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コートジボワール共和国 Cote d'Ivoire 2011年1月〜6月



http://www.interq.or.jp/www1/infomat/info07080.htm#cote%20d'ivoire
アフリカアフリカ Africa 2014


○2009年までのニュース・情報  コートジボワール共和国 〜2009年
○2010年のニュース・情報  コートジボワール共和国 2010年
○最新のニュース・情報  コートジボワール共和国

○外務省 各国・地域情勢 コートジボワール共和国

◇独立 1960年8月7日
◇言語 フランス語[公用語]
◇主都 ムスクロ

貧困、ストリートチルドレンとエイズ -アビジャンとアクラの事例- モマール・クンバ ディオップ編 翻訳・AJF

◆2011/01/01 cnn.co.jp コートジボワール アフリカ3首脳がバグボ氏を再説得へ
◆2011/01/04 毎日新聞 コートジボワール:政情不安でチョコ高騰懸念 生産量世界4割、カカオ収穫期直撃
◆2011/01/11 時事ドットコム ケニア首相、13日にも現地入り=コートジボワール調停
◆2011/01/20 ブルームバーグ コートジボワール:レストランや市場から人影消える−政情不安で暴動
◆2011/01/21 AFP コートジボワール:オディンガとソロ、対バグボ軍事介入を模索
◆2011/01/23 毎日新聞 NEWS25時:コートジボワール 死者260人に
◆2011/01/24 毎日新聞 コートジボワール:大統領選混乱で中央銀総裁辞任
◆2011/01/24 AFP BB News コートジボワールのワタラ氏、ココア・コーヒー輸出禁止を命じる
◆2011/01/24 ブルームバーグ ココア先物:10%上昇か、コートジボワールの輸出禁止で
◆2011/01/25 NIKKEI NET カカオ豆輸出停止 コートジボワール、元首相が命令
◆2011/01/25 毎日新聞 コートジボワール:カカオ豆を禁輸 値上がりの恐れ
◆2011/01/25 毎日新聞 コートジボワール:「新大統領」、カカオ禁輸命じる バグボ氏に財政的圧力
◆2011/01/25 cnn.co.jp カカオ価格が上昇 コートジボワールの輸出禁止を受け
◆2011/01/25 NIKKEI NET カカオ豆価格急騰、コートジボワールの禁輸で
◆2011/01/25 jp.reuters.com 英フィナンシャル・タイムズ紙ヘッドライン(25日付)
◆2011/01/25 yomiuri.co.jp バレンタイン前なのに…カカオ産地が1か月禁輸
◆2011/01/25 Jeune Afrique 翻弄されるコートジボワール企業主たち
◆2011/01/26 NIKKEI NET [FT]コートジボワールの禁輸でカカオ取引に混乱
◆2011/01/26 時事通信社 バレンタインデーに暗雲?=カカオ豆高騰−コートジボワール禁輸で
◆2011/01/26 asahi.com カカオ禁輸、居座る大統領を兵糧攻め…コートジボワール
◆2011/01/30 NIKKEI NET エジプト情勢急きょ議題に アフリカ連合首脳会議
◆2011/01/30 時事通信社 エジプト情勢が緊急浮上=AU首脳会議始まる
◆2011/01/31 NIKKEI NET アフリカ連合、赤道ギニア大統領が議長に
◆2011/01/31 AFP アフリカ連合、仲裁委員会を設置
◆2011/02/02 ブルームバーグ コートジボワール:23億ドル相当ユーロ債でデフォルト−返済約束
◆2011/02/11 jp.reuters.com バレンタインチョコの「ダーク」な一面、活動家が訴え
◆2011/02/12 asahi.com スイス、ムバラク氏一族の資産凍結指示 5兆円報道も
◆2011/02/12 Jeune Afrique スイス:銀行天国時代の終わり
◆2011/02/14 NIKKEI NET [FT]カカオ豆、禁輸延長の恐れ 最大産地コートジボワール
◆2011/02/16 Ghana Broadcasting Corporation FIFA lends more support to Ivory Coast
◆2011/02/18 AFP BB News カカオ豆を輸出させろ!農民らがEUに抗議、コートジボワール
◆2011/02/19 NIKKEI NET 絶滅危惧両生類、確認わずか4種 21カ国で100種調査
◆2011/02/23 NIKKEI NET カカオ豆輸出禁止を延長 コートジボワール
◆2011/03/01 AFP BB News バグボ氏派が国連調査団に発砲、緊迫の度を増すコートジボワール
◆2011/03/02 Jeune Afrique コートジボワールの危機、舞台はゴルフコース付高級ホテル
◆2011/03/03 Jeune Afrique アボボ地区の集会で、女性6人死亡
◆2011/03/05 cnn.co.jp コートジボワールで女性デモ隊に発砲、軍は関与否定
◆2011/03/05 AFP アフリカ連合仲裁委員会、「殺戮とデモの中止」と求めるも、アビジャン訪問は断念
◆2011/03/07 Jeune Afrique コートジボワール:トゥレプルーは新軍(FN)の手中に、アボボ地区では戦闘が継続
◆2011/03/07 亀井伸孝 コートジボワールのふたつの政権と障害者団体
◆2011/03/08 cnn.co.jp バグボ氏がコーヒーとカカオの国営化を宣言 コートジボワール
◆2011/03/15 Human Rights Watch コートジボワール:バグボ派軍隊による人道に対する罪
◆2011/03/16 Jeune Afrique コートジボワール:バボ氏陣営、ソシエテ・イボワリエンヌ銀行(SIB)を国営化したい意向。アティジャリワファ銀行には損失に。
◆2011/03/16 Jeune Afrique コートジボワール:ワタラ氏陣営、【フランスの調査会社】ソフルを告訴
◆2011/03/21 Jeune Afrique コートジボワール:マングーの謎
◆2011/03/24 Jeune Afrique コートジボワール:親バボ派支配下の町ギグロで、国連難民高等弁務官事務所(HCR)の倉庫が「略奪」を受ける
◆2011/03/26 NIKKEI NET コートジボワール「最大100万人が避難民に」 UNHCR
◆2011/03/26 asahi.com コートジボワール、内戦の危機 100万人難民化の恐れ
◆2011/03/27 Jeune Afrique コートジボワール危機:行き詰った交渉
◆2011/03/28 AFP BB News 大統領選後の混乱続く、AUの調停が暗礁に コートジボワール
◆2011/03/29 AFP BB News ワタラ氏派が大規模攻撃、コートジボワール
◆2011/03/30 jp.wsj.com 【NewsBrief】反政府勢力がココア主要産地を一部掌握─コートジボワール
◆2011/03/30 La Liberation コートジボワール:ワタラ氏支持者、【法律上の】首都ヤムスクロ(Yamousoukro)を制圧
◆2011/03/31 AFP BB News ワタラ元首相派、首都を掌握 コートジボワール
◆2011/03/31 asahi.com コートジボワール、バグボ氏らへの制裁決議採択 安保理
◆2011/04/01 毎日新聞 コートジボワール:元首相の軍部隊 前大統領拠点に総攻撃
◆2011/04/01 jp.reuters.com コートジボワール、元首相支持部隊がバグボ氏住居を攻撃
◆2011/04/01 NIKKEI NET コートジボワールで戦闘激化 ワタラ氏側が攻勢
◆2011/04/01 asahi.com コートジボワールで戦闘始まる バクボ氏強制排除へ
◆2011/04/01 yomiuri.co.jp コートジボワール、ワタラ氏派が最大都市を包囲
◆2011/04/01 AFP BB News 総攻撃か、バグボ氏邸付近で戦闘 コートジボワール
◆2011/04/01 cnn.co.jp ワタラ陣営、最大都市を掌握目前か コートジボワール
◆2011/04/01 RFI コートジボワール:アムネスティ・インターナショナル、バボ(「バグボ」と表記されることもある)支持者たちへの「大規模な」報復を懸念
◆2011/04/01 le Figaro コートジボワールの事例 アフリカのための一つの教訓
◆2011/04/01 毎日新聞 コートジボワール:前大統領の拠点、元首相側が総攻撃
◆2011/04/02 NIKKEI NET コートジボワール、最大都市で戦闘続く
◆2011/04/02 asahi.com コートジボワール混乱、800人以上犠牲 赤十字発表
◆2011/04/02 yomiuri.co.jp コートジボワール最大都市、ワタラ氏派が優勢
◆2011/04/02 AFP BB News コートジボワール西部で遺体多数、「バグボ氏側による虐殺」とワタラ氏
◆2011/04/02 毎日新聞 コートジボワール:元首相派、全土掌握 前大統領は孤立
◆2011/04/03 yomiuri.co.jp コートジボワール、内戦の様相強まる
◆2011/04/03 cnn.co.jp コートジボワール内戦、西部激戦地で死者800人か
◆2011/04/03 毎日新聞 コートジボワール:前大統領の所在不明に
◆2011/04/04 yomiuri.co.jp コートジボワール野党勢力、虐殺疑惑を調査
◆2011/04/04 asahi.com コートジボワール元首相「国際調査受ける」 市民殺害で
◆2011/04/04 cnn.co.jp コートジボワール情勢悪化、主要空港は仏管理下に
◆2011/04/04 毎日新聞 コートジボワール:市民300人虐殺 カカオ争奪激化−−西部都市
◆2011/04/05 NIKKEI NET 仏軍、コートジボワールに武力介入 バグボ前大統領側攻撃
◆2011/04/05 NIKKEI NET 仏軍がコートジボワール空爆 国連要請で
◆2011/04/05 asahi.com 元首相派と前大統領派が本格戦闘開始 コートジボワール
◆2011/04/05 asahi.com バグボ氏投降へ交渉 仏首相明かす コートジボワール
◆2011/04/05 毎日新聞 コートジボワール:仏が450人増派
◆2011/04/05 毎日新聞 コートジボワール:仏が軍事介入開始 国連と共同、前大統領拠点を攻撃
◆2011/04/06 NIKKEI NET 米大統領、国連と仏軍のコートジボワール介入支持
◆2011/04/06 NIKKEI NET コートジボワール、バグボ氏の投降交渉続く
◆2011/04/06 cnn.co.jp バグボ大統領、退陣交渉へ コートジボワール内戦
◆2011/04/06 asahi.com バグボ氏、投降交渉を否定 「私が選挙に勝った」
◆2011/04/06 asahi.com ワタラ氏部隊、バグボ氏の自宅攻撃 降伏交渉失敗と判断
◆2011/04/06 毎日新聞 コートジボワール:バグボ氏退陣へ 戦闘停止表明
◆2011/04/06 毎日新聞 コートジボワール:バグボ前大統領、降伏拒否 仏、仲介折衝続く
◆2011/04/07 NIKKEI NET バグボ氏拘束へ邸宅に部隊突入 コートジボワール
◆2011/04/07 NIKKEI NET コートジボワール武装勢力、日本大使公邸を襲撃
◆2011/04/07 NIKKEI NET コートジボワール武装勢力、日本大使公邸を一時占拠
◆2011/04/07 NIKKEI NET 大使ら戦闘に巻き込まれた可能性 コートジボワール襲撃
◆2011/04/07 asahi.com コートジボワールの日本大使公邸襲撃され、全員無事救出
◆2011/04/07 yomiuri.co.jp 日本大使、仏軍が救出…コートジボワール
◆2011/04/07 yomiuri.co.jp 岡村大使の救出作戦、仏特殊部隊がヘリから降下
◆2011/04/07 cnn.co.jp 権力移譲交渉決裂、バグボ邸に部隊突入 コートジボワール
◆2011/04/07 cnn.co.jp コートジボワール、日本大使ら全員無事救出
◆2011/04/07 毎日新聞 コートジボワール:元首相支持部隊、前大統領邸に突入
◆2011/04/07 毎日新聞 フランス:リビア爆撃、コートジボワール参戦…「介入する欧州」主導
◆2011/04/07 毎日新聞 コートジボワール:日本大使公邸に武装集団 仏軍が8人救出
◆2011/04/07 毎日新聞 コートジボワール:バグボ氏退陣へ、国際的圧力強化
◆2011/04/07 毎日新聞 コートジボワール:日本大使公邸襲撃 前大統領派部隊か 包囲網に焦り
◆2011/04/08 NIKKEI NET コートジボワール、国連が異例の介入
◆2011/04/08 NIKKEI NET 日本大使救出時の映像を公開 仏国防省がHPで
◆2011/04/08 毎日新聞 コートジボワール:日本大使公邸襲撃 ヘリ7機派遣、1時間で救出 仏国防省明かす
◆2011/04/08 毎日新聞 コートジボワール:バグボ前大統領、拘束難航 元首相派、邸宅突入失敗
◆2011/04/09 毎日新聞 コートジボワール:EU、制裁解除へ 元首相要請、実権移行裏付け
◆2011/04/10 cnn.co.jp バグボ派勢力の抗戦激化 コートジボワール内戦
◆2011/04/11 NIKKEI NET コートジボワールのバグボ氏、仏軍などが拘束
◆2011/04/11 cnn.co.jp 国連部隊がバグボ氏側拠点を攻撃 コートジボワール
◆2011/04/11 yomiuri.co.jp コートジボワール国連部隊、バグボ派を再び攻撃
◆2011/04/11 毎日新聞 コートジボワール:外交官救出作戦、中止 前大統領派が反撃
◆2011/04/12 NIKKEI NET コートジボワール情勢「危機終わらず」 国連高官
◆2011/04/12 NIKKEI NET 米大統領、コートジボワールの内乱終結を歓迎
◆2011/04/12 cnn.co.jp バグボ氏拘束、「夜明け到来」とワタラ氏 コートジボワール
◆2011/04/12 yomiuri.co.jp コートジボワール、バグボ氏を自宅で拘束
◆2011/04/12 yomiuri.co.jp ワタラ氏に権限移譲へ…コートジボワール
◆2011/04/12 yomiuri.co.jp 国民の勝利だ…米大統領、バグボ氏拘束を歓迎
◆2011/04/12 asahi.com バグボ氏を拘束 裁判にかける方針 コートジボワール
◆2011/04/12 毎日新聞 コートジボワール:バグボ前大統領を拘束 混乱収束へ
◆2011/04/12 毎日新聞 コートジボワール:バグボ氏拘束、米大統領歓迎
◆2011/04/13 毎日新聞 コートジボワール:新大統領、国民に和解呼びかけ
◆2011/04/13 毎日新聞 コートジボワール:市民1000人超虐殺、疑惑調査へ−−国連
◆2011/04/13 毎日新聞 コートジボワール:「仏は内政干渉」前大統領派が批判
◆2011/04/15 NIKKEI NET 政府、コートジボワール大使館を一時閉鎖 治安悪化で
◆2011/04/15 毎日新聞 コートジボワール:ワタラ大統領、バグボ氏の訴追示唆
◆2011/04/20 Human Rights Watch ニュースの深層:「コートジボワールの悲劇」
◆2011/04/21 日本貿易振興機構アジア経済研究所 佐藤章「バボ氏拘束で新局面を迎えたコートジボワール情勢」
◆2011/04/27 Jeune Afrique コートジボワール:裁判、しかしどの法律で裁くのか?
◆2011/04/27 asahi.com 内戦の犠牲、動物園SOS コートジボワール
◆2011/04/28 RFI イブラヒム・クリバリ:クーデターのプロの人生行路と死
◆2011/05/05 jp.reuters.com 仏ソシエテ・ジェネラル、第1四半期利益は予想下回る
◆2011/05/06 asahi.com ワタラ氏当選を公式に認定 コートジボワール憲法評議会
◆2011/05/07 毎日新聞 NEWS25時:コートジボワール 前大統領が多額資産
◆2011/05/08 毎日新聞 コートジボワール:ワタラ氏、大統領就任 「和解の始まり」
◆2011/05/09 Autre Afrik コートジボワール危機の歴史的な諸原因へ
◆2011/05/14 asahi.com 「PKO活動、常に中立あり得ぬ」 国連事務総長が発言
◆2011/05/22 RFI アラサンヌ・ワタラインタヴュー「次の組閣はギョーム・ソロが行うだろう」
◆2011/05/23 毎日新聞 キーパーソン:アラサン・ワタラ氏=コートジボワールの新大統領
◆2011/05/23 毎日新聞 コートジボワール:選挙から半年後、新大統領が就任
◆2011/05/23 RFI 軍隊はアラサンヌ・ワタラの頭痛の種
◆2011/05/26 RFI コートジボワール危機:アムネスティ・インターナショナルの告発に対する国連の反発
◆2011/05/31 RFI ドゥエクエの町はコートジボワールの「火薬庫」
◆2011/06/02 RFI コートジボワールの認知された新政権
◆2011/06/04 RFI HRW【ヒューマン・ライツ・ウォッチ】、コートジボワールのFRCIの司令官に対する処罰を要請
◆2011/06/10 RFI ワタラ派とバボ派の両陣営を非難する、国連の新報告書
◆2011/06/14 RFI コートジボワールの32万人の避難民
◆2011/06/16 RFI 「被害者のための正義が下されなければコートジボワールには和解はありえない」

【参考図書】
戦争と平和の間―紛争勃発後のアフリカと国際社会
武内進一編 日本貿易振興機構アジア経済研究所 5,100円+税255円 A5判 400p 2008年11月 [amazon]

序 章 アフリカの紛争と国際社会   武内進一
第I部 紛争勃発後の和平プロセス
第1章 スーダンという国家の再構築 ―重層的紛争展開地域における平和構築活動―  篠田英朗
第2章 歴史の写し画としての和平プロセス ―内戦期コートディヴォワール政治における連続性―   佐藤 章
第3章 コンゴ民主共和国の和平プロセス―国際社会の主導性と課題―  武内進一
第4章 DDRとリベリア内戦    山根達郎
第II部 紛争後の制度構築を考える
第5章 ウガンダ1986、南アフリカ1994 ―紛争後の包括的政治体制の比較分析―  峯陽一
第6章 シエラレオネにおける地方自治制度改革とチーフ  落合雄彦
第III部 正義と和解の現実
第7章 紛争後の社会への司法介入―ルワンダとシエラレオネ―  望月康恵
第8章 ルワンダのガチャチャ―その制度と農村社会にとっての意味― 武内進一
第9章 モザンビークにおける平和構築の課題 −国家レベルの共存と地域社会内部での対立の深化―  舩田クラーセン・さやか


チョコレートの真実
キャロル・オフ著 北村陽子翻訳  英治出版 ¥1,890 B6判 384p 2007年9月 [amazon]


 
 
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コートジボワール アフリカ3首脳がバグボ氏を再説得へ

2011.01.01 Sat posted at: 12:22 JST

アビジャン(CNN) 大統領選の結果をめぐり混乱が続くアフリカ西部のコートジボワールの情勢をめぐり、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)を代表する3カ国の首脳は31日、コートジボワールの大統領に居座り続けるバグボ氏に対し、退任要請の説得を1月3日に再度試みる方針であることを明らかにした。

11月28日の大統領選では一度公表された選挙結果を覆して、現職のバグボ氏が勝利を宣言した。一方、これに反発した野党党首のワタラ氏も勝利宣言し、両陣営が対立。バグボ氏に対してはワタラ氏陣営および国際社会から非難が高まっている。

バグボ氏の陣営は、ワタラ氏に対し、1月1日までにワタラ氏が拠点としている都市アビジャンからの退去を要求。一方、ワタラ氏陣営はバグボ氏に対し、12月31日夜中までの権限委譲と引き換えに恩赦取引に応じる考えを、先週行われたECOWAS加盟国首脳らとの会談で明らかにしていた。

ECOWAS加盟国首脳らは先週、バグボ氏に対し、大統領選の結果を受け入れ、国際社会から正式な当選者と認められたワタラ元首相に権限を移譲しない場合、武力行使による介入も辞さないと警告したが、バグボ氏は拒絶している。

現時点ではどちらの陣営も退陣する気配は見せていない。

ECOWAS加盟国首脳らは滞在予定を1月3日に、バグボ氏の説得を再度試みるもよう。同首脳らはワタラ氏に対し、バグボ氏の早急かつ平和的な退陣が可能な条件を提示するよう求めている。

バグボ氏への説得に再度失敗した場合、ECOWASは17、18両日に再協議を行い、武力行使による介入についての最終決定を行う見通し。



 
 
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コートジボワール:政情不安でチョコ高騰懸念 生産量世界4割、カカオ収穫期直撃

【ヨハネスブルク高尾具成】昨年11月末に行われた大統領選決選投票の結果を巡る西アフリカ・コートジボワールの政情不安が、世界的なチョコレートの価格高騰につながりかねないと懸念され始めている。同国はチョコレートの原料となるカカオ豆の世界最大の生産地。政情不安が早期に収拾する見通しはついておらず、生産農家や輸出業者への悪影響は免れない状況となっており、カカオ豆の国際価格は上昇を始めている。

同国からの報道によると、政情不安を受けた検問の増加などで輸送コストが上がり、最大都市アビジャンでカカオ豆関連業者の多くが一時閉店に追い込まれた。アビジャンなどでは政情不安に起因する大規模な衝突事件が起きており、すでに200人近くが死亡。輸出港での積み出しも滞っているという。

同国のカカオ豆生産量は世界全体の4割弱。10月から3月が収穫期だが、大統領選第1回投票(10月31日)後の昨年11月の総輸出量は前年比16%減の約10万2000トンだった。12月の輸出量も落ち込みが予想されている。今回の政情不安がカカオ農家の作業に悪影響を及ぼした場合、数年後のカカオ生産が大打撃を受ける可能性もあるという。カカオ輸出は同国の年間総輸出額の約2割を占めており、同国経済への影響も不安視されている。

主に西アフリカ産のカカオ豆価格を決めるロンドン市場では、大統領選決選投票後の約1カ月ですでに10%以上もカカオ豆の価格が上昇した。政情混乱が続けば、さらに価格が上がる可能性が高いとみられている。既に一部のメーカーは、チョコの大きさを小さくするなどの対応策を取り始めているという。

同国は02〜03年の内戦の結果、ワタラ元首相を支持する反政府組織「新勢力」(NF)が支配する北部とバグボ大統領側の南部に分断された。大統領選決選投票では、選管がワタラ氏当選を発表。国際社会もワタラ氏を支持したが、バグボ大統領は退陣を拒否。先月4日に双方が就任宣誓を行う事態となっている。

地域機構である西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)は、バグボ氏がワタラ氏への「権限移譲に応じなければ武力介入も辞さない」という方針を表明している。ベナンなど3カ国の大統領が3日、ECOWASの特使としてコートジボワールを訪れてバグボ氏と面談。退陣すれば安全な出国や資産保全を保証するなどと提案したが、バグボ氏はこれを拒否した。

毎日新聞 2011年1月4日 東京夕刊



 
 
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ケニア首相、13日にも現地入り=コートジボワール調停

【ナイロビAFP=時事】ケニアのオディンガ首相は13日にもコートジボワール入りし「2人の大統領」が並立する混乱の調停を再開する。同首相報道官が11日、明らかにした。

報道官は「13日か14日にコートジボワールに戻る見通しだ」と語った。オディンガ首相はアフリカ連合(AU)を代表して調停役を担っている。(2011/01/11-16:31)



 
 
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コートジボワール:レストランや市場から人影消える−政情不安で暴動

1月20日(ブルームバーグ):コートジボワールの商業の中心都市アビジャンのレストランで勤務しているシルバン・ンゲッサンさんは、誰もいない店内をじっと見詰めている。暴動の悪化で客足が遠のき、どうやって生活費を賄えばいいか途方に暮れている。

ンゲッサンさんは16日午後7時ごろ、レストランのバーの陰で「きょうの客はこれまで1人だけだ」と語った。昨年12月分の給与は受け取っておらず、電気代も支払っていない。

コートジボワールでは、昨年11月28日に実施された大統領選挙以降、選出されたと主張する2人の対立が続いている。国連によると、相次ぐ暴動で少なくとも247人が死亡、情勢は悪化している。人々が生活必需品への支出を制限するなか、物価は高騰し建設現場は閉鎖され、商店にも人影はない。

危機の出口は見えず経済はまひしており、ココア産業への波及や暴動拡大の可能性もあり、コートジボワールはリセッション(景気後退)に陥りそうな状況だ。国際通貨基金(IMF)は3カ月前に同国が今年、4%の経済成長を達成すると予想したばかりだ。

大統領に選出されたと主張している2人のうちの1人、アラサン・ワタラ氏は18日のインタビューで「GDP(国内総生産)が減少し輸出や輸入が鈍化するのは明らかだ」と指摘。「国内の食料品業界はどうなるだろう。この状況が続けば不足する」との見通しを示した。

翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:東京 堀江 広美 Hiromi Horie     hhorie@bloomberg.net
Editor:Takeshi Awaji
記事に関する記者への問い合わせ先:Olivier Monnier in Abidjan via Accra at ebowers1@bloomberg.net;Franz Wild in Johannesburg at +27-11-286-1929 orfwild@bloomberg.net.

更新日時: 2011/01/20 11:12 JST



 
 
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コートジボワール:オディンガとソロ、対バグボ軍事介入を模索

2011年1月21日

西アフリカ諸国経済共同体(CEDEAO)の軍部は、ローラン・バボ(「バグボ」と表記されることもある)前大統領に対する軍事制裁措置を取るためには政府側からのゴー・サインを待つのみであるとの見解を示した。同時に、アフリカ連合(AU)の調停者であるライラ・オディンガ氏と、アラサンヌ(「アルサン」「アラサン」と表記されることもある)・ワタラ氏の下で首相を務めるギヨーム・ソロ氏は、アフリカ各国の首都を訪問しながら、コートジボワールの危機的状況に関し、各国国家元首に自らの見解を説明して回ることとなっている。

アフリカ連合の調停者であるケニアのライラ・オディンガ首相と、アラサンヌ・ワタラ氏の首相を務めるギヨーム・ソロ氏が外交歴訪を行い、各国元首に対してローラン・バボ氏に対する軍事介入の可能性を示唆し、理解を求めている頃、西アフリカ諸国の軍司令官たちが、コートジボワールへの軍事介入の準備が「整った」ことを表明している。この二つの動きには、明白な関連性があると理解するのが自然であろう。それだけでなく、むしろ、コートジボワールの前大統領に対し、外交・軍事の両方面から効率よく圧力を掛ける作戦だとさえ言える。木曜日、ナイジェリアのオルセグン・ペティンリン将軍は、バマコで開催された西アフリカ諸国経済共同体の軍部最高司令官会議に於いて、「我々は軍事介入の準備を整えており、国家元首各位からの指示を待っている状態にある」と語った。その一方で、近く2000人の兵の増強が予定され、総勢 11500人規模になる国連コートジボワール活動(ONUCI)に関してナイジェリアの将官の一人は、国連は何らかの行動を起こすであろうし、 「もし軍事介入が実行されるとなれば、我々は国連とも連携して行動するつもりである」と述べた。

アフリカ歴訪中のライラ・オディンガ氏は、西アフリカ諸国経済共同体の庇護のもと軍事介入の脅威があることを確認すると同時に、自身の第2回目のアビジャンにおける任務が失敗に終わったことを説明するために諸国を歴訪中である。つまり、ローラン・バボ氏があくまで権力を手放す意思がないことが明白となった。オディンガ氏は武力行使に反対の意を表明しているガーナに続いて、マリ及びブルキナファソを訪問した。ブルキナファソに於いては、ブレーズ・コンパオレ大統領と会談した。同国訪問中の1月19日、アフリカ連合がバボ氏に対して経済制裁を予定していることを発表した。その後、同氏は木曜日に、アンゴラのルアンダに到着し、ジョゼ・エドゥアルド・ドス・サントス大統領を訪問し、コートジボワールの危機回避のための平和的な試みが失敗した場合、バボ前大統領への支援を停止するよう説得を試みた。オディンガ氏は次に、ドス・サントス大統領と親しい間柄である、南アフリカのジェイコブ・ズマ大統領を訪問し、その後ナイロビ市に戻る予定となっている。

署名に関する問題

一方、ギヨーム・ソロ氏は、ゴルフホテルから初めて正式に外に出ることとなった。このホテルは、アラサンヌ・ワタラ氏及びその政府が、避難先として一時的に落ち着いたところ、バボ前大統領支持派の部隊により厳しい包囲下に置かれている。アルベール・マブリ・トワクーズ計画大臣を伴い、ソロ氏は、木曜日、ワガドゥグにおいて、ブレーズ・コンパオレ大統領に迎えられた。ソロ氏等は、コンパオレ大統領にアラサンヌ・ワタラ大統領が、土曜日にバマコで開催予定の西アフリカ経済通貨同盟(UEMOA)サミットのために用意したメッセージを伝えた。ソロ氏はまた、西アフリカ経済通貨同 盟の経済大臣たちがワタラ氏に、西アフリカ諸国中央銀行(BCEAO)のコートジボワールに関する権限を与えるという措置が「実質的に、そして完全な形で」実施されることを各国国家元首たちと「確認する」ために同サミットに自ら出席するとした。簡単に言い換えると、ソロ氏はバボ前大統領の息の掛かったフィリップ=アンリ・ダクリ・タブレー同銀行総裁がサミットまでに解任されることを要請している。

しかし土曜日にバマコに向けて出発する前に、ソロ氏はフォール・ニャシンベ大統領とロメに於いて会談をした。また、続いてニジェールとナイジェリア訪問も行なわれる予定となっている。ソロ氏は、「コートジボワール政府にとって、主要各国を訪問し、サミット、そして特に中央銀行における諸事項が順調に進行するよう確認すること、そしてワタラ氏及びその政府の署名が異論なく承認されることを確かめることが重要である」と強調した(AFP通信)。【翻訳:水野綾子、AJF】

* Cote d'Ivoire : Odinga et Soro battent le rappel des troupes contre Gbagbo



 
 
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NEWS25時:コートジボワール 死者260人に

国連人権高等弁務官事務所は21日、大統領選後の混乱が続く西アフリカのコートジボワールで、昨年12月中旬以降、死者が少なくとも計260人となり、68人が行方不明と発表した。【共同】

毎日新聞 2011年1月23日 東京朝刊



 
 
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コートジボワール:大統領選混乱で中央銀総裁辞任

【ナイロビ共同】大統領選の結果をめぐり混乱が続くコートジボワール情勢に絡み、同国の中央銀行に当たる西アフリカ諸国中央銀行(本部セネガル)総裁が22日、辞任を表明した。AP通信などが伝えた。

同行は昨年末、ワタラ元首相を大統領と認め、同行にある政府口座の使用権限はワタラ氏側にあると表明。しかしコートジボワール人の同行総裁は大統領の座に居座るバグボ氏の側近とされ、ワタラ氏側はバグボ氏がその後も口座を使用していると批判していた。辞任はマリで開かれた西アフリカ経済通貨同盟の会合後に発表され、同同盟はワタラ氏に後任者提案を要請した。

一方、バグボ氏側政府は22日、駐コートジボワールのフランス大使の認証を取り消すと表明した。フランス側は「無効で法的影響はない」とした。

毎日新聞 2011年1月24日 東京朝刊



 
 
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コートジボワールのワタラ氏、ココア・コーヒー輸出禁止を命じる

2011年01月24日 18:19 発信地:アビジャン/コートジボワール

【1月24日 AFP】大統領選の結果をめぐり混乱が続くコートジボワールで24日、国連(UN)などが正式な当選者として支持するアラサン・ワタラ(Alassane Ouattara)元首相が、同国のココアとコーヒーの輸出を1か月間停止する命令を出した。

コートジボワールは世界一のカカオ豆の生産国。ワタラ氏事務所の声明によると、同国政府は24日から2月23日までココアとコーヒーの輸出を全面的に停止することを命じたという。

コートジボワールでは、前年11月の大統領選挙後も、ローラン・バグボ(Laurent Gbagbo)氏が大統領辞任を拒否している。ワタラ氏の事務所は、禁輸措置に違反した生産者や輸出企業は「(バグボ氏の)正統性のない政権に財政支援」をしているとみなすとした。(c)AFP



 
 
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ココア先物:10%上昇か、コートジボワールの輸出禁止で

Clipped from: http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920016&sid=aiPSc6S2wMto

1月24日(ブルームバーグ):ココア相場が最大10%上昇する可能性があるとの見方を、ハケット・ファイナンシャル・アドバイザーズが示した。カカオ豆の世界最大の生産国であるコートジボワールで実施された昨年の大統領選挙で選出されたアラサン・ワタラ氏が輸出を1カ月間禁止したためだ。

昨年11月28日に実施された大統領選挙で選出されたと国際的に認定されているワタラ氏は24日、同日から1カ月間、カカオ豆とコーヒー生豆の輸出を全面的に禁止すると発表した。対立するローラン・バグボ前大統領の資金源を断つことが狙い。ワタラ政権のアドバイザー、マリック・トヘ氏は23日、アビジャンからの電話インタビューで、同国の主要輸出企業は禁止に合意したと述べた。

国連によると、選挙後の暴動で少なくとも260人が死亡した。ニューヨークのココア先物相場は、政情不安で供給に支障が出るとの見方を背景に、選挙以降14%上昇し21日には1トン当たり3250ドルに達した。

コートジボワールがカカオ豆の輸出を禁止した影響について、不二家広報担当の吉岡友紀子氏は、現在のところ在庫もあり、「特に大きな影響ない。代替品も利きやすい」と述べ、原産国はいろいろあるが、ガーナが多いと語った。

2011/01/24 14:34 JST



 
 
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カカオ豆輸出停止 コートジボワール、元首相が命令

2011/1/25 2:03

【ナイロビ=共同】大統領選の結果をめぐり混乱が続くコートジボワールからの報道によると、国際社会が当選者と認めるワタラ元首相側の政府は24日から1カ月間、カカオ豆の輸出を停止するよう国内の生産者や輸出業者に命令、違反者は制裁の対象になると警告する声明を発表した。

同国は世界一のカカオ豆生産国。大統領の座に居座るバグボ氏はカカオ豆の輸出で巨額の利益を得ていると指摘されており、同氏を財政的に追い詰める狙いとみられる。

声明の効力がどこまで及ぶかは不明だが、昨年末の混乱発生後、値上がりしたカカオ豆の価格がさらに上昇することも予想される。



 
 
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コートジボワール:カカオ豆を禁輸 値上がりの恐れ

【ヨハネスブルク高尾具成】昨年11月の大統領選後の混乱が続くアフリカ西部コートジボワールで、国際社会から「新大統領」として承認されているワタラ元首相が24日、主要輸出産品のカカオ豆の生産・販売業者らに対し、1カ月間の輸出禁止を命じた。同国のカカオ豆生産は世界の4割弱を占めており、価格上昇や市場の混乱も懸念される。

選挙で敗北後も大統領の座に居座り続けるバグボ氏は、港湾施設などカカオ豆の供給ルートから資金を得ているとされ、ワタラ氏は輸出禁止措置でバグボ陣営に財政的圧力をかける狙いとみられる。

ワタラ氏は声明で「禁止令に違反した生産者や輸出業者は、違法なバグボ政権に財政支援しているとみなす」と警告した。ただ、ワタラ氏は警察や税関など治安関係機関を掌握しきれておらず、輸出禁止令の実効性は未知数だ。

毎日新聞 2011年1月25日 11時16分(最終更新 1月25日 11時28分)



 
 
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コートジボワール:「新大統領」、カカオ禁輸命じる バグボ氏に財政的圧力

【ヨハネスブルク高尾具成】昨年11月の大統領選後の混乱が続くアフリカ西部コートジボワールで、国際社会から「新大統領」として承認されているワタラ元首相が24日、主要輸出産品のカカオ豆の生産・販売業者らに1カ月間の輸出禁止を命じた。同国のカカオ豆生産は世界の4割弱を占め、価格上昇や市場の混乱も懸念される。

選挙で敗北後も大統領の座に居座り続けるバグボ氏は、港湾施設などカカオ豆の供給ルートから資金を得ているとされ、ワタラ氏は輸出禁止措置でバグボ陣営に財政的圧力をかける狙いとみられる。

ワタラ氏は声明で「禁止令に違反した生産者や輸出業者は、違法なバグボ政権に財政支援しているとみなす」と警告した。ただ、ワタラ氏は警察や税関などを掌握しきれておらず、輸出禁止令の実効性は未知数だ。

毎日新聞 2011年1月25日 東京夕刊



 
 
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カカオ価格が上昇 コートジボワールの輸出禁止を受け

2011.01.25 Tue posted at: 13:32 JST

ニューヨーク(CNNMoney) 大統領選後の混乱が続くコートジボワールで1カ月のカカオ輸出禁止措置がとられたことを受け、24日のカカオ価格は4%強上昇した。カカオ供給量世界1位の同国からの輸出が滞ったことで、食品産業やチョコレート愛好家に影響が広がる可能性がある。

11月に行われたコートジボワールの大統領選では野党党首のワタラ氏が勝利したが、現職のバグボ氏が選挙結果を受け入れず勝利を宣言したことから国内で混乱が続いている。国連や米国はワタラ氏を大統領として認めている。

ワタラ氏は先週カカオの輸出禁止を呼び掛けた。輸出禁止措置により、バグボ氏を支持する公務員や軍関係者への人件費の財源が断ち切られ、同氏の辞任につながる可能性がある。

だが、この措置はカカオやコーヒーなどの農産物に依存する同国経済と世界の食品業界の双方にとって打撃となる。

カカオ豆供給量世界1位のコートジボワールは、世界供給量の30%〜40%を担っており、混乱が続けばカカオ価格のさらなる上昇も避けられないとみられる。

ある専門家は、カカオの取引価格が現在の1トン当たり3311ドル前後から今後数日間で3550ドルにまで上昇する可能性があると予測する。

カカオ価格は2006年から既に2倍近くになっており、コートジボワールの政治混乱が始まった昨年11月からは上昇傾向が続いている。他の食料品やエネルギーの価格も上昇しているなか、業界観測筋の間では、食品メーカーはカカオ製品の値上げに踏み切らざるを得ないだろうとの見方が強まっている。



 
 
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カカオ豆価格急騰、コートジボワールの禁輸で

約30年ぶりの高値

2011/1/25 22:55

カカオ豆の有力生産国であるコートジボワールで昨年11月の大統領選挙に勝利したワタラ元首相が1カ月間の輸出停止を発表し、カカオ豆価格が急騰している。ロンドン国際金融先物取引所のカカオ豆先物は報道を受け一時約4%値上がりし、およそ30年ぶりの高値水準近くに達している。

輸出停止は選挙管理委員会の発表を拒否して大統領職に居座っているバグボ氏への追放圧力を増す狙い。ワタラ元首相の陣営が発表した声明は、国内の生産業者や貿易会社に対し禁輸に協力するよう要請。従わない場合は制裁の対象となる可能性があると警告しているという。カカオ豆の輸出はバグボ氏の有力な資金源になっているとされる。

米穀物メジャーのカーギルはコートジボワール産のカカオ豆の購入を停止すると表明した。同国は世界のカカオ豆供給の4割を占める最大生産国。

カカオ豆相場は国際的な商品市場への資金流入につられる形で上昇。昨年12月半ば以降はコートジボワールの混乱が相場を一段と押し上げている。

同国の選挙結果を巡っては国連や米国、欧州連合(EU)、アフリカ連合(AU)が選管が発表したワタラ氏の勝利を支持している。選挙後に激化した対立や暴動で少なくとも260人が死亡、3万人以上が避難民となった。

(ロンドン=岐部秀光)



 
 
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英フィナンシャル・タイムズ紙ヘッドライン(25日付)

2011年 01月 25日 09:04 JST

[1面] 

★モスクワのドモジェドボ空港で自爆攻撃。少なくとも35人が死亡し130人以上が負傷。ロシアでは今年に入って2度目のテロ攻撃。[モスクワ、ロンドン]

★コートジボワールの新政権による1カ月間のココア輸出禁止措置を受け、米カーギル[CARG.UL]など大手穀物業者はこれに従う姿勢。ロンドンではココア価格が7.5%上昇。[ロンドン]

★HSBC(HSBA.L: 株価, 企業情報, レポート)(0005.HK: 株価, 企業情報, レポート)のガリバー新最高経営責任者(CEO)、CEOのオフィスを移すなど香港へのシフトを進めたた前任者と異なり、ロンドンを中心に事業を展開する方針。[ロンドン]

[その他] 

★インテル(INTC.O: 株価, 企業情報, レポート)、過去5年間で最大の増配と100億ドルの追加の自社株買い戻しを発表。低迷する株価浮揚を狙う。[サンフランシスコ]

[東京 25日 ロイター]



 
 
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バレンタイン前なのに…カカオ産地が1か月禁輸

【ヨハネスブルク=中西賢司】大統領選後の混乱が続く西アフリカ・コートジボワールで、国際社会が当選者と認めるアラサン・ワタラ氏(69)は24日、カカオ豆の輸出を1か月間禁止すると発表した。

大手輸出業者は禁輸に応じる姿勢を示している。同国のカカオ豆生産量は世界の約4割を占めており、2月14日のバレンタインデーを前に、チョコレートの価格高騰が懸念される。

米メディアなどによると、ニューヨーク市場では、昨年11月末の決選投票後、既にカカオ相場は10%以上上がっているが、24日もさらに4%上昇した。

ワタラ氏がカカオ禁輸を表明したのは、選挙での敗北後も大統領職に居座り、国庫を握り続けるローラン・バグボ氏(65)の「カカオ輸出で得ている資金を干上がらせるため」(外交筋)だ。国家収入の約9分の1はカカオ輸出関連税とされる。

(2011年1月25日19時00分 読売新聞)



 
 
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翻弄されるコートジボワール企業主たち

2011年1月25日、ジュンヌ・アフリック誌

バボ(「バグボ」と表記されることもある)氏かワタラ氏かのどちらかに与することを迫られ、企業主たちは現在の政治危機が解消されるまで、事業が停滞するであろうと見ている。確かに、どちら側に与するかと言う問い自体は単純明快ではあるが、どちらの行政機関に税金を支払ったら良いのか、、その政治的なはねかえりは否応なく大きい。商工会議所の理事長を務めるジャン=ルイ・ビヨン氏はこの問題の解決策を考え出した。2010年12月14日にRFI通信へのインタビューの席に於いて同氏は、「まず税務申告を行い」それで「当面、支払い小切手を我々の手元に残しておくことによって」、「最終的に差し出すべき交渉相手が一人に確定した時点で全額支払いをする」必要があると示唆した。

「ギヨーム・ソロ内閣は、まちがった国庫に税を支払った場合、もう一度改めて税金を徴収される可能性があることを明示している。納税先の選択がもたらす招かざる影響が如何なるものなのかをはっきりと見極められない状態で、企業側に義務だけ果たすよう要求するのは、不可能なことは明らかだ。」とSIFCAグループ企業主でもあるビヨン氏は主張した。この発言は、同氏にとって裏目に出る結果となった。数日後、マリ行きを支度していたビヨン氏は飛行機に搭乗することを妨げられただけでなく、コートジボワール籍のパスポートを、バボ氏管理下にある警察当局に没収されることとなった。彼は「納税拒否の精神」を奨励したという非難を受けたのだ。最新の情報に拠れば、同氏は現在パリに滞在中とされている。税務局長のランベール=フェ・ケセ氏は、テレビ番組において、「憲法に則って選ばれたローラン・バボ大統領によって象徴されるコートジボワール政府は、反共和国的な行為を容認することは出来ない」と強い調子でくりかえし述べた。

監視下の経済界

ジャン=ルイ・ビヨン氏はコートジボワールの工業界のトップ企業の一つであるSIFCAグループを牛耳っている。SIFCAグループは、油糧作物、砂糖及び天然ゴムのビジネスを展開しており、2009年に総売上高2兆950億CFAフラン(1億4500万ユーロ)、純利益170億CFAフラン(2600万ユーロ)を計上している。奔放な発言気質と、コートジボワール行政の機能不全を繰り返し批判することで知られた同氏ではあるが、この度は発言が度を越えてしまったと言うことだろうか。代表的な企業主団体であるコートジボワール企業総連合会(CGECI)の会長を務め、また、保険会社グループNSIA及び西アフリカ国際銀行(BIAO)を率いるジャン=カク・ディアグ氏も、ビヨン氏ほどはっきりとではないが、同様の発言をしたものの、明白なとばっちりは受けていない。同氏は、コートジボワールは「否応もなく大惨事に」向かっていっていると明言し、「納税、技術上の操業停止、人員整理による解雇」に関する指令に対して「民間部門の企業全てが耳を傾ける」よう呼びかけた。バボ氏と近しい間柄にあるココディ市長ジャン=バティスト=ゴモン・ディアグ氏(コートジボワール人民戦線:FPI)を兄弟に持つジャン=カク・ディアグ氏は、自身がアンリ=コナン・ベディエ氏率いるコートジボワール民主党(PDCI)の財務書記長を務めており、おそらく両大統領との駆け引きから自分に有利な条件を引き出しているものと見られている。

バボ氏とワタラ氏の経済界を巻き込んだ暗闘の結果、どちら側に企業主たちは付くのであろうか?どちらの陣営も企業主たちの出方を慎重に見守っている。去る12月、公務員への給与支払いの際、初めてその問いへの答えが「試される」こととなった。一部の銀行、特に国の管理下にある(BNI、BHCI、Versus Bankといった)銀行は、12月23日、西アフリカ諸国中央銀行(BCEAO)の認証を受ける前に、銀行の顧客に当たる国家公務員への給料支払い手続きを行なった。その他のより慎重派の銀行は、その翌日、指示を待ってから入金を行なった。この出来事は、バボ氏に同調するメディア及び社会グループの間に「フランスの系列銀行」がもたらす「怠業行為」であるとの激しい批判の渦を巻き起こすこととなった。

バボ派とされる企業主たちは一方で、ワタラ氏が実際に政権を握ることとなった場合の報復措置と国際的な制裁を恐れている。ヨーロッパ連合(EU)に入るためのビザ取得が禁止されている59人の人物リストの中には、税務行政庁の局長たちが名を連ねており、その中にはシモーンヌ=ジェジェ・ママ氏(財務局)、ランベール=フェ・ケセ氏(税務署)、アルフォンス・マングリー氏(税関)らの名前と並んで、石油公社PRETROCIのカッスム・ファディカ氏、そしてイボワール石油精製会社(SIR)のローラン・オット=ジリニョン氏の名も見受けられる。

ローラン・バボ氏に近しい石油業界人はこの対応に対決姿勢を示しているが、一方で、心配の声も聞かれている。2009年に7600万ユーロの慢性的な負債を出して財政難に陥ったコートジボワール精製会社(SIR)に対し、ナイジェリアは原油供給を絶つだろうか?PRETROCI社取締役会の会長であるフランソワ=コナン・バニー氏が既に銀行各社に対し「PRETROCI社の口座全てに関するカッスム・ファディカ氏の署名を無効とみなすように」と書面で要求したとしても、銀行は今後もこの部門を支援し続けるだろうか?

慎重な構え

民間部門の企業主たちも「59人のリスト」に名を連ねている。その中には、ソシエテジェネラル=コートジボワール輸出入会社のアブドゥライエ・ジャ社長の名前も見受けられる。しかしそれ以上に興味深いことに、企業家で、フランスのレジオン・ドヌール勲章佩用者でもあるフレデリック・ラフォン氏とその妻ルイーズ=エスメ・カド夫人も含まれている。しかし夫妻は「出国禁止令に背いて行動する」ことが出来るであろう。なぜならラフォン夫妻は大規模会社を2社所有しており、一つは民間の防衛会社リスク・エ・ヴィジオンで、もう一つは国内便の運行と飛行機の貸し出しを専門とする航空会社ソフィア・アエリエンヌだからだ。「政治に首は突っ込まない」と明言するフレデリック・ラフォン氏ではあるが、フランス弁護士会のメンバーで、メディアの寵児でもあるギルベール・コラール氏に弁護を依頼した。

必要に迫られ、レバノン系のコートジボワール企業家たちも身を潜めている。それにもかかわらず、それら企業家たちの間にも、ワタラ氏に同調するメディアの厳しい攻撃を受けるものもいる。その中には国内の主な米輸入業者であるイブライム・エゼディン氏がおり、同氏は、運送・運搬業から食用パスタ生産業、ミネラル・ウォーターのボトル詰めまで幅広くビジネス展開するグループを率いている。レバノン系コミュニティの代表的存在であるローラン・ダゲール氏は、社会経済評議会の評議員を務めており、工業印刷業界で活躍しているが、同氏は新聞討論において、重々しい調子で、「レバノンスギに象徴される国から来た同郷の仲間たち」に対し、甚だしく停滞してしまってはいるものの、ビジネス活動を続けることにより「この困難な時期にコートジボワールを支えるよう」呼びかけた。もっとも必要な産品の流通部門が生き残れば、そのセクター内の中小企業が、自社の活動規模の20%から50%の幅で操業することが可能になる。【翻訳:水野綾子、AJF】

※ 原文



 
 
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[FT]コートジボワールの禁輸でカカオ取引に混乱

2011/1/26 0:00

(2011年1月25日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

チョコレートの主原料であるカカオの取引が混乱状態に陥った。世界供給量の40%を占める西アフリカのコートジボワールで、世界最大級の商社数社が営業活動を一時停止したからだ。

■大統領選の結果受け1カ月禁輸

1月24日の営業停止は、先の大統領選挙の勝者として国際的に認められているアラサンヌ・ワタラ氏が、国際社会が敗者と見なすローラン・バグボ氏を大統領の座から追い出すために1カ月間の輸出禁止措置を課したことを受けた動きだ。禁輸措置が発表された後、カカオの価格(ココア先物相場)は一時、7%も高騰した。

国連の支持を受けたワタラ氏の政府による禁輸措置を順守する取り組みの第一歩として、複数の商社が業務のペースを落としたり、完全に営業を停止したりした。

世界最大のカカオトレーダーである穀物商社カーギルは、カカオ豆の購入を「一時的に停止した」と述べた。ほかの商社も内々に、生豆の購入を停止したり、コートジボワールでの業務を全面停止したりして、同様の措置を講じていると語っている。

こうした状況が続けば、混乱はカカオの相場と取引方法に大きな影響を与える可能性がある。

■年45億ドルの取引、複雑な流通網

禁輸措置は既にコートジボワールの複雑な流通網を混乱させている。流通網に組み込まれた仲介業者は年間45億ドル相当のカカオ豆を動かしており、内陸部の村からアビジャン港やサンペドロ港に豆を運び、欧州や米国、アジアの加工工場へ出荷している。

中間業者はピストゥール(札束を抱えてあちこちの村を回り、豆を回収する業者で、大抵は男がバン1台で操業している)からトレタン(コートジボワール人かレバノン系住民が経営する小規模業者で、ピストゥールから豆を買って、カーギルやバリーカレボーなどの大手商社に売る)まで様々だ。

ある大手カカオ商社の経営者は「短期的にはカカオの取引の流れに混乱が生じる。混乱がどれだけ続くかは誰にも分からない」と言う。別の商社のトップは「一番怖いのは、今の行き詰まり状態が1カ月以上長引き、取引に恒久的な影響を与えかねないことだ」と話している。

■EUの制裁リストに個人や団体

禁輸措置の前でさえ、コートジボワールのカカオ産業は欧州連合(EU)の制裁の影響に苦しめられていた。

EUはコートジボワールの経済団体や個人をブラックリストに載せた。バグボ氏の仲間で、コーヒー・カカオ貿易管理委員会の代表を務めるジルベール・アノー・ンゲッサン氏や、地元でコーヒー・カカオ産業を規制する同委員会自体もリストアップされている。

アビジャン港とサンペドロ港も制裁リストに含まれており、EU籍の船舶はコートジボワールの港に入港することを禁じられている。「こうした状況のために、カカオが中ぶらりんの状態に置かれる」と、ABNアムロのカカオブローカー、アレックス・パーリー氏は言う。

今のところ、国際市場における現物の流れの混乱は限定的だ。コートジボワールのカカオ豆の主要品種は10月から2月にかけて収穫されるため、大半の豆は既に、アビジャン港とサンペドロ港の倉庫に運ばれたか、目的地に到達している。

■4年の供給不足の後、今年から過剰に

トレーダーたちの試算では、コートジボワールは今シーズンに入ってからこれまでに約84万トンのカカオ豆を収穫しており、前シーズンの76万トンより収穫量が10.5%増えている。全量のうち10万〜30万トンが国内の倉庫に残っているという。

さらに、昨年半ばに雨に恵まれたために、ほかの西アフリカ諸国(特にガーナ)のカカオ豆の収穫が予想より好調で、世界の供給量を押し上げている。ABNアムロは、世界のカカオ豆生産高が2010/11年度に約378万トンに達し、2009/10年度より6%以上増えると試算している。

このため、カカオの価格を三十数年ぶりの高値に急騰させるような供給不足が4年間続いた末に、多くのトレーダーは今、市場が2010〜11販売年度に供給過多に転じると見ている。コートジボワールで起きている問題を考慮しても、5万〜10万トンの余剰が生じる可能性があり、4年連続の不作に終止符が打たれることになる。

24日に市場が示した反応は、トレーダーたちが、期間が1カ月間であれば禁輸措置の影響はかなり限られると考えていることを物語っている。カカオの価格はロンドンの午前中の取引で、一時7.5%近く高騰して1トン=2307ポンドの高値をつけた後、上げ幅が縮小し、2%高の2160ポンドとなった。

とはいえ、今の価格は6カ月ぶりの高値で、昨年記録した2714ポンドという33年ぶりの高値に迫っている。

■禁輸続けば密輸増加の可能性も

しかし、禁輸措置が2月23日以降も続くようであれば、3月下旬から9月にかけて収穫される比較的生産量が少ない品種に影響を与え、価格を一気に急騰させ始める恐れがある、とトレーダーたちは言う。

それでもカカオ豆は、たとえ違法であっても、国から出る道を見つける可能性が高い。トレーダーやアナリストたちは、カカオ豆は国境を越え、隣接するガーナ、リベリアに密輸されるほか、ブルキナファソを経由してトーゴにも運ばれると考えている。

マッコーリーの農産物アナリスト、コナ・ハーク氏(ロンドン在勤)は「我々は密輸の急増を目の当たりにすることになるだろう」と言う。カカオの貿易パターンの変化は、国を二分した2002〜03年の内戦の最中の密輸増加とよく似たものになるだろう。

By Javier Blas

(翻訳協力 JBpress)



 
 
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バレンタインデーに暗雲?=カカオ豆高騰−コートジボワール禁輸で

2011年1月26日15時6分

【ロンドン時事】バレンタインデーを半月後に控え、チョコレートの原料となるカカオ豆の価格が急上昇している。世界最大の生産国コートジボワールがカカオ豆の輸出禁止を発表したことが主因。日本のチョコレート業界に与える影響は当面は限定的とみられるが、事態の長期化への懸念もくすぶる。

コートジボワールでは、昨年11月の大統領選挙で敗北したバグボ氏が退陣を拒否し続けている。このため同選挙で勝利したワタラ元首相は今月23日、バグボ氏に圧力をかけるため、同氏の資金源でもあるカカオ豆輸出を1カ月間禁止するよう業者に命じた。

これを受け穀物商社大手のカーギルが、同国産カカオ豆の購入を停止。供給懸念からロンドン国際金融先物取引所のカカオ豆先物相場は24日、一時7.4%急伸して5カ月半ぶりに1トン=2300ポンド台を付けた。

日本ではカカオ豆の大半をコートジボワールの隣国ガーナから輸入しており、「直接の影響はない」(大手メーカー)と、値上げの動きは出ていない。それでも「投機筋の動きが変われば(輸入価格にも)影響が出かねない」(同)との不安は根強い。実際に市場では、「投資家は禁輸の長期化を織り込み始めた」(英トレーダー)との見方も出始めている。 

[時事通信社]



 
 
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カカオ禁輸、居座る大統領を兵糧攻め…コートジボワール

2011年1月26日8時22分

【ナイロビ=古谷祐伸】カカオ豆を世界で最も多く生産しているアフリカ西部コートジボワールで24日、カカオ豆の輸出を禁止する措置が始まった。昨年から同国で続く政争の打開策だ。国際市場での価格は24日、5カ月ぶりの高値を付けた。

昨年11月の同国の大統領選で、選挙管理委員会や国際社会は野党指導者のワタラ元首相が当選したと認定した。ワタラ氏は内閣も発足させたが、現職バグボ氏は負けを認めず、軍や警察の支援を受けて大統領職に居座っている。バグボ氏を平和的に辞めさせようとの国内外の努力は難航している。

その打開策としてワタラ氏が打ち出したのがカカオ豆輸出禁止令。同国の生産量は世界の3割を占め、2009年には25億3千万ドル(2085億円)を稼いだ。ここからの税収がバグボ氏の資金源だからだ。ロイター通信などによると、24日から1カ月間、新たに売買が決まったカカオ豆の輸出を禁止する。違反業者は国際的な制裁を受ける。

カカオ豆の流通に影響が出るとの観測から、先物市場は高騰した。AP通信によると、ロンドン国際金融先物取引所のカカオ豆先物価格は24日、昨年8月前半以来の高値となる1トンあたり2223ポンド(29万3千円)になった。昨年11月は1770ポンド(23万3千円)だった。

問題はワタラ氏が実質的に国土を支配しておらず、違反者への強制力がないこと。商売は続き、値段だけが上がるのでは逆効果となる。米政府は禁輸令への支持を表明した。同国のカカオ豆の15%を買ってきた実績がある農業ビジネス大手カーギル社(米国)も同日、購入を停止した。国内外でどれだけ多くの同調者が出るか、注目されている。



 
 
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アフリカ連合、仲裁委員会を設置

2011年1月31日、ジュンヌ・アフリック誌

ワタラ氏とバボ(「バグボ」と表記されることもある)氏の対立によって生じたコートジボワール大統領選挙後の危機状態を、アフリカ連合(AU)は平和裏に収めようとしている。

アフリカ連合を代表して5人もの国家元首が1ヶ月間をかけて、国連との緊密な連携を取りながら、コートジボワールの問題に関して話し合いを行なうこととなり、これらメンバーは近く、アビジャンに集まる予定である。目的は、ローラン・バボ氏に身を引くよう説得し、アラサンヌ(「アルサン」「アラサン」と表記されることもある)・ワタラ氏による政権の完全掌握を実現することにある。

当面のところアフリカ連合は、去年の11月以降権力の座に居座り続けているローラン・バボ氏を追い出すために、西アフリカ諸国経済共同体(CEDEAO)がはっきり視野に入れている軍事介入という解決手段を先送りした。しかし、これはあくまでも当面の方針である。というのも、前大統領の続投に反対しているアフリカの元首たちは、これまで国際的な仲裁交渉が5回も不毛に終わったにも関わらず、今以て最も優先されるべき解決方法とみなされている平和的な事態打開が失敗に終わった場合、「最後の手段」として軍事介入という選択肢を残しているからだ。

国際制裁により、コートジボワール経済が日に日に悪化する中、権力に固執するバボ氏を退けるためのあらゆる手段を可能にするために、アディスアベバで1月30日と31日に開催されたアフリカ連合サミットに集まった加盟国の元首たちは、アビジャンの実力者の抵抗に終止符を打つことを期待されるアフリカ元首5人からなる仲裁委員会の設置を決定した。

活動の期限1ヶ月

モーリタニアのモハメド・ウルド・アブデル・アジズ大統領に加え、仲裁委員会はイドリス・デビー・イトゥノ大統領(チャド)、ジェイコブ・ズマ大統領(南アフリカ)、ブレーズ・コンパオレ大統領(ブルキナ・ファソ)そしてジャカヤ・キクウェテ大統領(タンザニア)により構成されている。アフリカ連合委員会の報道官、ヌールディヌ・メズニ氏に拠れば、仲裁委員たちは近くコートジボワールに向かうこととなっている。

5人の国家元首たちは、アフリカ連合のジャン・ピン委員長(なお、同氏のアビジャンに於ける仲裁交渉はこれまでに一度既に失敗に終わっている)及び西アフリカ諸国経済共同体のジェームズ・ビクター・ベホ委員長の同行を受けることとなっている。「(仲裁委員会の)代表は、委員会メンバーと(月曜日に)会い、どのような手続きを取るのかを話し合う。仲裁委員会は行動に出る必要があり、そのための時間は1ヶ月間しかない」とメズニ氏は述べた。アフリカ連合はワタラ氏支持の立場を堅持

金曜日に、アフリカ連合は、全てのコートジボワール当事者たちに対し「拘束力のある」決定を下すことを任務とするこの仲裁委員会の設置を決定した。しかし、その目的は以前と同じであり、拒否の態度を示すバボ氏との対立はほぼ目に見えている。なぜなら土曜日にジャン・ピン氏が断言したように、アフリカ連合の目的は、コートジボワールに於ける「アラサンヌ・ワタラ氏の実質的な権限の行使を可能にする」ことを「交渉により」実現させることだからだ。ピン氏は、アフリカ連合が、大統領選挙の勝者はワタラ氏であるとみなしていることを、改めてその場で強調した。

アディスアベバに滞在中の潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は、これから数週間に亘り、国連と仲裁委員会の活動を導くための指針を打ち出した。この仲裁委員会の設置に対する支持を表明した上で、潘事務総長は、「ワタラ大統領に、国民を一つにまとめるための政府を作るよう」呼びかけた。

潘基文氏にとって仲裁委員会は「全ての交渉段階において、全ての側面に関して国連との緊密な協力のもと仕事を推し進め」、以下の二つの事項を同時並行的に実施する。つまり、「バボ氏にとって不名誉とならない退陣」及び「ワタラ氏が2ヶ月近く避難を続けているゴルフホテルの包囲を解くための具体的な行動に移ること」の二つを模索することである。(AFP通信)【翻訳:水野綾子、AJF】



 
 
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コートジボワール:23億ドル相当ユーロ債でデフォルト−返済約束

Clipped from: http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920015&sid=a0DHHQq3G6WE

2月1日(ブルームバーグ):コートジボワールは23億ドル(1880億円)相当のユーロ債でデフォルト(債務不履行)に陥った。バグボ大統領率いる同国政府はユーロ債保有者に対し、返済を約束した。今年に入ってデフォルトに陥るのは同国が初めて。

バグボ政権の外務担当相はアフリカ連合の会議出席のため訪問しているエチオピアのアディスアベバでインタビューに応じ、「コートジボワールは支払いを実行する」と言明。「もちろん資金はある。公務員には給与を支払っている。日程はまだわからないが、確実に返済する」と述べた。

国際通貨基金(IMF)によると、コートジボワールの外貨準備は昨年9月現在で32億8000万ドル。11月の大統領選では現職のバグボ大統領と対立候補のアラサン・ワタラ氏の両方が勝利宣言し、政局が行き詰まっている。

ロンドン・クラブ商業銀行債券団の会長で、BNPパリバのソブリン債再編のバイスプレジデントを務めるティエリー・デジャルダン氏は1日、電子メールで、30日間の猶予期間終了後のニューヨーク時間午前零時が期限だった2900万ドルの利払いをまだ受け取っていないとし、「デフォルト」に相当すると指摘した。

2011/02/02 00:06 JST



 
 
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バレンタインチョコの「ダーク」な一面、活動家が訴え

2011年 02月 11日 10:54 JST

[ダラス/ニューヨーク 9日 ロイター] 1年で最もチョコレートが売れるバレンタインデー。チョコレート会社にとっては一番のかきいれ時だが、人権活動家たちは消費者にチョコを買う前に、原料となるカカオがどのように生産されているか考えて欲しいと訴えている。

こうした訴えでは、米チョコレート最大手ハーシーのような会社は格好の標的となり、イメージダウンにつながりかねない。

活動家団体「グリーン・アメリカ」は、消費者からハーシーの経営陣に直接電子メールを送り、「児童強制労働とは無縁であるというお墨付き」のカカオを使用するよう要求すべきだと訴えており、7日までに1万通以上のメールが送られたという。

一方、ハーシーの広報担当者は、同社はカカオ生産地で搾取的な労働が行われないよう手助けしており、生産技術や教育に役立つ支援も行っていると反論している。

ハーシーやネスレ(NESN.VX: 株価, 企業情報, レポート)などに抗議している別の活動家団体Avaazは、コートジボワール産のカカオをボイコットするよう主張。同国は世界第1位のカカオ大国で、昨年は120万トンを生産している。

長年内戦の続くコートジボワールでは、昨年11月の大統領選挙で国連が認めた投票結果では敗北となったバグボ大統領が引き続き権力の座にあり、国際社会から辞任の圧力にさらされている。同国のカカオは、バグボ政権の資金源となっているともいわれる。Avaazはカカオ業界に25万通ほどのメッセージを届けたといい、消費者に問題提起することができたと語る。

カカオ豆の相場は、問題となっている11月の選挙以来、20%以上高騰している。このような価格急騰がハーシーの利益を損なうことはあっても、活動家らの訴えが売り上げに影響することはないだろうと、証券会社エドワーズ・ジョーンズのアナリスト、ジャック・ルッソ氏は指摘する。

また、コンサルティング会社ブランド・キーズのロバート・パシコフ社長も「頭では『これは正しくない』と分かっていても、残念ながら決断する際には理性ばかりが働くわけではない。だいたいが感情で決める」と指摘。カカオの生産に人権侵害や労働搾取などの問題があることは理解していても、消費者が好きな食べ物を買い控えるようにはなかなかならないと専門家たちは見ている

とはいえ、このような社会変革を促すために世論に訴えかけるという活動方法は、奴隷制度を終わらせようと18世紀後半に英国で起きた砂糖不買運動から変わるものではない。ベストセラー「Bury the Chains: The British Struggle to Abolish Slavery」の著者、アダム・ホックシールド氏は「英国の数十万世帯が奴隷によって生産されていた砂糖をボイコットして、代わりにインドから砂糖を買おうとした」と語っている。



 
 
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[FT]カカオ豆、禁輸延長の恐れ 最大産地コートジボワール

2011/2/14 14:00

(2011年2月14日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

カカオ豆最大輸出国のコートジボワールで、国際社会が大統領選の勝者と認める元首相のアラサン・ワタラ氏は、対立するローラン・バグボ氏が2月23日の期限までに大統領職を離れない限り、1カ月間のカカオ豆輸出禁止を無期限に延長すると宣言した。同国では昨年末の大統領選を巡り政争が激しくなっている。この影響で、カカオ豆急騰にいっそう拍車がかかる可能性がある。

■政権に居座る前大統領追い出す狙い

ワタラ氏はフィナンシャル・タイムズ紙の取材に対し、政権に居座るバクボ氏を追い出すため、経済制裁を続けるとの決意を表明した。

コートジボワールは世界のカカオ豆の40%を供給し、金額では現在の価格で年間45億ドルに上る。ワタラ氏が禁輸を行って以降、カカオ豆価格は10%近く上昇した。

禁輸が延長になれば、3月末〜4月初めに始まる雨期の収穫であるミッドクロップに悪影響を及ぼし、カカオ豆市場にさらなる混乱を招きかねない。

「バグボ氏が政権を明け渡せば、もちろん解除する。だが居座っている限りは禁輸を続行する」とワタラ氏は言明した。同氏は昨年12月以来、国連平和維持活動(PKO)部隊の警備の下で主要都市アビジャンのゴルフホテルに活動拠点を置いている。

■国内農家からの買い付けは継続

「禁止は輸出のみ。国内農家からの買い付けは継続する。カカオ豆は長期保存が可能だから、輸出業者は在庫を積み増すべきだ。カカオ豆が腐り始めるはるか前にバグボ氏が退去するのは明白だ」とワタラ氏は語った。

バグボ氏を支える公務員・軍人への給与支払いは1カ月でおよそ1億5000万ドルに上る。同国ではカカオ豆に高率の税金が課され、同氏の重要な資金源となっている。

カカオ豆売買業者はコートジボワールにある保管倉庫がすでに満杯のため、同国での買い付けを停止・縮小している。このため約80万のカカオ豆農家は大幅な収入減に直面している。

禁輸延長がワタラ陣営にとって裏目に出るかもしれないと懸念する見方も出ている。

By Orla Ryan



 
 
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カカオ豆を輸出させろ!農民らがEUに抗議、コートジボワール

2011年02月18日 18:53 発信地:アビジャン/コートジボワール

大統領選の結果をめぐり「2人の大統領」が就任するなど政治の混迷が続くコートジボワールで17日、カカオ農家が首都アビジャン(Abidjan)の欧州連合(EU)事務所前で大量のカカオ豆を燃やす抗議デモを行った。

コートジボワールは世界最大のカカオ豆輸出国だが、前年の大統領選の結果を無視して大統領職に居座り続けるローラン・バグボ(Laurent Gbagbo)氏に退陣を迫るEUの経済制裁は、主要な輸出港であるアビジャン港とサンペドロ(San Pedro)港にも及んでいる(2011年2月17日撮影)。(c)AFP/KAMBOU SIA

http://www.afpbb.com/article/economy/2786060/6834025



 
 
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絶滅危惧両生類、確認わずか4種 21カ国で100種調査

2011/2/19 12:02

絶滅が心配されているカエルなど、21カ国で100種類の両生類の生息状況を確認する大規模調査の結果、見つかったのはわずか4種類だったことが分かった。調査の中心になった環境保護団体、コンサベーション・インターナショナル(CI)が発表した。発見できなかった種は絶滅した可能性が高まり、専門家は環境の保全など絶滅防止対策の強化を訴えている。

調査は昨年8〜12月、長期間にわたって目撃例がなく絶滅が心配されている両生類を対象に実施。120人を超える科学者が参加した。

その結果、メキシコの山岳地帯で1941年を最後に確認例がなかったサンショウウオの一種、アフリカのコートジボワールとコンゴ(旧ザイール)でそれぞれ67年と79年を最後に確認されていなかったクサガエルを発見。エクアドルでは、絶滅した可能性が極めて高いとされていたヒキガエルの一種の生息が確認された。

CIの調査とは別に、インドで同国の科学者が実施した同種の調査で、1874年以来、確認されていなかった「幻のカエル」が確認される成果もあった。だが、こうした調査では大多数の種類が見つからず、かえって両生類が置かれた厳しい生息状況を再確認する結果となった。

調査をしたCIのロビン・ムーア博士は「急速に進む現代の生物絶滅の深刻さを示す象徴で、各国政府はこれ以上の絶滅を防ぐ対策を強化する必要がある」と指摘している。〔共同〕



 
 
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カカオ豆輸出禁止を延長 コートジボワール

2011/2/23 12:52

【ナイロビ=共同】大統領選結果をめぐる混乱が昨年末から続くコートジボワールからの報道によると、国際社会が当選を支持するワタラ元首相側の政府は22日、輸出業者らに対し1月に出したカカオ豆の輸出禁止令を3月15日まで延長するとの声明を発表した。

大統領の座に居座るバグボ氏を財政的に追い詰めるのが狙い。禁止令は当初1月24日から1カ月間の予定だった。同国は世界一のカカオ豆生産国で、混乱や禁止令の影響で相場価格が高騰している。

一方、事態打開を目指すアフリカ連合(AU)の調停パネルは22日、最大都市アビジャンのホテルでワタラ氏と面会。ロイター通信によると、パネルの一員で、バグボ氏が求める選挙結果の再集計を支持する南アフリカのズマ大統領が、ホテル到着の際、ワタラ氏支持者に一時取り囲まれた。

パネルは21日にバグボ氏と面会した。調停の内容や結果は明らかになっていない。ロイターによると、22日にはアビジャンでバグボ氏側の治安部隊とワタラ氏支持者が衝突、兵士3人が死亡した。



 
 
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バグボ氏派が国連調査団に発砲、緊迫の度を増すコートジボワール

2011年03月01日 16:42 発信地:ニューヨーク/米国

【3月1日 AFP】コートジボワールで28日、大統領選で敗れた後も大統領職を辞さないローラン・バグボ(Laurent Gbagbo)氏支持派の部隊が、同国の武器禁輸違反を調査していた国連チームに発砲した。

国連(UN)筋によると、国連のコートジボワール制裁委員会の専門家たちと国連平和維持部隊の幹部1人が、首都ヤムスクロ(Yamoussoukro)の空港で武器禁輸違反について調査していたところ、バグボ氏を支持するグループに銃撃され、撤収を余儀なくされたという。報告によると負傷者はいなかった。

前年11月28日に行われたコートジボワールの大統領選の結果、国際社会は元首相のアルサン・ワタラ(Alassane Ouattara)氏を新大統領と認めているが、バグボ氏は権限移譲を拒否している。

■ベラルーシが攻撃ヘリ輸出か

そんな中、国連安全保障理事会が決めたコートジボワールへの武器禁輸制裁措置を破ってベラルーシから攻撃ヘリコプター3機などがバグボ氏派に送られたとして、潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)国連事務総長が批判している。

潘事務総長は、コートジボワールは内戦へ逆行しかねないと懸念を表明し、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領もワシントンで行われた会合で同様の発言をした。

潘事務総長によると、コートジボワールへは27日にベラルーシからヘリコプター1機が届き、残る2機も28日に到着するとみられていた。ベラルーシからコートジボワールへの武器禁輸違反の報告について、潘事務総長は安保理での協議を呼びかけた。

同理事会のコートジボワール専門家パネルはニューヨーク(New York)で協議し、コートジボワールに派遣されている国連ミッションに武器輸出の事実を確認できるような詳しい情報を提供するよう要請した。

■国連職員が一時誘拐される

発砲と同時刻、やはりバグボ氏支持派の若者がアビジャン(Abidjan)市内でウクライナ国籍の国連職員2人を誘拐し、事態はいっそう緊迫したが、数時間後に2人の身柄はバグボ氏直属の治安部隊に移り、その後国連に引き渡された。

一方、ベラルーシは外務省が「安保理による制裁を破ったことなどない」と発表するなど、禁輸違反を否認している。またバグボ氏の広報担当者も、国連の主張は「バグボ大統領の政府に対する攻撃を正当化する詭弁(きべん)だ」と反論している。

バグボ氏派とワタラ氏派の衝突が増える中、コートジボワール情勢はこのところ日に日に緊迫の度を強めている。現在同国では1万500人を超える要員が国連の平和維持活動を行っており、その一部はワタラ氏陣営の本部を警護している。司令官によると、国連ミッションに対するバグボ氏派の敵意は高まっており、前週末には国連ミッション要員3人がバグボ氏派に撃たれ、負傷している。

コートジボワール大統領選の結果については、アフリカ連合(African Union)の調停パネルもまもなく独自の裁定を下すものと見込まれている。(c)AFP/Carlos Hamann



 
 
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コートジボワールの危機、舞台はゴルフコース付高級ホテル

2011年3月2日付けジュンヌ・アフリック誌,

ヘリコプターが、選挙に勝った大統領を訪問する唯一の手段となっている。(イスク・サノゴ AFP)

12月17日以来、コートジボワールの大統領選挙で勝利したアラサンヌ(「アルサン」「アラサン」と表記されることもある)・ワタラ氏とその内閣は、国連の警護の下、アビジャンのゴルフホテルに閉じこめられた状態である。時々襲う悲観的な気分と、大いに楽観主義的な構えとの間で揺れ動く中、当初の頃の興奮は消えつつある。以下がその報告である。

「良い飛行を」、古いロシア製ヘリコプターを運転するガーナ人パイロットが声をかける。このMi-17機は、国連PKO(ONUCI)が本部を置いているホテル・セブロコを出発し、アビジャン北東部にあるゴルフホテルに向かおうとしている。12月17日以来、これがコートジボワールの大統領選挙で勝利したアラサンヌ・ワタラ氏とその内閣を訪問する唯一の手段である。一日に2回、この国連の送迎機が外交官、軍人、記者、そして食べ物の籠を抱えたホテルの「顧客たち」の側近たちを乗せて往復する。

出発後8分で、ヘリコプターは目的地に到着する。空から見ると、ゴルフホテルはそのゴルフコース中に有刺鉄線や監視所により防御線が張られている。庭には、国連部隊のテントが点々と茸のようにと立ち並んでいる。1,000人の国連兵が大統領、ギヨーム・ソロ首相、そして内閣閣僚の警護にあたっている。クリーニングサービスがないため、軍人たちは自分たちで洗濯をし、軍服を洗濯紐にかけたり、プールの横の床に広げて乾かしている。正面玄関の前には、幾台もの戦車が並び、あらゆる闖入の企てを思いとどまらせようと構えている。

幾週間かが経つうちに、雰囲気は大いに変わった。今や2010年11月28日の選挙戦勝利とそれに続く喜びの日々の気分とは程遠い。また、すぐに事態が収束に向かうと信じ、皆が「ゴルフ共和国大統領」とそれ以降呼ぶようになる人物との面会を急いだ時期の雰囲気とも程遠い。12月16日に発生した、アラサンヌ・ワタラ大統領支持派デモに対する流血を伴う弾圧は、興奮に冷や水を刺す結果となった。その日以来、ローラン・バボ(「バグボ」と表記されることもある)氏の支配下にある治安維持防衛部隊(FDS)は同ホテルへの立ち入りを遮断しており、現在そこには最も脅威にさらされている人物たちしか住んでいない。最初のうちは活動的だった熱心な支持者たちでさえ、しまいには帰宅の途についてしまった。「これでいいんだ」と、アラサンヌ・ワタラ氏の側近の一人は話す。「大統領と首相共存による政権運営はこれまでいつも容易というわけではなかった。みんなが巻き込まれるんだ、スパイたちでさえも」。実際、前大統領の最も近しい側近の一人であるビ・ポワン将軍が率いる治安維持特殊部隊(CECOS)の複数の構成員がホテルの敷地内で逮捕され、その後国軍のフィリップ・マング参謀長に引き渡されている。

軟禁状態

ゴルフホテルには現在300人しか人が住んでいない。「我々は軟禁状態にあるが、一方でバボ氏は定住する自宅を持たない状態にある」とアラサンヌ・ワタラ氏の政党、共和主義者連合の幹部は揶揄する、「バボ氏は自分の身の安全があまりにも心配で、毎晩宿泊先を変えているんだ」。両陣営の言葉による応酬は相変わらず辛辣だが、最初は成り行きを注目していた国際的メディアも、もうどちらがより有利に非難合戦を進めているかについて関心がない。ワタラ派は、ホテルからラジオとテレビの番組を放送しているものの、外国人記者のほとんどは既にアビジャンを後にしている。チュニジア、そしてそれに続くエジプト情勢が、コートジボワールをより注目度の低い国へと追いやってしまった。しかし、実際はそれで良かったのだとも言える。バボ陣営もワタラ陣営ももう声明を出したがらなくなっていた。もう無意味な最後通牒の応酬は終わった。大統領の談話がなされることも少なくなった。

ワタラ支持に回っているアンリ・コナン・べディエ元大統領も同じく口を閉ざしている。彼はアンリエット夫人とホテルの自室に閉じこもり、メディアインタビューの申し込みを全て断っている。その結果、もっとも陳腐な噂が流れ始める。つまりは、同氏は病気か、あるいは元反乱派によって軟禁されているというものだ。街では、べディエ元大統領支持者の一部がバボ氏支持に回っており、それがごく一部の動きであるにも関わらず、コートジボワール国営放送(RTI)により誇張して報道され、プロパガンダとして利用されている。「ダウクロのスフィンクス」の異名を持つベディエ元大統領は2月始めに自らの熱心な支持者たちに向けて手紙で語りかけた。その抜粋によれば、「あなた方に対する義務と尊敬の念が、我々が選び、また民主的選挙が彼に付与した全権をアラサンヌ・ワタラ大統領が持つことができるよう助力する義務を我々に課する。私と同氏が共同で日々、ゴルフホテルに立てこもって執り行っている仕事は、その成果をあげている」

驚くほどの落ち着き

普段通りの冷静な態度を崩さないワタラ大統領は、その表情からは内心をうかがい知ることはできない。同氏は、3ヶ月も閉じ込められているにもかかわらず驚くほど落ち着き払っている。「時間が過ぎるのを感じる暇はない。我々は朝から晩まで、毎日働き通している」と同氏は述べる。ワタラ氏の戦略は3つに大きく分かれている。バボ氏を国際的に孤立させること、経済的麻痺状態に追い込むこと、そして行政及び軍事機関の幹部を自分の陣営に取り込むことである。ワタラ氏はまた、海外で活動するコートジボワール人大使たちの自分に対する忠誠を確保することで外交攻勢を展開している。

公共資金の支配権を事実上掌握できずにいることから、ワタラ氏はEU諸国とアメリカの協力を得て、相手陣営の資金源を徐々に麻痺させる手段にでた。カカオ豆の輸出停止、有力銀行の閉鎖、港はほんの数えるほどの船舶しか入港できず、経済活動は低迷しており、各種税金の回収率が激減した。町の雰囲気は陰鬱である。企業は軒並み困難に直面し従業員の解雇を始めており、アビジャン市民は銀行システムの崩壊を心配し、銀行窓口に殺到して現金引き出しを行なっている。「我々はこの作戦に出るにあたって事前に熟考を重ねた」とアラサンヌ・ワタラ内閣のパトリック・アシインフラ大臣は語る。「しかしバボ氏は我々に他の選択肢を与えなかった。これは流血を招かずに同氏に退いてもらう唯一の手段なのだ。」

バボ側では、相手陣営の対抗措置がもたらす悪影響を最小限に抑えようとしている。聖書の教えを拠りどころにした彼ら「改革者たち」も同様に平静を保っている。物事は一つ一つ解決しなくてはいけない、と話すバボ陣営側は「どの問題にもそれぞれ解決策があるものだ」という新しいスローガンを見つけ出した。どちら側も、自分たちの主張を固持しており、アフリカ連合(AU)が設置した諸国家元首による仲裁委員会が、バボ氏の退陣を迫る交渉に成功するとは誰も信じていない。

ゴルフホテルでは、軟禁状態が陰鬱な雰囲気をもたらしている。2月初め、閣議の真っ最中に大臣の一人が調子を崩して倒れた。自らの陣営の士気を保つために、そして多くのEU諸国の財政援助を受けて、ワタラ、ベディエ、ソロの三者は側近たちを積極的に海外ミッションに派遣している。首相自らも1月に3週間にわたるアフリカ諸国歴訪に出かけたし、数日後には、ジェルヴェ・カク外務大臣がアディスアベバにおけるアフリカ連合の首脳会議に出席し政治的代表団も派遣された。ワタラ夫人はというと、2月の中旬に南南協力のフォーラムに出席した。「こういったことは、我々にほっと息をつき、近しい人たちと会う機会を与えてくれる」とアフシー・バンバ新軍(FN:元反政府勢力)報道官は言い、「私は2ヶ月間も子供たちに会えずにいた」のと説明する。一方で、早急な解決策が存在することも示唆し、「毎日、新しい治安維持防衛部隊(FDS)構成員が我々陣営に加わっている」と述べる。「あらゆる介入のシナリオが研究されている。我々は最後まで闘い抜く気構えでいる。もし我々が勝負を投げ出すと思っているのであれば、それは見込み違いというものだ」。ブアケかヤムスクロへの退陣はありえるのだろうか?それは全く彼らの考慮の範疇にはない。この戦いはローラン・バボ氏が全戦力を集中させているアビジャンで決着がつくはずだ。【翻訳:水野綾子、AJF】



 
 
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アボボ地区の集会で、女性6人死亡

2011年3月3日(木)付け ジュンヌ・アフリック誌

アボボ地区でまたもや暴力的な出来事が起こった。アラサンヌ(「アルサン」「アラサン」と表記されることもある)・ワタラ氏支持のデモに参加していた女性6人が、バボ氏支持の武装勢力に殺害された。

現場の目撃者は、少なくとも6人が死亡し、多数の負傷者が出たと話す3月3日木曜日の午前、アビジャンのアボボ地区で女性たちのデモがおこなわれた。任期が満了した大統領ローラン・バボ氏の政権に抗議して何百人もの女性たちが集まっていた。

治安維持防衛部隊(FDS:ローラン・バボ氏に忠誠を示している)がやってきたとき、女性たちは「バボよ去れ!」、「バボはいらない」、「アラサンヌ〔ワタラ〕大統領」と声をあげていた。

ある住民は、「治安維持防衛部隊の装甲車は女性たちの集団に近づき、砲撃した。その場で6人の女性が亡くなった」と話す。

「多くの負傷者」が出たが、それは銃弾による負傷者と、銃撃を受けて混乱が起こった際の負傷者だったと目撃者たちは語る。

コートジボワールの国連PKO(ONUCI)がすでに発表したこの1週間の犠牲者総数に、これらの新たな犠牲者たちが加わる。国連PKOは、この7日間に50人が死亡したと見積もっているが、そのうち26人はアビジャンで死亡した。とくにアボボ地区では複数の戦闘があった。

国連PKOの調査では、【昨年】12月半ば以降、合計365人が死亡している。

アボボ地区での暴力のエスカレート

ワタラ氏支持で知られるアボボ地区は先週、治安維持防衛部隊が、不可思議な「目に見えない決死隊」と呼ばれる集団と数日間にわたって対決し、激しい衝突の舞台となった。安全のため、住民の多くはこの地域から避難していた。

日曜日以来、この町はふたたび平穏を取り戻したかにみえた。しかし国連は、2010年11月の大統領選挙がもたらしたコートジボワール危機の勃発以来、不安定なこの国での暴力のエスカレートを懸念すると語っている。

国連PKO自体もここ数日、バボ支持者たちの襲撃の標的にされてきた。(AFPおよびJeune Afrique)【翻訳:村田はるせ、AJF】



 
 
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コートジボワールで女性デモ隊に発砲、軍は関与否定

2011.03.05 Sat posted at: 12:03 JST

(CNN) 3日、コートジボワール最大の都市アビジャンで、大統領選で敗れた後も大統領の座に居座り続けるバグボ氏の退任を求めるデモ活動を行っていた女性の集団に対し、バグボ側と見られる部隊が銃を乱射し、その模様を撮影した映像が動画投稿サイト「ユーチューブ」に投稿された。

米当局は4日、この銃撃で7人の女性が死亡した発表したが、バグボ氏のライバルであるワタラ氏陣営は、死者は子供も含め12人に上り、110人が負傷したと伝えた。

バグボ氏の広報担当者は電話インタビューで、ビデオについては何も知らないと述べた上で、「例によって(ワタラ氏側の)情報操作だ」と語った。また軍も治安部隊の事件への関与を否定している。

コートジボワールの独立選挙委員会(IEC)は12月初旬に大統領選でのワタラ氏の勝利を宣言したが、バグボ氏の側近が議長を務める憲法評議会(CC)は選挙結果を認めなかった。

IECは決選投票でワタラ氏が54.1%の票を獲得したと発表したが、バグボ氏側は同国北部で選挙結果が不正に操作されたと主張。選挙結果が公表された数日後、コートジボワール政府は国境を閉鎖し、海外メディアも遮断した。国連安全保障理事会は、(バグボ氏の行為は)国民の意思を否定するものだとして非難し、ワタラ氏支持を表明した。

現在同国では、バグボ、ワタラ両氏がともに自分が大統領であると主張し、それぞれが閣僚を指名するという異常事態となっている。ワタラ氏はリビエラ地区のホテルに拠点を置き、国連平和維持活動(PKO)部隊の警備の下で政治活動を行っている。



 
 
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アフリカ連合仲裁委員会、「殺戮とデモの中止」と求めるも、アビジャン訪問は断念

2011年3月5日(土)付け AFP

コートジボワール危機解決を任務とするアフリカの大統領たちの仲裁委員会は金曜日、「殺戮の即時停止〔…〕、混乱や暴力を引き起こす恐れのあるデモや民衆の行進、その他の行動の即刻中止」を強く求めた。5人の大統領はアビジャン訪問を断念し、【アフリカ連合委員会】委員長ジャン・ピン氏が、彼らのメッセージを携えて訪問することになっている。

ウルド・アブデル・アジズ氏(モーリタニア大統領)が率いる、アフリカ連合(UA)委任の大統領グループはヌアクショットに集まった。前回の会合は2月20日だった。メンバーの使命は、ローラン・バボ氏とアラサンヌ(「アルサン」「アラサン」と表記されることもある)・ワタラ氏が対決した11月の投票が引き起こした危機の解決の道筋をつけることだ。バボ氏は任期が満了した現職の大統領であり、ワタラ氏はこの選挙での当選者として国際社会から認められている。 6時間の会議を終えて公表された声明には、「仲裁委員会は、人命損失をもたらす殺戮や暴力行為を即時にやめること、ならびに混乱や暴力を引き起こす恐れのあるデモや民衆の行進、その他の行動の即刻中止を強く求める」とある。

仲裁委員会は「最大限の抑制」を呼びかけるとともに、アビジャンの「ゴルフホテル封鎖の解除」を求めた。このホテルにはワタラ氏とその政府が閉じ込められている。 これに平行してアメリカは、「暴力の即時停止」を求め、任期が切れた大統領ローラン・バボ氏は「非人道的なやり方で、人命と、法治国家をないがしろにしている」と非難した。 仲裁委員会の他の構成員は、ジェイコブ・ズマ氏(南アフリカ大統領)、ジャカヤ・キクウェテ氏(タンザニア大統領)、イドリス・デビー・イトゥノ氏(チャド大統領)、ブレーズ・コンパオレ氏(ブルキナファソ大統領)である。仲裁委員会は、「できるだけすみやかに」次回の会合を開くことになっている。その際には仲裁委員会の任務を「仕上る」ため、敵対する二人【バボ氏とワタラ氏】も招かれる。 外交筋によると、2月21日〜23日と同様、ブレーズ・コンパオレ氏を除いた仲裁委員会がまず、金曜日か土曜日にアビジャンに赴くことになっていた。コンパオレ氏は、ワタラ氏を支持しているとして、バボ氏陣営の反発をかっている。

しかし、アフリカ連合委員会委員長のジャン・ピン氏が、バボ氏とワタラ氏への「メッセージ」を携えて土曜日に訪問することで落ち着いた。

「内戦再発」の可能性

アフリカ連合によって1月末に設置された仲裁委員会は当初、2月末までに「強制力のある」解決策を練ることを目的としていた。しかしその期限は1ヶ月間延長された。そこには5人の担当大統領たちの意見の違いと困難が反映されている。

コートジボワールの状況が日を追うごとに悪化している一方で、外交上の行き詰まりが目立ってきている。

国連安全保障委員会は、「内戦の再発」さえも懸念している。コートジボワールは2002〜2003年の戦闘で分断され、新勢力(FN)となった旧反乱軍が北部を支配下に置いてきた。新勢力は以来、ワタラ氏との同盟関係にある。

コートジボワールの国連PKO(ONUCI)によると、2月24日から3月3日までの間に暴力沙汰で約50人が死亡し、その結果、2010年末以来、少なくとも365人が死亡したことになる。

国連PKOの最終発表によると、アビジャンのワタラ氏びいきの地区アボボでのデモの最中に、ローラン・バボ氏の治安維持防衛部隊(FDS)に撃たれて死亡した7人の女性たちはこの総数には入っていない。

ワタラ氏は【この出来事を】「言語道断の野蛮行為」と表現し、「この多数の人命を奪う無分別な行動」を非難するとした。

治安維持防衛部隊側は、この出来事への責任を全面的に否定し、「まったくでたらめで、根拠のない非難だ」として反発している。

フランスは、国連の人権委員会でのコートジボワールの暴力行為の審議と、「国連の庇護下にある、信頼のおける、公平な調査委員会」の設置を要望した。

しかしワタラ陣営はことをもっと先に進めようとしていて、人権委員会に決議案を提出する意向を発表し、国際刑事裁判所にバボ氏を提訴することもありうると言及している。

人権面でも、状況は逼迫している。

国連によると、安全が脅かされているために、アボボ地区では約1週間で20万人以上がアボボ地区外へと出て行った。【コートジボワール】西部では、7万人以上の住民が国外に脱出した。行き先はおもに隣国のリベリアである。

国連難民高等弁務官事務所は、西部での活動のいくつかを中断したと発表した。ここでは数日来、民兵の援護を受けた治安維持防衛部隊と新軍が戦闘を繰り広げているためだ。【翻訳:村田はるせ、AJF】



 
 
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コートジボワール:トゥレプルーは新軍(FN)の手中に、アボボ地区では戦闘が継続

2011年3月7日(月)付け ジュンヌ・アフリック誌

コートジボワールでは内戦再発の要素が増すいっぽうだ。西部とアビジャンでの殺戮をともなう戦闘、政治の行き詰まり、経済的に追い詰められた政権、国際社会による調停活動の停滞…。この国は最悪の事態を回避できるのか。

日曜日、コートジボワールの【大統領】選挙後の危機が、西部地域であらたな段階を迎えた。アラサンヌ(「アルサン」「アラサン」と表記されることもある)・ワタラ氏を支持する新軍(FN)【旧反乱軍】は、任期満了の大統領ローラン・バボ氏を支持する治安維持防衛部隊(FDS)からトゥレプルーを奪取した。「トゥレプルーでは戦闘があっただけでなく、新軍は町を奪い取った」、「【旧】反乱軍は、町を防衛していた我々の側の若者たちよりも多勢で、若者たちは戦略上退却を余儀なくされた」と地方議会議員たちは話した。新軍の兵士の一人は、彼の陣営は今後、より東方にある都市ブロレカンを目指すと語った。

トゥレプルーを奪われたことは、バボ政権にとっては大きな敗北である。リベリアとの国境に近いこの大きな町は、2002年に勃発して失敗に終わったクーデターの後に引かれた【国土を南北に分ける】戦闘ラインの南に位置するからだ。反乱軍のギョーム・ソロはコートジボワールの北部を支配下に置いてきた。

リベリアへの脱出

しかしながら新軍のトゥレプルーでの勝利は一日でなったわけではない。コートジボワール西部では、民兵に援護された治安維持防衛部隊(FDS)と新軍との間の戦闘が二週間前に再開していた。この戦闘によって、この地域の住民のリベリアへの脱出が拡大した。だがリベリアはすでに、コートジボワールの選挙後に発生した危機の初期の段階から何万人ものコートジボワール人を受け入れてきたのだ。

【首都】アビジャン市北部の、ワタラ氏支持で知られるアボボ地区では、より局地的ではあるが同じ現象が起きた。治安維持防衛部隊と武装した叛徒の間の衝突が2週間以上前からあり、住民がいなくなってしまった。バボ氏陣営は、この武装叛徒は新軍の兵士だと非難している。

【アボボ地区の】目撃者たちによると、日曜日には激しい銃声、とりわけカラシニコフの銃声がふたたび聞こえた。ここはあの、アラサンヌ・ワタラ氏を支持して木曜日にデモしていた7人の女性たちがバボ氏支持の武装勢力によって撃ち殺された地区である。しかし任期満了の大統領【バボ氏】の政府はこうした罪の責任を否定しているのが、いつの日か国際刑事裁判所(CPI)に引き出される可能性がある。国際刑事裁判所のほうでは、「すみやかに動く」用意があるとする。国連安全保障理事会は「内戦の再発」を懸念している。2010年の末以来の暴力行為によって370人以上が死亡している。

バボ氏とヤオ・ンドレ氏はアフリカ連合(UA)の招待を受け入れるのか

ワタラ氏陣営が、【この国に】秩序をもたらそうとしている人々を当惑させる目的で積み上げる証拠は他にもある。それは、当選した大統領【ワタラ氏】の支持者とみなされた人々がますます命を脅かされているという事実だ。ワタラ氏の顧問アマドゥ・クリバリ氏は、「ここ数日間で、ワタラ内閣の大臣や支持者約20人の自宅が略奪を受けた」ことを明らかにした。彼は「治安維持防衛部隊に伴われたバボ氏支持の若者たち」を非難し、【略奪された家の】近隣住民の目撃証言を待っていると述べた。

治安状況が悪化し続け、あらゆる種類の暴力的な行為がなされているのに、国際社会はまったく無力だ。コートジボワール危機に対処するアフリカ連合仲裁委員会は「殺戮」と「混乱と暴力を引き起こす」可能性があるデモの即座中止を強く求めた。アフリカ連合委員会委員長ジャン・ピン氏の仲立ちによって、仲裁委員会の5人のアフリカ大統領は土曜日、アジスアベバで3月10日に開かれるアフリカ連合の平和・安全保障委員会(CPS)担当の国家元首たちとの会合に二人の敵対者の陣営を招いた。アフリカ連合委員会に近い筋によると、ワタラ氏はこれを受け入れた。バボ氏と、同じく招待された憲法評議会議長のポール・ヤオ・ンドレ氏も肯定的な返答をしたもようだ。(AFPおよびJeune Afrique)【翻訳:村田はるせ、AJF】



 
 
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バグボ氏がコーヒーとカカオの国営化を宣言 コートジボワール

2011.03.08 Tue posted at: 13:13 JST

(CNN) 昨年11月の選挙結果を受け入れず、大統領職に居座るコートジボワールのバグボ氏が7日、同国の主要作物であるコーヒーとカカオの買取・輸出を国の管理下に置くと宣言した。国営テレビが報じた。

テレビで読み上げられた政府発表では、コーヒーとカカオの生産者からの買取は国が行い、輸出は国、または国から委託や認可を受けた者のみが行うといったことが定められている。

11月の大統領選挙で選挙委員会は、野党候補のワタラ氏が現職のバグボ氏を破って当選したと宣言しており、国連もこの結果を支持している。しかし、バグボ氏がこれを受け入れず大統領職に居座っているため双方の支持者による暴力的な衝突が続き、12月以降365人が死亡している。

コートジボワールは世界最大のカカオ豆供給国である。バグボ氏にとっては、コーヒー・カカオ産業の支配権を保てるかどうかが権力維持の鍵となる。コーヒーとカカオの輸出が、同氏を支持する公務員や軍関係者への報酬の財源となっているためだ。

ワタラ氏はこうしたバグボ氏の財源を断ち切り、同氏を辞任に追い込むことを目的に、1月にコーヒーとカカオの輸出禁止を呼びかけていた。



 
 
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コートジボワール:バボ氏陣営、ソシエテ・イボワリエンヌ銀行(SIB)を国営化したい意向。アティジャリワファ銀行には損失に。

ジュンヌ・アフリック誌 2011年3月16日(水)アビジャンにて ボードレール・ミュウ記

モロッコのアティジャリワファ銀行グループとバボ氏の政府との対立が続いている。バボ氏政府側は目下、SIBを近々国有化して再開することを目指して、SIBの一部社員と審議中だ。

コートジボワール危機は金融機関の間でも起こっている。モロッコのアティジャリワファ銀行グループが51パーセント、コートジボワール政府が49パーセントの資本を保有しているソシエテ・イボワリエンヌ銀行(SIB)は、バボ氏陣営によって国有化される3つ目の銀行グループになる可能性がある。すでにソシエテ・ジェネラル銀行の子会社SGBCI銀行と、BNPパリバグループのBicici銀行が国有化されている。 バボ氏政府の金融大臣デジレ・ダロ氏と財務大臣ジュスタン・コネ・カチナン氏は数日来、モロッコのパートナーとの連携なしに銀行を再開しようと策を練ってきた。3月12日には、銀行再開について審議する会合にSIBの社員たちが呼び出された。

SIBの総勢452人の社員のうち、約100人のみがこれに応えて出席した。【16日】水曜日には、この強制的な再開のスケジュールを発表するため、社員たちとの討議が引き続きおこなわれた。デジレ・ダロ氏は、【SIBの】すべての資本を国が管理すると発表したが、ローラン・バボ氏による施行の政令はまだ発令されていない。

社員たちを安心させる

「われわれはことを急いではいない。国有化に向けてのいかなる決定よりも先に、まずは社員たちを安心させようと務めている」と、経済財務省筋は説明する。しかし2月22日のSIBの一時閉鎖は取締役会の決定であり、取締役には税務庁長官ランベール・フェ・ケセ氏を含む国の代表者も連なっている。

他方、アティジャリワファ銀行グループは水曜日に発表したコミュニケで、銀行の経営陣は「現在権限を有する合法的な受任者以外のいかなる人物が会社の名義で、会社のために活動し、あるいは契約をおこなっても、それらに対するすべての責任を拒否する」とした。【アティジャリワファ銀行グループの】こうした警戒にもかかわらず、コートジボワールの金融システムが解体に瀕する状況のもと、アケ・ンボ首相率いる政府は来週にも銀行を再開できるだろう。【翻訳:村田はるせ、AJF】



 
 
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コートジボワール:ワタラ氏陣営、【フランスの調査会社】ソフルを告訴

2011年3月16日(水) ジュンヌ・アフリック誌

コートジボワール大統領に当選したアラサンヌ(「アルサン」「アラサン」と表記されることもある)・ドラマン・ワタラ氏に近い複数の団体が、フランスの調査会社TNSソフルがローラン・バボ氏に好意的な地元会社にアンケート調査を依頼したとして、告訴しようとしている。

パリで活動するイザベル・クータン=ペール弁護士は今週、フランスの調査会社TNSソフルを虚偽と詐欺でナンテールの裁判所に告訴することになっている。

原告はアラサンヌ・ワタラ氏に近いコートジボワールの複数の市民団体で、その中にはパリに拠点を置く「意見と行動のアフリカ相互運動(Mira)」も含まれている。原告団は、ソフルがコートジボワール人ジュスタン・ジャヒイ氏経営の地元会社マーケティング・フィールド・フォースに世論調査を依頼したことを実証したいとしている。とりわけ、「調査の方法論は遵守されず、同僚と私はローラン・バボ氏に有利な結果を出すよう指示された」と認めるある調査員の証言を提出するつもりである。【翻訳:村田はるせ、AJF】



 
 
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コートジボワール:マングーの謎

ジュンヌ・アフリック誌 2011年3月21日16:35時付、P.エロル、T.クアムオ及びB.ミユ

ローラン・バボ(「バグボ」と表記されることもある)氏は彼を警戒しているが、彼なしではすまされない。アラサンヌ(「アルサン」「アラサン」と表記されることもある)・ワタラ氏は彼のご機嫌取りを試みるが、同氏の意見を変えることができずにいる。大統領選の決選投票以来、国軍のフィリップ・マングー幕僚長は多くの注目を集めている人物である。その人物像に迫る。

味方に付くのか、それとも付かないのか?11月28日に行なわれた大統領選挙の第二回投票に続く数週間、フィリップ・マングー氏は、多くの申し出を受けた。2004年以来コートジボワール軍のトップの座にあるこの人物は、その忠誠心により、ローラン・バボ氏が政権の座に居続けることを可能にしている人物の一人だ。得票数で勝利したアラサンヌ・ワタラ氏は、探りを入れるためにまずはじめに退役将軍のアブドゥライェ・クリバリ氏を同氏のもとに送り、続いてギヨーム・ソロ首相がもっと明確な申し出をした。選挙戦で勝利した大統領側では、多くの人が4つ星のこの将軍が、合法的に民主的選挙で選ばれた側に付き、提示されるであろう現職の続投という望外の申し出を受け入れるだろうと思っていた。しかし1月21日、コートジボワール国営放送(RTI)で同将軍は、ワタラ側から申し出を受け、その申し出を断ったと明らかにすることにより、彼らの希望を打ち砕いた。

以来、マングー将軍はローラン・バボ体制に近しい報道機関のトップニュースとしてしばしば登場するようになった。バボ前大統領を支持する会合の折に、青年相に任命されたシャルル・ブレ・グデ氏の前でダンスのステップを踏むというちょっとしたパフォーマンスをするのが見受けられた。マングー氏のメッセージは明白であり、その説明によれば「ローラン・バボ氏はこの国の歴史上非常に重要なこの時期に、国の主権と尊厳を守るために神がお選びになった方だ」。また、「私は自分がどこにいて、そこから大統領にすくい上げてもらい、今日の立場に立てているかを認識している。彼の背後からナイフで襲うような背徳行為はできない」と明言する。

ワタラ側がマングー将軍の気持ちを変えさせることができると期待したことは甘い考えだったのだろうか?そうかもしれない。同幕僚長がこれまでアラサンヌ・ワタラ氏に対して少しの同調の意もないことを隠したことはなかった。その発言の中で、マングー将軍はしばしばワタラ氏を遠まわしにある種の「危険」であると描写してきた。更に、彼に接したことのある者は、同人物がプライド高く、品位にこだわる人物であると語る。彼は将軍の4つ星を反政府分子との戦いで手にした。「マングー氏はエブリエ族の人間で、ラギューヌ州出身のキリスト教徒だ。よって彼の出身地の社会的環境がそもそも大いに親バボ的素地があり、鞍替えすれば自分の仲間からはじき出される危険があると心配するだろう」とコートジボワール人のあるジャーナリストは説明する。

スポーツマンタイプで美男子

1952年1月26日生まれ、フィリップ・マングーはアビジャンのヨプゴン・クテ区のメソジスト教徒の家庭に育つ。父のフランソワ・クトゥアン・マングーは牧師である。収入は少ないものの、聖職者としての立場から来る名声と、権力や金を含む顔の広さを誇っていた。プラトー近代中学で学び、その後アビジャン・リッセ・クラシックで学んだ若きフィリップは、スポーツマンタイプの美男子であった。当初父親の職業を継ぐことを考え、地方周りの旅の全てに同行するなどしていた彼は、まずは聖歌隊員になるものの、説教を試みても神の「召命」を受けたと感じたことはなかった。そこで彼はココディ大学に入学し、そこで、法学の学位を取得した後、1978年にブアケ兵学校に入学する。卒業後に、彼はアビジャン近くのアクエド機甲部隊に配属される。父親は引き止める理由が見つからなかった。「息子と自分は同じ仕事をしている」、そう父親は後に語っている、「私は人々の魂のために祈り、息子は人々のために戦っている」。青年は戦術を学ぶためにフランスのコンピエーニュ上級士官学校に通い、そして1991年、アビジャンの共和国衛兵隊に機甲第一部隊の副司令官として戻ってくる。その部隊で1999年まで勤めた後、ロベール・ゲイ将軍の起こしたクーデターによりその運命は大きく揺り動かされることになる。

フィリップ・マングーは国家公安委員会(CNSP)メンバーを構成する「自己主張の激しい人物」の一人ではない。その共和主義的な姿勢と転覆させられたアンリ・コナン・ベディエ元大統領への好意的な立場は、逮捕され、拷問にかけられるに値するものだった。看守によって彼は頭を剃られ、頭上に沸騰したスープをかけられた。また看守は彼に繰り返し暴行を加え、有刺鉄線を身体に巻きつけた上、足で踏みつけた。「火あぶりで殺そうとしていたんだ」と後に彼は語っている、「痛みは時に強烈だった。我々に暴行を加えているとき、彼らは歌を歌っていた」

ゲイ氏の送った兵士たちが、彼の6人目の子供を身ごもっている妻を訪れたとき、彼はまだ監獄にいた。兵隊たちはマングー一家の財産の多くを盗むか壊すかするかした上、24時間以内に家を空け渡さなければ一番幼い子供を殺すと脅した。刑務所の独房の奥で、フィリップ・マングーは祈り続けたと言う。今日でも、彼はアビジャンの大統領公邸の傍にあるメソジスト教会・ジュビレ小教区評議会のメンバーである。そして「神のおかげで」看守たちを許すことが出来たと言う一方で、暴行を働いた者の中には、例えばイシアカ・ワタラ司令官、通称ワタオのように、元反政府分子であった現在のコートジボワール新軍(FN)の幹部になった者がいることを忘れてはいない。

防弾チョッキを身につけ最前線へ

2000年10月。ゲイ将軍の体制が揺らぎ始める。刑務所の近くで銃声が響いた。マングーと同じく、逆境に立たされた彼の仲間たちの幾人かが逃亡した。数ヵ月後、彼はイボワール人民戦線(FPI、当時の与党)のタカ派党員であるモイーズ・リダ・クアシ氏が大臣を務める防衛省に入省し、教練と徴兵担当の副局長となった。しかし、彼がその存在感を発揮するのは2002年9月19日の失敗に終わったクーデターが発生した際であった。「ガリエニ駐屯地で私が蜂起のニュースを伝え、最前線に行く意思のある者がいるかと尋ねたとき、若い将校の一人が部隊を引き連れ戦いに向かう意思があることを表明した。これがフィリップ・マングー中佐だった!」とモイーズ・リダ・クアシ氏は自著『コートジボワール危機についての証言』の中で語っている。彼はコートジボワール国軍(FANCI)の報道官に任命され、ついでヤムスクロの前線に配置されることになる。

支配権奪還は難しく、中立軍隊の仲裁は事実上、国の分割状態を確定的なものとした。しかしそれは重要ではない。部隊とコートジボワール国民の前で、マングーは自らの勇気を証明した。最前線の近くでしばしば防弾チョッキを身に付け、指揮棒を手にした彼の姿が見受けられた。彼はローラン・バボ氏の警備顧問である有力者、カデ・ベルタン氏に見出され、やがて大統領本人からも一目置かれることとなる。マングー氏は最初、当時の幕僚長のドゥエ将軍と近しい間柄になるが、少しずつ同人物から離れていく。マングーはディグニテヘ作戦の中核を担い、この作戦が2004年11月のブアケにおけるフランス軍基地空爆に発展し、やがてその報復攻撃でコートジボワール軍の戦闘機の大部分を失うことになる。フランスは大統領官邸を戦車で取り囲み、バボ大統領を政権から降ろし、ドゥエ将軍に政権に就くよう要請する寸前にまで至る。そんな中、マングーはユニコーン作戦の指揮をとったポンセ将軍と話し合いの場を持った。「祈ろう」、このフランス人将軍はそう提案した。そこでこの二人の人物は天に向かって10分間ほど祈りを上げた。それに続く話し合いは率直なものだった。この場において、フランス軍は、アビジャンの基地を得たとマングーは語っている。

敵方との共謀の疑いでドゥエ将軍は解任される。マングーは、その後任ポストを提示され、受けることとなった。初め、新任の幕僚長は自分の元助言者とのやり取りを保持したが、やがて全ての関係を絶った。アビジャンではこれを「親殺し的」な行為だと指摘する者もいる。マングーは、元報道官で反政府派に回っていたジュール・ヤオ・ヤオ氏を軍の自分の膝元に呼び戻すが、バカサ・トラオレ大佐を棒たたきの刑にすることは厭わなかった。反逆罪の嫌疑により、大佐はフランスでの自宅で夕食のために出かけたところを共和派親衛隊の兵士たちから暴行を受けた。数日後、大佐は死亡した。

大統領陣営にとって重要人物の一人にのし上がったフィリップ・マングーは、圧制者に対する抵抗の象徴となっていった。シモーヌ・バボ夫人は親愛の情をもって彼を迎えた。2004年11月の事件の際には、彼の身を案じ続けた。彼は大佐の称号で国軍の総司令官の地位に就いた。一ヵ月後、彼は旅団将軍の称号を受け、そして2007年には師団将軍に昇格した。彼の「カウンターパート」にあたるコートジボワール新軍(FN)のスマイラ・バカヨコ幕僚長と共にワガドゥグ合意の軍事的取り決めを采配した。カリスマ的で、腕の立つ外交官でもある彼は旧反体制分子、コムゾーヌたち(地域指揮官)と、そして彼らの政治的代表者たちとの良好な関係を築く。「彼は一見善人に見える食わせ物だ」とソロ氏に近しい人物は語る、「彼は一見敬虔で礼儀深い人物に映る。彼は丁重な立ち居振る舞いをする人物で、常に話相手より上に立った物言いをしない。これは軍人にはあまり期待できない態度である」。往々にしてマングーの戦友たちは、彼と折り合いをつける振りをしている。最初は見掛け上の融和を、そしてやがて統合司令センター(CCI)における本当の協力を行なうようになるものの、全面的信頼関係が築かれることはない。

金と栄誉

マングーは不動産に投資して自ら財を築いたということだ。厳格なプロテスタントというイメージとは程遠く、彼は金と栄誉に目がない。アビジャンに3つの私邸を持ち、高価な時計と高性能スピードの高級車に夢中になり、それらのハンドルを自ら握る。

ギヨーム・ソロとの間の交渉はどこまで進んでいたのだろうか?コートジボワール新軍(FN)の言葉を信じるならば、マングーは、死者を出さないことを約束した、特にアラサンヌ・ワタラ氏の支援者が2010年12月16日に行なったデモにおいて。自ら介入することを避けるために、マングーはソロ首相自らがバボ前大統領に道理を分からせるよう依頼したであろう。またソロ氏に、バボ氏の人事配分のやり方、特にその派閥的な面が自分を当惑させると言った。これは情報の提供なのか、それともかく乱作戦なのだろうか?

マングーはまだ謎を多く残す人物である。しかし今日、彼のことをワタラ陣営だけにとどまらず、バボ陣営もまた同様に警戒している。マングーはよって監視下にある幕僚長なのである。「将軍というものは、ある時は身辺警護についてくれ、次の瞬間にはクーデターを起こしているものさ」とローラン・バボは好んで語る。2000年代初め、バボは既に指令を出す際、ドゥエ将軍を介さないよう気を配っていた。代わりに、士気に満ち、互いに競い合うことを厭わない現場の将校に指令を直接与えていた。彼らはコートジボワールのメディアが「栄誉の軍隊」と呼ぶ者たちであり、かつてフィリップ・マングーはその集団の一員であった。

今日、バボが避けているのはマングーであり、彼の代わりに他のより好戦的で大胆な行動を取れるとされる上級将校に指令を与えている。彼らの中でも共和国親衛隊のブリュノ・ドボ・ブレ隊長をとグイエ・ビ・ポワン治安維持作戦指令センター(CECOS)長が挙げられる。戦術は単純だ、これらの誰か一人だけが軍の全ての支配権を手中に収めることを防げなければならない。マングーはまた、武器や装備の購入に関して相談を受けてもいない。マングーの側近の者の中には、風向きが変わったのを感じて、彼に公然と反対の意を表明する者も出てきた。シモーヌ・バボでさえ、彼の金製の装飾品に対するおおっぴろげな執着に嫌気がさして、彼に冷たく当たっている。この大統領夫人は2008年8月7日の独立記念日のセレモニーの場に、コートジボワールの軍人が一部ボーナスの未払いに不満を表しているなか、マングー氏が大統領府に大型車で乗り付けたことを忘れてはいない。

「ワタラ以外であれば」

数ヶ月が経ち、マングーはもはや特別扱いから外されてしまった。2010年2月、反対派の報道陣は、ローラン・バボが政府とロベール・ブグレ・マンベの率いる独立選挙管理員会(CEI)の二重の解散に乗じて、マングーを更迭したがっていたとにおわせる報道を行なった。コートジボワール新軍(FN)はまた、軍の総司令官の責任を引き受けるように進言したバカヨコ将軍の提案にマングーが耳を傾けたと主張する。 牧師の息子であり、合法主義者であり、共和主義者でもあるマングーは冷静を保ったままだ。外交官たちの中には、「ワタラ以外であれば誰に組してもよい」という論理で、バボがゴーサインを出した時以外は戦闘態勢を整えるつもりではないだろうと言う者もいる。あるいは彼は競争から取り残されたのであろうか。国家の存命がかかっているとみなせば、この将軍は先手を打って出る可能性があるのかもしれない。【翻訳:水野綾子、AJF】



 
 
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コートジボワール:親バボ派支配下の町ギグロで、国連難民高等弁務官事務所(HCR)の倉庫が「略奪」を受ける

2011年3月24日(木) ジュンヌ・アフリック誌(AFPとの共同)

国連高等弁務官事務所(HCR)は、ギグロにある倉庫一つが「略奪」を受けたと発表した。ギグロは、ローラン・バボ(「バグボ」と表記されることもある)に忠誠を誓う軍が支配下に置いている、コートジボワール西部の町。一方、西アフリカ諸国経済共同体(CEDEAO)委員長ジェームズ・ヴィクター・ベホ氏は、任期満了の大統領【バボ氏】の陣営の「挑発的な言説」を批判した。

コートジボワール西部は、戦争へとまた一歩足を踏み入れた。コートジボワールの国連PKO(ONUCI)によると、ギグロの町で水曜から木曜にかけての夜、「暴力行為」があった。 国連PKOスポークスマンのハマドゥン・トゥレ氏は、国連高等弁務官事務所(HCR)の倉庫一つが、「民兵の一団」によって「襲撃」され、「略奪」されたと発表した。トゥレ氏は「ギグロでは多くの暴力沙汰、多くの混乱があった」とつけ加え、「状況はいまだ混乱し、われわれは被害を見積もっている最中だ」と言う。

襲撃者たちの身元は不明だ。しかしギグロは、旧反乱軍である新軍(FN)とローラン・バボに忠誠を誓う治安維持防衛部隊(FDS)の衝突が再開した戦闘地帯にあり、いまだ治安維持防衛部隊の支配下にある。ところがバボ陣営のほうは、自分たちに対する「戦争」を起こしたのは国連だと非難し続けている。

死者462人

一方、コートジボワールの国連PKOは、同国の大統領選後の暴力行為の【被害の】まとめを更新した。この一週間で、「一般市民に向けた砲撃と無差別の攻撃が少なくとも52人の死者を出し」、これには子ども5人と女性7人が含まれているという。国連PKOの人権局副局長ギョーム・ンジュファ氏によると、【大統領選挙後に始まった危機の】死者は合計で462人となった。

西アフリカ諸国経済共同体(CEDEAO)加盟諸国の大統領たちは、この木曜日にアブジャ(ナイジェリア)で首脳会議を開き、同日中にコートジボワール危機に関する共同声明を発表することになっている。 共同声明の内容はまだあきらかになっていないが、ガーナ出身の西アフリカ経済共同体委員長ジェームズ・ヴィクター・ベホ氏は同じ木曜日、自らの考えを表明した。 ベホ氏は、コートジボワールの任期満了の大統領【バボ氏】にあてた書簡の中で、(親バボの)「若き愛国者たち」のリーダー、シャルル・ブレ・グデ氏の先ごろの「憎悪の言説」を告発した。彼はこの言説を、「西アフリカ諸国経済共同体の他の国の市民に武器を向けるようバボ氏の支持者たちをそそのかし、コートジボワール危機での反対派に傭兵を差し出している国々があると非難して」おり、「受け入れがたい行為」としている。

グベホ氏は同書簡の中でローラン・バボ氏に「大臣【シャルル・ブレ・グデ氏】と他の支持者たちに個人的に働きかけ、扇動行為に走ることなく、故意に市民を標的にするという誘惑に屈しないようにと説得してほしい」と訴えた。【翻訳:村田はるせ、AJF】



 
 
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コートジボワール「最大100万人が避難民に」 UNHCR

2011/3/26 13:18

【ナイロビ=共同】国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は25日、大統領選結果をめぐる混乱が続き、市民殺傷や武力衝突が拡大するコートジボワールの最大都市アビジャンで推定70万〜100万人が国内避難民になっていると表明した。

大統領の座に居座るバグボ氏と国際社会が当選を支持するワタラ元首相の双方の陣営の間で武力衝突が拡大する同国西部の避難民急増にも懸念を示した。西部では雇い兵や武装集団による殺人や略奪、強姦などの犯罪も起きているという。

アビジャンの人口は2010年推定で412万5千人。



 
 
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コートジボワール、内戦の危機 100万人難民化の恐れ

2011年3月26日10時17分

【ジュネーブ=前川浩之】昨年11月のコートジボワール大統領選の結果を巡る政治危機で、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は25日、100万人の国内避難民が生まれる可能性があると発表した。選挙で敗北しながら大統領職に居座るバグボ氏側の軍が、市民に発砲しているとの情報もあり、国連は速やかな暴力の停止を訴えている。

UNHCRによると、最大都市アビジャンでは、バグボ氏に忠誠を誓う軍が若者たちに「国の解放」のための武装を促している。選挙管理委員会や国際社会が当選者と認めたワタラ元首相の支持者らとの衝突も伝えられ、これまでに462人の死亡を確認したとしている。

食糧価格が高騰し、略奪も起きるなど市民生活は混乱しており、生活苦や内戦状態に陥ることへの恐怖から、市民が次々に逃げ出しているという。国連人権理事会(本部・ジュネーブ)は25日、人権状況の悪化に懸念を表明し、独立調査団の派遣を盛り込んだ決議案を採択した。

バグボ氏に対しては、国際社会が批判や制裁への動きを強めているが、事態打開への展望は見えていない。



 
 
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コートジボワール危機:行き詰った交渉

2011年3月27日(日) AFP

コートジボワールで対立する陣営間の交渉は、アフリカ連合によって任命された上級代表をアラサンヌ(「アルサン」「アラサン」と表記されることもある)・ワタラ氏が拒否してから行き詰っている。いっぽうライバルのローラン・バボ氏はアビジャンに数千人の支持者たちを動員した。

アフリカ連合は土曜日、カーボヴェルデの元外務大臣ジョゼ・ブリト氏をコートジボワール上級代表として任命した。その任務は、コートジボワール大統領選後の危機解決のための交渉をおぜんだてすることである。国連によると、同国ではすでにこの危機で460人以上の死者が出ている。

しかし国際社会に承認された大統領でもあるワタラ氏はすぐさまこの任命に異議を唱え、バボ氏と「個人的に交際し、政治的にコネを結んでいる」ブリト氏を選択したことに驚いていると述べた。

反対にバボ陣営は当然この選択を歓迎した。バボ政府のスポークスマン、アフ・ドン・メロ氏は日曜日、「われわれは受け入れる。だが今度は決定を下すのはアフリカ連合のほうだ」と述べた。

メロ氏は、「カーボヴェルデはこの紛争について、中立的立場をとってきた。ところで、よい調停者は中立であらねばならない。したがってこれはよい提案である。カーボヴェルデの中立性は、物事を先に進める可能性を持つ。けれどもあちらの陣営はみずからを支持する調停者を探し求める。向こうの立場も少しは理解できる。」とつけ加えた。

カーボヴェルデはコートジボワール危機勃発当初から、周辺地域による軍事介入の可能性を斥け、「平和的な解決」を表明してきた。

一方、国連安全保障理事会はフランスとナイジェリアによって提出された決議案を近日中に審議することになっている。この決議案には、内戦に陥る寸前のアビジャンでの重火器使用の禁止と、バボ氏が権力の座から降りるようにという明白な要求が盛り込まれている。

「内戦は起こらないだろう」

アビジャンの現地では土曜日の午後から日曜日の午前中、何千人もの人々、おもに若者たちが集まった。親バボの「愛国者同盟」のリーダー、シャルル・ブレ・グデ氏の呼びかけに答えて、任期満了の大統領への支持を示しにきたのだ。

ブレ・グデ氏は大統領官邸近くのプラトー地区に集まった群衆を指さし、国際社会に向かって、「ローラン・バボ氏を攻撃する前に、おまえたちはここにいる人々全員の首をしめなければならないだろう」と声をあげた。

ブレ・グデ氏はまた、フランス大統領ニコラ・サルコジ氏やアメリカ大統領バラク・オバマ氏、国際連合、西アフリカ諸国経済共同体(CEDEAO)を非難しながら、「内戦は起こらないだろう」とも繰り返した。 バボ政府のスポークスマン【メロ氏】にとって、「もっとも重要なことは、人々はバボ大統領に同意していて、いかなる戦車、いかなる武力にも、素手であろうとも抵抗する用意があることを示すこと」だ。

武器を持たない軍隊はない

アビジャンでの、特にバボ軍隊が使用しているそして市民の間に多くの犠牲者を出す重火器使用を禁止しようとする【国連安保理の】決議案について、スポークスマン【メロ氏】はこう述べた。「これは軍隊、そう軍隊なのだ。武器を持たない軍隊などありえないし、軍隊は武器を必要とするものだ。」

3月22日、コートジボワールの国連PKO(ONUCI)は、バボ氏陣営が市民に向けて「機関銃、携帯ロケット発射機、迫撃砲を含むますます多くの重火器を使用していることに大きな懸念をもっている」と表明した。 国連PKOによると、バボ氏陣営側は攻撃用ヘリコプターMI-24と複式携帯用ロケット発射機BM-21までも所持しているという。

【バボ政府のスポークスマン】メロ氏は、「(この決議案を)ここ【アビジャン】で適用することができるのだろうかと思ってしまう。われわれにはこの軍隊がある、民衆もいる。あなた方に現在の民衆の勢力を考慮に入れなければいけない。あなた方は人口の少なくとも50パーセントの人々を皆殺しすることなどできない」と結んだ。【翻訳:村田はるせ、AJF】



 
 
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大統領選後の混乱続く、AUの調停が暗礁に コートジボワール

2011年03月28日 20:26 発信地:アビジャン/コートジボワール

【3月28日 AFP】大統領後の混乱が続くコートジボワールで27日、アフリカ連合(AU)による調停が、調停者の人選をめぐって暗礁に乗り上げた。

コートジボワールでは前年11月28日の大統領選挙の結果について、国際社会がアルサン・ワタラ(Alassane Ouattara)元首相の勝利を認めたものの、現職のローラン・バグボ(Laurent Gbagbo)氏が大統領職に居座り、混乱が続いている。

■AU調停者、ワタラ氏が拒否

AUは事態の収拾に乗り出すため、調停者としてカボベルデのジョゼ・ブリト(Jose Brito)外相を選出。しかし、ワタラ氏は、バグボ氏と近い関係にあることを理由にブリト氏の調停者就任を拒否した。

ワタラ氏は「(ブリト氏とバグボ氏の)個人的な交友関係と政治的なつながりはコートジボワールの誰もが知っている」と述べ、人選について「助言や打診のなかったことを深く憂慮する」と語った。

バグボ氏は、ブリト氏は中立的な調停者として適任だとして人選を受け入れている。

■AU調停、暗礁に

AUは今月、ワタラ氏を大統領選挙の勝者として正式に認めた上で、挙国一致政権を樹立してバグボ氏に「名誉ある退出」を用意すべきだと提案。バグボ氏側は挙国一致政権は拒否したものの、「コートジボワール全体での対話」については検討する姿勢を示していた。

AUの予定では、対話は24日までに開始されるはずだった。しかし実際には、主要都市アビジャン(Abidjan)を始めコートジボワール各地で衝突が激化している。

ある外交筋はAFPに対し、調停者の選出をめぐる不一致は大きな痛手であり、AUが適切な候補者を選出できないことはAUの信用失墜につながると憂慮を示した。(c)AFP/Christophe Parayre



 
 
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ワタラ氏派が大規模攻撃、コートジボワール

2011年03月29日 14:14 発信地:アビジャン/コートジボワール

【3月29日 AFP】大統領選の結果をめぐって混乱が続くコートジボワールで28日、国際社会が当選を承認するアルサン・ワタラ(Alassane Ouattara)元首相の支持派が、大統領に居座るローラン・バグボ(Laurent Gbagbo)氏支持派が掌握する複数の主要都市を攻撃した。ワタラ氏側の攻撃の規模は、大統領選後最大。

同国最大のココア産地の入口にあたり、戦略上の要衝であるドゥエクエ(Duekoue)では、1日中、双方が激しい戦闘を繰り広げた。ワタラ氏側は「多少の反乱分子はいるが」ドゥエクエを掌握したと発表。だがバグボ氏側は、戦闘は依然として続いているとしている。

ワタラ氏側はここ数週間で、バグボ氏側が掌握していたリベリア国境に近い西部の5都市を奪取した。東部のガーナ国境の都市、ボンドゥク(Bondoukou)にも迫っている。

双方の衝突では、これまでに少なくとも460人が死亡し、100万人が避難民となった。商都アビジャン(Abidjan)の住宅街でも連日、迫撃砲などが飛び交っている。(c)AFP/Christophe Koffi



 
 
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【NewsBrief】反政府勢力がココア主要産地を一部掌握─コートジボワール

2011年 3月 30日 13:41 JST

【アビジャン(コートジボワール)】大統領選の結果をめぐり混乱が続くコートジボワールでは、同国北部を制圧した反政府勢力がココア産地北方の町を掌握した。同勢力はこの南進により、現在紛争により経済的に疲弊する同国のココア産地中心部の制圧が視野に入ってきた。

アルサン・ワタラ次期大統領と連携する反政府勢力の攻勢は、大統領の座に居座るローラン・バグボ氏にとっては新たな痛手となる。バグボ氏は、昨年11月の大統領選決選投票の国連裁定では敗れたが、敗北を認めていない。

ワタラ氏は反政府勢力とは距離を置いていたものの、今月になって同グループを認めた。ワタラ氏側の代表が29日明らかにしたところよると、世界最大のココア産地の北方部分にあるダロアは現在、ワタラ氏派軍隊が制圧した。同町はココア輸出港の1つであるサンペドロ南方数百キロの地点にある。同港は今後、両派が争奪戦を繰り広げると予想される。

記者: Monica Mark



 
 
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コートジボワール:ワタラ氏支持者、【法律上の】首都ヤムスクロ(Yamousoukro)を制圧

2011年3月30日(水)11:44(19:31更新) リベラシオン誌

フランスは今週水曜日か木曜日には国連安保理事会で、決議案を一つ通過させたい意向である。

国際社会に認知されたコートジボワール大統領アラサンヌ(「アルサン」、「アラサン」と表記されることもある)・ワタラ氏の軍隊はこの水曜日、政治的首都ヤムスクロに入り、攻勢を開始した3日目にして【この都市を】制圧した、と複数の住民がAFP通信に話した。

アラサンヌ・ワタラ【政府】の首相ギョーム・ソロは水曜日夜、フランス24とのインタヴューで、彼らの軍の先陣がヤムスクロのすぐ近くにいると語っていた。

ワタラの軍はコートジボワール南部に向かって急速に進んでおり、任期満了の大統領ローラン・バボ(「バグボ」と表記されることもある)政権を脅かしている。バボ側は「即時停戦」を求めていた。

バボ政権のスポークスマン、アフア・ドン・メロは「われわれは即時停戦と、アフリカ連合上級代表の仲介による対話の再開を求める」とAFP通信に表明していた。

ティビス(Tiebisou)の戦闘

選挙に当選した大統領の軍隊によって、ヤムスクロの前にティビスが制圧されたとみられる。数人の住民によると、ヤムスクロの北方40キロメートルに位置するこの町では今週水曜日、国際社会に認知された大統領アラサンヌ・ワタラの軍と敵の間で重火器による戦闘があったという。

ティビスのある住民はAFPに、「(現地時間と標準時の)2時以降、重火器による戦闘が続いていて、私たちは家の中に隠れている。最初の爆発音は、町の北方、ブアケ(Bouake)方向の出口で聞こえた」と話した。ブアケはワタラを支持する軍隊の勢力範囲に入っている。別の住民は「2時以降、ティビスで戦闘が続いている。今は町の中心部で戦っている」とつけ加えた。

ティビスの町は、政治的首都【ヤムスクロ】に接近するための戦略拠点で、任期満了の大統領バボに忠実な軍の支配下にある。

ワタラの軍はこの水曜日、サンペドロの北方130キロメートルに位置するスブレ(Soubre)も制圧した。サンペドロはカカオの輸出量が世界一の港である。

これらの新たな戦闘は、大統領選挙後に4ヶ月間危機が続いて、国連によると460人の、おもに市民の死者が出た後にワタラの共和派軍が開始した大規模な攻勢の3日目に起こった。

しかし木曜日、ワタラ派の戦闘員たちはボンドゥク(Bondoukou)(東部)、ドゥエクエ(Douekoue)(西部)、ダロア(Daloa)(中西部)、そしてコートジボワールの経済的首都アビジャンから220キロしか離れていないアベングル(Abengourou)(西南部)といった重要な都市を制圧した。

ワタラが任命したフランス駐在のコートジボワール大使アリ・クリバリは水曜日、コートジボワール大統領の軍隊は国の4分の3を支配下においていて、内戦を避けるために軍はあらゆる手段を講ずるだろうと述べた。

平和的解決の欠如を前にした戦争

しかし、ワタラとその同盟者たちは、このところの敵対行為を終わらせよという要請の前にすでに、「ローラン・バボに(11月の【大統領】選挙での)敗北を認めさせるためのすべての平和的な手段は尽きた」とコミュニケで表明して、先に行動を起こした。

すでに100万人が自宅を離れ、11万2千人のコートジボワール人がリベリアに避難した。

水曜日夜の国営テレビでの公式コミュニケによると、敵対者の軍の急速な前進と対峙するバボの軍隊は、同じ水曜日から新兵の徴募をすることになっている。

バボに忠実な軍隊の幕僚長であるフィリップ・マングー将軍は、「徴兵を実行するときがきた」、それは「3月30日水曜日になるだろう」と述べた。

先週、バボ陣営の呼びかけに答えて何千人もの若者たちが徴兵に応募した。マングー将軍は、この若者たちは「全員が必要とされている」と請合い、「冷静さを保つように」と求めた。

11月28日の大統領選が引き起こした危機を平和裏に解決しようとするあらゆる外交努力が失敗した後、ワタラ陣営は武力の道を選択した。この選挙は、10年間の政治的・軍事的危機からこの国を救い出すはずだったのだが。

国連での採決?

水曜日、複数の外交官は、フランスは国際的に認知されている大統領アラサンヌ・ワタラ氏に、国連の決議案を水曜日か木曜日に採決するように圧力をかけていると語った。

しかし決議案のいくつかの条文に留保を示している国々があると、これらの外交官は強調した。

中国、ロシア、ブラジル、インドは、フランスとナイジェリアが提案したこの決議案が示している制裁の範囲に反対しているというのだ。

この決議案は、任期満了の大統領ローラン・バボと、彼の妻を含む4人の取り巻きに対する複数の制裁を示している。それらは、金融資産の凍結と渡航の禁止に関する制裁だ。【翻訳:村田はるせ、AJF】



 
 
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ワタラ元首相派、首都を掌握 コートジボワール

2011年03月31日 12:19 発信地:アビジャン/コートジボワール

【3月31日 AFP】大統領選の結果をめぐって混乱が続くコートジボワールで30日、国際社会が当選を承認するアルサン・ワタラ(Alassane Ouattara)元首相の支持派が南進し、首都ヤムスクロ(Yamoussoukro)を掌握した。

ワタラ氏派が、大統領の座に居座るローラン・バグボ(Laurent Gbagbo)氏からの権力奪取を目指してヤムスクロを攻撃したもので、目撃証言によると、ワタラ氏派は同日夜には世界最大のココア積み出し港を抱えるサンペドロ(San Pedro)に進攻した。

バグボ氏のスポークスマンは、バグボ氏が2週間前から予定していた国民向けの演説を同日行うと発表したが、その3時間後、国営テレビRTIで「バグボ氏は状況の推移を見守っている」と述べ、演説の延期を発表した。

一方、ワタラ氏派は、平和的な解決策は「もはや1つも残されていない」としていら立ちを強めている。ギヨーム・ソロ(Guillaume Soro)首相は同日夜、フランスの国際ニュース専門チャンネルFrance24で「残された時間は数時間だ」と述べ、バグボ氏に対し速やかな退陣を要求。「さもなくばわれわれは(首都機能が置かれた)アビジャン(Abidjan)へ進攻する。事態はさらに複雑になるだろう」と警告した。(c)AFP



 
 
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コートジボワール、バグボ氏らへの制裁決議採択 安保理

2011年3月31日17時26分

国連安全保障理事会は30日、昨年11月の大統領選の結果を巡って政治危機が続くコートジボワール情勢について協議した。落選後も職を辞さず、市民殺傷を続けるバグボ氏と側近の計5人に対し、資産凍結や渡航禁止などの制裁決議を全会一致で採択した。

決議では、バグボ氏側と、選挙管理委員会が当選者と認めたワタラ元首相の支持グループの武力衝突が激化し、事実上の内戦状態となっていることに「重大な懸念」を表明。バグボ氏に即時退陣を求めた。

フランスとともに決議を提案したナイジェリアのオグ国連大使は、特に女性や子どもを標的にした暴力が広がっていると指摘し、「今回の決議は、武力衝突の流れを取り除くまたとない機会を与えるものだ」と評価した。(ニューヨーク=春日芳晃)



 
 
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コートジボワール:元首相の軍部隊 前大統領拠点に総攻撃

【ヨハネスブルク高尾具成】昨年11月に実施された大統領選の結果を巡って混乱が続く西アフリカのコートジボワールで31日、国際社会に当選を承認されているワタラ元首相の軍部隊が、落選後も大統領職に居座り続けるバグボ前大統領の拠点である最大都市アビジャンに総攻撃を仕掛けた。ワタラ氏の部隊は既に国土の大半を制圧し、バグボ氏が即刻退陣しない場合は武力で排除する構えを示している。選挙後約4カ月にわたって2人の「大統領」が存在してきたコートジボワール情勢は重大な局面を迎えた。

ロイター通信などによると、ワタラ氏の部隊は今週に入って拠点を置いている国の北部から南進を始めた。アビジャンでは31日以降激しい戦闘が続いており、ワタラ氏の部隊は国営テレビ局を統制下に置いたという。

昨年11月の大統領選では、バグボ氏が選管から「落選」と認定された後も大統領職に居座り続け、国連安保理はバクボ氏と側近の資産を凍結する制裁決議案を採択していた。

毎日新聞 2011年4月1日 12時30分



 
 
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コートジボワール、元首相支持部隊がバグボ氏住居を攻撃

2011年 04月 1日 12:17 JST

[アビジャン 1日 ロイター] 大統領選の結果をめぐり混乱が続いているコートジボワールの最大都市アビジャンで1日未明、国際社会が当選を支持するワタラ元首相の支持部隊が、辞任を拒むバグボ氏の住宅施設を攻撃し、国営テレビRTIを占拠した。ワタラ氏側のスポークスマンが明らかにした。

ワタラ派部隊は3月31日にアビジャン入りし、市内中心部でバグボ氏側の部隊と数時間にわたる激しい戦闘を繰り広げた。アビジャン市民によると、国営テレビの放送は同日午後11時前に停止したという。

スポークスマンは、バグボ氏について「降伏する様子はない。住居内にいるのは確かで、どこにも動いていない」と語った。

ワタラ氏支持部隊の攻勢について、バグボ側の反応は得られていない。

昨年11月の大統領選をめぐる対立では、これまで数百人が死亡し、2002年から翌年にかけて続いた内戦状態に並ぶ犠牲を出している。



 
 
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コートジボワールで戦闘激化 ワタラ氏側が攻勢

2011/4/1 10:24

【パリ=古谷茂久】大統領選の結果を巡り混乱が続くコートジボワールの最大都市アビジャンで31日、激しい戦闘が起きた。仏AFP通信などが伝えた。国際社会が当選を承認したワタラ元首相を支持する部隊と、大統領職にとどまるバグボ氏を支える勢力が衝突しているとみられる。

ワタラ氏側は30日に首都ヤムスクロを実効支配下に置き、アビジャンに進撃していた。AFP通信によると1日未明(日本時間同日午前)、バグボ氏の自宅付近で激しい戦闘が起きている。ロイター通信はワタラ氏側が国営テレビ局を管理下に置いたと伝えた。

ワタラ氏側政府は31日に国境を封鎖し、アビジャンで夜間外出禁止令を発令した。同氏はバグボ氏に即時退陣を求めている。

旧宗主国のフランス軍広報官は31日、アビジャンの外国人居住地区付近で約50人の仏軍兵士が警戒に当たっていることを明らかにした。アビジャン国際空港は国連平和維持活動(PKO)部隊が管理している。



 
 
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コートジボワールで戦闘始まる バクボ氏強制排除へ

2011年4月1日11時33分

昨年11月の大統領選をめぐり政治混乱が続くコートジボワールで3月31日、国際社会が当選者と認めたワタラ元首相側の部隊が、敗北後も辞職を拒んでいるバグボ氏が支配する最大都市アビジャンに進攻した。ワタラ派はバグボ氏を強制排除する構えで、緊張が高まっている。

同国からの報道によるとワタラ派の部隊とバグボ氏寄りの政府軍が、南部のアビジャンにあるバグボ氏の自宅や大統領府周辺で戦闘を始めている。国営テレビ局はすでにワタラ派が制圧した模様だ。

昨年の大統領選で選挙管理委員会や国際社会はワタラ氏の勝利を認めたが、バグボ氏は無視。国際社会によるバグボ氏側への経済制裁が奏功しないなか、北部を拠点とするワタラ派が徐々に南下し、首都ヤムスクロを制圧するなど攻勢を強めていた。

ワタラ派は、31日夜までにバグボ氏が権力を放棄するよう通告したが、バグボ氏が沈黙を守っているためアビジャンへの攻撃に踏み切った。政府軍の将軍が南アフリカ大使館に保護を求めて離反するなど、バグボ派にはほころびも見え始めている。

国連によると、両派の衝突などでこれまでに少なくとも462人が死亡した。同国では2002年にも内戦が起きており、昨年の大統領選は安定化の試金石とみられていた。(ナイロビ=古谷祐伸)



 
 
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コートジボワール、ワタラ氏派が最大都市を包囲

【カイロ=中西賢司】AFP通信などによると、昨年11月に実施された大統領選を巡って混乱が続くコートジボワールで、当選した野党指導者ワタラ氏支持の武装勢力が31日、最大都市アビジャンを包囲し、攻撃態勢を整えた。

ワタラ氏派は30日には首都ヤムスクロを掌握していた。

落選しても大統領退陣を拒むバグボ氏をこれまで支えてきたマングー軍参謀総長は30日、アビジャンの南アフリカ大使公邸に駆け込み亡命を求めており、コートジボワール情勢は重大な局面を迎えている。

(2011年4月1日00時41分 読売新聞)



 
 
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総攻撃か、バグボ氏邸付近で戦闘 コートジボワール

2011年04月01日 15:22 発信地:アビジャン/コートジボワール

【4月1日 AFP】大統領選の結果をめぐって混乱が続くコートジボワールで31日夜、国際社会が当選を承認するアルサン・ワタラ(Alassane Ouattara)元首相が、大統領職を辞さないローラン・バグボ(Laurent Gbagbo)氏に通告した権力移譲期限が過ぎた。ワタラ氏の支持派が首都ヤムスクロ(Yamoussoukro)の掌握を宣言する中、バグボ氏が拠点とする最大都市アビジャン(Abidjan)でも戦闘が始まり、バグボ氏は強制追放される一歩手前まで追い詰められている。

ワタラ元首相がバグボ氏に通告した権力移譲期限は、31日GMT午後7時(日本時間1日午前4時)だった。バグボ氏は陸軍参謀、司令官、警官や憲兵たちにも離反され、アビジャンを包囲するワタラ派の部隊との最終決戦を迎えつつある。

ワタラ氏側政府のギヨーム・ソロ(Guillaume Soro)首相は、AFPの電話取材に「流血の事態を避けるため、バグボ氏は退陣すべきだ。さもなければ、われわれが彼を捕えに行くだろう」と語った。また、国際社会によって大統領選に敗北したと認められながら、4か月もの間、権力にしがみついているバグボ氏に対しては「国際的な訴追もありうるだろう」と述べた。

■最大都市アビジャンで激しい戦闘

報道や住民の証言によると、31日夜の時点で、アビジャンの大統領官邸や、同市北部の高級住宅地ココディ(Cocody)にあるバグボ氏邸周辺では、激しい戦闘が起きている。住民の1人は最終決戦かもしれないと語った。

ワタラ氏側政府の国防相で軍広報を担当するレオン・コウアコウ・アリャ(Leon Kouakou Alla)大尉はAFPの取材に対し、国営テレビRTIを制圧下に置いたと語った。AFPが接触した住民たちによると、RTIは放送を中止している。

戦闘はバグボ派への支持が根強い大学街Mermoz周辺から始まり、後にはRTIがある地域からも広がったという。また家にこもっている別の住民は、「2000〜3000人の部隊が行進しているのを見た。また何十台もの車がヘッドライトを着けずに進んでいた」と証言した。(c)AFP/Fran Blandy



 
 
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ワタラ陣営、最大都市を掌握目前か コートジボワール

2011.04.01 Fri posted at: 10:53 JST

(CNN) 昨年11月の大統領選挙以降、混乱が続いているコートジボワールで、国際社会から同国大統領として認められているワタラ氏が31日、最大都市アビジャンに外出禁止令を発令した。ワタラ氏の報道官は、同氏陣営が国営テレビ局を制圧したと述べた。ワタラ氏側の部隊はアビジャン掌握に向けて動いており、事態は重要な局面を迎えているとみられる。

ワタラ氏はテレビに出演し、外出禁止令は4月3日まで続くと述べた。その後、ワタラ氏陣営の内務相がラジオで、今後の通達があるまで空と海の国境を封鎖すると発表した。

同国では11月の大統領選でワタラ氏に敗れた現職のバグボ氏が選挙結果を無視してその後も大統領職に居座っていることから情勢が混乱し、内戦状態に陥っている。人権団体などは、これにより462人が死亡し、100万人超が強制退去させられたと報告している。

事態の深刻化を受け、国連安全保障理事会は30日、バグボ氏と妻、3人の側近に対する制裁決議を全会一致で採択、バグボ氏に即時退陣を要求した。また国連平和維持部隊に対し、市民保護を目的とした権限の拡大を承認した。

ワタラ氏の報道官がCNNに話したところによると、ワタラ氏側の部隊がアビジャンを巡回し、バグボ氏のもとに迫りつつあるという。同報道官は、軍はバグボ氏を巡って戦うことを望んでおらず、バグボ氏は「数時間か数日」で敗北するだろうと話している。

また、南アフリカ政府は31日、バグボ氏側のマングー軍参謀総長が南アフリカ大使公邸に亡命を求めてきたと明らかにした。



 
 
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2011年4月1日(金) RFI

コートジボワール:アムネスティ・インターナショナル、バボ(「バグボ」と表記されることもある)支持者たちへの「大規模な」報復を懸念

アムネスティ・インターナショナルは、アラサンヌ(「アラサン」、「アルサン」と表記されることもある)・ワタラに忠誠を示している共和派軍の進軍は、深刻な人権侵害を伴っていると懸念している。この人権保護団体によると、両陣営の軍隊とりわけワタラ支持の軍隊の兵士たちによる行為には戦争犯罪にあたるものがあるという。アムネスティ・インターナショナルのアフリカ部門責任者の1人サルヴァトール・サゲスがRFIの質問に答える。

サルヴァトール・サゲス:両陣営は非常に重大な暴虐行為にはしった。ローラン・バボの支持者側では、「若き愛国者同盟」のメンバーたちは検問所で人々を止めつづけ、場合によってはジュラ人、つまりは外国人であり反逆者とみなした人々の首にあらかじめタイヤをかけ、火をつけるということをした。

また新軍、つまり今では共和派軍と名乗る軍隊の側については、わけてもコートジボワール西部でたいへん深刻なことが起こった。そこでは現在アムネスティ・インターナショナルの代表団が、とくにアビジャンから600キロ西方の町ドゥエクエで調査を行った。われわれが集めた情報によると、共和派軍によってこの町が制圧された直後には、遺体が道路に散らばり、数万人(ママ)が町のカトリック伝道館に避難していた。そこは水も食料も下水設備もないところだ。

共和派軍は何より、多数の市民を殺害した。そのなかにはローラン・バボに任命された女性大臣の1人で政治キャンペーン責任者だったジャン・ルアナや、ある福音主義教会の牧師、この教会の数人の信者が含まれている。その一方でイスラム教の導師1人とブルキナファソ人1人が殺害されたが、これは3月28日のことで、ローラン・バボに忠誠を示している民兵たちによるものである。

これは国内紛争という状況であり、国際人権法が適用される。アムネスティ・インターナショナルは、市民に対して無差別に直接的に向けられたこれらの行為は戦争犯罪であり、両陣営ともに戦争犯罪の責任を取らなければならない可能性があるとみている。われわれは【コートジボワール】西部で起こっていることを非常に懸念している。そこでは共和派軍が、ローラン・バボの明白な支持者、あるいはそう推測される人々に大規模な報復を行う危険があるのだ。われわれは実際、共和派軍の責任者を名乗っているアラサンヌ・ワタラに対して、これらの行為を止め、【これらの行為に】責任がある者たちを停職し、【行為について】説明させるための命令を下してほしいと訴えている。

RFI:アビジャンの人権状況はどうですか?

サルヴァトール・サゲス:アビジャンでわれわれは、すでに述べたように「若き愛国者同盟」のメンバーによる最近の暴虐行為に関する情報を得た。またここ数日は重火器での砲撃と、ローラン・バボの大統領官邸への砲撃がある。「目に見えない決死隊」〔親ワタラ派(編集者注)〕もいまだアボボ地区で非常に深刻な【暴力】行為にはしっている。アビジャン北部の小さな村アノンクアでは数日前、「目に見えない決死隊」によって約40人が殺害された。

両陣営は、統制されていない兵士を抱えてきわめて暴力的な状況にある。双方について、リベリア人の傭兵がいることがわかっているし、少年兵、つまり18歳未満の青少年を兵士として使っているという非常に心配な情報がある。それにわれわれはほんとうにこう感じているのだが、命令系統が機能していないか、あるいは両陣営の責任者たちは兵士たちに好き勝手に行動させていて、兵士はそれで罰されることがないようなのだ。

RFI:コートジボワールの国連PKO(ONUCI)の役割はまさに市民を守ることではないのですか?

サルヴァトール・サゲス:われわれは国連PKOの役割について不安を感じている。たしかに国連PKOはバボ大統領の支持者たちの側から何度か攻撃を受けた。だが、たとえばドゥエクエで数万人(ママ)がカトリック伝道館に避難し、町が共和派軍の手に落ちたとき、そこから3キロのところにいた国連PKOはこれらの人々をなかなか保護しにやってこなかった。 このためわれわれは国連PKOに対して、あなたがたには住民の保護という任務があるではないかといって、何度も呼びかけをしている。われわれは、この任務は、住民をほんとうに守るためにすばやく遂行されることが実際にはないとときどき思う。それで国連PKOには西部だけでなくアビジャン住民を守ってほしいと呼びかけている。何の保護もなく、あの統制されていない兵士たちの手にかかる可能性がある人々がいるとわれわれには思ええる。ご存知のように、この危機でアビジャンのいくつかの地区で立ち退き、あるいは国の西部地域から避難した数十万人が居場所を失い、その人たちはまったく何ももたず、いかなる保護も受けていないのである。【翻訳:村田はるせ、AJF】



 
 
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コートジボワールの事例 アフリカのための一つの教訓

ピエール・プリエ

2011年4月1日(金)フィガロ紙

【大統領】選挙から4ヶ月間続いた危機の後、ローラン・バボが現実に敗北しそうな状況だ。これは今年18カ国で大統領選挙が行われる【アフリカ】大陸にとって、一つのメッセージだ。

ローラン・バボが現実に敗北しそうだが、これはアフリカにとって一つの転回点なのだろうか。

国際人権同盟(FIDH)のアフリカ事務局責任者フローラン・ジェエルによると、「これは一つの重要な教訓であり、コートジボワールの事例は根本的なものである」という。この専門家はこのように言う。「ケニヤやジンバブエのように二人の候補者の間で権力を分け合っていたら、最悪の解決になっていただろう。二人の主要な敵対者たちが最終的には大統領と首相のポストを分け合うことになるのだから、そうなれば、アフリカでは選挙は何の役にも立たないということを意味することになったろう。」

だがアフリカの重圧が長い間、このような妥協に有利にはたらいてきた。アンゴラのエドゥアルド・ドス・サントス大統領と南アフリカのジェイコブ・ズマ大統領が2010年11月28日の【選挙】結果を受け入れ、ワタラを勝利者と認めたのはようやく3月10日のことで、アフリカ連合はようやく同様の承認をすることができた。2011年中に18カ国で大統領選挙が行われるアフリカにとっては、これは重要なメッセージだ。それなら、【アフリカ】大陸で不正な投票がなくなるのだろうか?フローラン・ジェエルは、楽観主義は慎むべきだという。「ジブチのように監視団なしで投票が行われる予定の国や、コートジボワールのモデルが適用できない国がいくつもある」というのだ。そのうえフランス語圏アフリカの半数の国の憲法は大統領の再立候補を制限することなく認めており、これが【現職大統領が】進んで権力を手放さない原因になっている。しかしワタラが最終的に勝利したことは、人々の考え方に影響を与えている。ブルキナファソでは、1987年以来大統領職にあり、2010年10月には野党の反発を受けた選挙で再選されたブレーズ・コンパオレ大統領は、兵士と学生たちの反抗の標的になっている。

政治的な競合

とりわけ【大統領の】座を保持しようとしている国家元首は憲法改正をためらっている。コンゴ・ブラザヴィル【コンゴ共和国】では最近、そうした改正案が棚上げになった。その一方でアラサンヌ・ワタラの勝利は、たんにアフリカ連合と地域機構である西アフリカ諸国経済共同体(CEDEAO)の支持だけによるものではない。国連はこの選挙【の有効性】を認証したわけだが、国連のこの役割は、双方の候補者の要請で果たされたという点できわめて重要だった。たとえその後ローラン・バボが国連を不公平とみなして非難したにしてもだ。このような新しい試みは、コンゴ民主共和国のような国の野党勢力を鼓舞している。それらの野党勢力はジョゼフ・カビラ大統領に対して、今年11月の大統領選では必ず国連から【有効性を】認証してもらうよう要請した。コンゴ人たちは、アフリカの諸機構よりも国連を頼りにする理由をなんとか見出せたのだ。

ワタラへの外交的な支援の裏には、それほど芳しくない現実も隠されている。アフリカ問題に詳しい人々によると、ワタラは外交的な支援と同様、控えめながら軍事的な支援も受けてきた。ナイジェリアは、これもまた大統領選を準備しているところだが、地域での平和維持活動でいつものような中心的役割を果たすことを望まなかった。この国はワタラ派の軍隊に武器と【軍事】顧問を送るほうがいいと考えたらしい。ワタラ派の軍がスピーディに進軍し、アビジャンを包囲する作戦が精巧であったのはそのためだったのだろう。

ところで、ズマとドス・サントスがなかなかワタラを承認しなかったのは、主導権を得ようという意図があったからだ。アンゴラと南アフリカがぐずぐずと時間をかけ、いつまでも妥協意見にしがみついていたのは、友人であるローラン・バボを擁護するためだけではない。それは、【アフリカ】大陸の大国を自認するこれらの二国が、もっと迅速にバボの退陣を要請しリーダーとして振舞うCEDEAOを疑いの目で見ていたからだ。CEDEAOはアンゴラと南アフリカの影響力の範囲に入っておらず、この二国は、CEDEAOが前面に出て役割を果たすのを黙って見ているつもりはなかったのだ。【翻訳:村田はるせ、AJF】



 
 
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コートジボワール:前大統領の拠点、元首相側が総攻撃

【ヨハネスブルク高尾具成】昨年11月に実施された大統領選の結果を巡って混乱が続く西アフリカのコートジボワールで31日、国際社会に当選を承認されているワタラ元首相の軍部隊が、落選後も大統領職に居座り続けるバグボ前大統領の拠点である最大都市アビジャンに総攻撃を仕掛けた。ワタラ氏の部隊は既に国土の大半を制圧し、バグボ氏が即刻退陣しない場合は武力で排除する構えを示している。選挙後約4カ月にわたって2人の「大統領」が存在してきたコートジボワール情勢は重大局面を迎えた。

ロイター通信などによると、ワタラ氏の部隊は今週に入って拠点を置いている国の北部から南進を始めた。アビジャンでは31日以降激しい戦闘が続いており、ワタラ氏の部隊は国営テレビ局を統制下に置いたという。

昨年11月の大統領選では、バグボ氏が選管から「落選」と認定された後も大統領職に居座り続けていた。

毎日新聞 2011年4月1日 東京夕刊



 
 
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コートジボワール、最大都市で戦闘続く

2011/4/2 23:48

コートジボワールからの報道によると、大統領選結果をめぐり混乱が続く同国の最大都市アビジャンで1〜2日、国際社会が当選を承認するワタラ元首相の支持部隊が攻勢をかけたが、大統領職に居座るバグボ氏側治安部隊が抵抗、激しい戦闘が続いた。バグボ氏の所在は分かっていない。

パリにいるバグボ氏の顧問は1日、ロイター通信に対し、バグボ氏はコートジボワールの「安全な場所」から指揮を執っており、交渉の用意はあるが退陣するつもりはないと述べた。

一方、ワタラ氏側が掌握したと伝えられた国営テレビはバグボ氏側が奪還、2日にはワタラ氏側への反撃を呼び掛ける声明が放映された。

AP通信によると、赤十字国際委員会(ICRC)の広報官は2日、西部の要衝ドゥエクエで、ワタラ氏側部隊が制圧した3月29日に800人以上が殺害される事件が起きたと述べた。同部隊が関与したかどうかは不明という。

国連はワタラ氏側部隊による恣意的な逮捕など深刻な人権侵害の情報があるとして懸念を表明。潘基文事務総長はワタラ氏側を含めた全勢力に自制を呼び掛けた。米国やフランス、アフリカ連合(AU)などはバグボ氏に即時退陣を求める声明を出した。(ナイロビ=共同)



 
 
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コートジボワール混乱、800人以上犠牲 赤十字発表

2011年4月2日18時57分

昨年11月のコートジボワール大統領選をきっかけに始まった政治混乱の影響で、赤十字国際委員会は2日、同国西部の町ドゥエクエでの戦闘で800人以上が殺されたと発表した。

戦闘は、国際社会が当選を認定したワタラ元首相を支持する部隊と、選挙で敗北したが大統領職に居座る現職バグボ氏の政府軍の間で、3月29日に起きた。

国際社会の介入にもかかわらず事態が打開しないため、3月下旬からワタラ氏側が、バグボ氏の支配圏への攻勢を強めている。国連によると、双方に人権侵害行為の疑いが出ている。

ワタラ氏は2日、同国西部で複数の集団墓地が見つかったと明らかにした。バグボ氏側がワタラ氏の支持者を虐殺したと見ている。

戦闘は、バグボ氏の拠点である最大都市アビジャンで、2日も続いている。バグボ氏はアビジャンにいる模様だが、この数日間は姿を見せていない。(ナイロビ=古谷祐伸)



 
 
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コートジボワール最大都市、ワタラ氏派が優勢

【カイロ=中西賢司】昨年11月のコートジボワール大統領選で当選した野党指導者ワタラ氏を支持する部隊は1日、最大都市アビジャンの大半を掌握した。

AP通信などによると、大統領官邸周辺では、落選しながら大統領職を辞さないバグボ氏派の部隊との激しい銃撃戦が2日も続いている。

赤十字国際委員会(本部・ジュネーブ)は同日、ワタラ氏派が3月28日に進攻した西部の町で翌29日に武力衝突があり、800人以上が死亡したと発表した。国連は1日、ワタラ氏派による深刻な人権侵害情報があると懸念を表明していた。

(2011年4月2日19時39分 読売新聞)



 
 
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コートジボワール西部で遺体多数、「バグボ氏側による虐殺」とワタラ氏

2011年04月02日 20:09 発信地:アビジャン/コートジボワール

【4月2日 AFP】大統領選の結果をめぐって混乱が続くコートジボワールで2日、国際社会が当選を承認するアルサン・ワタラ(Alassane Ouattara)元首相が、同国西部で多数の遺体が発見されたと述べ、大統領職を辞さないローラン・バグボ(Laurent Gbagbo)氏側による虐殺があったと非難した。

ワタラ氏は「Toulepleu、Blolequin、Guigloなどを中心に」無数の遺体が発見されたと述べ、殺りくは「バグボ氏の民兵組織や部隊兵士によるものだ」と非難した。

これに先だって赤十字国際委員会(International Committee of the Red Cross、ICRC)は、3月29日に西部ドゥエクエ(Duekoue)で起きた戦闘で、「少なくとも800人」が死亡したと発表していた。(c)AFP



 
 
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コートジボワール:元首相派、全土掌握 前大統領は孤立

【ヨハネスブルク高尾具成】昨年11月末の大統領選決選投票で野党候補が当選しているにもかかわらず、バグボ前大統領が居座りを続け混乱している西アフリカ・コートジボワールで、当選したワタラ元首相を支持する軍隊が1日までに国土のほぼ全域を掌握。南部の最大都市アビジャンで前大統領派への攻撃も続行している。国際社会も一致してバグボ前大統領退陣を迫っており、選挙の混乱が元首相派の武力で決着するかどうか、緊迫した状態が続いている。

元首相側はアビジャンにある国営放送局を支配下に置き1日、国境を封鎖した。さらに、3日までの夜間外出禁止令をアビジャンに発令した。

陸軍参謀総長が3月30日、南アフリカに亡命を求めるなど軍に離反者が続出。前大統領の孤立・弱体化が進んでいる。元首相派はバグボ前大統領の住居への攻撃も続け、前大統領の殺害や拘束も視野に入れている。

元首相の支持部隊は3月28日から攻勢を強め、30日に首都ヤムスクロを支配下に置くなど前大統領の拠点を次々と奪取し、アビジャンに攻め上った。

カーソン米国務次官補(アフリカ担当)は31日、コートジボワールが内戦に直面しているとの認識を示し、バグボ前大統領に対し「流血を避けて辞任する機会はある」と強調した。混乱を招いた要因はバグボ前大統領にあり、責任を追及する考えも示した。国連安保理も30日、前大統領や妻、側近など5人に対する資産凍結などの制裁決議を全会一致で採択。国際社会はバグボ前大統領退陣で足並みをそろえている。

昨年の大統領選でバグボ前大統領は「ワタラ氏当選」の選管発表を受け入れず、双方が大統領就任を宣言する異常事態となった。

北部を支持基盤とする元首相派と南部で強い前大統領派が衝突を繰り返し、これまで460人以上が死亡、推定100万人が避難民化している。

毎日新聞 2011年4月2日 東京朝刊



 
 
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コートジボワール、内戦の様相強まる

【カイロ=中西賢司】西アフリカのコートジボワールで昨年11月行われた大統領選を巡る混乱は、当選したワタラ氏支持の部隊と、落選しても大統領職に居座るバグボ氏派部隊との衝突が激化し、内戦の様相が強まっている。

ワタラ派が進攻して800人以上が死亡したとされる西部の町ドゥエクエでは、民間人も襲撃されたとの報道がある。英紙ガーディアンは2日、リベリアに逃れた避難民の話として、別の町でもワタラ派による無差別殺りくがあったと報じた。

これが事実なら、ワタラ氏を大統領選当選者として支持してきた国連や米欧などが対応の見直しを迫られるのは必至だ。国際社会には、1994年のルワンダ大虐殺で国連平和維持活動(PKO)部隊が展開していながら、推定80万人もが殺されるのを阻止できなかった苦い記憶がある。

クリントン米国務長官は3日、バグボ氏に即時退陣を求める声明を発表。ヘイグ英外相も2日、両派に戦闘行為の自制を求めた。だが、戦闘は3日も続き、最大都市アビジャンでは機関銃の音や火砲の爆発音が響き渡り、混乱に乗じた略奪が横行している。

(2011年4月3日19時23分 読売新聞)



 
 
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コートジボワール内戦、西部激戦地で死者800人か

2011.04.03 Sun posted at: 10:33 JST

(CNN) 赤十字国際委員会(ICRC)は、大統領選結果をめぐり混乱が続いているコートジボワールの西部主要都市ドゥエクエで先月28日と30日に激しい戦闘が起こり、800人に上る大量の死者が出たと発表した。

同国では昨年11月の大統領選でワタラ氏に敗れた現職のバグボ氏が、選挙結果を無視してその後も大統領職に居座っていることから情勢が混乱し、内戦が勃発。現在に至るまでワタラ元首相の支持部隊と、大統領職に居座るバグボ氏側の政府軍との間で熾烈な攻防戦が繰り広げられている。

国連当局者によれば、ドゥエクエでの戦闘の際、330人が死亡。うち220人はワタラ氏側の支持部隊が、残る100人はバグボ氏側の政府軍が殺害したとみられている。これに先立ち、赤十字国際委員会の広報官は31日、犠牲者の大半は一般市民だと述べていた。一方、ワタラ氏陣営は支持部隊による殺害を否定している。

最大都市アビジャンの掌握をめぐり激戦が続くなか、3月下旬にはバグボ氏陣営の敗色が濃くなったとみられていた。しかし2日にはバグボ氏側が巻き返し、ワタラ氏側が掌握したとされていた国営テレビをバグボ氏側が奪還。ワタラ氏陣営への反撃を呼びかけるバグボ氏の声明が流れた。

バグボ氏の所在は現在不明となっている。ここ数日は公共の場に姿を見せず、自宅に人気は見られないと伝えられている。



 
 
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コートジボワール:前大統領の所在不明に

【ヨハネスブルク高尾具成】大統領選結果を巡り混乱が続く西アフリカ・コートジボワールで、退陣を拒否して大統領職に居座るバグボ前大統領の所在が不明となっている。国際社会に当選を承認されたワタラ元首相の支持部隊は最大都市アビジャンで、バグボ氏の拠点へと攻撃を続けており、敗色が濃くなってきた同氏の行方が注目されている。

毎日新聞 2011年4月3日 東京朝刊



 
 
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コートジボワール野党勢力、虐殺疑惑を調査

【ニューヨーク=柳沢亨之】西アフリカ、コートジボワールでの大統領選後の混乱を巡り、当選した野党指導者ワタラ氏は2日、国連の潘基文(パンギムン)事務総長と電話会談し、自派の戦闘員による無差別虐殺疑惑について調査を始めたことを明らかにした。

国連が3日、発表した。

国連によると、電話会談でワタラ氏は、同国西部ドゥエクエで先週、民間人多数が虐殺された事件について、ワタラ派の関与を否定した上で、国際的な調査も受け入れる考えを示した。

(2011年4月4日17時07分 読売新聞)



 
 
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コートジボワール元首相「国際調査受ける」 市民殺害で

2011年4月4日18時48分

潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は3日、コートジボワール西部ドゥエクエの戦闘で、市民ら800人以上が殺されたという赤十字国際委員会の報告を受けて、国際社会が昨秋の大統領選の勝者として認定するワタラ元首相と、2日夜に電話会談したと明らかにした。

ドゥエクエの戦闘は、ワタラ氏の支持勢力と、選挙で敗北しながら大統領に居座るバグボ氏の支持勢力の間で先月29日に起きた。潘氏は、ワタラ氏側も市民殺害に関与したとの報告を受けていると憂慮の念を伝え、説明を求めた。ワタラ氏は支持勢力の関与を否定し、国際社会からの調査を受け入れると表明した。(ニューヨーク=春日芳晃)



 
 
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コートジボワール情勢悪化、主要空港は仏管理下に

2011.04.04 Mon posted at: 10:10 JST

(CNN) 内戦の様相が強まっているコートジボワール情勢をめぐり、フランス国防省は3日、同国の平和維持部隊が主要都市アビジャンの空港を管理下に置いたと発表した。

コートジボワールには既に約7500人の国連平和維持活動(PKO)部隊が展開しており、フランスは同日までにさらに350人を増派した。地元住民によると、アビジャン上空は国連のヘリコプターとフランス部隊が巡回しているという。

同国では昨年11月の大統領選で敗れたバグボ氏が大統領職に居座り続け、国際社会が当選を承認したワタラ元首相の支持部隊とバグボ氏派の部隊との間で衝突が激化、多数の死傷者が出たと伝えられている。

外国人ジャーナリストも標的にされ、フランスのテレビ局は、同局の記者2人がアビジャンのホテルを出ようとしたところ、バグボ氏派の部隊に発砲されたと伝えた。

国連は3日、PKO部隊や職員を狙った攻撃が相次いで負傷者が出るなど情勢が悪化しているとして、身の安全のため約200人を国内の別の場所に移動させたことを明らかにした。

クリントン米国務長官は同日、バグボ氏に即刻退陣を要求。一方で「ワタラ大統領の部隊に対しても、戦争規定の順守と民間人攻撃の停止」を求めるとした。

フランスのサルコジ大統領は国連の潘基文(バン・キムン)事務総長と会談し、バグボ氏の即時退陣を求めた国連安保理決議の完全履行を促した。

これに対してバグボ氏の側近は同日、PKO部隊を「占領軍」と呼び、同部隊に空港を占領する権限はないと非難した。

今回の衝突により、アビジャンの住民は400万人のうち100万人が避難を強いられている。



 
 
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コートジボワール:市民300人虐殺 カカオ争奪激化−−西部都市

【ヨハネスブルク高尾具成】大統領の座を巡り、前大統領と元首相の部隊が武力衝突している西アフリカ・コートジボワールで、平和維持部隊・国連コートジボワール活動は4日までに、西部ドゥエクエで300人の市民が虐殺されたと認定した。最大都市・南部アビジャンでの戦闘激化で国連は約200人の職員を北部に避難させた。コートジボワールは世界最大のカカオ豆生産国で、前大統領と元首相は支配権を巡る駆け引きを行っている。昨年11月の大統領選以降、カカオ豆の価格も上昇傾向に転じた。

赤十字国際委員会は2日、ドゥエクエで800人以上が虐殺され、大半は一般市民であると報告した。しかしAFP通信は、国連の人権当局者の話として、先月28〜30日にドゥエクエで犠牲となった推計330人のうち220人はワタラ元首相の支持部隊が殺害し、バグボ前大統領率いる政府軍も100人を殺害したと伝えた。

アビジャンでは、両派がにらみ合いを続け、緊迫の度が増している。仏政府は、1万2000人の仏市民の避難を始めた。

カカオ豆産業から巨額の利益を得たとされるバグボ前大統領に対し、財政面で圧力をかけようとワタラ元首相は今年1月、カカオ豆の輸出禁止令を発令。一方のバグボ前大統領は3月7日、カカオ豆の買い取り、輸出を国の管理下に置く「大統領令」を発表した。

ワタラ元首相派は、先月28日以降のバグボ前大統領支配地域への猛攻で、最大都市アビジャンの一部を除き、全土をほぼ掌握。カカオ豆の主要輸出港であるサンペドロも奪取した。輸出業者の多くは元首相派の管轄下に入ったとみられる。

元首相は北部を主要支持基盤とし、前大統領は南部に強い権限を持ってきたが、戦闘が激化した南北の境界付近はカカオ豆生産のベルト地帯とも重なる。戦闘激化を受け、多くの生産業者が周辺国へ避難している。

チョコレートの原料になるカカオ豆の価格は食糧危機の影響や投機により高騰、昨年1月にトン当たり3500ドルを超える高値を付け、その後下落していたが、昨年11月に大統領選を巡る混乱が始まってから、再び上昇。昨年12月には3000ドル台に戻している。

昨年11月の大統領選決選投票では選管がワタラ元首相勝利を認定したが、バグボ前大統領が居座り、国際社会の批判を浴びている。

毎日新聞 2011年4月4日 東京夕刊



 
 
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仏軍、コートジボワールに武力介入 バグボ前大統領側攻撃

2011/4/5 7:16

【パリ共同】フランス大統領府は4日の声明で、コートジボワールに駐留するフランス軍が武力介入を開始したと発表した。国連の潘基文事務総長の要請に基づき、大統領職に居座るバグボ氏側部隊の攻撃から市民を守るのが目的としている。

フランス公共ラジオによると、フランス軍の軍用ヘリコプター数機が4日夜、アビジャン周辺に展開するバグボ氏側部隊の重火器や戦車、装甲車を攻撃した。

声明によると、潘事務総長がサルコジ大統領に対し「フランス軍による国連コートジボワール活動(UNOCI)への支援」を要請。サルコジ氏が同意し、市民保護を任務とするUNOCIの作戦への参加を承認した。

コートジボワールの旧宗主国でもあるフランスは、約900人の部隊を駐留させていたが、国際社会が大統領当選を承認するワタラ元首相の支持部隊と、バグボ氏側部隊の戦闘激化に伴い約1650人に増強した。



 
 
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仏軍がコートジボワール空爆 国連要請で

2011/4/5 10:44

【パリ=古谷茂久】大統領選結果を巡り昨年から混乱が続くコートジボワールで4日、国際社会の退陣要請に反して大統領職に居座るバグボ前大統領側の拠点、最大都市アビジャンへ、駐留フランス軍が軍事攻撃を始めた。国連の要請に基づいた介入で、国連平和維持活動(PKO)部隊も共同で攻撃に参加した。大統領当選を認定されたワタラ元首相の勢力は陸上でバグボ氏陣営への攻勢を強めており、情勢は局面転換への節目を迎えそうだ。

攻撃は仏大統領府が4日夜(日本時間5日未明)発表した。仏AFP通信によると、仏部隊とPKO部隊のヘリコプターなどが同日夜、大統領退任拒否を続けるバグボ氏側部隊の軍事拠点や戦車などをミサイルで攻撃した。同氏の住居や大統領府なども空爆した。コートジボワールには旧宗主国である仏人が多数居留しており、仏軍は約1650人が駐留している。

一方、国際社会が大統領当選を承認しているワタラ氏側の軍隊も同日、仏軍の攻撃に呼応しアビジャンでバグボ派への総攻撃を開始した。ワタラ氏側部隊は既に首都ヤムスクロを制圧し、バクボ氏側の拠点アビジャンまで侵攻している。AFPによると、サルコジ仏大統領は同日夜、ワタラ氏と電話で協議。仏の軍事介入の作戦などを伝えたものとみられる。

仏軍の介入は国連潘基文事務総長がサルコジ大統領に緊急要請したことに応じた。国連安全保障理事会の決議に基づくもので、バクボ氏側部隊の市民に対する攻撃能力を無力化する目的という。

一方、AFP通信は仏人2人とマレーシア人、ベナン人の外国人4人が4日、アビジャンのホテルから武装集団に拉致されたことを伝えた。仏軍などの攻撃を察知したバグボ派が人質にした可能性もある。



 
 
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元首相派と前大統領派が本格戦闘開始 コートジボワール

2011年4月5日11時36分

昨年11月の大統領選をめぐる混乱が続くコートジボワールの最大都市アビジャンで4日、国際社会が当選者と認めたワタラ元首相の部隊と、敗北を認めず大統領職に居座るバグボ氏側の部隊が本格的な戦闘を始めた。国連平和維持活動(PKO)部隊や駐留フランス軍も軍事介入に踏み切り、コートジボワール情勢は重大な局面を迎えた。

現地からの報道によると4日昼ごろ、アビジャンの北側で待機していた約4千人のワタラ派部隊が、数十台の武装車両で市内へ進攻し、銃撃や爆発の音が響き始めた。深夜になり、ワタラ派の報道官は「バグボ氏の自宅は制圧された」と述べた。バグボ氏の所在は分かっていないという。

2002年の南北内戦後から駐留する国連のPKO部隊も同日夕、アビジャンにあるバグボ派の拠点をヘリで攻撃。AFP通信によると大統領府や自宅、バグボ氏を支える政府軍の基地が標的になった。PKOに協力して駐留するフランス軍も、国連の要請に応じて攻撃に参加した。

国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は「バグボ氏側がこの数日間、市民や国連側を重火器で攻撃してきたので防止策を命じた。国連は紛争当事者ではない」と説明した。

バグボ氏は国際社会の度重なる仲介にも譲歩せず国土の大半を支配し続け、治安部隊を使ってワタラ派を弾圧してきたが、3月下旬、業を煮やしたワタラ派の武力進攻を招いた。ワタラ氏はいまや国土の約8割を支配している。

だが、ワタラ氏の正統性にも疑問符が付く。ワタラ派が3月下旬、西部ドゥエクエへ進攻した際、住民800人が虐殺された疑いがあるからだ。ワタラ派、バグボ派ともに関与を否定するが、国連が現地を調査中だ。(ナイロビ=古谷祐伸、ニューヨーク=春日芳晃)



 
 
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バグボ氏投降へ交渉 仏首相明かす コートジボワール

2011年4月5日23時59分

昨年11月の大統領選をめぐる混乱が続くコートジボワール情勢をめぐり、軍事介入したフランスのフィヨン首相は5日、選挙結果を認めずに大統領に居座っていたバグボ氏の投降交渉が行われていることを国民議会(下院)で明らかにした。バグボ派部隊の将軍2人と協議しているという。

バグボ氏の報道官も5日、「バグボ氏の退任に向けて交渉している」と認めた。国際社会はワタラ元首相を当選者として認定しており、報道官は「ワタラ氏を大統領と認めるアフリカ連合の勧告にもとづき、直接交渉している。バグボ派や親族の法的立場や安全面での条件も話し合っている」としている。ロンゲ仏国防相は解決が近いとの見通しを示した。

最大都市アビジャンでは4日から、ワタラ氏側の部隊による制圧が進んでいる。コートジボワールに展開する国連平和維持活動(PKO)部隊も駐留フランス軍とともに軍事介入に踏み切り、大統領府などを攻撃していた。バグボ派によると、この攻撃で部隊に多くの死傷者と軍事的な損害が出たという。

国連によると、バグボ氏はアビジャンの自宅の地下にある防空壕(ぼうくうごう)に、家族や側近と一緒に隠れている。バグボ派の軍幹部3人が5日に国連へ電話し、停戦を求めたともいう。

PKO部隊が紛争当事者の一方を攻撃するのは異例で、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は4日、この数日間、PKO部隊の本部がバグボ派によって迫撃砲などで攻撃されて4人が負傷し、市民保護活動に従事していたPKO部隊も襲撃されたと説明。介入は「(部隊の)自衛と市民保護のため」とする声明を出した。

コートジボワールでは昨年11月、ワタラ氏とバグボ氏による大統領選の決選投票があり、選挙管理委員会と国連はワタラ氏の当選を認定した。ところがバグボ氏はワタラ氏の不正を主張し、自分寄りの機関の認定を受けて大統領就任を宣言。両氏が「政府」を作り、事実上、二つの政府が存在する異常事態が続いていた。

国際社会はほぼ一致してワタラ氏を支持したが、政府軍や国営テレビを掌握し、国土を支配するバグボ氏は退任を拒否。このため、ワタラ氏を支持する部隊が3月下旬になって武力進攻を始め、バグボ氏を最大都市アビジャンへ追い込みつつあった。

2000年に大統領に就任したバグボ氏は、02〜03年に内戦が起き、政情が不安定になったことを理由に、5年間の任期が切れても大統領選の実施を延期。ようやく実現した昨年の大統領選は、同国の安定と民主化の試金石とみられていた。(ナイロビ=古谷祐伸、パリ=稲田信司)



 
 
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コートジボワール:仏が450人増派

【パリ福原直樹】西アフリカ・コートジボワールの武力衝突で、フランスは4日までに、現地で展開する仏の平和維持部隊(PKF)の応援として、計450人を増派した。これで現地仏軍は約1700人体制になる。仏部隊は、現地で展開する国連の平和維持活動(PKO)を支援しており3日、主要都市・アビジャンの空港を管理下に置いた。

また、仏政府によると仏軍などは4日、在留仏国民(約1万2000人)救出のため、アビジャンの3カ所に仏市民を集合させ始めた。一方、現地からの報道では、コートジボワールのワタラ元首相派が近く、大統領職に居座るバグボ前大統領側へ総攻撃をかける、との観測が出ている。

毎日新聞 2011年4月5日 東京朝刊



 
 
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コートジボワール:仏が軍事介入開始 国連と共同、前大統領拠点を攻撃

【パリ福原直樹】西アフリカ・コートジボワールのバグボ前大統領派とワタラ元首相派の武力衝突で、現地に駐留するフランスの平和維持軍(PKF)は4日、主要都市アビジャンの前大統領派拠点を攻撃し、事実上の軍事介入を始めた。これに呼応して、ワタラ元首相派の部隊も前大統領派への大規模攻撃を開始した。仏国防省筋によると、攻撃は現地の国連平和維持活動(PKO)部隊との共同作戦で、仏大統領府は「国連事務総長の要請に基づく地元住民や国連職員保護のための措置」としている。

仏国防省筋によると、仏軍はヘリ4機で前大統領派の基地を攻撃したほか、前大統領派の装甲車や兵舎などを破壊した。国連PKO部隊も前大統領の住居を攻撃したという。仏軍は現地に駐留する部隊の応援として4日までに計450人を増派。仏軍は約1700人体制となり、アビジャンの空港を管理下に置いていた。

一方、仏外務省によると、アビジャンで攻撃開始に先立つ4日夕、少なくとも2人のフランス人が前大統領派の民兵に誘拐された。2人は現地で活動する企業やホテルの幹部で、他の外国人も誘拐された可能性がある。仏外務省によると、現地の在留フランス人は約1万2000人。仏軍は4日、救出のため自国民をアビジャン市内の3カ所に集合させ始めていた。

フランスは現地でPKFを02年から展開。現在、国連PKO部隊の「国連コートジボワール活動」を支援している。昨年11月の大統領選をめぐるバグボ前大統領派とワタラ元首相派の対立を受け、国際社会が元首相の当選を承認し、前大統領の辞任を求めたことで、本格的な軍事介入の決断を迫られていた。またサルコジ大統領は3日、仏軍に全ての在留フランス人の保護を命じていた。

コートジボワールでは、ワタラ氏陣営が3月末以降、バグボ氏陣営への総攻撃を開始、アビジャンの一部を除き全土をほぼ掌握した。双方が100人以上の虐殺を行ったとの現地からの報告もある。

国連安保理は3月、バグボ氏の資産凍結などの制裁決議を採択している。

毎日新聞 2011年4月5日 東京夕刊



 
 
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米大統領、国連と仏軍のコートジボワール介入支持

2011/4/6 9:06

【ワシントン=共同】オバマ米大統領は5日、コートジボワールで大統領職に居座るバグボ氏側への軍事介入に踏み切った国連平和維持活動(PKO)部隊の国連コートジボワール活動(UNOCI)と駐留フランス軍について「その役割を強く支持する」との声明を発表した。

オバマ氏は「暴力を終わらせ、これ以上の流血を防ぐには、前大統領であるバグボ氏が直ちに身を引かねばならない」とバグボ氏に即時退陣を要求。国際社会が当選を承認するワタラ元首相側に対し、米政府が支援を継続する考えを表明した。



 
 
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コートジボワール、バグボ氏の投降交渉続く

2011/4/6 10:02

【ナイロビ=共同】大統領選結果をめぐる混乱が拡大するコートジボワールからの報道によると、大統領職に居座るバグボ氏陣営と、国際社会が当選を承認するワタラ元首相陣営は5日、バグボ氏の投降に向けた交渉を続けた。ただバグボ氏は同日、フランスのテレビ局の電話取材に対し「自分が当選者だ」と主張、現時点で退陣の考えがないことを示した。

最大都市アビジャンでは投降交渉のニュースが流れた後、大規模な戦闘は収まり、交渉の行方が注目されている。

国連や旧宗主国フランスはバグボ氏に対し、自身の退陣とワタラ氏の当選を書面で確認するよう求めているとされるが、バグボ氏は同テレビに、ワタラ氏の当選は認めないと語った。一方、ロイター通信は国連当局者の話として、バグボ氏側が投降に向けて国連の保護を求めていると伝えた。

バグボ氏はアビジャンの邸宅の地下にいるとみられている。邸宅や大統領府周辺には4日、現地の国連平和維持活動(PKO)部隊や駐留フランス軍がヘリ攻撃を実施した。



 
 
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バグボ大統領、退陣交渉へ コートジボワール内戦

2011.04.06 Wed posted at: 09:44 JST

(CNN) 大統領選の結果をめぐり内乱が拡大しているコートジボワールで5日、選挙での敗北を認めず大統領職に居座り続けるバグボ氏が降伏に向けた交渉を始め、同大統領を支持する政府軍が攻撃を停止したことを、同国外相が明らかにした。

同国最大都市アビジャンでは、国際社会が当選を承認したワタラ元首相の支持部隊と政府軍との間で、数日間にわたり激しい戦いが行われていた。

4日には国連平和維持活動(PKO)部隊と駐留フランス軍が、同市でバグボ氏側部隊の軍事拠点や大統領府を攻撃。これを受けて、5日午後には同市内での戦闘が止まったと報じられている。また政府軍の将校2人が降伏の意向を明らかにしている。

旧宗主国フランスのジュペ外相によれば、交渉の際、ワタラ氏側は同氏の大統領就任を正式に認める文書にバグボ氏が署名することを要請した。バグボ氏は身の安全を求めているという。

同国の国連大使バンバ氏らの間では、バグボ氏を裁判にかけるべきだとの声が上がっているが、ワタラ氏側はバグボ氏をアンゴラや南アフリカなど別の国に脱出させる方向で検討しているという。

国連当局者によれば、バグボ氏は家族とともにアビジャン市内にある邸宅の地下室に身を隠しているとみられる。現在、アビジャンを掌握したされるワタラ氏側の支持部隊が邸宅を取り囲んでいる。

オバマ米大統領は5日、コートジボワール情勢について「暴力を終わらせ、これ以上の流血を防ぐには、バグボ氏が直ちに権力の座を退き、政府軍に停戦を命じなければならない」との声明を発表し、バグボ氏に対し即時の退陣を要請した。



 
 
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バグボ氏、投降交渉を否定 「私が選挙に勝った」

2011年4月6日9時44分

選挙での敗北を認めずに大統領職に居座っているコートジボワールのバグボ氏は5日、フランスのテレビ局の電話取材に応じて「私が選挙に勝った。退任のための交渉はしていない」と語った。

昨年11月の大統領選をめぐる混乱で、国際社会が当選を認めたワタラ元首相側は3月下旬、武力でバグボ氏を排除する方針に転じ、4日から最大都市アビジャンで激しい戦闘になっていた。劣勢になったバグボ氏の報道官は5日、ワタラ氏を大統領と認めて降伏するための条件交渉が進んでいることを認めていた。

バグボ氏は「交渉は停戦が目的だ」と主張、「ワタラ氏との直接会談が唯一の平和的解決の方法だ」と述べた。発言の真意は不明だが、交渉を有利に進めたい思惑がありそうだ。

国連によると、バグボ派の軍幹部3人が5日、電話で国連に停戦を申し入れ、同日午後には最大都市アビジャンで続いていた戦闘がほぼやんだ。バグボ氏は、ワタラ派に制圧されたアビジャンの自宅にある秘密の地下防空壕(ごう)で、施錠して側近や家族と一緒にいるとみられている。(ナイロビ=古谷祐伸)



 
 
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ワタラ氏部隊、バグボ氏の自宅攻撃 降伏交渉失敗と判断

2011年4月6日22時15分

コートジボワール大統領選をめぐる混乱で、国際社会が当選を認めたワタラ元首相の部隊は6日、大統領職に居座るバグボ氏の自宅を攻撃し始めた。バグボ氏の降伏に向けた交渉が失敗したと判断したという。ワタラ氏の報道官は「バグボ氏を捕らえるためのプロセスが進行中だ」とした。

現地からの報道によると、バグボ氏は4日に最大都市アビジャンで始まったワタラ派との戦闘の結果、アビジャンの自宅にある地下壕(ごう)に、内側から施錠して家族と隠れている。

劣勢になったバグボ氏側は5日、降伏に向けた交渉に応じ始めたが、バグボ氏はフランスのテレビ局の電話取材に「私が選挙に勝った。退任のための交渉はしていない」と語った。真意は不明だが、交渉を有利に進める狙いだった可能性もある。

バグボ氏の強硬姿勢をうけ、ワタラ氏は6日午前、自らの部隊をバグボ氏の自宅に突入させ、地下壕への攻撃を始めた。(ナイロビ=古谷祐伸)



 
 
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コートジボワール:バグボ氏退陣へ 戦闘停止表明

【ヨハネスブルク高尾具成】西アフリカ・コートジボワールで続く大統領の座を巡る武力衝突で、バグボ前大統領派の軍参謀長は5日、戦闘停止を表明した。同国に駐留軍を置く旧宗主国のフランス・フィヨン首相らは同日、大統領職に居座り続けてきたバグボ氏の降伏が交渉課題となっていると明言し、バグボ氏退陣が目前に迫った形だ。

昨年11月の大統領選の結果を巡り、国際社会の大勢は、バグボ氏と対立するワタラ元首相を当選者と認めている。

国連は4日、安保理決議に基づき「市民保護や国連平和維持活動部隊に対する攻撃防止」を目的に仏軍と共同作戦を実施。最大都市アビジャンの軍基地などバグボ氏の拠点施設を攻撃してきた。

ワタラ氏派部隊は、既にバグボ氏邸宅を支配下に置いたと述べている。バグボ氏は邸宅の地下壕(ごう)に避難しているとの情報もあるが、所在は未確認。ロンゲ仏国防相は5日、会見で「事態は数時間で解決に向かうだろう」と述べ、収束が近いとの考えを示した。

毎日新聞 2011年4月6日 東京朝刊



 
 
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コートジボワール:バグボ前大統領、降伏拒否 仏、仲介折衝続く

【パリ福原直樹】西アフリカ・コートジボワールの武力衝突で、バグボ前大統領は5日、フランスが仲介する和平交渉に対し、反大統領派のワタラ元首相への権限移譲を否定した。仏テレビの取材に答えた。一方、仏のサルコジ大統領は同日、元首相に早急に新政府の組織を要請しており、仏軍の軍事介入で始まった紛争解決の試みは、前大統領退陣に向けて水面下で折衝が続いている模様だ。

仏のジュペ外相は5日、仏議会での答弁で前大統領の元首相への「権限移譲」が迫ったと指摘。外相は潘基文(バンキムン)国連事務総長と電話協議し、前大統領に「国外脱出前に、元首相への権限移譲の署名を行うべきだ」と主張した。

外相によると前大統領の側近は、主要都市・アビジャンの仏大使館で、前大統領の権限移譲の条件を話し合っているという。

だがバグボ前大統領は5日夜、仏テレビに停戦の議論が進んでいるとしたものの、国連や仏の求める権限移譲書への署名を拒否。昨年11月の選挙の勝者は自分だと主張し、元首相との「直接対話」が和平の前提条件だと訴えた。

毎日新聞 2011年4月6日 東京夕刊



 
 
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バグボ氏拘束へ邸宅に部隊突入 コートジボワール

2011/4/7 1:40

【ナイロビ=共同】大統領選結果をめぐり対立陣営の戦闘が拡大したコートジボワールで、国際社会が当選を承認するワタラ元首相の報道官は6日、共同通信に対し、大統領職に居座るバグボ氏を拘束するため、最大都市アビジャンの同氏の邸宅に部隊が突入したと述べた。邸宅付近で戦闘が起きている。情勢は最終局面を迎えた。

同報道官はバグボ氏が見つかれば逮捕し裁判にかける方針だと述べた。バグボ氏の投降交渉が続けられていたが、同氏は5日、フランスのテレビの電話取材に対し「自分が当選者だ」と主張、退陣の考えがないことを示していた。



 
 
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コートジボワール武装勢力、日本大使公邸を襲撃

大使ら仏軍が救出

2011/4/7 6:56 (2011/4/7 9:36更新)

【ナイロビ共同】大統領選結果をめぐって対立する二つの陣営の戦闘が拡大するコートジボワールの最大都市アビジャンに駐在する岡村善文大使(53)の公邸に6日、武装集団が一時押し入った。大使にけがはなく、日本外務省によると、大使ら全員がフランス軍などにより救出された。

在留邦人二十数人は自宅に待機しており、全員無事。

複数の外交筋によると、武装集団は既に公邸外に出たが、付近にとどまっている可能性があるという。

武装集団は6日午前、岡村大使の公邸に押し入り、大使らは防弾扉の付いた部屋に避難。武装集団は公邸から外に向かって、機関銃やロケット弾などによる攻撃を行った。

フランス公共ラジオによると、公邸の警備員ら4人がいなくなり、邸内にはたくさんの血痕が残っているという。

大使公邸があるアビジャンのココディ地区には、大統領職に居座るバグボ氏の邸宅がある。6日は同邸宅に対し、国際社会が当選を承認するワタラ元首相の支持部隊が攻撃を行った。

岡村大使は襲撃前の4日、共同通信の取材に対し「3月31日以来、公邸から一歩も(外に)出ることができない状態が続いている。周辺で戦闘が激しく行われている」と答えていた。



 
 
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コートジボワール武装勢力、日本大使公邸を一時占拠

大使ら、仏軍ヘリが救出

2011/4/7 10:16

【ロンドン=松崎雄典】大統領選結果を巡って対立する2つの陣営の戦闘が続くコートジボワールで6日、岡村善文大使の公邸に武装勢力が侵入した。大使は職員らと防弾扉の付いた部屋に避難。その後、同国に駐在するフランス軍のヘリコプターが救助した。仏AFP通信が伝えた。日本外務省も7日午前、岡村大使が現地職員・警備員7人とともに仏軍などに救出されたと発表した。

武装勢力は選挙後も大統領の座にとどまるバグボ氏の雇い兵とみられる。公邸を占拠後、機関銃などで外部に向けて攻撃。公邸内の物品を略奪し、大使らを救助に来た仏軍と銃撃戦をした後、公邸を離れたという。

大使公邸はバグボ氏の邸宅と同じ同国最大の市アビジャンのココディ地区にある。6日はワタラ元首相の陣営が邸宅を包囲して攻撃を強めており、そのさなかにバグボ氏側の一部の兵が公邸に侵入したとみられる。

日本の外務省によると大使館員を含めた在留邦人29人は自宅待機中で、5日時点で全員の安全が確認されているという。



 
 
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大使ら戦闘に巻き込まれた可能性 コートジボワール襲撃

2011/4/7 10:39

【パリ=古谷茂久】仏AFP通信によると、日本大使公邸のあるココディ地区では、バグボ氏派とワタラ氏派の両勢力の戦闘が最も激しい場所という。日本大使公邸は意図的に狙われたというより、両派の戦闘に巻き込まれたもようだ。他国の大使公邸も救援を要請しているという。

岡村大使が同通信に語ったところによると、6日午前に雇い兵らが公邸に侵入。午後4時ころまで公邸内から外に向かって砲撃していた。砲撃の標的は不明という。

同じ地区にあるバグボ氏の住居では、同氏が家族や側近とともに地下壕(ごう)に立てこもっている。ワタラ派勢力は同日バグボ氏の邸宅に総攻撃をかけたが、邸宅内には戦車や迫撃砲が配備されており、激しい戦闘が続いている。

コートジボワールでは昨年の大統領選後もバグボ氏が退任を拒否して居座り、国際社会が承認したワタラ氏との間で戦闘が継続。ワタラ氏は首都を制圧して最大都市アビジャンに進行しバグボ氏を追い詰めた。仏政府などがバグボ氏に投降を勧めるなど事態の収拾を図っているが、バクボ氏は投降を拒否している。



 
 
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コートジボワールの日本大使公邸襲撃され、全員無事救出

2011年4月7日11時23分

コートジボワールの最大都市アビジャンで6日午前7時(日本時間同日午後4時)過ぎ、武装した集団が日本の岡村善文大使(53)の公邸に侵入した。敷地内で避難していた岡村大使らは6日午後10時(日本時間7日午前7時)過ぎにフランス軍などによって救出された。

コートジボワールは昨年11月の大統領選をめぐって混乱が続き、事実上の内戦状態となっている。

外務省によると、大使公邸に侵入したのは、落選を認めず大統領職にとどまり続けているバグボ氏側の兵士数人とみられる。兵士は公邸敷地内から外部に向け、機関銃などを発射していたという。

岡村大使は現地職員や警備員7人とともに公邸内に避難し、国連の要請で出動したフランス軍のヘリで全員救出された。警備員1人がけがをしたとの情報がある。岡村大使は保護された後、外務省に対して「兵士側からの接触はほとんどなかった」と話しており、日本を攻撃対象にしたのではなく、交戦の拠点に使おうとしたとみられるという。

AFP通信によると、岡村大使は公邸内で避難中に電話取材に応じ、「兵士はロケット砲を撃ちながら公邸に侵入し、私を含めて約10人は防弾ドアのある部屋に閉じこもっている」と語っていた。

日本大使館は安全確保のため3月31日に閉鎖し、岡村大使は公邸に待機していた。公邸はバグボ氏の自宅と同じココディ地区にあり、周辺地域では国際社会が当選を認めたワタラ元首相側との間で断続的に戦闘が続いている。外務省によると、日本大使館員を含む在留邦人は全員無事が確認されているという。



 
 
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日本大使、仏軍が救出…コートジボワール

【カイロ=中西賢司】西アフリカ、コートジボワールの最大都市アビジャン郊外で6日朝(日本時間同日夕)、傭兵(ようへい)とみられる武装集団が日本大使公邸をロケット弾などで襲撃、占拠した。

日本政府は米政府に、岡村善文・駐コートジボワール大使ら職員の救援を要請、これを受け継いだ旧宗主国フランスの駐留ヘリコプター部隊が救援作戦を敢行し、襲撃から約15時間後に大使と現地職員7人の計8人全員を救出した。

日本の外務省は、「現場にいた大使と現地職員は全員無事だった」としている。大使館員6人と在留邦人22人についても全員無事が確認された。

AFP通信は、武装集団が昨年11月の大統領選挙で当選した野党指導者ワタラ氏(元首相)の一派に属する傭兵だと報じている。選挙での敗北を認めず、大統領の座に居座り続けているバグボ氏の勢力とみられる武装集団との間で、襲撃事件後も約5時間にわたって激しく交戦した。

岡村大使らは公邸内の防弾扉付きの部屋に退避し、難を逃れたが、AFP通信によると、公邸内には血痕と弾痕が多く残り、略奪の痕跡もあるという。

同国では、昨年11月の大統領選後、ワタラ、バグボ両派の対立が激化し、内戦状態に突入。6日朝にはワタラ派がバグボ氏の邸宅を襲撃したが、バグボ派が撃退していた。日本大使公邸はバグボ氏の邸宅と100メートルほどしか離れておらず、襲撃事件は、両派の局地的な衝突が大使公邸に及んで起きた可能性が高い。

(2011年4月7日13時55分 読売新聞)



 
 
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岡村大使の救出作戦、仏特殊部隊がヘリから降下

【カイロ=中西賢司、パリ=三井美奈】内戦状態に陥った西アフリカ・コートジボワールの最大都市アビジャンでは7日も戦闘が続き、昨年11月の大統領選で当選した野党指導者ワタラ氏を支持する部隊が、落選後も大統領の座に居座るバグボ氏の邸宅や大統領官邸への攻撃を続けた模様だ。

6日には武装集団が日本大使公邸を一時占拠する事件も発生。戦闘長期化に伴い、アビジャンは無法地帯の様相を強めている。

旧宗主国フランスの国防省は7日、駐留仏軍による岡村善文・駐コートジボワール大使らの救出作戦のビデオ映像を公開した。特殊部隊が軍用ヘリコプターからロープづたいで下降し、岡村大使を抱きかかえるようにして救出して機内に誘導する模様が映っている。

(2011年4月7日23時25分 読売新聞)



 
 
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権力移譲交渉決裂、バグボ邸に部隊突入 コートジボワール

2011.04.07 Thu posted at: 09:58 JST

(CNN) 大統領選の結果をめぐり混乱が続く西アフリカのコートジボワールで6日、国際社会が当選を承認したワタラ元首相の支持部隊が、大統領退任を拒み続けるバグボ氏の邸宅に突入した。ワタラ氏側が明らかにした。

ワタラ氏側は、バグボ氏の拘束には至らなかったが、邸内で大量の武器を発見したとしている。

バグボ氏側も、同氏の邸宅が襲撃されたことを認め、ワタラ氏部隊が「(バグボ氏を)とらえて殺そうとした」と述べた。バグボ氏が当時自宅にいたかどうかは明らかにしなかったが、アビジャンにはいたとしている。アフリカ連合(AU)から提案された権力の移譲については、話し合う用意はあるとしながらも、交渉も始まらないうちから投降を口にすることはできないとした。

国連平和維持活動(PKO)部隊の戦闘ヘリコプターも同日、作戦を再開した。バグボ氏の支持者が大統領公邸で使っている大量の武器に狙いを定めるとしている。

バグボ氏は5日の時点で譲歩するかに見えたが、その後態度を翻したとみられる。

国連の潘基文(バン・ギムン)事務総長は6日、「国際社会の総意に反して権力移譲を拒む理由が理解できない」とバグボ氏を非難。旧宗主国フランスのジュペ外相は、バグボ氏との交渉が決裂したことを議会証言で明らかにした。フランス軍はバグボ邸の襲撃には関与しなかったとしている。

コートジボワールでは両派の衝突でこれまでに数百人が死亡、略奪なども横行している。赤十字国際委員会は、人道的状況が悪化していると判断、約12トン分の救援物資を積んだチャーター機を同日、北部のマンに送り込んだ。



 
 
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コートジボワール、日本大使ら全員無事救出

2011.04.07 Thu posted at: 10:52 JST

(CNN) 西アフリカのコートジボワールの最大都市アビジャンで、岡村善文大使の公邸が何者かに襲撃された。日本外務省が発表した。 その後、岡村大使は現地職員と警備員とともに、フランス軍と国連の対応で全員救出された。

大統領選の結果をめぐり混乱が続くコートジボワールでは6日、国際社会が当選を承認したワタラ元首相の支持部隊が、大統領退任を拒み続けるバグボ氏の邸宅に突入した。ワタラ氏側が明らかにした。

ワタラ氏側は、バグボ氏の拘束には至らなかったが、邸内で大量の武器を発見したとしている。

バグボ氏側も、同氏の邸宅が襲撃されたことを認め、ワタラ氏部隊が「(バグボ氏を)とらえて殺そうとした」と述べた。バグボ氏が当時自宅にいたかどうかは明らかにしなかったが、アビジャンにはいたとしている。アフリカ連合(AU)から提案された権力の移譲については、話し合う用意はあるとしながらも、交渉も始まらないうちから投降を口にすることはできないとした。

国連平和維持活動(PKO)部隊の戦闘ヘリコプターも同日、作戦を再開した。バグボ氏の支持者が大統領公邸で使っている大量の武器に狙いを定めるとしている。

バグボ氏は5日の時点で譲歩するかに見えたが、その後態度を翻したとみられる。

国連の潘基文(バン・ギムン)事務総長は6日、「国際社会の総意に反して権力移譲を拒む理由が理解できない」とバグボ氏を非難。旧宗主国フランスのジュペ外相は、バグボ氏との交渉が決裂したことを議会証言で明らかにした。フランス軍はバグボ邸の襲撃には関与しなかったとしている。

コートジボワールでは両派の衝突でこれまでに数百人が死亡、略奪なども横行している。赤十字国際委員会は、人道的状況が悪化していると判断、約12トン分の救援物資を積んだチャーター機を同日、北部のマンに送り込んだ。



 
 
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コートジボワール:元首相支持部隊、前大統領邸に突入

【ヨハネスブルク高尾具成】大統領の座を巡る武力衝突で混乱が続く西アフリカ・コートジボワールで6日、ワタラ元首相の支持部隊が攻撃を再開、バグボ前大統領が立てこもっているとされる最大都市アビジャンの大統領の邸宅に突入した。国連や旧宗主国フランスなどが前大統領派と続けてきた権限移譲交渉が暗礁に乗り上げ、ワタラ元首相派が前大統領拘束に向け強硬手段に踏み切ったとみられる。

現地からの報道によると、大統領の邸宅周辺では激しい銃撃音が聞こえているという。部隊は前大統領を殺害せず拘束するよう命令を受けているため、突入後も困難な作戦が続いているようだ。

フランスは権限移譲交渉を仲介。AP通信などによると、現地の国連トップ、崔英鎮(チェヨンジン)事務総長特別代表は、5日、前大統領が元首相を勝者とした選挙結果を基本的には受け入れたとの認識を示し、「鍵は彼(バグボ氏)がどこへ行くかだ」と、前大統領の処遇が問題になると述べていた。

しかし、前大統領は権限移譲を認める文書への署名を拒否。オバマ米大統領は5日、前大統領の即時退陣を求めた。

毎日新聞 2011年4月7日 東京朝刊



 
 
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コートジボワール:日本大使公邸に武装集団 仏軍が8人救出

大統領選挙の結果を巡り混乱が続くアフリカ西部コートジボワールの最大都市アビジャンに駐在する岡村善文大使(53)の公邸が6日午前7時20分(日本時間同午後4時20分)ごろ、武装集団に襲撃された。外務省によると、岡村大使らは同午後10時すぎ、フランス軍と国連により救出された。現地職員や警備員ら7人も無事だった。

外務省によると、現地の在留邦人22人も全員無事だった。襲撃の動機は不明。

AFP通信などによると、武装集団はアビジャン北郊外ココディ地区にある大使公邸に侵入、公邸を占拠した。大使らは防弾扉に囲まれた部屋に避難したという。武装集団は午後2時ごろまで公邸内に陣取ったが、その後立ち去ったという。外務省などを通じ連絡を受けたフランス軍などが大使らを救出した。同通信によると、岡村大使らはアビジャン南郊のフランス軍基地で保護されているという。

外務省は安全確保のため大使館を一時的に閉鎖していた。岡村大使は81年4月に外務省入省。在仏大使館公使などを歴任し、08年7月から現職。【西岡省二、ヨハネスブルク高尾具成】

毎日新聞 2011年4月7日 東京夕刊



 
 
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コートジボワール:バグボ氏退陣へ、国際的圧力強化

【ブリュッセル福島良典】バグボ前大統領に即時退陣を求める国際社会の圧力が強まっている。欧州連合(EU)は6日、前政権に対する経済制裁の発動を決め、国際刑事裁判所(ICC)は大規模かつ組織的な市民の殺害が続けば本格的な捜査を開始すると警告した。

EUは6日の声明でバグボ前大統領派を「非合法な政権」と位置づけ、「現場の状況の重大さ」にかんがみ、EU加盟国が前政権から国債や債券を購入したり、前政権に融資を提供することを禁じる追加制裁で合意した。7日に発動する。

また、EU議長国ハンガリーのネーメト外務次官は6日、コートジボワール駐留仏軍と国連平和維持活動(PKO)部隊の軍事介入を「自国民に暴力を振るうすべての政権に対する明確なメッセージだ」と擁護。コートジボワールの政情が落ち着き次第、EUが民主化支援を提供する用意があると表明した。

一方、オランダ・ハーグにあるICCのモレノオカンポ主任検察官の事務所は6日、コートジボワール情勢に関して声明を発表。声明は同国西部で多数の市民が殺害されたとの情報に「懸念」を表明、戦争犯罪の容疑などで殺害責任者に対する本格調査を速やかに開始し、逮捕状の請求準備に取りかかる用意を示している。

毎日新聞 2011年4月7日 東京夕刊



 
 
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コートジボワール:日本大使公邸襲撃 前大統領派部隊か 包囲網に焦り

【ヨハネスブルク高尾具成】「公邸内に血が流れ、銃弾が散乱している」。西アフリカのコートジボワールで6日起きた日本大使公邸襲撃事件で、岡村善文大使(53)はAFP通信に生々しい状況を語った。侵入したのはバグボ前大統領派の部隊の可能性が高く、国際社会の「バグボ包囲網」が強まる中、前線の兵士にも混乱や焦りが広がっているようだ。

AFP通信などによると、武装勢力は公邸内の物品を略奪したという。だが外務省関係者は「承知していない」とし、襲撃の目的は不明だ。

アビジャンのココディ地区にある日本大使公邸は、バグボ氏の邸宅から数百メートルの距離。国連平和維持活動部隊や駐留仏軍による軍事介入が実施された4日以降、国際社会の大半が新大統領として承認するワタラ元首相の支持部隊が包囲しており、6日にはバグボ氏を拘束しようと攻撃を再開。バグボ氏邸宅に突入して総攻撃を仕掛けた。

大使公邸の襲撃はこうした状況で「拠点」を失ったバグボ氏派の雇い兵らが、反撃の足場にするため日本大使公邸を占拠した可能性がある。

外務省幹部も略奪目的ではなく、立てこもりの場所が必要だったのではないかとみている。

毎日新聞 2011年4月7日 東京夕刊



 
 
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コートジボワール、国連が異例の介入

2011/4/8 0:10

【ニューヨーク=弟子丸幸子】大統領選の結果を巡る混乱で戦闘が続くアフリカ西部コートジボワールで、国連が異例の行動に出ている。バグボ前大統領側の拠点への軍事攻撃をフランス軍に要請したほか、国連平和維持活動(PKO)部隊も攻撃を実施した。今回の攻撃は中立を標榜する国連が内戦の当事者となる危険性をはらむとともに、国連のあり方を巡る議論を呼んでいくことになりそうだ。

今回の介入は、国連が紛争当事者の一方を攻撃した点、本来は平和維持が任務であるPKOが積極的な攻撃に参加した点、その攻撃がミサイルを使用するなど本格的だった点−−の3点で異例だった。

PKOによる武力行使の国際法上の根拠になったのが、3月30日採択のコートジボワールに関する安全保障理事会決議1975。同決議は「市民の保護」のためにPKOが軍事行動を含めて「すべての必要な措置」をとることを容認している。内政干渉に消極的な中国、ロシアも今回はアフリカ連合(AU)の支持を背景に決議に賛同した。

国際社会が軍事介入を支持したのは、1994年のルワンダ大虐殺への猛烈な反省があった。ルワンダの場合、PKOが展開していながら100万人近くにのぼる大虐殺が起きた。国連事務局高官は「安保理内にも、虐殺が起きた場合の責めを受けたくないとの思いがあった」と語る。

誤算だったのは、バグボ氏に投降を求める交渉が決裂し、戦闘が拡大していることだ。6日には日本の岡村善文大使の公邸が武装勢力に襲撃される事件が起きた。大使公邸への武装勢力侵入は、こうした誤算や混乱を示す事例であり、関係国は戦闘長期化への懸念を強めている。



 
 
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日本大使救出時の映像を公開 仏国防省がHPで

2011/4/8 11:31

【パリ=共同】フランス国防省は7日、コートジボワールの最大都市アビジャンで、武装集団に襲撃された日本大使公邸からフランス軍部隊が岡村善文大使(53)を救出した際のビデオ映像を同省のホームページで公開した。

映像はホバリングしたヘリコプターから兵士がロープで次々と降下していくシーンから始まり、白いシャツにジャンパー姿の岡村大使がヘリに乗り込む瞬間などが続く。救出後に、フランス軍基地とみられる屋内で、大使がフランス側将校らと談笑する場面もある。

ビデオの中で、大使は将校らに礼を述べた後、フランス語で「武装集団に襲撃され、公邸の一室に閉じ込められたが、フランス軍に助けていただいた。ヘリの着陸位置や安全の確保などプロの仕事だった。おかげで、ここまでたどり着けた」と述べた。



 
 
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コートジボワール:日本大使公邸襲撃 ヘリ7機派遣、1時間で救出 仏国防省明かす

【パリ福原直樹】コートジボワールで6日起きた日本大使公邸襲撃事件で、フランス国防省は7日、岡村善文大使(53)を仏軍が救出した際のビデオ映像を公開し、救出の様子を説明した。

それによると、日本政府の要請を受けた国連が、現地の仏平和維持部隊に大使らの救助を依頼。仏部隊は6日午後11時ごろ、ヘリ7機を大使公邸に派遣し大使ら8人を救出、作戦は1時間で終了した。

その後、仏軍のヘリは公邸周辺にいたバグボ前大統領派の装甲車1台、機関銃車両2台を破壊した。

ビデオは、ヘリの仏軍兵士が機銃で警戒する中、兵士に導かれ大使がヘリに駆け込む場面を撮影。その後、大使が「民兵に攻撃され(公邸に)閉じ込められたが、仏軍ヘリのおかげで救出されました」と感謝を述べる様子も映されている。

毎日新聞 2011年4月8日 東京朝刊



 
 
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コートジボワール:バグボ前大統領、拘束難航 元首相派、邸宅突入失敗

【ヨハネスブルク高尾具成】大統領選挙の結果を巡り混乱が続くアフリカ西部コートジボワール情勢は、国際社会の大半が新大統領として承認するワタラ元首相の支持部隊が、政権に居座るバグボ前大統領の拘束を目指し前大統領邸宅への攻撃を7日も続けたが、作戦は難航している。前大統領は邸宅の地下壕(ごう)に立てこもっているとされる。大統領選の決選投票では、ワタラ氏の得票率が約54%だったが、約45%はバグボ氏に投票。ワタラ氏派はバグボ氏の支持者の反発を警戒し、殺害を避けて拘束を目標にしているとみられる。

現地からの報道によると、ワタラ氏派は6日、バグボ氏の邸宅への突入を試みたが反撃に遭い、作戦は失敗に終わった。ワタラ氏派は、国連や旧宗主国フランスなどとともに、バグボ氏に権限移譲を求めて交渉してきたが決裂し、強硬手段に踏み切った。

一方、バグボ氏は、この4カ月余の間、周到な準備を重ねてきたようだ。護衛部隊や、邸宅で「人間の盾」となっているとも言われる民兵組織「青年愛国同盟」が激しく抗戦し、ワタラ氏派は大量の武器類を押収したものの、バグボ氏拘束に至らなかった。

民間人保護などを目的に国連平和維持部隊や駐留フランス軍が4日、前大統領派拠点施設の一つとして同邸宅も空爆した。バグボ氏は権限移譲を拒否する姿勢を崩していない。

アビジャン中心部は戦闘で危険な状態が続いており、市民生活も困難な状況に置かれている模様だ。

毎日新聞 2011年4月8日 東京朝刊



 
 
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コートジボワール:EU、制裁解除へ 元首相要請、実権移行裏付け

【ヨハネスブルク高尾具成、ブリュッセル福島良典】大統領選の結果を巡り武力衝突が続く西アフリカ・コートジボワールで7日夜、国際社会の大勢が新大統領として当選を承認するワタラ元首相がテレビ演説し、同国の輸出に科せられた経済制裁を解除するよう欧州連合(EU)に要請したことを明らかにした。EU側も8日、制裁が近く解除されるとの見通しを示し、バグボ前大統領派の抵抗が続く中、実権がワタラ氏へ移行していることを印象付けている。

◇前大統領邸封鎖

EUのアシュトン外務・安全保障政策上級代表(外相)の報道官は8日、コートジボワールのワタラ元首相の要請を受け、「制裁を近く緩和できると思う」と述べた。12日にルクセンブルクで開くEU外相会議で、コートジボワールのカカオ・コーヒー産業と港湾当局に対する制裁の解除を決める見通し。

一方、AFP通信などによると、ワタラ氏は7日の演説で国民和解と経済活動の再開・回復を強く訴え、「段階的に正常化を可能にするため、外出禁止令を8日から緩和する」と表明した。

また、同氏は大統領職に居座るバグボ氏の邸宅を封鎖したとし、「バグボ氏は重装備の兵器と雇い兵と共に邸宅に立てこもっている。地域住民を守るため周辺を封鎖した」と説明した。

コートジボワールは世界最大のカカオ豆産出国で、輸出が経済の命綱。しかし、バグボ氏の大統領職居座りとその後の混乱を受け、EUが今年1月に経済制裁を科し、ワタラ氏もバグボ氏側の資金を断つ目的でカカオ輸出禁止を命じていた。

民間人保護などを目的に、旧宗主国のフランス軍と国連部隊が4日、軍事介入し、バグボ氏の拠点施設を攻撃。バグボ氏はアビジャンの大統領邸宅の地下壕(ごう)に立てこもっているとされる。

毎日新聞 2011年4月9日 東京朝刊



 
 
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バグボ派勢力の抗戦激化 コートジボワール内戦

2011.04.10 Sun posted at: 11:01 JST

(CNN) 大統領選の結果をめぐり内戦が激化しているコートジボワールの最大都市アビジャンで9日、国際社会が当選を承認したワタラ元首相が滞在しているホテルが、大統領職に居座り投降を拒否するバグボ氏の支持部隊により攻撃された。国連の広報担当者が伝えた。

これを受け、同ホテルの警護を命じられていた国連部隊が反撃に出て、バグボ氏側の部隊に発砲したという。

国連当局者によれば、バグボ氏の支持勢力は依然としてアビジャン市内の要地である、大統領官邸、同氏邸宅、国営テレビ局の3箇所を掌握している。先週初頭、バグボ氏の退陣は避けられないとみられ、5日には同氏が退陣交渉を開始した。しかしその直後、バグボ氏側の部隊が同国の市街地などに砲撃を再開。その後、アビジャンの要地2箇所を奪回した。ただ同市の大半は現在、国連部隊および駐留するフランス軍が掌握している。

同市内にあるフランス大使公邸も8日にバグボ氏側部隊から銃撃を受けたことから、大使館員らがフランス軍部隊の支援を受けて退避活動を行っていたが、状況が悪化したことから途中で中止された。



 
 
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コートジボワールのバグボ氏、仏軍などが拘束

2011/4/11 22:28 (2011/4/12 1:17更新)

【パリ=古谷茂久】大統領選の結果を巡り混乱が続くコートジボワールで11日、仏と国連部隊の支援を受けたワタラ元首相派の部隊が大統領職に居座るバグボ氏の邸宅に突入し、バグボ氏を拘束した。仏AFP通信が伝えた。両者とそれぞれの支持勢力の対立はひとまず収束し、国際社会が当選者と認めるワタラ氏側による政権が樹立する展望が開けてきた。

仏軍などが同日、最大都市アビジャンのバグボ邸に戦車などで突入し、執務室でバグボ氏を拘束した。バグボ氏とシモーヌ夫人はその後、ワタラ氏派側が支配する地区にあるホテルに連行された。バグボ氏の健康状態は良好という。

ワタラ氏派の支配下にある同国のテレビは同日、バグボ氏が拘束される映像を放映し、ワタラ派の勝利を国民に印象づけている。旧宗主国フランスのゲラン内相は「コートジボワールは経済成長を取り戻すだろう」とバグボ氏の拘束を歓迎する意向を示した。

イスラム教徒が多い北部とキリスト教徒が多い南部の対立に絡んだ2002〜03年の内戦が影を落とすコートジボワールでは、昨年10〜11月の大統領選後、南部が支持基盤で大統領だったバグボ氏と北部を地盤とするワタラ氏の双方が大統領就任を宣言。国連をはじめとする国際社会はワタラ氏支持を表明したがバグボ氏は受け入れず両者の軍事対立が続いていた。

4月4日には国連平和維持活動(PKO)部隊と仏軍が軍事介入。10日には駐留する仏軍とPKO部隊がバグボ氏の邸宅をヘリコプターで攻撃した後に突入した。



 
 
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国連部隊がバグボ氏側拠点を攻撃 コートジボワール

2011.04.11 Mon posted at: 09:25 JST

(CNN) 大統領選の結果をめぐり、国際社会が当選を承認したワタラ元首相と大統領職に居座るバグボ氏両陣営間の衝突が激化するコートジボワール情勢で、国連部隊は10日、バグボ氏側の拠点をヘリコプターから攻撃した。

現地の国連トップ、崔英鎮・事務総長特別代表によると、国連部隊は数カ所の主要拠点を標的に、フランス軍との共同作戦を実施した。崔氏は一方で、バグボ氏を自宅から追放することは国連の任務に含まれず、ワタラ氏側の部隊にかかっていると述べた。

同氏によると、バグボ氏の支持勢力は最大都市アビジャンで、ワタラ氏の滞在するホテルを攻撃。10日には、同ホテル内に設置された国連部隊の本部にも攻撃が及んだため、反撃を決断したという。



 
 
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コートジボワール国連部隊、バグボ派を再び攻撃

【ヨハネスブルク=中西賢司】西アフリカ、コートジボワールからの報道によると、同国最大都市アビジャンで10日、国連平和維持活動(PKO)部隊と駐留フランス軍が、大統領選敗北後も居座り続けるバグボ氏の邸宅などを戦闘ヘリコプターで攻撃。

邸宅の一部が破壊された。

空爆は4日に続き2回目。ロイター通信によると、11日には仏軍の戦車など約30台が邸宅に向けて進軍。空爆を続けたとの情報もある。

国際社会が当選者と認めるワタラ氏が拠点とするアビジャン市内のホテルは9日、約1時間にわたり、バグボ氏派の拠点方面からの迫撃砲による攻撃を受けた。

同市内では、一時ワタラ派に追い込まれたバグボ派が反転攻勢に出て、主要地区を再び掌握し始めている。PKO部隊幹部は「見せかけの降伏交渉で時間を稼ぎ、態勢を立て直した」と見ており、戦闘は長期化の様相を見せている。

(2011年4月11日21時24分 読売新聞)



 
 
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コートジボワール:外交官救出作戦、中止 前大統領派が反撃

【ヨハネスブルク高尾具成】大統領選挙の結果を巡り武力衝突が続く西アフリカ・コートジボワールの最大都市アビジャンで9日、国連平和維持活動(PKO)部隊が計画していた各国外交官らの救出作戦が中止に追い込まれた。退陣を拒否するバグボ前大統領派が勢力を盛り返し、戦闘が激化したため。国際社会の大勢が新大統領として承認したワタラ元首相が拠点とするホテルも、バグボ氏派からの攻撃を受けた。

バグボ氏派とみられる民兵は6日、アビジャンの日本大使公邸を占拠。8日にはフランス大使公邸も攻撃を受けた。国連安保理が同日開いたコートジボワール情勢に関する緊急会合でPKO担当のルロワ事務次長は、20カ国以上が「大使館員の安全確保を国連部隊に要請してきた」と述べた。国連は現地に駐留する仏軍と合同で9日に救出作戦を開始することを決定した。

しかしAFP通信によると同日、バグボ氏派は迫撃砲や小火器でワタラ氏派の拠点ホテルを攻撃、ワタラ氏の支持部隊や国連平和維持部隊が応戦。安全が確保できないとの判断から救出作戦は中止された。仏軍は各国大使公邸がある地区で、ヘリからバグボ氏派の車両を攻撃したという。

ワタラ氏派部隊は3月からの戦闘でほぼ全土を掌握、4日には国連部隊や駐留仏軍も軍事介入した。しかし、バグボ氏派は権限移譲交渉の停戦時間を戦力強化にあてたとみられ、反転攻勢に出ている。

毎日新聞 2011年4月11日 東京朝刊



 
 
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コートジボワール情勢「危機終わらず」 国連高官

2011/4/12 10:05

【ニューヨーク=弟子丸幸子】アフリカ西部コートジボワールで、大統領職に居座っていたバグボ氏が身柄拘束されたことを受け、国連平和維持活動(PKO)局を統括するルロワ事務次長は11日、記者団に「危機は終わっていない」と述べ、引き続き警戒が必要との認識を示した。「人道上の危機は甚だしい状況だ」とも語り、秩序の回復が急務だと訴えた。

ルロワ次長によると、バグボ氏は夫人とともに国連による身柄の保護を求めている。国連は今回、仏軍とともにPKO部隊として軍事介入に加わる異例の対応をとった。ルロワ次長はバグボ氏の拘束作戦について「(PKO部隊は)関与していない」と強調した。



 
 
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米大統領、コートジボワールの内乱終結を歓迎

2011/4/12 13:56

【ワシントン支局】オバマ米大統領は11日、選挙に敗れながら退任を拒んできたコートジボワールのバグボ前大統領が拘束され、内乱終結のメドが立ったことを歓迎する声明を発表した。「和解と復興を始めなければならない」と述べ、ワタラ新大統領のもとにまとまるよう促した。



 
 
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バグボ氏拘束、「夜明け到来」とワタラ氏 コートジボワール

2011.04.12 Tue posted at: 09:19 JST

(CNN) 大統領選の結果をめぐり、国際社会が当選を承認したワタラ元首相と大統領職に居座るバグボ氏両陣営が衝突していたコートジボワール情勢で、バグボ氏が10日、最大都市アビジャンの自宅で身柄を拘束された。これを受け、ワタラ氏はテレビ演説で「新たな時代の夜明けがついに到来した」と語った。

ワタラ氏は演説で、国民に武器を置くよう呼び掛け、バグボ氏夫妻や同氏側幹部らの訴追手続きを始めるよう法相に指示したことを明らかにした。

バグボ氏の側近は、フランス軍が同氏の邸宅に突入したと述べたが、仏国防省はこれを否定。コートジボワールのバンバ国連大使や仏大使館によると、同氏を拘束したのはワタラ氏側の部隊だった。バンバ大使によると、同氏の健康状態に問題はない。

バグボ氏は、ワタラ氏陣営や国連が本部を置くアビジャン市内のホテルに拘束されている。国連平和維持活動(PKO)局のルロワ局長は、国連が本人の要請に応じ、夫妻の身柄を保護したと述べた。ルロワ局長はまた、市街地では戦闘がほぼ収った模様で、一部に散発的な衝突がみられるのみだと語った。

オバマ米大統領はこのニュースを「コートジボワール国民の民主的な意志の勝利」と歓迎し、ワタラ氏や国民に「和解と再建」の努力を開始するよう呼び掛けた。



 
 
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コートジボワール、バグボ氏を自宅で拘束

【ヨハネスブルク=中西賢司、ニューヨーク=吉形祐司】西アフリカ、コートジボワールからの報道によると、昨年11月の大統領選で敗北後も居座りを続け、内戦状態の中で最大都市アビジャンの自宅に籠城していたローラン・バグボ氏が11日、拘束された。アビジャン市内では同日、旧宗主国のフランス駐留軍が数十台の装甲車などからなる地上部隊でバグボ氏邸に迫るなど、同氏の排除に向けた実力行使が進んでいた。

国連報道官は11日、バグボ氏が大統領選で当選した野党指導者アラサン・ワタラ元首相派の部隊に投降したことを本紙に確認した。

AP通信が、作戦に参加したワタラ派戦闘員の話として伝えたところでは、ワタラ派部隊は11日、駐留仏軍による空爆の最中にバグボ氏邸へ突入。地下壕(ごう)に妻と息子と一緒にいたバグボ氏を拘束した。

(2011年4月12日00時56分 読売新聞)



 
 
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ワタラ氏に権限移譲へ…コートジボワール

【ヨハネスブルク=中西賢司】昨年11月の大統領選結果をめぐり内戦状態に陥った西アフリカ・コートジボワールで、当選した野党指導者のワタラ元首相派が掌握するテレビ局は11日、拘束された対立候補のバグボ氏が「戦闘中止を求める」と自派勢力に投降を呼びかける映像を放送した。

ロイター通信などが伝えた。

選挙後も大統領の座に居座り続け、ワタラ派や国際社会の辞任要求を拒み続けてきたバグボ氏が、ようやく自らの敗北を認め、ワタラ氏への権限移譲の環境が整った。バグボ氏がワタラ氏に権限を移譲する文書に署名した時点で、2人が大統領就任を宣言した異常事態は解消する。

ワタラ氏も11日夜、同テレビを通じて演説し、「新たな夜明けを迎えた」と事態収拾に自信を示した。ワタラ氏は、両派による人権侵害を調べる委員会を設置する方針も表明した。

(2011年4月12日10時33分 読売新聞)



 
 
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国民の勝利だ…米大統領、バグボ氏拘束を歓迎

【ワシントン=山口香子】オバマ米大統領は11日、昨年11月のコートジボワール大統領選で敗北した後も大統領の座に居座り続けていたバグボ氏が拘束されたことについて声明を出し、「国民の民主的意思の勝利だ」と歓迎した。

オバマ大統領は権力を継承する見通しのワタラ元首相に「全国民の代表として統治する必要がある」と呼びかけ、バグボ氏支持者らとの和解を図るよう求めた。

(2011年4月12日10時47分 読売新聞)



 
 
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バグボ氏を拘束 裁判にかける方針 コートジボワール

2011年4月12日0時24分

昨年11月の大統領選をめぐる混乱が続くコートジボワールで11日、落選を認めず退任を拒んでいた現職バグボ氏の身柄を、国際社会が当選を認めたワタラ元首相派の部隊が拘束した。

在コートジボワール・フランス大使館とワタラ派関係者への朝日新聞の取材によると、ワタラ派の部隊は11日午後、フランス軍の支援を受け、最大都市アビジャンの自宅の地下壕(ごう)にいたバグボ氏を拘束。バグボ氏は妻とともにワタラ派拠点のホテルへ連行された。ワタラ氏はバグボ氏を裁判にかける方針を示している。

英BBCなどは、拘束後に手錠を外されたバグボ氏が汗を拭きながら着替えする様子を映した、地元テレビの映像を流した。

コートジボワールのバンバ国連大使は11日、国連本部で「バグボ氏は自分が犯した罪のため、裁判を受けることになるだろう。コートジボワール国民にとって、悪夢は終わった」と語った。バグボ氏の健康状態は良いという。

現地からの報道によると、政府軍や民兵など、重武装したバグボ派1千人はこれまで、市民や駐留する国連平和維持活動(PKO)部隊、ワタラ派への攻撃を繰り返してきた。

このため仏軍は「これ以上の流血を防ぐ」として11日、約30台の武装車両やヘリを展開させてバグボ氏の自宅の攻撃に踏み切り、バグボ派の多数の兵士が投降した。仏軍の軍事介入は4日、10日に続くもの。

ワタラ氏は昨年11月の選挙後、活動拠点のアビジャンのホテルをバグボ氏側に包囲されていた。しかし3月、自身の地盤である同国北部で待機していた部隊を使って武力行使に転じ、支配権を徐々に確立した。

アビジャンにある日本大使館の職員は朝日新聞の取材に「昨日午後から続いた銃声が11日昼ごろ止まった。拘束のニュースが広まり、喜んだ人々が街頭に繰り出し始めている。だが、バグボ派がどう動くか分からず、不安は続く」と話した。



 
 
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コートジボワール:バグボ前大統領を拘束 混乱収束へ

【パリ福原直樹、ヨハネスブルク高尾具成】大統領選の結果を巡って武力衝突が続く西アフリカ・コートジボワールで11日、退陣を拒否して居座り続けていたバグボ前大統領の潜伏場所にワタラ元首相派の戦闘部隊とフランス軍特殊部隊が戦車などで突入。地下に潜伏していたバグボ氏と妻らを拘束した。バグボ氏は拘束後、ワタラ氏が選挙後に執務室として使っていた最大都市アビジャン市内のホテルに連行された。

仏国防省関係者によると、拘束作戦はワタラ氏派が主導。バグボ氏連行直後、ホテル周辺で同氏派部隊とワタラ氏派部隊との間で戦闘が起きた。

バグボ氏は現在、けがもなく健康状態も良好で、ワタラ氏側はバグボ氏を訴追する方針。市民ら1000人以上が戦闘で犠牲となった同国の混乱は、バグボ氏拘束で収束に向かうとみられる。

仏軍は10日以降、国連平和維持活動(PKO)部隊と協力し、アビジャン市のバグボ氏派の拠点を空爆するなど集中攻撃に乗り出した。国連報道官は「市民や国連(部隊員)に対して使用された重火器を無力化する」と強調。仏軍も「前大統領派が一般民衆への攻撃を続けている」と批判していた。

仏国防省などによると、仏軍は11日朝から前大統領官邸付近の攻撃を開始。午後には仏軍特殊部隊がワタラ氏派部隊を支援する形で突入作戦に着手した。

AFP通信によると、バグボ氏の拘束後、フランスのサルコジ大統領はワタラ氏と電話協議。国情の正常化について話し合ったとみられる。

混乱が収束すれば、国際市場から懸念されていた世界第1位の生産高を持つカカオ豆産業の再興や輸出正常化などに期待がかかる。しかし、国の再建には課題が多い。

昨年11月の大統領選決選投票で54%の得票をしたワタラ氏に対し、バグボ氏も約45%の支持を集めており、バグボ氏や支持勢力の処遇次第で混乱が再燃する恐れがある。ワタラ氏が旧宗主国フランスの介入を求めたことに対する国内の不満も残りそうだ。

ワタラ氏は国際社会の支持を得て新大統領に就任する見通しだが、戦闘中に双方の部隊による虐殺の責任問題が浮上している。赤十字国際委員会によると西部ドゥエクエで3月末、800人以上の虐殺事案が確認された。国連人権高等弁務官事務所も双方の戦闘で200人以上の遺体が見つかったと発表した。

国際社会は選挙後の混乱でワタラ氏派を軍事的に支援しており、同氏派の虐殺関与が事実だとすれば、難しい対応を迫られそうだ。

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■ことば

◇コートジボワールの混乱

昨年11月の大統領選決選投票で選挙管理委員会がワタラ氏勝利の暫定結果を発表。バグボ氏寄りの憲法評議会はワタラ氏の「不正」を指摘、バグボ氏の再選を認めた。双方が大統領就任を宣誓し、国連やアフリカ連合(AU)が調停に乗り出したが失敗。

北部を支持基盤とするワタラ氏派と南部で強いバグボ氏派による国を分断する戦闘に発展し、推定100万人が避難民となった。

毎日新聞 2011年4月12日 東京朝刊



 
 
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コートジボワール:バグボ氏拘束、米大統領歓迎

【ワシントン草野和彦】コートジボワールのバグボ前大統領が拘束されたことを受け、オバマ米大統領は11日、「権力の座を巡るバグボ氏の違法な主張が終わりを告げた。コートジボワール国民の民主的な意思の勝利だ」と歓迎する声明を発表した。大統領はまた、ワタラ元首相が国民融和の取り組みを直ちに開始することや、すべての民兵組織が武器を放棄することを求めた。

毎日新聞 2011年4月12日 東京夕刊



 
 
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コートジボワール:新大統領、国民に和解呼びかけ

【ヨハネスブルク高尾具成】昨年11月の大統領選の結果を巡って武力衝突が続いていたコートジボワールのワタラ大統領(元首相)は11日夜、落選を認めず武力で抵抗していたバグボ前大統領の身柄拘束を受けてテレビ演説し、「あらゆる形の報復と暴力の自制を求める」と国民に和解を呼びかけた。

ロイター通信によると、最大都市アビジャンのバグボ氏宅で同氏を護衛していた約200人は投降した。武力衝突は終息するとみられるが、バグボ氏は大統領選決選投票で45%を得票し、南部では強い支持を得てきた。ワタラ氏の呼びかけはこうした国内事情に配慮したものだが、演説では「バグボ氏、妻、側近に対する法的手続きを進める」とも述べ、バグボ氏の責任を追及する姿勢を鮮明にした。バグボ氏は国連平和維持部隊の保護下にあり、拘束後に支持者に抵抗の停止を呼びかける様子がテレビで放映された。またワタラ氏は、自身を支持する部隊による民間人虐殺疑惑について、真実和解委員会を設置して調査する考えを示した。

毎日新聞 2011年4月13日 東京朝刊



 
 
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コートジボワール:市民1000人超虐殺、疑惑調査へ−−国連

【カイロ伊藤智永】ジュネーブの国連人権理事会は12日、コートジボワールで、1000人以上の市民が人種的・政治的理由で虐殺された疑惑を調査するため、3人の独立専門官を任命し現地に派遣することを決めた。

ローマカトリックの慈善団体カリタスは、同国西部の町で1000人以上が虐殺されたと発表。国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)も、少なくとも800人以上が殺害されたと指摘している。

毎日新聞 2011年4月13日 東京夕刊



 
 
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コートジボワール:「仏は内政干渉」前大統領派が批判

【パリ福原直樹】西アフリカ・コートジボワールのバグボ前大統領派幹部が12日、パリで会見し、11日の前大統領拘束について、前大統領と対立するワタラ新大統領派ではなく、現地で展開するフランス軍の平和維持軍(PKF)が行ったとして、「内政干渉だ」と仏政府を強く批判した。また幹部は、ワタラ新大統領派の軍隊が数百人の住民を虐殺したと非難した。

会見したのはバグボ前大統領のトゥサン補佐官。前大統領の拘束について仏政府は、新大統領派の軍が行ったもので、「仏軍は(後方)支援に回った」と主張しているが、補佐官は現地からの情報として「仏特殊部隊が大統領官邸に突入、拘束を行った」とした。

また、現地での前大統領派の今後の活動について、補佐官は「我々には軍事力がない」と発言。武力で前大統領を奪還する可能性を否定した。現地住民の虐殺については、新大統領派がコートジボワール西部などで700人を殺害したと主張している。

毎日新聞 2011年4月13日 東京夕刊



 
 
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政府、コートジボワール大使館を一時閉鎖 治安悪化で

2011/4/15 18:52

外務省は15日、治安が悪化しているコートジボワールの日本大使館を一時閉鎖したと発表した。岡村善文大使を含む大使館員はパリの在フランス大使館に移り、現地情勢の情報収集や邦人保護にあたる。同省によると、現地に家庭があるなどの理由で19人の日本人が残留している。



 
 
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コートジボワール:ワタラ大統領、バグボ氏の訴追示唆

【ヨハネスブルク高尾具成】コートジボワールのワタラ大統領は13日、同国最大の都市アビジャンで記者会見し、落選後も退陣を拒んだ末に今月11日に身柄を拘束されたバグボ前大統領の処遇について、オランダ・ハーグの国際刑事裁判所(ICC)など国際的な司法の場に訴追される可能性があるとの見方を示した。AP通信などが伝えた。

ワタラ氏は会見で「正義なくして和解はできない」と、武力で抵抗し続けたバグボ氏に厳しく臨む考えを強調。同氏の扱いについて、「国内レベルと国際レベルでの訴追があるだろう」と述べた。

またワタラ氏は、ワタラ、バグボ両派の部隊が関与したとみられる同国西部での民間人虐殺事件について、ICCが調査に乗り出すことを明らかにした。

毎日新聞 2011年4月15日 東京朝刊



 
 
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コートジボワール:裁判、しかしどの法律で裁くのか?

2011年4月27日付、ジュンヌ・アフリック誌

コートジボワールの国家元首、アラサンヌ(「アルサン」と表記されることもある)・ワタラは殺戮に手を下した者たちは、例えそれが誰であっても、犯した罪を償うべきだと唱えてきた。しかし被疑者たちは国際刑事裁判所(CPI)に出廷するのだろうか、それとも国内の裁判所で裁かれるのだろうか?

国民和解という絶対不可避な課題に応えるためにも、アラサンヌ・ワタラは4月13日に行なわれた最初の記者会見以来、コートジボワール西部で、ワタラ派が犯したとされる虐殺について「国際刑事裁判所の検事に調査を依頼する」との意志を表明してきた。これは、自らの陣営内であっても、刑罰を免れることを通例化することはできないという表明である。「和解への道を歩むのであれば、事実を明らかにする必要がある」とジャノ・アフス法務大臣はジュンヌ・アフリック誌に対し説明する。

3月時点で既にワタラは国際刑事裁判所にこの件を一任している。同氏のフランス人弁護士2名、ジャン・ポール・ブノワとジャン・ピエール・ミニャールは、本件に関する覚書を国際刑事裁判所本部のあるオランダのハーグに送っている。この約30ページに及ぶ書類には、2010年11月以降に行なわれた犯罪行為が列挙されている。法律家たちによれば、この書類は「ローラン・バボ(「バグボ」と表記されることもある)によって計画され、指揮された全般的な攻撃」が記載してあり、同法廷にその判断を期するものである。これはつまり、どちら側の陣営に付いた者であっても、過去5ヶ月の間に暴虐を働いたものは全てハーグに出廷するということなのだろうか?その答えを知るにはまだ時期尚早だ。

政府のためらい

第一の障害:コートジボワールは国際刑事裁判所の基礎となるローマ規程に1998年に署名したが、批准はしていない。この段階では、国際刑事裁判所は、締約国の一つ又は国連安保理理事会からの要求を受けない限り、証人尋問を行なうまでの権限しか有していない。この証人尋問の実施を、ワタラは4月13日、ルイ・モレノ・オカンポ検事に電話会談の際に要請した。コートジボワール大統領は、国際刑事裁判所の審理は、現在の国内法廷とは違い、不公平であるとの嫌疑を招かないだろうと考えている。

第二の障害:国家元首の意志表明にもかかわらず、政府は戦略を決めかねている様子である。「あらゆる可能性が考え得る。全ての犯罪者をハーグに送る訳にはいかない」と法務大臣は強調する。「証人尋問の後、どの被疑者がコートジボワールで裁かれるべきで、どの被疑者が国際刑事裁判所で裁かれるべきかを判断することもできる。また、特設の国際法廷を他のアフリカの国に設置するということも考え得るのではないか」。

政府のためらいを表すのはこれ以外にも、4月26日に、ローラン・バボとその側近に対してコートジボワール法廷による事前審理が開始されたことが挙げられる。それというのも、ローマ規程の一部の条項に従えば、憂慮すべき事態が想定し得るからだ。特に、例え犯罪現場に居合わせなかった場合でも、犯罪が行なわれていることを承知していた「上官」であり、その犯罪を阻止もしなければ、罰することもしなかった者を取り調べることを可能にする条項である。この条項に則って、コンゴ民主共和国のジャン・ピエール・ベンバ元副大統領が5ヶ月前からハーグで裁判にかけられている。コートジボワールにこの条項が適応されれば、両陣営の軍事責任者が巻き込まれることがおこりうる。【翻訳:水野綾子、AJF】



 
 
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内戦の犠牲、動物園SOS コートジボワール

2011年4月27日23時7分

アフリカ西部コートジボワールの最大都市アビジャンで、国立動物園の動物たちが、次々飢え死にした。昨年11月の大統領選をめぐる混乱のためだ。

動物園前には「SOS」と助けを求める看板。園内は死臭が漂う。飼育員が案内した先には、骨と皮ばかりの雌ライオン。よたよた立ち上がり、すぐに転がった。18歳の「ララ」だ。どの動物も、元気がない。

勤務歴16年のフェリクス・ウフエさん(53)は「今年はエサ代も職員の給料ももらっていない。人間は助け合える。動物は違う。このままでは墓場だ」。

アビジャンでは3月末から市街戦が続き、職員は出勤できなかった。戦闘がほぼ終わった今月中旬に職員数人が戻ると、12歳の雄ライオン「シンバ」や鳥、サル、ワニなど数十匹が餓死していた。フェリクスさんは「人間が招いた最悪の事態に、何もできなかった」と涙を流した。

大統領選の混乱は収束に向かい、国際社会が当選を認めたワタラ元首相が国家再建に乗り出した。だが、動物たちへの対応にはまだ手が回らない。ごくまれな来訪者が持ち寄るわずかの食糧が、動物たちの生命線だという。(アビジャン=古谷祐伸)



 
 
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イブラヒム・クリバリ:クーデターのプロの人生行路と死

2011年4月28日(木)発信・4月29日(金)最終訂正 

RFI ディディエ・サムソン

「軍服を着ているときが、もっとも気分が高揚しているときだ」、イブラヒム・クリバリはしばしばこのように言っていた。彼はコートジボワールの公の場でどのような地位を占めたかったのか、自分自身で納得いく答えが出せなかった。いずれにしても彼は、あるときには政治家、またあるときには軍人として、コートジボワールの国運を一身に背負っていると感じていた。イブラヒム・クリバリは1964年2月24日にブアケで生まれ、1985年にコートジボワール国軍(FANCI)に入隊した。軍曹となった彼は自国のいくつものクーデターに関与しながら、政治生活でも軍隊生活でも名を上げた。そして4月27日、バボ(「バグボ」と表記されることもある)体制を崩壊させるために同じ陣営で戦った兵士たちの銃弾に倒れた。

イブラヒム・クリバリ、別名IBは、コートジボワールでのクーデターを扇動したとして2003年9月にフランスで逮捕、起訴され、服役した後、「重大な役割は、自分以外の誰かに代わりに果たさせてはいけない」ことがわかったと語った。これはギヨーム・ソロへの直接的なあてこすりだった。IBはソロに、国の北部に居座った叛徒、「コートジボワール愛国運動(MPCI)」の政治部門を率いるよう依頼したらしい。IBはギヨーム・ソロのことを親しみをこめて「ボゴタ」という名で呼ぶが、彼によると、「大学教育」を受け、コートジボワール学生同盟FESCIのリーダーだった「ボゴタ」はこのポストにうってつけだったという。

「策士」イブラヒム・クリバリ

闇に潜んで糸を引くこと、そこに調子をとるメトロノームがあると気づかれずに組織を率いること、IBはそれが好きだった。最近でも彼は、あの「目に見えない決死隊」の指揮官を務めてそれを実践した。ただ今回違っていたのは、活動の第一局面の終わりに、すぐさま利益を得ようと姿を現した点だった。

1999年12月24日、イブラヒム・クリバリはすでに、アンリ・コナン・ベディエ大統領を倒したクーデターの指導者の一人だった。彼らとは、反体制的で反抗的な下士官の一団で、「イヴォワリテ」という新着想に目が眩んだ政治権力者たちに対して武器をとった。この「イヴォワリテ」という命題は、国のアイデンティティ表明において、決定的要素となろうとしたため、「混血の人々」の悪夢となった。【それに】この国の北部の住民、つまりマンデ系の大集団(マリ帝国【の子孫という自負をもつ人々】)は周辺化され、自分の国にいるのに「外国人」扱いされていると感じていたのだ。IBもそうした人々の一人だった。彼と同じ姓はコートジボワールだけでなく、セネガルやギニア、マリ、ブルキナファソ、ニジェールでも見出せるのだ。彼らとしては、フェリックス・ウフエ=ボワニ時代のコートジボワールに早く戻らなければならなかった。同時にクーデターの際には、そのイメージを体現してくれて、あまり厄介にならない将校を見出さねばならなかった。「われわれはロベール・ゲイ将軍を探しにいったが、そこで私が見たのは臆病な将校たちだった」とIBは笑ったものだ。

だがロベール・ゲイはすぐに年長者の振る舞いを始め、自分の位にふさわしい配慮を求めるようになった。彼はともかく将軍であり、気がたった下士官の指図を受けたくはなかったのだ。それがイブラヒム・クリバリのように身体が大きくて、たくましく、強い下士官たちだったとしてもだ。IBは軍曹で、身長は約2メートル、体重120キロ以上の筋肉質だった。彼はまた黒帯の柔道家でもあった。 ロベール・ゲイ将軍はみずからの権力をより安定させようと、軍隊内でカードの再配分をおこない、「クーデター首謀者の下士官たちを爆破」させた。扇動者IBはその優れた忠実な働きを感謝され、カナダのコートジボワール大使館付武官に任命された。それは原則的に上級士官に与えられるポストだった。IBは、自分が遠ざけられたことを理解し、急いで2000年9月のクーデターを準備したが、失敗に終わった。何人も仲間が殺され、彼はゲイ将軍を「恩知らず」とみなし、復讐を誓った。

仲間にのけ者にされた反逆者

IBは亡命の途につき、ブルキナファソに避難場所をみつけた。彼は2002年9月19日に再びアビジャンで権力奪取をしようと準備した。ローラン・バボがコートジボワール共和国大統領になっていた。クーデターは失敗したが、ロベール・ゲイ将軍を含む多数の人物が殺害された。反乱者たちは彼らの支配地となる北部に退却した。【しかし】早くも2003年には、「コートジボワール愛国運動(MPCI)」の軍事的リーダーであったIBは徐々に権力を失い、運動の事務総長ギヨーム・ソロがかわりに頭角を現した。彼はあらゆる交渉の前面に立っていた。目に入るのはソロ、リーダーはソロだった。この2人の男は混同されたのだ。ギヨーム・ソロはMPCI、MPIGO(「コートジボワール大西部人民運動」)、MJP(「正義と平和のための運動」)といったさまざまな傾向の反乱組織をすべて連合し、「新軍」を創設した。アビジャンの権力への反逆者たちは、以降ギヨーム・ソロの指揮下に置かれた。イブラヒム・クリバリはのけ者にされた。

クリバリが好んだ表現によると、彼がその後「仕事を取り返そう」としたのはパリでのことだった。それは、彼の手から滑り落ちてしまった反逆の総指揮を意味していた。しかしその間にコートジボワールとフランスの政府は互いに歩み寄り始めていた。平和回復のためのいくつもの合意が結ばれ、フランスはIBが帰国するのを見過ごすことができなくなった。彼がギヨーム・ソロに復讐しようとしていたとは、もはや公然の秘密だった。

帰国数日前の2003年8月25日、パリのある大ホテルで数人の忠実な部下とともに逮捕された彼はフランス当局から、「あるテロ計画にかかわっている悪党たちの組織に所属している」と非難された。収監された彼は、一ヵ月後に釈放されたが、裁判所の監督下に置かれていた。彼は地味に振る舞い、ヨーロッパを旅行し、それから急ぎベナンに入った。忠実な部下たちからなる組織を整然と復活させたが、コートジボワール政府は2009年に国際逮捕状を出し、彼の計画は妨害された。国際協定に拘束されてベナンはもやは彼に保護を提供することができなくなった。IBは姿を消し、ガーナのどこかにいるという情報が流れた。コートジボワールに接近しながら、彼は潜入作戦を立て、「地歩」、この場合はアボボ地区を物理的にそしてこっそりと占領したのだった。

隠れ場所から出て、みずから表舞台に立ったIB

コートジボワールでは事態が進展していた。大統領選挙の勝利をローラン・バボとアラサンヌ(「アルサン」、「アラサン」と記されることもある)・ワタラ双方が主張したのだ。ギヨーム・ソロはアラサンヌ・ワタラの陣営につき、それによってワタラに新軍(旧反乱軍)の支持をもたらした。IBと彼の部下たちはバボ派の「治安維持部隊」を攻め立て、首都の複数のワタラ派の地区を支配下においた。しかし【バボ】体制が崩壊してもIBは武器を置かず、「コートジボワール共和派軍(FRCI)【旧新軍】」にそのまま合流することもなかった。陸軍中将とみずから名乗ったIBは、成し遂げた仕事への「公式な」承認を待ち、その後にアラサンヌ・ワタラ大統領に仕えようとしていた。彼はまずは交渉を望んでいた。それは「カエサルの物はカエサルに」戻す【本来いるべきところに彼を戻す】ためだと、最近行われたある記者会見で語っていた。なぜなら武器を持たないIBなど無に等しかったからだ。それは彼の部下についても同様だった。

しかし新たな当局が提示したものは、とうてい受け入れがたいものだった。ワタラ大統領が1990年代初頭に首相だったとき、IBはそのボディガードだったのだが、大統領はそのIBに対して、首相であり防衛大臣でもあるギヨーム・ソロと討議するよう提案したのだ。IBは提案を断った。すると大統領は、「すべての民兵は武器を置かねばならない。さもなければ武力でそうさせられるだろう」という威嚇を実行に移した。 今日、ワタラ派の陣営にIBを理解する者はいない。自分の考えを表明しようとする者たちは一方で、厄介払いのための処刑がおこなわれるのだと語る。もう一方の側つまり当局は、強情な男への哀悼の意を表明し、その不幸な運命について語った。【翻訳:村田はるせ、AJF】



 
 
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仏ソシエテ・ジェネラル、第1四半期利益は予想下回る

2011年 05月 5日 15:43 JST

[パリ 5日 ロイター] フランスの銀行大手ソシエテ・ジェネラル(SOGN.PA: 株価, 企業情報, レポート)が発表した第1・四半期決算は、自己債務評価損と中東・北アフリカ情勢の影響で、予想を下回る利益となった。

ウデア最高経営責任者(CEO)は、コートジボワール、エジプト、チュニジア情勢の影響を受けたとしたが、閉鎖を余儀なくされた現地の拠点はすでに再開していると述べた。

第1・四半期の純利益は前年比13.8%減の9億1600万ユーロ(12億8000万ドル)となり、ロイター調べによるアナリスト予想平均の10億6000万ドルを下回った。収入は小幅増の66億2000万ユーロで、アナリスト予想は67億3000万ユーロ。

自己債務のスプレッド縮小による債務評価損(税引き後で2億3900万ユーロ)の影響を除いたベースでは、収入は7.7%増、利益は9.8%増となった。

投資銀行部門は企業の資金調達やエクィティデリバティブが好調で、利益の3分の2近くを占めた。フランス国内の住宅ローン需要なども好調でリテール部門の利益を押し上げた。

国外リテール部門(東欧、ギリシャ、中近東など)の利益は61%の落ち込み。コートジボワール、エジプト、チュニジア関連で追加引き当て計上を余儀なくされたほか、ロシアのインフレが費用を押し上げた。

3月末のコアのTier1自己資本比率は8.8%で、前年の8.5%から上昇した。



 
 
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ワタラ氏当選を公式に認定 コートジボワール憲法評議会

2011年5月6日19時34分

昨年の大統領選をめぐって混乱が続くコートジボワールで、最高裁判所にあたる憲法評議会が5日、ワタラ元首相の当選を認定した。同評議会はこれまで、落選を認めず拘束されたバグボ前大統領が当選者だと主張し、トラブルの原因になっていた。

現地からの報道によると、憲法評議会は、これまでの決定を覆した理由については説明しなかった。ワタラ氏は6日に最大都市アビジャンで就任宣誓をして、21日に首都ヤムスクロで就任式典をおこなう予定だという。

昨年11月の大統領選では、選挙管理委員会や国際社会はワタラ氏の当選を認めたが、バグボ氏寄りとされる憲法評議会が不正選挙を主張して開票結果を覆し、バグボ氏を勝者と認定した。そのため、バグボ氏が4月の拘束まで大統領に居座る事態を招いた。

ワタラ派とバグボ派の市街戦が起きたアビジャンでは、バグボ派の一部が抵抗を続けているが、日常生活は戻りつつある。多数の死傷者を出した事態の責任を問うため、バグボ氏への尋問が近く始まる予定。(ナイロビ=古谷祐伸)



 
 
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NEWS25時:コートジボワール 前大統領が多額資産

先月身柄を拘束された西アフリカ・コートジボワールのバグボ前大統領がスイスの銀行などに、不正に蓄財した恐れのある7000万スイスフラン(約66億円)相当の資産を保有していることが4日、明らかになった。すでに1月に凍結命令が出ている。AP通信が、スイス外務省の話として伝えた。

バグボ氏は大統領選の敗北を認めず、反対派と武力衝突を続け、多数の市民を虐殺した疑いで、オランダ・ハーグの国際刑事裁判所(ICC)など国際司法の場への訴追が検討されている。【ジュネーブ】

毎日新聞 2011年5月7日 東京朝刊



 
 
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コートジボワール:ワタラ氏、大統領就任 「和解の始まり」

【ヨハネスブルク高尾具成】昨年11月末の大統領選の結果を巡って混乱が続いた西アフリカ・コートジボワールで6日、国際社会が当選を承認したワタラ元首相(69)が最大都市アビジャンの大統領府で就任宣誓した。AFP通信が伝えた。ワタラ氏は「新たな和解と統一の時代の始まりだ」と演説した。

同国では大統領選決選投票で選管が当選を認めたワタラ氏と、大統領職に居座り続けたバグボ前大統領の両陣営が対立。双方の支持部隊や支持者らが衝突し、推定3000人が死亡、多数の避難民が出た。ワタラ氏は21日に首都ヤムスクロで就任式典を実施する。

毎日新聞 2011年5月8日 東京朝刊



 
 
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コートジボワール危機の歴史的な諸原因へ

経済学博士でwww.unmondelibre.orgアナリストのエマニュエル・マルタンによる分析

2011年5月9日(月) Afrik. com

エマニュエル・マルタンによるL'Autre Afrikへの寄稿

コートジボワールの【大統領】選挙後の紛争をどう理解すればいいのか?独立時に選択された経済モデル、所有権問題、そして例の危険な概念イヴォワリテに結びつく【この紛争の】歴史的な原因にその部分的な答えがある。

コートジボワールは独立時、ココア栽培に基礎を置いた統制主義的な経済発展モデルを追求したが、不運にも国際競争の到来が【ココアという】資源の価格を下落させた。コートジボワールでの「ココア危機」はこうして、1970年代の末、1980年代初頭に起こり、高価なココア豆の栽培におもに依存していた経済に衝撃を与えた。統制主義経済モデルは経済多角化へのあらゆる余地を押さえ込んできたので、危機は永続的に居座り、1980年代末には破局的な経済状況を引き起こした。

統制主義経済モデルの欠陥

不満が人々に広がり、この時期としては驚くべきことだったが、デモをしはじめ、1990年の総選挙の際にはウフエ=ボワニ大統領をあからさまに批判しだした。「長老【ウフエ=ボワニのこと】」は1980年代末に「ココア戦争」に踏み込み、賭けに負けてしまったといわねばならない。ココアの相場は国際競争の激化に伴って下落していたが、コートジボワールは世界の主要な生産国だったので(この国は現在も世界の40パーセントを生産している)、ウフエ=ボワニはコートジボワール産ココアの世界市場への供給を一時的に凍結する決定をして、相場を上げようとしたのだった。敗れた賭け。しかしその過程ではココアからの収入がもはや入らなかったので、危機は当然、関連産業全体にもっとより厳しく襲いかかった。こうして経済危機は拡大した。

【独立時に】選択された経済モデルに起因する危機に、さらに二つの要素が結びつき、【コートジボワールは】亀裂が生じた。

所有権問題

所有権は発展の中心的な要素である。所有権はだれもに自尊心をもたせてくれ、われわれが未来へと自分を投影できるようにしてくれる。というのも、これこれのものは私のものだとなれば、私はこれを大切にして、利益を生むものにしよう、とするからだ。しかし所有権は、所有者を確定する法的保障を必要とする。それがなければ永続的な投資はありえない。法的保障は土地台帳の正確な管理を想定している。所有者の権利が正しく定義され、贈与あるいは商取引による所有権の移転は記録され、そうやって、できるだけ明確な基盤に立って係争を解決できるようにだ。

しかしながらコートジボワールでは財産取得はもっとも明確な原理にもとづいてなされてこなかった。実際、【独立時に】選択された商品作物栽培にもとづいた経済モデルと連携して、ウフエ=ボワニ大統領は移民、とりわけブルキナファソ移民がコートジボワールに耕作労働をしにくるよう、国を開いていた。「土地は、そこを耕作した者に帰属する」と。そうしたことはどれも、口承の領域にとどまってきたのではあり、書かれた証拠もなく、きちんとした証文もなく、正確な土地台帳もないという、こうしたタイプの「あいまいな」財産取得はすぐに争いを引き起こすことになった。経済危機のせいもあって、コートジボワール人たちは村に帰り、「自分たち」の土地を耕そうとしたのだが、そこはそれまでに外国人によって占有され、利用されていた土地だったのだ。所有権の制度化を目指した1998年の土地法改革も、所有権の起源がどれも矛盾するなか、緊張をほぐすことができなかった。

人種主義的な概念 イヴォワリテ

コートジボワール人と移民の間の緊張はこうしていっそう高まってきたのだが、イヴォワリテという人種主義的な概念のために緊張はさらに高まった。この新しい概念イヴォワリテを振りかざしたのは、国民議会議長を務め、1993年に「長老」が亡くなった後には大統領代行となったアンリ・コナン・ベディエだった。彼はライバルのアラサンヌ(「アルサン」、「アラサン」と記されることもある)・ワタラ(ウフエ政権時代の首相)を1995年の大統領選挙から追い落とそうとしたのだ。以降、大統領になるためにはコートジボワール人の父と母から生まれる(「真のコートジボワール人」である)必要が生じた。ブルキナファソ出身のワタラはそうではない、しかし彼はコートジボワールの首相だったのだ!

それというのも、ベディエはおそらくワタラには勝てそうになかったからだ。ワタラは人気があるし、FMIで働いていたし、あらゆる改革を導いてきて、したがって国際社会には支持されている。だからこそ、北部出身で、イスラム教徒のワタラを「質の悪いコートジボワール人」として排除するためのイヴォワリテという武器が必要だった。ベディエは【大統領選挙で】勝利したが、部族対立(ママ)と同時に、間接的に、(ウフエは逆にこれを避けたのだが)キリスト教徒(どちらかというと南部)とイスラム教徒(どちらかというと北部)の間の対立の扉を開いてしまった。このうちイスラム教徒はワタラへの連帯を感じているのである。

援助資金横領のチャンピオンでもあったベディエが、ゲイ将軍が率いた1999年のクリスマスのクーデターで解任させられたにしても、このゲイもまた部族【対立】(ママ)の悪魔たちを黙らせられないというへまをして、むしろ分裂状態の中にみずからの権力を据えようとこの悪魔たちを利用し、隊列のなかに不平不満を募らせてしまった。北部出身の、大多数がイスラム教徒の兵士たちによるクーデターが失敗した後、ゲイは、北部の反逆を芽生えさせることになる粛清を実行する。ローラン・バボ(「バグボ」と表記されることもある)のほうは、ワタラへの連帯から1995年の選挙をボイコットしたにしても、2000年にはこの危険なイヴォワリテ思想に与することになる。バボの大統領就任の日は、ヨプゴンの悲劇が刻印されている。この地区では、自分たちの候補者がまたしても排除されたことに失望するワタラ支持者たちを憲兵が虐殺したのだった。

イヴォワリテ概念は、公式には2003年にマルクーシ合意のおかげで放棄された。しかしそれは、かわらずにこの国を蝕んできた。

経済危機と、所有権の不確実さ、人種主義は調子のくるったカクテルを作り出した。政治家たちが重い責任を負っている3つの領域がある。すなわち統制主義経済モデルを選択したこと、有効な制度の設置に失敗したこと、人種分裂を促したことである。これらはどれも、現状をよりよく理解させてくれる歴史的原因である。【翻訳:村田はるせ、AJF】



 
 
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「PKO活動、常に中立あり得ぬ」 国連事務総長が発言

2011年5月14日5時34分

国連の平和維持活動(PKO)をめぐり、潘基文(パン・ギムン)事務総長が「市民の保護が問われる場合は、部隊の中立はあり得ない」と安全保障理事会の理事国に説明していたことがわかった。従来のPKOは「中立性の順守」を掲げ、日本のPKO参加5原則でも「中立的立場の厳守」を定めており、今後議論を呼びそうだ。

複数の国連外交筋が朝日新聞に明らかにした。発言のきっかけは、大統領選をめぐる混乱が続いていたコートジボワールで、大統領職に居座るバグボ氏派の拠点をPKO部隊が先月4日に攻撃したこと。安保理理事国のロシアや南アフリカが「PKOは公平・中立の義務がある」と反発したため、4月末にPKOのあり方をめぐり、安保理の15理事国の代表と潘氏で非公式の協議が開かれたという。

その協議で潘氏は、コートジボワールでのPKO部隊によるバグボ派拠点の攻撃は、あくまで市民の保護と部隊の自衛のためだったと述べて正当化し、「国連の平和維持活動は公平・公正の立場に立つが、常に中立であることはあり得ない」と強調したという。

従来のPKOでは、展開する前提として「紛争当事者の合意」とともに「中立性の順守」を掲げてきた。潘氏の発言は、今後のPKOでは国連が「市民の保護」の観点から人権侵害をしていると見なした相手に対しては、直接的な軍事行動を取ることもあり得ると踏み込んだものだと、協議の出席者らは受け止めた。

発言に対して、複数の安保理理事国が国家主権の尊重や内政不干渉を理由に反発。ナイジェリアとフランスは「人権侵害を防ぐために、強制措置を取ることはやむを得ない」と理解を示したという。

日本では、「中立的立場の厳守」などの参加5原則を維持したまま、潘氏の下でのPKOに参加できるかが問題視される可能性がある。

ある外交筋は「PKOは今後、国連主導の武力行使につながる可能性が出てきた。日本政府も自衛隊をPKOに派遣するには、市民の保護の最優先など国民に説明できる一貫した論理を打ち出さなければならないだろう」と指摘した。(ニューヨーク=春日芳晃)



 
 
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アラサンヌ・ワタラインタヴュー「次の組閣はギョーム・ソロが行うだろう」

2011年5月22日(日)発行・5月23日(月)最終修正

RFI

コートジボワール大統領アラサンヌ(「アルサン」、「アラサン」と表記されることもある)・ワタラは、公式な就任式の翌日、2011年5月22日(日)に、RFIとフランス24との独占インタヴューに応じた。コートジボワールの新たな元首は、【就任式のあった】ヤムスクロでの演説では結集することを説いた。彼の国が直面している、経済、社会、安全保障に関わる数々の問題にどう取り組んでいくつもりなのか。ギョーム・ソロの首相留任も、このインタヴューの重要な論点の一つである。

アラサンヌ・ワタラがフランス24のヴァネッサ・ブルグラフとRFIのクリストフ・ボワブヴィエに答えた。

RFI:4月9日(土)、あなたはゴルフ・ホテルに閉じ込められ、迫撃砲がそのホテルに落ちていましたね。

アラサンヌ・ワタラ:まったくそのとおりです。

RFI:翌日の4月10日(日)の午前9時に、あなたは15年来の知り合いであるニコラ・サルコジに電話しました。この場合、友情に頼ったということでしょうか?

ワタラ:いいえ、私はニコラ・サルコジに電話しましたが、同時に【国連事務総長の】バン=キムンにも電話をしました。1975年に【国連で】可決された決議があって、そこでは重火器使用が禁止されているのに、バボは知らん顔で重火器を使っていたのです。物事には筋を通すべきです。国際社会はこの決議を引き受けねばなりませんでした。そしてバン=キムンも、安保理のメンバーに諮らずにこの決定を下したのではありません。安保理では全会一致で賛成したわけですが。フランスはただたんに、その任務の範囲内で行動しただけです。もしフランスがそうしていなかったら、間違いを犯していたでしょう。

フランス24:フランス軍は今回の危機の解決に決定的な役割を果たしました。これはあなた自身がおっしゃったことです。海外の大国によって、あなたは【地位に】据えられたのだと断じる敵対者たちに対して、今日どう答えますか?

ワタラ:彼らは現実を知らないからです。コートジボワール人たちは、この戦いを成し遂げたことを誇りに思っています。ローラン・バボが大量破壊兵器を備えていたアビジャンに入ることができたのは(バボはこの大量破壊兵器がなければまったくの無力だったのですが)、フランス軍のおかげでも国連軍のおかげでもありませんでした。起こったのはそういうことでした。そのうえ、サルコジ大統領が承認すること、つまり【サルコジ大統領との】強いつながりがあるということは、フランスとコートジボワールの間にも非常に強固な絆があることの反映でしかありません。これは歴史的なつながりなのです。フェリックス・ウフエ=ボワニは【フランス】第四共和政で国務大臣を務め、フランソワ・ミッテラン大統領は【当時の】担当大臣だったのです。ですから、もうこのくらいにしておきますが、私たちはフランスとの間にある特権的な関係にとても誇りを感じています。この関係がすでに深いものだから、さらに強固にすべきだというなら、私たちはそうするでしょう。なぜなら私たちはこの歴史的な関係を大切にしているからです。

RFI:今週土曜日【5月21日】にニコラ・サルコジがフランスの軍事基地をポール=ブエに、つまりアビジャンに維持するつもりだと発表しました。これは突然のことのですが、あなたからの要請なのですか?

ワタラ:そうです。アンリ・コナン・ベディエ大統領の時代にすでに、フランス軍基地が維持されるようベディエと私がフランス当局に依頼していたのです。【ところが】私の前任者は、第43ビマの基地を撤去するよう要請しました。その理由が何だったかを私はお話しするつもりはありませんが。いいですか、コートジボワールは西アフリカでは非常に重要な地点なのです。私たちの国はとにかくも西アフリカ経済通貨同盟の中心ですし、CEDEAO(西アフリカ諸国経済共同体)では2番目の大国なのです。ブルキナファソ、マリのようにテロリズムの脅威にさらされている国ととても緊密な協力関係を結んでいます。したがって、私たちとパートナーとの集団的な影響力は、テロリズムが脅威になっているアルジェリアやその他の諸国にまで及んでいるといえます。それなのになぜコートジボワールから軍事基地を撤去させるのでしょうか?基地はテロリズムに対処する大切な手段だと私は思います。この基地は強化されるべきです。この地域全体が平和で、保護されなければいけません。私たちにはこのテロリストという問題を解決するための情報取得手段、あるいは追跡調査の手段がないのですから。

RFI:しかしあなたは、フランサフリックだと言われるのを恐れないのですか?

ワタラ:いいえ、こうしたことを要請しているのはむしろアフリカのほうであり、アフリカは世界の一部なのです。なぜあなたがたはアフリカをいちいち特別扱いしようとするのですか?アメリカは他の国々に基地を持っているではないですか。それで何か不都合がありますか?中東にいくつも基地がありますが、何の問題もありません。【ところが】アフリカの防衛という話になると、複雑だと言われます。私たちのほうでは、複雑なことなどないのに。

France 24:あなたは就任式のとき、和解について多くをお話になりました。しかし「許し」という語はほとんど聞かれませんでした。許すことなしに和解することはできるのでしょうか?

ワタラ:いいえ、そういうことではまったくありません。私たちは対話のなかで和解しなければなりません。この対話には真実がなければいけません。ですから私たちは、私たちの委員会を「対話・真実・和解」と名づけたのです。まず肯定的な司法過程と、いわば否定的な司法過程を設定しなければなりません。肯定的な司法過程とは、許しのことです。否定的とは、もっとも重大な罪をすべて処罰することです。【罪を犯したのに】処罰を受けないということは、コートジボワールではなくさなければいけません。これこそは、私たちの国の困難の中心にある問題なのです。そして私たちは、許すことができるものは許すでしょう。これは委員会の勧告によりますが、委員会と平行して、司法のプロセスは継続するでしょう。重大な罪は処罰されることになります。

France 24:今も国の北部のコロゴにいるローラン・バボ(「バグボ」と表記されることもある)のことですが、彼は誰によって裁かれるのでしょうか?国際刑事裁判所でしょうか、あるいはコートジボワールの裁判所でしょうか?

ワタラ:二通りに分類されるでしょう。贈賄や、【国内を】不安定にしたこと、選挙結果が出た後も権力を維持したこと、背任など…。これらはみなコートジボワールの裁判所が裁くことができます。しかし一方で、戦争犯罪、人道に反する罪、血の犯罪があります。私たちは、【それらを裁くのは】国際刑事裁判所だと考えていますし、それを要請します。

France 24:ということは、ローラン・バボはIPC(国際刑事裁判所)に行くのですね。

ワタラ:そうです。しかし彼だけでなく、他の者たちもです。それに私はすでに書面での要請をしました。

RFI:あなたがこの5月21日に面会した国家元首のなかに、それはやめておくようにと忠告する方はいませんでしたか?

ワタラ:いいえ、まったく。だれもいませんでした。私は、アフリカ連合の委員長を含め国家元首全員との夕食会をもちましたし、CEDEAO(西アフリカ諸国経済共同体)や西アフリカ経済通貨同盟(UEMOA)の委員長と討議しました。起こったことはあまりに重大なことです。自分の行いのために国際刑事裁判所で裁かれねばならない何人かの国家元首がいるのに、なぜローラン・バボはそうならないのでしょう?

RFI:ローラン・バボがアビジャンでの裁判を政治演説の場として利用するのを恐れているのではありませんか?

ワタラ:彼にはどんな影響力もないと思います。彼は恐怖と金の力で人々の支持を保ってきました。しかしいまや国家とさまざまな手段を取り上げられているのですから、さきの諸問題についてまったく普通のやり方で裁かれるでしょう。それに私が恐れているのは、もしかしたら誘拐があるかもしれないとか、彼の居場所への襲撃があるかもしれないということです。私が彼をコロゴに移送したのはそのためなのです。彼を保護するためなのです。しかし、彼は裁判にかけられるでしょう。

France 24:あなたの側の軍隊、つまりFRCI(コートジボワール共和派軍)も、とりわけ国の西部のドゥエクエで暴力を行使しました。あなたは、これらの兵士たちの不処罰はないだろうとおっしゃいました。

ワタラ:その通りです。

France 24:その兵士たちはすでに逮捕されたのですか?

ワタラ:いいえ、まずは状況を把握しなければなりません。つまり起こったことについて知る必要があります。この地方の検事が調査を行うことになっているのですが、私たちは作業を急がせてきました。私は「人権委員会」にも調査を依頼しました。したがってこれらの調査が終わったとき、やましい点がある者たち、罪を非難されている者たち全員が裁かれるでしょう。すべてのコートジボワール人は法の前で平等です。例外はないのです。

France 24:イブラヒム・クリバリを殺害した者たちの不処罰もないのですね?彼は「目に見えない決死隊」のリーダーで、アビジャンの戦闘ではあなたを支持しましたが、あなたの兵士たちによって殺されました。またその教唆者たちにも不処罰はないのでしょうか?

ワタラ:あなたは話を急ぎすぎです。イブラヒム・クリバリの遺体は解剖されました。死亡時の状況が明らかにされなければならないのです。彼が死に至ったのは、戦闘があったからです。ですから私たちは、ことがどう進行したかを見るつもりです。厳密な調査が行われ、その結果に応じて必要な処置を取ります。

RFI:しかしあなたは、ローラン・バボと同様にイブラヒム・クリバリを勾留することを要求したのではありませんか?

ワタラ:もちろんです!ローラン・バボが逮捕されたとき、彼が最初に発した言葉は「殺さないでくれ」というものでした。そこにいた者たちはそこで、「大統領は私たちに、とにかくあなたの髪一本でも触れてはならないと命じました」と彼に言ったのです。だがどうやらイブラヒム・クリバリの部下たちは、FRCI(コートジボワール共和派軍)に向けて発砲して、反撃したということです。しかし私は詳細に立ち入らないようにします。調査の進行を待ち、そこからあらゆる結論を引き出しましょう。

France 24:あなたはご自分の軍隊を統制していないという人に対しては、どのようにお答えになりますか?

ワタラ:コートジボワールは分断されてきました。この国は混乱状態にあったのです。しかしアビジャンは今ではなんとか落ち着きました。一ヶ月でですよ!

RFI:ヨプゴンのようないくつかの地区では、多くの住民は家から出ようとしません。その人たちは、とりわけFRCI(コートジボワール共和派軍)に怯えているのです。兵士たちを再び規律に従わせられるのでしょうか?

ワタラ:民兵たちがアビジャンの他の9地区から追い立てられたとき、彼らは数万人いたのですが、全員ヨプゴンで再び見つかりました。共犯者たちがいて、民兵たちは武器を、重火器をその共犯者の家に隠していたのです。したがって浄化作業をしなければならなかったのです。それが起こっていたことです。今ではヨプゴンは平和を取り戻しています。私たちは、警察と憲兵隊が保護活動と治安維持活動を再開するよう注意深く見守っているところです。

France 24:4月4日にアビジャンで誘拐されたフランス人2人とマレーシア人1人、ベナン人1人の情報をおもちですか?

ワタラ:私たちはこの問題を念入りに調査しています。いくつかの情報はあります。というのも彼らを誘拐した民兵たち何人かが逮捕された可能性がありますから。これらの民兵たちは一味のリーダーたちが誰かを示唆したのです。私たちは関連のルートを遡って調べていますが、現時点ではそう言うだけにとどめておきましょう。

France 24:調査は進んでいるのですね?

ワタラ:そうです。

RFI:5月21日の【就任式の】演説では、あなたはご自分の内閣の首相の名前を挙げませんでした。それはつまり、ギヨーム・ソロの時代は終わったということでしょうか?

ワタラ:いいえまったくそんなことはありません。ギヨーム・ソロはコートジボワール人です。彼はすばらしい仕事をしますので、首相と防衛大臣の役職を継続して任されるでしょう。そのことについては、ベディエ【元】大統領の同意も得ています。ですから、名前を挙げるか挙げないかということは、それほど重要ではありません。

RFI:ギヨーム・ソロは将来あなたの後継者になりうるのでしょうか?

ワタラ:その質問は本人にするべきです。(笑い)

RFI:あなたは5年の任期のために選ばれました。あなたがなさった公約をすべて果たすには十分な任期ですか?あなたは2015年には立候補しないのでしょうか?

ワタラ:あなたはさっさと仕事を進めるのですね。(笑い)いいですか、まず健康であることが必要です。政治家の運命がどんなふうに終わるものか、私たちは知っていますね。それから私は、コートジボワール人に約束したことをこの5年間で最大限実現させる義務があります。あなた方は驚きますよ。私たちはとても早く仕事をしますよ。

France 24:数日後には国民統合政府が作られるとおっしゃいました。ローラン・バボの側近たちもそこに入るのでしょうか?

ワタラ:ローラン・バボの側近のことはわかりませんが、私はコートジボワール人民戦線(FPI)の穏健なメンバーと討議しているところです。彼らが私の政府の構成員になってくれるよう望みます。私はこのことを選挙キャンペーン中に約束しました。これはこの危機との関係でそうなったのではなく、たんに私の物事の見方なのです。国の運営から、ある重要な政党を除外することはできませんから。

RFI:あなたは年末までに国民議会議員選挙をすると予告なさいました。RHDP(平和と民主主義のためのウフエ主義者連合)、RDR(共和主義者連合)、PDCI(かつての単一政党)といった大政党はそろって選挙戦で一緒に闘うのですか?

ワタラ:その問題については討議中です。私はベディエ【元】大統領や、ウフエ主義者連合のその他の政党総裁たちとそのことを話し合いました。委員会が設置されていて、私たちに勧告をしてくれることでしょう。

RFI:それではギヨーム・ソロは、あなたが作ろうとしている国民統合政府の未来の首相なのですね。

ワタラ:彼は任務を遂行し続けます。

RFI:昨年11月、2回目の投票までの間に、PDCIに首相の座を約束なさいました。あなたの約束はどの時点で果たされるのでしょうか?

ワタラ:ベディエ【元】大統領とはそのことを話し合っていますよ。PDCIといえば、アンリ・コナン・ベディエですから。私は彼と話し合い、ギヨーム・ソロはいい仕事をしているし、状況はいまだに不安定で、私たちは彼が必要だということになっています。ですから私たちは、彼が任務を続けることを望んでいます。次期政府の組閣は彼が行うでしょう。

RFI:しかしいつかはPDCIの首相が生まれるのでしょうか?

ワタラ:私が思うには、そうはなりません。よろしいですか、私は約束をすべて守ります。PDCIでも、そのことはわかっています。私はときが来たら約束を果たしますが、それはいまではないのです。

France 24:一年前にコートジボワールでドミニック・ストロス=カーンにお会いになりましたね。彼に起こったことに驚かれましたか?

ワタラ:ドミニック・ストロス=カーンは友人です。私は起こったことに心を痛めていますが、もちろんのこと、アメリカで事件が解明され、司法が仕事をするのを待たなくてはなりません。

RFI:ストロス=カーンが逮捕されて1週間ですが、この事件は、私たち各自の運命について熟考する材料を提供していませんか?

ワタラ:私はこの事件についてこれ以上先に話を進めたいとは思いません。

RFI:今週土曜日にニコラ・サルコジとこれについて話し合われました。ドミニック・ストロス=カーンをゲームの外に追いやったことで、フランスでの政治ゲームはより激しくなるのでしょうか。

ワタラ:私がフランスの政治世界に首を突っ込む必要などありません。ニコラ・サルコジと私はそのことについて話したりはしません。それはフランス人同士の問題です。コートジボワールには私が解決すべき問題が十分にあります。とにかく謙虚でありましょう。私は、フランス人がコートジボワールで私たちが行ったように自由に選挙をすることを望みます。【翻訳:村田はるせ、AJF】



 
 
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キーパーソン:アラサン・ワタラ氏=コートジボワールの新大統領

◇移民の子、波乱の半生−−アラサン・ワタラ氏(69)

「移民の子」であることを理由に11年前の大統領選で立候補を阻まれたこともある。昨年11月に初当選を果たしたが、今度は前大統領が居座ったことで戦闘に発展、混乱は4カ月に及んだ。波乱の半生とは裏腹に、穏やかな口調で「民主国家を再建したい」と語るのが持ち味だ。

中部ディンボクロで生まれた。母は隣国ブルキナファソ出身の移民。自身は苦学の末、奨学金を得て米ペンシルベニア州立大で経済学修士号を取得。西アフリカ諸国中央銀行副総裁、国際通貨基金(IMF)アフリカ部長などを務め、80年代後半に祖国に戻った。

60年に仏から独立したコートジボワールでは、初代大統領が長期政権を維持。その政権末期90〜93年に首相を務め、外資導入で経済を成長させた。しかし、次期政権が「イボワリテ」(コートジボワール人としての純血性)重視の差別的な政策を導入。これに反発したワタラ氏は00年の大統領選に立候補したが、母親が移民であることを理由に、立候補を認められなかった。

敬虔(けいけん)なイスラム教徒で、妻はユダヤ系フランス人。経済官僚として培った冷静さと障害を乗り越える不屈の精神で、4カ月の混乱で残った国民間の亀裂の修復と、宗教間対立の克服を目指す。【高尾具成】

毎日新聞 2011年5月23日 東京朝刊



 
 
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コートジボワール:選挙から半年後、新大統領が就任

【ヨハネスブルク高尾具成】昨年11月末の大統領選結果を巡り混乱が続いた西アフリカ・コートジボワールの首都ヤムスクロで21日、ワタラ新大統領の就任式典があった。

アフリカ各国首脳のほか、サルコジ仏大統領らも出席。ワタラ氏は演説で「国民の意志と民主主義で(新政権発足が)成し遂げられた」と述べた。

毎日新聞 2011年5月23日 東京朝刊



 
 
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軍隊はアラサンヌ・ワタラの頭痛の種

2011年5月23日(月)発行

RFI

クリストフ・シャンパン

5月21日(土)、コートジボワール新大統領は【首都】ヤムスクロで厳かに就任した。アラサンヌ(「アルサン」、「アラサン」と表記されることもある)・ワタラを待つもっとも困難な作業の一つは、軍隊の再統合である。兵士の調査登録作業は始まっているが、膨大な作業になりそうだ。現状を報告する。

「アラサヌ・ワタラは3月初めに軍隊統合についての確認政令にサインした。しかし彼には軍隊がないのだ!」コートジボワール軍の秘密を知り尽くしているフランスのある安全保障専門家のこのような説明は、コートジボワールの新大統領が向き合わねばならない試練について詳細に語っている。

公式には、おおむね6万人が「権利を有している」、つまり、兵士の身分を有しているか、あるいはアラサヌ・ワタラが望む新しい軍隊に再編入させるだけの適法性があるとみなされている。このうち約5万人はFDS、治安維持防衛部隊(かつてローラン・バボ(「バグボ」と表記されることもある)大統領に忠誠を誓っていた正規の軍隊と憲兵、警察)に所属している。そして1万人は、新しい国家元首に忠実なコートジボワール共和派軍(FRCI)、かつては新軍と名乗っていた反乱軍に所属している。

書類の上ではこれらの6万人は、アラサヌ・ワタラが求めている、未来の統合された軍隊の母体である。現実には、コートジボワールの軍隊を取り巻く情勢は不安要素をはらむパッチワークである。詳細を検討する。

コートジボワール共和派軍(FRCI)

コートジボワール共和派軍(FRCI)は雑多な寄せ集めだ。「FRCIの中の5百人近い兵士は国軍の出身で、彼らは2002年以前に国軍を離れていた。他の9千5百人は叢林地帯で徴兵され、訓練を受けたのだ」と、ある軍事専門家は言う。

古典的な軍事教育を受けた小さな核集団は、1999年12月24日のクーデターに参加した兵士が大部分なのだ。このクーデターはロベール・ゲイ将軍を権力の座につけた。2000年の間に彼らは、「カモラ(Camorra)」あるいは「赤い旅団」、「コーザ・ノストラ」の名でアビジャンで専横にふるまう組織を結成した。彼らの一部は2000年9月のゲイ将軍に対するクーデターの試みが告発された後に、コートジボワールからブルキナファソへと逃走したり、逮捕されたりした。

彼らの大半は下士官だったが、2002年に始まった反乱のおかげで、やがて昇進した。彼らのなかには、有名な「コムゾーン」(commandants de zone)【地区司令官】となった者もいる。それはまさに戦闘長であり、2002年9月の戦争の開始後に反乱勢力の支配下に入ったコートジボワール北部において自分の管轄領域での全権を掌握していた。社会学者で、西アフリカの軍隊・ゲリラ組織の専門家ミシェル・ガリはこう説明する。「われわれはワタラの軍隊になるはずのものが、戦闘長の指揮の下に組織される地方の勢力圏もろとも専有されるのを目の当たりにしてきたのだ。戦闘長は、軍人であると同時に企業主でもあり、自分の領地で起きていることはすべて統制している。彼らはココアや綿花、金粉、ダイヤモンドの取引きを通して近代的な経済ネットワークをしっかりと掌握している。」

これらの戦闘長のうち、アビジャンでの戦闘を指揮したシェリフ・ウスマンや、ワタオという通称のイサキア・ワタラ、ザシャリア・コネ、モル・ワタラが現在アビジャンでそれぞれ一つの地区を統括している。かつてフランスの情報機関に所属していたある人物はこのように話す。「軍人としての真の資質を持っている者もいて、なかにはフランス人による軍事教育をすでに受けた者もいる。」

われわれが問い合わせをした軍事専門家は、問題は次のようなことだと強調する。「取るに足りない戦闘長で、豊かになった者たちが増加しているのも確認されている。FRCIの多数の隊長たちは複数の大型車と自身の護衛兵をもっている。」

そのうえ、かつての新軍の兵士の多くは軍の本当の階級制をまったく経験したことがなく、一部の者は読み書きができない。このような背景があるのに、彼らを隊列に組み込み、FDSの兵士たちと共存させるのは困難だ。

他にも大きな障害がある。それは多くの市民、たいていはRDR(アラサンヌ・ワタラの政党)の活動家たちで、その数は正確に把握するのが困難な人々が、アビジャンへの攻撃のために武器を与えられたということだ。それはときには非常に若い人々だが、それだけの人間を武装解除しなければならないのだ。

治安維持防衛部隊(FDS)

これはローラン・バボが大統領だった時期にはコートジボワール軍と自称していたが、約5万人の兵士で構成されている。1万5千人前後は陸軍、空軍、海軍に所属している。約1万8千人は憲兵隊に、1万8千人〜1万9千人は警察に所属している。憲兵と警察官の地位は2001年に軍人と並ぶものとされた。

これら5万人のなかで2つの部隊が、他とは別の任務についていた。

・CECOS(治安維持活動指令センター)は約1千人の憲兵と警察官のエリートを集めた部隊で、ギエ・ビ・ポワン将軍が率いていた。CECOSは、2010年11月28日の大統領選第二回目投票の後、重要な役割を果たした。とりわけアボボ地区でアビジャンのワタラ支持叛徒に対する作戦を実行したからだ。CECOSはコートジボワールの新大統領が率いる政府と国連によって、暴力行為と殺害を非難されている。(それは、アムネスティ・インターナショナルによれば、ワタラ支持の叛徒たちも同じことであるが。)

・共和国親衛隊は、ローラン・バボの時代には共和国大統領のみに服従する大統領親衛隊だった。ドボ・ブレ将軍が率いていたが、彼は今日ではコートジボワール北部で勾留されている。通称「GR」は約1千2百人の重武装した兵士からなり、失脚した大統領【バボ】の自宅周囲で最後まで抵抗した。

ローラン・バボが失墜した直後、降伏して捕らえられたドボ・ブレ将軍を除いて、大多数の将軍(その中には軍の参謀長のマングー将軍、憲兵隊長のカサラテ大佐(colonel-major)、CECOSの隊長も含まれている)は即座にアラサンヌ・ワタラに服従した。

しかし多くのFDSメンバーは今日、招集に答えていない。ミシェル・ガリは次のように言う。「憲兵の多くはアラサンヌ・ワタラ【の陣営】に加わることを望んでいない。彼らは恐れているからだ。なかには身分証を破り捨ててしまった者もいる。姿を隠した警察官たちもいる。彼らも、FDSの多くと同様にFRCIに合流する気持ちになれないのだ。」こうした状況は、RFIのインターネット編集部によって集められた証言と合致する。しかし彼らの人数はいまだに明確にわかっていない。

2011年5月8日、FRCIの兵士同定作業がワタラ大統領の発議で開始された。この作業はアビジャンでは5月末まで続くことになっていて、ついで国の内陸でも行われるはずである。これに関して、政府のスポークスマンのパトリック・アシは4月末にすでに、軍、警察、憲兵隊の成員で自分の基地に戻らない者は除籍すると予告していた。それは明らかに、少なくとも部分的には、新軍の政治部門担当だったギョーム・ソロを首相及び国防相の地位に留任させる決定をしても、アラサンヌ・ワタラがたやすくこの作業を進められるようにするためだ。

そして2002年以降に、さらに2011年にFRCIが進軍を始めたとき、旧政権が武装させた多くの民兵たちが、武装解除すべきものとして最後に残っている。

統合作業は成功するのだろうか?

意見が分かれている。コートジボワールで任務についていたあるフランス人上級将校は楽観的だ。「両陣営の少なくとも一部の兵士は、統合指令センターの内部で協力してきた。これは2007年の「ワガドゥグ政治合意」によって創設された組織で、両陣営の同数の将校によって構成されていた。続いて混合部隊においても兵士たちは協力してきた。」社会学者ミシェル・グレイはこの分析に同意しない。「大統領選の第二回投票の後に情勢が緊迫すると、すべては瓦解してしまった」と指摘する。

そのうえ、「叢林で」訓練された元新軍兵士と、両陣営の民兵たちはどうするのだろうか?われわれが問いを投げかけたフランス人将校は、「パリ解放のとき、つまり第二次世界大戦末には、6本の肩章をつけた連隊長も民兵もいたが、配置転換するのに成功した」と答えた。しかし彼は、そのときまで不安定な時期も避けられないと予測し、こうつけ加えた。「動揺期を回避することはできないだろう。またバボ支持あるいはワタラ支持の若者たちに配られた武器の問題もある。しかし国連には、そうした武器を回収する手段がある。」したがって彼によると、その点でコートジボワールに国際社会からの兵力(1万人の国連PKO兵士と千人のフランス軍兵士(LICORNE))を維持することが重要だという。

【軍の】再編成にかかる費用に関しては、あるLICORNE退役軍人は「この作業の費用全体を見積もるには時期尚早ではあるが、コートジボワール国家の資金力だけでは賄いきれないことは予測できる。国際協力の出資者からの融資が必要になる可能性は非常に高い。」と見積もる。フランスはすでに援助を約束し、コートジボワール新大統領のもとに急ぎ将校を一人差し向けた。5月21日の就任式の際アラサンヌ・ワタラはフランスに対して、コートジボワールに基地を維持するよう要請した。フランス大統領ニコラ・サルコジにこれは受け入れられ、第43ビマ基地の閉鎖というローラン・バボ時代にとられた決定は再検討されることになった。複数の軍事専門家が強調するもう一つの問題は、アラサンヌ・ワタラはどのような軍隊を設立したいのかということだ。つまりウフエ=ボワニ時代のような、国土防衛の任務をフランスに任せたちゃちな軍隊なのか、あるいは本当の軍隊なのかということだ。

新たな軍隊を誰に率いらせるか?

これはアラサンヌ・ワタラが抱える大問題の一つだ。たとえ上層部が新たな国家元首のもとに集まったとしても、フィリップ・マングーを始めとするバボ時代の将軍たちは事実上分裂した軍をもはや率いてはいない。最新の情報ではマングー将軍の参謀本部を占拠していたのはシェリフ・ウスマン司令官だったが、彼は単なる象徴だった。FRCI側のトップは明確ではない。公式には現在に至るまでスマイラ・バカヨコ将軍が新軍の参謀長だが、ワタラ軍の攻撃以来、彼は意外なほどに沈黙を守っており、補佐役のワタオ指揮官とは対照的である。ワタオ指揮官はこうして、国連軍とフランス軍LICORNEの決定的な支援のおかげでワタラ陣営の勝利に終わった作戦すべての真の指揮者のように見られている。彼の名は、ギヨーム・ソロ首相の軍事官房長ミシェル・ギュウ将軍や、ローラン・バボ時代の軍隊の元参謀長で、2004年に失脚し、最近亡命先から戻ったマティアス・ドゥエ将軍と同様に、未来の軍隊の指揮者の名として流布している。

IB【イブラヒム・クリバリ】の孤児たちと、バボ支持の敗走兵たち

他に未解決なのは、イブラヒム・クリバリ軍曹の仲間たちの問題である。当初、つまり2002年には反乱軍の中心人物だった彼は、最近数ヶ月は「目に見えない決死隊」のリーダーと名乗ってきた。反乱者たちのこの集団は、大統領選挙の第二回投票の後には大多数の住民がアラサンヌ・ワタラを支持した、アビジャンの大地区アボボを支配下に置いた。2003年以来ギヨーム・ソロ首相と仲違いしてきたIBは、4月27日に軍隊のかつての仲間たちに殺害された。ワタラ支持の兵士たちの間にはこうして、他にも報復が行われるのではという恐怖が生まれた。

最後に残るのは、バボを支持した敗走兵たちの運命である。旧体制の将軍たちがアラサンヌ・ワタラに忠誠を誓った一方で、元国家元首に忠実な兵士たちは姿を消してしまった。マスコミやコートジボワールの社会的ネットワークは、これらの兵士たちが隣国ガーナにいて、ここから攻撃する可能性があるという噂で持ちきりだが、それらは確認されてはいない。それよりも、多くの兵士は単に報復を恐れて姿を隠しているのだ。兵士の登録調査作業によって、招集に答えない者たちについて、少なくともどう考えるべきか、より明確にしなければならない。

人権という暗礁

今年の4月11日に権力を掌握して以来アラサンヌ・ワタラは、最近数ヶ月のコートジボワールでの人権侵害について、国際刑事裁判所(CPI)の調査ができるだけ早く行われることを望むと繰り返している。コートジボワール政府はおもに旧政権と軍・民兵・外国人傭兵がとくにアビジャンと西部で、暴力行為、虐殺を行ったと非難している。そのうえ、ローラン・バボに忠誠を誓う多数の将校たちがこの名目で勾留されている。しかしながらCPIの詳細な調査は、FRCIのメンバーにも容易に向けられるだろう。いくつかの人権保護団体は、彼らが国の西部で大規模な殺害を行ったと告発している。政府のスポークスマン、パトリック・アシはRFI上で、すべての責任の所在を調べるには、司法調査の結果を待たなければいけないと述べた。しかしながら旧新軍のメンバーの中には、すでにかなり以前から国連の複数の報告書で危険視されてきた者もいる。コロゴの地区司令官クアク・フォフィエは(彼の管轄下でローラン・バボは勾留されているのだが)、そうやって2006年に、バボを支持する「若き愛国者たち」のリーダー、シャルル・ブレ・グデの陣営に対して非常に深刻な人権侵害を行ったとして処罰を受けた。それにバボ支持者たちの最後の拠点であるヨプゴン地区をFRCIが陥落させた際には、激しい戦闘という代償を払ったのだった。死体の山がいくつも発見され、ただちに国連によってバボ支持の民兵の仕業だとされたが、FRCIは家々で若者たちの一斉検挙を行ったという現場の証言があり、FRCIも殺傷を行ったことは疑いない。【翻訳:村田はるせ、AJF】



 
 
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コートジボワール危機:アムネスティ・インターナショナルの告発に対する国連の反発

RFI

2011年5月26日(木)(最終修正5月27日(金)

アムネスティ・インターナショナルは2011年5月25日に発表した報告書で、コートジボワールの【大統領】選挙後の危機の際の国連PKOによる住民保護を問題にしている。この人権保護NGOは、ドゥエクエで約百人が殺害されたと報告しているのだ。今週木曜日の午前中、国連はアムネスティ・インターナショナルの非難に反発し、独自の数字を示した。

国連のスポークスマン、ハマドゥン・トゥレは、このアムネスティの報告に関してはコメントはないと語った。一方、コートジボワール国連PKOの人権局長ギヨーム・ンジュファは、国連PKO軍、とりわけドゥエクエに駐留していたモロッコ人大隊が対峙しなければならなかった、憎悪と行動の制約を強調した。

ギヨーム・ンジュファは、国連PKO自体が銃撃戦に巻き込まれたと説明した。国連PKOは住民の期待に応えなければいけなかったが、それは彼によると、組織の能力と当時の状況からして大きすぎる期待だったという。しかしとにかく国連PKO軍は西部地域の住民を保護したのだと彼は言い添えた。なかでもドゥエクエの、数千人が避難していたとみられるカトリック伝道館を守ったし、藪林の中に身を隠していた6千人以上を安全な場所に運んだと。

暴力による被害はどれほどだったのか?

選挙後の暴力行為の被害状況に関しては、国連PKOの現地調査によると、西部(ムワイアン・カバリー州とディズユイ・モンターニュ州)では死者は1020人、そのうち少なくとも505人がドゥエクエで殺されたという。調査報告書は続けて犠牲者の出自の詳細も述べている。341人のゲレが殺害されたが、それは囚人で、ローラン・バボの支持者とみなされた人々だった。またブルキナファソ人159人と、マリンケ人100人、マリ人68人も殺害された。不幸にもこのリストはまだ長く続く。

暴力の当事者は複数いる

この調査報告書は、ある重要な事柄も強調している。それは暴力行為に関わった当事者たちの多様性だった。すなわち、FDS(旧政権の治安維持防衛部隊)、新軍(それはFRCI【コートジボワール共和派軍】となった)、この地方の非常に精鋭の重装備の民兵、リベリア人の傭兵、ドゾ(【コートジボワール】北部の伝統的な狩人)、自衛団、市民…だった。このことは、【暴力の】責任のありかを正確に立証するのをより困難にしている。国連PKOは最後に、【コートジボワール】国家にも、不処罰と立ち向かうため、これらの責任をそれぞれ明確にするよう今や勧告している。【翻訳:村田はるせ、AJF】



 
 
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ドゥエクエの町はコートジボワールの「火薬庫」

2011年5月31日(火)

RFIのドゥエクエへの特派員

コートジボワールの西部地域は、【大統領】選挙後に起こった暴力行為の被害をとりわけ受けてきた。コートジボワール国連PKO(ONUCI)はここで1012人が殺害され、そのうちドゥエクエだけでその死者は505人、としている。アビジャンから520キロにあり、幹線道路が交差する地点であるこの町は、かつての南北間「緩衝地帯」の直下にあり、紛争は今に始まったことではなく、緊張はいまだ手に取るように感じられる。

アムネスティ・インターナショナルの2011年の年報でも、ドゥエクエは3月29〜30日の虐殺の町となることだろう。この2日間の後、コートジボワール共和派軍はこの町を制圧した。しかし、人口約8万人の、その繁栄の一部をココアに負っているこの商業都市が、共同体間の衝突を経験するのはこれが初めてではない。リベリアとギニアの国境に接しているこの地方は、不安定さで知られている。それは、ときには土地所有をめぐる衝突にかかわる不安定さである。

6年前のほぼ同じ日には、ドゥエクエのゲレの共同体で41人が殺害された。当時は100人ほどの国連軍兵士もこの地域に展開していたが、住民を守ることはできなかった。

2011年1月3日には、ドゥエクエとマンを結ぶ道路上で一人の女性が【ブラカージュ(Braquage)と呼ばれる】強盗に襲われて殺害されると、カルフール地区のジュラ住民への報復が起こった。家々が焼かれ、数千人が町を離れた。なかには隣国に避難した人々もいた。

共和派軍の駐留で安心をえた住民もいるかもしれないが、共同体間の緊張がいまもはっきりと感じられることには変わりがないのだ。先週には、サント・テレーズ・ドゥ・ランファン・ジェズ布教団の市場が焼かれた。それは、物売りをしていた難民のゲレ女性たちが創設した市場だった。

【大統領】選挙後に暴力が吹き荒れていた間、住民の多くを受け入れた、この町のカトリック布教館のシプリアン神父にとっては、「ドゥエクエは火薬庫」だ。

*****

この調査報告書では、国連PKOはムワイアン・カバリー州、ディズユイ・モンターニュ州の死者は1012人、そのうちドゥエクエは少なくとも505人としている。殺害の下手人は多岐にわたる。FDS(旧体制の治安維持防衛軍)、コートジボワール共和派軍となった新軍、地方民兵、外人傭兵のリベリア人、ドゾ(伝統的狩猟民)、自警団、民間人など。

国際赤十字委員会は、ドゥエクエとこの地方の死者は800人としている。

☆☆Braquage:道路の通行人を阻止する強盗の攻撃を意味する用語【翻訳:村田はるせ、AJF】



 
 
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コートジボワールの認知された新政権

2011年6月2日(木)

RFI

5月末に就任したアラサンヌ・ワタラ大統領の新政権が2011年6月1日(水)に編成された。そこには元国家元首ローラン・バボ(「バグボ」と表記されることもある)の陣営の代表は含まれていない。まずはそのことが確認できる。首相であると同時に国防相でもあるギヨーム・ソロに相変わらず率いられるこの内閣は36人の大臣からなり、そのうち14人は共和主義者連合(RDR)のメンバー、8人がアンリ・コナン・ベディエ元大統領率いるコートジボワール民主党(PDCI)のメンバーである。かつての反乱軍である新軍(FN)は5人の大臣を擁し、その1人がギヨーム・ソロだ。また5人の大臣は市民団体の出身である。いくつかの小政党も大臣の席を獲得した。

アラサンヌ・ワタラのRDRはもっとも多くの分け前に与った。ギヨーム・ソロ首相に率いられる36人の大臣のうち14人を占めているのだ。RDRの主要な友党のひとつ、アンリ・コナン・ベディエのPDCIは8つの大臣席を譲り受けた。かつての反乱軍である「新軍」は5つだ。残りは、コートジボワールの市民団体と、今回の選挙戦に勝利した政党間同盟RHDPに参加した小政党が分け合った。

この内閣は5つの国務大臣【無任所大臣】(ministre d'Etat)の座を含み、それらは大統領側近となった。彼らはRDR党員である場合もあるし、そうでない場合もある。たとえば内務担当相のハメッド・バカヨコは大統領親衛隊に所属している。外務担当相のダニエル・カブラン・ドゥンカンはアンリ・コナン・ベディエの首相だった人物で、PDCIの党員だ。しかしアラサンヌ・ワタラは1990年代に彼とともに仕事をしたので、彼を高くかっている。

大臣のなかでも重要な経済財政大臣がシャルル・ディビ・コフィになったのは折り込み済みだった。彼は金融界では一目置かれる金融専門家なのだ。この内閣の構成は出身地方を基準になされ、コートジボワールのすべての地方から人材が選ばれるよう、巧みに配分されている。

政治面から見ると、元大統領のバボ(「バグボ」とも表記される)の党であるFPIは内閣に入っていないが、それは意外なことではない。なぜならこの党の中央委員会は、国の北部で勾留されている幹部の釈放を入閣の条件にしていたからだ。また、この政府は任期限定だということにも留意しよう。年末の国民議会選挙後には新たなメンバーと新たな首相が任命されることになっているのだ。【翻訳:村田はるせ、AJF】



 
 
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HRW【ヒューマン・ライツ・ウォッチ】、コートジボワールのFRCIの司令官に対する処罰を要請

2011年6月4日(土)

RFI

「アビジャンで拷問され、殺害されるバボ(「バグボ」と表記されることもある)派」。これはアメリカのNGO、ヒューマン・ライツ・ウォッチ【HRW】が発表した報告書のタイトルだ。この中では、ローラン・バボが拘束された4月11日以来FRCI【コートジボワール共和派軍】によってアビジャンで殺害された149人と推計されている。HRWは、バボに好意的とみなされた若者たちが恣意的に処刑されていると非難し、コートジボワール当局に対して、少なくとも3人の地区司令官【「コムゾーン」】の処罰を要請している。その中にはコートジボワール元反乱軍の中心人物の一人、シェリフ・ウスマンが含まれている。

HRWの報告書は、コートジボワール当局を当惑させているが、当局はこの非難に反応するのはためらっている。HRWは、ローラン・バボがアビジャンで失脚して以来、FRCI【コートジボワール共和派軍】は149人を殺害したと告発しているのだ。HRWの調査者たちは、直接、間接に関わらず、これらの犯罪に関わった地区司令官たちを停職処分にするよう要請している。

報告書には3人の氏名が挙げられている。まずは国の西部での殺害攻撃を指揮したエディ・ムディ大尉、ウスマン・クリバリそしてFRCIの中心人物の一人である有名なシェリフ・ウスマンである。HRWによると、シェリフ・ウスマンは5月初めにアビジャンで29人の囚人を殺害する命令を下したとみられる。また彼は、バボ支持派民兵のリーダーの切断された遺体を運ぶ車に乗っているのを目撃されてもいるようだ。ヨプゴン地区での掃討作戦を指揮したのも彼である。

全能の司令官たちを規律に従わせる

HRWは報告書の結論を内務担当相ハメッド・バカヨコに提出し、同内務担当相は、罪を犯した可能性がある兵士を擁護しないと請合った。しかし情勢がいまだ完全に安定しない中、全能であるうえ、いくつかの証言によると、自分たちなしでは政権はやっていけないと思っている地区司令官たちを規律に従わせられるのは誰なのか、まったく見通すことはできない。

(HRWのスポークスマンの一人ジャン・マリ・ファルドーの話)
「独立した形で作業を進める手段をコートジボワールの司法に与える、政治的な意志が必要だ」
「就任初日以来、不処罰との闘いははワタラ大統領の演説の中心だ…、しかしその割には、不処罰に対するこうした闘いを進める政治的な意志の真の証しをわれわれは得ていない…、コートジボワールの司法が公平に独立した方法で作業できるよう、あらゆることをするべきだ…、不幸にもそれが不可能なら、高い地位にあった人物たちが裁判にかけられた場合のいくつかの例について、CPI【国際刑事裁判所】がどう仕事できるのかを見るべきだろう。」

進行中の和解プロセス マンでの例

国の西部のドゥエクエ、ギグロ、ブロルカン、あるいはトゥレプルーといった町は、かつてローラン・バボの軍隊によって支配されていたので、【大統領】選挙後の危機でとりわけ大きな被害を受けた。反対に、ドゥエクエの北方80キロメートルにあるマンという大きな町は新軍によって支配されていた。共和派軍はマンを出発して、アビジャンへと電光石火のごとく攻め下ったのだ。

マンではFRCIと旧政権のFDS【治安維持防衛部隊】との直接対決はなかった。この町の住民にとっては、優先事項はいまや雇用と購買力だ。

ONUCIの特別代表補佐であり、人道問題調整官のンドラムブ・ンゴクウェイの話。
「国全体が不安定である。われわれの特派員は、2002年以来、新軍の手中にあったマンに駐在している。そこでは住民は新大統領に多くの期待をよせている。マンの数多くの商人たちにとって危機はもやは終わった。現在の優先順位は、雇用と購買力である。」【翻訳:村田はるせ、AJF】



 
 
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ワタラ派とバボ派の両陣営を非難する、国連の新報告書

RFI

2011年6月10日(金)

2010年11月の大統領選挙後のコートジボワールでの暴力行為に関する国連の新たな報告書では、ワタラ派、バボ派の両陣営が非難されている。調査は国連人権理事会に任命され、2011年5月4〜28日にコートジボワールを訪問した委員会によって行われた。

「数多くの人権侵害や国際人道法違反があり、なかには人道に対する罪および戦争犯罪となりそうな事例もある。」 これらの罪を犯したのは、バボ派と同様にワタラ派でもある。調査官たちはとりわけ、治安維持防衛部隊(バボ派)とその同盟者である傭兵を注視した。ついで、彼らが反攻に出たときと、国を統治下において以来のコートジボワール共和派軍(FRCI)を告発している。これはアラサンヌ・ワタラに近い軍隊である。

とりわけドゥエクエ、ギグロ、コロゴ、オジェンネ、サンペドロを訪れた国連の委員会は、「西部、西南部、アビジャンの犠牲者たちの多くは、甚だしい被害を受けた」ということも確認している。というのも調査官たちの突き合わせによると、「3千人が殺害された可能性がある」からだ。

委員会は結論として、違反者たち裁判所に出頭させるようにと、コートジボワール政府に勧告している。

また委員会は、コートジボワール当局を不処罰に対する闘いに向かわせるため、同国の人権状況を取り扱う独立機構を設置するよう勧告している。同時に、2004年に人権委員会によって設立された国際調査委員会の報告書を公にして、人権状況をより広い視野から眺められるようにすることを勧告している。

国連に委任された調査委員会は何を報告しているのか?

調査官たちは2011年5月4〜28日の間にコートジボワールを訪れた。まずアビジャンに赴き、それから国の西部(とりわけドゥエクエ市)、北部、南部を回った。彼らはリベリアのコートジボワール人難民たちとも話すことができた。調査官たちによると、この国全体が深刻な危機に見舞われたのは、「バボ元大統領が投票結果の受け入れを拒んだこと」に原因がある。また報告書は状況を悪化させた3つの要素を挙げている。すなわち、エスニック問題を政治の道具としたこと、政治活動家たちがコートジボワールの若者たちを操作したこと、農業用地をめぐる未解決の係争があることである。

さらに報告書は現地状況のよりよい理解のため、存在している軍事組織を挙げている。すなわち、FDS(ローラン・バボの指揮下にあった治安維持防衛部隊)、FAFN(ギヨーム・ソロが書記長を務める新軍の軍隊)、FRCI(ギヨーム・ソロに率いられているコートジボワール共和派軍)、民兵、傭兵である。

犠牲者たち、とりわけ避難した人々の事例や、女性と子どもの境遇についても多くが記されている。委員会は、今回の危機で踏みにじられた生存の権利、身体保全の権利そして人権全体についてあらためて言及している。危機の際にとられた卑劣な手法のいくつかについても述べていて、その中には「125条項」というものがある。それは、人に火をつけるのに必要な燃料代(100CFA)とマッチ代(25CFA)からこのように名づけられているのだ。

5月にはアムネスティ・インターナショナルも同様にして、両陣営ともに人権侵害の罪を犯したと主張していた。国連も同じ結論を出し、コートジボワールがこれから直面する問題の中心に国民和解をおいている。【翻訳:村田はるせ、AJF】



 
 
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コートジボワールの32万人の避難民

2011年6月14日(火)

RFI

コートジボワールを大混乱に陥れた、【大統領】選挙後の危機が終結して2ヶ月近くが経過した。しかし依然として32万人以上の人々が避難生活を送っている。この人々は国内難民である。この数字は2011年6月14日(火)に国連難民高等弁務官事務所が発表した。一方フランスのNGO「飢餓に対する行動」は、数十万人のコートジボワール人が少なくとも10月までは切迫した状況におかれるだろうと見積もっている。【翻訳:村田はるせ、AJF】



 
 
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「被害者のための正義が下されなければコートジボワールには和解はありえない」

(【国連調査団を務めた】レーン・アラピニ=ガンスとのインタヴュー

2011年6月16日(木)

RFI ナタリー・アマール

「個人と住民の権利に関するアフリカ委員会」の特別報告者レンヌ・アラピニ=ガンスは国連調査委員会の1人である。委員会は3人からなる。この委員会は5月にコートジボワールを訪れ、この国の【大統領】選挙後の暴力について、国連の人権理事会に報告書を提出したところである。報告書は、バボ派、ワタラ派両陣営によって、【昨年】11月から【今年】4月までの間に殺害、処刑執行、強姦が行われ、それはローラン・バボ逮捕後も続いたとしている。以下ではアラピニ=ガンスがナタリー・アマールの質問に答える。

RFI:女性たちはこの暴力行為の際にたいへん大きな被害を受けたのですね?

アラピニ=ガンス【以下RAG】:私たちはそれを現地で確認し、報告書に記載しました。女性たちは戦争をしてくれと頼んだことなど決してありません。それなのに女性たちは、戦争では最大の標的となるのです。私たちはコートジボワールでもまったく同じことを目にしました。選挙後に起こったいくつかの軍隊の兵士や民兵、傭兵、その他の戦闘員、そして武装していない一部の市民までが戦闘員としてさんかしたあの紛争とのかかわりで、女性たちが大きな被害を受けたことを私たちは知りました。

RFI:あなた方が会った女性たちは今になって、彼女たちが体験したことを話しますか?

RAG:ご存知のように一般に女性というものは、とりわけ多様な苦痛と関わりがある問題では、話をしないものです。そしてアフリカではよりそうした傾向があります。彼女たちは文化によって抑制されているのです。けれどもそれでも私たちは何人かの女性たちに会い、彼女たちは自分の苦しみのことを多様なレベルで話してくれました。

RFI:コートジボワールでも、たとえばコンゴ民主共和国のように強姦が戦争の武器として利用されたのですか?

RAG:いいえ。ドゥエクエで強姦された女性には出会いませんでした。サンやアビジャンのように緊迫した地区ではそうした女性たちに会いました。けれどもコートジボワールで強姦が戦争の武器として行使されたと断定的に言うことは私たちにはできません。記憶にとどめておくべきことは、女性たちはこのように混乱した状況で、たちの悪い人間たち、あるいは歯止めの利かない連中と言ったらいいでしょうか、このような状況では図々しくなる者たちの犠牲になったのです。

RFI:6月15日(水)に発表された報告書には、コートジボワールでの犯罪についての明確な法的判断はありませんでした。しかしあなた方は、戦争犯罪と人道に反する犯罪があった「可能性があるかもしれない」としています。このような曖昧さの理由は何ですか?

RAG:これは曖昧ではありません。委員会にはとにかくにも法律家が含まれていましたし、どのような段階であろうと、理性を保つことができなければいけません。調査委員会はしかるべき司法委員会ではありませんから、ある事実については断定することはできないのです。もっと時間があったら、そうすることもできたでしょうが。これはたった3週間から4週間で、現地で実行者を同定し、犠牲者を同定し、事実を評価するといった仕事をした委員会なのです。個人的には、非常に深刻なある行為、つまり人道に反する罪、戦争犯罪、その他について断定的になるのはあまりに思い上がっていると思います。ですから私たちは用心して、「すべての事実はたいへん深刻で、『人道に反する罪」とみなすことができるかもしれないほどだ」と述べて、その権限がある機関に判断を任せたのです。そのような機関はこうした問題により断固とした態度をとるにちがいないでしょう。ですからこの段階では、慎重にこのようにお話しすべきだと思います。たとえ現地で私たちが見出した要素が、信じがたい恐ろしいものだったとしてもです。

RFI:ワタラ大統領が約束した「真実和解委員会」の創設はよいことだとお考えですか?

RAG:コートジボワールの周囲を見渡せば、この種の提案は他の国でも行われてきました。より重要なことは、アラサンヌ・ワタラ大統領自身にもそのことを申し上げなければならなかったように、「真実和解委員会」そのものは悪いことではありません。しかしその委員会は司法の側面も考慮するべきでしょう。なぜなら、とりあえず犠牲者たちのための正義が下されるよう試みなければ、和解に進むことはできないからです。ある人物たちは、「いや!和解について話そうとしたら、もはや【出来事の際に】行為者やその他の者たちの訴追を行うと言うことはできない」と言います。けれどもそれは正しくありません、無実の犠牲者がいるのですから。

ですから「和解委員会」はたいへんよいことです。これはある文脈、ある国々では機能し、そのほかではそれほどではありませんでした。しかし私たちのもとでは、この「真実和解委員会」はよいものだろうと思います。そしてこの委員会が、コートジボワールで関わりがある当事者たち全員を統合するなら、よりよいものになるでしょう。なぜならコートジボワールには今日、80のエスニック・グループがありますから。コートジボワールには多くの政党があります。私たちはこれについて、たぶんそれは非現実的ですけれど、「真実和解委員会」はすべての人を統合する包括的な機構になるべきだ、公平であるべきだ、とりわけ犠牲者の問題に取り組むべきだと強調しました。

RFI:コートジボワールの司法は公平に機能できるでしょうか?NGOのヒューマン・ライツ・ウォッチは、犯罪に関わったワタラ支持の軍隊の兵士は誰も逮捕されなかったと懸念を今日表明しています…。

RAG:私たちは、コートジボワールのような国家では、信頼できるものになろうとする司法、すなわち問題がすべて本当に解決されるようにする司法は公平でなければならないと書きました。コートジボワールの現場で私たちには、多くの人々が率先して行動しようとしているのがわかりました。誰もが働きたい、コートジボワールの役に立ちたいと望んでいます。だからこそ、ことは急を要すると私たちは書いたのだと思います。しかしながら、とりわけ犠牲者が被った損害の償いや民間人の保護という重要な問題を傍観することは、決してあってはなりません。

RFI:あなたがたはこの報告書で、暴虐は続いていると書いています。正確には何が起きているのですか?

RAG:私たちはリベリアに接した西部地帯で、いまだにコートジボワールからやってくる人々、つまりやってきたばかりの人々を見ました。これは暴虐が続いていることを意味します。これらの人々は痛ましい状態でした。そして同じことはアビジャンのヨプゴン地区、PK18地区、アボボ地区でも起こっているのです。これらの地区にはまだ平和はなく、暴虐が続いているのです。

私たちは、FRCIを名のる軍服を着た者たちによる拷問のケースも確認しました。それにリベリアでは多くの若者たちに会いました。青年愛国者同盟【la galaxie des Jeunes patriots】の元メンバー、FESCI【Federation estudiantine et scolaire de Cote d'Ivoire(コートジボワール学生・学童連盟)】の元メンバーで、自分を難民だと言う人びとがそこにいました。私たちから見ると彼らは本当の難民ではなく、たぶんリベリアでも民衆への別の暴虐行為を働こうと、まだ準備しているところだと思われます。ですから私たちは、ことは急を要するし、コートジボワールに少しずつ戻っているこの平和もまだ不安定なものだと書いたのです。【翻訳:村田はるせ、AJF】



*このファイルは文部科学省科学研究費補助金を受けてなされている研究(基盤(B)・課題番号16330111 2004.4〜2008.3)の成果/のための資料の一部でもあります。
 http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/p1/2004t.htm

UP:2011 REV:
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