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精神障害・精神医療 2009

精神障害・精神医療


■文献など

障害学会第6回大会 於:立命館大学 2009/09/26-27
松枝 亜希子(立命館大学大学院先端総合学術科)
  「向精神薬が規制されるにいたった経緯とその論拠――トランキライザーの事例から」
山口 真紀(立命館大学大学院先端総合学術科)
  「病名診断をめぐる問題とは何か――診断名を求め、語る声から考える
吉野 靫(立命館大学大学院先端総合学術科)
  「性同一性障害の疾病化の『恩恵』とその限界性」
三野 宏治 (立命館大学大学院先端総合学術科)
  「精神障害当事者と支援者による障害者施設における対等性についての研究――クラブハウスモデル研究を通して支援関係の変換の試み 」
吉田 幸恵(立命館大学大学院先端総合学術研究科)
  「<病い>を抱える人が社会で生きていく戦略――障害者の生活史から」
◇桐原 尚之(全国[精神病]者集団・(協)プランニングネットワーク東北客員研究員)
 「法的能力と支援された意思決定の議論における障害者運動の課題」
阿部 あかね(立命館大学大学院先端総合学術研究科)
 「1970年代日本の精神医療改革運動に与えた「反精神医学」の影響」
◇杉村 直美(愛知県立日進西高等学校)
 「発達障害理解のための自記入式質問紙の有用性の検討――学校文化と特別支援教育」
◇高森 明・近藤 武夫
 「発達障害と貧困――アスペルガー当事者を中心として」
片山 知哉(立命館大学大学院先端総合学術研究科・横浜市総合リハビリテーションセンター)・山田 裕一(熊本学園大学大学院・障害学生パートナーシップネットワーク)
 「ふたつの構造的抑圧――専門家支配と能力主義に抗して自閉文化の存在意義を擁護する」
◇安原 荘一
 「アフリカ(ケニア)における「伝統的精神医療」報告――近代精神医療に対する「オルターナティヴ療法」の可能性を探る」
◇平 直子(西南学院大学社会福祉学科)
 「精神医療保健福祉サービスへの精神科医療ユーザーの参加」
◇山田 裕一(熊本学園大学大学院・障害学生パートナーシップネットワーク・熊本市障がい者ケアマネジメント従事者)
 「発達障害」という存在から考える大学教育のインクルーシブデザイン――障害学生パートナーシップネットワークという活動から「見えざるバリア」を顕在化する」


■ニュース など

◆20090107 精神障害者を地域ぐるみで支援するためのシンポジウム開催 九州企業特報
http://www.data-max.co.jp/2009/01/post_4066.html
◆20090113 悪化する日本の労働環境 うつ病、名ばかり管理職、サービス残業、そして過労死
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20090109/182333/?ST=manage
◆20090115 米国発ニュース 幼児期の心的外傷が慢性疲労症候群に関連  NIKKEI NET
http://health.nikkei.co.jp/hsn/news.cfm?i=20090115hj001hj
◆20090116 「都、地域で精神障害者サポート/支援員を配置へ」―四国新聞社―
◆20090119  「文化・芸能:精神障害者作品発掘を」高知新聞
http://203.139.202.230/?&nwSrl=238117&nwIW=1&nwVt=knd
◆2009120 「文化・芸能:精神障害者作品発掘を」」高知新聞
◆20090121 「体験語る精神障害者たちに反響続々 広がる理解」神戸新聞http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0001665371.shtml
◆20090123 FOX『Dr.House』100話達成記念、チャリティーパーティー AFPBB News
http://www.afpbb.com/article/entertainment/entertainment-others/2561984/3712884
◆20090130 「精神障害者600人地域へ 退院可能者の生活支援」 - 琉球新報 -
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-140350-storytopic-1.html
◆20090203 「若年期に電子メディアに接しすぎるとうつになりやすい?米研究」AFPBB News
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2567349/3750964
◆20090220 「偽造の精神障害者福祉手帳で携帯電話契約/神奈川県が告発へ 」神奈川新聞社 http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryivfeb090220/
◆神奈川県HP 「神奈川県精神障害者保健福祉手帳の偽造について」http://www.pref.kanagawa.jp/press/0902/013/index.html
◆20090205 「日豪の精神障害者ら描く「心の世界」 左京・絵画や写真など展示」―京都新聞
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009020500076&genre=I1&area=K1D
◆20090205 「精神障害者除外を変更 県立職能校 条件付き受け入れへ」 - 沖縄タイムス
http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-02-05-M_1-027-1_003.html?PSID=80927e489fcf8a2429a755e457c544fd
◆20090210 「精神障害にも相談窓口」- 大分合同新聞
http://www.oita-press.co.jp/localNews/2009_12342259218.html
◆20090211 「メディセーブ利用枠を拡大、利用者負担を軽減:シンガポール」―アジア エックス - Singapore
http://www.asiax.biz/news/2009/02/11-080111.php
◆20090214 「「精神障害」は「心的障碍」 兵庫・芦屋のNPOが改称を働きかけ」
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/topics/221883/
◆20090217 「ビデオゲームは鬱(うつ)の原因にはあらず? テレビの見過ぎは×」 ―Gpara.com
http://www.gpara.com/kaigainews/eanda/2009021701/
◆20090224 「精神障害者の雇用就労 理解と連携で支援」- 大分合同新聞
http://www.oita-press.co.jp/localNews/2009_123543711085.html
◆20090227 「平成21年度精神障害者相談・就労準備支援業務の委託先を募集」−京都府 (受付終了)
障害者一人ひとりにきめ細やかな就労支援サービスを行うため、京都ジョブパーク障害者就労支援コーナー(以下「はあとふるジョブカフェ」という。)において、特に就労が困難な精神障害者に対する専門的な相談体制を強化するとともに、企業実習が困難な精神障害者に対する就労準備支援業務の委託先を公募します。http://www.pref.kyoto.jp/news/recruitment/2009/2/1235109209851.html
◆20090301 「精神障害者17人が社員 鹿児島市の出版社、設立1周年」―南日本新聞エリアニュース
http://www.373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=15516
◆20090303 「うつ傾向の人は成功や名声に強い願望」―AFPBB News 発信地:ロンドン/英国
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2577554/3874013
◆20090306 「住宅コーディネーター配置を 精神障害者支援へ倉敷市協議会答申」―山陽新聞
http://www.sanyo.oni.co.jp/sanyonews/2009/03/06/2009030609472722011.html
◆20090305 「JR西の日勤教育「精神障害と因果関係なし」 父親の請求棄却」―産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090305/trl0903052135016-n1.htm
◆20090312 「通リハ手当廃止撤回 精神障害者の社会適応訓練」―琉球新報
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-141613-storytopic-1.html
◆20090312 「八戸の母子3人殺害事件 鑑定医「精神障害なし」」―産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/region/tohoku/aomori/090312/aom0903120319001-n1.htm
◆20090315 「精神障害者 家族相談研修会〜心身財に苦しむ家族を支える相談体制構築へ指導者養成」【3月15日 いわて県民情報交流センター アイーナ(盛岡市)】
◆20090314 「精神障害者支援施設ハートピア、宿泊部門閉鎖へ:栃木」―asahi.com(朝日新聞社)
http://www.asahi.com/national/update/0314/TKY200903130340.html
◆20090406 厚生労働省:「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針」の一部改正について〜職場における心理的負荷評価表に新たな出来事の追加等の見直しを行う〜
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/04/h0406-2.html
◆20090515 「「レーザーで脳ニューロンを正確に刺激」する新しい治療法」―Wired Vision 
http://wiredvision.jp/news/200905/2009051523.html
◆20090524 「障害者の就労支援へ佐野市が専門職員雇用」―下野新聞SOON
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/region/news/20090523/151542
◆20090529 「「精神」の想田監督インタビュー」―読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/heather/h_review/20090529et0b.htm
◆20090605 「ハローワーク窓口で精神障害者就労支援」―わかやま新報
http://www.wakayamashimpo.co.jp/news/2009/06/post_984.html
◆20090611 「建設業の「精神障害」は過去2番目に多い22件、過労死などは16%減」―日経BP 
http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20090611/159531/
◆20090627 「障害者の就労支援へ NPOが農園開設」―神戸新聞|阪神北摂 http://www.kobe-np.co.jp/news/hanshin/0002063686.shtml
◆200907 「ドラッグは「ダメ。ゼッタイ。」 正しい知識と断る勇気を!」:政府広報 http://www.gov-online.go.jp/useful/article/200907/1.html
◆20090707 「障害者 就労進まず ニュース ジョブサーチ」― YOMIURI ONLINE読売新聞
http://job.yomiuri.co.jp/news/ne_09070707.htm?FORM=ZZNR2
◆20090716 「自分の四肢を切断したい人々:BIID症候群と「脳と精神」」―Wired Vision 
http://wiredvision.jp/news/200907/2009071623.html
◆20090718 「精神障害者のための講演会 就労支援の新しい試み」http://recoverycaravan.blogspot.com/2009/07/ips-tokyo-httpkatakura-hs.html
◆20090717 「心の病に理解を精神障害者らの作品展」―四国新聞社 
◆20090724 「山本譲二さん動かし精神障害者の雇用促進」― 大分合同新聞
http://www.oita-press.co.jp/localNews/2009_124839592597.html
◆20090729 「ズル休み疑いや接触回避……職場でのうつ病の偏見、当事者の8割が「ある」」―マイコミジャーナル 
http://journal.mycom.co.jp/news/2009/07/29/049/?rt=na 
◆20090805 「うつ病患者の8割が会社に告白、「打ち明けて良かった」が7割」―nikkei BPnet 
http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20090805/172615/ 
◆20090729 「日照時間が少ないとうつ病患者の認知力が低下」―日本経済新聞
http://health.nikkei.co.jp/hsn/hl.cfm?i=20090806hk001hk
◆総務省 平成21年10月から、5省庁等において、公務部門における精神障害者の職場体験実習を実施します。  このため、総務省では、実習を希望する精神障害者を募集します。http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/17417.html
◆20090822 「触法精神障害者を治療 県内初の専門病棟 吉野ケ里町に来年1月完成」− 西日本新聞朝刊
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/116694
◆20090825 「職員食堂で障害者就労支援=社福法人に運営委託−大阪・松原市」―時事通信
◆20090826 「精神疾患:血液で判断 たんぱく質データ判定 大阪市大院」―毎日JP
http://mainichi.jp/select/today/news/20090826k0000m040145000c.html
◆20090830 「障害者の活動を知って 福山」―中国新聞
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200908300008.html
◆20090902 「きずなロール」できた 障害者施設の“救世主”期待 大阪―産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/region/kinki/osaka/090902/osk0909020243000-n1.htm 
◆20090908 働く障害者 止まる年金 県内で相次ぐ不支給決定―信濃毎日新聞
http://www.shinmai.co.jp/news/20090908/KT090907FTI090004000022.htm
◆20099008 精神障害者の苦悩を本に―中国新聞
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200909080047.html
◆20090910 精神科救急医療情報センターの一元化方針を了承−東京都―CBnews
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/24224.html
◆20090910 日本の死刑囚、精神障害を発症する危険 アムネスティが報告書―AFPBB News
http://www.afpbb.com/article/politics/2639874/4559686
◆20090911 うつ病早期発見目指す 広島市がモデル事業―中国新聞
http://www.chugoku-np.co.jp/Health/An200909110240.html
◆20090912 自慢の味 食べて! 郷土料理勢ぞろい 千歳で20日、ふるさとポケット―北海道新聞
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/sapporo/188420.html
◆20090912 「コピンの会」で思い語り心軽く 女性同士悩み相談し合う―長野―中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20090912/CK2009091202000011.html
◆20090913 米社会に鋭い目 ワイズマン作品 東京で特別上映―asahi.com
http://www.asahi.com/showbiz/movie/TKY200909110223.html
◆20090913 死刑制度:「精神障害者の死刑」アムネスティが批判―毎日jp
◆20090913 精神障害者団体で裏金、元職員が1千万円着服か
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20090913AT5C1201A12092009.html
◆20090914 がん患者がうつを併発すると死亡リスク高まる、カナダ研究―AFPBBNEWS
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2641325/4587383
◆20090920 自立支援法廃止に新しい障害者福祉めざす―きょうされん全国大会 ―しんぶん赤旗
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-09-20/2009092001_01_1.html
◆20090921 人・あきた:精神保健福祉ボランティア「萌の会」会長・松村政子さん /秋田―毎日JP
http://mainichi.jp/area/akita/news/20090922ddlk05070007000c.html
◆20090924 脳器官形成の遺伝子 精神疾患解明へ糸口発見…高橋・名大教授ら―yomiuri online
http://osaka.yomiuri.co.jp/university/research/20090925-OYO8T00471.htm
◆20090926 健やかわかやま:障害者福祉の安定を 600人参加し、有田で県身障者大会 /和歌山―毎日JP
http://mainichi.jp/area/wakayama/news/20090926ddlk30040604000c.html
◆20090929 ハートピア 「譲渡どうなる」―asahi.com
http://mytown.asahi.com/tochigi/news.php?k_id=09000000909290006
◆20090929 リップルハウス:精神障害者家族らの仲間作りの場が開所−−守山 /滋賀―毎日JP
http://mainichi.jp/area/shiga/news/20090930ddlk25040469000c.html
◆20091002 NPOが精神障害者の社会参加や自立を応援するための「精神障害者自立支援活動賞」の募集を開始 (共同通信PRワイヤー)―Infoseek news
http://news.www.infoseek.co.jp/press_release/story/kyodopr200910015228/
◆20091002 障害越え交流の場に-氷見-自立へ福祉の店開店―中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/article/toyama/20091002/CK2009100202000178.html
◆20091002 フォーラム:精神疾患もっと知って 浜家連、保土ヶ谷できょう /神奈川―毎日JP
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20091003ddlk14040152000c.html
◆20091003 22歳無職男を逮捕 精神疾患、緊急措置入院に 奈良・かま襲撃―産経関西
http://www.sankei-kansai.com/2009/10/03/20091003-015281.php
◆20091004 県精神障害者援護会 自立支援法逆風で会員激減/栃木―下野新聞
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/local/news/20091004/214703
◆20091005 【全精社協疑惑】現職最高幹部も私的流用か 五月女容疑者から138万円受け取る―産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/091005/crm0910050133000-n1.htm
◆20091006 障害者自立支援法:虐待児保護へ新基準 公費入所拡大−年内にも―毎日JP
http://mainichi.jp/life/health/fukushi/news/20091006ddm012010004000c.html
◆20091006 精神保健福祉施設「ハートピア」存続要望 利用家族ら「いくところない」 栃木―産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/tochigi/091006/tcg0910060233001-n1.htm
◆20091008 キッチンはな:精神障害者が職業訓練 松原市役所の北別館元食堂にオープン /大阪―毎日JP
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20091008ddlk27040409000c.html
◆20091012 【全精社協】厚労省、補助金交付のため調査研究テーマ創作か 議員口利き後の2次審査―産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/091012/crm0910121451007-n1.htm
◆20091012 写真Tシャツ展示会:精神障害者らの力作並ぶ−−宮崎 /宮崎―毎日JP
http://mainichi.jp/area/miyazaki/news/20091012ddlk45040330000c.html
◆20091014 精神疾患に関与の遺伝子特定 岐阜薬科大グループ―47news
http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009101401000764.html
◆20091014 中国で死刑判決の英国人、支持団体が「精神疾患」訴え執行中止求める ―AFPBB News
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2652390/4754869
◆20091014 【全精社協】元事務局次長起訴へ 15日にも 業務上横領罪で―産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/091014/crm0910142048030-n1.htm
◆20091016 代表の遺志を継ぎシンポ 千厩で精神障害者らの団体―岩手日報
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20091016_4
◆20091017 毎日介護賞:佐賀支局長賞決まる 佐賀げんき会と県宅老所連絡会 /佐賀―毎日JP
http://mainichi.jp/area/saga/news/20091017ddlk41100544000c.html
◆20091019 精神障害者支援考えよう 29、30日、みんなねっと長崎大会―長崎新聞
http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20091019/04.shtml
◆20091020 補助金頼みで“綱渡り” 象徴施設めぐり事件に―中国新聞
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200910200203.html
◆20091022 全精社協:前議員が法改正提案 補助金狙い厚労省側に 元次長「122万円提供」―毎日JP
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20091022ddm041040171000c.html
◆20091026 精神障害者福祉の見直し求め要望書―日精協 ―医療介護CBニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091026-00000005-cbn-soci
◆20091028 入院のみ小2まで拡大 福祉医療費給付事業、県が見直し案―信濃毎日新聞
http://www.shinmai.co.jp/news/20091028/KT091027ATI090011000022.htm
◆20091030 1日から精神障害者の運賃割引 県内公共交通機関4社で―福井新聞
http://www.fukuishimbun.co.jp/modules/news2/article.php?storyid=8845
◆20091031 精神障害者:退院可能204人が入院 地域社会へ移行進まず /鳥取―毎日JP
http://mainichi.jp/area/tottori/news/20091031ddlk31040634000c.html
◆20091106  北海道、障害者からのメッセージDVDを道民に広く貸し出し―ケアマネジメントオンライン
http://www.caremanagement.jp/news+article.storyid+5717.htm
◆20091111 「批判避けるため支援」厚労省職員が証言 全精社協事件―asahi.com
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200911110012.html
◆20091112 視覚経験で抑制性神経回路が「ダイナミック」に変化する現象を初めてキャッチ−弱視治療で知られる臨界期における眼優位性可塑性を、抑制性細胞の別の可塑性が制御−―独立行政法人理化学研究所
http://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2009/091112_2/
◆20091112 うつ病患者は身体症状に関する記憶が不鮮明―NIKKEINET
http://health.nikkei.co.jp/hsn/hl.cfm?i=20091112hk000hk
◆20091114 障害者雇用:正社員割合、知的障害者37.3% 5年前比13.3ポイント減―毎日JP
http://mainichi.jp/life/job/news/20091114ddm012040023000c.html
◆20091115 全精社協、ホテル売却へ 事件の舞台「ハートピア」―asahi.com
http://www.asahi.com/national/update/1115/TKY200911140397.html
◆20091117 ◆メンタル事業No.1 【活力経営2009】(15)アドバンテッジリスクマネジメント社長・鳥越慎二氏
http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200911170004a.nwc
◆20091118 障害者就業セミナーinみやぎ・せんだい2009
http://blog.goo.ne.jp/izumi-network/e/654017c177f19b415f47e050a6c5e4d7
◆20091118 有機野菜の弁当好評-豊橋の農園カフェ 障害者が調理、接客―YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aichi/news/20091118-OYT8T01354.htm
◆20091119 須原グループリーダーらのチームがベルツ賞を受賞―独立行政法人 放射線医学総合研究所
http://www.nirs.go.jp/news/etc/2009/11_19.shtml
◆20091119 障害者も短時間労働が増加 08年度、正社員は減少―47NEWS
http://www.47news.jp/CN/200911/CN2009111901000561.html
◆20091120 被告、精神障害者支援訴え―YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokushima/news/20091119-OYT8T01184.htm
◆20091120 精神障害の長男殺害・遺棄事件で父親に懲役12年 徳島―asahi.com
http://www.asahi.com/national/update/1120/OSK200911200087.html
◆20091120 医師への尋問 主な発言―asahi.com
http://mytown.asahi.com/tokushima/news.php?k_id=37000000911200003
◆20091120 精神障害の実情 どう考慮―asahi.com
http://mytown.asahi.com/tokushima/news.php?k_id=37000000911200004
◆20091120 県 低学年にも入院費助成へ―YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nagano/news/20091119-OYT8T01234.htm
◆20091121 <裁判員 法廷から> 「謝罪言ってほしかった」―YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokushima/news/20091120-OYT8T01402.htm
◆20091121 研修会:広島市内の行政機関、自殺防止考える 東尋坊の茂さん講演 /広島―毎日JP
http://mainichi.jp/area/hiroshima/news/20091121ddlk34040635000c.html
◆20091121 障害者が作るパンの縁 きょうフェスティバル ヘアサロンが企画―東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/20091121/CK2009112102000104.html
◆20091121 映画で障害者への理解を あす高月でチャリティ上映会―中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20091121/CK2009112102000005.html
◆20091121 残虐さに厳しい姿勢―asahi.com
http://mytown.asahi.com/tokushima/news.php?k_id=37000310911210001
◆20091122 裁判員法廷@徳島 「脱病院中心」―asahi.com
http://mytown.asahi.com/tokushima/news.php?k_id=37000000911220002
◆20091122 内障害者雇用率1.82% 初めて法定上回る―琉球新報
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-153175-storytopic-4.html
◆20091122 県有施設2カ所 指定管理者選定 県精神障害者援護寮 群馬の森―東京新報
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20091122/CK2009112202000102.html


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◆20090107 精神障害者を地域ぐるみで支援するためのシンポジウム開催 九州企業特報

福岡県と(社)福岡県精神科病院協会は、精神に障害のある人とない人とが、互いの人格と個性を尊重し、かつ、支え合うことのできる「共生社会」の実現を目指すためのシンポジウムを開催する。 詳細は以下のとおり。

【テーマ】「住み慣れた地域で共にくらすために」
第1部 基調講演
「住み慣れた地域で共にくらすために〜おかやまの取り組みから〜」
  講師 近藤 卓 氏(岡山県精神保健福祉センター包括支援科科長)
第2部 シンポジウム
「安心してくらせる まちづくりに向けて」
<日時>
2009年2月3日(火曜日) 13時30分〜17時00分(受付:13時00分〜)
<会場>
クローバープラザ クローバーホール
(春日市原町3丁目1-7)JR春日駅そば
<主催>
福岡県・社団法人福岡県精神科病院協会
<参加費>
無料
<申込等>
不要。参加自由

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◆20090113 悪化する日本の労働環境 うつ病、名ばかり管理職、サービス残業、そして過労死

 トヨタ系列の自動車部品製造大手、デンソーで働く男性技術者(44歳)は、最近その恩恵を受けた1人だ。名古屋地裁は2008年10月30日、過重労働が原因で男性がうつ病を発症したとして、デンソーと出向先のトヨタ自動車(TM)に約150万円の支払いを命じた。男性はトヨタでディーゼルエンジンの技術開発を担当。1日14〜15時間の長時間労働を強いられた。デンソーに戻ると過労から6カ月間の休職を余儀なくされたが、職場に復帰すると降格された。
 「会社側が労働環境に十分配慮していなかったことを認めた意義ある判決だった」と、今もデンソーで働くこの男性社員は言う。トヨタとデンソーの両社は、判決に全面的には納得しなかったが、控訴を断念。判決が確定した。

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◆20090115 米国発ニュース 幼児期の心的外傷が慢性疲労症候群に関連  NIKKEI NET

幼児期に性的、身体的、精神的虐待により心的外傷(トラウマ)を受けると、成人後に慢性疲労症候群(CFS)を発症しやすくなることが新しい研究により示された。研究を率いた米国疾病管理予防センター(CDC)のWilliam C. Reeves博士によると、CFS患者の約60%が幼児期にひどい虐待を受けており、このような患者にはストレスに対する反応の低下もみられるという。
 米国では推定400万人がCFSに罹患しており、年間で米国の医療コストが90億ドル(約8,1000億円)、患者世帯当たりの損失が2万ドル(約180万円)と多大な負担をもたらしている。CFSは40〜59歳の女性に特に多い疾患で、原因不明の疲労感、睡眠障害、記憶力や集中力での障害、疼痛などの症状が集合的にみられる。1980年代に初めて存在が認識された当初は「ヤッピー風邪(yuppie flu)」とも呼ばれ、疾患の信憑(しんぴょう)性が問題となったが、「CFSは実在する疾患であり、軽視するべきではない」とReeves氏は述べている。
 米医学誌「Archives of General Psychiatry(一般精神医学)」1月号に掲載された今回の研究では、CFS患者113人およびCFSの症状のない被験者124人のデータを収集。幼児期に性的、身体的、精神的虐待または精神的、身体的なネグレクトによる心的外傷を受けた経験があるかどうかを被験者に尋ねるとともに、抑うつ、不安、および心的外傷後ストレス障害(PTSD)の検査、唾液中コルチゾール(副腎皮質ホルモンの一種)濃度の検査を実施した。コルチゾール濃度が低いと、身体の神経内分泌系によるストレス反応の機能が低下していることを示す。
 その結果、幼児期に心的外傷を受けた人は、CFSを発症する比率が6倍であることが判明。また、心的外傷を受けたCFS患者にはコルチゾール濃度の低下がみられたが、心的外傷を受けていないCFS患者にはそのような所見はみられず、小児期のストレスが生物学的にCFSになりやすくする可能性が示された。Reeves氏らは、この知見がCFSの新しい治療法につながることを期待している。
 米ハーバード大学医学部(ボストン)教授のAnthony L. Komaroff博士は「CFS患者でも幼児期の虐待がなかったという人が相当の割合で存在することと、(今回の研究の)対照群の被験者は虐待を受けていた人でも誰もCFSに罹患していないことから、幼児期の虐待がCFSの原因であるとはいえないが、虐待によって脳内の化学物質に変化が生じ、CFSを発症しやすくなることも考えられる」と述べている。
[2009年1月6日/HealthDay News]

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◆20090116 「都、地域で精神障害者サポート/支援員を配置へ」―四国新聞社―

東京都は16日までに、統合失調症などの精神障害者が退院後、地域で医療を受け続け、自宅やグループホームなどで安定した暮らしを送れるよう、市区町村ごとにある地域活動支援センターの一部に支援員を新たに配置する方針を固めた。
 都福祉保健局は2009年度に5市区町村前後で事業を実施する考えで、予算に1700万円を見積もっている。
 退院した精神障害者が医療の中断に陥る例があることから、精神科病院などから退院後のきめ細かなサポートを要望されていた。
 福祉保健局によると、精神障害者に日中の活動場所を提供したり、相談を受け付けている地域活動支援センターを拠点に、新たに配置する支援員が自治体や医療機関、訪問看護ステーションなど精神障害者を取り巻く地域の関係機関とネットワークの構築を進める。
 支援員は医療の中断による病状悪化を防ぐため、かかりつけ医による医療の継続や日常生活の見守りなど、地域での安定した生活に向け、関係機関と協力して支援する。

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◆20090119  「文化・芸能:精神障害者作品発掘を」高知新聞

病院などに眠る精神障害者の芸術作品の発掘を―。県出身の研究者や県内画家らが全国調査中。2月には京都市で展覧会も。
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◆2009120 「文化・芸能:精神障害者作品発掘を」」高知新聞

精神障害者が描く絵画など芸術作品の価値を高めていこうと、全国精神保健福祉連絡協議会(東京都)が初の全国的な調査を昨年十二月から始めている。「高知発祥の取り組み」といわれ、中心メンバーに高知市出身の精神保健の専門家や高知市の画家、織田信生さんらが参加。埋もれゆく芸術に光を当てようと作品のデータベース化を計画している。

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◆20090121 「体験語る精神障害者たちに反響続々 広がる理解」神戸新聞


神戸市の精神障害者のグループが、自らの体験を語る活動を昨春始め、県内の大学などから依頼が舞い込み、注目を集めている。幻覚などの症状だけでなく、日々の暮らしの悩みも詳しく話す。目指すのは「精神障害への理解が広がり、バリアーのない社会をともに作ること」だ。(中島摩子)
 体験を語っているのは、神戸市中央区の特定非営利活動法人(NPO法人)「中央むつみ会」が、精神障害者向けに運営する就労継続支援事業所で働く八人。「『障がいがあって生きる』体験談を語る事業」として、昨年三月にスタートさせた。
 一回約九十分。最初にソーシャルワーカーが障害の概要などを説明したあと、メンバーがマイクを握る。看護や福祉関係の大学や専門学校のほか、播磨や丹波地方のシルバー人材センター、高齢者大学などから依頼があり、これまでに九回実施した。今後は小学校にも出掛ける予定という。
 代表を務めるのは、統合失調症の女性(54)。二十七歳で発病し、幻聴に悩まされたことや、入退院を繰り返したあと、家族や勤務先などの支えで自立生活を送っていることなどを話している。
 障害を公に話すことは初めてだったため、最初は緊張のあまり震えた。しかし、聞いた人から「精神障害者に対する見方が変わりました」「誰でも起こりうる障害だと分かりました」などの感想が届き、役に立てた手応えを感じているという。
 厚生労働省によると、精神障害者は全国に約三百二万人。女性は「障害者もみんなと同じ社会で生きている。周囲の支援があれば、もっと生きやすくなる。その一歩として事業を続けたい」と話す。
 体験事業の受け付けは中央むつみ会TEL078・262・7511

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◆20090123 FOX『Dr.House』100話達成記念、チャリティーパーティー AFPBB News

発信地:ロサンゼルス/米国

米ロサンゼルス(Los Angeles)で米テレビ局FOXの人気ドラマ『Dr.House(HOUSE)』の100話達成記念チャリティーパーティーに出席した(左から)出演者のオマー・エップス(Omar Epps)、オリヴィア・ワイルド(Olivia Wilde)、ジェニファー・モリソン(Jennifer Morrison)、ジェシー・スペンサー(Jesse Spencer)。同パーティーの収益は、精神障害を患っている人や家族などをサポートする団体「National Alliance on Mental Illness:NAMI」に寄付される

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◆20090130 「精神障害者600人地域へ 退院可能者の生活支援」 - 琉球新報 -

障害者自立支援法に基づいて障害者が地域で安心して暮らすための施策を盛り込んだ「沖縄県障害福祉計画」素案が29日、県庁で開かれた県障害者施策推進協議会(会長・高嶺豊琉大法文学部教授)で示された。今年4月から3年間で、治療を終えて退院可能な精神障害者600人が地域で暮らせるよう推進、福祉施設から149人を一般就労に移行する―など具体的な数値目標を掲げた。計画の実施期間は今年4月から2012年3月まで。
 素案では施設入所者についても、408人を地域で生活できるよう後押しする方針も打ち出した。発達障害者とその家族に対しては、社会福祉法人に事業を委託し、相談と就労支援を進めることも明記した。
 協議会では障害者が賃貸住宅を借りる場合、家主に理解がないため、断られるケースがあるとの指摘が挙がった。委員の1人が「不動産、家主、県が協議会をつくり、そこで(入居できるよう)保証する仕組みができないか」と提案。これに対して県障害保健福祉課は「地区ごとの連絡協議会の中に住宅部会もあるので議論してもらう。統一して必要なことがあれば検討する余地がある」と答えた。
 別の委員は、4人以上の入居が基本のグループホーム設置基準が障壁になっているとし「別々に住んでいても近くに同じような障害者がいれば、まとめて1つのグループホームとして申請できるよう国へ働き掛けてほしい」と要望した。
 同計画は今後、パブリックコメントを経て、協議会を再度開き、3月末までに策定する。

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◆20090203 「若年期に電子メディアに接しすぎるとうつになりやすい?米研究」AFPBB News


若年期にテレビやビデオゲームなどの電子メディアに接する時間が長いほど、うつを発症しやすくなるおそれがあるという研究が2日、医学誌「Archives of General Psychiatry」に掲載された。
 研究を行ったのは米ピッツバーグ大医学部(University of Pittsburgh School of Medicine)の研究チーム。まだDVDやインターネットが広く普及していなかった1995年。当時うつの症状がなかった10代の若者4142人について電子メディアに接する時間を調べた。その結果、1日の総接触時間は平均5.68時間で、内訳はテレビが2.3時間、ラジオが2.34時間、ビデオが0.62時間、コンピューターゲームが0.41時間だった。
 調査対象者の平均年齢が21.8歳に達した7年後に再調査したところ、308人(7.4%)にうつ病の症状がみられたという。
 研究チームは、統計モデルによる分析の結果、テレビの視聴時間が長いほどうつの発症頻度が高まることが分かったとしている。さらにテレビ以外も含めて電子メディアに接触した時間が長いほど、発症頻度が高かかったという。
 性別では、電子メディアへの接触時間が同じ場合、女性のうつ発症頻度は男性よりも低かった。
 調査チームは、電子メディアに長時間接することで、スポーツや社会活動、知的活動の時間が少なくなったのではないかと指摘し、達成感や社会との関わりを実感できるような活動をすることで、うつになりにくくなる可能性があるとしている。(c)AFP

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◆20090220 「偽造の精神障害者福祉手帳で携帯電話契約/神奈川県が告発へ 」神奈川新聞社


県は三日、県の精神障害者保健福祉手帳が偽造され、携帯電話の契約に使われたと発表した。偽造手帳は本物に酷似しているが、「保健」の文字が「保険」と記載され、一部の文字は小さかったという。偽造契約の携帯電話は振り込め詐欺などに使われる可能性もあるため、県は近く、県警に公文書偽造の疑いで告発する方針。
 手帳は一月二十四日に県内のNTTドコモの販売代理店で身元確認に使われ、携帯電話二台が契約された。販売店が同二十八日に、手帳のコピーを確認した際、偽造に気づいて県に照会。記載の住所、氏名に該当者が存在せず、ドコモは通話停止にした。
 ドコモによると、二〇〇七〜〇八年には横浜市発行の障害者手帳が偽造された。二十八名義で五十二回線が契約されたという。
 県によると、障害者手帳の提示で、携帯電話の通話料金のほか、タクシー料金や水道料金の割引などが受けられる。
 県障害福祉課は「市町村などに対し、各種申込時に手帳の様式を確認するよう注意喚起する」としている。

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◆神奈川県HP 「神奈川県精神障害者保健福祉手帳の偽造について


1 経過
平成21年1月28日(水曜日)神奈川県精神保健福祉センターに携帯電話会社からの電話があり、携帯電話の利用申込み(使用料の障害者割引の申込み)に当たって確認をしている精神障害者保健福祉手帳の真偽について問い合せがありました。このため、精神保健福祉センターにおいて、当該手帳の「手帳番号」と「申請者の名字」及び「市町村」を手帳交付者台帳と照合したところ、該当者が存在しないことを確認しました。
さらに、1月30日(金曜日)に同社から送付された手帳のコピーについて、県で発行している手帳と照合したところ、様式に相違点が認められたことから、当該手帳が偽造された手帳であることが判明いたしました。

2 偽造された手帳の状況
・ 「名字」「(更新)」「級」の文字が、明らかに小さい。
・ 「保健福祉手帳」が「保険福祉手帳」と記載されている。
・ 文字間隔がずれている部分がある。

3 今後の対応
警察に公文書偽造等の疑いで告発を前提に相談するとともに、県内市町村等に対して、手帳による各種割引等の申込み時に手帳を確認する際、様式の確認を行うよう、注意喚起を行う予定です。

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◆20090205 「日豪の精神障害者ら描く「心の世界」 左京・絵画や写真など展示」―京都新聞


日本とオーストラリアの精神障害者が描いた絵画などの作品展「心の世界」が4日、京都市左京区の市国際交流会館で始まった。紹介した約120点は、心の落ち込みや緊張感を表した作品だけでなく、ほのぼのとした絵も並ぶ。まっすぐに心情を吐露したオーストラリアの作品も注目を集めている。
 全国精神保健福祉連絡協議会(東京)の主催。精神障害の分野では病院や施設で治療の一環で多様な芸術活動が行われており、オーストラリアの「カニンガム・ダックス・コレクション」の先進的な取り組みと合わせて紹介するねらい。
 日本人の作品は、花とその背景を赤と緑色のコントラストではっきりと描いたり、えんぴつで一面を塗りつぶしつつ濃淡で何か形が浮かぶように表現している。太陽のようにまん丸の花を色鮮やかに塗り分けた作品も印象的だ。
 オーストラリア側は、檻(おり)の中に自分が閉じこめられた絵のほか、口を真一文字に結んだ自画像に「何も感じられない」などと心理状態を書き添えた、うつ病の女性の作品も。友人が作者である彼女の苦闘の様子を切り取った写真も展示した。

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◆20090205 「精神障害者除外を変更 県立職能校 条件付き受け入れへ」 - 沖縄タイムス

来年度の県立職業能力開発校(浦添、具志川)の募集で、精神障害者手帳を持ってる人は対象外としていた県は、四日までに「特別な配慮はしない」ことを前提に受け入れる方針に変更した。募集は二日から始まっている。
 昨年十二月、浦添校で精神障害のある訓練生がトラブルを起こしたことを理由に、県雇用労政課が来年度から同手帳所持者を受け入れないことを決め、願書にも明記。これに対し訓練生の関係者が「精神障害者への締め出しだ」と撤回を求めていた。
 同課は精神障害者団体などからの説明を受け、方針を変更。(1)健常者と同じ一般訓練の場合、学校側は特別な配慮ができない(2)障害者訓練の場合、身体・療育手帳のいずれかの手帳を持っている(3)学校側は精神にかかわる特別な配慮はできない―ことを了解したうえで出願するよう話している。
 県精神障害者福祉連合会の高橋年男事務局長は「学校側にマンパワーを求めるのは難しい。生活就労支援センターなどと連携してサポートしていきたい」と話した。

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◆20090210 「精神障害にも相談窓口」- 大分合同新聞


佐伯市地域生活支援事業の相談支援事業として、新たに、市内木立大中尾の障害者サポートセンター「サニーハウス」に、精神障害者のための窓口(TEL0972・28・3004)が設けられた。
 市内では、身体障害者のために、市内堅田の清流の郷(TEL0972・20・3300)、知的障害者のために、大手前の佐伯圈域障害者支援センターほっぷ(TEL0972・23・1187)がある。
 市社会福祉課によると、福祉サービスを受けるためにどういう手続きをすればいいか、日常生活の支援や健康問題、人間関係などの相談が多いという。

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◆20090211 「メディセーブ利用枠を拡大、利用者負担を軽減:シンガポール」―アジア エックス - Singapore


保健省は国民向け強制加入の医療保険、メディセーブから手術費用として引き出せる額の上限を引き上げる。景気悪化を背景に、利用者負担を軽減し家計を助けるのが狙いだ。
現在の上限は150〜5,000Sドル(約9,200〜30万6,350円)で、6月からこれを250〜7,550Sドル(約1万5,300〜46万2,600円)にする。公営病院のAまたはB1病室の利用者および民間病院の利用者が対象。B2およびCクラスの病室は政府補助が実施されており、メディセーブから現在利用できる額で十分なため、追加措置は講じない。
 コー・ブンワン保健相は、メディセーブの利用が認められる慢性病に、うつ、精神分裂病を加えたことも明らかにした。
 今年の保健省の経常予算は27億Sドル(約1,654億円)で、前年度より7億Sドル(約429億円)増額した。22億Sドル(約1,348億円)は入院費補助など患者への直接支援に利用する。残りは高齢化社会への対応策として、医師、看護士や専門職者の育成に充当する。
 企業の設備投資に当たる開発予算は3億Sドルで、総合病院、地域病院、介護施設の建設や情報通信(IT)能力の強化に利用する。一部の施設は前倒しで建設する。
 保健省はまた、医療費の低下を促すため補助金政策を調整し、低料金で手術など医療サービスを提供する病院を優遇する。

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◆20090214 「「精神障害」は「心的障碍」 兵庫・芦屋のNPOが改称を働きかけ」


ネガティブなイメージが強い「精神障害」の呼称を「心的障碍(がい)」に改めようとする運動に兵庫県芦屋市のNPO法人が取り組んでいる。すでに趣旨に賛同した同市社会福祉協議会がアイデアの一部を取り入れ、通達文書に「心的障がい」を使い始めるなど、その輪は広がりつつある。同法人は今後、行政や福祉団体に積極的に働きかけていくといい、「精神障害は誰もがかかる可能性がある病気。名前を改めることで正しい理解にもつながる」と訴えている。呼びかけているのは精神障害者の社会復帰を支援する「芦屋メンタルサポートセンター」。
 厚生労働省などによると、平成14年度は約258万人だった国内の精神障害者の数は17年度には約303万人に増加。仕事や家庭でのストレス増などが主な原因とみられ、鬱(うつ)や神経症障害といった「心の病」も精神障害に含まれる。
 一昨年、「神経衰弱および抑鬱(よくうつ)状態」と診断された大相撲の横綱朝青龍もその一例で、同センターの豊田徳治郎副理事長は「誰でもかかる可能性があり、適切な治療で完治できる」と指摘する。
 ただ、精神障害者=危険な存在と認識する人が多く、「言葉のイメージが悪く、認めたがらない」(同副理事長)のが現状だ。
 この意識を変えようと、同センターは「心的障害」に呼称を改めることを提唱。昨年11月に約330人を対象に行ったアンケート調査では「精神障害」について66%が「不適当で改称が必要」と回答し、代替呼称として「心的障害」を68%が支持する結果が出た。
 また、同センターは「障害」の「害」もイメージが悪いとして「妨げる」などの意味の「碍(がい)」に改めるよう提唱。戦前は「障碍」と記されたこともあったといい、3月には「碍」を常用漢字にするよう文化庁に申請する。
 豊田副理事長は「精神障害は決して他人事ではない。精神分裂症が統合失調症と改称されたように、『心的障碍』と改めるべきではないか」と話している。
 牧里毎治・関西学院大学教授(地域福祉学)の話「良い言葉だ。精神障害という言葉には悪いイメージがすり込まれ、偏った見方を持つ人が多い。ストレスを感じている人は多く、精神障害者の数は今後も増えていくと思うが、名前を改めることで受け入れやすくもなる。正しい理解について社会に一石を投じる役割もあり、意味のある取り組みだ」

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◆20090217 「ビデオゲームは鬱(うつ)の原因にはあらず? テレビの見過ぎは×」 ―Gpara.com


ビデオゲームが人間の心理に与える影響については、これまで数多くの研究が行われているが、今回お伝えするのは朗報。思春期の少年少女を対象にした調査により、ゲームは鬱(うつ)との関連性が認められなかったことが、ニュースサイト“International Herald Tribune” で報じられた。
米国医師会によると、この調査は4,142人の被験者を相手に、7年がかりで行われたもの。調査開始時 、これらの被験者には鬱の症状は認められなかったが、7年後には7%が発症していた。詳細を見ると、テレビを1日9時間以上視聴していた人は17%だったのに対し、1日3時間以下の人は6%にすぎず、テレビの視聴時間の長さと、鬱になる率には強い関連性が(とくに男性に)認められた。
一方、コンピュータゲーム、ビデオカセット、ラジオの場合では、鬱との関連性は認められなかったということだ。
 この結果について、ゲームニュースを考察するブログ“VideoGamesBlogger”は、「ゲームはテレビに比べて頭をよく使うからでは」「テレビは人間関係が焦点になることが多く、画面に登場する人たちの感情の起伏が激しいので、とくに思春期の人には影響が強いのではないか」と推測している。
 ただし、以前には、ゲームと鬱の関連を示す結果が出たことも。昨年、科学ニュースサイト“New Scientist”が報じたところによれば、 南カリフォルニア大学の研究者が7,000人のオンラインゲーマーを対象に行った調査で、鬱や薬物の過剰摂取の傾向がゲーマーの間に強く見られたという。(中島理彦)

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◆20090224 「精神障害者の雇用就労 理解と連携で支援」- 大分合同新聞


「精神障がい者の雇用就労を支える別府フォーラム」がこのほど、別府市内であった。精神障害者の法定雇用が進まない中、市内の受け入れ企業や支援機関などが就労に向けた取り組みを報告。「関係者の連携や地域のネットワークがあれば、十分に働くことができる」などと訴えた。
 フォーラムは大分障害者職業センターなどが二十日にビーコンプラザで開催。市内外の企業担当者や精神障害者、福祉関係者ら約百六十人が参加した。
 精神障害者五人を雇用する三菱商事太陽の山下達夫管理部長は「偏見をなくすため、社員の理解を深めることから始めた」と、社内ジョブコーチを配置して精神障害者の小さなSOSをキャッチしたり、現状を報告し合う関係機関との定例会を毎月開いていることを報告。「働く意義や責任感を持ってもらうため、勤務時間を段階的に延ばしたり、正社員を目指すなどの目標を持たせている」と話した。
 支援機関もさまざまな工夫を紹介。生活訓練施設「やすらぎ」は金銭管理や服薬管理、ほかの利用者との共同生活で思いやりの心をはぐくむトレーニングを実施しており、「生活のリズムを整えることが大切」と強調。
 県の委託で就労訓練事業に取り組む太陽の家は「病状や学力、社会経験に違いがあるので、個々に合わせた支援が必要。本人の根気やコミュニケーション能力を高めることも大切」と話した。
 今後の支援体制の在り方については「医療や福祉の現場、企業、当事者らの連携がキーワード。コーディネーターの役割を担う人材も求められる」「企業だけでなく行政の支援も必要」といった意見が出た。
 <ポイント>
 精神障害者の雇用 障害者雇用促進法の改正(2006年)で、精神障害者も雇用算定率の対象となったが、企業側の受け入れ態勢は進んでいない。県の障害者雇用率は2・2%と全国2位だが、精神障害者については0・04%にとどまっている(08年6月)。
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◆20090301 「精神障害者17人が社員 鹿児島市の出版社、設立1周年」―南日本新聞エリアニュース


精神障害者が社員の出版社が元気だ。鹿児島市中央町の「ラグーナ出版」。障害者自らが執筆した体験談や詩、エッセーを掲載する雑誌を発行、営業にも駆け回る全国でも珍しい取り組み。2月末、設立1周年を迎えた。社長で精神保健福祉士の川畑善博さん(40)は「売り上げは順調。社員は自信を深め、症状も安定している」と手応えを感じている。
 「シナプスの笑い」と題する雑誌は、川畑さんが勤めていた精神科病院での患者との交流がきっかけで、2006年3月にNPO法人が創刊。投稿の輪が広がり購読者も増えたため、「携わった人に給料を出そう」と昨年、会社を設立した。
 社員は17人。昨年、国の給付金が出る障害者就労継続支援事業の指定を受け、川畑さんのほか、精神科医と常勤スタッフ5人が障害者を支えている。
 雑誌は1月に第7号を発行、バックナンバーを含め月200−300冊売れている。社員は編集、営業、総務経理部門に分かれ、体調に応じ勤務時間を設定。広報誌や名刺の制作も請け負い、月数万円の収入を得ている。
 営業に精を出す男性(32)は「外に出て人と触れ合えて楽しい。経験を本格的な就労につなげたい」。1月に入社しレイアウトを担当する男性(27)は「障害者の仕事は単純作業が多いが、ここは創造的。やりがいを感じる」と話した。
 「シナプス…」は鹿児島市内の主要書店などで発売中。ラグーナ出版=099(221)9321。

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◆20090303 「うつ傾向の人は成功や名声に強い願望」―AFPBB News 発信地:ロンドン/英国


【3月3日 AFP】(一部訂正)双極性障害(そううつ病)の傾向がある人は、社会的成功やお金と名声を得ることに対し、そうでない人よりも強い願望をもっている――。こうした調査結果が、英国の臨床心理学の専門誌「British Journal of Clinical Psychology」で2日、発表された。
 双極性障害とは、ヒトの気分や気力、能力などが、通常とは異なるしばしば劇的な変化をみせる脳の障害で、気分の高揚や思考過程が非常に速まること、多弁などの特徴がある。研究者らは、この双極性障害患者27人を含む103人を対象に調査を行った。
 調査対象者は、心に最も強く抱いている人生の目標を調べるために作製されたアンケートへの記入を求められた。このアンケートは、例えば「定期的にテレビ番組に出演する」や「2000万ドル(約19億円)以上を稼ぎ出す」など、自身に起り得るある出来事の実現の可能性を評価するものだという。
 調査を行った米カリフォルニア大学(University of California)のSheri L. Johnson教授によると、調査の結果、双極性障害は成功を重要視する信念に関連していることが明らかになったという。
 さらに同教授は、「今回の調査結果は、うつの人はそうでない人に比べ、より高い目標を設定する傾向があることを示している」と語った。
抗うつ薬:性機能だけでなく「恋愛能力」にも悪影響の可能性
 抗うつ薬は、性機能に副作用をもたらすことが知られているが、さらには愛や恋といった人間の基本的感情までも抑制している可能性があるという。
最も一般的な抗うつ薬である選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)は、性機能障害を引き起こすことがよく知られている。SSRIを摂取している米国の成人3100万人のうち、約30%が性機能障害を経験しているとみられる。
ところが新たな説によって、この抗うつ薬は、愛や恋にも微妙な化学的変化をもたらす可能性が指摘されている。SSRIは、本当なら恋人になるはずの2人が最初に散らす恋の火花を消し、さらには恋人同士が絆を深めることを妨げるのだという。
「SSRIが、恋に落ち、その状態を維持する人間の能力を鈍らせる可能性は十分にある」。恋愛を現代科学として研究する分野を開拓したラトガース大学の生物人類学者、Helen Fisher氏はこのように話す。
むろん、深刻なうつ病を治すためなら、性機能への副作用も仕方がないというケースもある。しかし抗うつ薬が、完全な臨床的うつ病の範囲を越えて、不安や、時には不眠症などの障害にまで広く処方されることが増えている今、恋愛を妨げる可能性が指摘されていることは厄介な問題だ。
SSRIは、気分に作用する神経伝達物質セロトニンの血中濃度を高めることでうつ病に効果をもたらす一方で、性的欲求を抑制させる。SSRIはまた、広範囲な認知や行動のプロセスにかかわる神経伝達物質のドーパミンを減少させる。こうしたプロセスには性的欲求や性的興奮も含まれるが、最近の研究では、このドーパミンが恋愛にも関与している可能性が示唆されている。
セックスの最中にはさまざまなホルモンが分泌され、それらは脳内に恋愛感情をはぐくむ上で重要な役割を果たしているとみられる。そのため、セックスをしなくなると、恋愛感情も衰えていく可能性がある。しかし、Fisher氏とバージニア大学の精神科医James Thomson氏によれば、それは問題の一端に過ぎないという。
恋愛や愛情は、性愛やそれがもたらす効果に影響を受けるが、究極的には性愛とは別物だというのがFisher氏の見解だが、ドーパミンはこの恋愛においても、神経生物学的に大きな役割を果たしているとみられる。そのため、[ドーパミンを減少させる]SSRIは性機能障害を引き起こすだけでなく、恋愛そのものも阻害する可能性がある、とFisher氏とThomson氏は主張する。
「人間の脳には、恋愛や、恋愛にかかわる魅力に関与するさまざまな無意識のシステムが存在する」とThomson氏は言う。「抗うつ薬が、当人に意識される形で性機能に副作用をもたらすのなら、当人に意識されないような副作用が起こっても不思議ではない」
Fisher氏によれば、人間の脳には恋愛に関与する3つの独立した、しかし互いに連絡しているシステムが存在するという。1つはセックス、1つは愛情、1つは恋愛に関連するシステムだ。これは現時点では仮説に過ぎないが(愛が人間の脳でどのような働きをするのか、正確なところは分かっていない)、Fisher氏は恋愛を神経生物学の観点から研究する先駆者であり、実際ドーパミンは恋愛に重要な役割を果たしているようだ。[Fisher氏の著書には『人はなぜ恋に落ちるのか?―恋と愛情と性欲の脳科学』(邦訳ソニーマガジンズ刊)などがある]
恋に落ちたばかりのカップルは、相手の姿を見ただけで、ドーパミン関連の脳活動が活発になる。2人がその後も恋愛を持続させ、最初のころの激情が長期的な愛情に取って代わっても、このような脳の活動パターンは活発なままだ。
しかしSSRIを摂取すると、ドーパミン濃度の低下は避けられない。ドーパミンが低下すれば、恋愛そのものの可能性も低下すると、Fisher氏とThomson氏は主張する。
生物学的にはもっともらしく聞こえるが、この説を裏付ける決定的証拠はまだ見つかっていない。この仮説を具体的に検証した唯一の研究が、カナダセント・メアリーズ大学の心理学者Maryanne Fisher氏が[2004年に]行なったもので、抗うつ薬を摂取している女性に魅力的な男性たちの写真を見せて[評価づけさせた]ところ、否定的な反応が多い傾向がみられたというものだ。ただしこの実験の影響力は小さく、これまで実験が再現された例はない。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の精神科医Andrew Leuchter氏によれば、セロトニンが増えるとドーパミンが減ることがあるのは確かだが、それでも患者たちとの間に愛情ある関係を築くのに困難を感じたことはないという。
「私は、愛情生活に困難を覚え、もう自分は愛には縁がない、あるいは1人でいたいと考えていた人々が、再び生気を取り戻す例を見てきた。(Fisher氏とThomson氏が)言うような障害が本当に存在するのか、私には分からない」とLeuchter氏は述べた。([なお、情報開示のために書くが、]同氏は抗うつ薬の製造会社から研究資金を得ている。)この見解は、抗うつ薬を摂取している人は恋愛感情に関する能力に支障をきたす、というFisher氏とThomson氏の説とは対照的だ。
抗うつ薬の副作用に関する臨床研究も、この論争の決着にはほとんど役に立たない。臨床研究が的を絞っているのは性機能障害であり、そちらは、恋のときめきなどという一過性のものへのわずかな影響に比べてはるかに測定が容易だ。
Thomson氏は、恋愛を研究する心理学者は被験者に対し、抗うつ薬を飲んでいるか確認をとるべきだと述べ、また、子どもや若年成人に抗うつ薬を処方するかどうかは、恋愛に困難を生じる可能性を考慮に入れて判断することを提案している。
また、ドーパミンを減少させないタイプの抗うつ薬の研究も行なわれている。
{この翻訳は抄訳です}
[日本語版:ガリレオ-高橋朋子]

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◆20090306 「住宅コーディネーター配置を 精神障害者支援へ倉敷市協議会答申」―山陽新聞


倉敷市精神保健福祉協議会は5日、精神障害者の支援事業計画を伊東香織市長に答申した。退院促進を図るため、中四国初の在宅コーディネーター配置を盛り込んだ「くらしき暮らしあんしんサポート事業」などが柱。市は答申に沿って新年度以降、計画を進める方針。
 同事業は、障害者支援センターに配置する住宅コーディネーター2人を中心とし、家賃補助申請や契約トラブル、病気や近所付き合いの相談など、入居・居住・生活支援を一体的に実施。また不動産や宅建業者との連携、保証会社との協定を通じ、ネット上で民間賃貸住宅の情報提供を行う「空きや住宅情報システム」構築も計画している。
 ほかに行政、地域との橋渡し役を担う市委嘱ボランティア「精神保健福祉推進員」を市内5地区で計15人育成するよう提案。自殺予防については地域や職域、医療機関などの連携強化を図る「市自殺対策連絡会議」の設立を要望している。
 この日、協議会長の岡田喜篤・川崎医療福祉大学長、同副会長の福間一雅・倉敷医師会副会長が答申書を手渡すと、伊東市長は「市の支援体制は不足し、整備が急務。今後の施策に反映させていきたい」と謝辞を述べた。
 協議会は昨年3月、大学や医師会などの専門家ら15人で発足。市長の諮問を受け、約1年がかりで計画をまとめてきた。来年3月まで推進員育成や答申内容の進行評価を行う。

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◆20090305 「JR西の日勤教育「精神障害と因果関係なし」 父親の請求棄却」―産経ニュース


JR西日本の運転士、服部匡起さん=当時(44)=の自殺は、同社の「日勤教育」と呼ばれる懲罰的な再教育制度が原因として、父の榮さん(78)=佐賀県唐津市=が労災申請を退けた尼崎労働基準監督署の決定取り消しを求めた訴訟の判決が5日、神戸地裁であり、橋詰均裁判長は「日勤教育と精神障害との因果関係を認めることはできない」として請求を棄却した。
 橋詰裁判長は「日勤教育を命じられていなければ、自殺しなかったと考えることはできる」とする一方、自殺との因果関係については「客観的に知るすべはない」とした上で、「(日勤教育は)精神障害を招くほどの強い負荷であるとは評価できない」と結論づけた。
 判決によると、服部さんは平成13年8月31日、JR京都駅からの発車が50秒遅れたとして、運転業務を外され3日間の日勤教育を受けた。日勤教育終了後の翌日に自殺した。
 判決後に会見した榮さんは「司法が切実な声に応えてくれなかったのは残念だ」と話した。

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◆20090312 「通リハ手当廃止撤回 精神障害者の社会適応訓練」―琉球新報


 県障害保健福祉課は11日、精神障害者を協力事業所に通わせて社会適応訓練をする通院患者リハビリテーション事業(略称・通リハ事業)で来年度からの実施を検討していた利用者への1日500円の手当廃止と協力事業所に委託料を支払う対象者数を約80人から5割削減の約40人とする方針を見直すことを決めた。手当は廃止せず約10%減の1日450円で支給を継続し、対象者も3割減にとどめて60人とする。
 11日、県庁で開かれた事業所と利用者らを交えた意見交換会で説明した。
 当初の方針には事業所や利用者らが「500円がなくなるとやる気を失い家に引きこもる」「(訓練対象者減で)行き場を失う」などと反発していた。
 同福祉課の垣花芳枝課長は方針を見直した理由について「皆さんの話から必要性が理解できた。ただ精神障害者の社会復帰はこの事業だけではできないので、障害者自立支援法の福祉サービスと連携する方法を1年かけて一緒に考えていきたい」と話した。
 県の方針見直しについて県精神障害者福祉会連合会の高橋年男事務局長は、訓練手当の廃止撤回を前向きに受け止めたが「450円ではなく元通りの500円に戻してほしい。手当や訓練生を減らすのではなく、むしろ増やす方向が必要だ」と指摘した。
 同事業の本年度予算は約2736万円。開会中の県議会2月定例会に、次年度の予算案として訓練手当の廃止や対象者を約40人に絞り込む見直し案に基づく約1340万円を提案しているが、今回の見直しで予算案を上回る費用が必要となる見通し。
 同福祉課は「予算案の変更はできないが、部内の調整で何とか予算を確保したい」と話している。

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◆20090312 「八戸の母子3人殺害事件 鑑定医「精神障害なし」」―産経ニュース


青森県八戸市の母子3人殺害事件で殺人罪などに問われた長男(19)の第3回公判が11日、青森地裁(渡辺英敬裁判長)であり、捜査段階で長男の精神鑑定を行った鑑定医が検察側の証人として出廷した。鑑定医は「長男は人格障害はあっても精神障害はない」などと証言した。
 鑑定医は犯行時の長男について「少しぼんやりするなど自分の行動を抑える能力が減ってはいたが、多少考え直す余地はあった」と指摘。責任能力の有無の判断に必要な是非善悪を識別する能力や行動制御能力があったと証言した。
 また、長男が実在を疑問視される複数の男女と会話していたなどと供述していることに触れ、「統合失調症の患者の幻覚と違い、現実からかけ離れたことを言っているわけではない。妄想とはいえない」と指摘。「妄想だとしても、犯行時に話したわけでもなく、事件とは関係ない」と述べた。
 これまでに精神鑑定は捜査段階のほか家裁でも行われており、家裁の鑑定では「精神疾患があった」としていた。家裁の鑑定結果について鑑定医は「鑑定書にある判断基準項目だけでは(精神疾患とは)わからない。矛盾している」と疑問を呈した。
 これまでの公判の被告人質問で長男は犯行時の具体的な行動について、捜査段階や精神鑑定、少年審判の際に話していた動機などを一転させ、「記憶がない」「創作した」などと供述しているが、鑑定医は「(鑑定時は)面倒そうではあっても正直に話そうとしている印象を受けた」と述べた。

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◆20090315 「精神障害者 家族相談研修会〜心身財に苦しむ家族を支える相談体制構築へ指導者養成」【3月15日 いわて県民情報交流センター アイーナ(盛岡市)】

NPO法人 全国精神保健福祉会連合会とNPO法人 岩手県精神障害者家族会連合会は、日本財団の助成を受け、精神障害者の家族相談リーダーを養成する「家族相談研修会」を下記の通り開催します。
 現在、精神的な病を抱える方の8割以上は家族と同居し、家庭の中で生活しています。一方、精神障害者を家族に持つ方の中には、自身の高齢化などもあり、体力、気力、経済力とも疲弊した状態に陥るケースが少なくありません。こうした中、家族の不安や苦悩を受け止めるような体制は未整備のままといえます。この研修会では、多くの問題を抱え孤立しがちな家族への支援として、同じ境遇にある家族自身が相談技術を身につけ、相互に適切な相談対応ができるよう、教育・指導できる家族相談リーダーを養成し、全国各地において家族相談が実施できる体制を整えようとするものです。

                         記

1. 日 時:2009年3月15日(日)10時〜16時
2.場 所:いわて県民情報交流センター アイーナ(岩手県盛岡市盛岡駅西通1丁目7番1号)
3.主 催:NPO法人 全国精神保健福祉会連合会、NPO法人 岩手県精神障害者家族会連合会
4.助 成:日本財団
5.プログラム:
  10:00〜 開会
  10:30〜 講演 講師 土屋徹(Office夢風舎 フリーランスナース&ソーシャルワーカー)
  13:00〜 講義・演習(ロールプレイ等)
6.問い合わせ先:岩手県精神障害者家族会連合会  担当 遠藤 TEL.019−637−7600
[お問い合わせ先]
日本財団 情報グループ 広報チーム
担当者: 小澤直・富永夏子・本山勝寛
住所: 〒107-8404 東京都港区赤坂1-2-2 日本財団ビル内
電話番号: 03-6229-5131
FAX番号: 03-6229-5130

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◆20090314 「精神障害者支援施設ハートピア、宿泊部門閉鎖へ:栃木」―asahi.com(朝日新聞社)


精神障害者の社会復帰支援施設「ハートピアきつれ川」(栃木県さくら市)のホテル部門が、経営難のため20日で閉鎖されることが13日、厚生労働省への取材でわかった。精神障害者を雇用している宿泊部門の閉鎖で、全国でも先駆的だった障害者の社会復帰訓練の場が失われることになる。同省によると、野菜作りや陶芸などを行う授産施設は運営を続けるという。
 ハートピアきつれ川は、22の客室と温泉がある宿泊施設に、精神障害者の授産施設が併設されている。精神障害者が就労訓練として接客や配膳(はいぜん)などに携わる全国初の施設だった。
 県などによると定員は入所者、通所者合わせて50人。現在は約30人が利用し、うち9人がフロント業務や配膳、清掃などをしている。一般のスタッフも50人ほどいる。
 施設を運営しているのは全国精神障害者社会復帰施設協会(高野修次会長、全精社協)。96年4月の開業当時は、全国精神障害者家族会連合会(全家連)が運営していたが収益が上がらず、建設費20億円のうち全家連が銀行などから借り入れて負担した約8億円の返済が経営を圧迫した。02年には国などの補助金の流用が発覚。5億円以上の返還を命じられるなどして07年4月に自己破産して解散し、その後は全精社協が事業を引き継いでいた。
 しかし累積赤字は約2千万円に膨らむなど経営は苦しく、全精社協は12日、20日以降は宿泊客を受け入れない方針を同省に伝えた。
 全精社協の高野会長は「今後は別の形で就労支援ができる態勢を作りたい。働いている人たちは就業能力が高く、希望があれば一般の会社で働けるよう全面的に支援したい」と話している。(井手さゆり)

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◆20090406 厚生労働省:「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針」の一部改正について〜職場における心理的負荷評価表に新たな出来事の追加等の見直しを行う〜

〜職場における心理的負荷評価表に新たな出来事の追加等の見直しを行う〜

1  精神障害等に係る労災認定については、「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針」(平成11年9月14日付け基発第544号。以下「判断指針」という。)に基づき、判断指針別表1「職場における心理的負荷評価表」(以下「評価表」という。)により、業務による心理的負荷の強度等について評価し、業務上外の判断を行ってきたところであるが、判断指針策定以降、労働環境の急激な変化等により、業務の集中化による心理的負荷、職場でのひどいいじめによる心理的負荷など、新たな心理的負荷が生ずる出来事が認識され、評価表における具体的出来事への当てはめが困難な事案が少なからず見受けられる。
2  このような状況を踏まえ、「職場における心理的負荷評価表の見直し等に関する検討会」を設け、評価表に係る具体的出来事の追加又は修正等を検討課題とし、主として、ストレス評価に関する委託研究結果を基に精神医学的見地からの検討が行われ、先日、その検討結果が取りまとめられた。
3  厚生労働省では、この検討結果を踏まえて判断指針の評価表等を改正し、本日4月6日付けで厚生労働省労働基準局長から都道府県労働局長あて通達したところである。
4  判断指針の主な改正内容等は別添(PDF:201KB) のとおりである。

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◆20090515 「「レーザーで脳ニューロンを正確に刺激」する新しい治療法」―Wired Vision 


いつの日か、人間の脳を光で制御できるようになるかもしれない。そして、その日はかなり近づいたようだ。
MITメディア・ラボの研究者たちが、サルの脳にある特定のニューロン(神経単位)をレーザーを使って活性化することに成功した。この技術は、魚、ハエ、ネズミの神経回路の制御と研究に用いられ大いに喧伝されてきたが、霊長類に使用されたのは初めてだ。
この研究の中心になっているのは、MITで神経科学を研究するEd Boyden教授と、研究員のXue Han氏だ。「この技術を発展させれば、いくつかの精神疾患の新しい治療法につながる可能性がある。これはトランスレーショナル・リサーチ[基礎的な研究から実用的な開発にまで及ぶ研究]の観点から言って非常に刺激的だ」と、Boyden教授は述べる。
「特定タイプの細胞に生じた変化と関係のある疾患は多い」と、Boyden教授は言う。「臨床目的では、特定の細胞に影響を与えても、正常な細胞はそのままにしておきたい。光を使って特定の細胞を正確なタイミングでオン・オフできるとなると、原理的には新しい療法につながる可能性がある」
この光遺伝学的(optogenetics)技術の利点は、対象とするニューロンを限定できることだ。レーザーと遺伝子工学を組み合わせて使うことにより、限定されたニューロンの発火をミリ秒単位で制御できる。問題のある細胞と神経回路だけに照準を合わせ、関係のない細胞を対象から外すことで、副作用が起きる可能性を最小限に抑えることができる。
もともと藻類で発見された、青い光に反応する特殊なチャネルを発現する遺伝子を、ウイルスを使ってニューロンに送り込む。このニューロンに青いレーザーを当てると、チャネルが開いて細胞内にイオンが流入し、ニューロンが発火する、という仕組みが利用されている。
この技術にとって決定的に重要なのは、ウイルスが脳のごく小さな部分だけに注入されるようにすることだ。つまり、限定されたニューロンだけにウイルスが感染し、チャネルが開くようにする。そして、レーザービームの照準を、脳の限定された部分に正確に合わせる。これに対し、薬剤や電極を使う現在の治療技術では、ずっと広い範囲に影響を及ぼしてしまう。
2005年にスタンフォード大学でBoyden教授とKarl Deisseroth氏が開発した光遺伝学の手法は、マウスの学習や魚の捕食者回避行動など、さまざまな行動をニューロンの回路がどのように制御しているかを理解するために使われてきた。[脳深部に光を到達させるために、光ファイバーを用いて光を直接照射する。研究成果の例の日本語要約はこちら。]しかし、この技術を霊長類に試してみることはこれまで行なわれていなかった。人間を対象として臨床的にこの技術を使う治療法を開発するには、霊長類を使った実験を避けて通るわけにはいかない。
4月30日付けで『Neuron』誌に発表されたBoyden教授の新しい研究は、霊長類にもこの技術を適用できるだけでなく、安全でもあることを示している。複数回にわたってウイルスを注入されたアカゲザルは、8?9カ月にわたってレーザー刺激を受けてもニューロンに損傷はなく、ウイルスを使う場合は当然懸念される脳の免疫系の発動も見られなかった。
将来の応用としては、現在すでに使われている脳深部刺激療法(ニューロンを電極で活性化・非活性化する療法)の代わりに、光を発する神経補装具を使うことが考えられる。脳深部刺激療法はパーキンソン病、てんかん、鬱病などの治療に役立つことが分かっているが、刺激を与える対象となるニューロンが限定的でないことも一因で、いくつか副作用が生じる可能性がある。
[脳深部刺激療法では、病変の原因になっている部位を精密に定位し、手術により細い電極を埋め込む。さらに、患者の上胸部に刺激発生装置を埋め込み、皮下に信号線を通して電極と繋ぐ。日本ではパーキンソン病や振戦の治療に関して2000年より保険適応が認められている。なお、迷走神経を通して脳にパルスを送り込み鬱病を治療する療法についての日本語版過去記事はこちら]
レーザーを使う新しい方法が霊長類の脳に有効であることが証明できれば、副作用のない治療法につながるだけでなく、特定の神経回路と行動、とくに高次の認知機能との関係が解明されていく可能性がある。
遺伝的性質においてマウスは理想的なモデル生物だ。しかし、マウスの行動はあまり高度なものではない。ADHD(注意欠陥・多動性障害)、統合失調症、鬱病、依存症などの強迫的行動といった問題を神経科学者が理解し、治療したいと考えたとき、霊長類を使えばずっと確実な実験ができるようになる。
「これは神経科学全般にとって非常に重要でエキサイティングなステップだ」ある神経科学者は、霊長類を使った実験に対する最近の攻撃を懸念して、匿名を希望してこう語った。
[日本語版:ガリレオ-福岡洋一/合原弘子]

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◆20090524 「障害者の就労支援へ佐野市が専門職員雇用」―下野新聞SOON


【佐野】身体、知的、精神障害者の就労を促進するため、市は六月から「障がい者就労支援強化事業」を実施する。障害者支援施設などを運営する市内の二つの社会福祉法人に委託して、就労支援のための専門職員を二人ずつ計四人雇用。会社訪問などを行ってもらい、就労機会を創出する。
 国の交付金を活用した県のふるさと雇用再生特別事業を使って実施する。委託は三年間で、本年度の補正予算に本年度分の人件費など千八百四十万円を計上、五月の臨時市議会で可決された。現在、両法人は採用作業を進めている。
 障害者自立支援法の施行などで、障害者は地域生活や一般就労への移行が強く求められるようになった。施設でも就労支援を行っているが、利用者の社会適応訓練などに人手を取られ、雇用してくれる企業の開拓などに十分手が回らないのが実情だった。
 委託先は身体・知的障害者の授産施設などを運営する小中町の「とちのみ会」と、精神障害者の支援施設を持つ堀米町の「ブローニュの森」。
 両法人は職員を採用後、雇用企業の開拓のほか施設利用者が職場に定着するまでのサポート、施設の製品の販路拡大や付加価値向上などを担当してもらう予定。「協力事業所を見つけるのは大変な作業なだけに、専門に動いてもらえる人がいれば非常に助かる。三年間の事業終了後は正規職員として雇用したい」と話している。

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◆20090529 「「精神」の想田監督インタビュー」―読売新聞


質問:まず、この映画のタイトルを選ぶプロセスのことをお聞きしたいのですが。

想田監督:最初は 英語で Mental Illness、日本語で「精神病」と考えていました。ところが、この映画を作って編集している間に「これはたぶん病気についての作品じゃないな」とだんだん分かってきたんです。僕らの心とか、精神。まあ、いろんな名前があって何て呼ぶのがいいのか分かりませんが、私たちが持っているモヤモヤした「小宇宙」とでもいうような...
 それで、大それた題名ですが、「精神」という名前がいいだろうと。そのとき、英語も日本語も両方とも病気の部分を取ったらどうだろうと思いました。「精神病」ではなく「精神」。Mental Illness ではなく Mental。
 面白いことに、英語の mental は「心の、精神の」という普通の形容詞のほかに、「あの人はおかしい、狂っている」という差別的な使い方もあります。He's mental とか。日本語の「精神」もそうなんです。「心とか、魂」というニュートラル意味のほかに「彼が精神だから」と言うと、少し侮蔑の意味が混ざる場合もあります。Mental ほど一般的に侮蔑的な表現ではありませんが。似ていて面白いと思いました。
 あとやっぱり、「精神」とか Mental 、本来ならばニュートラルである言葉が、使いようによっては差別的になるのは興味深いとも思いました。精神病そのものも、偏見とか差別と関係ないはずです。ただの病気ですから。しかし、人がそれをどう見るか、どう語るかによって差別とか偏見が生まれます。

質問:精神病の患者に対する偏見は世界共通のことだと思いますが、その偏見の原因は国よって違うのではないでしょうか?これはあくまで私の推測ですが、アメリカでは「あの人たちが汚れている」というイメージがある一方で、日本では「ただ怠けている」というような意識もあるような感じがしますが、いかがですか?

想田監督:あるでしょう。この映画を見た人の中でも「あの人たちは怠けすぎで、もっと厳しくやらないとだめだ」というような人もいます。しかし、それは本当に誤解なんです。
 心の病なので、がんばれば何とかなるのではないかというふうに思われがちです。しかし、がんばって、がんばって、で、心の病になったのです。逆に、例えば心臓病とか、身体的な病気を患っている人に「そんなに寝てるんじゃない。がんばれ」って言うか?と聞きたいですね。

質問:プレス資料の中で監督ご自身が大学時代に燃え尽き症候群になったご経験を語っています。当時周りからどんな風に反応されたんでしょうか?

想田監督:僕自身は全然隠さず、燃え尽き症候群になったことを普通にしゃべっていました。違和感を持ったのは、「自ら精神科に駆け込んだ」と言ったら、皆に笑われたことです。「想田、精神科っていうのは自分から駆け込むんじゃなくて、強制的に誰かに連れて行かれる所だ」と言われたからです。
 そのとき、すごい違和感がありました。だって、歯が痛いから歯医者に行くんじゃないのか?なのに、心が痛んで自分から精神科医に行くのはおかしいと言われる。強制的に連れて行かれないかぎり行かない医療機関って、一体何なんだろう?その疑問はずっと私の心の中に残っていました。
 結局そのときから10年以上たってからこの映画を撮ることになったわけですが、その経験がベースになっています。

質問:映画には実際の患者さんが登場するわけですが、どのようにして説得されたんでしょうか?

想田監督:説得はしていません。聞いただけです。
 まず診療所に撮影許可を申し込みました。こらーる岡山の “活動者会議”、スタッフと患者両方が参加している会議が話し合い、受け入れることにしてくれましたが、「写られたくない人もたくさんいますので、1人1人許可をもらってください」と言われました。
 だから、僕と妻は一緒にカメラを持って毎日待合室に行って、1人1人に自己紹介して、映画の趣旨を話して「撮ってもいいですか」と聞いたんです。で、10人聞いたら、8人か9人は「困ります」と...。周りに内緒にしているとか、家から失踪していて自分の居場所が分かってしまうと困るとか、それぞれにいろんな事情がありました。
 でも「いいですよ」とおっしゃる方もいて、その場ですぐカメラを回し始めました。ところが、こらーる岡山ではスタッフの方が白衣を着ていないので、あれこれ撮っているうちに、「ああ、この人は患者ではなくスタッフだった」と分かったなんてこともありました(笑)。

質問:奥様が監督の映画作りにかかわるのは初めてですか?

想田監督:妻はダンサーで振付家なので、私の学生映画のときには必ずダンサーとして出ていたんですが、いわゆるスタッフとして関わったのは初めてです。
でも、カメラの使い方などはまったく知らなくて、いわゆる技術スタッフとは違います。なぜ彼女にいてもらったかというと、彼女の母のつながりで「こらーる」と知り合いました(義理のお母さんでいらっしゃる柏木廣子さんは高齢者や障害者の在宅支援をするNPO法人・喫茶去の代表をされています)。妻は患者さんの前で踊りを披露したこともあったりして、知り合いの方が多かったんです。彼女がいるだけで場が和らぎ、撮影の雰囲気がよくなるんです。
 ただ、患者さんの大変な話を聞いているうちに、彼女の調子がどんどん悪くなっていって...。私はカメラを回しているので、角度やピントのことを考えたり、話を半分くらいしか聞いていません。面白い話が出たら「ああ、いい話が聞けた」と思うわけです。
 ところが、妻の方は100パーセント聞いてしまうんです。私のように守ってくれるカメラはありません。最後には自分が患者さんとまったく同じ経験をしているかのように思い始めて、ぼろぼろ泣き出しました。もうだめ、一生こんなふうに私も苦しんでいくのではないかと言っていました。
 とうとう彼女は山本先生にアポを入れました。夫としてはすごく心配なのですが、その一方で映画作家としては「面白いな」と思いました(笑)。だから彼女が診療室に入っていったときも、私もカメラを持って入りました。そうしたら「私の許可も取らないで何やってんの!あなたの悪口を言うんだから、出て行って」と怒鳴られました。で、仕方なくさっさと退散したんです。
 でも今はすっかりよくなっています。そして彼女も「あのとき撮っていれば、映画のハイライトになったんじゃないの?」なんて言ってます(笑)。

質問: 精神ケアに関わっている人たちからの反応はいかがでしたか?

想田監督:どこで見せても、まず患者さんからの反応が強いんです。「良くぞやってくれた」と。同じように疾患を抱えている方が、堂々と顔を出して自分の人生を語っていることに、勇気づけられるんだと思います。プサン映画祭で最初に上映したときもそうでした。患者さんが見たあとに、私のところにきて、泣きながら「ありがとう」と言ってくれました。最初は私の方がすごく驚かされました。
 というのは、いくら善意があっても私が患者さんを人目にさらすことについて疑問を投げかける人もいると思います。「不道徳だ、倫理的ではない」という意見もあるでしょう。そんな時、自分も加害者になるのではないかという気持ちがとても強くありました。だから精神疾患をかかえている方々がポジティブに反応してくれるのが意外だったし、とてもうれしかったんです。
 また、医療関係者や福祉関係者が「ぜひ同僚に見せたいと思うんだが、いつDVDに出るのか?」とか「韓国ではいつ公開されるのか」とか、すごい興味を持っていただきました。どこもそうです。

質問: 国によって何か反応に違いはありましたか?

想田監督:基本的には同じです。ドイツやフランスでは「私たちの国にとっては終った話だ」というようなリアクションがくるかもと思っていましたが、どちらかというと「いや、ヨーロッパも同じだ」という反応が強かったです。
 ただ、反応の熱烈さに関しては、アジアの国の方が大きかったのは事実です。台湾、香港、韓国のプサン映画祭、日本の夕張。やっぱり日本を含めたアジアでの反応は一味違いました。「自分たちの一番切実な問題だ」というような激しさを感じて、精神疾患をめぐる国の状況が似ているということなんでしょうか。また、これは私の推測ですが、出ているのが日本人なので同じアジア人としてもっと共感しやすいのかもしれません。

質問: 精神疾患の患者さんを支援するために、これから日本政府に一番してもらいたいことは何でしょうか?

想田監督:1つは、こらーる岡山が行っているようなことを決して邪魔してほしくないということです。

質問: 2006年施行の自立支援法のことですか?(この法律により、福祉サービスの利用料について、所得に応じた負担軽減措置がなくなり、原則1割負担が義務付けられました。)

想田監督:はい、そうです。こらーる岡山の山本先生に聞いてみると、おかげでものすごく不便になって、利用しにくいらしいのです。基本的なアイデアとして、自立支援法というのは赤字に苦しむ財政を何とかするために、カットするというのが先にあるわけじゃないですか。患者さんの福祉とか治療が最初から頭にないんですよ。
 「自立支援法」という名前が付いていますが、そんなのはどうでもいいわけです。患者さんに対して病気のまま経済的に自立しろと脅迫しているようなものです。ものすごく使い勝手が悪くて、ユーザーである患者さんにとっては全くフレンドリーではありません。こらーる岡山にとっても、法律の施行までこれまで上手くいっていたようなことがやりにくくなっています。
 本当は支援してくれと言いたいのですが、少なくとも邪魔だけはしないでほしいというのが実感なんです。
 あと、今は精神病院に患者を隔離して、そこに押し込んでおけばいいという考え方が、日本の精神医療の発想の根底にあるように思います。そうではなくて、患者さんが地域で暮らしていけるようにしたいと、現場では皆が思っているし、そのコンセプトがだんだん浸透してきています。国の政策としてもそれを基本に据えていこうという流れになっています。
 ただ、それに予算がつくようには制度化されていません。やっぱり予算は病院の方に付きやすいんです。医療機関というのは、入院患者がいないと経営が成り立たない仕組みになっています。だから、いくら現場の人が患者さんに地域社会に暮らしてもらってそれをサポートしたいと思っても、全部ボランティアとか、人の善意に頼るしかないのです。組織的、継続的にはなかなか難しいと思います。
 だから、こらーる岡山も地域での医療を追求していますが、山本先生は月10万円ぐらいの給料で、ボランティア精神で何とかやっています。国としては経済的にも支援すべきだと思います。
 今の福祉の現場というのは、大体年金生活者だけが関わっているようになっています。年金がなければ、そこで働いても生活ができるほど収入がもらえないからです。1人暮らしの独身の人が大学を出たばかりで働くにはまだいいかもしれません。しかし、子供ができれば難しい。パラドックスですよね。年金生活者は基本的にお年寄りのわけですから、むしろサービスが必要な人たちです。しかし、彼らが主力となってサービスを提供しているんです。

質問: 映画の中で最も印象に残った患者さんは、長い間周りから理解されず、八方塞がりの中で悲劇を起こしてしまう母親です。その人の撮影について聞かせていただけますか?

想田監督:どの患者さんに対してもそうですが、私はあらかじめその人はどういう疾患を患っていて、どんなストーリーがあるかを知らずにカメラを回しました。そのお母さんについてもそうでした。撮影した日は、その方がちょうどショート・ステイの施設に泊まり、撮影してもいいよとのことで行ったのです。彼女を追いかければ、施設の仕組みが紹介できるのではないか、という軽い気持ちで行きました。ところがいろいろ話をしていたら、大変辛い過去を背負っていたことが分かりました。
 撮影したときには、こんな話を映画に入れても大丈夫かなとすごく心配になりました。映画作家としては「ものすごい話を聞けた、このシーンはとても重要だ」と思いつつも、彼女の口ぶりからすると、あまりこの話をほかの人にしていないようです。でもたぶんそのことを言いたくて、私に話してしまったんだと思うのです。
実際、編集室ですごく悩みました。マスコミが彼女の行為の成り行きだけを書いたら、大抵の場合彼女の行為は悪、鬼母のように扱われる可能性があります。世間的にもその可能性があり、彼女を攻撃する人が出てくるかもしれません。それに対して私にその責任がもてるかどうかすごく悩んだわけです。
 ただ考えているうちに、彼女の苦しみの核心にあの出来事はあると思いました。彼女のことを描くためにはどうしてもあの出来事について触れざるをえない。それができないくらいなら、この映画をどうして撮るんだろうとまで思いました。
 また、入れるかどうかだけじゃなく、どういうふうに入れるかを考えました。例えば、いわゆる最もセンセーショナルな部分を取り上げ都合よく使ってしまったら、それはとんでもない罪になります。彼女の話を聞きながら、「自分も同じような状況に置かれたら、同じことを絶対やらなかったとは思えない」と、私はすごく感情移入しました。
 だれも助けてくれない中で起きた悲しい出来事です。映画を見る人たちもそれを分かるように全体の文脈を残せれば、私なりの責任を果たしたことになるのではないかと思いました。そのために、彼女の母親と夫との確執や、医者に見離されたこと、そして彼女はそれについて今どう思っているか、全部で16分以上を入れました。なるべくカットせずに。
 11月に、映画に出てくれた患者さんのために試写会を岡山でやりましたが、試写会の予定を発表した瞬間に皆の間にすごい動揺が広がりました。映画に出たのはいいけれど、見て耐えられるかどうか、また自分がどういうふうに描かれているだろうかと、怖くなったからです。
 当日、大抵の人がきてくれましたが、私が一番心配していたあのお母さんは最初いませんでした。映画が始まってから1時間くらいたってタクシーで駆けつけてきましたが、すでに彼女のシーンは終っていました。映画が終ったあと質疑応答を行うと、彼女が皆の前で手を上げて「想田さん、あのシーンは入っていないですよね」と尋ねてきました。その調子から明らかに「入ってなければいい」と思っていることが伝わってきました。
 「いや、入っています」と私が応えると、彼女は「入れちゃったんですか」。そこに落胆と怒りを感じました。「じゃぁ、皆知っているんですか?私は生きていけないじゃないですか」とおっしゃいました。私にはすごいショックで、崖っぷちに立たされたような気持ちで言葉がありませんでした。
 ところがそのとき、最初のシーンに登場する患者さんが手を上げてこう言われたんです。「私はあなたとは長い付き合いですが、今まであなたの本当の苦しみが分かっていなかった。こういう形だけど、その話を聞けてよかった。私も子供を育てたし、大変な思いをしました。同じような気持ちで苦しんでいるお母さんがたくさんいるはずです。あのことを知っても、あなたに対する態度は変わらないし、これからも友だちでいたい」とおっしゃったんです。
 そこから議論が始まり、本人の顔もだんだん明るくなっていきました。最後には「映画に出れて良かった」とおっしゃってくれました。その理由を聞くと、「この15年間、人に話せば全員が敵になる、だれも味方はしてくれないと思っていました。でもそうではないと初めて分かりました。そして同じことで悩んでいる人がたくさんいます。この映画に出ることによって彼らの力になることができれば、すごくうれしい」と言われました。

質問: これまでのインタビューで、想田監督はアメリカのテーマも描きたいとおっしゃっていますか、具体的には何を撮影されたいのですか?

想田監督:それは内緒です(笑)。いつも15 から 20くらいのテーマのリストがあるんです。そのリストの中で、アクセスをくれる人から作っていくんです。たまたま「選挙」と「精神」にそういうアクセスがありました。今作っている途中の平田オリザ氏と青年団のドキュメンタリーもリストにあり、たまたまアクセスをくれましたので、3番目に作ることにしました。
 ある個人に焦点を当てたとしても、ある集団に当てたとしても、私の眼はいつもその背後にある社会に向きます。ですからある程度その社会を分かっていないと、私の観察映画は成り立たないのです。だから撮るとしたら、日本かアメリカですね。それ以外の国ではとても難しいと思います。

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◆20090605 「ハローワーク窓口で精神障害者就労支援」―わかやま新報


精神障害がある人の就職活動を応援しようと、 和歌山市美園町のハローワーク和歌山 (岩ア保樹所長) は5月から、 専門的知識や支援経験のある精神障害者就職サポーターを窓口に配置している。 毎週水曜日の午後1時半から5時と日時限定だが、 4回で延べ11人が訪れ、 一人の就労が決まった。 関係者は 「連携を図りながら一人でも多く就職できるよう取り組みたい」 と話している。
鬱 (うつ) などの病気で退職し、 治療を受けた後で再就職を希望する人は全国的に増加しており、 精神になんらかの障害がある人で同ハローワークに登録している人は現在1144人。 発達障害など障害の種類も多く個人差もあるため、 職員だけでは障害の特性に配慮した的確な支援ができなかった。
そのため、 昨年4月に厚生労働省が 「精神障害者の常用雇用への移行促進に向けた支援事業」 を開始。 県内各ハローワークがサポーターを置く準備を進めていた。
サポーターを務めるのは精神保健福祉士や社会福祉士、 精神障害者施設職員、 障害者生活相談員など。 カウンセリングを通して本人の状況を把握し、 それを元に職員が就職相談に乗る。 段階的に就業時間を延長しながら、 本人の特性や職場適応を見極めていくこともあるという。
ハローワーク和歌山の藤岡道明統括職業指導官は、 「カウンセリングを受けることで、 本人が新たな方向に気づくこともある。 本人の希望と医師の判断を確認しながら進めている」 と話す。
今までも和歌山障害者就労センターや社会福祉法人一麦会・障害者就業生活支援センター 「つれもて」 が支援を行っていたが、 「つれもて」 の加藤直人さんは、 「利用者はごく一部ですからハローワークの取り組みはありがたい。 連携して就職と定着、 就労拡大を目指したい」 と話している。
電話予約は(073・424・9773)。 海南市船尾のハローワークかいなん(073・483・8609)でも第2、4木曜日の午後1時半から5時に行っている。

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◆20090611 「建設業の「精神障害」は過去2番目に多い22件、過労死などは16%減」―日経BP 


厚生労働省は6月8日、2008年度の「脳・心臓疾患および精神障害などに係る労災補償状況」を発表した。建設業における労災保険の支給決定件数は、過去最多だった前年度より約23%減少したものの、前年度に次いで多い64件。依然として高い水準となっている。
 そのうち、精神障害などに対する労災保険の支給決定件数は22件。過去最多だった前年度に比べて11件減少したが、それでも過去2番目の多さだった。建設業界の厳しい勤務状況を反映している。

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◆20090627 「障害者の就労支援へ NPOが農園開設」―神戸新聞|阪神北摂


農作業を通じて障害者の就労を支援しようと、兵庫県三田市下井沢の特定非営利活動法人(NPO法人)「WELnet(ウェルネット)さんだ」が、香下の農園に「チャレンジファーム羽束」を開設した。出荷作業や草刈り、有機野菜の栽培などで職業訓練を積み、地域と連携したモデルを作りたいという。同法人はメンバーを募っている。(松本寿美子)
 同法人は2008年8月から、貴志で食品加工を通じた職業訓練事業を展開し、発達障害者ら3人が低カロリーのレトルトカレーの製造、販売に励んでいる。
 今回は、香下の専業農家中則雄さん(48)が協力。「彼らの親亡き後の生活に向け、農業でできることがあれば。今後の農業の発展にもなるんじゃないか」と語る。
 特に期待するのが収穫後の出荷作業。例えば今の時期はタマネギの仕分けで、農家は忙しい。同法人の小杉崇浩代表理事(32)は「手順が決まっている作業は、障害がある彼ら向き。いつか集荷センターのような仕事も担えたら」と話す。
 便利なタマネギ選別機も登場した。中さんの友人で大原の「しょう建築工房」の竹谷正一さん(45)が、SS〜3Lの6サイズの穴が並んだ機械を考案。SSから順にタマネギをあてていき、すっぽり通る穴に落とせば、かごに入る仕組み。竹谷さんは「誰にでも使いやすい。今後も相談があれば応じていきたい」と力強い。
 いずれは障害者らが栽培した有機野菜をレトルトカレーに使いたいといい、小杉代表は「生産から販売までの流れを作りたい。農業の後継者不足の解消や商工の発展にもつながるはず」と未来像を描いている。
 作業日は月-金曜の午前10時半〜午後3時半。長期で一般就労を目指す知的障害者や精神障害者らが対象。定員14人。同法人TEL079・567・5104

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◆20090707 「障害者 就労進まず ニュース ジョブサーチ」― YOMIURI ONLINE読売新聞


「就労支援の強化」をうたった障害者自立支援法。施行から3年たったが、福祉施設から一般企業に就職した人の割合が1%台にとどまるなど、制度がうまく機能しているとはいえない。「働いているのに、なぜ利用料を取られるのか」という疑問も残されたままだ。障害者の「働きがい」を守り、一般就労への道を開くためには、何が必要なのだろうか。(社会保障部 梅崎正直、小山孝)
◆「利用料」に疑問
 午後の田園地帯に、軽やかな笑い声が響く。障害者通所授産施設「あゆみ作業所」(滋賀県東近江市)では、知的障害を持つ約30人が織物作りや古紙リサイクルなどに取り組んでいる。
 現場の明るい雰囲気とは裏腹に、この3年間、寺川登施設長は頭を悩ませてきた。最大の原因は障害者自立支援法の施行で、通所者にサービス費用の原則1割の応益負担が義務付けられ、「利用料」が生じたことだった。
 同作業所に通うAさん(29)の場合、ゼロだった負担が月7500円になった。給食費の負担(約6000円)やデイサービスの利用料なども加えると、月約1万5000円。月の平均工賃と同額で、働いて得た工賃がそっくり利用料に消える状態が続いた。県内の別の作業所では、退所したり、通所回数を控えたりする人も出てきた。
 「『なんで働いてお金を払わなければいけないのか』と通所者に詰め寄られ、納得してもらうのが大変だった」と寺川さんは振り返る。
 その後、2度にわたり負担軽減策が講じられ、通いの施設の場合、生活保護受給者は負担なし、低所得者は月1500円が上限となった。これにより、Aさんの月々の負担も半減した。とはいえ、そもそもなぜ働く場で利用料を払う必要があるのか、という疑問は残されたままだ。
 これについて、厚生労働省は「就労支援を行う事業所には生活支援員が配置され、生活習慣に関する訓練なども行っているため」(障害福祉課)と説明する。
 自立支援法では、障害者が福祉サービスなどの支援を受けることを「益」と考え、その益に応じた負担を求めている。この原則は就労支援でも同じ。授産施設や小規模作業所などは、企業などへの一般就労へつなぐ「就労移行支援事業」と、一般就労は難しいが訓練が必要な人向けの「就労継続支援事業(A、B型)」などに移行中で、いずれの場合も、原則1割の負担が必要となる。
 しかし、公共職業安定所で申し込む職業訓練は無料なのに、福祉の現場で行う訓練は有料という矛盾はある。作業所などの全国組織「きょうされん」(東京都中野区)の藤井克徳常務理事は「働く障害者の尊厳を傷つけるものだ」と批判する。
 今年3月に出されたILO(国際労働機関)の委員会報告書でも、「利用者に対して職業リハビリテーションなどのサービス利用料支払い義務が導入されたことについて、懸念を表明する」と指摘された。全国12地裁で63人が提訴している障害者自立支援法訴訟でも、これに異議を申し立てているケースが多い。
頑張るほど負担増える
 現場では、次のような悩みも生じている。福島県郡山市の「共働作業所にんじん舎」(就労継続支援B型)では、養鶏場や農場で独自のアイデアを生かした事業を展開し、通所者の工賃を少しずつ上げてきた。「1割負担をしても、手元に残る工賃に」が合言葉。努力が実り、平均1万2000円程度だった月額工賃が、今では1万7000円程度にまで増えた。
 ところが、工賃が増えると作業所への支給額に『目標工賃達成加算』がつき、サービス費用全体の額が上がるため、その1割である利用料の額も自動的に上がってしまう。そのため同作業所は、経営的にはマイナスでも、あえて加算の申請をしないでいる。サービス管理責任者の和田庄司さんは「頑張るほど通所者の負担が増えてしまう。働こうとする前向きな気持ちをそぐ仕組みだ」と憤慨する。
◆就職ゼロ36%
 「就労移行支援事業」でも、思うような成果が上がっていない。07年度中に同事業に参加した障害者のうち、就職を理由に退所した人は約14%にすぎなかった。一方、就職した障害者がゼロの施設は全体の36%に上る。就職しても、不況の影響で解雇され、施設へ戻ってくる人も増えている。
 障害者インターナショナル日本会議の尾上浩二事務局長は「自立支援法の就労支援は『訓練主義』。個人が一人前になって初めて働けるという発想で、継続的な支援がない。一般企業への就労を進めるには、就労後のフォローの充実や、障害者に合わせた職場環境の整備などが欠かせない」と強調する。
 新潟医療福祉大の手塚直樹名誉教授(障害者福祉論)は「生産性の高い施設で働く人や、就労意識が強い人からみれば、働いて利用料を払うのは根本的におかしな話。ただ、障害の程度によっては、就労より生活を豊かにするのが目的の人もいる。その人や施設の個性に合わせた制度にしていくのが望ましい」と話している。

解雇も増加…昨年度2774人
 障害者の一般就労も厳しさを増している。企業には、全従業員数の1・8%分以上の障害者を雇用することが義務づけられているが、昨年の平均雇用率は1・59%にすぎない。
 景気と雇用環境の悪化も、障害者の職場を脅かす。昨年度に企業を解雇された障害者は2774人。前年度の1・8倍に上った。
 千葉県習志野市で障害者就業・生活支援センターを運営する通所施設「あかね園」の松尾公平係長は「企業の倒産、契約打ち切りなどで仕事を失う障害者が増えているほか、週の勤務日が5日から3日に減らされて、収入減から地域で自立した生活ができなくなるケースも出てきている」と明かす。

国の負担5500億円
 障害者自立支援法は2006年4月に施行された。障害者を施設で保護するそれまでの施策を改め、自宅などの住み慣れた地域で、自立した生活を送れるように支援するのが目的だ。
 身体、知的、精神と、縦割りで行われてきた3障害への支援を一本化。増え続ける障害者支援の予算を、障害者も含め国民全体で支え合う仕組みにするために、応益負担を導入した。その一方で、国には、福祉に必要な費用負担を義務づけた。国が負担する費用は5512億円(09年度)。
 厚生労働省の統計では、障害者の総数は約724万人。このうち、雇用施策の対象となる人(18〜64歳)は約360万人(身体障害者134万人、知的障害者34万人、精神障害者192万人)。改正案ではまた、発達障害も自立支援法の対象となることを明確化している。

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◆20090716 「自分の四肢を切断したい人々:BIID症候群と「脳と精神」」―Wired Vision 


オーストラリア人男性Robert Vickers氏は、何年も悩み抜いた末のある日、大量のドライアイスを用意して意図的に自分の左脚を傷つけた。外科手術によって切断せざるを得なくするのが狙いだった。
Vickers氏のこの行為は意図的なもので、同氏は病院で目が覚めたら片脚がなくなっていたその時の気持ちを、「究極のエクスタシー」と表現している[リンク先はVickers氏を紹介するABC放送の番組]。
Vickers氏は、精神医学界で近年「身体完全同一性障害」(BIID:Body Integrity Identity Disorder)と呼ばれる障害を持つ、数少ない患者の1人だ。この障害を持つ患者は、四肢の1本かそれ以上を切断したいとの願望を口にするが、その理由は、それらが自分の体の一部だとは思えないからだという。
この障害については、このような精神状態が脳の生理的状態によって引き起こされるのか、それとも因果関係が逆なのかについて、精神医学の世界と神経科学の世界で議論の的となっている。両陣営とも、最近の研究によって新たな裏付けを得ており、生物学的現象と心理学的現象を切り離すことの難しさが浮き彫りにされている形だ。
コロンビア大学のMichael First教授(精神医学)は、この障害の「発見」において先駆的役割を果たした1人だ。同教授の最新の研究では、ある種の精神障害の人は、身体障害を持つことに固執するようになり、BIIDはその一類型にすぎないことが示唆されている。
その一方で、カリフォルニア大学サンディエゴ校のPaul McGeoch氏による最近の研究は、BIIDを、右頭頂葉の機能不全から来るまったくの神経疾患として説明しようとしているようだ。
脳のこの部位は、[自分の体の構造や機能、大きさなどのイメージについての]「ボディマップ」(「脳の中の身体地図」)をコントロールしていると見られている。同氏の研究チームが、機能的磁気共鳴映像法(fMRI)を使って、BIIDを自己申告した4人の患者を検査したところ、患者が切断したがっている身体部位を触っても、患者の右頭頂葉に反応が起きないことが確認された(一般の人の場合には右頭頂葉に反応が見られる)。
McGeoch氏と共に論文を書いた大学院生David Brang氏は、「この現象は心理学的な問題だと考えられて来たが、神経的な問題であることが明らかになった」と語っている。
これに対してFirst教授は、fMRI研究の重要性を無視するわけではないが、このことをBIIDの原因とする見方には異議を唱えている。「McGeoch氏の観察したものは、精神疾患が脳に及ぼした影響にすぎない」とFirst教授は言う。
First教授は現在、四肢を切断したいわけではないが何らかの形でその機能を損ねたいと考えている少数の人々を対象に、新たな研究を進めている。この研究は、カリフォルニア大学で神経生理学の観点から観察された現象の背後に、根深い精神障害が存在することを示唆するものであるかもしれない。
First教授が聞き取り調査を行なった47人の中には、例えば体に麻痺を起こしたいと考えている人がいる。こうした人は、自分の健康な身体が、内なる自己認識とは一致しないと感じているという。
今回の研究は、四肢の切断を望んでいる人を対象にFirst教授が以前行なった同様の精神鑑定に連なるものだ。今回の被験者たちも、感じ方や願望に関して、BIIDの患者らと重なる部分が多いことが明らかになった。
いずれのグループも、物心ついてからずっと、身体障害を得たいという願望があったと表明している。これらの人々は、障害のあるふりをしたり、時々は意図的に自分の体を傷つけて障害を得ようとしたりしている。First教授によると、自分の体を麻痺させるために、背骨にアルコール注射を試みたと報告した患者も1人いたという。
「子供の頃から、われわれは障害のある人々を、絶えず様々な理由で目にしてきた。一部の子供たちは、障害のある人を見て、自分もあんな風になりたいと決意する」と、First教授は言う。
[BIIDは、広い意味では自傷行為に含まれると見られるが、BIIDを扱うサイトの解説によると、「BIIDは性同一性障害と最も近い類似性を見せ、またその共通点として、幼年の頃からそうした自身の身体に対する違和感を感じる」「(4歳から5歳ころ)明確な記憶として初めて四肢切断者を見たとき、自身の身体をそれに近づけたいという強い欲求を抱く」「四肢が全て揃っていることに対して、"不完全性"を感じ、逆に四肢が切断された状況に"完全性"を見出す」などのケースがあるという。First教授の研究を含め、BIIDについて紹介する記事はこちら。]
一方、神経科学研究の成果が役立つ可能性のある分野の1つとしては、四肢切断を望むBIID患者の治療プログラムの改善が挙げられる。矯正トレーニングの追加により、脳が再び四肢を自身のものとして受け入れられるようにできるかもしれない。ただし、このような治療が、身体の麻痺を望む人々に対しても有効かどうかは不明だ。
Mind Hacksの記事を参考にした。
[カリフォルニア大学サンディエゴ校神経科学研究所の所長を勤めるヴィラヤヌル・S・ラマチャンドラン氏は、幻肢、半側空間無視、共感覚など奇妙な脳神経系の現象を扱った著作『脳のなかの幽霊』(邦訳角川書店)で知られるが、存在しない手足が激しく痛む幻肢痛の治療において、自己の身体イメージを操作する「ミラーボックス」と呼ばれる単純な装置を考案することで成功し、脳血管疾患などによる片麻痺のリハビリテーションにも応用されている]
[日本語版:ガリレオ-江藤千夏/合原弘子]

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◆20090718 「精神障害者のための講演会 就労支援の新しい試み」


「IPSというリカバリーの為のリハビリプログラム紹介」

精神障害者を持つ家族にとって、自立のためにも、就労は避けれませんが、
とても無理と思っておられるのが実態だとおもいます。
IPSという、リカバリーの為の就労支援のあり方を、ご一緒に勉強しましょう!
就労はリカバリーの手がかりです!
●講師: IPS-TOKYO  リカバリー・キャラバン隊     
     桜ヶ丘記念病院 精神保健福祉士       
        中原さとみ 先生     
     稲城市役所 第1号職場適応援助者         
        飯野雄治 氏
●日時:9月16日(水) 午後1時半〜
●場所:クリエイトホール 11階 視聴覚室  JR八王子駅北口前    
●予約不要:直接会場にお出掛け下さい
主催: 八王子精神障害者家族会  【 わかくさ家族の会 】

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◆20090717 「心の病に理解を精神障害者らの作品展」―四国新聞社 


うつ病などの心の病に理解を深めてもらう「こころの健康展」(県、県精神保健福祉協会主催)が17日、香川県高松市三条町のゆめタウン高松で始まった。精神障害者らが作成した手芸品や絵画などの手作り品が買い物客らを楽しませている。18日まで。
 展示会は心の健康に関心を持ってもらおうと毎年開催。30回目の今回は県内の精神科病院や社会復帰施設など48団体が参加した。
 会場には、障害者らが作業療法やデイケアなどの時間を利用して作った約120点の作品を展示。アイスの棒を使って製作した船や布の草履など工夫を凝らした作品が並んだ。即売コーナーでは手作りのアクセサリーやこけ玉など約2千点を販売している。
 このほか、啓発パネルではストレスと上手に付き合う方法などを紹介。クイズラリーもあり、訪れた障害者や買い物客らが挑戦していた。

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◆20090724 「山本譲二さん動かし精神障害者の雇用促進」― 大分合同新聞


精神障害者の雇用促進に向けて、大物演歌歌手の山本譲二さん(59)が“一肌脱ぐ”ことになった。同じ山口県下関市出身で、ファンでもある別府市内の福祉関係者が直接、現状を訴えたのがきっかけ。今後、チャリティーコンサートやポスターを通じて、広く雇用促進を呼び掛けていくという。
 精神障害者の雇用推進を目指して活動する山下達夫さん(50)=三菱商事太陽=が昨年10月、山本さんに手紙を送った。「企業に働き掛けているが、なかなか理解が進まない」と説明し、「全国レベルで情報交換し、社会に訴えていきたい」と協力を頼んだ。
 その結果、今年2月に山本さんがコンサートで来県した際、楽屋に招かれ、面会がかなった。「勤務時間などを配慮してくれれば精神障害者も十分働ける」などと力説したところ、山本さんは協力を快諾。コンサートでPRしたり、太陽の家など福祉施設について情報発信することを約束してくれたという。
 活動の第一歩として18日、日出町の身体障害者療護施設「ゆうわ」を訪れ、利用者約70人と交流。続いて別府市の太陽の家であった納涼大会に出演し、ヒット曲「みちのくひとり旅」など3曲を熱唱。多くの参加者に元気を送った。
 県内の障害者雇用率は2・2%(昨年6月現在)と全国で2番目に高いが、精神障害者については0・04%にとどまっている。全国的にも精神障害者の雇用は進んでいないのが現状。
 山下さんは「有名人に協力してもらえれば、大きな効果が期待できる。思い切って行動を起こして良かった」。山本さんは「山下さんの熱意に動かされた。今年は芸能生活35周年ということもあり、感謝の気持ちを社会に恩返ししたい。芸能人仲間にも輪を広められたら」と話している。

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◆20090729 「ズル休み疑いや接触回避……職場でのうつ病の偏見、当事者の8割が「ある」」―マイコミジャーナル 


病院検索サイトを運営するQLifeは7月29日、「職場のうつ、"偏見と本音"調査」と題したアンケート調査の結果を公表した。調査は、2009年6月23〜25日にかけて、全国の上場企業勤務者を対象に実施。300件の有効回答を集計した。
 その結果、「現在うつ病の治療中で通院中である」と答えた人は20.7%。「過去にうつ病の治療で経験がある」「うつ病と診断されたことはあるが、通院経験はなし」という人もそれぞれ17.0%、2.0%にのぼり、過去、現在においてうつ病と診断された人が4割近くいることがわかった。
 うつ病への偏見について問うと、82%が「職場に偏見がある」と回答。割合は男性よりも女性のほうが高く、現在通院中の人や過去に通院歴がある人、未治療の人といった当事者ほど高い傾向にあることがわかった。具体的な内容をたずねると、「ズル休み疑い」「接触回避」「非難・嫌がらせ」から「(出世レースの)脱落者化」「任せ不能」など、"職場"ならではの偏見があるとする回答も多く見られた。
 一方、これに対し、うつ病経験のない人の5割が「うつ病の人とは一緒に仕事しにくい」と答えただけでなく、過去のうつ病経験者の4割、現在治療中の人の3割が「うつ病の人とは一緒に仕事しにくい」と回答している。

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◆20090805 「うつ病患者の8割が会社に告白、「打ち明けて良かった」が7割」―nikkei BPnet 


病院検索サイトを運営するQLife(キューライフ)は8月5日、職場のうつに関する調査結果を発表した。それによると、現在うつ病で通院している患者の79%が、上司や人事に自身の病気を打ち明けていた。
 5人に1人は職場に打ち明けないまま通院治療していることになり、必ずしも高い数値とは言えないと、同社は指摘する。職場のうつ病患者は、会社が把握している数の1.3倍いることを示している。
 通院中の患者で、同僚に病気を公言している人は44%だった。そのうち29%は「周囲は理解を示してくれた」と感じ、13%が「理解されなかった」と感じている。
 また、打ち明けた患者の71%は「結果的に公言して良かった」と述べている。「良くなかった」との回答は11%にとどまった。
 現在通院中の患者で親しい友人に打ち明けた割合は87%にのぼった。しかし、現在よりうつ病理解度が低かった過去に通院治療した人の場合、打ち明け率は約6割に低下する。上司や人事、同僚への打ち明け率も、過去の通院経験者では、それぞれ5割弱、2割弱と、現在通院中の患者に比べて低い。

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◆20090729 「日照時間が少ないとうつ病患者の認知力が低下」―日本経済新聞


日照時間の不足が、うつ病患者の記憶力低下やその他の認知障害に関連していることが新しい研究で示され、医学誌「Environmental Health(環境的健康)」7月28日号に掲載された。
 これまでの研究から、多くの人が天候によって気分の変化を感じ、日照が少ないほど気分が落ち込むことがわかっているが、日光曝露と認知力との関連が示されたのは今回が初めてだという。季節性感情(情動)障害(SAD)の患者に実施される光療法(light therapy)が認知障害のある患者にも有用である可能性があると、研究著者である米アラバマ大学バーミンガム校のShia Kent氏らは述べている。
 今回の研究では、NASA(米国航空宇宙局)の気象データを用いて、うつ病患者およびうつ病でない人を対象に、日照と認知障害のレベルとの間に相関があるかどうかを調べた。その結果、2週間の期間中に日光曝露が多かったうつ病患者は、日光曝露の少なかったうつ病患者に比べて認知機能が優れていた。しかし、うつ病でない人ではこのような関係は認められなかったという。「うつ病に関わる何らかの生理学的機序が、認知機能にも影響を及ぼしていると考えられる」とKent氏は述べている。
20090729 著者らによると、特にメラトニンおよびセロトニンのホルモン系に原因があるという。いずれのホルモン系もうつ病に関与するほか、アルツハイマー病、パーキンソン病および睡眠障害などの精神障害および認知障害に関与することがわかっているとKent氏はいう。別の専門家は、「うつ状態になると注意力が低下し、注意力が低下すると何も覚えようとしなくなる。セロトニン値が増大すると注意力が向上し、記憶力がよくなり頭が働くようになる。これは簡単な概念である」と指摘している。

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◆20090822 「触法精神障害者を治療 県内初の専門病棟 吉野ケ里町に来年1月完成」− 西日本新聞朝刊


殺人や放火などの重大事件で心神喪失や耗弱のため刑罰を科されなかった「触法精神障害者」を専門的に入院させる「医療観察法病棟」が、吉野ケ里町の国立病院機構「肥前精神医療センター」(平野誠院長)に、来年1月にも完成する。本館南側に既に着工しており、同病棟の建設は県内で初めて。開設後は、触法精神障害者に専門治療を施し社会復帰を支援していく。
 この病棟は、2005年に施行された心神喪失者医療観察法に基づく入院施設で、同センターを含めると、全国に16カ所(九州4カ所)ある。
 同センターの病棟は、敷地約1ヘクタールに「ロ」の字形の鉄骨平屋建て(延べ床約2700平方メートル)で、強化ガラス窓の病室33床や浴室などを備える。周囲は振動・赤外線センサーが付いた2重フェンスで取り囲み、監視カメラ18台を設置する。
 職員は専任医師4人、看護師46人、警備員3人などを配置。同センターでは、改修した一般病棟で触法精神障害者を既に受け入れており、現在の33人は完成後に新病棟へ移る。
 これまで地元住民との会合が重ねられ、昨年8月に同センターと吉野ケ里町が新病棟運営に関する覚書を交わしていた。同センターの山崎一雄事務部長は「新病棟はセキュリティー面も大幅に向上し、地域住民も安心できる施設になる」とし、「触法精神障害者の更生に寄与していきたい」と話している。

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◆20090825 「職員食堂で障害者就労支援=社福法人に運営委託−大阪・松原市」―時事通信


大阪府松原市は、市庁舎内の職員食堂を活用し、精神障害者の職業訓練を行う取り組みを始める方針だ。調理技術や接客の仕方を身に付けてもらい、民間での就労を後押しすると同時に、障害者雇用の啓発につなげることが狙い。市によると、障害者の職業訓練機能を備えた職員食堂は全国初で、沢井宏文市長は「(PRに向け)準備していきたい」と意気込んでいる。
 休止中の食堂を改修し、10月にもリニューアルオープンさせる予定。市内の社会福祉法人が運営し、スタッフは同法人の施設を利用する精神障害者10人のほか、指導員3人、調理師4人などで構成。障害者は指導を受けながら、個人の能力に応じて接客や清掃、調理作業など食堂業務全般に携わる。ランチタイムの営業を予定しており、一般の人も自由に利用できる。

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◆20090826 「精神疾患:血液で判断 たんぱく質データ判定 大阪市大院」―毎日JP


大阪市大大学院医学研究科の関山敦生・客員准教授(43)=心身医学、分子病態学=が兵庫医科大と共同で、うつ病や統合失調症などの精神疾患を判定できる血液中の分子を発見、血液検査に基づく判定法を確立した。問診や行動観察が主流だった精神科診療で、客観的な数値指標を診断に取り入れることができる。疾患の判定だけではなくストレスの強度や回復程度もわかるという。関山准教授は27日午後、京都市の立命館大学で開かれる日本心理学会で発表する。
関山准教授によると、ストレスや感染などを受けて、生成し分泌されるたんぱく質「サイトカイン」の血中濃度データの差異を積み上げて分析。データをパターン化することで、心身の変調やうつ病、統合失調症などを判定できることが分かった。うつ病や統合失調症について3000人近くのデータから疾患の判定式を作成。別の400人の診断に用いた結果、うつ病の正診率は95%、統合失調症は96%に達した。
精神疾患の判定だけではなく、健常者に対するストレスの強度、疲労からの回復スピードも数値化した。80人の男女を対象に、計算作業で精神的ストレス、エアロバイクなどで身体的ストレスを加える実験を実施。いずれのストレスを受けたか100%判別することに成功し、ストレスの強度を数値で評価できる方法もつくり出したという。【深尾昭寛】


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◆20090830 「障害者の活動を知って 福山」―中国新聞


障害者の活動を紹介する広島県障害者ふれあいランドが29日、福山市西町の福山ロッツで始まった。中国新聞社会事業団など7団体でつくる実行委と県の主催。30日も開催する。
 県内の身体・知的・精神障害者が利用する約60施設が参加した。利用者が描いた絵画、書など約500点を展示。また、作業活動で作ったクッキーやかりんとう、さをり織りを即売するコーナーは多くの来場者でにぎわった。ステージでは、職員と障害者が合唱やハンドベルの演奏を披露した。

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◆20090902 「きずなロール」できた 障害者施設の“救世主”期待 大阪―産経ニュース


障害者自立支援法の施行以降、経営が難しくなっている福祉施設をサポートしようと、大阪市の編集企画会社がオリジナルロールケーキを開発、1日からウエブ上で販売が始まった。当面は豊中市の通所施設が製造するが、順調なら他の施設ににも製造を依頼したいとの構想があり、「きずなロール」(1200円)と名付けられた長さ17センチのケーキに大きな期待がかかる。(服部素子)
 障害者施設は平成18年の障害者自立支援法施行以降、補助金の削減などで経営難が問題となっている。
 知人から通所施設の立て直しについて相談を受けた大阪市北区の編集企画会社「チュラキューブ」代表、中川悠さん(31)が、幅広い年齢層に人気があり、冷凍保存もできるロールケーキに着目。豊中市にある精神障害者通所施設「ときヨシエンタープライズ」がパティシエの指導を受け、試作を重ねて完成させた。
 パッケージは中川さんの知り合いのデザイナーが水面に浮かぶハスの花をデザイン化。府内の福祉作業所などで印刷される。さらに、龍谷大学でコミュニティーマネジメントを学ぶ東田晋三ゼミの学生4人がインターンシップでPRを担当した。
 きずなロールは、フェアトレードで輸入したインド産の無農薬紅茶(アールグレー)の風味を生かしたロイヤルミルクティー味。鳥取・大山の牛乳、富田林市の卵を使いやさしい味に仕上がっている。
 チュラキューブでは販路を拡大するため、販売店を募集している。さらに将来的には、他の福祉施設でも製造・販売して、経営を支援したいとの構想もある。
 「きずなロール」は、チュラキューブのホームページ(http://chura-cube.com/)から購入できる。

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◆20090908 働く障害者 止まる年金 県内で相次ぐ不支給決定―信濃毎日新聞


就労している精神障害者に障害基礎年金の不支給決定が増えている可能性があるとして、県精神保健福祉士協会(事務局・松本市)が実態調査に乗り出している。支給の可否を決める長野社会保険事務局(長野市)は「就労には左右されていない」とするが、知的障害者の支援現場でも同様の声がある。決定理由も詳細に説明されておらず、支援現場や家族には福祉行政への不信感が広がっている。
 県内10圏域にある障害者総合支援センターの関係者や精神科医によると、2007年ごろから、就労している障害者が年金支給を申請した場合、これまでの年金受給者と同程度の障害なのに不支給となったり、本人の障害の程度に変化がないのに就労後の再認定で不支給となった例が目立つという。
 こうした声を受け、精神障害者の相談や支援をしている精神保健福祉士でつくる協会はこのほど、「実態を把握する必要がある」として約280人の会員に調査協力を呼び掛ける書面を送付した。
 県障害者自立支援課も昨年5月、同様の指摘を受けて各地の支援センターを通じて支給状況を調査。06、07年度にセンターを窓口に申請した際、就労していた13人(いずれも知的障害者)のうち支給されたのは1人だけだった。
 支給の可否は、主治医の診断書や勤務先が書面で回答した勤務状況などをみて認定医が判断し、長野社会保険事務局が最終決定する。同事務局は「判断材料は主に障害者の日常生活。就労実態があるからといって不支給にしているわけではない」(年金調整官)と、現場の見方を否定している。
 ただ、不支給決定の通知には決定理由をほとんど記載しておらず、同事務局も詳細な理由は把握していないという。認定医は県内に3人だけで、精神、知的障害者は1人が担当。医師名も公表されていない。上田市のNPO法人上小地域障害者自立生活支援センターの橋詰正所長は「当事者に判断基準が見えていない」と指摘。支援現場では、不支給の根拠となった判断理由を当事者に明確に伝えるべきだとの声が出ている。

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◆20099008 精神障害者の苦悩を本に―中国新聞


精神障害者の自立を支援するNPO法人「WINDえのみや」(広島県府中町)の呼び掛けで、広島市などの当事者が体験記を刊行した。希望者に無料配布する。2号目以降をシリーズ化し、販売する目標も抱いている。
 初刊はA5判、全60ページ。30〜60代の7人が、障害と向き合ってきた日々をつづった。社会と接点を持ちたいのに対人恐怖症で自分の殻に閉じこもってしまうジレンマや、幻聴の苦しみなどを明かしている。
 2月から、当事者たち10人で編集作業してきた。題名は「ビョーキの世界へようこそ」に決めた。構想では、新たな執筆者を募り、来春発行を目指す2号目以降は500円のワンコインブックとして販売し、収益を執筆者へ還元する。
 初刊は1500部。広島市や府中町の図書館に1部ずつ置く。WINDえのみや=電話082(286)5551。
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◆20090910 精神科救急医療情報センターの一元化方針を了承−東京都―CBnews


東京都地方精神保健福祉審議会の精神科救急医療部会(部会長=市川宏伸・都立梅が丘病院長)は9月9日、第2回会合を開き、事務局が提示した精神科救急医療情報センター一元化の方針を大筋で了承した。具体的な機能などについては今後検討する。
事務局が示した精神科救急医療情報センターの一元化案イメージでは、精神障害者やその家族などから受ける「夜間こころの電話相談」と、東京都保健医療情報センター(ひまわり)での精神科専門の「医療機関案内」、警察から通報を受けて措置診察命令などを行う「通報調査業務」の3業務を精神科救急医療情報センターの下にまとめ、業務間の連携強化を図る。
現行の精神科救急医療情報センターは、医療機関案内サービス「ひまわり」の下で、夜間と土曜・休日に精神科専門の案内などを行っている。現状の問題点として事務局は、▽夜間こころの電話相談との連携が不十分▽初期救急、二次救急の適切なトリアージが困難▽日中と夜間の情報の共有ができず、連携が不十分―などを挙げ、解決策として同センターでの情報の一元・共有化が必要と指摘。具体策としてこの日、一元化案を示した。
 同案では今後の精神科救急医療情報センターの一体的運営を通じて、▽夜間こころの電話相談と医療機関案内の連携強化▽医師・専門職を配置するなどトリアージ機能の強化▽精神科救急医療情報センター内の情報共有化―を図るとしている。
この日の意見交換で同審議会の川関和俊幹事(中部総合精神保健福祉センター所長)は、現行の精神科救急医療情報センターへのアクセスは「ひまわり」経由で、精神障害者やその家族などに直通電話番号が公開されておらず、一元化に際してはアクセスをオープンにする必要があると指摘した。
 これに対し事務局は、受診希望や相談が直接寄せられない現状を踏まえ、「一元化では電話番号もオープンにして、当人や関係機関の方からも相談や依頼を受けられるようにしたらどうかと考えている」などと述べた。
岡崎祐士委員(都立松沢病院長)は一元化の方針に基本的には賛成とした上で、「訪問(して支援する)などアウトリーチの機能が加わらないと、一体化した情報センターの機能は十全でない。電話相談をしてもその後の行動が取れない方への対策を立てていただければと思う」と指摘。また、野村忠良委員(東京都精神障害者家族会連合会会長)も家族の立場から、「訪問してくれることと、搬送してくれるということがあればどんなに心強いかと思う。その手当てがなされてこそ、この一元化は大きな意味を持ってくると思う」と述べた。
 事務局はこれに対し、「訪問の機能を情報センターが持つべきか、どこがその機能をどのように広げていくかということも今後の重要な検討課題」とした。
 このほか委員からは、消防庁や一般医療機関との連携、電話相談の現場の意見を聞く―などを求める意見が出た。
 事務局はまた、10月に固める同審議会の「中間のまとめ」案を提示。都の精神科医療の現状と課題や早期に取り組むべき事項、今後の検討事項などの骨子は大筋で了承された。
 次回は今月24日、同審議会の精神科地域医療部会と合同会合を開き、事務局が示す「中間のまとめ」案を基に議論する予定。

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◆20090910 日本の死刑囚、精神障害を発症する危険 アムネスティが報告書―AFPBB News


【9月10日 AFP】国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は10日、「残酷で非人道的、品位を傷つける」状態におかれているために、日本の多数の死刑囚が精神障害を発症する危険にさらされているとの報告書を発表した。
 報告書によると、日本の死刑囚97人は、死刑が執行されるのかどうか、また、いつ死刑が執行されるのかわからない状態のまま、死刑執行の日を待つ毎日を送っている。この不安定な状況が、死刑囚に非常に大きな精神的ストレスを生み出しているという。
「法的手続きが終了した死刑囚は、告知からわずか数時間後に行われることになる死刑執行を待つ日々を強いられている」(アムネスティ報告書)
「毎日が、死刑囚にとって最後の日になる可能性があり、死刑執行状を持った刑務官が現れた場合には数時間以内に死刑が執行されることになる。何年、何十年とこのような毎日を送る死刑囚もいる」
 アムネスティの医療専門家で、報告書の主執筆者のジェームス・ウェルシュ(James Welsh)氏は、「長期間にわたって、差し迫った死の脅威のもとにさらすことは、残酷で非人道的、品位を傷つける行為だ」と述べた。
 また、アムネスティによると、「トイレに行くことを除いて、死刑囚は独房の中で動くことを認められておらず、座り続けていなければならない」という。「死刑囚は、ほかの受刑者と比べて外気や外光に触れることのできる機会が少ない。また、規則が厳しいために懲罰を受ける機会も多い」
 アムネスティは、「これらの非人道的な状況は、死刑囚の不安と苦悩を増大させ、多くの場合、死刑囚を精神障害へと追い込んでいる」と述べ、「死刑囚が深刻な精神疾患を発症しないように、死刑囚の処遇をただちに改善する必要がある」と述べた。(c)AFP


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◆20090911 うつ病早期発見目指す 広島市がモデル事業―中国新聞


▽自殺予防へ医師連携
 広島市は、地域のかかりつけ医と精神科医の連携を強化する自殺予防のモデル事業に着手する。うつ病の疑いがある受診者に専門的な治療を促す紹介システムで、10月から南区で1年間試行する。効果を分析し、市内全域への拡大も検討する。
 南区医師会と協力し、約180の開業医と精神神経科8診療所が参加する。かかりつけ医は、30歳代から60歳代半ばの受診者にうつ病の疑いがあり、不眠や倦怠(けんたい)感など一定の症状が出ていれば心理検査を実施。(1)基準点以上(2)基準点未満でも、抗うつ剤などの治療で症状が改善しない―などで精神科医に紹介する。
 アルコール依存症やパニック障害が疑われる場合などは、心理検査を経ずに紹介するケースもある。受診者にはうつ病が治る病気であることや、専門医の診断と投薬治療が有効な点も伝える。
 「中国地方では初の試み」(精神保健福祉課)という。2007年から取り組む静岡県富士市では、月10件程度の紹介実績がある。
 広島市内の年間自殺者は11年連続で200人を超えた。市医師会でモデル事業を担当する山中祐介医師(精神科)は「自殺者の75%に精神障害があったとの研究データもある。かかりつけ医には、治療を受ける後押しをしてもらいたい」。精神保健福祉課=電話082(504)2228。(赤江裕紀)


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◆20090912 自慢の味 食べて! 郷土料理勢ぞろい 千歳で20日、ふるさとポケット―北海道新聞


【千歳】地元の市民活動団体が一堂に集う秋の一大イベント「ちとせ生涯学習まちづくりフェスティバル・ふるさとポケット」(実行委主催)が20日午前10時から、青葉公園で開かれる。各県人会による郷土料理の屋台や、障害者作業所による手作り小物の販売会など、企画は盛りだくさんだ。
 同フェスは、市内の文化芸術サークルや県人会、障害者作業所などが交流する年1度のお祭りとして、1996年に始まった。14回目の今年は、40団体約600人が参加する。
 目玉は、11県人会と千歳の2団体が郷土料理を振る舞う「お国自慢味処」。人気の汁物は、きりたんぽ鍋(秋田)、のっぺ汁(新潟)、千歳北陽高図書局OBが作る「千歳鍋」など約10種(1杯200円前後)が勢ぞろい。各地の名産品の販売も注目を集めそうだ。
 精神障害者の作業所「千歳いこいの家」は手作りの革製品や七宝焼を販売。ステージでは、千歳で活動するアイドルグループ「小娘(シャオニャン)」のライブや、南京玉すだれ、フラメンコなどが披露される。絵本の読み聞かせや、昔遊びのコーナーもある。
午後2時まで。問い合わせは実行委事務局の市教委生涯学習課(電)24・3153へ。(石川泰士)


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◆20090912 「コピンの会」で思い語り心軽く 女性同士悩み相談し合う―長野―中日新聞


統合失調症やそううつ病など精神障害を抱える女性たちが集まる「コピンの会」が、発足から1年を迎える。松本市元町の地域活動支援センター「てくてく」を会場に、昨年9月から2カ月に1回のペースで恋愛、妊娠、ダイエットなど女性ならではの悩みを語り合ってきた。
 「趣味の講座に行きたいけど、人間関係が悩みで行くのを迷っている。人にものを聞くことが、なかなかできない」
 「好きなことはやった方がいい。勇気を出して1歩を踏み出して」
 11日に開かれたコピンの会の集まり。17人が参加し、対人関係にまつわる悩みや解決策などについて語り合った。
 それぞれが自身の経験を語り、助言を出し合う。互いに似た経験、悩みを抱えているからこそ、心のカラを破って思いを打ち明けることができるという。
 同施設は精神障害者の就労支援などをしている特定非営利活動法人(NPO法人)「てくてく」が運営。同会は施設の利用者で自身も統合失調症を患う市岡郁江さん(51)=松本市横田=が中心となって始めた。
 同施設ではもともと、男女にかかわらず精神障害に悩む人たちが集まる場があった。だが女性の一部から「男性が苦手」「男性がいては打ち明けづらい悩みがある」などの声が上がり、女性だけの会をつくったという。
 「コピン」はフランス語で「女性の友人」の意味。菓子を食べながら、好きな芸能人や映画など、気楽で楽しい会話も弾む。
 市岡さんは「会のある日は、みんなおしゃれして来て心が明るくなる。楽しく会話することが、病気の改善にもつながる」と話した。会の参加には電話での事前予約が必要。問い合わせは、同施設=電0263(34)0611=へ。
 (坪井千隼)


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◆20090913 米社会に鋭い目 ワイズマン作品 東京で特別上映―asahi.com


新作「パリ・オペラ座のすべて」が来月公開される米国ドキュメンタリー界の巨匠フレデリック・ワイズマン。その鋭い視線で米国社会を見つめた作品群が、12日から25日まで東京・渋谷のユーロスペースで特集上映される。
 今年79歳のワイズマンは、弁護士から映画作家に転身。学校、役所、軍隊、裁判所など、様々な人間集団にカメラを向け、組織の構造を分析してきた。インタビューに頼らず、目の前で起こる出来事をひたすら観察する独特の手法は、「精神」の想田和弘監督ら多くのドキュメンタリー作家に影響を与えている。
 特集では、精神障害のある犯罪者が集まる刑務所の生活を追った67年の第1作「チチカット・フォーリーズ」から、06年の「州議会」まで18本を上映する。僧院の日常にカメラを向けた「エッセネ派」(72年)は日本初公開。19日には、先端医療の現場から生と死の意味を問う6時間の巨編「臨死」(89年)も一挙上映される。

http://mainichi.jp/select/world/news/20090912dde041040062000c.html

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◆20090913 死刑制度:「精神障害者の死刑」アムネスティが批判―毎日jp


【ロンドン共同】国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(本部ロンドン)は10日、日本の死刑制度と死刑囚の精神衛生に関する報告書を公表、精神障害がある死刑囚に対しても日本政府が死刑を執行しており、国際的な基準に違反していると批判した。
 報告書は、日本では死刑制度の情報公開が非常に遅れている上、死刑囚が「非人道的」な状況に置かれているとした。


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◆20090913 精神障害者団体で裏金、元職員が1千万円着服か


全国の障害者施設などでつくる社会福祉法人「全国精神障害者社会復帰施設協会」(全精社協、東京)で、2005年からの約3年間に数千万円の不明朗な経理操作が行われ、裏金を捻出(ねんしゅつ)していた疑いの強いことが12日、同協会の内部調査で分かった。検察当局もこうした事実を把握しており、経理操作に関与した元職員の男性が1千万円前後を着服したほか、一部が政界に流れた可能性があるとみている。
 検察当局は同協会関係者から既に任意で事情聴取しており、同協会を舞台にした経理操作の全容解明に向け、慎重に捜査を進めているもようだ。

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◆20090914 がん患者がうつを併発すると死亡リスク高まる、カナダ研究―AFPBBNEWS


がん患者がうつ症状を併発していた場合、致死率が25〜35%高まるとの研究が14日、医学誌「キャンサー(Cancer)」に掲載された。
 カナダのブリティッシュコロンビア大学(University of British Columbia)のジリアン・サティン(Jillian Satin)研究生とウォルフガング・リンデン(Wolfgang Linden)教授らのチームは、過去の26の研究結果をもとに、がん患者9417人について、がんの進行度と致死率に対するうつ病の影響に関するメタ分析を行った。
 すると、うつ症状が見られる患者の致死率は、精神状態が健康な患者に比べ25%、軽度または重度のうつと診断された患者では39%も高くなることが分かった。
 サティン氏は、がんを宣告された患者が死を予測する可能性が高いことを指摘し、「うつの影響は常に注視する必要がある」と指摘。研究成果によって、かん患者のメンタルケアが一般的ながん治療に取り入れられるようになればと話した。
 ただし、今回の調査結果はうつとがん致死率との関連性を示唆している一方で、「うつ自体が致死率を高めると証明されたわけではない」と注意を喚起。39%という数字の高さを特定の患者の病状に結びつけるようなことはすべきでなく、「人びとは具体的な数値を知りたがるが、こうした数値は間違った認識につながりかねない」と懸念を示した。
「調査結果が示唆することは、がんと診断された患者が宣告後に示したうつ症状によって、がんの進行度が予測できるという点だ」
 今回の調査は、一般的にも専門医の間でも広く信じられている「患者の精神状態ががんの進行に影響する」との認識が実証されているかを確認することが目的。その結果、精神腫瘍学の分野では患者の85%、専門医の71.4%が、心理的な要因ががんの病状に影響すると確信していたという。
 サティン氏らは、過去に心疾患とうつが致死率に同影響するかについて調べた研究があることも指摘。この研究では、冠状動脈性心疾患の患者がうつを発症した場合、致死率が2倍に高まるとの研究結果が出ているという。(c)AFP


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◆20090920 自立支援法廃止に新しい障害者福祉めざす―きょうされん全国大会 ―しんぶん赤旗


「新しい障害者福祉をつくる新たな歴史の幕開けです」。きょうされん理事長の西村直さんの力強い声が2900人の参加者、600人のボランティアで埋まった会場に響きました。
 マンガ「どんぐりの家」の著者で、大会実行委員長の山本おさむさんがあいさつ。藤井克徳きょうされん常務理事が報告しました。
 藤井さんは、自立支援法廃止の流れをつくったのは1万人集会などを成功させてきた障害者の運動だったと指摘。10月に予定されている臨時国会で応益負担を廃止し、事業所の経営を脅かす報酬の「日額払い」を「月額払い」に戻すこと、その上で当事者参加のもとで2012年の自立支援法廃止と新法施行をめざすと述べました。そしてこれまではマイナスを埋める運動だったけれど、これからはまったく新しい障害者総合福祉法をつくるというプラスに転じる運動になると強調しました。
 パントマイミストの松井朝子さんがパントマイムで平和の大切さを訴え、ベトナムのグエン・ドクさんと報道写真家の中村梧郎さんが特別報告をしました。
 交通事故で脳挫傷を負い、車いすで東京都江東区の「自立センターあけぼの」から参加した女性は「センターでみんなと一緒に仕事をしたり、ばか話をするのが一番楽しい。これからも安心して通いたい」と話しました。
 「あけぼの」の職員、男性(35)は「リボンを切ったりする仕事なので高い工賃は出せないのが現実です。何とか施設での食費を下回らないようにしています。家からお金を持ってこさせるのはつらいですから。利用者負担はなくしたい」と話しました。


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◆20090921 人・あきた:精神保健福祉ボランティア「萌の会」会長・松村政子さん /秋田―毎日JP


◇心の交流で目指す共生
 精神障害者の自殺が多いことに胸を痛め、心の病を持った人たちと交流。メンバーと共に互いの理解を深め、心豊かなふれあいのある活動を目指す。
 ともすれば偏見を持たれがちな精神障害者。自身も「正直、見てもいいものか。迷惑なんじゃないか」と一歩を踏み出せずにいた。
 県の人材養成研修事業で95年、国立婦人教育会館へ。精神保健福祉ボランティアの人たちが活動の一端を紹介する際、「癒やされる」と意外な言葉を使った。
 その一言が頭から離れず、能代保健所が98年度に10回開いた「ボランティアのためのやさしい精神保健講座」に参加。障害者の現状や健常者との交流を求める声に触れ、「自分も力になれるのなら」との思いが膨らんだ。
 99年4月、受講生11人で「萌(もえ)の会」を設立して会長に。能代保健所のデイケア(社会復帰相談指導事業)や障害者支援施設「コスモス作業所」の活動などに参加してきた。
 08年には、障害者とその家族が気兼ねなく憩える月1回の交流サロン「かだって かだるべ」を開設。「会発足直後から障害者の皆さんから要望を受けていた。ささやかだが、そんな声に応えたかった」
 今年度は、デイケア帰りの人たちが立ち寄れるよう、毎月第2木曜日の昼に県山本地域振興局の県民交流サロンで開催。いつも5〜8人が訪れる。会員が用意したコーヒーやお茶を飲みながらのおしゃべりに加え、民謡や童謡、演歌なども飛び出して和気あいあい。そんな中で明るさを取り戻す障害者とその家族の様子に「逆に励まされ、癒やされている、もう一人の自分がいることに気づかされる」。
 それでも地道な活動の中で「果たしてこれでいいんだろうか」と自問自答することもある。
 そんな時、障害者やその家族から受け取る手紙が支えになった。
 「しばらく前から気分がすぐれず落ち込んでいたが、気分がよくなり皆さんと一緒に楽しむことができました」「皆さまに甘えています。これからも私たちを支援してください。皆さまの素晴らしい活動がいつまでも続くことを願っております」
 「心が届いた」という喜びと同時に、早期社会復帰、社会参加に向けた活動の大切さをあらためて痛感させられる。
 現在の会員は女性15人、男性2人。「自覚と責任」を胸に、精神障害者と共に生きる社会づくりを目指し、住民の理解を求めていく啓発活動にも力を注ぐ。【田村彦志】


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◆20090924 脳器官形成の遺伝子 精神疾患解明へ糸口発見…高橋・名大教授ら―yomiuri online


うつ病やアルツハイマーに深いかかわりがあるとされる脳内の器官「海馬」の神経細胞の形成に重要な役割を果たす遺伝子を、名古屋大学の高橋雅英教授らのグループが解明し、23日付(米国時間)の米科学誌「ニューロン」で発表した。精神疾患の起きるメカニズムの解明に応用が期待されるという。
 高橋教授らは、細胞の動きに関与する遺伝子「ガーディン」を持たないマウスを人工的に作り、正常なマウスと比較した。この結果、ガーディンがないマウスの海馬は、新たに作られる神経細胞が正常の位置に定着せず、ばらばらに神経線維を伸ばすことを発見した。ガーディンがないマウスは、場所を移動させるなどの刺激を与えても、動き回らずにじっとしているなどの異常が見られた。
 さらに、ガーディンは、神経細胞の成長を制御する際、統合失調症の発症と深いかかわりがあると見られている遺伝子「DISC1」と結合して働いていることも判明した。高橋教授らは「ガーディンは神経細胞の形成だけでなく、DISC1とも深い関係があることがわかったので、うつ病や統合失調症などの精神疾患が発症する仕組みを解明する手がかりになる」としている。


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◆20090926 健やかわかやま:障害者福祉の安定を 600人参加し、有田で県身障者大会 /和歌山―毎日JP


身体障害者の自立と社会参加の促進、福祉の向上などを目指す第52回県身体障害者福祉大会(県身体障害者連盟主催)が、有田市箕島の同市民会館で開かれ、会員ら約600人が参加した。
 同連盟の吉田喜代司会長が「障害者自立支援法は、改正案を審議中の国会が解散して廃案となった。政権交代が実現したが、障害者福祉の水準が低下することのないよう一日も早い制度の安定を望む」とあいさつした。
 表彰式は、連盟役員を長年務め功績のある人らの「礎賞」▽身体障害者の福祉に功績のある人らの「たちばな賞」▽補装具などの発明、職業やスポーツ振興で新分野を開いた人らの「パイオニア賞」▽25年以上身体障害者の配偶者として連れ添い、他の模範となる人らの「白菊賞」−−の4部門で、計17人が表彰された。
 白菊賞に輝いた橋本市の会社員、伊藤美智夫さん(56)は「率直にうれしい」と喜び、網膜色素変性症でほぼ視力を失ったという妻千代子さん(56)も「いつもは口に出して言えませんが、子育てなど一生懸命尽くしてくれたことが評価され、感無量です。障害を背負って助け合っている家族の方々にエールを送りたい」と話した。
 後半は議事で、聴覚、視覚、肢体障害者各部会、同連盟本部の代表者4人が意見として、県聴覚障害者情報センターへの「聴覚障害者職員」の配置や県立医大の障害者用駐車場の整備などを発表し、大会決議にまとめた。【加藤明子】


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◆20090929 ハートピア 「譲渡どうなる」―asahi.com


さくら市で精神障害者支援施設「ハートピアきつれ川」を運営する全国精神障害者社会復帰施設協会(全精社協、事務局・東京)の元幹部職員が、協会の資金を横領したとして、業務上横領容疑で大阪地検特捜部に逮捕されたことが、県内関係者の間に波紋を呼んでいる。全精社協は「ハートピアきつれ川」の経営譲渡先を探しているが、元幹部職員の逮捕が影響を及ぼしかねないためだ。全精社協からハートピアに対して詳しい説明もされていないといい、職員らは「この先、どうなるのか」と気をもんでいる。(井手さゆり)

 「連日の報道で、正直、利用者も職員もモチベーションが下がってます」。職員はそう漏らす。
 ハートピアは、ホテルが併設された精神障害者の入所・通所型の授産施設として、全国精神障害者家族会連合会(全家連)が96年に開設。精神障害者が併設されたホテルで働きながら社会復帰を目指すことができる全国的に珍しい施設だった。
 しかし、建設費の返済による経営圧迫や、厚生労働省からの補助金の不正流用の発覚などで、全家連は07年、全精社協に経営譲渡し自己破産。経営を受け継いだ全精社協も経営に苦しみ、今年3月、精神障害者の雇用の場でもあったホテル部門を閉鎖し、経営譲渡先を探している。
 施設には現在も7人が暮らし、21人が通う。これらの利用者は現在、花の苗の栽培やプラスチック加工などの仕事をしている。職員は「今回のことで、譲渡先がどうなるのか不安です。もう少し早く決まるという話もあっただけに……」と表情を曇らせる。
 別の職員は「補助金を自分のポケットに入れるなんて許せない」と話す。全精社協からの正式な説明も、今のところはないという。
 ハートピアに授産施設の運営費として月額約600万円の補助金を出している県も、一連の問題が譲渡問題に与える影響を懸念する。県の担当者は「万が一、譲渡の交渉が壊れたり、全精社協が無くなったりしてしまったら、一番困るのは利用者の方たち。行き場が無くなることだけは防がなければいけないが、情報が全く無い」と困惑顔だ。
 一方、全精社協の幹部は「ハートピアにはなるべく早く説明したいが、捜査が入っているのでどうなるかわからない」という。
 さらに、元幹部職員が逮捕されたことを挙げ「譲渡問題は流動的にならざるを得ない。スムーズにいくかどうかもわからない」と話した。


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◆20090929 リップルハウス:精神障害者家族らの仲間作りの場が開所−−守山 /滋賀―毎日JP


守山市赤野井町でこのほど、精神障害者の家族会「さざなみの会」(会員約60人)による仲間作りや情報交換などの施設「リップルハウス」が開所した。毎週日曜午前10時から午後4時まで、読書や楽器演奏、インターネットなどが楽しめる。
 同施設は、家族会の参加者が利用していない民家を無償で提供。家族らがお茶を飲みながら情報交換できる和室のほか、マンガを並べた本棚や、ギター、パソコンもそろえた。障害者は無料、一般の利用は200円(1時間以内は100円)。
 27日に行われた開所式で、家族会の又市康夫代表は「市民が主役となってまちづくりを左右できる」とあいさつし、参加者のバンド演奏も披露された。問い合わせは同施設(077・532・2396)。【後藤直義】


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◆20091002 NPOが精神障害者の社会参加や自立を応援するための「精神障害者自立支援活動賞」の募集を開始 (共同通信PRワイヤー)―Infoseek news


NPO法人 地域精神保健福祉機構
NPOが精神障害者の社会参加や自立を応援するための「精神障害者自立支援活動賞」の募集を開始
NPO法人 地域精神保健福祉機構(コンボ/千葉県市川市)は10月1日〜12月31日、「第6回精神障害者自立支援活動賞(通称=リリー賞)」の募集を行います。
 リリー賞は、「精神障害者へのアンチスティグマ研究会」が、日本イーライリリー株式会社(兵庫県神戸市 アルフォンソ・ズルエッタ社長)の協賛を得て、2004年から行ってきたもので、このたび、同研究会の要請を受け、コンボが引き継いで実施することになりました(詳細については別紙をご覧ください)。


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◆20091002 障害越え交流の場に-氷見-自立へ福祉の店開店―中日新聞


手づくりの土産物販売を通して障害者が自立を目指す福祉の店「はーとふる安靖(やすらぎ)」が一日、氷見市中心部の比美町商店街で開店した。
 障害者の社会交流と中心市街地活性化のために、同市阿尾の精神障害者通所施設「安靖氷見共同作業所」が新設した。
 従業員は作業所の利用者はじめ市内の精神、知的、身体の障害者ら七人。古布を再利用して作った着物の置物や竹細工などを販売する。地元特産のハトムギやワカメ、米粉を練り込んだ手作りクッキーやコーヒーを味わえる喫茶スペースもある。
 作業所の越田外喜夫所長は「障害のある人とそうでない人が笑顔で交流できる明るい場所にしたい」と話している。
 営業時間は午前十時〜午後四時。休みは土日と祝日、年末年始。問い合わせは、はーとふる安靖=電0766(72)5626=へ。 (奥村圭吾)


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◆20091002 フォーラム:精神疾患もっと知って 浜家連、保土ヶ谷できょう /神奈川―毎日JP


精神疾患に理解を深めるフォーラムが3日午後1時〜4時半、同市保土ケ谷区の保土ケ谷公会堂で開かれる。市精神障害者家族会連合会(浜家連)の主催。うつ病と統合失調症について医師が講演するほか、バイオリンとピアノの演奏もある。
 浜家連は年4回、フォーラムを行っている。9月29日には同市神奈川区で医師と社会福祉士が講演した。有機野菜や日用品のバザーもあり、約220人が来場した。
 浜家連の石井紀男会長(71)は「家族や当事者だけでなく、多くの市民にも精神障害について知ってもらいたい」と話す。
 入場無料、予約不要。問い合わせ先は浜家連(045・573・1433)。【山田麻未】


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◆20091003 22歳無職男を逮捕 精神疾患、緊急措置入院に 奈良・かま襲撃―産経関西


奈良市東九条町で2日、男性2人がかまで切りつけられた事件で、奈良県警は同日夕、殺人未遂の疑いで、近くに住む無職の男(22)を逮捕した。男が興奮状態で意味不明の言動をしていたため、医師が診断したところ、精神的な疾患があると診断。県警はいったん釈放し、県が緊急措置入院とした。
 県警の調べでは、男は2日午前10時35分ごろ、東九条町の無職、野村昭夫さん(75)宅前の市道で、集金に訪れていたJAならけん奈良南部支店職員の澤井賢治さん(26)を殺害しようと、背後から頭を農具のくわでいきなり殴打。かま(刃渡り約21センチ)で切りかかり、取り押さえようとした野村さんにも切りつけた疑いが持たれている。澤井さんは頭と右手に、野村さんは左胸と左ももに、1〜2週間のけが。
 犯行後、自転車で逃走したが、目撃証言からこの男が浮上。自宅からは、逃走に使ったとみられる銀色の自転車が発見された。くわとかまは、現場近くの民家から持ち出したとみられるという。


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◆20091004 県精神障害者援護会 自立支援法逆風で会員激減/栃木―下野新聞


県内最大の精神障害者の家族会として、福祉向上の一翼を担ってきた社団法人「県精神障害者援護会」(通称やしお会、安達政弘会長)の会員数が激減している。障害者自立支援法に伴う制度変更が逆風となり、今年2月時点で245人と、5年前の596人から半数以下に。存続に危機感を持った会員が「家族会の原点である支え合いの精神に戻ろう」と、会員以外にも門戸を広げ、同じ家族の立場で相談に乗る家族相談会を始めた。
 会は各地区の支部が、県内23カ所で精神障害者の作業所などの施設を運営していた。しかし2006年施行の障害者自立支援法による制度変更に伴い、施設運営を別法人に移管。運営を手放したことで県からの補助金もなくなり、県内11支部のうち烏山、鹿沼など5支部が解散または休会し、会員が激減した。
 支部解散でなくなった相談窓口を補おうと、役員数人で月1回の相談会を始めたところ、昨年までの2年間で計88件の相談があった。この実績が認められ、今年4月から、県の委託を受け、週1回の個別相談会と、月1回の家族同士のグループ相談会を開いている。
 個別相談の相談員をつとめる精神保健福祉士の古寺哲也さん(72)は「息子が病気だと分かったとき、自分一人で泣いていた。でも家族会に参加して、苦しんでいるのは一人ではないと分かった」と自身の経験を振り返り、相談会への参加を呼び掛けている。
 個別相談会「ささえ愛」は毎週水曜。宇都宮市下岡本の同会事務局で電話や面接で応じる。グループ相談会「ピアサポートやしお」は毎月第2土曜、宇都宮市若草1丁目のとちぎ福祉プラザで開催。いずれも無料。問い合わせは事務局、電話028・673・8404、ファクス028・673・8441。


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◆20091005 【全精社協疑惑】現職最高幹部も私的流用か 五月女容疑者から138万円受け取る―産経ニュース


社会福祉法人「全国精神障害者社会復帰施設協会」(全精社協)の補助金不正流用事件で、現職の最高幹部が、経理を取り仕切っていた事務局次長の五月女(そうとめ)定雄容疑者(58)=業務上横領容疑で逮捕=から裏口座の金138万円を受け取り、私的に流用した疑いがあることが4日、分かった。最高幹部は、全精社協の不明朗会計が初めて明らかになった後の20年5月、寄付金名目で同額を返還したという。
 元理事や逮捕前の五月女容疑者らが産経新聞の取材に証言した。五月女容疑者は大阪地検特捜部に、同内容の供述をしているとみられる。
 証言によると、最高幹部は平成18年度に厚労省から約1千万円を交付された精神障害者社会復帰促進調査研究等事業費に絡んで、「立て替えた160万円を返してほしい」と五月女容疑者に申し入れた。しかし、最高幹部は調査研究メンバーではなく、立て替えた事実も確認できないとして拒否された。
 この際、五月女容疑者は「詐欺や横領で訴える」と最高幹部を非難。これに対し最高幹部は「逆におれが訴える」と、五月女容疑者が裏金の一部を私的流用していることを暗に示して再度支払いを求めたという。
 五月女容疑者は最終的に最高幹部の求めに応じ、経費などを差し引いた138万円を裏口座から引き出し、最高幹部の自筆の領収書と引き換えに渡した、としている。時期は18年度の補助金の精算が行われていた19年春ごろとみられる。
 ところが、最高幹部は20年5月に突然、五月女容疑者に「協会への寄付金だ」と138万円を返金してきたという。
 最高幹部は、今年7月に亡くなった元会長とともに、五月女容疑者に裏口座から引き出させた現金を国会議員のパーティー券購入などに充てていたことがすでに判明している。最高幹部はこのような場合はきちんと五月女容疑者に使途を伝えるなどしていた。
 全精社協ではこの直前の20年3月、精神障害者福祉施設「ハートピアきつれ川」の職員の退職金約4500万円のうち1800万円が運営費に流用されたことが発覚しており、元理事らは「最高幹部は私的流用がばれるとまずいと思ったので返金したのではないか」と指摘。最高幹部は一連の経緯について「五月女容疑者がでっち上げたものだ」と全面否定している。


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◆20091006 障害者自立支援法:虐待児保護へ新基準 公費入所拡大−年内にも―毎日JP


 障害児の保護者が福祉サービス費の原則1割などを負担する障害者自立支援法の契約制度について、厚生労働省は子供の事情に応じた新たな運用基準を都道府県に通知する方針を決めた。契約制度を巡っては、虐待で施設入所した子供にも適用し、保護者が負担金を支払わず親元に戻される恐れが出るなど、全国で不適切な運用例が相次いでいた。【夫彰子】
 長妻昭厚労相は同法廃止を明言したが、厚労省は廃止までの暫定的な改善策として、年内にも新通知を出す考えだ。
 従来、児童施設で暮らす子供は、生活・医療・教育を公費で保障する「措置制度」だった。しかし厚労省は06年の同法施行で障害児にだけ契約制度を適用し、都道府県に「保護者が不在、虐待、精神疾患のいずれかの場合は障害児も措置(制度の適用)が可能」との判断基準を示していた。
 ただ、厚労省は同時に示した「運用例」で措置制度の適用を厳しく制限。保護者が(1)入院や服役中でも所在が明らかなら不在と認めない(2)成年後見人がいなければ精神疾患と認めない(3)負担を滞納した場合、施設は契約を解除し子供を退所させてよい−−などとした。これをどこまで順守するかで都道府県の対応は分かれ、日本知的障害者福祉協会の08年調査では、措置制度が適用された子供の割合は、自治体によって1割未満〜7割超まで大きな差が出た。
 このため厚労省が設置した有識者による障害児支援の検討会は昨夏、格差の是正を提言。厚労省は新通知案で「保護者の契約意思の有無に関係なく、児童の個別事情を勘案し、必要があれば措置にする」と明記した。
 また、契約制度を適用された児童やその家族への児童相談所の支援は、従来「義務ではない」としてきたが、一転「措置・契約に関係なく継続的に適切な支援をする」と事実上義務化。厚労省障害保健福祉部は「新通知はあくまで措置率格差の改善が目的」と話している。


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◆20091006 精神保健福祉施設「ハートピア」存続要望 利用家族ら「いくところない」 栃木―産経ニュース


営母体の全国精神障害者社会復帰施設協会(全精社協)元幹部職員の協会資金横領事件をめぐり、精神保健福祉施設「ハートピアきつれ川」(栃木県さくら市)の入所者や家族らが5日、民主党県連会長の谷博之参院議員に、施設の存続について協力を求めた。
 入所者と家族、職員ら約50人が出席し、それぞれの立場から施設の必要性などを訴え、事業が継続できるように求めた。谷氏は「本来は全精社協がやるべきだが、厚生労働省と話し合い、受け皿を決めていくことが筋と思う」と述べ、担当副大臣らに要望を伝えていく考えを明らかにした。
 家族らは「施設が閉鎖されたらいくところがない。保養部門(ホテル)も就労の場として、譲渡先は事業を継続できるような組織にしてほしい」と訴えた。ハートピアはホテルを併設した精神障害者の授産施設。現在も5人が入所、21人が通う。


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◆20091008 キッチンはな:精神障害者が職業訓練 松原市役所の北別館元食堂にオープン /大阪―毎日JP

◇働ける場広がれ
 経営難で4月末に閉店した松原市役所北別館の元食堂が、一般就労が難しい精神障害者の職業訓練の場として、8日から営業を再開する。後継テナントを探していた市が、同市の社会福祉法人「風媒花」(杉山秀大理事長)に活用を打診。福祉施設利用者向けの弁当給食サービスを手がける法人側も「地域で働ける場が少しでも広がれば」と進出を決めた。

 店名は「キッチンはな」で、約220平方メートルのフロアに計70席。障害者10人を含むスタッフ18人が接客や配膳(はいぜん)などにあたる。障害者自立支援法で、就労に必要な知識と能力の向上を図る「就労継続支援B型事業所」との位置付け。市障害福祉課によると、同様の形態での食堂運営は全国でも珍しいという。

 7日に開所式があり、招待客約40人が特別メニューの海老(えび)フライ定食に舌鼓を打った。テープカットの後、スタッフの重国和幸さん(32)は「社会復帰のためにここに来た。接客係としてハキハキとあいさつに努めたい」と決意を表明。澤井宏文市長は「ぜひともこの取り組みを成功させたい。府内や全国で障害者の就労の場の確立につながる」と協力を呼びかけた。

 定休日は市役所の閉庁日と同じ土日と祝日。営業は午前11時半〜午後3時半。日替わりのA、B定食(各500円)など、地元産野菜を使ったメニューを提供する。問い合わせはキッチンはな(072・333・5051)。【武井澄人】

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◆20091012 【全精社協】厚労省、補助金交付のため調査研究テーマ創作か 議員口利き後の2次審査―産経ニュース
社会福祉法人「全国精神障害者社会復帰施設協会」(全精社協)の補助金不正流用事件で、厚生労働省が実施した平成20年度の調査研究プロジェクトの2次審査にあたり、障害福祉課が全精社協しか事実上できない調査研究テーマを提示していたことが11日、分かった。同課には全精社協の元理事が専門官として在籍し、審査過程に関与していたという。
 全精社協が1次審査で不採択になった後、元厚労副大臣で当時自民党衆院議員だった木村義雄氏(61)が厚労省に電話をかけ、「どうなっているんだ」などと口利きをしたことが判明している。厚労省側がこれを受け、2次審査の前から全精社協の調査研究の採択を決めていた可能性がある。
 厚労省によると、全精社協は当初、2件の調査研究を応募したが、昨年5月の1次審査で落選。10月の2次審査では、新たに「旧精神障害者社会復帰施設の新体系サービスへの移行促進のための調査研究」を提案し、採択された。
 2次審査は、外部の有識者を交えて協議する1次審査と異なり、厚労省企画課内だけで決定される。昨年は、障害保健福祉部内の3つの課が1次よりも具体的なテーマを提示。応募のあった調査研究から約20件を推薦し、企画課が7、8件を採択したという。
 関係者によると、障害福祉課は2次審査の前、全精社協側にテーマを連絡、全精社協はこれに即した調査研究を提出していた。これらの過程の一部には、全精社協の元理事だった専門官がかかわっていた。
 当時の担当者の一人は「精神障害者の社会復帰施設に関する全国組織は全精社協しかなく、全精社協に補助金を交付するために創作した調査研究だったと批判されても仕方がない」と話している。
 結局、12月に補助金1980万円が交付されたが、全精社協はこのほぼ全額を精神障害者福祉施設「ハートピアきつれ川」(栃木県さくら市)の運営費などに流用していた。

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◆20091012 写真Tシャツ展示会:精神障害者らの力作並ぶ−−宮崎 /宮崎―毎日JP
精神障害者でつくる写真ワークショップ「えん」(宮崎市、小林順一代表)が、初めての展示会を宮崎市のフローランテ宮崎で18日まで開いている。
 写真展といってもパネルではなく、メンバー45人が撮影した写真をTシャツにプリントしたもの。この展示と販売をきっかけに、写真を使った障害者の就労支援を模索したいという。
 「えん」は、精神科病院や支援センターに通う20〜50代のメンバーが毎月約2回、デジタルカメラで写真を撮影する会。宮崎市の写真家、小林順一さん(59)が講師を務める。
 会場には、平和台公園のはにわ、指に止まった赤いテントウムシ、雨水で輝くマンホールなど、主に街頭で撮影した明るい作品が並ぶ。小林さんは「写真撮影は、精神障害者が街頭に出る訓練も兼ねている。私も負けられないと思う力作ばかり。作品を通じて、精神障害者への理解を深めてほしい」と話す。
 Tシャツは1枚2000円。サイズはS〜LLで、展示終了後に郵送する(送料200円)。会場には、オーガニックコーヒーや日向夏ジュースを販売するカフェも開店。収益は「えん」の活動に使う。問い合わせは宮崎もやいの会0985・71・0036。【川上珠実】

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◆20091014 精神疾患に関与の遺伝子特定 岐阜薬科大グループ―47news

統合失調症や注意欠陥多動性障害(ADHD)などの精神疾患の発症に関与する遺伝子を新たに特定したと、岐阜薬科大(岐阜市)の原英彰教授(神経科学)らの研究グループが14日付の米科学誌に発表した。
 遺伝子の機能が失われると、社会性低下や記憶障害、多動性行動など幅広い症状の発症に関与するとみられる。原教授は「既に特定されている原因遺伝子の中でも、これほど包括的な症状に関与するものはほとんどない。発症メカニズム解明や新薬開発につなげたい」としている。
 遺伝子は「HB―EGF」。細胞の増殖・分化を促し、死亡した統合失調症患者の脳や血中では減っていることが既に分かっていた。
 原教授らは今回、前頭葉からHB―EGFを取り除いたマウスを作成。その行動を正常なマウスと比べると、仲間同士で接触する頻度が約3割減るなどの症状が現れ、統合失調症の薬を投与すると改善したという。
 作成したマウスの脳組織を調べると、神経伝達物質の分泌が減少、神経回路も正常に形成されていないことが分かった。

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◆20091014 中国で死刑判決の英国人、支持団体が「精神疾患」訴え執行中止求める―AFPBB News

中国で麻薬取引の罪により死刑判決を受けた英国人男性の支持団体が13日、この男性が深刻な精神疾患を患っており、死刑は行うべきではないと訴えた。
 アクマル・シャイフ(Akmal Shaikh)死刑囚(53)は2007年、中国新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)ウルムチ(Urumqi)市で、約4キロのヘロインを所持していたとして逮捕された。支持者によると、シャイフ死刑囚は双極性障害と見られており、何者かにだまされてヘロインを運ばされたという。
 シャイフ死刑囚は08年に死刑判決を受けているが、現在、中国の最高人民法院(最高裁)が判決の見直しを行っており、最終的な判断はまもなく下されるものと見られている。中国では通常、死刑執行は判決後ただちに行われる。
 この問題を取り上げたのは、英国の法的権利に関する団体「リプリーブ(Reprieve)」で、同団体のクリフ・スタフォード・スミス(Clive Stafford Smith)代表は、シャイフ死刑囚について、医療関係者による適切な調査が行われなかったと指摘している。
 スミス代表は、ロンドン(London)で開いた記者会見で、「彼はまもなく、まさに最後の裁判に臨む。大変ひどい苦境に置かれている」と語った。シャイフ死刑囚の兄弟やリプリーブによると、同死刑囚は過去に異常な言動を行ったことがあるという。
 シャイフ死刑囚は、ロンドンに在住のパキスタン系英国人。十分な資金がないにもかかわらず、航空会社を起業しようとポーランドに向かった後、カルロスと名乗る男に人気歌手にしてあげると言われ、キルギスに行くことになった。その後、タジキスタンの高級ホテルに滞在中にバッグを渡され中国へ向かうように言われた。シャイフ死刑囚は中国入国時に逮捕されたという。(c)AFP

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◆20091014 【全精社協】元事務局次長起訴へ 15日にも 業務上横領罪で―産経ニュース

社会福祉法人「全国精神障害者社会復帰施設協会」(全精社協)の補助金不正流用事件で、大阪地検特捜部は14日、裏金から約900万円を着服したとして、業務上横領の罪で、元事務局次長の五月女(そうとめ)定雄容疑者(58)を勾留(こうりゅう)期限の15日にも起訴する方針を固めたもようだ。
 また、五月女容疑や最高幹部らが精神障害者福祉施設「ハートピアきつれ川」(栃木県さくら市)の運営費などに不正流用する目的で厚生労働省から補助金の交付を受けた疑いがあり、特捜部は補助金適正化法違反容疑での立件に向けて慎重に捜査を続けているもようだ。
 特捜部によると、五月女容疑者は経理担当だった平成17年9月〜20年4月、全精社協名義の口座から別の協会関係者名義の口座に預金を移したうえ、複数回にわたって計約900万円を引き出したとしている。その後、そのほとんどを自分名義の口座に入金し、一部を競馬などの遊興費に使ったという。

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◆20091016 代表の遺志を継ぎシンポ 千厩で精神障害者らの団体―岩手日報

東磐井地方の精神障害者らのグループ「心の病と共に生きる仲間達連合会キララ」は17日、7回目の「明るく生きる2009 こころのシンポジウム」を一関市千厩町の酒のくら交流施設で開く。これまでキララの活動を引っ張ってきた代表の佐藤正広さんが3日に病死したばかり。メンバーは、障害への理解を訴え続けた佐藤さんの遺志を引き継ごうと準備に奮闘している。
 シンポジウムは「障がい者が幸せになる『支援』とは」と題し、当事者や家族らが話題提供。心の病と付き合いながら自分らしく生きるために必要なことを語り合う。
 オープニングセレモニーでは寸劇「トンネル抜けたら!Part2」を上演。統合失調症の当事者の視点で、心の病と幸せについて考える。
 佐藤さんは同市大東町出身で、昨年から代表。自身も心の病を抱えながら年1回のシンポジウム開催や、キララの演劇団体「キラりん一座」の演劇活動に取り組み、障害者同士の交流の輪を広げてきた。07年に白血病を発症した後も、入退院を繰り返しながら活動を続けてきた。
 寸劇の台詞にある「病気になったのは幸せではないが、病気によって出会った人とのかかわりに幸せを感じた」は佐藤さんの思いに通じる。
 キララの活動をサポートしてきた保健師北川明子さん(奥州市)は「前向きに生きようと主体的に取り組むメンバーの姿は、私たちを励ましてくれる」と来場を呼び掛ける。
 午後1時20分から。参加無料。問い合わせはキララ事務局ほのぼのステーション(0191・32・4889)へ。

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◆20091017 毎日介護賞:佐賀支局長賞決まる 佐賀げんき会と県宅老所連絡会 /佐賀―毎日JP

「2009年毎日介護賞」(毎日新聞社主催、厚生労働省など後援、アフラック協賛)が16日発表され、県内からは小城市小城町の「NPO法人佐賀げんき会」と、佐賀市長瀬町の「県宅老所連絡会」が佐賀支局長賞を受賞した。【関谷俊介】
 佐賀げんき会(松田孝代表)は99年、精神障害者の兄弟たちによって設立され、障害者自立支援法の就労継続支援B型事業所「佐賀みょうが塾」を運営。
 みょうが塾は田園地帯にある民家を活用し、現在、精神障害者ら約30人が利用する。
 作業は焼き菓子や木工製品づくりなどバラエティーに富み、以前は5000円程度だった賃料も現在は平均1万2000円ほどにアップした。施設長の野田理津子さん(53)は「このような賞を初めていただくので、励みになる」と喜び、「精神障害者が自信を持って生きていける社会づくりをしたい」と抱負を語った。
 もう一つの受賞団体である宅老所連絡会も99年に結成された。
 宅老所とは、民家を使って介護サービスを受けられる施設で、高齢者数人が家庭的な雰囲気の中で過ごす。
 県内では、94年に佐賀市内に誕生し、約80カ所にまで増え、NPOや医療法人、有限会社などが運営している。対象を障害者や子供たちまで広げた「ぬくもいホーム」もできており、連絡会は、これらの施設の開設予定者にアドバイスや研修などを行っている。
 西田京子代表(64)は「結成10年を迎える節目の年に受賞し、うれしい。全国に佐賀方式を広めていきたい」と力を込めた。

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◆20091019 精神障害者支援考えよう 29、30日、みんなねっと長崎大会―長崎新聞

第2回全国精神保健福祉家族大会「みんなねっと長崎大会」が29、30の両日、長崎市茂里町の長崎ブリックホールで開かれる。テーマは「長崎から家族会活動の新しい息吹を」。障害が見た目では分かりにくく誤解を受けやすい精神障害者が地域で生活していくことや、就労支援などについて考える。
 特定非営利活動法人(NPO法人)全国精神保健福祉会連合会、県精神障害者家族連合会主催。長崎新聞社など後援。
 29日は、午後0時20分にオープニングセレモニー。田中英樹早稲田大人間科学学術院教授が「どうする、どうしたい、わが国の精神保健福祉」と題し基調講演、弁護士でもある東俊裕熊本学園大教授が「障害者権利条約の批准に向けた課題」と題し記念講演。30日は、家族会、就労、地域生活支援、家族相談員、当事者の各テーマで分科会があるほか、視覚・知的など複合障害のあるピアノ奏者で県立佐世保養護学校高等部2年の掛屋剛志君の演奏会も開かれる。
 県精神障害者家族連合会の宮下榮さんは「精神障害者は長崎市内で約4千人いるが、孤立しているケースが少なくない。地域で暮らしていけるよう市民と一緒に現状を少しでも変えていきたい」と話している。
 参加費3千円、学生1500円、当事者500円。問い合わせは県精神障害者家族連合会(電095・842・5350)。

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◆20091020 補助金頼みで“綱渡り” 象徴施設めぐり事件に―中国新聞

精神障害者の社会復帰の象徴だった施設をめぐる補助金不正疑惑が刑事事件に発展した。補助金頼みで“綱渡り”の運営実態だった社会福祉法人「全国精神障害者社会復帰施設協会(全精社協)」。厚生労働省側が不正を認識していた疑いも浮上している。
 旧厚生省が約9億2千万円を投入し、精神障害者が働く施設として注目された「ハートピアきつれ川」(栃木県さくら市)。だが運営する財団法人「全国精神障害者家族会連合会(全家連)」は建設費返済に補助金を流用し、2007年4月に破綻はたんに追い込まれた。
 協会が運営を引き継いだが、協会関係者によると、当初の運転資金がほぼゼロ。職員の退職積立金約4300万円を人件費に充てるなど資金繰りに窮する一方、裏金から政治資金パーティー券を購入するという乱脈経理も繰り返され、負債は約1億円に膨らんだ。
 不正受給の疑いがある補助金約5千万円は、こうした赤字の補てんに使われたという。今年2月の協会の内部監査では「補助金を当てにしないで、会費収入で賄うべき」と指摘されていた。
 「厚労省の監査は甘く、補助金を裏金にすることは慣例化していた」。元事務局次長の五月女定雄そうとめ・さだお容疑者(58)は逮捕前の取材にそう漏らした。
 「資金がないのは知っていたが、過去の経緯もあるから全面的に支援したいと伝えた」と当時の厚労省担当者。大阪地検特捜部の任意聴取に一部の職員は「適正に使われないだろうとは分かっていた」と話したという。

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◆20091031 精神障害者:退院可能204人が入院 地域社会へ移行進まず /鳥取―毎日JP

◇県、170人の退院目指す
 県内で精神疾患で入院している精神障害者のうち、症状は安定しているのに地域や家族の受け皿がなく、1年以上入院している人が204人(08年6月現在)に上っていることが県の調査で分かった。県は11年度末までに170人を退院させ、地域社会での生活に移行させることを目標に設定した。
 県は、保健所や病院が連携し、保健師やソーシャルワーカーらが地域生活を支援する「地域移行支援事業」を03年度から実施している。ところが、支援を受けて退院した人は、9月末までの約7年間で16人にとどまっている。
 現状把握のため、県は退院可能な精神障害者数を集計すると同時に、退院して地域生活に移行した人の数も今年度から調べる。
 県障害福祉課は、地域移行が進まない原因に「医療機関の意識や地域の社会資源不足がある」とみており、「地域の受け入れ体制の整備を重点的に進めたい」としている。【宇多川はるか】
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◆20091106  北海道、障害者からのメッセージDVDを道民に広く貸し出し―ケアマネジメントオンライン

北海道は今年3月作成したDVD、「わかってください 手をかしてください〜障がい者からのメッセージ〜」を、学校の授業や会社の研修などに利用してほしいとし、広く道民に貸出中だ。
 DVDでは視覚障害、聴覚障害、肢体不自由、内部障害、知的障害、発達障害、精神障害、重症心身障害についてそれぞれ解説。実際に障害のある人自身が出演して具体的な事例を紹介し、どのようなサポートを行ったらよいかなどをわかりやすく伝えることを目指した。
DVDは道内市町村役場、小中高等学校、図書館などに配布し貸出を依頼しているが、障がい者保健福祉課でも貸出を行っている。希望者はホームーページから申込書をダウンロードし、記入したものを下記まで送付のこと。
●申し込み・問い合わせ
北海道保健福祉部福祉局
障がい者保健福祉課地域・就労支援グループ
〒060-8588 札幌市中央区北3条西6丁目
TEL:011-231-4111 内線25-729
FAX:011-232-4068
mail:hofuku.shohuku1@pref.hokkaido.lg.jp
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◆20091111 「批判避けるため支援」厚労省職員が証言 全精社協事件―asahi.com

国の精神障害者施設などでつくる社会福祉法人「全国精神障害者社会復帰施設協会」(全精社協、東京)による国の補助金不正受給事件で、厚生労働省の複数の職員が大阪地検特捜部の任意聴取に対し、精神障害者支援施設「ハートピアきつれ川」(栃木県さくら市)が破綻(はたん)すれば厚労省が社会的に批判されると思い、運営する全精社協への補助金交付を不正と知りながら続けた、との趣旨の証言をしていたことがわかった。
 しかし、特捜部は、補助金の交付決定には多数の職員がかかわっていたことから、全精社協幹部らとともに補助金適正化法違反容疑で個人の刑事責任を問うのは困難と判断し、省側の立件を見送った。
 一方、特捜部は10日、07、08年度に障害者の自立支援のための調査研究の補助金計5110万円を不正に受け取ったとして、全精社協会長の高野修次容疑者(55)と元副会長の上野一郎容疑者(50)を同法違反の罪で起訴した。ハートピアの人件費などへの流用を認めているという。
 ともに逮捕した元常務理事(41)と元事務局次長の五月女(そうとめ)定雄容疑者(58)は「関与が従属的」として不起訴処分(起訴猶予)にした。五月女元次長については協会の金835万円の業務上横領罪で起訴しているが、別に413万円を着服したとする同罪でも追起訴した。
 ハートピアきつれ川は96年、国が約9億円を投入し、精神障害者が働くホテルと授産施設を併設した全国唯一の施設として開設された。全精社協は07年、厚労省の仲介で財団法人「全国精神障害者家族会連合会」(破綻)から経営を引き継いだ。
 補助金交付に関与した厚労省職員の一人は任意聴取に「協会の資金繰りは火の車で、いつか破綻する状況だった。ハートピアが破綻すれば『公費の無駄づかい』と批判を浴びるため、良くないと思いながら目的外の補助金支給を認めた」と証言。別の職員も「ハートピア延命のために補助金を出した」と説明したという。
これまでの特捜部の調べでは、厚労省職員らが08年度の補助金交付の際に全精社協を支援する趣旨の会議を開き、申請書類を添削指導していたことや、協会が複数の職員を飲食接待したことも判明していた。しかし特捜部の捜査で接待の金額や趣旨の裏付けがとれなかったとみられる。
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◆20091112 視覚経験で抑制性神経回路が「ダイナミック」に変化する現象を初めてキャッチ−弱視治療で知られる臨界期における眼優位性可塑性を、抑制性細胞の別の可塑性が制御−―独立行政法人理化学研究所

英会話でのRとLの発音、ピアノでの絶対音感・・・習い事は感受性が高い幼い時期に始めた方が定着しやすいことを、私たちは経験から知っています。これらは、生後の特定の時期には環境からの刺激によって脳内の神経回路が柔軟に再構築できるからであり、この時期を「臨界期」と呼びます。この特定の時期の神経の高い感受性を利用にしたものに弱視治療があります。弱視の子供の正常な目を眼帯でふさぎ、弱視側の目への視覚反応を強制的に強くして、視力を回復させるのです。しかし、臨界期という特別な時期に、脳内の神経回路がどのようなメカニズムで構築・再構築するのか、臨界期の開始や終了がどう決まるのかは謎に包まれています。
脳科学総合研究センター神経回路発達研究チームと脳回路機能理論研究チームは、マウスの大脳皮質の特定の抑制性細胞(Fast Spiking細胞)が、臨界期の視覚経験によってダイナミックに視覚反応を変化させることを世界で初めて発見しました。視覚野にある神経細胞は、興奮性細胞と抑制性細胞に分類でき、またその視覚反応は左右どちらかの目により強い視覚反応をしめす「眼優位性」を持っています。これまで、マウスの片目を閉じると、興奮性細胞は開いている方の目に優位性を示すようになることが分かっていました。今回、抑制性細胞の一つであるFast Spiking細胞では、片目を閉じて2日後は閉じた目に、14日後は開いている目に、と優位性をダイナミックに動かすことを発見しました。さらに、興奮性細胞での抑制性入力の役割を片目を閉じる前後で比べてみると、眼優位性の増強から眼優位性の逆転と変化し、特定の抑制性神経回路が神経回路全体の可塑性を制御していることが分かってきました。
臨界期の謎の解明は、弱視だけでなく、Fast Spiking細胞に関係する統合失調症や自閉症などの精神疾患の治療などにも新しい知見をもたらすことが期待できます。
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◆20091112 うつ病患者は身体症状に関する記憶が不鮮明―NIKKEINET

うつ病患者は実際に経験しているよりも多くの身体症状を訴える傾向のあることが新しい研究で示され、医学誌「Psychosomatic Medicine(心身医学)」オンライン版に10月15日掲載された。
 今回の研究では、女性109人を対象に神経質(neuroticism)やうつ病の程度を評価する質問表を記入してもらうとともに、その後3週間、鈍痛、疼痛、胃腸障害、上気道障害など15種類のよくみられる身体症状の有無を日誌に記録してもらった。3週間後、それぞれの症状の頻度を被験者に思い出してもらったところ、研究開始時にうつ病スコアが高かった被験者ほど症状の頻度を過剰に訴える傾向がみられた。
 これまで、神経質(興奮性、悲嘆、不安感および恐怖感などの全般的な傾向)レベルが高いことが身体症状を過剰に訴える原因となると考えられていたが、今回の研究から、うつ病が原因となる可能性が高いことが示された。「神経質の傾向が強く、うつ病スコアの低い人では、症状を誤って記憶する比率は低かった」と研究著者の米アイオワ大学教授Jerry Suls氏は述べている。
 患者の訴える症状が診断や治療の決定に大きく関与する可能性があることから、この知見は重要であるとSuls氏はいう。「よくみられる症状でも深刻な問題を示すことがあるため、患者も医師もこれを軽視してはならないが、うつ病患者は症状の頻度を過剰に記憶する傾向があることから、症状が現れたら書き留めさせるようにする方が、記憶に頼るよりも正確な記録を得られる」と同氏は指摘している。
原文 [2009年11月3日/HealthDay News]
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◆20091114 障害者雇用:正社員割合、知的障害者37.3% 5年前比13.3ポイント減―毎日JP

厚生労働省は13日、08年度障害者雇用実態調査の結果を公表した。非正規雇用が多い短時間労働者の割合が増える一方、正社員の割合は知的障害者で37・3%と、03年度の前回調査に比べ13・3ポイントも減少した。
 調査は5年に1度実施されている。今回は従業員5人以上の7500事業所を対象にし、5511事業所と従業員1万4382人から回答を得た。
 週20時間以上30時間未満で働く短時間労働者の割合は▽身体障害者14・7%(前回比6・7ポイント増)▽知的障害者13・2%(同10・4ポイント増)▽精神障害者24・8%(同20・4ポイント増)で、どの障害でも増加した。一方、正社員の割合は、身体障害者で64・4%と4・1ポイント減り、精神障害者でも46・7%と1・5ポイント減少した。精神障害者を中心に働く機会は増えているが、雇用の状態は不安定化している様子が浮かんだ。
 個人調査で、将来への不安について「ある」と答えた割合は53・3〜83・3%(複数回答)に達した。【東海林智】
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◆20091115 全精社協、ホテル売却へ 事件の舞台「ハートピア」―asahi.com

社会福祉法人「全国精神障害者社会復帰施設協会」(全精社協)による補助金の不正受給事件で、舞台となった精神障害者支援施設「ハートピアきつれ川」(栃木県さくら市)のホテルが、千葉県の医療法人に売却される見通しになったことがわかった。全精社協関係者によると、多額の負債解消が目的で、全精社協も売却後に解散する予定だという。
 ホテル勤務で精神障害者の社会復帰を進める全国唯一の施設だったが、医療法人側は老人介護施設として使う計画。医療法人側は精神障害者を雇い、就労訓練を引き続き行う意向とされるが、障害者の家族らは効果的な訓練ができるかどうか心配している。
 ハートピアは96年、精神障害者が働くホテルと授産施設を合わせた施設として設立された。財団法人の全国精神障害者家族会連合会による経営は赤字続きで破綻(はたん)。全精社協は07年、厚生労働省の仲介で経営を引き継いだが、赤字体質から脱せず、同省の補助金の不正受給事件を引き起こした。
 だが、全精社協によると、負債総額は先月時点でも、未払いになっているハートピア職員の賃金や退職金、社会保険料など、少なくとも1億円に上るという。
 全精社協は今年春ごろから、負債を清算するため、複数の法人と売却交渉を重ねた。その結果、ホテルをショートステイの老人介護施設にする計画を示した、千葉県の医療法人に売却する見通しになったという。医療法人側は取材に対し、「まだ決まっていないので話せない」としている。
 医療法人の精神障害者の就労訓練を継続する考えに対し、ある施設職員は「老人介護施設では地域との交流は閉ざされる。介護の資格もないため、仕事は清掃などに限定され、社会復帰の訓練には不向きだ」と不安を口にした。
 ハートピアの家族会会長(59)は「多額の赤字を抱えたのは国にも責任がある。精神障害者が生きていく場所が残るように国にも支援を求めたい」と話し、長妻昭厚労相に嘆願書を提出するという。(木村英昭、岡戸佑樹、小幡淳一)
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◆20091117 ◆メンタル事業No.1 【活力経営2009】(15)アドバンテッジリスクマネジメント社長・鳥越慎二氏

働く社員のモチベーションの高さが生産性の向上につながり、企業を成長させる原動力になる。そのためのツールを提供し、社員に優しい企業づくりに貢献するのがアドバンテッジ リスク マネジメント(ARM)。米国企業では一般的なGLTD(団体長期障害所得補償保険)を日本で展開。最多の導入実績を誇ると同時に、メンタル面から社員を支援するEAP(従業員支援プログラム)などメンタルヘルスケア分野では国内最大のシェアをもつ。しかし、ともに日本での普及はこれから。あまりにも大きな潜在需要を鳥越慎二社長はどのように顕在化させていくのか。

 ◆米市場は9000億円
 ARMは、社員が長期間にわたり働けなくなるリスクを一貫してサポートする。GLTDを活用し、働けなくなった社員を支援する制度を企業の福利厚生制度として構築・運営する機能と、増加傾向にある鬱病(うつびょう)など精神疾患の予防や発生時対応をサポートするメンタルヘルス分野を2本柱として事業展開している。
 生を受けた者として“生老病死”は避けられず、それに対応したリスクカバーの商品は日常的にある。しかし、会社で働く期間に発生する“長期にわたる就業不能”に関する認知度は低い。この分野に取り組むのがARMの就業障害者支援のGLTDだ。傷病による中長期間の就業不能は、死亡よりも発生率が高い。働けない期間のうち18カ月間は健康保険などによる保障があるものの、長期間にわたり就業できなければ生活は貧窮する。そのために最大で定年年齢までをカバーするのが所得補償保険である。
 「就業不能へのリスクは理解してもらえます。それを制度としてとり入れ、社員に提供することが企業の人事戦略上いかに重要で価値の高いことなのか、これを理解してほしい」と鳥越社長は強調する。一人数百円の掛け金で安心して社員が働ける職場を形成できるからだ。これがモチベーションを高めるともいう。「保険を売ることが目的ではありません。社員を重視する姿勢を持ってもらうこと、人が財産であり人に優しい企業を増やすことに使命感をもっています。また、そのことが企業の競争力と価値を高める」と制度としての啓発活動に力点を置く。
 現在、日本のGLTD市場は数百億円規模といわれている。これに対し30年の歴史をもつ発祥の地である米国は9000億円の市場にも達しており、ごく一般的な保障保険といえる。日本でも米国と同様に普及していけば2500億円規模の市場が見込まれている。
 ◆メンタル事業No.1
 いま企業の人事担当者を悩ませているのは、鬱病などのメンタルヘルス不調による休職者数の増大。鬱病を発症した人がいる職場は多く、精神障害による労災認定数も増加の一途。原因はストレス。鬱病は再発しやすいといわれ、長期の休職に陥るケースが多い。できるだけ早期に兆候をみつけ対処することが重要だ。
 ARMは、職場でのメンタル疾患の早期発見・早期対応プログラム「アドバンテッジEAP」を東京海上日動メディカルサービスの精神科医と共同で開発し、現在27万人が活用している。07年には、主に仕事への動機付け向上を手掛けるライフバランスマネジメント(LBM)と、鬱病などの休職防止に取り組むフォーサイト(FST)の2社をグループに迎え入れた。アセスメント、教育研修、カウンセリング、復職支援なども含め国内では唯一メンタルヘルスでのフルサポートを提供し、50万人の利用者数を誇っている。  これまで精神科医、大学の心理学教室などの監修を受け、最新のストレス診断やカウンセリングの機能を完備してきた。「日本のメンタルヘルスケア市場のなかで、サービス内容の充実度は断トツ。だからこそ不調者の発生率や再発率の低減、従業員の満足度や生産効率の向上といった成果を出せる。そして顧客と一緒に喜べることが最大の醍醐(だいご)味です」と鳥越社長は強調する。ARMのメンタルヘルスケア分野の売上高が16億円と国内トップを走り続ける理由が、ここにあるのだろう。
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◆20091118 障害者就業セミナーinみやぎ・せんだい2009

○日時:平成21年12月4日(金)
 午前10時〜午後4時10分
 (午前9時30分受付開始)
○会場:仙台市福祉プラザ 2階
  ふれあいホール
※参加費:無料(事前の参加申込が必要です)
<基調講演>
「障がいがあっても働ける !働きたい !」
〜住民の一人としてまち・むら作りに仲間入り!〜
「就労支援の理念と実践」
厚生労働省障害保健福祉部障害福祉課
地域移行支援専門官武田牧子氏
<講演>
独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構
障害者職業総合センター相津欽一氏
<実践報告>
座長:宮城障害者職業センター
主任カウンセラー佐藤正美氏
助言者:相津欽一氏・諸橋悟氏
報告者 :企業で働く当事者の方々
当事者を雇用している企業の方々
<シンポジウム>
「障害者の就労を促進するには」
〜連携とそれぞれの役割を考える〜
座長:東北福祉大学教授 阿部一彦氏
助言者 :武田牧子氏・新井弘美氏
シンポジスト:行政・事集所.企業の方々
<主催>
障害者就業セミナーinみやぎ・せんだい2009実行委員会
宮城県精神保健職親会
仙台市精神障害者就労支援ネットワーク会議
※申し込み:
e-mail night-eline@dolphin.ocn.ne.jp
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◆20091118 有機野菜の弁当好評-豊橋の農園カフェ 障害者が調理、接客―YOMIURI ONLINE

職業訓練センター「WACワークステーション」(豊橋市南瓦町)で学ぶ精神障害者ら運営の喫茶店「WAC農園カフェ」が好評だ。有機野菜を使った弁当などで話題を集め、口コミを通じて利用者が増えている。障害者ら関係者も人気に手応えを感じている。(大隅清司)
 同店は、同訓練センターを運営するNPO法人「福祉住環境地域センター」(加藤政実理事長)が先月26日、同センタービル1階にオープンさせた。障害者の社会的な自立を図るのが狙い。
 広さ約100平方メートルの店内に20席があり、調理や接客に興味のある10〜50歳代の発達障害など障害者5人がNPO職員の指導を受けながら、日曜日を除く毎日、午前9時〜午後4時、同店を切り盛りしている。
 目玉メニューは、同センターが市内の畑で栽培している有機野菜を使ったランチの日替わり弁当。みそ汁とコーヒーが付いて650円と、手頃な値段とヘルシーさが好評という。このほか、ジュースやパスタなども出している。
 障害者らは「調理は大変だけど、やりがいがある」と明るい表情。加藤理事長は「野菜作りから調理、接客まですべて障害者が担当するのは珍しい。社会的な自立に役立てば」と話している。 (2009年11月19日 読売新聞)
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◆20091119 須原グループリーダーらのチームがベルツ賞を受賞―独立行政法人 放射線医学総合研究所

第46回 (2009年度) ベルツ賞の1等賞に、分子神経イメージング研究グループ 須原 哲也 グループリーダーらの研究チームの論文が選ばれ、2009年11月18日、東京・広尾のドイツ大使公邸で贈呈式が執り行われました。
 ベルツ賞は、日本の近代医学の発展に寄与したドイツ人医師エルウィン・フォン・ベルツ博士の名を冠し、1964年ドイツの製薬会社べーリンガーインゲルハイムが創設した非常に権威ある医学賞です。
 毎年特定のテーマに沿って学術論文の募集を行い、優れた論文に対して賞が贈呈されています。今年の募集テーマは、「精神疾患−うつ病、統合失調症など−」で、須原グループリーダーらの受賞論文は「精神疾患の病態解明と客観的治療評価に向けたPETイメージング研究」と題し、陽電子断層撮像法 (PET) を応用し、統合失調症で脳内のドーパミン伝達に異常があることを報告するなどしたものです。
 放医研が文部科学省のPET疾患診断研究拠点として推進する分子イメージング研究や精神神経疾患研究が高く評価されたものであり、今後もより一層の発展が期待されます。
 なお、受賞されたのは以下の方々です。

須原 哲也1)グループリーダー
大久保 善朗2)主任教授
安野 史彦1)研究員
高野 晶寛1)研究員
高橋 英彦1)主任研究員
荒川 亮介1)、2)研究員
一宮 哲哉1)、2)研究員
伊藤 浩1)チームリーダー
加藤 元一郎3)准教授
樋口 真人1)チームリーダー

1) 放射線医学総合研究所
分子イメージング研究センター 分子神経イメージンググループ
2) 日本医科大学精神医学教室
3) 慶応義塾大学精神神経科
賞内容:

精神疾患では脳内の神経伝達機能に正常からの偏位があることが予想されて来ましたが、実際病気の脳内の、どの領域でどのような神経伝達の異常があるかについてはほとんどわかっていませんでした。須原らは、言語や行動によってのみ診断される精神疾患の臨床研究に、ポジトロンCT (PET) という非侵襲的に人間の脳内分子を画像化する技術を応用することにより、これまで生体ではアプローチできなかった精神疾患の脳内分子の測定に多くの実績を上げてきました。須原らの業績で特筆されるのは、統合失調症の病態に重要と思われていた脳内ドーパミン神経系に関し、脳の高次機能への関わりに着目した大脳皮質や視床といった脳内領域でのドーパミン神経伝達に関する研究成果です。これまでに統合失調症の前頭前野におけるドーパミンD1受容体の低下および認知機能の障害が強いほどその程度が強いことを明らかにしたのをはじめとして、前部帯状回および視床におけるドーパミンD2受容体の低下と幻覚や妄想といった症状との関係などを世界に先駆けて明らかにしてきました。特に視床におけるドーパミンD2受容体、ドーパミン生成能、ドーパミントランスポーターなどの異常を見いだしたことは、これまで仮説が先行していた統合失調症における視床の役割を裏付ける重要な成果と考えられます。また精神科薬物療法の分野では、脳内でどの程度標的分子に結合しているかを示す占有率という指標を用いて、ドーパミンD2受容体を標的とする抗精神病薬の一部に、臨床用量がきわめて過大に設定されているものがあることを明らかにし、客観的な用量設定の重要性を広く認識させたことが重要です。さらに抗うつ薬の標的部位として注目されるセロトニントランスポーターの画像化とその臨床応用を世界に先駆けて行い、抗うつ薬のセロトニントランスポーター占有率を初めて報告したのもこのグループでした。これらの方法は、その後日本で初になる第I相臨床治験でのPETによる新規抗うつ薬の用量設定試験の実施や、新規抗精神病薬の用量設定試験へと発展し、精神科領域における創薬プロセスの革新に貢献しています。また精神疾患の背景にある、人の性格傾向が脳内の神経伝達によって方向づけられていることを明らかにしてきたことも重要です。うつ病になりやすいといわれている神経質傾向と視床のセロトニントランスポーターに正の相関があるという事実は、うつ病の 視床でセロトニントランスポーターが増加しているという結果とよく符合します。須原らの研究はこれまで提唱されてきた精神疾患の病態仮説を実際の臨床研究で検証、修正してきただけでなく、薬の評価方法に関してもこれまでの経験的な評価法に慣れた精神科医の認識を一変させました。これらの成果が日本で行われた臨床研究の成果として世界に発信されたことは、日本の精神医学の大きな業績と考えられます。
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◆20091119 障害者も短時間労働が増加 08年度、正社員は減少―47NEWS

民間企業で働く障害者の状況を調べた厚生労働省の2008年度障害者雇用実態調査で、03年度の前回調査に比べ短時間労働の割合が増え、正社員が減少していたことが分かった。
 ここ数年、一般労働者でも正規雇用から非正規への流れが進んだが、障害者も雇用環境の悪化の影響を受けていることが浮き彫りとなった。
 調査は5年ごとで、今回は08年11月に従業員5人以上の約7500事業所を対象に実施した。
 週20時間以上30時間未満の短時間労働者の割合は、知的障害者で前回の2・8%から13・2%に、精神障害者で4・4%から24・8%に大幅に増加。身体障害者でも8・0%から14・7%に増えていた。
 一方、正社員は知的障害者で前回の50・6%から37・3%に大きく減少。身体障害者は64・4%、精神障害者は46・7%で、いずれも前回から微減。
 月の平均賃金は額面で身体障害者が25万4千円、知的障害者11万8千円、精神障害者12万9千円だった。
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◆20091120 被告、精神障害者支援訴え―YOMIURI ONLINE

懲役15年求刑 専門家、行政の体制不備指摘
 地裁で開かれている県内2例目の裁判員裁判は19日、結審した。統合失調症の長男、藤見一さん(当時33歳)に対する殺人と死体損壊・遺棄罪に問われた秀喜被告(62)は、最終陳述で、「私のようなことが二度と起こってほしくない」と、精神障害のある患者への支援制度の充実を訴えた。弁護側の情状証人として出廷した群馬県立精神医療センターの武井満院長(62)も、法に触れた精神障害者を治療、更生させる制度が全国的に不十分な実情を説明した。検察側は、遺体写真の証拠採用はならなかったが、「犯行の残虐性は十分証明できた」とする。判決は20日午後から言い渡される。
 武井院長は、2005年に施行された「心神喪失者医療観察法」の仕組みについて説明。群馬県では県の情報センターが、問題行為を行った精神障害者の情報を集約し、入院させるか、司法に預けるかなどの処遇の判断や、退院時に保健所や同センターが家族と、患者の処遇について話し合う「支援会議」があることを示した。同会議では、入院を求める家族の意向も考慮するとし、家族の看病の負担が少なくなると証言した。
 武井院長は「法が機能するためには、入り口となる同センターのような機能が必要。他県ではシステムが完備されておらず現場主義になっている」と話した。また、弁護側から「責任能力があると判断され、再び暴力を振るった場合は」と問われ、「司法をからめた医療が重要」と強調した。
 証言を終え、読売新聞の取材に応じた武井院長は、群馬県のような制度が大阪府にあれば事件は防げたかとの質問に、「大阪は人口が多く難しいが、行政が措置制度を整えておらず、そういう中で事件が起きた」と話し、「全国的に行政が支える移送制度が整っておらず、裁判所は責任能力の有無だけで処遇を判断している」などと指摘した。

 論告で検察側が懲役15年を求刑、弁護側は同5年が相当と主張。その後の最終陳述で被告がかすれた声で話し始めた。「たくさんの方に迷惑を掛けた。心からおわび致します」と頭を下げ、裁判員や傍聴席の視線を集めた。
 「精神障害者の家族、患者のことを世間にもっと関心を持ってほしい」と訴え、「悩みを打ち明け、入院費用やどこの病院がいいかなど答えてくれる専門家がいる窓口を作ってほしい」と言い切ると、もう一度頭を下げた。一さんへの言葉はなかった。
 3日目の公判を終え、地検の織田武士次席検事は記者会見で「裁判員の心に染みる論告だったと思う。我々の主張が届いたと確信している」と満足した様子。遺体写真が証拠採用されなかったことについては「残念だが、不採用の理由で『犯行の残虐さはほかの証拠で十分示されている』とされたので、地裁は判決に影響がないと判断したと理解している」と述べた。
 豊永寛二、野々木靖人両弁護士も記者会見。検察側の求刑について「正直重い。背景に同情すべき点があったのに全く考慮されていない」と話した。また、武井院長の証人尋問については「裁判員の質問の内容を聞く限り、理解していただけたと思う」とし、遺体写真が不採用になったことに関しては「判断は相当だと思う。写真の有無が判決に大きな影響を与えるとは思わない」と話した。
<3日目詳報>
■証人尋問
 証人として出廷した武井満院長に対して、裁判員も質問。女性裁判員が「障害者1級の認定とは、具体的にはどれくらいの重さか」と聞き、武井院長は「自分一人で仕事ができないほどの重い障害。単身生活は厳しいが助けがあれば生活はできる」などと回答した。
 別の女性裁判員は、「統合失調症とはどのような病気か」、男性裁判員は、「治療方法は」。別の女性裁判員も「人への暴力は治療でよくなるのか」などと、病気への質問が続いた。
 武井院長は、投薬治療で良くなると明言。群馬県立精神医療センターでは、入院者の89%が3か月以内に退院していることなどを説明し、「退院すれば、コミュニケーション障害はあるが、会話はできるし、暴力を振るうこともなくなる」と話した。
 別の女性裁判員は、「センターでは群馬で起訴されたものだけを扱うのか。全国的な制度はないのか」などと質問。武井院長は「センターは群馬県の事例だけを扱うが、本当は、国が、全国的に補助金を出すなどの手段をとるべき」と言及した。
■検察側論告
 橋口英明検事が「一さんは当時33歳。まだ若い青年で、将来がありました」と静かに語り出した。「病気は確かにあったが、生きたいと思ったはずです。一さんの無念はとても大きい」と述べると、被告は何度もまばたきを繰り返した。
 「懲役15年を求刑します」。橋口検事が述べると、被告は身動き一つせずじっと聞き入っていた。ある裁判員は被告を見つめ、手元の資料を見つめて顔を上げず、考え込んでいる様子の裁判員もいた。
■弁護側最終弁論
 豊永寛二弁護士は立ち上がり、「秀喜さんにも事情があったことを考えてもらいたい」と述べた。「度々暴力を振るわれると、それだけで怖くなる。頻度が少なくても長期的にみれば、それだけで怖い」と指摘。殺害に至った経緯では「犯行を正当化したいのではなく、精神的に追いつめられていた」と裁判員らに語りかけた。
 豊永弁護士は手元の紙に目を落としながら、淡々と述べ、裁判員はひと言も聞き漏らすまいという様子だった。(2009年11月20日 読売新聞)
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◆20091120 精神障害の長男殺害・遺棄事件で父親に懲役12年 徳島―asahi.com

強制わいせつ致傷の罪で執行猶予中だった精神障害の長男(当時33)を殺害し、遺体を海に捨てたとして殺人と死体損壊・遺棄の罪に問われた元トラック運転手、藤見秀喜被告(62)に対する裁判員裁判の判決が20日、徳島地裁であり、畑山靖裁判長は被告に懲役12年(求刑懲役15年)を言い渡した。
 審理では事実関係に争いはなく、弁護側は精神障害者や家族を支える仕組みが不十分なために「追い詰められた」と主張。家族への暴力やトラブルを起こし、入退院を繰り返していた長男との生活の中で事件を起こした被告の状況を、裁判員がどう考慮するかが焦点となっていた。
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◆20091120 医師への尋問 主な発言―asahi.com

証人尋問には、弁護側が申請した群馬県立精神医療センターの医師が立った。主なやりとりは次の通り。(裁判員の番号は、傍聴席からみて左からの席順)
 証人 (精神障害者が)刑罰法令に触れると、警察ができることは「保護」か「立件」かの二つしかない。保健所に通報されると、知事の命令で措置診察し、措置入院となる。
 弁護人 だが、通報しても(夜間は)保健所が開いていない。
 証人 それで警察が病院へ直接連れて行く。でも、病院をあちこち探しても見つからない。
 《群馬県では県精神科救急情報センターが窓口となり、病院に振り分けるべきか、捜査機関に委ねるべきかの判断を、知事の責任で精神医療の専門家が事前に調査して決めている》
 弁護人 どうやって振り分けるのか。
 証人 夜10時までなら、情報センターの職員が警察署に行き、治療すべきかどうか事前調査する。病院で扱うケースでないとなれば、司法ルートに乗せる(警察に任せる)か、あるいは帰宅させる。医療の責任でやるものは私たちがやる。
 弁護人 群馬では、制度ができてから処遇困難者(刑罰に触れる行為をした人)の数は減ったのか。
 証人 減った。
 弁護人 そういう態勢がなかったらどうなるか。
 証人 結局家族にしわ寄せがいく。
 弁護人 センターのアウトリーチ活動とは何か。
 証人 患者が地域で生活していけるように、情報センターでチームを組み、対象患者に医療や福祉面の支援で適切な助言をしていく。情報を関係機関で共有して、きめ細やかな支援をしている。
 弁護人 責任能力があると判断された精神障害者が再び暴力を起こすと、群馬県ではどんな対応をとるのか。
 証人 家族などを殴って警察に通報があった場合、重大な行為については捜査機関に必ず立件してもらうようにしている。その後に治療法を考えることになる。司法を絡めた医療が大事ではないかと考えている。
 《休廷を挟んで再開。裁判員が次々と質問した》
 裁判員(2) 統合失調症とはどういうものか。
 証人 被害妄想や幻聴、いわゆる本来聞こえない声が聞こえるといったもの。だんだん普通の生活が難しくなる。完治は難しいが、薬で人に迷惑をかけないという生活はできる。
 裁判員(3) 治療方法は。
 証人 基本的には薬。幻聴は薬でほとんど聞こえなくなる。ただ、人とのコミュニケーションが難しいことから、退院後の単身生活は難しい。月1、2回は訪問看護をするといったように全体のケアが大切。治療よりも福祉課題のほうが大きい。
 裁判員(4) 重度だと暴力が問題になるのか。
 証人 基本的には(暴力を振るうことが)多い。対象は家族になりがちだ。
 裁判員(6) 退院したら普通に付き合えるのか。
 証人 コミュニケーション障害はあるが、すぐに暴力を振るうわけではない。もちろん、(症状は)人によって差はある。
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◆20091120 精神障害の実情 どう考慮―asahi.com

■裁判員、質問相次ぐ
 父親が統合失調症の長男を殺害したとされる事件の裁判員裁判は19日、徳島地裁で審理が終了した。この日、弁護側の証人として群馬県立精神医療センターの武井満院長(62)が出廷し、精神障害者を支援する群馬県の仕組みを紹介。裁判員からは統合失調症の症状や治療方法について質問が相次いだ。検察側は懲役15年を求刑、弁護側は懲役5年が相当と主張した。裁判員と裁判官は、刑の重さを決める評議に入った。判決は20日午後4時に言い渡される。
 ●精神科医の証人尋問
 武井院長は、重大事件を起こした精神障害者の社会復帰方法を研究する精神科医。弁護側は、最先端といわれる群馬県の支援体制について尋ね、藤見秀喜被告(62)や長男の一(はじめ)さん(当時33)にも同様の支援があれば事件は起きなかった可能性が高いことを立証しようとした。
 群馬では県精神科救急情報センターが24時間、問題を起こした精神障害者の通報を受け付ける。保健師や精神科医が現場へ行き、「警察が事件として扱うべきか」「病院で診察すべきか」などを判断。地域や家庭に戻った後の生活についても、センターのスタッフ、家族、弁護士らが月2回話し合う。
 「仮に一さんが群馬にいたらどうなっていたか」。弁護人が武井院長に質問すると、検察官が異議を唱えた。「この尋問は一般的な流れを聞くものではないか。先生は一さんを診ていない」。弁護人は質問の仕方を変えた。
 裁判官が「警察に通報せず家族で我慢していたら、制度は機能しないのか」と質問。武井院長は「はい」と答えた。弁護人が「家族が何かをすれば、家族への暴力は収まるのか」と聞くと、「むしろ悪化する」とし、激しい暴力なら家族が相手でも警察や司法に委ねることが必要、と指摘した。
 ●検察側「正当化できぬ」
 検察側は論告求刑で、殺人という結果の重大性や犯行の残虐さ、身勝手な動機を訴え懲役15年を求刑した。
 裁判員の前に立った検察官は、感情を込めるように語った。「一さんには将来があった。『生きたい』と思っていたはず」。一さんが薬を飲んで症状を抑える努力をしていたことや、執行猶予付き有罪判決を受けた2月の裁判で更生を誓ったことを挙げた。
 残虐さを説明する際、被告が遺体を切断する場面を再現した写真2枚がスライドで映し出された。ばらばらにして捨てたのは完全犯罪を狙ったからだ、と主張。動機に関しては「苦しい状況から解放されたいと思うのは当然。だが、(支援)制度がないせいだと正当化することはできない」と身勝手さを強調した。
 ●弁護側「制度あれば」制度の不備指摘
 論告求刑を受け、弁護側は「犯行を正当化しているのではない。それほど精神的に追い詰められていた」と反論。懲役5年が相当とした。
 その上で、3月に入院した病院の医師が「診察らしい診察ができなかった」と供述したこと、たらい回しにされたことを挙げ「法律に忠実な制度があれば今回の事件は起きなかった」と結論づけた。
 ●被告「関心持って」 
 検察側と弁護側が意見を述べた後、被告が約5分にわたって語った。「精神障害者や家族について、世間に関心を持ってほしい。専門家が悩みに答える窓口を各県に作ってほしい」。裁判員は被告の表情をじっと見つめていた。
 冒頭では「鳴門の皆さん、勤務先、友人や身内に迷惑をかけた」とわびた。だが、長男に対する謝罪や後悔の念は口にしなかった。
 閉廷後、弁護側は記者会見で「一さんへの一言はぜひほしかった」と残念がった。検察側も「まずは、殺害した息子に申し訳ないと言うと願っていた」とコメントした。
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◆20091120 県 低学年にも入院費助成へ―YOMIURI ONLINE

検討会が報告書案
 乳幼児や障害者らの医療費の自己負担額に対する市町村の助成制度に、県が半額を補助する福祉医療費給付事業について、県の検討会は19日、対象を約6万6200人分増やすなどとした報告書案をまとめた。
 県の推計では、対象拡大で約2億800万円の増額が見込まれ、新年度予算編成で検討される。今年度の補助費は約40億6000万円だった。
 現在、乳幼児の医療費助成は、通院、入院とも就学前の子供を対象としているが、報告書案は、入院に限って小学1〜3年生を加えることが適当とした。所得制限は設けない。
 精神障害者の通院医療費助成については、現在は精神障害者保健福祉手帳1級の所持者が対象だが、所得税非課税の同手帳2級所持者で、継続的に通院が必要な人にも拡大すべきだとしている。(2009年11月20日 読売新聞)
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◆20091121 <裁判員 法廷から> 「謝罪言ってほしかった」―YOMIURI ONLINE

「人の命の大切さを知ってもらいたかった」――。地裁で開かれている県内2例目の裁判員裁判は20日、弁護側の求めた懲役5年を7年上回る同12年の判決が下され、閉廷した。精神障害のある長男(当時33歳)を殺害し、遺体を切断して大鳴門橋(鳴門市)から海に捨てたとして、殺人と死体損壊・遺棄罪に問われた大阪府八尾市の父親、藤見秀喜被告(62)に対し、畑山靖裁判長は、人命を奪い、切断までした罪の重さを諭した。裁判員を務めた人たちは、「精神障害を持つ人の家族のつらさはわかった」としながらも、「被害者に対して『申し訳ない』と言ってほしかった」などと話した。
 「被告人を懲役12年に処す」。畑山裁判長が主文を言い渡すと、被告は、うなだれたまま聞き入った。
 畑山裁判長は、判決言い渡し後、説諭し、「最終意見陳述で、社会や制度に向けた不満、世間への謝罪はあった。しかし被害者に向けた言葉が無かったのは残念」とし、「人の命の大切さを知っておいてほしかった。社会や制度より、人ひとりの命が大切と私は考えます」と続けた。伏し目がちだった被告の顔は次第に紅潮し、裁判長が閉廷を告げた後、10秒ほど刑務官に促されるまで、その場に立ちつくしていた。
 判決後、豊永寛二、野々木靖人両弁護士と被告の妻(64)が記者会見した。豊永弁護士は「家族の苦しみや(精神障害者に対する)制度について指摘してきたが、本人の責任転嫁と受け止められ残念だ。我々の努力や表現が足りなかった」と声を落とした。
 両弁護士は閉廷後、被告と接見。「控訴するかどうかについて、本人は『このまま刑務所に行く』と言っている」とした。最終陳述で長男に対する言葉が無かったことに関しては「『子どもですから、かわいいに決まってる』と言っていた。反省していないと受け止められたのは残念」と話した。さらに「制度のはざまで苦しむ中で起きた事件。家族にとっては酷だと思う」と述べた。
 続いて、妻が「重度の障害児と一緒に暮らす人たちの目線がないなと感じた」と納得がいかない様子で話した。
 しかし、「検事さんが(被害者である)長男のことを話してくれている時、どこにも居場所がなかったから、思ってくれている人がいると、うれしかった」と話した。そして「お父さんには謝りたい。長男には痛い目したね、と話しかけたい」と涙声で話した。
 一方、織田武士・次席検事は「今後も裁判員にわかりやすい立証を心がけたい」とし、橋口英明検事は「裁判員の皆さんらには、評議を経て適切な判決をしていただいた」と述べた。
<「厳しい判決」>
 古屋龍太・日本社会事業大専門職大学院准教授(精神保健福祉)は「痛ましい事件で、被告には厳しい判決だが、病院が被害者の治療に最善を尽くしたかや、被告が追いつめられていくプロセス、退院後治療のサポート体制がどうなっていたかなど、審理を尽くし切れていない部分もある。そうした点が考慮されていれば判決内容も少し異なっていたかも知れない」と述べた。
 また、元判事の西野喜一・新潟大法科大学院教授は「被告や家族が長年にわたり暴力を受けていたことなどを考えると少し重い判決だ。検察側、弁護側の弁論の腕が裁判員らの判断を大きく左右したのではないか。他方、被告の抱える苦悩を引き出すのには2時間余りの被告人質問の時間は少し短かった印象も受けた」と話した。
 【裁判員経験者ら】
 ▽裁判員=<1>鳴門市、女性(61)<2>同市、自営業女性(60)<3>男性<4>会社員女性(23)<5>女性(40代)<6>女性
 ▽補充裁判員=<7>徳島市、会社員男性(42)<8>男性<9>女性
(2009年11月21日 読売新聞)
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◆20091121 研修会:広島市内の行政機関、自殺防止考える 東尋坊の茂さん講演 /広島―毎日JP

広島市内の行政機関などでうつ病や自殺対策を担当する職員の研修会が20日、東区総合福祉センターであった。険しい断崖で知られる福井県坂井市の東尋坊で自殺防止活動をしているNPO法人「心に響く文集・編集局」代表の茂幸雄さん(65)が「自殺を防ぐ地域のネットワーク」をテーマに講演した。
 水際での自殺防止活動やネットワーク作りを学んでもらおうと、広島市精神保健福祉センターが開催。保健センターや福祉事務所、医療機関などの職員約70人が参加した。
 茂さんは、東尋坊を管轄する福井県警三国署副署長を務めた経験から定年退職後の04年、NPOを設立。断崖をパトロールし、219人を保護した。派遣の仕事を失って死のうとした若者もいる。NPOは、保護した人への住居提供や就労支援などにも取り組んでいる。
 茂さんは「自殺は個人の問題ではなく、社会的構造の中で起こる。自殺対策に取り組むことは国や地方自治体の責務だ」と指摘。「自殺を考える人は心がボロボロになっている。悩み事を受け止め、ともに歩いてあげることが重要だ」と訴えた。【樋口岳大】
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◆20091121 障害者が作るパンの縁 きょうフェスティバル ヘアサロンが企画―東京新聞

宇都宮市泉が丘のヘアサロン「リトルウイング」が21日、障害者福祉施設のためのチャリティーフェスティバルを開く。サロンのスタッフが、施設で作るパンを買いに通っているのをきっかけに企画した。当日は施設のパンを販売する予定で、サロンの村上健太郎代表(42)は「障害者を身近に感じてもらう良い機会になれば」と期待している。(宇田薫)
 サロンのはす向かいにある知的、身体、精神障害者の通所型施設「宇都宮市泉が丘ふれあいプラザ」のパン工房。就労支援の一環で、障害者十人が月−金曜日に数十種類の総菜パンや菓子パンを作って施設玄関で販売し、企業の社員食堂などにも納品している。
 村上さんはサロンの利用客らから評判を聞き、今年の春に初めて訪問。「安くておいしい」と、スタッフと一緒に頻繁に通うようになった。ちょうどサロンの十周年記念イベントの時期を考えていた時期で「せっかくなら人のためになることを」と施設に提案、施設も快く引き受けた。
 フェスタにはサロンの利用客もボランティアで参加し、当日配るパンフレットには村上さんとスタッフが施設を紹介する取材リポートを添えた。「本当にありがたい。みんな楽しみにしている」と施設の樫宿好彦副館長。村上さんは「施設の利用者は本当に明るい。障害者との距離感が縮まる場になればいいですね」と話した。
 フェスタは、正午から午後四時まで同市のオリオンスクエアで開催。パン販売のほかコ
ンサートや模擬店、バザーもある。売り上げは施設に寄付する
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◆20091121 映画で障害者への理解を あす高月でチャリティ上映会―中日新聞

高月町柏原の通所授産施設「つつじ作業所」を運営する社会福祉法人「おおぞら福祉会」の後援会が22日、精神障害者と地域住民との交流を描いた映画「ふるさとをください」を木之本町スティックホールで上映する。後援会は「障害者への理解を深めてもらえれば」と参加を呼び掛けている。
 映画は、障害者の共同作業所の存続に反対する住民が対話を通じて変わっていく姿を描いた実話に基づくストーリー。きょうされん(旧称・共同作業所全国連絡会)の創立30周年記念で制作された。
 上映は午前10時と午後1時、同3時半からの3回。前売り券は高校生以上1200円(当日1500円)、中学生以下や障害者手帳のある人は1000円(同1300円)。売り上げはつつじ作業所に寄付する。
 問い合わせは同作業所=電0749(85)4441=へ。 (対比地貴浩)
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◆20091121 残虐さに厳しい姿勢―asahi.com

■裁判員「支援制度は不十分」
 長男の統合失調症に悩み、追い詰められた末に殺害した藤見秀喜被告(62)に、裁判員は懲役12年という結論を出した。精神障害者やその家族の苦悩に理解を示しながらも、殺害、切断、遺棄という犯行の残虐さを許すべきではないという厳しい姿勢の表れだ。閉廷後、「精神障害者を支える今の制度は不十分」「本人が努力する方法もあった」と語る裁判員もいた。
 「社会の制度より一人の命の方が大切であると考えます」。判決の最後、畑山靖裁判長が被告に語りかけた。被告は19日の最終陳述で、精神障害者やその家族を支える制度の整備を訴えた。だが、長男の一(はじめ)さん(当時33)への謝罪や後悔の言葉がなかったことを、裁判長は残念がった。
 判決が言い渡される間、ほとんどの裁判員がじっと被告を見つめた。裁判員を務め終えた会社員女性(23)は、「12年は私にとっては長い時間。被告に伝えることは心に負担だった」と話した。
 今回の裁判では、精神障害者やその家族が置かれた状況を裁判員がどう理解するかが争点だった。補充裁判員だった会社員男性(42)は「障害者の家族であっても、殺してばらばらにするという残虐なことは絶対許されるべきではない」と言い切る。
 19日の証人尋問で群馬県の精神科医が紹介したようなきめ細かい支援態勢があれば、被告や一さんを救えたのか。会社員男性は「大阪でも同じような制度が整っていたら、と被告に同調する部分もあった」。一方、自営業女性(60)は「制度が不十分というより、もっと相談することもできたと思う。ほとんどの県は、群馬のようには進んでいないのが実情らしい。それなら、被告は自分が住む場所で最善を尽くすしかなかったのではないか」と語った。
    ◇
 判決後、検察側、弁護側とも控訴しない方針を示した。
 弁護側は「被告や奥さんの苦しみを病院や制度の話で説明しようとしたが、被告が責任転嫁したように受け止められてしまった」と話した。
 一緒に会見に臨んだ被告の妻(64)は、一さんには「いつか大きな事件を起こすと本人もわかっていたと思う。そうならなくてよかったね」と祈るという。被告には「謝りたい。私がもっと泣いて叫べばよかった」と話した。
■記者会見 家族のつらさ伝わった 被害者を思うと切ない
1番 女性(61歳、鳴門市)
2番 女性(60歳、鳴門市、自営業)
4番 女性(23歳、会社員)
5番 女性(40代)
7番 男性(42歳、徳島市、会社員)
(番号は傍聴席からみて左からの席順。7番は補充裁判員)
 裁判員経験者らの記者会見の主なやりとりは次の通り。
 ――遺体の胴体部分の写真は証拠として採用されなかったが、感想は。
 7番 遺体が発見された現場近くの住民の気持ちになりたくて、見たい気持ちもあった。ただ、見なかったことで、これから思い出すことはないという安心感がある。
 5番 残虐さは現場の状況などで分かったので、見なくてもいいと思っていた。
 ――精神障害者がいる家族の状況や負担をどう感じたか。
 4番 家庭のつらさや力を抜いて暮らすことができないことがすごく伝わった。
 2番 何も父親だけで解決すべきことではなかった。家族を支えるような医療機関などを設けるのも一つの方法と感じた。
 ――証言や証拠などで大きな影響を与えたのは。
 5番 被告の奥さんや次男の話を聞いたり、現場の詳しい状況を見たりしたとき、すごく感じるものがあった。
 4番 被告の奥さんや次男の話から、壮絶な毎日で悲しい結果になったことが伝わった。ただ、どんなに悲しくても、遺体を切断して投げ捨てた事実を同情だけで片づけてはいけないと感じた。
 1番 (被告が使った)「処分」という言葉で片づけられる患者(一さん)を思うと切ない気持ちになった。
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◆20091122 裁判員法廷@徳島 「脱病院中心」―asahi.com

統合失調症の長男を殺害し、遺体を切断して海に捨てた事件の裁判員裁判は、父親である被告に懲役12年を言い渡して終わった。審理は尽くされたが、裁判員からは「病気についてもう少し知りたかった」「医療用語が難しく(説明を)消化しきれなかった」という声も出た。裁判では精神障害者をめぐる社会の現状を伝えきれなかったのではないか。今後、同様の事件で私たちが裁判に参加する可能性もある。精神科病院を長年取材しているジャーナリストの大熊一夫さんに、改めて今の精神医療が抱える問題を尋ねた。(花房吾早子)
――日本の精神医療はどこが問題なのでしょうか。
 いまだに重い統合失調症の人の多くが病院に収容され、社会から葬り去られている。この「精神病院中心主義」から脱却しなければならない。
 欧米ではもはや病院に頼らない治療が主流だ。日本の精神病床数は高止まりのままだが、欧米では年々減っている。特に先進的なイタリアは99年に精神科病院を全廃し、数万人に1カ所の割合で地域精神保健センターを設けた。重症の人でも拘束せず、地域のグループホームで暮らし、在宅で治療を受けられる。日本は、そんな地域のサービス網が根付いていない。
――なぜ地域での支援が進まないのでしょう。
 日本では60年代から、民間病院に精神障害者を押しつけ、市場原理主義の病院側は少ない人手で多くの患者を受け入れてきた。「精神病棟=鉄格子」というイメージが定着し、病院外で精神障害者がきちんと生活できる姿を世間が想像できないのだろう。
――今回の裁判で、このような現状が裁判員に伝わったと思いますか。
 裁判員が、証人の精神科医に「統合失調症はどんな病気か」と質問したことに表れているように、病気に対する認知度はまだまだ低い。精神科医は「暴力を振るう人も多い。家族間の殺人もある」と答えたが、これでは、重症者は入院させるしかないという話で終わる。病院で治して社会に帰すシステム自体がすでに破綻(はたん)していることを伝えていない。
――証人の精神科医が紹介した群馬県精神科救急情報センターについては、どう評価していますか。
 精神科医は「患者が地域で生活していけるように、情報センターでチームを組み、対象者に医療や福祉面で適切な助言をしていく」と証言している。ここは大事なポイント。これからは患者に病院に来させるのではなく、専門家が患者の元へ出向く時代だ。
 だが、群馬でさえ「精神病院中心主義」から抜け切れていない。弁護側の証人として呼ぶなら、「浦河べてるの家」(北海道)や「ACT―K」(京都)など地域主体の支援を実践している団体の方が説得力があったと思う。
――精神障害者がかかわる重大事件の裁判を、今後も裁判員が審理することになります。課題は何でしょう。
 精神障害について理解するのに4日間程度では厳しい。どうしたら精神障害者を支えられるかという問題提起を裁判で重ねていくうちに、社会がレベルアップしていくのではないか。
=大熊さんのプロフィール=
 精神科病院や老人病院を中心に取材するジャーナリスト。元朝日新聞記者。70年、アルコール依存症を装って精神科病院に入院した「ルポ・精神病棟」を朝日新聞に連載。最新の著書は「精神病院を捨てたイタリア 捨てない日本」(09年10月、岩波書店)。72歳。
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◆20091122 県内障害者雇用率1.82% 初めて法定上回る―琉球新報

沖縄労働局が20日発表した障害者実雇用率(6月1日現在)の県内平均は1・82%で、前年に比べ0・13ポイント改善した。障害者の法定雇用率(現在1・8%)が企業に義務付けられた1976年以降、初めて法定雇用率を上回った。全国平均は1・63%。法定雇用率を達成した企業の割合は前年比6・4ポイント改善の54・5%で、初めて50%を超えた。全国平均は45・5%。
 県知事部局、企業局、病院事業局、県警本部は法定雇用率2・1%を達成した。県教育委員会は法定雇用率2・0%を達成できなかったが、障害者の不足数が73人から22人に改善された。
 障害者の実雇用率が改善した要因について、労働局は「企業の社会的責任の浸透や労働局の指導で障害者雇用への理解が深まった」としている。
 産業別の実雇用率は、情報通信産業(1・07%)、不動産業・物品賃貸業(0・42%)などで低い。労働局は「新しい産業や障害者に適した業務をつくりにくい産業のため低い」と指摘する。
 雇用されている障害者数は1967人。内訳は身体障害者1382人、知的障害者535人、精神障害者50人。精神障害者の雇用が少ない点について、労働局は「自ら精神障害者であると明らかにする従業員が少ないことや、精神障害者の雇用に不安を感じる企業が多いことなどが要因」と分析する。
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◆20091122 県有施設2カ所 指定管理者選定 県精神障害者援護寮 群馬の森―東京新報

県は、来年度から指定管理者制度を導入する県精神障害者援護寮(伊勢崎市)と、県が現在暫定的に管理している群馬の森(高崎市)の二施設について、来年度以降の新たな指定管理者候補となる企業を選定し、二十日に発表した。
 県精神障害者援護寮については、同種の援護寮運営に取り組む太田市の社会福祉法人「アルカディア」、群馬の森は、公園管理のノウハウを持つさいたま市の企業「日本環境マネジメント」が指定管理者候補に選定された。指定期間は来年四月から三年間を想定。県は十一月定例県議会に二施設の指定管理に関する議案を提出する。
 二施設のうち、群馬の森については、県が四月から県公園緑地協会を指定管理者とする議案を二月定例県議会に示したが「県関連団体への委託は不当」とする自民党の反対で提案を撤回。現在は県が直営管理している。 (中根政人)


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◆20091022 全精社協:前議員が法改正提案 補助金狙い厚労省側に 元次長「122万円提供」―毎日JP

補助金適正化法違反容疑で幹部らが大阪地検特捜部に逮捕された「全国精神障害者社会復帰施設協会」(全精社協)が07年4月、栃木県さくら市の障害者支援施設の運営を別の財団法人から継承した際、年間数億円の補助金を受給できるよう、自民党前衆院議員が関連法の改正を厚生労働省側に持ちかけた疑いのあることが、捜査関係者の話で分かった。
 この前議員に対しては、元事務局次長、五月女(そうとめ)定雄容疑者(58)が「07年5月、全精社協の資金から122万円を提供した」と供述していることも判明した。派閥代表のパーティー券購入代として要求されたという。特捜部は前議員側への金の流れについても慎重に捜査を進めている模様だ。
 全精社協元幹部らによると、施設「ハートピアきつれ川」を運営すれば、精神障害者の社会復帰を支援する「社会復帰促進センター事業」が事実上セットで受託でき、厚労省から新たに年間数億円の補助金を受けられるはずだった。ところが、精神保健福祉法は、事業の指定先を財団法人か社団法人と規定。社会福祉法人の全精社協は受託できなかった。
 捜査関係者らによると、現職だった前議員は施設運営が継承された07年4月前後、社福法人でも受託できるよう同法を改正できないか厚労省幹部らに持ちかけたという。結局、法改正に至らなかった。複数の厚労省職員も特捜部の参考人聴取に、持ちかけがあったと認めているとみられる。前議員は毎日新聞の取材に応じていない。
 前議員を巡っては、全精社協側が07、08両年度にパーティー券計約200万円分を購入。122万円の他に数百万円の裏献金疑惑も発覚した。全精社協が08年度の補助金を受給する前、厚労省幹部らに電話で補助金事業委託を口利きしたことも判明している。【久保聡、村松洋】

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◆20091026 精神障害者福祉の見直し求め要望書―日精協 ―医療介護CBニュース

日本精神科病院協会(日精協、鮫島健会長)はこのほど、精神障害者福祉の抜本的見直しに向け、ケアマネジメント体制の確立や相談支援事業のあり方の見直しなどを求める要望書を長妻昭厚生労働相ら厚労省の政務三役をはじめ関係者に提出した。
 要望書では、鳩山新政権下で障害者自立支援法の廃止の方針が明確化されたことを受け、これまで同法に基づく障害者福祉の理念と制度のあり方について見直しを求めてきた立場から、具体的な要望事項として、▽サービス体系のあり方の見直し▽ケアマネジメント体制の確立▽相談支援事業のあり方の見直し▽利用者負担の軽減化、「障害者特別給付費」制度の対象拡大、精神障害者の交通費優遇措置および抜本的所得補償制度の確立―の4点を示した。
 「サービス体系のあり方の見直し」では、精神障害者には知的・身体障害者の更生施設などのような障害者支援施設への移行対象となる生活施設が整備されず、一般就労が困難で重度の生活障害のある精神障害者が長期の入院生活を余儀なくされてきたと指摘。24時間ケアを必要とする重度の生活障害を持つ人たちが地域で安心して生活するための支援ができるよう、サービス類型の整備を進めることなどを要望した。
 「ケアマネジメント体制の確立」では、障害者の支援にアセスメントや意向調査、ケア計画などケアマネジメントの技法を制度的に取り入れる重要性を指摘した上で、病院や事業所の精神保健福祉士や看護職など専門職がケアマネジメントに携わる仕組みの構築などを求めた。

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◆20091028 入院のみ小2まで拡大 福祉医療費給付事業、県が見直し案―信濃毎日新聞

県は27日、乳幼児や障害者らの医療費を助成する「福祉医療費給付事業」について、現在は通院、入院とも就学前までとしている補助対象を、入院のみ小学2年生まで拡大する見直し案をまとめ、県庁で開いた同事業の検討会(委員長・桑島昭文県衛生部長)に示した。来年度から実施する方向で検討している。
 見直し案はこのほか、現在は精神障害者保健福祉手帳1級のみが対象となっている精神障害者の通院医療費助成について、対象を2級まで広げるなどの内容。
 検討会は、県と県市長会、県町村会の代表計6人で構成。県側は入院に限って小学2年まで広げる理由として、小学校低学年までは病気にかかりやすく、通院に比べ入院は医療費の負担が大きいことなどを挙げた。
 これに対し会合では「拡大するなら通院も含めるべきだ」との声や、対象年齢をさらに引き上げるよう検討を求める意見が出され、結論は11月の次回会合に持ち越した。
 同事業をめぐっては、医療費の伸びに伴い県の負担額が増加傾向にあることから、県が今月以降、診療報酬明細書1件当たりの受給者負担金を300円から500円に引き上げている。ただ、県内80市町村のうち39市町村は「住民の負担増につながる」などとして、差額を市町村が負担し、引き上げを見送っている。

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◆20091030 1日から精神障害者の運賃割引 県内公共交通機関4社で―福井新聞

井県内の公共交通機関4事業者は1日、精神障害者を対象に電車とバスの運賃を半額とする割引制度をスタートさせる。身体、知的障害者向けに限られていた制度が拡充される形で、精神障害者への適用を求めてきた関係団体から歓迎の声が上がっている。
 割引制度が適用されるのはえちぜん鉄道、福井鉄道、京福バス、大和交通の4事業者が運行する電車とバス。写真が添付された精神障害者保健福祉手帳を持つ人とその介護者1人が対象となる。
 電車、バスともに運賃、回数券が半額に割引される。定期券はバスが3割引き、電車は介護者が同乗する人に限り半額となる。乗車券購入や運賃支払いの際、障害者手帳を提示すればよい。
 県内公共交通機関では、同様の運賃割引制度がこれまで身体、知的障害者に限られていた。2006年施行の障害者自立支援法により、精神障害者の障害者手帳にも本人確認に必要な写真が添付されるようになり、県の働き掛けで事業者が連携して対象を拡充した。
 県内の精神障害者の関係団体からは以前から、公共交通機関の運賃割引を求める声が上がっており、昨年12月には家族でつくる県精神保健福祉家族会連合会が県に要望書を提出していた。
 県障害福祉課によると、県内の精神障害者手帳の所持者は08年度末現在で約3千人。同連合会の小寺清隆代表は「精神障害者の活動する社会空間が広がるとともに、社会参加への意欲が高まる」と歓迎。JRの運賃割引についても「制度を適用するよう引き続き働き掛けていく」としている。


*作成:三野 宏治
UP:20090529 REV:20090826, 20090913,20091006,20091031,20091122
精神障害/精神医療
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