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アルジェリア民主人民共和国 2013年1月


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アフリカアフリカ Africa 2018



おかねおくれ


作成:斉藤龍一郎
 *(特活)アフリカ日本協議会理事、生存学研究センター運営委員




○2007年までのニュース・情報 アルジェリア民主人民共和国 〜2007年
○2008年〜2009年のニュース・情報 アルジェリア民主人民共和国 2008年〜2009年
○2010年〜2012年のニュース・情報 アルジェリア民主人民共和国 2010年〜2012年
○最新のニュース・情報 アルジェリア民主人民共和国


○外務省 各国・地域情勢 アルジェリア民主人民共和国

◆2013/01/16 yomiuri.co.jp フランス軍事介入が邦人拘束と関連か…EU高官
◆2013/01/16 nikkei.com アルジェリア南部で5邦人拘束 ロイター通信報道
◆2013/01/16 nikkei.com アルジェリアで邦人5人拘束か 日揮関係者との報道
◆2013/01/16 nikkei.com 外務省、確認急ぐ アルジェリアで邦人拘束の報道
◆2013/01/16 nikkei.com 邦人複数、アルジェリアで拘束 日揮関係者の情報
◆2013/01/16 nikkei.com 官房長官「日揮関係者数人が拘束との情報」 武装集団に
◆2013/01/16 nikkei.com アルジェリアで邦人5人拘束か 日揮関係者との報道
◆2013/01/16 nikkei.com 安倍首相、「人命第一」を指示
◆2013/01/16 毎日新聞 アルジェリア:武装勢力が3日本人拘束、10人安否不明
◆2013/01/16 毎日新聞 アルジェリア拘束:マリへの仏軍介入への報復措置か
◆2013/01/17 cnn.co.jp 武装集団がガス施設襲撃、日本人や欧米人を拘束 アルジェリア
◆2013/01/17 asahi.com 岸田外相、アルジェリア外相に協力要請 日本人人質事件
◆2013/01/17 asahi.com 日本人3人、アルジェリアで人質か 日揮社員との情報
◆2013/01/17 asahi.com アルジェリアに現地対策本部 日本人人質事件
◆2013/01/17 asahi.com アルジェリア人は解放、人数は不明 日本人ら人質事件
◆2013/01/17 asahi.com 複数の米国人も人質に アルジェリアの事件
◆2013/01/17 asahi.com 「爆弾ベルト、人質に強要」 アルジェリア事件で仏TV
◆2013/01/17 asahi.com 人質事件、首相「断じて許せない」 対策本部を設置
◆2013/01/17 yomiuri.co.jp 米国人も人質に、国務省報道官認める
◆2013/01/17 yomiuri.co.jp アルジェリアで3邦人拘束…イスラム勢力が襲撃
◆2013/01/17 yomiuri.co.jp アルジェリア、南部でテロリストによる誘拐頻発
◆2013/01/17 yomiuri.co.jp 邦人拘束、仏のマリ空爆引き金か…過激派報復?
◆2013/01/17 yomiuri.co.jp 邦人拘束の武装勢力、アルジェリア軍が包囲
◆2013/01/17 nikkei.com 日揮関係者3人か アルジェリア武装勢力、邦人拘束
◆2013/01/17 nikkei.com アルジェリア襲撃、米国人も拘束 米国務省が確認
◆2013/01/17 nikkei.com 日揮「政府と協調し救出に全力」 駐在員拘束で
◆2013/01/17 nikkei.com 米「テロ、強く非難」 アルジェリア事件で対応急ぐ
◆2013/01/17 nikkei.com 日揮社員「心配だ」「驚き」 日本企業に波紋
◆2013/01/17 nikkei.com アルジェリアへのツアー募集見合わせも
◆2013/01/17 nikkei.com アルジェリア軍部隊が包囲 邦人拘束事件、緊張続く
◆2013/01/17 nikkei.com 関係国が協議、対応急ぐ アルジェリア人質事件
◆2013/01/17 東京新聞 アルジェリアで邦人拘束 イスラム 複数の日揮関係者
◆2013/01/17 東京新聞 アルジェリア 「人質日米仏英など41人」
◆2013/01/17 cnn.co.jp アルジェリア襲撃事件、英政府が英国人1人の死亡を発表
◆2013/01/17 asahi.com 人質の日本人?「負傷した」と証言 アルジャジーラに
◆2013/01/17 asahi.com 日本人1人負傷、10人の安否確認できず 人質事件
◆2013/01/17 asahi.com 日本人2人含む25人脱出か 施設攻撃情報も 人質事件
◆2013/01/17 asahi.com 人質35人死亡の報道も アルジェリア軍、ガス施設攻撃
◆2013/01/17 nikkei.com 日揮、役員らアルジェリア派遣検討 救出へ働き掛け
◆2013/01/17 nikkei.com 邦人人質にけがの情報も アルジェリア、日揮社員か
◆2013/01/17 nikkei.com 「邦人2人含む人質25人脱出」とロイター アルジェリア
◆2013/01/17 nikkei.com 「人質25人脱出」とロイター、死亡情報も アルジェリア
◆2013/01/17 nikkei.com 邦人拘束のアルジェリア、資源求め日本企業進出
◆2013/01/17 nikkei.com 首相「断じて許せない」 アルジェリア邦人拘束で対策本部
◆2013/01/17 nikkei.com アルジェリア拘束情報で緊密な連携確認 日・ノルウェー外相
◆2013/01/17 nikkei.com 政府、アルジェリア人質事件で関係国と連携加速
◆2013/01/17 毎日新聞 アルジェリア:日本人拘束 「銃声が」連絡途絶え 日揮系、数十人滞在 「情報収集に全力」
◆2013/01/17 毎日新聞 アルジェリア拘束:仏にマリ介入停止要求 人質解放条件に
◆2013/01/17 毎日新聞 アルジェリア拘束:人質事件多数関与…犯行声明組織トップ
◆2013/01/17 毎日新聞 アルジェリア拘束:現地駐在員に衝撃 日本人巻き込まれ
◆2013/01/17 毎日新聞 アルジェリア拘束:発砲で日本人けが 中東TVが電話
◆2013/01/17 毎日新聞 アルジェリア拘束:「日本人2人含む25人解放」
◆2013/01/17 毎日新聞 アルジェリア拘束:「軍が攻撃開始」菅官房長官、緊急会見
◆2013/01/17 毎日新聞 アルジェリア拘束:戦闘で「人質35人死亡」 中東テレビ
◆2013/01/17 nikkei.com EU、仏のマリ軍事介入を側面支援
◆2013/01/18 cnn.co.jp アルジェリア軍が救出作戦、人質一部解放か 死傷者多数の報道
◆2013/01/18 asahi.com 救出作戦アルジェリア軍強行 人質に死者多数か
◆2013/01/18 asahi.com 日本人2人死亡か 人質30人死亡報道も アルジェリア
◆2013/01/18 asahi.com 安倍首相、救出作戦に懸念 アルジェリア首相と電話協議
◆2013/01/18 asahi.com 安倍首相、海外日程の一部変更 アルジェリア対応を優先
◆2013/01/18 asahi.com 安倍首相、インドネシアから前倒し帰国 人質事件に対応
◆2013/01/18 nikkei.com 安倍首相、攻撃中止を要請 アルジェリア首相に
◆2013/01/18 nikkei.com アルジェリア、狙われた欧州へのガス拠点 資源の町の治安一変
◆2013/01/18 nikkei.com アルジェリア軍、武装勢力を攻撃 人質の情報交錯
◆2013/01/18 nikkei.com NY原油、続伸 2月物は95.49ドルで終了、一時4カ月ぶり高値
◆2013/01/18 nikkei.com アルジェリア政府、人質救出作戦は「終了」
◆2013/01/18 nikkei.com 首相、外遊日程を変更 アルジェリア人質事件への対応優先
◆2013/01/18 nikkei.com アルジェリア軍の作戦、米が説明要求 人質死亡情報を懸念
◆2013/01/18 nikkei.com 英BPなど、他施設からも従業員を退避 アルジェリア
◆2013/01/18 nikkei.com アルジェリア軍、鎮圧作戦を終了 各国は安否確認急ぐ
◆2013/01/18 nikkei.com 首相、帰国前倒し検討 一部の外遊日程を変更
◆2013/01/18 nikkei.com 政府、情報収集が難航 アルジェリア人質事件
◆2013/01/18 nikkei.com 首相、19日早朝に帰国前倒し アルジェリア人質対応で
◆2013/01/18 nikkei.com 首相「早く帰って指揮」 19日午前6時に対策本部
◆2013/01/18 nikkei.com 日米など6カ国、アルジェリア外相に安否確認申し入れへ
◆2013/01/18 nikkei.com 心痛める在日アルジェリア人 「人質が心配」
◆2013/01/18 nikkei.com 日揮、新たに4邦人の安全確認 アルジェリア人質事件
◆2013/01/18 nikkei.com 日揮、新たに4邦人の安全確認 アルジェリア人質事件
◆2013/01/18 nikkei.com 政府、早急な安否確認を要請 アルジェリア外相に
◆2013/01/18 nikkei.com 「部屋に隠れ、助かった」 日揮関係者との一問一答
◆2013/01/18 nikkei.com 日揮「日本人7人の安全確認」 アルジェリア人質事件
◆2013/01/18 nikkei.com 進出企業、相次ぎ標的に アフリカ投資リスク大きく
◆2013/01/18 nikkei.com テロ終結優先し強行か アルジェリア軍攻撃情報
◆2013/01/18 nikkei.com 解決の難しさ映すアルジェリア人質事件
◆2013/01/18 nikkei.com アルジェリア鎮圧作戦、日米欧に事前通告なく不信感
◆2013/01/18 nikkei.com 邦人14人の安否不明、3人は安全確認 官房長官
◆2013/01/18 nikkei.com 官房長官、3邦人の安全確認 14人は安否不明
◆2013/01/18 asahi.com 日本人3人の安全確認、14人安否不明 菅官房長官
◆2013/01/18 asahi.com 外国人2人無事、日揮が確認 アルジェリア人質事件
◆2013/01/18 asahi.com 「プラントは子どものよう」 人質の無事祈る日揮元社員
◆2013/01/18 asahi.com 「銃撃戦に巻き込まれた」 軍事作戦後、現地から電話
◆2013/01/18 asahi.com 「日本人7人、外国人10人の無事確認」日揮執行役員
◆2013/01/18 yomiuri.co.jp 英首相不快感、軍事作戦「事前告知ほしかった」
◆2013/01/18 yomiuri.co.jp 制圧は居住区域だけ?早々の強行策、攻撃8時間
◆2013/01/18 yomiuri.co.jp 「人質事件まだ継続中」英外務省高官
◆2013/01/18 yomiuri.co.jp 武装勢力、国外に出ようとしたので攻撃…米紙
◆2013/01/18 yomiuri.co.jp 人質死亡情報、米報道官「深く懸念」…説明要求
◆2013/01/18 asahi.com 日本人7人無事 残る10人は安否不明 日揮確認
◆2013/01/18 asahi.com 人質へのインタビュー「彼だと確信」 木山聡さんの恩師
◆2013/01/18 asahi.com 「交渉は人質生む」「不要な被害」各国報道、突入に賛否
◆2013/01/18 毎日新聞 アルジェリア拘束:城内外務政務官、攻撃中止を要請
◆2013/01/18 毎日新聞 アルジェリア拘束:セラル首相「最善の努力尽くす」
◆2013/01/18 毎日新聞 アルジェリア拘束:日本人2人死亡情報
◆2013/01/18 毎日新聞 アルジェリア拘束:日揮「4人の無事確認」
◆2013/01/18 毎日新聞 アルジェリア拘束:日本人14人安否不明 3人生存確認
◆2013/01/18 毎日新聞 アルジェリア拘束:政府、権威失墜恐れ強行策
◆2013/01/18 毎日新聞 アルジェリア拘束:関係国不満 英首相「深刻な事態」
◆2013/01/18 毎日新聞 アルジェリア拘束:アルカイダの広がりが浮き彫りに
◆2013/01/18 毎日新聞 アルジェリア拘束:英首相「人質救出の作戦は継続中」
◆2013/01/18 毎日新聞 アルジェリア拘束:日本人無事、新たに4人…不明は10人
◆2013/01/18 毎日新聞 アルジェリア拘束:人質ごと車を爆撃…救出作戦
◆2013/01/19 nikkei.com 日揮、新たに4邦人の安全確認 10人なお安否不明
◆2013/01/19 nikkei.com 外国人100人近く解放か 国営アルジェリア通信報道
◆2013/01/19 nikkei.com 北・西アフリカに危うさ イスラム過激派が拡散
◆2013/01/19 nikkei.com AQIM元幹部が首謀者か 「密輸男爵」の異名も
◆2013/01/19 nikkei.com 作戦強行を非難 アルジェリア人質事件で米欧メディア
◆2013/01/19 nikkei.com 中国、批判は手控え 自国民の拘束時に備え
◆2013/01/19 nikkei.com 日米外相、緊密連携を確認 アルジェリア人質事件
◆2013/01/19 nikkei.com アルジェリア、人質の安否巡り情報交錯
◆2013/01/19 nikkei.com 「ベッド下に40時間」 アルジェリア、生存者ら証言
◆2013/01/19 nikkei.com アルジェリア、軍事行動続く 邦人10人なお安否不明
◆2013/01/19 cnn.co.jp アルジェリア人質事件、救出作戦で12人死亡か
◆2013/01/19 yomiuri.co.jp 犯行グループ、米同時テロ犯の身柄解放を要求か
◆2013/01/19 yomiuri.co.jp 「この事件で、マリ介入が正当化された」仏首相
◆2013/01/19 yomiuri.co.jp 解放人質の初の映像、アジア系も…現地TV報道
◆2013/01/19 yomiuri.co.jp 安保理、アルジェリア人質事件を非難する声明
◆2013/01/19 yomiuri.co.jp 人質に最大限の注意を…アルジェ首相に米長官
◆2013/01/19 asahi.com 「人質の安全に最大の注意を」 米、アルジェリアに要請
◆2013/01/19 asahi.com 武装勢力「外国人7人依然拘束」 アルジェリア人質事件
◆2013/01/19 asahi.com 「空爆、裏口から逃げた」 地元TVに人質ら証言
◆2013/01/19 asahi.com 新たに外国人社員3人の生存確認 アルジェリア人質事件
◆2013/01/19 yomiuri.co.jp テロ指導者に死刑判決…アルジェリアで欠席裁判
◆2013/01/19 yomiuri.co.jp アルジェリア、英の特殊部隊派遣断る…BBC
◆2013/01/19 毎日新聞 アルジェリア拘束:天井裏で命拾い…救出外国人ら証言
◆2013/01/19 毎日新聞 アルジェリア拘束:「テロに抗戦」徹底…救出強行
◆2013/01/19 毎日新聞 アルカイダ:アフリカ侵食 「聖戦思想」国境越え
◆2013/01/19 毎日新聞 アルジェリア拘束:人質の安全、米国が要請
◆2013/01/19 毎日新聞 人質拘束:脱出アルジェリア人「悪夢の時間」語る
◆2013/01/19 毎日新聞 アルジェリア拘束:アジア系?遺体映像 現地報道
◆2013/01/19 毎日新聞 アルジェリア拘束:安保理が「非難」の報道声明
◆2013/01/19 毎日新聞 アルジェリア政府:厳しい情報管理に各国いら立ち
◆2013/01/19 毎日新聞 アルジェリア拘束:マリへの仏軍介入は「欧米の誤算」
◆2013/01/19 毎日新聞 アルジェリア拘束:日英首相が電話協議、緊密連携を確認
◆2013/01/19 毎日新聞 アルジェリア拘束:日揮、20人の生存確認
◆2013/01/19 毎日新聞 アルジェリア拘束:施設広大、全容つかめず
◆2013/01/19 毎日新聞 アルジェリア拘束:突然の銃声に身潜め…日揮駐在員が証言
◆2013/01/19 毎日新聞 アルジェリア拘束:軍が総攻撃、制圧…人質7人死亡か
◆2013/01/20 cnn.co.jp アルジェリア軍が「最終作戦」、人質23人、犯人グループ32人死亡か
◆2013/01/20 asahi.com 外国人人質7人死亡 アルジェリア報道、軍の作戦終了
◆2013/01/20 asahi.com 人質23人、武装勢力32人死亡 アルジェリア政府発表
◆2013/01/20 asahi.com 「最善の方法、現地で判断を」 首相、外務政務官に指示
◆2013/01/20 asahi.com 現地入りできずメディア苦戦 情報錯綜、いらだつ政府
◆2013/01/20 nikkei.com アルジェリア、鎮圧作戦が最終局面か 7人死亡の情報
◆2013/01/20 nikkei.com 邦人人質、複数死亡の情報 首相「安否確認に全力」
◆2013/01/20 nikkei.com 人質23人死亡、アルジェリア内務省発表
◆2013/01/20 nikkei.com 日揮「日本人10人、外国人7人と依然連絡とれず」
◆2013/01/20 nikkei.com 日揮「厳しい局面」 ままならぬ情報収集に焦り
◆2013/01/20 nikkei.com 犠牲いとわぬ強行策 アルジェリア緊迫の4日間
◆2013/01/20 nikkei.com 日本の情報ルートに穴 駐在武官、アフリカに2人
◆2013/01/20 yomiuri.co.jp 軍が「最後の攻撃」、武装勢力が人質7人殺害か
◆2013/01/20 yomiuri.co.jp 人質23人が死亡…アルジェリア内務省発表
◆2013/01/20 yomiuri.co.jp 英国籍の人質6人死亡、生還者の帰国も…英首相
◆2013/01/20 yomiuri.co.jp 仏大統領、人質救出作戦は「最も適切な対応」
◆2013/01/20 yomiuri.co.jp 責任を負うのはテロリスト…オバマ大統領が非難
◆2013/01/20 毎日新聞 アルジェリア拘束:日本人人質死亡か…首相「厳しい情報」
◆2013/01/20 毎日新聞 アルジェリア拘束:日揮、日本人10人ら依然安否不明
◆2013/01/20 毎日新聞 アルジェリア拘束:「人質23人死亡」内務省声明
◆2013/01/20 毎日新聞 アルジェリア拘束:人質ら23人死亡確認…邦人9人情報も
◆2013/01/20 毎日新聞 アルジェリア拘束:テロ対策の限界を改めて浮き彫りに
◆2013/01/20 毎日新聞 アルジェリア:「犯行非難する」米大統領が声明
◆2013/01/20 毎日新聞 アルジェリア拘束:軍の最終突入 仏大統領は支持表明
◆2013/01/21 cnn.co.jp アルジェリア人質事件、行方不明者の安否確認急ぐ
◆2013/01/21 asahi.com アルジェリア政府5人逮捕か 「邦人9人殺害」現地報道
◆2013/01/21 asahi.com 人質を「エサ」におびき出す 武装勢力、隠れた外国人を
◆2013/01/21 asahi.com 「治安、十分安全といえず」 アルジェリア視察の政務官
◆2013/01/21 asahi.com 外務政務官、現場の天然ガス関連施設を視察
◆2013/01/21 asahi.com 城内外務政務官、現地入り 帰国支援に政府専用機派遣へ
◆2013/01/21 asahi.com リビアから重火器など調達か アルジェリア武装勢力
◆2013/01/21 nikkei.com 「アルカイダに作戦の責任」 犯行声明公表
◆2013/01/21 nikkei.com アルジェリア人のガス田従業員を聴取 犯行に加担か
◆2013/01/21 nikkei.com 日本人9人殺害の情報 官房長官は「未確認」
◆2013/01/21 nikkei.com 邦人安否確認が本格化 外務政務官らが現場視察
◆2013/01/21 nikkei.com 外務政務官ら現場調査、邦人10人なお不明 アルジェリア
◆2013/01/21 nikkei.com 人質の死者、さらに増える可能性も 「新たに25遺体発見」情報
◆2013/01/21 nikkei.com 外務政務官が現場調査 10邦人安否不明、21日夕病院へ
◆2013/01/21 asahi.com 「日本人の遺体」情報 政務官、アルジェリアの病院へ
◆2013/01/21 nikkei.com 医務官ら第2陣が現地入りへ アルジェリア人質事件
◆2013/01/21 nikkei.com 医務官ら第2陣が現地到着 アルジェリア、邦人の安否確認へ
◆2013/01/21 nikkei.com 国内プラント各社、リスク管理を徹底 現地に緊急通達
◆2013/01/21 nikkei.com 政府、専用機を派遣へ アルジェリア人質事件
◆2013/01/21 nikkei.com 「武装勢力、人質を盾に」 日揮の外国人技術者が証言
◆2013/01/21 yomiuri.co.jp フランス国防相、強行作戦への支持表明
◆2013/01/21 yomiuri.co.jp 人質事件の犯人5人拘束、3人逃走…現地報道
◆2013/01/21 asahi.com 安倍首相「痛恨の極み」 日本人7人死亡確認受け
◆2013/01/21 asahi.com 「外国人8カ国37人死亡」 アルジェリア首相が発表
◆2013/01/21 nikkei.com 政府、邦人の安否確認急ぐ 外務政務官らが病院訪問
◆2013/01/21 nikkei.com フィリピン人6人の死亡確認 アルジェリア事件
◆2013/01/21 nikkei.com 外国人の死者37人とアルジェリア首相
◆2013/01/21 nikkei.com 外国人人質、8カ国37人犠牲 アルジェリア首相
◆2013/01/21 nikkei.com アルジェリア、天然ガス生産で世界9位
◆2013/01/21 nikkei.com アルジェリア人質事件、欧州の資源戦略に暗雲
◆2013/01/21 nikkei.com 仏軍、マリ北部を空爆 国防相「全土掌握まで続行」
◆2013/01/21 yomiuri.co.jp 人質事件の首謀者、マリ潜伏か…英の支援で追跡
◆2013/01/21 nikkei.com 鎮圧作戦なぜ事前通告しなかった(人質事件Q&A)
◆2013/01/21 毎日新聞 英首相:北アフリカでの対テロ戦、数十年続く…長期化示唆
◆2013/01/21 毎日新聞 アルジェリア拘束:軍の強硬策…欧州、擁護へ転換
◆2013/01/21 毎日新聞 アルジェリア拘束:「人質死亡48人」の情報
◆2013/01/21 毎日新聞 アルジェリア拘束:日揮OB「無事を」プラント建設半世紀
◆2013/01/21 毎日新聞 アルジェリア拘束:日本人、手足を縛られ…脱出の男性証言
◆2013/01/21 毎日新聞 アルジェリア拘束:日本人安否確認作業 日揮社長ら病院に
◆2013/01/21 毎日新聞 アルジェリア拘束:「外国人35人死亡」情報
◆2013/01/21 毎日新聞 アルジェリア拘束:「5遺体に日本人身分証」地元紙記者
◆2013/01/21 毎日新聞 アルジェリア拘束:日本人7人の死亡確認 3人安否不明
◆2013/01/21 AFPBB News アルジェリア人質事件、生存者が証言 「日本人は処刑された」
◆2013/01/22 asahi.com 日本人7人の死亡確認 安倍首相、対策本部で明かす
◆2013/01/22 nikkei.com 最悪の結果、政府に衝撃 首相「言葉もない」
◆2013/01/22 nikkei.com 武装勢力、外国人選び襲撃 実行犯は8カ国出身
◆2013/01/22 nikkei.com 新興国進出、問われるリスク管理 官民に課題
◆2013/01/22 nikkei.com 日揮、外国人スタッフ3人も死亡確認
◆2013/01/22 nikkei.com 犠牲者氏名を公表せず 日本政府、異例の対応
◆2013/01/22 asahi.com 米国人死者は3人 アルジェリア人質事件で国務省発表
◆2013/01/22 asahi.com 「遺族の心情思うと言葉がない」 日揮部長、声震わせ
◆2013/01/22 nikkei.com 米国人3人の死亡確認 米国務省、氏名も公表
◆2013/01/22 asahi.com 菅官房長官「懸命に活躍、無念と思う」 氏名は公表せず
◆2013/01/22 asahi.com 「あのとき戻らなければ…」 人質事件、死亡確認に落胆
◆2013/01/22 asahi.com 殺人などの疑い、日本の警察捜査 アルジェリア人質事件
◆2013/01/22 asahi.com 従業員11人を聴取、犯人に情報提供か アルジェリア
◆2013/01/22 asahi.com 7人の死「受け止められない」 日揮社員ら、沈痛な表情
◆2013/01/22 asahi.com 不明者3人の安否確認に全力 首相、テロを強く非難
◆2013/01/22 cnn.co.jp 人質事件の死者、少なくとも37人 アルジェリア首相が発表
◆2013/01/22 asahi.com 政府専用機、邦人移送へ アルジェリアに出発
◆2013/01/22 asahi.com 死亡した7人の氏名公表を要請 人質事件で内閣記者会
◆2013/01/22 nikkei.com 人質の死亡拡大、各国に衝撃 対応の検証求める声
◆2013/01/22 nikkei.com 調理場の従業員2人から事情聴取と報道 アルジェリア人質事件
◆2013/01/22 nikkei.com 混乱・憔悴・絶句… 日揮、情報確認が難航
◆2013/01/22 nikkei.com 「まだ信じられない」日揮社員、失意の出社
◆2013/01/22 nikkei.com アルジェリア、早くも施設再開論 早期幕引き最優先
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◆2013/01/22 毎日新聞 アルジェリア事件:武装勢力にカナダ人2人
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◆2013/01/26 asahi.com 最後の遺体が帰国 アルジェリア人質事件
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◆2013/01/26 asahi.com 人質9人、銃撃・爆発で死亡 武装勢力が殺害の可能性も
◆2013/01/26 nikkei.com 最後の犠牲者、新谷さん無言の帰国
◆2013/01/26 nikkei.com 「縛られた日本人見た」 人質事件でフィリピン人証言
◆2013/01/26 nikkei.com 邦人に銃突き付け連行 アルジェリア人証言
◆2013/01/27 asahi.com 油田施設などの警備強化指示 アルジェリア首相
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◆2013/01/28 nikkei.com アルジェリアでガスパイプライン襲撃 2人死亡
◆2013/01/28 毎日新聞 アルジェリア事件:大統領側近、強行策に理解求める
◆2013/01/29 毎日新聞 アルジェリア人質事件:安倍首相、緊急時対応検討を指示
◆2013/01/29 毎日新聞 アルジェリア:野党党首「南部の軍警戒は手薄だった」
◆2013/01/29 毎日新聞 クローズアップ2013:アルジェリア事件 内通者、警備の盲点
◆2013/01/30 asahi.com アルジェリア政府、2カ月前察知 人質事件、地元紙報道
◆2013/01/30 毎日新聞 アルジェリア事件:武装勢力大半30代以下 失業者勧誘か
◆2013/01/31 nikkei.com 北アフリカ情勢緊迫、原油市場に波及 北海産3カ月半ぶり高値
◆2013/01/31 nikkei.com 英首相、対テロ協力強化を確認 アルジェリア首脳と会談
◆2013/01/31 nikkei.com アルジェリア政府、外国メディアの現地入り許可
◆2013/01/31 nikkei.com 残る弾痕、黒焦げの窓 アルジェリア、人質事件現場を公開
◆2013/01/31 yomiuri.co.jp 日本人10人悲劇の地、アルジェリア政府が公開
◆2013/01/31 毎日新聞 英首相:アルジェ訪問へ 過激派対応巡り意見交換
◆2013/01/31 毎日新聞 英首相:アルジェリア訪問 テロ対策で連携強化
◆2013/01/31 毎日新聞 アルジェリア事件:「逃げる日本人射殺」現地従業員証言
◆2013/01/31 毎日新聞 アルジェリア:政府 人質事件現場の天然ガス関連施設公開


[web site]

●ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト国と人 アルジェリア
●Lonely Planet Algeria



 
 
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フランス軍事介入が邦人拘束と関連か…EU高官

【ブリュッセル=工藤武人】欧州連合(EU)高官は16日、アルジェリア東部で日本人を含む外国人がイスラム武装勢力に連れ去られた事件に関し、フランスによる西アフリカ・マリへの軍事介入が関係している可能性があるとの見方を示した。

記者団に語った。

フランスによる軍事介入を受け、EUのアシュトン外交安保上級代表(EU外相)は15日、西アフリカで相次いでいるイスラム武装勢力による誘拐事件の被害者の多くは、欧州出身者が占めていると指摘し、「脅威はEU全体に拡大している」との認識を示し、加盟国に注意喚起していた。

(2013年1月16日23時56分 読売新聞)



 
 
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アルジェリア南部で5邦人拘束 ロイター通信報道

nikkei.com

2013/1/16 19:03

【カイロ=共同】ロイター通信によると、アルジェリア南部で16日、日本人5人とフランス人1人の計6人がイスラム反政府勢力に拘束された。地元外交筋の情報という。

6人は現地の石油関連施設の関係者で、現地時間の同日朝に拘束されたという。

在アルジェリア日本大使館の当局者はアルジェリアで日本人数人が拘束されたとの情報があり、確認中だと述べた。日本外務省も「情報を確認中」としている。



 
 
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アルジェリアで邦人5人拘束か 日揮関係者との報道

nikkei.com

2013/1/16 20:36

【パリ=竹内康雄】北アフリカのアルジェリア東部で16日、日本人5人とフランス人1人がイスラム武装勢力に拘束された。ロイター通信が地元外交筋の話として報じた。プラント大手日揮の関係者との報道もある。在アルジェの日本大使館は「拘束の情報は把握しており、事実関係を確認中」として情報収集を急いでいる。

日揮本社によると、アルジェリア国内の現地事務所の1カ所から、社員か関連会社の従業員が連れ去られた可能性があるとの連絡を受けた。同社広報は「詳細を調査中」としている。

英BPは16日、同日朝に同国東部のイン・アメナスの同社の関連施設で安全に関わる事態が起きたと発表した。詳細は明らかにしていない。アルジェリアの地元報道によると、英BPとアルジェリア企業が運営する石油関連施設を武装勢力が攻撃。治安当局との銃撃があった後に、日本人らがさらわれたようだ。

アルジェリアは産油国で、欧米メジャーや日本企業が多く進出している。一方で、国際テロ組織アルカイダとの関係が深いとされるイスラム武装勢力がテロや誘拐事件を起こしている。

菅義偉官房長官は16日午後7時半、アルジェリア南部で日本人5人が拘束されたとの情報を受けて首相官邸に入った。記者団に「これから事実関係を確認する」と語った。



 
 
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外務省、確認急ぐ アルジェリアで邦人拘束の報道

nikkei.com

2013/1/16 21:11

アルジェリアの石油プラント建設現場で、日本人5人らがイスラム武装勢力に拘束されたとの報を受け、外務省では現地からの情報収集などに慌ただしく追われていた。

アルジェリアを担当する外務省中東第1課では職員が、電話で現地の日本大使館などとのやり取りに当たった。

同課の男性職員は「我々も報道で流れている情報を大使館に確認している段階で、詳細はまだ把握できていない」と焦った様子で語った。

海外邦人安全課でも多くの職員が緊張した面持ちで部屋の中を行き来していた。同省幹部は「事柄の性質上、コメントできない。確認作業を続けている」と繰り返すのみだった。



 
 
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邦人複数、アルジェリアで拘束 日揮関係者の情報

アルカイダ系、犯行認めたとの報道

nikkei.com

2013/1/16 22:59

【パリ=竹内康雄】北アフリカのアルジェリア東部で16日、イスラム武装勢力が英BPのガス関連施設を襲撃し、現地で働く日本人らが拘束された。複数のメディアが報じた。プラント大手日揮の関係者との情報もある。人数はフランス人1人のほか、日本人はロイター通信は5人、仏AFP通信は4人と伝えた。ロイター通信はモーリタニアの報道として、アルカイダ関連グループの幹部が犯行を認めたと報じた。

日揮本社によると、アルジェリア国内の現地事務所から「複数の現地駐在者が拘束された」との連絡を受けた。ただ、同国内に3カ所ある事務所のうち、どこに所属しているかや、拘束された人数については「情報を出すことで犯人側に刺激を与えかねないので、公表は控える」とした。在アルジェの日本大使館は「拘束の情報は把握しており、事実関係を確認中」としている。

アルジェリア政府が事態把握のために対応に乗り出し、日本人らを拘束した武装勢力とアルジェリア治安当局が交戦しているとの情報もある。

BPは16日、同日朝に同国東部のイナメナスの同社のガス関連施設で安全にかかわる事態が起きたと発表した。詳細は明らかにしていない。アルジェリアの地元報道によるとBPとアルジェリア企業が運営する石油関連施設を武装勢力が攻撃。治安当局との銃撃があった後に日本人らがさらわれたようだ。銃撃では1人のフランス人が死亡したほか、複数のけが人も出た。一方、日仏に加え、英国人やノルウェー人も拘束されたとの報道もある。

武装勢力側はAFP通信の取材に「我々は(国際テロ組織)アルカイダのメンバーだ。マリ北部からきた」と答えた上で「マリでの軍事介入に反撃する」と述べた。仏政府は11日からマリへの軍事介入に踏み切っており、報復の可能性もある。アルジェリアはマリと国境を接している。

アルジェリアは産油国で、欧米メジャーや日本企業が多く進出している。一方でアルカイダとの関係が深いとされるイスラム武装勢力がテロや誘拐事件を起こしている。



 
 
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官房長官「日揮関係者数人が拘束との情報」 武装集団に

nikkei.com

2013/1/16 21:24

菅義偉官房長官は16日夜、首相官邸で記者会見し「アルジェリアで現地邦人企業の社員数人が武装集団により拘束されたという情報があり、確認を急いでいる」と発表した。拘束されたのはプラント大手日揮の関係者だという。人数に関しては「複数の異なる情報がある」と述べ、人質の安否については「事件の事柄上、言及は控える」と話した。

ベトナムを訪問中の安倍晋三首相は菅官房長官に電話で、人質の人命を最優先に対応するとともに、関係省庁が連携して事態の掌握に全力を挙げるよう指示した。政府は午後8時から内閣危機管理監を中心とする関係省庁対策会議を開き、情報収集へ連携を確認した。



 
 
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アルジェリアで邦人5人拘束か 日揮関係者との報道

nikkei.com

2013/1/16 20:36

【パリ=竹内康雄】北アフリカのアルジェリア東部で16日、日本人5人とフランス人1人がイスラム武装勢力に拘束された。ロイター通信が地元外交筋の話として報じた。プラント大手日揮の関係者との報道もある。在アルジェの日本大使館は「拘束の情報は把握しており、事実関係を確認中」として情報収集を急いでいる。

日揮本社によると、アルジェリア国内の現地事務所の1カ所から、社員か関連会社の従業員が連れ去られた可能性があるとの連絡を受けた。同社広報は「詳細を調査中」としている。

英BPは16日、同日朝に同国東部のイン・アメナスの同社の関連施設で安全に関わる事態が起きたと発表した。詳細は明らかにしていない。アルジェリアの地元報道によると、英BPとアルジェリア企業が運営する石油関連施設を武装勢力が攻撃。治安当局との銃撃があった後に、日本人らがさらわれたようだ。

アルジェリアは産油国で、欧米メジャーや日本企業が多く進出している。一方で、国際テロ組織アルカイダとの関係が深いとされるイスラム武装勢力がテロや誘拐事件を起こしている。

菅義偉官房長官は16日午後7時半、アルジェリア南部で日本人5人が拘束されたとの情報を受けて首相官邸に入った。記者団に「これから事実関係を確認する」と語った。



 
 
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安倍首相、「人命第一」を指示

nikkei.com

2013/1/16 22:37 (2013/1/17 3:08更新)

菅義偉官房長官は16日夜、アルジェリアでの日本人拘束情報を受けて首相官邸で記者会見し、安倍晋三首相から人命を第一に対処するよう指示を受けたことを明らかにした。政府はクロアチア訪問中の城内実外務政務官をアルジェリアに派遣する方針も決めた。

岸田文雄外相は16日夜、アルジェリアのメデルチ外相と電話で会談し早期解決へ同国政府の協力を求めた。政府は官邸対策室を設置、米村敏朗危機管理監を中心とする関係省庁の局長会議を開いて対処方針を確認した。

菅長官によると政府への第1報は午後4時40分。ベトナムを訪問中の首相は同4時50分に報告を受け(1)人命第一の対処(2)事態の把握(3)関係国との緊密な連携−−を長官に指示した。外務省は16日夜、岸田文雄外相をトップとする対策本部を設け、外交ルートを通じて情報収集を急いだ。

自民、公明両党も同日夜、自民党本部に高村正彦自民党副総裁を本部長とする与党対策本部を設置。高村氏は「政府を全面的にバックアップしたい」と述べた。



 
 
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アルジェリア:武装勢力が3日本人拘束、10人安否不明

毎日新聞 2013年01月16日 21時10分(最終更新 01月17日 01時18分)

【カイロ秋山信一、パリ宮川裕章、ヨハネスブルク服部正法、坂口裕彦】北アフリカのアルジェリア南部インアメナスで16日朝、天然ガス関連施設の外国人従業員らの居住区がイスラム武装勢力に襲撃され、日本政府によると、プラント大手「日揮」(本社・横浜市西区)の現地施設で勤務する日本人3人が拘束された。これとは別に、10人の安否が不明という。国際テロ組織アルカイダ系の武装勢力は「(マリに軍事介入した)フランスや西側諸国への報復だ」との犯行声明を出した。

政府は16日夜、自民、公明両党が自民党本部で開いた与党対策本部の会合で「日本人3人が拘束された」と説明した。出席者によると、外務省から「アルジェリアには17人の日揮駐在員がおり、4人の無事を確認、3人が拘束された。残り10人の安否は確認中」との説明があったという。政府は官邸対策室を設置し、関係省庁による局長会議で対処方針を確認した。

国営アルジェリア通信などによると、武装勢力は16日午前4時半(日本時間同日午後0時半)ごろ、3台の車に分乗して、日揮が英石油大手BPなどと共同で天然ガス開発プロジェクトを行う地域を襲撃した。ガス田の従業員らを運ぶバスが狙われたという。複数の日本人らが拘束されたほか、警備員1人が殺害され、7人が負傷した。

現地メディアによると、武装勢力側は外国人41人を人質にしたと主張しており、BPの本部などガス田の関連施設に立てこもっているという。また、武装勢力をアルジェリア軍が包囲し、人質解放の交渉をしているとの情報もある。

一方、ロイター通信は、フランス人、英国人ら3人が殺害され、日揮に勤務する日本人5人とフランス人、アイルランド人、米国人、ノルウェー人の少なくとも9人が拉致されたと報じた。被害を巡る情報は錯綜(さくそう)しており、複数の襲撃があった可能性もある。

日揮はアルジェリアでは、1969年に製油所建設を受注して以来、40年以上にわたる事業展開の実績を持つ。事件を受けて、日揮は現場で働く関係者が事件に巻き込まれたことを認めた。BPは事件が起きたことは確認したが、詳細は公表していない。

犯行声明はアルカイダの北アフリカ組織「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」から分派した「イスラム聖戦士血盟団」がアルジェリアの隣国、モーリタニアの独立系通信社を通じて明らかにした。「アルジェリアが(マリ軍事介入のための)仏戦闘機の領空通過を許可したので狙った」と説明している。AQIMはアルジェリアと国境を接するマリ北部を拠点としている。

マリでは、イスラム過激派が支配地域を拡大し、政府と対立。先週からフランス軍が政府軍を支援するために軍事介入し、イスラム過激派はフランス人に対する報復を警告していた。

在アルジェリア日本大使館は、アルジェリアで日本人が拘束されたとの情報があり、「確認を進めている」としている。

インアメナスはリビア国境に近く、石油や天然ガスなどが豊富なことで知られる。アルジェリアでは90年代に政府とイスラム原理主義組織の内戦が7年以上続いた。原理主義勢力はアルジェリアからマリ北部に流入し、AQIMを結成。マリ北部で外国人に対する身代金誘拐を資金源としてきたとされる。またリビアのカダフィ政権が11年に崩壊した後は、リビア内戦で使用された大量の武器がマリなどに流入したとみられている。

◇英BP「事件発生を確認」

【ロンドン小倉孝保】BPは16日、「アルジェリアのインアメナス・ガス田で今朝、安全上の事件が発生したことを確認した」と発表した。BPによると、このガス田はBPとアルジェリア国営の「ソナトラッチ」、ノルウェーの「スタトイル」の3社が共同事業体を作って運営している。出資比率はスタトイル50%、BP46%。



 
 
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アルジェリア拘束:マリへの仏軍介入への報復措置か

毎日新聞 2013年01月16日 23時58分(最終更新 01月17日 01時25分)

【ヨハネスブルク服部正法、パリ宮川裕章】北アフリカ・アルジェリアで16日、イスラム武装勢力による日本人拘束事件が起きた。背景にあるのは、イスラム過激派が国土の半分以上を占拠する隣国マリの混乱だ。被害者にはフランス人が含まれ、仏軍によるマリ軍事介入へのイスラム過激派の報復措置との見方が出ており、地域の混迷は一段と深まりそうだ。

マリでは昨年3月、首都バマコで政府軍反乱部隊によるクーデターが発生。中央政府の混乱に乗じて、アルジェリアに隣接する北部で反政府武装組織が攻勢を強め、同4月に北部を制圧し、「独立」を宣言した。

「独立」を主導したのは北部の遊牧民による世俗主義武装勢力「アザワド解放民族運動(MNLA)」だったが、次第に増勢したイスラム過激派がMNLAを北部の都市部から放逐し、過激派による北部支配が固まった。

過激派は大別すると▽北部遊牧民主体のアンサル・ディーン▽国際テロ組織アルカイダの北アフリカ組織「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」▽「西アフリカ統一聖戦運動(MUJAO)」−−の3組織。3組織は連携して北部支配を強化し、シャリア(イスラム法)の厳格な適用を進めている。

AQIMなど武装勢力はこれまで身代金目的で欧米人らを誘拐。AQIMは07年にブーテフリカ・アルジェリア大統領を狙った爆弾テロを起こし、10年には拘束したフランス人の奪還作戦を実施した仏軍と交戦している。

国際社会では、多数の外国人過激派の流入を受け、「テロの温床」となる「第2のアフガニスタン化」(ルドリアン仏国防相)の懸念が高まった。このため、マリ周辺国でつくる「西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)」は過激派を北部から掃討するため部隊派遣を決定。国連安全保障理事会が昨年12月、派遣を承認した。

ところが今月10日に過激派が中部の政府軍の要衝を新たに攻略したのを転機に仏軍が過激派の南進阻止を目的に軍事介入。アルジェリア政府は13日、仏軍の領空通過を認め、14日までにマリとの国境を封鎖した。

今回の拘束事件は仏軍が北部の過激派拠点を空爆するなど戦闘が激化し、過激派側がフランスに対する報復の声を強める中で起きており、フランス政府に対する反発が背景にあるとの見方が強まっている。

アルジェリアは62年のフランスからの独立後、独裁政権とイスラム主義勢力の対立で内政が混乱し、結果的に過激派勢力の温床となった経緯がある。マリを拠点とするアルカイダ勢力は、この過激派が源流だ。米軍のイラク侵攻(03年)に反発し、国境を超える「聖戦」を主張するグループが隣国マリに拡大したとの見方もある。

アルジェリアは世界有数の天然ガスや石油資源を抱える一方、日本企業による大型プロジェクト受注が相次いでいる。10年12月には日本の外相として初めて前原誠司外相(当時)が訪問し、連携強化を訴えていた。

◇アルジェリア、マリでのイスラム過激派を巡る動き

1992年1月 アルジェリアでイスラム政権誕生を恐れた軍がクーデター。イスラム勢力が反発し、内戦突入

2003年3月 米軍がイラクに侵攻。アルジェリアの原理主義者の一部がマリに流入

2011年8月 「アラブの春」でリビア・カダフィ政権崩壊。外国人雇い兵と武器が大量にマリに流入し始める

2011年11月 マリに帰還した元雇い兵らが「アザワド解放民族運動(MNLA)」を結成

2012年3月 マリ政府軍反乱部隊がクーデターを起こす

2012年4月 MNLAなどが北部全域を掌握し、北部「独立」を宣言

2012年7月 イスラム過激派がMNLAを放逐し、北部支配を固める

2012年12月 国連安全保障理事会が周辺国のマリへの軍事介入を承認

2013年1月 フランスがマリに軍事介入



 
 
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武装集団がガス施設襲撃、日本人や欧米人を拘束 アルジェリア

cnn.co.jp

2013.01.17 Thu posted at 10:55 JST

(CNN) 北アフリカのアルジェリア東部で天然ガス関連施設がイスラム武装勢力に襲撃され、2人が死亡、日本人や米国、欧州などの外国人が拘束された。アルジェリア内相が16日に明らかにした。犯行集団は、フランスがマリに軍事介入したことに対する報復と宣言している。

アルジェリアの国営テレビがウルドカブリア内相の話として伝えたところでは、この日早朝、外国人がアルジェリアの治安部隊に警護されて空港に向かう途中、20人ほどの集団に襲撃された。治安部隊の銃撃で武装集団はいったん退いたものの、関連施設で外国人とアルジェリア人を人質に取ったという。人質の数は9人とも12人とも伝えられ、情報が錯綜(さくそう)している。

米国務省のヌーランド報道官は、人質の中に米国人がいることを明らかにした。

この襲撃で、アルジェリア人1人と外国人1人が死亡、警備員など6人が負傷した。アルジェリアのメディアは、死者のうち1人は英国人だったと報道。オーストラリアを訪問中のヘイグ英外相は、人質にも複数の英国人が含まれると語り、アルジェリア大使館の人員を増員して対応に当たっていることを明らかにした。

ウルドカブリア内相によれば、同国軍は、武装集団と人質のいる建物を包囲した。後にアルジェリア人の人質は解放されたが、外国人は拘束されたままだと国営テレビは伝えている。

ウルドカブリア内相は、武装集団が要求を突き付けてきたとした上で、「交渉には応じない。要求は受けたが、我々は応じなかった」と話した。

モーリタニアの通信社などによると、この事件でイスラム武装勢力が犯行を認める声明を出し、複数の日本人と米国人、フランス人、英国人など41人を人質に取ったとした。

一方、外国人を拉致した集団が出した犯行声明では、フランス軍がマリに軍事介入したことを非難し、「マリの人民に対する残虐な攻撃」の停止を要求。さらに、シリアのアサド大統領の抑圧に苦しむシリア国民を世界が放置したと非難しているという。

同集団はアルジェリアを選んだ理由について、同国のブーテフリカ大統領が、マリを攻撃するフランス軍にアルジェリアの領空使用を許したためだと主張。人質の数は、米国人7人、フランス人2人、英国人2人などを含む「40人以上」としている。

これに対してアルジェリアの通信社は地元当局者の話として、外国人の人質の数を約20人と伝えた。

米国務省当局者によれば、人質を取った集団は、収監されている同集団のメンバーを釈放してマリ北部に移送するよう要求してきたという。メンバーがどこで収監されているのかは明らかにしなかった。

欧州を訪問中のパネッタ米国防長官は、今回の事件を「テロ攻撃」と言明した。

アイルランドの外相は、アイルランド人1人が巻き込まれたとの情報があると説明。フランス大統領府は、フランス人数人が人質に取られたとの報道についてコメントを避けた。

事件が起きたインアメナスの施設は、石油大手BPがアルジェリア国営石油会社ソナトラックおよびノルウェーのスタトイルとの合弁で運営。BPによれば、同施設は武装集団に占拠されたという。

同施設はリビアとの国境から約60キロ、首都アルジェからは約1300キロの距離にある。



 
 
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asahi.com 2013年1月17日0時34分

岸田外相、アルジェリア外相に協力要請 日本人人質事件

岸田文雄外相は16日夜、アルジェリアのメデルチ外相と電話で協議し、「日本政府として極めて事態を憂慮している。こうした行為は断じて許すことはできない。日本人を含む人質の人命を最優先して対応してほしい」と述べ、アルジェリア政府の協力を要請した。メデルチ外相は「日本の人質の無事救出に向けて最大限配慮する」と応じた。

外務省は同日午後5時に岸田氏をトップとする対策本部を設置。現状を把握するため、城内実外務政務官をアルジェリアの首都アルジェへ派遣することも決めた。



 
 
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asahi.com asahi.com 2013年01月17日

日本人3人、アルジェリアで人質か 日揮社員との情報

アルジェリア南東部イナメナスで16日朝(日本時間同日午後)、天然ガス関連施設をイスラム武装勢力が襲撃し、従業員らを人質にとった。人質の中にプラント建設会社「日揮」(横浜市)の社員がいるとの情報があり、菅義偉官房長官は16日夜、記者会見で「その通りだ」と述べた。外務省が日揮の話として与党に伝えたところでは、日本人社員3人が含まれているという。

アルジェリア通信などによると、事件は午前5時(日本時間午後1時)ごろ、国営エネルギー会社ソナトラック社と英石油メジャーBP社などが開発し、日揮も事業に参加する天然ガス施設で起きた。

車3台に分乗した武装勢力がまず、施設を出てきたバスを襲撃した。バスは外国人を乗せて空港に向かおうとしていた。警備員らが応戦し、外国人ら2人が死亡した。うち1人は英国人だったという。武装勢力はこの後、従業員用施設に向かい、施設を攻撃したという。

BPの広報担当者によると、武装勢力は現場を占拠し複数の従業員を拘束している。アルジェリア内務省は、軍と治安部隊が周辺を包囲しているとの声明を出した。一方、武装勢力が人質を連れ去ったとの情報もある。

AFP通信は、マリ北部の国際テロ組織アルカイダ系の武装勢力が実行したと認めたと報じた。各国政府などの情報としてアイルランド人、ノルウェー人、日本人が拘束されたとした。

アルジェリアの隣国モーリタニアのヌアクショット通信は同日、武装勢力「覆面旅団」の関係者が「イナメナスで41人の西洋人を拘束した。アルジェリアがマリ北部でのフランス軍の空爆に領空通過を許したことに対する報復だ」と述べたと伝えた。同通信はアルカイダ系武装勢力が犯行声明を出すときによく使われる。

マリではイスラム武装勢力の蜂起に仏軍が軍事介入している。武装勢力からの要求について菅氏は「事件が起きたばかりで発言を控えたい」と述べるのにとどめたが、政府関係者によると「犯行声明で真意を探るなどしている」という。

日揮は2002年、ソナトラック社と英石油大手BP社から、天然ガス田の開発プロジェクトを米ケロッグ・ブラウン・アンド・ルート(KBR)社と共同で受注している。



 
 
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asahi.com 2013年1月17日0時19分

アルジェリアに現地対策本部 日本人人質事件

岸田文雄外相は16日夜、アルジェリアのメデルチ外相に電話で「人質の人命を最優先して対応してほしい」と要請。メデルチ氏は「無事救出に向け最大限配慮する」と応じた。安倍内閣は首都アルジェの日本大使館に現地対策本部を設け、城内実外務政務官を派遣することを決めた。

政府は16日午後4時すぎに第一報を受け、同40分に外務省に対策室を設置。同5時には首相官邸に米村敏朗内閣危機管理監がトップの官邸対策室を置いた。米村氏は同8時、関係省庁の局長級を集め、情報の集約や対応方針を確認した。

安倍晋三首相はこの日午前、初の外国訪問でベトナムに出発した。菅義偉官房長官は首相の現地到着後の午後4時50分に、電話で事態を報告。首相は菅長官に、(1)被害者の人命を第一とした対処、(2)情報収集の強化と事態の把握に全力を挙げること、(3)当事国を含め関係各国と緊密に連携することを指示した。

その後、ロイター通信が午後6時半ごろに事件を速報。菅氏は午後9時ごろ記者会見して「現地邦人企業の社員数人が武装集団に拘束、人質になっているとの情報がある」「人数については異なる情報がある」と事件の公表に踏み切った。

政府に一報が入ってから会見まで約5時間経過していたが、菅氏は「人質事件という性質上、非公開扱いにしてきた」と会見で理解を求めた。官邸関係者によると「当初、日揮から人質の安全優先で伏せてくれと言われた。その後、社名を出していいと連絡があり、会見した」という。

一方、自民、公明両党の幹事長ら幹部は16日夜、自民党本部に集まり、加藤勝信官房副長官と外務省から説明を受けた。両党は「与党アルジェリア邦人拘束事件対策本部」(本部長・高村正彦自民党副総裁)を設置。自民党の石破茂幹事長は記者会見で「政府と連絡を密にする。安倍政権がスタートしてすぐにこういうことが起き、十分な対応ができなかった、としてはならない」と述べた。



 
 
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asahi.com 2013年1月17日2時45分

アルジェリア人は解放、人数は不明 日本人ら人質事件

AFP通信によると、アルジェリアの天然ガス関連施設で邦人らが人質にとられた事件で、施設を占拠したとされるイスラム武装勢力が16日、アルジェリア人を解放した。解放された人数は不明。国営アルジェリア通信が報じたという。

隣国のモーリタニアのヌアクショット通信は同日、武装勢力「覆面旅団」の関係者が「アルジェリア南東部イナメナスで41人の西洋人を拘束した」と述べたと伝えていた。



 
 
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asahi.com 2013年1月17日4時59分

複数の米国人も人質に アルジェリアの事件

【ワシントン=望月洋嗣】アルジェリア南東部の天然ガス関連施設で、イスラム武装勢力が従業員を人質にとった事件で、米政府は16日、人質のなかに複数の米国人がいることを明らかにした。人質の米国人は7人との報道もあるが、米政府は人数を公表していない。

欧州歴訪中のパネッタ米国防長官は16日、事件を「テロ攻撃」と呼び、複数の米国人が人質になっていることを、同行記者団に語った。国務省のヌーランド報道官も16日の定例会見で、この事実を確認したが、人質の氏名や人数は明らかにしなかった。

ヌーランド氏によると、クリントン国務長官は16日、アルジェリアの首相と電話で協議した。米政府は自国民が人質になっている国々の政府と、対応を調整していくという。



 
 
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asahi.com asahi.com 2013年01月17日

「爆弾ベルト、人質に強要」 アルジェリア事件で仏TV

【カイロ=石合力】アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス関連施設で邦人を含む40人余りが人質となった事件で、犯行グループのイスラム武装勢力は16日夜(日本時間17日未明)、イスラム勢力の掃討を理由に隣国マリで軍事介入するフランスに攻撃の停止を要求した。

アルジェリアのウルドカブリア内相は同日、国営テレビで「テロリストの要求には応じず、いかなる交渉も拒否する」と語った。交渉に応じない姿勢を示したことで、事態が長期化する恐れもある。犯行グループの人数は約20人だという。

人質のフランス人が仏テレビ局に電話で語ったところでは、犯行グループは重武装し、2施設を同時攻撃した。人質の一部に爆弾をつけたベルトを身につけるよう強要したという。

アルジェリアの隣国モーリタニアのヌアクショット通信は同日、武装組織「覆面旅団」のメンバーの情報として「実行したのは(傘下の)血盟団だ。現在、(襲撃した)施設の掌握を強めている」と述べたと伝えた。アルジェリアで拘束中の仲間ら約100人の釈放も要求した。

日本外務省が与党に伝えたところでは、人質にはプラント建設会社「日揮」の日本人社員3人が含まれている。米政府は16日、人質の中に複数の米国人がいると発表。AFP通信によると、犯行グループは日本、米国、フランス、英国、ノルウェーなど外国人計41人を人質に取り、施設内に立てこもっている。アルジェリア人人質は釈放されたが人数などは不明。16日の衝突で英仏の計2人が死亡したという。

ノルウェーの石油大手スタットイルは、同社従業員12人が人質になっていると発表。同国はアルジェリアのノルウェー大使館に応援要員を派遣した。

「覆面旅団」は、アフリカの北部と西部で国境を超えて活動する国際テロ組織アルカイダ系のイスラム武装勢力の一つ。血盟団はその分派組織とみられる。マリ情勢に呼応して外国系企業への攻撃や拉致などが今後さらに起きる可能性がある。



 
 
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asahi.com 2013年1月17日12時42分

人質事件、首相「断じて許せない」 対策本部を設置

安倍晋三首相は17日午前、訪問先のベトナム・ハノイで記者団に「こうした行為は断じて許すことはできない」と語った。政府は「在アルジェリア邦人拘束事件対策本部」を設置し、首相の海外訪問中は麻生太郎副総理が本部長として対応する。首都アルジェの日本大使館にも現地対策本部を設け、同日中に城内実外務政務官を派遣する。

首相は菅義偉官房長官から16日に一報を受けた際、(1)被害者の人命を第一とした対処、(2)情報収集の強化と事態の把握に全力を挙げる、(3)当事国を含め関係各国と緊密に連携することを指示したと説明。「麻生副総理に電話して(首相の)臨時代理として本部長として対応するよう、万全を期すように指示した」とも語った。政府は17日午前に首相官邸で対策本部を開き、事件への対応を協議する。

一方、岸田文雄外相は16日夜から17日未明にかけて、アルジェリアのメデルチ外相や、自国民が拘束されたノルウェーのアイデ外相と相次いで電話で協議。岸田氏はメデルチ氏に「人質の人命を最優先して対応してほしい」と要請した。メデルチ氏は「無事救出に向け最大限配慮する」と応じた。



 
 
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米国人も人質に、国務省報道官認める

【ワシントン=白川義和】米国務省のヌーランド報道官は16日の記者会見で、アルジェリア東部で日本人を含む外国人がイスラム武装勢力に拘束された事件に関し、米国人も人質になっていることを認めた。

人質の安全を守るためとして、人数や身元は明らかにしなかった。

報道官は事件を「最大限の表現で非難する」とし、クリントン国務長官らがアルジェリア当局と緊密に連絡を取っていると強調した。パネッタ国防長官も外遊先のローマで「米国は事態対処に必要なあらゆる適切な措置を取る」と述べた。

米国は、拘束事件に関連しているとされる仏軍によるマリへの軍事介入を支持する立場で、現地のイスラム過激派やテロ組織に関する情報提供、物資輸送支援などを検討している。

(2013年1月17日10時35分 読売新聞)



 
 
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アルジェリアで3邦人拘束…イスラム勢力が襲撃

【カイロ=田尾茂樹】アルジェリア政府当局者などによると、同国東部イナメナスで16日早朝(日本時間同日午後)、天然ガス関連施設が武装勢力に襲撃され、日本人少なくとも3人を含む複数の外国人がイスラム武装勢力に拘束された。

大手プラントメーカー「日揮」本社(横浜市)の担当者は16日夜、「現地で社員か関連会社もしくは協力企業の男性技術社員など複数の日本人が拘束されたことを確認した」と述べた。自民党幹部は「日本政府は拘束されたのは3人とみている」と語った。日本外務省や在アルジェリア日本大使館が情報の確認を急いでいる。

アルジェリア内務省の声明によると、3台の車に乗った武装勢力が天然ガス関連施設の居住区域に侵入した。同省によると武装勢力はこれに先立ち、施設から空港に向かっていたバス1台を襲撃し、外国人1人を殺害した。施設近くにいた英国人警備員2人が殺害されたとの情報もある。

AP通信によると、英石油大手BPは声明で、施設は現在も武装勢力によって占拠されているもようだと明らかにした。武装勢力が、人質を車両に乗せてチュニジアに向かったとの情報もある。

現場は、リビア国境に近い油田・ガス田地帯。イナメナスでは、日揮が、BPなどと天然ガス田の開発を進めている。

菅官房長官は16日夜の記者会見で、「日揮関係者であることはその通りだ」と述べた。外務省は、自民、公明両党の幹部に対し、現地の日揮関係者17人のうち4人の無事を確認したと伝えた。この4人が「3人が拘束され、10人の安否は不明」と証言しているという。政府関係者は「拘束されたのは3人、5人という複数の情報がある」と語った。日揮本社は、拘束された日本人の氏名や社名について明らかにしていない。

アルジェリアの隣国モーリタニアのANI通信社によると、国際テロ組織アル・カーイダ系の武装勢力が、同通信社の電話取材に対して犯行声明を出した。声明は、米国人7人を含む9または10か国の計41人を拘束したとしている。日本人については言及していない。

アルジェリアでは、北アフリカを拠点とする国際テロ組織「イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ組織(AQIM)」などによるテロや外国人を狙った誘拐事件などが相次いでいる。

日本の外務省は、現場周辺地域に、日本人に対する渡航情報(危険情報)で4段階のうち、危険度が2番目に高い「渡航延期」を勧告している。

(2013年1月17日01時19分 読売新聞)



 
 
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アルジェリア、南部でテロリストによる誘拐頻発

アルジェリアは、地中海に面したイスラム教国で、イスラム過激派の活動が活発なことで知られる。

1990年代には、掃討作戦を進める同国軍と過激派組織の間で内戦状態に。2007年には国連施設や首相府を狙った爆弾テロが相次ぎ発生しており、外務省は、同国への渡航について、地域ごとに「退避勧告」や「渡航延期」などの渡航情報(危険情報)を発出している。

一方で、同国は石油や天然ガスなどの資源が豊富で、日本からエネルギー関連やプラント関連の企業が進出している。産油国への技術協力などを行っている国際石油交流センター(東京)の関係者は、「現地のプラントは砂漠の真ん中にあり、軍隊や国家警察ががっちり守っているが、町中の方は治安が悪く危険と聞いている」と話した。

3年前からアルジェリアに駐在している女性は「北部の治安はいいが、南部の砂漠地帯ではテロリストによる誘拐事件も度々起きている。仕事で南部に行くとしたら相当安全対策をしていくはずなのに、拘束されたとは」と、驚いていた。

(2013年1月17日09時26分 読売新聞)



 
 
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邦人拘束、仏のマリ空爆引き金か…過激派報復?

アルジェリア南部や周辺のサヘル地域と呼ばれるサハラ砂漠一帯では、国際テロ組織「イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ組織(AQIM)」など、複数のイスラム過激派武装勢力が活動している。

反欧米思想に基づくテロ活動に加え、身代金目的の誘拐事件も相次いで起こしている。

上智大の私市(きさいち)正年教授は、アルジェリアのテロ組織について、「テロ活動の資金を得るため、身代金目的の誘拐事件を起こすケースが多い」と指摘する。

今回の事件の引き金として考えられるのは、アルジェリアの隣国マリで、仏軍が11日に開始した空爆だ。仏軍はマリ北部を支配するAQIMなど、イスラム過激派の掃討を目指している。

仏軍を支援するため、アルジェリア政府は領空域の仏軍機通過を認めており、AQIMが報復行動に出た可能性がある。犯行声明を出した集団を率いるのは、AQIMの元司令官とみられている。日本エネルギー経済研究所中東研究センターの保坂修司氏は、「仏軍空爆の報復で、西側諸国の施設を狙ったのだろう」との見方を示している。

(2013年1月17日10時23分 読売新聞)



 
 
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邦人拘束の武装勢力、アルジェリア軍が包囲

【カイロ=田尾茂樹】アルジェリア東部イナメナス郊外で16日、イスラム武装勢力が天然ガス関連施設を襲撃、日本人3人を含む外国人従業員を拘束した事件で、武装勢力は17日午前5時(日本時間同日午後1時)現在、外国人らを人質にして施設に立てこもり、包囲するアルジェリア部隊と対峙(たいじ)している。

同勢力は16日、隣国モーリタニアのANI通信を通じ、拘束がフランス軍のマリへの軍事介入に対する「報復」とする犯行声明を出し、軍事行動の停止を要求した。ベトナム・ハノイを訪問中の安倍首相は17日、「こうした行為は断じて許すことはできない」と、厳しく糾弾した。

アルジェリア内務省の声明などによると、16日午前5時頃(日本時間午後1時頃)、3台の車に乗った武装勢力メンバーは、施設から空港に向かうバス1台を襲撃、警察と銃撃戦を行った後、天然ガス関連施設の居住区域に侵入した。

施設で給食サービスを担う仏企業経営者は16日、仏メディアに対し、「施設は約60人の武装集団に襲われた」と述べた。ロイター通信によると、迫撃砲と対空ミサイルを所持している。

武装勢力は居住区域の一角を占拠、日本人を含む外国人を人質に取った。拘束した外国人数について、武装勢力側は、米国人7人を含む9または10か国の計41人とした。アルジェリア政府は「20人以上」と発表している。大手プラントメーカー「日揮」関係者17人のうち3人が拘束されており、10人の安否はなお不明のままだ。4人の無事は確認されている。

(2013年1月17日13時14分 読売新聞)



 
 
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日揮関係者3人か アルジェリア武装勢力、邦人拘束

nikkei.com

2013/1/17 0:37

【パリ=竹内康雄】北アフリカのアルジェリア東部で16日、イスラム武装勢力が英BPなどが運営するガス関連施設を襲撃し、現地で働く日本人らが拘束された。日本政府・自民党や現地メディアによると、少なくとも日本人3人が含まれており、プラント大手日揮の関係者との情報もある。ロイター通信はモーリタニアの報道として、アルカイダ関連グループの幹部が犯行を認めたと報じた。

自民党幹部は16日夜、アルジェリアでの日本人拉致に関して「政府側から、3人が拘束されたもようだ、と説明を受けた」と明らかにした。

外務省は夜10時段階の情報として「日揮の日本人社員17人が1カ所にいた。4人の無事が確認できており、10人は連絡が付かない」と説明。「相手側からの要求は現時点でない」とも述べたという。

日揮本社によると、アルジェリア国内の現地事務所から「複数の現地駐在者が拘束された」との連絡を受けた。ただ、同国内に3カ所ある事務所のうち、どこに所属しているかや、拘束された人数については公表していない。

BPは16日、同日朝に同国東部のイナメナスの同社のガス関連施設で安全にかかわる事態が起きたと発表した。アルジェリアの地元報道によるとBPとアルジェリア企業が運営するガス関連施設を武装勢力が攻撃。治安当局との銃撃があった後に日本人らがさらわれたようだ。

銃撃ではフランス人1人を含む2人が死亡したほか、複数のけが人も出た。一方、日仏に加え、英国人やノルウェー人も拘束されたもよう。BPによるとその後も占拠されているもようで、アルジェリア政府が事態把握のために対応に乗り出し、日本人らを拘束した武装勢力と治安当局が交戦しているとの情報もある。

武装勢力側はAFP通信の取材に「我々は(国際テロ組織)アルカイダのメンバーだ。マリ北部からきた」と答えた上で「マリでの軍事介入に反撃する」と述べた。仏政府は11日からマリへの軍事介入に踏み切っており、報復の見方が強まっている。アルジェリアはマリと国境を接している。

アルジェリアは産油国で、欧米メジャーや日本企業が多く進出している。一方でアルカイダとの関係が深いとされるイスラム武装勢力がテロや誘拐事件を起こしている。



 
 
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アルジェリア襲撃、米国人も拘束 米国務省が確認

nikkei.com

2013/1/17 6:10

【ワシントン=芦塚智子】米国務省のヌランド報道官は16日の記者会見で、アルジェリアのガス関連施設がイスラム武装勢力に襲撃された事件について、拘束された人質に米国人が含まれていることを確認した。安全確保のため人数などの詳細は明らかにできないとしている。

報道官は「このテロ攻撃を最大限の強い言葉で非難する」と語り、クリントン国務長官がアルジェリアのセラル首相と電話協議したことを明らかにした。在アルジェリアの米大使館が同国に滞在する米国民に注意を喚起したとも述べた。



 
 
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日揮「政府と協調し救出に全力」 駐在員拘束で

nikkei.com

2013/1/17 10:15

日揮は17日午前、アルジェリアで進めるプラント建設に関わった同社の現地駐在員が拘束された情報について「日本政府などと協調して拘束された現場駐在員の救出に全力を挙げて取り組んでいる」とのコメントを発表した。拘束された場所や人数などは「現場駐在員の安全を確保するため」いまのところ明らかにしない方針。

業績に与える影響については「分かり次第速やかに知らせる」という。〔日経QUICKニュース(NQN)〕



 
 
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米「テロ、強く非難」 アルジェリア事件で対応急ぐ

nikkei.com

2013/1/17 10:44

【ワシントン=中山真】ヌランド米国務省報道官は16日の記者会見で、北アフリカのアルジェリア東部で起きたイスラム武装勢力による英BPなどのガス関連施設への襲撃事件について「テロリストの攻撃を強く非難する」と強調した。そのうえで、関係各国と連携して人質解放を急ぐ考えを明らかにした。

ヌランド報道官によると、米政府はアルジェリアと英国の両政府当局をはじめ、英BPなどと緊密に連絡を取り合っていると説明。クリントン国務長官も同日、アルジェリアのセラル首相や駐アルジェリアの米大使らと相次いで電話で協議した。

一方、欧州訪問中のパネッタ米国防長官は同日、襲撃事件をアフガニスタンやパキスタンなどで活動する国際テロ組織アルカイダとの関連に言及したうえで「米国は必要かつ適切なありとあらゆる措置を取る」と強調した。

ヌランド報道官は、武装勢力側がアルジェリアの隣国マリへのフランスによる軍事介入を犯行動機に挙げていることについて「事件を起こした当事者の考えていることまで推測するのは控えたい」と述べるにとどめた。武装勢力側から米政府への何らかの要求があったかどうかとの質問にも「事件解決の努力に関するこれ以上の詳細に立ち入るつもりはない」とだけ語った。

米側はこれまで仏軍への後方支援などは行っているものの、地上部隊などの本格的な軍事介入は検討していないと表明。ただ、今後は一定の軍事的な関与を迫られる可能性もある。



 
 
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日揮社員「心配だ」「驚き」 日本企業に波紋

nikkei.com

2013/1/17 11:45

アルジェリア人質事件から一夜明けた17日朝、社員らが拘束されたとみられる日揮では、担当者らが前日に引き続き情報収集などに追われた。事件の波紋は同国に進出している他の日本企業にも広がり、現地駐在員への注意喚起や出張の見直しを始めた。

横浜・みなとみらいの日揮本社。社員らは午前8時すぎから硬い表情で出勤した。アルジェリアでの事業に約20年携わる男性社員(62)は「協力会社の社員が巻き込まれていないかが心配だ」。別の男性社員(33)は「イラクなどの中東と比べ、比較的安全だという認識だった。拘束や襲撃が起きるのは驚きだ」と話した。

同社では約20人が徹夜で情報収集を続けた。17日朝、「日本政府などと協調して、拘束された駐在員の救出に全力を挙げている」とのメッセージを全社メールで送信したという。

遠藤毅広報・IR部長は午前9時すぎから記者会見。事態の打開に向け、現地への役員派遣を検討していることを明らかにした。現地への出張は当面見送り、アルジェリア国内で事件に巻き込まれていない駐在員は帰国させる見通し。

他の進出企業も出張の見直しなど、対応を急いでいる。

アルジェリア北東部で高速道路工事を手がける鹿島などの共同企業体(JV)は現地に対策本部を立ち上げた。約80人の日本人駐在員は政府軍が警護する複数のベースキャンプに分散して常駐。キャンプ外に出る際は軍の護衛をつけているが、不要不急の外出を控え、夜間外出は当面禁止するよう通知した。

首都アルジェに欧州子会社の支店を置く三井物産は17日付で、社員に同国への出張を見合わせるよう通知。日本人駐在員1人は家族を含め安全確認が取れているが、今後の対応は未定という。「今後の状況を見極め、適切に対応したい」(担当者)としている。

アルジェに駐在員事務所を構える伊藤忠商事は17日、アフリカ北西部やフランスに出張する社員に対し、各地の拠点事務所と連絡を密に取り、最新の安全情報を取得するよう注意喚起した。日本人駐在員3人は安全が確認できているという。



 
 
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アルジェリアへのツアー募集見合わせも

nikkei.com

2013/1/17 11:51

アフリカ旅行を手掛ける旅行会社の中には、アルジェリアへのツアー募集を見合わせたところもある。

東京都内の旅行会社は17日、「安全上の問題」を理由に募集の中断を決定した。担当者によると、同国への旅行は近年、ラクダに乗った砂漠巡りや洞窟壁画遺跡への観光で徐々に人気が出ていたが、2011年末ごろにビザ発給が厳しくなって以降、旅行者はいない。担当者は「今後は現地で提携する旅行会社や外務省からの情報をもとに、ツアーを再開できるか判断したい」と話した。



 
 
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アルジェリア軍部隊が包囲 邦人拘束事件、緊張続く

nikkei.com

2013/1/17 10:30 (2013/1/17 11:56更新)

【カイロ=押野真也】北アフリカのアルジェリアでプラント大手日揮の関係者とみられる邦人らが拘束された事件で、犯行を認めたイスラム武装勢力は16日夜(日本時間17日午前)、人質とともに東部イナメナスにあるガス関連施設にとどまっているとされ、包囲するアルジェリア軍部隊との緊張が続いている。

武装勢力側は邦人を含む41人の外国人を拘束していると主張しているものの、実際に拘束された人数はなお不明だ。米メディアなどによると拘束された米国人は7人に上る。米国務省は安全確保の観点から拘束された米国人の氏名や人数などの公表は控えるとしている。

武装勢力は人質の安全と引き換えにフランス政府によるアルジェリアの隣国マリへの軍事介入の停止を要求。アルジェリア政府は人質の解放に向けて武装勢力との交渉を始めたもようだが、同国のウルドカブリア内相は「テロリストの要求には応じない」としている。

人質には複数の米国人のほかノルウェーやペルシャ湾岸諸国の労働者も含まれているとみられる。武装勢力側は複数の国の人質を取ることで、マリへの軍事介入を進める仏政府への圧力を強める狙いがありそうだ。

政府の基盤が弱いマリにはアルジェリアなど周辺国から武装勢力が流入。武装勢力による外国人誘拐が相次ぐなど治安情勢の悪化に危機感を強めた旧宗主国のフランスは11日にマリへの空爆に踏み切った。16日までに地上部隊も投入し、武装勢力の掃討作戦を展開。南部にある首都バマコ侵攻を防ぐため、中部の都市で激しい攻防戦が繰り広げられているもようだ。

アルジェリアは国際テロ組織「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」の本拠。AQIMはマリでもテロ活動に関与しているとみられ、今回の外国人拘束事件もAQIMの関与が疑われている。



 
 
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関係国が協議、対応急ぐ アルジェリア人質事件

nikkei.com

2013/1/17 13:43

【ワシントン=中山真】北アフリカのアルジェリア東部で起きたイスラム武装勢力による英BPなどのガス関連施設への襲撃事件を巡り、米英など関係各国政府は16日、情報収集などでの連携を急いだ。米国務省のヌランド報道官は「テロリストの攻撃を強く非難する」と強調。アルジェリア当局や英BPなどとも緊密に協議していることを明らかにした。

クリントン米国務長官は同日、アルジェリアのセラル首相や駐アルジェリアの米大使らと相次いで電話で協議し、人質の安全確保に向けた協力を確認。一方、欧州訪問中のパネッタ米国防長官は同日、襲撃事件をアフガニスタンやパキスタンなどで活動する国際テロ組織アルカイダとの関連に言及し「米国は必要かつ適切なありとあらゆる措置を取る」と表明した。

英国のヘイグ外相も記者団に「状況は危険であり、なお動いている。人質の安全確保を最優先に全力で取り組む」と強調し、事件に対応するために現地の大使館などの人員を増強したことを明らかにした。同時に、キャメロン首相がアルジェリアのブーテフリカ大統領と電話し、緊密な連携を確認した。ロイター通信が報じた。

一方、ロイター通信の報道によると、アルジェリアのウルドカブリア内相は今回の襲撃事件は1980年代にアフガニスタンで旧ソ連軍と戦ったモフタール・ベルモフタール司令官が首謀したと指摘した。

米国務省のヌランド報道官は、武装勢力側がアルジェリアの隣国マリへのフランスによる軍事介入を犯行動機に挙げていることについて「事件を起こした当事者の考えていることまで推測するのは控えたい」と述べるにとどめた。武装勢力側から米政府への何らかの要求があったかどうかとの質問にも「事件解決の努力に関するこれ以上の詳細に立ち入るつもりはない」とだけ語った。

米側はこれまで仏軍への後方支援などは行っているものの、地上部隊などの本格的な軍事介入は検討していないと表明。ただ、今後は一定の軍事的な関与を迫られる可能性もある。



 
 
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アルジェリアで邦人拘束 イスラム 複数の日揮関係者

東京新聞

asahi.com 2013年1月17日 朝刊

【カイロ=今村実】アフリカのアルジェリアで十六日、南東部のガス生産関連施設で働く日本人五人とフランス人など少なくとも外国人九人がイスラム武装勢力に拘束された。ロイター通信が地元当局者らの話として伝えた。当局者によると、日本人はプラント建設大手、日揮(本社横浜市)の関係者という。 

現場はリビア国境近くの南東部インアメナスにある英石油大手BPなどが運営するガス田施設。事件は同日午前に発生し、アルジェリア軍が解放作戦に乗り出した。AFP通信によると、アルジェリア当局者は一人が死亡、六人が負傷した、と明らかにした。ロイター通信はフランス人を含む二人が死亡したと伝えるなど情報が錯綜(さくそう)している。日本人の安否は不明。

事件に関与している武装勢力の一人は、AFPに電話で「われわれはアルカイダのメンバーで北部マリから来た」と語った。アルジェリアに隣接するマリでは政府とイスラム過激派の戦闘が激化し、旧宗主国のフランスが十一日から軍事介入してマリ北部への空爆を行っている。

共同通信によると、現場の日本人の一人から十六日、「銃声が聞こえている」と日揮のアルジェリア事務所に電話があり、その後に連絡が取れなくなったという。日揮によると、アルジェリアには三カ所の石油・天然ガスプラントがあり、協力会社を含め日本人男性数十人が作業に従事。石油・天然ガスの処理や、プラントの設計建設工事に当たっている。

アルジェリアではイスラム過激派のテロが頻発。国際テロ組織アルカイダ系「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ組織」(AQMI)は各種のテロ活動や、外国人の誘拐への関与が疑われている。

◆政府が対策室「人命第一に」

政府は十六日、アルジェリアでの邦人拘束情報を受け、首相官邸に対策室、外務省に対策本部を設置し、アルジェリア政府と連絡を取るなど情報収集と分析を進めた。

菅義偉官房長官は同日、ベトナム訪問中の安倍晋三首相に電話で状況を報告。首相は、被害者の人命を第一に、情報収集を強化して事態の掌握に全力を挙げるとともに、関係国と緊密に連携するよう指示した。

首相に同行している世耕弘成官房副長官は同日夜、予定しているタイ、インドネシア訪問を含めた外遊日程を変更しない方針を記者団に示した。

菅氏は夜の記者会見で、午後四時四十分ごろ第一報を受けたが、誘拐事件の可能性を考慮して非公開とした経緯を説明。情報の内容に関し、邦人が日揮の関係者であることは認めたものの、詳細は「控えたい」と述べた。夜に政府から状況説明を受けた自民党幹部は記者団に「日揮は三人が拘束された可能性があると説明したようだ」と述べた。

岸田文雄外相は深夜、アルジェリアのメデルチ外相と電話会談し人命救助を最優先に早期解決を要請した。



 
 
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アルジェリア 「人質日米仏英など41人」

東京新聞

asahi.com 2013年1月17日 夕刊

【カイロ=今村実】アルジェリア南東部のガス生産施設でイスラム武装勢力が襲撃し、日本人を含む多数の外国人が人質となった事件で、武装勢力側は十六日夜(日本時間十七日未明)、フランスが隣国マリの内戦に介入した軍事作戦を中止するよう要求した。同勢力と接触するモーリタニアメディアの報道として、ロイター通信などが伝えた。 

人質となった日本人はプラント建設大手、日揮(本社横浜市)の関係者ら数人とみられる。武装勢力は米国人七人を含む日仏英などの四十一人を人質にしたと主張。うち五人は生産施設、残りは居住区域で拘束しているといい、アルジェリア軍が施設を包囲している。

APは英国人、アルジェリア人各一人が死亡したと伝えた。日本人人質の状況は不明。

事件を起こしたとみられる武装組織は、昨年まで国際テロ組織アルカイダ系組織「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」の指導者を務めたモフタール・ベルモフタール司令官が率いており、「覆面旅団」を名乗っている。

南隣のマリでは、政府とイスラム過激派の戦闘が激化し、旧宗主国のフランスが今月、北部で空爆を開始。「覆面旅団」は「襲撃は、アルジェリアが仏軍機の領空通過を認めたためだ」と主張した。

AFP通信によると、武装勢力側はウェブサイトで「仏軍に対抗し大規模な攻撃に成功した。アルジェリア、人質の関係国はわれわれの条件を満たす責任がある」と犯行声明を出した。武装勢力側がアルジェリアで拘束中の過激派百人と、人質の交換を要求している、との情報もある。

一方、アルジェリアのウルドカブリア内相は、国営メディアに「テロリストの要求には応じない。交渉を拒否する」と述べた。

モーリタニアメディアによると、武装勢力側は一帯に地雷を埋めたと主張。「人質解放を試みれば、悲劇的な終わりとなる」と威嚇しており、緊張が続いている。

現場はリビア国境近くの南東部イナメナスで、英石油大手BPがアルジェリア、ノルウエーの企業と合弁でガス田施設を運営している。BPは「現場は武装勢力に占拠されたままで、連絡を取るのが難しい」と説明した。



 
 
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アルジェリア襲撃事件、英政府が英国人1人の死亡を発表

cnn.co.jp

2013.01.17 Thu posted at 19:54 JST

(CNN) 北アフリカのアルジェリア東部で天然ガス関連施設がイスラム武装勢力に襲撃された事件で、英外務省は16日、襲撃により死亡した2人のうち1人は英国人と発表した。もう1人はアルジェリア人。同事件では、日本人や米国人、英国人などが人質として拘束されている。

英国のヘイグ外相は外遊先の豪州シドニーで、人質に多数の英国人が含まれていると言及。同国の大使館を増員するため、首都アルジェに緊急チームを派遣したと語った。

各国政府関係者によると、人質にはアルジェリア人や日本人、英国人、米国人が含まれる。

またアイルランド政府は同国民1人が巻き込まれたとの情報があると発表。フランスは人質に同国民がいるかどうか明らかにしていない。

犯人グループは人質の数が40人を越えると表明。米国人7人、フランス人2人、英国人2人などが含まれると示した。国営アルジェリア・プレス・サービス(APS)は、人質の数は20人を少し上回ると伝えている。

アルジェリアの国営テレビがウルドカブリア内相の話として伝えたところでは、16日早朝、外国人がアルジェリアの治安部隊に警護されて空港に向かう途中、20人ほどの集団に襲撃された。

内相によれば、同国軍は、武装集団と人質のいる建物を包囲した。後にアルジェリア人の人質は解放されたが、外国人は拘束されたままだと国営テレビは伝えている。

内相は、武装集団が要求を突き付けてきたとした上で、「交渉には応じない。要求は受けたが、我々は応じなかった」と話した。

一方、外国人を拉致した集団が出した犯行声明では、フランス軍がマリに軍事介入したことを非難し、「マリの人民に対する残虐な攻撃」の停止を要求。さらに、シリアのアサド大統領の抑圧に苦しむシリア国民を世界が放置したと非難しているという。

米国務省当局者によれば、人質を取った集団は、収監されている同集団のメンバーを釈放してマリ北部に移送するよう要求してきたという。メンバーがどこで収監されているのかは明らかにしなかった。

欧州を訪問中のパネッタ米国防長官は、今回の事件を「テロ攻撃」と言明した。

事件が起きたインアメナスの施設は、石油大手BPがアルジェリア国営石油会社ソナトラックおよびノルウェーのスタトイルとの合弁で運営。BPによれば、同施設は武装集団に占拠されたという。

同施設はリビアとの国境から約60キロ、首都アルジェからは約1300キロの距離にある。



 
 
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asahi.com 2013年1月17日18時59分

人質の日本人?「負傷した」と証言 アルジャジーラに

【カイロ=石合力】アルジェリアの天然ガス関連施設で起きた襲撃人質事件で中東の衛星放送アルジャジーラは17日午前(日本時間同日午後)、日本人、英国人、アイルランド人の人質3人の電話インタビューを報じた。

日本人男性は「サトシ・キヤマ」(音声から類推)と名乗り、「アルジェリア軍の攻撃で昨日、負傷した。ミニバスに乗っていた。襲撃犯らといるが、状況は悪くない」と英語で話した。「ノルウェー人も負傷している」と話した。

英国人、アイルランド人の人質は、いずれも「アルジェリア軍は施設への銃撃をやめ、撤退してほしい。犯人たちから、いい扱いを受けている」と語った。



 
 
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asahi.com 2013年1月17日19時21分

日本人1人負傷、10人の安否確認できず 人質事件

アルジェリアでの人質事件で日本政府関係者は17日夕、日本人1人が負傷したことを確認したと語った。また、拘束されている3人とは別に、10人の安否が確認できていないという。



 
 
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asahi.com asahi.com 2013年01月17日22時06分

日本人2人含む25人脱出か 施設攻撃情報も 人質事件

【カイロ=石合力】アルジェリアの天然ガス関連施設で起きたイスラム武装勢力による外国人人質事件で、日本政府関係者は17日夕、日本人1人が負傷したことを確認したと語った。中東の衛星放送アルジャジーラは同日、拘束されている日本人ら人質3人の電話インタビューを報じた。日本人男性は「けがをしたが、状況は悪くない」と語った。ロイター通信は同日夜、アルジェリア治安当局筋の話として、外国人の人質25人が脱出し、うち2人が日本人だと報じた。

一方、隣国モーリタニアのヌアクショット通信は、武装勢力側の情報として17日昼(日本時間同日夕)ごろ、アルジェリア軍のヘリコプターが施設を攻撃し、日本人2人が負傷したと報じた。氏名やけがの程度などは明らかになっていない。実行犯は同通信に「もし軍が武力で人質を解放しようとすれば、我々は全員を殺害する」と語った。武装勢力側の情報操作の可能性もある。

同通信は16日、武装組織「覆面旅団」のメンバーの情報として、実行グループは同旅団傘下の「血盟団」だとした。

アルジャジーラの電話インタビューを受けた日本人は「サトシ・キヤマ」と名乗った。「アルジェリア軍の攻撃で昨日、負傷した。ミニバスに乗っていた。襲撃犯らといる。状況は悪くない」と英語で話した。「ノルウェー人も負傷している」と話した。

プラント建設会社「日揮」によると、木山聡さんとみられ、現地の建設現場の監督役だという。

外務省は与党に、人質には日揮の日本人社員3人が含まれていると説明している。日本政府関係者によると、別に日本人10人の安否が確認できていないという。当初、ロイター通信は日本人5人が連れ去られたと報じていた。

犯行グループは16日夜(日本時間17日未明)、イスラム勢力の掃討を理由に隣国マリで軍事介入するフランスに対し、攻撃の停止を要求。軍事介入に対する報復が犯行目的であることを明らかにした。

アルジャジーラのインタビューを受けた英国人、アイルランド人の人質はいずれも「アルジェリア軍は施設への銃撃をやめ、撤退してほしい。犯人たちから、いい扱いを受けている」と語った。犯行グループの指示に従って発言している可能性もある。

実行犯の一人はアルジャジーラに「我々は軍に対し撤退を要求する。外国人の人質は41人おり、二つの場所に分かれている」と話した。英国人人質によると、アルジェリア人の人質は約150人。ロイター通信は17日、うち40人が施設から脱出したと報じた。AP通信は、アルジェリアの治安当局者が、少なくとも外国人20人も脱出したと語ったと伝えた。

武装勢力は、アルジェリアで拘束中の仲間ら約100人の釈放も要求した。

アルジェリアのウルドカブリア内相は16日、国営テレビで「テロリストの要求には応じず、いかなる交渉も拒否する。犯行グループの人数は約20人だ」と述べた。一方、アルジェリア紙シュルークは、アルジェリア政府が遊牧民トゥアレグの部族長に交渉に加わるよう求めていると報じた。



 
 
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asahi.com 2013年1月17日22時12分

人質35人死亡の報道も アルジェリア軍、ガス施設攻撃

【カイロ=石合力】中東の衛星放送アルジャジーラによると、17日午後(日本時間同日夜)、アルジェリア南東部の天然ガス関連施設でイスラム武装勢力の人質になっていた日本人2人が救出されたと報じた。氏名などは明らかになっていない。同施設にはプラント建設会社「日揮」の社員ら日本人3人がいるとみられている。

一方、施設を包囲したアルジェリア軍の攻撃で、司令官を含む武装勢力15人、人質35人が死亡したと報じた。



 
 
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日揮、役員らアルジェリア派遣検討 救出へ働き掛け

nikkei.com

2013/1/17 19:48

北アフリカのアルジェリアで社員が武装勢力に拘束された日揮は17日、同社の役員を含む数人を早期に現地に送り込むことで最終調整していることを明らかにした。

役員らの派遣の目的は「拘束されている社員らの無事救出をアルジェリア政府に働き掛けるため」としている。また、襲撃にあったのは東部のイナメナスの天然ガス処理プラントだが、アルジェリアでは他の2カ所でもプラントを建設している。同国政府に対して警備体制の強化も直接要請したい考えだ。

同社は世界各地で働く従業員全員の安全確保を担う本社組織の「セキュリティー対策室」の人員を増やした。これまでの4倍程度の約20人にした。現地との情報のやり取りなどを緊密にすることが狙いだ。

中東の衛星テレビ、アルジャジーラは17日、拘束された日本人がインタビューを報道した。それによると、日本人の名前は「キヤマ・サトシ」で、「銃撃で負傷したが、重傷ではない」などと語ったとしている。

日揮の広報担当者は「(日本人が拘束された)イナメナスのプラント建設プロジェクトのために、現地に派遣している駐在員のリストの中に木山聡という社員はいる」と語った。木山氏を知る社員や木山氏の家族は「(アルジャジーラ報道の)声が木山氏に似ている」と証言しているという。現在、木山氏本人かどうか独自のルートで確認を急いでいるとのこと。



 
 
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邦人人質にけがの情報も アルジェリア、日揮社員か

nikkei.com

2013/1/17 20:44

【パリ=竹内康雄】北アフリカのアルジェリア東部でプラント建設大手、日揮の日本人駐在員らがイスラム武装勢力に拘束された事件で、アルジェリア治安部隊は17日、人質を取って現場に立てこもる国際テロ組織アルカイダ系グループの包囲を続けた。事件に関連し、英国人1人の死亡が確認されたほか、人質となっている日本人らがけがをしたとの情報もある。

事件に絡みカタールの衛星テレビ局アルジャズィーラは「邦人男性が負傷した」と伝えた。日揮はこの邦人男性が現地駐在の同社社員、木山聡さんの可能性があると認めた。日揮の遠藤毅広報・IR部長によると、木山さんは建設工事を監督する責任者の1人。事件後、本人とは連絡が取れていないという。

武装勢力側は治安部隊が強行突入すれば人質を全員殺害すると主張している。英政府は英国人1人の死亡を確認。ただ、この英国人が人質となっていたかなどの詳細な状況は不明。ほかにも負傷者がいるもようだ。

現地からの報道によると、「武装勢力側は出国を保証すれば、人質を解放する」と述べた。さらに武装勢力側はフランス政府にマリへの軍事介入をやめるよう要求しているが、エロー仏首相は17日、「マリでの動員は続く」と表明している。

欧州連合(EU)は17日にマリ情勢に関する緊急外相会合を開き、対応を協議する。米政府も人質救出に向け米軍特殊部隊の投入などの検討に入ったとの情報もある。

事件はアルジェリア東部イナメナスの英BPなどが運営するガス関連施設で発生。アルカイダ系のイスラム武装勢力が、米国人や日本人ら41人の人質を取ったとみられている。アルジェリア政府は犯人側との交渉を全面拒否する姿勢を崩していないが、今後どう収束を図るか内部で検討しているもよう。ルドリアン仏国防相は「事態収束に向け、アルジェリア政府を全面的に支持・信頼している」と述べた。

◇ ◇ ◇

【バンコク=佐藤賢】タイ訪問中の安倍晋三首相は17日、英国のキャメロン首相とアルジェリア人質事件をめぐり電話で協議し、人質解放に向けた連携を確認した。早期解決へ全力を挙げるようアルジェリア政府に働き掛けるとともに、双方の情報を交換することも申し合わせた。

安倍首相は「極めて憂慮しており、断じて許すことはできない」と表明。「関係国が一致して犯人グループに人質解放を要求すべきだ」と述べると、キャメロン首相も「関係国が一致して非難すべきだ」と応じた。



 
 
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「邦人2人含む人質25人脱出」とロイター アルジェリア

nikkei.com

2013/1/17 22:04

【パリ=竹内康雄】アルジェリアの邦人人質事件で、ロイター通信は17日、イスラム武装勢力に拘束されていた人質25人が脱出したと報じた。日本人2人が含まれるという。現地報道などによると、武装勢力側は41人の人質を拘束したと説明している。



 
 
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「人質25人脱出」とロイター、死亡情報も アルジェリア

nikkei.com

2013/1/17 22:43

【パリ=竹内康雄】アルジェリアの邦人人質事件で、ロイター通信は17日、イスラム武装勢力に拘束されていた人質25人が脱出したと報じた。日本人2人が含まれるという。一方、カタールの衛星テレビアルジャズィーラはアルジェリア軍による攻撃で人質35人が殺害されたと伝えた。モーリタニアのANI通信は34人が死亡と報道。情報が交錯しており、各国政府は確認を急いでいる。

国際テロ組織アルカイダ系のイスラム武装勢力は、アルジェリア東部のガス関連施設を占拠し、人質を拘束している。武装勢力側は人質の数は41人と説明している。



 
 
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邦人拘束のアルジェリア、資源求め日本企業進出

外国人誘拐も断続的に

nikkei.com

2013/1/17 3:05

アルジェリアは地中海に面する北アフリカの産油国だ。2011年の原油生産量は日量173万バレルとアフリカ大陸ではナイジェリアとアンゴラに続く3番目の生産量を誇る。欧米の資源メジャーが相次いで進出する一方、外国人技術者の誘拐などが断続的に起きている。

日本企業の進出も多い。商社に加えインフラ建設やエネルギー関連企業などが拠点を開設。近年には2006年の東西高速道路や07年の液化石油ガス(LPG)プラント増設など日本企業の受注も相次いでいた。

高速道路建設には鹿島、大成建設、西松建設、ハザマのゼネコン(総合建設会社)4社と伊藤忠商事による共同企業体(JV)が参画。現地に今も複数の日本人社員を派遣している。

現在、鹿島は約40人、大成建設は37人が現地で工事に携わっている。ハザマは2人を送り込んでいる。JV全体では80人程度。「現地の情勢不安が続いているため、常に注意喚起し、社員の安全管理には日ごろから細心の注意を払っている」(大成建設)という。

この高速道路建設は当初の工事費は約5400億円の大型案件で、10年2月に完成する予定だった。しかし、治安悪化や追加工事の発生が影響し、工事の進捗率はいまだ80%程度にとどまる。各社の工事損失は膨らみ、アルジェリア政府との追加負担を巡る交渉も難航している。

アルジェリアでもイスラム過激派の活動が活発だが、外務省によると、これまで日本人が標的となったテロは確認されていなかった。



 
 
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首相「断じて許せない」 アルジェリア邦人拘束で対策本部

nikkei.com

2013/1/17 10:45 (2013/1/17 11:17更新)

安倍晋三首相は17日午前、訪問先のベトナムから菅義偉官房長官に電話し、アルジェリア人質事件に関して政府の対策本部を設置するよう指示した。これを受け政府は同日午前、首相官邸に対策本部を設置、首相臨時代理を務める麻生太郎副総理が本部長に就いた。首相は副総理にも電話し「本部長として万全を期してほしい」と伝えた。

首相は人質事件についてハノイ市内のホテルで記者団に「断じて許すことはできない」と非難した。「官房長官とは緊密に連絡を取っている。先ほども報告を受けた」と強調、一報を受けた16日には(1)人命を最優先する(2)事態の把握に努める(3)関係国と連携する−−と指示した。

菅長官と岸田文雄外相、小野寺五典防衛相、山本一太沖縄・北方相は17日午前に官邸で沖縄問題を協議した際、人質事件についても意見交換した。河相周夫外務次官は菅長官に現地情勢などを報告。外務省も外相をトップにした省内の対策本部の会合を同日午前に開く予定だ。

自民党は同日午前、人質事件の対策本部の会合や外交・国防合同部会を相次いで開催。公明党も朝に外交・安全保障部会を国会内で開き、政府から報告を受けた。



 
 
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アルジェリア拘束情報で緊密な連携確認 日・ノルウェー外相

nikkei.com

2013/1/17 2:04

岸田文雄外相は17日未明、アルジェリアでの日本人を含む外国人拘束情報を受け、ノルウェーのアイデ外相と電話で協議した。両外相は拘束されている日本人やノルウェー人などの人質解放に向け、緊密に連携していく方針で一致した。

岸田氏は「国際社会が一致して人質解放を強く呼びかけていく必要があり、ノルウェーとも緊密に連携していきたい」と強調した。アイデ氏は「人質の出身国政府同士が緊密に連携して対処することが重要だ」と述べ、日本などと協調して事態解決を働き掛ける考えを示した。



 
 
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政府、アルジェリア人質事件で関係国と連携加速

nikkei.com

2013/1/17 12:34

政府は17日、アルジェリア人質事件を巡り、人質の早期解放に向けて事件の関係国との連携を加速した。岸田文雄外相は同日午前、来日中のキャンベル米国務次官補と外務省で会談し、日米で緊密に連携して事件に対処することを確認。外相は同日未明のノルウェーのアイデ外相との電話会談に続き、英仏両国の外相とも電話協議する予定だ。

菅義偉官房長官は同日昼の記者会見で「関係国と緊密な連携をとる。1日も早い邦人救出に取り組む」と強調。東南アジア歴訪中の安倍晋三首相から電話で「政府一丸となって解決に取り組む必要がある」などと指示を受けたことを明らかにした。

キャンベル氏は岸田外相との会談後、記者団に「日米で緊密に協力する。米国政府は強く関与していく」と表明。外相は18日から予定する自身の訪米や2月下旬で調整している安倍晋三首相の訪米をにらみ、日米同盟強化を掲げる首相の外交方針についても説明した。

小野寺五典防衛相は17日午前に防衛省内でルース駐日米大使と会談し「日米双方とも憂慮すべき事態だ。人質解放に向けてしっかり情報交換したい」と協力を要請。ルース氏は「日米両政府が緊密に対応したい」と応じた。

これに先立ち、菅長官は外相、防衛相、山本一太沖縄・北方相と官邸で沖縄問題を協議した際、人質事件についても意見交換した。河相周夫外務次官は菅長官に現地情勢などを報告。外務省も外相をトップにした省内の対策本部の会合を同日午前に開いた。茂木敏充経産相は都内で記者団に「経産省として情報収集している」と語った。

自民党は同日午前、人質事件の対策本部の会合や外交・国防合同部会を相次いで開催。公明党も朝に外交・安全保障部会を国会内で開き、政府から報告を受けた。



 
 
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アルジェリア:日本人拘束 「銃声が」連絡途絶え 日揮系、数十人滞在 「情報収集に全力」

毎日新聞 2013年01月17日

北アフリカのアルジェリア南部で起きた、イスラム武装勢力による日本人拘束事件。現場は豊かな資源に注目し各国企業が進出する一方、反政府勢力のテロや誘拐が頻発する地域だ。武装勢力の目的は。安否は。企業や政府は情報収集に追われた。

日本人社員が拘束されたプラント大手「日揮(にっき)」本社(横浜市西区)。経営統括本部広報・IR部の遠藤毅部長は16日午後10時過ぎ、「日揮の駐在員が拘束されたとの連絡を受けた」と述べた。拘束された人数や、所属が同社か、グループ会社や協力企業なのかは明らかにしなかった。

共同通信によると、日揮のアルジェリア事務所では、同国南部のプラント建設現場で働く日本人の一人から16日、「銃声が聞こえている」と電話があった後、連絡が取れなくなったという。

同国には日揮とグループ会社、協力企業の日本人の男性エンジニアら計数十人が滞在し、安否は確認できていないという。遠藤部長は集まった報道陣に「情報収集に全力を挙げている」と話した。

遠藤部長によると、日揮は09年以降、アルジェリアの3カ所(ビルセバ、ガシトゥイユ、インアメナス)で石油・天然ガスプラントを国営企業から受注し、エンジニアらがプラント建設工事に従事。武装勢力に襲撃されたインアメナスの石油・天然ガスプラントは10年に受注。現場はサハラ砂漠の奥地という。

天然資源が豊富でインフラ整備が遅れているアルジェリアには、日本企業二十数社が進出しているとされる。外務省によると、09年時点で約950人の邦人が在留している。

だが、首都アルジェのある北部は治安が比較的安定しているものの、今回の襲撃が起きた南部では11年2月にイタリア人の女性旅行者が誘拐され、同10月には西部で援助関係者のスペイン人2人とイタリア人1人が連れ去られるなど、事件も続いている。

東京都内に本社のある大手商社は首都に駐在する日本人社員の5人の安否を電話で確認した。広報担当者は「自動車や建設機械の販売やリース、道路などのインフラ整備のために進出しているが、今後の推移をみて社員の安全確保を検討したい」と話した。【北川仁士、鈴木一生、石丸整】

◇混迷する政治情勢

今回の拘束について、宮田律(おさむ)・現代イスラム研究センター理事長は「武装勢力が日本に恨みを持つような背景はなく、邦人が狙われたというより、巻き込まれた可能性が高い」と指摘。「イスラム武装勢力が拠点を置くマリにフランスが軍事介入した報復で、フランス人を狙ったのではないか」とみる。

また、山内昌之・明治大特任教授(中東・イスラム地域研究)は「アルジェリアは90年前後の東西冷戦終結当時、アラブ世界で最も早く民主化の波が起きた国の一つ。だが早い段階で軍のクーデターに潰され、イスラム勢力は長く厳しい弾圧にさらされた結果、反体制運動が先鋭化し、過激な勢力が生まれた。それらが外から入ってきたアルカイダなどの影響で、一層過激さを増している」と、政治的背景を説明する。

元イラク大使の片倉邦雄氏は「どういうグループがどういった動機で日本人を人質に取ったのか、グループとの交渉の糸口を早くつかむ必要があるが、アルジェリアの政治情勢が混迷しており、グループ自体を把握しにくいだろう」と話す。

南部にはユネスコの世界遺産にも登録されている「タッシリ・ナジェール国立公園」があり、観光地としても知られる。外務省は渡航・滞在者に対し「自分で自分の身を守ることも困難な地域(砂漠地帯など)への立ち入りを避けるなど、細心の注意を」と呼び掛けている。【福島祥、井上英介、神足俊輔】

◇現地でプラント40年

日揮は石油や天然ガスプラントなどの設計、資材調達、建設などを手がける業界大手。中東や北アフリカ、東南アジアなどで活発化している資源開発などのプロジェクト受注に力を入れている。アルジェリアでは1969年に製油所建設を受注して以来、40年以上にわたる事業展開の実績を持つ。2011年8月にも国営資源会社などが出資する現地法人から原油処理プラント建設を約4億ドル(約350億円)で受注した。日本人技術者は協力会社を含め数十人が現地で働いているという。12年3月現在、従業員数は関連会社を含めて6524人。

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■海外で日本人が拉致・誘拐された主な事件(年齢は当時)



 
 
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アルジェリア拘束:仏にマリ介入停止要求 人質解放条件に

毎日新聞 2013年01月17日 11時22分(最終更新 01月17日 13時18分)

【カイロ秋山信一、パリ宮川裕章、ローマ福島良典】北アフリカのアルジェリアで16日、プラント大手「日揮」(本社・横浜市)の日本人従業員3人ら多数の外国人がイスラム武装勢力に拘束された事件で、犯行声明を出した国際テロ組織アルカイダ系の武装勢力が、外国人の人質解放の条件として、隣国マリのイスラム過激派に対するフランスの攻撃をやめるよう要求していることが17日、分かった。攻撃が中止されなければ人質に危害を加えることを示唆している。これに対しアルジェリア軍が現場を包囲。同政府は武装勢力の要求を拒否しており、人質の解放交渉は困難が予想される。

ロイター通信や武装勢力の主張などによると、人質は日本や米国など少なくとも7カ国の外国人計41人。フィリピン人やマレーシア人も拘束されているとの情報もある。襲撃でフランス人と英国人各1人と警備員の計3人が殺害された。36人は居住区、5人はガスプラントで拘束されている。

ロイター通信は現地で働くフランス系企業社員らの話として、外国人の人質は縄で縛られ、映像を撮影されていると伝えた。仏テレビ・フランス24は電話取材に応じた人質の話として、一部の人質は体に爆発物をつけられていると報じた。

犯行声明を出したのは、アルカイダの北アフリカ組織「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」から分派した「イスラム聖戦士血盟団」。毎日新聞が入手した声明文によると、フランスのマリ軍事介入について「イスラム統治を破壊しようとしている」と非難。アルジェリアで事件を起こした理由について、仏戦闘機の領空通過を許可してフランスに協力する一方、マリとの国境を閉鎖して避難民を受け入れていないことを挙げた。「人質に関する責任はアルジェリア政府と人質の出身国が負っている」としている。一時150人以上が拘束されたアルジェリア人は16日夜までに解放された。

解放された従業員はAFP通信に「武装勢力はアルジェリアで拘束されているイスラム過激派100人の解放を要求している」と証言した。アルジェリアのウルドカブリア内相は「テロリストの要求には応じず、交渉も拒絶する」と述べた。また、パネッタ米国防長官は16日、訪問先のローマで記者団に「テロ行為だ。必要かつ適切なあらゆる措置を取る」と述べた。



 
 
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アルジェリア拘束:人質事件多数関与…犯行声明組織トップ

毎日新聞 2013年01月17日 11時30分(最終更新 01月17日 12時09分)

【ヨハネスブルク服部正法、パリ宮川裕章】北アフリカのアルジェリア南部イナメナスの天然ガス施設襲撃事件で、犯行声明を出したイスラム過激派組織「イスラム聖戦士血盟団」を率いるモフタール・べルモフタール氏は、アフガニスタン内戦に参加するなど戦闘経験が豊富で、多くの人質事件に関与したテロリストだった。仏メディアが伝えた。

ルモンド紙によると、ベルモフタール氏はアルジェリア北部ガルダイア出身で、複数の別名を持つ。麻薬や武器の密輸で影響力を持ち、「密輸男爵」とも呼ばれる。91〜93年、アフガニスタン内戦に参戦。その後、アルカイダの北アフリカ組織「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」の一派でアルジェリアのイスラム過激派組織「サラフィスト布教戦闘集団(GSPC)」の創設者の一人となり、11年にニジェールで起きたフランス人拘束事件など多数の誘拐事件に関与した。

だが、宗教的規律の厳しいアルカイダ組織の中で、薬物密売などで活動資金を得るなどしたため、AQIMから追放に近い形で離反したという。現在のメンバーは200〜300人と比較的小規模で、今回、ベルモフタール氏が天然ガス施設襲撃を現場で指揮しているかは、情報が錯綜(さくそう)している。

襲撃事件で一時拘束された天然ガス施設の従業員はAFP通信に「武装勢力は、アルジェリアで拘束されているイスラム過激派100人の解放を要求している」と証言しており、大国フランスやアルジェリアを相手に存在感を示すことで、組織のイスラム過激派内での地位向上を狙う意図がある可能性もある。



 
 
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アルジェリア拘束:現地駐在員に衝撃 日本人巻き込まれ

毎日新聞 2013年01月17日 11時41分(最終更新 01月17日 12時56分)

アルジェリア南部でプラント大手「日揮(にっき)」の施設に勤務する日本人3人が拘束された事件。現地では誘拐が頻発するなど治安がよくないが、日本人が巻き込まれる事件は近年なかったといい、在留邦人に驚きと不安が広がっている。一方、横浜市の日揮本社は一夜明けても解決の報が届かず、焦りを募らせた。

現場から約1000キロ北西の首都アルジェ。同国に10年以上駐在している貿易商社「JSM」(東京都)アルジェ事務所長の吉田光彦さん(52)は日本時間16日午後6時45分ごろ、本社から「大丈夫か」と電話があり事件を知った。カーラジオをつけると、国営放送が「エスコートを受けていた外国人がテログループに襲われた」と報じていた。

吉田さんは電話での取材に「(イスラム原理主義過激派の)テロがひどかった90年代でも日本人は襲われなかったのに」と意外そうな様子。ただ、南部ではヨーロッパから砂漠見学に訪れる観光客が誘拐される事件も頻発している。移動には警察によるエスコートが必要で、吉田さんも現地の友人からは「南部には行かない方がいい」と忠告されたという。

外務省によると、アルジェリアの在留邦人は09年10月現在954人。日本人会は定期的に食事会を開いており、吉田さんは「知っている人が拘束されたのかもしれない。一刻も早く帰ってきてほしい」と無事を祈った。

また、同国北西部のアルズー工業地帯にある液化石油ガスプラントに出張中のIHI(東京)社員、江口信弥さん(54)も電話取材に「日揮はアルジェリアでは日本のエンジニア企業の先駆者で旗印。好意的に受け止められているのに」と驚いた。

同工業地帯もアルジェリア軍が二重、三重に囲んで警備しているが、南部に比べれば過激派の活動は活発ではないという。江口さんは「情報を集めるにはインターネットしか手段がなく、詳しいことが分からない」と状況を案じた。

【池田知広、神足俊輔】

◇「全体つかめず」日揮本社当惑

横浜市西区の日揮本社では17日、社員らが通常通り出勤する姿が見られた。男性社員(62)は「協力会社や関連会社の人が巻き込まれないよう祈っている。長引かないで、すぐに(拘束された人を)返し速やかに解決してほしい」と話した。多くは報道陣の問いかけに答えず、足早に社屋へ入っていった。

取材に応じた同社広報・IR部の遠藤毅部長によると、拘束されたとみられる駐在員らとは現在も連絡が取れない状態。アルジェリアの事務所の社員らから電話やメールで情報収集しているが「いろいろな報道が飛び交い、全体像がつかみきれていない」と当惑した様子で話した。

一方で、場所や人数の詳細については「安全確保のため差し控えます」と前夜と同様の対応を繰り返した。【宗岡敬介】



 
 
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アルジェリア拘束:発砲で日本人けが 中東TVが電話

毎日新聞 2013年01月17日 21時05分(最終更新 01月17日 23時03分)

【カイロ秋山信一、パリ宮川裕章】北アフリカのアルジェリアにある天然ガス関連施設で16日、プラント大手「日揮」(本社・横浜市西区)の日本人従業員3人ら多数の外国人がイスラム武装勢力に拘束された事件で、中東のテレビ局アルジャジーラは17日、人質になっているという日本人男性の電話インタビューを放送。男性は日揮で勤務する「キヤマ・サトシ」さんと名乗り、「16日にアルジェリア軍の発砲でけがをした。重傷ではない」と話した。放送されたインタビューは約3分間で、男性は英語で答えた。「バスに乗っていたら襲われた」と説明し、「同じ場所で拘束されているノルウェー人もけがをしている」などと語った。日揮本社にも17日、拘束されている日本人従業員から「けがをしたが重傷ではない」との連絡があった。

アルジャジーラは、他の2人の人質のインタビューも放映。いずれも男性で、英国とアイルランドの出身だといい、「危害は加えられていない。政府軍は包囲を解いて、(武装勢力と)交渉を始めてほしい」「16日には家族と連絡をとることを許可された」と話した。インタビューは拘束下で行われたとみられ、人質が強制的に発言させられている可能性もある。

一方、西アフリカ・モーリタニアの通信社は17日、人質の一部が拘束されているとみられるガスプラント施設をアルジェリア軍がヘリコプターで空爆し、日本人2人が負傷したと報じた。

AFP通信やアルジェリアからの報道によると、武装勢力による襲撃があったのは16日午前6時(日本時間午後2時)前。武装勢力のメンバーは車両3台に分乗し、ガス田の労働者らを乗せて空港に向かうバスを待ち伏せて攻撃した。バスをエスコートしていた警備員に反撃されると武装勢力は二手に分かれ、一方は居住区へ向かい、多数の人質を拘束した。もう一方は天然ガス処理施設へ向かったという。この間の衝突で英国人ら3人が死亡したほか、少なくとも6人がけがをしたとされる。

ロイター通信によると、フランスの配膳会社関係者は現地社員からの情報として、外国人の人質はアルジェリア人とは別の場所に隔離されたうえ縄で縛られ、映像を撮影されていると話した。電気は消され、携帯電話の充電もできない状態で、厳しい監視下に置かれているという。アルジェリアのテレビによると、41人とされる外国人人質のうち15人が17日、脱出したが、日本人が含まれているかは不明。

犯行声明を出した国際テロ組織アルカイダ系の武装勢力「イスラム聖戦士血盟団」は、アルジェリア政府に対して、仲間の釈放とフランスのマリ軍事介入への協力をやめるよう求めている。また軍の包囲を解き、人質とともに安全に脱出させるよう要求しているが、アルジェリア政府は「テロリストの要求は拒絶し、交渉もしない」との姿勢を示している。

◇現地で建設作業監督

日揮は17日夜、「木山聡」という社員が、現地で建設作業の監督にあたっていることを明らかにした。ただ、連絡は取れておらず、アルジャジーラの報道については確認中としている。【一條優太】



 
 
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アルジェリア拘束:「日本人2人含む25人解放」 

毎日新聞 2013年01月17日 22時01分(最終更新 01月17日 23時03分)

【カイロ秋山信一、パリ宮川裕章】北アフリカのアルジェリアにある天然ガス関連施設で、プラント大手「日揮」(本社・横浜市西区)の日本人従業員3人ら少なくとも41人の外国人がイスラム武装勢力に拘束された事件で、アルジェリア政府によると17日、少なくとも日本人2人を含む25人が解放された。

これに先立ち中東のテレビ局アルジャジーラは17日、人質になっているという日本人男性の電話インタビューを放送。男性は日揮で勤務する「キヤマ・サトシ」さんと名乗り、「16日にアルジェリア軍の発砲でけがをした。重傷ではない」と話した。放送されたインタビューは約3分間で、男性は英語で答えた。「バスに乗っていたら襲われた」と説明し、「同じ場所で拘束されているノルウェー人もけがをしている」などと語った。日揮本社にも17日、拘束されている日本人従業員から「けがをしたが重傷ではない」との連絡があった。

一方、西アフリカ・モーリタニアの通信社は17日、人質の一部が拘束されているとみられるガスプラント施設をアルジェリア軍がヘリコプターで空爆し、日本人2人が負傷したと報じた。アルジャジーラは、この攻撃で人質35人と武装勢力の計50人が死亡したと報じている。

AFP通信やアルジェリアからの報道によると、武装勢力による襲撃があったのは16日午前6時(日本時間午後2時)前。武装勢力のメンバーは車両3台に分乗し、ガス田の労働者らを乗せて空港に向かうバスを待ち伏せして攻撃した。バスをエスコートしていた警備員に反撃されると武装勢力は二手に分かれ、一方は居住区へ向かい、多数の人質を拘束した。もう一方は天然ガス処理施設へ向かったという。この間の衝突で英国人ら3人が死亡したほか、少なくとも6人がけがをしたとされる。

ロイター通信によると、フランスの配膳会社関係者は現地社員からの情報として、外国人の人質はアルジェリア人とは別の場所に隔離されたうえ縄で縛られ、映像を撮影されていたと話した。電気は消され、携帯電話の充電もできない状態で、厳しい監視下に置かれていたという。

犯行声明を出した国際テロ組織アルカイダ系の武装勢力「イスラム聖戦士血盟団」は、アルジェリア政府に対して、仲間の釈放とフランスのマリ軍事介入への協力中止を要求。また軍の包囲を解き、人質とともに安全に脱出させるよう求めていたが、アルジェリア政府は「テロリストの要求は拒絶し、交渉もしない」との姿勢を示していた。



 
 
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アルジェリア拘束:「軍が攻撃開始」菅官房長官、緊急会見

毎日新聞 2013年01月17日 23時01分(最終更新 01月17日 23時47分)

菅義偉官房長官は17日夜、緊急に記者会見し、同日午後9時10分に駐アルジェリア英国大使から日本側に、「アルジェリア軍が人質解放のために攻撃を開始した」と伝えてきたことを明らかにした。拘束されている邦人の安否について、菅氏は「被害状況を鋭意確認中だ」と述べた。

バンコクに滞在中の安倍晋三首相は、(1)政府対策本部を至急開催する(2)正確な情報収集と集約に努める(3)邦人の無事の確認に全力を挙げる−−ことを指示した。

これを受けて、政府は17日夜、首相官邸で麻生太郎副総理を本部長とする対策本部の第2回会合を開催した。【鈴木美穂】



 
 
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アルジェリア拘束:戦闘で「人質35人死亡」 中東テレビ

毎日新聞 2013年01月17日 23時12分(最終更新 01月18日 01時08分)

【カイロ秋山信一、パリ宮川裕章】北アフリカのアルジェリアにある天然ガス関連施設で16日、プラント大手「日揮」(本社・横浜市西区)の日本人従業員ら多数の外国人がイスラム武装勢力に拘束された事件で、アルジェリア軍は17日、救出作戦を開始し、人質が拘束されていたガスプラント施設をヘリコプターによる空爆などで攻撃した。中東のテレビ局アルジャジーラは、武装勢力側の情報として、戦闘の間に人質35人が死亡したと報じた。日本人が含まれているかは確認されていない。

武装勢力はガスプラント従業員の居住区などから従業員らを拉致し、プラント施設に立てこもっていた。アルジェリア軍は16日から包囲を固め、17日にヘリコプター2機による空爆に踏み切った。アルジェリア国営通信は、事件現場から逃走しようとした2台の四輪駆動車が標的になったと報道。アルジャジーラは、武装勢力が人質を別の建物に移送している時に政府軍のヘリコプターに空爆されたと報じた。一方、武装勢力は、政府軍が攻撃した場合は人質を殺害すると警告していた。

モーリタニアの独立系ANI通信は、政府軍の攻撃で外国人25人が死亡したと報道。ロイター通信は、地元当局者の話として外国人の死者は6人だと伝えた。人質が政府軍の攻撃で死亡したのか、武装勢力に殺害されたのかは分かっていない。戦闘では武装勢力のメンバー15人も死亡した。死者の中に拉致実行犯のリーダーが含まれている可能性もある。

一方、中東のテレビ局アルアラビーヤは、アルジェリア政府筋の情報として、拘束されていた日本人2人を含む人質25人が脱出したと報道。国営アルジェリア通信は、外国人の人質4人が政府軍の作戦で救出されたと伝えた。

またANI通信は、政府軍による空爆後も日本人1人を含む外国人7人が拘束されていると伝えた。アルジェリア軍は人質の救出作戦を続けている。

政府軍による攻撃に先立ちアルジャジーラは、人質になっているという日本人男性の電話インタビューを放送。男性は日揮で勤務する「キヤマ・サトシ」さんと名乗り、「16日にアルジェリア軍の発砲でけがをした。重傷ではない」などと話していた。

アルジェリア政府が強硬策をとった背景には、90年代に続いた政府とイスラム原理主義組織との内戦の歴史がある。00年以降は徐々に終息したが、反政府の過激派は国際テロ組織アルカイダとの関係を深め、テロ攻撃や外国人の誘拐事件を繰り返したため、過激派追討が政府の懸案となっていた。今回の人質事件でも、政府は当初から武装勢力との交渉を拒否していた。

犯行声明を出した国際テロ組織アルカイダ系の武装勢力は、アルジェリア政府に対して、仲間の釈放と隣国マリへのフランスの軍事介入に協力しないように求めていた。しかしフランスは16日もマリでイスラム過激派への攻撃を続け、アルジェリア政府も「テロリストの要求は拒絶し、交渉もしない」との姿勢を示していた。

AFP通信などによると、武装勢力による襲撃があったのは16日午前6時(日本時間午後2時)前。武装勢力のメンバーは車両3台に分乗し、ガスプラントの労働者らを乗せて空港に向かうバスを待ち伏せして攻撃した。バスを警備していた護衛に反撃された武装勢力は二手に分かれ、一方は居住区に向かって、多数の人質を拘束した。この間の衝突で英国人ら3人が死亡したとされる。



 
 
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アルジェリア軍が救出作戦、人質一部解放か 死傷者多数の報道

cnn.co.jp

2013.01.18 Fri posted at 09:39 JST

(CNN) アルジェリアの天然ガス施設が武装勢力に襲撃され日本人を含む外国人などが人質に取られた事件で、アルジェリア軍が人質救出作戦を実行した。国営アルジェリア・プレス・サービス(APS)は、17日までに外国人4人を含む600人あまりが解放されたと伝えている。

APSによると、17日夜までに解放された外国人は、スコットランド人2人、ケニア人とフランス人が各1人。しかしまだ人質は残っているとみられ、事態の解決には至っていない。

軍の作戦によって多数の死傷者が出たが、正確な数は分からないとAPSは報道。作戦は17日夜までに終了したが、この時点で、残された人質の数や人質が置かれた状況、今後も作戦を実行するかどうかなど、詳しいことは不明だという。

同国のラジオ局によると、アルジェリア軍は現場から走り去ろうとしていた車2台を銃撃し、付近でも大規模な衝突が発生。米当局者は17日、情報収集のため、施設上空に無人戦闘機を飛ばしていることを明らかにした。

国営通信は、アルジェリア人の人質は全員が解放されたと伝えた。しかし同国内相によれば、外国人は引き続き拘束されているという。脱出したり解放されたりしたアルジェリア人は、ヘリコプターで救出された。

この事件では同国東部イナメナスにある英石油大手BPの天然ガス関連施設が16日にイスラム武装勢力に襲撃され、アルジェリア人と外国人が人質になった。16日の時点でアルジェリア人1人と英国人1人が死亡。襲撃は、フランスがマリに軍事介入したことに対する報復とみられる。

米国務省当局者は、人質の一部は爆弾を仕掛けたベストを着せられていると語った。

人質の数については、襲撃側が米国人、フランス人、英国人を含む40人以上を人質に取ったと主張しているのに対し、APSは、外国人の人質の数は約20人と伝えている。これまでのところ、ノルウェー人、米国人、日本人、英国人が人質になっていることを、各国の当局者が確認した。

ノルウェーの石油大手スタットオイルによると、同社の関係者はノルウェー人5人とアルジェリア人3人の無事を確認する一方、ノルウェー人9人の安否が確認できていないという。

BPとスタットオイルは、不要不急の要員をアルジェリアから出国させていることを明らかにした。

報道によれば、フランス人看護師1人が解放されたとの情報もある。また、アイルランド首相は、アイルランド人男性1人が解放され、既に家族とも連絡を取ったと発表した。

カーニー米大統領報道官によれば、米国人の人質の数は分かっていない。複数の米当局者によれば、米国人の一部は17日夜までに一部が解放されたが、残りはまだ安否が確認できてという。

日本と英国は当局者を現地に派遣して情報収集に当たっている。英キャメロン首相は18日にオランダで予定していた演説をキャンセルし、17日にオバマ米大統領と対応を協議した。

米政府当局者によると、アルジェリア軍が救出作戦を実行する前に、米国は同国に対し、人質の安全を最優先するよう申し入れていた。しかし作戦の実行に当たり、アルジェリア政府から米政府への事前の連絡はなかったという。

今回の襲撃事件で犯行声明を出したイスラム武装勢力は、アルジェリア人のモクタール・ベルモクタール容疑者が率いている。同容疑者は10代のころにアフガニスタンの戦闘で片目を失い、これまでにも人質事件を繰り返してきた人物。フランスの対テロ部隊は同容疑者を追い続けている。



 
 
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asahi.com asahi.com 2013年01月18日01時19分

救出作戦アルジェリア軍強行 人質に死者多数か

【カイロ=石合力】アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス関連施設で起きたイスラム武装勢力による外国人人質事件で、アルジェリア軍は17日昼ごろ、人質救出作戦を強行した。複数の現地メディアが報道し、菅義偉官房長官も確認したと会見で明らかにした。武装勢力、人質の双方に多数の死者が出た模様だ。日本人2人が脱出したとの情報がある。

中東の衛星放送アルジャジーラによると、救出作戦ではアルジェリア軍ヘリコプターが、施設内を移動しようとした武装勢力と人質の車両を攻撃、司令官を含む犯行グループ側15人、人質35人が死亡した。人数については複数の情報が錯綜(さくそう)している。

同施設には当初、プラント建設会社「日揮」の社員ら日本人3人の人質がいるとされた。日本政府関係者は、この3人とは別に日本人10人の安否も確認できていないとしていた。

菅長官は、アルジェリア軍が人質解放のための攻撃を始めたとの情報を駐アルジェリアの英国大使から得たという。アルジェリア治安筋は17日、ロイター通信に対し、日本人2人を含む外国人人質25人が施設から脱出したと語った。氏名は明らかになっていない。救出作戦強行前の行動とみられる。

解放されたアルジェリア人人質はアルジャジーラに対し、「犯行グループには、エジプト人、チュニジア人、アルジェリア人のほか、西欧人風で英語を話す男もいた」と話した。

一方、モーリタニアの地元通信社は17日、事件の実行犯の一人の情報として日本人1人を含む外国人7人を依然、拘束していると報じた。英国人1人、米国人2人、ベルギー人3人が含まれている。軍が近づけば人質全員を殺害すると警告しているが、軍がこの場所でも作戦を開始した模様だという。

武装勢力は、国際テロ組織アルカイダ関連の「覆面旅団」の傘下にある「血盟団」と名乗り、アルジェリアの隣国マリに軍事介入したフランス軍の撤退や、アルジェリアが拘束した仲間の釈放などを要求。外国人41人、アルジェリア人約150人を人質に取っていたとみられる。

この日、救出作戦が始まる前、アルジャジーラは、拘束されている日本人を含む人質3人の電話インタビューを報じた。日本人は「サトシ・キヤマ」と名乗り「アルジェリア軍の攻撃で16日、負傷した。ミニバスに乗っていた。襲撃犯らといる。状況は悪くない」と英語で話した。「ノルウェー人も負傷している」と話した。

日揮によると、木山聡さんとみられ、現地の建設現場の監督役だという。日本政府関係者も17日、日本人1人が拘束時に負傷したことを確認した。救出作戦後、木山さんの安否は確認されていない。

アルジャジーラのインタビューを受けた英国人、アイルランド人の人質はいずれも「アルジェリア軍は施設への銃撃をやめ、撤退してほしい。犯人たちから、いい扱いを受けている」と語った。犯行グループの指示に従って発言した可能性もある。

実行犯の一人はアルジャジーラに「我々は軍に対し撤退を要求する。外国人の人質は41人おり、二つの場所に分かれている」と話した。アルジェリアのウルドカブリア内相は16日、国営テレビで「テロリストの要求には応じず、いかなる交渉も拒否する。犯行グループの人数は約20人だ」と述べ、強硬措置を示唆していた。



 
 
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asahi.com 2013年01月18日11時53分

日本人2人死亡か 人質30人死亡報道も アルジェリア

【カイロ=村山祐介】アルジェリアのサイード情報相は17日夜(日本時間18日朝)、国営テレビで「人質に数人の死者とけが人がいる」と認めた。

ロイター通信は、同国治安当局筋の話として、アルジェリア軍の作戦で日本人2人を含む人質30人が死亡したと報じた。国籍が判明したのは15人。うち7人が外国人で、日本人のほかには英国人2人、フランス人1人が含まれているという。武装勢力側も司令官を含む計11人が死亡したとしている。

一方、AP通信は、国営テレビの報道として、外国人人質4人が亡くなったと伝えた。英国人2人、フィリピン人2人で、安否情報は錯綜(さくそう)している。

軍事作戦の様子について、ロイター通信は、現場から脱出したアイルランド人のスティーブン・マクフォールさんが家族に語った内容を伝えた。それによると、ガス施設の敷地内を移動している人質を乗せた武装勢力の四輪駆動車5台にアルジェリア軍が爆撃。うち4台が爆破された。

マクフォールさんは攻撃を受けなかった残る1台に乗っていたため助かったといい、「4台に乗っていた人はみな亡くなったのではないか」と語った。人質たちは口をテープでふさがれ、首に爆発物を巻き付けられていたという。

国営APS通信は、サイード情報相が「テロリストらが、外国人人質を道連れに隣国に逃げようとしたとき、攻撃命令を出した」と説明したと伝えているが、マクフォールさんらの車列への攻撃だったかどうかは不明。アルジェリア軍が武装勢力を攻撃した際、「人間の盾」にされた人質が巻き添えになった可能性がある。

国営APS通信によると、軍事作戦は17日夜に終わった。ただ、AFP通信は、地元当局者の話として軍が掌握したのは大半の人質がいた居住区だけで、施設自体は軍が包囲した状態だと伝えている。

アルジェリア政府は、関係各国に作戦を事前に伝えていなかった。英国のキャメロン首相は17日昼前にアルジェリアのセラル首相に電話をした際、すでに作戦が始まっていることを知らされた。米政府当局者も「作戦を事前に承知していなかった」とAFP通信に語った。

多くの外国人人質が犠牲になったとすると、作戦を強行したアルジェリア政府に対する国際的な批判が高まりそうだ。



 
 
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asahi.com 2013年1月18日2時35分

安倍首相、救出作戦に懸念 アルジェリア首相と電話協議

バンコクを訪問中の安倍晋三首相は17日夜(日本時間18日未明)、アルジェリアのセラル首相と電話で協議した。菅義偉官房長官が18日未明、首相官邸で記者会見して明らかにした。

安倍首相は「人質の生命を危険にさらす行動を強く懸念しており、厳に控えてほしい。人質の無事解放に向け、適切な対処をとってほしい」と要請。セラル首相は犯人グループについて「非常に危険なテロ集団だ」とした上で「(軍の行動は)最善の方法で、作戦続行中だ」と説明したという。

また、安倍首相が救出された人質に「邦人がいるか」と聞いたところ、セラル首相は「まだ作戦中の段階なのでなんとも言えない」と答えた。

菅氏は会見で「なお情報が錯綜(さくそう)しており、邦人安否について確たる情報を言えない状況だ」と語った。

また、アルジェリアに派遣された城内実外務政務官も17日、同国のメデルチ外相と会談。日本外務省によると、城内氏が軍による攻撃の即刻中止を求めたのに対し、メデルチ外相は「人命の安全が最優先なのは日本政府と同じ認識だ」と答えたという。



 
 
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asahi.com 2013年1月18日10時57分

安倍首相、海外日程の一部変更 アルジェリア対応を優先

東南アジア諸国を訪問中の安倍晋三首相は18日、アルジェリアの人質事件に対応するため、日程を一部変更することを決めた。訪問先のタイ・バンコクで、世耕弘成官房副長官が同行記者団に明らかにした。

世耕氏は「(事件対応が)重要な時期にさしかかっている。首相は(次の訪問先のインドネシアで)情報収集と東京への指示を優先させる」と説明。インドネシア到着後に予定していた在留邦人との懇談や施設視察をキャンセルすることを明らかにした。18日夕の日インドネシア首脳会談は予定通り開かれる見通し。



 
 
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asahi.com 2013年1月18日13時57分

安倍首相、インドネシアから前倒し帰国 人質事件に対応

加藤勝信官房副長官は18日午後、首相官邸で記者団に対し、インドネシアを訪問中の安倍晋三首相が当初の予定を早め、19日未明に帰国すると明らかにした。ユドヨノ大統領との首脳会談と共同記者会見は行うが、政策演説は中止する。

当初は19日夕に戻る予定だったが、アルジェリアで起きた外国人人質事件に対応するため、日程を前倒しした。



 
 
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安倍首相、攻撃中止を要請 アルジェリア首相に

nikkei.com

2013/1/18 1:35

【バンコク=佐藤賢】タイ訪問中の安倍晋三首相は17日深夜(日本時間18日未明)、アルジェリアのセラル首相と電話で協議し、アルジェリア人質事件でアルジェリア軍による武装勢力への攻撃が始まったとの報道を踏まえ「人質を危険にさらす行動を懸念し、厳に控えてほしい」と攻撃中止を要請した。

セラル首相は「現在、オペレーション中だ」と説明。人質の安否確認に関して「人質を一部救出できた」としたうえで、日本人の安否については「オペレーション中なので確認できていない」と述べた。

安倍首相は「日本人を含めて全員、無事に保護してほしい」と求め、セラル首相は「最善の努力をする」と応じた。

城内実外務政務官が17日夜、アルジェリア入りした。



 
 
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アルジェリア、狙われた欧州へのガス拠点 資源の町の治安一変

nikkei.com

2013/1/18 2:00

アルジェリア軍がイスラム武装勢力の攻撃に踏み切ったのは、事態の長期化を回避したいとの判断が働いたためとみられる。アルジェリア東部は欧州への天然ガス供給の心臓部。その安定は欧州のエネルギー調達に欠かせない。治安の悪化を放置するわけにいかないからだ。

襲撃を受けたガス関連施設はサハラ砂漠の中央部に位置する。冬場とはいえ、日中は暑く、夜間は一気に冷え込む。人質の健康状態を考えると、施設内での長期間の籠城は厳しい。早期決着が不可避だった。加えて、アルジェリア経済にとって重要な東部での混乱を一刻も早く収拾する必要に迫られていた。

首都アルジェから飛行機に乗り、町の背後にそびえるアトラス山脈を越えると世界が切り替わる。広がるのは広大なサハラ砂漠。地中海に面したアルジェの温暖な気候と異なり、高温と乾燥が支配する。

■埋蔵量世界10位

アフリカ有数の資源国としてのアルジェリアを支えているのはこの砂漠地帯だ。日量120万バレルの生産量がある原油、世界10位の埋蔵量を持つ天然ガス。主要産地が集中する。

砂漠の中にエネルギー産業都市が点在し、外国人はアルジェリア政府の許可なしで訪れることのできない場所も多い。採掘された原油やガスは、地中海を縦断して欧州との間を結ぶパイプラインと、2カ所にある工場で液化天然ガス(LNG)に加工され、海外に送り出される。

日本貿易振興機構によると、欧州連合(EU)加盟国が2011年に輸入した天然ガスのうち、アルジェリア産は全体の22%。スペインの依存比率は4割、イタリアは3割を超える。欧州諸国にとり、アルジェリアはロシアからの過度のガス輸入を避けるために欠かせないエネルギー調達の生命線である。日本も11年度、アルジェリアから11万トンのLNGを輸入した。

こうした生産や輸出を支えるプラント建設で圧倒的な実績を持つのが日揮だ。アルジェリアは1990年代、イスラム原理主義勢力によるテロが吹き荒れた。アルジェをはじめとする沿岸部の諸都市で、外国人を標的とするテロが横行し、外国企業が活動できなくなったが、日揮は受注したプラント建設を続行した。

ロンドンやパリからチャーター便で、砂漠のプラント建設現場に直接要員を送り込んだ。可能にしたのは、首都から1000キロメートル以上離れた東部が「テロリストも近寄れない厳しい環境」(日揮関係者)だったからだ。10万人超の犠牲者が出た90年代の悲惨な10年の間でも欧州へのガス輸出は大きく滞ることはなかった。

事件はこの構図を一変させかねない。襲撃を受けたイナメナスはアルジェリア炭化水素公社と英BPなどが開発する新しいガス田。埋蔵量の規模も最大級だ。ここがテロ攻撃を受けたことで、「アルジェリアのエネルギー輸出は経験したことのないリスクを抱え込んだ」(商社関係者)。

■武器が流入

引き金となったのは、リビアのカダフィ政権の崩壊だ。最高指導者だった故カダフィ大佐は原油収入を元手にアフリカ諸国に潤沢な資金支援を与え、自らの政権を守る民兵を“輸入”した。有力な一角となったのが、アルジェリアの隣国であるマリ北部などに居住するトゥアレグ族の若者だ。彼らが政権崩壊に伴い、持ち帰った武器がイスラム武装勢力に流れた。

襲撃した武装勢力の指導者は、90年代の残虐なテロ行為で恐れられた組織の出身とされる。しかし、宗教国家の樹立など厳格なイスラム思想を前面に押し出すのではなく、麻薬や武器などの密輸に軸足を置く犯罪集団に近いとの分析もある。

砂漠地帯の国境管理は難しい。武装勢力はマリ北部を拠点に、ニジェールやモーリタニアへと自由に行き来する。安全地帯のはずのアルジェリア東部の石油・ガス施設も標的になりつつある。

チュニジアの政権打倒から始まった「アラブの春」から今月で2年。その代償は、アフリカ北・西部の混乱という予想しなかった形で噴出しつつある。(編集委員 松尾博文)



 
 
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アルジェリア軍、武装勢力を攻撃 人質の情報交錯

脱出や死亡の報道

nikkei.com

2013/1/18 0:01 (2013/1/18 2:02更新)

【パリ=竹内康雄】北アフリカのアルジェリア東部でプラント建設大手、日揮の日本人駐在員らがイスラム武装勢力に拘束された事件で、アルジェリア軍は17日、人質救出に向け、武装勢力が人質とともに立てこもるガス関連施設を攻撃した。日本政府も英国から攻撃開始の情報提供があったことを明らかにした。この攻撃に絡み人質や武装勢力側に複数の死者が出たとの情報がある。一方、人質25人が脱出したとの報道もあり、情報が交錯。各国政府は確認を急いでいる。

カタールの衛星テレビアルジャズィーラは、アルジェリア軍による攻撃で人質35人、武装勢力側15人が死亡したと伝えた。人質の死亡者数は34人との情報もある。国籍は明らかになっていない。武装勢力が人質を別の場所に移す際にアルジェリア軍がヘリコプターで爆撃したという。

モーリタニアのANI通信は武装勢力側の情報として、まだ複数の人質が拘束されているとも報じた。国籍は3人のベルギー人、2人の米国人、日本人と英国人がそれぞれ1人と伝えている。

ロイター通信は17日、イスラム武装勢力に拘束されていた日本人2人を含む人質25人が脱出したと報じた。多数の死者が出たとも伝え、6人の人質が死亡したという。さらに国営アルジェリア通信は英国人2人、フランス人、ケニア人の計4人が解放されたと報道。またアイルランド外務省は17日、拘束されていたアイルランド人1人が無事解放されたと発表した。

英外務省の広報担当者は17日午後(日本時間同日深夜)、イスラム武装勢力の襲撃に対してアルジェリア軍が出動したと日本経済新聞に明らかにした。フランス政府もアルジェリア政府から「作戦が進行中」との連絡を受けた。

事件は16日にアルジェリア東部イナメナスの英BPなどが運営するガス関連施設で発生。アルカイダ系のイスラム武装勢力が、米国人や日本人ら41人の人質を取ったとみられている。

武装勢力側は治安部隊が強行突入すれば人質を全員殺害すると主張する一方、「我々の出国を保証すれば、人質を解放する」としていたが、アルジェリア政府は犯人側との交渉を全面拒否する姿勢を崩していなかった。

さらに武装勢力側はフランス政府にマリへの軍事介入をやめるよう要求しているが、エロー仏首相は17日、「マリでの動員は続く」と表明した。欧州連合(EU)は17日にマリ情勢に関する緊急外相会合を開き、対応を協議した。



 
 
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NY原油、続伸 2月物は95.49ドルで終了、一時4カ月ぶり高値

nikkei.com

2013/1/18 6:12

【NQNニューヨーク=大石祥代】17日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は続伸した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の2月物は前日比1.25ドル高の1バレル95.49ドルで取引を終えた。一時96.04ドルと期近物としては2012年9月19日以来、約4カ月ぶりの高値を付けた。外国為替市場でドルが対ユーロで下落し、ドル建てで取引される原油の割安感が買いを誘った。

アルジェリアのガス関連施設が武装勢力に襲われた事件も相場を押し上げる一因だった。事態が長期化すれば、中東・北アフリカ地域の主要産油国からの原油供給に悪影響を与えかねないとの連想が広がった。

ガソリンは続伸、ヒーティングオイルは3営業日ぶりに反発した。



 
 
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アルジェリア政府、人質救出作戦は「終了」

nikkei.com

2013/1/18 8:16

【カイロ=押野真也】北アフリカのアルジェリアで日本人などが拘束された問題で、アルジェリア政府は17日夜(日本時間18日未明)、人質の救出作戦が終了したと発表した。同国の国営通信社が伝えた。政府軍と実行犯であるイスラム過激派との間で戦闘となり、死傷者が発生しているとの情報もあり、各国政府は確認を急いでいる。



 
 
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首相、外遊日程を変更 アルジェリア人質事件への対応優先

nikkei.com

2013/1/18 10:59

【バンコク=佐藤賢】東南アジア3カ国歴訪中の安倍晋三首相は18日、アルジェリア人質事件への対応を優先するため一部の外遊日程を変更した。最後の訪問国のインドネシアで予定していた在留邦人との懇談と東アジア・ASEAN経済研究センター訪問を取りやめる。ユドヨノ大統領とは予定通りに会談する。同行する世耕弘成官房副長官が記者団に明らかにした。

世耕副長官は「情報収集と東京への指示を優先したい。邦人救出へベストの対応をする」と強調した。首相は同日午前に政府専用機でタイのバンコクを出発し、インドネシアのジャカルタに向かった。



 
 
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アルジェリア軍の作戦、米が説明要求 人質死亡情報を懸念

nikkei.com

2013/1/18 11:07

【ワシントン=中山真】カーニー米大統領報道官は17日の記者会見で、アルジェリア軍の鎮圧作戦について「人質が死亡したとの情報を深く懸念している。アルジェリア政府に説明を求めているところだ」と述べた。「人質には米国人が含まれているが、これ以上詳細な情報は提供できない」とも語った。

クリントン国務長官も同日の記者会見で「状況は非常に流動的になっているので、現時点では現場で何が起きているかの詳細を説明できない」と指摘。「犠牲を最小限にして事件が解決されることを望んでいる」と述べた。



 
 
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英BPなど、他施設からも従業員を退避 アルジェリア

nikkei.com

2013/1/18 11:13

イスラム武装勢力の襲撃を受けたアルジェリアのガス関連施設を運営する英BPとスタトイル(ノルウェー)は17日、同国の他の2カ所の施設からも従業員を予防的に退避させると発表した。最低限の従業員を残して運営を続ける。進出企業の事業面への影響が出始めた。

退避の対象となる2カ所の施設は同国の中央部に位置し、人質事件の現場とは離れている。両社はチャーター機を使って、従業員をロンドンに移送する。スタトイルは40人を退避させ、ロンドンからノルウェー西岸のベルゲンに向かわせる。BPは人数を明らかにしていない。

AP通信によると、スペインの石油大手コンパニア・エスパニョーラ・デ・ペトロレオスは、アルジェリアの2カ所の施設から従業員をアルジェ首都圏などに退避させた。スペインはガス輸入の半分をアルジェリアに依存する。(ロンドン=松崎雄典)



 
 
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アルジェリア軍、鎮圧作戦を終了 各国は安否確認急ぐ

nikkei.com

2013/1/18 11:33

アルジェリア東部で日本人を含む多数の外国人が拘束された事件で、アルジェリア政府軍による鎮圧作戦が17日夜(日本時間18日未明)に終わった。国営アルジェリア通信が伝えた。政府軍が、実行犯のイスラム武装勢力が立てこもるガス関連施設を攻撃。激しい戦闘で、死傷者が出ているとの情報がある。日揮は18日午前、日本人の現地スタッフ17人のうち3人の安全を確認したことを明らかにした。

【カイロ=押野真也】アルジェリア政府軍は17日、東部のガス関連施設に立てこもったイスラム武装勢力に対して6時間以上にわたって空爆や銃撃を実施。多数のメンバーを殺害し、同日夜には武装勢力の鎮圧・人質救出にかかわる作戦を終えた。

約40人とされる外国人の人質に関する情報は交錯している。欧米メディアによると人質の一部は救出されたが、死傷者も発生しているもよう。各国政府は人質の安否確認を急いでいる。拘束されていた日本人について、在アルジェリア日本大使館は「邦人の情報を収集して、安否を確認している」としている。

今回の人質事件でアルジェリア政府は実行犯からの要求交渉には応じず、武力攻撃で事態の早期収拾をはかる対応を取った。アルジェリアは原油や天然ガスの埋蔵量が豊富で、日本や米欧などの企業が進出している。ただ国際テロ組織「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」の活動拠点にもなっており、外資系企業の従業員らを狙った誘拐事件も多発していた。

今回の人質事件で実行犯とみられる武装勢力はAQIMと深い関係があるとみられている。隣国マリ北部はAQIMなどが実効支配しており、人質事件によってフランス軍によるマリへの軍事介入を阻止しようとしたとされる。身代金目的との見方もある。

武装勢力は仏軍によるマリへの軍事介入の即時停止や、空爆を阻止するための仏軍のアルジェリア領空の通過禁止などを要求していた。ただ1990年代にイスラム武装勢力と激しく対立してきたアルジェリア政府は今回の事件でも強硬姿勢を貫いたとみられる。



 
 
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首相、帰国前倒し検討 一部の外遊日程を変更

nikkei.com

2013/1/18 12:22

【バンコク=佐藤賢】東南アジア3カ国歴訪中の安倍晋三首相は18日、アルジェリア人質事件への対応を優先するため帰国を前倒しする検討に入った。菅義偉官房長官は同日の閣議後の記者会見で「主要な日程をこなしたら帰国を早めることも視野に入れて検討する」と語った。

首相は最後の訪問国のインドネシアで予定していた在留邦人との懇談などを取りやめた。同国のユドヨノ大統領とは当初の予定通り会談する。終了後は現地に宿泊して19日午前にジャカルタを出発する予定だったが、18日中に帰国の途につくことを検討する。

同行する世耕弘成官房副長官は「邦人救出へベストの対応をする」と強調した。首相は同日午前に政府専用機でタイのバンコクを出発し、インドネシアのジャカルタに向かった。



 
 
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政府、情報収集が難航 アルジェリア人質事件

nikkei.com

2013/1/18 13:12

アルジェリア人質事件を巡って邦人の安否確認が難航している。アルジェリア政府からは日本側に軍事作戦の事前通告もなく、独自の情報収集ルートも乏しい。政府は18日夕、人質になっている米欧諸国と共同で早期の安否確認をアルジェリア政府に申し入れるが、手詰まり感が漂う。

菅義偉官房長官は同日の閣議後の記者会見で、安否不明の邦人14人について「情報が錯綜(さくそう)しており、確たる情報がない」と述べるにとどめた。「現場は首都から1千キロ離れ、周辺の飛行場は閉鎖されている」とも述べ、事態の把握が極めて難しい環境にあるとの認識を示した。

現地に城内実外務政務官を派遣したものの、有力な手掛かりは得られていないもようだ。



 
 
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首相、19日早朝に帰国前倒し アルジェリア人質対応で

nikkei.com

2013/1/18 13:53

加藤勝信官房副長官は18日午後、東南アジア3カ国を歴訪中の安倍晋三首相がアルジェリア人質事件への対応を優先するため、帰国を前倒しすると発表した。当初は19日夕に帰国予定だったが、同日早朝に早める。インドネシア・ジャカルタで計画していた外交政策をめぐる演説などはとりやめ、同地でのユドヨノ大統領との会談や共同記者会見が終了後に帰国の途に就く。



 
 
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首相「早く帰って指揮」 19日午前6時に対策本部

アルジェリア対応

nikkei.com

2013/1/18 16:26

【ジャカルタ=佐藤賢】安倍晋三首相は18日、アルジェリア人質事件について、邦人の無事救出に向けて指揮を執るためインドネシア訪問日程を切り上げて帰国すると表明した。ジャカルタ市内のホテルで記者団に「対応に万全を期す。17人いる邦人のうちまだ14人の安否が分からない。この状況に対応するためには早く帰って指揮を執った方がいい」と語った。

首相は19日未明に帰国した後、直ちに首相官邸に入り菅義偉官房長官から最新情勢の報告を受ける。同日午前6時に政府の対策本部を開催する。

16日から東南アジア3カ国を歴訪していた首相は18日夜、政府専用機で帰国の途に就く。当初は19日午前にジャカルタを出発し、同日夕に帰国予定だったが、帰国は同日未明になる。アルジェリア事件に対応するため、インドネシアで予定していた外交演説や在留邦人との昼食会などを取りやめた。



 
 
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日米など6カ国、アルジェリア外相に安否確認申し入れへ

nikkei.com

2013/1/18 16:51

菅義偉官房長官は18日午後の記者会見でアルジェリア人質事件に関して、日米英仏とノルウェー、ルーマニアの大使が共同で、早急に人質の安否を確認するようアルジェリアの外相に申し入れると発表した。申し入れは現地時間の18日午前(日本時間午後7時)を予定。現地に派遣した城内実外務政務官も同行する。



 
 
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心痛める在日アルジェリア人 「人質が心配」

nikkei.com

2013/1/18 21:04

アルジェリア人質事件を受け、日本に暮らす同国出身者たちが心を痛めている。「日本人の人質が心配」。多数の死傷者を出したとの情報もある軍事作戦に戸惑い、巻き込まれた人たちの安否を気遣った。

福岡市に住む男性(36)はインターネットでアラビア語のニュースサイトを見ながら「テロリストにはもううんざり」と漏らした。軍事作戦に対しては「犠牲者を出さずに無事に終わってほしかった。本当にショックだ」と嘆いた。

アルジェリアでは1990年代以降、イスラム過激派と軍が繰り返し衝突し、多数の死者が出た。「この問題で長く苦しんできた。政府や軍が努力しているのも(日本人に)分かってほしい」と語った。

神戸市に住む40代男性は貿易関係の仕事をし、日本の国籍も取得した。「こういう事態になり残念」と落胆し「ニュースでしか情報が入らないが、人質が無事でいてほしい」と話した。〔共同〕



 
 
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日揮、新たに4邦人の安全確認 アルジェリア人質事件

計7人に

nikkei.com

2013/1/18 21:55

アルジェリア人質事件で、社員が拘束されているプラント大手、日揮は18日夜、新たに4人の日本人スタッフの安全が確認できたことを明らかにした。同社は同日午前、日本人スタッフ3人と連絡を取っており、無事が確認できたのは計7人となった。

現地にいる同社の日本人スタッフは17人。10人の安否はいぜん不明という。

外国人スタッフについては、61人のうち、フィリピン、ルーマニア、マレーシアの計10人の無事を確認した。



 
 
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日揮、新たに4邦人の安全確認 アルジェリア人質事件

10邦人の安否不明

nikkei.com

2013/1/18 11:33 (2013/1/18 22:07更新)

アルジェリア東部でプラント大手、日揮の日本人社員ら多数の外国人が拘束された事件でアルジェリア政府軍は17日、実行犯のイスラム武装勢力が人質と共に立てこもるガス関連施設を攻撃、激しい戦闘で死傷者が出たもようだ。日揮は18日夜までに日本人スタッフ17人中、7人の無事を確認したが、10人の安否が不明となっている。アルジェリア軍と武装勢力との間の戦闘は局地的に続いているとの情報もあり、関係国政府は状況把握を急いでいる。

日揮の三好博之対策本部長は18日夜、アルジェリアに向かう成田空港で報道陣の取材に応じ「最新の情報として日本人7人、外国人10人の安全が確認された」と述べた。同社は同日午前までに、現地にいる日本人17人と外国人61人のスタッフ計78人のうち、日本人3人とフィリピン人1人の安全を確認。その後、新たに4人の安全が確認された。

遠藤毅広報・IR部長によると、18日午前までに無事を確認した日本人7人のうち3人は現地から民間機でアルジェに向かった。2人は非常に元気で、1人は腕に軽い擦り傷があるものの移動に支障はない軽傷という。

外国人10人うちフィリピン人とルーマニア人の社員については、いずれも所属するグループ会社を通して日揮に連絡が入った。フィリピン人社員は病院に収容されたが、軽傷とみられる。

これに先立ち、政府では首相臨時代理の麻生太郎副総理ら関係閣僚が官邸で対策本部を開催。邦人の状況把握などに全力を尽くす方針などを確認した。

【カイロ=押野真也】17日、東部のガス関連施設に立てこもったイスラム武装勢力に対し、アルジェリア政府軍が6時間以上にわたり展開した空爆や銃撃で、多数の武装勢力メンバーが死亡したもようだ。この鎮圧作戦は同日夜(日本時間18日未明)には終了した。

ただ、AP通信によると英外務省は18日、人質事件が「依然、続いている」と指摘。アルジェリア通信は多くの人質が拘束されていた地域の安全は確保されたものの、ガス関連施設自体はなお軍による包囲が続いていると報じた。

アルジェリア政府への報復テロの観測も浮上する。隣国モーリタニアのANI通信は、アルジェリア人に今後も外国企業の施設などに近寄らないよう呼び掛ける武装勢力の発言を伝えている。

約40人とされる外国人の人質の安否情報は錯綜(さくそう)している。欧米メディアは、人質の一部が救出されたが、死傷者も発生していると報道。拘束されていた日本人について、在アルジェリア日本大使館が「邦人の情報を収集して安否を確認している」と説明した。

今回の人質事件でアルジェリア政府は実行犯からの要求交渉に応じず、武力攻撃で事態の早期収拾をはかる対応を取った。原油や天然ガスの埋蔵量が豊富で、日本や米欧などの企業が進出するアルジェリアは、国際テロ組織「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」の活動拠点にもなっている。

人質事件の実行犯とみられる武装勢力はAQIMと深い関係があるとみられ、人質事件によってフランス軍による隣国マリへの軍事介入を阻止しようとしたとされる。身代金目的との見方もある。



 
 
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政府、早急な安否確認を要請 アルジェリア外相に

米英仏などと

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2013/1/18 20:15 (2013/1/19 0:52更新)

政府は18日、アルジェリア人質を拘束されている米英仏などとともに現地で駐在大使らがアルジェリアのメデルチ外相に人質の安否を早急に確認するよう申し入れた。メデルチ外相は「要請を受け止め、情報提供に努めたい」と述べた。

共同で要請したのはほかにカナダ、ノルウェー、オーストリア、ルーマニアと欧州連合(EU)の代表。

日本は現地に派遣した城内実外務政務官が出席し「人質の生命を危険にさらすような行動を強く懸念している。人質救出の軍事作戦を強行したことは遺憾だ」と指摘。そのうえで「情報が錯綜(さくそう)している。人質の安否や現在も拘束されている外国人の情報などを早急に共有したい」と求めた。

東南アジア歴訪中の安倍晋三首相は日程の一部を取りやめて19日未明に帰国する。政府は同日朝に対策本部の会合を開き、対応を協議する。首相は18日夕、ジャカルタ市内のホテルで記者団に「この状況に対応するため早く帰って指揮を執った方がいい。対応に万全を期したい」と強調。安否不明の邦人については「無事救出に全力を尽くしたい」と語った。



 
 
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「部屋に隠れ、助かった」 日揮関係者との一問一答

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2013/1/18 21:16

【カイロ=共同】アルジェリア人質事件で、現場となったガス田施設にいた日揮関係者の邦人男性が17日夜(日本時間18日未明)、共同通信の電話取材に応じ、現地の状況を明らかにした。一問一答は次の通り。

−−人質になっていたのか。

「いいえ。私は運良く逃れた。(自分を含め)3人が助かった。他はちょっと分からない状況だ」

−−計3人が助かったのか。

「はい。他の14人は分からない状況だ」

−−他14人が安否不明ということか。

「はい」

−−計17人が人質になっていたのか。

「人質になった人とならなかった人がいる。キャンプ(施設内の居住棟か)にいても、連れて行かれた人と連れて行かれなかった人がいる」

−−何人連れて行かれたのか。

「分からない。われわれは自分たちの部屋でずっと隠れていたので。何人連れて行かれたか分からないが、今、日本人3人は大丈夫ということだ」

−−これから首都アルジェに行くのか。

「はい。今から飛行機でイナメナスからアルジェに向かう。間もなく出発する」



 
 
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日揮「日本人7人の安全確認」 アルジェリア人質事件

nikkei.com

2013/1/18 21:02

日揮の三好博之執行役員(海外プロジェクト担当)は18日夜、アルジェリアに向けて出発前の成田国際空港で記者団に対し、「日本人7人の安全が確認できた。(現地での)対策本部長として力の限り努力したい。我々の仲間の安全を皆さんも祈っていただきたい」と語った。

人質事件に関連し、日揮の現地の日本人スタッフ17人のうち、これまで無事が確認できていたのは3人。新たに4人の無事が確認されたものとみられる



 
 
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進出企業、相次ぎ標的に アフリカ投資リスク大きく

nikkei.com

2013/1/18 2:50

世界の企業はアフリカへの投資を急拡大している。原油や鉱物など資源が豊富なためだ。拘束事件が起きたアルジェリアは2011年、前年比14%増の25億7000万ドル(約2262億円)の直接投資を受け入れた。

襲撃を受けた施設は英BPが運営。英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルもアルジェリアやナイジェリアに進出している。資源分野以外にも、人口増加による消費需要の拡大を見込み、スイス食品大手のネスレや米コカ・コーラなどが進出している。

移動の際に警備員を同乗させるなど安全対策を講じているが、従業員を狙った誘拐事件は後を絶たない。中国企業も標的となっており、アフリカで昨年誘拐された中国人は60人を超える。

資源権益や内需の確保を目指す陣取り合戦は今後も続く見通しだが、外資進出が拡大すればするほど、テロなどの被害を受けるリスクも高まる。

日本企業も1990年代以前からアフリカ進出を進めてきた。アルジェリアには日揮のほか、伊藤忠商事やIHIが進出し、石油・ガス関連のプロジェクトを多数手掛けてきた。IHIは地中海岸で大型の液化石油ガス(LPG)施設を建設し、伊藤忠は多数のプラント案件をとりまとめた。

日揮の遠藤毅広報・IR部長は17日「アルジェリアのプラント建設に貢献してきたという自負がある」と語った。12年度は「アルジェリア事業で連結売上高の10%程度を占めるかもしれない」という。伊藤忠商事は同国に3人、住友商事も2人駐在員を派遣している。(カイロ=押野真也)



 
 
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テロ終結優先し強行か アルジェリア軍攻撃情報

nikkei.com

2013/1/18 2:50

日本人らがアルジェリアでイスラム過激派に拘束された問題を巡り、アルジェリア軍が17日、攻撃を開始し、人質に死者が出ているとの情報が浮上した。同日夕(現地時間)時点で攻撃が続いているもようだ。テロリストの交渉要求に応じず、事態の早期収拾を図るために救出作戦を強行したとみられる。

複数の現地からの報道によると、アルジェリア軍は17日、イスラム過激派が41人の外国人の人質を取って立てこもる同国南東部の天然ガス関連施設をヘリコプターで攻撃。狙撃兵も動員し、銃撃で人質が死亡したとの情報もある。一方で、「日本人を含む一部の人質が脱出した」などとの報道もあり、情報は錯綜(さくそう)している。

AFP通信によると、フランスのファビウス外相はアルジェリア軍による攻撃の報道後、訪問先のブリュッセルで「テロリズムが許されないということを示す重大な局面にある」と発言した。日本に攻撃開始の情報を提供した英国政府にはアルジェリア側から少なくとも通告があったとみられる。米国政府の反応は伝わっていない。

日米欧の人質を拘束したイスラム過激派グループは、同勢力などが北部を支配するマリにフランスが軍事介入したことに反発。アルジェリア政府に対し、仏軍の領空通過を認めないよう要求していた。

アルジェリアではイスラム過激派勢力がテロを繰り返し、政府軍との交戦で、1990年代に約15万人の犠牲者が出たとされる。これを経て、政権は複数政党制を導入するなど民主化に乗りだし、国民の支持を取り付けると同時にイスラム原理主義勢力に対しては強硬姿勢で臨んできた。今回の人質事件に際しても「テロリストとの交渉には応じない」との方針を示していた。



 
 
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解決の難しさ映すアルジェリア人質事件

nikkei.com

2013/1/18 3:30

北アフリカのアルジェリアで、イスラム武装勢力が天然ガス関連施設を襲撃し、複数の日本人を含む多数の外国人を人質にとる事件が起きた。アルジェリア軍は武装勢力の攻撃に踏み切ったもようだが、人質の安否などは確認できていない。日本政府は関係国と連携し、早期救出にあたってほしい。

襲われたのは、アルジェリアの政府系企業と英石油大手BPなどが取り組む多国籍プロジェクトの施設だ。人質には日本のプラント建設会社である日揮の関係者のほか、米国人や英国人、ノルウェー人らが含まれているという。

菅義偉官房長官はアルジェリア治安部隊が人質救出のために軍事作戦を開始したとの連絡を英国から受けたと述べた。日本人の安否は確認中という。現地からは人質の一部が脱出したとの情報がある一方、人質が多数死亡したとの報道もあり、情報が錯綜(さくそう)している。

東南アジア歴訪中の安倍晋三首相は、情報の集約や日本人の無事の確認に全力を挙げるよう指示した。米政府も襲撃を強く非難している。米国、アルジェリアの旧宗主国であるフランスなど関係国と緊密に連絡をとり、正確な状況把握に努めてほしい。

今回の事件の難しさは、日本人だけでなく多くの国の人々が人質になったことだ。アルジェリア政府は当初から「テロには屈しない」と主張してきた。欧米も基本的に同調したとみられ、人命第一で粘り強く交渉するという日本流の主張が通ったとは言い難い。

国際テロ組織のアルカイダに近い武装勢力は犯行声明で、フランスによるアルジェリアの隣国マリへの軍事介入の停止を求めた。マリではイスラム武装勢力が北部を実効支配し、首都バマコを含む南部を統治する政府との間で国土が分断されている。マリの混乱は周辺国の安定も脅かしかねず、仏軍の介入はやむをえない。

こうした地域でイスラム勢力の活動が活発化したのは、アフガニスタンやイラクなどでの米欧による掃討作戦で追われた過激派が拠点を移しているためだ。リビアのカダフィ政権崩壊で大量の武器が流れ込んでいるとの情報もある。

アルジェリアの人質事件は、アフリカの混乱が日本にとって遠い地の話でないことを知らしめた。事件の解決に全力をあげると同時に、生活水準を底上げし、産業を育てる地道な支援を続けたい。



 
 
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アルジェリア鎮圧作戦、日米欧に事前通告なく不信感

nikkei.com

2013/1/18 13:28

【カイロ=押野真也】アルジェリア政府による軍事的な鎮圧作戦に、日米欧は不満を募らせている。人質を抱えた関係国に事前の通告がなかったうえ、空爆や銃撃などに巻き込まれて死傷した人質が出た可能性もあるからだ。菅義偉官房長官は18日午前「現時点で情報は錯綜(さくそう)しているが、犠牲者が出たという報道もある。今回の行動は残念だ」と懸念を表明した。

アルジェリア政府はイスラム武装勢力との衝突を繰り返してきた経験から、今回の人質事件でも安易な妥協を拒んだとみられる。ウルドカブリア内相は関連施設が襲撃された16日以降、「テロリストとは交渉しない」と繰り返していた。

関連施設の空爆に踏み切ったのは、事件発生から2日目の17日。武力鎮圧で一部の人質が死傷する恐れはあったが、イスラム武装勢力の掃討を優先したようだ。

武装勢力が拘束した人質には日本人や米国人、フランス人、英国人らが含まれる。関係国に鎮圧作戦の事前通告がなかったことについて、オランド仏大統領は17日に不満を表明。英国の首相報道官も「事前通告があったほうが望ましかった」と不信感を示した。

米メディアの報道によると、アルジェリア政府は米国にも鎮圧作戦の実施を伝えなかった。AP通信は関係者の話として、米軍の支援の申し出をアルジェリア政府が拒んだと報じた。

日本政府は人質の安全を最優先するよう重ねて求めていた。だがアルジェリア政府は事件発生の当初から、武装勢力との交渉を考えていなかった可能性もある。

鎮圧作戦でテロに対する断固たる姿勢を示したアルジェリア。仏政府によるマリ北部での軍事介入にも影響を及ぼすとみられる。

欧米諸国は仏政府への支持を表明している。アルジェリアが対テロでの闘争姿勢を明確にしたことで、国内外から批判もある軍事介入に対して仏政府が正当性を主張しやすくなる。仏政府は周辺国や欧米諸国との連携を強め、マリの武装勢力による首都バマコへの侵攻を阻止したい考えだ。



 
 
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邦人14人の安否不明、3人は安全確認 官房長官

nikkei.com

2013/1/18 13:48

菅義偉官房長官は18日午前、アルジェリアでの人質事件に関し、プラント大手日揮から現地の日本人スタッフ17人のうち無事を確認したのは3人で、14人の安否は不明と外務省に連絡があったことを明らかにした。首相官邸で記者団の質問に答えた。その後、首相臨時代理の麻生太郎副総理ら関係閣僚が首相官邸で対策本部を開き、邦人の状況把握などに全力を尽くす方針などを確認した。

菅長官は閣議後の記者会見で「現地時間の朝(日本時間18日夕)に米英仏などの当事国と共同してアルジェリア政府に対し、現地の大使レベルで人質の安否を早急に確認するよう申し入れる予定だ」と述べた。同日朝には、東南アジアを訪問中の安倍晋三首相から電話で「引き続き邦人の無事確認、救出に全力をあげるよう指示を受けた」ことも明らかにした。

岸田文雄外相は同日からの訪米に先立ち、「各国が連携してアルジェリア政府に申し入れを行い、情報提供など対応を求めていく。様々なレベルでしっかりした対応、情報提供を求めていきたい」と強調した。外務省内で記者団の質問に答えた。

自民、公明両党が18日午前に自民党本部で開いた「与党アルジェリア邦人拘束事件対策本部」では、加藤勝信官房副長官らが現状について報告。加藤氏は「人質に取られている国々との連携はとれている」と述べ、日本政府として関係各国と協調して状況把握に努めていると強調した。

日揮の遠藤毅広報・IR部長は18日午前、現地プラントに勤務する日本人の現地スタッフ17人のうち、3人の安全を確認したことを明らかにした。かすり傷程度はあるが、大きなけがはないという。残る14人とは行動をともにしておらず、安否は依然、不明。プラントには同社やグループ会社、協力会社の社員として、日本人17人と外国人61人の計78人が勤務しているという。

遠藤広報・IR部長によると、同社は川名浩一社長のほか、海外プロジェクト担当の役員、部長の計3人をアルジェリアに派遣。現地時間19日中に首都アルジェに到着する方向で調整中という。



 
 
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官房長官、3邦人の安全確認 14人は安否不明

nikkei.com

2013/1/18 10:58

菅義偉官房長官は18日午前、アルジェリアでの人質事件に関し、プラント大手日揮から現地の日本人スタッフ17人のうち無事を確認したのは3人で、14人の安否は不明と外務省に連絡があったことを明らかにした。

菅長官は「米国や英国などとも連絡を取り合っているが、いずれも情報が錯綜(さくそう)しており、確固たる情報はない。政府としては引き続き邦人の無事について確認するとともに、救出に全力を尽くす」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。

政府は同日午前の閣議後に首相臨時代理の麻生太郎副総理ら関係閣僚が首相官邸で対策本部を開き、今後の対応などについて協議した。

岸田文雄外相は同日からの訪米に先立ち、「人質の国籍国など各国が連携してアルジェリア政府に申し入れを行い、情報提供など対応を求めていく。様々なレベルでしっかりした対応、情報提供を求めていきたい」と強調した。外務省内で記者団の質問に答えた。

自民、公明両党が18日午前に自民党本部で開いた「与党アルジェリア邦人拘束事件対策本部」では、加藤勝信官房副長官らが現状について報告。加藤氏は「人質に取られている国々との連携はとれている」と述べ、日本政府として関係各国と協調して状況把握に努めていると強調した。



 
 
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asahi.com 2013年01月18日11時59分

日本人3人の安全確認、14人安否不明 菅官房長官

菅義偉官房長官は18日朝、プラント建設会社「日揮」から外務省に入った情報として「邦人17人のうち3人の安全確認が取れ、残る14人の安否は情報が錯綜(さくそう)しており不明と連絡があった」と明らかにした。首相官邸で記者団に語った。

アルジェリア軍の作戦について、菅氏は「日本時間の午前6時ごろ、アルジェリア国営放送が作戦終了を発表した。人質の安否は追って報道がある」と説明。邦人2人が死亡したとの報道には「今後、情報収集も含めて全力で取り組みたい」と述べるにとどめた。

日本政府はアルジェリア政府に軍事作戦を控えるよう求めてきた。バンコク訪問中の安倍晋三首相は17日夜(日本時間18日未明)、セラル首相と電話で協議し、「人質の生命を危険にさらす行動を強く懸念しており、厳に控えてほしい」と要請。セラル首相は軍の作戦について「最善の方法だ」と答えたという。

安倍首相は18日午前、政府専用機でインドネシアに向かったが、予定していた在留邦人との懇談や施設視察は取りやめる。同行している世耕弘成官房副長官が記者団に「重要な時期にさしかかっている。情報収集と東京への指示を優先させる」と説明。同日夕のユドヨノ大統領との首脳会談は予定通り行う見通しだ。

日本政府は同日午前、3回目の在アルジェリア邦人拘束事件対策本部会合を開催。会合後の記者会見で、菅氏は「米仏など当事国と現地の大使レベルで人質の安否確認について共同で申し入れをする」と明らかにした。

岸田文雄外相は18日、外務省で記者団に「現地で人質を取られている国と連携し、アルジェリア政府に本日、しっかりした情報提供と対応を求めることで調整している」と語った。

日揮は同日、日本人3人とフィリピン人1人の計4人の従業員の安全が確認できたと発表。日本時間の未明から朝にかけ、本社やアルジェリア事務所に個別に電話があり、「銃撃戦に巻き込まれた」などと連絡があったという。襲撃当時、プラントには日本人17人と、フィリピン人やシンガポール人など61人の外国人がいたが、4人以外の安否は不明だとしている。川名浩一社長は18日中に日本を発ち、別の役員1人、部長級社員1人とともに19日中にも現地入りし、現地対応の指揮を執る。

自民党と公明党は18日朝、与党アルジェリア邦人拘束事件対策本部会議を開き、加藤勝信官房副長官らから現状の報告を受けた。会議後、自民党の石破茂幹事長は記者会見し、「政府与党として人命保護に全力を尽くす。今後いろいろな事態が予想されるが、国際法的な観点や各国との協調が問われる」と語った。



 
 
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asahi.com 2013年1月18日16時15分

外国人2人無事、日揮が確認 アルジェリア人質事件

アルジェリアの人質事件で、プラント建設会社「日揮」は18日、現地で働いていたルーマニア人1人とフィリピン人1人の無事を新たに確認したと明らかにした。同社関係で無事が確認されたのは、これで日本人3人と外国人3人となった。ほかに日本人14人と外国人58人の安否がわかっていない。



 
 
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asahi.com 2013年01月18日17時33分

「プラントは子どものよう」 人質の無事祈る日揮元社員

【市川美亜子】「プラントは、子どものようなもの」。そう語る場所で、後輩らが事件に巻き込まれた。日揮がアルジェリアに進出した1960年代からプロジェクトに携わった同社OBの男性(77)は、軍が強行した作戦を心配しながら見守った。

男性は60年代から大型製油所建設の準備に加わり、71年に初めてアルジェリアに渡った。同社にとっても初のアルジェリア進出。技術者や職人から医師、料理人まで、日本人だけで総勢800人が参加する大事業だった。当時は「アフリカで一番治安がいい」と言われ、生命の危険を感じることはなかったという。それでも、責任の重さをひしひしと感じた。

この実績が評価され、76年に新たな仕事が舞い込む。当時、「日本のプラント輸出史上、最大規模のプロジェクト」といわれた天然ガス処理施設の建設。予定地のアルジェリア・ハッシルメルは、事件があったイナメナスと同様、サハラ砂漠の中にあった。

360度見渡す限りゴツゴツした石ころと砂地。頻繁に吹く砂嵐が顔や体を刺し、女性や子どもに会うこともない毎日。食糧や部品を運ぶトレーラーが港町までの数百キロを往復した。

数千人の職人や技術者のために3度の食事と寝る場所を用意するだけでも、一大事業だった。砂漠の一角はプレハブ団地に変わった。「一つのプロジェクトをやり遂げるということは、一つの都市を建設するようなものだった」

忘れられない光景がある。この天然ガス処理施設の建設が終わり、80年、日本人の職人とともに帰国の途についた。首都アルジェに向かうバスに乗り込んだある夜のことだ。

帰国の喜びに浮かれ、大騒ぎする職人たちが突然、静まりかえった。外を見ると、砂漠の月明かりに照らされたプラントが静かに浮かんでいた。遠ざかっていくプラントを涙ぐんで見送る職人たちの姿を見て、男性も涙をこらえた。

現地と日本を往復しながら退職までに計13年間、アルジェリアで暮らした。治安の悪化した90年代にも別のプラント建設にかかわったが、現場は軍隊が取り囲んで守り、命にかかわる事態にはならなかった。

プラント建設は厳しい暮らしを迫り、リスクと隣り合わせだ。そんな日々を送る後輩たちが今回、事件に巻き込まれた。「立派なプラントを造り上げるのが任務との一念でやっている。プラントは、参加した人にとって子どものようなもの。彼らにとっても同じでしょう。全員の無事を祈っています」



 
 
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asahi.com 2013年01月18日20時49分

「銃撃戦に巻き込まれた」 軍事作戦後、現地から電話

軍事作戦は終わったが、無事の確認が遅々として進まない。発生から3日目を迎えたアルジェリアの人質事件。巻き込まれた日揮社員の同僚らは疲労の色をにじませ、旧知の人たちはいらだちを隠しつつ、推移を見守った。

「銃撃戦に巻き込まれた」。軍事作戦後、初めて入ったという現地からの電話連絡は、1〜2分のわずかな会話だったという。

日揮広報・IR部の遠藤毅部長は18日午前7時50分、当初の予定を1時間以上前倒しして、横浜市の本社1階ロビーに現れ、未明から朝にかけての現地とのやりとりなどを伝えた。

「いままで現地への配慮を最大限に優先して発表を控えてきたが、そういう状況は過ぎた」。遠藤部長はゆっくりとした口調で切り出すと、「現地には78人が駐在しており、日本人は17人。現在、安否の確認がとれたのは3人」などと、これまで伏せていた関係者の人数を初めて口にした。

日本人17人は日揮やグループ会社の社員、プラント建設に協力している日本企業の社員。襲撃当時、プラント内にはフィリピン人やシンガポール人など61人の外国人もいたという。

日本人3人、フィリピン人1人の従業員から、日本時間18日未明から朝にかけて、相次いで本社や首都アルジェの事務所に電話があった。いずれも「無事です」などと報告。アルジェリア軍と武装勢力との銃撃戦を目撃した社員もいた。かすり傷を負った人はいたが、4人とも命に別条はないという。日揮は4人の名前について「安否が確認できてない家族の気持ちを考えると公表は時期尚早」として明らかにしなかった。

アルジェリア軍の軍事行動は終了したとされるが、遠藤部長は「軍事活動の後で大変な混乱が続いているようだ。情報も錯綜(さくそう)している」と不安げに語った。同社は連絡がとれた4人にアルジェ事務所への移動を指示。川名浩一社長が18日中に日本を発ち、別の役員1人、部長級社員1人とともにアルジェリア入りし、現地対応を指揮するという。

この日、本社には午前8時ごろから、社員らが次々と出勤。足取りは一様に重かった。

「自分も年中海外出張に行っているが、テロの恐怖を感じたことはなかった。現地で何が起きたのかまだ分からないが、とにかく無事でいてくれたら」。ある男性はこう話した。

日本人社員3人は無事とわかったが、大半の駐在員の安否は依然わからない。別の男性社員は「無事の確認はうれしいが、まだ多くの不明者がいるので」と伏し目がちに語った。女性社員は「まだ何とも言える状況では……」と言葉少なに通り過ぎた。

アルジェリア軍突入が伝えられてから一夜明けても確かな情報が入ってこない。ある男性社員は「救助されたとか亡くなったとかいろんな情報が出ているので正直よくわからない」と戸惑いの表情を浮かべた。



 
 
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asahi.com 2013年1月18日20時57分

「日本人7人、外国人10人の無事確認」日揮執行役員

アルジェリアで起きた外国人人質事件で、プラント会社「日揮」の三好博之・執行役員は18日夜、現地からの情報として、同社が現地に派遣している社員らのうち、日本人7人と外国人10人の無事が確認されたと明らかにした。三好氏は成田空港から同日夜にアルジェリアへ向かうことにしている。成田空港で記者団に明らかにした。



 
 
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英首相不快感、軍事作戦「事前告知ほしかった」

【ロンドン=佐藤昌宏】アルジェリア東部イナメナスで起きた外国人人質事件で、アルジェリア軍が武装勢力への攻撃に踏み切ったことについて、キャメロン英首相は17日、アルジェリアのセラル首相に電話で、「(攻撃を)事前に知らせてほしかった」と不快感を示した。

キャメロン氏の報道官によると、電話会談は17日午前11時半(日本時間同日午後8時半)に始まり、セラル氏は「軍事作戦を実行中だ」と伝えた。事後通告になったことについては、「(攻撃を)急いで行う必要があった」と理解を求めたという。

キャメロン氏は17日夜、英BBCに、「現場は大変危険で、状況がはっきりしない。良くないニュースへの備えをしておかなければならない」と述べ、18日にオランダで予定していた英国と欧州連合(EU)の関係についての政策演説を延期した。

(2013年1月18日13時48分 読売新聞)



 
 
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制圧は居住区域だけ?早々の強行策、攻撃8時間

【カイロ=田尾茂樹】アルジェリア東部イナメナスの天然ガス関連施設で日本人などがイスラム武装勢力の人質となった事件で、アルジェリアのサイード通信相は17日夜、軍による人質救出作戦について、地元テレビで「数人が死亡し、負傷したことを悔やんでいる」と、人質に犠牲者が出たことを政府として初めて認め、遺憾の意を示した。

だが、その一方で「多数の人質が救出され、多数のテロリストを排除した」と作戦の意義を強調した。

アルジェリア軍は17日、ヘリコプターなどのほか、地上部隊も投入し、施設の武装勢力に対する攻撃を開始。ロイター通信によると、攻撃は約8時間続いたという。

16日の発生からわずか1日余りで強行策に踏み切ったのは、1990年代にイスラム過激派の伸長に伴う内戦で約15万人が死亡した混乱の再燃を防ぐため、テロ組織に屈しないという姿勢を断固として示す狙いがあったとみられている。

17日のアルジェリア国営通信は、政府当局者の話として、人質解放のためのアルジェリア軍による作戦が同日終了したと報じたが、一方で、軍が制圧したのは施設の居住区域だけとし、軍が引き続き、プラント区画を取り囲んでいると伝えた。

(2013年1月18日14時43分 読売新聞)



 
 
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「人質事件まだ継続中」英外務省高官

【カイロ支局】アルジェリア東部イナメナスにある天然ガス関連施設で日本人などがイスラム武装勢力の人質となった事件で、英外務省高官は18日、「事件はまだ継続中だ」と語った。

英BBC放送が伝えた。武装勢力が立てこもりを続けている可能性もある。

(2013年1月18日18時24分 読売新聞)



 
 
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武装勢力、国外に出ようとしたので攻撃…米紙

【カイロ=末続哲也】ロイター通信によると、アルジェリア東部の天然ガス関連施設内で武装勢力に拘束され、17日に脱出した技師のアイルランド人男性は家族への電話で、武装勢力により車に乗せられ施設内を移動中、アルジェリア軍に攻撃されたと話した。

男性によると、拘束された人質は口をテープで塞がれた上、首に爆発物を巻き付けられた。17日に武装勢力が、男性ら人質を5台の車に分乗させ施設内を移動中、アルジェリア軍の攻撃を受け、車4台が破壊された。男性が乗っていた車だけが破壊を免れ、衝突事故を起こし、その隙に逃げ出すことができた。男性は「他の車に乗っていた人たちは死亡したと思う」と話したという。

米ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)によると、アルジェリアのサイード通信相は17日、当初は平和的な解決を模索したが、「(武装勢力が)人質を連れてアルジェリア国外に出ようとしていたため、攻撃を開始した」と述べた。

武装勢力について、脱出したアルジェリア人男性(53)はロイター通信に対し、施設内の構造を熟知していた様子だったと指摘した。

(2013年1月18日18時40分 読売新聞)



 
 
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人質死亡情報、米報道官「深く懸念」…説明要求

【ワシントン=白川義和】カーニー米大統領報道官は17日の記者会見で、アルジェリア軍によるイスラム武装勢力への攻撃で人質が死亡したとの情報について、「深く懸念している」と述べ、アルジェリア政府に詳しい説明を求めていることを明らかにした。

報道官は、アルジェリア政府が人質救出作戦に関し、米国と事前に協議していたかについて、「こうした質問に応じるのは時期尚早だ」とし、「我々の最優先課題は今、米国人の安否を把握し、何が起きたのかを完全に理解することだ」と述べるにとどめた。

これに関連し、AP通信は、米政府当局者が「米国は人質救出作戦を事前に知らされていなかった」と述べたと報じた。同通信によると、米軍は16日、人質救出チームの派遣を提案したが、アルジェリア側が拒否したという。

(2013年1月18日11時50分 読売新聞)



 
 
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asahi.com 2013年1月18日21時35分

日本人7人無事 残る10人は安否不明 日揮確認

【カイロ=石合力】アルジェリア南東部イナメナスで起きた外国人人質事件で、アルジェリア軍は17日に武装勢力に対する作戦行動を開始し、作戦は18日午前(日本時間18日午後)も続いている。プラント建設会社「日揮」は現地にいた社員ら日本人17人のうち7人の無事を確認したが、残り10人の安否は不明だ。ロイター通信は少なくとも2人の日本人を含む人質30人が死亡したと報じた。

アルジェリア政府は日本、米英など関係国に事前通告せずに作戦に踏み切った。作戦は17日夜までに完了したとみられたが、キャメロン英首相は18日、英議会で「アルジェリアの(セラル)首相から昨夜、第1段階の作戦が終了したと説明を受けた。広大な施設内で作戦は続いている」と述べた。国営アルジェリア通信は「軍が制圧したのは、人質の大半がいた居住区だけで、天然ガス関連施設は依然、包囲している」と報じた。

事件への関与が指摘されるイスラム武装勢力の広報担当は隣国モーリタニアの通信社に対し「我々が今後攻撃する外国企業の施設からアルジェリア人は退避せよ」と述べ、新たな襲撃をほのめかした。

ロイター通信によると、アルジェリア治安当局筋の話として、死亡したとされる人質30人のうち国籍が判明したのは15人。うち7人が外国人で、日本人と英国人が各2人、フランス人1人が含まれているという。武装勢力側も司令官を含む計11人が死亡したとしている。

アルジェリアのサイード情報相は17日夜(同18日朝)の段階で、国営テレビで「人質の大半が救出されたが数人の死者とけが人がいる」と認めた。外国人人質の英国人、フィリピン人各2人の計4人が亡くなったとしている。

AP通信などによると、安否が確認できていないのは、日本人10人のほか、ノルウェー人8人、英国人約10人など。武装勢力が新たな攻撃を警告するなか、英石油会社BPは、同施設で勤務する同社従業員らを含む外国人数百人を乗せた救援機3機が17日、アルジェリアから出国したと発表した。米政府は監視用無人機を現地に配備したほか、自国民救出の特別機も派遣するという。

キャメロン英首相は17日昼前にアルジェリアのセラル首相に電話をした際、すでに作戦が始まっていることを知らされた。米政府当局者も「作戦を事前に関知していなかった」とAFP通信に語った。人質を巻き込む形で作戦を強行したアルジェリア政府の対応に対して、国際的な批判が高まっている。



 
 
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asahi.com 2013年01月18日21時43分

人質へのインタビュー「彼だと確信」 木山聡さんの恩師

「すぐに彼だとわかった。無事なのかどうか」。事件後に連絡がとれなくなっている日揮の現地社員、木山聡さん(29)。母校の長岡技術科学大学(新潟県長岡市)の恩師、南口(なんこう)誠・准教授は心配そうに語った。

中東カタールの衛星放送アルジャジーラが17日、日本人の人質「サトシ・キヤマ」に対する電話インタビューを放映した。その模様を、南口さんも見た。英語で答える男性の口調を聞いて、木山さん本人だと確信したという。

大学によると、木山さんは熊本県の旧八代高専(現熊本高専)を卒業後、同大に3年生として編入。同大大学院に進み、2008年3月に修士課程を終えた。学生時代から、海外で働きたいという意思が強く、英語をよく勉強していたという。

大学院当時は石崎幸三・元教授の研究室に所属してセラミックについて研究。石崎さんは木山さんについて「何に対しても積極的に取り組む人柄が印象に残っている」。自転車部に所属し、県外にもツーリングに出かけていたという。

石崎さんの話では、木山さんは日揮に入社した直後に研修でカタールに赴任。半年後に帰国する予定だったが、仕事ぶりが評価され、2年間、同国で勤めたという。

同郷の熊本県出身の女性と結婚し、子どももいるという。昨年5月にあった研究室のOB会で、アルジェリアから一時帰国していた木山さんと久しぶりに再会した際は「元気そうだった」という。



 
 
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asahi.com 2013年01月18日22時59分

「交渉は人質生む」「不要な被害」各国報道、突入に賛否

アルジェリアでの人質事件は、各国メディアも大きく報じている。人質から多数の犠牲者を出す結果となったアルジェリア軍による強行作戦については、さまざまな受け止めがあった。砂漠の中の隔絶された土地で起きた事件で、情報の乏しさに対する政府の不満やいらだちも伝えられた。

軍事作戦に一定の理解を示したのは英タイムズ紙。社説で、アルジェリア側の強行作戦を「テロと戦う国際的な取り組みを無視したもの」と批判しつつ、「交渉をしないとの姿勢は犠牲者の家族には冷酷に映るが、誘拐や殺害予告に安易に交渉をすることは、さらなる人質を生むことにつながる」とした。

同紙は、テロ専門家の「英国にとっては人質の安全確保が最優先だが、アルジェリアにとってはテロリストの壊滅が最優先で、人質救出は二の次だ」「国家の重要な財産であるプラントが攻撃されたことでメンツを守る意味もあった」との見方も伝えた。

アルジェリアの隣国マリへの軍事介入を続けるフランス。その正当化をまず意識した論調が目立つ。保守系フィガロ紙は18日付の社説で、人質事件を「戦争犯罪」と断じた。事件の発生が意味するものは、「イスラム(過激派の)テロを止めるため、マリでの戦いを正当化するものだ」とし、アルジェリア軍の強行策を論評することは避けた。

左派系のリベラシオン紙は18日付社説で「アルジェリア軍による急襲については不明な点が多すぎて、評価できない」としつつ、アルジェリアが仏軍によるマリでの軍事作戦に協力する意思を今後も示し続ければ、「(過去の歴史からの)転機になるかもしれない」と期待した。

一方で、米主要メディアには否定的な意見も。米紙ニューヨーク・タイムズは「作戦行動について事前に通告されず、米国などではアルジェリア政府が不必要に被害を拡大させたとの不満が巻き起こっている」と指摘。ワシントン・ポストは「リスクの高い作戦行動」と報じた。

情報の乏しさには、各国政府とも苦慮した。

自国民が人質となったと報じられたオーストリアのシュピンデルエッガー外相もAPA通信に「軍事作戦について何も聞かされていなかった」と怒りをあらわにした。主要紙は18日、事件を大きく報じたが、具体的な情報がほとんどない状態。外国メディアの報道で伝えられる犠牲者情報などから、「(人質の男性は)プラントのどこかに姿を隠しているのでは」などと期待半分の推測で伝えた新聞もあった。

世界中に多くの労働者を派遣しているフィリピン。海外の自国民保護は大きな課題だが、今回は具体的な公の情報が乏しく、テレビやラジオは淡々と事件の概要だけを報じた。

フィリピン政府は18日夕になっても現場にいた自国民の数や安否を確認できず、在リビア日本大使館からの情報に頼る始末。アビゲイル・ウォルター大統領副報道官は「報道が誤りだと信じたい。万一の場合、家族を支える準備はできている」と語るにとどめた。

自国民9人が事件に巻き込まれて安否不明とされるノルウェーは、アルジェリア側に詳細な情報を提供するよう強く求めた。オスロからの報道によると、ストルテンベルグ首相は17日、「9人についての信頼できる情報が何もない」といら立ちを表明した。ただ、アルジェリア軍の攻撃が正しかったかどうかについては「判断するのはまだ早い」と述べ、この段階での評価は避けた。

アイルランドの日刊紙「アイリッシュ・タイムズ」は、「各国政府は事件の対応で協調を試みたが、情報の多くが矛盾したり、信頼がおけないものだったりした」と混乱ぶりを指摘した。

やはり自国民が巻き込まれたと報じられたマレーシアでは、ラジ・アブドゥル・ラーマン外務次官が18日、報道陣に「外相間で連絡を取り合っている。アルジェリアが声明を出すと聞いているので、それを受けて声明を出す」と述べた。

アルジェのマレーシア大使館員は朝日新聞の電話取材に「襲撃された際、マレーシア人5人が日揮の従業員として働いていたと聞いている」と明らかにした。このうち2人については人質となったことを確認し、残り3人の行方が不明だったが、アルジェリア軍の作戦後の5人の安否は「まったく情報がない」という。

自国民の被害が報じられていない中国。洪磊・外務省副報道局長は18日の会見で、「事態の進展を注視している。我々は(武装勢力が)人質に取る行為に反対し、非難する」と述べた。アルジェリア政府が関係国に連絡せずに軍事行動に踏み切ったとされることについて何度も質問が出たが、同じ答えを短く繰り返した。

アルジェリアの軍事行動について、国営の中国中央テレビは「日本人の14人が安否不明」などと海外の報道を短く伝えるにとどめている。



 
 
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アルジェリア拘束:城内外務政務官、攻撃中止を要請

毎日新聞 2013年01月18日 01時18分(最終更新 01月18日 01時27分)

アルジェリア入りした城内実外務政務官は17日午後(日本時間同日夜)、メデルシ外相と会談し、アルジェリア軍による武装勢力への攻撃について「人質の生命を危険にさらす行動を強く懸念しており、そうした行動は厳に即刻中止してもらいたい」と要請した。

城内氏は同時にアルジェリア政府からの情報提供を求めた。メデルシ外相は情報提供は約束したが、「人命の安全が最優先であることはアルジェリア政府も同じ認識だ」と述べるにとどめた。【影山哲也】



 
 
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アルジェリア拘束:セラル首相「最善の努力尽くす」

毎日新聞 2013年01月18日 01時25分(最終更新 01月18日 02時18分)

【バンコク朝日弘行】安倍晋三首相は17日夜(日本時間18日未明)、アルジェリアのセラル首相と電話で協議し、アルジェリア軍が武装勢力を攻撃したことについて「人質の生命を危険にさらすような行動は厳に控えてほしい。日本人を含め人質全員を無事に保護してほしい」と強く要請した。セラル首相は「最善の努力を尽くす」と述べたという。



 
 
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アルジェリア拘束:日本人2人死亡情報

毎日新聞 2013年01月18日 07時27分

アルジェリアの天然ガス関連施設で起きたイスラム武装勢力による人質事件で、ロイター通信は17日(日本時間18日朝)、アルジェリア治安筋の情報として、日本人2人を含む少なくとも7人の外国人人質が同日のアルジェリア軍による救出作戦時に死亡したと報じた。



 
 
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アルジェリア拘束:日揮「4人の無事確認」

毎日新聞 2013年01月18日 08時47分(最終更新 01月18日 14時12分)

アルジェリアで日本人を含む外国人らがイスラム武装勢力に拘束された事件で、日揮(にっき、横浜市)の広報関係者は18日朝、現地スタッフ78人のうち、日本人3人と外国人1人の計4人の無事が電話で確認できたことを明らかにした。残りの日本人14人、外国人60人の安否は確認できていないという。

日揮の広報関係者によると、無事が確認された4人が人質になっていたか確認できていないが、一部は電話で「かすり傷を負ったが無事」などと話したという。



 
 
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アルジェリア拘束:日本人14人安否不明 3人生存確認

毎日新聞 2013年01月18日 11時24分(最終更新 01月18日 13時06分)

【カイロ秋山信一、一條優太】北アフリカのアルジェリア南部イナメナスにある天然ガス関連施設で起きた、プラント大手「日揮(にっき)」(本社・横浜市西区)の日本人従業員らがイスラム武装勢力に拘束された事件で、日揮の遠藤毅広報・IR部長は18日朝、現地スタッフ78人のうち、日本人3人とフィリピン籍の外国人1人の計4人の無事が電話で確認できたことを明らかにした。残りの日本人14人と外国人60人の安否は確認できていない。ロイター通信は治安関係者の話として、日本人2人を含む30人の人質が殺害されたと報じており、日本政府は日本人の安否確認を急いでいる。

◇作戦、事前通告なし

国営アルジェリア通信は17日夜、政府軍による人質救出作戦が終了したと伝えた。一方で、中東のテレビ局アルジャジーラは現地のジャーナリストの話として、戦闘は続いていると報じており、情報は錯綜(さくそう)している。

クリントン米国務長官は17日(日本時間18日早朝)、「状況は流動的で、多くの計画が継続中だ」と述べ、作戦は終了していないとの見方を示した。

菅義偉官房長官は18日午前、日揮から外務省に対し、「安否確認がとれたのは3人で残り14人は不明」との連絡があったことを明らかにした。首相官邸で記者団に語った。外務省幹部は日本人が死亡したとの報道について「確認できていない」と述べた。アルジェリア政府から救出作戦の事前通告がなかったことも明らかにした。

複数の日本政府関係者によると、無事が確認された日本人3人のうち2人は武装勢力に拘束されていた。ほかの1人は拘束される前に自力で脱出した人という。ただ、政府関係者は「3人の中に(17日にアルジャジーラの電話インタビューに答えていた)キヤマ・サトシさんの名前は聞いていない」と述べた。

キャメロン英首相はBBCテレビで「この先悪いニュースがあることも覚悟すべきだ」と述べ、被害が拡大する恐れもあるとの見方を示した。

アルジェリアのサイード通信担当相は17日夜、国営テレビに出演し、「我々は多国籍のテロリスト集団と対峙(たいじ)している。こうした集団にひざまずくことはない。テロとの戦いは断固として遂行する」と述べ、人質救出作戦の強行を正当化した。アルジェリアは90年代以降、イスラム過激派との内戦やテロに苦しめられてきた経緯があり、今回も独自に強行策を決断したとみられる。

ロイター通信によると、死亡した人質は日本人2人と、アルジェリア人8人、英国人2人、フランス人1人など計30人。武装勢力側も11人の死亡が確認され、国籍はアルジェリア、エジプト、チュニジア、リビア、マリ、フランスと多岐にわたっていたという。

武装勢力は16日以降、人質を拘束したまま、ガスプラント施設などに立てこもった。アルジェリア軍は包囲を固め、17日からヘリコプター2機で空爆を開始し、夜には地上戦に突入した。この過程でアルジャジーラは「人質35人が死亡した」と報じていた。



 
 
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アルジェリア拘束:政府、権威失墜恐れ強行策

毎日新聞 2013年01月18日 11時29分(最終更新 01月18日 12時40分)

【パリ宮川裕章、ヨハネスブルク服部正法】アルジェリアの天然ガス関連施設でイスラム武装勢力が日本人を含む人質を拘束した事件で、アルジェリア軍は17日、ヘリコプターによる空爆など人質の犠牲を顧みない強行策に踏み切った。背景には、政府や軍が隣国マリから侵入した可能性のあるイスラム過激派勢力による事件で面目を失い、国内で権威が失墜するのを恐れたことがあるとみられる。また旧宗主国フランスへの複雑な心理も影響したとみられる。

伏線は、仏軍が11日に隣国マリへ軍事介入したことを受け、アルジェリア政府が13日、仏軍の領空通過を認めたことにある。オランド仏大統領は昨年12月にアルジェリアを訪問し、マリ情勢について事前に協議しており、領空通過容認はその結果とみられる。だが、アルジェリア紙「リベルテ」が「政府が神聖不可侵の領土主権の侵害を許すとは誰も予想できなかった」と批判するなど、旧宗主国フランスに対する反感が混じった複雑な国民感情を刺激した。

さらに、アルジェリア政府は14日にマリとの国境封鎖を宣言したが、イスラム過激派の武装勢力が天然ガス関連施設を襲撃した。武装勢力はアルジェリア政府によるフランスへの領空通過許可を批判する犯行声明を出して挑発した。アルジェリア内務省は「武装勢力はマリからでもリビアからでもない」と説明しているが、武装勢力は「マリ側から侵入した」とメディアを通して宣言した。仮にマリ側からの侵入だったとすれば、政府や軍は二重、三重に恥をかかされたことになる。

90年代のアルジェリア政府とイスラム原理主義勢力の内戦は、約15万人の犠牲者を出した末に和解した。だが国境を超えた「聖戦」を唱える一部の原理主義者は、追われる形で隣国マリに流入、その後、国際テロ組織アルカイダの分派「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」として集結した経緯がある。

これらのイスラム過激派がマリから大量に流入するなどして、アルジェリア国内で再び大規模なテロ活動を展開する事態になれば、アルジェリア当局にとっては「悪夢」だ。今回の人質事件発生後、アルジェリアの日刊紙「オラン」は「マリ国境付近での政府の安全宣言に対し、テロリストが大罪を達成」と報道。「エルワタン」紙は「南部での治安の悪化を軽視した政府の無責任」と指摘するなど、政府への批判が高まっていた。



 
 
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アルジェリア拘束:関係国不満 英首相「深刻な事態」

毎日新聞 2013年01月18日 11時38分(最終更新 01月18日 13時28分)

【ワシントン白戸圭一】多数の死傷者が出たアルジェリア軍による17日の人質救出作戦について、アルジェリア当局から事前通告を受けなかった関係国から不満の声が上がっている。人質の安全を最優先に求めてきた日米英の「頭越し」での作戦で、人質の出身国の首脳は「深刻な事態」(キャメロン英首相)と不快感を隠さない。

キャメロン首相は報道官を通じ「事前に相談してもらうのが望ましかった」とアルジェリア政府の対応に不信感をにじませた。イスラム過激派による16日の襲撃で英国人1人が死亡している。ロイター通信によると、キャメロン首相は17日、アルジェリアのセラル首相に電話で「非常に憂慮すべき深刻な事態だ」と懸念を伝えた。

米政府高官は17日、救出作戦実施を「事前に知らされていなかった」とAFP通信に明かした。米政府はアルジェリア当局に人質の安全を最優先にするよう求めたという。AP通信はオバマ政権が事件解決に向け米軍の支援を提案したが、アルジェリア政府が拒否したと報じており、テロ対策に対する考え方の違いも露呈した。

こうした事態を受けオバマ米大統領とキャメロン首相が電話で人質事件の現状について意見交換した。キャメロン首相は18日に予定していた欧州連合(EU)との関係をめぐる演説を延期し事件対応にあたる意向。一方、フランスのオランド大統領も17日の演説で拘束事件について「ひどい状況になっている」と指摘。仏軍によるマリへの軍事介入について「介入はテロリストによる侵略行為を阻止するものだ」と述べ、正当性を強調した。



 
 
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アルジェリア拘束:アルカイダの広がりが浮き彫りに

毎日新聞 2013年01月18日 20時37分(最終更新 01月18日 20時39分)

【ヨハネスブルク服部正法】国際テロ組織アルカイダから分派した武装勢力が北アフリカ・アルジェリアで起こした日本人らの拘束事件では、フランス軍が隣国マリでイスラム過激派に行っている軍事行動の停止を求める犯行声明が出され、アフリカで広範囲に広がるアルカイダ・ネットワークの存在が浮き彫りとなった。アルカイダやイスラム過激派はどのようにアフリカで拡大しているのか。

現在のアフリカで過激派の流れを大別すると、▽北・西アフリカで活動するアルカイダの分派「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」とその連携組織▽西アフリカの大国ナイジェリアのボコ・ハラム▽東アフリカ・ソマリアで政府と交戦を続けるアルシャバブ−−の三つの大きな勢力がある。

3組織は地域的・民族的な隔たりがある。元々各地で発達したが、今や、やすやすと国境を越えるようになっているようだ。

米アフリカ軍(司令部・独シュツットガルト)のハム司令官は昨年6月、3組織が「協調的、連動的な動きをしようとしている」と述べ、強力深化の動きに強い懸念を表明。特にAQIMとボコ・ハラムの関係を「資金や(兵員の)訓練、弾薬などの面で両者の分かち合いが見て取れる」と指摘した。AQIMなどが制圧するマリ北部へのボコ・ハラム戦闘員の流入もたびたび報じられている。

91年以降のソマリアの長期内戦下で勃興したアルシャバブは、10年7月にウガンダの首都カンパラで爆破テロを起こした。流入してきたアラブ系の戦闘員らが多数参加している。ボコ・ハラムは11年6月に、戦闘員がアルシャバブの下で訓練を受けたことを表明。アルシャバブは昨年2月にはアルカイダとの統合も宣言した。

10年2月、ソマリア暫定政府のアリ外相(当時)は毎日新聞の取材に「アルシャバブはアルカイダの基本方針を踏襲し、その世界的なネットワークで動いている」と述べ、アルシャバブがソマリア一国のみの体制変革ではなく、国境を超えた「聖戦」思想を持っていると示唆した。

AQIMは、元々は90年代のアルジェリア内戦で政府と戦ったイスラム原理主義者が源流だ。アルジェリア当局の取り締まりで弱体化したが、米ピッツバーグ州立大のスティーブン・ハーモン准教授の分析によると、米軍のイラク侵攻(03年)への反発から、「聖戦」を唱える組織内部の「国際派」が主導するようになり、マリに拡大、その後、AQIMを形成した。

アフリカ各地に芽生えた過激組織が、「聖戦」を唱えるアルカイダという「触媒」によって結びついて強化され、広がっていると考えられる。



 
 
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アルジェリア拘束:英首相「人質救出の作戦は継続中」

毎日新聞 2013年01月18日 21時10分(最終更新 01月18日 23時03分)

【ロンドン小倉孝保】キャメロン英首相は18日、アルジェリアの人質事件について国会(下院)で演説し、「アルジェリア首相から17日夜、連絡が入った。軍事作戦の第1段階は終了したとの報告を受けたが、他にも人質があり、人質救出の軍事作戦は継続中だ」と明らかにした。

首相がこの事件で国会に報告するのは初めて。キャメロン首相は、人質となっている人々の国籍について、英国、アルジェリアのほか日本や米国を含む7カ国とした。これまで首相は、安倍晋三首相やストルテンベルグ・ノルウェー首相、オバマ米大統領、オランド仏大統領らと電話で協議したという。

また、事件の経緯については、「最初にバス2台が攻撃され、その後、居住区が攻撃された」と説明。「非常に組織化された大きな攻撃」で、英国籍の1人を含む2人が殺害されたと述べた。アルジェリア軍によるその後の軍事作戦については、「17日朝、作戦が始まった。英国に事前連絡はなかった。アルジェリア首相からは事後、人質が危険にさらされており、これ以外の選択はなかったとだけ報告を受けた」と明かした。

アルジェリアの首相は「人質救出のための作戦は大きくて複雑であり、いまだに(次の段階の)作戦は継続している」とも説明したという。

キャメロン首相によると、「英国は(アルジェリア政府に対し)、人質の交渉や救出に関する専門の情報や技術での協力を申し入れた」という。また、英国籍の人質人数について首相は「17日夜の段階で30人未満だったが、現在、さらに減っている」との認識を示した。



 
 
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アルジェリア拘束:日本人無事、新たに4人…不明は10人

毎日新聞 2013年01月18日 21時57分(最終更新 01月19日 07時19分)

【カイロ秋山信一、ロンドン小倉孝保、パリ宮川裕章、ローマ福島良典】北アフリカのアルジェリア南部イナメナス近郊・ティカントリの天然ガス関連施設などで、プラント大手「日揮(にっき)」(本社・横浜市西区)の日本人従業員らがイスラム武装勢力に拘束された事件で、日揮の遠藤毅広報・IR部長は18日、現地スタッフ78人のうち、新たに日本人4人の無事を確認したと明らかにした。これにより同日夜までに、日本人計7人の安全が判明したが、残る日本人10人の安否は分かっていない。アルジェリアの民放は18日、日本人2人を含む外国人8人が死亡したと報じ、日本側は確認を急いでいる。

日揮によると、現地スタッフ78人のうち61人は外国人で、うち10人の安全が確認されているが、51人の安否は不明。

ロイター通信はアルジェリア治安筋の情報として、日本人2人を含む英仏などからの従業員ら30人が死亡したと伝えた。

また、地元メディアなどによると、現場の天然ガス関連施設では、複数箇所に犯人グループが立てこもり、アルジェリア軍との戦闘やにらみ合いが続いている。「テロリスト7〜10人が英米人などを人質に現場の工場に立てこもり、アルジェリアの特殊部隊が包囲している」との情報もある。居住区は、アルジェリア軍が制圧したと報じられている。

一方、アルジェリアの隣国、モーリタニアの独立系メディアなどは18日、犯人グループの報道担当が「さらなる作戦」の実施を宣言し、「アルジェリア軍が攻撃すれば、人質と施設を爆破する」と警告したと伝えた。

このほか地元メディアなどによると、人質となった外国人は計130人余りで、うち100人が解放されたが、日本時間19日未明現在、外国人計約30人の安否が不明。人質となっているか、施設内に隠れている可能性があるという。犯人グループは、米国人の人質と引き換えに、米国で収監されているパキスタン人科学者や盲目のエジプト人聖職者の解放を求めているとの情報もある。

首都アルジェの病院には日本人1人を含む外国人9人が入院。このほか事件現場近くのイナメナス病院には、外国人の死傷者19人が搬送されたと伝えられている。

日本政府をはじめ米英など8カ国と欧州連合(EU)代表は18日夜、アルジェリアの外相に対し、関係者の安否情報を早急に開示するよう共同で要請した。

国営アルジェリア通信は17日夜、政府軍による人質救出作戦が終了したと伝えていた。しかしキャメロン英首相は18日、アルジェリアの人質事件について国会(下院)で演説し、「アルジェリア首相から17日夜、軍事作戦の第1段階は終了したとの連絡を受けたが、他にも人質があり、救出作戦は継続中だ」と明らかにした。

ガスプラントを共同運営している英石油大手BPは18日、3機の救援機が現地の外国人従業員ら数百人をアルジェリアから移送したことを明らかにした。

英国のチャーター機がガスプラントのフィリピン人従業員34人を乗せて、ロンドンに向かっているとの報道もある。米国機も、救出された米国人の移送のためにイナメナスの空港に到着したという。

英紙ガーディアン(電子版)は18日、英外務省が自国民保護のための特殊チームを航空機でアルジェリアに派遣し、同機は現場から約160キロ離れたところでアルジェリア当局から現場に入る許可が出るのを待っていると伝えた。メンバーには対外情報部門の幹部も含まれている可能性がある。



 
 
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アルジェリア拘束:人質ごと車を爆撃…救出作戦

毎日新聞 2013年01月18日 23時33分(最終更新 01月19日 09時41分)

【カイロ秋山信一】アルジェリア軍が17日実施した人質救出作戦の概要が、拘束を逃れた人質らの証言から18日、明らかになった。実行した特殊部隊は、襲撃した武装勢力が人質を乗せ移動していた車ごと爆撃したとの情報もあり、アルジェリア軍の意図が「人質救出」より「テロリストせん滅」にあったともとれる作戦だったようだ。

アルジェリアのサイード情報相は「(武装勢力が)人質を連れて国外に逃げようとしたため、作戦実行を余儀なくされた」と発言。実施を決断した要因の一つが武装勢力の排除にあったことを示唆した。

ロイター通信は、拘束から逃れたアイルランド人男性が家族に話した内容として、人質を乗せてプラント施設内を移動していた武装勢力の車両5台のうち4台が爆撃されたと報じた。人質がどうなったかは不明だという。男性の車両は爆撃を逃れたが、事故を起こし、その隙(すき)に男性は逃げた。人質たちは拘束中、口をテープでふさがれ、首には爆発物がかけられていたという。

欧州のラジオ局によると、難を逃れたフランス人男性は、救出作戦実行時に激しい銃声を聞いたと証言。「テロリストだけでなく、外国人従業員やアルジェリア人も(作戦で)死んだ」とも述べた。男性はこの後、別の場所に移動させられたため、作戦がどうなったかは分からないという。この男性は16日に武装勢力の襲撃があった後は、40時間にわたって自分の部屋にこもり、ベッドの下にかくれていたが、救出作戦開始後に、アルジェリア軍兵士らしい緑色の制服の男らに発見された。



 
 
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日揮、新たに4邦人の安全確認 10人なお安否不明

アルジェリア、局地的戦闘続く

nikkei.com

2013/1/19 0:43

アルジェリア東部でプラント大手、日揮の日本人社員ら多数の外国人が拘束された人質事件でアルジェリア政府軍は17日、実行犯のイスラム武装勢力が立てこもるガス関連施設を攻撃、多くの死者が出たもようだ。日揮は18日夜までに現地日本人スタッフ17人中7人の無事を確認したが、10人の安否が不明となっている。人質100人が解放されたとの情報もあるが、政府軍の鎮圧作戦による戦闘は局地的に続いているもようで、関係国政府は状況把握を急いでいる。

日揮は18日夜、新たに日本人4人の安全が確認できたことを明らかにした。同社は同日午前までに日本人3人と連絡を取っており、無事が確認できたのは計7人となった。この情報は日本政府も確認した。同社は7人の氏名について「本人や家族への配慮」を理由に公表していない。

残る日本人スタッフ10人の安否は依然不明。外国人スタッフについては61人のうち、フィリピン人、ルーマニア人、マレーシア人らを含む計10人の無事を確認した。

日揮の遠藤毅広報・IR部長によると、日本人7人のうち3人はアルジェの同社事務所に到着。1人は擦り傷を負っているが3人とも元気だという。夜に無事が判明した4人も、ひどいけがなどを負っているという情報はないと説明した。

人質となった外国人の安否についてアルジェリア政府から新たな発表はなく、情報は錯綜(さくそう)している。アルジェリアのテレビは18日、日本人2人を含む外国人8人の遺体がイナメナスの病院へ搬送されたと伝えた。菅義偉官房長官は「報道は承知しているが、実態は確認していない」と説明した。

国営アルジェリア通信は治安筋の話として、外国人の人質が132人にのぼり、そのうち100人近くが解放されたと伝えた。一方、ロイター通信はアルジェリア治安筋の情報として日本人2人、英国人2人、フランス人1人など計7人の外国人を含む30人の人質が死亡したとしている。

【カイロ=押野真也】アルジェリア通信は17日夜(日本時間18日未明)、政府軍の鎮圧作戦が終了したと伝えたが、現場のガス関連施設の一部では戦闘が継続しているとみられる。日本政府高官は18日夜「まだアルジェリア軍の作戦が散発的に続いているようだ」との見方を示した。

フランスのエロー首相は18日の演説で、同日にアルジェリアのセラル首相から「救出作戦は続いている」との連絡を受けたと公表。アルジェリア通信は軍による施設包囲が続いていると報じた。

18日深夜の時点で、武装勢力側からの要求は確認されていない。だが関係国のメディアなどは関連情報を伝え始めた。

隣国モーリタニアのANI通信は18日、武装勢力側が米国人の人質解放と引き換えに、米国で服役しているエジプトのイスラム過激派指導者2人の釈放を要求していると伝えた。アルジェリア内務省が事件の首謀者とみる国際テロ組織「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」のモフタール・ベルモフタール元幹部が、隣国マリに軍事介入したフランス軍の作戦停止を求めているという情報もある。

アルジェリア政府などへのさらなるテロの観測も浮上する。ヌランド米国務省報道官は17日、事件を起こしたイスラム武装勢力が「さらに規模の大きな行動を起こそうとしている懸念がある」と強調。ANI通信は今後も攻撃対象となる外国企業の施設などに近寄らないようアルジェリア人に呼びかける武装勢力の発言を伝えた。



 
 
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外国人100人近く解放か 国営アルジェリア通信報道

nikkei.com

2013/1/19 0:57

【カイロ=共同】アルジェリアの人質事件で国営アルジェリア通信は18日、外国人の人質132人のうち100人近くが解放されたと報じた。



 
 
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北・西アフリカに危うさ イスラム過激派が拡散

nikkei.com

2013/1/19 1:07

【カイロ=押野真也】フランス政府によるアフリカ西部マリへの軍事介入、アルジェリアでの邦人らの人質事件が相次ぎ、北・西アフリカのイスラム諸国の危うさが表面化してきた。ナイジェリアやニジェールなど豊富な天然資源を擁する国にイスラム過激派組織が割拠。中東から転じた勢力も加わり「アラブの春」後の混乱をついて動きを活発にしている。リビアなどから流入する武器の拡散も伝えられ、混乱は周辺に広がる恐れもある。(1面参照)

天然資源に恵まれる北・西アフリカ諸国の中で、マリやアルジェリア、モーリタニア、ニジェールといった国々は旧宗主国のフランスからの独立後、資源の利権に絡んで政治が混乱したという共通項を持つ。経済的な格差も拡大傾向にあり、若年層の失業率が30%を超える国も多い。これが過激派台頭の温床となった。

●アルカイダ系が力

こうした政情が不安定な国では、現状に不満を持つ若年層を武装組織が勧誘してさらに組織を広げる構図ができあがりつつある。米国のテロ掃討作戦でアフガニスタンやイラクなどで活動が難しくなった過激派組織が、資源を狙って北・西アフリカに移転している側面もある。

そうした中、アルジェリアやマリなど今回の事件となった国々を足場に地域の過激派組織として最近、急速に力を増しているのがアルジェリアの国際テロ組織「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」だ。今回、同国南東部で英BPのガス関連施設を襲撃した組織とも関連が深いといわれる。

AQIMは1990年代にアルジェリアでテロを繰り返した組織が、アフガニスタンのテロ組織「アルカイダ」に合流して結成。2007年からAQIMを名乗り、テロ活動を続ける。

●旧仏領に浸透

AQIMはアルジェリア国内だけでなく、マリでも反政府運動を展開。北部都市を制圧し、南部にある首都バマコに迫る懸念が強まったことが、フランスに軍事介入を決断させた。AQIMはマリ以外にも、ニジェールやモーリタニアなど、旧仏領だった各国にも徐々に浸透しているといわれる。

アフリカ有数の産油国として知られるナイジェリアでは、イスラム過激派組織「ボコ・ハラム」の活動が活発。アルカイダ系の組織と連携はないとみられるが、キリスト教の教会や人が集まる市場などでテロを繰り返しているほか、外国人労働者の誘拐にも関与しているとの見方が大勢だ。

経済格差が広がる同国では、原油生産による利益を外資系企業が「収奪している」という反感も強い。このため外資系企業の社員を誘拐する事件も断続的に起きている。

●武器拡散の懸念も

「アラブの春」で11年にカダフィ政権が崩壊したリビアも地域の火薬庫となりつつある。国境警備の緩みや大量の武器流入などで過激派組織が活発化。12年には米大使館が襲撃され、大使が殺害される事件も起き、過激派組織による犯行との見方が根強い。空港や石油関連施設を狙った攻撃などが相次ぎ、一時は外国人労働者が国外に退去する動きもみられた。

カダフィ政権崩壊直前の混乱のさなか、リビアから周辺国に武器が拡散したという情報もある。「こうした武器が武装勢力の手に渡り、勢力の拡大につながっている」(駐アフリカ外交筋)との分析もある。



 
 
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AQIM元幹部が首謀者か 「密輸男爵」の異名も

nikkei.com

2013/1/19 1:09

アルジェリア内務省は外国人人質事件を起こした組織をAQIMのモフタール・ベルモフタール元幹部が率いたとみている。この人物はアルジェリア出身で1990年代にアフガニスタンで活動した後に帰国。AQIMでテロ活動に従事した後、新組織を発足させたといわれる。

新組織の活動資金は薬物や銃器、違法採掘した天然資源などを売りさばいて得たと伝えられ、こうした経歴から「密輸男爵」の異名もとる。今回のアルジェリア軍の鎮圧作戦で死亡したともいわれるが、真偽は不明だ。

現地からの報道などでは、70年代にアルジェリアの首都アルジェ近郊で生まれた。アフガンで国際テロ組織アルカイダの訓練をうけたという。AQIMと袂(たもと)を分かった背景は定かではないが、元幹部が「正しい道から外れた」(AQIM幹部)という証言もある。AQIMに属していた頃から手を染めていたとみられる密輸を巡って組織を追われたという側面もにじむ。(カイロ=押野真也)



 
 
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作戦強行を非難 アルジェリア人質事件で米欧メディア

nikkei.com

2013/1/19 1:12

テロ掃討を優先し、アルジェリア政府が異例の迅速な鎮圧作戦に踏み切った外国人人質事件。米欧のメディアは18日にかけて、それぞれトップ記事などで大きく報道し、関係国への事前通告なしに作戦を強行したアルジェリア政府の対応への不満や批判を掲げる論評が相次いだ。テロの背景として、イスラム武装勢力の脅威が増している地域の構図を詳細に分析する記事も目立った。

【ロンドン=欧州総局】英国の主要紙は18日付朝刊で、キャメロン英首相がアルジェリアの事件への対応のため同日に予定していた欧州統合に関する演説を延期したことを大きく報道。その一方でアルジェリア政府の動きを問題視する論調を展開した。英紙タイムズは「アルジェリアの怠慢が国際社会のテロとの戦いを台無しにした」と、同国政府が関係国に作戦の事前連絡を怠ったことを批判した。

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)英国版もトップ記事で「武装勢力への攻撃についてアルジェリア政府軍からの事前連絡はなかった」とする英政府関係者の情報を伝えた。18日付の社説では「(今回の事件の)根源はもっと深いところにある」とも指摘。地域の構造的な問題を紹介し、フランス軍のマリ軍事介入より以前から武装勢力が事件を計画していた可能性があると主張した。

仏紙ルモンド(電子版)は18日「フランスのマリへの軍事介入が、この事件を起こしたと考えるのは間違いだ」との社説を掲載。武装勢力は実際は隣国リビアから来たことが分かり、計画も長時間かけて準備されたことが明白だからだと説明した。

カダフィ政権崩壊などで西アフリカには多くの雇い兵などが集まり、テロや誘拐事件を起こしたり、麻薬の密輸入に手を染めたりしている現状から、マリへの軍事介入は「ソマリア化やアフガニスタン化を防ぐために必要」だったと解説。「もはや旧植民地と旧宗主国2カ国の問題ではない」とも断じ、欧州のほか米国、中国など同地域にかかわる多くの国の軍事的、経済・政治的な支援が必要だと訴えた。

オーストリアのメディアは、スピンデレッガー外相が18日「アルジェリア政府からの情報が少なすぎる」と不満を漏らしたことを取り上げた。オーストリア人の人質は無事が確認されたが、作戦の詳細はオーストリア政府も知らなかったようだ。

人質救出を狙ったと主張するアルジェリア政府の作戦そのものへの批判は少ないが、情報伝達が遅れたことと「単独の判断」を不満とする声が強い。「アルジェリアは外国の影響力を恐れている」(南ドイツ新聞)という解説もある。

【ニューヨーク=西邨紘子】米国でも主要各紙が18日、事件を大きく取り上げた。ウォール・ストリート・ジャーナル紙は1面に「救出へ奇襲で犠牲者 アルジェリアの人質救出作戦、米英に衝撃」との見出しで事実関係を紹介。アルジェリア軍が関係国に事前に警告することなく攻撃を仕掛けたことへの驚きを伝えた。

ニューヨーク・タイムズ紙は米国への事前の相談がなかったことを踏まえ、テロ対策などでの「アルジェリア政府の協力の限界が浮き彫りになった」との分析記事を掲載した。事件を機に「米国は内向き志向を考え直すべきだ」(マイアミ・ヘラルド紙のコラムニスト)と唱える論調もあった。



 
 
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日米外相、緊密連携を確認 アルジェリア人質事件

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2013/1/19 6:30

【ワシントン=共同】岸田文雄外相は18日、クリントン米国務長官との会談で、アルジェリア人質事件に関し、日米両政府が緊密に連携して対応する方針を確認した。



 
 
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アルジェリア、人質の安否巡り情報交錯

武装勢力、イスラム過激派の釈放要求

nikkei.com

2013/1/19 11:17

【パリ=竹内康雄】アルジェリアの人質事件を巡り、同国の国営アルジェリア通信は18日、外国人の人質が132人にのぼり、うち100人近くが解放されたと伝えた。だが、残る約30人に関する情報はなく、解放された人の国籍など詳細も分かっていない。現地では内外メディアの情報が交錯しており、死亡したとされる人の数についても12〜30人台など様々な情報が乱れ飛んでいる。

アルジェリア軍は19日も、イスラム武装勢力が人質とともに立てこもっているガス関連施設の攻撃を続けているもよう。ただ、18日までの作戦結果について一切公表していない。アルジェリア通信によるとアルジェリア軍による攻撃後、アルジェリア人と外国人の計12人の遺体が発見されたというが、詳しい国籍は伝えていない。

ロイター通信は治安当局の話として、外国人7人を含む計30人の人質が死亡したと報じ、うち2人が日本人としている。死者数は30人台半ばという情報もある。

武装勢力側は18日、1993年のニューヨークの世界貿易センタービル爆破テロ事件に関連し米国で服役しているエジプトのイスラム過激派指導者の釈放を要求した。「テロとの戦い」を主導する米国など欧米各国への反発とし、事件を計画した可能性がある。

アルジェリア当局の調査では、武装勢力は当初主張していたマリ北部からではなく、事件現場から近いリビアから来たことが判明した。武装勢力は長期間かけて事件の計画を練ったとみられる。このため、11日から軍事介入した仏政府へのマリ撤退要求は後付けだったとの見方も浮かぶ。



 
 
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「ベッド下に40時間」 アルジェリア、生存者ら証言

nikkei.com

2013/1/19 12:11

「ベッドの下に40時間息を潜めていた」。アルジェリア人質事件で19日、軍の救出作戦を受けて脱出に成功した外国人生存者から生々しい証言が届いた。一方、日本人スタッフ10人の安否が不明の日揮(横浜市)は、情報収集のため、川名浩一社長が現地に飛んだ。巻き込まれたとみられる木山聡さん(29)の関係者も「とにかく生きていて」と祈り続けた。

【カイロ、パリ=共同】日本人を含む多数の外国人が巻き込まれたアルジェリア人質事件で、テログループの襲撃を受けたガス田プラントの労働者らが18日、ベッドの下に隠れ40時間過ごすなど、恐怖の体験を振り返った。地元病院には負傷者のほか、焼け焦げた遺体も運び込まれ、戦闘の激しさを物語っている。

16日朝、銃撃音を聞いてベッドの下に潜り込み九死に一生を得たのは、プラントの食堂配膳会社に勤務するフランス人男性、アレクサンドル・ベルソーさん。フランス公共ラジオなどに「ベッドの下に入り、周囲を板でふさいだ」と語った。

手元にあったわずかな食べ物と水で飢えと渇きをしのぎ、約40時間アルジェリア軍による救出を待ったという。その間「永遠にこのままではないか」と絶望的な気持ちにも襲われた。ベルソーさんは、同じように建物の天井裏に隠れて救出された英国人の男性らも見たと証言した。

プラントから約40キロ離れたイナメナスの病院幹部は18日、複数の負傷者のほかに「黒焦げになった遺体が7体搬送された」と語った。地元テレビは腹部を大きく損傷した遺体の映像も流しており、銃撃以外に爆発など激しい戦闘による犠牲者もいることをうかがわせた。

救出された人質の1人、英国のダレン・マシューズさん(29)は移動中のバスで、アルジェリアの国営テレビの取材に「英国に帰って家族の顔を見るまでは安心できない」と、ショックが抜けきらない様子だった。



 
 
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アルジェリア、軍事行動続く 邦人10人なお安否不明

安保理がテロ非難声明

nikkei.com

2013/1/19 10:44 (2013/1/19 13:35更新)

アルジェリア東部でプラント大手、日揮の日本人社員ら多数の外国人が拘束された人質事件は、18日夜以降も救出に向けたアルジェリア軍とイスラム武装勢力の戦闘が散発的に続いた。日本政府は邦人の状況確認を急いでいるが、日揮の現地日本人スタッフ17人のうち10人の安否が分からない状況が続く。隣国モーリタニアのANI通信は武装勢力側の話として、日本人1人を含む7人が依然として人質になっていると報じた。

【パリ=竹内康雄】アルジェリア軍は18日夜も、イナメナスのガス関連施設を包囲し、救出作戦を続けた。同軍はガス関連施設内にある住居部分を掌握したが、武装勢力は人質を盾にしてプラント部分に立てこもっているとみられる。仏AFP通信によると武装勢力はプラントの一部を爆破して抵抗している。

現地からの報道によると国連安全保障理事会は18日、今回の人質事件を「テロ攻撃」と指摘し、「最も強い言葉で非難する」という内容の報道向け声明を出した。

国営アルジェリア通信によると、アルジェリアのメデルチ外相は18日、在アルジェの日米英仏などの大使を呼び、状況を説明した。同外務省報道官は「関係国と最新情報を共有した」と述べ、「引き続き密接に連絡を取っていく」と語った。各国の大使側は「アルジェリアの努力に連帯と支持を表明した」という。

フランスのファビウス外相は18日夜、「救出作戦中にフランス人1人が残念ながら命を落とした」と、アルジェリア当局から連絡を受けたことを明らかにした。米国務省も18日、救出作戦で米国人1人が死亡したと発表した。

菅義偉官房長官は19日午前、現地情勢に関して「武装勢力が残っており軍事行動が継続しているもようだ」と述べた。日本政府は関係国と連携してアルジェリア政府に安否確認を急ぐよう働き掛ける方針だが、「米英仏各国も情報を持っておらず困っている」(政府筋)と少ない情報にいらだちを強めている。

モーリタニアのANI通信はイスラム武装勢力の話としてベルギー人3人と米国人2人、日本人と英国人それぞれ1人の計7人が依然として拘束されていると伝えた。

一方、現地駐在員らが巻き込まれた日揮の川名浩一社長は19日未明、情報収集のためアルジェリアの首都アルジェに向かった。出発前の羽田空港で「正確な情報を持ってしっかりと安否を確認したい」と述べた。



 
 
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アルジェリア人質事件、救出作戦で12人死亡か

cnn.co.jp

2013.01.19 Sat posted at 11:18 JST

(CNN) 国営アルジェリア・プレス・サービス(APS)は、17日にアルジェリア軍が行った人質救出作戦で、外国人100人を含む650人の人質が解放されたが、少なくとも12人が死亡したと伝えた。

アルジェリア人と外国人労働者合わせて少なくとも12人が死亡したという。APSは、この人数は「暫定的数字」としている。死亡した12人の中には、米国人1人、フランス人1人、英国人1人が含まれている。

またAPSによると、武装勢力18人が無力化したという。

APSは少なくとも30人の外国人労働者が行方不明と報じているが、個別の確認は取れていない。

米国務省が発表したところによると、米国人6人が解放されたか脱出した。他の人質に関する情報など詳細は伝えられていない。

今週はじめに2人の米当局者が3人のアメリカ人が人質になっている可能性があると語っていた。また、キャメロン英首相は18日、30人近くの英国民が人質になっていることを明らかにしていた。

アルジェリアの天然ガス施設での人質事件で、犯行グループのイスラム武装勢力に捕らわれている人質の人数は依然として明らかになっていない。

ノルウェーのエネルギー企業スタトイルによると、同社の8人の社員の安否が不明だという。日本の菅官房長官も記者会見で邦人の安否が不明だと述べた。またマレーシアの国営通信社は17日、外務省の話として、2人のマレーシア人が人質になっていると報じていた。

今回の事件で犯行声明を出したのは、アル・カイダ系過激派組織「イスラム・マグレブ諸国のアル・カイダ(AQIM)」の関連武装組織「覆面旅団」。

この覆面旅団を率いるモクタール・ベルモフタールの広報担当者が、2人の囚人と引き換えにアメリカ人の人質を解放すると申し出たと報じられているが、米国務省のヌーランド報道官はこの報道を否定し、テロリストとは交渉しないとの米国の方針を改めて表明した。

英当局者はこれに先立ち、人質救出に向けた「継続的な活動」が各地で行われていると述べていた。活動の詳細については不明。同当局者は事件で犠牲となった英国人は「かなりの」数に上ると語った。キャメロン英首相は17日、「さらに悪い知らせがくる可能性に備えておくべきだ」と語っていた。

菅官房長官は記者会見で、人質の安全に関する情報が錯そうしていると述べた。日本政府からアルジェリア政府に対して、人質を危険にさらすことのないように要請していたと明らかにし、同国軍による作戦実行について遺憾の意を示した。

この事件では同国東部イナメナスにある英石油大手BPの天然ガス関連施設が16日にイスラム武装勢力に襲撃され、アルジェリア人と外国人が人質に なった。16日の時点でアルジェリア人1人と英国人1人が死亡。襲撃は、フランスがマリに軍事介入したことに対する報復とみられる。

また、アルジェリアのラジオ局によると、アルジェリア軍は現場から走り去ろうとしていた車を銃撃し、付近でも大規模な衝突が発生。米当局者は17日、情報収集のため、施設上空に無人戦闘機を飛ばしていることを明らかにした。

米国務省当局者は、人質の一部は爆弾を仕掛けたベストを着せられていると語った。

報道によれば、フランス人看護師1人が解放されたとの情報もある。また、アイルランド首相は、アイルランド人男性1人が解放され、既に家族とも連絡を取ったと発表した。アイルランド男性は乗っていた車がアルジェリア軍に攻撃された際に、手を縛られて口にテープをはられ、首に爆弾を巻きつけられたままの状態で自力で脱出したという。他の4台の車は完全に爆破されてしまったという。



 
 
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犯行グループ、米同時テロ犯の身柄解放を要求か

【カイロ=末続哲也】アルジェリアでの天然ガス関連施設襲撃事件で、隣国モーリタニアのANI通信は18日、犯行グループの指導者とされるモフタル・ベルモフタル容疑者が、米国で収監中のイスラム主義指導者オマル・アブデルラハマン師の身柄と引き換えに米国人人質を解放するとの条件を提示したビデオメッセージを用意したと伝えた。

ビデオは近くメディアに届けられるという。

同容疑者はフランスとアルジェリアに対しては、フランスのマリでの軍事作戦停止を条件に同事件解決に向け取引する考えを示したという。同容疑者は事件の現場にはいないとみられている。米、仏、アルジェリアとも「テロリストとは交渉しない」との立場を明言している。

アブデルラハマン師は1993年にニューヨークで起きた世界貿易センタービル爆破テロ事件に関与したとして終身刑を受け服役中。

(2013年1月19日00時17分 読売新聞)



 
 
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「この事件で、マリ介入が正当化された」仏首相

【ワシントン=白川義和、ロンドン=林路郎】アルジェリアの人質事件で、米英両国はアルジェリア当局が関係国と事前に協議せずに救出作戦を強行したとして、同政府へのいらだちを強めている。

米CNNによると、米政府は「人質の安全が第一」として慎重な対応を求めていたが、アルジェリア政府は米側に事前通告しないまま、軍事作戦を行った。

米国人人質の安否情報も混乱している。パネッタ国防長官はABCテレビに対し、「何人拘束されているか、今は本当にわからない」と語った。米メディアが伝える米国人人質の数も「少なくとも3人」から「7、8人」まで幅がある。

米政府高官はCNNに対し、アルジェリア当局の情報は信頼できないとの見方を示した。ロイター通信は、米国が情報収集のため、無人偵察機をアルジェリアに派遣したと報じている。

キャメロン英首相も17日、アルジェリアのセラル首相に電話し、「事前に知らせてほしかった」と不快感を表明。その一方で、首相は議会で「責任はテロリストにある。我々はテロとの戦いでアルジェリアに寄り添う」と述べ、軍事作戦を直接批判することは避けた。

【パリ=三井美奈】エロー仏首相は18日の演説で、「アルジェリアの人質事件はテロの脅威を示した。この事件で、フランスによる西アフリカ・マリ介入の決断が正当化された」と述べた。

マリでの仏軍の空爆続行にはアルジェリア政府の協力が不可欠なため、仏政府はアルジェリア軍による軍事作戦を容認する立場だ。首相の発言に先立ち、マニュエル・バルス仏内相は18日、「テロとの戦いのさなか、批判は慎むべきだ」と述べた。

アルジェリア政府は仏軍が今月11日にマリ空爆を開始した後、戦闘機の領空通過を認めた上、イスラム過激派の武装勢力の移動を阻むためマリ国境を閉鎖した。

(2013年1月19日00時26分 読売新聞)



 
 
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解放人質の初の映像、アジア系も…現地TV報道

【カイロ=貞広貴志】アルジェリアのテレビ局「アルジャザイリヤ3」は18日、東部イナメナスの天然ガス関連施設から解放された外国人とアルジェリア人の人質の映像を初めて報じた。

約1分の映像は、そろいのジャンパーを着た作業員たちが屋外で抱き合って喜ぶ光景や、外国人が病院とみられる場所で治療を受けている模様を伝えた。

フランス企業勤務のトルコ人男性は、「私たちは生きていられて幸運だ」と話した。頭部などを負傷した、アジア人とみられる人質も映っており、映像を紹介した中東の衛星テレビ「アル・アラビーヤ」はフィリピン人だと説明している。

(2013年1月19日01時04分 読売新聞)



 
 
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安保理、アルジェリア人質事件を非難する声明

【ニューヨーク=柳沢亨之】国連安全保障理事会は18日、アルジェリア東部で日本人らが武装勢力の人質となった事件を「最も強い表現で非難する」とのプレス(報道機関向け)声明を発表した。

声明は事件を「テロ攻撃」と断定。国連加盟国に対し、実行犯や資金提供者の処罰のため、アルジェリア当局に協力するよう求めている。また、事件の被害者や家族、アルジェリアを含めた事件の影響を受けた国々に対し、「心からのお見舞いを表明する」としている。

(2013年1月19日14時15分 読売新聞)



 
 
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人質に最大限の注意を…アルジェ首相に米長官

【ワシントン=白川義和】クリントン米国務長官は18日、アルジェリアのセラル首相と電話会談し、イスラム武装勢力に拘束されている人質の保護に「最大限の注意」を払うよう要請した。

日米外相会談後の共同記者会見で明らかにした。

長官の発言は、アルジェリア軍が武装勢力に対する軍事作戦を関係国との事前協議なしに行ったことを受け、米政府が残る人質の安全に懸念を強めていることを示したものだ。セラル首相はクリントン長官に、人質救出作戦は進行中だとした上で、事態は流動的で、多くの人質が危険な状況にあると述べたという。

クリントン長官は会見で、「状況は、極めて困難かつ危険だ」と語り、アルジェリア政府や日本など関係国と事態収拾に向けて緊密に協議を続けていると強調した。また、事件は「テロ行為」と改めて指摘し、テロ対策で国際的な協調と支援が必要だと述べた。

(2013年1月19日11時27分 読売新聞)



 
 
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asahi.com 2013年01月19日10時57分

「人質の安全に最大の注意を」 米、アルジェリアに要請

【ワシントン=望月洋嗣】クリントン米国務長官は18日、アルジェリアのセラル首相と電話し、人質の安全に最大の注意を払うよう要請した。首相は救出作戦を続行しており、状況は流動的で人質が依然として危険な状態にあると説明したという。

岸田文雄外相と会談後の共同記者会見で語った。ただ、セラル首相から受けた詳しい状況説明については、人質の安全を理由に明らかにしなかった。

クリントン氏は、アルジェリアが関係国に事前通告せずに救出作戦を強行したことについて、「これは極めて困難で危険な状況だ。犯行グループについて、アルジェリア政府以上によく知る者はいない」と理解を示した。また、人質事件を「テロ行為」と呼び、テロ対策でアルジェリア政府との協力を拡大する考えも強調した。

一方、国務省のヌーランド報道官は、犯行グループが求める米国内のテロ容疑者の釈放について「我々はテロリストとは交渉しない」と述べ、応じない姿勢を示した。



 
 
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asahi.com 2013年1月19日13時59分

武装勢力「外国人7人依然拘束」 アルジェリア人質事件

【カイロ=石合力、ロンドン=沢村亙】アルジェリア南東部イナメナスで起きたイスラム武装勢力による襲撃・人質事件で、犯行グループは、隣国モーリタニアの通信社を通じて18日、「外国人人質7人を依然拘束している」と主張した。国営アルジェリア通信は同日夜(日本時間19日未明)、外国人人質132人のうち100人が解放されたと報じた。

両通信社の内容を報じたAFP通信によると、7人の国別内訳は日本1人、ベルギー3人、米国2人、英国1人という。ベルギー政府は、自国民の人質の存在を確認していない。英ガーディアン紙(電子版)は18日夜、武装勢力の7〜10人が天然ガス施設の機械室に立てこもっていると伝えた。

一方、アルジェリア紙シュルーク(電子版)は、17日から始まったアルジェリア軍の作戦行動で死亡した人質とみられる遺体写真数枚を掲載した。眼鏡をかけたアジア系とみられる男性2人の顔が写っているが、氏名や国籍はわからない。

死者数について、アルジェリア通信は18日、当初発表した人質35人、武装勢力15人の計50人を修正し、人質12人、武装勢力18人の計30人とした。人質12人の国別内訳は公表されていないが、米仏政府は18日、自国民各1人の死亡を確認したと発表した。

安否が確認されていない外国人32人は、日本のプラント建設会社「日揮」の日本人10人、ノルウェー人8人のほか、英国人、米国人らとみられる。人質に取られるか、プラント内などに身を潜めている可能性がある。

ノルウェーのストルテンベルグ首相は18日、従業員の居住区は軍が制圧したが、プラントのある地区は依然、武装勢力が支配していると述べた。解放された外国人人質の大半は居住区にいたとみられる。

犯行グループは人質解放の条件として、隣国マリでイスラム武装勢力の掃討を理由に軍事介入したフランス軍の撤退や、米国内で収監されているエジプト人のイスラム過激派指導者らの解放などを要求している。アルジェリア、フランス、米国とも、武装勢力との交渉には応じない姿勢。アルジェリア軍の軍事作戦は3日目の19日も継続される見通しだ。

アルジェリア政府は18日までに、現場の天然ガス施設の操業を停止した。石油・ガスを基幹産業とする同国の主要施設で、制圧作戦や武装勢力側の爆弾などで爆発した場合の破損を最小限に抑えるためと考えられる。



 
 
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asahi.com 2013年01月19日14時28分

「空爆、裏口から逃げた」 地元TVに人質ら証言

【カイロ=村山祐介、ロンドン=伊東和貴】18日夜、アルジェリア国営テレビが脱出直後の人たちの姿を放映した。

「あまりに急な出来事だった……」。フィリピン人男性は病院のベッドに仰向けに横たわり、声を絞り出すように答えた。額と左ほおにガーゼが張られ、点滴の管が体をはう。質問を重ねる記者に「思い出せない」と顔をゆがめた。

点滴やガーゼを手にした看護師たちが慌ただしく動き回る。仏系企業に勤めるトルコ人男性は「すべてうまくいった。まだ生きていられるのは幸運だった」と語った。

アルジェリア人とみられる男性作業員数十人が広場で生還を喜ぶ姿も伝えられた。両手を大きく上げて抱擁し、無事を確かめ合った。

「約260人が閉じ込められていたが、軍の空爆が始まった時に裏口のドアを壊して逃げ出したんだ」。中年男性はそう語った。別の男性は「一カ所に集められ、周りに爆発物が仕掛けられた。みんな完全にパニック状態だった」と振り返った。

バスの中でインタビューに応じた英国人男性ダレン・マシューズさん(29)は「とてもホッとしている」と語った。無精ひげが目立つ。「でも英国で家族に会うまでは百%安全を感じられない。みんな無事に帰って来てくれるといいのだが」

映像は約8分間。「見事な仕事だった。感動した」と、謝意を述べる欧米系とみられる男性たちも映し出された。日本人らしき姿はなかった。

各国メディアも少しずつ現地の様子を伝え始めた。英紙タイムズ(電子版)が伝えた生存者の証言によると、武装勢力は「アルジェリア人は出ていいぞ」と叫び、外国人だけを集めて縛った。多くが口に猿ぐつわ、首に爆弾をつけられ、建物に閉じ込められたという。

   ◇

日本からは現地への電話はつながりにくく、ほとんどが短時間で切られる状態が続いている。首都アルジェにある病院の男性職員は、朝日新聞の電話取材に「ここに日本人はいない」と慌ただしく受話器を置いた。緊急時に医療サービスを提供する「インターナショナルSOS」のアルジェリア支部は「各地の病院に多くの医師を送り込んでいる。ここで詳細は分からない」とだけ話した。



 
 
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asahi.com 2013年1月19日17時28分

新たに外国人社員3人の生存確認 アルジェリア人質事件

アルジェリアの人質事件で、プラント建設会社「日揮」は19日、新たに外国籍のグループ会社社員3人の無事を確認したと発表した。フィリピン人2人とマレーシア人1人という。

これまでに無事を確認できた社員は、日本人7人、外国人13人の計20人となった。全員が首都アルジェに飛行機で移動しているという。



 
 
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テロ指導者に死刑判決…アルジェリアで欠席裁判

【カイロ=貞広貴志】アルジェリアの裁判所は18日、同国を拠点とする国際テロ組織「イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ組織」(AQIM)の指導者アブドルマリク・ドルクデル被告に対し、欠席裁判で死刑判決を言い渡した。

国営通信が伝えた。

2007年12月に首都アルジェの国連事務所などを爆破し、26人を死亡させた事件の首謀者と認定されたもので、共犯の10被告にも死刑判決が言い渡された。

AQIMは、アルジェリア東部で起きた人質事件の犯行グループがかつて所属していた組織で、今も協力関係にあるとされる。

(2013年1月19日19時26分 読売新聞)



 
 
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アルジェリア、英の特殊部隊派遣断る…BBC

【ロンドン=林路郎】英メディアによると、キャメロン英首相は18日、アルジェリアのセラル首相と2度にわたって電話協議を行い、人質解放作戦を支援するための英軍特殊部隊の派遣を提案した。

だが、BBCテレビによるとアルジェリア側はこれを断ったという。

(2013年1月19日22時25分 読売新聞)



 
 
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アルジェリア拘束:天井裏で命拾い…救出外国人ら証言

毎日新聞 2013年01月19日 00時40分(最終更新 01月19日 03時03分)

【カイロ秋山信一、パリ宮川裕章】銃声が響く中、自室や天井裏に隠れて助けを待つ人々−−。アルジェリアの天然ガス施設で続くイスラム武装勢力による人質事件で、国軍の救出作戦などで脱出した人々が相次いで欧州メディアなどに証言。事件の生々しい状況が明らかになった。

AFP通信によると、施設で調理を担当していたフランス人男性は、16日未明、居住区画の自分の部屋で休憩中に警報を聞いた。「はじめは訓練だと思った」というが、銃声が聞こえた。見つからないことを祈った。「食べ物と飲み物は多少持っていたが、(逃げられるまで)どれほど長期間かかるか分からなかった」と不安な心境を口にした。

アルジェリア軍兵士の助けで脱出したものの、「同僚が一緒にいるのを確認しなければ、絶対について行かなかった」とも語り、現場の状況が極めて混乱していたことを示唆した。脱出後、天井裏などに隠れて命拾いした英国人3人がいたことも知ったという。

一方、フランスのテレビ局の取材に答えたフランス人の人質は、英国人、日本人、フィリピン人、マレーシア人らと拘束され、何人かは爆発物を巻き付けられたと明かした。

アルジェリアの民放アルシャルークは18日、武装勢力の拘束から自力で逃げたアルジェリア人男性の証言を報道。男性によると、武装勢力は16日午前5時ごろに襲撃を開始し、約1時間でガスプラント従業員らの居住区を占拠した。

「外国人が必要だ。アルジェリア人は自分の荷物を持って出ろ!」。武装勢力のメンバーはこう叫び、外国人の人質にはプラスチックバンドで手首を拘束した。

武装勢力は、犯行声明を出した国際テロ組織アルカイダ系の武装組織「イスラム聖戦士血盟団」の母体、「覆面旅団」という組織名が書かれたパネルを持っていたという。



 
 
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アルジェリア拘束:「テロに抗戦」徹底…救出強行

毎日新聞 2013年01月19日 01時05分(最終更新 01月19日 02時08分)

北アフリカ・アルジェリアの天然ガス関連施設でのイスラム武装勢力による人質事件。アルジェリア政府が関係各国にも知らせず発生翌日に「人命軽視」とも見える軍事制圧に踏み切った背景には、「テロとの戦い」で長期間混乱した同国の国情がある。国際テロ組織アルカイダ系の団体は、今回の事件も含め北アフリカ地域で外国人の誘拐や政府施設攻撃などを繰り返し、米欧も抑え込みに躍起だが成果は出ていない。「人命優先」を呼びかけた日本政府は、人質に関する情報収集すらままならない状況だ。

◇背景に混乱の歴史…「被害国」との温度差露呈

「テロとの戦いには(テロリストとの)交渉も、中断もない。昨日も今日も明日も変わらない」。アルジェリアのサイード情報相は17日夜、国営テレビで、人質に多くの死傷者を出した軍事作戦を正当化した。人命尊重には最大限に配慮したとしながらも、「テロリストに対する徹底抗戦主義」から、強硬策を取らざるを得なかったと説明した。

正確な情報を収集するため、武装集団に揺さぶりをかけるなどして時間かせぎをすることなく、なぜ性急な軍事作戦に訴えたのか。仏紙フィガロは「アルジェリア軍は、イスラム主義者との問題を解決するために武力を優先してきた」との分析記事を掲載した。

1995年2月、イスラム過激派は収監中のアルジェの刑務所で暴動を起こした。アルジェリア軍は包囲し、過激派は「生命の安全確保」を求めたが、軍は強行突入。過激派81人を含む96人の収監者が死亡した。

テロ問題に詳しい仏戦略研究所のジャン・リュック・マレ氏は仏メディアに「武力行使を優先した今回の人質事件は、アルジェリアに(フランスのようなさまざまな危機に柔軟対応する)対テロ部隊がないことが明らかになった」と指摘。元仏軍特殊部隊隊員のフレデリック・ガロワ氏は仏誌ヌーベル・オプセルバトゥールで、「アルジェリア軍の戦術、戦略は強硬策が基本で、犯行グループを(早期に)制圧し、テロリストにメッセージを送る必要があった。たとえ人質が全員死亡したとしても重大な関心事ではなかった」と分析した。

作戦を巡っては、事件の舞台となったアルジェリアと、人質を取られた関係国の間の温度差も表面化した。事件への対処にあたり「人権、民主主義を優先する国と、容赦ない対応を取る国がある」(仏メディア)ためだ。関係国は作戦支援を申し出たとされるが、アルジェリアの主権に配慮せざるを得ない事情もあった。【ローマ福島良典、パリ宮川裕章】

◇米のテロ対策行き詰まり…北・西アフリカ

サハラ砂漠周辺の北・西アフリカ諸国では、アルジェリアを源流とするアルカイダ系テロ組織「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」を中心に、イスラム過激派の勢力拡大とテロ活動が活発化している。今回のアルジェリアの人質事件を見ても、01年の米同時多発テロ以降、米国が続けてきた軍事・民生両分野のテロ対策の行き詰まりは明らかで、2期目のオバマ政権は戦略練り直しを迫られている。

アルジェリアの事件について、パネッタ米国防長官は18日、「我が国や国民に理不尽な攻撃を行う者の隠れがはない」と犯人を追及する姿勢を明示した。一方、AQIMの分派組織は犯行声明で、マリへのフランスの軍事介入に対する報復としている。だが、カーソン米国務次官補(アフリカ担当)は16日、「AQIMを打倒する必要がある」と述べ、フランスを支援する考えを強調した。米国は無人偵察機で得た情報を仏軍に提供し、輸送機の後方支援も検討。マリに部隊を派遣予定の西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)加盟諸国に軍事教官を派遣する方針だ。

米国は同時多発テロ翌年の02年、サハラ砂漠周辺国でのイスラム過激派台頭の兆しに対し、マリ、チャド、ニジェール、モーリタニアの4カ国への軍事支援を強化する「汎(はん)サヘル構想」を開始。同構想は04年、「トランス・サハラ対テロ作戦構想」に発展解消し、アルジェリアも含む計10カ国に軍の訓練などを続けた。民生面では09年度に1億1125万ドルをマリに供与、トップドナーとなった。

だが、マリ北部は昨年4月、AQIMも関与する形で「分離独立」し、リビアでは昨年9月に米領事館襲撃事件が発生。今回はアルジェリアで多数の外国人を巻き込む事件が起きた。ロイター通信によると、実行犯にはエジプト人やチュニジア人も含まれているとの情報もあり、国境を超えた「反欧米」の動きが広まっている。

リビアのカダフィ政権崩壊時に多数の兵器が拡散し、過激派の戦闘力が強化されたとの指摘もある。議会調査局が昨年8月、米政府の戦略の見直しを提言する報告書を発表、米国内からもテロ対策の体制立て直しを求める声が出ている。【ワシントン白戸圭一】



 
 
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アルカイダ:アフリカ侵食 「聖戦思想」国境越え

毎日新聞 2013年01月19日

【ヨハネスブルク服部正法】国際テロ組織アルカイダから分派した武装勢力が北アフリカ・アルジェリアで起こした日本人らの拘束事件では、フランス軍が隣国マリでイスラム過激派に行っている軍事行動の停止を求める犯行声明が出され、アフリカで広範囲に広がるアルカイダ・ネットワークの存在が浮き彫りとなった。アルカイダやイスラム過激派はどのようにアフリカで拡大しているのか。

現在のアフリカで過激派の流れを大別すると、▽北・西アフリカで活動するアルカイダの分派「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」とその連携組織▽西アフリカの大国ナイジェリアのボコ・ハラム▽東アフリカ・ソマリアで政府と交戦を続けるアルシャバブ−−の三つの大きな勢力がある。

3組織は地域的・民族的な隔たりがある。元々各地で発達したが、今や、やすやすと国境を越えるようになっているようだ。

米アフリカ軍(司令部・独シュツットガルト)のハム司令官は昨年6月、3組織が「協調的、連動的な動きをしようとしている」と述べ、強力深化の動きに強い懸念を表明。特にAQIMとボコ・ハラムの関係を「資金や(兵員の)訓練、弾薬などの面で両者の分かち合いが見て取れる」と指摘した。AQIMなどが制圧するマリ北部へのボコ・ハラム戦闘員の流入もたびたび報じられている。

91年以降のソマリアの長期内戦下で勃興したアルシャバブは、10年7月にウガンダの首都カンパラで爆破テロを起こした。流入してきたアラブ系の戦闘員らが多数参加している。ボコ・ハラムは11年6月に、戦闘員がアルシャバブの下で訓練を受けたことを表明。アルシャバブは昨年2月にはアルカイダとの統合も宣言した。

10年2月、ソマリア暫定政府のアリ外相(当時)は毎日新聞の取材に「アルシャバブはアルカイダの基本方針を踏襲し、その世界的なネットワークで動いている」と述べ、アルシャバブがソマリア一国のみの体制変革ではなく、国境を超えた「聖戦」思想を持っていると示唆した。

AQIMは、元々は90年代のアルジェリア内戦で政府と戦ったイスラム原理主義者が源流だ。アルジェリア当局の取り締まりで弱体化したが、米ピッツバーグ州立大のスティーブン・ハーモン准教授の分析によると、米軍のイラク侵攻(03年)への反発から、「聖戦」を唱える組織内部の「国際派」が主導するようになり、マリに拡大、その後、AQIMを形成した。

アフリカ各地に芽生えた過激組織が、「聖戦」を唱えるアルカイダという「触媒」によって結びついて強化され、広がっていると考えられる。



 
 
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アルジェリア拘束:人質の安全、米国が要請

毎日新聞 2013年01月19日 10時58分(最終更新 01月19日 15時35分)

【ワシントン白戸圭一】クリントン国務長官は18日、アルジェリア南部の天然ガス関連施設で発生した人質事件について同国のセラル首相と電話協議を行い、人質の生命の保護に最大限配慮するよう要請した。訪米中の岸田文雄外相との会談後の共同記者会見で明らかにした。

クリントン長官によると、セラル首相は電話で、人質救出作戦が続いており、多数の人質がなおも危険な状態にあることを説明したという。長官は会見で「今なお人々が危険にさらされていることを深く憂慮している」と人質の安否を気遣った上で「テロ対策に関する協力の拡大と深化」が重要だと強調した。

また、米国務省のヌーランド報道官は18日の声明で、同事件で人質となっていた米国人フレデリック・ブッタチョ氏が死亡したと発表し、「家族と友人に深い哀悼の意を表す」と述べた。米国人犠牲者が確認されたのは初めて。

一方、武装勢力が人質解放と引き換えに米国で服役中のイスラム聖職者ら2人の釈放を要求しているとの報道について「米国はテロリストとは交渉しない」と述べ、応じない考えを示した。武装勢力側から実際に要求があったかどうかについてはコメントせず、人質となっている米国人についても明らかにしなかった。



 
 
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人質拘束:脱出アルジェリア人「悪夢の時間」語る

毎日新聞 2013年01月19日 11時48分(最終更新 01月19日 12時25分)

北アフリカのアルジェリア南部イナメナス近郊のティカントリにある天然ガス関連施設などで、プラント大手「日揮」(本社・横浜市西区)の日本人従業員らがイスラム武装勢力に拉致された事件で、ガス田施設内のプラントの一部で18日夜、爆発が起き、火災が発生した。アルジェリアの民放テレビは、武装勢力による施設爆破が原因と報じた。拘束が伝えられている日本人1人を含む外国人ら7人への影響は不明。事態の長期化も懸念されるなか、居住区の食堂から脱出したアルジェリア人の従業員男性が、仏紙ルモンドの電話取材に「悪夢のような時間」を詳細に語った。

「悪夢を見ているようだった」。アルジェリア北西部の都市オラン出身の男性は、そう振り返った。

イスラム武装勢力が施設を襲撃した16日早朝、男性は同僚の従業員ら約60人とともに居住区内の食堂にいた。危険を回避するため、そのまま食堂で一夜を過ごした。「携帯電話は通じなくなっていた。夜は飲食もできず、周囲からむせび泣く声が聞こえた」

明けて17日午前10時ごろ、食堂の外から爆発音や銃撃音が聞こえ、女性の悲鳴も耳にした。アルジェリア軍による攻撃が始まったのだと察知した。約1時間後、(すきをみて)建物の屋根裏に逃げ込んだ時、ターバンを頭に巻いた武装集団約15人が目の前に現れた。男たちは「アルジェリア人の兄弟よ。怖がらずに静かに外に出るように。家に帰るのだ。私たちは兄弟、同じイスラム教徒だ」と言った。

一緒にいた米国人の1人は(逃げようとして)屋根裏から落ちた。男たちはその米国人を無視し、もう1人の別の米国人を突然銃で撃った。血が流れ出すのを見た。「彼が米国人だと知って撃ったのかは分からない。彼はしばらく生きていたが、その後亡くなったと聞いた」

混乱の中、皆で建物を抜け出そうとしたところ、アルジェリアの憲兵隊が救出に現れた。17日午後1時ごろ、窓ガラスがすべて割れたバスで施設を出発した。転落した米国人も一緒で、軽傷だった。上空には航空機が飛んでいた。

男性は脱出の直前、アルジェリア軍と武装勢力が言葉を交わしているのも聞いた。「収監中の仲間の解放を要求していた。(武装勢力は)標準的なアラビア語を話し、アルジェリア人か外国人か判断がつかなかった」

「テレビや映画ではない。今、この目で見たことだ。こんな日が私に訪れるとは想像しなかった」。男性は取材に対し、時折声を震わせながら答えたという。【パリ宮川裕章】



 
 
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アルジェリア拘束:アジア系?遺体映像 現地報道

毎日新聞 2013年01月19日 11時51分(最終更新 01月19日 12時24分)

アルジェリアの民放局アルシャルークは18日夜(日本時間19日未明)、政府軍の救出作戦の間に死亡したとされる人質らの映像を放映した。数人の遺体が映っており、アジア系とみられる男性の遺体も含まれている。

日揮の日本人従業員のうち安全が確認されたのは7人で、残る10人の安否は分かっていない。地元メディアによると、日本人1人は首都アルジェの病院に搬送された。政府軍の救出作戦の間に、日本人2人が殺害されたとの情報もあり、日本政府や日揮は確認を急いでいる。

地元メディアによると、政府軍はガス田施設に立てこもる武装勢力への攻撃を続けており、日本人1人を含む外国人7人が人質として拘束されている。これまでの外国人の死者数については数人〜35人と情報にばらつきがある。ファビウス仏外相は18日、フランス人1人が死亡し、3人が救出されたとアルジェリア政府から連絡があったことを明らかにした。

一方、政府軍は18日までに、武装勢力のメンバー20人以上を殺害し、4人を拘束した。人質の証言によると、武装勢力のメンバーは、犯行声明を出した国際テロ組織アルカイダ系の過激派組織「イスラム聖戦士血盟団」の上部組織「覆面旅団」の名前が書かれたパネルを持っていた。

覆面旅団の指導者ベルモフタール幹部は18日、モーリタニアの独立系通信社を通じて、米国人の人質の解放と引き換えに、93年の米ニューヨーク・世界貿易センタービル爆破事件に関与したとして米国で服役中のエジプト人イスラム聖職者オマル・アブデルラーマン師ら2人の釈放を求めた。

アブデルラーマン師は、11年5月にパキスタンで米軍に殺害されたアルカイダ指導者ウサマ・ビンラディン容疑者とも親交があり、イスラム主義者の間では英雄視されている。要求の背景には、西側諸国との対立を演出することで、アラブ世界での支持を集める狙いがありそうだ。

ヌーランド米国務省報道官は18日、2人の釈放要求があるとの報道について「米国はテロリストとは交渉しない」と述べ、応じない考えを示した。武装勢力側から実際に要求があったかどうかについてはコメントせず、人質となっている米国人についても明らかにしなかった。【カイロ秋山信一】



 
 
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アルジェリア拘束:安保理が「非難」の報道声明

毎日新聞 2013年01月19日 13時18分(最終更新 01月19日 13時26分)

【ニューヨーク草野和彦】アルジェリアで起きたイスラム武装勢力による人質事件について、国連安全保障理事会は18日夜、「多数の死傷者を出したテロ行為を最も強い言葉で非難する」との報道声明を出した。

声明は、今回のテロ行為の実行者や支援者が「法の裁きを受ける必要性」を強調し、すべての加盟国に対してアルジェリア政府に協力することを求めた。また、国連憲章に基づき「あらゆる形態のテロリズムと闘う決意」を改めて表明した。



 
 
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アルジェリア政府:厳しい情報管理に各国いら立ち

毎日新聞 2013年01月19日 13時21分(最終更新 01月19日 13時52分)

【カイロ秋山信一】アルジェリア南部イナメナス近郊の天然ガス関連施設で起きたイスラム武装勢力による人質事件では、情報共有に極めて消極的なアルジェリア政府に各国がいら立ちを募らせている。対照的に、武装勢力は人質の状況などをアラブメディアを通じて発信、一定の売名は果たしている。

16日の発生以来、アルジェリア政府幹部で事件に関し対外的な発言が報じられたのは、サイード情報相くらい。17日に国営テレビに出演したが、対テロ強硬姿勢の主張が主で、日本を含む関係国が求めている人質の安否や死傷者数には触れなかった。ブーテフリカ大統領も一部関係国首脳と電話協議を行っている模様だが、記者会見での事件対応説明などは行っていない。

17日に強行され、人質も含め多数の死傷者を出したと見られる「救出作戦」も、関係国への事前説明はない。キャメロン英首相は「事後に『他に選択肢はなかった』と連絡があっただけだ」と不快感をにじませた。

地元メディアによると、日本人1人を含む負傷者9人が搬送された首都アルジェの病院も当局が監視。病院の担当者は18日、毎日新聞の電話取材に「何も話せない。(ガス開発担当の)エネルギー・鉱業省に聞いてほしい」とだけ話した。

厳しい情報管理の背景として、対仏独立闘争を経験した同国の対外不信心理や、ガス田という国家戦略上重要な施設で発生したテロ事件ゆえの慎重姿勢などが指摘される。

一方、武装勢力側は、確度は不明ながら、死傷者の情報を積極的に発信し、政府軍が軍事作戦を強行したことで多数の犠牲者が出たことを強調する戦術をとっているようだ。事件に関与したとみられる国際テロ組織アルカイダ系の武装組織「イスラム聖戦士血盟団」は、モーリタニアの複数の独立系通信社を通じて、犯行声明や各種要求を発信。事件現場からも電話などで取材に応じた。

アルジェリア情勢に詳しいチュニジア・マヌーバ大学のアラニー教授(現代北アフリカ史)は「アルカイダはビンラディン容疑者の死後、活動が低調だった。今回の積極的な情報発信は存在意義を示す狙いがある」と指摘している。



 
 
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アルジェリア拘束:マリへの仏軍介入は「欧米の誤算」

毎日新聞 2013年01月19日 13時23分(最終更新 01月19日 13時54分)

【ブリュッセル斎藤義彦】アルジェリアでのイスラム武装勢力による人質事件の契機となった隣国マリへのフランス軍による武力介入を巡り、欧米の誤算が引き金となったとの見方が出始めている。マリでのイスラム武装勢力の実力を見誤り、急激な直接介入を行わざるを得なかった欧州の誤算や、米軍がマリ政府軍を訓練したが、一部が反乱に寝返った誤算が指摘されている。

南ドイツ新聞は、欧州の軍事筋の話として、マリ北部を掌握しているイスラム過激派の南進に欧州側が驚き、過激派が欧州側の予想以上に訓練、重武装されていたと伝えた。

虚を突かれた仏軍は11日から空爆を開始、その後、地上軍も派遣するなど直接介入せざるを得なくなった。

欧州側は、直接介入を避けて西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)軍を前面に立て、マリ政府軍を欧州連合(EU)軍が訓練しながら今秋に北部を奪還する予定だった。

欧州諸国はアフガニスタンへの派兵で占領軍視され、武装勢力から攻撃を受け続けてきた。「できるだけその土地の軍を前面に立てるのが教訓」(欧州軍事筋)で、マリへの直接介入は最も避けたいシナリオだった。

しかし、マリの過激派が予想以上に強く、フランスは直接介入せざるを得なくなり、EUは訓練部隊派遣を前倒しした。結果としてアフリカ各地のイスラム過激派の怒りを買いアルジェリアの人質事件が発生した。

一方、米ニューヨーク・タイムズは、米軍が訓練したマリ政府軍の部隊の一部が、北部で反乱を起こした勢力に寝返ったと伝えた。

昨春の反乱当初に主導権を握っていたのは遊牧民トゥアレグ人で、同じ民族に属する政府軍の将校が武器を持ち去り反乱に加わった。その後、北部での反乱はイスラム過激派に乗っ取られた。

米軍の訓練はイスラム過激派対策が目的だったが、イスラム過激派台頭に手を貸す皮肉な結果になった。



 
 
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アルジェリア拘束:日英首相が電話協議、緊密連携を確認

毎日新聞 2013年01月19日 20時36分(最終更新 01月19日 23時51分)

安倍晋三首相は19日、アルジェリアで発生した人質事件について英国のキャメロン首相と電話で協議した。安倍首相は「関係国が一致してアルジェリア政府に人命最優先での対応を働きかけることが重要だ」と述べ、邦人の安否を含む情報提供を英国に要請。両首相は「まだ予断を許さず、多数の犠牲者が出ていることを憂慮する」との認識で一致し、両国で緊密に連携して対処することを確認した。

安倍首相は協議後、記者団に「最新の情報について話があったが、中身は言えない」と語った。日本政府関係者は「情報に邦人の安否が含まれるかどうかを含めて、コメントは控える」としている。

安倍首相はキャメロン首相との協議後、ノルウェーのストルテンベルグ首相とも電話で協議し、引き続き連携を図ることで一致した。【鈴木美穂】



 
 
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アルジェリア拘束:日揮、20人の生存確認

毎日新聞 2013年01月19日 20時50分(最終更新 01月19日 21時15分)

【カイロ秋山信一、ローマ福島良典、北川仁士】北アフリカのアルジェリア南部イナメナス近郊のティカントリにある天然ガス関連施設で、プラント大手「日揮」(本社・横浜市西区)の日本人従業員らがイスラム武装勢力に拘束された事件で、日揮の遠藤毅広報・IR部長は19日、新たにグループ会社員の外国人3人の無事を確認したと発表した。これで同社関係の現地駐在員78人のうち、日本人7人を含む計20人の生存が確認された。だが日本人10人を含む計58人の安否は依然として判明していない。

日揮の川名浩一社長ら幹部3人は19日夜、首都アルジェに入り、従業員らの安否確認に当たる。

一方、アルジェリアの隣国、モーリタニアの独立系通信社は19日、武装勢力の情報として、約20人のメンバーが、日本人1人を含む外国人7人の人質をとりプラント施設に立てこもっていると報じた。武装勢力のメンバーと人質は爆発物を体に巻きつけ、施設内には地雷など爆発物を張り巡らせた。武装勢力は「政府軍が近づけば施設ごと爆破する」と脅し、アルジェリア政府に交渉に応じるよう求めているという。

また、ロイター通信は19日、治安筋の情報として、ガス関連施設近くで15人の焼死体が発見されたと報じた。

これに対しアルジェリアの民放アルシャルークは19日、施設内で拘束されていた外国人の人質7人が無事救出されたと伝えた。施設内に5人程度の武装勢力が潜伏しており、アルジェリア軍が攻撃を続けているという。人質などをめぐる安否情報は錯綜(さくそう)しており、日本政府は確認を急いでいる。



 
 
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アルジェリア拘束:施設広大、全容つかめず

毎日新聞 2013年01月19日 20時55分(最終更新 01月19日 21時11分)

【ローマ福島良典、パリ宮川裕章、ロンドン小倉孝保】天然ガス施設襲撃事件は発生から3日経過したが、武装集団が人質を取って立てこもり、包囲するアルジェリア軍との間で、こう着状態が続いている。多くのメディアは消息が分からない外国人約30人のうち約7人が依然、拘束されたままだと伝えている。だが、残りの外国人が広大な施設のどこにいるのかは不明だ。

「昨日以来、状況に変わりはない」。人質を取られた日米欧などの関係国首脳からアルジェリア政府に対して「人命尊重」の要請がなされる中、治安当局者は仏紙フィガロ(電子版)にそう語った。

武装集団が襲撃したのは従業員の勤務交代時間帯にあたる16日午前5時45分ごろ。当時、外国人132人とアルジェリア人約600人の従業員は居住区の宿舎や食堂、数キロ北側に離れたガス工場にいたとみられる。アルジェリア人の多くは施設のフェンスを破るなどして18日夜までに脱出したという。

施設は厳重警備され、居住区とガス工場を結ぶ道路脇にはアルジェリア軍のキャンプもある。施設の技術者はフィガロ紙に「工場の手前10キロの地点には検問所もある。襲撃があるとは思いもよらなかった」と振り返る。

AFP通信などによると、武装集団が立てこもっているのはガス工場。アルジェリア軍が戦車などで取り囲んでいるが、武装集団はアルジェリア軍が近づけないように工場の一部を爆破したという。

モーリタニアの独立系ANI通信によると、武装集団は工場で「ベルギー人3人、米国人2人、日本人1人、英国人1人」を拘束しているというが、国籍などの信ぴょう性は不明だ。武装集団は米国人人質と、米国で服役中のイスラム過激派指導者の「交換」を提案したというが、米政府は応じない構えだ。

英紙ガーディアンが19日、英国政府筋の話として報じたところでは、武装集団とアルジェリア政府の間には通信手段が確保されているという。だが、地元有力者は交渉が不調に終わった後、武装勢力についてアルジェリア・メディアに「血に飢え、死ぬ覚悟で、できるだけ大勢の人間を殺そうという連中だ」と語ったという。



 
 
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アルジェリア拘束:突然の銃声に身潜め…日揮駐在員が証言

毎日新聞 2013年01月19日 21時52分(最終更新 01月19日 23時06分)

北アフリカのアルジェリア南部イナメナス近郊のティカントリにある天然ガス関連施設で、プラント大手「日揮」(本社・横浜市西区)の日本人従業員らがイスラム武装勢力に拘束された事件で、日揮は19日、無事が確認された日本人駐在員から聞き取った襲撃当時の様子などを明らかにした。無事が確認された日本人7人を含む計20人は全員、すでにアルジェに到着。日本人7人は同社事務所から家族に電話して連絡を取っているという。身体面や精神面を判断したうえで、順次帰国する。

19日午後3時から記者会見した同社の遠藤毅広報・IR部長が、18日未明に最初に連絡が取れた日本人3人から、同社のアルジェ事務所が聞き取った話として明らかにした。

3人はプラントから3〜4キロ離れた居住区の宿舎で突然、銃声を聞き、ただならない雰囲気を感じたという。それぞれの自室にいた2人は、外に出ないように身を潜め、屋外にいた1人はトラックの下に潜り込んで、様子をうかがっていた。3人は武装グループに拘束されず、その後、アルジェリア軍に保護されるなどした。自室にいた1人は腕に傷を負った。

3人は銃撃戦の様子は見ていないというが、遠藤部長は「相当激しい、想像を絶する状況になったと思う」と語った。

また、18日夜にアルジェ事務所に電話を掛けてきて無事が確認された日本人4人を含む計11人は、イナメナスの警察署に居たことが明らかになった。19日朝、新たにマレーシア人1人、フィリピン人2人のグループ会社社員3人の無事が確認されたが、マレーシア人は先の11人グループが同署で発見。フィリピン人2人は、発注者の英国石油大手BPからの照会で無事が確認された。

一方、依然として日本人10人ら関係者58人の安否は分かっていない。日本人に死者が出ているとの報道もあり、遠藤部長は「一日も早く救出して日本に帰ってきてもらいたい」と声を振り絞った。【北川仁士、山田麻未】



 
 
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アルジェリア拘束:軍が総攻撃、制圧…人質7人死亡か

毎日新聞 2013年01月19日 23時50分(最終更新 01月20日 00時20分)

【カイロ秋山信一】北アフリカのアルジェリア南部イナメナス近郊のティカントリにある天然ガス関連施設で、プラント大手「日揮」(本社・横浜市西区)の日本人従業員らがイスラム武装勢力に拘束された事件で、国営アルジェリア通信は19日、政府軍が最終的な軍事作戦を実施し、武装勢力のメンバー11人を殺害したと報じた。複数の現地メディアによると、拘束されていたとされる日本人1人を含む外国人の人質7人は武装勢力に殺害されたという。アルジェリアのセラル首相は近く記者会見を開く予定で、詳細を明らかにするとみられる。

武装勢力は16日にガス関連施設を襲撃し、国営アルジェリア通信によると、施設で働く外国人132人が人質になったが、うち100人近くは18日までに脱出した。

◇武装勢力メンバー11人を殺害

政府軍は19日も関連施設に立てこもる武装勢力への攻撃と人質の救出作戦を続け、武装勢力のメンバー11人を殺害した。現地メディアによると、最後まで拘束されていた日本人1人、ベルギー人3人、米国人2人、英国人1人の計7人は、武装勢力に殺害されたという。

一方、ロイター通信によると、19日には新たに米国人やドイツ人など外国人16人が救出された。地元メディアも、18日夜から19日未明にかけて、外国人の人質6〜7人が無事救出されたと伝えている。このほか約20人の外国人の遺体が、19日までに現場から約50キロ東のイナメナス病院に搬送されたとの情報もある。被害状況の全容は不明で、今後日本人も含めた外国人の死者数が増える可能性もある。

アルジェリアメディアによると、事件で負傷し、首都アルジェの病院に入院していた日本人1人は19日午前に退院した。日揮は17人の日本人従業員のうち7人の安全を確認したとしているが、退院が伝えられた日本人が含まれるかは分かっていない。

武装勢力は16日以降、ガス関連施設に人質をとって立てこもっていた。政府軍が攻撃すれば、人質に危害を加えると脅迫したが、政府軍は包囲を固め、17日にはヘリコプターによる空爆作戦を展開。

脱出した人質の証言によると、人質を乗せて施設内を移動していた武装勢力の車両4台が爆撃され、多数の外国人が犠牲になったとみられる。

隣国モーリタニアの独立系通信社は19日、武装勢力の話として、武装勢力のメンバーと残った人質は爆発物を体に巻きつけ、プラント施設内には地雷など爆発物を張り巡らせたと伝えていた。武装勢力は「政府軍が近づけば施設ごと爆破する」と脅し、アルジェリア政府に交渉に応じるよう求めていたが、政府軍は最後まで強行策を貫いた。

政府軍は作戦終了後、施設内の地雷除去を始めた。



 
 
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アルジェリア軍が「最終作戦」、人質23人、犯人グループ32人死亡か

cnn.co.jp

2013.01.20 Sun posted at 10:07 JST

(CNN) アルジェリアの国営メディアは、同国南東部イナメナスの天然ガス施設での人質事件が19日、軍特殊部隊の「最終作戦」により終息したと報じた。事件の死者は人質少なくとも23人、犯人側32人に上ったとされる。

国営メディアによると、同日の作戦で新たに人質7人、武装勢力11人が死亡した。死者の国籍は不明。CNNは死者数を確認できていない。

報道によれば、施設で働いていたアルジェリア人約685人、外国人107人が解放された。このほかに行方不明者がいるかどうかは明らかでない。現場での捜索が進むにつれ、死者数はさらに増える可能性もある。アルジェリア軍は現場周辺で、犯行グループが仕掛けた地雷の撤去作業を続けているという。

英国のキャメロン首相はアルジェリア当局の話として、「現場はまだ危険な状態で爆発物の処理が必要とみられるが、事件は終息した」と述べた。犯行は、フランス軍が隣国マリへの軍事介入でアルジェリア当局から領空通過の許可を得たことに対する報復とみられる。キャメロン首相は「無実の市民の命をこのようにして奪う行為はまったく正当化できない」と非難し、テロ掃討への決意を改めて強調した。

国営メディアによれば、アルジェリア軍は19日、犯行グループがマリへ逃げ込む動きを示したことを受け、特殊部隊を送り込んだ。犯行グループは現場施設の爆破も計画していたとされる。

ノルウェーのストルテンベルグ首相は、ノルウェー人8人の無事が確認されたものの5人が依然行方不明だと述べた。英国人では1人の死亡が発表されたうえ、英在住外国人1人を含む6人の安否が確認されていない。

フランス人の人質は全員の安否が確認されたという。このうち1人は17日、仏紙に「9カ国の32人とともに拘束されている」と語ったが、その後死亡した。米国務省のヌーランド報道官によると、米国人少なくとも1人の死亡が確認された。ルーマニア人は1人死亡、4人が解放された。日本の菅官房長官は18日、邦人14人の安否が不明だと述べた。



 
 
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asahi.com 2013年1月20日1時20分

外国人人質7人死亡 アルジェリア報道、軍の作戦終了

【カイロ=石合力】アルジェリア軍特殊部隊は19日午前(日本時間同日午後)、同国南東部イナメナスの天然ガス関連施設で、イスラム武装勢力に対する最終作戦を実施し、施設一帯を制圧した。アルジェリア国営通信が治安当局の情報として報じた。武装勢力11人と外国人人質7人が死亡し、作戦は終了した。

アルジェリアのセラル首相が19日中にも記者会見する見通しだ。日本のプラント建設会社「日揮」の日本人社員ら17人のうち、10人の安否は依然確認されていない。イスラム武装勢力が国家の基幹産業である天然ガス施設を襲撃し、外国人を含む数百人規模の人質を取るという例を見ない事件は、軍の強硬策で発生から4日目に結末を迎えた。人質の人命尊重を求めていた関係国の意向よりも武装勢力の制圧を優先した形だ。

北・西アフリカ地域では国際テロ組織アルカイダと関連するイスラム過激派の活動が活発化しており、同種の事件が再発するおそれもある。日本を含む外国企業の活動や投資、邦人の安全確保などに大きな影響が出そうだ。

国営通信は治安筋の情報として、プラント地区にいた外国人の人質7人が武装勢力11人とともに死亡したと伝えた。7人は武装勢力に殺害されたとしている。

アルジェリアの民放テレビ局と中東の衛星放送アルアラビアは、武装勢力に殺害された7人に日本人1人が含まれていると伝えた。

犯行グループの上部組織とされるイスラム武装勢力「覆面旅団」の広報担当は軍の作戦開始前、隣国モーリタニアの通信社を通じて「外国人人質7人を依然拘束している」と主張。7人は日本人1人のほか、米国人2人、英国人1人らとしていた。

一方、ロイター通信はこれに先立ち、武装勢力に拘束されていた人質16人が解放されたと報じた。米国人とドイツ人各2人とポルトガル人1人がいるという。日揮は同日、新たに外国籍のグループ会社員3人の無事を確認したと発表した。

ロイター通信は19日、軍特殊部隊がプラント地区付近で15人の焼死体を発見したと報じた。

国営通信によると、発生時、施設内に130人以上いたとみられる外国人人質のうち、19日のアルジェリア軍の作戦開始前に安否が確認されていなかったのは約30人。日揮の日本人10人、ノルウェー人8人のほか、英国人、米国人らとみられる。

英BBCによると駐アルジェリア英国大使が19日午後、イナメナスに入った。

犯行グループは、多国籍の戦闘員約30人で構成、重火器や爆発物で武装していた。北・西アフリカ地域で活動を活発化させている「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」の関連組織とされる。人質解放の条件として、隣国マリでイスラム武装勢力の掃討を理由に軍事介入したフランス軍の撤退や、米国内で収監されているエジプト人のイスラム過激派指導者らの解放などを要求していた。



 
 
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asahi.com 2013年1月20日4時28分

人質23人、武装勢力32人死亡 アルジェリア政府発表

アルジェリアの人質事件について、同国内務省は19日夜、3日間にわたる作戦を終え、この間に人質23人、武装勢力32人が死亡したと発表した。AP通信が伝えた。

内務省は、暫定的な数字としている。このうち最後の制圧作戦では人質7人、武装勢力11人が死亡したという。

またアルジェリア人685人、外国人107人の従業員が解放されたという。

アルジェリア軍は、機関銃やロケットランチャー、ミサイルや自殺ベルトに装着された手投げ弾などを押収した。

武装勢力は、アルジェリア人3人を含む多国籍の32人だったという。



 
 
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asahi.com 2013年01月20日12時05分

「最善の方法、現地で判断を」 首相、外務政務官に指示

日本政府は20日午前、首相官邸で「在アルジェリア邦人拘束事件対策本部」を開き、アルジェリア政府から邦人死亡を含む安否情報が伝えられたことを関係閣僚で確認した。安倍晋三首相は「アルジェリア政府からの情報提供により、邦人の安否に関する厳しい情報に接した」と説明。(1)迅速で正確な情報収集に努める(2)首都アルジェに派遣している城内実・外務政務官の指揮のもとで、邦人の安否確認と救出に全力を尽くす(3)被害者と家族の心情に配慮して十分な対応をする――との3点を指示した。

首相は会議後、城内氏に電話でこうした内容を伝えた。その後、記者団に「安否確認・救出に全力を尽くすよう指示した。現地で情報を収集し、最善の方法を現地で判断するように指示した」と語った。

また菅義偉官房長官は会議後の記者会見で、死亡情報を確認するために、人質の勤務先である「日揮」と政府の関係者を、事件が起きた同国のイナメナスに派遣したい意向を表明。「地雷が敷設されている危険がある。現場の安全を確認し、できるだけ早く現地に入りたい」と語った。

また、アルジェリア内務省が19日夜に「人質23人が死亡した」と発表したことについて、菅氏は「(日本人が含まれているかは)わからない」と述べた。



 
 
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asahi.com 2013年01月20日19時07分

現地入りできずメディア苦戦 情報錯綜、いらだつ政府

首都アルジェから南東に1千キロ。砂漠の中の街、イナメナスであった人質事件。各国メディアが懸命に情報収集を進めるが、全容はなお、見えてこない。日本政府も不確かな情報に翻弄(ほんろう)された。

中東各地に取材網を持つカタールの衛星テレビ局アルジャジーラ。事件発生翌日の17日午後、人質になった木山聡さんに対する電話インタビューを特報した。だが、記者は現地に派遣できていないという。

強権支配を強めるアルジェリア政府から数年前に退去を迫られ、その後、国内取材を許されていないためだ。取材は、現地のジャーナリストや関係者らへの電話などに限られており、同国の国営放送の映像も使って、ニュースを伝えているという。

編集幹部のムスタファ・ソアグ氏は「現地に記者が入れず、情報収集は簡単ではない。だが、現場で何が起きているのか報じ続けるのがメディアとしての我々の使命だと信じている」と語る。

フランスのAFP通信は発生2日後に、ようやくカメラマンらがイナメナスに到着した。しかし、事件があった天然ガス関連施設と街とは離れているため、現場の状況を把握するのは難しかったという。

各国政府からもなかなか情報が手に入らず、地元のメディアなどを情報源とせざるをえなかった。編集幹部のフィル・チェトウィンドさんは「人質事件の場合は、情報が入りづらい。今回は現場が砂漠の真ん中という地理的な要因があるため、さらに取材は困難だ」と話す。

現地の治安当局筋や救出された人質の話を相次いで流しているロイター通信では、アルジェリアにいる記者が取材を続けているという。ニューヨークの編集幹部は「不安定な状況下で取材を続けている同僚を危険にさらす可能性があるため、取材状況については答えられない」と話した。

不確定情報が入り乱れるなか、菅義偉官房長官は20日未明の記者会見で、アルジェリア政府から寄せられた安否情報の内容を尋ねられると、「そこも確認している。ですから、私たちが確認したいということだ」と、いら立ちを見せた。

元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏は、情報収集力について「日本は北朝鮮や中国などアジアに強く、アフリカに弱い。そこを穴埋めするには『協力諜報(ちょうほう)』という他国との情報の取引が大切で、日常的なやり取りができる専門家が重要だ」と指摘した。

「武装勢力が情報を直接発信せず、隣国の通信社を通じたことが情報の混乱を招いた可能性がある」と言うのは、イスラム過激派に詳しい保坂修司・日本エネルギー経済研究所研究理事だ。「他国も情報の把握に苦慮しているが、日本は北アフリカの専門家が非常に少ない。企業進出の支援のためにも情報を効果的に集めて分析・発信する仕組みを整えていく必要がある」と話す。

朝日新聞は取材記者を現地に派遣するため、事件直後から入国ビザを申請しているが、20日まで発給されていない。



 
 
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アルジェリア、鎮圧作戦が最終局面か 7人死亡の情報

nikkei.com

2013/1/20 0:29

【カイロ=押野真也】アルジェリア東部でプラント大手、日揮の日本人社員ら多数の外国人が拘束された人質事件は19日、アルジェリア軍によるイスラム武装勢力の鎮圧作戦が最終段階を迎えたもようだ。国営アルジェリア通信によると、軍は最終攻撃で武装勢力11人を殺害、外国人人質7人も死亡した。地元テレビは7人のうち1人が日本人だと報じた。

事件は16日未明に発生。アルジェリア政府は17日昼に攻撃を開始し、いったん「作戦の終了」を宣言していたが、その後も戦闘は継続していた。

同国の複数のメディアが19日、作戦の終了を報じた。人質7人を救出、武装勢力メンバー6人を拘束したとの情報や、15人分の焼死体が見つかったとの情報が錯綜(さくそう)している。

最終作戦が始まる前の段階で、地元メディアは外国人の人質計132人のうち100人近くが脱出、または解放されたと報じていた。現地では軍が武装勢力の埋めた地雷の撤去作業に入っており、残る約30人の安否情報の詳細は明らかになっていない。セラル首相が近く記者会見するという。

ロイター通信によると同日、新たに7人の外国人人質の死亡が判明し、16人が解放された。そのうち国籍が判明したのは米国人2人、ドイツ人2人、ポルトガル人1人という。

米報道では拘束された米国人は計5人で、うち1人は死亡、2人は脱出したため残り2人が拘束中。フランスのファビウス外相は声明で「不幸にも救出作戦中にフランス人1人が死亡した」とし、遺族に哀悼の意を表した。ただ、残りの仏人3人は救出されたと説明した。

現地報道によると、犯人側にはガス田施設の元警備員や元運転手が加わっていたとされる。内部事情に精通した関係者を引き入れ犯行を容易にする狙いだったとみられる。事件ではプラント建設大手、日揮の日本人駐在員10人ら外国人数十人の安否が不明で各国政府が安否確認を急いでいる。

アルジェリア政府はこれまで徹底した情報統制を敷く。もともと外国人記者へのビザ発給を制限していたが、事件発生後はさらに厳格化した。

今回の強硬な鎮圧作戦は軍主導との見方が多い。現在のブーテフリカ大統領は軍政に終止符を打ち、1999年に就任したが、治安悪化を背景に軍の発言力は強い。そもそも軍からの情報が政府に伝わっていないともされる。

日揮は19日、新たにグループ会社の3人の外国人スタッフの無事が確認できたことを明らかにした。内訳はフィリピン人2人とマレーシア人1人で、無事が確認できたのは日本人7人、外国人13人の計20人。全員が首都アルジェの同社事務所に到着したという。日本人10人、外国人48人の安否は依然不明だ。

同社の川名浩一社長ら幹部3人は19日に首都アルジェに到着した。現地で陣頭指揮に当たる。



 
 
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邦人人質、複数死亡の情報 首相「安否確認に全力」

アルジェリア首相「作戦終了」

nikkei.com

2013/1/20 1:31

アルジェリア東部でプラント大手、日揮の日本人社員ら多数の外国人が拘束された人質事件で、安倍晋三首相は20日未明、「アルジェリア政府からの情報提供によって、日本人の安否について厳しい情報に接している」と述べた。菅義偉官房長官は記者会見でアルジェリア政府から「複数の日本人が死亡しているか、いまだに生存が確認できていない」という情報が伝えられていることを明らかにした。

安倍首相はこれに先立ち、アルジェリアのセラル首相と電話で協議した。セラル首相は武装勢力を鎮圧するための軍事作戦は終了したと表明。安倍首相は日本人の安否確認への協力を求めた。菅長官は記者会見で「こういう結果になったことは極めて残念だ」と表明した。

【カイロ=押野真也】 国営アルジェリア通信によると、軍は武装勢力11人を殺害、外国人人質7人も死亡した。地元テレビは7人のうち1人が日本人だと報じた。アルジェリア軍によるイスラム武装勢力の鎮圧作戦は最終段階を迎えた。

国営通信は死亡した人質は日本人1人、米国人2人、英国人1人、ベルギー人3人と報じた。セラル首相が近く鎮圧作戦について記者会見する。

事件は16日朝に発生。アルジェリア政府は17日昼に攻撃を開始し、いったん「作戦の終了」を宣言したが、その後も戦闘は継続していた。

同国の複数のメディアも19日、作戦の終了を報じた。

最終作戦が始まる前の段階で、地元メディアは外国人の人質計132人のうち100人近くが脱出、または解放されたと報じていた。現地では軍が武装勢力の埋めた地雷の撤去作業に入っており、残る約30人の安否情報の詳細は明らかになっていない。

ロイター通信によると同日、新たに7人の外国人人質の死亡が判明し、16人が解放された。そのうち国籍が判明したのは米国人2人、ドイツ人2人、ポルトガル人1人という。「安否の確認がとれない英国人は10人に満たない」(英国のヘイグ外相)、「複数の人質が殺害された」(フランスのオランド大統領)との欧州政府首脳の発言も伝えている。

現地報道によると、犯人側にはガス田施設の元警備員や元運転手が加わっていたとされる。内部事情に精通した関係者を引き入れ犯行を容易にする狙いだったとみられる。

モーリタニアのANI通信などによれば、武装組織は少なくとも7人を人質に取っていたもようだ。体に爆発物を巻き付け、軍が救出作戦を強行すれば殺害すると警告していた。人質事件の実行グループを率いていた現場の指揮官は、事件の首謀者とされるベルモフタール司令官に近い、ニジェール人とみられるという。

今回の強硬な鎮圧作戦は軍主導との見方が多い。現在のブーテフリカ大統領は軍政に終止符を打ち、1999年に就任したが、治安悪化を背景に軍の発言力は強い。そもそも軍からの情報が政府に伝わっていないともされる。

日揮は19日、新たにグループ会社の3人の外国人スタッフの無事が確認できたことを明らかにした。内訳はフィリピン人2人とマレーシア人1人で、無事が確認できたのは日本人7人、外国人13人の計20人。全員が首都アルジェの同社事務所に到着したという。日本人10人、外国人48人の安否は依然不明だ。

同社の川名浩一社長ら幹部3人は19日に首都アルジェに到着した。



 
 
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人質23人死亡、アルジェリア内務省発表

武装勢力は32人死亡

nikkei.com

2013/1/20 4:57

【カイロ=押野真也】アルジェリアの内務省は19日夜(日本時間20日未明)、南東部で発生した人質事件で、人質23人と実行犯の武装勢力32人が死亡したと発表した。アルジェリアのメディアが報じた。軍による武装勢力の掃討作戦は終了したもようで、現場の検証作業がこれから進むため、死者数は今後増える可能性もある。



 
 
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日揮「日本人10人、外国人7人と依然連絡とれず」

アルジェリア人41人の無事確認

nikkei.com

2013/1/20 9:45 (2013/1/20 10:28更新)

アルジェリア東部でプラント大手、日揮の日本人社員ら多数の外国人が拘束された人質事件で、同社は20日午前、同社関係者のうち「日本人10人と外国人7人とは連絡がとれていない」とした。

またアルジェリア人スタッフ41人の無事が確認できたことを明らかにした。これまで無事が確認できたのは日本人7人と外国人54人の計61人となった。



 
 
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日揮「厳しい局面」 ままならぬ情報収集に焦り

nikkei.com

2013/1/20 20:29 (2013/1/21 1:57更新)

「厳しい局面との認識は変わらない」。アルジェリア人質事件で、複数の日本人の死亡情報が日本政府に伝えられてから一夜明けた20日。駐在員が事件に巻き込まれたプラント大手、日揮の本社(横浜市)は沈痛な雰囲気に包まれた。「今のところ、うちの会社関係者の死亡は確認できていない」。21日未明になっても安否不明の日本人10人との連絡はとれず、情報収集に当たる社員らは焦りの色をさらに濃くした。

アルジェリア入りしていた同社の川名浩一社長は現地時間の20日、城内実外務政務官らとともに、事件現場となった同国東部イナメナスに到着。今後、現場のガス田施設を訪れ、依然として安否がわからない日本人駐在員10人と外国人スタッフ7人の確認の陣頭指揮を執るという。

現地からは、日本人が武装勢力に殺害されたとの目撃情報も伝えられたが、21日未明、同社本社で記者会見した遠藤毅広報・IR部長は「厳しい局面になっているとの認識は変わらないが、会社関係者の死亡は確認できていない」と強調。「スタッフが死亡したとは日本政府からも聞いていない」と声を絞り出し、繰り返した。

川名社長らはアルジェリア軍の許可を得て現場の施設に入るほか、日本人が搬送された可能性のある病院を訪れる予定だと説明し、「安否不明のスタッフを1日も早く発見したい」と期待をにじませた。

同社は今後も、必要に応じて社員らをイナメナスに派遣するといい、遠藤部長は「事件現場に入ることができるようになり、分からなかったことも明らかになると思う」と力を込めた。

同社は20日、新たにグループ会社のアルジェリア人社員41人の無事を確認したが、日本人の安否に関する情報収集は進まなかった。遠藤部長は20日午前の会見では「日本人の死者がいるとの情報もあり、大変重く受け止めている」としたうえで、「手がかりがなく、情報も上がってこない」と危機感をあらわにしていた。安否不明の社員らの家族にも「難しい状況になってきている」と説明しているという。

一方、新たに生存が確認されたアルジェリア人41人は事件発生時、建設中のガス田施設にはおらず、3〜4キロ離れた居住区内の宿舎に分かれて滞在していた。宿舎はイスラム武装勢力に一時包囲されたものの、アルジェリア軍により救出され、安全な場所に避難できたという。

生存が確認された他のスタッフも、多くは建設現場の外で事件に遭遇。同社は「出勤前で居住区にいたり、バスで建設現場に移動中だったケースが多かったと推測できる」としている。



 
 
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犠牲いとわぬ強行策 アルジェリア緊迫の4日間

nikkei.com

2013/1/20 23:39 (2013/1/21 1:20更新)

多数の外国人がイスラム過激派の武装勢力に拘束されたアルジェリアの人質事件。緊迫の4日間は大きな犠牲を払う展開となった。世界が注視する中で、犯人グループの制圧を最優先したアルジェリア政府の対応は、国際社会が尽きることのない「テロとの戦い」を迫られている現実を見せつけた。

アルジェリア人質事件を巡る主な経緯(時間は日本時間)
11日
 フランスがアフリカ北西部マリに軍事介入を開始
16日
 13時ごろ アルジェリア・イナメナスの天然ガス関連施設を武装勢力が襲撃し、多数の人質を拘束
 16時半ごろ 日本政府に事件の第一報
 17時 首相官邸に官邸対策室を設置
 20時ごろ フランスのメディア、国際テロ組織「アルカイダ」系グループが犯行を認める声明を発表と報道
17日
 11時半 官邸で対策本部が初会合
 深夜 モーリタニアの通信社などが日本人を含む人質に負傷者が出ていると報道
18日
 0時半 外遊中の安倍晋三首相がセラル首相と電話協議し、軍事行動への懸念を伝達
 未明 国営アルジェリア通信が「制圧作戦が終了し、外国人の人質が複数死亡」と伝える
 8時ごろ 菅義偉官房長官が「日本人3人の無事を確認、14人が安否不明」と公表
 16時ごろ 菅長官が安倍首相の帰国日程を前倒しすると発表
 19時20分 日米英仏などの代表がアルジェリア政府に人質の安否確認を要求
19日
 4時 安倍首相が帰国
 未明 モーリタニアの通信社、武装勢力が依然7人の人質を拘束しており、そのうち1人が日本人と伝える
 22時 アルジェリアのメディア、同国軍が最後の攻撃を終え、人質7人と武装勢力側11人が死亡したと報道
 22時すぎ 日揮の川名社長ら幹部が情報収集のため現地入り
20日  1時ごろ 安倍首相がセラル首相と電話で協議。その後「邦人の安否について厳しい情報に接している」と語る
 1時20分ごろ 菅長官がアルジェリアから日本人死亡を含む情報の提供があったと発表
 9時半ごろ 日揮が新たに現地法人の外国人社員41人の無事を確認したが、日本人駐在員10人の安否が不明と発表
 10時ごろ 安倍首相が対策本部会合で、邦人の迅速な安否確認と被害者や家族への心情に配慮した支援を指示

■発生翌日、軍が急襲

パン、パン、パン。ドドーン−−。

現地時間16日午前5時(日本時間同日午後1時)ごろ。砂漠の中に激しい銃撃と爆発の音がとどろいた。アルジェリア東部イナメナスにある英BPのガス関連施設から従業員らを乗せて空港に向かうバスを、イスラム過激派とみられる武装勢力が襲撃。外国人も含む800人余りが人質となった事件の始まりだった。

バスを攻撃した集団は施設の居住区に侵入。警備員や運転手ら内通者から施設の構造などを知らされていたもようで、一戸一戸を襲い、欧米人や日本人、アルジェリア人の従業員を次々に拘束した。「何が起きたのかわからなかった。とにかく身を隠した」。ある生存者は解放後、仏放送局のインタビューで恐怖を振り返った。

わずか数時間後、施設の周辺には足音を殺してひたひたと包囲網を張るアルジェリア軍兵士の姿があった。アルジェリア政府の迅速な動きの背景には、犯人グループの侮れない武装があったようだ。生存者らの証言では、携行型のロケット砲やライフルなどを持っていたという。

現地時間の正午前後には犯人グループの情報が伝えられた。フランスのメディアなどの取材に応じたメンバーが、国際テロ組織「アルカイダ」に関連する組織であると語り、仏政府によるマリへの軍事介入を非難。犯行が“報復”であることもにおわせたが、アルジェリアのウルドカブリア内相は国営通信を通じ「一切交渉しない」と断言してみせた。

事態が一気に緊迫したのは現地時間17日正午だった。四輪駆動車に人質を乗せて逃亡を図った犯人グループを、アルジェリア軍のヘリコプターが攻撃。その時までにもあったとされる軍との小規模な戦闘による犠牲や、犯人グループが殺したとみられる死者の情報があったが、ヘリ攻撃は犯人グループと人質の双方に多数の死傷者を出した。

「過去の人質事件と比べて異例」(日本外務省幹部)の強硬姿勢は世界に衝撃を広げた。

「人命第一の対処と事態の把握、関係国との連携を進めてください」。日本時間16日午後5時前に事件の一報を受けた安倍晋三首相は直ちに菅義偉官房長官に電話で指示した。

■情報混迷、関係国いら立ち

「一体何が起きているのか」「何もわからないのか」

「今、確認中です」

現地駐在員らが人質となった日揮は混乱に包まれた。横浜市の本社には、事件発生が伝わった直後から社員の家族らからの問い合わせが殺到していたが、鎮圧作戦の開始の知らせの後も、確たる現地情報が得られず、社内には当惑が広がった。

安倍首相は日本時間17日夜に鎮圧作戦の開始を知る。タイのインラック首相との会談中に次々とメモが入れられ、そのつど会話を途切らせて読む安倍首相の顔はみるみる険しさを増した。会談後は直ちに菅長官と連絡を取り、翌日には帰国の前倒しを決めた。

アルジェリア側の厳しい情報統制が続く中、事態は軍の作戦開始から丸1日近く膠着したかにもみえた。人質の正確な数さえ定かでない状況に、関係国は焦りといら立ちを募らせた。舞台裏には、決して順調に進んだとはいえなかった作戦の混迷があったようだ。

逃走を阻まれた犯人グループは施設のプラント部分に立てこもり、軍とのにらみ合いに入っていた。軍は周辺に狙撃兵を配備。複数のメンバーを射殺したが、人質の犠牲も増えた。現地17日夜には国営アルジェリア通信が「作戦が終了した」と報じたが、制圧したのは居住区のみだった。

人質を盾にした犯人グループの行動は残虐だった。「おまえらの誰かが逃げれば皆の首が飛ぶぞ」。生存者の証言によると、あるメンバーは人質30人余りの首にネックレスのように爆弾をぶら下げたという。

犯人グループは軍の侵入を防ぐためプラントの一部を爆破するなど、軍の強行突入に神経をとがらせていた。砂漠の気候は日中、厳しい暑さに見舞われる。軍との散発的な小競り合いが続き、籠城は神経戦の様相を呈しつつあり、犯人グループ側にも焦りと疲れが見え始めていた。

■最終作戦、日本に「厳しい情報」

「私が陣頭指揮を執り、政府一丸となって対処していく」

冬の夜が明けきらない日本時間19日午前4時すぎ。首相官邸に戻った安倍首相の表情は厳しいものだった。直ちに政府の対策本部で対応を協議するとともに、情報収集に奔走。キャメロン英首相やノルウェーのストルテンベルグ首相らと電話協議を重ねた。

日揮も動いた。川名浩一社長は現地時間19日午後にアルジェリアの首都アルジェに入り、日本大使館などと情報を交換。駐在員らの無事を願う姿には悲壮なものがあった。

人質の安否に悲観論も出始め、英国やドイツのメディアは次々と鎮圧作戦を批判したが、アルジェリア政府の強硬姿勢は変わらず、軍はついに最終の突入作戦に出た。

旋回を繰り返すヘリコプター部隊と装甲車、陸上部隊−−。プラント施設には空と陸から銃弾、砲弾が雨のように降り注いだ。耳を覆うばかりの銃声に、犯人グループと逃げ惑う人質の悲鳴が交錯する中、軍は制圧を完了した。

日本で悲報が明確な形をとったのは日本時間20日未明。その前に国営アルジェリア通信が「軍による最終作戦が終了した」と報じていたが、その数時間後に安倍首相が同国のセラル首相に電話し、状況を聞いて「日本人の安否に関し厳しい情報に接することになったのは残念だ」と伝えた。

現地時間19日午後8時には、アルジェリア内務省が国営メディアを通じ「人質23人と武装組織32人の死亡」を発表。日本で21日未明に臨時記者会見し、状況確認のため外務政務官を派遣すると語る菅長官の面持ちは終始、沈んだままだった。



 
 
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日本の情報ルートに穴 駐在武官、アフリカに2人

nikkei.com

2013/1/20 22:40

アルジェリア人質事件をきっかけに、政府の危機管理の見直しを求める声が与野党で高まっている。危機の発生地が日本から遠く離れたアフリカの砂漠地帯だったうえ、関係国が多く、独自の情報ルートが乏しいという異例の状況下で対応を迫られたからだ。在外邦人の保護や救出を巡っても、自衛隊がすぐに出動できない現行法の限界を指摘する声が出ている。

「情報が錯綜(さくそう)しているというのが世論の評価。なぜこのような状況になっているかをきちんと説明する必要がある」。自民、公明両党が20日午後に自民党本部で開いた「与党アルジェリア邦人拘束事件対策本部」の会合では、政府の情報収集と発信のあり方に注文が付いた。

民主党の海江田万里代表も同日、事件に関する対策本部の会合で「一刻も早くアルジェリア政府から正確な安否情報を入手し、国民に発表してほしい」と政府に求めた。

今回の事件は、アルジェリアの首都アルジェから約1000キロメートル離れた砂漠の天然ガス関連施設で発生した。多国籍の人質が関わる中、アルジェリア政府は情報提供に前向きではなく、邦人の安否確認は困難を極めている。こうした厳しい状況は米国や英国も同じだが、アフリカでの情報収集に力を入れてこなかった日本政府の体制不備を指摘する声もある。

「アラブの春を含めた状況を見た場合、もう少し(アフリカの)駐在武官を増やし、軍から情報をとる努力をしなければいけない」。小野寺五典防衛相は20日のフジテレビ番組でこう述べた。

「駐在武官」とは自衛隊から派遣されて在外公館に籍を置き、軍事情報の収集を担当する防衛駐在官を指す。アフリカでは現在、エジプトとスーダンにそれぞれ1人ずつしかいない。

民主党政権はアフリカや新興国の大使館を増やす方針を決めていた。一方、行政刷新会議の事業仕分けでは外務省の在外公館の合理化が議題にあがっており、純増は容易でない。職員数も絞る傾向にあり、在外公館全体では2011年度に70人を減員、12年度も65人を減らす予定だ。

邦人の保護・救出では法の不備が指摘されている。自民党の石破茂幹事長は20日の記者会見で、危険地域からの自衛隊の邦人輸送に関し「検討が不十分だ」と強調した。

自衛隊法では海外で騒乱や災害などの緊急事態が起きた際、邦人を避難させる措置を84条に定めている。この規定では輸送は現地の安全確保が前提で、輸送手段も航空機か船舶に限られる。石破氏は「公明党や政府との協議を通じ、国民の生命財産の保護に万全を期したい」と述べ、法改正を準備する考えを示した。

安倍晋三首相は20日夜、フランスのオランド大統領と電話で会談し、アルジェリア人質事件で日本人の安否に関する情報提供に協力を求めた。大統領は「できる限りのことをさせていただく。フランスを信頼していただきたい」と応じた。首相が現地情勢について「作戦は終了したのか」と問うと、大統領は「終了した」と答えたという。



 
 
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軍が「最後の攻撃」、武装勢力が人質7人殺害か

アルジェリア国営通信は軍の特殊部隊が19日、「最後の攻撃」を行い、人質7人、武装勢力11人が死亡したと伝えた。

死亡した人質に日本人が含まれているとの情報もある。

アルジェリア国営通信は、人質7人を殺害したのは武装勢力で、ガスプラントの一部も炎上させたとしている。

国営通信は、殺害された人質の国籍を報じていないが、同国のナフラTVは「日本人1人、ベルギー人3人、米国人2人、英国人1人」と伝えた。ベルギー政府は、人質の存在を否定している。隣国モーリタニアのアフバル通信社は作戦前に、人質の国籍を日本人と米国人、英国人、ノルウェー人と報じていた。

一方、アルジェリアの情報筋は、「外国人人質7人が救出され、武装勢力のうち6人を逮捕した」と語った。人質7人が殺害された特殊部隊による攻撃との関連は不明。武装集団は30人からなり、チュニジア人11人、エジプト人7人など多くの外国人が含まれていたという。現場付近では19日午後、軍などが武装勢力により仕掛けられた爆発物の撤去作業に入ったという。

(2013年1月20日01時57分 読売新聞)



 
 
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人質23人が死亡…アルジェリア内務省発表

【カイロ支局】アルジェリア内務省は19日夜(日本時間20日未明)、同国東部イナメナスの天然ガス関連施設での人質事件で、人質23人、武装勢力32人が死亡したと発表した。

外国人107人、アルジェリア人685人が解放されたとしている。死者に日本人が含まれるかどうかは、明らかになっていない。

(2013年1月20日05時53分 読売新聞)



 
 
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英国籍の人質6人死亡、生還者の帰国も…英首相

【ロンドン=林路郎】アルジェリアでの人質事件についてキャメロン英首相は20日、BBCテレビで、英国籍の6人が死亡したことを明らかにした。

英外務省はチャーター機をアルジェリア国内に派遣しており、無事だった英国人の一部は20日朝までに帰国したという。

首相は「事件はテロが世界的な脅威であることを示した。今後数年あるいは数十年かけて世界が取り組んでいく必要がある」と強調。英国が議長国の6月の主要国首脳会議(アーン湖サミット)ではテロ問題を最重要議題として取り上げる意向を示した。

ヘイグ外相は19日夜、記者団に対し、事件の全容解明に向けてアルジェリア政府と協力すると語った。だが、現場にはテロリストが仕掛けた爆発物なども数多く残っており、解明には時間がかかりそうだ

(2013年1月20日19時53分 読売新聞)



 
 
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仏大統領、人質救出作戦は「最も適切な対応」

【パリ=三井美奈】オランド仏大統領は19日、アルジェリア軍による「最後の攻撃」実施を受け、同国軍の人質救出作戦は「最も適切な対応に見える」と述べた。

仏政府はアルジェリアの協力を得て隣国マリで軍事作戦を続けており、人質事件への対応を一貫して擁護してきた。

大統領は仏中部チュールで記者団に対し、「テロリストたちは人質を殺そうとしていた。アルジェリアのような国で(テロリストとの)交渉はあり得ない」と述べ、アルジェリアでは1990年代に政府とイスラム過激派の内戦で15万人が死亡したことを踏まえ、強行突入に理解を示した。

アルジェリアは仏軍のマリ介入では戦闘機の領空通過を認め、マリとの国境を閉鎖した。仏軍がマリで掃討作戦を続けるイスラム過激派の中には、アルジェリアを拠点とする「イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ組織(AQIM)」も含まれている。

(2013年1月20日19時53分 読売新聞)



 
 
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責任を負うのはテロリスト…オバマ大統領が非難

【ワシントン=白川義和】オバマ米大統領は19日、アルジェリアでのイスラム武装勢力による人質事件に関する声明を出し、「この悲劇で責任を負うのはテロリストだ。米国は最大限の表現で彼らの行為を非難する」と述べた。

大統領は、アルジェリア政府との間で「今後数日間、緊密な連絡を保ち、再発防止のため、今回何が起きたのかを十分把握する」と述べた。米政府内では、アルジェリア当局が関係国との事前の協議なしに軍事作戦に踏み切ったことや、事件や人質に関する情報の遅さに不満の声が出ていた。

また大統領は、今回の事件が「(国際テロ組織)アル・カーイダや暴力的な過激派組織の北アフリカにおける脅威を改めて想起させる」と述べ、関係国と緊密に協力してテロとの戦いを継続する方針を示した。

(2013年1月20日20時13分 読売新聞)



 
 
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アルジェリア拘束:日本人人質死亡か…首相「厳しい情報」

毎日新聞 2013年01月20日 01時10分(最終更新 01月20日 02時13分)

北アフリカのアルジェリア南部イナメナス近郊のティカントリにある天然ガス関連施設で、プラント大手「日揮」(本社・横浜市西区)の日本人従業員らがイスラム武装勢力に拘束された事件で、安倍晋三首相は20日未明、アルジェリアのセラル首相と電話で協議した。安倍首相は協議後の20日午前0時53分ごろ、首相官邸で記者団に「アルジェリア政府からの情報で、邦人の安否について厳しい情報に接している。全力で確認するよう現地で努力する」と述べた。菅義偉官房長官はその後、記者会見し「厳しい情報」の意味について「死亡と、いまだに生存が確認できていないという情報だ」と説明した。【鈴木美穂】



 
 
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アルジェリア拘束:日揮、日本人10人ら依然安否不明

毎日新聞 2013年01月20日 10時39分(最終更新 01月20日 10時54分)

北アフリカのアルジェリア南部イナメナス近郊にある天然ガス関連施設で、プラント大手「日揮」(本社・横浜市西区)の日本人従業員らがイスラム武装勢力に拘束された事件で、日揮の遠藤毅広報・IR部長は20日午前、新たにグループ関係会社のうち外国人41人(いずれもアルジェリア人)の無事が確認されたと発表した。宿舎にいたところ、アルジェリア軍に保護された。一方、日本人10人と外国人7人の安否は依然、分かっていない。



 
 
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アルジェリア拘束:「人質23人死亡」内務省声明

毎日新聞 2013年01月20日 11時24分(最終更新 01月20日 11時35分)

【カイロ支局】北アフリカ・アルジェリア南部の天然ガス関連施設で武装勢力が日本人などを拘束していた人質事件で、アルジェリア国営通信は19日夜(日本時間20日早朝)、国軍特殊部隊が同日までに実施した救出作戦の結果、人質23人と武装勢力32人が死亡したとの内務省声明を伝えた。

死亡した人質の国籍は明らかにしていない。武装勢力は3人のアルジェリア人の他、「複数の国籍」保有者が含まれており、近隣国から侵入したという。

一連の作戦で、アルジェリア人685人と外国人107人が解放されたという。



 
 
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アルジェリア拘束:人質ら23人死亡確認…邦人9人情報も

毎日新聞 2013年01月20日 21時40分(最終更新 01月21日 09時27分)

【カイロ秋山信一、宗岡敬介】アルジェリア南部イナメナス近郊の天然ガス関連施設でプラント大手「日揮」(本社・横浜市西区)の従業員らがイスラム武装勢力に拘束された事件で、アルジェリア内務省は19日、掃討作戦で武装勢力32人を殺害したが、人質ら23人の死亡を確認したと発表した。サイード情報相は20日、死者数がさらに増えるとの見通しを示した。犠牲者に日本人が含まれるか未確認だが、「9人死亡」の目撃証言もある。城内実外務政務官は20日午後(日本時間同日夜)、イナメナスに到着。邦人の安否を確認するため病院を訪問する。

AFP通信によると日揮の従業員1人を含むアルジェリア人目撃者2人が20日、事件初日の16日に武装勢力により日本人9人が殺害されたと証言した。武装勢力はイナメナスの空港に向かうバスから逃げようとした3人を殺害、さらに居住区の日本人の部屋で6人を殺害したという。

イナメナスの病院を訪れたアルジェリアの地元紙記者は20日、毎日新聞の取材に「病院の外で日本人3人の遺体を見た。病院関係者も、院内に日本人5人の遺体があると語った」と明らかにした。

一方、日揮は20日、アルジェリア人従業員41人の無事が新たに確認されたと発表した。同社子会社の現地法人の社員で、施設内居住区の宿舎で軍に保護された。おおむね元気という。これで現地従業員78人のうち、日本人7人、外国人54人の無事が確認されたが、日本人10人と外国人7人の安否は依然不明だ。

アルジェリアのテレビによると、別のアルジェリア人男性は「複数の日本人の遺体を見た」と証言。16日に日本人が英語で武装勢力メンバーと言い争うのを目撃、銃声を聞き、翌日、居住区の自室外に日本人の遺体があったという。

安否が確認されていない人質は日本人を含め少なくとも6カ国24人。20日には施設内で新たに人質ら20人以上の遺体が見つかった。無事が確認されたのはアルジェリア人685人と外国人107人。

地元メディアによると人質の捜索は政府軍が20日も続け、施設内に武装勢力が埋設した地雷の除去も行っている。治安当局は武装勢力5人を拘束。3人を追っている。また、内通者として事件に関与した疑いがあるとして、アルジェリア人従業員4人から事情聴取を始めた。

◇人質の首には爆発物…救出の技術者証言

「攻撃すれば、ガス施設ごと爆発させる」。19日の最後の掃討作戦前、武装勢力はモーリタニアの通信社を通じてそう脅すなど、追い詰められていた。

地元メディアによると、同日朝には施設の一角で武装勢力のメンバー9人が自爆し、8人の人質が巻き添えになり、施設の一部で火災が発生したという。自国経済を支える主要ガス施設の破壊を恐れた政府軍は突入作戦を決断し、残る武装勢力11人を殺害。突入前後に武装勢力は外国人人質7人を殺害した。

地元メディアによると19日の最終的な掃討作戦では人質16人が解放されたという。

今回の事件は現地時間の16日早朝に発生。内務省によると、ガス関連施設から空港に向かうバスが武装勢力に襲われた。バスには外国人従業員19人が乗っており、同行の警備要員が撃退したが英国人とアルジェリア人各1人が死亡。英国人とノルウェー人各1人ら6人がけがをした。

武装勢力は続けて、日揮の日本人従業員がいたとみられる居住区やガス関連施設を襲った。無事だった日本人3人は居住区の宿舎の自室やトラックの下に潜み、別の4人は警察署に避難したが、多数の外国人が人質になった。政府軍は16日のうちに包囲を固めた。

「人質は『人間の盾』にされたが政府軍は攻撃を続けた」。同僚と人質になった日揮のフィリピン人技師、アンドラダさん(49)はAP通信に語った。

アンドラダさんによると、武装勢力のメンバー15人は翌17日、人質約35人を車に分乗させ関連施設に移動を始めた。人質の首には爆発物を巻き付け「逃げたら爆発する」と脅した。居住区を出たところで軍ヘリコプターが空爆や銃撃を始めた。

アンドラダさんは乗っていた車が横転したため走って逃げた。車の残骸や武装勢力の吹き飛ばされた足を目撃したという。国営アルジェリア通信によると人質の捜索は政府軍が20日も続けており、武装勢力が埋設した地雷の除去も行っている。

英国のキャメロン首相は20日、英国人3人の死亡を確認し、さらに3人が死亡した可能性があると述べた。



 
 
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アルジェリア拘束:テロ対策の限界を改めて浮き彫りに

毎日新聞 2013年01月20日 21時59分(最終更新 01月20日 23時52分)

【ワシントン白戸圭一】アルジェリア南部の天然ガス関連施設への襲撃で多数の人質が殺害された事件は、米政府が01年の同時多発テロ以降、膨大な資金と労力を投入してきたテロ対策の限界を改めて浮き彫りにした。オバマ政権はテロ対策の「成功」を内外に向けて強調してきたが、昨年9月のリビアの米領事館襲撃に続く今回の事件は、アルカイダ系組織の活動が依然、活発なことを示す。2期目の政権は20日、テロ対策の洗い直しという課題を背負って発足することになった。

オバマ政権は11年5月、ブッシュ前政権が達成できなかった国際テロ組織アルカイダの最高指導者ビンラディン容疑者の殺害を実現した。これを受けて政権は翌月、4年9カ月ぶりに「テロとの戦いに関する国家戦略」を改定。世界規模で対テロ戦争を追求する方針を転換し、アルカイダとその系列組織に狙いを絞ったテロ対策が始まった。

無人攻撃機によるテロ容疑者の殺害が進んだ結果、オバマ大統領は昨年9月の民主党大会で「アルカイダは敗北しつつある」と断言。大統領選前日の11月5日の演説でも「アルカイダは壊滅の途上にある」とテロ対策の「成功」を米国民に訴え、再選を果たした。

だが、現実には、北アフリカを中心にテロの脅威は増大していた。米上院の国土安全保障委員会の昨年12月のリビアの米領事館襲撃事件に関する報告書は、11年8月のカダフィ政権崩壊後の新たな過激派の台頭と拡散を指摘していた。

パネッタ国防長官は19日、訪問先のロンドンで「9・11(同時多発テロ)以降、米国を攻撃して逃げ切れた者はいない」と述べ、アルジェリアなどと協力してテロ対策を進める考えを強調した。

だが、米側が「パートナー」と位置付けるパキスタン、アルジェリアなどとの関係は不安定だ。昨年10月のクリントン国務長官のアルジェリア訪問時に「友好」が演出された両国関係は今回、人質救出作戦の実施を米側に事前通告しなかったことなどを機に、実は事件前からぎくしゃくしていたことが顕在化した。

今回の事件を受け、保守系の米シンクタンク「ヘリテージ財団」のホームページには、オバマ政権のテロ対策の手ぬるさを批判する指摘が出始めた。米下院情報特別委員会のロジャー委員長(共和党)は声明で「オバマ政権には、アルカイダと関連組織の脅威を除去する明確で集中的な政策が必要だ」と政権のテロ対策を批判した。



 
 
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アルジェリア:「犯行非難する」米大統領が声明

毎日新聞 2013年01月20日 22時03分(最終更新 01月20日 22時35分)

【ワシントン白戸圭一】オバマ米大統領は19日、アルジェリア人質事件の終結を受けて声明を発表し、「この悲劇で非難されるべきは犯行に及んだテロリストであり、米国は最大限の表現で犯行を非難する」と述べた。米大統領が今回の事件について見解を表明したのは初めて。

大統領は「我々はアルジェリア当局者と絶えず連絡を取り合い、彼らが今後必要とするいかなる支援も提供できるよう準備している」と述べ、事件の真相究明などに協力する考えを強調した。「この地域のテロと戦うために、すべてのパートナーとの緊密な取り組みを継続する」とも述べ、テロ組織との戦いのため国際協力を進める考えを示した。

多数の人質が犠牲になったことで、アルジェリア軍の作戦への批判が出ているが、大統領は「今後数日間、何が起きたのかについて十分に理解するために、アルジェリア政府との連絡を密にする」と述べ、作戦に関する評価は避けた。



 
 
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アルジェリア拘束:軍の最終突入 仏大統領は支持表明

毎日新聞 2013年01月20日 22時08分(最終更新 01月20日 22時41分)

【パリ宮川裕章】アルジェリア軍の最終突入を受け、オランド仏大統領は19日午後、「決意が固く、人質の人命を奪うことをいとわない冷血なテロリストを前に、交渉はありえなかった。アルジェリアは最も適切な対応を取った」と評価した。

隣接するマリでイスラム武装勢力の掃討作戦を展開するフランスにはアルジェリアの支援が不可欠で、今回の事件へのアルジェリアの対応を一貫して支持してきた。今後、オランド大統領は欧州各国など他国に「対テロ戦線」への協力を呼びかけ、マリ軍事介入への支援の拡大を求める方針だ。

フランスにとってアルジェリアは旧植民地の宗主国として関係が深いだけでなく、マリ軍事介入への支援国として戦略上、重要度が高い。11日の仏軍事介入を受け、アルジェリア政府は13日に仏軍の領空通過を認め、14日にはマリとの国境封鎖を宣言した。領空通過は仏軍航空機による攻撃を容易にし、国境封鎖はイスラム過激派勢力への燃料補給路を断つ戦略的意義がある。

オランド大統領は17日、アルジェリア軍による拘束事件のイスラム武装勢力に対する攻撃開始を受け「マリ軍事介入の正当性がさらに強まった」と述べている。フランスは対テロへの国際世論の高まりを受け、マリ軍事介入への国際社会からの支援強化につなぎたい考えだ。



 
 
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アルジェリア人質事件、行方不明者の安否確認急ぐ 

cnn.co.jp

2013.01.21 Mon posted at 09:57 JST

(CNN) アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス施設で起きた人質事件は、アルジェリア軍の制圧作戦が終結したものの、多数の外国人らが依然行方不明となっていて、各国政府が安否の確認を急いでいる。

アルジェリア内務省は、人質少なくとも23人が死亡したと発表。サイード情報相は、現場周辺での捜索作業は20日中には終わるとの見方を示し、この結果さらに多くの死者が見つかる恐れもあると述べた。

ガス施設を運営する英石油大手BPは20日、従業員4人の行方が分からなくなっていると発表した。ノルウェーの国営石油会社スタトイルでは従業員12人が帰国したものの、5人が行方不明だという。日本のプラント建設大手、日揮の日本人スタッフ10人の安否も依然として不明のままだ。

米当局者によると、解放された人質のうち英国人を含む11人は、イタリア・シチリア島の米海軍基地で心身のケアを受けている。健康状態が許せば近く帰国する見通し。死亡した米国人1人の遺体も同基地に搬送された。

サイード情報相が国営ラジオ局に語ったところによると、犯行グループのメンバーのうちアルジェリア人は3人で、残りはアラブ、アフリカなど6カ国の外国人だった。

モーリタニアのサハラ・メディア通信は20日、国際テロ組織アルカイダ系の武装組織「覆面旅団」の指導者による犯行声明のビデオを入手したと発表した。ただしビデオは未公開で、本物かどうかは確認されていない。

指導者は声明の中で、隣国マリへのフランス軍介入に対する報復だと主張しているという。これに対して一部の専門家からは、仏介入後のわずか数日間で計画された犯行とは考えにくいとの指摘も出ている。

アルジェリアのユスフィ・エネルギー・鉱業相は20日、国内の天然ガス施設の警備を強化すると表明。施設の安全は自国で守ることができると強調し、外国軍による介入をけん制した。

米下院情報委員会のマイク・ロジャーズ委員長は、アルジェリア政府が事件への対応にあたり、米国からの支援の申し出を断ったと指摘。「人質の出身国が方針決定に関与することは望ましくないとの姿勢がみられた」と話している。



 
 
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asahi.com 2013年1月21日1時36分

アルジェリア政府5人逮捕か 「邦人9人殺害」現地報道

【カイロ=村山祐介】アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス関連施設で起きた人質事件で、アルジェリア内務省は19日夜(日本時間20日未明)、アルジェリア軍特殊部隊による一連の制圧作戦でイスラム武装勢力32人を殺害し、人質23人の死亡を確認したと発表した。最終的な死者数は近く発表される予定。さらに増える可能性がある。地元テレビは20日夜、武装勢力5人が逮捕され、3人が逃走中と速報した。アルジェリアに派遣されている城内実外務政務官は20日午後、邦人の安否確認のためイナメナスに入った。

内務省が出した声明によると、外国人107人とアルジェリア人685人の人質が解放されたという。ただ国籍は明らかにしておらず、日本のプラント建設会社「日揮」の日本人社員10人の安否も依然、公表されていない。

アルジェリアの地元テレビやAFP通信は20日、目撃者の情報として日本人9人がガス関連施設で武装勢力に殺されたと報じた。

AFP通信に当時の状況を語った2人のアルジェリア人のうち、1人は日揮の従業員という。2人の説明によると、武装勢力はまず16日午前5時ごろ、外国人らを乗せてガス施設から空港に向かっていたバスを襲撃。逃げようとした日本人3人を殺害したという。午前5時半ごろには居住区を襲い、計6人の日本人を殺害したという。

21日午前0時過ぎに記者会見した菅義偉官房長官は日本人9人殺害情報の報道について「情報があることは承知しているが、確認はしていない」と述べた。

武装勢力の制圧作戦を終えたアルジェリア軍は現場の状況の確認を進めている。サイード情報相は20日、国営ラジオで、人質の死者数は23人より増えるとの見通しを示した。地元テレビはこの日朝の現場の捜索で、新たに25人の遺体が見つかったと速報した。

内務省などによると、現場では重火器など大量の武器が見つかり、ガス施設には地雷も仕掛けられていた。武装勢力32人のなかには爆発物の専門家も複数いたとし、内務省は声明で、ガス施設爆破の恐れが強かったなどとして、作戦の正当性を主張した。国営通信がサイード情報相の話として伝えたところでは、32人はアラブやアフリカなど6カ国の出身者だという。

今回の事件の実行犯グループの上部組織に当たる「覆面旅団」は、人質解放の条件として、隣国マリでイスラム武装勢力の掃討を理由に軍事介入したフランス軍の撤退や、米国内で収監されているエジプト人のイスラム過激派指導者らの解放などを要求していた。

北・西アフリカ地域では国際テロ組織アルカイダと関係するイスラム過激派の活動が活発化している。「覆面旅団」は、外国企業の関連施設への再襲撃も示唆している。多数の外国人人質が死亡する最悪の事態となったことで、駐在員の安全確保が改めて大きな課題となり、各国企業の活動や投資にも影響する可能性がある。



 
 
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asahi.com 2013年1月21日7時23分

人質を「エサ」におびき出す 武装勢力、隠れた外国人を

【ロンドン=伊東和貴】英紙サンデー・テレグラフは20日、アルジェリア人の目撃証言をもとに、武装勢力が天然ガス関連施設内に隠れた外国人をおびき出すため、人質の英国人を「エサ」に使ったと報じた。

「彼ら(武装勢力)は米国人を捜している。殺されることはないから、出てきて」。銃を突きつけられて脅されたエンジニアの英国人男性は、友人に向けて、そう叫ばされたという。

同紙は、その数分後、武装勢力が「目的を達した後に」男性を射殺したとしており、こうしたやり方で、さらに多くの人質が拘束された可能性がある。



 
 
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asahi.com 2013年1月21日11時41分

「治安、十分安全といえず」 アルジェリア視察の政務官

菅官房長官は21日午前の記者会見で、アルジェリアの人質事件の対応で、前日に事件現場を視察した城内実外務政務官の報告として「治安は依然として十分安全とはいえない」と述べた。現場視察後に予定していた病院訪問も、夜になったため見合わせたという。

視察は、アルジェリア政府のエネルギー相に同行する形で行われた。視察の第2陣を乗せた飛行機は首都アルジェをいったん飛び立ったが、砂嵐など天候不良で引き返したという。菅氏は「(現地が)朝になり次第、邦人安否の確認作業を本格的に再開したい」としている。



 
 
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asahi.com 2013年1月21日11時47分

外務政務官、現場の天然ガス関連施設を視察

20日、人質事件が起きたアルジェリア・イナメナスの天然ガス関連施設を訪れた城内実外務政務官(右)と日揮の川名浩一社長。アルジェリア国営テレビが放映した=AP

記者会見する菅義偉官房長官=21日午前、首相官邸、山口明夏撮影

アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス関連施設で起きた人質事件をめぐり、菅義偉官房長官は21日午前の記者会見で、城内実外務政務官らが事件現場となった施設を視察したことを明らかにした。また、安倍政権は無事が確認された日本人人質7人らの帰国に向け、政府専用機を活用する準備に入った。

菅氏によると、事件対応のため首都アルジェに入っていた城内氏は、日本時間の20日午後10時ごろにアルジェリア国営石油天然ガス公社が提供した飛行機でイナメナスに到着した。日本のプラント建設会社「日揮」の川名浩一社長も同行している。

城内氏はその後、軍の許可を得て事件現場の施設を視察。夜になったため病院訪問は見合わせ、現地時間の21日朝(日本時間同日夕)に病院を訪ねて安否確認を本格化させる。

菅氏は21日午前の記者会見で、安否確認のためイナメナスに向かった医務官ら政府関係者の第2陣が、砂嵐のためアルジェに引き返したことを公表。安否が確認できていない日揮の日本人社員10人については「安否に関することがあれば私に報告があるが、それはなかった」と説明した。

また、政府専用機はアルジェに飛ばす検討をしており、菅氏は21日午前の記者会見で、鈴木俊一外務副大臣を派遣することを明らかにした。

安倍晋三首相は20日午前に城内氏に電話。「中心になって現地で指揮をとるように」と指示している。



 
 
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asahi.com 2013年01月21日00時22分

城内外務政務官、現地入り 帰国支援に政府専用機派遣へ

菅義偉官房長官は21日未明に記者会見し、人質事件の対応でアルジェリア入りしていた城内実外務政務官と日揮の川名浩一社長が、事件現場があるイナメナスに到着したことを明らかにした。また、無事が確認された日本人人質7人らを帰国させるため、政府専用機を活用する準備に入った。

菅氏によると、城内氏らはアルジェリア国営石油天然ガス公社が提供した飛行機でイナメナスに到着。その後、日本時間の20日午後10時ごろに菅氏に電話で「軍の許可を得て事件現場の施設に入り、安否確認のため病院を訪問する」と伝えてきたという。

菅氏は記者会見で「城内政務官一行は日揮関係者とも協力して安否確認の作業を本格化させる」と述べ、安否確認に必要な医務官ら政府関係者も現地に派遣する考えを示した。城内氏が病院を訪れる時期については「ちょっと時間がかかる」と説明。政府専用機は首都アルジェに飛ばす検討をしており、時期は「できるだけすみやかに(派遣する)」と述べた。

一方、安倍晋三首相は20日夜、アルジェリアの旧宗主国であるフランスのオランド大統領と電話で協議した。首相が「フランスはアルジェリアと関係が深い。引き続き情報提供や支援をお願いしたい」と求めたのに対し、大統領は「できる限りのことをする」と応じたという。

安倍首相は20日午前、首相官邸で開いた在アルジェリア邦人拘束事件対策本部で、アルジェに派遣している城内氏のもとで安否確認と救出を進め、被害者と家族を十分支援するよう関係閣僚に指示。その後、城内氏に電話でこうした内容を伝え、「城内政務官が中心になって現地で指揮をとるように」と指示した。



 
 
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asahi.com 2013年01月21日09時23分

リビアから重火器など調達か アルジェリア武装勢力

【カイロ=村山祐介】アルジェリア国営テレビは19日夜、軍が武装勢力から押収した重火器など大量の武器の様子を放映した。

政府関係者は国営通信に「まさに戦争用の兵器庫だ」と指摘し、武装勢力が「人質を連れて国外逃亡し、天然ガス施設を爆破する意図が明らかだった」と語った。国営エネルギー会社ソナトラック社によると、ガス施設には地雷が仕掛けられていたという。

こうした武器は、2011年10月のカダフィ政権崩壊に伴う混乱が続くリビアから流出した可能性が高い。

それを裏付けるかのような出来事もあった。ロイター通信は昨年2月、アルジェリアの治安当局がリビアから密輸されたとみられる武器を押収したと伝えた。それらには、携行可能な小型の地対空ミサイルが含まれており、今回の事件があったイナメナスの南の砂漠地帯で見つかったという。

広大な砂漠までは目が行き届かず、警備の監視をかいくぐるのは容易だ。実際、仏情報当局は、今回の犯行グループも現場近くの砂漠地帯に武器や燃料を埋めて隠していたとみている。

米CNNなどによると、今回の人質事件の首謀者とされ、テロ組織「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ」(AQIM)幹部だったモフタル・ベルモフタル司令官は11年後半にリビアに滞在。数週間にわたってイスラム過激派戦士が集まる軍事拠点の関係者と接触し、武器調達などを協議していたとされる。同司令官自身が11年11月、モーリタニアの通信社に「AQIMはリビアから武器を入手した」と主張している。

次々とリビアから流入する武器と、国土の大半を占める砂漠。これがアルジェリアの武装勢力の活動を活発化させる大きな要因となっている。



 
 
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「アルカイダに作戦の責任」 犯行声明公表

nikkei.com

2013/1/21 1:06

【カイロ=花房良祐】モーリタニアのメディアは20日、アルジェリア人質事件に関して、AQIMのベルモフタール元幹部が「我々、アルカイダにこの聖なる作戦の責任がある」との犯行声明を公表したと報じた。元幹部は「マリのイスラム教徒への爆撃を停止すれば、西欧やアルジェリア政府と交渉する準備がある」と表明。事件は外国人を含むイスラム教聖戦士の計40人が実施したとも話したという。

ベルモフタール元幹部は武装組織「イスラム聖戦士血盟団」を率いており、今回の人質事件の黒幕とされる。

英紙「メール・オン・サンデー」は人質だったアルジェリア人従業員の話として、武装勢力はイスラム教徒以外の「異教徒」を殺害対象にしていたと伝えた。実行犯のメンバーがこの従業員に「イスラム教徒は殺さない。殺すのはキリスト教徒だけ」と話したという。



 
 
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アルジェリア人のガス田従業員を聴取 犯行に加担か

nikkei.com

2013/1/21 1:51

【カイロ=共同】アルジェリア人質事件で、同国治安当局が、事件現場のガス田施設のアルジェリア人従業員4人から事情聴取を始めたと地元紙が20日報じた。犯行グループに加担した疑いがあるという。現地に駐在している日揮の日本人社員は事件直後から「武装勢力が内部から情報を集めていたのかもしれない」と「内通者」の存在を懸念しており、不安が現実だった可能性もある。

報道によると治安当局は、武装勢力が施設の内情に詳しい者をグループに引き入れ周到に計画したとみて捜査。他に地元のアルジェリア人2人の取り調べも進めている。

別の地元紙によると、犯行グループには、施設で運転手や警備員、料理人などとして働いていた者も含まれるとの情報もある。同紙は、施設内部の配置や警備体制、人の動きなどを事前に調べ、犯行を容易にする狙いだったとの見方を伝えた。

武装勢力は16日、事件のあった東部イナメナスの施設から空港に向かう従業員ら関係者のバスを銃撃、乗り込んで施設内に侵入したとみられる。

イナメナスとは別の現場で働く日揮社員の一人は事件直後の共同通信の取材に、武装勢力が施設内の協力者から従業員の移動時刻などを聞き出し、軍の警備が手薄になるタイミングを狙ったのではないかと推測。「航空機の発着時間も参考にしていたのかもしれない」と話していた。



 
 
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日本人9人殺害の情報 官房長官は「未確認」

nikkei.com

2013/1/21 0:26 (2013/1/21 2:08更新)

アルジェリア内務省は19日(日本時間20日未明)、日揮の日本人社員ら多数の外国人が拘束された人質事件でアルジェリア軍による武装勢力の掃討作戦の結果、人質計23人が死亡したと発表した。死者の国別内訳は明らかにしていない。日揮の日本人駐在員10人の安否は依然不明。日本人9人が殺害されたとの情報もある。城内実外務政務官らが20日午後(日本時間同日夜)、安否確認のため襲撃を受けたガス関連施設のある同国東部イナメナスに入った。

AFP通信は20日、日揮のアルジェリア人従業員の目撃情報として、武装勢力が16日に襲撃を始めた際、バスから逃げ出した日本人3人を殺害したと伝えた。6人は住居部分で殺害されたという。地元紙は20日、アルジェリアの治安当局がガス田施設の従業員4人から事情聴取を始めたと報じた。

菅義偉官房長官は21日未明、首相官邸で記者会見し、安否が不明な日本人駐在員10人に関して「追加情報はない」と述べた。日本人9人の殺害情報について「情報は承知しているが、確認していない」と語った。日揮も「会社関係者の死亡は確認できていない」としている。

安倍首相はこれに先立ち20日午前、首相官邸での政府の対策本部会議で(1)迅速かつ正確な情報収集に努める(2)現場で城内実外務政務官の指揮下で安否確認・救出が迅速に行われるよう全力を尽くす(3)被害者と家族の心情に十分配慮した支援を行う−−ことを指示した。

国営アルジェリア通信などによると、解放された人質は外国人107人、アルジェリア人685人。同国のサイード情報相は20日、人質の死者数が増加する可能性があると述べた。同国軍は武装勢力32人を殺害したという。

これとは別に19日までの報道で日本人1人、米国人2人、英国人1人、ベルギー人3人が死亡したと伝えられた。情報は錯綜(さくそう)しており、欧米各国も安否確認に全力を挙げている。

日揮は20日、横浜市の本社で記者会見し、日本人駐在員10人と外国人7人の計17人の安否が依然として不明だと明らかにした。外国人スタッフのうちアルジェリア人41人の無事を新たに確認。同社スタッフで生存が確認できたのは日本人7人と外国人54人の計61人となった。

19日にアルジェリアに入国した同社の川名浩一社長は首都アルジェの現地事務所などで無事が確認された日本人7人の一部と面会した。



 
 
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邦人安否確認が本格化 外務政務官らが現場視察

アルジェリア人質事件

nikkei.com

2013/1/21 9:59 (2013/1/21 11:56更新)

【カイロ=共同】在アルジェリア日本大使館によると、人質事件をめぐり城内実外務政務官とプラント建設大手、日揮(横浜市)の川名浩一社長らは20日夜(日本時間21日未明)、南東部イナメナスの現場のガス田施設を視察し、不明の日本人の安否確認が本格化した。

地元紙記者は日本人とみられる一行が病院を訪問したと話したが、菅義偉官房長官は日本時間21日午前の記者会見で、城内氏の病院訪問は夜になったため見送られ、まだ安否確認はできていないことを明らかにした。政府が派遣する医務官ら専門家チームの到着を受けて、安否確認作業を継続する。

フランス公共ラジオによると、日揮のアルジェリア人スタッフら2人が20日、日本人9人が事件発生の16日に殺害されたと証言。地元テレビは既に、19日のアルジェリア軍による最終作戦中に死亡した人質のうち1人が日本人だと報じていた。

日本政府と日揮はこれらの情報を確認していないが、日本人駐在員10人の安否が依然不明としている。

日本政府は、これまでに無事が確認された日本人7人の帰国を支援するため、政府専用機を現地に派遣する準備を進めている。



 
 
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外務政務官ら現場調査、邦人10人なお不明 アルジェリア

nikkei.com

2013/1/21 11:26 (2013/1/21 12:55更新)

アルジェリア人質事件で城内実外務政務官と日揮の川名浩一社長は20日夜(日本時間21日未明)、アルジェリア東部イナメナスで犯行現場となった天然ガス田施設を調査した。菅義偉官房長官は21日午前に記者会見し、邦人10人の安否確認がまだできていない状況を明らかにした。城内外務政務官らは現地で夜が明ける21日朝から安否確認を再開する。

【カイロ=花房良祐】 ロイター通信によると、現地では25人の遺体がガス田施設で発見されたとされ、身元の確認を急いでいる。「日本人の遺体が病院に安置されている」との目撃情報もあるが、真偽は不明だ。

AFP通信などによると、アルジェリア当局は20日朝、施設内で犯行グループ5人を拘束した。3人が逃亡中といい、当局が追跡している。

フランス紙ルモンド(電子版)は21日、同国のセラル首相が21日午後に人質事件について記者会見すると伝えた。人質救出作戦の経緯などを説明するとみられる。

16日に発生した人質事件を巡っては19日までにアルジェリア軍がすべての作戦を終了。同国内務省は20日、掃討作戦の結果、人質23人が死亡。武装勢力32人を殺害したと公表した。同国は死者数が増加するとの見通しを示している。死者の国別の内訳は明らかになっておらず、日欧米などの各国政府は安否確認に全力を挙げている。

アルジェリアのユスフィ・エネルギー鉱業相は20日、「海外の治安部隊にアルジェリアの石油関連施設を警備させることは問題外だ」と述べた。アフリカでイスラム過激派が勢力を増し、地域の資源関連施設の安全性に懸念が強まっているものの、あくまで自国軍などで治安を維持する考えを示した。このほかに、2日後にガス田施設の運転を再開できるとの見通しも示した。



 
 
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人質の死者、さらに増える可能性も 「新たに25遺体発見」情報

nikkei.com

2013/1/21 11:45 (2013/1/21 13:04更新)

【カイロ=花房良祐】アルジェリアの人質事件に絡み、ロイター通信は同国の治安当局筋の情報として20日、天然ガス田施設のプラント部分から新たに人質25人の遺体が見つかったと伝えた。アルジェリア内務省はこれまでに23人が死亡したと発表しているが、犯行現場となったガス田施設の把握が進むにつれて人質の死亡者がさらに増える可能性もある。

ロイター通信は発見された25人の遺体と先にアルジェリア政府が発表した23人は別人と報道している。これが事実とすれば人質の死者は合計48人になる。ただ、アルジェリア政府は死者の国籍など細かな情報を明らかにしておらず、正確な死者数は不明だ。

各国政府の発表によると、英国人3人、米国人1人、ルーマニア人2人などの死亡が確認されている。日本人は10人の安否が確認されていない。仏メディアでは「日本人の12人の遺体が病院に安置されていた」との目撃情報も報じられたが、日揮のスタッフで安否不明の10人とは数が合わず真偽は不明。このほかにノルウェー人5人、英国人3人などの行方が分からないという。フランス人少なくとも1人が死亡したとの情報もある。



 
 
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外務政務官が現場調査 10邦人安否不明、21日夕病院へ

nikkei.com

2013/1/21 13:49

アルジェリア人質事件で城内実外務政務官と日揮の川名浩一社長は20日夜(日本時間21日未明)、アルジェリア東部イナメナスで犯行現場となった天然ガス田施設を調査した。菅義偉官房長官は21日午前に記者会見し、邦人10人の安否確認がまだできていない状況を明らかにした。城内実外務政務官らは現地で夜が明ける21日朝から安否確認を再開する。

菅長官は会見で、19日夜にアルジェリア政府から伝えられた情報の中に複数の邦人の死亡情報が含まれていたと説明。城内政務官の病院訪問については「(現地時間の)朝8時(日本時間午後4時)に病院を訪問すると聞いている。医務官ら第2陣も朝一番で現地入りする」と表明した。第2陣は首都アルジェからイナメナスに向かったが、砂嵐に見舞われていったん引き返したという。

政府は無事が確認された日揮の日本人駐在員7人の帰国に備えるため、アルジェリアに政府専用機を近く派遣する。鈴木俊一外務副大臣が同行する。菅長官と加藤勝信、世耕弘成両官房副長官は21日朝、首相官邸で現地の最新情勢を踏まえた今後の対応を話し合った。

【カイロ=花房良祐】 ロイター通信によると、現地では25人の遺体がガス田施設で発見されたとされ、身元の確認を急いでいる。「日本人の遺体が病院に安置されている」との目撃情報もあるが、真偽は不明だ。

AFP通信などによると、アルジェリア当局は20日朝、施設内で犯行グループ5人を拘束した。3人が逃亡中といい、当局が追跡している。

16日に発生した人質事件を巡っては19日までにアルジェリア軍がすべての作戦を終了。同国内務省は20日、掃討作戦の結果、人質23人が死亡し、武装勢力32人を殺害したと公表した。同国は死者数が増加するとの見通しを示している。死者の国別の内訳は明らかになっておらず、日欧米などの各国政府は安否確認に全力を挙げている。

アルジェリアのユスフィ・エネルギー鉱業相は20日、「海外の治安部隊にアルジェリアの石油関連施設を警備させることは問題外だ」と述べた。アフリカでイスラム過激派が勢力を増し、地域の資源関連施設の安全性に懸念が強まっているものの、あくまで自国軍などで治安を維持する考えを示した。このほかに、2日後にガス田施設の運転を再開できるとの見通しも示した。



 
 
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asahi.com 2013年1月21日16時13分

「日本人の遺体」情報 政務官、アルジェリアの病院へ

アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス関連施設で起きた人質事件をめぐり、菅義偉官房長官は21日午前の記者会見で、城内実外務政務官が現場の施設を視察したことを明らかにした。城内氏は現地時間の21日朝(日本時間同日夕)に現場近くの病院を訪問する。アルジェリア政府から「日本人の遺体がある」との情報が伝えられており、安否確認を本格化させる。

菅氏によると、城内氏は20日、アルジェリアのユスフィ・エネルギー相に同行して施設を建物外から視察。その後、日本人の遺体があるとの情報が寄せられた病院を訪れる予定だったが、夜になったため安全上の理由から訪問を見合わせた。従業員が人質となったプラント建設会社「日揮」の川名浩一社長も城内氏と一緒に行動している。

病院の訪問は21日午前8時(日本時間午後4時)からの予定。日本政府は日本人の安否確認のため医務官ら第2陣をイナメナスに向かわせたが、砂嵐のため首都アルジェに引き返した。菅氏は「第2陣も朝一便で現地に入る」と述べ、できるだけ早く現地入りさせる考えを明らかにした。

また、無事が確認された日本人人質7人の帰国に政府専用機を活用するとともに、鈴木俊一外務副大臣を派遣する方針を表明した。安否が確認できていない日本人10人について、菅氏は「安否に関することがあれば私に(城内氏から)報告があるが、それはなかった」と述べるにとどめた。



 
 
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医務官ら第2陣が現地入りへ アルジェリア人質事件

nikkei.com

2013/1/21 16:34

菅義偉官房長官は21日午後の記者会見でアルジェリア人質事件に関し、邦人の安否確認のため医務官らで構成する第2陣が日本時間午後2時ごろ、首都アルジェから空路で病院のあるイナメナスに向かったことを明らかにした。



 
 
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医務官ら第2陣が現地到着 アルジェリア、邦人の安否確認へ

nikkei.com

2013/1/21 16:48

政府は21日午後、アルジェリア人質事件で、医務官らで構成する第2陣が日本時間同日午後4時すぎ、事件が起きたイナメナスに到着したと発表した。病院を訪れ、邦人10人の安否確認を急ぐ。



 
 
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国内プラント各社、リスク管理を徹底 現地に緊急通達

nikkei.com

2013/1/21 1:37

アルジェリア東部で起きた人質事件を受け、日揮を含め国内プラント各社はリスク管理体制の徹底に動き始めた。各社は1960年代からいち早く海外に進出。アフリカに加えアジア、中東など発展途上国の資源開発を商機に成長を遂げてきた。リスク管理には日本企業の中でも「一日の長」があるものの、今回の事件の衝撃は大きい。事件の行方によっては、新たなリスク対応策の検討を迫られる可能性もある。

今回の事件を受け東洋エンジニアリングは世界各地の現場に向け、リスク回避ルールの順守を緊急通達した。具体的には危険地域での警護体制の強化や有事の際の退避手段の確保などで、リスク管理を徹底する。千代田化工建設はアルジェリア海岸部のアルズーで液化天然ガス(LNG)プラントを建設中。事件直後に日本人駐在員1人の安全を確認したが、情報収集を拡充し事態の変化に即応できるようにした。

もともとプラント各社は有望案件受注のため、政情が不安定な危険地域でも事業展開するケースが多い。このため、世界各国のリスク管理を統括する部署をそれぞれ本社に設置。営業部隊がつかんでくる案件の様々なリスクを多面的に精査する体制を敷いている。

例えば、千代田化工は「プロジェクト管理セクション」と呼ぶ組織に経験豊富な社員約10人を配置し、地域リスクを含めたリスク全般を分析している。「リスクが高いと分析し、事業参画しなかった地域もある」(千代田化工幹部)という。

各社は海外の危機管理会社とも契約。治安が悪い地域での事業については専門企業のノウハウも取り入れて対策を練っている。「従業員の移動ルートを毎日変えたり、クルマで移動する際にはスタッフを分乗させたりと現場の状況に応じ、きめ細かく対応している」と東洋エンジ幹部は話す。

ただ、ある関係者は「いつどこで起こるか読めない国際テロは対応が難しい」と話す。今後は治安維持に向けた現地政府への働きかけの強化や、より厳しいリスク基準の導入など管理体制の見直しも検討されそうだ。



 
 
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政府、専用機を派遣へ アルジェリア人質事件

nikkei.com

2013/1/21 11:36

政府は21日、アルジェリア人質事件で安否がまだわからない日本人10人に関する情報の収集や確認の作業を本格化した。無事が確認された日揮の日本人駐在員7人の帰国に備えるため、アルジェリアに政府専用機を派遣する。

菅義偉官房長官が21日未明の記者会見で明らかにした。菅長官は安否不明の邦人10人について「追加情報はない」と述べるにとどめた。城内実政務官は日揮の川名浩一社長らとともに、日本時間20日午後10時ごろにイナメナスに着いた。

菅長官と加藤勝信、世耕弘成両官房副長官は21日朝、首相官邸で現地の最新情勢を踏まえた今後の対応を話し合った。



 
 
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「武装勢力、人質を盾に」 日揮の外国人技術者が証言

nikkei.com

2013/1/21 0:04

「犯行グループは人質を『人間の盾』にしていた。だが、容赦なく攻撃するアルジェリア軍の前では、歯が立たなかった」

アルジェリア人質事件が起きたガス田施設で働いていたフィリピン人ルーベン・アンドラーダさん(49)は疲れ切った声で母国に残る妻に電話をしてきた。AP通信やフィリピンのメディアが報じた。APによると、アンドラーダさんはプラント大手、日揮の技術者。

拘束されたアンドラーダさんら人質約35人は、犯行グループの15人が監視。首に爆弾をネックレスのようにかけられ「誰かが逃げれば、皆の首が飛ぶ」と脅された。

17日、移動のため車に分乗させられた際に、アルジェリア軍のヘリがミサイルと銃で攻撃を開始。他の車は爆発したり、攻撃を受けたりして炎上した。自分の車は横転。肘に銃弾を受け、砂漠の中で「神の加護もここまでか」と覚悟した。

「銃弾が飛び交う中、必死で逃げた」。作業員ジョジョ・バルマセダさんは、恐怖の体験を震えながら家族に伝えた。

バルマセダさんは仲間3人と共にプラント区画に到着した際、犯行グループに拘束された。押し込められたトラックには日本人や他の外国人もいて、わずかな水とクラッカーでしのいだ。

軍の作戦が始まると、トラックが爆破され、走って逃げた。銃撃戦をかわすように身をかがめながら灼熱(しゃくねつ)の中を走り回るうちに耳が遠くなり、意識を失った。「気が付いたら病院で手当てを受けていた。早く母国に帰りたい」。ようやく家族に連絡が取れ、ほっとしたという。

「事件の発生を知らされた時は怖くなったが、ようやくほっとできる」。フィリピンのマニラ空港には20日、アルジェリアの別のガス田プラントで働いていたフィリピン人作業員ら39人が事件を受けて帰国し、安堵の表情を浮かべた。

リーダー格のアレックス・アグハさん(58)によると、39人がいた施設は事件現場から数百キロ離れた場所。施設の内外は、軍の兵士が警戒。宿舎と現場の移動時にも兵士が警備に当たる。アグハさんは「事件現場も同じだったと思うが、なぜ警備が突破されたのだろうか」と首をかしげた。(マニラ=共同)



 
 
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フランス国防相、強行作戦への支持表明

【パリ=三井美奈】ルドリアン仏国防相は20日のテレビで、アルジェリアでの武装勢力による人質拘束は「戦争行為にあたる」と述べ、アルジェリア軍が強行した作戦への支持を表明した。

国防相は「戦争行為」と見る理由として、被害者数の多さや武装勢力による天然ガス関連施設の襲撃手段をあげた。その上で「国家がこのように侵略され、主権が脅かされた時、軍による相応の反撃を決断するものだ」と述べた。

一方、国防相はアルジェリアの南隣マリで続ける仏軍作戦の目的について、マリ政府側を支援して「国土の再制圧」に導くことだと述べ、マリ北部を支配する武装勢力の完全掃討を目指していく考えを示した。

(2013年1月21日10時57分 読売新聞)



 
 
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人質事件の犯人5人拘束、3人逃走…現地報道

【カイロ=田尾茂樹】アルジェリアのナハル・テレビは20日、同国東部イナメナスの天然ガス関連施設で、人質事件の犯人グループのうち5人が拘束されたと伝えた。

3人が逃走中という。

(2013年1月21日01時50分 読売新聞)



 
 
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asahi.com 2013年1月21日23時44分

安倍首相「痛恨の極み」 日本人7人死亡確認受け

安倍晋三首相は21日夜、アルジェリアで起きた人質事件をめぐる「在アルジェリア邦人拘束事件対策本部」を開き、「現地イナメナスの病院に安置されている遺体が、安否確認中の日揮社員のうち7人であるとの報告を受けた」と明らかにした。現地入りしている城内実外務政務官から連絡を受けた。

安倍首相は「世界の最前線で活躍する何の罪もない日本人が犠牲となり痛恨の極み」だと述べたうえで、「いまなお3人の安否が分かっていない。さらなる情報収集と安否確認に全力を尽くしたい」と語った。



 
 
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asahi.com 2013年01月21日23時59分

「外国人8カ国37人死亡」 アルジェリア首相が発表

【カイロ=村山祐介、ロンドン=沢村亙】アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス関連施設で起きた人質事件で、同国のセラル首相が21日記者会見し、死亡した外国人人質は8カ国の37人となったと明らかにした。うち7人の身元が不明。さらに安否不明の外国人が5人いるとした。

首相は、実行犯のイスラム武装勢力について、32人がマリからアルジェリアに入ってきたとした。国籍はアルジェリア人6人のほか、チュニジア、エジプト、リビア、マリ、ニジェール、カナダ、モーリタニアの計8カ国にわたる。アルジェリア軍特殊部隊の作戦で29人を殺害し、3人を拘束した。

事件が発生した16日早朝、現場の施設には26カ国134人の外国人を含む計790人がいたという。

一方、アルジェリア紙シュルーク(電子版)は21日、治安当局筋の話として、当局がガス施設の従業員計11人に対し、武装勢力に協力した疑いで事情聴取を始めたと報じた。

事情聴取を受けているのは、開発に参画する英石油メジャーBP社の警備員4人と、国営エネルギー会社ソナトラック社の5人、プラント建設会社「日揮」の2人。今後他の従業員からも事情を聴くという。

同紙によると、当局は全従業員のデータベースを作成。実行犯の上部組織とされる「覆面旅団」が活発に活動してきた隣国マリやリビアとの不審な電話のやりとりや、軍が武装勢力から押収した携帯電話3台を調べているという。

元人質のアルジェリア人女性看護師(21)は同紙に、「犯人は外国人の部屋番号が書かれた紙切れを持っていた。日揮の特定の部屋を狙って押し入り、ドアを開くなり銃を乱射した」と証言した。英BBCは、アルジェリアで取材中の仏メディアの記者の話として「武装グループは日本人がいる場所や部屋番号まで正確に把握していた」と伝えた。



 
 
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政府、邦人の安否確認急ぐ 外務政務官らが病院訪問

nikkei.com

2013/1/21 19:14

アルジェリア人質事件を巡り、政府は邦人10人の安否の最終的な確認作業を進めた。東部イナメナスに到着した城内実外務政務官や日揮の川名浩一社長は21日午前(日本時間同日夕)、犠牲者が運び込まれた病院を訪れ、政府が派遣した医務官らと合流して身元の確認を急いだ。政府は無事だった日揮の日本人駐在員7人の帰国などのため、政府専用機を近くアルジェリアに派遣する。

現地入りした城内、川名両氏は20日午後(日本時間21日未明)に、アルジェリアのエネルギー相に同行して犯行現場となった天然ガス田施設を訪れた。地雷が埋設されている可能性があるなど安全上の理由から、十分な調査はできなかったもようだ。

菅義偉官房長官は21日午後の記者会見で、医務官らで構成する政府派遣団の第2陣について「イナメナスに到着後、病院に向かい安否の確認作業に当たる」と説明した。

菅長官によると19日夜にアルジェリア政府から伝えられた情報には、複数の邦人の死亡情報が含まれていた。AFP通信が報じた邦人9人の殺害情報に関しては「確認していない」と述べた。政府は城内政務官や医務官から現地の報告が入り次第、対策本部を開いて対応を協議する。

小野寺五典防衛相は21日、岸田文雄外相の要請を受け、政府専用機による邦人輸送を自衛隊に命令した。鈴木俊一外務副大臣が搭乗し一両日中にも出発する。邦人を避難させる目的で政府専用機を使うのは初めて。防衛相は記者団に「拘束されている邦人の解放に向け、政府一丸となって対応していることを踏まえた判断だ」と述べた。

現地の治安などを考慮し、人質となった駐在員の家族らは日本にとどまっている。菅長官は「日揮側からの話として、家族の皆さんがアルジェリアに行くことはないと聞いている。地雷の除去作業などが難しく安全が厳しい」との認識を示した。



 
 
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フィリピン人6人の死亡確認 アルジェリア事件

nikkei.com

2013/1/21 19:24

【マニラ=佐竹実】フィリピン外務省は21日、アルジェリア人質事件で6人のフィリピン人が死亡したことを明らかにした。同省の現地職員がアルジェリア外務省などから確認した。攻撃された天然ガス田施設に事件当時は22人のフィリピン人がおり、12人は生存を確認。残りの4人は行方不明で、うち3人は日揮の社員という。

死亡者や生存者の所属会社は不明。生存者のうち、8人は現地のホテルや病院に滞在し帰国を調整中。4人はすでに出国した。ガス田施設に勤務するフィリピン人は合計26人だが、4人は休暇で帰国していたという。

比外務省によると、アルジェリアではガス田施設などで1700人以上のフィリピン人が働いている。



 
 
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外国人の死者37人とアルジェリア首相

nikkei.com

2013/1/21 23:22

【カイロ=共同】アルジェリアのセラル首相は21日、記者会見し、人質事件での外国人の死者が37人に上ったと明らかにした。



 
 
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外国人人質、8カ国37人犠牲 アルジェリア首相

nikkei.com

2013/1/21 23:55

【カイロ=花房良祐】アルジェリア人質事件でセラル同国首相は21日に記者会見し、外国人人質の死者がこれまでの計23人から計37人になったことを明らかにした。国籍は8カ国にまたがるが、国別の内訳は明らかにしなかった。外国人5人は依然として行方不明という。

武装勢力は外国人を隣国マリへ連れ去ったうえ、天然ガス田施設を破壊するのが目的だったとも述べ「臆病者の襲撃」として強く非難した。

武装勢力のメンバーはマリやモーリタニア、エジプト、チュニジア、カナダなどの国籍の計32人。当局はこのうち29人を殺害し、3人を拘束した。マリ北部から侵入したという。武装勢力は2カ月前から襲撃を計画。セラル首相は周到に準備された犯行だと指摘した。

アルジェリア政府は各国政府と協力しながら被害者の身元の確認を急ぐ。



 
 
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アルジェリア、天然ガス生産で世界9位

nikkei.com

2013/1/21 2:28

英BPによると、アルジェリアの天然ガス生産量は2011年に780億立方メートル。世界のガス生産の2.4%を占め世界第9位だ。今回の襲撃事件が起きたガス田はBPやノルウェーのスタトイルなどが操業し、同国の生産量全体の1割強を占める。

国内消費は生産の35%程度。45%は地中海を通る海底パイプラインで輸出され、20%は液化加工されて液化天然ガス(LNG)として輸出される。輸出先の大半は欧州向けで、最も多いのがイタリアだ。輸出全体の45%を占め、スペインやフランス、トルコが続く。

石油輸出国機構(OPEC)によると、アルジェリアの原油生産量は11年に日量116万バレルで、そのうちの6割が輸出されている。欧州と北米向けが輸出の8割を占め、残りはアジア向けだ。



 
 
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アルジェリア人質事件、欧州の資源戦略に暗雲

北アフリカからの輸入に依存

nikkei.com

2013/1/21 8:44

【ロンドン=松崎雄典】アルジェリアの天然ガス関連施設で発生した人質事件は、石油やガスの多くを北アフリカからの輸入に頼る欧州のリスクを浮き彫りにした。イスラム武装勢力がガス事業を直接の標的にしたことで、ほかの関連施設でも従業員を退避させる動きが出ている。生産低迷や資源開発の遅れが懸念されるほか、国際市場にも影響が及びかねない。

人質事件の発生直後の17日、イタリアやスペインでは、パイプラインを通じてアルジェリアから送られてくる天然ガスの供給量が一時的に落ち込んだ。イタリアなどはほかのガス田からの調達を増やして対応した。

欧州連合(EU)の天然ガス調達で、アルジェリアは全体の約13%を占める。今回の事件が起きたイナメナスで生産される天然ガスは年間に約90億立方メートルで、アルジェリアの輸出量の約2割に相当する。事件は「アルジェリアのエネルギー分野の見通しに暗い影を落とした」(国際エネルギー機関=IEA)。

イナメナスからの供給低迷は他のガス田からの調達でカバーできそうだが、今回の事件は北アフリカでの石油・ガス事業全体がテロのリスクにさらされていることを印象付けた。

欧米の石油・ガス大手は北アフリカでの資源の開発に取り組んできた。アルジェリアは天然ガス生産量でアフリカでトップ、隣国リビアは石油埋蔵量でアフリカ最大だったからだ。だが人質事件で安全性の確保に重大な懸念が生じた。

実際、英石油大手のBPはアルジェリア国内にいる56人の従業員のうち25人以上を国外に退避させた。ノルウェーのスタトイルも関連施設の運営に必要な最低限の従業員以外は現地から引き揚げた。他のガス田でも退避が続き、生産に影響が出る可能性もある。

武装勢力が石油・ガス施設やパイプラインなどを攻撃対象にする懸念が強まるなか、現地政府も対応に動き始めた。ロイター通信によると、リビア政府やエジプト政府はエネルギー関連の施設の警備を受け持つ軍の増員や、パトロールの強化に乗り出した。税収を石油やガスの輸出に大きく頼る各国政府にとっては、自国経済のためにも安全確保が急務だからだ。だが、小規模なグループであり、動きを把握しにくい武装勢力の攻撃を防げるかは不透明だ。

今回の人質事件を受けて、国際市場での天然ガス相場には上昇圧力がかかっている。18日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)では、天然ガス先物価格が100万BTU(英国熱量単位)当たり3.566ドルと、前日に比べ2%上昇。1カ月半ぶりの高値を付けた。



 
 
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鎮圧作戦なぜ事前通告しなかった(人質事件Q&A)

nikkei.com

2013/1/21 10:08

アルジェリアでの人質事件は、急速に不安定さを増す北アフリカの実態やイスラム過激派の勢力拡大を映す。事件の背景や影響を探った。

Q なぜアルジェリアの砂漠にある施設が狙われたのか。

A 襲撃を受けたガス関連施設は人口密度が極めて低い南部のサハラ砂漠に位置する。監視の目が十分に行き届かず、テロ集団にとって狙いやすい標的だったといえる。リビアの国境にも近く、内戦などで使われた武器が砂漠を通ってテロリストの手に渡ったことも考えられる。さらに今回の人質事件では施設の従業員が協力していた疑いがあり、当局が捜査を始めた。

Q 誰の犯行なのか。

A 全体像は明らかになっていないが、イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)のモフタール・ベルモフタール元幹部がかかわっているとされる。元幹部の所在は今も分かっていない。ただ、政治的なメッセージを重視するテロリストにしては犯行声明が稚拙であり、身代金目的だったのではないかとの見方もある。

Q アルジェリア政府が鎮圧を急いだとの指摘があるが。

A 中東・北アフリカでは2011年から民主化運動「アラブの春」が起き、独裁政権の崩壊が相次いだ。1999年に就任したアルジェリアのブーテフリカ大統領は、事件の長期化が政権への反発につながるのを恐れたとみられる。

Q 関係国に作戦を事前通告しなかったのはなぜか。

A 仏紙リベラシオンは04年の学校占拠事件で人命よりテロリストのせん滅を優先させたロシア政府の対応を紹介したうえで、識者の見方として「アルジェリア政府の考え方はロシアに近い」と伝えた。経済分野では日米欧との関係は深いが、植民地だった歴史などから政治的に「反欧米」感情が根強いという点も影響した可能性がある。

長年、テロ組織と闘ってきた軍部の意向も働いたとみられる。アルジェリアでは政府の意思決定にも軍が深くかかわっており、人質の安全を優先させるべきだとする日米欧の主張が十分に反映されなかったことも考えられる。

Q 北アフリカの治安への影響は。

A アルジェリア政府の武力鎮圧に対して国際テロ組織アルカイダが広い範囲で報復テロを仕掛ける恐れがある。イスラム過激派の間では連携と競争が併存する傾向があり、「対欧米闘争」で実績を競う面も見逃せない。アフリカのほか、中東イスラム圏や欧米などで動きを活発化させる懸念がある。

とくにAQIMは「アラブの春」に伴う混乱を利用して武装を強化している。リビアでは政府軍が放置した武器を奪っており、飛行機を撃墜できる高性能の携帯式地対空ミサイルも入手した可能性がある。米国が安全保障政策をアジア太平洋重視に変えるなか、フランスがアフリカ西部のマリに軍事介入した。これがアルカイダの指導者であるビンラディン容疑者を失って、焦りを募らせるイスラム過激派を刺激した可能性がある。(カイロ=花房良祐)



 
 
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英首相:北アフリカでの対テロ戦、数十年続く…長期化示唆

毎日新聞 2013年01月21日 10時56分(最終更新 01月21日 11時15分)

【ロンドン小倉孝保】アルジェリアの人質事件の作戦終了を受け英国のキャメロン首相は20日、英BBC放送に対し、北アフリカ地域での過激なイスラム主義者によるテロとの戦いは今後、数十年に及ぶ可能性があるとの認識を示した。

キャメロン首相は、「世界の一部地域でテロの脅威が縮小している一方、北アフリカで私たちは過激なイスラム主義の拡大の脅威に直面している」とし、「今回の事件は長い戦いの始まりになる。その戦いは数カ月ではなく、数年から数十年続くかもしれない」と述べた。



 
 
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アルジェリア拘束:軍の強硬策…欧州、擁護へ転換

毎日新聞 2013年01月21日 10時59分(最終更新 01月21日 12時41分)

【ブリュッセル斎藤義彦】アルジェリアでのイスラム武装勢力による人質事件で、欧州からアルジェリア政府に理解を示す声が高まり始めている。アルジェリア軍による強硬策にいったんは戸惑いを見せ非難したものの、北アフリカでのイスラム過激派の予想以上の広がりに、アルジェリアを支持することが得策と判断したようだ。

◇過激派拡大、予想超え

加盟国の国民が人質になり殺害された欧州連合(EU)のアシュトン外務・安全保障政策上級代表(外相)は20日の声明で、アルジェリア当局への「支持」を表明。「この事件は、北アフリカでの過激派による脅威を改めて示した」と分析、「国際社会のパートナーと協力し、テロとの戦いを続ける」と述べた。

アルジェリア当局からの情報が少ないことに不満を募らせていたキャメロン英首相も20日、トーンを変え「アルジェリアの今事件への対応に疑問を持つだろうが、(人質の)死はテロリストの責任。アルジェリアが我々とともに働き、助けてくれたことを認めなければいけない」と感謝の言葉を述べた。またファビウス仏外相も「あれもこれもできたというのはたやすい。しかしアルジェリアはテロに対処しなければいけなかった」と擁護に回った。

一昨年からの中東民主化運動「アラブの春」以降、欧州はアルジェリアとの関係強化にも取り組んでおり、昨年12月にはオランド仏大統領が訪問。植民地支配を巡る和解を目指した対話を行った。



 
 
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アルジェリア拘束:「人質死亡48人」の情報

毎日新聞 2013年01月21日 11時19分(最終更新 01月21日 14時42分)

【カイロ秋山信一、パリ宮川裕章、鈴木美穂】北アフリカのアルジェリア南部イナメナス近郊の天然ガス関連施設でプラント大手「日揮」(横浜市西区)の日本人従業員らがイスラム武装勢力に拘束された事件で、ロイター通信は20日、アルジェリア治安筋の話として、人質らの死者数が48人に増えたと報じた。日本人10人の安否が依然不明だが、菅義偉(すが・よしひで)官房長官は21日午前の記者会見で、アルジェリア政府から19日の段階で「複数の(日本人の)死亡説」を伝えられていたことを明らかにした。

◇城内政務官、現場を視察

アルジェリア内務省の19日の声明によると、外国人107人、アルジェリア人685人が解放された。内務省は人質ら23人が死亡したと発表していたが、ロイター通信によると、軍が20日に施設内を捜索した結果、新たに25人の遺体が見つかったという。捜索は続いており、死者数はさらに増えるとみられる。

イナメナスの病院を取材したアルジェリア紙記者は20日、毎日新聞の取材に「病院の外で日本人3人の遺体を見た。病院関係者は日本人5人の遺体があると語った」と証言した。日本人9人が殺害されたというアルジェリア人の目撃者の話も聞いたという。

一方、隣国モーリタニアのインターネットサイト「サハラメディア」は20日、実行犯グループの「イスラム聖戦士血盟団」指導者ベルモフタール司令官の犯行声明ビデオの内容を明らかにした。声明は事件発生翌日の17日に録音され、司令官は「我々アルカイダはこの祝福すべき作戦を表明する」などと語っているという。イスラム聖戦士血盟団は、国際テロ組織アルカイダの北アフリカ組織の分派で、事件の首謀者とされる司令官の声明が確認されたのは初めて。

AFP通信によると、イスラム聖戦士血盟団は20日にも声明を出し、人質事件でアルジェリア軍と交渉を求めたことに触れ、「アルジェリア軍は応答せず、人質の死を選んだ」と主張。テロ攻撃の対象を、マリの軍事介入に参加する全ての国に拡大するとした。

菅官房長官は21日午前の記者会見で、イナメナスに到着した城内実外務政務官と日揮の川名浩一社長が事件現場の天然ガス関連施設を視察したと発表した。城内氏は21日午前8時(日本時間21日午後4時)、死傷者が搬送されている病院を訪問する見通し。

城内氏らは現地時間20日午後、安全面への配慮から、アルジェリアのエネルギー相の現場視察に同行する形で現地に入った。日本人の安否を確認する医務官らを乗せた航空機も首都アルジェをいったん出発したが、砂嵐のため引き返し、イナメナス入りは21日午前になるという。

日本政府は、無事が確認された日本人7人の帰国を支援するため派遣準備している政府専用機で、鈴木俊一副外相を現地入りさせる方針だ。



 
 
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アルジェリア拘束:日揮OB「無事を」プラント建設半世紀

毎日新聞 2013年01月21日 12時00分(最終更新 01月21日 12時04分)

資源大国アルジェリアの天然ガス関連施設で起きたイスラム武装勢力による人質事件。日本人従業員らが拘束されたプラント大手「日揮」(本社・横浜市西区)と同国とのかかわりは、半世紀近くにわたる。歴史を築いてきたOBたちは「一人でも多くの無事を」と願う。【柳澤一男、神足俊輔、山崎征克】

首都アルジェから南約600キロのハッシルメル。天然ガス施設建設に携わった神奈川県横須賀市の男性OB(72)は、87〜91年に滞在した。当時は日本からの史上最大のプラント輸出と言われた。

「プラントの周りは砂漠が広がり見通しが良かったが、当時から敷地は金網に囲まれ、軍が警備していた。イスラム過激派の活動が活発になり、当時より厳重な警備が行われているはずなのに、なぜ襲撃を許してしまったのか」と悔しがる。

事件に巻き込まれた社員に知っている人はいないが、「私も同じような場所で働いてきた身なので、残念としか言いようがない。政府からは厳しい情報ばかりもたらされているが、何とか助かってほしい」と案じた。

◇「特別な国」

アルジェリアで日揮は1960年代後半から製油や天然ガスなどのプラント建設に携わってきた。ハッシルメルに77年から約3年間、設計者として滞在した森剛志さん(73)=同県逗子市=によると、社員のアルジェリア駐在が始まったのは40年以上前から。同県藤沢市のOBの男性(74)も「アルジェリアでの事業で日揮は世間に認められるようになった」と振り返るほど、特別な国の一つだ。

森さんの元には80年代以降に赴任した後輩から武装勢力によるプラント襲撃を心配する声が届くようになった。駐在社員の買い物のため月1度100キロ離れた町まで運行していたバスもなくなり、夜の外出も控えるようになったと聞いた。

◇ゼロから整備

約30年前にアルジェリア北西部にいた別のOB(75)によると、砂漠でのプラントの建設はインフラの整備から始まる。「道を造り、住むためにキャンプを建て、電気、水もひく。まさにゼロからの仕事」。日中は気温が50度にも達し、移動時にはトラブル警戒のため、2グループ以上で動かなければならないなど制約も多い。

それでもOBたちは、「アルジェリアの発展に貢献し、国際協力という使命感があった」と口をそろえる。北部の製油所建設プロジェクトに携わったOB(74)は、「巻き込まれた人たちも、現地に貢献しているという誇りを持って仕事をしていたはず。とにかく無事を祈っている」と話す。

森さんは「非常に心配でニュースにくぎ付けになっているが、具体的に何も行動することができない」と無念さをにじませた。



 
 
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アルジェリア拘束:日本人、手足を縛られ…脱出の男性証言

毎日新聞 2013年01月21日 15時01分

【カイロ秋山信一】アルジェリア南部イナメナス近郊で起きたイスラム武装勢力による人質事件で、発生直後から約30時間、日本人の人質らとともに拘束されていたアルジェリア人男性(45)が20日、毎日新聞の電話取材に当時の状況を語った。この男性は17日のアルジェリア軍の攻撃の際、脱出したが、日本人6人ら外国人の人質約20人はアルジェリア人とは異なり、互いに手足を縛られ、容易に現場から逃げ出せない状況だったことを証言した。

◇軍攻撃後の安否、分からぬ

男性は英石油大手BPなどと契約する建築会社で働くアブデルカーデルさん。16日午前5時半ごろ、天然ガス関連施設の従業員居住区にあるBPの寮にいたところ、武装勢力の襲撃を受け、寮1階のホールに集められた。武装勢力は居住区の他の宿舎からも人質を連行してきて、ホールは約20人の外国人と、300人以上のアルジェリア人であふれた。その中には顔見知りの日本人6人もいたという。武装勢力は約20人で監視した。

外国人は、手足をプラスチックバンドで縛られ、体には爆発物が巻かれていた。さらに隣り合う人質の腕同士が縛られて、身動きがとれないようだった。一方、約20メートル離れた場所に隔離されたアルジェリア人は集められただけで、縛られることはなかった。一部の外国人はアルジェリア人に紛れ込んでいた。

拘束中もトイレに行くことは許され、寮にあったバナナやリンゴ、ビスケット、ジュースが武装勢力から人質に提供された。暴力もふるわれなかった。だが日本人たちは怖がって、食べ物に手をつけなかったという。

状況が一変したのは一夜明けた17日午前11時ごろ。居住区を包囲していたアルジェリア軍がヘリコプターによる攻撃を始めた。武装勢力が応戦し、混乱する中、アブデルカーデルさんらアルジェリア人たちは一斉に逃げ出した。アルジェリア人に紛れ込んでいたシリア人やトルコ人も逃げた。しかし、手足を拘束された外国人の多くは逃走できなかったといい、「彼らがどうなったのかは分からない。助かっていてほしい」と力なく語った。

拘束中、武装勢力のメンバーは「我々は人質を拘束しガス施設を爆破するために来た」と語っていたという。アルジェリア人の人質が「なぜ我々も拘束するのか」と尋ねると、「人間の盾になるのだ」と一蹴されたという。



 
 
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アルジェリア拘束:日本人安否確認作業 日揮社長ら病院に

毎日新聞 2013年01月21日 20時05分(最終更新 01月21日 22時31分)

アルジェリア南部イナメナス近郊の天然ガス関連施設で、プラント大手「日揮」(横浜市西区)の日本人従業員らがイスラム武装勢力に拘束された事件をめぐり、城内実外務政務官と同社の川名浩一社長らは21日午後(現地時間同日午前)、死傷者が搬送された現地の病院に入り、日本人の安否確認作業を始めた。菅義偉官房長官は同日の記者会見で、アルジェリア政府から19日に「複数の(日本人の)死亡説」を伝えられていたことを明らかにした。

日本人の安否を確認するために派遣した第2陣の医務官らを乗せた航空機は21日午後(現地時間同日午前)、首都アルジェからイナメナスに到着した。城内氏らと合流し、確認作業を進める。

城内氏らは病院訪問に先立ち、現地時間20日午後、安全面への配慮からアルジェリアのエネルギー相に同行する形で約2時間、事件現場の天然ガス関連施設を外から視察した。施設内は地雷が敷設されている可能性があるなど、危険なことから入らなかった。

一方、小野寺五典(いつのり)防衛相は21日、日本人の帰国を支援するため、政府専用機の派遣命令を自衛隊に出した。在外邦人の輸送に政府専用機を使うのは初めて。近くアルジェに向かう予定。政府関係者によると、初めて着陸する空港には事前に試験飛行するのが通例だが、菅氏の指示で省略した。

政府は専用機で鈴木俊一副外相を現地入りさせる。菅氏は会見で「日揮側から、(安否不明の日本人の)家族がアルジェリアに行くことはないと聞いている」と述べた。【鈴木美穂、青木純】



 
 
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アルジェリア拘束:「外国人35人死亡」情報

毎日新聞 2013年01月21日 21時22分(最終更新 01月21日 22時46分)

【カイロ秋山信一、ローマ福島良典、ロンドン小倉孝保】アルジェリアの民放アルシャルークは21日、治安筋などの話として、死亡した人質に外国人35人とアルジェリア人1人が含まれていることが確認されたと報じた。また、ロイター通信によると、人質らの死者数は20日までに48人に上った。20日には施設内で25人の遺体が見つかっており、犠牲者はさらに増える可能性が高い。身元の確認作業は難航しているという。

地元メディアによると、アルジェリア当局はDNA鑑定などで身元の確認作業を進めている。ただ、外国人は身体情報の入手が困難な場合も多い。日本政府は、日本人とみられる遺体が確認された場合、独自に確認する。

各国政府の発表によると、死亡した人質にはフィリピン人6人、英国人3人、フランス人1人、米国人1人が含まれている。

またアルジェリア治安当局は21日までに、チュニジア人やリビア人を含む武装勢力のメンバー6人を拘束した。殺害された武装勢力の中にはカナダ人2人もいた。

このほか治安当局は20日、武装勢力に内部情報を漏らした疑いがあるとして、一部の施設従業員から事業聴取を始めた。

一方、19日のアルジェリア軍による最後の突入作戦について、ノルウェーのアイデ外相は20日、「テロリストたちが施設に火を付けて爆破しようとしたが失敗し、その後、人質を殺害し始めたため、特殊部隊が攻撃を決めた」と説明した。外相はノルウェー情報機関が得た情報として、国営放送NRKに語った。



 
 
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アルジェリア拘束:「5遺体に日本人身分証」地元紙記者

毎日新聞 2013年01月21日 22時51分(最終更新 01月21日 23時02分)

【カイロ秋山信一、ローマ福島良典、ロンドン小倉孝保】アルジェリアの民放アルシャルークは21日、治安筋などの話として、死亡した人質に外国人35人とアルジェリア人1人が含まれていることが確認されたと報じた。ロイター通信によると、人質らの死者数は20日までに48人に上った。20日には施設内で25人の遺体が見つかっており、犠牲者はさらに増える可能性が高い。損傷が激しい遺体も多く、身元の確認作業は難航しているという。

地元メディアによると、アルジェリア当局はDNA鑑定などで身元の確認作業を進めているという。ただ、外国人は身体情報の入手が困難な場合も多い。日本人とみられる遺体もあり、日本政府は確認を急いでいる。

また、アルジェリアの地元紙記者は21日、毎日新聞の電話取材に「イナメナスの病院に搬送された5人の遺体は、IDカードから日本人と確認されたと病院関係者に聞いた」と話した。

各国政府の発表によると、死亡した人質にはフィリピン人6人のほか英国人3人、フランス人1人、米国人1人が含まれている。

一方、アルジェリア紙シャルーク(電子版)は21日、アルジェリア治安当局が、犯行グループのイスラム武装勢力に内部情報を漏らした疑いで計11人を取り調べていると報じた。このうち2人は「日揮」関連施設の調理場で勤務している。いずれもアルジェリア人との情報がある。残る9人は英石油大手BPの警備員4人と、アルジェリアの国営企業ソナトラックの従業員5人。通話記録を調べたところ、マリやリビアに国際電話をかけていたことが分かったという。

このほか治安当局は21日までに、チュニジア人やリビア人を含む実行犯グループの6人を拘束した。殺害された武装勢力の中にはカナダ人2人もいた。

また、ノルウェーのアイデ外相は20日、アルジェリア軍による最後の突入作戦について、「テロリストたちが施設に火を付けて爆破しようとしたが失敗し、その後、人質を殺害し始めたため、特殊部隊が攻撃を決めた」と説明した。外相はノルウェー情報機関が得た情報として、国営放送NRKに語った。



 
 
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アルジェリア拘束:日本人7人の死亡確認 3人安否不明

毎日新聞 2013年01月21日 23時15分(最終更新 01月22日 10時07分)

アルジェリア南部イナメナス近郊の天然ガス関連施設でプラント大手「日揮」(横浜市西区)の日本人社員らがイスラム武装勢力に拘束された事件で、安倍晋三首相は21日夜、政府対策本部を開き、現地の城内実外務政務官から「病院で遺体と対面した結果、安否確認中の日揮社員のうち(日本人)7人である」と報告を受けたと明らかにした。残る日本人3人の安否は確認されていない。一方、アルジェリアのセラル首相は21日、記者会見し、外国人の人質の死者が計8カ国37人(日本人含む)に上ったと発表した。

城内氏と同社の川名浩一社長らは21日午後(現地時間同日午前)、死傷者が搬送された現地の病院に安否確認のため入っていた。

首相は対策本部で「世界の最前線で活躍する日本人が、何の罪もない人々が犠牲となり痛恨の極みだ。残されたご家族のお気持ちを思うと、言葉がない」と無念の意を表明。残る3人の安否確認に全力を尽くすよう関係閣僚に指示した。

菅義偉官房長官は対策本部後の午後11時半過ぎから記者会見。菅氏によると、城内氏から連絡があったのは午後8時20分ごろ。城内氏は顔写真から5人の遺体を確認し、その後、第2陣としてイナメナスに到着した警察関係者がさらに2人を確認した。菅氏は、19日の段階でアルジェリア政府から伝えられた「厳しい情報」の内容は「5人死亡」だったと明らかにした。

死者7人はいずれも男性。菅氏は「ご家族はたいへん悲しみ、動揺している。日揮と相談し、氏名公表は避けてほしいということだったので、政府としても発表しない」と氏名は公表しなかった。残る3人が「1人負傷、2人不明」との現地報道については「確認していない」と述べた。

菅氏はまた、「政府としては人命の安全確保が第一だという観点に立ち、安倍首相がアルジェリア首相に要請するなど、あらゆる努力をしてきた。それにもかかわらずこのような結果になり、尊い命が奪われたことは誠に残念だ」と述べた。

政府は22日夜、救出された日本人7人の帰国と犠牲者の遺体の搬送のため、政府専用機をアルジェリアに派遣する。在外邦人の輸送に政府専用機を使うのは初めて。鈴木俊一副外相や日揮関係者らが政府専用機で現地入りする。【鈴木美穂】



 
 
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アルジェリア人質事件、生存者が証言 「日本人は処刑された」

2013年01月21日 14:56 発信地:イナメナス/アルジェリア

【1月21日 AFP】「お前たちはアルジェリア人でイスラム教徒だから、心配は要らない。われわれが探しているのはキリスト教徒だ。マリやアフガニスタンでわれわれの兄弟を殺害したやつらだ」−−。アルジェリア南東部イナメナス(In Amenas)の天然ガス関連施設で発生した人質拘束事件の生存者のアルジェリア人たちの証言によると、武装勢力はそう叫んだという。

16日未明に発生した事件は、最近まで「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ組織(Al-Qaeda in the Islamic Maghreb、AQIM)」の幹部だったモフタール・ベルモフタール(Mokhtar Belmokhtar)司令官率いるイスラム武装勢力「イスラム聖戦士血盟団(Signatories for Blood)」のメンバー30人以上により実行されたとみられている。

■日本人犠牲、日揮スタッフの生々しい証言

日本のプラント建設大手、日揮(JGC Corporation)のアルジェリア人スタッフ、リアドさんは、空港へと向かっていたバスが襲撃され、同乗していた日本人の同僚3人が殺害されたときの様子を次のように語った。

「午前5時30分ごろ、銃撃音が聞こえた。逃げようとした3人の日本人の同僚が(武装勢力に)殺されたのを見て、みんな震え上がった」。実行犯らはその後、リアドさんらを乗せたままバスをガス施設の居住区へと向かわせたが、そこではアルジェリア人と外国人数百人が人質になっていたという。

「テロリストの1人が『ドアを開けろ!』と強い北米なまりで叫んで、発砲した。そこで、さらに2人の日本人が殺された。施設内でも別に4人の日本人の遺体を発見した」。リアドさんは込み上げる感情に言葉を詰まらせながら証言した。

襲撃現場の映像や写真は公式には発表されていないが、AFP記者は人質たちが撮影した写真を確認した。銃撃された生々しい犠牲者たちの姿が写されており、中には衝撃で頭部が大きく損傷した遺体もあった。「彼らは残忍に処刑されたんだ」と、やはり人質になっていたアルジェリア人のブラヒムさんは震えながら話した。

事件発生からの数日間を、人質たちは首に爆弾を巻かれて過ごした。実行グループのアブドゥルラフマン・ニジェリ(Abdul Rahman al-Nigeri)指揮官は、いつでも爆破させる用意があると人質たちを脅したという。

また別のアルジェリア人生存者によると、実行犯らは英国人の人質の1人に対して、英語で同僚に呼び掛けるよう強要。この男性が「出て来なさい、彼ら(武装勢力)はあなたたちを殺さない。彼らが探しているのは米国人だ」と叫んだ数分後、男性の爆弾を起爆させて殺害したという。

■内通者がいた?

イナメナスのプラントを共同操業していた英石油大手BPの現地スタッフ、アブデルカデルさんは、施設出入口で数人の同僚と警備に当たっていた。そのとき、1台のジープがゲートを突破してきて、甲高いブレーキ音を立てて止まった。ジープには武装勢力7人が乗っていて、アブデルカデルさんらの携帯電話を取り上げ、防犯カメラを壊した。

武装勢力の1人は、こう言ったという。「お前たちはアルジェリア人でイスラム教徒だから、何も怖がることはない。われわれが探しているのはキリスト教徒だ。マリやアフガニスタンでわれわれの兄弟を殺害し、資源を略奪するやつらだ」。その後、警備員の1人が足を撃たれ、プラント内を先導させられていった。アブデルカデルさんは4児の父親なんだと嘆願したところ解放されたという。

人質たちは、実行犯らがサハラ砂漠の真ん中にある広大なイナメナスの施設について「非常に詳細に知っていた」と口をそろえている。リアドさんによると、実行犯らは施設内部のさまざまな手続きや外国人スタッフの部屋番号を把握しており、BPと日揮のスタッフ居住区を狙って襲撃してきたようだという。

「内部に共犯者がいたんだ」と、リアドさんは話した。

リアドさんたち日揮のアルジェリア人スタッフらは17日、アルジェリア軍特殊部隊と武装勢力との銃撃戦の間を縫って脱出に成功。武装勢力の襲撃を免れていたイタリア企業の居住施設へ逃げ込んだ。その後、アルジェリア軍によってBPの居住区が解放されてから日揮のスタッフが拠点としていた区域に荷物を取りに戻ると、武装勢力7人の遺体と、ベッドの下に隠れてぼうぜんとしているマレーシア人の同僚1人を発見したという。(c)AFP/Amal Belalloufi



 
 
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asahi.com 2013年01月22日01時22分

日本人7人の死亡確認 安倍首相、対策本部で明かす

アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス関連施設で起きた人質事件で、安倍晋三首相は21日夜、首相官邸で対策本部を開き、政府としてプラント建設会社「日揮」関連の日本人男性従業員7人の死亡を確認したことを明らかにした。遺体はイナメナスの病院に安置され、城内実外務政務官や日揮関係者らが確認。ほかに3人の安否については確認できていない。

海外で日本人が巻き込まれたテロ事件としては、2001年9月のニューヨーク同時多発テロで24人が犠牲になって以来の惨事になった。首相は対策本部の会合で「卑劣なテロ行為は決して許されるものではなく、断固として非難する」と強調。そのうえで首相は、亡くなった人が一刻も早く家族と会えるよう政府専用機の活用などできる限りの支援を行うことや、安否がわからない日本人3人の情報収集・安否確認に全力を尽くすよう指示した。

城内政務官は21日朝(日本時間同日夕)にイナメナスの事件現場近くの病院を訪問。身元確認のため現地に派遣された警察関係者や日揮関係者が合流して確認作業を行った。城内氏は日本時間の午後8時20分、岸田文雄外相に7人の遺体を確認したことを報告した。

対策本部後に記者会見した菅義偉官房長官は、19日夜にアルジェリア政府が日本政府に伝えた死亡情報は「5人」だったことを明かし、病院で確認した結果、7人になったと説明。遺体は国別に安置された状態で、菅氏は「ご遺体を写真と所持品などで確認した」と語った。犠牲者の氏名は「日揮と相談して公表は避けてほしいということだったので、政府としては発表しない」としている。

菅氏は「事件発生以来、人命の安全確保が第一という観点であらゆる努力をしてきたが残念だ」と強調。首相の指示を受け、22日夜に自衛隊の政府専用機をアルジェリアに派遣し、無事だった7人の帰国を支援するとともに、死亡した7人の遺体を搬送する考えを示した。首都アルジェに飛ばし、付き添いとして鈴木俊一外務副大臣を派遣する。

日揮も21日夜、広報・IR部の遠藤毅部長が記者会見し、イナメナス入りした川名浩一社長らが日本人7人と外国人3人の従業員の死亡を確認したと発表。遠藤氏は「エンジニア一人一人の力が財産。残念の一言」と語った。病院には日本人を含めて31人の遺体が安置されていたという。



 
 
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最悪の結果、政府に衝撃 首相「言葉もない」

nikkei.com

2013/1/22 1:49

アルジェリアで起きた人質事件は21日夜、行方不明となっていた邦人10人のうち7人の死亡が確認される最悪の結果となった。海外メディアなどで外国人の多数が犠牲になったとの報道が相次ぎ、悲観論が強まっていたとはいえ、安倍政権が受けた衝撃は大きい。政府は残る不明者3人の安否確認に全力を挙げている。

「残された家族の方々の気持ちを思うと言葉もない」。21日夜に開かれた政府の対策本部で、安倍晋三首相は言葉を詰まらせながらこう語った。同時に「亡くなった方々が一刻も早くご家族と会えるようできる限りの支援をしてほしい」と述べ、遺族への迅速な対応を指示した。

対策本部の会合に出席した閣僚は官邸を出る際「大変厳しい状況だ」(茂木敏充経済産業相)、「残念だ。防衛省としても遺体の搬送業務をしっかりやっていく」(小野寺五典防衛相)と悔しさをにじませた。

政府筋は「ある程度覚悟していたとはいえ、死亡確認の報告を聞いたときは首相を含めてみな沈痛な面持ちだった」と語った。

政府の安否確認は21日午前8時(日本時間午後4時)ごろ、アルジェリア東部イナメナスの病院を城内実外務政務官らが訪問して本格的に始まった。医務官らを含む政府訪問団の第2陣も予定より遅れて現地に到着、政務官らに合流した。

邦人の安否確認は現地での情報不足も相まって思うように進んでいなかった。現場周辺は地雷が埋まるなど作業環境は厳しく、アルジェリア政府が立ち入りを制限。武装勢力が襲撃した施設は砂漠のただ中にあることもあり、首都アルジェからイナメナスに向かった第2陣は砂嵐に遭遇し、いったんは引き返しを余儀なくされた。

菅義偉官房長官は21日昼の政府・与党協議会で確認作業の遅れについて「いろんなところがそれぞれの思惑で情報を発表するので、うのみにできない。政府としてきちんと確認をしないと発表できない」と説明した。

政府は今後、残る邦人3人の確認を急ぐ。首相は21日夜の対策本部で「なお3人の安否が分かっていない。さらに情報収集、安否の確認に全力を尽くしてほしい」と語った。さらに犠牲者が増える事態だけは避けたいというのが、政府内に共通した思いだ。



 
 
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武装勢力、外国人選び襲撃 実行犯は8カ国出身

nikkei.com

2013/1/22 1:58

【カイロ=花房良祐】日揮の日本人社員7人が亡くなったアルジェリア人質事件で、現地の報道などから事件発生時の状況が分かってきた。イスラム過激派の武装勢力はキリスト教徒とみられる外国人を選んで襲撃。実行犯がエジプト、チュニジアなど8カ国出身者で構成されていたことも判明し、武装勢力が多国籍の犯罪組織を築いていた可能性も浮上してきた。

アルジェリアのセラル首相は21日、同国東部イナメナスで起きた事件で外国人の人質37人が死亡したことを公表。現場は爆発などで激しく混乱したようで、外国人5人の安否が依然不明だ。

生存者が現地メディアに語った証言などで、武装勢力による16日未明の襲撃の様子も分かってきた。当時は数百人がガス田施設で働いていた。武装勢力は、従業員を乗せて施設の東方にある空港に向かうバスを襲撃し、居住区域にも侵入した。

武装勢力の実行犯はこの襲撃で、イスラム教徒以外の「異教徒」に狙いを定めていたという。ある被害者は、実行犯が「イスラム教徒は殺さない。殺すのはキリスト教徒だけだ」と話しているのを聞いた。アルジェリア人は乱暴な扱いを受けなかった。

この地区にもともと拠点を持っていたアルジェリア軍は、居住区域を包囲。武装勢力は逃走の準備に入り、人質をトラック5台に乗せた。このタイミングで軍が掃討作戦を決行し、ヘリなどが攻撃を開始。人質も乗ったトラック5台のうち4台が破壊されたという。

この混乱の際に多く人質が逃亡に成功したとみられる。ただ、外国人は手足を縛られていて逃げられなかったとの証言がある。

アルジェリア内務省によると、助かった人質792人のうちアルジェリア人は685人を占めた。武装勢力が狙った外国人の多数が命を落とす悲劇の結末となった。

施設内で息を潜めて九死に一生を得た人もいる。ベッドの下に潜んだり、屋根裏に隠れたりしていた人は武装勢力に発見されず、助かった。

武装勢力の実態も徐々に明らかになってきた。セラル首相によると、実行犯は8カ国の出身者で構成。2カ月前から準備を進めており、人質にした外国人を隣国のマリに連れ去ることを目的としていたという。

この事件では、国際テロ組織アルカイダ系「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ」(AQIM)の元幹部だったベルモフタール司令官が犯行声明を出している。真偽は不明だが、武装勢力は国際的な犯罪組織を築いている可能性もある。



 
 
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新興国進出、問われるリスク管理 官民に課題

nikkei.com

2013/1/22 1:59

アルジェリアの天然ガス関連施設で建設を請け負っていた日揮の社員が亡くなった事件は、日本が官民一体で新興国のインフラ事業の受注に動くなかで起きた。アフリカだけでなく、インフラ需要の拡大が見込まれる中東やアジアでも政情不安を抱える国は多い。テロや騒乱のリスクをどう回避するのか。事件は政府と企業に重い課題を突きつけた。

先進国の景気低迷が長引くなか、新興国の経済発展の取り込みは日本の官民に欠かせない。特に鉄道や港湾、発電などのインフラ整備計画が相次ぐ。日本政府は政府開発援助(ODA)などを活用して、日本企業の新興国進出を後押しする方針を打ち出してきた。

今回の事件では、欧米諸国にも多くの犠牲者が出た。リスク回避に向け、国際連携を探ることも課題となりそうだ。



 
 
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日揮、外国人スタッフ3人も死亡確認

nikkei.com

2013/1/22 2:02

日揮は21日夜の記者会見で、日本人駐在員7人のほか、外国人スタッフ3人の死亡も確認されたと発表した。日揮によると、外国人スタッフ3人はフィリピン国籍2人とマレーシア国籍1人といい、日本人駐在員の遺体と共にアルジェリアの首都アルジェに搬送するという。



 
 
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犠牲者氏名を公表せず 日本政府、異例の対応

nikkei.com

2013/1/22 2:03

アルジェリア人質事件で日本政府は21日、現地で死亡を確認した邦人7人の氏名や年齢などを公表しなかった。海外でのテロ事件などで犠牲になった邦人の氏名などを政府が明らかにしないことは異例で、今後の情報提供のあり方にも影響が出そうだ。

邦人の名前などを公表しない理由について、菅義偉官房長官は21日夜の記者会見で「家族や日揮との関係があるので控える。どうしても氏名などは勘弁してほしいということだ」と説明。日揮は事件発生以来、「安否確認ができていない人の家族への配慮や、生存者でも個人情報を出せばさらにストレスになる」として、現地スタッフの氏名や年齢などの一切の情報を明らかにしない方針を貫いている。



 
 
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asahi.com 2013年1月22日4時59分

米国人死者は3人 アルジェリア人質事件で国務省発表

【ワシントン=望月洋嗣】米国務省のヌーランド報道官は21日、アルジェリアの天然ガス関連施設で起きた人質事件で、3人の米国人が死亡したと発表した。また、米国人7人が襲撃を逃れた、としている。



 
 
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asahi.com 2013年01月22日05時30分

「遺族の心情思うと言葉がない」 日揮部長、声震わせ

「多くの有能な社員を失い、無念の一言」

事件発生以来、一貫して感情を表に出さず、記者会見に臨んできた日揮広報・IR部の遠藤毅部長が、初めて声を震わせた。

21日深夜、約100人の報道陣を前に、目を赤く腫らして続けた。「遺族の心情に思いをはせると言葉がない」

遠藤部長によると、この日、現地に入った川名浩一社長が、病院で日本人社員5人の遺体と対面。さらに、現地入りした日本人スタッフも加わり、7人全員の身元を確認した。

事件に巻き込まれ、救出されたスタッフ2人も、首都アルジェから再び事件現場のアルジェリア南東部イナメナスに戻り、遺体の確認作業にあたった。

「スタッフは死亡した7人全員と顔見知りであり、目視で『間違いない』と確認した」

横浜の日揮本社には、日本時間の21日午後7時ごろ、悲報が伝えられた。対策本部に詰める約20人が、スピーカーフォンを通じて川名社長の報告を聞いた。

「自分たちの目で確認しなければ信じたくない、という気持ちもあったが……。非常に落胆した」と、遠藤部長は振り返った。

犠牲となった7人のなかに「知り合いはいるか」と問われた遠藤部長は、きっぱりと「おります」とだけ答えた。

約30分の記者会見で、遠藤部長の声に一段と力がこもったのが、世界の最前線で働く社員に触れたときだ。

「設計図をつくり、世界中に資材を発注し、現場で管理監督をする。まさに社員一人一人が財産の会社。社員の能力が会社の能力です」

一方で、こうも語った。「社員を大事にしながら、海外の国々に貢献するにはどうしたらいいのか。立ち止まって考えてみたい。いまは複雑な心境だ」



 
 
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米国人3人の死亡確認 米国務省、氏名も公表

nikkei.com

2013/1/22 7:24

【ワシントン=中山真】米国務省は21日、ヌランド報道官の声明を発表し、アルジェリア人質事件で米国人3人の死亡を確認し、被害者の氏名を公表した。一方、7人の米国人が生存しているとも指摘。遺族への深い哀悼の意を示すとともに「この悲劇の責任は実行したテロリストにある」と強く非難した。事件解明に向けアルジェリア政府と緊密に連携していく考えも示した。

国務省は先週にガス関連施設で働いていた米国人1人の死亡を確認していたが、さらに2人増えた。米メディアによると、米連邦捜査局(FBI)が直接、遺体を確認した後、遺族に連絡をしたという。クリントン国務長官は事件発生後、アルジェリアのサレル首相に人質の安全を最優先とするよう求めてきたが、声明では同国政府への批判はしなかった。



 
 
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asahi.com 2013年01月22日05時30分

菅官房長官「懸命に活躍、無念と思う」 氏名は公表せず

首相官邸では菅義偉官房長官が21日午後11時半すぎから記者会見し、日揮社員ら日本人7人の死亡を確認したことを発表した。「日本から遠く離れたところのガス田開発の最前線で懸命に活躍、奮闘してこられた。テロに巻き込まれ、貴い命を奪われて、さぞかし無念だったと思う」。険しい表情のまま、哀悼の意を述べた。

官房長官の説明によると、イナメナスの病院では、外国人の遺体が国ごとに安置されていた。日本政府や日揮の関係者が顔写真の照合や所持品を手がかりに身元を特定したという。亡くなった経緯についてアルジェリア政府からの説明は「なかったと思う」と述べた。

残る3人の安否不明の日本人に関する情報については「ありません」と語り、「一日も早く(確認)するよう全力で取り組んでいる」と述べた。

死亡が確認された7人の名前は発表しなかった。「ご家族は悲しみ、動揺されているので、日揮と相談し、政府としては公表しない」と理由を説明。今後も政府からは公表しない考えを明らかにした。

   ◇

菅義偉官房長官が21日夜、在アルジェリア邦人拘束事件対策本部後に行った会見の要旨は次の通り。

【冒頭】

本日、イナメナスにいる城内外務政務官が病院で日本人とされる7人の遺体と対面し、日揮社員と判明。テロ事件で尊い命を奪われたことは深い悲しみにたえない。ご家族や関係者の方々に心から哀悼の意を表する。日本政府はテロ行為を断固として非難。22日夜にも政府専用機をアルジェリアに派遣し、無事が確認された7人の帰国と、遺体の搬送を支援。今なお安否不明の3人の情報収集、確認に全力を尽くす。

【報告の経緯】

安否確認作業は現地時間の21日朝から。日揮や政府の関係者、警察職員が写真や所持品で確認。(城内氏からの報告は)日本時間の午後8時20分、岸田外相にあった。日揮からご家族に連絡した。(死亡した)7人の名前は、会社側と相談し公表を避けてほしいとのことなので、政府は発表しない。

【死亡原因】

アルジェリア政府から説明はない。同政府から伝えられたのは当初、5人死亡との情報だった。日本人14人のうち、最初に救出された7人、死亡が確認された7人はすべて男性。(残る3人のうち1人が負傷との報道は)確認していない。

【今後の対応】

政府専用機で向かうのは鈴木俊一外務副大臣や日揮と政府の関係者。テロ事件の検証が第一。その結果、テロから国民を守るために必要な措置をとっていく。



 
 
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asahi.com 2013年01月22日05時36分

「あのとき戻らなければ…」 人質事件、死亡確認に落胆

もたらされたのは、最悪の結果だった。アルジェリアの人質事件で、日本人7人の死亡が確認された。親族が待ち続けた現地からのメールは、届かなかった。

日揮が手がけるイナメナスでの天然ガスプラントの建設工事に、同社の協力会社の一員として従事していた男性エンジニア。21日、日揮側から「死亡が確認された」と親族に連絡があった。親族の一人が取材に語った。

この男性は、海外の建設現場を数多く経験したベテランだった。

元々は大手建設会社の社員。主に中東で働き、クウェートのコンビナート建設工事などを手がけた。10年ほど前、会社がよく工事を発注していた東京都内の建設会社に転職。ゼネコン時代の経験を生かし、ロシアやベトナムなどで現場監督などを務めてきた。

この会社は昨年、日揮からイナメナスのガス田開発プロジェクトの土木施工管理業務を受注。男性も現地入りした。

「何をするにも、スケジュールは直前まで明かさない。漏れると襲撃にあう可能性がある」。現地の情勢を踏まえ、そう語っていた男性は、アルジェリア行きも当初は身内に告げていなかった。親族が知ったのは昨年末だった。

男性は海外の危険を知り抜いている――。この親族は、そう感じていた。

男性は今年の正月、家族とこたつを囲み、テレビを見ながら食事を楽しんでいた。このときが3カ月ぶりの帰国だった。互いの近況を報告しあううちに、男性が漏らした。

「問題が発生した。また、アルジェリアに戻らなければならなくなった」

担当していた工事は一段落しており、本来は戻る予定ではなかったという。本人から、それ以上の説明はなかった。

この親族は、男性と普段からメールでやりとりしていたが、返信はいつも早かった。しかし、今回の事件が日本で報じられ、すぐに連絡したにもかかわらず、返事はついに来ることはなかった。

「あのとき戻らなければ、こんなことには……」。親族は絞り出すように心情を吐露した。



 
 
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asahi.com 2013年1月22日7時4分

殺人などの疑い、日本の警察捜査 アルジェリア人質事件

アルジェリアでの人質事件で、警察庁は21日夜、刑法の国外犯規定に基づき、殺人や逮捕監禁などの容疑で日本の警察が捜査を始めたことを明らかにした。社員が犠牲になったプラント建設会社「日揮」の本社が横浜市にあるため神奈川県警などが捜査。遺体の検視や、事件に巻き込まれた人の事情聴取、現地警察当局との捜査共助を進める。

また、警察庁は、日本人を被害者とするテロ事件の対応にあたる国際テロリズム緊急展開班(TRT―2)を現地に派遣し、情報収集などにあたっていることを明らかにした。



 
 
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asahi.com 2013年01月22日08時00分

従業員11人を聴取、犯人に情報提供か アルジェリア

【カイロ=村山祐介、ロンドン=沢村亙】アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス関連施設で起きた人質事件で、アルジェリア紙シュルーク(電子版)は21日、治安当局筋の話として、当局がガス施設の従業員計11人に対し、武装勢力に協力した疑いで事情聴取を始めたと報じた。

事情聴取を受けているのは、開発に参画する英石油メジャーBP社の警備員4人と、アルジェリアの国営エネルギー会社ソナトラック社の5人、プラント建設会社「日揮」の2人。今後他の従業員からも事情を聴くという。

同紙によると、当局は全従業員のデータベースを作成。実行犯の上部組織とされる「覆面旅団」が活発に活動してきた隣国マリやリビアとの不審な電話のやりとりや、軍が武装勢力から押収した携帯電話3台を調べているという。

元人質のアルジェリア人女性看護師(21)は同紙に、「犯人は外国人の部屋番号が書かれた紙切れを持っていた。日揮の特定の部屋を狙って押し入り、ドアを開くなり銃を乱射した」と証言した。

英BBCはアルジェリアで取材中の仏メディアの記者の話として、「武装グループは(天然ガス関連施設内で)外国人、日本人がいる場所や、部屋番号まで正確に把握していた」と説明。武装グループが警備が厳重な施設に入り込み、広大で複雑な施設内で迷わずに動いていたことから、内通者がいたのは間違いないとの見方が従業員に出ていたと伝えた。



 
 
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asahi.com 2013年01月22日13時50分

7人の死「受け止められない」 日揮社員ら、沈痛な表情

仲間の無事を祈り続けた社員やOBが、悲報にうちひしがれた。アルジェリアの人質事件。日本人7人の死亡確認から一夜明けた22日朝、日揮の社員はいずれも厳しい表情で出勤した。

「許せない行為。残念でならないし、まだ受け止められない」。中東への駐在経験があるという30代の男性社員は語った。

22日朝、冷たい雨が打ちつけた横浜市の日揮本社。ベテラン男性社員は正面玄関前で唇をかみしめた。「アルジェリアにはこれまで何百人と赴任している。でも、こんなことは初めて」。これまで会社側から人質の安否についての説明はなく、報道が頼りだった。16日の事件発生以降、淡々と仕事をしていたが、内心はずっと気になっていた。「厳しい状況とは思っていたが、いたましい」

60代の男性社員は、犠牲者の中に親しくしていた人が何人も含まれていた。「とにかく泣けて泣けて仕方がない。仕事なんか手につかない」と疲れ切った様子で足早に会社に入っていった。別の男性社員(57)は残る3人の安否不明者について「どこかに身を寄せていると信じている」。

日揮は1960年代にアルジェリアに進出。半世紀にわたって砂漠の地で資源開発にかかわり、「アルジェリアでプラントと言えば日揮」とまで称されていた。これまで約70カ国で2万件以上のプロジェクト実績があり、安全面の情報を国ごとに分析し、現場に周知してきたはずだった。

危機管理コンサルタント会社顧問で、元伊藤忠商事海外安全対策室長の長谷川善郎さん(65)は「日揮はアルジェリアに入った日本企業の草分け的な存在。政府軍が警備していても防げなかったのだから、日揮は責められない」と話す。

日揮のある男性社員は「一企業が対応できる範囲を超えている」と首を振った。「一度に7人も同僚を失った。そんなこと考えられますか」。別の男性社員は「40年以上もの間、アルジェリアに技術を伝えたいという思いでリスクを承知でやってきた。それなのになぜ我々が、こんな損害を受けなければならないのか。冗談じゃない、本当に悔しい」と声を震わせた。

同社は売り上げの海外比率が約8割を占める。今後への影響を心配する声も聞かれた。元社員の男性(50)は「社員が海外に行きたいと思っても、会社側が送り出せなくなるのではないか」と感じる。

今回の現場で働いていた社員らは単身赴任で異国に渡り、4カ月に一度、2週間ほど帰国するという暮らしだったという。

フィリピンでの勤務経験がある男性社員(33)は「日本に比べたら治安が不安な国も多い。それでも自分の仕事をしたいという気持ちが、治安にも勝るんです。そういう思いを持った人たちが亡くなったことはすごく残念」と話し、こう続けた。「海外に出ることへの不安も漠然と感じています。気持ちの整理がつかない」



 
 
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asahi.com 2013年01月22日13時59分

不明者3人の安否確認に全力 首相、テロを強く非難

アルジェリア南東部イナメナスの人質事件で日本人男性7人の死亡が確認されたことに、安倍晋三首相は22日午前の自民党役員会で「痛恨の極みだ。テロは決して許されず、強く非難する」と述べ、テロと対決する姿勢を鮮明にした。そのうえで「3人の安否の確認にこれからも全力を尽くしていく」と強調した。日本政府はアルジェリア政府に軍事作戦の説明を求めていく考えだ。

菅義偉官房長官は22日の閣議後会見で、安否不明の3人について「身元不明の遺体もあると聞く。あらゆることで確認を進める」と語った。さらに「アルジェリア政府に対して今回の救出作戦に至った経緯の説明を求めていきたい」と表明。事件の検証を踏まえ、邦人保護に関する自衛隊法改正などの議論を進めていく考えも明らかにした。

また、日本人の海外活動については「とくに危険度の高い地域に進出する邦人の保護や企業の安全を確保していかなければならない」とも語った。

菅氏は、無事が確認された7人の帰国と7人の遺体の搬送のため自衛隊の政府専用機が22日午後10時に羽田を出発すると発表。ドイツのフランクフルト経由でアルジェリアの首都アルジェに向かい、24日にも帰国する予定だ。政府専用機を自衛隊法に基づく邦人輸送に活用するのは初めて。

自民、公明両党は22日午前、自民党本部で与党対策本部を開催。加藤勝信、世耕弘成両官房副長官らが出席し、3人の安否確認に全力をあげるとともに、政府の情報収集体制や海外で活動する日本人の安全確保策を政府・与党で早急に議論する考えを示した。

自民党の石破茂幹事長は対策本部後の記者会見で、危険地域でも自衛隊による邦人輸送を可能にする自衛隊法改正案について「どう取り扱うか公明党とよく調整する」と強調した。



 
 
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人質事件の死者、少なくとも37人 アルジェリア首相が発表

cnn.co.jp

2013.01.22 Tue posted at 09:35 JST

(CNN) アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス施設で起きた人質事件で、同国のセラル首相は21日、死亡した人質が少なくとも37人に上ったことを明らかにした。菅官房長官は同日、日本人7人の遺体が確認されたと発表した。

セラル首相は、死者37人のうち7人の身元が確認できず、現場では5人が依然として行方不明になっていると述べた。同施設では、外国人134人を含む約790人の従業員が働いていたという。

各国政府の発表によると、死者にはアルジェリア人1人、米国人3人、英国人3人、フィリピン人6人が含まれている。

一方、犯行グループのメンバーは29人前後が死亡、3人が拘束されたという。グループは隣国マリ北部から侵入したとみられ、メンバーの出身国はアルジェリアのほかチュニジア、エジプト、マリ、ニジェール、カナダ、モーリタニアなど、計8カ国に及んだ。

セラル首相によると、犯行グループは16日、小型トラックを連ねて、リビア国境から約50キロの地点にある同施設を襲撃。外国人従業員らを人質に取り、施設内に複数の爆発物を仕掛けた。軍との交渉で仲間の釈放を要求したが、政府はこれを拒否し、特殊部隊による人質救出作戦に踏み切ったという。犯人らが車に爆発物を積み、人質を乗せて逃走を図る場面もあった。

特殊部隊は19日、犯行グループが施設の爆破を計画しているとして、再び制圧作戦を実施した。「爆破が実行されれば5キロ以内は全滅していただろう」と、セラル首相は振り返る。

関係国からは強硬な作戦が人質を危険にさらしたとの批判も出ているが、英国のキャメロン首相は声明で軍の対応を称賛し、「人質死亡の責任はテロリストにある」と強調した。

日本人ではプラント建設大手「日揮」の駐在員のうち10人の安否が不明となっていた。日本からは外務政務官らに続き、医務官を含む専門家チームが現地入りしている。



 
 
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asahi.com 2013年01月22日22時51分

政府専用機、邦人移送へ アルジェリアに出発

政府専用機が22日夜、アルジェリアへ発った。自衛隊法に基づく邦人移送に専用機が使われるのは初めてだ。湾岸戦争直前の1990年。在留邦人を運ぶ重責を任されたのは民間航空会社だった。当時の機長は「情勢が不安定な地域へのフライトには綿密な準備が必要だった」と振り返る。

22日午後9時半すぎ、羽田空港。日揮の石塚忠副社長や鈴木俊一外務副大臣ら約15人が、スーツケースを手に足早にタラップを上って専用機に乗り込んだ。午後10時10分すぎにアルジェリアに向けて飛び立った。

かつて邦人移送に当たったのは日本航空の元機長、小林宏之さん(66)。90年8月、イラクが隣国クウェートに侵攻。日本人を含む外国人の出国を禁止し、事実上、人質にした。小林さんは、現地の日本人や東南アジアの人々を自国に送り届けるため、ヨルダンのアンマンへ4回飛んだ。

1回目は90年9月。まず解放された日本人女性と子どもたちを迎えに行った。

周辺空域を多国籍軍の軍用機が飛び交っていた。インドのデリーからペルシャ湾上空を通過するのが最短ルートだが、危険なため、デリーからイラン、トルコ、シリアの上空を迂回(うかい)してアンマンを目指した。

危険と隣り合わせのフライト。乗員は全て管理職級で臨んだ。日本からの定期便はなく、他国の上空を通過するためには、あらかじめ政府を通じて通過許可を得ておく必要があった。出発前、妻に「万が一のことがあるかもしれない」と伝えた。

目的地は初めて着陸する空港だ。「滑走路の広さや強度が十分か、管制官とやりとりする無線の周波数などを細かく調べ上げた」。それでも、空港が閉鎖されたりして目的地に着陸できないかもしれない。少しでも長く飛べるよう、燃料を目いっぱい積んだ。緊急着陸先としてエジプトなど比較的安全な周辺国を選び、事前に根回しを済ませた。

トルコ上空に近づいたときのことだ。「積み荷は何だ」。管制官が突然尋ねてきた。予想外の質問。小林さんは「武器や軍需品を積んでいないかどうか気にしている」と感じた。積み荷の中身をすぐに説明できたので、通過の許可が出た。旧ソ連やインドからの飛行機は強制着陸を命じられたと後に知った。

アンマンでは、無事に帰国の途に就いた人々を「おかえりなさい」と迎えた。子どもにはあんパンや、おもちゃを用意した。女性や子どもの帰国から約3カ月遅れて日本人男性らを乗せた時は機内でシャンパンが振る舞われた。「客室乗務員が心を砕いていました」

今回、政府専用機は事件に巻き込まれ、仲間を失った人たちを乗せる。小林さんは「どのように迎えたらいいのか難しい。運航の安全に万全を期し、無事だった方と亡くなられた方のご遺体を、一刻も早くご家族の元に連れて帰っていただきたい」と見守る。



 
 
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asahi.com 2013年1月22日19時19分

死亡した7人の氏名公表を要請 人質事件で内閣記者会

アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス関連施設で起きた人質事件で、朝日新聞社などが加盟する内閣記者会は22日、政府が公表していない被害者の氏名と年齢のうち少なくとも死亡が確認された7人分の公表を安倍晋三首相と菅義偉官房長官に申し入れた。

申入書では「事件に対する国民の関心は非常に高く、日本政府が公的に安否確認を行うとともに、情報収集、救出、帰国支援に全面的に関与している」と指摘。「最も基礎的な情報」である氏名と年齢の公表を求めている。

日本政府は2004年4月と10月にイラクで起きた人質事件では被害者の氏名を公表している。菅氏は22日午後の記者会見で、氏名の公表について「(被害者の勤務先である)日揮がご家族の意向をまとめている。しばらく様子を見守りたい」と語った。



 
 
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人質の死亡拡大、各国に衝撃 対応の検証求める声

nikkei.com

2013/1/22 10:09

【カイロ=押野真也】アルジェリア東部で起きた人質事件は、外国人の人質37人が死亡する事態となり、人質の出身国など関係各国に衝撃が広がった。アルジェリアのセラル首相は21日の記者会見で武装勢力の制圧作戦の正当性を強調したが、事件の経緯についてはなお不明な点が多い。強硬姿勢一辺倒で臨んだアルジェリア政府の対応について検証を求める声が強まりそうだ。

各国はアルジェリア政府からの情報提供を受け、自国民の被害情報を徐々に把握しつつある。21日までに確認した死者数は日本人7人、フィリピン人6人、米国人3人、英国人3人など。セラル首相は外国人人質の死者がこれまでの計23人から計37人になったと明らかにしている。

キャメロン英首相は21日、3人の英国人の安否が依然不明であることを表明した上で、「強力な安全対策を講じる必要がある」と述べ、テロ対策を強化する方針を表明した。

アルジェリア政府は事件が発生した16日から一貫して「テロリストとは交渉しない」との姿勢を貫き、制圧作戦では人質が同乗する武装勢力の車両を空爆。軍が人質の保護よりも武装組織の鎮圧を優先したとの見方が広がっていることについて、セラル首相は21日の会見で「軍は複雑で困難な作戦で成果をあげた」と正当性を強調した。

ただ、首相の会見を受けた21日付の英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)は「(武装勢力側と)交渉しなかったことについての十分な説明がない」などと指摘。武装勢力に厳しい姿勢で臨むことには理解を示しながらも、人質に多数の死者を出したアルジェリア政府の対応を批判した。

アルジェリア政府は襲撃されたガス関連施設の早期再開を繰り返し強調している。しかし、治安リスクの高まりから施設の操業に必要な外国人労働者の多くは国外への退避を進めており、早期再開は難しいとの見方も出ている。



 
 
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調理場の従業員2人から事情聴取と報道 アルジェリア人質事件

nikkei.com

2013/1/22 11:02

【カイロ=共同】アルジェリア人質事件で、地元紙は21日、同国治安当局がガス田施設の日揮の調理場で働く従業員2人から事情聴取を行っていると報じた。犯行グループのイスラム武装勢力に加担していた疑いがあるという。

治安当局幹部によると、他に現地で操業する英石油大手BPの4人の警備員とアルジェリア国営企業の5人の従業員の取り調べも開始。犯行グループは事件発生時、施設居住区の外国人の部屋番号が書かれた紙を持っていたといい、当局は従業員に内通者がいたとの見方を強めている。

また事情聴取を進めている従業員らから押収した携帯電話にはマリやリビアなどに国際電話をかけた履歴が残っていた。アルジェリアのセラル首相は21日、武装勢力32人がマリから移動してきたと明らかにしている。

日揮の遠藤毅広報・IR部長は同日の記者会見で、同社従業員に内通者がいたとの疑いについて「全く認識していない」と否定。「日揮のコックが聴取されているとの報道があるようだが、キャンプ(居住区)全体の運営会社の下請けのコックだと聞いた」と説明した。



 
 
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混乱・憔悴・絶句… 日揮、情報確認が難航

事件発生6日目に悲報

nikkei.com

2013/1/22 11:30

アルジェリア人質事件では拘束された邦人の安否を巡り現地情報が交錯した。事件現場が首都から遠く離れ、人質の国籍が複数に及ぶことから日本政府などの情報収集が難航。日揮は混乱と憔悴(しょうすい)の中で確認作業を強いられた。現地入りした川名浩一社長らが社員の死亡を確認したのは事件発生から6日目。遺体の確認にあたった駐在員らは同僚の変わり果てた姿に絶句した。

事件発生が伝えられたのは日本時間の16日夜。外国通信社が「アルジェリア東部で日本人5人とフランス人1人がイスラム武装勢力に拘束された」と報じた。その後は「拘束された日本人は4人」「武装勢力の攻撃後、日本人らがさらわれた」との情報が飛び交った。

これを受け、横浜市の日揮本社では遠藤毅広報・IR部長が報道陣に対応。「現地事務所から複数の男性駐在員が拘束されたとの情報を得た」としたが、「現在、情報収集を進めている」と繰り返した。

人質事件を巡る日揮の説明
16日午後8時ごろ
  日揮が本社で「現地事務所の複数の男性駐在員が拘束されたとみられる」と説明
 午後10時ごろ
  日揮が「複数の現地駐在員の拘束が確認された」と発表
17日午前9時ごろ
  日揮が現地に役員を派遣し、事件に巻き込まれていない駐在員を帰国させる方針を表明
 午後8時ごろ
  日揮が、負傷したとの報道のある男性が、現地駐在員の1人である可能性があると説明
18日午前8時ごろ
  日揮が日本人3人とフィリピン人1人の無事を確認と発表
 午後9時過ぎ
  日揮が、さらに日本人4人と外国人7人の安全を確認と発表
19日午後10時過ぎ
  日揮の川名浩一社長ら幹部が情報収集のためアルジェリア入り
20日午前9時半ごろ
  日揮が日本人10人、外国人7人の安否が依然不明と発表
21日午後11時45分ごろ
  日揮が日本人7人、外国人3人の死亡確認を受け「無念の一言」と記者会見

日揮は首都アルジェに事務所があるが、現場となった東部イナメナスのガス関連施設は1千キロ以上離れていたほか、電話も通じにくいなど現地での連絡手段が限られていたことが情報収集を困難にしたとみられる。

カタールの衛星テレビ局アルジャズィーラは17日夕、「邦人男性が負傷した」と男性の肉声を交えて報道。遠藤部長は男性が現地駐在の男性社員の可能性があると話したが、人質の死傷や解放などの情報について「色々な情報があり、何が事実なのか見極めないといけない」と、情報が混乱する中、慎重に対応した。

一方、多数の国籍の人質を取った武装勢力の鎮圧にあたったアルジェリア政府も情報提供を制限。独自ルートに乏しい日本政府は欧米などの友好国の情報網にも頼れず、情報収集は難航した。このため、日揮は現地事務所と日本政府の2つの確認ルートのどちらからも十分な情報を得られなかった。

日本政府は20日未明にようやく「複数の日本人が死亡しているか、いまだに生存が確認できていない」との情報がアルジェリア政府から伝えられたことを明らかにした。

しかし、その後は情報更新が止まった状態に。21日未明の記者会見で遠藤部長は「厳しい局面になっているとの認識は変わらないが、会社関係者の死亡は確認できていない。日本政府からも聞いていない」と焦りと疲れを隠しきれなかった。

川名社長と城内実外務政務官は21日夕から、日本から派遣された医務官と合流して遺体が収容されているイナメナスの病院を訪問。救助された日本人駐在員2人も確認作業に加わり、安否が分かっていない日本人駐在員10人のうち、7人の死亡を確認した。残る3人の安否は依然として不明のままだ。



 
 
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「まだ信じられない」日揮社員、失意の出社

nikkei.com

2013/1/22 14:15

「何とか無事でと祈っていたのに……」。アルジェリア人質事件で、日本人駐在員7人の死亡が確認されて一夜明けた22日、横浜市の日揮本社に出社する社員らの表情は悲しみと悔しさで沈んでいた。はるかアフリカの地で奮闘していた仲間の命を奪った理不尽な暴力。「警備は十分だったのか……」。遺族からはやりきれない思いがこぼれた。

「生存を祈っていたので残念でならない」。中東のプラント建設で駐在経験がある日揮社員の40代男性は声を落とす。「出社して説明を聞くまではまだ信じられない。まさかここまでひどい事態になるなんて」とショックを隠せない様子だった。

男性は「資源採掘が盛んな地域は、日本よりも治安情勢が悪い所ばかり。駐在員もある程度の危険は承知で渡航している」と説明。しかし「数十人とされる武装勢力に対抗できるような警備態勢は、どの現場も持っていないはず」と話していた。

別の男性社員(57)も「仲間の無事を最後まで信じていた。無念です」と厳しい表情。安否不明のままの日本人駐在員3人について「どこかに身を寄せて、大丈夫かもしれない。最後まで希望を捨てずに待っています」と自らに言い聞かせるように話した。

一方で「途上国の資源開発が私たちの役目。危機管理や安全確保をしながら、続けていかなければいけない」と力を込めた。

海外駐在経験がある男性社員(33)は「残念な気持ちでいっぱい。良い知らせを待っていたが……」と声を詰まらせた。死亡が確認された駐在員の一人と面識があった男性社員(53)は「安否が確認されていない人は、何とか無事であってほしい」と祈るように話していた。



 
 
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アルジェリア、早くも施設再開論 早期幕引き最優先

nikkei.com

2013/1/22 22:13

【カイロ=押野真也】アルジェリア政府は人質事件の舞台となったガス関連施設を近日中に再稼働する方針を示した。人質の安否確認すら終わっていないが、早期幕引きを最優先する。同国は資源輸出に依存。施設停止を短期間にとどめ、外資の流出を抑える狙いだ。原因究明や再発防止策は不十分で、操業再開のみを急ぐ姿勢には批判もある。

アルジェリアのエネルギー・鉱業相であるユセフ・ユスフィ氏は21日、多くの外国人が犠牲となった英石油大手BPの施設を視察した。軍と武装勢力が激しい銃撃戦を繰り広げ、プラントの一部は爆破されたが「損傷は甚大ではない。早期に再開できる」と強調した。外国人労働者が国外退避を始めているとの指摘に対しても「一時的な動きだ」との見解を示した。

現場での検証作業が終わらないのに同国政府が再稼働を急ぐ背景には、原油や天然ガスの輸出に依存する経済構造がある。輸出総額の約95%を資源が占め、国内総生産(GDP)の約30%を資源関連で稼ぎ出す。しかも襲撃された施設のガス生産量はアルジェリア全体の約11%を占める。

施設の稼働が遅れれば経済面での打撃は大きい。軍が武装勢力の鎮圧を急いだのは、施設の損傷を最小限に抑える狙いがあったとの分析も出始めている。

同国は資源関連を中心に海外からの直接投資が増え、2011年の受け入れ額は25億7000万ドル(約2262億円)と10年比で14%増えた。同国政府は人質事件が投資に影響を与えることを強く警戒している。テロ事件に伴う施設停止を長期化させないことで、外資流出を抑えたい考えだ。

だがアルジェリア政府が事件を未然に防ぐことができず、鎮圧作戦で人質に多数の死者が出たことへの批判は根強い。関係各国は「テロに屈しない姿勢」は支持するが、事件の究明も欠かせないとの立場だ。施設を運営するBP自身からも「現状での早期再開には無理がある」との声が出ている。



 
 
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企業に衝撃、自衛策急ぐ アルジェリア人質事件

仏の空港回避・15カ国出張禁止…

nikkei.com

2013/1/22 23:30

アルジェリア人質事件で多数の日本人が犠牲となり企業に衝撃が走った。味の素がテロの標的になる可能性がある空港を使わないよう指示を出すなど、自衛策をとる動きが広がった。アフリカでは2000年代に入り主要国の内戦が終結し、民主化も進展。日本企業の進出意欲は高まっていたが、リスク管理体制の再考を迫られている。

日本企業のアフリカでの安全対応策
味の素 調味料工場のあるナイジェリアなどへの出張にはフランス経由以外への振り替えを指示
鹿島や大成建設など アルジェリアの高速道路工事では武装した警備員が警護。夜間外出が禁止に
三菱重工業 アルジェリア北部の肥料プラント建設に10人以上を派遣。本社に対策室を開設、情報収集急ぐ
IHI アルジェリアのプラント建設で出張中の日本人を出国。同国への出張も見合わせ
コマツ アルジェリア駐在員は夜間外出や同国内の出張禁止
ブリヂストン 北アフリカを中心に15カ国への出張禁止
ダイキン工業 欧州統括会社の判断でドイツ人など欧州の全社員にアルジェリアと周辺国への渡航禁止
パナソニック アルジェリア、マリやリビアなど5カ国への出張禁止
丸紅 アルジェリアには注意喚起、マリなど周辺国への出張禁止

「フランス経由の出張は避け、他のルートに振り替えるように」。味の素は万が一の事態に備え日本から海外出張する社員を対象にこんな指示を出した。マリに軍事介入するフランスの空港がテロの標的になるリスクを考慮したからだ。

ブリヂストンは南アフリカ共和国でタイヤ工場2カ所を操業するなどアフリカで販売拡大を進めている。現在、アルジェリアやマリ、リビアなど北アフリカを中心とした15カ国への出張を禁止。禁止範囲は外務省の渡航情報を参考に決めているが「今後の状況によってさらに対象国が広がれば業務に支障が出る恐れがある」(同社)。

鹿島、大成建設などは共同企業体(JV)を組んでアルジェリアで高速道路を建設中。複数のベースキャンプにJVの社員が約90人、協力会社も含めると200人弱の日本人が駐在している。

「鹿島が手がける海外案件の中で最もリスクが高い地域の工事」(担当者)だけに、各キャンプを銃で武装した民間の警備員が守るなど、かねて警戒を厳重にしている。キャンプを出て遠方へ移動する際にはバスに警備員3人が同乗、さらに軍の憲兵が別の車両3台に分かれて警護する。

ダイキン工業は、北アフリカを管轄する欧州の地域統括会社が傘下の従業員にアルジェリアなどへの渡航を禁じた。同社は11年に買収したトルコの空調大手を足場に家庭用エアコンで中近東と北アフリカ市場開拓を強化していたところだった。

中国やインドなどに続く「ポスト新興国」市場の開拓に向け、日本企業は、ここ数年、政情が安定し始め、資源開発で潤いつつあるアフリカに熱い視線を向けてきた。日本からアフリカへの直接投資残高は11年末で約80億ドルと、この10年で約13倍に拡大。外務省の統計(11年10月時点)では、アフリカに駐在する民間企業の邦人社員数はアルジェリアを筆頭に1400人強にのぼる。

テロ組織が狙う対象が従来の想定を超えて広がっていることは、日本企業の中でもリスクへの意識が高いとされる日揮が事件に巻き込まれたことでも明らかだ。自衛策だけでは限界もある。企業、日本と現地の両政府、危機管理専門会社など関係者が連携して、新たな安全確保策を模索する必要がありそうだ。



 
 
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日揮、アルジェリア2拠点から一時退避 工事中断

nikkei.com

2013/1/22 16:11 (2013/1/22 20:31更新)

アルジェリアの人質事件で日本人の駐在員が人質事件で死亡した日揮は22日、事件現場とは別の同国内のプラント建設現場2カ所から関係者の一時退避を始めたことを明らかにした。2カ所の建設工事も中断。安全確保のための措置で、警護などをより強化し、再開時期を判断する。工事自体は完成させるとしており同国での事業は継続する意向を示した。

日揮の遠藤毅広報・IR部長が22日午後、横浜本社で明らかにした。日揮は武装勢力が襲撃したイナメナス以外に、同国内のガシツュイユでガスプラント、ビルセバで原油処理施設を建設している。すでに日本人駐在員を安全地域とされる中部都市へ退避させ始めた。外国人スタッフは本国に帰国させる予定という。

ガシツュイユのプラントは完成間近。ビルセバも来年に工事が完了する予定。遠藤部長は「工事は途中で放棄できない。警護など安全対策が万全になれば仕事を再開する」と述べた。

日揮はアルジェリアにとどまらず、世界各地のプラント建設現場のリスク対策の水準を引き上げる方針。現場の警護は発注者にあたる事業者が責任を負うのが原則で、警護人員の拡充などを働きかけていく。

同社は22日、日時は未定ながら、川名浩一社長がアルジェリアから帰国後に記者会見を開くことも明らかにした。



 
 
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政府専用機、22日夜アルジェリアに出発

残る3人の安否確認に全力

nikkei.com

2013/1/22 13:15

政府は22日夜、アルジェリア人質事件で日本人7人の死亡確認を受けて、犠牲者の遺体搬送と生存者の帰国に備えるため、首都アルジェに向けて政府専用機を派遣する。現地入りしている城内実外務政務官を通じ、なお安否がわからない邦人3人の確認に全力を挙げる方針だ。 安倍晋三首相は22日午前、自民党本部で開かれた党役員会で「テロは決して許されず、強く非難する。今後も世界の国々と連携してテロと戦っていく」と強調。閣僚懇談会では、遺族の支援のため「家族や会社の人たちの思いにたって全力で支援させていただく。各閣僚は一つになってやってほしい」と指示した。

政府専用機は午後10時ごろ羽田空港を出発し、鈴木俊一外務副大臣や日揮の関係者らが搭乗する予定。菅義偉官房長官は22日の閣議後の記者会見で、現地まで約18時間かかるとの見通しを示す一方、現地の治安情勢を踏まえて遺族は同行しないと説明した。

菅長官は会見で、安否が分からないままの邦人3人について「確たるものはないが身元不明の遺体もあると聞いている。ありとあらゆることをして安否確認に努めていきたい」と確認を急ぐ考えを示した。結果的に邦人ら多数の犠牲者を出したアルジェリア政府による武装勢力への救出作戦については「救出作戦に至った経緯について当然、アルジェリア政府に説明を求める」とした。

一方、公明党の山口那津男代表は22日午前、都内で記者団に「痛恨の極みで、残念な結果になった。(残る安否未確認の)3人の情報を速やかに収集し、最終的な確認をする必要がある」と語った。



 
 
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イスラム武装勢力、統治の空白突き拡散 砂漠縦横に

アルジェリア人質事件、テロとの戦いに転機

nikkei.com

2013/1/22 7:13

アルジェリア東部の天然ガス田施設をイスラム武装勢力が襲い、日本人らが犠牲になった事件は2001年の米同時テロを機に始まった「テロとの戦い」が大きく変わりつつあることを示した。アフガニスタンなどからアフリカ各地にも拡散し、版図を広げるイスラム武装勢力。かたや内向き志向を強める米国。新たな構図の中で、国際社会は戦略練り直しを迫られそうだ。

「テロリストは8カ国の国籍のメンバーで構成されていた」「(隣国の)マリに人質を連れて行くことが目的だった」。アルジェリアのセラル首相は21日の記者会見で武装勢力の実態の一部を明らかにした。

■金銭目的の犯罪

今回の人質事件では、治安当局者による捜査などから、武装勢力が北・西アフリカ地域に幅広いネットワークを築いていることが改めて浮き彫りになった。

「密輸男爵」。今回の事件で犯行声明を出したイスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)のベルモフタール元幹部はこんな異名を持つ。米同時テロを引き起こした国際テロ組織アルカイダで訓練を受け、アフガンを舞台とした戦闘に参戦した経歴を持つが、最近はマリを拠点にモーリタニアやニジェールなどで外国人の誘拐を繰り返し、麻薬の密売などを資金源に勢力を拡大してきた。

政治的な要求ではなく、金銭目的の犯罪を繰り返すその横顔からは「欧米に対するジハード(聖戦)」というアルカイダが掲げた大義は見えない。

北・西アフリカのイスラム武装勢力はアルジェリアと国境を接するマリ北部の砂漠地帯に住む遊牧民族との密接な関係を構築することで勢力を拡大した。中央政府と対立するトゥアレグ人に武器や資金を供与することで反体制運動を支援し、マリ北部で影響力を強めてきた。

アルジェリアとマリの1000キロに及ぶ国境は世界最大のサハラ砂漠地帯に位置する。マリでは昨年3月にクーデターが起きるなど政府が機能不全に陥った。こうした統治の空白地域を狙ってイスラム武装勢力が伸長してきた。

■独裁崩壊も影響

なぜ、武装勢力がマリだけでなく、アルジェリアやリビアの国境も越えて自由に移動できるのか。もともと、広大な砂漠地帯が広がっていることで各国治安組織の監視が行き届かないという事情に加え、独裁政権が相次いで崩壊したことも影響している。

エジプトやリビア、チュニジアでは民主化運動「アラブの春」で11年に独裁政権が崩壊。独裁体制は国民の政治的な自由を奪う一方で、政権を支える強固な治安組織が武装勢力の流入を抑える側面もあった。この構図はアラブの春とともに一変した。

それまでも政情が不安定で国境警備が手薄だった西アフリカ地域だけでなく、北アフリカ諸国の治安体制が緩んだことで、武装勢力がこの地域を縦横に行き来することが容易になった。

11年のリビアの内戦では、反体制派を支援するペルシャ湾岸諸国から大量の武器が流入。カダフィ政権崩壊後はこうした武器が周辺国に拡散し、武装勢力の重武装化を後押しする効果を生んだ。

北・西アフリカ諸国では高い失業率が問題となっており、10〜20歳代の若年層の失業率が30%を超える国も珍しくない。こうした現状に不満を持ち、イスラム武装勢力に身を投じる若者も多い。

ジハードという大義が薄れつつも、拡散を続けるイスラム武装勢力。国際社会はつかみどころのない敵との戦いを迫られている。(カイロ=押野真也)



 
 
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アルジェリア政府、天然ガスは外貨獲得の柱

他施設へのテロ拡大警戒

nikkei.com

2013/1/22 7:13

多数の外国人が殺害された事件の舞台となったイナメナスのガス田はアルジェリアの天然ガスの生産の約1割を担い、輸出では2割を占めるとされる戦略拠点だ。英BP、アルジェリア国営の炭化水素公社(ソナトラック)とノルウェーの石油大手のスタトイル社の3社が共同事業者(JV)として運営してきた。

アルジェリアにとって、天然ガスは石油と並ぶ外貨獲得の柱。アルジェリア政府が鎮圧作戦を強行したのは、基幹産業へのテロが他の施設に広がるのを警戒したことも理由とみられる。

ガス田の中核設備となる大型ガス処理施設プラントは2002年、日揮が受注。ガスを輸送するパイプラインなどの建設も手がけ、05年に工事を終えていた。

日揮は10年、追加のガス処理設備の建設を100億円で一括受注していた。今回の事件はこの工事が「終わりかかっていた」(日揮)時期に起こった。

事件に巻き込まれた人々の国籍が様々なのは、3カ国で構成されるJVが施設を運営していたことに加え、日揮が現地に「多国籍チーム」を送り込んでいたためとみられる。日揮は現場にマレーシア、フィリピンなどにあるグループ会社の社員も工事の設計者や監督者として送り込んでいた。

一方、アフリカに50万人以上の労働者を送り込んでいる中国の洪磊・外務省副報道局長は21日の記者会見で「アルジェリアの人質事件に巻き込まれた中国人はいない」と語った。中国人労働者は全員が自国企業に所属している。多国籍企業と組んで働いている例は少なく、今回は難を逃れた。



 
 
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親族落胆「ショック」「テロ憎い」

nikkei.com

2013/1/22 2:18

「ショックだ」「テロ組織が憎い」。死亡したとみられる駐在員の親族は悲しみをこらえ、生死不明の社員の親族らは不安な夜を過ごした。

「死亡が確定してしまった。かなり大きなショックを受けた」。死亡した7人のうちの1人とみられる男性駐在員の親族は「憔悴(しょうすい)していたところに追い打ちを掛けられた」と声を落とした。

親族の元には21日、日揮側から「死亡確認が取れました。近日中に(遺体が)日本に帰ってきます」と電話で連絡が入った。安否不明の状態が何日も続いた中での急展開。親族は「これからは身内で支え合って乗り切りたい」と言葉少なに語った。

一方、生死が明らかになっていない駐在員の関係者にはいら立ちが募った。現場のガス田施設でリーダーを務めていた男性社員の中学時代の恩師は「こんな形で人の命を奪うことは許されない」と武装組織への憤りをぶつけた。大学時代の後輩の男性も「心配でとても言葉にできない」と声を詰まらせた。

日揮OBにもやりきれなさが広がる。かつてアルジェリアでプラント建設に携わった70代男性は「エンジニアは何も悪くない。テロ組織が憎い」と悔しそうに話した。「1990年代から治安が悪化したことは知っていたが……」。後輩たちの安否に不安を募らせた。

「こんなことに巻き込まれ残念。一人でも多く生き残ってほしい」。横浜市に住むOBの王義雄さん(76)は祈るように話した。70年代半ばから海外プラントの開設を手掛ける部署でアルジェリアなどを担当し、思い入れは深い。「赤字でも受注し、現地法人との信頼関係を築いてきた。日揮はアルジェリアをとても大事にしてきたのに」

今回、アルジェリア政府は関係国に事前通告せず、軍事作戦を強行した。80〜90年代に同国で天然ガス施設建設に携わったOBの男性(64)は「日本の常識では理解できないかもしれないが、国の一番大事な部分で妥協するわけにはいかないということだろう」と理解を示したが、別の男性は「人間よりプラントが大事なのか」と吐き捨てるように言った。〔共同〕



 
 
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「志半ばの犠牲、無念」 日揮OBが悲嘆の声

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2013/1/23 0:46

アルジェリア人質事件で7人の死亡確認から1日たった22日、プラント大手、日揮(横浜市)のOB社員たちは悲嘆に暮れた。同社が1960年代に初進出して以来、半世紀の長い歴史を持つ特別な国。OBには独立後の同国の経済的自立を手助けした自負もある。「最悪の結果に」「無念だっただろう」。後輩の悲報に接した先輩たちの間に、深い悲しみが広がった。

「志の高い多くの優秀な人材を失ったことが残念でならない」。アルジェリアの事業立ち上げに当初から携わったOBの原篤さん(83)は肩を落とす。

同国ではガス関連施設の建設地の選定や資材の搬送ルートの確保、治安状況の調査などを担当していた。現場は広大な砂漠に取り囲まれ、風が吹くと、アフリカ特有の赤茶けた粒子の細かい砂が目や耳、鼻を容赦なく襲う。

食料は何百キロも離れた首都アルジェから運ばなければならず、厳しい昼夜の寒暖の差は体にこたえたのを覚えている。「今回の事態は一民間企業の力ではどうすることもできない。最悪の結果になってしまった」と声を詰まらせた。

元社長の森本省治さん(66)は襲撃されたイナメナスのガス関連施設の第1期工事を指揮した経験を持つ。「アルジェリアの独立直後から、日揮は協力してきた。半世紀以上の地道な努力が実って今の高い評価を得ている」と振り返った。

それだけに「これだけの社員を一度に失ったのは痛恨の極み」と落胆。「犠牲になった後輩たちの思いに応えるためにも、安全対策を見直した上でプロジェクトをやり遂げてほしい」と話す。

アルジェリアで勤務した経験がある日揮OBの男性(78)は「純粋に仕事に打ち込む駐在員の命を奪うなんて許せない」と怒りをあらわにする。当時の自分の姿を思い起こしながら、過酷な環境で歯を食いしばって奮闘していた後輩たちに思いをはせ、「プロジェクトの完成を見ず、あのような形で命を落とすなんてさぞ無念だろう。悔しい」と力なく話した。



 
 
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政府、慎重に身元照合 テロ緊急展開班を派遣し支援

nikkei.com

2013/1/22 1:53

現地で日本人の死亡報道が出てから政府の確定情報の公表に時間がかかったのは、確認作業に慎重を期したためだ。菅義偉官房長官によると、病院に運ばれた遺体は国別に集められており、城内実外務政務官らは順番に対面して本人かどうかを慎重に照合したという。

7人はいずれも男性だった。城内政務官は顔写真や所持品と照らし合わせてまず5人を確認。その後に日揮関係者らも立ち会って作業を進め、残る2人の遺体の名前を確定した。7人の各家族には日揮が連絡した。日揮側の要請で氏名などは公表しない方針だ。

警察庁も現地での作業を支援した。古屋圭司国家公安委員長は21日夜の会見で、海外で日本人がテロ事件に巻き込まれた際に活動する「警察庁国際テロリズム緊急展開班」(TRT―2)を病院に派遣して身元確認を手伝ったことを明らかにした。

緊急展開班は現地時間の18日午後にアルジェリアに到着。鑑識活動や爆発物捜査などで現地の関係機関と連携し、情報収集に入っている。警察庁によると2004年10〜11月のイラクでの日本人人質殺害事件のほか、05年10月のインドネシア・バリ島での同時多発テロ事件などでも派遣実績がある。

日揮の本社がある神奈川県警などはアルジェリア人質事件を巡り、刑法の国外犯規定を適用し、殺人などの容疑で捜査を始めた。



 
 
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不明3邦人「新たな安否情報なし」 日揮

nikkei.com

2013/1/22 16:12

アルジェリア人質事件で、駐在員が巻き込まれたプラント大手、日揮(横浜市)の遠藤毅広報・IR部長は22日、安否不明の日本人スタッフ3人らについては「新たな情報はない」とした。現地入りした同社の川名浩一社長らが、事件が起きた東部イナメナスから首都アルジェに戻り、けが人や犠牲者の搬送された病院を回るなど確認作業を続けるという。

同社は22日、国内外の全社員に対し、社内メールで日本人駐在員7人の死亡確認を伝えた。犠牲者の氏名は明かさなかったという。



 
 
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外国人犠牲者は8か国37人…アルジェリア首相

【カイロ=田尾茂樹】アルジェリアのアブドルマリク・セラル首相は21日午後(日本時間同日深夜)、首都アルジェで記者会見し、同国イナメナスの天然ガス関連施設で起きた人質事件での外国人死者数は、8か国の37人にのぼったと発表した。

うち7人は身元が確認されていないという。このほか行方不明が5人いるとしたが、日本人人質の安否については触れなかった。

また、イスラム武装勢力の犯人グループは32人で、このうち29人を軍の作戦で殺害し、3人を逮捕したことを明らかにした。メンバーの国籍は、エジプト、マリ、ニジェール、モーリタニア、チュニジア、カナダに加え、アルジェリア人も3人いたとした。いずれも隣国マリ北部から来たという。

犯行について首相は、「2か月以上前から計画されていた」との見方を示した上で、武装勢力は「施設を詳しく知っていた。爆弾の専門家もおり、施設の至る所に爆弾を仕掛けた」と説明。事件発生翌日の17日に軍事作戦を強行した理由については、「武装勢力が人質とともにマリに逃げようとした」ためだとした。「車に3〜4人の外国人を乗せ、爆発物も積んでいた。軍はヘリコプターを使い、阻止した」と、その正当性を強調した。

施設では、26か国の外国人134人を含む790人が働いていたとした。

(2013年1月22日01時12分 読売新聞)



 
 
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武力行使は必要…アルジェリア首相、対応を自賛

【カイロ=末続哲也】アルジェリア東部での人質事件について21日に記者会見した同国のセラル首相は、「武力行使は必要不可欠だった」と述べ、外国人人質多数の犠牲を伴った作戦強行の正当性を強調した。

頻発するテロへの対応に追われた歴史から、中東アフリカ地域で「反テロ優等生」としての地位を固めてきた戦略を背景に、欧米諸国の一定の支持を得られたことへの自信をうかがわせた形だ。

セラル首相は21日の記者会見で「武力行使は勇敢で、高度にプロフェッショナルだった」と述べ、強行突入を含めた事件への対応を自賛した。首相は記者会見で、当局として初めて事件への対応を詳細に説明。それによると、武装勢力はマリやニジェールとの国境を通って入国。犯行の動機は、フランスが軍事介入したマリを巡り、外国人をマリ北部に連れ去り、人質として外国との取引に利用するためだったと分析した。

その上で、17日のヘリコプターを使った攻撃に踏み切ったのは、武装勢力が外国人人質と共に逃走するのを防ぐのが目的だったとした。19日の「最後の攻撃」も、武装勢力が18日にガスプラント爆破を狙ってプラントの配管に爆弾を仕掛けたのを受けた措置だと述べた。

(2013年1月22日09時45分 読売新聞)



 
 
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40人だけで施設攻略、90%成功…武装勢力側

【パリ=石黒穣】仏週刊誌パリ・マッチ(電子版)は21日、アルジェリア東部での人質事件の首謀者とされるイスラム武装勢力の指導者モフタル・ベルモフタル容疑者の広報担当者が、天然ガス関連施設の襲撃について、「800人の兵士が守る戦略上の重要施設を仲間40人だけで攻略した」として、「90%成功だった」と述べたと報じた。

同担当者は、ベルモフタル容疑者の右腕とされるモーリタニア人。19日行われたアルジェリア軍の最後の攻撃に先立ち、同誌の協力者に電話で語ったという。

それによると、武装勢力側は、同国軍が最初の攻撃を開始する前の17日朝、有力者を仲介者にフランス当局と接触し、交渉開始を要求した。仏軍によるマリ北部でのイスラム勢力への攻撃停止に加え、米国で1993年の世界貿易センタービル爆破事件をめぐって収監されているイスラム主義指導者オマル・アブデルラハマン師らの釈放を求めたという。

(2013年1月22日11時56分 読売新聞)



 
 
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武装勢力と内通か…11人聴取、日揮の労働者も

【パリ=石黒穣】アルジェリアの地元紙「アッシュルーク」(電子版)は21日、同国治安当局の対テロ班が、外国人人質事件が起きた東部イナメナスの天然ガス関連施設の従業員ら11人の聴取を始めたと報じた。

施設を襲撃した武装勢力側と内通していた疑いが持たれているという。

同紙によると、聴取の対象となっているのは、英石油大手BPの守衛4人とアルジェリアの国営石油企業の労働者5人、大手プラントメーカー「日揮」で働く労働者2人。

同紙によると、対テロ班は労働者らの国際電話の通話を記録。それによると、通話先はリビア、マリなどだったという。アルジェリア軍が武装勢力メンバーを殺害した後、衛星電話3台を押収、その通話記録の調査も開始したとしている。

(2013年1月22日12時05分 読売新聞)



 
 
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アルジェリア人質、米国人死者3人に…7人保護

【ワシントン=山口香子】米国務省のヌーランド報道官は21日、声明を出し、アルジェリアの人質事件で米国人2人の死亡が新たに確認され、同国人の死者は計3人になったと発表した。

死亡したのは、ビクター・ラブレディ氏、ゴードン・ローワン氏、フレデリック・ブタチオ氏の3人。このほか、米国人人質7人が保護されたという。

(2013年1月22日12時34分 読売新聞)



 
 
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アルジェリア拘束:「無念」日揮、従業員10人死亡確認

毎日新聞 2013年01月22日 00時39分(最終更新 01月22日 08時47分)

アルジェリアで起きたイスラム武装勢力による人質事件で、プラント大手「日揮」(本社・横浜市西区)は21日深夜、日本人7人、外国人3人の従業員計10人が死亡したことを明らかにした。記者会見した遠藤毅広報・IR部長は「10人の犠牲を確認するに至ったことは大変残念。有能なスタッフを失ったことは無念の一言。ご遺族の心情に思いをはせると言葉がない」と声を震わせながら語った。

遠藤部長は21日午後11時45分ごろから会見した。遠藤部長によると、10人の遺体確認は、現地イナメナスの病院を訪問した川名浩一社長が午後11時すぎ、日揮の本社対策本部に連絡してきた。日揮本社のスタッフが遺族に電話で連絡したという。日本人の死者7人の氏名は「実名を公表して家族らに、さらにストレスを与えることはしたくない」として公表しなかった。

川名社長は現地時間21日午前、城内実外務政務官らとイナメナスの病院を訪問した。現場から救出され、一度は首都アルジェにいた日揮の日本人従業員2人ら3人も現地に戻って同行した。

まず午前8時半ごろに川名社長らが日本人5人の遺体と対面。さらに午前11時ごろ、同行した従業員3人が日本人2人、外国人3人を確認したという。従業員3人は死亡した人々と親しく、安置されていた遺体を目で見て最終的に10人の身元を確認した。

川名社長は日揮本社に「病院関係者の話では遺体の検視は19日に行われ、18日に亡くなった可能性がある」と説明した。ただ、搬送されるまでの経緯などは不明だという。

一方、日揮のアルジェリア人関係者が武装組織側に情報を提供したとの報道について、遠藤部長は「承知していない」と話した。

日揮の従業員は、まだ日本人3人、外国人4人の計7人の安否が確認できておらず、遠藤部長は「安否の確認に引き続き全力を挙げたい」と述べた。【一條優太、山下俊輔、飯田憲】



 
 
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アルジェリア拘束:外国人死者8カ国37人 セラル首相

毎日新聞 2013年01月22日 00時56分(最終更新 01月22日 10時37分)

【カイロ秋山信一、ローマ福島良典】アルジェリアのセラル首相は21日記者会見し、武装勢力のメンバー29人を殺害し、3人を拘束したと発表した。死亡した8カ国37人の外国人のうち、7人は身元が特定されていない。このほかアルジェリア人1人も死亡し、外国人5人が行方不明になっているという。セラル首相は「(武装勢力は)外国人の人質を(隣国)マリ北部に連れて行くのが狙いだった」と述べ、フランスが軍事介入したマリ情勢に関連して、武装勢力が何らかの取引をしようとしたとの見方を示した。

首相によると、武装勢力はアルジェリア、エジプト、チュニジア、カナダ、モーリタニアなど8カ国の計32人で構成されていた。

犯行グループは事件の2カ月前からマリ北部で準備を進めていた。拠点としていたマリ北部からニジェール、リビアを経て、アルジェリアに侵入。ガス関連施設で働いていた運転手が、武装勢力を手引きしたとも指摘した。

犯行の目的は、外国人の人質拘束と天然ガス関連施設の爆破だったと指摘。アルジェリア軍は当初、武装勢力と交渉しようと試みたが、武装勢力が人質と多数の服役囚の交換などを提案してきたため、交渉が難しくなったことを示唆した。

当時、施設内には26カ国の外国人約130人を含む790人がいた。各国政府の発表によると、外国人の死者には日本人7人、フィリピン人6人、英国人3人、米国人3人、フランス人1人が含まれている。

一方、アルジェリア紙シャルーク(電子版)は21日、アルジェリア治安当局が、犯行グループのイスラム武装勢力に内部情報を漏らした疑いで、計11人を取り調べていると報じた。このうち2人は「日揮」関連施設の調理場で勤務していた。いずれもアルジェリア人との情報がある。残る9人は施設を共同運営する英石油大手BPの警備員4人と、アルジェリアの国営企業ソナトラックの従業員5人。



 
 
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アルジェリア拘束:武装組織「犯行は9割成功」…仏誌報道

毎日新聞 2013年01月22日 11時29分(最終更新 01月22日 11時32分)

【パリ宮川裕章】仏誌「パリマッチ」(電子版)は21日、アルジェリア人質事件で犯行声明を出した国際テロ組織アルカイダ系の武装組織「イスラム聖戦士血盟団」のスポークスマンが、「犯行は90%成功で、フランスなどマリに軍事介入した国は代償を支払うことになる」との内容の声明を出したと報じた。

同誌によると、声明を出したのは「血盟団」のベルモフタール司令官の側近。アルジェリア軍による最終突入の前に同誌が協力者を通じ電話で連絡を取ったとしている。声明では「800人の兵士が警備する戦略拠点にわずか40人で到達した」と指摘。アルジェリアの事件は「始まりに過ぎない」としている。



 
 
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アルジェリア事件:武装勢力、周到な準備…攻防4日

毎日新聞 2013年01月22日 20時45分(最終更新 01月23日 00時36分)

【カイロ秋山信一、ローマ福島良典】アルジェリア南部でイスラム武装勢力に拘束されたプラント大手「日揮(にっき)」(本社・横浜市西区)の日本人従業員らが死亡した事件をめぐり、アルジェリアのセラル首相は21日の記者会見で、当局の調査に基づく事件の詳細を発表した。発表からは、武装勢力が、周到に計画を練っていた様子とともに、アルジェリア軍との攻防がうかがえる。

◇バス襲い銃撃戦−−16日

武装勢力は、8カ国32人で構成され、爆発物の専門家も含まれていた。アルジェリアとの国境に近いマリ北部地域を拠点とし、2カ月以上前から事件を計画していた。外国人の人質をマリ北部に連れ去り、マリに軍事介入したフランスなどと交渉するのが目的だったという。

武装勢力は、16日早朝、リビアとの国境付近から、約45キロ離れた天然ガス関連施設がある地域に向かった。最初のターゲットは、施設の外国人従業員らを乗せて空港に向かうバスだった。しかし、施設の警備要員が応戦したため襲撃に失敗。この銃撃戦で、英国人1人が死亡した。

バス襲撃に失敗した後、アルジェリア人の警備員を殺害するなどして警備体制を突破し、ガス施設や従業員居住区に向かった。当時、施設全体には外国人約135人を含む790人がいた。居住区などで多数の外国人を人質にとり爆発物を体に巻き付け、地雷を敷設した。

武装勢力は内部構造を熟知しており、治安当局は従業員らに内通者がいたとみている。地元メディアによると、武装勢力が所持していたとみられる複数の地図が回収されている。

政府軍の特殊部隊などはこの日のうちに、居住区やガス施設の包囲を固めた。交渉も試みたが、イスラム過激派の服役囚の釈放などを求めたため、決裂した。16日夜には武装勢力が人質を車に乗せて、マリ方面への逃亡を図ったが、いったん軍が阻止した。

◇ガス施設へ移動−−17日

翌17日朝、武装勢力は5台の車両に分乗し、居住区からガス施設に移動しようとした。軍はヘリコプターで攻撃し、3台を爆破したが、2台は脱出した。車両に乗せられた人質の体にも爆発物が巻かれていた。

2台の車両は、ガス施設に到着し、立てこもった。軍は人質の殺害やガス施設の爆破に備えて、狙撃手を配置。電話による接触も試みたが、武装勢力は強硬姿勢を崩さなかった。

◇人質殺害命令−−19日

18日夜、武装勢力はガス施設の爆破を図ったが失敗。19日には実行グループのリーダーが人質の殺害を命じた。そのため、特殊部隊が救出作戦を決行。武装勢力11人を殺害したが、多数の人質が犠牲になった。

セラル首相は一連の作戦について「特殊部隊にとって難しい状況だったが、プロの仕事をしてくれた」と評価した。一方でマリでの紛争については「マリに派兵することはない。我々は自国の領土と国境を守る。サヘル(サハラ砂漠南縁地域)でのテロや犯罪を食い止めるため、マリの問題は諸勢力による対話で解決することを望む」と述べた。



 
 
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アルジェリア事件:武装勢力にカナダ人2人

毎日新聞 2013年01月22日 21時33分(最終更新 01月22日 22時56分)

【ブリュッセル斎藤義彦、ニューヨーク草野和彦】アルジェリアの天然ガス関連施設で起きた人質事件で、同国のセラル首相は多国籍の武装勢力メンバーにカナダ人2人が含まれていたことを明らかにした。欧米で生まれ育った若者らがイスラム過激主義に走る「ホームグロウン・テロ」の脅威が浮上している。カナダから最大で60人が国際テロ組織アルカイダの訓練を受けるため、国外に脱出したとの情報もあり、カナダ政府は情報収集を急いでいる。

セラル首相によると、武装勢力はカナダ、エジプト、チュニジアなど8カ国の出身者32人で構成。カナダ人2人のうち1人は「チャダッド」、または「チェダッド」という名前で「襲撃を組織化していた」とされ、現場襲撃グループのリーダーとみられる。また、AFP通信は、武装勢力の一人が「北米アクセントの英語」を使い、空港に向かうバスから逃げようとした日本人3人を銃撃した後、人質を集めた居住施設内でも複数の日本人を射殺した、という目撃情報を伝えた。

「開放的」「自由」のイメージがあるカナダは移民大国で、アルジェリアを含む旧フランス植民地からの移民も多い。一方、他の欧米諸国同様、テロとは無縁ではない。

06年6月にはトロント市内のビル爆破などを狙ったカナダ史上最大のテロ未遂事件でカナダ国籍を持つ移民ら18人が逮捕された。容疑者はソマリア、エジプト、パキスタン系などイスラム圏の出身で、アフガニスタン戦争からのカナダ軍撤退要求を考えていたという。

また同国メディアによると、カナダ情報機関のトップは昨年4月、45〜60人の国民がテロリストの訓練を受けるためソマリアや、アフガニスタンとパキスタンの国境付近、イエメンに向かったとみられると報告。「国際社会とカナダにとって脅威だ」と警告した。



 
 
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asahi.com 2013年1月23日2時27分

パナソニック、アフリカ5カ国の出張禁止 人質事件受け

パナソニックは、人質事件が起こったアルジェリアなどアフリカ5カ国への出張を当面禁止した。残る4カ国はマリ、コートジボワール、リビア、ニジェール。日本人従業員はタンザニアに駐在する2人だけだが、退避はしていない。同社はチュニジアと南アフリカに蛍光灯の販売拠点と、タンザニアに乾電池工場を持つ。



 
 
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欧州、対テロ戦辞さず 独は仏に追加支援

nikkei.com

2013/1/23 0:30

【ベルリン=竹内康雄】アルジェリア人質事件やマリでのイスラム武装勢力の台頭などをふまえ、ドイツやフランスなど欧州主要国が対テロ戦に動き始めた。メルケル独首相は22日にオランド仏大統領と会談し、仏のマリ軍事介入への追加支援を表明。英国やベルギーなども仏支援に動いている。米主導の「テロとの戦い」には距離を置いてきた欧州だが、北・西アフリカでのテロ封じ込めには積極介入も辞さない構えだ。

メルケル独首相は首脳会談後の記者会見で「独仏は同じ立場を共有している」と強調した。世論への配慮からマリへの実戦部隊の投入には慎重な姿勢を示したが、仏部隊輸送などで連携する考えを表明。オランド大統領は「ドイツの協力に感謝する」と述べた。

独政府は輸送機提供やアフリカ各国の軍隊訓練などで仏を支援する構え。ウェスターウェレ独外相は独紙で、資金面での協力にも言及した。

対テロでの独仏協調は仏にとって強力な支援となる。マリ軍事介入で実戦部隊を投入しているのは西側では仏だけ。2011年のリビア介入が米英やイタリアと共同だった経緯もあり、仏国内には国際的な孤立を警戒する意見がある。独やベルギーなどから支援が得られれば、マリ軍事介入が多くの国から支持されているとアピールできる。

独にとっても仏支援を通じてイスラム武装勢力には屈しないとの姿勢を鮮明にできるメリットがある。多くの移民を抱える欧州では「テロはアフリカだけでなく欧州にも脅威」(メルケル独首相)という認識が強まっているからだ。

欧州各国は域外での軍事介入によって、テロの芽を摘む戦略に傾きつつある。イスラム武装勢力が引き起こしたマリでの混乱に続き、アルジェリア東部イナメナスでは人質事件が発生。欧州の「裏庭」ともいえるアフリカで、イスラム武装勢力がさらに影響力を強めるのを阻止する必要に迫られている。

2001年の米同時テロをきっかけに国際社会は「テロとの戦い」に突入したが、欧州は一定の距離を保ってきた。米国が始めたイラク戦争には独仏が反対を表明。アフガニスタンの治安維持のためには軍隊を派遣したが、英国以外は積極的な関与を避けた。

だが北・西アフリカ地域は地理的に欧州に近く、歴史的な関係も深い。欧州連合(EU)は石油や天然ガスの2割近くをアフリカに頼っており、この地域が動揺すれば欧州に不法移民が大量流入する恐れもある。アルジェリア人質事件ではイスラム武装勢力が米国と並んで仏への報復テロを示唆するなど、欧州もテロの標的になっている。

アルジェリア人質事件を受け、仏のオランド大統領は「マリ軍事介入の決断は正しかった」と何度も強調。戦闘機ラファールを投入するなど、イスラム武装勢力の掃討に意欲を示す。仏軍は21日にマリ中部の主要都市を奪還し、22日にはイスラム武装勢力が拠点を置く北部を空爆した。

EUは2月5日、ブリュッセルで閣僚級会議を開き、マリ情勢について協議する。マリ支援のほか、対テロ戦も議題になる可能性がある。



 
 
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外務副大臣、アルジェリア首相と今夜会談

nikkei.com

2013/1/23 12:11

菅義偉官房長官は23日午前の記者会見で、アルジェリア人質事件で首相特使として現地に派遣した鈴木俊一外務副大臣が日本時間の同日夜にセラル首相と会談すると発表した。安否がまだ分からない3邦人の確認に向けた協力を要請する。菅長官は「あらゆる手段を用い、できるだけ早く3人の安否確認をしたい」と述べた。

鈴木副大臣が搭乗した政府専用機は22日夜に日本を出発、日本時間23日夕に現地に到着する予定。これに先立ち、現地入りしている城内実外務政務官は同23日未明、アルジェリアのウルドカブリア内務・地方自治相と会談し、邦人の安否確認や7人の生存者らの帰国、邦人が犠牲になった経緯などの情報提供を求めた。菅長官は安否未確認の3邦人について「安否につながる情報は残念ながらない」と述べるにとどめた。



 
 
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asahi.com 2013年1月23日

幻だった「14人生存」情報 アルジェリア人質事件、政権は

20日午前0時半、アルジェリアのセラル首相は安倍晋三首相との電話協議でこう語った。フランス語で「申し訳ありません」「遺憾だ」といった意味。複数の日本人死亡を伝えられ、安倍首相が「残念だ」と語りかけたのに答えた。▼3面=官邸主導にこだわり、39面=被災地出身者も被害

ただ、この時点で安倍政権は安否情報に確信を持てずにいた。寄せられる情報は錯綜(さくそう)。アルジェリア側から複数のルートで得た情報が矛盾していたからだ。

死亡情報がアルジェリア政府から外交ルートで伝えられたのは19日午後9時過ぎ。その内容は「日本人5人死亡」だった。一方で日本政府関係者はその前後に「軍のそれなりの責任者から『14人生存』という情報が来ていた」と明かす。

日本政府は18日までに、人質となった日本人17人のうち7人の無事を確認していた。14人が生存していれば死者は3人になる。アルジェリア政府が伝えた「5人」とは矛盾する。

そこで政権幹部は死者数を確定できないと判断。安倍首相はセラル首相との電話後、「厳しい情報に接している」と記者団に語り、菅義偉官房長官も「複数の死亡、または安否未確認」とだけ説明した。政府高官は「とても公表できなかった」と漏らした。

結局、正確な安否情報を国民に明らかにするためには日本政府として直接確認するしかない。首都アルジェにいた城内実外務政務官は21日、事件のあったイナメナスの病院を訪問し、日本人とみられる遺体と対面。21日午後8時20分、城内氏が岸田文雄外相に「7人の死亡確認」を報告した。「14人生存」の情報は、まぼろしに終わった。

「7人死亡」の情報が首相や菅氏にも伝えられると、首相は「沈痛な表情で言葉少なだった」(首相周辺)という。菅氏は「生きていてほしかった」と周囲に漏らした。



 
 
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asahi.com 2013年1月23日

官邸主導にこだわり 専用機派遣押し切る アルジェリア人質事件、政権は

安倍晋三首相は22日、アルジェリアの人質事件に対応するため、鈴木俊一外務副大臣を首相特使として政府専用機で現地に派遣した。鈴木氏はブーテフリカ大統領あての親書を持参。24日にも政府専用機で無事だった日本人7人と亡くなった7人の遺体を搬送する予定だ。自衛隊法に基づく邦人輸送に政府専用機を活用するのは初めて。▼1面参照

鈴木氏は22日夜、記者団に「3人の安否確認に全力を挙げる。(アルジェリア政府に)協力要請もする」と強調。その後、羽田空港から出発した。ドイツのフランクフルト経由で日本時間の23日夕に首都アルジェに到着する予定だ。

被害者の遺族は同行せず、鈴木氏は「日揮の方針として、現地がまだ安全でないという判断だ」と説明した。現地での会談相手については「ハイレベルな方と協議したい」と語った。

今回の事件で安倍首相は官邸主導にこだわった。昨年末の衆院選で自民党は普天間問題でつまずいた民主党政権を「外交敗北」と厳しく批判した。今回の事件対応で失敗するわけにいかないという事情があった。

首相は「私が陣頭指揮を執る」と宣言し、首相就任後初の東南アジア訪問を途中で切り上げた。だが、19日未明の帰国後も情報収集は芳しくない。危機に対応する政権の姿勢を示すため、浮上したのが政府専用機の現地派遣だった。

ただ、自衛隊機である政府専用機を飛ばすには受け入れ国や周辺国の理解も必要で、現地の安全確認も欠かせない。専用機を所有する防衛省内は「首都アルジェに着陸した実績がない」「予行演習が必要だ」などの慎重論が根強かった。だが最後は官邸が押し切った。21日夜、7人死亡を確認した対策本部で首相は「政府専用機の活用など、できる限りの支援をしてほしい」と指示した。

●危機管理体制作り加速へ

安倍政権にとって、事件の教訓を踏まえた対策をどう整備するかが今後の課題だ。安倍首相は22日夜、テレビ朝日の番組に出演し、「情報収集力は宿題だが、法的なものも含めてどう課題を解決するかは考えていきたい」と強調。自衛隊による邦人輸送を可能にする必要な法整備を検討する考えを示した。

そのうえで首相は「事件を利用して法律を通そうという考えはない」とも語った。自民党の石破茂幹事長は22日の会見で「どう取り扱うか、公明党とよく調整する」と語った。

一方、菅義偉官房長官は22日の記者会見で「今日までの対応で、日本版NSC(国家安全保障会議)の設置は極めて大事だ」と指摘。首相が目指す官邸主導の危機管理の体制づくりを加速させる考えを示した。

首相の指摘する情報収集力は大きな課題だ。今回の事件では、アルジェリア政府からの情報提供が少ないまま、自制を求めた日本側の要望は裏切られる形で軍事作戦が強行された。紛争を抱える国で日本人が拘束された時、現地から正確な情報をどうやって収集し、日本政府の意向をどう伝えるのか。

政権内からは「軍対軍で情報をとる努力」(小野寺五典防衛相)として、現地大使館に駐在する自衛官の増員が必要との意見や「フランス語など語学が大切で、外交官を増やすべきだ」(大使経験者)という声も上がる。

今後、政権は関係省庁で一連の事件対応を検証するとともに、民間の有識者の懇談会も立ち上げる方針だ。菅氏は22日の会見で懇談会が議論するテーマについて「海外進出している企業は多い。それらの保護に何が欠けていたのか、どうすることが必要なのか」と説明。外務省幹部は「教訓はいくらでもある。政権全体で消化しきれるかどうかが課題だ」と指摘する。



 
 
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政府専用機、アルジェ到着 外務副大臣が首相と会談へ

nikkei.com

2013/1/23 17:04

政府がアルジェリア人質事件で拘束されていた日本人の帰国などのために派遣した政府専用機が日本時間23日午後4時すぎに同国の首都アルジェに到着した。政府高官が明らかにした。安倍晋三首相の特使である鈴木俊一外務副大臣が搭乗しており、日本時間同日夜にセラル首相と会談し、まだ行方がわからない3邦人の安否確認に協力を要請する。政府専用機は確認された現地駐在員7人の遺体を乗せて24日にも帰国する。



 
 
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政府、3邦人の安否確認続行 アルジェリア人質事件

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2013/1/23 13:37

政府は23日、アルジェリア人質事件で安否がまだ分からない3邦人の確認作業を続行した。安倍晋三首相の特使である鈴木俊一外務副大臣が搭乗した政府専用機は22日夜に羽田空港を出発、日本時間23日夕に首都アルジェに到着する予定。鈴木副大臣は日本時間同日夜にセラル首相と会談し、3邦人の安否確認に向けた協力を要請する。

これに先立ち、現地入りしている城内実外務政務官は同23日未明、アルジェリアのウルドカブリア内務・地方自治相と会談。邦人の安否確認に加えて7人の生存者らの帰国、邦人が犠牲になった詳細な経緯などの情報提供に協力を求めた。地方自治相は「可能な限り協力したい」と応じた。

菅義偉官房長官は23日午前の記者会見で、安否未確認の3邦人について「安否につながる情報は残念ながらない。あらゆる手段を用い、できるだけ早く確認したい」と作業を急ぐ考えを示した。政府専用機には鈴木副大臣のほか事件に遭った日揮の関係者らが同乗している。早ければ24日夕にも死亡を確認した7遺体を載せて帰国する。



 
 
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政府専用機、アルジェに 外務副大臣が首相と会談へ

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2013/1/23 19:49

アルジェリア人質事件で無事だった日本人や遺体搬送のため現地派遣した政府専用機が日本時間23日午後4時すぎに同国の首都アルジェに到着した。安倍晋三首相の特使として搭乗した鈴木俊一外務副大臣は同日夜にセラル首相と会談し、まだ行方がわからない日本人3人の安否確認への協力を要請する。ブーテフリカ大統領宛ての安倍首相の親書も渡す。

政府専用機には事件に遭った日揮の関係者らも同乗した。24日夕にも死亡が確認された現地駐在員7人の遺体や救出された7人を乗せて帰国する。

現地入りしている城内実外務政務官は同23日未明、アルジェリアのウルドカブリア内務・地方自治相と会談。日本人3人の安否確認に加えて7人の生存者らの帰国や、日本人が犠牲になった詳細な経緯などの情報提供に協力を求めた。地方自治相は「可能な限り協力したい」と応じた。

菅義偉官房長官は23日の記者会見で、安否未確認の日本人3人について「ありとあらゆる方策を講じながら何としても安否を確認したい」と作業を急ぐ考えを示した。



 
 
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官房長官「新たに邦人2人の死亡確認」 計9人に

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2013/1/23 23:37 (2013/1/24 0:37更新)

菅義偉官房長官は23日深夜、緊急に記者会見し、アルジェリア人質事件で行方が分からなかった日本人3人のうち、新たに2人の遺体を確認したと発表した。これまでに死亡が確認された7人とあわせ、日本人の犠牲者は計9人になった。菅長官は「残る1人の安否確認に全力を尽くす」と強調した。

2人の遺体はいずれも男性。事件現場のアルジェリア東部イナメナスから国籍不明者として首都アルジェに運ばれ、警察庁を含む日本政府と日揮の関係者が確認した。

菅長官は「鑑識が様々な特徴をみて間違いないと判断した」と説明。同時に「貴い人命を奪われたことは誠に深い悲しみだ。いかなる理由があっても絶対に許されないテロ行為で、断固非難する」と強調した。

政府専用機でアルジェリア入りした首相特使の鈴木俊一外務副大臣は日本時間の23日夜にアルジェリアのセラル首相と会談し、残り1人の安否確認と事態の全容解明への協力を要請した。首相は「できる限りの協力をしたい」と応じた。

政府専用機は23日夕にアルジェに到着した際に落雷を受けた。影響の点検や新たな遺体を収容するため、7人の生存者や9人の遺体を乗せて同国を出発するのは最短で日本時間の24日午前としている。帰国は25日にずれ込む見通しだ。

副大臣はセラル首相との会談に先立ち、アルジェリアのメデルチ外相と会談した。



 
 
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asahi.com 2013年1月23日12時8分

米、アルジェリアの対応に理解 「さらに悲劇ありえた」

【ワシントン=望月洋嗣】カーニー米大統領報道官は22日の記者会見で、アルジェリアの人質事件に関して、「犯行グループは人質全員を殺害していたかもしれない」とし、強行突入で解決を図った同国政府の対応に理解を示した。

カーニー氏は、「アルジェリア政府によれば、犯行グループはすべての人質を殺害し、現場の天然ガス関連施設を爆破していたかもしれない。(突入がなければ)さらに悲劇的な状況になったおそれがある」と説明。米国人や日本人を含む多数の犠牲者が出た責任は「テロリストにある」と述べた。

一方、国防総省のリトル報道官は、今回の事件への関与が疑われる「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」への報復的な攻撃について「米国だけが取り組む問題ではない」と説明。勢力を増すAQIMに対し、国際社会と協力して「できることはすべてする」と述べた。



 
 
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asahi.com 2013年1月23日21時23分

邦人の7遺体、24日にも帰国 アルジェリア事件

アルジェリアの人質事件について菅義偉官房長官は23日の記者会見で、「22日、7人の遺体を首都アルジェに搬送し、身元の再確認が終わった」と明らかにした。安否が不明の3人の情報は「残念ながらない」と述べた。7人の遺体と無事だった7人は、政府専用機で24日にも帰国する。

政府専用機は23日午前(日本時間同日夕)にアルジェに到着。首相特使として派遣された鈴木俊一外務副大臣は到着後、メデルチ外相と会談。「今回の極めて卑劣なテロ行為を断固として非難する」と述べ、安否不明の3人の確認について「最大限の協力を」と求めた。鈴木氏はこの後でセラル首相とも会談し、ブーテフリカ大統領あての安倍晋三首相の親書を渡す。

アルジェの対策本部で対応にあたる城内実外務政務官は22日にカブリア内務相と会談し、犠牲者の遺留品回収やほかの日本人の安全確保で協力を要請。7人が死亡に至った経緯など事件に関する情報も要請。城内氏が「人命の安全確保を第一にと首相が要請したのに残念だ」と述べたのに対し、カブリア氏は犠牲者への哀悼の意を示し、事件への対応を説明したうえで「可能な限りの支援をしていきたい」と語った。



 
 
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イスラム武装勢力、捨て身の攻撃か…人質事件

【カイロ=貞広貴志】アルジェリア東部で起きた人質事件は、北・西アフリカに勢力を持つ国際テロ組織アル・カーイダ系過激派が豊富な武器・資金を持ち、外国人に対する明確な殺意を抱いている実態を見せつけた。

サハラ砂漠のイスラム武装勢力は、日本にとっても直接の脅威となった。

今回の犯行の最大の特徴は、資源プラントで多数の人質をとるという大胆な手口だ。首謀者とされるモフタル・ベルモフタル容疑者は従来、麻薬取引や誘拐など営利目的の活動で知られ、明らかに異質だった。

テロ問題に詳しい外交筋は、組織分裂で同容疑者が求心力を失い、拠点とするマリ北部でフランス軍の攻撃も受ける中、勢力立て直しに向け「捨て身の攻撃を実行した」とみる。同容疑者は、アルジェリアを拠点とする「イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ組織」(AQIM)幹部だったが、2011年に身代金の分配などを巡って対立し、自らの組織「西アフリカ聖戦統一運動」(MUJAO)を結成。昨年末には、MUJAOでも内紛があり、犯行声明を出した「血判大隊」を旗揚げしたとされる。

(2013年1月23日11時08分 読売新聞)



 
 
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アルジェリア事件:政府専用機が首都アルジェに到着

毎日新聞 2013年01月23日 19時44分(最終更新 01月23日 22時53分)

アルジェリアの人質事件で、救出された日本人7人と犠牲者の7遺体を日本に移送するための政府専用機は23日午後(現地時間23日午前)、首都アルジェに到着した。早ければ24日夜に帰国する。安倍晋三首相の特使として搭乗した鈴木俊一副外相は23日中にセラル首相と会談し、安倍首相からブーテフリカ大統領宛ての親書を手渡す。

これに先立ち、鈴木氏は23日夜(現地時間23日午前)、アルジェリアのメデルチ外相と会談し、事件で行方不明になっている日本人3人の安否確認への協力を要請した。外相は「引き続き最大限の協力を行う」と応じた。

菅義偉官房長官は23日の記者会見で「3人については具体的な形で安否確認ができていない」と表明。政府関係者によると、現地で見つかった身元不明の遺体はアルジェに搬送されたという。犠牲者の氏名公表について、菅氏は「ご家族の意向は発表しないでほしいということなので、現時点では控えたい」と述べた。

一方、現地入りしている城内実外務政務官は22日夜(現地時間22日午後)、同国のウルドカブリア内務・地方自治相とアルジェで会談。日本人3人の安否確認への協力や、犠牲者7人の死亡時の状況に関する情報提供を求めた。内務・地方自治相は「可能な限りの支援を行う」と述べた。城内氏は「結果的に尊い人命が奪われたことは残念だ」と改めて遺憾の意を伝えた。【鈴木美穂】



 
 
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アルジェリア事件:現地主要紙が犠牲者14人の氏名報じる

毎日新聞 2013年01月23日 20時50分

【カイロ秋山信一】アルジェリアの人質事件で現地の主要紙アルシャルーク(電子版)は23日、アルジェリア当局の情報として、「死亡」したとする外国人6カ国14人の氏名と生年月日を一覧表で報じた。14人には日本人5人も含まれている。

報道によると、5人は▽キヤマ・サトシさん(29)▽ヤマダ・タカシさん(72)▽マエカワ・ヒデミさん(60)▽ゴトウ・ヤスジさん(59)▽イトウ・フミヒロさん(59)。他に米国、英国、フィリピン、ルーマニア各2人、フランス1人の氏名が報じられた。

事件発生翌日の17日に放送された中東のテレビ局アルジャジーラのインタビューにはキヤマ・サトシさんという人が登場していた。



 
 
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アルジェリア事件:安否不明者、手がかりなく…日揮会見

毎日新聞 2013年01月23日 22時59分(最終更新 01月23日 23時15分)

日揮の遠藤毅広報・IR部長は23日午後の記者会見で、安否が分からない日本人3人と外国人4人の計7人について「手掛かりになる情報は入っていない」と語った。政府専用機は早ければ24日午後6時に帰国するが、「できる限り多くの人を乗せて帰りたいという気持ちが強い。出発直前まで努力したい」と安否確認に全力を挙げる考えを示した。

最高顧問の新谷正法さんが事件に巻き込まれたとされることについては「コメントを差し控えたい」と話した。

また、遠藤部長は現場のプラントの警備を発注元のアルジェリア国営石油会社ソナトラックに全て任せていたとして「テロにあった時に(社員が)どう対応すべきかというところまでは想定しなかった」と振り返った。襲撃時、ガスプラントの工事の進捗(しんちょく)状況は30〜50%程度で、当日も通常の建設工事が行われる予定だったという。【山下俊輔】



 
 
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アルジェリア事件:日本人死亡9人に 不明なお1人

毎日新聞 2013年01月23日 23時47分(最終更新 01月24日 01時19分)

菅義偉官房長官は23日夜、緊急に記者会見し、アルジェリアの人質事件で安否不明だった日本人3人のうち、新たに男性2人の死亡を確認したと発表した。同事件で死亡が確認された日本人は計9人になった。菅氏から電話で報告を受けた安倍晋三首相は「残る1人についても懸命に確認作業をしてほしい」と述べ、安否確認に全力を挙げるよう指示した。

菅氏は会見で「尊い人命が奪われたことは誠に深い悲しみだ」と表明。菅氏の説明によると、政府が派遣した警察関係者や日揮関係者らが23日、首都アルジェに搬送された国籍不明の複数の遺体の中から歯型などで確認した。菅氏は安否不明の1人についても「今、調査中だ」と述べ、遺体の確認作業が続いていることを示唆した。

菅氏は犠牲者の氏名公表について「会社(日揮)を通じて家族に照会しているが、大変動揺していて、『勘弁してほしい』ということだ。今の時点で発表するつもりはない」と述べ、政府として公表を控える意向を改めて示した。

一方、鈴木俊一副外相は23日夜(現地時間23日午後)、安倍首相の特使として同国のセラル首相と会談し、新たに確認された2人の遺体を日本に移送できるよう速やかな手続きを要請した。鈴木氏が残る1人の安否確認への協力を求めたのに対し、セラル首相は「できる限りの協力を行いたい」と応じた。鈴木氏は同国のメデルチ外相とも会談した。

救出された日本人7人と犠牲者の遺体を日本に移送するための政府専用機は23日午後(現地時間23日午前)、アルジェに到着した。政府は、政府専用機の帰国を早ければ24日午後6時と説明していたが、防衛省は同機が着陸の際、落雷を受けたと発表。機体の点検作業に加え、新たな犠牲者が判明したことで現地からの出発は遅れる見通しになった。【鈴木美穂】



 
 
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アフリカ進出企業、8割が「治安・政治にリスク」

nikkei.com

2013/1/24 0:18

日本貿易振興機構(ジェトロ)は23日、アフリカ進出企業に関する実態調査の結果を発表した。成長性の高いアフリカ市場への期待度は高いものの、問題点として「政治的・社会的安定性」を挙げた企業が2007年の前回調査に比べ15.7ポイント高い87.8%にのぼった。調査はアルジェリア人質事件の発生前に実施しており、進出企業がリスクの高まりを感じていたことをうかがわせる結果となった。

今回のアルジェリアの人質事件で懸念が現実となった。進出企業はいかにリスク管理しながら事業展開につなげるか難しい対応を迫られそうだ。

調査はアフリカに拠点を置く全企業を対象に12年8月から10月に実施。アルジェリアやガーナ、南アフリカ共和国など24カ国、333社のうち168社から回答を得た。5年に1度実施しており前回調査は07年だった。

ジェトロ海外調査部の的場真太郎・中東アフリカ課長は人質事件後のリスクについて「国境線をまたぐ動きが目立ってきた」と指摘する。

「政治的・社会的安定性」に対する不安として回答が多かったのは「治安」(79.8%)、「政治リスク」(72.9%)、「汚職・賄賂」(56.6%)など。このほか「規制・法令の整備、運用」(77.7%)や人件費上昇などによる「雇用・労働の問題」(72.3%)も事業上のリスクとする声が多かった。

一方で「今後アフリカの重要度は増す」とする企業も67.3%を占めた。「この5年間で重要度が増した」(55.3%)との回答を上回り成長を見込む声が多い。特に期待が高まったのは皮肉にもアルジェリアなどを含む北アフリカ地域だ。

北アフリカでは特にエジプトやリビアでの事業を期待する向きが多い。内需拡大を見越した消費市場の開拓や農業開発などが有望。アルジェリアでも資源開発関連が注目されている。

今後、進出企業はより安全な場所の選定や建物の確保、非常時の通信手段の確保などを強化する必要がある。リスク情報の収集による事前対策も重要だが、国をまたがる情報を一企業で収集するのは難しく、課題は山積しているという。



 
 
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日揮「誠に残念な結果」 同社スタッフが目視で確認

nikkei.com

2013/1/24 0:32

日揮の遠藤毅広報・IR部長は24日未明、記者会見を開き、新たに2人の日本人駐在員の死亡が確認されたことを明らかにし、「誠に残念な結果だ」と述べた。

遠藤部長は「元気でいると信じていたが、誠に無念な気持ちだ」とし、安否が分かっていない1人の日本人駐在員については「どこかで元気でいると信じている」と望みをつないだ。

同社によると、現地時間の23日朝、同社幹部らが首都アルジェ市内の墓地に併設された施設を訪れ、安置されている遺体の中から2人を発見。同社のスタッフが目視で確認した。



 
 
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強硬策の影に内戦の記憶 アルジェリア、資源頼みの経済成長

nikkei.com

2013/1/24 0:51

【カイロ=押野真也】アルジェリアで起きた人質事件では、民政ながら軍の影響力が大きい体制や資源頼みの経済など、同国の特異な構造が浮かび上がった。イスラム武装勢力に対する軍の強硬策の背景には、約10年に及ぶ内戦の暗い記憶がある。

「軍は複雑で困難な作戦を勇敢に戦い、成果を上げた」。アルジェリアのセラル首相は軍による武装勢力の制圧作戦が終了した21日の記者会見で自国の正当性を強調。外国人の人質が多数死亡したことに対する批判をけん制した。

今回、同国政府は事件発生直後から「テロリストとは交渉しない」との姿勢を貫いた。人質が同乗する武装勢力の車両を軍が空爆するなど、強硬策で鎮圧した。こうした強硬な姿勢は1990年代の内戦時代の経験が背景だ。

アルジェリアは90年の選挙でイスラム原理主義の「イスラム救国戦線(FIS)」が躍進。当時の軍政は危機感を強め、選挙を無効とし、FISを非合法化。これ以降、原理主義勢力と軍が鋭く対立した。

FISメンバーや支持者の一部は政府庁舎や軍施設などに無差別テロを仕掛け、鎮圧を目指す軍との間で内戦状態が続いた。92年から、ブーテフリカ大統領が就任した99年までに、15万〜20万人が死亡し、6000人以上の国民が行方不明になったとされる。

欧米の介入嫌う

99年に就任したブーテフリカ大統領は独立後初の文民大統領として民主化推進の期待が集まった。武装解除に応じた武装勢力に恩赦を与えたものの、一部はこれを拒否し、テロ活動を継続した。ブーテフリカ大統領は軍への依存を強め、現在でも内政の重要事項の決定には軍の同意が必要とされる。

アルジェリアは植民地となった歴史から主権への意識が非常に強く、以前から欧米諸国などの軍事介入には強く反対してきた。今回、米政府は同国の特殊部隊派遣などの協力を申し出たが、アルジェリア政府は拒否したという。協力を受ければ反欧米を掲げる武装勢力側を勢いづかせる可能性も意識したとみられる。

事件後も、エネルギー・鉱業相のユスフィ氏は「外国人に(重要)施設の警備を許すことは論外だ」と言明。今後も外国部隊の入国は許さないとの姿勢を強調した。

投資に暗い影

ただ、アルジェリアの経済成長には欧米や日本などの技術や資金が欠かせない。同国経済は原油や天然ガスなどの天然資源に依存する。輸出総額の95%、歳入の60%が資源関連だ。

資源開発は欧米メジャーが担い、投資を積極的に受け入れてきた。2011年の直接投資の受け入れ額は25億7000万ドル(約2262億円)と10年比で14%増えた。資源への投資をテコにした経済成長路線は奏功するとも見られたが、今回の事件が暗い影を落とす。

治安リスクだけではない。今回の事件では徹底した情報統制や強硬な制圧作戦など、軍主導の国家運営の一端が垣間見えた。ブーテフリカ大統領は健康不安を抱えているとされ、求心力は低下している。こうした政治リスクの高まりが海外からの投資を冷え込ませる要因にもなりそうだ。



 
 
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「どの数字が事実なんだ」 アルジェリア事件、官邸翻弄

nikkei.com

2013/1/24 0:59

アルジェリア人質事件での日本人の犠牲者は23日、新たに2人の遺体が確認されて合計9人になった。事件発生時に東南アジアを歴訪中だった安倍晋三首相は帰国を前倒しして陣頭指揮に当たったが、事態は日本の手の届かない状況下で急速に展開した。邦人の安否を巡る情報は錯綜(さくそう)し、危機管理の強化を掲げる安倍政権は厳しい対応を迫られ続けている。

日本時間の17日夕、英国のキャメロン首相はバンコクにいた安倍首相との電話で緊迫した情勢を伝えた。安倍首相も「アルジェリア政府に働きかける必要がある」と強調した。事件発生から丸1日が経過し、アルジェリア軍が武装勢力への攻撃を始める直前のことだ。

日英首相の電話協議から数時間後。タイのインラック首相との会談を控えた安倍首相に次々とメモが入った。「軍の攻撃が始まり、邦人の死者が出ている」。会談の終了後、首相は日本に電話したが、海外メディアの報道内容は入り乱れていた。

「菅義偉官房長官のところで情報を集約してほしい」。首相は外務省や防衛省などが別々に報告する状況を受け、こう指示を出した。

翌18日、首相はインドネシアに向かう機中で帰国前倒しを決断。19日未明に帰国した首相は、政府の対策本部に直行し「あらゆる手段で情報収集をするように」と指示を出した。

その後も情報収集は難航。20日未明、安倍首相は事態の緊迫を受けてアルジェリアのセラル首相に電話で詰め寄った。「何でこんなことになったのか。(死亡したという)5人をどうやって確認したのか教えてほしい」

この数時間前、アルジェリア政府から「邦人5人死亡」の情報が伝えられていた。セラル首相は「こういうことになって残念だ」と話したが、根拠は明確にしなかった。

首相官邸は電話協議と相前後して、独自のルートで「14人が生存している」との情報を入手。日本人駐在員17人のうち、日揮側が安否確認できていなかったのは10人。「いったいどの数字が事実なんだ。しっかり整理してくれ」。首相はいらだちを強めた。

日本とアルジェリアの首相の電話協議から約30分後。「複数の死亡や生存未確認の邦人がいる」。菅長官は記者会見で死亡情報を初めて公表。ただ具体的な数字を聞かれても「複数と理解してほしい」と言及を避けた。政府は慎重を期し、安否情報を現地で直接確認する方法を取らざるを得なかった。

日本時間の21日午後8時すぎ、現地のイナメナスの病院で犠牲者の身元確認をしていた城内実外務政務官が官邸に電話を入れ、日本人の犠牲者について報告した。「7人で間違いない」

菅長官から情報を聞いた首相は落胆を隠せなかった。重苦しい空気の執務室で現地報告が一段落すると、首相は声を振り絞るように指示に付け加えた。「ご家族に寄り添って進めてください」

それから2日後の23日深夜、懸命な安否確認の結果を踏まえて菅長官が再び緊急記者会見に臨んだ。「すでに確認された7名と合わせて9名の方々がお亡くなりになった。誠に深い悲しみだ」。政府は残る不明者1人の確認に総力をあげている。



 
 
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安保情報網、米欧と「貸し借り」で強化を(真相深層)

アルジェリア人質事件が問う教訓

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2013/1/24 3:30

政府に大きな落ち度があったわけではない。それでもアルジェリア人質事件は日本の限界をさらけ出した。その反省からさっそく国家安全保障会議(NSC)の創設論が出ているが、教訓はほかのところにある。

■「全くとれない」

「アルジェリア軍が仕切っていて、全然、情報がとれない」。対応にあたった首相官邸や省庁の関係者からは一様に嘆息がもれた。

政府関係者によると、現地に英石油大手BPの拠点がある英国や米国から情報を提供されたが、アルジェリア軍内の動きは分からなかった。

「米英仏も手探りだった。日本だけが情報不足だったわけではない」。安倍晋三首相の周辺はこう語る。

だが、そう言い切れない面がある。米英仏が手持ちの情報をすべて日本に出してくれたとは限らないからだ。「日本にもたらされた情報はおそらく一部であって、全部ではない」。日本の情報関係者はこうみる。

真相は機密のベールの中だが、痕跡はある。アルジェリアで人質がとられると、米英はすばやく現地に飛行機を送った。救出された人質を避難させるためだが、情報収集の要員も乗っていた可能性がある。

米英はアルジェリア上空に偵察機を飛ばしたり、電波を傍受したりしたかもしれない。「そうした手段によって入手した情報のうち、機密性の高いものまですべて出すことはない」(同)。

それでも、日本には米英に頼るしかすべがなかった。この教訓を生かそうと、日本版のNSCをつくる機運が安倍政権で広がっている。

ただ、この議論はやや上滑りだろう。首相官邸の機能を高めるにはNSCが必要だが、それで日本の情報力が強まるわけではないからだ。

小野寺五典防衛相らは、在外公館の自衛官を増やすよう訴える。日本は世界に約50人の自衛官を駐在させているが、アフリカではエジプトとスーダンの2人だけ。増員し、軍情報をもっと得ようというわけだ。

だが、日本企業はアフリカや中東、中南米にも進出している。「予算や人材の育成を考えると、くまなく自衛官を置くのは無理」と安全保障の担当者は指摘する。

むしろ急ぐべきなのは有力国の情報機関との協力を深めることだ。英仏はかつて植民地だった中東とアフリカに独自の人脈をもつ。米国も軍や中央情報局(CIA)が、世界にアンテナを張り巡らせる。

どうすれば情報を日ごろから得られるか。複数の外交筋によると、カギになるのが「等価交換の原則」だ。相手国から情報をもらうには、同じ価値がある情報を出す。これがインテリジェンスの世界では基本という。

■アジアで蓄積を

日本にはCIAや英国の情報局秘密情報部(MI6)のように、海外で諜報(ちょうほう)活動をする組織はない。だが、活路はある。米欧は太平洋への関心を強め、中国の動向は注目の的だ。

米国防総省の当局者は指摘する。「日本には中国語の文献を読める専門家が多いうえ、米欧人には分かりづらい中国文化への造詣が深い。日本の中国分析から学べることは多い」。実際、日米にはそうした分野の定期協議もある。

日本ならではのアジア情報をたくわえて、米欧の情報機関と持ちつ持たれつの貸し借り関係を築く。今回の事件が問いかけるのは、こうした努力の大切さだ。

(編集委員 秋田浩之)



 
 
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首相「大変残念」 人質事件で新たに2邦人犠牲

nikkei.com

2013/1/24 8:43

安倍晋三首相は24日朝、アルジェリア人質事件で邦人の犠牲者が新たに2人増えたことについて「大変残念です」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。



 
 
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asahi.com 2013年01月24日02時42分

新たに日本人2人の死亡確認 アルジェリア人質事件

アルジェリア南東部イナメナスで起きた人質事件で、菅義偉官房長官は23日夜に記者会見し、安否が不明だった3人の日本人のうち2人の死亡を新たに確認したと発表した。これで死亡が確認されたのは計9人。残り1人の安否は依然として不明としている。

菅氏によると、2人の遺体は当初、すでに身元が判明した7人の遺体とともにイナメナスの病院に安置されていたという。国籍不明の遺体として首都アルジェに運ばれていた中から日本の警察関係者が鑑識し、プラント建設会社「日揮」の男性社員と確認した。

安否が不明の残る日本人1人について、菅氏は「いま調査中。あらゆる手段を行使して情報収集を行い、安否確認に全力を尽くす」と述べ、確認作業を急ぐ考えを示した。

一方、政府専用機は23日午前(日本時間同日夕)、首都アルジェに到着した。無事だった日本人7人と、先に身元が確認された7人の遺体とともに日本へ向かう。帰国は24日夕を予定していたが、政府専用機がアルジェに到着した際に雷に打たれたため点検が必要となり、25日以降にずれ込む。

安倍晋三首相の特使として政府専用機でアルジェに到着した鈴木俊一外務副大臣は、セラル首相と会談し、安倍首相からブーテフリカ大統領あての親書を渡した。鈴木氏は、新たに身元が確認された2人の遺体も一緒に帰国できるよう要請。残る1人の安否確認への協力と、犠牲者がなくなった状況についての情報提供を求めた。これに対し、セラル首相は「できる限りの協力を行いたい」と応じたという。

これに先立ち、鈴木氏はメデルチ外相とも会談した。「事件で多くの無辜(むこ)の人々の命が奪われたことは痛恨の極みだ。テロは断じて許さない」と述べ、協力を求めた。



 
 
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asahi.com 2013年1月24日3時17分

日揮最高顧問も被害か アルジェリア紙「死亡」5邦人名

アルジェリアであった人質事件で23日、新たに日揮社員ら日本人2人の死亡が確認された。同社の最高顧問、新谷正法(あらたにただのり)さん(66)が事件に巻き込まれた可能性が高いことも判明。一方、地元紙は死亡者として日本人5人の氏名を報じている。次々に届く悪い知らせに関係者は言葉を失った。

新谷さんが事件に巻き込まれた可能性は、日揮関係者が明らかにした。新谷さんは昨年6月、代表取締役副社長を退き、最高顧問に就任。アルジェリア事業を統括する立場で、現地での交渉に参加することも多かった。事件があったイナメナスの天然ガス関連施設には当時、出張で行っていたという。

新谷さんを知る別の同社関係者は「アルジェリア事業は、会社が非常に大きいエネルギーを注いでいる事業。彼はその中心人物だった」と話した。

一方、日本人5人の氏名は同日、地元紙シュルーク(電子版)が生年月日と合わせて報じた。同紙によると、死亡が確認されたのは、キヤマ・サトシさん(29)、イトウ・フミヒロさん(59)、マエカワ・ヒデミさん(60)、ゴトウ・ヤスジさん(59)、ヤマダ・タカシさん(72)。

関係者の話では、5人は、人質になった木山聡さん、宮城県出身の伊藤文博さん、前川秀海さんの日揮社員3人と、後藤康次さん、山田隆さんの関連会社の2人とみられる。

日本政府と日揮は事件で9人の日本人が死亡したと発表しているが、この5人が含まれるかは明らかにしていない。また、犠牲者の氏名などの詳細を公表していない。

■「帰ったら集まろうと…」

「負傷した。襲撃犯らといる。状況は悪くない」――。この日、「死亡」と報道された木山聡さんは、武装勢力の人質になっていた際、中東の衛星テレビ局アルジャジーラの電話取材にこう語っていた。木山さんを知る人は声を聞き、心配を募らせていた。

木山さんは熊本県出身で長岡技術科学大学(新潟県長岡市)に進学後、入社。日揮によると、現場の監督役を任されていた。

八代高専(現・熊本高専)で同級生だった埼玉県の男性(29)は事件後、他の同級生と電話やメールで連絡をとり合っている。同級生40人ほどの小所帯で、友人同士の結びつきは強い。「木山が無事帰ってきたら、みんなで集まろうって話をしていたんですが」と話す。

熊本市の木山さんの実家近くに住む男性によると、木山さんは以前に会った時、「石油の出る国で働いています」と話していた。「どんな植物が生えているの」と尋ねると、「ちゃんと見ていなかったので、今度帰って来るまでによく見て教えますね」と答えたという。

「小さいころの素直で明るい笑顔が思い浮かぶ。奥さんとまだ小さなお子さんがかわいそう。話の続きも、もうできないのか……」と声を詰まらせた。

息子が木山さんと同級生という近所の女性(70)は「報道で声が出ていたのに……。突然のことで、本当に恐ろしかったろうに」。

長岡技術科学大で教えた教員の一人は、木山さんの気さくで正義感が強い性格を覚えている。学生時代から海外で働きたいという意志が強く、英語をよく勉強していたという。

大学院に進む際、オーストラリアの原子力関係施設でインターンシップで働いた。指導教官は「施設の責任者からも『きちんと自分の意見を言える』と評価が高かった」と振り返る。

学生時代、自転車部だった木山さんは、長岡市内の自転車店によく顔を出していたという。マウンテンバイクを買ったり、店のアルバイトとツーリングに出かけたりしていた。男性店主(60)は「気のいい、話しやすいタイプで好感が持てた」と語っていた。



 
 
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asahi.com 2013年01月24日07時17分

日揮「誠に残念」 新たに安置所で2人の死亡確認

「誠に残念な結果になりました」。24日未明、日揮広報・IR部の遠藤毅部長はこう切り出し、新たに日本人2人の死亡が確認されたことを明らかにした。

日揮幹部やスタッフが遺体を確認したのは、日本時間の23日午後、首都アルジェの墓地に併設された安置所。棺(ひつぎ)に入っていたといい、同日午後4時ごろ、日揮本社に連絡があった。

日本人17人のうち、無事が確認されたのは7人、死亡が9人、安否不明が1人となった。外国人従業員は4人が不明。遠藤部長は「残る5人の安否確認に全力をあげたい」と語った。

新たに見つかった遺体は、これまでに確認された遺体とともに政府専用機で日本に運ぶ予定という。

日揮は23日、横浜市の本社と東京都千代田区の東京本社に献花台を設けた。取引先や市民から設置の要望があったという。本社には半旗が掲げられた。

東京都渋谷区の男性(65)はこの日午後、横浜の本社を訪ねた。同業他社に勤め、アルジェリアで働いていた日揮グループ社員の男性と知り合いだった。今回の事件で、日揮関係者から「亡くなった可能性が高い」と聞かされたという。

10年ほど前に中国の化学プラント建設現場で一緒になった。1カ月ほど、寝食を共にした。仕事の後、街の屋台で酒を酌み交わすのが楽しみだった。

白のカーネーションをそっと置いた後、死亡が確認された日本人について「自分たちにも起こりうる。ハイリスクな地域とはいえ、社会貢献のための仕事がこういう形になり、残念です」と話した。

長女が日揮に勤務する横浜市の女性(66)は「本当に痛ましい事件で、いたたまれずに来た」という。「社員のみなさんも仕事にならないのでは」と気遣った。



 
 
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asahi.com 2013年1月24日11時50分

死亡した9人の氏名、公表へ 菅官房長官「遺体帰国後」

菅義偉官房長官は24日午前の記者会見で、アルジェリア南東部イナメナスで起きた人質事件で死亡が確認された日本人9人の氏名について「明日、政府専用機が羽田に到着し、ご遺体が帰国後、私の記者会見で政府の責任のもとに公表する」と述べた。

9人はプラント建設会社「日揮」(本社・横浜市)に所属。政府はこれまで、家族の意向を理由に犠牲者の氏名を公表していない。



 
 
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asahi.com 2013年1月24日14時1分

残り1人の安否「確認には長い時間」 官房長官が見通し

アルジェリア南東部イナメナスで起きた人質事件で依然不明の日本人1人の安否確認について、菅義偉官房長官は24日午前の記者会見で「まだ確認していない多数の遺体があり、非常に損傷していて、かなり長い時間がかかるだろう」との見通しを示した。

菅氏によると、首都アルジェに23日に到着した政府専用機は、到着時に落雷を受けた影響や空港の夜間閉鎖に加え、新たに確認された2人の遺体の搬送手続きなどで出発が遅れている。早ければ24日午前6時(日本時間午後2時)に、9人の遺体と無事が確認された7人を乗せて出発。菅氏は「経由地の状況にもよるが、羽田空港到着は早くて25日午前7時ごろと報告を受けている」と述べた。

安倍晋三首相は24日午前、新たに2人の死亡が確認されたことについて、首相官邸で記者団に「大変残念です」と述べた。



 
 
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asahi.com 2013年1月24日14時44分

9遺体乗せた政府機、アルジェ出発 25日朝に帰国予定

アルジェリアで起きた人質事件で、無事だった日本人7人と、死亡が確認された日本人9人の遺体を乗せた政府専用機が24日午前6時12分(日本時間午後2時12分)、首都アルジェを出発した。25日朝に羽田空港に到着する予定。



 
 
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asahi.com 2013年01月24日18時30分

「必要としてくれるなら行く」 人質で犠牲、愛知の男性

アルジェリアの人質事件で23日夜、新たに死亡が確認された日本人2人のうちの1人が、愛知県豊橋市の派遣会社員、内藤文司郎(ぶんしろう)さん(44)であることがわかった。母親のさよ子さん(69)が24日、報道陣の取材に応じた。

さよ子さんは23日午後11時45分ごろ、日揮の担当者から死亡が確認されたとの電話を受けた。ひげそりや歯ブラシなどから採取されたDNA型や歯型が一致したという。

「子どもの頃に好きだったかくれんぼみたいに、またどこかから出てくるのでは、と頭のどこかで考えてしまう」。さよ子さんは、一夜明けても、まだ信じられない思いでいる。それでも、「文司郎を迎えにいけないから、現実を受け入れないと」。

文司郎さんは豊橋市の高校を卒業後、横浜の大学を中退。別の会社に就職した後で、3、4年前から派遣会社で働くようになった。これまでアルゼンチンやアフガニスタンにも道路工事などの仕事で赴き、海外赴任は今回で4度目という。

アルジェリアには昨年10月下旬から入った。行く前、文司郎さんは「日本には若い人の仕事がない。外国に出て行くしかない。自分を必要としてくれるなら行くよ」。上のステップに上がろうと、仕事に燃えていたようだった。海外赴任を心配するさよ子さんに「親より先に逝くことはない。そんな不孝なことはしない」と話したという。

「とても男らしくて優しい息子でした」。遺体と対面するため24日に上京し、25日早朝、羽田空港へ向かう。「ご苦労さん。あたしの子どもでありがとうって言いたい」



 
 
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asahi.com 2013年1月24日21時4分

「仏人狙えと指示受けた」人質事件容疑者 地元紙報道

【カイロ=村山祐介】アルジェリアの人質事件で、地元紙シュルーク(電子版)は23日、治安当局筋の話として、逮捕された3人のうちのチュニジア人の男が、上部組織にあたる「覆面旅団」のモフタル・ベルモフタル司令官から「ガス施設の爆破」の指示を受けていたと供述した、と伝えた。

人質にする外国人については「フランス人を特に狙え」と指示を受けていたという。同司令官は隣国マリでイスラム武装勢力の掃討を理由に軍事介入したフランス軍の撤退を求めており、フランス政府に圧力をかける狙いだったとみられる。また、実行犯はマリからリビア経由で入国し、人質もリビアに連れ去る計画だったという。アルジェリアのセラル首相は21日、人質の連れ去り先はマリとの見方を示していた。

一方、米ニューヨーク・タイムズ(電子版)は、アルジェリア高官の話として、犯行に加わったエジプト人数人が昨年9月にリビア東部ベンガジであった米領事館襲撃事件にも関与していたと実行犯の1人が供述した、と報じた。この数人は、全員アルジェリア軍の作戦で死亡したという。



 
 
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政府専用機がアルジェリア出発 25日午前帰国予定

nikkei.com

2013/1/24 14:41

アルジェリア人質事件の生存者7人と犠牲者9人の遺体を乗せた政府専用機は日本時間の24日午後2時すぎ(現地時間同日午前6時すぎ)に首都アルジェを出発した。早ければ25日午前7時ごろに帰国する見通し。

政府専用機には首相特使としてアルジェリアを訪問した鈴木俊一外務副大臣と、日揮の川名浩一社長が同乗。城内実外務政務官は残る1人の安否確認作業を続ける。



 
 
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人質事件、新たに2邦人の死亡確認 首相「大変残念」

nikkei.com

2013/1/24 10:42

菅義偉官房長官は23日深夜の記者会見で、アルジェリア人質事件で行方が分からなかった日本人3人のうち、新たに2人の遺体を確認したと発表した。これまでに死亡が確認された7人とあわせ、日本人の犠牲者は計9人になった。政府は残る1人の安否確認を急ぐ。安倍晋三首相は24日午前、新たに日本人2人の死亡が確認されたことについて「大変残念だ」と記者団に語った。

生存者7人と犠牲者の遺体を乗せた政府専用機は日本時間24日午後2時に同国を出発し、25日に帰国する見通しだ。

2人の遺体はいずれも男性。事件現場のアルジェリア東部イナメナスから国籍不明者として首都アルジェに運ばれ、警察庁を含む日本政府と日揮の関係者が確認した。菅長官は23日の記者会見で「鑑識が様々な特徴をみて間違いないと判断した」と説明した。「残る1人の安否確認に全力を尽くす」とも強調した。

岸田文雄外相は24日未明、安否が確認できない残る日本人1人について「(確認の)見通しに関する情報は入っていない。時間がかかる可能性もある」と述べた。外務省で記者団に答えた。

政府専用機でアルジェリア入りした首相特使の鈴木俊一外務副大臣は日本時間の23日夜にアルジェリアのセラル首相と約45分間会談し、残り1人の安否確認と事態の全容解明への協力を要請した。首相は「できる限りの協力をしたい」と応じた。副大臣はセラル首相との会談に先立ち、アルジェリアのメデルチ外相と会談した。



 
 
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「かつての同僚に弔意」 日揮本社、献花台に列

nikkei.com

2013/1/24 13:34

新たに日本人駐在員2人の死亡が明らかになって一夜明けた24日朝、横浜・みなとみらいの日揮本社では、社員が一様に厳しい表情を浮かべた。

フィリピンに約1年駐在経験のある男性社員(33)は「言葉が見つからない。(死亡の)実感が湧かない」と落胆した様子。海外駐在について「海外では自分で自分の身を守る意識を持つしかないのだが……」と険しい表情で話した。

別の男性社員(43)は「残念の一言です」とだけ言い残し、唇をかみしめながら立ち去った。

本社1階の受付そばに設けられた献花台は、悲報を聞いて弔問に訪れる人が相次いだ。

日揮に13年間勤めた経験のある横浜市金沢区の女性会社員(50)は仕事を休んできた。「この会社で育ててもらった恩がある。かつての同僚が亡くなったので、弔意を伝えたかった」と目を潤ませた。

日揮の取引先の会社に勤める男性(61)は、会社の担当部署を代表して弔問に。白い花束を手向け、静かに手を合わせた。「海外の厳しい環境の中、企業戦士として奔走していた社員の死は残念でならない」と肩を落とした。



 
 
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犠牲者9人の氏名、政府が公表へ 人質事件

遺体帰国後

nikkei.com

2013/1/24 11:30 (2013/1/24 12:04更新)

菅義偉官房長官は24日午前の記者会見で、アルジェリア人質事件の生存者7人と犠牲者9人の遺体を乗せた政府専用機が早ければ25日午前7時ごろ、日本に到着するとの見通しを示した。犠牲者の氏名は遺体が帰国した後に公表する方針を明らかにした。残る1人の安否不明者については、日本時間24日午後4時半から、現地で確認作業を進める。

安倍晋三首相は同日午前、新たに日本人2人の死亡が確認されたことについて「大変残念だ」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。首相は同日、菅長官に「残り1人の安否確認に全力を挙げて取り組むように」と指示した。

菅長官は犠牲者の氏名に関し「(遺体が)帰国した後、私の定例記者会見で政府の責任で公表したい」と表明した。これまで公表を控えてきた理由については「ご家族の心情を第一に考えた」と説明した。生存者の氏名は公表しない方針だ。

残る1人の安否不明者の確認作業については「アルジェの遺体安置所には多数の遺体があり、損傷が激しいものが含まれている。慎重に確認作業をしている」と述べ、確認に時間がかかる可能性を示した。

首相特使としてアルジェリアを訪問した鈴木俊一外務副大臣は政府専用機で、生存者や犠牲者の遺体とともに、日本時間24日午後2時に現地を出発する予定。帰国後、首相にアルジェリアのセラル首相との会談や現地情勢について報告する。城内実外務政務官は現地にとどまり、安否不明者の確認作業にあたる。



 
 
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10人の中に日揮元副社長 アルジェリア人質事件

nikkei.com

2013/1/24 13:02 (2013/1/24 20:48更新)

アルジェリア人質事件で、プラント大手日揮の元副社長で現最高顧問の新谷正法さん(66)が事件に巻き込まれていることが24日、同社関係者への取材で分かった。一方、21日の英デーリー・テレグラフ紙(電子版)は、英石油大手BPのカルロス・エストラダ副社長が事件に巻き込まれ死亡したと報じた。

同副社長が施設を訪れるのは年1〜2回程度とされ、日揮側と現地でなんらかの打ち合わせの場を設けていた可能性がある。同紙は、武装勢力側がこうした情報をつかんでいた可能性にも言及している。

新谷さんは10人の死亡・安否不明者に含まれている可能性が高い。

新谷さんは1971年に入社。2009年に副社長に就任し、12年6月に退任した後は最高顧問となり、資源開発事業を担当していた。

新谷さんと長年同僚だった同社元幹部の男性によると、新谷さんは同社に入社直後にアルジェリアで勤務経験があるなど、同国の情勢に詳しかったという。男性は「今回は技術者のトップとして、頼られてアルジェリアに行ったのだろう。ずっと一緒に仕事をしてきたかけがえのない人材であり、本当に心配だ」と語った。



 
 
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拘束の武装勢力「リビアから武器購入」 アルジェリア事件

nikkei.com

2013/1/24 22:42

【カイロ=花房良祐】アルジェリアの人質事件に絡み、治安当局に拘束されたイスラム過激派メンバーの容疑者が取り調べに対し「犯行に使った武器はリビアから調達した」などと供述していることが明らかになった。地元紙アッシュルークなどが伝えた。「アラブの春」を受けて発生したリビアの内戦で流出した武器が過激派の手に渡り、地域の不安定化につながっていることが裏付けられた。

同紙によると、武装勢力などはリビア南西のジンタンで小銃カラシニコフを1丁500ドル、ロケット弾を800ドルで購入、襲撃で使用したという。ジンタンでは内戦でカダフィ政権と反体制派が激戦を繰り広げた。内戦中のリビアでは、フランス軍が航空機で対戦車砲など大量の重火器を反体制派のために投下したと報道されていた。

同紙によるとイスラム武装勢力は2カ月半前から犯行を計画。マリ北部からニジェールなどを経由してリビア南部に侵入した。そこからアルジェリア国境を越えて天然ガス田施設を襲撃した。実行グループには英BPの元運転手も含まれていたという。

襲撃の首謀者とされるアルカイダ系テロ組織のベルモフタール司令官から「アラブ人とイスラム教徒、特にアルジェリア人に危害を加えるな」との指示を受けていたことも明らかにした。

リビアの内戦で使用された武器は地域に拡散した。同国東部のベンガジでは2012年9月、駐リビア米大使が武装した群衆の襲撃で死亡。英外務省は今月24日、ベンガジに滞在するすべての英国人に即時退避を勧告した。武器はエジプト・シナイ半島を経由してパレスチナ・ガザにも流入しているもよう。シリアの内戦でも使用されているとの報道もある。



 
 
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10人目の日本人死亡、妻が指輪のイニシャルで確認

アルジェリア事件

nikkei.com

2013/1/24 22:48 (2013/1/25 2:00更新)

「本人に間違いありません」。遠く離れた日本にいる妻が指輪のイニシャルから夫の死亡を確認した。邦人犠牲者のうち最後に身元が確認された日揮最高顧問(元副社長)の新谷正法さん(66)。同社の遠藤毅広報・IR部長は24日夜、氏名は明かさず「駐在者」としたうえで、身元確認の様子を明らかにした。

遠藤部長によると、遺体は現地時間の24日朝、アルジェ市内の墓地併設の霊安室で、同社社員らが発見。本社には日本時間の同日午後6時半ごろに連絡が入った。

最終的な身元確認は指輪が決め手となった。裏側に数字とイニシャルが彫り込まれていた。すぐに妻と連絡を取ったところ「本人で間違いない」と確認。妻は「日本人最後になったが、覚悟はしていた。確認できたことはよかった」と話していたという。

「これで日本人スタッフ17人全員の安否確認ができた。大変残念な結果だが、全員の確認ができて……大変よかった」。遠藤部長は声を絞り出した。

残る安否不明者は外国人スタッフ3人。「日本人、外国人を問わず、現地に駐在した78人全員の安否を確認するんだという気持ちを今も強く持っている」。遠藤部長は言い切った。



 
 
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残る1人死亡確認、邦人犠牲10人 アルジェリア事件

9遺体は25日帰国

nikkei.com

2013/1/24 20:46 (2013/1/24 22:23更新)

菅義偉官房長官は24日夜に緊急記者会見し、アルジェリア人質事件で安否不明だった日本人10人全員の死亡を確認したと発表した。同日夜に最後の1人の死亡を確認した。9遺体と邦人の生存者7人を乗せた政府専用機は日本時間の24日午後にアルジェリアの首都アルジェを出発、25日朝に帰国する。

死亡が確認された10人は、新谷正法さん▽伊藤文博さん▽緒方弘昭さん▽川畑圭右さん▽木山聡さん▽後藤康次さん▽内藤文司郎さん▽渕田六郎さん▽前川秀海さん▽山田隆さん。政府関係者によると最後の1人は日揮の元副社長の新谷さんで、現在は最高顧問として資源開発事業を担当していた。

菅長官は安否不明だった10人全員の死亡が確認されたことについて「多くの貴い人命が奪われ、改めて深い悲しみを覚える」と語った。新谷さんの遺体は城内実外務政務官とともに週末に民間機で帰国する見通しだ。

アルジェリアを出発した政府専用機には鈴木俊一外務副大臣と日揮の川名浩一社長も同乗しており、25日午前7時ごろに羽田空港に到着する予定だ。空港では岸田文雄外相、加藤勝信、世耕弘成両官房副長官が出迎える。

帰国を受け、安倍晋三首相は鈴木副大臣から現地の状況などについて報告を受ける。政府はその後、首相官邸で対策本部の会合を開催。これまで控えてきた犠牲者の氏名を同日中に政府として公表する。

事件に遭った日揮は事件発生後に日本人駐在員17人のうち7人の生存を確認する一方、10人を安否不明と公表していた。政府は21日に7人、23日に2人の死亡をそれぞれ確認。現地入りしている城内政務官がその後も残る1人の確認作業を続けた結果、24日夜に遺留品を用いて遺体の身元を確認した。



 
 
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アルジェリア事件:DNA鑑定も実施…遺体身元確認

毎日新聞 2013年01月24日 01時22分(最終更新 01月24日 01時56分)

【松尾良、カイロ秋山信一】アルジェリアの人質事件は23日夜、日本人の死者が9人となったことで、安倍政権に大きな衝撃をもたらした。海外のテロ事件としては、24人が犠牲になった01年の同時多発テロ以来の規模。当初から「人命最優先」を掲げてきた日本政府内には「できることは全てやった」(政府関係者)との声も強いが、死者数が拡大し、政府の危機管理や今後の対策が改めて問われるのは必至だ。

菅義偉官房長官は23日夜の記者会見で、「向こう(アルジェリア)はものすごい大雨で、一体ずつ確認している」などと説明。犠牲者の身元確認がなお難航している状況を吐露した。安倍政権は残る行方不明の邦人1人の安否確認に全力を挙げる一方、政府内で事件発生からの対応や事前の対策を検証する方針だ。

アルジェリア当局は、事件現場の天然ガス関連施設で確認された身元不明の遺体を約50キロ離れたイナメナスの病院に搬送し、身元確認を進めてきた。病院関係者によると、遺体の外見や身分証などの所持品、着衣などから国籍を判断し、国別に遺体安置用の部屋を設けていた。損傷が激しい遺体は身元を特定するためにDNA鑑定も並行して実施した。

21日に記者会見したセラル首相によると、外国人の死者は8カ国37人で、うち7人の身元が判明していなかった。今回身元が確認された日本人2人も、この7人に含まれている可能性がある。ただ関係各国が確認した死者数は30人にも満たず、37人の国籍別の内訳も判明していない。AP通信によると、各国政府の調べによる安否不明者は確認できているだけでノルウェー5人、フィリピン4人、英国3人など日本人1人を含めなお15人いる。



 
 
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アルジェリア事件:「誠に残念な結果」日揮、未明会見

毎日新聞 2013年01月24日 01時25分(最終更新 01月24日 01時47分)

日揮の遠藤毅広報・IR部長は24日未明に記者会見し、新たに同社関係の日本人2人の死亡が確認されたことを公表、「誠に残念な結果になりました」と沈痛な表情で述べた。

遠藤部長によると、三好博之執行役員や無事だった日本人駐在員ら6人は現地時間23日午前8時から、首都アルジェ市内の墓地に併設された霊安所で、イナメナスから運ばれ、ひつぎに入れられた身元不明の遺体を検分。午前10時ごろ、このうち2人の遺体が同社関係の日本人駐在員だと確認したという。

三好執行役員から連絡があり、遺族にも伝えた。2遺体は政府専用機で帰国できるよう調整している。遠藤部長は「安否確認ができない方はアルジェリア国内のどこかで生きていると信じていたので誠に無念」と語った。

依然として同社関係者は日本人1人、外国人4人の計5人が安否不明のまま。会見時にも、三好執行役員らは霊安所で遺体の確認を続けているという。【山下俊輔、松倉佑輔、飯田憲】



 
 
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アルジェリア事件:犠牲者の氏名公表へ…政府

毎日新聞 2013年01月24日 12時59分(最終更新 01月24日 14時13分)

アルジェリアの人質事件で、政府は24日午後(現地時間24日午前)から、首都アルジェで残る日本人1人の安否確認作業を再開する。救出された日本人と犠牲者の遺体を搬送する政府専用機は同日午後(現地時間同日午前)に現地を出発し、早ければ25日朝に羽田空港に到着する予定。菅義偉官房長官は24日午前の記者会見で、専用機の到着後に、政府として犠牲者9人の氏名を公表する方針を明らかにした。

安倍晋三首相は24日朝、2人の死亡確認について首相官邸で記者団に「大変残念です」と語った。

城内実外務政務官らは24日以降も現地にとどまり、アルジェの病院に搬送された身元不明の遺体などの調査を進める。菅氏は会見で「遺体は損傷が激しいものも含まれており、慎重に確認作業を行っている。かなり長い時間がかかるだろう」との見通しを示した。

政府はこれまで、家族や日揮の意向を踏まえて犠牲者の氏名を公表してこなかったが、菅氏は「私の定例記者会見で、政府としての責任のもとに公表したい。(日揮から)公表に理解をいただいた。明日専用機が到着するので一つの区切りになると思い、公表する」と説明した。【鈴木美穂】



 
 
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アルジェリア事件:新たな悲報に社員ら肩落とす…日揮

毎日新聞 2013年01月24日 13時17分(最終更新 01月24日 13時24分)

横浜市西区の日揮本社に設けられた献花台には、24日朝から取引先や同業他社の関係者らが続々と訪れ、花束を供えて犠牲者の冥福を祈り手を合わせた。出勤してきた社員は新たな悲報に「最後まで生存を信じていたが、こういう事態になって残念」と肩を落とした。

死亡したとみられる同社関係者と97年ごろに約半年間、カタールのプラント建設の仕事で一緒に働いたという運輸会社役員の男性(57)は「新聞で名前を見て、居ても立ってもいられずに来た。どんな状況でも冷静さを失わず対応し、非常に人間味のある人だった」としのんだ。

昨年アルジェリアで勤務していた男性社員(62)は「現場は軍隊が守っていたのに、まさかこうなるとは。残念です、本当に」と涙を浮かべた。1年間の海外勤務経験があるという男性社員(33)も「非常に残念で、ショックを受けている。生存者には何と言葉をかけていいのか……。自分の仕事が危険に満ちていることを再確認した」とかみ締めるように話した。

日揮に知人はいないが、ニュースで献花台を知り駆け付けたという茨城県土浦市の主婦、福原泰子さん(57)は「私たちの生活のどこかでつながっていると思うし、ご冥福をお祈りしたい」と話した。【宗岡敬介】



 
 
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アルジェリア事件:犠牲者に佐賀の緒方さん

毎日新聞 2013年01月24日 13時19分

アルジェリアの人質事件による日本人犠牲者の中に、佐賀県武雄市の緒方弘昭さん(57)が含まれていることが24日、分かった。プラント大手日揮などから連絡があったと遺族が話した。

緒方さんの妻由利子さん(55)が自宅で取材に応じ「21日夜、会社から遺体が確認できたと連絡を受けた。安否不明が続いていたので半分あきらめていたものの、どこかで生きていてくれればと望みも持っていたのですが」と話した。

緒方さんは、死亡が確認された渕田六郎さん(64)と同じ協力会社から、アルジェリアに派遣されていた。緒方さんは昨年11月半ばに現地に向かい、2月半ばに帰国する予定で、10日には電話で「変わったことはないか」などと連絡があったという。【竹花周】



 
 
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アルジェリア事件:生存者の心のケアを…イラク拉致被害者

毎日新聞 2013年01月24日 13時32分(最終更新 01月24日 14時46分)

アルジェリア人質事件に巻き込まれたプラント大手「日揮」(横浜市西区)や協力会社の日本人社員のうち、救出された7人と、亡くなった9人の遺体が、25日朝にも政府専用機で帰国する。生存者は過酷な体験で深い精神的な傷を負っている可能性があり、人質事件の経験者や専門家は「十分なケアが必要だ」と指摘している。

「生と死の分岐点はどこなのか。なぜ僕は生き残ったんだろう。自分を激しく責めたりもした」

今井紀明さん(27)は04年4月、イラクで他の日本人2人と共に武装勢力に拉致され、8日後に解放された。同年5月には日本人のジャーナリストら2人が襲撃され、10月には旅行者1人が拉致され、いずれも殺害された。

帰国後も長く精神面の不調が続いた。海外で同じような事件が起きたというニュースに接すると、突然涙が止まらなくなったり、落ち込んだり不安に襲われたりした。同情されることも、「頑張れ」と励まされることもつらかった。「回復に4年かかった。救出された方々も自分と同じように苦しむのではないか。年単位のケアが必要だ」と生存者の心情を思いやる。

今井さんは現在、通信制高校向けのキャリア教育を行う大阪市のNPO法人の共同代表を務めている。「等身大の自分を受け入れてくれる友人がいたから今がある」と話す。

中東など紛争地での治療経験が豊富な精神科医の桑山紀彦さんは「テロや戦争で受けたトラウマ(心的外傷)は、『自分を攻撃した人間の悪意』が存在することにより、不可抗力の災害よりも深い心の傷を負う。亡くなった同僚もいるため、生き残った自分を責める『罪業感』も生まれがちだ」と指摘する。

こうした点を踏まえ、心のケアとして、安心できる環境で適切に休養を取った上で、自分の身に起きた状況に向き合い、言葉にしていくことが必要だという。忘れようとすれば逆に凄惨(せいさん)な記憶が強烈によみがえる「フラッシュバック」や悪夢に苦しむことがあると指摘。社会全体で事件の意味を考え、教訓化することもケアにつながると強調する。【神足俊輔】



 
 
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アルジェリア事件:リビアで武器調達か

毎日新聞 2013年01月24日 21時12分(最終更新 01月25日 01時47分)

【バマコ(マリ南部)服部正法、ロンドン小倉孝保、モスクワ田中洋之】アルジェリア南部イナメナス近郊の天然ガス関連施設で日本人10人の死亡が確認されたイスラム武装勢力による人質事件で、隣国リビアとの関連を示唆する情報が強まっている。アルジェリア紙は23日、実行犯が使用武器をリビア反政府勢力から購入したと報道。昨年9月のリビア東部ベンガジの米領事館襲撃事件に参加した実行犯の一部が人質事件に加わったとの米報道もある。「リビア・コネクション」に注目が集まっている。

アルジェリアのアルシャルーク紙によると、リビアとの関連は人質事件で拘束された容疑者3人の尋問で浮上した。犯行声明を出した「イスラム聖戦士血盟団」のアルジェリア人現場指揮官ムハンマド・ベンシェネブ容疑者(掃討作戦で死亡)がリビア西部ジンタンで武器を購入。カラシニコフ自動小銃とロケット砲を各500〜800ドル(約4万5000〜7万2000円)で購入したという。

米ニューヨーク・タイムズ紙はアルジェリア政府高官の話として、昨年9月に米領事館が襲撃され、駐リビア米大使ら4人が殺害された事件を起こした武装勢力の一部が、アルジェリアの事件にも加わったと報じている。

また、AFP通信によると、アルジェリアの事件の犯行グループの電話番号をリビア東部のイスラム主義者から入手できたといい、情報筋は「実行犯の支援はリビアから行われた」と話した。

血盟団は犯行目的の一つに、自らの活動領域でありイスラム過激派が占拠中のマリ北部へのフランスの軍事介入停止を要求。アルジェリア政府の説明でも実行犯らはマリ方面へ逃亡を図ったとされる。

しかし、発生現場はマリ国境まで約1500キロあるが、リビア国境までは、80キロ程度と近い。マリのジャーナリスト、ジョセ・トラオレ氏は、血盟団のようなマリを拠点とするイスラム過激派について、「(11年の民主化要求運動)『アラブの春』でリビアから大量に流れ込んだ武器弾薬で強大化した」と毎日新聞に指摘した。

リビアは11年10月に最高指導者カダフィ大佐が殺害され、政権が保有していた大量の武器が流出。アルジェリア国境に近い南西部では治安悪化が生じている。「革命」に伴う混乱が、人質事件につながった可能性がある。

ロシアのプーチン大統領は24日、新任外国大使の信任状奉呈式で、「リビアでの無統制な武器拡散がマリの情勢を悪化させ、さらにアルジェリアでのテロにつながった」と事件の連鎖を指摘した。

リビアでは最近、外国政府関係者らを狙った事件も起きている。今月12日にはリビア第2の都市であるベンガジで、イタリアの総領事が乗った車が何者かの銃撃を受けた。防弾車両だったため総領事らにけがはなかった。

一方、英外務省は24日、「ベンガジで具体的かつ差し迫った欧米人への脅威情報を得た」として、ベンガジから即時退去するよう英国人に勧告した。「脅威」は、欧米人や欧米施設へのテロ攻撃を示しているとみられる。



 
 
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亡くなられた10人の氏名…人質事件

アルジェリア人質事件で犠牲になった方々

※年齢と肩書は本紙の取材で確認

◆日揮

新谷正法(あらたにただのり)さん(66)(最高顧問)

前川秀海(まえかわひでみ)さん(60)(社員)

伊藤文博(いとうふみひろ)さん(59)(社員)

木山聡(きやまさとし)さん(29)(社員)

川畑圭右(かわばたけいすけ)さん(社員)

◆グループ会社や協力会社

山田隆(やまだたかし)さん(72)

渕田六郎(ふちだろくろう)さん(64)

緒方弘昭(おがたひろあき)さん(57)

後藤康次(ごとうやすじ)さん(59)

内藤文司郎(ないとうぶんしろう)さん(44)

(2013年1月25日13時04分 読売新聞)



 
 
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実行犯「日仏英人の誘拐指示された」…現地報道

【アルジェ=田尾茂樹】アルジェリア紙「アッシュルーク」(電子版)は24日、東部イナメナスの人質事件で逮捕されたチュニジア出身の実行犯の一人が、日本人とフランス人、英国人を人質に取るよう首謀者から指示されたと供述していると伝えた。

同紙によると、「アブタルハ」と名乗る男は治安当局に対し、三つに分かれた実行犯グループのうち一つのリーダーで、フランス人を誘拐し、隣国リビアまで連れ去る「担当」だったと述べたという。

天然ガス関連施設襲撃は2か月半前から計画され、男は、首謀者とされるモフタル・ベルモフタル容疑者から、施設の爆破指示も受けていた。

(2013年1月25日10時58分 読売新聞)



 
 
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「最後の望み絶たれた」新谷さん悲報、知人ら涙

アルジェリアの人質事件で、大手プラントメーカー「日揮」の元代表取締役副社長で最高顧問の新谷(あらたに)正法(ただのり)さん(66)の死亡が24日に確認された。

安否不明だった3人のうち2人は23日に死亡が確認され、新谷さんは最後の安否不明者だった。「もう一度酒を飲みたかった」。温厚な人柄で人望を集めた新谷さんの悲しい知らせに、知人らは言葉を詰まらせた。

「最後の望みを絶たれた」。横浜国立大工学部建築学科で同じ研究室に所属し、日揮への入社も同期だった大口武弘さん(68)は、新谷さんの死亡が確認されたと聞き、声を絞り出した。

新谷さんは1971年に日本揮発油(76年に現社名)に入社。周囲からは「おっとりした人柄とまじめな性格」で人望があった。アルジェリアのプラント事業に長く携わり、同国と日本の太い絆を築いてきた。エンジニア部門のトップを務め、副社長から昨年、最高顧問に就任した。

(2013年1月25日11時06分 読売新聞)



 
 
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9人の遺体、遺族と対面…無事の7人も帰国

日本人ら多数の外国人が死亡したアルジェリアの人質事件で、無事が確認された日本人7人と、犠牲者10人のうち9人の遺体を乗せた政府専用機が25日朝、羽田空港に到着した。

政府はこれを受け、首相官邸で関係閣僚による事件の対策本部を開き、海外で活動する邦人の安全確保に取り組むことを決めた。菅官房長官は25日午前の記者会見で、犠牲者10人の氏名を公表した。

専用機の到着は、岸田外相や世耕弘成官房副長官ら政府関係者が出迎えた。遺族は空港内で遺体と対面した。

確認が遅れた1人の遺体は、現地で安否確認作業にあたった城内実外務政務官とともに、26日に民間機で成田空港に到着する。

政府の対策本部では、冒頭に出席者全員が黙とうをささげた。安倍首相は、「世界の最前線で活躍する10人の日本人が犠牲となったことは痛恨の極みだ。卑劣なテロ行為を起こしたテロリスト集団を断固として非難する。国際社会と連携してテロとの戦いに取り組んでいただきたい」と述べた。そのうえで、「今回の事件の検証を行い、必要な対策に政府一丸となって迅速に取り組んでいただきたい」と指示した。

(2013年1月25日14時01分 読売新聞)



 
 
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「タラップ下りてきてほしかった」…涙の遺族

羽田空港の駐機場近くにある貴賓室では、喪服に身を包んだ遺族が沈痛な面持ちで、家族の無言の帰国を待ち受けた。

午前7時頃、政府専用機が到着すると、遺族のほか、岸田外相ら政府関係者や日揮の幹部ら約40人が歩み寄り、機体のそばに降ろされた9人のひつぎに向かって深々と一礼。手を合わせたり、白い花束をひつぎの上に手向けたりして、社員らの死を悼んだ。

報道陣の対応に追われた日揮の遠藤毅広報・IR部長は、目をじっと閉じて黙とうした。献花を終えた関係者らはそろって深く頭を下げ、ひつぎを見送った。

前日に鹿児島県から上京し、神奈川県藤沢市の親類宅で待機していた渕田六郎さん(64)の兄、光信さん(70)は午前9時頃、テレビで政府専用機が到着した映像を見て、「あのタラップを歩いて下りてきてほしかった」と、改めて無念さをにじませた。六郎さんとは26日に対面する予定。「早く会って、大変だったねと声をかけてやりたい」と、弟をいたわるように静かに語った。

(2013年1月25日12時45分 読売新聞)



 
 
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遺体に向かって名前を叫び、涙流した日揮社員

「矜持(きょうじ)を持って仕事に取り組む、極めて有能なスタッフを失った」。

横浜市の本社で25日午前11時半から記者会見を開いた日揮の川名浩一社長は、こう言って言葉を詰まらせた。

黒いスーツに身を包んだ川名社長は「発展途上国、特に資源国においてプラント建設で貢献してきた」と語り、「日揮のプロジェクトに携わる全員がその国の経済発展に貢献できる誇りを持っていた」と犠牲者をしのんだ。

襲撃を受けたイナメナスの現場に自ら足を運び、懸命に安否確認にあたった川名社長。最初に日本人とみられる遺体を見たときの感想を聞かれると、5秒ほど言葉を詰まらせた後、「どうか違っていてほしいと願っていた。つらくて、つらくて、つらくて、本当に残念な気持ちでいっぱいでした」と、悔しそうな表情で語った。一緒に安否確認を行っていた社員らは、遺体に向かって名前を叫び、涙を流したという。

(2013年1月25日15時04分 読売新聞)



 
 
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asahi.com 2013年01月25日07時02分

日本人10人の死亡確認 首相「ひどすぎる」 人質事件

アルジェリア南東部イナメナスで起きた人質事件で、菅義偉官房長官は24日夜に記者会見し、安否が不明だった日本人男性1人の死亡を新たに確認したと発表した。事件に巻き込まれた日本人17人全員の安否が判明し、死亡が確認されたのは計10人となった。

菅氏によると、首都アルジェに運ばれていた国籍不明の遺体を日本の警察関係者らが鑑定。遺体は損傷が激しく身元確認には時間がかかるとされていたが、さまざまな遺留品などからプラント建設会社「日揮」の関係者だと判明した。

安倍晋三首相は24日夜、菅氏に「あまりにもひどすぎる。残念だ」と語った。菅氏は記者会見で「政府として卑劣なテロ行為に対し断固非難する」と述べた。

現地に派遣していた政府専用機は24日午前6時12分(日本時間同日午後2時12分)にアルジェを出発。23日までに身元が判明した日本人9人の遺体と、無事だった7人を乗せ、25日午前7時ごろ羽田空港に到着する予定だ。

専用機に同乗している鈴木俊一外務副大臣は帰国後、首相官邸に向かい、首相に現地で説明を受けた内容を報告する。その後、政権が開く対策本部に鈴木氏も出席する。

24日に身元が判明した残る1人の遺体について、菅氏は同日の記者会見で「必要な手続きを終え、一日も早く帰国できるように現地の城内実外務政務官を中心に取り組んでいる」と説明し、民間の航空機で帰国することを明らかにした。

   ◇

アルジェリア南東部イナメナスで起きた人質事件で、死亡が確認された日本人10人が朝日新聞の取材で判明した。24日に確認されたのは、日揮元副社長で最高顧問の新谷正法(あらたにただのり)さん(66)。ほかの9人は、伊藤文博さん(59)▽前川秀海さん(60)▽川畑圭右さん▽木山聡さん(29)=以上、日揮▽緒方弘昭さん(57)▽後藤康次さん(59)▽山田隆さん(72)▽内藤文司郎(ぶんしろう)さん(44)▽渕田六郎さん=以上、関連会社や協力会社、派遣会社勤務。日揮関係では、アルジェリア駐在や出張で現地入りしていた17人の日本人が事件に巻き込まれた。7人は無事が確認された。



 
 
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外国人10人以上、なお安否不明 遺体の身元確認難航

nikkei.com

2013/1/25 10:32

【アルジェ=共同】アルジェリア人質事件で、外国人の死者、行方不明者は8カ国、約40人に上った。日本人は安否不明だった10人全員の死亡が確認されたが、各国政府などの発表によると、依然として10人以上の安否が不明で、身元確認は難航している。

犠牲者の遺体はまずイナメナスなど近隣の病院に収容された後、首都アルジェ郊外のエルアリア墓地にある遺体安置所に移送された。安置所には連日、身元確認や遺体引き取りのため各国の大使館関係者らが訪問。損傷が激しい遺体もあり、各国は身元確認の専門家らを派遣、DNA鑑定などを行っている。

アルジェリア政府によると、制圧中の施設から自力で逃げ出した人質が、広大な砂漠で道に迷った可能性も残っている。



 
 
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政府専用機が羽田に到着 9遺体と7人乗せ

nikkei.com

2013/1/25 6:53 (2013/1/25 13:01更新)

アルジェリア人質事件で犠牲となった日本人9人の遺体と生存者7人を乗せた政府専用機は25日午前7時前、羽田空港に到着した。

安倍晋三首相は同日朝、首相特使として現地入りし専用機で帰国した鈴木俊一外務副大臣から報告を受けた。政府は同日午前、24日夜に政府が最後に死亡を確認した新谷正法さん(66)を含めた計10人の犠牲者の氏名を公表した。

25日午前9時ごろから首相官邸で開いた政府の対策本部では冒頭、首相をはじめ出席者らが起立し、黙とうした。首相は「改めて政府として心から哀悼の意を表する」と表明。「世界の最前線で活躍する10人の日本人が犠牲となったことは痛恨の極みだ。卑劣なテロリスト集団を断固非難する」と強調した。

首相は海外の邦人保護策の強化やアルジェリアに残っている新谷さんの遺体の早期の搬送支援も指示。「海外で活躍する企業・邦人の安全を守るため、菅義偉官房長官のもとで事件を検証し、必要な対策に政府一丸となって迅速に取り組んでほしい」と語った。会合では国際社会と連携し、今後もテロとの戦いに取り組む決意を確認した。

菅長官は25日午前の記者会見で、関係省庁の局長級で構成する検証委員会を近く設置し、邦人の安全確保策などを盛り込んだ報告書をまとめると説明した。外務省も独自に邦人の安全対策検討チームを設置し、在外公館などでの事件対応を検証する。

新谷さんの遺体は現地入りしている城内実外務政務官とともに、26日午後にも成田空港着の民間機で帰国する見通しだ。

専用機の到着に際して羽田空港では遺族や日揮関係者らが出迎え、政府からは岸田文雄外相、加藤勝信、世耕弘成両官房副長官が立ち会った。遺体は遺族が対面した後、神奈川県内などの病院に搬送され、同県警が司法解剖を始めた。菅長官は遺体が発見された状況について「詳細はかなり把握しているが、政府から公表することはない」と述べるにとどめた。

専用機に同乗した日揮の川名浩一社長や生存者7人は羽田空港から横浜市内にある同社本社に到着。鈴木副大臣は対策本部終了後、官邸で記者団に7人の生存者について「若干の安堵感も感じたが、まだ大変心に傷を負っている感じがした」と語った。

事件はアルジェリア東部の天然ガス関連施設を16日にイスラム武装勢力が襲撃して発生した。事件に巻き込まれた日揮の日本人駐在員は17人で、日揮は7人の生存を確認する一方、10人が安否不明と公表していた。政府は城内政務官らを現地に派遣し、21日に7人、23日に2人の死亡を確認。24日夜には残る1人について、所持品から遺体の身元が判明した。



 
 
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「有能な社員失った」 日揮社長、悔しさにじます

nikkei.com

2013/1/25 12:02

「日本人10人、外国人6人の極めて有能なスタッフを失った」。横浜市の日揮本社で25日記者会見した川名浩一社長は時折涙をこらえながら、資源開発の最前線で活躍するスタッフが犠牲になったことに悔しさをにじませた。

窓から半旗がのぞく会見場に黒いスーツ姿で現れた川名社長は終始、硬い表情。「犠牲者のご遺体をいち早くご家族の元に届ける。残る外国人1人の安否確認も社を挙げて取り組む」と話した。

アルジェリアを含む海外事業に関し「イスラム圏を含むエネルギー資源国で、プラント建設を担ってきた。その国の経済発展にも貢献できる仕事に誇りを持っている」としながら「安全を確保しながら継続していけるかという課題が目の前にある」との認識を示した。

生存者からの聞き取りなどを基に襲撃事件の経緯も報告。「事件の朝、まだ暗い未明に襲撃が始まった。それから撃ち合いが始まって、翌日もさらにまた撃ち合いがあった」などと説明した。

会見の中では思いが高ぶり、言葉に詰まる場面も。自身も訪れた現地の病院や墓地の霊安所での遺体確認について問われ、「本人たちだと確認された瞬間、つらくてつらくてつらくて……。同行者の中には(犠牲者の)氏名を叫んでいた者もいた」と涙をこらえた。

即時鎮圧に踏み切ったアルジェリア政府の対応には「どのような形で応戦したか、はっきりとつかんでいない」とした。「宿舎やプラントは通常の人は立ち入り禁止で、軍隊に守られていた。その中で起こった事件で結果的に私どもの尊い命が奪われ、とても悲しい、つらい」と話した。



 
 
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ターバン巻き決死の脱出 生還の日本人駐在員が証言

襲撃の緊迫の様子

nikkei.com

2013/1/25 13:50

鳴りやまぬ銃声、命懸けの脱出――。アルジェリア人質事件で、日揮は25日、生還した日本人駐在員の1人から聞き取った内容を明らかにした。突然の襲撃の後、部屋に身を潜め、アルジェリア人スタッフらと共に居住区の外へ。緊迫した生々しい現場の状況が伝わってくる。

日揮によると、証言したのは事件後に最初に無事を確認できた日本人男性3人のうちの1人。

男性が異変に気づいたのは、現地時間16日午前5時40分ごろ。非常事態を知らせるサイレンが鳴り響き、居住区の自室にいた男性がドアを開けると、「ステイ、ルーム」と声をかけられた。部屋にこもっていると、外から激しい銃撃の音が聞こえてきたという。

午前6時半ごろ、近くの別の部屋の方から「オープン、ザ、ドア」という声と銃声が聞こえた。午前9時ごろ、上空からヘリコプターの音が聞こえ「アルジェリア軍が助けに来た」と思ったが、部屋に潜み続けた。日中は銃声が鳴り続けていたという。

翌17日午前9時45分ごろ、部屋の小窓から外をのぞくと、日揮のアルジェリア人スタッフ数人の姿が見え、「安全担当のスタッフが部屋に行くからそれまで待て」と言われた。数分後、訪れたスタッフと共に初めて部屋を出た。頭にターバンをまかれ、顔はネックウオーマーで隠すように言われ、アルジェリア人らに取り囲まれるようにして居住区外に出た。

他の会社の居住区などを転々と避難し、食料や水を分けてもらい、その後、アルジェリア軍の施設に避難。メディカルチェックを受けている間、武装勢力が攻撃しているのが見えたという。

17日午後3時ごろ、車で移動していた別の日本人駐在員と合流し、駆け込んだ現地警察から電話して家族に無事を伝えた。同日夜、イナメナス空港から首都アルジェに移動した。



 
 
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日揮の概要 売上高6000億円、70カ国以上で実績

nikkei.com

2013/1/25 22:53

▼日揮の企業概要 国内最大手のエンジニアリング専業会社。2013年3月期の連結売上高見通しは6000億円。プラントを設計して機材を調達、建設までを担う「EPC(設計、調達、建設)」という事業が中心。従業員数は連結で約6500人。

日揮は1928年に東京・麹町に日本揮発油として設立。50年代に石油精製プラント建設でエンジニアリング事業を本格的に開始した。60年代から本格的に海外に進出した。アルジェリアのほかペルー、アルゼンチン、ベネズエラなどのプラント建設を担った。その後は中東やアジア、アフリカなどで大型受注を続けてきた。同社は主力の液化天然ガス(LNG)プラントで世界4強の地位を占める。これまで世界70カ国以上で約2万件のプロジェクトを手がけた実績を持つ。



 
 
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日揮、アルジェリアは飛躍の礎 世界で難工事成功

安全最優先に工事再開探る

nikkei.com

2013/1/25 22:00

アルジェリアの人質事件で多くの社員を失った日揮は「国境なき技術者集団」を標榜してきた。治安が悪く自然環境が過酷な場所で大型プラントの建設を相次ぎ成功させ、国内屈指のグローバル企業として事業を拡大してきた。同社の川名浩一社長は25日の記者会見で「(当社は)エンジニア一人ひとりの社員が財産」と語った。その言葉通り海外進出した1960年代から国籍を問わず現場を担う人材の育成や活用に取り組んできた。

日揮は襲撃があった東部イナメナス以外でも2カ所でプラントを建設中。このうち1カ所のガシツュイユのガス処理プラントの受注規模は約1500億円にのぼる。駐在員は安全地域に退避しているが、十分な安全が確保できれば工事を完成させる意向だ。

日揮は1970年代から同国で大型工事を相次ぎ成功させたことが世界大手に飛躍する契機となった。特にガスなど資源が集中する内陸部は灼熱(しゃくねつ)の砂漠地帯で工事が極めて難しい。日本人社員がそこで経験を積み、その多くが他地域での建設にも従事している。現地の人材も自社で育ててきた。現在は設計や施工を担える従業員が330人もいる。

プラント会社はいかに多くの作業員を動かし納期通りに完成させるかが競争力のカギになる。日揮が世界各地で難しい工事を確実に進められるのは作業員を統率する人材力があるからだ。その象徴が2009年夏に稼働したインドネシア東部の液化天然ガス(LNG)設備の建設。英BP社向けの3000億円プロジェクトだ。

「最後の楽園」と呼ばれる南太平洋のニューギニア島にあり、「昆虫1匹殺してはいけない」など環境への配慮が厳しく求められた。現地で雇用したパプア人ら約1万人は給料などを巡って暴動を起こした。工事が遅れれば給料をもらえる期間が延びるから熱心に働く人は少ない。日揮の社員は工事現場でパプア人と寝食を共にすることで信頼関係を築いた。結果として計画通り5年で工事を完成させた。

日揮が現場に送り込んだ日本人は約100人。この20人程度が新入社員だった。入社直後から現場で経験を積ませるのが日揮流だ。「現場の問題は現場で解決する」がモットー。新人も重い責任を担うから鍛えられる。

外国人社員の育成にも力を入れてきた。インドネシアの子会社から現地に入った350人が実際の施工管理では中核部隊となった。施工や設計など日本での研修を含めて教育制度を充実させてきた。現場の監督責任者などに抜てきする人事で士気も高めている。

日揮は世界に子会社がある。フィリピンで1000人、サウジアラビアで600人など各地でプラントの設計・工事を担う人材を増やしており、今後の工事拡大に対応しようとしている。

国内プラント業界では他社も人材の育成や活用に定評がある。2位の千代田化工建設が手掛けたカタールのLNG設備は世界最大規模で、工事最盛期の08年半ばには世界86カ国からの労働者7万5000人も働いた。同社の複数国籍の社員が現場を仕切った。肥料プラントに強い東洋エンジニアリングはインドで受注が相次ぐ。同国で2000人超を雇用、設計などで日本人社員並みに活躍する技術者も多い。

日揮などのプラント大手は国内の自動車、電機メーカーが進出していない地域にも果敢に足を踏み入れてきた。日揮の重久吉弘グループ代表は「たくましい社員を育ててきた」と語る。今回の事件を受けてリスク管理を充実させる。その姿からは一段とグローバル化が必要な日本企業の多くが学ぶべきことがある。



 
 
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日揮社長「痛恨の極み」 人質事件で駐在員犠牲

外国人スタッフ1人なお安否不明

nikkei.com

2013/1/25 11:57 (2013/1/25 13:32更新)

25日朝、政府専用機でアルジェリアから帰国した日揮の川名浩一社長は、午前11時半すぎから横浜市の同社本社で記者会見した。「朝、暗い時に襲撃が始まり、撃ち合いになった」などと、無事だった日本人駐在員に聞いた当時の様子を明らかにした。今後の事業展開については「従業員の安全が確保できなければ、ビジネスは成り立たない。継続できるか見極めたい」と話した。

川名社長は会見の冒頭、「誠に痛恨の極み。犠牲になられたご本人、ご遺族に衷心から哀悼の意を表します」と立ったまま沈痛な表情で語った。

「誠に残念な結果を報告することになった。(同社は)エンジニア一人ひとりが財産で、矜持(きょうじ)を持ってプロジェクトに当たっていた極めて有能なスタッフを失うことになった」と唇をかみ締めた。

襲撃当時の様子について、川名社長は「銃撃戦のさなか、機転をきかせてトラックの下に入り込んだり、自分の部屋で一昼夜耐えてアルジェリア人従業員に助けられたりした」と無事だった日本人駐在員から聞いた話を紹介した。

同社によると、これまでに同社の日本人駐在員10人と外国人スタッフ6人の死亡が確認された。外国人スタッフ1人は依然、安否不明となっている。川名社長は19日にアルジェリアに到着して以降、首都アルジェや事件現場となった天然ガス田施設のある東部イナメナスを訪問。病院などを回って同社駐在員の安否確認をしたり、遺体と対面して身元確認に当たったりしていた。



 
 
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「日本人らを人質に」 武装勢力司令官が指示

地元紙報道

nikkei.com

2013/1/25 10:34

【アルジェ=共同】アルジェリア紙、アッシュルーク(電子版)は24日、同国南東部で起きた人質事件で逮捕されたイスラム武装勢力の男が、指導者のベルモフタール司令官からフランス人と英国人、日本人の計5人を人質に取るよう指示されていたと報じた。日本人が標的だったことを示す具体的供述が明らかになるのは初めてとみられる。

男はチュニジア人のアブタルハ・トンシ容疑者で、治安当局の調べに、人質事件の実行グループである「血盟旅団」を傘下組織として率いるベルモフタール司令官から、フランス人を中心に英国人と日本人を人質に取るよう命じられたと話した。なぜ5人だったかは明らかでなく、主にフランス人を人質にするよう命令されたという。

供述によると、司令官はさらに、現場のガス田施設を爆破するよう命令。外国人には爆弾を巻き付けるなどの拷問をするよう命じる一方で、アルジェリア人や他国のアラブ人、イスラム教徒の労働者には危害を加えないよう、同容疑者らに注意していたという。

目的について司令官は、フランス軍によるマリ軍事介入に対する「報復」と説明した。事件の計画は実行の約2カ月半前に立案されたが、目的や標的について指示が出された時期は明確ではない。

またガス田施設で勤務していた複数の運転手が武装勢力に協力していたとも証言。武装勢力に外国人労働者の部屋数など詳細な情報を提供していたほか、現場までの案内役を務めていたという。



 
 
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帰国の日揮社長「自分の目で真実確かめたかった」

会見の主な一問一答

nikkei.com

2013/1/25 16:59

日揮の川名浩一社長は25日、政府専用機でアルジェリアから帰国後、横浜市の同社本社で記者会見した。主な一問一答は以下の通り。

――現地で見聞きした襲撃当時の様子は。

「多くの話が断片的に伝えられており、つなぎ合わせて、どのようなことが起こったのかを鋭意確認している。襲撃は(現地時間16日早朝の)暗い時に始まり撃ち合いになった。翌日も人質の安否は分からず、さらに襲撃や撃ち合いがあった」

――アルジェリア政府の対応をどう考えるか。

「実際にアルジェリア政府軍がどのように交戦したのか、はっきりとつかんでいない。結果的に私どもの貴い命が奪われたということ。とても悲しく。つらい」

――事件の一報はいつ、どのようにして知り、会社にどう指示したのか。

「東京都内から車で(本社に)戻っている最中に一報を聞いた。会社に着き次第、緊急対策本部を作り、情報収集を始めた。まず何が起きているのか、安否の情報をすぐに集めた」

――社長自身が現地に行く判断をした理由は。

「非常に情報が錯綜(さくそう)していた。何が真実なのか、自分の目で確かめたかった。国のトップレベルの協力が必要なので、私自身がお願いすべきだと思った」

―遺体を確認したときの状況は。

「最初に見たときは違ってほしいと願ったが、残念ながら本人だろうと。つらくて、つらくて、つらくて。同行した者たちも名前を叫んで悲しんでいた」

――生存者から聞き取った内容は。

「銃撃戦のさなか、トラックの下に入り込んでじっと耐えて命を守った人、自分の部屋で一昼夜じっと耐えて翌日の昼に助けられた人もいる。忍耐、判断力、勇気、運、どれか一つ欠けても生存は難しかった。彼らを誇りに思う」

――政府が犠牲者の氏名を公表した。

「政府の発表は事実です。今回の事件で、ご遺族にこれ以上のストレスやプレッシャーをいかにして排除できるかを優先的に考えている」

――遺族への対応は今後どうする。

「事件発生以来、現地での進捗状況を連絡していた。私どもの対策本部に現地から最終確認ができたという段階で速やかに報告させていただいた。今回の件に関する情報は、私どもの知る範囲、これは非常に限られた範囲になっているとは思うが、ご遺族の方にはしっかりお話をさせていただいている。今後、現地の状況、犠牲になった駐在者の状況を、断片的にはなるが、できる限り説明して参りたいと思っている」

――今後のアルジェリアでの事業面での影響をどうみている。

「まず従業員の安全、命の安全が第一ですから、これが確保できなければビジネスは成り立たない。アルジェリア首相もセキュリティー対策は大きく改善するとおっしゃっているので、しっかりとそれを確認して今後安全にビジネスができるかを見極めたい」。

――現地の報道では内通者がいたという情報がある。そうである場合、日揮の責任をどう考えるか。

「その件に関しては報道でしか接していませんので真偽はわからない。いま報道で出ているのは客先雇用の安全担当、および私どもの孫請け会社の調理人と聞いている。それ以外のことはわからない」

――今後の日揮のアフリカでの事業への影響は。

「現時点で明確な答えは申し上げられないが、安全状態を最優先にして、それで今後のビジネス展開を考えたい」



 
 
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官房長官「最後の邦人1人の遺体、26日午後帰国」

nikkei.com

2013/1/25 16:19

菅義偉官房長官は25日午後の記者会見で、アルジェリア人質事件で最後に死亡確認された日本人1人の遺体が26日午後2時ごろに成田空港に到着する予定だと発表した。現地入りしていた城内実外務政務官は同じ便で帰国した後、安倍晋三首相に現地の状況などを報告する。空港には岸田文雄外相が出迎える。



 
 
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BP元運転手、襲撃直前に偵察活動…人質事件

【パリ=石黒穣】アルジェリア東部イナメナスの天然ガス関連施設襲撃で、イスラム武装勢力の内通者だった英石油大手BPのアルジェリア人元運転手が、16日未明の襲撃直前に施設周辺で偵察活動をしていたと地元紙アッシュルーク(電子版)が24日伝えた。

拘束された武装勢力の一人が警察に証言したという。元運転手は、砂漠の地形に詳しいイナメナス出身のガイドとエジプト人の3人で施設まで近づいて状況を確認。エジプト人がリビア側にいる仲間に衛星電話で「首尾は計画通り」と伝えたのを合図に、グループが施設に向けて出発したという。

アルジェリア当局のこれまでの調べで、襲撃グループが居住区域とプラント区域の詳しい図面を持っていたことがわかっている。長期にわたって施設で従事していたBP運転手は、施設内の詳細な位置関係などをグループに伝えていたとみられている。

(2013年1月25日21時23分 読売新聞)



 
 
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asahi.com 2013年01月25日18時58分

武装勢力「人質を盾に」 日本人生存者が証言

アルジェリアの人質事件で、無事だった日揮社員ら日本人の一部が当時の状況を「武装勢力がアルジェリア軍から攻撃を仕掛けられた際、人質を盾にした」と説明していることが政府関係者への取材でわかった。

アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス関連施設をイスラム武装勢力が襲撃し、人質を取って立てこもったのは現地時間16日午前5時ごろ。アルジェリア軍は施設を包囲し、17日正午ごろ、ヘリコプターと車両から一斉に攻撃し、施設内の居住区部分をほぼ制圧した。この際、武装勢力だけでなく人質も多数が死亡した。「人質を盾にした」と証言しているのは、この間の出来事とみられる。

政府関係者によると、無事だった日本人は「武装勢力は宿舎に入り、銃を撃ちまくった」「ベッドの下に隠れて難を逃れた」などとも話しているという。また、犠牲となった日本人の多くは、遺体の傷の状況から、銃撃を受け死亡したとみられる。

軍によるこの攻撃の後、武装勢力は外国人の人質7人を連れ、居住区から数キロ離れた主要ガス施設内の機械室に逃げ込んだ。軍は19日午前、機械室に突入し、作戦を終了。7人はこの際に死亡したとされる。武装勢力からは迫撃砲や手投げ弾、地雷のほか、機関銃やライフルなどが押収されたという。



 
 
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外国人の安否、9人なお不明 アルジェリア

nikkei.com

2013/1/26 1:27

【カイロ=花房良祐】アルジェリア人質事件に巻き込まれた外国人の安否確認は終わっていない。海外報道などによると、英国人やノルウェー人ら9人の身元がなお不明なもようだ。遺体の損傷が激しいためとされており、鎮圧作戦の激しさがうかがえる。

アルジェリアのセラル首相は21日、37人の外国人が犠牲となり5人が行方不明だと発表した。外国メディアは死者・行方不明者は合計39人と伝えており、情報はなお錯綜(さくそう)している。首相は国別の内訳を示さず、21日以降は新しい情報を発表していない。



 
 
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「アルジェリア方式」 吹き飛んだ安全神話

nikkei.com

2013/1/26 3:30

資源開発や工業生産を支えるプラント建設で日本は国際競争の先頭を走ってきた。新興国の成長に伴って資源確保は激化し、重要性は一段と増す。だがアルジェリア人質事件は厳しい現実を突きつけた。安全を確保しつつ海外事業を拡大することは、すべての企業が直面する課題でもある。

プラント建設の世界に「アルジェリア方式」という言葉がある。軍隊が建設や操業にあたる外国企業を守るスタイルを指す。1990年代にアルジェリア全土で吹き荒れたテロの下で、国家経済を支える資源輸出を続けるために同国政府が導入した方法だ。

この手法は当たり前のようで、実は画期的だ。安全確保は受注企業の自己責任が基本。アルジェリア方式はテロや争乱が隣り合わせのプラントビジネスで、最も確実な安全確保策とされてきた。

事件に巻き込まれた日揮の社員も「軍隊に守られて生活し、建設してきた」(川名浩一社長)はずだった。その安全神話は吹き飛んだ。

太平洋戦争ぼっ発直後、旧日本軍はスマトラ(現インドネシア)の製油所を真っ先に制圧した。設備の復旧・運営にあたったのが、日本の海外でのプラント建設の源流だ。以来、原油や天然ガスを掘り出したり、石油化学製品を生産したりするプラント建設で、日本企業は存在感を高めていった。

世界で開発が進む液化天然ガス(LNG)の製造設備は日揮と千代田化工建設の日本勢2社を含む4社が世界市場の8割を押さえる。日本企業は膨大な部品を扱い、多くの作業員を動員して納期通りに完成させることを得意とする。資源国の経済成長を日本勢の「お家芸」が支えている。

その勤務環境は過酷だ。原油や天然ガスの産地は多湿のジャングルや炎熱の砂漠にならざるを得ない。日揮は地元の人間も入らないリビアの砂漠でガス田を開発し、戦争や革命に揺れたイランでは逃げることなくプラント建設を続けた。

資源獲得競争は激しさを増し、産地はより奥地へ、より厳しい場所へと移る。そうした場所でプラント会社の技術者は日本のものづくりの技術を守ってきた。

事件があっても重要性は変わらない。韓国や中国勢が追い上げる中で日本企業が事件から学ぶべきはリスクから逃げることではなく、どう最小化するかだ。東洋エンジニアリングの永田雄志会長は「安全を追求していかなければならないが、ひるむわけにはいかない」と語る。

企業は先進国から新興国へとビジネスの足場を移している。国際協力銀行によると、2011年度に31%だった製造業の海外生産比率は15年度に38%に高まる。アフリカや中東などテロや争乱のリスクの高い地で働く日本人も増えていくだろう。痛ましい犠牲を繰り返さないために、政府と企業が一体となった情報収集や危機管理の体制見直しが欠かせない。(編集委員 松尾博文)



 
 
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アルジェリア事件、省庁横断で検証へ 法改正も議論

nikkei.com

2013/1/26 1:31

政府は日本人10人が犠牲になったアルジェリア人質事件の検証作業を来週から本格化させる。菅義偉官房長官をトップに関係省庁局長級の検証チームの初会合を開く。外務省も在外公館の危機管理の課題を洗い出す。「海外の最前線で活躍する企業や邦人の安全を守る」(安倍晋三首相)方策づくりを急ぐ。

情報不足などにより邦人保護へ迅速に動けなかった今回の反省から、海外で危険な状態になった日本人を保護する法整備の強化が論点の一つとなる。海外に進出している企業関係者や危機管理の専門家で構成する有識者会議を立ち上げ、海外で緊急事態が起きた際の邦人保護や救出のあり方を議論する。

自民党の石破茂幹事長はCS番組で「正当防衛、緊急避難に限定して武器を使用するのは、国際紛争を解決する手段としての武力行使にあたらない。先送りは許されない」と強調。2月末までに邦人保護法制の方向性を出す考えを示した。

自衛隊法は、海外で災害や騒乱など緊急事態が起きた際に邦人を警護する任務を定めていない。自民党は外国領域内で武器を携行して警護もできるようにする法改正を検討する見通しだ。

防衛省は現在、アフリカ地域でエジプトとスーダンに計2人しかいない防衛駐在官を増員する考え。対アフリカ外交にも力を入れていく。欧米など各国の軍とも交流して軍事情報の収集・分析機能の強化をめざす。

国家安全保障会議(日本版NSC)の創設により、首相や関係閣僚が外交・安全保障をめぐる戦略を少人数で議論し迅速に意思決定する構想も今回の事件を機に前進する可能性がある。



 
 
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突然の銃声、身を潜めた一昼夜 証言・アルジェリア事件

nikkei.com

2013/1/26 8:08

アルジェリア人質事件で犠牲となったプラント大手日揮の駐在員9人が25日帰国した。グローバルな舞台で働いてきた企業人らの命を奪った凄惨なテロ。早朝の砂漠に鳴り響くサイレン、銃声、怒号――。犠牲者とともに帰国した生存者に同社が聞き取った証言などから武装勢力による襲撃で緊迫した当時の状況が浮かび上がった。

アルジェリア人質事件の経過
(日本時間)
16日午後 南東部の英BPガス関連施設を武装勢力が襲撃。居住区に侵入し、多数の人質を拘束
深夜 モーリタニアの通信社、武装組織が日本人を含む41人を拘束と報道
18日未明 アルジェリア国営通信「制圧作戦が終了し、外国人の人質が複数死亡」
午前 菅官房長官が「日本人3人の無事を確認、14人が安否不明」と発表
19日未明 モーリタニアの通信社、武装勢力が依然7人の人質を取っており、そのうち1人が日本人と伝える。
午後 アルジェリアのメディア、アルジェリア軍が「最終作戦終了」と報道
20日午前 菅官房長官「日本人死亡の情報」
21日午後 アルジェリアのセラル首相が外国人37人死亡と発表。安倍首相、日本人7人死亡の情報を受けたと表明
23日午後 菅官房長官、新たに日本人2人の死亡を確認と発表
24日午後 菅官房長官、安否不明だった日本人1人の死亡を確認と発表
25日午前 日本人の9遺体と生存者7人が帰国

■未明に銃撃「オープン・ザ・ドア」

「現地がまだ早朝、未明の暗い時に襲撃が、銃撃が始まった」(日本人駐在員)

軍の制圧が終了するまで4日間にわたる事件の幕開けは16日午前5時40分ごろ。プラントから3〜4キロ南に離れた居住地区内の自室にいた、日本人駐在員は地区内に鳴り響くサイレンを耳にした。

ドアをあけたところ「ステイ・ルーム」との大声が聞こえた。断続的な銃声。「オープン・ザ・ドア」という声の直後に発射された音もあった。駐在員は翌17日に同社のアルジェリア人スタッフにかばわれながら脱出するまで自室に潜み続けた。

武装勢力は居住地区の襲撃に先立ち、同地区から出たばかりの空港に向かうバスを襲撃。この際に同乗する警備員が応戦したが、施設で働く外国人らが死亡した。生存者によると、武装組織のメンバーは携行型のロケット砲なども持っていたという。

■軍の警備区域 たやすく陥落

「軍によって強固に守られ、安全が政府に保障されていた」(日揮幹部)

事件の舞台となったガスプラントは居住地も含め、軍が駐留して警備に当たる軍用地「ミリタリーゾーン」。事件後に現地入りした日揮幹部は「(こうした仕組みで)過去、1人の犠牲者も出さなかった」と話す。

だが武装勢力は現地時間の16日早朝、居住区に侵入すると素早く展開。正確に一戸一戸の居室を狙い、次々に日本人、英国人など外国人の従業員を拘束した。

たやすく陥落したことから内通者の存在も指摘される。地元報道では、治安当局が施設で働く調理師らを武装勢力に加担した疑いで聴取した。

高度に武装し、800人超の従業員を制圧下に置いた武装勢力に軍は強硬な鎮圧に出る。17日には人質を乗せて逃亡を図る武装勢力の車両をヘリコプターからミサイルで攻撃。車両が爆発し、人質にも多数の死傷者が出たとされる。

■トラックの下へ 拘束逃れる

「(日本人とわからないよう)頭にターバン、ネックウオーマーで顔を隠した。かくまってくれた人の所から警察の車まで200メートル走った」(日本人駐在員)

帰国した日本人駐在員の生存者7人のうちの1人は最初の襲撃があった際に屋外にいた。銃声が聞こえた瞬間、機転を利かせてとっさに付近のトラックの下に潜り込み、一昼夜にわたってじっと動かずにいたという。周囲の状況を見極め、無事に救出された。

この駐在員のように九死に一生を得た日本人など外国人の多くは襲撃の初期段階で異変に気づき、武装勢力に身柄を拘束される前に、辛うじて逃れた人が多い。

身柄を拘束された外国人の多数は極めて厳しい状況に置かれた。武装勢力は外国人を狙い、人質となった外国人は手足を縛られたり爆弾を首にかけられたりしたとされる。アルジェリア内務省によると、助かった人質約800人のうち685人はアルジェリア人。外国人の多数が命を落とす悲劇の結末となった。



 
 
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残る犠牲者、26日午後に帰国 アルジェリア事件

nikkei.com

2013/1/26 1:18

菅義偉官房長官は25日の記者会見で、アルジェリア人質事件で日本人として最後に死亡が確認された新谷正法さん(66)の遺体を乗せた民間機が日本時間の同日午後にアルジェリアの首都アルジェを出発し、26日午後に成田空港に到着する予定だと発表した。現地で安否確認にあたった城内実外務政務官も同乗し、帰国後に安倍晋三首相に状況などを報告する。

日揮は25日、襲撃の状況について生存者から聞き取りを進め、安全対策の検証を本格化させた。日本人9人の遺体は同日夜、神奈川県内や東京都内の病院で司法解剖が終了。手続きの済んだ遺体から家族の元に戻った。

同社によると、これまでに同社の日本人駐在員10人と外国人スタッフ6人の死亡が確認された。外国人スタッフ1人は依然、安否不明となっている。

安倍晋三首相は25日、ドイツのメルケル首相と電話で協議した。メルケル首相は日本人犠牲者に哀悼の意を表し、安倍首相は「テロには国際社会が結束して断固として戦い続けなければならない」と語った。



 
 
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「帰ってこい」泣き叫ぶ母、悲しみの対面 人質事件

nikkei.com

2013/1/26 0:18

「帰ってこい!」。息子のひつぎの前で母が泣き叫んだ。アルジェリア人質事件で25日、無言の帰国をした犠牲者9人。相次いで対面を果たした遺族は、悲しみに打ちひしがれる。「あの人が、なぜこんなことに……」。事件後初めて、犠牲者の名前を全社員に知らせた日揮(横浜市)では、同僚を奪った理不尽なテロへの怒りを新たにした。

犠牲になった愛知県豊橋市の内藤文司郎さん(44)を現地に派遣していた派遣会社エーアイエル(東京・千代田)の稲塚博社長(66)は25日、同社内で記者会見し、内藤さんと遺族が対面した際の様子を明らかにした。

「ぶん、ぶん、ぶん、こっちだ、帰ってこい」。午前10時ごろ、羽田空港の施設内。ひつぎの小窓から、ガラス越しに内藤さんの顔が見えた瞬間、母、さよ子さん(69)は左手でひつぎを抱いた。顔の右頬をガラスにこすりつけながら、大きな声で長男の名前を10分以上、呼び続けた。

「兄貴、こっちだ」。弟、二郎さん(41)も泣きながら、さよ子さんの後ろから声をかけ続けたという。2人の後ろに立った稲塚さんも「守ってあげられなくて申し訳ない」と話しかけ、頭を下げた。内藤さんは眠っているように安らかな表情だったという。

対面を終えたさよ子さんは、女性警察官に支えられながら、車に戻った。滞在先のホテルまでの車中、無言だった。「肉体は帰ってきたが、まだ向こうにある魂を呼び戻したかった」。二郎さんは施設を離れた後、そう稲塚さんに2人の思いを説明。稲塚さんは「車に乗った時は、すべての感情を出しきってぐったりした様子だった」と振り返った。

内藤さんがアルジェリアに赴任したのは、昨年10月末。ガス田施設で宿舎建設の現場監督として働いた。最後に、連絡をしてきたのは今月9日だった。25日に帰国し、父の誕生日を祝う予定だった。元気な姿を見せてくれるはずだった息子は無言のまま、26日昼ごろ、故郷の豊橋市の自宅に戻るという。

この日午前8時ごろ、遺族は待機していた宿泊場所から空港に到着。遺体が安置された施設に案内された後、それぞれの遺族が悲しみの対面を果たした。

遺体が安置された施設には4つの仕切りがあり、それぞれに白木のひつぎが並んでいた。ひつぎの上と両脇には白い花が置かれ、献花用の白いカーネーションも用意されていた。神奈川県警の警察官が遺族に常に付き添い、遺族からはすすり泣く声が聞こえたという。



 
 
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「日本人出ろ」国籍で選別、先頭車に…人質事件

【アルジェ=田尾茂樹】アルジェリア東部イナメナスの天然ガス関連施設で起きたイスラム武装勢力による人質事件で、事件発生翌日の17日、日本人を含む外国人の人質が武装勢力によって施設のプラント区域に向けて複数の車で移送される際、国籍別に車に分乗させられていたことが分かった。

人質となった「日揮」スタッフのフィリピン人男性3人が25日、アルジェで読売新聞に証言した。日本人の人質は、移動の車列の先頭の車に乗せられていたという。

証言によると3人は16日早朝、施設の居住区域内で武装勢力に拘束された。3人が目撃した人質の人数と内訳は日本人7人、フィリピン人8人のほか、英国人、ノルウェー人、アイルランド人ら計37人で、犯人に監視されながら区域内の噴水のある広場で一夜を過ごした。

17日午後、軍の攻撃が始まると、武装勢力は人質に「日本人は名乗り出ろ」などと呼びかけて国籍別に分け、7台の車に乗せてプラント区域に移動を始めた。フィリピン人は2台に分けて乗せられた。車列の台数については4〜6台とする別の証言や報道もある。

(2013年1月26日06時17分 読売新聞)



 
 
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母号泣「ブン、帰ってこい」ひつぎに頬すり寄せ

「ブン、ブン、こっちだ。帰ってこい」――。

母親は息子のひつぎに頬をすり寄せ、泣き叫んだ。アルジェリアの人質事件で、日本人9人の遺体が政府専用機で帰国した25日、愛知県豊橋市の派遣社員内藤文司郎(ぶんしろう)さん(44)の母親、さよ子さん(69)は、息子の名前を繰り返し、言葉をかけ続けた。

「ひつぎの小窓から顔を見た瞬間、お母様は声を上げて慟哭(どうこく)されました」。内藤さんと契約していた派遣会社「エーアイエル」(東京都千代田区)の稲塚博社長(66)は25日午後、遺族に代わって記者会見し、さよ子さんと弟の二郎さん(41)が文司郎さんの遺体と対面した時の様子を明らかにした。

稲塚社長によると、午前10時過ぎ、さよ子さんらと羽田空港の一角にある建物に入ると、白木のひつぎが並べられていた。それぞれのひつぎの間には、間仕切りがあった。

さよ子さんは文司郎さんの顔を見た瞬間、名前を叫んで号泣。右頬を小窓にすり寄せ、抱きかかえるように左腕をひつぎに回した。「こっちだ、こっち向け!帰ってこい」。さよ子さんは約15分間、呼びかけ続けた。二郎さんも泣き崩れ、「兄貴、兄貴、こっちだ、こっちだ」と繰り返した。

(2013年1月26日09時53分 読売新聞)



 
 
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asahi.com 2013年01月26日05時41分

「顔隠せ」ターバン巻かれ脱出〈人質事件そのとき:1〉

【山口博敬】薄暗い早朝の砂漠にサイレンが響いた。16日午前5時40分(現地時間)、アルジェリア南東部のイナメナス。

何が起きたのか。日揮の日本人エンジニアは自室の扉を開けた。「ステイ ザ ルーム(部屋にいろ)!」。マレーシア人の同僚が叫んだ。

天然ガス生産プラントの居住棟は異様な状況にのみ込まれていた。エンジニアはすぐに扉を閉め、部屋にこもった。銃声がした。

1時間近くが過ぎたか。「オープン ザ ドア!」。近くの部屋の前で怒鳴り声が聞こえた。ふたたび、銃声が続いた。

上空からヘリの爆音が聞こえてくる。軍が助けに来ているのか。発砲が繰り返される中、一昼夜をしのいだ。

翌17日午前9時45分。部屋の小窓からアルジェリア人スタッフが見えた。声をかけた。「安全担当が来るまで部屋で待て」。数分後、部屋をノックする音が聞こえた。

「必要最低限のものを持って」。安全担当のアルジェリア人は手短に言った。頭にイスラムのターバンを巻かれた。別のアルジェリア人は「ネックウオーマーで顔を隠せ」と言った。

数人のアルジェリア人に取り囲まれ、部屋を出て、居住区の外へと脱出した。

この間、武装集団はアルジェリア人だけを解放し、外国人の殺害を続けていた、とされる。

   ◇

アルジェリアでの人質事件で生死を分けたものは何か。プラント建設大手「日揮」や政府関係者が明かした生存者の証言から振り返る。



 
 
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asahi.com 2013年01月26日05時42分

とっさにトラックの下に潜った〈人質事件そのとき:2〉

アルジェリア人のスタッフに囲まれて、武装勢力が占拠する居住区を出た日本人エンジニアは、下請け会社の敷地に逃げ込んだ。

知り合いのアルジェリア人が食料と水をくれた。口にしている間に、警察にも連絡を入れてくれた。すぐに来た警察車両に乗って、アルジェリア軍のキャンプに入った。

健康チェックを受けている間、外では武装勢力が攻撃を続けているのが見えた。17日正午ごろ、軍がヘリと車両から一斉に攻撃を開始。居住区をほぼ制圧した。

午後3時ごろ。2人の日本人エンジニアと合流した。

1人はトラックの下に身を潜めて難を逃れていた。前日の朝、居住区を歩いている時に突然、銃声を聞いて、とっさにもぐり込んだ。「普通じゃない」と身を硬くした。

もう1人は、自室のベッドの下にじっと隠れ続けていた。この2人が武装勢力の監視をどうすり抜けて、脱出したかは、日揮もまだ明らかにしていない。

合流した3人は地元の警察署から、日本の家族に無事を連絡した。

生存の日本人は7人。残る4人からは、18日、日揮側に連絡が入った。

一方で、10人が亡くなった経緯は、いまも不明だ。多くの遺体に、銃撃を受けたと見られる傷があった。

ある生存者は、武装勢力はアルジェリア軍の攻撃を受けた際、人質を盾にした、と証言したという。

事件発生から4日が過ぎた20日午後、日揮の川名浩一社長が現地に入った。焼けた車の残骸が飛散し、プラントの一部も黒く焼け焦げていた。

川名社長は会見で生存者について、こう語った。「忍耐、つどつどの判断力、それを行動に移す勇気、そして運。どれ一つ欠けても生存は難しかった」



 
 
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asahi.com 2013年1月26日13時45分

最後の遺体が帰国 アルジェリア人質事件

アルジェリア南東部イナメナスで起きた人質事件で、最後に死亡が確認されたプラント建設会社「日揮」の元副社長で最高顧問の新谷正法(あらたにただのり)さん(66)の遺体が26日、成田空港に到着した。これで死亡が確認された10人の遺体と無事だった7人の全員が帰国した。

遺体を乗せた民間機は午後1時半すぎに到着した。アルジェリアで対応にあたった城内実外務政務官が同行し、出迎えた岸田文雄外相に現地での経緯を報告する。日揮関係者らも出迎え、棺に黙祷(もくとう)を捧げる。

新谷さんのほかに亡くなった9人と、無事だった7人は政府専用機で25日朝に羽田空港に到着した。新谷さんは死亡の確認が24日にずれこみ、政府専用機の出発に間に合わなかった。



 
 
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asahi.com 2013年1月26日17時16分

米仏首脳、北アフリカ対策強化で一致

【ワシントン=望月洋嗣】オバマ米大統領は25日、オランド仏大統領と電話会談し、アルジェリアやマリなど武装勢力の活動が激化する北アフリカの情勢について協議した。両首脳はアルジェリアの人質事件を「テロ行為」と非難し、北アフリカでのテロ対策を強化することを確認した。

ホワイトハウスによると、両首脳は、フランスが軍事介入したマリの安定化に向けて、アフリカの周辺諸国による治安支援部隊を早急に立ち上げる必要性を確認。マリ暫定政府が、総選挙や民主化につながる政治の行程表を早急につくることの重要性でも一致した。

また、治安状況が悪化するリビアについては、同国政府の治安維持能力の強化に向けて、継続的に支援を続ける重要性を確認した。米政府は、北アフリカの武装勢力が、カダフィ政権崩壊に伴ってリビアから流出した武器を使っているとみている。



 
 
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asahi.com 2013年01月26日19時11分

人質9人、銃撃・爆発で死亡 武装勢力が殺害の可能性も

アルジェリアの人質事件で、死亡したプラント建設会社「日揮」(本社・横浜市)の社員ら9人の死因は、銃撃や爆発によるものとみられることが、遺体の検視と司法解剖でわかった。捜査関係者が明らかにした。神奈川県警は生存者への聞き取りも行い、死亡の経緯を特定する方針だ。

一方、最後に死亡が確認された同社元副社長で最高顧問の新谷正法(あらたにただのり)さん(66)の遺体が26日午後1時半すぎ、成田空港に到着。県警が死因を調べている。

捜査関係者によると、25日に司法解剖された9人のうち、数人は胴体に銃で撃たれた痕が複数あり、これが致命傷になった。アルジェリア政府軍と武装勢力の銃撃戦に巻き込まれたとみられる。頭部を撃たれた遺体も複数あり、武装勢力に殺された可能性が高い。

また、爆発に巻き込まれて死亡したとみられる遺体も複数あった。政府軍が、逃走する武装勢力の車を爆撃した際、破片や爆風を浴びた可能性があるという。新谷さんも爆発に巻き込まれたとみられる。

新谷さんは死亡確認が24日にずれ込んだため、政府専用機からは1日遅れの帰国になった。



 
 
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最後の犠牲者、新谷さん無言の帰国

nikkei.com

2013/1/26 13:45

アルジェリア人質事件で犠牲になった日本人10人のうち、最後に死亡が確認された日揮前副社長で最高顧問の新谷正法さん(66)の遺体が26日午後、成田空港着の民間航空機で帰国した。

日揮などによると、新谷さんは資源開発プロジェクトを統括し、アルジェリアも担当。南東部イナメナスのガス田施設などの現場を定期的に訪れていた。指輪に刻印されたイニシャルなどが身元確認の決め手となった。

事件発生後、情報収集や被害者の安否確認のため現地に派遣されていた城内実外務政務官も同じ航空機で帰国。他の犠牲者9人と生存者7人は25日、政府専用機で帰国した。専用機がアルジェリアを出国した後の24日夜、新谷さんの死亡が判明した。

事件は16日に発生。ガス田施設で働く日本人らをイスラム武装勢力が拘束した。〔共同〕



 
 
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「縛られた日本人見た」 人質事件でフィリピン人証言

nikkei.com

2013/1/26 12:37

「縛られた日本人を見た」――。アルジェリア人質事件で、英石油大手BPのフィリピン人技術者が25日までに、こう証言した。プラント建設大手、日揮の日本人駐在員と共に人質になり、「人間の盾」にされた上、銃弾が飛び交う中を必死に逃げた。「あちこちに遺体が転がり、血のりが広がっていた」と、拘束から救出までの恐怖の体験を語った。

技術者はジョセフ・バルマセダさん(42)。帰国し、入院中のフィリピン・バターン州の病院で共同通信の単独インタビューに応じた。

証言によると、バルマセダさんが16日朝、居住区から同僚と車でプラント現場に向かう際、銃声が響いた。同僚と警備員詰め所に隠れ、銃声が収まった後、外に出た。「アルジェリア軍だと思っていたら待ち構えていたのはテロリストだった」

ケーブルで手足を縛られ、連行されたのは居住区のVIP施設の前。バルマセダさんは、近くに「同じように縛られた日本人スタッフ6、7人がいた」と説明。1人はけがを負い犯行グループから手当てを受けていた。日本語の会話が聞こえたが、内容は分からなかったという。

そこには犯行グループ12人、人質約30人がいた。わずかな水やビスケット、バナナを与えられた。アラビア語を話せる人が犯行グループに「目的は何か」と尋ねたが、明かさなかった。

日が暮れた。「家族と再会できることだけを祈った」。夜の冷え込みは厳しく星空の下で毛布にくるまり、震えながら眠れぬ夜を過ごした。

17日午前になって「手を上げろ」と命じられ、施設を包囲する軍に対する「盾」になった。午後には自分も含め9人が車に詰め込まれた。「日本人も少なくとも1人がいたはずだ」。他の人質も別の車に乗せられた。

銃撃戦が始まった。すさまじい爆発音の後、乗っていた車も爆発し横転、走って逃げた。日本人がどうなったかは知らない。遺体があちこちに見えた。「(爆発音で)耳が聞こえなくなり、意識が遠のいた」。気付いたら軍に救助されていた。

21日に母国に戻り家族と再会した。「胸や頭が痛いが、自分は幸運だった」。ベッドの上で安堵の表情を浮かべた。(マニラ=共同)



 
 
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邦人に銃突き付け連行 アルジェリア人証言

nikkei.com

2013/1/26 12:24

【ハシメサウド=共同】アルジェリア人質事件で拘束された同国人男性(37)が25日夜、匿名を条件に共同通信の取材に応じ、事件があった南東部イナメナスのガス田施設で「日本人が頭にライフル銃を突き付けられ、武装勢力に連れて行かれるのを見た」と証言、事件当時の状況を詳細に明らかにした。犯行グループのイスラム武装勢力が、日本人など外国人を当初から過酷に処遇した実態があらためて鮮明になった。

男性は同施設で勤務する英石油大手BP従業員。16日の事件発生直後、後ろ手に縛られた日本人の男性1人が、施設の居住区から別の場所に連行されるのを目撃した。その際、迷彩服を着た武装勢力8人のうち1人が、いら立った様子で日本人男性の頭をライフルの銃口で小突きながらアラビア語で「早く動け、早く動け」と叫んでいた。

日本人男性は「30代後半から40代に見えた」という。武装勢力は全員が顔をマスクで隠し、目だけが見えた。

一方、現場の施設を訪れたことがあるというノルウェーの石油企業に勤務するアルジェリア人、バヒ・ベルカシムさん(32)はアルジェリア中部ハシメサウドで取材に応じ、日本人の死者が25日の時点で最多となっている理由について「施設居住区の中で日本人の区画が入り口に最も近かったからではないか」と述べ、施設の配置が一因との見方を示した。

ハシメサウドは、事件現場のイナメナスと首都アルジェの中間に位置するアルジェリア有数の油田の町。

事件当時の状況を証言した男性は、BPのアルジェリア人同僚が武装勢力のメンバーと親しげに話しながら、缶ジュースを飲んでいる姿を目撃。「内通者だと思った」と語った。現在、この同僚の所在は分かっていないという。



 
 
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asahi.com 2013年1月27日8時33分

油田施設などの警備強化指示 アルジェリア首相

【アルジェ=神田大介】アルジェリア紙シュルークによると、同国のセラル首相は26日、南東部イナメナスで起きた人質事件を受け、南部の油田地帯で活動する外国企業の警備に当たる民間警備会社などの警備状況の詳細をまとめるようエネルギー・鉱業省に命じた。油田施設などの警備態勢について、新たな強化策を取るためとしている。

スイスを訪問中のアルジェリアのメデルチ外相も25日、AP通信に対し、多国籍企業が活動している石油・天然ガス施設の警備の強化に言及。「外国人がアルジェリアで引き続き働き続けることが、テロリストたちへの最善の回答だ」と述べた。

一方、アルジェリアのウェブ紙アンナハール・ジャディードは26日、治安筋の情報として、人質事件を起こした犯行グループが2年以上前に組織のメンバーを運転手として天然ガス施設に潜入させていたと報じた。運転手は身分を偽って潜入、内部の構造などを犯行グループに伝えていたとしている。



 
 
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首相「軍事作戦で邦人死亡」 アルジェリア政府に不信感も

nikkei.com

2013/1/27 0:30

アルジェリア人質事件で犠牲になった日本人10人全員の遺体が帰国した。死亡に至った経緯はなお不明だが、安倍晋三首相は26日夕、記者団に「アルジェリア軍の軍事オペレーションによって、結果として貴い日本人の命が失われたことは本当に残念だ」と述べた。人命優先を求めたにもかかわらず軍事作戦を強行したアルジェリア政府への不信感は拭えていない。

首相への報告後、城内実外務政務官は記者団に「軍事オペレーションでテロリストが亡くなったが、日本人がどのような形で亡くなったかはまだ詳細が分かっていない」と説明。「大半がテロリストによって銃殺されたと推察される。アルジェリア軍が日本人を攻撃したという証拠は全くない」としたうえで「軍事オペレーションがある中で、人質が亡くなったことは事実だ」と語った。

日本政府はアルジェリア側に軍事作戦の詳細な説明を求めているが、十分な説明は得られていない。首相はアルジェリア政府の対応をめぐり「最大限の配慮をしていただいたことも分かった。事件の真相と検証を明らかにするため協力してもらいたい」と求めた。



 
 
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首相「軍事作戦で邦人死亡」 アルジェリア政府に不信感も

アルジェリアでガスパイプライン襲撃 2人死亡

nikkei.com

2013/1/28 22:41

【パリ=共同】アルジェリアの首都アルジェから南東に約125キロ離れたジェバヒアで27日夜、イスラム過激派がガスパイプラインを襲撃し、警備員2人が死亡、7人が負傷した。フランス公共ラジオが付近住民の話として28日、伝えた。

襲撃があったのは27日午後9時ごろ。過激派が警備員詰め所を襲い、銃撃戦が約1時間続いたという。犯人らは逃走、アルジェリア軍が行方を追っている。

パイプラインは、同国中部にあるガス田からのガス輸送に使われている。



 
 
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アルジェリア事件:大統領側近、強行策に理解求める

毎日新聞 2013年01月28日 15時05分(最終更新 01月28日 15時32分)

【アルジェ秋山信一】アルジェリア南部イナメナス近郊の天然ガス関連施設でプラント大手「日揮」(横浜市西区)の社員ら日本人10人が死亡したイスラム武装勢力による人質事件で、アルジェリアの与党・民族解放戦線のナンバー2でブーテフリカ大統領の側近、ベルハデム書記長(元外相)が26日、首都アルジェで毎日新聞の単独インタビューに応じた。日本など関係国が、武装勢力掃討などの作戦を行う場合の事前連絡を求めていたことに関し、「国内問題でそうした要求があることが驚きだ」と指摘。「天然ガス施設の安全は我が国にとり死活問題」で、強行策をとらなければ「人質にも施設にもさらに多くの被害が出ていた」と強調し、理解を求めた。

事件では、日本人を含む人質38人が死亡。アルジェリア軍による一連の作戦には日本などから批判もある。

ベルハデム氏によると、当局側は人質の安全確保のため投降を促したが、武装勢力がイスラム過激派の服役囚の解放などを要求。このためブーテフリカ大統領がこれ以上の交渉は不可能と判断したという。

また、17日午前にアルジェリア軍が実施したヘリコプターによる空爆など軍事作戦で人質が犠牲になった可能性に関し、「具体的な戦術は、現地の司令官ら軍幹部が判断して実施した」と述べた。

日本人犠牲者には哀悼の意を表した上で、日本企業に対し「アルジェリア政府を信頼し、投資を続けてほしい」と呼びかけた。



 
 
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アルジェリア人質事件:安倍首相、緊急時対応検討を指示

毎日新聞 2013年01月29日 21時22分(最終更新 01月29日 22時27分)

政府は29日、アルジェリア人質事件の対応について検証する委員会の初会合を首相官邸で開いた。安倍晋三首相は「テロなどの緊急事態に備え、平素から取るべき対策と、危機が発生した場合に在留邦人を保護する対策を検討してほしい」と指示した。

検証委は2月末に課題を整理した報告書をまとめる予定。その後、別に設ける有識者懇談会が邦人救出のための自衛隊法改正などを具体的に検討し、3月中にも提言する。

検証委は菅義偉官房長官がトップで、メンバーは事件の対応にあたった外務、防衛、警察、経済産業各省庁の局長ら。今後、週2回開き、次回から法務省からも出席する。

今回の事件では情報が混乱し、邦人の安否確認に手間取った。このため、検証委は駐在自衛官ら在外公館の人員構成を見直すなど情報収集力の強化策を検討する。海外に展開する企業の警備体制のあり方も議論する。

在外邦人を現地から運び出す手段を航空機と艦船に限ってきた自衛隊法の見直しも焦点で、車両でも運べるようにするかについても議論する見通しだ。【朝日弘行】



 
 
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アルジェリア:野党党首「南部の軍警戒は手薄だった」

毎日新聞 2013年01月29日 21時32分(最終更新 01月29日 23時40分)

【アルジェ秋山信一】アルジェリア主要野党の穏健派イスラム政党・平和のための社会運動(MSP)のブゲラ・ソルタニ党首が28日、アルジェの党事務所で、毎日新聞のインタビューに応じた。南部イナメナス近郊の天然ガス関連施設で起きた人質事件について、人口が集中する北部に比べ南部砂漠地帯の警戒が手薄だったとの考えを示し、「軍の体制や配置を見直すべきだ」と述べた。

ソルタニ氏は「90年代以降の内戦ではテロの被害は北部が中心だった。最近は南部でのテロが増えている」と指摘し、南部にある石油・天然ガス施設や国境の警備を見直す必要があると述べた。

人質ら38人が死亡した政府軍の作戦は「適切な対処。人質が国外に連れ去られれば他国にもっと迷惑がかかった」と評価。「イスラム教では罪のない人の殺害は許されない」と犯行に及んだイスラム武装勢力を非難した。

その上で「各国がテロ対策に努力するほか、国連も含め戦略的に対策を進めなければならない」と述べた。

ソルタニ氏は04年以降、与党・民族解放戦線などとの連立政権で閣僚を歴任。中東の民主化要求運動「アラブの春」を受け11年12月に政権を離脱、民主化推進を訴えている。



 
 
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クローズアップ2013:アルジェリア事件 内通者、警備の盲点

毎日新聞 2013年01月29日 東京朝刊

アルジェリア南部ティカントリの天然ガス関連施設でイスラム武装勢力に拘束された日本人10人らが死亡した事件で、武装勢力が内通者の情報から、施設の警備の盲点を巧みに突いた実態が明らかになってきた。テロ封じ込めのため、市民の間では、強硬策を望む声が広がりつつある。【アルジェ秋山信一】

事件の起きたイナメナス近郊のティカントリにある施設や周辺では、民間の警備員と地元警察、軍による「三重の警備体制」が敷かれていた。その盲点をかいくぐるような犯行だけに、周到な計画性がうかがえる。

アルジェリア治安関係者によると、英石油大手BPは民間の警備会社と契約し、約200人の警備員をガス関連施設や従業員の居住区に配備していた。大半が非武装で、入り口で荷物や身体の検査などに当たっていた。これとは別に、施設中心部や周辺には地元警察の詰め所などがあり、武装した警官が施設内外をパトロールしていた。従業員らが約50キロ東にあるイナメナス市街地や空港に移動する際も、地元警察官が同行した。施設周辺の主要道路の要所では、アルジェリア軍が警戒に当たっていた。

政府の発表や治安関係者によると、武装勢力は16日未明、リビア国境沿いで警備の手薄な砂漠地帯から国境警備の隙(すき)を突くように侵入。アルジェリア政府の公用車を偽装した車両で移動し、メンバーの一部は軍服を着ていた。軍の警戒網を避けるため、幹線道路の使用も控えていたという。

また、武装勢力はBPなどと契約する関連業者に内通者も送り込んでいた。調べでは、元運転手や武装勢力メンバーの親族ら3〜4人が事前に施設内に出入りするなどして情報収集。現場からは施設内の見取り図が複数押収されている。

事件では、武装勢力が居住区の部屋番号を把握し、外国人の部屋だけを襲撃したとの情報もある。また、年に数回ほどしか現地を訪れないBP幹部や日揮最高顧問が滞在中に起きたことから、内通者を通じて企業幹部の予定を掌握していた可能性も指摘されている。

元軍人の評論家アフマド・アディミ氏は、「武装勢力には土地勘に武器、金の3要素がそろっている。その活動を食い止めるのは至難のわざだ」と語る。

◇和解路線に批判

今回の事件は、アルジェリア政府の「対テロ強硬姿勢」を印象付けた。だがこれまで、強硬一辺倒で臨んできたわけではない。99年に就任したブーテフリカ大統領は、より柔軟な対策を取ることで和解路線を模索してきた。むしろその戦略が、新たな惨劇を招いたとの批判も出ている。

91年の国政選挙でイスラム政党が圧勝。急激なイスラム化を懸念した軍部は92年、クーデターで政権を奪い、イスラム原理主義組織との戦いを始めた。テロ事件が頻発し、政府側は徹底弾圧。アルジェリアのNGO「テロ犠牲者の会」の推計によると、92年以降の死傷者は約12万人に達する。90年代後半には数百人規模の虐殺事件も続発した。

これに対し、ブーテフリカ大統領は和解路線へと踏み出した。虐殺や強姦(ごうかん)などを除き、投降した「テロリスト」には恩赦を与えることで過激派の反政府感情を和らげ、組織の弱体化を図った。公式の統計はないが、犠牲者の会への相談は90年代には1日40〜50件にものぼったが、00年代に入ると1日数件にまで減少した。

だが、今回の事件で犯人の1人は05年に恩赦を受けて釈放された元テロリストだった。ブーテフリカ大統領の和解路線が「テロの再発」を招いたとの指摘もあり、強硬路線への回帰を求める声も出ている。ある国会議員は「妥協や交渉は新たなテロを生むだけだ。テロリストには強硬姿勢で臨むしかない」と話した。

◇テロへ怒り強く 攻撃支持が大勢

「テロ」と隣り合わせの日々を過ごしてきたアルジェリア。市民の多くは、「人質の保護より武装勢力のせん滅を優先させた」といわれるアルジェリア政府の対応を支持している。その背景には、多くの人命を奪ってきたテロへの怒りと憎しみがある。

アルジェの南約15キロのベンタルハ村。97年9月、村の住民の1割強にあたる約400人が武装集団に虐殺された。理容師のアブドラさん(23)は当時7歳。深夜、悲鳴で目が覚めた。銃声と爆発音は翌朝4時まで続いた。夜明けに外をのぞく。近所の住民や友人の変わり果てた姿。家族は全員、難を免れたが、事件後、悪夢にうなされた。

翌月、テロ事件で犠牲になった子供のカウンセリングのため創設されたNGO「ハヤーティ」を訪ねた。「好きなものを書いて」と画用紙を渡され、銃を持った男、焼け焦げた車を描き続けた。黒い線ばかりの絵に、血を表す赤が際立つ。虐殺以外の絵を描くようになるまで5年近くかかった。今回のアルジェリア政府による強硬策は「支持する立場」だ。「普通に生活できるようになった子供が半分。学校に行かず、犯罪者になった子供も多い」。NGOの創設者で小児科医のハヤーティさん(61)が語る。97年の事件以来、テロに巻き込まれ心に傷を負った子供たち約2万5000人をケアしてきた。

国営資源開発会社の元社員、アリさん(73)が語気を強めて言った。「日本は人質保護のために攻撃を中止しろと言った。テロリストは悪魔だ。日本の姿勢は理解できない」



 
 
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asahi.com 2013年1月30日0時38分

アルジェリア政府、2カ月前察知 人質事件、地元紙報道

【アルジェ=神田大介】アルジェリアの人質事件で、地元紙ワタンは29日、軍高官の匿名証言として、同国政府が事件2カ月前から武装勢力の動きを警戒、隣国のリビアやチュニジア、ニジェールの軍当局と会議を重ねていたと伝えた。

これまでの報道によると、武装勢力は約2カ月前から現場の天然ガス施設への襲撃を準備していたとされる。証言が真実なら、政府側は武装勢力の動きを事前に察知しながら、結果的に防げなかったことになる。軍高官は「砂漠に接する国境線は広大で、すべて警備できると考えるのは夢物語だ」と話したという。

軍高官はまた、政府軍が強硬策に踏み切る際、武装勢力の装備が対戦車用地雷など過剰であることを根拠に、軍幹部が全員一致で決めたと証言。「単に人質事件を起こすにしては武装が過剰だ。当初の要求はフランス軍のマリ侵攻停止だったが、最終的な狙いは人質を巻き込んで自爆し、施設自体を破壊することだった」とした。



 
 
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アルジェリア事件:武装勢力大半30代以下 失業者勧誘か

毎日新聞 2013年01月30日 15時00分

【アルジェ秋山信一】アルジェリア・イナメナスの天然ガス関連施設で起きた人質事件で、アルジェリア軍によって殺害されたり拘束されたりしたイスラム武装勢力メンバー32人のうち、20代〜30代前半が少なくとも27人を占めることが29日、治安関係者への取材で分かった。国籍別ではチュニジアとエジプトが3分の2を占めていた。武装勢力が、北アフリカを中心とする多国籍の若者を中心に構成されていた実態が判明した。

アルジェリア政府は当初、武装勢力の構成について、8カ国32人と発表していた。

治安関係者によると、拘束された3人のメンバーの供述などから、年齢が判明したのは28人で、20代が20人、30代が7人、50代が1人だった。国籍別では、チュニジア10人、エジプト9人、アルジェリア4人、カナダ、マリ、モーリタニア各2人、ニジェール1人が確認されたという。

チュニジアやエジプトの若者が多数を占めた背景には、中東や北アフリカでの深刻な失業問題が指摘される。新規雇用が人口の増加に追いついておらず、失業率が軒並み10%を超えている。失業問題に対する若者の不満は、民主化要求運動「アラブの春」の一因ともなった。イスラム過激派は失業中の若者を勧誘して、勢力を伸ばしているとされ、今回の武装勢力も同様の手法でメンバーを集めた可能性がある。

人質事件での一連の軍事作戦では、武装勢力のうち29人が軍に殺害された。治安当局は、アルジェリア人2人、チュニジア人1人を拘束し、事情聴取を進めている。



 
 
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北アフリカ情勢緊迫、原油市場に波及 北海産3カ月半ぶり高値

nikkei.com

2013/1/31 1:29

アフリカ北部で政情不安が続き、原油価格の上昇を招いている。日本人が犠牲となったアルジェリアの人質事件はひとまず沈静化したが、イスラム過激派はエネルギー関連施設を標的とし、今なお緊迫した状態だ。中東に続く原油・ガス生産拠点であるこの地域の安定が遅れれば、世界のエネルギー供給に大きな影響を与えかねない。

ロンドン先物市場の北海ブレント原油は30日の時間外取引で一時、1バレル114.57ドルと3カ月半ぶりの高値をつけた。直近の安値だった昨年11月上旬に比べ9%上昇した。日本が輸入する原油価格の指標となる中東産ドバイ原油も同日午後に1バレル109.60ドルと2カ月ぶりの高値となった。

原油価格を押し上げている一因にはアフリカ北西部で続く政情不安がある。アルジェリアの人質事件は政府軍の掃討作戦で沈静化したが、イスラム過激派組織はいまなお地域一帯に広がる。過激派組織は資源関連施設を標的にしており、エネルギー供給のリスクは高まっている。

アルジェリアの人質事件は多くの外国人が働く英BPのガス関連施設が標的となった。27日には別の地域のガスパイプラインが攻撃を受け、警備員2人が死亡した。

産油国のリビアでも石油関連施設が集まる北東部ベンガジでテロ情報が広がり、英独政府が自国民の退避を呼びかけた。ベンガジの石油関連施設には英国人やドイツ人も働いているとみられ、「今後の石油生産に影響が出かねない」(石油天然ガス・金属鉱物資源機構の野神隆之・上席エコノミスト)との指摘がある。リビアは1日あたり(日量)140万バレルの原油を生産する。

エジプトでは反体制デモが暴徒化し、政府は原油の搬出拠点であるスエズ運河沿いで非常事態を宣言した。スエズ運河は中東と南欧を結ぶ石油輸送の要衝。日量約220万バレルの原油や石油製品がタンカーで通過する。

アフリカ北西部では11年の民主化要求運動「アラブの春」を契機に独裁体制が崩れ、混乱収拾のめどが立たない国が多い。マーケット・リスク・アドバイザリーの新村直弘代表取締役は「アフリカ北西部でのイスラム過激派による新たなテロで原油供給が滞るリスクを市場は意識し始めた」と話す。

アフリカ北西部の緊迫化を織り込んで原油先物市場には投機マネーも流入している。ロンドン市場では、北海ブレント原油の買越残高が22日時点で前週比18%増の約11万枚(1枚は1000バレル)と9カ月ぶりの高水準となった。

日本は液化天然ガス(LNG)の長期契約価格を原油価格に連動させて決めるのが主流だ。現在の原油価格を反映するのは5月前後の輸入分が多い。昨年12月の平均輸入価格は100万BTU(英国熱量単位)あたり15.60ドル程度と前月比で0.40ドル高い。原油高でLNGも先高観が強い。



 
 
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英首相、対テロ協力強化を確認 アルジェリア首脳と会談

nikkei.com

2013/1/31 10:47

【アルジェ=共同】キャメロン英首相は30日、アルジェリアの首都アルジェを訪問し、同国のブーテフリカ大統領やセラル首相と会談、英国人や日本人を含む多数が犠牲になった人質事件を受けて課題となっているテロ対策で協力関係を強化することを確認した。訪問には英秘密情報局(MI6)のサワーズ長官も同行した。

16日の人質事件の発生以来、人質出身国の首脳の訪問は初めて。現職の英首相がアルジェリアを訪れるのも、同国が1962年にフランスから独立して以降初めてとなった。

キャメロン氏は、北アフリカなどで勢力を拡大するイスラム武装勢力の脅威に対抗するため「使える手段は全て」使うべきだと指摘。対テロの専門情報の共有にとどまらず、教育分野なども含めた包括的な連携を目指す意向を示した。

キャメロン氏は、英国が議長国を務める今年の主要国(G8)首脳会議でイスラム過激派対策を最重要議題の一つとして取り上げる方針を表明するなど、国際的な協力強化を主導する構えを見せている。



 
 
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アルジェリア政府、外国メディアの現地入り許可

nikkei.com

2013/1/31 20:34

【イナメナス=共同】10人の日本人が無残にも命を奪われた北アフリカのアルジェリア人質事件。見渡す限りの砂漠にオレンジの炎と黒煙が見えた。現場となったガス田施設がある南東部イナメナスの空港に31日午前(日本時間同夕)、到着した。事件発生から2週間以上が経過し、同国政府が初めて、共同通信など外国メディアの現地入りを許可した。

首都アルジェから千数百キロ離れたイナメナスの人口は約8千人。中心部からさらに40キロほど離れた場所にガス田施設がある。欧米メディアなど100人以上を乗せたチャーター機からは到着直前、遠くに炎と黒煙が上がる建物が見えた。

アルジェリア治安当局は、事件発生時から地元メディアに対しても現場周辺での取材を厳しく規制。軍事作戦の終了後も、立ち入りはおろか、国営メディアを除いては施設に近づくことすら許されていなかった。

共同通信記者が25日、陸路でイナメナス入りを目指した際も、現場から約450キロ離れた中部の町ハシメサウドで治安当局が制止。「危険すぎる」との理由から現地入りを認めなかった。

事件は、施設を占拠した犯行グループのイスラム武装勢力に、アルジェリア軍が作戦を強行し、日本人10人を含む外国人人質37人が死亡したとされる。



 
 
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残る弾痕、黒焦げの窓 アルジェリア、人質事件現場を公開

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2013/1/31 23:25

【イナメナス=共同】壁に残る弾痕とみられる多数の穴。黒焦げの窓ガラス−−。10人の日本人が命を奪われたアルジェリア人質事件。31日訪れた東部イナメナスのガス田施設には激しい戦闘の跡が残されていた。「日本人の遺体を見た」と語る従業員。アルジェリア政府は、共同通信など海外や地元のメディアを対象にプレスツアーを実施、事件後初めて現場を公開した。

イナメナスの空港から約60キロ。見渡す限りの砂漠の中の一本道を、軍車両に挟まれて約1時間走り、施設に着いた。金網のフェンスの前に数メートル間隔で兵士が立つ。ゲートを入ると、軍の装甲車が各所でにらみを利かせ、自動小銃を抱えた迷彩服姿の兵士が威圧するように立つ。

事件当時、多数の人質が隠れていた居住区のカフェ。平屋建ての外壁の至る所に、銃弾によるとみられる大小多数の穴が開いていた。砲弾で破壊されたような直径約30センチの穴もあり、鉄骨がむき出しだ。噴水を挟んで立つレストランの壁にも多数の穴。入ろうとすると、従業員から「入るな」と厳しく制止された。

「襲撃当日、日本人3人とフィリピン人2人が居住区から逃げようとして撃たれた。自分は隠れていたが、翌日脱出したときに名札をつけた日本人3人の遺体を見た」。アルジェリア国営炭化水素公社(ソナトラック)のプラント区画の現場責任者ベナドゥダ・ロトフィさん(46)が険しい表情で話した。

人質になったというソナトラック従業員アブデルカダさんは「(英石油大手)BPやソナトラック幹部が居住区のVIPエリアに集まっていたところにテロリスト12人が攻撃してきた。とても怖かった」と振り返った。

巨大な円筒や無数のパイプが6層構造となっているプラント区画では、犯行グループが起こしたとみられる爆発で銀色の円筒の1本とその周辺だけが黒く焦げている。「テロリストが人質を取って最後まで立てこもった場所だ。爆発の後、頭を撃たれた人質の遺体が見つかったと兵士から聞いた」と複数の従業員が明かした。

首都アルジェから千数百キロ離れたイナメナスの人口は約8千人。アルジェリア治安当局は、事件発生時から現場周辺での取材を厳しく規制。軍事作戦の終了後も、国営メディアを除いては施設に近づくことすら許されていなかった。

アルジェリア軍は施設を占拠した犯行グループのイスラム武装勢力に対する作戦を強行、日本人10人を含む外国人人質37人が死亡したとされる。



 
 
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日本人10人悲劇の地、アルジェリア政府が公開

【イナメナス(アルジェリア東部)=田尾茂樹】日本人10人を含む外国人人質計37人が犠牲になったアルジェリア東部イナメナスでの人質事件で、同国政府は31日、事件後初めて犯行現場の天然ガス関連施設を読売新聞を含む外国メディアに公開した。

居住区域は高さ約2メートルのフェンスで二重に囲まれ、入り口には装甲車が配置されていた。約20メートルおきに軍兵士が立ち、物々しい雰囲気に包まれていた。区内の施設は壁の一部が砲撃で破壊されるなど、戦闘の激しさが伝わってくる。人質となったアルジェリア人の作業員ラウディ・ボウジさん(40)は「昨日、施設に戻ったが、再び襲撃されないかと不安だ」と語った。

(2013年1月31日22時13分 読売新聞)



 
 
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英首相:アルジェ訪問へ 過激派対応巡り意見交換

毎日新聞 2013年01月31日 01時57分

【アルジェ秋山信一、ロンドン小倉孝保】キャメロン英首相は30日、アルジェを訪問する。アルジェリア人質事件後、被害国の外国首脳のアルジェ訪問は初めて。北アフリカやマリでのイスラム過激派への対応について意見交換するのが狙い。

英国の現役首相のアルジェリア訪問は1962年の同国独立後、初めて。キャメロン首相はセラル首相らと会談する。

英首相府によると、キャメロン首相はアルジェリア側に、北アフリカを拠点にするテロ組織「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」の脅威に対し国際社会が一致して取り組む意思を伝える。また、人質事件の軍事作戦でアルジェリアから事前連絡がなく、多くの犠牲者が出たことについて不満も表明するという。事件では英国人は4人が死亡、2人が行方不明になっている。

さらに、キャメロン首相は、隣国マリでのフランスの軍事作戦に英国が協力していることについて説明する。

一方、アルジェリアではマリ北部からイスラム過激派が流入することへの懸念が強まっており、マリとの国境地帯に軍を配備して警戒している。ただ欧米との協力については微妙な立場だ。仏戦闘機の領空通過を認めてマリでの軍事作戦には協力しているが、表向きは「対話による解決が望ましい」との立場で、マリへの派兵は行っていない。

また、国内で欧米と連携したテロ掃討作戦を行うことにも否定的だ。62年まで仏に支配された歴史があり、外国への抵抗感は根強い。国民議会(下院)外交委員会のベラベス委員長は毎日新聞の取材に「外国軍を領内に受け入れることはない」と話した。



 
 
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英首相:アルジェリア訪問 テロ対策で連携強化

毎日新聞 2013年01月31日 10時45分(最終更新 01月31日 11時17分)

【アルジェ秋山信一】英国のキャメロン首相は30日、アルジェリアを訪問し、ブーテフリカ大統領やセラル首相と会談、テロ対策について情報機関の情報共有を進めるなど連携を強化することで一致した。南部ティカントリで起きた人質事件以降、関係国首脳のアルジェリア訪問は初めて。

キャメロン首相は記者会見で「両国ともテロに苦しんできたため、互いの苦しみを理解し合える。テロに対しては、厳しく理性的な対応が必要だ」と述べ、人質事件でのアルジェリアの対応に理解を示した。事件では英国人4人が死亡、2人が行方不明となっている。

またキャメロン首相は、貿易や教育分野での関係強化にも言及した。今回の訪問は、62年のアルジェリア独立以降、英首相として初の訪問となった。



 
 
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アルジェリア事件:「逃げる日本人射殺」現地従業員証言

毎日新聞 2013年01月31日 11時20分(最終更新 01月31日 12時46分)

【アルジェ秋山信一】アルジェリアの人質事件で、イスラム武装勢力が16日朝、南部イナメナス近郊のティカントリの天然ガス関連施設の従業員居住区を襲撃した状況が、プラント大手「日揮」のアルジェリア人従業員の男性の証言で分かった。「日本人2人が通勤バスに乗り込んだ際に武装勢力と遭遇し、バスから降りて逃げたときに撃たれた」という。男性は何とか逃げ延びたが、「100%、自分も殺されると思った」と振り返った。

男性はアブドルハミーダさん(30)。12年3月から現地事務所に勤務し、30日に毎日新聞の取材に応じた。

証言によると、武装勢力が襲撃したのは16日午前5時40分ごろ。アブドルハミーダさんが自室で身支度をしていると窓の外で赤いライトが見えた。日揮の従業員ら約10人が、ガス施設近くの日揮事務所にミニバスで出発する時刻だった。武装勢力に遭遇し、運転手はバックして逃げようとしたが、岩に当たってバスは止まった。

従業員らは降車して、逃げたが、日本人とマレーシア人の2人が居住区の建物に逃げ込む前に撃たれて死亡。さらに建物内に逃げた日本人とフィリピン人の2人も殺害されたという。外で撃たれたのは渕田六郎さん(64)、建物内で撃たれたのは内藤文司郎さん(44)だったという。いずれも日揮の協力会社の社員だった。

アブドルハミーダさんによると、渕田さんは通勤バスに乗り合わせるとアラビア語で「おはよう」といつも笑顔で声をかけてくれたという。「日本人は親切で良い人たちだった。こんなことになって、何と言っていいか分からない」と話した。

一方、アブドルハミーダさんは襲撃時、自室の鍵をかけてエアコンと電気を消し、ベッドの下に伏せていた。武装勢力のメンバーらしき人物がドアを開けようとしたが、施錠を確認するとすぐに隣へ移ったという。

午前9時ごろに携帯電話からショートメールを父親に送った。「ティカントリの住居でテロリストに襲われている。警察に通報してほしい。心配するからお母さんには言わないで」。室外からは「イスラム教徒には危害を加えない。出てこい」などと呼びかけるチュニジアなまりのアラビア語や英語が聞こえたが、銃撃音は約5時間続き、怖くて出る気にはなれなかった。

従業員寮から逃げ出したのは翌17日朝。窓の外から友人が「逃げよう」と声をかけ、部屋を出た。一緒に逃げた約40人の中には日揮の日本人従業員も1人交じっていた。途中で同僚の遺体も見たが、全力で逃げた。近くのアルジェリアの国営会社関連寮に着いたとき、息が切れてめまいがし、寮内の診療所に運び込まれた。

18日朝、無事だった人質らが集まっている施設のゲートまで約30分歩いた。政府軍のヘリコプターに爆撃された車を目にした。脱出した他の日本人6人の姿も見た。トラックの荷台に乗って空港まで行き、妻子が待つ家に着いたのは19日だった。3日間で体重は12キロ減ったという。「今でも怖い。ガス施設が爆破されていれば、死んでいたかもしれない」

ガス施設から約50キロ東のイナメナスの病院関係者への取材では、日本人2人が政府軍の空爆の犠牲になり、少なくとも5人が射殺されたことが分かっている。事件では日本人10人を含む人質ら38人が犠牲になった。



 
 
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アルジェリア:政府 人質事件現場の天然ガス関連施設公開

毎日新聞 2013年01月31日 21時51分(最終更新 02月01日 11時38分)

【ティカントリ(アルジェリア)秋山信一】アルジェリア政府は1月31日、人質事件の現場である天然ガス関連施設の取材を初めて許可し、現地入りした毎日新聞など同国内外のメディアに施設を公開した。

アルジェリア国内外の記者ら200人以上とともにチャーター機で31日午前(日本時間同日夕)、イナメナスの空港に降りた。見わたす限りの砂漠の中にある空港から軍や治安警察の車両に警備されたバスで約40分ほど、約50キロ走るとイナメナス近郊のティカントリにある施設に到着。作戦は終了したが、装甲車両は展開したまま。厳戒態勢が続いており、重武装の兵士が周囲に鋭い目つきを向けていた。

人質が身をひそめて隠れたとされる居住区にある建物は、戦闘でコンクリートの外壁がはがれたり、穴が開いたりしていた。

死者は日本人10人を含む外国人約40人。激しい銃撃戦を思うと、身震いがした。



UP:2013 REV:
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