んでいました)と欧米では考えられてきたのですが、特徴が判ってきて、以前より多くの患者さんがいらっしゃることが判るようになりました。欧米では多発性硬化症(Multiple sclerosisという英語の病名の頭文字でMSと呼ぶことが多いです)とは別の疾患と考える研究者が圧倒的に多いのが現状です。視神経脊髄炎(英語ではNeuromyelitis opticaと言いますので、MSと同じようにNMOと短縮して呼びます)
視神経と脊髄はMSでもよく症状が出現する部位でもあり、この両者による症状が出現したからといって、NMOとは限りませんし、MS以外でも視神経と脊髄に病変が出現する疾患がありますから診断が大切です。 ……」 (
「患者さま向け 視神経脊髄炎とは?」 国立病院機構宇多野病院多発性硬化症センター長田中 正美によるホームページ)[外部リンク]
す。デビック病といわれることもあります。中枢神経系(脳・脊髄・視神経)の病気です。
中枢神経系の神経細胞は、アストロサイトという細胞に支えられています。アストロサイトは神経細胞を固定し、また、神経細胞にとって必要な物質を供給しています。またアストロサイトは、血管表面に「足突起(そくとっき)」で接して、悪い物質が神経組織に入らないようにする血液脳関門を形成しています。
2011年現在NMOは「アストロサイトの足突起に豊富に存在するアクアポリン4(AQP4)というタンパク質を、自分自身で攻撃してしまうことで発症する」という説が最も有力です。
AQP4が攻撃されるとそこに炎症が起き、炎症はアストロサイトを細胞死に至らせながら拡大し、周辺の組織まで破壊していきます。その結果神経細胞が死んでしまったり、神経伝導が上手くいかなくなったりして様々な症状が出てくるのです。
炎症によって組織が破壊された部分を病巣(びょうそう)または病変(びょうへん)といいます。NMOでは、放置されると、中枢神経系内のあちこちで、繰り返し炎症が起こりやすいのが特徴です。
炎症が強く起きている時のことを、急性期または再発といい、炎症が治まっている時のことを寛解期(かんかいき)といいます。」 (
「視神経脊髄炎(NMO)とは何ですか?」 MS CABIN)[外部リンク]