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障害者(運動)と安楽死尊厳死

安楽死尊厳死



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障害者殺し

■論文・報告

◆大谷いづみ 2005/03/25 「太田典礼小論――安楽死思想の彼岸と此岸」,『死生学研究』5:99-122 ※
 http://devita-etmorte.com/archives/oi05a.html

◆大谷 いづみ 2005/09/18 「1960-70年代の「安楽死」論と反対論が示唆するもの――「しののめ」誌と「青い芝の会」による障害者からの異議申し立てを中心に」,第2回障害学会 於:関西大学
 http://www.jsds.org/jsds2005/resume/20050201.doc



◇1961/07/13 「重身障者をもつ父として」,『朝日新聞』1961-7-13 東京夕刊: 2(投稿・「声」欄)

◆1962/06 『しののめ』47 特集:安楽死をめぐって
cf.◇立岩 真也 2012/12/24 「『生死の語り行い・1』出てます――予告&補遺・6」
 生活書院のHP http://www.seikatsushoin.com/web/tateiwa06.html

◆花田 春兆 1962/06 「現代のヒルコ達――小林提樹先生へ」,『しののめ』47→19681020 『身障問題の出発』,pp.1-13

◇1962/07/10 「「女性自身」に抗議 西宮市肢体障害者協会"身障者をべっ視"」,『朝日新聞』1962-7-10大阪朝刊:11
◇1962?
 「私を殺してほしい」 (『女性自身』7.9 ) に、関西のある肢体不自由者協会会長が抗議 (「「女性自身」に抗議。身障者をべつ視」『朝日新聞』 (大阪本社版 7.10 )・だが, 暗い現状がある以上、仕方がない

◆石川 達三・戸川 エマ・小林 提樹水上 勉仁木 悦子 196302  「誌上裁判 奇形児は殺されるべきか」,『婦人公論』48-2:124-131

◆花田 春兆 1963/06 「切捨御免のヒューマニズム」,『しののめ』50→19681020 『身障問題の出発』,pp.14-23

◆水上 勉 196306 「拝啓池田総理大臣殿」,『中央公論』1963年6月号,pp.124-134

◆黒金 泰美 196307 「拝復水上勉様――総理に変わり『拝啓池田総理大臣殿』に応える」,『中央公論』1963年7月号,pp.84-89

◇1963/08/03 「捜査は見合わせる 「女性自身」の福祉法違反問題 "雑誌類の扱いに検討の余地"」,『朝日新聞』1963/08/03東京夕刊:7
◆花田 春兆 1963/10 「お任せしましょう水上さん」,『しののめ』51→19681020 『身障問題の出発』,pp.78-85

◆19681020 花田春兆『身障問題の出発』,しののめ発行所,しののめ叢書7,163p. 350 ※/東京都障害者福祉会館403

◆19700700 神奈川青い芝の会 母親の障害児殺しに厳正裁判要求(711008第一審判決懲役2年執行猶予3年)* 

◆19721027 「『ぼくはききたい ぼくはにんげんなのか』身障者殺人事件 安楽死させられる側の“声にならない声”」,『週刊朝日』一九七二年一〇月二七日号。一五一−一五五頁
 太田典礼、花田春兆、植松正、那須宗一らの発言を紹介(↓大谷論文)

◆19730315 しののめ編集部編『強いられる安楽死』
 「例えば、死に対する自己決定として主張される「安楽死」「尊厳死」に対して早くから疑念を発してきたのも障害を持つ人達だった◇05。ここには矛盾があるように見える。[…]」
 「◇05 かなり早くになされた批判としてしののめ編集部[1973]がある。」(立岩『私的所有論』
 「ここでとりあげるのは、厳密な意味での安楽死ではありません。
 それは、確実な死が眼前に迫っているわけでも、耐えがたい肉体的苦痛が身をさいなんでいるわけでも、本人の死を希望する意志が確かめられたわけでもないからです。安楽死を肯定しようとする人々でも、正常な神経の持ち主ならば、当然数えあげる筈の最低の条件を満たしていないことになります。
 ですから、それは、安楽死という名をかりた殺人に違いないのです。[…]」
(p.1「出版にあたって」)→安楽死を巡る言説

cf.◇立岩 真也 2012/12/24 「『生死の語り行い・1』出てます――予告&補遺・6」
 生活書院のHP http://www.seikatsushoin.com/web/tateiwa06.html

◆横田 弘 19740115 『炎群――障害者殺しの思想』,しののめ発行所,しののめ叢書13,177p. 850 ※r:[椎木章氏蔵書]/東社3639..27

 「何故、脳性マヒ者は殺されるのだろう。
 なぜ、殺されなくてはならないのだろう。
 そして、多くの人々は「惨めな状態で生き続けるより、殺された方がむしろ幸せ」と考えるのだろう。

 「植物人間は、人格のある人間だとは思ってません。無用の者は社会から消えるべきなんだ。社会の幸福、文明の進歩のために努力している人と、発展に寄与できる能力を持った人だけが優先性を持っているのであって、重症障害者やコウコツの老人から「われわれを大事にしろ」などといわれては、たまったものではない。」

 これは、週刊朝日七二年一〇月二七日号「安楽死させられる側の声にならない声」という」気しにある元国会議員で、「日本安楽死協会」なる物を作ろうとしている 太田典礼の言葉だ。私たち重度脳性マヒ者にとって絶対許せない。又、絶対に許してはならないこの言葉こそ、実は脳性マヒ者(以下CP者と云う)殺し、経済審議会が二月八日に答申した新経済五カ年計画のなかでうたっている重度心身障害者全員の隔離収容、そして胎児チェックを一つの柱とする優生保護法改定案を始めとするすべての障害者問題に対する基本的な姿勢であり、偽りのない感情である事を私はまず一点押えて置かなければならない。」(p.6)

◇19760120 「安楽死協会」設立。初代理事長に太田典礼就任

◆197707 太田典礼・成田薫「安楽死について」 於:九州大学医学部

◇大谷いづみ 2005/03/25 「太田典礼小論――安楽死思想の彼岸と此岸」,『死生学研究』5:99-122 ※
 http://devita-etmorte.com/archives/oi05a.html

 「精力的かつ戦略的な安楽死運動の中で、典礼が、終始「むずかしい問題」として警戒を隠さなかったのが障害者団体からのクレイムである。
 発言再開の一九七二年に前後して、親による障害児/者殺害事件の減刑嘆願運動に対し、脳性マヒ障害者団体「神奈川青い芝の会」が「安楽死」させられる側からの異議申し立てを提起すると、典礼の安楽死運動は、しばしば心身障害者問題と結びつけて語られることになる。その象徴が、発言再開直後の一九七二年一〇月、『週刊朝日』に掲載された、「ぼくはききたい ぼくはにんげんなのか」と題する記事である(14) 。奇しくも同年、「胎児条項」の導入を含む優生保護法の改正問題、兵庫県「不幸な子どもの生まれない」対策室が全国に先駆けて発足させた、羊水検査の費用を県費で負担する制度の双方に「青い芝の会」は激しい反対運動を展開した。ここにいたって典礼は、優生保護法制定者・擁護者にして安楽死運動の立役者という、彼の生涯を代表する二つの運動において、心身障害者と真っ向から対立することになったのである。実際、一九七七年に九州大学で行われた典礼と成田薫の講演会が福岡青い芝の会と青医連(青年医師連合)の抗議行動で混乱し、その後、京都大学十一月祭の安楽死シンポジウムにおいて、全障連(全国障害者解放運動連絡会議)の抗議により、典礼の参加が急遽取り下げられ(105p)るという事件(15)もおきた。前後して、大学祭等の集会で、典礼はしばしば学生たちの糾弾を体験している。
 しかし、障害胎児の中絶と安楽死は、障害者の存在を否定するものであるという障害者からの異議申し立てを、典礼は頭から否定する。とりわけ、前述の『週刊朝日』の記事については、自著のなかで、自らの発言も引きつつ詳細に紹介して「安楽死が、全く障害者殺しにされてしまっている。ひどい見当違いである。誤解どころではなく、むりやり心身障害問題と結びつけることによって安楽死に対するまじめな議論を否定しようとするもの」と断ずる(16)。一九七八年、松田道雄らによって結成された「安楽死法制化を阻止する会」の、「『安楽死』を肯定することは、事実上、病人や老人に『死ね』という圧力を加えることになるのではないか」という懸念にも、態度は同様であった。」

(14) 「『ぼくはききたい ぼくはにんげんなのか』身障者殺人事件 安楽死させられる側の“声にならない声”」(『週刊朝日』一九七二年一〇月二七日号。一五一−一五五頁)。太田典礼、花田春兆、植松正、那須宗一らの発言が紹介されている。
(15) 私はこの事件は、シンガー事件の先駆と考えている。その意味でも、典礼は「先駆」であるが、「青い芝の会」の先駆性もまた、同時に指摘されるべきであろう。

◇福本 博文 20020220 『リビング・ウィルと尊厳死』,集英社新書,204p. ISBN: 4087201317 693 [amazon][kinokuniya]※,

 「太田たちの安楽死運動に反対する急先鋒は、主に障害者運動の活動家たちであった。七七年七月、九州大学医学部で両者が対立する事件が起こった。太田と元名古屋高裁主任判事の成田薫弁護士によって「安楽死について」という議題の講演会が開かれていたときのことである。
 成田が論壇に立つと、車椅子に乗った日本脳性マヒ者協会福岡青い芝の会員の会員三名が会場に入り込んだ。「障害者を抹殺するのか」などと大声をあげ、場内は騒然となったのだ。さらに、彼らを支援する青年医師連合のメンバーが「安楽死立法化は障害者抹殺への道」というパンフレットを配って歩いた。/「安楽死は、障害者問題とはまったく無関係だ」/と成田がなだめても、彼らは聞き入れなかった。それどころか、成田に平手打ちを食らわせたのだ。話し合いになったが、議論は平行線をたどり、一向に噛み合わなかった。」(福本[2002:144])
 福岡青い芝の会は1977.3結成(『全健協』:24-26) cf.青い芝の会

◆197811 京都大学十一月祭

 「京都大学十一月祭の安楽死シンポジウムにおいて、全障連(全国障害者解放運動連絡会議)の抗議により、典礼の参加が急遽取り下げられ(105p)るという事件(15)もおきた。前後して、大学祭等の集会で、典礼はしばしば学生たちの糾弾を体験している。」(大谷[2005])

 「太田は、七八年八月に京都大学の学生実行委員会から十一月祭シンポジウムへの出席を要請されていた。ところが、十月になって突如、主催者から学内に反対があって、身の安全も保障しかねるので降板してほしい、という連絡を受けた。
 「学内に障害者解放運動に敵対する団体が登場することは許すことはできない。講演を行なうことは構わないが、会場に於いてどのような事態が発生しても責任は一切負えない。」
 という全国障害者連絡会議からの反対声明がよせられたのである。」(福本[2002:145])
 *全国障害者連絡会議→全国障害者解放運動連絡会議

◆横田 弘 19790120 『障害者殺しの思想』,JCA出版,219p. 1600 ※/東社369.27

本間 康二 1979/05/15 「カレン裁判の全貌」,『月刊障害者問題』37(創刊3周年記念特集)
 http://www4.famille.ne.jp/~aikoh/000honma-jidai-shyo_0251.html

本間 康二 1979/05/15 「カレンがともす灯」,『月刊障害者問題』37(創刊3周年記念特集)
 http://www4.famille.ne.jp/~aikoh/000honma-jidai-shyo_025.html

◆野坂 昭如 1986/11 「子殺し親殺しのすゝめ――ベトナムの二重体児にとっての幸せは「生まれてこないこと」ではなかったのか……」,『諸君』1986-11:126-135

八木 晃介 2012/06/30 「「尊厳死問題」を知ろう」(講演)→『バクバク』102
 バクバクの会勉強会2012年6月30日
 http://www.bakubaku.org/seimeirinri-rensai102.html
 「この国(日本)では1940年に国民優生法が制定されて、翌年41年末までに435人が断種されたという記録があるようです。この優生思想をどんな具合に人々が表現しているかということを幾つか挙げてみます。
・故・太田典礼(元日本安楽死協会、日本尊厳死協会理事長)
 […]
・渡部昇一(上智大名誉教授)
 […]
・野坂昭如(作家)
 それから、その次は、作家の野坂昭如さんです。この人の小説、結構私は好きなんですけど、本当は。だけど、雑誌『諸君』の1986年11月号でこういうことを言ってるんですね。「お腹の子がダウン症だったら中絶することだ、あえて断定しておくが、彼らが生まれてどういう喜びがあるというのか」と。
 太田さん、渡部さん、野坂さんのいささか極端な主張には共通性があって、それは先ほどからも述べているように、「価値のある生命」と「無価値な生命」とを相対化して、無価値な生命は滅却してよろしい、あるいは、滅却すべきであると主張しているところです。」

八木 晃介 2012/06/30 「「尊厳死問題」を知ろう」(講演)→『バクバク』102
 バクバクの会勉強会2012年6月30日
 http://www.bakubaku.org/seimeirinri-rensai102.html


◆立岩 真也 2012/12/24 「『生死の語り行い・1』出てます――予告&補遺・6」
 生活書院のHP http://www.seikatsushoin.com/web/tateiwa06.html

◆立岩 真也 2012/12/27 「『生死の語り行い・1』出てます・続――予告&補遺・7」,生活書院のHP
 http://www.seikatsushoin.com/web/tateiwa07.html

『唯の生』表紙   『生死の語り行い・1』表紙

◆立岩 真也・有馬 斉 2012/10/31 『生死の語り行い・1――尊厳死法案・抵抗・生命倫理学』,生活書院,241p. ISBN-10: 4865000003 ISBN-13: 978-4865000009 [amazon][kinokuniya] ※ et. et-2012.

 □第U章 引用集――法案・意見
□末期医療の特別措置法案 日本安楽死協会 1978/11
□「安楽死法制化を阻止する会」の声明 1978/11
□「安楽死法制化を阻止する会」の声明に対する反駁声明 日本安楽死協会 1978/12/20
□尊厳死に関する法律案要綱  日本尊厳死協会 2003/12/01
安楽死・尊厳死法制化を阻止する会声明 2005/06/25
□終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案・第1案  2012/07/31
□終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案・第2案  2012/07/31
□尊厳死立法に反対します 今こそ尊厳ある生を 全国「精神病」者集団 2012/01/27
□尊厳死法制化を考える議員連盟の件で ALS/MNDサポートセンターさくら会 2012/01/31
□全国青い芝の会は「尊厳死法案提出」に反対し強く抗議をします。 日本脳性マヒ者協会「全国青い芝の会」 2012/02/29 
□私たちは、生命維持に必要な治療を拒否するための法案上程に対し、反対いたします。 人工呼吸器をつけた子の親の会(バクバクの会) 2012/03/13
日本ALS協会 「終末期の医療における患者の意志の尊重に関する法律案」上程に対する意見表明 2012/03/19
□終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案の制定に反対する 社団法人全国委脊髄損傷者連合会・ NPO日本せきずい基金 2012/03/22
日本弁護士連合会 「終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案仮称)」に対する会長声明 2012/04/04
日本自立生活センター「尊厳死ってなんやねん!?」学習会参加者有志一同 尊厳死法制化撤回を求めます 2012/04/13
□法律案に反対する団体の意見に対する(社)日本尊厳死協会の見解 2012/04/24
□平成二四年四月二四日の日本尊厳死協会理事長、井形昭弘氏の見解は事実誤認  ALS/MNDサポートセンターさくら会 2012/05/25
□私たちは、「終末期の医療に患者の意思の尊重に関する法律案」(いわゆる「尊厳死法」)による法制化に強く反対し、慎重な議論を求めます。 全国遷延性意識障害者・家族の会 2012/06/03
□改めて尊厳死の法制化に強く反対します 人工呼吸器をつけた子の親の会(バクバクの会) 2012/07/12
□終末期における患者の意思の尊重に関する法律案(仮称)修正案について――疑問と要望  DPI(障害者インターナショナル)日本会議 2012/07/12
□尊厳死法制化反対の意見書 TILベンチレーターネットワーク 呼ネット 2012/07/12
□「終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案(仮称)」に関する声明 医療的ケアネット 2012/08/03
□尊厳死法制化に反対する呼びかけ 尊厳死の法制化を認めない市民の会 2012/08/27

 □第W章 「ブックガイド・医療と社会」より 立岩 真也
米国 2000/12 [連載04]
オランダ 2001/01 [連載05]
清水昭美 2001/06 [連載06]
松田道雄  2001/07[連載07]
斎藤 義彦DPI(障害者インターナショナル)世界大会で 2003/08 [連載30(抄)]
向井承子 2003/10[連載31]
香川知晶『死ぬ権利』 2008/10〜12 [連載・87〜89]

◆立岩 真也 2009/03/25 『唯の生』,筑摩書房,424p. ISBN-10: 4480867201 ISBN-13: 978-4480867209 [amazon][kinokuniya] ※ et.

第2章 近い過去と現在

1 二〇〇五年・尊厳死法案 [2005.5]
 1 患者の意思による、について
 2 不治で末期に限る、について
 3 伝統ある動きであることについて
2 一九七八年版/二〇〇三年版 [2005.6]
 1 二つの法案
 2 太田典礼 cf.太田 典礼
 3 変容?

第4章 現在

1 二〇〇五年春・夏 [2005.11]
 1 復唱・他
 2 四月の集会
 3 六月の集会

2 二〇〇六年三月 [2006.3]
 1 集会と事件
 2 意識がない(とされる)場合のこと
 3 自分のこと

3 二〇〇六年夏 [2006.7]
 1 事件後
 2 詮ない仕事

4 倫理委員会で
 1 倫理委員会で・二〇〇七年一月 [2007.1]
 2 何を伝えるか
 3 倫理委員会で・二〇〇八年七月 [2008.7]

5 日誌
 1 二〇〇五年
 2 二〇〇六年
 3 二〇〇七年
 4 二〇〇八年

 
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尊厳死法制化を考える議員連盟

安楽死・尊厳死法制化を阻止する会

尊厳死の法制化を認めない市民の会

尊厳死法制化に反対する会

反安楽死国際機動部隊(International Anti-Euthanasia Task Force)

Not Dead Yet


UP:20140814 REV:20141219, 20150204, 18, 19, 0224, 27, 28
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