◆1981
1981 0500 NYのゲイ新聞「ニューヨーク・ネイティブ」が奇妙な病気の流行を報道
1981 0605 米疾病対策センター(CDC)の死亡疾病週報にゲイ男性間にカリニ肺炎の多発を報告
1981 0704 死亡疾病週報でニューヨークとカリフォルニアのゲイ男性のカポジ肉腫症例報告
1981 0705 ニューヨーク・タイムズがゲイ男性のカポジ肉腫多発を報道
1981 0811 NYのゲイ作家ラリー・クレーマー氏のアパートにゲイ男性80人集まる
◆1982
1982 0112 NYのエイズ対策組織ゲイメンズ・ヘルス・クライシス(GMHC)と命名
1982 0716 CDCの死亡疾病週報が血友病患者の症例を報告
1982 0702 AIDS命名
1982 1210 CDCの死亡疾病週報が輸血、血液製剤によるエイズ症例を報告
1982 1217 CDCの死亡疾病週報が乳幼児のエイズ症例を報告
◆1983
1983 0104 CDCのドン・フランシス博士が米血液銀行業界との会合で血液対策を要請
1983 0107 CDCの死亡疾病週報に異性間の性行為による女性のエイズ症例報告
1983 0321 ニューズ・ウィークのエイズ特集記事「エピデミック」
1983 0520 仏パスツール研グループが「サイエンス」にウイルス(LAV)分離の論文
1983 0613 厚生省AIDSの実態把握に関する研究班(エイズ研究班)発足
1983 0819 エイズ研究班の第3回会議。帝京大で死亡した男性血友病患者症例のエイズ症例認定を見送り。
◆1984
1984 0423 マーガレット・ヘックラー米厚生長官が国立がん研究所のギャロ博士のグループによりエイズの原因ウイルスが分離されたと宣言
1984 0504 ギャロ博士が「サイエンス」にウイルス(HTLVV)分離の論文
1984 0604 ミシェル・フーコー死亡
1984 0904 AIDSの実態把握に関する研究班解散、AIDS調査検討委員会発足
◆1985
1985 0208 パスツール研のモンタニエ所長がLAVとHTLVVは同一患者からのウイルスである可能性を示唆。ギャロ博士のウイルス盗用疑惑浮上
1985 0302 米食品医薬品局(FDA)がHIV抗体検査法承認
1985 0322 米国在住の日本人男性同性愛者を日本で最初のエイズ患者と認定
1985 0322 第1回国際エイズ会議(アトランタ)
1985 0421 NYでラリー・クレーマーの「ノーマル・ハート」上演
1985 0530 1983年に認定を見送った男性血友病患者の帝京大症例をエイズと認定
1985 0600 東京で同性愛者を対象にした電話相談事業
1985 0701 厚生省加熱第8凝固因子製剤承認
1985 0725 ロック・ハドソンがエイズにかかっていることを公表
1985 0801 HIV感染の血友病患者ライアン・ホワイトが通学禁止措置に対し提訴
1985 0901 米国エイズ研究財団(AmFAR)設立
1985 1002 ロック・ハドソン死亡
都立駒込病院エイズ専門外来開設
1985 1023 厚生省献血の問診を強化
◆1986
1986 0000 ペリー・エリスがエイズで死亡
1986 0500 国際ウイルス学会がエイズの原因ウイルスをHIVと命名
1986 0600 第2回国際エイズ学会(パリ)
1986 1022 米国で「エイズに関する公衆衛生総監報告」(クープ報告)。明確なエイズ教育とコンドーム使用の普及を呼びかける
1986 1100 フィリピン女性の感染が報じられ松本でエイズパニック
1986 1219 厚生省AIDS調査検討委員会エイズサーベイランス委員会に移行
1986 1229 ザンビアのカウンダ大統領、息子がエイズで死亡したことを公表
◆1987
1987 0117 神戸で日本初の女性のエイズ患者報告、エイズ・パニック広がる
1987 0204 リベラーチェがエイズで死亡
1987 0216 国内でHIV感染の主婦が妊娠の報道
1987 0224 エイズ対策関係閣僚会議初会合、エイズ問題総合対策大綱を決定
1987 0300 ニューヨークでアクト・アップ発足
1987 1220 第1回エイズ研究会(日本エイズ学会)
1987 0320 米食品医薬品局(FDA)がAZTをエイズ治療薬として承認
1987 0331 エイズ予防法案国会に上程
レーガン米大統領とシラク仏首相がエイズ・ウイルス論争の解決の共同声明
1987 0409 エイズ対策専門家会議発足
1987 0500 WHOに世界エイズプログラム(GPA)設置
1987 0506 エイズ予防財団設立発起人会
1987 0531 レーガン米大統領が初めて演説でエイズに言及
1987 0601 第3回国際エイズ会議(ワシントン)
1987 0624 レーガン米大統領がHIV大統領諮問委員会設置
1987 1011 ネームズ・プロジェクトが米国の首都ワシントンで初のエイズ・メモリアル・キルト全米展示
1987 1220 京都で第1回エイズ研究会(現在の日本エイズ学会)
◆1988
1988 0100 エイズ対策世界保健大臣会議(ロンドン)
1988 0300 文部省が全国小中高校に教師用「エイズに関する指導の手引」を配布
1988 0400 国立予防衛生研究所(現・国立感染症研究所)にエイズ研究センター設置 国立病院医療センターにエイズ医療情報センター設置
1988 0501 米厚生省がエイズ啓発冊子を全世帯に配布
1988 0612 第4回国際エイズ会議(ストックホルム)
1988 0624 米国のHIV大統領諮問委員会が最終報告書
1988 0700 HIVと人権情報センター発足
1988 1201 第1回世界エイズデー
1988 1223 エイズ予防法国会で成立
◆1989
1989 0117 エイズ予防法公布
1989 0217 エイズ予防法施行
エイズ・アクション発足
1989 0306 ロバート・メイプルソープがエイズで死亡
1989 0400 米移民局がオランダ人のエイズ患者の入国を拒否し収監
1989 0508 大阪HIV訴訟提訴
1989 0600 第5回国際エイズ会議(モントリオール)
1989 0803 米国家エイズ委員会発足
1989 1027 東京HIV訴訟提訴
◆1990
1990 0216 キース・へリングがエイズで死亡
1990 0408 ライアン・ホワイトがエイズで死亡
1990 0600 第6回国際エイズ会議(サンフランシスコ)
米入国規制への抗議で大荒れ
1990 0726 全米障害者法(ADA)にブッシュ大統領が署名
1990 1110 メモリアル・キルト・ジャパン発足
1990 1124 エイズ&ソサエティ研究会議発足
1990 1201 ビジュアル・エイズ・TOKYOの初会合
◆1991
1991 0000 ビジュアル・エイズがレッドリボン運動
1991 0402 京都市美術館でエイズ・メモリアル・キルトの全国巡回展示開始
1991 0600 第6回国際エイズ会議(フィレンツェ)
1991 0617 HIV訴訟で実名を公表していた赤瀬範保さんが死去
1991 0925 米国家エイズ委員会のベリンダ・メーソン委員がエイズで死亡
1991 0925 米国家エイズ委員会報告書「アメリカン・リビング・ウィズ・エイズ」
1991 0925 歯科医からHIVに感染したと主張する女性が米議会公聴会で証言
1991 1107 マジック・ジョンソンがHIV感染を公表してNBA引退
1991 1124 フレディ・マーキュリーがエイズで死亡
◆1992
1992 0319 5年ぶりエイズ対策関係閣僚会議でエイズ問題総合対策大綱改定
1992 0500 東京商工会議所がエイズ問題懇談会
1992 0517 新宿でエイズ・キャンドル・ライト・メモリアル
1992 0714 大統領候補指名のための米民主党大会でエイズ患者のエリザベス・グレイサーとボブ・ハットイが演説
1992 0720 第8回国際エイズ会議(アムステルダム)で米国エイズ研究財団のエリザベス・テーラーがブッシュ米大統領批判演説
1992 0819 大統領候補指名のための米共和党大会でエイズ患者のマリー・フィッシャーが演説
1992 1023 東京都が著名人を起用してエイズ対策キャンペーンのテレビCM放送
1992 1028 エイズ患者の平田豊さんが都内のホテルで記者会見
1992 1201 文部省「エイズに関する指導の手引き」を全面改訂、全国小中高校に配布会社員がHIV感染を理由にした解雇は不当として東京地裁に提訴
◆1993
1993 0106 ルドルフ・ヌレーエフがエイズで死亡
1993 0206 アーサー・アッシュがエイズで死亡
1993 0226 第1回PWA賞受賞式(東京)
1993 0419 エイズ予防財団のエイズ・ストップ基金発足
1993 0600 第9回国際エイズ会議(ベルリン)
1993 0628 米国家エイズ委員会最終報告書「エイズ・拡大する悲劇」
1993 0701 厚生省が「エイズ治療の拠点病院の整備について」を通知
1993 1201 アクト・アゲインスト・エイズ(AAA)が全国6会場でコンサート
◆1994
1994 0216 ランディ・シュルツ、エイズで死亡
1994 0220 デレク・ジャーマンがエイズで死亡
映画「フィラデルフィア」でエイズ患者役を演じたトム・ハンクスにアカデミー賞主演男優賞
1994 04115 HAINプロジェクト発足
ぷれいす東京発足
1994 0529 平田豊さんがエイズで死亡
1994 0626 ニューヨークでストーンウォール暴動25周年大行進
1994 0725 エイズ&ソサイエティ研究会議がエイズ対策提言発表
1994 0726 国連経済社会理事会で国連エイズ共同プログラム推進決議採択
1994 0700 第10回国際エイズ会議(横浜)
1994 0901 エイズ対策企業懇話会発足
1994 0912 全米科学アカデミー医学研究所の「血液製剤によるHIV感染調査委員会」がワシントンで公聴会
1994 1003 池袋に「AIDSを知ろう館」開設
1994 1201 パリ・エイズサミット、GIPA原則打ち出す
◆1995
1995 0300 HIV感染を理由にした東京地裁の解雇不当訴訟で原告の元会社員勝訴
1995 0306 東京HIV訴訟原告の川田龍平さんが記者会見して実名を公表
1995 0700 全米科学アカデミー医学研究所が報告書「HIVと血液供給・危機における方針決定の分析」を公表
◆1996
1996 0100 米国エイズ会議でカクテル療法話題に
国連エイズ計画(UNAIDS)発足
1996 0130 マジック・ジョンソンがNBA現場復帰
1996 0216 菅直人厚相が東京。大阪HIV訴訟原告らに国の責任を認め謝罪
1996 0329 東京、大阪HIV訴訟和解成立
1996 0514 マジック・ジョンソンが再びNBA引退
1996 0602 ブロードウェイ・ミュージカル「レント」トニー賞受賞
1996 0607 ニューヨークのタウンホールでエイズ対策への理解を呼びかけ
JAWSジャズ・コンサート
1996 0707 第11回国際エイズ会議(バンクーバー)「一つの世界、一つの希望」
1996 0800 47都道府県の239医療機関をエイズ拠点病院に選定
東京地検が安部英・帝京大学副学長を逮捕
◆1997
1997 0401 HIV訴訟和解を踏まえ、国立国際医療センターに「エイズ治療・研究開発 センター」
1997 1101 エイズサーベイランス委員会がエイズ動向委員会に改称
◆1998
1998 0200 国立感染症研究所とタイ国立衛生研究所がエイズ・ワクチン開発の共同研 究開始
1998 0401 HIV感染者の身体障害者認定制度スタート
1998 0628 第12回国際エイズ会議(ジュネーブ)「ギャップを埋めよう」
1998 0901 ジョナサン・マン博士が飛行機事故で死亡
1998 0925 感染症法成立
◆1999
1999 夏 ニューヨークで西ナイルウイルス感染広がる
1999 1200 「国境なき医師団」ノーベル平和賞受賞
◆2000
2000 0110 国連安保理でエイズ問題集中討議
2000 0306 UNAIDSが年間キャンペーン標語を発表「エイズ男が違いを作る」
2000 0422 軽井沢にポジティブ・カフェ「ノーチェ」開店
2000 0500 ブラジルの工業所有権法がTRIPS協定違反として米国がWTOに提訴
2000 0709 第13回国際エイズ会議(ダーバン)「沈黙を破れ」
2000 0721 九州沖縄サミット、日本は沖縄感染症イニシアチブ(IDI)を発表
2000 0906 国連ミレニアムサミット
2000 1124 UNAIDSが2000年末のHIV感染者数は推定3610万人と発表
2000 1207 感染症対策沖縄国際会議
◆2001
2001 0201 薬の知的所有をめぐる米国とブラジルの争いでWTOに紛争調停パネル
2001 0207 インドの製薬会社シプラが抗レトロウイルス薬の廉価供給発表
2001 0305 南アフリカで大手製薬39社がエイズ治療薬の特許権侵害で南ア政府を訴え た裁判の審理開始
2001 0424 アブジャで開かれたHIV/エイズ、結核、その他の感染症に関するアフリカ サミットでアナン国連事務総長が世界エイズ基金創設を提唱
2001 0419 大手製薬39社が南ア政府に対するエイズ治療薬の特許権侵害の訴え取り下 げ
2001 0526 第1回軽井沢エイズウォーク
2001 0625 国連エイズ特別総会開幕
米国がブラジルに対するTRIPS違反提訴取り下げを発表
2001 0720 ジェノバ・サミットで世界エイズ・結核・マラリア対策基金創設決定
2001 0911 米中枢同時多発テロ
2001 1012 ノルウェーのノーベル賞委が2001年ノーベル平和賞は国連とアナン事務総 長と発表
◆2002
2002 0200 エイズ・結核・マラリア対策基金(GFATM)発足
2002 0422 日本国内のHIV感染者団体(JaNP+)発足
2002 0707 第14回国際エイズ会議(バルセロナ)
2002 1122 第7回アジア・太平洋地域エイズ国際会議のプレイベント
「プレカップ神戸2002」開催
◆2003
2003 0128 ブッシュ米大統領一般教書演説、エイズ対策に5年間で150億ドルの支出約 束
2003 0214 東京でWTO非公式閣僚会議
2003 0705 第7回アジア・太平洋地域エイズ国際会議(神戸)がSARSの流行を懸念して
2003年から2005年に延期
2003 0919 東京のUNギャラリーでポジティブ・ライブス写真展開催
2003 0922 国連総会エイズ高級レベル会合開催
◇出典
宮田一雄 20031201 『世界はエイズとどう闘ってきたのか―危機の20年を歩く―』 ポット出版 238 p ISBN 4939015564 2000E
*作成:三浦藍