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労働関連ニュース 2008年8月26日から31日



◆脱・日雇い派遣へ相談・訓練 パソナ、無担保融資も
 http://www.asahi.com/job/news/TKY200808310136.html
人材派遣大手のパソナグループは、「日雇い派遣」で働く人の支援に乗り出す。相談窓口を開くほか、必要な訓練を受けられる機会をもうける。低金利で無担保の融資を受けられる制度もつくりたいという。
相談窓口は、日雇い派遣をやめてパソナへの派遣登録を希望する人が対象。現在ある派遣社員向けのコールセンターを活用し、働き方や生活設計について専門的に助言する体制を整える。電話のほかメールによる相談も受け付けたい考えだ。

その中で、意欲のある人をパソナの就業支援プログラム「仕事大学校」に受け入れる。実践的な教育・研修のあと実際に派遣で就業し、希望する仕事のスキルの習得をめざす。当初2カ月間は費用がかかるため、昼間にアルバイトをしながら研修が受けられるよう、夜間も仕事大学校を開くことを検討する。

低利の無担保ローンは資格取得を後押ししたり、生活資金を援助したりするのが目的だ。パソナは今春、りそな銀行と組んで女性の派遣社員向けの専用ローンを開発した。こうしたローンを拡充し、早ければ今秋にも実施したい考えだ。

パソナは、あらかじめ登録してもらい、仕事がある時だけ雇用契約を結ぶ「登録型」の派遣事業を行っているが、企業への派遣期間は数カ月から1年超。同じ登録型でも日払いで不安定な「日雇い派遣」からの転身を後押しし、派遣人材の獲得にもつなげたい考えだ。
日雇い派遣は低賃金と雇用の不安定さが問題とされる。早ければ今秋の臨時国会で労働者派遣法が改正され、原則禁止となる見通しだ。

◆派遣やパートに優しい社会を
 http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200808310020.html
派遣やパートなど非正規雇用と貧困の問題を考えるシンポジウム「ワーキングプア〜人間らしい生活を求めて〜」が30日、広島市西区民文化センターで開かれた。広島弁護士会が主催。支援団体のメンバーや非正規社員たちが、安心して暮らせる社会の仕組みづくりを訴えた。
ホームレスやネットカフェ難民を支援する特定非営利活動法人(NPO法人)「自立生活サポートセンター・もやい」(東京)の湯浅誠事務局長が貧困問題をテーマに講演。「当事者だけで問題を解決するのは難しい。働いても貧困から抜け出せない人を支援する制度を整備したり、支援団体を紹介したりする取り組みがもっと必要だ」と強調した。

広島大学法科大学院の緒方桂子准教授は、4月に施行された改正パート労働法など最近の非正規雇用に対する政策について説明。「非正規雇用の増加に伴い正社員との格差が大きな問題になった。格差問題は社会全体の問題としてとらえるべきだ」と指摘した。

【写真説明】貧困問題を取り巻く課題などについて講演する湯浅事務局長

◆外国人研修制度むしばむ不正仲介 零細企業が丸投げ
 http://www.asahi.com/national/update/0830/OSK200808300106.html
人材を育て国際貢献を進める目的の外国人研修・技能実習制度をめぐり、開発途上国の人材送り出し機関と日本企業側との間に入り、不正な報酬を得る仲介業者が横行している。仲介業者に報酬を払うため、研修・実習生の手当や賃金がピンハネされるなどトラブルの原因にもなっている。受け入れノウハウが乏しい中小零細企業で目立ち、調査をしている市民団体は少なくとも100を超える仲介業者が活動していると指摘している。
仲介業者は、本来の1次受け入れ機関である協同組合などと別に存在することから、「ゼロ組合」や「コーディネート機関」と呼ばれている。

関係者によると、アジア諸国に人脈を持つ国内の人材派遣業者や日本在住の外国人などがこうした仲介業務をしている。人手不足で外国人受け入れを望む中小零細企業側が形式だけの協同組合を設け、仲介業者にあっせんや来日後の実務を丸投げするケースが多いという。

各地の労働基準監督署や支援団体などによると、岐阜県では、05年ごろから昨年暮れまで、北陸地方の縫製関連企業が受け入れた中国人研修生らから1人につき月4千〜1万円前後を徴収し、仲介業務を代行した業者に払っていた。業者が管理していた研修生らは多い月で1500人にのぼったという。愛知では中小の機械メーカーなどが数年前から、業者の仲介で100人前後のベトナム人を受け入れ、研修生ら1人につき月1万円前後を報酬として業者に払っていた。

市民団体「外国人研修生権利ネットワーク・福井」の高原一郎事務局長は「仲介業者は地域や業種の細かなニーズに応えているケースが多い。少なくとも全国で100を超える」と指摘する。

06年に来日した研修生は約9万3千人で、その約7割が中小零細企業がつくる協同組合などの団体が受け入れ窓口となっている。

外国人研修・技能実習制度は営利目的の仲介業者を想定してこなかったため、昨年12月に法務省指針が改訂され「営利目的で介在する機関があることは、国際貢献を目的とした制度の趣旨に反する」と明記。違反企業には3年間、新規の研修生の受け入れを認めていない。

法務省入国管理局によると、研修・実習生の受け入れ企業・団体の不正行為は昨年は過去最多の449機関、562件にのぼり、賃金の不払いなど労働関係法規違反が178件で最も多い。(能登智彦、小幡淳一)

◆タクシー増にブレーキ 過当競争、渋滞… 規制緩和の弊害拡大、国交省方針転換
 http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200808300023a.nwc
国土交通省が2002年に原則自由化したタクシーの新規参入や増車の再規制に乗り出した。同省はこれまで「規制緩和の効果はあった」と見直しに消極姿勢を示していたが、運転手の労働条件悪化など規制緩和の負の側面を問題視する声が急速に増大。方針転換を余儀なくされた格好だ。

≪月収20万円≫

全国の法人タクシー台数は規制緩和前の01年度は約20万6000台だったが、06年度には約22万2000台に増加。一方で乗客数は年間約19億人台で横ばい状態だ。

国交省が全国120の営業区域について、タクシー1台が1日に客を乗せて走った距離を調査したところ、88区域が01年度から06年度にかけて減少。各地で過当競争が起きていることがうかがえる。

代表例は仙台市だ。市内のタクシーは01年度には約2000台だったが、07年度には約3000台に増加。深夜の繁華街には客待ちのタクシーがあふれ、一時は「一般車が危険で通れない状況」(市担当者)になった。

7年前から同市でタクシー運転手をしている男性(46)は「かつて約30万円あった月収が、ここ2、3年は20万円以下。忙しいのは大雪の日ぐらいだ」とため息交じりに話した。

≪予想外≫

国交省が7月に示した再規制策は、タクシーの増え過ぎた地域を対象に、新規参入や増車の審査を強化するのが柱。来年の通常国会に道路運送法の改正案を提出し、台数の削減を進めていく方針だ。

タクシー業界は国交省方針をおおむね歓迎し、「これまでの国交省の対応を考えると、ここまで踏み込むとは予想外」(都内タクシー会社幹部)との声も出ている。

≪風向き≫

かたくなだった国交省を方針転換へと追い込んでいったのは、規制緩和に対する「世論の風向きの変化」(同省幹部)だった。

交通政策審議会の部会では、タクシー事業者の経営効率化策を提案した同省に対し、委員が「一番重要なのは、規制緩和で増え過ぎたタクシーをどう解消するかだ」と反発。再規制を求める声が相次いだ。

タクシーの規制緩和に限らず、労働者派遣の自由化が「ワーキングプア(働く貧困層)」の温床と指摘されるなど、近年、政府の規制緩和策が問い直される場面が増えていることも方針転換に影響したとみられる。

ただ、政府の規制改革会議が7月末、国交省方針に「規制緩和に逆行する内容で、消費者利益を害する恐れがある」との見解を示すなど、規制強化へのアレルギーは根強い。同省は年末までに再規制の具体策を固める方針だが、政府、与党内の賛否をめぐる議論は紛糾する可能性もある。

◆短期の働き口紹介、国が仲介サイト新設へ…直接雇用を促進
 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080830-OYT1T00350.htm
厚生労働省は2009年度から、インターネットを活用して日雇いなど短期の働き口を紹介するシステムを新設する。
日雇い派遣が禁止される方向となったことを受け、好きな時間に働きたいという労働者側の要望と、短期労働者の確保が経営に不可欠だとする中小企業などの懸念に応える狙いがある。09年度予算の概算要求に3000万円を盛り込んだ。
厚労省が臨時国会に提出予定の日雇い派遣原則禁止などを柱とする労働者派遣法改正案には、不当な労働条件を解消し、正規雇用が増えると歓迎する声の一方で、短期間労働を望む主婦や学生、派遣会社を通じて人手を確保してきた中小企業などに不安も出ている。

新システムは、民間の人材紹介会社やハローワークなど官民の求人情報をインターネットで提供している「しごと情報ネット」を活用し、短期の仕事に特化したサイトを新設する。希望職種や地域を登録すれば、条件に合う求人情報がメールでも通知されるようにする。政府の関与で仲介の信頼性を高め、利便性を向上させることで、企業が短期労働者を直接雇用する機会を増やす狙いだ。直接雇用により、労災面などで就業先の雇用責任を明確にできるほか、派遣会社でかかっていた派遣労働者の雇用管理費用などが不要になり、賃金の上昇も期待できるとしている。
(2008年8月30日12時20分 読売新聞)

◆日亜化学偽装請負 告発者に雇い止め通告 JMIU労組が抗議
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-08-30/2008083005_02_0.html
日亜化学(徳島県阿南市)の偽装請負を告発した全組合員に対し、派遣元のシーツービーテック(CTB)が二十九日、日亜側から仕事の打ち切りがあったとして、九月末の雇い止めを通告しました。両社は徳島労働局から二十日、二〇〇五年一月に続いて偽装請負を認定されたばかり。組合員を直接雇用しない日亜化学と、派遣元の雇用責任を果たさないCTBの社会的責任が問われています。
CTBは同日、JMIU(全日本金属情報機器労組)に、「日亜から九月末をもって契約を打ち切る通告があり、雇い止めになる」と連絡。JMIUは、日亜化学での別の仕事を保障するよう求め、団体交渉を申し入れました。

雇い止めについて、JMIU徳島地本の森口英昭委員長は、「違法な偽装請負で働かせた日亜化学は、組合員らをただちに正規雇用すべきであり、告発者の契約を打ち切るなど許されない」と批判。また、日亜化学の仕事を現在も求人中のCTBが、今回の解約だけで組合員を解雇することに抗議しました。

組合員は〇三年六月以降、偽装請負で働かされ、〇六年十月に申告。日亜化学は派遣社員千六百人全員の直接雇用と正社員化の約束を守らず、組合員を職場から放り出しました。
抗議の世論に押され、日亜化学は子会社の日亜興業を通じて仕事を発注。組合員は昨年十月から日亜興業に派遣され、日亜構内の草むしりなど清掃をしてきました。

◆働く20歳の半数が非正規雇用  佛大で若者の生活実態報告
 http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008082900168&genre=G1&area=K00
 進学や就職をしないニートの増加が社会問題となる中、20歳から3年間の若者の生活実態をとらえるために日本教育学会(東京都)が実施している「若者の教育とキャリア形成に関する調査」の中間報告会が29日、京都市北区の佛教大で開かれた同学会大会であった。調査した20歳の4割が働いていたが、そのうちの約半数が非正規雇用である厳しい実情が浮かび上がった。
2007年4月1日時点で20歳の全国の男女を対象に、23歳になるまで毎年継続調査する予定で、初回は1687人から回答を得た。

初回の調査結果によると、働いていると答えた若者のうち正社員は55%のみで、臨時雇用やアルバイトが30%、派遣社員が8%、契約社員が6%だった。毎月の収入は、正社員では15−20万円が47%で最も多かったのに対し、非正規社員では10−15万円が39%の最多で、15万円以下も26%に上った。

正社員でも普通高校卒業の男性の場合は、週の労働時間が60時間を超える割合が43%にも達した。調査結果を分析した本田由紀・東京大准教授は、正規・非正規を問わず労働者の7割が「仕事にやりがいを感じる」と答えたことを挙げ、「厳しい労働条件にもかかわらず、将来の展望や仕事の意味を見いだそうとしている若者のけなげな姿が見える」と話した。

◆グッドウィル:10月から「ラディア」に社名変更発表
 http://mainichi.jp/select/biz/news/20080829k0000e020018000c.html
グッドウィル・グループ(GWG)は29日、10月1日付で社名をラディアホールディングスに変更すると発表した。日雇い派遣最大手で傘下のグッドウィル(GW)が違法派遣を繰り返し、派遣事業の許可が取り消される見通しになり7月末に廃業した。低下したイメージを一新するため、社名変更を検討していた。9月末に開く予定の定時株主総会で正式に決める。
ラディアとは「光を放つ」「さん然とした」という意味の英語「radiant」からとった。GWは95年2月に請負などの人材サービス業としてスタートした。GWGは「創業事業の廃業を機に社名変更を行い、第二の創業としたい」(広報担当)と説明している。【田畑悦郎】

◆偽装告発した社員に解雇通告 キヤノンの対応正せ
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-08-29/2008082904_02_0.html
キヤノンの偽装請負を告発し、同社の期間社員になって十一カ月の男性が今月末で解雇されようとしている問題で、日本共産党の小池晃参院議員は二十八日、国会内で厚生労働省に対し、直ちに対応するよう求めました。
今月末で解雇されようとしているのは、栃木県宇都宮市のキヤノン宇都宮光学機器事業所の期間社員、宮田裕司さん(29)。キヤノン非正規労働者組合宇都宮支部の組合員で、栃木労働局が偽装請負を認定した直後の昨年十月、請負から期間社員に直接雇用されました。しかし、上司から、「能力が劣っている」などと言いがかりをつけられ、一人だけ契約期間の更新がされません。

小池議員は、「偽装請負を告発した労働者が、正社員になるどころか、わずか十一カ月で雇い止めの不利益扱いされることは許されない。労働者の命がかかっており、緊急を要する事態だ」と強調。キヤノンと同様に徳島県の日亜化学でも九月末で告発者の雇用が奪われようとしていると指摘、「正社員にしていれば、こんな事態は起こらない」とのべ、対応を求めました。

需給調整事業課の担当者は、宮田氏らの二十一日の厚労省要請などで、事態は認識していると回答。小池氏の要請を栃木労働局に伝え、当事者の申告には連携して対応していくと答えました。

◆労基法改正案:賃金割増率、月60時間超は50% 時間外労働で超党派法改正
 http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080829ddm001010009000c.html
◇現行の倍に
自民、公明両党は28日、現行は一律25%の時間外労働の賃金割増率について、月に60時間を超える部分は50%とすることなどで大筋合意した。長時間労働を強いる企業に負担増を求め、労働時間短縮を図るのが狙いで、日本経団連も容認する構え。与党は野党とも協議した上で、国会で継続審議となっている労働基準法改正案を超党派の議員立法で修正、9月12日召集予定の臨時国会で成立させる方針だ。

労基法改正をめぐる調整では、賃金の割増率50%の基準が焦点になってきた。政府は07年の通常国会に「月に80時間を超えた部分」などとする改正案を提出した。だが、月80時間超という基準が「月80時間を超える残業が3カ月続く」と定めた過労死の認定基準と同じであるため与野党から批判が続出。与党は今年6月、政府案の修正では合意していた。

しかし、具体的な基準については「月60時間超」を主張する公明党に対し、経団連が反発したほか、連合はより厳しい規制を求めた。

このため、自民党の川崎二郎元厚生労働相らが労使双方と水面下の調整を進め、月60時間超で合意する見通しがついた。施行は来年10月となる方向だ。

ただ、景気動向に影響を与えることを考慮し、中小企業には猶予期間を置く。経団連に配慮する形で、修正を与党で正式に合意する際、管理職手前の労働者を対象に残業という概念をなくす「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入を検討課題と位置づけることも検討している。

民主党は当初、50%の割り増し基準について「時間外労働のすべてを対象」と主張し、与党と対立していたが、連合も与党案を容認する姿勢であることから賛同するとみられる。【堀井恵里子】

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■ことば

◇時間外労働の賃金割り増し
現行の労働基準法は通常の1時間当たり賃金に25%割り増しした賃金を支払うよう定めている。政府が提出した改正案は(1)月に45時間以下の部分は現行法と同じ25%(2)月に45時間を超え、80時間以下の部分は25%に労使で合意した割増率を加える(3)月に80時間を超える部分は50%割り増し−−などの内容で、自民、公明両党は政府案の80時間を60時間に修正することで大筋合意。
毎日新聞 2008年8月29日 東京朝刊

◆労働者派遣法改正案:「日雇い30日以内」禁止 厚労省が素案
 http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080829ddm041010115000c.html
厚生労働省は28日、臨時国会に提出予定の労働者派遣法改正案の素案を、労働政策審議会(厚労相の諮問機関)に示した。原則禁止方針の「日雇い派遣」を「30日以内の日雇い派遣」にすることなどを盛り込んだ。同審議会での議論を経て、10月上旬までに改正案をまとめる。
「日雇い派遣」については、1日単位の派遣を禁止しても1週間や短期間の派遣が繰り返される恐れがあるため、「30日以内」を禁止の対象とした。また、企業が同じグループ会社に派遣する「グループ内派遣」(専ら派遣)は、派遣数全体に占める専ら派遣の割合を8割以下とすることにした。

また、偽装請負や二重派遣などの違法行為が発覚した場合、派遣元だけでなく、派遣先企業の責任も問うことにし、労働局が派遣先企業に対し、それまで以上の労働条件で直接雇用するよう勧告できるようにした。

現在禁止されている事前面接については、派遣元が派遣社員を自社で雇用している「常用型派遣」に限って認めることにした。【東海林智】
毎日新聞 2008年8月29日 東京朝刊

◆日雇い派遣禁止、専門職を政令で例外に 厚労省、法改正案骨子
 http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080829AT3S2801C28082008.html
厚生労働省は28日、労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の部会に労働者派遣法改正案の骨子を提示した。日雇い派遣など30日以内の短期派遣の原則禁止を明記。専門職などで例外として認める職種は今後具体的に定め、政令に書き込む。連結対象のグループ企業内への派遣は、派遣元の派遣スタッフ全体の8割以下にすることも義務付ける。秋の臨時国会に改正案を提出する。
現在は通訳、アナウンサーなど26業種について、専門性が高いとして短期を含め派遣期間に関する制限を設けていない。同日の会議で厚労省はこのうち清掃、ビルメンテナンス、駐車場管理、テレマーケティングの四業種は短期派遣を認める例外対象からは除外する方針を示した。(07:00)

◆ネットカフェ難民融資
 http://www.bitway.ne.jp/bunshun/ronten/ocn/sample/keyword/080828.html
8月24日、読売新聞が報じたところによると、厚生労働省は、いわゆる「ネットカフェ難民」の就労を支援するため、2009年度から、公共職業訓練の受講を条件に、訓練中の住居・生活費として月15万円(最大6カ月間)を融資する制度をつくることを決め、このための関連予算1億円が09年度予算案の概算要求に盛り込まれた。しかし、たとえ職を持っても年収が150万円に満たない受講者は返済が免除されるため、実質的には給付となる。

ネットカフェ難民とは、住むところがなく、日雇い派遣労働などをしながら、終夜営業のネットカフェや漫画喫茶に、1泊あたり1000〜2000円で寝泊まりしている人たちのことだ。日本テレビが07年1月に放送したドキュメント「ネットカフェ難民――漂流する貧困者たち」のなかで、「周囲から孤立し、未来への展望が抱けず、まるで難民のようだった」(水島宏明ディレクター)と呼ばれたのが発端で、いまではこの言葉がすっかり定着してしまった。

厚生労働省が初めて「住居喪失不安定就労者の実態に関する調査」と題したネットカフェ難民の調査結果を発表したのが、それから半年後の07年8月。全国のネットカフェ、漫画喫茶3246店舗に対して電話調査をおこなったもので、それによると、「ネットカフェ難民」は推計5400人おり、年齢別では、20代が26.5%で一番多く、次いで50代23.1%、30代19.0%、40代12.8%、60代8.7%の順で40代以上の中高年が半数を占めた。就労別では、アルバイトや派遣など非正規労働者が約2700人、休職中の失業者約1300人、無業者約900人、正社員約300人。ただし、この調査では、日本複合カフェ協会は「ネットカフェ難民は差別語だ」として協力を拒否している。

今回の融資制度は、住居がないため定職につけず、結果的に日雇い派遣などの低収入で不安定な生活を余儀なくされ、それが就労をさらに困難にするという悪循環をまず断ち切るという発想から生まれたもので、独立行政法人「雇用・能力開発機構」の「技術者育成資金」を活用して、職業訓練受講者に資金を貸し付けるというものだ。

これは、「働きながら学ぶ、学びながら働く」という教育と職業訓練を同時に進めるドイツのデュアルシステムや、若年失業者への職業紹介・職業訓練で50万人を就業させることに成功した英国の「ニューディール」政策にならった、企業と教育機関の連携による人材育成を目指す、いわば「日本版デュアルシステム」だ。制度創設の背景には、路上生活をしているホームレスに対しては、「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」(02年8月施行)によって、自治体や民間団体に財政上の支援を行っているが、ネットカフェ難民はその対象外だったことがある。

厚労省によると、対象は日雇い派遣などで働く30歳代後半まで。融資の期間は3〜6カ月。訓練期間中は働けないため、住居・生活費を支給し、訓練に専念させるようというもので、ネットカフェ難民にとっては「住居と就労の機会の両方を確保できる」というメリットがある。また、訓練修了後、年収150万円以下であれば、返済は全額免除。いっぽう、就労の意思がない給付金目当ての受講者を防ぐため、ハローワークでおこなわれる面接を活用する方針だ。

今回の融資制度創設は、福田内閣が6月に表明した社会保障の「五つの安心プラン」の重点項目に掲げた「非正規雇用対策」のひとつ。しかし、政府とは別に、すでに東京都がことし4月にネットカフェ難民の生活や就労の相談に応じ、住宅資金などを貸し付けるサポートセンター「TOKYOチャレンジネット」を新宿区歌舞伎町にオープン、全国で初めての試みを始めている。委託を受けた社会福祉法人「やまて福祉会」が年中無休で電話相談を受け、日曜・祝日を除いて面談に応じている。住まいを確保するための資金40万円、生活資金20万円の計60万円を無利子で貸し付けている。

今回の融資制度が年齢制限をもうけている点について、「高齢フリーターこそ何とかしなければならないはず」という批判があるいっぽう、月額15万円という“高額の支給”に対して、アパートに住み、アルバイトで、かつかつ自活している若者たちの間には「いかにも政府が考えそうな甘い制度だ」との声がある。

◆「貧困」テーマに相談会などが開かれる
 http://mytown.asahi.com/kagawa/news.php?k_id=38000000808280002
人間らしい生活と労働の保障を求めてつながろう――。非正規雇用やワーキングプア(働く貧困層)など、低賃金・不安定なかたちで働く人が増える中、社会保障を充実させてより暮らしやすい世の中をつくろうと、全国を行脚している「反―貧困 全国2008キャラバン」の一行が31日に香川入りする。貧困問題に取り組む湯浅誠さんの講演やシンポジウムのほか、各自治体に意見書を出して社会保障の拡充を訴える。
これに先立ち、29日午前10時〜午後4時には、ワーキングプアや非正規雇用といった労働問題や多重債務に関する無料電話相談会がある。労働問題への相談は、県労働者福祉協議会(高松市番町3の5の15、電話087・833・4253)▽多重債務やヤミ金に関する相談は、高松あすなろの会(高松市成合町559の15、電話087・897・3211)へ。いずれも面談も可能だ。
31日は午後1時〜4時半、高松市松島町の市民文化センター講堂で、ワーキングプアの若者やホームレスらを支援するNPO法人「自立生活サポートセンター・もやい」事務局長で「反貧困〜『すべり台社会』からの脱出」(岩波新書)などの著書のある湯浅さんによる講演、県内でホームレス支援に取り組む識者のシンポジウムがある。資料代500円(弁護士や司法書士は1千円)。問い合わせは、のぞみ総合法律事務所(高松市磨屋(とぎ・や)町5の9、電話087・811・0177)へ。
また、9月1、2日には、最低賃金の底上げや年金給付の増額、教育や住宅への公的支出を増やすことなどを求める意見書・陳情書を福祉に携わる各自治体の担当者へ渡す。
キャラバンは7月中旬に埼玉、福岡両県からスタート。貧困対策を訴えて全国各地をまわり、10月19日に東京へ着く予定だ。

◆日雇い派遣「30日以内」禁止…厚労省が派遣法改正案
 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080826-OYT1T00872.htm?from=navr
厚生労働省が臨時国会に提出する労働者派遣法改正案の素案が26日、明らかになった。
原則禁止となる「日雇い派遣」の期間を「30日以内」とするほか、同じグループ会社に派遣する「グループ内派遣」(専ら派遣)については、8割以下に規制する方針。素案は、28日の労働政策審議会の部会に示される。同省は部会での議論を経て、10月上旬までに改正案をまとめたいとしている。
同法改正を巡っては、厚労省の有識者会議が7月28日、報告書をまとめ、1日単位の派遣を禁止しても、数日間や1週間といった短期派遣を禁止の対象から外せば脱法行為を招きかねないとして、日雇い派遣の禁止期間を30日以内にするよう検討を促していた。

一方、短期派遣を例外的に認める業務については、通訳や秘書など、現在、政令で定められている26業務とし、変更が必要な場合は、改正案の審議が終わった後で議論するとした。
(2008年8月27日03時06分 読売新聞)

◆派遣の「常用型」化を努力義務化へ 厚労省方針
 http://www.asahi.com/national/update/0826/TKY200808260363.html
厚生労働省は26日、登録型派遣で1年以上働く労働者について、雇用期間の定めのない「常用型派遣」や正社員などに転換させることを、派遣元企業に努力義務として課す方針を固めた。秋の臨時国会に提出予定の労働者派遣法改正案に盛り込む方向で、28日開かれる審議会の部会で提示する。
厚労省は今回の法改正で、不安定雇用として批判の多い登録型派遣から、比較的雇用が安定している常用型派遣への移行を促す方向だ。ただ、罰則のない努力義務にとどまることから、労働者側からの反発も予想される。

26日明らかになった骨子案によると、派遣元は登録型派遣で働く人について、(1)常用型へ転換するか直接雇用する(2)常用型への転換を促すための教育訓練などを行う(3)派遣先に直接雇用される前提で一定期間働く「紹介予定派遣」に切り替える、のいずれかを実施することが求められる。

派遣労働には、派遣元が労働者と長期に雇用契約を結び、派遣先が見つからないときも給与を支払う「常用型」と、派遣元が仕事があるときだけ雇用契約を結んで派遣先に送る「登録型」がある。

登録型は3カ月程度の細切れ契約が多く、いつ契約を打ち切られるか分からない不安定雇用だとして、社民党や共産党、連合などが専門的な業務に限定すべきだと求めている。厚労省の統計では、派遣労働者の7割の約230万人(06年度)が登録型だ。

一方の常用型は、雇用の安定度は比較的高いが、全体の6割弱が数カ月から3年の有期雇用というのが実態(04年)。このため厚労省は、特に「期間を定めない」常用型への移行を促すことで、雇用の安定を図りたい考えだ。(生田大介)

◆「失業に備え貯蓄」、米労働者の4分の1
 2008/08/26, 日本経済新聞
 人材派遣大手のアデコ(スイス)が米労働者を対象に実施したアンケート調査によると、失業に備えて貯蓄している人の比率が二五%にとどまることが分かった。仕事に関する心配事の上位は昨年の「ワークライフバランス(仕事と生活の調和)の確保」から「ガソリン高」に移り、労働者のゆとりがなくなりつつあることを示した。(ニューヨーク=小高航)

◆外国人労働者(5)教育、地方任せに限界(広角鋭角)
 2008/08/26, 日本経済新聞
 群馬県太田市の市立東中学教諭、大島靖子さん(28)の朝は、その日の行動予定作りから始まる。「一時間目はA君のクラスを、二時間目はBさんの元気がないようだから、そちらをのぞいてみよう。その次は……」。日程は生徒の様子次第でころころと変わる。
 同市には、日系ブラジル人を中心に人口の四%、八千七百人の外国人が住む。八百人近くが小中学の就学年齢と見られ、うち四百十人余りが公立小中学校に在籍する。東中にも二十四人が通っている。
 日本語の授業についていくのは難しい。しかし、彼らに合わせていては授業が進まない。そこで三年前から、ポルトガル語などに堪能で教員経験のある日系人らを、同市独自の「バイリンガル教員」として採用することにした。
 小中学校に計八人が配置されている。大島さんもその一人。日本の教員免許を持ち、留学中にブラジルで日本語を教えていた経験が買われた。臨機応変に外国人生徒がいるクラスの授業に入り込み、個別に補充の説明などをする。放課後は補習にも付き合う。
 定住化が進み、「子供には日本の教育を」と望む親が多くなった。ブラジル人学校からの転入生が増え、高校への進学希望も強い。「形式的な受け入れでなく、将来の進路に役立つ学力をつけさせたい」と大島さんは話す。この春は、同校の進学希望者五人全員が高校に進んだ。市内の公立中全体でも、外国人卒業生二十九人が高校に進学。進学率は五年前の五割から八割以上に上昇した。
 今年六月からは、初期指導教室「プレクラス」も始まった。小中学校への入学を希望する子供を対象に、基礎的な言葉や習慣、学校のしきたりを二カ月間かけて教える。あいさつや給食、掃除の仕方、体調の伝え方……。学校生活に適応できるよう、きめ細かい授業が行われている。
 外国人の子供の教育については、太田市に限らず多くの自治体が様々な対策を試みている。しかし、「厳しい財政下の地方の努力では限界がある。自治体、学校任せでなく、国の後押しが必要」(太田市教育委員会)という声が強い。
 文部科学省によると、公立小中学校の外国人児童生徒のうち、日本語ができず授業に支障のある者は二万四千人(昨年九月時点)、前年より一四%増えた。有効な国の対策が見えないまま、状況はどんどん深刻になっている。「子供は日々成長する。今、手を打たないと手遅れになる。時間との戦いです」と、大島さんは教室から教室へと駆け回っている。
【図・写真】大島さんは放課後も外国人生徒と付き合う  

◆派遣社員に「裁判員休暇」、パソナ、有給で最大5日。
 2008/08/26, 日本経済新聞
 人材派遣大手のパソナグループは二〇〇九年から始まる裁判員制度で、派遣社員に有給の「裁判員休暇」を付与することを決めた。裁判員として活動する最大五日について、通常業務と同様の給与をパソナが負担して支給する。派遣社員が働きやすい環境を整え、人材の獲得につなげる。裁判員の特別休暇は金融・流通などで導入が進んでいるが、大手派遣会社では初めてという。
 一カ月以上の長期契約を結んでいる派遣社員が、契約期間中に「裁判員候補者」となった場合を対象とする。パソナグループの長期契約者は約四万三千人。同社の計算によると、裁判員候補者となる確率は毎年三百三十―六百六十人に一人。同社では年百人程度が該当する可能性があり影響が大きい、とみて導入を決めた。

◆5年前と比べた正社員、小規模企業は人数減、昨年、厚労省調べ。
 2008/08/26, 日経産業新聞
 中小の経営環境悪化映す
 厚生労働省がまとめた「二〇〇七年企業における採用管理等に関する実態調査」によると、従業員数が百人未満の企業では、五年前と比べて正社員数が増えた企業より減った企業の方が多いことが分かった。原油価格の高騰などで中小企業の経営環境が悪化していることが改めて浮き彫りになった。
 企業に五年前と比べた正社員数の増減を尋ねたところ、「増えた」と答えた企業の比率から「減った」と答えた企業の比率を引いた値は、従業員数百人以上の企業はいずれもプラスだった。しかし、三十人以上百人未満の企業ではマイナス一二・四ポイントとなり、正社員が減った企業の数が増えた企業の数を上回った。
 一方、常用労働者に占める正社員の比率が五年前と比べてどう変化したかを尋ねたところ、企業規模にかかわらず「減った」と回答した企業の比率が「増えた」と答えた企業の比率を上回った。
 従業員数が五千人以上の企業はマイナス二四・四ポイントとなるなど、企業規模が大きいほど、正社員が占める比率が小さくなっている傾向があった。
 企業の多くは派遣社員など非正規雇用の社員を正社員以上に増やすことで、労働力不足に対応してきた様子がうかがえる結果となった。
 調査は全国の常用労働者三十人以上を雇用する企業七千二十二社を対象に実施した。調査期間は二〇〇七年九月一日―二十日。有効回答数四千二百八十社で有効回答率は六一・〇%だった。

◆最低賃金13円上げ667円に、地方審議会が答申、生活保護と逆転解消狙う。
 2008/08/26, 日本経済新聞
 北海道地方最低賃金審議会(会長・道幸哲也北大大学院教授)は二十五日、道内の最低賃金を十三円引き上げ、六百六十七円とするよう北海道労働局長に答申した。引き上げ額は過去十年で最高水準。最低賃金が時給換算した生活保護の額を下回る逆転現象を五年以内に解消することを重視し、大幅引き上げを決めた。
 労使からの異議を受け付けて九月十日に再度審議会を開き、変更がなければ十月十九日から適用される。
 道では最低賃金が生活保護額を五十三円下回っており、国の中央審議会の答申では逆転現象の解消の目安を「五年程度」としていた。経営側は国の答申を「最大六年」ととらえ十円の引き上げを主張。労働側は三年での解消を目指し、十八円の引き上げを求めていた。
 逆転現象を解消するには今回と同水準で五年間の引き上げが必要となる。原油や原材料高に苦しむ企業にとっては負担増となり、新たな賃金政策や一層のコスト削減努力が求められる。


UP:20081022 REV:20090903
◇労働 http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/d/w001.htm  ◇労働 関連ニュース
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