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反・貧困(所得保障/生活保護/…)2011年1月〜6月



◆2011/06/30 「「全く話す相手がいない…」 孤独に悩む元ホームレス」
◆2011/06/30 「最低賃金上げ求めきょう提訴へ、法改正受け全国初/横浜地裁」
◆2011/06/27 「自治体に働く女性の全国交流会 正規と非正規が手つなぎ 岡山」
◆2011/06/25 「あいりん地区、生活保護“温床”に 半数以上が流入1年未満で新規相談 大阪市調査」
◆2011/06/22 「福岡市のホームレス支援費、仲介業者が不正請求」
◆2011/06/20 「生活保護申請、支援ネット 北陸3県、広く連携へ /福井」
◆2011/06/16 「生活保護費増大で綱引き 制度見直しへ協議」
◆2011/06/16 「東日本大震災:義援金理由に生活保護打ち切り…南相馬市」
◆2011/06/16 「東電補償金は「収入」、生活保護打ち切り」
◆2011/06/14 「生活保護受給者 200万人超」
◆2011/06/11 「生活保護:相談を 専門家がネットワーク、きょう設立 /石川」
◆2011/06/08 「記者の目:再犯防止…生活支援で負の連鎖断ち切れ」
◆2011/06/05 「派遣労働者が震災後の窮状報告 「休業手当も出ない」」
◆2011/06/05 「生活保護停止で那覇市を提訴」
◆2011/06/04 「被災者の生活保護打ち切り相次ぐ 避難所生活や義援金理由」
◆2011/06/02 「生活保護の大幅改悪 政府が非公開で推進 有期制持ち込み給付減狙う」
◆2011/05/31 「好条件並べ勧誘 貧困ビジネス提訴」
◆2011/05/31 「生活保護:見直し議論 平松大阪市長「全額国負担」訴える」
◆2011/05/31 「生活保護:国と地方が制度協議 8月にも具体案、本音は給付抑制」
◆2011/05/30 生活保護法改悪に向けた国と地方の密室協議に抗議し協議の公開と当事者・支援者の声の反映を求める申入書
◆2011/05/29 「“憲法もとに震災復興” 生存権裁判でシンポジウム」
◆2011/05/27 「甘い言葉で勧誘 厳しく生活制限 「貧困ビジネス」戸田の会社提訴へ」
◆2011/05/25 「生活保護、自立支援促進に重点 厚労省、NPOなどと連携拡大」
◆2011/05/24 「生活保護費 引き下げは本末転倒だ」
◆2011/05/18 「ピタットFCの不動産業者を逮捕 NPOへ名義貸し」
◆2011/05/13 「障害者の最低賃金減額 雇用あっても生活改善できず」
◆2011/05/12 「生活保護200万人突破へ、戦後混乱期以降で初」
◆2011/04/30 「入国外国人の申請拒否も=「生活保護特区」提案へ−大阪市」
◆2011/04/27 「法テラス賃金差別訴訟:責任重く理不尽 非常勤職員女性「自立できる給料を」 /奈良」
◆2011/04/26 「活保護費の減額検討、厚労省 年金などと逆転解消へ 実現には課題多く」
◆2011/04/23 「憲法25条が輝く社会に 朝日訴訟・生存権を考える」
◆2011/04/20 「生活相談会:「反貧困ネット」、南区で無料相談−−きょうも /広島」
◆2011/04/18 「自己破産申し立てへ・・・ソフトニーズ」
◆2011/04/15 「就学援助に市町村格差 反貧困ネット県内調査」
◆2011/04/14 「義援金は収入から除外を 生活保護 赤嶺氏が要求 衆院厚労委」
◆2011/04/03 「被災者の生活保護に難色 避難先のさいたま市」
◆2011/03/29 「生活保護拒まれ自殺訴訟 一部認め北九州市に慰謝料命令」
◆2011/03/22 「被災者支援 こんな制度が使えます」
◆2011/03/04 「(後編) 通院をガマンする人たち」
◆2011/03/03 「“国保ジレンマ” (前編)保険料の滞納と徴収」
◆2011/02/27 「生活保護世帯進学74% 全体を20ポイント下回る」
◆2011/02/23 「保護費天引き、無料低額宿泊所を提訴」
◆2011/02/22 「生活保護特区」提案も 大阪市、6月の政府案次第」
◆2011/02/22 「生活保護の車所有認定」
◆2011/02/21 「貧困ビジネス 73%「転居したい」 弁護士らシンポ 調査を報告」
◆2011/02/17 「老齢加算は必要 生存権裁判原告らが宣伝 最高裁前」
◆2011/02/16 「ケースワーカー不足深刻 生活保護受給者急増」
◆2011/02/16 「老齢加算復活して 年金下げ中止も 連絡会が行動」
◆2011/02/15 「無断で鍵交換、荷物廃棄 川崎の被害者 不動産会社と貸主提訴」
◆2011/02/12 「生活困窮者狙った「養子縁組ビジネス」 当局 対策に苦慮」
◆2011/02/10 「日雇いから生活保護へ 変わる街の姿 大阪・釜ケ崎」
◆2011/02/07 「生活保護法改悪の動き 改定案の国会提出を検討」
◆2011/02/07 「老齢加算廃止先行は不本意 基準是正せず「つまみ食い」 政府専門委の元委員長意見書」
◆2011/02/05 「失業者用シェルターが資金難」
◆2011/02/01 「求職者の職業訓練 サボりには罰則強化 審議会答申」
◆2011/01/31 「積極的連帯所得手当(RSA)受給者が増加」
◆2011/01/30 「市民集会:貧困の現状と課題を考える 県弁護士会などが議論 /佐賀」
◆2011/01/29 「多重困難を伴走支援 パーソナル・サポート始動」
◆2011/01/25 「厚労省 生活保護法改正検討へ」
◆2011/01/21 「生活保護、最多の3兆円超 09年度、失業者が急増」
◆2011/01/20 「再就職への支援充実=生活保護法の改正検討−受給者急増に歯止め・厚労省」
◆2011/01/20 「薬物事件:昨年の容疑者、3割が生活保護受給−−あいりん地区 /大阪」
◆2011/01/18 「門真市:自立支援促進へ「生活保護行政対策本部」設置 /大阪」
◆2011/01/17 「日弁連の宇都宮会長が貧困解消で講演」
◆2011/01/17 「生活保護 最多の142万世帯」
◆2011/01/13 「元・気・人:「岡山・野宿生活者を支える会」事務局長・豊田佳菜枝さん /岡山」
◆2011/01/10 「朝日訴訟は道しるべ 東京で生存権守れシンポ」
◆2011/01/08 「生活保護・入居に助言 弁護士・司法書士ら ホームレス生活相談 東京」
◆2011/01/08 「「屋根のある生活は人間の権利」 ホームレス支援NPOに人権賞 和歌山弁護士会」
◆2011/01/07 「大阪市:生活保護受給者の就労支援強化 スタッフを倍増」
◆2011/01/04 「出所者:ホームレス施設利用 一時受け入れ委託方針」
◆2011/01/03 「困窮者対象に緊急相談 「派遣村」村長ら有志」



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◆「全く話す相手がいない…」 孤独に悩む元ホームレス(2011年6月30日)
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2011063002000045.html
 求人票を見る元ホームレスの男性。介護の仕事を中心に10社以上の面接を受けたが、全て落とされた
 生活保護を受け、再起を図る元ホームレスたちの職探しが長引く不況で遅々として進まない。アパートに住まいを得て、雨露をしのげるようにはなったものの、相談する仲間がおらず、孤独に悩む人もいる。人間関係を築き、孤立化と野宿へ戻るのを防ぐ支援活動が続けられている。 (市川真)
 名古屋市内のアパートの一室で、元ホームレスの男性(38)がしょげていた。前日に受けた介護施設の面接で採用担当者から厳しい言葉を投げ付けられた。
 「なぜ結婚しないのかとか、友だちはいないのかとか。理由を言ったんですけど、『それは甘えだ』って。過去のことを言われたら、どうしようもないですね」。がらんとした部屋に静かな声が響いた。
 生活保護を受給し、就職活動を始めて三カ月。不採用になった事業所は介護業界を中心に十社を超す。
 大阪府生まれ。母は、酒ばかり飲んでいた父と仲が悪く、中学一年の時に男性と姉を連れ、夜逃げした。その母も高校生の時に家を出て、家族はばらばらに。男性は新聞販売店で住み込みとして働き、大学に通学。二十六歳で卒業した。一度は正社員になったものの退職。デイパック一つで全国を転々とする工場派遣の生活が十年以上続いた。
 昨年、流れ着いた名古屋市で、ホームレスの支援活動を続ける笹島診療所(同市中村区)のサポートを受け、生活保護を受給した。初めて、自分で部屋を借りることもできた。
 つらいのは、仕事が見つからない中、雨の日などに一日中、誰とも話さないで過ごすときだ。携帯電話に登録されたメールアドレスは元ホームレス仲間の一人だけ。「お金ないよ」とメールが来ると、頼られるのがうれしく「酒持っていってやろうか」と思う。
 「全くしゃべる相手がいないときは、声が出なくなるのではと思った」。話し相手も少ない中で、体調にも異変を感じている。
     ◇
 二十六日に同市中心部のコミュニティセンターで行われた映画観賞会に、この男性をはじめ、アパートで暮らす元ホームレスたち十数人が集まった。笹島診療所が二〇〇四年に始めた居宅支援活動「オリーブの会」の一環だ。
 映画観賞の後は、恒例の茶話会。「水を入れたペットボトルを凍らせて、枕にして寝ている」。節電でも暑さを感じない工夫で盛り上がったものの、参加者同士で親しげに話す様子はあまり見られない。
 診療所が居宅支援活動を始めたきっかけは、生活保護を受給し、アパートに移れた元ホームレスの中に姿を消してしまう人がいたことだった。
 「生活保護を受けるというハードルを克服し、新しい生活を始めたのに、わけが分からなかった。自分たちのやっていることにどんな意味があるのかと感じた」。中心メンバーの日本福祉大准教授、山田壮志郎さんは話す。
 山田さんが調査すると、アパートに入った元ホームレスのうち、家族とつながりを保っている人は四人に一人だった。「付き合いのある人がいない」人は三割。「人間関係が途切れた人たちなので、家と生活を保障するだけでは駄目。人間関係をつくれるよう、支援しなければ」
 診療所では、会報を二カ月に一回、元ホームレスたちに送付。毎月、勉強会や食事会など多彩な事業を続けている。〇八年のリーマン・ショック以降、二倍弱に膨れあがった支援対象者三百七十人のうち、こうした集会に足を運ぶのはごく一部にすぎない。
 山田さんは「家族や友人関係は空気のようなもので認識されにくいが、社会生活を送るための大事な資源。野宿に戻らないためには、人間関係の回復が必要なんです」と話す。
 診療所では、姿を見せない元ホームレスの自宅への戸別訪問も検討中だ。全国のほかのホームレス支援団体も、同様の居宅支援活動に力を入れている。



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◆最低賃金上げ求めきょう提訴へ、法改正受け全国初/横浜地裁
 http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1106300010/
 都道府県ごとに国が定める「地域別最低賃金」が、県内は生活保護の給付水準を下回っているのは違法として、県内のコンビニ店員ら労働者約40人が、国を相手に時給千円以上への引き上げを求める訴訟を30日に横浜地裁に起こす。
 2008年施行の改正最低賃金法が「生活保護施策との整合性に配慮する」と明記したことを受け、厚生労働省は最低賃金が生活保護費を下回る「逆転現象」の解消を目指している。09年時点では12都道府県が下回り、神奈川県は生活保護水準との差は時給換算で47円と最大となっている。原告側によると、法改正を受けての提訴は全国で初めて。
 原告側や厚労省によると、県内の最低賃金は現在、時給818円。法改正前の07年の736円から、昨年までの3年間で82円引き上げられたが、引き上げ後も生活保護水準をいずれも下回ったという。
 原告側弁護士は「法改正から3年が経過するが、最低賃金と生活保護の逆転状態は解消されていない。生活保護水準の切り下げという方法でなく、賃金向上で解決すべき」と指摘。週40時間労働を前提に最低賃金を決めている点に触れて「実際の労働時間は少ない」とし、生活保護水準を上回るには少なくとも現在より約200円多い時給千円以上が必要としている。
 原告には、仕事を掛け持ちして生計を立てている人や、収入が十分でないために結婚を諦めている人もいるという。
 厚労省によると、有識者や雇用主、労働者でつくる中央最低賃金審議会が、最低賃金の引き上げ額の目安を示し、都道府県別にある審議会の答申を受けて国が決定する。ことしの最低賃金の改定については7月以降、中央最低賃金審議会の審議が始まる。
 県内の最低賃金を決める神奈川労働局は「コメントは差し控える」としている。



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◆自治体に働く女性の全国交流会 正規と非正規が手つなぎ 岡山
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-06-27/2011062704_02_1.html
 「つなげる ひろげる 未来は変わる」をスローガンに、第31回自治体に働く女性の全国交流会が25、26の両日、岡山県倉敷市で開かれ、のべ800人が参加しました。
 自治労連女性部の川喜田まり子書記長は基調報告で「正規と非正規の労働者が手をつなぎ、住民のいのちとくらしを守れる仕事を」と呼びかけました。
 ジャーナリストで和光大学教授の竹信三恵子さんが「非正規差別が公務を壊す〜官製ワーキングプアと女性たち」と題して講演しました。
 九つの分科会と講座が開かれ、第6分科会「非正規職員の交流会」では、全国から集まった非正規職員が次々に発言しました。
 児童相談所などでの相談業務に嘱託で働く京都こうむ公共一般労組の女性は「一人暮らしで年収150万円。生活保護相談窓口で試算してもらったら、月3万から3万5千円保護費が出せるといわれた」とのべ、国際労働機関(ILO)への要請団に加わった経験を語りました。
 埼玉県富士見市の非正規雇用の保育士の女性は、労組保育支部が組合員を増やしながら、「組合員も組合員でない人も市との交渉に出て生の声を届けた」とのべ、非正規職員の産前産後休暇や忌引を制度化させたことなどを紹介しました。
 岡山市職労の正規職員の保育士は「市立保育園の保育士は正規が約500人、非正規300人を超えている。みなさんの経験を聞き、非正規職員の組合をつくって待遇を改善したい」と発言しました。



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◆あいりん地区、生活保護“温床”に 半数以上が流入1年未満で新規相談 大阪市調査
 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110625/lcl11062500440001-n2.htm
 20年連続で生活保護費が増え続けている大阪市。とりわけ市の試算で3人に1人が受給している日本最大級の労働者の街「あいりん地区」(西成区)では、地区に来てわずか1年未満で生活保護の新規相談に訪れるケースが半数以上に上ることが24日、市の調査で分かった。不況で日雇い労働者の求人数が減る一方、職を求めて全国から労働者の流入は続いており、職のない労働者がそのまま生活保護に押し寄せている状態。市は「社会全体のしわ寄せがこの地域に集中している。一自治体の対応では根本解決は困難」と悲鳴を上げている。
 厚生労働省の今年3月分の集計によると、大阪市の生活保護受給者は15万人を突破。あいりん地区では、平成20年秋の「リーマン・ショック」などによる不況の影響で、日雇い労働者の求人数が激減。求人数は18年度の72万8千人から22年度には33万2千人まで落ち込んだ。
 一方、全国から労働者の流入は依然として続いており、市の昨年12月の聞き取り調査では、地区にきて「1年未満」と回答した割合は12・6%、「1年以上・5年未満」が11・4%を占めた。
 こうした雇用の需給ギャップが大量の失業者を生じさせている。
 生活保護などの相談を受けている市の更生相談所(西成区)には昨年度、1529人が新規相談に訪れた。市が、地区にきて経過した期間を聞き取り調査した結果、「3カ月未満」が697人、「3カ月以上・1年未満」が171人で、合わせると全体の56・8%を占めた。
市の担当者は「職を探してあいりん地区に来たものの、仕事が見つからない労働者が、そのまま生活保護制度に流れ込んでいる」と分析する。
 市では、生活保護受給者が急増している背景として、失業率や離婚率、高齢者世帯率がいずれも全国平均より高い要因を挙げる一方、市特有の要因として、あいりん地区の構造的な問題を指摘する。
 あいりん地区では簡易宿泊所の利用者やホームレスも多いことから、市は国に対し、住居のない場合は生活保護費を全額国負担とするなど、制度の抜本見直しを訴えている。
 しかし国は今年5月、ようやく大阪市など地方自治体から制度見直しに向けた意見聴取を始めたばかり。一方で増え続ける生活保護の受給者に、市の担当者は「一自治体の対応や個別の取り組みではどうにもならない」と頭を抱えている。
 ■あいりん地区 大阪市西成区萩之茶屋を中心とした地域で、旧地名は「釜ケ崎」。日雇い労働者が仕事を求めて集まる「寄せ場」で、簡易宿泊所などが密集し、ホームレスも集まる。ホームレスに住居を貸して生活保護を申請させ、保護費をピンハネする「囲い屋」や、食事を提供して生活保護受給者らを狙うヤミ賭博場が摘発されるなど「貧困ビジネス」も社会問題化した。



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◆福岡市のホームレス支援費、仲介業者が不正請求
 http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20110622-OYS1T00193.htm
 生活保護を受けるホームレスの人たちが賃貸住宅に入居する際、敷金などの初期費用として支給される入居支援費を巡り、福岡市内で不動産仲介業者による水増しや架空請求などが相次いでいることが、市の調査で分かった。少なくとも約170件の不正請求の疑いがあり、市は不正を認めた業者1社から16件分、計107万円を返還させ、さらに十数社を対象に調査、一部については県警に被害届を提出している。
 市保護課によると、入居支援費は生活保護の住宅扶助として支給され、同市では19万2000円(今年3月までは24万円)が上限になっている。申請者は入居を希望する物件について、初期費用の見積書や計算書を添えて各区の窓口で申請する。市は上限額の範囲内で申請者に現金で支給し、領収書と照合している。
 しかし、見積書、領収書ともに業者が作成する場合がほとんどで、大阪市で昨年5月、敷金などを水増し請求した不動産仲介会社の元店長が詐欺容疑で逮捕される事件が起きたのを受け、福岡市は調査を開始。
 申請者と家主や管理会社との間で結ばれた賃貸契約書と照合したところ、見積書では15万円が計上されている礼金が実際の契約書では0円だったり、敷金が水増しされていたりするケースが多数判明。ホームレスに生活保護を適用するようになった2009年3月以降で、見積書と契約書の内容が食い違うケースが約170件見つかった。



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◆’11記者リポート:生活保護申請、支援ネット 北陸3県、広く連携へ /福井
 http://mainichi.jp/area/fukui/news/20110620ddlk18040328000c.html
 ◇福井では9件受給認定
 多重債務や生活苦の人を支援する法律家らが、生活保護申請について相談を受けたり助言する「支援ネットワーク」が北陸でも動きだした。昨年11月の福井県に続き、今月11日に石川県でも発足。富山県でも設立を検討しており、北陸3県での広域ネットを構築して連携を図っていく方針だ。福井での相談例から現状を考えたい。【橘建吾】
 ◆「水際作戦」の防止
 ネットワーク設立の理由の一つに、市民が生活保護を求めて行政の窓口を訪ねても、簡単な話を聞くだけで申請書を渡さずに門前払いする「水際作戦」がある。生活保護を受給するには、所得や資産などの一定の基準があるが、実際にどのくらい生活に困っているのかを考慮せず、「年齢が若いからまだ働ける」との理由や、車や家があるだけで申請が却下されるケースもあるという。
 年齢が若くて住居があっても生活苦のなかで餓死した例は各地にあり、全国的に支援団体は増えている。北陸でも法律家有志らが生活保護の適正運用を図ろうと、組織的な支援に乗り出した。
 ◆福井県での取り組み
 ネットワーク福井では、弁護士と司法書士約20人が、毎週火曜日の午後6〜8時に無料で電話相談を受けている。相談内容に応じて、行政の窓口に同行したり、申請が却下された場合の対応をアドバイスしている。設立から今月13日までに40〜80代の男女から計37件の相談が寄せられた。申請した10件のうち、9件が受給を認められた。この中には、過去に一人で窓口へ行った時には「働けるのに申請するのは詐欺」「親戚や親に相談してくれ」などと受け付けられなかった例もある。
 相談者は大半が無職で、仕事があってもうつ病などの精神疾患を抱えている人が約3割を占める。家族や親せきなど周囲に頼れる人がいないことも共通点の一つという。
 相談に訪れた福井市の40代女性は、夫に離婚を迫られるなか、パートによる収入は月5万円。精神疾患があるため長時間働いて収入を増やすのは無理な状態で、離婚後の生活について悩んでいた。一人で市役所に申請に行ったが、職員に「離婚問題の解決が先」と断られたという。紹介された無料法律相談でも解決には至らなかった。昨年11月に弁護士が同行して申請し、12月に受給が決まった。
 ネットワーク福井事務局長の海道宏実弁護士は「悩んだら相談してほしい。最終的には一人でも申請できる環境づくりをしたい」と話している。ネットワーク福井(0776・25・5339)、ネットワーク石川(076・231・2110、火曜午後6〜8時)。



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◆生活保護費増大で綱引き 制度見直しへ協議
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2011061602000096.html
 生活保護受給者が増え続け、二百万人を超える中、制度の見直しに向け、厚生労働省と地方自治体の協議が始まった。働く能力がある受給者への就労支援強化を中心に検討される見通し。膨らみ続ける保護費の負担を圧縮したい地方の思惑も浮かび上がる。貧困問題に取り組む団体は給付の制限につながることを懸念、「当事者の意見を聴くべきだ」と批判の声を上げている。 (稲田雅文)
 「(働ける人については)本来、雇用・労働施策で対応すべきだ。稼働可能層まで生活保護で支えていることが問題だ」。五月三十日に厚労省で開いた国と地方の協議の初会合。全国最多の十五万人の受給者を抱える大阪市の平松邦夫市長はこう強調した。
 稼働可能層とは、主に失業した現役世代の受給者を指す。ここ数年で急増し、三月には二十四万四千世帯と、二〇〇八年のリーマン・ショック前の二倍に増えた。保護費の25%は地方が負担。受給者増は自治体財政を圧迫している。
 平松市長は、働ける人には期間を定めて就労支援を集中的に実施し、就労できない場合は、自立支援の一環として、ボランティアへの参加を義務付けるなど、方策を提案。石川県の谷本正憲知事も、期限付きの就労支援プログラムの重点実施を促した。
 こうした協議が開かれるのは〇五年、〇九年に次いで三回目。地方側の要望で開催が決まったのは今回が初めてだ。
 早期に自立できるような就労支援施策の充実が議論の中心になる見込み。三・四兆円の保護費のうち一・五兆円を占める医療扶助については、自己負担の導入による適正化を検討するなど、給付抑制に主眼が置かれそうだ。今後は事務レベルでの検討が進められ、八月に具体案がまとまる。
      ◇
 「(期限が設けられた場合)もしかしたら自分は路上に出なければならないのかと絶望を感じます」。埼玉県で生活保護を受ける男性(56)は、支援者が同日に省内で開いた記者会見で不安な胸の内を語った。
 男性は、二日に一度はハローワークで職探しをするが、仕事は見つからない。三、四時間探して、やっと企業に一本電話ができるかどうか。面接にすらたどり着けないという。
 生活保護受給者の増加は、非正規労働者の増加と景気の悪化などが主な原因。再就職したくてもできない現実があるのに、財源論で給付の制限を議論する国や地方自治体の姿勢を批判する声が上がる。
 受給者を支援する全国の五十三団体は、今回の協議に抗議し、当事者の声を聴くよう求める申し入れ書を同省に提出した。協議が一般には非公開で実施されることに対しても、日弁連が十五日、民主的な議論を求める会長声明を出している。
 申し入れ団体の一つ、NPO法人「自立生活サポートセンターもやい」の稲葉剛理事長は「生活保護制度を見直すのは、受給者の生活に直結する重大な問題。生存権の保障という制度の理念を守り、当事者の声を聴くべきだ」と訴える。
 生活保護問題対策全国会議の事務局長を務める小久保哲郎弁護士は「東日本大震災が雇用情勢悪化に追い打ちをかける中、生活保護を制限するような不合理な改革をしたら、受給者の中から死人が出かねない」と警鐘を鳴らす。



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◆東日本大震災:義援金理由に生活保護打ち切り…南相馬市
 http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110616k0000m040157000c.html
 東日本大震災の被災者に寄せられた義援金や東京電力福島第1原発事故の仮払補償金を収入とみなし「手持ち金で生活可能」として、福島県南相馬市が6月になって約150世帯の生活保護を打ち切ったことが分かった。震災前に同市で受給していたのは約400世帯で、打ち切りは4割に相当する。日本弁護士連合会は15日、「福島県や宮城県で義援金等を収入認定した打ち切りが相次いでいる」として是正を求める会長声明を出した。
 生活保護は受給者に収入があれば減額や打ち切り対象になる。厚生労働省は5月2日、義援金や補償金を生活用品や家電購入、住宅補修費など通常の生活を取り戻すために使う場合は、必要額を収入から除外すると自治体に通知した。被災者の事務手続きが負担にならないことも求めた。
 南相馬市によると、義援金や補償金支給が5月に始まったことを受け、4人のケースワーカーが対象者と面談。義援金や補償金などの総額が、生活再建の費用を上回り、そのうえで6カ月間生活が可能な額が残った場合は、打ち切りの判定をした。保護打ち切りで、住宅扶助もなくなる。
 同市社会福祉課は「厚労省の通知に従っており、説明も尽くした。保護が必要になれば相談してほしい」と説明。これに対し、打ち切られた40代男性は「通常の生活のために要する費用とは、どのようなものかや、場合によっては廃止(打ち切り)になることは一切説明がなかった」と話している。
 厚労省保護課は「現時点では不適切な運用があったとは確認していないが、震災に関連して保護が廃止されることについては全国的に調査中」としている。
 生活保護に詳しい森川清弁護士は「将来の生活再建のために、義援金などを手元に残しておくことも可能で、ばっさり切れるものではないはず。しっかりとした説明がなされたか検証が必要だ」と市の対応を疑問視している。【石川隆宣】
毎日新聞 2011年6月16日 2時31分



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◆東電補償金は「収入」、生活保護打ち切り
 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110615-OYT1T01295.htm
 東京電力福島第一原子力発電所の事故で、生活保護を受給していた福島県南相馬市といわき市の約150世帯が、同社から受け取った仮払い補償金を「収入」とみなされ、生活保護を打ち切られたことがわかった。
 厚生労働省の指針に基づいて両市が判断した。補償金を受け取ることができる生活保護受給世帯は同県内で約620世帯あるとみられ、補償金の申請は現在も受け付けていることから、今後も同様のケースが出る可能性がある。関係者からは制度の改善が必要との指摘も聞かれる。
 福島県の被災者の場合、日本赤十字社などの義援金のほかに、福島第一原発から30キロ圏内と計画的避難区域の世帯は一律に、東電の仮払い補償金(1世帯あたり100万円、単身世帯は75万円)を受け取ることができる。
 南相馬市の生活保護受給世帯のうち、同圏内にあって補償金を受け取ることができるのは約320世帯。同市は、「自立更生に充てられる額」を計算した書類を提出するよう受給世帯に要請。各世帯が通常の生活を送るのに必要な金額を考慮し、被災状況や家族構成なども加味して審査した結果、補償金を受け取った約150世帯の生活保護を打ち切ることを今月1日に決めた。ほかは審査中。市は「『補償金は見舞金と思っていた。なぜ収入とされるのか』との声もあったが、『手持ち金がなくなれば生活保護を再申請できる』と説明し、納得してもらった」としている。
 いわき市も今月1日、20世帯のうち、審査中を除く2世帯について打ち切りを決め、今月分から支給されなくなった。
(2011年6月16日03時04分 読売新聞)



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◆生活保護受給者 200万人超
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110614/t10013509881000.html
 厳しい雇用情勢が続くなか、ことし3月に生活保護を受給した人は全国で202万人余りと、59年ぶりに200万人を超えました。また、東日本大震災の影響による生活保護の申請件数は、3月と4月の2か月間で700件余りに上っており、厚生労働省は失業者の再就職支援などを強化していく方針です。
 厚生労働省によりますと、ことし3月に生活保護を受けた人は全国で202万2333人となりました。受給者が200万人を超えたのは、戦後の混乱が続いていた昭和27年以来59年ぶりで、過去最多だった昭和26年の204万人に迫っています。
 また、東日本大震災の影響で仕事や財産を失うなどして生活保護を申請した件数は、集計できなかった宮城県の一部を除いて3月と4月の2か月間で757件に上りました。
 このうち、受給が決まった世帯は549世帯で、被災した場所の内訳は▽福島県が335世帯、▽宮城県が116世帯、▽茨城県が58世帯、▽岩手県が31世帯などとなっています。
 被災地では、仕事を失った人の多くが雇用保険の失業給付を受けていますが、今後も雇用情勢が改善しなければ、給付期限が切れて生活保護を申請する人が大幅に増加するとみられています。厚生労働省は、受給者の増加に歯止めをかけるために、企業に対して被災地での求人を呼びかけるとともに失業した人の再就職支援を強化していく方針です。



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◆生活保護:相談を 専門家がネットワーク、きょう設立 /石川
 http://mainichi.jp/area/ishikawa/news/20110611ddlk17040651000c.html
 弁護士らが生活保護の支援をする「北陸生活保護支援ネットワーク石川」が11日、設立される。厚労省の調べで、生活保護受給者は全国で200万人以上とみられ、負担増を嫌う自治体が、受給申請を認めないケースが増える恐れがある。担当の橋本明夫弁護士は「生活保護は憲法に基づいた権利であり、保障されるべき」と話している。
 ネットワークは、弁護士、司法書士それぞれ約15人に、医療福祉関係者らを加えた約40人で発足。法律家による電話相談▽生活保護申請の付き添い▽訴訟援助−−などを行う。
 橋本弁護士らによると、県内の自治体間では認定の状況に格差があり、違法な理由で申請を認めないケースもあるという。「1度断られた人も認められる可能性があり、積極的に相談してほしい」と話している。
 ネットワークは11日午後3時半〜午後5時、生活保護受給を考えている人や、既に受給している人を対象に無料電話相談を行う。14日から毎週火曜午後6〜8時にも相談を受け付ける。相談はネットワーク(076・231・2110)。【宮本翔平】



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◆記者の目:再犯防止…生活支援で負の連鎖断ち切れ
 http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20110608k0000m070110000c.html
 「刑務所が社会で行き場のない人たちの福祉施設になっている」。刑務所や更生保護の関係者から近年、こんな指摘を聞くことが増えた。「億単位の不正で執行猶予の人もいれば、おにぎり1個の万引きで懲役になる人もいる」という矛盾も耳にした。刑務所の「福祉施設化」の背景に、社会のひずみがありはしないか。軽微な罪を重ねて刑務所と社会を行き来する「累犯者」の取材を2年前から続け、生活を支えて再犯を防ぐ取り組みの強化の必要性を感じている。
 法務省統計によると、09年に刑務所に入った受刑者の7%が65歳以上。服役時に受刑者が受けるテストで知的障害が疑われる「知能指数70未満相当」は23%。服役2回以上の知的障害者を対象にした調査では、6割が前回の服役から1年未満で再犯に至っている。数字からは、老齢や知的ハンディを抱える受刑者の処遇が刑務所の課題になっている実情が見えてくる。
 ◇身寄りなく出所後また盗み
 彼らはなぜ刑務所に吸い寄せられるように罪を重ねるのか。まず、多くは身寄りがなく、出所しても迎える人はいない。刑務作業で得たわずかな報奨金しか持っておらず、数日たてば無一文だ。「食う寝るに困らない刑務所に行くしかない」と考えるようになるのも不思議ではない。
 「前科8犯で、極めて強固な盗癖がある。長期の施設内処遇が必要だ」。昨年4月、横浜地裁横須賀支部。検察官は常習累犯窃盗罪に問われた40代の男性被告を指弾し、懲役5年を求刑した。男性の背中は丸まり、小さく見えた。
 前年の6月、私は男性を取材していた。「刑務所は厳しい所。戻りたくないけど捕まったらあきらめるしかない」。盗みを重ね、成人になってから約半分の時間を刑務所で過ごしたという男性は小さく笑った。足し算ができず、会話からは罪の意識も乏しいように感じた。それでも出所者が一時的に身を寄せる更生保護施設で、さまざまな福祉制度を使える療育手帳を取得し、職にも就いた。
 私は当時、軌道に乗り始めていた出所後の元受刑者支援活動を紹介しようと、男性のケースを記事にしたが、半年ほどして起訴された。男性は自身の障害を受け入れられず、療育手帳も携帯していなかった。「出所者支援が成功することはほとんどない。また粘り強く支えればいい」。ショックを受けた私に、福祉関係者の言葉が重かった。
 この男性だけでなく、知的障害者や高齢者ら20人の累犯者たちに会った。会話がかみ合わなかったり、虚実入り交じる過去を語る人も多かったが、福祉・更生保護関係者の協力も得て整理してみると、課題が浮かんできた。例えば、20人の再犯理由は大半が「生活苦」。10人が路上生活経験者で、刑務所を出てから再犯までの期間は11人が半年未満だった。司法と福祉の連携を強め、出所後の生活支援の質的向上を図る必要がある。
 もちろん、国の支援も進んではいる。09年度以降に42都道府県で設置された「地域生活定着支援センター」は司法と福祉の橋渡し役として受刑者と面接を重ね、本人の希望を基に生活保護や福祉施設入所などの手続きを準備する。
 ◇捜査段階から福祉の視点を
 その延長線上で、逮捕・公判段階に福祉の視点を導入すべきだという新たな課題も指摘されるようになった。軽微な罪でも、再犯で身寄りもなければ実刑になる可能性が高い。加えて、知的障害者の場合、自分に不利なことでも迎合してしまう傾向がある。捜査段階で福祉的支援があれば、起訴猶予や執行猶予付き判決にできるケースが相当数あるとの指摘も出ている。ある検察幹部は「多くの検事は刑務所に送る意味が疑わしい障害者や高齢者を取り調べたことがある。だが、帰住先がないと、前例通りに実刑を求めてしまいがちだ」と明かし、福祉に関する捜査機関の研修を充実させる必要を説く。
 大阪地検の証拠改ざん・隠蔽(いんぺい)事件を契機とした「検察の在り方検討会議」は3月、知的障害者の取り調べ全過程に録音・録画(可視化)を導入するよう提言した。政府が国会提出した障害者基本法改正案は、障害者による刑事事件の捜査で障害の特性に配慮するよう捜査当局に対策を求める内容を盛り込んでいる。
 長年、「犯罪者」であるがゆえ、福祉の網からこぼれ落ちてきた人たちにようやく光が当たり始めた。逮捕・公判、受刑そして出所。彼らが歩むプロセスに、福祉の原則である「一人一人の特性に合わせた支援」を注ぐ。それは彼らのためだけではなく、安心して地域生活を送りたい多くの市民の願いにもかなう。社会的弱者の「おにぎり1個」を非難するよりも、再犯という負の連鎖を断ち切る重要性を痛感する。【石川淳一=東京社会部】
毎日新聞 2011年6月8日 0時15分(最終更新 6月8日 0時20分)



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◆派遣労働者が震災後の窮状報告 「休業手当も出ない」
 http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20110605/CK2011060502000097.html
 東日本大震災後の雇用問題をテーマにした「非正規労働者の権利実現全国会議 名古屋集会」が4日、名古屋市中村区名駅のウインクあいちであり、製造業の下請けなどで働く派遣労働者らの窮状が報告された。
 労働組合「JMIU愛知地方本部」執行委員長の平田英友さんと、名古屋ふれあいユニオン運営委員の酒井徹さんが、労働者からの相談事例を紹介。

 酒井さんによると、大手製造業の下請けや孫請けに派遣されていた労働者から「仕事がなくなって無給のまま休業手当も支給されない」との相談が多い。
 震災後に厚生労働省が示した、地震による休業手当の支払いを免除する例外規定のあいまいさが原因と指摘。派遣会社が「『派遣先が休業で仕事がない』との事情も例外に当たる」と主張し、労働者への手当支払いを拒んでいるという。
 「解雇されれば失業保険がもらえるが『いつ仕事が来るか分からない』という理由で解雇すらしてもらえない状況」と説明。全国会議メンバーの中西基弁護士は「休業手当を支払うべきで、裁判をすれば勝てるだろうが、行政の段階で是正すべきだ」と語った。
 意見交換では「給与はないのに天引きはされ、マイナスの給与明細を渡されている」との訴えもあった。 (中崎裕)



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◆生活保護停止で那覇市を提訴
 http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-06-05_18800
 那覇市から3月末に生活保護支給を停止された同市内の60歳女性が4日までに、停止処分前の市の就労指導は不適切で、処分の手続きは違法として、市を相手に停止処分の取り消しを求める訴えを那覇地裁に起こした。5月26日付。女性は収入がなく、所持金もわずかなことから「生命や健康にも深刻な悪影響を及ぼしている」とし、一時的な支給開始を求め、処分の執行停止も同地裁に申し立てた。
 また、行政不服審査法に基づき同日付で県に処分取り消しを求める審査請求も行っている。
 女性や代理人弁護士によると、女性は一人暮らしで2009年10月から失業状態となり、同12月1日から生活保護を受け始めた。受給前の同11月に高血圧症、翌10年7月には腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症と診断され、足のしびれで歩行にも困難を来しているという。
 訴状などによると、女性は市から同12月に、週5日以上、1日4時間以上の就労と継続就労を文書で指示された。代理人弁護士は、市側の指示内容が県内の景気や雇用情勢、女性の年齢を考慮すれば「生活保護の受給者に無理を強いるもので不適切だ」と批判。女性はこれまで月8日以上の就職活動をしており、就労できていないのは女性の責任ではないと主張した。
 さらに、市が支給停止という不利益処分をしたにもかかわらず、停止される期間を明示していないことは、生活保護対象者がいつまで同様な状況に置かれるのか分からず、行政手続法などに反すると批判した。
 市保護管理課の宮里隆課長は、沖縄タイムスの取材に「女性の担当医師によると、軽労働は可能とのことだった。市としては就労できると判断し、指導してきたにもかかわらず従わなかったので停止した。指示内容は適切だ」と反論。停止期間を明示していない点には「コメントできない」と述べるにとどめた。(伊集竜太郎)



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◆被災者の生活保護打ち切り相次ぐ 避難所生活や義援金理由
 http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/06/04/kiji/K20110604000956190.html
 東日本大震災で被害が大きかった宮城、福島両県で、生活保護受給中の被災者に対し、避難所生活で住居費がかからないことや、義援金を受け取ったことを理由にした保護の廃止や停止が相次ぎ、少なくとも7例あることが両県の弁護士会や生活支援団体への取材で4日、分かった。
 東日本大震災を受け、厚生労働省は生活保護に関しては阪神大震災時の措置にならい、義援金などの一時金は収入とみなさないことや、被災者の個別の事情に配慮するよう各市町村に通知。厚労省保護課は「個々の事例を早急に調査したい。打ち切る場合も被災者への丁寧な説明が必要だ」としている。
 弁護士会などが確認したのは宮城県で4件、福島県3件の計7件。生活支援団体「生活と健康を守る会連合会」(東京)によると、最近被災各地で保護打ち切りの相談が増えているといい、同連合会は「実際の廃止・停止件数はもっと多いはず」としている。
 福島県南相馬市の男性は、義援金や東京電力からの賠償金の仮払いが収入とみなされ、5月25日に生活保護を廃止された。宮城県では仙台市、塩釜市、名取市で事例が報告されている。このうち、名取市の避難所で生活する男性(69)は避難所生活で住居費がかからないことを理由に5月1日付で保護を停止された。
 いずれも被災者に通知があったが、自治体による詳しい説明はなかったという。南相馬市では「手続きを踏んで対応している」。名取市も「法的に問題がないと考えている」としている。
 福島県弁護士会は「震災による税収落ち込みで被災自治体が生活保護打ち切りに動いているのかもしれない。大震災の被災者への保護は全額国庫負担にしても維持すべきだ」と指摘している。



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◆生活保護の大幅改悪 政府が非公開で推進 有期制持ち込み給付減狙う
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-06-02/2011060202_04_1.html
 生活保護制度の大幅な法改悪につながる議論を政府が非公開で進めようとしています。生活保護制度は、憲法25条に保障された、国が責任をもつ最後のセーフティーネットです。国民の生存権にかかわる重要な問題を密室で決める動きに批判が出ています。
 厚生労働省は5月30日、生活保護制度の改定に向けて地方自治体との協議を始めました。8月までの取りまとめを目指し、今後の協議は事務レベルですすめられます。同省は、事務レベル協議はメディアも含め「公開しない」といいます。
 今回の協議について細川律夫厚労相は、初会合で「地方提案をふまえ、制度『改正』を視野に入れた、これまでと一線を画するもの」と表明しています。
 大臣告示である生活保護基準についての協議でさえ社会保障審議会生活保護基準部会で公開されているのに、制度改定の骨格を決める議論を密室で進めようとしているのです。
 今回の協議は、公の責任放棄という点で、国と地方の思惑が一致するかたちで進んでいます。
 議論のベースとなるのは、昨年10月に指定都市市長会(政令指定都市の首長で構成)が発表した生活保護改悪案。働ける年齢層(16〜65歳)に対し▽就労自立を促しボランティアや軽作業を義務づける▽ボランティアなどへの態度をみて3〜5年で受給の可否を判断する更新制度を導入する――など生活保護に有期制を持ち込み、医療扶助にも自己負担をもちこむもの。生活保護の給付費を削減するのが狙いです。
 生活保護問題対策全国会議など12団体は昨年10月、同案について、保護制度を「事実上崩壊させ、餓死者などを出しかねない重大な結果をもたらす」「生活保護法の変質をもたらす」ものだと厳しく批判しています。
 全国生活と健康を守る会連合会の辻清二事務局長は、「国民の生存権を左右する議論は、国民に明らかにするべきだ」と指摘。「非公開は、いかに議論の内容が国民に対して後ろめたいものか、ということだ。働ける年齢層だから保護しないというのは、憲法の法の下の平等にも反するものだ」と批判しています。
 5月30日には、52団体が連名で、議論の公開と利用者の声の反映を求める申し入れを行いました。
 ナショナルミニマムである生活保護の改悪は、全国民に影響を与えます。国民に知らされない改悪の強行は、許されません。(鎌塚由美)



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◆好条件並べ勧誘 貧困ビジネス提訴
 http://mytown.asahi.com/saitama/news.php?k_id=11000001105310001
◇「なぜ野放し」/仕事紹介ないまま
 路上生活者から生活保護費を吸い上げる「貧困ビジネス」。全国各地で問題になるなか、県内でも被害者が訴訟に踏み切った。
 「現金日払・3食寮完」「高齢者歓迎 経験不問」。原告の男性は昨年11月、スポーツ新聞の廃品回収業の求人広告に目を奪われた。失業中の中年男性には、願ってもない好条件が並ぶ。すぐさま電話した。
 だが、面接に行った戸田市の事務所では「今は仕事がない」と言われ、「待機所みたいなところで考えて」と提案された。ほかに行く当てもなく、数日後、さいたま市桜区の民家に入居が決まった。
 あれから半年間。仕事はない。毎朝、500円支給されるが仕事探しのバス代で消える。男性は「所持金が数十円のこともしばしば。息切れして、身動きできなくなるのを狙っているようだ」とこぼした。
 保護費の支給日には、6、7人の監視役が区役所に付き添う。別の男性は「異様な光景で不審に思う人もいる。区が知らないわけがない。野放しにしているのが不思議でならない」と話している。
◇「強制徴収知っていた」さいたま市
 さいたま市福祉総務課によると、今年1月時点でユニティーの管理施設は市内に38カ所あり、計305人が入居しているという。
 同課は「(同社が)保護費を強制徴収していることは把握していた」としながら、こうした実態に対して「取り締まる法律や条例がない」と困惑気味だ。
 同市では、生活保護費の支出は増加傾向にある。「生活保護事業費」は2005年度に約163億円(一般会計に占める割合は4・5%)だったが、11年度は約284億円(同6・45%)に膨れあがった。
 生活保護受給者を世帯別に見ると、路上生活者を含む「単身世帯 その他」は昨年3月の1984世帯に対し、今年3月は2663世帯。1年間で3割以上増えている計算になる。同課は「不況による失業者の増加が主な要因」としているが、弁護団は県外から流入してきたケースがかなり占めているとみている。
◇弁護団「実態訴えて」相談電話開設
 原告側の弁護団(団長・猪股正弁護士)と原告5人のうち4人は提訴後、さいたま市内で会見し、生活保護費を強制徴収されている実態を訴えた。
 弁護団はこの問題に取り組むため、昨年11月に結成した。ユニティーは少なくとも2005年ごろから路上生活者の勧誘を始め、スポーツ新聞に実態のない求人広告を出す手口も併用してきたという。
 集めた人たちを築30年〜50年の老朽化した木造建物に住まわせ、生活保護費を強制徴収。無賃で働かされ、指を失うけがをした男性もいるという。弁護団は「さらに窮状を訴える入所者が増えて欲しい」と相談電話(080・3248・1378)を受け付けている。



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◆生活保護:見直し議論 平松大阪市長「全額国負担」訴える
 http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110531k0000m010150000c.html
 厚生労働省で30日に始まった生活保護制度の見直しに向けた国と地方の協議で、地方自治体の代表として出席した平松邦夫・大阪市長は細川律夫厚労相に対し、生活保護費の全額国庫負担を強く訴えた。また、全国最多の生活保護受給者を抱える市として、「生活保護特区」申請を検討していることも伝えた。
 細川厚労相が制度の改善に向け、就労・自立支援▽医療・住宅扶助の適正化▽保護費の適正支給の確保−−など、国と地方で議論すべき四つの課題を提示。平松市長は「長期的な視点でよいので」と全額国庫負担の議論を加えるよう要請した。
 また、同特区について、「制度の矛盾をどこよりも多く抱えている都市だからこそ、今日の社会経済状況に合った生活保護行政を実施できると自負している。全国に先駆けてモデル実施もやらせてほしい」と求めた。
 協議後、平松市長は特区構想について、「国の法整備を待つよりも我々が実例を示し、やれることをやらせてもらえれば、いくらでも実効性のある措置がとれる」と話し、国が8月にとりまとめる具体案を待ちながら、市のプロジェクトチームで具体的な中身を話し合う考えを示した。【林由紀子】
毎日新聞 2011年5月31日 1時30分



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◆生活保護:国と地方が制度協議 8月にも具体案、本音は給付抑制
 http://mainichi.jp/life/today/news/20110531ddm008010106000c.html
 受給者が200万人に達した生活保護制度の見直しに向け、国と地方の協議が30日、始まった。双方とも就労支援を通じて受給者の自立を図る点では一致しており、8月をメドに具体案をまとめる。だが、「3兆円を超す保護費の抑制」という本音も透け、「困窮者の切り捨てにつながる」との懸念も出ている。

 協議は、被保護者の急増を受け地方側の要望で決まった。30日は、国側から細川律夫厚生労働相ら、地方側から谷本正憲・石川県知事らが出席した。生活保護費3・4兆円のうち、地方の負担は25%。全国最多の15万人、市民の18人に1人が受給者という大阪市の平松邦夫市長は「雇用政策で対応すべき人を生活保護で支えるのは問題だ。制度をこのままにしておくことは許されない」と訴えた。
 増加が目立つのは現役世代の受給者だ。リーマン・ショック直前の08年8月は約11万8000世帯だったのに、今年1月には約23万9000世帯へと倍増した。このため、同省は「働ける人」への就労支援を強める。先行して09年9月に特別チームを作った大阪市は10年度、7258人を支援し、3割に当たる2319人が就職した。
 就労支援強化の背景には、給付削減の意図もある。厚労省によると、生活保護を受給せずに正社員になれば、保護が不要なうえ税なども負担してもらえるため、1人につき生涯9000万〜1億6000万円ほど財源が浮くという。それでも大阪市の場合、就職した2319人のうち、保護から抜け出た人は7%、164人にとどまる。非正規雇用が多いためだ。
 こうした現状も踏まえ、地方側は給付に期限を設ける案の実現も同時に働きかける構え。厚労省は給付水準自体の削減も視野に入れる。
 しかし、財政削減の観点からの改革を危ぶむ声も少なくない。受給者支援団体が28日に東京都内で開いた集会では「生活保護の水準改善こそ全体の底上げにつながる」などの意見が相次いだ。
 就労支援に関し、大阪市西成区のNPO「釜ケ崎支援機構」の沖野充彦事務局長は「精神や発達障害、極度に自信を失っている人などは『働く意欲がない』とみられがち。精神面を含めた丁寧なサポートが不可欠だ」と指摘する。30年間のケースワーカー経験を持つ帝京平成大の池谷秀登教授は「雇用の場が十分に確保されていない中では、貧困問題の根本的解決にはならない」と警鐘を鳴らす。【石川隆宣、鈴木直】
【毎日新聞 2011年5月31日 東京朝刊



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◆生活保護法改悪に向けた国と地方の密室協議に抗議し協議の公開と当事者・支援者の声の反映を求める申入書

  2011(平成23)年5月30日
厚生労働大臣 細川 律夫 殿

生活保護問題対策全国会議
特定非営利活動法人自立生活サポートセンターもやい
全国生活保護裁判連絡会
全国生活と健康を守る会連合会
自由と生存の家実行委員会
自由と生存の家・茨城,神奈川労働相談ネットワーク
全日本民主医療機関連合会
全日本民主医療機関連合会SW委員会
発言するシングル(マザー)の会,
関西合同労働組合,生存権裁判新潟弁護団
全国借地借家人組合連合会
アルバイト・派遣・パート関西労働組合神戸事務所
女性と貧困ネットワーク
反貧困ネットワーク
反貧困ネットワークあいち
反貧困ネットワーク栃木
反貧困ネットワーク広島
反貧困ネットワーク信州
反貧困ネットワーク埼玉
反貧困ネット北海道
反貧困ネットワーク神奈川
反貧困ネットワークふくしま
反貧困ネットワークえひめ
東海生活保護利用支援ネットワーク
近畿生活保護支援法律家ネットワーク
生活保護支援九州ネットワーク
首都圏生活保護支援法律家ネットワーク
社会保障解体に反対し公的保障を実現させる会
貧困ビジネス対策全国連絡会
ぎふ派遣労働者サポートセンター・結
ホームレス法的支援者交流会
ホームレス総合相談ネットワーク
非正規労働者の権利実現全国会議
全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会
カトリック社会活動神戸センター
野宿者のための静岡パトロール
NPO法人かごしまホームレス生活者支えあう会
特定非営利活動法人釜ケ崎医療連絡会議
生きるアシスト.com ―
神戸公務員ボランティア
笹島診療所
生活保障支援の会・名古屋
特定非営利活動法人神戸の冬を支える会
関西非正規等労働組合(ユニオンぼちぼち)
フリーター全般労働組合
みなから相談所
NPO法人ぴあルーテル作業センタームゲン
自由と生存の連帯メーデー札幌2011実行委員会
(以上,計50団体)

(連絡先)〒530-0047大阪市北区西天満3丁目14番16号 西天満パークビル3号館7階 あかり法律事務所
電話06-6363-3310 FAX 06-6363-3320 生活保護問題対策全国会議 事務局長 弁護士小久保哲郎

第1 申入れの趣旨
 1 貴省と地方自治体との生活保護制度に関する協議会を非公開で行うことは止め、一般市民の傍聴を認め、事後的にも検討内容のすべて(発言者や発言内容等)を国民・市民に公開するべきである。
 2 生活保護法改正案の検討にあたっては,地方自治体のみならず,生活保護を利用する当事者,その支援者,法律家団体などの意見を十分に聴取し反映させるべきである。

第2 申入れの理由
 1 私たちは42団体連名で,本年2月15日,貴省に対し,「生活保護法改正案の検討にあたって当事者・支援者の声を反映させるよう求める申入書」を提出し,本申入れと同様の申し入れを行った。
  ところが,貴省は、本年5月24日になって突然,同月30日に生活保護法改正に向けた国と地方との協議の場を持つことを明らかにした。しかも,あろうことか協議は非公開で行うこととしている。
この協議会には,有期保護や医療費の一部自己負担等の憲法違反の提言をしている平松邦夫大阪市長などの出席が予定されている。このような協議会が非公開で行われることとされ,しかも協議会の開催がわずか6日前まで明らかにされなかったのは,この協議会をできる限り国民の目に触れさせないで行おうとしたものと考えられる。マスコミで報道されているとおり,「財政目的の給付抑制」という結論先にありきの制度改悪がもくろまれており,この協議会はそのための場であるとしか考えられない。
 2 言うまでもなく生活保護制度は憲法の生存権保障に基づくもので,様々な低所得者対策の基盤ともなっているのであるから,その改正は,わが国で暮らす人々の市民生活に重大な影響を及ぼす。このような法改正に関する議論は,広く市民に公開したうえで,生活保護制度の利用当事者を含む国民,市民の参加のもとで民主的に行われる必要があるのは当然である。
   具体的には,国と地方が検討会・協議会を開催するのであれば,その開催日時,場所を十分な余裕をもって事前に公表し,マスコミを含めた国民・市民の傍聴を認めた公開の場で行うとともに,後日,発言者・発言内容を個別に明らかにした議事録をHP等で公開するべきである。
3 私たちは,市民・当事者不在の国と地方の密室協議に厳重に抗議するとともに,申し入れの趣旨のとおり申し入れる次第である。
    以 上



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◆“憲法もとに震災復興” 生存権裁判でシンポジウム
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-05-29/2011052914_01_1.html
 「大震災からの復興と人間らしく生きる権利の保障を」考えるシンポジウムが28日、東京都内で開かれました。主催は、生活保護の老齢加算復活を求めている「生存権裁判を支援する全国連絡会」。約180人が参加。同会会長の井上英夫金沢大学教授は「生存権裁判は、被災者の人間としての復興、権利の保障につながる運動だ。胸を張ってがんばろう」と呼びかけました。
 シンポジウムでは、布川日佐史静岡大学教授、松崎喜良神戸女子大学教授、黒岩哲彦弁護士が発言。
 布川氏は、リーマン・ショック後に失業問題が長期化するなかで大震災がおき、生活困窮者が急増することを指摘し、「彼らを私たちの運動の仲間にして、生活保護受給額の減額を許さず、援助サービスを保障させるべきだ」と述べました。
 松崎氏は、阪神・淡路大震災で今なお孤独死や二重ローンに苦しむ事例をあげ、「再開発型復興は失敗だった」と批判。「東日本大震災では、憲法の生存権にもとづく復興を」と強調しました。
 東京都に避難する被災者の支援活動に携わる黒岩氏は、行政に避難所の待遇改善をさせた経験から「震災の復興もたたかいが必要だ」と力をこめました。
 医療・労働など各分野の代表は、震災を口実に政府や財界が、消費税増税や生活保護切り下げ、労働法制改悪を狙っていることを、厳しく批判しました。



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◆甘い言葉で勧誘 厳しく生活制限 「貧困ビジネス」戸田の会社提訴へ
 http://mytown.asahi.com/saitama/news.php?k_id=11000001105270001
 路上生活者を囲い込み、保護費を徴収する「貧困ビジネス」。支払った諸費用など約780万円の損害賠償を求め、戸田市の金型加工会社を相手取り、さいたま地裁に近く訴えを起こす50〜60代の元路上生活者の男性5人は、生活保護費を受け取ると封を切らないうちに取り上げられ、自立を妨げられたという。
 「寝るところも食事も全く困らない。毎日500円を支給する」。昨年9月の深夜。東京・上野公園で路上生活していた50代の男性は、見知らぬ男から声をかけられた。
 県内の事務所に連れて行かれ、契約書のようなものに氏名や本籍地などを書くよう要求された。その後、経歴などを聞かれ、さいたま市桜区に住むことが決まった。入居先は、築30年以上の古い民家を改築し、小部屋を並べた木造2階建て。6畳間に2人で住むように言われたという。
 携帯電話は没収され、入浴や門限、消灯の時間を厳しく決められた。部屋に暖房はなく、寒さに震えた。食材は提供されたが、朝はご飯とみそ汁、納豆、昼はインスタントラーメン、夜はごはんとレトルト食品のおかずといったメニューが主だったという。
 都内の路上生活者は保護費の受給対象にならない可能性が高く、桜区役所には「浦和駅前で声をかけられた」と説明するように言われたという。支給が決まると、印鑑や受給証明書は没収され、保護費を受け取りに行く時だけ戻された。
 毎月の支給日には社員らが車で迎えに来て、区役所に向かった。男性は「監視されているようだった。再びホームレス生活に戻ってしまうのが怖くて逃げ出せなかった」と話した。
 男性らは、同社の実態を調べていた弁護士らに相談し、提訴に踏み切ったという。弁護団は「仮に保護費を徴収することに関して契約していたと同社が主張しても、書面を交付しておらず、違法な契約締結だ」としている。
 さいたま市福祉総務課は「保護費を強制的に徴収していることは把握しているが、取り締まることができる法律や条例がない」と話す。



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◆生活保護費 引き下げは本末転倒だ(5月24日)
 http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/294490.html
 生活保護費 引き下げは本末転倒だ(5月24日) 生活保護費の引き下げに向けた検討を厚生労働省が始めた。
 保護費が最低賃金や基礎年金の額を上回る「逆転現象」が一部の地域で出ており、それを解消するためという。
 だが、逆転現象の解消は本来、最低賃金の引き上げや年金制度の改革で実現すべきだ。
 生活保護は、国民に健康で文化的な最低限の生活を保障するため、雇用や年金などと併せて張り巡らせているセーフティーネット(安全網)のうちの最後のものと言われる。
 保護費の引き下げは、最低賃金を押さえ込むことにつながりかねない。安全網全体のほころびを招く危険性を忘れてはいけない。
 厚労省は先月、社会保障審議会に生活保護基準部会を設置した。生活保護を受けていない一般低所得者の消費実態を参考に、生活保護基準の見直しを図る。
 生活保護の基本部分である生活扶助費は、65歳の単身世帯で自治体の規模により月額6万2640円〜8万820円、夫婦とも65歳の場合は合計で9万4500円〜12万1940円となる。
 家賃などを支払っている場合は、住宅扶助として実費が加算される。
 一方、基礎年金は月額6万5741円(夫婦合計は13万1482円)で、単身世帯では都市部などで保護費の方が上回っている。
 また、昨年度の最低賃金は全国平均で時給730円(北海道は691円)になっており、北海道や東京都など5都道県で保護費との逆転現象が生じている。
 こうした状況では「まじめに働く意欲を損ねかねない」との指摘は理解できる。だが、低きに合わせようとするのは本末転倒ではないか。
 毎年、最低賃金を決定する際にも逆転現象解消のために、計画的に額を引き上げているのだ。
 生活保護の受給者は1995年度の88万人を底に年々増え、今年2月現在は199万人を数える。東日本大震災の影響もあり、年内には59年ぶりに200万人を超えるのが確実とみられている。
 とくに、3年前のリーマン・ショック以降は失業などで現役世代の受給が顕著になった。
 給付総額はすでに3兆円を超している。保護費の4分の3は国、残りの4分の1は市町村の負担だ。受給者の増加が国や自治体の財政を圧迫しているのは間違いない。
 この問題の解決に必要なのは、保護費の抑制ではなく、生活保護を受けている人が自立し、保護を抜け出すための支援だ。就労意識を高めたり、社会参加を促したりする事業を自治体は積極的に進めてほしい。



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◆生活保護、自立支援促進に重点 厚労省、NPOなどと連携拡大(2011/5/25 日本経済新聞)
 http://p.tl/xKlY
厚生労働省は生活保護制度の見直しに着手した。生活保護の受給者は約200万人に急増しているため、自立を促すための仕組みをつくる。具体的にはハローワークと市町村が連携し、受給者の就労を後押しする。膨張が続く保護費については不正受給があるとみて適正化を検討する。
 生活保護受給者は2月時点で200万人を突破したとみられ、過去最多だった終戦直後に迫る勢いだ。特に金融危機以降は受給者が急増している。厚労省は現在の制度を自立を促すものに転換する必要があると判断。ハローワークと市町村の福祉事務所が連携するほか、非営利組織(NPO)の力を借りて就労を支援することを検討する。
 一部の都市部では最低賃金や基礎年金より保護費の方が高く、「就労を阻害している」との批判が多いことから、基準について検証を進める。厚労省は24日、社会保障審議会を開き、生活保護基準の見直しに向けた本格議論を始めた。
 年々膨らむ医療扶助では、不正受給を排除することで無駄を省く。不必要な医療を受給者に受けさせる貧困ビジネスが問題になっているので、悪徳業者を排除する。生活保護世帯は医療費の自己負担がないため、1人当たりの受診回数が多い傾向がある。電子レセプト(診療報酬明細書)を使って分析を進め、医療費を適正化する。
 30日には実務を担う地方自治体と制度見直しを視野に入れた協議を始める。保護費は4分の3を国、4分の1を自治体が負担する仕組みで、自治体の財政悪化が問題となっている。厚労省は30日に大阪市長や石川県知事などと会い、財政負担のあり方について地方の意見を聞く。



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◆ピタットFCの不動産業者を逮捕 NPOへ名義貸し
 http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110518/crm11051808550002-n1.htm
 NPO法人「ヒューマンサポート大阪」(大阪市中央区)が、不動産業者から名義を借りて生活保護受給者に賃貸物件を仲介したとされる事件で、大阪府警浪速署は17日、宅建業法違反(名義貸し)の疑いで、不動産仲介会社「ピタットハウス」のフランチャイズ店「ハンズホーム」経営、山手賢二容疑者(39)=大阪市北区天神橋=を新たに逮捕した。
 浪速署は、同法違反(無免許営業)の疑いで逮捕した同法人理事、橋本孝司容疑者(63)=大阪府八尾市福万寺町=らが、受給者を囲い込んで保護費をピンハネする“貧困ビジネス”を営んでいた疑いがあるとみて、生活保護法違反や詐欺の疑いを視野に入れて捜査している。同署によると、両容疑者は容疑を認めているという。
 橋本容疑者の逮捕容疑は昨年4〜5月、生活保護受給者の男女3人に無免許で浪速区内などの賃貸住宅を紹介。山手容疑者の名義で契約を結んだとしている。
 浪速署によると、昨年6月、3人のうち1人が「寄付を頼まれ、生活保護費からNPO法人に金を渡している」などと相談。同法人は数年前から数十人の申請に関わっていたという。



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◆障害者の最低賃金減額 雇用あっても生活改善できず
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2011051302000053.html
 すべての労働者に適用されるはずの最低賃金だが、生活保護費を下回る賃金しか得られない人たちがいる。「著しく労働能力が低い」として、最低賃金を減額された障害者たちだ。減額制度は、障害者の雇用の場確保を目的に、1959年の法律制定時から設けられているが、近年は減額許可のケースが増加。障害者の雇用が増えても、生活の改善には必ずしもつながっていない。(市川真)
 今年1月まで2年間、愛知県内の自動車部品塗装工場に勤めた知的障害の男性(21)は、3カ月の試し雇用から正式採用になるとき、社長らから「(最低賃金の)7割しか出せん」と言い渡された。男性は「あきれて、ものも言えなかった」と振り返る。
 2人1組で塗装ラインに部品を並べたり、焼き上がった部品を箱詰めする作業。夏は汗だくになり、臭いもきつい。忙しいときは休憩なし。トイレは交代で行き、昼は20分で弁当をかき込んだ。深夜まで残業し、障害者支援団体の担当者が迎えに来たことも。
 担当者は「真面目で、体を壊すのではと心配するほど。作業効率も悪くないはずなのに…」と、男性が最低賃金の7割しか得られないことに首をひねる。この会社には、10人の障害者が働いていたが、いずれも会社から「10年たたんと給料は上げられん」と言い渡されていた。
 男性の給与支給明細書を見せてもらった。夏休みがあった2009年8月は、出勤日数18日間で手取り6万2千円余。忙しかった10年7月は、24日間働き同9万5千円余(食事代除く)。名古屋市の生活保護費約11万9500円(住宅扶助限度額まで含む)より格段に少ない。
     ◇
 最低賃金法は「障害により著しく労働能力の低い障害者」らに対し減額できる特例を設けている。法律制定時は障害者の雇用は全く進んでおらず、「まずは障害者の働く場をつくるために、雇用者の負担を軽くする必要性がある」(国会答弁)とされたためだ。
 減額申請は雇用主が行い、労働基準監督官が職場に出向いて実際の労働効率を計測。調査に基づき労働基準局長が許可する。厚生労働省労働条件政策課によると、全国の許可件数は年々増加し、09年は8200件(障害者関連のみ)。過去最高とみられる。
 08年の法改正で継続雇用でも新規申請が必要になったことも重なり、05年の2.3倍となった。障害者雇用の増加とともに、不況によって企業側に「安上がりな労働力を活用する」という意識があったものとみられる。
 愛知県の許可件数は全国トップクラス。愛知労働局の平松晃・主任賃金指導官は「厳格に調査している」と強調しながらも、「申請を不許可にすることはほとんどない」。だが「障害者本人や家族から、減額が不当と訴える声はない」という。
     ◇
 一方、障害者支援機関の担当者は「雇用時に最低賃金を要求すると、就労できない恐れがある。最初から減額ありきで、障害者は給与を安くして当たり前との意識が雇用者側にある」と批判する。
 障害者の最低賃金減額について調査した川上輝昭・名古屋女子大教授は「障害者とその家族は、単純労働で低賃金、劣悪な労働環境であっても、働く場が与えられていればうれしいと思わされている。最低賃金の減額は、公的に認められた人間性の否定だ」と厳しく指摘する。
 しかし、減額申請する企業は中小零細企業が多いのが現実で、企業の側に最低賃金を守らせるのも困難だという。「最低賃金は最低限の生活保障であり、減額されては生活できない。減額特例を認めるなら、セーフティーネットの生活保護とは別に、減額分を行政が負担する制度をつくるべきだ」と話す。

<最低賃金> 地域別(都道府県ごと)と産業別の最低賃金が厳格に定められている。金額は、その地域の生活保護費をやや上回るとされるが、生活保護費が上回る逆転現象も発生している。



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◆生活保護200万人突破へ、戦後混乱期以降で初
 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110512-OYT1T00598.htm
 厚生労働省は12日、今年2月末現在の全国の生活保護受給者が198万9769人(速報値)になったと発表した。
 同1月末現在より9206人減ったが、東日本大震災の影響で、福島県の報告が一部を除き間に合わなかったためで、実際には200万人を超えたと見られる。200万人突破は、戦後の混乱期で受給者が多かった1952年度以来。
 報告が間に合わなかった福島県(郡山市除く)の今年1月末現在の受給者数は1万5831人。2月末現在の全国の受給者数に加えると200万5600人となる。
 生活保護受給者は95年度に88万2229人にまで減ったが、その後増加傾向が続き、2008年12月に160万人を突破。以降、毎月1万〜2万人程度のペースで増え続けている。
(2011年5月12日12時28分 読売新聞)



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◆入国外国人の申請拒否も=「生活保護特区」提案へ−大阪市
 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011043000206
 大阪市は30日、不正受給などによる生活保護受給者の増加を抑えるため、「生活保護特区」を国に提案する方向で検討を始めた。保護申請者に対する自治体の調査権限を強化するほか、中国人の集団保護申請が同市で起きたことから、入国直後の外国人の生活保護申請を原則却下する規定を盛り込む案も浮上している。国が進める社会保障と税の一体改革の結果を踏まえた上で、早ければ秋ごろにも提案する。
 市の生活保護受給者数は3月時点で約15万人と全国最多。2011年度予算案では2916億4800万円を生活保護費として計上している。
 市は特区の内容として、(1)不正受給が疑われる場合の自治体の金融機関などへの調査権限付与(2)就労意欲を高めるため、保護受給者の社会奉仕活動の義務付け(3)保護打ち切りも視野に入れた短期型就労施策導入−などを想定。政府が6月にまとめるとしている社会保障改革案を踏まえ、不足部分を軸とした特区申請を行う予定だ。
 また同市では昨年6月、中国人46人が入国後平均9日で生活保護を申請する事態が発覚。その後の市の調査でも、来日後間もない外国人の保護申請が多く見つかった。そこで、入国後1年間は原則保護申請を受け付けず、就労指導を行うなどの措置を特区に盛り込むことも検討している。



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◆法テラス賃金差別訴訟:責任重く理不尽 非常勤職員女性「自立できる給料を」 /奈良
 http://mainichi.jp/area/nara/news/20110427ddlk29040466000c.html
 「責任の重い仕事をしているのに理不尽」。法テラス奈良法律事務所(奈良市)の非常勤職員の女性(38)が、日本司法支援センター(法テラス)に対し、常勤職員と同等の賃金を求め奈良地裁に起こした訴訟。女性は取材に対し「せめて自立して生活できる給料を支払ってほしい」と窮状を訴えた。法テラスは低所得者や過疎地にも司法サービスを提供するために設立された公的な法人だ。その職員が不安定な立場に置かれている現状が浮き彫りになった。【高瀬浩平、岡奈津希】
 女性は司法試験の勉強などのため、郵便局などで非常勤として働き、06年11月、業務を開始したばかりの法テラスの地方事務所に非常勤で雇用された。一般的な事務をしていたが、08年12月からは法テラス奈良法律事務所で弁護士の補助業務を担当している。
 補助業務は専門性が高く、内容も多岐にわたる。スタッフ弁護士は司法修習を終えたばかりの若手が多く、職員が実務を教えることもある。女性の代理人弁護士も「一般の法律事務所では1、2年目の弁護士にベテランの職員をつけることが多い」と職員の役割の大きさを指摘する。しかし女性の地位は不安定な「日々雇用職員」だ。
 激務のため、辞める職員もいるという。「法で社会を明るく照らす」という狙いからその名がついた法テラスだが、内部では「外よりも 内側照らせ 法テラス」という川柳もささやかれる。女性は生活保護受給者の手続きを担当した時、給料が生活保護費と同じ水準だと気づいた。「やり切れなかった。どちらが助けてもらう立場か分からない。仕事の実態に見合った給料を支払ってほしい」と複雑な心境を明かした。
 訴状などによると、職員は法テラス奈良法律事務所で、09年4月からの1年間を除き、非常勤職員として雇用されている。仕事内容は常勤と同じで勤務時間はフルタイムだが、賃金は常勤の約7割。仕事内容などが同じ場合の待遇差別を禁じたパート労働法に違反するとして、賃金差額約155万円(16カ月分)の支払いを求めている。
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 ◆メモ
 ◇日本司法支援センター(法テラス)
 06年4月、市民の身近な司法の相談窓口として設立。全国に地方事務所があり、法律の制度や相談窓口の紹介をしている。スタッフ弁護士は、刑事事件の国選弁護や、低所得者の弁護士費用を立て替える民事法律扶助の対象となる業務を担当する。



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◆自己破産申し立てへ・・・ソフトニーズ
 http://www.zenchin.com/news/2011/04/post-808.php
 家賃債務保証会社のソフトニーズ(大阪府大阪市)が、自己破産の申し立てに向けて準備を進めていることがわかった。4月4日、ソフトニーズの代理人弁護士名義で大阪地裁に自己破産を申し立てる予定で準備を進めていることを取引先に通知した。文書では、「大幅な売上高の減少及び多数の保証債務の実行等を原因として」事業が立ち行かなくなったと説明している。代理人弁護士は、本紙の取材に対し「自己破産申し立ての時期を含め、詳細についてお話しすることはできない」と話した。
 ソフトニーズは1999年2月設立。生活保護受給者や外国人留学生を対象に家賃債務保証事業を開始した。本社を置く大阪のほか、大分にも支社がある。昨年秋ごろから代位弁済の遅延等が発生し、利用者に経営状態を危ぶまれていた。4月4日以降、同社のオフィスは大阪・大分ともに電話がつながらない状態が続いている。
 近畿圏の家主が参加する「がんばる家主の会」を主催する松浦昭氏は、「それほど存在感のある保証会社ではなく、件数が多いとは思えない。影響のある会員はごく一部。しかし、夜逃げしたウィル賃貸保証の前例もあるので、私たち家主の間では保証会社に対する不安感が高まっている。連帯保証人の確保を入居条件にする人も増えてきた。名の通った信頼できる保証会社に利用が集中しているような気がする」と話している。



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◆活保護費の減額検討、厚労省 年金などと逆転解消へ 実現には課題多く(2011/4/26 日本経済新聞)
 http://p.tl/JenJ
厚生労働省は社会保障と税の一体改革に関連して、生活保護費を減額する方向で検討に入った。都市部などでは基礎年金や最低賃金よりも生活保護費の方が高い逆転現象が起きている。「このまま放置すれば年金保険料を払い、働いている人たちの意欲をそぎかねない」との批判があるため、制度の改善に乗り出す必要があると判断した。
 若年層向けハローワークの設置など就労促進のための施策と合わせ、5月中旬にも「社会保障改革に関する集中検討会議」(議長・菅直人首相)に、厚労省案として提案する。
 生活保護の基準値は地域ごとに設定している。東京23区、横浜市、大阪市は65歳単身高齢者モデルで、生活扶助と呼ぶ基本的な部分だけで月8万820円を支給し、住宅費用も補助する仕組みを採用している。一方、基礎年金は満額が月6万5741円で、生活保護費を下回っている。最低賃金による収入も東京や神奈川、大阪など12都道府県で保護費を下回る。
 景気の低迷や高齢化の進展に伴い、生活保護は2009年度に3兆円を突破した。受給世帯は140万世帯を超え、自治体の財政も圧迫している。
 厚労省案は「年金や最低賃金と生活保護基準との整合性を図る」との表現で、生活保護制度の見直しを提言する。住宅補助費の減額などが主な対象になりそうだ。
 ただ、生活保護費と基礎年金、最低賃金の「逆転現象」解消は、民主党がマニフェスト(政権公約)で掲げた最低賃金の引き上げと、年金制度改革の実行が前提になる。民主党は最低賃金を全国平均で時給1000円以上に引き上げる案を示す。年金については将来的に月額7万円程度の最低保障年金に移行する方針も示している。
 東日本大震災の復旧・復興に向けた財源捻出のため、政府・与党内ではマニフェストの見直しが進んでいる。参院の「逆転国会」で制度改正を実現するには野党と協議を整える必要があるが、合意する見通しはないのが現状だ。
 就労支援策としては、若年層の就職支援を強化し、若者向けハローワーク(仮称)の設置を検討する。失業者や非正規労働者らに専任の担当者がつき、就職を個別に支援する「パーソナル・サポート・サービス」の恒久化なども候補となる。



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◆憲法25条が輝く社会に 朝日訴訟・生存権を考える
 http://www.kyoto-minpo.net/archives/2011/04/23/25_25.php
 京都弁護士会は23日、生存権について考える講演会「朝日訴訟第1審勝訴判決から50年 闘いに学び、生存権を現在に活かす」を開き、約100人が参加しました。
 憲法25条にもとづいて生活保護の打ち切り処分取り消しを求めた行政訴訟「朝日訴訟」の第1審勝訴判決から50年を経て、同訴訟から生存権について考えようと取り組まれたもの。
 朝日訴訟の主任弁護士をつとめた新井章氏が同訴訟の取り組みについて講演。新井氏は、同裁判の原告・朝日茂さんが提訴に至ったきっかけや新井氏が弁護し、運動してきた経過などを語り、「憲法25条の生存権を保障すべきと、最終的にはたくさんの方から支援を受け、大きな運動になりました。朝日訴訟が大きく取り上げられ、生存権について国民が考えるきっかけとなり、現在に引き継がれています」と語りました。
 朝日訴訟継続のため原告・朝日茂さんと養子縁組し、訴訟活動に取り組んできた朝日健二さんが講演し、「多くの人と連帯して運動を広げ生存権問題を社会にアピールすることができました。現在も多くの人が、いまの生活保護費では『健康で文化的な生活ができない』とたたかっています。国民が大きくたちあがり、憲法25条が輝く社会を目指して、頑張っていきたい」と訴えました。
 生存権裁判京都弁護団の原告・松島松太郎さんが決意を訴え、同弁護団事務局長の吉田雄大弁護士が裁判の意義や今後のたたかいについて報告しました。



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◆生活相談会:「反貧困ネット」、南区で無料相談−−きょうも /広島
 http://mainichi.jp/area/hiroshima/news/20110420ddlk34040706000c.html
 弁護士らでつくる市民団体「反貧困ネットワーク」(中区)は19日、南区のJR広島駅南口・エールエール地下広場で、無料の「まちかど生活相談会」を始めた。20日も午前10時〜午後5時に開く。
 弁護士のほか、司法書士や社会福祉士、医療ソーシャルワーカーらが、生活保護申請や多重債務、「住まいがない」といった相談を受ける。東日本大震災を理由にした解雇や雇い止めなどの相談にも対応。19日は「震災で仕事がなくなり休業したが、会社が休業補償をしてくれない」などの相談があった。
 20日午後4時半から、会場で困窮者におにぎりとみそ汁を無料配布する。同ネットは、電話090・4890・1579でも随時相談を受け付けている。【樋口岳大】



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◆就学援助に市町村格差 反貧困ネット県内調査
 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-176093-storytopic-7.html
 反貧困・反失業県ネットワーク(代表世話人・仲山忠克弁護士ら)は11日、県庁で会見を開き、県内の教育委員会を対象に実施した「就学援助制度の周知拡充について」の調査結果を公表した。同制度で市町村により申請用紙の配布方法や申請期間、必要とみられるのに申請がない場合の取り扱いなど、対応にかなりばらつきがあることが分かった。
 反貧困・反失業県ネットワークは、県内では県民所得が低いにもかかわらず他府県と比較して申請率、受給率ともに低いと指摘。必要な小中学生が利用しやすい制度づくりや周知拡充の必要性を求め、要請運動を展開している。
 調査期間は2010年12月から11年3月まで。同ネットが41市町村の教育委員会にアンケート用紙を郵送し、申請用紙の配布・受付場所や申請期間、保護者からの申請がない場合の対処や給付状況を記入してもらった。
 回答した38自治体のうち申請用紙の配布・受付窓口を「学校」としている市町村が16あり、申請期間も1カ月間程度から「随時対応」と開きがあった。保護者からの申請がない場合の対処として「しない」が15市町村あった半面、学校から連絡したり、家庭訪問をしたりするなど積極的に働き掛けている市町村もあった。
 同ネットは「窓口を学校に限定すると、親に心理的ブレーキがかかることも想定される」とし、窓口を教育委員会にすることを要望。急に貧困状況に陥った場合の対応や保護者の申請がなくても申請を促進することなどを求めた。
 申請の際に必要な添付書類の手数料の減免や援助費目、実施要綱等の有無に関しても自治体間の格差があることも指摘。同ネットは、自治体に対し広報を工夫することや、眼鏡購入費や卒業アルバム代を支給対象に加えることを要望した。
 調査結果を踏まえて同ネットは、予算が一般財源化される中で各自治体が対応に苦慮している背景があると強調。仲山代表世話人は「県内の子どもたちの経済的な状況は悪化している。本来、義務教育は無償とすべきだ」とし、就学援助制度を本来の趣旨に沿った内容とするために国の責任を明確にすることを求めた。
<用語>就学援助制度
 経済的な理由で就学が困難な小中学生の保護者に、修学旅行費や学用品費、給食費などを支給する制度。生活保護法に基づき国庫補助金で措置する「要保護」と市町村が独自の基準で認定し一般財源で措置する「準要保護」がある。



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◆義援金は収入から除外を 生活保護 赤嶺氏が要求 衆院厚労委
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-04-14/2011041402_02_1.html
 日本共産党の赤嶺政賢議員は13日の衆院厚生労働委員会で、東日本大震災で被災者に寄せられた義援金を、生活保護の収入として扱わないよう求めました。
 生活保護制度では、収入があった場合はその分、保護費が減額されます。補償金や保険金など臨時の収入があった場合も一般的には収入と認定されますが、生活用品や家屋の補修などの「自立更生にあてられる額」については、収入として扱わないとしています。阪神・淡路大震災のときは第1次配分はすべて「自立更生にあてられる額」とされました。
 細川律夫厚労相は「被災者は(必要なものを用意する自立更生に)義援金を当然使うだろう。収入にはならないと処理をされていくと思う」と述べました。
 赤嶺氏は「国民の被災者にたいするお見舞いの気持ち、強い支援のあらわれである義援金は、すべて収入認定しないとはっきりさせるべきだ」と求めました。また赤嶺氏は、福島第1原発の事故によって全国各地に自主避難してきた福島県民も、公営住宅の入居対象にすることを求めました。



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◆被災者の生活保護に難色 避難先のさいたま市
 http://www.47news.jp/CN/201104/CN2011040301000356.html
 東日本大震災と福島第1原発事故に見舞われた福島県の被災者が避難先のさいたま市で生活保護を申請した際、「避難所で食事や住居が足りている」「生命保険に加入している」などの理由で支給に難色を示されるケースが相次いでいることが3日、分かった。
 厚生労働省は震災後、生活に困っている被災者には迅速に支給決定するよう通知したが、県境を越える被災者が相次ぎ、避難先が全国に広がる中「通知が現場に周知徹底されず、必要な人に支給されない恐れがある」との声が上がっている。
 生活保護の申請時には原則として、車や生命保険などの資産は処分するよう自治体が指導する。厚労省は今回、被害の甚大さや原発事故で多くの人が自宅に帰れない事態を受け、3月17日と29日に通知を出し、被災地に残してきた資産は「処分できない資産」と扱って配慮するよう指導。避難所の人も保護対象とし、資産を処分できない人には将来処分してもらう可能性を説明して速やかに支給するよう求めた。
 だが埼玉弁護士会の今村貞志弁護士によると、3月28日、福島県いわき市から避難した30代の男性の申請で、さいたま市の福祉事務所を訪ねると、担当者は「避難所では食事も出る。最低限の食住は足りていて、保護費が算定できない可能性がある」と話した。
 さらに「生活保護を受けると(災害救助法などに基づく)他の支援策を受けられないかもしれない」とも言われた。
 男性は自宅が半壊し、職場も被災して仕事復帰のめどは立たない。幼い娘のため、まずは家を見つけたかったが「デメリットが多そう」と感じて申請を見送った。
 今村弁護士は「国の通知が徹底されず、現場が混乱している」と指摘。埼玉県社会福祉課は「現場がそのような対応をしているとは把握していない。今後、速やかな支給を促す」としている。
 1995年の阪神大震災では、避難所で暮らす人の生活保護申請が「災害救助法で食事と避難場所が無償提供されている」などの理由で門前払いされるケースが相次いだ。このため、厚労省は2004年の新潟県中越地震以降、避難所の人も対象とするよう自治体を指導。今回、あらためて通知で周知した。



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◆生活保護拒まれ自殺訴訟 一部認め北九州市に慰謝料命令
 http://www.asahi.com/national/update/0329/SEB201103290007.html
 2007年6月に自殺した北九州市小倉北区の男性(当時61)の遺族3人が、自殺の原因は市が生活保護の申請を不正に拒否し続けたことだったとして、市に慰謝料など約1100万円の支払いを求めた訴訟の判決が29日、福岡地裁小倉支部であった。青木亮裁判長は遺族側の訴えの一部を認め、市に慰謝料計165万円の支払いを命じた。
 遺族側の弁護士によると、判決は男性の自殺と市の対応との因果関係は認めなかったが、市が男性の生活保護受給権を侵害したと判断した。
 訴えによると、男性は07年6月9日、アパートの自宅で自殺した。直前の6月4、5日の2回、小倉北福祉事務所で生活保護を申請したが「2週間努力して仕事を探してほしい」などと拒否された。06年春にも申請したが、市は複数回にわたって受け付けを拒否した。06年6月になって保護費の支給を始めたが、男性が仕事を始めたことなどを理由に、07年4月2日に保護の辞退届を提出させた。
 原告側は、市が保護申請を拒否したのは男性の申請権の侵害にあたり、支給していた保護費を止めたのは注意義務違反にあたると主張。市側は、職員の対応に違法性はなく、男性の自殺の原因になったとは必ずしも言えないと主張していた。(小田健司)



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◆被災者支援 こんな制度が使えます
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2011-03-22/2011032212_01_0.html
 東日本大震災の被災者は次のような制度的支援を受けられます。損害の程度や対象地域を限定しているものがあります。詳細は地方自治体などへお問い合わせください。
生活資金
●生活に困ったら、避難先の自治体で生活保護を受けられる。
●当面の生活費を必要とする世帯は低所得世帯に限らず生活福祉資金の貸し付けを受けられる。原則10万円以内。死亡者・要介護者がいる場合や世帯が4人以上の場合などは20万円以内。
●預金証書や通帳を紛失した場合でも、預金者本人であることが確認されれば預金の払い戻しを受けられる。
●所得税・贈与税の申告・納付などの期限延長が認められる。
●消費生活協同組合の共済事業の契約者に対し、共済掛け金払込期間を延長するなどの特別扱いが認められる。

経営資金
●原則全業種の中小企業が日本政策金融公庫と商工組合中央金庫の災害復旧貸し付けで0・9%の金利引き下げを受けられる。
●中小企業が金融機関から事業再建資金を借り入れる場合、信用保証協会が100%の保証を行う。
●社会福祉施設や医療機関は福祉医療機構の貸し付けで融資率・貸付利率などの優遇措置を受けられる。
●小規模企業共済の契約者は限度額2000万円の無利子貸し付けを受けられる。
●債務の返済猶予について中小企業からの申し出が遅れた場合でも対応するなど、日本政策金融公庫、商工組合中央金庫、信用保証協会が負担軽減を行う。



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◆“国保ジレンマ” (前編)保険料の滞納と徴収
 http://www.mbs.jp/voice/special/201103/03_33.shtml
 今回の特集は「国民健康保険」についてです。
 こちらをご覧ください。
 例えば大阪市内に住む自営業の40代夫婦で、子ども2人の4人家族。
 経費などを除いた年間の所得が300万円の場合、1年間に支払う国民保険料は、50万5,000円になります。
 実にこれ、所得の6分の1を占めています。
 こう見ますと、かなりの負担です。
 いまこの保険料を滞納する人が増えていて自治体が徴収を強化しているんですが、現場ではさまざまな問題が起きています。

 <調査員>
 「おはようございます」

 去年12月、京都市伏見区で市民グループが行った、「国民健康保険」の加入世帯の実態調査。
 多くの人が口にしたのが、その保険料の高さでした。

 <男性>
 「世帯の保険料は月2万5,000円です」
 (Q.高いと思いますか?)
 「高いと思います。ぼくは今、失業したところなんですよ。3万円以上払ってます」
 <夫婦>
 「毎年保険料がなんぼか上がっていくし、役所に抗議はしますけど、上から指示がきたからどうしようもないとか。それで終わり」

 6割を超える世帯が「保険料が高すぎる」と答えました。
 先月の衆議院予算委員会でも、「国民健康保険」の保険料の問題が取り上げられました。

 <志位和夫議員>
 「菅首相もこの実態は『相当高い』という認識だと思いますが、いかがでしょう」
 <菅直人首相>
 「負担感としてかなり重いという感じはいたします」

 国保=「国民健康保険」は各市町村が運営し、自営業者や無職の人などおよそ3,600万人が加入する最大の健康保険です。
 大阪市に住む40代の夫婦と子供の4人家族で所得が200万円の場合、保険料はおよそ38万円で、所得の2割近くを占め、中小企業の会社員が入る「協会けんぽ」より20万円以上高くなります。
 大阪市では、加入世帯の8割が所得200万円未満。
 全体の3割が保険料を滞納しています。
 大阪市内で、ねじ加工の鉄工所を営む山本さん(仮名・44歳)
 長男と2人の世帯で、年間所得は190万円。
 国保料は年10回払いの合計35万円で、払えないときは区役所に相談して、納付できるだけの額を納めてきました。
 しかし・・・

 <山本さん>
 「去年12月7日に『差し押さえ予告』という封書が届いた。『15日までにいっぺんに(滞納分を)払ってください』という通知がきたんです」


 これが、「差し押さえ予告」です。
 滞納金額は延滞金を含めておよそ48万円。
 8日後の「12月15日までに全額納付しなければ、財産の差し押さえに着手する」と書かれています。

 <山本さん>
 「48万円いきなりは、なんぼなんでもないと思う。サラ金よりえげつないと思ってます」

 国民健康保険料が払えず、滞納している鉄工所経営の山本さん。
 ついに「差し押さえ予告」が届き・・・

 <山本さん>
 「もう本当にびっくりして、とにかく1回(区役所の)窓口に行かないとダメやと思って行ったんです。『48万円いきなりはなんぼなんでもないと思う。何回かに分けられないんですか?』と聞いたんです。そしたら『無理だ』と、けんもほろろですね」

 実は大阪市は、山本さんの口座に現金があることをつかんでいました。
 山本さんは、会社の運転資金として100万円を、市の信用保証協会を通して借りたばかりでした。

 <山本さん>
 「会社の支払いに使うために借りたお金を『資産やろ』と言われたらたまらない。結局、払いました。とりあえず会社で借りたお金を(国保料に)まわして、(会社の資金は)借り歩くようにしたんです」

 山本さんは、差し押さえられる前に借りたお金を引き出して、保険料を納付、会社の運転資金は親戚や友人から借金しました。
 大阪市の担当者は「預金があるなら行政として支払いを求めるのは当然」と話します。

 <大阪市国保収納対策担当 中村彰男課長>
 「『これしか払えない』ということで、今まで区役所に相談されていたケースだと思うが、財産が見つかった以上は、その財産で支払っていただくのが、はっきり言って当然の話かと思うんです」

 大阪市の国保料の収納率は、全国平均を4.2ポイント下回ります。
 毎年400億円以上を一般会計から繰り入れて運営していますが、それでも全国の政令市でトップの累積赤字366億円を抱えています。
 そこで、市は去年9月から国保料の徴収の強化に乗り出しました。

 2009年度の保険料の7割以上を滞納している世帯について、金融機関や保険会社に財産調査を依頼、預貯金が判明した場合は、差し押さえなど厳しく対応する方針を打ち出したのです。

 <大阪市国保収納対策担当 中村彰男課長>
「この人が払って、この人は払わないということがないようなかたちで、みなさんの負担を公平にするために、我々がやっていると考えている」

 <デモのシュプレヒコール>
 「いきなり差し押さえ、なんでやね〜ん」

 先月、市役所の前では徴収強化に抗議するデモが行われました。
 大阪市では、今年度1月末までで、およそ450件の差し押さえを執行しています。
 市民グループが市に情報公開請求をして、差し押さえ財産の内訳を見てみると・・・

 <大阪社会保障推進協議会 寺内順子事務局長>
 「全体の半分ぐらいが生命保険。生命保険の半分が『学資保険』なんです。子どもの未来のためにコツコツとためているお金を大阪市が国保料の滞納で差し押さえている、子どもの未来を奪おうとしている、と思って非常に憤りを感じる」

 市議会では、「国保」の徴収に関して全く異なる2つの立場から質問がされます。

 <木下吉信市議・議会>
 「未収金の徴収業務は役所の仕事ですよ。しっかり徴収していただかないとなりません」
 <木下吉信市議>
 「国民健康保険の会計自体は破綻に近い状態。未収金の額が他都市に比べて突出して多いわけですよ」

 一方で・・・

 <北山良三市議・議会>
 「差し押さえについては、機械的に行うことなく、個々の実情をしっかりお聞きする」
 <北山良三市議>
 「3割が滞納しているという事実をどう見るか。国保料が高すぎる、今の生活の実態からすれば」

平松市長は先週、保険料徴収の強化は必要としながらも、子どものために積み立てている「学資保険」の差し押さえについては、慎重に行う方針を明らかにしました。

 <大阪市 平松邦夫市長>
 「今後は『学資保険』を把握した場合、ほかに差し押さえ可能な財産がないかどうか十分に調査し、その他の財産が判明した場合は『学資保険』に優先させる。丁寧に対応してほしい、と指示した」

 滞納者の増加に差し押さえなど徴収を強化する自治体。
 市民の命を守る「国民健康保険制度」は今、大きな危機に直面しています。



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◆(後編) 通院をガマンする人たち
 http://www.mbs.jp/voice/special/201103/04_34.shtml
 特集は「国民健康保険」の問題の後編です。
 「前編」は保険料が支払えず、滞納する世帯が多い現状をお伝えしました。
 「後編」はその結果「無保険状態」になったり、保険があっても窓口で自己負担分が支払えないために病院に行くのを我慢する人たちの現状です。

 大阪府内にひとり暮らしをするAさん、62歳。
 「国民健康保険」の保険料は、年間4万円あまりです。
 しかし、おととし心臓疾患の疑いで仕事を辞めてから、保険料が支払えなくなってしまいました。

 <Aさん>
 「今まではね、生命保険崩したりそういうので暮らしてきた。家賃と水道代、電気、ガス、もうギリギリやね」

 生活保護の相談にも行きましたが、「65歳までは働いて下さい」と言われたといいます。
 そんなAさん去年5月、階段から落ちて腰を痛め、病院に行きました。
 診察と薬代あわせて4,000円。
 Aさんにとって大金です。
 「そこで4,000円払ったんで、そのまま湿布で我慢してずっと今日に至ってる」
 診療費を心配してその後は病院に行かずにいたのですが、1年近く経っても治らないため先月、思い切って病院に行って初めて保険証が使えなくなっていることを知りました。

 <Aさん>
 「すごく痛かったから心配で、もう一度病院で調べてみたいと思った。病院に行ったけど『保険証が使えませんよ』って言われた」

 保険料の滞納が1年以上続いたため、保険証ではなく「資格証明書」に切り替えられていたのです。
 「資格証明書」は、診療費を3割ではなく窓口で一旦、全額支払わなければなりません。
 既に貯金が底をついていたAさん、この日は受診を諦めて帰ることにしました。

 <Aさん>
 「不安だけど仕方がないのかなと思った…」

 経済的な理由から病院へ行かず我慢する「受診抑制」。
 こうした人たちが、最近急増しているのです。
 「全日本民主医療機関連合会(民医連)」が加盟する病院などを対象に行った調査では、経済的な理由から受診が遅れ死亡した事例が去年1年間(2010年)で71件に上ることがわかりました。
 おととし(2009年・47件)の1.5倍近くに上り、調査を始めて以降最多です。

 <全日本民医連 長瀬文雄事務局長>
 「この71事例も氷山の一角ではないかなと思っている。大変深刻な状況」

 診療費を支払えない人たち。
 彼らは、どうしたらいいのでしょう。

 経済的な理由から、病院へ行かず我慢する「受診抑制」。
 近年、死亡に至るケースも増えています。
 そんな中、この「受診抑制」を無くそうと活動している医療機関がありました。
 「兵庫県尼崎医療生活協同組合」。
 ここでは患者カルテの一部を分ける作業をしていました。

 <尼崎医療生協 粕川實則事務局長>
 「慢性疾患の患者で治療が中断している。薬が切れているのに来ていない。こういう人たちをチェックしてカルテを区分している」

 受診が中断している患者には、電話に加え実際に訪問して連絡を取っていますが、やはり診療費の高さから受診をためらう声が多いといいます。

 <尼崎医療生協 粕川實則事務局長>
 「薬を半分に割って半分しか飲まない。それで期間を長くして、受診回数を減らしている。こんな深刻な事例が数多くある」

 そこで尼崎医療生協はおととし3月、新たにある制度を導入しました。
 「無料低額診療制度」、世帯の所得により医療費が減免される制度です。
 生活保護世帯の場合、もともと医療費は無料です。
 そしてこの制度を利用すれば、所得が生活保護基準の1.3倍以下なら自己負担が全額免除に、1.3倍〜1.5倍以内なら半額になります。

 <担当医師>
 「(レントゲン写真を見て)この白いのが治療する所です」

 こちらのガンの手術を受けた男性の場合、診療費の総額76万4,800円のうち、3割のおよそ23万円が自己負担のはずです。
 しかし、所得が低かったため減額率100パーセントで、支払ったのは入院中の食事代、5、880円だけでした。
 尼崎市内で飲食店を営む男性(52)も、去年9月から制度を利用しています。
 完治が難しいと言われている皮膚の病を患い、週1度の通院を欠かすことが出来ません。

 <男性(52)>
 「ひどい時は手が倍に腫れあがる。いかんかったら大変なことになる」

 しかし、診察費と薬代を合わせると 1回5,000円程度掛かります。
 一方で不況で店の客は減り、売り上げは激減します。
 3人の子どもを持つ男性は、病院の回数を減らすしかなかったといいます。

 <男性>
 「薬がなくなってもないときは1週間なり我慢して。どうしても財布の中身を心配しながら行くか、行くまいかと。少々のことではなかなか病院へは行けない」

 それが去年9月に「無料低額診療制度」を利用するようになってから、窓口負担が全額免除されました。

 <男性>
 「気分的に楽になった。病院が行きやすくなった」

 低所得者には助かるこの制度、利用した患者はこの2年で142世帯245人に上りますが、減免された金額1,300万円はすべて病院側の持ち出しです。
 病院によっては、「固定資産税」の減免などの優遇を受けられるとはいえ、病院にとっては大きな負担です。
 このため全国およそ17万7,000の病院と診療所のうち、この制度を実施しているのはわずかに290か所です。
 ところが、最近になってこの制度が再び注目を集める背景には、国民保険料の滞納世帯が急増し無保険状態の人が増えている実態がありました。

 <おととし、制度導入に踏み切った尼崎医療生協 船越正信理事長>
 「本来病院にかかるべき人がかかれない。この状態を、本来は行政がする部分も多いのにそれを待っていては助かる命も助からない。最終的には、行政が医療が本当に必要な人のために医療が届く制度構築が必要」

 腰のケガを放置したまま病院に行っていないAさん。
 Aさんの住む市には「無料低額診療制度」が利用出来る病院がありません。

 (Q.もし病院に行けるとしたら、今すぐにでも行きたい?)
 <Aさん>
 「はい、行きたいです」
 (Q.どこを診てもらいたいですか?)
 「腰を見てもらって、不整脈の健康診断を受けたい」

 病気になっても治療が受けられない。
 経済格差が産んだ「健康格差」は、国民皆保険という日本の医療制度自体を崩壊させつつあります。



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◆生活保護世帯進学74% 全体を20ポイント下回る
 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-173993-storytopic-187.html
 2010年3月に中学校を卒業した県内生活保護世帯の子どもの高校進学率が74・4%にとどまることが26日までに県福祉・援護課のまとめで分かった。同年の県内中学生の高校進学率94・3%と比較すると、19・9ポイントも低く、生活保護世帯の子どもの厳しい現状が浮き彫りとなった。中学卒では就職が難しい状況もあり、県は「貧困の連鎖を断ち切るためにも高校進学が必要」として、経済的事情にかかわらず学ぶ機会を確保するため、嘉手納町、北谷町、読谷村をモデル地域に11年度から生活保護世帯の学習支援に乗り出す。
 10年3月に中学を卒業した生活保護世帯の子ども371人のうち高校進学者は276人。06年3月の生活保護世帯の子どもの高校進学率は78・8%で、4年間で4・4ポイント悪化した。
 県の事業は塾のように学習する場を設け、支援員が一対一で勉強を見る。主な対象は中学生で、業務は学習支援をしているNPOなどの団体に委託する予定。11年度は3町村で実施し、体制づくり、支援のニーズなど課題を整理し、今後、全県に広げたい考え。
 県福祉・援護課の垣花芳枝課長は「塾代が工面できなかったり、貧困ゆえに進学できない家庭は多い。学ぶ意欲を失っていたり、将来を諦めてしまっている子もいる。子どもの変化から世帯全体の立て直しを期待したい」と話した。(玉城江梨子)



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◆保護費天引き、無料低額宿泊所を提訴
 http://news.tbs.co.jp/20110223/newseye/tbs_newseye4657622.html
 ホームレスらの自立支援を目的に掲げた「無料低額宿泊所」をめぐり、運営団体のNPO法人『厚銀舎』に生活保護費を天引きされるなどしたとして元入所者の男性2人が、保護費の返還や慰謝料あわせて900万円余りを求めて千葉地裁に提訴しました。
 厚銀舎をめぐっては、おととし千葉市が立ち入り調査をして状況を改善するよう指導したほか、警察が刑事告訴を受けて有印私文書偽造などの疑いで捜査しています。
 厚銀舎はJNNの取材に対し、「天引きとされているのは施設の『入居費』として、本人の同意のうえで支払われたもの」などとコメントしています。



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◆生活保護特区」提案も 大阪市、6月の政府案次第
 http://sankei.jp.msn.com/region/news/110222/osk11022201380004-n1.htm
 大阪市の平松邦夫市長は21日、全国の市町村で最も受給世帯が多い生活保護について、市が先駆的な取り組みを実施できるよう「生活保護特区」の導入を国に提案する考えを示した。市議会本会議の代表質問で答弁した。
 市はこれまで、指定都市市長会などを通じて国に対し、生活保護費のほぼ半額を占める医療扶助の一部自己負担化や、自治体の調査権限の強化などの改革案を提案。政府・与党が6月にも示すとしている社会保障と税の一体改革案に市の提案が反映されなかった場合、生活保護の特区導入を働きかけるという。



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◆生活保護の車所有認定
 http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukushima/news/20110222-OYT8T00152.htm
 県裁決 福島市の処分取り消し
 軽自動車の所有を理由に、福島市が生活保護費の支給を打ち切ったのは不当として、2歳の女児を1人で養う同市のアルバイト女性(29)が県に行った審査請求について、県は、支給廃止処分を取り消す裁決を下した。県が支給廃止処分を取り消すのは珍しい。女性と、支援する弁護士らが21日、県庁で記者会見して明らかにした。
 生活保護法や厚生労働省通知では、障害がある場合などを除き、生活保護世帯の自動車所有を制限している。他県では保有が認められたケースもあり、今回の裁決では、処分の妥当性のほか、車保有の妥当性も焦点になっていた。
 女性は、幼少時のトラウマから、他人が運転する車に乗るとパニック状態になるため、生活の足として軽乗用車を所有。女児出産後にそううつ病を発症し、2009年8月から生活保護費を受給していたが、車は処分するよう再三指導を受け、昨年10月1日付で支給廃止処分となった。
 これを不当として女性が審査請求したもので、裁決は8日付。市は処分を決定時に遡って不支給分を支給する。
 裁決では、女性に対する市の指導について「丁寧な説明を行っていたとうかがえる記録は見当たらず、対応が十分であったとは言い難い」としたうえで、女性について「要保護性は極めて高い」と認定した。車の処分指導に関しては、自宅に近い別の医療機関を通院先にすることも可能とし、「直ちに違法とすることはできない」と判断した。
 支援する弁護士らは会見で、車による生活が一般的になっている実情を改めて指摘した上で、「車の処分指導の違法性が認められなかったのは残念だが、形式的な生活保護行政、機械的な処分指導の在り方に大きな影響をもたらす」と評価。女性は「今はとてもホッとしているが、希望の光が見えていけるように頑張っていきたい」と話した。
 一方、福島市地域福祉課は「裁決を真摯(しんし)に受け止め、今後の生活保護の指導に生かしたい」としている。
(2011年2月22日 読売新聞)



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◆貧困ビジネス 73%「転居したい」 弁護士らシンポ 調査を報告
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2011-02-21/2011022115_01_1.html
 貧困ビジネス対策全国連絡会(代表・山田壮志郎日本福祉大学准教授)は20日、東京都千代田区の上智大学で、「貧困ビジネス被害からの救済を!〜公的責任の追及と消費者保護規定の活用〜」と題するシンポジウムを開き、約150人が集まりました。
 山田代表が、昨年10・11月に実施した無料低額宿泊所の入所者・元入所者に対する聞き取り調査(有効回答数138人)について報告しました。調査では、53・6%が福祉事務所から紹介されて入所したと回答。72・6%が宿泊所の食事が「まずい」など食事内容に不満を持ち、個室が44・5%にすぎないとしています。現入所者の73・2%が「すぐに一般の住宅(アパート)に転居したい」と回答しながら、宿泊所がそれを許可したのはその2割にすぎないことも明らかになりました。
 日弁連貧困問題対策本部委員の阪田健夫弁護士が講演しました。無料低額宿泊所の実態は、社会福祉法の第2種事業ではなく、設置条件の厳しい第1種事業であると指摘。「厚生労働省は第2種だから取り締まることができないというが、第1種事業として同法を適用すれば、人権侵害をする事業所などを規制することができる」と強調しました。
 シンポでは、無料低額宿泊所の元入居者の男性も発言。「路上で宿泊所の人間に声をかけられ、千葉県内の福祉事務所に連れていかれた。印鑑を取りあげ、宿泊所側の職員が私に知らせずに勝手に私の銀行口座をつくり、生活保護費をピンハネした」と告発しました。



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◆老齢加算は必要 生存権裁判原告らが宣伝 最高裁前
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2011-02-17/2011021715_01_1.html
 「生活保護の老齢加算は必要です」―。生存権裁判を支援する全国連絡会は16日、最高裁判所に対し、北九州市の上告を受理しないように要請しました。同連絡会は要請の前に、最高裁前で宣伝をしました。福岡生存権裁判の原告らも参加しました。
 全国で展開している生存権裁判のうち、東京と福岡の訴訟は最高裁に審理が移っています。北九州市を被告にたたかっている訴訟では昨年6月、福岡高裁が老齢加算廃止は違法であるとして原告勝訴の判決を出ました。
 福岡生存権裁判弁護団長の高木健康弁護士は、福岡高裁の判決は、「食べて寝るだけで何の楽しみもない生活が生存権で保障された生活なのか。福岡高裁の出した判決こそが、生存権の理念にかなうものです」と強調しました。
 東京裁判の黒岩哲彦弁護士は「各地の裁判所では、厚生労働省の判断が正しかったのか疑問を抱き、福岡高裁と同じような動きをしている。こうしたことを踏まえて最高裁は、正当な判断をして」と訴えました。
 同連絡会は最高裁へ要請後、日本労働組合総連合会(連合)と日本難病・疾病団体協議会へ支援を求めて要請しました。



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◆ケースワーカー不足深刻 生活保護受給者急増
 http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyotama/news/20110216-OYT8T01145.htm
 生活保護受給者を支援するケースワーカーが不足している。国はケースワーカー1人当たりの標準受け持ち世帯数を80としているが、都の調べによると、多摩地区26市で80以下は、あきる野市のみ。受給者の増加に、ケースワーカーの人数が追いつかない自治体が多く、現場のケースワーカーからは悲鳴が上がっている。(前村尚)
 ◆意識失い、倒れる
 ケースワーカーになって1年目の女性(36)は、標準数の2倍近い約140世帯を担当している。「学校の3〜4クラス分を一人で担任している感じ。生死を左右する仕事だから一生懸命やりたいが、追いつかない」と話す。
 女性には2人の保育園児がいる。帰宅は午後9時近くになり、祖父母に世話を任せることが多い。それでも仕事がたまり、月に数回、子どもたちが昼寝をしている土日曜の3、4時間、役所に出勤する。保護費の算定や、世帯人数の減少などの届け出をしていない受給者に対し、多く受け取っていた分の返還を求める書類などを作るためだ。
 担当する受給者が急病で入院すれば、立ち会って保護費の変更手続きもしなければならない。昨年12月、事務作業の途中で突然、気分が悪くなり、駆け込んだトイレで意識を失い、病院に搬送された。「自分の体調を管理できないくらい忙しかった」と振り返る。
 ◆ワーストワン
 都によると、ケースワーカー1人当たりの世帯数が多摩地区で最も多いのは八王子市(161・3)。2009年度の生活保護の申請件数は1960件と、前年度と比べて約3割増しだ。
 こうした状況に、市の担当者は幹部に対し、「これまでやっていた日常の訪問業務さえも出来なくなる」「就労を支援しなければ、生活保護の受給者が減らない」と訴え、10年度は34人から13人の増員にこぎ着けたという。
 増員を機に、市は07年4月から怠っていた受給者の宿泊施設約10か所に対する訪問調査を再開した。その結果、宿泊所を運営するNPO法人の理事兼事務局長の男が約1180万円を着服していたことが今年1月、判明した。
 ◆なぜ不足?
 ケースワーカー不足の背景の一つに、行財政改革に伴う職員削減を挙げる自治体が多い。1人当たりの担当世帯数が138・9の清瀬市の場合、1997年には708人いた市職員が、2010年には434人に減った。一般職員がケースワーカーの仕事を担っており、同市の担当者は「職員が減り、どこの課も大変な状況。優先的にこちらに回してほしいと言いづらい」と打ち明ける。
 追い打ちをかけたのが、08年のリーマン・ショックによる景気の悪化。都全体の生活保護申請の件数は、08年度の3万5405件から、09年度は4万7281件と、約1万2000件も増えた。
 ◆担当数減らせ
 日本弁護士連合会は「生活保護法改正要綱案」の中で、担当人数について都市部は60人、郡部は40人にして法的拘束力を持たせることを提言している。
 とりまとめた阪田健夫弁護士(兵庫県弁護士会)は「自治体の財政負担を軽減するため、ケースワーカーの人件費を現在の地方負担から国負担に替えるべきだ」と指摘する。



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◆老齢加算復活して 年金下げ中止も 連絡会が行動
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2011-02-16/2011021615_01_1.html
 生存権裁判を支援する全国連絡会は15日、「老齢加算を復活せよ、年金額引き下げ中止を求める集中行動」を行いました。生活保護の老齢加算の復活を求めて全国で展開している生存権裁判の原告や支援者、年金生活者らが参加しました。
 国会前で、福岡裁判の弁護団長を務める高木健康弁護士は、厳しい寒さの中暖房をつけずに布団の中で寒さをしのいでいる原告の状況にふれ、「憲法25条で保障された健康で文化的な最低限度の生活とは到底いえない」と指摘。一刻も早い老齢加算の復活を訴えました。
 全日本年金者組合の岡田勲副中央執行委員長は「年金引き下げは障害者や母子家庭、原爆被爆者などの手当にも連動する。経済的弱者を窮地に追い込む不当な動きだ」と批判しました。
 厚生労働省との交渉に、つえをついて参加した福岡の原告の女性(82)は「立って食事をつくれないので安い総菜を買って2回に分けて食べている」と話し、老齢加算の復活を求めました。厚労省の担当者は「復活を判断する状況にない」と答えました。
 新潟裁判の大澤理尋弁護士は、生活保護基準を検証する際には低所得者の生活実態そのものを調査するように求めました。
 政党や国会議員、内閣府への要請も行い、水俣病の補償金を収入認定し生活保護を廃止しないことも要求しました。
 日本共産党の高橋ちづ子衆院議員が激励に駆けつけました。



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◆無断で鍵交換、荷物廃棄 川崎の被害者 不動産会社と貸主提訴
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2011-02-15/2011021514_01_1.html
 家賃滞納を理由に、無断で賃貸アパートの部屋の鍵を交換し、荷物を処分して強制的に住居から排除する「追い出し屋」の被害にあった男性(51)がこのほど、不動産会社「白凰開発」(川崎市麻生区)と貸主に対し、損害賠償を求めて横浜地裁に提訴しました。
 訴状によると、男性は2007年5月から09年5月までアパートに入居しました。08年に、勤めていた建設会社の所属部門が経営難で廃止されて退職せざるをえなくなり、同年9月から生活保護を受給しました。ところが、市の担当者から受給の辞退を強要され、12月に受給を廃止。仕事が決まっていなかったために09年1月から家賃を滞納せざるをえなくなりました。
 その後、白凰開発の従業員と貸主らは男性の部屋のドアをドンドンとたたき、「出てってくれ。鍵を交換する」などと脅し、4月には男性が新しく決まった勤め先に研修に行っている間に部屋に侵入し、鍵を交換した上、すべての持ち物を撤去・廃棄しました。
 弁護団は、火災保険の独身世帯の家財道具再調達額にあたる300万円に慰謝料を加えた400万円の賠償を求めています。
 追い出し屋問題では、東京地裁でも、被害にあった男性(36)が、家賃保証会社に賠償を求めて提訴しています。
 追い出し屋被害者を支援している「全国追い出し屋対策会議」(代表幹事=増田尚弁護士)は、結成2周年集会を19日午後1時から東京都文京区の文京区民センターで開きます。



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◆生活困窮者狙った「養子縁組ビジネス」 当局 対策に苦慮
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20110212/CK2011021202000032.html
 生活困窮者らに不自然な養子縁組を繰り返させる「養子縁組ビジネス」が近年、横行している。県警は警戒を強めているが「不正の温床なのは間違いないが、養子縁組自体は違法ではない」と捜査担当者は、取り締まりの困難さを指摘。行政とも連携しながら対応を講じていく。 (志村彰太)
 「養子縁組ビジネス」は、他人の養子になって名前を変えることで、携帯電話や銀行口座の複数契約や、多重債務者による新たな借金を可能にするのが狙い。暴力団関係者を名乗る仲介者もいるほか、携帯や口座は転売され、振り込め詐欺などの犯罪に使われているとみられる。
 県警が昨年、不法滞在する外国人の偽装結婚を摘発する中で問題が発覚。県警によると、中国人らのグループは、偽装結婚の相手として利用した生活困窮者ら約五十人に二百五十回以上の養子縁組をさせた。中には二十六回も養子縁組した人もいた。
 簡易宿泊所が立ち並ぶ横浜市中区寿町で、生活困窮者を支援する「寿支援者交流会」によると、困窮者らは借金の肩代わりに養子縁組を強要されたり、戸籍謄本を渡すよう求められたりするという。高沢幸男事務局長は「本人の気付かないうちに名前が変わっている。生活保護の申請時や犯罪に巻き込まれて初めて気付くことも多い」と話す。
 県司法書士会は昨年末、生活困窮者を対象にした緊急相談会を開催。戸籍を元の状態に戻す支援を行っている。同会の高橋正長・貧困問題対策委員長は「戸籍が不自然に変わっていると、行政サービスの受給に苦労することもある」と語る。
 また法務省も昨年末、「半年以内に二回以上繰り返している」などの不自然な養子縁組を認めないよう、自治体に通達を出した。これを受け、横浜市中区役所では一月、十回以上の養子縁組を重ねていた男性の申請を不受理とした。
 担当者は「どんなに不自然でも、書類に不備がなければ受けるしかなかったが、これで改善されると思う」と話した。



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◆日雇いから生活保護へ 変わる街の姿 大阪・釜ケ崎
 http://www.asahi.com/kansai/sumai/news/OSK201102100098.html
 生活保護費の全国の支給総額が年3兆円を突破した。日雇い労働者の街、大阪・釜ケ崎では3人に1人が受給者になった。「日銭1億」といわれた労働者の賃金が街を潤す光景は消え、代わってもたらされた「生活保護マネー」が、この街のかたちを変えつつある。
  ◇
「ヤミ金長屋」
 マンションや雑居ビルが立ち並ぶ釜ケ崎の一角に、そう呼ばれる路地がある。「××商事」「○○企画」。マンション1階のテナントに数軒の貸金業者が連なる。普段は閑散としているが、生活保護費が支給される月末になると人の出入りが激しくなる。
 昨年11月、多重債務者を支援する「大阪いちょうの会」(大阪市)のメンバー3人が一軒のドアを押した。「おたくのお客さんから相談を受けて来ました」。神棚を飾る奥からカウンターに出てきたのは白髪頭の年配の男。「なんであいつが直接来んのや」とぼやいた。
 「客」とは、近くの文化住宅で生活保護で暮らす男性(77)のことだ。借金の担保に保護費が振り込まれる銀行のキャッシュカードを押さえられていた。
 一昨年夏、居酒屋のママに金を無心され、業者から5万円借りて工面した。金利は法定上限の年率20%を大幅に上回るトイチ(10日で1割)。月末に保護費約12万円が入ると業者からカードを受け取り銀行で引き出し、金利1万5千円と一緒に返す。その繰り返しだった。
 別の業者からも借金し、利払いと家賃を差し引いて手元に残るのは5万円。とても元本は返せない。1日1食の米と梅干しで過ごし、2年前に55キロだった体重は38キロに減った。たまらず「いちょうの会」に駆け込んだ。
 違法な高利貸し付けとの同会の指摘に、業者はその場で男性の債務をゼロにする「和解」を受け入れた。直後の朝日新聞の取材にまくし立てた。「金に困っていたから貸してやっただけ。わしらは生活保護受給者の安全弁みたいなもんや」。一方、借金苦から解放された男性は「くるまれていた布団をはがしてもらった気分」と、息をはいた。
 同会が昨夏から釜ケ崎で開く週1回の相談会には、毎回数人が訪れる。「ヤミ金業者に借金がある」。そんな生活保護受給者の相談が目立つ。街で声をかけると、同じ境遇の人が何人もいた。保護費をギャンブルに散じて借金に走る人が多い。月数万円の利払いに追われる男性(79)は「取り返しがつかないことをした」と悔やむ。
 野宿者の支援団体「野宿者ネットワーク」の生田武志代表は「日雇い労働者は仕事が生きがいだった人が多い。生活保護を受けた途端、何をしていいかわからずギャンブルにのめり込む。そこを狙われる」と言う。
 釜ケ崎のヤミ金業者が押さえる担保といえば、仕事が見つからない労働者が給付金(アブレ手当)を受ける際の「白手帳」(日雇労働被保険者手帳)だった。しかし今ねらわれるのは、受給者のキャッシュカードだ。
  ◇
 月末の生活保護費の支給日を、釜ケ崎では「給料日」と呼ぶようになった。1月31日朝、目抜き通りはいつもの数倍の人通りでごった返し、コンビニの現金自動出入機(ATM)には十数人の行列ができた。
 「この日だけは客が3、4割増しですわ」。朝から店を開けていた居酒屋の70代の店主が言う。常連の大半が保護費の受給者で、月の半ばからツケが増える。「福祉(保護費)が入ったら返しな」。そう言って焼酎を飲ませる。
 カレーライスと豚丼(各230円)を売る食堂の女性店主(75)は「ここ数年で売り上げが半分になった」という。昨年、並びの酒屋と居酒屋が立て続けに閉店した。「うちも思案中です」。大阪市によると、2004年3月に545軒あった釜ケ崎の飲食店は昨年10月、475軒に減った。
 午前5時、「激安」を売りにする近くの24時間営業スーパー総菜売り場には、20人超の中高年の男たちが押し寄せた。前日作った100円前後の総菜と300円前後の弁当が半額になる。買い物かごをいっぱいにして、商品一つひとつに半額シールを貼り付ける店員の前に列を作った。
 800円分買った60代の男性は週3日、来店して買いだめをする。鉄筋工の日雇いを続けたが、腰を痛め一昨年秋から生活保護を受けている。食費は月2万円ほど。「昔のように飲みに行けない。部屋でテレビを見つつ発泡酒を飲む。それが楽しみ」。巣ごもりの街の冬は続く。(坂本泰紀)
  ◇
〈生活保護と釜ケ崎〉 厚生労働省によると、生活保護の受給世帯は昨年10月現在、過去最多の141万世帯。09年度の支給総額は3兆72億円にのぼった。大阪市西成区の釜ケ崎(あいりん地区)では、大阪万博があった1970年前後に大量に流入した働き盛りの世代の高齢化と求人数の激減で受給者が急増。現在は約9千人で、2000年度の3倍になった。釜ケ崎には推計約2万5千人が住んでおり、3人に1人が受給していることになる。



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◆生活保護法改悪の動き 改定案の国会提出を検討
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2011-02-07/2011020702_02_1.html
 厚生労働省が、生活保護の大幅な改悪につながりかねない生活保護法改定案の今国会提出を検討していることが6日までに分かりました。
 同省は、可能な限り早く地方の意見を聞く場を設けて議論をし、改定案をとりまとめるとしています。
 生活保護をめぐっては、政令指定都市の市長で構成する指定都市市長会が昨年10月、厚労省と民主党に「生活保護制度の抜本的改革の提案」を提出しています。
 同提案は、生活保護が増え続け地方財政を圧迫しているとして、▽稼働可能層(16〜65歳)に対し期間を切って集中的・強力に就労自立を促し、就労できるまでの間は、ボランティアや軽作業を義務づける▽ボランティアへの参加回数、態度、欠席率などをみて3年または5年ごとに、受給の可否を判定する▽医療扶助に対する自己負担の導入▽稼働能力を判定する第三者機関の設置―などを求め、改定案も示しています。
 事実上の「有期保護制度」にするもので、関係者から「生存権を保障した憲法25条に反する」と批判が上がっています。
 厚労省は法改定の背景として、地方自治体が「国に対して早急な対応を求めている」ことをあげており、改定のための検討会で指定都市市長会の提案が論点となることを認めています。



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◆老齢加算廃止先行は不本意 基準是正せず「つまみ食い」 政府専門委の元委員長意見書
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2011-02-07/2011020715_01_1.html
 生活保護で廃止された老齢加算の復活を求めた生存権裁判の中で提出された、ある意見書がいま、注目されています。老齢加算廃止を提言したとされる国の「生活保護制度の在り方に関する専門委員会」で委員長を務めた岩田正美日本女子大学教授の意見書です。老齢加算が廃止された経過について「不本意」と述べています。
 意見書は2009年5月に東京高裁に提出されたものです。その中で岩田氏は、老齢加算の廃止は保護基準の是正と「セットで提案したもの」と主張。政府が加算廃止を「つまみ食い的に先行させ」「是正等はいまだに提案されていない」ことに、「委員長の立場として、はなはだ不本意といわざるをえない」と述べています。
 東京高裁は10年5月、意見書の内容を採用することなく、原告敗訴としました。一方、原告勝訴とした同年6月の福岡高裁判決の論旨は、岩田氏の主張と似ています。国が保護基準を是正するなど代替措置を検討も実施もせず、老齢加算を廃止したことを、違法としました。
 現在、東京、福岡の訴訟は最高裁でそれぞれ審理されています。専門委員会の提言を国がどう扱ったのか、それを裁判所が正しく認識し判断する上で岩田元委員長の意見の扱いが注目されています。
代替措置求める
 専門委員会は03年8月に設置されました。意見書によると、専門委員会は生活保護基準について20年ぶりに「本格的な検証作業を委ねられ」「(生活保護)制度全体の見直しもその課題として掲げていた」といいます。大きな任務を課せられたにもかかわらず、「加算問題の処理がまず求められ」ました。
 専門委員会は同年12月、「加算そのものについては廃止の方向で見直すべき」とする中間報告を提出。さっそく翌年度には同加算が減額されました。
 岩田氏は意見書の中で、「委員会の審議途中における老齢加算の先行的廃止は、中間報告の一部のみを委員会の結論として即座に利用」したとして、政府の対応に不満を表明しています。
 中間報告は、「廃止の方向で見直す」ことに、条件をつけました。それは、生活保護基準の体系を是正して、憲法25条がいう最低生活を維持できるような代替措置を検討することでした。代替措置は単身世帯の基準を創設するなど、現行基準の矛盾をただすはずでした。
 岩田氏は意見書で、老齢加算の廃止は、基準体系の是正と「セットで提案したもの」と主張。廃止だけを先行した政府のやり方を批判しています。
 岩田氏は本紙の問い合わせに対して「責任ある立場だったので、取材は断っています。意見書をよく読んでほしい」と述べました。



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◆失業者用シェルターが資金難
 http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201102050028.html
 民間団体「反貧困ネットワーク広島」が広島市内に設けている一時避難所(シェルター)の運営が厳しさを増している。長びく不況で利用する失業者が後を絶たない一方、寄付頼みの運営資金は底をつく状態。ネットワークは「このままでは存続するのが難しい」と危機感を募らせている。
 ネットワークは2009年2月、広島県内の弁護士や社会福祉士が設立。失業者たちを対象とするシェルターを東区と南区に計6室を設け、生活保護申請の決定が出るまで数週間、無料で提供している。
 1月末から南区のシェルターを利用している男性(58)は「ここに入ることができたから路頭に迷わずに済んだ」と感謝する。
 昨夏、飲酒運転事故で免許を取り消され、職を失った。「生活保護を申請し、再出発したい」と話す。これまで約140人がシェルターを利用し、今も満室の状態だ。
 シェルターの運営費は団体と個人会員の寄付金に頼っている。しかし10年度に入って団体からの大口寄付がなく、初年度に200万円を超えていた運営資金は10万円前後に減っている。1カ月の経費は家賃や光熱費など計20万円に上り、2月からは赤字運営を強いられる見通しだ。事務局=電話082(227)8181。



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◆求職者の職業訓練 サボりには罰則強化 審議会答申
 http://www.asahi.com/job/news/TKY201102010491.html
 厚生労働省は1日、失業者が生活費を受け取りながら無料職業訓練を受ける「求職者支援制度」の法案要綱を労働政策審議会に諮問し、「おおむね妥当」とする答申を受けた。モラルハザード(倫理観の欠如)を防ぐため、受給者に就職活動を義務づけ、不正受給があれば返還も求めるなど、ペナルティーを強化した。今月上旬に閣議決定し、今国会に提出する。
 9月に終了予定の緊急人材育成支援事業の訓練制度(基金訓練)を、10月から引き継ぎ、雇用保険と生活保護のすき間を埋める「第2の安全網」として恒久化を目指す。
 訓練期間中、原則最長1年まで月10万円の「職業訓練受講給付金」と交通費を支給する。対象は原則65歳未満で、失業給付を受けていない求職者。学卒未就職者や自営廃業者、主婦も含む。世帯収入が月25万円以下、所有する金融資産が300万円以下であることなどが条件。時期をずらせば、同一世帯でも複数の人が給付を受けられる。
 基金訓練では、まじめに訓練を受けず、就職活動もしない人がいるとの批判が多い。新制度では、病気以外で欠席をした場合は給付を打ち切り、定期的にハローワークで就職活動をしなかったり不正受給したりした場合には最大で受給金額の3倍の返還を命じることを明記した。
 訓練実施校が適正な訓練を行っているか確認する立ち入り検査の権限も定めた。従わない実施校には6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金を科す。



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◆市民集会:貧困の現状と課題を考える 県弁護士会などが議論 /佐賀
 http://mainichi.jp/area/saga/news/20110130ddlk41040305000c.html
日本の貧困問題の現状と課題を考える「貧困問題全国キャラバン 市民集会」(県弁護士会、日本弁護士連合会主催)が29日、佐賀市駅前中央のiスクエアビルで開かれ、約70人が参加した。
 初めに、県弁護士会と日弁連がこれまでの貧困対策の取り組みを紹介。県弁護士会の弁護士が生活保護申請を希望する失職者に扮(ふん)し、市の担当課や社会福祉協議会、ハローワークをたらい回しにされる様子を描いた寸劇も披露した。
 その後、生活困窮者のための「セーフティーネット」をテーマにしたパネルディスカッションを開催し、生活保護や支援制度の現状、課題を議論した。
 日弁連貧困問題対策本部・副本部長を務める河野聡弁護士は生活保護について「ホームレスが排除されるなど不当・違法な運用がある」と指摘した上で、「誰もが使いやすくなる制度に変えていくべきだ」と提案した。【蒔田備憲】



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◆多重困難を伴走支援 パーソナル・サポート始動
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2011012902000044.html
 失業や孤立、住まいを失うなどの“多重困難”を抱えた一人一人に寄り添い、支援する「パーソナル・サポート・サービス」。国のモデル事業として昨年十一月から順次、福岡市や横浜市など五地域で始まった。生活再建への切り札になるのか、支援の現場をのぞいた。 (飯田克志)
 「ここのアパートはどうかな」「娘が道を覚えて通勤するのは難しそう」
 横浜市の住宅街で今月中旬、同サービスの担い手であるパーソナル・サポーター(PS)の高沢幸男さんが、六十代の女性と知的障害のある三十代の娘と話し合っていた。
 手持ちの金が尽きたこの母娘は今月二日、同市中区の公園で寝ているところを住民に保護された。母娘は昨夏、夫の家賃滞納で住まいを失った。主な収入は娘の給与約七万円。昨年十一月以降は、終日営業の飲食店で夜を明かしてきた。
 高沢さんは、生活保護が受給できるよう区役所へ同行したほか、新居を一緒に探した。母親は「行政に相談するとは思いもしなかった」と打ち明ける。高沢さんは「母親も就労できるところまで支援できれば」と話す。
 従来の支援は、生活困窮者が多様な課題を抱えていても、「障害なら福祉」「失業なら就労」と、限定的な“縦割り支援”に陥りがちだった。
 国は打開策として二〇〇九年末、一カ所で就職や生活保護の相談に応じる「ワンストップ・サービス」を実施した。だが、各窓口が一カ所に集まっただけで、相談者に必要な総合的な支援には結び付かなかった面があった。
 そこで、元派遣村村長の湯浅誠内閣府参与らが、当事者の支援を継続的にコーディネートする「伴走型支援」として、パーソナル・サポート・サービスの制度化を提唱した。
 国からモデル事業の指定を受けた横浜市は、若者の就労を支援するNPO法人「ユースポート横濱」に委託。ユースポート横濱内に組織された「生活・しごと∞わかもの相談室」が先月から、原則十五〜三十九歳の若者を対象に活動を始めた。高沢さんはこのメンバーの一人だ。
 フリースクール、在住外国人支援、高齢者、就労支援、まちづくりといった、さまざまな分野で実践してきた横浜市内のNPO法人など、計十六団体が連携する。互いのスキルや強みを共有し、「支援力」を高める狙いがある。地元弁護士会も協力している。
 PSは現在十二人。相談電話から来所するなどして利用登録した人は今月二十二日現在、二十五〜三十九歳の計十八人(男性十五人、女性三人)。ユースポート横濱の岩永牧人理事長は「仕事の相談だといって、よく話を聞くと、実は住まいや債務、メンタルヘルス、家族関係といった複数の課題を抱えている」と指摘する。
 モデル事業は今春、千葉県野田市や岐阜県、長野県などの十四地域でも始まる予定だ。国はモデル事業を検証し、一二年度以降の制度化を目指す。
 同相談室のPSで、ドメスティックバイオレンス(DV)シェルターなど、女性支援に長年携わってきた阿部裕子さんは「大変やりがいがある。地域のいろいろな社会資源を活用できるのが大きい」と、手応えを感じている。



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◆積極的連帯所得手当(RSA)受給者が増加
 http://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2011_1/france_01.htm
 政府報告書によると、生活保護に相当する積極的連帯手当(RSA)の受給者が増加していることが明らかになった。2010年6月末時点におけるRSA受給者数はおよそ177万世帯に上り、前年同時期と比べて20%近く増加している。
 日本の生活保護制度に相当する積極的連帯手当(RSA :revenu de solidarite active) は、社会参入最低所得手当(RMI:Revenu Minimum d'Insertion)を中心とした社会扶助制度を改編したもので、2009年6月1日からフランス全土で実施されている。
 前身となる社会参入最低所得手当(RMI)は、著しく困難な状況にある者に最低限の生活を保障するとともに、社会参入(主に就業)を促進し、社会・経済的な自立を促す制度として1988年に創設された(注1)。しかしこのRMIは、受給者が就職した場合就労所得のすべてが手当てから減額される制度であったため、就職したが故に世帯収入が減少してしまうことがあり、働かずにRMIを受給し続けるケースが増加、受給者の社会復帰率の低下が問題となっていた。そこで働かずに生活保護を受けるよりも、少しでも働いた方が収入増につながる制度、すなわちアクティベーション型の制度として登場したのがRSA。RSAの目的は「貧困と闘うために、受給者の最低限の生活手段を保障し、職に就くあるいは復職することを奨励し、受給者の社会参入を手助けする」こととされ、RMIで受給対象とされなかった低所得者についても支給対象に加えるとともに、就職した後も手当の支給を継続するなど、低所得就業者支援を拡大した。RSAは、社会参入最低所得手当(RMI)または単親手当(API)の流れをくむ基礎RSAと、就業しているが就労所得が非常に低い者に支給される就業RSAで構成される。なお、受給者は基礎RSAと就業RSAを同時に受給することが可能である。
 政府報告書(注2)によると、全国家族手当金庫(CNAF)を通じて支給されるRSAは2010年6月30日現在、フランス本土で176万6000世帯。このうち133万2000世帯が基礎RSAを受給し、43万4000世帯が就業RSAを受給している(表1)。基礎RSAのうち、加算基礎RSAは、扶養する子が既にいるか妊娠中である単親者に支給されるAPIに代わるものである。2009年6月末以降、とりわけ、全く新しい給付である就業RSAの立ち上げ時増強の影響を受けて、RSA受給者は全体として約20%増加した。一方、基礎RSAの受給者も1年間で10 %増と明らかな増加を見せている。
 また、RSAの受給者のうち全体の35%(2010年6月現在)を占める25歳から34歳の年齢区分における受給者数の増加が顕著になっており、この年齢層が景気変動の影響を最も受けやすいことを示している。



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◆厚労省 生活保護法改正検討へ
 http://www.nhk.or.jp/news/html/20110125/t10013611551000.html
 厳しい雇用情勢が続き、生活保護の受給者の増加に歯止めがかからないことから、厚生労働省は、受給者の自立支援の強化や不正受給を防止する新たな対策を検討し、生活保護法の改正を目指すことになりました。
 これは、細川厚生労働大臣が閣議のあとの記者会見で明らかにしました。生活保護の受給者は、失業者の増加などに伴って急増していて、去年10月の時点では全国で196万人余りに上り、最も少なかった平成7年に比べると2倍に増えています。こうしたなか、国と自治体が負担する保護費の総額は、平成21年度には3兆円を超え、政令市の市長会は、仕事ができる人の就労意欲を高めるプログラムを作成することや、仕事への意欲のない人は、原則として3年ごとに生活保護の適用を見直すなど、受給者の自立を促すための仕組み作りを求めています。厚生労働省は、近く、自治体の代表者らと協議の場を設けて、受給者の自立支援の強化や、不正受給を防止するための新たな対策を検討し、生活保護法の改正を目指すことになりました。細川厚生労働大臣は「働く能力があっても就職できずに生活保護を受ける人が増えていて、就職を促すためにはどうしたらよいのか、自治体としっかり協議していきたい」と話しています。



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◆生活保護、最多の3兆円超 09年度、失業者が急増
 http://www.asahi.com/health/news/TKY201101210548.html
 2009年度に支払われた生活保護費が初めて3兆円を超えたことが、21日分かった。08年9月のリーマン・ショック以降、失業者が生活保護に大量に流入し、働ける年齢の受給者が急増したためだ。厚生労働省は、就労・自立支援の強化などを中心に、生活保護法などの改正を検討する。
 生活保護費は国が4分の3、地方自治体が4分の1負担している。厚労省のまとめによると、09年度決算では国負担分が2兆2554億円、地方負担分が7518億円で、総額は3兆72億円。前年度より約3千億円増えた。
 年金だけでは生活できない高齢者世帯の増加で、生活保護受給者は増え続けている。さらに08年9月以降は生活保護を申請する失業者が増えた。保護受給世帯は昨年10月時点で過去最多の141万世帯。このうち、病気や障害がなく働ける年齢の世帯は23万世帯で、2年で倍増した。
 指定都市市長会(会長=矢田立郎神戸市長)は昨年、財政運営に影響が出ているとして生活保護の全額国庫負担など社会保障制度の改革を求める意見書を国に提出している。
 厚労省は近く自治体との協議に入る。具体的には、保護受給者の就労と自立を促すための支援策の強化、不正受給の防止策など生活保護の適正化に向けた対策を検討する。ただ、市長会が求めている保護費の全額国庫負担については、「現段階で国と地方の負担割合を変える予定はない」(保護課担当者)という。
 地方との協議で制度改革案をまとめ、政府が検討している税と社会保障制度の一体改革にも反映させたい考え。法改正が実現すれば、1950年の制度創設以来の大幅改正となる。
■自治体の財政「火の車」 支出は都市部に集中
 増え続ける生活保護申請で自治体財政は「火の車」だ。生活保護が集中するのは失業者が多い都市部。東京都、政令指定都市、中核市で、保護費の6割にあたる1兆9千億円が09年度に支出された。
 今年度も、19政令指定都市のうち17市で、09年度決算額を超える当初予算を組んでいるにもかかわらず、補正を組む状況に陥っている。
 09年度決算で最多の2675億円を支出した大阪市。今年度当初予算はそれを上回る2863億円だが、2月に補正を組む予定だ。名古屋市も今年度は前年度比8千人増の3万8200人を見込んでいたが、9月時点ですでに4万人を超え、2年連続で100億円規模の補正を組んだ。
 指定都市市長会が昨年10月に国に要望した改革案の柱の一つは、働ける年齢の人には3〜5年の期間を設け、「集中的かつ強力な就労支援」をすることだ。期間が来ても自立できない場合、保護打ち切りも検討する仕組みだ。
 市長会の提案に、弁護士らで作る生活保護問題対策全国会議などは「生活保護に期限を設けることになり、生存権を保障した憲法25条に違反する。生活保護の増加は非正規雇用の増加や社会保障の不備に原因があり、働く場を用意しなければ解決しない」と強く反発している。
 国の推計では生活保護基準以下の所得なのに生活保護を受けていない人は最大229万世帯。本来生活保護が受けられる人に十分に行き届いていないという指摘もある。(諸麦美紀、永田豊隆)



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◆再就職への支援充実=生活保護法の改正検討−受給者急増に歯止め・厚労省
 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011012000051
 厚生労働省は20日までに、生活保護の受給者急増に歯止めをかける目的で、生活保護法を改正する方向で検討を始めた。再就職支援の充実や、向精神薬の不正入手で問題化した医療費補助の監査強化を図る。支給事務を担う地方自治体と協議した上で、同法改正案を24日召集の通常国会に提出することを目指す。
 生活保護の受給者数は昨年10月時点で約196万4000人。中でも2008年のリーマンショック以降の不況で失業した企業のサラリーマンら現役世代の受給者が急増している。保護費の支給総額は08年度で約2兆7000億円に上り、過去最高。国や受給者数が集中する政令市に財政負担が重くのしかかっており、同省は受給者増を抑えるために法改正が必要と判断した。



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◆薬物事件:昨年の容疑者、3割が生活保護受給−−あいりん地区 /大阪
 http://mainichi.jp/area/osaka/news/20110120ddlk27040335000c.html
 府警薬物対策課と西成署は19日、大阪・西成の「あいりん地区」で進めている薬物特別取り締まりで、昨年1年間に覚せい剤取締法違反などの疑いで493人を逮捕したと発表した。うち約3割が生活保護受給者であることも分かり、公金が違法薬物の購入にあてられている実態が浮かび上がった。【茶谷亮】
 同課によると、逮捕者は覚醒剤と大麻の密売人が44人、購入客が449人。合計数は前年より11人増加した。年代は18〜74歳と幅広く、40代が約30%で最多だった。インターネットなどで密売場所を調べ、東京や沖縄から訪れていた例もあった。
 一方で、覚醒剤の押収量は約83グラムと、前年の約278グラムから激減。密売人が薬物を持ち歩かず、置き場所を携帯電話で伝えるなど、手口が巧妙化しているとみられる。
 また、生活保護の不正受給が社会問題化していることを受け、今回初めて、逮捕者の受給状況を調査した。その結果、大阪市などから受給していたのは145人で、全体の29・4%に上った。
 府警は「薬物はあらゆる犯罪の温床で、暴力団の資金源にもなる。今後も取り締まりを徹底する」と強調。大阪市は「3割という数字は多いが、逮捕されたことだけで生活保護は廃止できない。ケースワーカーを通じ、地道に生活指導を徹底するしかない」としている。



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◆門真市:自立支援促進へ「生活保護行政対策本部」設置 /大阪
 http://mainichi.jp/area/osaka/news/20110118ddlk27010405000c.html
 門真市は17日、「生活保護行政対策本部」(本部長=園部一成市長)を設置した。同市では近年、生活保護受給者、不正受給額がともに増えており、自立支援促進や貧困ビジネス対策などが目的。
 同本部は年2回ほど開催。月1回程度の作業部会で大阪市を参考に、不正受給者の刑事告訴基準策定、医療や介護扶助適正化、返納金滞納対策なども検討する。
 市によると、10年12月1日現在、受給者は6246人(人口13万435人)で、人口に占める割合は、府内では大阪市に次いで高い。09年度の不正受給は66件、約5600万円だった。【土本匡孝】



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◆日弁連の宇都宮会長が貧困解消で講演
 http://www.wakayamashimpo.co.jp/news/11/01/110117_9381.html
 和歌山弁護士会 (冨山信彦会長) は15日、 和歌山市の市民会館でシンポジウム 「貧困の解消を目指して~すべての人が人間らしく働き生活する権利の確立を!~」 を開き、 日本弁護士会連合会の宇都宮健児会長が貧困の現状について講演した。 日弁連が貧困問題の実態を訴えようと、 平成22年末か
ら各地でシンポジウムを行っている全国キャラバンの一環。
 宇都宮会長(64)は基調講演で、30年近く取り組んできたヤミ金問題から見えてきた課題について話した。
 消費者金融などへの借金で、返済に苦しむ人たちの相談を受け、法律の改正へ向けて運動を始め平成18年に改正貸金業法が成立。上限金利が引き下がるなどしたが、借金から抜け出しても低所得による生活苦で、ヤミ金(無登録の業者)に手を出すなどイタチごっこになり「貧困を解消しないと、根本的な解決にならない」と主張した。
 平成19年には関連団体と共に反貧困ネットワークを立ち上げ、20年末には、東京の公園に貧困者を集め、宿泊する場所や食糧を提供し、生活保護受給のサポートなどをする「年越し派遣村」を行った。その活動は現在、20都道府県に広がっているという。
 一方で、借金苦で自殺しようとした男性の言動から、「たとえ生活保護で暮らしを手に入れても、友達もおらず、頼る場所もなければ、生きる張り合いがない」と人間関係の希薄化について言及。男性がとある支援団体に属してから、笑顔を見せるようになったとし「貧困当事者にとっては(人間)関係の貧困を解消するのが最も大切。社会全体で、孤立している人に手をさしのべてあげることで、光が見えてくるのでは」 と呼び掛けた。



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◆生活保護 最多の142万世帯
 http://www.nhk.or.jp/news/html/20110117/t10013438441000.html
 厳しい雇用情勢が続くなか、去年10月に生活保護を受けた世帯は、これまでで最も多いおよそ142万世帯に上ったことが厚生労働省のまとめで分かりました。
 厚生労働省によりますと、去年10月に生活保護を受けた世帯は、前の月より9413世帯増えて全国で141万7820世帯とこれまでで最も多くなりました。これに伴って生活保護を受けている人の数も、前の月より1万3008人増えて196万4208人に上りました。増えた世帯の内訳は、▽「高齢者」が2208世帯、▽「母子家庭」が1060世帯、▽「障害者」が1121世帯で、最も多かったのは、▽仕事を失った人を含めた「その他の世帯」で2627世帯となっています。生活保護の受給世帯は、雇用情勢の悪化に伴って急増し、この1年間で13万6000世帯余り、率にして、およそ11%増加しています。厚生労働省は「依然として厳しい雇用情勢が続いていることから、今後も失業者の再就職支援に力を入れるなどして生活保護の受給増加に歯止めをかけたい」と話しています。



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◆元・気・人:「岡山・野宿生活者を支える会」事務局長・豊田佳菜枝さん /岡山
 http://mainichi.jp/area/okayama/news/20110113ddlk33070590000c.html
 ◇社会とのつながりの回復を−−豊田佳菜枝さん(48)
 岡山のホームレス支援をする「岡山・野宿生活者を支える会」の事務局長を04年から務めている。元々、通っていた教会に事務局があった。ボランティアとして手伝ううちに「活動に取り込まれてしまった」と笑う。
 会の活動は主に毎週日曜日の炊き出し、ホームレス当事者が集まり近況を語り合う「火曜の会」、岡山市から委託を受けた自立支援施設の運営と多岐に渡る。根本にある活動理念は三つある。「命を守る」「社会とつなげる」「新しいホームレスを生まない」−−。あらゆる人間関係、「つながり」が切れている人が多い、と感じる。「行き場の無い目をしている人が多いですよね。自分からコミュニケーションを取ることを拒む、そんな印象があります」
 力を入れているのが自立支援だ。この会で指す『自立』は個々人によって違う。それぞれに見合った形で就労や福祉につなげる。大事にするのは「経済的問題の解決と『つながり』の回復」という両輪だ。経済的問題だけを解決するのなら「生活保護を受給させる」「就職先を見つける」で終わりになる。「でも、これまで社会と切れて生活してきた人たちの『社会復帰』には時間がかかります」
 09年末から取り組む自立支援施設を使い、社会復帰につなげたケースは30件を超える。しかし人間関係がうまく築けず、見つけた仕事でも無断欠勤を繰り返す。そんなケースもある。「復帰までをどう支援するかが鍵だし、模索しないといけない。『つながり』を切ってはいけない」と話す。自立支援施設の一室には入所者たちが入れ代わり立ち代わり訪れ、ミーティングや就職活動に励んでいた。「居場所があれば、人って意外と前に歩くことができるんです」。【石戸諭】
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 会は02年に発足。09年末から岡山市の委託を受けホームレスの自立支援にも乗り出す。同会の活動はブログ(http://okayamasasaerukai.blog114.fc2.com/)でも発信している。



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◆朝日訴訟は道しるべ 東京で生存権守れシンポ
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2011-01-10/2011011015_01_1.html
 「人間らしく生きるとは」―。「朝日訴訟の今日的意義」と題するシンポジウムが9日、東京都内で開かれました。主催は、西都9条の会と西都保健生活協同組合。朝日訴訟を振り返り、憲法25条で保障される「健康で文化的な生活」や現在の社会保障制度の現状などについて学びました。
 朝日訴訟の第一審判決の起案原稿を書いた元裁判官、小中信幸弁護士と訴訟人、原告の朝日茂さんと養子縁組し訴訟を継承し、「朝日訴訟の会」の理事を務める朝日健二さんが講演しました。
 小中氏は、判決起案の原稿について「心がけたのは、浅沼武裁判長が『憲法は絵に描いた餅ではない』と言っていたこと」と強調。「憲法25条の生存権の理念は人間に値する生活を国民に保障するものだと常に念頭に入れて書いた」と述べました。
 裁判に関わって一番良かったと思ったことは、「二審で判決が棄却され、最高裁では却下されたにもかかわらず、生活保護基準が引き上げられたこと」と感慨深げに話しました。
 「朝日訴訟の一審判決が憲法25条の生存権の“道しるべ“として未だに取り上げられているということは、今日においても生存権が国民に保障されていないということではないか」と指摘。「第二の朝日訴訟と呼ばれる生存権裁判では、国などに25条の理念を十分自覚してもらい、裁判を担当する裁判官には、25条の正しい解釈のもと、適正に判断してもらいたい」と強調すると、大きな拍手が湧き起こりました。
 「勝利はたたかう者の手にある」―。朝日健二さんは、冒頭朝日訴訟のスローガンを紹介しました。
 小泉「構造改革」の社会保障費削減計画のもと、生活保護の加算が削られたことにふれ、「老齢加算の復活を求める生存権裁判を幅広い人たちで支援しましょう」と訴えました。
 記録映画「人間裁判」が上映されました。
 フロアからも活発な発言が相次ぎました。埼玉県の中学校教員の男性は、40年間、憲法25条の授業の際には朝日訴訟を教材に取り上げています。「憲法があるから、私たちは生きていけるんだ」「意味のある裁判だったと思う」などの生徒の感想を紹介しました。
 自身も生活保護を受給している金愛淑さん(39)=八王子市=は、映画「人間裁判」を見て、「社会保障費が削られ、朝日訴訟のころといまは同じような状況にあることを知った。『反貧困』などの活動に参加しながら仕事を見つけたい」。
 法律家を目指しているという男子学生(23)=羽村市=は「低すぎる日本の社会保障費を上げなければ、日本経済もよくならないと思う」と指摘し、朝日訴訟運動を学びたいと話しました。
 朝日訴訟 重症の結核患者で生活保護を受けていた朝日茂さんが、低すぎる生活保護基準は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という憲法25条に反するとして、1957年に国を相手どり起こした訴訟。一審東京地裁で画期的な違憲判決をかちとりました。最高裁は本人死亡のため却下。その10年間に一大国民運動となり、福祉施策を前進させました。日本の社会保障推進運動の原点といわれます。



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◆生活保護・入居に助言 弁護士・司法書士ら ホームレス生活相談 東京
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2011-01-08/2011010814_01_1.html
 年末から生活相談会を行ってきた、弁護士、司法書士などでつくる「ホームレス総合相談ネットワーク」は7日、生活保護や雇用、借金などの生活問題の相談会を新宿区内で行いました。

 相談会には、年末の相談会に来た人を中心に、33人が訪れました。生活保護の申請やアパートへの入居などについて、弁護士や司法書士らがアドバイスしました。
 相談に訪れた路上生活中の55歳の男性は、建築関係の仕事が少なくなり、数年前から路上生活に。教会の炊き出しで受け取ったチラシで相談会を知りました。男性は「申請のやり方を教えてもらえてよかった。保護を受けてアパートを探したい」と語り、さっそく生活保護申請ガイドを手に、区役所に向かいました。
 ドヤ(簡易旅館)に入居中の40代の男性は、無断で住民票を移動させられた上、偽ってカードローンの契約をされて60万円以上の被害を受けました。弁護士が相談に乗り、不正な住民登録を削除し、カード会社に対して債務の不存在確認をするなど解決を図ることになりました。
 同ネットワークの後閑一博司法書士は「少なくとも屋根のあるところで暮らすのが人間の当たり前の生活です。病気や仕事探しなどそれぞれ事情を抱える方が、生活保護を受けて次へのスタートを切ってほしい」と語りました。
 同ネットワークは、11日にも新宿区四谷の法テラス東京2階の会議室で相談会を行います。



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◆「屋根のある生活は人間の権利」 ホームレス支援NPOに人権賞 和歌山弁護士会
 http://mytown.asahi.com/wakayama/news.php?k_id=31000001101080001
 人権を守る取り組みをしている個人や団体を表彰する「和歌山弁護士会人権賞」の表彰式が7日、和歌山市内であり、ホームレス支援に取り組むNPO「和歌山ホームレス支援機構」が受賞した。ホームレスの人たちの生活保護の受給や、住まいを見つけるのを手助けする活動などが評価された。(北川慧一)
 人権賞は和歌山弁護士会(冨山信彦会長)が2008年に設立し、今回が第1回。冨山会長が、同機構理事長の太田勝さん(72)=写真=に表彰状を手渡した。冨山会長は「ホームレスへの法的保護手続きの支援や、生活安定活動に尽力してきた」とたたえた。太田さんは「屋根のあるところに住む人間としての権利を取り返す活動を、これからも続けて欲しいという期待表明だと受け止めた」と話した。
 太田さんはカトリック教会の司祭。1999年に「和歌山夜回り会」を立ち上げ、ホームレス支援を始めた。きっかけは和歌山と紀の川、海南3市の境に位置する郊外の大池公園でホームレスを目撃したことだ。和歌山市の中心部だけではなく、郊外の公園にいることに衝撃を受けた。
 最初の「夜回り」は3人で始めた。現在では、教会のメンバーを中心に約30人が参加している。週1回、おにぎりやお茶を配りながらホームレスの人たちから話を聴く。そうした中で生活保護の受給やアパートへの入居などに筋道をつけていく。12年間で150人以上を路上生活から脱出させてきたという。太田さんは「ホームレス支援は市民が広く意識を持ってもらうことが大切。人権賞を受けたことで、より多くの人に関心を持ってもらえれば」と語った。



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◆大阪市:生活保護受給者の就労支援強化 スタッフを倍増
 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110107k0000m040082000c.html
 全国最多約11万世帯の生活保護受給者を抱える大阪市は、来年度から受給者への就労支援を強化する方針を固めた。就労支援スタッフを倍増させて141人態勢とし、保護申請時からきめ細やかな就労指導を行う。急増する稼働年齢層の受給者を対象とした重点施策で、今年度決算見込みで2914億円に達する生活保護費を少しでも圧縮する考えだ。
 市によると、受給者のうち65歳未満で障害者世帯などを除く「その他世帯」は10年11月現在2万3417世帯で、05年度に比べ2.6倍増加した。受給者全体に占める割合は、2割に達している。
 こうした稼働年齢層に対して市は、これまでも企業OBらが履歴書の作成方法を指導するなど三つの就労支援事業を展開。ハローワークと連携する事業などを加え、09年度は支援を受けた7095人のうち2028人が就労した。ただ生活保護を廃止したのは194世帯にとどまり、就労支援の効率化と強化を模索していた。
 このため市は、来年度から、三つの支援事業を統合したうえで市内を7地区に分け、それぞれに「被保護者総合就職サポート事業」を外部委託する方針を決めた。スタッフは昨年4月の68人から倍増させ、申請時の面談から就労のあっせん、ハローワークの同行までを指導する。一体的な支援ができることが強みで、担当課は来年度当初予算に7億8600万円を要求した。
 また、65歳未満は70世帯に1人だったケースワーカーの担当世帯数を、60歳未満は60世帯に1人とする方針も決めた。稼働年齢層への支援を厚くするとともに、60歳以上の見守りを担う嘱託職員も55人増員して226人態勢とする。不正受給対策や医療扶助の適正化と並行し、11年度予算で推計額(2987億円)よりも71億円の削減効果を見込んでいる。【平川哲也】



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◆出所者:ホームレス施設利用 一時受け入れ委託方針
 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110104k0000m040095000c.html
 帰る場所がない刑務所出所者の一時的な宿泊先を確保するため、法務省は新年度、一時保護施設を持つホームレス支援団体などに、出所者の自立支援事業を委託する方針を決めた。出所者の一時受け入れ施設としては全国に104の民間更生保護施設があるが、いずれも満員で、出所者全員を受け入れられない状況にある。新たな更生保護施設の建設や大型化は住民の反対など困難が予想されるため、ホームレスの一時保護施設を利用して、社会復帰を目指してもらう考えだ。
 出所しても行き場がなく、そのままホームレスになる人も少なくないことから、ホームレス支援団体などの中には既に出所者支援に乗り出している団体もある。
 頼る先がないだけでなく、就労困難な高齢者だったり、知的障害を抱えた出所者もいるため、就労支援だけでなく、生活保護の受給をアドバイスしたり、福祉施設への入所を模索するなどしているという。
 法務省は、こうした支援団体のノウハウを生かしたいとして、新年度予算に約1億1800万円を計上。全国のNPO法人や社会福祉法人などに、出所者の自立支援事業を委託し、年間計約450人分の一時宿泊先を確保する。対象者は、法務省が「比較的自立しやすい」と判断した出所者で、委託先の職員が原則毎日訪問して生活指導を行うとしている。【石川淳一】



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◆困窮者対象に緊急相談 「派遣村」村長ら有志
 http://p.tl/Urlx
 東京・日比谷公園の年越し派遣村で村長を務めた内閣府参与の湯浅誠さんら有志が昨年12月末から3日まで、困窮者を対象に電話などによる緊急相談を実施した。106人から相談があり、うち30人が所持金100円以下だったという。
 事務系の仕事を約2年前に失った30代の男性は、昨年9月に家賃滞納でアパートを追い出され、ネットカフェなど夜間営業店舗で寝泊まりし、相談に来たときの所持金は180円。元日に有志らから宿泊費や食費として約1万円を受け取り、「電話がつながらなかったら自殺していた」と泣きながら話したという。
 運送会社の派遣社員をしていた20代の男性は年末に契約を切られ、寮を6日に出るよう言われた。有志らは生活保護の申請の案内を決めたが、男性が3日間、何も食べていなかったため食べ物も渡したという。〔共同〕


UP:20110606 REV: 随時
全文掲載・2011 ◇生存・生活  ◇生活保護
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