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自立生活(運動):事典等における
自立・自立生活(運動)



◇『社会学事典』(1968,有斐閣)なし
◇『社会福祉事典』(1974,誠信書房)なし
◆『現代社会福祉事典 改訂新版』(1989,全国社会福祉協議会)p.288に
 「自立生活」
◇『知恵蔵1991』なし
◇『現代用語の基礎知識1998』なし

◆『現代社会福祉事典 改訂新版』(1989,全国社会福祉協議会)p.288に
 「自立生活」

 「自立という言葉は、ほかからの援助を受けないで独立した経済生活を営むこと、
身体に障害をもちながらも他人の介助を受けないで独立した日常生活を営むこと、
というのが通常の解釈であるが、アメリカの independent living の訳語として用
いられる自立生活は、労働力としての社会活動を期待できない重度障害者が、社会
の一員として意義ある自己実現と社会参加を果たそうとする主体的努力を、社会的
に位置づけようとする生活概念である。」(河野康徳)

◆小島 1989

 「…一九七〇年代半ばまでには、自己意識に目覚めたアメリカやスウェーデンの
障害者リーダーたちを先頭に運動は起こった。世界の各地での障害者市民の生活の
場の確保と自立生活の実現を目指す運動は、法律による援助そのものを重度者援助
に振り向けされるような政治や行政に対する発言を行い、市民啓発活動を波及させ
た。」(小島[1989:9])

 「自立生活運動はスウェーデンの障害者住宅確保を基盤とするフォーカス運動や
アメリカの自立生活運動の発端にルーツをもっている。」(小島[1989:28])

小島 蓉子  1989 「障害者福祉の基本理念」、福祉士養成講座編集委員会編
          『障害者福祉論――社会福祉士養成講座3』、中央法規:3-31

◆三ツ木 1993

 「「自立生活」は、元来、1970年代のアメリカでめざましい進展を遂げた、障害
者自身の主体的な運動、"Independent Living Movement"に端を発した用語で、そ
の基本理念である"Independent Living"の日本語訳である。」(三ツ木[1993:
129])


 「自立生活運動(Independent Living Movement)は、1970年代のアメリカでめざ
ましい進展をとげ、その後世界各国で精力的に取り組まれてきた、障害者自身によ
る主体的な運動である。
 自立生活運動では、重度の障害者が、家族や施設の職員にどっぷりと依存してき
たこれまでの生活から脱却し、地域社会の中で自分の意思と責任に基づいて生活で
きる条件を獲得していくことを目的としており、それぞれの国の障害者施策を大き
く変革させてきた原動力として高く評価されている。
 わが国の関係者がアメリカの自立生活運動の動向……(続く)

◆定藤丈弘 1993

 「障害者の基本的人権を重視する理念の一つとして注目されているものに、重度
の身体障害をもつ人たちを中心に展開された運動が提唱した自立生活思想がある。
深刻な障害者に対する人権侵害や差別の実態を鋭く告発し、障害者の独自的な人間
存在の意義をラジカルに主張したわが国の青い芝の会の運動も独自の自立生活思想
を展開したが、障害者福祉の基本的理念や政策に国際的な影響を与えたものとして
は、アメリカから生成・発展した重度障害者主体の自立生(p.7)活運動が提起した
自立生活(Independent Living=IL)思想が挙げられる。
 通称IL運動とよばれる運動は、1970年代になってアメリカの一部の地域社会で
活動を開始してから、わずかな期間に全米各地に波及しただけでなく、北欧諸国や
わが国にも影響を与えるに至っている。そしてIL理念が注目されたのは、同理念
がそれまで障害者関連のリハビリテーション界で支配的であった障害者の自立観と
はいちじるしく異なった、そして最も体系的な自立観を構築したことである。」
(定藤丈弘[1993:7-8])

「障害者福祉の基本的思想としての自立生活理念」、
定藤丈弘・岡本栄一・北野誠一編 1993
『自立生活の思想と展望――福祉のまちづくりと新しい地域福祉の創造をめざして』
(ミネルヴァ書房、338p.、2800円):2-21



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