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チュニジア共和国 2011年1月


アフリカアフリカ Africa 2014

○2009年までのニュース・情報 チュニジア共和国 〜2009年
○2010年のニュース・情報 チュニジア共和国 2010年

○外務省 各国・地域情勢 チュニジア共和国

◆2011/01/04 NIKKEI NET UAEで太陽熱冷房 経産省が実験、技術輸出にらむ
◆2011/01/09 時事ドットコム 失業抗議のデモ、20人死亡か=青年の焼身自殺契機に拡大−チュニジア
◆2011/01/10 yomiuri.co.jp デモ隊と警察衝突、市民14人死亡…チュニジア
◆2011/01/10 NHK 北アフリカ 抗議デモで死傷者
◆2011/01/10 AFP BB News チュニジアでデモ隊と治安部隊が衝突、14人死亡
◆2011/01/10 jp.wsj.com アルジェリア、食料品暴動の鎮静化目指す-チュニジアでは14人死亡
◆2011/01/11 cnn.co.jp チュニジアで暴動、少なくとも19人が死亡
◆2011/01/11 ニューズウィーク日本版 酒井啓子 中東徒然日記:チュニジア・ジャスミン革命の「意外」性
◆2011/01/12 jp.reuters.com チュニジアの暴動が首都にも拡大、死者は23人に
◆2011/01/13 時事ドットコム 夜間外出禁止、異常事態に=暴動で死者多数−チュニジア
◆2011/01/13 yomiuri.co.jp チュニジア抗議デモ、首都にまで拡大
◆2011/01/13 毎日新聞 チュニジア:カシム内相を解任 国内各地で続く暴動を受け
◆2011/01/14 NIKKEI NET チュニジア混乱拡大、内務相を更迭
◆2011/01/14 時事ドットコム 夜間外出禁止、異常事態に=暴動で死者多数−チュニジア
◆2011/01/14 時事ドットコム 次期選挙、不出馬表明=「引退」で暴動沈静化図る−チュニジア大統領
◆2011/01/14 毎日新聞 チュニジア:暴動で20人以上が死亡
◆2011/01/14 毎日新聞 チュニジア:大統領6選不出馬表明 デモ、暴動沈静化図る
◆2011/01/14 毎日新聞 チュニジア:ベンアリ大統領、6選不出馬表明 暴動沈静化で民主化約束
◆2011/01/14 AFP BB NEWS チュニジア暴動拡大、大統領が次期選挙への不出馬を約束
◆2011/01/15 時事ドットコム チュニジア、ベンアリ政権崩壊=23年間の独裁体制に幕−大統領はサウジに亡命
◆2011/01/15 時事ドットコム 戦々恐々の独裁的指導者=反政府デモ波及警戒−共通する腐敗・貧富の差−アラブ諸国
◆2011/01/15 cnn.co.jp 混乱のチュニジア、大統領国外脱出でガンヌーシ首相が兼務
◆2011/01/15 asahi.com チュニジア大統領「14年に退陣」 首都で辞任要求デモ
◆2011/01/15 asahi.com チュニジア大統領がサウジに脱出、強権政権が崩壊
◆2011/01/15 yomiuri.co.jp チュニジアで非常事態宣言、大統領は6選不出馬
◆2011/01/15 yomiuri.co.jp チュニジア大統領が国外脱出、87年から独裁
◆2011/01/15 yomiuri.co.jp チュニジア混乱、日本人多数が現地で足止め
◆2011/01/15 NIKKEI NET チュニジアで内閣総辞職・選挙前倒し 全土に非常事態宣言
◆2011/01/15 NIKKEI NET チュニジア大統領が国外脱出 政権23年に幕
◆2011/01/15 NIKKEI NET チュニジア大統領、サウジに脱出 長期政権に幕
◆2011/01/15 NIKKEI NET 政権崩壊のチュニジア、日本人旅行客ら128人滞在
◆2011/01/15 毎日新聞 チュニジア:ベンアリ大統領が内閣総辞職へ 暴動に対応
◆2011/01/15 毎日新聞 チュニジア:ベンアリ大統領が出国、政権崩壊 首相が代行
◆2011/01/15 毎日新聞 チュニジア:大統領が出国、政権崩壊 首相、暫定大統領に
◆2011/01/15 毎日新聞 チュニジア:独裁23年、国民の不満爆発 軍部も同調
◆2011/01/15 毎日新聞 チュニジア:政権崩壊 独裁23年、不満爆発 大統領出国、市民に軍同調か
◆2011/01/15 毎日新聞 チュニジア:政権が崩壊
◆2011/01/15 AFP BB NEWS チュニジア政権崩壊、大統領はサウジに
◆2011/01/15 asahi.com チュニジア騒乱 在留邦人175人・旅行者130人無事
◆2011/01/15 asahi.com チュニジア情勢、外務報道官が「懸念を持って注視」
◆2011/01/15 NIKKEI NET チュニジア政権崩壊 失業増や縁故主義に国民怒り
◆2011/01/15 NIKKEI NET チュニジア、下院議長が暫定大統領に就任 60日内に選挙
◆2011/01/15 jp.wsj.com チュニジア、大統領が国外脱出-首相が暫定大統領に
◆2011/01/16 asahi.com チュニジア、ネット通じデモ拡大 刑務所火災や脱獄も
◆2011/01/16 yomiuri.co.jp 2刑務所で脱獄事件、数十人死亡…チュニジア
◆2011/01/16 yomiuri.co.jp 下院議長、暫定大統領に就任宣誓…チュニジア
◆2011/01/16 毎日新聞 チュニジア:大統領代行に下院議長就任
◆2011/01/16 毎日新聞 チュニジア:政権崩壊 アラブ諸国、波及懸念 強権体制、貧富の差共通
◆2011/01/16 毎日新聞 チュニジア:政権崩壊 チュニジアをめぐる経過
◆2011/01/16 NIKKEI NET チュニジア、60日内に大統領選 暫定職に下院議長
◆2011/01/16 NIKKEI NET チュニジア政権崩壊、緊迫続く 前大統領派と争いか
◆2011/01/16 NIKKEI NET チュニジア、緊迫続く 暴徒が商店や住宅襲撃
◆2011/01/16 cnn.co.jp チュニジア暫定大統領に下院議長、60日以内に選挙実施へ
◆2011/01/16 yomiuri.co.jp チュニジア野党側、連立協議で首相側けん制
◆2011/01/16 asahi.com 外務省、チュニジアの危険情報発令 渡航延期求める
◆2011/01/16 asahi.com チュニジア、前大統領側近逮捕か 暫定政権へ連立協議
◆2011/01/16 AFP BB NEWS 政権崩壊のチュニジア、暫定大統領にメバザア下院議長
◆2011/01/17 NIKKEI NET チュニジア、17日に新政権発表 前大統領派が交戦
◆2011/01/17 NIKKEI NET 米国務長官、チュニジア外相に早期の治安回復要請
◆2011/01/17 cnn.co.jp チュニジア挙国一致政権樹立へ、首都では銃撃戦も
◆2011/01/17 日テレNEWS24 政権崩壊のチュニジア、銃撃戦などで混乱
◆2011/01/17 yomiuri.co.jp チュニジアで銃撃戦…軍と前大統領警護隊
◆2011/01/17 毎日新聞 チュニジア:日本人観光客足止め 180人以上
◆2011/01/17 毎日新聞 チュニジア:新内閣発足へ 治安早期回復、最初の任務に
◆2011/01/17 毎日新聞 チュニジア:「過激主義が復活」…イスラム台頭に欧米警戒
◆2011/01/17 毎日新聞 チュニジア:政変 仏のカメラマン、頭を撃たれ死亡
◆2011/01/17 毎日新聞 チュニジア:政変 新内閣へ協議本格化 刑務所で死者、治安なお混とん
◆2011/01/17 毎日新聞 チュニジア:政変「ジャスミン革命」 首都、続く緊張 中心部、兵士だけ
◆2011/01/17 毎日新聞 チュニジア:政権崩壊 大統領宮殿で銃撃戦 きょうにも新内閣
◆2011/01/17 jp.reuters.com アラブ諸国の指導者、チュニジア政変受けた新秩序への対応迫られる
◆2011/01/17 asahi.com チュニジア暫定新政権、17日にも発足 野党勢力も参加
◆2011/01/17 NIKKEI NET チュニジアの政権崩壊、独・仏の観光客は帰国へ
◆2011/01/17 NIKKEI NET チュニジア、邦人200人出国できず 前大統領亡命で
◆2011/01/17 NIKKEI NET JTBなど旅行大手各社、チュニジア行きツアー中止
◆2011/01/17 NIKKEI NET 首相、チュニジアの邦人保護を指示
◆2011/01/17 NIKKEI NET 政変で足止めの邦人、国外「脱出」本格化 チュニジア
◆2011/01/17 NIKKEI NET チュニジア、足止め邦人観光客帰国へ
◆2011/01/17 NIKKEI NET チュニジア、2段階格下げ R&I
◆2011/01/17 jp.wsj.com 臨時政権樹立で交渉‐ベンアリ政権崩壊のチュニジア
◆2011/01/18 NIKKEI NET [FT]チュニジアの反乱が終わりを告げた中東の専制君主体制
◆2011/01/18 NIKKEI NET チュニジア前大統領家族、金塊1.5トン持ち出しか
◆2011/01/18 jp.reuters.com チュニジア新内閣発表、首都で与党勢力排除求めデモ
◆2011/01/18 日テレNEWS24 足止めの邦人旅行者 半数がチュニジア出国
◆2011/01/18 日テレNEWS24 独裁政権崩壊のチュニジア、暫定政権が発足
◆2011/01/18 cnn.co.jp チュニジア暫定政権発表、首都の混乱続く
◆2011/01/18 yomiuri.co.jp チュニジア騒乱、昨年12月以降死者78人
◆2011/01/18 毎日新聞 社説:チュニジア情勢 中東の変化見守りたい
◆2011/01/18 時事ドットコム チュニジア政変 写真特集
◆2011/01/18 毎日新聞 北アフリカのアラブ諸国:専制に抗議、相次ぎ焼身自殺図る チュニジア政権崩壊が影響
◆2011/01/18 毎日新聞 チュニジア:政権崩壊 邦人100人出国へ 脱出が本格化
◆2011/01/18 毎日新聞 チュニジア:ガンヌーシ首相が組閣 野党から3人入閣
◆2011/01/18 毎日新聞 チュニジア:北アフリカ外交の拠点、日本、混乱拡大を懸念
◆2011/01/18 毎日新聞 チュニジア:新政権発足 野党から入閣3人 政治犯も釈放、主要閣僚残留
◆2011/01/18 毎日新聞 チュニジア:政権崩壊 デモ・暴動の死者78人に
◆2011/01/18 NIKKEI NET チュニジア政変、経済損失1700億円 死者78人に
◆2011/01/18 NIKKEI NET チュニジア、新政権抗議で数千人デモ 市民の不満再燃
◆2011/01/18 yomiuri.co.jp チュニジア新内閣、野党勢力の3氏が入閣断る
◆2011/01/18 毎日新聞 チュニジア:「ジャスミン革命」道半ば
◆2011/01/18 asahi.com 「アラブ初の民衆革命だ」チュニジア、軍と市民連帯も
◆2011/01/18 asahi.com チュニジア新政権「報道の自由保障」反対派「見せかけ」
◆2011/01/18 NIKKEI NET (社説)何がチュニジア政変を導いた
◆2011/01/18 時事通信社 大量の金塊持ち逃げか=チュニジア前大統領夫人−仏紙
◆2011/01/18 時事通信社 野党参加の新内閣発表=前大統領派排除求めるデモ継続−チュニジア
◆2011/01/18 時事通信社 新政権布陣に反発、デモ継続=民主化確約も事態沈静化せず−チュニジア
◆2011/01/18 asahi.com チュニジアの日本人旅行客、117人が出国
◆2011/01/18 NIKKEI NET 外相、邦人の迅速な出国を要請 チュニジア大使と会談
◆2011/01/18 NIKKEI NET チュニジア暫定政権発表 首相「挙国一致」で強権維持か
◆2011/01/18 NIKKEI NET EU、チュニジアに選挙監視団派遣の用意
◆2011/01/18 AFP BB NEWS チュニジア暫定政権発足、主要閣僚は留任
◆2011/01/18 AFP BB NEWS 「カーネーション」から「ジャスミン」まで、革命を彩る名前たち
◆2011/01/18 jp.wsj.com チュニジア首相、挙国内閣を発表−ベンアリ政権崩壊受け
◆2011/01/18 jp.reuters.com チュニジアのデモが周辺国に「飛び火」、抗議の焼身自殺相次ぐ
◆2011/01/18 毎日新聞 食料危機:再燃か 砂糖・小麦…主要指数、過去最高 新興・途上国、不満噴出で暴動も
◆2011/01/19 NIKKEI NET チュニジア、新政権に抗議し数千人デモ
◆2011/01/19 NIKKEI NET 暫定大統領と首相、旧政権与党を離脱 チュニジア
◆2011/01/19 yomiuri.co.jp 暫定大統領と首相、与党を離脱…チュニジア
◆2011/01/19 jp.reuters.com チュニジアの格付けを「Baa3」に引き下げ=ムーディーズ
◆2011/01/19 毎日新聞 チュニジア:与党から暫定大統領ら離党 批判かわす意図か
◆2011/01/19 毎日新聞 チュニジア:政権崩壊 大統領と首相が離党 与党排除求めデモ続く
◆2011/01/19 asahi.com 前大統領一族への怒り爆発 チュニジア市民、豪邸で略奪
◆2011/01/19 asahi.com チュニジアの暫定大統領と首相、前政権与党を離党
◆2011/01/19 asahi.com チュニジア暫定政権に批判やまず 総退陣求めるデモ続く
◆2011/01/19 jp.reuters.com チュニジア格付けを引き下げ、見通し「ネガティブ」=ムーディーズ
◆2011/01/19 共同通信 チュニジア首相ら与党離党 「挙国一致」維持が狙い
◆2011/01/19 NIKKEI NET スンニ派機関「自殺禁止」声明
◆2011/01/19 AFP BB NEWS チュニジア暫定政権、野党4氏が就任辞退
◆2011/01/19 毎日新聞 チュニジア:ジャスミン革命、道半ば 前大統領派と戦闘続く 新3閣僚は辞任
◆2011/01/20 NIKKEI NET チュニジア政変、波及警戒あらわ アラブ連盟の経済首脳会議
◆2011/01/20 asahi.com チュニジア、デモ収まらず 前政権出身閣僚の退陣求める
◆2011/01/20 asahi.com スイス政府、チュニジア前大統領一族の資産凍結
◆2011/01/20 NIKKEI NET チュニジア新政権、前大統領との決別姿勢強調
◆2011/01/20 asahi.com チュニジア、5週間でデモ死者100人超 国連が調査へ
◆2011/01/20 時事通信社 チュニジアで死者100人超=調査団を派遣−国連人権高等弁務官
◆2011/01/20 時事通信社 ベンアリ氏の資産凍結=コートジボワール関連も−スイス
◆2011/01/20 時事通信社 ベンアリ氏の政治活動禁じる=サウジ
◆2011/01/20 NIKKEI NET チュニジア、旧与党の全閣僚が離党 新政権の対応後手に
◆2011/01/20 NIKKEI NET 「前大統領は法の裁きを」チュニジア巡り国連人権高等弁務官
◆2011/01/20 NIKKEI NET スイス、チュニジア前大統領の資産凍結
◆2011/01/20 NIKKEI NET 亡命のチュニジア前大統領の政治活動認めず サウジ外相
◆2011/01/20 毎日新聞 チュニジア:新内閣辞任の野党指導者「与党排除は混乱招く」−−毎日新聞と単独会見
◆2011/01/20 AFP BB NEWS ベンアリ前大統領の親族33人逮捕
◆2011/01/20 jp.reuters.com チュニジア新内閣に国民から不満の声、改造求めデモ相次ぐ
◆2011/01/20 NIKKEI NET チュニジアで起きた史上初のサイバー発革命 ツイッターが広げた蜂起の波
◆2011/01/21 NIKKEI NET チュニジア新政権、イスラム系政党を合法化
◆2011/01/21 NIKKEI NET EU、チュニジア前大統領の資産凍結へ
◆2011/01/21 NIKKEI NET チュニジア政変は「革命」なのか  論説副委員長 脇祐三
◆2011/01/21 cnn.co.jp チュニジア暫定政権が初閣議 政治グループを承認
◆2011/01/21 yomiuri.co.jp チュニジア暫定内閣初閣議、全政党合法化を決定
◆2011/01/21 yomiuri.co.jp 前政権と決別…チュニジア旧与党出身閣僚が離党
◆2011/01/21 yomiuri.co.jp チュニジア軍参謀長、民衆への発砲拒否…仏紙
◆2011/01/21 asahi.com チュニジア与党閣僚が全員離党 野党は抑圧で態勢整わず
◆2011/01/21 毎日新聞 チュニジア:政権崩壊 イラン、情勢注視 イスラム主義伸長に期待
◆2011/01/21 毎日新聞 チュニジア:「前大統領、不正蓄財」 検察、一族対象に捜査開始
◆2011/01/21 AFP BB NEWS 政変のチュニジア、国庫の金1.5トン不明に 前大統領持ち出す?
◆2011/01/22 NIKKEI NET チュニジア首相が引退表明 「選挙後に」、抗議デモ受け
◆2011/01/22 NIKKEI NET (英FT特約)チュニジア新政権波乱含み 自由・公正な選挙 必要
◆2011/01/22 cnn.co.jp 前大統領側近ら33人尋問、千人以上を逮捕 チュニジア
◆2011/01/22 asahi.com 警官1千人もデモ「市民と連帯したい」 チュニジア
◆2011/01/22 asahi.com チュニジア暫定首相、選挙後の引退を表明
◆2011/01/22 毎日新聞 チュニジア:首相「選挙後に引退」表明
◆2011/01/22 NIKKEI NET チュニジア、首相が選挙後の引退表明
◆2011/01/22 NIKKEI NET チュニジア、首都で数千人規模のデモ 首相が引退表明
◆2011/01/22 NIKKEI NET サウジ南西部で男性が焼身自殺 チュニジアの自殺に触発か
◆2011/01/22 毎日新聞 チュニジア:腐敗政権、抗議の焼身自殺 息子の死生かして 嘆きの母「国立て直しを」
◆2011/01/23 asahi.com 「神権政治は目指さない」 チュニジアのイスラム組織
◆2011/01/23 毎日新聞 チュニジア:首相「選挙後、引退」表明 国民の排除要求回避狙う
◆2011/01/23 NIKKEI NET チュニジア政変1週間 新政権、情勢安定へ軍部の動きカギ
◆2011/01/23 AFP BB NEWS 「エジプト人よチュニジアに続け」、エルバラダイ氏
◆2011/01/23 yomiuri.co.jp チュニジア暫定首相退陣デモ、警官数百人も参加
◆2011/01/24 NIKKEI NET チュニジア政変 強権各国、ネット抗議の飛び火警戒
◆2011/01/24 NIKKEI NET テレビ局社主ら国家反逆の疑いで逮捕 チュニジア
◆2011/01/24 AFP BB NEWS チュニジア、首相府前に泊り込みで政権退陣を要求
◆2011/01/24 AFP BB NEWS チュニジア、デモ隊と警官隊が衝突 旧体制の一新求めて
◆2011/01/24 NIKKEI NET チュニジア、ベンアリ派の排除続く 前内相ら軟禁
◆2011/01/24 asahi.com 「前大統領派」チュニジア民放オーナーを拘束 暫定政権
◆2011/01/24 asahi.com チュニジア暫定政権を米国務長官支持 首相と電話会談
◆2011/01/24 jp.reuters.com チュニジア前大統領風刺のブロガー帰国、ファンら500人が歓迎
◆2011/01/24 yomiuri.co.jp チュニジアで数千人が夜間デモ、首相ら退陣要求
◆2011/01/24 毎日新聞 チュニジア:前大統領親族のTV局経営者を逮捕 デモ数千人規模に
◆2011/01/24 毎日新聞 From:チュニジア 中東揺らす、覚悟の「革命」
◆2011/01/24 毎日新聞 イエメン:反政府デモ 大統領辞任要求 チュニジアから飛び火
◆2011/01/24 共同通信 チュニジアでテレビ局社主ら逮捕 独裁復活を画策
◆2011/01/25 asahi.com チュニジアの革命、我が国でも 中東圏相次ぐ反政府デモ
◆2011/01/25 日経ビジネスオンライン ツイッターで政権崩壊する日 チュニジア政変と「ソーシャル・ネットワーク」
◆2011/01/25 毎日新聞 G8・G20:「食料」を最優先課題に…議長・仏大統領
◆2011/01/25 NIKKEI NET チュニジア軍、新政権支持か 権力の空白に反対
◆2011/01/26 AFP BB NEWS エジプトで大規模デモ、3人死亡 チュニジア「ジャスミン革命」が波及
◆2011/01/26 時事通信社 独裁批判デモで3人死亡=「チュニジア革命」が波及−エジプト
◆2011/01/26 NIKKEI NET ベンアリ前大統領を国際手配 チュニジア政府
◆2011/01/26 yomiuri.co.jp 暫定政権支持派、反対派と衝突…チュニジア
◆2011/01/26 yomiuri.co.jp チュニジア、ベンアリ前大統領に逮捕状
◆2011/01/26 yomiuri.co.jp オバマ大統領、すべての民主化への願い支持
◆2011/01/26 毎日新聞 クローズアップ2011:チュニジア政変波及 民主化要求、触発
◆2011/01/26 毎日新聞 チュニジア:前大統領らの国際手配要請 不法蓄財など容疑
◆2011/01/26 時事通信社 ベンアリ前大統領を国際手配=チュニジア
◆2011/01/26 asahi.com ベンアリ前大統領を国際手配 不正蓄財容疑 チュニジア
◆2011/01/27 上智大学アジア文化研究所 緊急シンポジウム「チュニジアで何が起こったのか?」
◆2011/01/27 毎日新聞 チュニジア:ベンアリ前大統領の逮捕要請 国際警察機構に、不法蓄財容疑など
◆2011/01/27 cnn.co.jp チュニジア、ベンアリ前大統領を国際手配
◆2011/01/27 asahi.com チュニジアを米国務次官補が訪問 市民による政変を評価
◆2011/01/27 asahi.com イエメンの首都で大規模デモ 大統領の辞任要求
◆2011/01/27 NIKKEI NET イエメン首都で1万6千人がデモ 大統領退陣など求める
◆2011/01/27 時事通信社 数千人が独裁打倒要求=チュニジア政変、本格波及−イエメン
◆2011/01/27 時事通信社 国民と「連帯」し辞任=チュニジア政権崩壊で駐日大使
◆2011/01/27 jp.wsj.com エジプトなど中東の混乱、米外交政策に難題
◆2011/01/27 News Week 日本版 ジャスミンと杉の耐久性:アラブの民衆革命は広がるのか 酒井啓子
◆2011/01/28 NIKKEI NET チュニジアで人口の2割が使用か フェイスブック(Q&A)
◆2011/01/28 NIKKEI NET チュニジア、主要閣僚5人交代
◆2011/01/28 毎日新聞 チュニジア:内閣改造で3人更迭 独立系が入閣
◆2011/01/28 毎日新聞 イエメン:デモに1万6000人 最大規模、衝突なし
◆2011/01/28 毎日新聞 チュニジア:EU、前大統領に制裁へ 民主化を支援
◆2011/01/29 NIKKEI NET チュニジア首都、デモ隊5人負傷
◆2011/01/29 asahi.com チュニジア暫定政権、旧与党系の閣僚を更迭
◆2011/01/29 毎日新聞 チュニジア政変:中国政府が報道規制 不満触発警戒か
◆2011/01/30 asahi.com チュニジアのデモへの発砲「違法」 国際人権団体HRW
◆2011/01/30 毎日新聞 チュニジア:衝突、デモの5人負傷 暫定内閣の退陣要求−−首相府前
◆2011/01/31 NIKKEI NET ベンアリ氏口座、資金洗浄で捜査 スイス当局
◆2011/01/31 NIKKEI NET アフリカ連合、赤道ギニア大統領が議長に


 
 
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失業抗議のデモ、20人死亡か=青年の焼身自殺契機に拡大−チュニジア

【カイロ時事】チュニジア中部の町タラとカスリーヌで8日夜から9日にかけ、若年層の高い失業率などに抗議するデモ隊と治安部隊が衝突し、野党指導者によると、治安部隊に撃たれて少なくとも20人が死亡した。AFP通信が伝えた。

タラでは7日に銀行や政府関連庁舎に暴徒が火を放つなどしており、軍が警戒に当たっていた。同国では昨年12月17日に路上の野菜売りの青年(26)が警察とのトラブルで焼身自殺を図ったことをきっかけに、デモが始まった。(2011/01/09-23:30)



 
 
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デモ隊と警察衝突、市民14人死亡…チュニジア

【カイロ=長谷川由紀】北アフリカ・チュニジアからの報道によると、8日から9日にかけ、国内の三つの町で高失業率や食料価格高騰に抗議するデモが相次ぎ発生。

警官隊との衝突で市民少なくとも14人が死亡した。野党勢力は実弾の使用を非難したが、内務省は、デモ隊の一部が火炎瓶や石で政府施設を襲撃するなど暴徒化したため仕方なく発砲したと説明している。

チュニジアでは昨年12月、男性が、路上で販売していた野菜などを警察に没収されたことに抗議して焼身自殺をはかったことをきっかけにデモが拡大した。

社会不安の背景には、ベンアリ大統領による事実上の独裁体制への不満もあるとみられる。

(2011年1月10日19時08分 読売新聞)



 
 
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北アフリカ 抗議デモで死傷者

1月10日 8時26分

北アフリカのチュニジアやアルジェリアで、物価の高騰などに抗議するデモが相次ぎ、警官隊と衝突して、あわせて10人以上の死傷者が出る事態となっています。

このうち、チュニジアでは、先週末、各地で若者らによる激しいデモが起き、チュニジア政府は、9日、西部の都市カスリーヌなどでデモ隊の一部が銀行や警察署を襲撃し、警官隊と衝突して、あわせて14人が死亡したと発表しました。デモは、先月、許可なく野菜を売っていた失業中の若者が警察に摘発されたことに抗議して焼身自殺を図ったのをきっかけに広がったもので、物価の高騰や高い失業率に抗議して、激しいデモを繰り返しています。このため、チュニジア政府は、軍を派遣して政府関係施設を警備したり、失業中の大学卒業生を対象に5万人を雇用する方針を打ち出したりして事態の収拾に当たっています。また、隣国のアルジェリアでも、先週、小麦粉や食用油などの高騰に抗議するデモが相次ぎ、デモ隊が火炎瓶などで税務署を襲撃するなどして、少なくとも2人が死亡しました。チュニジアの混乱が波及したという見方も出ており、アルジェリア政府は、急きょ、これらの製品への減税を打ち出すなど、物価の高騰に対する住民の不満への対応に追われています。



 
 
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チュニジアでデモ隊と治安部隊が衝突、14人死亡

2011年01月10日 14:00 発信地:チュニス/チュニジア

【1月10日 AFP】チュニジアで8〜9日の両日、失業増と食料価格高騰に抗議するデモ隊が治安部隊と衝突した。同国内務相は9日、治安部隊との衝突で14人が死亡したと発表したが、野党は衝突による死者を「少なくとも20人」としている。

衝突は同国中部のタラ(Tala)とカスリーヌ(Kasserine)で発生した。多数の重傷者が出ているとの目撃証言があり、死者が増える恐れもある。

チュニジアの各政党は、同国のジン・アビディン・ベンアリ(Zine El Abidine Ben Ali)大統領に迅速な対応と、警官隊に発砲をやめさせるよう求めている。チュニジア政府は、失業増に対する抗議デモは合法であるものの、公共施設の破損行為は認められていないと述べた。

この地域では前年12月中旬から食料価格高騰と若者の失業増をめぐる抗議デモが起きていたが、今回の衝突はこれまでで最も大きなものとなった。(c)AFP



 
 
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チュニジアで暴動、少なくとも19人が死亡

2011.01.11 Tue posted at: 12:25 JST

チュニジア・チュニス(CNN) チュニジア政府は10日、中部の都市タラとカスリーヌで高失業率や劣悪な生活環境に抗議するデモが発生し、ここ2日間でデモ参加者19人が死亡、警察官30人以上が負傷したと発表した。

国際人権団体のアムネスティ・インターナショナルは、週末の間に少なくとも23人が死亡したと発表。10日の時点で死者数がさらに増えたとの情報を入手したとしている。同団体は、治安部隊が催涙ガスや実弾でデモ参加者を追い払ったとし、「当局は正当防衛だと主張しているが、死者数の増加や治安部隊によるデモ映像の隠蔽(いんぺい)が今回の事態に深刻な疑問を投げかけている」と指摘している。

チュニジアで23年間政権を握っているベンアリ大統領は、腐敗政治や人権侵害を理由に人権団体などから非難の的とされている。同大統領は暴動発生後2回目となるラジオ、テレビを通じた演説で、30万人の雇用を創出し、メディアの自由を拡大するなどの方針を発表した。

チュニジアの失業率は現在14%だが、大学卒業者の失業率が約25%と高いことが真の問題だという。

一連のデモは12月上旬、失業中の大卒男性(26)が政府建物前で焼身自殺をしたことに端を発する。アムネスティによると、男性は自殺する直前、許可なく果物を販売していたとして警察に荷車を没収されていた。



 
 
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チュニジアの暴動が首都にも拡大、死者は23人に

2011年1月12日印刷ソーシャルブックマーク

[チュニス 11日 ロイター] チュニジアで相次いで起きている暴動が11日、首都チュニスにも拡大した。暴動の発生はこれまでは地方都市に限られていた。

ロイターの記者によるチュニスからの報道では、労働者階級の居住地域で数百人の若者がタイヤに放火し道路を閉鎖したほか、警察に投石したり、政府系の建物を攻撃したりするなど暴徒化した。警察は空砲による威嚇や催涙ガスを使用して応戦したという。

チュニジアでは、高い失業率などに不満を抱える若者などが、警察と衝突。政府の発表によると、先週末からの暴動による死者は23人に上る。しかし人権団体などは、死亡者数は政府が発表した数字を大きく超えるとしており、40─50人とする見方もある。

同国政府は10日、学生が抗議活動を行うのを防ぐため、全国の大学と高校を無期限で閉鎖することを命じている。



 
 
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夜間外出禁止、異常事態に=暴動で死者多数−チュニジア

【エルサレム時事】北アフリカで安定した経済成長を続けていたチュニジアが12日、首都チュニスに夜間外出禁止令を出す異常事態に陥った。混乱は各地に広がり、多数の死者が出ている。

一連の騒ぎは昨年12月17日、中部シディブジッドの路上で物売りをしていた若者が警察の取り締まりに抗議する焼身自殺を図ったのが発端。警察への抗議が内陸部から沿岸へと飛び火し、各地で暴動や衝突が発生、首都にも到達した。

各地では治安部隊の発砲で死者が続出。政府が死者23人と主張しているのに対し、人権団体や労組は少なくとも50人と反論している。背景には、若者の高い失業率があり、物価上昇や汚職への不満も加わり、抗議活動への参加者は増えている。(2011/01/13-15:05)



 
 
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チュニジア抗議デモ、首都にまで拡大

【カイロ=長谷川由紀】チュニジアの高失業率や食料価格高騰などに対する抗議デモは首都チュニスに拡大した。

ベンアリ大統領による事実上の独裁体制に対する不満が背景にあり、事態が悪化する恐れがある。

チュニスは12日、若者らのデモに治安部隊が催涙弾を発射するなどして一時、混乱状態に陥った。内務省は同日、首都に夜間外出禁止令を出したが、ロイター通信によると、夜間にも衝突が起き、デモ参加者1人が射殺された。AFP通信によると、13日にも警察の発砲で1人が死亡した。12日には他都市でも衝突があり、死傷者が出たという。

大統領は12日、カシム内相を更迭し、デモで拘束した市民の釈放を始めたが、デモ参加者は圧政批判を強めている。デモは昨年12月以降徐々に拡大し、今月8日から9日にかけて大規模な衝突が発生した。治安当局は計23人が死亡したとしているが、労働組合関係者は50人以上と主張している。

(2011年1月13日22時10分 読売新聞)



 
 
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チュニジア:カシム内相を解任 国内各地で続く暴動を受け

【カイロ和田浩明】北アフリカのチュニジアで12日、高失業率などへの不満を背景に国内各地で続く暴動を受け、カシム内相が解任された。20人以上が死亡した暴動は首都チュニスにも拡大し、政府は治安維持のため国軍を投入、夜間外出禁止令を敷き、緊張が高まっている。

現地からの報道によると、チュニスでは12日、若者を中心に数百人が投石するなどし、治安部隊は催涙ガスを発射して応戦した。一方、ガンヌーシ首相は同日に内相解任を発表、政府関係者の腐敗疑惑調査や逮捕されたデモ参加者の釈放を約束し、国民の懐柔も図った。

チュニジアは強権的なベン・アリ政権が23年にわたり支配、政情は安定していた。しかし、30%とされる若年層の失業率や政治的自由の抑圧などで国民の不満が鬱積している。

毎日新聞 2011年1月13日 19時33分



 
 
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チュニジア混乱拡大、内務相を更迭

2011/1/14 1:10

【カイロ=花房良祐】チュニジアで雇用を求める若者らによる抗議デモが激化し、混乱が広がっている。死者は50人を超えたとの欧州人権団体の報告もある。ベンアリ大統領はカシム内務相を更迭したほか、2年で30万人の雇用を創出すると発表したが、事態は沈静化していない。

チュニジアでは約20年にわたりベンアリ氏が独裁体制を敷いており、過激なデモは珍しい。首都チュニスなどで昨年12月ごろからデモが続いており、当局との衝突で多数の死者が出ている。数千人規模の抗議集会が開かれたとの報道もある。

デモのきっかけは昨年12月に就職先が見つからなかった大卒男性が路上で野菜などを販売していたところ、警察官が営業許可がないとして摘発。男性はガソリンをかぶり焼身自殺した。

チュニジア経済は昨年に約3.8%の経済成長を達成したもようだが、若年層は恩恵を受けていないとして不満を募らせている。



 
 
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夜間外出禁止、異常事態に=暴動で死者多数−チュニジア

【エルサレム時事】北アフリカで安定した経済成長を続けていたチュニジアが12日、首都チュニスに夜間外出禁止令を出す異常事態に陥った。混乱は各地に広がり、治安部隊との衝突で首都やその周辺でも死者が出るなど、13日までに少なくとも67人が死亡したとの情報もある。

一連の騒ぎは昨年12月17日、中部シディブジッドの路上で物売りをしていた若者が警察の取り締まりに抗議する焼身自殺を図ったのが発端。警察への抗議が内陸部から沿岸へと飛び火し、各地で暴動や衝突が発生、首都にも到達した。

各地で治安部隊の発砲により死者が続出。政府が死者23人と主張しているのに対し、人権団体はAFP通信に、チュニス周辺部で8人が死亡するなど、死者は少なくとも66人に上ったと述べるとともに、「虐殺が起きている」と批判。チュニスでも13日、夜間外出禁止令が解除された後にデモ行進が再開され、目撃者によると、市中心部で男性1人が警察に射殺されたという。

背景には、若者の高い失業率があり、物価上昇や汚職への不満も加わって、抗議活動への参加者は増えている。(2011/01/14-00:57)



 
 
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次期選挙、不出馬表明=「引退」で暴動沈静化図る−チュニジア大統領

【エルサレム時事】各地で暴動が発生し、治安部隊との衝突で多数の死傷者を出しているチュニジアで13日、ベンアリ大統領が国民向け演説を行い、2014年の次期大統領選に立候補しない意向を表明した。ロイター通信が伝えた。23年間続く長期政権への反発が高まる中、「引退表明」で、事態の沈静化を図る狙いがある。同大統領は治安部隊に対し、デモ隊などに銃器を使用しないよう命じた。

ロイターによると、憲法の規定で大統領選への出馬は75歳以下に限られる。現在74歳のベンアリ大統領は次の選挙には出馬できず、憲法を改正するとの観測が出ていたが、同大統領は「憲法の年齢規定を変更しない」と強調した。

暴動の背景には、高い失業率や物価上昇などがあるとみられ、ベンアリ大統領は、パンや牛乳、砂糖の価格を下げると語った。さらに、報道の自由の保障、インターネットサイトの閲覧制限の解除なども表明した。(2011/01/14-06:11)



 
 
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チュニジア:暴動で20人以上が死亡

【カイロ和田浩明】北アフリカのチュニジアで12日、高失業率などへの不満を背景に国内各地で続く暴動を受け、カシム内相が解任された。20人以上が死亡した暴動は首都チュニスにも拡大し、政府は治安維持のため国軍を投入、緊張が高まっている。

現地からの報道によると、チュニスでは12日、若者を中心に数百人が投石するなどし、治安部隊は催涙ガスを発射して応戦した。一方、ガンヌーシ首相は同日に内相解任を発表、政府関係者の腐敗疑惑調査や逮捕されたデモ参加者の釈放を約束し、国民の懐柔も図った。

チュニジアはベン・アリ政権が23年にわたり支配、政情は安定していた。しかし、若年層の失業率や政治的自由の抑圧などで国民の不満が鬱積している。

毎日新聞 2011年1月14日 東京朝刊



 
 
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チュニジア:大統領6選不出馬表明 デモ、暴動沈静化図る

チュニジアのベンアリ大統領(74)は13日夜のテレビ演説で、各地で続いているデモや暴動の沈静化を図るため、パンやミルクなどの食料品価格の引き下げや、言論の自由拡大を含む民主化を約束した。デモ隊に銃を向けないよう治安部隊に命じたことも明らかにした。

大統領はまた、2014年に予定される大統領選に向けて、自身の6選を可能にする憲法改正は行わないと強調、6選を目指して出馬しない考えを表明した。

23年余りにわたって強権的な体制を敷いてきたベンアリ大統領にとっては大きな譲歩。しかし14日にはゼネストが予定されており、デモや暴動が終息に向かうかどうか、情勢は重要な局面を迎えた。(共同)

毎日新聞 2011年1月14日 10時39分



 
 
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チュニジア:ベンアリ大統領、6選不出馬表明 暴動沈静化で民主化約束

【カイロ共同】チュニジアのベンアリ大統領(74)は13日夜のテレビ演説で、各地で続いているデモや暴動の沈静化を図るため、パンやミルクなどの食料品価格の引き下げや、言論の自由拡大を含む民主化を約束した。デモ隊に銃を向けないよう治安部隊に命じたことも明らかにした。

大統領はまた、2014年に予定される大統領選に向けて、自身の6選を可能にする憲法改正は行わないと強調、6選を目指して出馬しない考えを表明。

23年余り強権的な体制を敷いてきたベンアリ大統領にとっては大きな譲歩。14日にはゼネストが予定されており、デモが終息に向かうかどうか、情勢は重要な局面を迎えた。

毎日新聞 2011年1月14日 東京夕刊



 
 
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チュニジア暴動拡大、大統領が次期選挙への不出馬を約束

2011年01月14日 16:28 発信地:チュニス/チュニジア

【1月14日 AFP】チュニジアで政府に抗議するデモ隊と治安部隊との衝突が拡大し、死傷者が出る中、ジン・アビディン・ベンアリ(Zine El Abidine Ben Ali)大統領(74)は13日テレビ演説し、2014年の次期大統領選には出馬しないと表明した。

チュニジアでは、前月に始まった失業の増加や食料価格の高騰などに抗議するデモが各地に拡大して暴動化し、デモ隊と治安部隊との衝突で死傷者が出る事態に発展している。人権団体などによると、これまでに少なくとも66人が死亡したという。

ベンアリ大統領は、抗議デモへの対応を誤ったことを認め、治安部隊に実弾の使用を止めるよう求めた。

23年にわたって強権体制を続けてきたベンアリ大統領だが、今後は民主的改革を進めていくと約束。また、所属政党からの2014年大統領選への出馬要請に対しても「一生、大統領でいることにはノーと言う。憲法に定められた出馬資格の年齢制限の変更もしない」と述べ、出馬資格を75歳以下と定めた憲法の改正を行わないと言明した。

暴動は11日、首都チュニス(Tunis)周辺にも拡大。政府は戒厳令を敷き、市内に軍を展開したが、13日夜に近郊でデモ隊と治安部隊が衝突し、仏人権団体によると8人が死亡した。市民からの情報によると若者が車両に放火したり、政府庁舎を襲撃するなど暴徒化し、治安部隊は催涙弾のほか実弾で応戦したという。(c)AFP/ Mohamed Hasni



 
 
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チュニジア、ベンアリ政権崩壊=23年間の独裁体制に幕−大統領はサウジに亡命

【エルサレム時事】北アフリカのチュニジアで14日、ベンアリ大統領が退陣し、23年間続いた独裁体制は崩壊した。同大統領は出国した。先月中旬から暴動やデモが各地で続き、多数の死者が出る中、もはや政権の維持はできないと判断したとみられる。ガンヌーシ首相が暫定大統領を務める。

AFP通信によると、サウジアラビアは出国した大統領と家族の滞在を受け入れたと公式に発表した。事実上の亡命とみられる。

ガンヌーシ首相はテレビ演説で、「国の困難を克服するため協調しよう」と国民に呼び掛けた。早期に前倒しの総選挙を実施する方針。

14日夜、全土に非常事態宣言と夜間外出禁止令が出されたが、AFP通信によると、首都チュニスの街頭では銃声が聞こえ、大統領の退陣で混乱が収拾に向かうか予断を許さない状況だ。

先月中旬、高い失業率や物価高に対する国民の反発を背景に、中部シディブジッドでデモが発生し、全国に暴動が飛び火。不満の矛先は、独裁体制を敷いてきたベンアリ大統領に向かった。大統領は13日、2014年の次期大統領選に出馬しないと述べ、「引退」を表明したが、14日もチュニスなどで大統領辞任を求めるデモが起きた。

過去1カ月の暴動では、当局は23人が死亡したと発表したが、人権団体の調べでは、60人以上が犠牲になったとされる。(2011/01/15-10:18)



 
 
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戦々恐々の独裁的指導者=反政府デモ波及警戒−共通する腐敗・貧富の差−アラブ諸国

時事通信 1月15日(土)14時16分配信

【ハルツーム時事】地中海沿岸のチュニジアで23年に及ぶ強権体制を続けてきたベンアリ大統領が、高失業率や大統領周辺の腐敗に怒った民衆のデモで辞任、国外に逃亡した。アラブ世界で民衆パワーが独裁的指導者を引きずり下ろすのは極めて異例で、エジプトやリビアなど独裁的な執政を続けるアラブ指導者たちは反政府デモの波及を強く警戒、情勢を注視しているもようだ。

民主的な選挙が存在しない国が大半のアラブ諸国では、クーデターなどで権力を掌握し、そのまま形式的な選挙で政権の座に居座る指導者が多い。エジプトのムバラク大統領は30年近く、リビアのカダフィ大佐は約41年、イエメンのサレハ大統領は約21年など高齢の指導者が長期政権を維持している。こうした国では、治安機関が強大な権限を維持する「警察国家」として不穏分子を監視。報道の自由を制限したり、インターネットを監視したりして政権批判やデモを抑え込んでいる。

しかし、民衆は情実人事にまみれ、腐敗した政権に不満を強めており、チュニジアでは強圧的な警察の行動に抗議した青年の焼身自殺を引き金に、民衆の怒りが爆発した。

9月に大統領選を控えるエジプトでは、次男ガマル氏の出馬の可能性に反発が高まっているほか、サウジアラビアやモロッコなどの王室も批判の的になっている。いずれも高失業率や貧富の差拡大、言論の自由の制限に批判の矛先が向けられ、特に若年層はインターネットの普及で反体制感情を共有している。 



 
 
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混乱のチュニジア、大統領国外脱出でガンヌーシ首相が兼務

2011.01.15 Sat posted at: 10:31 JST

チュニジア・チュニス(CNN) 1987年以来、チュニジアを支配してきたベンアリ大統領(74)が14日に国外脱出したのを受け、同国のガンヌーシ首相は同日、国営テレビを通じて一時的に大統領を兼務すると発表した。首相は、憲法の尊重とベンアリ大統領が今週発表した政治、経済、社会改革の実行を公約した。

チュニジアでは数週間前から高失業率、政府の汚職疑惑、物価の高騰、権利の制限に抗議するデモが全国で行われた。デモの波が広がったきっかけは、大卒の無職男性の自殺だった。男性は2010年12月に果物販売用のカートを警察に差し押さえられ、収入源を断たれたのを苦に焼身自殺を図った。

デモ隊はベンアリ政権の汚職を批判し、大統領に退陣を迫った。ベンアリ大統領は13日に日常的な食料品の価格引き下げ、検閲の禁止、警察の自衛目的以外での実弾の使用禁止などを明言した。14日には内閣を解散し、非常事態を宣言。また、今後6カ月以内に議会選挙を行うよう求め、自らは今後大統領選に出馬しない意向を示したが混乱の収拾には至らなかった。

ベンアリ政権下のチュニジアは親欧米派で、米国の中東政策やテロ対策を支持してきた。中東諸国の中では比較的安定しており、教育水準も高い。

米国務省関係者は14日、オバマ政権は状況を注視しており、関係各方面には一致協力して政治不安を解決するよう促していると語った。また国連の潘基文(バン・キムン)事務総長も状況を見守っているとし、問題の平和的解決に向け、自制、表現の自由の尊重、対話を求めた。

http://www.cnn.co.jp/world/30001507.html



 
 
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チュニジア大統領「14年に退陣」 首都で辞任要求デモ

2011年1月15日1時47分

【カイロ=貫洞欣寛】大規模なデモや暴動が相次ぐチュニジアの首都チュニスで14日、ベンアリ大統領の即時辞任を求める数千人規模のデモが起き、ロイター通信によると首都と近郊で12人が死亡した。国営テレビは同日夕、全土に戒厳令が敷かれたと報じた。ベンアリ大統領は13日夜のテレビ演説で、2014年の次期大統領選に立候補しない考えを示し、デモ隊に発砲しないよう治安部隊に命じたと明言、事態の収拾を図ったが、緊張状態は依然続いている。

首都中心部では14日、デモに加わった数千人が「ベンアリ、もう十分だ」などと叫んだ。現地からの情報では、治安部隊がデモに向かって発砲したという。

ベンアリ氏は13日の演説で、大統領の立候補規定に言及し、「年齢規定は変えない」と明言した。規定では大統領選に立候補できるのは75歳までで、現在74歳のベンアリ氏は、憲法を改正しない限り、次回は出られない。

さらに、治安部隊にはデモ隊への発砲をやめるよう命じたことを明らかにしたうえで、デモ参加者が要求しているパンや牛乳、砂糖の価格引き下げも確約した。現地からの報道では、ベンアリ氏は14日、内閣を総辞職させ、6カ月以内に総選挙を実施することを決めた。

ベンアリ氏は1987年に大統領に就任。対外的には治安の良い地中海岸の観光地というイメージを売り込む一方、国内では各地に秘密警察網を張り巡らし、政敵を拘束したり亡命に追い込んだりする強権的な手法で統治を続けてきた。

デモや暴動は先月中旬、路上で野菜を売ろうとして警察に止められた失業中の青年が焼身自殺を図ったことをきっかけに各地に拡大、激化した。治安部隊が発砲するなどして鎮圧を図ったため政権批判が一気に強まった。政府はデモなどに伴い、これまでに23人が死亡したとしているが、さらに多くの犠牲者が出ている可能性がある。



 
 
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チュニジア大統領がサウジに脱出、強権政権が崩壊

2011年1月15日10時48分

【カイロ=貫洞欣寛】大規模な反政府デモが続いていたチュニジアで14日、ベンアリ大統領(74)が国外に脱出、23年続いた強権政権は崩壊した。デモが激化し、多数の死傷者が出る中、政権の維持は不可能と判断したとみられる。ガンヌーシ首相(69)が同日、大統領権限を暫定的に引き継ぐことを宣言した。ベンアリ政権を支えてきたガンヌーシ氏に拒否反応を示す市民は多く、情勢が沈静化するかどうかは不透明だ。中東には強権的な長期政権が多く、影響が広がる可能性もある。

AFP通信などによると、ベンアリ氏と家族を乗せた航空機は15日未明、サウジアラビアのジッダに到着した。事実上の亡命とみられる。

チュニジア全土には14日、非常事態宣言と戒厳令が出され、空港も閉鎖された。チュニスなどでは深夜になって中心街から人通りが消えたとの情報もあるが、散発的に銃声が聞かれ、略奪なども起きている模様だ。

先月中旬、高い失業率や物価高に抗議するために始まったデモは、治安当局が強圧的に鎮圧を図ったため、猛反発を招き、雪だるま式に参加者を増やしながら各地に広がった。批判の矛先は強権体制を敷いてきたベンアリ氏に向かい、退陣を求める声が高まった。警官隊との衝突により、政府発表で23人、人権団体の集計で60人を超える死者が出た。

ベンアリ氏は当初、デモを「テロ行為」などと批判していたが、12日に内相の更迭を発表。13日にはテレビ演説し、言論の自由を拡大することや食料品の価格引き下げ、任期が切れる2014年に引退することなどを約束、事態の沈静化を図った。

しかし国民の抗議は抑えきれず、14日には数千人が内務省を包囲してベンアリ氏の即時退陣を求めた。ベンアリ氏は同日夕、全閣僚の更迭と半年以内の選挙実施を発表したが、間もなくベンアリ氏が国外脱出したとの報道が流れ、ガンヌーシ首相が暫定的に大統領権限を引き継ぐと発表した。

ベンアリ氏は軍情報部出身。首相となった1987年、事実上の無血クーデターで約30年にわたり政権の座にあったブルギバ大統領を追い出し、大統領に就任。各地に秘密警察員を配置したり、政治活動の自由を制限して政敵を拘束したりする強権的な手法で5期23年にわたり政権を維持してきた。

ガンヌーシ氏は87年にベンアリ氏が政権を掌握後、政権に加わり財務相に就任。99年から首相としてベンアリ政権を支えてきた。ガンヌーシ氏に反発する声も強く、15日にはガンヌーシ氏退陣を求めるデモがあるとの情報もある。



 
 
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チュニジアで非常事態宣言、大統領は6選不出馬

【カイロ=長谷川由紀】北アフリカのチュニジアで23年を超す事実上の独裁体制を敷いてきたベンアリ大統領(74)は14日、内閣を総辞職させ、6か月以内に総選挙を行うと表明した。

国営TAP通信が伝えた。大統領は13日夜、各地に広がる反政府デモ沈静化のため、自身の次期大統領選不出馬を約束したが、その後も大統領の即時辞任を求めるデモは続き、死者も出るなど混乱は収まる様子はない。国営テレビは14日、全土に非常事態が宣言されたと報じた。大統領は、総選挙を2014年から大幅前倒しするという切り札で難局を乗り切りたい考えとみられるが、事態収拾につながるかは不透明だ。

ベンアリ大統領は13日のテレビ演説で「あなた方の望みは理解した」と国民に呼びかけ、民主化や改革の実現を約束。また、「終身大統領制を拒否する」と述べ、5期目の任期満了となる14年には退任する考えを示した。憲法は大統領候補の年齢を75歳と制限しているが、ベンアリ大統領が6選出馬を可能にするため、制限を撤廃するとの観測が強まっていた。

(2011年1月15日01時49分 読売新聞)



 
 
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チュニジア大統領が国外脱出、87年から独裁

【カイロ=田尾茂樹】北アフリカ・チュニジアのジン・アビディン・ベンアリ大統領(74)は14日、退陣要求デモが全土に拡大する中、国外に脱出した。

これにより、23年にわたって強権手法で国を治めたベンアリ大統領の体制は幕を閉じた。ガンヌーシ首相は同日、国営テレビを通じ、自らが暫定大統領として職務を引き継ぐと明らかにした。

ベンアリ氏は15日未明、サウジアラビアのジッダに到着。事実上の亡命とみられる。サウジアラビア王室は声明で、ベンアリ氏の到着を歓迎すると表明した。

在チュニジア日本大使館は在留邦人186人(昨年10月時点)らの安否を確認中。同大使館によると、日本の団体旅行4グループの日本人参加者が首都チュニスなどのホテルで足止めされ、外出できなくなっている。計160人以上に上るとみられる。今のところ、トラブルに巻き込まれたとの情報はない。

(2011年1月15日14時04分 読売新聞)



 
 
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チュニジア混乱、日本人多数が現地で足止め

政権が崩壊し、非常事態宣言が全土に出されたチュニジアには、世界遺産のカルタゴやサハラ砂漠などの観光地があり、日本からも多くの旅行客が訪れている。

ツアーを主催している旅行会社は15日、安否の確認などに追われた。

阪急交通社(大阪市)によると、ツアー客と添乗員の計163人が現地にとどまっている。けが人などは確認されていないという。同社では20日まで、日本からチュニジアへ向かうツアーの中止を決定した。

エス・ティー・ワールド(渋谷区)のツアーでも、4人が地中海に面したハマメットのホテルに足止めされている。エイチ・アイ・エス(新宿区)のツアー客は、14日に出国したという。

同社によると、チュニジアはカルタゴなどの文化遺産が残っていることに加え、ヨーロッパ経由で交通の便も良いため、日本人旅行客の人気は高いという。

(2011年1月15日14時14分 読売新聞)



 
 
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チュニジアで内閣総辞職・選挙前倒し 全土に非常事態宣言

2011/1/15 0:58

【カイロ=花房良祐】チュニジアのガンヌーシ首相は14日、内閣総辞職し、議会選挙を前倒しし6カ月以内に実施すると発表。政府は全土に非常事態を宣言、夜間の外出禁止令を出した。チュニジアでは1カ月にわたり大規模なデモが発生し、13日には治安当局との衝突で12人が死亡した。AFP通信などが伝えた。

首都チュニスでは同日も内務省前で数千人規模の抗議集会が開かれた。23年にわたり同国を統治するベンアリ大統領が2014年の次期大統領選に出馬しないと表明したが、事態の沈静化につながらず、総選挙前倒しで国民の不満のガス抜きを図る狙いとみられる。

旅行会社トーマス・クックが同日、チュニジアへの旅行中止を発表するなど、同国の主要産業である観光にも大きな影響が出始めている。



 
 
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チュニジア大統領が国外脱出 政権23年に幕

通信社報道 2011/1/15 3:52

【カイロ=花房良祐】AFP通信などによると、チュニジアのベンアリ大統領が14日、国外に脱出した。ガンヌーシ首相が暫定的に国を率いる。ベンアリ氏の行き先は不明だが、パリやマルタ共和国に向かったとの情報もある。

チュニジアでは先月から政権批判の大規模なデモが各都市で発生している。ベンアリ氏は2014年の次期大統領選に出馬しないことや内閣を総辞職させ、早期議会選を実施するなどの対策を国民に示していたが、事態は沈静化していなかった。

ベンアリ氏は1987年に無血クーデターで同国のトップに上り詰めたが、先月の若者による失業率の高さを非難するデモを発端として、政権批判が拡大。23年間にわたる長期政権はあっけなく崩壊した。



 
 
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チュニジア大統領、サウジに脱出 長期政権に幕

2011/1/15 10:04

【カイロ=花房良祐】大規模な抗議デモなどで混乱が続く北アフリカのチュニジアで14日、23年間にわたって政権を維持してきたベンアリ大統領(74)が退陣した。ガンヌーシ首相は国営テレビを通じ暫定的に大統領職を代行すると宣言した。

中東テレビ局アルジャズィーラによると、首相は憲法56条に基づき大統領の職務を代行すると話し、政治・経済改革を実施すると語った。ベンアリ氏はサウジアラビアに入ったと、同国のメディアが15日報じた。

チュニジアでは先月中旬から若者が雇用改善を求め抗議デモを開始。デモは政府批判の性格を強めていき、約1カ月にわたり各地で続いている。人権団体によると治安当局との衝突で60人以上が死亡したとみられる。現地の在留邦人によると、首都チュニスでは14日もあちこちで黒煙が上っていたという。

チュニジアでは近年、安価な労働力を得られる欧州向けの輸出拠点として進出する外国企業が増加。日系勢では矢崎総業と住友電気工業が自動車用組み電線(ワイヤハーネス)を手掛けている。遺跡めぐりなど観光で訪れる日本人も多い。今後、情勢が早期に安定するかは不透明で、企業活動や観光ビジネスへの影響が懸念される。

ベンアリ氏は首相だった1987年に終身大統領のブルギバ大統領を解任、無血クーデターで同国のトップに上り詰めた。観光産業の振興や外資誘致を積極的に推進。外交は親欧米路線を進める一方、国内では野党勢力を抑え込んできた。

ベンアリ氏は今月13日、2014年の次期大統領選に出馬しないと表明。出国した日の14日午後にはガンヌーシ首相が率いる内閣を総辞職させ、早期議会選を実施するなどの懐柔策を国民に示したが、国民の抗議活動はその後も収まらず、政権維持は困難と判断したもようだ。



 
 
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政権崩壊のチュニジア、日本人旅行客ら128人滞在

2011/1/15 9:35

【カイロ=花房良祐】在チュニジア日本大使館によると、大規模デモをきっかけに政権が崩壊したチュニジアには日本人団体旅行客ら計128人が首都チュニスのホテルなどに滞在。ただ、今のところ負傷者などが出たとの情報はない。

このほか国際協力機構(JICA)関係者ら在留邦人も約160人いる。同国では軍が空港を閉鎖したとの報道もある。



 
 
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チュニジア:ベンアリ大統領が内閣総辞職へ 暴動に対応

【カイロ和田浩明】チュニジアの国営通信は14日、ベンアリ大統領が内閣の総辞職と、半年以内の議会選挙の前倒し実施を決めたと報じた。高失業率や政治的自由の抑圧に対する反発から拡大する暴動への対応策。前日に次回大統領選への不出馬を約束したばかりだが、首都チュニスで辞任要求の数千人規模の抗議デモが発生するなど、事態収束のめどは立っていない。

現地からの報道によると、14日に内務省前に集まった数千人規模の群衆は、「ベンアリ、出て行け」などと叫んで大統領の辞任を要求した。治安部隊は抑え込みのため催涙ガスなどを使用しており、デモ参加者からは「平和的な要求を暴力で弾圧した」と不満が上がっている。AP通信によると、13日までの暴動で新たに13人の死亡を医療関係者が確認。犠牲者数は少なくとも40人近くに達したと見られる。

毎日新聞 2011年1月15日 1時06分(最終更新 1月15日 1時06分)



 
 
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チュニジア:ベンアリ大統領が出国、政権崩壊 首相が代行

◇邦人旅行者128人が足止め

チュニジアのベンアリ大統領は14日夜、退陣要求デモの拡大を受けて同国を出国した。ガンヌーシ首相はテレビ演説で、ベンアリ大統領が執務不能となったため、暫定的に大統領の職務を代行すると発表した。23年間続いた強権体制は、自由を求める国民のデモによって崩壊、幕を下ろした。

在チュニジア日本大使館は、在留邦人186人(昨年10月時点)らの安否確認を急いでいる。首都チュニスとその近郊のホテルには、少なくとも日本の団体旅行4グループの参加者128人が滞在し、足止め状態となっているが、トラブルに巻き込まれたとの情報はない。

ベンアリ大統領の所在は不明。フランス公共ラジオによると、地中海の島国マルタの外務省報道官は14日、大統領が乗った航空機がマルタ上空を北に向かって通過中と述べた。

ロイター通信によると、旧宗主国フランスの警察は、ベンアリ大統領の到着に備えてパリ郊外の空港で待機するよう指示を受けているといい、大統領はパリに向かっている可能性が高い。

ベンアリ大統領は13日夜の演説で、2014年の大統領選に出馬せず任期満了で退任することや、言論の自由拡大など民主化を約束。しかし、大統領の即時退陣を求める市民約5000人が首都チュニスの内務省に集まった。大統領は14日、全土に非常事態を宣言、外出禁止令を出したが、政府も統制が取れない状態となっていた。(共同)

毎日新聞 2011年1月15日 7時37分



 
 
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チュニジア:大統領が出国、政権崩壊 首相、暫定大統領に

【カイロ和田浩明】全国規模の反政府デモが続いていた北アフリカ・チュニジアで14日夕(日本時間15日未明)、23年間にわたり独裁体制を敷いたベンアリ大統領(74)が家族らと航空機でサウジアラビアに出国し、政権が崩壊した。事実上の亡命とみられる。ガンヌーシ首相が憲法規定に基づいて暫定大統領に就任、15日中にも新内閣の組閣に着手する見通し。

デモは昨年12月、物価高騰や高失業率、政治腐敗への反感を背景に始まり、暴動に発展。14日には非常事態宣言が出されていた。

現地の日本大使館によると、同国には邦人約190人が在留。首都チュニスなどのホテルには日本人観光客ら128人が足止めされているが、いずれもトラブルに巻き込まれたとの情報はない。

毎日新聞 2011年1月15日 10時30分(最終更新 1月15日 11時52分)



 
 
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チュニジア:独裁23年、国民の不満爆発 軍部も同調

【カイロ和田浩明】23年間にわたって独裁体制を敷いたチュニジアのベンアリ大統領がサウジアラビアに出国し、政権が崩壊した。物価の高騰や汚職などを背景に抗議デモを続けた国民による不満の爆発と、国民の退陣要求を無視できなくなった軍部の介入が、デモ開始から約1カ月での異例の政権崩壊につながったとみられる。

ベンアリ氏は14日夕に家族と飛行機で出国。旧宗主国フランスへの入国を希望したとされるが、ロイター通信によると、仏政府当局は「(入国を)望まない」と拒否。同氏は15日未明、サウジアラビア南西部のジッダに到着した。

現地からの報道によると、暫定大統領に就任したガンヌーシ首相はテレビ演説で、「早期に実施される選挙まで大統領代行を務める」と発表。治安回復への協力を国民に呼びかけるとともに、国内各勢力と協議して政治、経済の改革を進める意向を表明した。

大統領退陣の背景には、デモ隊への発砲など強硬な取り締まりを求めた大統領に反発した国軍幹部の介入があったとの情報がある。

ベンアリ氏は13日、14年の大統領選不出馬や民主化を約束。14日には内閣総辞職や議会選挙の半年以内の前倒し実施などを決めたが、退陣を求める国民の声は収まらず、非常事態宣言と夜間外出禁止令を出す事態に追い込まれていた。

これに対し、米国のオバマ大統領は14日の声明で、変革を求めるチュニジア国民の支持と、混乱の平和的解決を呼びかけていた。

チュニジアの混乱は昨年12月中旬、生活のための野菜販売を摘発された若者が焼身自殺を図ったことをきっかけに地方都市で警察署などの焼き打ちが発生。

暴動は1月に入って激化し、首都チュニスでも数千人規模の抗議デモが発生。政府発表では、デモ鎮圧などで市民ら23人が死亡した。14日も内務省周辺に市民約5000人が集まり、大統領退陣を求めた。

毎日新聞 2011年1月15日 12時16分



 
 
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チュニジア:政権崩壊 独裁23年、不満爆発 大統領出国、市民に軍同調か

【カイロ和田浩明】23年間にわたって独裁体制を敷いたチュニジアのベンアリ大統領がサウジアラビアに出国し、政権が崩壊した。物価の高騰や汚職などを背景に抗議デモを続けた国民による不満の爆発と、国民の退陣要求を無視できなくなった軍部の介入が、デモ開始から約1カ月での異例の政権崩壊につながったとみられる。

ベンアリ氏は14日夕に家族と飛行機で出国。旧宗主国フランスへの入国を希望したとされるが、ロイター通信によると、仏政府当局は「(入国を)望まない」と拒否。同氏は15日未明、サウジアラビア南西部のジッダに到着した。

現地からの報道によると、暫定大統領に就任したガンヌーシ首相はテレビ演説で、「早期に実施される選挙まで大統領代行を務める」と発表。治安回復への協力を国民に呼びかけるとともに、国内各勢力と協議して政治、経済の改革を進める意向を表明した。

大統領退陣の背景には、デモ隊への発砲など強硬な取り締まりを求めた大統領に反発した国軍幹部の介入があったとの情報がある。

ベンアリ氏は13日、14年の大統領選不出馬や民主化を約束。14日には内閣総辞職や議会選挙の半年以内の前倒し実施などを決めたが、退陣を求める国民の声は収まらず、非常事態宣言と夜間外出禁止令を出す事態に追い込まれていた。

これに対し、米国のオバマ大統領は14日の声明で、変革を求めるチュニジア国民の支持と、混乱の平和的解決を呼びかけていた。

チュニジアの混乱は昨年12月中旬、生活のための野菜販売を摘発された若者が焼身自殺を図ったことをきっかけに地方都市で警察署などの焼き打ちが発生。暴動は1月に入って激化し、首都チュニスでも数千人規模の抗議デモが発生。政府発表では、デモ鎮圧などで市民ら23人が死亡した。14日も内務省周辺に市民約5000人が集まり、大統領退陣を求めた。

毎日新聞 2011年1月15日 東京夕刊



 
 
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チュニジア:政権が崩壊

【カイロ和田浩明】全国規模の反政府デモが続いていた北アフリカ・チュニジアで14日夕(日本時間15日未明)、23年間にわたり独裁体制を敷いたベンアリ大統領(74)がサウジアラビアに出国し、政権が崩壊した。事実上の亡命とみられる。ガンヌーシ首相が憲法規定に基づき暫定大統領に就任、新内閣の組閣に着手する見通し。

デモは昨年12月、物価高騰などへの反感を背景に始まった。現地日本大使館によると同国には邦人約190人が在留。首都チュニスなどのホテルに日本人観光客ら128人が足止めされているが、トラブルに巻き込まれたとの情報はない。

毎日新聞 2011年1月15日 東京夕刊



 
 
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チュニジア政権崩壊、大統領はサウジに

2011年01月15日 11:15 発信地:リヤド/サウジアラビア

【1月15日 AFP】サウジアラビア政府は15日、政府に抗議するデモ隊と治安部隊との衝突が拡大したチュニジアから国外に逃亡したジン・アビディン・ベンアリ(Zine El Abidine Ben Ali)大統領(74)とその家族を受け入れたと発表した。

国営サウジ通信(SPA)が報じた政府の声明によると、ベンアリ大統領一家は14日にチュニジアを出国し、15日未明にサウジアラビアに到着した。23年にわたるチュニジアの独裁体制にピリオドが打たれた。

チュニジアの暫定大統領にはモハメド・ガンヌーシ(Mohamed Ghannouchi)首相が就任した。(c)AFP



 
 
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チュニジア騒乱 在留邦人175人・旅行者130人無事

2011年1月15日22時53分

【カイロ=貫洞欣寛】在チュニジア日本大使館によると、15日現在175人いる在留邦人は全員の無事が確認された。一方、団体観光などの日本人旅行者が14日午後11時現在で約130人確認されている。けがなどの報告はないという。

チュニジア政府は14日夕にチュニスなどの空港を閉鎖。15日午前に空港の再開を発表したが、航空便の乱れが続く可能性がある。日本人旅行者からは、「空港に行ったら出国便がキャンセルになっていた。次の便は18日まで飛ばない予定で、足止めを強いられている」といった相談が寄せられているという。



 
 
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チュニジア情勢、外務報道官が「懸念を持って注視」

2011年1月15日11時31分

外務省は15日午前、チュニジアの政権崩壊について、「不安定な状況を懸念を持って注視している」との外務報道官談話を発表した。

昨年12月に始まった市民と治安部隊との衝突で多数の死傷者が出たことについては「遺憾であり、これ以上の流血を招かないように、チュニジア国民が協力してこの困難な事態を乗り切るよう呼びかける」と要請。チュニジア政府に対して「速やかに国内の安定が確保され、市民生活の安定化のための政治・経済・社会改革が実施されることを期待する」と呼びかけた。

日本政府は先月、チュニジアの首都チュニスで日本・アラブ経済フォーラムを開催し、同国での太陽熱発電の共同プロジェクト開始で政府間合意している。



 
 
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チュニジア政権崩壊 失業増や縁故主義に国民怒り

経済政策のひずみ露呈

2011/1/15 22:32

23年間にわたりチュニジアを統治してきたベンアリ前大統領がサウジアラビアに亡命し、盤石とみられた政権があっけなく崩壊した。外資導入を積極的に進め、欧州への輸出拠点を目指す北アフリカの“優等生”とされた。しかし、若年層の失業率の高さや前大統領周辺が私腹を肥やしているといった批判が拡大するなど経済政策のひずみが一気に露呈した。

■きっかけは焼身自殺

チュニジアは隣国のリビアやアルジェリアに比べ天然資源が少ないが、欧州のリゾートとして観光開発を進め、近年は人件費の安さを背景に製造業を誘致してきた。金融危機の影響も比較的少なく昨年の経済成長率見通しは約3.8%。1人当たりの国内総生産(GDP)も約4100ドルで10年間で約2倍になった。

一方で、昨年の失業率は約13%で若年層はさらに高いとみられる。人口約1千万人のうち30歳未満は半数を超え、雇用創出が追いついていないためだ。

ベンアリ氏の親族が国有企業の民営化で利益を得るなど縁故主義がまん延。言論の自由を認めない強権体制も維持してきた。先月、職が見つからない青年の抗議の焼身自殺をきっかけに国民のたまっていた不満が爆発。食料価格上昇もあり、各地でデモが発生した。

■米国の民主化圧力弱く

ベンアリ氏が親米穏健路線を歩んでいたため、米国による民主化圧力は弱かった。一連のデモが始まってから米国が公式にチュニジアの対応を批判したのは約3週間もたってからだ。民主・政治改革に目をつぶり、親米政権を後押ししてきた米国の姿勢が今回の政権崩壊を促すという皮肉な結果を生んだともいえる。

米国寄りの立場をとりつつ国内反対勢力を弾圧するのはエジプトやサウジアラビアなど中東の独裁国家に共通する。

14日夜、ベンアリ氏の亡命が伝わるとエジプト・カイロのチュニジア大使館にはエジプト人ら数十人が集まり「次はムバラク大統領の番だ」などと気勢を上げた。

「アラブ諸国の多くはチュニジアと同じような問題を抱え、どこでも起こりうる現象」。エジプト・アルアハラム戦略研究所のディア・ラシワン研究員はこう警告する。アルジェリアでは今月上旬、ヨルダンも今月14日に抗議デモが発生した。チュニジアの政変をきっかけとして各国の民衆の不満が噴き出す恐れもある。(カイロ=花房良祐)



 
 
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チュニジア、下院議長が暫定大統領に就任 60日内に選挙

2011/1/15 22:39

【カイロ=花房良祐】チュニジアのベンアリ前大統領が亡命したことを受けて同国の憲法評議会は15日、ガンヌーシ首相に代わりマブザ下院議長が暫定大統領に就任し、次期大統領を決める選挙を60日以内に実施すると発表した。前日にガンヌーシ氏が暫定大統領に就任すると宣言していたが大統領職は空席と認定し、憲法57条に基づき下院議長が就任する。

中東テレビ局アルジャズィーラなどが報じた。ガンヌーシ氏は各政治勢力と対話して暫定政権を構築するとしているが、長らく弾圧を受けていた野党勢力は脆弱。大統領選の透明性がどの程度確保されるか不透明だ。15日は同国北部の刑務所で火災があり脱走囚ら40人以上が死亡した。新政権の樹立までに混乱が続きそうだ。

在チュニジア日本大使館によると、日本時間15日夜現在、日本人負傷者の情報はない。



 
 
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チュニジア、大統領が国外脱出-首相が暫定大統領に

2011年 1月 15日 9:32 JST

【チュニス(チュニジア)】北アフリカのチュニジアのガンヌーシ首相は14日、国営テレビで暫定的に政権の座に就くと表明した。同国のベンアリ大統領が退陣し、リビアの保護のもとマルタ共和国に向かったことも明らかにした。

ガンヌーシ首相はこの日の声明で、大統領が一時的に職務を遂行できない場合には首相に権限を委譲すべきだとする憲法の条項に言及した。

ガンヌーシ首相はこの声明で、「大統領が国民に対し義務を果たすことが一時的に困難となっている状況を踏まえ、現時点から、私がわが国の大統領の特権を行使する」と宣言した。

これに先立ち、同国のベンアリ大統領はこの日、非常事態を宣言した。同大統領は内閣を総辞職させるとともに、半年以内に総選挙を実施する方針を表明した。チュニジアではこのところ、23年間にわたる長期政権に対する批判の大規模なデモが各都市で発生している。

同国の首都チュニスの大通りに集結し、「ベンアリは去れ」などと叫んでいた数千人のデモ隊と治安部隊が衝突したことから、事態は意外な展開となった。

この日午後にはチュニジアの治安部隊が群集に向け催涙ガスを使用するなど、デモ隊の解散に努めていた。

記者: Margaret Coker



 
 
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チュニジア、ネット通じデモ拡大 刑務所火災や脱獄も

2011年1月16日0時44分

【カイロ=貫洞欣寛】23年にわたる強権支配を続けた末、民衆デモの高まりでベンアリ大統領が国外脱出したチュニジアの憲法評議会は15日、大統領の空位を正式に宣言し、「大統領権限を暫定的に引き継ぐのはムバッザア下院議長」との見解を発表した。これに従って同日、ムバッザア氏が暫定大統領として就任宣誓した。同氏は与党・立憲民主連合の出身でベンアリ氏と近い関係にあり、市民の反発が続く可能性もある。

暫定大統領となったムバッザア氏は、ガンヌーシ首相に野党勢力を取り込んだ「挙国一致内閣」の組閣を命じた。 大統領権限をめぐっては、14日にガンヌーシ首相が暫定的に引き継ぐと述べたが、「憲法上、この状況で首相は大統領の職務を代行できない」との批判が出たため、首相が評議会に見解を求めたという。同評議会はまた、60日以内の大統領選を命じた。暫定大統領はこの選挙に立候補できない規定だ。

強権的な支配が崩壊した今回の政変では、多くの市民がフェイスブックなどインターネットを通じて、デモ開催や警察の取り締まりを巡る情報を共有。デモの参加者は雪だるま式に増えていった。ベンアリ政権を支えていたムバッザア氏やガンヌーシ氏に対し、国民がどう反応するのか注目される。

チュニス市内では15日、各地に兵士らが動員され、14日にデモが起きた大通りや政府機関周辺には戦車も配置された。夜が明けると各地から黒煙が上がった。夜間のうちに焼き打ちにあった駅や、略奪を受けた商店もある。

日が昇っても、ほとんどの商店がシャッターを閉めている。大規模なデモは起きていないが、立憲民主連合の本部をはじめ、街に掲げられたベンアリ氏のポスターを外す作業が始まった。

一方、AFP通信などによると、中部モナスティルの刑務所内で出火し、40人を超える死者が出た。受刑者が脱獄しようとしてマットレスに火をつけたとの情報や、暴動が元で出火したとの情報がある。別の刑務所でも多数の死者が出たとの報道がある。



 
 
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2刑務所で脱獄事件、数十人死亡…チュニジア

【カイロ=田尾茂樹】ロイター通信などによると、チュニジア中部モナスティルの刑務所から出火、受刑者42人が死亡した。

脱獄を企てた受刑者の1人が建物内で火を放ったとみられる。中部マハディの刑務所でも受刑者が集団脱獄を図り、警官が発砲、数十人が死亡した。いずれも、政権崩壊の混乱との関連は不明。

(2011年1月16日00時41分 読売新聞)



 
 
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下院議長、暫定大統領に就任宣誓…チュニジア

【カイロ=長谷川由紀】北アフリカ・チュニジアの憲法評議会は15日、ベンアリ大統領(74)の国外脱出を受けて、フアド・メバザア下院議長を暫定大統領に指名、60日以内の大統領選実施を求めた。

メバザア氏は同日、就任宣誓し、ガンヌーシ首相に「挙国一致」内閣を組織するよう要請した。

同首相は14日、自らの暫定大統領就任を発表したが、憲法評議会は大統領不在時の憲法規定に基づき、メバザア氏を指名した。

ロイター通信によると、首相は15日、野党指導者との協議で、連立政権樹立に前向きな姿勢を示した。

国内では、14日に非常事態宣言が出た後も、首相らベンアリ政権関係者の完全退陣要求デモが散発的に発生しているほか、一部で略奪や銃乱射、囚人の脱獄が起きるなど治安が悪化、情勢は緊迫している。

在チュニジア日本大使館は15日、在留邦人175人のほぼ全員の安全を確認したと明らかにした。同大使館に問い合わせなどがあった邦人旅行者128人についても無事を確認しているという。

(2011年1月16日01時05分 読売新聞)



 
 
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チュニジア:大統領代行に下院議長就任

【カイロ和田浩明】チュニジアのメバザア下院議長は15日、憲法評議会の指名を受けて大統領代行に就任した。就任後のテレビ演説で全政党の意向を反映した「挙国一致内閣」の組閣を指示したことを明らかにした。60日以内に新大統領を選ぶ大統領選が実施される。

大統領代行を巡ってはガンヌーシ首相が自身の就任を発表していたが、憲法評議会は、ベンアリ前大統領が首相への権限移譲手続きを出国前に行っていないとした。ガンヌーシ氏は99年から首相を務めたベンアリ氏の側近だった。

毎日新聞 2011年1月16日 東京朝刊



 
 
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チュニジア:政権崩壊 アラブ諸国、波及懸念 強権体制、貧富の差共通

【カイロ和田浩明】北アフリカ・チュニジアのベンアリ大統領(74)が14日、サウジアラビアに事実上亡命し、23年間にわたった独裁体制が崩壊した。高失業率や政治的抑圧に反発した国民による、昨年来の反政府デモの高まりに抗しきれなくなった。民衆の怒りが権力者を引きずり下ろすという、アラブ圏では極めて異例の事態だ。専制的な体制で貧富の差が大きいのはアラブ諸国に共通しているだけに、周辺国政府はチュニジア情勢の展開に警戒感を強めている。

人口約1000万人のチュニジアは近年、歴史的に関係の深い欧州諸国との貿易を強化して年率3〜5%の経済成長を続けてきたが、富が大統領一族に集中する一方で、年間8万人以上の大卒者のうち2万〜3万人は就職できないなど「貧富の差への国民の怒りは鬱積していた」(西側外交筋)。同国の表面的な「安定」は、政治的自由を制限し、反体制派を抑圧する強大な警察力によって維持されてきたのだ。

他のアラブ諸国も同じような社会構造を抱えている。

エジプトでは、ムバラク大統領が29年間にわたり強権体制を維持。非常事態令下で野党勢力関係者らの恣意(しい)的な拘束が行われ、国際人権団体が改善を勧告している。複数政党制の選挙は行われているものの、国内外から「民主的でなく透明性が低い」という批判もある。経済は年率5〜7%で成長しているが、国民の約2割が1日2ドル(約166円)以下で生活する貧困層で、若年失業率も高い。

周辺国では、リビアでも41年間、イエメンでも21年間にわたり独裁政権が続く。王族が長期支配を続けるサウジアラビアやモロッコでも、政府を批判する勢力への弾圧や人権侵害が報告されている。

◇フェースブック通じてデモ拡大

チュニジアでの反政府デモは、インターネットの交流サイト「フェースブック」や簡易ブログ「ツイッター」などを通じて若者を中心に拡大したと言われる。フェースブックなどの利用は他のアラブ諸国でも拡大しており、エジプトのユーザーはフェースブックに「奇跡が起こった」と書き込んでチュニジアの政変を歓迎した。各国の当局は、こうしたサービスが政治活動に利用されることに神経をとがらせている。

エジプトでは昨春、賃上げを求める国営企業労働者などによる数百人規模のデモがカイロやアレクサンドリアで相次いだ。王制のヨルダンでは今月14日、首都アンマンなど複数の都市で失業や物価上昇に抗議する異例のデモが行われ、数千人が参加した。カイロ大学のハッサン・ナファ教授(政治学)は「エジプトも民主化を進めなければ、チュニジアと同様の事態が起こりうる」と話す。

アラブ諸国のこうした専制的体制は、イスラム過激派を生む要因の一つとの指摘もあり、米国のブッシュ前政権は民主化を要求してエジプトなどに強い圧力をかけた。しかし、オバマ米大統領は09年6月のカイロ演説で「イスラム世界との対話」を打ち出し、民主化圧力は実質的に低下している。

毎日新聞 2011年1月16日 東京朝刊



 
 
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チュニジア:政権崩壊 チュニジアをめぐる経過

◇チュニジアをめぐる経過

1956年 3月      フランスから独立

1987年11月 7日   ベンアリ首相が初代ブルギバ大統領を解任、事実上の無血クーデターで大統領就任

2009年

    10月25日   大統領選でベンアリ氏が5選

2010年

    12月17日   中部シディブジドで失業男性が抗議の焼身自殺を図る

       24日   シディブジド近郊で警察がデモ参加者に発砲、初の死者

2011年

     1月8〜10日 中部でデモ隊と警官隊衝突、少なくとも21人死亡

         10日 ベンアリ大統領がテレビ演説で暴動を「テロリストの仕業」と非難

         11日 デモが全国に拡大、高校や大学閉鎖

         12日 大統領が内務・地域開発相を更迭。拘束したデモ参加者の釈放発表

         13日 大統領が14年選挙に出馬せず退任すると表明

         14日 首都で5000人以上が大統領辞任求めデモ。大統領は出国、政権崩壊

【共同】

毎日新聞 2011年1月16日 東京朝刊



 
 
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チュニジア、60日内に大統領選 暫定職に下院議長

2011/1/16 1:16

【カイロ=花房良祐】チュニジアのベンアリ前大統領が亡命したことを受け、同国の憲法評議会は15日、メバザア下院議長が暫定大統領に就任するとともに、次期大統領を決める選挙を60日以内に実施すると発表した。就任宣誓したメバザア氏はガンヌーシ首相に野党勢力を取り込んだ挙国一致内閣を立ち上げるよう要請した。

14日にはガンヌーシ氏が自ら暫定大統領に就任すると表明したが、憲法評議会が憲法57条に基づき下院議長の就任を決めた。ロイター通信によると、ガンヌーシ氏と野党指導者の協議結果は16日にも発表される。今後の焦点は大統領選に向けた勢力争いに移る。

15日は同国北部の刑務所で火災があり、脱走囚ら40人以上が死亡した。治安部隊が展開し、混乱の沈静化を図っているが、国内情勢が安定するまでしばらく時間がかかりそうだ。在チュニジア日本大使館によると、日本時間16日未明現在、日本人負傷者の情報はない。



 
 
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チュニジア政権崩壊、緊迫続く 前大統領派と争いか

2011/1/16 20:22

【カイロ=花房良祐】ベンアリ前大統領が亡命し政権が崩壊したチュニジアでは16日、各地で戦車や兵士が展開、緊迫した情勢が続いている。前日には暴徒が商店や住宅などを襲撃した。在留邦人によると住民は自警団を組織し警戒にあたっている。情勢の安定まで時間がかかる恐れもある。

前大統領の支持者が組織的に混乱を招いているとの見方も浮上。中東テレビ局アルジャズィーラは15日、大統領警護隊トップが逮捕されたと伝えた。前大統領支持派と反対派が争っている可能性もある。

ロイター通信は16日、追放されていたイスラム教政党の指導者、ラーシド・ガンヌーシ氏が数日以内にロンドンから帰国すると報道。同氏は1990年代に非合法化されたイスラム政党「アンナハダ」を率いていた。世俗的なベンアリ政権の崩壊でイスラム原理主義が伸長する可能性もある。

ガンヌーシ氏はチュニジア当局にイスラム過激派として政権転覆を図ったとみなされ、繰り返し投獄された経歴を持つ。チュニジアは56年にフランスから独立して以降、世俗主義を標榜し、国内のイスラム原理主義者などを弾圧してきた。

アラブ各国で近年、比較的公平な選挙が行われるとイスラム政党が伸長する傾向があり、チュニジアでも民主的な選挙が実施されればイスラム政党が影響を強める可能性もある。



 
 
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チュニジア、緊迫続く 暴徒が商店や住宅襲撃

2011/1/16 22:29

【カイロ=花房良祐】ベンアリ前大統領が亡命し政権が崩壊したチュニジアでは16日、ガンヌーシ首相と野党勢力が挙国一致政権の樹立に向けた協議を継続した。野党指導者は海外メディアに対し「60日以内の大統領選は準備期間が短すぎる」として6〜7カ月後への延期と国際選挙監視団の受け入れを求める考えを示した。権力の空白が長引けば情勢が安定するまで時間がかかる恐れもある。

16日も首都チュニスの野党本部前で銃撃戦が発生するなど、緊迫した情勢が続いている。前日には暴徒が商店や住宅などを襲撃。在留邦人によると住民は自警団を組織し警戒にあたっている。AFP通信は催涙弾が直撃したフランス人ジャーナリスト1人が死亡したと報じた。前大統領の支持者が組織的に混乱を招いているとの見方も浮上している。前大統領側近が相次いで逮捕され、前大統領支持派と反対派が争っている可能性もある。

国際線の運航は再開されたがダイヤは乱れている。在チュニジア日本大使館によると日本人観光客は15日夜までに新たに確認された分も含めて約200人がホテルで足止めされている。出国したのは同日夜までに15人にとどまるという。同大使館によると在留邦人、観光客の負傷者はいない。

AFP通信などは、追放されていたイスラム教政党の指導者、ラーシド・ガンヌーシ氏が近くロンドンから帰国すると報道。同氏は1990年代に非合法化されたイスラム政党「アンナハダ」を率いていた。世俗的なベンアリ政権の崩壊でイスラム原理主義が伸長する可能性もある。同氏はチュニジア当局にイスラム過激派として政権転覆を図ったとみなされ、繰り返し投獄された経歴を持つ。



 
 
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チュニジア暫定大統領に下院議長、60日以内に選挙実施へ

2011.01.16 Sun posted at: 09:44 JST

チュニス(CNN) 全国的なデモを受けてベンアリ大統領が国外脱出したチュニジアで15日、憲法の規定に従いムバッザア下院議長が暫定大統領に就任した。国営テレビによると、60日以内に大統領選が実施される。

ムバッザア氏はテレビ演説で「新たな時代」の到来を宣言。民主主義や多元性を包含し、憲法を守りつつ国益を追求すると述べ、国家の「安定性」を高めることに尽力すると語った。暫定政権の首相にはガンヌーシ氏の続投を求めた。

一方、ベンアリ氏はサウジアラビア西部ジェッダに到着し、国王の歓迎を受けた。同国王室は、「チュニジア国民を全面的に支持する」との声明を発表した。

チュニジア各地の都市には多数の軍兵士が展開している。15日は首都チュニスの街頭にデモ隊の姿はなかったものの、市内の鉄道駅が放火され、全国各地で暴動や略奪が起きたとの報告があった。東部の都市では刑務所で原因不明の火災が発生し、少なくとも42人の死者が出たとされる。

隣国リビアの最高指導者カダフィ大佐は15日夜、デモは犯罪組織の仕業だと述べ、ベンアリ氏への支持を表明。チュニジア国民が「取り返しのつかない大きな損失」を出したとして、「正気が戻り傷が癒えることを願う」と述べた。

フランスのサルコジ大統領は声明で同国との「友好的なつながり」を強調し、早期の選挙実施を呼び掛けた。アフリカ連合(AU)は15日、チュニジア国民との「連帯」を表明し、「デモ隊に対する過度の武力行使」に遺憾を表明した。



 
 
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チュニジア野党側、連立協議で首相側けん制

【カイロ=田尾茂樹】ベンアリ政権が崩壊したチュニジアで、メバザア暫定大統領から組閣要請を受けたガンヌーシ首相は、16日も野党側と連立協議を行った。

メバザア暫定大統領は「挙国一致内閣」を求めているが、野党側は、新政権の陣容について「ベンアリ氏の与党が支配的なままではいけない」と首相側をけん制している。

チュニジアでは商店襲撃や銃の乱射が相次ぐなど、治安悪化も見られる。ベンアリ前大統領支持者らが暴徒化した可能性が指摘されている。

首都チュニス中心部などでは軍が治安維持にあたっているが、人権活動家アマラ・ベン・ロムダンさん(54)は16日、「私の住む地区に来た軍は3時間で他の場所へ行ってしまった」と話した。住民が武装して自警団を結成、暴徒侵入を防いでいるという。

AFP通信などによると、チュニス中心部の野党、進歩主義民主党本部の前では同日、警官隊と武装集団の間で銃撃戦が起き、内務省近くでも銃声が聞こえた。

(2011年1月16日21時59分 読売新聞)



 
 
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外務省、チュニジアの危険情報発令 渡航延期求める

2011年1月16日20時29分

外務省は16日、チュニジア全土への渡航延期を勧め、滞在者に退避の検討を求める危険情報を出した。海外邦人安全課によると午後7時現在、チュニジアの在留邦人は175人で、団体旅行者など約190人も滞在中。いずれもけがなどの報告はないという。

また、菅直人首相は同日、前原誠司外相らに情報収集と邦人の安全確保を指示。外務省は前原外相を本部長とする緊急対策本部を同日立ち上げ、情報分析と緊急時のチャーター機による退避などの邦人保護対策の検討に入った。今後、さらに危険度が高まれば、退避勧告に引き上げる可能性もある。



 
 
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外務省、チュニジアの危険情報発令 渡航延期求める

チュニジア、前大統領側近逮捕か 暫定政権へ連立協議

2011年1月16日21時43分

【カイロ=石合力】大規模な反政府デモで、ベンアリ大統領が国外に脱出したチュニジアで16日、暫定政権樹立に向けたガンヌーシ首相による野党側との連立協議が始まった。憲法規定に基づき、15日に暫定大統領に就任したムバッザア下院議長が首相に指示した。政権参加を認められていなかった野党側は暫定政権への参加に前向きだ。

暫定大統領の就任でベンアリ氏は大統領としての権限を正式に失った。暫定政権は、憲法規定で60日以内に実施される大統領選に向けて、挙国一致内閣の樹立を目指すものだ。連立協議に参加した主要な野党勢力、民主進歩党のチェビ氏はガンヌーシ氏との協議後、記者団に対し、「国際監視団の下で6〜7カ月以内に(国会の)選挙を実施できるだろう」との見通しを示した。協議の中でガンヌーシ氏は、同党を含む野党3党に対して、政権への参加を要請したという。暫定政権の構成が複数の野党政党を含む連立になるのか、ベンアリ氏の与党立憲民主連合(RCD)主体になるのか、が焦点になる。16日午後には、同党の本部前で警官隊と武装民兵との銃撃戦が起きた。

中東の衛星放送アルジャジーラによると、11日に更迭されたカシム前内相、ベンアリ前大統領の側近の治安担当トップがいずれも治安当局に逮捕された。

一方、国際NGO「国境なき記者団」(RSF、本部パリ)は、14日のデモを取材していたフランス人カメラマン(32)が頭部に催涙弾を受け、死亡したと16日発表した。一連のデモで、治安当局の発砲などによる民間人の死者は計約90人に上った。

首都チュニス市内では16日、大規模デモは起きていない。人影もまばらで、主要道路や政府施設の周辺を中心に戦車や軍兵士が展開している。商店などはここ数日間、閉まったままで、食料品やガソリンなどの入手が難しくなっているという。

しかし、民兵らによる商品の略奪や放火、車からの無差別乱射などが続いている。民兵らの実態は不明だが、ベンアリ氏の支持派や一部の警官、治安関係者が関与しているとの見方が大勢だ。

チュニス市内に住む陶工のワリド・ゴーザフさん(45)は朝日新聞の電話取材に対し「(治安部隊による)暴力は収まったが、略奪などがあり、若者らが自警団を組織して夜間も警戒に当たっている。食料を得るのは難しいが、住民らが助け合っている」と述べた。15日に起きた受刑者の釈放措置や脱獄などに伴う複数の刑務所での混乱では、これまでに57人が死亡、約千人が脱獄したとみられる。

ベンアリ氏が国外脱出した14日に閉鎖されたチュニス国際空港は15日に再開されたが、再開便は一部に限られ、運航の乱れやキャンセルが続いている。戒厳令に基づく午後5時から午前7時までの夜間外出禁止措置は現在も継続している。



 
 
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政権崩壊のチュニジア、暫定大統領にメバザア下院議長

2011年01月16日 13:03 発信地:チュニス/チュニジア

【1月15日 AFP】23年間続いた強権体制が崩壊し、ジン・アビディン・ベンアリ(Zine El Abidine Ben Ali)大統領(74)が国外脱出したチュニジアで15日、暫定大統領に、14日から大統領の職務を代行していたモハメド・ガンヌーシ(Mohamed Ghannouchi)首相ではなく、フアド・メバザア(Foued Mebazaa)下院議長(78)が就任した。

憲法評議会は2か月以内に大統領選挙を実施すると宣言した。

メバザア暫定大統領は、「より大きな国益のためには挙国一致内閣が必要だ」と述べ、これからは「ひとりの例外もなく」すべてのチュニジア国民が国政に参加できるよう政治を開放すると宣言した。

ベンアリ政権下で禁止されたイスラム系政党の党首はAFPの取材に対し、帰国を検討していると語った。

チュニジアは14日以降、非常事態を宣言し、あらゆる集会が禁じられ、厳格な夜間外出禁止令が敷かれている。

首都チュニス(Tunis)では店舗や住宅からの略奪や破壊、主要駅への放火などが続いたことから周辺には兵士と戦車が動員された。抗議行動を行わせないよう治安部隊によって封鎖され、人けがほとんどなくなった中心部では時折、銃声がこだましている。

チュニジアでは、生計を頼っていた野菜売りを警官に禁じられた若者が自殺したことをきっかけに前月始まった抗議行動が拡大し、失業や貧困、政権中枢のエリート層の腐敗などに対する民衆蜂起に発展し、同国を23年間支配したベンアリ大統領は15日、サウジアラビアへ脱出した。(c)APF/Dario Thuburn



 
 
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チュニジア、17日に新政権発表 前大統領派が交戦

2011/1/17 9:40

【カイロ=花房良祐】チュニジアのベンアリ前大統領が亡命したことを受けガンヌーシ首相は16日、国営テレビを通じ、17日に新連立政権の樹立を発表すると話した。ロイター通信などによると、複数の野党指導者のほか旧ベンアリ政権の閣僚も入閣し、挙国一致内閣とする方向で調整が進んでいるもよう。一方、首都チュニスでは16日も親ベンアリ派の大統領警護隊と治安部隊の銃撃戦など混乱が続いている。

治安部隊と大統領警護隊の戦闘は首都チュニス郊外の大統領府周辺で発生。警護隊の一派が建物周辺に集結していたのを治安部隊が襲撃したという。チュニスの中央銀行でも銃撃戦が発生し、2人が死亡。16日、当局は警護隊長を拘束した。

16日には、前大統領の側近が参加する連立協議は民主的な政府樹立につながらないとして約1500人が抗議集会を開いた。新連立政権の顔ぶれ次第ではデモが再燃する恐れもある。

ロイター通信は、前大統領が国内の支持者に武器や資金を提供し、内戦を引き起こそうとしているとの元政府幹部の見方を報道。フランスは15日、ベンアリ一族の資産の移転を監視していると発表した。

現地からの報道によると、国内の至る所に張られていた前大統領の巨大な肖像画がはがされはじめ、前大統領の親族は拘束・殺害されたり、住宅が略奪されたりしている。カシム前内務相が逮捕されるなど、一連のデモを鎮圧していた責任者の追及も始まった。

一方、催涙弾が直撃して死亡したと報道されたフランス人ジャーナリストは「重体で入院中」とフランス外交筋が語った。AP通信が16日伝えた。



 
 
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米国務長官、チュニジア外相に早期の治安回復要請

2011/1/17 9:44

【ワシントン=弟子丸幸子】クリントン米国務長官は16日、政権が崩壊したチュニジア情勢を巡って同国のモルジャン外相に電話し、可能な限り早期に、責任ある形で国内秩序を回復するよう要請した。挙国一致内閣の樹立に向けた動きを評価するとともに、チュニジアの安定のため、新政権を支援していく方針を伝達した。国務省が明らかにした。

国務省は同日、チュニジアへの訪問を延期するよう米国人に勧告する渡航警報を出した。



 
 
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チュニジア挙国一致政権樹立へ、首都では銃撃戦も

2011.01.17 Mon posted at: 09:43 JST

チュニス(CNN) ベンアリ大統領の国外脱出で混乱が続くチュニジアの首都チュニス周辺で16日、軍が同大統領の警護部隊や武装集団と衝突し、一部で銃撃戦が起きた。一方、ガンヌーシ首相は同日、まもなく挙国一致政権が樹立される見通しだと語った。

チュニスの市内は戦車がパトロールし、首都近郊の大統領府も政府軍が制圧しているもよう。付近の住民は、同日夜にかけて散発的な銃声が聞こえたと話している。

国営チュニスTVは、16日にベンアリ氏警護部隊のトップが逮捕され、同氏の親類24人が拘束されたと伝えた。同日夕には大統領府に近い建物に同部隊の約1000人が立てこもり、政府軍が集結しているとの情報もある。住民は警察の誘導で避難したという。

一方、野党指導者は17日にも新政権の樹立が発表され野党から3人が入閣する見通しだと語った。ガンヌーシ首相も16日夜、まもなく新政権樹立の合意が成立し、野党議員が入閣する見通しだと述べている。

米国務省は国民に対しチュニジアへの不要不急の渡航自粛を勧告し、同国内にいる米国人には出国を検討するよう呼び掛けた。



 
 
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政権崩壊のチュニジア、銃撃戦などで混乱

(日テレNEWS24 - 01月17日 14:06)

大統領が国外に逃亡し、23年間続いた独裁政権が崩壊した北アフリカ・チュニジアで16日、首都・チュニスで銃撃戦が起きるなど混乱が続いている。

AP通信などによると、16日、チュニス郊外にある大統領宮殿や野党本部の入った建物付近など数か所で大規模な銃撃戦が起きたという。警察は、銃撃戦など暴動を助長させた疑いで、ベンアリ前大統領の警護責任者ら数十人を逮捕した。

ベンアリ前大統領の国外逃亡後、火災や略奪が起きるなど各地で混乱が続いているが、ガンヌーシ首相は16日、「チュニジア史の新しいページが開かれる」として、新しい挙国一致内閣を17日にも発表するとの声明を出した。



 
 
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チュニジアで銃撃戦…軍と前大統領警護隊

【カイロ=田尾茂樹】北アフリカ・チュニジアの首都チュニス郊外カルタゴにある大統領宮殿周辺で16日、軍の特殊部隊と、国外逃亡したベンアリ前大統領の警護隊の銃撃戦が発生した。

死傷者の有無は不明。ロイター通信などが伝えた。

前大統領の警護隊員が大統領宮殿前で発砲し、特殊部隊が応戦した。16日には、チュニス中心部の中央銀行や野党本部近くでも、治安部隊と武装集団の銃撃戦が起きたという。

チュニジアでは、ベンアリ前大統領の支持者らが暴徒化して各地で騒乱を起こしているとされる。前大統領の警護隊長が、こうした動きを扇動しているとして16日に逮捕されている。

(2011年1月17日10時52分 読売新聞)



 
 
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チュニジア:日本人観光客足止め 180人以上

ベンアリ前大統領の国外脱出後も略奪や暴動が続くチュニジアには16日、依然「180人以上」(地元ツアー会社幹部)の日本人観光客が残る。相次ぐ航空便のキャンセルや情報の乏しさに旅行者らは「いつ帰れるだろう」と不安を募らせている。

チュニスの大型ホテルのロビー。ツアーコンダクター竹村礼子さん(38)は同日午前、北海道、愛知県、三重県、岐阜県などから参加した17人のツアー客に午後に乗るはずだった便がキャンセルになったと伝えた。

「19日には大事な会合がある」「持病の心臓の薬が尽きてしまう」−−。不安を訴える声が一斉に上がった。

岐阜県北方町の大野明子さん(62)はカルタゴの遺跡を見るのが楽しみで今月9日からのツアーに参加した。だが、情勢悪化で日程が次々と変わり夢はご破算。「治安はいいと聞いていたのに」

別のツアー客からは「大使館から直接、詳しい情勢を聞きたい」との不満も。参加者らは暴動の現場は迂回(うかい)し、危険な事態には遭わなかったが、略奪から店を守るため商店街が一斉に店を閉める光景も目にした。

主に日本人が参加する旅行をアレンジする地元ツアー会社の責任者アブデル・ラフマン氏は「もはや、われわれだけの手には負えない。日本大使館の助けが欲しいのに得られない。日本人を守るという気概を示してほしい」と日本大使館の対応への不満をぶちまけた。(チュニス共同)

毎日新聞 2011年1月17日 10時24分(最終更新 1月17日 10時46分)



 
 
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チュニジア:新内閣発足へ 治安早期回復、最初の任務に

【チュニス和田浩明】23年間の強権的支配を続けていたベンアリ政権が全国的反政府デモで崩壊したチュニジアのガンヌーシ首相は16日、組閣作業が進む新内閣に関し、17日にも発表されるとの見通しを国営テレビで示した。新政権の最初の任務は治安の早期回復になると指摘した。チュニジアでは16日も首都チュニス近郊の大統領宮殿で銃撃戦が発生するなど混乱が続いた。

ガンヌーシ首相は新政権の見通しについて「交渉中の各勢力が高いレベルの協力を示してくれた」と説明、17日にも発足すると述べ、「チュニジアの歴史に新しいページを開く」と明言した。

メバザア暫定大統領は各勢力の意向を反映した「挙国一致内閣」の形成を支持しており、与党・立憲民主連合(RCD)や野党勢力による連立政権が発足する見通しだ。

最大の懸念材料である治安に関しては、「脅かす者は容赦しない」と述べ、厳しく取り締まりを行う意向を示した。チュニスなどでは略奪や小競り合いに備え、住民らが自警団を結成、警備にあたっている。

首都北方15キロで古代都市国家の遺跡があるカルタゴの大統領宮殿では、失脚したベンアリ前大統領派とみられる民兵勢力が攻撃をしかけ、大統領警護隊や陸軍が応戦。戦闘は16日夜まで続いた模様だ。

チュニスでも野党の本部や内務省付近で銃撃戦が発生。内務省近くでの交戦は散発的ながら約2時間続き、重火器も使用された。警備用とみられるヘリコプターも投入され、夜間まで上空を飛行していた。

一方、米国のクリントン国務長官は16日、チュニジアのモルジャン外相に電話し、独裁体制からの転換を支持する姿勢を示した。その上で、責任ある早期の秩序回復を求め、自由や経済的機会の欠如といった問題への取り組みや民主的な選挙の必要性を強調した。

また、告発サイト「ウィキリークス」が暴露した米外交公電で、ベンアリ前大統領とその家族らによる腐敗や、政権の私物化が明らかになったことが今回の大規模デモにつながったとの見方も広がり始めている。だが、クローリー米国務次官補(広報担当)は16日、前大統領らの縁故主義などに国民は公電以前から気付いていたとして「チュニジア(の政権崩壊)はウィキ革命ではない」と否定した。

一方、チュニスで取材中に撃たれて死亡したとされたフランス人カメラマン(32)について、AP通信は仏外交当局者の話として、死亡でなく「重体」と報じている。

毎日新聞 2011年1月17日 10時56分(最終更新 1月17日 11時31分)



 
 
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チュニジア:「過激主義が復活」…イスラム台頭に欧米警戒

【チュニス和田浩明】チュニジアで世俗主義のベンアリ独裁政権が崩壊したことで、欧米には過激なイスラム主義がチュニジアに復活することへの警戒感が広がっている。国外追放中の非合法イスラム主義政党の指導者が早期の帰国を表明し、メバザア暫定大統領も新政権への「全国民の意向の反映」を約束した。隣国アルジェリアではイスラム主義者の政治的台頭から内戦状態に陥った経緯もあり、チュニジアがイスラムにどう対応するかが焦点になっている。

非合法政党「アンナハダ(目覚め)」の党首でロンドン在住のラシッド・ガンヌーシ氏(69)はベンアリ政権崩壊翌日の15日、「国外生活を強いられる理由は無くなった。数日以内の帰国を考えている」とロイター通信に語った。

アンナハダの前身の「イスラム志向運動(MTI)」は80年代、反欧米的ナショナリズムを旗印に反政府運動を展開し死刑になる指導者も出た。90年代初頭にはアルジェリアでイスラム主義政党が総選挙で大勝した。

ベンアリ政権はチュニジアでのイスラム主義台頭を警戒して徹底した弾圧を行い、多数のイスラム指導者が国外追放された。民主化を求める欧米諸国も、イスラム主義の台頭を懸念し、ベンアリ政権によるイスラム主義者への弾圧を事実上、黙認してきた。

今回の政権崩壊をもたらした全国規模の抗議デモにイスラム主義者の積極的関与は薄いと見られている。デモ参加者も「若者の怒りが原動力」(25歳の男子大学生)だ。しかし、英フィナンシャル・タイムズ紙は16日、「西側諸国がチュニジアでのイスラム主義者復帰を恐れている」と報道した。

チュニジア政治に詳しい地元国際政治誌のカマル・ビニューナス編集長は「チュニジアのイスラム主義者の多くは穏健派で、過激主義とは距離を置いている」と指摘する。既存政治勢力は、「弾圧は過激化を生む」と受け入れを認める陣営と、政教分離原則を主張する陣営に分かれているという。

モハメド・ガンヌーシ首相は帰国予定のイスラム主義指導者とも対話の方針を打ち出しており、ビニューナス氏は「護憲や暴力放棄を条件に政治参加を認めるのではないか」と見ている。

毎日新聞 2011年1月17日 21時50分(最終更新 1月17日 23時28分)



 
 
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チュニジア:政変 仏のカメラマン、頭を撃たれ死亡

【チュニス共同】フランス公共ラジオによると、チュニスでフランス人カメラマン(32)が取材中に撃たれ、16日、死亡した。チュニジア政変で外国人ジャーナリストが死亡したのは初めて。カメラマンはベンアリ政権が崩壊した14日に退陣要求デモを取材中、警官隊の催涙弾が頭部に命中、病院に搬送された。

毎日新聞 2011年1月17日 東京朝刊



 
 
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チュニジア:政変 新内閣へ協議本格化 刑務所で死者、治安なお混とん

【チュニス和田浩明】チュニジアの政変でガンヌーシ首相は16日、メバザア暫定大統領の指示に基づき、挙国一致内閣の樹立に向けた各党との協議を本格化した。

首相は15日以降、野党指導者や有力者を相次いで首相府に迎えるなどして、新内閣の構成や今後の選挙について協議を続けている。メバザア暫定大統領は「全国民が例外なく政治に参加できる」と強調しており、AFP通信によると、ベンアリ前大統領に非合法化されたイスラム系政党の在外指導者は滞在中の英国で「独裁の崩壊で国外にいる理由はなくなった。早急に帰国する」との見通しを示した。だが、実際にはイスラム系と、同じく非合法化されている共産系の両政党は組閣協議から除外されている模様だ。

国営通信などによると、ベンアリ前大統領の側近だったカシム前内務相が16日に拘束されたとの情報があるほか、前大統領の警護隊長も警察当局に逮捕された。AFP通信は病院関係者の話として、前大統領の妻のおいがナイフによる傷で14日に死亡していたと伝えた。チュニスでは15日まで商店や住宅を狙った略奪が相次いだほか、16日も野党本部付近で散発的に銃撃が起きるなど、治安はなお混とんとしている。在チュニジア日本大使館は在留邦人175人全員の無事を確認した。

一方、北東部モナスティルの刑務所では15日、政情の混乱に乗じて脱獄しようとした服役囚がマットレスに火をつけ、火災に巻き込まれた42人が死亡した。暴動が起きた別の刑務所では、服役囚1000人が逃走したとの情報もある。

毎日新聞 2011年1月17日 東京朝刊



 
 
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チュニジア:政変「ジャスミン革命」 首都、続く緊張 中心部、兵士だけ

【チュニス和田浩明】大通りをにらむ戦車や装甲車、自動小銃を構えて政府施設の警戒に当たる兵士たち−−。全国規模の反政府デモで23年に及んだベンアリ独裁政権が崩壊したチュニジアの首都チュニスに16日入った。休日の日曜だが人も少なく、散発的な銃撃音も響き、シャッターを閉めた商店がほとんどの市中心部は、緊張感に包まれていた。

朝に到着した国際空港では、観光が主要産業のチュニジアだけに、リゾート地の動画や高級腕時計の広告が出迎えてくれ、政変がうそのようだ。

だが、車で目抜き通りに入ろうとすると、「POLICE(警察)」と書かれたベストを着込み、黒い警棒を携えた目付きの鋭い男たちが出迎えた。「どこから来たか」「何が目的か」。記者の荷物を調べながら矢継ぎ早に質問を繰り出した。

近くに配備された、迷彩を施した戦車や装甲車。背後にそびえ立つのは、ベンアリ政権の抑圧の象徴として大規模デモの標的となった内務省ビルだ。14日の政権崩壊前に集まっていた数千人の群衆の姿はない。周りには鉄条網が設置され、自動小銃を持った兵士が警戒に立つ。

夜間外出禁止令は出されたままだ。14日に出された非常事態宣言では、治安部隊は命令に反する国民への発砲を許可されている。チェックインしたホテルでは「夜はバルコニーにも出ないで」とクギをさされた。

夕刻、内務省ビルに面した目抜き通りで断続的に10発以上の銃声が鳴り響いた。治安要員は「民兵同士の撃ち合いのようだ」と声を潜める。警戒のため上空を舞うヘリコプターの爆音が、緊張をあおるかのように強まった。狙撃兵が発砲しているとの情報もある。

仕事で旧宗主国フランスに滞在中に政権が崩壊し、帰国便の欠航などでパリの空港で2日間を過ごしたという米系企業勤務のサルマンさんは「チュニスに妻子を残していたので、戻れるまで眠れなかった」と虚脱したような表情を見せた。

今回の政変について、一部で「民衆蜂起が独裁を崩壊させた」との声が上がっており、インターネット上ではチュニジアを代表する花のジャスミンにちなみ「ジャスミン革命」と呼ばれ始めた。

毎日新聞 2011年1月17日 東京朝刊



 
 
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チュニジア:政権崩壊 大統領宮殿で銃撃戦 きょうにも新内閣

【チュニス和田浩明】23年間の強権的支配を続けていたベンアリ政権が全国的反政府デモで崩壊したチュニジアのガンヌーシ首相は16日、組閣作業が進む新内閣に関し、17日にも発表されるとの見通しを国営テレビで示した。新政権の最初の任務は治安の早期回復になると指摘した。チュニジアでは16日も首都チュニス近郊の大統領宮殿で銃撃戦が発生するなど混乱が続いた。

◇ウィキリークス契機の見方

ガンヌーシ首相は新政権の見通しについて「交渉中の各勢力が高いレベルの協力を示してくれた」と説明、17日にも発足すると述べ、「チュニジアの歴史に新しいページを開く」と明言した。

メバザア暫定大統領は各勢力の意向を反映した「挙国一致内閣」の形成を支持しており、与党・立憲民主連合(RCD)や野党勢力による連立政権が発足する見通しだ。

最大の懸念材料である治安に関しては、「脅かす者は容赦しない」と述べ、厳しく取り締まりを行う意向を示した。チュニスなどでは略奪や小競り合いに備え、住民らが自警団を結成、警備にあたっている。

首都北方15キロで古代都市国家の遺跡があるカルタゴの大統領宮殿では失脚したベンアリ前大統領派とみられる民兵勢力が攻撃をしかけ、大統領警護隊や陸軍が応戦。戦闘は16日夜まで続いた模様だ。

チュニスでも野党の本部や内務省付近で銃撃戦が発生。内務省近くでの交戦は散発的ながら約2時間続き、重火器も使用された。警備用とみられるヘリコプターも投入され、夜間まで上空を飛行していた。

一方、米国のクリントン国務長官は16日、チュニジアのモルジャン外相に電話し、独裁体制からの転換を支持する姿勢を示した。その上で、責任ある早期の秩序回復を求め、自由や経済的機会の欠如といった問題への取り組みや民主的な選挙の必要性を強調した。

また、告発サイト「ウィキリークス」が暴露した米外交公電で、ベンアリ前大統領とその家族らによる腐敗や、政権の私物化が明らかになったことが今回の大規模デモにつながったとの見方も広がり始めている。だが、クローリー米国務次官補(広報担当)は16日、前大統領らの縁故主義などに国民は公電以前から気付いていたとして「チュニジア(の政権崩壊)はウィキ革命ではない」と否定した。

チュニスで取材中に撃たれて死亡したとされたフランス人カメラマン(32)について、AP通信は仏外交当局者の話として死亡でなく「重体」と報じている。

毎日新聞 2011年1月17日 東京夕刊



 
 
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アラブ諸国の指導者、チュニジア政変受けた新秩序への対応迫られる

2011年1月17日

[カイロ 16日 ロイター] チュニジアの政変は、確立されていたアラブ社会の安定を揺るがし、軍の影響下にある政体は国民の不満に影響されないというイメージを打ち砕いた。

チュニジア国民が反乱を起こし、25年間権力の座にあったベンアリ大統領を国外追放に追い込むライブ映像は中東全域で放送され、国民を抑圧してきたアラブの指導者を慌てさせたにちがいない。

アナリストや野党政治家、一般市民は、チュニジアの反乱は他国に広がる可能性があると指摘する。チュニジア国民と同様、多くのアラブ人は物価高騰、貧困、高い失業率、人口増加、国民の声を無視する統治制度にいら立ちを募らせている。彼らの指導者はもはや、低所得者の窮状を無視することだけでなく、反抗的な国民を暴力で制圧することもできないという。

サウジアラビアの反対派活動家Mohammed al-Qahtani氏は「チュニジアでの展開は地震のようだ。アラブの統治者はある程度の自由を与え、雇用や教育などを提供することによる支配体制の緩和に努めるだろう。その後、再び抑圧的になるだろう」と指摘した。

アラブの大衆はいま、自国政府の古い統治手法の受け入れに消極的になっている可能性がある。チュニジアの首都チュニスからのテレビ映像に驚いた多くの人々は、自国で同じ事態が起こるかもしれない、と考えている。

アラブ首長国連邦(UAE)の討議フォーラムUAE Hewarで、ある解説者は「圧制者は永遠には続かない。これはすべての独裁政体に対する明確なメッセージだ」と語った。

匿名を希望するエジプトの退役軍人は「チュニジア人は自分たちで問題に対処し、自らの運命を切り開く勇気を持ち、弾圧に『ノー』と言った」と述べ、「エジプト国民もチュニジア国民と同様の境遇にある。このことは、エジプト国民全員に同じ行動を取るよう奨励している」と語った。

<情報時代の新たな武器>

アラブ地域のソーシャルネットワーキングサイトでは、行動を呼び掛ける声が広がっている。ツイッターやフェイスブックは、これまで国民向けの報道を統制してきたアラブ政府に対するルールを変更した。

バーレーン議会の野党議員であるJasim Husain氏は「情報が自由に流れる時代に、いつまでも人々を経済的メリットで買収することはできない。いまや人々は比較ができる」と語った。

ムバラク大統領(82)が30年にわたり政権を握るエジプトでは、フェイスブック上で「各大統領に飛行機を準備するプロジェクト」という名のサイトが立ち上げられたほか、複数のサイトが同大統領に荷物をまとめ始めるよう求めている。

あるフェイスブック利用者は「もううんざりだ。われわれはこれ以上、わが国をわれわれの手から放さない」と発言。

別の利用者は、国外逃亡したチュニジアのベンアリ大統領に、「飛行機はあなたも待っている」とムバラク大統領に伝えてもらおう、と呼び掛けている。

フェイスブック利用者のMaha al-Gamal氏は「飛行機1機を飛び回らせて、全員を乗せてしまおう」と発言した。

ただ、チュニジアの政権崩壊で警戒を強めたアラブ諸国の指導者が、物価高騰や政治的抑圧に対する人々の怒りを鎮めるには、難しい選択も伴う。

ブルッキングス・ドーハ・センターのシャディ・ハミド氏は「政権が何をしようと、彼らは危機的状況にある」と指摘。「政治的開放を進めると、反対が強まるリスクがある。一方、政治的チャンネルを閉じれば、長いあいだ積もった不満がある日、前触れなく爆発するという、チュニジアの事態に陥るリスクがある」と語った。 

多くのアラブ諸国は、価格高騰への怒りの声を受け、食料品などへの助成金支給を段階的に打ち切る計画を延期あるいは中止する可能性がある。

これは、アラブ地域の債券を購入する海外投資家が懸念している赤字拡大を悪化させるほか、経済成長と雇用創出を目的とした改革を阻害する可能性がある。ただ、こうした長期的な懸念はさほど考慮されない可能性が高い。

ヨルダンやリビヤなど一部のアラブ諸国は、アナリストがチュニジア型の暴動が起こる可能性を指摘していたが、すでに物価上昇を食い止める措置を講じている。

エジプトは助成金縮小計画を見直す可能性がある。ただ、同国の経済改革は大統領選が今年実施されることによる先行き不透明感ですでにペースが落ちている。ムバラク大統領は6期続投を目指すかどうかをまだ表明していない。

(Edmund Blair記者;翻訳 高橋恵梨子;編集 内田慎一)



 
 
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チュニジア暫定新政権、17日にも発足 野党勢力も参加

2011年1月17日10時27分

【カイロ=石合力】失業や政府の腐敗に反発する民衆の大規模抗議デモでベンアリ前大統領が国外に脱出した北アフリカ・チュニジアで、ガンヌーシ首相は16日、野党勢力を巻き込んだ暫定新政権が17日にも発足するとの声明を発表した。

新政権は、政変後の秩序の回復や、憲法規定で60日以内に実施される大統領選挙に向けた準備などが課題となる。

ロイター通信は、政権協議に近い筋の話として、新政権で民主進歩党など野党3党の指導者が初めて閣僚ポストを得ると伝えた。地域発展相、高等教育相、厚生相に就く見通し。また、11日に更迭されたカシム前内相=治安当局が逮捕=の後任のフリア内相、旧ベンアリ政権のモルジャン外相はいずれも留任する方向だとしている。

一方、大統領府周辺などでは16日夜、軍と、前大統領派の治安部隊が交戦した。前大統領の側近の治安担当トップが逮捕されたことに不満を持つメンバーらとみられ、ロイター通信が目撃者の話として伝えたところでは、激しい交戦が続いたという。

新政権への参加協議に加わった野党勢力、民主進歩党の本部前でも発砲があったほか、中央銀行そばの屋上にいた狙撃者が軍のヘリコプターによる攻撃で死亡した。



 
 
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チュニジアの政権崩壊、独・仏の観光客は帰国へ

2011/1/17 11:35

【チュニス=共同】フランス公共ラジオによると、チュニジアのベンアリ政権崩壊に伴う混乱で、同国で足止めされていたドイツ人観光客約5千人の大半は16日夜にも、帰国できる見通しとなった。大手ツアー会社数社が多くの臨時便を運航、観光客を運んだ。またフランス人観光客を乗せた臨時便の第1便も16日、パリのシャルル・ドゴール空港に到着。同国の旅行代理店組合は、17日には足止めされていたフランス人のほぼ全員が帰国できるとしている。



 
 
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チュニジア、邦人200人出国できず 前大統領亡命で

2011/1/17 11:35

【カイロ=花房良祐】チュニジアのベンアリ前大統領が亡命したことを受け、在チュニジア日本大使館は16日、日本人観光客約200人が依然として出国できず、ホテルで待機していることを明らかにした。空港は開いているが国際便の欠航が相次ぎ、座席確保が難しい状況という。

AFP通信によると同日、240人のロシア人が出国したが、まだチュニジアに約700人が残っている。英国人も16日までに約3500人が出国したが、千人以上が残っているという。



 
 
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JTBなど旅行大手各社、チュニジア行きツアー中止

2011/1/17 11:37日本経済新聞 電子版

チュニジアの政権崩壊に伴う騒乱を受け、旅行大手各社は同国行きのツアーを中止した。阪急交通社が1月20日出発まで、JTBも28日出発まで中止。近畿日本ツーリストも3月末までツアー催行を見合わせる。阪急は現在、客と添乗員の合計で125人、JTBも4人が現地に滞在しており、帰国の準備を進めている。…(有料購読記事です)



 
 
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首相、チュニジアの邦人保護を指示

2011/1/17 0:11日本経済新聞 電子版

菅直人首相は16日、大規模デモにより政権が崩壊したチュニジアの情勢について枝野幸男官房長官、前原誠司外相、北沢俊美防衛相と協議した。首相は邦人の安全確保や情報収集の徹底を指示。外務省は同日、チュニジアの治安不安定化を受けて、渡航延期を勧告する「危険情報」を出した。…(有料購読記事です)



 
 
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政変で足止めの邦人、国外「脱出」本格化 チュニジア

2011/1/17 19:53

【チュニス=共同】在チュニジア日本大使館によると、ベンアリ政権崩壊に伴う空港閉鎖などの混乱で出国できなくなっていた日本人旅行者197人のうち、約半分の100人程度が17日、出国できる見通しとなった。邦人の「脱出」が本格化する。

残る旅行者のほとんども、18日以降に出国する手配ができているという。旅行者はペルシャ湾岸諸国や欧州経由の航空便を利用する予定。

首都チュニスのホテルに滞在中だった約20人の団体は、カタール経由の航空券の予約が取れた。添乗員は「予約が座席数より多い可能性がある」と話し、一行は17日朝(日本時間同午後)、航空券購入のため慌ただしく空港に向かった。

夫婦でツアーに参加した愛知県の男性(73)は「やっと出られることになりました」とほっとした表情で「皆さんのおかげです」。一行には北海道、岐阜県、三重県などからの参加者がいる。

チュニス国際空港は、発令中の夜間外出禁止令や一時的に空港が閉鎖されたことに伴い、出国を待つ旅行者で連日大混雑が続いている。



 
 
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チュニジア、足止め邦人観光客帰国へ

2011/1/17 23:13日本経済新聞 電子版

【カイロ=花房良祐】在チュニジア日本大使館によると、ベンアリ政権の崩壊に伴う混乱で帰国できなかった日本人観光客約200人のうち約120人が17日、航空チケットを確保し、欧州や湾岸諸国などへ出国、帰国の途についた。約70人も18日の便を確保し、出国できる見通し。日本時間17日夜現在、日本人負傷者の情報はない。観光客らは一連の抗議デモや空港の閉鎖などを受けてホテルに足止めされていた。…(有料購読記事です)



 
 
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チュニジア、2段階格下げ R&I

2011/1/17 23:18

【カイロ=花房良祐】格付投資情報センター(R&I)は17日、チュニジアの外貨建て発行体格付けをAマイナスから2段階下げ、トリプルBとした。ベンアリ前大統領の亡命などに伴い政治・社会が混乱しているためとしている。見通しも「格下げ方向」とした。



 
 
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臨時政権樹立で交渉‐ベンアリ政権崩壊のチュニジア

2011年 1月 17日 8:39 JST

【チュニス】23年間続いたベンアリ政権が崩壊したチュニジアで16日、暫定大統領に就任したメバザア下院議長と野党勢力指導者の話し合いが再開され、新たな選挙の前に臨時連立政権を樹立する交渉が行われた。

また国営テレビと国営通信社によれば、警察当局は首都チュニスの治安強化のため、追放されたベンアリ前大統領の治安担当者を「無秩序、殺人、略奪をそそのかして国の治安を乱そうとした」容疑で逮捕した。

16日はそれまでと比べて混乱も少なくなり、家族連れで食料品を求めたりカフェでくつろぐ市民の姿も見られた。しかし暴力や騒ぎは完全には終息しておらず、AP通信によれば、チュニスの厳重な警備下にある内務省前で衝突が発生、野党本部の建物の外では散発的な銃声の音も聞こえた。

ベンアリ大統領は14日夜、突然辞任したが、同前大統領支持派が民兵を扇動して騒動を生じさせるよう命じたとの憶測が流れているほか、過去1カ月の市民の暴動のあと、内戦に対する恐怖で国中で緊張が増している。

国営通信によれば、検察当局はアリ・セリアティ治安司令官に対する法的な尋問を開始、チュニスで「攻撃や略奪を組織した」として同司令官を取り調べている。また国営テレビは、ベンアリ前大統領が国外に亡命する前の12日に辞任したカシム前内相を逮捕したと伝えた。

ベンアリ前大統領は23年間の独裁政治のあと、14日に国外逃亡し、サウジアラビアに亡命した。チュニジアの憲法評議会は15日、大統領ポストが空席になったと宣言した。憲法では、60日以内に選挙を実施しなければならないが、野党指導者たちは、ベンアリ前大統領が警察国家を敷いて政党活動を禁止していただけに、自由で公正な投票を実施できる時間がないと述べている。

15日にはメバザア下院議長が暫定大統領に指名され、ガンヌーシ首相に暫定政権樹立を要請した。同首相と野党指導者との話し合いは15日に続いて16日も実施されたが、権力分割でどの程度合意したか不透明だ。

記者: Margaret Coker



 
 
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[FT]チュニジアの反乱が終わりを告げた中東の専制君主体制

2011/1/18 0:00

(2011年1月17付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

チュニジアの「ジャスミン革命」におけるベンアリ前大統領の不面目な失脚は、アラブ国防国家の鎧(よろい)を傷つけた。これを見た中東の専制君主たちは震え上がることだろう。

■時代の変化に気づいた専制君主たち

軍部を背骨に、保安当局を中枢神経系に据えているアラブの専制政治は国民からの圧力に格段に強いと言われてきたが、その評価はチュニスの黒煙とともに消えてしまった。

チュニジアの政変は、ベルリンの壁が崩壊した後に東欧諸国で吹き荒れたような反乱がアラブ世界全域で始まる前触れとは限らない。だが、アラブの専制君主たちはようやく、時代が変わったことに気づいた。

彼らは今後、厳戒態勢を敷き、普段はおとなしく服従している国民の反抗の兆しだけでなく、不安定で戦略的に重要な地域で短期的な安定が得られることを考慮して専制政治を黙認してきた西側諸国の態度のかすかな変化も見逃すまいとするだろう。

「アラブは例外」だとして専制政治を長らく黙認してきた西側の姿勢がチュニジアの反乱を機に変わるとすれば、歓迎すべき犠牲と呼べるかもしれない。独裁政権に支配されていたほかの地域はほぼすべて、過去30年の間に民主主義の波に洗われた。中南米でも東欧でも、サハラ以南のアフリカでも東南アジアでも民主主義が始まった。

■原理主義の台頭、専制維持の口実に

ところがアラブ世界にはその波が及ばず、専制政治が維持された。旧共産諸国が崩壊した後、西側諸国が市民の人権や政治的権利をこれほど顧みてこなかった地域はほかにない。中国を考慮してもそう言える。

そうした態度の根拠は時代とともに変化してきた。フランスと英国は19世紀後半から20世紀前半にかけて、オスマン帝国から切り分けたアラブの植民地における立憲政治の正常な発展を中断した。英国にとっては、西欧からインドに至る経路を確保することが必須だった。

第2次世界大戦が終わって冷戦が始まると、安価な石油の確保とイスラエルの保護、旧ソ連の侵入抑制が最優先事項となった。

最近ではアラブ諸国の現体制が、自分たちがいなくなったらアラブはイスラム原理主義者(およびイラン・シーア派の神政主義者)が乗っ取ってしまうと西側諸国に信じ込ませてきた。彼らは説教好きな西側諸国に誇示するために、ごく少数の野党(エジプトのワフド党など)を魅力に乏しいパートナーとして生きながらえさせた。その一方で野党にはモスク以外での集会を禁じ、政治を荒廃させた。

■ネットが変えた中東の政治情勢

しかし、衛星テレビ放送やソーシャルメディアの普及を受けて状況は変わっている。今回のチュニジアの反乱はその2例目であり、1例目は2005年のレバノンにおける「シーダー(杉の木)革命」だった。この市民による反乱は、30年続いたシリアによる占領を3カ月足らずで終わらせた。

デジタル革命はばらばらだったアラブ世界を、IT(情報技術)に疎い指導者たちには思いもよらなかった方法で再統合した。そして、このことは、社会経済的な不満がより広範な政治的要求にあっという間に転化し得ることを意味している。

言うまでもなく、概して最初に燃え上がる火口(ほくち)は経済的な苦境だ。食料と燃料の価格が上昇している時期は特にそうだ。

アラブ世界では人口の半分から3分の2を25歳未満が占めており、若く、次第に教養が高まる国民に機会が欠落していることも時限爆弾だ。大半のアラブ諸国の体制に共通する国家財産の私物化と独占的な性質が、もう1つの火種となっている。

■経済の停滞著しいアラブ世界

しかし、経済改革が政治改革に先行しなければならないという説は、未熟な決定論であり、いかなる政治的開放をも永久に先送りする口実となっている。経済自由化はすぐに、国防国家およびその既得権益の壁にぶち当たる。

エジプトのムバラク大統領は米国の圧力を受け、2005年の大統領選に改革派のヌール氏が対抗馬として出馬するのを認めた。ムバラク氏は得票率を88%まで落とし、その後、政敵であるヌール氏をいかがわしい嫌疑で投獄した。

ムバラク氏が30年前に大統領に就任した時、エジプト人の39%が絶対的貧困に苦しんでいた。今ではその比率が43%に上っている。

ベンアリ一族が経済を食い物にする一方で、ベンアリ氏本人は西側の経済改革の模範だった。先週、チュニジアで炎が燃え広がる中、米国のクリントン国務長官はアラブ世界の経済停滞を強調した。フランスのアリヨマリ外相は、フランス警察の治安維持部隊を支援に派遣することまで示唆した。

目を覚ましてジャスミンの香りをかいだ方がいい。「要は政治なんだ、ばか者め」

By David Gardner in London

(翻訳協力 JBpress)



 
 
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チュニジア前大統領家族、金塊1.5トン持ち出しか

2011/1/18 10:31

サウジアラビアに亡命したチュニジアのベンアリ前大統領の家族が、出国時に金塊1.5トンを国外に持ち出した疑いがあることがわかった。18日付の仏ルモンド紙が仏大統領府筋の話として伝えた。ラガルド経済・産業・雇用相は仏金融機関に対し、チュニジア関連の資金の動きに注意するよう呼びかけた。

トラベルシ夫人は出国前にチュニジア中央銀行を訪れ、預けてある金塊を渡すよう要請した。同銀総裁ははじめは拒否したが、前大統領が電話で総裁を説得。夫人に金塊を引き渡したという。

ルモンドによると金塊は4500万ユーロ(約49億円)の価値がある。仏大統領府は、この情報がチュニジア政府やチュニジア中銀からもたらされたとしている。

一方、ラガルド経済相は17日、仏銀のチュニジア関連の資産について「特別監視をしている」と述べ、資金移動に注意するよう関連機関に要請したことを明らかにした。ただ法的な問題が解決していないため、資産の凍結は命じていないという。(パリ=古谷茂久)



 
 
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チュニジア新内閣発表、首都で与党勢力排除求めデモ

(ロイター - 01月18日 10:27)

[チュニス 17日 ロイター] 23年余り続いたベンアリ政権が反政府デモで崩壊したチュニジアのガンヌーシ首相は17日、野党指導者を加えた挙国一致内閣の布陣を発表した。

ベンアリ前大統領が率いた与党立憲民主連合(RCD)に属するガンヌーシ首相は、政治犯全員の釈放を明言。前政権の下で巨大な富を得たり汚職に関与した人物の調査も行うと述べた。

ただ、野党指導者の新政権入りは実現したものの、国防、内務、財務、外務の主要閣僚は続投。新内閣でもRCDの権力を残した布陣となった。

新内閣発表前には、首都チュニスで約1000人が、必要な改革が行われないとして、RCDが多数を占める連立政権に反対するデモを行った。これに対し、治安部隊がデモ隊排除に放水や催涙ガスのほか、威嚇発砲も行った。

一方、フリア内相は国営テレビに対し、これまでのデモに伴う死者が少なくとも78人に達し、経済的な損失は30億ディナール(約1650億円)に上ったことを明らかにした。



 
 
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足止めの邦人旅行者 半数がチュニジア出国

(日テレNEWS24 - 01月18日 01:16)

独裁政権が崩壊した北アフリカ・チュニジアは依然、政情不安が続いている。17日には与野党参加の挙国一致内閣が発表される予定だが、首都・チュニスでは、ベンアリ前大統領を批判するデモ隊と治安部隊が衝突した。

現地では日本人旅行者約200人が出国できずに足止めされていたが、約半数が出国したという。



 
 
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独裁政権崩壊のチュニジア、暫定政権が発足

(日テレNEWS24 - 01月18日 09:06)

独裁政権が崩壊したチュニジアで17日、野党の指導者も加わり、選挙までの暫定政権が発足した。しかし、首都・チュニスでは、独裁政権を支えてきた与党が政権に加わることに反発する市民らが治安部隊と衝突するなど、不安定な情勢が続いている。

また、現地で足止めされていた200人の日本人旅行者のうち半数以上が17日、周辺国などに出国した。



 
 
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チュニジア暫定政権発表、首都の混乱続く

2011.01.18 Tue posted at: 10:17 JST

チュニス(CNN) 大統領の国外脱出で混乱が続くチュニジアのガンヌーシ首相は17日、与野党の連立による新政権の布陣を発表した。国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は、チュニジアは可能な回切り早期に秩序を取り戻さなければならないと訴えている。

新政権にはガンヌーシ首相が留任し、19人の閣僚に野党から3人、無所属の10人が入閣した。新体制で選挙の実施を目指す。

首都チュニスではこの日も抗議デモが続き、大通りに約2000人が集結。与党本部に向かおうとするデモ隊に対し、警官隊が催涙弾を発射した。

潘事務総長はアブダビで記者団に対し、チュニジアの新政権は人権を守り、言論と集会の自由を保証しなければならないと強調。現在も衝突が続き、犠牲者が出ている点を「強く懸念している」とした。

チュニジアでは貧困、失業、政府の腐敗と抑圧に対する抗議デモが広がり、23年にわたって同国を支配してきたベンアリ大統領が14日にサウジアラビアに脱出。翌15日にムバッザア下院議長が暫定大統領に就任している。

留任が決まったフリア内相は国営テレビで演説し、過去数週間の衝突による死者は78人、負傷者は94人に上り、この中には警官多数が含まれると語った。市民に対しては暴動をやめて警察に協力してほしいと訴え、過去の過ちには厳しく対処すると言明している。今回の混乱に伴う損失が30億チュニジア・ディナール(約20億米ドル)に上るという試算も明らかにした。

http://www.cnn.co.jp/world/30001534.html



 
 
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チュニジア騒乱、昨年12月以降死者78人

【カイロ=田尾茂樹】チュニジア政府は17日、ベンアリ前大統領排除を求めるデモ隊と治安部隊の衝突など、昨年12月以降の一連の騒乱で計78人が死亡したと発表した。 前政権下では、治安当局は「23人が死亡した」としていた。

また、デモや政権崩壊に伴う混乱の影響で経済損失はこれまでに約30億ディナール(約1700億円)に上る、との推計も明らかにした。

一方、17日に新内閣の陣容を発表したガンヌーシ首相は今後、前政権で汚職に関与したとされる人物の徹底捜査を進めるとともに、メディア統制を担当していた情報省を廃止する方針も明らかにした。

(2011年1月18日13時51分 読売新聞)



 
 
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社説:チュニジア情勢 中東の変化見守りたい

パーレビ国王を国外退去に追い込んだ79年のイラン革命では、国外にいるホメイニ師(後の最高指導者)の説教を録音テープで聞いた民衆が次々に決起した。先週、ベンアリ前大統領が国外に逃亡した北アフリカ・チュニジアの政変では、ネットを通じた呼びかけで反政府デモが盛り上がったという。

ウィキリークスが暴露した米外交公電によって、ベンアリ氏と家族らの腐敗や政治の私物化が明らかになり、国民の怒りの火に油を注いだ面もある。民衆の決起により指導者が国外に逃亡するのは中東では極めて異例だ。しかも、あれよあれよという間の政権崩壊は、情報が瞬時に伝わって人々を動かすネット時代ならではの現象として注目したい。

今回の政変は、チュニジアを代表する花にちなんで「ジャスミン革命」と呼ばれる。抗議行動の発端は昨年12月、野菜などを売って生計を立てていた青年が当局に販売を禁止され、抗議の焼身自殺を企てたことだという。治安当局の強圧的なデモ鎮圧などで多くの市民が死亡したのは痛ましいと言うしかない。

情勢はなお不透明ながら、メバザア暫定大統領(前下院議長)の下で近く挙国一致内閣が発足するというのは、国家の安定に関して歓迎すべきである。生活難にあえぐ国民の意を酌み、新政権は生活再建に努めてほしい。新大統領を選ぶ選挙も速やかに行うべきだろう。

多くの観光名所があるチュニジアは、外見的には穏やかな親米国家だった。その国で起きた政変は、他の中東諸国にとって、決して「対岸の火事」ではない。ベンアリ氏は23年も最高権力者として君臨したが、近隣のリビアではカダフィ大佐が69年から約40年権力を握り、エジプトでは81年から約30年、ムバラク大統領による政治が続いている。

「強権政治」とは、ベンアリ氏だけに向けられる批判ではあるまい。米ブッシュ政権の「中東民主化」構想には、イラク戦争を正当化する口実の色彩が濃厚だったが、中東諸国の民主化自体は必要だ。ベンアリ氏が逃げ込んだサウジアラビアにしても、サウド家による少数支配が続き、明確な憲法や政党はないし女性の権利も厳しく制限されている。

だが、中東での民主化はしばしばイスラム原理主義への揺り返しを生む。90年代に自由選挙を行った隣国アルジェリアでは原理主義政党が圧勝し、選挙結果が取り消されたため流血の混乱が続いた。チュニジアにも原理主義勢力「アンナハダ」が根を張っており、選挙を通じてイスラム色が強まる可能性もある。新政権がどんな政策を打ち出すか、情勢を注意深く見守りたい。

毎日新聞 2011年1月18日 2時30分



 
 
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チュニジア:政権崩壊 邦人100人出国へ 脱出が本格化

【チュニス共同】在チュニジア日本大使館によると、ベンアリ政権崩壊に伴う空港閉鎖などの混乱で出国できなくなっていた日本人旅行者197人のうち、約半分の100人程度が17日、出国できる見通しとなった。邦人の「脱出」が本格化する。残る旅行者のほとんども、18日以降に出国する手配ができているという。

毎日新聞 2011年1月18日 東京朝刊



 
 
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チュニジア:ガンヌーシ首相が組閣 野党から3人入閣

【チュニス和田浩明】ベンアリ前大統領が亡命し独裁体制が崩壊した北アフリカ・チュニジアで17日、ガンヌーシ首相は新内閣の布陣を発表した。野党から3人が入閣したほか、メディアを管理していた情報省を廃止した。さらに、首相は政治犯を釈放し、前政権指導部を対象にした汚職捜査も開始すると発表するなど、野党や住民の不満に一定の配慮をした。しかし、首相や外相など主要閣僚は留任したため、住民の抗議行動が収束するかどうかは不透明な情勢だ。

毎日新聞 2011年1月18日 0時59分



 
 
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チュニジア:北アフリカ外交の拠点、日本、混乱拡大を懸念

ベンアリ独裁政権が崩壊したチュニジアは、昨年12月に「日・アラブ経済フォーラム」を開催するなど、日本政府にとって中東・北アフリカとの経済外交の重要な窓口の一つだ。「当面はどんな新政権ができるか見守るしかない」(外務省関係者)のが現状だが、混乱が拡大したり長引いたりすれば、経済外交の拠点の一つを失いかねない。

前原誠司外相は17日、外務省でチュニジアのハシェッド駐日大使と会談した。前原外相は在留邦人の安全確保と邦人旅行者の安全な出国についてチュニジア政府の協力を要請。新政権について「国民の幅広い支持を得る政府が樹立されれば支持していく」と述べた。

昨年12月のフォーラムには前原外相と大畠章宏経済産業相(当時)が出席。経済団体なども多数参加し、アラブ連盟(21カ国1機関)と39件の新規事業で合意した。外務省は当時、同国を「政治的に安定を維持している」と評価していた。

ところが、その約1カ月後に窓口役を務めた同国の政権が崩壊。前原外相も15日、「大統領とも会ってきたので大変驚いている」と戸惑いを見せた。ただ39件のうちチュニジアが直接かかわる協力案件は太陽熱発電など数件にとどまる。また、外務省では「一時的な混乱にとどまり、政策や協力案件は新政権でも継続されるのでは」との見方もある。

アラブ諸国ではチュニジアのように専制的な体制で、貧富差が大きい国はほかにもあり、政治的リスクは低くない。同省幹部は「政治的、社会的な不安定性を織り込みつつも、経済外交、資源外交を進めていくしかない」と語る。【西田進一郎】

毎日新聞 2011年1月18日 2時02分



 
 
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チュニジア:新政権発足 野党から入閣3人 政治犯も釈放、主要閣僚残留

【チュニス和田浩明】ベンアリ前大統領が亡命し独裁体制が崩壊した北アフリカ・チュニジアで17日、ガンヌーシ首相は新内閣の布陣を発表した。野党から3人が入閣したほか、メディアを管理していた情報省を廃止した。さらに、首相は政治犯を釈放し、前政権指導部を対象にした汚職捜査も開始すると発表するなど、野党や住民の不満に一定の配慮をした。しかし、首相や外相など主要閣僚は留任したため、住民の抗議行動が収束するかどうかは不透明な情勢だ。

◇イスラム過激化、警戒−−欧米

チュニジアで世俗主義のベンアリ独裁政権が崩壊したことで、欧米には過激なイスラム主義がチュニジアに復活することへの警戒感が広がっている。国外追放中の非合法イスラム主義政党の指導者が早期の帰国を表明、メバザア暫定大統領も新政権への「全国民の意向の反映」を約束した。隣国アルジェリアではイスラム主義者の政治的台頭から内戦状態に陥った経緯もあり、チュニジアがイスラムにどう対応するかが焦点になっている。

非合法政党「アンナハダ(目覚め)」の党首でロンドン在住のラシッド・ガンヌーシ氏(69)はベンアリ政権崩壊翌日の15日、「国外生活を強いられる理由は無くなった。数日以内の帰国を考えている」とロイター通信に語った。

アンナハダの前身の「イスラム志向運動(MTI)」は80年代、反欧米的ナショナリズムを旗印に反政府運動を展開し死刑になる指導者も出た。90年代初頭にはアルジェリアでイスラム主義政党が総選挙で大勝した。

ベンアリ政権はチュニジアでのイスラム主義台頭を警戒して徹底した弾圧を行い、多数のイスラム指導者が国外追放された。民主化を求める欧米諸国も、イスラム主義の台頭を懸念し、ベンアリ政権によるイスラム主義者への弾圧を事実上、黙認してきた。

今回の政権崩壊をもたらした全国規模の抗議デモにイスラム主義者の積極的関与は薄いと見られている。デモ参加者も「若者の怒りが原動力」(25歳の男子大学生)だ。しかし、英フィナンシャル・タイムズ紙は16日、「西側諸国がチュニジアでのイスラム主義者復帰を恐れている」と報道した。

チュニジア政治に詳しい地元国際政治誌のカマル・ビニューナス編集長は「チュニジアのイスラム主義者の多くは穏健派で、過激主義とは距離を置いている」と指摘する。既存政治勢力は、「弾圧は過激化を生む」と受け入れを認める陣営と、政教分離原則を主張する陣営に分かれているという。

◇北アフリカ外交の拠点 日本政府、混乱拡大に懸念

ベンアリ独裁政権が崩壊したチュニジアは、昨年12月に「日・アラブ経済フォーラム」を開催するなど、日本政府にとって中東・北アフリカとの経済外交の重要な窓口の一つだ。「当面はどんな新政権ができるか見守るしかない」(外務省関係者)のが現状だが、混乱が拡大したり長引いたりすれば、経済外交の拠点の一つを失いかねない。

前原誠司外相は17日、外務省でチュニジアのハシェッド駐日大使と会談した。前原外相は在留邦人の安全確保と邦人旅行者の安全な出国についてチュニジア政府の協力を要請。新政権について「国民の幅広い支持を得る政府が樹立されれば支持していく」と述べた。

昨年12月のフォーラムには前原外相と大畠章宏経済産業相(当時)が出席。経済団体なども多数参加し、アラブ連盟(21カ国1機関)と39件の新規事業で合意した。外務省は当時、同国を「政治的に安定を維持している」と評価していた。

ところが、その約1カ月後に窓口役を務めた同国の政権が崩壊。前原外相も15日、「大統領とも会ってきたので大変驚いている」と戸惑いを見せた。ただ39件のうちチュニジアが直接かかわる協力案件は太陽熱発電など数件にとどまる。また、外務省では「一時的な混乱にとどまり、政策や協力案件は新政権でも継続されるのでは」との見方もある。

アラブ諸国ではチュニジアのように専制的な体制で、貧富差が大きい国はほかにもあり、政治的リスクは低くない。同省幹部は「政治的、社会的な不安定性を織り込みつつも、経済外交、資源外交を進めていくしかない」と語る。【西田進一郎】

毎日新聞 2011年1月18日 東京朝刊



 
 
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チュニジア:政権崩壊 デモ・暴動の死者78人に

【チュニス共同】ベンアリ前大統領の強権体制が崩壊したチュニジアで、フリア内相は17日夜、昨年12月中旬から約1カ月続いてきた国内のデモや暴動の死者は計78人に達したと明らかにした。商店の略奪などでチュニジア経済に与えた損失は約30億チュニジアディナール(約1730億円)になるという。AP通信が伝えた。

新内閣を発表したガンヌーシ首相は同日、組閣に合わせ報道の「完全な自由化」や情報省の廃止、すべての政治犯の釈放を明言。混乱を沈静化しようとしている。

内相によると、暴動で死亡したのは抗議デモ参加者や市民ら計78人。85カ所の警察署が被害を受けたほか、13の市庁舎、43カ所の銀行、11カ所の工場と66カ所の商店やショッピングセンターが荒らされたという。

毎日新聞 2011年1月18日 東京夕刊



 
 
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チュニジア政変、経済損失1700億円 死者78人に

2011/1/18 9:49

【カイロ=花房良祐】チュニジア新政権は17日、一連の抗議デモによる混乱で失われた経済的価値は計30億ディナール(約1700億円)に上ると発表した。うち3分の1は輸出の減少、3分の2は経済活動が停止したため。同国の国内総生産(GDP)の約4%に匹敵する。暴動鎮圧などに伴う死者は78人に上ると公表。当局が当初発表していた21人の3倍以上となった。

ロイター通信は、観光収入や直接投資の減少で2011年の経済成長率は1ポイント縮小して4%に減速するとのエコノミストの予測を紹介。今後、企業が投資に慎重になるのは避けられない情勢で企業活動のために早期の情勢安定が必須となる。

17日に発表した新政権では、野党は重要性の低い閣僚ポストを割り当てられた。民主進歩党(PDP)創設者のシェビ氏が地域開発相、エタジディド党のイブラヒム党首が高等教育相、自由労働連合のベンジャファル党首が保健相として入閣した。従来の与党・立憲民主連合(RCD)が財務相など主要ポストを握り、反体制派からは早くも「新政権は従来と変わらず、まやかし」との批判の声が上がっている。

新内閣の発表以降、大規模な抗議デモは今のところ伝えられていないが、18日以降の市民の出方は不透明だ。ただこれまで銃撃戦で抵抗していた大統領警護隊が17日には新政権に忠誠を誓うと表明。親ベンアリ派による内乱の恐れは後退した。

一方、新政権は6カ月以内に議会総選挙を実施することを発表。またメディアを管理する情報省の廃止や全政治犯の釈放などを公表し、民主化に向け努力している姿勢を内外にアピールした。



 
 
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チュニジア、新政権抗議で数千人デモ 市民の不満再燃

2011/1/18 20:53 (2011/1/18 23:30更新)

【カイロ=花房良祐】チュニジア各地で18日、ベンアリ前大統領の亡命に伴い発足した新政権に抗議する数千人のデモが発生した。労働組合出身の閣僚3人も同日辞任した。旧政権の与党だった立憲民主連合(RCD)が内閣の主要ポストを握ったことに対し、反発が広がっている。新政権は発足直後に早くも厳しい状況に追い込まれた。

AFP通信などが伝えた。一連の抗議デモで大きな役割を果たしたチュニジアの労働組合は18日、「新政権を認めないことを決定した」と発表。新政権に参加できなかったイスラム系政党「アンナハダ」も同日、デモを実施、治安部隊が催涙ガスなどで鎮圧にあたった。アンナハダ幹部はAFP通信に対し「新政権は市民を代表していない」と語った。

ガンヌーシ首相は17日、新内閣を発表。野党からも入閣させるなどしたほか、政治犯の釈放など民主化策を提示したが、反体制派から批判が相次いでいた。



 
 
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チュニジア新内閣、野党勢力の3氏が入閣断る

【カイロ=田尾茂樹】チュニジアで、ベンアリ政権崩壊を受けてガンヌーシ首相が17日に発表した新内閣の名簿に野党勢力から加えられていた3氏が、18日、閣僚就任辞退を決めた。

3人のうちの一人がAFP通信に明かした。「挙国一致内閣」でベンアリ政権崩壊後の事態収拾を目指した首相の試みは、早くもつまずいた格好となった。前大統領派の完全排除を求める国民の声は根強く、新政権の行方は混沌(こんとん)としている。

首相は17日に、政治犯釈放や、メディア統制を担当する情報省の廃止なども打ち出し、前政権を追放した国民の怒りを静めるのに懸命の姿勢を見せていた。

しかし、18日も、国内最大労組などの呼びかけで大規模なデモが発生。参加者は、内相や国防相など前政権の主要閣僚が留任すると発表されたことを非難し、「前政権の閣僚は一掃すべきだ」と怒りの声を上げた。

(2011年1月18日23時27分 読売新聞)



 
 
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チュニジア:「ジャスミン革命」道半ば

一人の若者の焼身自殺が23年続いた独裁政権の崩壊につながった、北アフリカ・チュニジアの未曽有の政変は、国花から「ジャスミン革命」と呼ばれ始めた。しかし、かれんな呼び名とは裏腹に、ベンアリ前大統領の警護隊残党と国軍との銃撃戦が首都チュニスや観光地カルタゴで続き、前大統領派の排除を求める国民は、17日発足の新政権を「旧政権の継承」と反発する。18日には治安部隊が抗議デモの参加者に暴行する場面も見られ、治安も政情も「革命」と呼ぶにはほど遠い状況にある。【カルタゴ(チュニジア北部)で和田浩明】

◇前大統領派と戦闘続く

チュニスから車で約30分。古代ローマに滅ぼされた都市国家遺跡を擁し、政変前は観光客でにぎわっていたカルタゴに17日入ると、銃撃音が散発的に響きわたる戦場だった。

大統領宮殿に至る道は国軍戦車が封鎖していた。道路脇には、焼き打ちされた乗用車があちこちでひっくり返っていた。市内中心部のベンアリ氏の巨大看板は、顔の部分が破り取られていた。

国軍とベンアリ前大統領の警護隊の残党との銃撃戦は、16日夜から始まった。大学生のオマルさん(20)によると、一部住居の屋根から前大統領派の狙撃手が発砲を続けている。「ヘリコプターから狙撃手を狙い撃ちしやすいよう、部屋の明かりを消して」と国軍から要請された。

住民が集まるカフェで取材中、「パン、パン」と乾いた銃声が聞こえた。上空には軍のヘリコプターが旋回。戦闘が続いた約1時間、「ドン」という腹に響く砲声が建物を震わせた。宮殿や周辺に前大統領警護隊が潜伏しているためだ。

政変前に約3000人いたとみられる前大統領警護隊は今も武装したまま。前大統領が孤児らを引き取って育てたとされ、忠誠心が厚い。武力抵抗を続ける可能性が高く、治安回復の道は多難だ。

17日に発表された新内閣メンバーは、メバザア暫定大統領が「挙国一致内閣」を約束した。だが、ガンヌーシ首相ら主要閣僚が残留し、野党から閣僚入りした3人が18日に抗議の辞任を表明。新政権は旧政権と似た顔ぶれとなり、全国で市民数千人が抗議デモを実施。チュニスでは鎮圧を図った治安部隊が、デモ参加者に暴行したり催涙弾を発射した。

カルタゴのカフェにいた医師、スガイヤさん(44)が「ベンアリ関係者が政府に残ることは受け入れられない」と語ると、周りの人々もうなずいた。憲法が定める60日以内の大統領選実施も実現は不透明で、国民の新政権への失望感が新たな怒りに変わりつつある。

一方、長期専制や富の偏在などチュニジアと状況が似ているアラブ諸国は、政変の飛び火を警戒している。エジプトやアルジェリアでは政府に抗議する焼身自殺未遂が相次いだ。隣国リビアの最高指導者、カダフィ大佐は「ベンアリ氏は14年の大統領選不出馬を約束していた。なぜ(国民は)待てなかったのか」と不快感を表明。エジプトのアブルゲイト外相は「波及はない」と断言してみせた。

しかし、アラブ連盟のムーサ事務局長は17日、「アラブ社会には(今回の政変と)共通する要因がある」と語った。

毎日新聞 2011年1月18日 21時00分(最終更新 1月19日 0時31分)



 
 
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「アラブ初の民衆革命だ」チュニジア、軍と市民連帯も

2011年1月18日4時5分

【チュニス=貫洞欣寛】ベンアリ大統領による23年の強権支配が倒れたチュニジアの首都チュニスの街に17日入ると、路面電車や一部の企業、商店が営業を再開し、徐々に落ち着きを取り戻しつつあった。だが、目抜き通りには戦車や装甲車が並び、緊張感が漂う。

チュニス名物の白壁の家々の多くは、水色に塗られた雨戸を閉ざしたまま。一方、大通りのカフェのいくつかは、扉を開き始めた。与党・立憲民主連合本部に掲げられていたベンアリ前大統領の写真は外されている。タクシー運転手(52)は叫んだ。「ほらごらん。もうベンアリとはおさらばだ。アラブ初の民衆による革命が起きたんだ」

14日に大勢の市民が取り囲み、ベンアリ大統領の即時退陣を求めた内務省は、チュニス中心部の目抜き通り、ハビブ・ブルギバ通りにある。商店や高級ホテルが並ぶ一等地だ。建物周辺は、有刺鉄線で覆われ、厳戒態勢が敷かれている。

中年の男性が近づいて行き、警備に立つ兵士にコーヒーを振る舞った。「軍の兵士は市民の味方だ」。ベンアリ前大統領は大規模なデモが発生すると、突然14日に国外脱出した。「軍がベンアリ氏を見限ったからだ」。そんな見方を多くの市民が口にした。



 
 
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チュニジア新政権「報道の自由保障」反対派「見せかけ」

2011年1月18日13時6分

【チュニス=貫洞欣寛、前川浩之】ベンアリ前大統領の強権体制が倒れた北アフリカ・チュニジアで、野党を取り込んだ連立政権の組閣を17日発表したガンヌーシ首相は、情報省を廃止して報道の自由を保障し、政治犯を釈放すると言明した。

だが、反体制勢力からはすでに、民主化はうわべだけとの批判が出ており、事態の沈静化につながるかどうかは不透明だ。

新政権では、地域開発相となった民主進歩党のシェビ氏ら、野党指導者3人が入閣。政府批判のブログを書いて逮捕されていた有名ブロガーのアマモウ氏が青年・スポーツ担当相に就くなど、民間人も選ばれた。ただ、ベンアリ政権が強く警戒していたイスラム勢力からは選ばれていない。

フランス亡命中で大統領選への出馬の意向を示している野党指導者、マルズーキ氏はAFP通信に「新内閣は見せかけのものに過ぎない」と批判した。

チュニスでは17日、中心部の目抜き通りハビブ・ブルギバ通りなどでは、全ての与党政治家に退陣を求める数百人規模のデモに対し、治安部隊が催涙弾を空に向けて発砲。戻りつつあった人通りも、また一気に減った。

一方、フリア内相は、これまでのデモと弾圧・衝突による市民の死者は78人と発表した。旧ベンアリ政権は「23人」としていた。



 
 
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(社説)何がチュニジア政変を導いた

2011/1/18付

アラブ諸国の中では政治情勢が比較的安定しているとみられた北アフリカのチュニジアで政変が起き、1987年から続いてきたベンアリ政権があっけなく崩壊した。経済成長の一方で民主化の遅れはアラブ諸国に共通している。今回の政変の背景にある構造的な問題を再認識し、他の国々の政治情勢の変化にも注意深く目を向ける必要がある。

90年に1600ドル程度だったチュニジアの1人あたり国内総生産(GDP)は、昨年4100ドル強まで増えたと国際通貨基金(IMF)は推計している。欧州連合(EU)などとの自由貿易の枠組みも進み、直接投資の流入も増えた。チュニジアは経済政策の面で“優等生”とみなされた国の一つだった。

一方で先週末に国外に亡命したベンアリ前大統領は、国内メディアを統制して事実上の終身大統領制を復活させ、取り巻きによる汚職も指摘されていた。独裁大統領の下でテクノクラートが経済改革を進め、成長軌道に乗せているが、所得水準の上昇につれ民主化要求が噴き出しやすい状況にもなりつつあった。

最も深刻な問題は、人口が急増する中での若年層の高率の失業だ。大学を出ても職が容易に見つからない不満に、最近の食料価格急騰への怒りが重なり、政変につながった。

米国の追加金融緩和政策も一因となっている国際商品相場の高騰が、発展途上国の政治・社会情勢に大きな影響を及ぼし始めていることも、見逃せないポイントであろう。

チュニジアでは、フェースブックなど新しい情報伝達手段を用いて多くの国民が治安警察の動きなどの情報を共有し、反政府デモが一気に広がったという。

情報通信革命を追い風に独裁政権を倒し民主化への道を開く−−。この国を象徴する花になぞらえ「ジャスミン革命」と呼ばれ始めた政変は、同様な問題を抱える他の国々の政権への重要な警告になる。

新たに発足する政権は、混乱長期化や過激派の台頭を防ぎつつ民主化を着実に進めるべきだ。他のアラブ諸国でも反政府デモが広がる兆しがあり、情勢流動化への警戒も必要だが、広範な政治改革の契機になるならジャスミン革命の意味は大きい。



 
 
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大量の金塊持ち逃げか=チュニジア前大統領夫人−仏紙

2011年1月18日0時6分

【パリ時事】仏紙ルモンド(電子版)は17日、チュニジアのベンアリ前大統領の夫人が同国脱出直前、チュニジア中央銀行から金塊1.5トンを持ち出したもようだと報じた。仏大統領府が得た情報に基づくもので、AFP通信も、同日の市場価格で6500万ドル(約53億6600万円)に相当するなどと伝えた。

同紙によると、前大統領夫人は14日の脱出直前、自ら中銀に赴き、金の延べ棒を出すよう要求。中銀総裁は当初拒否したが、前大統領からも圧力を受けて最終的に同意した。前大統領夫人はチュニジア脱出後、ドバイ経由でサウジアラビアに入ったとみられる。 

[時事通信社]



 
 
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野党参加の新内閣発表=前大統領派排除求めるデモ継続−チュニジア

2011年1月18日1時6分

【カイロ時事】政変でベンアリ政権が倒れたチュニジアで17日、メバザア暫定大統領に組閣を命じられたガンヌーシ首相は、野党指導者3人を加えた「挙国一致政権」の布陣を発表した。ロイター通信によると、内相のほか、財務、外務、国防の主要閣僚は続投する。代わり映えしない顔触れに民衆の不満が沈静化するかどうかは不透明だ。

首相は、有力野党指導者ナジブ・シェビ氏らを入閣させたことで、民主的な改革を望む民衆の不満を和らげたい考えだ。AFP通信によると、治安維持を担当した情報省は廃止される。当局による拷問も行われていたなどと指摘されており、人権への配慮を示す狙いがあるとみられる。

さらに首相は、60日以内に行う選挙には、国際監視団を受け入れると表明。また、政治犯を釈放すると宣言した。

ただ、この日も首都チュニスで、ベンアリ前大統領の与党、立憲民主連合(RCD)の新政権入りに反対するデモがあり、数百人が警官隊と衝突した。 

[時事通信社]



 
 
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新政権布陣に反発、デモ継続=民主化確約も事態沈静化せず−チュニジア

2011年1月18日19時6分

【カイロ時事】チュニジアからの報道によると、政変でベンアリ政権が崩壊した同国の首都チュニスで18日、暫定的な政権を率いるガンヌーシ首相が17日発表した新政権に反発する数千人規模のデモがあった。デモを主導する主要な労働組合は新政権を受け入れないと表明し、労組出身の閣僚3人が辞任。民衆は、ベンアリ前大統領の与党、立憲民主連合(RCD)の排除を要求しており、事態は沈静化していない。

新政権から排除された非合法のイスラム政党指導者らも反発。同党指導者はAFP通信に、「新政府は国民を代表しておらず、打倒しなければならない」と述べた。デモ参加者は「水とパンだけで生き延びられるが、RCDの下では生きられない」と訴えた。

ガンヌーシ首相は、野党指導者の政権参加や、政治犯の釈放、報道の自由や人権への配慮を打ち出した。だが、外務や内務、防衛など主要閣僚をRCDが占め、独裁や腐敗批判を浴びたベンアリ派の影響が強く残っており、民主化や言論の自由を求める市民は納得していないもようだ。 

[時事通信社]



 
 
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チュニジアの日本人旅行客、117人が出国

2011年1月18日1時4分

【チュニス=前川浩之】政変による混乱でチュニジアに足止めされていた日本人旅行者約200人のうち、117人が17日に出国した。添乗員によると、一部はすでにローマに到着し、そのまま帰国の途についた。残りの旅行者の大半も18日中に出国する予定だという。

勤務先の病院の職員旅行で13日にチュニジアに入った高知市の医師、入江博之さん(53)も17日午後の便で出国した。

入江さんによると、12日に関西空港を出発、ローマを経由して翌日、チュニスに。初日に宿泊を予定していたのは、のちに衝突が激しかった市中心部にあるホテル。通りには軍隊や警察官がずらりと並んでいたが、同日午前の段階ではまだ歩いている市民もいた。短時間だけ近くを観光したが、その後は危険を避けるため郊外のホテルに移動。足止めが続いた。

ホテルでは警備員が出入りを規制していた。食事は野菜や果物が日に日に少なくなっていき、17日の朝食はパンも不足していた。

旅行前のチュニジアのイメージは「周辺の国と比べて政情が安定している国」。遺跡の見学を楽しみにしていたが、結局、観光はほとんどできなかった。抗議デモの様子を直接見ることはなかったが、同じくホテルにとどまっている現地のガイドから話を聞いていると、「革命」という言葉が頭に浮かんだという。



 
 
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外相、邦人の迅速な出国を要請 チュニジア大使と会談

2011/1/18 1:29

前原誠司外相は17日、チュニジアのハシェッド駐日大使と外務省内で会い、治安が不安定な同国の情勢をめぐって意見交換した。外相は「チュニジアに滞在する邦人の安全確保、特に旅行者の迅速で安全な出国について当局の協力を得たい」と要請。大使は「日本人の安全に万全を期すよう本国に伝達する」と応じた。



 
 
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チュニジア暫定政権発表 首相「挙国一致」で強権維持か

2011/1/18 1:30日本経済新聞 電子版

【カイロ=花房良祐】チュニジアのベンアリ前大統領が亡命したことを受け、ガンヌーシ首相は17日、次期大統領選出までの暫定政権の陣容を発表した。3人の野党指導者が入閣し挙国一致を印象づけたが、このまま選挙に勝利し、強権体制を維持しようという思惑がうかがえる。同国を製造拠点と位置付けている欧米諸国が早期安定を望んでいることも「ガンヌーシ体制」を後押ししそう。このような動きに国民は警戒を強めており、混乱…(有料購読記事です)



 
 
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EU、チュニジアに選挙監視団派遣の用意

2011/1/18 10:39

【ブリュッセル=瀬能繁】欧州連合(EU)のアシュトン外交安全保障上級代表は17日、チュニジア情勢について「自由、公正で包括的な選挙プロセスを準備・実施するため迅速な支援をする用意がある」との声明を発表した。同国が60日以内に実施する大統領選挙や、議会選挙にEUとして監視団を派遣する意向を示したとみられる。

同時に「民主的改革と経済開発を支援する包括案を検討している」として、政情が安定すれば直ちに経済協力を含む包括的な支援策を打ち出す方針を明らかにした。



 
 
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チュニジア暫定政権発足、主要閣僚は留任

2011年01月18日 10:07 発信地:チュニス/チュニジア

【1月18日 AFP】23年間政権の座にあったジン・アビディン・ベンアリ(Zine El Abidine Ben Ali)前大統領が国外脱出したチュニジアで17日、暫定政権が発足した。6か月以内に総選挙を実施し、言論の自由も認めるとしているが、前政権の閣僚が要職を占めていることから反発も招いている。

首都チュニス(Tunis)でモハメド・ガンヌーシ(Mohammed Ghannouchi)首相が発表した閣僚名簿によると、与党立憲民主連合(Constitutional Democratic Rally、RCD)のガンヌーシ氏が引き続き首相を務めるほか、外相、内相、国防相、財務相の要職はRCDの現職が留任する。

組閣に先立ち、同日チュニスなどでは、数百人がRCDの解散を求めて抗議デモを行っていた。

■政治犯の釈放、非合法政党の合法化も決定

ガンヌーシ首相は、暫定政権が「政治犯全員の釈放」と「言論の自由の拡大」を決定したことを明らかにした。同国最大の人権団体「Human Rights League」など、NGOに対する規制も撤廃する。

暫定政権には、野党指導者3人のほか、市民団体の代表者らも入閣した。この中には、ベンアリ政権時代、反体制的な言論を行ったとして逮捕されたブロガーも含まれており、青少年・スポーツ・体育相次官に任命されている。なお、首相は「すべての非合法政党は合法化される」としているが、前政権で非合法とされた共産党、イスラム主義政党「アンナハダ(Ennahdha)」などからの入閣はない。

首相はまた、ベンアリ前大統領の国外脱出を招いた暴動による死者は78人で、経済損失は16億ユーロ(約1760億円)にのぼったと発表した。(c)AFP/Dario Thuburn



 
 
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「カーネーション」から「ジャスミン」まで、革命を彩る名前たち

2011年01月18日 18:15 発信地:チュニス/チュニジア

【1月18日 AFP】チュニジアで23年間続いたジン・アビディン・ベンアリ(Zine El Abidine Ben Ali)大統領の強権体制を崩壊させた市民らによる運動は、同国を代表する花にちなみ「ジャスミン革命」と呼ばれる。

世界にはこれまでにも象徴的な名前で呼ばれる市民革命があった。以下に、その代表的なものを挙げる。

■ ポルトガル:「カーネーション革命(Carnation Revolution)」

1974年4月25日、軍部若手将校らが無血クーデターで、マルセロ・カエターノ(Marcello Caetano)首相の政権を倒し、48年間続いた軍事独裁体制に終止符を打った。

将校たちは銃口にカーネーションを挿し、将校の無血革命を支持した市民たちもカーネーションを身につけたことから「カーネーション革命」と呼ばれるようになった。

■ 旧チェコスロバキア:「ビロード革命(Velvet Revolution)」

1989年11月、共産主義体制下のチェコスロバキアで、劇作家バーツラフ・ハベル(Vaclav Havel)らの反体制派グループが主導する反政府デモが拡大し、共産党政権を崩壊に追い込んだ。流血もなくビロードのように滑らかに革命が進んだことから、「ビロード革命」と名づけられた。

その1993年1月1日にチェコスロバキアはチェコとスロバキアに分離して個々の独立国家となり、ハベルはチェコの初代大統領に就任した。

■ グルジア:「バラ革命(Rose Revolution)」

2003年11月23日、3週間前に行われた議会選挙の無効を訴える野党支持者らが、ミハイル・サーカシビリ(Mikhail Saakashvili)らに率いられ議会を占拠。国際社会からの圧力もあり、エドゥアルド・シェワルナゼ(Eduard Shevardnadze)大統領は翌日、辞任を表明した。このとき、議会に乗り込んだ市民らが、バラの花を手にしていたことから「バラ革命」と呼ばれる。

翌04年1月に行われた大統領選で、サーカシビリが96.2%の高得票率で大統領に当選した。

■ ウクライナ:「オレンジ革命(Orange Revolution)」

2004年11月22日、親ロシア派のビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)首相が勝利したとされた大統領選の決選投票で不正があったと主張する市民らが、首都キエフ(Kiev)で大規模な抗議行動を展開。決選投票のやり直しが決まり、翌05年1月の投票で野党候補ビクトル・ユーシェンコ(Viktor Yuschenko)元首相が大統領に当選した。

ユーシェンコ陣営のシンボルカラーがオレンジ色だったことから「オレンジ革命」と呼ばれるようになった。

■ キルギス:「チューリップ革命(Tulip Revolution)」

2005年3月24日、議会選での不正や政権腐敗に抗議する市民らの抗議運動が拡大し、市民らが政府庁舎を占拠。アスカル・アカエフ(Askar Akayev)大統領は国外へ逃れ、15年続いたアカエフ政権は崩壊した。

4か月後の7月10日に行われた大統領選で、抗議運動の主導者の1人だったクルマンベク・バキエフ(Kurmanbek Bakiyev)元首相が当選した。

「チューリップ革命」という名称は、アカエフ大統領自身が、グルジアとウクライナで起きたような色の名前のついた革命(カラー革命)をキルギスで起こしてはならないと述べた演説の中で使ったもの。(c)AFP



 
 
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チュニジア首相、挙国内閣を発表−ベンアリ政権崩壊受け

2011年 1月 18日 8:13 JST

【チュニス】23年間にわたってチュニジアを支配してきたベンアリ大統領の失脚を受けて、メバザア暫定大統領に組閣を命じられていたガンヌーシ暫定首相は17日、新連立政権の陣容を発表した。

この新政権は、チュニジアの権力の空白を暫定的に埋めるためのものだが、同国の政情安定化に資することが期待されている。新政権は、ガンヌーシ首相など主要閣僚は留任する一方、野党指導者3人も加わった同国初の挙国一致内閣となった。

欧州連合(EU)は、チュニジアが民主国家となるのを支援する構えを示した。クリントン米国務長官は、同国政府に対し早急に秩序を回復し、「信頼できる民主的な選挙」を実施するよう求めた。潘基文国連事務総長は、暴動の鎮静化のためあらゆる措置を講じる一方、市民の自由を侵害しないよう呼び掛けた。

同国の治安部隊は、前大統領に忠誠を誓う部隊の鎮圧を続けており、16日午後、大統領警備隊司令官を逮捕した。17日午前には、首都チュニスの独立広場に数百人の民衆が集まり、旧政権のメンバーが新政権入りすることに反対するデモを行った。

ベンアリ前大統領は14日にサウジアラビアに亡命したのを受け、憲法評議会が翌15日に、大統領職が空席となったことを宣言し、60日以内に大統領選を実施すると発表した。

記者: MARGARET COKER



 
 
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チュニジア、新政権に抗議し数千人デモ

2011/1/19付

【カイロ=花房良祐】チュニジア各地で18日、ベンアリ前大統領の亡命に伴い発足した新政権に抗議する数千人のデモが発生した。労働組合出身の閣僚3人も同日辞任した。旧政権の与党だった立憲民主連合(RCD)が内閣の主要ポストを握ったことに対し、反発が広がっている。新政権は発足直後に早くも厳しい状況に追い込まれた。

AFP通信などが伝えた。一連の抗議デモで大きな役割を果たしたチュニジアの労働組合は18日、「新政権を認めないことを決定した」と発表。新政権に参加できなかったイスラム系政党「アンナハダ」も同日、デモを実施、治安部隊が催涙ガスなどで鎮圧にあたった。アンナハダ幹部はAFP通信に対し「新政権は市民を代表していない」と語った。

ガンヌーシ首相は17日、新内閣を発表。野党からも入閣させるなどしたほか、政治犯の釈放など民主化策を提示したが、反体制派から批判が相次いでいた。



 
 
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暫定大統領と首相、旧政権与党を離脱 チュニジア

2011/1/19 10:57

【ドバイ=太田順尚】チュニジア国営テレビは18日、同国のメバザア暫定大統領とガンヌーシ首相が同日、旧政権与党の立憲民主連合(RCD)を離脱したと伝えた。チュニジアではベンアリ前大統領の亡命に伴い発足した新政権でRCDが主要ポストを握ったことに対する反発が広がっており、新政権への批判をかわす狙いとみられる。

国営テレビはまた、RCDが18日、サウジアラビアに亡命したベンアリ前大統領を公式に党から追放したとも報道。暫定大統領と首相がRCDから離脱するとともに、RCD自体も強権体制への批判が根強い前大統領色を薄めることで混乱の幕引きを図りたい考えだ。

ただ、17日に発足した新政権では野党指導者らを入閣させたものの、国防相や内相などの主要ポストにRCD出身者が留任。反発する市民ら数千人が18日、チュニジア各地でデモを起こすなど政権からのRCD色一掃を求める声は根強く、小手先の対応と受け止められかねない危険性もある。

閣内でも同日、労組出身の3閣僚が辞任し、保健相に指名されていた野党・自由労働連合のベンジャファル党首も就任を拒否。新政権は厳しい状況に追い込まれている。



 
 
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暫定大統領と首相、与党を離脱…チュニジア

【カイロ=田尾茂樹】チュニジアの長期独裁政権の崩壊を受け、暫定的に指導的地位についたガンヌーシ首相とメバザア暫定大統領が18日、ベンアリ前大統領を支えてきた与党、立憲民主連合(RCD)を離党した。

同国の国営TAP通信が報じた。

新内閣から前大統領派の一掃を求めるデモが続く中、離党によってベンアリ色を薄め、国民の不満をかわす狙いとみられる。しかし、デモを主導する労働組合や野党関係者は「国民の望みはRCDの完全な終幕だ」と主張、さらに反発を強めそうで、一層の混乱も予想される。

AP通信によると、首相が17日に陣容を発表した新内閣で、保健相に指名された野党「自由と労働のための民主フォーラム」指導者、ムスタファ・ベン・ジャアファル氏が新たに入閣を拒否した。これで新内閣への入閣拒否は4人となった。

(2011年1月19日14時36分 読売新聞)



 
 
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チュニジアの格付けを「Baa3」に引き下げ=ムーディーズ

2011年1月19日印刷

[19日 ロイター] 格付け機関のムーディーズは19日、チュニジアの格付けを「Baa2」から「Baa3」に引き下げた。格付け見通しも「安定的」から「ネガティブ」に修正した。



 
 
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チュニジア:与党から暫定大統領ら離党 批判かわす意図か

【チュニス和田浩明】チュニジアのメバザア暫定大統領とガンヌーシ首相は18日、与党・立憲民主連合(RCD)からの離党を表明した。一方、RCDは、ベンアリ前大統領と側近らを除名した。国営テレビなどが報じた。17日に発足したばかりの新政権に、旧政権の主要閣僚が残留したため強まった国民の批判をかわす意図があると見られる。しかし、ベンアリ独裁政権を支えたRCD排除を求める声は強く、首都チュニスを含む全国の主要都市では18日も抗議デモが展開された。また労働組合系や野党系の4閣僚が同日、辞任を発表した。

国営TAP通信によると、離党は17日に決定された政府と党の分離に基づく措置。メバザア暫定大統領の指示で「挙国一致」を目指した新政権だったが、野党勢力の参加は限定的で、ベンアリ氏側近だったガンヌーシ首相ら主要閣僚が留任。反発した国民の抗議デモが続いている。

抗議デモはチュニスのほか10以上の都市で発生。北部にあるイスラム教の古都カイラワンでは、住民がRCD支部を占拠したという情報もある。

ベンアリ政権崩壊をもたらした反政府デモを組織した全国労働組合「UGTT」も新政権不支持を決めた。また、国外追放中の野党指導者で大統領選に出馬する意向を示したモンセフ・マルズーキ氏が18日に帰国し、RCDを排除した政権作りを訴えた。

一方、空港閉鎖などの混乱で足止めされていた日本人旅行者約200人の大半は18日までに出国した。

毎日新聞 2011年1月19日 10時33分(最終更新 1月19日 11時57分)



 
 
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チュニジア:政権崩壊 大統領と首相が離党 与党排除求めデモ続く

【チュニス和田浩明】チュニジアのメバザア暫定大統領とガンヌーシ首相は18日、与党・立憲民主連合(RCD)からの離党を表明した。一方、RCDは、ベンアリ前大統領と側近らを除名した。国営テレビなどが報じた。17日に発足したばかりの新政権に、旧政権の主要閣僚が残留したため強まった国民の批判をかわす意図があると見られる。しかし、ベンアリ独裁政権を支えたRCD排除を求める声は強く、首都チュニスを含む全国の主要都市では18日も抗議デモが展開された。また労働組合系や野党系の4閣僚が同日、辞任を発表した。

国営TAP通信によると、離党は17日に決定された政府と党の分離に基づく措置。メバザア暫定大統領の指示で「挙国一致」を目指した新政権だったが、野党勢力の参加は限定的で、ベンアリ氏側近だったガンヌーシ首相ら主要閣僚が留任。反発した国民の抗議デモが続いている。

抗議デモはチュニスのほか10以上の都市で発生。北部にあるイスラム教の古都カイラワンでは、住民がRCD支部を占拠したという情報もある。

反政府デモを組織した全国労働組合「UGTT」も新政権不支持を決めた。また、国外追放中の野党指導者で大統領選に出馬する意向を示したモンセフ・マルズーキ氏が18日に帰国しRCDを排除した政権作りを訴えた。

一方、空港閉鎖などの混乱で足止めされていた日本人旅行者約200人の大半は18日までに出国した。

毎日新聞 2011年1月19日 東京夕刊



 
 
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前大統領一族への怒り爆発 チュニジア市民、豪邸で略奪

2011年1月19日11時9分

【チュニス=前川浩之】チュニジアで、ベンアリ前大統領の親族に対する市民の怒りが爆発している。豪邸は略奪され放題、一族の息のかかったスーパーや銀行は一斉に放火された。

チュニス郊外に複数ある大統領の義理の兄、ベルハサン・トラベルシ氏の邸宅は、さながら「報復の現場」だ。部屋の床にはガラスや衣類が散乱、踏みつけられている。壁には「これは教訓だ」との落書き。庭のプールには壊された家具が浮き、訪れた女性の一人は「自由だ」と叫んだ。

大統領一族は、銀行や航空会社などの大企業から小さな商店にいたるまで、事業の許認可をちらつかせて膨大な利益を上げていたとされる。美容師だったライラ大統領夫人が仕切り、夫人の実兄トラベルシ氏は「一族マフィアのドン」と目されていた。世界遺産の古都カルタゴから出土した美術品を、横流しした疑いもささやかれる。政変後は姿を消した。

近くの家具工場で働くレサッドさん(42)は、娘と一緒に邸宅を見て回り、怒りをぶちまけた。「落ちていた本は『会社の作り方』や『ブラジル旅行ガイド』。こんな人たちが我々や国のことを真剣に考えたはずがない」



 
 
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チュニジアの暫定大統領と首相、前政権与党を離党

2011年1月19日11時22分

【チュニス=貫洞欣寛】ベンアリ政権が崩壊したチュニジアで、ムバッザア暫定大統領とガンヌーシ首相が18日、与党・立憲民主連合(RCD)からの離党を表明した。野党と連立する形で暫定政権を発足させたが、主要ポストをRCDが占めたため、「前政権の支配が続いている」との強い批判を浴びている。離党で事態の沈静化を図ろうとしているものとみられる。

暫定政権首相に任命されたガンヌーシ氏が17日に連立内閣の閣僚を発表したが、首相をはじめ外相、内相、財務相らはベンアリ前政権を支えたRCDに所属。これに抗議し、保健相に任命されたジャーファル氏ら野党系の正副大臣4人が18日、辞任を表明した。19日には初閣議が開かれる予定だが、暫定政権の行方には早くも暗雲が垂れ込めている。



 
 
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チュニジア暫定政権に批判やまず 総退陣求めるデモ続く

2011年1月19日1時54分

【チュニス=貫洞欣寛】ベンアリ前大統領の強権体制が倒れた北アフリカ・チュニジアで、ガンヌーシ首相の組閣で17日に発足した暫定政権への批判が続いている。閣内に野党の指導者らを取り込んだものの、うち1人が辞任。さらに同国最大の労組も18日、「新内閣を認めない」との見解を示し、同労組出身の副交通相ら3人が政権から離脱すると明らかにした。与党の総退陣を求めるデモも続いており、予断を許さない状況だ。

新政権は治安と秩序の回復や、憲法の規定では2カ月以内に行われる大統領選挙の準備と管理が主な任務。ただ、野党勢力は長年の抑圧で組織が壊滅状態のため、大統領選を6カ月後にするよう求めており、妥協が成立すれば任期が延びる可能性もある。

暫定政権には地域開発相に就く民主進歩党のシェビ氏ら野党指導者3人が入閣。政府批判のブログを書いて逮捕されていた有名ブロガーのアマモウ氏を青年・スポーツ担当次官に起用するなど、野党勢力を一定程度取り込んだ「挙国一致内閣」となった。

だが、同国では非合法とされるイスラム組織「ナハダ」などが排除された一方で、1999年から首相職にあるガンヌーシ氏や、フリア内相ら国家機能の根幹を担う主要6ポストはこれまでの与党・立憲民主連合(RCD)出身者が留任。「見せかけだけの連立」との批判が続いている。

ロイター通信によると保健相に任命されたジャーファル氏が18日、離脱したと同氏の側近が述べた。チュニジア労働総連合も同日、「新政権を認めない」との見解を出し、労組出身の副交通相ら次官級3人が辞任すると表明した。また、指導者イブラヒム氏が高等教育相として入閣した「タジュディド(革新)」は同日、RCDの閣僚に党籍からの離脱を求める声明を出し、受け入れられなければイブラヒム氏は閣僚を辞任するとしている。

首都チュニスでは18日、労組員やナハダ支持者らがそれぞれRCDの政治家全員の退陣を求めてデモを実施。「RCDは出て行け」と叫ぶデモ隊が内務省がある目抜き通りに入るのを止めるため、警官隊が催涙ガス弾を相次いで発砲した。市内中心部からは市民の姿が消え、大量の警察官が配置されている。

デモに参加した教員組合のジャワド・ハリーファさん(46)は「首相も内相も外相もRCDのまま。大統領の首をすげ替えてやり過ごそうとしている。与党の政治家を退場させて政治を完全に改めるまでは、デモをやめない。弾圧の時代はもう終わったんだ」と話した。

地元のジャーナリスト、ヒシャム・スヌーシ氏(50)は、市民の要求はとどまることなく、首相はさらなる内閣改造だけでなく総辞職を迫られる可能性もあるとみる。「今まで国民を弾圧していた政治家が民主主義を口にしても信用されない。一方で、市民にも自由選挙など民主的な政治の経験はない。しばらくは混乱が続くだろう」と話した。



 
 
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チュニジア格付けを引き下げ、見通し「ネガティブ」=ムーディーズ

2011年1月19日

[ロンドン 19日 ロイター] 米格付け機関のムーディーズ・インべスターズ・サービスは19日、チュニジアの信用格付けを「Baa2」から1段階引き下げ「Baa3」にすると発表した。

独裁者のベンアリ前大統領の亡命後も国内の政情不安と混乱が悪化すれば、さらに引き下げの可能性があるとして、見通しを「ネガティブ」とした。

ソブリン債のリードアナリストでチュニジア担当のオレリアン・マリ氏は「前政権崩壊による経済、政治の先行き不透明が今回の格下げとネガティブな見通しの主な理由」と説明した。

さらに「ムーディーズは今後数カ月間、チュニジアの政治リスク、安定性を注視していく。今後さらに暴力や混乱が生じれば、経済に対する悪影響が増す可能性がある」との見方を示した。



 
 
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チュニジア首相ら与党離党 「挙国一致」維持が狙い

【チュニス共同】チュニジア国営TAP通信によると、強権的なベンアリ前大統領の政権崩壊を受け、後任に就いたメバザア暫定大統領と、ガンヌーシ首相が18日、前大統領の与党、立憲民主連合(RCD)を離党した。

ベンアリ政権を支えたRCDに対する国民の不満や不信は強く、18日には、前日に発表された「挙国一致」の新内閣から野党や労働組合系の閣僚ら計4人が離脱を表明。首相らの離党は、与党から距離を置くことで「挙国一致」を維持するのが狙いだが、受け入れられるかどうかは不透明だ。

2011/01/19 08:44 【共同通信】



 
 
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チュニジア暫定政権、野党4氏が就任辞退

2011年01月19日 09:43 発信地:チュニス/チュニジア

【1月19日 AFP】23年間続いた強権体制が崩壊したチュニジアで17日に挙国一致の新内閣が発表されたが、野党勢力の4閣僚が18日、就任を辞退した。新内閣をめぐっては、与党の主要閣僚が留任したことへの民衆の怒りが高まっている。

辞退したのは、保健相に任命された野党指導者ムスタファ・ベン・ジャーファル(Mustapha Ben Jaafar)氏ら4人。うち3人は、ジン・アビディン・ベンアリ(Zine El Abidine Ben Ali)前大統領政権を崩壊させたいわゆる「ジャスミン革命」を主導した出身母体の労働組合が新内閣の承認を拒否した後、就任辞退を発表した。

閣僚名簿が発表された17日には、同国各地で、ベンアリ前大統領率いる与党立憲民主連合(Constitutional Democratic Rally、RCD)の政権離脱を求めるデモが行われ、首都チュニス(Tunis)では警官隊がデモ隊に催涙ガスを発射する事態に発展した。

国営通信TAPによると、RCDは、明らかな生き残り策として、ベンアリ前大統領を正式に除名。フアド・メバザア(Foued Mebazaa)暫定大統領とモハメド・ガンヌーシ(Mohammed Ghannouchi)首相は同党を離党した。だが、同首相のほか、RCDの7人の閣僚が内相や国防相などの要職に留まるという事実は変わっていない。(c)AFP/Dario Thuburn



 
 
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チュニジア:ジャスミン革命、道半ば 前大統領派と戦闘続く 新3閣僚は辞任

一人の若者の焼身自殺が23年続いた独裁政権の崩壊につながった、北アフリカ・チュニジアの未曽有の政変は、国花から「ジャスミン革命」と呼ばれ始めた。しかし、かれんな呼び名とは裏腹に、ベンアリ前大統領の警護隊残党と国軍との銃撃戦が首都チュニスや観光地カルタゴで続き、前大統領派の排除を求める国民は、17日発足の新政権を「旧政権の継承」と反発する。18日には治安部隊が抗議デモの参加者に暴行する場面も見られ、治安も政情も「革命」と呼ぶにはほど遠い状況にある。【カルタゴ(チュニジア北部)で和田浩明】(3面に「質問なるほドリ」)

チュニスから車で約30分。古代ローマに滅ぼされた都市国家遺跡を擁し、政変前は観光客でにぎわっていたカルタゴに17日入ると、銃撃音が散発的に響きわたる戦場だった。

大統領宮殿に至る道は国軍戦車が封鎖していた。道路脇には、焼き打ちされた乗用車があちこちでひっくり返っていた。市内中心部のベンアリ氏の巨大看板は、顔の部分が破り取られていた。

国軍とベンアリ前大統領の警護隊の残党との銃撃戦は、16日夜から始まった。大学生のオマルさん(20)によると、一部住居の屋根から前大統領派の狙撃手が発砲を続けている。「ヘリコプターから狙撃手を狙い撃ちしやすいよう、部屋の明かりを消して」と国軍から要請された。

住民が集まるカフェで取材中、「パン、パン」と乾いた銃声が聞こえた。上空には軍のヘリコプターが旋回。戦闘が続いた約1時間、「ドン」という腹に響く砲声が建物を震わせた。宮殿や周辺に前大統領警護隊が潜伏しているためだ。

政変前に約3000人いたとみられる前大統領警護隊は今も武装したまま。前大統領が孤児らを引き取って育てたとされ、忠誠心が厚い。武力抵抗を続ける可能性が高く、治安回復の道は多難だ。

17日に発表された新内閣メンバーは、メバザア暫定大統領が「挙国一致内閣」を約束した。だが、ガンヌーシ首相ら主要閣僚が残留し、野党から閣僚入りした3人が18日に抗議の辞任を表明。新政権は旧政権と似た顔ぶれとなり、全国で市民数千人が抗議デモを実施。チュニスでは鎮圧を図った治安部隊が、デモ参加者に暴行したり催涙弾を発射した。

カルタゴのカフェにいた医師、スガイヤさん(44)が「ベンアリ関係者が政府に残ることは受け入れられない」と語ると、周りの人々もうなずいた。憲法が定める60日以内の大統領選実施も実現は不透明で、国民の新政権への失望感が新たな怒りに変わりつつある。

一方、長期専制や富の偏在などチュニジアと状況が似ているアラブ諸国は、政変の飛び火を警戒している。エジプトやアルジェリアでは政府に抗議する焼身自殺未遂が相次いだ。隣国リビアの最高指導者、カダフィ大佐は「ベンアリ氏は14年の大統領選不出馬を約束していた。なぜ(国民は)待てなかったのか」と不快感を表明。エジプトのアブルゲイト外相は「波及はない」と断言してみせた。

しかし、アラブ連盟のムーサ事務局長は17日、「アラブ社会には(今回の政変と)共通する要因がある」と語った。

毎日新聞 2011年1月19日 東京朝刊



 
 
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チュニジア、デモ収まらず 前政権出身閣僚の退陣求める

2011年1月20日2時36分

【チュニス=貫洞欣寛】チュニジアの暫定連立政権のガンヌーシ首相とムバッザア暫定大統領が与党・立憲民主連合(RCD)からの離党を決めたことに対し、野党や市民は納得せず、チュニス市内では19日朝からRCD出身の閣僚の退陣を求めるデモが再開。暫定政権にさらなる改革を求める市民の要求が止まる様子はない。

暫定連立政権は野党を取り込む形で発足したが、主要ポストをベンアリ前政権を支えたRCDが握ったままのため、野党や市民は「何も変わっていない」と反発を強めている。チュニス中心部のチュニジア労働総連合本部前では19日午前11時ごろから市民や組合員数百人が集まり、「RCDは去れ」と叫びながらデモ行進を始めた。

デモに加わった大学教授ムハンマド・ディーファッラーさん(50)は「首相が離党しても、RCD支配の実態は変わっていない。内閣が総辞職するまで、市民が拳をおろすことは考えられない」。

デモ隊が目抜き通りに近づくと、警官隊がバリケードを築いた。靴店主ハレド・ゴラブさん(33)は「真の変革のためには多少のコストを払う必要がある。店は1週間売り上げがないけど、私はデモを支持する」と話し、シャッターを閉めた。

デモが繰り返されるたびにガンヌーシ首相は何らかの妥協策を出しており、今後も譲歩を続ける可能性がある。



 
 
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スイス政府、チュニジア前大統領一族の資産凍結

2011年1月20日5時12分

【チュニス=前川浩之】スイス政府は19日、国外逃亡したチュニジアのベンアリ前大統領とその一族がスイスに持つ銀行口座などの資産を凍結した。記者会見したカルミレイ大統領によると、ベンアリ前大統領を含め40の個人や関連団体名義の口座と不動産などが対象。口座から一部を引きだそうとした形跡があるが、監視を続けたため大半は口座に残っているといい、法律に基づき3年間凍結する。



 
 
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チュニジア新政権、前大統領との決別姿勢強調

2011/1/20 10:18

【ドバイ=太田順尚】チュニジアのメバザア暫定大統領は19日、国営テレビを通じた演説で、政変後に発足した暫定政権は「過去と完全に切り離される」と強調し、ベンアリ前大統領の影響力を排除していく考えを示した。20日に開く暫定政権初の閣議を控え、政権から前大統領色を一掃し、野党や国民の批判をかわすのが狙いとみられる。

国営テレビは同日、前大統領の一族33人が「国家に対する罪」で拘束されたと報じ、押収した宝飾品などの映像を流した。また、国営TAP通信によると、検察当局も19日、前大統領や親族が特権的地位を利用して取得した可能性がある海外銀行口座の資産や不動産について捜査を開始。中銀は前大統領親族が所有していた銀行を管轄下に置き、資産の移転を防ぐ措置をとったという。

一方、党首が保健相就任を拒否した野党・自由労働連合の幹部は19日、「正式に政権から離脱した」とし、政権復帰の可能性を否定。チュニジア最大労組も労組出身3閣僚の辞任に関し、「旧体制の人物が残る政権には参加できない」としており、混乱を速やかに収拾できるかは不透明だ。

ロイター通信は19日、関係筋の話として、ベンアリ前大統領がサウジアラビアに亡命後、ガンヌーシ首相に電話で帰国する意思を伝えたものの、同首相は「不可能だ」と答えたと伝えた。



 
 
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チュニジア、5週間でデモ死者100人超 国連が調査へ

2011年1月20日10時45分

【チュニス=前川浩之、貫洞欣寛】スイスからの情報によると、ベンアリ前大統領の強権体制が崩壊した北アフリカ・チュニジアについて、ピレイ国連人権高等弁務官は19日、ジュネーブで記者会見し、最近5週間のデモで市民ら100人以上が死亡したことを明らかにした。国連は、来週までに専門家でつくる調査団をチュニジアに派遣する方針だ。

ピレイ氏はチュニジア市民らを「国際社会で支援していかなければならない」とし、「(ベンアリ前)大統領から路上の治安部隊員まで、権力を乱用した者は説明責任を果たさなければならない」と強調した。チュニジア暫定政権が設立した、人権侵害、汚職、政治改革に関する三つの委員会への支持も表明し、前大統領訴追に向けた動きに歩調を合わせた。

また、前大統領一族が保有するスイスの銀行口座などの資産についても、スイス政府が最大3年間の凍結を決定。「違法行為による資金だったのかどうか、チュニジア政府に捜査の時間を与えるため」(スイス財務省)の措置としており、国際社会による前大統領包囲網もできつつある。

チュニジア検察当局も、これまでにベンアリ前大統領の親族33人を拘束。前大統領一族の海外資産に関する捜査を始めている。一方で、チュニジア暫定政権は19日、政治犯ら1800人の釈放を始めた。ムバッザア暫定大統領は同日、「過去と完全に決別する」と述べた。



 
 
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チュニジアで死者100人超=調査団を派遣−国連人権高等弁務官

2011年1月20日1時6分

【ジュネーブ時事】ピレイ国連人権高等弁務官は19日の記者会見で、ベンアリ前大統領の独裁政権崩壊で混乱しているチュニジアで、死者が過去5週間で100人を超えたことを明らかにした。前大統領派が報復に走ることを強く懸念、現地情勢を把握するため専門家を来週にも派遣する考えを示した。 

[時事通信社]



 
 
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ベンアリ氏の資産凍結=コートジボワール関連も−スイス

2011年1月20日0時6分

【ジュネーブ時事】スイス政府は19日、政権崩壊によりサウジアラビアに亡命したチュニジアのベンアリ前大統領がスイス国内に持つすべての資産を即時凍結した。

スイス外務省は声明で、「チュニジアの公金を(ベンアリ前大統領と関係者が)間違った使途に用いることを防ぐため」と説明。チュニジアの新政府が凍結された資産を取り戻す上で、スイス政府は協力する考えを示した。

また、選挙後も大統領職に居座るコートジボワールのバグボ氏の資産についても同様の措置を講じた。同氏の資産も不正に得られた可能性があるとし、スイス国外に持ち出されるのを阻止することが目的としている。 

[時事通信社]



 
 
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ベンアリ氏の政治活動禁じる=サウジ

2011年1月20日0時6分

【エルサレム時事】サウジアラビアのサウド外相は19日、同国に亡命したチュニジアのベンアリ前大統領の政治活動が禁止されていることを明らかにした。AFP通信が伝えた。前大統領の政治生命は事実上、終止符を打たれた形だ。 

[時事通信社]



 
 
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チュニジア、旧与党の全閣僚が離党 新政権の対応後手に

2011/1/20 22:04

【カイロ=花房良祐】チュニジアで20日、新政権の外相や内相ら閣僚8人全員が、所属する旧政権与党の立憲民主連合(RCD)から離党した。崩壊したベンアリ前政権の与党だったRCDが新政権でも影響力を保とうとしているとの批判を避ける狙い。首都チュニスでは同日もRCD本部近くで1千人規模のデモが発生したが、飲食店が営業を再開するなど、日常生活が戻りつつある。

AFP通信によると、約1千万人の人口の2割超がRCDに所属している。長年の弾圧で野党の政権担当能力は低く、RCDを国政から除外すれば、フセイン政権崩壊後に与党バース党関係者を追放したことで政府機能がマヒしたイラクの二の舞いになりかねない。

新政権では政権批判で逮捕された著名なブロガーが入閣する一方、メバザア暫定大統領とガンヌーシ首相がRCDから離党。“ベンアリ色”を薄めることで市民の怒りを鎮めつつ、RCD関係者を政権に残すという難しい対応を迫られている。



 
 
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「前大統領は法の裁きを」チュニジア巡り国連人権高等弁務官

2011/1/20 2:35

【ジュネーブ=藤田剛】ピレイ国連人権高等弁務官は19日、国連欧州本部で記者会見し、国外亡命したチュニジアのベンアリ前大統領に対して「人権侵害の責任者は法による裁きを受けるべきだ」と語った。チュニジアでの混乱では5週間で100人以上が死亡、うち70人は治安部隊や警察による発砲が原因という。弁務官は報道の自由なども含めた人権状況を調べるため、来週にも調査団を派遣する方針を示した。



 
 
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スイス、チュニジア前大統領の資産凍結

2011/1/20 2:36

【ジュネーブ=藤田剛】スイス政府は19日、サウジアラビアに亡命したチュニジアのベンアリ前大統領がスイス国内に持つすべての資産を即時凍結したと発表した。資産は公金とみられ、ベンアリ前大統領やその側近が新政権に無断で引き出すのを防ぐのが狙い。凍結期間は3年間で、チュニジアの新政権が公金の返還を求めた場合、これに協力する意向も示した。



 
 
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亡命のチュニジア前大統領の政治活動認めず サウジ外相

2011/1/20 2:38

【ドバイ=太田順尚】サウジアラビアのサウド外相は19日、同国に亡命したチュニジアのベンアリ前大統領について、「いかなる政治活動も認めない」と述べた。サウジ国営通信が伝えた。同外相はサウジが「古い伝統」に基づいて前大統領を受け入れたが、「チュニジア内政に干渉するものではない」と強調した。

一方、イランのアハマディネジャド大統領は同日、国営テレビを通じた演説で「チュニジア国民がイスラムの考えや正義に基づき、西側諸国に支持された独裁者に立ち向かった」と述べ、政変を支持する考えを示した。



 
 
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チュニジア:新内閣辞任の野党指導者「与党排除は混乱招く」−−毎日新聞と単独会見

【チュニス和田浩明】チュニジアで17日発足したばかりの「挙国一致内閣」から辞任した野党「労働と自由のための民主フォーラム(FDTL)」のムスタファ・ベンジャファル氏(70)は19日、党本部で毎日新聞と単独会見した。国民が求める与党「立憲民主連合(RCD)」関係者の政治からの全面排除に関しては「混乱を招く」と指摘、可能な限り多様な野党勢力を取り込んだうえで民主化を目指すべきだとの見解を示した。

ベンジャファル氏は、事実上亡命したベンアリ前大統領の側近だったガンヌーシ首相が組織した新内閣で保健相に任命された。しかし、RCDの主要閣僚が残留したため国民が猛反発し全国各地で抗議デモが再燃。入閣した野党勢力の全国労働組織で友好関係にある「UGTT」が18日に閣僚を引き揚げたため、ベンジャファル氏も辞任した。

辞任理由についてベンジャファル氏は「新政権の政策優先順位が明らかでなかったため」と説明。ガンヌーシ首相が設置を約束した、政治改革を行う委員会と、大統領・議会選を準備する委員会を通じ、政治関与を行う意向を示した。

ベンジャファル氏はRCDの政治家に関し「前政権の弾圧に関与していない者もいる」と指摘。完全排除に反対はしないが、国民が求める「全勢力の政治参加」の原則に反し、チュニジア政治の機能不全をもたらすとの認識を示し、「現実的な対応が必要だ」と語った。ガンヌーシ首相と19日に会談したが「国民の要求はよく理解しているようだ」という。

選挙のタイミングについては、「国民の要求を取り込んだ制度改革を行った上で、6カ月程度以内に行うのが適当」と述べた。

チュニジアではベンアリ政権が23年続いたため、「野党勢力の中には国家運営の能力を持った政治家が少ない」(西側外交筋)との見方もある。

FDTLは94年に設立された社会主義政党。医師でもあるベンジャファル氏はベンアリ前大統領が5選を決めた09年10月の大統領選挙への立候補を申請したが憲法評議会に却下された。

◇「お前は終わっている」陸軍トップ、前大統領に引導

一方、ベンアリ政権崩壊の内幕が徐々に明らかになってきた。

中東の衛星テレビ「アルアラビーヤ」は、治安トップのアリ・セリア氏が「大統領公邸が襲撃される」と虚偽の進言をし、前大統領が避難したと報じた。

また共同通信によると、陸軍のラシド・アンマル参謀長は前大統領からデモ鎮圧を命じられたが拒否。「お前は終わっている」と国外脱出を促した。

暫定政権に不満を抱く民衆らは19日、首都チュニスで数千人規模のデモを行った。

エジプトの首都カイロでは18日、2日続いて人民議会前で焼身自殺を図る未遂事件があり、北部アレクサンドリアでも同日、男性(25)が焼身自殺した。イエメンではサヌアのサヌア大で同日、学生ら数百人のデモ隊が、サレハ政権打倒を訴え、警官隊と衝突した。

ロイター通信などによると、スイス政府は19日、同国内のベンアリ氏と側近の口座凍結を決めたと発表した。

毎日新聞 2011年1月20日 東京朝刊



 
 
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ベンアリ前大統領の親族33人逮捕

2011年01月20日 19:50 発信地:チュニス/チュニジア

【1月20日 AFP】23年にわたる強権体制が崩壊したチュニジアで、ジン・アビディン・ベンアリ(Zine El Abidine Ben Ali)前大統領の親族33人が逮捕された。国営テレビが20日、報じた。

報道によると、逮捕された親族が保有していた時計や宝石、クレジットカードなども押収された。

ベンアリ前大統領は14日、サウジアラビアに亡命している。検察当局は19日、前大統領とその妻、および親族による違法な資産取得などについて調査を開始した。(c)AFP



 
 
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チュニジア新内閣に国民から不満の声、改造求めデモ相次ぐ

2011年1月20日

[チュニス 20日 ロイター] 反政府デモで強権的なベンアリ政権が崩壊したチュニジアでは、新内閣が発表されたものの、国民からは大規模な内閣改造を求める声が上がっている。

今回の組閣では、ベンアリ前大統領が率いた与党立憲民主連合(RCD)に属する主要閣僚が留任することになり、国内ではそうした閣僚の辞任を求めるデモが発生。デモの参加者はロイターに対し「RCDの解党こそが解決の道だ。党員は腐敗した政治の責任を取るべき」と強調した。

メバザア暫定大統領とガンヌーシ首相は18日、RCDを離党すると発表している。

国営テレビは、ベンアリ政権に属していた33人が国家に対する犯罪で逮捕されたほか、スイスにあったベンアリ前大統領の資産が差し押さえられたと報じた。

チュニジアでは、前政権時代に投獄されていたすべての政治犯が19日までに釈放されており、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルはこの動きを「大きな意味があり、前向きな一歩」と評価。国連は来週、チュニジアに人権アドバイザーを派遣する予定を明らかにしている。



 
 
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チュニジアで起きた史上初のサイバー発革命 ツイッターが広げた蜂起の波

2011/1/20 7:00

(2011年1月15日 Forbes.com)

2011年1月14日金曜日、約30日にわたって反政府デモ隊と治安部隊との激しい衝突が続いてきたチュニジアで、23年間独裁体制を敷いてきたジン・アビディン・ベンアリ大統領がとうとう政権を投げ出し、国外に亡命した。それを受け、モハメド・ガンヌーシ首相が政府を掌握し、非常事態宣言を出した。“ジャスミン革命”と名づけられたチュニジアの政変は、アラブ世界で初めて市民の蜂起、より正確に言えば“ネット市民”の蜂起によって国家指導者が放逐された例として、歴史に刻まれることになろう。それを可能にしたのは、チュニジアの近代的な通信インフラやインターネット接続の普及、完全デジタル化された携帯電話ネットワークである。

ベンアリ大統領は長年にわたって言論を弾圧してきたが、今回の革命の発端となったのは昨年12月17日に起きた、路上で物売りをしていたモハメド・ボアジジ氏の抑圧体制に抗議する焼身自殺である。イーサン・ザッカーマン氏(ネットとメディアの米著名研究者)による、チュニジアでの一連の出来事を伝える優れた記事を以下にご紹介しよう。

【記事リンク】
・The Facts On Investing In Tunisia
(投資先としてのチュニジア)
・Anonymous Plans To Hack And Deface More Government Web Sites
(「アノニマス」のサイバー攻撃対象政府サイトが増えている)
・Why Apple Will Do Perfectly Fine Without Steve Jobs
(ジョブズ抜きでもアップルが盤石な訳)
・The New York Times Fails To Deliver Stuxnet’s Creators
(「スタックスネット」ワームの制作者の特定に失敗したニューヨーク・タイムズ紙)
・Theories Mount That Stuxnet Worm Sabotaged Iranian Nuke Facilities
(イラン核設備トラブルの原因が「スタックスネット」ワームとの説、有力に)

「ボアジジ氏の自殺は、同じように不満を募らせていた他のチュニジアの人々の共感を呼んだ。中部シディブジッドでは何千人もの群衆が失業のまん延や政府の汚職、機会の欠如に抗議する街頭デモに参加した。ここでもラシーン・ナジ氏という不満を抱えた若者が送電用の鉄塔によじ登り、『悲惨な生活に反対!失業に反対!』と叫んだ後、高圧線を握って自殺する事件が起きた」

「それに対しチュニジア政府は、警棒や催涙ガスで武装した支援部隊をシディブジッドに送り込んだほか、経済発展につながる事業に取り組むことを約束した。だが暴動はシディブジッドからチュニジア全土に拡大、政府は高校や大学を封鎖し、首謀者と見られる学生を逮捕したり、夜間外出禁止令を出したりした。市民メディア『グローバル・ボイシズ』に寄稿するスリム・アマモウ氏も1月6日に逮捕された。その後のアマモウ氏の消息も、逮捕理由も分かっていない」

実際の抗議行動やデモに加えて、多くのチュニジア人がソーシャルメディアを使って激しい怒りをあらわにした。それを受けてチュニジア政府は、唯一のインターネット接続業者(ISP)であるチュニジア・インターネット・エージェンシーを通じた検閲を一段と強化した。国家権力による言論弾圧を監視する国際組織IFEXによるとチュニジア政府は、SNS最大手のフェースブック、検索大手のグーグルやヤフーなどからユーザーネームやパスワードを盗もうと秘密裏にサイトを操作し、アカウント情報を消去したり、流出させたり、入手した情報を元にブロガーの居場所や接触相手を調べたりしたという。

そこへ登場したのが、告発サイト「ウィキリークス」とその創始者であるジュリアン・アサンジ氏を支持する大規模なサイバー攻撃で注目を浴びたばかりのハッカー集団「アノニマス(匿名)」だ。新たな標的としたのは、チュニジアの大統領や首相のものを含む政府系ウェブサイトで、声明では「これはチュニジア政府への警告である。我々は検閲に関与したすべての機関を標的とし、チュニジア政府が自由を求める国民の声に耳を傾けるまで攻撃の手を緩めない」と述べた。

1月6日にはカタールの衛星テレビ局アルジャズィーラが、「チュニジアの悲惨なサイバー戦争」と題した秀逸なリポート番組を放映した。そこでは政府が不穏分子やジャーナリストを発見したり、弾圧したりするため、“スピア・フィッシング”をはじめとする様々なハッキング行為を駆使している様子が明らかになった。グーグルの「Gメール」の個人アカウントや、フェースブックの個人アカウントの情報を盗んだり、消去したりする例もあった。

チュニジア政府がアクセスを妨害できなかった唯一のソーシャルメディアが、ユーザーがウェブサイト経由ではなく、携帯端末を通じて利用するツイッターだ。

エジプト出身のコラムニスト、モナ・エルタハウィ氏は「チュニジアの蜂起はハッシュタグされていた(編集部注:特定の話題について検索しやすくするため、言葉の前に『♯』マークをつけること)」と指摘する。「私のツイッターには毎日、『♯シディブジッド』を含むアラビア語、英語、フランス語のツイートが大量に送られてきた。どれもチュニジア人のブログやデモの参加者が撮影した動画へのリンクを貼ったものや、他のアラブ諸国での支援デモに関する最新情報に関するものだった」

■多面的戦争

チュニジアで今まさに起きているのは、サイバー上の攻撃行為から多面的戦争という段階への変化である。私が最初にこのテーマを論じたのは、昨年5月にTTIバンガードが主催したサイバー危機に関する会議で、それ以降も軍や企業への講演では必ず取り上げてきた。“多面的戦争(Multi-Modal Warfare)”を定義すると「サイバー戦略をあらゆる段階に組み込みながら、個人もしくは集団を標的とする物理的攻撃を計画・実行すること」となる。その成功のカギを握るのは、ソーシャル・ネットワークが普及し、攻撃を企てる人間が以下の目的に沿った個人情報を容易に集められる状況が存在することだ。

(1)標的を特定する

(2)標的のネットワークか端末に侵入する

(3)適切な攻撃方法を考える

(4)攻撃を実行する

多面的戦争の最近の事例としては、次のようなものがある。

(1)キルギスの諜報(ちょうほう)機関によるゲナディ・パブリュークの暗殺(2009年12月)

(2)イラン革命防衛隊による、反体制派活動家の逮捕・投獄(2010年4月)

今回のチュニジアのジャスミン革命も、このリストに追加できるだろう。

by Jeffrey Carr

チュニジアで起きた史上初のサイバー発革命 ツイッターが広げた蜂起の波



 
 
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チュニジア新政権、イスラム系政党を合法化

2011/1/21 9:47

【カイロ=花房良祐】ベンアリ前大統領が亡命したことに伴い発足したチュニジア新政権は20日、初閣議を開き、イスラム系政党などすべての政党を合法化することを決めた。このほか国外追放された政治犯の恩赦などについても協議。AP通信などは恩赦はすべての政治犯が対象で、イスラム系政党関係者も含まれると報道した。

一方、チュニジア中央銀行は同日、外貨準備高が約88億ドル(約7300億円)あり、約5カ月分の輸入代金の支払いが可能と発表した。ロイター通信によると中銀は「年末に期限を迎える円建て債務150億円についても支払える」とし、債務不履行の懸念払拭に努めた。銀行間取引市場や外国為替市場は通常通り取引しているという。

シェルビ工業相は同日、ベンアリ前政権が進めてきた外国企業を積極的に誘致する方針は変わらないと語り、国外に一時退避した外国企業関係者も近く戻るとの見通しを示した。

新政権は発足直後から旧政権与党の立憲民主連合(RCD)の支配色が強すぎるとして野党出身者らが相次ぎ離脱した。早くも厳しい状況に直面しており、内外に民主化に向けた取り組みをアピールしたい考えだ。ただ海外に追放・亡命していたイスラム系組織の指導者が帰国して政党活動などが自由化されれば、ベンアリ政権下で抑え込まれていたイスラム原理主義組織などが伸長する可能性もある。



 
 
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EU、チュニジア前大統領の資産凍結へ

2011/1/21 9:38

【ブリュッセル=瀬能繁】欧州連合(EU)加盟27カ国は20日、サウジアラビアに亡命したチュニジアのベンアリ前大統領と家族の資産を凍結することで基本合意した。EU外交筋が明らかにした。31日のEU外相理事会で正式決定する。資産凍結はスイス政府に続くもので、こうした動きが各国で広がる可能性が出てきた。

前大統領の家族は出国時に金塊を国外に持ち出した疑いが取りざたされている。チュニジアの検察当局も海外銀行口座や不動産に関する捜査を始めている。EUはチュニジアの大統領選挙や議会選挙を通じて同国の民主化プロセスを円滑に進めることを支援する方針で、資産凍結はその一環とみられる。



 
 
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チュニジア政変は「革命」なのか  論説副委員長 脇祐三

(1/3ページ)2011/1/21 7:00日本経済新聞 電子版

チュニジアの政変で独裁政権が倒れた。アラブで初の市民による民主化革命と評する向きも多いが、政権内部の対立も独裁体制の急激な崩壊の一因だろう。民主化革命になるか否かは、実際に政治がどう変わるかにかかっている。

1987年に政権を握って以来、旧宗主国のフランスや米国などに支援され、経済改革も進めてきたベンアリ前チュニジア大統領が、実にあっけなく失脚した。14日にサウジアラビアに亡命する直前まで、反政…(有料購読記事です)



 
 
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チュニジア暫定政権が初閣議 政治グループを承認

2011.01.21 Fri posted at: 12:16 JST

チュニス(CNN) 23年間独裁を続けたベンアリ前大統領が国民の抵抗を受け失脚したチュニジアで20日、新たに発足した暫定連立政権が初閣議を開催し、前政権下で活動を禁止されていた政治グループを承認するとともに、全政治犯に恩赦を与えると発表した。

これに先立ち同日、ベンアリ政権の与党・立憲民主連合(RCD)の中央委員会が解散し、所属していた全閣僚が離党した。

ムバッザア暫定大統領とガンヌーシ暫定首相も18日に同党を離党。ムバッザア氏は「過去とのあらゆるつながり」を断ち切るとの方針を示したが、国民の多くはこうした対応を不十分だと考えている。

英語教師のモハメド・バシャさんは、「チュニジア国民は独裁政党の(RCD)を求めていない」「我々は真の革命を求めている。うそはもうたくさんだ。23年間だまされ続けた」と話す。

首都チュニスのRCD本部前には大勢の民衆が集まり、同党の弱体化を歓迎した。約2000人の抗議者に対応するため軍が空に向かって発砲したが、今のところ暴動には至っていない模様。

国連人権高等弁務官事務所によると、ここ5週間の抗議活動に関連した死亡者数は100人以上に達するという。

一方、ベンアリ一族の財産や汚職に対する批判も高まっている。スイス外務省によると、同国当局はベンアリ氏とその側近の保有資産を凍結した。

チュニジアの抗議活動は周辺地域にも影響を与えている。隣国アルジェリアでは先週、食料価格への抗議デモが起こり、国営メディアによると少なくとも3人が死亡した。エジプトでは、チュニジアの抗議活動の引き金となった若者の焼身自殺をまねる人が複数出ている。



 
 
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チュニジア暫定内閣初閣議、全政党合法化を決定

【チュニス=田尾茂樹】チュニジアの暫定内閣は20日、初閣議を開き、ベンアリ前政権下で活動が禁じられていたイスラム主義政党など全政党の合法化や、すべての政治犯に恩赦を与える方針などを決めた。

また、デモなどで亡くなった犠牲者を悼むため、21日から3日間、国を挙げて喪に服することを宣言。一方、ベンアリ前政権を支えた与党、立憲民主連合(RCD)は20日、政策決定などを担ってきた中央委員会を解散した。党自体は存続させるという。

(2011年1月21日10時57分 読売新聞)



 
 
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前政権と決別…チュニジア旧与党出身閣僚が離党

【チュニス=田尾茂樹】チュニジアのメバザア暫定大統領は19日夜、国営テレビで演説し、「新政権は過去と完全に決別する」と宣言した。

20日には、ベンアリ前政権を支えた与党、立憲民主連合(RCD)から暫定内閣に入った全閣僚が同党からの離党を表明した。RCD解体を求めるデモが続く中、反発をかわす狙いだが、混乱収拾につながるかどうかは不透明だ。

暫定内閣は、前政権を批判し、投獄されていたジャーナリストや非合法イスラム主義政党のメンバーら政治犯の釈放を始め、民主的な新体制を懸命にアピールする。だが、暫定内閣ではガンヌーシ首相をはじめ、内相や国防相など主要閣僚がRCD出身で、「旧体制と何も変わらない」との不満が国民の間で高まっていた。

(2011年1月21日10時07分 読売新聞)



 
 
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チュニジア軍参謀長、民衆への発砲拒否…仏紙

【チュニス=田尾茂樹】反政府デモが全土に拡大する中、チュニジアのベンアリ前大統領が政権の維持をあきらめ、国外に脱出したのは、陸軍トップが引導を渡したためだったとの見方が広がっている。

駐チュニジア大使も務めた元仏軍幹部が、仏紙パリジャンに政変の内幕を明かした。

「あなたはもう終わりだ」

デモの激化に危機感を募らせたベンアリ氏が陸軍のラシド・アマル参謀長にデモ参加者への発砲を命じたところ、参謀長は拒否し、こう告げたという。これで、情勢挽回への頼みの綱を失ったと判断し亡命に踏み切ったようだ。

デモ弾圧を続けた警察とは対照的に、国民の間にも「軍が見限ったおかげで政権が崩壊した」と軍の判断をたたえる声が多い。治安維持のため首都の各地点に配備された戦車には感謝の意を示す花束が置かれている。

(2011年1月21日08時57分 読売新聞)



 
 
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チュニジア与党閣僚が全員離党 野党は抑圧で態勢整わず

2011年1月21日1時56分

【チュニス=貫洞欣寛】ベンアリ前大統領の23年間にわたる強権支配が倒れ、暫定連立政権が発足したチュニジアで20日、与党・立憲民主連合(RCD)所属の全閣僚が離党を表明した。国営テレビなどが伝えた。強権体制を支えたRCDへの厳しい視線を意識したとみられる。その一方で注目は野党勢力に集まっているが、長く抑圧を受けてきただけに力を発揮するには時間がかかりそうだ。

事実上の一党独裁を続けてきたRCD所属の閣僚が、暫定政権でも権限を握ることに市民の反感が強い。全閣僚の離党は沈静化のための妥協策とみられるが、首都チュニスでは20日も「あくまで辞任を求める」として労組などのデモが続いており、離党で沈静化する気配はない。

1956年の独立以来、名前を変えながら与党であり続けたRCDは社会のあらゆる組織に根を張ってきた。一方で、野党は政府の監視下に置かれ、「お飾り」に近い存在だった。

だが、今回の政変で野党勢力は一気に走り出している。外国に亡命していた反体制派も続々と帰国し、18日には次期大統領選に立候補の意向を見せている有力な野党指導者マルズーキ氏がフランスから帰国。チュニス空港で支持者らに迎えられ、政治活動を再開した。

左派系政党「革新運動(タジュディド)」のヒシャム・スキーク・党機関紙編集長(70)は「22歳で反体制運動を始めて約50年。子や孫の代には民主化をと夢見ていたが、生きているうちにこんな日が来るとは」と、党事務所で満面の笑みを見せた。

党事務所にはここ数日、大勢の入党希望者が訪れる。ただ、長い抑圧で「組織を伸ばす」という発想を持つことすらできなかっため、「正直言って、入党希望者をどうやって迎え入れればいいのか分からない」という。

スキーク氏は「可能なら大統領選にも候補者を出したいが、準備が追いつかない。地方に組織があるのはRCDだけ。まともな選挙ができる野党はない」と嘆く。

憲法上、大統領選挙は2カ月以内に行われることになっているが、野党各党は「準備が整わない」として半年後への延期を求めている。



 
 
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チュニジア:政権崩壊 イラン、情勢注視 イスラム主義伸長に期待

【テヘラン鵜塚健】ベンアリ長期政権が崩壊した北アフリカ・チュニジアの新政権作りの行方をイランが注視している。ベンアリ前大統領はイスラム主義を抑圧する非宗教的政策を推し進めたが、イランは今回の政変を機にチュニジアにイスラム主義が伸長することを期待している。

アフマディネジャド大統領は19日、イラン中部ヤズドで「チュニジア国民は、欧米に支援された独裁政権を倒した。人々はイスラムによる法と支配を求めている」と演説。チュニジアの政治家や国民が今後の欧米諸国の介入に警戒するよう呼びかけた。

親欧米で世俗(非宗教)主義だったベンアリ前政権は、イスラムの過激化を警戒し、イスラム主義政党を弾圧した。国外追放されていたイスラム政党の指導者の帰国などで、欧米諸国にはチュニジアの急速なイスラム化への懸念も広がる。

毎日新聞 2011年1月21日 東京夕刊



 
 
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チュニジア:「前大統領、不正蓄財」 検察、一族対象に捜査開始

【チュニス和田浩明】チュニジアの検察当局は19日、ベンアリ前大統領や親族の不正蓄財の捜査を開始した。観光業や不動産開発、銀行などを所有する一族の強欲ぶりと不正は、政権崩壊前から国民の怨嗟(えんさ)の的で、ベンアリ氏の事実上の亡命をもたらした全国的な反政府デモでも厳しく批判されていた。

国営TAP通信によると、捜査対象は、ベンアリ氏とレイラ夫人、夫人の弟のベルハッサン・トラベルシ氏ら。所有不動産や株式投資、海外の銀行口座などについて、不正行為がなかったか調べる。

トラベルシ氏は政権崩壊後に国外逃亡を図って当局に拘束され、首都チュニス郊外の邸宅は腐敗に怒る国民に略奪された。

大統領一族、特に夫人の親族の不正蓄財疑惑は、内部告発サイト「ウィキリークス」が暴露した「チュニジアの腐敗 お前の物は俺の物」と題された米公電(08年6月)でも詳述されている。昨年12月に公表されたもので、一族が「マフィアまがい」とまで酷評されていると指摘、政権崩壊の引き金の一つになったとも言われる。

政府は19日、刑期6カ月以下の一般犯罪での受刑者1800人を全国で釈放しており、国民の批判をかわすのに躍起だ。ベンアリ氏の側近だったガンヌーシ首相など旧政権の閣僚が多数残留した新政権に対する反発は根強く、19日も首都チュニスや主要都市で抗議デモが行われたが、治安部隊との大規模な衝突は報じられていない。

毎日新聞 2011年1月21日 東京朝刊



 
 
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政変のチュニジア、国庫の金1.5トン不明に 前大統領持ち出す?

2011年01月21日 14:24 発信地:ロンドン/英国

【1月21日 AFP】23年続いた強権体制が前週崩壊したチュニジアで、政変の前後で国庫から金1.5トンが消えたことが業界団体の調べなどで明らかになった。仏メディアは国外脱出したジン・アビディン・ベンアリ(Zine El Abidine Ben Ali)前大統領夫妻が持ち出したと報じている。

世界の金相場に関する情報を提供し業界の権威とされているワールドゴールドカウンシル(World Gold Council、WGC)の報告によると、前年12月にチュニジア中央銀行に保管されていた金は6.8トンで、これは過去10年間変わっていないほか、国際通貨基金(International Monetary Fund、IMF)の10月の試算とも合致していた。

ところが、チュニジア中央銀行が今週発表した金の保有量は5.3トンに減っていた。行方が分からなくなった金の価値は、4500万ユーロ(約50億円)相当に上るとみられる。

仏紙ル・モンド(Le Monde)は仏情報筋の話として、亡命したベンアリ前大統領の夫人が、出国前に中央銀行を訪れ金を引き出していたと報じた。中央銀行の頭取は抵抗したが、前大統領からも直接圧力を受け、要求に応じたという。

中央銀行側は「金庫は厳格な管理下にある」として、この報道を否定している。

■前政権与党の閣僚ら離党、初閣議で全政治団体を合法化

一方、暫定内閣は20日に初閣議を開き、非合法とされてきたイスラム系政党など全ての政治組織の合法化を決めるとともに、政変をめぐる暴動などで死亡した78人を悼み21日から3日間の服喪を宣言した。

暫定政権をめぐっては、国外脱出したジン・アビディン・ベンアリ(Zine El Abidine Ben Ali)前大統領政権の主要閣僚8人が留任したことに抗議して野党側の新閣僚5人が辞任したほか、市民のデモが続いている。こうした中、前政権の与党・立憲民主連合(Constitutional Democratic Rally、RCD)の閣僚8人は20日朝、離党したことを発表した。(c)AFP



 
 
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チュニジア首相が引退表明 「選挙後に」、抗議デモ受け

2011/1/22 10:17

【カイロ=花房良祐】ベンアリ前大統領が亡命して新政権が発足したチュニジアで21日、ガンヌーシ首相は「次期政権に交代したら政界から引退する」と地元テレビ局のインタビューで語った。大統領選挙と議会選挙を「可能な限り早急に行う」としており、一連の選挙後に身を引く考えを示した。新政権発足後も連日のように発生する抗議デモを受け、引退表明で批判の沈静化を狙う。

AFP通信などが伝えた。新政権はこれまで、60日以内に大統領選と6カ月後に議会選を実施すると表明している。野党勢力は準備期間が短いとして大統領選の延期を求めている。引退表明がどこまでデモの沈静化につながるかは不透明で、大統領選まで抗議が続く可能性もある。

ガンヌーシ首相は17日に新内閣を発表したが、外相や内相など主要閣僚ポストが旧与党の立憲民主連合(RCD)出身者に握られたため、RCD排除を求める抗議デモが首都チュニスを中心に続いている。こうした批判を受けてガンヌーシ首相や主要閣僚がRCDから離党したものの、市民の怒りは収まっていない。

一方、最大労働組合のチュニジア労働総同盟(UGTT)は21日、新政権の解散を求め、「救国内閣」の設置を求める考えを明らかにした。AFP通信が報じた。UGTTは一連のデモの組織化で大きな役割を果たした。UGTTは18日、新政権の旧与党色が強すぎるとして閣僚3人を引き揚げた。

21日には首都チュニスで千人規模のデモが発生し、RCDの解党を求めた。チュニジア以外でも「政変転覆劇」に触発されてデモが発生している。ヨルダンの首都アンマンではリファイ首相の退陣を要求する5千人規模のデモが発生。25日にはエジプト・カイロでも抗議デモが計画されている。



 
 
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(英FT特約)チュニジア新政権波乱含み 自由・公正な選挙 必要

2011/1/22付日本経済新聞 朝刊

チュニジア政変を受け、性急に発足した挙国一致内閣の4閣僚が就任からわずか数日で辞任した。新体制が早くも分裂含みとなっているのは残念だが、特に意外なことではない。亡命したベンアリ前大統領の主要閣僚が新政権の主要ポストに横滑りしたのは誤りだった。より和解的な勢力が、自由・公正な選挙の実施を最優先課題に交渉のテーブルに着くことが望ましい。

◎   ◎

チュニジアの悲劇は、統治経験を持つ政治家がいずれも、…(有料購読記事です)



 
 
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前大統領側近ら33人尋問、千人以上を逮捕 チュニジア

2011.01.22 Sat posted at: 16:24 JST

(CNN) ベンアリ前大統領による23年間の強権支配が倒れた北アフリカのチュニジア情勢で、暫定連立政権のフリア内相は21日、前大統領の側近ら33人を取り調べ、旧体制崩壊に伴って起きた暴力事件に関連し1200人を逮捕したと発表した。国営TAP通信が報じた。

33人には前大統領に近かった一族のメンバーで前大統領警護隊の責任者やベンアリ氏のおいも含まれる。33人が保有する宝石類や巨額の金も没収された。逮捕された1200人のうち一部は釈放されたが、382人は武器の不法所持、略奪や暴力行為で起訴される方針。

国営のチュニスTVは、首都チュニスでは21日にも数千人規模のデモが発生、旧政権の幹部らが加わる連立政権の不当性などを非難したと伝えた。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)によると、ベンアリ前政権崩壊につながった過去5週間の騒乱で死亡したデモ参加者らは100人以上で、発砲、自殺や刑務所の暴動などに絡んでいる。

ベンアリ前政権の崩壊は、同じく強権体制が続く隣国アルジェリアやエジプトで反政府派を鼓舞する形にもなっている。

チュニジアの連立政権は20日、初の閣議を開き、すべての政党を承認し、すべての政治犯を釈放する方針を打ち出している。前政権の与党・立憲民主連合(RCD)の中央委員会は解散し、同党に所属する閣僚全員が離党を決めた。フリア内相は政党の公式認可を求める手続きを取った全政党が承認に関する肯定的な回答を得たと述べた。



 
 
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警官1千人もデモ「市民と連帯したい」 チュニジア

2011年1月22日23時45分

【チュニス=貫洞欣寛】チュニジア政変を受けて22日、これまでは市民のデモを鎮圧する側にいた警察官らが、市民との連帯を示すデモをした。チュニス中心部では1千人近い警官らが腕に赤い布を巻き、旧体制の打破や待遇改善を求めて行進した。

政変後、ベンアリ前大統領を見限って市民側に回った軍に支持が集まる一方、前大統領を支えた内務省と警察への不信感は根強い。警官デモは、こうしたイメージを改善する狙いもありそうだ。

参加したムニールさん(31)は「僕らは安月給のうえ、命令に従わなければクビ。命じられてデモ鎮圧に行ったら、デモ隊に隣人や親族がいて、心が痛んだ。今こそ市民と連帯したい」と話した。



 
 
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チュニジア暫定首相、選挙後の引退を表明

2011年1月22日19時5分

【チュニス=貫洞欣寛】チュニジア暫定連立政権のムハンマド・ガンヌーシ首相は21日夜、大統領選と議会選をへて次期政権の枠組みができた段階で政界から引退すると表明した。チュニジア国営テレビのインタビューに答えた。

ガンヌーシ氏は、選挙法や反テロ法、報道法などこれまで政権に有利につくられていた法律を改め、「できるだけ早く選挙を実施する」と述べた。同氏はこれまでに、半年以内に選挙を実施する考えを示している。

ガンヌーシ氏は1999年から首相としてベンアリ前大統領を支えた。暫定政権には旧政権幹部が多く、これら幹部の即時退陣を求める市民のデモが続いている。ガンヌーシ氏は「多くのチュニジア人と同様、私も怖かったのだ。だがこの国は今、百八十度変わった」と変化を強調した。



 
 
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チュニジア:首相「選挙後に引退」表明

【チュニス和田浩明】チュニジアのガンヌーシ首相は21日、地元テレビのインタビューで、6カ月以内に実施する意向の大統領選挙と議会選挙の終了後、「可能な限り早期」に辞任し政界を引退すると述べた。国民からのベンアリ前政権関係者の排除要求をかわす狙いがあると見られる。

ガンヌーシ首相は自らの役割について、選挙実施までの暫定的なものであり、その後は政界を引退すると明言した。しかし、全国労働組織「UGTT」は同日、国民の要求を反映した「救国内閣」の形成を運営委員会で議決し、ガンヌーシ首相が17日に組織したばかりの新政権との対決姿勢を強めており、引退宣言での事態収拾は困難な情勢だ。

23年にわたり独裁体制を敷いていたベンアリ氏は反政府デモの激化で14日に事実上亡命。しかし、新政権にはガンヌーシ首相を含め与党・立憲民主連合(RCD)の主要閣僚が留任した。旧政権関係者の排除を求めるデモは21日も首都チュニスなどで発生し、RCDの閣僚は離党して批判の回避を図っている。

毎日新聞 2011年1月22日 19時38分(最終更新 1月22日 20時55分)



 
 
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チュニジア、首相が選挙後の引退表明

2011/1/22 22:05

【カイロ=花房良祐】ベンアリ前大統領が亡命して新政権が発足したチュニジアで21日、ガンヌーシ首相が地元テレビ局のインタビューに応じ、次期政権への交代後に政界を引退すると表明した。ただ22日も首都チュニスでは数百人規模の抗議デモがあり、市民の怒りが収まる気配はない。

首相の発言はAFP通信などが伝えた。首相はインタビューで、大統領選挙と議会選挙を早急に行うとも表明している。デモは新政権発足後も連日のように発生、旧政権与党・立憲民主連合(RCD)の政権からの排除を求めている。

新政権はこれまで、60日以内に大統領選、6カ月後に議会選を実施すると表明。野党勢力は準備期間が短いとして大統領選の延期を求めている。

一方、最大労働組合のチュニジア労働総同盟(UGTT)は21日、新政権の解散を求め、「救国内閣」の設置を求める考えを明らかにした。UGTTは一連のデモの組織化で大きな役割を果たした。UGTTは18日、新政権の旧与党色が強すぎるとして閣僚3人を引き揚げていた。



 
 
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チュニジア、首都で数千人規模のデモ 首相が引退表明

2011/1/22 23:26

【カイロ=花房良祐】ベンアリ前大統領が亡命し、新政権が発足したチュニジアで21日、ガンヌーシ首相が民主的な選挙の実施後に引退すると表明した。政権批判の沈静化を狙った引退表明だが、首都チュニスでは22日も警官らが参加した数千人規模のデモが発生。旧政権与党・立憲民主連合(RCD)に対する市民の拒否反応は強く、新政権からのRCD一掃を求める声はやみそうにない。

ロイター通信などによると、デモ参加者はRCD関係者の政権からの離脱や解党を要求。抗議は17日の新政権発表後も連日続いている。ガンヌーシ首相は21日、地元テレビ局に対し、非民主的な法律を廃止することなどを表明したが、RCDはベンアリ前政権の与党で、抑圧体制を敷いてきたと市民はみている。

22日にはアルジェリアの首都アルジェでも数百人の反政府デモが発生。治安当局と衝突し、42人が負傷した。25日にはエジプト・カイロで大規模なデモが呼びかけられるなど、アラブ各国で情勢が不安定となる恐れもある。エジプト政府は22日、25日を休日とすると発表。デモの抑止に向けて警戒を強めている。



 
 
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サウジ南西部で男性が焼身自殺 チュニジアの自殺に触発か

2011/1/22 23:28

【カイロ=共同】ロイター通信が伝えたサウジアラビアでの報道によると、サウジ南西部サムタで21日、60代の男性が焼身自殺を図り、病院に運ばれたが死亡した。

動機などは不明だが、チュニジアの「ジャスミン革命」のきっかけになった失業中の若者の焼身自殺に触発されたとみられる。



 
 
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チュニジア:腐敗政権、抗議の焼身自殺 息子の死生かして 嘆きの母「国立て直しを」

【シディブジド(チュニジア中部)和田浩明】「息子の死が無駄にならないよう、過去と決別して」。23年続いたチュニジアのベンアリ独裁政権を、抗議の焼身自殺で崩壊に追い込んだムハンマド・ブアジジさん(26)の母、マノビアさん(55)は21日、毎日新聞の取材に訴えた。独裁者は去ったが、旧政権の閣僚多数が残留。体制刷新を求めるデモが全国で続く。「革命」の発火点となったムハンマドさんの故郷シディブジドでは、死者を悼んで国旗が半旗で掲げられ、住民が「与党は去れ」との叫びを強めていた。

家族によると、ムハンマドさんは死別した父に代わって一家9人の生活を支えるため、野菜や果物を道端で売っていたが、昨年12月17日、「無許可販売」を理由に摘発された。この際、市の女性職員に顔面を平手打ちされるなど「屈辱的な扱いを受けた」と妹のベスマさん(16)。当局に苦情を訴えようとしたが聞き入れられず、市役所前で抗議の焼身自殺を図った。

この事件で、高失業率や大統領周辺の腐敗に高まっていた住民の怒りが爆発、暴動が発生し、治安部隊との衝突でこれまでに少なくとも20人が死亡した。国内メディアは当初無視したが、インターネットなどで情報が広がり、反政府デモは全国に飛び火。4日にムハンマドさんが死亡するとさらに激化。ベンアリ氏は14日、サウジアラビアへの亡命に追い込まれた。

大学でコンピューターを学ぶのが夢だったというムハンマドさん。生活に追われて実現はままならなかった。収入は1日7ディナール(約400円)程度。

農作業に従事するマノビアさんが仕事のつらさを訴えると「もっと稼ぐから、お母さんは休んで」と思いやった。6畳ほどの部屋が3室しかない小さな平屋の自宅には、面倒を見ていたという5羽の小鳥の澄んださえずりが響いていた。マノビアさんは、新政権に残る旧政権系閣僚の完全排除を求める。それでも、「国の立て直しには、憎しみより赦(ゆる)しが必要」とも語り、当局との暴力的衝突を戒めた。

シディブジドは首都チュニスの南方約260キロで、住民によると人口約4万人。農業が主要産業の「政府から見捨てられた町」(男性住民)だ。ムハンマドさんの写真が掲げられた中央広場で住民の話を聞き始めると、たちまち50人ほどが集まり、生活の不満を語り始める。教師のジャマル・ハムドゥーニさん(40)は「大学を出ても就職できず、若者はやることがない」。20代の男性は「仕事の口利きをしてもらうのに、1万ディナール(約58万円)も要求される」と訴えた。

ベンアリ前大統領の就任日にちなんで「11月7日広場」と名付けられていた中央広場は今、「ムハンマド・ブアジジ広場」と呼ばれる。「彼は自らを犠牲にして独裁者を倒した。今度は我々が行動する番」。女性住民ハリマ・アブドゥーリさん(32)の声には、決意がこもっていた。

毎日新聞 2011年1月22日 東京夕刊



 
 
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「神権政治は目指さない」 チュニジアのイスラム組織

2011年1月23日9時49分

【チュニス=貫洞欣寛】チュニジアの政変でベンアリ前政権による非合法処分が解かれることになり、有力政党になる可能性があるとみられている同国のイスラム組織「ナハダ」の幹部、サミール・ディロウ氏(44)が21日、チュニス市内で朝日新聞の取材に応じた。

ディロウ氏は「我々は『神権政治』は目指さない」と語り、トルコを模範に議会政治の枠内でイスラムに沿った穏健な改革を目指す考えを示した。一方、「社会には我々に対する偏見がある」として次期大統領選で候補者を擁立しない考えを明らかにした。

「ナハダ」は1981年に結成されたチュニジア最大のイスラム組織。都市部の知識層を中心に勢力を伸ばしたが、隣国アルジェリアでイスラム政党が躍進したことから、飛び火を警戒したベンアリ政権から厳しい弾圧を受けるようになった。

ディロウ氏は「腐敗の廃絶や弱者への思いやりなどイスラムの道徳観に沿った政治を目指すが、個人に宗教を押しつけるつもりはなく、『イスラムこそが解決策だ』という言い方はしない。トルコの与党・公正発展党のように、世俗主義と宗教的価値観を両立させることは可能だ」と述べた。

また「政権側の長年のプロパガンダで、我々を『テロリストだ』と無用に恐れている市民が多い」と語り、近く行われる大統領選には候補者を擁立しない考えを示した。「まず議会に参加し、民主主義勢力として各党と協調していけることを証明し、次の段階に進みたい」と話した。

英国に滞在する指導者、ラシド・ガンヌーシ氏ら弾圧を逃れて亡命したメンバーを早期に帰国させ、組織を再構築する方針という。



 
 
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チュニジア:首相「選挙後、引退」表明 国民の排除要求回避狙う

【チュニス和田浩明】チュニジアのガンヌーシ首相は21日、地元テレビのインタビューで、6カ月以内に実施する意向の大統領選挙と議会選挙の終了後、「可能な限り早期」に辞任し政界を引退すると述べた。国民からのベンアリ前政権関係者の排除要求をかわす狙いがあると見られる。

ガンヌーシ首相は自らの役割について、選挙実施までの暫定的なものであり、その後は政界を引退すると明言した。しかし、全国労働組織「UGTT」は同日、国民の要求を反映した「救国内閣」の形成を運営委員会で議決し、ガンヌーシ首相が17日に組織したばかりの新政権との対決姿勢を強めており、引退宣言での事態収拾は困難な情勢だ。

23年にわたり独裁体制を敷いていたベンアリ氏は反政府デモの激化で14日に事実上亡命。しかし、新政権にはガンヌーシ首相を含め与党・立憲民主連合(RCD)の主要閣僚が留任した。旧政権関係者の排除を求めるデモは21日も首都チュニスなどで発生しており、RCDの閣僚は離党して批判の回避を図っている。

毎日新聞 2011年1月23日 東京朝刊



 
 
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チュニジア政変1週間 新政権、情勢安定へ軍部の動きカギ

2011/1/23 22:00日本経済新聞 電子版

【カイロ=花房良祐】17日に樹立したチュニジア新政権では、ガンヌーシ首相が大統領選と議会選の後の引退を表明、焦点は本格政権を担当できる政治勢力をどう確立するかに移りつつある。ベンアリ前大統領政権の与党、立憲民主連合(RCD)は野党勢力の取り込みなど「解党的出直し」を探るが、市民の不信は根強い。情勢安定へ軍部の動きもカギを握る。

「私も普通のチュニジア人と同様に(ベンアリ体制が)怖かった」。ガンヌ…(有料購読記事です)



 
 
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チュニジア暫定首相退陣デモ、警官数百人も参加

【チュニス=末続哲也】チュニジア暫定内閣のガンヌーシ首相の即時退陣を求める圧力が強まり、首都チュニスでは首相らベンアリ前大統領の与党・立憲民主連合(RCD)出身者の一掃を求める1000人規模のデモが23日も続いた。

AFP通信などによると、22日には、ベンアリ前政権下で独裁体制を支えた警官たちが数百人規模で反政府デモに加わった。最大労組のチュニジア労働総同盟(UGTT)も、引き続き暫定政権の解体を求める方針だ。

街頭のデモ隊には、「首相や暫定内閣のメンバーはみんなベンアリの仲間よ。次の選挙まで待てないわ」(23歳の女子大生)などと主張する若者らが次々に加わっている。22日夕には、ロウソクの火をともして治安部隊との衝突で死亡した犠牲者を悼む集会も路上で行われた。

(2011年1月23日23時18分 読売新聞)



 
 
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チュニジア政変 強権各国、ネット抗議の飛び火警戒

中国、分析・対応策急ぐ

2011/1/24 0:00日本経済新聞 電子版

強権政治への抗議行動がインターネットなどを介して広がり、政権を打倒したチュニジアの政変は1週間を経て、デモなどが周辺アラブ諸国に波及、集権的な政治体制を敷く世界の国々で自国への飛び火を警戒する動きが目立ってきた。ネットの普及で内外の情報の流れが加速する中、国内統制を強めつつ効率的な開発・発展を進めて不満を抑える「開発独裁」は試練に直面した形だ。中国などは分析と対応策の検討を急いでいる。

【北京=尾崎実】民主活動家のノーベル平和賞受賞を機に水面下で民主化機運が高まる中国。ネット上では「長期の独裁は社会不安を招く」など民衆行動への称賛や共産党支配を批判する書き込みが相次いでいる。

チュニジアの社会情勢は、若者の就職難や食料高騰、官僚腐敗など中国と共通点が多い。中国紙記者は「国内総生産(GDP)ばかりが拡大し、市民生活が改善しない点も酷似する」と話す。だが、共産党の監督を受ける国内メディアの多くは大統領亡命などを淡々と報じるのみで「論評や詳報は自主規制している」(中国紙記者)という。

一方、中国外務省の洪磊副報道局長は18日の記者会見で「チュニジア国民の希望を尊重する」と述べたが、独裁体制の是非に言及しなかった。党・政府は体制崩壊の原因を慎重に分析しているとみられる。

チュニジア政変では、デモ隊が交流サイト(SNS)やフェイスブックなどの情報伝達手段で反政府機運を広げたが、北京の民主派知識人は「中国のネット監視網はチュニジアの比でない」と指摘する。当局は検閲官数万人の監視システム「金盾工程」を使い、民主化運動などの情報削除や、有害と判断したサイトへの接続遮断をしている。

海外と国内のネットをつなぐ結節点も掌握。フェイスブックや動画共有サイト「ユーチューブ」などは利用できない。09年のウイグル暴動の際には電子メールや携帯メールの利用も停止。民主活動家らは暗号で情報交換している。「チュニジアにできて、なぜ我々はできない?」というネット書き込みもみられる。

【ハノイ=岩本陽一】「犬を打つため戸を閉める」。カンボジアのフン・セン首相は20日の演説で、チュニジアに呼応する動きがあれば断固たる措置をとると強調した。

1985年から首相などを務め、アジアで最も長期に権力を掌握する一人であるフン・セン氏は「私を追い落としたいと思うのならやってみるが良い」などとも語った。地元ジャーナリストは「政変の予兆があれば事前に弾圧する、という強い警告だ」と分析する。

【モスクワ=金子夏樹】旧ソ連諸国では「欧州最後の独裁者」と呼ばれるベラルーシのルカシェンコ大統領が交流サイトへの接続制限などを続ける。昨年12月の大統領選後に交流サイトなどで結束した野党支持者の大規模デモが起きたためだ。

ナザルバエフ大統領の長期政権が続くカザフスタンもネット規制を強化。政府は反政府的と見なすサイトや電子版メディアを閉鎖できる。

【ドバイ=松尾博文】在任29年のムバラク・エジプト大統領、41年のリビア最高指導者カダフィ大佐――。軍などの影響力を背景にした“英雄”が長期政権を維持する中東諸国も神経をとがらせている。「万歳、次はエジプトだ」。フェイスブックでは刺激的な言葉が飛び交っており、カイロでの大規模デモが呼びかけられた25日は、エジプト政府が急きょ休日にして警戒している。

イランも規制強化に動く。国営テレビは23日、治安当局が「ネットによる(政府に不利益な)情報の氾濫やスパイ行為が起きている」(警察幹部)ため、ネット監視の専門チームを発足させたと伝えた。当局は抗議デモなどが予定される日はネットや携帯電話を利用できなくしている。



 
 
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テレビ局社主ら国家反逆の疑いで逮捕 チュニジア

2011/1/24 9:43

【チュニス=共同】チュニジア国営TAP通信などによると、同国司法当局は23日、虚偽の情報を流し混乱を拡大させ、ベンアリ前大統領の独裁体制の復活を企てたとして、民放テレビ「ハンニバルTV」の社主とその息子を国家反逆の疑いで逮捕した。

社主のラルビ・ナスラ容疑者は前大統領夫人の親族。利権を独占したなどとして前大統領一族に対する国民の不満は極めて強く、旧与党、立憲民主連合(RCD)の一掃を求めるデモも連日発生。政府には、こうした不満や不信の緩和を図る狙いもありそうだ。

同通信によると、容疑者らは放送を通じて騒乱を拡大させ、前政権を崩壊させた「ジャスミン革命」の進展を妨げようとしたなどとされるが、容疑の具体的な内容は不明。

一方、RCD出身閣僚らの一掃を求め首都チュニスの首相府前の広場で23日、デモを行った数千人の市民のうち数百人は、夜間外出禁止令を無視し広場にとどまった。警官隊による排除などの混乱は伝えられていない。



 
 
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チュニジア、首相府前に泊り込みで政権退陣を要求

2011年01月24日 10:54 発信地:チュニス/チュニジア

【1月24日 AFP】反政府デモでジン・アビディン・ベンアリ(Zine El Abidine Ben Ali)前大統領による強権体制が崩壊したチュニジアで23日、前政権色を残した暫定政権の退陣を求めるデモ隊が、首相府前の広場にテントを張るなど夜間外出禁止令を無視して泊り込み態勢での抗議運動を始めた。

デモ隊メンバーらは、ベンアリ前大統領を国外脱出へ追い込むことには成功したが、モハメド・ガンヌーシ(Mohammed Ghannouchi)首相らベンアリ時代の閣僚を暫定政権から排除する必要があると主張。さらに、ベンアリ前大統領時代の与党・立憲民主連合(RCD)の解散も求めている。

首相府前の広場には日中からデモ隊メンバーら数千人が集まり始め、テントを張ったり寝袋を持ち込んで野営態勢での抗議に入った。チュニジアでは、夜間外出禁止令に加えて非常事態宣言により集会も禁じられているが、周囲の治安部隊員らは、これを黙認している。デモ隊を武力で強制排除したベンアリ政権末期とは対照的だ。

デモ隊メンバーの多くは貧しい地方部から集まった人びとだという。抗議デモを支援しているのは、ベンアリ政権を崩壊に追い込んだ抗議運動を主導したチュニジア労働総同盟(UGTT)だ。UGTTは、暫定政権の承認を拒否し続けている。

ガンヌーシ首相は、市民らからの批判の声をうけ、1956年にフランスから独立して以来、初めてとなる民主的選挙が実施された後に、政界を引退すると表明している。だが、選挙の日程は明らかになっていない。

■政変の影響、周辺諸国にも波及

チュニジアでの政変による影響は、周囲の中東諸国にも波及し始めている。チュニジアでの抗議デモのきっかけとなった焼身自殺を模倣したとみられる自殺が、アルジェリア、エジプト、モーリタニア、モロッコなどで相次いだほか、アルジェリアやイエメンで反政府デモが起きている。(c)AFP/Andrew Bushe



 
 
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チュニジア、デモ隊と警官隊が衝突 旧体制の一新求めて

2011年01月24日 20:04 発信地:チュニス/チュニジア

【1月24日 AFP】反政府デモでジン・アビディン・ベンアリ(Zine El Abidine Ben Ali)前大統領による強権体制が崩壊したチュニジアで23日、前政権の有力人物だったモハメド・ガンヌーシ(Mohammed Ghannouchi)首相らに暫定政権から退くよう求めるデモ隊が、首相府前で警官隊と衝突した。投石するデモ隊に警官隊が催涙弾を発砲した。

首相府前のデモ参加者の多くはチュニジアの地方から首都に来た人びとで、夜間外出禁止令を無視して夜通し首相府を取り囲んだ。首相府周辺では夜間の衝突はなかったものの、24日朝になって投石があったことから機動隊が催涙弾を発砲した。

チュニジアでは学校が24日に再開する予定だったが、暫定政権人事に抗議する一部の教職員がストライキを呼びかけたため、一部の学校が閉鎖したままとなっている。また、ベンアリ政権を崩壊に追い込んだ抗議運動を主導したチュニジア労働総同盟(UGTT)も、新政権にガンヌーシ首相らが入っているとして暫定政権を認めていない。

■国民の多くが暫定政権を認めず混乱が続く

国民の多くが暫定政権に対して同様に感じており、暫定政権が発表された17日以降、毎日のように暫定政権の退陣とベンアリ前大統領時代の与党・立憲民主連合(RCD)の解散を求める抗議デモが起きている。

これに対し、1999年から首相を務めるガンヌーシ氏は、辞任を拒否し、1956年にフランスから独立して以来初となる民主的選挙が実施された後に政界を引退すると表明している。ガンヌーシ首相は6か月以内の総選挙実施を約束しているが、選挙の日程は明らかになっていない。

一方で、暫定政権は、全面的な報道の自由の保障や政治犯の釈放、ベンアリ体制下で活動を禁止されていた政党を許可するなど、これまでにない民主化改革を発表している。

体制崩壊後、政府は秩序を回復しようと夜間外出禁止令と非常事態宣言により集会を禁止。また、若者の抗議デモ参加を防止しようと、1月10日に閉鎖された学校や大学の今週中の再開を予定している。(c)AFP/Imed Lamloum and Mohamed Hasni



 
 
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チュニジア、ベンアリ派の排除続く 前内相ら軟禁

2011/1/24 20:29

【カイロ=花房良祐】ベンアリ前大統領が逃亡し、新政権が発足したチュニジアで“ベンアリ派”の排除が相次いでいる。地元メディアによると、23日までにカシム前内相やベンディア前大統領特別顧問・大統領報道官が自宅軟禁に置かれたほか、前大統領の一族33人が逮捕された。旧政権との決別を強調するためだが、旧政権与党の立憲民主連合(RCD)の影響力排除を求める市民の声は根強く、24日も首都チュニスなどでデモが続いている。

AFP通信などによると、新政権は行方をくらました前大統領側近のアブダラ大統領顧問の消息も追っている。ベンアリ一族の多くは国外に逃げたもようで、何人かがパリ郊外にあるディズニーランドのホテルに逃亡したとの報道もある。

ただ、新政権を率いるガンヌーシ首相も長年前大統領に連れ添ってきた側近の1人。首相は「新政権に残った閣僚は(旧政権での)腐敗などに手を染めていない」などと述べており、旧政権との差別化に腐心している。

一方、市民の多くはRCDが前大統領による抑圧体制を担ってきたとみており、抗議デモが収まる気配はない。24日には首都チュニスで投石する数十人のデモ隊に対し、治安当局が催涙弾を発射。デモが過激化する兆しも一部で出てきた。首相府前では23日、夜間外出禁止令を無視して数百人が野営を開始した。首相退陣まで立ち退かないとしている。



 
 
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「前大統領派」チュニジア民放オーナーを拘束 暫定政権

2011年1月24日21時19分

【チュニス=貫洞欣寛】チュニジア暫定政権当局は23日、チュニジアの民間テレビ局、ハンニバルTVのオーナーとその息子を「(亡命した)ベンアリ前大統領の親族で、今回の革命についてベンアリ派に有利な情報を伝え、混乱させようとした」などとして国家反逆の容疑で拘束した。チュニジア国営通信などが伝えた。

ガンヌーシ首相が率いる暫定政権に対し、市民は「見せかけの改革」と強い批判を続けている。当局は同日、同TVの2人のほかに前大統領の顧問ら2人を自宅軟禁しており、ベンアリ派への厳しい対応で改革姿勢をアピールしようとしたとみられる。一方で首相は政権発足時に「これからは報道の自由を尊重する」と述べており、これに反する今回の動きに市民から反発が出る可能性がある。

ロイター通信によると、同局は放送中止を命じられたものの、旧野党系閣僚が介入し、数時間後に放送が再開されたという。日刊紙サバハのコラムニスト、アッティア氏はロイター通信に「ハンニバルTVが特段にベンアリ寄りの報道をしていたわけではない」と述べた。

暫定政権には、首相らベンアリ前政権を支えた旧与党・立憲民主連合(RCD)出身の閣僚が引き続き入閣。AFP通信によると、23日夜にはRCD系閣僚全員の退陣を求める数百人が、首相府前でキャンプ。24日になり、警察が催涙ガス弾を撃って追い払った。



 
 
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チュニジア暫定政権を米国務長官支持 首相と電話会談

2011年1月24日20時45分

【ワシントン=望月洋嗣】米国務省は23日、クリントン米国務長官がチュニジア暫定政権のガンヌーシ首相と電話会談し、同国の民主化や早期の選挙実施を支持する考えを伝えたと発表した。

会談は22日に行われ、クリントン長官は、ガンヌーシ首相が6カ月以内に選挙を実施する方針を示したことや、政治改革に向けて過去の権力乱用や汚職の捜査に着手したことを評価。米国として、包括的な暫定政権による民主化を支援していく方針を強調したという。



 
 
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チュニジア前大統領風刺のブロガー帰国、ファンら500人が歓迎

2011年1月24日

[チュニス 23日 ロイター] 反政府デモで失脚したチュニジアのベンアリ前大統領をインターネット上で風刺して有名になったブロガー、タレク・メッキさんがカナダから帰国し、空港に集まった約500人のファンから歓迎を受けた。

メッキさんは、空港でロイターに対し「独裁者が去った後、チュニジアに戻れたことを誇りに思う。インターネットが果たした役割は大きく、暴君追放の原動力になった」と話した。

またメッキさんは「ネット上にビデオを投稿するなどして、大統領追放運動に参加できたことは素晴らしい。われわれのネット上での行動は信頼を勝ち得た。だからこそ、成功したのだ」と胸を張った。

メッキさんは23年余り政権の座に就いていたベンアリ前大統領の演説を皮肉る内容のコメントを、動画共有サイト「ユーチューブ」や会員制交流サイト「フェイスブック」、簡易ブログ「ツイッター」に投稿し、その名が知れ渡った。

一部ファンからは、「われわれが抱える問題をじっくり考え、みんなが言いたいことを代弁してくれている」と大統領選の候補者に推す声も上がっている。

一方、首都チュニスでは、ガンヌーシ首相が指揮する暫定政権から前大統領派の排除を求める抗議デモが続いている。



 
 
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チュニジアで数千人が夜間デモ、首相ら退陣要求

【チュニス=末続哲也】チュニジアの首都チュニスの首相府前広場で、23日夜から24日朝にかけて、数千人が夜間外出禁止令を無視して泊まり込みでデモを行い、暫定政権のガンヌーシ首相らの即時退陣を求めた。

現地の報道などによると、24日午前9時半ごろ、デモ隊の一部が投石するなどしたため、警官隊が催涙弾を使用した。

デモを支援する最大労組のチュニジア労働総同盟(UGTT)の関係者によると、負傷者はおらず、首相府前のデモはその後も続いた。同日午後には、首相府前のデモ隊は約1万5000人に達したとの情報もある。ロイター通信によると、治安部隊は、首相府内のデモ隊を封じ込め、外にいるデモ隊と分断した。

デモ参加者の多くが、同国の地方から首都に集まりデモに加わった人々という。

(2011年1月24日19時38分 読売新聞)



 
 
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チュニジア:前大統領親族のTV局経営者を逮捕 デモ数千人規模に

【カイロ和田浩明】チュニジアの警察当局は23日、亡命したベンアリ前大統領の親族で民間テレビ局の経営者ら2人を国家反逆容疑で逮捕し、顧問2人を自宅監禁下に置いた。国営TAP通信が報じた。一方、首都チュニスにはガンヌーシ首相ら旧政権から残る閣僚の辞任を求めて地方都市の住民らが集結し、数千人規模のデモを展開した。

逮捕されたのは「ハンニバルTV」を経営するラルビ・ナスリ容疑者とその息子。「(ベンアリ)独裁政権の復活を支援する放送」を行った疑いが持たれている。同テレビ局の放送も禁じられたため、「民主化に逆行する措置」との批判も出ている。自宅監禁となったのは、カレル元内相やベンディア前顧問。ベンアリ氏の独裁政権を積極的に支えた存在として知られる。

チュニスでは、17日に発足したばかりの暫定政権の総辞職を求めるデモが続く。ベンアリ政権崩壊の引き金となった若者の焼身自殺が起きた中部シディブジドの住民も首都での抗議活動に加わった。

主要経済都市スファクスでも全国労働組合組織「UGTT」などが組織したデモが先週から断続的に続いている。スファクス支部のサミール・シェフィ執行委員は、与党・立憲民主連合(RCD)党員の排除や政治犯釈放などの要求を受け入れさせるため、ゼネストの実施を提案する意向であることを明らかにした。「RCDを除くと国家運営に慣れた人材層が薄い」との西側諸国の懸念には「専門家は十分おり、根拠のない話だ」と述べた。

デモに参加した人権派女性弁護士、デクラメット・マータルさん(36)も「頭(ベンアリ前大統領)がなくなっても、体(RCD)が残れば変化が定着しない」と訴えた。

国連人権高等弁務官事務所のピレイ高等弁務官は先週、前大統領について「人権侵害があった」として法の裁きを受けるべきだとの考えを示し、政変で100人以上の死者が出たと述べていた。

毎日新聞 2011年1月24日 東京夕刊



 
 
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From:チュニジア 中東揺らす、覚悟の「革命」

全く予想していなかった。チュニジアを23年支配してきたベンアリ独裁政権の崩壊の件だ。中東担当者としては失格だが、国民に聞いても軒並み「まさかと思った」と言う未曽有の事態だ。

民主国家なら、全国的な反政府デモや暴動が1カ月も続き、治安部隊との衝突でおよそ80人も死者が出れば、指導者は早晩、辞任することになるだろう。しかし、アラブの状況はかなり異なる。

長期独裁政権が一般的で、政治的自由が厳しく制限されてきた。政権は秘密警察を駆使し、反政府勢力を監視・けん制する。デモが起これば大量の治安部隊を投入し鎮圧する。国民は、越えてはならない「レッドライン」の中に閉じこもる。

その「政治的安定」ぶりは、中東情勢を考える際の前提条件だった。昨年7月に日本の外務省が出したチュニジア概況も「ベンアリ大統領は強力なリーダーシップを発揮し、近代化・西欧化を推進する一方で、社会主義運動及びイスラム過激主義運動を弾圧し、政治的安定を維持してきた」と書いている。

だが、チュニジア各地のデモ参加者には壮年や高齢の男女も多い。守るべきものの多い彼らさえ街頭に繰り出し、催涙ガスにもひるまない。本物の覚悟を感じる。背景には、独裁への怒り、民主化への切望、弾圧を許してきた慚愧(ざんき)の念が入り交じった思いがあるようだ。

チュニジアの「革命」は「独裁体制下の政治的安定」という「常識」を変えるのか。民主化ドミノが中東全体に広がるのか。私には、まだ分からない。ただ、予兆らしき事態も生じている。エジプトやアルジェリアなどで政府への抗議の意味を込めた焼身自殺を図る事例が連続している。

チュニジア革命の引き金を引いた若者の焼身自殺に影響されたことは明らかだ。ヨルダン、イエメン、リビアでもチュニジアとの連帯をうたう反政府デモが起きている。

これに加え、中東和平交渉の停滞やレバノンの政治危機など、以前から存在した中東の不安定要因が深刻化していることも気になる。この地域に大変革をもたらす環境が静かに醸成されつつあるのかもしれない。

アラブ諸国は、状況を不安げに眺めている。リビアの最高指導者カダフィ大佐は、「親友」とされるベンアリ氏の追放に強い嫌悪感を表明した。各国は相次いで食料品の値下げを発表するなど国民懐柔に躍起だ。

事態を注視しているのは中東政治に深く関与する米欧も同じだ。オバマ米大統領はチュニジアの民主化支援の姿勢を早期に打ち出し、クリントン国務長官は「古い支配形態は機能しない」と他の中東諸国にも変革を促した。「中東での民主化拡大を狙っている」と見る外交官もいる。

未来の姿はまだ判然としない。だが、中東情勢が動き始めたのは、確かに思える。【和田浩明】

毎日新聞 2011年1月24日 東京朝刊



 
 
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イエメン:反政府デモ 大統領辞任要求 チュニジアから飛び火

【カイロ和田浩明】アラビア半島南西部のイエメンで反政府デモが発生し、22日には首都サヌアや南部主要都市で学生や野党勢力ら数千人が集まってサレハ大統領の辞任を求めた。21年にわたって同大統領による独裁体制が続くイエメンだが、大統領を名指しした大規模な抗議活動は初めてとみられる。チュニジアでベンアリ前大統領の亡命につながった民衆蜂起が飛び火した形だ。

現地からの報道によると、サヌアでは約2500人のデモ参加者が「アリ(サレハ大統領の名前)よ、友達のベンアリの所に行け」と叫んだ。

イエメンでは、今回の騒乱前から、北部でのイスラム教シーア派の一派ザイド派の反乱や国際テロ組織アルカイダ系団体「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」の活動、南部での分離独立運動という「三重苦」に直面してきた。高失業率や大統領周辺の腐敗、地方開発の遅れなど、国民はチュニジア同様の環境の中で苦しんでいる。

イエメンはテロ対策で米国の支援も受ける。しかし、掃討作戦で民間人が死亡しており、反米、反政府感情は強い。AQAPは米欧を標的にした爆破テロ未遂事件も起こしており、サレハ体制の動揺は、国際テロの活発化を招く懸念もあり、民主化は「もろ刃の剣」と見る専門家もいる。

サレハ大統領は、首都サヌアの要所に治安部隊を配備する一方、ムタワキル通産相の解任など懐柔策も発表して、「アメとムチ」を使ってデモの抑え込みを図っている。

一方、チュニジアでの政変後、アルジェリアやヨルダンでも政権の退陣を求める抗議デモが続く。食料価格高騰を背景に1月初旬に暴動が始まったアルジェリアでは22日、首都アルジェで治安部隊とデモ参加者が衝突、少なくとも約20人が負傷した。アルカイダ系組織が活発なため、民主化がイスラム過激主義の台頭につながる可能性が指摘されている。

毎日新聞 2011年1月24日 東京朝刊



 
 
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チュニジアでテレビ局社主ら逮捕 独裁復活を画策

Clipped from: http://www.47news.jp/CN/201101/CN2011012401000032.html

【チュニス共同】チュニジア国営TAP通信などによると、同国司法当局は23日、虚偽の情報を流し混乱を拡大させ、ベンアリ前大統領の独裁体制の復活を企てたとして、民放テレビ「ハンニバルTV」の社主とその息子を国家反逆の疑いで逮捕した。

社主のラルビ・ナスラ容疑者は前大統領夫人の親族。利権を独占したなどとして前大統領一族に対する国民の不満は極めて強く、旧与党、立憲民主連合(RCD)の一掃を求めるデモも連日発生。政府には、こうした不満や不信の緩和を図る狙いもありそうだ。

同通信によると、容疑者らは放送を通じて騒乱を拡大させ、前政権を崩壊させた「ジャスミン革命」の進展を妨げようとしたなどとされるが、容疑の具体的な内容は不明。

一方、RCD出身閣僚らの一掃を求め首都チュニスの首相府前の広場で23日、デモを行った数千人の市民のうち数百人は、夜間外出禁止令を無視し広場にとどまった。警官隊による排除などの混乱は伝えられていない。

2011/01/24 07:55 【共同通信】



 
 
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G8・G20:「食料」を最優先課題に…議長・仏大統領

【ロンドン会川晴之】11年の主要8カ国(G8)と主要20カ国・地域(G20)首脳会議の議長国フランスのサルコジ大統領は24日の記者会見で、両首脳会議の課題として、食料問題を第一に据えると表明した。さらに、投機資金の流入により、穀物や原油など商品市場が高騰している現状を踏まえ、投機資金の規制のため、金融取引税を新設すべきだとの考えを示した。

新興国の需要増大や異常気象、農産物市場への投機資金流入などを背景に、食料価格は昨年から急騰、チュニジアやアルジェリアなど北アフリカ諸国で暴動が頻発している。サルコジ大統領は「何も手を打たなければ、暴動が各国に広がり、世界の経済成長にも影響する」と述べ、途上国を中心に暴動が広がった08年の食料危機の再来を未然に防止するため、全力を尽くす考えを強調した。

従来の主張であるドル基軸体制の見直しにも取り組む意向を示した。

G8は5月26、27日、仏西北部のドービルで、G20は11月3、4日、南部のカンヌで開かれる。

毎日新聞 2011年1月25日 0時40分



 
 
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チュニジア軍、新政権支持か 権力の空白に反対

2011/1/25 10:33

【カイロ=花房良祐】市民の抗議行動で前大統領が亡命、新政権が発足した後も混乱が続くチュニジアで24日、アンマル陸軍参謀長が「権力の空白は独裁体制を生む」と述べ、新政権を支持する姿勢を強くにじませた。旧政権との関係が深いとされる新政権に反発し、連日のようにガンヌーシ首相の退陣を要求するデモが発生している中、軍部隊が混乱の収拾に乗り出したもようで、今後は軍部の政治的な発言力も増す可能性がある。

AFP通信などによると、アンマル参謀長は首相府前に集まったデモ隊に拡声器で「この革命が失われるリスクがある」と力説。「政府を機能させるべきだ」と激しい抗議の自重を促した。一方で「軍は革命の保証人となる」とも述べ、憲法を尊重し、民主化を支持する考えを明らかにした。

アンマル参謀長はベンアリ前大統領のデモ鎮圧命令を拒否し、前大統領が亡命するきっかけになったとされ、国内で急速に人気が高まっている。

一方、AFP通信は24日、新政権が近く、野党勢力らの辞任で空席となったポストを埋める閣僚人事を決めると報じた。



 
 
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ベンアリ前大統領を国際手配 チュニジア政府

2011/1/26 22:50

【カイロ=花房良祐】AFP通信は26日、チュニジア政府が亡命したベンアリ前大統領とレイラ夫人ら家族を、不正蓄財や海外への違法送金などの疑いで国際刑事警察機構(ICPO)に国際手配したと報じた。チュニジアではベンアリ政権時代の幹部が残る新政権に対する反対デモが連日続いている。同国政府は前大統領の一族や側近を相次いで摘発し、前政権からの決別を強調している。



 
 
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暫定政権支持派、反対派と衝突…チュニジア

【チュニス=末続哲也】チュニジアの首都チュニス中心部の大通りで25日、数百人のグループが暫定政権への支持を訴えてデモを行い、暫定政権の即時退陣を求めて連日続くデモの隊列と衝突し、一部で小競り合いが起きた。

地元メディアなどが伝えた。負傷者はいない模様。

暫定政権支持のデモ隊は、ベンアリ前政権の与党・立憲民主連合(RCD)関係者や、暫定政権に参加した一部野党が動員したとの見方がある。

暫定政権は26日、閣僚の欠員補充など、内閣の一部改造を発表する予定だが、主要閣僚にはRCD出身者が残り、事態収拾には直結しない見通しだ。

(2011年1月26日19時42分 読売新聞)



 
 
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チュニジア、ベンアリ前大統領に逮捕状

【チュニス=末続哲也】チュニジア政府は26日、民衆蜂起でサウジアラビアに亡命したベンアリ前大統領と、妻ら一族の逮捕状を取った、と発表した。

国際刑事警察機構(ICPO)に逮捕協力を要請したという。シェビ司法相が記者会見で明らかにした。

前大統領一族は、関係企業を通じて公共事業を仕切るなどして膨大な富を不正に蓄え、海外に資産を移していたとされ、チュニジアの検察当局は一族の海外資産に関する調査に着手していた。政府側には、腐敗を徹底追及する姿勢を示すことで、前政権の与党出身者が多数残っている暫定政権への国民の怒りをなだめる狙いがあるとみられる。

AFP通信によると、チュニジア中部にある第2の都市、スファクスで26日、数千人規模の反政府デモが起き、参加者は、エジプト国内の動きにエールを送ったという。

(2011年1月26日21時23分 読売新聞)



 
 
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クローズアップ2011:チュニジア政変波及 民主化要求、触発

◇アラブ市民、ネットで自信

北アフリカ・チュニジア政変を受け、周辺諸国に市民の反政府デモが拡大している。強固とみられたベンアリ独裁政権を倒したのが市民の力だったことで、同じく独裁体制下にある市民が「自信」を持ち始めた形だ。親米アラブの動揺に米国は、表面的には民主化を歓迎しながらも、イスラム過激派の台頭を警戒するなど難しいかじ取りを迫られている。【カイロ和田浩明、ワシントン草野和彦】

チュニジアのベンアリ政権崩壊後、アラブで「民主化ドミノ」の予兆が生まれた。チュニジア政変のきっかけが青年の焼身自殺だったことからエジプトやアルジェリア、サウジアラビアで焼身自殺が相次ぎ、大規模な反政府デモもエジプト、イエメン、ヨルダン、アルジェリアで続く。25日、エジプトでは全国各地で計数万人規模のデモが行われ、首都カイロでは市民が治安部隊と衝突し、催涙ガスも使用される近年まれな騒ぎとなった。

◆不満に共通点

こうしたアラブ市民の不満の裏には、当局の腐敗▽政治的自由の制限▽若年層の高失業率−−など、この地域共通の問題がある。チュニジアの状況は「遠いところにあるわけではない」(アラブ連盟のムーサ事務局長)のだ。

チュニジア政変について、米カーネギー国際平和研究所中東センターのポール・サレム所長は、「政治指導者が中間層や貧困層を抑圧するというアラブで一般的だった力のバランスが変わった」と指摘。「市民が力を持ちうることにアラブ諸国が気づいた」と言う。

インターネットの普及で市民の意識が変化している状況はアラブに共通で、それだけに指導者の警戒感も強い。政府は食料品の値下げや減税、雇用創出を約束。その一方で治安部隊を動員してデモ警戒にあたり、「アメとムチ」を使って民主化波及の阻止に躍起だ。

王制を敷くヨルダンはデモがあっても王制自体は揺るがないとみられることや、部族社会の残るイエメンでは部族長の姿勢次第で事態が大きく変わることなど各国で事情は異なり、行方を予測することは困難だ。

◆エジプト焦点

今後の展開を占う上で注目されるのはエジプトだ。アブルゲイト外相は「波及はない」と断言。エジプトはチュニジアと比べメディアの自由度が高く、政府への抗議デモも以前から行われているため一定のガス抜きはできており「簡単に政権が倒れるとは考えにくい」(外交筋)。一方で、非常事態令が約30年にわたり施行され、29年間のムバラク政権への国民の不満は相当鬱積し、インターネット上では民主化を求める議論も活発だ。

9月の大統領選挙ではムバラク大統領の次男、ガマル氏が有力候補として取りざたされ、「権力の世襲だ」との批判も強い。チュニジア政変に刺激された野党勢力は攻勢を強めそうで、ムバラク大統領の出方次第では今後、国民の不満が爆発する可能性もある。

◇米は過激派台頭警戒

民主化推進を外交の柱としている米国だが、アラブ・イスラム社会では深刻なジレンマに直面している。この地域での民主化は、イスラム過激派を台頭させ反米政権を誕生させる可能性をはらむためだ。

チュニジアのベンアリ政権崩壊から4日後の今月18日、オバマ大統領はエジプトのムバラク大統領と電話で協議した。ホワイトハウスによると、オバマ大統領は「米国は、チュニジアで自由で公正な選挙を求める」と伝えたが、今年9月に控えるエジプト大統領選には言及しなかった。

米外交問題評議会のスティーブン・クック上級研究員はオバマ大統領の電話協議の意図について、チュニジア同様の自由選挙を「今はエジプトに表だって要請するつもりはないとのシグナル」と分析する。

オバマ政権の慎重姿勢の背景に「ハマス・ショック」があるのは間違いない。01年米同時多発テロ後、ブッシュ前政権は中東民主化を推進した。だがそれは06年のパレスチナ評議会選挙で、イスラム原理主義組織ハマスの大勝利を招いた。エジプトの民主化が、事実上の最大野党・穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団の勢力拡大につながることを米国は警戒している。

また、クック氏によると、米国にとっては、チュニジアよりエジプトやヨルダン、アルジェリアのほうが「対テロで非常に重要な同盟国」だ。特にイスラエルと国交があるエジプトとヨルダンは、中東和平交渉でも重要な役割を果たしてきた。この両国で民主化によって、反イスラエル勢力が伸長するのは避けたいところだ。

クリントン国務長官はチュニジア政変前日の今月13日、訪問先カタールで演説し、強い調子で中東の経済・社会改革を求めた。

だが実際にはオバマ政権は、チュニジア政変後も、アラブ諸国に改革を促してはいない。イスラム過激派の台頭を警戒しながら徐々に民主化を求めるべきだとみているようだ。

毎日新聞 2011年1月26日 東京朝刊



 
 
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チュニジア:前大統領らの国際手配要請 不法蓄財など容疑

【カイロ和田浩明】チュニジアのシェビ司法相は26日、サウジアラビアに事実上亡命したベンアリ前大統領(74)と妻など家族の逮捕を国際刑事警察機構(インターポール)に要請したと発表した。容疑は不法な蓄財や海外送金など。身柄が確保されればチュニジアで裁判を行う意向だ。

またロイター通信によると、26日中にも内務相、防衛相、外相が更迭される見通し。旧政権関係者の排除を求める国民の要求に応える措置と見られる。

独裁者としてチュニジアを23年間支配したベンアリ前大統領は、全国的な反政府デモや暴動の高まりを受け14日に出国した。前大統領やレイラ夫人の一族は銀行業や不動産業などを手広く経営して巨額の富を築いていたとされ、国民の恨みを買っていた。19日にはチュニジア司法当局が捜査を開始していた。

一方、シェビ司法相は、大統領護衛隊の隊員6人が、ベンアリ氏出国後に暴力を扇動した罪で裁判を受けることも明らかにした。

チュニジアでは26日も首都チュニスで旧政権関係者の政府からの排除を求めるデモが続き、治安部隊との衝突が発生した。

毎日新聞 2011年1月26日 23時19分(最終更新 1月27日 0時46分)



 
 
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ベンアリ前大統領を国際手配=チュニジア

2011年1月26日22時6分

【カイロ時事】チュニジアのシェビ司法相は26日、サウジアラビアに亡命したベンアリ前大統領と家族を国際手配したと明らかにした。AFP通信が伝えた。

同相はベンアリ氏とその妻については、不正蓄財や違法な海外送金の罪が問われると語った。23年間の独裁支配を敷いたベンアリ政権は14日、民衆デモをきっかけに倒れた。 

[時事通信社]



 
 
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ベンアリ前大統領を国際手配 不正蓄財容疑 チュニジア

2011年1月26日23時51分

【チュニス=貫洞欣寛】チュニジア暫定政権のシェビ法相は26日、政権が倒れてサウジアラビアに亡命したベンアリ前大統領と家族を、財産の不正取得容疑などで国際手配したと述べた。AFP通信が伝えた。

シェビ法相は「財産の不正取得や、海外への資産の不正移転が容疑だ」と述べた。ベンアリ氏一族には地位を乱用して蓄財し、海外などで運用していたとの疑惑があり、暫定政権は前大統領の親族ら33人を拘束して資産を押収。スイス当局なども一族の資産凍結を決めている。



 
 
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緊急シンポジウム「チュニジアで何が起こったのか?」

2011年1月14日、チュニジアのベン・アリー大統領が国外に亡命し、23年間続いた強権体制が崩壊しました。

しかも国民大衆の抗議デモによる崩壊ということで、チェコ・スロバキアの「ビロード革命」にならって「ジャスミン革命」とも呼ばれていますように、この政変はチュニジア一国に留まらず、中東・北アフリカ諸国全体に衝撃を与え、予断を許さない状況です。

この政変に呼応して、ヨルダンのアンマンやイエメンのサヌアでも大規模なデモがあり、さらにエジプトやアルジェリアへの政治的影響も懸念されています。

ついては緊急のシンポジウムを開催いたしますので、ご出席くださいますようお願い申し上げます。

日時:2011年1月27日(木)17:45〜19:45

パネリスト:小野 安昭 氏(元駐チュニジア日本国大使)
      宮治 美江子 氏(東京国際大学名誉教授)
      福田 邦夫 氏(明治大学教授)

司会:私市 正年(上智大学教授)

場所:上智大学2号館5階508教室
  (JR/地下鉄丸の内線・南北線 四ツ谷駅下車徒歩3分)
地図:アクセスhttp://www.sophia.ac.jp/jpn/info/access/accessguide/access_yotsuya
   キャンパス内http://www.sophia.ac.jp/jpn/info/access/accessguide/access_yotsuya

※学生・一般どなたでもご参加になれます。
 事前申込は不要です。直接会場にお越しください。

主催:上智大学アジア文化研究所
   〒102-8554 東京都千代田区紀尾井町7-1
   TEL:03-3238-3697 FAX:03-3238-3690
   EMAIL: i-asianc@sophia.ac.jp
   WEB: http://www.info.sophia.ac.jp/iac/



 
 
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チュニジア:ベンアリ前大統領の逮捕要請 国際警察機構に、不法蓄財容疑など

【カイロ和田浩明】チュニジアのシェビ司法相は26日、サウジアラビアに事実上亡命したベンアリ前大統領(74)と妻など家族の逮捕を国際刑事警察機構(インターポール)に要請したと発表した。容疑は不法な蓄財や海外送金など。身柄が確保されればチュニジアで裁判を行う意向だ。

またロイター通信によると、26日中にも内務相、防衛相、外相が更迭される見通し。旧政権関係者の排除を求める国民の要求に応える措置と見られる。

独裁者としてチュニジアを23年間支配したベンアリ前大統領は全国的な反政府デモや暴動の高まりを受け14日に出国。前大統領やレイラ夫人の一族は銀行業や不動産業などを手広く経営して巨額の富を築いたとされ、国民の恨みを買っていた。19日にはチュニジア司法当局が捜査を開始していた。一方、シェビ司法相は、大統領護衛隊の隊員6人がベンアリ氏出国後に暴力を扇動した罪で裁判を受けることも明らかにした。

チュニジアでは26日も首都チュニスで旧政権関係者の政府からの排除を求めるデモが続き、治安部隊との衝突が発生した。

毎日新聞 2011年1月27日 東京朝刊



 
 
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チュニジア、ベンアリ前大統領を国際手配

2011.01.27 Thu posted at: 09:34 JST

(CNN) チュニジア暫定政権のシェビ法相は26日、国民の抗議行動を受けて失脚したベンアリ前大統領夫妻と親族らを財産の不正取得容疑などで国際手配したと発表した。国営TAP通信が伝えた。

シェビ法相によると、容疑は無免許での武器類の所持、外貨の不正所有・国外持ち出し、国民間の暴力扇動など複数に及ぶ。同相は、一部の親族は既に逮捕されたがまだ逃亡中の者もいるとし、捜査が進めば逮捕者が増える可能性があると述べた。

国際刑事警察機構(インターポール)は、チュニスの国家中央事務局が加盟諸国に対し、ベンアリ前大統領と親族6人の所在追跡と拘束を求めたことを確認した。ベンアリ一族の所在が判明した場合は、チュニジア当局から正式に引き渡し要請を行うという。

ベンアリ前大統領は1987年からチュニジアを支配してきたが、政治腐敗や高失業率などに不満を持つ国民らの抗議を受け、今月サウジアラビアに亡命した。

その後暫定政府が発足したが、国民はベンアリ政権とかかわりを持つ者が政府に加わらないよう求めている。TAP通信は、26日にも政府の人員変更が見込まれると伝えている。また、暫定政府のフリア内相は、先週ベンアリ氏の親族など33人以上を尋問したとしている。

国連によると、一連のデモによる死者は100人を超える。暫定政府は遺族や負傷者に補償金を支払う意向だ。高学歴の失業者に対する支援も行うという。

政権関係者のなかには国民の抗議行動に共感を示す者もいる。TAP通信によると、ハシェッド駐日チュニジア大使は「チュニジア国民や犠牲者との連帯意識」を理由に現職を辞任し、帰国の準備をしているという。

http://www.cnn.co.jp/world/30001622.html



 
 
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チュニジアを米国務次官補が訪問 市民による政変を評価

2011年1月27日1時50分

【チュニス=貫洞欣寛】チュニジア訪問中のフェルトマン米国務次官補は25日、「アラブ指導者と話す際、今後はチュニジアを例にとることになる」と述べ、市民のデモによる平和的な政変を評価する考えを示した。また「選挙が政府への信頼性を高める」と述べ、自由な選挙の実施を求めた。AFP通信が伝えた。

フェルトマン氏は24日にチュニジア入りし、モルジャン外相らと会談。チュニジアの民主的な改革と選挙実施のために、支援をする考えを示した。25日には野党幹部らとも会談した。



 
 
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イエメンの首都で大規模デモ 大統領の辞任要求

2011年1月27日17時33分

【カイロ=石合力】AFP通信によると、アラビア半島イエメンの首都サナアで27日、サレハ大統領の辞任を求める数千人規模の反政府デモが起きた。チュニジアやエジプトの民衆デモに呼応した動きとみられる。サレハ大統領は1978年から大統領職にある。



 
 
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数千人が独裁打倒要求=チュニジア政変、本格波及−イエメン

2011年1月27日17時6分

【カイロ時事】サレハ大統領の長期独裁の続くイエメンで27日、大統領辞任を求める数千人規模の反体制デモがあった。AFP通信が伝えた。ベンアリ独裁政権が崩壊したチュニジア政変が波及したもので、現地の記者によれば、デモは連日起きているという。

野党が呼び掛けたデモは大学生らが中心で、参加者は「30年の支配はうんざりだ」「独裁政権は辞任を」「政治変革を」とスローガンを連呼。デモは平和的に行われており、体制側は「違法なデモは認められない」と警告するにとどめ、弾圧するには至っていない。

イエメンでは、1990年の南北統一以前を含め、サレハ大統領が78年から大統領を務めており、「終身大統領」に向けた法改正に国民の反発が強まっている。チュニジア以上に腐敗や貧富、教育の格差などの問題は深刻で、国民の半数近くが1日2ドル以下で暮らす貧困層だ。

ただ、こうした教育の遅れが逆に、デモが拡大しない要因になるとの見方もある。デモはある程度の政治意識を持つ学生らに限定されており、国民的な反体制運動に広がるかどうかは不透明だ。サレハ政権は急きょ、公務員給与の10%引き上げや所得税の5%引き下げを決めるなど不満解消に動いている。 

[時事通信社]



 
 
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国民と「連帯」し辞任=チュニジア政権崩壊で駐日大使

2011年1月27日11時6分

チュニジアのヌルディン・ハシェッド駐日大使(66)は27日までに、チュニジアで今月起きたベンアリ独裁体制の崩壊を受け、「チュニジアの人々と殉教者への連帯」を示すため辞任した。東京のチュニジア大使館が明らかにした。

ハシェッド氏は、政変で主導的な役割を演じた同国最大の労組、チュニジア労働総同盟(UGTT)の創設者で対仏独立闘争でも名をはせた故ファラハト氏を父に持つ。 

[時事通信社]



 
 
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エジプトなど中東の混乱、米外交政策に難題

2011年 1月 27日 11:35 JST

チュニジアの独裁政権が崩壊してわずか2週間足らずで、米国など西側と同盟を結んでいる中東諸国の国内的緊張は近年見られなかった水準にまで高まっており、米国はさらなる難題を突き付けられている。

米国は中東の同盟国に対し、民主化と国民の政治参加の推進を求める一方で、たとえ独裁的としてもその政権を支持してきた。テロとの戦い、イスラエルの安全保障強化、それにイランの影響阻止を目指すうえで重要な同盟国という理由からだ。しかしチュニジアやエジプトの混乱は米など西側諸国の中東政策に難題となっている。

チュニジアのベンアリ政権を崩壊させた蜂起に触発されて、アルジェリアで抗議行動があったほか、米国の同盟国であるヨルダン、イエメンでもデモが発生した。25日にエジプトで発生した大規模な反体制デモもその1つだ。

全ての混乱や緊張の高まりがチュニジアの蜂起の影響を直接的に受けているわけではない。例えば西側と同盟しているレバノンの挙国一致政権は、イスラム教シーア派武装組織ヒズボラの主導により崩壊した。25日にはヒズボラの支持した候補者が首相に選ばれ、イランとシリアの影響を排除しようとする米国の外交政策にとって打撃となった。

またパレスチナ暫定自治政府は、安全保障面でイスラエルに協力し、交渉で譲歩する意向を示した内部文書の流出に揺れている。多くのパレスチナ人にとって、内部文書の流出は西側の支持を受けるアッバス議長とファタハの信頼性を損ね、武装組織ハマスの勢力を強めるものだ。

クリントン米国務長官はチュニジアの蜂起発生以前に中東を訪問した際、この地域で独裁体制を敷いている国の政権に対し、国民の一層の政治参加を容認しなければならないと述べ、厳しい姿勢をみせていた。

チュニジアの蜂起の数日後、一部の政権に国民の不満に対応する意向がほとんどないことが明らかになった。チュニジアのベンアリ前大統領はデモを鎮圧しようとしたが、軍が取り締まり強化を支持しなかったことを受けて、国外に逃亡した。

ドーハを拠点に活動しているブルッキングス研究所のアナリスト、シャディ・ハミド氏は「米国の政策の間違った想定が明らかになった」と述べ、「民主主義を犠牲にして独裁政権を支持したのは失敗だった」と指摘した。

米当局者らは、中東地域の国の政権に政治参加拡大の方法を探るよう求める一方で、当該政権を支持する以外に方法はないと語っている。フェルトマン国務次官補はチュニジアの政権崩壊を受けて、米国が中東同盟国に長く伝えてきたメッセージの重要性が浮き彫りになったと述べた。すなわち 「概して独裁的な政権は、自国の志ある若者を政治的意思決定のプロセスに組み込むよう努力すべきだ」というメッセージだ。それに失敗すれば、25歳未満のアラブの若者世代を幻滅させてしまう、と米政府当局者らは言う。

政治的な動揺は、中東地域メディアの台頭によっても拍車がかかった。カタールに本拠を置くアラビア語の衛星テレビ局アルジャジーラはチュニジア、アルジェリア、エジプトなど中東地域をカバーしている。そのウェブサイトはパレスチナ秘密文書をリークし、西側が支援しているパレスチナ指導者をろうばいさせた。

また食料品価格の上昇が、困窮しているアラブ諸国の人々が立ち上がる発火点となった。各国政府は比較的迅速にこうした不満に対処した。それは、政治参加拡大ないし新政権樹立の要求を沈静化させる目的もあった。ハミド氏は「チュニジアの教訓は、経済的な抗議が極めて迅速に政治的なものに変化することだ」と述べた。

記者: Bill Spindle



 
 
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チュニジアで人口の2割が使用か フェイスブック(Q&A)

2011/1/28 22:28

今回、アラブ諸国での反政府活動の拡大に活用されているのが世界最大の交流サイト(SNS)である米フェイスブックだ。機能や使われ方などについてまとめた。

Q フェイスブックとは。

A 個人がインターネットを利用して情報のやり取りを繰り返すことで情報を広げていく「ソーシャルメディア」のひとつ。本社はカリフォルニア州パロアルトにあり、世界に5億人超の利用者がいる。

現実の交友関係に基づく交流を促すために実名での登録が原則で、その分、密度の高い交流が可能だ。勤め先や出身校などの情報を登録することで知り合いを見つけやすく、知り合い候補も自動的に紹介される。アドレスを知らなければ情報が伝わらない電子メールなどの仕組みとは異なる。

Q なぜ反政府活動に使われるのか。

A 情報が広がっていくスピードや効率が注目されている。今回のデモ情報の急速な広がりも、信頼できる知人からの“口コミ”が広がる要領で情報を簡単に共有できる仕組みがあったからとの指摘がある。

2002年の韓国大統領選では盧武鉉(ノ・ムヒョン)陣営が携帯メールを活用したが、反政府活動が規制された独裁国家では大量のメールアドレスを集めるのも難しい。

チュニジアでは人口の約2割の200万人程度、エジプトでは同約6%の500万人程度がフェイスブック利用者との情報もある。エルバラダイ前国際原子力機関(IAEA)事務局長の支持者が「エルバラダイ氏を大統領に」のページを立ち上げるなど、水面下での反政府活動の場としては以前から注目されていた。

Q 実名利用は当局に目をつけられるのでは。

A 友人を見つける機会を増やすために氏名などの基本的な情報は登録利用者に広く公開され、当局者も登録すれば見ることは可能だ。一方で、メッセージを投稿する際は公開範囲を「全利用者」「友人」「友人の友人」などと使い分けできる。仲間内でやり取りされる情報は外部からは見ることができない。メッセージを不特定多数と共有するための「ファンページ」も、設置者などの個人情報を明らかにしないで運営できる。エジプトの草の根組織「4月6日運動」は同ページでデモ参加を呼び掛けた。

フェイスブックによるとチュニジアでは昨年末から利用者のパスワードなどを不正入手しようとするハッキングが増えたが、同社では情報が漏れる前に対策を講じたそうだ。ただ、各国政府が法律に基づき情報開示を求めた場合、同社が難しい判断を迫られる可能性もある。(シリコンバレー=奥平和行)



 
 
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チュニジア、主要閣僚5人交代

2011/1/28 11:40

【カイロ=花房良祐】ベンアリ前大統領が亡命したチュニジアでガンヌーシ首相は27日、暫定政権の主要閣僚5人を交代させる内閣改造を発表した。今月中旬に発足した暫定政権では、ベンアリ政権の外相や内相、国防相などが留任していたため、連日のように数千人規模のデモが発生していた。内閣改造でベンアリ政権との違いを強調し、批判の沈静化を狙う。

AFP通信などによると、首相は「暫定内閣の使命は民主的な政府への移行だ」と述べ、公平な大統領選挙を実施すると強調した。外相に外交官出身のオウナイス氏、内相に検察官出身のラジュヒ氏、国防相に医学博士のゼビディ氏が就任する。

首相府前で政権批判を展開していたデモ隊の間では歓声もあがり、批判を和らげる効果はある程度出たもよう。抗議デモの組織化で中心的な役割を果たした最大労働組合のチュニジア労働総同盟(UGTT)はガンヌーシ首相の続投を容認する考えを示した。

ただ、ベンアリ前大統領に長年連れ添ってきたガンヌーシ首相の退陣を求める声も根強く、デモが収束するかは不透明さが残る。



 
 
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チュニジア:内閣改造で3人更迭 独立系が入閣

【カイロ和田浩明】チュニジアのガンヌーシ首相は27日、与党系の主要閣僚3人を更迭し、独立系の人物に置き換える内閣改造を行った。AP通信などが報じた。崩壊したベンアリ独裁政権の関係者排除を求める国民の要求に応えたものだが、首相自身がベンアリ前大統領の元側近であるため、退陣要求は続くとみられる。

更迭されたのは、内相、国防相と外相でいずれも与党立憲民主連合(RCD)に所属していた。

毎日新聞 2011年1月28日 東京夕刊



 
 
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イエメン:デモに1万6000人 最大規模、衝突なし

【カイロ共同】イエメンの首都サヌア市内各地で27日、サレハ大統領の退陣を求める反政府デモがあり、ロイター通信によると、約1万6000人が参加、ここ数日続くデモで最大規模になった。警官隊との衝突は伝えられていない。

チュニジアの政変やエジプトでの反政府デモに呼応した動き。サレハ大統領はイエメンの南北統一以来、20年余り、北イエメン時代を含めると32年間大統領を務めている。

デモ参加者らはサレハ大統領の長期政権に対し「もうたくさんだ」などと叫び、貧富の差の解消などを訴えた。

これまでのデモはサヌア大の構内などに限定されていたが、27日のデモは市内の街頭でも行われた。

毎日新聞 2011年1月28日 東京朝刊



 
 
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チュニジア:EU、前大統領に制裁へ 民主化を支援

【ブリュッセル福島良典】北アフリカ・チュニジアの政変でサウジアラビアに事実上、亡命したベンアリ前大統領(74)と家族、側近らに対して、欧州連合(EU)が制裁措置を導入する方針を固めた。複数の欧州外交筋が毎日新聞に明らかにした。旧宗主国フランスをはじめとする欧州諸国は政変前までベンアリ政権を支えてきたが、民衆蜂起を受け方針を転換して民主化支援の姿勢を打ち出す。

31日にブリュッセルで開かれるEU外相会議で正式に決定される。制裁措置は、ベンアリ前大統領ら旧政権関係者がEU域内に保有している資産の凍結など。制裁対象者のリストなどの詳細は今後、詰める見通し。

欧州では既にスイスがベンアリ前大統領と家族の銀行口座などの資産の即時凍結を発表し、フランスもチュニジア関連の不自然な資産移動を監視。EUとしての決定が下されれば制裁措置が加盟27カ国に拡大される。

EUは、北アフリカなど近隣諸国の経済発展を支援する政策の一環として、チュニジアとの間で不法移民摘発やテロ対策、自由貿易などの協力を推進してきた。事実上、ベンアリ前大統領の抑圧政治に目をつむっていたことから、「欧州の沈黙」(ドミニク・モイジ仏国際関係研究所特別顧問)との批判を浴びた。

31日のEU外相会議に先立ち、アシュトン外務・安全保障政策上級代表(EU外相)は民主化支援のメッセージを伝達するため、欧州対外活動庁(EU外務省)の担当局長をチュニジアに派遣した。

毎日新聞 2011年1月28日 東京朝刊



 
 
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チュニジア首都、デモ隊5人負傷

2011/1/29 13:31

ベンアリ前大統領の長期政権が崩壊したチュニジアの首都チュニスで28日、暫定内閣の退陣を求めるデモ隊と警官隊が衝突し、警官隊が催涙弾を発射、病院当局者によるとデモ隊の5人が負傷した。DPA通信などが伝えた。

暫定内閣を率いるガンヌーシ首相は27日、前大統領の与党、立憲民主連合(RCD)の主要閣僚の多くを排除した内閣改造を発表、市民から一定の支持を受けたが、ガンヌーシ氏らが留任したことに反発する若者ら数百人が首相府前で座り込みを続けていた。警官隊は首相府前に設置されていたデモ隊のテントなどを取り壊した。

一方、AP通信によると、カナダ政府は28日、チュニジアから逃れて先週カナダ入りしたベンアリ夫人のきょうだいで富豪のベルハッサン・トラベルシ氏について、チュニジア政府の要請に応じ、身柄を引き渡す方針を明らかにした。

チュニジア政府は、サウジアラビアに逃亡したベンアリ氏と親族について、不正蓄財などの容疑で国際手配している。(エルサレム=共同)



 
 
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チュニジア暫定政権、旧与党系の閣僚を更迭

2011年1月29日0時50分

【カイロ=貫洞欣寛】チュニジア暫定連立政権のガンヌーシ首相は27日、外務、内務、国防の主要ポストからベンアリ前政権時代の与党・立憲民主連合(RCD)系の閣僚を更迭する内閣改造を発表した。チュニジアでは、1999年から首相の座にあるガンヌーシ氏らRCD系閣僚の総退陣を求めるデモが連日続いており、これに対応したものとみられる。

だが、暫定政権に対するデモは28日も発生。AFP通信によると、ガンヌーシ氏の事務所付近で投石したデモ隊に対し、治安部隊が催涙弾を発射したという。



 
 
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チュニジアのデモへの発砲「違法」 国際人権団体HRW

2011年1月30日23時0分

国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)」は29日、北アフリカ・チュニジアのベンアリ前大統領を倒した市民のデモに関して報告書を発表した。デモが最初に広がったチュニジア中西部の街カセリンなどで警官隊の発砲により少なくとも市民21人が死亡したと明らかにした。

犠牲者の大半は20〜30代の若者。チュニジアの関連法は警官隊の市民への発砲への条件を制限しており、報告書は「国際法のみならず、チュニジア自身の法律にも違反している」としている。(前川浩之)



 
 
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チュニジア:衝突、デモの5人負傷 暫定内閣の退陣要求−−首相府前

【エルサレム共同】ベンアリ前大統領の長期政権が崩壊したチュニジアの首都チュニスで28日、暫定内閣退陣を求めるデモ隊と警官隊が衝突し、警官隊が催涙弾を発射、病院当局者によるとデモ隊の5人が負傷した。DPA通信などが伝えた。

暫定内閣を率いるガンヌーシ首相は27日、前大統領の与党、立憲民主連合(RCD)の主要閣僚の多くを排除した内閣改造を発表、市民から一定の支持を受けたが、ガンヌーシ氏らが留任したことに反発する若者ら数百人が首相府前で座り込みを続けていた。警官隊は首相府前に設置されていたデモ隊のテントなどを取り壊した。

チュニジア政府は、サウジアラビアに逃亡したベンアリ氏と親族について不正蓄財容疑で国際手配している。

毎日新聞 2011年1月30日 東京朝刊



 
 
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ベンアリ氏口座、資金洗浄で捜査 スイス当局

2011/1/31 10:04

【ダボス=共同】AP通信は30日、チュニジアから国外逃亡したベンアリ前大統領と家族のスイス国内の銀行口座について、スイス当局が資金洗浄の疑いで捜査を始めたと伝えた。

ベンアリ氏と家族名義の口座はスイスのカルミレイ大統領の指示で凍結されており、残高は数千万スイスフランとされる。口座の特定作業も含め、捜査には時間がかかるとみられる。



*このファイルは文部科学省科学研究費補助金を受けてなされている研究(基盤(B)・課題番号16330111 2004.4〜2008.3)の成果/のための資料の一部でもあります。
 http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/p1/2004t.htm

UP:2011 REV:
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