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大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国 2011年5月


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アフリカアフリカ Africa 2016


○2007年までのニュース・情報は 大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国 2007年
○2008年〜2009年のニュース・情報は 大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国 2008年〜2009年
○2010年のニュース・情報は 大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国 2010年
○2011年1月〜2月のニュース・情報は 大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国 2011年1月〜2月
○2011年3月1日〜15日のニュース・情報は 大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国 2011年3月1日〜15日
○2011年3月16日〜31日のニュース・情報は 大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国 2011年3月16日〜31日
○2011年4月のニュース・情報は 大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国 2011年4月
○2011年6月〜7月のニュース・情報は 大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国 2011年6月〜7月
○2011年8月のニュース・情報は 大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国 2011年8月
○最新のニュース・情報は 大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国

○外務省 各国・地域情勢 大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国

◆2011/05/01 NIKKEI NET カダフィ大佐の息子死亡 NATO空爆、本人は無事
◆2011/05/01 NIKKEI NET NATOのリビア空爆、ロシアが非難
◆2011/05/01 cnn.co.jp カダフィ大佐の息子がNATO空爆で死亡とリビア政府発表
◆2011/05/01 cnn.co.jp カダフィ大佐の息子、NATOの空爆で死亡
◆2011/05/01 asahi.com カダフィ大佐の息子と孫、NATO軍空爆で死亡 リビア
◆2011/05/01 yomiuri.co.jp リビア攻撃、安保理決議の範囲内…英首相
◆2011/05/01 毎日新聞 リビア:「停戦の用意」カダフィ大佐表明 砲撃は続ける
◆2011/05/01 Reuters Africa Libya disabled children school hit in NATO strike
◆2011/05/02 NIKKEI NET サウジ産油、4月は微増の日量850万バレル 需要増に対応
◆2011/05/02 NIKKEI NET カダフィ政権、トリポリの外国公館襲撃「遺憾」
◆2011/05/02 NIKKEI NET リビアの暴徒、国連施設攻撃 首都の職員12人が退避
◆2011/05/02 yomiuri.co.jp カダフィ氏の息子と孫3人死亡、NATO空爆で
◆2011/05/02 yomiuri.co.jp カダフィ氏息子ら空爆死に抗議、大使館など襲撃
◆2011/05/02 yomiuri.co.jp リビア首都から国連職員12人が国外避難
◆2011/05/02 NIKKEI NET 中国、カダフィ氏息子死亡に懸念表明 停戦呼びかけ
◆2011/05/02 asahi.com リビア暴徒化群衆、英伊大使館に放火 国連事務所も襲撃
◆2011/05/02 毎日新聞 リビア:大佐親族死亡 露下院外交委員長「容認できぬ」
◆2011/05/02 毎日新聞 リビア:大佐親族死亡 空爆、正当性揺らぐ 政権「国際法違反」
◆2011/05/02 毎日新聞 リビア:カダフィ大佐六男死亡、孫3人も 多国籍軍、トリポリ市内空爆
◆2011/05/03 NIKKEI NET リビア反体制派、欧米から融資受け入れへ 20〜30億ドル
◆2011/05/03 AFP BB News リビア政府軍、ミスラタに新たな攻撃 首都ではカダフィ氏息子の葬儀
◆2011/05/04 NIKKEI NET リビア問題「連絡調整グループ」、日本も参加 英首相歓迎
◆2011/05/04 NIKKEI NET リビア問題調整、日本参加に感謝 英首相が松本外相に
◆2011/05/04 cri NATO、リビア情勢の行き詰まりを否認
◆2011/05/05 yomiuri.co.jp リビア弾圧、3人に逮捕状請求へ…国際刑事裁判所
◆2011/05/06 NIKKEI NET リビア反体制派支援へ特別基金 各国外相が合意
◆2011/05/06 asahi.com リビア人道支援に基金設置へ 外相級会合
◆2011/05/06 cnn.co.jp リビア情勢めぐり外相会合、空爆継続と反体制派援助を確認
◆2011/05/06 cri 「軍事行動が何時終結するかはカダフィ氏によって決まる」
◆2011/05/06 AFP BB News リビア反体制派に資金援助、カダフィ政権は「海賊行為」と反発
◆2011/05/06 国境なき医師団 リビア:ミスラタ市内の負傷者に医療ケアと外科処置を提供(5月5日現在)
◆2011/05/09 NIKKEI NET リビア反体制派、原油売却で1億ドル獲得
◆2011/05/09 cnn.co.jp 「政府軍兵士が暴行」と訴えたリビア女性、国外へ脱出
◆2011/05/09 asahi.com リビアの難民船、沈没か 600人乗船
◆2011/05/09 毎日新聞 リビア:「NATOのミスで…」 誤爆死、補償なし 反カダフィの「殉教者」に
◆2011/05/10 cnn.co.jp NATO、リビア首都を空爆 「こう着状態」は否定
◆2011/05/10 cnn.co.jp リビア沖で避難者乗せた船が転覆 ソマリア人ら多数死亡か
◆2011/05/10 毎日新聞 リビア:カダフィ軍、ヘリに赤十字章 「住民が目撃」 国際法無視続く
◆2011/05/11 jp.reuters.com リビアの難民船沈没で数百人死亡、政権軍が渡航強制か
◆2011/05/11 毎日新聞 リビア:難民600人乗せた船が沈没
◆2011/05/11 毎日新聞 リビア:多国籍軍、政府施設空爆 政権側「子供4人負傷」と非難
◆2011/05/11 毎日新聞 リビア:2油田、再開難航 反体制派支配、市民生活に打撃 石油会社責任者が証言
◆2011/05/12 NIKKEI NET EUがリビア北東部に事務所 反体制派を支援へ
◆2011/05/12 cnn.co.jp カダフィ大佐がテレビ出演、NATOはリビア首都空爆再開
◆2011/05/12 yomiuri.co.jp リビアの反体制派、西部ミスラタの空港制圧
◆2011/05/13 NIKKEI NET リビア反体制派が訪米 「正統な代表」承認、焦点に
◆2011/05/13 毎日新聞 リビア:国連事務次長、クラスター弾使用を非難 「政府軍は命軽視」
◆2011/05/13 毎日新聞 リビア:ベンガジで「銃拡散」 反体制派、治安に懸念
◆2011/05/14 NIKKEI NET 米高官、リビア反体制派「正統な対話相手」 実質承認
◆2011/05/14 NIKKEI NET カダフィ大佐「NATOは私を殺せない」 国営テレビ
◆2011/05/14 NIKKEI NET 日本政府もリビア反体制派と接触開始 西田国連大使
◆2011/05/14 cnn.co.jp 「NATOは私を殺せない」カダフィ大佐 負傷説も
◆2011/05/14 asahi.com 米、リビア反体制派支援を加速 カダフィ政権資産活用へ
◆2011/05/14 asahi.com 伊外相「カダフィ氏、けがで首都離れる」リビア政府否定
◆2011/05/14 asahi.com カダフィ氏「NATOは臆病者」 国営テレビで肉声
◆2011/05/14 yomiuri.co.jp リビア・国民評議会、米の政府承認得られず
◆2011/05/14 毎日新聞 リビア:「NATO誤爆」16人死亡−−国営テレビ報道
◆2011/05/14 毎日新聞 リビア:祈りの刺しゅう模様−−ベンガジ
◆2011/05/14 毎日新聞 リビア:反体制派幹部が訪米 支援拡充要請、資金援助へ法整備
◆2011/05/15 cnn.co.jp カダフィ大佐含む3人の逮捕状請求へ 国際刑事裁判所
◆2011/05/15 毎日新聞 リビア:軍事作戦の継続、NATOと合意−−オバマ米大統領
◆2011/05/15 毎日新聞 リビア:父「娘はカダフィの命令の被害者」 「リビア政府軍兵士が暴行」訴え
◆2011/05/16 NIKKEI NET リビア反体制派支配地の石油会社、生産を停止 「政権の攻撃回避」
◆2011/05/16 NIKKEI NET カダフィ大佐らに逮捕状請求 ICC、人道犯罪の疑いで
◆2011/05/16 cnn.co.jp 国連特使、停戦交渉のためリビア入り 首相らと会談
◆2011/05/16 asahi.com カダフィ氏ら3人の逮捕状請求 国際刑事裁判所
◆2011/05/16 yomiuri.co.jp 国際刑事裁判所、カダフィ氏ら3人の逮捕状請求
◆2011/05/17 cnn.co.jp 国際刑事裁判所、カダフィ大佐らの逮捕状を請求 人道犯罪容疑
◆2011/05/17 asahi.com リビア石油相が離反か 「政権で最も話が通じる人物」
◆2011/05/17 毎日新聞 リビア:カダフィ大佐「人道の罪」 国際刑事裁に逮捕状請求
◆2011/05/18 NIKKEI NET リビア石油相が離反か カダフィ大佐側近
◆2011/05/18 NIKKEI NET ロシア外相、カダフィ政権特使と会談
◆2011/05/18 cnn.co.jp リビア政府軍が「バイアグラ」使用で組織的暴行か 国際刑事裁
◆2011/05/18 毎日新聞 リビア:石油相、亡命 カダフィ大佐腹心、チュニジアへ
◆2011/05/19 NIKKEI NET リビア介入停止求める 米与党議員、下院に決議案
◆2011/05/19 毎日新聞 リビア介入停止求める 米与党議員、下院に決議案
◆2011/05/19 国境なき医師団 リビア:戦闘を縫って各地で活動を拡大(5月16日現在)
◆2011/05/20 NIKKEI NET 中東の政権交代「さらにある」 米大統領が演説
◆2011/05/20 毎日新聞 オバマ米大統領:中東政策 民主化へアメとムチ エジプトに20億ドル支援約束
◆2011/05/22 毎日新聞 リビア:「カダフィ大佐、被害妄想」 自己愛が強く、人間不信−−社会学者分析
◆2011/05/23 NIKKEI NET チュニジア外相、4年20億ドルの支援要請へ G8各国に
◆2011/05/24 cnn.co.jp NATO軍がリビア首都を空爆、政権側に死傷者多数
◆2011/05/24 NIKKEI NET リビア反体制勢力、停戦交渉を拒否 ロシア外相と会談
◆2011/05/24 毎日新聞 チュニジア:リビアを逃れた避難民16万人に
◆2011/05/25 NIKKEI NET 米金融大手のアナリスト、原油価格見通し引き上げ
◆2011/05/25 cnn.co.jp NATO軍がリビア首都を集中空爆、死者19人に
◆2011/05/25 毎日新聞 リビア:空爆、ヘリ展開へ 英仏が意向
◆2011/05/26 cnn.co.jp 米英首脳「世界のリーダー」を強調 対リビアなど連携確認
◆2011/05/26 NIKKEI NET 英、リビアに攻撃ヘリ「アパッチ」投入 手詰まり打開目指す
◆2011/05/26 NIKKEI NET 米、リビア空爆のNATOに弾薬提供
◆2011/05/27 毎日新聞 米露首脳会談:ミサイル防衛、平行線 対リビア連携では一致
◆2011/05/27 毎日新聞 リビア:カダフィ大佐が露に「仲介」依頼 米英仏も?
◆2011/05/28 cnn.co.jp ロシア大統領、カダフィ大佐の退陣を要求
◆2011/05/28 NIKKEI NET 「カダフィ退陣を」G8首脳宣言に明記 ロシア足並み
◆2011/05/28 NIKKEI NET カダフィ大佐退陣求めるG8声明、リビアは無視する姿勢
◆2011/05/28 毎日新聞 G8サミット:「アラブの春」支持、付帯宣言採択へ 民主化支援、日本は産業育成で
◆2011/05/29 cnn.co.jp ロシア大統領のカダフィ退陣要求を歓迎 リビア反体制派
◆2011/05/29 NIKKEI NET リビア反体制派を承認 セネガル
◆2011/05/29 MSN産経ニュース リビア反体制派を承認 セネガル
◆2011/05/30 毎日新聞 ボーイズ・クラブ:解放区リビア・ベンガジから/1 時間のずれた町
◆2011/05/31 cnn.co.jp カダフィ大佐が停戦案受け入れか 仲介の南ア大統領
◆2011/05/31 asahi.com カダフィ大佐、南ア大統領と会談 国営テレビ、映像放送
◆2011/05/31 asahi.com リビア軍120人、国外脱出 元将軍らローマで会見
◆2011/05/31 yomiuri.co.jp カダフィ氏、和平案受け入れる準備…南ア大統領
◆2011/05/31 jp.reuters.com リビア軍高官ら120人が政権離反、脱出先のローマで会見
◆2011/05/31 NIKKEI NET リビア軍120人離反か 国外脱出の高官、ローマで会見
◆2011/05/31 NIKKEI NET リビア首都で反体制デモ アルジャズィーラなど報道
◆2011/05/31 NIKKEI NET リビア国営テレビ、カダフィ氏の映像放映
◆2011/05/31 毎日新聞 ボーイズ・クラブ:解放区リビア・ベンガジから/2 全員無職の3兄弟


【参考図書】
リビアを知るための60章 (エリア・スタディーズ)
塩尻 和子著 明石書店 ¥2,100 B6版 399ページ 2006年8月 [amazon]

リビア物語―世界遺産と大砂漠の旅
滝口 鉄夫著 論創社 ¥2,625 B6版 196ページ 2007年1月 [amazon]

砂漠の思想―リビアで考えたこと
野田 正彰著 みすず書房 ¥2,730 B6版 240ページ 2005年2月 [amazon]


 
 
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カダフィ大佐の息子死亡 NATO空爆、本人は無事

2011/5/1 10:09

【カイロ=花房良祐】北大西洋条約機構(NATO)は30日、首都トリポリのリビア最高指導者カダフィ大佐とその家族が滞在していた家を爆撃し、大佐の息子セイフアラブ氏(29)と孫3人が死亡した。ロイター通信などがリビア政府のイブラヒム報道官の話として報じた。

セイフアラブ氏は6男で末弟とされ、ドイツ留学経験が長く政権で要職にはついていない。報道官によると、カダフィ大佐は無事。外国メディアに公開されたトリポリの爆撃跡は少なくとも3発のミサイルが着弾、大きく破損していたという。NATOがカダフィ大佐の暗殺を狙った可能性もあり、カダフィ政権側は激しく反発している。



 
 
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NATOのリビア空爆、ロシアが非難

2011/5/1 20:14

【モスクワ=共同】ロシア下院のコサチョフ外交委員長は1日、北大西洋条約機構(NATO)軍による空爆でリビアの最高指導者カダフィ大佐の息子と孫が死亡したとされる問題について「事実であれば、国連安全保障理事会決議の明らかな逸脱であり、リビアへの露骨な内政干渉だ」とNATO側を非難した。インタファクス通信が伝えた。

委員長はリビア空爆を続ける欧米諸国の目的が「カダフィ氏の抹殺にあることはもはや明らかだ」と指摘。無差別的な武力行使はこれ以上容認できないと批判した。

コサチョフ氏は最大与党「統一ロシア」所属の有力議員。ロシア政権の外交方針を非公式に代弁する人物とみなされている。



 
 
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カダフィ大佐の息子がNATO空爆で死亡とリビア政府発表

2011.05.01 Sun posted at: 09:29 JST

トリポリ(CNN) リビアの最高指導者カダフィ大佐の息子が北大西洋条約機構(NATO)の空爆により死亡した。リビア政府報道官が1日発表した。

発表によると、カダフィ大佐の息子セイフ・アラブ・カダフィ氏のほか数人の孫も空爆で死亡したという。



 
 
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カダフィ大佐の息子、NATOの空爆で死亡

2011.05.01 Sun posted at: 09:41 JST

(CNN) リビア政府の報道官は5月1日の記者会見で、最高指導者カダフィ大佐の息子、サイフ・アラブ・カダフィ氏が北大西洋条約機構(NATO)の空爆で死亡したと発表した。

発表によると、首都トリポリ市内の住宅地にある同氏の自宅が空爆の標的となった。カダフィ大佐の孫も数人死亡した。大佐本人と夫人も当時この家にいたが無事だったという。破壊された家の跡には大きな穴ができ、少なくとも1発の不発弾が残っている。

同氏は29歳で、カダフィ大佐の実子8人のうちの1人。報道官は、同氏はドイツ留学中でリビアの軍や政府に深く関与してはいないと述べ、空爆は不法行為であり「戦争犯罪」だと非難した。カダフィ大佐は1986年、米軍による自宅への攻撃で養女を失っている。

同氏死亡のニュースが報道された後、トリポリ市内には銃声が響き、大規模なデモ隊がカダフィ大佐の自宅を取り囲んだ。反体制派はこのニュースに対し「政府側が同情を引こうとうそをついている」と、懐疑的な見方を示している。

一方、政府軍と反政府派の攻防が続く第3の都市、西部ミスラタでは、陸側の三方を包囲した政府軍が港に近付く船はすべて沈めると予告し、人道支援物資や避難民の流れが妨げられている。

カダフィ大佐は4月30日、45分間にわたるテレビ演説でNATOに空爆停止の交渉を呼び掛けた。大佐は一方で、「石油利権を狙ってわが国の子どもたちをおびえさせ、インフラを破壊しているのはそちらだ」「こちらは停戦に同意したのにNATOの空爆は止まらなかった」と主張。戦闘をイタリアまで拡大するなどと予告した。

これに対してNATO報道官は、「カダフィ政権はこれまでに何度も停戦を発表しながら都市や市民への攻撃を続けてきた」と反論。NATOのラスムセン事務総長は同日、「イタリアをはじめ、いかなる同盟国への脅迫も受け付けない」としたうえで、「リビア国民への脅威が取り除かれるまで作戦を続ける」と改めて表明した。



 
 
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カダフィ大佐の息子と孫、NATO軍空爆で死亡 リビア

2011年5月1日20時27分

リビア政府のイブラヒム報道官は1日未明(日本時間同日朝)、北大西洋条約機構(NATO)軍が4月30日夜から始めた首都トリポリ市内の空爆で、最高指導者カダフィ大佐の息子セイフルアラブ氏(29)と大佐の孫3人が死亡したと発表した。

発表によると、空爆されたのはセイフルアラブ氏の邸宅で、当時、カダフィ大佐とその妻も同じ邸宅内にいたが無事だったという。リビア政府は「爆撃はカダフィ大佐の暗殺を狙ったもので、市民保護という国連安全保障理事会決議とはかけ離れている」と非難を強めている。NATOは「個人は狙ってはいない」としている。

セイフルアラブ氏はカダフィ氏の六男と伝えられ、これまで公的な場に立つことはほとんどなく、政治面や軍事面で重要な役割を担ってはいないとみられる。カダフィ氏は1986年の米軍によるリビア空爆でも養女を失っている。

カダフィ氏は30日、空爆の前に演説し、「自分がリビアを離れることはない」としたうえで、停戦に応じる用意があると述べ、NATOに空爆の停止を求めていた。カダフィ政権は、これまでも停戦を表明しながら反体制派に対する攻撃を続けてきており、30日の演説に対しては、NATOやリビアの反体制派から「言葉よりも停戦の実行が先だ」と批判が出ていた。

NATOは1日、空爆について「軍事施設を攻撃したもので、個人を狙ったものではない」とする声明を出した。NATOは25日にもカダフィ氏の居住区を攻撃した後、同様の声明を出している。

リビア軍事作戦を指揮するブシャール司令官は、カダフィ氏の家族の死亡情報について「メディアからの未確認情報として知っている。人命が失われたことは残念だ」とのコメントを出した。

同司令官は同時に、カダフィ政権軍が市民への攻撃をやめたと確認されるまでは、今後も空爆を続けることも強調した。ただ、空爆を続けてもカダフィ政権軍の軍事行動を封じ切れない状態が続くなかで、カダフィ氏周辺を標的にすることで、精神的にリビア政権側を追いつめる狙いもあるとみられる。

リビア政府は空爆を受けたとする建物を報道陣に公開。AFP通信は「建物の主要部分は崩壊しており、中にだれかがいても生き延びることは不可能」と伝えた。NATOが国連決議の枠を超えた「違法な攻撃」をしていると強調するのが、公開の狙いとみられる。

東部ベンガジを本拠とするリビア反体制派からは、「同情を買うための情報操作ではないか」(ゴガ報道官)と、セイフルアラブ氏死亡の発表そのものを疑う声も出ている。(カイロ=貫洞欣寛、ブリュッセル=野島淳)



 
 
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リビア攻撃、安保理決議の範囲内…英首相

【ロンドン=大内佐紀】キャメロン英首相は1日、北大西洋条約機構(NATO)による攻撃でリビアの最高指導者カダフィ氏の親族が死亡したとリビア政府が非難していることについて、「NATOは特定の個人を標的としておらず、指令系統を狙ったものだ」と述べ、対リビア軍事行動を容認した国連安全保障理事会決議で認められた範囲内の行動だとの認識を強調した。

英BBC放送のインタビューに答えた。

(2011年5月1日20時02分 読売新聞)



 
 
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リビア:「停戦の用意」カダフィ大佐表明 砲撃は続ける

【カイロ斎藤義彦】リビアの最高指導者カダフィ大佐は30日、国営テレビで演説、北大西洋条約機構(NATO)主導の多国籍軍と「停戦の用意がある」と表明した。しかし、退陣や国外退去は拒否した。カダフィ政府軍は同日、包囲している北西部ミスラタを砲撃し、15人が死亡した。

大佐は「平和への門は開かれている」と述べた。AP通信によると、NATOの担当者は「言葉ではなく行動を見せるべきだ」として、停戦は市民への攻撃中止が前提との考えを示し、大佐の提案を拒否した。多国籍軍は同日、トリポリの政府施設などを爆撃した。

一方、カダフィ政府軍は29日、反体制派が占拠する西部ナルートとチュニジアとの国境検問所を攻撃し、チュニジア領内のデヒバトを砲撃した。チュニジア軍とも一時交戦したが、その後カダフィ政府軍は撤退した。チュニジア政府はリビアの大使を呼び抗議した。

毎日新聞 2011年5月1日 東京朝刊



 
 
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サウジ産油、4月は微増の日量850万バレル 需要増に対応

2011/5/2 9:57

【リヤド=太田順尚】サウジアラビアの原油取引筋は1日、同国の4月の産油量が3月より微増し、日量約850万バレルだったと明らかにした。サウジは3月、リビア産原油の減少を受けて増産してきた分を減産したが、需要増で再び産油量を増やしたとみられる。

ロイター通信が伝えた。リビア産原油の減少分を肩代わり増産していた2月の産油量は日量約910万バレルだったが、3月は同約80万バレル減産し、同約830万バレルだった。サウジは「原油供給は十分で、価格は需給を反映していない」(ヌアイミ石油鉱物資源相)との認識を示しており、4月は微増にとどめたもようだ。

ただ、原油取引筋は、福島第1原発の事故を受け日本で火力発電用の原油需要が増すことなどを背景に、5月から6月にかけ産油量が日量900万バレル前後に再び増えるとの見通しを示している。



 
 
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カダフィ政権、トリポリの外国公館襲撃「遺憾」

2011/5/2 10:02

【カイロ=花房良祐】リビアのカイム外務次官は1日、首都トリポリの複数の外国公館が襲撃された事件について、北大西洋条約機構(NATO)の爆撃により最高指導者カダフィ大佐の息子らが死亡したことに激高した政権支持者による犯行だったとの見方を示し、遺憾の意を示した。襲撃されたのは米英やイタリアの大使館などの外国公館で、被害状況を調査し補償するという。ロイター通信などが報じた。



 
 
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リビアの暴徒、国連施設攻撃 首都の職員12人が退避

2011/5/2 11:02

【ニューヨーク、カイロ=共同】リビアの首都トリポリで1日、最高指導者カダフィ大佐の息子らが死亡したとされる前夜の北大西洋条約機構(NATO)軍の空爆を受けて暴徒化した群衆が国連事務所を攻撃した。AP通信が報じた。当時、同事務所には職員らはいなかった。

国連報道官は1日の声明で、トリポリに派遣された外国人職員12人がチュニジアに一時退避したことを明らかにした。

英国やイタリアの大使館なども同日襲撃、放火され、英国がリビアの駐英大使の追放を決めるなど、トリポリの治安情勢は悪化しており、国連は「政情不安」を退避の理由とした。職員は退避先で、担当するリビア西部への人道支援業務を続ける。

暴徒は国連事務所に侵入し、車両を奪った。

声明によると、リビア人スタッフは国内に残ったほか、反体制派の拠点、北東部ベンガジでは外国人職員も業務を継続している。

ロイター通信によると、退避した職員は、国連人道問題調整事務所(OCHA)とリビア政府が4月に同国での人道支援実施で合意したことを受けて派遣された。



 
 
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カダフィ氏の息子と孫3人死亡、NATO空爆で

【カイロ=長谷川由紀】リビア政府報道官は1日、北大西洋条約機構(NATO)が指揮する多国籍軍が4月30日夜、首都トリポリにある最高指導者カダフィ氏の息子の居宅を空爆、この息子とカダフィ氏の孫3人の計4人が死亡したと発表した。

報道官によると、死亡したのはセイフ・アラブ氏(29)。当時現場には、カダフィ氏と妻もいたが無事だったとしている。報道官は、カダフィ氏を狙った「暗殺作戦だ」と空爆を非難した。

発表が事実なら、3月19日の多国籍軍による対リビア軍事行動開始以来、カダフィ氏の親族では初の死亡となる。「民間人保護」を掲げるNATOへの批判が高まることも予想される。

カダフィ氏には7男1女がいるが、6男とされるセイフ・アラブ氏は、留学していた大学のあるドイツに長く滞在し、政治などの表舞台に出ることはほとんどなかった。

(2011年5月2日01時31分 読売新聞)



 
 
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カダフィ氏息子ら空爆死に抗議、大使館など襲撃

【カイロ=長谷川由紀、モスクワ=寺口亮一】英BBC放送などによると、リビアの首都トリポリでは1日、最高指導者カダフィ氏の息子や孫が北大西洋条約機構(NATO)指揮下の多国籍軍による4月30日の空爆で死亡したとされることに抗議する市民らが、英国など複数の国の大使館や関係施設を襲撃した。

ロイター通信は、イタリア大使館から煙が上がっているとの目撃情報を伝えた。

ロイター通信によると、ヘイグ英外相は1日、襲撃を非難してリビアの駐英国大使に国外退去を命じると発表した。イタリア外務省も同国大使館への襲撃を非難しており、空爆を発端として国際社会には波紋が広がっている。

空爆作戦を指揮するNATOのブシャール司令官は1日の声明で、「空爆は軍事施設に対するもので、個人は標的にしていない」と説明。カダフィ氏らの暗殺は狙っておらず、市民への攻撃を阻止する目的で軍事作戦を認めた国連安全保障理事会決議に沿って行われていると強調した。

(2011年5月2日06時38分 読売新聞)



 
 
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リビア首都から国連職員12人が国外避難

【ニューヨーク=柳沢亨之】国連は1日、リビアの首都トリポリで人道支援にあたっている外国人職員12人が、同市内の治安悪化のため、隣国チュニジアに避難したと発表した。

複数の外国公館が襲撃されたことを受けた措置とみられる。国連筋によると、トリポリの国連事務所も4月30日夜から1日未明にかけて市民らに襲撃され、車を略奪された。当時、事務所は不在で負傷者はいない。

職員は4月中旬から、カダフィ政権と国連の合意に基づき、食糧難が深刻化した西部ミスラタなどへの支援を行ってきた。避難後も、国内に残ったリビア人職員の協力を得て支援を続ける方針だ。

(2011年5月2日10時24分 読売新聞)



 
 
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中国、カダフィ氏息子死亡に懸念表明 停戦呼びかけ

2011/5/2 20:19

【北京=森安健】中国外務省の姜瑜副報道局長は2日、北大西洋条約機構(NATO)軍がリビアの首都トリポリを空爆し、最高指導者カダフィ大佐の息子と孫3人が死亡したことについて「リビアでの衝突がエスカレートし、一般市民の死傷者が出ていることに関心を寄せている」と懸念する声明を発表した。「中国は国連安全保障理事会決議を超えたいかなる行動にも賛成しない」と即時停戦を呼びかけた。



 
 
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リビア暴徒化群衆、英伊大使館に放火 国連事務所も襲撃

2011年5月2日22時43分

リビア政府が、最高指導者カダフィ大佐の息子セイフルアラブ氏が北大西洋条約機構(NATO)軍の空爆で死亡したと発表したことを受け、暴徒化した群衆が1日、首都トリポリの英国、イタリアの各大使館に放火した。建物内は無人で、けが人はいなかった。カダフィ政権支持者らによる襲撃の可能性がある。

英BBCは、焼け焦げた英国大使館内の映像を報道した。ヘイグ英外相は、外交使節団の保護責務を定めたウィーン条約に違反していると批判し、駐英リビア大使を国外に追放すると発表した。

英国はフランスとともに、3月中旬に始まったリビアへの空爆を主導。軍事顧問団を派遣し、反体制派への助言も行っている。

一方、国連広報官によると、トリポリの国連事務所も襲撃され、国連は外国人職員12人をチュニジアに一時避難させた。(ロンドン=伊東和貴、カイロ=貫洞欣寛)



 
 
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リビア:大佐親族死亡 露下院外交委員長「容認できぬ」

【モスクワ大前仁】ロシアのコサチョフ下院外交委員長は1日、北大西洋条約機構(NATO)を軸とする多国籍軍による空爆でカダフィ大佐の息子らが殺害されたとの情報について「反リビア連合による無差別な武力行使で、容認できない。彼らの目的がカダフィの抹殺であることを示している」とインタファクス通信に語った。

国連安保理が3月にリビアに対する武力行使容認決議を採択した際、ロシアは棄権した。一方で、多国籍軍によるカダフィ政権に対する軍事作戦を批判し続けている。

毎日新聞 2011年5月2日 東京朝刊



 
 
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リビア:大佐親族死亡 空爆、正当性揺らぐ 政権「国際法違反」

【カイロ斎藤義彦】北大西洋条約機構(NATO)主導の多国籍軍が4月30日、空爆でリビアの最高指導者カダフィ大佐の未成年を含む親族を死亡させたことで、カダフィ政権側に非難の口実を与え、空爆の正当性が揺らぎかねない事態となった。地上軍派遣ができず、制約のある中で攻撃の実効性をあげようと、カダフィ政権中枢施設の空爆という苦肉の策を続けてきたが、誤爆ともいえる失策で軍事作戦はさらに困難を強いられそうだ。

NATOの対リビア作戦の司令官、シャルル・ブシャール中将(カナダ)は今月1日に出したコメントで「NATOの標的は市民を攻撃しているカダフィ政権の軍関連などの施設で、個人ではない」とし、カダフィ大佐の六男セイフ・アルアラブ氏を殺害する意図があったとの見方を否定した。

リビア空爆の根拠は今年3月に国連安保理で採択された決議の「市民を守るため、必要なあらゆる方策を取る」との文言だ。セイフ氏は、反体制派との戦闘の前線に送られ指揮にあたったとの情報もあるが、ドイツのミュンヘン工科大の現役学生で、軍歴はない。また、大佐の孫とはいえ未成年の子供を殺害することは安保理決議と明らかに矛盾する。

カダフィ政権のスポークスマンはセイフ氏の自宅が「普通のリビア市民の家だ」と主張、「国際法違反だ」と非難した。セイフ氏が空爆の「標的だったことは明白だ」として、NATO側の作戦が安保理決議を逸脱したものだとも強調した。

NATO側は今回の空爆は「軍施設への正確な攻撃」だったと述べ、ブシャール中将も「安保理決議による使命を全うしている」とカダフィ政権側に反論。その一方、セイフ氏ら死亡の報道について「罪もない市民が命を落としているのを遺憾に思う」と弁明し、苦しさを浮き彫りにした。

NATO側は4月1、7日に反体制派の車両を誤爆したのに続き、12日にもカダフィ政権軍の包囲攻撃が続く北西部ミスラタで誤爆、反体制派の12人が死亡している。

毎日新聞 2011年5月2日 東京朝刊



 
 
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リビア:カダフィ大佐六男死亡、孫3人も 多国籍軍、トリポリ市内空爆

【カイロ斎藤義彦】北大西洋条約機構(NATO)主導の多国籍軍は4月30日、リビアのトリポリ市内を空爆、リビア側の発表によると、最高指導者カダフィ大佐の六男セイフ・アルアラブ氏(29)と、その12歳以下の子供3人が死亡した。NATO側は「司令施設を狙った」と殺害の意図を否定しているが、カダフィ政権は、リビア攻撃の根拠の国連安保理決議が「市民の保護」を目的にしているのを念頭に「国際法違反」と非難した。NATO側の「威嚇作戦」続行は難しくなった。

六男殺害を機にカダフィ派はトリポリの国連施設で略奪を行い、空爆に参加する英伊両国の大使館の建物を攻撃。両大使館員は既に退去していたが、伊大使館から放火とみられる煙が上がっている。英BBCは国連が近くトリポリから撤退すると報じた。

毎日新聞 2011年5月2日 東京朝刊



 
 
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リビア反体制派、欧米から融資受け入れへ 20〜30億ドル

2011/5/3 22:35

【カイロ=花房良祐】リビア反体制派「国民評議会」のタルフーニ財政担当責任者は3日、欧米から20億〜30億ドル(1600億〜2400億円)の融資を受けると語った。資金源となる原油については「最優先事項は関連施設を(カダフィ政権の攻撃から)守ることで、生産ではない」と話し、当分の間は輸出は困難との考えを示唆した。AFP通信などが報じた。

経済制裁で凍結されたカダフィ政権の資産を担保とし、米仏イタリアなどから資金を借り入れるという。評議会の財政はこのままだと3〜4週間で底をつくため、融資受け入れで3カ月分の運転資金を確保する。

リビア経済は原油に依存。内戦状態に陥ってから反体制派が制圧する東部ではほとんど原油が輸出できておらず、燃料などを調達するための手元資金が少なくなっている。



 
 
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リビア政府軍、ミスラタに新たな攻撃 首都ではカダフィ氏息子の葬儀

2011年05月03日 10:56 発信地:ミスラタ/リビア

【5月3日 AFP】リビア政府軍は2日、北大西洋条約機構(NATO)軍の空爆で、同国の最高指導者ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐の息子と孫らが死亡したことを受け、反体制派の西部拠点ミスラタ(Misrata)に新たな攻撃を仕掛けた。

攻撃は夜通し行われ、医療関係者などによると死者は少なくとも10人に達している。現地のAFP記者によると、3日早朝も砲撃の音はやんでいない。また、NATO軍機が2時間ほど上空を旋回していたが、空爆が行われた形跡はないという。

ミスラタはここ最近、政府軍に包囲された状態が続き、反体制派は海からの補給に頼っていた。

一方、首都トリポリ(Tripoli)では同日、カダフィ大佐の息子セイフ・アラブ・カダフィ(Seif al-Arab Kadhafi)氏(29)と孫3人の葬儀が行われ、1000人以上が参列した。

現場で取材したAFPの特派員によると、遺体が埋葬された墓地では一部の参列者が空中に銃を放ち、カダフィ大佐を支持するスローガンを叫んだ。(c)AFP/Marc Bastian



 
 
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リビア問題「連絡調整グループ」、日本も参加 英首相歓迎

2011/5/4 5:07

【ロンドン=上杉素直】多国籍軍が軍事介入しているリビア問題について協議する「連絡調整グループ」に日本政府も参加していることが明らかになった。訪英した松本剛明外相と会談したキャメロン英首相が日本の同グループへの参加を歓迎していると表明した。

連絡調整グループは3月末にロンドンで開かれた多国籍軍参加国の外相級会合で設置が決まり、4月13日にカタールの首都ドーハで初会合が開かれた。リビア市民や難民への人道支援や民主主義政権への後押しを話し合った。初会合に日本の外務省幹部も出席したという。

キャメロン首相は、3日午後にロンドンで開いた日英外相会合に途中から同席。首相は、リビア問題の連絡調整グループは国際社会の大きな意思を示すことが役割の1つだと指摘。そのうえで「日本のメンバー入りに感謝している」と強調した。



 
 
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リビア問題調整、日本参加に感謝 英首相が松本外相に

2011/5/4 18:25

【ロンドン=上杉素直】英国を訪問した松本剛明外相は3日夕(日本時間4日未明)、ロンドンでキャメロン英首相と会談した。首相は多国籍軍が軍事介入しているリビア問題について、関係国が協議する「連絡調整グループ」への日本の参加を感謝していると表明した。同グループは人道支援や民主主義政権への移行後押しを主な目的としており、首相は国際社会の意思を示すことが役割の一つだと指摘した。

連絡調整グループは多国籍軍参加国が3月末にロンドンで開いた外相級会合で設置を決めた。カタールの首都ドーハで4月13日に行った初会合に日本の外務省幹部も出席したという。



 
 
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NATO、リビア情勢の行き詰まりを否認

2011-05-04 13:22:33 cri

NATO・北大西洋条約機構の高級指揮官は3日に、リビア情勢が行き詰まった状態に陥った事を否認し、「リビアにおけるNATOの軍事行動には時間が必要だ。各方面は焦るべきではない」と述べました。

イタリア海軍のリナルド中将はビデオを通じて、「リビアにおけるNATO の軍事行動は毎日、積極的な進展を遂げ、最終目標に向かって進んでいる。リビアの指導者カダフィの前線部隊をせん滅した後、カダフィ部隊の行動力と戦闘力をそぐため、現在は、兵器倉庫、後方勤務補給線、指揮と制御センターの攻撃に重点を置いている」と述べました。

フランスのサルコジ大統領は週刊誌「エクスプレス」の公式サイトに文章を発表し、「リビアにおける多国籍軍の軍事行動は数ヵ月後に終結する可能性がある」と述べています。

サルコジ大統領は、「現在、リビアでの多国籍軍の行動は進展を遂げ、カダフィの部隊は後退している。リビアの反対派勢力である国民暫定評議会の指揮は、より秩序立ってきた。フランスは武力打撃を強化し、カダフィの武力行使を止めさせ、リビア各派が政治交渉を行う環境をつくることを希望する。これには数ヶ月かかるだろう。フランスは数週間後に会議を主催し、リビア国内各派の参加を要請し、軍事行動の後の政治移行などについて討議するつもりだ」と述べました。(翻訳:董燕華)



 
 
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リビア弾圧、3人に逮捕状請求へ…国際刑事裁判所

【ニューヨーク=柳沢亨之】国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)のモレノオカンポ主任検察官は4日の国連安全保障理事会で、リビアのカダフィ政権による武力弾圧を巡り、人道に対する罪の容疑で、計3人に対し、逮捕状を今後数週間以内に請求する方針を示した。

主任検察官は3人の名前を明らかにしなかったが、捜査対象となっている最高指導者カダフィ氏や息子らの可能性が高い。ICC裁判官が請求を受け、逮捕状を出すかどうかを決める。

主任検察官によると、政権はエジプトやチュニジアの民主化デモを受け、1月から傭兵を集め、2月15日以降、非武装の市民に対する銃撃などを続けた。

(2011年5月5日03時28分 読売新聞)



 
 
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リビア反体制派支援へ特別基金 各国外相が合意

2011/5/6 9:22

【ウィーン=藤田剛】混乱が続くリビア情勢への対応を協議するために米欧やアラブ諸国などがつくった「連絡調整グループ」は5日にローマで外相級会合を開き、リビア反体制派を支援する特別基金を創設することで合意した。イタリアのANSA通信が伝えた。基金の主用途は反体制派の「国民評議会」の支配地域への人道支援などで、各国が足並みをそろえて資金面で反体制派を後押しする。

5日の会合には22カ国が参加。フラティニ伊外相らが議長総括をまとめた。「(最高指導者カダフィ大佐の)体制の命運は尽きつつあり、守勢に回って国際的に孤立した」と指摘し、カダフィ政権に政治的、軍事的、経済的な圧力をかけるよう各国に求めた。フラティニ外相は5日、記者会見し「基金創設は透明性を維持しながら効果的に、反体制派へ資金を供給することが狙い」だと説明した。

基金にはまずクウェートが1億8000万ドル(約140億円)の拠出を表明し、議長総括に盛り込んだ。クリントン米国務長官は米国内で凍結している約300億ドルのカダフィ大佐らの資産の一部を基金に回すことに言及。各国の間でこうした動きが広がれば、基金は大幅に増える可能性がある。

連絡調整グループはリビアの民主化を後押しするために関係各国が協議する枠組み。第1回会合は4月にカタールのドーハで開催され、今回が2回目となる。クリントン長官は5日、イタリアのベルルスコーニ首相と会談し、リビアの民主化が達成されるまで両国が協力していくことを確認した。



 
 
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リビア人道支援に基金設置へ 外相級会合

2011年5月6日1時29分

リビア情勢を話し合う関係国による「連絡調整グループ」の外相級会合が5日、ローマであった。最高指導者カダフィ大佐の即時退陣を求めるとともに、リビアの反体制派を全面的に支援する方針を確認。人道目的に使途を限る基金を設置することで合意した。

会合には22カ国と国連など6国際機関が参加した。記者会見したイタリアのフラッティーニ外相によると、基金は、不足が伝えられる食糧や医薬品のほか、政府軍との戦闘で壊れた学校や病院の再建に使う。反体制派組織「国民評議会」が望む直接の軍事支援には使わない。ただ、北大西洋条約機構(NATO)によるリビア空爆の根拠である国連安全保障理事会決議が、外国軍の地上での展開は禁じているものの、「市民の保護」を明記しているため、「リビア市民が自衛する目的のため」(グループ議長国カタールのハマド首相)の間接的な軍事支援は、各国独自の解釈で対応することにした。

基金にはクウェートが1億8千万米ドル(約143億円)の拠出を表明。今後、各国に拠出を呼びかける。クリントン米国務長官は凍結しているカダフィ大佐らの海外資産を活用するよう訴えており、将来はこうした資産の受け皿になりうると見込んでいる。資金の出入りは、リビア反体制派やカタールのほか、フランスとイタリアも半年交代で監視メンバーに加わる仕組みとした。

次回会合はアラブ首長国連邦の首都アブダビで開催予定。(ローマ=前川浩之)



 
 
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リビア情勢めぐり外相会合、空爆継続と反体制派援助を確認

2011.05.06 Fri posted at: 13:13 JST

ローマ(CNN) リビア情勢への対応を協議する外相級会合が5日にローマで開かれた。クリントン米国務長官はリビアの最高指導者カダフィ大佐に対し、反体制派への攻撃を中止するよう改めて要求。同大佐がその条件をのむまで米国と北大西洋条約機構(NATO)は爆撃を続けると通告した。

クリントン長官はさらに、米国は反体制派を金銭的に支援する方策も検討していると表明。これにはカダフィ大佐の資産を差し押さえてリビア市民の支援に使うことや、反体制派でつくる「国民評議会」による石油の販売を支援することも含まれるとした。

これに対してリビア政府は、凍結した資産を反体制派のために使うことは盗みに等しいと非難したと国営テレビは伝えている。

英国のヘイグ外相は、国際社会はリビアに対する行動継続の決意を示したと述べた。会談後に出された声明によると、国民評議会に短期的な金銭支援を行うことでも一致した。

一方、国際移住機関(IOM)は同日、反体制派が制圧しているベンガジとミスラタの間のチャーター船の運行を中止したことを明らかにした。ミスラタの港は4日に政府軍に砲撃され、少なくとも5人が死亡したとしている。

反体制派はCNNの取材に対し、南部の都市クフラを制圧したと述べた。クフラでは政府軍と反体制派が2カ月にわたって戦闘を続けていたが、政府軍は少数を残して撤退したと反体制派は話している。



 
 
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「軍事行動が何時終結するかはカダフィ氏によって決まる」

2011-05-06 11:13:18 cri [A A A]

NATO(北大西洋条約機構)軍事委員会のジャンパオロ・ディ・パオラ議長は5日、「リビアに対するNATOの軍事行動がいつ終結するかは、リビアの指導者カダフィ氏によって決まる。つまり、カダフィ氏がNATOの提出した条件を満たさない限り、NATOの軍事行動は終わらない」と述べました。

パオラ議長はその際「NATOの28加盟国はリビアに対する軍事行動を続けていくと表明した。一方、リビア政府軍が柔軟性ある戦術を取っているため、NATO軍の空襲に困難をもたらしたものの、空襲は進展しており、リビア政府軍の勢力を系統的に弱めてきた」と述べました。

パオラ議長のいうNATOの条件とは、NATOの軍事行動が達する3つの目標を指します。これら3つの目標は、住民と住民区に対する全ての襲撃と襲撃的脅威を終わらせること。住民を脅かす全ての軍隊の基地を撤回し、その撤回が確認されること。そして住民への人道的援助の提供をリビア政府が全面的に許可することです。現在、アメリカやイギリス、フランスを含む多くのNATO加盟国はすでにカダフィ氏の辞任を明確に要求しています。(翻訳:董燕華)



 
 
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リビア反体制派に資金援助、カダフィ政権は「海賊行為」と反発

2011年05月06日 20:24 発信地:トリポリ/リビア

【5月6日 AFP】リビア情勢をめぐる対応を協議する欧米やアラブ諸国の「連絡調整グループ(International Contact Group)」は5日、イタリア・ローマ(Rome)で外相級会合を開き、リビア反体制派を支援する基金を設立することで合意した。

これに対しリビア政府は、欧米が凍結したリビア最高指導者ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐の資産を基金に利用するとの計画について、「海賊行為」だと強く非難している。

リビアではカダフィ大佐の政府軍と反体制派の戦闘が続いているが、同国からの原油輸出が事実上停止していることから、反体制勢力で作る「国民評議会」の資金源は尽きている状況だ。

このため基金では、反体制派への初期支援として国際的に資金援助を募るほか、将来的には推定600億ドル(約4兆8000億円)に上るカダフィ氏の凍結資産を活用する計画だ。すでに産油国クウェートとカタールは、巨額資金の拠出を言明している。

これに対し、カダフィ政権側は6日、凍結資産を反体制側の支援資金に使うという点に強く反発。ハレド・カイム(Khaled Kaim)外務次官は、首都トリポリ(Tripoli)で記者会見し、「国際法の観点では、リビアは現在も1つの主権国家だ。いかなる理由であれ、その凍結資産を勝手に使用することは、荒海で海賊行為を働くようなものだ」と述べ、「連絡調整グループ」の決定を糾弾した。(c)AFP



 
 
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リビア反体制派、原油売却で1億ドル獲得

2011/5/9 23:56

【ドバイ=中西俊裕】カダフィ政権の打倒を目指すリビア反体制派は9日、衝突発生後100万バレルの原油売却により1億ドル(約80億円)を得たことを明らかにした。原油代金はカタールの銀行を通じて支払われたという。反体制派は得た資金を食料など必要な物資の購入に充てている。アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで開いたリビア反体制派会合で、同派関係者が明らかにした。

反体制派関係者はカタールの首都ドーハにガス・石油支援グループを立ち上げたと指摘。「原油販売でカタールの支援を受けており、南欧地域への販売拡大を狙っている」としている。



 
 
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「政府軍兵士が暴行」と訴えたリビア女性、国外へ脱出

2011.05.09 Mon posted at: 10:51 JST

チュニス(CNN) リビアで外国人記者らに「政府軍兵士から暴行を受けた」と訴え、世界的な注目を集めた女性がこのほど、隣国チュニジアでCNNとのインタビューに応じた。国外へ脱出した政府軍将校の助けで国境を越えたという。

この女性は、リビア北東部トブルク出身のイーマン・オベイディさん。CNNに語ったところによると、5日に将校一家とともに軍車両で首都トリポリを出発した。片目だけを残して頭部全体を覆い、難民手続きの書類を示してチュニジア側のダヒバへ入った。車は途中何度も止められたが、将校が許可証を見せると通過を認められた。チュニジアでは欧州外交関係者の車で首都チュニスへ移動し、避難先を提供されているという。

オベイディさんはインタビューで、今も危険におびえていると話し、「これからどうするかは決めていない。もちろん家族には会いたい」「欧州の政府の保護を望んでいる」と語った。

トブルクにいるオベイディさんの父親はCNNに、娘が無事脱出できるかどうか心配していたと語った。テレビの報道で脱出を知った母親から知らせを受け、2人で「大喜び」したという。

オベイディさんは今年3月、トリポリで外国人報道陣の滞在ホテルに飛び込み、カダフィ政権の兵士ら15人に2日間拘束され、暴行されたと訴えた。CNNとの先月のインタビューでは「敗北感」の中で処罰を恐れて暮らしていると話していた。



 
 
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リビアの難民船、沈没か 600人乗船

2011年5月9日22時49分

イタリアのANSA通信によると、リビアからの避難民約600人を乗せた船が沈没した。7日未明、イタリア南部ランペドゥーサ島に漂着した別の船の難民たちが同通信に証言した。

証言によると、リビアで働くソマリア人ら外国人労働者が乗った2隻の船が6日早朝、相次いでリビアを出発したが、乗船者が多すぎてまもなく1隻が沈没した。ソマリアの駐リビア大使は沈没を確認したとしており、海岸付近で16人の遺体が見つかったとの情報もある。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)も事実関係を調べている。(ローマ=前川浩之)



 
 
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リビア:「NATOのミスで…」 誤爆死、補償なし 反カダフィの「殉教者」に

◇リビア市民「空爆は支持」

リビアでの北大西洋条約機構(NATO)主導の多国籍軍による誤爆で死亡した反体制派の遺族に対し、NATO側から直接の謝罪や補償が行われる見通しがないことが分かった。遺族は多国籍軍の空爆を支持しているが、夫と長男を同時に失い生活できなくなった女性もおり、戦況が行き詰まるにつれ、NATOへの不満が高まる可能性もある。【ベンガジ(リビア北東部)で斎藤義彦】

4月1日夜の誤爆で死亡した2遺族が証言した。誤爆は北東部マルサエルブレガとアジュダビア間で発生。救急車を含め車両3台が破壊され、計13人が死亡した。

救急車の運転手、イブラヒム・アダムスさん(当時36歳)も死亡した。兄のアデルさん(40)によると、誤爆から1カ月以上たってもNATO側から連絡はない。アデルさんは「NATOのミスでたった一人の弟をなくしてショックだ」と話す。

また、反体制側の車中で作戦会議中だった元陸軍大佐、ムハンマド・サミール・ナジャディさん(49)と長男(21)、大佐の義理の弟(42)も死亡。大佐一家にもNATO側から連絡はない。大佐の妻は夫、長男、弟をなくして生活できなくなり、夫の実家に身を寄せている。大佐の兄イブラヒムさん(51)は「彼女の悲しみは深い」と語る。

NATOの担当官は毎日新聞に、一般論として「いかなる市民の犠牲も遺憾」とし「作戦上起こった損害や損失については直接補償しない」と回答した。

反体制派が支配するリビア東部は「国民評議会」が統制しているが、NATO加盟国でも英仏など一部しか公認しておらず事実上、政府がない状況だ。

一方、イブラヒムさんはNATOの「失敗」を非難しながらも、反体制派の勝利を願い、3人を「殉教者」として大型のポスターにして街頭で「カダフィ打倒」を訴えている。

毎日新聞 2011年5月9日 東京夕刊



 
 
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NATO、リビア首都を空爆 「こう着状態」は否定

2011.05.10 Tue posted at: 16:46 JST

トリポリ(CNN) リビアからの情報によると、北大西洋条約機構(NATO)軍は9日深夜から10日早朝にかけ、約3時間にわたって首都トリポリへの空爆を実施した。リビア情勢はこう着状態に陥ったとの見方もあるが、NATOのラスムセン事務総長はこれを否定している。

トリポリではこの夜、少なくとも3回爆発が起き、上空には戦闘機の爆音が響いた。リビア当局の報道担当者がCNNに語ったところによると、市中心部の行政施設が攻撃され、近くの病院も「間接的に」被害を受けたという。同市では最近、比較的平穏な状態が続いていた。

NATO軍は同国の民間人の保護を目的に、3月31日から断続的に空爆を実施している。ラスムセン事務総長は9日、CNNとのインタビューで、NATOの作戦は「進展している」と強調。最高指導者カダフィ大佐側の軍事力はすでに相当量を排除したと述べ、「こう着状態」との批判に反論した。ただ、「カダフィ大佐が権力を握っている限り暴力の終結は考えにくい」として、戦闘が長期化する可能性も示唆した。

一方、西部ミスラタでは、政府軍による反体制派への猛攻が続いている。戦闘で負傷して反体制派の本拠地、北東部ベンガジへ逃れた反体制派メンバーによると、政府軍による港湾や住宅地への砲撃は激しさを増し、「報復作戦」の様相を帯びている。

国連のアモス事務次長(人道問題担当)は9日、安全保障理事会への報告で、ミスラタの人道状況に深い懸念を表明。戦闘が2カ月に及び政府軍の無差別砲撃が続くなか、支援船が港に入れず、食料や水などが底をつき始めていると語った。アモス氏はまた、カダフィ政権への制裁も加わってリビア全土で物資の流通が滞り、必需品や現金の不足が深刻化していると指摘した。同氏によれば、食料の備蓄は同国西部であと約3カ月分、東部で約2カ月分と推定される。



 
 
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リビア沖で避難者乗せた船が転覆 ソマリア人ら多数死亡か

2011.05.10 Tue posted at: 20:25 JST

トリポリ(CNN) リビアの首都トリポリ沖で同国からの外国人避難者ら数百人を乗せた船が転覆し、多数の死者が出ていることが分かった。ソマリアの在リビア大使は10日、乗船していたソマリア人54人が死亡したとの見方を示した。

同大使によると、船は6日に転覆した。600人以上が乗っていたとみられる。乗客の国籍はアラブ、アフリカ諸国などさまざまで、240人がソマリア人だったという。

同じ時にトリポリの港を出発した複数の船が7日、イタリア南部ランペドゥーサ島に到着。避難者らは、転覆した船から数百人が海に投げ出されるのを目撃したと話した。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐イタリア事務所の報道担当者は、港で16人の遺体が収容されたが死者全体の数は不明だと述べた。

転覆船に乗っていたあるソマリア人女性は、連れていた生後4カ月の子どもを失い、1人で岸まで泳いでイタリア行きの別の船に乗ったと話している。

同報道担当者によると、3月末以降、同国を出発した船が2隻行方不明となっている。一方の船には320人、もう一方には160人が乗っていた。これとは別に4月4日にも船が沈没し、250人が死亡したという。



 
 
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リビア:カダフィ軍、ヘリに赤十字章 「住民が目撃」 国際法無視続く

【ベンガジ(リビア東部)和田浩明】リビア政府軍が反体制派住民に対する猛攻を続ける西部ミスラタ上空で、政府軍のものとみられる赤十字章をつけたヘリコプターを住民が視認していたことが分かった。ミスラタの反体制側報道担当者が明らかにした。港湾に機雷を投下したとの情報もあり、赤十字国際委員会(ICRC)は「事実なら深刻な悪用」と非難している。赤十字章の軍事作戦での利用は戦時国際法で禁止されている。

政府軍は7日も国連安保理決議が設定した飛行禁止空域に違反してヘリコプターでミスラタの石油貯蔵施設を破壊するなど、国際規範を無視した軍事作戦を続けている。

ミスラタは首都トリポリの防衛上重要な港湾都市。現在は反体制派が支配しているが、政府軍は約2カ月間にわたり攻撃を続け、約900人が死亡、9000人が負傷した。住民30万人のうち約10万人が避難した。

ベンガジで8日に会見したミスラタの報道担当、サドゥーン・ミスラティ氏らによると、赤十字章をつけたヘリコプターが視認されたのは6日と7日。地元住民はAFP通信に「港湾に機雷を投下していた」と語ったが、ミスラティ氏は「活動内容については調査中だ」と述べた。ICRCは9日の声明で「赤十字章は紛争被害者の保護活動を示すもので目的外使用は許されない」と述べた。

ミスラタの港は人道支援物資の搬入や住民の避難に使用されている。ミスラティ氏によると、政府軍はここ数日、港湾部へのロケット攻撃を強化しているという。政府軍は一般国民を無差別攻撃するなどしており、安保理の付託を受けた国際刑事裁判所の検察官は、戦争犯罪などで政権関係者少なくとも3人を訴追する意向を示している。

毎日新聞 2011年5月10日 東京夕刊



 
 
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リビアの難民船沈没で数百人死亡、政権軍が渡航強制か

2011年 05月 11日 15:59 JST

[ジュネーブ 10日 ロイター] 国際移住機関(IOM)などの支援団体は10日、内戦状態が続くリビアからの難民を乗せた船が先週末に沈没し、多くが水死したと発表した。船には500─600人が乗っていたとみられる。

船が沈没したのは首都トリポリの近郊。水死した難民の数は分からないが、多くの遺体が海で見つかったという。

IOMのスポークスマンは、今回の沈没で亡くなった難民の正確な数を把握することは不可能だと指摘。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)も死者数は明らかでないとしている。

UNHCRはこれより先、3月25日以来、リビアからの脱出を試みたおよそ800人が行方不明になっていると発表していた。

リビアで政権軍と反体制派部隊の衝突が始まるまで駐リビア米大使を務めていたジーン・クレツ氏は、リビアでの戦闘で命を落とした人の数は1万─3万人に上るとの統計があるとしているが、正確な犠牲者数は確認できていない。

リビアからイタリア南部ランペドゥーザ島に到着した難民によると、リビア政権軍の兵士によって強制的に船に乗せられた人もいたという。



 
 
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リビア:難民600人乗せた船が沈没

【ジュネーブ伊藤智永】国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と国際移住機関(IOM)は9日、リビアの戦闘を逃れようとした約600人の難民を乗せた船が先週末、トリポリから地中海へ出航して間もなく沈没し、多数が水死したと発表した。沈没船の一部の難民が岸に泳ぎ着き、別の船でトリポリの北300キロのイタリア・ランペドゥーサ島に逃れ、惨事を証言した。

毎日新聞 2011年5月11日 東京朝刊



 
 
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リビア:多国籍軍、政府施設空爆 政権側「子供4人負傷」と非難

【カイロ斎藤義彦】北大西洋条約機構(NATO)主導の多国籍軍は10日、リビアの首都トリポリの政府施設を空爆した。カダフィ政権側は子供4人が負傷したと非難した。NATO側は「証拠がない」と反論した。NATOは4月30日のトリポリ空爆で、カダフィ大佐の六男と孫3人を殺害して以降、政府の中枢施設を爆撃する威嚇作戦は控えていたが、10日ぶりに再開した。背景にはカダフィ政権の徹底抗戦を崩せない苦しい事情がある。

政権側によると、空爆で破壊されたのは児童関係の委員会が入るビル、大佐用図書施設、携帯電話の電波塔など。近くの病院の窓も割れた。

爆発の破片で負傷した子供4人のうち男児(4)が重体。

NATO側は10日の会見で、「軍事関連の司令施設を空爆した」とし、子供を含む市民が負傷したとの情報は「確認できない」と述べた。大佐を狙った意図については「個人は標的でない」と否定した。

NATO側は先の大佐の親族殺害について「意図的な誤爆」(英BBC)との見方も出る中、中枢施設への空爆を控え、明白な軍事施設だけを空爆してきた。

しかし、政府軍が各地で攻撃をエスカレートさせている。NATO側は大佐親族誤爆後も「やるべきことはある」(ラスムセン事務総長)と攻撃強化姿勢を変えていない。

毎日新聞 2011年5月11日 東京朝刊



 
 
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リビア:2油田、再開難航 反体制派支配、市民生活に打撃 石油会社責任者が証言

【ベンガジ(リビア東部)和田浩明】リビア情勢を巡り、政府軍の先月の爆撃で損傷した同国最大級のサリール油田など反体制派の支配下にある2油田で、生産再開のめどが立たないことが分かった。反体制派はリビアの東半分を支配しており、2分割された形の国営石油会社(NOC)の反体制側の責任者、ワヒド・ブガイギス氏(74)が毎日新聞に証言した。

原油は反体制派の主要外貨獲得源やエネルギー源で、生産停止の長期化は、政府軍との戦闘継続や市民生活の維持にとって大きな打撃となりそうだ。

反体制派支配地域の南部には、サリール、メスラの2油田(原油確認埋蔵量計約150億バレル)がある。政府軍は4月4〜5日に両油田を攻撃し、日量10万バレルとされる生産は完全に停止。ブガイギス氏によると、両油田では依然「損害を調査中」だが、「修理を再開できる状況にない」。施設周辺には反体制派の警備部隊が展開しているが、再び政府軍が攻撃した場合、防御できるかは不透明だ。「(政府軍は少人数の部隊に分かれて移動しており、攻撃を防ぐのは難しい」という。

反体制派は、支配下の同国東部の原油積み出し港トブルクに貯蔵されていた原油約100万バレルを輸出して約1億ドル(約80億円)を得たと見られるが、2油田の生産途絶により、新たな収入を得る見通しは立っていない。

ブガイギス氏によると、戦闘などの資金はカタールやクウェートなどの支援でしのいでおり、当面の石油需要は賄える。ただし「国連決議で凍結されたリビア政府資産の利用が許容されることが望ましい」とし、「戦時なのに市民のガソリン消費などに規制はなく、今後消費を抑えていく必要がある」とも述べた。

毎日新聞 2011年5月11日 東京朝刊



 
 
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EUがリビア北東部に事務所 反体制派を支援へ

2011/5/12 0:53

欧州連合(EU)が近く、リビア北東部のベンガジに事務所を開設する。アシュトン外交安全保障上級代表が11日、仏ストラスブールで開いた欧州議会本会議で表明した。ベンガジはリビアの反体制派組織「国民評議会」の拠点があり、事務所設置で今後の支援や連携を強化する。

アシュトン氏は答弁の中で事務所開設理由について「市民社会を支援したい」と説明。具体的な支援分野として治安や国境警備、教育、医療などを挙げた。EUは国民評議会を「政治的な対話相手」としているが、まだ「リビア国民の正統な代表機関」とは位置づけていない。事務所開設は今後の本格的な外交関係樹立を視野に入れた動きと受け止められそうだ。(ブリュッセル支局)



 
 
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カダフィ大佐がテレビ出演、NATOはリビア首都空爆再開

2011.05.12 Thu posted at: 10:52 JST

トリポリ(CNN) リビアの首都トリポリで12日午前、北大西洋条約機構(NATO)軍の戦闘機が上空を飛行し、直後に爆撃音が鳴り響いた。

これに先立つ11日夜、同国の国営テレビは最高指導者カダフィ大佐と部族指導者との会談の様子を映したとする映像を放映した。カダフィ大佐が公の場に姿を見せるのはほぼ2週間ぶり。会談は首都トリポリのホテルで同日行われたという。

映像には、サングラスをかけたカダフィ大佐が十数人の男性とともに着席した姿が映し出され、部族指導者の1人がカダフィ大佐に向かって「神に誓ってあなたは必ず勝利する」と話しかけた。番組司会者は「リビア国家およびその指導者の強さと永続性を示すもの」とコメントしている。

カダフィ大佐が公の場に姿を見せるのは、北大西洋条約機構(NATO)軍がトリポリ市内の邸宅を爆撃した4月30日以来。この邸宅にはどう大佐と息子がいたとされ、息子のセイフ・アラブ・カダフィ氏は死亡したが、カダフィ大佐は難を逃れたと伝えられている。

同国政府報道官は11日、カダフィ大佐は「非常に元気」だが、3度にわたってNATOの空爆に狙われ、身の安全が心配だと話した。

これに先立ちNATOの作戦司令官はベルギーのブリュッセルで同日、記者団に対し「カダフィ大佐がしていることに関心はない」「われわれの任務は市民を攻撃から守ることであり、特定の個人の行方を注視してはいない」と述べた。



 
 
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リビアの反体制派、西部ミスラタの空港制圧

【カイロ=田尾茂樹】リビアの反体制派は11日、最高指導者カダフィ氏率いる政府軍との激しい戦闘が続いていた西部ミスラタの空港を制圧した、と明らかにした。衛星テレビ「アル・ジャジーラ」などが伝えた。

反体制派によると、反体制派は、空港敷地内にある空軍基地も占拠、多数の武器を奪取し、カダフィ派は西郊に後退したという。

これに対し、リビア政府報道官は同日、「我々は空港も港湾も支配している」と主張し、反体制派の空港制圧を否定した。

首都トリポリの東約200キロにあるリビア第3の都市ミスラタは、カダフィ派が支配する西部で反体制派が唯一残っており、2月下旬から完全掌握を目指すカダフィ派の攻撃が続き、市民1000人以上が死亡、食料や医薬品不足が深刻化しているという。

(2011年5月12日19時30分 読売新聞)



 
 
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リビア反体制派が訪米 「正統な代表」承認、焦点に

2011/5/13 2:02

【ワシントン支局】米ホワイトハウスは12日、リビア反体制派を束ねる「国民評議会」のマハムード・ジェブリル氏が13日にホワイトハウスを初めて公式に訪問し、ドニロン補佐官(国家安全保障担当)らと会談すると発表した。国民評議会はジェブリル氏を将来のリビア暫定内閣の「首相」に指名している。

既にフランス、カタール、イタリアは国民評議会をリビアの正統な代表機関として承認。米国の動向が注目されていた。3月末、リビアへの軍事作戦を進める多国籍軍参加国などがロンドンで開いた外相級会合の際に、クリントン米国務長官はジェブリル氏と会談している。



 
 
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リビア:国連事務次長、クラスター弾使用を非難 「政府軍は命軽視」

【カイロ斎藤義彦】リビア政府軍が北西部ミスラタで反体制派市民に対してクラスター爆弾や地雷、機雷を使用しているとして国連が「市民の命を冷酷に軽視している」と指摘、憂慮の念を表明している。政府軍が地雷20個をまいたことが人権団体によって確認されているほか、機雷のため、外界への唯一の窓口になっているミスラタ港で人道支援船の入港に支障が出ている。

国連のエイモス事務次長(人道問題担当)は9日の安保理報告で「クラスター爆弾、地雷、機雷、空爆で死傷者が出ている」と指摘、「市民の健康で平穏な生活を顧みず、非情だ」と非難した。「市民が暴力から逃れられるよう、(政府軍と反体制派の)双方が一時休戦すべきだ」と提案した。

一方、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチや米紙ニューヨーク・タイムズによると、政府軍は5日、パラシュートがむすびつけられた中国製対戦車地雷を市街地にまいた。パトロール中の反体制派の兵士が接触し、2人が負傷したという。地雷は6日までに除去された。ミスラタでクラスター爆弾の調査にあたった関係者が毎日新聞の取材に語ったところによると、子爆弾が市街地の車、植え込み、民家に入り込んで爆発したほか、不発弾が路上などで見つかったという。

ミスラタ在住の男性(33)の弟(31)が4月14日、パンを買う列に並んでいた際、クラスター爆弾とみられる爆弾が飛来。弟は子爆弾の破片を胸に受け、軽傷を負ったという。

クラスター爆弾はクラスター爆弾禁止条約(108カ国加盟)で禁止されている。対戦車地雷は対人地雷禁止条約(156カ国加盟)の規制対象外だが、今回は人に対しても無差別に使用している。

ミスラタ港では今月初め、機雷3個が見つかり、人道支援船が数日間、足止めされた。北大西洋条約機構(NATO)主導の多国籍軍が2個を除去し、残りの1個は流されて港の外に出た模様だ。

毎日新聞 2011年5月13日 東京朝刊



 
 
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リビア:ベンガジで「銃拡散」 反体制派、治安に懸念

【ベンガジ(リビア東部)和田浩明】リビア反体制派の拠点都市ベンガジと周辺部の治安最高責任者、シュワイル氏(55)が11日、毎日新聞と会見した。治安上の最大の懸念の一つとして銃器の拡散を挙げ、保有者確認のため近く銃器の登録制を導入する意向を明らかにした。また、ベンガジには最高指導者カダフィ大佐の支持者が今も多数潜んでいるが、「8割は所在を確認している」と語り、掌握に自信を見せた。

ベンガジなどリビア東部の諸都市では2月中旬、カダフィ大佐の独裁体制に反発する住民らが蜂起し、ほぼ東部全域を実効支配。この際、住民らは治安機関に乱入して護身などのため武器を入手した。約70万人の住民の「ほぼ全員が武器を持っている状態」(シュワイル氏)だという。

銃器犯罪の増加傾向は今のところ見られないというが、市内各所では「祝砲」の発砲音が聞かれる状態。シュワイル氏は「まず誰が銃を持っているかを確認することが重要だ」と述べ、近く登録制を導入すると語った。

一方で、治安全般については「問題はあるが、日々改善している」との評価を示した。

毎日新聞 2011年5月13日 東京夕刊



 
 
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米高官、リビア反体制派「正統な対話相手」 実質承認

2011/5/14 10:16

【ワシントン=大石格】ドニロン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は13日、リビアの反体制勢力「国民評議会」を代表してホワイトハウスを訪れたマハムード・ジェブリル氏に「評議会をリビア国民の正統かつ信頼できる対話相手とみている」と伝えた。正式な手続きではないが、事実上の国家承認とも受け取れる発言。リビア内政に関与しないとの立場から一歩踏み出した。

ドニロン氏は「カダフィ政権は正統性を失った。オバマ大統領も即時退陣を呼びかけている」と指摘。英仏などと一緒に評議会を支援する方針を表明した。

フランス、イタリアなどは評議会を国家として承認済み。カダフィ政権への圧力を強めるため、米国に同調を働きかけてきた。米国では正式な承認は議会との調整が必要なこともあり、オバマ政権は早期の承認に慎重。その代わりに口頭で踏み込んだとみられる。

国務省のトナー副報道官代行は同日の記者会見で「支援と国家承認は別の問題」と語り、正式な承認なしで支援はできるとの見方を示した。スタインバーグ国務副長官がジェブリル氏と支援方法などを話し合った。

オバマ大統領は「リビア空爆はリビア国民の保護のためで、カダフィ政権転覆のためではない」としてきた。一方で反体制派に民生支援として薬品などを供与。「正統な対話相手」と位置付けたことで関与を強めるとみられる。ただ、取り沙汰された会談へのオバマ氏の顔出しはなかった。

オバマ氏は同日、北大西洋条約機構(NATO)のラスムセン事務総長と会い、カダフィ政権がリビア国民への攻撃を続ける限り、飛行制限区域を維持するための空爆を続けることで一致した。

また、オバマ氏は20日付で辞任するミッチェル中東和平担当特使の職務をへール同副特使が引き継ぐと発表。声明で「我々は中東和平にかかわり続ける」と力説した。



 
 
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カダフィ大佐「NATOは私を殺せない」 国営テレビ

2011/5/14 10:19

【テルアビブ=花房良祐】北大西洋条約機構(NATO)が空爆を続けるリビアで、国営テレビは13日、最高指導者カダフィ大佐が「臆病な十字軍(であるNATO)の手が届かず、殺せない場所にいる」と話す音声を報じた。

空爆で大佐が負傷したとの一部報道を受けて健在を誇示する狙いとみられる。映像はなく、実際に本人が話したものかどうかは不明。

イブラヒム政府報道官も13日、大佐が負傷して首都トリポリから避難したとの報道を否定し、依然としてトリポリにいると述べた。

一方、NATOは13日、中部の石油都市ブレガを空爆。NATOは軍事司令部だとしたが、カダフィ政権側は誤爆でイスラム聖職者ら11人が犠牲になったと主張した。



 
 
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日本政府もリビア反体制派と接触開始 西田国連大使

2011/5/14 10:26

【ニューヨーク=弟子丸幸子】西田恒夫国連大使は13日の記者会見で、リビアの反体制勢力「国民評議会」と日本政府が接触を開始したことを明らかにした。リビアを巡り米欧やアラブ諸国で構成する「連絡調整グループ」が今月5日にローマで開いた外相級会合で接触した。

西田大使はローマでの会合で、リビア反体制派を支援する特別基金の創設で合意したことに関して「前向きな動き」と歓迎。日本政府として資金を拠出するかに関しては「慎重に検討したい」と述べた。



 
 
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「NATOは私を殺せない」カダフィ大佐 負傷説も

2011.05.14 Sat posted at: 15:30 JST

ワシントン(CNN) 内戦状態にあるリビアの最高指導者カダフィ大佐は13日、地元テレビで音声声明を発表し、北大西洋条約機構(NATO)による同国の軍事拠点などへの空爆が続く中で、「たとえ私の体は殺せても、数百万人の心の中にいる私の魂を消すことは出来ない」と述べた。

自らの健在を誇示する内容で、NATOが近付けないところにいるとも述べた。声明は同日、数度にわたって放送された。12日に自らの居住区内で起き、少なくとも3人が死亡したロケット弾攻撃も非難した。

一方、イタリアのフラティニ外相は数週間続くNATOの空爆でカダフィ氏が負傷し首都トリポリを離れた可能性があると語った。同国のANSA通信によると、トリポリ駐在のカトリック教大司教の情報としているが、外相は負傷を裏付ける証拠は得ていないとも述べた。

これに対し、リビア政府のイブラヒム報道官は13日、大佐はトリポリにおり、健康状態は良く、元気でもあると反論した。

リビアの国営テレビは11日夜、ダフィ大佐と部族指導者との会談の様子を映したとする映像を放映していた。大佐が公の場に姿を見せるのはほぼ2週間ぶりで、会談はトリポリのホテルで同日行われたとも説明していた。



 
 
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米、リビア反体制派支援を加速 カダフィ政権資産活用へ

2011年5月14日0時0分

オバマ米政権が、リビアの反体制派支援を加速させている。米政府が凍結したカダフィ政権の資産を活用する方向だ。13日にはホワイトハウスや国務省などで、リビア反体制派組織「国民評議会」のジブリル代表とオバマ政権幹部らが会談する。

カダフィ政権の退陣を求めるオバマ政権は、反体制派に武器以外ですでに2500万ドル(約20億円)を支援している。さらに、米政府が制裁措置として凍結したカダフィ政権の資産300億ドル以上の一部を、反体制派の支援にあてる法案の準備を進めている。

法案審議に携わる上院外交委員会のケリー委員長(民主党)は、ジブリル氏と会談し「民主化に取り組む姿勢に感銘を受けた」と発言。「カダフィ(大佐)の資金をリビアの人々の支援に使えるよう、上院で法案の通過を目指す」と支援強化を急ぐ考えを示した。

ただ、国際テロ組織アルカイダとの関係も指摘される国民評議会を、リビアの正統政権と承認するかどうかについては、オバマ政権は結論に達していない。国務省が「(テロなどの)過激主義を拒絶し、忍耐強く民主主義を求める姿勢に満足している」(スタインバーグ副長官)と前向きなのに対し、国防総省は「幹部の数人以外は素性が知れない」(ゲーツ国防長官)と、意見が分かれている。

米上院共和党の重鎮ルーガー議員は「リビアに関する米政府の目標も戦略も、資源の手当てもはっきりしない」と批判。中東全体の情勢を踏まえ、関与のあり方を再考するようオバマ政権に求めている。(ワシントン=望月洋嗣)



 
 
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伊外相「カダフィ氏、けがで首都離れる」リビア政府否定

2011年5月14日2時36分

イタリアのフラティニ外相は13日、リビアの最高指導者カダフィ大佐がけがをして首都トリポリを離れたとの情報がある、と述べた。ロイター通信などが伝えた。リビア政府の報道官は同日、「ばかげている」と述べ、大佐がけがをしたとの情報を否定した。

フラティニ外相は「信頼すべきトリポリのカトリック司教からの情報」として「カダフィ氏がけがをしてトリポリを離れた。リビア国内のどこかにいるが、どこかは分からない」と述べた。

北大西洋条約機構(NATO)軍は12日未明、トリポリのカダフィ大佐が居住する区域を爆撃した。リビア政府はこの空爆で下水設備が破壊され、近くにいたリビア人ジャーナリストら3人が死亡したとしている。また、リビア国営テレビは爆撃の数時間前、カダフィ氏が部族長らと会合を開いたとする映像を放送した。この時のカダフィ氏からは、けがをした様子はうかがえない。フラティニ外相は「この映像が11日に撮られたかどうか疑わしい」と述べた。(カイロ=貫洞欣寛)



 
 
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カダフィ氏「NATOは臆病者」 国営テレビで肉声

2011年5月14日10時56分

リビア国営テレビは13日、最高指導者カダフィ氏のものとする音声の声明を報じた。声明は「臆病者の十字軍に言う。私はお前たちの手が届かない場所にいる。私は多くの人々の心の中に住んでいるのだ」などと北大西洋条約機構(NATO)軍の空爆を批判した。

声明は、12日未明にあったリビアの首都トリポリにあるカダフィ氏居住区へのNATO軍による空爆に触れており、空爆後に録音されたとみられる。この空爆で3人が死亡したとされる。

カダフィ氏を巡っては、イタリアのフラティニ外相が13日、「トリポリのカトリック教会司教の話」としてカダフィ氏がけがをして首都を離れたとの情報がある、と述べた。リビア政府の報道官は同日、情報を否定した。名をあげられた司教も「私はカダフィ氏が息子の死で精神的なショックを受けているとは言ったが、けがをしたとは言っていない」としている。(カイロ=貫洞欣寛)



 
 
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リビア・国民評議会、米の政府承認得られず

【ワシントン=山口香子】訪米したリビアの反体制派組織「国民評議会」のマフムード・ジブリル暫定首相は13日、ホワイトハウスでドニロン大統領補佐官(国家安全保障担当)と会談した。

ジブリル氏は、米国もフランスに続いて評議会に政府承認を与えるよう求めたが、ドニロン補佐官は即答を避けた。

ホワイトハウスによると、ドニロン補佐官は「評議会は正統で信頼できるリビア国民の代弁者」として評価する考えを伝えた。ただ、政府承認については、最高指導者カダフィ氏排除の見通しが立たないことや、一部でイスラム過激派との関係も取り沙汰された評議会の構成を把握しきれていないことから、慎重な姿勢を崩さなかったとみられる。

(2011年5月14日18時25分 読売新聞)



 
 
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リビア:「NATO誤爆」16人死亡−−国営テレビ報道

【エルサレム花岡洋二】ロイター通信によると、リビア国営テレビは13日、北大西洋条約機構(NATO)主導の多国籍軍が同日朝、北東部マルサエルブレガを空爆し、市民16人が死亡、約40人が負傷したと報じた。誤爆だった可能性があるが、NATO報道官は同日、「そうした攻撃に関する情報はない」と報道を否定した。

国営テレビによると、死亡したのは集会を開いていた宗教指導者ら。映像には毛布にくるまれた死体9体が映っていた。目撃者が全壊した建物を指し、「民家だ。NATOがやったことを見てくれ」と語った。マルサエルブレガ近郊では先月1日、多国籍軍の空爆で反体制派民兵と市民の十数人が死亡した。

毎日新聞 2011年5月14日 東京朝刊



 
 
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リビア:祈りの刺しゅう模様−−ベンガジ

リビア東部ベンガジの旧市街で13日、地元住民やペルシャ湾岸カタールからの訪問者ら約1万人がイスラム教の金曜礼拝に集まり、リビア内戦の解決を神に祈った。普段は自宅で祈ることが多い女性たちも、この日は男たちと壁を隔てた敷地に1000人ほどが並んだ。黒の服装が多いものの、近くのビルから見下ろすと、桃色やえんじ、モスグリーン、コバルトブルーなどのヘジャブ(イスラムのスカーフ)の色合いが点画模様の刺しゅうのようだ。

ベンガジ市民は最高指導者カダフィ大佐の追放を誓って2月17日に蜂起し、町を反体制派の拠点にした。【ベンガジ(リビア東部)藤原章生】

毎日新聞 2011年5月14日 東京夕刊



 
 
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リビア:反体制派幹部が訪米 支援拡充要請、資金援助へ法整備

【ワシントン白戸圭一】リビアの反体制派「国民評議会」が樹立した暫定政府の「首相」にあたるマフムード・ジブリル氏が13日、ホワイトハウスでドニロン米大統領補佐官(国家安全保障担当)と会談し、支援の拡充を求めた。リビア反体制派指導者の訪米は初めて。ドニロン氏は国民評議会を「正統で信頼できる対話相手」と位置付け、一層の支援を約束した。米政府は新たな資金援助を可能にする法案作成に着手するなど非軍事分野の支援を強化する構えだ。

ホワイトハウスによると、会談でジブリル氏はカダフィ政権が既に正統性を失っていると強調し、ドニロン氏は国民評議会の民主化へ向けた姿勢を評価した。ただし、米国は暫定政府を承認していないため、オバマ大統領との会談は見送られた。

米国は先月20日、国民評議会に対して最大2500万ドル(約21億円)相当の非軍事物資の援助を約束しており、これとは別に5300万ドル(約44億5000万円)の人道支援を実施している。国民評議会は支援の拡充を求めてきた。

このため、オバマ政権は一層の資金援助を可能にする法的措置を議会幹部らと協議。米上院外交委員会のケリー委員長(民主)は11日、カダフィ政権が米国内に保有する国家資産約330億ドル(約2兆7800億円)を没収し、国民評議会に供与できるようにする法案の作成に着手したことを明らかにした。

だが、暫定政府の承認に関しては米政府は慎重姿勢を崩していない。

カーニー大統領報道官は12日の会見で、承認は「時期尚早」と述べ、情勢の推移を見守る考えを示した。米国内には、国民評議会などの反体制派について、国際テロ組織アルカイダやイスラム教シーア派組織ヒズボラなどとの関係を疑う声がある。

毎日新聞 2011年5月14日 東京夕刊



 
 
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カダフィ大佐含む3人の逮捕状請求へ 国際刑事裁判所

2011.05.15 Sun posted at: 09:38 JST

トリポリ(CNN) 内戦状態にあるリビアでデモ参加者らへの弾圧を行った最高指導者カダフィ大佐に対し、国際刑事裁判所(ICC)が人道に対する犯罪の容疑で逮捕状を発行する可能性が出ている。

ICCのルイス・モレノオカンポ主任検察官が14日CNNに語ったところによれば、逮捕状請求については16日に正式発表される。このほかリビア政府関係者2人に対しても逮捕状が請求される見通しだ。

同主任検察官は3月上旬、カダフィ政権の幹部らについて調査を開始する意向を明らかにしていた。ICCが逮捕状の発行の是非について判断できる証拠がすべてそろったという。容疑は、治安部隊による非武装の活動家の殺害、強制退去、違法拘束、民間人に対する空爆など。

反政府勢力が拠点を置くリビアのベンガジの市街地では14日、市民らがカダフィ大佐とその家族、同政権幹部らを厳罰に処することを求めて抗議デモを行った。



 
 
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リビア:軍事作戦の継続、NATOと合意−−オバマ米大統領

【ワシントン海保真人】オバマ米大統領は13日、ホワイトハウスで北大西洋条約機構(NATO)のラスムセン事務総長と会談し、リビア市民を守るため、カダフィ政権に対する軍事作戦を継続することで合意した。

ホワイトハウスの発表によると、両者は、飛行禁止空域や、対リビア武器禁輸などにより、多くの市民の命が救われているとして、カダフィ政権が自国民への攻撃を続ける限り、作戦を続けることで一致した。

毎日新聞 2011年5月15日 東京朝刊



 
 
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リビア:父「娘はカダフィの命令の被害者」 「リビア政府軍兵士が暴行」訴え

【ベンガジ(リビア東部)和田浩明】「娘はカダフィの命令の犠牲になった」−−。リビアの首都トリポリで政府軍兵士に集団で性的暴行を受けたというイマン・オベイディさん(29)の父、アティークさんが、毎日新聞の取材に応えた。イマンさんは今年3月、政府軍から自力で拘束を逃れ、各国の報道陣が宿泊するトリポリのホテルに飛び込み、被害を訴えた。多数のメディアがカメラを回すなか、情報を聞きつけた治安当局者らに連れ去られ、米CNNテレビなどは状況を放映。カダフィ政権による人権侵害の象徴として注目を集めた。

アティークさんによると、イマンさんはトリポリで法律の勉強をしていた。2月中旬にリビア東部を中心に反体制派が蜂起した後、トリポリ近郊の町に人道支援物資を運ぶため車で移動中、検問所で拘束された。身分証明書に東部トブルク出身と記載されていたため、反体制派との関係を疑われたと見られるという。

イマンさんは隙(すき)を見て脱出、報道陣が宿泊するホテルで「複数の兵士に暴行された」と涙ながらに訴えた。その場で拘束されたが、一部政府軍兵士の助けを得てチュニジアに脱出。現在はカタールの知人宅に身を寄せ、一部テレビなどの取材に実名で被害の実態を改めて訴えている。

アティークさんは娘の状況をテレビで知り「あまりの衝撃に口が利けなかった」。7人の娘の4番目で、小さいころは家業の漁業を手伝うような快活な少女だった。「どれほど傷ついただろうか。心配でならない。早く再会して元気付けてやりたい」と話す。

アティークさんによると、反政府勢力の蜂起後、最高指導者カダフィ大佐は部下らに対し「東部の女は好きなように扱え」と公言している。反体制派に加わったシャルガム前国連大使から、国外に脱出したクーサ前外相の話として聞いたという。

毎日新聞 2011年5月15日 東京朝刊



 
 
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リビア反体制派支配地の石油会社、生産を停止 「政権の攻撃回避」

2011/5/16 10:41

【ドバイ=中西俊裕】リビア反体制派の支配地域にある石油会社アラビアン・ガルフ・オイルのマユーフ広報局長は15日、最高指導者カダフィ大佐の率いる政権軍の攻撃を避けるため生産を停止していることを明らかにした。AP通信が伝えた。政権軍と反体制派の衝突が続くうちは「いつ再開できるか見通しを提示するのは困難」との見解も併せて示した。

再開の見通しについては「すべては治安情勢次第だ。明日再開できるが、油田が(政権軍に)攻撃されるかもしれない」と説明を付け加えた。反体制派には生産再開を求める声もあるが、4月にメスラの石油関連施設が政府軍のロケット攻撃を受けた後停止の決定を下したという。

アラビアン・ガルフ・オイルは反体制派が制圧する東部のメスラやサリールに生産拠点を持つ。政権軍と反体制派の衝突が激化する前、リビアの石油生産(日量160万バレル)の4分の1を占めていた。



 
 
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カダフィ大佐らに逮捕状請求 ICC、人道犯罪の疑いで

2011/5/16 23:52

【ブリュッセル=瀬能繁】オランダ・ハーグの国際刑事裁判所(ICC)のモレノオカンポ主任検察官は16日、人道犯罪の疑いでリビアの最高指導者カダフィ大佐とその息子ら計3人の逮捕状をICCに請求した。

主任検察官は「カダフィ大佐らが無実のリビア市民への攻撃を命じた証拠がある」と述べた。検察官が逮捕状を請求したのはカダフィ大佐のほか次男のセイフ・アルイスラム氏、情報機関トップのアブドラ・アルサヌシ氏。

ICCが逮捕状を発付した場合、大佐らは国際指名手配される。ただ、ICC非加盟国のリビアは身柄引き渡しなどに応じる義務はなく、実際の逮捕は容易ではなさそうだ。



 
 
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国連特使、停戦交渉のためリビア入り 首相らと会談

2011.05.16 Mon posted at: 09:27 JST

トリポリ(CNN) 国連のハティブ特使が15日、リビアを訪れて同国のマハムーディ首相らと会談した。一方、北大西洋条約機構(NATO)軍は最高指導者カダフィ大佐率いる政府軍に対する空爆を続けている。リビア政府関係者が明らかにした。

リビア当局者がCNNに語ったところでは、ハティブ特使は政府と反体制派との停戦に向けた交渉のため、首都トリポリ入りした。国連によると、会談にはリビアのマハムーディ首相と外相が出席。会談後、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長が同首相に電話したという。

一方、同国の国営テレビはチュニジアとの国境に近い西部のズワラをNATO軍が空爆したと伝えた。チュニジア国営TAP通信も、国境付近でリビア政府軍とレーダー施設が空爆されたと報じた。同国境には内戦を逃れてリビアからチュニジアへ脱出する避難民が押し寄せている。



 
 
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カダフィ氏ら3人の逮捕状請求 国際刑事裁判所

2011年5月16日22時15分

国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)の検察当局が16日、リビア政府軍による市民の弾圧が人道に対する罪に当たるとして、最高指導者カダフィ氏ら計3人の逮捕状を請求した。ただ、実際に逮捕するのは困難な状況で、弾圧を止める効果は現段階では乏しい。

カダフィ氏以外に逮捕状が請求されたのは、カダフィ氏の後継者とされる次男セイフルイスラム氏と、カダフィ氏の義弟で諜報(ちょうほう)部門を掌握するサヌーシ氏。

ICCは国連安全保障理事会から2月に付託され、捜査を開始。ビデオや写真など1200点を超す資料を収集、50人以上から聞き取りを実施したという。

この結果、非武装の市民に対し、広範で計画的な狙撃の実行などを3人が直接指揮したとみなす強い証拠があると判断した。今後、ICCの裁判官が逮捕状を出すかどうかを決める。

ICCのモレノオカンポ主任検察官は16日の記者会見で「逮捕状の執行が市民を守る道になると信じる。罪を犯している者たちに明らかな警告を送ることになるだろう」と述べた。

ただ、裁判官が逮捕状の執行を認めても、実際に逮捕し、裁判へと移るのは極めて難しい。ICCは独自に容疑者を逮捕する警察組織を持っていないため、リビア当局や周辺国などの協力が必要だからだ。

カダフィ氏は依然、政権内で権力を握っており、リビア当局には拘束を期待できない。チャドやアルジェリアなどから武器が流入しているとの情報もあり、すべての周辺国がカダフィ氏らの逮捕に協力的とは言えない状況だ。

リビアへの空爆を実施している北大西洋条約機構(NATO)も国連安保理決議の制約の下で、「カダフィ個人は作戦対象ではない」(報道官)として、現段階では関与の姿勢を見せていない。

ICCは、集団殺害や人道に対する罪などにかかわった個人の刑事責任を問う世界初の常設裁判所。リビアはICCに参加していないが、国連安保理の付託があれば、捜査が可能だ。

ICCは同様に国連安保理から付託され、スーダン・ダルフール紛争で大量殺害に問われたバシル大統領にも逮捕状を出したが、逮捕には至っていない。(ブリュッセル=野島淳)



 
 
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国際刑事裁判所、カダフィ氏ら3人の逮捕状請求

【ブリュッセル=工藤武人】国際刑事裁判所(ICC)のモレノ・オカンポ主任検察官は16日、オランダ・ハーグで記者会見し、リビアの最高指導者カダフィ氏、同氏の次男セイフ・イスラム氏、同国の情報機関トップ、アブドラ・サヌシ氏の3人について、反体制派への武力弾圧を巡り「人道に対する罪」の疑いでICC裁判官に逮捕状を請求したことを明らかにした。

主任検察官は「3人が市民に対する攻撃を立案、指揮したとの証拠を得た」と述べた。

逮捕状請求を受け、ICC裁判官が逮捕状を出すかどうかを決定する。逮捕状が発付されても、身柄拘束には関係国の協力が必要なため、カダフィ氏の逮捕につながる可能性は低い。

(2011年5月16日21時09分 読売新聞)



 
 
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国際刑事裁判所、カダフィ大佐らの逮捕状を請求 人道犯罪容疑

2011.05.17 Tue posted at: 09:47 JST

ハーグ(CNN) 国際刑事裁判所(ICC)のモレノオカンポ主任検察官は16日、リビアの最高指導者カダフィ大佐ら計3人について、人道に対する犯罪の容疑で逮捕状を請求したことを明らかにした。3人は市民への「広範かつ組織的」な攻撃に関与したとされる。

逮捕状が請求されたのはカダフィ氏のほか、同大佐の息子で顧問役のセイフルイスラム氏と、義弟で情報機関トップを務めるサヌーシ氏。モレノオカンポ氏は事務所での会見で、カダフィ氏らが人道犯罪に関与したことを示す「直接的な証拠」があると述べ、3人の逮捕は同国の市民らを弾圧から守る「唯一の方法」だと強調した。証拠は、カダフィ氏自身が直接、市民への攻撃を指示したことを示しているという。

ICCは、同国で反政府デモが拡大し始めた2月15日から捜査を開始。捜査チームはこれまでに11カ国を訪問、1200件の文書を調べ、約50人の目撃者から事情を聴いた。

逮捕状請求を受け、ICC裁判官らがこれを認めるかどうかの判断を下す。決定までに数週から数カ月かかる可能性もあるが、モレノオカンポ氏の就任以来10年間、請求が退けられたケースはない。

リビアはICC設立条約の締約国ではなく、検察の動きを無視する構え。同国政府の報道官は「われわれが市民の殺害を命じたり、そのために傭兵を雇ったりした事実はない」「平和な街の真ん中で武器を取ったのは反政府勢力のほうだ」と主張した。

一方モレノオカンポ氏によると、過去数日間のうちに複数のリビア政権高官から、同氏への支持を表明する連絡があったという。同氏は「カダフィ大佐はこれまで恐怖によってリビアを統治してきたが、国民の恐怖感は消えつつある」との見方を示した。



 
 
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リビア石油相が離反か 「政権で最も話が通じる人物」

2011年5月17日23時59分

リビアのガネム石油相がカダフィ政権から離反し、チュニジアに出国したことが17日、分かった。AFP通信などがチュニジア治安当局者の話として伝えた。

ガネム氏はカダフィ大佐の側近。石油取引などを通じて西側諸国とのパイプが太く、「カダフィ政権で最も経済が分かり話が通じる人物」(元日系企業トリポリ駐在員)とされ、近年の政権の経済開放路線を進めてきた一人。離反は政権に打撃となるとみられる。(カイロ=貫洞欣寛)



 
 
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リビア:カダフィ大佐「人道の罪」 国際刑事裁に逮捕状請求

【ブリュッセル斎藤義彦】国際刑事裁判所(ICC)のモレノオカンポ主任検察官は16日、リビアの最高指導者カダフィ大佐、次男のセイフ・アルイスラム氏、義弟のアブドラ・アルサヌーシ氏の政権幹部3人について、「人道に対する罪」などの疑いでICCに逮捕状を請求した。主任検察官は、3人がカダフィ大佐の「絶対的な権威を犯罪に使った」と述べた。

主任検察官は会見で、組織的で広範囲な市民への攻撃▽デモへの発砲▽イスラム教礼拝参加者への狙撃▽トリポリの刑務所での拷問−−などを容疑としてあげた。検察官は、セイフ氏を「実態的な首相」、アブドラ氏を「大佐の右腕」として、大佐を含め、3人が合議して作戦を直接指揮した疑いを指摘した。このほか、アフリカ系の外国人への強姦(ごうかん)や攻撃など戦争犯罪の疑いもあるとして、別途捜査を続けている。

国連安保理決議に基づく北大西洋条約機構(NATO)主導の多国籍軍のリビア攻撃は、「市民の保護」が目的で大佐自身を標的にはしていない。ICCが逮捕状を認めれば、国際社会が初めて大佐自身の身柄を確保する意思を示すことになる。ただ、リビアはICC(114カ国)には加盟しておらず、執行を当該国にまかせる仕組みのICCでは実際の逮捕は困難だ。

現職の国家指導者にICCは、スーダンのバシル大統領に西部ダルフール地方での虐殺を巡り、戦争犯罪や人道に対する罪で逮捕状を出している。スーダンも未加盟で同大統領は逮捕されていない。

毎日新聞 2011年5月17日 東京朝刊



 
 
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リビア石油相が離反か カダフィ大佐側近

2011/5/18 2:16

【カイロ=花房良祐】AFP通信などは17日、リビアのカダフィ政権のガネム国営石油会社総裁(石油相)が離反し、隣国のチュニジアに出国したと報じた。同国南部のホテル関係者は日本経済新聞に対し、ガネム氏とみられる人物が14日から17日まで滞在していたことを明らかにした。ガネム氏は最高指導者カダフィ大佐に長年連れ添ってきた側近で、離反が事実なら大佐にとって打撃となりそうだ。

ホテル関係者によるとガネム氏は17日にホテルを去り、その後の足取りは不明。AFPによると、チュニジア政府筋はガネム氏が陸路で入国したと話した。同国政府とは連絡を取り合っていないという。これに対し、カダフィ政権関係者は同日、ガネム氏の離反報道を否定した。

ガネム氏は首相も務めたことがある政権の重鎮。カダフィ政権ではこれまでクーサ前外相が亡命している。

一方、カタールの首都ドーハを訪問しているリビア反体制派の財務・石油担当責任者は、同派から石油輸出国機構(OPEC)総会にリビア代表を出席させたいとの考えを示した。



 
 
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ロシア外相、カダフィ政権特使と会談

2011/5/18 2:39

ロシアのラブロフ外相は17日、リビアのカダフィ政権の特使とモスクワで会談した。カダフィ政権側はアフリカ連合(AU)が示した停戦へのロードマップ(行程表)に前向きな姿勢を示し、ラブロフ外相も支持を表明した。外相はカダフィ政権に民間人への攻撃中止を求める一方、北大西洋条約機構(NATO)によるリビア空爆の停止を改めて主張した。

同外相は近くリビアの反体制勢力の代表と会談することも明らかにした。両勢力との関係を維持し、停戦に向けた国連などの仲介を側面支援するなど独自外交を進める。ロシアはNATOの対リビア軍事作戦は民間人にも死傷者が出るなど国連安保理決議の容認した範囲を超えていると、批判を強めている。(モスクワ支局)



 
 
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リビア政府軍が「バイアグラ」使用で組織的暴行か 国際刑事裁

2011.05.18 Wed posted at: 10:38 JST

ハーグ(CNN) リビア政府軍兵士らが男性機能不全(ED)治療薬「バイアグラ」を服用し、検問所で拘束した反政府派の女性らを集団で婦女暴行しているとの疑いが指摘されている。国際刑事裁判所(ICC)のモレノオカンポ主任検察官が16日、CNNに語った。

モレノオカンポ氏によると、婦女暴行は警官宿舎などで組織的に行われていた。捜査のきっかけとなったのは、検問所で拘束された複数の女性が、反政府派の旗を持っていたとの理由で警官に連行され、暴行されたとの情報だった。バイアグラに関する情報もあり、「婦女暴行の道具」として使われた可能性を調べているという。同氏は被害者の数などには言及しなかったが、数カ月以内に起訴に持ち込みたいとの意向を示した。

ただ、同氏がバイアグラを特定の商品名として示したのか、精力剤全体を指したのかは不明。バイアグラのメーカー、ファイザー社のコメントは17日朝の時点で得られていない。

リビア政府軍による性的暴力をめぐっては、ライス米国連大使が4月に国連安全保障理事会の非公開会合で、最高指導者カダフィ大佐が兵士らにバイアグラを配布して婦女暴行を促していると報告したことを、米誌フォーリン・ポリシーなどが伝えていた。



 
 
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リビア:石油相、亡命 カダフィ大佐腹心、チュニジアへ

【カイロ和田浩明】リビアの最高指導者カダフィ大佐の腹心ショクリ・ガネム石油相(68)がチュニジアに亡命した。リビア反体制派が17日、毎日新聞の取材に認めた。反体制派と内戦状態で幹部の離反が相次いでいるリビア政府にとって打撃となる。しかし、徹底抗戦姿勢のカダフィ氏が、反体制派や北大西洋条約機構(NATO)が求める和平や退陣に応じるかどうかは不透明だ。

ガネム氏の去就については、反体制派の財務担当、アリ・タルフーニ氏もロイター通信に17日、「過去24時間以内に職務を離れた」と述べた。中東の衛星放送アルアラビーヤは前日、「ガネム氏が反体制派に参加した」との反体制派関係者の発言を報じていた。

ガネム氏は首相経験もあるカダフィ政権の重鎮。4月には米メディアのインタビューに対して、カダフィ大佐の退陣を求めるのは非現実的で、政府と反体制派の紛争終結を優先すべきだなどと語っていた。リビアでは2月中旬に反体制派が蜂起し東部を実効支配して以来、アブドルジャリル法相やクーサ外相らが政権を離脱した。

毎日新聞 2011年5月18日 東京朝刊



 
 
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リビア介入停止求める 米与党議員、下院に決議案

2011/5/19 19:53

【ワシントン=大石格】米民主党のクシニチ下院議員は18日、リビアへの軍事介入の全面停止を求める決議案を近く下院に提出すると表明した。戦争権限法が開戦後60日以内に議会の承認を得るよう求めているにもかかわらず、オバマ政権が期限となる20日までに手続きに入ろうとしないのは違憲との判断だ。ホワイトハウスは「限定的な空爆は戦争ではない」と主張してきた。身内である与党からの思わぬ批判に困惑している。



 
 
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中東の政権交代「さらにある」 米大統領が演説

独裁には厳しい姿勢

2011/5/20 1:36

【ワシントン=大石格】オバマ米大統領は19日、国務省で今後の中東政策に関する包括的な演説をした。中東・北アフリカの一連の動乱の背景に若年層の失業があると指摘。経済発展が地域安定のカギを握るとの観点から、米国が積極援助で後押しすると表明した。一方で独裁的な政権には厳しい姿勢で臨むと力説し、「アメとムチ」でさらなる民主化を推進する考えを示した。

オバマ氏の中東演説は、キリスト教世界とイスラム教世界の融和を呼びかけた2009年のエジプト・カイロでの演説以来。国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者の射殺を踏まえ、米国はイスラムの敵ではないと印象付ける場を設けた。

オバマ政権はチュニジアやエジプトの政権交代を「アラブの春」と称賛している。演説でオバマ氏は両国が安定すれば中東民主化のモデルケースになるとしてエジプトへの10億ドル(約810億円)の債務削減や10億ドルの投資保証などを約束した。欧州復興開発銀行(EBRD)などにも、中東への経済援助を増やすよう要請する考えだ。

ブッシュ前政権が目指した「民主主義の伝道」はイスラム教世界からイデオロギーの押しつけと受け止められた。オバマ氏は17日にはヨルダンに4億ドルの経済援助を伝えており、具体的な見返りを示して民主化努力を促す方針を明確にした。

民主化運動を弾圧するイエメン、イラン、シリア、リビアなどの独裁政権は非難。チュニジア、エジプトに続く政権交代が「さらにある」と語った。7月にアフガニスタン駐留米軍の撤収を予定通り始めることも明言した。

ビンラディン容疑者は「殉教者ではない」と話し、射殺はイスラムへの敵意によるものではないとの考えを示した。射殺前からアルカイダは弱体化していたとの見方も表明した。

課題は、今回の演説を中東の和平につなげられるかどうかだ。米紙ワシントン・ポストによれば、米政府関係者が最近、アフガンの反政府勢力タリバンの指導者オマル師に近い幹部とドイツやカタールで接触した。しかし、本格的な和平の交渉にはほど遠い。ヨルダン川西岸地域での入植を巡るイスラエルとパレスチナ自治政府の溝も深く、直接対話再開のメドは立っていない。

オバマ氏は20日にイスラエルのネタニヤフ首相と会談する。双方とパイプのあるヨルダンのアブドラ国王と17日に意見交換し、18日にはスタインバーグ国務副長官をイスラエルに急きょ派遣。22日にはワシントンであるユダヤ系団体の会合への出席を予定するなど、さまざまな布石を打っている。

とはいえ、ネタニヤフ氏がゼロ回答だった場合、アラブ諸国が「オバマ氏の和平努力は口だけだ」と反発し、演説が逆効果になりかねない。



 
 
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リビア:「カダフィ大佐、被害妄想」 自己愛が強く、人間不信−−社会学者分析

混迷が続くリビアの最高指導者カダフィ大佐(68)。国内外から退陣を迫られながら、その気配を見せない。「中東の狂犬」(レーガン元米大統領)と呼ばれながら、自ら「王の中の王」「革命の教師」を名乗る奇矯な独裁者の性格を、本人を直接知る社会学者で外科医のモハメド・ムフティ氏(67)に分析してもらった。【ベンガジ(リビア東部)藤原章生】

カダフィ大佐は1969年の革命後、国を率い、国家運営のありようについて多くの者に会って耳を傾けた。私も呼ばれた一人で何度か会ったが、非常に頭のいい男という印象だ。初対面の相手には非常に丁寧で自分でお茶をいれたりするが、その10分後に撃ち殺されてもおかしくない怖さを漂わせていた。

70年代にそううつ病と診断され、精神安定剤が欠かせないというのがリビアの医師たちの共通認識だ。覚醒剤中毒のうわさもあるが、確認はできない。

被害妄想、強迫神経症系の性格だ。革命直後、仲間の将校たちを次々と更迭したり事故死に追いやったのは、強い人間不信のせいだ。毎晩、宿泊場所を変え、地方では夜中に抜け出し路上の車で眠る用心深さを備え、常に裏切りを疑っている。

ベドウィン(アラブの遊牧民族)の生まれであることなどに原因を探る学者もいるが、生来のものだと思う。革命以降の10年間は国民の人気は非常に高かった。教育や医療を無料化して格差の解消に努め、石油収入が激増して成り金国家になり、(地方の部族長などに)カネをばらまいた。

毛沢東語録を模して著した「緑の書」で社会主義的な理想論を語りつつも、76年にはすでに、小学生にまで見せる公開絞首刑を始めている。

服従しない者への復讐(ふくしゅう)心が極めて強く、88年の米パンナム機爆破事件も自分を認めない欧米への報復心から来ている。革命前の中尉時代、反抗的な兵をうつぶせにし皆で踏みつける制裁を編み出した。今回の反政府活動においても、命令に従わない政府軍兵士を後ろ手に縛って並べ、頭を撃ち抜く処刑が各地で見られた。捕まえた反政府活動家の体を幾つにも切断する殺し方も、彼が発案した「復讐」の形だ。

92年、国連制裁で航空機の部品不足が生じ、これを世界に訴えるため、あえて国内旅客機を撃墜し約180人を死亡させたことからも分かる通り、人命に対する良心がない。

もう一つの特徴は激しい自己愛で、他人の成功を異常にうらやむ。リビアのサッカー中継で選手を名前の代わりに背番号で呼ぶのは、国民的ヒーローを生ませないためだ。歌手なども有名になると、干されてしまう。

自己愛と妄想から自分を「王の中の王」「アフリカの王」「アラブの王」と本気で信じており、自分は国際社会の被害者であり、まだ国民に愛されているとも信じている。

いろいろ考えれば早期退陣が最も利口な手だが、裏切った国民への憤激、復讐心が今の彼を支えている。説得できる者はいない。疑心の強さから、国際社会にも誰も友人がいないからだ。

◇格差是正、識字率上昇も

リビアは69年、民族主義将校団による王制打倒の無血クーデターで共和制に移行。カダフィ大佐が実権を握る。自著「緑の書」で議会制民主主義を否定する代わりに人民会議を通じた直接民主主義の理想を訴えた。国内的には民主化や身分・経済格差是正を進め、教育・医療の無料化により識字率も大幅に上昇した。

国際的には70年代以降、パレスチナゲリラを支援し、79年に米国のテロ国家指定(06年に解除)を受ける。88年の米パンナム機爆破事件への関与容疑に対し、大佐は当時のレーガン米政権の容疑者引き渡し要求を拒み、レーガン氏から「中東の狂犬」と非難された。

大佐は「居場所を頻繁に替えてきた」とされる。大佐の居宅を狙った米国の爆撃を受け、自身は危うく難を逃れたものの、末娘を失ったことがきっかけとも言われる。

米同時多発テロ後の03年、大量破壊兵器計画を放棄して反米路線を転換した。経済の自由化も進めて06年には米国と国交を正常化させた。大量破壊兵器計画の外交交渉を通じた自発的放棄は「リビア・モデル」と称賛される。

一方、ムフティ氏がインタビューで指摘した92年の国内線旅客機事故を巡り、リビア政府は国連制裁で部品調達が滞ったことが原因だとして西側諸国の責任を追及した。ただ、墜落はリビア空軍機との衝突が原因で、戦闘機の操縦士は衝突直前にパラシュートで脱出したとの説もある。【朴鐘珠】

毎日新聞 2011年5月22日 東京朝刊



 
 
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NATO軍がリビア首都を空爆、政権側に死傷者多数

2011.05.24 Tue posted at: 13:22 JST

トリポリ(CNN) リビアに展開している北大西洋条約機構(NATO)軍は24日未明、首都トリポリで十数回にわたる空爆を行った。最高指導者カダフィ大佐の施設付近からも煙が上がっている。

空爆は現地時間の午前1時ごろに始まり、20分以上続いた。NATOが2カ月前に作戦を開始して以来、トリポリに対する空爆としては最大規模となる。上空を飛行する多国籍軍の戦闘機に対し、リビア軍は対空砲火で応戦した。

リビア政府報道官によると、標的とされたのはカダフィ大佐を支持する部隊の施設だった。空爆が予想されたため事前に避難していたが、少なくとも3人が死亡、150人が負傷したとしている。報道官は、NATOの攻撃が激化しているとの見方を示した。

海外からの報道陣が滞在するホテルでも爆音が聞こえ、振動を感じた。街には銃声や救急車のサイレンが鳴り響いている。

NATOは声明を発表し、精密誘導兵器を使って「政権側の車両保管施設」を爆撃したと説明。同施設は市民攻撃を続ける政府軍への物資補給に使われていたとしている。

これに先立つ23日には反体制派が制圧しているチュニジアとの国境地帯で戦闘があり、反体制派の司令官によると9人が死亡した。このうち8人は政権側、1人は反体制派の戦闘員だったという。



 
 
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リビア反体制勢力、停戦交渉を拒否 ロシア外相と会談

2011/5/24 10:20

【モスクワ=金子夏樹】リビアの反体制勢力「国民評議会」の代表団は23日、モスクワを訪問し、ロシアのラブロフ外相と会談した。評議会のアブデル・シャルガン氏はカダフィ政権との停戦交渉に応じない姿勢を改めて示し、ロシアに理解を求めた。ロシアはカダフィ政権と反体制勢力の双方と接触し、国連による停戦仲介を支援するなど独自外交を進めている。

シャルガン氏は会談後の記者会見で、国民評議会はカダフィ大佐の退陣を求めており、政権側との対話に応じないと強調した。北大西洋条約機構(NATO)の空爆で民間人に死傷者が出ていることについて「残念なこと」と述べる一方、軍事作戦は国連安全保障理事会の決議の容認した範囲にとどまっていると主張。ロシアがNATOの空爆に批判を強めていることに対し、正当性をアピールした。



 
 
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米金融大手のアナリスト、原油価格見通し引き上げ

2011/5/25 7:21

【ニューヨーク=蔭山道子】米金融大手ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーのアナリストは24日までに公表した顧客向けリポートでそれぞれ、原油価格の見通しを引き上げた。内戦状態にあるリビアの輸出減少などにより供給が伸び悩む一方、世界の原油需要は増加傾向が続くと見込むため。世界経済は成長率に鈍化の兆しはあるものの「悪化しているわけではない」(ゴールドマンのアナリスト)として、需給は引き締まった状態が続くとの見方を示している。

欧州市場で指標とされる北海ブレント原油の価格について、ゴールドマンのアナリストは2011年末時点の予想価格を従来の1バレル=105ドルから同120ドルへ修正。足元の価格下落は「買いを入れる良いチャンス」との見方を示す。

モルガンのアナリストも11年通年の平均価格を同100ドルから120ドルへ引き上げた。2社に先立ち、JPモルガン・チェースのアナリストも今月上旬に、11年通年の平均価格を同110ドルから同120ドルへ引き上げている。



 
 
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NATO軍がリビア首都を集中空爆、死者19人に

2011.05.25 Wed posted at: 10:07 JST

トリポリ(CNN) 北大西洋条約機構(NATO)軍は24日、少なくとも18回にわたってリビアの首都トリポリを砲撃し、19人が死亡、150人が負傷した。NATOの空爆開始以来、最大規模の攻撃となる。政府関係者がCNNに明らかにした。

トリポリ中心部では同日遅く、6回にわたり爆発音が鳴り響いた。海外からの報道陣が滞在するホテルも爆発の衝撃で揺れ、街には銃声や救急車のサイレンが鳴り響いた。

一方、反体制派が制圧する東部の都市ベンガジでは、米国務省のフェルトマン次官補(近東担当)がリビア反体制派「国民評議会」に対して米首都ワシントンに事務所を開設するよう促し、同協議会も了承した。同次官補が記者団に明らかにした。

フェルトマン次官補はさらに、「カダフィ大佐は政権の正統性を失った。実権を取り戻すことは不可能だ。直ちに退陣しなければならない」とするオバマ米大統領の言葉を強調するために来たと言い添えた。



 
 
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リビア:空爆、ヘリ展開へ 英仏が意向

【ブリュッセル斎藤義彦】英仏は23日、戦況がこう着状態にあるリビアで、ヘリを展開する意向を明らかにした。イラク戦争ではヘリが軽火器で撃墜されたり、故障で墜落するケースもあったことから、「危険な賭け」との見方が広がっている。救出などで兵士が地上に降りざるをえない事態も想定され、地上部隊展開への端緒になる可能性もある。

ジュペ仏外相は23日の欧州連合(EU)外相会合後、ヘリ展開の意向を明らかにした。フランスは十数機をリビア付近まで運んでおり、北西部ミスラタ付近で展開させる意向という。ジュペ外相は「地上への攻撃をより正確にする能力が必要だ」と述べた。ヘイグ英外相も「フランスに同意する。より軍事的な圧力を高めるべきだ」と同調した。

北大西洋条約機構(NATO)主導の多国籍軍は24日もトリポリのカダフィ邸付近を空爆。政府側の発表では3人が死亡、150人が負傷した。威嚇空爆は市民の犠牲を伴ううえ、最高指導者カダフィ大佐は徹底抗戦の姿勢を崩していない。

毎日新聞 2011年5月25日 東京朝刊



 
 
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米英首脳「世界のリーダー」を強調 対リビアなど連携確認

2011.05.26 Thu posted at: 09:43 JST

ロンドン(CNN) 欧州歴訪中のオバマ米大統領は25日、英国議会で演説を行って自由と自由市場の価値を説き、人間の尊厳を守るためには世界における米英のリーダーシップが不可欠だとの認識を示した。

オバマ大統領は演説の中で、今年に入って中東諸国に広がった反政府デモを欧州の共産主義崩壊や南アフリカの白人支配崩壊などになぞらえ、「われわれが自国で当然のこととして享受しているのと同じ自由を求める声」を反映したものだと位置付けた。

中国、インド、ブラジルといった新興国の台頭については、英米をモデルとした自由市場の容認と関連付ける一方、こうした国の台頭によって西側の指導力が衰退するわけではないと強調。「今こそわれわれのリーダーシップの時だ」と力を込めた。

英議員は総立ちでオバマ大統領を迎え、英軍の料理人だったケニア人の息子が米国の大統領になった、という自己紹介に拍手を送った。



 
 
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英、リビアに攻撃ヘリ「アパッチ」投入 手詰まり打開目指す

2011/5/26 10:26

【ロンドン=共同】北大西洋条約機構(NATO)軍が進める対リビア作戦の手詰まり状態を打開するため、英国が攻撃型ヘリコプター「アパッチ」を前線に投入することを決めたと英紙ガーディアン(電子版)が25日報じた。26日に正式発表されるという。

フランスのジュペ外相は23日、攻撃ヘリの投入を表明している。

攻撃ヘリは、低空からの攻撃でカダフィ政権の部隊により大きな打撃を与えることが可能だが、地上からロケット弾攻撃を受ける可能性もあり、高高度からの空爆より危険性が高い。あえて投入に踏み切る背景には、戦局の手詰まり状態が固定化するのを避けたいとの強い思惑がある。

同紙によると、アパッチは、反体制派がほぼ掌握している西部ミスラタ周辺での作戦に使用される。

アパッチの投入について、ヘイグ英外相は地元ラジオで、外国によるリビアへの軍事力行使を認めた国連安全保障理事会決議から逸脱しないと語っていた。



 
 
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米、リビア空爆のNATOに弾薬提供

2011/5/26 10:28

【ワシントン=大石格】米国防総省のラパン副報道官は25日、北大西洋条約機構(NATO)によるリビア空爆を支援するため爆弾を含む軍需物資を米軍が提供していると明らかにした。NATOに軍事指揮権を移譲後は米軍は艦船への燃料補給など側面支援に役割を縮小するとしていたが、米軍抜きでは作戦遂行が困難な実態が浮き彫りになった。提供物資は4月以降で総額2430万ドル(約20億円)。



 
 
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米露首脳会談:ミサイル防衛、平行線 対リビア連携では一致

【ドービル(フランス北西部)古本陽荘】オバマ米大統領とメドベージェフ・ロシア大統領は26日、主要8カ国首脳会議(G8サミット)開会中のドービルで会談した。テロ対策で協力を強化することで合意したが、両国が対立しているミサイル防衛(MD)の欧州配備計画を巡る議論は平行線をたどった。

会談終了後、オバマ大統領は「両国の安全保障上の要求に沿った(MD)配備のあり方を見つけることは可能だ」と述べた。だが、メドベージェフ大統領は「『(MDが配備完了予定の)2020年ごろになれば問題解決は可能だ』とオバマ大統領に語った」と明かし、問題の早期解決は困難との考えを示した。

オバマ大統領は09年、迎撃ミサイルを段階的に欧州に配備し、イランの弾道ミサイルに対処する構想を発表したが、ルーマニアに関連施設を作ることにロシアが反発。MDがロシアからの攻撃を想定したものでないことを法的に保証するよう米側に求めている。

一方、米露首脳はリビア情勢も協議。ロシアは北大西洋条約機構(NATO)の軍事行動を国連安保理決議の権限を逸脱した行為と批判してきたが、両大統領は緊密に連携する方針で一致した。

また、ロシアの世界貿易機関(WTO)への加入問題についてオバマ大統領は「実現可能だと確信している」と語った。メドベージェフ大統領からは、国際テロ組織アルカイダのウサマ・ビンラディン容疑者の殺害作戦成功に祝意が示された。

毎日新聞 2011年5月27日 東京朝刊



 
 
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リビア:カダフィ大佐が露に「仲介」依頼 米英仏も?

【ドービル福原直樹】G8サミットでロシアは26日、米英仏とリビア最高指導者カダフィ大佐の双方が、リビア紛争を終わらせるための「仲介役」をロシアに求めたと述べた。米英側は仲介依頼を否定している。

ロシア政府によると同国のラブロフ外相は26日、カダフィ氏側近と電話協議。この際、敵対するリビアの「国民評議会」との停戦仲介を求められたという。

また、G8に出席したメドベージェフ露大統領側は同日、「米英仏首脳がメドベージェフ氏にやはり仲介役を求めた」と言明した。

これに対し、米政府幹部は、オバマ米大統領とメドベージェフ大統領の会談で「オバマ大統領は、ロシア側がリビアと接触していることに言及したが、仲介など頼んでいない」と主張。キャメロン英首相の側近も仲介依頼を否定した。

毎日新聞 2011年5月27日 東京夕刊



 
 
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ロシア大統領、カダフィ大佐の退陣を要求

2011.05.28 Sat posted at: 12:43 JST

トリポリ(CNN) フランスのドービルで開かれていた主要国首脳会議(G8サミット)は27日、首脳宣言を採択して閉幕した。首脳宣言にはリビアの最高指導者カダフィ大佐の辞任を求める文言が盛り込まれ、これまで北大西洋条約機構(NATO)軍によるリビア攻撃に批判的だったロシアのも足並みをそろえた。

ロシア政府はこれまで、NATO軍によるリビア空爆は国連安全保障理事会が承認した市民保護の委任から大きく逸脱するものだとして空爆に強く反対してきた。しかし、ロシア国営RIAノーボスチ通信によると、メドベージェフ大統領は「カダフィ政権は正当性を失った。カダフィ氏は辞任すべきだ」と述べたという。

メドベージェフ大統領の会見の直前に、G8首脳はロシアに停戦に向けた調停を求めた。カダフィ政権も以前からロシアに調停を求めており、数カ月間に及ぶ戦争終結への道を模索していると見られる。

ロシア外務省が26日に出した声明によると、ロシアはリビアのマハムーディ首相から停戦の実現と無条件交渉の開始に向けた協力を要請されたという。ロシアのラブロフ外相はリビア政府に対し、国連安保理の委任を順守し、市民に危害を与えるいかなり行動も中止する必要があると伝えたとしている。

またG8サミット開幕前にドービルでメドベージェフ大統領と会談したオバマ米大統領も27日、カダフィ大佐がリビア市民への攻撃を続けるカダフィ軍の指揮を執り続ける限り、リビアの市民を保護するという国連安保理の委任は達成できないと語った。



 
 
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「カダフィ退陣を」G8首脳宣言に明記 ロシア足並み

2011/5/28 1:24

【ドービル=古谷茂久】主要8カ国(G8)首脳会議(サミット)は27日午後に採択した首脳宣言で、リビアの最高指導者カダフィ大佐について「彼は去らなければならない」と明記、カダフィ大佐の即時退陣を要求した。欧米諸国によるリビア攻撃を批判し、大佐の進退についても明言を避けてきたロシアも足並みをそろえた。

首脳宣言は「カダフィ及びリビア政府はリビア国民を保護する責任を果たすことができていない」「自由で民主的なリビアに彼の未来はない」と指摘した。

ロシアのメドベージェフ大統領は27日、仏ドービルでの記者会見で、カダフィ大佐について「正当性を失っている」と退陣を求めた首脳宣言の内容を確認し、リビアに大統領特使を直ちに派遣すると述べた。



 
 
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カダフィ大佐退陣求めるG8声明、リビアは無視する姿勢

2011/5/28 9:42

【カイロ=花房良祐】リビアのカイム外務次官は27日、「主要国(G8)首脳会議は経済のサミットで、その判断に関心はない」と述べ、最高指導者カダフィ大佐の退陣を求めるG8の声明を無視する姿勢を示した。また「リビア人の政治的な将来を誰も決めることはできない」と反発した。AFP通信が伝えた。

ロシアも大佐の退陣要求に同調したことについて「公式には知らされていない」と述べ、ロシア政府に問い合わせていることを明らかにした。その上で「リビアはアフリカ大陸の国で、アフリカ連合(AU)以外の枠組みによる仲介を拒否する」と話し、ロシアの仲介も今後は拒絶する姿勢を示唆した。

ロシアはリビア上空の飛行禁止区域の設定を認めた国連安保理決議を棄権し、これまでカダフィ政権寄りの立場を維持していた。



 
 
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ロシア大統領のカダフィ退陣要求を歓迎 リビア反体制派

2011.05.29 Sun posted at: 09:32 JST

トリポリ(CNN) リビア当局者によると、首都トリポリで28日午前、最高指導者カダフィ大佐の拠点などで爆発が相次いだ。北大西洋条約機構(NATO)軍による空爆とみられる。

空爆の標的になったとされるのは、カダフィ大佐が居住するバーブ・アジジヤ地区や、近くに位置する部族施設など。NATOが午前中に空爆を実施するのはまれだ。

NATOの報道官は部族施設近くにある車両保管場所を攻撃したことを認め、民間人の犠牲を最小限に抑えるためにこの時間帯を狙ったと述べた。この施設は約十年前まで軍の基地として使われ、現在はカダフィ政権支持派が使用している。

一方、ロシアのメドベージェフ大統領が欧米諸国と足並みをそろえてカダフィ大佐の退陣を求める姿勢を明らかにしたことについて、反体制派の「国民評議会」を率いるムスタファ・アブドルジャリル氏は28日、歓迎の意を表明。同氏はまた、カダフィ政権の退陣後は1年以内に選挙と憲法制定に向けた国民投票を実施すると述べた。

同氏はさらに、同評議会が中国に1億6000万ドル分の原油を輸出したと述べ、反体制派は国内外でリビアを代表する地位としての勢力を確立しつつあると強調した。



 
 
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ボーイズ・クラブ:解放区リビア・ベンガジから/1 時間のずれた町

◇「内戦終結までやる気しない」

◇戦況動かず、だらだらと

リビアでは時刻が3時間ずれている。朝9時になっても人通りはなく、カフェが開くのも10時過ぎ。本当の朝は11時に始まる。それもそのはずで、多くの人が床につくのは午前2時か3時だ。

これはベンガジに限らない。3月に訪ねた西部山岳地帯の町ナルートでも、司令部のゲリラたちは、昼まで寝ていた。具合が悪いのかと思ったが、そうではない。長年の習慣のようだ。進軍や戦闘が始まるのも昼過ぎか夕方で、必然、戦況もにわかには変わらない。

1日5回の祈りを欠かさない人も、日の出の祈りを終えるともう一度寝る。そして昼の祈りの前、イタリア占領時代(1912〜43年)の建築が目につくベンガジの中心街にようやく人の輪ができ始める。輪をつくるのは男ばかり。年配者もいるが、国民の6割が30歳以下と言われるだけあって、40代までの「若者の輪」が多い。

南方のアジュダビアの前線でも、後方支援のベンガジでも40代までが主役で、軒下、家、浜辺と場所を変えながら、昼、夕、夜と一日3回輪をつくる。輪の雰囲気は日本の中高校生と同じ、ボーイズの世界だ。自分で撮ったか、手に入れた携帯電話の戦闘映像や、カダフィ大佐を笑う合成写真を見せ合っては盛り上がり、テレビでレースや戦闘ゲームを楽しむ。意味もなく相手をつねったり小突いたりと、男たちがじゃれ合う。

「内戦が終わるまで何もやる気がしない」「もう俺たちは自由」が彼らの口癖で、2月17日に始まる解放の日々をだらだらと楽しんでいる。

「内戦はいつ終わる?」。そう問うと、一様に考え込んでしまう。「インシャッラー(神のみぞ知る)」と言う人もいるが、北大西洋条約機構(NATO)軍の空爆など外力に頼るしかないのは、彼らが一番よくわかっている。【ベンガジ(リビア東部)で藤原章生】

 ×  ×  ×

こう着状態のリビア内戦。反体制派の東部の町ベンガジの若者たちの日々をのぞいた。=つづく

毎日新聞 2011年5月30日 東京夕刊



 
 
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カダフィ大佐が停戦案受け入れか 仲介の南ア大統領

2011.05.31 Tue posted at: 09:15 JST

トリポリ(CNN) リビア内戦の仲介に向けて同国を訪問した南アフリカのズマ大統領は30日、最高指導者カダフィ大佐と会談し、同大佐がアフリカ連合(AU)の停戦案を受け入れる構えを示していると述べた。ただし大佐退陣の可能性には言及しなかった。

ズマ大統領は首都トリポリの空港から帰途に就く直前、リビア国営テレビを通した記者会見で、カダフィ大佐はAU案を実行する用意があると言明。一方で、同案には北大西洋条約機構(NATO)軍による空爆の停止も含まれると語った。

同大統領は先月もAU代表団とともにトリポリを訪れ、カダフィ大佐が和平への行程表に基本的に同意したと発表。事態沈静化への期待が一時的に高まったが、政府軍による攻撃は続き、反体制派は大佐への退陣要求が満たされないとしてこの案をはねつけていた。

カダフィ大佐は身辺で離反者が相次ぐなど、権力基盤が弱まりつつある模様。イタリア外務省が30日、CNNに明かしたところによると、同国には最近、リビア政府軍の将校8人が兵士100人余りとともに脱出した。国境を越えた将校らを、チュニジア側でイタリア情報当局者らが出迎えたという。

また、NATOのラスムセン事務総長は同日、ブルガリアでの演説で「カダフィ大佐は国内外で孤立を深めている」と述べ、NATOは政府軍による自国民の殺傷を食い止めるうえで「大きな前進」を遂げていると強調した。



 
 
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カダフィ大佐、南ア大統領と会談 国営テレビ、映像放送

2011年5月31日12時11分

南アフリカのズマ大統領が30日、リビアのトリポリを訪問し、同国の最高指導者カダフィ大佐と会談した。ズマ氏は会談後、「カダフィ氏は(アフリカ連合の)停戦案を受け入れる用意がある」と述べた。リビア国営テレビは同日、ズマ氏を迎えるカダフィ氏の映像を放送した。カダフィ氏の姿が報じられるのは、5月11日以来。

ズマ氏は4月にもアフリカ連合による停戦仲介のためリビアを訪問しているが、反体制派は「カダフィ氏退陣を基本条件に含んでいない」として停戦を拒否している。

ズマ氏は、リビア上空に飛行禁止区域を設定している北大西洋条約機構(NATO)に事前申請したうえで航空機でトリポリ入りした。(カイロ=貫洞欣寛)



 
 
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リビア軍120人、国外脱出 元将軍らローマで会見

2011年5月31日12時28分

ロイター通信などによると、リビア政府軍の元将軍ら軍幹部8人が30日、ローマで記者会見し、軍の120人が最高指導者カダフィ大佐から離反し、国外脱出したことを明らかにした。

イタリア外務省の手配で会見したのは、元将軍5人、元大佐2人、元少佐1人。元将軍というオン・アリ・オン氏が「自由の防衛のために犠牲になった殉教者が国を捨てる勇気をくれた」とする声明を読み上げた。別の将軍は「カダフィ軍は本来の2割程度にまで勢力が落ちた」と主張。女性を含む市民への攻撃を「虐殺だ」と非難した。

イタリア政府はリビア反体制派組織「国民評議会」をリビアの代表として承認している。(ジュネーブ=前川浩之)



 
 
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カダフィ氏、和平案受け入れる準備…南ア大統領

【ローマ=末続哲也】AFP通信などによると、南アフリカのズマ大統領は30日、リビアのトリポリを訪問し、最高指導者カダフィ氏と会談した。

ズマ大統領は会談後、カダフィ氏は「(アフリカ連合〈AU〉の)和平案を受け入れる準備がある」と述べ、AUの仲介による停戦合意を目指す立場を示した。ただ、反体制派側はこれまでに、カダフィ氏と一族の退陣を求め、AUの和平案を拒否すると表明している。

リビア国営テレビは30日、カダフィ氏がトリポリでズマ大統領を出迎える場面の映像を放映した。カダフィ氏の映像が流れたのは、5月11日に部族長らと懇談した場面が放映されて以来で、健在ぶりを誇示する狙いとみられる。

(2011年5月31日23時28分 読売新聞)



 
 
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リビア軍高官ら120人が政権離反、脱出先のローマで会見

2011年05月31日(火)08時24分

[ローマ 30日 ロイター] リビアの最高指導者カダフィ大佐が率いる政府軍高官8人が30日、ローマで記者会見し、兵士や関係者約120人が政権から離反したことを明らかにした。

会見はイタリア政府が主催し、司令官5人などが出席。そのうちの1人は「(リビア国内では)殺害や虐殺、女性への暴行が横行している。賢明で分別があり最低限の尊厳を持つ人間には、私たちが目の当たりにし、実行を指示されたことを行える人はいない」と告発した。

また別の司令官は、政府軍が日に日に弱体化しており、戦力もかつての20%に低下していると明らかにした。

先に政権を離反していたシャルガム前国連大使も会見に同席し、今回離反した120人すべてが国外に逃れたと述べたが、場所は明らかにしなかった。



 
 
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リビア軍120人離反か 国外脱出の高官、ローマで会見

2011/5/31 8:18

【ローマ共同】ANSA通信によると、リビアから逃亡してきたという同国軍高官8人が30日、ローマで記者会見した。リビアの国連大使を務め、その後離反したシャルガム氏も同席、最近カダフィ政権から軍高官や兵士計約120人が離反し、全員が国外に脱出したことを明らかにした。

会見した8人のうち5人は司令官レベル。うち1人は「リビアでは(政権による)大量虐殺や女性への暴力が行われている」と告発。かつての同僚の軍人らに「(反体制派の)革命に加わり、国民の側に立つ」よう呼び掛けた。

別の高官は「リビア軍の勢力はかつての20%も残っておらず、司令官の数も減っている」と述べ、軍が弱体化していると指摘した。離反者らはリビア西部からチュニジアに脱出したという。

記者会見は反体制派を支援するイタリア外務省が主催。同省報道官は会見で、今回の脱出では「イタリアの情報機関や関係当局」が手助けをしたと明らかにした。



 
 
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リビア首都で反体制デモ アルジャズィーラなど報道

2011/5/31 8:20

【カイロ共同】中東の衛星テレビ、アルジャズィーラなどによると、リビアの首都トリポリで30日、カダフィ政権に対する市民の反体制デモがあった。トリポリの反体制活動家が明らかにした。詳細は不明。

反体制デモが拡大した2月中旬以降、数週間はトリポリでもデモが起きていたが、その後は政権が徹底的に抑え込んでいた。実際に首都でデモが起きたとすれば、政権が厳しい監視体制を維持できなくなってきている可能性がある。



 
 
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リビア国営テレビ、カダフィ氏の映像放映

南ア大統領出迎え

2011/5/31 8:21

【カイロ共同】リビアの国営テレビは30日、即時停戦などに向けた仲介のため同国の首都トリポリを訪れた南アフリカのズマ大統領を、リビア最高指導者カダフィ大佐が出迎える映像を放映した。北大西洋条約機構(NATO)軍による激しい空爆が続く中、カダフィ氏の映像が伝えられるのは、部族長らとの会談の様子が放映された今月11日以来。

現地からの報道によると、ズマ氏はカダフィ氏の拠点施設を訪問。協議でカダフィ政権側は、NATOが社会基盤施設の破壊や海上封鎖などを行っているとして、リビア上空への飛行禁止区域設定などを認めた国連安全保障理事会決議に違反していると批判した。

アフリカ連合(AU)の仲介案実現を目指すズマ氏も「リビアを訪問するだけでもNATOに許可を求めなければいけない」と述べ、空爆が仲介の障害になっていると批判。カダフィ政権側は、安保理決議の履行方法を見直すための安保理会合を開催するよう主張したという。

ズマ氏は会談後、「カダフィ氏は(仲介案)受け入れの準備がある」と述べた。即時停戦などを盛り込んだAUの仲介案は4月、カダフィ氏の退陣が含まれていないなどとして反体制派が拒否している。ズマ氏はトリポリを離れ、帰国の途に就いたとみられる。



 
 
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ボーイズ・クラブ:解放区リビア・ベンガジから/2 全員無職の3兄弟

◇アルカイダに親近感

ベンガジでは、貧しい家でも衛星アンテナで海外放送を見る。夕刻、ある一族を訪ねると、30代半ばの長兄以下3人の未婚者がじゅうたんに寝転がっていた。茶をすすりながら、3兄弟はアルジャジーラからリビア国営放送までひっきりなしにチャンネルを回す。

「今、ニュース・リーグの1位はシリア、2位がイエメン、3位がパレスチナ。リビアは4位以下だ」と長兄が嘆いてみせる。北大西洋条約機構(NATO)軍は空爆を続けるが、カダフィ大佐は居座ったまま夏を迎えようとしている。

「せっかくだから酒でも」と3兄弟がポケットを探るが、グラッパ(ぶどうの蒸留酒)を買う5ディナール(約300円)がない。仕方なくテレビに戻るとオバマ米大統領が演説を始めた。「好き?」と聞くと3兄弟は即答しない。嫌いではないようだが、次兄が「俺はオバマよりウサマ」と携帯電話を差し出した。待ち受け画面に国際テロ組織「アルカイダ」のビンラディン容疑者がいる。

普通の若者なのに、ビンラディン容疑者やフセイン元イラク大統領をあがめるところだけが違う。「アルカイダをどう思う?」と聞かれ、無差別テロを全面否定した私に「アフガンで市民を殺す米国も無差別テロじゃないか」と長兄は反論した。よその人が人を殺したからといって、自分も殺していいわけじゃないと応じると、長兄は「俺もアルカイダに入りてえ」と冗談半分のように言う。通訳(27)が「俺には彼らの考えがわかんない。でも多いよ」とつけ加えた。

そのとき、父が上がってきた。3兄弟はさっと居ずまいを正した。父は長々とカダフィ大佐の問題を話し「早くあの狂人が去り、アメリカでも日本でも、企業に来てほしい。13人の子はみな無職ですから」と語った。そんな父を前に、3兄弟は一言もはさまず、たばこ一本吸わずにかしこまっていた。【ベンガジ(リビア東部)で藤原章生】

毎日新聞 2011年5月31日 東京夕刊



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