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視神経脊髄炎(Neuromyelitis Optica: NMO)


last update: 20140226

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■目次

視神経脊髄炎とは
患者/患者会
文献
引用
◇ニュース (別頁)
 2010-


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■視神経脊髄炎とは

◇ 「もともとは短時間のうちに両側視神経と脊髄の両方に病変が出現する特殊な疾患(欧米ではデビック病と呼
んでいました)と欧米では考えられてきたのですが、特徴が判ってきて、以前より多くの患者さんがいらっしゃることが判るようになりました。欧米では多発性硬化症(Multiple sclerosisという英語の病名の頭文字でMSと呼ぶことが多いです)とは別の疾患と考える研究者が圧倒的に多いのが現状です。視神経脊髄炎(英語ではNeuromyelitis opticaと言いますので、MSと同じようにNMOと短縮して呼びます)
 視神経と脊髄はMSでもよく症状が出現する部位でもあり、この両者による症状が出現したからといって、NMOとは限りませんし、MS以外でも視神経と脊髄に病変が出現する疾患がありますから診断が大切です。 ……」 (「患者さま向け 視神経脊髄炎とは?」 国立病院機構宇多野病院多発性硬化症センター長田中 正美によるホームページ)[外部リンク]


◇ 「視神経脊髄炎は英語で「Neuromyelitis Optica」といい、その頭文字から「NMO(えぬえむおー)」と呼ばれま
す。デビック病といわれることもあります。中枢神経系(脳・脊髄・視神経)の病気です。
 中枢神経系の神経細胞は、アストロサイトという細胞に支えられています。アストロサイトは神経細胞を固定し、また、神経細胞にとって必要な物質を供給しています。またアストロサイトは、血管表面に「足突起(そくとっき)」で接して、悪い物質が神経組織に入らないようにする血液脳関門を形成しています。
 2011年現在NMOは「アストロサイトの足突起に豊富に存在するアクアポリン4(AQP4)というタンパク質を、自分自身で攻撃してしまうことで発症する」という説が最も有力です。
 AQP4が攻撃されるとそこに炎症が起き、炎症はアストロサイトを細胞死に至らせながら拡大し、周辺の組織まで破壊していきます。その結果神経細胞が死んでしまったり、神経伝導が上手くいかなくなったりして様々な症状が出てくるのです。
 炎症によって組織が破壊された部分を病巣(びょうそう)または病変(びょうへん)といいます。NMOでは、放置されると、中枢神経系内のあちこちで、繰り返し炎症が起こりやすいのが特徴です。
 炎症が強く起きている時のことを、急性期または再発といい、炎症が治まっている時のことを寛解期(かんかいき)といいます。」 (「視神経脊髄炎(NMO)とは何ですか?」 MS CABIN)[外部リンク]


◇ 「以前はDevic病と言われていました。近年多発性硬化症との異同が問題となっていますが水イオンチャンネ
ルであるアクアポリン4に対する抗体が血清中に存在し,病理像の特徴からアストログリア細胞が傷害される疾患と考えられています。臨床症状(重篤な視力低下、視野欠損、しゃっくり、脊髄症状として首から下の麻痺、感覚障害、排尿障害)が起こります。脳にも病変が出ますがそれほど多くはありません。MRI画像では脊髄には特徴的な3椎体以上の病変が出現します。急性期の治療はMSと同じようにステロイドパルス療法もしくは血液浄化療法が行われます。再発予防には少量のステロイドや保険は通っていませんが免疫抑制剤であるアザチオプリン、IVIGという治療も行われます。他の膠原病であるSjogren症候群や、SLE、甲状腺疾患の合併することも多く注意が必要です。」(「NMO (neuromyelitis optica: 視神経脊髄炎)」 順天堂大学医学部)[外部リンク]



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■患者/患者会

□団体(サイト)
MS CABIN(NPO法人)
全国多発性硬化症・友の会

□個人サイト
明日への航路
「家内の症状報告(84)―多発性硬化症ではないらしい(視神経脊髄炎)」 芦田の毎日[ブログ]
kisaragiのブログ
guhguhさんのぐーたらブログ
sally's column(まぁ日記) いつもありがとう
じいちゃんと一緒に頑張る
*空と風* 闘病家,空風えみり
花 風 林:球後視神経炎/視神経脊髄炎NMO
ぶっとばせ (`(エ)´)ノ_彡 視神経脊髄炎[ブログ]
みんのブログ
~~┗─y(;´Д`)y─┛~~:NMO(視神経脊髄炎)


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■文献

◆田坂 真理 20131104 『全然大丈夫じゃない!』,泰文堂,286p. ISBN-10:4803004056 ISBN-13:978-4803004052 1400+ [amazon][kinokuniya] ※ n02. nmo.

◇吉良潤一・辻 省次 編 20121030 『最新アプローチ 多発性硬化症と視神経脊髄炎』 (アクチュアル 脳・神経疾患の臨床),中山書店,420p. ISBN-10:4521734413 ISBN-13:978-4521734415 11000+ [amazon][kinokuniya] ※ n02
◇藤原 一男 201209 『多発性硬化症(MS)と視神経脊髄炎(NMO)の基礎と臨床』,医薬ジャーナル社,263p. ISBN-10: 4753225763 ISBN-13: 978-4753225767 4800+ [amazon][kinokuniya]
◇山村 隆 20120520 『多発性硬化症(MS)診療のすべて』,診断と治療社,268p. ISBN-10:478781818X ISBN-13:978-4787818188 5500+税 [amazon][kinokuniya] ※ n02


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■引用



*作成:小川 浩史
UP: 20140226  REV: 20170103
多発性硬化症(MS)  ◇「難病」病者障害者運動史研究 
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