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労働関連ニュース 2007年9月6日から10日




◆ワーキングウーマン――非正社員同士なのに…、いじめ被害深刻(生活)
2007/09/10, 日本経済新聞 夕刊

正社員の管理不在で
 非正社員の間で「いじめ」の発生が目立つようになった。かつての正社員によるパートいじめと違い、非正社員同士のいじめは、日雇い派遣や長期派遣、長短 パートなど様々な雇用形態が混在する昨今の職場環境や、正社員のマネジメント不在を映した構造的なものだ。相談窓口で対応する企業もあるが、多くは放置さ れている。
 「人気企業の受付という華やかな職場。でも内部はめちゃくちゃだった」。益子愛さん(仮名、27)は半年前の憂うつな日々を振り返る。勤めていたのは、 東京都港区の流行スポットにガラス張りの本社を持つA社。華やかなイメージで就職人気は常にトップ級だ。
1人が120人管理
 受付業務は都内の警備会社が請け負い、益子さんは一年契約で受付に座った。約二十人の女性契約社員と百人近い男性警備員を管理するのはたった一人の男性 正社員。この社員が一部の女性契約社員を優遇し、増長した彼女たちが小ボス化していたのだ。
 「なに休んでるの」。仕事中、少しでも背もたれに背中をつけようものなら、すぐに内線電話で嫌みを言われた。益子さんたちが勤務する一方、小ボス化した 女性契約社員は監視カメラで様子を見ていた。ロッカーに入れたカバンから金品がしばしば消え、いがみ合いもひんぱんに起きた。
 女性のリーダーは指名されていたが調整能力はない。意を決して正社員に職場環境のおかしさを訴えると、面倒だと思ったのか「嫌なら辞めていい」。結局、 益子さんはすさんだ雰囲気に耐えきれず、契約期間の途中で会社を去った。
 益子さんの経験は今や特別なものではない。「働く女性の全国センター」(東京・渋谷)が五月に実施した電話相談では、非正社員からの相談の約三割を「い じめ」が占めた。新しく入った職場で「仕事をとられる」と思った他の同僚から無視されるなど、「非正社員同士がいじめ合う例も目立つ」(伊藤みどり代 表)。
 こうしたいじめが起きる背景には、景気低迷期に、企業がアウトソーシングを進め、一つの職場に多くの雇用形態の非正社員が混在するようになったことがあ る。景気回復後も非正社員の増加は続き、総務省労働力調査によると今年四―六月期の非正社員数は、前年同期比八十四万人増の千七百三十一万人になった。
派遣間に権限差
 働き手の多様化に応じ、きめ細かな現場マネジメントが確立されていれば問題は目立たなかったろう。しかし関根秀一郎派遣ユニオン書記長は「現場を管理す る正社員さえいなくなっている」と指摘する。都内の電機工場で、日雇い派遣として働く南田良子さん(仮名、41)の体験は、マネジメント不在がいじめを生 んだ典型例だろう。
 南田さんは決められた仕事が終わった後、帰り支度の最中に引き留められ、「手が空いたならトイレ磨いて」と、モップがけをさせられた。命じたのは「レ ギュラー」と呼ばれる別の会社の長期派遣社員。工場に正社員はおらず、日雇い派遣に指示を出すのも、出退勤簿に印を押すのもレギュラーという力関係だ。
 「レギュラーに刃向かえば、出退勤簿に印がもらえない」と思うと、トイレ掃除に応じざるを得なかった。「現場はレギュラーに仕切られており、相談できる 人もいない。仕事は同じでも、レギュラーは日雇い派遣より上という階層関係ができていた」と悔しさをかみしめている。
労働局が対応も
 では有効な対策はあるのだろうか。
 職場ハラスメントの相談にのるクオレ・シー・キューブ(東京・新宿)の岡田康子社長は、「大企業であれば、必ず相談窓口がある。まずはそこに連絡を」と すすめる。21世紀職業財団の二〇〇四年の調査では、従業員五千人以上の企業の九九%が相談窓口を設置済みで、約二割がパワハラ、職場のいじめ・嫌がらせ の加害者を処分していた。
 相談窓口がない場合は、各地の労働局に直接相談する方法がある。相談は無料。個別労働紛争解決促進法に基づき、内容によっては労働局長から企業への助 言・指導や、あっせんの対象にもなる。横のつながりが弱く、孤立しやすい非正社員。職場環境の改善を訴える方法として覚えておいてもよいだろう。
職場の能率低下に直結
 労働者の三人に一人を非正社員が占める今、いじめによる仕事の能率低下や人材流出は企業の足元をすくう。職場環境の悪化を放置したことでコンプライアン ス(法令順守)違反を問われる可能性もある。
 日本大学大学院の田中堅一郎准教授(組織心理学)が、第一に指摘するのは管理職のマネジメント力向上だ。「ここ数年、管理職の条件として本人の職務遂行 能力が重視される風潮が広がり、仕事はできても部下の管理ができない管理職が増えている。管理職一人当たりの部下数も増えたことから、目の行き届かないと ころでいろいろな問題が起きている」と指摘、「管理職に関する研修の見直しが必要」と話す。
 労働問題に詳しい中野麻美弁護士は、「仕事上の指揮命令関係と、人格的な上下関係が職場内で混同されていることがおかしい」と指摘する。「社内教育で、 指示を出す側も出される側も人格的には対等という意識を広めることが重要だ」と話していた。
 ご意見、情報をお寄せください。〒100−8065(住所不要)日本経済新聞生活情報部、FAX03−5255−2682、電子メール seikatsu@nex.nikkei.co.jp
【図・写真】いじめ対策セミナーも開かれている(東京都港区の女性と仕事の未来館)

◆コムスンの不正請求、計12億円 6月時点の3倍に
朝日新聞 2007年9月10日
 訪問介護大手のコムスン(東京都港区)が介護報酬を不正請求していた問題で10日、同社の不正請求や不適切な請求の総額が、5日現在で全国の延べ367 事業所で計12億3919万円にのぼることが厚生労働省のまとめで分かった。6月15日時点では202事業所で4億3053万円だったが、3倍近くに膨ら んだ。
 10日午後に都内で開かれる都道府県や市町村の担当者を集めた会議で公表される。
 指定取り消し処分を受けた事業所は32あり、不正請求の返還額は10億686万円にのぼる。今後も五つの事業所が取り消し処分を受ける見込みだ。このほ か、取り消し処分には該当しないが、時間外労働の請求の誤りなどの不適切な請求が、291事業所で2億2068万円あった。
 また、訪問介護以外の事業所でも、延べ44事業所で不正や不適切な請求が1165万円あった。

◆育児休業、再取得可能に、出産後、原則1年以内なら――厚労省検討。
2007/09/09, 日本経済新聞
 厚生労働省は育児休業制度を柔軟に利用できるよう制度改正の検討に入る。従業員が早めに職場復帰しても、本人が希望すれば原則一年以内なら再び育児休業 をとれるようにする。十日に「今後の仕事と家庭の両立支援に関する研究会」を立ち上げ、来年度をメドに育児・介護休業法の改正案をまとめる。
 育児休業は子供が生まれたあと原則一年間(保育所に預けられないなどの事情があれば最長一年半)、休むことができる制度。育児を受け持つ配偶者が亡くな るなどの「特別な事情」がない限り、期間内に繰り上げて育児休業を終わらせると休業期間が残っていても再びとることはできない。
 厚労省は「特別な事情」の条件を大幅に緩和し育児休業制度の柔軟性を高めることにした。原則一年間の育児休業の期間は変えないが、その間に個人的な理由 で繰り返し育児休業をとれるようにする。例えば二カ月間で育児休業を切り上げた場合、職場復帰から二カ月後に子供が体調を崩すなどで働くことが難しくなっ たら、再び八カ月間の育児休業をとれる。
 積水化学工業が育児休業の取得可能期間を一年半から「三歳になるまで」に延ばすなど、優秀な女性従業員を囲い込みたい企業が独自の制度を設け、取得しや すい環境を整えるケースが目立つ。厚労省が検討を始める「育児休業の再取得」はいまでも企業が認めれば可能だが、同省の調べでは実際には九割近くの企業が 「一人の子供につき一回」と制限している。

◆Q&A・企業年金未払いなぜ?――転職者は要注意(さまよう年金記録)
2007/09/09, 日本経済新聞
申請主義も一因
 Q 公的年金に続き、企業年金でも支給漏れが発覚した。どんな人が対象か。
 A 転職で勤務先の企業年金を途中で脱退したり、会社の倒産などで解散した厚生年金基金に加入していた会社員だ。こうした人たちの年金資産は企業年金連 合会が預かって運用している。国に代わって運用していた厚生年金も一部含まれる。未払いなのは百二十四万人で、総額は千五百四十四億円に上る。
 Q なぜ未払いが起きたのか。
 A 連合会は加入者が請求しない限り年金を支給しないという「申請主義」にたっていた。連合会は支給開始直前に加入者に「裁定請求書」という通知を送る が、転居などで住所を把握できていない人には通知が届かなかった。本人が思い出せば請求できたが、企業年金があったことを忘れていたり、退職時に年金資産 の一部を一時金として受け取り「資産はもう残っていないはず」と勘違いしたりしたケースもあるもようだ。
 Q 受給資格があることを確認するにはどうすればいいか。
 A 住所変更を連合会に知らせていない人は要注意だ。連合会が開設したフリーダイヤル(0120・458・865)で確認できる。文書での問い合わせに も応じている。社会保険庁が管理する年金記録でも厚生年金基金の加入の有無を確認できるが、記録の不備などで宙に浮いている場合もある。
 Q だれに責任があるのか。
 A 連合会は、あて先不明で送り返される通知が膨大にあることを「十年以上前から把握していた」という。それなのに対策を見送ってきた責任は重い。連合 会が監督官庁の厚生労働省・社会保険庁に厚生年金加入者の住所情報の提供を再三求めてきたにもかかわらず、個人情報の保護を盾に提供を渋ってきた厚労省・ 社保庁の責任も問われそうだ。

◆知多・IHIドック爆発1ヵ月、ずさんな現場管理、ライター持ち込み、排気装置なし。
2007/09/09, 日本経済新聞 名古屋朝刊 (社会面)
火元の特定焦点に
 愛知県知多市のIHI(旧石川島播磨重工業)愛知事業所の造船ドックで六人が死傷した爆発事故から一カ月が過ぎた。愛知県警などの調べで、事故現場付近 からは持ち込み禁止のはずのライターやたばこが見つかり、作業場所には空気を外部に送り出す排気装置がなかったことも明らかになった。ずさんな管理体制が 露呈する中、犠牲となった二人の遺族は「一日も早い原因究明を」と訴えている。
▼安全体制に不備
 「ドーン」という爆音とともに、噴き上がる煙と爆風――。八月六日夕、造船ドック内で起きた爆発事故の捜査で明らかになったのは、現場管理の甘さだっ た。
 「火気は厳禁」「労働安全衛生法に従い作業している」。IHI側の説明とは裏腹に、現場からは数十本のたばこや複数のライターが見つかった。さらに、作 業をしていた船体内の隔壁には、外の空気を隔壁内部に送り込むホースはあったものの、内部の空気を外に送り出す排気装置が設置されていなかったこともわ かった。
 県警や半田労働基準監督署は、排気装置が無かったことで換気不足につながった可能性や、十分な換気を義務づける労働安全衛生法違反にあたらないかなどに ついて詳しい状況を調べている。
 また、現場には、消防法で危険物に指定される塗料が無許可で保管されていたことも発覚し、知多市消防本部はIHI側に塗料の撤去を命じている。
▼揮発性ガスに引火か
 捜査の焦点は、爆発の原因となった火元の特定だ。現場では事故当日、腐敗防止のため揮発性の「変性エポキシ塗料」を吹きつける作業が行われており、塗装 作業中に充満したとみられる揮発性ガスに何らかの火がついたという見方が強い。
 県警などは、現場からたばこやライターが見つかったことから、たばこの火などが引火した可能性について検証している。しかし、現場にあった電灯用の電気 コードなどから火花が発生した可能性も否定できず、火元の特定に向けてさらに詳しい捜査を進める。
▼怒り収まらぬ遺族
 事故の犠牲者の遺族の憤りや悲しみはいまだ癒えないままだ。
 「幼少のころから造船の仕事がしたいと話していた孫がなぜ……」。隔壁付近で死亡した杢尾龍己さん(22)の祖母は声を震わせる。「(IHIの)社長や 会長がいくら謝っても許すことなどできない。(補償については)何も聞いていない」と語る。
 孫が夏休みに帰省するのを心待ちにしていた最中の悲劇だった。「先輩からかわいがられ、後輩から慕われる優しい子だった」という杢尾さん。長崎県佐世保 市の実家には、同級生が毎日のように線香をあげに訪れているという。
  ▼IHI愛知事業所爆発事故 八月六日午後五時ごろ、愛知県知多市北浜町のIHI愛知事業所の造船ドックで建造中の運搬船内部で爆発が発生。作業中の杢尾 龍己さん(22)と山高聡一さん(24)の二人がやけどなどのため死亡、四人が重軽傷を負った。爆発は船体を区切る隔壁内部での塗装作業中に揮発した塗料 のガスの濃度が高まり、引火して起きたとみられる。

◆(声)非正規社員の雇用は転換を 【名古屋】
朝日新聞 2007年9月9日
 公務員 市川浩(名古屋市緑区 51歳)
 最近発表された労働力調査でパート、アルバイト、派遣、契約社員など非正規社員と正規社員の割合は4〜6月期で、過去最高の33・2%(1731万人) になったという。
 正規社員も前年同期に比べ29万人増えているが、非正規社員はそれを大きく上回る84万人増だった。この時期は学卒者も含め新規採用が集中する時だけに 「景気回復」の裏側を見た思いだ。
 人材派遣にかかわる不正が相次いでいる。派遣就業が禁止されている現場で働かせたり、給料から不透明な天引きをしたり。また、先月末、厚生労働省が初め て調査したネットカフェ難民は5400人にのぼった。その半数は非正規雇用労働者だった。
 増え続ける非正規雇用と不法就労。確かに企業は社会保険料などの負担が削減出来るだろう。
 しかし、こうした傾向が続けば、非正規社員は収入が少ないだけに医療や年金などの社会保障も、その財源も危うくなる。企業のコスト削減の行き着く先は社 会的コスト増である。
 そろそろ真剣にこの雇用の現状を転換しないと、日本の未来は描けなくなるのではないかと思う。

◆最賃時給8円引き上げ不服 徳島労連申し立て /徳島県
朝日新聞 2007年9月9日
 徳島労連(見田治議長)は7日、最低賃金の時給を8円引き上げて625円とする徳島地方最低賃金審議会の答申を不服として、徳島労働局に異議を申し立て た。「今回の答申では生活保護基準にもはるかに及ばず、到底容認できない」として、時給1千円以上にするよう求めている。

◆最低賃金引き上げ、東京・愛知20円、山形など7円、時給、全国平均は14円に。
2007/09/08, 日本経済新聞
生活保護下回る額 秋田・千葉で解消
 厚生労働省は七日、都道府県別の最低賃金の決定状況を発表した。全国平均では時給十四円の引き上げで、労使が参加する中央最低賃金審議会(厚労相の諮問 機関)が示した引き上げ幅の目安に沿う形となった。最低賃金が生活保護の水準を下回る十一都道府県のうち二県で逆転が解消した。政府は最低賃金法の改正案 を臨時国会で成立させ、来年度以降にさらなる最低賃金引き上げを目指す。
 最低賃金は中央最低賃金審議会で目安を決め、この目安を手がかりに各都道府県の審議会が地域別の最低賃金額を決める。労使からの異議申し立てなどを受け 付けたうえで、十月中下旬に新しい最低賃金へと切り替える。
 新しい最低賃金額は全国平均で六百八十七円。景気回復を背景に引き上げ額は十四円と例年の二―四円に比べ高い。目安では地域の経済状態などに合わせ東京 都などA(十九円引き上げ)から青森県などD(六―七円)までの四段階に分けたが、青森県や広島県など二十二都県が目安を上回る引き上げを決めた。
 引き上げ幅が最も大きかったのは東京と愛知の二十円。特に愛知は自動車関連など業績好調な企業が多く人手不足感で「時給千円でも人が集まらない」(製造 業)という。神奈川や千葉、大阪も時給十九円の引き上げを決めた。一方、山形や鳥取など六県は七円の引き上げにとどまる。経済状況が悪い地域は大幅引き上 げが難しい状況だ。
 今回の引き上げで、東京や大阪、北海道など十一都道府県で起きている「最低賃金額が生活保護の支給額を下回る」状態が解消できたのは秋田と千葉の二県だ け。差が最大の神奈川では最低賃金が六十九円下回る。
 政府が臨時国会で成立を目指している最低賃金法の改正案は最低賃金の大幅引き上げを盛り込んだ内容。「生活保護との整合性」を盛り込み、働く人の意欲を 高めるため逆転解消を狙う。
 日本総研の山田久・ビジネス戦略センター所長は「今回の引き上げは経済実態から妥当な水準」と評価した上で「来年以降も大幅上昇は続く。人件費が増え経 営が苦しくなる地方の中小企業をどう活性化するかという視点も重要」と話す。一方、富士通総研の渥美由喜主任研究員は「引き上げ額は低すぎ。経営者がもう 少し歩み寄るべきだ」と指摘する。
【表】都道府県別の新最低賃金        
〓単位:円、時給、カ〓〓ッコ内は引き上げ額〓        
北海道  654(10)    滋賀  677(15)
青森  619(  9)    京都  700(14)
岩手  619(  9)    大阪  731(19)
宮城  639(11)    兵庫  697(14)
秋田  618(  8)    奈良  667(11)
山形  620(  7)    和歌山  662(10)
福島  629(11)    鳥取  621(  7)
茨城  665(10)    島根  621(  7)
栃木  671(14)    岡山  658(10)
群馬  664(10)    広島  669(15)
埼玉  702(15)    山口  657(11)
千葉  706(19)    徳島  625(  8)
東京  739(20)    香川  640(11)
神奈川  736(19)    愛媛  623(  7)
新潟  657(  9)    高知  622(  7)
富山  666(14)    福岡  663(11)
石川  662(10)    佐賀  619(  8)
福井  659(10)    長崎  619(  8)
山梨  665(10)    熊本  620(  8)
長野  669(14)    大分  620(  7)
岐阜  685(10)    宮崎  619(  8)
静岡  697(15)    鹿児島  619(  8)
愛知  714(20)    沖縄  618(  8)
三重  689(14)    平均  687(14)

◆正社員などの不足感続く。
2007/09/08, 日本経済新聞
 厚生労働省が七日に発表した八月の労働経済動向調査によると、正社員など常用労働者が「不足」と答えた企業の割合から「過剰」と答えた割合を引いた過不 足判断指数(DI)はプラス二七だった。企業の人材不足感が依然として根強いことを裏付けた。

◆韓国・現代自、賃上げスト10年ぶり回避、ウォン高で業績に陰り。
2007/09/08, 日本経済新聞
「高給」に労組批判も
 韓国最大の自動車メーカー、現代自動車の労働組合は七日、今年の賃上げに関する会社側提案を受け入れることを決め、十年ぶりにストなしで労使交渉が妥結 した。背景にはウォン高による北米や中国市場の競争力低下、原材料価格上昇による業績の陰りがある。毎年のスト強行も収益を圧迫しており、国民から批判が 強まったことも労組への「圧力」となった。
 労組が六日実施した投票では、投票した組合員約四万二千人のうち七七%が会社側提案に「賛成」を投じた。
 今年は一月に「成果給の要求」と六月の「韓米自由貿易協定反対」で計十三日間ストをしたが、「賃上げ要求」では一九九七年以来のスト見送りとなった。
 現代自は海外展開が奏功し、順調に業績を伸ばしてきた。だが、二〇〇六年の売上高は前年比〇・二%の微減にとどまり、純利益は三五・〇%の大幅減益だっ た。
 その理由はウォン高が進み、海外市場で価格優位性が低下したのに加え、原材料価格の上昇が収益を圧迫したためだ。三日には米国での今年の販売目標を五十 五万五千台から五十一万台に、中国でも三十一万台から二十六万台に、それぞれ下方修正した。
 「恒例行事」だったストによる生産遅れなどの影響も大きい。「韓国企業の中では最高の賃上げ水準」(同社)にもかかわらず、毎年ストを継続したため、不 買運動を呼びかける動きも出ていた。
 来年以降、会社側が厳しい提案をしてくる場合、組合が「スト回避」の姿勢を続けるかどうか注目される。
(ソウル=山口真典)
【図・写真】賃上げ交渉に臨む現代自動車の労使代表=AP

◆最低賃金、格差121円に拡大 最低額は秋田・沖縄
朝日新聞 2007年9月8日
 厚生労働省は7日、07年度の最低賃金の改定について都道府県の審議会の答申額をまとめ、発表した。引き上げ額(時給)の最高は東京と愛知の20円、最 低は山形や大分など6県の7円。全国平均の最低賃金は14円上昇し687円となり、97年度実績以来10年ぶりの高水準の引き上げとなる。労使からの異議 申立期間を経て、10月中にも正式に改定される。
 答申通りに改定された場合、最も高い最低賃金は東京の739円。現在700円台は東京、神奈川、大阪の3都府県だが、改定後は愛知や千葉なども加わり7 都府県となる。最低額は秋田と沖縄の618円。最高額と最低額の差は、現在の109円から121円に広がる。中央の審議会が全国を4ランクに分けて引き上 げ額の目安を示していたが、下回ったところはなかった。

 ■最低賃金改定答申額と引き上げ額(時給)
都道府県 答申額 引き上げ額
北海道  654    10
青森   619     9
岩手   619     9
宮城   639    11
秋田   618     8
山形   620     7
福島   629    11
茨城   665    10
栃木   671    14
群馬   664    10
埼玉   702    15
千葉   706    19
東京   739    20
神奈川  736    19
新潟   657     9
富山   666    14
石川   662    10
福井   659    10
山梨   665    10
長野   669    14
岐阜   685    10
静岡   697    15
愛知   714    20
三重   689    14
滋賀   677    15
京都   700    14
大阪   731    19
兵庫   697    14
奈良   667    11
和歌山  662    10
鳥取   621     7
島根   621     7
岡山   658    10
広島   669    15
山口   657    11
徳島   625     8
香川   640    11
愛媛   623     7
高知   622     7
福岡   663    11
佐賀   619     8
長崎   619     8
熊本   620     8
大分   620     7
宮崎   619     8
鹿児島  619     8
沖縄   618     8
 (厚労省まとめ)

◆「ネットカフェ難民」、言葉控えてと業界
朝日新聞 2007年9月8日
 全国のインターネットカフェやまんが喫茶約1400店が加盟する日本複合カフェ協会(加藤博彦会長)は7日、「ネットカフェ難民」という言葉の使用を控 えるよう求める緊急アピールを公表した。「言葉の独り歩きによるイメージ低下で、女性客などが遠ざかることが心配」と説明している。
 厚生労働省は先月、主にインターネットカフェで寝泊まりしている「住居喪失者」が全国で約5400人いるという推計を公表、報道各社は「ネットカフェ難 民」という表現で取り上げていた。
 アピールでは「一人ひとりが(中略)抱えている背景を顧みず、一括(ひとくく)りにして『ネットカフェ難民』問題と呼ぶのは、乱暴に過ぎる」などと訴え ている。同協会によると、全国のネットカフェやまんが喫茶の約半数が協会に加盟。厚労省の調査への協力は断ったが、利用者への今後の就労支援策には協力す る方針だという。

◆(働きすぎの現場から)「新婚生活はなかった」 残業月150時間、SE妻たちの孤独
朝日新聞 2007年9月8日
 ●不妊治療もままならず
 家事が一段落した2月の夕方。九州地方に住む女性(31)は台所に据えてあるデスクトップ型のパソコンに向かった。いつものようにインターネットのサイ ト「ミクシィ」に入り、「システムエンジニア(SE)の嫁の会」と名づけられたコミュニティーを開く。
 「会社に泊まり込むダンナのためにエアベッド買ったよ」
 「帰宅の遅い夫を何時まで待つべきか?」
 SEの夫を持つ妻たちの書き込みが並ぶ。
 カタカタと、女性はキーボードをたたき始めた。
 「今月は出張が2回。1回は排卵日にかかる可能性が大。自腹を切って夫についていくのか…? 先々にため息しか出てきません」
 不妊治療のことを、初めて書き込んだ。不安をだれかに聞いてほしい――。
 夫(31)もソフトウエア会社に勤めるSE。女性自身も元SEで、02年に職場結婚した。月150時間の残業が当たり前の職場では「家庭と両立できな い」と思い、仕事はあきらめた。
 だが、「新婚生活はなかった」。夫は朝8時過ぎには家を出て、帰宅は午前1時を回る。東京や大阪への1〜2カ月の出張も珍しくなかった。
 03年、数週間の東京出張が、行ったまま半年に。会社に「転勤」はなく、家族はついていけない。自腹を切って出張先へ通った。
 それでも年収は残業代を含め約400万円。「同じ年の東京のSEは年収1千万円だって」。夫の話に、「地方のSEって何!」とつい大きな声が出た。
 ようやく半年が過ぎるころ、3年の「残留命令」。「家庭が壊れる」と、女性は自分の元上司でもある夫の上司と話し、特例の「転勤」を認めてもらった。
 04年1月、東京で一緒に生活し始めた。夫の仕事も少し落ち着き、午後10時に帰る日もできた。
 ともに過ごす時間が増えると、夫からセックスを求められるようになった。ずっと子どもはほしいと思っていた。なのに、その気になれない。不妊治療を始め たのは、そのころだ。
 今年1月、九州へ戻れた。上司に相談して、夫は長期出張がなく治療を受けやすいマネジメントの担当になった。セックスレスは少しずつ解消された。
 それでも、出張は全くはなくならない。このまま仕事に振り回され続けるのか。子どもは授かるのか。不安は尽きず、東京のころに見つけた「嫁の会」をのぞ く日々を過ごした。

 ●ネットの“社宅”で相談
 会を立ち上げたのは東京で医学書を編集するNaokoさん(30)だ。月100時間以上の残業をこなすSEの夫(31)の、仕事の実態を知りたかったと いう。会員は300人以上。まるでバーチャル社宅だ。
 「結婚1年ですが、すれ違いの日が続いております」
 「うちなんか帰る帰らないコールを徹底するのに7年かかりました」
 「長時間働く夫を支えるストレスや悩みは相当なもの。なのにみんな孤立している」とNaokoさん。不妊治療の女性の書き込みには「人生の可能性さえ狭 めてしまう現実を知り、とても驚いた」。
 この書き込みにはエールも次々届いた。
 「排卵日を理由に出張拒否は言いづらいかも。家でもんもんとするよりは、今回はついて行っては」
 女性は「理解してくれる人がいるだけで気持ちが少し楽になった」という。
 7月に体調を崩し、精神的に落ち込む日が続いた。上司は夫に3日間の休みをくれた。うれしかった。
 転職も考えたが、夫は住み慣れた地元で、何より好きなSEの仕事を続けたいと強く希望している。
 夫はいずれソフト開発の一線に戻り、長期出張を繰り返すだろう。不安がないと言えばうそになる。でも、夫や会社の協力、「嫁の会」の妻たちの励ましには 光明を感じる。「人同士は助け合えるんだ」。そんな希望を今は抱いている。(山内深紗子)
    ◇
 長時間労働について取材しています。体験・ご意見をお寄せ下さい。〒530・8211朝日新聞大阪本社生活文化グループへ。メールはo− seikatsumen@asahi.com

 ◆私生活とのバランス、企業にも利益 脇坂明・学習院大教授
 ワーク・ライフ・バランス(WLB)の充実に向けて、社員自身にできることはある。自分の会社の短時間勤務制度や育児休業制度を知らない人は、実は結構 多い。まずは利用できる制度がないか調べ、利用者がいれば話を聞いてみよう。
 利用すると成績に反映されてしまうため、制度が使いにくい場合はある。制度そのものがないケースも。落ち着いて上司と話し合ってみては。同僚に加わって もらうのも手だ。
 個人で職場を変えるのが難しいのは確かだが、声を上げることで会社を変えることにつながるだろう。
 最近の調査で、出産・育児などの支援制度が充実し、男女を均等に待遇する傾向が強い企業ほど、利益が上がっていることが明らかになった。社員一人ひとり の発想がいっそう重要となる時代を迎え、プライベートの充実が生産性の向上につながる一面があることを示す結果と言えよう。
 企業が企業自身のために従業員のWLBの充実を必要とする。21世紀はそんな時代だと私は考えている。

 【写真説明】
自宅で「嫁の会」のサイトを確認するNaokoさん=東京都内で

◆最低賃金アップ、答申に対し異議 県経済団体連合会 /和歌山県
朝日新聞 2007年9月8日
 公労使の三者の代表でつくる「和歌山地方最低賃金審議会」(会長=岡本浩弁護士)が県最低賃金の時給10円引き上げを和歌山労働局に答申したことについ て、県経済団体連合会は6日、中小・零細企業の雇用に影響を与えるとして、佐々木博仁・同労働局長に異議を申し立てた。県内の経営者団体が審議会の答申に 異議を唱えるのは初めて。申し立てに基づき再び審議会で審理し、採決される。
 審議会では8月、和歌山県の最低賃金を時間額10円(前年3円)引き上げ、時給662円にするよう答申した。県経団連はこれについて「昨年の3倍強とな り、経営を圧迫する」として、中小・零細企業の経営状況に合った適正な額にすることや、引き上げ額10円の算出根拠を示すよう求めている。

◆求人倍率、7月も1倍超え 4カ月連続 /埼玉県
朝日新聞 2007年9月8日
 埼玉労働局は、県内の7月の有効求人倍率は1・03倍と、4月から4カ月連続で1倍を超えたと発表した。また、在職者が好条件を求めて転職する動きは いったん収まっているという。
 7月の新規求人数は約2万7600人で、前年同月比で5・4%減った。企業規模別でみると、従業員500人以上の企業で前年同月比29・8%増えた一 方、29人以下では11・6%減った。引き続き求人を行う大企業と、当面の人手を確保した後は様子見の中小企業とで、二分化した。7月の新規求職者約1万 9千人のうち、在職者数は前年同月比0・9%増で、4月の20・1%増や5月の14・9%増に比べ増え幅が小さくなった。
 同労働局は、転職の動きが収まっている背景に、(1)有効求人倍率が1倍を超える中、パート社員が正社員になるなどのステップアップがすでにできた (2)雇用側の条件も厳しくなり、ステップアップが実現しなかった、という二つがあるとみている。

◆藤枝市立病院の来月保険取り消しで3病院、患者受け入れ 会議で確認 /静岡県
朝日新聞 2007年9月8日
 藤枝市立総合病院(金丸仁院長)が10月1日から保険医療機関の取り消し処分を受けることをうけて、志太、榛原地区の公立4病院の院長・事務部長の会議 が7日、藤枝市立総合病院で開かれた。会議には市立島田市民病院の西村善彦院長、焼津市立総合病院の太田信隆院長、榛原総合病院の茂庭将彦院長らが参加し た。
 藤枝側からは改めて取り消し期間中の患者の受け入れの要請があり、他の3病院は了承した。各病院からは藤枝側が他の病院に患者を紹介する場合は診療科ご とに状況を確認した上で、転院させるように要請があった。また、4病院の間で情報の交換を密接にしていくことを申し合わせた。
 特に他の3病院から、日曜や休日、そして平日の時間外の診療についての確認があった。各病院とも時間外の患者の対応に追われているのが実態。藤枝市立総 合病院には昨年1日平均66・6人の休日・時間外の患者が訪れている。
 金丸院長は取り消しによりしわ寄せが他の病院に及ぶことのないよう、救急搬送される患者だけでなく、休日や時間外に自ら病院を訪れた患者についても、急 患として受け入れることを確約した。会議の後、市立島田市民病院の西村院長は「患者の受け入れに関しては他の3病院で一致して対応することを確認した」と 語った。

 ◆受領委任払い、認めぬと通知 労災保険で労働局
 藤枝市立総合病院が10月1日以降、労災保険適用の患者を診察する場合、療養費の受領委任払いを認めないという通知を静岡労働局から受けていることが7 日、明らかになった。受領委任払いが認められないと、患者は病院に医療費を全額支払いをし、各自で労災保険に療養費払いの手続きをして還付を受ける形とな る。
 同病院は10月1日から保険医療機関の取り消し処分後、患者負担分の3割のみを患者に支払ってもらい、残りの7割をそれぞれの保険者(健康保険組合な ど)に病院が請求する「療養費の受領委任払い」の運用をする方針だが、労災保険に関してはその適用外となる。

◆個人情報記載の通知書を誤送付 古川労基署 /宮城県
朝日新聞 2007年9月8日
 宮城労働局は7日、古川労働基準監督署で、未払い賃金の立て替え払い手続きについての通知書を、誤って別人に送付するミスがあったと発表した。通知書に は個人名や立て替え金額などが記載されていた。
 同局によると、倒産した企業から提供された労働者名簿に基づいて通知書を作成した際、同じ企業に勤めていた、名字が同じ人と間違えたという。先月23 日、誤送付を受けた女性から申し出を受けて判明した。

◆民主県連、新進石川に合流要請 新進会長「1、2区候補公募を」 /石川県
朝日新聞 2007年9月8日
 民主党県連の一川保夫代表らは7日、県庁の県議会会派・新進石川(金原博会長)の議員室を訪れ、民主党への合流を要請した。一川代表は「県内の有権者の 期待に応えられるような国民政党になるため、新進石川と連携していきたい」と、党勢拡大の必要性を訴えた。
 新進石川の民主党への合流は、小沢代表がすでに金原会長に打診しており、党県連からも改めて要請した形だ。新進石川側も県議7人全員が、来春をめどに入 党する意向を示している。
 民主党入りに際して、新進石川は組織の再構築をめざしており、金原会長は「今までの(民主党の)体質を変えながら、政権を担える『新しい民主』をつくる つもりでやる」と意欲を語った。一川代表はそれに賛同しながらも、既存の支援母体である労働組合については「これまでの功績は大きい。一つの核として残す べきだ」と述べた。
 また、注目される次期衆院選の候補者選びについて金原会長は「個人的には1、2区は公募で勝てる候補を選定するのが常識だと考えている」と、すでに県連 内で1区の公認候補に内定している奥田建幹事長を牽制(けんせい)した。

◆(シューカツ学生 ここが聞きたい)製鉄会社で女性も活躍できますか?
朝日新聞 2007年9月8日
 新日本製鉄 原料第2部マネジャー 大屋淑子さん
 製鉄会社って何をつくっているのかイメージしにくくて、女性から見ると「大変そう」といった誤解があるのかもしれませんね。もちろん私を含め働いている 女性も多いですし、活躍の場は広がっていますよ。
 私は入社13年目ですが、いまは原材料の調達を担当しています。製造過程で必要なマンガンなどの金属を輸入するのですが、世界的な原材料高で過去の10 倍近くまで上がっているものもあります。海外企業と直接値段などを交渉し、必要量を確保する。忙しいけれどやりがいのある仕事です。
 95年に入社して千葉県の君津製鉄所に配属されましたが、当時は女性がまだ少なくて、作業服を着て歩いていると注目されることも。私の職場も女性スタッ フを受け入れたのは初めてでしたが、男性と同じように接してくれました。厳しく指導されましたが、上司や仲間に恵まれました。製造現場は業務の基本です し、目標に向かってみんなで協力した経験は大事です。昔は「女性は高炉に近づいちゃいけない」といった、しきたりのようなものもあったようですが、いまは ないですね。約1万4千人の従業員のうち女性は500人近くいて、より生産現場に近い仕事など働く場も徐々に広がっています。
 重厚長大産業といわれていますが、実はナノテクノロジー(超微細技術)が詰まった、最先端技術を扱っています。ビルが高層化したり、乗り物が速くなった り、生活の中で便利になっていることってたくさんありますよね。素材の鉄も軽くて丈夫に進化することで貢献しています。日用製品と違って見えにくいです が、生活を支える素材の視点から見ると、製鉄会社の仕事のおもしろさがわかってもらえるんじゃないかな。職種は生産管理や営業など様々ですが、グローバル な、奥行きの深い仕事に携われると思います。
 (聞き手・多田敏男)

 ◇POINT
 ・古いしきたり消え女性500人
 ・生産管理・営業と職種も様々

 ■企業への質問を募集します。連絡先を明記し、〒104・8011 朝日新聞労働グループ(住所は不要)。ファクスは03・5550・5114。メール はshushoku@asahi.comへ。

◆最低賃金620円、異議を申し出 県労連、答申に対し /熊本県
朝日新聞 2007年9月8日
 県の最低賃金をめぐって、熊本地方最低賃金審議会が現行より8円引き上げた時給620円にするよう答申したのに対し、県労連(石原勝幸議長)は6日、 「引き上げ額は県内の生活保護基準を超える額にすべきだ」と求める異議申し出書を熊本労働局に提出した。
 県労連によると、県内の生活保護費は、最低額で時給換算にして657円。継続審議中の最賃法改正案の基本的な考え方である生活保護施策との整合性に照ら し「620円は生活保護額に達していない」としている。

◆日本産業カウンセラー協会、自殺防止へ電話相談。
2007/09/07, 日本経済新聞
 仕事を巡る悩みや職場のストレスによる自殺を防ごうと、日本産業カウンセラー協会(本部・東京)は十―十六日、「働く人の電話相談室」を実施する。世界 保健機関(WHO)が定めた十日の「世界自殺予防デー」に合わせた取り組み。本人のほか、遺族らの相談も受け付ける。相談は無料で、負担は通話料のみ。
 受付時間は午前十時から午後八時。(電)0570・007・707。

◆4―6月、米労働生産性、改定値2.6%上昇。
2007/09/07, 日本経済新聞
【ワシントン支局】米労働省が六日発表した四―六月期の非農業部門の労働生産性(季節調整済み、一九九二年=一〇〇)の改定値は一三六・七となり、前期か ら二・六%上昇した。前回発表の速報値を〇・八ポイント上方修正し、市場の予測(二・四%上昇)も上回った。前期(一―三月期、〇・七%上昇)から生産性 が向上し、前年同期からも〇・九%上昇した。

◆インテリジェンス、企業説明会、紹介予定派遣でも実施――就業条件の不一致減らす。
2007/09/07, 日経産業新聞
 人材サービス大手のインテリジェンスは、一定期間働いた後に正社員などに採用されることを前提とする紹介予定派遣事業で新たな紹介手法を導入する。求人 企業に登録者を紹介する前に企業の説明会を開き、企業と求職者双方の理解を高めて、両者間に生じやすい就業条件などのミスマッチ軽減を狙う。人材不足から 紹介予定派遣で大量採用を図る企業が増える傾向にあるため、今月以降月一回のペースで紹介前説明会を開催していく方針だ。
 第一弾として、ジャスダック上場の不動産会社であるコスモスイニシアと組み、八日に「女性が働きやすい会社」をテーマとするセミナーを開く。有識者の講 演後、コスモスイニシアの人事担当者が同社の特徴などを説明。インテリジェンスが後日に任意で派遣登録した人に連絡し、希望者をコスモスイニシアに紹介す る。
 紹介予定派遣は一定期間を派遣社員として働き、企業と折り合えば正社員などへの道が開ける仕組み。採用企業にとって、スタッフの性格や能力を見極めたう えで正社員や契約社員として採用できるメリットがあるが、これまでは数人単位での補充的な求人が多かった。
 最近は企業の業容拡大を背景に人材不足が深刻化し、二十―三十人以上の大量採用手段として、紹介予定派遣を活用する企業が増えているという。母数が大き くなれば、企業と派遣社員とのミスマッチの確率が高まるため、インテリジェンスは事前に企業説明会を開催し、両者の理解度を高めることにした。
 紹介予定派遣は二〇〇四年に全面解禁されて以降、年率七割近いペースで急増している。
 インテリジェンスは〇四年十月に専門部署を立ち上げた。現在は月当たり約百二十人を派遣し、派遣社員から正社員や契約社員に切り替える際に年収の二五― 三〇%分の手数料を得ている。事前説明会の開催などを通じて、一年後には月当たり百八十人を派遣できる体制にすることを目指す。
【図・写真】企業説明会で求人企業、求職者双方の理解を高める

◆女性管理職数――IBM首位、交流支援奏功(働きやすい会社2007)
2007/09/07, 日経産業新聞
 二〇〇七年「働きやすい会社」調査で作成した女性管理職(部長相当職)数ランキングによると、一位は日本IBMで、百六十二人と断トツだった。上位企業 では、女性社員同士の交流促進が女性管理職の増加につながっている。
 日本IBMは〇五年十二月に女性技術者の交流会「コスモス」を発足。一九九八年発足の女性社員交流会「ウィメンズカウンセル」とともに女性社員の情報交 換を支援している。二位の三菱UFJ信託銀行も〇七年一月、女性対象にマネジメントやメンタルヘルスについて情報交換する集合研修を始めた。
 厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、民間企業の部長相当管理職に占める女性の割合(〇六年)は前年比〇・九ポイント増の三・七%にとどまってい る。
【表】女性管理職数ランキング    
(人)    
1  日本IBM  162
2  三菱UFJ信託銀行  55
3  東京電力  51
4  松下電器産業  44
5  NEC  34
6  東芝  32
6  イオン  32
8  UBS証券  31
9  西友  29
10  ファイザー  24
(注)管理職は部長相等職を指す

◆製造現場の派遣社員、時給平均、中部が最高1123円――インターワークス調べ。
2007/09/07, 日経産業新聞
 製造現場で働く派遣社員の時給が最も高い地域は中部――。求人情報のポータル(玄関)サイトを運営するインターワークス(東京・港、岡田稔社長)がまと めた七月の地域・業種別の平均時給で、中部地域の時給が全国平均と比べ五%高いことが分かった。自動車産業の活況で人材争奪戦が激化していることが、派遣 社員の賃金にも反映されているようだ。
 インターワークスが四月に開設した携帯電話用求人サイト「工場ワークス」に求人情報を掲載する製造現場向け人材派遣会社二十社が、七月中に出した二千四 百三十九件の求人データから算出した。
 全国平均は千六十七円で、中部地域の平均は千百二十三円だった。自動車関連や携帯・パソコン・先端技術などの業界で人材が不足し、時給を押し上げた。二 番目は関東で千百七円。求人件数では地域別で最も多かった。中でも自動車関連の求人は七百八十三件あったが、時給は平均を二%上回る千百二円にとどまっ た。三番目は中国・四国の千八十四円。最下位は北海道・東北の八百八十円だった。
 業種別で見ると求人件数が最も多かったのが携帯・パソコン・先端技術分野。時給が最も高かったのは大型機械・金属加工の千百五十円で、平均を八%上回っ た。二番目はゴム・プラスチック・化学品加工の千百十円、三番目は医療・製薬の千八十九円。最も低かったのが食品・飲料の九百四十三円だった。
 労働力不足で採用難が続いており「今後、全業種で時給が上昇しそうだ」(インターワークス)としている。
【表】地域別の平均時給        
(円)        
1    中部・東海    1,123
2    関東    1,107
3    中国・四国    1,084
4    近畿    1,078
5    北陸・信越    1,039
6    九州・沖縄    938
7    北海道・東北    880

◆コナカ、残業代、店長にも――全324店、管理監督者から外す。
2007/09/07, 日経流通新聞MJ
 紳士服専門店のコナカは全国三百二十四店の店長全員を管理監督者から外す方針を決めた。各店長に一般従業員と同じ法定労働時間を適用し、残業代も支払 う。仕事上の裁量権を十分与えられていない店長もすべて管理職にしていたとして、労働基準監督署から是正指導を受けたことに対応した。人件費の増加につな がるとみられ、今後の経営にも影響しそうだ。
 コナカでは二月に発足した全国一般東京東部労組コナカ支部が「店長にも法定労働時間を適用し、残業代を払うべきだ」と主張していた。同社は今後、店長職 はそのまま残し、地域ごとに複数の店を統括する「エリアマネージャー」を新設、担当地域の管理監督者として位置付ける方針だ。
 地域の区分けやエリアマネージャーの人数は十月をメドに確定する。店長への残業代の支払い方法などについても今後詳細を詰める。
 同社は今年三月、約七百二十人の従業員に対し、未払い賃金があったとして総額約九億円を払うと発表。店長など残業代がつかない約三百八十人の管理職に も、特別賞与の名目で計約四億七千万円を支給していた。今回の見直しで、来期(二〇〇八年九月期)からの人件費も膨らみそうだ。
 管理監督者は労働時間や休暇、休日の規定から除外され、残業代の支払いも免除される。小売り、外食チェーン業界では多くの企業が、店長を管理監督者に位 置付けている。紳士服チェーンでも「当社では管理監督者の要件を満たしている」とする青山商事のほか、AOKIホールディングス、はるやま商事など大手各 社が店長を管理監督者として扱っている。

◆人材事業、インドネシアで開始、テンプスタッフ、現地に会社設立。
2007/09/07, 日経流通新聞MJ
 テンプスタッフは十月一日、インドネシアで人材サービス事業を始める。日系企業向けに人材を紹介し、採用やビザ取得など人事や労務の代行サービスも提供 する。二〇一〇年度には登録者三千人、売上高五千万円を目指す。
 新設する現地法人、テンプスタッフ・インドネシアの資本金は二十五万ドル(約三千万円)で、本社はジャカルタに置く。テンプスタッフにとってアジアでは 九拠点目。
 インドネシアは一億人以上の労働人口がいながらも、熟練労働者や技術職など慢性的な人材不足とされる。海外への事業戦略の一環として、アジアでの経営基 盤を強化する。

◆札幌のエムアンドジー、早期離職防止お助け、中小の新人・内定者対象。
2007/09/07, 日本経済新聞 地方経済面 (北海道)
経営ビジョンなど研修
 新入社員や採用内定者に「愛社精神」を植え付けます――。人材教育のエムアンドジー(札幌市、中村信仁社長)は十月から、道内の中小企業を対象に、こん な研修サービスを始める。景気の回復基調で、特に中小の人材確保が難しくなる中、全国平均より高い水準にある道内の新入社員の早期離職を防ぐ。
 企業側への聞き取りを元に、経営ビジョンや社員に求める役割、独自技術などを教える。自社の強みを伝え、勤務先への誇りを持たせる。離職による所得など へのマイナスの影響も示す。
 企業側には、新人の指導法を助言するほか、社内報などを活用した帰属意識の向上策も教える。
 対象は新卒内定者が五人以下の中小企業。研修生一人につき五万円。二〇〇八年度に五十社百人を集め、一千万円の売り上げを目指す。
 北海道労働局によると、二〇〇三年度末に大学を卒業し道内で就職した新入社員が三年以内に離職した率は四一・二%。全国平均よりも五・五ポイント高い。

◆金沢地区のタクシー、石川交通も値下げ申請へ、値上げを撤回――大手、追随の公算。
2007/09/07, 日本経済新聞 地方経済面 (北陸)
 石川県のタクシー最大手、石川交通(金沢市)は、金沢市とその近郊の金沢地区で申請していた値上げの運賃改定を取り下げ、小型初乗り運賃を引き下げる申 請を出す方針を決めた。来週以降に北陸信越運輸局に申請する予定で、他の大手も追随する見通し。燃料費高騰などを理由に一度は値上げ機運が高まったが、低 価格運賃の競争に転じる可能性が出てきた。
 石川交通は現行の初乗り運賃(一・七キロまで)六百三十円を五百六十円に引き下げを予定し、大和タクシー(同)グループが三日に申請したのと同じ内容。 石川交通は「大和タクシーと大口顧客で競合するため値下げもやむを得ない」と説明している。
 七日には同社とチケットを共通化する石川近鉄タクシー、鳴和タクシーなど計九社の会合が開かれ、石川交通が今回の方針を説明する。他社は「最大手の石川 交通が方針を転換すれば選択肢は限られる」(石川近鉄)とし、時期を見極め同調する公算が大きい。
 石川交通は金沢地区で台数シェア一四%を持つ。予定通りに申請すれば、一カ月程度で認められる見通し。
「規制緩和で競争過剰に」
 松井敏治・石川県タクシー協会経営委員長(石川交通相談役)の話 規制緩和で行政による需給調整が外れ、台数が増えた一方で乗客全体は減った。各社の合 理化の余地は少ない。金沢のような流しタクシーが多い都市では、利用者が混乱しないよう同一地区同一運賃が理想。
 だが、業界として需給調整できなかった問題はあるものの、低価格の新規事業者を縛ることも難しい。行政も規制緩和以降、過剰な競争が続き労働条件が悪化 する業界の現状をどう変えるのか考えてほしい。(石川交通としては)低価格競争はやむを得ず、もう一度運賃を見直そうという機運が出てくることを期待して いる。
【図・写真】金沢地区では、大手が値下げ申請に動き出した(金沢市)

◆和歌山経団連、最低賃金上げで異議申立書提出。
2007/09/07, 日本経済新聞 地方経済面 (近畿A)
 和歌山県経済団体連合会は六日、県内最低賃金の改定について和歌山労働局長に異議申立書を提出した。和歌山地方最低賃金審議会では一時間当たりの最低賃 金を十円引き上げて六百六十二円とすることを答申していた。これに対し同連合会は「県の経済情勢や県内に多い中小・零細企業の経営状況を無視した大幅な引 き上げは合理性がない」として、その根拠を示すよう求めている。

◆宮崎県、建設業向け、新分野参入に50万円――公共工事減で支援策。
2007/09/07, 日本経済新聞 地方経済面 (九州B)
 宮崎県は、公共工事の減少や入札制度改革など建設業を巡る経営環境の変化に考慮し、建設業者に対する経営相談や新分野への進出を支援する事業を始める。 約二千百七十万円の事業費を九月補正予算案に盛り込み、七日に開会する九月定例県議会に提案する。
 この事業を含め一般会計の九月補正の総額は二十二億五千九百七十万円で、県議会可決後の二〇〇七年度の一般会計総額は五千六百七十億六千八百万円。
 建設業者への支援事業は、宮崎商工会議所などと協力し、県内の複数の場所で経営者らから相談を受け付ける。事業強化や新分野開拓、廃業などについて助言 する。建設労働者の就業確保も目的としている。
 農業や介護など新分野への参入を希望する建設業者に対しては、新たな施設整備や研修などにかかる費用の一部を一社五十万円を限度に助成する。

◆埼玉労働局、障害者雇用拡大へ7市で就職面接会。
2007/09/07, 日本経済新聞 地方経済面 (埼玉)
 埼玉労働局は十八日以降、県内七市で障害者を対象にした就職面接会を開く。ハローワークが福祉施設を通じて面接会への参加を呼びかける。特別支援学校に 在学する生徒と企業には職場実習も提案する。
 昨年六月時点で県内民間企業の障害者実雇用率(全従業員数に占める障害者数の割合)は一・四五%と全国平均に比べて低かった。雇用機会の拡大を目指す。
 面接会は十八日が坂戸市、十月には所沢、越谷、熊谷、さいたまの各市、十一月は秩父市、来年一月にはふじみ野市で開く。障害者が来訪しやすいように日 時、場所を分散して開催する。
 昨年の面接会には企業が二百二十七社、求職者が千百二十四人集まり、百四十八人の就職が決まった。
 ハローワークを中心に福祉施設や特別支援学校と連携し、就職準備から職場定着まで一貫して支援している。

◆(歩き続ける女たち:3)かけ持ちは「老後の保険」 「トリプル」でも月収10万円
朝日新聞 2007年9月7日
 女性が働くのが当たり前の時代。一つに限らず、二つ、三つと仕事をかけ持ちする女性たちがいる。それぞれに、理由と秘めた思いがある。
    *
 平日は都心の外資系企業の正社員。月1回の週末は、箱根のホテルで客の体の疲れを取る「リフレクソロジスト」になる。小林美咲さん(41)=仮名=に とって、リフレの仕事は「老後の保険」だ。
 専門学校を出て働いた5社目の会社との契約期間が終わり、次の職を探していた02年。雑誌にリフレクソロジーの仕事が紹介されていた。「特技があると友 達に喜ばれそう。年を取って雇ってくれる会社がなくなったとき、小遣いくらい稼げるかもしれないし」。軽い気持ちだった。
 派遣の仕事をしながら3カ月間、スクールへ通い認定証を取得。四十数万円かかった。平日は派遣社員、土曜は渋谷の店で修業を続けた。
 04年、現在の会社に契約社員として入り、半年後に正社員になった。毎週末のリフレの仕事はきつく、2年前、箱根のホテルに移った。月1回、箱根で土曜 深夜まで働き、泊まって日曜に帰宅する。繁忙期に土日連泊したときは、2時間仮眠して月曜の始発に乗り、始業時間に滑り込んだ。「ふらふらで仕事になりま せんでした」
 ダブルワークを続けるのは技術の衰えを防ぐためだ。今の会社にもいつまでいられるかわからない。リフレが役立つときがくるかもしれない。
 お客が喜んだり、無防備な寝顔を見せてくれたりするのがうれしい。「結局、この仕事が好きなんですよね」
 同居する両親の足を毎日マッサージする。だからつめはいつでも短くしている。
    *
 「トリプルワーク」をする人もいる。神奈川県に住む山口美穂さん(36)=仮名=は05年秋の3カ月間、3カ所の職場に勤めた。
 本が大好きで、図書館で働くのが夢だった。高校を出て自治体などの採用試験を受けたが失敗。93年、県内の市立図書館の嘱託職員になった。
 勤務は週4日、1日7時間。仕事は貸し出しや書架整理など、正職員とほぼ同じ。1年契約で手取りは月15万円ほどだった。
 宿題を抱えた子どもたちが来る。「田んぼのことを調べたいんです」「田んぼの何を調べるの?」。あれこれ質問し、これだと思う一冊を探し出す。日々発見 があった。10年が瞬く間に過ぎた。
 04年。「もう次はないから自分で探した方がいいよ」。先輩職員の言葉に耳を疑った。だが、契約更新が突然ストップした。市は財政難から職員削減を進め ていた。
 バイトを複数かけ持ちする生活が始まった。不安でたまらなくて、嘱託当時の市の職員から声がかかると、どんな仕事でも引き受けた。
 東京の区立図書館業務を受託する会社にも登録した。正社員の労働時間の4分の3、社会保険への加入基準に満たない1日4〜5時間の勤務を割り振られた。 「いずれフルタイムに」という言葉を信じ、都心の図書館へ2年間、往復2時間かけて通った。
 トリプルワークの当時は1週間がこんな具合だった。神奈川県の市立図書館で週2日、1日6時間半。同市の子ども向け施設で週1日、夜に3〜4時間。都心 の区立図書館で週3日、1日4〜5時間半。休みは週1日。手取りは月10万円余りしかなかった。
 市立と区立で図書館のシステムなどに違いがあり、最初は混乱した。無口な私、仕切り役の私、素に近い私と、行く先々で自分を使い分けた。腰痛に悩まさ れ、ストレスで胃腸炎にもなった。
 「私は都合良く使われているの?」。時折、不安に襲われた。図書館の仕事は離れたくない。業務に精通している自負もある。でも、このままじゃ食べていけ ない――。
 昨年、ダブルワークの傍ら講座に通って医療事務の技能検定に合格。今は図書館でバイトをしながら病院での仕事を探す。「なんとかなる」と信じて生きる。
 図書館への思いは変わらない。メールアドレスの「913・6」は、日本の近代小説の分類番号だ。(古知朋子)

 【写真説明】
月1回、箱根登山鉄道で「通勤」する小林さん。「車窓から四季の移ろいを眺めるのが楽しみです」=神奈川県箱根町の箱根湯本駅で、会田法行撮影

◆(情報フラッシュ)仲井真弘多・沖縄県知事 若さ必要な企業は沖縄へ
朝日新聞 2007年9月7日
 「若い労働力が豊富なのが沖縄県の魅力。人口も増えており、若い頭脳が必要な企業にはいい」。東京都内で6日、同県主催の企業誘致セミナーを開き、約 200社の企業関係者らに進出を呼びかけたのは仲井真弘多・沖縄県知事(68)=写真。
 地震など災害が少ない利点から、データセンターの立地も進んでいるという。仲井真氏は、経済特区の優遇税制などを紹介。「ワンストップで、企業に手間を かけないようサービスをしている」と行政側の姿勢もPRした。

◆NYタクシーがストライキ突入 GPS設置に反対
朝日新聞 2007年9月7日
 米ニューヨーク市でタクシー運転手の団体が5日早朝から48時間ストライキに突入した。市当局がタクシーに全地球測位システム(GPS)設置を義務づけ たことが理由。ストは一部に限られ初日は大きな混乱はなかったが、街では名物の「イエローキャブ」の姿がめっきり減っている。
 運転手らの「ニューヨークタクシー労働者同盟」が計画。GPSとクレジットカード読み取り機などが付いたハイテク装置が来年から義務づけられ、「高額な 上、車の位置が把握されて運転手のプライバシーが侵害される」と主張している。
 同市のタクシーは約1万3千台。主催者は運転手の9割が参加したとするが、実際の数は不明だ。(ニューヨーク)

◆(経済気象台)人件費抑制に限界
朝日新聞 2007年9月7日
 米国の低所得者向け住宅ローンの問題をきっかけに、世界の金融市場に目詰まりが生じてしまった。このままお金の流れが滞ってしまうと、経済そのものが機 能まひをおこすリスクが高まった。
 そうした中で、日本だけが利上げをするわけにいかない。これから米国が金融緩和を進めていく間は日銀としても様子を見ざるを得ないだろう。金融市場の機 能回復を優先するためにしばらく利上げが出来ないのならば、その間、景気が強かったり、インフレ圧力が高まったりすることは、日銀にとってありがたくな い。
 しかし、こういう時に限って不都合な指標が出る。夏場の生産好調と人件費の下げ止まり機運だ。前者は輸出の回復や在庫調整の一巡もあり、予測指数からみ ると、7〜9月に前期比4%程度の大幅増が見込まれている。後者は労働需給逼迫(ひっぱく)の中で、大企業の労働分配率にも下げ止まり感が出てきたこと だ。
 既に国内企業物価は上昇傾向にあるが、その中で消費者物価上昇率が小幅マイナスとなっていたのは、大企業で人件費を抑えてきたことによる面が大きい。そ れもパートや派遣社員など、非正規雇用へのシフトによるコスト削減が効いている。実際、大企業の労働分配率低下と非正規雇用比率の上昇とが軌を一にしてい る。既に3人に1人が非正規雇用になっている。
 ところが、この4〜6月には非正規雇用の比率が頭打ちの形となり、これと呼応するように大企業の労働分配率が下げ止まった。低賃金労働力へのシフトが一 巡してしまうと、労働需給の逼迫が賃金上昇、価格引き上げにつながりやすくなる。既に失業率が3・6%まで低下し、企業の人手不足感は近年になく高まって いる。ここからの労働需給逼迫は、これまでと違い、賃金、物価の上昇に跳ね返りやすい。当面利上げが難しいだけに、日銀にとっては、なんとも間の悪い話 だ。(千)

◆障害者対象、就職面接会 18日から7地区で /埼玉県
朝日新聞 2007年9月7日
 埼玉労働局は、障害者を対象にした就職面接会を県内7地区で開く。面接会は今月18日の坂戸市文化会館を皮切りに、10月に所沢、越谷、熊谷、さいたま の4市で順次開催。11月に秩父市、来年1月にふじみ野市で予定している。
 同労働局によると、今年3月末現在、ハローワークに登録している障害者は約6700人。昨年6月現在の県内の民間企業の障害者雇用率は1・45%で、全 国平均の1・52%を下回っている。
 そこで労働局は、今年度から「障害者就労支援チーム」を設置。ハローワークや福祉施設が連携して、障害者が職場に定着するまでを支援する事業を始めた。
 面接会では、特別支援学校の生徒と企業双方に職場実習や3カ月間の「トライアル雇用」を提案するほか、福祉施設の利用者の参加も呼びかける。
 また、一般企業を対象に障害者雇用への理解を深めてもらうため、14日午前9時半から、さいたま市浦和区の県民健康センターで障害者ワークフェアを開 く。

◆パート・派遣…「非正規」を救え! 青年ユニオン結成へ 30日、草津で大会/滋賀県
朝日新聞 2007年9月7日
 低賃金にあえぎ、「ワーキングプア」と呼ばれる若年層が広がっている。知識不足や立場の弱さから不当な労働条件を強いられている県内の若者を助けよう と、個人で加入できる労働組合「滋賀青年ユニオン」が30日、結成される。「もう泣き寝入りはしない」が合言葉だ。
 「青年ユニオン」はパート、アルバイト、派遣、契約社員などどんな形態で働いていても入れる労組。00年に「首都圏青年ユニオン」が東京都にできて以 来、都市部を中心に設立が進む。
 「突然、解雇された」「残業代が出ない」「派遣社員だから労災申請ができないと言われた」など、違法な職場実態を解決する手助けをする。35歳までが対 象で、すでに加入を受け付けている。
 総務省の統計によると、県内の全労働者のうちパートやアルバイトなど「非正規」の形態で働く人の割合は97年に24%だったのが、02年には30%に増 えているという。
 結成準備会の事務局を務める滋賀自治労連の松本利寛委員長は「滋賀県は第2次産業従事者の割合が高く、違法な偽装請負の形で働かされている人も相当いる と思う。泣き寝入りせず、自らの権利を行使できるよう、職場を超えて一緒に活動したい」と話す。
 結成大会は30日午後2時〜4時半、草津市西大路町の市立まちづくりセンターで。問い合わせは滋賀自治労連(077・527・5511)へ。

◆兵庫労働局が川崎造船指導 クレーン事故受け /兵庫県
朝日新聞 2007年9月7日
 神戸市中央区の川崎造船神戸工場でクレーンが倒壊し7人が死傷した事故を受けて、兵庫労働局は6日、同社の谷口友一社長らを同局に呼び、安全対策の徹底 などを求める行政指導をした。
 同局は、(1)事故に至った要因を踏まえた上での安全対策の徹底(2)再発防止のための安全点検の実施(3)全社的な安全管理教育の実施――の3点を指 導し、今後の安全対策の方向性などについて文書で9月下旬までに回答するよう求めた。
 同局は同日、県内の造船業者40社に対して、安全管理態勢を自主点検するよう文書で指導し、点検結果を28日までに書面で報告するよう求めた。

◆労災隠しの疑いで建設会社を書類送検 広島北労働基準監督署 /広島県
朝日新聞 2007年9月7日
 広島北労働基準監督署は6日、坂町の建設会社「大迫組」と同社の男性社長(53)を労働安全衛生法違反(労災隠し)の疑いで広島地検に書類送検した。社 長は容疑を認めているという。
 調べでは、社長は05年6月上旬から中旬にかけて、安芸太田町猪山の町道改良工事現場で転石の除去作業中だった男性社員2人がそれぞれ斜面上を転落し、 右手首骨折などの大けがで1カ月半〜2カ月半休業したにもかかわらず、同署に報告しなかった疑い。

◆月に最大90時間残業させた疑い 児湯食鳥を書類送検 /宮崎県
朝日新聞 2007年9月7日
 都城労働基準監督署は6日、県内最大手のブロイラー処理加工業の児湯食鳥(川南町、渡部博行社長)と同社高崎工場(都城市)の工場長(59)を、労働基 準法違反の疑いで宮崎地検都城支部に書類送検した。
 調べでは、工場長らは同工場の男性従業員(当時46)に対し、05年10月下旬から半年間、労使協定で定めた1カ月間の時間外労働の限度を、16〜48 時間超す労働をさせた疑い。
 男性は通常業務に加え、出退勤時のほかの従業員の送迎も担当。朝夕各1時間、ワゴン車の運転をしていたという。
 男性は昨年4月に死亡。1カ月間の時間外労働が最大で90時間に達していたため、妻が同12月に労災認定を申請し、違反が発覚した。
 同社の佐藤政美総務部長は「朝夕の送迎が時間外労働にあたるという認識がなく申し訳ない」と話した。

◆男性の育児休暇取得率伸び悩む 子育て推進協で報告 /熊本県
朝日新聞 2007年9月7日
 県が策定した「くまもと子育ち・子育て応援大作戦」の推進協議会(会長=伊藤良高・熊本学園大学教授)が6日、県庁で会合を開いた。県内企業で06年に 育児休暇を取った男性社員は1・6%にとどまり、男性の育児参加が進んでいないと県側から報告された。
 県労働雇用総室などは正社員5人以上を雇う県内の企業約1500社に調査し、704社から回答を得た。06年7月に生後1年以内の子を持つ男性社員 430人のうち、育児休暇を取った人は7人(1・6%)だった。
 県は05年3月に次世代育成支援行動計画として「応援大作戦」を策定、男性の育児休暇取得率を09年度までに5%にすると目標を掲げた。今回の結果につ いては「前年の1・8%とほぼ同じ水準で、全体として伸び悩んでいる」として、目標達成のため企業に理解を求めていく方針という。

◆作業教育を怠った疑いで書類送検 南郷町 /宮崎県
朝日新聞 2007年9月7日
 6日、南郷町中村甲の造園会社「永倉造園土木」と同社の男性社長(52)を労働安全衛生法違反の疑いで、宮崎地検日南支部に。
 町内の山林でチェーンソーで伐採作業中の男性従業員(当時65)が2月、近くのがけからはがれ落ちた岩(約3トン)の下敷きになり死亡したが、同社など は安全のために義務づけられている教育を事前に受けさせていなかった疑い。

◆高所作業の安全確保怠った疑い 作業員死亡で書類送検 木更津労働基準監督署/千葉県
朝日新聞 2007年9月7日
 高所の工事現場で作業員の墜落防止措置を怠ったとして、木更津労働基準監督署は6日、工事の元請け会社「大和ハウス工業」(大阪市、村上健治社長)と同 社千葉支店に勤める現場責任者の男性(34)、下請けの解体工事業「鈴木工業」(千葉市若葉区)と同社の鈴木重昭社長(43)を、それぞれ労働安全衛生法 違反の疑いで千葉地検木更津支部に書類送検した。
 同署によると、06年7月14日、袖ケ浦市内の2階建てアパートの解体工事現場で、高さ5・8メートルの屋根の上で作業をしていた解体工の男性(当時 55)が、地面に墜落して死亡した。
 労働安全衛生法は、土木・建築工事で高さ2メートル以上の高所で作業をさせる際、墜落を防ぐため手すりを設けるなど、安全措置を取るよう義務付けている が、両社は、これらの措置を講じていなかった疑い。

◆看護職員、5149人不足 介護で需要増、拍車 昨年、県調べ /神奈川県
朝日新聞 2007年9月7日
 望ましい看護環境を実現するのに必要な看護職員の数が、06年は5149人不足していたことが、県の調べで分かった。看護職員の数そのものは増えている が、介護現場などで需要が増え、供給が追い付かなくなっている。(二階堂友紀)

 看護職員とは看護師、准看護師、助産師、保健師のこと。昨年の看護職員の必要数は6万1663人だったのに対して、実際の看護職員の数は5万6514人 だった。
 医療法に定められた必要数は満たされており、看護職員の数も98年の4万6662人に比べ、06年には5万6514人に増えている。
 しかし、頻繁な夜勤などの過密労働を改善したり、産休・育休を取得したりするには職員数が足りず、患者にとっても十分なケアを受けられない状態だとい う。
 不足数は、02年4322人、04年4938人、06年5149人と増加の一途で、県の看護職員需給見通しによると、今年は6030人が不足する見込み になっている。

 ●背景に高退職率
 県地域保健福祉課によると、供給不足の背景には退職率の高さがあるという。日本看護協会が調べた05年度の神奈川県の退職率は15・5%で、東京都の 17・3%、大阪府の17・1%に次いで、ワースト3位だった。
 また、訪問看護ステーションや介護老人福祉施設などで、看護師らへの需要が高まっていることも、供給が追いつかない状況に拍車をかけている。

 ●新卒離職も課題
 県によると、新卒看護師の離職も、供給不足を解消していくうえで課題になっている。県内の新卒看護師が辞める率は、全国平均の9・3%より低い9・2% だが、11人に1人は1年で看護師を辞めてしまう計算だ。
 県地域保健福祉課の鈴木勝博課長代理は「入院患者の多くが重症のため、求められる看護の質が高まっているうえに、対処の忙しさが増している。さらに、中 小の医療機関の多くは、新人教育のノウハウもないのが実情だ」と話す。
 このため県は今年度、新人看護職員の離職防止や、結婚や出産で退職した有資格者の再就職を促す事業に乗り出した。新人看護師らを対象にした研修では、心 肺蘇生の仕方や、複数のアクシデントに対応する方法を実践的に教えている。
 こうした施策で県は、事態を少しでも好転させ、3年後には不足人数を1345人にまで減らしたいとしている。

 【写真説明】
5月に行われた新人看護職員と教育担当者対象の研修会=横浜市旭区の県立よこはま看護専門学校で(県地域保健福祉課提供)

◆低所得者減税見送り 石原・東京都知事、半年で転換
朝日新聞 2007年9月7日
 低所得者に対する独自の住民税減税導入を検討していた東京都は7日、導入を見送る方針を固めた。税の公平性から、就労支援策の充実などに切り替える。石 原慎太郎知事が4月の知事選前に表明し、公約の一つに位置づけられたが、半年での方向転換となる。
 石原知事は3月、フリーターやパート労働者ら低所得者に対する個人都民税の減税を発表。当時の推計で、約60万人を対象とした約50億円の減税を08年 度に始める方針を示した。国から地方への税源移譲に伴って低所得者の住民税負担が増えるため、との理由だった。
 しかし、税源移譲では住民税が増える人は国の所得税が減るため負担は変わらず、税の公平性の問題が指摘されていた。減税額は1人あたり年1万円以下にと どまり、就労支援などの方が効果的と判断した。

◆総合上位躍進組に聞く(7)31→12位、日産川口均氏(働きやすい会社2007)
2007/09/06, 日経産業新聞
川口常務執行役員
役員予備軍 女性多く
多様な文化、新しい発想生む
 二〇〇七年「働きやすい会社」調査の総合ランキングで日産自動車は前年の三十一位から十二位に順位を上げた。同社の川口均・常務執行役員に現在の取り組 みなどを聞いた。
 ――職場のダイバーシティー(多様化)への対応を進めている。
 「三年前に『ダイバーシティ・ディベロップメント・オフィス』を設立した。性別や国籍、文化など各自の多様性を理解し、活用できる企業風土の醸成を推進 する部署だ。社員の多国籍化への対応や女性の活用など、いろいろな角度から進めている」
 ――グローバル人材の活用に向けた取り組みは。
 「現在、日本本社にはルノーからの出向者や日本採用の社員、日産の海外事業所からの出向者などの外国籍社員が約二百人いる。役員の二五%も非日本人だ。 国籍は様々で、各自の考え方や文化の背景はかなり違う。その違いが新しい発想を生む原動力となるような職場を目指している。外国籍社員の人数は今後も増え るだろう」
 「海外での現地人材の育成にも注力しており、平等な評価制度や報酬制度の整備に力を入れている。今後は日本本社への出向だけでなく、米国からアジア、ア ジアから欧州など海外から海外という異動も増えるだろう。社員が自分の希望する職場や仕事に応募できる『シフトキャリア制』を地域別に実施しているが、こ れをグローバルに広げていきたい」
 ――女性の登用も積極的だ。
 「女性管理職は四月時点で自動車業界平均の約十倍にあたる百人に達した。来期は約百二十人になるだろう。女性役員は一人しかいないが、役員予備軍には多 くの女性がいる。女性の海外出向も増やしており、単身赴任で子どもを連れて行く場合も安心して赴任できるようベビーシッター支援などを用意している」
 ――心の健康問題で休職した社員のための「復職プログラム」を導入した。
 「うつ病などで休職した人がどうやって職場に戻るかはとても重要な問題だ。不用意に復職してうまくいかなかった場合、九割はうつ病が治らなくなってしま うという調査もある。プログラムでは社内の専門医と相談しながら適した職場や働き方を決めたり、当初は労働時間を短かくして少しずつ通常の就業時間に戻し ていくなど、仕事に戻りやすい環境を整えた」
 ――「働きやすさ」には何が必要となるか。
 「従業員にとってやりがいのある会社、やる気の出る会社を目指している。そのためには目標が明確で、実力がきちんと評価されることが必要で、上司と部下 のしっかりしたコミュニケーションが求められる」
 「三年前から『全世界従業員サーベイ』という調査を毎年実施している。従業員に職場や評価、給料への満足度などについて質問し、職場や地域単位などで得 点を出す。結果は職場の上司が部下に説明し、新たな制度や現場対応に反映する。人事制度はつくるだけでなく、社員が理解し、不安を感じないための透明性が 重要だと考えている」
(聞き手は桃井裕理)
【表】日産が最近導入した人事制度  
時期  内容
《2004年》  
8月  ベビーシッター利用補助を開始
10月  「ダイバーシティ・ディべロップメント・オフィス」を設立
《2005年》  
4月  「シフトキャリア制」を導入
事業所内託児所を開設  
《2006年》  
4月  母性保護休職制度を開始
心の健康問題による休職者を対象に「復職プログラム」を開始  
7月  育児・介護を目的に在宅勤務制度を開始

◆道内、財政健全化の中…、市町村「職員厚遇」根強く、退職時の自動昇給100超す。
2007/09/06, 日本経済新聞 地方経済面 (北海道)
道、是正を促す
 道内市町村の間で、国の基準から外れた給与や勤務の仕組みが残っている。退職時に自動昇給する制度がある市町村は百を超え、勤務時間が国を下回る自治体 も目立つ。多くの市町村が財政健全化に取り組み、住民サービスの低下や負担増が焦点になっている中、「職員厚遇」が温存されている形だ。道は「住民の理解 を得にくい制度は改善すべきだ」として是正を促している。
750万円上乗せ
 退職時の昇給で、退職金に最高七百五十万円を上乗せ――。空知管内栗山町が今年から始めた制度だ。財政健全化のための退職勧奨制度の一環で、退職時に給 与の算定基準を大幅にかさ上げして、退職金を積み増しする。二〇〇九年度いっぱいで終わる時限措置で、年々上乗せ幅を縮小し、早期退職を促す。これまでに 四人が利用した。
 国は〇四年に特別昇給制度を廃止し、地方にも速やかに是正するよう通知済み。道は「適切ではない」(市町村課)として早期に改善するよう栗山町に助言。 道議会でも議員から「他の市町村はここまでしておらず、栗山はゆとりがあると思われても仕方ない」との批判の声があがった。
 だが同町は期限まで制度を続ける方針だ。「退職金を上乗せしても、将来の支出削減効果が上回る。退職後の職員の生活にも配慮した」(総務課)と説明す る。
 道の調べでは今年四月一日時点で、道内百七十九団体(札幌市を除く)のうち、六割の百四団体に特別昇給制度がある。年度内に見直しを予定するのが十九団 体、廃止に向けて検討しているのが二十五団体という。
勤務8時間未満
 道内には、正規の勤務時間が一日八時間に満たない市町村も多い。国は週四十時間(一日八時間)。〇六年四月では全体の九割近い百五十七団体が、一日十五 分ずつ短い週三十八時間四十五分だった。
 全国の市町村で国より短かったのは三百二十団体で、半分が道内に集中。〇七年四月には七十二団体に減ったものの、地方公務員法は職員の勤務条件を国と合 わせるよう求めている。勤務時間が短いと、その分「時給」を押し上げるため、計算上、残業代の単価が膨らむ要因になるなど、財政への影響もある。
効率化進まず
 道内の市町村の職員数はなお多い。〇六年四月時点では、産業構造や人口規模が似た全国の類似団体との比較で、人口一千人当たりの職員数が多いのは、全体 の七割に当たる百三十団体。そのうち五割以上上回るのは三十二団体、二倍以上が二団体。面積が広いという事情はあるが、「職員組合の力が強いことも、効率 化が進まない背景の一つ」(総務省関係者)という見方もある。

◆長野労働局、新光電気など2社認定、次世代育成支援で。
2007/09/06, 日本経済新聞 地方経済面 (長野)
 長野労働局は次世代の育成支援に積極的な長野県内企業として、新光電気工業と富士通長野システムエンジニアリング(長野市)の二社を新たに認定した。雇 用環境整備の計画策定や育児休業の取得率など八項目の条件を満たしたため。認定企業は求人広告や商品に「次世代認定マーク」をつけられる。企業イメージの 向上につなげる考えだ。
 次世代育成支援対策推進法に基づき認定した。同法は職場の子育て環境を整えるため、企業に仕事と子育てを両立するための計画づくりを求めている。県内で はセイコーエプソンなど三社が認定されており、今回の認定で五社になる。
 新光電気と富士通長野システムは男性の育児休業取得者がおり、女性の取得率が高かった。小学校就学前の子をもつ従業員に勤務時間短縮を認め、妊娠中の従 業員に時差出勤やマイカー通勤を可能にするなど独自の取り組みも目立った。

◆長野県商工部、Iターン就職支援拡充――希望者と企業、個別面談会。
2007/09/06, 日本経済新聞 地方経済面 (長野)
 長野県は県内へのIターン希望者の就職支援策を拡充する。希望者と県内企業が対面する個別相談会を初めて開催。雇用条件や要望を直接話し合えるようにす る。面談は事前予約制とし、企業側の負担を軽減する。減っているIターン就職をテコ入れするねらい。事業が軌道に乗れば月一回、開く考えだ。
 県商工部は二十九日、「第一回個別企業ガイダンス」を都内の都道府県会館で開く。希望者一人あたりの持ち時間を一時間とし、登録した県内企業と雇用条件 や求める人物像などについて面談する。参加費は無料。求人情報では伝わらない企業の声を直接聞き出せる。
 面談は希望者から事前に希望企業を聞いたうえで時間を決める。企業を集めブースで面談する方式は来場者数のばらつきがあり、旅費などの費用負担に不平を こぼす企業が多かったという。個別相談なら面談希望のない企業は都内まで足を運ぶ必要がなく、負担を減らせる。
 企業側はソフトウエア開発や病院、保険代理店など幅広い業種の十二社が登録した。すでに各社の業務概要や採用したい人物像などの情報を「Iターン信州」 のホームページで公開している。
 希望者の募集は五日に始めた。県東京事務所にある「長野県東京Iターン相談室」が登録を受け付ける。人材情報はIターン信州やハローワークで公表。企業 側が面談したい希望者を指名することもできる。
 商工部によるとIターンは「出身地に関係なく長野県に就職や定住を希望する人」(雇用・人材育成課)を指し、県出身の「Uターン」も含む。県は一九八九 年度から県内企業へのIターン支援を始め、これまでに約二千五百人が就職した。団塊世代の引退などで人材不足に悩む県内企業にとって、即戦力としての需要 は高まっている。
 ただ、二〇〇六年度は七十八人でピーク(一九九一年度)の四割弱まで落ち込んだ。
 〇二年度に名古屋と大阪の相談室を閉鎖した影響はあるが、業績好調な企業が首都圏に集中し、希望者自体が減少している。
【図・写真】Iターン就職を支援し、県内企業の労働力不足を解消する(大阪市での休日相談会)

◆高校新卒予定者、求人倍率1.72倍に――労働局まとめ。
2007/09/06, 日本経済新聞 地方経済面 (静岡)
 静岡労働局がまとめた二〇〇八年三月に卒業予定の「高校新卒予定者の求人・求職状況」によると、求人倍率(七月末現在)は一・七二倍で前年同期と比べ 〇・二二ポイント上昇した。上昇は五年連続。同労働局では「景気回復や団塊世代の大量退職の影響で、企業の人材獲得意欲が高まっている」と分析している。
 求人倍率の一倍は求職者一人に対し、一件の求人がある状態を示す。求人全体の六割を占める製造業の求人数が同一二・六%増と大幅に増えた点などが倍率の 上昇につながった。

◆日米欧の大学や研究機関、企業の専門家らがアジアの共通課題について議論する(窓)
2007/09/06, 日本経済新聞 西部朝刊 (社会面)
◎…日米欧の大学や研究機関、企業の専門家らがアジアの共通課題について議論する「第七回福岡アジア国際会議」が五日、同市内のホテルで始まった=写真。
◎…主催は福岡県、福岡市など。初日は政策研究大学院大学の白石隆副学長らの基調講演に続き、労働市場のグローバル化や若者文化についてパネル討議した。
◎…会場では約五百人の参加者が議論に耳を傾けた。同会議は二〇〇〇年の九州・沖縄サミット蔵相会合を契機に〇一年から毎年開いている。六日はアジアの農 業政策などを議論し、閉幕する。

◆大阪スキーバス事故、元運転手に有罪判決――地裁「過重労働、同情の余地」。
2007/09/06, 日本経済新聞 西部夕刊 (社会面)
 大阪府吹田市で二月、乗客ら二十七人が死傷したスキーバス事故で、業務上過失致死傷と道交法違反(過労運転)の罪に問われた「あずみ野観光バス」(現ダ イヤモンドバス)の元運転手、小池勇輝被告(22)の判決公判が六日、大阪地裁であり、笹野明義裁判官は懲役二年六月、執行猶予四年(求刑懲役二年六月) の判決を言い渡した。
 笹野裁判官は「心身の状態が極限状態にあると認識しながら安易に運転した」と批判。一方で「多くの乗客らを死傷させた刑事責任は重いが、反省している。 会社の利益追求のため、過重な労働が強いられていたという同情すべき余地もある」とした。
 判決によると、小池被告は今年二月十八日早朝、大型観光バスを運転中に過労による居眠り運転でモノレールの高架支柱に激突する事故を起こし、アルバイト 添乗員で弟の小池雅史さん(当時16)を死亡させ、ツアー客二十五人に重軽傷を負わせた。自らも重傷を負った。
 検察側はこれまでの公判で、小池被告が事故の数時間前に強い眠気があったにもかかわらず運転の交代を頼まなかったことなどを指摘。「被告はスキーシーズ ン中に稼いでおきたいなどと安易に考えており、起こるべくして起こった事故」と批判していた。
 一方、小池被告は起訴事実を認めたうえで「多くの客の生活を奪ってしまい心よりおわびする。できる限りの償いをしたい」などと謝罪。弁護側は執行猶予付 き判決を求めていた。
 事故では、小池被告が事故前の約一カ月間、ほぼ休みなく長野―大阪間のバス運転を繰り返していたことが判明。過労状態を認識しながら運行を命じたとし て、同社社長の下総建司被告(40)と、妻で専務の美和子被告(45)も道交法違反(過労運転下命)の罪に問われ公判中。

◆大阪スキーバス事故――法令違反の勤務なお横行、厳しい経営環境、運転手にしわ寄せ。
2007/09/06, 日本経済新聞 西部夕刊 (社会面)
 「運転手に過重労働を強いる業界の体質は変わっていない」。大阪府のバス事業者の幹部がこう証言するように、吹田市で二月に二十七人が死傷した居眠り運 転によるバス事故以降も、運転手の勤務実態は法令違反が横行している。
 国土交通省が四月に全国の貸し切りバス事業者の中から三百十六社に実施した集中監査で、ツアーバス事業者八十四社のうち四十社で過労防止義務違反が判 明。「拘束時間は一日最長十六時間」「四時間運転ごとに三十分休憩」などの規定に違反するケースが目立った。
 同省は、到着地での睡眠施設の確保を義務付ける省令改正を進め、十月をめどに過労運転などに関する安全対策をまとめる方針だ。「法令順守を徹底させた い」(自動車交通局)としている。しかし、バス事業者の経営が厳しさを増す中、しわ寄せが運転手に向かう構図に変わりはない。あるバス事業者は「(高値が 続く)ガソリン代は削れないので、生き残るために人件費を削るしかない。いつ事故が起きてもおかしくない」と漏らす。
 二〇〇〇年二月の道路運送法改正で、貸し切りバス事業が免許制から許可制に移行、参入業者は急増した。一九九九年度の約二千三百社から〇五年度には約四 千社に増加。一方で、業界全体の営業収入は約五千四百億円から約三千九百億円まで減収している。
 バスやタクシーの運転手らで組織する自交総連大阪地方連合会の権田正良委員長は「バス事業者の努力だけでは改善しない。値引きや強行日程を強要するよう な旅行会社の指導にも国や行政は力を入れてほしい」と訴えている。

◆残業代不払い訴訟、帯広病院が和解、医師に690万円支払い。
2007/09/06, 日本経済新聞 北海道朝刊 (社会面)
 国立病院機構帯広病院(帯広市)の医師だった男性(37)が、残業代が規定通り支給されなかったとして、同機構などに約八百七十万円の支払いを求めた訴 訟で五日、機構側が解決金六百九十万円を支払うことを柱とする和解が札幌地裁(坂本宗一裁判官)で成立した。
 和解条項には、病院が作成していた「超過勤務命令簿」の中に、医師の勤務実態と異なる記述があることを病院側が認める、との内容も盛り込まれた。医師は 代理人を通じ「裁判所が勤務医の過酷な過重労働を理解してくれた。事実上の勝利と理解している」とのコメントを出した。

◆違反7397件、氷山の一角 外国人実習、昨年度巡回指導 事前に通告、隠蔽横行
朝日新聞 2007年9月6日
 過酷な労働環境が問題になっている外国人の技能実習制度で、制度を運営する財団法人「国際研修協力機構」(JITCO、本部・東京)が受け入れ先企業へ の巡回指導で把握した06年度の違法行為の延べ件数が、前年度より24%増の7397件に上っていることがわかった。ただし、巡回指導は事前に相手企業に 連絡され、調査項目もほぼ同じで、企業が違法行為を隠蔽(いんぺい)する事例も少なくない。明るみに出た違反は「氷山の一角」との声が上がっている。(福 間大介、荻野好弘)

 JITCOは、労働基準法などが適用される技能実習生の受け入れ先企業を毎年定期的に巡回指導している。違法行為が相次いで発覚したため、06年度は指 導件数を前年度の1・3倍の6206事業所に増やした。
 違反が最も多かった項目は、労働安全衛生法違反にあたる雇い入れ時の健康診断の未実施で、指導した事業所の28・2%の1749件。厚生年金保険の未加 入が1103件(17・8%)、健康保険未加入が1099件(17・7%)だった。
 労基法違反は、適切な労使協定なしの残業が754件(12・1%)、労使協定なしの賃金天引きが565件(9・1%)。賃金台帳の未整備は43件(0・ 7%)、残業代の不適切な支払いは61件(1・0%)、最低賃金法違反は24件(0・4%)にすぎなかった。
 この結果に「(安い労働力として使うのが目的なので)賃金関係は問題が発覚しないよう入念に対策を講じている」と明かす関係者は少なくない。
 東海地方にある衣類加工の有限会社の場合。昨年、JITCOの男性職員が訪れ、中国人実習生3人の賃金台帳や実習日報を点検。実習生の一人に「賃金は現 金でもらうか、振り込みか」などと日本語で尋ねた。調査は20分ほどで終わった。
 経営者は言う。「以前の巡回はよそで働いていないかを確かめる程度だった。今回は実習生の面接もあり緊張したが、突っ込んだ質問はなく台帳類もぱっと見 た程度。何もばれなかった」
 台帳では、月額基本給約12万円、残業代約1万円、寮費・光熱費の天引き2万5千円など。だが実際は基本給5万円、残業代が1時間三百数十円。寮費や光 熱費は取っていないが、最低賃金を大きく下回る。日報も「検品作業」「ファスナーの付け方」などの実習項目が並ぶが、本当はひたすらアイロンがけだ。
 多くの中小零細企業は協同組合などを通して実習生を受け入れている。この衣類加工会社には、数週間前に組合から「調査がある」と連絡があり、日報と台帳 を違反がないようにつけるよう指示された。経営者の妻が数カ月分を記入した。
 賃金の受け取り方も、実習生は「現金」と答えたが本当は現金は一部。残りは会社が実習生名義の口座に預金し、通帳も保管している。実習生には組合の通訳 が模範回答を覚えさせたという。
 別の受け入れ組合の担当者は「うちも現金払いと答えさせる。正直に振り込みと答えて『控えを見せて』と言われると、実際の賃金がばれてしまう」と打ち明 ける。
 この担当者らによると、巡回指導では同じような質問があるので、やはり実習生に練習させる。年金や健康保険の未加入は「正直に答えても『これから入りま す』と言えば強くは指導されなかった」という。
 JITCOは「強制的に立ち入り検査をする権限はなく、相手の協力なしに指導はできない。意図的に不正行為を隠されたら、見破ることは難しい」としてい る。

◆年金・カネ・労働法案… 民主、攻め球は色々 自民「目玉は特措法」 逆転国会
朝日新聞 2007年9月6日
 「逆転国会」の勢いをかって、民主党は臨時国会で対案攻勢を仕掛ける構えだ。参院選の大勝を演出した年金対策、閣僚の問題が続出している政治資金規正法 の見直しのほか、政府案が継続審議となっている労働関連法案に対しても対案を投げる。受け止める側の政府・与党は、民主党との政策協議に意欲を示すもの の、現実にはテロ対策特別措置法の延長問題で手いっぱいの状況だ。=1面参照

 民主党は、政府の労働関連3法案のうち、雇用ルールを新たに定める労働契約法案の対案を臨時国会に提出する方針を固めた。「就業形態にかかわらず均等待 遇の確保」を明記。不安定な立場を強いられるパート労働者や契約社員などの待遇改善もルール化して進める。
 これは、過去の判例に基づくルールを体系化した政府案に比べ、格差是正を打ち出したもの。深刻化する都市部の格差問題にも積極姿勢を示すことで都市部や 若年層の支持を広げる狙い。民主党はすでに最低賃金を引き上げる改正案も出しており、政府3法案の二つで対決姿勢を鮮明にする。
 また、8月の臨時国会にも出した年金保険料を年金給付以外に使えないようにする年金保険料流用禁止法案も再提出する方針。「政治とカネ」の問題では、政 治団体の支出に領収書添付を義務付ける対象を「1円以上」とする政治資金規正法改正案も準備し、政府・与党に揺さぶりをかける。
 一方、自民党の石原伸晃政調会長は5日、京都市内のホテルで開かれた党近畿ブロック政調会長会議でこう力説した。
 「参院第1党が民主党なので、これまでの政調会長とは違って譲るところは譲り、協議するところは協議し、法案成立まで責任がある」
 法案審議の過程で、民主党との協議を優先する考えを示したものだが、見通しは厳しい。
 例えば「政治とカネ」の問題。自民党も当初、臨時国会に改正案を提出する意向だったが、新体制になり「各党で話をしなくてはいけない。臨時国会だから、 全部出来上がるかどうか確約ができない」(麻生太郎幹事長)とトーンダウン。継続審議中の最低賃金法改正案でも、生活保護水準以上の引き上げを目指す政府 案と、「平均時給千円」を目指す民主案との隔たりは大きく、「民主党は戦っている姿勢を見せたいだけ」(官邸関係者)と冷めた声も出ている。
 自民党幹部は「臨時国会は、テロ対策特措法だけ。ほかに目玉はない」と言い切っている。
 (鯨岡仁、林尚行)

 ■民主党「次の内閣」の顔ぶれ
首相            小沢一郎代表(13)
副首相           菅直人代表代行(9)
              輿石東参院議員会長(2)〈参院〉
国務大臣          鳩山由紀夫幹事長(7)
官房長官          直嶋正行政調会長(3)〈参院〉
総務相           原口一博(4)
外相            鉢呂吉雄(6)
防衛相           浅尾慶一郎(2)〈参院〉
内閣府担当相        松井孝治(2)〈参院〉
財務相           中川正春(4)
金融担当相(経済財政担当) 大畠章宏(6)
厚生労働相         山田正彦(4)
年金担当相         長妻昭(3)
経済産業相         増子輝彦(1)〈参院〉
法相            細川律夫(6)
文部科学相         小宮山洋子(3)
子ども・男女共同参画担当相 神本美恵子(2)〈参院〉
農林水産相         筒井信隆(4)
国土交通相         長浜博行(1)〈参院〉
環境相           岡崎トミ子(3)〈参院〉
 (カッコ内数字は当選回数。〈 〉なしは衆院議員)

◆10代ママ、ウェブ・地域で救え 携帯でつづる悩み切々
朝日新聞 2007年9月6日
 10代で「できちゃった婚」をするカップルが増える半面、悩みを抱える若いママも少なくない。人気携帯サイトの相談コーナーには、初歩的な育児の相談や 夫婦間の悩みを切々とつづった長文の書き込みが次々と寄せられてくる。社会経験が浅いうえ、悩みを相談する相手がいなかったり、公的な窓口を知らなかった り。孤立しがちな10代の母親を救え、と必要な情報を届ける支援がウェブ上で、地域で、動き始めた。(藤原泰子、石井暖子)

 「今妊娠してぃて悩んでます。どぉしてかと言ぅと、最近離婚したばかりで子どもが2人います。ゥチの子ゎ2人とも父親が違ぅんです。今回の子ゎ離婚する 前に知り合った妻子持ちの彼氏の子なんです。頭の中真っ白……」(19歳)
 10代から20代の女性に人気の携帯サイト内で、夫婦の悩み相談と助言を掲載する「ママウォーカー・ももいろコーナー」。ここには小文字、絵文字交じり のこんな相談が1週間に10件、多いときは30件届く。
 担当しているのは、ウェブ上で「恋人・夫婦仲相談所」を運営する二松まゆみさん(47)。教師を経て、主婦マーケティングの会社を経営。夫婦仲に悩む女 性が多いことから、03年に相談所を始めた。
 主にパソコンのコミュニティーサイトで相談に乗ってきた。配信するメールマガジンの登録会員は1万2千人。30代の女性が中心だ。携帯サイトでの相談は 04年に始めたが、「パソコンのサイトにアクセスしてくる相談者とはまったく違う層」と分析する。具体的には「できちゃった婚の末、生活にせっぱ詰まって いる。携帯だけが社会との接点」という孤立した若い母親像が浮かび、地方ほどその傾向が強いという。
 また、ほとんどの相談者が公的な支援や相談窓口を知らない。「収入が低い人は、保育所を安く利用できるんだよ」と助言を掲載すると、「保育所は高くて入 れないと思っていました」と投稿がかえってくるケースもあった。職探しならハローワーク、暴力や離婚で悩む人には市役所などの無料弁護士相談を紹介、母子 寮の存在も伝える。
 助言で「よく相談にきたね。えらかったよ」とほめると、「ほめられたのは初めて。涙が止まりません」という投稿も届く。
 だが、二松さんの心配は募る。「相談してくる人たちは、まだいい。携帯しか持たない人たちに、なんとか必要な情報を発信できないものでしょうか」

 ◆仲間づくりの場を提供
 東京都西東京市では今年5月から、NPO法人「こども福祉研究所」が、使われなくなった市の仮設保育所を提供してもらって育児支援事業を始めた。企業や 地域の人たちと協力し、10代をはじめ、若い世代の親を支える試みだ。
 東京都社会福祉協議会が10代で母親となった112人を対象とした03年の調査では、半数が子の父親と同居しておらず、3割が最も困ったとき頼りたい人 がいないという結果がある。
 同NPOの事業では週3回、子どもをおもちゃで遊ばせながら親同士でお茶を飲み、おしゃべりする。元保育士のスタッフに手遊びを習い、育児相談にも乗っ てもらえる。参加者は1日平均30組くらいで、100組近い日もある。集まった若い母親たちは「ここで昔の歌っぽいの初めて知った」と童謡を覚え、「子ど ものご飯教えてもらった」と離乳食を作れるようになったことをうれしそうに話した。
 ただ、同NPO理事長で、東洋大教授(児童福祉学)の森田明美さんによると、10代の参加者はこれまでいない。興味を引こうと、カリスマ美容師のカット 教室を同時に開いてみたが、集まらなかった。
 「10代の親を地域活動に誘うのは難しい」と森田さん。原因を「10代の親は評価されることを嫌がる。自分の子育てが批判的に見られていると思い、待っ ていても地域に出て来ない」と分析している。
 「10代をはじめ、若い母親は家事・育児で知らないことも多く、貧困や不安定就労、育児不安など深刻な問題をかかえている。支えるには行政や地域などが 積極的に入りこまなければ」とも森田さんは言う。
 東京のベッドタウンとして人口が増えている千葉県八千代市は、閉じこもりがちな10代の地域デビューを実現する仕組み作りを少しずつ進めている。昨年 は、母子健康手帳の交付窓口を戸籍住民課から子育て支援課や保育所に変えた。子育てを相談する相手がいるかどうかなどを書き込む「妊娠届出書」も出しても らうようにした。家族構成や親を取り巻く環境を把握できるようになったという。
 委託された母子保健推進員が親を訪ねることはこれまでもやってきた。最近は、支援がとくに必要と判断した親を保健師が訪ねて相談に乗るほか、子育て支援 センターに誘う。センターでは保育士が声をかけ、ほかの親の仲間に入れるまでかかわり続けるようにしている。こうした働きかけを、総合的な子育て支援とし て今年度から本格的にスタートさせた。

 ◆「でき婚」割合、10代でも増加
 人口動態統計をもとに厚生労働省がまとめた「05年度出生に関する統計」によると、結婚期間が、第1子の妊娠期間より短いケースは、04年に生まれた第 1子の26・7%に上っている。いわゆる「できちゃった婚」で生まれた子どもの割合で、10代の母親の場合、その比率は82・9%だった。
 80年生まれの第1子については、結婚期間が妊娠期間より短かったのは12・6%。10代の母親の場合では47・4%だった。

 ■若い世代の悩みをサポートする携帯サイト■
 ●ママウォーカー・ももいろコーナー(http://hww.st/)
  二松まゆみさんが担当する夫婦の悩み相談コーナー。
 ●ガールズナビ(http://girlsnavi.jp/index.html)
  日本家族計画協会が運営。妊娠の仕組みや避妊の方法などを解説する。
 ●Dr.なおみのラブ&バディカフェ(http://www.love−body−cafe.jp/i/)
  女性の産婦人科医が10代向けに開設。恋と性の悩みに答え、「自分の体を大事にして」とメッセージを送る。

 ■10代で母親になった人からの相談例■
 (二松さんに寄せられた事例から)
 「20歳で3人目を妊娠中です。ダンナは子どもが言うことをきかないと顔にカカト落としとかします。仕事も日給だったり給料が遅れたり。ダンナのために がんばってる自分が情けないです」(20歳)
 「私と旦那(だんな)ゎ同じ年で高校在学中に妊娠し、卒業と同時にデキ婚しました。旦那ゎすごく子どもで、旦那の親がいなければ私たち家族がなりたって ないくらい甘えてます。離婚を考えている事ゎいけない事でしょうか?まだ若いし、先の見えない人生が不安でしかたありません。子どものことを思うと離婚ゎ するべきではないとわかってるのですが、自分の幸せを求めてるのゎ母として失格ですよね…」(20歳)
 「私ゎ2児のママをしているんですが、上のコと下のコゎ年子なため2人みるのゎ大変デス。旦那が休みの時くらい寝かせてあげたいから朝ゎ遅めに起こして るのに、子どもを連れてどこかに行ってくれるわけでゎナィし、テレビみたけりゃ子どもほったらかしだし自己中なんですょねぇ。私だってたまにゎ休みたいの に。男ってみんなこぅなんですかぁ?こんなふうに思う私ゎまちがってますか?」(22歳)

 【写真説明】
NPO法人「こども福祉研究所」の育児支援事業に参加し、交流を楽しむ若い母親と子ども=東京都西東京市で

◆企業年金連合会、未払い124万人1544億円 通知不徹底、申請なし
朝日新聞 2007年9月6日
 転職などで厚生年金基金を短期間で脱退したり、基金が解散したりした会社員の年金資産を引き取って運用、給付を行う「企業年金連合会」(加藤丈夫理事 長)は5日、連合会が管理している60歳以上の受給資格者の年金記録400万人分のうち、3割強にあたる124万人分が本人から受給の請求が行われずに未 払いになっていることを発表した。06年度末時点での未払いの年金は総額1544億円に達する。企業年金についても多くの「宙に浮いた年金」の存在が明ら かになったことで、年金不信がさらに高まるのは必至だ。

 連合会は初めてすべての記録を検索。今回の結果が明らかになった。
 加藤理事長は記者会見で「本人の請求で支払うという請求主義(申請主義)に立つ限り、これまでの業務執行に誤りはなかった」と主張。一方で、「本人に確 実に年金を支払うためにやるべきことをやってこなかった責任はある」と認めた。
 申請漏れの内訳は、基金を中途脱退した人の記録が117万人、1378億円。1人あたり平均の給付漏れの総額は11・8万円。基金解散に伴うものが7万 人、166億円で平均23・7万円。124万人中、3万6千人はすでに死亡していると推計している。
 連合会は、基金解散の記録については本人の住所をほとんど把握しているため、「最終的には大半が給付に結びつく」とする。だが、中途脱退分は、短期間で 退職・転職した人が多いことや、連合会の住所記録管理のずさんさのため、117万人中、29万人分の現住所しか把握していない。
 個人の年金資産が連合会に移管される際も、連合会からはがき1枚の通知が送られるだけ。連合会が自分の年金資産を管理していることさえ知らず、申請して いないケースが多数あると見られる。
 このため連合会は、市区町村に住民票の交付、社会保険庁には年金受給者の住所情報の提供を求め、できるだけ記録の持ち主の住所を特定して給付につなげた いとしている。また、新聞広告やポスターなどを通じて請求を行うよう呼びかける。10月末まで相談のフリーダイヤル(0120・458865、平日9時 〜21時、土日祝日9時〜17時)を設置する。
 連合会は、厚生労働省が指導・監督する民間団体。現役世代を含め2400万人分の記録を管理し、資産総額は13兆2千億円。
 歴代理事長は、現在の加藤氏を除けば、歴代厚生省や厚労省の幹部OBが務めており、有効な対策を講じることを怠った監督官庁の責任も重い。

 ●心当たりあれば確認を
 企業年金連合会が管理・運用する年金資産は、厚生年金基金から引き継がれたものだ。その基金には、公的年金である厚生年金の一部も含まれている。それだ けに、今回の未払いは、企業年金だけではなく、転職者らの公的年金の受給漏れにもつながるおそれがある。
 自分の基金の記録が「宙に浮く」のを事前に防ぐには、転職・退職時に自分の年金資産が転職先に移ったのか、連合会で管理するようになったのかをまず チェックする必要がある。転居の時には連合会に新住所を知らせることも大切だ。
 一連の年金記録問題をきっかけに、公的年金の加入記録を確認し、たとえ問題がなかったとしても、基金分については受給漏れが起きている場合があるので注 意が必要だ。
 企業年金連合会の調べでは、中途脱退で申請漏れとなっている記録の92%は加入期間が5年未満の人。60歳以上で、短期間だけ会社勤めをした人や転職を 繰り返していた人は、同じ会社に長く勤めた会社員OBよりも申請漏れの可能性が高いと言える。
 基金の年金は、1カ月でも加入していれば、公的年金の受給資格がない人でも受け取ることができる。支払いの時効もない。無年金の人でも、勤務先の企業が 基金に加入していた心当たりがあれば、確認を急ぐべきだろう。(太田啓之)

◆(声)労働者派遣法、改正こそ急務 【名古屋】
朝日新聞 2007年9月6日
 無職 西光之輔(名古屋市天白区 76歳)
 以前、派遣を認められていたのは、専門性の高い業務に限られていた。しかし99年に労働者派遣法が「改悪」され、製造・医療など5業務以外は原則自由と なった。さらにその後はこの製造・医療も解禁され、製造現場では、必要な時だけ雇う、使い勝手のよい労働者が急増した。
 労働者は買いたたかれて取引される商品になった。その結果、月収十数万円程度で結婚も出来ない、ましてや子どもの養育もできない人たちが出現した。
 派遣会社は、派遣先から受け取った金額の6、7割程度しか労働者に支払っていないという。中間搾取がひどいので、賃金が正規労働者の半分以下という例も ある。
 ちまたに低賃金で無権利の労働者があふれている様子はまさに弱肉強食、むき出しの資本主義である。
 そういう労働者を使っている大企業は、史上最高の利益を上げている。これは異常なことではないのか。経済は人間のためにあるのであって、人間が経済のた めにあるのではない。
 現状を改めることは政治の課題である。製造業、医療やサービス業などへの派遣を禁止するよう法を改正してもらいたい。

◆(経済気象台)政治と経済
朝日新聞 2007年9月6日
 安倍改造内閣は発足早々に農相の辞任でつまずき、視界不良となってきた。先行き政界の再編成にもつながる可能性があり、経済界としてもどう政治と相対し てゆくか目が離せなくなってきた。なぜなら参院選における自民党大敗の原因の一つでもあるが、市場原理主義や弱肉強食の論理に対する国民の反発も無視でき なくなったと思われるからである。
 いざなぎ景気を上回る企業業績の長期持続にもかかわらず、雇用面では正社員の半分にも満たない所得の非正社員の比重が大幅に増えたままであり、労働分配 率も上がっていない。経済界としても長い目で見れば労働の質を上げ、会社の協同力を高めるために、雇用面での改革を行う中で、利益を国民に還元する道筋を 整える必要があろう。
 また、その一方では諸外国との比較で劣位にある法人税率を引き下げるために国民の理解を求めてゆく必要もある。こうした態勢の立て直しをどう進めるかが 政治との間で考えてゆくべき課題だと思われる。世界的にみてもサブプライムローン問題で各国の金融、経済が大きく揺れる中で、金融や経済のグローバル化の 負の側面が大きく浮き彫りになってきている。
 何のための経済か、という原点に立てば、市場原理主義や弱肉強食の論理では21世紀の大きな課題である地球環境問題は解決しないし、社会的連帯の分断に よる孤立化、エゴイズム、ニヒリズムの広がりは、人間の幸せの実現とは逆行することもはっきりしている。
 何が人間にとっての本当の充実であり、幸せであるのか。それが国づくりの基本であるとすれば、そのビジョンやステップを用意してゆく上では、行政にも もっとやれることがあろう。それを含めて、政治と経済界そして行政の三者が虚心坦懐(たんかい)にそれぞれのなし得ることを出し合って目的を見直し、足並 みをそろえることが必須だと思われる。(瞬)

◆「最低賃金15円増、697円に」 審議会答申 /静岡県
朝日新聞 2007年9月6日
 静岡地方最低賃金審議会(山中崇弘会長)はこのほど、県内の最低賃金を15円(2・2%)引き上げて時給697円とするよう静岡労働局長に答申した。二 けたの額の引き上げは、11円引き上げて時給656円にした98年度以来となる。
 静岡労働局は13日まで意見要旨を公示して労使から異議の申し出を受け付け、10月26日から引き上げる予定にしている。
 今回の改正で、県内の約157万9千人の労働者のうち約1万6千人の賃金が上がると見られる。昨年度の引き上げ額は5円(0・74%)だった。
 雇用者が最低賃金以下で労働者を雇用することは禁止されており、パートタイマー、アルバイトを問わず県内すべての労働者に適用される。

◆11事業所で最低賃金未満 水産加工や小売業 女性や障害者ら目立つ /青森県
朝日新聞 2007年9月6日
 最低賃金は守られているか。青森労働局が6月に県内で「監督」した結果、11事業所が最低賃金未満の賃金しか、従業員に支払っていないことがわかった。 違反は水産加工やクリーニング、小売業といった業種で見つかった。女性や障害者ら、弱い立場の人たちがしわ寄せを受けている。沖縄県などとともに全国最下 位の最低賃金が続いてきた青森県。07年は9円引き上げて619円とし、最下位を脱出する見込みとなった。働く人たち、雇う側の人たちは、どう受け止めて いるのか。
 (石川瀬里、栗田有宏)

 青森労働局は今回、過去に最低賃金法違反のあった業種の中から、任意に182事業所を選んで監督を実施した。
 違反があったのは、11事業所。内訳は水産加工など食料品製造業4、クリーニング業2、小売業2、衣服などの繊維製品製造業、旅館業、飲食店がそれぞれ 1だった。
 11事業所で、最低賃金未満の賃金を強いられていた従業員は、女性が50人、障害者が25人、パート・アルバイト5人だった(重複を含む)。
 同労働局は「男性ではなく、それ以外の弱い立場の人たちが目立つ」としている。
 監督は県内の労働基準監督署に、事業所の経営者を1日5、6人ずつ呼び、行われる。経営者には、従業員ごとに労働日数と時間数、基本給などを月別に記し た賃金台帳と、タイムカードなど労働実態を証明するものを持参してもらい、違反がないかを確認する。
 同労働局によると、違反を指摘された経営者は、最低賃金制度自体を知らなかったり、制度を知っていても最低賃金額を知らなかったりするケースが目立つ。

 ●労働側は「歓迎」、雇用側に抵抗感 9円引き上げ
 青森地方最低賃金審議会が4日出した最低賃金の9円引き上げ答申に対し、県内の労働者側からは歓迎する声が聞かれた一方で、使用者側は厳しい受け止め方 を示した。
 労働者代表委員として審議会に加わったオールサンデーユニオン(八戸市)の鈴木パティさんは「働く人が報われるために賃金の底上げが必要。今回の引き上 げは、その一歩だ」と前向きに評価する。
 一方で「都会で働いても地方で働いても、流す汗は同じなのに賃金に格差があることは問題。現場から声を上げていきたい」と、一層の引き上げに期待を込め た。
 一方の使用者側。地元大手約330社が加わる県経営者協会の斉藤敏郎専務は「経営者にとっては誠に厳しい。消費が伸びず、コスト削減の要求も強い中で、 賃金面でのコストアップが加われば、経営者は一層の経営努力を求められる」。
 さらに、有効求人倍率や県民所得が全国最下位グループであることを指摘し、「賃金だけ背伸びをする必要はないのではないか」と話した。

 ●「上がっても低い」求職中の女性、「給料に関係ない」クリーニング店員
 5日、ハローワーク青森。職探しをする人の列は途切れず続く。
 求職中の女性(31)に最低賃金の9円引き上げについて聞くと、「上がるといっても、まだまだ低い。県がしっかり取り組んでほしい」。評価は芳しくな かった。
 男性(33)は「青森には産業がないのに、賃金を上げられることに驚いた。最低賃金では働きたくないから、自分の探している仕事には関係ない」とクール に言った。
 ハローワーク青森によると、求人票の2〜3割は時給610円だ。最低賃金が引き上げられると、これら求人票も書き換えが必要になる。
 青森市内のクリーニング店で働く女性(57)は今年で勤続26年になるという。当初は時給570円ほどだった。
 5円ずつ上がった時給は「今やっと660円です」と言う。「この業界は、ほとんどの人が最低賃金で働いている」と言う。「新しく入る人は619円からス タートする。うらやましい。9円上がっても、自分の給料には関係ない」
 青森市内のコンビニ店長(33)は「10円くらいの賃金引き上げだったら経営にはほとんど影響ない」と話す。コンビニ業界は、洋服店などの他の小売店と 比べて「時給が極端に低い」という。
 「アルバイトが他に流れてしまわないよう、全体的に賃金を上げることになると思う」
 青森労働局によると、引き上げで最も影響を受けるのは、ビルメンテナンス、クリーニング店、水産加工場、縫製などの最低賃金で従業員を雇用している職種 だ。
 深刻なのはタクシー運転手。賃金が低く、時間外労働になることもしばしば。あるタクシー運転手(55)は、自身の労働をこう証言する。
 「1カ月の勤務時間が400時間を超えるのに対し、手取りで20万円しかもらっていない」
 また、別のタクシー運転手(53)は「自分たちの仕事に時給はほとんど関係ない。9円あがったと騒いでいるが、それだけか、と腹が立つ」。

 ■青森と沖縄の最低賃金額の推移
        青森   沖縄  全国平均
 1993年 528円 528円 583円
   94年 542円 541円 597円
   95年 554円 554円 611円
   96年 566円 566円 623円
   97年 579円 579円 637円
   98年 590円 590円 649円
   99年 595円 595円 654円
 2000年 600円 600円 659円
   01年 604円 604円 663円
   02年 605円 604円 663円
   03年 605円 605円 664円
   04年 606円 606円 665円
   05年 608円 608円 668円
   06年 610円 610円 673円
   07年 619円 618円  ――
※07年は答申額

 【写真説明】
クリーニング店で働く女性は「この仕事は待ち時間が多い。どこも低い時給で働いていると思いますよ」=青森市内で

◆サポート マリオン
朝日新聞 2007年9月6日
(…)
 ◆働く人の電話相談室
 10日[月]〜16日[日]、[前]10時〜[後]8時。日本産業カウンセラー協会と日本労働組合総連合会が、電話相談を実施(電話0570・ 007707、期間中のみ)。職場の人間関係や過重労働など、働く上での悩みの相談にカウンセラーが応じる。

◆企業年金未払い「ずさんだ」 舛添厚労相が批判、報告定期化など指導強化へ 
朝日新聞 2007年9月6日
 中途退職した会社員の厚生年金基金などを管理・運用する企業年金連合会で総計1544億円の年金未払いが発生している問題で、舛添厚生労働相は6日朝、 記者団に対し、「(連合会が)今まで全く実態調査をしていなかったというのは、ずさんだ」と話し、未払い対策の進行状況などを定期的に厚労省に報告させる など、同連合会への指導を強化する考えを明らかにした。
 連合会と厚労省は、10年以上前から大量の未払いが発生していることを把握していたが、積極的な対策を講じていなかった。連合会の現理事長を除く歴代理 事長を元事務次官ら厚生省OBが務めてきたことについて、舛添氏は「(歴代理事長の)責任は当然ある。天下りをやるだけじゃなくてもっと密接に仕事の面で 協力するべきだ」と批判した。
 未払いの記録の持ち主の大半は、短期間で企業を転職・退職した人とみられ、連合会では中途脱退者117万人中、29万人の現住所しか把握していない。ま た連合会は未払い対策として、社会保険庁に対し、年金受給者の住所情報の提供を求めているが、舛添厚労相も協力する考えを示した。このほか連合会は、フ リーダイヤル(0120・458865、平日9〜21時、土日祝日9〜17時)による相談体制を強化、新聞広告などを通じて相談・申請の呼びかけをする。

◆沖縄に企業誘致、仲井真知事がプレゼン 大阪でセミナー 【大阪】
朝日新聞 2007年9月6日
 沖縄県は5日、大阪市内のホテルで企業誘致セミナーを開いた。仲井真弘多知事自らが、税制の優遇措置や企業の進出状況などを説明し沖縄に進出するメリッ トを売り込んだ。関西の精密機械、IT関連企業の関係者ら約130人が参加した。
 同県に進出しているITと製造業の企業数は、07年3月時点で154社。新規雇用約1万2千人を生んでいるという。仲井真知事は経済特区により法人実効 税率が低いことや、豊富な労働力や地震災害のリスクが少ないことを沖縄の魅力として強調、「安心して来てほしい」と呼びかけた。このほか、すでに進出した 企業幹部が、進出したきっかけや経緯などを紹介した。

◆最低賃金8円増の619円 審議会答申 /佐賀県
朝日新聞 2007年9月6日
 佐賀地方最低賃金審議会はこのほど、県内の最低賃金(時給)を8円増の619円にすることを佐賀労働局長に答申した。引き上げ率は1・31%で、99年 以降で最大の上げ率。10月28日から発効する。
 審議会は労働者側、使用者側、大学教授ら公益代表から各5人ずつ参加、計15人で構成している。佐賀労働局によると、厚生労働省の中央最低賃金審議会が 示した「6〜7円」の引き上げ目安に、県内景況の良さを加味して8円としたが、上げ率が大きいため使用者側は全員反対したという。

◆賃金不払い容疑で書類送検 /宮崎県
朝日新聞 2007年9月6日
 (宮崎労基署) 5日、清武町の建築用木材会社「サン・テクノ」と同社の社長男性(78)を労働基準法違反(賃金不払い)の疑いで宮崎地検に。05年 11月から06年4月までの間、従業員3人の賃金合計約97万円を支払わなかった疑い。同社は経営不振から06年3月に倒産した。


UP:20071010 REV:随時
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