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労働関連ニュース 2008年9月11日から15日



◆講演会:「若者と貧困」作家・雨宮処凛さん−−岡山 /岡山
 http://mainichi.jp/area/okayama/news/20080911ddlk33040681000c.html
市民のための地方自治を語り合う「私たちのまち・岡山を考える市民のつどい2008」がこのほど、岡山市駅元町の岡山コンベンションセンターであり、若者と貧困の問題に取り組む作家の雨宮処凛(かりん)さんが「プレカリアート〜若者たちの現実と反撃」と題して講演した。
同市職労などで作る実行委主催で、約330人が参加した。雨宮さんは、85年の労働者派遣法制定から数回の改正を重ねて非正規雇用が広がり、働いても十分な賃金をもらえないワーキングプアが増えていった過程を説明。「『自己責任』という言葉が悪用されて貧困層が放置された」と訴えた。また、若年層のホームレス化に触れ、「フリーターや派遣社員にとって病気やけがで働けなくなることがホームレスの入り口になる。家族に頼れなくなると路上に行きやすい」と語った。

津山市の男性医師(32)は「同世代の切迫した状況をこれまで感じていなかったが、危うい状況に危機感を持った」と話した。【椋田佳代】
毎日新聞 2008年9月11日 地方版

◆若者への支援策拡充に全力
 http://www.komei.or.jp/news/2008/0911/12472.html
年長フリーターの増大に歯止めを

正規雇用化

内閣府が8日発表した8月の景気ウオッチャー調査によると、街角景気(現状判断指数)は5カ月連続で低下し、2000年1月の調査開始いらい2番目の低さとなった。景気の減速感が一段と強まるなか、雇用情勢の悪化が懸念される。

厚生労働省が8月29日に発表した7月の有効求人倍率(季節調整値)は0.89倍と前月を0.02ポイント下回り、2004年10月いらいの水準まで落ち込んだ。有効求人倍率は、全国の公共職業安定所(ハローワーク)に申し込まれている求職者数に対する求人数の割合で、失業率と並び雇用状況を示す指標になっている。

7月の完全失業率は4.0%と、前月より0.1ポイント低下したものの、厚労省は「失業率のトレンドは上昇傾向。雇用情勢は引き続き注意を要する」との基調判断を据え置いている。

雇用情勢の影響を真っ先に受けるのは非正規雇用者だ。わが国の就業者総数の3人に1人は非正規雇用。今後、失業者が急増する危険性は高いといえる。

確かに各企業は、1990年代初めのバブル経済崩壊を機に、景気に応じて雇用を調整できる体制を整えたのだろう。しかし、若者の非正規雇用が非常に高い現状は早急に改善しなければいけない。

学校卒業後の就職期に正社員になれないと、その後、正社員に就ける機会はますます遠のく。バブル経済崩壊による“就職氷河期”と就職活動の時期が重なり、正社員になれずにフリーターにとどまっている若者(25〜34歳の年長フリーター層)が92万人(2007年)と、フリーター全体の半数以上を占め、依然として高止まりしている状況を深刻に受け止めるべきだ。

また、男子雇用者の正規、非正規別の有配偶率(結婚している比率)を見ると、非正規の有配偶率は正規の約半分にとどまる。若者の非正規雇用の増加が、少子化につながっていると指摘されるゆえんである。

厚労省によると15〜24歳の非正規雇用(非農林雇用=役員を除く)の割合は約5割に上る。対策を急ぐ必要がある。

パートも正社員に

公明党はこれまで、非正規雇用から正規雇用への移行、若年者雇用の促進に真剣に取り組んできた。

若者の仕事探しを1カ所で総合的にサポートする「ジョブカフェ」、若者の自立や就労を支援する「地域若者サポートステーション」、一定期間を社員に近い立場で働き、正社員になれるかどうかを決める「トライアル雇用」などの支援策は、着実に成果を挙げている。今年(2008年)4月からは、年長フリーターなどの就職を後押しする「ジョブ・カード制度」もスタートした。

だが、各支援策はまだ緒に就いたばかり。公明党は今後も、ジョブ・カードの協力企業拡大や、正社員を新規採用したり、主婦などのパートタイマーを正社員に登用する中小企業への助成金拡充など、正規雇用の拡大に全力で取り組む決意だ。

◆[国民生活調査]社会のひずみが見える
 http://www.okinawatimes.co.jp/news/2008-09-11-M_1-005-1_001.html?PSID=512bd6f3b5639621b103d8de605e7de4
一世帯当たりの年間平均所得額(二〇〇六年)は五百六十六万八千円で、前年より三万円増―。厚生労働省の「〇七年国民生活基礎調査(概況)」で、このような結果が示された。前年を上回るのは二年ぶりだ。

所得が現実に増えていれば好ましい。しかし、国民の多くは、この結果に生活実感とかけ離れた印象を持つのではないか。

実際、所得が平均額を下回る世帯の割合は前年比0・5ポイント増の61・2%で過去最多の水準にある。つまり、少数の高額所得者が平均額を押し上げているだけなのだ。

かつて、「一億総中流社会」といわれた時代もあったが、現代は所得格差が拡大し、二極化がより進んでいると見るべきだろう。

同調査では生活意識でも回答を求めたが、生活が苦しいとした世帯は「大変苦しい」「やや苦しい」を合わせて57・2%に上った。六年連続の過去最多更新であり、苦しいと感じる世帯が過半数を占めるのは十年連続だ。

また、「普通」だと回答した世帯の割合は依然として37・7%あるものの、ここ数年は減少傾向が続いている。

所得は減りつつあり、暮らし向きは年々厳しさを増している―というのが一般的な庶民の感覚だ。

所得が平均以下の世帯が増加していることについて、厚労省は「(現役世代よりも所得が少ない)高齢者世帯の増加などの影響」と分析する。

だが、それだけだろうか。労働時間は正社員並みだが低賃金しか得られない「ワーキングプア」に象徴される非正規雇用労働者の増加も、大きな要因になってはいまいか。

総務省の就業構造基本調査(〇七年)によると、非正規雇用の割合は全国で35・5%。中でも沖縄は全国一高い40・7%に達する。県内の非正規雇用者は、約九割が年収二百万円未満しか得られていないのが実情だ。

生涯賃金に換算すれば、正規雇用者の四分の一しか得られないともいわれている。

その雇用状況や生活実態は、本紙連載「未来が見えない―格差社会を問う」でも紹介している。頑張ろうにも機会を与えられない社会、頑張っても報われない社会はやはり構造的に問題がある。

平均所得に達しない世帯が六割を超え、「生活が苦しい」と感じている世帯が57%に達している状況で、日本のリーダーであるべき首相は突然、辞任を表明して政権を無責任に放り投げた。

そして今、与党第一党の自民党は後継を決める総裁選に突入し、五人の立候補者が支持拡大に駆け回っている。

現在の国会構成では、自民党新総裁が新首相に選出されることはほぼ確実だ。その後は、公然と言われているように、そう時期を置かずに衆院解散・総選挙となるはずだ。

今回の調査で示されたように、国民は生活の後退感を募らせ悲鳴を上げている状況がある。データの裏側には二極化、少子高齢化、雇用など、さまざまな社会のひずみが潜む。政治家は、それをどう読み取るだろうか。


UP:20081022 REV:随時
◇労働 http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/d/w001.htm  ◇労働 関連ニュース
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