last update: 20200112
■書籍/特集上映
◆『アルテリ』8号
2019/08/15 アルテリ編集室 176p.
責任編集:田尻久子
[橙書店]/[KARAIMO BOOKS]
◇浪床敬子「あたり前のこつじゃっで」(pp.5-21)
“「あたり前のこつじゃっで」|60年以上も闘い続けている理由を、坂本フジエさんは、たった一言で片づけた。[…]”
◆『水俣フォーラム NEWS』40(2019-03-18)
《特集=石牟礼道子さん逝く》
cf. https://npo.minamata-f.com/
◆没後10年特別企画「土本典昭特集」
2019/02/16(土)〜02/22(金) 於:第七藝術劇場
2019/02/23(土)〜03/01(金) 於:シアターセブン
上映作品:『パルチザン前史』(1969年/120分)・『水俣――患者さんとその世界〈完全版〉』(1971年/167分)・『水俣一揆――一生を問う人びと』(1973年/108分)・『不知火海』(1975年/153分)・『わが街わが青春――石川さゆり水俣熱唱』(1978年/43分)・『原発切抜帖』(1982年/45分)・『海盗り――下北半島・浜関根』(1984年/103分)・『みなまた日記』(2004年/100分)
cf. 土本典昭
◆20190125 『環境と公害』48-3(2019-01)(岩波書店)
《特集@ 水俣病の疫学》
吉村良一「特集にあたって」
淡路剛久「水俣病被害救済問題と訴訟の現状」
津田敏秀「水俣病事件はなぜ「解決」できないのか?――通常の中毒症の診断方法とは」
渡邉知行「因果関係の疫学的証明の意義――判例の動向」
吉村良一「水俣病における因果関係判断において疫学が有する意義」
吉田邦彦「ノーモア・ミナマタ訴訟の課題と疫学的因果関係問題――アメリカ疫学文献に沿いつつ」
園田昭人・高岡滋・吉田邦彦・渡邉知行・淡路剛久・吉村良一(司会)「《座談会》水俣病の疫学をめぐって」
◆土本典昭 20190116 『不敗のドキュメンタリー――水俣を撮りつづけて』,岩波書店(岩波現代文庫S-311),352p. ISBN-10: 4006033117 ISBN-13: 978-4006033118 1320+ [amazon]/[kinokuniya]
■記事
◇【きょうのテーマ】水俣病に学ぶ私たちの宝物 患者さんが地元児童と交流
2019/01/15付『西日本新聞』朝刊
https://www.nishinippon.co.jp/feature/kodomo_reporter/article/479434/
“水俣は戦後、日本の高度経済成長を支えたチッソ水俣工場とともに発展した。工場の大きな写真の前で、草野さんは「工場で働く人は『会社行きさん』と言われ、あこがれの存在だった」と言った。地元の小学校の校歌にも工場が登場したほどだ。しかし、工場の廃水で海が汚され、死んだ魚が浮き、魚を食べたネコや鳥が苦しみながら死んだ。|それらの写真とともに、手足が激しくけいれんする患者さんの映像もあった。工場で働く人は、廃水が原因かもしれないと思っても言えなかったそうだ。言えば、工場がつぶれてしまうと心配していたと知り、高田記者は複雑な気持ちになった。それでも「人の命を奪うことは絶対にあってはならない」と思った。”
◇水俣病、日本神経学会が異例の「見解」 意見照会受け、国の主張追認 国賠訴訟証拠に
2019/01/16付『西日本新聞』朝刊
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/479590/
“日本神経学会(東京)が、水俣病を巡る国家賠償訴訟で被告の立場にある環境省の意見照会を受け、異例の「見解」をまとめていたことが分かった。水銀の摂取が終わってから発症するまでの期間など、訴訟で争点となっている3項目について、いずれも国側の主張を追認する内容。学会内で異論があるにもかかわらず、一部の研究者だけで見解を一方的にまとめた可能性があるとして、会員や原告側から批判が出ている。”
◇胎児性水俣病患者の企画展始まる 被害訴えの歩み、熊本
2019年01月19日『西日本新聞』
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/480490/
“胎児性水俣病患者の坂本しのぶさん(62)が半世紀近くにわたり欧州などで水銀被害の撲滅を訴えてきた歩みを、写真や映像で紹介する企画展が19日、熊本県水俣市の市立水俣病資料館で始まった。5月6日まで。入場無料。”
◇水俣病は終わっていない 「日本がきちんとせんば」 坂本しのぶさんの足跡たどる企画展 [熊本県]
2019/01/20付『西日本新聞』朝刊
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/kumamoto/article/480536/
“水俣市立水俣病資料館主催の企画展「ストックホルムからジュネーブへ〜水銀汚染のない世界へ〜坂本しのぶのあしあと」が19日、同市明神町の資料館で始まった。水銀による健康被害を直接、世界に訴えるため国際会議などで発言してきた胎児性患者の坂本しのぶさん(62)らの足跡を紹介。初日は坂本さんがゲストで登壇し「水俣病は終わっていない。(水銀対策を)日本がきちんとせんば恥ずかしい」などと語った。”
◇環境省「水俣病見解」17年に依頼 日本神経学会 係争中と知り了承 [熊本県]
2019/01/24付『西日本新聞』朝刊
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/kumamoto/article/481481/
“日本神経学会(東京)が水俣病を巡る訴訟で被告の立場にある国の主張を追認する見解をまとめていた問題で、環境省特殊疾病対策室が2017年11月、当時の学会の代表理事に「見解を出してほしい」と口頭で依頼していたことが分かった。学会は係争中の事案であることを認識した上で、見解のとりまとめを了承。会員から成るワーキンググループを組織し、昨年1月の理事会で案を報告、同4月の理事会で承認された。”
◇水俣病被害者、神経学会に質問状 「国を追認」経緯説明要求
2019年01月28日『西日本新聞』
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/482666/
“水俣病を巡る国家賠償請求訴訟で、国側の主張を追認するような意見書を日本神経学会(東京)が短期間でまとめたのは不当だとして、各地の被害者団体などでつくる「ノーモア・ミナマタ被害者・弁護団全国連絡会議」は28日、経緯をただす質問状を同学会に提出した。”
◇不当な差別、語り継ぐ再生への道――水俣病患者家族が歩んだ60年。漁師・杉本肇さんの語り部講話@関西大学
2019/02/03 BIG ISSUE ONLINE
http://bigissue-online.jp/archives/1073830928.html
“※この記事は2018年12月に関西大学でおこなわれた講演会『家族とともに海に活きる』の内容をもとにしています。”
◇【動画ニュース】朗読で伝える水俣病
2019年2月11日11:57 RKK熊本放送
http://rkk.jp/news/index.php?id=NS003201902111157360111
“水俣病問題をテーマにした小説「苦海浄土」で知られる作家石牟礼道子さんが亡くなって一年。|水俣市では、水俣病を語り継ぐ朗読会が開かれました。|この朗読会は、一般社団法人「水俣病を語り継ぐ会」が教訓を次世代につなげる取り組みとして3年前から始めました。”
◇水俣病闘士が記した歩み 川本さん没後20年、ノート類公開へ
2019/02/14付『西日本新聞』朝刊
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/486628/
“水俣病患者や被害者の補償、救済運動の先頭に立ち、「闘士」といわれた川本輝夫さんが死去して18日で20年になる。30年にわたる闘争の日々や折々の心情を克明に記した40冊もの手帳や大学ノートが熊本県水俣市の自宅に残る。長男愛一郎さん(60)は今、苦難に挑む人に父の歩みを伝えようと、ノート類を整理し公開する準備を進めている。”
◇奥正光「水俣病闘士、つづった家族愛 日記16冊「励ましが唯一の支え」 川本輝夫さん没後20年」
2019年02月16日『朝日新聞』西部朝刊・2社会
https://www.asahi.com/articles/ASM267KKJM26TLVB00W.html
“水俣病の原因企業チッソに直接償いを求める自主交渉派の先頭に立ち続けた川本輝夫さんが亡くなってから、18日で20年になる。残された16冊の日記には、「闘士」としての怒りや苦悩だけではなく、家族に思いを寄せる父親の優しいまなざしも刻まれていた。”
“水俣病の実態解明に取り組んだ医師の故・
原田正純さんは「僕にとっては先生だった」と敬愛した。”
“作家の故・
石牟礼道子さんは「戦死した、とわたしは思う。あるいは戦病死というべきか」と偲(しの)んだ。”
◇奥正光「水俣病闘士しのび「咆哮忌」 川本輝夫さん没後20年」
2019年02月18日『朝日新聞』朝刊:熊本全県・1地方:25
https://www.asahi.com/articles/ASM2K3PMHM2KTLVB007.html
“この日は咆哮忌の実行委員長で水俣病患者の緒方正実さん(61)が「私たちがいまを生きるためのいろんな方法を川本さんを通して見いだしていけたら」とあいさつ。川本さんが関わった訴訟で共に闘った山口紀洋弁護士(78)は「決して甘いことは言わない方なので緊張している」と振り返り、「この20年間何をやっていたのか、という言葉が聞こえてくるようだ」などと語った。”
◇「水俣病の教訓」共有 環境被害の国際会議、熊本市で開幕
2019/02/23付『西日本新聞』朝刊
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/489074/
“初日は公害研究の第一人者で大阪市立大名誉教授の宮本憲一さん(89)が講演し「水俣病は、今後の維持可能な発展を考える場合に無限の教訓を含んでいる」と強調した。|宮本さんは、水俣病の解決を阻む要因として現行の患者認定基準を挙げ、基準を策定した医学者たちの責任に言及。患者への補償費を抑制するという「政治経済的な圧力に医師が屈した」と指摘した。その上で、未認定患者の救済を目的に2009年に成立し、既に申請が締め切られている水俣病被害者救済法を改正して、「広く救済を続けるべきだ」と主張した。”
◇田中久稔「世界の環境被害報告 国際フォーラム始まる」
2019年02月23日『朝日新聞』朝刊:熊本全県・1地方:27
“公害の歴史に詳しい宮本憲一・大阪市立大名誉教授は、水俣病が公式確認から60年以上を経て解決しない主因として、地域経済に支配的な影響力を持った原因企業チッソによる「基本的人権・民主主義の侵害」や、「科学者の失敗」「政府の失政」を挙げた。チッソと子会社JNCにとって被害者の全面的な補償・救済が「真の地域貢献」と指摘。水俣病は「工業化・都市化を急ぐ途上国にとって環境保全と持続可能な発展への教科書」と強調した。”
◇奥正光「環境被害ない地球を 水俣で国際連携など討論」
2019年02月25日『朝日新聞』朝刊:熊本全県・1地方:29
“国際連携についても話し合い、花田昌宣・熊本学園大水俣学研究センター長は「ここで知り合った方と交流し、被害が起きない地球をつくっていきたい」と締めくくった。”
◇「苦しむ者同士、団結を」 国超え、公害や汚染の教訓共有 水俣市で環境被害の国際会議 [熊本県]
2019/02/25付『西日本新聞』朝刊
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/kumamoto/article/489452/
“水俣病では広域的な住民健康調査が一度も実施されず、胎児期の被害研究も未解明な部分が多い。胎児・幼児期に被害を受けたとして訴訟中の佐藤英樹さん(64)は「(各国は)日本の間違った施策を規範としてはいけない」と強調した。|94年から販売された加湿器用の殺菌剤による健康被害が社会問題化している韓国の研究者は「水俣の失敗から学びたい」。カナダの先住民女性は「苦しんでいるもの同士、団結しなければいけない」と語った。”
◇環境被害解決へ連携を、国際フォーラム閉幕 熊本県水俣市
2019/2/25_09:44『熊本日日新聞』
https://kumanichi.com/kumacole/interest/870803/
“熊本学園大水俣学研究センター長の花田昌宣教授は「被害者に寄り添うことこそが公正な償いにつながる」と力説。カナダの水銀汚染被害者のジュディ・ダ・シルバさん(57)は「次世代の被害者を救うために、苦しむ者同士が助け合い、団結することが重要」と呼び掛けた。”
◇水俣病患者ら認定制度で国に抗議――被害実態を無視
2019/2/27_13:08『共同通信』
https://www.47news.jp/3314260.html
◇奥正光「水俣描く映画、負のイメージ懸念 市長が議会で要望 デップさん主演で制作」
2019年03月06日『朝日新聞』西部朝刊:熊本全県・1地方
https://www.asahi.com/articles/ASM354355M35TLVB009.html
“水俣病を世界に伝えた著名な米国人写真家の故ユージン・スミスさん(1918〜78)を題材に、ハリウッド俳優のジョニー・デップさん主演で制作が進む映画について、熊本県水俣市の高岡利治市長は5日、映画の関係者から、市にメールが届いたことを明らかにした。市として協力する姿勢を示しながら、「負のイメージだけが広がらないように」と内容への要望も口にした。”
◇「スミス夫妻の日々を忠実に」 映画製作者が水俣市長にメール
2019/03/06付『西日本新聞』朝刊
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/491830/
“水俣病を世界に伝えた米国人写真家ユージン・スミス氏(1918〜78)を描く映画「ミナマタ」(原題)のエグゼクティブ・プロデューサーから、熊本県水俣市に「スミス夫妻が水俣で過ごした日々をできるだけ忠実に描写したい」という内容の電子メールが届いた。高岡利治市長が5日の市議会一般質問で明かし「市として可能な範囲で協力していきたい」と述べた。”
◇「魚食べ続けた」証言 水俣病訴訟で患者「危険知らされずに」
2019年03月09日『朝日新聞』西部朝刊:熊本全県・1地方
◇河合仁志(水俣支局長)「誰のための医学界か」
2019/03/09付『西日本新聞』朝刊《オピニオン:風向計》
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/weather_vane/article/492782/
“水俣病を巡る国家賠償請求訴訟で被告の立場にある環境省の依頼を受け、日本神経学会が異例の「見解」を作成していた。発症までの期間を「数か月からせいぜい数年」とするなど、従来の国側主張を追認する内容だ。学会内にも異論があり、確定判決でも判断が割れているのに、「秘密裏に協議が進められ、科学的な根拠も示されていない」(会員)と批判が出ている。”
◆林田英明 20190314 「石牟礼道子の世界にふれる――水俣フォーラム理事長・実川悠太さん」
レイバーネット日本
http://www.labornetjp.org/news/2019/0314hayasida
“「水俣病を通じて現代を考えてみましょう」と切り出して会場を見渡す認定NPO法人「水俣フォーラム」(東京都新宿区)理事長、実川悠太さん(64/写真)の声には温かみがある。「石牟礼道子の世界にふれる」と題した講演が2月23日、兵庫・伊丹市立中央公民館であり、42人の参加者が実川さんを通じて石牟礼さんの内実に触れた。”
◇バラ園10年、花守の汗 熊本・エコパーク水俣 「慰霊の地」4月下旬から見頃
2019/03/16付『西日本新聞』朝刊
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/495418/
◇「水俣の歴史、削らず未来へ」 文化や自治など考える座談会
2019年03月22日『朝日新聞』西部朝刊熊本全県・1地方
“水俣病患者遺族や支援者らが過去を捉え直し、地域の未来を考える座談会が21日、水俣市のおれんじ館であった。|会社員、学生、漁師、画家ら約20人が車座になって[…]”
◇野上隆生「水俣病「これで終わりではない」 教訓を考える講演会」
2019年4月8日13時00分 朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASM48444KM48UBQU006.html
◇水俣病は「企業害」、自然直そう 教訓考える記念講演会に510人
2019年04月09日『朝日新聞』西部朝刊熊本全県・1地方
◇「水銀被害の苦しみ知って」 亡母の水俣病認定訴訟で訴え
2019年04月18日『朝日新聞』西部朝刊熊本全県・1地方
◇隅川俊彦「水俣病、7割が「未解決」 患者・被害者アンケート」
2019/04/21_11:30『熊本日日新聞』
https://kumanichi.com/news/979095/
“熊本学園大水俣学研究センター(熊本市中央区)などは、水俣病の患者・被害者約2600人から回答を得た大規模アンケートの最終報告書をまとめた。7割が「水俣病問題は未解決」と回答。補償・救済制度や、差別・偏見の解消に課題を感じている現状が浮き彫りになった。”
◇笠井光俊「水俣病「まだ、終わっていない」 公式確認から63年 発生初期の患者らが慰霊祭」
2019年5月1日20時10分『毎日新聞』
https://mainichi.jp/articles/20190501/k00/00m/040/197000c
“昭和の高度経済成長の陰で発生した未曽有の環境破壊・健康被害は平成が過ぎても被害の全容がはっきりせず、解決の道筋も見えないまま、令和の時代を迎えることになった。[…]慰霊祭後、胎児性患者の坂本しのぶさん(62)は「これまで何度も『水俣病は終わっていない』と言ってきたし、症状のある人がちゃんと患者認定されるようになってほしいと思ってきた。でも、なかなか変わらないし、元号が変わっても同じだと思う。水俣病から逃げることのできない私たちの話を聞いてほしいし、変わってほしいと思う」と話した。”
◇奥正光「水俣病、公式確認から63年 慰霊祭で全犠牲者に祈り」
2019/05/01_21:12 朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASM515471M51TIPE021.html
“上村会長は取材に「尊い命を失った多くの方の思いも一緒に今日までこうして闘ってきた。まだ救済されていない方がおられるので、その方たちのためにも、がんばらねば」と話した。胎児性患者の坂本しのぶさん(62)は「時代が変わって水俣病が治ればいいけど、だんだん悪くなっていくのを思えば、くやしい」と語った。”
◇水俣病解決、令和に託す 公式確認63年慰霊祭 互助会開催
2019/05/02付『西日本新聞』朝刊
https://this.kiji.is/496430171961066593
◇山本遼・澤本麻里子「水俣病犠牲に追悼の祈り 水俣市の乙女塚で慰霊祭」
2019/05/02_08:00『熊本日日新聞』
https://this.kiji.is/496456304961815649
◇教訓化されない歴史は、拡大し繰り返す 水俣・平成30年、考え問うシンポ
2019年05月02日『朝日新聞』西部朝刊熊本全県・1地方
“水俣病被害者・支援者連絡会は4月30日夜、水俣市内で「平成、この30年の水俣病事件を考えるシンポジウム」を開いた。つかんだ成果と残された課題について、意見を[…]”
◇水俣病「改称」なぜ今 チッソ子会社近く、有志が看板設置
2019/6/4_6:00『西日本新聞』熊本版
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/515545/
“不条理に肉親を奪われ、自らも深刻な健康被害を受けてなお、地域で冷ややかな扱いを受けてきた人たちにとっての「水俣病」。風評被害を理由に声を上げる人たちとは、思いの深さ、強さが違いすぎる。”
◇水俣市議会特別委名「公害」削除提案 最大会派代表
2019/6/8_6:00『西日本新聞』熊本版
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/516808/
“市政や市議会の動向を長年見守ってきた80代男性は「昔からある議論で、水俣病の色を薄めたいという考えが根底にはある。水俣は公害行政が原点だということを忘れてはいけない」と話した。”
◇水俣病が全ての原点 弁護団の馬奈木さん 第1次訴訟から50年
2019/6/14_6:00『西日本新聞』社会面
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/518440/
“水俣病の患者や家族が初めて、原因企業チッソに損害賠償を求めた「第1次訴訟」の提訴から14日で50年。駆け出しの弁護士だった馬奈木昭雄さん(77)=福岡県久留米市=は提訴の翌年、現地に事務所を構え、3年余り常駐した。「半世紀前に指摘された課題が解決されないまま、別の形でまた露呈している」。理不尽な被害を受けた人を支え、権力と対峙(たいじ)してきたベテラン弁護士が「原点としての水俣」を振り返った。”
◇患者支えた黒子の覚悟 河合仁志
2019/6/15_10:35『西日本新聞』オピニオン面
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/518849/
“50年前の6月14日、熊本地裁の門前に大勢の人が集まった。水俣病の患者や家族29世帯112人が、原因企業チッソに総額約6億4240万円の損害賠償を求めて提訴。後に第1次訴訟と呼ばれる水俣病最初の裁判が始まった。3年9カ月後に勝訴し、水俣病の歴史を切り開くことになる原告たち。彼らを励まし、時に盾となって支えたのが、昨秋亡くなった日吉フミコさんと、故松本勉さんだった。”
◇奥正光「「公害」の文字、削除議論 水俣市議会の「公害環境対策特別委」」
2019年06月15日『朝日新聞』西部朝刊熊本全県・1地方
https://www.asahi.com/articles/ASM6G2VHSM6GTLVB001.html
“熊本県水俣市議会で水俣病対策などを担う公害環境対策特別委員会の名称から「公害」を除く――。そんな提案が14日、議会運営委員会で議論された。反対意見が相次いだが、議運の松本和幸委員長はこの日開会した6月定例会で結論を出す考えを示している。”
◇奥正光「平成30年間の水俣病顧みる 語り部、課題語り合う 資料館で企画展」
2019年06月16日『朝日新聞』西部朝刊熊本全県・1地方
https://www.asahi.com/articles/ASM6H3GD5M6HTLVB001.html
“平成の30年間の水俣病事件を振り返る企画展が15日、熊本県水俣市の水俣病資料館で始まった。初日は「オープニングトーク」として5人の語り部がそれぞれの30年を顧み、残された課題について語り合った。”
◇奥正光「特別委名を議論予定の委員会、市民傍聴できず」
2019年6月26日03時00分 朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASM6T3CM9M6TTLVB004.html
◇奥正光「水俣、「公害」の名称削除へ 市議会特別委、患者らは反発」
2019年06月28日『朝日新聞』西部朝刊2社会26頁
“連絡会関係者と18日に市役所仮庁舎を車いすで訪れた胎児性水俣病患者の松永幸一郎さん(55)は「水俣病は終わっていない。患者認定されていない人も含めて苦しんでいる人がたくさんいる。『公害』をとられると、無視され、ないがしろにされているように感じる」と話した。”
◇家族への差別、水俣病と重なる構図 ハンセン病家族訴訟・緊急連載(下)
『熊本日日新聞』2019年7月1日08:00
https://kumanichi.com/news/1097456/
“「国策に翻弄[ほんろう]され、被害者と家族が差別・偏見に苦しむ構図は水俣病も同じだ」−。熊本地裁前に詰め掛けた支援者らの中に、青いたすきをした水俣病不知火患者会の会員ら15人の姿もあった。”
◇「公害」削除議案、あす提案と説明 水俣市議会議運
2019年07月02日『朝日新聞』西部朝刊熊本全県・1地方
◇水俣病、平成30年間振り返る 熊本・水俣病資料館で企画展
2019年07月02日『朝日新聞』西部朝刊宮崎全県・2地方
◇水俣病特別委「公害」の文字削除――名称変更、市議会で賛成多数
2019/7/3_16:54『共同通信』
https://this.kiji.is/519059098361988193
“連絡会を構成する水俣病被害者互助会の佐藤英樹会長(64)は、可決を受けて「問題が終わったような印象を世間に与える。教訓を発信するためにも、変更はおかしい」と苦言を呈した。”
◇水俣市議会 消える「公害」 特別委名称変更案可決 「水俣病隠し」患者ら反発
2019/7/4_6:00『西日本新聞』社会面
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/524163/
“閉会後、岩阪雅文議長に抗議文を手渡した患者団体側は記者会見を開き、「早く水俣病を消そう、なくそうという心の表れだ」と非難した。”
◇「公害の原点に汚点」水俣病患者ら採決に抗議 水俣市議会特別委が改称
2019/7/4_6:00『西日本新聞』熊本版
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/524086/
“水俣市議会が公害環境対策特別委員会の名称から「公害」を削除する議員提出議案を可決したことを受け、水俣病の患者団体などでつくる「水俣病被害者・支援者連絡会」は3日、記者会見で「公害の原点とされる地で起きた恥ずべき汚点だ」と抗議の声を上げた。”
◇奥正光「水俣市議会特別委、「公害」の名称削除 患者らは抗議文提出」
2019年07月04日『朝日新聞』西部朝刊2社会26頁
◇奥正光「「県は加害者、公正さ欠く」 亡母水俣病訴訟、原告側」
2019年07月14日『朝日新聞』西部朝刊熊本全県・1地方023頁
“訴えているのは水俣市の倉本ユキ海さん(64)。この日までに提出した準備書面で、水俣病の被害を拡大させた国、県の責任が確定した関西訴訟の最高裁判決(2004年)などに触れ、「水俣病の加害者である熊本県が、水俣病の被害者を『患者』かどうか認定審査することは、犯罪者が自分の罪の重さを自分で決めるような、認めてはいけない不条理を抱えたもの」「加害者である熊本県に、熊本県自らの不利益につながる水俣病被害者の患者認定を公正に行うことは不可能なのは明らか」などと主張した。”
◇笠井光俊・城島勇人「水俣病:特措法施行10年 線引き許すな 全ての被害者救済を 熊本訴訟原告団長・森正直さん」
2019.07.14『毎日新聞』西部朝刊25頁社会面
“森さんは訴える。「不合理な線引きによる差別は許されない。全ての被害者を救済するために、(国、県は)何が間違いだったのか、検証すべきだ」”
◇奥正光「芦北の日常、寄り添い撮る 水俣に移住、豊田有希さんの写真展 津奈木で」
2019年07月28日『朝日新聞』朝刊熊本全県・1地方35頁
https://www.asahi.com/articles/ASM7W2TBRM7WTLVB003
“水俣病の被害が明らかになった熊本県芦北町の山間部に暮らす人たちの日常にレンズを向け、水俣市に移り住んだ豊田有希さん(31)の写真展が27日、津奈木町のつなぎ美術館で始まった。”
◇笠井光俊「水俣病:被害は山間部でも 写真家の豊田さん、集落の日常生活など撮影 熊本・津奈木町で初の個展を開催」
2019.08.09『毎日新聞』地方版/熊本16頁
“熊本県芦北町の山間部にある黒岩地区は海から遠く離れているが、実は多くの住民が水俣病の被害を受けた。そんな人々の何気ない日々を淡々とカメラで追い続ける若手写真家、豊田有希さん(31)=同県水俣市=の初の個展「あめつちのことづて」が、同県津奈木町のつなぎ美術館で開かれている。”
◇奥正光「水俣病題材に教育、歩み43年 教諭らの団体、500回記念の集い」
2019年08月18日『朝日新聞』西部朝刊熊本全県・1地方21頁
“水俣病を題材に環境・人権教育に取り組む「水俣芦北公害研究サークル」の例会500回を記念した集いが17日、水俣市のおれんじ館であった。[…]サークル結成は1976年8月。「地元の教師が水俣病に向き合い、被害者に学ばねば」。思いを強くした県教組水俣芦北支部の組合員らが集って患者との親交を深め、話を聞き込んで水俣病の現状を学び、月1回の例会を開いて意見交換を重ねてきた。”
◇水俣病教育「伝え続ける」 公害研究サークル 例会500回で記念集会
2019/8/18_6:00『西日本新聞』熊本版
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/535815/
“被害者の視点で差別や偏見を解消しようと水俣病学習のあり方を研究してきたメンバーたちは「終わらない水俣病をこれからも子どもたちにきちんと伝え続ける」と決意を新たにした。”
◇水俣病、山間部含む広域に 国・県資料で救済分布判明
2019/8/25_6:00『西日本新聞』社会面
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/537685/
“原告が入会している水俣病不知火患者会の元島市朗事務局長は「汚染された魚介類が山間部に流通していたことを、国と県が示した資料だ。地域の線引きがいかに非科学的か、具体的に明らかになった」と語った。”
◇山本遼「水俣病の現場を見学 患者会の会員ら」
2019/8/25_08:00『熊本日日新聞』
https://this.kiji.is/538130914757641313
“水俣病被害の現場を見て学ぶ「ミナマタ現地調査」が24日、熊本県水俣市で始まった。25日まで。水俣病不知火患者会などでつくる実行委主催。”
◇奥正光「山間部も多数の水俣病 特措法地域外、居住地が判明」
2019年08月25日『朝日新聞』西部朝刊1社会
https://www.asahi.com/articles/ASM8V3DS1M8STLVB00Z.html
“地域外で救済対象になるには、水銀に汚染された魚介類を日常的に食べていたことを証明する必要があるなどハードルが高かった。対象から外れた被害者らは国と県、原因企業チッソに損害賠償を求めて提訴。その訴訟の中で裁判所からの求めに応じ被告側が提出した資料には、地域外で県が給付対象とした人が、どの地域で水銀の被害を受けたかが示されている。”
◇水俣病の被害者、早期救済求める 鹿児島で集会
2019年08月26日『朝日新聞』西部朝刊熊本全県・1地方
“水俣病の被害者救済をめざして被害の実態を学ぶ「ミナマタ現地調査」の全体集会が25日、鹿児島県出水市であった。水俣病不知火患者会などでつくる実行委員会が主催し、[…]”
◇「命の重さ世界に伝える」 胎児性水俣病患者の松永さん COP3参加へ抱負
2019/8/30_6:00『西日本新聞』熊本版
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/539039/
“講演会で松永さんは半生を振り返り、「世界中の人に水銀の怖さを知ってもらいたい。患者は一生、この病気と付き合い、背負っていかなくてはいけない。水俣病は一生治らない、治る薬もない」と強調した。”
◇(サザエさんをさがして)魚と水銀 暫定基準は今も生きている
2019年8月31日03時30分『朝日新聞デジタル』
https://www.asahi.com/articles/DA3S14156811.html
◇奥正光「「水俣の悲劇二度と」条約推進ワークショップ始動」
2019年9月3日03時00分『朝日新聞デジタル』
https://www.asahi.com/articles/ASM922H40M92TLVB002.html
“国連環境計画(UNEP)と環境省は2日、2017年8月に発効した水銀に関する水俣条約の実施推進プロジェクトを立ち上げ、同日から熊本県水俣市でワークショップを始めた。開幕の式典では、初来日した同条約のロッサナ・シルバレペット事務局長が、アジア太平洋地域の同条約担当者らを前に講演した。”
◇奥正光「水銀の怖さ世界に伝える 胎児性水俣病患者がCOP3へ」
2019年9月4日14時00分『朝日新聞デジタル』
https://www.asahi.com/articles/ASM8Y3G8WM8YTLVB001.html
“2017年8月に発効した「水銀に関する水俣条約」について考える講演会が28日夜、水俣市公民館であった。熊本学園大の中地重晴教授(環境化学)が、水銀規制の現状と課題について話し、今年11月にスイス・ジュネーブで開かれる同条約の第3回締約国会議(COP3)に参加を予定している胎児性水俣病患者の松永幸一郎さん(56)が、意気込みを語った。”
◇奥正光「「白紙撤回を」水俣病連絡会 電子部品事業撤退で」
2019年9月6日03時00分『朝日新聞デジタル』
https://www.asahi.com/articles/ASM953JL5M95TLVB004.html
“水俣病の原因企業チッソが8月、電子部品事業からの撤退を発表したことについて、水俣病の患者・被害者団体などでつくる水俣病被害者・支援者連絡会は5日、熊本県水俣市で記者会見を開き、「一方的な工場閉鎖」の白紙撤回を求める「見解」を発表した。”
◇奥正光「詩に水俣病患者らの思いあふれ 熊本で「もやい音楽祭」」
2019年9月10日14時33分『朝日新聞デジタル』
https://www.asahi.com/articles/ASM992JMBM99TLVB001.html
“水俣病患者や障がいがある人の思いが込められた詩に、曲をつけて歌を発表する第12回もやい音楽祭が8日、熊本県水俣市牧ノ内の市文化会館であった。”
◇「風化させないことが大切」 山口で「水俣病を考える講演会」 熊本の永野さん、歴史や体験語る
『毎日新聞』2019年9月22日地方版(山口)
https://mainichi.jp/articles/20190922/ddl/k35/040/283000c
“熊本県水俣市のチッソ水俣工場から排出されたメチル水銀によって未曽有の被害を出した水俣病について考える講演会「水俣病 他者を通して見る世界」が21日、山口市黒川の徳證寺であった。患者の相談や水俣病問題を伝える活動に取り組む水俣病センター相思社の永野三智(みち)常務理事(35)が、地域社会にも大きな影を落とした歴史と現在について語った。”
◇奥正光「水俣病調査「国に伝える」 水俣市長が被害者らに」
2019年9月26日16時00分『朝日新聞デジタル』
https://www.asahi.com/articles/ASM9T4F5NM9TTLVB00C.html
“連絡会側は「チッソは一民間企業ではなく被害者に責任がある企業であることを踏まえた対応を市としてやらないといけない」と指摘。「チッソに説明責任をきちっと果たさせるべきではないか」との考えを伝えた。”
◇村田直隆「うたせ船で水俣病学ぶ 県内外の50人、漁師らの話聞く 芦北町」
2019/9/30_6:00『西日本新聞』熊本版
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/547142/
◇チッソ工場閉鎖で説明要求――水俣病連絡会、熊本県に
2019/10/3_18:25『共同通信』
https://this.kiji.is/552420930569192545
◇初めての患者 田中実子さんの日常
2019年10月7日18時01分『朝日新聞デジタル』
https://www.asahi.com/articles/ASM8P43V2M8PTLVB003.html
“水俣病が確認されてから60年あまりがたちました。海辺に住む幼い子どもたちが同じような症状で病院にかかり、「原因不明の病気」として1956年5月1日、保健所に届けられたのがきっかけです。その一人、田中実子さん(66)は今も水俣市で暮らしています。部屋の中で、話すことも、一人で食べることもできず、24時間の介護(かいご)を受けています。”
◇水俣病の被害者救済に尽力、坂本フジエさん死去 94歳
2019年10月14日『朝日新聞』東京朝刊2社会
https://www.asahi.com/articles/ASMBF5TGNMBFTLVB00G.html
“長女の真由美さんを4歳で水俣病で亡くし、次女しのぶさん(63)は胎児期にメチル水銀の被害を受け水俣病になった。原因企業チッソの賠償責任を確定させた水俣病第1次訴訟(69〜73年)の原告家族として、しのぶさんと共に被害者救済を訴えた。”
◇河野潤一郎「【評伝】坂本フジエさん、94歳で死去 「苦しみ、わが事として」」
2019/10/16_6:00『西日本新聞』社会面
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/551465/
◇奥正光「水俣病患者、坂本フジエさん死去悼む 水俣で葬儀」
2019年10月16日03時00分『朝日新聞デジタル』
https://www.asahi.com/articles/ASMBH2VKFMBHTLVB003.html
“この日は1次訴訟を闘った患者家族らでつくる水俣病互助会事務局の伊東紀美代さん(77)が弔辞を読み、フジエさんが残した言葉を紹介した。「水俣病を隠そうと思ったことはない」「被害者が頑張らんば」「しのぶの歳の数だけ闘ってきた。これからも生きている限り闘う」……。そして感謝を込めて別れを告げた”
◇特措法10年…「被害調査できていない」 水俣病の講座、熊本学園大で松野信夫さん
2019年10月18日『朝日新聞』西部朝刊熊本全県・1地方
“水俣病に関わる専門家や市民による連続講座「水俣学講義」が17日、熊本学園大(熊本市中央区)であり、元参院議員で弁護士の松野信夫さん(68)が水俣病訴訟や政治[…]”
◇城島勇人「「水俣条約」会議参加へ 胎児性患者・松永さんに託された思い」
『毎日新聞』2019年10月18日18時33分(最終更新:10月21日17時45分)
https://mainichi.jp/articles/20191018/k00/00m/040/272000c
“「公害の原点」とされる水俣病と同じ被害を繰り返さないために定められた「水銀に関する水俣条約」の第3回締約国会議(COP3)が11月にスイス・ジュネーブで開かれ、胎児性水俣病患者の松永幸一郎さん(56)=熊本県水俣市=が出席する。同じ胎児性患者で、2年前の第1回会議でスピーチした坂本しのぶさん(63)=同=の思いを引き継ぎ、公式確認から63年が過ぎても続く水俣病被害の深刻さや規制の大切さを再び全世界へアピールする。”
◇清水晃平「水俣病公式確認63年 一度でいいから母ちゃんと呼んでほしかった 夫と娘亡くした上野さん」
『毎日新聞』2019年10月19日西部夕刊
https://mainichi.jp/articles/20191019/ddg/007/040/005000c
“「公害の原点」とされる水俣病は1956年の公式確認から今年で63年。亡くなった人たちを追悼する水俣病犠牲者慰霊式が19日午後、熊本県水俣市の水俣湾埋め立て地「エコパーク水俣」で営まれる。患者や遺族を代表して「祈りの言葉」を述べる同市の上野エイ子さん(91)は夫と2歳半だった長女を水俣病で亡くした。一度でいいから母ちゃんと呼んでほしかった――。娘の死から58年、独りで生きてきた母は公害による悲劇が二度と繰り返されないよう祈りをささげる。”
◇城島勇人・清水晃平・杣谷健太「小泉環境相、水俣病患者認定基準見直しに否定的考え 被害者らとの溝埋まらず」
『毎日新聞』2019年10月19日20時46分(最終更新:10月20日00時19分)
https://mainichi.jp/articles/20191019/k00/00m/040/358000c
“被害者らの声は、今年も国に届かなかった。熊本県水俣市で19日、水俣病犠牲者慰霊式が営まれ、参列した小泉進次郎環境相は被害者らが強く求める水俣病認定基準の緩和に、歴代環境相と同様の否定的な考えを示した。水俣病は公式確認から63年。患者認定に漏れるなどした約1700人は今も認定や賠償を求める訴訟を続け、「公害の原点」の出口はまだ見えない。”
◇杣谷健太・清水晃平「水俣病公式確認63年 「苦しみは変わらない」 犠牲者慰霊式に患者や遺族ら830人」
『毎日新聞』2019年10月20日地方版(熊本)
https://mainichi.jp/articles/20191020/ddl/k43/040/289000c
“水俣病の公式確認から63年がたっても、癒えない遺族・患者の苦しみ。熊本県水俣市のエコパーク水俣親水緑地で営まれた犠牲者慰霊式。患者や遺族をはじめ、国や県、原因企業チッソ(東京)の関係者ら約830人が参列し、犠牲者をいたんだ。”
◇村田直隆「水俣病伝える2体の地蔵 資料館企画展でトークイベント」
2019/10/24_06:00『西日本新聞』熊本版
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/553494/
“水俣市と新潟県に立つ「お地蔵さん」を通して水俣病を考えるトークイベントが20日、水俣市立水俣病資料館であった。患者救済運動のリーダーで、地蔵を建立した故川本輝夫さんの長男愛一郎さん(61)と、新潟の地蔵を設置した旗野秀人さん(69)=同県阿賀野市=が、地蔵に込められた思いなどについて語った。”
◇城島勇人「水俣病、終わってない 胎児性患者・松永さん 来月、締約国会議でスピーチ 「経済より人命優先を」」
2019年10月22日『毎日新聞』西部朝刊
https://mainichi.jp/articles/20191022/ddp/041/040/018000c
“「公害の原点」とされる水俣病と同じ被害を繰り返さないために定められた「水銀に関する水俣条約」の第3回締約国会議(COP3)が11月にスイス・ジュネーブで開かれ、胎児性水俣病患者の松永幸一郎さん(56)=熊本県水俣市=が出席する。同じ胎児性患者で、2年前の第1回会議でスピーチした坂本しのぶさん(63)=同=の思いを引き継ぎ、公式確認から63年が過ぎても続く水俣病被害の深刻さや規制の大切さを再び全世界へアピールする。”
◇村田直隆「水俣病訴え 母の分まで 胎児性患者の坂本しのぶさん ソウルで演説」
2019/10/28_6:00『西日本新聞』社会面
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/554528/
“胎児性水俣病患者の坂本しのぶさん(63)=熊本県水俣市=が28、29日、韓国・ソウルを訪れ、労災や公害被害者などが集まる国際シンポジウムに参加し、水俣病被害の現状について演説する。今月13日に母フジエさん(享年94)を亡くしたばかりで出席するか悩んだが、「今まで水俣病(の不条理)を訴えてきたお母さんの分まで話したい」と決意を新たに臨む。”
◇池田郷「水俣の教訓、国境超えて 坂本しのぶさん、韓国の殺菌剤被害者と再会」
2019/10/29_6:00『西日本新聞』社会面
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/554861/
“公害や労働災害についての国際シンポジウムが28日、韓国ソウルで開かれ、胎児性水俣病患者の坂本しのぶさん(63)=熊本県水俣市=が演説した。シンポには韓国で起きた加湿器用殺菌剤が原因の健康被害に苦しむ趙淳美(チョスンミ)さん(50)も登壇。趙さんは今年2月に水俣市を訪れ、坂本さんや13日に死去した母フジエさん(享年94)と交流した。再会を喜んだ2人はフジエさんをしのびながら、息長く活動を続けることを誓い合った。”
◇平野美紀「水俣病関西訴訟 被害者の苦悩、今も 少額補償、履行拒否 患者ら心情語る 最高裁判決、15周年の集い 大阪」
2019年10月29日『毎日新聞』大阪版
https://mainichi.jp/articles/20191029/ddl/k27/040/291000c
“水俣病関西訴訟最高裁判決(2004年)から15年たった今月、15周年の集い「改めて患者さんのお話を聴く〜水俣と今」が大阪市内で開かれた。水俣病被害者を支援する「チッソ水俣病『知ろっと』の会」(大阪市)が主催した。司法と行政認定の二重基準や十分な補償の不履行など、今なお翻弄(ほんろう)される被害者の声に、約80人が耳を傾けた。”
◇村田直隆「水俣発信「若い自分が」 胎児性患者の松永さん「水銀条約」会議へ決意」
2019/11/17_6:00(2019/11/17_8:44 更新)『西日本新聞』社会面
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/560216/
“水俣病の原因となった水銀による環境汚染や健康被害の防止を目指す「水銀に関する水俣条約」の第3回締約国会議(COP3)が、25日にスイス・ジュネーブで開幕し、胎児性患者の松永幸一郎さん(56)=熊本県水俣市=がスピーチする。今もなお続く水俣病被害の苦しみや水銀規制の重要性を、自らの体験を交えて世界に訴える。16日に同市であった壮行会で、松永さんは「患者の思いや水銀の怖さなど、今の水俣の状況を伝えたい」と語った。”
◇村田直隆「水俣病の継承、多様化 資料館の「伝え手」制度、導入1年」
2019/11/25_6:00『西日本新聞』熊本版
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/562316/
“水俣病の体験を語り部として伝える患者や家族が高齢化する中で、水俣市立水俣病資料館が講師の範囲を広げる「伝え手」制度を導入して26日で1年を迎える。行政OBや患者の支援者、地域の再生に取り組んできた人たちなど4人が加わり、水俣病の実相や教訓を継承する体制や講話の内容がどう変わったのか。伝え手の講話を聞いて、現状を追った。”
◇村田直隆「水俣病認定へ闘い続ける 被害者互助会・佐藤英樹会長」
2019/11/27_6:00『西日本新聞』熊本版
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/562946/
“「公害の原点」とされる水俣病を巡り、公式確認から63年を経た今も患者認定申請が後を絶たず、棄却処分に納得いかない人や政治救済に漏れた人が訴訟を続けている。胎児・幼児期にメチル水銀に汚染されたと訴える水俣病被害者互助会の佐藤英樹会長(64)もその一人。司法では水俣病と認められたが、「行政に患者と認定されるまで闘う」と強い意志で臨んでいる。”
◇村田直隆「「水銀の怖さ伝えられた」 松永さん、スイスで演説」
2019/12/6_6:00『西日本新聞』熊本版
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/565702/
“スイス・ジュネーブで11月30日に閉幕した「水銀に関する水俣条約」の第3回締約国会議(COP3)で、水銀規制の重要性などを訴えた胎児性水俣病患者の松永幸一郎さん(56)が4日夜、水俣市で報告会を開いた。演説後に会場全体から大きな拍手が送られたことを振り返り「思い切ってスイスに行って良かった。何とか大役を果たせた」と充実感をにじませた。”
◇水銀被害訴え「大役果たせた」 COP3参加、松永さんら水俣で報告
2019年12月06日『朝日新聞』西部朝刊熊本全県・1地方
◇水俣病の歴史知って 地蔵がつなぐ熊本と新潟 水俣で企画展
『毎日新聞』2019年12月7日熊本版
https://mainichi.jp/articles/20191207/ddl/k43/040/456000c
“水俣病が発生した熊本県水俣市と新潟県阿賀野市で被害者支援に取り組んだ2人が、阿賀野川と水俣川の石から作った地蔵を巡って交流した歴史を伝える企画展「新潟と水俣〜お地蔵さんがつなぎ、伝えるもの〜」が、水俣市立水俣病資料館で開かれている。15日までで、入場は無料。同館は「地蔵は絆の象徴。歴史を知ってほしい」としている。”
■企画
◆《大谷大学総合研究室助教Presents ガクモン講座:第12回》
「海と空のあいだに――石牟礼道子『苦海浄土――わが水俣病』を京都で読む」
日時:2019年12月4日(水)16:20〜18:00
会場:大谷大学響流[こうる]館3Fメディアホール
*参加費・事前申し込み不要
“カライモブックス店主・奥田順平さん、奥田直美さんと、本学助教による公開座談会”
◆ひとり芝居「天の魚」大阪公演2019
2019年11月17日(日)/於:大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)
出演:川島宏知
原作:石牟礼道子
《特別対談「天の魚の世界、終わらない水俣病」》:
最首悟(いのち論)・おしたようこ(水俣病被害者)
“石牟礼道子『苦海浄土――わが水俣病』(1969)を原作に、40年にわたり全国各地で累計600回以上巡演された一人芝居「天の魚」の約30年ぶりの大阪公演”
◆修復的司法×水俣×吉田寮――対話の場を支えるもの
日時:2019年10月9日(水)19:00〜22:30
会場:京都大学吉田寮食堂
料金:入場無料(カンパ制)
構成:小松原織香さん(龍谷大学)・永野三智さん(水俣病センター相思社)座談会
主催:小松原さん・永野さん座談会実行委員会
◆第17回水俣病記念講演会「民を棄てる国」
日時:2019年4月7日(日)午後2時30分ー6時(2時開場)
会場:有楽町朝日ホール(東京都千代田区有楽町2-5-1)
入場料:一般=当日 2200円/前売 1600円|学生=当日 1500円/前売 1000円
主催:認定NPO法人 水俣フォーラム・朝日新聞社
講演:小笹恵/富樫貞夫/佐高信/C・W・ニコル
司会:木村友祐
https://npo.minamata-f.com/kinen
◆《[公開研究会]水俣と京都をつなぐ――水俣の問題を自分たちの足もとから考えていくために:その1》「水俣とカライモブックス――いつから・どのようにかかわってきたか」
お話:奥田直美さん・奥田順平さん(
KARAIMO BOOKS)
司会・コーディネーター:杉本星子(京都文教大学)
日時:2019年3月2日(土)13:00〜16:00
会場:京都文教大学 光暁館[こうぎょうかん]1階第1会議室
入場無料・申込み不要
お問い合わせ:京都文教大学研究支援オフィス(担当:立石)n-tateishi@po.kbu.ac.jp/0774-25-2494
*趣旨文抜粋:“鶴見和子は1976年からはじまる「不知火海総合学術調査団」に社会学者として参加し、公害問題にみまわれた水俣の地を訪れ、そこで生きる人々と出会うことになります。彼女が終生取り組んできた課題である「内発的発展論」は、さまざまな立場の人々が、その地域独自の自然環境や社会状況に応じたかたちで創造的に生きていくあり方を考えていくものでした。晩年に自らも障害を抱えていくなかで、鶴見和子は水俣病で苦しんできた人々の想いを受け止めながら、「内発的発展論」とはどういうものなのかを社会的弱者となった自身の身体性を通して最後まで思索を重ねて考え続けたといえます。[…]今回の公開研究会では、京都・西陣の古書店という現場から、水俣および水俣病公害問題について発信し、共に学びながら行動していく場のあり方を考え続けてこられた奥田さんご夫妻をお招きします。”
◆第44回カライモ学校「カライモブックスで水俣と石牟礼道子さんのことを話す」
日時:2019年2月24日(日)14:00〜16:00(13:30開場)
場所:カライモブックス(京都市上京区社横町301)
話し手:奥田直美・奥田順平(
カライモブックス)
聞き手:実川悠太(
水俣フォーラム)
定員:20名
入場料:1000円
☆ご予約ください
karaimobooks@gmail.com / 075-203-1845(カライモブックス)
◆〈水俣病を語り継ぐ会〉第3回:早春の朗読発表会
日時:2019年2月10日(日)13時30分開場/14時開演(16時30分終了予定)
場所:水俣市総合もやい直しセンター「もやい館」3階もやいホール(熊本県水俣市牧之内3-1)
参加方法:入場無料
主催:(一社)水俣病を語り継ぐ会
■関連
■立命館大学産業社会学部2018年度後期科目《質的調査論(SB)》「石牟礼道子と社会調査」(担当:村上潔)
*作成:村上 潔
UP: 20190112 REV: 20190116, 17, 31, 0201, 04, 12, 16, 27, 28, 0307, 10, 16, 18, 23, 0411, 21, 24, 0502, 05, 0609, 19, 0707, 0823, 24, 27, 0910, 1007, 14, 21, 29, 1125, 27, 1209, 20200112
◇
水俣病
◇
水俣病 2018
◇
水俣病 2020
◇
水俣・水俣病:関連新聞記事
◇
石牟礼道子
◇
生を辿り道を探る――身体×社会アーカイブの構築
◇
事項