗したと表明し、辞任する意向を示していた。

ジェバリ氏は大統領との会談後、国民の間に失望が広がっていると述べ「われわれは信頼を取り戻さねばならず、辞任はその最初のステップだ」と強調したが、政局の混乱が続くのは必至だ。

実務型の内閣改造をめぐっては、ジェバリ氏が所属する与党第1党のイスラム政党アンナハダが政党主導の内閣樹立を目指すとして反対。大統領の出身政党である与党第2党の中道左派「共和国評議会(CPR)」は、実務型の内閣改造が実現しなければ連立を離脱すると表明していた。

チュニジアでは世俗派野党指導者ベルイード氏の暗殺事件をきっかけに、イスラム、世俗両勢力の対立が深刻化。ジェバリ氏は党派色をなくした内閣改造を断行する方針を打ち出し、世俗派から支持を得ていた。



 
 
>TOP

チュニジア:ジェバリ首相が辞任

毎日新聞 2013年02月20日 10時20分(最終更新 02月20日 10時48分)

チュニジアのジェバリ首相は19日、首都チュニスで記者会見し、辞意を発表した。今月6日に野党指導者が射殺された事件直後、ジェバリ氏は実務者内閣の設立と早期の議会選実施を提案し、「実現できなければ辞任する」と表明していたが、与党の同意を得られなかった。マルズーキ大統領が新首相を指名する。【カイロ】



 
 
>TOP

チュニジア:混乱収拾向け新内閣発足へ

毎日新聞 2013年03月09日 19時10分(最終更新 03月10日 03時24分)

【カイロ秋山信一】チュニジアでマルズーキ大統領から新首相候補に指名されたラライズ内相が8日、首都チュニスで記者会見し、閣僚名簿を発表した。制憲議会の承認を経て新内閣が発足する。ラライズ氏は憲法制定を急ぎ、今年11月までに国会選挙を実施する考えを表明した。2月の野党指導者殺害事件に端を発した政治混乱はひとまず終息する見通しだが、財政の悪化や失業問題への対応によっては国民の不満が再び高まる恐れもある。

組閣作業は与党アンナハダの思惑通りには運ばなかった。政府の求心力を高めるため、野党との連立交渉に乗り出したが、閣僚の選定などを巡って交渉は決裂。結局、中道左派政党などとの3党連立政権を維持する形となった。

新政府にとっては厳しい経済状況は大きな課題となる。政府は今月5日、半年間で2度目となるガソリン価格の値上げを発表した。国際通貨基金(IMF)から約18億ドル(約1700億円)の融資を受けるために、政府は燃料や食料への補助金削減を迫られている。物価上昇によって国民の不満が高まれば、政権の安定を脅かす恐れがある。

チュニジアでは、11年に民主化要求デモによってベンアリ独裁政権が打倒され、「アラブの春」の先駆けとなった。だが憲法制定作業は遅れ、失業問題も深刻なままだ。今年2月には、アンナハダを批判していた野党指導者が自宅前で射殺されたのを契機に反与党デモが激化。ジェバリ前首相は実務者内閣を作って混乱を収拾しようとしたが、アンナハダの支持が得られず、辞任に追い込まれていた。



 
 
>TOP

[FT]チュニジアでイスラム武装勢力台頭のおそれ

nikkei.com

2013/4/1 14:00

(2013年4月1日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

中東や北アフリカの民主化運動「アラブの春」の先駆けとなったチュニジアで、イスラム過激派組織に身を投じる若者が増えており、テロ専門家や国民の間に懸念が広がっている。

1月にアルジェリア南東部のイナメナスで起きた人質事件では、実行犯組織の中でチュニジア出身者が最も多かった。2月には首都チュニスで世俗派野党の党首が暗殺され、過激派武装勢力がこれにかかわったとされている。これら一連の出来事はチュニジア経済に大きな打撃を与えている。

チュニジアの人口は約1000万人と比較的小規模だが、チュニジア人が関与している過激派集団の拠点は、アフガニスタンやイラク、シリア、マリと幅広い。また、海外から流入する武器も多く、外交や国家運営を難しくしている。

チュニスに駐在する欧米外交官の1人は「チュニジア政府は仏軍によるマリ介入の影響を恐れている。国内に復讐(ふくしゅう)を企てる集団がいると考えており、フランスを支持していると思われることを望んでいない」と話す。

チュニジアは1950年代にフランスから独立して以来、アラブ諸国の中で独自の道をたどってきた。教育や公共インフラに力を入れ、アラブ諸国よりもむしろ欧州の国々やトルコに似た政治・社会制度を形成してきた。

皮肉にも、こうした政策が民主化運動による混乱や経済発展の遅れと相まって、若者が過激派に流れる土壌をつくった可能性があると指摘する専門家もいる。

チュニジア内務省は国内のイスラム過激派勢力に関する取材に応じず、過激派運動の参加者数を示す公のデータはほとんどない。ただ、モンセフ・マルズーキ大統領は昨年10月のインタビューで、同国に脅威をもたらしている過激派は3000人程度いると話している。

■高い識字率で世界の動きに敏感

チュニジア人はこれまでもパレスチナ問題など様々な汎アラブ運動を支持してきた。米同時テロ事件の数日前に反タリバン勢力「北部同盟」の最高指導者、マスード将軍を暗殺したのも2人のチュニジア人だった。チュニジア国民の高い識字率が世界的な過激派活動への参加を容易にしているとの見方もある。

国際シンクタンクの国際危機グループでチュニジアのイスラム運動を研究しているマイケル・アヤリ氏は「中東で戦うことにロマンを感じるチュニジア人が伝統的に多い。優れた教育制度のおかげで、知識が豊富で、多くの人々と容易に交流できるからだ」と説明する。

北大西洋条約機構(NATO)による2011年のリビア介入でカダフィ政権から多くの武器が流入し、ベンアリ独裁政権後の政情が不安になった。

世俗派政権が権力を握った際に備えて、過激派は隠し持つ武器を増やしていると専門家は懸念する。

アヤリ氏は「武装勢力の民兵は『攻撃するために武装しているわけではないが、ベンアリ時代のように刑務所に入るのはまっぴらだ』と言っている」と話す。

By Borzou Daragahi



 
 
>TOP

イスラム強硬派と治安部隊が衝突、1人死亡 チュニジア

cnn.co.jp

2013.05.20 Mon posted at 16:44 JST

(CNN) アフリカ北部チュニジアの首都チュニス近郊で19日、イスラム強硬派「アンサル・アル・シャリア」と治安部隊が衝突し、同国国営通信によれば、アンサル・アル・シャリアのメンバー1人が死亡した。

これとは別にチュニジア内相は声明で、デモ参加者の1人が重体と明らかにしていた。内相によれば、デモ参加者2人と警官11人が負傷したという。

当局者はCNNの取材に対し、石を投げたデモの参加者に向けて催涙ガスが使われたと語った。

そのほか、複数の逮捕者も出ているという。



 
 
>TOP

警官隊と衝突、1人死亡 チュニジアのイスラム勢力

nikkei.com

2013/5/20 10:53

【カイロ=共同】チュニジアからの報道によると、同国の首都チュニス郊外で19日、イスラム厳格派のサラフ主義組織「アンサール・シャリア」のデモ隊数百人が警官隊と衝突し、デモ隊の1人が死亡、警官を含む十数人が負傷した。

アンサール・シャリアは、計画していた大規模な年次集会が治安上の理由で政府から禁止され、抗議を行っていた。

チュニジアでは2011年の政変後にイスラム政党アンナハダが第1党に躍進。宗教理念が重なるサラフ主義者の暴力行為への対応が甘いと批判されてきたが、今年2月の野党指導者暗殺事件などをきっかけに、取り締まりを強化している。



 
 
>TOP

[FT]急進派の対応に苦慮するチュニジア(社説)

nikkei.com

2013/5/22 14:00

(2013年5月22日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

チュニジアの穏健派イスラム原理主義政党「アンナハダ」が率いる暫定政府は、イスラム教の教義により厳格な「サラフィスト」勢力に対し、弱腰の態度をとってきたことで非難を浴びてきた。

サラフィストの主張に共感する市民勢力の離反や、若いサラフィストの先鋭化を招くことを恐れ、政権与党のアンナハダは対話が最善の選択肢であると主張してきた。

対話戦略は、サラフィストの中でも、サウジアラビアのようなイスラム国家を目指して支持を拡大する一部勢力に対しては有効だろうが、政敵に威嚇や攻撃を浴びせてきた急進的な勢力に対してはなすすべがなかった。

幸い、チュニジア政府は手法の誤りに気づき、より強硬な姿勢に転換した。ここ数週間、活動に問題があるサラフィスト組織「アンサール・シャリア」のメンバーを追跡し、先週末には同組織の年次集会の開催を禁止、それに抗議するデモ隊と警官隊との間で衝突が起きた。

■不満分子が過激化する前に行動を

チュニジアではアラブの春の発端となった2011年の「ジャスミン革命」で政権が交代した。それ以降、新憲法制定と総選挙に向かうなかで、リベラル派と「アンナハダ」などのイスラム原理主義者の激しい対立が続いてきた。他のアラブ諸国と同様、より急進的な原理主義勢力への対応が、民主化に向けた最大の課題となっている。

チュニジアの世俗派は、厳格なイスラム原理主義が同国の開放的で穏やかな文化にそぐわないとしている。一方で、サラフィストは社会に徐々に根付いている。厳しい経済情勢の下、福祉活動に熱心なサラフィストは、アンナハダに物足りなさを感じるチュニジアの若者の心を捉え始めた。

そこで政府がとるべき対応策は、平和主義のサラフィストには法律の保護を与えつつ、社会に自分たちの意志を強要し、暴力に訴える過激な勢力は徹底的に追い詰めることだ。

政府がようやく周到な戦略の必要性を認識したのは、環境の変化が一因だ。リビア内戦で使われた武器がチュニジアに流入し、イスラム戦士を名乗る過激派がアルジェリアとの国境地帯に多数潜伏しているという事情がある。

さらに、シリアの内戦に北アフリカから兵力が送り込まれている。アンサール・シャリアの「聖戦」参加の呼びかけに、数百人のチュニジア人が応じた。他の中東諸国の例が示すように、過激化した兵士はいずれ故郷に戻り、自国政府に銃口を向ける。そうした事態を防ぐためにチュニジアやアンナハダは、今すぐ行動を起こす必要がある。



 
 
>TOP

ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 2013年 5月 22日 11:07 JST

チュニジア人がSARS似のコロナウイルスの犠牲に

By ELLEN KNICKMEYER IN RIYADH AND MIMOSA SPENCER IN PARIS

チュニジア人の男性(66)がサウジアラビアの聖地メッカを訪問して帰国したあと死亡し、新型肺炎(SARS)に似たウイルスに感染した公算が大きいことが分かった。チュニジアと世界保健機関(WHO)の当局者が21日、明らかにしたもので、この男性の子ども2人も検査で陽性反応が出た。この結果、新型コロナウイルスが確認されたのは9カ国、3大陸となった。

メッカ巡礼から戻った英国在住の男性が今年2月、2人の家族に感染させたあと同ウイルスで死亡しており、巡礼者の死亡はこれで2件となった。

新たな感染はこのウイルスが依然として新しい国々に広まっていることを示しており、今年夏と秋のメッカ巡礼のピーク時を前に不安が高まっている。また、人と人の間でウイルスが容易にうつることへの懸念も強まっている。

チュニジア国立感染症研究所によると、同国の男性はサウジとカタールを何週間かかけて旅行したあと帰国。5月6日に入院し、同10日に死亡した。旅行に同行した35歳の娘も感染したが、自宅療養後に回復した。34歳の息子は発病していないものの、ウイルス検査で陽性となった。

WHOの広報担当者グレゴリー・ヘルトル氏は、保健当局者はこの男性はおそらくウイルス感染で死亡したとみられるが、確認はされていないと述べた。新型コロナウイルスは通常、重篤な呼吸器炎症を起こす。

WHOは、このウイルスは人から人へも感染するが、これまでのところ感染者の周辺で急速に広まった形跡はないようだとしている。WHOは先週の時点で、昨年9月の同ウイルス発見以来、世界全体で40人の感染とそのうちの20人の死亡を確認した。一部のケースは昨年4月にさかのぼって同ウイルスと診断されている。

多くのケースはサウジで起きており、特に同国東部では今年5月1日以来22人が感染し、うち9人が死亡した。

WHOは別に2人が感染したと発表した。そのうち1人は最近ペルシャ湾岸を訪れ、その後フランスで入院中だ。

当局は最初の感染は動物から人だったとみているが、どの動物が感染源なのかは突き止められていない。欧州疾病予防管理センター(ECDC)は先週の声明で、中東を中心とするウイルスには多くの不明な点があるとし、こうした感染で、「現段階でもこれだけ不明な点が残されているのは異例だ」と指摘した。



 
 
>TOP

若年雇用促進へ投資誘致 チュニジア暫定大統領

nikkei.com

2013/5/23 1:09

【チュニス=押野真也】チュニジアのモンセフ・マルズーキ暫定大統領は独裁政権崩壊後の混乱に歯止めをかけるため、主に若年層の雇用促進に向けた海外からの投資誘致に乗り出す考えを明らかにした。自動車部品など日本の製造業の投資に期待を表明。同国の政情安定に「あと1年かかる」との見通しを示すとともに、テロ対策に最優先で取り組むと強調した。

マルズーキ氏は6月1〜3日に横浜市で開く第5回アフリカ開発会議(TICAD5)に出席する予定。訪日を前に、首都チュニス近郊で日本経済新聞記者との単独会見に応じた。

チュニジアは2011年1月、23年続いた独裁政権が民主化運動で崩壊。穏健派のイスラム政党を中心とする連立与党が暫定政府で政権運営しているが、正式な政府の発足は遅れている。

マルズーキ氏は国内の失業率が足元で18%に達し、特に職のない若者がテロ組織の勧誘を受けている点に言及。「チュニジア人の若者がシリアやマリの紛争に参戦している」と懸念を表明し、特に若年雇用の促進に向け、日本や欧米からの投資誘致に力を入れる考えを示した。

具体的にはチュニジアが技術者の教育を重視してきた点を強調。TICAD5などでの経済外交を通じて、主に自動車部品メーカーなど製造業の同国への進出を呼びかける方針を表明した。

チュニジアではすでに、自動車用ワイヤハーネス(組み電線)を製造する矢崎総業や住友電装が現地生産しているほか、YKKがファスナーの製造工場を持つ。

慢性化する財政赤字については「低・中所得層に負担を強いない方法を模索する」と説明。歳出の約15%を占める食料や燃料向けの補助金の改革は「急げば(暴動が起きて)国内が混乱しかねない」と語り、時間をかけて進める方針を明らかにした。

マルズーキ氏は「(正式政府への)移行の遅れが国民の不満を強めている」と分析。ただ新憲法案を巡る与野党協議が続いていることや、大統領選挙と議会選挙の実施時期が今年6月から「年内」に延期されたことを踏まえ、政情安定には今後1年程度かかるとの見通しを示した。

また「国内安定に向け、最も優先すべき課題はテロ対策だ」と強調した。日本人も犠牲になった1月のアルジェリア人質事件で犯行組織にチュニジア人が加わり、主要な武器がリビアから持ち込まれたことを重視。「アルジェリア、リビア両国とテロ組織の情報共有を進めている」と述べ、国境警備を強化していると強調した。

国内ではイスラム法に厳格な宗教組織「アンサール・シャリア」が勢力を伸ばし、5月19日には警官隊との衝突で死傷者が発生した。同組織は国際テロ組織「アルカイダ」との連携が疑われている。マルズーキ氏は同組織を「テロ組織」とみなし、ほかの宗教組織と区別して弱体化に乗り出す方針も示した。



 
 
>TOP

チュニジア大統領「新憲法で権力分散型体制に」

nikkei.com

2013/5/31 18:42

チュニジアのマルズーキ大統領は31日、都内の日本記者クラブで記者会見し、草案づくりが進んでいる新憲法では「独裁が復活しないよう、首相と大統領が権力を分かち合うことを考えている」と説明し、権力分散型の政治体制をつくる方向性を明確にした。

日本のアフリカ支援については、チュニス近郊に日本の協力で開設されたテクノパークが知識と技術の移転のほか、倫理も含めたアフリカの人材育成の場になると指摘。日本、チュニジア、サハラ以南のアフリカ諸国の「三角協力をぜひ進めたい」と語った。



 
 
>TOP

チュニジア大統領「治安改善へ近隣国と協力」

nikkei.com

2013/6/2 15:56

アフリカ開発会議(TICAD)で来日中のチュニジアのマルズーキ大統領は2日、日本経済新聞の取材に応じ、日本企業が懸念する治安の改善に向け「リビアやアルジェリアなど近隣国と協力していく」と述べた。また、日本からの投資を望む分野について「航空機関連や自動車関連など多様な分野の投資を期待している」と述べた。

これに先立ちマルズーキ大統領は、日揮の重久吉弘グループ代表ら日本企業関係者と会い、意見交換した。マルズーキ大統領は「民主政治を確立し汚職のない国をつくる」と述べた。日本企業側出席者からは、治安面への懸念を訴える一方で「(テロに対し)我々は一歩も引かない」との声もあがった。



 
 
>TOP

チュニジアで野党指導者殺害、数千人がデモ

cnn.co.jp

2013.07.26 Fri posted at 13:06 JST

(CNN) チュニジアの首都チュニス近郊で25日、野党指導者のムハンマド・ブラヒミ制憲議会議員が何者かに射殺される事件が起きた。同国では2月にも、イスラム系与党に対する批判の急先鋒だった別の野党指導者が暗殺されている。

国営TAP通信によれば、ブラヒミ氏はチュニス郊外のアリアナで自宅から車で出たところを撃たれたという。内務省はCNNに対して、ブラヒミ氏は少なくとも11発の弾丸を体に受けていたと明かした。

TAP通信によれば、オートバイに乗った2人組がブラヒミ氏を撃って逃げたとの目撃証言があるという。

国営テレビはチュニスの内務省周辺で25日、数千人が暗殺に抗議するデモを行ったと伝えた。TAP通信によれば、労働組合が26日にゼネストを呼びかけているという。

アドネネ・マンサル大統領報道官は事件を「憎むべき犯罪」だと述べ、「対立のわな」に陥らないようにと国民に呼びかけた。

チュニジアで左派系の野党指導者が殺害されるのは、2月に暗殺されたショクリ・ベライド氏に続く2人目。ベライド氏は左派政党の連合体「人民戦線」の指導者だったが、ブラヒミ氏の人民運動は最近、この人民戦線に加入したばかりだった。

ブラヒミ氏もベライド氏も与党であるイスラム政党アンナハダと対立していた。

ベライド氏の暗殺は1956年のチュニジア独立以降、国内で政治家が暗殺された初めての事件であり、この国を大きく揺るがした。大規模な抗議運動が起き、当時の首相は辞任に追い込まれた。



 
 
>TOP

チュニジア:野党指導者、暗殺される 支持者ら抗議デモ

毎日新聞 2013年07月26日 19時21分(最終更新 07月27日 00時37分)

【カイロ秋山信一】チュニジアの首都チュニスで25日、世俗派の野党指導者モハメド・ブラヒミ氏(58)が自宅前で射殺された。国営テレビが報じた。ブラヒミ氏の支持者らは、与党のイスラム政党アンナハダが暗殺に関与していると訴え、チュニスなどで数千人規模の反与党デモを行った。アンナハダは関与を否定し、「民主化を阻害する陰謀だ」と暗殺を非難した。

ロイター通信によると、中東部スファクスでは地方政府の庁舎がデモ隊に襲撃されたほか、中部シディブジドでもアンナハダの事務所が放火された。主要労働組合は26日にゼネストを行うよう呼びかけた。チュニジアでは2月にもアンナハダを批判していた野党指導者が暗殺され、大規模な反与党運動に発展。当時のジェバリ首相が辞任に追い込まれた経緯がある。エジプトのイスラム政権がクーデターで倒れた影響で反与党運動も活発化しており、政治が不安定化する恐れもある。

地元メディアによると、ブラヒミ氏は25日朝、自宅から外出する際、バイクで乗り付けた2人組に襲撃された。ブラヒミ氏は憲法草案を作成する制憲議会の議員も務め、イスラム勢力の影響が拡大していることを懸念していたという。

犯行の手口は、2月にベルイード氏が暗殺された事件と類似している。内務省は、2月の事件に関与したとしてイスラム厳格派のサラフ主義者ら5人の容疑者の写真を公開し、行方を追っている。

チュニジアでは、路上で果物を無許可販売したとして摘発されたムハンマド・ブアジジさん(当時26歳)の抗議の焼身自殺を発端に2011年に大規模な反政府デモが起こり、ベンアリ独裁政権が崩壊、中東の民主化要求運動「アラブの春」の先駆けとなった。

11年10月の制憲議会選挙では、イスラム組織ムスリム同胞団系のアンナハダが第1党になった。世俗派との協調に失敗したエジプトの同胞団政権とは異なり、世俗政党と連立政権を組んで憲法制定作業を慎重に進めてきた。

だがアンナハダよりも急進的で、飲酒の禁止などを求めるサラフ主義者が市民にイスラム教の厳格な適用を求める事例が相次ぎ、世俗派は「対策が不十分だ」として政権批判を強めている。エジプトの軍事クーデターで同胞団政権が倒れた影響で、アンナハダへの反対運動も広がりを見せている。



 
 
>TOP

チュニジア:反与党デモ また野党議員暗殺、政治不安定化も

毎日新聞 2013年07月27日 東京朝刊

【カイロ秋山信一】チュニジアの首都チュニスで25日、世俗派の野党指導者モハメド・ブラヒミ氏(58)が自宅前で射殺された。国営テレビが報じた。ブラヒミ氏の支持者らは、与党のイスラム政党アンナハダが暗殺に関与していると訴え、チュニスなどで数千人規模の反与党デモを行った。アンナハダは関与を否定し、「民主化を阻害する陰謀だ」と暗殺を非難した。

ロイター通信によると、中東部スファクスでは地方政府の庁舎がデモ隊に襲撃されたほか、中部シディブジドでもアンナハダの事務所が放火された。主要労働組合は26日にゼネストを行うよう呼びかけた。チュニジアでは2月にもアンナハダを批判していた野党指導者が暗殺され、大規模な反与党運動に発展。当時のジェバリ首相が辞任に追い込まれた経緯がある。エジプトのイスラム政権がクーデターで倒れた影響で反与党運動も活発化しており、政治が不安定化する恐れもある。

地元メディアによると、ブラヒミ氏は25日朝、自宅から外出する際、バイクで乗り付けた2人組に襲撃された。ブラヒミ氏は憲法草案を作成する制憲議会の議員も務めイスラム勢力の影響の拡大を懸念していたという。

犯行の手口は、2月にベルイード氏が暗殺された事件と類似。内務省は、2月の事件に関与したとしてイスラム厳格派のサラフ主義者ら5人の容疑者の行方を追っている。

チュニジアでは、路上で果物を無許可販売したとして摘発されたムハンマド・ブアジジさん(当時26歳)の抗議の焼身自殺を発端に2011年に大規模な反政府デモが起こり、ベンアリ独裁政権が崩壊、中東の民主化要求運動「アラブの春」の先駆けとなった。

11年10月の制憲議会選挙では、イスラム組織ムスリム同胞団系アンナハダが第1党になった。世俗派との協調に失敗したエジプトの同胞団政権とは異なり、世俗政党と連立政権を組み憲法制定作業を慎重に進めてきた。

だがアンナハダよりも急進的で、飲酒の禁止などを求めるサラフ主義者が市民にイスラム教の厳格な適用を求める事例が相次ぎ、世俗派は政権批判を強めている。エジプトのクーデターの影響でアンナハダへの反対運動も広がりを見せている。



 
 
>TOP

同胞団:抗議運動広がる チュニジアとリビア

毎日新聞 2013年07月29日 15時00分(最終更新 07月29日 15時11分)

【カイロ秋山信一】北アフリカのチュニジアとリビアで、イスラム組織ムスリム同胞団に批判的な政治活動家が相次いで暗殺され、同胞団に対する抗議運動が広がっている。エジプトでも世俗色の強い軍によるクーデターで同胞団政権が倒れた。3カ国とも中東の民主化要求運動「アラブの春」で独裁政権が崩壊した後、イスラム主義が台頭したが、世俗主義の巻き返しの動きが強まっている。

ムスリム同胞団は1928年にエジプトで発足し、アラブ各国に組織がある。同胞団は国ごとに指揮系統が異なると主張しているが、連携しているとの見方がアラブ政界では強い。社会活動や政治参加を通じ、徐々にイスラム化を進めるという思想は共通している。

ロイター通信によると、リビアでは26日、同胞団に批判的な政治活動家が東部ベンガジで暗殺された。27日には首都トリポリやベンガジで、制憲議会の第2党でもある同胞団系の正義開発党の事務所が反同胞団のデモ隊に襲撃された。チュニジアでも25日に野党指導者が暗殺され、首都チュニスなどで連日、同胞団系の与党アンナハダに対する数千人規模の抗議デモが起きた。

いずれの事件も犯人は逃走しているが、チュニジアの事件では、イスラム教の厳格な適用を求めるサラフ主義者(サラフィスト)が関与したと治安当局はみている。

エジプトを含めた3カ国では、国民の大半はイスラム教徒だが、2011年の革命前は政治と宗教を分離する世俗主義政権が長く続き、イスラム教を社会に適用する動きは抑えられてきた。だが革命後の選挙では、イスラム礼拝所(モスク)などを通じて社会に根を張る同胞団が躍進。サラフ主義者の活動も活発化し、世俗派との対立が生まれた。

同じイスラム勢力でも、急進的なサラフ主義者と、段階的にイスラム化を進めようという同胞団は、思想が異なる。だが世俗派には、同胞団がサラフ主義者の過激な活動を容認しているとの見方が強い。こうした不満が、暗殺事件を契機に噴出した格好だ。

一方、エジプトのクーデターを契機に、これまで穏健とされてきた同胞団が過激化することも懸念されている。エジプトでは既に一部が武装し、治安当局と衝突している。武力によって政権を追われたことで、武装闘争路線に転じる可能性も出てきている。



 
 
>TOP

チュニジア・リビア:同胞団への反発拡大 活動家暗殺に抗議、世俗主義巻き返し

毎日新聞 2013年07月29日 東京夕刊

【カイロ秋山信一】北アフリカのチュニジアとリビアで、イスラム組織ムスリム同胞団に批判的な政治活動家が相次いで暗殺され、同胞団に対する抗議運動が広がっている。エジプトでも世俗色の強い軍によるクーデターで同胞団政権が倒れた。3カ国とも中東の民主化要求運動「アラブの春」で独裁政権が崩壊した後、イスラム主義が台頭したが、世俗主義の巻き返しの動きが強まっている。

ムスリム同胞団は1928年にエジプトで発足し、アラブ各国に組織がある。同胞団は国ごとに指揮系統が異なると主張しているが連携しているとの見方がアラブ政界では強い。社会活動や政治参加を通じ、徐々にイスラム化を進めるという思想は共通している。

ロイター通信によると、リビアでは26日、同胞団に批判的な政治活動家が東部ベンガジで暗殺された。27日には首都トリポリやベンガジで、制憲議会の第2党でもある同胞団系の正義開発党の事務所が反同胞団のデモ隊に襲撃された。チュニジアでも25日に野党指導者が暗殺され、首都チュニスなどで連日、同胞団系の与党アンナハダに対する数千人規模の抗議デモが起きた。

いずれの事件も犯人は逃走しているが、チュニジアの事件では、イスラム教の厳格な適用を求めるサラフ主義者(サラフィスト)が関与したと治安当局はみている。

エジプトを含めた3カ国では、国民の大半はイスラム教徒だが、2011年の革命前は政治と宗教を分離する世俗主義政権が長く続き、イスラム教を社会に適用する動きは抑えられてきた。だが革命後の選挙では、イスラム礼拝所(モスク)などを通じて社会に根を張る同胞団が躍進。サラフ主義者の活動も活発化し、世俗派との対立が生まれた。

同じイスラム勢力でも、急進的なサラフ主義者と、段階的にイスラム化を進めようという同胞団は、思想が異なる。だが世俗派には、同胞団がサラフ主義者の過激な活動を容認しているとの見方が強い。こうした不満が、暗殺事件を契機に噴出した格好だ。

一方、エジプトのクーデターを契機に、これまで穏健とされてきた同胞団が過激化することも懸念されている。エジプトでは既に一部が武装し、治安当局と衝突している。武力によって政権を追われたことで、武装闘争路線に転じる可能性も出てきている。



 
 
>TOP

丸紅、仏電力大手と提携 欧州・アフリカで発電事業

nikkei.com

2013/8/3 2:00

丸紅は世界2位の民間電力・ガス会社の仏GDFスエズと提携、欧州やアフリカで発電事業に本格参入する。まずポルトガルでGDFスエズが持つ発電子会社の株式の5割を500億円で取得、アフリカも共同開拓する。発電事業は新興国を中心に拡大が見込める。丸紅は世界中でエネルギー事業を進めるGDFと組み、市場開拓を急ぐ。

10月をメドにポルトガルにあるGDFスエズ子会社の株式を取得する。同子会社は3基の火力発電所(合計出力240万8千キロワット)のほか、60カ所の風力、水力、太陽光発電所を持つ。発電能力合計は330万キロワット。ポルトガルの電力市場では発電容量ベースで17%のシェアを握り、国有電力会社に次ぐ民間最大の発電事業者。

丸紅は米国や東南アジアを中心に世界23カ国で発電事業を展開。45カ所の発電所に出資し、経営に参画する国内最大のIPP(独立系発電事業者)だ。今回の株式取得で発電容量の合計(出資比率ベース)は1000万キロワット超となり、北陸電力の806万キロワットを超え、1199万キロワットの中国電力に迫る。

ただ丸紅はアフリカではチュニジアの発電所の運営に参画するにとどまっている。一方、GDFスエズは世界中に保有する発電所の資産を圧縮するなど財務体質の向上に取り組んでいる。新たな発電事業を早期に開拓したい丸紅と、資金負担を抑制したいGDFスエズの思惑が一致、共同でアフリカ市場を開拓する。

高い経済成長を続ける新興国や今後成長が見込めるアフリカでは旺盛な電力需要がある。発電事業は安定的な収益が得られるため、三菱商事や三井物産、伊藤忠商事など日本の大手商社も積極的に参画している。



 
 
>TOP

チュニジア:前大統領の近影確認 サウジ亡命後、初

毎日新聞 2013年08月30日 10時35分

【カイロ秋山信一】2011年に中東の民主化要求運動「アラブの春」で失脚したチュニジアのベンアリ前大統領の近影が27日、インターネットの画像共有サイトで確認された。中東の衛星テレビ局アルアラビーヤが報じた。11年1月に国外亡命して以降、ベンアリ氏の姿が確認されたのは初めて。息子と一緒にくつろいだ様子が映っている。

写真は、画像共有サイトの息子のアカウントに投稿されたが、短時間で閲覧禁止になった。ベンアリ氏は、政治活動やメディアとの接触を禁止するという条件の下、サウジアラビアで亡命生活を送っている。

チュニジアではベンアリ氏の失脚後、民主的選挙が実施され、憲法制定の手続きが進められている。だが、イスラム政党中心の現政権に対する反発が高まっており、国内では反政権デモが断続的に続いている。



 
 
>TOP

チュニジアで49人が脱獄、13人拘束

cnn.co.jp

2013.09.03 Tue posted at 12:26 JST

(CNN) 北アフリカのチュニジアで1日夜、刑務所から少なくとも49人が脱獄する事件があった。国営通信は治安関係者の話として、脱獄者のうち13人は拘束されたと伝えている。

パキスタンやイラク、リビアなど北アフリカや中東ではここ数カ月で集団脱獄が相次いでおり、米国が先月、各国の大使館を閉鎖して警戒を強める原因にもなっていた。脱獄は国際テロ組織アルカイダの指導者アイマン・ザワヒリ容疑者の常套(じょうとう)手段でもある。

今回の脱獄はチュニジア南東部のガベスで発生した。脱獄者の身元は不明。しかし武装勢力が拘束されたメンバーや指導者の奪還に乗り出したのではないかとの懸念は高まっている。

CNNの取材では、アルカイダは1年前、刑務所に収監されたメンバーらを解放する作戦を発表し、これまでに7カ所の刑務所を襲撃している。

国際刑事警察機構(インターポール)は先月、加盟各国に向けて、相次ぐ脱獄事件の関連を調べる捜査に協力するよう要請した。「複数の脱獄事件でアルカイダの関与が疑われ、テロリストなどの犯罪者数百人が脱獄した」としている。



 
 
>TOP

チュニジア観光相「6週間以内に新憲法制定」

nikkei.com

2013/9/13 22:46

来日中のチュニジアのジャメル・ガムラ観光相は13日、同国の民主化プロセスをめぐり、新憲法案は「(今後)4〜6週間以内に制憲議会で採択されるだろう」と指摘、新憲法が近く制定されるとの見通しを示した。新憲法に基づく大統領選挙と議会選挙が来年3月までに実施されると述べた。東京都内で共同通信のインタビューに答えた。

ガムラ氏はエジプトの混乱などに関し「民主化の進展状況は各国が置かれた環境によって違い、チュニジアが他国に影響されるとは思わない」と指摘。「(革命後に減少した)海外からの観光客数が急速に回復している。安全の何よりの証拠だ」とも述べ、他国との違いを強調した。



 
 
>TOP

シリアに「聖戦慰安婦」=チュニジア女性、反体制派に従軍

時事通信 9月20日(金)23時6分配信

【チュニスAFP=時事】チュニジアのジェドウ内相は19日、シリア内戦でアサド政権軍と戦っている反体制派イスラム武装勢力メンバーを支えるため、多数のチュニジア人女性が「慰安婦」として従軍していることを明らかにした。制憲議会メンバーに語った。

イスラム戦士の慰安婦として戦場に赴くことは「性のジハード(聖戦)」と呼ばれ、同内相は「彼女らは20人、30人、100人の武装勢力メンバーと性交渉を行い、妊娠して帰国する」と語った。これら女性の数は不明だが、メディア報道によると、数百人がシリア内戦に身を投じたという。

女性が配偶者以外の不特定多数の男性と性的関係を持つことについて、イスラム過激派サラフィストは「性の聖戦」の場合は正当な行為だと認めている。 



 
 
>TOP

asahi.com 2013年09月28日12時08分

チュニジアの少女「性の聖戦」 シリア前線で慰安行為か

【チュニス=吉田美智子】北アフリカのチュニジアで、複数の少女が内戦中のシリアに渡航し、アサド政権と戦う反体制派のメンバーと性的関係を持っている可能性が浮上している。「性のジハード(聖戦)」と呼ばれ、チュニジア政府は問題視。国民的な議論も起きている。

地元紙などによると、チュニジアのジェドウ内相は19日の制憲議会で「若者がシリアの前線に送られている。少女たちは『性のジハード』と称し、20〜100人の反体制派のメンバーと性的な関係を持ち、妊娠すると帰国する」と説明。対策として3月以降、約6千人の出国を禁止し、渡航を支援した組織の86人を逮捕したことを明らかにした。

この問題は今春以降、「(イスラム厳格派)サラフィー主義者が娘をシリアに連れ去った」と訴える両親の映像がインターネットで流れたことで話題に。シリア反体制派に加勢したチュニジア人民兵は「少なくともチュニジア人の少女13人が戦地にいた」とメディアに証言した。

イスラム教は配偶者以外の男性と性的関係を持つことを禁じている。だが、サウジアラビアのイスラム法学者が、アサド政権打倒を目指す「聖戦」を支えるため、短時間の「一時的な婚姻」を認めるファトワ(宗教令)を出したとも言われる。

一方、チュニジアのイスラム教の前国家宗教指導者は「(少女の行為は)ジハードではなく単なる売春だ」と指摘。治安当局は8月、少女のシリア渡航にアルカイダ系のイスラム過激派の組織が関与しているとの見方を強め、掃討作戦を実施したという。

この問題を取材したチュニジアの女性ジャーナリスト(39)は「少女の支援団体もできているが、声を上げにくい問題だけに人数など実態はつかめない」と話した。



 
 
>TOP

イタリア南部沖で難民船沈没、93人死亡

【ローマ=青木佐知子】ANSA通信によると、イタリア南部ランペドゥーザ島沖で3日、チュニジアやソマリアなどの難民を乗せた船が沈没し、少なくとも93人が死亡した。

伊当局が生存者の救出にあたっており、約150人が救出された。船には約500人が乗っていた模様で、死者数はさらに増える恐れがある。

同島周辺では、2011年の民衆蜂起「アラブの春」以降、北アフリカなどから移民が小舟で押し寄せ、海難事故が相次いでいる。7月には、ローマ法王フランシスコが同島を訪問し、追悼の祈りをささげた。

(2013年10月4日00時49分 読売新聞)



 
 
>TOP

チュニジア:政権と世俗派野党、和解協議始まる

毎日新聞 2013年10月13日 22時06分(最終更新 10月13日 23時18分)

【カイロ秋山信一】2011年に始まった中東の民主化要求運動「アラブの春」の先駆けとなったチュニジアで、イスラム政党中心の政権と、世俗派野党との和解協議が始まった。7月の野党指導者暗殺事件を契機に対立していたが、事前交渉で早期の憲法制定や選挙実施で合意した。同様の対立を抱え混乱が続くエジプトとは対照的に、チュニジアでは危機回避に向け一歩踏み出した格好だ。

国営TAP通信などによると、与党第1党のイスラム政党アンナハダと、世俗政党中心の野党連合は今月、内閣の早期交代などを前提に和解協議を始めることを決めた。今後は制憲議会で1カ月以内に憲法草案を策定。大統領選や議会選に向け選挙法の制定を急ぐ。

チュニジアでは11年の革命でベンアリ独裁政権が崩壊。制憲議会選挙で第1党となったイスラム組織ムスリム同胞団系のアンナハダが世俗政党と連立政権を発足させ、憲法制定の協議を進めてきた。

だが今年7月に野党指導者ブラヒミ氏が自宅前で暗殺された。治安当局によると、犯人はイスラム教の厳格な適用を主張するサラフ主義者とみられ、事件後、サラフ主義者の取り締まりに消極的だとして、アンナハダ批判が噴出し、反政権デモが頻発していた。



 
 
>TOP

スター・ウォーズのロケ地、砂に埋まる危機 チュニジア

cnn.co.jp

2013.10.24 Thu posted at 09:00 JST

(CNN) チュニジアのサハラ砂漠の果てにある、砂に埋もれかけた集落跡。黄色い砂がどこまでも広がる光景はまるで、はるか彼方の銀河にある別の惑星のようだ。映画「スター・ウォーズ」シリーズを手がけたジョージ・ルーカス監督は、この地をロケ地の1つに選んだ。

同国南部の町トズールの一画はこうして、後にダース・ベイダーとなるアナキン・スカイウォーカーが生まれた惑星「タトゥイーン」に生まれ変わった。撮影が終了した後もチュニジア政府の要請でセットが残され、約1万平方メートルの敷地に20棟の建物が並ぶ。

ジェダイの騎士のマントやライトセイバーなどの展示もあり、ホテルとのパッケージツアーで欧州からの観光客を中心に、毎日大勢のファンが同地を訪れる。

しかしこの街に四方から砂丘が迫り、セットは砂漠にのみ込まれる危機に瀕(ひん)しているという。

砂丘の動きを調べている調査団によると、砂丘は1日4センチのペースで動いており、セットの一部は既に砂に覆われ始めている。ロケ地全体が砂に埋もれて消滅するのは時間の問題だという。

2011年にベンアリ政権が崩壊した後も経済再建が進まないチュニジアにとって、観光客の減少は大きな打撃になりかねない。

映画の撮影中、ルーカス監督の運転手を務めた元レーサーのタハール・カルヤさんは、「チュニジアはとても美しく安全な国。ぜひチュニジアに来てほしい」とアピールしている。



 
 
>TOP

「子供取り戻し組織」を摘発 伊、国際離婚問題で暗躍

nikkei.com

2013/11/1 10:54

イタリアのメディアによると、同国司法当局は31日、南部シチリア島パレルモを拠点とした、ノルウェー人やスウェーデン人ら7人による国際的な子供の誘拐組織を摘発した。国際結婚の破綻に伴い、親権を失った夫婦の一方が無断で自国に連れ去った子供を「取り戻す」仕事を請け負っていた。

同組織はノルウェーに設立した警備会社を隠れみのにして活動。裁判で親権を勝ち取ったにもかかわらず、元の配偶者に子供を連れて帰国されたノルウェーやロシアの親らからの依頼を受け、2012年10月ごろからチュニジアやキプロス、エジプトなどで子供を誘拐した疑い。

誘拐は麻酔薬や武器を使う手荒な手法で行われていた。依頼者は最大20万ユーロ(約2700万円)の報酬を支払っていた。

国際離婚を受けた子供の連れ去りは日本人の親が関わるケースも多く、米国とは外交懸案になっている。日本政府は、夫婦間で子供の奪い合いが起きた際の国際的取り決めである「ハーグ条約」に来年4月、加盟する準備を進めている。(ローマ=共同)



 
 
>TOP

チュニジア:暫定首相に無党派のジョマア産業相で合意

毎日新聞 2013年12月15日 19時43分

【カイロ秋山信一】チュニジアの与野党は14日、反政権デモの拡大による政局の停滞を打開するため、無党派のジョマア産業相(51)を次期暫定首相に選ぶことで合意した。国営TAP通信が伝えた。イスラム政党「アンナハダ」中心のラライズ内閣は近く総辞職し、新憲法策定後に行われる大統領選挙と国会選挙まで、ジョマア氏が率いる実務者内閣が政権を担う。

国営通信によると、与野党が推薦した6人の候補者から投票でジョマア氏が選出された。10月に始まった与野党協議は首相人事で難航。92歳の元閣僚の起用でいったん合意したが、本人が高齢を理由に固辞するなど迷走した。仲介役の労働総同盟が14日を首相人事の最終期限と通告し、土壇場で与野党が歩み寄った。

チュニジアでは2011年1月に反政権デモでベンアリ独裁政権が崩壊し、民主化要求運動「アラブの春」の先駆けとなった。今年2月と7月、アンナハダに批判的な野党指導者が相次いで暗殺されたのを契機に、世俗派中心の反政権デモが拡大し、民主化プロセスは大幅に遅れている。



 
 
>TOP

チュニジア暫定首相府相、民主化進め3〜4%成長目指す

2013/12/16 11:32

日本経済新聞 電子版

来日中のサイディ・チュニジア暫定首相府相は15日、日本経済新聞の取材に答え「与野党が新たな首相候補を選出し、民主化巻き返しの動きが始まった」との認識を示した。年内に新内閣を発足させ、新憲法の制定を経て来年6月に大統領選・議会選挙の同時実施を目指す方針。治安の強化にも注力し、増加基調にある欧州などからの直接投資をテコに3〜4%の成長率定着を目指す考えを強調した。

チュニジアは2011年初、民衆デモでベンアリ大統領(当時)の独裁政権が崩壊。それを発端に中東、北アフリカ全体へ民主化運動「アラブの春」が広がった。だが、チュニジアの民主化プロセスは停滞。野党指導者らが相次ぎ暗殺されたのをきっかけに与野党の確執が激化していた。

サイディ氏は「野党からの首相交代要求や選挙時期を巡る意見の違いなどを話し合いで解決した」と説明。イスラム系与党アンナハダ出身のラライズ暫定首相が辞任し14日に無所属のジョマア産業相を新首相に選ぶ一方、選挙時期などは野党が譲歩する形で妥結したと指摘した。

チュニジア経済は国内総生産(GDP)が11年に政変の影響で前年比1.9%減となった後、12年には3.6%とプラスに転じた。サイディ氏は「観光の復調や外資導入などで今年も3%程度の成長が可能だ。選挙など民主化が順調に進めば4%台が視野に入る」と発言した。自動車部品分野で住友電気工業などがチュニジアにすでに進出したと指摘。自動車本体の製造でも外資誘致を目指すと述べた。(編集委員 中西俊裕)



 
 
>TOP

チュニジア首相が辞任 近く新内閣を発足

nikkei.com

2014/1/10 11:44

【カイロ=共同】ロイター通信によると、チュニジアのイスラム政党アンナハダ出身のラライズ首相が9日、辞任した。後任の首相候補として、無所属のジョマア産業相が選出されており、近く新内閣を発足させる見通し。

ラライズ氏は報道陣に「大統領に辞表を提出した。大統領がジョマア氏を新首相に指名するだろう」と述べた。

チュニジアでは革命を経た2011年の制憲議会選の後、第1党となったアンナハダ出身者が首相を務めてきたが、野党幹部が相次いで暗殺されたことなどから政府批判が高まり、アンナハダ主導政権は退陣を迫られていた。



 
 
>TOP

チュニジア首相が辞表提出

cnn.co.jp

2014.01.10 Fri posted at 10:33 JST

(CNN) 北アフリカ・チュニジアのラライズ首相は9日、マルズーキ大統領に辞表を提出すると明らかにした。同国国営通信が伝えた。辞職は昨年与野党間で結ばれた合意に基づくもの。

後継の首相にはジョマア産業相が内定しており、週内にも暫定政府の新内閣が発足する見込みだ。

チュニジアでは2011年に市民デモで強権的なベンアリ政権が崩壊。民主化運動「アラブの春」のさきがけとなった。翌年行われた選挙ではベンアリ政権下で非合法化されていたイスラム政党ナハダが第1党となった。

だが昨年、ナハダと対立する世俗政党の指導者2人が暗殺されてから混乱が続いていた。 今回

の退陣は、昨年政治危機に終止符を打つために与野党の間で交わされた合意に沿ったもの。新憲法を起草し、次期選挙の選挙管理委員会を指名した後に現政権が退陣する内容だった。

チュニジアの制憲議会では今週、新憲法の条文に関する採決が行われ、8日には選挙管理委員会の指名も終了していた。



 
 
>TOP

チュニジアで新憲法案承認 議会、民主体制を規定

nikkei.com

2014/1/27 9:52

【カイロ=共同】チュニジアの制憲議会は26日、アラブの春の先駆けとなった2011年1月の「ジャスミン革命」後の民主的な新国家体制を規定した新憲法案を投票により承認した。マルズーキ暫定大統領の署名を経て施行される。

新憲法は人権尊重、男女平等、表現や信教の自由などを定めた民主的な内容。革命後に台頭したイスラム勢力と非宗教の世俗派が、平和的に妥協してまとめた点からも「アラブ革命後の政権移行のモデル」と評価されている。

新憲法では首相が主な行政権を握る一方、大統領に国防、外交政策などの方針を決める権限を付与し、権力を分散させた。イスラム教を国教とするが、イスラム法には言及しないことで第1党のイスラム政党アンナハダが譲歩した。

投票では、参加した216議員のうち200人が賛成票を投じ、承認条件だった3分の2を上回った。承認を受け、来月にもジョマア首相が率いる選挙管理内閣が発足する見通し。年内に大統領選と議会選が行われる予定だ。

チュニジアでは11年10月の制憲議会選で、ベンアリ独裁政権下で非合法化されていたアンナハダが躍進した。社会的にイスラム過激派も台頭、リベラル勢力への攻撃や世俗派政治家の暗殺などが続き、世俗派と激しく対立。当初は12年末ごろを見込んでいた憲法制定は大きくずれ込んだ。



 
 
>TOP

チュニジア、新憲法を承認 民主化プロセスが最終段階に

asahi.com

2014年1月27日19時01分

チュニジア制憲議会は26日、新憲法案を承認した。基本的人権の尊重、表現や信教の自由、男女平等を認める民主的な内容。年内にも大統領選と議会選が行われる予定で、2011年の「アラブの春」の先駆けとなった民主化のプロセスは最終段階へ向かう。

新憲法は12年中の制定を見込んでいたが、議席の4割超を占めるイスラム穏健派の与党ナハダと世俗派の野党が対立。13年に野党の党首2人が相次いで暗殺され、議論は暗礁に乗り上げた。その後、イスラム的な法体系を憲法に盛り込もうとしていたナハダが野党に譲歩。216議員中200人が賛成票を投じた。

ジョマア首相は来月にも選挙管理内閣を発足させる見通し。

チュニジアは11年1月の大規模デモで約23年間独裁を続けたベンアリ政権を打倒し、エジプト、リビアなどに広がった革命の発端となった。イスラム過激派の台頭など不安定な要素もあるが、現状では唯一、平和的に民主化のプロセスを進めている。(カイロ=神田大介)



 
 
>TOP

チュニジア:新憲法案承認 「アラブの春」先駆けから3年

毎日新聞 2014年01月27日 20時28分

【カイロ秋山信一】中東の民主化要求運動「アラブの春」の先駆けとなったチュニジアの制憲議会は26日、新憲法案を賛成多数で承認した。国営TAP通信が伝えた。チュニジアではイスラム系の与党と世俗派の野党が激しく対立し、民主化プロセスも大幅に遅れたが、ベンアリ独裁政権の崩壊から3年たって、ようやく憲法制定にこぎ着けた。

TAP通信によると、制憲議会では26日に憲法案の採決を行い、賛成200、反対12、棄権4で、承認に必要な3分の2以上の賛成によって承認された。議場では議員らが国旗を振って国歌を歌い、憲法制定を祝った。

新憲法では、思想・信教の自由や男女平等、汚職の撲滅などが明記された。国防・外交は大統領、行政全般は首相が担うなど権力を分散させた。

26日には次期選挙まで政権を担うジョマア暫定首相が閣僚名簿を発表。年内に大統領選挙と国会選挙が行われる見通しだ。

チュニジアでは2011年の革命後、イスラム法(シャリア)に基づく統治を志向するイスラム主義者と、政教分離主義の世俗派との対立が深刻化。昨年、世俗派の野党指導者が相次いで暗殺され、大規模な反政権デモに発展した。

だが、昨年10月に与野党が早期憲法制定と選挙の実施などを条件に和解。イスラム与党「アンナハダ」は新憲法でイスラム法には触れないことにも同意。「アラブの春」で独裁政権が倒れたエジプト、リビア、イエメンで混乱が続く中、対話で難局を切り抜けた。



 
 
>TOP

(地球24時)チュニジアに新憲法

asahi.com

2014年1月28日05時00分

チュニジア制憲議会は26日、新憲法案を承認した。基本的人権の尊重、表現や信教の自由、男女平等を認める民主的な内容。年内にも大統領選と議会選が行われる予定で、2011年の「アラブの春」の先駆けとなった民主化のプロセスは最終段階へ向かう。新憲法は12年中の制定を見込んでいたが、議席の4割超を占めるイスラム穏健派の与党ナハダと世俗派の野党が対立。13年に野党の党首2人が相次いで暗殺され、議論は暗礁に乗り上げた。その後、イスラム的な法体系を憲法に盛り込もうとしていたナハダが野党に譲歩。216議員中200人が賛成票を投じた。(カイロ)



 
 
>TOP

金言:チュニジアの「春」=西川恵

毎日新聞 2014年01月31日 東京朝刊

<kin−gon>

目立たない扱いだったが、26日、チュニジアの制憲議会が新憲法を採択したというニュースは注目されていい。アラブの民主化運動「アラブの春」のきっかけを作ったあのチュニジアである。

3年前、行商で一家を養っていたチュニジアの片田舎の若者が、販売許可を得ていないとの理由で警官に雑貨品を没収され、絶望のあまり焼身自殺した。その映像がネットで広がり民衆の怒りが爆発。独裁者ベンアリ大統領は国外に逃亡し、これを機にエジプト、リビアでも政権が崩壊、シリアでは内戦に発展した。

その後、エジプトやシリアの混乱を横目に、チュニジアでは制憲議会で2年余の議論の末、賛成200、反対12、棄権4の圧倒的多数で新憲法を採択したのだ。

憲法はイスラム世界で初めて信教の自由を規定したほか、男女平等、出版・表現・結社の自由、人権尊重、肉体的・心理的な拷問の禁止などを盛り込んだ極めて民主的な内容だ。採択されると議員たちは国歌を合唱し、国連事務総長の「チュニジアは改革を望む他の人々の模範である」との祝電が読み上げられた。

同国は2011年の民主化後、エジプトと同様にイスラム政権が誕生した。エジプトではイスラム政権と与党の非妥協的な振る舞いが軍部のクーデターを招いたが、チュニジアではイスラム政権と与党が野党と粘り強く話し合いを続けた。「信教の自由」にはイスラム政党内に強い反対があったが、最終的に党首が反対議員を説得した。

同国の野党幹部は「我が国のイスラム主義者たちは(信教の自由や男女平等などの)世論のコンセンサスを無視しては自分たちの将来はないと認識していた。社会と対立しても自分たちの主張を押し通そうとしたエジプトとの違いだ」と述べている。

加えてチュニジアの人々の柔軟性も挙げるべきだと私は思う。イスラム文化の周縁部に位置する同国の人々のアイデンティティーには、イスラムだけでなく、南のアフリカ、北の欧州の文化・文明が交錯する。イスラムのドグマに偏執しがちな中心部と異なり、ものごとを相対化する視線を持ち合わせている。

興味深いのはエジプト、シリア、イラクなど中心部に近いところで混乱が続く一方、チュニジア、アルジェリア、モロッコなど文化の多重性を持ち合わせる周縁部の北アフリカでは、紆余(うよ)曲折をへながらも静かな国造りが続く。エジプト、シリアだけで「アラブの春」に失望感を抱くのは早すぎる。(専門編集委員)



 
 
>TOP

EU:チュニジアへの支援強化 民主的憲法承認で

毎日新聞 2014年02月07日 15時00分

【ブリュッセル斎藤義彦】欧州連合(EU)は、基本的人権を尊重する民主的憲法を承認したチュニジアへの支援強化で基本合意した。10日の外相会議で正式合意する。中東の民主化運動「アラブの春」の先駆けであるチュニジアの憲法を「模範的だ」として評価。安全保障や経済面での支援を強化する。一方、先月、軍主導の憲法を承認したエジプトには、政府と対立するイスラム組織など全勢力が参加する大統領選実施を求める見通し。チュニジアと対比させ、圧力を高める狙いだ。

EU外交筋が毎日新聞に明らかにした。チュニジアは思想信条、信教の自由、男女平等などをうたった憲法を先月末の制憲議会で承認。EUは憲法制定を「祝福」し、アラブの春の「模範」とたたえ、さらなる民主化進展への支援を明確にする。

具体的には高い失業率や、地域間格差などの経済問題解決に向け、零細企業対象のマイクロファイナンス(小口金融)を支援する見込み。また、テロ対策など安全保障面でも協力関係を強める。

7日にチュニジアの首都チュニスで行われる憲法制定記念式典にファンロンパウ欧州理事会常任議長(EU大統領)が参加し、祝意を伝える予定だ。

一方、軍が昨年7月にクーデターで当時のモルシ大統領を追放し、軍の特権を認める憲法制定を主導したエジプトに対しては、モルシ氏の出身母体・イスラム組織ムスリム同胞団を含む「社会全体が参加する」大統領選の実施を求める見通し。エジプトの暫定政権はムスリム同胞団を「テロ組織」に指定し、デモを弾圧している。

チュニジアでは「アラブの春」後、伸長したイスラム勢力と世俗派が対立したが、話し合いの末、基本的人権を認める憲法を制定した。エジプトは民主化要求運動が迷走、軍の強権支配が懸念されており、両国を対比させることで、エジプトに民主化を進めるよう圧力をかける。

外相会議はまた、民主化運動や北大西洋条約機構(NATO)空爆でカダフィ政権が崩壊してからも政権が安定しないリビアにも言及。新憲法制定への取り組みに支援を表明する見通し。



 
 
>TOP

EU:チュニジア支援強化 民主的憲法承認で エジプトに圧力

毎日新聞 2014年02月07日 東京夕刊

【ブリュッセル斎藤義彦】欧州連合(EU)は、基本的人権を尊重する民主的憲法を承認したチュニジアへの支援強化で基本合意した。10日の外相会議で正式合意する。中東の民主化運動「アラブの春」の先駆けであるチュニジアの憲法を「模範的だ」として評価。安全保障や経済面での支援を強化する。一方、先月、軍主導の憲法を承認したエジプトには、政府と対立するイスラム組織など全勢力が参加する大統領選実施を求める見通し。チュニジアと対比させ、圧力を高める狙いだ。

EU外交筋が毎日新聞に明らかにした。チュニジアは思想信条、信教の自由、男女平等などをうたった憲法を先月末の制憲議会で承認。EUは憲法制定を「祝福」し、アラブの春の「模範」とたたえ、さらなる民主化進展への支援を明確にする。

具体的には高い失業率や、地域間格差などの経済問題解決に向け、零細企業対象のマイクロファイナンス(小口金融)を支援する見込み。また、テロ対策など安全保障面でも協力関係を強める。

7日にチュニジアの首都チュニスで行われる憲法制定記念式典にファンロンパウ欧州理事会常任議長(EU大統領)が参加し、祝意を伝える予定だ。

一方、軍が昨年7月にクーデターで当時のモルシ大統領を追放し、軍の特権を認める憲法制定を主導したエジプトに対しては、モルシ氏の出身母体・イスラム組織ムスリム同胞団を含む「社会全体が参加する」大統領選の実施を求める見通し。エジプトの暫定政権はムスリム同胞団を「テロ組織」に指定し、デモを弾圧している。

チュニジアでは「アラブの春」後、伸長したイスラム勢力と世俗派が対立したが、話し合いの末、基本的人権を認める憲法を制定した。エジプトは民主化要求運動が迷走、軍の強権支配が懸念されており、両国を対比させることで、エジプトに民主化を進めるよう圧力をかける。

外相会議はまた、民主化運動や北大西洋条約機構(NATO)空爆でカダフィ政権が崩壊してからも政権が安定しないリビアにも言及。新憲法制定への取り組みに支援を表明する見通し。



 
 
>TOP

チュニジア、野党幹部暗殺関与で容疑者逮捕

nikkei.com

2014/2/9 20:53

【カイロ=共同】チュニジア内務省報道官は9日、昨年7月の世俗派野党幹部ブラヒミ制憲議会議員が暗殺された事件に関与した疑いがあるとして、容疑者1人を逮捕したと明らかにした。国営TAP通信が報じた。

治安部隊が8日夜、首都チュニス近くで「テロ集団」が潜伏しているとされた家を包囲、銃撃戦となった後、男4人を拘束したという。うち1人が暗殺事件に関与したとみられているマルキ容疑者だった。

ブラヒミ氏は昨年7月25日、チュニス近郊の自宅前で射殺された。政治的動機による暗殺との見方が出ており、イスラム厳格派の関与が浮上していた。



 
 
>TOP

チュニジア、非常事態宣言を3年ぶり解除

cnn.co.jp

2014.03.07 Fri posted at 11:11 JST

(CNN) チュニジアのマルズーキ大統領は6日、3年あまり続いていた非常事態宣言を解除する大統領令を出したと発表した。交流サイト「フェイスブック」上の公式ページで明らかにした。

チュニジアは2011年の民主化運動でベンアリ独裁政権が崩壊、民主化運動「アラブの春」の先駆けとなった。非常事態宣言はこの時に出されていた。

同国政府は昨年11月、非常事態宣言の期限を今年6月まで延長したが、今回予定を繰り上げて解除した。

大統領令によると、非常事態宣言の解除後も、軍の作戦に関係する地域や国境地帯などで治安当局が適時に軍の支援を求める権限は制限されないという。

チュニジアではベンアリ政権崩壊以降、政治的混乱や政治家を狙った暴力事件が続いており、民主化の妨げになることが懸念されている。



 
 
>TOP

記者:Robert Joyce、翻訳者:臼村さおり | 2014年3月24日 12時01分 更新

International Business Times

チュニジア政府のジレンマ、経済回復は困難

ワシームさん(27)は、アラビア語の学位を持つ若者である。5年間失業しているワシームさんは先週、首相官邸前のカスバ(Kasbah)広場に行った。チュニジアのメヘディ・ジョマア(Mehdi Jomaa)新首相が今月に公共部門での雇用を凍結すると誓約したことに対する抗議運動に参加するためである。

ワシームさんは、「私達は総理大臣の発表を拒否します。私たちの働く権利と生きる権利を守るために来ました」と説明した。

失業中の大卒者たちの組合であるUDCによって先導された抗議者たちは、チュニジアの現政権は、「アラブの春」の前の政府同様、若年層の雇用創出に失敗していると主張する。現在、若年層の失業率は30%だと見積もられている。

もっとも、ジョマア首相は官邸にはいなかったので、抗議者たちのスローガンを耳にすることはなかった。同首相は、チュニジアの停滞する経済を救うべく、石油で富む湾岸諸国へと融資と援助を求めに出かけていた。

高い失業率、急成長する非課税な闇市場、膨らむ負債、そして武力攻撃の脅威にさらされているジョマア首相は、選挙ではなく、「合意」で任命された総理大臣である。同首相は、チュニジアが、さらなる危険な経済領域に陥るのを食い止めなければならない。今年の後半には選挙が予定されている。

平和的な権力の移譲とチュニジアの民主的な新憲法は歓迎された。しかし、経済は政治のようには上手くいかなかった。指導者たちは、複雑なジレンマに直面している。彼らがワシームさんのような人々に仕事を創り出すまで、抗議は止まないであろう。しかし、抗議運動が国を不安定にさせ、国が不安定であれば経済回復は難しくなる。政治的安定は、経済環境にダイレクトに反映される。

チュニジアのジョマア首相の政策のほとんどは人気がない。同首相は、債権者のご機嫌をとるために、食糧、燃料など主要産物の補助金を削減しなければならない。収支バランスをとるために、自身の官僚と向き合い、公共支出を削減する必要がある。闇経済を取り締まれば、そこに係わっている数百万人から脅される危険がある。

同首相の最も楽観的な発想は、経済が間もなく改善し、チュニジアの若者たちが「沸騰しない」程度までに好況になることである。

元銀行幹部のエコノミストであるエゼディン・セイデーン(Ezzeddine Saidane)氏は、ジョマア首相の行く末はきわどいと指摘する。「経済を操縦できる範囲がかなり狭まってしまうのです。リスクはそこにあります」と述べた。

セイデーン氏は、国の補助金の削減は30%〜35%になると予測する。それは、2013年7月、国際通貨基金(IMF)からの1億7,400万米ドルの融資を受けるための必要条件であった。そしてIMFは、チュニジアの政治危機は経済改革を遅らせていると述べて、昨年秋の5億600万米ドルの支払いを遅らせた。

チュニジア人は、トマトペーストやコンクリートのような主要産物の価格情報にも不満を抱いている。燃料費や乗り物税の計画的引き上げはさらに評判が悪い。

ジョマア首相は闇経済に取り組むことを誓っている。世界銀行によれば、闇経済がチュニジアの労働力の40%を雇用しているが、7億6,000万円の歳入が阻害されているという。特にリビアとの国境での密輸は盛んである。問題の解決を複雑にしているのは、闇市場が武装勢力と結びついている可能性が高いことである。

そして、若者の視点からみれば、政府では、彼らに仕事を迅速にはもたらすことができない。チュニジアの失業率は15%である。(2012年が最高で18%であった。)

セルワ(Selwa)さん(32)も、UDCによる抗議運動に参加している。彼女は歴史学の博士号を持っているが、長い間失業している。2011年以来、チュニジアは5つの政権を経ているが、セルワさんは「これらの政府は、どれひとつとして、大学院を卒業した人たちへの失業対策をしてくれませんでした」と述べた。セルワさんは、政府が治安の向上に取り組むことに注力し、雇用の創出にはほとんど取り組んでいないと説明した。

同じ運動に参加しているワシームさんは、「私たちは結婚したり、車を購入したり、住居を所有したりできません」と付け加えた。

UDCのサリム・アヤリ(Salim Ayari)事務局長は14日、記者会見を開き、UDUは間もなく活動を「エスカレートさせる」つもりであると述べた。抗議活動をほのめかしたのである。

一方、政府への要求が激しくなることを受けて、エコノミストのセイデーン氏は、ジョマア政権に多くを望むことはできないと指摘する。同氏は、「私の意見ですが、新政府に期待できるのは、チュニジア経済の悪化を食い止めることだけだと思います。収支のバランスをとり、真の経済改革への道を整備するのです。この政府でそれができなければ、次の政府でもそれができないと私は考えます」と述べた。

*この記事は、米国版 International Business Times の記事を日本向けに抄訳したものです。



 
 
>TOP

米国:チュニジアに5億ドル支援 不安定化防止

毎日新聞 2014年04月06日 東京朝刊

【ワシントン和田浩明】オバマ米大統領は4日、ホワイトハウスで北アフリカ・チュニジアのジョマア首相と会談し、不調が続く同国経済を支援するため総額5億ドル(約516億円)の融資保証を供与すると発表した。チュニジアを起点に3年前に始まった民主化要求運動「アラブの春」は、シリアで内戦化、エジプトでも軍の政治支配が事実上復活しつつある。このため米国は、経済援助でチュニジアの不安定化を防ぎ、周辺地域の民主化への動きにつなげたい考え。チュニジア政府は今年度だけで約20億〜30億ドル(約2060億〜3100億円)の財政赤字に陥る見通し。



 
 
>TOP

焦点:次世代見据えるイスラム国、シリア北東部で「国家モデル」構築

jp.reuters.com

2014年 09月 5日 13:08 JST

[ベイルート 4日 ロイター] - シリア北東部の砂の平原にある町々では、イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」が、市民生活に深く入り込んでいる。頭部切断などの残虐行為で恐れられる同組織だが、こうした場所では電気や水の供給のほか、銀行や学校、裁判所、礼拝所、パン屋に至るまでが彼らの手によって動いている。

過去数カ月、シリアとイラクで支配地域を急速に広げてきたイスラム国。メディアでは、戦地での情け容赦ない行動や、厳格なイスラム法を強制する姿勢などが大きく扱われている。一方、現地住民らは、勢力拡大の大きな要因は、効率的で時として極めて現実的でもある統治能力にこそあると語る。

そうしたイスラム国のやり方は、シリア北東部の都市ラッカで顕著に見ることができる。イスラム国は、いずれ「カリフ国家(預言者ムハンマドの後継者が指導する国家)」が中国から欧州にまで広がることを望んでいるが、ラッカでは、カリフ国家での生活がどんなものか、その実例を示そうとしているようだ。

現在はトルコに住むラッカ出身の活動家の1人は、ロイターの取材に「正直に言うなら、彼らは大規模な組織的仕事をやっている。すごいことだ」と語った。

ロイターの記者は、安全上の理由から現地に入ることはできないため、遠隔地から複数のインタビューを行ったが、イスラム国に批判的な活動家でさえ、彼らがいかにして1年足らずで近代国家のような構造を作り上げて来たかを口にした。

イスラム国の勢力拡大には、中東地域のみならず西側の大国も警戒感を募らせている。オバマ米大統領は先月、イラクでの空爆を実施するに当たり、イスラム国は中東から取り除かれなければならない「がん」だと表現した。

しかし、ラッカなどの場所では、イスラム国は日常生活に完全に入り込んでいるため、イラク軍やシリア軍やクルド人民兵組織は言うに及ばず、米空爆によっても掃討することは事実上不可能だ。

<公共機関の設置>

ラッカは、昨年にアサド政権の打倒を目指す反政府勢力が初めて占拠した都市。

イスラム急進派から穏健派までさまざまな反政府勢力が割拠していたが、1年も経たないうちに、敵対する武装組織を容赦なく排除したイスラム国が支配するに至った。

イスラム国に批判的な活動家は殺されたり行方不明になったりするか、もしくはトルコに脱出した。飲酒は禁じられ、店舗も午後には閉められ、夕方には人通りがなくなった。外の世界との情報のやり取りは、近隣地域との間でさえ、イスラム国のメディアセンターを通じてのみに厳しく制限された。

しかし、最初にそうした締め付けを行った後、組織は公共サービスや公共機関の設置を開始し、同地を「イスラム国家」の建設に向けた拠点とする姿勢を明確にした。

イスラム国には反対の立場だというラッカの住民の1人はロイターに対し「政党に一切関わりを持たない人たちはイスラム国の存在に順応した。なぜなら、彼らは疲弊していたし、率直に言えば、ここで行政の仕事をしているからだ」と語った。組織は公共サービスに関係する機関をすべて回復・再建し、そのなかには、消費者保護を管轄する事務所も含まれるという。

<残虐性と現実主義>

過去1カ月だけでも、イスラム国は、米国人ジャーナリスト2人の頭部を切断して殺害する様子や、クルド人やレバノン人の兵士を処刑する様子を収めた動画を相次いで公開した。

しかし、組織は無差別に暴力を行使しているだけではない。例えば、自分たちの利益に合致すれば、アサド政権に忠誠的な実業家と取引することもある。

ある戦闘員によると、現在ラッカでパン屋向け小麦粉の製粉と流通を担っているのは元アサド派であり、電気と水を供給している現地ダムでも、以前からの従業員たちが今も職務を遂行している。

元アサド派を積極的に使う姿勢は、イスラム国の現実主義を映し出している。住民や活動家は、そうした現実主義こそ、制圧した地域の支配継続に不可欠な要素だと指摘する。

また、イスラム国は、北アフリカや欧州から来た専門家の手も借りている。一例を挙げれば、同組織を率いるバグダディ指導者は、ラッカの通信網の運営をチュニジア出身の専門家に任せている。

イスラム国は自らを単なる武装組織ではなく、1つの政府だと主張しているが、それを反映するようにバグダディ指導者は、軍事行動と行政活動を分けている。

戦闘員や組織のメンバーには、財務省と銀行を合わせたような部門から給与が支払われている。また戦闘員には、非スンニ派や政府関係者から押収した住居のほか、1カ月当たり約400─600ドルの手当ても与えられる。シリア北東部で日常生活を送るには十分な額だ。

貧困家庭への支援もあり、母子家庭には1人につき100ドルが支払われることもあるという。

物価も低く抑えられている。価格操作を行う業者は罰せられ、警告に従わない場合は店舗を閉鎖させられる。

一方で、組織は裕福な人には「イスラム税」を課している。また専門家らは、イスラム国は、誘拐で集めた身代金のほか、シリアやイラクで支配する油田からの石油をトルコなどの業者に売ることで数千万ドルの資金を得ていると試算している。

<バグダディ指導者>

イスラム国の組織運営の中心にいるのは、紛れもなくバグダディ指導者だ。住民や戦闘員らは、バグダディ指導者がラッカの統治に深く関わっており、あらゆる問題に最終決定を下すと口をそろえる。商品の値段をいくらに設定するかということまで、バグダディ指導者の支持を仰ぐという。

一方、同指導者は、頭部切断などの処刑や、組織が有罪と判断した犯罪者に対する処罰の判断も下す。戦場では、気性が荒い経験豊富な司令官として知られている。

ある戦闘員によると、同指導者は、7月にイスラム国がシリア軍の主要基地を制圧した大規模な戦闘などを直接率いてきたという。

同戦闘員は「彼は同胞を置いて行かない。基地制圧では軽傷を負ったが、今は元気だ」とし、「彼は1カ所にはとどまらない。ラッカやデリゾール、モスルを移動し、戦闘を率いている」と語った。

<次世代の聖戦>

イスラム国の躍進の鍵は現実主義にあるにせよ、イデオロギーも統治には重要な役割を果たしている。

バグダディ指導者は、自らを預言者ムハンマドの後継者だとし、「カリフ国家」を樹立すると宣言した。これには、聖戦主義者や専門家を海外から呼び寄せる狙いもあった。

支持者らによれば、この宣言には多くの人が反応し、世界中の裕福なイスラム教徒からはラッカに支援金が寄せられた。

複数の情報筋の話では、ラッカにはミサイル開発を主目的とした兵器工場が3カ所あるが、中国人イスラム教徒を含む複数の外国人科学者が、護衛付きの秘密の場所で研究などに従事しているという。

またイスラム国は、次世代を担う子供や女性の受け入れにも積極的だ。新しく組織に加わった戦闘員向けには、礼拝所でイスラム教に関する勉強会が行われている。バグダディ指導者が「カリフ国家」樹立を宣言して以降、その数は大幅に増えたという。

戦闘員の1人は「3日おきに少なくとも1000人は迎えている。宿泊施設は聖戦戦士であふれており、彼らを受け入れる場所が足りなくなっている」と語った。 (原文執筆:Mariam Karouny 翻訳:宮井伸明 編集:伊藤典子)

焦点:次世代見据えるイスラム国、シリア北東部で「国家モデル」構築



 
 
>TOP

シリア過激派などに加担の外国人、最多はチュニジアの3千人

cnn.co.jp

2014.09.11 Thu posted at 18:16 JST

(CNN) 「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」などシリアで武装闘争を展開するイスラム過激派や武装勢力に「ジハード(聖戦)戦士」として加勢する外国出身者の数は1万1000人以上であることがCNNの調べで11日までにわかった。

シリアでの戦闘に加わる自国民の推定数字を公表している計25カ国の調査結果、米調査機関ピュー・リサーチセンターの報告書やCNN報道などに基づき、まとめた。ただ、パキスタン、インド、バングラデシュの3カ国はこの種の公式数字を出していない。

外国出身者で最多はチュニジアの約3000人。サウジアラビア約2500人、モロッコ約1500人、ロシア800人以上、フランス700人以上と続いた。

英国は500人、トルコ約400人、ドイツ約300人、米国100人以上などとなっている。一部は母国へ帰国したことも判明し、欧米諸国は帰国後、テロを引き起こしかねないと警戒している。

これら外国人はシリアの様々な勢力に加入し、組織の再編や解体などに伴って所属先も変えている。

イスラム教徒人口が多い国の出身者が当然多い。しかし、イスラム教徒が少数でも「ジハード戦士」となる比率が高い国もある。フィンランドとアイルランドでは、イスラム教徒1400人のうち約1人が加担していることが判明した。

英国では6000人のうちの1人以上、フランスでは6666人のうちの1人の割合となった。オランダは7700人に約1人、米国は2万5000人のうちの1人に近い数字となった。

シリアでは最近、過激派が少なくとも米国人2人を処刑する画像を公表し、ロンドンなまりの英語をしゃべる人物の関与が指摘された。



 
 
>TOP

メドコ、チュニジア油田に350億円投資

nikkei.com

2014/9/18 23:13

■メドコ・エネルギー・インターナショナル(インドネシアの民間石油大手) 8月に取得したチュニジアの石油・ガス田の開発に今後4年間で3.2億ドル(約350億円)を投じる。生産は2018年までに現状比約6倍に増やす。

既に稼働している2つの鉱区を拡大し、新たに3つの海底鉱区の開発を進める。各鉱区の権益期間は30〜50年で、石油とガスの埋蔵量は石油換算で合計1230万バレルという。

チュニジアでの石油・ガスの生産規模は日量2800バレルから2018年までに同1万6000バレルに増やす計画だ。

メドコはカナダのチヌーク・エナジー傘下のストーム・ベンチャーズ・インターナショナルを1億1400万ドルで買収し、石油・ガス田8鉱区を取得した。チュニジア政府と地元パートナーの認可を受け、買収は8月半ばに完了した。

メドコはここ数年、インドネシアでの石油生産の伸び悩みに伴い、新興市場に進出している。(ジャカルタ=鈴木亘)



 
 
>TOP

マルズーキ氏が出馬表明 チュニジア大統領選

nikkei.com

2014/9/21 1:33

【カイロ=共同】チュニジアのマルズーキ暫定大統領は20日、11月23日に実施される大統領選に出馬すると表明した。フランス公共ラジオが報じた。選挙は、2011年1月の「ジャスミン革命」を受けた民主体制移行の仕上げとなる。

ことし1月に制定された憲法によると、大統領は国防、外交政策などの方針を決める権限を持ち、主な行政権を握る首相と権力を分け合う。

大統領選に先立ち、議会選が10月26日に実施される予定。



 
 
>TOP

サハラ砂漠から「綱」レベルの新微生物発見 広島大など

nikkei.com

2014/10/3 9:57

広島大と筑波大などの研究グループは3日までに、チュニジアのサハラ砂漠から新しい微生物を発見したと発表した。自然界では0.2マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルより小さい可能性が高く、生物学の分類で「種」「属」「科」「目」の上に位置する「綱(こう)」のレベルで新しい微生物だった。7日発行する微生物に関する英国専門誌に発表する。

新しい微生物は0.2マイクロメートルの穴があいた除菌フィルターで砂漠の砂や石をこした後に残ったろ液の中から見つかった。遺伝子を解析した結果、綱の上の「門」レベルではプロテオバクテリア門に属し、同じ門の多くの微生物とは近縁でないことがわかった。

研究グループは新しい綱をオリゴフレキシア綱と命名。国際原核生物分類命名委員会に提案し、発見した微生物の属種名を「オリゴフレキサス・チュニジエンシス」として登録した。

これまでも新綱に属する微生物の遺伝子はヒトの皮膚や植物などから見つかっていたが、生きた微生物を取り出して培養に成功したのは初めて。広島大の長沼毅准教授は「新しい微生物は様々な環境に生息していると考えられる」と話している。



 
 
>TOP

チュニジア議会選、共存探るイスラム・世俗派

2014/10/26 23:38

日本経済新聞 電子版

【カイロ=押野真也】北アフリカのチュニジアで26日、議会選挙の投票が行われた。11月23日には大統領選挙も実施する。チュニジアは中東の民主化運動「アラブの春」の発火点で、エジプトなどに先駆けて独裁政権が崩壊した。

エジプトでその後、軍事クーデターが起きるなど民主化の広がりに失望が広がるなか、チュニジアはアラブ諸国の中で例外的に民主的な国家再建が進んでいる。

現状のチュニジアの議会は憲法制定のための制憲議会のみ。今回の2つの選挙を経て正式政府が発足する。議会選では、世俗派政党「チュニジアの呼びかけ党」が優勢で、イスラム政党アンナハダが追う展開のようだ。

単独で過半数を獲得できる勢力はなさそうで、選挙後に樹立される連立政権の行方が次の大統領選挙を大きく左右しそうだ。大統領選挙には、呼びかけ党のカイドセブシ党首のほか、マルズーキ現暫定大統領など27人が立候補している。

チュニジアは2011年1月に独裁のベンアリ政権が崩壊して以降、議会多数派のイスラム勢力と社会の宗教色を嫌う世俗派との間で対立が生じた。世俗派の野党指導者や運動家などが相次いで暗殺されたことで、イスラム勢力への批判が拡大。都市部などで抗議デモが起き、憲法制定作業も大幅に遅れた。

独裁崩壊の背景となった国民生活の困窮も続く。世界銀行によると、直近のチュニジアの失業率は15%前後で、独裁崩壊前の13%よりもわずかながら上昇している。若者の失業率はさらに高く、経済や社会の安定を望む声が多い。

チュニジアでは今年1月、イスラム勢力と世俗派が協議を通じて新しい憲法案を承認した。イスラム勢力対世俗派という対立を避けるため、アンナハダは大統領選挙には自党の候補を擁立していない。チュニジアが選挙を通じてイスラム勢力と世俗派との対立を緩和できれば、「『アラブの春』の唯一の成功例」になるとの期待は大きい。



 
 
>TOP

チュニジア:議会選挙 イスラムと世俗、第1党狙い激戦

毎日新聞 2014年10月26日 08時45分(最終更新 10月26日 11時37分)

【チュニス秋山信一】中東の民主化要求運動「アラブの春」の先駆けとなったチュニジアで26日、新憲法下で初となる議会選挙(定数217)が行われる。イスラム政党アンナハダ(再生)と世俗政党ニダチュニス(チュニジアの呼びかけ)が第1党の座を巡って激戦を繰り広げている。「アラブの春」以降で独裁政権が倒れた国が軒並み混乱する中、民主化の「優等生」と評価されるチュニジアの行方を占う選挙として注目されている。

アンナハダは24日夜、チュニスで集会を開いた。女性支持者の大半はヘジャブ(スカーフ)を着用していた。機械工のマフムード・マフムーディさん(53)は「アンナハダは信頼に足る唯一の政党だ」と訴えた。近くの目抜き通りでは、髪をなびかせた女性の姿が目立つ。公務員のサーミャ・ベンマンスーラさん(52)は「世俗国家を維持しながら経済を向上できる政党を選びたい」と語った。

チュニジアでは2011年1月に反政府デモによってベンアリ独裁政権が崩壊。制憲議会の選挙(11年10月)では、アンナハダが4割近い議席を獲得し、連立政権の中心となった。

昨年、イスラム過激派に批判的な野党指導者が相次いで暗殺されたのを機に「アンナハダの過激派対策が不十分だ」と抗議するデモが激化。アンナハダは新内閣に政権移譲せざるを得ず、今年2月に新憲法が施行された。

今回は世俗政党の多くが新たに結成されたニダチュニスに参加。6〜7月の世論調査ではニダチュニスの支持率が4割を超え、アンナハダを上回った。ただ選挙戦に入ってアンナハダが巻き返しているとの見方もある。



 
 
>TOP

チュニジア:議会選の投票始まる 新憲法下で初

毎日新聞 2014年10月26日 19時03分

【チュニス秋山信一】2011年に中東の民主化要求運動「アラブの春」の先駆けとなったチュニジアで26日、新憲法下で初めての議会選挙(定数217)の投票が始まった。第1党を争うイスラム政党アンナハダ(再生)と世俗政党ニダチュニス(チュニジアの呼びかけ)の対決が焦点。革命後の経済・治安の混乱を背景に政治不信が広がっており、投票率の行方も注目される。

投票締め切りは午後6時(日本時間27日午前2時)。即日開票され、早ければ27日にも大勢が判明する。チュニス中心部の小学校に設けられた投票所では早朝から多くの住民が訪れた。ニダチュニスを支持する無職のイスマイルさん(73)は「どの政党が勝っても安定した政権を作り、経済を立て直してほしい」と話した。近くを通りかかった会社員(33)は「革命後の政争に失望した。投票には行かない」と話した。

国内外の選挙監視団が各地の投票所に派遣されており、日本からも中根一幸・外務政務官ら11人が投票の様子を視察した。



 
 
>TOP

チュニジアで議会選、アラブ民主化の試金石

cnn.co.jp

2014.10.27 Mon posted at 15:12 JST

チュニス(CNN) 北アフリカのチュニジアで26日、2011年のベンアリ独裁政権崩壊後初の正式な立法府となる人民議会(定数217)選の投票が行われた。民主主義がアラブ世界に根付くかどうかを占う試金石として注目されている。

この日はテロの脅威に備え、7万人を超える規模の治安部隊が出動した。重装備のトラックが主要道路を巡回する厳戒態勢のなか、人口の約半数に相当する500万人余りの登録有権者が投票所へ向かった。首都チュニス中心街の主要投票所では午前中から有権者の長い列ができた。

議会選には100以上の政党から数千人が立候補。2011年のベンアリ政権崩壊後、今年初めまで暫定政権を主導したイスラム政党ナハダと、世俗派政党ニダチュニス(チュニスのよびかけ)が2大勢力となっている。

チュニジアは11年、中東の民主化運動「アラブの春」の発端となった。運動を機に各地で始まった民主国家への移行が次々と失敗に終わるなか、同国に最後の望みがかかっている。

議会選の争点となっているのは、失業対策やイスラム過激派への対応だ。暫定政権下の3年間で若者の失業率は40%を超え、貧困ラインを下回る国民は倍増。こうした経済状況を背景として、過激派が若者らの間で急激に勢力を伸ばしてきた。

投票に訪れた機械工の男性(61)は「過去3年の間に起きたことが繰り返されないためにも、きょうの選挙は重要だ。革命の後、治安や経済、社会問題などすべてが悪化した」「子どもたちの働き口がなくて苦労してきた。若者が過激派に洗脳されていく風潮が心配で、工事作業員のような仕事に押し込んだ」と話した。この男性は世俗派が強い指導力で政権を率いるべきだとの考えから、ニダチュニスを支持しているという。

地域の若者が一斉に過激派指導者に説得され、国内外で戦闘員となるケースも多い。シリアにはすでに、過激派組織への参加を志願するチュニジア人3000人以上が渡航し、外国人戦闘員として最大の勢力を構成している。



 
 
>TOP

チュニジア議会選、混乱なく投票終了

The Yomiuri Shimbun

2014年10月27日 12時26分

【チュニス=久保健一】チュニジアで、独裁政権崩壊後に成立した新憲法下で初となる議会選の投票が26日終了し、即日開票が始まった。

同国政府は、約8万人の軍・警察部隊を動員し、イスラム過激派などによるテロの警戒にあたったが、大きな混乱はなかった。大勢は27日にも判明する見通し。

日本からは中根一幸・外務政務官を団長とする選挙監視団を派遣。首都チュニス周辺の3投票所を抜き打ちで訪れた。中根氏は「選挙妨害などの問題は確認されなかった。有権者にも運営側にもこの選挙を成功させようという意気込みが感じられた」と話した。

2014年10月27日 12時26分



 
 
>TOP

チュニジア議会選:世俗政党が優勢 大連立形成が焦点に

毎日新聞 2014年10月27日 20時13分(最終更新 10月27日 23時32分)

【チュニス秋山信一】チュニジア議会選挙(定数217)が26日行われた。暫定集計の結果、世俗政党ニダチュニス(チュニジアの呼びかけ)が第1党となる公算が大きくなった。ロイター通信などが報じた。憲法制定を担う制憲議会で第1党だったイスラム政党アンナハダ(再生)は第2党に転落。過半数に達する政党はない見通しで、主要2党による大連立が形成されるかが焦点となる。

議会選は、2011年の民主化要求運動「アラブの春」によるベンアリ政権崩壊後に制定された新憲法下で初めて実施。新憲法は大統領権限を国防・外交に限り、行政権は議会多数派が組閣する内閣に付与しており、議会選が実質的な政権選択の機会となる。ロイター通信などによると、ニダチュニスは約80議席、アンナハダは約65議席の見通し。比例代表制で行われ、100前後の政党が参加したが、他党は20議席に及ばない模様だ。投票率は60%に達し、3年前の制憲議会選を上回る可能性がある。

ニダチュニスは、11月の大統領選で有力視されるセブシ元首相(87)が率いる。制憲議会選で世俗派が小政党に分裂し、アンナハダの躍進を許した経緯を踏まえ、「世俗派の結集」を呼びかける戦略が奏功した。革命後のアンナハダ中心の政権下で、イスラム過激派が活動を強め、治安や経済が不安定化したことに不満を抱く有権者の支持も取り込んだ。

選挙戦中、ニダチュニスはアンナハダとの大連立には否定的だったが、一定の支持層を持つイスラム勢力を排除すれば、治安や社会の混乱につながる可能性もある。そのため、最終的には大連立に向かうとの見方が強く、アンナハダは世俗派との連立に前向きだ。



 
 
>TOP

チュニジア議会選挙:暫定集計 世俗派優勢 大連立が焦点に

毎日新聞 2014年10月28日 東京朝刊

【チュニス秋山信一】チュニジア議会選挙(定数217)が26日行われた。暫定集計の結果、世俗政党ニダチュニス(チュニジアの呼びかけ)が第1党となる公算が大きくなった。ロイター通信などが報じた。憲法制定を担う制憲議会で第1党だったイスラム政党アンナハダ(再生)は第2党に転落。過半数に達する政党はない見通しで、主要2党による大連立が形成されるかが焦点となる。

議会選は、2011年の民主化要求運動「アラブの春」によるベンアリ政権崩壊後に制定された新憲法下で初めて実施。新憲法は大統領権限を国防・外交に限り、行政権は議会多数派が組閣する内閣に付与しており、議会選が実質的な政権選択の機会となる。ロイター通信などによると、ニダチュニスは約80議席、アンナハダは約65議席の見通し。比例代表制で行われ、100前後の政党が参加したが、他党は20議席に及ばない模様だ。投票率は60%に達し、3年前の制憲議会選を上回る可能性がある。

ニダチュニスは、11月の大統領選で有力視されるセブシ元首相(87)が率いる。制憲議会選で世俗派が小政党に分裂し、アンナハダの躍進を許した経緯を踏まえ、「世俗派の結集」を呼びかける戦略が奏功した。革命後のアンナハダ中心の政権下で、イスラム過激派が活動を強め、治安や経済が不安定化したことに不満を抱く有権者の支持も取り込んだ。

選挙戦中、ニダチュニスはアンナハダとの大連立には否定的だったが、一定の支持層を持つイスラム勢力を排除すれば、治安や社会の混乱につながる可能性もある。そのため、最終的には大連立に向かうとの見方が強く、アンナハダは世俗派との連立に前向きだ。



 
 
>TOP

チュニジア:大連立検討 安定化へ歩み寄り…第1、2党

毎日新聞 2014年10月28日 14時00分

【チュニス秋山信一】26日に行われたチュニジア議会選挙(定数217)で、第1党の座を確実にした世俗政党ニダチュニス(チュニジアの呼びかけ)と、第2党のイスラム政党アンナハダ(再生)の幹部が27日、毎日新聞の取材に応じ、連立交渉に前向きな姿勢を示した。2011年の革命後、政教分離主義の世俗派とイスラム勢力の政争が社会の混乱に拍車をかけたが、安定化に向けて2大政党が歩み寄った格好だ。

選挙管理委員会の暫定集計によると、ニダチュニスは約80議席、アンナハダは約65議席を獲得し、他党はいずれも20議席未満にとどまる見通し。正式な選挙結果は30日にも発表され、連立交渉が本格化する。

選挙戦で、ニダチュニスはアンナハダとの連立に否定的だった。しかし、ニダチュニス幹部のボシュラ・ベルハジ氏は27日、「選挙結果はアンナハダへの支持の大きさを表している」と述べ、2大政党による大連立の協議に意欲を示した。

アンナハダのガンヌーシ党首も「ニダチュニスが連立交渉を求めるなら受け入れる」と明言。別の同党幹部は「第2党とはいえ、70近い議席を確保した。我々が主要な役割を担うことに変わりはない」と述べた。

チュニジアでは昨年、政権の中核だったアンナハダに批判的な野党指導者2人が相次いで暗殺され、大規模な反政府運動に発展。アンナハダが世俗政党と和解し、政治色の薄い実務者内閣に政権を移譲したことで、混乱を収拾した経緯がある。2大政党は選挙では激しく争ったが、政権の安定には大連立が不可欠だとの見方が強い。



 
 
>TOP

チュニジア:大連立検討 第1、2党、安定化へ歩み寄り

毎日新聞 2014年10月28日 東京夕刊

【チュニス秋山信一】26日に行われたチュニジア議会選挙(定数217)で、第1党の座を確実にした世俗政党ニダチュニス(チュニジアの呼びかけ)と、第2党のイスラム政党アンナハダ(再生)の幹部が27日、毎日新聞の取材に応じ、連立交渉に前向きな姿勢を示した。

2011年の革命後、政教分離主義の世俗派とイスラム勢力の政争が社会の混乱に拍車をかけたが、安定化に向けて2大政党が歩み寄った格好だ。

選挙管理委員会の暫定集計によると、ニダチュニスは約80議席、アンナハダは約65議席を獲得し、他党はいずれも20議席未満にとどまる見通し。正式な選挙結果は30日にも発表され、連立交渉が本格化する。

選挙戦で、ニダチュニスはアンナハダとの連立に否定的だった。しかし、ニダチュニス幹部のボシュラ・ベルハジ氏は27日、「選挙結果はアンナハダへの支持の大きさを表している」と述べ、2大政党による大連立の協議に意欲を示した。

アンナハダのガンヌーシ党首も「ニダチュニスが連立交渉を求めるなら受け入れる」と明言。別の同党幹部は「第2党とはいえ、70近い議席を確保した。我々が主要な役割を担うことに変わりはない」と述べた。

チュニジアでは昨年、政権の中核だったアンナハダに批判的な野党指導者2人が相次いで暗殺され、大規模な反政府運動に発展。アンナハダが世俗政党と和解し、政治色の薄い実務者内閣に政権を移譲したことで、混乱を収拾した経緯がある。2大政党は選挙では激しく争ったが、政権の安定には大連立が不可欠だとの見方が強い。



 
 
>TOP

チュニジア議会、世俗派が第1党に

nikkei.com

2014/10/30 20:54

【カイロ=押野真也】チュニジアの選挙管理当局は30日、26日に実施した議会選挙(定数217議席)の結果を発表した。社会や政治に宗教を反映することに反対する世俗派「チュニジアの呼びかけ党」が85議席を獲得し、現在の与党であるイスラム政党「アンナハダ」は69議席だった。今回の選挙は憲法制定のための制憲議会に代わる正式な議会を発足させるための選挙。今回の結果は11月23日に予定する大統領選にも影響を及ぼしそうだ。



 
 
>TOP

チュニジア:世俗政党が第1党 民主選定着、投票率69%

毎日新聞 2014年10月30日 19時36分

【チュニス秋山信一】チュニジア選管当局は30日、新憲法下で初めて行われた議会選挙(26日施行、定数217)の公式結果を発表した。世俗政党ニダチュニス(チュニジアの呼びかけ)が全体の約4割にあたる85議席を占め、第1党に躍進。イスラム政党アンナハダ(再生)が69議席で続いた。国営通信によると、投票率は69%で、民主化要求運動「アラブの春」後の2011年10月に行われた制憲議会選を上回り、民主選挙の定着ぶりを印象づけた。

世俗政党・自由愛国同盟が16議席、左派の人民戦線が15議席、リベラル派のチュニジアの地平が8議席を獲得した。今後、ニダチュニスを軸に連立協議が行われるが、11月23日に大統領選挙を控えており、新政権発足は大統領選後になる見通しだ。



 
 
>TOP

チュニジア議会選:世俗政党ニダチュニスが議席4割

毎日新聞 2014年10月31日 東京朝刊

チュニジア選管当局は30日、新憲法下で初めて行われた議会選挙(26日施行、定数217)の公式結果を発表した。世俗政党ニダチュニス(チュニジアの呼びかけ)が全体の約4割にあたる85議席を占め、第1党に躍進。イスラム政党アンナハダ(再生)が69議席で続いた。国営通信によると、投票率は69%で、民主化要求運動「アラブの春」後の2011年10月に行われた制憲議会選を上回り、民主選挙の定着ぶりを印象づけた。

世俗政党・自由愛国同盟が16議席、左派の人民戦線が15議席、リベラル派のチュニジアの地平が8議席を獲得した。今後、ニダチュニスを軸に連立協議が行われるが、11月23日に大統領選挙を控えており、新政権発足は大統領選後になる見通しだ。【チュニス】



 
 
>TOP

チュニジア:国内対立乗り越えた…労働組合の調停粘り腰

毎日新聞 2014年11月06日 20時57分(最終更新 11月07日 00時30分)

中東を席巻した民主化運動「アラブの春」の発祥地で、唯一民主化が進展するチュニジア。2011年1月の革命で独裁政権が転覆した後、13年にイスラム政党と世俗政党の対立が深刻化したが、対話による和解で危機を乗り切った。調停役として尽力し、今年のノーベル平和賞候補にもなった同国最大の労働組合「チュニジア労働総同盟」(UGTT)のムハンマド・ムセルミ事務局長(55)に和解の経緯や背景、今後の展望を聞いた。【チュニスで秋山信一】

−−イスラム政党と世俗派が和解できたのはなぜか。

◆革命後の政府を主導したイスラム政党アンナハダは、13年7月のクーデターでイスラム政党が政権の座を追われたエジプトの二の舞いを恐れていた。世俗政党も経済への悪影響を懸念し、本音では混乱収拾を望んでいた。ただ、アンナハダに批判的な野党指導者2人が暗殺され、政党間で直接対話できる状況になかった。

そこでUGTTが弁護士組織や人権団体と協力し、中立的な立場から「国民対話」という話し合いの場を設置した。両派を同じテーブルに着かせ、半年以上も交渉を重ねて早期の憲法制定や選挙実施で合意を取り付けた。

−−影響力の源は何か。

◆UGTTはフランス統治下の1946年に設立され、全国に約65万人(人口の約6%)の組合員がいる。独立後の独裁政権下で何度も抑圧を受け、政府との衝突で何百人もの死者が出たが、妥協しなかった。そうした犠牲の上に、現在の社会的な地位を築いた。

−−10月26日の議会選をどう評価するか。

◆アンナハダへの不満が世俗政党ニダチュニスを第1党に押し上げた。アンナハダは経済再生を果たせず、イスラム過激主義を抑え込めなかった。国民は民主主義に基づき、投票で罰を下した。

−−今後の政局をどうみるか。

◆議会選後もすぐに国民対話を行い、次期政権は23日施行の大統領選後に発足させることで合意した。経済や治安の回復には政治の安定が必要で、2大政党が連立する方向に向かうだろう。UGTTも必要に応じて仲介役を果たしていく。

◇チュニジア議会選

10月26日、民主的な新憲法下で初めて実施された。世俗政党ニダチュニス(チュニジアの呼びかけ)が217議席中85議席を得て、第1党に躍進。その他の世俗政党も議席を伸ばした。革命後の制憲議会で第1党になったイスラム政党アンナハダは69議席で第2党に。投票率は69%で、2011年10月の制憲議会選を10ポイント以上上回った。



 
 
>TOP

ナイル.com:(35)フランスの風

毎日新聞 2014年11月07日

【チュニス秋山信一】目抜き通り沿いの屋外カフェで、エスプレッソを片手にフランス語の新聞を読む紳士。買い物帰りの主婦の手提げバッグからはバゲットがはみ出していた。10月下旬に訪れた北アフリカ・チュニジアの街並みには、かつての統治者フランスの影響が色濃く残っていた。

首都チュニスのホテルで朝食をとっていた際、離れた所にあるコーヒーポットを取りに行こうと席を立つと、従業員が皿を下げようとしていた。あわてて「まだ食べています」と言うと、けげんな表情が返ってきた。近くにいた宿泊客が「そのフォークの置き方では仕方ないね」と笑った。ナイフとフォークを皿の端にそろえていたのがまずかったようだ。従業員の気配りも含めて、「ああ、ここはフランス文化圏だった」と感じた。

他にもフランスの影響を感じる場面は多かった。アラブ世界で「カフワ(コーヒー)」と言えば、トルココーヒーをさすことが多いが、ここではエスプレッソやカプチーノが定番だ。パンはバゲットやクロワッサンが主流。フランス語が公教育で教えられていることもあり、会話の合間に「ウィ」と相づちを打つ取材相手も多かった。

普段、内陸部のカイロでアラブ世界にどっぷりつかっていると、ついつい「イスラム」「アラブ」の枠内で物事を考えてしまうことが多い。だが、アラブ世界を語る上で、欧州との結びつき、さらには「地中海」という世界観は欠かせない要素だ。

チュニス郊外には、かつて地中海を東西南北に往来して繁栄を築いた都市国家カルタゴの遺構が残っている。高台から地中海を見渡しながら、連綿たる人間の営みを思った。

ナイル.com:(35)フランスの風



 
 
>TOP

チュニジア:イスラム国に戦闘員供給 民主化優等生の闇

毎日新聞 2014年11月11日 11時53分(最終更新 11月11日 13時45分)

中東で勢力を伸ばすイスラム過激派組織「イスラム国」。1万5000人ともいわれる外国人戦闘員のうちチュニジア出身者は約3000人で、最大の供給国とされる。中東・北アフリカで最も宗教色が薄く、アラブ民主化の「優等生」といわれてきた国で大きな闇がうごめいている。【ウエスラティア(チュニジア中部)で秋山信一】

「悲しみのあまり死んでしまいそう。早く帰ってきて」。10月初旬、電話で帰郷を促す母ブシュラさん(48)の言葉にイスラム過激派に身を投じた息子はおえつを漏らした。ブシュラさんは息子の後悔の念を感じ、帰りを待った。だが、2週間後、息子は自爆攻撃を決行し、死亡した。

地中海沿岸の首都チュニスから車で内陸へ5時間。山あいの人口1万人弱の町ウエスラティアで、ビシュラさんの息子ブラル・カービーさん(23)は育った。幼少期から優等生で、大学で経営学を専攻していた。

のどかな田舎町に異変が起きた。2011年に民主化要求運動「アラブの春」でベンアリ政権が倒れた直後だった。町に三つあるモスク(イスラム礼拝所)の一つが、イスラム教の厳格な適用を求める保守派の集団に乗っ取られ、以前からの宗教指導者が追い出された。

「シリアをジハード(聖戦)で守れ」。ビラルさんの父イブラヒムさん(75)は、それまで穏やかだった説教が、新顔の指導者の登場で劇的に変わったのを覚えている。

住民によると、モスクを牛耳ったのは、イラクのフセイン元政権の与党バース党員だったチュニジア人の男だった。03年のイラク開戦後にチュニジアに戻り、「アラブの春」以降、「サラフィスト」と呼ばれる保守派となって、モスクに若者を集め始めた。建物の周囲に新たに高さ約2メートルの外壁を巡らせ、サラフィスト以外の出入りを禁じた。

チュニジアでは1957年の共和制移行後、2代続いた独裁政権は政教分離を基本に据え、サラフィストを反体制派として弾圧した。しかし、「アラブの春」以降、国外に逃亡したり、収監されたりしていたメンバーが社会に復帰した。

ビラルさんは12年夏ごろから、このモスクに通い、ひげを伸ばし始めた。コーラン(イスラム教の聖典)の詠唱を放映するテレビ局と国営放送以外は見られないよう自宅のテレビの設定を変えた。家族はこうした変化を黙認していた。サラフィストは厳格だが、異教徒との戦いを目指す聖戦主義者とは異なるという思いもあった。

だが今年9月下旬、ビラルさんは同じモスクに通う20代前半の友人4人と共に姿を消した。数日後、母ブシュラさんに「リビアで訓練をしている。いずれ『イスラム国』に向かう」と電話があった。10月初旬の2度目の電話では、帰郷に心が揺れているように感じた。

「ビラルは殉教した」。10月18日、仲間を名乗る男から兄(38)に電話があった。「イスラム国」と連携するリビアの過激派の一員として、敵対する世俗派の民兵組織に自爆攻撃をかけたのだという。

家族は、元バース党員の男らを「過激派の勧誘役だ」と警察に訴えた。「イスラム国」はイスラム過激派とフセイン政権の残党で構成されており、男の経歴と重なった。だが男たちは「関係がない」と主張し、証拠不十分で訴追されなかった。

「根っこを断たなければ息子と同じことが繰り返されてしまう」。ブシュラさんの目頭に嘆きの色がにじんだ。



 
 
>TOP

チュニジア:世俗政党党首がリード 23日、大統領選挙

毎日新聞 2014年11月21日 21時04分

【カイロ秋山信一】2011年に起きた中東の民主化要求運動「アラブの春」の先駆けとなったチュニジアで23日、11年の革命後初めて民選による大統領選挙が行われる。世論調査では、10月の議会選で第1党に躍進した世俗政党ニダチュニス(チュニジアの呼びかけ)党首のセブシ元首相(87)がリードし、第2党のイスラム政党アンナハダ(再生)などが支援するマルズーキ暫定大統領(69)らが追う展開。有効投票の過半数を得る候補者がいなければ、12月28日に上位2候補による決選投票が行われる。

民主化プロセスの仕上げとなる大統領選には27人が立候補した。ニダチュニスとアンナハダの2大政党の対決が焦点だ。セブシ氏は経済や治安の安定化を訴え、支持を広げてきた。マルズーキ氏は独裁政権下で国会議長などを務めたセブシ氏の経歴を挙げ「革命に逆行する」と批判する。

今年2月に施行された新憲法では、大統領の権限は外交や国防などに限定され、行政権は議会多数派が主導する内閣が担う。



 
 
>TOP

チュニジア大統領選:87歳元首相が優勢

毎日新聞 2014年11月23日 20時13分(最終更新 11月23日 20時21分)

【カイロ秋山信一】2011年に中東で起きた民主化要求運動「アラブの春」の先駆けとなったチュニジアで23日、民主化プロセスの仕上げとなる大統領選挙の投票が行われた。世俗政党ニダチュニス(チュニジアの呼びかけ)党首のカイドセブシ元首相(87)が優勢で、イスラム政党アンナハダ(再生)などが支援するマルズーキ暫定大統領(69)らが追う。過半数を得る候補者がいなければ、12月28日に上位2候補による決選投票が行われる。

大統領選には27人が立候補した。11年の革命後、国家元首である大統領が直接投票で選ばれるのは初めて。登録有権者数は約530万人で、投票は23日午後6時(日本時間24日午前2時)に締め切られる。開票は投票終了直後に始まり、24日にも大勢が判明する。

独裁政権時代に大統領に権限が集中していた反省から、今年2月施行の新憲法では国防や外交、治安に大統領権限が縮小された。選挙戦では、10月の議会選と同様、治安や経済の立て直しが争点になっている。

議会選で第1党となったニダチュニスは、大統領選でも勝利し、他党との連立交渉で優位に立ちたいとの思惑がある。カイドセブシ氏は社会の安定化を公約に掲げて支持を広げているが、高齢を懸念する声もある。

議会第2党のアンナハダは、議会選前の暫定政権で連立相手だった中道左派政党のマルズーキ氏を支援。マルズーキ氏は、独裁政権時代に閣僚や国会議長を務めたカイドセブシ氏の経歴を批判しているが、暫定政権が経済立て直しに失敗したとの批判も根強い。



 
 
>TOP

チュニジア民主化大詰め 「アラブの春」先駆け
初の大統領選

nikkei.com

2014/11/24 0:37

【チュニス=押野真也】「アラブの春」の先駆けとなる革命が2011年に起きた北アフリカのチュニジアで23日、大統領選挙の投票が行われた。同年1月に独裁政権が倒れて以来初めての大統領選挙で、10月の議会選挙に続き民主化の総仕上げの段階と位置づけられる。カイドセブシ元首相(87)の勝利が有力視されている。

大統領選は即日開票され、選挙管理当局は26日までに暫定的な開票結果を発表する見通しだ。立候補者は22人。過半数獲得の候補者がいなかった場合、12月28日に上位2人による決選投票に進む。

首都チュニスでは23日早朝から投票所の前に行列ができた。「ジャスミン革命」と呼ばれた11年の革命では23年続いたベンアリ政権が崩壊した。自由な投票を通じて国民が大統領を選ぶのは今回の選挙が初めてとなる。

有権者の関心は経済と治安の安定だ。同国は中東・北アフリカでも大学進学率が高いが、受け皿となる産業が不足しており若年層の失業問題が深刻だ。全体の失業率15%前後に対し若年層は30%以上とされる。

世論調査で優勢に立つカイドセブシ氏は世俗派政党「ニダ・チュニス(チュニジアの呼びかけ)」の党首で、閣僚や首相を務めた経験をアピールしている。同党は政治や社会に宗教色を反映させることに反対の立場で、これまでの与党であるイスラム政党への批判票を集めているもようだ。

11年に行われた暫定議会に相当する「制憲議会」の選挙ではイスラム政党「アンナハダ(再生)」が勝利した。しかし、経済低迷が続いていることや「イスラム主義を押しつけている」などの批判が強まった。

今年10月26日に実施した初の議会選(定数217)ではニダ・チュニスが最多の86議席を獲得し、アンナハダは69議席で第2党に転落した。

今回の大統領選でアンナハダは独自の候補を擁立していない。カイドセブシ氏のほか、現職のマルズーキ暫定大統領(69)や制憲議会のジャファル議長(73)、左派政党のハマミ党首(62)らが候補者として名乗りを上げた。

「アラブの春」では独裁政権が各国で相次いで倒れ中東に民主化が広がると期待された。しかし、エジプトで大統領に選出されたモルシ氏への反発が広がり、軍事クーデターにつながったほか、リビアでは治安の悪化で選挙の見通しが立たない混乱が続いている。

チュニジアは新憲法制定や議会選挙に続き、今回の大統領選挙の実現にこぎつけた。民主化に向けたプロセスが着実に進んでいると評価する声は多い。

国際通貨基金(IMF)はチュニジアの14年の実質国内総生産(GDP)の伸び率を2.8%と予測する。同国エコノミストのモエズ・ジュディ氏は「若者の雇用を吸収し、社会を安定させるには毎年4〜5%の成長が必要だ」と指摘する。

13年の直接投資額は前年比で3割減少しており、短期間での大幅な成長は見込めそうにない。今後発足する新政府の政権運営は容易ではない。



 
 
>TOP

チュニジア大統領選:投票 カイドセブシ元首相が優勢

毎日新聞 2014年11月24日 東京朝刊

【カイロ秋山信一】2011年に中東で起きた民主化要求運動「アラブの春」の先駆けとなったチュニジアで23日、民主化プロセスの仕上げとなる大統領選挙の投票が行われた。世俗政党ニダチュニス(チュニジアの呼びかけ)党首のカイドセブシ元首相(87)が優勢で、イスラム政党アンナハダ(再生)などが支援するマルズーキ暫定大統領(69)らが追う。過半数を得る候補者がいなければ、12月28日に上位2候補による決選投票が行われる。

大統領選には27人が立候補した。11年の革命後、国家元首である大統領が直接投票で選ばれるのは初めて。登録有権者数は約530万人で、投票は23日午後6時(日本時間24日午前2時)に締め切られる。開票は投票終了直後に始まり、24日にも大勢が判明する。

独裁政権時代に大統領に権限が集中していた反省から、今年2月施行の新憲法では国防や外交、治安に大統領権限が縮小された。選挙戦では、10月の議会選と同様、治安や経済の立て直しが争点になっている。

議会選で第1党となったニダチュニスは、大統領選でも勝利し、他党との連立交渉で優位に立ちたいとの思惑がある。カイドセブシ氏は社会の安定化を公約に掲げて支持を広げているが、高齢を懸念する声もある。

議会第2党のアンナハダは、議会選前の暫定政権で連立相手だった中道左派政党のマルズーキ氏を支援。マルズーキ氏は、独裁政権時代に閣僚や国会議長を務めたカイドセブシ氏の経歴を批判しているが、暫定政権が経済立て直しに失敗したとの批判も根強い。



 
 
>TOP

チュニジア大統領選、12月に決選投票へ

nikkei.com

2014/11/25 22:34

【カイロ=共同】チュニジアの選挙管理委員会は25日、23日投票の大統領選の開票結果を発表した。当選に必要な過半数を獲得した候補者はなく、12月に上位2人による決選投票が行われることになった。

首位は議会第1党の世俗派政党「チュニジアの呼び掛け」党首で元暫定首相のカイドセブシ氏で、39.5%を獲得した。2位は別の世俗派政党「共和国評議会」出身のマルズーキ暫定大統領で33.4%だった。

決選投票は接戦が予想され、今回マルズーキ氏を事実上支援したとみられる議会第2党のイスラム政党アンナハダの動向が今後の焦点となる。

第1回投票の結果は異議申立期間を経て確定する。決選投票は12月28日に実施されるとみられるが、国営メディアによると、1〜2週間前倒しされる可能性もある。



 
 
>TOP

チュニジア:大統領選 決選投票へ

毎日新聞 2014年11月25日 20時46分(最終更新 11月26日 00時32分)

【カイロ秋山信一】北アフリカ・チュニジアの選挙管理委員会は25日、大統領選挙の第1回投票(23日)の開票結果を発表した。得票率が50%を超えた候補者はなく、世俗政党ニダチュニス(チュニジアの呼びかけ)党首のカイドセブシ元首相(87)と、イスラム政党アンナハダなどが支援するマルズーキ暫定大統領(69)による決選投票が行われることになった。

選管によると、27人の立候補者のうち、カイドセブシ氏が39.46%を得票して首位となり、マルズーキ氏が33.43%で続いた。投票率は約63%だった。敗退した候補者には世俗派が多く、決選投票でもカイドセブシ氏が有利になるとの見方が強い。

決選投票の実施日は12月28日が有力視されているが、開票結果への異議申し立てなどがなければ、1〜2週間前倒しされる可能性もある。



 
 
>TOP

チュニジア大統領選、12月中に決選投票実施

nikkei.com

2014/11/26 0:54

【カイロ=押野真也】チュニジアの選挙管理委員会は25日、23日に投開票した大統領選の暫定結果を発表した。カイドセブシ元首相の得票率は39.5%で最多となり、現職のマルズーキ暫定大統領が33.4%で続いた。1回目の投票で過半数を得る候補がおらず、両氏による決選投票を12月中に実施する。今回の選挙戦には22人が立候補した。2011年1月の独裁政権の崩壊で悪化した経済と治安の立て直しが最大の争点になっている。



 
 
>TOP

チュニジア大統領選:決選投票へ

毎日新聞 2014年11月26日 東京朝刊

【カイロ秋山信一】北アフリカ・チュニジアの選挙管理委員会は25日、大統領選挙の第1回投票(23日)の開票結果を発表した。得票率が50%を超えた候補者はなく、世俗政党ニダチュニス(チュニジアの呼びかけ)党首のカイドセブシ元首相(87)と、イスラム政党アンナハダなどが支援するマルズーキ暫定大統領(69)による決選投票が行われる。

選管によると、27人の立候補者のうち、カイドセブシ氏が39・46%を得票して首位となり、マルズーキ氏が33・43%で続いた。投票率は約63%。敗退した候補者には世俗派が多く、決選投票もカイドセブシ氏有利との見方が強い。実施日は12月28日が有力だが、開票結果への異議申し立てなどがなければ前倒しされる可能性もある。



 
 
>TOP

チュニジア大統領選、21日に決選投票

nikkei.com

2014/12/8 23:28

【カイロ=押野真也】チュニジア国営TAP通信は7日、選挙管理当局者の話として、同国大統領選挙の決選投票を21日に実施すると報じた。早ければ22日に暫定結果が判明する。11月23日の第1回投票で1位、2位だった世俗派政党を率いるカイドセブシ元首相と、現職のマルズーキ暫定大統領が争う。



 
 
>TOP

チュニジア:大統領選で決選投票 22日にも大勢判明

毎日新聞 2014年12月21日 21時06分

【カイロ秋山信一】中東の民主化要求運動「アラブの春」の先駆けとなったチュニジアで21日、2011年の革命後に成立した新憲法下で初となる大統領選挙の決選投票が行われた。議会第1党の世俗政党ニダチュニスのカイドセブシ党首(88)と、マルズーキ暫定大統領(69)の一騎打ち。即日開票され、早ければ22日にも大勢が判明する。

11月の第1回投票では、カイドセブシ氏の得票率は約39%、マルズーキ氏は約33%だった。議会第2党のイスラム政党アンナハダはマルズーキ氏を事実上支援している。

カイドセブシ氏は決選投票に向けて、世俗派の他候補からの支援を取り付けて優位に立つ。マルズーキ氏は、革命前の独裁政権で要職を務めたカイドセブシ氏の経歴や高齢を批判し、「旧政権への逆戻りは許されない」と訴えている。

大統領が決まれば、革命後の民主化プロセスは一区切りとなる。新憲法では大統領が国防や外交、内閣が国内行政を担当。10月の議会選で勝利したニダチュニスは大統領選後に組閣作業を本格化させる。



 
 
>TOP

チュニジア大統領選、旧体制出身の元首相リード

nikkei.com

2014/12/22 10:20

【チュニス=共同】チュニジア大統領選の決選投票は21日夜(日本時間22日未明)に投票が締め切られ、開票作業が始まった。出口調査によると、旧体制で要職を歴任した元暫定首相のカイドセブシ氏(88)がリードしている。選挙管理委員会は22日夜(同23日未明)にも開票結果を発表する見込み。

世論調査会社シグマによると、カイドセブシ氏の得票率は55.5%で、暫定大統領のマルズーキ氏(69)は44.5%だった。カイドセブシ氏は勝利宣言したが、マルズーキ氏は敗北を認めていない。

1956年の独立後、大統領が自由選挙で選ばれるのは初めて。今回の大統領選は2011年の「ジャスミン革命」で崩壊した独裁体制が、民主的な体制へ移行する総仕上げと位置付けられた。

ただ、カイドセブシ氏が党首を務める「チュニジアの呼び掛け」は、10月の議会選で第1党を獲得しており、カイドセブシ氏が大統領に就任すれば、旧体制と同様に一党独裁体制が復活する懸念も指摘されている。



 
 
>TOP

チュニジア:カイドセブシ氏が勝利宣言…大統領選決選投票

毎日新聞 2014年12月22日 12時07分

【カイロ秋山信一】中東の民主化要求運動「アラブの春」の先駆けとなったチュニジアで21日に行われた大統領選挙の決選投票で、議会第1党ニダチュニス(チュニジアの呼びかけ)党首のカイドセブシ元首相(88)は投票終了後の21日夜、勝利を宣言した。国営TAP通信が報じた。陣営は開票初期集計の段階で、勝利は確実だと説明している。

ただ開票作業は続いており、対立候補のマルズーキ暫定大統領(69)の陣営は「勝利宣言には根拠がない。結果は小差になる」と主張。選管当局は24日までに最終結果を発表する予定だ。カイドセブシ氏は勝利宣言後、地元テレビに対して「今後はあらゆる勢力と団結していかなければならない」と述べた。

一方、中部ハフォウズでは投票前日の20日夜、武装集団が投票用紙の保管場所となっていた学校を襲撃した。



 
 
>TOP

チュニジア大統領に元暫定首相 旧政権で要職歴任

nikkei.com

2014/12/23 0:34

【カイロ=押野真也】チュニジアの選挙管理当局は22日、21日実施した大統領選挙の決選投票で世俗派のカイドセブシ元暫定首相(88)が勝利したと発表した。異例の高齢で大統領となるカイドセブシ氏は旧政権の国会議長など要職を歴任してきた。チュニジアでは2011年に独裁のベンアリ政権が崩壊してから混乱が続く。国民はカイドセブシ氏の経験と安定度に期待を寄せた。

決選投票の結果はカイドセブシ氏が55.68%、対立候補でイスラム勢力に近いマルズーキ暫定大統領(現職)は44.32%だった。大統領の任期は5年で、カイドセブシ氏は15年1月中旬に就任する見込みだ。

カイドセブシ氏は首都チュニスなど大都市の世俗派の有権者を中心に支持を集めた。マルズーキ氏は景気の低迷やイスラム主義への反発もあり、票が伸びなかった。

チュニジアを代表する花から「ジャスミン革命」とも呼ばれる民衆の蜂起で11年に旧政権が倒れたチュニジアは、中東で政権の崩壊が相次いだ「アラブの春」の起点となった。今回の大統領選は民主化の総仕上げと位置づけられ、カイドセブシ氏はイスラム勢力を批判してきた。一定の影響力を持つイスラム勢力との間合いがカイドセブシ氏にまず問われる。



 
 
>TOP

チュニジア大統領にカイドセブシ氏 世俗派党首

asahi.com

チュニス=翁長忠雄2014年12月23日23時27分

「アラブの春」の先駆けとなりベンアリ独裁政権が倒れたチュニジアで、世俗派政党ニダチュニスの党首で元国会議長のカイドセブシ氏(88)が新大統領に選ばれた。革命から4年を経て来年1月に新政権が発足する。アラブ諸国で内戦や混乱が続くなか、チュニジアの民主主義が根付くかが注目される。

独立高等選挙管理機構は22日、大統領選の決選投票(21日)でカイドセブシ氏が得票率55・68%を獲得して当選したと発表した。世俗派の暫定大統領マルズーキ氏(69)は44・32%。投票率は60・11%だった。

カイドセブシ氏はベンアリ政権で国会議長、革命後は一時首相を務めた。

1月に制定された新憲法で、大統領は議会第1党に首相を決めるよう委任するが、大統領は主に国防と外交、首相は主に内政を担うと規定されている。権力を分散させ、再び独裁が起きないようにするためだ。

だがニダチュニスは10月の議会選で第1党を得ており、首相と大統領の両ポストを握ることになる。

ニダチュニスはベンアリ時代の要人やビジネス界出身者らを党員に多く抱えている。同党が大統領と首相の両方を占めると、旧体制の復活につながるとの指摘もでている。

ただ、ニダチュニスだけでは議会で過半数に達しないため連立内閣が必要。連立をどこと組むかで今後焦点になるのが穏健イスラム政党ナハダだ。

15%を超える失業率改善や沿岸部と内陸部の格差是正など、課題は多い。新政権が落ち着いて経済政策に取り組むためには国内政治と治安の安定が大前提となる。

ナハダは革命後の暫定政権を主導したが、2013年にイスラム過激派によるとされる野党指導者の暗殺が相次ぎ、世俗派と激しく対立。議会選では第2党に後退した。「国内の対立からイスラム系大統領が軍に追放されたエジプトのような事態を招きたくない」(同党幹部)との判断から大統領選の候補擁立を見送っており、国の安定のために国民の統一内閣が必要だとして、新政権入りを望んでいる。

ニダチュニスがナハダと連立を組むかについては賛否が割れている。カイドセブシ氏が最終判断するとみられる。(チュニス=翁長忠雄)



 
 
>TOP

チュニジア大統領選:カイドセブシ元首相が当確

毎日新聞 2014年12月23日 00時27分

【カイロ秋山信一】21日に行われたチュニジア大統領選挙の決選投票で、選挙管理委員会の暫定集計の結果、世俗政党ニダチュニス(チュニジアの呼びかけ)党首のカイドセブシ元首相(88)が当選を確実にした。2011年のジャスミン革命以降、世俗派とイスラム政党の対立が続いてきたが、今後は世俗派を中心に政権運営が進められていく公算が大きくなった。

22日の選管の発表によると、投票率は60.11%。カイドセブシ氏は55.68%を得票し、対抗馬のマルズーキ暫定大統領(69)に約11ポイント差をつけた。正式結果は異議申立期間を経て確定する。

革命前の2代にわたる独裁政権で閣僚や国会議長を務めたカイドセブシ氏の勝利に対して、南部ハムマで若者らが抗議デモを行い、治安部隊と衝突した。



 
 
>TOP

チュニジア:当確カイドセブシ元首相 挙国一致体制なるか

毎日新聞 2014年12月23日 18時32分

【カイロ秋山信一】21日に実施されたチュニジア大統領選挙の決選投票で、選挙管理委員会の暫定集計の結果、世俗政党ニダチュニス(チュニジアの呼びかけ)党首のカイドセブシ元首相(88)が当選を確実にした。2011年のジャスミン革命以降、世俗派とイスラム政党が対立していたが、10月の議会選に続いて世俗派が勝利した。カイドセブシ氏はイスラム政党にも新政権への協力を求める考えで、挙国一致体制を築けるかが注目される。

22日の選管発表によると、投票率は60.11%。カイドセブシ氏は55.68%を得票し、対抗馬のマルズーキ暫定大統領(69)に約11ポイント差をつけた。正式結果は異議申立期間を経て確定する。

革命前の2代にわたる独裁政権で閣僚や国会議長を務めたカイドセブシ氏の勝利に対し、南部ハムマで若者らが抗議デモをして治安部隊と衝突した。

カイドセブシ氏は地元テレビで演説して暴力を非難。「全国民のための大統領になる」と述べ、国民融和を目指す姿勢を強調した。

今後の焦点は新政権の連立交渉に移る。ニダチュニスは議会第1党だが、過半数には届いていない。カイドセブシ氏は選挙後「すべての政治勢力と協力していかなければならない」と強調。安定政権を作るため、イスラム政党アンナハダ(再生)との2大政党による大連立を組むことに前向きな姿勢を示した。

ニダチュニスが大統領、首相、議会議長を独占することに批判的な声もあり、首相ポストの選任も注目される。

ただ、世俗政党とイスラム政党の対立の根深さは、一連の選挙で浮き彫りになった。世俗派が、経済発展の進んだ北部や地中海沿岸の都市部で票を伸ばしたのに対して、イスラム政党は南部の農村部に強固な支持基盤があることを示した。

国内融和のためには、革命前からの課題である南北の経済格差の解消が鍵となる。

また、チュニジアはイラクやシリアで活動する過激派組織「イスラム国」の戦闘員の一大供給源となっている。アンナハダが主導した暫定政権下で、イスラム過激派の取り締まりが不十分だったとの指摘もあり、新政権は過激派対策を強化するとみられる。



 
 
>TOP

チュニジア大統領選決選投票 世俗派の元首相当選

東京新聞

2014年12月23日 朝刊

【チュニス=共同】チュニジアの選挙管理委員会は二十二日、二十一日に実施された大統領選決選投票の開票の結果、旧体制で要職を歴任した世俗派で元暫定首相のカイドセブシ氏(88)が得票率55・68%を獲得、当選したと発表した。大統領選は二〇一一年の「ジャスミン革命」で崩壊した独裁体制が民主的な体制へ移行する総仕上げと位置付けられた。

新大統領は低迷する経済と治安の回復が最大課題となる。任期は五年。投票率は約60%だった。

今年一月に制定された新憲法は、独裁回帰を防ぐため、大統領、首相、議会の権力を分散させたが、カイドセブシ氏が党首を務める政党は十月の議会選でも勝利しており、旧体制と同様の一党独裁体制につながるとの批判も出ている。

UP:2012 REV:
アフリカ  ◇世界 
TOP HOME (http://www.arsvi.com)