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反・貧困(所得保障/生活保護/…) 2006

生活保護



◆2006/01/15 ニッポン“貧困社会” 生活保護は助けない(NNN ドキュメント’06)
◆2006/01/27 追い出し許すな!野宿者に生きる権利を! 靱・大阪城公園での強制排除反対/公園で住民登録を!山内さん裁判報告集会
◆2006/07/12 「医療扶助:生活保護者に「1割」自己負担 厚労省が検 討」(毎日新聞)
◆2006/10/08 「生活保護、門前払い 餓死、自殺…各地に悲劇 日弁連電 話相談 66%に違法排除の疑い 辞退届強要も」(読売新聞)
◆2006/12/01 「特集:自立を強いられる社会」『現代思想』34 -(2006年12月号)


 

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--以下転載--
ニッポン“貧困社会” 生活保護は助けない
◇年収300万未満の世帯=日本人の3割◇

貯蓄ゼロ=二人以上世帯の22.8%貧困層に転落する人々が増え
続けている。
生活保護受給者の数も増大中だ。
特にいま社会保障研究者が問題視するのは、
ホームレスのように「目に見える貧困」ではなく
老人や母子家庭などの「見えない貧困」だ。
所得格差が急速に進む日本では貧乏人の子供は貧乏人に…
という“貧困の再生産”が起きている。
最近起きた餓死・衰弱死事件の背景を追いながら、
生活保護制度の周辺で見えない貧困が拡大する現状を描く。

2006年1月15日(日)24:25〜24:55/30分枠
NNNドキュメント’06 
日本テレビ系列(関西では読売テレビ)
http://www.ntv.co.jp/document/
 

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------(以下、27日の企画案内ビラより転載)---
 2006年1月5日、大阪市西区の靱(うつぼ)公園・中央区の大阪城公園で暮らす約30名の野宿者に対し、大阪市は行政代執行による強制排除手続きを開 始しました。
 当事者・支援者によるたびかさなる抗議行動にもかかわらず、大阪市は強硬な姿勢を崩さず、現時点では1月23日の戒告期限以降、数日以内にも強制排除が 行われる可能性がきわめて高い状況です。
 もし行政代執行が行われれば、昨年1月24日に職員・ガードマン600名以上を動員して行われた名古屋・白川公園での排除につづき、ホームレス特措法施 行後2回目(大阪では初)の強制排除となります。1月16日、仙台市も榴岡(つつじがおか)公園のテントに対し行政代執行の手続きを開始しており、今後暴 力的排除が全国で繰り返されていくおそれがあります。
 ちょうど10年前、大きな社会的共感を生んだ新宿ダンボール村の強制撤去反対闘争以降、政府は国としての「ホームレス対策」を開始し、現在では自立支援 センター・公園シェルターなどの施設(大阪・名古屋など各地)や、期間限定で低家賃アパートをあっせんする「ホームレス地域生活移行支援事業」(東京)な どがつくられています。
 しかし、これらの施策は居住環境・条件などにおいて問題が多いほか、「自助努力」の名のもとに野宿の最大の原因である失業についての国の責任を隠蔽し (その背後には、市場原理と競争主義を至上のものとし、失業と貧困を世界中で拡大していく新自由主義グローバリゼーションがあります)、問題を「自己責 任」として野宿者個人へと投げ返していく性格のものであり、とうてい根本的解決策たりえないものです。
 そしてこれら施策の主目的は「公園適正化」、つまり路上・テントからの野宿者一掃におかれ、施策を受け皿とした「排除の嵐」が特措法制定以降、まさに全 国化しつつあるのです。
 このような状況に抗すべく、わたしたち「失業と野宿を考える実行委員会」はホームレス特措法制定の動きに反対する取り組みの中、大阪の野宿者運動体・支 援団体により結成され、これまで活動をつづけてきました。
 わたしたちは、排除でも収容でもなく、野宿者・失業者に対する仕事の保障と生活保護の無差別適用を求めるとともに、失業によって野宿に追い込まれた人々 が路上・公園で生きていく権利は、けっして奪われてはならないものであると考えます。
 昨年5月11日、扇町公園のテント村に住む山内さんは大阪市に対し、公園での住民登録をもとめる裁判を起こしました。たんに住民票の問題にかぎらず、 「住所がない」ことにより野宿者が受けている差別を明らかにしていく取り組みとしてたたかわれたこの裁判の判決が、1月27日に大阪地裁で言い渡されま す。(裁判の経緯・経過については以下をお読みください)
http://kamapat.seesaa.net/article/8036084.html
 今回、山内さんのたたかいについて報告するとともに、靱・大阪城での強制排除に
ともに反対し、路上・公園で生き抜いていく権利をも奪い去ろうとする行政に抗し、
広く連帯を呼びかけていくための取り組みとして、以下の集会を企画しました。
 ぜひとも、多くの方の参加をお待ちしています。
======================
追い出し許すな!野宿者に生きる権利を!
靱・大阪城公園での強制排除反対/公園で住民登録を!山内さん裁判報告集会

2006年1月27日(金)14時30分〜
エルおおさか5階視聴覚室にて
※同日、13時15分より大阪地方裁判所1007号法廷にて山内さん裁判判決。ぜ
ひ傍聴を!
・原告の山内さん、永嶋弁護士より報告
・靱・大阪城公園の仲間より報告とアピール
・追い出し・排除とたたかう各地の仲間からの報告
<会場への行き方>
地下鉄谷町線・京阪電鉄「天満橋」駅から西へ300m
大阪市中央区北浜東3-14 tel: 06-6942-0001
地図:http://mic.e-osaka.ne.jp/l-osaka/access.htm
<問い合わせ>
釜ヶ崎パトロールの会
06−6374−2233/090−9700−0296
kamapat@infoseek.jp
<主催>
失業と野宿を考える実行委員会
06−6647−8278(TEL/FAX)
(釜ヶ崎医療連絡会議気付)
 

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◆2006/07/12 「医療扶助:生活保護者に「1割」自己負担 厚労省が検討」
 『毎日新聞』2006/07/12:1/毎日新聞社 2006年7月11日 3時00分
 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060711k0000m010132000c.html
 

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■「生活保護、門前払い 餓死、自殺…各地に悲劇 日弁連電話相談 66%に違法排除の疑い 辞退届強要も」
 2006/10/08『読売新聞』(大阪本社・西部本社)朝刊3面

 「経済的に困窮した人が福祉事務所へ相談に行っても、生活保護の申請を受け付
けてもらえない、間違った説明で追い返される、といったケースが各地で相次い
でいる。北九州市では2回の保護の申し出を拒まれた男性が栄養失調のまま孤独
死した。日本弁護士連合会は5〜6日に開いた人権擁護大会で「申請権の侵害な
ど、違法な運用が横行している」と指摘した。格差と貧困が広がる中、「最後の
セーフティーネット」の機能が問われている。
 (大阪本社科学部・原昌平、西部本社社会部・興膳邦央)

 ■2回の申し出も…
 関門海峡を間近に望む北九州市門司区の市営団地。足の不自由な男性(56)
がミイラ化して見つかったのは今年5月23日だった。
 「生きてる時からガリガリで、足は物干しざおみたいに細かった。なんで保護
してあげんかったんか」。同じ棟の女性は嘆いた。
 門司区役所によると、昨年9月28日、家賃を滞納していた男性宅を市住宅供
給公社の職員が訪ねると、男性は床をはって出てきた。電気、ガス、水道が止め
られていた。公社は「脱水症状で衰弱している」と市水道局に通報。30日、区
役所はケースワーカーと保健師を派遣した。男性は「お金がない。生活保護を受
けたい」と言ったが、市内に住む二男が食べ物を差し入れることで相談を終えた。
 コンビニで働く二男は数日に1回、パンなどを届けたが、余裕がなく、12月
6日に再び男性と区役所を訪れ、保護を頼んだ。だが保護課職員は、長男に援助
を打診するよう求めた。「考えてみる」と帰宅した男性から以後、連絡はなく、
市からの訪問もなかった。
 「9月の時点から急迫した状態で、職権で保護すべきだった」という批判が福
祉関係者や市議から出た。
 しかし市は「すぐ命にかかわる状態でなかった。親族の扶養の活用は保護を受
ける要件」と説明。末吉興一市長は「市の対応に何も問題はない。孤独死を防ぐ
ために重要なのは、地域住民の協力体制だ」と言う。

 ■水際作戦
 生活保護の受給者は1990年代末から急増し、全国で100万世帯を超えた
が、北九州市だけは微減傾向が続く。保護費の今年度予算は9年前と同じ300
億円。運用は全国一厳しいと言われる。
 「相談の段階で様々な書類提出を求められる。申請書をもらうのは至難の業。
自分で書いても受け取りを拒否されるし……」と、困窮者の相談に乗る「八幡生
活と健康を守る会」の吉田久子事務局長。
 相談にとどめて申請させない手法は“水際作戦”と呼ばれる。相談に対する申
請率、申請に対する保護開始率の年度目標を定めた文書も表面化した。厚生労働
省の集計では、職権保護を除いた04年度の同市の申請率は16%弱。他の政令
市(22〜72%)より低い。
 かつて北九州市は炭鉱の閉山などの影響で人口比の保護率が全国一だった。暴
力団員らの不正受給を契機に、市は70年代末から「適正化」を強化した。保護
の開始と廃止の件数の差(開廃差)の目標を毎年度、各区に設定させた。窓口の
相談は、係長級の「面接主査」だけが担当し、申請に来た市民に再考を説いた。
 「5件開始したら5件以上を廃止する。ノルマに取り組まないと、人事評価に
響く」と元ケースワーカー。
 「真に必要な人への保護は漏らしていない」と市は強調するが、たとえばホー
ムレス状態の場合、北九州市は救急車で入院した時に実質、限定している。厚労
省は、路上からの保護申請やアパートに入る敷金支給も認めている。

 ■全国的な問題
 生活保護に絡む悲劇は他の地域でも相次いでいる。
 京都市では今年2月、認知症の母親の介護で勤めをやめ、生活に困った男性が
福祉事務所を3回訪れたものの保護を受けられず、心中を図って母親を殺害した。
7月の京都地裁判決は「生活保護行政も問われている」と批判した。
 秋田市では7月、睡眠障害で失業し、生活保護を2回申請して却下された男性
(37)が、福祉事務所前に止めた車内で練炭をたいて自殺した。「自分が犠牲
になって福祉を良くしたい」と前夜、知人に話していたという。
 日弁連がこの夏、初めて全国で実施した生活保護「110番」には634件の
相談があった。保護を断られた180件のうち、118件(66%)は違法の疑
いが濃いという。
 「まだ若い」「働く能力がある」「親族がいる」「借金がある」「持ち家だか
ら」といった理由だけで一律に保護を受けられないと誤解させる説明が多く、保
護開始後に辞退届を強要した事例も複数あった。
 分析した小久保哲郎弁護士(大阪)は「地域を問わず、知識不足をよいことに
相談でごまかす権利侵害が日常的に起きている」と言う。
 「現代日本の貧困と生存権保障」をテーマに北海道釧路市で開かれた人権擁護
大会では、違法運用の是正と権利を守る法改正を求め、生活困窮者への法的支援
に全国の弁護士が取り組むよう決議した。

 ◆厳しい北九州市モデルに「適正化」ハードル上がる

 ■素人ワーカー
 現に困窮していれば、原因を問わず、人間らしい生活を権利として保障するの
が生活保護法だ。国の責任で無差別平等に行う必要がある。ただ、同法には「他
の制度、能力、資産、親族の援助などあらゆるものを活用する」という要件もあ
る。「補足性の原理」と呼ばれ、この解釈によって“入り口”の幅に差が生じて
いる。現実に仕事がないのに働く能力の活用を過度に要求すれば、排除になる。
 国は81年の「123号通知」で、申請時に資産や親族の徹底調査を求めた。
 京都市で長くケースワーカーを務めた吉永純(あつし)・花園大助教授(公的
扶助論)は「北九州市をモデルにした『適正化』で、申請の心理的な敷居を高く
した。しかも大半の自治体のワーカーは数年で異動する行政職。福祉の素人が、
保護を減らせと指導されて国の実施要領にも反する運用を広げ、無法地帯になっ
た。バブル崩壊後の不況下に90年代半ばまで保護率が減ったのはそのためだ」
と指摘する。
 その後、北九州市は厳しい締め付けを続け、他都市は失業などによる生活困窮
者をある程度、受け止めたと言えるが、保護の増え方が著しい大阪市も、運用は
決して甘くはない。
 「国も自治体も財政優先で生活保護を締め付ける傾向が強まった。適正化を言
うなら、必要な人にきちんと適用すべきで、まず窓口での排除をなくすことだ。
申請は本来、口頭でも有効だ」と吉永助教授は訴える。
 厚労省社会・援護局指導監査室の話「相談は懇切丁寧に行い、制度の説明も必
要だが、申請権の侵害はあってはならない。不正受給の防止は、申請後にしっか
り調査すればよいことだ」
 
 ◆第三者機関導入検討を
 「血税を軽く考えては困る」「困っている人は大勢いる」。福祉事務所の相談
面接では、そんな言葉も一部の職員から出るようだ。相談者のモラルを問うつも
りかも知れないが、窮地にある人をはねつけると深刻な事態を招く。公務員の側
にモラル低下はないだろうか。生活困窮者の立場は弱い。法律家の支援とともに、
福祉行政を審査・評価する第三者機関の導入も検討したほうがいい。(原)


■日弁連の生活保護電話相談に寄せられた事例の一部=表
相談者・福祉事務所の対応(いずれも違法の疑いと日弁連は判断)

【北海道、70代女性】
 独居、年金は月5万5000円。病気が5つくらいある。福祉課で「保護を受ける
のは最低の人間だ」と言われ、申請できない
【関東、70代男性】
70代の妻と2人暮らし。年金は月10万円。妻の通院に車が必要なのに、廃車にし
ないと保護は出せないと言われた
【近畿、30代女性】
単身、精神障害の認定あり。仕事が見つからないが、申請書を書かせてもらえな
い。持ち家にいることも問題と言われた
【近畿、60代男性】
妻と2人暮らし。相談に行ったけれど、「65歳までは生活保護は出ません」と言
われた
【中国、50代女性】
同居の夫に国民金融公庫の負債約80万円がある。「自己破産してからでないと受
給できない」と言われた
【九州、80代男性】
年金は月2万円。40代の失業中の息子と同居。「若い者がいるからダメ」と申請
させてもらえず。電気、水道が止められている
【九州、50代女性】
夫はタクシー運転手だが病気で月収6万円。自分はパートで月5万円。病院に行
く金がないので相談に行ったが、「もっと高収入の仕事をしなさい」と言われた
【九州、40代女性】
くも膜下出血で倒れ、80代の母親と同居。保護を4〜5回求めたが、「内職をし
ろ」「身内に援助してもらえ」「手持ち金を使い切れ」と申請させてもらえない


■〈生活保護〉
 憲法25条が定める「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」の保障と自
立の援助が目的。生活、住宅、教育、医療など8種類の扶助がある。実務は市・
特別区や都道府県が行うが、保護費の75%は国の負担。
 
◆グラフ=主な政令市と全国の保護率の推移
 
◆写真=生活保護を拒まれ、男性が餓死した市営住宅(北九州市門司区) 」

 

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◆『現代思想』34-(2006年12月号) 20061201 特集:自立を強いられる社会
 1300円(本体1238円)ISBN4-7917-1157-2 [amazon][boople]  ※, b d

*このファイルは文部科学省科学研究費補助金を受けてなされている研究(基盤(B)・課題番号16330111 2004.4〜2008.3)の成果/の ための資料の一部でもあります。

UP:20061027 REV:20080116
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