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労働関連ニュース 2008年8月21日から25日



◆最近の非正規雇用の動向について
 http://www5.cao.go.jp/keizai3/shihyo/2008/0825/892.html
<ポイント>
1. 総務省「就業構造基本調査」によると、いわゆる非正規雇用比率(パート、アルバイト、派遣社員等が雇用者【役員を除く】に占める割合)は1980年代後半以降緩やかな上昇傾向を続けており、2007年には35.5%に達した。男女別にみると男性が19.9%、女性が55.2%と女性が高い比率となっている(図1)。また雇用形態別の内訳を男女別にみると、男性はアルバイト、契約社員の比率が高いのに対して、女性は3分の1がパートとなっている(図2)。
2. この構成を年齢別に詳しくみてみると(図3)、@24歳以下の年齢層では男女とも「アルバイト」が高い割合を占めている、A女性においては高齢になるほど「パート」の割合が高まり、非正規雇用比率を押し上げている、B男性では25〜59歳では非正規雇用比率はそれほど高くないが、定年年齢の60歳を超えると急激に上昇する、などの特徴がみられる。とくに60歳以上の男性では、定年退職後の継続・再雇用において、「嘱託」や「契約社員」など、正規の従業員・職員以外の形態が主であることが見て取れる。
3. 一方、いわゆる「就職氷河期」世代(概ね1970年代前半から1980年代初頭生まれ)を含む25〜39歳の世代では、他の世代と比べて非正規雇用比率が特に高いわけではないが、過去5年においては、男女を問わず契約社員や派遣社員の増加が目立っている(図4)。以上のような非正規雇用者の賃金カーブをみると、正社員が50歳台前半まで上昇トレンドにあるのに対して、加齢による賃金の上昇がほとんどなく、ほぼフラットな形状となっており、正社員との差が拡大していく形となっている(図5)。また、この世代の所得分布をみると、契約・派遣社員と正社員との間には大きな差がみられる(図6)。このように賃金において厳しい面があるのに加え、転職後の雇用形態をみると、派遣社員や契約社員の場合は、正社員として働く割合が正社員の場合よりも低い傾向がみられる(図7)。今後の雇用情勢をみる上では、このような比較的若い世代の非正規雇用をめぐる構造上の特徴について、十分に留意する必要がある。

◆国保や介護保険、減免基準を統一、社会保障会議提案へ、低所得者向け。
 2008/08/25, 日本経済新聞
 政府の社会保障国民会議(座長・吉川洋東大教授)は公的医療保険、介護保険、障害者向け福祉サービスなど制度ごとに異なる低所得者向け減免措置の基準一元化を十月にもまとめる最終報告に盛り込む。現行の各制度は厚生労働省内の縦割り行政の下、個別に制度設計してきたため、特例措置を受ける際の所得状況の統一基準がなく、手続きにも違いがあった。報告では各制度の個人情報を統一して管理する「社会保障番号制」の導入も提案する方向だ。
 低所得者向けの特例措置は支払保険料の減免やサービス利用時の負担額の軽減が代表的。生活保護の受給者や課税所得が一定以下の利用者などを対象としている。制度ごとの基準の違いは、厚生労働省内の各部局や社会保険庁などを含む縦割りの弊害といえ、過去の制度見直しでも、個別の調整にとどまっていた。
 例えば保険料の減免措置の場合、国民健康保険では本人の所得状況が基準になるが、介護保険では生活保護の受給者であるかどうかや、同じ世帯に市町村民税の課税対象者がいるかなどが目安。利用者から「分かりづらい」との不満が出ていた。
 各制度の個人情報を統一管理する「社会保障番号制」の導入では、利用者がどの制度で特例措置を受けているかを、窓口の自治体が即座に把握できる体制づくりを求める。
 政府は国民会議の最終報告を受けて、法改正を含め必要な見直しに着手する。制度を一元化する場合、従来、減免措置を受けていた層が対象外にならないよう範囲の拡大を迫られる可能性が高い。社会保障番号制の整備にも初期費用がかかるとみられ、財源確保が課題になる。

◆仕事「やる気ある」半数、「やる気出ず休んだ」35%、民間の勤労者調査。
 2008/08/25, 日本経済新聞
 東京海上グループの東京海上日動リスクコンサルティング(東京・千代田)がまとめた「仕事に関する意識調査」によると、現在の仕事にやる気がある勤労者は五二・七%にとどまった。「やる気が出ない」ことを理由に会社を休んだことがある人が三人に一人いることも分かった。
 調査は七月に二十―五十歳代の千三十一人の会社員、公務員を対象に実施した。
 現在の仕事にやる気を持っている割合は三十歳代が五〇・五%、四十歳代が四九・二%。五七・三%の二十歳代を大きく下回った。若手よりも中堅や管理職クラスの意欲減退が目立つ。
 やる気が出ないことを理由に会社を休む傾向がある人は合計三五・六%にのぼった。就業時間中に仕事と関係のないことを一時間以上している人も一五・四%いた。
 意欲が高まる仕事(複数回答)のトップは「自分のやりたい仕事」で三五・二%。二位には「お客様に感謝される仕事」が続き、「高い金銭的な報酬につながる仕事」は一八・九%の七位。同社は「給与を高くしても、モチベーションを高める効果はそれほど高くない」と指摘している。

◆人材開国を考える――外国人の子ども受け入れに備えを急げ(社説)
 2008/08/24, 日本経済新聞
 多くの学校現場が今、外国人の子どもの教育をめぐる悩みを抱えている。日系ブラジル人をはじめ様々な形で日本にやってくる労働者の子どもをどう就学させ、日本語指導などをいかに進めるべきか。政府には総合的な指針がなく、自治体や学校が孤軍奮闘しているのが実情だ。
専門教員養成の道探れ
 外国から人材を受け入れるということは、どんな人材をどの程度まで受容するか、それが定住や永住につながるかどうかを別にして、彼らの子どもへの教育にもかかわる問題である。まず現状を直視し、将来への備えを早急に築かねばならない。
 文部科学省の調べでは、公立の小中高校に在籍する外国人の児童生徒は約七万人。このうち日本語指導が必要な子どもは昨年九月時点で約二万五千人に上る。前年度に比べ一三%の大幅増だ。こうした現実はすでに教育現場を突き動かしている。
 たとえば外国人が人口の一六%ほどを占め、全国の市町村で最も比率の高い群馬県大泉町。子どもを伴った日系ブラジル人らの増加を受け、町立の全小中学校に日本語学級を設けたのが特徴だ。町費でポルトガル語などができる日本語指導助手を雇っているほか、県も教員を増員して町の取り組みを支援している。
 指導内容も手づくりだ。教育委員会考案のテキストを使い、初期、中期、後期の三段階に分けて言語指導と適応教育を並行して進めている。中学校卒業までに日本社会への適応がほぼ可能になるといい、今春の高校進学率は九〇%を超えた。
 地域でこんな取り組みが進む一方で、国の対策は始まったばかりだ。そのひとつが、文科省の有識者会議が最近まとめた報告である。報告は(1)教育委員会やボランティアによる就学支援(2)総合的な日本語指導のガイドライン開発や指導教員の育成(3)地域社会による放課後の「居場所」づくり――などを提言した。
 具体策に乏しく、実現への道筋もあいまいだが、これでも過去にない提言だという。このこと自体が国の対策の遅れを示しているが、報告が外国人子女対策の課題を浮かび上がらせているのも事実だ。
 まず根本的な問題は、学齢期なのに就学しない子どもも多く、現場でもその実態を十分に把握できないことだ。保護者の認識不足だけでなく、転出や帰国を把握しきれない外国人登録制度の不備も背景にある。
 就学後の課題も山積している。有識者会議は日本語教育カリキュラム「JSL」の普及などを提唱しているが、これを一般の教員が使いこなすのは難しい。大泉町のような独自のプログラムもしっかりした担い手なしには機能しない。日本人の子どもへの異文化理解教育も必要だ。
 こうした要請にこたえるためには、国も本気で外国人子女教育のための人材養成を考える必要がある。自治体が自力で一定の成果を収めているにせよ、現場任せには限界があろう。専門教員などの育成はコストと時間がかかる施策だけに、効果的な手立てを探らなければならない。
 同時に、使い勝手のよいカリキュラムを開発し、学習指導要領などに盛り込む必要もある。米国などでは言語指導を中心にした多様なプログラムを用意し、子どもたちが社会に適応するのを支えている。内外の様々な取り組みを参考に、指導内容と方法の確立を急ぐべきだろう。
高度人材の子女対策も
 外国人の子どもが、これまでのように特定の学校だけに集中しているならここまでの体制整備は必ずしも必要ではないかもしれない。しかし現実は大きく変わりつつある。
 文科省の調査では在籍人数が四人以下の学校が約八割を占め、様々な地域や学校に分散する傾向が出てきた。在籍する学校数も増え続けている。もはや一部の集住都市だけの問題ではないと覚悟すべきだろう。
 将来、もし単純労働者を本格的に受け入れるとすれば子どもの教育は極めて深刻な課題となるし、そこに至らない段階でも日系人などの流入は続く。現時点でしっかりした対策を打ち出しておくことは、将来にも必ず生かされるはずだ。
 一方で高度人材は政府が今後も受け入れを進める方針で、日本への留学生についても卒業後にそのまま日本で働けるよう規制緩和を促す動きもある。その子女が漸増するのに備えて、英語を軸とした教育機関を整備するのも怠ってはならない。いわゆるインターナショナルスクールへの積極的な支援も必要だろう。
 外国人の力を借りる以上、たんに労働力だけを借用して済ませられるだろうか。人材開国の行方は、日本社会が外国人の子どもたちに十分な教育を施せるかどうか、その備えがあるかどうかにもかかっている。

◆女性の育休取得率――目標値上回り89%(知りたいそのデータ)
 2008/08/24, 日本経済新聞
 女性の育児休業取得率が上昇している。厚生労働省の2007年度「雇用均等基本調査」によると、女性の育児休業取得率は89.7%と、前回調査の05年度に比べ17.4ポイント上昇した。政府が少子化対策として05年度から実施している「子ども・子育て応援プラン」の目標値では、10年後までに女性の育児休業取得率の目標を80%としていたが、既に目標値を上回った。
 一方、男性は1.56%と依然低い水準。2年前に比べ1.06ポイント上昇したが、目標値の10%を大きく下回る。男性の育休取得を奨励する企業は増えているが、業務の引き継ぎが難しかったり、周りに取得した人がいなかったりで育休取得に踏み切れない人が多いとみられる。休業中の雇用保険からの給付水準が低く、収入減になることも家計にとって痛手のようだ。

◆求められる人材多様化――慶応大学教授樋口美雄氏(今を読み解く)
 2008/08/24, 日本経済新聞
 企業努力と環境不可欠
 企業や社会の持続可能性の視点から、日本人の働き方や雇用管理を見直すべきだとの論調が強まっている。長年続いた経済低迷の中、正社員の数が減らされ、一人当たり仕事量が増えた。その結果、長時間労働者が増え、有給休暇取得率は低下を続けている。時間的制約から企業の求めとは裏腹に自己啓発に取り組む人は増加しておらず、社内教育の不足をうかがわせる出来事が多発する一方、メンタル・ヘルスや過労死、過労自殺への対応が求められるまでになった。
●局所的は効果なし
 こうした状況を危惧し、ここ二、三年、景気拡大の影響もあって、多くの企業は新卒採用を中心に正社員を増やすようになったが、今度は採用難に直面し、今後の少子化に伴う労働力人口の急減を懸念する声が強まった。企業による「保障と拘束」の関係に基づいた画一的な働き方を前提にしたこれまでの雇用管理では、多様な人材を十分活(い)かすことはできない。女性の継続就業者を増やそうと育児・介護休業制度を導入しても、人事部による局所的な対応だけでは効果は上がらない。
 一方、グローバル化が進展し、顧客ニーズが変質した市場に直面するようになった今日、企業は組織力の向上をもたらす人材の多様化が求められる。企業全体を巻き込み、社員一人ひとりが持つ様々な違いを受け入れ、多様性を生かそうとする「ダイバーシティ・マネジメント」は、もはや「やったほうがよい活動」ではなく「やらなければならない経営戦略」になったとの認識が広がりを見せている。
 シカゴ大学の教授であり、社会学者である山口一男氏が、ダイバーシティが個人にとって生きる力を学ぶ上でいかに大切であり、それが社会にとっても活力と価値を創造することになるかを一般の人に理解してもらおうと、二つの物語を補完的に使って見事に記した書物が『ダイバーシティ』(東洋経済新報社、二〇〇八年)である。有村貞則著『ダイバーシティ・マネジメントの研究』(文真堂、〇七年)は、在米日系企業と在日米国企業の実態調査を通じ、日本企業が異質な人材の活用に迫られていることを示す。
 具体的な進め方について、コンサルティングを行っている立場から書かれたのが、『個を活かすダイバーシティ戦略』(マーサー・ジャパンwith C―Suite Club著、ファーストプレス、〇八年)と『実践ダイバーシティマネジメント』(リクルートHCソリューショングループ著、英治出版、〇八年)である。
 前者は八つの先行事例を紹介し、「個」の質や量を充実させるだけではなく「知のシナジー」を発揮させ組織集団としての成果を向上させるには、性別や年齢といった外形的属性の多様化だけではなく、個々人の思考内容や表明される意見・見解の多様化が必要であると指摘する。
 後者は、女性活躍推進室が現実に直面している問題を取り上げ、組織全体に多様化が必要な経営上の理由を浸透させ、PDCAサイクルを活用することが効果的であると説く。実践の場では、企業目的への各人に対する機会と処遇の公平性を担保し、マイノリティー特有の事情により企業に貢献できないことがあれば、それをケアしていく必要があると指摘する。
●個人の意識改革も
 今後の日本企業では柔軟な働き方の容認によりダイバーシティを推進していくことが重要なのは間違いないが、この効果を挙げるには社会の保育支援拡充はもちろんのこと、人々の意識改革も求められるのではないか。上述した本でも指摘されているが、最近の流行語である「KY(空気が読めない)」という表現は、自分が主張すべきだと考えても、周囲に合わせ、それを控えたほうがよいことを示唆する。はたしてこうした風潮で、個人が多様な思考内容を表明し、集団として効果連鎖を発揮することは期待できるのか。自分の考えを持ち、表明することを大切にする社会環境を作っていくことも重要であろう。
 正社員の働き方改革の枠内にとどまらず、正規と非正規の二極化問題を解消し、階層の固定化を避け、人生のステージに応じて働き方を転換できる環境を整えていくことも、社会全体としてダイバーシティのメリットを享受するには必要である。
【図・写真】組織力の向上のため、社員一人ひとりの違いを受け入れる必要がある          イラスト・よしおか じゅんいち

◆職場の不満、「残業・休日」、労組も対応苦慮。
 2008/08/24, 日本経済新聞
 労組が過去五年間に組合員から受け付けた苦情や不満のうち最も多かったのは、残業や休日・休暇に関するものだったことが二十三日、独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査で分かった。仕事の負担が重くなり企業だけでなく労組側も職場の不満に十分対応できていない実態が浮かんだ。
 調査は昨年十一―十二月に全国の一万労組を対象に実施、約二千三百五十労組から回答を得た。
 苦情・不満の内容(複数回答)で多かったのは「残業、休日・休暇」が七〇%で、次いで「賃金、一時金」(六四%)、「仕事の進め方」(五八%)の順。

◆引きこもり、全都道府県に相談窓口、厚労省、5億円の予算要求へ。
 2008/08/23, 日本経済新聞
 厚生労働省は二十三日、引きこもりの人や家族からの相談専門窓口となる「ひきこもり地域支援センター」(仮称)を来年度、すべての都道府県と政令指定都市に設置する方針を決めた。来年度予算の概算要求に関連経費を含め約五億円を盛り込む。
 本人も家族も悩みを抱え込んでしまいがちなため、相談を寄せてもらうことで支援の第一歩とし、社会参加や就労につなげたい考えだ。引きこもりの人たちは全国で数十万―百万人と推定され、現在も保健所などで相談を受けているが、専門的な窓口は整備されていない。
 センターは、既存の福祉関連施設などの中に置く想定で、社会福祉士や精神保健福祉士などが相談を受ける。人件費や運営費などの二分の一を国が補助し、自治体が福祉関係の事業者や特定非営利活動法人(NPO法人)に委託するなどして運営する。
 電話での相談にも乗り、本人の状態や意向に応じて外出できるように支援したり、社会参加の機会や福祉サービスなどを紹介する。
 「全国引きこもりKHJ親の会」による会員を対象にした調査では、引きこもりの人の平均年齢は三十歳を超えているが、学校卒業後は社会との接点が少なくなるなど国や自治体の支援は手薄になるのが実情。引きこもる期間が長期化するほど、社会復帰が難しくなるため、厚労省は支援に乗り出すのが急務と判断した。

◆雇用・能力機構を独法改革の突破口に(社説)
 2008/08/23, 日本経済新聞
 厚生労働省の独立行政法人(独法)である雇用・能力開発機構の存廃議論が政府内で熱を帯びている。茂木敏充行政改革相が大手術が必要との考えを述べたのがきっかけだ。
 一般に、独法が持っている施設には、その必要性が疑わしいものが少なくない。仕事の内容も民間企業や地方自治体へ移しても差し支えないものが多々ある。
 雇用機構は無駄な施設や仕事を数多く抱えている独法の典型だ。首相は厚労相や旧労働官僚の抵抗を排し、機構が抱えている無駄の排除に早急に着手すべきである。また機構の大胆なリストラを契機に、遅々として進んでいない独法全体の改革を加速させる必要がある。
 機構は京都府の関西文化学術研究都市に「私のしごと館」と称する広大な施設を保有している。若者に職業体験をしてもらう場との位置づけだが、機構の組織全体にも職員一人ひとりにもコスト意識が乏しく、有効に活用されているとはいえない。同じような役割の民間施設と比べても非効率さが際立つ。こうした実態が報じられ、しごと館の廃止論が政府内で高まった。
 約五百八十億円の建設費は労働保険特別会計の事業主負担から出したものだ。毎年の運営費赤字も同会計で穴埋めしている。厚労省では厚生年金や国民年金の保険料を管理している特別会計の資金を社会保険庁がさんざん無駄遣いしていた。旧労働官僚による特別会計の無駄も似たり寄ったりの面があるわけだ。
 コスト意識が低いのは、しごと館にかぎらない。職業能力開発大学校や全国にくまなく置いている職業能力開発促進センターが実施する職業訓練も、工夫すれば民間でできるだろう。職業訓練の大切さはいうまでもないが、これらの施設を通じて機構が提供している離職者向け訓練には、すでに民間事業者に委託しているものがある。機構が施設を保有し続ける必要性は小さいといえる。
 厚労省は識者検討会で機構の存廃を議論している。これとは別に、しごと館に関する検討会も設ける念の入れようだ。だが省内の検討会に委ねていては甘い結論が出る懸念がある。いま必要なのは政治主導で売却や廃止を決断することである。
 独法改革は国土交通省の都市再生機構などの存廃問題も結論を先送りしたままだ。文部科学省の日本学生支援機構の有利子奨学金なども民間金融機関で代替できる。官僚の天下りと補助金の無駄遣いを減らし、施設売却で「埋蔵金」を発掘できる独法改革には一石三鳥の効果がある。

◆在宅勤務拡充相次ぐ、富士通、全社員2万8000人、全日空、本格導入へ。
 2008/08/23, 日本経済新聞
 松下 IP携帯持ち帰り
 全日本空輸や松下電器産業など大手企業が相次ぎ在宅勤務制度を拡充する。全日空が試行を経て本格導入するほか、富士通は二万八千人の全社員を対象に開始。昨年から始めた松下は、会社の携帯型内線電話を自宅に持ち帰って使えるようにして業務効率の向上を目指す。IT(情報技術)を駆使して生産性を高めながら情報流出のリスクを抑えるシステムを構築している企業も多く、多様な働き方を促す仕組みを整えて、優秀な人材の確保・定着につなげる。
 二〇〇九年度から本格導入する全日空は、企画・人事部門など内勤社員が対象。情報漏洩(ろうえい)の防止策を含め具体的な運用方法は今後詰めるが、「社員に多様な働き方を用意し、ワークライフバランス(仕事と生活の調和)を支援する」(人事部)考えだ。
 松下は会社の携帯型IP(インターネットプロトコル)電話を自宅で使える制度を取り入れた。自宅にいても内線で同僚と連絡をとったり、かかってきた外線電話に応対したりできる。同社は〇七年春に生産現場などを除く約三万人を対象に在宅勤務を導入、現在約三千人が利用している。自宅でも効率よく仕事できる環境を整える。
 管理部門に限定して在宅勤務を試行してきた富士通は、このほど二万八千人の全社員を対象とする大規模な制度に切り替えた。ソフト開発や営業などでも働き方を柔軟に選べるようにして、生産性を高める。
 日本の就業者人口に占める在宅勤務など会社以外で仕事をする「テレワーカー」の比率は一〇・四%。米国の三二・二%、オランダの二六・四%に比べて低い。かつては会社を離れて仕事することへの抵抗感が会社、社員の両方にあったが、政府も一〇年までに同二〇%に高める目標を掲げており、産業界で導入機運が高まっている。
 NECは今夏から全社員の九割にあたる約二万人に在宅勤務の対象を拡大。マツダは八月に育児と介護に携わる社員向けの制度を始めた。特許庁も導入を検討するなど、行政機関でも広がりつつある。少子高齢化で労働力不足が懸念されるなか、各社が優秀な人材の定着につながる制度作りを競っている。
【表】在宅勤務制度の主な導入例   
▽NEC   
   7月から全社に拡大。始業・終業時にパソコンのカメラで上司に報告
▽NTTデータ   
   2月に本格導入。全社員が原則月8回を限度に利用できる
▽全日本空輸   
   内勤社員を対象に2009年度から本格導入へ
▽松下電器産業   
   2007年から間接部門の約3万人を対象に導入
▽マツダ   
   育児・介護に携わる社員は所定労働時間の25%を限度に利用可能
【図・写真】NECは記憶装置のないパソコンを社員に貸与し、情報漏洩を防ぐ

◆コナカ店長2人、名ばかり管理職、労働審判で横浜地裁認定。
 2008/08/23, 日本経済新聞
 紳士服販売のコナカ(横浜市)の店長二人が、管理職として扱われ残業代が支払われないのは不当と申し立てた労働審判で、横浜地裁は二十二日、二人について「労働基準法が定める管理監督者に該当しない」との審判を下し、実態は「名ばかり管理職」だったと認めた。
 二人を支援する全国一般東京東部労組によると、請求した過去二年分の残業代計約千二百八十万円について、同地裁は「十分な資料がなく、三回の審理では確定できない」と判断。二人はあらためて同社に、残業代の支払いを求める訴訟を起こす。
 申し立てていたのはコナカのカジュアル衣料ブランド「バルボ」の西多賀店店長、佐藤光成さん(36)と、コナカ仙台泉中央店店長の高橋勇さん(44)。
 コナカは「今後、裁判の中であらためて主張、立証していく」とのコメントを発表した。

◆厚生労働省青森労働局長阿部充氏――若い人の雇用に力を(やまびこ)
 2008/08/23, 日本経済新聞
 ▽…「自治体など関係者が連携し地域の特長を生かした雇用創出が重要。青森県の場合、観光や農業などの取り組みが求められる」。七月に就任した阿部充・厚生労働省青森労働局長は力説する。職業安定行政の担当が長く、厳しい雇用情勢の改善に向けた思いは強い。
 ▽…県内の有効求人倍率は〇・五倍以下で推移しており、地元志向が強い若年層への対応も課題だ。「地域経済を引っ張る若い人材が残ってもらうためにも、県内企業には早め早めに求人を出してもらいたい」。就職支援を通じて地域の活力づくりに力を入れる構えだ。

◆正規雇用の指導迫る 非正規ネット 厚労省に
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-08-22/2008082205_01_0.html
偽装請負を告発した労働者でつくる「偽装請負を内部告発する非正規ネット」は二十一日、厚生労働省に対し、派遣先への直接雇用と、正社員で雇い入れる指導などを行うよう要請しました。
キヤノン、光洋シーリングテクノと日亜化学、松下プラズマなどの労働者らで、日本共産党、民主党、社民党の国会議員が同席し、日本共産党から小池晃、大門実紀史の両参院議員が参加しました。

日亜化学の偽装請負を徳島労働局に認定させた島本誠さんは、九月末にも派遣会社から雇い止めされる状況ながら直接雇用の指導がないと指摘。「これが雇用の安定をはかることなのか」と、直接雇用に背を向けた厚労省の指導を批判しました。

キヤノンに有期雇用されている大野秀之さんは、十日後に解雇(雇い止め)される契約社員がおり、「雇用の安定をはかるために是正指導が行われた職場で、解雇が行われることは許されない」と指摘しました。

厚労省側は、雇用の安定が第一としながら、直接雇用は是正指導の一つの方法に過ぎないと回答。直接雇用する期間についても、行政指導は適当でないとのべました。

小池議員は、日亜化学に対する徳島労働局の指導について、偽装請負を認定しながら直接雇用を指導しないことは許されないと批判。大門氏は、偽装請負をまん延させた厚労省の責任を批判し、雇用を守るよう求めました。

松下プラズマとの雇用契約の成立を認める大阪高裁判決を得た吉岡力さんは、「厚労省の指導は企業しか見ていない」と抗議しました。

同ネットは同日、全労連と連合に支援を要請しました。

◆「偽装請負」で厚労省に要望 キヤノン期間社員ら
 http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20080822/40306
(8月22日 05:00)
労働者派遣法違反の「偽装請負」を内部告発したキヤノン宇都宮光学機器事業所の期間社員らが二十一日、東京・永田町の衆院議員会館で厚生労働省の担当者と面会。内部告発者保護と正社員化を促進するための指導強化をあらためて求めた。

「キヤノン非正規労働者組合」宇都宮支部長の大野秀之さん(33)は、(1)内部告発者の保護(2)違法行為を行った派遣元・派遣先双方に対する処罰(3)常用雇用の促進−など七項目にわたる要請文を厚労省に提出した。

大野さんは「内部告発で直接雇用が進んでも、期限が区切られている限り状況は変わらない」と厚労省に強い指導力を発揮するよう訴えたが、厚労省側は「労働条件や雇用期間は当事者間の話し合いで決めること」と従来の見解に終始した。

◆7月雇用情勢、景気減速で悪化予測――国内消費、低迷に拍車も(あすの勘どころ)
 2008/08/22, 日本経済新聞
 景気減速で雇用情勢が悪化傾向にある。二十九日に七月の完全失業率(総務省)と有効求人倍率(厚生労働省)が発表される。企業収益の縮小を背景に六月よりも数値が悪化するとの予測が多い。企業は人件費を圧縮し始め、人材サービス各社の業績に影響が出ている。環境悪化が家計の購買力をそぎ、消費低迷に拍車がかかれば内需型企業全般の業績に響く懸念がある。
 六月の完全失業率(季節調整値)は前月より〇・一ポイント高い四・一%、有効求人倍率(同)は〇・〇一ポイント減の〇・九一倍となり、両数値とも悪化した。完全失業率は十五歳以上の働く意思のある人のうち、職に就いていない人の比率、有効求人倍率はハローワークで求職者一人当たりに何件の求人があるかを示す。
 ゴールドマン・サックス証券の山川哲史チーフエコノミストは七月の統計で失業率が〇・一ポイント、有効求人倍率が〇・〇一ポイント悪化すると見る。「足元の景気後退で企業が人件費を抑制しようとする動きが出ている」と指摘する。
 雇用の減少で求人広告や人材派遣など人材サービス関連企業の業績に影響が出始めている。無料求人誌のアルバイトタイムスは飲食業や製造業の求人需要の減少で、二〇〇九年二月期の連結最終損益が赤字に転落する見通し。人材派遣大手パソナグループは金融機関向けの派遣需要が減り〇八年五月期の連結純利益が前の期比二九%減った。
 雇用情勢が悪化すれば購買力や消費者心理にも影響が及び、国内消費がさらに低迷することになりかねない。米国景気の低迷で輸出が減速するなど「企業収益の下振れリスクが高く、遅行指数の雇用統計は悪化が続く」(JPモルガン証券の足立正道シニアエコノミスト)との懸念は大きい。
 一方で団塊世代の大量退職や少子化で企業の人手不足感が強く「過去のような大規模なリストラは起こりにくい」(山川氏)とも。収益確保を目的に人員削減に乗り出すか、中長期の視点で人材を確保するか。内需型企業の業績を見通すには、企業自身の行動に注目する必要がありそうだ。(証券部 成瀬美和)

◆カイゼンの神通力いつまで(ビジネスPlus)
 2008/08/22, 日経産業新聞
 工場の収益を支えるのはやはり「カイゼン」のようだ。労働政策研究・研修機構の国内製造業を対象にした調査では、幅広い意味での設計のうち「工程設計」を重視する企業が3割で最も多く、現実に出荷を増やしたのもそのうちの37%でやはり最多だったという結果が出た。製品そのものというよりは、生産プロセスを効率的に設計することが注目され、かつ成果も出やすいということになる。
 技術者についても、高度な専門知識の必要性が薄れ、全体を見渡す効率化ができるほうが重要との考え方が表れている。ただ注目すべきは、将来に向けては革新的技術を創造できる力が最重要になるとの意見が多くなってくること。効率化だけではいずれ限界が来る、という意識だろう。ぜがひでも革新を実現させたいところだ。
 
◆営業時間の短縮相次ぐ――背景に人手不足や環境配慮、減収対策に工夫凝らす。
 2008/08/22, 日本経済新聞
 静岡県の小売り各社が営業時間短縮に動く背景には深刻な人手不足がある。製造業が盛んなため、店舗を運営するためのパート社員などを十分に確保しづらくなっている。
 知久は新店でパートを十分に確保できないことがあるという。結果として正社員が中心となり店舗を運営、長時間労働が大きな負担となっている。三十―六十分閉店時間を早めるだけでも、「従業員の疲労感は大きく軽減できた」という。
 また、環境保護の動きが影響している。静鉄ストアの大〓満社長は「営業時間の短縮は消費電力を減らすエコの取り組みになる」と意義を強調する。
 ただ、各社とも売上高の維持が大前提だ。営業時間を短くした遠鉄ストアは総菜を提供する時間を早め、売り逃しを少なくする工夫を凝らす。
 競合が激しい地域や夜間も来店客が多い街中の店では営業時間短縮が減収に直結する可能性が高い。売り上げへの影響をどこまで減らせるか。環境や従業員の健康への配慮が求められるようになった企業の腕の見せどころといえる。

◆非正規センター発足祝う
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-08-22/2008082205_02_0.html
“連帯・前進を” 全労連が集い
全労連は二十日夜、七月の定期大会で設置した「非正規雇用労働者全国センター」(非正規センター)の発足を祝うつどいを東京都内で開きました。パートや派遣など非正規労働者と政党、女性団体、弁護士、学者など各団体代表ら約百二十人が参加しました。
全労連はこれまで四つの連絡会・ネットワークがパート・臨時社員、ヘルパー、外国人、派遣・請負労働者の問題に取り組んできました。

非正規センターは、これらの運動を束ねてさらにたたかいを前進させるとともに、学者や文化人、弁護士などと協力して政策提言や調査研究、情報発信などに取り組むほか、非正規労働者の労働と生活をまるごと支援するセンターとして発展をめざしています。

あいさつした同センター代表の大黒作治議長は、非正規雇用の問題に取り組むことは日本社会が求めている課題であり、労働運動の発展にとっても欠かせない問題だと強調。正規労働者と非正規労働者が連帯して要求を前進させるとともに、労働者の未来を開くためにセンターを大きく発展させようとのべました。

日本共産党の小池晃参院議員をはじめ自由法曹団、いのちと健康を守る全国センター、労働運動総合研究所の代表らがあいさつ。小池氏は、「たたかいのセンターとして大きな役割を発揮してほしい」とのべました。

非正規労働者のリレートークでは、大阪府の「橋下行革」による解雇計画とたたかう府立高校非常勤職員が「大阪の教育の質の低下につながる」と告発。登録ヘルパーの女性は、時給九百六十円で、「休日も働かないと生活が成り立たない」と訴えました。

労組に入って解雇を撤回させたパチンコ店のアルバイト男性は「多くの人に組合に入ってほしい。センターができて非正規の人たちの力になる」と発言。上司のセクハラを提訴した中国人女性も「労働組合がなかったら私はどうなっていたかわからない」と語りました。

つどいでは初年度の活動として、労働者派遣法の抜本改正や青年の働き方や健康の実態調査と政策提言などを行うことが紹介されました。

日本共産党国民運動委員会の水戸正男副責任者が出席しました

◆日亜と光洋シーリングの労働者
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-08-22/2008082203_01_0.html
志位委員長、たたかい激励
日本共産党の志位和夫委員長は二十一日、偽装請負を告発し、直接雇用・正社員化を求めている徳島県の日亜化学、光洋シーリングの労働者と懇談し、たたかいを激励しました。
日亜化学の島本誠さん、米田和史さん、光洋シーリングテクノの矢部浩史さんで、いずれもJMIU(全日本金属情報機器労組)の組合員です。小池晃政策委員長・参院議員、穀田恵二国対委員長・衆院議員、高橋ちづ子衆院議員と一緒に、実態や思いなどを熱心に聞きました。

島本さんは、会社が直接雇用・正社員化の約束をほごにしたことへの怒りや九月末で雇い止めされかねない不安を語りながら、「徳島労働局が昨日、偽装請負があったことを認めました。これを力に正社員化を実現させたい」とのべました。

矢部さんは、直接雇用に続いて正社員化を実現させていることを紹介し、「直接雇用になっても契約社員なので二年十一カ月で雇い止めされかねない。全員の正社員化を実現させたい」と話しました。

志位委員長は、「みなさんのたたかいが、偽装請負をやめさせ、派遣労働の規制緩和から規制強化へと流れをつくる先がけとなったことに敬意を表します」と語りました。

日亜化学で正社員化が実現するよう国会議員団として全力あげるとのべるとともに、派遣労働者を守るために労働者派遣法の抜本改正が必要だと強調。「一九九九年の原則自由化前に戻して業種規制をすること、派遣先に直接雇用させる『みなし雇用』の導入などを実現させましょう。有期雇用についても規制が必要です」とのべました。

小池氏は、日亜化学問題での国会調査団の活動にもふれて、「労働局に偽装請負を認めさせた意義は大きい。国会議員団も全力あげます。正社員化へ力をあわせて頑張りましょう」と激励しました。

◆仕事と生活 非正規社員を忘れるな
 http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2008082202000064.html
政府の世論調査で、「仕事と生活の調和(ワークライフバランス)」について約九割の人が内容を知らなかった。その推進が少子化対策の柱と位置付けるのなら、分かりやすいアピールが必要だ。
先月、政府が公表した特別世論調査では「仕事と生活の調和」について、「名前も内容も知らない」人が60・1%、「名前は聞いたことがあるが、内容まで知らない」人が26・6%いた。「名前も内容も知っている」人は9・8%で、浸透していないようだ。

政府は昨年十二月、「仕事と生活の調和」推進の数値目標となる行動指針を策定、本腰を入れだした。先月には、同指針を受け、本年度から来年度にかけ集中的に行う「当面取り組むべき事項」もまとめた。

企業の取り組み促進や就労による経済的自立支援、多様な働き方ができる環境整備など多岐にわたる。あらゆる政策でその推進に取り組むべきだが、総花的な政策のアピールではその重要性が伝わらない。

「仕事と生活の調和」とは仕事と子育て・地域活動・勉学などのバランスが取れた生活を指し、少子化対策としても期待されている。ただ、その推進は正規社員の長時間労働や企業経営者の意識の問題と理解されがちだ。

だが少子化を止めるには、非正規雇用が多い若い世代の生活の安定が欠かせない。非正規社員は雇用の不安定と低賃金で将来に大きな不安を感じている。出産・子育てどころか結婚も難しい。こうした若者は「仕事と生活の調和」と言われても、「正規社員の問題」としか思わないのではないか。

働く人の三人に一人は、非正規社員だ。労働経済白書によると、その割合は微増している。「正社員で働く機会がないから非正規」の割合も二〇〇一年の38%から〇六年に44・2%に増えた。非正規の正規化支援を確実に進めてほしい。正規社員が増えれば、正規社員の長時間労働も改善される。少子化対策の視点からも非正規社員の雇用対策は重要だ。

行動指針では、仕事と生活が調和した社会になる前提として、就労による若者の経済的自立が可能な社会の実現を第一目標として初めて掲げた。フリーターの数を現状の百八十七万人から一七年には四十二万人以上減らす目標も定めた。ならば「政府は非正規で働く若者を支援している」との明確なメッセージを出すべきだ。

◆「偽装請負を内部告発する非正規ネット」一日行動
 http://www.labornetjp.org/news/2008/nrnet821
8月21日に偽装請負や違法派遣を告発した当事者らの「偽装請負を内部告発する非正規ネット」が厚労省および経団連への要請行動を行った。午前中、連合と全労連へ要請したあと、午後1時から約1時間半、衆議院第1議員会館で告発者20余名と国会議員5名が3回目となる厚労省(担当者5名)に対して要請を行った。舛添厚生労働大臣への7項目の要請に対して、担当者は法の公正な運用を行うとか、個別案件について民事不介入とか、まったく具体的回答を逃げまくったのに対して、告発者から明日から仕事を奪われる労働者の保護に何もしないのか、と激しい怒りと糾弾が続いた。国会議員から責任ある回答をできない役人ではなく、厚労省局長クラスを呼んだ聴聞会を近く申し入れるとを通告して、要請を終わった。

◆【富山】生活困窮者の支援団体、来月設立へ
 http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/toyama/news/20080821-OYT8T01011.htm
格差社会の実態を調査
県内のホームレス支援者ら有志約10人が来月6日、生活困窮者を支援する団体「富山共同行動」を結成する。県内の「格差社会」の実態調査などを通じ、政策を行政に提言するほか、多重債務者の救済などにも取り組む構えだ。メンバーらは「富山では表に出にくい『貧困』の問題を訴えていきたい」と話している。

支援団体を結成するのは、富山市を拠点にホームレス支援などを続けてきた埴野(はの)謙二さん(72)、同市の司法書士布目貴大さん(27)ら。これまで格差社会の自主勉強会を重ねてきた仲間だ。

今回の団体では、困窮者への聞き取り調査などを取りまとめ、県内自治体に報告することを検討している。多重債務者については、過払い金の返還支援や、ヤミ金融業者の手口に乗らないよう生活指導なども行う意向だ。

県厚生企画課によると、県内では1000世帯当たりの生活保護受給世帯が2・33と全国で最も低い。だが、布目さんの事務所には最近、病気や事故で失業したのに受給申請ができず、多重債務に陥った県民が相次いで相談に訪れている。布目さんは「県内では世間体を気にして声を上げられない場合が多い」とみる。

団体の結成は、全国の弁護士ら約500人が生活弱者支援を訴えて行脚する「反貧困全国キャラバン」が9月1〜4日に来県するのに合わせた。来月6日に富山市の県民会館で開く結成集会では、幅広い県民の参加を求めている。

埴野さんは「富山にも、貧困問題は存在する。声なき声をすくい上げていきたい」と話している。集会についての問い合わせは埴野さん(076・441・7843)。
(2008年8月22日 読売新聞)

◆日亜の偽装請負認定 是正を指導 徳島労働局
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-08-21/2008082115_02_0.html
日亜化学(徳島県阿南市)に偽装請負で働かされていた派遣労働者が同社への直接雇用を求めていた事件で、徳島労働局が偽装請負の事実を認定して、同社と派遣会社に総点検と是正を指導したことが二十日、分かりました。告発していたJMIU(全日本金属情報機器労組)日亜分会の島本誠代表(35)に同日、報告がありました。

派遣法で期間制限(現行三年)を超えて働かせる場合、直接雇用を申し込む義務がありますが、これを逃れようと偽装請負をしていました。

労働局の指導は直接雇用に踏み込んでいませんが、偽装請負が認定されたことで同社の社会的責任が改めて問われます。

同社は〇六年、偽装請負を告発されて千六百人の請負労働者を順次、直接雇用すると約束。しかし「偽装請負はなかった」としてほごにし、島本さんら組合員は一人も採用せず、派遣会社への仕事を打ち切り会社から放り出しました。島本さんらはたたかいのすえ昨年から工場の草むしりや清掃の派遣業務で働いていますが、九月末で雇い止めされかねない事態です。

労働局は、派遣会社に対して引き続き雇用するよう要請したことを明らかにしました。


直接雇用を指導しない理由について同局は、派遣元が派遣先に期間制限を超えると通知していないという形式的理由で認めませんでした。

申告した組合員が雇用を奪われたのは、告発者への不利益扱いを禁じた派遣法違反との訴えについては、仕事の打ち切りは事業計画であり必ずしも申告への報復とはいえないとしています。

島本さんは、「偽装請負を認定したことは一歩前進だが、労働者の願いにこたえるものではない。違法行為を認定された日亜化学に正規雇用を強く求めていきたい」と話しています。

◆派遣労働者の労災急増、厚労省まとめ、製造業向け解禁後に、昨年5885人。
 2008/08/21, 日本経済新聞
 派遣労働者の労災が、製造業への派遣解禁後に急増していることが二十一日までに、厚生労働省調査で分かった。派遣が解禁された二〇〇四年(一、二月は未集計で十カ月分)の被災者は六百六十七人だったが、〇七年は五千八百八十五人に上った。厚労省は現在、労働者派遣法改正の検討を進めているが、今回の調査結果が議論に影響を与える可能性もある。
 厚労省安全課は「製造業など事故に遭う可能性の高い職場に派遣労働者が増えたことが急増の背景にある」と調査結果を分析。「派遣先や派遣元には安全教育などの対策を進めてもらいたい」としている。
 厚労省は、派遣元と派遣先の企業がそれぞれ労働基準監督署に提出する労働者死傷病報告をもとに、休業四日以上の死傷者数を集計した。
 派遣労働者の労災被災者数は、製造業への労働者派遣が解禁された〇四年は六百六十七人だったが、〇五年は二千四百三十七人に急増。〇六年は三千六百八十六人、〇七年は五千八百八十五人と増え続けた。
 〇七年の被災者を派遣先からの報告をもとに業種別でみると、製造業が二千七百三人で全体の約七割を占めてトップ。以下、運輸交通(三百十六人)、商業(三百八人)、貨物取り扱い(百二十七人)と続いた。
 このうち製造業について被災者の経験年数をみると、一カ月以上三カ月未満が二八・七%と最多。次に一年以上三年未満が二一・五%と続いた。年齢別では三十代が二九・〇%でトップ。次に二十代(二六・九%)が続き、若い世代の被災者が目立った。

◆雇用機構の解体、来月下旬に結論、行革相、有識者会議で。
 2008/08/21, 日本経済新聞
 茂木敏充行政改革担当相は二十日、政府の行政減量・効率化有識者会議座長である茂木友三郎キッコーマン会長と都内で会談し、厚生労働省所管の独立行政法人「雇用・能力開発機構」について、解体・廃止を軸とした改革案を検討する方針を確認した。有識者会議が九月下旬に案をまとめることでも一致した。
 行革相は会談後、記者団に「機構の持っている事業や施設を一つ一つ区分し在り方を考える。解体だ」と強調。九月三日の有識者会議に論点整理を提示する考えも示した。

◆非正社員雇用、頭打ち鮮明――パート、求人倍率が急低下(景気がわかる)
 2008/08/21, 日本経済新聞
 拡大が続いてきた派遣人材やパート、アルバイトなど非正社員の雇用に頭打ち感が強まってきた。パートの有効求人倍率が六年ぶりの水準に低下、人材派遣の実稼働者数の伸びも急速に鈍化している。景気停滞で業績悪化懸念が強まる中、企業は中長期的な人材確保のための正社員採用には積極的な姿勢を維持しているものの、当面のコストを抑えるため非正社員については絞り込む傾向を強めているようだ。
 六月の完全失業率が四・一%(季節調整値)と二〇〇六年九月以来の高水準になるなど、じわじわと悪化し始めた国内雇用情勢。その詳細をみると企業が短期契約の働き手を中心に雇用を絞り込んでいることがわかる。
 総務省の労働力調査で雇用者数の内訳をみると、正社員などの「常用雇用」が六月まで三年四カ月連続で前年同月実績を上回る一方、日雇いを除く一年以内の有期雇用を示す「臨時雇用」は今年に入って六カ月連続でマイナスになった。
 原材料の高騰や米国経済の低迷など、経営環境が急速に悪化したことに対応。例えば、トヨタ自動車が今年の世界生産計画を下方修正したことを受け、デンソーやアイシン精機などのグループの部品メーカーが製造現場で働く派遣社員や期間従業員の数を減らし始めた。
 昨年十月まで一・四倍台を維持していたパートの有効求人倍率は今年六月に一・二五倍(季節調整値)にまで低下。依然、求職者を上回る求人があるものの倍率は約六年ぶりの低さになった。
人材派遣、稼働者伸び率鈍化
 固定費の増加を避けたい企業の需要拡大で急成長を続けてきた人材派遣業界は転機を迎えている。日本人材派遣協会が百七社を対象に集計している人材派遣の平均実稼働者数は今年四―六月で前年同期比一%増と、比較可能な二〇〇三年以降で最も低い伸び。特にこれまで雇用の過熱感が目立っていた中部地域では四月以降、三カ月連続でマイナスとなった。
 業界大手のパソナグループの稼働者数(一カ月以上の契約)は〇八年三―五月期まで二・四半期連続で前年同期実績を割り込んだ。金融や製造業などで事務系の派遣人員を抑える動きが広がっており、「資料整理など派遣が担っていた仕事を正社員がするようになった」(パソナ)。
 自動車、電機などの大口取引先で「一千人以上の契約更新を打ち切る例も出ている」(人材派遣大手)という。
アルバイト、時給や求人、落ち込みも
 人手不足を反映して上昇が続いてきたアルバイトの時給も頭打ち傾向が目立ってきた。人材総合サービス大手のインテリジェンスが同社の求人情報サイト「an」に掲載された求人広告から集計した六月の全国平均時給は前年同月を十九円(二%)下回る九百六十八円。三カ月連続でのマイナスとなった。
 「フロム・エー」などを発行するリクルートが集計する三大都市圏の平均時給は六月に九百五十二円と前年同月を十円(一%)上回ったが、昨年十二月の九百五十八円をピークに伸び悩んでいる。マンション需要の低迷で同分野の電話営業要員の時給低下が目立っており、求人広告の出稿件数も「昨年九月ごろをピークにその後二―三割落ち込んでいる」(リクルート)という。
 人手不足が続いてきた外食業界でも居酒屋チェーン大手、チムニーがパートやアルバイトの時給水準を昨年末の八百五十―千五百円から、今年七月には八百五十―千二百円に下げるなど、変化の兆しが出ている。
企業、規制強化も重し
新卒採用は増勢保つ
 企業は中長期をにらんだ人材確保のため、新卒の正社員採用については今のところ増勢を保っている。一方、契約社員やパートなどの非正社員雇用については改正パートタイム労働法の施行や日雇い派遣の原則禁止といった規制強化の動きも今後の重しとなる。規制を強め過ぎれば、長い目で見た雇用全体のパイ縮小を招きかねないと懸念する声もある。
 日本経済新聞社が四月時点で集計した主要企業の二〇〇九年春の新卒採用計画は前年比六・三%増。「団塊の世代」の大量退職が始まり、長期的にも少子化の影響で人手不足が続くことが予想されることから、企業は新卒の正社員採用には積極的な姿勢を維持している。
 その一方、非正社員雇用については今後も伸び悩む可能性が強い。経済環境の悪化という短期的な要因に加え、四月にパートの待遇改善をめざす改正パートタイム労働法が施行。今秋の臨時国会でも日雇い派遣の原則禁止など労働者派遣法が強化される見通しとなった。こうした規制強化の動きを背景に企業の慎重姿勢は一段と強まりかねない。
 〇六年から本格的に始まった製造業派遣も来年から順次、三年間の雇用期限を迎えるため、これを正社員や期間契約の社員に置き換える動きも広がる見通しだ。
 国内全体の雇用者数に占めるパートなどの「非正規雇用」の比率は一九九〇年代からほぼ一貫して上昇。〇七年には三三・五%にまで高まったが、今後はこれが頭打ちになるとの見方も出てきた。
 パートなど非正社員の正社員化が進めば個々の働き手の待遇は改善するものの、パートや派遣社員をすべて正社員に切り替えるのは難しい。労働法制に詳しい安西愈弁護士は「柔軟な雇用環境を確保しないと全体のパイが縮むことも否定できない」と指摘している。

◆失業・労災保険、振込用紙に不備、厚労省が再作成。
 2008/08/21, 日本経済新聞
 厚生労働省は二十日、失業保険や労災保険など企業が国に支払う労働保険料の振込用紙に不備があったため、用紙を再印刷するとともに、納付期限を九月末に約一カ月延長すると発表した。振込用紙の印刷は同省が民間業者に委託している。競争入札で委託先業者を変えたにもかかわらず、新たに出来上がった用紙のチェックを怠り、企業に送る直前に使用できないことが判明した。
 再印刷や送付の遅れの通知などに約四千万円の追加費用がかかる。同省のチェックが甘かったことが原因として同省の既存の予算の中から追加費用を捻出(ねんしゅつ)する方針。二十日付で担当の課長補佐を戒告処分にした。

◆内需のカギ握る賃金・中小・地方(大機小機)
 2008/08/21, 日本経済新聞
 前川レポートを引き合いに出すまでもなく、我が国は輸出主導の発展途上国型の経済から、内需をベースにした安定感のある経済に移行すべきだと言われて久しい。この避けて通れない視点から、七月に発表された二〇〇八年度の年次経済財政報告(経済財政白書)を読むと、次の三点が指摘できる。
 第一に、内需の柱である個人消費を腰の強いものにするために、労働分配率を高めるべきだ。「企業収益は高水準となったが、賃金の上昇にはつながらず、景気回復が家計に波及していない。実質賃金は労働生産性の伸びを下回っている」と白書は記す。結びで日本経済の弱さの一因として内需、特に個人消費が弱い点を強調している。
 高度成長期の政府の知恵袋だった下村治氏は「人件費の上昇は人間の値打ちが上がることであり大いに結構」と言っていた。企業の主役は人である。賃金の上昇なしに個人消費の拡大は期待できない。フローの収入が増えなくてもストックがたくさんあると反論されては困る。国民の預貯金の一部は政府短期証券で吸い上げられ、その資金は米国の国債に投資され、外貨準備に形を変えてしまっている。
 第二に、内需のもう一つの柱である民間設備投資について、白書は日銀の全国企業短期経済観測調査を論拠にしながら、「雇用、設備投資のいずれについても過剰感は高まっておらず、循環的な要因は底堅さを示している」と書いている。この個所は物足りない。大企業ではなく、特に国内企業数の九割以上を占める中小企業の活性化に向けて、投資減税を強調してほしかった。
 かつて日本商工会議所の永野重雄会頭は、江戸城の石垣を眺めながら「城壁を真に支えているのは、大きな石の合間合間を埋めている無数の小石たちだ」と語ったものだ。中小企業の活性化なくして、国内の有効需要を持続的に喚起していくことはできない。
 第三の指摘は、地方の問題についてである。地方経済の発展なくして内需の懐は絶対に深まらない。この点で白書は最後に「高齢化・人口減少の影響は地方経済において顕著に現れる。人口の集積、都市・行政機能の集約を通じ、財政運営の効率化を図ることが、日本全体としてリスクを克服する鍵となると考えられる」と結んだ。道州制の導入を示唆しているのだ。日本の経済・社会の中長期的リスクを回避するために、待ったなしのテーマである。(一礫)

◆ニッソーネット、保育士の派遣に参入、主婦ら経験者、首都圏・関西で。
 2008/08/21, 日経産業新聞
 介護福祉士など介護職の人材派遣を手掛けるニッソーネット(大阪市、山下謹吾社長)は保育士の派遣事業を首都圏、関西の六拠点で始めた。保育所での勤務経験を持つ主婦らを募集、待機児童の増加に伴い新設が相次ぐ都心の保育所の人材需要に対応する。教育・研修機能も充実させ、二〇一〇年一月期に百五十人の「派遣保育士」が在籍する体制を目指す。
 ホームページや折り込み広告などで「元保育士」を募集。首都圏三カ所、近畿圏三カ所の拠点を基点に、ピアノの研修など保育所勤務に役立つ実技やマナーの研修を施す。軌道に乗れば、保育士を目指す人の教育プログラムも設定する。
 派遣先は民間の認可保育所が中心で、介護事業で交流のある社会福祉法人などに利用を促す。保育士の派遣で保育所から得る一時間あたりの請求料金は、首都圏で千六百―千八百円、関西圏で千五百―千六百円程度になるとみている。
 保育所では大学・短大や専門学校の卒業生を保育士として採用するのが一般的。ただ、厚生労働省が今年二月に今後十年間で待機児童をゼロにする目標を発表、政府は七月末の「5つの安心プラン」でも「保育所や分園の緊急整備」を明記した。即戦力となる経験者への需要が高まるとみられる。
 女性の働き方の多様化が進み、延長保育や夜間保育への要請も強まっている。ニッソーネットは保育所所属の保育士を時間的に補助する形での派遣も想定。保育士は追加履修すると介護福祉士の資格を取得でき、双方をこなせる人材の確保も狙う。
 ニッソーネットは一九九九年の設立。ホームヘルパーや看護師、経験豊富なシニア人材の派遣を行っている。保育士派遣では二〇一〇年一月期に二億円の売り上げ計上を計画。同事業を軌道に乗せ、一一年一月期に全体で五十億円の売上高の確保を目指す。

◆派遣労働者:労災、3年で9倍 07年5885人、危険な業務裏付け−−厚労省まとめ
 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20080821ddm001040017000c.html
07年に労災で被災した派遣労働者(休業4日以上の死傷者数)は5885人(うち死者36人)に上り、製造業への派遣が解禁された04年に比べ約9倍に増加したことが20日、厚生労働省のまとめで分かった。厚労省が派遣労働者の労災件数を集計し明らかにしたのは初めて。日雇い派遣などの派遣労働者が十分な安全教育を受けないまま危険な業務に従事させられていることを裏付け、労働者派遣法改正の議論にも影響を与えそうだ。
まとめによると、被災者数は04年の667人から年々増加。労働者全体の被災者数は04年が13万2248人、07年も13万1478人で派遣労働だけ被災者が急増している。

業種別では、製造業が2703人で最多。▽運輸交通316人▽商業308人▽貨物取り扱い127人−−と続く。特に日雇い派遣が多いとされる貨物取り扱いや運輸交通での増加が目立つ。年代別では、30代が29%、20代が26・9%で、経験の少ない若年者が被災する例が多いとみられる。

死亡労災では、「粉砕機の運転を停止せずに清掃して巻き込まれた」(食品製造)、「ドリルで穴あけ作業中につなぎが巻き込まれた」(機械機具製造)など安全教育の不十分さが原因とみられるケースがあった。

派遣法を巡っては、秋の通常国会へ向けて厚労省が改正案の検討を進めている。派遣労働者が加入する労働組合「派遣ユニオン」の関根秀一郎書記長は「この数字さえ氷山の一角と見ている。きちんとした法的規制が必要だ」と指摘している。【東海林智】
毎日新聞 2008年8月21日 東京朝刊

◆解説:派遣労災 製造業解禁、裏目に 安全確保、最低限の責務
 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20080821ddm012040011000c.html
厚生労働省が初めて明らかにした派遣労働者の労災件数。派遣労働者の安全確保が十分には行われていないことが浮き彫りとなり、規制緩和を続けた労働者派遣法の問題点を如実に示した。
派遣労働者の労災件数が大幅に増えた背景には99年の派遣業務の原則自由化、04年の製造業への派遣解禁がある。労災は製造業での発生が多数を占め、以前から認められている専門業務ではほとんどみられないからだ。

特に日雇い派遣などに見られる短期の派遣では、労働者が日々変わり仕事をするうえでの安全教育がおろそかになることは容易に予想される。実際「現場に行かないと仕事の内容が分からない」などの労働者の声は多い。

経営者が人集めの容易な派遣労働を重宝がる気持ちも分かるが、労災防止は最低限の責任だ。厳しい現状を示したデータは派遣の在り方の見直しが待ったなしであることを物語っている。【東海林智】
毎日新聞 2008年8月21日 東京朝刊


UP:20081022 REV:20090903
◇労働 http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/d/w001.htm  ◇労働 関連ニュース
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