モロッコで穏健イスラム政党主導の内閣発足
【カイロ=長谷川由紀】モロッコのムハンマド6世国王は3日、昨年11月の下院選で第1党となった穏健イスラム政党「正義発展党」のベンキラン党首を首班とする連立内閣を任命した。
「アラブの春」に触発された民主化要求運動を受け、国王の権限縮小などの改革が行われてから初めて発足する内閣で、ベンキラン首相は就任宣誓後、「改革を真剣に実施する」と語った。
新内閣では正義発展党が外相や法相など最多の12ポストを占めたが、主要閣僚のうち内相は、王室とのつながりが深い民衆運動党が確保した。国防相、宗教相、農業・水産相も国王に近いとされる人物が選ばれ、実質的改革の進展を疑問視する見方も根強い。
国王は昨年6月、民主化要求デモの高まりを受けて、議会解散権など一部の権限を議会最大会派から選ばれる首相に移譲する憲法改正案を発表した。改正案は国民投票で承認され、下院選が前倒し実施された。
(2012年1月4日19時54分 読売新聞)
モロッコ国王、新閣僚を任命
2012/1/4 10:00
【ドバイ=中西俊裕】北アフリカ・モロッコのモハメド国王は3日、昨年11月に実施された選挙の結果を受けた新内閣の閣僚を任命した。議席の約3割を押さえた穏健イスラム政党「正義発展党」のベンキレン党首を首相とする新内閣では、同党から外相に精神科医のオスマニ氏、法務相に人権活動家のラミド氏らが入閣。内相には正義発展党と連立を組む王室に近い民衆運動党のラエンセル党首が任命された。
2012年1月5日16時14分
モロッコ、穏健派イスラム政党主導の連立内閣発足
モロッコで3日、穏健派イスラム政党・公正発展党のアブドルイラー・ベンキラン首相率いる連立内閣が発足した。閣僚31人中、外相など12人が、昨年11月の下院選挙で第1党になった同党出身。同国でイスラム政党主導の内閣は初めて。
モロッコでは、「アラブの春」の影響で民主化要求デモが相次ぎ、昨年7月の国民投票を受けムハンマド6世国王の権限の一部を内閣や議会に移譲する憲法改正が行われた。だが、重要権限の多くは依然国王が握っており、閣僚も国王によって任命された。(エルサレム)
16歳のダニエル可奈、予選決勝で敗退/モロッコ2万5千ドル大会
更新:2012.2.13
★ITF女子テニス2万5千ドル大会
■$25,000 Rabat 2012, Rabat, Morocco (Clay)
2月13日から15日までモロッコのラバトで開催されている ITF女子テニス $25,000 Rabat 2012(クレー)。予選に出場しているダニエル可奈(16歳)は予選決勝で第5シードのDAVATO, Benedetta (23歳、イタリア)と対戦し、4-6 2-6で敗れ本戦出場はならなかった。
ITF: $25,000 Rabat 2012, Rabat, Morocco (Clay)
シングルス予選(日本人選手のみ抜粋)
予選決勝
○DAVATO, Benedetta (イタリア)[5] 6-4 6-2 ●ダニエル可菜
予選1回戦
○ダニエル可菜 6-2 6-1 ●CHADLI, Abla (モロッコ)
※カッコ[]内数字はシード順位、Q:予選通過者、WC:主催者推薦出場、SE:予選免除、LL:予選敗者からの繰上
http://www.tennis-navi.jp/news/tournament/women/032153.php
モロッコ・ラバト(CNN) 北アフリカのモロッコの首都ラバトにある議会議事堂前で17日、女性数百人が参加するデモが行われ、レイプ処罰法の改正などを要求した。きっかけは性的暴行を受けたとされる16歳少女が裁判官の命令で加害者と結婚し、自殺に追い込まれた事件だった。
モロッコの法律では、レイプ犯には5〜10年の禁錮刑が下される。未成年者、妊娠中や身体障害がある女性が被害者の場合は最大で20年まで刑が延びる。ただ、被害者と加害者が結婚した場合、レイプの罪は問われない。
16歳の少女アミーナ・フィラリさんが自殺した今回の事件でも、この抜け道が使われた。「夫」となった加害者は公式に起訴されなかった。フィラリさんの家族が法廷で結婚の合意書に署名していたからだ。
父親によると、フィラリさんは最近、ラバトから北へ約170キロ離れたララシュ市にある自宅から路上に転落し、搬送先の病院で死亡した。父親は地元紙の取材に、夫から激しく殴られた後、殺鼠(さっそ)剤を飲み、転落したと主張。娘は落ちた後、吐き始めていたとも話した。
地元のMAP通信は自殺と報道し、地元警察はCNNの取材に死因を捜査中とだけ説明した。
父親は結婚に反対していたが、家族の名誉を守るためなどと主張した妻や家族、ララシュの裁判所に最後は押し切られた。「結婚は判事が決定し、反論する機会がなかった」と振り返り、「娘が成人するまで手元に置きたかった」と悔やんだ。
フィラリさんの事件は国民の怒りを募らせた。女性の権利保護団体の責任者は「法律を通じてレイプは合法化された」と非難した。ラバトでのデモではフィラリさんの写真が掲げられ、参加者は未成年者の結婚反対や個人としての女性の権利擁護などを訴えた。
モロッコ政府のムスタファ・エル・ハリフィ情報相兼報道官は「フィラリさんは2度レイプされた」と指摘。2度目のレイプは加害者との結婚を強いられたことだと述べた。
15日に開かれた政府の定例会議ではフィラリさん事件への対応の協議に時間の大半が費やされた。同情報相は「今回の悲劇を無視することは出来ない。レイプ処罰法を厳しくする可能性を視野に入れて問題点を精査することが必要」と強調した。
オスプレイ墜落、4人死傷 モロッコで米海兵隊
2012年4月12日 【ワシントン共同】AP通信などによると、米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが11日、モロッコ南西部アガディールを拠点に行われていたモロッコ軍との合同演習中に墜落し、海兵隊員2人が死亡、2人が重傷を負った。 海兵隊はオスプレイを今年秋にも沖縄県宜野湾市中心部に位置する米軍普天間飛行場に配備する計画を進めている。しかし開発段階で事故が相次いだことなどから、沖縄では強く反対する声が上がっている。 モロッコでの演習は2008年から毎年実施され、今年は7〜18日の日程で米本土などから派遣された海兵隊員を含む計1200人、モロッコ側は900人が参加している。
米オスプレイ墜落、4人死傷 モロッコ
2012/4/12 12:32
米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが11日、アフリカ北部モロッコの南西部アガディールを拠点に行われていたモロッコ軍との合同演習中に墜落し、海兵隊員2人が死亡、2人が重傷を負った。AP通信などが米国防総省などの情報として報じた。
海兵隊はオスプレイを今年秋にも沖縄県宜野湾市中心部に位置する米軍普天間飛行場に配備する計画を進めている。しかし沖縄では、開発段階で事故が相次いだことでオスプレイの安全性への不安が強く、今回の事故で配備反対の声がさらに強まりそうだ。
強襲揚陸艦イオウジマから離陸した後に事故が起きたとみられるが、米軍は調査中として詳しい事故の状況を明らかにしていない。
オスプレイは固定翼のプロペラ機のように飛行し、翼を動かしてヘリコプターのように垂直に離着陸することも可能。海兵隊は老朽化が進む輸送ヘリの後継機として導入を進めている。
モロッコでの演習は2008年から毎年実施され、今年は7〜18日の日程で米本土などから派遣された海兵隊員を含む計1200人、モロッコ側は900人が参加している。(ワシントン=共同)
2012年4月12日20時0分
オスプレイ、モロッコで墜落 普天間に12年配備予定
米国防総省などによると、米軍の新型輸送機MV22オスプレイが11日、北アフリカのモロッコで米海兵隊による訓練中に墜落し、米兵2人が死亡、2人が重傷を負った。同型機は今年、沖縄県の米軍普天間飛行場に最初の12機が配備される予定。
事故は米軍とモロッコ軍との合同訓練中に起きたとみられ、米軍が原因を調べている。訓練は航空機の運用や上陸作戦などを目的に、今月8日からモロッコ南西部で実施されていたという。
オスプレイはヘリコプターとプロペラ機の機能を兼ね備え、垂直離着陸が可能。開発段階で墜落事故が多発して安全性に疑問が持たれていた。米軍は安全性を訴えてきたが、今回の事故を受けて日本での配備を不安視する声が改めて高まりそうだ。(ワシントン=望月洋嗣)
普天間配備計画のオスプレイ墜落、米兵4人死傷
【カイロ=貞広貴志】AP通信によると、モロッコで米モロッコ合同軍事演習に参加していた米海兵隊の新型垂直離着陸輸送機「MV22オスプレイ」が11日に墜落し、米兵2人が死亡、2人が負傷した。
墜落の原因は明らかになっていない。
オスプレイは、ヘリコプターと飛行機の性能を併せ持つ。沖縄県の米軍普天間飛行場への配備が計画されているが、安全性などに懸念の声も上がっている。
(2012年4月12日19時56分 読売新聞)
ソーラー飛行機、初の大陸間飛行へ スイスからモロッコ
2012/5/24 22:03
スイスの団体「ソーラー・インパルス」が開発した太陽光だけで飛ぶソーラー飛行機が24日、約2500キロ離れたモロッコ中部ワルザザートを目指し、スイス西部パイエルヌを離陸した。ジブラルタル海峡を越える初の大陸間飛行となる。
途中、操縦士交代のため25日未明にスペイン・マドリードに着陸。天候の確認をした後、早ければ28日に最終目的地に向かう。
操縦士のアンドレ・ボルシュベルグさん(59)は離陸前に「今回は2014年に予定している世界一周に向けた最終リハーサルになる。とても興奮している」と話した。
モロッコは太陽光発電に力を入れ、ワルザザートでは14年までに500メガワット規模の発電を開始する予定。日本も技術協力などを検討している。
飛行機は炭素繊維でつくられ、重量わずか1.6トンだが、両翼は大型ジェット旅客機とほぼ同じ63.4メートル。約1万2千個の太陽電池パネルを張り、モーター4基でプロペラを回す。平均時速は約70キロ。
昨年5月にはベルギー・ブリュッセルまでの初の国際飛行も成功させている。(パイエルヌ=共同)
ソーラー飛行機、初の大陸間飛行に成功
操縦士「日本にも行きたい」
2012/6/6 11:46
スイスの団体「ソーラー・インパルス」が開発した太陽光だけで飛ぶ飛行機が5日、スペインの首都マドリードを離陸後、ジブラルタル海峡を越えてモロッコの首都ラバトに無事着陸、初の大陸間飛行を成功させた。
2014年に計画している世界一周飛行を前にした最終的な本格飛行。計画実現に向けて大きな弾みとなりそうだ。
操縦士のベルトラン・ピカールさん(54)は世界一周飛行について「アジア・太平洋では中国、ハワイに着陸する予定。日本から招待があれば、ぜひ行きたい」と話している。
飛行機は1人乗り。5月24日にスイス西部パイエルヌを離陸し、翌25日にマドリードに着陸。ピカールさんに操縦を交代し、6月5日早朝にマドリードを離陸、約20時間後にラバトに到着した。
炭素繊維でつくられた飛行機は1.6トンと軽量だが、両翼は大型ジェット旅客機並みの63.4メートル。約1万2千個の太陽電池パネルを張り、モーター4基でプロペラを回す。平均時速は約70キロ。(ジュネーブ=共同)
ソーラー機、初の大陸間飛行…平均時速70キロ
【カイロ=田尾茂樹】スイスの民間団体「ソーラー・インパルス」が開発した太陽光のみを動力源とするソーラー飛行機が5日、スペインの首都マドリードからジブラルタル海峡を越え、モロッコの首都ラバトまでの約800キロを約19時間で飛び、初の大陸間飛行を成功させた。
ソーラー機は炭素繊維製。重量1・6トンで、両翼は63・4メートル。平均時速は70キロで、約1万2000枚のソーラーパネルとバッテリーを備え、夜間の飛行も可能という。
同機は2010年に連続飛行26時間の世界記録を樹立。14年には世界一周飛行を計画している。ベルトラン・ピカール操縦士は記者団に「素晴らしいフライトだった」と話した。
(2012年6月7日15時19分 読売新聞)
断食守るかメダルか、ラマダン中の五輪に悩むイスラム選手
2012.07.24 Tue posted at 08:30 JST
ロンドン(CNN) 今週末に開幕するロンドン五輪。世界各国からトップアスリートが集まり、26の競技で戦いを繰り広げる。しかし、なかには参加競技とは別の「戦い」を強いられている選手もいる。イスラム教のラマダン(断食月)だ。
アラブ首長国連邦(UAE)から参加する柔道のヘミード・ドリエ選手(19)は大会期間中は宗教上の禁を破るつもりだと打ち明けた。「私たちがどれほど罪深くても、アラーの神は慈悲に満ち、あわれみ深い」と笑顔を見せる。
ドリエ選手がいう「禁」とは、日中に食べたり飲んだりすることを指す。今年の五輪はイスラム教の聖なる断食月ラマダンの真っただ中に当たり、イスラム教徒の選手の間に戸惑いが広がっている。
本来ならラマダンの間は、日中は水も含めて一切の飲食を控えなければならない。ようやく飲食ができるのは日没後。この断食はイスラム教徒が守らなければならない「五行」の1つとして大切な意味を持つ。
しかし、世界の強豪を相手に最大で6試合に出場するドリエ選手が、この義務に従って断食すれば、勝利の可能性は薄れる。そこで禁を破って通常通りの食事を続けることにした。「飲食せずに出場すれば気絶するかもしれない」「1試合でも負ける危険を冒すわけにはいかない」と意思は固い。
ラマダンのジレンマに悩むのはドリエ選手だけにとどまらない。
女性として初めてUAEから出場するウエートリフティングのカディジャ・ファヘド・モハメド選手(17)は、断食を守らなければならないという思いと、勝ちたいという思いの間で揺れ動き、「私にとってはどちらも大事」「ラマダンがたまたま大会と重なって、どうしたらいいかのか誰にも分からない」と戸惑いを口にする。
英国代表でボートのモハメド・スビヒ選手はイスラム教指導者にも相談して、大会中は断食しないと決めた。その償いとして、父の出身国であるモロッコに1800人分の食料を援助し、断食は大会終了後に行うという。
五輪に出場するイスラム教徒の正確な数は不明だが、世論調査機関の統計によれば、イスラム教徒は世界の人口の約23%を占める。
ロンドンの夏は日の出から日没までの時間が17時間もあり、選手にとっては特に過酷だ。日没後のわずか7時間の間に世界級の選手が必要なだけの食事や水分を詰め込むのは「物理的に不可能」だと専門家は言う。
それでもイスラム教指導者の中には、たとえ成績に影響が出ようとも、イスラム教徒の選手は断食を守らなければならないと説く見解もある。
一方でエジプトのように、大会に出場する選手は断食を免除されるとの宗教見解を出した国もあるという。
ロンドン五輪組織委員会は、今年の大会とラマダンが重なったのは自分たちのせいではなく、日程を決めたのは国際オリンピック委員会(IOC)だと強調する。IOCでは「(大会には)あらゆる宗教や信条を持つ選手が集まる。宗教行事にどう対応するかは個々の選手次第だ」と説明している。
オリンピック村の飲食施設は24時間営業し、日中に断食する選手のために、水と栄養食品と果物の「断食明けセット」も提供するという。
柔道のドリエ選手は「私が何をしようと、断食をしようとしまいと、アラーの神は私とともにある」「一番大切なのは神を信じてベストを尽くし、勝っても負けても神に感謝することだ」と話している。
ソーラー飛行機、スイス帰還 初の大陸間飛行終え
2012/7/25 11:28
スイスの団体「ソーラー・インパルス」が開発した太陽光だけで飛ぶ飛行機が24日、ジブラルタル海峡を越える初の大陸間飛行を終え、出発地のスイス西部パイエルヌに戻った。
5月24日にパイエルヌを出発。モロッコ中部ワルザザートまでの往復計6千キロの旅が無事終わった。今後は2014年に予定している世界一周に向け、製作中の新型機の試験飛行に取り掛かる。2人の操縦士のうち、アンドレ・ボルシュベルグさん(59)は「今回の飛行で風の抵抗など次に向けた課題が見つかった」と話した。
今回の大陸間飛行では、途中、スペインの首都マドリードやモロッコの首都ラバトなどに着陸。1回の平均航続距離は約800キロだった。(パイエルヌ=共同)
モロッコでのオスプレイ墜落「操縦ミス」 米が説明
2012/8/16 10:28
【ワシントン=中山真】米国防総省は15日、今年4月にモロッコで起きた海兵隊の垂直離着陸輸送機オスプレイの墜落事故原因がパイロットの操縦ミスだったとする最終報告書をまとめ、日本側に渡した。オスプレイの機体そのものの安全性には問題はなかったとの認識を改めて示した。日本側は報告書に独自の分析を加え、安全性を判断する考えだ。
国防総省のリッパート国防次官補(アジア・太平洋担当)らが同日、訪米している神風英男防衛政務官と防衛、外務、国土交通の各省でつくる「分析評価チーム」のメンバーに報告書を手渡した上で、内容を説明した。
同政務官によると、国防総省は墜落したオスプレイは目的地で兵士を降ろした後、地上50メートルまで上昇し、180度方向転換した。その際に追い風を受けているにもかかわらず、パイロットが可動式の回転翼を定められた制限を超えて水平方向に傾けすぎたため機体がバランスを崩し、墜落したと説明した。
米側はかねてオスプレイの高い安全性などを強調しており、今回の説明もその線に沿った内容。米側は6月に米フロリダ州で起きた墜落事故についても月内に調査結果を伝える方針。米側は調査結果の伝達により、予定通り10月からの沖縄の普天間基地での本格運用を目指す。
モロッコ事故は人為ミス オスプレイで米側が説明
2012/8/16 7:51
【ワシントン=共同】米軍の新型輸送機オスプレイの日本配備をめぐる問題で訪米した神風英男防衛政務官は15日、ワシントン郊外の米国防総省を訪れ、4月にモロッコで起こった同機の事故についての最終的な調査結果の説明を受けた。
政務官によると、米側はパイロットの行為に問題があったとして人為ミスだったとの認識を示し、機体の異常などについては言及しなかったという。米側との会談後、記者団の取材に答えた。
オスプレイ:モロッコ事故は操縦ミスが原因 米側が説明
毎日新聞 2012年08月16日 11時12分(最終更新 08月16日 12時45分)
【ワシントン古本陽荘】米国防総省は15日、訪米中の防衛省の「安全性分析評価チーム」に対し、今年4月に北アフリカ・モロッコで起きた米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの死亡事故の調査結果を伝えた。「飛行制限を超えた行為があった」として、事故は操縦ミスが原因との認識を示した。
チームに同行した神風英男・防衛政務官によると、事故機は、目的地で海兵隊員を降ろした後に上昇。右回りに180度旋回したところで追い風を受けた。ちょうど「飛行モード」を変換し、上向きの回転翼を前に傾けているさなかで、機体は前のめりになり、約50メートル下に落下した。
飛行モード変換の際には、機体の速度や風の状態などに応じて、変換作業の早さを制限する必要がある。事故機は制限を上回る急な操作で回転翼を前に傾けたため墜落したものと分析されている。
神風氏は「チームの専門家がいろんな評価をすると思うので、それぞれの評価を合わせて総合的に評価を出したい。(日本独自の評価が出るまでに)1週間から10日ぐらいはかかると思う」と語った。
米側からは、リッパート国防次官補(アジア・太平洋担当)や海兵隊幹部が出席。協議後、国防総省は「オスプレイは広大な西太平洋をカバーする特別な機種だ。日米同盟においても重要な役割を担うことになる」などとした声明を発表した。
モロッコ海軍、「人工妊娠中絶船」の入港阻止
cnn.co.jp
2012.10.05 Fri posted at 12:53 JST
(CNN) 女性に人工妊娠中絶手術を受けさせる目的でモロッコに入港しようとした船が、港への入港を阻まれ、海軍の先導で出航させられた。同船を運航する団体「ウィミン・オン・ウェーブ」の活動家が明らかにした。
モロッコでは人工妊娠中絶が禁止されており、同国厚生相は、同船の入港や、非居住の医師による処置は許可しないとの声明を発表している。
ウィミン・オン・ウェーブはオランダの医師が1999年に設立した団体。中絶が禁止されている国の女性を船に乗せて国際水域に行き、そこで中絶手術を行っている。
しかしモロッコでは船内を捜索され、出航を命じられたという。港では激しい抗議活動も展開され、警察も出動した。同船は近海にとどまり、次の戦略を検討するとしている。
同船に乗船している産婦人科医は、モロッコでは不法な妊娠中絶手術のために年間約90人の女性が死亡していると話し、安全な中絶手術を受けられるようにしなければならないと訴えている。
同船はこれまでにもアイルランド、ポーランド、ポルトガル、スペインを訪問しているが、イスラム教国で中絶手術の提供を試みたのは初めてだった。
★アフリカビジネスニュースより★
高級車がズラリ!今やアフリカは高級車メーカーがこぞってロックオンする有望マーケットへと成長
2012年10月8日 03:00
●アフリカで高級車が売れている
10月5日付けの海外サイト「JEUNE AFRIQUE」では、急成長中のアフリカにおける高級車市場についてレポートしている。
アフリカ経済の急速な発展に伴う富裕層の出現がアフリカ大陸での消費を活気付けているようだ。アフリカ経済を牽引する南アフリカはもとよりマグレブ(北西アフリカ)諸国の台頭が目立ってきた。
今やアフリカの道路でフェラーリ、ベントレー、ランボルギーニなどの高級車を目にすることは珍しいことではない。
●南アフリカの次はマグレブ諸国
南アフリカが依然マーケットとしては大きいが、業界ではマグレブ諸国の台頭に注目が集まっている。特にモロッコ、チュニジア、アルジェリアのマーケットが有望とのことだ。
例えばBMWはこの地域で直近8か月間に2000台を売り上げたため、年間の売上げが30パーセント増加したことを発表している。また同じくこの地での販売実績を持つポルシェは、モロッコでの売上げがマグレブ内の売上げの75パーセントを占める。
またポルシェが次に狙っているのはリビアへの定着だ。ラゴスへの販売代理店のオープンから数ヶ月、ポルシェ側は「これからの3年間で売上げを倍増させる」と述べている。
「アラブの春」は、この地の富裕層の消費意欲を確実に高めたと言えるであろう。
「モロッコの黄金」 アルガンオイルが地域を救う
cnn.co.jp
2012.11.03 Sat posted at 12:49 JST
モロッコ中部アガディール(CNN) モロッコ中部の大西洋岸に位置する美しい街、アガディール。ここで暮らす先住民ベルベル人の女性たちに今、静かな変化が訪れている。そのきっかけとなったのは、この地域固有の低木「アルガン」の種から採れるオイルだ。
ベルベル人は古くから、食用油や薬としてアルガンオイルを愛用してきた。サラダや粒状のパスタ「クスクス」にかけたり、アーモンドやはちみつと混ぜたペーストをパンに塗ったりするのが伝統的な食べ方だ。それが近年、世界の化粧品市場で注目されるようになった。ビタミンEや必須脂肪酸が多く含まれ、にきび、乾癬(かんせん)の治療やしわ予防に効果があるといわれている。
アルガンオイルの需要が急増した結果、アガディールでは生産者の組合が勢い良く発達した。石を使って堅い殻を割り、中の種をひいてペースト状にしてから油を搾り出す。オイル1リットルに約20時間という、手間のかかる作業だ。
ベルベル人の女性が家の外で働くことは、それまでめったになかった。だが現在、アルガンオイルの生産はすべて女性で成り立っている。1996年に初期の組合を立ち上げた大学教授のズビダ・シャルーフさんは、「当時わずか16人の女性でスタートした。ほんどが離婚経験者や独身者だった」と振り返る。
今では170の組合で、約5000人の女性たちが働いている。「女性が自立し、自分たちで子どもを養うこともできるようになった」と話す従業員もいる。
アルガンオイルは経済、社会面だけでなく、環境面でも地域に良い変化をもたらしたと、シャルーフさんは語る。
30年前、アルガンは森林破壊で絶滅の危機に直面していた。だが今、アルガンの植生地は砂漠化を食い止める役割が認められ、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の生物圏保護区(RBA)に指定されている。シャルーフさんによれば、毎年6万本が新たに植えられているという。
アルガンオイルの商業化が進んでも、殻を割る工程で女性たちの手作業に勝る機械はない。仕事は当面、途切れることがないだろう。シャルーフさんは「アルガンオイルの価格が上昇し、女性が外へ出て学ぶ機会を与えられ、植林が進んで環境も守られる。とても喜ばしいことです」と、明るい表情で語った。
北朝鮮ミサイル発射なら安保理で対応 議長国のモロッコ
2012/12/5 10:10
【ニューヨーク=共同】国連安全保障理事会の12月の議長国モロッコのルリシュキ国連大使は4日の議長就任会見で、北朝鮮が予告通り長距離弾道ミサイルを発射した場合は安保理として「適切な対応をする」と述べた。
ルリシュキ大使は北朝鮮の核、ミサイルをはじめとする核不拡散問題をめぐり安保理で「決議や議長声明が採択されている。これらは義務として既に存在している」と述べ、北朝鮮は決議を順守すべきだとの立場を示した。
その上で「もし(北朝鮮による)行動が現実のものになれば、私たちは協議を開き、さらに適切な対応をするだろう」と話した。
asahi.com 2013年03月10日19時02分
「福島を忘れないで」思いを服に モロッコ出身の男性
【キール(ドイツ北部)=松井健】ドイツ北部キールに住むジャウアッド・ボスボーアさん(40)は「FUKUSHIMA」ラベルのTシャツや布袋をデザインし、自ら着て歩いている。「決して忘れたくない人と、もう忘れてしまった人たちの双方にメッセージを伝えたい」
ボスボーアさんはモロッコ出身。ドイツに留学して機械工学を学び、ドイツ人女性と結婚。発電用風車の維持などの仕事をしている。
モロッコに住んでいたころから、伝統を保ちつつ近代化した日本に憧れていた。東京電力福島第一原発事故をテレビで見て、なぜこんな事故が起きてしまったのか、怒りを感じた。チェルノブイリ原発事故の教訓が忘れられ、その後も世界各地に原発が造られてきた。今回は決して忘れられてはいけない。考えたあげく、事故から約4カ月後、日の丸に「福島を忘れるな」とプリントしたシャツと布袋を作った。
「これを着ていれば、動くプラカードのようにメッセージを伝えられる。福島という言葉は私にとって、環境を意識し、より良い生き方をするのと同じ意味だ」
シャツを着て歩いていると、話しかけてくる人もいれば、目をそらす人もいる。「『変な人』と思う人もいるかもしれない。でも、後で考えるきっかけになってくれれば」
妻や友人の協力も得て、「福島について話そう」「アイ・ラブ・福島」などと書いた製品も作り、オンライン・ショップ(www.fukushima-label.de 独語のみ。日本からの注文は不可)で販売も始めた。商売ではなく、メッセージを伝えることが目的だが、利益の一部は核兵器に反対する医師団体などに寄付するという。
仏官民、アフリカとの経済協力拡大 中国と競合の場面も
nikkei.com
2013/3/30 1:38
フランスがアフリカ各国との経済協力を拡大している。政府支援のもと、鉄道や道路、発電所などのインフラ輸出が柱。欧州危機で仏景気が低迷する中、旧宗主国としての歴史的なつながりも生かしながらアフリカ経済の勢いを取り込む狙いだ。アフリカでの存在感を増す中国勢と競り合う場面も増え、警戒感も強まっている。
仏エネルギー大手GDFスエズは2月にモロッコ南部でアフリカ最大級の風力発電所を建設すると発表した。電力需要が毎年6%のペースで伸びるモロッコの「急成長市場での事業を拡大する」(メストラレ最高経営責任者=CEO)方針だ。
重電・鉄道大手のアルストムは南アフリカの郊外鉄道の更新事業への参画を決定。受注額は45億ユーロで、2015年からの10年間で3600台の車両を納入する。同社は昨年12月にモロッコの路面電車も開通させた。
ほかにも原子力大手アレバはニジェールでウランの権益を獲得。石油大手トタルはガボンやアンゴラ、アルジェリアなどで原油・天然ガスの権益を確保している。
フランスはサルコジ前大統領時代に地中海に面した国々との経済協力などを促す「地中海連合」を提唱、08年に発足に合意した。オランド大統領もアフリカとの新たな関係構築を打ち出すなど、近年のフランスはアフリカの経済成長を取り込もうと躍起になっている。特に西・北アフリカはフランスの旧植民地で、多くの国でフランス語が公用語に採用されるなど結びつきが強い。
国際通貨基金(IMF)によると、サハラ砂漠以南の地域は毎年平均5%程度の経済成長が見込める。経済成長を支えるには、電力や道路などのインフラ施設の拡充は不可欠で、企業には多くのビジネス機会がある。
仏政府は貿易保険などで民間企業のアフリカ進出を後押し。フランス税関によると、輸出と輸入を合わせたアフリカとの貿易額は11年で548億ユーロで、04年に比べると6割強増えた。
アルジェリアの邦人人質事件や仏軍によるマリへの軍事介入で、仏企業は安全確保の対策を迫られる。アレバやトタルはアフリカの自社施設の警備を強化した。それでもアフリカへの投資意欲は旺盛で、民間機関によると13年のアルジェリアへの投資を増やすと答えた仏企業は全体の約8割にのぼった。
一方、中国は昨年10月、ナイジェリアなど15カ国でつくる西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)と経済交流に関する協定を締結。インフラ整備などの協力を進めることで一致した。西アフリカの高速道路に巨額の資金供与をするほか、国営企業が西アフリカ沖の石油権益の獲得を決めた。
モスコビシ仏経済財政相は「アフリカでますます大きくなる中国の影響力に、仏企業は勝たなければならない」と警戒する。旧植民地でのフランスの影響力の低下を懸念する声もある。(パリ=竹内康雄)
太陽光発電の巨大プロジェクト着工 、モロッコ
AFP BB News
2013年05月13日 13:06 発信地:ラバト/モロッコ
【5月13日 AFP】モロッコの砂漠都市ワルザザート(Ouarzazate)で10日、16万キロワット級の太陽光発電所の建設工事が始まった。2段階からなる太陽光発電プロジェクトの第1段階にあたる。
起工式には国王モハメド6世(King Mohammed VI)と太陽エネルギー発電庁(MASEN)のムスタファ・バクリ(Mustapha Bakkoury)長官が出席した。
2段階から成るプロジェクトは2020年の完成を目指しており、最終的には3000ヘクタールの敷地に50万キロワット級の発電施設を建設する。ワルザザートの住民150万人分のエネルギーが供給可能となる計算だ。
マグレブ・アラブ通信(MAP)がバクリ長官の話として報じたところによると、同種の発電施設としては世界最大規模で建設費用は70億ディルハム(約830億円)。第一段階の完成は2015年を予定しているという。
アフリカ北部に位置するモロッコは、世界トップクラスの再生可能エネルギー生産国を目指しており、欧州へのクリーンエネルギー輸出を視野に入れている。2020年までに90億ドル(約9200億円)を投じて計5つの太陽光発電施設を建設し、発電能力を合計で200万キロワットまで高める計画だ。
石油やガス資源に恵まれないモロッコは、太陽光発電と大西洋沿岸での風力発電プロジェクトで再生可能エネルギーの生産能力を高め、2020年までに全電力の42%を太陽光と風力発電で賄う計画だ。(c)AFP
モロッコ外務協力相、日本は製造業の投資拡大を
nikkei.com
2013/5/31 0:05
アフリカ開発会議に出席するために来日中のオトマニ・モロッコ外務協力相らは30日、都内で日本経済新聞のインタビューに応じた。欧米・近隣国と自由貿易協定(FTA)を結ぶモロッコに各国からの投資が活発になっていると強調。特に自動車、航空機などの製造企業誘致による雇用創出で政情がさらに安定すると語った。中韓などからの要人訪問や投資が増える中、日本にも「アフリカ市場への玄関口」として製造業を中心に投資の拡大を求めた。
外務協力相は2000年以降欧州連合(EU)、米国やトルコとの自由貿易協定(FTA)が相次ぎ発効し輸出拠点としてモロッコの競争力が高まっていると述べた。特に「歴史的に経済と社会が結びついている欧州との関係が深まった」と強調した。
具体例として部材を対象とした関税減免措置などを活用してルノーが新工場で低価格車の製造を昨年開始したことや、今年1月にカナダの輸送機器大手ボンバルディアも航空機製造工場を完成させた事例などをあげて、相次ぎ製造業投資が進展し、雇用を促進していると説明した。
同席したブーリフ総務政務担当相は付加価値を生む産業構造への転換が重要だと強調。「ルノー新工場の場合、約8割が輸出向けだ」と述べ、欧州やほかのアフリカ諸国への輸出拠点としての役割が増すとの認識を示した。
外務協力相は各国企業進出の理由としてチュニジアやエジプトなど民主化運動「アラブの春」を経験したほかの北アフリカ諸国より「政治的に安定している」と説明。アラブで政変が起きた11年にモハメド国王が自身の政治権限縮小など政治改革を早めに打ち出したことが奏功したと語った。
一方で外務協力相は昨年6月に中国の温家宝首相(当時)、今年1月に韓国政府高官らがモロッコを訪問するなどアジアからも関心が強まっていると指摘。中韓両政府は自動車など付加価値の高い分野での投資から人材育成、政治的関係を含めモロッコとの「幅広い戦略的関係構築」に関心を強めていると説明した。年末までに中国と政府間合意をまとめる意向を明らかにした。
日本については住友電気工業などが自動車部品の分野でモロッコへの投資を進めていると指摘。太陽光発電など新エネルギー分野でのプロジェクトで政府や企業が貢献していることを評価した。一方で中韓よりプレゼンスが少ないとの見方を示した。そのうえで中国のように「より上のレベルでのパートナーシップを考えてはどうか」と述べ、広い視野に立った戦略的な関係強化を求めた。
(編集委員 中西俊裕)
三井物産、アフリカで最新火力発電 モロッコで建設・運営
nikkei.com
2013/9/11 0:43
三井物産は仏電力大手GDFスエズなどと組み、モロッコで大規模石炭火力発電所の建設・運営事業に乗り出す。総事業費は約3000億円で、発電効率の高い最先端の発電所を2017年中に稼働させる。年率7%で伸びているモロッコの電力需要を取り込むとともに、経済成長の余地が大きいアフリカ市場で社会インフラ事業などの展開に弾みをつける。
三井物産はスエズ、モロッコ政府系投資会社ナレバと共同で火力発電所の建設・運営を手掛ける合弁会社を同国サフィー市にこのほど設立した。出資比率はスエズ、ナレバが各35%、三井物産が30%。建設費や初期運営費などを含む総事業費は約3000億円で、このうち2〜3割を3社の出資金で、残りを銀行借り入れで賄う見込み。
新発電所はタービンを回す蒸気温度がセ氏566度を超える「超々臨界」と呼ばれるエネルギー効率の高い最先端の発電方式を採用する。アフリカ諸国で初の「超々臨界」となる。発電容量は139万キロワット。最新技術をいち早く導入し、アフリカでの事業拡大につなげる。
合弁会社は韓国・大宇建設グループに発電所の設計・建設業務を発注済みで、蒸気タービンなどの主要機器は日本製の採用も検討している。14年3月までに着工し、17年中の稼働を目指す。モロッコ国営電力公社と30年間の長期売電契約を結ぶ。
モロッコの電力需要は現在約600万キロワットで、自国の発電能力が足りずスペインから海底送電線経由で購入している。20年には1400万キロワットまで拡大する見込みで、発電所の整備が急務になっている。
アフリカや新興国の電力需要は今後も安定的に拡大する見通しのため商社各社は電力事業の世界展開に力を入れている。三井物産はスエズと欧州、中東、アフリカ、南米など各国で電力事業を共同展開してきた。今後も連携を深め、現在保有する約700万キロワットの発電容量(出資比率換算)を今後5年で最大1200万キロワットまで増やす計画だ。
asahi.com 路上キスで逮捕、若者らが抗議の集団キス モロッコ
2013年10月24日23時25分
【カイロ=平井良和】北アフリカのイスラム教国モロッコで、路上でキスをした未成年の男女が「公共の場所でみだらな行為をした」として逮捕された。若者らは逮捕を「行き過ぎだ」と批判し、抗議の一環として集団でキスをする活動も行われた。
中東の衛星放送アルジャジーラなどによると、同国北東部ナドールで10月上旬、15歳の少年と14歳の少女が路上でキスをしたところを友人が写真に撮り、フェイスブックに投稿した。地元の捜査当局は、友人の15歳の少年を含む3人を逮捕。3日間勾留して起訴し、釈放した。
現在は公判を待っている状態で、同国の法律では禁錮2年と罰金刑に処される可能性があるという。
この事件に対し、逮捕された3人を支援するとして、若者たちがツイッターで、自分たちのキスの写真を「逮捕できますか」とのコメントをつけて掲載。10月12日には首都ラバトの国会前に約30人が集まり、「愛は永遠」などと叫びながらキスをした。
人権団体アムネスティ・インターナショナルの地域代表は「(逮捕は)ばかげている。すぐに公訴を棄却すべきだ」との声明を発表した。
モロッコのカサブランカ、南米王者を破り決勝へ クラブW杯
cnn.co.jp
2013.12.19 Thu posted at 11:04 JST
(CNN) サッカーのクラブ王者を決めるクラブ・ワールドカップ(W杯)は18日、モロッコのマラケシュで準決勝が行われ、開催国枠で出場のラジャ・カサブランカ(モロッコ)がアトレチコ・ミネイロ(ブラジル)を3−1で下して決勝に進んだ。
世界的な知名度はそれほど高くないカサブランカが、元ブラジル代表ロナウジーニョ選手(33)を擁する南米王者の夢を打ち砕いた。カサブランカは21日の決勝で欧州王者のバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)と対戦する。アトレチコは同日、広州恒大(中国)との3位決定戦に臨む。
2002年のW杯のブラジル優勝など、これまで幾多のタイトルを手にしてきたロナウジーニョ選手は、来年のブラジルW杯開催を前に、クラブW杯のタイトルを母国に持ち帰りたいところだった。
後半、先制したのはカサブランカのヤジョーリ。だがロナウジーニョが得意のFKを決めて同点に追いつき、クラブW杯初出場のミネイロを世界クラブ王者にする夢をつないだ。
だがミネイロのDFレーベルがヤジョーリを倒したことでカサブランカのPKとなり、これが決まってカサブランカが1点リード。ミネイロは懸命に追加得点を狙うも、カサブランカはマビデが3点目を入れて勝利を確実にし、最後は3万5000人のサポーターとともに歓喜に沸いた。
「天然資源、収益使途は不透明」アフリカ22か国世論調査
AFP BB News
2013年12月23日 17:07 発信地:アクラ/ガーナ
アフリカの社会、政治、経済情勢に関する独立調査プロジェクト「アフロバロメーター(Afrobarometer)」の一環で11日に公表された調査報告は「(アフリカの人々が持つ)2種類の異なる認識傾向が、アフリカ諸国政府に興味深い課題を与えている。外国企業と最も得になる資源採掘契約を結ぼうとしている各国政府は、同時に透明性と説明責任を保持することが求められている」と分析している。
調査では対象となった22か国の回答者の62%が、政府が鉱業や石油産業の収益をどのように扱っているかについて情報を得ることは「かなり難しい、または非常に難しい」と答えた。また54%が、高官は罪を犯しても「たびたび、または、常に」処罰を免れていると回答。モロッコではこの割合が79%と最も高かった。汚職がまん延しているにもかかわらず、政治家が投獄されることがほとんどないナイジェリアでは67%だった。ダイヤモンド産業の収益管理に成功していると評価されることが多いボツワナでは、28%と最も低かった。
一方、回答者の多くは、社会の監視役を効果的に果たすのはメディアだと考えていた。「ジャーナリストの権力チェック機能は効果的だ」と答えた国民が多かったのはタンザニアで84%。逆に少なかったのは43%のスーダンや38%のジンバブエだった。
また自分の意見を率直に述べることができると回答したのは全体の77%、選挙で誰に票を投じるか選ぶことができると答えたのは89%だった。
非営利の政策問題研究所レベニューウオッチ(Revenue Watch)のアフリカ地域責任者、エマニュエル・クオレ(Emmanuel Kuyole)氏は、ガーナの首都アクラ(Accra)での発表会見で、天然資源の管理を向上させれば、アフリカ諸国を貧困から救うことができると述べ「石油やガス、鉱物産業の収益はおそらく発展の資金源として最も重要だ」と話した。(c)AFP
日清食HD、北アフリカで即席麺販売に進出 日系企業で初めて
nikkei.com
2014/3/14 12:14
日清食品ホールディングス(2897)は14日、モロッコ、アルジェリア、チュニジアの3カ国で即席麺の販売を始めると発表した。日系の即席麺メーカーが現地販売に乗り出すのは初めてという。
2月にモロッコに現地法人を設立した。資本金は約4億円。発売するのは即席パスタ「ニッシン パッティリコ」で、現地の消費者の好みに合わせトマト味2種類を用意した。シンガポールにある拠点でイスラム教徒の戒律に沿うことを示すハラル認証を受けた製品を、3カ国へ輸出する。
即席麺の世界需要は、アフリカ地域を含む新興国がけん引役となっている。北アフリカの中でも生活水準が高い3カ国では、簡便な食事へのニーズが今後一段と高まるとみて、販売体制を整える。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
日清食品が北アフリカで即席麺販売 モロッコに販社
2014/3/14 2:06
日本経済新聞 電子版
日清食品ホールディングスは北アフリカで即席麺の販売に乗り出す。モロッコに販売子会社を置き、アルジェリアやチュニジアでも事業を展開する。北アフリカ地域の所得水準の向上や食生活の変化などを受け、現地の即席麺ニーズも高いと判断した。3年後に3カ国で年5千万食の販売を目指す。人口増を背景にした巨大アフリカ市場の取り込みが過熱しそうだ。
全額出資の販売子会社「マグレブ日清」をモロッコのカサブランカに設立した。資本金は約4億円。4月から3カ国で即席パスタ「ニッシン パッティリコ」を発売する。お湯に麺とソースを入れてかき交ぜると3分で出来上がる。現地の消費者の味覚に合わせたトマト味2種類を用意した。卸などを通じて小売店に供給し、3年後に年20億円強の売り上げを狙う。
モロッコでの希望小売価格は76円で、中国のメーカーが現地で販売する即席ラーメンの約2倍高い。ただ、現地ではパスタ食が定着しており商機はあるとみている。当面シンガポールの生産拠点から、イスラム教の戒律に従うことを示すハラル認証を取得した商品を輸出する。年1億食以上の事業規模に育てば、現地生産を検討する。
日清食品HDによると、モロッコへの日系食品メーカーの本格進出は初めて。現地で即席麺を製造している企業もまだないという。3カ国合計の人口は約8千万人で、1人あたりの名目国内総生産(GDP)も3千〜5千ドルとアフリカの中では高水準だ。今後も経済成長で、現在はわずかにとどまる同地域の即席麺消費量が5年後に年3億食を超えるとみられる。
即席麺の世界需要は2012年に年1千億食を超え、今後も新興国経済の成長で増加する見込み。日清食品HDの海外の事業子会社は既に17カ国にあり、主力商品の「カップヌードル」は80カ国以上で販売されている。同社は13年にケニアやトルコで事業を開始するなど海外展開を加速させており、15年度に海外売上高985億円(12年度は535億円)、海外売上高比率22%(同14%)を目指す。
北アフリカのスペイン領、移民1000人超が殺到
cnn.co.jp
2014.03.20 Thu posted at 15:37 JST
(CNN) アフリカ北部、地中海に面したスペインの領土メリリャで、マリやカメルーンからの1000人を超える移民が不法入国を試みた件を受けて、スペイン政府は19日、警察官ら120人をメリリャに派遣した。
メリリャはモロッコの北東部にあるスペインの飛び地。18日早朝に両国の治安部隊が移民の越境を阻止しようとしたが、500人ほどが国境のフェンスを乗り越え、「勝った、勝った」と叫びながら移民収容施設に向かって走って行ったという。
当局によれば、これほど多くの移民が一度に殺到するのは2005年10月以来のこと。この時には1日で350人が越境した。
スペイン政府の推計では、メリリャともう1つの飛び地セウタに入境しようと集まっている移民の数は4万人。さらに4万人がスペインへの入国を目指し、モーリタニアとモロッコの国境近くに集まっているという。
スペインのフェルナンデス内相は6日、セウタを訪問。移民の大量流入はスペインだけでなく欧州全体の問題だとして、欧州連合(EU)に協力を呼びかけた。
現在、メリリャの移民収容施設には、定員の3倍を超える約1800人が滞在している。
18日の大量流入を受けてスペイン赤十字社は軍とともにテントを増設して収容施設の敷地を拡大。だが現地では、政府は近いうちに移民の一部をスペイン本土に移送せざるを得ないとの報道も出ている。
先月6日には、泳いでセウタに入境しようとした15人の移民が溺死するという事件が起きたばかり。人権団体からはスペイン警察が発砲したゴム弾が死因ではないかとの見方も出ているが、政府は移民を直接狙って撃ったものではないとしている。
湾岸産油国の通信大手、アフリカ・アジアに的 − 新興国開拓、成長めざす
日本経済新聞
2014年5月26日
ペルシャ湾岸産油国の通信大手が外国の携帯電話市場への参入を加速している。アラブ首長国連邦(UAE)大手がモロッコの同業を傘下に収め西アフリカに浸透。カタール大手は経済成長の続くミャンマーに進出を決め、アジアで足場を広げる。中東にとどまらず人口の多い新興国を開拓し、収益源を増やす。
UAE最大手のエティサラートはモロッコテレコム株の53%を41億3800万ユーロ(約5700億円)で仏通信大手ビベンディから取得、傘下に収めた。「フランス語圏の西アフリカで事業の核を形成できる」という。モロッコテレコムは約3700万人の携帯加入者を持つ同国最大手で、マリ、モーリタニアなど周辺4カ国でも事業を運営している。
エティサラートはエジプトやタンザニアなどに進出済みで、全体の加入者は1億5千万人に迫る。経済規模でアフリカ最大になったナイジェリアでは、加入者が3月末までの1年間で24%も増える高成長ぶりだ。
「携帯普及率が10%に満たない手つかずの市場だ」。カタールの通信大手ウーレドゥーは1月、ミャンマーの携帯電話事業免許を日本企業連合などに競り勝って獲得した。5年以内に人口の97%をカバーするとし、今年だけで10億ドル(約1020億円)を投資する。
同社はインドネシア、フィリピン、アルジェリアなどアジア・アフリカを中心に14カ国・地域に進出し、事業を展開。連結売上高9500億円弱の8割をカタール国外で稼ぐ構造になっている。
マダコ卸値、5〜6割高 西アフリカで水揚げ減
2014/7/2 0:21
日本経済新聞 電子版
マダコが値上がりしている。主産地の西アフリカで水揚げが減っており、東京・築地市場での卸値は1キロ1500〜1600円と前年同期に比べ5〜6割高い。例年はこの時期に小売店の特売が増えるが、今年は頻度が減っている。
夏至の11日後から七夕までは、タコの需要が増える半夏生(はんげしょう)にあたる。田植えが終わる時期で、タコ足の吸盤のように稲がしっかり根付くようにとの願いが込められている。夏バテ防止の意味でも食べられる。
日本で流通するのはモロッコやモーリタニア産が中心。4月までの漁では前年より水揚げが少なかった。欧州の買い付け意欲も旺盛で、日本の輸入量は前年同期の6割程度に落ち込んだ。
都内の小売店では刺し身向けの西アフリカ産マダコが100グラム300〜350円。安値の時に買い付けた在庫が減っており、「200円前後の特売は打ちにくい」(都内のスーパー)という。
モロッコ、アフリカでFTA拡大 自動車産業など誘致
2014/9/6 0:13
日本経済新聞 電子版
モロッコのハフィド・アラミ産業・貿易・投資・新技術相は日本経済新聞記者と会い、アフリカ諸国を中心に自由貿易協定(FTA)を拡大する意向を示した。中東情勢は混乱が続くが、アフリカ北西部に位置する同国の投資への影響は「軽微だ」と強調した。自動車や航空機関連の産業誘致を強化する方針で、日本企業の進出にも強い期待を示した。
モロッコは既に欧米諸国など55カ国とFTAを締結済みだ。モロッコの人口は約3400万人だが「FTAにより(モロッコから輸出できる)市場人口は10億人を超えている」と指摘。西アフリカ諸国20カ国以上とのFTA協議も「数カ月で合意できる」との見通しを示し、今後もFTAを推進する姿勢を示した。
アラミ産業相はモロッコが「欧州に近く、アフリカ市場の玄関口でもある」と強調。モロッコの金融機関は相次いでアフリカ諸国で支店網を拡大しており「(モロッコに拠点を置けば)ほかのアフリカ諸国への送金や決済の利便性が高まる」と語った。
現在、地中海に面する北部に「タンジェ地中海港」を整備中で、既に一部が稼働。2015年末に完成予定で、コンテナ輸送能力は800万TEU(20フィートコンテナ換算)と、エジプトのポートサイド港や南アフリカのダーバン港をしのぎ、アフリカ大陸で最大となる見通しだ。産業相は、タンジェ地中海港の完全稼働で欧州や中南米、アフリカ諸国への輸送能力が拡大するとした。
モロッコには仏ルノーが進出しているほか、日本企業ではデンソーや住友電工グループなどが拠点を設置。アラミ産業相は「日本ではモロッコの優位性が知られていない」と指摘。「韓国とは既に二重課税を防ぐための(租税)協定を結んでいる」と述べ、日本ともこうした経済協定の協議開始へ期待を示した。
中東情勢が混乱を深めているが「モロッコへの投資には大きな影響を与えていない」とも述べた。11年以降、エジプトやリビアなどで独裁政権が相次いで崩壊する中、国王モハメド6世は自身の政治権限を縮小するため、憲法を改正。低所得層への経済支援策も講じ、中東・北アフリカ地域の中では政情は安定している。
(ラバトで、押野真也)
モロッコ石炭火力に21億ドル融資、国際協力銀や3メガ銀
2014/9/19 2:00
日本経済新聞 電子版
三菱東京UFJ銀行など3メガ銀行と国際協力銀行は、海外金融機関と組んでモロッコの石炭火力発電事業向けに総額21億ドル(約2300億円)を協調融資する。同事業は三井物産などが主導し、アフリカでは初めての超々臨界圧と呼ばれる最新鋭の石炭火力発電設備を建設する。邦銀の資金支援で日本企業のアフリカ事業を軌道に乗せる。
総額21億ドルの協調融資のうち国際協力銀が米ドル建てで約7億ドル、ユーロ建てで1億5千万ユーロを融資。3メガ銀にBNPパリバなど外銀4行を加えた民間銀はユーロ建てで約4億5千万ユーロを分担する。このうち約3億7千万ユーロは、日本貿易保険が貿易保険をつける。
このほかサウジアラビアに拠点を置く政策金融機関イスラム開発銀行も参加。モロッコの地場銀行2行も現地通貨建てで融資する。
国際協力銀は、融資額が多額にのぼることから民間融資を補完する必要があると判断した。昨年政府が決めたアフリカ支援の枠組みに沿ってモロッコ政府などとの交渉も担当した。
三井物産は仏電力大手GDFスエズと現地政府系投資会社ナレバと組み、事業総額26億ドルで出力合計125万キロワットの大規模発電所建設を進めている。設備の建設だけでなく、運営も手掛ける予定。2017年中を予定する完成のあと、30年間はモロッコ電力・水公社に売電するしくみだ。
モロッコは海底送電線経由でスペインから電力を購入するなど、国内電力消費の約17%を海外に頼っている。電力需要が年7%のペースで拡大しており、自前の発電所の整備が急務になっている。
昨年6月に横浜で開かれたアフリカ開発会議で、日本政府はアフリカ向け貿易・投資の支援拡大を表明した。国際協力銀は表明を受けて、5年で50億ドル相当の融資などをする「アフリカ貿易投資促進ファシリティ」を創設した。
この枠組みは金融面での支援を通じ、民間セクターの発展や金融や電力といったインフラの整備などを後押しする狙いだ。これまでに、南アフリカやチュニジアの銀行などに向け融資した実績はあったが、発電所の建設を支援するのは初めてだ。
モロッコ初の巨大太陽エネルギー発電所、15年に始動
AFP BB News
2014年10月28日 12:00 発信地:ワルザザート/モロッコ
【10月28日 AFP】アフリカのモロッコが同国初の巨大太陽エネルギー発電所を15年に始動することが19日、明らかになった。数十億ユーロ規模の新プロジェクトは、石油資源に乏しいモロッコで増えるエネルギー需要を満たす事業として期待されている。
モロッコ太陽エネルギー発電庁(MASEN)のムスタファ・バクリ(Mustapha Bakkoury)長官はAFPに対し、同国南部の砂漠地帯に位置する都市ワルザザート(Ouarzazate)にある太陽エネルギー発電所「ヌール1(Noor 1)」は来年稼働を開始すると語った。
北アフリカに位置するモロッコは、国際的な再生エネルギー生産国を目指しており、距離的に近い欧州へのクリーンエネルギー輸出を視野に入れている。同国は2020年までに70億ユーロ(約9590億円)を投じて5か所、計2000メガワット相当の太陽エネルギー発電所を新設する計画。このうち「ヌール1」は総工費6億ユーロ(約820億円)で、発電容量160メガワット相当となる見込みだ。建設業者はサウジアラビアのACWAパワー(ACWA Power)率いる合弁企業が昨年9月に落札している。(c)AFP
サッカーのアフリカ選手権、主催国が延期要望 エボラ熱で
cnn.co.jp
2014.11.09 Sun posted at 14:44 JST
(CNN) 来年1月のサッカーのアフリカ選手権の開催国に選ばれていたモロッコ政府は9日までに、西アフリカでのエボラ出血熱の大流行を理由に大会を2016年まで延期するようアフリカ連盟に求める声明を発表した。
延期については不可抗力の健康問題を理由にしている。モロッコは以前にもアフリカ連盟に対し大会の時期を遅らせるよう求めていた。大会に合わせて入国する観戦客や選手らがエボラ熱の感染をもたらすことを懸念している。
これに対し連盟は開催時期の変更を拒否し、モロッコに対し期限付きで大会を主催する意思の有無の確認を要求していた。この期限は既に経過している。
この中で連盟幹部らは今月11日に会合を開き、大会の新たな開催国の選定などを進める構えを見せている。南アフリカとガーナは既に大会を主催する考えはないことを表明している。
1957年から始まったアフリカ選手権は2年に1回開かれ、来年の大会には計16カ国が出場予定。エボラ熱被害が甚大な西アフリカの3カ国では、ギニアだけに本大会出場の可能性がある。
2014.12.13 10:41
なんと114階、高さ540メートル…モロッコ、カサブランカにアフリカ一のビル建設へ
産経ニュース
サウジアラビアの投資家が所有する有力不動産開発会社は12日までに、北アフリカ・モロッコの最大都市カサブランカに、完成すればアフリカ一となる高さ540メートル、114階建ての超高層ビルを建設する計画を明らかにした。
フランス公共ラジオによると、来年6月にも着工し、2018年の完成を目指す。総工費は10億ドル(約1200億円)を見込む。七つ星の高級ホテルやショッピングモールが入るという。
現在、アフリカで最も高いビルは、南アフリカのヨハネスブルクにある「カールトン・センター」で223メートル。世界一はアラブ首長国連邦(UAE)のドバイにある「ブルジュ・ハリファ」で、高さ828メートルを誇る。(共同)
ジェトロ、モロッコ事務所を開設
nikkei.com
2014/12/19 9:22
【ラバト=竹内康雄】日本貿易振興機構(ジェトロ)は18日、モロッコの首都ラバトに事務所を開設した。アフリカ大陸でのジェトロの事務所はカイロやヨハネスブルクなどに次いで6カ所目。モロッコは政治が安定してインフラ整備が進んでおり、アフリカの他地域や欧州などへの輸出拠点としての地位を高めている。ジェトロは日本企業の進出を後押しする一方、日モロッコ間の貿易を促進する。
モロッコ、輸出拠点に 50カ国以上とFTA
2014/12/23 1:19
日本経済新聞 電子版
北アフリカに位置するモロッコが欧州やアフリカへの輸出拠点として急速に存在感を高めている。米欧や中東など主要国と相次ぎ自由貿易協定(FTA)を締結して、投資環境を整備。以前から関係の深かったフランス企業に加え、日米企業の進出が増えている。
11月下旬、米自動車部品大手デルファイは首都ラバト近くにモロッコで3つ目の工場を開いた。面積2万1千平方メートルの工場で1700人を新たに雇用。これで同社のモロッコの従業員数は9600人に達する。
モロッコでは近年、自動車関連産業の投資が相次ぐ。日本勢では住友電装グループや矢崎総業が進出済み。主にワイヤハーネスを生産し、欧州に輸出する。2013年に新工場を開設した住友電装現地子会社の高木重徳事業部長は「欧州に近いという地理面での利点は大きい」と話す。
航空機産業の進出も盛んだ。カナダのボンバルディアが最大都市カサブランカの空港近くに工場を設置、13年から航空機関連部品の生産を始めた。航空機エンジンなどを手掛ける米ユナイテッド・テクノロジーズや仏サフランも拠点を持つ。
こうした外資の進出はモロッコの積極的な貿易政策の影響が大きい。
「モロッコ経由で欧州、アフリカ、中東、果ては米国に飛び立ってほしい」。18日、日本貿易振興機構(ジェトロ)のラバト事務所の開所式であいさつしたハフィド・アラミ商工業・投資・デジタル経済相は日本企業にこう呼びかけた。天然資源にさほど恵まれないモロッコは経済成長には貿易のハブになる必要があるとして早くからFTAを推進。00年には欧州連合(EU)、06年に米国とのFTAが発効するなど既に50カ国・地域以上と締結した。現在は西アフリカ諸国と交渉中だ。
外資投資では旧宗主国のフランス勢が先行してきた。「モロッコはアフリカビジネスの実質的な本拠地だ」。電力や鉄道などを手掛けるアルストムモロッコのティマイ・トラン代表は話す。モロッコ人従業員が販売や保守点検のため仏語圏アフリカに頻繁に出張する。
ルノーは欧州向け輸出基地として同国を活用。12年の工場設立以降、能力を増やし16年には年40万台になる見通し。主に低価格ブランドのダチアを生産。ダチアはルーマニアのブランドだが最近は人件費高騰でモロッコにも生産を移している。
購買力増に伴い消費市場としての魅力も高まる。ダノンは11月、乳業大手サントラル・ラティエールを買収した。日本勢でも日清食品ホールディングスが2月に販社を設立した。アルジェリア、チュニジアを含む商圏8千万人に即席パスタの新商品を投入し、サハラ砂漠以南のアフリカも視野に入れる。
今後はモロッコ企業と協業も進みそうだ。「情報やノウハウが蓄積され将来は協力してアフリカ市場を共同開拓することも可能だ」と三井物産カサブランカ事務所の本吉洋所長は意欲を示す。
食用油大手ソフィプロテオール、アブリル・グループに
Jeune Afrique
2015年1月8日(木)15:13
マリオン・ドゥエ
モロッコやセネガルでとりわけ活発に事業を展開しているフランスの食用油専業大手は、1月7日(水)、社名やロゴのみならず、法的地位の変更を伴う大幅な組織改革を発表した。
フランスのソフィプロテオールグループは、1月7日、組織の全面的な改革を発表した。手始めにまず社名がアブリルと変更となり、会社形態も株式会社から合資会社(SCA)へと変わる。事業領域は2つに分割されるが、1つは、グループの産業部門を統括し、もう1つは、金融活動を統括する。後者は、ソフィプロテオールの名前を維持する。
新しいガバナンス
産業部門の事業会社のガバナンスにも改革が行われた。フランスの食用油(ひまわり油、菜種油等)とタンパク質(そら豆、エンドウ豆等)業界の代表企業で主に構成される古くからの株主は、監視委員会を通じて、サイレントパートナーとしてグループの事業をコントロールする。他方、SCAアブリルの経営は、アクティブパートナーであるアブリルの経営陣が行うこととなった。
「アブリルの取締役会は、SCA アブリルの経営陣を指名し、事業及び投資の基本戦略の策定を行う」とアブリルは資料で説明する。また同資料によると、ソフィプロテオール社長のザビエ・ブランは、アブリルの経営を担当し、ソフィプロテオールCEOのジャンフィリップ・プイグは、SCA アブリルの管理者に指名された。
成長を加速
「アブリルグループの新しいガバナンス、新しい組織、新しいアイデンティティは、グループの成長を加速し、フランス国内外で食用油とタンパク質の産業を発展させるという使命を継続することを可能とする」とフランスの食用油業界のリーダーは、そのコミュニケで説明する。
昨年、70億ユーロの売上高と1億9200ユーロの税引き利益を達成した同社は、フランスでレシューやプジェ、モロッコのでアル・ホラの食用油のブランドをもつ。エネルギー(バイオディーゼルのディースター社)や、油料作物に含まれるたんぱく質から収益を得る手法で、再生化学の分野にも事業の多様化を図っている。アフリカでは、アブリルはセネガルで落花生、アルジェリアで家畜飼料の事業を活発に展開している。またアフリカ大陸においても野望を隠さず、パーム油の分野での投資機会の調査を行っている。【翻訳:大竹秀明、AJF】
L'huilier Sofiprotéol devient le groupe Avril
EU、域外から年100万人超 貴重な労働力に
2015/1/11 1:27
日本経済新聞 電子版
【パリ=御調昌邦】欧州連合(EU)は近年、域外から年間110万〜140万人台の移民を受け入れている。EUは移民が無ければ人口が減少し始める見通しとなっており、長期的には貴重な労働力としても期待される。
EUの執行機関である欧州委員会が昨春にまとめた資料によると、EUから出て行った人を差し引いた移民の純増数は年間50万〜70万人台。EU内に居住する域外の国籍を持つ人は2千万人強で、人口の約4%を占める。
出身国別ではトルコが最も多く、2位はモロッコ。10位以内にはパキスタンも入っている。仏紙襲撃事件が起こったフランスでは、旧植民地であったアルジェリアやモロッコなどからの移民が多数を占める。
近隣国に比べて裕福なEUへの移住希望は強く、2012年には約70万人がEUの市民権を得たほか、移民や難民の2世なども増えている。
EUでは将来、高齢化に伴ってサービス業や運輸などを中心に労働力不足が深刻になるとみられ、労働力を確保するために移民を受け入れてきた。EUの共通移民政策の下で、合法的な移民に対しては社会に適応できるような政策を進める一方、違法移民については取り締まりを強化している。
アフリカ大陸一の高層ビル、カサブランカに建設へ
cnn.co.jp
2015.01.15 Thu posted at 16:13 JST
(CNN) 天高くそびえる姿は、米ファンタジー映画「ロード・オブ・ザ・リング」に出てくる冥王サウロンの塔、バラド・ドゥアのよう−−。アフリカ北部モロッコの最大都市カサブランカに、アフリカ大陸一の超高層ビルを建設する計画が進んでいる。
計画によれば、「アルヌール・タワー」と呼ばれるこのビルは114階建て。アフリカ54カ国にちなんで高さは540メートルと、米ニューヨークの「ワン・ワールド・トレード・センター」(541メートル)に次ぐ世界5位のビルになる。
ドバイの建設会社ミドル・イースト・ディベロップメントとフランスの建築事務所ヴァロド・エ・ピストルが手掛け、オフィスや住居のほか最高級ホテル、アートギャラリー、豪華なショッピング街が入る予定だ。
着工時期は確定していないが、設計者のアメディー・サンタロ氏は「今年5月には土壌調査を開始したい。工事は2年半から最長3年で完了する」と話す。
同氏によると、アフリカ大陸は大きな可能性を秘めている。今後15年ほどのうちに、各地で計数千棟の高層ビルが建設される見通しだという。
スーツケースの中に8歳児、国境でのX線検査で発見 スペイン
cnn.co.jp
2015.05.09 Sat posted at 16:27 JST
スペイン・プリエゴ・デ・コルドバ(CNN) スペインの警察は9日までに、北アフリカのモロッコと国境を接するエルタラハルの入国審査事務所でスーツケースの中に隠れ、密航を図ろうとしたアフリカ・コートジボワールの8歳男児を発見、保護したと報告した。
ポリエステル製のスーツケースの大きさは中型で、男児はわずかな身の回りの物と一緒に胎児のような格好をしてひそんでいたという。健康状態は良好だった。
地元警察によると、スーツケースの中に隠れ続けていた時間は不明。この種の手口による児童の密航を摘発したのは初めてとしている。
警察の報道担当者によると、このスーツケースを運んでいたのは21歳のモロッコ人女性。路上で車輪付きのスーツケースを引っ張りながら越境しようとした際、落ち着かない様子を示したため不審を抱かれていた。
麻薬密輸の疑いもあるとして警察がエックス線検査で中身を調べた際、男児が見付かっていた。男児は児童保護施設に収容されて、法的な処理を待っているという。
男児が発見された数時間後、スペインの永住許可を持つ父親とみられる男が逮捕された。訴追される見通し。
サウジ国王、仏を出発 モロッコへ
nikkei.com
2015/8/3 9:59
【パリ=共同】フランス南部の海岸にある別荘で夏休みを過ごしていたサウジアラビアのサルマン国王は2日、飛行機でモロッコ北部タンジールへ向けて出発した。フランス側の地元当局者の話として、同国メディアが報じた。
7月25日から約3週間の予定といわれた国王と側近らのフランス滞在に関しては、別荘に面した海岸への一般客の入場が禁止されたため、地元の保守系県会議員らが「公共施設の私物化」と抗議する署名運動を行い、約2週間で15万人以上の署名を集めた。
計約千人の王族や関係者らが別荘周辺地域に滞在していたとされるが、半数以上が国王とともにフランスを去り、海岸周辺の警備は順次、解除されるという。
モロッコ、インフラ整備に9.5兆円 外資誘致を強化
nikkei.com
2015/8/28 0:06日本経済新聞 電子版
【カイロ=押野真也】北アフリカのモロッコがインフラ投資を加速する。現在策定中の長期インフラ整備計画で、今後20年間で7600億ディルハム(約9兆5000億円)の投資を盛り込む。港湾や高速鉄道、新空港の整備などを計画。モロッコは中東・北アフリカ諸国の中では相対的に政情や治安が安定している。インフラ整備を通じて外資企業の投資誘致を強化する。
モロッコでインフラ分野を担当する、アジズ・ラバハ設備・運輸相が首都ラバトで日本経済新聞と会見し、明らかにした。2035年までに7600億ディルハムを投じ、そのうち、鉄道網の整備に3300億ディルハム、道路に2060億ディルハム、港湾に670億ディルハム、空港に470億ディルハムを充てる。
自国の資金だけでは賄えず、外国企業との協業による官民パートナーシップ(PPP)や国際機関の支援も活用する方針だ。ラバハ運輸相は、すでに参加を表明した中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)について「(PPPの活用など)新しい手法を発展させることができれば、モロッコの助けとなる」と期待を寄せた。
モロッコ政府は7月24日、阪神高速道路(大阪市)と技術協力に関する覚書(MOU)を交わした。ラバハ氏は「日本はトンネルや橋の建設などの技術だけではなく、(技術者の)教育や(高速道路を管理する)指令センターなど、多くの経験を持つ」と指摘。ハード・ソフトの両面で阪神高速やほかの日本企業との協力を拡大したいとの意向を示した。
モロッコは近年、自動車と航空産業の誘致を強化している。日系ではデンソーや住友電工グループが自動車部品の製造工場を構えている。モロッコ政府はインフラ整備で投資誘致に弾みをつける考えだ。
アフリカの成長期待はエボラ出血熱やテロなどでややしぼんでいる。ラバハ氏は「アフリカに投資する者は増えており、大きな影響は生じないだろう。巨大なアフリカ市場の将来を楽観している」と語った。
人違いで「テロ容疑者」に、モロッコ女性が恐怖語る
cnn.co.jp
2015.11.24 Tue posted at 14:59 JST
(CNN) パリの同時テロ事件に関連して各国の新聞が容疑者の女として掲載した写真に、別人のものが含まれていたことが分かった。容疑者と間違えられた女性はCNNの取材に応じ、写真のせいで不安に付きまとわれ、生活が一変してしまったと訴えている。
モロッコ中部の都市ベニメラルに住むナビラ・バッカーサさんは、海外の多数の新聞に掲載された自分の写真を見て驚いたと振り返る。写真には「アスナ・アイトブラセン容疑者。パリ郊外の急襲作戦で自爆死した女」という説明が付いていた。
バッカーサさんによると、この写真は元友人が記者に売りつけたものだという。掲載されたのは、浴槽の中のバッカーサさんを写した写真と、家族と一緒にいるところを写した写真の2枚。いずれもアイトブラセン容疑者の写真として掲載されていた。
インタビューの中でバッカーサさんは自身が写った写真をほかにも何枚か示し、「これを見てほしい。似ている部分はほんの少しだけ。写真を見れば誰だって違いが分かるし、互いに全然似ていないことが分かってもらえる」と訴えた。
COP22、来年11月にモロッコで
nikkei.com
2015/12/13 4:11
【パリ=竹内康雄】12日閉幕した第21回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)で、来年のCOP22をモロッコのマラケシュで開くことが決まった。期間は11月7〜18日。
モロッコでベルギー人の男逮捕 パリ同時テロ実行犯と接触か
cnn.co.jp
2016.01.19 Tue posted at 17:37 JST
(CNN) モロッコ当局は18日、昨年11月に起きたパリ同時テロとの関連で、ベルギー国籍の26歳の男を逮捕したと発表した。
フランス、モロッコ両国当局者によると男はモロッコ系ベルギー人のジェレル・アッタル容疑者。以前からテロとのかかわりが強いとされてきたベルギー・ブリュッセル郊外のモレンベーク地区出身で、パリ同時テロの実行犯らとも顔なじみだったという。
モロッコ司法当局の報道官はアッタル容疑者について、首都ラバト近くの都市、サレで拘束したと述べた。同容疑者の家族は捜査対象となっていない。
フランスの当局者によれば、アッタル容疑者は2013年、パリ同時テロ後の警察との銃撃戦で自爆した男とともにシリアへ渡航したとみられる。またベルギーのCNN系列局RTLは、モロッコ当局の話として、アッタル容疑者がシリア滞在中にパリ同時テロの首謀者とされるアブデルアミド・アバウド容疑者と接触していたと報じた。
RTLによるとアッタル容疑者に対しては昨年、ベルギーの裁判所が被告不在のまま、テロリストを勧誘した罪で禁錮5年の刑を言い渡していた。
一方、パリ同時テロの実行犯の1人とされるベルギー生まれのフランス人、サラ・アブデスラム容疑者(26)については、警察が行方を追っているものの依然として逮捕のめどが立っていない。
2016年1月26日(火)
モロッコ 数千人デモ
教員削減計画に反対
参加者「取り締まり恐れない」
しんぶん赤旗
【カイロ=小玉純一】モロッコで24日、教師研修生とその家族数千人が、政府の教員削減計画に抗議して首都ラバトの街頭に出ました。ロイター通信が伝えました。
同国では、政府がデモを禁じており、大規模デモは異例。数千人のデモ参加者は、「取り締まりを恐れない」と唱和し、横断幕を掲げながら、数百人の機動隊の前を行進しました。
政府は財政再建策の一環として公的部門の雇用を減らしています。これに対し、ここ数カ月、抗議行動が続いており、教師研修生の抗議もその一つです。
警察は、教師研修生のデモに対して、これまで無届けデモだとして暴力的に散会させてきました。参加者数十人が負傷する事態も発生し、政府は警察の暴力について調査を指示しました。
研修生たちは憲法で抗議の権利は保障されていると主張。削減計画の撤回までたたかう意向です。
公立学校で教師となるための研修を受ける資格試験では、1万人が合格しました。しかし政府は昨年10月、教員採用には、再度採用試験を受けて合格することが必要だと発表。再試験での合格者は7000人に絞り込まれ、いっそうの狭き門となる見込みです。
娘が資格試験に合格したハッサン・デヒフさんは、地方都市からデモに参加。「3人の娘のうち、やっと1人は職に就けたとおもったが、そうではなかったようだ」とロイター通信に語っています。「娘が殴られるなら、親の私も殴られるつもりだ」と研修生たちの要求を支持する思いを語りました。
モロッコでは、2011年にアラブ各国で広がった民衆蜂起の際、同様の民主主義を求めるデモが広がりましたが、政府は、補助金などの国民向け支出増で乗り切りました。しかし、公務員の削減や補助金カットなどが進められる中で、再びデモや座り込み、ストライキなどが頻発しています。
【2月16日 AFP】モロッコ中部の砂漠都市ワルザザート(Ouarzazate)郊外で今月4日、同国初となる太陽光発電所の操業開始を祝う式典が開かれ、国王シディ・モハメド6世(Sidi Mohamed VI)らが出席した。
式典には、モロッコのアブデリラー・ベンキラン(Abdelilah Benkirane)首相やフランスのセゴレーヌ・ロワイヤル(Segolene Royal)エコロジー・持続可能開発・エネルギー相ら、地元や海外の当局者が出席した。この発電所は、モロッコが掲げるクリーンエネルギー生産増加目標に向けて一つの到達点とみられている。
今回、操業が開始されたのは「ヌール(Noor)」と命名された太陽光発電所の第1段階、ヌール1(Noor 1)で、発電能力は160メガワット。サッカー場600面以上分の広さの土地に、50万枚の太陽光パネルが設置されている。この発電所により、モロッコは温暖化ガスの排出量を大幅に削減できる見通しとなった。
太陽光発電所の次の段階──ヌール2(Noor 2)とヌール3(Noor 3)──はそれぞれ今年と来年に完了する予定で、ヌール4(Noor 4)への出資申し込みもすでに始まっているという。
すべてが完了すると、総出力500メガワットの「世界最大の集光型太陽光発電所」となり、開発者らによると、2018年までにモロッコの100万人以上に電力を供給できるようになるという。また、モロッコの二酸化炭素(CO2)排出量を年間76万トン削減できる見通しで、この削減量は、世界銀行(World Bank)の統計によると、2011年のモロッコのCO2排出量5650万トンの約1%に相当するという。
2030年までに4倍になると見込まれる電力消費に対処するため、太陽光などの再生可能エネルギーの生産増加を目指しているモロッコは、昨年には、南西沿岸部タルファヤ(Tarfaya)で、アフリカで最大級となる風力発電所を稼働させた。
来年の国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)第22回締約国会議(COP22)の開催国であるモロッコは、温室効果ガスの排出量を2030年までに32%削減することを目標としている。(c)AFP
サハラ砂漠に世界最大級の太陽熱発電所 モロッコ
cnn.co.jp
2016.02.21 Sun posted at 17:42 JST
(CNN) 太陽光を反射鏡で集め、熱に変換してタービンを回す集光型太陽熱発電(CSP)。この方式で世界最大となる発電所が北アフリカ・モロッコのサハラ砂漠に完成し、今月上旬に運転を開始した。
モロッコ中部のワルザザードは、「アラビアのロレンス」や「グラディエーター」などハリウッド映画のロケ地として知られる都市だ。CSPのヌール発電所はその近郊に建設された。
世界銀行の気候投資基金(CIF)によると、2018年までには100万世帯以上の電力をまかなうようになる見通し。年間約76万トンの二酸化炭素(CO2)削減効果が期待される。
CSPの発電所は太陽光発電施設と比べて建設費が高いが、夜間や曇った日のために電力を蓄えておくことが可能だ。
反射鏡で集めた光で液体を加熱し、そこから生じた蒸気でタービンを回す。熱媒体として使われる溶融塩は夜になっても熱い状態を保つため、発電を続けることができるというわけだ。
世界銀行によると、モロッコは現在、エネルギーの97%を化石燃料の輸入に頼っている。同国がエネルギー資源を分散させ、再生可能エネルギーを利用することに熱心なのはこのためだ。
今年11月に予定される第22回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP22)の開催国となることも決まっている。
CIFによると、ヌール発電所が稼働することで、総発電量の中で再生可能エネルギーが占める割合は13%から42%まで上昇する。
発電所から10キロの圏内の住民は約58万3000人。この地区の貧困率は23%にも上るが、クリーンな発電施設ができて住宅や病院などへの電力供給が安定することにより、住民の生活も向上する見通しだ。
関西ぺイント、モロッコに車用塗料工場 欧州車向け供給
2016/4/12 23:52
日本経済新聞 電子版
関西ペイントは北アフリカのモロッコに自動車用塗料の新工場を建設する。2017年2月に稼働し、仏自動車大手ルノーなどに納入するとみられる。モロッコでは政府による自動車産業の誘致を背景に、仏グループPSAも19年の進出を予定している。関西ペイントは現地で安定供給できる体制を整え、欧州自動車大手などとの取引拡大につなげる。
モロッコ北部にある主要都市、タンジール市郊外に新工場を建設する。年産数万台分程度の塗料生産から始める。投資額は約5億円の見込みだ。
モロッコは欧州に近いうえ、人件費が安く、治安も比較的良いとされる。欧州の自動車大手は同国を周辺のアフリカ諸国などへの輸出拠点と位置づけている。関西ペイントは成長性が高いとみて生産体制を整える。
関西ペイントはインドの自動車用塗料で5割超のシェアを占めるなど新興国市場に強い。核開発疑惑による経済制裁の解除を機にイランにも再進出する予定で「モロッコやイランは自動車輸出拠点に育つ」(石野博社長)とみている。
同社のアフリカ地域の塗料売上高は16年3月期で425億円と、5年間でほぼ2倍に成長した。11年に南アフリカ共和国で塗料大手を買収し、建築用塗料の販売を伸ばしたことが成長の原動力になっている。これまで手薄だった北アフリカでもモロッコ工場を拠点に事業を拡大する考えだ。
2016.4.13 17:58
関西ペイントがモロッコに自動車用塗料の工場建設 17年稼働
産経ニュース
関西ペイントは13日、アフリカ北部のモロッコに自動車用塗料の工場を建設することを明らかにした。モロッコに製造拠点を構えるのは初めて。2017年2月の稼働を目指す。投資額は明らかにしていない。
工場は地中海沿いのタンジール市郊外に建設する。モロッコでは欧州の自動車メーカーの進出が相次いでおり、取引拡大には工場建設が必要と判断した。
国内需要が頭打ちの中、関西ペイントは新興国での事業展開を強化している。11年には南アフリカの塗料大手を買収。16年3月期の業績予想でアフリカ地域の売上高は425億円を見込んでおり、4年前に比べ約2倍となっている。
世界で最も過酷な「サハラマラソン」開催 モロッコ
FNN
04/13 14:09
北アフリカ・モロッコで、「サハラマラソン」が開催された。
灼熱(しゃくねつ)の北アフリカ・モロッコの大地に走り出していくのは、「サハラマラソン」の参加者。
「世界で最も過酷なマラソン」ともいわれるこの大会。
水は支給されるが、参加者は、食事のほか、寝袋やコンパスなど、過酷な環境を生き抜くための物資を、自ら背負って走らなくてはならない。
全長およそ250kmを、7日間かけて走るが、完走率は、毎年80%を超えるという。
アラブ諸国と投資協定拡大 経済フォーラムで経産相
nikkei.com
2016/5/4 18:55 (2016/5/5 0:22更新)
【カサブランカ=久門武史】日本とアラブ諸国の官民が関係強化を話し合う第4回の「日本・アラブ経済フォーラム」が4日、モロッコのカサブランカで2日間の日程で開幕した。林幹雄経済産業相は「(アラブ諸国で)5カ国にとどまる投資協定締結国を2020年をメドに10カ国以上にすることを目指す」と強調した。
双方は再生可能エネルギー分野での協力や、日本が2000人超の研修生を受け入れることなどを盛り込んだ「カサブランカ宣言」を採択した。日本の技術や投資をアラブ側でのインフラ整備や雇用創出につなげる。
フォーラムでは、日本貿易振興機構(ジェトロ)とモロッコ商工業・投資・デジタル経済省が協力覚書に署名。住友電気工業がモロッコの太陽エネルギー庁との間で、1メガワットの太陽光発電プラントを建設する契約を交わした。
7歳女児、動物園のゾウに石投げられ死亡 モロッコ
cnn.co.jp
2016.07.29 Fri posted at 09:31 JST
(CNN) モロッコの首都ラバトの動物園でこのほど、ゾウが観客に向かって投げた石に当たって7歳の女の子が死亡する事故が起きた。
動物園の発表によると、女の子は家族と一緒に同園を訪れ、ゾウを見ながら写真を撮ろうとしていた。そこへメスのゾウが飼育舎の中から石を投げ、女の子に当たったという。
観客が撮影したビデオには、頭から血を流した女の子の周りに大勢の人が集まる様子が映っている。
女の子は病院に運ばれたが、数時間後に死亡した。
ゾウの飼育舎と観客の間は大きな堀と木製の柵で隔てられていたが、金属製の柵はなかった。動物園側は、国際安全基準には従っていたと説明している。
同動物園はモロッコで最大級の動物園として2012年に開園。これまで園内で飼育している動物が観客を死亡させたり重傷を負わせたりした事例はなかったという。
旭硝子は1日、北アフリカのモロッコに自動車用のガラス工場を新設すると発表した。日系ガラスメーカーで同国への進出は初めて。2019年の本格稼働を予定する。投資額は70億〜100億円で自動車用の合わせガラスや強化ガラスを年110万台分つくる。欧州の自動車市場は安定した成長が続く。スペインなど近隣国に拠点を置く欧州の自動車メーカーを開拓する。
旭硝子の欧州子会社がモロッコの現地ガラスメーカーと合弁会社をつくる。旭硝子の自動車用ガラス工場としては世界23カ所目となる。
欧州での自動車生産は今後も2%前後の成長が続くと見込まれている。欧州に近く人件費も安いモロッコは自動車の生産基地として注目されており、フランスのルノーやグループPSA(旧プジョーシトロエングループ)が進出している。
旭硝子が1日発表した2016年1〜6月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比2割減の270億円だった。前年同期に企業年金制度の見直しに伴う利益を計上した反動が出た。営業利益は17%増の398億円だった。原油など原燃料価格の低下に加え、建築用・自動車用ガラスのいずれも販売が好調だった。
モロッコ代表、選手村でのレイプ容疑で逮捕 リオ五輪
cnn.co.jp
2016.08.06 Sat posted at 17:03 JST
(CNN) ブラジルのリオデジャネイロ警察などは5日、リオ五輪に参加するモロッコ代表のボクシング男子選手(22)を選手村で働くブラジル人女性2人に対する強姦(ごうかん)容疑で逮捕したと発表した。
暫定的な逮捕状に基づく拘束で、令状による捜査は15日間続く。一方、ライトヘビー級選手のハッサン・サーダ容疑者の弁護士は地元警察向けの声明で、同選手は容疑を否認したと述べた。容疑者は6日にトルコ人選手との対戦を予定しているが、出場出来るかどうかは不明。弁護士は試合に臨めるよう釈放を求めている。
モロッコ代表団の団長によると、疑われている犯行は3日前、女性2人がボクシング選手5人に割り当てられた部屋を清掃中に発生。サーダ容疑者は2人との接触は1人がモロッコ国旗を求めた時だけだったと主張しているという。
団長は、容疑者は正式に逮捕されたわけではなく拘束は聴取が目的との見方を示した。モロッコ代表団は無罪を信じ、捜査の結果を待つとしている。
国営ブラジル通信によると、リオ五輪の組織委員会は今回の事件を把握しており、警察の捜査には協力する方針だという。
(CNN) 米国を脅かすイスラム過激派組織のメンバーから名門大学の研究者に−−。米ジョージワシントン大学のサイバー・国家安全保障センターにこのほど、国際テロ組織アルカイダ出身の米国人男性が採用された。
過激派から大学職員に転身した例は欧州に何件かあるものの、米国では初めてとされる。
ジェシー・モートン氏(37)はかつてアルカイダで「ユヌス・アブドラ・ムハンマド」と名乗り、新たなメンバーの勧誘を担当していた。同センターで過激派研究に取り組むシェーマス・ヒューズ氏は、特異な経験を持つモートン氏がテロ対策の研究に新たな視点を持ち込んでくれることを期待している。
モートン氏は過激派時代に米コロンビア大学で国際関係学の修士号を取っていた。ジョージワシントン大学では過激派の更生に直接かかわったり教壇に立ったりするわけではなく、執筆・研究活動に専念する予定だ。
ヒューズ氏はモートン氏の採用にあたり、連邦捜査局(FBI)や治安当局、弁護士らに相談。完全に改心したと確信したうえで決断を下した。
専門家によると、受刑者が刑期の短縮を狙って改心を装うケースもあるが、モートン氏にその兆候はみられないという。
カリフォルニア州サンバーナディーノの銃乱射テロやパリの同時多発テロなど、過激思想に感化された犯人による攻撃の再発を防ぐために、過激派の世界の入り口と出口を両方知るモートン氏のような人材は非常に重要とされる。
モートン氏はペンシルベニア州生まれ。祖母の通うキリスト教会で聖歌隊に参加するような少年だったが、家庭内で虐待があり、青年時代には自ら過激派集団を探し求めていた。
麻薬関連の罪で2回にわたって収監され、バージニア州の刑務所でイスラム過激派の人物と出会った。その時から「洗脳」が始まったという。数年のうちに感化され、子ども時代の反動でイスラム教の秩序にひかれていった。アルカイダの仲間は「家族」のように思えた。
宣伝と勧誘の責任者になり、「生きる意味や目的、そして怒りと不満のはけ口を与えられた」という。
2008年にもう1人のメンバーとともに新たな組織を立ち上げ、テキサス州の陸軍基地で起きた銃乱射事件の犯人を称賛するコメントも出した。同年のCNNとのインタビューで「我々は不信心者を恐怖に陥れるよう指示されている」「米国は国際社会における立場を変えない限り、当然標的になる」などと話していた。
しかしこの後モロッコを訪れ、若い世俗派のイスラム教徒たちに出会って、同氏の思想に少しずつ変化が起き始めた。優秀で雄弁な現地の若者たちが心から望んでいたのは、米国にはすでにある「自由」だった。
モートン氏は、米国のテレビ番組がイスラム教の預言者ムハンマドを侮辱したとして制作担当者らを脅迫した疑いで、モロッコ滞在中に逮捕され、身柄を米国に引き渡された。そして12年には禁錮11年余りの刑を言い渡される。
独房に入れられたモートン氏は、それまでの自分の行動をじっくりと振り返った。図書館でルソーやロック、ペインらの哲学書を読み、「欧米の文化と文明に改めて共感した」という。
さらに、当時出会ったFBIの女性捜査官がモートン氏の人生を変えた。ほかの当局者たちのように悪者扱いせず、敬意と誠意を持って接してくれた彼女に、同氏は心を開いた。「米国政府は悪だ」と思い込んでいた固定観念も変化した。
モートン氏の刑期は3年足らずまで短縮され、昨年2月には釈放された。この1年間は「有名な事件」をめぐってFBIに協力していたというが、具体的な内容は明かさない。
今後は学内や米国市民の信頼を得るために努力しなければならないと、同氏は語る。「これは私にとって、過去の間違いを正すチャンスだ」と力を込める。
一方で今も強い罪悪感に苦しんでいると話し、「彼らが起こした事件を見て、私もかつてあの思想に共感し、賛同していたのだと思うと気分が悪くなる」とつぶやいた。
【ラバトAFP=時事】モロッコ内務省は3日、過激派組織「イスラム国」(IS)に忠誠を誓い、国内で自爆テロを企てたとして、警察が女10人を逮捕したと発表した。
内務省によれば、このグループは「自爆ベルトを作る目的で化学物質の入手」を試み、「重要施設」への攻撃を計画していた。また、首都ラバト近郊や観光都市タンジェなど国内数カ所で、女性を勧誘し訓練を施していたという。(2016/10/03-23:06)
【マラケシュ=川口健史】地球温暖化対策を話し合う国連気候変動枠組み条約第22回締約国会議(COP22)が7日、モロッコのマラケシュで開幕した。2020年以降、197カ国・地域の国が参加する「パリ協定」が発効して初めての会議だ。会期は18日までの予定。実効性がある協定にするためのルール作りの議論を本格化する。
共同議長の一人、エスピノサ同条約事務局長は会議冒頭で「パリ協定の発効は喜ばしい。気候変動対策には難しい課題が山積している」と語った。
COP22には政府関係者や非政府組織(NGO)ら約2万人が参加。事務レベル会合を経て、15日からは閣僚級会合とパリ協定の第1回締約国会議(CMA1)が始まる。国連によると、7日現在で批准国は100カ国・地域に達した。
【AFP=時事】モロッコのマラケシュ(Marrakesh)で、キスをしているところを目撃され、同性愛行為の罪で起訴された10代の少女2人の公判が開かれた。少女たちの弁護士の一人が明らかにした。
16歳と17歳の少女は「同性の個人同士によるみだらなまたは不自然な行為」をした罪に問われている。
2人は、家の屋根の上でキスや抱擁をしているところを目撃され、家族が警察に通報したことから、先月28日に逮捕された。
2人は1週間拘束された後、保釈された。有罪と認められれば6月〜3年の禁錮刑に処される可能性がある。
2人の弁護士はAFPに対し、「少女たちは、同性愛の関係にあるとする警察の報告を否定し、友人としての関係だと主張している」と語った。判決は来月9日に言い渡されるという。
少女たちは同性の2人の個人による「性的逸脱行為」を禁じたモロッコの刑法の下で、起訴された。
【翻訳編集】AFPBB News
【12月10日 AFP】モロッコで9日、キスをしていたとして通報され、同性愛行為の罪で起訴されていた10代の少女2人に無罪が言い渡された。弁護団の1人が明らかにした。
16歳と17歳の少女は「同性の個人同士によるわいせつ行為、または不自然な行為」に関わったとして今年10月に逮捕され、1週間勾留されていた。
その後2人は公判まで保釈されていたが、AFPの取材に応じた弁護団の1人によれば、9日の公判で判事は「少女たちを親の監督下に置くことで放免とする」判断を下したという。
モロッコの刑法489条は同性の2人による「性的逸脱行為」を禁じており、有罪になった場合、少女たちは最高3年の禁錮刑を言い渡される可能性があった。
人口約3500万人のモロッコは、宗教を重んじる保守派と欧米の価値観を受け入れるリベラル派に国民が二分されており、近年、同性愛をめぐって論争を呼ぶ事件が相次いでいる。
少女たちの弁護士の1人を任命したモロッコ人権協会(Moroccan Association of Human Rights)をはじめとする人権団体は、刑法489条の廃止を繰り返し要求している。(c)AFP
ベルリンで大型トラックがクリスマス市(いち)に突っ込み12人が死亡した事件で、ドイツ政府が事前に2度、アニス・アムリ容疑者に関する警告をモロッコの情報機関から受けていたことが分かった。過激派組織「イスラム国」(IS)関係者と接触していたとの情報だった。ドイツ紙ウェルト(電子版)が23日伝えた。
報道によると、モロッコ政府の情報機関が今年9月と10月、同容疑者について「ドイツ国内のIS関係者と連絡をとっている」とドイツの情報機関に伝え、警告していた。同紙の取材に対して、モロッコ政府が23日に事実を認めた。
警告の内容については、9月の段階で、モロッコのジャーナリストが記事を掲載。それによると、容疑者はISと関係するモロッコ人らとドイツ国内で接触し、ISへの勧誘活動を行っていたという。
同容疑者については、ドイツ政…(残り:160文字/全文:508文字)
欧州連合司法裁判所(Cour de Justice de l’Union Europeene, CJUE)は、EUーモロッコ漁業協定において、西サハラとその海域は含まれないとする判決を下した。
欧州連合司法裁判所(CJUE)は、数カ月に及ぶポリサリオ戦線を支持する西サハラキャンペーン(WSC)が英国裁判所に提訴していた訴訟番号C-266/16の事案について、判決を下した。「EUとモロッコ間に締結された漁業協定の効力は、西サハラとその海域には及ばないが」と今朝公表された判決は示している。司法機関としては、西サハラを協定に含めることは、「国際法上の法規に違反する」との立場である。
判決文の中で裁判所は、地中海をはさんで対峙する2者間の協定の地理的な効力の範囲を示した。CJUEの判決によれば、漁業協定は「モロッコの領土」に効力が及ぶが、同国の南の西サハラ海域には及ばないとしている。即ち、「モロッコの領土というのは、モロッコ王国の国際法上の主権が及ぶ地域を指し、それ以外の例えば西サハラのような地域は含まれない」というものである。
「協力の維持」
このような見解の確認から、両当事者間で結ばれた漁業協定には、西サハラの海域はモロッコの漁場の範囲には含まれない。「当裁判所は、当漁業協定、或いはそれに付随する規定も、西サハラの海域には適用されず、その決定及び実施も、欧州連合の法令に照らして有効である」と結論づけている。
CJUEの判決が出てから数時間後、EUとモロッコによる共同声明が同意された。欧州委員会副委員長兼欧州連合外務・安全保障政策上級代表であるフェデリカ・モゲリーニ氏と、モロッコの外務兼国際協力大臣であるナセール・ブリタ氏が加わり、双方が、「漁業の領域での協力を維持する」決意を表明した。
7月14日の期限
両国の代表は、それぞれが会見で強調したように、「モロッコとEU間の戦略的なパートナーシップ」の維持には前向きな意思を示した。この度の裁判所の決定が、両者の関係に悪影響を与えることを望んでいないということと、「政治対話をより強化し、商業面の安定した関係を維持していく」ことを表明した。思い起こせば、EUとモロッコの漁業協定は、2007年2月28日に発効したものである。そして最後に更新された協定が今年の7月14日に失効する前に、今年前半には再延長のための交渉を開始することをEU側は望んでいた。一方モロッコ側は、CJUEの判決が出てからの交渉開始を望んでいた。
リン鉱石:南アフリカがポリサリオ戦線を支持
CJUEの判決が出る数日前、今度は南アフリカで、西サハラに関連する司法判決が示された。こちらは2月23日に、南アの高等裁判所が、ポリサリオ戦線がポートエリザベスで2017年5月以来足止めされているリン鉱石の積み荷の所有者であることを認めたというものである。南アの裁判官達は、「リン鉱石の所有権がこれまで合法的に、国立リン鉱石公社(Office Cherifien des Phosphates, OCP)やPhosphates de Boucraa SA社(モロッコ)によって保持されたことはなく、彼らがリン鉱石を、Balance Agri-Nutrients Limited社(ニュージーランド)に売却することはこれまでもできなかった」と主張している。
El-Ayounからニュージーランドに向け、50万トンのリン鉱石を海路で運ぶNM Cherry Blossom社の船が、ポリサリオ戦線による2017年5月1日の訴えにより、アルゴア湾で差し押さえられた。このことは7月に、判決を控えた南アの裁判所も確認した。
2017年6月には、パナマの裁判所でも同様の事態となった。その1か月前、今度はスペインの税関が、同じ要求を受け、Southwester号にモロッコからの積み荷を下すことを許可した。【参考訳:大竹秀明、AJF】
L’accord de pêche UE-Maroc « n’est pas applicable au Sahara occidental »