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南ス―ダン共和国 Republic of South Sudan


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アフリカアフリカ Africa 2017
○外務省 各国・地域情勢 南ス―ダン共和国

* 新聞記事は、ウェブサイトへの掲載期間が限られています。ウェブで見あたらなくなったら縮刷版で内容を確認してください。

* 幅広く多種多様な情報を紹介しています。情報源、情報が発せられた状況などに留意しながら活用してください。


○2011年のニュ―ス、企画案内 → 南ス―ダン共和国 2011年
○2012年のニュ―ス、企画案内 → 南ス―ダン共和国 2012年
○2013年のニュ―ス、企画案内 → 南ス―ダン共和国 2013年
○2014年〜2015年のニュ―ス、企画案内 → 南ス―ダン共和国 2014年〜2015年
○2016年のニュ―ス、企画案内 → 南ス―ダン共和国 2016年

◆2017/01/04 週プレNEWS 南スーダンの自衛隊撤退には与野党の“手打ち”が必要…つまり「お金」で解決するしかない
◆2017/01/07 asahi.com (@南スーダン)南スーダンのフラフープ
◆2017/01/30 NHK 南スーダン大統領 “国連も反政府側”
◆2017/01/30 NHK 南スーダン大統領 PKO部隊の派遣遅れ「国連に問題」
◆2017/01/31 asahi.com 戦火を逃れ、ウガンダへ 南スーダン難民「政府軍兵士が住民虐殺」 国境地帯ルポ
◆2017/02/02 日刊ゲンダイ 南スーダンPKO 安倍首相「自衛隊員死傷なら辞任覚悟」
◆2017/02/06 カナロコ 〈時代の正体〉破棄した日報、一転「あった」 南スーダンPKOで防衛省
◆2017/02/06 国境なき医師団 南スーダン:戦闘激化で住民の大半が避難−−水・食糧・医療の危機に直面
◆2017/02/07 共同通信 南スーダン日報、一部公開 戦闘巻き込まれる危険指摘
◆2017/02/07 東京新聞 「廃棄した」PKO部隊日報 防衛省、一転「保管」認める
◆2017/02/07 asahi.com PKO停止の可能性を指摘 南スーダン戦闘で陸自文書
◆2017/02/07 asahi.com 激しい銃撃戦・戦闘… 南スーダン陸自文書、緊迫の記述
◆2017/02/07 東京新聞 「PKO日報「対応不十分」 防衛相「廃棄」一転、黒塗り開示
◆2017/02/08 asahi.com 「9条上問題になるから『武力衝突』使う」 稲田防衛相
◆2017/02/08 東京新聞 南スーダン陸自日報 「ジュバで戦闘」を明記 PKO停止を危惧
◆2017/02/08 カナロコ 稲田防衛相「憲法9条上問題になるから『戦闘行為』ではない」 南スーダン「日報」破棄問題
◆2017/02/08 asahi.com 「目の前で両親が…」 南スーダン難民の孤児問題深刻化
◆2017/02/08 asahi.com 南スーダン「大虐殺発生のリスク」 国連が警告
◆2017/02/09 東京新聞 防衛省、PKO日報を12月下旬に把握 公表まで1カ月以上
◆2017/02/09 東京新聞 9条問題、言葉で操る 「戦闘」は問題になるから「武力衝突」に
◆2017/02/09 BuzzFeed News 【全文】自衛隊は南スーダンで「戦闘」していたのか。黒塗りの日報、公開します
◆2017/02/09 asahi.com 「廃棄」日報、発見報告まで1カ月 稲田氏、隠蔽を否定
◆2017/02/09 asahi.com 「殺傷行われても、『戦闘行為』は紛らわしい」 稲田氏
◆2017/02/09 東京新聞 PKO日報 稲田氏に1カ月報告せず 防衛省、黒塗り判断に時間
◆2017/02/10 東京新聞 「現地が安全かのように表現、国民をばかにしている」 派遣隊員の家族ら憤り
◆2017/02/10 東京新聞 南スーダン、新たなPKO日報 治安急転「最悪を想定」
◆2017/02/10 東京新聞 PKO日報 不自然さ目立つ防衛省の対応 民進「隠蔽では」
◆2017/02/10 asahi.com 続く迷走、苦しい弁明 PKO日報、足元からも疑問の声
◆2017/02/10 asahi.com 報告遅れ、稲田防衛相「厳しく指導」 PKO日報問題
◆2017/02/11 nikkei.com 国連安保理、南スーダン戦闘は「犯罪」 即時停戦を要求
◆2017/02/11 asahi.com 南スーダン難民が150万人超す 世界第3位の難民危機
◆2017/02/11 asahi.com 南スーダン戦闘「戦争犯罪の可能性」 国連安保理が警告
◆2017/02/11 Reuters South Sudan general quits, cites army abuses and ethnic bias
◆2017/02/12 the Guardian Famine looms in four countries as aid system struggles to cope, experts warn
◆2017/02/13 jiji.com 「戦闘で150人死傷」と記載=機関銃射撃音、日報公表−南スーダンPKO・防衛省
◆2017/02/13 nikkei.com 南スーダン「治安、極めて厳しい」 官房長官
◆2017/02/13 asahi.com 別の陸自日報にも「戦闘」の記載 南スーダンPKO
◆2017/02/13 AFP BB News 南スーダン軍中将が抗議の辞任、大統領の「民族浄化」を非難
◆2017/02/14 日刊ゲンダイ 戦闘巻き添えを隠蔽か 南スーダンPKO日報問題に新疑惑
◆2017/02/16 AFP BB News 南スーダン内戦「壊滅的規模」に、収拾つかない恐れを国連が警告
◆2017/02/17 NHK 南スーダン反政府指導者 首都攻撃も辞さず
◆2017/02/17 asahi.com 稲田防衛相の辞任求め国会前デモ 南スーダンめぐる発言
◆2017/02/18 asahi.com 南スーダン首都は「主要な標的」 反政府勢力トップ語る
◆2017/02/18 asahi.com PKO全日報、電子データで見つかる 野党追及の構え
◆2017/02/18 東京新聞 統幕に派遣後全データ 南スーダン PKO日報保存
◆2017/02/20 jiji.com 南スーダン、将校が次々辞任=「虐殺」と大統領批判
◆2017/02/20 the Guardian Famine declared in South Sudan
◆2017/02/21 東京新聞 南スーダン日報「不開示」前、統幕に照会 稲田防衛相「隠蔽の意図ない」
◆2017/02/21 asahi.com 南スーダン支援NGOの今井氏、「衝突でも戦闘でも…」
◆2017/02/21 cnn.co.jp 南スーダンで飢饉、人口の4割に飢えの危機
◆2017/02/22 AFP BB News 南スーダン 知っておきたい5つの事柄
◆2017/02/22 国境なき医師団 南スーダン: 急性栄養失調の子どもたちが急増−−紛争続き深刻化
◆2017/02/22 CNN Famine declared in South Sudan; 4.9 million people need urgent help
◆2017/02/22 the Guardian EU and UK united in effort to combat famine in South Sudan
◆2017/02/23 asahi.com 南スーダンなど「2千万人が食糧危機」 国連事務総長
◆2017/02/23 東京新聞 2千万人以上が食料不足 南スーダンなど4カ国
◆2017/02/23 nikkei.com アフリカ・中東4カ国で飢餓深刻 国連、6300億円支援要請
◆2017/02/23 the Guardian UK's £100m response to South Sudan famine comes from cash already allocated
◆2017/02/24 nikkei.com 南スーダン、紛争で飢餓深刻 安保理が報道向け談話
◆2017/02/27 nikkei.com ローマ法王が南スーダン訪問検討 内戦下、治安懸念も
◆2017/02/27 asahi.com ローマ法王、南スーダン訪問を検討 現地教会から要請
◆2017/03/10 毎日新聞 南スーダンPKO 陸自部隊を活動終了へ…政府が方針
◆2017/03/10 nikkei.com 南スーダンPKO撤収へ 政府、NSCを開催
◆2017/03/10 nikkei.com 南スーダンPKO撤収 派遣5年、5月末終了
◆2017/03/10 asahi.com 南スーダンPKOに派遣の陸自部隊、撤退へ 政権が決定
◆2017/03/10 asahi.com 南スーダンPKO撤収、首相が表明「施設整備に区切り」
◆2017/03/10 asahi.com 首相「死者出たら一巻の終わり」 探り続けたPKO撤収
◆2017/03/10 NHK 南スーダン派遣の陸自施設部隊 撤収へ
◆2017/03/10 NHK 首相 派遣の陸自施設部隊「大きな貢献した」
◆2017/03/10 共同通信 自衛隊撤収「遅きに失した」 野党、政権を追及へ
◆2017/03/10 毎日新聞 <南スーダンPKO>「死者出ずよかった」「遅すぎた判断」
◆2017/03/10 Newsweek日本版 援助団体から大金徴収で弱者を殺す南スーダン政府
◆2017/03/10 YOMIURI ONLINE PKO陸自撤収へ、首相「一定の区切りと判断」
◆2017/03/10 asahi.com 「PKO続ける意義薄い」 派遣消極論、陸自内に根強く
◆2017/03/11 nikkei.com 南スーダン撤収案、16年9月浮上 官房長官「治安と無関係」
◆2017/03/11 nikkei.com 南スーダン撤収、別所大使が国連に報告 人道支援では追加も
◆2017/03/11 nikkei.com ごまかせぬ世界の現実 南スーダンPKO撤収 (本社コメンテーター 秋田浩之)
◆2017/03/11 nikkei.com 南スーダンPKO撤収 政府 派遣5年、5月末終了
◆2017/03/11 asahi.com 今も内戦状態、難民は150万人超 南スーダンの現状
◆2017/03/11 現代ビジネス 南スーダン撤退 あの日報を引きずり出したジャーナリストの「覚悟と執念」
◆2017/03/11 東京新聞 南スーダンなど深刻な人道危機 国連、各国に支援呼び掛け
◆2017/03/11 東京新聞 南スーダン「大虐殺の恐れ」 国連が再三警告
◆2017/03/11 毎日新聞 南スーダン WFP事務局長「飢餓で多くの命が失われる」
◆2017/03/11 nikkei.com 政府、南スーダン追加支援を検討 PKO撤収を国連に報告
◆2017/03/11 asahi.com 飢餓2千万人、「国連創設以来最大の人道危機」と訴え
◆2017/03/11 YOMIURI ONLINE 陸自の南スーダン撤収理由、野党が追及へ
◆2017/03/11 YOMIURI ONLINE 南スーダンから帰国の柴山氏「治安は落ち着く」
◆2017/03/11 どうしんウェブ 【社説】南スーダン撤収 危険を認めない不誠実
◆2017/03/11 asahi.com 「やはり危険なのでは…」 撤収待つPKO隊員の家族
◆2017/03/11 毎日新聞 <南スーダンPKO>「20隊員、PTSDのケアが必要」
◆2017/03/11 毎日新聞 南スーダン 労働許可証の発給手数料を100倍に値上げ
◆2017/03/11 asahi.com 南スーダンPKO撤収、国連に戸惑いの声も
◆2017/03/12 AFP BB News 南スーダン、就労ビザ手数料を最大115万円に 援助団体は批判
◆2017/03/12 nikkei.com 外相、南スーダンに6.9億円規模の支援表明
◆2017/03/13 asahi.com 昨年6月日報、宿営地近くで「発砲音」 南スーダン
◆2017/03/13 AFP BB News 【AFP記者コラム】この国に生まれた悲運、南スーダンの絶望
◆2017/03/14 asahi.com 「戦闘」の前月に射撃音 南スーダンPKO、日報100日分を公開
◆2017/03/14 福井新聞 論説:南スーダンPKO撤収 政権のご都合主義なのか
◆2017/03/14 asahi.com (耕論)南スーダン突然の撤収 久間章生さん、伊勢崎賢治さん
◆2017/03/15 asahi.com 南スーダンPKOの中国部隊、国連職員ら7人救出
◆2017/03/15 長有紀枝 南スーダンの陸上自衛隊撤収に思うこと
◆2017/03/15 NHK 「日報」 陸自が電子データを一貫して保管 “消去”指示か
◆2017/03/15 BUSINESS DAY South Sudan bans ivory trade for 10 years
◆2017/03/16 BuzzFeed News 自衛隊員、海外派遣でPTSD傾向、自殺も 南スーダンでは「深い傷」 メンタルケアの重要性
◆2017/03/16 asahi.com 南スーダン日報データ、陸自も保存 不開示決定後も
◆2017/03/17 nikkei.com [FT]飢えるイエメン、南スーダン 空前の2000万人
◆2017/03/18 asahi.com 南スーダン難民、160万人に 紛争と干ばつで周辺国へ
◆2017/03/18 asahi.com PKO日報、発見後に非公表を指示 幹部間で調整か
◆2017/03/19 asahi.com 南スーダンの陸自隊員5人、政府軍が誤って一時連行
◆2017/03/19 nikkei.com 南スーダン、PKO陸自隊員を一時拘束 「誤解」と謝罪
◆2017/03/20 毎日新聞 南スーダンで陸自部隊が事故 5年間で50件
◆2017/03/20 IRIN Analysis : South Sudan needs peace as much as food
◆2017/03/20 asahi.com ワウの空港で旅客機墜落か 南スーダン、負傷者の情報
◆2017/03/21 asahi.com 陸自部隊、交通事故50件 南スーダン、民間人骨折も
◆2017/03/21 cnn.co.jp 旅客機が着陸失敗して炎上、奇跡的に死者なし 南スーダン
◆2017/03/21 asahi.com PKO日報問題、特別監察の中間報告検討 稲田防衛相
◆2017/03/22 現代ビジネス 日本では議論されない南スーダン「絶望的な現状」〜これが本当の論点 未曾有の人道危機はなぜ起きているか
◆2017/03/23 現代ビジネス 防衛省・南スーダン日報隠しの「深層」 元凶は、稲田大臣の統率力不足か
◆2017/03/24 nikkei.com 南スーダン撤収命令 日報に緊迫の現地浮き彫り

【News Sites】
○allafrica.com http://allafrica.com/sudan/
○BBC Country profile: Sudan
○Jeune Afrique Soudan

【参考図書】
民族紛争を生きる人びと―現代アフリカの国家とマイノリティ
栗本英世著 世界思想社 ¥2,345 四六版 1996年4月 [amazon]

近代ス―ダンにおける体制変動と民族形成
栗田禎子著 大月書店 ¥19,950 809p A5版 2001年3月 [amazon]


 
 
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(@南スーダン)南スーダンのフラフープ

asahi.com
2017年1月7日00時00分

■特派員リポート 三浦英之(ヨハネスブルク支局長)

 私の新旧2冊のパスポートには、同じ国の入国ビザが全部で11枚貼られている。大きな鳥の紋章の下には、英語で「正義、自由、繁栄」と記されている。アフリカ中部の紛争国・南スーダンの入国ビザだ。内戦状態に陥った2013年以来、計11回入国し、現地を深く取材した。

 南スーダンでの取材は、昼間の気温が40度を超えるため、体力勝負になる。首都ジュバの国際空港に飛行機で到着し、タラップを降りると、待っているのは強烈な太陽だ。乗客たちは入国管理事務所のある空港施設まで、滑走路横のアスファルト上を汗だくで歩かされることになる。

 空港施設はつい最近まで、旧国鉄時代の過疎地の無人駅のような、コンクリートがむき出しの粗末な平屋建てだった。乗客以外の人間が自由に出入りできるため、絶えず無数の人でごった返していた。外国からの訪問者はクーラーも扇風機もないカオスの中で、入国ビザを得るために1時間近く耐え忍ばなければならなかった。

 それも今は懐かしい。昨年7月の大規模戦闘で治安が悪化し、経済危機が進んで以降は、かつての空港施設は閉鎖され、昨年11月以降はテントで代用されている。私たちが学校の運動会や野外イベントで使う、あの白い簡易テントだ。入国管理官たちはそのテントの下に折りたたみ式のテーブルを広げ、入国希望者たちの入国ビザを作っている。それまでは顔写真付きで、氏名などの文字もコンピューターで印字されていた入国ビザも、昨年11月の入国時には写真は省略され、文字は係員の手書きになっていた。

 空港施設の閉鎖の理由は誰に聞いてもわからなかった。でも、その一因を私は見ている。昨年10月上旬に入国したとき、1カ所しかない待合室のトイレは水が流れず、使用中止になっていた。下旬に再入国したときには、便器に大量の便があふれ、周囲に悪臭が漂っていた。政府も空港管理者もそれを修理する気はなさそうだった。

 どうしてこんなことが起こるのだろう、と私は南スーダンに入国する度に思う。南スーダンには2011年の独立以来、国際社会からの多額の援助が寄せられているはずだった。世界中からたくさんのNGOが支援に駆け付けてもいる。しかし、この国の状況は、空港施設と同様に、日に日に悪くなっている。人々はやる気を失い、治安がどんどん悪化している。

 ジュバで、私は子どもたちに会いに行った。国内避難民キャンプのなかに作られた粗末な児童施設で、子どもたちは国連児童基金(ユニセフ)や国際NGOの支援を受けながら、身を寄せ合って勉強したり、NGOのスタッフと一緒に遊んだりしていた。

 昨年7月の戦闘時には、この児童施設の近くにも流れ弾が飛んできた。ニアル・ガイちゃん(8)は「バンバンという大きな音が何度も響いて、お母さんと一緒に震えながらずっとテントの中に隠れていた」。児童施設で働くジェームス・ジロングさん(24)は「悲しいことだけれど、いつ戦闘が起こるかわからない。また流れ弾が飛んできて、人が死ぬのかな」と言った。キャンプ内でも20人以上の避難民が死亡し、人々は今、「もはやここは安全ではない」と国外への移送を求め始めている。訪れた児童施設でも、昨年7月の戦闘前は約1400人いた児童が1040人に減った。

 キャンプで暮らす子どもたちはやせ細り、満足に食事も取れていない子どもたちも少なくない。ユニセフの統計によると、人口わずか約1200万人の国で3分の1にあたる約400万人が食不足の状態にあり、さらに推定36万人もの5歳未満児が重度の急性栄養不良に陥っている。状況はどんどん深刻化しており、今年初頭にはさらに悪化する可能性がある。

 でも、この国には食べ物がないわけでは決してないのだ。私を含めた外国人が宿泊するジュバ市内のホテルには、立派なレストランが併設されている。この国の政治家たちは連日、そのレストランで会議や打ち合わせやパーティーを開き、分厚いビーフパテを挟んだアメリカンスタイルのハンバーガーや、チキンのクリームスープや、モッツァレラチーズやパイナップルの載ったイタリアンピザなどを腹いっぱい食べて談笑している。いつものお決まりの光景だ。

 世界は不平等だと思う。生まれた国や地域や階層によって、人々は豊かな環境で暮らすこともできるし、避難民として流れ弾におびえながら、ビニール製の粗末なテントで夜を明かさなければならなくなってしまう。でも、その偶然による「格差」を少しでも埋めようと、必死に頑張っている人たちが世界にはいる。国連職員として危険地帯に勤めたり、市井の市民として支援団体に寄付を送ったり。そういう人たちだ。

 でも、私が南スーダンで取材をする限り、この国の政治家にはそのような人々は少ないように思う。彼らは皆、新品のスーツをまとって援助された新車のランドクルーザーに乗り、クーラーの利いた事務所のテレビで欧州のサッカーリーグの試合を見ている。私が取材に行くと、「国際社会は南スーダンを救済する義務がある」「(1990年代に大虐殺が起きた)ルワンダの悲劇を繰り返させてはならない」などと腕を組んで豪語する。ふざけるな、と思う。あなたが私にうれしそうに語った、石油会社の招待で最近行ったというオーストラリアへの視察旅行に、この国の有能な若者を1人でも2人でもあなたの代わりに派遣した方が、この国はずっと良くなるのではないか、と愚痴りたくもなる。

 国際NGOの順位付け(15年)によると、南スーダンの「腐敗度」は下から5番目の163位(最下位はソマリア、次が北朝鮮)。その政府にすがりつくようにして、日本は今、「外交」を続けているように私の目には映る。「ジュバは比較的安定している」「日本の貢献は現地では高く評価されている」。昨年秋、日本政府から発表されたそれらの見解は、そのほとんどが紛争の片方の当事者である南スーダン政府の見解でもあった。

 避難民キャンプの中の児童施設では、たくさんの子どもたちがフラフープを使って遊んでいた。プラスチック製の長い輪を腰でくるくると回しながら、何人かの子どもたちが「どこの国から来たの?」と興味深そうに私に聞いた。私は「日本だよ」と答えたが、誰もその国の名前を知らなかった。私に不満は全然なかった。極東の小さな島国の名を、アフリカで暮らす彼らが知らなければいけないという道理はない。日本の貢献を世界に広くアピールすべきだというなら、それはもう、支援の本質を見失っている。彼らが満足に食事を取れ、家族と平穏な暮らしが送れるようになれば、私にとってはそれでいい。

 取材の最後、私も子どもたちと一緒にフラフープで遊んだ。私が腰を左右に振ると、プラスチック製の長い輪はくるくると長時間回った。「うまいね」と何人かの子どもたちが褒めてくれた。「日本でもね、昔はみんな、これで遊んだんだよ」と私が言うと、「へぇー」とみんなが驚いてくれた。「日本、日本」と何人かが叫んだ。

 私はひどく幸福な気持ちになった。

    ◇

 三浦英之(みうら・ひでゆき) ヨハネスブルク支局長。2000年入社。東京社会部、南三陸駐在などを経て、14年9月から現職。42歳。近著「五色の虹〜満州建国大学卒業生たちの戦後」で第13回開高健ノンフィクション賞を受賞。



 
 
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南スーダン大統領 “国連も反政府側”

NHK
1月30日 6時17分

南スーダンのキール大統領が、NHKの単独インタビューに応じ、国内各地で武力衝突が繰り返されていることについて、反政府勢力側に責任があり、国連も反政府側に立ってきたと批判する一方で、PKO活動に参加する日本については「重要なパートナー」だと感謝し、さらなる支援や協力に期待を示しました。

南スーダンのキール大統領は、AU=アフリカ連合の総会に出席するために訪れていたエチオピアで29日、NHKのインタビューに応じました。去年7月の首都ジュバでの大規模な衝突以降、キール大統領が日本のメディアのインタビューに応じたのは初めてです。

この中でキール大統領は、南スーダンで民族対立が激しくなり、各地で武力衝突が繰り返され、治安が回復していないことについて、「反政府勢力が戦闘をやめず市民を虐殺している」として、あくまでも反政府勢力側に責任があると主張しました。

また国連が、政府軍も虐殺を行いこのままでは大量虐殺につながるおそれがあると警告したことについては、キール大統領は、政府軍による虐殺は一切ないと否定したうえで、「国連も反政府側に立ってきた」として、反政府勢力だけでなく国連の対応も批判しました。一方、今後については、和平に向けて国連との関係を強化する考えも示しました。

また、日本については、「重要なパートナー国だ。日本によるインフラ整備に期待したい」と述べ、現地の国連のPKO活動に参加している自衛隊やJICA=国際協力機構によるこれまでの支援に感謝するとともに、道路や橋の整備など、今後のさらなる支援や協力に期待を示しました。



 
 
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南スーダン大統領 PKO部隊の派遣遅れ「国連に問題」

NHK
1月30日 21時59分

国連のPKO=平和維持活動に自衛隊の部隊も参加している南スーダンのキール大統領がNHKの単独インタビューに応じ、PKOの追加派遣部隊がいまだに現地に入れていないのは、南スーダン政府が原因ではなく、国連の調整に問題があると強調しました。

南スーダンのキール大統領は、去年7月に首都ジュバで政府軍と反政府勢力が激しく衝突して以降、海外メディアの取材には、ほとんど応じてきませんでしたが、訪問先のエチオピアで29日、NHKの単独インタビューに応じました。

キール大統領は国連がPKO活動を強化するため、去年8月に追加派遣を決めた4000人規模の「地域防護部隊」が、いまだに現地に入れていない問題について、「私たちの責任ではない。国連側の調整ができていないからだ」と述べ、国連側に責任があるという考えを強調しました。

この新たな部隊は首都ジュバに派遣される予定で、ジュバを拠点とする日本の陸上自衛隊にとっても安全確保のために極めて重要ですが、国連は、これまでに部隊の受け入れに難色を示したことがある南スーダン政府が、今も完全には受け入れに応じていないために調整に時間がかかっていると説明しています。

また、先月、国連の安全保障理事会で日本などが棄権して採択されなかった、南スーダンに武器禁輸などの制裁を科す決議案については、「反政府勢力を有利にするだけだ」と述べ、アメリカなど決議案を支持した国々を批判しました。



 
 
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戦火を逃れ、ウガンダへ 南スーダン難民「政府軍兵士が住民虐殺」 国境地帯ルポ

asahi.com
2017年1月31日05時00分

 混乱が続く南スーダンで、政府軍と反政府勢力の戦闘により南部イエイの治安が悪化している。多くの住民が難民となって南隣のウガンダに流れ込んでおり、人々は「政府軍兵士が住民を虐殺している」と証言した。

 ウガンダ北部ブシア。南スーダン国境の小さな川にかかる橋の上を、頭上に家財道具や食料を載せた女性や子どもたちが続々と渡ってくる。その多くは、戦闘が続く約50キロ北西のイエイから逃れてきた。女子学生ベエイ・サンディさん(18)は「徒歩で2週間かかった。川の水を飲み、持参したピーナツを食べつないで歩いた」。

 国境の南スーダン側では、銃を持った男たちが、人々を検問所へと誘導するのが見えた。ウガンダ側の国境警備隊幹部は「あれは反政府勢力だ。南スーダンでは、反政府勢力が住民をウガンダへ逃がそうとしている」と話した。

 難民たちは国境から約20キロ離れたクルバの一時保護施設に集められ、食事を与えられたり、けがの治療を受けたりしている。

 3歳と6歳の子どもを連れて逃げてきた少数派民族の主婦ビオラ・サディエさん(22)は「多数派民族ディンカの政府軍兵士が、少数派民族の家に火をつけている。抵抗した兄が政府軍兵士に殺され、怖くなって逃げてきた」。少数派民族の女子学生ジェーン・サンディさん(20)は「政府軍兵士に見つかると女性はレイプされる。養母は抵抗したため、ナイフで首を切り落とされた」と話した。

 無職ルワティ・アイザックさん(21)は「政府軍に見つかると、少数派民族の男性は殺される」。警察官だった父親(51)は政府軍兵士に射殺されたという。「もう南スーダンには戻りたくない」

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、ウガンダ国内に避難している南スーダン難民は推定約67万人。南スーダンが内戦状態に陥った昨年7月以降、1日平均2千人以上が流れ込んでいる。

 国連安全保障理事会は23日、南スーダン各地で戦闘が相次ぎ、人道援助活動ができない状態だとして「深刻な懸念」を表明。国連人権理事会の専門家グループも昨年12月、「複数の地域で集団レイプや焼き打ちといった民族浄化が進行している」と警告した。

 南スーダンの首都ジュバでは、陸上自衛隊が国連平和維持活動(PKO)に参加している。(ブシア〈ウガンダ北部〉=三浦英之)



 
 
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南スーダンPKO 安倍首相「自衛隊員死傷なら辞任覚悟」

日刊ゲンダイ
2017年2月2日

「南スーダンで自衛隊に死傷者が出たら、首相を辞任する覚悟だ」−−安倍首相が1日、衆院予算委員会で、こう言って大ミエを切った。

 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣されている陸上自衛隊には昨年12月、国連職員らが武装集団に襲われた際に、武器を持って救出に向かう「駆け付け警護」の任務が新たに付与された。

 民進党の江田憲司代表代行が安倍に「もし隊員が殺傷されれば(辞任する)覚悟はあるのか。責任を取るか」と質問。安倍は「私は自衛隊の最高指揮官だ。もとよりそういう覚悟を持たなければならない」と答弁した。

 南スーダンは昨年の大飢饉などで治安が悪化しており、首都のジュバ近郊でも政府軍と反政府勢力との武力衝突が起きている。現地の自衛隊員が駆け付け警護の際に攻撃され、死傷者が出る恐れは大きいといえる。

 まさか、事態が現実になったとき、「辞任の覚悟があると言っただけで、辞任するとは言っていない」なんて言い逃れをするんじゃないだろうな。

南スーダンPKO 安倍首相「自衛隊員死傷なら辞任覚悟」



 
 
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南スーダン日報、一部公開
戦闘巻き込まれる危険指摘

共同通信
2017/2/7 13:20

 防衛省は7日、南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣部隊の活動を記録した日報の一部を公開した。昨年7月に首都ジュバ市内で270人以上が死亡した大規模な戦闘が生じた時期のもので「部隊の宿営地周辺での流れ弾や、市内での突発的な戦闘への巻き込まれに注意が必要」との記載がある。「UN(国連)活動の停止」の可能性も指摘した。危険性を派遣部隊自身が認識していたことが明らかになった。

 公開されたのは昨年7月11、12日分。現地の治安情勢や派遣部隊の活動状況、翌日の活動予定などが項目ごとに書かれている。

南スーダン日報、一部公開 戦闘巻き込まれる危険指摘



 
 
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「廃棄した」PKO部隊日報 防衛省、一転「保管」認める

東京新聞
2017年2月7日 朝刊

 アフリカの南スーダン国連平和維持活動(PKO)に参加した陸上自衛隊の部隊が、首都ジュバで昨年七月に大規模な武力衝突が発生した際の状況を記録した日報が廃棄されていた問題で、防衛省は六日、これまでの説明を覆し、文書の電子データが省内に保管されていたと明らかにした。

 日報を作成したPKO部隊と、日報の報告先の陸自中央即応集団は文書を廃棄していたが、他の部署に文書が残っていないか改めて調べたところ、統合幕僚監部内の部署で電子データが見つかったという。

 陸自の文書管理規則はPKO関連文書の保存期間を三年間と定める一方、「随時発生し、短期に目的を終えるもの」や「一年以上の保存を要しないもの」は、例外的に一年未満で廃棄できるとしている。

 統幕は当初、廃棄の理由を「上官に報告した時点で、使用目的を終えた」とし、紙や電子データを含めた全ての日報を、同様に破棄したと説明していた。

 しかし、自民党行政改革推進本部(本部長・河野太郎衆院議員)が「行政文書としての扱いが不適切」だと問題視し、データの存否を再調査するよう要求。河野氏は六日、自身のツイッターで、日報について「電子情報の形で残されていたものが発見された」と写真付きで投稿。「必要なら情報公開請求にも対応できる」と指摘した。

 日報はジャーナリストの布施祐仁(ゆうじん)氏が情報公開法に基づき、昨年七月七〜十二日の日報を同九月末に開示請求。防衛省は同十二月、布施氏に「既に廃棄しており、保有していなかった」と通知した。

◆都合次第で「不存在」に

<解説> 防衛省は「上官に報告した」ことを理由に、廃棄したと説明してきたPKOの日報を保管していたと認めた。今回は一転して「存在」が明らかになったが、組織にとって都合の悪い文書を非開示にできる恐れは変わらない。

 問題の根幹は、行政文書の範囲を政府側の解釈で狭め「不存在」扱いにする手法が、防衛省以外にも横行していることだ。

 先月も、憲法解釈を変更し集団的自衛権の行使を容認した二〇一四年七月の閣議決定を巡り、内閣法制局が情報公開請求に非開示とした法制局長官用の想定問答について、総務省の情報公開・個人情報保護審査会が開示を求め、法制局が一転して開示した。

 法制局は当初、想定問答が最終的には採用されず、その後に別の想定問答が採用されたことを理由に「行政文書に該当しない」と判断。電子データは職員が消去し忘れたため、保存されていたが、利用実績がないことを理由に「廃棄されたに等しい」と主張していた。

 二つのケースに共通するのは、政府側の解釈で保管すべき文書を廃棄してもよいことにし、本当は存在する文書を存在しないことにする手法だ。

 情報公開法は「国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進」が法律の目的だと明記している。政府はこの趣旨に基づき、適切に保管、開示をするべきだ。(新開浩)

「廃棄した」PKO部隊日報 防衛省、一転「保管」認める



 
 
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PKO停止の可能性を指摘 南スーダン戦闘で陸自文書

asahi.com
福井悠介2017年2月7日12時15分

 国連平和維持活動(PKO)が展開されている南スーダンの首都ジュバで、昨年7月に発生した政府軍と反政府勢力の大規模な戦闘について、防衛省は7日、陸上自衛隊の現地派遣部隊が情勢を記録した文書などを公表した。戦闘激化でPKOが停止したり、隊員が巻き込まれたりする可能性を指摘しており、戦闘の深刻化を認識していた様子が浮かび上がった。

 公表された文書は、派遣部隊が作成する日報「南スーダン派遣施設隊 日々報告」のうち、現地で戦闘が続いていた昨年7月11日付と12日付の分と、現地部隊から報告を受けた陸自中央即応集団(CRF)が作成する「モーニングレポート」。

 日報やレポートでは、ジュバでの衝突の激化により「UN(国連)活動の停止」に至る可能性があると指摘。また、「(昨年7月)10・11日も戦車や迫撃砲を使用した激しい戦闘がUNハウス・(陸自部隊が駐屯する)UNトンピン周辺で確認される等、緊張は継続」とした上で、「宿営地周辺での射撃事案に伴う流れ弾への巻き込まれ、ジュバ市内での突発的な戦闘への巻き込まれに注意が必要」などとしていた。

 防衛省によると、派遣部隊の日報については昨年秋に情報公開請求があったが、同省は文書を探した結果、破棄していたとして、同12月に不開示とした。これに対し河野太郎衆院議員(自民)が再調査を求め、範囲を広げて再度調べたところ、同省統合幕僚監部で見つかったという。(福井悠介)



 
 
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激しい銃撃戦・戦闘… 南スーダン陸自文書、緊迫の記述

asahi.com
福井悠介、相原亮2017年2月7日23時45分

 昨年7月の南スーダンでの戦闘状況について、防衛省が7日に公表した文書からは、激しい衝突が陸上自衛隊の派遣部隊のすぐそばで繰り広げられていた様子が浮かぶ。紛争当事者間の停戦合意などの「PKO参加5原則」が保たれているのか、議論が再燃する可能性もある。

 同省は陸自派遣部隊が作る日報「日々報告」の昨年7月11、12日付のほか、日報をもとに上級部隊の陸自中央即応集団(CRF)が作成する「モーニングレポート」も公表した。ただ、派遣部隊の警備態勢に関する記述や他国軍からの情報の部分は黒塗りにされた。

 文書には生々しい記述が並ぶ。「宿営地5、6時方向で激しい銃撃戦」(11日日報)▽「今後もUN(国連)施設近辺で偶発的に戦闘が生起する可能性」(12日日報)▽「直射火器の弾着」「戦車や迫撃砲を使用した激しい戦闘」(12日レポート)−−。事態悪化時の想定として「ジュバでの衝突激化に伴うUN(国連)活動の停止」を挙げ、PKO継続が困難になる可能性にも言及していた。

 政府は「戦闘」との表現を避けてきた。南スーダンで戦闘が起きた後の昨年7月12日の記者会見で、当時の中谷元・防衛相は「散発的に発砲事案が生じている」と説明。昨年10月の参院予算委員会では野党議員が南スーダンでの戦闘は「5原則」に照らして問題があると追及した。安倍晋三首相は「戦闘行為ではなかった。しかし、武器を使って殺傷あるいは物を破壊する行為はあった。衝突、いわば勢力と勢力がぶつかったという表現を使っている」と答弁した。

 ジャーナリストの布施祐仁さんが日報の情報開示請求をしたのは昨年9月30日。同省は日報を作る派遣部隊と、報告を受けるCRFが日報を廃棄していたとして12月2日に不開示を決めた。同省は「日報はモーニングレポートを作るための資料で、レポート作成後は目的を終えており、廃棄していた」と説明。日報の保存期間は1年未満で廃棄は問題ないとする。ただ今回の問題を受け、派遣部隊が帰国後、2〜3カ月で作る「成果報告」ができるまでは日報を保存することにしたという。

 昨年11〜12月には安全保障関連法に基づく任務「駆けつけ警護」が初めて付与された部隊が南スーダンへ出発した。布施さんは「日報には『戦闘が生起する可能性』などとあり、PKO参加5原則が維持されているかどうかの判断に大きくかかわる。早く開示されていれば、国会の議論などに影響したと思う」と話す。(福井悠介、相原亮)



 
 
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PKO日報「対応不十分」 防衛相「廃棄」一転、黒塗り開示

東京新聞
2017年2月7日 夕刊

 アフリカの南スーダン国連平和維持活動(PKO)に参加した陸上自衛隊の部隊が、首都ジュバで昨年七月に大規模な武力衝突が発生した際の状況を記録した日報を、防衛省が一度は廃棄したと説明しながら、一転して保管を認めた問題について、稲田朋美防衛相は七日午前の記者会見で「請求を受けた当時、時間に限りがあったとはいえ、探索しきれなかったことは十分な対応ではなかった」と述べ、当初の対応の不備を認めた。

 記者会見後、防衛省は保管を認めた日報の一部を黒塗りした状態で、報道陣に開示した。そのうち、昨年七月十二日の日報は、当時の情勢について、ジュバ市街では停戦合意が履行されているものの「偶発的な戦闘の可能性は否定できず、巻き込まれに注意が必要」と指摘している。

 一連の経緯について防衛省は、日報を作成したPKO部隊と、報告先の陸自中央即応集団は文書を廃棄していたが、他の部署に残っていないか再調査したところ、同省統合幕僚監部内で電子データが見つかったと説明。稲田氏は「なぜ統幕監部で見つかったのか。非常に疑問に思う」と述べた。意図的に隠した可能性については「隠蔽(いんぺい)ではない」と否定した。

 陸自の文書管理規則はPKO関連文書の保存期間を三年間と定める一方、「随時発生し、短期に目的を終えるもの」や「一年以上の保存を要しないもの」は、例外的に一年未満で廃棄できるとしている。

 こうした規定を踏まえた従来の対応について、稲田氏は「法的には問題なかったと思うが、現地の隊員が見聞きしたことを書いた一次資料は一定期間しっかり保管すべきだ」と述べた。

 防衛省は当初、情報公開請求を受けた昨年七月七〜十二日以外の全期間の日報について、電子データを含めて廃棄したと説明。その後、省内のデータを再確認し、昨年十二月までの半年間、現地に派遣されていたPKO部隊第十次隊の日報は、全て統合幕僚監部に保管されていたことを確認した。

 十次隊に交代して派遣された第十一次隊は「駆け付け警護」などの新任務が付与されたことを踏まえ、日報を半年間保管する方針に改めたという。



 
 
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「9条上問題になるから『武力衝突』使う」 稲田防衛相

asahi.com
2017年2月8日13時59分

 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に参加する陸上自衛隊の日報で現地の「戦闘」が報告されていた問題に絡み、稲田朋美防衛相は8日の衆院予算委員会で「戦闘行為」の有無について、「事実行為としての殺傷行為はあったが、憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではないことから、武力衝突という言葉を使っている」と述べた。

 PKO参加5原則では、紛争当事者間の停戦合意が参加の条件で、「国際的な武力紛争の一環として行われる、人を殺し、または物を破壊する行為」という、政府が定義する「戦闘行為」があった場合、自衛隊はPKOに参加できない。稲田氏の発言は「参加ありき」で現状を判断しているとも受け取られかねない内容だ。

 民進党の小山展弘氏に答えた。稲田氏は一方で、日報で報告された昨年7月に大規模な戦闘について、「法的な意味における戦闘行為ではない」との従来の政府見解を述べた。

 また、防衛省が現地部隊の報告文書をいったん「廃棄した」としながら公表したことについては、「文書管理規則にのっとり管理している。隠蔽(いんぺい)との指摘は当たらない」と答えた。



 
 
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南スーダン陸自日報 「ジュバで戦闘」を明記 PKO停止を危惧

東京新聞
2017年2月8日 朝刊

 防衛省は七日、当初は廃棄したと説明していた陸上自衛隊の南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報を一部黒塗りで開示した。日報は、陸自が活動する首都ジュバ市内で昨年七月に大統領派と反政府勢力の「戦闘が生起した」と明記し、「市内での突発的な戦闘への巻き込まれに注意が必要」と報告。現地部隊は戦闘の激化を深刻に受け止め、PKO停止の可能性にも言及していた。

 防衛省が開示したのは、昨年七月十一、十二日の日報など四冊の関連資料。同省は情報公開請求を受けた同七〜十日の日報も順次公開する。ジュバでは昨年七月に大規模衝突が発生し、八日には二百七十人以上の死者が出た。十一日には市内の国連南スーダン派遣団(UNMISS)司令部がある施設で、中国軍兵士二人が砲弾を受け死亡した。

 十一日の日報は、こうした不安定な情勢を踏まえ、事態の推移に関する「予想シナリオ」を掲載。大統領派と反政府勢力の関係が悪化した場合、ジュバで「衝突激化に伴う国連(UN)活動の停止」や「大量の国内避難民(IDP)」が発生すると予測していた。

 昨年七月の衝突では、稲田朋美防衛相が同年秋の臨時国会で「国際的な武力紛争の一環として行われる人の殺傷や物の破壊である法的意味の戦闘行為は発生していない」と強調。防衛省の武田博史報道官は七日の記者会見で、日報の「戦闘」について「一般的な意味で用いた。政府として法的な意味の戦闘が行われたとは認識していない」と説明した。

◆非開示 駆け付け警護論議意識か

<柳沢協二元内閣官房副長官補の話> 防衛省が日報を廃棄したとして非開示扱いとした昨年十二月は、PKO部隊への駆け付け警護などの新任務付与が問題になっていた。だから、武力衝突が起きた時期の日報を開示したくなかったのだろう。
 政府は新任務を付与しても大丈夫と考えているようだが、国会の議論を聞いても根拠が分からない。日報は現地の緊迫した情勢を伝えているが、安倍晋三首相は国会で現地情勢を「永田町よりは危険」と述べた。こうした不誠実な答弁を続ける姿勢も問題だ。



 
 
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「目の前で両親が…」 南スーダン難民の孤児問題深刻化

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パギリニヤ=三浦英之2017年2月8日16時37分

 内戦状態が続く南スーダンから大量の難民が押し寄せている隣国のウガンダ北部で、戦闘で両親を失った紛争孤児の問題が深刻化している。子どもたちは心に深い傷を負っており、支援機関は早急なケアの必要性を訴えている。

 「私の目の前でお父さんとお母さんが殺された」。ウガンダ北部のパギリニヤ難民居住区で、女子生徒ジョスカ・アミトさん(14)は涙をこぼした。昨年7月、銃を持った男4人が自宅に押し入り、両親を射殺。アミトさんは5〜10歳の3人の弟妹を連れてウガンダに逃げてきた。「これから、どうやって生きていけばいいのかわからない」。女子生徒オレオ・ジョイスさん(16)も同月、両親ら家族11人を殺された。「紛争で私の人生がめちゃくちゃになっちゃった」

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、ウガンダに逃げてきている南スーダン難民約67万人のうち、約6割が18歳未満の子どもたちだ。孤児の数は把握していないが、約2万2千人が身を寄せているパギリニヤ難民居住区では「両親のいない子どもが数千人規模でいる」(UNHCR担当者)。

 武装集団に誘拐されて、強制労働をさせられていた孤児もおり、国際NGOスタッフは「子どもたちは精神的に深く傷ついており、深刻な状態。すぐにサポートが必要だが、数が多すぎてケアが行き届かない」と訴えている。(パギリニヤ=三浦英之)



 
 
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南スーダン「大虐殺発生のリスク」 国連が警告

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ニューヨーク=金成隆一2017年2月8日19時28分

 国連のアダマ・ディエン事務総長特別顧問は7日、南スーダン情勢について「(民族間の)大虐殺が発生するリスクが常に存在している」と警告する声明を出した。多くの避難民が隣国などに逃れ、外国からの武器の流入も続いているという。

 ディエン氏は声明で「キール大統領は暴力を止めると約束したが、衝突が続いている」と現政府を批判。1月だけで隣国ウガンダに5万2千人超が逃れており、多くの避難民が、市民の殺害や性暴力、家屋の破壊、財産の収奪などを証言しているという。

 南スーダンに武器禁輸などの制裁を科す安保理決議案は、米国が「民族対立が虐殺につながりかねない」として昨年主導し、各国に賛同を迫った。だが日本やロシアなど8カ国が棄権したことで廃案となった。

 ディエン氏は安保理決議案について「広範囲に及ぶ協議にもかかわらず」廃案になったと振り返った上で、「そうこうしているうちに、武器の流入は続いている」と指摘した。

 またディエン氏は、特に懸念する地域として、首都ジュバから約100キロ南のカジョケジを挙げた。国連平和維持活動(PKO)の部隊の行動も制約されているほか、住民も無理な移動を強いられているという。

 ディエン氏は南スーダンについて昨年11月にも、「民族間の暴力が激化し、ジェノサイド(集団殺害)になる危険性がある」と警告していた。(ニューヨーク=金成隆一)



 
 
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防衛省、PKO日報を12月下旬に把握 公表まで1カ月以上

東京新聞
2017年2月9日 朝刊

 防衛省が当初は廃棄したと説明した陸上自衛隊の南スーダンPKOの日報を、一転して一部黒塗りで開示した問題で、同省は八日、再調査で日報の存在を把握した時期は昨年十二月下旬だったと明らかにした。統合幕僚監部は「黒塗り部分を決めるのに時間がかかった」と説明するが、存在の事実を一カ月以上公表していなかったことになる。

 本紙は昨年十二月二十四日朝刊でこの問題を報じた。その時点で同省が存在を把握していたかは不明。

 日報はフリージャーナリストの男性が昨年九月に情報公開法に基づき開示請求したが、同省は日報の内容を「使用目的を終えた」ため廃棄したとして、十二月二日に男性に通知した。

 通知後、河野太郎衆院議員から「不適切な対応」との指摘を受け、再調査した結果、統合幕僚監部に電子データが保管されていたことを認め、今月七日に一部を公表した。



 
 
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9条問題、言葉で操る 「戦闘」は問題になるから「武力衝突」に

東京新聞
2017年2月9日 朝刊

 稲田朋美防衛相は八日の衆院予算委員会で、南スーダンの現地勢力間の戦闘の有無に関し「法的な意味における戦闘行為ではない。国会答弁する場合、憲法九条上の問題になる言葉を使うべきではないから、一般的な意味で武力衝突という言葉を使っている」と述べた。国連平和維持活動(PKO)参加部隊が海外での武力行使を禁じた憲法九条に違反しないよう定めた参加五原則に触れるのを避けるため、「戦闘」を「武力衝突」に置き換えたと受け取られかねない発言だ。 (横山大輔)

 南スーダンPKOに参加している陸上自衛隊部隊の日報に現地勢力間の「戦闘」が明記されていた問題を巡り、民進党の小山展弘氏が日報にある戦闘と武力衝突の違いについて質問。稲田氏は「国際的な武力紛争の一環として、人を殺傷する行為が行われていたら、憲法九条上の問題になる。憲法九条に関わるのかという意味において、戦闘行為ではない」と主張。「日報に書かれているのは一般的な戦闘の意味だ」と強調した。

 稲田氏は、反政府勢力が「国に準じる組織と評価できる支配系統、支配領域を有していなかった」としてPKO参加五原則は維持されていたとの従来の政府見解を繰り返した。

 防衛省は当初廃棄したと説明していた日報の一部を七日に開示。陸自が活動する首都・ジュバ市内で昨年七月に大統領派と反政府勢力の「戦闘が生起した」と明記していた。

◆「戦闘」ならPKO部隊撤退が必要 憲法の歯止め失う恐れ

 憲法九条は「国際紛争を解決する手段」としての武力行使を禁じている。政府は、武力行使の意味を「国際的な武力紛争の一環としての戦闘行為」だと解釈している。自衛隊がこうした戦闘行為に巻き込まれる恐れがある場合は、PKOから部隊を撤退させなければならない。PKO参加五原則が「紛争当事者間の停戦合意」や「自衛隊の中立的立場の厳守」などを条件としているのも、自衛隊の活動が九条の解釈に基づく戦闘行為に該当するのを避けるためだ。

 しかし、防衛省が一部黒塗りで開示した陸上自衛隊の南スーダンPKOの日報は、陸自が活動する首都ジュバで「戦闘が生起した」と明記。戦車や迫撃砲を使った激しい戦闘が発生したことも報告した。

 稲田朋美防衛相は、日報に書かれた「戦闘」について、現地の反政府勢力が安定した支配地域を持たないことを理由に「国際的な武力紛争の一環として行われたものではない」と説明。戦闘でなく「武力衝突」という言葉を使う理由を「憲法九条上の問題」になるのを避けるためと説明した。

 こうした説明が許されれば、自衛隊が戦闘に巻き込まれるのを防ぐための九条の歯止めが、言葉の置き換えによって形骸化しかねない。

 南スーダン情勢を巡っては、国連事務総長特別顧問が七日に「大虐殺が起きる恐れが常に存在する」と指摘し、国内で戦闘が継続していると批判した。政府も南スーダンの厳しい現状を直視し、自衛隊の活動継続の是非を判断すべきだ。 (新開浩)



 
 
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「廃棄」日報、発見報告まで1カ月 稲田氏、隠蔽を否定

asahi.com
2017年2月9日13時36分

 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に参加している陸上自衛隊の「日報」をめぐる問題で、稲田朋美防衛相は9日、防衛省が「廃棄」していたとする文書を昨年12月26日に見つけながら、自らへの報告が1カ月遅れの1月27日だったことを明らかにした。野党は「意図的な隠蔽(いんぺい)」と批判した。

 衆院予算委員会で、民進党の後藤祐一氏の質問に答えた。

 大臣への報告が1カ月遅れた理由について、稲田氏は「統合幕僚監部で事実関係を確認し、最終的に開示するにあたり不開示とすべき箇所の判断に時間を要した。隠蔽の意図があったとの指摘は当たらない」と説明した。

 後藤氏は、日報などの情報公開請求に対して防衛省が廃棄を理由にいったん「文書不開示」と決定したことについて、「情報公開法違反で、これ自体が隠蔽工作だ」と批判。稲田氏は「防衛省として文書を捜索しきれなかったことはあるが、法令違反ではない」と否定した。

 日報の保存期間が「1年未満」…(有料記事 残り:290文字/全文:688文字)

「廃棄」日報、発見報告まで1カ月 稲田氏、隠蔽を否定



 
 
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「殺傷行われても、『戦闘行為』は紛らわしい」 稲田氏

asahi.com
2017年2月9日15時31分

 南スーダンで国連平和維持活動(PKO)に参加していた陸上自衛隊の日報に「戦闘」があったと記されていた。法的な意味での戦闘行為があったとすれば、PKO参加に違憲の疑いが出てくる。9日の衆院予算委員会でも、昨年7月に現地で起きた、この大規模戦闘の評価をめぐり、「法的な意味での戦闘行為ではない」と主張する稲田朋美防衛相と、「実際は戦闘なのに衝突と置きかえて事実を隠蔽(いんぺい)している」と追及する民進党議員の間で論争が続いた。

     ◇

 民進・後藤祐一氏 昨日、稲田朋美防衛相は憲法9条との関係で、こう述べている。「国会答弁する場合にはその法的において、法律においても規定されている(戦闘という言葉は)、また、憲法9条上の問題になる言葉を使うべきではない、ということから、私は一般的な意味において武力衝突という言葉を使っております」。憲法9条の問題になるとまずいので国会答弁する場合は「戦闘」という言葉を使わないんですか。

 稲田防衛相 その前後の私の議事録をぜひ読んでいただきたい。私はなぜ「戦闘」という言葉を使わないかというと、戦闘行為っていうのは、法律上その定義が決まっていて非常に重い言葉ですよね。戦闘行為が行われていない場所でしか後方支援ができないとか、戦闘行為が行われているか否かというのは非常に重要な、そしてものすごく大きな言葉なんです。なので私は、事実が一番重要です。それは事実が、国または国準(国に準じた組織)との間、また国際紛争を解決する…いや、国際紛争におけるという、その戦闘行為があったかどうかの肝ですね。その国際的な武力紛争の一環かどうかは、非常に法的に重い意味があるので、国会でこういう法律論の議論をやっているわけです。PKO5原則が満たされているかどうかなど、大きな議論を委員と行っている中で、そういった法律的な用語であるところの戦闘行為と混同されかねない「戦闘」という言葉は使うべきではない、という趣旨を申し上げたところでございます。

 後藤氏 戦闘行為がどうか、法的な意味において重要なのはその通りです。一方で「事実も重要だ」と言った。どっちが大事なんですか。つまり、事実がどうであるかという認定が先にあって、これが戦闘行為に該当するかどうかという事実認定があって、事実、戦闘行為に該当すれば、あるいは戦闘に該当すれば、法的な効果が発生していく。事実が先にあって、そのあと価値判断するんじゃないんですか。今の大臣の話だと価値判断が先にあって、もし戦闘行為だということになると、戦闘ということになると撤収しなきゃいけない。だから、撤収しないという判断が先にあって、これを戦闘といってしまうと、撤収しなきゃいけなくなるから、だから戦闘という言葉は使えない。そういう風に聞こえるんですよ。戦闘行為というのは法的用語だから。すごく大事なんだ。一方で事実も重要なんだ、と。どっちが大事なんですか。

 稲田防衛相 もちろん事実を見るのはものすごく重要です。私と委員との間でも、その戦闘行為があったかどうかということについて、事実を見てですね、当時の状況は戦闘行為ではなかった。法的意味における戦闘行為ではなかったということを、縷々(るる)議論をしていたわけです。そして、戦闘行為でなかったかもしれないけれども、一般的意味での戦闘じゃないかっていうことを非常にこだわられたわけですけれども、私は戦闘行為という言葉は、法的に大きな意味があるので、事実として、事実としてですよ。国際紛争、国際的な武力紛争の一環としてなされたものではないという、大きな事実がある以上、戦闘行為という言葉は使うべきではない。そして、それと紛らわしい言葉であるところの戦闘は使うべきではないということを、縷々議論をしたということでございます。

 後藤氏 日報に戦闘と書いてあるじゃないですか。一般的用語としての戦闘という言葉が使われていることは、そこに書かれている通りですけれども。それは法的な意味での戦闘行為ではないということですという答弁が昨日ありました。一般的な用語としての戦闘はあった、ということでよろしいですか。

 稲田防衛相 私は、委員ご指摘のとおり、事実がどうであったか。その当時の、今もそうですけれども、南スーダンの情勢がどうであったか。そこでは国際的な武力紛争の一環として行われていたかどうかっていうのはすごく重要なんです。それは委員もおわかりだと思います。そして武力紛争の一環として行われたものではない以上ですね、人を殺傷し、または物を破壊する行為が事実として行われたとしても、それを、戦闘行為と表現するのは紛らわしいという意味を、昨日も縷々説明をしていたところです。

 後藤氏 質問に答えていない。質問に答えていないから質問できない。

 浜田靖一委員長 質問をもう一度確認していただけますか。

 後藤氏 一般的用語としての戦闘はあったのかなかったのかどちらですか。

 稲田防衛相 私は、日本の中では一般的な用語として使っているかもしれませんけれども、この戦闘行為というのは、国際的な武力紛争の一環として行われるかどうかというのが非常に重要なので、私は戦闘という言葉は使うべきではないと言いました。事実として何なのか、客観的事実として何なのかというと、国際的な武力の紛争の一環として行われていませんでした。しかしながら、人を殺傷し、ものを破壊する行為はあったということでございますが、これが事実です。

 (「質問に答えていない」とのヤジ)

 稲田防衛相 南スーダンにおいて武力衝突や一般市民の殺傷行為がたびたび生じていることは事実でございます。しかしながら、国際的な武力紛争の一環として行われるというものではなかった。これが客観的事実でございます。ですので、法的意味において、法的定義がされているところの戦闘行為はなかった。なので一般的な用語でどうなのかは、そういう中身であるところの武力の衝突、一般市民の殺傷行為が、たびたび生じている。これが客観的事実です。

 (再びヤジ)

 稲田防衛相 日報に戦闘という言葉が書いてあることはその通りです。そして、その中身は南スーダンにおいて武力衝突や一般市民の殺傷行為が、たびたび生じている。首都ジュバにおいても、7月に大規模な武力衝突が発生していた。そのことをもってそういう表現をしているんですけれども、しかしながら一方で、法的な用語としての戦闘行為というのは、何度も繰り返しになりますが、国際的な武力紛争の一環として行われる、人を殺傷し、物を破壊する行為、すなわち国際的な武力紛争の一環として行われたかどうか。これが非常に重要で、そういう意味では、戦闘行為ではないということを申し上げている。

 浜田委員長 質疑を続行してください。後藤君、続行してください。防衛大臣、再度答弁願います。

 稲田防衛相 事実関係として、南スーダンにおいては武力衝突や一般市民の殺傷行為がたびたび生じていて、首都ジュバにおいて、7月に大規模な武力衝突が発生していた、これは事実でございます。

 後藤氏 国民は知りたがっているんですよ。南スーダンで起きたものは戦闘であると日報に書いてある。この日報に書いてあること、南スーダンで一般的意味における戦闘があったのかということに対して、答弁しないんであれば、これ以上質問続行できません。

 稲田防衛相 日報に書かれているところの戦闘というその表現は、南スーダンにおいて武力衝突や一般市民の殺傷行為がたびたび生じていて、首都ジュバにおいて7月ですけれども、大規模な武力衝突が発生したことを指していると思います。しかしながら、国際的な武力紛争の一環としては行われておりませんので、法的な意味での戦闘行為ではないということでございます。

 後藤氏 質問に答えておりません。一般的な意味における戦闘が南スーダンであったのか、なかったのか。もう何度も同じ質問しています。それに対して質問にお答えください、もし答えられないんであれば、もうこれ以上質問続行できません。

 稲田防衛相 法的意味における戦闘行為は、まさしくPKO5原則を満たしているかどうかというような法的判断にかかわる非常に重い言葉でございます。従いまして、そういう日報に書かれているところの戦闘は、法的意味における戦闘行為ということではなくて、南スーダンにおいて武力衝突や一般市民の殺傷行為がたびたび生じ、7月に首都ジュバで大規模な武力衝突が起きたことを指していると思います。しかしながら、法的な意味における戦闘行為ではないと思います。

 後藤氏 法的意味は聞いていない。法的な意味における戦闘行為はなかったけれども、一般的用語としての戦闘あった。これは答弁できませんか。

 稲田氏 何度もご答弁申し上げておりますが、私はそういうに日誌に書かれている意味はそういう意味でしょうけれども、しかし法的意味での戦闘行為ではない。そして国会の、こういう法的なPKOを5原則が満たされているかどうか、ずっと委員とも議論してきました。そういう中では客観的な事実が何か、どういう事実が何か、そしてそれをどう法的に評価するかが、私は重要であったと思います。委員との間でもPKO5原則が満たされているだけではなくて、要員の安全を確保しつつ、有意義な活動ができるというところまでそこまで要件にしましょうということも国会の中で議論をして決めていったじゃないですか。私はそういう意味のある議論をするためにも、その点の定義の点は、しっかりとすべきだということを先ほどから申し上げているところでございます。

 浜田委員長 質疑を続行してください。追加で答弁ありますか。稲田防衛大臣、時間が来ておりますので、締めの質疑をお願いいたします。

 後藤氏 これは国民が皆知りたがっているんです。実際は戦闘なのに衝突と置きかえて隠蔽する。実際は共謀罪なのにテロ等準備罪といいかえて隠蔽する。文科省もうその想定問答をつくって隠蔽する。一体この政権は何なんですか、隠蔽政権じゃないですか。正しい情報を隠蔽しないできちんと国民に提供してくださいよ。隠蔽して間違った情報を国民に流して印象操作をしているのは、今の安倍政権じゃないですか。これは防衛省の世界では大事なんです。なぜならば、太平洋戦争のとき、本当は敗戦というか退却なのに、転進。沈められた船の数もごまかし、まさに事実を隠蔽して太平洋戦争はさらに被害を広げたんじゃありませんか。まさに現代における大本営発表じゃないですか。稲田大臣の辞任を要求します。そして、この南スーダン問題における集中審議を委員長に求めたいと思います。

 浜田委員長 理事会で協議します。

 後藤氏 日報には戦闘と書いてあるのに、大臣に説明する資料にはどう書いてあったか。実は大臣に説明する資料には、戦闘でなくなったりしているわけです。あるいはこの日報、どうやって削除されちゃったのか。このあたりはぜひ第三者を入れてですね、調査をすべきなんですよ。



 
 
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PKO日報 稲田氏に1カ月報告せず 防衛省、黒塗り判断に時間

東京新聞
2017年2月9日 13時59分

 稲田朋美防衛相は九日午前の衆院予算委員会で、防衛省が当初は廃棄したと説明した陸上自衛隊の南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報を一転して一部黒塗りで開示した問題に関し、同省が再調査によって日報の存在を把握した後、稲田氏に一カ月間報告しなかったことを明らかにした。民進党の後藤祐一氏は日報を巡る稲田氏の答弁が不誠実だとして、辞任を要求した。 (新開浩)

 稲田氏は、日報について「資料が見つかった事実自体について、事務方から速やかに報告が上がるべきだった。その点は関係部署に指導した」と述べた。自身への報告に時間を要したのは、統合幕僚監部が黒塗りにする部分を判断するためだったと説明した。

 稲田氏によると、昨年十二月十六日に防衛省から日報を破棄したと報告を受け、省内に日報が残っていないか再度捜すよう指示した。防衛省は同二十六日に日報の存在を確認し、今年一月二十七日に稲田氏に報告。今月七日に一部を公表した。後藤氏は確認から一カ月以上公表しなかったのは「隠蔽(いんぺい)だ」と批判した。

 稲田氏は、自民党の河野太郎行政改革推進本部長が同省に再調査を求めたのは、昨年十二月二十二日だったことも明らかにした。

 陸自が活動している首都ジュバで昨年七月に「戦闘が生起した」と日報が明記していることに関しては、稲田氏は「国際的な武力紛争の一環として行われたものではなかった」と述べ、法律上の戦闘行為には当たらず、憲法上問題ないとの見解を繰り返した。

 金田勝年法相は、テロ等準備罪の創設を巡る質疑に配慮を求めた文書を法務省が配布した問題に関し「不適切なものは書面でも口頭でも許されない」と重ねて謝罪した。七日の記者会見では「(文書でなく)口頭でもよかった」と、文書を作成したことが問題だったとの認識を示していた。

<南スーダン日報問題> 防衛省が、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派遣されている陸上自衛隊の昨年7月の日報に関し、破棄したと昨年末に説明したのに、今月になって保管していたことを認めて一部を開示した問題。日報には首都ジュバで大統領派と反政府勢力の「戦闘」が発生したことを明記。「戦闘行為」は起きていないとする政府の説明と食い違いが生じている。フリージャーナリストの男性が昨年9月末に情報公開法に基づき開示請求していた。

<法務省文書問題> 共謀罪と趣旨が同じテロ等準備罪を創設する法案を巡り、法務省が6日に「法案提出後に審議すべきだ」などと配慮を求める文書を同省記者クラブに配布した問題。金田勝年法相は翌日の衆院予算委員会で、自身の指示で作成したことを認めた上で、文書の撤回を表明して謝罪。野党は国会での質問に対する干渉だと反発し、辞任を要求している。

(東京新聞)



 
 
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「現地が安全かのように表現、国民をばかにしている」 派遣隊員の家族ら憤り

東京新聞
2017年2月10日 朝刊

 防衛省が公表した南スーダンPKO派遣部隊の日報に「戦闘」との厳しい現地情勢が記されていた問題で、日本にいる派遣隊員の家族からは九日、防衛省の対応に不信感をあらわにする声が聞かれた。

 「防衛相が『戦闘』を『武力衝突』と言葉を言い換えて、現地が安全かのように表現するなんて、国民をばかにしている」と憤るのは、息子(43)が現地のPKO施設内で道路整備などを担当している青森県藤崎町の新谷弘美さん(75)だ。

 昨年十一月中旬、青森空港(青森市)で見送った息子に、神社で買ったお守りを手渡した。派遣部隊に関する新聞記事を見掛けると「目を皿のようにして読んでいる。とにかく無事で帰ってくるのを待つしかない」。

 二十代の息子が現地で活動する青森市の男性会社員(57)は「戦闘があったと認識しているなら、家族に報告するのが筋だ。不安を抱えながら送り出した家族を何だと思っているのか」と語気を強めた。

 頻繁に連絡を取っている息子の話では、活動場所は比較的穏やかな様子だという。

 「戦闘」と記した日報を明らかにするのが遅れたことには「新任務を付与させるために余計な不安をあおりたくなかったのだろう。危険の度合いが低いから情報を伏せたのだと信じたい」と話した。



 
 
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南スーダン、新たなPKO日報 治安急転「最悪を想定」

東京新聞
2017年2月10日 朝刊

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣部隊が、現地で起きた大規模戦闘後の昨年七月十日付で作った日報などの内容が新たに判明した。政府軍と反政府勢力間で銃撃戦が起きたことや戦車、ヘリコプターが投入されるなど、宿営地がある首都ジュバの治安が急速に悪化していく様子が生々しく記されている。防衛省が九日、民進党の会合で示した。

 日報には「戦闘への巻き込まれに注意」との記載のほか「情勢評価」と題されたページで、さらに治安が悪化する可能性に触れ「最悪のケースを想定した対応についても準備を検討することが必要」と記している。具体的な記載はないが、部隊が強い危機感を持っていたことがうかがえる。

 昨年七月十日付の日報やそれを反映させた内部向けの「モーニングレポート」によると、大規模戦闘は同七日、政府軍の検問を反政府勢力が強引に通過しようとして銃撃戦が起きたのがきっかけ。六月中旬以降、反政府勢力に対する嫌がらせや、政府軍兵士が殺害されるなどの事案が発生。七日の戦闘を「両派にフラストレーションがたまる中で突発的に発生した可能性」と分析した。

 八日夕には両派のトップが大統領府で協議中、周辺で銃撃戦が起きて黒煙が上がり、政府軍のヘリや戦車を確認。死者数を「約二百七十人の報道情報あり」と伝えた。九日にも宿営地南西方向で散発的な射撃があり、十日には近くのビルに戦車の砲撃が着弾。日報とともに民進党に示した資料には「流れ弾が宿営地に飛来した模様」との記載もある。

 防衛省は昨年七月二十一日、流れ弾の一部とみられる弾頭が自衛隊宿営地内で見つかったことを明らかにしている。

 フリージャーナリストが昨年七月七〜十二日の日報を情報公開請求し、防衛省は同十二月に廃棄済みとして不開示にした。その後、保管されていることが分かり今月七日に十一、十二日分を公表。この日の十日分に続き、残りも黒塗り作業が終わり次第、公表する方針だ。



 
 
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PKO日報 不自然さ目立つ防衛省の対応 民進「隠蔽では」

東京新聞
2017年2月10日 07時02分

 防衛省が当初は廃棄したとしていた陸上自衛隊の南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報を、一転して一部黒塗りで開示した問題を巡り、九日の衆院予算委員会で日報の再調査に関する経緯が明らかになった。情報公開請求から不開示決定まで二カ月かかったのとは対照的に、稲田朋美防衛相が再調査を指示した十日後には日報の存在は確認されていた。しかし、稲田氏への報告はその一カ月後。防衛省の一連の対応には不自然さが目立つ。 (横山大輔)

 衆院予算委での稲田氏の説明によると、稲田氏は昨年十二月十六日に防衛省から日報の廃棄を報告され、省内に日報が残っていないか再調査するよう指示。同省は同二十六日に日報の存在を確認したが、黒塗りにする部分を判断した後の今年一月二十七日に稲田氏に報告した。しかし、稲田氏も含めた防衛省側は今月七日まで公表しなかった。

 稲田氏は九日の予算委で「資料が見つかった事実は、事務方から速やかに報告が上がるべきだった」と述べ、関係部署を指導したと説明。菅義偉(すがよしひで)官房長官も記者会見で「あまりに怠慢だ。厳重注意に値する」と批判した。

 フリージャーナリストの男性が昨年九月末に情報公開法に基づき日報を開示請求してから、十二月に防衛省が稲田氏に日報の廃棄を報告するまでの時期は、派遣部隊に安全保障関連法に基づく「駆け付け警護」などの新任務が付与され、現地での運用が始まった時期と重なる。当時、国会では新任務に伴う武器使用範囲の拡大で、隊員が反撃を受ける危険性が議論されていた。

 民進党の後藤祐一氏は予算委で「電子データを削除する必要はない。意図的に隠蔽(いんぺい)しようとしたのではないか」と指摘した。

◆統幕長「現地部隊の感覚、表現」 「戦闘」で見解

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)に参加する陸上自衛隊部隊の日報に、現地勢力間の「戦闘」が明記されていた問題で、自衛隊トップの河野克俊統合幕僚長は九日の定例会見で、今後は用語に慎重を期すよう、部隊に指示したことを明らかにした。

 河野統幕長は「現地部隊の目の前で弾が飛び交っており、彼らは法的意味を含ませずに『戦闘』という言葉を使った。自分たちの感覚、表現として(日報に)上げてきた」と述べた。一方で「こういう議論に発展する可能性がある。使ってはいけないということではないが、意味合いをよく理解して使うよう」口頭で指示したことを明らかにした。 (荘加卓嗣)

◆防衛相、殺傷あっても該当せず

 稲田朋美防衛相は九日の衆院予算委員会で、陸上自衛隊がPKOに参加する南スーダンでの現地勢力間の「戦闘」の有無に関し「武力紛争の一環として行われたものでない以上、人を殺傷し、物を破壊する行為が行われたとしても、それを戦闘行為と表現するのは紛らわしい」と述べた。

 稲田氏は、昨年七月の首都ジュバでの「戦闘」で殺傷行為があったとしても、反政府勢力が安定した支配地域を持たないことを理由に、自衛隊の関与が憲法上禁じられている「国際的な武力紛争の一環としての戦闘行為」には当たらないと強調。「戦闘行為と(似ていて)紛らわしい『戦闘』は使うべきではない」と述べた。 (新開浩)

PKO日報 不自然さ目立つ防衛省の対応 民進「隠蔽では」



 
 
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続く迷走、苦しい弁明 PKO日報、足元からも疑問の声

asahi.com
相原亮、福井悠介、三輪さち子 ヨハネスブルク=三浦英之2017年2月10日05時00分

 混乱が続く南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に参加している陸上自衛隊の日報をめぐり、稲田朋美防衛相が苦しい弁明に追われている。9日には、いったん「廃棄」とした日報が見つかったとの自身への報告が1カ月遅れだったことも明らかになった。日報に記された「戦闘」をめぐる答弁も野党から追及され続け、足元から不安の声が漏れ始めている。

■防衛省、発見1カ月後に報告

 「隠蔽(いんぺい)する意図はまったくなかった」

 9日の衆院予算委員会。稲田防衛相はこう述べ、防衛省が「廃棄」としていた日報が「発見」されたことについて、こう強調した。ただ防衛省は昨年末に文書を見つけながら、大臣に報告したのはその1カ月後。稲田氏は国会で、「発見されたのが昨年12月26日、私あて(の報告)が今年1月27日です」と明らかにせざるを得なかった。

 昨年7月に南スーダンの首都ジュバで起きた大規模戦闘についての日報は存在するのか。そもそも、迷走の末の文書開示だった。

 ジャーナリストの布施祐仁さんが「南スーダン派遣施設隊が現地時間で2016年7月7日から12日までに作成した日報」を開示請求したのは、昨年9月30日。防衛省は日報を作成する陸上自衛隊の派遣部隊と報告先の中央即応集団司令部を中心に文書を探したが、廃棄していたことを11月初めまでに確認した。

 12月2日付で「すでに廃棄しており、保有していなかったことから、文書不存在につき不開示」と決定。同16日には稲田氏に「廃棄したが違法ではない」と報告した。

 ところが、元公文書管理担当相の河野(こうの)太郎・自民党衆院議員のもとに、こうした経緯に関する情報提供があったことで事態が動いた。河野議員は同22日に防衛省の担当者を呼び、「電子データすら残していないのはおかしい」などと再調査を求めた。

 閣僚経験者でもある河野議員からの追及に、防衛省は慌てた。「放っておくと大変なことになると騒ぎになった」(自衛隊幹部)。改めて探したところ、4日後には電子データが残っていたことが判明した。

 だが、防衛省は稲田氏にすぐに報告しなかった。報告が上がったのは、2月6日に河野議員に開示する10日前。河野議員は文書を受け取るとすぐに、自身のツイッターやフェイスブックで公表した。

 自衛隊の制服組トップである河野(かわの)克俊・統合幕僚長は9日の定例記者会見で「発見した時点で大臣に報告すべきだった」。統合幕僚監部でどの部分を黒塗りにするかといった作業などに時間がかかったと釈明した。

 同監部によると、日報の電子データを保存していた担当者は、11月に不開示を決定していいか照会された際、「7月の日報なんてとっているのかな」と思ったまま確認せず、不開示を了承していたという。

 稲田氏への報告は後手に回り、文書には「戦闘」という表現もあった。それだけに、野党は「隠蔽ではないか」との疑念を強めている。社民党の吉田忠智党首は「明らかに隠していた」と批判。共産党の志位和夫委員長は「現地の自衛隊がどういう状況に置かれていたか明らかにすべきだ」と話した。

 政府の情報開示のあり方が問われる中、稲田氏は9日、「(一連の経緯は)おかしいと思っている」と周囲に漏らし、菅義偉官房長官は記者会見で怒りをあらわにした。「あまりに怠慢。発見してまず大臣に報告すべきだった。厳重注意に値する」

■「戦闘」派遣是非に波及

 「目の前で弾が飛び交っているのは事実だ。そういう状況を彼らの表現として『戦闘』という言葉を使ったと思う」

 河野統幕長は9日の会見で、2016年7月11、12日付で部隊が作った日報「日々報告」を記した隊員の思いを代弁した。一方で、部隊に対してこう指導したことも明らかにした。「(言葉の)意味合いをよく理解して使うように」

 河野氏の発言は、国会での政府答弁に配慮し、現場として今後は「戦闘」という言葉を使わない−−という「宣言」と言える。

 9日の衆院予算委では、民進党の後藤祐一氏が「日報に『戦闘』と書いてあるじゃないか。一般的な用語としての戦闘はあった、ということでよろしいか」と述べ、稲田防衛相を追及。日報に複数箇所出てくる「戦闘」という表現をめぐり、認識を問うた。

 「和平合意の進捗(しんちょく)は進展が乏しく、ジュバにおける両勢力の戦闘により、さらに時間を要するものと思料」「両勢力による戦闘が確認されていることから、朝方からの一部の勢力による報復等行動……」

 日報が書かれた当時、大統領派と副大統領派が銃撃戦を交わして数百人が死亡するなど、12年に自衛隊が南スーダンで活動を始めて以来、ジュバは「最大の混乱」(防衛省幹部)状態にあった。

 だが、稲田氏は「(『戦闘行為』とは)国際的な武力紛争の一環として行われる、人を殺傷し、または物を破壊する行為」という政府の定義の説明に終始。「人を殺傷し、ものを破壊する行為はあった」と認めるものの、「客観的な事実としては、国際的な武力紛争の一環としては行われていなかった」と強調し、8日の答弁同様、日報の「戦闘」から「戦闘行為」を切り離した。

 「矛盾」と受けられかねないこうした政府の姿勢には、足元からも疑問の声が出始めた。

 自民党中堅は「戦時中、明らかに戦争なのに『事変』や『事件』と言い方を変えていたことと全く同じだ」と指摘。陸自幹部は「目の前で砲弾が飛び交っていれば、それは戦闘だ。その表現を使うのを問題にされても困る」と漏らした。

 PKO参加5原則に抵触しないためには、政府として「戦闘行為」と認めるわけにいかない−−。そんな思惑が見え隠れするだけに、防衛省幹部は「稲田氏の答弁は実体面としては厳しいが、これで言い続けるしかない」。別の防衛省幹部は「日報が見つかったことで、南スーダンPKOの是非そのものに飛び火してしまった」と漏らした。(相原亮、福井悠介、三輪さち子)

■着弾・銃撃… 南スーダン「大虐殺リスク」

 南スーダンの首都ジュバで昨年7月に起きた大規模な戦闘は、キール大統領を支持する政府軍と、マシャル副大統領(当時)が率いる勢力との間で発生した。自衛隊の文書の内容は、記者が現地取材で得た情報とも合致する。

 7月11日付の文書には、「宿営地5、6時方向で激しい銃撃戦」とある。

 南スーダン政府軍報道官によると、マシャル派は7月10〜11日、空港制圧を狙い、自衛隊宿営地の隣で建設中だった9階建てビルを占拠。ここからロケット砲などで政府軍を攻撃した。2日間の激しい銃撃戦の末、兵士5人とマシャル派23人が死亡した。

 7月12日付文書には「今後もUN(国連)施設近辺で偶発的に戦闘が生起する可能性」「直射火器の弾着」「戦車や迫撃砲を使用した激しい戦闘」とある。

 国連報告や関係者によると、国連宿営地内の182の建物が銃弾やロケット弾を受け、中国部隊の隊員2人が死亡。宿営地内にいた避難民も含め、戦闘では計数百人が死亡した。国連施設付近では大破した政府軍の戦車が放置され、迫撃砲弾で吹き飛んだ家屋もあった。施設近くのホテルでは、国際NGOの職員が政府軍兵士に集団でレイプされる事件も起きた。

 現在、ジュバの治安は比較的安定しているが、マシャル氏は、首都への攻撃を含めて政府軍への抗戦を呼びかけており、先は見通せない。さらに南部や北部では民族対立を背景とした戦闘が続く。国連のアダマ・ディエン事務総長特別顧問は今月7日、「(民族間の)大虐殺が発生するリスクが常に存在している」と警告する声明を出した。

 治安の悪化で農業ができず、国連世界食糧計画(WFP)は、国民の約4割にあたる460万人が今年、深刻な食料不足の状態になると推計する。食料をめぐって、さらなる戦闘や略奪が起きる恐れもある。

 少数派民族を中心とした人々は周辺国に脱出しはじめており、南隣ウガンダには1月だけで5万2千人超が流入した。複数の避難民は今月上旬、朝日新聞の取材に「多数派民族に属する政府軍兵士が、集団で市民を虐殺したり女性をレイプしたりしている」と証言した。(ヨハネスブルク=三浦英之)



 
 
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報告遅れ、稲田防衛相「厳しく指導」 PKO日報問題

asahi.com
2017年2月10日20時23分

 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に参加している陸上自衛隊の日報がいったん「廃棄」とされながら見つかった問題で、稲田朋美防衛相は10日の閣議後会見で、自身への報告が1カ月遅れだった点について「すぐに報告を上げるべきだった」とし、「関係部署に対して厳しく指導し、注意した」と述べた。

 南スーダンの首都ジュバで昨年7月に起きた戦闘を記した日報は、防衛省統合幕僚監部が昨年12月26日に見つけ、今年1月27日に稲田氏へ報告した。報告が遅れた理由について、河野克俊・統合幕僚長は9日の記者会見で「(情報公開請求に対する)不開示部分の精査などをしていた」と説明していた。

 稲田氏は「(日報が)あったという事実を速やかに上げることが重要だ」と指摘し、報告が遅れた経緯を省内で検証していることも明らかにした。

続く迷走、苦しい弁明 PKO日報、足元からも疑問の声



 
 
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国連安保理、南スーダン戦闘は「犯罪」 即時停戦を要求

nikkei.com
2017/2/11 18:09

 【ニューヨーク=共同】国連安全保障理事会は10日、南スーダンの各地で続く戦闘について強く非難し、全ての当事者に即時停戦を求める報道声明を発表した。市民を狙った攻撃は「戦争犯罪になり得る」とし、関与した人物は制裁対象になると警告した。

 国連のアダマ・ディエン事務総長特別顧問も、南スーダンで「大虐殺が起きる恐れが常に存在する」との声明を7日に出しており、危機感が国連内で高まっている。

 報道声明は南スーダン政府が現地の国連平和維持活動(PKO)を妨げていることに深い懸念を表明。和平に向けた政治プロセスが最も重要であると強調し、安保理は東アフリカの地域機構、政府間開発機構(IGAD)などと緊密に連携して取り組むと明記した。

 声明によると、南スーダンでは1月以降、8万4千人以上が国外に逃れ、多数の国内避難民も発生している。



 
 
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南スーダン難民が150万人超す 世界第3位の難民危機

asahi.com
ヨハネスブルク=三浦英之2017年2月11日18時15分

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は10日、混乱が続く南スーダンから周辺国に逃れた難民が、大規模な戦闘が起きた2013年12月以降、150万人を超えたと発表した。規模としてはアフリカ最大で、シリアやアフガニスタンに次いで世界第3位の難民危機だと警告している。

 南スーダンの人口は約1200万人。国外に逃れた難民に加え、国内でも210万人が住む場所を追われ、国連保護施設などに身を寄せている。昨年7月に首都ジュバで大規模な戦闘が発生して以降、難民の数が急増しており、昨年9月からの4カ月間だけで約50万人が国外に逃れた。6割以上が子どもで、多くが栄養不良状態だという。

 最大の流入先は南隣のウガンダで約70万人。東隣エチオピアが約34万人、北隣スーダンが30万人以上などとなっている。

 難民への聞き取りでは、南スーダン国内での激しい戦闘や誘拐、レイプ、深刻な食料不足が報告されているという。(ヨハネスブルク=三浦英之)



 
 
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南スーダン戦闘「戦争犯罪の可能性」 国連安保理が警告

asahi.com
金成隆一2017年2月11日23時26分

 国連安全保障理事会は10日、南スーダンで続く戦闘について「強く非難」し、全ての当事者に即座の停戦を求める報道機関向けの声明を出した。市民への攻撃は「戦争犯罪」になる可能性があると強調し、警告を発した。

 声明は、市民の殺害、民族間の暴力、性暴力、家屋の破壊、財産の収奪などに「深刻な懸念」を表明し、特に市民への暴力には「最も強い言葉で非難する」とした。今年以降、8万4千人以上が国外に脱出したほか、国内の避難民も多数にのぼっているという。声明は、南スーダン政府に対し、攻撃の詳細を調べ、責任の所在を明らかにするよう要請した。

 国連では、アダマ・ディエン事務総長特別顧問も今月7日、南スーダン情勢について「(民族間の)大虐殺が発生するリスクが常に存在している」と警告する声明を発表。外国からの武器の流入が続いていると危機感を示している。(金成隆一)



 
 
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South Sudan general quits, cites army abuses and ethnic bias

Reuters
Sat Feb 11, 2017 | 4:30am EST
By Katharine Houreld | NAIROBI

A South Sudanese general has resigned, citing abuses by the security forces against civilians and what he called increasing ethnic favoritism in the military, according to a letter seen by Reuters on Saturday.

Lieutenant General Thomas Cirillo Swaka, the deputy head of logistics, is the highest-ranking officer to resign since former Vice President Riek Machar fled after his supporters clashed in Juba in July with soldiers loyal to President Salva Kiir.

Swaka, widely known as Cirillo, is respected by the international community and Western governments would see his resignation and the charges he has leveled as an indictment of the government, one security expert in Nairobi said.

South Sudan has been riven by conflict since 2013, two years after seceding from North Sudan. Fighting broke out a few months after Kiir, from the Dinka tribe, sacked Machar, a Nuer. His reinstatement in 2016 lasted just weeks before violence erupted again.

The conflict has increasingly followed ethnic lines, forcing three million people to flee their homes, bringing the nation of 11 million close to famine and leading the United Nations to say South Sudan was on the brink of genocide.

Swaka's letter reinforced those warnings.

"President Kiir and his Dinka leadership clique have tactically and systematically transformed the SPLA into a partisan and tribal army," it read, using the acronym for the government Sudan People's Liberation Army.

"Terrorizing their opponents, real or perceived, has become a preoccupation of the government."

Swaka said the military, police and other security branches systematically recruited Dinka from the president and chief of army staff's home region. Non-Dinkas and Dinkas who disagreed with the president's agenda were given remote postings or sidelined, he said.

He also said "soldiers from the Dinka ethnic group have been strategically deployed and posted in non-Dinka areas to support the policy of land occupation."

Swaka said the military raped and killed civilians and allowed tribal militias to commit the same abuses as well as running a network of secret prisons where torture was endemic.

The government routinely dismisses charges of ethnic bias and blames rebels for stoking trouble. Officials say any soldier committing abuses will be held to account and the president said on Monday any soldier committing rape should be shot.

Military spokesman Brigadier General Lul Rue Koang did not return calls seeking comment about Swaka's letter. The presidential spokesman also could not immediately be reached.

U.N. officials and Western governments have accused both sides in the conflict of abuses.

(Editing by Edmund Blair and Louise Ireland)



 
 
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Famine looms in four countries as aid system struggles to cope, experts warn

the Guardian
Karen McVeigh and Ben Quinn
Sunday 12 February 2017 10.38 GMT

Campaigners say tens of millions in urgent need in Yemen, South Sudan, Nigeria and Somalia are in hands of an overwhelmed, outdated humanitarian network

Famine is looming in four different countries, threatening unprecedented levels of hunger and a global crisis that is already stretching the aid and humanitarian system like never before, experts and insiders warn.

Tens of millions of people in need of food aid in Yemen, South Sudan, Nigeria and Somalia are at the mercy not only of an overwhelmed aid system but also the protracted, mainly conflict-driven crises in their own countries, the humanitarian leaders say.

While the generosity of donors has risen sixfold over the past 20 years, unprecedented levels of humanitarian suffering have overtaken financial support. Donor funding reached a record high last year but only half of the requirements were met, according to the UN’s humanitarian chief, Stephen O’Brien.

Gareth Owen, humanitarian director of Save the Children, said: “The potential this year is we may have four famines looming, which is a truly scary thought and will stretch our resources. We are at a critical moment.”

Owen, who has 25 years’ experience working in the Horn of Africa, said the situation there bears comparison with Somalia before the famine that killed 260,000 people between 2010 and 2012.

“Right now, in Ethiopia, Kenya and Somalia, there are 12 million people affected [by food insecurity]. These three countries together look as bad as Somalia in 2011. If you add South Sudan on top of that, with that conflict, and Nigeria, you have millions more. And Yemen has 18 million people. That’s creating this real concern that we are facing a major crisis that we have not seen before.”

The UN has launched a $2.1bn (£1.6bn) appeal for Yemen this year, its largest ever for the country. It is requesting a record $22.2bn overall in 2017, an increase on the $22.1bn asked for in 2016.

Mark Goldring, the CEO of Oxfam, said that while he believes the increased donations mean more vulnerable people than ever are being reached, it is no longer enough.

“If we look back over the last 20 years, funds have increased sixfold, so within that there is a positive story that we are reaching many of the people in need,” said Goldring. “But neither the funding nor the capacity is enough.”

Oxfam’s policy adviser, Debbie Hillier, described the humanitarian system as “medieval”, likening the appeal procedure to someone whose house was burning down having to raise money to pay the fire brigade to extinguish it.

Goldring shares Hillier’s belief that reform is crucial. “We can’t carry on relying on individual appeal after appeal, because they are time-bound and partial - they play to what’s in the news.”

The complexity of the current humanitarian crises also play a part, Goldring said. The potential famine areas flagged up in January by the Famine Early Warning Systems Network, a US-based agency, are conflict-related.

According to Goldring, aid workers are struggling to reach people due to security constraints in these countries. He contrasted the situation last year in Ethiopia with the potential famines in conflict zones like Yemen.

“Last year I went to Ethiopia at the height of the food shortage. I was told in terms of food and crops that it was worse than the famine of 1985. But in terms of supplies it was much, much [better]. That’s because the government and the international system was working better.

“There will be hunger in Kenya, but it won’t compare to the level of suffering in Somalia.”

In South Sudan, which UN investigators have warned is on the brink of genocide, the government remains one of the biggest impediments towards famine being declared. All factions in the country’s civil war have been accused of using hunger as a weapon of war, and humanitarian groups complain that attacks on aid workers and bureaucratic interference are preventing supplies reaching tens of thousands of people. Results from the latest situation analysis by the Integrated Food Security Phase Classification - the body that provides evidence to governments to enable them to declare a famine - are due to be published in the next two weeks.

Sara Pantuliano, managing director at the Overseas Development Institute, said the aid system needs a complete overhaul to respond to the needs of a changing world.

“What is scandalous is that we are in 2017 and we still have to think about a famine where we should be able to manage things so that we don’t get into that situation,” said Pantuliano.

She said 80% of the situations where humanitarians work are “protracted and predictable”, yet the models are designed for an immediate crisis (pdf).

A joint Unicef-World Food Programme study in 2014 concluded that increased investment in risk-prone areas could reduce humanitarian response costs by more than 50%.

“We are definitely seeing an increase in the level and magnitude of need,” said Pantuliano. “But it’s also because the system is ineffective and doesn’t use resources in a timely way. Very often the response is too late.

“We know where we might end up in June if the response is not dramatic, and enough.”

Humanitarian groups have warned there is only a small window in which to avoid a repeat of the 2011 famine in Somalia, where hundreds of thousands of people starved to death after a slow response from donors.

Toby Lanzer, the UN’s senior humanitarian representative in Africa’s Sahel region, said: “It’s fair to say that today there really are more mega-crises, if you want to call them that, than we have had to deal with before. Donor purses are very stretched and at the same time you have publics, whether it is here in Britain or elsewhere, who are thinking: ‘This Syria thing has been going on forever, we are paying and my A&E [service] in Burnley is not working that well.’

“On the one hand you have these crises, a public that is more reticent and you also have a press in Britain that does not understand the nuances of why aid makes a lot of sense.”

Another factor in the mix for increasingly complex humanitarian crises is the lack of reporting on the ground. Yemen and South Sudan, for instance, appear at the top of a list of most dangerous countries for journalists, according to Reporters Without Borders.

While the food security situation in Somalia, South Sudan, Nigeria and Yemen is being monitored by the Disasters Emergency Committee, an organisation that coordinates disaster response on behalf of 13 British charities, it is running an emergency appeal for only one, Yemen.

“The DEC has built up a good reputation with the public, so if we launch an appeal they know that something bad is happening,” said Saleh Saaed, the head of the organisation.

So far, the other three crises do not meet DEC’s criteria - unmet humanitarian need on a large scale, DEC members on the ground in the country concerned, and public sympathy, which the organisation acknowledges is difficult to measure. However, media coverage offers a useful proxy, according to Saeed.

“Sadly, although they are covered [by the media] it is not sustained enough to appeal to the British public,” said Saeed.

The Yemen appeal, which has raised £17m since its launch in December, followed strong broadcast reporting from BBC’s Fergal Keane, Channel 4’s Krishnan Guru-Murthy and others from inside the country.

Saaed acknowledged the difficulties of the current system of appeals, describing it as “chicken and egg”.

“Everyone knows if we responded in a better resourced way and earlier on, we could reduce the suffering and save lives and it would be cheaper,” said Saeed. “As a global community we haven’t been able to [tackle] this issue of how do you address famine? How do you get the resources before it’s too late?”

Famine looms in four countries as aid system struggles to cope, experts warn



 
 
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「戦闘で150人死傷」と記載=機関銃射撃音、日報公表−南スーダンPKO・防衛省

jiji.com

 南スーダンで国連平和維持活動(PKO)に当たる陸上自衛隊の日報問題で、防衛省は13日、2016年7月7〜9日付の日報などを公表した。日報には「戦闘で約150人の死傷者が発生」との記述があり、陸自の宿営地がある首都ジュバの治安が急激に悪化していたことがうかがえる。

 政府は当時の情勢について「武力衝突」と表現しているが、現地部隊の認識と懸け離れていたことが改めて浮き彫りになった。

 7月9日付の日報は、「8日夕、ジュバにおいてSPLA(大統領派)とSPLA−iO(前副大統領派)との間で戦闘が生起」「双方合わせて約150人の死傷者が発生しているもよう」などと記載されている。

 また、「戦闘に関する状況」として、陸自が駐留する宿営地南西方向から「機関銃らしき射撃音15発以上」などと緊迫した情勢が記されている。深夜に「日本隊宿営地前に避難民」との記載もあり、戦闘から避難する地元住民が宿営地に押し寄せた可能性もある。

 このほか、上級部隊の中央即応集団が作成した16年7月8日付の報告書「モーニングレポート」も公表した。

 日報をめぐっては、防衛省は当初「破棄した」としていたが、昨年12月下旬に統合幕僚監部で見つかっていたことが判明。同省はこれまで16年7月10〜12日付の日報と、同11〜13日付のモーニングレポートを公表している。(2017/02/13-22:42)



 
 
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南スーダン「治安、極めて厳しい」 官房長官

nikkei.com
2017/2/13 19:33

 菅義偉官房長官は13日の記者会見で、国連安全保障理事会が南スーダン各地の戦闘を非難し、当事者に即時停戦を求める報道声明を発表したことに関し「全体として治安は極めて厳しい」との認識を示した。ただ陸上自衛隊が国連平和維持活動(PKO)を行う首都ジュバは「比較的落ち着いている」と指摘。PKO参加5原則は崩れていないとの考えを強調した。



 
 
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別の陸自日報にも「戦闘」の記載 南スーダンPKO

asahi.com
相原亮2017年2月13日19時47分

 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)をめぐり、陸上自衛隊の派遣部隊の2016年7月9日の「日報」に、首都ジュバの様子について「戦闘」という表現があることが新たにわかった。防衛省が13日、同月7〜9日の日報を公表。同省が今月7日に発表した日報と同様の表現があった。

 派遣部隊の日報をめぐっては、ジャーナリストが「南スーダン派遣施設隊が現地時間で2016年7月7日から12日までに作成した日報」を開示請求したが、昨年12月、「廃棄」扱いで不開示となった。その後、防衛省は電子データが見つかったとして公表。「戦闘」という表記があったため、現地情勢がPKO派遣要件を満たしていないなどと野党が追及。文書の取り扱いについても問題視されている。

 新たな日報は、民進党の要求を受けて同省が13日に開示。16年7月9日の日報では「8日夕、ジュバにおいてSPLA(大統領派)とSPLA−iO(前副大統領派)との戦闘が生起した模様。細部経緯は不明」と記載。さらに「(現地報道によると)戦闘により、双方合わせて約150名の死傷者が発生している模様」「(両派の)抗争は抑制されておらず、更なる抗争の悪化に注意が必要」との記述もあった。

 日報に記載された「戦闘」の意味については、稲田朋美防衛相は国会で「法的な意味の『戦闘行為』ではない」と説明している。

 また防衛省はこの日、中谷元(げん)防衛相(当時)に報告した南スーダンの情勢資料「衝突事案の概要」も一部開示。同資料には「激しい銃撃戦」「激しい爆発音」などの記述があったが、日報記載の「戦闘」はなかった。民進側は「意図的に『戦闘』との言葉を抜き、大臣に報告したのではないか」と追及。同省統合幕僚監部の担当者は「(法的意味の「戦闘」と)混同しないように、あえて『戦闘』という言葉は使っていない。ごまかす意味はない」と釈明した。(相原亮)



 
 
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南スーダン軍中将が抗議の辞任、大統領の「民族浄化」を非難

AFP BB News
2017年02月13日 11:25 発信地:ナイロビ/ケニア

【2月13日 AFP】南スーダンのサルバ・キール(Salva Kiir)大統領と出身民族ディンカ(Dinka)人の政府軍幹部らが「民族浄化」を行っているとして、政府軍の中将が抗議の辞任をしていたことが12日、AFPが入手したこの中将の辞表から明らかになった。

 辞任したトマス・シリロ・スワカ(Thomas Cirillo Swaka)中将は、政府軍の補給部門で副参謀総長を務め、関係諸外国からの評価も高かった人物。辞表には「大統領や、スーダン人民解放軍(SPLA)本部の司令官、参謀総長その他の軍幹部、軍部隊長らの行いに我慢できなくなった」と記されている。

 シリロ中将によると、キール大統領や政府軍の幹部らは、2015年に結ばれた和平協定の「履行を組織的に妨害し」、ディンカの長老会議の「計略を遂行」しようとしたとされる。その計略とは「民族浄化」「先祖伝来の土地からの強制移住」「民族支配」で、いずれも人道に対する罪だと中将は非難している。

 シリロ中将に同調する複数の情報筋がAFPに語ったところによると、シリロ氏は既に南スーダンを出国しているが、滞在場所は明かせないという。(c)AFP

南スーダン軍中将が抗議の辞任、大統領の「民族浄化」を非難



 
 
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戦闘巻き添えを隠蔽か 南スーダンPKO日報問題に新疑惑

日刊ゲンダイ
2017年2月14日

 筋金入りの隠蔽体質だ。民進党の要求を受けて防衛省は南スーダンPKO派遣部隊の新たな日報を開示したが、ほとんど黒塗り。命の危険と隣り合わせの隊員の負傷状況さえ詳細を伏せている。

 防衛省の南スーダンPKOに関する大臣報告資料によると、昨年7月11日午後3時に、自衛隊の宿営地付近で政府軍と反政府軍の「大規模な衝突事案」が発生。思わず二度見してしまうのは、日報に記された「患者受診状況」だ。

 現地隊員の当日午後6時から翌日の午後6時までの受診者数が1日ずつ報告されている。9〜11日は1日0〜2人だったのに、大規模戦闘後の12日午後6時までの24時間では、いきなり7人にハネ上がっていた。

 7月11日の日報はこう伝える。

〈戦闘が生起したことから、宿営地周辺での射撃事案に伴う流れ弾への巻き込まれ、市内での突発的な戦闘への巻き込まれに注意が必要〉

 ちなみに7日夜から8日にかけても「衝突」があったが、この時も7人の隊員が受診している。

 戦闘のたびに受診者が増えていれば、隊員が戦闘に巻き込まれた可能性を疑うのが自然だ。ところが、日報は「活動に影響はなし」とシレッと総括。受診者について開示されたのは所属と人数だけ。疾患名などはすべて黒塗りだから、現地で何が起こっているのかわかったもんじゃない。

 国会で「日報問題」を追及している民進党の後藤祐一衆院議員はこう話す。

「慣れない地での長期間の滞在です。病気にもなるし、土木作業でケガをすることだってあり得ます。ただ、すぐそばで現に戦闘が起こっている場所にいるのです。戦闘に巻き込まれて負傷している可能性は捨てきれない。憲法9条との兼ね合いも問われる問題です。防衛省は状況をきちんと国民に説明する責務がある」

 大臣への説明資料には日報にあった「受診者数」すら見当たらない。お飾り大臣はとことんカヤの外に置かれている。

戦闘巻き添えを隠蔽か 南スーダンPKO日報問題に新疑惑



 
 
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南スーダン内戦「壊滅的規模」に、収拾つかない恐れを国連が警告

AFP BB News
2017年02月16日 16:46 発信地:国連本部/米国

【2月16日 AFP】南スーダンの内戦が「民間人にとって壊滅的な規模」に達しており、さまざまな民兵集団の台頭によって事態の収拾がつかなくなる恐れがあると警告する機密報告書を、国連(UN)が安全保障理事会に提出していたことが分かった。戦闘が何年も続くことになると警鐘を鳴らしている。

 アントニオ・グテレス(Antonio Guterres)国連事務総長は、AFPが14日に入手した報告書の中で「記録的な人数」の民間人が自宅のある村や町から逃げていると指摘。集団的な残虐行為の危険が「現実に存在する」と述べている。

 厳しい内容の報告書に先立ち、グテレス事務総長は先月、3年に及ぶ内戦の終結を目指して南スーダンのサルバ・キール(Salva Kiir)大統領や地方の指導者らと会談していた。

「(南スーダン)国内では各地で治安状況が悪化の一途をたどっている。長引く紛争と暴力行為がもたらす影響の大きさは、民間人にとって壊滅的な規模に達している」と、グテレス事務総長は述べている。

 報告書によれば、内戦に関与する全ての当事者が高圧的な軍事行動を展開しているが、特にキール大統領に忠誠を誓う政府軍は「毎日のように家屋や人々の暮らしを破壊している」という。

 その上で報告書は、「スーダン人民解放軍(SPLA、政府軍)や反体制派の緩い指揮命令下で次々と民兵集団が台頭し、組織の分裂や支配地域の移動が広がっている。こうした傾向が続けば「いかなる政府の統制も及ばない状態がこの先何年も続く恐れがある」と警告している。(c)AFP/Carole LANDRY

南スーダン内戦「壊滅的規模」に、収拾つかない恐れを国連が警告



 
 
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南スーダン反政府指導者 首都攻撃も辞さず

NHK
2月17日 6時12分

日本の陸上自衛隊が国連のPKO活動に派遣されている南スーダンの反政府勢力の指導者、マシャール前副大統領がNHKの取材に応じ、「反政府勢力は今も首都ジュバの周辺に展開している」として、今後、状況しだいでは、政府軍が掌握するジュバへの攻撃も辞さないと警告しました。

南スーダンでは、去年7月、民族間の対立を背景に、首都ジュバで、キール大統領が率いる政府軍とマシャール前副大統領に忠誠を誓う反政府勢力の戦闘が再燃し、その後も北東部や南部などで双方の武力衝突が繰り返されています。

反政府勢力の指導者、マシャール氏は国外に脱出したあと、現在、南アフリカに滞在していて、15日、NHKの電話取材に応じました。

この中で、マシャール氏は「政府側との和平合意がもはや、ない以上、戦いを続けるしかない」と述べ、和平合意は崩壊しているとして、武装闘争を続けていく姿勢を示しました。

そして、政府軍が掌握している首都ジュバについて、「反政府勢力は首都から撤収した形だが、その周辺には今も展開している」として、今後、政府軍が各地で攻撃を強化するなど、状況しだいでは、ジュバへの攻撃も辞さないと警告しました。

南スーダンのPKO活動で陸上自衛隊が派遣されているジュバは、現在は情勢が落ちついていますが、反政府勢力の動きしだいでは再び不安定化するおそれもあり、依然として予断を許さない状況が続いています。

国連 武力衝突の拡大に懸念

南スーダンの治安情勢について、国連は16日、北部で政府軍と反政府勢力との武力衝突が拡大しているとして懸念を示しました。

国連事務総長のハク副報道官は、16日、ニューヨークの国連本部で行った定例の記者会見で、この2〜3週間の間にアッパーナイル州などの北部でおよそ2万人が自宅から避難を余儀なくされていることを明らかにしました。

そのうえで、「北部では、政府軍と反政府勢力の武力衝突が拡大して、収まる気配がない。家を失う避難民はさらに増えるだろう」と述べ、懸念を示しました。

また、ハク副報道官は、アッパーナイル州のワウ・シルクでは、国連のPKO部隊が巡回警備に当たるのを政府軍が妨害しているとして、国連PKOのトップを務めるデビッド・シアラー特別代表が「深く失望している」とするコメントを読み上げ、南スーダン政府に対してPKO活動への協力を求めました。



 
 
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稲田防衛相の辞任求め国会前デモ 南スーダンめぐる発言

asahi.com
佐藤恵子2017年2月17日21時44分

 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)をめぐる稲田朋美防衛相の発言を受け、東京・永田町の国会前で17日夜、陸上自衛隊のPKO派遣に反対する市民らが抗議活動を展開した。稲田防衛相の辞任を求めるプラカードを手にした参加者ら数百人が集まった。

 「安保関連法に反対するママの会」の西郷南海子(みなこ)さん(29)=京都市=はマイクを手に「稲田防衛相は(南スーダンでの)『戦闘』を『衝突』と言い換えれば、憲法の縛りにひっかからないと考えた。自衛隊員を馬鹿にしないで」と批判。「憲法を守らせる力はどこにあるのか」と訴えた。

 稲田防衛相は8日の衆院予算委員会で「憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではないことから『武力衝突』という言葉を使っている」などと答弁。この発言に反発した市民らがツイッターで抗議活動を呼びかけ、10日夜に続いて2回目の抗議となった。今後も稲田防衛相の辞任を求め、毎週金曜夜に国会前で抗議を続けるという。(佐藤恵子)



 
 
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南スーダン首都は「主要な標的」 反政府勢力トップ語る

asahi.com
ヨハネスブルク=三浦英之2017年2月18日18時07分

 内戦状態に陥っている南スーダンで反政府勢力を率いるマシャル前副大統領が17日、朝日新聞記者に「我々は戦い続ける。首都ジュバは主要な標的だ」と述べた。日本の自衛隊が国連平和維持活動(PKO)に参加するジュバでは現在、政府軍や国連部隊が警護し、治安は比較的安定しているが、南部や北部で続く戦闘が及ぶ可能性がある。

 マシャル氏は滞在中の南アフリカで約30分間、電話取材に応じた。国内で戦闘が続き、150万人以上が周辺国に逃げ出している現状について「非常に悪い状況だ。昨年7月以降、戦闘が拡大し、大虐殺が続いている」との認識を示した。

 そのうえで「和平合意はすでに崩壊している」と主張。「政府軍が村を襲い、市民を殺している。我々は市民を守らなければならない。(政府軍が支配する)ジュバは我々の主要な標的だ。暴力ではなく、平和的に紛争を解決したいが、他に方法がない」と述べた。

 一方、施設部隊を派遣している自衛隊については「ジュバには国連部隊が配置されているが、女性はレイプされ、市民が殺されている。自衛隊はジュバにいるが、政府軍の行為を阻止していない」と訴えた。

 ジュバでは昨年7月、キール大統領率いる政府軍と反政府勢力が大規模な戦闘を展開。数百人が死亡し、マシャル氏は国外へ逃れた。その後、戦闘は同国南部や北部に拡大。AFP通信によると、国連は機密文書で「紛争と暴力の影響が、市民にとって壊滅的な規模に達している」と警告。政府軍が「家や人々の暮らしを毎日破壊している」と批判している。(ヨハネスブルク=三浦英之)



 
 
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PKO全日報、電子データで見つかる 野党追及の構え

asahi.com
相原亮2017年2月18日18時53分

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣部隊の日報をめぐる問題で、2012年の派遣開始以来のすべての日報が電子データの形で見つかった。稲田朋美防衛相は17日、「隠す意図はなかった」と強調したが、野党は「組織的な隠蔽(いんぺい)」と位置づけ、追及する構えを強めている。

 防衛省によると、日報は統合幕僚監部内の二つの部署のコンピューター端末で複数のフォルダーに分けられて保管されていた。統幕トップの統合幕僚長に報告する際の基礎資料として使うためだったという。

 武田博史報道官は同日の定例記者会見で、「(日報すべてが)一括して管理された形で保存されていたということではない。探索しきれなかった。大臣からさらに探索するよう指示があって、再度日報にアクセス可能な部局に広げて探索した」と説明した。

 日報をめぐっては、防衛省が当初、ジャーナリストからの昨年7月分の情報公開請求に対して「廃棄した」と説明。自民党の河野太郎衆院議員や稲田氏に再調査を求められ、請求のあった昨年7月分のデータについては今月7日に公表していた。

 民進党の山井和則国会対策委員長は17日、記者団に「結局、いつ日報が廃棄されたかということが説明されていない。組織的に日報が隠蔽されたといわざるを得ない。文民統制が利いていない」と述べた。(相原亮)



 
 
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統幕に派遣後全データ 南スーダン PKO日報保存

東京新聞
2017年2月18日 07時00分

 稲田朋美防衛相は十七日の衆院予算委員会で、防衛省が当初は廃棄済みとしていた南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派遣されている陸上自衛隊の日報を一転して開示した問題を巡り「(二〇一二年の)部隊派遣を開始以来、統合幕僚監部で、日報を電子データとして保存していたことを確認した」と述べた。民進党の後藤祐一氏は「組織としてずっと保存している」と指摘し、廃棄して存在しないとして開示しなかった防衛省の対応は組織的な隠蔽(いんぺい)だと批判した。 (横山大輔)

 稲田氏は、南スーダンで大規模な衝突が発生した昨年七月の日報に関し、フリージャーナリストの布施祐仁(ゆうじん)さんから情報公開法に基づく開示請求を受けた当初は「派遣部隊と(日報の提出先の)中央即応集団司令部で捜し、破棄されていた」と、不開示に決定した経緯を説明。捜索範囲に日報を保管していた統幕が含まれていなかったことについては「捜し方が不十分だったが、隠す意図はなかった」と釈明した。

 日報を廃棄した時期は「規則上、期日を記録することにはなっていない」と明らかにしなかった。

 後藤氏は「昨年十二月に文書が存在しないことを理由に不開示決定しているが、統幕は全部とってあることを知っていた。この悪意は今までと違う」と指摘。省側が同十六日に行った「日報は破棄した」との稲田氏への報告についても「いいかげんな説明を、部下が大臣にしていたということではないか」と疑問を投げ掛け、「シビリアンコントロール(文民統制)上、大変な問題だ」と述べた。

 民進党の山井和則国対委員長は十七日、記者団に「南スーダンの現状を国民に正確に知らせない隠蔽体質の稲田氏が自衛隊員の命、国民の命を守ることはできない」と述べ、辞任要求を強めた。

◆多数の職員認識か 5年以上の蓄積指摘なく

 防衛省は十七日、南スーダンPKO派遣部隊の日報が全て統合幕僚監部内の複数の部署で保管されていたと明らかにした。二〇一二年一月の一次隊から五年以上、電子データで蓄積され、保管を知る職員が多くいたとみられるが、存在を指摘する声はどこからも上がらなかったことになる。

 防衛省はこれまで統幕参事官室のパソコンに十次隊分のデータが残っていることを確認したと説明、昨年七月七〜十二日分を一部黒塗りにして開示。稲田朋美防衛相がこの日の衆院予算委で、ほかの派遣隊分も残っていることを認めた。

 防衛省の武田博史報道官は十七日、十次隊分以外の確認が遅れた理由を「複数のフォルダに分かれて保管されていた」と釈明した。

 防衛省によると、統幕の参事官室のほか「運用第二課」でも日報データを保管。それぞれ歴代の担当者の間で引き継がれていた。統合幕僚長に活動報告する際の基礎資料として参照していたという。陸自の規定では日報の保存期間は一年未満とされているが、統幕の規定に違反するかは「確認中」とするにとどめた。

 一連の問題はフリージャーナリストからの情報公開請求を、防衛省が昨年十二月二日に「廃棄済み」を理由に不開示決定としたことが発端。稲田氏の指示で再探索し、昨年十二月二十六日に一部の日報が見つかったとされる。

 現地では現在、第九師団(青森市)を中心とする十一次隊が活動。安全保障関連法に基づく「駆け付け警護」などの任務を初めて付与された。

<南スーダン日報問題> 防衛省が、南スーダンPKOに派遣されている陸上自衛隊の昨年7月の日報に関し、廃棄したと昨年末に説明したのに、今月になって保管していたことを認めて一部を開示した問題。日報には首都ジュバで大統領派と反政府勢力の「戦闘」が発生したことを明記。「戦闘行為」は起きていないとする政府の説明と食い違いが生じている。

(東京新聞)



 
 
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南スーダン、将校が次々辞任=「虐殺」と大統領批判

jiji.com

 【ジュバAFP=時事】南スーダン政府軍で将校の辞職が相次いでいる。最近辞めたニャゴ准将はキール大統領に宛てた辞職願の書簡で、大統領が出身民族ディンカ以外を「虐殺している」と批判。「罪のない人々が殺されており、黙っていられない」と訴えた。

 軍事法廷を率いてきたロキ大佐も18日付で辞職願を公表し、「ディンカ以外に対し、でっち上げの罪で逮捕を繰り返し、何カ月もしくは何年も拘束している」と陸軍司令官を非難した。

 スワカ中将もキール派による「民族浄化」を批判して辞めた。これに対し、政府軍は声明を出し、中将は汚職で逮捕されるのを避けるため逃げたと反論した。

 国連が先週まとめた内部報告書には、南スーダン内戦は「国民にとって壊滅的な規模」に達していると嘆くグテレス事務総長の言葉が記されている。(2017/02/20-10:30)



 
 
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Famine declared in South Sudan

the Guardian
Ben Quinn
Monday 20 February 2017 10.53 GMT

‘Man-made’ food crisis threatens 100,000 people after war and a collapsing economy devastate agriculture in the country

Famine has been declared in parts of South Sudan, where UN agencies warned on Monday that war and a collapsing economy have left 100,000 people facing starvation.

A further 1 million people were classified as being on the brink of famine, according to the World Food Programme (WFP) and other UN bodies. Unimpeded humanitarian access was urgently needed to reverse “an escalating catastrophe”, they added.

The famine is the first to be declared since 2011 in Somalia, where more than a quarter of a million people are estimated to have died between October 2010 and April 2012.

The UN has warned that three other countries - Yemen, Somalia and Nigeria - are at risk of famine.

Famine has been declared in parts of Unity State in the northern-central part of South Sudan. The formal announcement means people have already started dying of hunger.

Three years of civil war has devastated hopes that the oil-rich country would prosper when it gained independence from Sudan at the end of one of Africa’s longest running conflicts. Unity State, which borders Sudan, has been at the centre of some of the fiercest fighting, while tens of thousands have been forced to flee their homes in the face of a government offensive against opposition-held areas.

The worsening crisis in South Sudan comes as three other countries - Yemen, Somalia and Nigeria - are at risk of looming famines, agencies have warned.

About 4.9 million people - more than 40% of South Sudan’s population - are in need of urgent food, agriculture and nutrition assistance, according to an Integrated Food Security Phase Classification (IPC) update released on Monday by the government, humanitarian organisations and the WFP, The Food and Agriculture Organisation (FAO) and the UN children’s fund, Unicef.

The IPC update, which was based on information built up over recent months, added that the total number of food insecure people is expected to rise to 5.5 million in July if nothing is done to curb the severity and spread of the food crisis.

Serge Tissot, FAO representative in South Sudan, said: “Famine has become a tragic reality in parts of South Sudan and our worst fears have been realised. Many families have exhausted every means they have to survive.

“The people are predominantly farmers and war has disrupted agriculture. They’ve lost their livestock, even their farming tools. For months there has been a total reliance on whatever plants they can find and fish they can catch.”

The IPC report, which assessed 23 of South Sudan’s 86 counties, estimates that 14 have global acute malnutrition (GAM), a measurement of the nutritional status of a population, at or above the emergency threshold of 15%. In some areas it was as high as 42%.

WFP country director Joyce Luma said: “This famine is man-made. WFP and the entire humanitarian community have been trying with all our might to avoid this catastrophe, mounting a humanitarian response of a scale that quite frankly would have seemed impossible three years ago.

“But we have also warned that there is only so much that humanitarian assistance can achieve in the absence of meaningful peace and security, both for relief workers and the crisis-affected people they serve.”

Food production in South Sudan was devastated by an upsurge in violence last year while soaring inflation - up to 800% year-on-year - and market failure have have left its people struggling to cope with massive price rises on basic food items.

Relief operations have been underway across South Sudan since the start of the conflict. The IPC assessment found that aid had lessened the risk of famine in other regions of the country, including Northern Bahr el Ghazal state.

The WFP said it plans to provide food and nutrition assistance to 4.1 million people during this year’s “hunger season” - when food from the last harvest has run out but new crops haven’t come in yet - including emergency food, cash and nutrition assistance.

Unicef, which said more than 1 million children are estimated to be acutely malnourished across South Sudan, plans to treat 207,000 children for severe malnutrition this year.

Famine declared in South Sudan



 
 
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南スーダン日報「不開示」前、統幕に照会 稲田防衛相「隠蔽の意図ない」

東京新聞
2017年2月21日 朝刊

 稲田朋美防衛相は二十日の衆院予算委員会で、防衛省が当初は廃棄したと説明した陸上自衛隊の南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報を巡る問題で、同省文書課が、情報公開請求に対して日報を不開示と決定する前の昨年十一月末、統合幕僚監部に不開示決定の是非について、意見照会していたと明らかにした。統幕は「意見なし」と回答し、不開示を了承した。

 照会の日付は昨年十一月二十八日。防衛省は直後の昨年十二月、開示請求があった昨年七月分の日報を廃棄したとの理由で不開示と決定。その後、本紙の取材に対し、二〇一二年の南スーダンPKO部隊の派遣開始以来、全ての日報を電子データを含めて廃棄したと説明した。問題の表面化を受けた今月の省内調査で、これらのデータが全て統幕に保管されていたことが判明した。

 稲田氏は、照会を受けた時点では「統幕内に日報の存在を知っていた人は当然いない。その後、公表したので隠蔽(いんぺい)の意図はない」と説明した。民進党の後藤祐一氏が、組織的な隠蔽の可能性を指摘した質問に答えた。 (横山大輔)



 
 
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南スーダン支援NGOの今井氏、「衝突でも戦闘でも…」

asahi.com
構成・藤田直央2017年2月21日21時08分

 国内各地で戦闘が続く南スーダンについて、現地で活動してきたNGO日本国際ボランティアセンターの今井高樹氏(54)が21日、衆院予算委員会の中央公聴会に招かれて語った=民進党推薦。自衛隊がPKO(国連平和維持活動)で派遣されている首都ジュバの現状は。日本が果たすべき役割は−−。

 【憎悪の連鎖、情勢ますます悪化】

 南スーダン独立前の2007年から帰還難民や国内避難民を支援し、昨年7月の大規模戦闘後は2度、首都ジュバを訪れました。国内の避難民と国外に逃れた難民で340万人。国民の3人に1人が家を追われ、情勢はますます悪化しています。

 南スーダンの紛争はキール大統領の出身のディンカ族とマシャル前副大統領との戦いで主に北の方で行われていましたが、昨年後半から首都のある南の方に拡散している。ジュバから80キロ離れた村から避難してきた人は「ディンカ族が村に来て虐殺した」と言っていた。やられた地域も武装して報復する。憎悪の連鎖が広がっています。

 【統一なき政府軍、実態は利権争い】

 南スーダンでは、それぞれの部族を中心としたグループが政治化し、武器を持ち、日本の戦国時代のような状況です。政府軍についても、統一した指揮系統があるとは言い切れない。マシャル派も南スーダン国内に一定の支配領域があり、知事の任命などもやっています。

 今起きていることは、民族紛争という形をとった政治闘争、利権争いだと思います。南スーダンには石油があり、独立後は復興援助資金がたくさん入ってきた。そういう利権争いの中で政治家を中心とした軍閥のボスが、敵対感情をあおっています。

 【不安定化する首都、自分で安全守るNGO】

 稲田朋美防衛相はジュバは比較的落ち着いていると繰り返すが、本当にそうか。表面的には普通の市民生活があるが、非常におびえています。新しい戦闘が起き、自分たちが殺されるのではないか。虐殺にしろ暴動にしろ、何が起きるかわからないと。

 経済は破綻しています。通貨は暴落し、物価は1年前の5、6倍。ガソリンがなく給水車は走れず、非常に水の値段が上がった。避難民キャンプで草を取って食べることもあります。

 自衛隊が活動しているジュバはこのように不安定で、武力衝突が起きても不思議でない。自衛隊が巻き込まれて一発でも発砲し、戦闘当事者になってしまうと、日本への大きな敵対感情を引き起こします。

 そうなれば、NGOは非常に活動がしづらくなる。「ではNGOはどうやって自分の安全を守るのか」とよく聞かれますが、各国からのNGOが情報交換し、住民にも情報をもらって危険を回避しています。

 【「戦闘」めぐる国会論戦は「言葉遊び」】

 この予算委員会では、ジュバで昨年7月に起きたことが「戦闘」か「衝突」かという議論が繰り返されていますが、言葉遊びのようなものではないか。現地の人は家族を亡くし、家を追われ、避難生活を続けている。衝突と呼ぼうが戦闘と呼ぼうが、起きたことは変わりません。

 とにかく殺し合いを止めてほしい、普通の生活を取り戻したい、国際社会に何とかしてほしいとみんな言います。そのために日本ができることは、自衛隊の派遣ではないと思います。

 自衛隊の方は非常に困難な状況で活動され、敬意を表します。しかし現状では自衛隊に国づくり支援はできず、むしろ戦闘に巻き込まれるリスクが高まっている。それよりも憲法9条を持つ国として、武力によらない解決を紛争当事者に求めていくべきです。

 日本は南スーダン政府や周辺国と良好な外交関係を持っている。その立場も生かして和解の手助けをするのが、日本のあるべき姿ではないかと思います。(構成・藤田直央)

南スーダン支援NGOの今井氏、「衝突でも戦闘でも…」



 
 
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南スーダンで飢饉、人口の4割に飢えの危機

cnn.co.jp
2017.02.21 Tue posted at 10:05 JST

(CNN) 内戦状態が続くアフリカの南スーダンで飢饉(ききん)が発生して10万人が飢餓寸前に追い込まれ、人口の約40%に当たる490万人あまりが緊急援助を必要とする状況に陥っていることが21日までに分かった。援助が届かない地域では飢えによる死者も出始めており、さらに100万人が飢饉に見舞われる恐れもあるという。

国連世界食糧計画(WFP)は、半年以内に2億500万ドルの資金を注入しなければ、WFPによる食糧供給も底を突くと訴えた。

南スーダンは2011年にスーダンから独立したが、3年前から続く内戦のために大量の難民や避難民が発生し、経済は破綻(はたん)した。2016年7月には戦闘が激化して、かつて農業が盛んだったエクアトリア地方も戦場となった。

WFPや非政府組織によると、急性栄養失調に陥っている子どもは100万人を超えている。

WFPの担当者は「我々が最も恐れていたことが現実になった。多くの世帯が生き延びるためのあらゆる手段を使い果たした」と指摘する。

人道支援団体オックスフォムのエマ・ドルー氏によれば、内戦のために農業を営むこともできなくなった人たちは、ごみや残飯をあさるしか生きる手段がない状況に追い込まれ、「衝突に阻まれて支援も届かない人たちが究極の代償を支払っている」という。

ドルー氏は今回の飢饉を「人が作り出した悲劇」と形容し、必要とする人たちに援助を届けるための停戦を呼びかけている。

WFPの広報によると、食糧不安や飢え、栄養不良は3年前に衝突が発生して以来、着実に悪化を続けていた。戦闘が激しい地域に人道支援団体が到達することは極めて難しいといい、「我々の食糧も6月末までに底を突く可能性がある。ニーズはあまりに大きい」と危機感を募らせる。

国連によれば、これまでに150万人が南スーダンの内戦を逃れて国境を越え、ウガンダに避難した。これによってアフリカで最大規模の難民危機が発生しているという。

国連難民高等弁務官事務所では、ウガンダの難民キャンプは南スーダンの市民であふれていると指摘し、「南スーダンはもっと注目される必要がある」と訴えた。



 
 
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南スーダン 知っておきたい5つの事柄

AFP BB News
2017年02月22日 10:01 発信地:ジュバ/南スーダン

【2月22日 AFP】壊滅的な内戦で経済危機に陥っている南スーダン政府は20日、国内の一部に飢餓宣言を発令した。南スーダンについて知っておきたい5つの事柄をまとめた。

■独立前の2つの内戦−−アラブ系の北部とキリスト教・伝統宗教の南部が対立

 南スーダンとして独立する前の南部スーダンは、アラブ系が大半を占めるハルツーム(Khartoum)の中央政府とキリスト教徒と精霊信仰(アニミズム)の信者が大半を占める南部の反政府勢力が互いに戦った2つの内戦の舞台となり、数百万人が犠牲になった。

 スーダンは1956年1月に英国とエジプトの共同統治から独立。南部スーダンでは北部の支配に反対する第1次内戦が勃発した。17年にわたった内戦は1972年の和平協定で終結し、南部は自治が認められるようになった。

 しかし1983年、中央政府側が協定を破り、南北間で第2次内戦が勃発。これによって、ジョン・ギャラン(John Garang)大佐と彼が率いた反政府組織「スーダン人民解放軍(SPLA、現南スーダン政府軍)」による南スーダン独立運動が再燃した。

 2005年1月、ギャラン大佐は中央政府との和平合意に署名。この合意には、南部でイスラム法(シャリーア)の適用を除外すること、6年間の自治期間を経た上で独立の是非を問う住民投票を実施することなどが含まれていた。

 ギャラン大佐は2005年7月にヘリコプターの墜落により死亡し、南部の指導者はサルバ・キール(Salva Kiir)氏(現南スーダン大統領)に引き継がれた。

■世界で最も若い国

 2011年7月9日、南スーダンは独立を宣言。その半年前の住民投票では、北部からの独立支持が99%近くを占めた。キール氏は南スーダンの初代大統領に就任した。米国や中国、ロシア、欧州連合(EU)を先頭に国際社会、そしてスーダンも直ちにアフリカに新しく誕生した国、南スーダンを承認した。

■内戦時の盟友が敵対−−現大統領と元副大統領

 今でこそ対立している南スーダンのキール現大統領とリヤク・マシャール(Riek Machar)前副大統領は、かつてスーダン政府への反乱においては南部独立という共通の志で結ばれた盟友だった。しかし、部族関係や政治的な面では確執もあった。

 スーダンの第2次内戦中、ヌエル(Nuer)人のマシャール氏は当時反政府組織だったスーダン人民解放軍(SPLA)に合流したが、その時点までSPLA構成員の大半を占めていたのは、キール氏と同じディンカ(Dinka)人だった。

 マシャール氏はSPLA指導者のギャラン大佐やその支持者ら(キール氏もその一人だった)と反目して分派を作り、一時ハルツームの中央政府と同盟したが、2000年代初期にSPLAに再合流した。南部スーダンに大幅な自治が認められた2005年と南スーダンが独立を果たした後の2011年7月の計2回、キール氏はマシャール氏を副大統領に指名した。

■大量虐殺の懸念

 2013年12月、新たに生まれた国、南スーダンは内戦に突入していった。キール氏とマシャール氏の対立により亀裂が生じた政府軍内で衝突が生じたことがきっかけだった。2015年8月にいったんは和平協定が結ばれたが、2016年7月に南スーダンの首都ジュバ(Juba)で戦闘が発生して和平協定は破綻した。

 国連(UN)は2016年、南スーダンで性暴力や民族間抗争が猛威を振るっていると指摘し、ジェノサイド(大量虐殺)や民族浄化が行われている可能性を警告した。

■荒廃した経済

 5年半前の独立時、南スーダンの歳入の98%を占めていた石油生産は今や半分以下に減り、国は激しいインフレに苦闘している。南スーダンは独立前の旧スーダンの石油埋蔵量の4分の3を受け継いだが、石油を輸出する際には精製所やパイプラインなどのインフラを北側の隣国となったスーダンに依存しているのが現状だ。(c)AFP

南スーダン 知っておきたい5つの事柄



 
 
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Famine declared in South Sudan; 4.9 million people need urgent help

By Farai Sevenzo and Bryony Jones, CNN
Updated 0133 GMT (0933 HKT) February 22, 2017

(CNN)Famine in South Sudan has left 100,000 people on the verge of starvation and almost 5 million people, more than 40% of the country's population, in need of urgent help, aid agencies say.

People are already dying of hunger, and another 1 million people are on the brink of famine, UN agencies said.

Years of civil war, a refugee crisis and a collapsing economy have taken their toll on South Sudan since it gained its independence in 2011.

Now the UN World Food Programme and nongovernmental organizations are sounding the alarm, warning that more than a million children are suffering from acute malnutrition.

"Our worst fears have been realized," said Serge Tissot, of the Food and Agriculture Organization of the United Nations. "Many families have exhausted every means they have to survive."

The war has disrupted farming and left people with little choice but to scavenge for food to survive.

"People have been pushed to the brink, [they are] surviving on what they can find to eat in swamps," said Emma Jane Drew, Oxfam's humanitarian program manager in South Sudan.

#SouthSudan: People pushed to the brink of survival as #famine hits, women & children worst affected: https://t.co/NHHQ3CVunq pic.twitter.com/E3W3IavlSA
― Oxfam International (@Oxfam) February 20, 2017

"Vulnerable people, out of reach of life-saving assistance due to the conflict, are paying the ultimate price," she added in a statement.

Famine a 'man-made tragedy'

Drew said the famine was "a man-made tragedy" and called for an end to the fighting so aid could get through to those most in need.

George Fominyen, the UN food program spokesman in South Sudan's capital, Juba, said the problem had been building for years.

"It has not been sudden," he said. "Food insecurity, hunger, malnutrition has been getting steadily worse since the conflict started three years ago."

Famine has gripped parts of #SouthSudan. Nearly 5M men, women and kids need food, agriculture & nutrition assistance https://t.co/KqFxZnqLtg pic.twitter.com/gOZeYXKZiB
― World Food Programme (@WFP) February 20, 2017

Fomiyen said humanitarian groups had found it extremely difficult to reach the hardest-hit areas.

"We have to talk to 10 to 15 people and ask if it's possible to send a team there," he said. "You cannot just access these places without prior agreement."

Fomiyen said the program's food supplies will run out unless it can secure "a substantial injection of funds" -- $205 million -- within the next six months.

"We are quite concerned that we do not have the resources," he said. "We could run out of food by the end of June. The needs are so huge; every time you are entering a new front, a new battle."

Africa's biggest refugee crisis

Last week the United Nations warned that 1.5 million people had fled South Sudan, crossing the border into Uganda to escape the fighting in their homeland, and creating Africa's biggest refugee crisis.

Nasir Abel Fernandes, senior emergency coordinator for the Office of the United Nations High Commissioner for Refugees, said Ugandan refugee camps are filling up with desperate South Sudanese citizens

"More attention needs to be paid to South Sudan," Fernandes said. "The leaders really should be asked to take responsibility and stop this killing of civilians."

South Sudan is the world's newest country. It gained its independence from Sudan in 2011, after years of civil war.

But after two years of relative peace, trouble broke out between President Salva Kiir's mainly Dinka army and the Nuer people of his former deputy Riek Machar.

Since July 2016 that fighting has intensified to draw in other ethnic groups and render the countryside, including the formerly agriculturally rich Equatoria region, a permanent war zone that has been producing refugees instead of food.

Famine declared in South Sudan; 4.9 million people need urgent help



 
 
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EU and UK united in effort to combat famine in South Sudan

the Guardian
Ben Quinn
Wednesday 22 February 2017 11.29 GMT

Funding response follows UN warnings that 40% of South Sudan’s population are in urgent need, with people already dying from hunger

New and existing funds provided by the EU and the UK government will be made available to South Sudan following the declaration of famine in the country.

The UN has warned that about 40% of South Sudan’s population are in urgent need of humanitarian assistance and that people are already dying from hunger caused by famine in parts of the country.

An emergency package of €82m (£69m) has been announced by the European commission to tackle what the UN described as a “man-made” famine in the oil-rich country, which has been ravaged by three years of civil war.

This money will supplement funding provided by Britain’s Department for International Development (DfID), which is making £100m available to South Sudan this year, in addition to a similar amount pledged last year as part of a package aimed at preventing migration from east Africa.

The UK has also announced £100m to Somalia, which is under threat of famine.

The EU’s commissioner for humanitarian aid and crisis management, Christos Stylianides, who recently visited South Sudan, has called on government and opposition forces to stop blocking humanitarian organisations from accessing some of the worst hit areas.

His exhortation was echoed by Pope Francis, who stressed the need for urgent action and said millions could be “condemned to death” by the famine. “Now more than ever there should be a commitment by everyone to not just talk but contribute food aid and allow it to reach suffering populations,” said Francis.

The US remains the single largest donor of humanitarian assistance to South Sudan, having provided more than $2.1bn (£1.7bn) since 2014.

The declaration of famine - and the threat of similar crises in Somalia, Yemen and parts of Nigeria - came as the UN’s Food and Agriculture Organisation (FAO) warned that the world’s ability to feed itself is endangered by increasing pressure on natural resources, climate change and mounting inequality.

In a report released on Wednesday (pdf) the FAO said that, while progress has been made in reducing global hunger over the past 30 years, a “business-as-usual” approach to food production is not an option in the face of population growth that is likely to expand the global population to almost 10 billion people by 2050.

More than 650 million people, or 8% of the world’s people, would be undernourished in 2030 under this scenario, even if rates of hunger fell.

The report warned that the the expansion of food production and economic growth has exacted a heavy toll on the environment. It also highlighted major trends, such as the “feminisation” of agriculture as young men migrate to work in cities, leaving women to work the fields.

This phenomenon is especially prominent in north Africa and western Asia. The share of women in agriculture in Chad, for example, had increased from 30% to as much as 57% over the past 20 years.

“The expanding role of women in agriculture can be empowering if women have a greater say in decision-making and the control of household resources,” said the report, The Future of Food and Agriculture: Trends and Challenges.

“However, it may also exacerbate women’s workloads, as infrastructure and institutions in low-income countries are rarely adapted to supporting working women.”

The report’s authors predict that changes in what people eat will pile further pressure on resources and drive deforestation as more people - outside the poorest countries, at least - eat fewer cereals and larger amounts of meat, fruits, vegetables and processed foods. In addition, it is predicted that climate change will affect every aspect of food production.

The report’s authors concluded that it is possible to feed the planet in a sustainable way, but that doing so will require significant changes to our food production systems. Without this, far too many people will be hungry by the 2030 deadline for the sustainable development goals, which have targeted the eradication of chronic food insecurity and malnutrition.

“Major transformations in agricultural systems, rural economies and natural resource management will be needed if we are to realise the full potential of food and agriculture to ensure a secure and healthy future for all people and the entire planet,” said the study.

“High-input, resource-intensive farming systems, which have caused massive deforestation, water scarcities, soil depletion and high levels of greenhouse gas emissions, cannot deliver sustainable food and agricultural production.”

The report called for “holistic” approaches, such as agroecology - which takes into account natural ecosystems and uses local knowledge to plant a diversity of crops - as well as “climate-smart” agriculture.

Technological improvements, along with drastic cuts in economy-wide and agricultural fossil fuel use, would also help address climate change and the intensification of natural hazards, added the authors.

Olivier De Schutter, the former UN special rapporteur on the right to food, and co-chair of the international panel of experts on sustainable food systems, said he found the report refreshing in comparison with what he described as the “overly simplistic” approach adopted by the FAO in the past, based on “the urgent need to increase production”.

De Schutter said the organisation was correct to acknowledge that there had been a broad misconception about industrial agriculture, which has been seen by many as the only way to meet the challenge of population growth.

“It is also extremely important that, rather than emphasising the need for productivity increases alone, the report recognises the need to address waste and losses in food systems,” said De Schutter.

This article was amended on 22 February 2017 to clarify that the UK has not made new funding available in response to this week’s declaration of famine in South Sudan.

EU and UK united in effort to combat famine in South Sudan



 
 
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南スーダンなど「2千万人が食糧危機」 国連事務総長

asahi.com
ニューヨーク=鵜飼啓2017年2月23日09時16分

 国連のグテーレス事務総長が22日記者会見し、南スーダンなどの4カ国で「2千万人余りが深刻な食糧危機に直面している」と強い危機感を示し、国際社会に支援を呼びかけた。支援には3月末までに44億ドル(約5千億円)が必要といい、同氏は「今動けば最悪の状況は防げる」と訴えた。

 会見は米ニューヨークの国連本部で行われ、クラーク国連開発計画総裁やオブライアン人道問題担当次長らも同席した。事務総長と担当高官らが居並んでの会見は極めて異例で、危機感の強さをうかがわせた。

 4カ国はほかにアフリカのソマリア、ナイジェリア北西部、中東のイエメン。日本の自衛隊が国連平和維持活動(PKO)に参加する南スーダンをめぐっては、グテーレス氏は「一部地域で飢饉(ききん)がすでに現実になっている。行動しなければ他地域や他国に影響が広がるのは時間の問題だ」と指摘した。同国では10万人が飢饉に直面しており、ほかに100万人が飢饉に陥る瀬戸際にあるという。

 グテーレス氏は、食糧危機の背景には紛争と気候変動で干ばつが進んでいることがあると説明。一方で、国連機関が現地で危機への対応を進めており、十分な資金があれば「(悪化の)予防が可能」と訴えた。(ニューヨーク=鵜飼啓)



 
 
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2千万人以上が食料不足 南スーダンなど4カ国

東京新聞
2017年2月23日 08時54分

 【ニューヨーク共同】国連のグテレス事務総長は22日、ニューヨークの国連本部で記者会見を開き、南スーダン、ナイジェリア、ソマリア、イエメンの中東・アフリカ地域4カ国で2千万人以上が食料不足に陥っており、年内に約56億ドル(約6300億円)以上の資金援助が必要だと訴えた。

 グテレス氏は「南スーダンの一部では既に飢饉が発生しており、今行動を起こさなければ、他の地域や国に広がるのは時間の問題だ」と警鐘を鳴らした。「破滅的な状況」を避けるには来月末までに少なくとも44億ドルが必要だとしている。支援金は約9千万ドルしか集まっていないという。



 
 
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アフリカ・中東4カ国で飢餓深刻 国連、6300億円支援要請

nikkei.com
2017/2/23 10:12

 【ニューヨーク=高橋里奈】国連のグテレス事務総長と国連開発計画(UNDP)のクラーク総裁らは22日、国連本部で記者会見し、イエメンやソマリアなどアフリカ・中東4カ国で2千万人以上にのぼる飢餓を巡り国連加盟国に支援を呼びかけた。2017年には56億ドル(約6300億円)の人道支援が必要で、さらに増える可能性もあると指摘した。

 グテレス氏は「数百万人が栄養失調と死の間をさまよっている」とし、「我々は悲劇に直面しており、大惨事になることを防がなければならない」と訴えた。3月末までに44億ドルの緊急支援が必要だが、これまで9000万ドルしか集まっていないと打ち明け「最大の障害は資金だ」と強調。加盟国に資金援助や紛争関係者への政治的圧力を加えるよう要請した。

 内戦が続くイエメンでは730万人、ナイジェリア東北部では510万人、南スーダンで500万人、ソマリアでは290万人が食糧・生活物資の緊急支援を必要としている。これらの地域では子供の栄養失調も深刻化しており、国連と協力機関は人道支援を拡大する方針を打ち出している。



 
 
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UK's £100m response to South Sudan famine comes from cash already allocated

the Guardian
Ben Quinn
Thursday 23 February 2017 15.59 GMT

Initial optimism quashed after it emerges that announcement of ‘new’ government support for famine-hit country refers to funding already in place

The British government is facing questions after announcing it was responding to the declaration of famine in South Sudan by allocating £100m of new money that had, in reality, already been reserved for the stricken country.

On Wednesday, the UK’s Department for International Development (DfID) released a statement trumpeting what it described as “new humanitarian support” for South Sudan.

Humanitarian workers in South Sudan interpreted the announcement to mean that extra funds were on the way to supplement cash already budgeted for 2017-18, from which they had been working before famine was declared on Monday.

However, it has since emerged that no new money is being made available. DfID initially briefed that the announcement related to a fresh pot of money, but a spokesperson later clarified that the £100m had already been allocated to South Sudan.

The SNP’s international development spokesperson, Patrick Grady, has tabled a written question to ask what new or additional support will be provided after a parliamentary exchange with David Lidlington, the leader of the House of Commons, produced a non-committal response.

The initial announcement, widely reported by media outlets including the Guardian and the BBC, declared “new UK support to provide lifesaving food, water and emergency healthcare which will save more than a million lives in each country”.

DfID refused to disclose when the money was signed off, or to clarify the identity of the intended recipients - whether the South Sudanese government, NGOs or UN agencies - citing “security concerns”.

Opposition MPs, some of whom initially welcomed the announcement, criticised DfID for “dressing up” pre-allocated funds as new money.

The Labour MP Stephen Doughty, a member of the Commons’ international development committee, said: “Given the worsening food crises, from the famine in South Sudan to the drought in Somaliland, it is vital that the UK and international community up their financial support and efforts to save lives.

“It is therefore deeply concerning to hear allegations that the millions of pounds of new funding I and others warmly welcomed this week may, in fact, not be new at all. I have also had concerns raised with me that some support announced may not be getting through to those who urgently need it to survive.

“Life and death situations are not a time for government spin. To dress this up as new support if it turns out it had already been promised would be deeply cynical.

“Priti Patel needs to urgently clarify the situation for organisations and governments responding on the frontline to these devastating food crises. Will they be getting new help to deal with this emergency or not?”

Tom Brake, the Liberal Democrat spokesperson on international development, said: “It is a sad state of affairs when the government’s idea of ‘leading’ in tackling famine is to rebadge as ‘new’ funding which had already been allocated. Tackling the famine will require real, targeted spending, not spin.”

Grady said the response of the UK government to the declaration of famine in Unity State, South Sudan, had been “worryingly slow, verging on complacent”.

“DfID is one of the largest donors in the region, which is welcome, and UK troops are providing logistic and security support on the ground. But a declaration of a famine situation represents a new level of severity, which demands an immediate and significant response. It can’t be appropriate in this situation to claim that existing support is sufficient, and it is totally unacceptable to dress up existing support as new funds,” said Grady.

“Serious questions are already being asked about the aid budget being siphoned off from DfID to other government departments - most recently an FCO empowerment fund for diplomatic efforts in former Soviet states. The declaration of famine in South Sudan shows why DfID needs to have access to resources that it can deploy at short notice in emergency situations and humanitarian crises.”

A Dfid spokesperson said: "We have urgently pulled forward our support for South Sudan to ensure that more can happen now to meet the desperate humanitarian need. When famine strikes, speed is of the essence for people left to die from hunger which is exactly why we have had to act now.

"The UK is the first major donor to respond to the UN’s appeal to South Sudan and confirming the scale of our humanitarian response gives our partners certainty so they can start delivering desperately needed help immediately."

UK's £100m response to South Sudan famine comes from cash already allocated



 
 
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南スーダン、紛争で飢餓深刻 安保理が報道向け談話

nikkei.com
2017/2/24 10:38

 【ニューヨーク=高橋里奈】国連安全保障理事会は23日、南スーダンで飢餓状態が深刻化していることについて「緊急事態」とする報道向け談話を発表した。人口の4割が食糧を入手することが困難な状況にあるという。飢餓は「紛争と人道的援助が届かないことの結果」として、政府軍と反政府勢力の戦闘を非難。緊急援助が市民に届くようにするため、戦闘をやめるよう訴えた。

 南スーダンでは陸上自衛隊も国連平和維持活動(PKO)に参加している。国連は22日に南スーダンやイエメンなどアフリカ・中東4カ国で2000万人以上が飢餓に陥っていると発表、2017年に56億ドル(約6300億円)の支援が必要だと加盟国に呼びかけた。



 
 
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ローマ法王が南スーダン訪問検討 内戦下、治安懸念も

nikkei.com
2017/2/27 9:09

 【ローマ=共同】ローマ法王フランシスコは26日、内戦が続く南スーダンを訪れる可能性を検討していると述べた。時期など具体的な内容は語らなかった。同国のカトリック司教団が昨年10月に訪問を要請し、法王も前向きな姿勢を示しているとされる。ただ、治安上の懸念もあり、実現するか不透明だ。

 南スーダン各地では戦闘が続き、危機的な食料不足に陥っている。法王は日ごろから南スーダンなどアフリカの情勢を憂慮し、対話を通じた和解と平和の構築を呼び掛けている。

 法王は今年5月にポルトガル、年内にインドとバングラデシュを訪れる予定で、アフリカ訪問も計画しているとされる。



 
 
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ローマ法王、南スーダン訪問を検討 現地教会から要請

asahi.com
ローマ=山尾有紀恵2017年2月27日10時29分

 ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は26日、激しい内戦状態にある南スーダンへの訪問を検討していることを明らかにした。昨年10月、バチカンで面会した南スーダンの3教会の指導者らから要請されていた。

 法王がローマ市内の英国国教会の教会を初訪問した際に語った。3教会の指導者からは、英国国教会の最高位聖職者であるカンタベリー大主教と共に訪問するよう要請されたという。

 法王は「3者は平和のためにともに努力している」と述べ、訪問に前向きな姿勢を示した。

 南スーダンでは一部地域で飢饉(ききん)が始まっており、法王は22日、「声明止まりではなく、具体的な食糧支援を」と訴えていた。(ローマ=山尾有紀恵)



 
 
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南スーダンPKO
陸自部隊を活動終了へ…政府が方針

毎日新聞2017年3月10日 18時09分(最終更新 3月10日 19時08分)

 安倍晋三首相は10日、南スーダン国連平和維持活動(PKO)への陸上自衛隊派遣に関して「5月末を目途に活動を終了させることを決定した」と官邸で記者団に明らかにした。「(首都)ジュバの施設整備に一定の区切りを付けることができる」と述べた。現在活動中のジュバの治安情勢も考慮した可能性がある。

 昨年11月に政府は、安全保障関連法に基づく「駆け付け警護」の新任務付与を閣議決定。自衛隊の海外任務拡大を進めようとしたが、閣議決定から約4カ月で撤収に踏み切ることにした。

 首相は南スーダンPKOに関し「隊員たちを送り出したご家族に心から感謝する」とも語った。(共同)



 
 
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南スーダンPKO撤収へ 政府、NSCを開催

nikkei.com
2017/3/10 18:07

 政府は10日、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派遣中の陸上自衛隊の施設部隊を撤収する方針を固めた。同日夕に首相官邸で関係閣僚らによる国家安全保障会議(NSC)を開催した。



 
 
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南スーダンPKO撤収 派遣5年、5月末終了

nikkei.com
2017/3/10 20:41

 政府は10日、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)を開き、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派遣している陸上自衛隊の施設部隊の活動を5月末をめどに終了することを決めた。安全保障関連法に基づく「駆けつけ警護」など新任務が付与された隊員約350人が撤収する。国連南スーダン派遣団(UNMISS)司令部への要員4人の派遣は継続する。

 安倍晋三首相はNSC終了後、記者団に「南スーダンの国づくりが新たな段階を迎える中、自衛隊が担当しているジュバでの施設整備は一定の区切りをつけることができると判断した」と説明。そのうえで「人道支援を充実するなど南スーダンの平和と発展のためにできる限りの貢献をする」と強調した。

 菅義偉官房長官は記者会見で、施設部隊の派遣が今年1月で5年の節目を迎えることを見据え、昨年9月から撤収を検討していたことを明らかにした。政府は昨年11月に安保法に基づく駆けつけ警護などの新任務を付与したが、閣議決定から約4カ月で撤収を決めた。

 南スーダンでは首都ジュバで昨年7月に大規模な武力衝突が生じるなど、治安情勢の悪化が懸念されていた。部隊の撤収判断の根拠となったとの見方もあるが、菅氏は「ジュバは比較的落ち着いており、施設部隊の要員は安全を確保している。活動終了の判断は総合的に勘案した結果で、治安悪化を理由とするものではない」と否定した。

 日本政府は今月9〜10日に柴山昌彦首相補佐官を現地に派遣し、国連と南スーダン政府に施設部隊の撤収方針を伝達。同国のキール大統領からは、自衛隊の活動への高い評価と感謝の意が伝えられた。首相は「隊員たちを送り出した家族に心から感謝する」と語った。

 南スーダンでのPKO活動は現在、日本が参加する唯一のPKO。日本政府は2012年1月からインフラ整備を任務とする陸上自衛隊の派遣を始め、これまで現地で活動した施設部隊はのべ3854人に上る。



 
 
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南スーダンPKOに派遣の陸自部隊、撤退へ 政権が決定

asahi.com
2017年3月10日18時07分

 安倍政権は10日、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派遣している陸上自衛隊の施設部隊を撤退させる方針を決めた。南スーダンには2012年1月から派遣し、道路整備などに従事。しかし、大統領派と前副大統領派の間で激しい戦闘が起きるなどしており、国会で批判を浴びていた。



 
 
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南スーダンPKO撤収、首相が表明「施設整備に区切り」

asahi.com
2017年3月10日18時37分

 政府は10日夕、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)を開き、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派遣している陸上自衛隊の施設部隊を5月末に撤収させる方針を決めた。安倍晋三首相はNSC終了後、撤収方針を記者団に明らかにした。

 南スーダンへの自衛隊の派遣は1月で5年を迎えた。首相は、撤収を決めた理由について「施設部隊の派遣としては過去最長となる。首都ジュバと各地を結ぶ幹線道路の整備など南スーダンの国づくりに大きな貢献を果たしてきた。南スーダンの国づくりが新たな段階を迎える中、自衛隊が担当しているジュバの施設整備は一定の区切りをつけることができる」と説明した。

 施設部隊を撤収させる方針はすでに南スーダンと国連に伝えているという。南スーダンPKO司令部への自衛隊員の派遣は継続する。



 
 
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首相「死者出たら一巻の終わり」 探り続けたPKO撤収

asahi.com
小野甲太郎、相原亮2017年3月10日21時50分

 「一定の区切りをつけることができると判断した」。安倍晋三首相は10日、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣している自衛隊施設部隊の撤収方針を表明した。現地の治安情勢は悪化の一途をたどり、派遣部隊による「日報」問題が国会審議でくすぶり続ける中、政権はあくまで部隊活動の節目を強調している。

 「派遣開始からもう5年も経った。いつまでも派遣し続けるということにはならない」。自衛隊の南スーダンPKO派遣をめぐり、安倍首相は最近、周囲にこう漏らした。

 きっかけは昨年7月、首都ジュバで起きた大規模衝突だった。当時は国際協力機構(JICA)やNGOの職員らが現地に残っており、自衛隊だけ先に撤収させるわけにはいかないとの理由で撤収は見送られたが、政府内では「どこかで出口を見つけなければいけない」(防衛省幹部)との議論が浮上。菅義偉官房長官もこの日の会見で「昨年9月ごろから今後のあり方をどうすべきかとの問題意識から、国家安全保障会議(NSC)を中心に検討を行ってきた」と語った。

 政権は昨年11月、安全保障関連法に基づく「駆けつけ警護」の任務付与を決定。現地の国連司令部の要請などを受けて、離れた場所で武装勢力に襲われた国連職員らを助けに行くオペレーションを認めた。

 現地情勢は安定せず、派遣された自衛隊員のリスクが高まる状況に、政府内では「ひどい緊張状態が続いている」(防衛省幹部)との懸念が浮上。与党内からも「隊員が1人でも亡くなれば政権は吹っ飛ぶ」(自民党幹部)、「危機管理上、早く撤収した方が良い」(公明党幹部)との声が上がり始めた。

 派遣部隊が作成した「日報」問題をめぐり、野党側の追及は強まった。日報は、昨年7月の大規模な武力衝突を「戦闘」と記載。それでも、稲田朋美防衛相は国会の審議で「国会答弁する場合には、憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではない」などと繰り返し、野党側は「資質に欠ける」として辞任を求めた。

 南スーダンPKOへの自衛隊施設部隊の派遣は、民主党の野田佳彦政権時代に始まった。2012年暮れ、民主党から政権交代を果たしてPKO派遣を引き継いだ頃から、安倍首相の念頭には「どこで区切りをつけるか」との思いがあったようだ。

 現地情勢の悪化が伝えられた13年末、首相は自らの肝いりで検討を進めていた集団的自衛権の行使容認に影響を与えることを懸念。当時、周囲には「ここで死傷者が出たら、いま進めようとしている政策の一巻の終わりだ」と漏らした。だが、「積極的平和主義」を前面に掲げている手前、最終的に撤収は断念した。

 今回、首相が語る撤収の理由に「治安」という言葉はない。当事者間の停戦合意などPKO参加5原則はなお維持されているとの姿勢で、派遣している施設部隊の道路補修などに「区切りがつく」という理屈を強調してみせた。

 首相らの説明には、足元の与党からもいぶかる声が上がる。ある防衛相経験者は語る。「実際には現地情勢について、PKO参加5原則に適合しないと、自衛隊の最高指揮官である総理が決断したのだろう」(小野甲太郎、相原亮)

     ◇

■南スーダンPKOをめぐる「日報」問題の経緯

2016年10月 ジャーナリストによる「日報」の情報開示請求を防衛省が受理
   12月2日 防衛省が「廃棄した」として不開示を決定
     26日 河野太郎衆院議員(自民)の要請で再調査した結果、統合幕僚監部に電子データの残存が判明。稲田朋美防衛相には報告されず
2017年1月27日 稲田防衛相にデータ残存を報告
   2月7日 防衛省が戦闘が続いていた昨年7月の一部日報と、陸自中央即応集団(CRF)が作成する「モーニングレポート」を公表
     17日 12年の派遣開始以来、すべての日報が電子データで見つかったと防衛省が公表



 
 
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南スーダン派遣の陸自施設部隊 撤収へ

NHK
3月10日 17時54分

政府は、南スーダンでの国連のPKO活動に派遣している陸上自衛隊の施設部隊について、今の部隊の派遣期間が終了するのにあわせて活動を終え、5月末をめどに撤収させる方針を固めました。これによって、安全保障関連法に基づいて、初めて「駆け付け警護」の任務が付与された自衛隊員およそ350人は撤収することになります。

政府は、国連の要請を受けて平成23年11月に、アフリカの南スーダンでの国連のPKO活動に、陸上自衛隊の施設部隊を派遣することを決定し、以来、350人余りが活動している現在の11次隊に至るまで、首都ジュバとその周辺で、道路や橋などの整備にあたってきました。

また、政府は、去年11月、11次隊に対し、安全保障関連法に基づいて、国連の関係者などが襲われた場合、救援に向かう「駆け付け警護」などの任務を付与することを決めました。

ただ、南スーダンでは、去年7月に、首都ジュバで大規模な武力衝突が発生したことなどから、政府が現地の情勢の把握に努める一方、国会では、野党側から「PKO参加5原則」が満たされていないのではないかという指摘も出ていました。

こうした中、政府は、ことし1月で施設部隊の派遣開始から5年が経過し、施設部隊の派遣期間も過去最長となったこともふまえ、今後の対応を検討した結果、現在の11次隊で首都ジュバでの施設整備は一定の区切りをつけることができると判断しました。

そして、今の部隊の派遣期間が今月終了するのにあわせて活動を終え、5月末をめどに、施設部隊350人余りを撤収させる方針を固めました。

一方、政府は、現地の司令部への要員派遣は継続することにしています。

南スーダン政府「貢献に感謝」

政府が、南スーダンでのPKO活動に派遣している陸上自衛隊の施設部隊の撤収を決めたことについて南スーダンのコルディット副情報相は、NHKの電話取材に対し、「撤収を決めるのは各国の判断なのでそれを尊重する。これまでの自衛隊のPKOを通じた貢献に感謝したい。南スーダン政府としては、今後とも日本政府と緊密な関係を続け、インフラ整備など、別の形での貢献を期待したい」と述べました。

統合幕僚長「安全留意し撤収」

自衛隊トップの河野克俊統合幕僚長は、10日夜、防衛省に集まった報道陣に対し、「安全に留意しつつ、粛々と撤収を進めていく」と述べました。そのうえで報道陣から「衝突が再燃する懸念があったのか」と問われたのに対し、「そういうことではない」と短く答えました。

また、今後の撤収の進め方については、「いま計画を練っているところだ」と話していました。

自衛隊の南スーダン派遣部隊とは

南スーダンへの陸上自衛隊の部隊の派遣は、2012年1月に始まり、この5年余りで11の部隊が派遣されています。これまでの部隊は200人から400人の隊員たちで構成され、現在はおよそ350人の隊員が派遣されています。

派遣された隊員の数は合わせて3800人余りに上っていて、これまでの自衛隊のPKO派遣の中で最も多くなっています。

派遣部隊の任務は、南スーダンの国づくりに向けた支援で、幹線道路の整備や大学の敷地の造成などを行ってきました。

また、現地の治安情勢の悪化を受けて、人道支援活動として、避難民への医療活動や給水、それに保護区域の整備なども行ってきました。

部隊の構成は、道路整備などにあたる施設部隊が中心で、このほか、隊員たちの安全確保にあたる警備小隊や国連などとの調整にあたる調整班などがあります。

派遣部隊の隊員は半年ごとに交代させることになっていて、全国に5つある陸上自衛隊の方面隊ごとに部隊をつくって派遣を続けています。

現在の11次隊は青森の第5普通科連隊を中心に東北方面隊の隊員たちで構成されていて、ことし5月まで現地で活動する予定となっています。

派遣隊員の家族「無事帰国願う」

陸上自衛隊の11次隊として20代の息子が南スーダンに派遣されている青森市の男性は、「これからも活動が続くんだろうと思っていたので、撤収することは想像していませんでした。撤収の理由が施設整備のめどがついたのか、現地の戦闘が激しくなったからなのかは、自衛隊から詳しい説明を聞かないとわかりません」と話していました。

そのうえで、「ジュバの周りで起きている戦闘がジュバに近づかなければいいと思っています。11次隊は『駆け付け警護』の任務が付与されているので何もなく無事に帰ってきてほしいです」と話していました。

また21歳の長男が、11次隊の隊員として南スーダンに派遣されている青森県弘前市の笹久一さん(53)は、「派遣される当初から心配する気持ちはありましたが、息子の安全は政府が保障してくれると思っています。父親としては、息子が与えられた仕事をこなしてことし5月に無事に帰ってきてくれることを願うだけです」と話していました。



 
 
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首相 派遣の陸自施設部隊「大きな貢献した」

NHK
3月10日 18時33分

安倍総理大臣は、NSC=国家安全保障会議の閣僚会合のあと、総理大臣官邸で記者団に対し、「先ほど国家安全保障会議を開催し、南スーダンに派遣中の自衛隊施設部隊は、現在従事している道路整備が終わる5月末をめどに活動を終了することを決定した」と述べました。そして、安倍総理大臣は、「南スーダンPKOへの自衛隊部隊の派遣は、ことし1月に5年を迎え、施設部隊の派遣としては過去最長となる。この間、首都ジュバと各地を結ぶ幹線道路の整備など、独立まもない南スーダンの国づくりに、大きな貢献をしてきた」と述べました。

そのうえで、安倍総理大臣は、「自衛隊が担当するジュバでの施設整備は、一区切りをつけることができる。この5年にわたる自衛隊の活動は、過去最大規模の実績を積み重ねてきた。この日本政府の方針は、事前に南スーダン政府や国連に伝えている。キール大統領は、『これまでの自衛隊の活動を高く評価し、感謝する』という言葉を伝えてくれた」と述べました。

さらに、安倍総理大臣は、「われわれは、これからも南スーダンPKO司令部への自衛隊要員派遣は継続する。そして、人道支援を充実させるなど積極的平和主義の旗の下、国際社会と手を携え、南スーダンの平和と発展のために、できる限りの貢献を行っていく考えだ」と述べました。

また、安倍総理大臣は、「第1次隊から第11次隊まで合わせると南スーダンに派遣された施設部隊の隊員は延べ3854人を数える。日本から遠く離れた灼熱(しゃくねつ)の地にあって、立派にその任務を果たしてくれている隊員たち一人ひとり、そして、隊員たちを送り出してくれた家族の皆さまに、自衛隊の最高指揮官として、心より感謝申し上げたい」と述べました。

官房長官 治安悪化理由ではない

菅官房長官は臨時の記者会見で、記者団から、現地の治安の悪化が撤収の要因になっているのか問われたのに対し、「そこは理由になっていない。南スーダンの治安情勢は、現在も極めて厳しいものと認識はしているが、自衛隊の活動拠点である首都ジュバは、比較的落ち着いており、撤収せざるをえないような治安情勢の悪化が生じているとは考えていない」と述べた上で、現地での『PKO参加5原則』は現在も満たされているという認識を示しました。そして、菅官房長官は、「昨年の9月ごろから、今後の在り方をどうすべきかという問題意識のもとに、国家安全保障会議を中心に検討を行ってきていた。そうした中で、5年余りの間、首都ジュバから各地に通じる幹線道路の整備について、わが国はこれまでPKO活動の中で最大規模の実績を重ねてきた。このことから、自衛隊の担当するジュバの活動については一定の区切りをつけることができたと考えた」と述べました。

また、菅官房長官は、記者団が「南スーダンで各国がPKOに取り組む中で、大規模な撤収は安倍総理大臣が掲げる積極的平和主義と矛盾するという指摘もあると思うが」と質問したのに対し、「全くそういうことではない。ニューヨークの国連本部においても、活動終了に関する方針に理解、尊重を表明されたと報告を受けている」と述べました。

防衛相「整斉と撤収業務を実施」

稲田防衛大臣は、10日夜、防衛省で記者団に対し、「5月末をめどに南スーダンでの活動を終了すべく、残りの施設作業を実施しつつ、今後、整斉と撤収業務を実施していく。活動を終了して5月末に戻ってくるまで、しっかりと自衛隊の安全を確保し、家族のもとに帰ってもらいたい」と述べました。そのうえで、稲田大臣は、「PKOのみならず、いろいろな形での支援がある。南スーダンに関しても、新たな段階に入った国づくりで、能力構築支援など、日本らしい活動はやっていける。決して、『積極的平和主義』の旗を降ろすということではない」と述べました。

自民 茂木政調会長「大きな成果」

自民党の茂木政務調査会長は、党本部で記者団に対し、「南スーダンでのPKO活動は、国際社会からも南スーダン政府からも大きな評価を受け、大きな成果を上げた。いちばん大きな問題だった民族の融和が実施されることになり、ある意味、新しいステージに入った面もあり、今回のPKO活動は終了することになったと受け止めている」と述べました。

そのうえで、茂木氏は、「ジュバ付近の治安情勢が悪化しているわけではなく、『PKO参加5原則』は満たされていると思っている」と述べました。

公明 大口国対委員長「5年で一区切り」

公明党の大口国会対策委員長は、国会内でNHKの取材に対し、「派遣から、この5年間で一区切りということもある。また、国連のPKOのUNMISS=南スーダン派遣団も新しい段階に入っていることもあり、安倍総理大臣の決断を評価している。PKOの派遣という形で、自衛隊が南スーダンのために努力されたことに敬意を表したい」と述べました。

民進 蓮舫代表「判断遅きに失した」

民進党の蓮舫代表は、「民進党は、撤収すべきだと政府に求めてきたので、撤収の判断は評価するが、遅きに失したと言わざるをえない。安倍総理大臣は、撤収の理由として、施設整備に一定の区切りがつくことなどを挙げたが、誠実な説明とは思えない。安倍政権、とくに稲田防衛大臣は、現地部隊が強い危機感を持って送っていた報告を重要視せず、悪化する現地情勢に対応しようとしなかった責任は重大だ。さらに、駆け付け警護などの新任務の付与まで行ったのが適切な判断だったか、説明責任が問われなければならない。安倍政権を厳しく追及していく」などとする談話を発表しました。

民進党の玉木幹事長代理は、東京都内で記者団に対し、「現地の治安情勢が刻々悪化している中で、自衛隊員の命を守るという意味では、撤収を決めたことは率直に評価したい。ただ、本当に厳しい状況に正面から向き合おうという気持ちが少なく、判断が遅かったのではないか。撤収は、国会での審議を通じて、いかに現地の治安状況が厳しいものか、安倍総理大臣も認めざるを得なくなった結果であり、仕事が一段落したというのは後づけの理由だ」と述べました。

共産 小池書記局長「破綻示す」

共産党の小池書記局長は、記者団に対し、「南スーダンへの憲法違反の派兵の破綻を示すものだ。私たちは、南スーダンは事実上の内戦状態にあり、PKO参加5原則は完全に崩れ去っていると指摘してきたが、安倍総理大臣は、そのことを一切語らず、『道路建設が終わったから撤収する』という説明で、国民の多くも納得できないのではないか。正直に、破綻を認めるべきだ。この問題を、引き続き、国会で究明したい」と述べました。

維新 馬場幹事長「評価も一層の説明を」

日本維新の会の馬場幹事長は、「今回の政府の判断は、現地情勢の変化に対応したという意味では評価する。ただ、撤退時期や理由について、政府は一層の説明が必要だ」とするコメントを発表しました。



 
 
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自衛隊撤収「遅きに失した」
野党、政権を追及へ

共同通信
2017/3/10 20:18

 野党は10日、南スーダン国連平和維持活動(PKO)の陸上自衛隊部隊の撤収を「遅きに失した」(民進党)と批判した。部隊の日報問題とともに、現地の治安が悪化していたにもかかわらず、派遣を続けてきたとして、安倍政権の姿勢をただす方針だ。

 民進党の蓮舫代表は「撤収の判断に至るまで現地情報を的確に把握していたのか。政権を厳しく追及する」との談話を発表。山井和則国対委員長は記者団に「日報の廃棄は解明されていない。撤収によって幕引きになってはいけない」と語り、引き続き日報問題を取り上げる考えを示した。



 
 
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<南スーダンPKO>「死者出ずよかった」「遅すぎた判断」

毎日新聞 3/10(金) 21:34配信

 政府が南スーダンから陸上自衛隊部隊の撤収を決めた10日、部隊の地元の青森で、家族は安堵(あんど)の表情を浮かべた。防衛省や国会周辺では戸惑いや驚きが広がった。背景に現地情勢の悪化を指摘する声もあり、リスクがある紛争地支援のあり方について見直しを求める声も相次いだ。【宮城裕也、町田徳丈、遠藤拓、平川哲也、鵜塚健】

 ●青森の家族

 「本人も帰れると喜んでいるでしょう」。息子が南スーダンにいるという50代の女性(青森市)は涙声になった。出発前には「人を殺して帰ってくるかもしれない」と語っていた。「自衛隊だから危険は覚悟の上。それは分かっているが、人を撃てば心に大きな傷を負うでしょう。死者が出ないまま帰国が決まり、本当によかった」

 無料通信アプリ「LINE(ライン)」で頻繁に連絡を取る。「食べ物が合わない。日本食が食べたい」と訴えていたが、正月に南スーダンの日の出の写真を送ってきた。2日前に、息子から「帰りが早まるかも」と連絡を受けた。「きっと無事に帰ってきてくれると思うが、戻るまで安心できません」。女性は気を引き締めた。

 ●防衛省では

 「寝耳に水だ」。政府は首都ジュバの治安を「比較的平穏」としており、防衛省中堅幹部から戸惑いの声が上がった。「派遣の意義は薄れていた」と評価する声も聞かれた。

 「ようやく決断してくれた。もっと早くてもよかった」と自衛隊幹部は言う。陸自内には「終わりの見えないPKO(国連平和維持活動)」と悲観的な空気も漂っていた。別の幹部は「一定の区切りというが、釈然としない。そもそも派遣の意義がはっきりしていなかったのではないか」と話した。

 ●国会前では

 国会周辺で10日、安倍政権に抗議の声を上げていた千葉県船橋市のアルバイト、森尚志さん(57)は「現地は危険。5月と言わずすぐにでも撤退してほしい」と評価しつつ、突然の方針に「森友学園問題への批判をそらすためでは」と疑った。

 安全保障関連法への反対を訴え、解散したSEALDs(シールズ)の元メンバー、千葉泰真さん(25)は、賢明な判断だとした上で「駆け付け警護の実績を残すために危険を承知で派遣したのではないか」と指摘。「日報の破棄問題や、戦闘と武力衝突の言い換え問題を検証すべきだ」と話した。

 ●元陸自隊員は

 元陸自隊員の井筒高雄さん(47)=東京都新宿区=は「ごまかしがきかないほど現場が逼迫(ひっぱく)している証左にほかならない」と指摘。さらに「撤退後に日本が何をすべきか政策的な議論が全くなかった。たとえば陸自幹部クラスを送り込んで武装解除を手伝うなど、民生支援に切り替えて貢献すべきだ」と話した。

 ●ジャーナリスト、NGO

 2008年に独立前の南スーダンで取材した経験がある大阪府吹田市のジャーナリスト、西谷文和さん(56)は「内戦状態が続き、PKO参加5原則の一つである当事者間の停戦合意はとっくに崩れている。判断は遅すぎた感じだが、一人も殺さず、殺されずに撤収を決めたのは良かった」と話す。一方で「防衛省によるPKO部隊の日報隠蔽(いんぺい)疑惑などで混乱し、危険な現地でさらに問題が起きれば、耐えられないと政府が判断したのだろう」と推測する。

 南スーダン情勢に詳しいNGO「日本国際ボランティアセンター」スーダン現地代表の今井高樹さん(54)は近く首都ジュバに入る計画で、エチオピアに滞在中。毎日新聞の電話取材に「現地が戦闘状態にあると事実上認めた政府の判断を、まずは歓迎したい」と話した。さらに安倍晋三首相が人道支援は続けるとしたことに触れ、「自衛隊ではない文民要員を派遣し、周辺国とともに、政府軍、反政府勢力の双方に話し合いの場を持つよう働きかけてほしい」と述べた。



 
 
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援助団体から大金徴収で弱者を殺す南スーダン政府
Famine-Wracked South Sudan Now Wants to Charge Aid Workers For Help

Newsweek日本版
2017年3月10日(金)18時18分
ロビー・グラマー

<財政もピンチの南スーダンは、援助従事者のビザ料金を引き上げて財源の穴埋めをしようとしている>

内戦状態が続いて容赦のない暴力や民族浄化、そして飢饉に悩まされているアフリカの南スーダンで、政府は海外からの援助関係者に労働ビザの対価として1万ドルを支払わせる考えだ。

豊かな欧米人や国際援助機関から料金を徴収して厳しい財政の穴埋めに使うと、政府関係者は言う。しかし国際援助機関は、そんなことをすれば本当に支援を必要としている人々に援助が届かなくなり、多くの人の命を奪うことになりかねないと言う。

労働省は声明で、同国内で援助に従事する外国人の専門職に1万ドル、「ブルーカラー」に2000ドル、「カジュアルワーカー」に1000ドルを課す計画だとした。

従来は、外国人の援助活動従事者の労働ビザは100ドルだった。

援助団体Humanitarian Practice at InterActionのジュリアン・スコップ理事は、ビザの値上げについて「世界的に例がない」と語った。「こんなに高いお金が払える援助団体はないし、資金支援者に追加出資を頼みに行っても渋い顔をされる。なぜならこれは、一種の身代金だからだ」と米公共放送ナショナル・ パブリック・ラジオ(NPR)に語った。

身代金という連想には十分な根拠がある。援助機関は、自分たちが南スーダン政府や反政府組織のターゲットになりつつあることを懸念している。政府軍は今年8月、外国人が集まる場所を襲撃。援助団体職員や地元のジャーナリストを集団レイプし、殴り、殺害した。生存者によれば、兵士たちの標的はアメリカ人だったと言う。

国連は2月、南スーダンの一部地域で飢饉が発生したと宣言した。約10万人が「すでに飢えた」状態で、500万人が危機にさらされている。国連食糧農業機関(FAO)のセルジュ・ティソ南スーダン駐在報道官は「我々の最悪の懸念は的中した」と語る。米国務省のマーク・トナー報道官は、この危機的状況は2013年から続く内戦が招いた「人為的」なものだと述べた。

この内戦のため、援助団体職員が食糧などの援助物資を配布することがより困難になった。同国内の国連の物資は乏しく、高いビザ料金のせいでNGOの援助が減れば、はるかに悪化する可能性がある。

ノルウェー難民評議会(NRC)のジョエル・チャーニー理事長はガーディアン紙に対し「誤った時に誤った措置だ。それがもし効果を出せば、最悪のタイミングになることは明らかだ」と語った。

政府は2016年11月、NRCの前理事長を一切の説明もなく国外退去にした。それでもNRCは活動を続けている。

新料金の適用にはまだいくつか署名が必要になる。だがこの提案自体が、すでに悪名高い南スーダンの国際的評価をさらに下げてしまった。

「こんな提案を真に受ける政府だ、というだけでも既に心配だ」とチャーニーは言った。

From Foreign Policy Magazine(Famine-Wracked South Sudan Now Wants to Charge Aid Workers For Help

援助団体から大金徴収で弱者を殺す南スーダン政府



 
 
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PKO陸自撤収へ、首相「一定の区切りと判断」

YOMIURI ONLINE
2017年03月10日 21時42分

 政府は10日、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)4大臣会合を開き、南スーダンでの国連平和維持活動(PKO)に派遣している陸上自衛隊施設部隊の約350人を撤収させる方針を決めた。

 部隊が現在担っている道路整備が終わる5月末をめどに撤収する一方、司令部要員4人の派遣は継続する。政府は、施設部隊の派遣期間が過去最長の5年超となったことで、一定の役割を終えたと判断した。撤収を終えると、自衛隊の部隊としてのPKO派遣はなくなることになる。

 安倍首相は会議後、記者団に「国造りが新たな段階を迎える中、自衛隊が担当している施設整備は一定の区切りを付けることができると判断した」と強調。今後は人道支援を充実させる方針などを説明した上で、「積極的平和主義の旗の下、国際社会と手を携えて、南スーダンの平和と発展のためにできる限りの貢献を行っていく」と語った。(ここまで373文字 / 残り567文字)

PKO陸自撤収へ、首相「一定の区切りと判断」



 
 
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「PKO続ける意義薄い」 派遣消極論、陸自内に根強く

asahi.com
横山蔵利、福井悠介、佐藤恵子2017年3月10日23時55分

 「どんな状況で撤収するのか、出口戦略がないまま派遣が続いてきた。昨年7月のジュバでの衝突時に撤収する判断もあった」。自衛隊幹部はこう指摘する。

 陸上自衛隊内では「いつまでも南スーダンの治安情勢は改善しない。道路を造っても維持整備する力が南スーダン側にはない。PKOを続ける意義は薄いのではないか」など、派遣に消極的な意見が根強くあった。

 昨年11〜12月に帰国した10次隊の30代の隊員は昨年7月、ジュバで政府軍と反政府勢力による大規模な戦闘があった際、宿営地の中にいた。「幹部はピリピリしていたが、宿営地の周りにはかなりの高さの土が盛られていて安全だった。ただ、外に数日間出られなかったので、変だとは思っていた」と振り返る。

 「現地の情勢が危なかったと感じたのは、むしろ帰国後。政府は、これからさらに政情が不安定になって危険が高まると予測したのではないか」とみる。

 南スーダン派遣の経緯に詳しい幹部の一人は「(安全保障関連法に基づく)駆けつけ警護などの新任務付与の実績はできた。ただ南スーダンの治安は一向に改善していない。ずるずると派遣を続けるのはやめ、5年を節目に引くのはいいことだ」と撤収を歓迎した。防衛省幹部は「日報をめぐる国会審議も当然、判断の一因だろう」と話した。

 一方、国連PKOの上級幹部として、東ティモールで多国籍部隊を統括した伊勢崎賢治東京外国語大大学院教授は、撤収を機に、日本のPKO参加のあり方を見直すべきだと訴える。

 「今の国連PKOは文民保護のために交戦主体になることが前提だが、憲法の制約から自衛隊は対応できない。南スーダンの現状はその矛盾を突きつけた。それが解決できないなら、派遣すべきではない」

 2011年まで防衛相を務めた北沢俊美氏は「派遣当初とは状況が変わり、首都ジュバの治安は悪化した」と話す。防衛省内では同年、南スーダンに派遣する方向で検討されており、北沢氏退任後の同年11月に野田政権が正式に派遣を決めた。北沢氏は「今の南スーダンは、PKO参加5原則を満たしていない」と指摘する。(横山蔵利、福井悠介、佐藤恵子)



 
 
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南スーダン撤収案、16年9月浮上 官房長官「治安と無関係」

2017/3/11 0:43
日本経済新聞 電子版

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)は、安全保障関連法に基づく「駆けつけ警護」などの新任務が付与されてから約4カ月で施設部隊を撤収することになった。

 政府内で撤収案が浮上したのは2016年9月ごろ。安倍晋三首相が当時、閣議決定が必要な実施計画に定める派遣期間を同10月末から17年3月末に延長するのに合わせ、防衛省などに検討を指示した。

 離れた場所にいる国連や非政府組織(NGO)の職員らを助ける「駆けつけ警護」などの新たな任務の付与を検討していた時期と重なる。日本国内で急速に南スーダン情勢に関心が集まるようになっていた。

 13年12月や16年7月には陸自が活動する首都ジュバでも銃撃戦が発生するなど、南スーダンはいつ不測の事態が起こるとも限らない。政府高官は10日夜、「いつ何どき、何が起こるか分からない状況だ」と語った。

 国会では野党が「紛争当事者間の停戦合意」などを柱とするPKO参加5原則が守られていないのではないかと追及。防衛省が「廃棄した」と説明していた陸自の日報が見つかった問題では、「戦闘」の記述があったことについて、稲田朋美防衛相が「法的用語としての『戦闘行為』ではない」などと武力行使を禁じる憲法9条との関係で苦しい答弁を繰り返した。

 菅義偉官房長官は10日の記者会見で、撤収の決断について「治安の悪化によるものではない」と強調した。だが政府関係者は「政権幹部にとって南スーダンが心理的に重くなってきたのは間違いない」と話す。

 陸自部隊の派遣は半年ごとに交代しており、現在の第9師団を中心とする部隊の派遣は5月ごろまでの予定だった。国連が治安改善を任務とする新たな部隊展開を開始しつつあることなど、現地情勢でも節目を迎えていた。こうしたことを踏まえ、5月末をめどとする撤収が最善と判断。現在の実施計画の期限である3月末を迎える前に発表することになった。

 ▼南スーダン情勢 南スーダンはスーダン中央政府との長年の武装闘争を経て2011年に独立した。だがキール大統領が13年にマシャール副大統領らを解任。政府とマシャール氏の対立で内戦となった。15年には両派間で和平合意が成立し、16年4月に移行政権が発足した。同年7月、首都ジュバで反政府側との戦闘が再燃し数百人が死亡。副大統領に復帰していたマシャール氏も再び解任された。地方でも武装グループが活発化、15年合意は事実上破綻した。



 
 
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南スーダン撤収、別所大使が国連に報告 人道支援では追加も

nikkei.com
2017/3/11 5:06

 【ニューヨーク=高橋里奈】別所浩郎国連大使は10日、南スーダン国連平和維持活動(PKO)から陸上自衛隊の施設部隊が撤収する方針について「国連に伝えた」と国連本部で記者団に語った。また、グテレス国連事務総長の求めに応じ、南スーダンの飢饉(ききん)に対する人道支援を日本政府が「追加することを検討している」と明らかにした。

 別所大使は5年間の活動期間を経た撤収は「適切なタイミングだ」と訴えた。国連のラズースPKO局長から「自衛隊の技術者らによる良い仕事ぶりに感謝していると言われた」と述べ、国連は「日本政府の決定を理解し、尊重してくれている」と強調した。

 一方、国連のハク事務総長副報道官は10日の定例記者会見で「日本が南スーダンから約350人の施設部隊を撤収することを伝えてきた」ことに触れ「何年もとても大切な機能を担ってきた」と発言。「日本の働きに感謝している」とした。



 
 
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ごまかせぬ世界の現実 南スーダンPKO撤収 (本社コメンテーター 秋田浩之)

2017/3/11 8:30
日本経済新聞 電子版

 どの指導者にとっても、国民の命にかかわる決断ほど、重いものはない。その意味で、南スーダン国連平和維持活動(PKO)から自衛隊を撤収するという安倍晋三首相の決定は、極めて大きな政治判断だ。そこから教訓をくみ取り、次に生かさなければならない。

 その核心とは、安全が確実に保証されるPKOなど存在しない、という世界の現実だ。日本が国際貢献として自衛隊の派遣を続けていくなら、まずこの点を肝に銘じ、準備を整えるしかない。

 日本のPKOは、イラクのクウェート侵攻を受けた1991年の湾岸戦争がきっかけだ。国連決議を踏まえて多国籍軍がつくられたが、日本は自衛隊を出さず、資金協力にとどめた。中東の石油に頼っているくせに、平和のために汗を流さず、何でもお金で済ませようとする−−。こんな批判を海外から浴びた日本は、92年からPKOに参加するようになった。

 だが、武力行使を禁じた憲法9条の制約上、戦闘につながる任務に自衛隊を送ることはできない。このため、「紛争当事者間の停戦合意」などを条件としたPKO参加5原則を定め、危ないところには送らない活動に徹しようとしてきた。

 こんなガラス細工の活動はすでに限界にきている。世界の紛争は国家同士ではなく、対立する武装勢力によるものが少なくないからだ。南スーダンはこれに当たる。13年、中東・ゴラン高原のPKOから日本が撤収を強いられたのも、シリアの内戦が原因だった。

 こうした戦いは、本当に「停戦」が存在するのかどうかも判断がつかず、「戦闘地域」の線引きもあいまいだ。PKOに伴う危険は大きくなっていくとみるべきだ。

 それでも資源を持たない日本には「ジャパン・ファースト」を決め込み、自分の殻に閉じこもる選択肢もない。

 ならば、戦闘に巻き込まれる危険も想定しながら、PKOの法制度と自衛隊の体制をこまめに点検し、改善していかなければならない。今回のてんまつは、そのための貴重な目覚まし時計だと受け止めるべきだ。

(本社コメンテーター 秋田浩之)



 
 
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南スーダンPKO撤収 政府 派遣5年、5月末終了

2017/3/11付
日本経済新聞 朝刊

 政府は10日、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)を開き、南スーダン国連平和維持活動(PKO=総合2面きょうのことば)に派遣している陸上自衛隊の施設部隊の活動を5月末をめどに終了することを決めた。安全保障関連法に基づく「駆けつけ警護」など新任務が付与された隊員約350人が撤収する。国連南スーダン派遣団(UNMISS)司令部の要員4人の派遣は継続する。(関連記事総合2、総合3面、社会1面に)

 安倍晋三首相はNSC終了後、記者団に「南スーダンの国づくりが新たな段階を迎える中、自衛隊が担当しているジュバでの施設整備は一定の区切りをつけることができると判断した」と説明。そのうえで「人道支援を充実するなど南スーダンの平和と発展のためにできる限りの貢献をする」と強調した。

 菅義偉官房長官は記者会見で、施設部隊の派遣が今年1月で5年の節目を迎えることを見据え、昨年9月から撤収を検討していたことを明らかにした。政府は昨年11月に安保法に基づく駆けつけ警護などの新任務を付与したが、閣議決定から約4カ月で撤収を決めた。

 南スーダンでは首都ジュバで昨年7月に大規模な武力衝突が生じるなど、治安情勢の悪化が懸念されていた。部隊の撤収判断の根拠となったとの見方もあるが、菅氏は「ジュバは比較的落ち着いており、施設部隊の要員は安全を確保している。活動終了の判断は総合的に勘案した結果で、治安悪化を理由とするものではない」と否定した。

 日本政府は今月9〜10日に柴山昌彦首相補佐官を現地に派遣し、国連と南スーダン政府に施設部隊の撤収方針を伝達。同国のキール大統領からは、自衛隊の活動への高い評価と感謝の意が伝えられた。首相は「隊員たちを送り出した家族に心から感謝する」と語った。

 南スーダンでのPKO活動は現在、日本が参加する唯一のPKO。これまで現地で活動した部隊は3854人に上る。



 
 
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今も内戦状態、難民は150万人超 南スーダンの現状

asahi.com
三浦英之、中野寛、渡辺丘2017年3月11日00時51分

 日本政府は「南スーダンの国造りのプロセスは新たな段階に入りつつある」と説明するが、国造りに不可欠な治安は悪化している。

 南スーダンは2011年の独立後、キール大統領とマシャル副大統領(当時)が民族の違いを利用して主導権と利権を争った。15年8月に和平が成立したが、昨年7月、キール派とマシャル派の大規模な戦闘が再燃。現在も南部や北部を中心に戦闘が続き、内戦状態に陥っている。

 ジュバの治安は比較的安定しているが、副大統領を解任されたマシャル氏は先月、滞在先の南アフリカで朝日新聞の取材に「ジュバは主要な標的だ」と述べた。ジュバでいつ戦闘が起きてもおかしくない。

 日本政府は「国内の安定に向けた政治プロセスに進展が見られる」とも説明したが、キール政権の労相や軍幹部らが相次いで辞任し、マシャル氏に忠誠を誓ったり、反政府勢力を立ち上げたりしている。

 国内には10以上の反政府勢力が存在する。キール氏は昨年末から和解に向けた「対話」の準備を進めてきた。だが、マシャル氏は「和平が実現しなければ、対話もない」として不参加を表明。事態の改善は見通せない。

 国内では多数の市民が虐殺や略奪などの残虐行為に遭っている。国連は報告書などで「紛争と暴力の影響が市民にとって壊滅的な規模に達している」と言及。市民は国外へ逃げ出しており、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、周辺国へ逃れた難民が150万人を超え、シリアやアフガニスタンに次ぐ世界3番目の規模の難民危機になっていると警告した。

 治安の悪化で農業ができず、食料危機も進行している。国連世界食糧計画(WFP)は今年、深刻な食料不足の状態が460万人に及ぶ可能性を警告した。

 南スーダンでPKOに取り組む国連南スーダン派遣団(UNMISS)には16年12月の時点で、中国やインドなど60カ国から約1万3千人の軍事・警察要員らが参加している。南スーダン政府のアテニー大統領報道官は10日、自衛隊部隊の撤収について朝日新聞の電話取材に「コメントはない」と語った。(三浦英之、中野寛、渡辺丘)



 
 
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南スーダンなど深刻な人道危機 国連、各国に支援呼び掛け

東京新聞
2017年3月11日 10時59分

 【ニューヨーク共同】国連人道問題調整室(OCHA)のオブライエン室長は10日、南スーダン、ナイジェリア、ソマリア、イエメンの4カ国で計2千万人以上が飢餓や食料不足に陥り「(1945年の)国連創設以来、最大の人道危機に直面している」と述べ、支援を急ぐよう国際社会に訴えた。

 安全保障理事会の会合に出席し、現状を報告した。陸上自衛隊が5月をめどに国連平和維持活動(PKO)を終了する南スーダンについては「今まで以上に状況が悪くなっている」と懸念を表明。政府関係者らが人道支援活動をする人々の移動などを妨害していることに危機感を示した。



 
 
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南スーダン「大虐殺の恐れ」 国連が再三警告

東京新聞
2017年3月11日 朝刊

 【ニューヨーク=北島忠輔】国連は南スーダン内戦が「ジェノサイド(民族大量虐殺)」に発展する恐れを度々警告しており、国連平和維持活動(PKO)のあり方が問われる事態にもなっていた。

 米国は昨年十二月、安全保障理事会で、南スーダン政府や反政府勢力への武器禁輸などを盛り込んだ制裁決議案を主導。非常任理事国の日本にも強く賛同を求めたが、日本政府は南スーダン政府の反発を招いて治安が悪化することを懸念して採決を棄権。制裁案は採択に必要な票数に届かず否決され、日米の足並みが乱れる異例の展開を見せた。

 米国のパワー前国連大使は今年一月、退任前の記者会見で、南スーダンPKO部隊が、政府に移動を制限され、市民の保護もままならない惨状を訴え、「実際に見たPKO任務の中で最悪の状況だ」と重ねて懸念を示していた。国連のアダマ・ディエン事務総長特別顧問は二月、「大虐殺が起きる恐れが常にある」と警告する声明を改めて発表した。

 PKOの国連南スーダン派遣団(UNMISS)トップのシアラー事務総長特別代表は今月三日の声明で「深刻な食料不足にもかかわらず、戦闘の危険により、人道支援団体が避難や撤退を余儀なくされている」と警鐘を鳴らしていた。



 
 
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南スーダン
WFP事務局長「飢餓で多くの命が失われる」

毎日新聞2017年3月11日 12時28分(最終更新 3月11日 12時28分)

紛争で食糧輸送困難 国際社会の早急な支援求める

 国連世界食糧計画(WFP)のカズン事務局長は10日、東京都内で毎日新聞の取材に応じ、事実上の内戦状態にある南スーダンで、干ばつなどにより約10万人が飢餓に苦しむ状況を訴えた。「紛争による治安悪化で十分な食糧が届けられない。既に亡くなる人も出始めており、このままでは多くの命が失われる」と述べ、国際社会の早急な支援を求めた。

 WFPによると、断続的に戦闘が起きている北部ユニティ州で全世帯の約20%が深刻な食糧不足に直面し、5歳未満の子供の30%以上が急性の栄養失調に陥っている。戦闘に加え、道路などのインフラが整備されておらず大規模な輸送が実施できていない。カズン氏は「紛争が輸送を困難にしている。この飢餓は自然災害ではなく人災だ」と語った。

 南スーダンは2013年以降、民族対立などから事実上の内戦に突入。15年8月に政府と反政府勢力との間で和平協定が結ばれたが、その後も戦闘は続き終息のめどは立っていない。日本からは国連平和維持活動(PKO)で陸上自衛隊が派遣されているが、政府は5月末をめどに撤収する方針を決めている。

 また、ソマリア、ナイジェリア、イエメンの3カ国にも飢餓の危機が迫っている。いずれも内戦状態にある国で、カズン氏は「これだけ多くの国が同時に飢餓の危機に直面するのは前例がない。平和と安定の欠如が世界的な飢餓を引き起こしている」と話した。寄付に関する問い合わせはWFP(0120・496・819)。【松井聡】



 
 
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政府、南スーダン追加支援を検討 PKO撤収を国連に報告

nikkei.com
2017/3/11 10:39

 【ニューヨーク=高橋里奈】別所浩郎国連大使は10日、南スーダン国連平和維持活動(PKO)から陸上自衛隊の施設部隊が撤収する方針について「国連に伝えた」と国連本部で記者団に語った。また、グテレス国連事務総長の求めに応じ、南スーダンの飢饉(ききん)に対する人道支援を日本政府が「追加することを検討している」と明らかにした。

 別所大使は5年間の活動期間を経た撤収は「適切なタイミングだ」と訴えた。国連のラズースPKO局長から「自衛隊の技術者らによる良い仕事ぶりに感謝していると言われた」と述べ、国連は「日本政府の決定を理解し、尊重してくれている」と強調した。

 一方、国連のハク事務総長副報道官は10日の定例記者会見で「日本が南スーダンから約350人の施設部隊を撤収することを伝えてきた」ことに触れ「何年もとても大切な機能を担ってきた」と発言。「日本の働きに感謝している」とした。



 
 
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飢餓2千万人、「国連創設以来最大の人道危機」と訴え

asahi.com
ニューヨーク=金成隆一2017年3月11日17時23分

 オブライアン国連事務次長(人道問題担当)は10日、安全保障理事会の会合で南スーダンとイエメン、ソマリア、ナイジェリアの4カ国で計2千万人以上が飢えと大規模な食料不足に陥り、国際社会は「(1945年の)国連創設以来で最大の人道危機」に直面していると訴えた。7月までに44億ドル(約5千億円)の緊急支援が必要という。

 日本が陸上自衛隊の撤収を決めた南スーダンでは、昨年より140万人多い750万人以上の支援が必要で、推定で100万人以上の子どもがひどい栄養失調の状態にある。オブライアン氏は「南スーダンの飢餓は人が原因を作っている」と述べ、紛争と暴力を止めないと解決できないと訴えた。

 最も深刻なのはイエメンで、国内の3人に2人にあたる約1900万人が何らかの支援を必要としている。食料支援を待つ人は700万人以上に上り、1月時点より300万人も増えている。

 オブライアン氏は「地球規模での努力がないと人々は餓死する。さらに多くが病死する」と呼びかけた。(ニューヨーク=金成隆一)



 
 
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陸自の南スーダン撤収理由、野党が追及へ

YOMIURI ONLINE
2017年03月11日 17時19分

 週明けの国会では、政府が10日に南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣している陸上自衛隊の施設部隊を撤収させる方針を決めたことを巡り、激しい論戦が繰り広げられそうだ。

 民進党など野党は派遣の是非など政府の責任を追及する方針だ。これに対し、政府・与党は派遣開始から5年超で一定の区切りが付いたことや、これまでの施設整備などの実績を強調していく構えだ。

 民進党の山井和則国会対策委員長は11日午前、「安倍首相は撤収すべきと言う我々の主張に反対していた。急に撤収を決めた説明責任を果たすべきだ」と記者団に述べ、13日の参院予算委員会など国会の場で撤収決定の経緯を問いただす考えを示した。2月に公表した南スーダンPKOの陸自施設部隊が作成した日報を防衛省がいったんは「廃棄した」と説明していた問題についても、再び追及する。(ここまで361文字 / 残り220文字)

陸自の南スーダン撤収理由、野党が追及へ



 
 
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南スーダンから帰国の柴山氏「治安は落ち着く」

YOMIURI ONLINE
2017年03月11日 21時29分

 南スーダンから帰国した柴山昌彦首相補佐官は11日夜、国連平和維持活動(PKO)に派遣している陸上自衛隊施設部隊の撤収に関し、「(首都ジュバの)治安は落ち着きを取り戻しており、撤収は治安悪化が理由ではない。(部隊は)安全確保に細心の注意を払いながら、任務を完遂してほしい」と述べた。

 成田空港で記者団に答えた。柴山氏は部隊撤収の政府方針を伝えるため、9日から南スーダンを訪れていた。

南スーダンから帰国の柴山氏「治安は落ち着く」



 
 
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【社説】南スーダン撤収 危険を認めない不誠実

どうしんウェブ
03/11 08:55

 政府は、南スーダンの首都ジュバで国連平和維持活動(PKO)に従事している陸上自衛隊の施設部隊について5月末で活動を終了し、撤収させる方針を決めた。

 次の派遣は、北部方面隊第5旅団(帯広市)中心の第12次隊が予定されていた。

 南スーダンは事実上内戦状態にあり、情勢悪化を懸念する国連の報告もあった。PKO参加5原則の柱である紛争当事者の停戦合意は崩れているとの指摘もあった。

 撤収の判断は当然であり、遅すぎたと言える。

 政府はまず、約350人の全隊員が無事に帰国できるよう、撤収までの安全確保に万全を尽くす必要がある。

 ただ、撤収決定は唐突な感が否めず、理由も釈然としない。

 派遣期間5年を超え道路整備などの活動に「一定の区切り」がついたとして、治安悪化が要因ではないと言う。あくまでも危険を認めぬ姿勢は不誠実ではないか。

 昨年7月にジュバで起きた政府軍と反政府勢力による大規模な銃撃戦の状況を伝えた日報の問題も隠蔽(いんぺい)疑惑が払拭(ふっしょく)されていない。

 都合のいい説明で今回の派遣に関するさまざまな問題にふたをすることがあってはならない。国会で徹底した検証をすべきだ。

 ジュバの銃撃戦について当時活動中だった北部方面隊第7師団(千歳市)中心の第10次隊は、日報に「戦闘」との表現を使った。

 参加5原則が崩れる戦闘状況だったことを認めず、「戦闘ではなく武力衝突」と苦しい説明をしてきた政府にとって都合の悪い文書だったことは否めないだろう。

 稲田朋美防衛相は日報公表後、「憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではない」と答弁した。

 現地の報告を直視せず、国会の追及を避けるため「戦闘」を「衝突」と言い換えていたと受け取られかねない重大発言だった。

 また、防衛省は昨年末に日報を「廃棄した」と説明していた。実は統合幕僚監部で保管されていたことが判明した後も約1カ月間、稲田氏への報告がなかった。

 いずれもPKO活動の正当性を揺るがしかねない事態である。事実経過などを徹底解明する必要性に何ら変わりはないだろう。

 政府は現在の第11次隊から、安全保障関連法に基づく「駆け付け警護」の新任務を付与している。

 残る期間中、武力行使につながる恐れのあるこの任務は凍結し、撤収準備に専念すべきであることは言うまでもない。

【社説】南スーダン撤収 危険を認めない不誠実



 
 
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「やはり危険なのでは…」 撤収待つPKO隊員の家族

asahi.com
小宮山亮磨、船崎桜、山本知佳2017年3月11日20時08分

 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)をめぐり、政府が10日、陸上自衛隊の派遣部隊を撤収させる方針を示したことに、隊員の家族らは複雑な表情を見せた。「それほど危険なのか」「早く顔を見たい」。不安を抱きつつ、撤収時期とされた5月を待つ。

 現在の派遣隊員は青森、宮城、岩手、秋田各県の部隊などから選ばれた約350人。約半年間、主に道路整備などにあたるため、昨年11〜12月に現地入りした。

 男性隊員の60代の母親は最初に「撤収」のニュースを聞いたとき、「何か起きたんじゃないか」と、体が震えたという。トラブルがあったわけではないと知りほっとしたが、不安は消えない。2月に防衛省が公表した派遣部隊の日報に、部隊がいる首都ジュバで昨年7月、「戦闘」があったと記されていた問題では、心配を募らせた。

 息子からは月1回ほど、電話がかかってくる。「暑くて、日本から送ってもらった短パンをはいて寝ている」といった話は聞いたが、治安状況については「大丈夫だよ」程度だ。

 現地に一度、送った手紙には、電話で元気な声を聞けると安心することなどをつづったという。

 「やはり現地は危険なのでは」。40代の息子が派遣されている70代の男性は、撤収方針に不安を覚えた。息子とは約1カ月前に電話で話したが、現地情勢は聞いていない。日報の「戦闘」問題が取り沙汰されたときは、「今頃そう言われても、どうすれば……」と戸惑ったという。

 30代の隊員の親族の男性(62)は、撤収方針について「難しい判断だっただろう」としたうえで、「顔を見るまでは安心できない。とにかく無事に帰ってきてほしい」と話した。

 20代の男性隊員の母親は息子が出発するとき、お守りを渡した。撤収のニュースを知り、「怖い思いをしているのではないか」と、嫌な想像が膨らんだという。「5月まで、一日一日、指折り数えて待つしかない」と語った。(小宮山亮磨、船崎桜、山本知佳)



 
 
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<南スーダンPKO>「20隊員、PTSDのケアが必要」

毎日新聞 3/11(土) 15:00配信

 ◇悲惨な場面を目撃……防衛省関係者証言

 政府が撤収を決めた南スーダン国連平和維持活動(PKO)で、現地で悲惨な場面を目撃して心的外傷後ストレス障害(PTSD)のケアが必要になった隊員が複数いることが、防衛省関係者への取材で分かった。深刻な心の傷をどう癒やすか−−。自衛隊は試行錯誤の段階にある。

 南スーダンで昨年7月、政府軍と反政府勢力の衝突が起きた。部隊の日報は「戦闘」と表現した。同11日の日報に「TK射撃含む激しい銃撃」「宿営地南方向距離200トルコビル付近に砲撃落下」とある。「TK」は戦車、「200」は200メートルとみられる。防衛省が開示した日報は黒塗りが多いが、さらに生々しい記述がある可能性もある。

 同省関係者によると部隊の宿営地の近くでは殺傷を伴う衝突があり、宿営地外を監視する複数の隊員が惨状を目撃した。同省は「派遣隊員に過度の精神的負荷がかかったとの報告はない」とする。だが、実際には約20人がPTSD発症へのケアを必要としたという。

 毎日新聞は、派遣部隊に事前に実施したメンタルヘルス教育に関する内部文書を情報公開請求で入手した。それによると、派遣先で疲労やストレスがたまると組織全体に影響が出るとし、「特定の人をスケープゴート(いけにえ)にすることで集団の安定を図ろうとする動き」が部隊内部で出ることを最も警戒すべきだ−−と指摘している。

 また、帰国前の教育に関する文書は、任務を終え帰国する隊員と留守を守った家族との間で感情の溝が生じ、ストレスになることにも注意を促している。

 同省は2年前に隊員向けの「メンタルヘルスケアガイドブック」を初めて作成。「こころの問題は現場の士気や団結力に悪影響を及ぼす可能性がある」として、対策を最重要課題の一つとする。南スーダンPKOでも、互いに思い出を語り合ったり緊張を和らげたりする取り組みや、医官らによるカウンセリングが行われてきた。

 隊員の心のケアを支援する民間組織「海外派遣自衛官と家族の健康を考える会」もできた。共同代表で精神科の蟻塚亮二医師は「夜中に何度も起きたり、店のレジに並んでじっとしていられなかったりするなどの症状があったら相談してほしい」と話す。【町田徳丈】



 
 
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南スーダン
労働許可証の発給手数料を100倍に値上げ

毎日新聞2017年3月11日 12時21分(最終更新 3月11日 12時21分)

援助団体などから批判が相次ぐ

 【ヨハネスブルク小泉大士】10万人が飢餓に苦しむ南スーダンの政府が外国人援助関係者に対して労働許可証の発給手数料を100倍に値上げすると決め、援助団体などから批判が相次いでいる。

 ロイター通信などによると、南スーダン労働省は1日、外国人の専門家が労働許可証を取得する際の手数料を100ドルから1万ドル(約115万円)に引き上げた。

 南スーダンで働く外国人の大半は援助関係者とみられる。今回の政府方針について、NGO関係者は「緊急援助が必要なのに援助関係者を閉め出そうとしている」と批判。撤回されなければ、深刻な影響が出ると懸念している。

 国連は2月、同国北部ユニティ州が、最も深刻な飢餓を示す「飢饉(ききん)」の状況にあると宣言。10万人が飢餓に直面し、さらに100万人が飢餓寸前の状態にあるという。内戦激化で難民が急増し、農業が壊滅状態にあることが食糧不足に拍車をかけている。

 ケニアのビジネス・デーリー紙は、南スーダンのアテニー大統領報道官が「どの国にも外国人に労働許可証の取得を義務付ける権利がある。1万ドルが払えなければ、代わりに現地人を雇えばいい」と語ったと伝えた。

 国連の報告書などによると、これまでも反政府勢力の影響が及ぶ地域に援助関係者がアクセスするのを、政府軍が妨害するケースが頻発していた。



 
 
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南スーダンPKO撤収、国連に戸惑いの声も

asahi.com
ニューヨーク=金成隆一2017年3月11日10時29分

 日本政府が、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)からの撤収を表明したことについて、国連事務総長の副報道官のハク氏は10日の定例会見で「主要な役割を果たしてきたことに感謝する」と述べた。ただ、日本の部隊が抜けた穴はすぐには埋まりそうになく、戸惑いの声も出ている。

 ハク氏は会見で、事前に約350人の施設部隊を撤収させる方針が伝えられたと明らかにした上で、日本は「たいへん貴重な機能」を果たし、「住民保護という国連の現地での取り組みにおいて主要な役割を担ってきた」と評価した。

 また、「国連は日本が将来の他のPKO活動に価値ある貢献ができるよう、日本政府と連携を続ける」とも述べ、新たな貢献への期待感も示した。

 ハク氏は「貢献国が、それぞれの時期に部隊を派遣し、撤収することはよくあることだ。できるだけ早く施設部隊の穴を埋めたい」とした。ただ、南スーダンが乾期に入り、戦闘のさらなる激化が懸念される中での撤収表明には、戸惑いの声も聞かれる。ある国連関係者は「(撤収までの)数カ月間で穴を埋めることは難しい」と話した。

 日本の別所浩郎・国連大使は10日、記者団の取材に応じ、施設部隊の派遣が5年に及ぶことや、民族融和を進める国民対話が予定されていることを指摘し、「適切な時期」と繰り返し強調。撤収を伝えた際、PKO担当のラズース国連事務次長から「自衛隊の良い仕事に感謝する」と謝意を伝えられたという。(ニューヨーク=金成隆一)



 
 
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南スーダン、就労ビザ手数料を最大115万円に 援助団体は批判

AFP BB News
2017年03月12日 16:44 発信地:ジュバ/南スーダン

【3月12日 AFP】南スーダン政府が外国人労働者の就労ビザの発行料金を最大1万ドル(約115万円)に引き上げると決定したことについて、複数の国際援助団体は11日、この値上げは飢饉(ききん)に見舞われている同国の人道危機を悪化させかねないと批判した。

 2日に発表された決定の内容は、労働者の資格に応じて100〜300ドル(約1万1500〜3万4400円)だった外国人労働者の1年間の就労ビザの発行手数料を1000〜1万ドル(約11万5000〜115万円)に引き上げるというもの。

 国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)のエリザベス・デン(Elizabeth Deng)氏は「人道危機の主な原因となってきたのは南スーダンの政府と軍だ」「そしていま、彼らは自分たちが生み出した危機から利益を得ようとしている」と述べた。

 世界各国で活動する180以上のNGOを束ねる団体「インターアクション(InterAction)」で人道業務の責任者を務めるジュリアン・ショップ(Julien Schopp)氏は「この措置が実施されたとしても人道業務に携わる労働者がそのような金額を支払うことは不可能だろう」と語った。

 就労ビザ発行手数料の値上げによって、原油収入がほぼ全てを占めている南スーダンの政府歳入が増える可能性もあるが、複数の援助団体は内戦で荒廃した同国での人道活動が妨げられ逆効果になる恐れがあると指摘している。(c)AFP

南スーダン、就労ビザ手数料を最大115万円に 援助団体は批判



 
 
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外相、南スーダンに6.9億円規模の支援表明

nikkei.com
2017/3/12 19:31

 岸田文雄外相は12日、国連平和維持活動(PKO)からの陸上自衛隊撤収を決めた南スーダンでの飢饉(ききん)発生を受け、600万ドル(約6億9千万円)規模の支援を行う考えを示した。数日中に発表する。熊本市で記者団に語った。南スーダン安定に向け、日本が引き続き貢献する姿勢をアピールする狙いだ。

 岸田氏は「人材育成や食料援助を含む人道支援を継続、強化していく。南スーダンの国造りに積極的に貢献したい」と強調した。

 政府は10日の国家安全保障会議で、5月末をめどに陸自施設部隊を撤収させることを決定。今後は民族間の対立解消や、食料支援に取り組む方針を公表した。〔共同〕



 
 
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昨年6月日報、宿営地近くで「発砲音」 南スーダン

asahi.com
2017年3月13日22時56分

 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣している陸上自衛隊部隊作成の日報をめぐり、防衛省は13日、首都ジュバで大規模戦闘が起きた昨年7月を含む約100日分(昨年6月2日〜9月10日)を公開した。大規模戦闘が起きる1カ月ほど前から部隊の宿営地近くで射撃音が確認されるなど、治安悪化が懸念されていたことがわかった。

 同省は2月、戦闘がもっとも激しかった7月7〜12日の6日分を公開。この日は朝日新聞などの請求を受け、前後の期間分を公開した。

 それによると、ジュバ市内では6月14日午前2時53分ごろ、自衛隊が宿営する「UNトンピン地区」の南側から9発の発砲音、同4時12分ごろには「UNトンピン地区」の北西側から11発の発砲音が確認された。部隊は「宿営地周辺の射撃事案に伴う流れ弾への巻き込まれに注意が必要」と記載した。

 また30日午前3時20分ごろ…(有料記事 残り:284文字/全文:647文字)

昨年6月日報、宿営地近くで「発砲音」 南スーダン



 
 
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【AFP記者コラム】この国に生まれた悲運、南スーダンの絶望

AFP BB News
2017年03月13日 20:49 発信地:アウェル/南スーダン

【3月13日 AFP】食糧危機を報じる際の課題は、栄養不良の子どもたちや、あばら骨が浮き上がった子どもたちを見せることだけではない。確かに彼らは問題の一部であり、あまりに悲惨であるがゆえに、恐らくは反響が最も大きい部分でもある。

 だが、それ以外にもたくさんある。

 食べ物を待つ人々、食べるために木から葉を集めている人々、それしかないからと植物の茎を食べている人々がいる。カメラマンとしての私の課題は、こういった光景をすべて捉えて、問題の複雑さを伝えることだ。

 先月、南スーダンの一部地域における飢饉(ききん)の発生が発表された。過去6年間で世界初であり、メディアが一斉に報じた。だが戦争で荒廃したこの国の現場の人々には、前々から予想がついていた。

 食糧不足がこの若き国を特徴づける問題となって久しい。2011年の独立からわずか2年で、内戦に陥った。何万人もが命を落とし、300万人以上が避難を余儀なくされた。和平協定を目指す取り組みが繰り返されてきたにもかかわらず、戦闘は激化の一途をたどっている。

 内戦は殺りくと暴力に加えて、食料供給の著しい妨害ももたらした。飢饉は突然起きるものではない。食糧不足とそれに伴う栄養不良は徐々に進む。専門家らはもう昨秋の時点で、既に深刻な状況に陥っていた食料不安が翌年さらに悪化する恐れがあると警鐘を鳴らしていた。そのため、特に危機的状況にあったバハル・アルガザール(Bahr al-Ghazal)を訪れる機会に恵まれた私は、ためらいなく足を運んだ。

 私は以前にも栄養不良や食糧危機の様子を撮影したことがある。私はスーダン・ダルフール(Darfur)で活動する国連(UN)のために5年間働き、エチオピアの同問題に関する写真を撮った。さらにペルー南部でも、子どもたちに食べさせるのが困難を極める非常に貧しいコミュニティーを撮影し、この問題を喚起した。

 それでも、ここまでの規模の問題は見たことがなかった。影響を受けている人数で言えば、私が目撃してきた中で最多だ。国連によれば、南スーダンでは約10万人が飢餓に陥り、さらに100万人が飢餓寸前だという。ただただ信じられない数だ。

 現場では人々が本当に、本当に苦しんでいる姿が見える。しかも私にとって一番つらいのは、希望のなさだ。私の経験では、人は最悪の状況下でも「何かが起こって、状況は良くなるはずだと願おう」という姿勢は持ち続ける。だがここでは違う。ここの人たちはほとほと疲弊している。彼らはもうこの国の未来を信じていない。

 このような取材に当たっていると、胸に迫る場面に何度も遭遇する。

 年老いた女性が茎を食べているのを見た時。

 飢えた人々が列を成して食糧供給を辛抱強く待っている姿を見た時。

 胃に何か入れようと、木から葉を集めてそれを食べている人々を見た時。

 そして言うまでもなく、あの子どもたち。

 私の頭から長く離れないだろうと思うことの一つに、同国北東部の辺地にある医療施設で見た光景がある。栄養失調児は、それが唯一の問題であることの方が少ない。それ以外の病気も併発し、大半の子がさまざまな問題を抱えているのだ。

 そこに生後7か月ぐらいで、呼吸器疾患のために人工呼吸器につながれた赤ちゃんがいた。私が写真を撮っていた最中に、院内の発電機が止まった。ごく頻繁に起こることだ。電気がないので、その小さな赤ちゃんは私たちの目の前で亡くなった。

 その場に立ち尽くしながら、ある特定の国々に生まれてくる人々は何と幸運なのだろうと思った。南スーダンのような国に生まれた人たちは、食べ物や病院の電気など基本的なサービス、つまり私たちがあって当然とみなす必要最小限のものの多くを手にすることができない。

 フォトジャーナリストとして、それは私に衝撃を最も与えたことの一つだ。生まれた場所次第で、何もかも異なる。この赤ちゃんは不運にも、南スーダンで生を受けた。自分がどれだけ恵まれているかを思い知らされる。

 私は2015年9月以降、首都ジュバ(Juba)を拠点にしてきたが、それについては入り混じった思いがある。

 この国も国民も素晴らしい。大きな可能性があり、伝えられるべきストーリーが数多くある。だからこそ私はここに来た。取材したいテーマは山のようにあったし、今もまだ残っている。

 だがその一方で嘆かわしいことに、治安が悪いゆえにその大半に着手できていない。なかなか自由に移動できない。やりたいことができないでいると、ある時点でやる気を失ってしまう。しかも希望がない。国民が、この国に対する希望をすべて失ってしまっているのが目に見えて分かる。だからこそ多くの人がここを去ってしまったのだ。絶望を目の当たりにすること−−これほど胸の痛むことはない。

 もう一つ忘れられないのが、ジュバの小児病院で撮った写真だ。私は深刻な容体から快方に向かっていた母子を撮影した。取材を続けて、明るいニュースを届けられればと思っていた。だが数日後、再び病院を訪れようと思っていた矢先に、子どもが亡くなったと知らされた。原因は分からないが、私にとってはこの土地の希望のなさを象徴する出来事となった。

 これまで幾度となく死を目撃してきたが、子どもが息絶えるのを見るのはこの上もなく悲しい。だが仕事中は考えないようにしている。そうしないと仕事にならないだろう。普段通りに仕事をこなす。このような状況でも、感情にのまれてはいけない。

 こういう時こそ経験が物を言う。もし私が20歳だったら、このような状況では仕事にならなかっただろう。何度も経験してきたからこそ、前よりは少し慣れてきたように思う。いつか完全に慣れるというわけでもないが。

 心が重くなるのは、仕事を終え、それについて考える時だ。仕事の後、感情が戻ってきて、自分がいかに恵まれているかを実感する。(c)AFP/Albert Gonzalez Farran

このコラムは、ジュバを拠点とするフリーランスのアルベルト・ゴンザレス・ファラン(Albert Gonzalez Farran)カメラマンが、AFPパリ(Paris)本社のヤナ・ドゥルギ(Yana Dlugy)記者と共同執筆し、2017年2月28日に配信された英文記事を日本語に翻訳したものです。

【AFP記者コラム】この国に生まれた悲運、南スーダンの絶望



 
 
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「戦闘」の前月に射撃音 南スーダンPKO、日報100日分を公開

asahi.com
2017年3月14日05時00分

 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣している陸上自衛隊部隊作成の日報をめぐり、防衛省は13日、首都ジュバで大規模戦闘が起きた昨年7月を含む約100日分(昨年6月2日〜9月10日)を公開した。大規模戦闘が起きる1カ月ほど前から部隊の宿営地近くで射撃音が確認されるなど、治安悪化が懸念されていたログイン前の続きことがわかった。▼3面=緊迫克明、17面=耕論

 同省は2月、戦闘がもっとも激しかった7月7〜12日の6日分を公開。この日は朝日新聞などの請求を受け、前後の期間分を公開した。

 それによると、ジュバ市内では6月14日午前2時53分ごろ、自衛隊が宿営する「UNトンピン地区」の南側から9発の発砲音、同4時12分ごろには「UNトンピン地区」の北西側から11発の発砲音が確認された。部隊は「宿営地周辺の射撃事案に伴う流れ弾への巻き込まれに注意が必要」と記載した。

 また30日午前3時20分ごろ、宿営地から南に500メートル以上離れた場所で射撃音4発が確認された。南スーダン全域について「治安機関による略奪などの犯罪が生起し治安状態が悪化する可能性がある」と分析。その後、7月に大統領派と当時の副大統領派がジュバで衝突し、数百人が死亡した。

 大規模戦闘収束後も治安は不安定で、20日間ほど経った8月3日付の日報では「ジュバ周辺で大統領派と(前)副大統領派の戦闘が発生」と記録していた。

 安倍政権は今月10日、派遣部隊の活動について「一定の区切りがついた」として、5月末で撤収する方針を表明。ただ治安悪化が理由ではないとしている。



 
 
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論説:南スーダンPKO撤収 政権のご都合主義なのか

福井新聞
(2017年3月14日午前7時30分)

 【論説】政治が「不都合な真実」を押し隠してご都合主義に走れば、国民の信認は得られない。南スーダンに派遣している陸上自衛隊の国連平和維持活動(PKO)部隊の撤収方針に関し、そう断じざるを得ない。安倍晋三首相の言う「一定の区切り」というより、厳しい治安情勢に対する政権のリスク回避ではないか。

 同国では政府と反政府勢力の対立が激化。陸自の施設部隊が展開する首都ジュバ市内では、昨年7月に270人以上が死亡した大規模な戦闘が起きている。

 政府は5月末を目途に活動を終え、撤収させる方針だ。菅義偉官房長官は「治安の悪化を理由とするものではない」と強調した。また政府は「海外での武力行使を禁じた憲法に抵触する事態は想定されていない」と説明する。

 首相は2012年の派遣から今年1月で5年になったと指摘し「道路補修などの活動実績が過去最大となった」などと成果を誇示。政府は「国内の安定に向けた政治プロセスに進展が見られる」などと治安情勢の改善を強調した。

 派遣部隊には昨年11月、安全保障関連法に基づく「駆け付け警護」などの新任務が付与された。同10月に決定した派遣延長はまさに安倍政権が掲げる「積極的平和主義」を象徴する。しかし、付与からわずか約4カ月での撤収方針は、安保関連法の実績づくりが目的だったのではないかとの疑念も浮かび上がる。

 南スーダンで現在も紛争当事者間の停戦合意などのPKO参加5原則が維持され、治安が安定していくのであれば、自衛隊の役割はさらに高まるはずだ。なぜ撤収なのか、国民に丁寧に説明するべきだ。

 政府にとって「不都合な真実」は、昨年7月にジュバで起きた大規模な衝突について、現地部隊の「日報」が「戦闘」と表記していたことだ。隊員が戦闘に巻き込まれる危険性にまで言及していた。

 それにもかかわらず、稲田朋美防衛相は憲法との絡みで「戦闘ではなく、武力衝突だ」と言い張った。防衛省が「破棄した」と説明した日報が見つかるなど、野党が国会で追及しているように、防衛省の「隠蔽(いんぺい)」体質やシビリアンコントロール(文民統制)の観点からも問題が多い。

 もう一つの懸念は、隊員に犠牲が出た場合には「(辞任の)覚悟を持たないといけない」と首相が国会答弁したことだ。不測の事態が発生すれば、政局になりかねない。政府関係者は撤収を「総合的な判断」と含みを持たせている。

 首相は、昨年9月から国家安全保障会議を中心に検討を始めたとする。果たして派遣延長と新任務付与の判断は適切だったのか。

 今後は国連南スーダン派遣団(UNMISS)への司令部要員4人派遣は継続するという。たとえ人道支援でも武器使用を迫られる可能性が高まる中で、日本はPKOにどう関与していくのか。憲法と国際貢献の在り方を国会で議論を深めていく必要がある。



 
 
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(耕論)南スーダン突然の撤収 久間章生さん、伊勢崎賢治さん

asahi.com
2017年3月14日05時00分

 安倍晋三首相が、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣してきた自衛隊を撤収する、と発表した。撤収は昨年9月から検討されていたという一方で、11月には安保法制に基づく「駆けつけ警護」の任務が付与されてもいる。なぜいま撤収なのか、本当の狙いは何か。

 ■5月まで任務、抑制的行動を 久間章生さん(元防衛相)

 5年を区切りとした南スーダンからの国連PKO部隊撤収はとてもよい判断です。今後も応分の負担を日本として続けていくことを示した意味で、司令部要員として隊員を残すことも賢明でした。

 少し前から、私自身、撤収の検討が必要だと訴えてきました。南スーダン派遣部隊の日報に「戦闘」とあったのが用法として適不適は別として、かなりの激戦が起こり、当初と事態が変わったことは事実だと考えたからです。

 確かに、自衛隊がいる首都は最近安定していると聞いています。それでも、新たに付加された駆けつけ警護で応援に向かった先の状況は分かりません。政府は首都周辺と限定するなど、駆けつけ警護にさまざまな制約を設けました。

 だとしても、緊急の要請があった場合、自分たちで決めた範囲の外だからと言って断ることが現実的に、国際的にできるのか。とても難しい決断を迫られることになると思ってきました。

 5月まで部隊の派遣は続きます。他国との戦闘になると予測できるようならば、駆けつけ警護の要請は受けるべきではありません。偶発的に衝突もありえます。現地の部隊は常に抑制的であってほしいと思います。

     *

 私が防衛相のとき、自衛隊の本来業務として海外業務が加えられました。日本は国際社会の一員としてさらに貢献していく、PKOは付属の業務じゃありませんよと、内外に宣言したのです。

 1992年にPKO協力法ができ、さまざまな地域で自衛隊は実績を重ねてきました。時間はかかりましたが、憲法前文にある国際社会で「名誉ある地位」を得るため、自衛隊の果たしてきた役割は非常に大きいと思います。

 ただ、軍事的な国際協力をどこまでも広げることに賛成かと言えば、私は否定的です。日本同様、湾岸戦争で経済支援にとどめたドイツはその後、基本法(憲法)解釈を変え、北大西洋条約機構(NATO)域外にも派兵する方針に転換。アフガニスタンでも治安維持などが目的の国際治安支援部隊(ISAF)に参加しました。

 日本はどうするのか。そうした議論もされましたが、私は憲法の制約からも、日本の国民感情からも、そうした協力は難しいと考えます。大多数の国民はアメリカが担ってきたような「世界の警察官」的な役割をわが国が負うことに納得しません。日本には不向きな役割に思えるのです。

 部隊撤収が発表され、次の派遣先はどこか、いくつかの地域が報道されたと聞きました。早合点だと思うのですが、輸送や施設建設といった日本ならではの得意分野が生かせる地域を選ぶべきです。

 イラク派遣の最中、私は防衛相でした。マスコミが思う以上に隊員の安全には気を配ったつもりです。隊員が犠牲となれば、国民世論はガラッと変わる。危険は迫っていないか、この先どうなるのか、みんなが真剣に考え、戦死者は一人も出ませんでした。

 しかし、その後、イラクに派遣された自衛隊員のなかに、派遣のストレスで帰国後に死亡している方がいると聞きました。イラクと南スーダンが同じとは限りませんが、不幸は繰り返してはいけない。防衛省は隊員の精神面のケアに努めなくてはいけません。

     *

 最近、永田町を見ていて不安に思うのは小選挙区制の導入以降、当選回数を重ねるのが難しくなり、防衛的知見のある中堅議員が減り、与党内で活発な意見が消えたことです。自分なりの考え方を積み上げていない気がします。

 かつて自民党には旧政務次官、部会長、閣僚、主要閣僚のような経験を重ねていく幹部育成システムがありました。今回、国会で稲田朋美防衛相の答弁が非難されましたが、経験不足は否めません。能力的には高いのでしょうから、非常によい勉強になったことでしょう。

 (聞き手・藤生明)

     ◇

 きゅうまふみお 1940年生まれ。農水官僚から政治家に。橋本政権で防衛庁長官、第1次安倍政権で初代防衛相。衆院当選9回。2009年落選し、後に政界引退。

 ■仮想の空論、実績づくり狙う 伊勢崎賢治さん(東京外国語大学大学院教授)

 交戦できない自衛隊は、弾がまったく飛んでこない場所でなら活動できます。そんな「仮想空間」を戦場につくり、後方支援や非戦闘地域といった言い方で参加してきたのが、これまでの自衛隊によるPKOです。

 南スーダンも同じです。首都のジュバはもとは「安全」でしたが、昨年7月に大規模な戦闘が起こった。「仮想空間」と、それを基に積み上げた理屈が崩れ、防衛省は危機感を持ったはずです。

 実際、今になって、政府は昨年9月から撤収を検討していたと明かしました。そのさなかの11月に「駆けつけ警護」の任務を付与したことになる。そもそも南スーダンの自衛隊は道路や橋をつくる施設部隊で、国連司令部が歩兵部隊の仕事を命じることはないし、同国人警護を優先はさせません。蓋然(がいぜん)性なき任務付与だったのです。

     *

 一連の動きは、ちぐはぐに見えますが、すべては安保法制のためという見方をすれば一貫しています。昨年7月以降は「仮想空間」の論理は崩れているのに、認めない。そのうえで、安保法制の目玉だった「駆けつけ警護」ができる部隊を派遣した、という実績を何が何でもつくることに安倍政権にとっての意味があったのです。

 「日報」が当初は公開されなかったのはそのためです。「戦」の字が自衛隊の活動とくっついていてはまずい。任務の付与前に南スーダンにいられなくなる。「憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではないことから、武力衝突という言葉を使っている」という稲田朋美防衛相の答弁は、狙いをそのまま言ってしまったものです。

 撤収発表のタイミングは、今しかなかったのでしょう。「日報」問題で連日攻められているときに撤収すれば、野党に屈した印象になる。矛先が「森友学園」問題にそれたときを狙ったのです。

 南スーダンの治安情勢は、いまだ戦時です。それだけに、住民保護が筆頭任務であるPKOは依然として重要で、そんなときに自衛隊が逃げるように離脱するのは、国際的な非難の対象になります。

 もともと自衛隊が現代のPKOに参加するのには無理がある。1999年、国連のアナン事務総長が「PKOは紛争の当事者になる」と明言し、「交戦する主体」になった国連のPKOは、日本のPKO参加5原則とは相いれないものになっていたのです。

 さらに、日本には憲法9条の制約で軍法も軍事法廷もありません。過って住民を殺害したらどうするのか。「交戦」する前提がない日本には軍事的な過失を扱う法体系がないのです。昨年7月以降のジュバの状況では、自衛隊は、こうした根源的な理由で現地にはとどまれなくなっていた。政府や国連も認識していたはずです。

 政府は表向き「区切り」を撤収の理由にしましたが、今後、撤収の背景にあるこうした本質的な原因を明かす可能性があります。そうなれば、現実のPKOと、5原則や憲法をめぐってタブーなき議論が起こるかもしれない。政権側にはもともとその狙いがあるのでしょうから、撤収をその布石にしても驚くべきではありません。

     *

 そもそも、最近の日本のPKO参加が自衛隊の部隊派遣ばかりなのは不自然です。自衛官を非武装の軍事監視団に送ったり、警察を出したりする活動も、国際的には重要な柱です。それをしてこなかったのは、意図的な戦略でした。

 歴代政権は、PKOを使って、冷戦後の自衛隊の存在意義を正当化してきた面があります。南スーダンへの派遣が決まったのは、民主党政権だった2011年。PKOの現実と向き合ってこなかった責任は、与野党ともにある。今後もPKOに参加するなら、「仮想空間」という空論の上に成り立ってきた与野党、改憲・護憲の対立軸をいったん完全に壊して、今後の貢献のあり方と法体系を話し合うべきです。

 (聞き手・村上研志)

     ◇

 いせざきけんじ 1957年生まれ。専門は国際関係論。国連PKO幹部などを経て、アフガニスタンで武装解除を担当。2006年から現職。著書に「新国防論」など。



 
 
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南スーダンPKOの中国部隊、国連職員ら7人救出

asahi.com
ジュバ=三浦英之2017年3月15日11時10分

 国連南スーダン派遣団(UNMISS)は、国連平和維持活動(PKO)に参加している中国部隊が南部イエイで12日、戦闘に巻き込まれる危険性のあった国連職員ら7人をホテルから救出した、と発表した。日本の自衛隊に付与された新任務「駆けつけ警護」の対象になり得る事案だった可能性がある。

 イエイは治安が悪化しており、12日夜、国連の臨時拠点の約200メートル離れた場所で政府軍と反政府勢力による戦闘が発生。中国部隊が、ホテルで身動きが取れなくなっていた国連職員らを救出し、臨時拠点で保護したという。(ジュバ=三浦英之)



 
 
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「日報」 陸自が電子データを一貫して保管 “消去”指示か

NHK
3月15日 19時20分

南スーダンで大規模な武力衝突が起きた際のPKO部隊の「日報」について、防衛省は、陸上自衛隊が破棄し、その後、別の部署で見つかったと説明していますが、実際には陸上自衛隊が日報のデータを一貫して保管していたことが複数の防衛省幹部への取材でわかりました。さらに、これまでの説明と矛盾するとして一切公表されなかったうえ、先月になってデータを消去するよう、指示が出されたと幹部は証言しています。

南スーダンでPKO活動にあたる自衛隊の派遣部隊が日々の状況を記した「日報」について、防衛省は、現地で大規模な武力衝突が起きた去年7月の記録を情報公開請求されたのに対し、部隊の指揮にあたる陸上自衛隊の司令部がすでに破棄していたとして、去年12月、「日報は存在しない」と回答しました。

その後、再調査が行われ、防衛省は、陸海空の各自衛隊でつくる統合幕僚監部に保管されていたことがわかったと先月7日に発表しましたが、その一方で、陸上自衛隊には存在しないと説明しています。

ところが、実際には、陸上自衛隊が日報の電子データを一貫して保管していたことが複数の防衛省幹部への取材でわかりました。それによりますと、陸上自衛隊に電子データがあることがわかったのはことし1月中旬で、部隊を指揮する司令部の複数のコンピューターに保管されていました。このことは、陸上自衛隊の上層部に報告され、いったんは公表に向けた準備が進められたということです。この時の方針は、陸上自衛隊で日報のデータが見つかったことを認めた上で、隠す意図はなく今後公表するという内容だったということです。

しかし、その後、これまでの説明と矛盾するため外部には公表しないという判断になり、さらに、先月になってデータを消去するよう、指示が出されたと幹部は証言しています。

防衛省幹部の1人はNHKの取材に対し、「日報の電子データは陸上自衛隊の司令部もダウンロードし、保存していました。しかし、『いまさら出せない』となり、公表しないことになった経緯があります。いま現在、司令部のデータは消去されたと聞いています」と証言しています。

陸上自衛隊トップの岡部俊哉陸上幕僚長は、NHKの取材に対し、「日報の電子データが残っていたという話は聞いていない。司令部を探したうえでなかったという部下の報告を信じるしかない」と話しています。

防衛省は「今回の日報については、陸上自衛隊から『不存在』である旨の報告が行われている。いずれにしてもこの日報はすでに開示しており、適法に手続きが行われたものと考えている」としています。

「日報」問題とは

問題の発端となったのは、南スーダンでの陸上自衛隊のPKO活動に関する文書を去年10月、情報公開請求されたのに対し、防衛省が「文書はすでに破棄され存在しない」と通知したことでした。

防衛省によりますと、情報公開請求の対象は、南スーダンに派遣された陸上自衛隊の10次隊が日々の状況を記した「日報」で、期間は、現地で政府軍と反政府勢力による大規模な武力衝突が起きた去年7月7日から12日までの6日分でした。

これに対し防衛省が文書が保管されているか確認したのは、陸上自衛隊の派遣部隊と、その指揮にあたる中央即応集団司令部でした。その結果、防衛省は「派遣部隊は司令部に報告した時点で、司令部はそれに基づき資料を作成した時点でそれぞれ日報を破棄していて、すでに存在しない」として、去年12月、「非開示」と通知しました。

これについて、自民党の河野前行政改革担当大臣から疑問が示され、再調査が行われた結果、陸海空の各自衛隊でつくる統合幕僚監部に電子データで保管されているのがわかったとして、防衛省は先月7日、当初の説明を撤回して日報を公開しました。その一方で、防衛省は、陸上自衛隊の司令部には、再調査でも日報は確認されず、存在しないという説明を続けていました。

「日報」管理の仕組み

南スーダン派遣部隊の「日報」を管理する仕組みです。

日報は、南スーダンに派遣されている陸上自衛隊の部隊が、活動の記録や現地の治安情勢などを文書にまとめたもので、毎日、作成します。作成後、外部からは閲覧できない自衛隊専用のインターネットのサーバーに電子データで送信され、部隊の指揮にあたる陸上自衛隊の中央即応集団司令部がダウンロードして内容を確認します。そして、国づくりの支援状況や治安情勢の見通しなど評価・分析を加えた報告書を作って司令官に伝えるという仕組みになっていて、この作業は毎日行われます。

一方、このサーバーには、陸上自衛隊の司令部のほかにも関係する複数の部署が接続できるようになっています。今回の問題で、防衛省は、再調査の結果、陸海空の各自衛隊でつくる統合幕僚監部が日報をダウンロードして保存していたとして、公開しました。しかし、再調査の際に、陸上自衛隊でも電子データが見つかっていたことは一貫して伏せられてきました。

日報の内容と治安情勢

今回の日報には、自衛隊の宿営地がある南スーダンの首都・ジュバで、去年7月に起きた政府軍と反政府勢力による大規模な武力衝突について、「戦闘」が起きたとして具体的な状況が記されていました。

このうち、武力衝突が始まった去年7月7日の日報には、宿営地の近くで、発砲音がおよそ15分の間に30発以上確認されたことが記されています。その後の日報では、「政府軍の攻撃ヘリや戦車の動きを確認」とか、政府軍や反政府勢力以外にも「民間人約25人が死亡した模様」など、武力衝突の規模が拡大していく様子が記されています。また、武力衝突について、当初は、「抗争」と記されていましたが、3日目の7月9日からは「戦闘」という表現に変わっていて、急速な治安情勢の悪化に部隊が危機感を強めていたことがうかがえます。

この日報が情報公開請求されたのは去年10月で、当時、国会では、南スーダンに派遣される部隊に「駆け付け警護」など安全保障関連法に基づく新たな任務を付与するかどうかをめぐり、現地の治安情勢が焦点になっていました。その際、政府は「『戦闘』に定義はなく、一般的な意味で『衝突』という表現を使っている」と説明するとともに、国際的な武力紛争の一環と定義される「戦闘行為」は起きておらず、PKO参加5原則は維持されているという認識を示していました。

専門家「信頼が壊れた」

公文書の取り扱いに詳しい早稲田大学の春名幹男客員教授は「事実の隠蔽と言われてもやむをえない」としたうえで、防衛省はこの問題に関する情報を徹底して開示する責任があると指摘しています。

陸上自衛隊の司令部に日報の電子データが保管されていたことがわかったことについて、春名さんは、「防衛省はこれまで陸上自衛隊にデータはないと明言していた。この日報には戦闘の様子など重大なことが記されていて、それが政府の今後の方針にとって邪魔だという判断が働いて隠していたと勘ぐられても仕方ない」と指摘しています。

また、先月になって、データを消去するよう指示が出されていたという証言については、「事実の隠蔽と言われてもやむをえない。防衛省が機密情報を扱うことを国民はある意味で委託しているわけだが、その信頼が壊れたということになる」と指摘しています。そのうえで、「今回の日報をめぐる問題は派遣部隊が撤収すればそれで済むというものではない。国民の知る権利や、民主主義の根幹に関わる問題なので、防衛大臣はデータの破棄を指示した人を明らかにすることも含めて、徹底的な情報開示に努めてほしい」と話しています。



 
 
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South Sudan bans ivory trade for 10 years

BUSINESS DAY
MARCH 15TH, 2017 kugwuede@gmail.com' KAY UGWUEDE

President Salva Kiir of South Sudan on Wednesday banned ivory trade in an attempt to curb poaching in the violence-plagued country, which is believed to have become a hub for ivory smugglers.

While ivory trade has been banned internationally for decades, South Sudan has no national legislation on it.

“I order the closure of domestic ivory trade and the illicit market of ivory … for a minimum of 10 years,” Kiir announced at the swearing-in ceremony of a senior wildlife official.

Parliament is also considering legislation setting long prison sentences for poachers.

South Sudan, which is in the grip of a conflict that has left tens of thousands of people dead since December 2013, has few resources to combat poaching or ivory smuggling.

The country is believed to be used as a hub by international ivory smugglers.

In December, the authorities seized 500 kgm of ivory at Juba airport. Some of the ivory smuggled out of South Sudan is thought to come from its own wildlife reserves.

At least 500 elephants are estimated to have been poached during the conflict. According to wildlife officials that leaves between 3,000 and 4,500 elephants still living in the country.

South Sudan bans ivory trade for 10 years



 
 
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南スーダン日報データ、陸自も保存 不開示決定後も

asahi.com
2017年3月16日03時45分

 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣されている陸上自衛隊部隊の日報をめぐり、防衛省が昨年12月、情報公開請求に対し「廃棄した」として不開示の決定を出した問題で、不開示決定後に陸自内に日報のデータが保存されていたことがわかった。

 「廃棄した」とされた日報は同省統合幕僚監部で保存されているのが見つかり、問題化したが、そのほかの部署にも保管されていたことになる。

 同省関係者によると、日報のデータは、陸自の調査研究部門の研究本部が管理する内部サイトに保存されていた。日報は派遣部隊が現地の日々の状況や課題を報告する資料。専用のネットワークで日本に送られ、関係部署が閲覧できる。

 同省は昨年12月、南スーダンの首都ジュバで昨年7月に大規模な戦闘があった時期の日報の情報公開をジャーナリストが求めたのに対し、「廃棄した」として不開示を決めた。しかし、自民党の河野太郎衆院議員らに求められて再調査した結果、統合幕僚監部のコンピューターにデータがあることがわかり、2月7日に請求があった分の一部を公開した。

 2月14日の衆院予算委員会では共産党議員が「日報が研究本部のデータベース内にあったのではないか」と質問。防衛省はその後、報道陣に「日報は当該データベースには保管されていない」と説明していた。不開示決定の後、日報が研究本部のデータベースから削除された可能性がある。

 日報をめぐってはNHKが15日、1月中旬に陸自司令部の複数のコンピューターに「廃棄」と説明してきた日報が保管されていることがわかり、これまでの説明と矛盾するため2月に電子データを消去するよう指示が出されたと報じた。

 一連の報道などを受け、稲田朋美防衛相は防衛省内の日報管理の経緯を改めて調査する意向を固めた。16日にも表明する。



 
 
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[FT]飢えるイエメン、南スーダン 空前の2000万人

nikkei.com
2017/3/17 6:30

 世界は1945年の国連設立以来、最大の人道危機に直面している−−。国連が警鐘を鳴らした。イエメン、南スーダン、ソマリア、ナイジェリア北東部で2000万人が「破滅的なレベルの食料不安」に直面しているという。

 「集団的および協調的な世界規模の取り組みがなければ、人々は単に飢え死にする」。人道問題担当のスティーブン・オブライアン国連事務次長は、安全保障理事会でこう語った。「さらに多くの人が病気に苦しみ、命を落とすだろう」

 複数の支援機関が何カ月も前から、迫り来る大惨事について警告していた。だが過去12カ月間で事態が急激に悪化。先月、国連と南スーダン政府は同国の一部地域で飢饉(ききん)の発生を宣言した。危機対応に54億ドル必要だが、すぐ使える資金はその額のほんの一部しかないと国連は話す。

 以下に食料不足の原因と、取られている対策を見ていく。

■危機は人為的に引き起こされたのか?

 多かれ少なかれ、答えは「イエス」だ。例外はソマリアだ。

 世界一若い国家の南スーダンは、2011年に独立して以来、ずっと内紛に悩まされてきた。キール大統領率いる政府と、同氏の最大のライバルであるマシャール前副大統領は、南スーダンが内戦に陥る中で、根深い民族の相違と権力闘争を解決できなかった。

 支援機関によれば(食料不安による)最悪の影響を受けている一部地域では、複数の武装集団が領土をめぐって戦っている。民間人は故郷から逃げ出し、深刻な食料危機を悪化させている。およそ10万人が飢饉に見舞われており、人口の4割に相当する550万人が飢饉のリスクに直面していると国連は警告している。

 ナイジェリア北東部は、武装組織ボコ・ハラムの中心拠点となっている。過去12カ月間で政府は軍事侵攻したが、数十万人が自宅を追われたり、ボコ・ハラムの支配地域に閉じ込められたりしている。国連世界食糧計画(WFP)は、多くの世帯が飢餓に直面しているものの、正式に飢饉を宣言するほど広範に及んでいないと話している。

 2年続くイエメンの紛争は、このアラブ最貧国を人道危機に陥らせ、数百万人を飢えの瀬戸際に追い込んだ。イエメンの戦争は、対立する地域大国、サウジアラビアとイランの争いによって悪化した。イランの支援を受けイエメン政府を追放した反政府武装組織「フーシ」と戦うために、サウジ政府は2年前、スンニ派連合軍をイエメンに投入した。1万人以上の民間人が命を落とし、およそ700万人が深刻な食料不足に見舞われている。

■ソマリアは?

 ソマリアはほかと違い、飢えの主な理由は、遊牧民らが記憶にある限り「最悪」と表現する干ばつだ。「アフリカの角」と呼ばれるこの地域では気温が上昇しており、気候パターンが以前より予測不能になっている。これを地球温暖化のせいにする人もいる。有効な政府の不在と、国際テロ組織アルカイダと関係のある過激派組織アルシャバーブの反政府活動は、問題の助けにならないが、高まる飢餓感の主な原因ではない。

■飢饉の定義とは何か?

 国連機関と支援団体は、国際的に認められた基準に定められた飢饉の厳密な定義に従っている。飢饉は、全世帯の少なくとも20%が完全な食料不足に直面し、急性栄養不良のレベルが30%を超え、人口1万人当たり2人以上が毎日餓死したときに宣言される。

■援助疲れはあるのか?

 シリア内戦が引き起こした難民危機は、国際的な関心と資金を大量に集めた。欧米諸国の一部住民は、外国援助に対する意欲が低い。だが、WFPのチャリス・マクドノー地域報道官は「疲弊というのは適切な言葉ではない」と言う。「むしろ人道システムが圧倒されたと言ったほうがいい。2000万人が潜在的な飢饉に直面しているが、1年前なら私は、そんなことは想像を絶すると言っていただろう」

■こうした大惨事は繰り返す運命なのか?

 違う。1983〜85年の飢饉があったため、エチオピアはよく飢餓と関連づけられる。当時少なくとも40万人が餓死し、最大で100万人が死亡したとの試算もある。それ以来、新政府(抑圧的だが強力な開発計画を持つ)が、飢饉の再発を防ぐために大規模な対策を講じてきた。

 米タフツ大学フレッチャー法律外交大学院傘下の世界平和財団の研究によれば、1870年から1980年にかけて1億1500万人が餓死した。それ以降、餓死者の数は減少している。しかし、もし国家が崩壊し、政府が自己の目標を庶民の食料確保より優先させたら、飢饉はまだ発生し得る。

By David Pilling, Africa Editor

(2017年3月16日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/)



 
 
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南スーダン難民、160万人に 紛争と干ばつで周辺国へ

asahi.com
パリ=松尾一郎2017年3月18日00時38分

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は17日、紛争と干ばつに苦しむ南スーダンから周辺国への難民が160万人に達したと明らかにした。流出先はウガンダ、スーダン、エチオピア、ケニア、コンゴ民主共和国(旧ザイール)、中央アフリカで、ほぼ半数が流入したウガンダの状況が最も緊迫している。

 UNHCRは国際社会に対して、受け入れ国への支援強化を訴えている。(パリ=松尾一郎)



 
 
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PKO日報、発見後に非公表を指示 幹部間で調整か

asahi.com
2017年3月18日04時59分

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派遣している陸上自衛隊の日報公開問題で、防衛省は、「廃棄した」として情報公開請求に対して不開示と決定した後に陸自内で日報データが発見されたものの、省内で公表しないよう指示があったことを確認した。

 また、陸自内での文書保管は、陸海空の自衛隊の運用を取り仕切る統合幕僚監部にも伝えられ、非公表を決める過程で防衛省の幹部間で調整が行われた可能性があることも関係者への取材でわかった。

 稲田朋美防衛相の直属組織である防衛監察本部は17日、特別防衛監察を開始。組織的な隠蔽(いんぺい)工作の有無などを調べる見通しだ。

 日報をめぐっては、ジャーナリストの公開請求に対し、防衛省が廃棄を理由に昨年12月に不開示を決定。その後、統幕に電子データが残っていたことが判明し、今年2月に公開した。

 防衛省のこれまでの調べでは、1月に陸自内にデータが保存されていたことが判明。省内でそうした事実を伏せるようにという指示が出されていた。防衛省幹部によると、「削除された可能性も濃厚だ」という。

 一連の問題では、防衛省の組織的な隠蔽の疑いや、稲田氏のシビリアンコントロール(文民統制)の不十分さが、野党などから指摘されている。



 
 
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南スーダンの陸自隊員5人、政府軍が誤って一時連行

asahi.com
2017年3月19日00時13分

 防衛省は18日、南スーダンの首都ジュバに国連平和維持活動(PKO)で派遣中の陸上自衛隊員5人が、南スーダン政府軍の兵士に誤って連行されたと発表した。隊員は商店で物資の買い出し中で、現地の日本大使館が政府軍と協議し、約1時間後に解放されたという。けがなどはなかった。

 防衛省によると、隊員5人が拘束されたのは18日午前10時(日本時間同午後4時)ごろ。戦闘服を着て銃器を持ち、宿営地の南1・5キロの商店で、部隊で使う衣類を買っていたところ、政府軍兵士2人から武器取り締まりに関する尋問を受け、銃器を没収された。その後、陸自の車両に兵士が同乗し、約4キロ離れた広場まで連行されたという。

 防衛省によると、PKO要員は取り締まりの対象外で、「南スーダン政府からは、一部兵士の誤解だったと謝罪があった」と説明している。南スーダンでのPKOで陸自隊員が連行されたのは初めてだという。



 
 
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南スーダン、PKO陸自隊員を一時拘束 「誤解」と謝罪

nikkei.com
2017/3/19 0:15

 防衛省は18日、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に参加している陸上自衛隊部隊の隊員5人が18日午前10時(日本時間同日午後4時)ごろ、首都ジュバで調達業務中、南スーダン政府軍に一時拘束されたと発表した。約1時間後に解放されて宿営地に戻り、けがはなかった。

 隊員は銃を携行しており、武器取り締まりをしていた兵士が、国連要員が対象外と知らず拘束した。南スーダン政府は日本側に「誤解があった」と謝罪した。

 防衛省によると、一連の活動で陸自隊員が拘束されたのは初めて。5人は日の丸付きの迷彩服姿で、商店で衣類を購入中、武器取り締まりの尋問を受け宿営地の北約2.5キロの広場に連行された。日本大使館が政府軍と協議し解放された。〔共同〕



 
 
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南スーダンで陸自部隊が事故 5年間で50件

毎日新聞2017年3月20日 23時30分(最終更新 3月20日 23時30分)

 防衛省は20日、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣中の陸上自衛隊部隊の大型トラックが20日午前8時(日本時間午後2時)ごろ、首都ジュバの交差点で左折する際、後ろから来た民間人のバイクと接触し、バイクの男性が骨折したと発表した。国連憲兵が捜査し、部隊の警務官も服務の観点から過失の有無を調べる。

 同省によると、南スーダンへの陸自部隊派遣が始まって5年間で約50件の交通事故があったが、死亡事故はない。公表は初で、同省は「派遣に対する国民の関心が高いことや、相手が骨折しているため」としている。

 トラックは道路補修現場に向かっていた。部隊側にけがはなかった。現地は右側通行。【町田徳丈】

南スーダンで陸自部隊が事故 5年間で50件



 
 
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ワウの空港で旅客機墜落か 南スーダン、負傷者の情報

asahi.com
ヨハネスブルク=三浦英之2017年3月20日23時56分

 ロイター通信などによると、南スーダン西部ワウの空港で20日、航空機の事故があり、負傷者が出ている模様だ。詳細は不明。現地からの情報によると、40人以上が乗った旅客機との情報もある。

 南スーダンでは昨年7月以降、政府軍と反政府勢力による戦闘が発生し、内戦状態に陥っている。国内では飢饉(ききん)が発生しているが、政府は歳出の半分以上を武器購入などの安全保障にあてているとみられ、交通機関の安全対策などは大幅に遅れている。(ヨハネスブルク=三浦英之)



 
 
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陸自部隊、交通事故50件 南スーダン、民間人骨折も

asahi.com
福井悠介2017年3月21日09時11分

 防衛省統合幕僚監部は20日、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に参加する陸上自衛隊の派遣部隊が関係した交通事故が、派遣が始まった2012年以降に計約50件あったことを明らかにした。死亡事故はなかったという。

 統幕は20日、同日午前8時ごろ(日本時間同日午後2時ごろ)、首都ジュバにある宿営地の北約500メートルの交差点で、部隊のダンプカーと民間人男性が乗っていたバイクが衝突し、男性が骨折する事故が起きたと発表。部隊が関係する交通事故の公表は初めてで、過去の事故件数も明らかにした。

 20日の事故では道路補修現場に向かうダンプカーが左折しようとした際、後ろから来たバイクと接触したという。骨折した男性は現地の住民とみられる。部隊の隊員にけがはなかった。

 統幕は今回公表した理由を「派遣部隊の撤収方針が決まったことなどから国民の関心が高まっている」などと説明。過去の事故で死亡者はいなかったとする一方、負傷者がいるかどうかは「すぐにはわからない」としている。(福井悠介)



 
 
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旅客機が着陸失敗して炎上、奇跡的に死者なし 南スーダン

cnn.co.jp
2017.03.21 Tue posted at 09:22 JST

(CNN) 南スーダン北西部ワウの空港で20日、旅客機が悪天候のため着陸に失敗して炎上し、搭乗者43人のうち数十人が負傷して病院に搬送された。

大統領報道官によると、負傷者はいずれも軽傷で済み、死者は出なかった。報道官は「完全な奇跡だ」と話している。

同機は滑走路を外れて未舗装の地面に突っ込み、右側の翼が車両に衝突して炎上した。操縦士は炎に包まれていなかった機体後部の扉を開き、そこから乗員が全員を脱出させたという。

当局は当初、乗客が現場から逃げ出したため、全員を見付けることができないとしていた。

サウスシュープリーム航空によると、搭乗していた大人40人と子ども3人のうち、25人が病院に運ばれた。うち3人が入院しているが、いずれも軽傷だという。

事故を起こしたのは首都ジュバからワウ行きの旅客機で、火災が起きたことから当初は搭乗者全員の生存が危ぶまれていた。

南スーダンは2011年にスーダンから独立したが、政情不安に陥って飢餓が発生している。



 
 
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PKO日報問題、特別監察の中間報告検討 稲田防衛相

asahi.com
相原亮2017年3月21日11時41分

 稲田朋美防衛相は21日の閣議後会見で、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣された陸上自衛隊作成の日報をめぐる特別防衛監察について、中間報告を検討していることを明らかにした。

 同省はこれまでの調べで、今年1月にすでに「廃棄した」とされる日報の電子データが陸自内で発見されたものの、省内では公表しないよう指示があったことを確認している。防衛相直属の防衛監察本部は17日に特別防衛監察を開始し、上層部の関与などを解明する方針だ。

 これまでの特別防衛監察は報告までに最短でも4カ月を要しており、野党側は早期の報告を求めている。稲田氏は会見で「国会で中間報告を求める要請もあったので、適宜適切に何らかの報告をすることも検討していきたい」と語った。(相原亮)



 
 
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日本では議論されない南スーダン「絶望的な現状」〜これが本当の論点
未曾有の人道危機はなぜ起きているか

現代ビジネス
2017.03.22
栗本 英世大阪大学大学院教授
社会人類学、アフリカ民族誌学

南スーダンで起きていた「戦闘」

2017年3月10日、首相官邸で開催された国家安全保障会議の結果、日本政府は国連PKOの一員として南スーダンに派遣されている自衛隊を5月末に撤収することを決定した。

昨年から、自衛隊の南スーダン派遣の是非と「駆け付け警護」という新任務に関して、日本の国会やメディアでは、さまざまな議論がおこなわれてきた。焦点は、2016年7月に南スーダンの首都ジュバで生じた事態が、「衝突」であったのか、「戦闘」であったのかという問題であった。

たんなる衝突であったという政府の主張にかかわらず、これは軍隊同士のまぎれもない戦闘であった。かつ、政府軍と反政府武装勢力の衝突ではなく、二つある政府軍が戦ったのだった。

まず確認しておきたいのは、7月8日に、ジュバでいったいなにが生じたのか、そしてだれとだれが交戦したのかという事実である。

この日、大統領官邸で、サルヴァ・キール大統領とリエック・マチャル第一副大統領、および南スーダン暫定国民統一政府(TGoNU)の閣僚たちのあいだで会議が開かれており、終了後には記者会見が開かれる予定であった。大統領と第一副大統領は、かならず警護隊に警護されて移動する。

7月8日も、大統領と第一副大統領の会談中、大統領官邸の周囲と構内に、双方の警護隊が待機していた。7月8日の戦闘の発端は、二つの警護隊のあいだで発生した銃撃戦であった。この銃撃戦は、2015年の和平合意後は沈静化していた内戦が再燃したものであり、その意味で内戦という戦争の一部と捉えられるべきである。

大統領警護隊と第一副大統領警護隊は、いずれも政府軍の兵士から構成されている。ただし、政府軍は二つある。つまり、スーダン人民解放軍(SPLA)とスーダン人民解放軍=野党派(SPLA-IO)である。

2013年12月に勃発した内戦状態のなかで、SPLAは、キール大統領の指揮下にとどまったSPLA本体と、マチャル元副大統領の側についたSPLA-IOに分裂し、内戦は主として二つのSPLAのあいだで戦われたのだった。政府軍と同様に、政権党であるスーダン人民解放運動(SPLM)も、SPLMとSPLM-IOに分裂した。

2015年8月の和平合意「南スーダンの紛争解決のための合意」(ARCSS)に基づいて樹立された現在の南スーダン暫定政府は、「一政府二政府軍」という、あまり類例のない制度を採用しているのである。

2015年の和平合意では、90日以内に、つまり2015年11月中にSPLMとSPLM-IOの両派と他の政治勢力が参加する南スーダン暫定国民統一政府が樹立されること、暫定政府の樹立後は、二つの軍隊が政府軍として併存し、180日以内に一つに統合されることが規定されていた。

また、ジュバから半径25キロメートル以内は「非軍事化」され、その圏内に駐屯していたSPLAの諸部隊はすべて圏外に撤退し、首都圏内には大統領警護隊と第一副大統領警護隊だけが存在することになっていた。

和平合意の執行は遅れ、SPLM/SPLA-IOの主要メンバーがジュバに戻って、マチャル元副大統領が第一副大統領に就任し、暫定政府が発足したのは2016年4月末のことであった。

それからわずか2ヵ月あまりの後に、ジュバで戦闘が再開され、和平合意は事実上破綻した。

だれも銃撃を止められなかった

7月8日に大統領官邸で発生した銃撃戦の直接の原因は、現在に至るまで不明である。ただし、その数日前から、SPLAとSPLA-IOとのあいだで殺傷事件が散発し、緊張が高まっていたのは事実だ。

銃撃戦は、大統領と第一副大統領をはじめ、暫定政府の首脳たちと、外国メディアを含むジャーナリストたちのすぐ目の前で発生した。その場での死者は100名を超えた。つまり、ほとんど全員が死傷するまで、だれも銃撃を止められなかったのである。

翌9日は、南スーダン共和国の独立記念日だったが、祝賀行事どころではなかった。戦闘は小休止を迎えたが、10日から11日にかけて、大統領側政府軍(SPLA)は、首都圏外から地上部隊と戦車部隊、および攻撃用ヘリコプターを動員し、副大統領警護隊の駐屯地を激しく攻撃した。

この軍事行為自体が、和平合意違反である。

このとき、ジュバにいたSPLA-IOの総兵力は副大統領警護隊の1,200名程度の兵士だけで、軽火器で武装していただけであった。SPLA-IOの主力部隊は、遠く離れた上ナイル地方におり、増援と武器弾薬の補給の可能性はなかった。つまり、軍事的にはSPLA-IOは圧倒的に不利だったのだ。

しかし、SPLAの総攻撃をよく持ちこたえ、11日にはキール大統領とマチャル第一副大統領が停戦を声明し、ジュバでの戦闘は終息した。

内戦の再燃と未曾有の人道危機

マチャル第一副大統領とその警護隊の生き残りは、ジュバを脱出し、SPLAの追撃を防戦しつつ、逃亡を続けた。その間、大統領はマチャルを罷免し、首都に居残っていたSPLM/SPLA-IOの指導部は、鉱山大臣であったタバン・デン・ガイを新たな第一副大統領に選んだ。

これによって、SPLM/SPLA-IOは、マチャル派とデン派に分裂することになった。マチャル派は、もちろんデンの第一副大統領就任を認めていない。

2016年7月以降、再燃した内戦は新たな展開をみせた。それまで相対的に安定していたエクアトリア地方に戦火が拡大したのである。

2013年12月から2015年8月までは、内戦の主戦場は、スーダン・エチオピアと国境を接している北部の上ナイル地方の三州−−ジョングレイ州、ユニティ州、上ナイル州−−であった。

首都ジュバがあるエクアトリア地方は相対的に平和な状態が継続していた。この「エクアトリアの平和」は、2016年7月以降、破綻することになった。

その原因は、ジュバから逃亡した副大統領警護隊の一部が、マチャル元副大統領とともにコンゴ民主共和国領内まで避難するのではなく、中央エクアトリア州や西エクアトリア州にとどまったためと、エクアトリア人のなかからSPLA-IOと連携しつつ、キール大統領の体制に叛旗をひるがえす武装集団が誕生したために、SPLAと大統領民兵との戦闘状態が生じたことである。

SPLA-IOと、SPLA・大統領民兵の双方は、市民に対する攻撃と掠奪を繰り返した。とりわけ後者による被害は甚大であり、多数の人びとが生命の安全のために、国境を越えてウガンダに避難する直接的な原因となった。とくに中央エクアトリア州南部のイエイとカジョケジ地域では、大半の住民が難民となった。

国連難民高等弁務官事務所の統計によると、2013年12月に内戦が勃発した時点での南スーダン難民の数は約11万人であった。それから2年7ヵ月後の2016年7月はじめの時点では、84万人に増加していた。

それ以降、難民は急速に増加する。

9月には100万人を超え、2017年2月には150万人に達した。とくに、エクアトリア地方からウガンダへの難民の流入が著しい。同時期、国内避難民は210万人に達した。さらに数百万人が食糧不足に直面し、一部では飢餓が発生している。

南スーダンの総人口は、1,300万人と推定されている。現在の南スーダンは、全人口の3割ちかくが難民か国内避難民になり、半数以上が飢えに苦しむという、未曾有の規模の人道危機に直面しているのである。

エクアトリア地方だけでなく、上ナイル州では依然として、大統領側SPLAと元副大統領側SPLA-IO、およびそれぞれと連携する武装集団との戦闘が継続している。

昨年来、日本政府は、ジュバは相対的に安定していると繰り返し表明してきた。たしかに、昨年7月の戦闘終了後、ジュバでは軍事的衝突は発生していない。

しかしこれは、政権が安定しているからでも、キール大統領が国民的支持を得ているからでもない。大統領側が、反大統領とみなした勢力を首都から軍事的に一掃した結果にすぎない。

ジュバを一歩外に出ると、国土の大半は内戦状態にあり、政府は事実上機能しておらず、数百万という国民が生命の危機にさらされているのである。

国際性が欠如した議論

2016年7月にジュバで生じた事態が戦闘ではなく武力衝突であったという認識の根拠として、稲田防衛大臣は10月の参院予算委員会において以下のように述べた。

つまり、「戦闘行為とは、国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷しまたは物を破壊する行為」であるから、ジュバの事態は戦闘ではなく衝突であるというのである。

稲田大臣は、2017年2月の衆院予算委員会でも同様の見解を繰り返した。これは奇妙な見解である。

まず、この戦闘行為の定義は、どの法に規定されているのか、あきらかにされていない。

つぎに、「国際的な武力紛争」が、国同士の紛争、つまりある国の政府軍とべつの国の政府軍とのあいだの紛争を意味しているとすると、これは時代遅れの、世界の現状に適合しない定義ということになる。

なぜなら、冷戦終結後の世界における武力紛争のほとんどは、「内戦」であるからだ。

稲田大臣の認識によると、いかに激しく、大規模であっても内戦は「国際的な武力紛争」ではないので、そこにおける戦いは戦闘行為ではないことになる。残念ながら、野党議員はこうした問題点を議論の俎上にあげることはなかった。

私は、日本における自衛隊の国連PKO派遣をめぐる議論は、内向きで国内事情だけを背景にしているという点で、一面的で表面的であると考えている。

つまり、自衛隊の派遣を規定している国際平和協力法(PKO協力法)に照らして適切かどうか、究極的には、派遣先に国や地域の状況が、「参加5原則」の第1項、「紛争当事者の間で停戦合意が成立していること」に相当するかどうかに議論の焦点がある。

そこでは、国際的な事情がまったく看過されている。

国づくりが破綻した状況ですべきこと

国際的な事情には二つの側面がある。

第一に、国連PKOの派遣対象国である南スーダンの状況である。

22年にわたったスーダン内戦をへて、2011年にスーダンから分離独立した、世界で一番新しい国家である南スーダンは、なぜ国連PKOの派遣を含む国際的な支援を必要としているのか、この国の政治・軍事・経済・社会的状況はどうなっているのかという問題がある。

第二に、南スーダンに派遣されている国連PKO(国連南スーダン派遣団、UNMISS)の目的と業績に関する評価という問題がある。

当初、UNMISSは平和構築の実現、平和の定着と復興・開発のために派遣された。言い換えれば、派遣の目的は、長年の内戦で荒廃した新興国家の国家建設(ステイト・ビルディング)と国民建設(ネイション・ビルディング)に貢献することであった。

内戦勃発後の2014年4月、派遣の優先目的は、市民の保護に変更された。

南スーダン情勢の変化に対応して、国連PKOの目的も変化している。派遣開始以来、流動的な情勢のなかで、目的はどの程度実現されており、そのなかで自衛隊が果たしている貢献はどう評価されるべきなのかという問題の検討が必要である。

2005年以降、日本を含む国際社会は、南スーダンに対して大規模かつ長期的な支援を実施してきた。国連PKOの派遣は、その一部である。自衛隊の派遣は、中期的には平和の定着と国家・国民建設の支援、短期的には市民保護と人道援助の支援という全体的枠組みの中に位置づけられねばならない。

現時点で、まず議論されるべきなのは、南スーダンの数百万の人びとが直面している未曾有の人道危機に、いかに対応するのかという問題だろう。

安倍晋三首相は、自衛隊の撤収を表明した3月10日の記者会見で、「南スーダンの国づくりが新たな段階を迎えるなかで、自衛隊が従事してきた道路整備の事業が終了すること」を撤収の理由としてあげた。

「新たな段階を迎えた国づくり」とはいったいなにを指しているのだろうか。南スーダンの状況を少しでも知っている者にとっては、現在の南スーダンは、国づくりが破綻した状況にある。自衛隊撤収の理由は理解不能である。

(つづく)

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防衛省・南スーダン日報隠しの「深層」
元凶は、稲田大臣の統率力不足か

現代ビジネス
2017.03.23
半田 滋

かくも軽視されている大臣

南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣している自衛隊の「日報隠し」の背景に、稲田朋美防衛相の統率力不足があるとの見方が防衛省内に広がっている。「仮に防衛大臣が稲田氏でなければ、違う結論になったかもしれない」と話す幹部もいるほどだ。

森友問題も絡んで稲田防衛相の国会答弁は迷走、国政の混乱に拍車をかける中心人物の一人になっている。防衛省内には突然の撤収を発表した安倍晋三政権に対する不信感も浮上。さらに、ある政治家主導で断行した防衛省改革が「裏目に出た」との批判も飛び出し、不穏な空気が流れている。

日報は現地部隊が電子データとして作成し、陸上自衛隊のシステムを通じて海外派遣司令部にあたる中央即応集団に送っていた。担当者が日報をもとに毎日つくるレポートに反映させた後、削除していた。

情報公開請求に対し、昨年12月「廃棄を理由に不開示」としたが、その後、陸海空自衛隊を統合運用する統合幕僚監部のコンピューター内に保管されているのが見つかり、今年2月7日に発表した。野党が「隠蔽ではないか」と追及する中、安倍内閣は今月10日、突然、南スーダンからの撤収を発表、猛追から逃れるような急展開をみせた。

ところが、15日になって日報は陸上自衛隊にも保管されており、統合幕僚監部の幹部の指示で消去していたことなどが次々に報道され、隠蔽疑惑が濃厚に。「ないもの」が「ある」と変わるのは勘違いで済むかもしれないが、「あるもの」を「ない」と言い続けたのだから隠蔽と批判されても仕方ない。

稲田防衛相への省内の対応で奇妙なのは、統合幕僚監部が昨年12月26日に日報を発見しながら、今年1月27日まで一カ月も稲田氏に報告しなかったことだ。担当者は「黒塗りに時間がかかった」と話すが、防衛大臣に見せるのに黒塗りが必要だとすれば、稲田氏はどれほど信用されていないのか。

野党の追及を受けている最中に、陸上自衛隊でみつかった日報を破棄する指示が省内から出されていたわけで、これに稲田氏が関わっていないとすれば、どれほど防衛大臣としての存在を軽視されているのか。

日報とは別問題ながら、稲田氏は森友問題で「籠池氏の事件を受任したこともない」「裁判を行ったこともない」(13日参院予算委員会)と無関係を主張したが、大阪地裁の出廷記録が報道されたのを受けて「夫(稲田龍示氏)の代わりに裁判所に行ったことはあり得るのか」と前言を撤回した。

極めつけは「私の記憶に基づいた答弁であり、虚偽の答弁をしたという認識はない」と開き直ったことである。「記憶」と主張すれば事実に反しても問題ないというのだ。消費税増税を公約しながら二度にわたって延期し、「これまでの約束とは異なる新しい判断だ」と述べ、公約違反を「新しい判断」で上書きした安倍首相と通じるものがある。

稲田防衛相は日報問題を省内の特別防衛監察に委ねると発表した。結論を先延ばしして野党からの追及逃れを図るだけではない。自身が火の粉をかぶらないよう部下を切り捨てる一石二鳥の作戦とみられている。

防衛省幹部は「稲田氏は護衛艦に乗るのにハイヒールで来たり、南スーダンに派遣する部隊の演習視察に白パンツ姿で来たりで常識を疑いたくなる。昨年は沖縄行きや南スーダン行きをドタキャン。何かあると部下に当たるので腫れ物に触るようにしている」と明かす。「お姫様」のやりたい放題が面従腹背を招いているとはいえないだろうか。

一種の内部告発だったのか

安倍首相が突然表明した南スーダンPKOからの撤収について、自衛隊幹部は匿名を条件にこう語る。

「安倍首相は去年の9月ごろから撤収を検討していたというが、10月に部隊派遣の延長を決めた際の声明で『7月の衝突後も部隊を撤退させた国はない』と国際協調を前面に押し出し、11月には『駆け付け警護』を新任務として与えた。誰だって当面は派遣を継続すると思う」

半年交代で南スーダンPKOに約350人の隊員を差し出している陸上自衛隊の中で、撤収の発表を知っていたのはごく少数のようだ。それも首相官邸で決め、「事後通告だった」と話す幹部もいる。

陸上自衛隊に日報が保管されていた事実はNHKが第一報を流し、15日のニュースでは内部告発者とみられる人物の証言映像が流れた。幕引きのあり方に対する意義申し立てが防衛省内部からあったと考えるのが自然だろう。

振り返れば、安全保障関連法案を議論した2015年の通常国会でも、河野克俊統合幕僚長が2014年の訪米時、「安保法制は15年夏までに成立する」と米軍首脳に伝えていたとする会談内容をまとめた内部文書や統合幕僚監部が作成した別の内部資料が共産党にわたり、国会で暴露された。憲法違反と批判された同法案に対する省内の不満が噴出したと考えるほかない。

17日になって、陸上自衛隊の三等陸佐が「身に覚えのない(河野氏訪米時の)内部文書の漏えいを疑われ、省内で違法な捜査を受けた」として、国に慰謝料500万円を求める国家賠償請求訴訟を起こした。現職の自衛官が雇用主でもある国を訴えるのは異例である。

訴状などによると、内部文書が国会で暴露された翌日、統合幕僚監部は文書を「秘文書」に指定し、各職員に削除を命じたという。三等陸佐は会見で「隠蔽を図ろうということだと思った」と述べている。隠蔽の水脈は日報問題に通じている。

「日報隠し」の背景に迫る

今回、にわかに注目を集めたのが統合幕僚監部という防衛省の組織である。「日報隠し」の背景に、防衛省改革の一環として行った背広組(ユニフォーム)と官僚組(シビリアン)を一体化する「UC混合」の失敗があるとの見方が浮上している。指揮命令系統が混乱しているというのだ。

UC混合は2015年10月、制服組と背広組の専門性を生かすとして、背広組牙城の内部部局(内局)から運用部門を切り離し、統合幕僚監部に飲み込ませることで実現した。

この結果、統合幕僚監部は幕僚長、副長および各部長の制服組と副長と同格の総括官、参事官という背広組が併存することになった。参事官のもとには国外運用班、国内運用班、災害派遣・国民保護班の背広組約40人がいる。

もともとUC混合は米軍のアフガニスタン攻撃に伴い、海上自衛隊が提供した給油量の取り違えや守屋武昌元事務次官の汚職事件など不祥事の背景に背広組、制服組の「問題意識の乖離」「業務の重複」があるとの名目から、2008年から検討が始まった。

「不祥事の解消と組織改変に何の関係があるのか」と省内外から疑問視する声が上がったが、もちろん狙いは不祥事解消などではなかった。シビリアン・コントロール、すなわち政治による軍事の統制を強めることに狙いがあった。

主導したのは当時の石破茂防衛相である。

そして分断が生まれた

石破氏は防衛相退任後、筆者の取材に「自衛隊が好きだからこそ口出しする。すると省内から強く反発され、最後は自衛隊が嫌いになって辞めていく大臣が何人もいる」と話し、排他的な組織を改革する必要性を強調した。

その結果、実現したUC混合は、皮肉なことに背広組と制服組の分断を際立たせている。防衛省幹部の一人は「UC混合から一年以上経過したが、制服組は相変わらず部隊の方しかみていない。一方、背広組は防衛大臣の補佐や法律解釈など内局がやってきたことを持ち込んだだけ。統合幕僚監部にもうひとつの内局ができたにすぎない」とあきれる。

防衛大臣の補佐役という役回りから、陸上自衛隊で見つかった日報の削除を指示したのは「統合幕僚監部の背広組」であることは「公然の秘密だ」という。

そんな中、17日の衆院外務委員会で民進党の寺田学議員は稲田防衛相に「辰己(昌良)総括官にお話を聞かれましたか」と統合幕僚監部の背広組トップの辰己氏の名前を出して質問した。

辰己氏は内局の運用企画局事態対処課長や報道官を歴任した人物。国会の委員会で稲田防衛相に想定問答を示したり、自ら答弁に立ったりで目立つ存在となっている。

独り言が多く、事態対処課長だった2009年4月、北朝鮮によるミサイル発射の際は防衛省地下の中央指揮所にいて、発射されてもいないのに指揮命令系統を無視して「発射、発射」と口走り、日本全国に誤報を流すきっかけになるなど奇行が指摘される人物だが、辰己氏は寺田氏の質問には臆することなく答弁した。

「辰己氏が堂々としているのは、陸上自衛隊で見つかった日報の扱いについて、内局のトップクラスと相談しているからではないのか。仮にそうだとすれば、日報問題の根は深い。『組織ぐるみ』でないことを祈りたい」と内局幹部は打ち明ける。

なに、心配はいらない。稲田氏が開始を明らかにした特別防衛監察は過去3回あり、結論を出すまで最長1年2ヵ月もかかっている。仮に同じくらい時間がかかるとすれば、そのころには衆院選挙や内閣改造が行われ、日報問題はすっかり過去の話になっているはずである。

防衛省・南スーダン日報隠しの「深層」 元凶は、稲田大臣の統率力不足か



 
 
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南スーダン撤収命令 日報に緊迫の現地浮き彫り

2017/3/24 20:46
日本経済新聞 電子版

 稲田朋美防衛相は24日、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派遣している陸上自衛隊施設部隊を5月末に撤収する命令を出した。政府は「治安悪化が理由ではない」と説明している。だが現地部隊が作成した日報を読み込むと、昨年7月に発生した大規模な武力衝突から、現地の緊迫度が高まっていった状況が浮き彫りになった。

 稲田氏は命令に先立ち開いた防衛会議で「治安情勢が厳しいなか、日本らしい丁寧な活動を続けてきた。撤収に向けた作業では隊員の安全確保に十分注意してほしい」と省幹部に指示を出した。

 日報は情勢を日本に伝える基礎資料で1日当たり数十ページにのぼる。防衛省は2月、そのうち昨年7月7〜12日分を公開。今月には日本経済新聞社などの情報公開請求を受け、昨年6月2日〜9月10日分を開示した。

■「流れ弾への巻き込まれに注意」

 現地の部隊は首都ジュバの、各国の宿営地が集まる国連施設トンピン地区に拠点を構える。6月14日の日報には「2時53分、トンピン南側市街地方向から発砲音計9発確認」「宿営地周辺の射撃事案に伴う流れ弾への巻き込まれに注意が必要」との記述がある。この頃から治安悪化の兆しが見え始めていた。

 6月24日には「1時19分〜3時28分、ジュバ市内で曳光弾を含め15発の射撃音を確認」と記された。「市場で大統領派の一団が食料を金銭を払わず持ち帰ったもよう。給与未払いによる犯行」と、内政の混乱が市民生活に波及する状況を伝えた。

 7月に入ると「戦闘」という言葉が随所に現れる。9日には「8日夕、ジュバで戦闘が生起したもよう。細部不明」「双方あわせて150人以上の死傷者」と報告。実際、この時の大規模な武力衝突では数百人が死亡したと報道された。

■ジュバ情勢悪化、「戦闘」の記述11回

 9日の日報からジュバ市内の情勢報告欄は「ジュバ市内の戦闘に関する状況」と、題名を変更。11日の日報は全56ページで、公開時に黒塗りになった部分以外で「戦闘」が11回も使われた。政府は「法的な意味での戦闘はない」と説明し銃撃戦を「衝突」と表現していたが、現場は事実上の戦闘状態との認識だった。

 この後、ジュバ市内では一部で平穏が戻ったとの記述もあったが、日報によると射撃音は断続的にあった。8月3日以降は日報の表紙に「閲覧は関係者限定」「用済み後廃棄」と書かれるようになった。治安悪化の実態が漏れないよう、神経質になった様子が分かる。安倍晋三首相は昨年9月頃から撤収案の検討を始めたと話している。

 防衛省は昨年12月、これらの日報を「廃棄した」と説明したが、保管していたことが判明すると2月に一転して公表した。PKO派遣の前提の一つには「紛争当事者間の停戦合意」がある。日報に「戦闘」の表現があったため、野党は「戦闘と書くということは、停戦合意は守られていない」と批判していた。



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