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コンゴ民主共和国における虐殺
コンゴ人女性たちは国際社会全体の犯罪的沈黙を告発する

アフリカアフリカ Africa 2016


○コンゴ民主共和国(DRC)のニュース・情報 コンゴ民主共和国

コンゴ民主共和国における虐殺
コンゴ人女性たちは国際社会全体の犯罪的沈黙を告発する

2013年1月10日 コンゴ・タイムズ紙

国連全加盟国宛て
バンキムン国連事務総長殿気付
  アメリカ合衆国 10017 ニューヨーク マンハッタン 国連プラザ760
参照記号:FCDD/MCB-RM/005/0113
主題:「国連の演壇の前に立つディアスポラのコンゴ人女性たち」

私たち「ディアスポラのコンゴ人女性たち」は国連に集う国際社会全体がジェノサイドに対して犯罪的な沈黙を保っていることに対し、いま勇気をもって悲嘆と嫌悪を表明します。このジェノサイドでは西欧社会のせいでコンゴ人が犠牲になっているのです。

私たちはあなた方から与えられたこの機会を利用し、西欧諸国が私たちコンゴのバントゥー人に対して企てた野蛮で残忍な行為について、あなた方が責任を果たすよう強く説き勧めます。バントゥー人はリンチの恐怖を味わっているのです。

国連加盟諸国代表のみなさん

そうです、私たちはリンチと言いました。歴史によると、独立戦争前夜、アメリカで植民地体制に対して激しく異議が唱えられた時期、チャールズ・リンチ(Charles Lynch : 1736-1796)という人物が「リンチ行為」という語を生み出しました。当時黒人たちはとくにアメリカ南部でクー・クラックス・クランの人種差別的な白人たちのリンチ行為の犠牲になっていたのです。

西欧社会がコンゴ人に対してどれほど残酷だったかをお知りになりたいなら、以下の書籍と資料を読むことをお勧めします。

  1. オノレ・バンダ『アフリカ中央部での組織犯罪 ルワンダと西欧のネットワークを暴く−序 シャルル・オナナ−』(Honore Gbanda " Crimes organisees en Afrique Centrale " Revelations sur les reseaux rwandais et occidentaux, preface de Charles Onana, Paris, Editions Duboiris, 2004, 456.)
  2. シャルル・オナナ『コンゴの悲劇の中心にいたツチ人殺害者たちだ」( Charles Onana : " Ces tueurs tutsi au c?ur de la tragedie congolaise ", Edition Duboiris, Paris, 2009. ) (p. 3)
  3. ピエール・ペアン『激昂する黒人、嘘をつく白人 ルワンダ1990-1994』(Pierre Pean : -" Noires fureurs, Blancs menteurs " Rwanda 1990 -1994", Ed. Mille et une nuit (Fayard), Paris, 2005, 544 p.", livre de Pierre Pean par)
  4. ピエール・ペアン『「虐殺」 アフリカにおける大国の秘密戦争』(Pierre Pean " CARNAGES ", les guerres secretes des grandes Puissances en Afrique, Paris, Fayard, 2010, p. 334.)
  5. アラン・ドゥノー『「黒いカナダ」 アフリカでの略奪、汚職、犯罪行為』(Alain Deneault " Noir Canada " Pillage, corruption et criminalite en Afrique, Edition Eco societe, 352 pages.)
  6. パトリック・ムベコ『アフリカ中央部の戦争におけるカナダ』(Patrick Mbeko " Le Canada dans les guerres en Afrique Centrale " : Collection " Les Persiennes de Minuit", Essai, 2010, 350 pages.)
  7. シンシア・マッキニー『「コンゴ民主共和国バルカン化反対」−エマニュエル・カボンゴ・マル博士が収集した証言』(Cynthia McKinney " Non a la balkanisation de la RD Congo " Temoignage recueilli par Dr Emmanuel Kabongo Malu Plate-forme Publie par www.KongoTimes.info - c KongoTimes! -. 19/09/2011.)

コンゴの係争はたいへん深刻です。コンゴの最初の受難者キンパ・ヴィタはポルトガルのカプチン会修道士たちによって、生きたまま焼かれました。シモン・キンバングは罪を犯していないのに、裁判なしで投獄されました。ルムンバはアメリカ、ベルギー、イギリスの共犯のもと、CIAによって暗殺されました。コンゴ民主共和国は、あなた方とあなた方の同類が続けている不当行為をまさに生きているのです。

私たちコンゴ女性は、処罰を受けることがない、このような罪を放置しません。未来の世代にわたって説明を求め、コンゴ民主共和国(RDC)とコンゴ国民に正義と賠償がなされるようにします。

第2次世界大戦後のある日、国際社会は「もう二度とこんなことはごめんだ」と言いました。ところが今日その同じ国際社会は南側の国々(この場合RDCですが)に対してナチスよりも悪質な振る舞いをしています。私たちはどこに行けばいいのでしょう?正義と民主主義はどこにあるのでしょう?

掠奪者たちは、私たちの国をバルカン化し、国民を皆殺しにするために権力の座に置かれた召使のニグロを利用して、RDCで独裁政治を行っています。それはかつて植民者たちがアメリカで行ったと同様のことです。彼らはアメリカ・インディアンを殲滅し、その土地を占領したのです。これについては、ローズ・アメリア『白色の残忍性 非白人から非アーリア人へ、1492年から現代までの隠されたジェノサイド』(" La ferocite blanche : des non blancs aux non aryens, ces genocides occultes de 1492 a nos jours " par : Rose Amelia Plumelle Uribe) を読むことをお勧めします。

オーストラリアのアボリジニの人々はイギリス人植民者たちによって大量殺戮されたとき、同じ運命を被りました。

コンゴ人は、奴隷制、植民地支配、世界中でのジェノサイドといった人類の大惨事を典拠として、ひとつの記念碑を建設するだろう、それはコンゴ人が600年以上にわたって被ってきたあらゆる苦痛と恥辱を永遠に想起させるだろう、とあなたがたに伝えるため、私たちは語っているのです。

私たちは人々の腹ではなく、掠奪者の腹をふくらませる嘘はもうたくさんです。あなた方の偽善にもうんざりです。私たちは、あなた方の機構の上には「神」がいて、私たちを助け、あなた方が保護し、守るのを拒んでいるこの国の子ども、老人、女性、男性が日常的に直面している、老獪で悪辣な殺戮を終わらせてくれると信じます。

フーベルト・ザウパーの映画『ダーウィンの悪夢』をご覧になれば、クリスマスには白人の子どもにはさまざまなおもちゃ、つまりアフリカの富からの収奪物が与えられ、黒人の子どもにはそのかわりに「爆弾」が与えられるとわかるでしょう!

今日でもまだ、まさにこの国連の場で同じ法則が適用されています。RDCでの処方通りの殺害のスポンサーであるアメリカと西欧社会に仕える国連事務総長バンキムン氏が、ルワンダのテロリストであり、強盗、犯罪者であるM23を話し合いの席に招待し、彼らの弁護士を演じ、彼らのためのロビー活動を行っています。しかしそれはあなた方がいらっしゃるこの「高貴な議場」を支配する法を侮辱することになるのです。

あなた方自身、罪深い一つの国家が国連安保理に席を占められるように賛同し、国連憲章24条第1段落の以下の規定をないがしろにして、コンゴ人を残酷に侮辱したのです。その規定にはこうあります。「国際連合の迅速且つ有効な行動を確保するために、国際連合加盟諸国は、国際の平和及び安全の維持に関する主要な責任を安全保障理事会に負わせるものとし、且つ、安全保障理事会がこの責任に基く義務を果すに当って加盟国に代って行動することに同意する。」【訳文は国際連合広報センターのサイトから引用。(http://unic.or.jp/information/UN_charter_japanese)】

あなた方はルワンダのような国が世界の平和のために行動すると本当に考えているのですか?あなた方は国連憲章1・2条に絶え間なく違反している国をなぜ安保理に受け入れたのですか?RDC危機に関する専門家の調査を命じ、世界中の分担金を使って高額な支払いをして何の役に立つというのでしょう?あなた方はこの危機を気にもしていないのに。

あなた方が属しているような一つの「機構」が、M23のような何の資格も肩書きもない存在を制裁するにとどめるなんて、どうしてそんなことができるのでしょう?RDCで人道に対する罪、戦争犯罪、ジェノサイド犯罪、その他の経済的犯罪をおかしている国々を制裁する方がましでしょうに。

今あなた方はアメリカと西欧社会の厳命にしたがって、M23とFDLRをテロリスト運動組織として制裁し、ルワンダ、ウガンダ、ブルンジ、多国籍企業を復権させようとしています。しかしこれらの国と多国籍企業は、殺害し、レイプし、私たちの国の富を盗み出しているのです。というのもあなた方が、RDCの悲劇の本当の原因であるこれら欧米国家と多国籍企業を支持しているからです。私たちはこの場で、M23は、アメリカとその同盟者である西欧諸国が信じさせようとしているような、RDCの反政府運動組織ではないと言いたいです。これはカガメとムセベニの指図を受けたルワンダのツチ人のならず者と犯罪者の一団なのです。

だからこそ私たち「ディアスポラのコンゴ人女性たち」は、ルワンダ、ウガンダ、ブルンジのせいで起きた大量殺戮を原因とする苦痛に深い配慮を寄せ、これらの国が国連憲章6条に規定された処分に従って、国連から無条件に追放されることを要求し、期待します。」

6条には以下のようにあります。「この憲章に掲げる原則に執拗に違反した国際連合加盟諸国は、総会が、安全保障理事会の勧告に基いて、この機構から除名することができる。」【訳文は国際連合広報センターのサイトから引用。(http://unic.or.jp/information/UN_charter_japanese)】

私たちはもうだまされません。なぜなら多国籍企業と欧米社会が下請けのルワンダ人、ウガンダ人、ブルンジ人を通して、M23を組織させ、資金提供し、武装させたこと、その際に世界最大の軍事多国籍企業で南アフリカのヨハネスブルグに本社がある「エグゼクティブ・アウトカムズ」の傭兵と白人軍事顧問の協力を得ていたことを私たちは知っているからです。

国連加盟諸国政府代表のみなさん、

私たちの国の歴史を振り返れば、1885年のベルリン会議でコンゴとコンゴ人を人種差別主義者で冷酷な王レオポルド2世の餌食として投げ与えたのは西欧社会だったことがわかるでしょう。彼の20年の冷酷な支配の間に住民の半分である2千万人が殺されました。1885〜1908年当時のコンゴ人人口は4千万人と推定されていたのです。

ダンロップがタイヤを発明した時代、ゴムの産地コンゴはベルギー王を世界一の富豪の一人にしました。コンゴ人にとってそれは、20年間の強制労働と途方もない残虐さの時代でした。ゴムの生産が割当量に届かないとなれば、村々が焼かれ、住民が殺されました。コンゴの諺には「ゴム、それは死だ」とあります。

今日レオポルド型の悪夢は別の形で再生しています。地下鉱石の不法な採掘は大量殺戮、前例のないジェノサイド、レイプなど…を引き起こしていますが、それは携帯電話機器産業、航空産業のためなのです。略奪者である多国籍産業がコルタンやニオブその他の戦略上重要な鉱物を、防衛手段のない住民を犠牲にして採掘しているのです。

コンゴの子どもたちは学校に通う必要があると思いませんか?一日に三回食事をする権利があるのでは?クリスマスにはおもちゃをもらう権利があるのでは?爆弾をもらったり、レイプされるママや、殺されたり、体を切断されたりするパパを見るのではなく?

森の中をあちこち走り回ったり、移動させられたりするかわりに、人並みの家に暮らす権利が子どもたちにはあるのでは???こうした「子どもたち」の未来はどうなってしまうのでしょう?あなた方の小さな金髪の子どもたちが故意に殺されたら、黙って見ていられますか?そうはできないと思います。ですから私たちのバントゥーの子どもたちを助けにきてください。そしてずる賢い同業者のあなた方のお友達に、こんなことはやめるように言ってください。

この悪魔のような掠奪のシステムの起源は欧米です。欧米は南の国々に民主主義の教訓を施す術をもっていますが、この偽善的で意地の悪い欧米はもう民主主義という語を口にするべきではないでしょう。なぜなら欧米諸国はアフリカに対して民主的であったことなどさらさらありませんし、RDCに対してはなおさらです。

【RDCでは】兵士たちは一遺体ごとに手を片方切り落とし、カゴいっぱいにして持ち帰り、自分の銃の弾丸の使い道を証明するのです。ジョセフ・コンラッドの筆が"闇の奥"でこの蛮行を書きとどめている。しかしこのような言語道断な行為を暴露したのはイギリス人ジャーナリストのエドモンド・ディーン・モレル【1873-1924】です。

モレルは当時"暗殺者たちの秘密結社"にばったり行き当ってしまったような印象をもちました。彼はこの利得の仕掛けを解き明かそうと心血を注ぎました。彼が公表した、体の一部を切断された子どもたちの写真は、その罪がおかされて二十年後に世論を動かしました。"白い王、赤いゴム、黒い死"という三部作は、こうして描き出されました。

国際社会のみなさん

そうです、私たちはあなたがたに語りかけています。なぜならあなた方は国連への参加を承認された193か国を代表しているからです。私たちは思い出してもらおうとしているのです。たった30か国を代表するにすぎない欧米は1996年以来、私たちの国の富を勝手に横取りして盗み出そうとする、自分たちの他国籍企業に命じられ、1千万以上の死者の命をエサとして投げ与える決定をしてきたと。

これは殺戮、前例のないジェノサイドです。子どもたちがレイプされ、お年寄りがレイプされ、女性たちがレイプされ、生きたまま埋められています。女性たちは体を切断され、傷つけられ、残酷な方法で殺されています。犯罪者たちは女性たちの膣に木の棒、ガラスの破片、砂を押し込むのです。

国際社会のみなさん

あなた方の妻、娘、子どもたちはたぶん安全に守られていて、暖かくしているのです。だから欧米社会のメッセンジャーボーイたちがRDCで犯すどんな卑劣な行為も気にかけずにいられるし、あなた方のメディアや新聞はこれについてまったく語らないのです。

だからこそ私たち「ディアスポラのコンゴ人女性たち」はRDCのための国際犯罪法廷が設置され、この恐ろしい犯罪の実行者とスポンサーたちが裁かれることを切に求めます。それらの犯罪の写真を、私たちの未来の世代に残すため、ここに公表します。これらの写真が未来の世代の記憶にしっかりとどまり、つねに思い出してもらえるようにするためです。

例の「反政府組織」すべてを武装させ、資金提供してきたのは欧米社会のかなり上層部にいる重要人物たちだということも念を押しておきます。AFDL、RCD / GOMA、PPRD-AMP、M23、ARCといったさまざまな名称をもち、どれもルワンダのツチ人の殺人犯たちやならず者たちからなる、本物の死の部隊を組織してきたのが彼らです。これらの組織の総司令官はカガメ、ムセベニ、カビラで、みなこの欧米諸国のメッセンジャーボーイたちです。

国連加盟諸国政府代表のみなさん

RDCのジェノサイドに関わった、国際社会のかなり上層部にいる人物の何人かは名前を知られていますが、コンゴの資源を毎日盗み出している多国籍企業の名前は表に出てきません。

そこであなた方の行動の指針になるよう、ここにキース・ハーモン・スノー(Keith Harmon Snow)とデイヴィッド・バルースキー(David Barouski)両氏の信頼できる研究の長文の抜粋を引用します。ここには、RDCの資源をこのような多国籍企業がどのように盗み出しているかが書かれています。

「多国籍企業はRDCの資産、天然資源、鉱物資源をどのように盗み出しているのか。それと同時にコンゴ人は、人間としてありえないような苦痛を被りながら、ほとんど顧みられることがない。」(Keith Harmon SnowとDavid Barouskiの報告書(Zmag 2006年3月5日))

「イギリスの医学雑誌『The Lancet」が最近、欧米の他のいかなるメディアにもまして、RDCに強い関心を寄せた。ある医師団が研究を行った後、報告書をまとめた。そこには、RDCでは1998年に「公式に」戦争が始まって以来400万人が殺害されてきたと書かかれている(1)。BBCはこれについて、RDCでの戦争では第2次世界大戦以来の武力紛争すべてを合わせたよりも多くの命が失われてきたと確認した(2)。しかしRDCで活動する専門家とコンゴ人生存者たち自身は、1996年(1998年ではないのだ)にザイール大統領ジョセフ・モブツを倒すための、アメリカに支援された侵攻が起こり、これに続いて始まった戦争以来1000万人が死亡したとみている。欧米のメディアはアフリカの死者を「算定する」習慣があるが、RDCの場合いかなる統計もコンゴ国民の苦悩を「数量化」することはできない。」

「一部の国際世論は、RDCの戦争はダイヤモンド、金、タンタル石(コルタン)、コバルト、銅、ウラン、石油といった原料を採掘しようという欲望によって引き起こされていることを知っている。欧米の多国籍企業は先例のないような鉱物採掘をRDCで進めており、コバルトだけでも1日に600万ドル相当、つまり何トンもの量がRDCから持ち出されているとみられる。コバルトは、おもに原子力、化学、航空、防衛産業に不可欠な超合金に含有される元素である。」

「1996年以来コンゴ人が出口のない戦争に苦しめられている理由を知るには、RDCの地政学を全体的に分析し、多国籍企業のビジネスを通して組織され、実行される犯罪を十分理解する必要がある。」

「一部の国際世論は、RDCでの鉱石の不法採掘への告発は大いに進んだと称賛する。多国籍企業の不法な活動は、とりわけヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)によってこれまで明らかにされてきた。その2005年の報告書「黄金の呪い」は、地元の反政府民兵を通して金を不正に横流ししていたウガンダのおべっか使いと、多国籍企業の横領と密輸を暴露した。」

「HRWの報告書に引用されている武装組織には、『統合のための国民戦線(FNI)』と『コンゴ国民武装軍(FAPC)』があった。HRWがこの報告書で照準を定めている欧米多国籍企業は、南アフリカに本社があるアングロ=アシャンティ・ゴールド社(Anglo-Ashanti Gold)とスウェーデンのメタロール社(Metalor)である。」

「HRWの報告書は、アングロ=アシャンティ社はオッペンハイマー(Oppenheimer)一族所有のアングロ=アメリカン社と協力関係にあること、そしてアングロ=アメリカン社(Anglo-American)は、以下(3)に記すカナダに本社があるバリックゴールド社(Barrick Gold)とパートナーシップ関係にあることに言及していない。ロンドンに拠点を置くアングロ=アメリカンPLC社は、オッペンハイマー一族所有の企業デビアス社(De Beers)の株式45%を所有し、世界のダイヤモンド産業をほぼ独占していることで有名だ(4)。アングロ=アメリカン社長のマーク・ムーディ=スチュアート(Mark Moody-Stuart)卿はロイヤル・ダッチ/シェル(Royal Dutch / Shell)の社長でもあり、国連事務総長コフィ・アナン(Kofi Annan)の運営試問会議(Conseil d'administration)のメンバーである(5)。HRWの報告書は、HRWの研究者が提示した異論の余地のない証言も削除した。それは、アングロ=アシャンティ社がRDC東部に大物の弁護士たちを派遣し、民兵のリーダーたちの逮捕を容易にしたことを明らかにした証言であることは疑いない。」

「鉱山関連の複数の多国籍企業は、人権諸団体のいかなる報告書でも、稀にどころか、けっして言及されることがない。コンゴでもっとも激しい暴力にさらされている地域のひとつに存在する町ブニア(Bunna)の東北に位置するワッツア(Watsa)で操業するバリックゴールド社はとくにそうだ。ここの鉱山は戦争中、断続的にウガンダ人民防衛軍(Forces de Defense du Peuple Ougandais : UPDF)の支配下に置かれていた。ブニアの非公式筋は、バリックゴールド社の幹部はルワンダ軍(ルワンダ愛国戦線Front Patriotique Rwandais : FPR)とウガンダ軍(UPDF)に護衛されてこの地域に降り立ち、鉱山の収益性を調査、検討していたと語った(6)。」

「ジョージ・H・W・ブッシュはバリックゴールド社の有給コンサルタントのように仕えた。バリックゴールド社の社長の中には、カナダの元首相ブライアン・マルルーニー(Brian Mulroney)、元在カナダ・アメリカ大使で広告会社バーストン・マーステラ(Burston-Marsteller)の取締役会会長兼社長のエドワード・ネイズ(Edwards Neys)、元アメリカ上院議員ハワード・ベーカー(Howard Baker)、カナダ上院議員のJ・トレバー・イートン(J. Trevor Eyton)、ビル・クリントンの弁護士の1人ヴァーノン・ジョーダン(Vernon Jordan)の顔もある(7)。

「バリックゴールド社は、グッド・ワークス・インターナショナル(Good Works International)と名付けられた、アンドルー・ヤング(Andrew Young)のロビー団体である会社の長年来の顧客だ。アンドルー・ヤングはアトランタの元市長で、アメリカ・ウガンダ友好評議会(Conseil d'amitie Americano-ougandaise)の組織者である。ヤングは1994年10月にクリントン大統領に選任され、南部アフリカ企業・発展基金(Fond d'entreprise et de developpement de l'Afrique Australe)の運営を任された。グッド・ワークス・インターナショナルには別の顧客あるいはビジネス・パートナーがいて、その中にはコカ・コーラ(Coke)、シェブロン−テキサコ(Chevron-Texaco)、モンサント(Monsanto)、そしてアンゴラとナイジェリア政府が入っている(以下に引用される武器輸送に留意のこと)。ヤングはまたコックス・コミュニケーションズ社(Cox Communications)とアーチャー・ダニエルズ・ミッドランド社(Archers Daniels Midland)―いわゆる「世界のスーパーマーケット」―のCEOで、ナショナル・パブリック・ラジオ(Radio Publique Nationale)の後援者でもある。このラジオ局の役員のなかには、ブライアン・マルルローニー(バリック)と、カーライル・グループ(Carlyle Group)のヨーロッパ部門役員会メンバーであるアレン・アンドレアス(Allen Andreas)がいる。」

「アダストラ・マイニング社(Adastra Mining)はバリックゴールド社の鉱山パートナーの1つである。アダストラ・マイニング社は形式上、アメリカン・ミネラル・フィールズ社(American Mineral Fields)の名で知られ(AMFI、AMXその他の名称もある)、形式上ビル・クリントンの出身地アーカンソー州のホープ市に本社がある。アダストラはラザール・キャプラン・インターナショナル社(Lazare Kaplan International INC)と緊密な関係をもっている。これはアメリカ最大のダイヤモンド仲買会社で、会長はほかでもないモーリス・テンペルスマン(Maurice Tempelsman)だ。彼はアメリカ政府のアフリカ問題顧問を継続的に務める。彼はまた1977年以来RDCのアメリカ名誉総領事だった(8)。」

「モーリス・テンペルスマンは、ビル・クリントンの1998年のアフリカ訪問に同行し、しばしばクリントン一家とマーサ・ヴィニヤードでの帆船遊覧をしている。彼はアメリカ証券取引所の国際管理顧問の一人で、ウッズ海洋研究所(Woods Oceanographic Institute)の所長でもある。この研究所は彼が行う沿岸海域ダイヤモンド採掘、つまり誰からも忘れ去られた海底にあるダイヤモンドをかき集める仕事の『科学的」隠れ蓑だ。」

「アダストラ社は、ベルギーの傭兵会社インターナショナル・デフォンス・アンド・セキュリティ社(International Defense and Security)(1998)からRDC‐アンゴラ間の国境沿いのダイヤモンド採掘権も獲得した。そして現在では、コンゴのカタンガ地方のコバルトと銅の採掘権も所有する(9)。」

「アダストラ社は、グッドワークス、ハリバートン社(Halliburton)、シェブロン−テキサコ、ノースロップ・グラマン(Northrop Grumman)、ゼネラル・エレクトリック(GE)、ボーイング(Boeing)、レイセオン(Raytheon)、ベクテル(Bechtel)、SAIC各社とともにアフリカ経済評議会(Conseil economique de l'Afrique (Corporate Council on Africa))のメンバーである。これらのうち最後の2社は、超政府的と分類される秘密の「黒い」プロジェクトに関わっている防衛・秘密諜報機関の構成単位だ。」

「1997年4月、アダストラ社(当時はAMFI)の共同設立者ジャン=ラモン・ブル(Jean-RamonBoulle)はコルウェジ(Kolwezi)のコバルト鉱山とキプシ(Kipushi)の亜鉛鉱山に関して、ローラン・デジレ・カビラ(Laurent Desire Kabila)が率いていたコンゴ・ザイール解放民主勢力連合(Alliance des Forces Democratiques pour la Liberation du Congo-Zaire : AFDL)と10億ドルの契約を結んだ。それはAFDLが正式に政権をとる前のことだった。AFDLの幹部たちはブルの個人用ジェット機の使用さえも認められていた(10)。一方アダストラ社のCEOはアングロ・アメリカン社の元社長でもあった(11)。ビル・クリントンと結んだ関係から恩恵を受けていたアダストラ社の共同設立者は、マイケル・マックマロー(Michael McMurrough)とロバート・フリードランド(Robert Friedland)だった。2人ともインドネシア、アフリカ、ビルマ、アメリカのいかがわしいオフショア犯罪に連座した(12)。」

「バリック社は、過去にアダストラ社と協調関係にあったケイレブ・インターナショナル(Caleb International)の下請けをしている。ケイレブの経営者は、ウガンダ大統領ヨウェリ・ムセベニの異父/母兄弟で、ウガンダ軍(UPDF)の元参謀長サリム・サレ(Salim Saleh)だ。2002年、いわゆる『平和協定」が結ばれてウガンダの部隊がRDCから撤退したとき、サリム・サレは、RDCの鉱石をウガンダに流出させる際に手先として働く行動部隊をすぐに組織しはじめた。こしてウガンダがRDCの天然資源と鉱山資源を搾取するのを、代理を立てて支援したのだ。」

「サリム・サレはカナダのキャタリスト社(Catalyst Co.)の株主だ。この会社は【ウガンダの】カボング(Kaabong)にある金鉱の収益を100パーセント享受している(14)。サレは、イギリス人トニー・バッキンガムが設立した秘密諜報員たちの会社エグゼクティブ・アウトカムズ社の民営軍事会社サラセン(Saracen)の共同所有者だ(15)。RDCの天然資源と鉱物資源の不法採掘に関する国連の専門家委員会は、サリム・サレの渡航禁止、資産凍結を勧告したが、この勧告はまったく実行されなかった。」

「国連平和維持軍(Monuc)による最近の軍事行動は、ルワンダのポール・カガメ政権に抵抗するルワンダ民主解放軍(FDLR)とムセベニ政権に抵抗する民主連合軍(ADF)の武装解除あるいは無力化に向けたものだった(だがルワンダ軍はRDCの資源を採掘するためには、必要とあらば不倶戴天の敵FDLRとの協力もいとわなかったことは注意すべきだ。抵抗組織間の連合関係はつねに変化する。)

「じつはあらゆる軍事行動は、これらの抵抗組織をすべて無力化して、RDC東部から追い払い、解放された土地を多国籍諸企業の大規模鉱山開発にゆだねることを目的としている。民兵マイマイ(Mai-Mai)たちは、「ルワンダとウガンダの侵入者からRDCを保護すること」を目的に掲げているが、彼らとて人道に反する罪を犯しているのにMonucの作戦の対象になっていないように思える。マイマイたちはカタンガ北部と2つのキブで展開している。」

「ギャングからなる民兵たちとカタンガの密売人たちは、ロバート・ムガベ大統領、ビリー・ローテンバッハ(Billy Rautenbach)、ジョン・ブレデンカンプ(John bredenkamp)、マーク・リッチ(Marc Rich)を含むビジネスマンのネットワークとつながっている。ダイヤモンド商人の大物であるアメリカ人モーリス・テンペルスマン【既出】は、ケネディ時代以来カタンガの鉱山コンセッションから莫大な利益を上げてきた。アイゼンハワー時代のルブンバシ(Lubumashi)のCIAステーションの責任者であり、後にテンペルスマンに雇われたローレンス・デヴリン(Lawrence Devlin)は、テンペルスマンが元ザイール大統領モブツ・セッセ・セコとの共犯のもとで手を染めた犯罪的な不正行為をすべて認めた(16)。」

「フォレスト・グループ(Groupe Forrest)はRDCでの鉱山採掘にかんしては、他のどの鉱山会社より長い歴史を持っている。同グループはコンゴがベルギーからの独立を宣言する以前に、コンゴでの最初の鉱山採掘権を獲得していた。同グループはカタンガでの採掘権を複数所有するOMグループ(Group OM)も擁していて、こちらはオハイオに本社がある。取締役会会長のジョージ・フォレスト(George Forrest)は、コンゴ国有の鉱山会社ジェカミン(Gecamines)の元CEOで、武器製造会社ニュー・ラショセ(New Lachaussee)の所有者だ。

「コルタンは、精製によってタンタルをえられる鉱石で、加工されてコンデンサー、超伝導体に使われる。これらは航空宇宙産業、電子機器産業、先端技術分野、トランジスター製造において広く使用されているが、これがRDC東部での戦争の原動力なのである。アメリカが必要とするタンタルはすべて外国産のもので、アンクル・サムの国【アメリカのこと】は、武器、携帯電話、コンピュータ、ビデオ・テープ・レコーダー(VCR)、CDプレーヤー、携帯情報端末(PDA)、ポケットベル、テレビを製造するためのタンタルの供給を完全に国外に頼っている。ルワンダとウガンダがRDCからタンタルとコバルトを密輸していたとき、アメリカ人が両国から購入したコルタンの量は何トンもになり、劇的に増加したことをアメリカのコルタン輸入記録が示している。

「ソニーはあの有名な「プレイステーション2」発売後にコルタン輸入量を大幅に増加させた。同時期にはコンパック、マイクロソフト、デル、エリクソン、ヒューレット・パッカード、IBM、ノキア、インテル、ルーセント(Lucent)、モトローラなどの各社がタンタルの大消費者に名を連ねていた(17)。

「ソニーの現副COEで最高顧問のニコール・セリグマン(Nicole Seligman)は、弁護士法人DCウィリアムズ&コネリー(D.C. Williams et Connelly)を通してビル・クリントンの法律顧問をしていた。有限責任事業組合であるこの法人の顧客にはビル・クリントンやオリバー・ノース(Oliver North)がいた。ソニーの副会長で財務を担当しているロバート・ヴィーゼンタール(Robert Wiesenthal)はファースト・ボストン(First Boston)銀行の元銀行家だ。彼は、1997年のモブツ政権崩壊直前、RDC東部のルワンダ人難民キャンプでの「リフュジーズ・インターナショナル(Refugees International)」の人道支援活動をサポートしていた。ヴィーゼンタールはコックス・コミュニケーションズ、OMグループ、タイム・ワーナー(Time Warner)、ニューヨーク・タイムズの財務顧問でもあった(19)。」

「シカゴを拠点とするあるコルタン買い付け大商人の息子ウォルター・カンシュタイナー(Walter Kansteiner)は、ホワイト・ハウスのアフリカ問題補佐官(secretaire d'Etat adjoint des Affaires Africaines)で、「国防総省の戦略的鉱石タスクフォース(Dept of Defense, Task Force On Strategic Minerals)」の元メンバーだった。1996年10月の「対外政策のためのフォーラム(Forum for International Policy)」での演説では、カンシュタイナーはRDC(当時はザイール)を民族的系譜にもとづいて多数の小さな州に分割することを主張していた(20)。

「皮肉にも現在の憲法はRDCを26の小さな州に分割している。カンシュタイナーのこの演説は、ローラン・デジレ・カビラが率いたコンゴ・ザイール解放民主勢力連合(AFDL)の前進と完全に符合していたのだ。AFDLはモブツ政権を倒すため、ルワンダ、ウガンダ、アメリカの支援を受けて電光石火で前進したのだった(21)。カンシュタイナーは『アフリカ自然保護基金(Africa Wildlife Foundation)』の受託管理人でもある。これはアフリカの動植物保護のための基金だが、RDCの天然資源獲得のための迂回的な前線である。」

「航空宇宙産業及び建設関連の会社ベクテルは、1996年にAFDLがコンゴ民主共和国に進攻した際、モブツの軍隊の動きを偵察した衛星写真による地図を提供した。ベクテルはRDCの鉱脈の赤外線地図も作製した(22)。現ルワンダ大統領ポール・カガメはアメリカのフォートレブンワース(Fort Leavenworth)の陸軍士官学校の卒業生であり、彼が率いたルワンダ愛国戦線(FPR)はNASAとベクテルが提供した衛星地図を活用し、1994年のルワンダでの大混乱を避けてRDC東部に逃れたルワンダのフツ人難民のキャンプの位置を確定した。その数は80万人と推定された難民たちはRDCの森中で狩り立てられ、殺害された(23)。

アメリカの権力上層部には以下のようなベクテルの友人たちがいる。

元国務長官ジョージ・シュルツ(George Shultz:ベクテルの経営評議会メンバー)。元国防長官キャスパー・ワインバーガー(Casper Weinberger:ベクテルの経営顧問メンバー)。アメリカ海軍の退役将軍ジャック・シーラン(Jack Sheelan)(ベクテル副会長)。彼はペンタゴンの国防政策評議会メンバーでもある(24)。ライリー・P・ベクテル(Riley P. Bechtel)はJ・P・モルガン(J. P. Morgan)の経営評議会に在籍している(25)。ベクテルの系列会社ネクサントカンパニー(Nexant Company)は現在、ウガンダとケニアを結ぶパイプライン建設に従事している。これはネクサントがおもな建設業者となっているプロジェクトである。このパイプラインは間もなくRDCのアルバート湖のセミリンキ流域(bassin de Semilinki)からまもなく産出されるウガンダ石油の輸送の役に立つとされている。英国トニー・バッキンガムのヘリテージュ・オイル社は、すでにそこで石油開発を準備している。」

「国連専門家委員会は、ニューイングランドに本社があるアメリカ企業キャボット(Cabot)について、RDCでの非道徳的な犯罪行為と密輸に従事しているとした(26)。キャボットはコルタン/タンタルを取り扱う世界屈指の大企業だ。現在のアメリカ財務副長官(directeur adjoint du Departement du Tresor aux Etats-Unis)サミュエル・ボドマン(Samuel Bodman)は1997〜2001年にはキャボットのCEOと経営評議会議長(Chairman du Conseil d'administration)を務めていた(27)。キャボットの現社長ジョン・マッカーサー(Jhon McArthur)は世界銀行のポール・ウォルフォビッツの重要なアドバイザーである(28)。」

「『民間軍事請負会社(Private Military Contractors(PMCs)/Compagniers Contractuels Militaires Prives)」はアフリカでは巨大なビジネス世界を作り上げている。ハリバートンの系列会社であるブラウン・アンド・ルート社(Brown & Root)はルワンダの、RDCとの国境に近接するチャンググ(Cyangugu)での軍事基地建設を支援した。『公式』には、ブラウン・アンド・ルート社は地中の対人地雷を掘り出す作業をしていることになっていた。だがチャンググの同社の設備は、むしろミリタリー・プロフェッショナル・リソース社(Military Professional Ressources Inc.(MPRI))の傭兵たちが宿泊し、活動する軍事基地として使われていた。アメリカの秘密諜報員が立ち上げたこの有名な会社は、ルワンダのFPR軍とローラン・デジレ・カビラのAFDLの訓練を行い、1996年のRDCへの侵攻、さらにはルワンダ軍による1998年の再侵攻を準備させた。この再侵攻は、『国民的英雄ローラン・デジレ・カビラがルワンダ軍、ウガンダ軍、ベクテル社、IMF、世界銀行…をRDCから追い払う決定をした後のこと(29)』だった。」

「フランスの秘密情報機関は、1996年にゴマ(Goma)近郊のオソ(Oso)川沿いで起こったルワンダを逃れたフツ人難民の大量殺戮にアメリカの特殊部隊とMPRIのアメリカ人傭兵が加担したことを確認している。フランスの情報機関は、ゴマ近郊での戦闘で死亡した2人のアメリカ人兵士の遺体をその後発見し、アメリカ軍に移送したとさえ伝えている(30)。2人のアメリカ人兵士の遺体の非公式な回収を取り巻く状況は大きな謎に包まれたままだ(31)。」

「MPRIはアメリカのヴァージニア州、アーリントンに拠点があり、36人のアメリカ人退役将軍たちによって運営されている、というかむしろ彼らがそのメンバーだ。同社はアメリカ国防総省と契約し、『アフリカ危機対応イニシアティブ(African Crisis Responsive Initiative : ACRI)」と名付けられた軍事プログラムの枠内において、アフリカで迅速に介入する部隊の役割を果たしている。1996年にアメリカのノース・カロライナ州フォート・ブラッグ(Fort Bragg)の陸軍士官学校でウガンダ軍が強化訓練を受け、ウガンダの非公式軍が都市でのゲリラ作戦訓練を受けたのは、このプログラムのもとでだった。1998年のRDCへの侵攻期間中、ウガンダ軍はあきらかにACRIに供給された装備で武装していた。このときヒューマン・ライツ・ウォッチとアムネスティ・インターナショナルはACRIのもとで訓練されたウガンダ部隊全体に関して、ウガンダと、占領中のRDCで、レイプ、大量殺戮、強盗、市民の拷問を行ったと非難した(32)。」

「エグゼクティブ・アウトカムズ社の創設者トニー・バッキンガム(Tony Buckingham)は、アフリカ全般で活動する別の民間軍事会社を立ち上げた。バッキンガムの石油会社ヘリテージ・オイル&ガス(Heritage Oil & Gas)は、彼の民間軍事会社サンドライン・インターナショナル社(Sandline International)と近密に活動し、アルバート湖周辺での石油オプション取引を操作している。彼はこの地域で戦争する多様な武装集団および、国境をはさんでRDC政府とウガンダ政府双方と契約を結んできたとみられる。トニー・バッキンガムのもう1つの会社はブランチ・エナジー(Branch Energy)で、これは彼のヘリテージ・オイル&ガスの系列会社であり、大湖地方で操業している。」

「国連はこの地域への武器禁輸措置をとっているが、昨年これに反してルワンダに違法に輸送された武器に関する調査は、ルワンダ政府が、受け取った5000丁のAK-47の整理番号リストの提示を拒否したために阻止された。問題の貨物はブルガリアから来たもので、同国も整理番号提示を断固拒否した。だがこれで、武器はルワンダとRDCに到達する途中で、武器禁輸措置下にない第三国、この場合はナイジェリアに販売されたことは確かだとわかる。ウガンダ、コンゴ、南アフリカ、赤道ギニア(アメリカの重要な石油保護領)もみな、この地域での武器闇取引を支えてきた責任がある(33)。」

「タンザニアから船で到着した積荷と、RDCでの戦争継続にタンザニア政府が果たした役割についても、一度として検討に付されてこなかった。実のところ、おそらくタンザニア政府がマサイ居住地での採掘許可と鉱区をバリックゴールド社に与えたという事実があるからだ。小型飛行機はタンザニア‐コンゴ間の飛行を許可されているし、ケニアからなら書類が整っていなくても、税関登録がなくても飛行できる。」

「この地域で活動する怪しげで『アンタッチャブル』なもう1人の武器商人は「ミスター・コテチャ(Mr Kotehca)」と呼ばれるインド系アメリカ人だ。コテチャが南キブ州(Sud Kivu)で得る権益は莫大だ。彼は資金洗浄、武器販売、コルタンとダイヤの密輸で大々的な非難を受けているのだ。1996年にアメリカの後援を受けてRDCに初めて進出してから、コテチャは公然とそれを自慢し、自らを「南キブ州のアメリカ領事」だと自己宣言したことは周知の事実だ。彼はアメリカのパスポートを所持し、カリフォルニアに大邸宅を所有している。」

「その率直な物言いでとても有名だった、この地域の人権活動家パスカル・カブングル(Pascal Kabungulu)は、「正義の相続人(Heritiers de la Justice)」という小さな地元NGOで働いていたが、2005年夏にブカブで暗殺された。国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)はコンゴ軍司令官一人を含む暗殺容疑者たちを同定したが、「国際社会」はこれらの人物を法廷に召喚するいかなる措置も取らなかった。カブングルは密輸を告発したために暗殺された。密輸には、コンゴ東部の国軍司令官たちの大多数が手を染めている。つまり軍隊による商売で、今日にいたるまで全盛をきわめている。」

「国連の専門家委員会は待ち望まれていたある報告書の中で、不法、非合法、つまり記録されていない、あるいは記録に誤りがある秘密のフライトでRDCを出入りしている複数の航空会社に敢然と挑戦し告発しようとしている。RDCで略奪された富の不法輸送に関わったことで有名な航空会社の一つとは、まさしくカンパニー・シマックス(Compagnie Simax)だ。同社はオレゴンに本社がありながら、有名な闇武器商人ヴィクター・ブット(Victor Bout)が所有するシエラレオネの住所を使用している。」

「シマックスはヴィクター・ブットの武器闇取引ネットワークの他の部分とも接続している。しかし国連の専門家委員会は、欧米のいくつかの航空会社代理店の活動についてはまたもや沈黙した。それらは不法なビジネスにかんする札付きの評判にまみれ、フライトも違法で説明不可能なままだ。報告書の1行目から、ヘンリー・キッシンジャーが共同事務局長を務めるNGO国際救援委員会(IRC)が登場するが、同NGOがRDCに出入りするフライトと、RDC東部各地の孤立した空港を飛び立って国内を飛ぶフライトは、RDC東部で武器輸出禁止措置を監視する国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)の監察官によって記録されたことが一度もない。」

「RDC東部での武器輸出禁止を徹底させるため、たとえばブカブでは公式には全小型輸送機がMONUC監察官たちのチェックを受けなければならない。しかしIRCのフライトはMONUCの管轄外に置かれている。MONUCの軍人監察官が認めているようにIRCに触れることはできないのだ。彼は『IRCは他の航空会社と同じルールに従うべきだ。そうでなければわれわれは、IRCは確実に武器輸送していると推測することになる。なぜならIRCは、武器輸送をしていないとわれわれに確信させてくれないからだ』と語った。」

「同様にして、国連専門家委員会がRDCでの不法な犯罪ネットワークのいくつかについて調査し、犯罪行為を明らかにしている間、国連の専門家たちは、アダストラ社のCOEとアングロ・アメリカン、そしてアドルフ・ルンディン(Adolph Lundin)(ジョージ・H・W・ブッシュの親密な友人)所有の複数の企業が秘密裏に結んだ、一方的に有利な契約のすべてに対し故意に目を閉ざした。これらの企業はカタンガ州とカサイ州のルブンバシ、コルウェジ(Kolwezi)、ムブジ・マイ(Mbuji Mayi)での鉱山採掘権を享受している。アメリカの多国籍企業フェルプス・ドッジ社(Phelps Dodge)はルンディンのテンケ・マイニング社(Tenke Mining)と提携し、カタンガ州の銅とコバルトを開発している。フェルプス・ドッジ社の社長ダグラス・C・イヤリー(Douglas C. Yearly)はロッキード・マーティン社(Lockheed Martin)のCOEおよび世界自然保護基金(WWF)の所長でもある。WWFは米国国際開発庁(USAID)およびケア(CARE)と連携し、ともに『自然保護のために』活動していることは、RDC全体でのプロジェクトの成果を読むとわかる。しかしまたケアの『人道主義アジェンダ』もロッキード・マーティン社からの資金提供を受けている。」

「欧米のこうした機関すべてが推奨する『自然保護』は、それら機関の利益を上手に隠し、アフリカ中央部のあらゆる地方の最奥部にまでも入り込み、干渉するための前衛的役割を果たしている。そのパイオニアはUSAID、WWF、アフリカ自然保護基金(AWF)、コンサベーション・インターナショナル(Conservation International)なのだ。RDC全体でのUSAIDの活動事例から得た証拠は、USAIDの「持続可能性」あるいは「コミュニティの発展」をもたらすプロジェクトをすぐさま否定する。」

「より著名なのは、『環境のためのアフリカ中央部地域パートナーシップ(Central Africa Region Partnership for the Environment : CARPE)」と『コンゴ盆地森林パートナーシップ(Congo Basin Forest Partnership : CBFP)』である。西欧のこれら2つの諜報プログラムは、秘密の軍事的、経済的計画をもっている。『ナショナル・ジオグラフィック』誌は、共同体の保全、民主主義、開発といった神話をたえず奨励し、普及することに加担している。『ナショナル・ジオグラフィック』誌が現地住民を尊重し、支持するとしても、それは形式的に何かを称賛しているだけなのだ。」

「国際世論がRDCの状況に関心をもたず、適切な介入がなされないのは、国際社会がコンゴの『苦境』をどうやったら解決できるかわからず、何を適切な打開策としたらいいかわからないからだと考えている人々がいる。しかし率直に言って、できることは明快である。欧米諸国は、非常に強力な地政学的、経済的な理由から、決して何も行うつもりはないのだ。フランスのある大統領―つまりサルコジ氏なのだが―は大胆にも、キヴ州をルワンダに与えることを示唆していた。このルワンダという人口急増中の小さな国は、土地を必要としているからと…。ナチス・ドイツにアルザス地方とロレーヌ地方を分け与えるよう、フランスに要求できただろうか?そして今日、フロリダをキューバに譲るよう、アメリカに頼めるだろうか?あるいはウェールズをフランスに譲るよう、イギリスに求められるだろうか?」

国連加盟諸国代表のみなさん、

この抜粋を読めば、「威光ある著名人」の名は、RDCでのジェノサイド犯罪に出資する多国籍企業と関係をもっていることがわかるでしょう。

以上の事柄にかんがみ、これらの多国籍企業と、そこに関わっている人物にかんする調査が行われ、これらの企業と人物が調査書に言及されて、戦争犯罪、人道に反する犯罪、ジェノサイド犯罪、経済犯罪によって国際裁判所に出頭させられるよう、専門家チームの編成を国連事務総長に要請します。

国連加盟諸国代表のみなさん、

私たちは国連事務総長に書簡を送り、M23をRDCの「反政府組織」と「認めた」ことを重罪として告発しました。彼らはならず者の犯罪者たちでしかないのです。しかし事務総長は今に至るまで返事をしてくれません。これを、RDCでのジェノサイドを軽視しているからととらえてもよいのでしょうか?

「私たちはRDCの政治家たちには、彼らの妻や娘をレイプしたり、暗殺を行ったりした者たちと交渉するのを拒否するよう書き送りました。しかし政治家たちは私たちの苦悩の叫びに耳を貸さず、私たちの死刑執行人たちにへつらっています。

私たちは安保理議長には、国連憲章第1条と第2条の規定に日々違反しているルワンダを安保理から追放するよう求めて、書簡を送りましたが、議長は聞き入れませんでした。白人の言葉の前で、黒人の言葉にどんな価値があるでしょう?

私たちはバラク・オバマ大統領が、先人であるアブラハム・リンカーン大統領の名に恥じないよう、書簡を送りましたが、今日まで返事を受け取ることができません。もしかして、オバマ大統領の両手は縛られているのでしょうか?

私たちは、少なくともあなた方が答えてくれることを望んでいます。なぜなら私たちには、私たちの大義を弁護してくれる弁護士がいないのですから。しかしもしあなた方も私たちに背を向けるなら、私たちはあなた方を「神」にゆだねます。「唯一公平な裁判官である神に」。

2013年1月4日 ロンドンにて

「ディアスポラのコンゴ女性のために」
マリー=クリスティーヌ・バランガ(Marie-Christine BALANGA)

www.KongoTimes.info 発行
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【翻訳:村田はるせ、AJF】


〈参考〉 略語一覧

「米国の対アフリカ戦略 ――グローバルな安全保障の視点から――」片原 栄一(防衛研究所紀要 第12 巻第2・3 合併号(2010 年3 月))

Behind the Numbers
Untold Suffering in the Congo
by Keith Harmon Snow and David Barouski
www.zmag.org, March 1, 2006
Behind the Numbers



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