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安楽死・尊厳死:フランス




◆「病人の権利および生の最終段階における権利に関する2005年4月22日の法律(全15か条)による公衆衛生法典および家族・社会福祉法典の改正」
 新田千春訳 MS Word・暫定版

■新着

児玉 真美 2016/01/29 「フランスで深い持続的鎮静を認める法案が議会通過」
 http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/65021083.html

■年表

1792   自殺は自由な行為であるとしてフランス法では処罰の対象でなくなる
       *千葉大学飯田研究室[2003:241]、 ビック[2006:812]
1922   ソヴィエト社会主義連邦共和国で積極的安楽死(euthanasie active)を認める刑法が成立
      しかし数ヶ月後にこの刑法は廃止される
       *森岡恭彦[1997:5]
19491914 フランス精神・政治学会による安楽死否認
 「一九四九年一〇月一四日、パリにおいて、学会は以下のことを決議した。
 (1)異常、畸形、知能欠陥、あるいは不治と見なされた患者に対して、死をもたらす意図を持つどのような方法を適用することも、厳重にしりぞける。[…]
 (2)安楽死、および一般的に言って、瀕死の病人に同情して《安楽で穏やかな》死を結果的にもたらすようなあらゆる方法は、等しく避けられねばならないと考える。[…]」(Bernadac[1967=1968→1979:257])*
*Bernadac, Christian 1967 Les Medicins: Les experiences medaicals humaines dans les camps de concentrations, Editions France-Empire=1968 野口 雄司 訳,『呪われた医師たち――ナチ強制収容所における生体実験』,早川書房,262p.,ASIN: B000JA5B96 [amazon] ※→19790815 ハヤカワ文庫,265p. ASIN: B000J8F8NW [amazon] ※ b e04 eg eg-ger
1957   ローマ教皇ピウス12世が「無用で、不釣り合いな」「患者あるいは他人にとって過度と判断される」
     手段は治療義務に含まれないことを承認
       *千葉大学飯田研究室[2003:238]
1962   I.Barrere et E.Lalou "Le dossier confidentiel de l'euthanasie"(『ドキュメント安楽死』講談社
     1989年)
      安楽死行為を行ったとする何人かにインタビューし、テレビ放映することが企画される。放映は中止
      されるがその代わりに出版されたもの
       *森岡恭彦[1997:5]
1964   ジャン=ロベール・ドゥブレイ(J-R.Debray) "Le Malade et son medecin"
      「執拗な治療(acharnement therapeutique)」という表現を初めて用いる
      以後、この語は「治る見込みのない患者に対し、非理性的なまでに執拗に、無益な治療を継続する
      こと」を指す言葉として定着
       *稲葉[2002:91]
197401  討論会「生と死を前にした人間の諸権利」がブザンソンで開催される
       *稲葉[2002:91]
1975   フランソワ・サルダ(Francois Sarda)"Le droit de vivre et le droit de mourir"(『生きる権利と死ぬ
     権利』みすず書房、1988年)
      「生命の権利に関する問題においては、真の急激な飛躍がなされなければならない。(中略)そこで
      人間の条件の本質的なところに立脚して、人間の最も基本的な権利を再考する必要が出てくることに
      なる。この最も基本的な権利は、・・・さまざまな人間の権利、他の人間の権利と衝突することにな
      ろう。」
       *森岡恭彦[1997:5]、 稲葉[2002:91]
1975   アメリカ・ニュージャージー州で、カレン・クインランの父親が娘の生命維持装置を取ることを認める
     よう提訴
       *『厚生福祉』2004年11月9日号
1976   カイヤヴェ法(Caillavet)制定
      脳死者から臓器を摘出する際に、本人の意思を確認する方法としてオプト・アウト(opt-out、コント
      ラクティング・アウト)という意思表示方式を採用。それは、死亡者が摘出を拒否する意思を明示して
      いなければ、摘出に同意しているものと推定する。
       *奈良[2002:74]
197603  アメリカ・ニュージャージー州の最高裁が、カレン・クインランの生命維持装置を外すことを容認する
     判決
       *『厚生福祉』2004年11月9日号
197608  東京で第一回安楽死国際会議
       *稲葉[2002:91]
19770930 アメリカ・カリフォルニア州で自然死法が成立
      延命治療を拒否するリヴィング・ウィルの有効性を認める
       *稲葉[2002:91]
19780411 カイヤヴェ(H.Caillavet)議員がフランス元老院に安楽死合法化法案(Proposition de loi relative
      au droit de vivre sa mort)を提出
       *稲葉[2002:79]
19791117 ミッシェル・リー・ランダ,ル・モンド紙に「ひとつの権利」を掲載
       *Guillon et Le Bonniee[1982=19830430:174]
1980?  ミッシェル・リー・ランダ,十数人で「尊厳死の権利擁護協会」を設立し初代議長に
1980   ローマ教皇庁教理省「安楽死に関する声明書」
      患者を治療できる見込みのない医療の停止や放棄を認める
       *ニューズウィーク日本版1988年4月7日号、千葉大学飯田研究室[2003:238]
19810523 尊厳死の権利擁護教会第二回総会で『自己解放の手引き』の配布について協議。出席者は100人
     足らず
1981   フランス尊厳死協会(ADMD,L'Association pour le Droit de Mourir dans la Dignite)
      「生命を終わらせるための最も効果的,親切な方法が科学技術によって工夫されるべき」こと
      を宣言。この考えに沿った「自殺の手引き書」が刊行される
       *『朝日新聞』1981年5月28日
19810715 フランス厚生省医療病院局長代行,ジャン=フランソワ・ラクロニック
      『自己解放の手引き書』についての懸念を文書で郵送
       *Guillon et Le Bonniee[1982=1983: 177]
1982   Guillon et Le Bonniee"Suicide, Mode D'emploi"
19830430 上記の邦訳,『自殺――もっとも安楽に死ねる方法』公刊
      その後まもなく,日本安楽死協会に自殺の方法を問い合わせる電話が以下月で40本
       *朝日新聞1983年7月3日
19840919 クロディーヌ・パシェら5人の著名な医師が「尊厳死」の手助けをするための宣言を発表
       *朝日新聞1984年9月20日
19860826 ラロック通達:終末期の患者への付き添いの組織化に関する政府通達
      フランスの保険システムの中に初めて終末期医療単位(USP:des unites de soins palliatif)
      が創設される
       *千葉大学飯田研究室[2003:237]、ビック[2006:812]
1987   緩和ケアを行うための専門部がフランスで初めて設置される
       *奈良[2005:5]
1988   世論調査で、回答者の57%が「緊急状況にある人に対するソフトな死の促進」に賛成
       *山下[2001:154]
1989   M.boef議員とR.Laucournet議員が、フランス元老院に安楽死合法化法案(Proposition de loi tendant
      a rendre licite la declaration de volonte de mourir dans la dignite et a modifier l'article 63 du code
      penal) を提出
       *稲葉[2002:198]
1991   フランス国家倫理諮問委員会(CCNE:Comite Consultatif National d'Ethique)が設立される
      事態の至急性に促される形で病人に死を与えることを合法化するような、いかなる立法も規則制定も
      認めない根拠となるいくつかの確実な原理を明確化することをめざす
       *山口[1998:95]、 千葉大学飯田研究室[2003:234]
1991   アメリカ・ワシントン州で「医師に安楽死を要求する権利法案」が住民投票で否決される
       *『厚生福祉」2004年11月9日号
1993   緩和ケアの普及状況やその普及にとっての障害とその打開策に関する現状調査が行われる
      この報告に基づいて多くの提案や勧告が行われる
       *千葉大学飯田研究室[2001:237]
1994   デルベック報告
      「付き添い」の哲学を構成する主要原理
199407  先端医療を包括的に規制するいわゆる「生命倫理三法」を制定
      19940701 医学情報の管理を行う「保健の分野における研究を目的とする記名情報の処理に関する、
           並びに情報処理、情報ファイル及び自由に関する1994年7月1日法律第94-548」
      19940729 規制の共通基準となる倫理原則である「人体の尊重に関する1994年7月29日法律第94-
           653号」
      19940729 個別技術の規制細則を行う「人体の構成要素および産物の提供及び利用、生殖への医学
           的介助並びに出生前診断に関する1994年7月29日法律第94-654号
      これに人体実験の管理を行う「被験者保護法」(1988年制定、1994年改正)を加えて、生命倫理関連
      法体系が成立しているフランス生命倫理法で特筆すべきは、人体に関することは人権という公の秩序
      にかかわる事柄であるとして、人体やその一部・産物を扱う先端医療に対し、公の利益を守るために
      本人の意思を制限することを正当化している点にある
       *ぬで島[1996:49]、 大谷[2001:35]、 奈良[2002:80]
19940727 フランス憲法院判決で、人間の尊厳が憲法的原理であると初めて認められる
      「人体の構成要素および産物の提供及び利用、生殖への医学的介助並びに出生前診断に関する1994年
      7月29日法律第94-654号」に関する判決で、1946年憲法前文を根拠に「あらゆる形態の隷属と堕落に
      対して人間の尊厳性を保護することは憲法価値を持つ原則である」ことを導き出す
       *稲葉[2002:199]、 大津[2002:205]
1995   ヴァクスマン(P.Wachsmann)"Libertes publiques"
      安楽死の権利を人間の尊厳に対する権利と位置づける
      本人の意思によらない安楽死が行われている現状を憂慮し、安楽死を定義し認めることで、本人の
      意思によらないものを処罰するという方法に好意的
       *稲葉[2002:199]
19950906 医療倫理法典/医療における職業義務についての法令第37条項
      「医師は全力をあげて患者の苦痛の除去に努め、全力をあげて患者のクオリティ・ライフを保障する
      ため最後の瞬間まで付き従って治療に尽くし、患者の尊厳を助け、近親者を勇気づけること」
       *山口[1998:95]、 ブルボン[2002:215]、 千葉大学飯田研究室[2003:238]
1995   オーストラリア・北部準州議会で安楽死法が成立。しかし1997年に同法は無効という法案が国レベルで
     成立
       *『厚生福祉』2004年11月9日号
1996   アメリカ・サンフランシスコ州とニューヨーク州で患者の「死ぬ権利」を認める判決
       *『厚生福祉』2004年11月9日号
1997   P.Biarnes議員ら数人が、フランス元老院に安楽死合法化法案(Proposition de loi relative au droit
      de mourir dans la dignite)を提出
       *稲葉[2002:198]
1997   緩和ケア設備の普及状態は、3500病院中50病院のみ
       *奈良[2005:5]
1997   アメリカ・オレゴン州で安楽死法が施行される
       *『厚生福祉』2004年11月9日号
1998   CCNE(フランス国家倫理諮問委員会)が報告書を提出
      安楽死を含む終末医療の問題に関する冷静な公的議論の必要性を説く。死亡宣告に先立つ状況に
      関する公共的議論の重要性を主張
       *千葉大学飯田研究室[2003:234]
1998   世論調査で、フランス人の79%(教義に忠実なカトリック信者の64%)が、不治の病の場合には何らかの
     形態の安楽死を望むと回答
       *山下[2001:154]
199807  パリ郊外の神経科・呼吸器科専門病院で「安楽死」嫌疑,これを機に安楽死問題が浮上
      28才の看護婦が少なくとも10人*の末期患者(19歳から88歳)の死期を早める援助をしたことが
      明るみに。*高齢者ばかり約30人という説もある
       *『AERA』1998年9月21日号、 山口[199810:94-95]、 山下[200103:154]
19990126 社会党上院議員56人の連名で「尊厳死」のための議員立法案(Proposition de loi relative au droit
      de mourir dans la dignite)が提出される
      原動力は上院議員Pierre Biarnes(元ルモンド海外特派員)
       *山下[200103:154]、 稲葉[2002:198]
19990609 緩和ケアを受ける権利に関する法律(Loi No.99-477 : le droit a l'acces aux soins palliatifs)
      「その状態が緩和ケアと付き添いを必要とするすべての病者は、それらにアクセスする権利を有する」
         これをもって1999年5月に発表されたヨーロッパ理事会の提案「治る見込みのない患者、および
      瀕死の患者に対して緩和ケアの管理を保証する」に賛同
       *稲葉[2002:201]、 千葉大学飯田研究室[2003:237]、 奈良[2005:5]、 藤野[20051015]
20000127 CCNE(フランス国家倫理諮問委員会)「生の終焉・生の停止・安楽死に関する答申」
      例外的な場合に安楽死を認める方向の答申。例外的な場合とは、利用できる手段を尽くしたにも
      かかわらず痛みがコントロールできない場合、生きるのに機械に全面的かつ決定的に依存して
      いる人がそれを終わらせてほしいと求めた場合、もはや人間関係を結べなくなった生を続けたく
      ないと本人が求めた場合、重い不治の神経後遺症をもって生まれた新生児で両親がそのことを
      告知されている場合、とされている。この報告書は安楽死を認める画期的なものと評価されたが、
      実際には現在までの重罪院での判決例と変わりない。
       *稲葉[2002:200]、 千葉大学飯田研究室[2003]
2001   オランダで安楽死法成立
       *『厚生福祉』2004年11月9日号
20020304 Kouchner法:患者の諸権利および保健衛生制度の質に関する法律
      患者が治療の拒絶あるいは中断を決定しうる権利、障害者の連帯、医療事故への補償
      「受託者(Personne de confiance)」
       *奈良[2005:5]、 藤野[20051015]
2002   ベルギーで安楽死法成立
       *『厚生福祉』2004年11月9日号
2003   アンベール事件:交通事故で四肢麻痺の青年(Vincent Humbert)が大統領に「死ぬ権利」を手紙で
     要求
      母親が安楽死を未遂後昏睡状態に。人工呼吸器を取りはずし,KCL注射。20030926死亡。
       *藤野[20051015]、 奈良[20051027]
200406  「終末期における看取り」に関する調査会(国民議会内に設置)が報告書を提出
      2005年4月の立法につながる
      単に医の倫理綱領を修正するだけでなく、法律を改正し、終末期において患者が延命治療を拒否
      し得るということを明確に定め、患者の事前指示書に関する規定を盛り込むべきであるとする
       *藤野[20051015]
200408  フランス政府が安楽死法案を提出する意向を表明
       *『厚生福祉』2004年11月9日号
20050422 「患者の権利と生の終焉に関する2005年4月22日の法律 第2005-370号」
      20041130フランス国民議会(下院)採択、20050412フランス元老院(上院)採択
      公衆衛生法典を改正する形で治療差し控え・停止の合法化(刑法は変更せず)
       *藤野[20051015]、 奈良[20051027]、 荒川編[20051130]


■研究者

◆稲葉 実香 京都大学大学院法学研究科博士後期課程3年(2004年現在)
◆奈良 雅俊 東京大学大学院医学系研究科 生命・医療倫理人材養成ユニット 特任助手◆新田 千春


■文献・資料

◆20050422,LOI no 2005-370 du 22 avril 2005 relative aux droits des malades et a la fin de vie et liens vers les decrets d'application
=20051027,「患者の権利と生の終焉に関する2005年4月22日の法律第2005-370号」奈良雅俊訳(第24回医学哲学倫理学会報告配付資料 於:産業医科大学 oi
=20051130, 「患者の権利および終末期に関する2005年4月22日の法律 第2005-370号及び施行令との関係(いわゆる「フランス尊厳死法」)」, 荒川迪生責任編集,『世界のリビングウィル』, 日本尊厳死協会発行,238-240 oi

◆BARRERE, Igor ; LALOU, Etienne 1962 Le dossier confidentiel de l'euthanasie, Editions Stock=19890301 森岡恭彦訳,『ドキュメント 安楽死』,講談社, 285p.ISBN:406204224X 1468 [amazon] ※
** *d01 b et-fra oi
◆ブルボン,ヴァレリィ(齋藤笑美子訳),2002,「安楽死(立法とざわめき)」,『東海法学』27:218-213
◆BYK, Christian(島岡まな訳), 200609, 「翻訳 フランス法における安楽死」, 『阪大法学』 56(3)[243]: 811-830
◆CCNE,20000127, Fin de vie, arret de vie, euthanasia No63,2000
=2003,「生の終焉・生の停止・安楽死に関する答申 要約(フランス国家倫理諮問委員会:2000年1月27日答申)」(片桐茂博・原一樹訳)千葉大学『独仏生命倫理研究資料集(上)』324-245p. oi
◆Cruchon,Simone・Thibault,Odette 1985 Cris: pour une mort civilisee,Editions Alain Moreau=19880710 石川 布美 訳 『叫び――品位ある死を求めて』,田畑書店,203p. ISBN-10:4803802157 ISBN-13:978-4803802153  \1995 [amazon][kinokuniya] ※ et.et-fra.
◆藤野美都子, 20051015, 「終末期:延命治療の拒否(海外法律情報 フランス)」, 『ジュリスト』2005-10-15[1299]: 157.
◆GUIBERT, Herve 1990 A l'ami qui ne m'a pas aauve la vie,Gallimard
=19920425 佐宗鈴夫訳,『ぼくの命を救ってくれなかった友へ』,集英社,271p. ISBN: 4-08-773145-6 1600 [amazon][boople] ※ ** d01 et et-fra oi
◆GUILLON, Claude : Le BONNIEE, Yves, 1982, Suicide, Mode D'emploi,
=19830430 五十嵐邦夫訳, 『自殺――もっとも安楽に死ねる方法』, 徳間書店,254p,ISBN:4193426963, 1500. [amazon] oi
◆HUMBERT, Vincent & VEILLE, Frederic 2003 "Je vous demande le droit de mourir", Michael Lafon Publishing=20040424 山本知子訳,『僕に死ぬ権利をください』,NHK出版,205p. ISBN:4140808683 1575 [amazon] ※
b d01 ts2007a oi
◆稲葉実香, 2002, 「フランスにおける安楽死議論 補足的報告含仏文(家族、生命倫理と自己決定権−2001年度日仏公法セミナー東海大学セッション含仏文)」, 『東海法学』27: 201-197,143-138 
◆稲葉実香, 200210, 「フランスにおける安楽死議論の歩み(1)――「人間尊厳」原理の憲法化の中で」, 『法学論叢』152(1) : 88-113
◆稲葉実香, 200212, 「フランスにおける安楽死議論の歩み(2・完)――「人間尊厳」原理の憲法化の中で」, 『法学論叢』152(3): 88-112
◆稲葉実香, 200510, 「生命の不可侵と自己決定権の狭間(1)――安楽死行為の憲法上の位置づけに関する一考察」,『法学論叢』158(1):47-71
◆稲葉実香, 200511,「生命の不可侵と自己決定権の狭間(2・完)――安楽死行為の憲法上の位置づけに関する一考察」,『法学論叢』158(2):54-82
◆JANKELEVITCH, Vladimir, 1994, Penser la mort?, Edition Liana Levi
=19950630, フランソワーズ・シュワッブ編,原章二訳, 『死とはなにか』=20030118,フランソワーズ・シュワッブ編,原章二訳, 青弓社,152p.ISBN: 478721022X 2000 oi =20030118,原章二訳,『死とはなにか [新装版]』, 青弓社, 152p. ISBN: 4787210343,2520 [amazon][boople] oi
◆小粥太郎, 199902, 「フランス医事法における患者の自律」, 『早稲田法学』 74(2): 1-26
◆LORAND, Jean-Marie 2000 Aidez-moi a mourir, Editions Labor=20020228 稲松三千野訳,『誰か死ぬのを手伝って――闘う障害者はなぜ安楽死を選んだのか』,原書房,282p. ISBN: 4562034815 1890 [amazon] ※
b d01 et ts2007a oi
◆森岡恭彦,19970908,「特別講演要旨 フランスとヨーロッパにおける安楽死」,『生命倫理』7(1):4-5
◆奈良雅俊, 20051027, 「フランスの安楽死法について」(第24回医学哲学倫理学会報告配付資料 於:産業医科大学 フランス語参考文献あり)oi
◆島次郎, 19950901, 「フランスにおける意思決定の代行(特集:意思決定の代行)」, 『法律時報』 67(10)[831]: 31-35. oi
◆島次郎, 1996,「フランスの先端医療規制の構造――生命倫理関連法体系の分析」,『法律時報』844:45-55
◆大谷いづみ,2001,『生と死の語り方――「わたしたち」の物語を紡ぐ』
◆大津浩,2002,「安楽死と自己決定権」,『東海法学』,27:212-202
◆SEIZELET,Eric,「安楽死と法 日本とフランスとの比較」,20000510宮田登・新谷尚紀編,『往生考』,小学館
◆山口昌子, 19980101, 「パリの安楽死論争」, 『中央公論』 1998-10[113(11)]: 94-65. oi
◆山下邦也, 200103,「ドイツおよびオランダにおける安楽死論議の比較法的考察 付・その他の欧米諸国の状況」,『香川法学』20(3/4): 149-178. oi
◆「フランス尊厳死権利協会の宣言 ことば」,朝日新聞1981年5月28日朝刊 oi
◆「自殺の手引書 やはり暗い波紋 安楽死協に電話相次ぐ 出版批判裏付け」,朝日新聞1983年7月3日朝刊 oi
◆「尊厳死」手助け宣言 仏の医師ら5人発表「患者の要求無視できぬ」,朝日新聞1984年9月20日夕刊 oi
◆「ヨーロッパ諸国で議論白熱、「死ぬ権利」をめぐる対立の行方は?(安楽死は許されるか)」,ニューズウィーク日本版1988-04-07[3(13)]:48-5
◆「30人「安楽死」の看護婦に同情論」,『週刊朝日』1998-08-14[103(37)]:28
◆「フランス安楽死事件の波紋−噴き出した医療への批判」,『AERA』1998-09-21[11(38)]:72
◆「特集 安楽死法をめぐる二つの出来事 米国で連邦高裁が政府の訴えを棄却――フランスでは法案提出の動き」,『厚生福祉』2004-11-09[5241]:12-14

■cf.

◆JANKELEVITCH,Vladimir, 1966, La Mort, Flammarion, Editeur, =19780306, 仲沢紀雄訳, 『死』, みすず書房,vi 514p. 5000 oi
◆ARIES,Philippe 1975=198301 伊藤 晃・成瀬 駒男 訳,『死と歴史――西欧中世から現代へ』,みすず書房,294p. ISBN: 462200447X 3360 [amazon][boople] ※ *d01 oi
 http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/dw/aries.htm
cf.立岩 2004/10/25 「死/生の本・1」(医療と社会ブックガイド・42),『看護教育』45-09:
◆ARIES,Philippe 1977 L'homme devant la mort, Editions du Seuil=199911 成瀬 駒男 訳,『死を前にした人間』,みすず書房,595p. ISBN: 4622034832 [amazon][boople] 8400 *d01 oi
cf.立岩 2004/10/25 「死/生の本・1」(医療と社会ブックガイド・42),『看護教育』45-09:
 http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/dw/aries.htm
◆ARIES,Philippe 1983 Images de l'homme devant la mort, Editions du Seuil=19900610 福井 憲彦 訳,『図説 死の文化史――ひとは死をどのように生きたか』,日本エディタースクール出版部,423p. ISBN: 4888881626 4893 [boople] ※ ** *d01 oi
 http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/dw/aries.htm
◆DERRIDA, Jacques, 1999, Donner la mort, Gali?e, (=廣瀬浩司・林好雄訳, 20041210, 『死を与える』, 筑摩書房)388p. 1400 oi
◆伊藤 勝彦 19830625 「近代情念論と人間観の問題――フランス・モラリストを中心として」 泉・渡辺編[1986:141-153]  ※
 泉 治典・渡辺 二郎 編 19830625 『西洋における生と死の思想』,有斐閣選書878,309p. 1700 ※
◆マクナマーズ,J. 『死と啓蒙――一八世紀フランスにおける死生観の変遷』 1989 小西嘉幸・中原章雄・鈴木田研二訳,平凡社,620p. 5980
桜井 哲夫 19841220 『「近代」の意味――制度としての学校・工場』,日本放送出版協会,NHKブックス470,218p. 780 ※
◆SARDA, Francois 1975 Le droit de vivre et le droit de mourir, Seuil =19880229 森岡恭彦訳,『生きる権利と死ぬ権利』,みすず書房,345p. 2000,=新装版20000605 森岡恭彦訳,『生きる権利と死ぬ権利』,みすず書房,345+4p. 3200 ※ b ** *d01 oi

ロングフル・ライフ


■引用

「生命倫理法の論議において,安楽死は一貫して立法の対象から外されてきた。フランスでは末期医療に関しては,苦痛緩和ケアの充実と,医師と患者・家族と の対話の促進を求めるのが体勢で,安楽死は,その前提のもとで,あくまで医師・患者関係のなかで処理すべき問題だとされている。概してフランスは安楽死に は消極的で,意思表明能力のなくなった人の安楽死は家族の代行決定で許されるかといった議論はあまり行われていない。」
 *ぬで島次郎, 19950901, 「フランスにおける意思決定の代行(特集:意思決定の代行)」, 『法律時報』, 67(10)[831]: 31-35.


*作成:新田千春(立命館大学大学院先端総合学術研究科*・2006入学)/大谷 いづみ
 http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/
UP:20070324 REV:0327 0420 1219, 20120824
安楽死・尊厳死  ◇フランス 
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