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臓器移植 organ tranpslantation 2003


臓器移植



◆2003/01/27 娘に肝臓提供の母が重体 京大、ドミノ移植実施へ
 共同通信ニュース速報・他
◆2003/02/28 <生体ドミノ移植>手術受けた肝臓の一部を別の患者に 新潟
 毎日新聞ニュース速報
◆2003/05/07 「生体肝移植―提供者の死の重み」
 朝日新聞ニュース速報 ◆2003/05/10
 リレートーク<臓器移植法反対! 見直しを批判する全国市民集会>
◆2003/05/15 「15歳未満提供で来月に素案 臓器移植法改正で自民党」
 共同通信ニュース速報
◆2003/05/16 「世界初、顔の移植を準備 オランダ、患者5人が待機」
 共同通信ニュース速報
◆2003/05/20 「ドナーへの説明法見直しへ 女性の死亡受け京大」
 共同通信ニュース速報
◆2003/06/14 臓器移植に関する公開授業

 信州大学
◆2003/06/23 小児脳死移植を容認 日本小児科学学会が初提言
 朝日新聞ニュース速報
◆2003/06/27 「<臓器移植改正案>「遺族の同意だけで提供可」 基本原則変更」
 毎日新聞ニュース速報
◆2003/10/07 「生体移植の適用「16歳以上」に拡大…学会が改正案」
 読売新聞ニュース速報


 
 

◆2003/01/27 「娘に肝臓提供の母が重体 京大、ドミノ移植実施へ」
 共同通信ニュース速報

 「京都大病院(京都市左京区)は二十七日、同病院で昨年八月に実施した生体肝移植手術で、娘に肝臓の一部を提供した四十代後半の母親が手術後に肝不全を起こして重体になっていると発表した。
 同日、名古屋大で生体肝移植を受ける三十代の患者から摘出し肝臓をさらに移植する「ドミノ移植」を受ける。
 母親は脂肪肝や高血圧などの問題があったが、再移植が必要な娘のために強く移植を希望。同病院は緊急手術として要望を受け入れ、臓器提供者(ドナー)としては初めて、集中治療室を用意した難手術だった。
 一九八九年に始まった生体肝移植は国内二千例を超え、移植患者が死亡したり、ドナーが合併症を起こす例はあったが、移植が必要なほど深刻な健康障害が報告されたのは国内では初めて。当初から指摘された健康な体にメスを入れることの懸念が現実になった形で、今後適応基準の在り方が問われそうだ。
 二十七日午後、名古屋大から肝臓が届き次第、手術を始める。終了は早くても二十八日未明の見通し。
 娘は胆道閉鎖症で、九四年に同病院で父から移植を受けたが、肝不全で容体が悪化。再移植が必要になり昨年八月、母親が肝臓の右葉を提供した。全体の37%を残す計画だったが、残った肝臓は予定より小さい30%程度。娘は手術後に回復したものの、母親は手
術後、二カ月すぎから腹水がたまり、肺炎などの合併症も起きてこん睡状態という。
 田中紘一院長(臓器移植医療部長)は「脂肪肝の影響や残った肝臓の容量が少なかったことが原因。感染症があり、術後の回復もかなり厳しい」としている。
 医学部倫理委員会は同日、「ドナーの生命を最優先する原則に従い、緊急避難のケースとして実施する」として、手術を承認した。
 名古屋大の手術は、代謝異常の肝臓病の患者に健康な人の肝臓の一部を移植。この患者の、まだ機能する肝臓を京大に送る。
 京大は九○年に生体肝移植を開始。中心的施設として約九百回の実績があり、国内外に手術を普及するけん引役となってきた。(了)」
[2003-01-27-12:30]

◆2003/01/27 <ドミノ肝移植>重体のドナーに再手術 京大病院
 毎日新聞ニュース速報
 「京都大病院(京都市左京区)で昨年8月、自分の娘への生体肝移植のドナーとして肝臓の一部を摘出した40歳代後半の女性が肝不全で重体になり、同病院は27日午後、名古屋大病院で生体肝移植を受けた代謝性肝疾患の30歳代の患者から摘出した肝臓を用いたドミノ肝移植を始めた。28日未明に終わる見込み。国内で約2000例ある生体肝移植で、ドナーが重体になり、再手術が必要になるのは初めて。健康な体にメスを入れる移植治療のあり方に改めて論議を呼びそうだ。
 京大病院によると、女性が臓器提供した娘は10歳代後半。胆道閉鎖症のため94年に父親から生体肝移植を受けており、2度目のドナーは近親者ではこの女性しかいなかった。
 生体肝移植で肝臓が再生するには通常35%以上残す必要があるが、この女性は高血圧のうえ中等度の脂肪肝だったため摘出量が多くなり、約30%しか残らなかったという。
 女性は摘出手術後、歩けるまで回復。一度は一般病棟に移り肝容積も再生したが、腹水が止まらず、化のう性胆管炎と肺炎を合併して肝不全が進行。今月に入ってこん睡状態に陥っていた。
 ドナーの生命を優先するため、同大医の倫理委員会は「緊急避難」としてドミノ肝移植を承認した。移植は27日午後2時40分から始まり、名古屋大病院からは同4時半に肝臓が到着した。手術は28日未明に終了する予定だが、女性は感染症や意識障害があるため、手術に耐え、回復できるか厳しい状態。担当する田中紘一病院長は「ドナーや家族のため、全力で手術に当たりたい」と話している。【山崎明子】」
[2003-01-27-20:02]

◆2003/01/27 「<ドミノ肝移植>40代女性のドナーに再手術 京都大病院」
 毎日新聞ニュース速報

 「京都大病院(京都市左京区)は27日、昨年8月に生体肝移植のドナーとして肝臓の一部を摘出した40歳代後半女性に対し、生体ドミノ肝移植を行うと発表した。国内で約2000例ある生体肝移植で、ドナーに再手術が必要になるのは初めてという。移植には、名古屋大病院で同日午後行われる代謝性肝疾患の手術で生体肝移植移植を受ける30歳代の患者から取り出す肝臓が用いられる。
 同病院によると、女性は10歳代の娘に生体肝移植をするため、肝臓の一部を摘出。その際、通常は35%残す肝臓を、高血圧のうえ中等度の脂肪肝だったため、約30%しか残さなかったという。
 女性は摘出手術後歩けるまで回復。一度は一般病棟に移り、肝容積も回復したが化のう性胆管炎、肺炎を合併して肝不全が進行していた。昨年12月からこん睡状態に陥っていた。
 ドミノ肝移植は27日午後から28日未明に行われる予定。女性は感染症や意識障害があるため、手術に耐え、回復できるか厳しい状態。ドナーの生命を優先するため、同大医の倫理委員会では「緊急避難」のケースとして移植を承認した。【山崎明子】」
[2003-01-27-13:37]

 
 

◆2003/02/28 20:20 <生体ドミノ移植>手術受けた肝臓の一部を別の患者に 新潟
 毎日新聞ニュース速報

 「新潟市の新潟大医学部付属病院(下條文武院長)は28日、今年1月に生体ドミノ肝移植を受けた60代男性の肝臓の一部を、新たに重症の代謝性肝障害の30代男性に移植したと発表した。手術後の経過は2人とも順調。新潟大などによると、このような時間差のあるドミノ移植は非常に珍しい。
 同病院によると、60代男性は肝臓が異常たんぱく質を分泌する難病「家族性アミロイド・ポリ・ニューロパシー」(FAP)のため、1月に健康なおいの肝臓を移植。男性の肝臓の一部をさらに、10代女性に移植するドミノ移植を行った。
 今回は、60代男性自身の肝臓のうち、前回手術で残しておいた部分を30代男性に移植。手術は27日午前9時過ぎに始まり、28日午前8時過ぎに終了した。
 残っていた肝臓は近く摘出する予定だった。しかし、同病院は、この肝臓が前回手術後も正常に機能していることを確認して、同大医学部倫理室に移植の実施を申請し、承認された。60代男性の肝臓はFAPだが、発症するまでは20年前後かかるとみられている。一方、30代男性は生命に危険が迫っていた。
 手術を担当した畠山勝義・第1外科診療科長は「今後も条件が合えば、(同様な手術を)行いたい。一つの肝臓で2人を助けられる」と話している。【柴田真理子】」
[2003-02-28-20:20]

 
 

◆2003/05/04 <生体肝移植>守れなかった提供者の安全
 毎日新聞ニュース速報

  肝臓病のわが子を助けるため、自分の肝臓の一部を提供した母親が4日、死亡した。日本では、89年に島根医大で第1例が実施されて以来、初の死亡例だ。健康な人間の体にメスを入れる生体肝移植は、脳死での提供者が少ない現状では「次善の策」として、既に2000例以上が実施されている。しかし、最優先されるべき「提供者の安全」を、今回は守りきれなかった。切除手術は適切だったか。これからの移植医療はどうなるのか。
  ■なぜ死亡
  生体肝移植は、臓器提供者(ドナー)の肝臓の一部を切り取り、患者に移植する。今回の場合、ドナーの肝臓は25.9%しか残っていなかった。通常は30%程度残すのが安全とされる。なぜ取り過ぎたのか。
  生体肝移植を多く手がける自治医科大小児外科・移植外科の河原崎秀雄教授は「手術前にCT検査などであらかじめ切除線を決めるが、実際にはどうしても10%程度の誤差が出る」と言う。
  患者が小児の場合、ドナーの肝臓は小さく切ればすむが、体の大きい患者への移植では3分の2近くを切り取る必要があり、取り過ぎがドナーへの危険を増しかねない。
  今回、女性が単なる脂肪肝ではなく、肝硬変に進みやすい「非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)」だったことも災いし、残った少ない肝臓で持ちこたえることができなかった。
  こうしたリスクを見越して「40%残す」ルールを決めている医療機関がある一方、「健康なドナーなら25%残っていれば大丈夫」という移植医もいる。今回、京都大チームの要請を受けて原因を調査した日本肝移植研究会ドナー安全対策委員会(委員長、清澤研道信州大病院院長)は、4月10日に公表した報告書で「予測残肝容量は少なくとも30%以上に」と、初めて数値を挙げて提言した。
  インフォームド・コンセント(十分な説明に基づく同意)は、きちんとなされたのか。
  今回の場合、「取り過ぎた場合の危険性」について、病院側は説明していなかったことを認めた。安全対策委の清澤委員長は「移植ではドナーより、移植を受ける患者の容体回復に重きが置かれがちで、現場の医師には、より多く移植したいとの気持ちがどうしてもある」と指摘する。 【元村有希子、足立旬子】
  ■国内外の現状
  世界初の生体肝移植は88年にブラジルで実施された。日本では、89年に島根医大で第1例が行われた。
  特に日本では、97年の臓器移植法成立まで脳死移植は非合法だったため、京都大や信州大を中心に生体肝移植が盛んになった。日本肝移植研究会の調べでは今年1月までに国内で2000例以上が行われ、死亡したドナーはいなかった。一方、脳死肝移植は97年の臓器移植法施行後も、国内で21例しか実施されていない。
  欧米では当初、健康なドナーを傷つけることへの批判が強く、生体肝移植は異端視された。しかし日本での好結果と脳死ドナー不足の影響で、欧米でも手術数が増えてきた。そうした中、死亡するドナーも出て問題になっていた。同研究会によると、米国では過去、提供者約1000人のうち3人、欧州では430人のうち4人が死亡したという。 【高木昭午、加藤潔】
  ■今後は
  「京都大の手術は高く評価しているが、手術後のドナーの管理が不十分で、ドナー死亡はいずれ起こると感じていた」
  99年3月、京都大で夫に肝臓を提供した京都市右京区の若山昌子さん(56)は今回のドナー死亡を聞き、こんな感想を漏らした。
  一方、日本肝移植研究会常任世話人である幕内雅敏・東京大教授は「大変不幸な出来事だが、どんな手術にもリスクはある。今回の件で、ドナーは手術に対し不安に思うかもしれないが、他の国に比べて日本での死亡率は低い」と理解を求めた。
  また、生命倫理に詳しい塚田敬義・岐阜大教授は「最悪のシナリオが重なったと思う。生体肝移植は緊急避難的な措置として、必要といわざるを得ない。今回の事例を大きな警告と受け止め、ドナーの基準見直しへの教訓に生かしてほしい」と指摘した。
  術後管理の問題点を指摘した若山さんも「夫は手術から3週間で亡くなったが、提供は後悔していない。脳死移植が難しい日本ではかすかな光のようだった」と述べ、今後も生体肝移植は必要だと認めている。「患者側への説明の仕方に工夫が必要で、医療機関はリスクを最小限に抑えられるよう努力し、ドナーの基準も適切に定めてほしい」と改善を求めた。 [2003-05-04-23:20]> 4 05/04 21:35 毎: <生体肝移植>ドナーの女性死亡について識者に聞く 毎日新聞ニュース速報
  娘に肝臓の一部を生体肝移植で提供し、肝不全に陥りドミノ移植を受けた母親が4日、京都大病院(京都市左京区)で亡くなった。死亡という最悪の結果を招いた今回の手術は、医療現場に難しい課題を改めて突き付ける形となった。医療関係の識者に話を聞いた。
  塚田敬義・岐阜大教授(生命倫理学専攻)は「今回の悲劇はまさに最悪のシナリオが重なって起きたと思う。生命倫理を研究する立場からみても、今や生体肝移植は緊急避難的な措置として必要と言わざるを得ず、生体肝移植全般については必ずしも否定的に考えるものではない。しかし、これまでのドナー選定の基準を守っていても死亡という結果につながった今回の事例は、大きな警告として受け止めるべきだろう。医療側の単なる失敗や勇み足ととらえるのではなく、ドナーの基準の見直しを進めるなど、今後の教訓として生かしてほしい」と話している。
  一方、日本肝移植研究会常任世話人である東京大学医学部の幕内雅敏教授は「大変不幸な出来事だが、生体肝移植に限らず、どんな手術であれリスクはある。今回の件でドナーが手術に対して不安に思うかもしれないが、他の国に比べて日本における死亡率はいまだ低い。しかし、これからも慎重に手術をしていかなければならない」と語った。[2003-05-04-21:35] 2 05/04 23:55 読: 移植提供者死亡、娘の祈り届かず…医学界に重い課題 読売新聞ニュース速報
  重い肝臓病に苦しむ娘を救いたいという悲壮な思いで自らの肝臓の一部を提供した母親が死亡した。
  脳死した人からの臓器提供がほとんどない中で、これまでに数多くの実績を重ねてきた生体肝移植では初の異常事態。「危険な手術」「成功例が相次ぐ中で見落としや慢心はなかったのか」という批判の声に加え、残された遺族を心身両面からどう支援するのかという宿題も残った。一方、生体肝移植は肝臓病を根治する数少ない手段でもある。医療界は今回の事態をどう教訓として生かすのか、重い課題が突き付けられた。
  京都大病院(京都市左京区)では、女性が亡くなって約5時間後の午後9時、同病院臨床第1病棟で記者会見が始まった。生体肝移植を主導してきた田中紘一・同病院長が海外出張中のため、江川裕人・同病院臓器移植部副部長と藤本康弘・移植外科助手らが出席。
  江川副部長は、「娘さんへの提供時に女性の肝臓を大幅に取りすぎてしまったことと、非アルコール性脂肪性肝炎が複合的に組み合わさったことが原因と思う」と沈痛な表情。医学部の赤林朗・医の倫理委員長も「ご遺族には心よりお悔やみ申し上げます」と、唇をかみしめた。
  だが、「脳死移植が少ない現状では、生体肝移植を進めることしかできない。今回のことを教訓に、完ぺきに近い状態で移植を行うようにできることが我々に課された責任だと考えている」と、江川部長は強調した。
  京大病院によると、肝臓の提供を受けた娘は既に退院。外に出るのは難しいが日常生活は問題がないまでに回復している。入院中は、意識が回復しないままの母親のそばで、様子を静かに見守っていたという。医師が父親に母親の死亡を伝えると、父親は「ありがとうございました」と話したという。
  ただ生体肝移植により臓器提供者が死亡した場合、患者に与える衝撃は計り知れない。病院では「娘さんは乗り切れるだろうか」「十分に精神的なサポートをしなければ」と心配する声が聞かれた。 [2003-05-04-23:55]

 
 

◆2003/05/07 「生体肝移植―提供者の死の重み」
 朝日新聞ニュース速報

 「10代後半の娘に肝臓を提供した40代の母親が京大病院で亡くなった。
 生まれつきの病気を持った娘は、94年に父親の肝臓の一部を移植する手術を受けた。だが、再び肝機能が悪化し、昨年8月に今度は母親から肝臓をもらった。
 ところが母親は手術が原因で昨年末から意識不明の重体に陥り、快復しなかった。
 今は退院している娘さんにとって、あまりにつらい知らせだろう。家族の悲しみ、やりきれなさを思うと、言葉がない。
 健康な人の肝臓をもらう生体肝移植は国内ですでに2300例を超えている。提供者が亡くなったのは初めてだ。
 きわめてまれな事態ではある。しかし、健康な人が臓器を提供したために亡くなった事実は、重く受け止めざるをえない。
 専門医らでつくる日本肝移植研究会はすでに今回のケースについて詳しく調査している。母親の肝臓を多く取りすぎたこと、母親自身が肝臓病だったのに手術前にそれを突き止める検査をしなかったこと、残った肝臓の量が少ない場合の危険性について母親らに対して十分説明しなかったこと。そうした問題点を指摘した。
 生体肝移植は80年代末から始まった。世界的には、健康な体にメスを入れること自体を非倫理的だとする考えが根強い。しかし、脳死者からの臓器提供が少ない日本では、生体肝移植が年々増えた。当初は親から幼い子への移植に限られていたが、次第に大人から大人への提供も一般化した。
 大人同士だと、提供者の肝臓は半分以上切り取ることが多い。移植した先で機能するためには十分な大きさが必要だからだ。
 提供者の肝臓は3分の1程度を残せば大丈夫といわれているが、今回は4分の1しか残っていなかった。生体肝移植をリードしてきたと自負する京大に、慣れから来る慢心や過信がなかったのだろうか。
 手術前の説明が不十分だったことは、京大も認めている。
 患者を抱えた家族は追いつめられた気持ちになりがちだ。だからこそ、危険性も含めて、説明を尽くすべきである。
 そのうえで、医療チームとは独立した専門家が相談に乗り、当事者が冷静に判断できるよう援助する仕組みが欲しい。
 昨年、父親の河野洋平元外相に肝臓を提供した河野太郎衆院議員が「生体肝移植を美談にしないでほしい」と訴えているのは傾聴に値する。
 自分の体を傷つける決断は重い。手術について最新情報を入手したうえで、だれからも圧力をかけられずに決断できる環境が保障されなければならない。提供者になる勇気と同じくらい、自分の体と家族を守っていく勇気も大切だ、というのだ。
 患者を助けたい一心から、提供者の健康と生活が二の次になる。それは、あってはならないことだ。移植医療にかかわる人々は、この原則を忘れないでほしい。」
[2003-05-07-00:29]

 
 

◆2003/05/10

リレートーク<臓器移植法反対! 見直しを批判する全国市民集会>のお知らせ

 今国会に議員立法としてて出芽予定されている「臓器移植法見直し案」。まだ
具体案は示されていませんが、小児からの臓器摘出や「脳死体」の移植以外への
利用などの案が取りざたされています。日弁連からも高知日赤事件やみやぎ・古
川病院事件での脳死判定と臓器摘出について相次いで勧告がなされました。これ
以上の「脳死・移植」の拡大は許せません。「脳死・移植」反対のこ声をリ
レートークでつなぎましょう。

臓器移植法反対!見直しを批判する全国市民集会
5月10日(土)午後1時から5時
会場 豊島区民センター 音楽映写室
基調提案 冠木克彦弁護士
リレートーク 個人・団体からの発言
主催団体 脳死・臓器移植に反対する市民会議
     「脳死」臓器移植に反対する関西市民の会
     http://fps01.plala.or.jp/~brainx/
     脳死・臓器移植に反対する会・みやぎ
連絡先 東京都江東区猿江2−16−23−224
    電話03-5624-6064 川見方

 
 

◆2003/05/15 「15歳未満提供で来月に素案 臓器移植法改正で自民党」
 共同通信ニュース速報

 「自民党の脳死・生命倫理及び臓器移植調査会の宮崎秀樹会長は十五日、臓器移植法で認められていない十五歳未満の脳死での臓器提供を実現するための法改正素案を、党内のワーキンググループで作成し、来月に示す考えを明らかにした。
 現行制度は、脳死で臓器提供するには、生前の本人の意思表示があることを前提としており、意思表示ができる年齢を民法の遺言ができる年齢にならい十五歳以上に限定している。
 素案は、十五歳未満については、両親らの同意があれば臓器提供を認める方向で、まとめるとみられている。」(了)[2003-05-15-12:33]

 
 

◆2003/05/16 「世界初、顔の移植を準備 オランダ、患者5人が待機」
 共同通信ニュース速報

 「【ブリュッセル16日共同】十六日付のオランダ紙アルヘメン・ダフブラットによると、オランダで世界初の顔の移植手術の準備が進んでいる。やけどなどで顔に重大な損傷を受けた患者に、他人の顔の一部やほとんどの部分を移植する。
 準備を進めているユトレヒト大医学センターのモシ・コン教授(形成外科)は「倫理的な議論がもう少し必要だが、技術的には明日にでもできる」と話している。
 教授の下には現在、五人の患者が移植を希望して待機している。
 組織が適合すれば、ドナー(提供者)とレシピアント(被移植者)との年齢差はあまり関係なく、顔の組織の移植は、ドナーが心臓停止してからでも大丈夫だという。ドナーは臓器移植のネットワークに載せる予定だ。
 移植される顔の部分はレシピアントの損傷の程度によって決められるが、顔をほとんど損傷した人はそっくり顔を入れ替え、まったく別の顔になることもある。
 コン教授は、免疫抑制剤による副作用はあるが、顔を損傷した人たちの精神的苦痛は計り知れないとし、手術の有用性を指摘している。」
(了)
[2003-05-17-08:48]

 
 

◆2003/05/20 ドナーへの説明法見直しへ 女性の死亡受け京大
 共同通信ニュース速報

 「生体部分肝移植で肝臓の一部を提供した女性が手術後に死亡した問題で、京都大医学部の倫理委員会が二十日開かれ、手術の経緯を検証し、臓器提供者(ドナー)や患者にリスクを説明する方法の見直しを議論した。
 学外の専門家でつくる日本肝移植研究会の調査で、容体悪化の原因は女性が肝硬変に進行する非アルコール性脂肪性肝炎だったことが手術前の診断で分からなかったことや、摘出された肝臓が計画より多く、機能の維持に十分な肝臓が残らなかったためだと指摘されている。
 京大の調査委員会も倫理委にほぼ同じ結論を報告しており、倫理委では事前に肝臓を大きく摘出した場合の危険性を説明するなど、インフォームドコンセント(十分な説明と同意)の方法を再検討する。
 生体肝移植は国内で二千例以上になるが、女性は臓器提供者が死亡した初めてのケースだった。(了)」[2003-05-20-19:08]

◆2003/05/20 <生体肝移植>残存肝少なく肝不全 ドナー死亡で京大倫理委
 毎日新聞ニュース速報

 「京都大病院で肝臓の一部を娘に提供した40歳代後半の女性が肝不全で死亡した問題で、京大「医の倫理委員会」(赤林朗委員長)は20日、女性が非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)で、摘出後の残存肝が少なかったため、術後の肝不全を誘発した可能性があるなどとする内部検証をまとめた。また、京大は、移植外科チームが、医学的情報が少ないため、NASHについては念頭に置いていなかったことを明らかにした。
 京大によると、女性は、手術方式の変更で、摘出後の残存肝が予定より少ないわずか28%だった。委員会は、「今回は緊急の症例だった」と位置づけたが、同病院で通常3回行っているインフォームド・コンセントを2回しかしなかったことや、残存肝が少ない場合の危険性についての説明が不十分だったことを認めた。倫理委は、今後のインフォームドコンセントの際は、日本でもドナーの死亡例があることを患者に十分説明することなどを提言した。【山崎明子】」
[2003-05-20-23:52]

 
 

◆2003/06/23 小児脳死移植を容認 日本小児科学学会が初提言
 朝日新聞ニュース速報

 「日本小児科学会は23日、臓器移植法では認められていない15歳未満の子どもからの脳死臓器移植について、子供の人権を守るための環境整備を前提に、「治療法の一つとして容認する」との提言を発表した。
 現行法では、臓器提供に関する本人の意思を書面で示している必要があり、民法上で遺言の有効性が認められない15歳未満は意思表示が無効とされ、臓器提供ができない。一方、とくに心臓は体の大きさにあったものを移植せねばならず、現行法では、体重の軽い子どもへの移植が事実上、不可能になっている。
 このため提言は、毎年7〜8人の子どもが海外で心臓移植を受けている実情を指摘。その現実を「厳粛に受け止めている」とし、小児脳死移植を「治療法の一つ」として認めた。
 その上で、実施の前提として(1)臓器移植への子ども本人の意思を記す「チャイルド・ドナーカード」の導入(2)子どもへの死に関する教育の拡充(3)虐待された子どもからの移植を防ぐための専門的な調査・許可機関の設置などの方策をとるよう求めている。
 子どもの脳死移植については、自民党の脳死・生命倫理及び臓器移植調査会(会長=
宮崎秀樹・参院議員)が現在、法改正案のたたき台を作る準備を進めている。同学会内には法改正への慎重意見もあり、これまで態度を明確にしていなかった。
 会見した同学会小児脳死臓器移植検討委員会委員長の谷澤隆邦・兵庫医大教授は、小児科医を対象にした聞き取り調査の一つでは、子どもの頭部外傷の10〜40%に虐待の可能性があるとされたこと、虐待と判断するには状況の調査などで2週間〜1カ月以上かかることなどを挙げ、法改正の動きの中でも「虐待児からの臓器提供を防ぐ対策はぜひ盛り込んでほしい」と強調した。」
[2003-06-23-20:08]

◆2003/06/23 15歳未満の脳死臓器提供を容認…小児科学会
 読売新聞ニュース速報

 「日本小児科学会(会長=衛藤義勝・東京慈恵医大教授)は23日、15歳未満の子供が提供者となる脳死臓器移植を容認する、とした提言を公表した。
 15歳未満の脳死臓器提供は、臓器移植法の運用指針で禁じられており、現在自民党調査会などで法改正が検討されているが、小児科学会が初めて容認の姿勢を打ち出したことで、改正論議に弾みがつきそうだ。
 提言は、<1>移植以外の手段では助からない小児患者が多数いる<2>脳死を死と認める意見が学会内で大勢を占めている――などを考慮し、「治療手段として脳死臓器移植を容認する」とした。提供できる年齢については、制限を設けていない。
 ただ、大人と同様、子供の自己決定権も尊重すべきだとし、小児向けの意思表示カードの導入などを提案。さらに子供の場合、虐待で脳死に陥るケースも少なくないことから、虐待した親の承諾で脳死臓器提供される事態などがないよう、第三者による審査機関の設置など、厳格な運用を求めている。
 わが国の臓器移植法と運用指針は、提供者本人の書面による意思表示を不可欠の条件としている。自分の意思を表示できる年齢は民法の遺言規定を参考に「15歳以上」とされており、小児の脳死臓器提供は認められていない。
 しかし、子供の心臓移植には小さいサイズの心臓が必要で、心臓病の小児は、国内で移植医療を受けられないため、97年の移植法施行後も、50人近い小児が海外渡航を余儀なくされている。
 昨年夏に政府が実施した世論調査では、小児の脳死臓器提供を「可能にすべきだ」と答えた人が約6割に達するなど、見直しの機運が高まっている。こうした世論の動きを受け、自民党の「脳死・生命倫理及び臓器移植調査会」は現在、国会議員によるワーキング・グループを設けて法改正を検討しており、近く素案をまとめる方針。」
[2003-06-23-19:18]

 
 

◆2003/06/27 「<臓器移植改正案>「遺族の同意だけで提供可」 基本原則変更」
 毎日新聞ニュース速報

 「自民党を中心に進められている臓器移植法の見直し作業で、改正案(素案)に「本人が生前、臓器提供を拒否する意思を示していない限り、年齢を問わず遺族の同意のみで提供できる」との項目が盛り込まれることが27日、分かった。15歳未満の脳死者の臓器提供を認めず、15歳以上でも書面による本人の意思表示と遺族の同意を必要不可欠とする現行法の基本原則を大きく変更するもので、各方面から議論を呼びそうだ。
 同党の「脳死・生命倫理及び臓器移植調査会」(会長、宮崎秀樹参院議員)で、改正案の素案作成を担当している河野太郎衆院議員がまとめた。近く同調査会のワーキンググループに提示する。
 現行法では、民法の遺言可能年齢が15歳以上となっていることを根拠に、15歳未満の提供を認めておらず、同法の改正はこの点が焦点だった。特に心臓移植では、臓器が大きい大人から小児に移植することが困難で、移植を受けるために海外に渡航する子供が相次いでいた。
 しかし97年10月の同法施行後に実施された脳死移植は23例で、今年に入ってからは1例もない。このため最近は、同調査会の議員や患者団体から「15歳未満の小児脳死移植にこだわるのではなく、脳死移植全体を増やす法改正を」という意見が出ていた。
 河野太郎氏は、父親の河野洋平氏への生体肝移植の提供者の経験があるため、同調査会から改正案作成を一任されており、毎日新聞の取材に対し「問題なのは、脳死移植の少なさだ。脳死移植法の思想を根本から変えないといけない」と話している。」【江口一】
[2003-06-27-22:48]

 
 

◆2003/10/07 「生体移植の適用「16歳以上」に拡大…学会が改正案」
 読売新聞ニュース速報

 「日本移植学会(深尾立理事長)は7日、親族間を原則としていた、肝臓や腎臓などの生体臓器移植の適用範囲を拡大する倫理指針の改正案を公表した。
 親族以外からの提供に道を開くほか、特例として16歳以上20歳未満の未成年からの提供も認める。今月27日の同学会総会で正式に決定する。
 改正案によると、親族以外から提供を受ける場合は、実施する医療機関の倫理委員会で個別に承認を受けるのが条件。16歳以上の未成年が提供者となる場合、十分な説明を受けた上で精神科医などが成人に匹敵する判断能力があることを認定することなどを条件とした。」[2003-10-07-20:15]



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