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安楽死・尊厳死 euthanasia / death with dignity 2014

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※過去の法案、賛否両方の意見・声明などは下記の本でご覧ください。
◆立岩 真也・有馬 斉 2012/10/31 『生死の語り行い・1――尊厳死法案・抵抗・生命倫理学』,生活書院,241p. ISBN-10: 4865000003 ISBN-13: 978-4865000009 [amazon][kinokuniya] ※ et. et-2012.

『生死の語り行い・1――尊厳死法案・抵抗・生命倫理学』表紙

 ◆尊厳死法制化を考える議員連盟 (←法案掲載)/◆日本尊厳死協会
 ◆尊厳死の法制化を認めない市民の会/◆尊厳死法制化に反対する会

■更新履歴

◆20150101 安楽死・尊厳死:2014
◆20141224 安楽死・尊厳死:2014
◆20141219 対・安楽死・尊厳死
……
◆20141028 安楽死・尊厳死:2014
◆20141025 安楽死・尊厳死:2014安楽死・尊厳死:米国
◆20141024 安楽死・尊厳死:2014安楽死・尊厳死:オランダ安楽死・尊厳死:イギリス安楽死・尊厳死:ベルギー
◆20140830 安楽死・尊厳死:2014
◆20140814 対・安楽死・尊厳死
……

◆尊厳死法いらない連絡会・やめて!!家族同意だけの『脳死』臓器摘出!市民の会→一般社団法人日本集中治療医学会倫理委員会・一般社団法人日本循環器学会医療倫理委員会・一般社団法人日本救急医学会救急医療における終末期医療のあり方に関する委員会 2014/12/25 「救急・集中治療における終末期医療に関するガイドラインに対する第2回公開質問状」 [MS Word]

◆立岩 真也 2014/12/24 「意識調査で「日本でも尊厳死を」が83% どう読むべきか?」
 『THE LEAF』http://thepage.jp/detail/20141223-00000006-wordleaf

◆2014/11/28 尊厳死法案をめぐる講演会
日時:2014年11月28日(金) 午後6時〜8時30分
会場:弁護士会館10階1003号室
講演:小松美彦さん(武蔵野大学教授)
主催:東京第二弁護士会
参加費:無料 申し込み不要
連絡先:東京第二弁護士会 人権課
http://niben.jp/news/news_pdf/oshirase20141128.pdf

児玉 真美 2014/11/19 「C&Cで100人以上の餓死自殺(VSED)を手伝った70歳の看護師(NY)」
 http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/64364573.html

児玉 真美 2014/10/24 「医師の自殺幇助は「社会的行為」・・・Brittany Maynard事件」
 http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/64324863.html
 →安楽死・尊厳死:米国

児玉 真美 2014/10/22 「豪のDr. DeathことNitschke医師、英国に自殺指南の拠点を開設」
 http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/64322127.html
 →安楽死・尊厳死:イギリス
 →安楽死・尊厳死:オーストラリア

児玉 真美 2014/10/22 「英国の86歳の女性がVSED(自発的飲食停止)で「死ぬ権利」行使」
 http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/64322122.html
 →安楽死・尊厳死:イギリス

児玉 真美 2014/10/14 「英国の自殺幇助起訴ガイドライン、緩和」
 http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/64314544.html
 →安楽死・尊厳死:イギリス

児玉 真美 2014/10/11 「2013年のオランダの安楽死者、前年から15%増」
 http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/64310605.html
 →安楽死・尊厳死:オランダ

児玉 真美 2014/10/01 「ベルギーで「先が怖いけど自殺する勇気がない」老夫婦が、来年2月に揃って安楽死を予定」
 http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/64290661.html
 →安楽死・尊厳死:ベルギー

◆2014/09/17-20 死の権利協会世界連合第20回大会

 日本尊厳死協会 海外事情 2014.10.23
 「死の権利協会世界連合 第20回シカゴ大会
 24か国53団体が加盟する「死の権利協会世界連合」の第20回大会が2014年9月17日から4日間、米国シカゴで開催された。アジアからの参加国は日本と香港のみ。
 世界の関心はやはり「認知症」であった。アルツハイマー病等認知症患者の方の尊厳を、どう守るかが大きなテーマとなった。
 日本からは当協会岩尾理事長と長尾副理事長が出席し、それぞれ講演を行った。岩尾理事長は「日本の高齢化とリビングウイル法がない現実」について述べ、日本の厳しい現状とリビングウイルの更なる啓発の必要性を説くと同時に、協会が果たすべき役割と活動に関して世界に向けて発信した。
 長尾副理事長はその具体例を講演し、日本での平穏死について映像をベースに説明した。
 2014〜2016年の世界連合役員人事は下記の通り。
会長:Ron Plummer(イギリス)
事務局長:Carole Sweney(ニュージーランド)
財務担当:Jean-Jacques Bise(スイス)
理事:Jeanne Arthur(オーストラリア)
   Sean Davidson(南アフリカ)
   岩尾 總一郎(日本)
   Jean-Luc Romero-Mechel(フランス)
   Derryck Smith(カナダ)
次回世界大会は2016年にオランダで開催される予定。

◆2014/09/16 「強姦殺人犯の安楽死認める=30年の収監の末―ベルギー」
 時事通信 9月16日(火)6時2分配信 Yahoo!ニュース
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140916-00000008-jij-eurp

 「【ブリュッセルAFP=時事】強姦(ごうかん)殺人などを繰り返し、ベルギーの刑務所に30年にわたり収監されている男が「耐え難い精神的苦痛」を理由に安楽死を要求、認められたことが15日、明らかになった。男は数日中に安楽死のため病院へ移送される。男の弁護士がテレビ番組で語った。
 弁護士によると、男は自らを社会の脅威だとして早期仮釈放を辞退していたが、収監環境は非人道的だとも主張。男自身が録画映像で「過去にどんなことをしたとしても私は人間だ。だから安楽死させてくれ」と番組を通じ訴えた。
 ベルギーでは2002年、オランダに次いで世界で2番目に安楽死が合法化されており、13年には約1800人が選択した。」

◆2014/09/02 「「合法化」へと向かう米欧「安楽死」の現場」
 ハフィントンポスト
 投稿日: 2014年09月02日 15時27分 JST 更新: 2014年09月02日 15時33分JST
http://www.huffingtonpost.jp/foresight/euthanasia_b_5745918.html

 やがて訪れる「人生の終わり」。この瞬間を、私たち誰もが避けることはできません。愛する家族や仲間に、いずれかのタイミングで、最後の別れを告げなければなりません。非常に感情的な瞬間です。死にいく人の恐怖感や孤独感、残される家族や仲間の悲しみやストレスの大きさは計り知れません。その人生の終わりを決定するのは誰でしょうか? 自分で決めるべきなのでしょうか? それとも、家族、医師、あるいは政治家や法律家が決めるべきなのでしょうか?

 「医師による自殺幇助」
 先日、スイスにおける「安楽死」の調査結果が、チューリッヒ大学の研究者より報告されました。調査によると、2008年から2012年までに、31カ国、611人が、安楽死のためにスイスの主にチューリッヒ州に渡航しています。その数は、2008年(123人)に比べ、2012年(172人)は39.8%増加しています。

 611人のうち約半分はドイツ(43.9%)、続いて英国(20.6%)、フランス(10.8%)の渡航者が多く、全体の58.5%は女性で、平均年齢は69歳(23?97歳)でした。安楽死を選択する原因となった疾患は、神経疾患(47%)が最も多く、続いて、がん(37%)、リウマチや心臓疾患でした。

【Suicide tourism: a pilot study on the Swiss phenomenon,Journal ofMedicalEthics,Aug.20】

 ここで論じられている「安楽死」は、「医師による自殺幇助」を意味します。つまり、終末期の耐え難い苦痛を伴う患者さんの要請に基づいて、医師が致死量の薬剤を処方し、患者さんが自ら服用することです。現在、ヨーロッパではオランダ、ベルギー、ルクセンブルクの3つの国において、「安楽死法」として法制化されています。
 一方、英国、フランスでは安楽死は違法であり、ドイツでは、安楽死は法律では規制されていませんが、倫理的な理由から、医師が自殺の幇助をすることが事実上禁止されています。スイスでは、法律でも倫理的にも医師による自殺幇助が明確に規制されていないため、安楽死を目的とした渡航者が増えているのです。

「尊厳死」は「自然死」

 世界で安楽死が最も受容されている国は、オランダです。オランダのメディアによると、オランダでは、安楽死を選択する人は、2006年の1923人から着実に増加し、2012年には4188人(うち3251人ががん患者)で、すべての死亡の3%を占めます。増加の理由としては、医師と患者、また家族や友人など、さらにいえば社会全体に、安楽死を抵抗なく受け入れる風潮が広がってきたのだと考えられています。2012年には、自宅に医師を派遣する"安楽死の出張サービス"までもが導入され、約80%の方が自宅で安楽死を迎えています。

【Euthanasia requests rose in 2012,DutchNews.nl,Sep.24,2013】

【Dutch euthanasia clinic offers mobile service,CNN,Mar.9,2012】

【Euthanasia cases in the Netherlands rise by 13% in a year,TheGuardian,Sep
24,2013】

 ちなみに、安楽死とは区別された「尊厳死」という死の迎え方があります。現代は医療の技術が進歩し、回復する見込みが全くない状況においても、生命維持装置によって命を保つことが可能になりました。しかし患者さんにとっては、延命治療は非常に大きな苦痛とストレスになる可能性があります。そのような無駄な延命措置を拒否し、人間の尊厳を保ちながら死を迎えることを「尊厳死」といいます。
 この尊厳死は、米国では「自然死」を意味しています。現在ほとんどの州で、「患者の人権」として、リビングウィル(生前の意思表示)に基づく尊厳死や自然死が、法律で許容されています。英国、ドイツやフランスでも、リビングウィルは法制化されています。

【Healthcare and decision-making in dementia,AlzheimerEurope,Apr.27,2011 】
米国内では5州が合法化

 尊厳死までは認められている米国ですが、「医師による自殺幇助」である安楽死の合法化については、現在激しい議論が巻き起こっている段階です。冒頭で触れた今回のスイスの報告も、米国では様々なメディアが取り上げ、議論を呼んでいます。
 米国では、1994年、オレゴン州で「医師による自殺幇助」が法律によって認められましたが、すぐには米国民全体の理解は得られませんでした。その後14年が経過し、2008年にワシントン州において合法化され、さらに相次いでモンタナ州やバーモント州においても容認されました。そして今年、ニューメキシコ州も加わり、現在では5つの州で合法化されています。そしてオレゴン州では、1998年から2012年までに、計673人が「医師による自殺幇助」による死を選択しています。
 2013年、医学雑誌『ニューイングランド・ジャーナル・ オブ・メディシン』に、ワシントン州のあるがん専門病院における「医師による自殺幇助」の詳しい状況が公表されました。

【Implementing a Death with Dignity Program at a Comprehensive CancerCenter ,The New England Journal of Medicine,Apr.11,2013】

 その調査結果によれば、ワシントン州で合法化された2008年から2011年の間に、彼らのプログラムに問い合わせをしてきた余命6カ月未満の末期のがん患者114人のうち、40人が自分の意思で致死量の薬の処方を受け、うち24人が実際にその薬を服用したことによって死亡しました。
 米国での議論の場合、「医師による自殺幇助」に対する反対意見として、低学歴、貧困層のいわゆる社会的弱者や精神的疾患の患者さんへの乱用が懸念されています。しかし、このがん専門病院でのケースを分析してみたところ、「医師による自殺幇助」を選択して死を迎えた人たちの大半は、教育水準の高い白人男性であり、それまで自分の人生をコントロールしてきた、がんに苦しむ患者さんでした。
 また、仮に精神疾患の可能性がある場合、専門医などのカウンセリングを受けなければならず、そこで患者自身に判断能力がないと診断された場合は、致死量の薬の処方を受けることができません。セーフティネットともいえるそれなりの仕組みも確立しているようです。
 この調査報告によって、結果的に、同プログラムは患者と医師双方に肯定的に受け入れられてきているとの評価を受けているようです。恐らくは今後、「医師による自殺幇助」は、他の州でも相次いで合法化されていくと思います。

まずは日本でも議論を
 こうして見てきた通り、文化や歴史などが異なる各国で、安楽死に対する考え方は様々です。ただし、多くの欧米諸国では、リビングウィルによる尊厳死は自然死だと考えられていることは紛れもない事実です。それが現状です。
 翻って日本の医療現場では、患者さんが急に重篤になったときに、リビングウィルが明らかではないため、家族も医師も混乱することがいまも多く認められます。どうしても感情的になってしまうそのような状況において、誰もが冷静な判断を下すことは非常に厳しくなります。
 私自身は、少なくとも20歳以上の成人は、誰もが人生の最後を自分自身の意思で決める権利があるべきだと思います。そのためには、早急に、医療現場におけるリビングウィルを法制化する必要があると思います。その前段として、日本でももっと安楽死についての議論が活発化することを願っています。医療現場でばかりではなく、社会全体で、そして国会の場でも、おおいに議論すべきだと思うのです。

大西睦子
内科医師、米国ボストン在住、医学博士。1970年、愛知県生まれ。東京女子医科大学卒業後、同血液内科入局。国立がんセンター、東京大学医学部附属病院血液・腫瘍内科にて造血幹細胞移植の臨床研究に従事。2007年4月からボストンのダナ・ファーバー癌研究所に留学し、2008年4月からハーバード大学にて食事や遺伝子と病気に関する基礎研究に従事。

◆2014/08/31 2014『支援』公開トークセッション

 「いのちをわけること、わけないこと、選ぶこと、選ばないこと――尊厳死法案と新型出生前診断問題を手掛かりに」

 玉井真理子(信州大学)×大塚孝司(バクバクの会堀田義太郎(東京理科大学)
 司会:井口高志(奈良女子大学、「支援」編集委員)、土屋葉(愛知大学、「支援」編集委員)

 「本人の意思」に基づいた、治療の差し控えに関する基準を法律として設けようとする尊厳死法案の立法への動きは、ここ何年間か繰り返し登場し、それを巡って賛成、反対の立場からの議論がなされてきています。
 また、昨年から、より簡易にできる出生前診断の技術が臨床現場で研究という形で導入され、その正しい理解や利用・普及の是非をめぐり議論がなされてきています。
 これらの議論で問われていることは、「いのち」を何らかの基準で「わけること」についてであり、そのわけることを、生きる/生きない(生かせない)という決定に接続していくということをめぐる問題です。
 今回のセッションでは、こうした具体的な動きを背景として置きつつ、よりよい決定のあり方とか、わけることの是非を問うという問題設定だけでは見えなくなってしまうような経験や課題を考えていこうと思います。
 たとえば、「選択をすること」とはそもそも一体どういうことなのか?この問題は、そうした「選択」の問題なのだろうか?
 また、「わけること」に抗するとして、しかし、社会の中に強く存在する「わける」という試みやまなざしとどう向き合って来たのか、行くのか。
 当事者・家族として、臨床での実践者として、研究者として、とそれぞれの立場で考えてきた方たちのお話と会場を交えたディスカッションから考えていきたいと思っています。
日時 8月31日(日) 午後1時〜(受付開始12時30分)
会場 東京大学本郷キャンパス教育学部棟第一会議室 (東京都文京区本郷7-3-1)
参加費 無料
主催 「支援」編集委員会問い合せ 「支援」編集委員会(生活書院内 03-3226-1203)
 cf.『支援』4 http://seikatsushoin.com/bk/125%20shien04.html

児玉 真美 2014/08/17 「GLOBEの「生の終わりに」特集が障害者運動への取材なしに書かれたことについて」
 http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/64218444.html

◆尊厳死法制化に反対する共同アピールへの賛同のお願い

 *JILメールマガジンより

 5月22日の院内集会に間に合うように、共同アピール賛同の第一次集約は5月19日〆切にしたいと思います。

私たちは、2012年に尊厳死法制化を考える議員連盟が発表した
「終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案」に対して、
障害者団体の立場から様々な疑問を呈し、法制化反対の意思を表明してきました。
法律案は若干の修正は行われたものの、不安や疑問を払しょくするものにはなっていません。
私たちとしては、現在進められている法制化の議論をいったん中断し、様々な立場、
角度からこの問題を議論していく必要があると考えております。
下記のアピールについて賛同をいただくようお願いいたします。

<呼びかけ団体>
全国自立生活センター協議会・神経筋疾患ネットワーク・全国脊髄損傷者連合会・
TIL(東京都自立生活センター協議会)・呼ネット・日本脳性マヒ者協会「全国青い芝の会」・
ALS/MNDサポートセンターさくら会・怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワーク・
人工呼吸器をつけた子の親の会(バクバクの会)・DPI(障害者インターナショナル)日本会議

※賛同いただける団体・個人の方は必要事項をご記入の上、下記連絡先までメール
またはFAX(可能な限りメール)でご連絡ください。
□団体の場合 (1)団体名(2)代表者名 (3)都道府県名
□個人の場合 (1)お名前(2)都道府県名(3)所属団体や職業

<賛同申込・お問い合わせ>
尊厳死法制化に反対する会
全国自立生活センター協議会(JIL)内
東京都八王子市明神町4-11-11-1F
Tel:042-660-7747  FAX 042-660-7746
メールアドレス office@j-il.jp

-------------アピール文ここから---------------------------------------------
<<尊厳死法制化に反対する共同アピール>>
(このアピール文は、国会議員、メディア、関係諸団体等へ提出します。)

1.「尊厳死」について深い議論が必要です
一般的に「人間としての尊厳を保ちながら死を迎えること」とされていますが、
「人間としての尊厳」とは一体何でしょうか。そこには一定の心身の状態が想定されている
ように思えます。その状態にはない人、保てなくなった人は死を選ぶべきなのでしょうか。
過去の歴史や欧米諸国における法制化の動向なども踏まえ、「尊厳死」の意味について
改めて議論を深めていく必要があります。


今はこうした議論を進めるべきであり、法制化はストップすべきです。

2. 社会保障費抑制議論の中で示された「QOD(クオリティ・オブ・デス)」

2013年8月6日の「社会保障制度改革国民会議報告書」の 2.医療・介護サービスの提供体制改革、
(6)医療の在り方、において示されたものです。増大する社会保障費(特に医療費と介護費用)の抑制
という文脈の中で「尊厳ある死」が語られています。これは何を意味するのでしょうか。
国の財政状況が厳しいので、「無駄な治療と延命措置」は早くやめましょうということでしょうか。
法制化の議論が社会保障費との関連で進められているとすればまさに本末転倒と言わざるを得ません。

3. 家庭、経済、社会的環境抜きに、「自己決定・死ぬ権利」を論じられるのでしょうか

「病院に長くはいられないから」、「自宅で十分な介助が受けられないため家族に迷惑がかかるから」
という理由で呼吸器装着や経管栄養など治療の開始をためらったり、やむなく中止をする人が現在でも
いるのではないでしょうか。法制化されればこのような状況は加速すると考えられます。
障害者の中には呼吸器をつけて楽しい自立生活を享受している人たちも大勢います。
この法律が成立するとこの人たちに対する社会の目は、延命治療をしない選択肢があったのになぜ社会や
家族の負担を考えずまだ生きているのかという非難に変わる恐れがあります。
厳しい状態になったとき、最善の治療を望み、少しでも長く生きたいと願う人を救うのが本来の社会保障
の在り方ではないでしょうか。緩和ケアも含めて、真に患者の意思を尊重する医療・介護体制の整備が重要です。

4. 法律案で最も重要と思われる「終末期の定義」に関する疑問

法律案では、以下のように定義しています。
『終末期』とは、患者が、傷病について行い得る全ての適切な医療上の措置
(栄養補給の処置その他の生命を維持するための措置を含む。以下同じ。)
を受けた場合であっても、回復の可能性がなく、かつ、死期が間近であると判定された状態にある期間をいう」

私たちは「終末期」を法律で一律に定義することはできないと主張してきました。
医師による「終末期」の判定は治療の不開始や中止をする医師の免責のために必要であり、
自らを「終末期」と自覚していない患者や重度障害者の意思が尊重されないケースも想定できます。

5. 法制化の議論を中断し、すべての人が必要かつ希望する医療や介護を受けられる体制整備の構築に向けて、
幅広い議論を進めるよう、強く求めます。

以上

Webリンク:尊厳死法制化に反対する共同アピール <http://p.tl/YFGu

◆2014/05/22「尊厳死」法制化を考える院内集会――海外の動向から日本の法制化議論を見る

DPI日本会議メールマガジン(14.5.1)第416号より

「尊厳死」法制化を考える院内集会
〜海外の動向から日本の法制化議論を見る〜

みなさん、「終末期における患者の意思の尊重に関する法律案」(仮称)をご存知でしょうか。
2012年に、超党派の「尊厳死法制化を考える議員連盟」が作成したものです。

報道によると、今通常国会への提出、成立を目指しているとされています。
私たちは、これまで「終末期の明確な定義づけは可能なのか」、
「現在、人工呼吸器などを装着している人たちの存在が脅かされるのではないか」、
「最期まで適切な医療や介護を受けて、その人らしい尊厳ある暮らしを保障するための
施策の充実こそが求められているのではないか」などの意見を、
議員連盟に対して提起し、法制化反対の意思表明を行ってきました。

残念ながら、そうした声に対する十分な考えを聞かせていただいてはいません。
このまま法制化が進められることについて、強い危機感を持っています。
様々な立場からの多くの皆さんの参加をお待ちしています。

○日時:5月22日(木)11時30分〜14時(受付開始11時)
※参議院議員会館1階ロビーで、10時45分より通行証をお渡しします
○場所:参議院議員会館講堂1階(〒100-0014 東京都千代田区永田町1丁目7番1号)
会場ウェブページ http://www.sangiin.go.jp/japanese/taiken/shuhen/shuhen.html
○参加費:無料
○定員:170名 (介助者も含む。定員になり次第締め切らせていただきます)
 ※必ず事前の申し込みをお願いします。申し込みがない場合は通行証をお渡しできません。
 ※情報保障が必要な方は5月12日(月)迄にご相談ください。
○プログラム:
・講演 児玉 真美さん
 「海外の『死の自己決定権』議論で起こっていること〜海外動向から日本の尊厳死法法制化を考える〜」
・報告
 「アメリカ、イギリスの『Not Dead Yet』運動について」
○申込み方法:
下記必要事項をご記入の上、メールまたはFAX(可能な限りメール)でお申し込みください。
メール office@j-il.jp、ファックス 0426-60-7746

◇参加申込み記入事項◇
お名前(ふりがな):
介助者(人数をご記入下さい): 名
ご所属:
ご連絡先(メールアドレス、電話番号等):

◇問い合わせ先:
尊厳死法制化に反対する会(全国自立生活センター協議会内)
〒192-0046 東京都八王子市明神町4-11-11-1階
電話 042-660-7747、ファックス 042-660-7746、メール office@j-il.jp

▽チラシ、お申込みについてはこちら
http://dpi.cocolog-nifty.com/website/work/t_20140522.doc

▽尊厳死法制化に反対する会ホームページ
http://songeshihouseikanihantaisurukai.blogspot.jp/

◆2014/04/24 「尊厳死法案 今国会提出へ 採決では議員の死生観尊重」
 MSN産経ニュース 2014.4.24 21:29
 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140424/stt14042421290010-n1.htm

 「自民党の尊厳死に関する検討プロジェクトチーム(PT、山口俊一座長)は24日、終末期患者が延命治療を望まない場合、医師が治療をとりやめても責任を問わないとする「終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法案(仮称)」の素案をまとめた。大型連休後に公明、民主、日本維新など他党と協議し、議員立法として今国会への提出を目指す。
 採決の際は、各議員の死生観を尊重して党議拘束を外す方向だ。
 素案では、15歳以上の患者が延命治療を望まないと書面で意思表示し、2人以上の医師が終末期と認めた場合、医師が治療を中止しても刑事や民事、行政上の法的責任を問われないとしている。意思表示は撤回することもできる。終末期の定義については「回復の可能性がない」「死期が間近」の2点を挙げた。
 難病患者や障害者の団体を中心に尊厳死の法制化に反対する声もあるが、山口氏は「世論の具合をよく見たい。おのずと機は熟してくる」との認識を示した。
 尊厳死をめぐっては、厚生労働省や日本医師会が示したガイドラインはあるが、治療中止の手続きを規定した法律はない。」(全文)

cf.立岩 真也 2014/03/10 「やはり政治的争点であること――連載:予告&補遺・36」
 生活書院のHP:http://www.seikatsushoin.com/web/tateiwa36.html
cf.立岩 真也 2014/03/03 「その時まで待て、と尊厳死法に言う+――連載:予告&補遺・35」
 生活書院のHP:http://www.seikatsushoin.com/web/tateiwa35.html


◆辻外記子 20140416 「尊厳死法案 人生の最後をどう生きるか」(記者有論)
 朝日新聞デジタル 2014年4月16日05時00分
 http://www.asahi.com/articles/DA3S11086585.html

 「終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案。いわゆる「尊厳死法案」が、早ければ今国会に、議員立法として提出されそうだ。
 私は「延命治療が患者の苦しみを長引かせることがある」と考え、法案が早く提出されれば良いのにと思ってきた。だが、超党派の議員連盟ができて9年。いまも反対の声が根強い状況を見るにつけ、何かが足りないと感じるようになった。
 この法案は、本人が延命治療を望まないことが書面などで明らかで、回復の見込みがなく死期が間近と2人以上の医師が判断した場合、延命治療をやめても、医師は責任を問われないというものだ。
 しかし、事実上「死を急がされるのではないか」という不安は消えない。中でも障害者団体は「生きる権利が奪われる」と強く反対する。患者本位というが、一部の患者の意思が尊重されるだけではないか。そんな疑念が、この法案への理解を妨げている。
 米国で始まった「エンド・オブ・ライフケア」という考え方がある。人生の最終段階を迎えた患者が、どんなケアを受けたいか。看護師らのチームが、本人の希望の把握に努める。価値観を重視するため、同じ病状であっても、人によって選択は異なる。国内でも採り入れる病院が出てきたが、まだ少ない。
 「尊厳ある死」の前に、「尊厳ある人生の最終段階」を担保する、こうしたケアを広めることが重要だ。
 厚生労働省が昨年度、「終末期」という呼び方を「人生の最終段階」に変えようと提案したのも、医療行為だけでなく、個人の生き方に着目すべきだとの考えからだろう。
 医療技術の進化と共に、私たちの選択肢は広がる一方だ。「もう治療は不要。穏やかな最期を迎えたい」という願いと同時に、「もっと生きたい。頑張る」という思いをかなえる道も必要だろう。患者に必要な情報を伝え、様々な選択をサポートする態勢づくりを急いでほしい。
 意識障害や認知症のため、本人の希望がわからないという難題もある。回復の見込みがなくなった時にどこまで治療をしてほしいか、家族らと事前に話し合い、思いを共有しておくことも大事だ。
 よりよい最期は、それぞれの思いが反映されてこそ。一般の人に、この法案にもっと関心を持ってもらいたい。そして様々な場面で、患者の意思が尊重される工夫を、ひとつひとつ積み重ねたい。(つじときこ 科学医療部)」

児玉 真美 2014/04/07 「IT時代の希薄な人間関係に絶望し、英国人女性がディグニタスで自殺」
 http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/63961109.html
 →安楽死・尊厳死:スイス安楽死・尊厳死:イギリス

立岩 真也 2014/03/10 「やはり政治的争点であること――連載:予告&補遺・36」
 生活書院のHP:http://www.seikatsushoin.com/web/tateiwa36.html

児玉 真美 2014/03/28 「四肢マヒの議員が提出するカナダのPAS合法化法案と、そのダブスタぶり」
 http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/63944350.html
 →安楽死・尊厳死:カナダ

立岩 真也 2014/03/03 「その時まで待て、と尊厳死法に言う+――連載:予告&補遺・35」
 生活書院のHP:http://www.seikatsushoin.com/web/tateiwa35.html

◆2014/03/23 「「尊厳死」法案提出へ賛同者募る」
 NHKニュース 3月23日 5時59分
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140323/k10013168871000.html

 「いわゆる「尊厳死」を巡り、超党派の有志の議員連盟は、患者の意思に沿って治療を中止する際の手続きなどを定めた法案の内容に、広く理解を求め、今の国会に提出できるよう賛同者を募ることにしています。
 いわゆる「尊厳死」を巡っては、厚生労働省がまとめた終末期医療についての指針はありますが、治療を中止する際の手続きなどを定めた法律はありません。
 このため、超党派の有志の議員連盟は、先に、15歳以上の患者が延命治療を望まないと書面で意思表示し、2人以上の医師が終末期と判定した場合には、医師が延命治療をしなくても責任を問われないなどとする、法案の概要をまとめ、自民党や民主党などが議論を進めています。
 ただ、難病患者や障害者の団体には「生きることへの否定につながりかねない」などとして、反対意見があることから、議員連盟では、法案は「終末期医療の指針を厳格にするものだ」などと、広く理解を求め、今の国会に提出できるよう賛同者を募ることにしています。
 また、「死生観に関わる問題で各党が意見集約するのは難しい」という指摘もあるため、党が決めた法案の賛否に所属議員が従うよう求める「党議拘束」を外すことができないか、調整を進めることにしています。」

◆2014/03/20 「尊厳死:自民PT案「患者の意思表示で医師責任問わない」」
 毎日新聞 2014年03月20日 19時48分
 http://mainichi.jp/select/news/20140321k0000m040054000c.html

 「尊厳死に関する法案を検討している自民党のプロジェクトチーム(PT、座長は山口俊一衆院議員)は20日、患者の意思表示に基づいて終末期の延命治療を中止しても、医師の責任を問わないとする案を基に議論を進めることになった。
 山口座長は「PTでは法案自体に反対の意見もあるが、延命治療の中止も含めないと法制化の意味がないという意見が多かった」と述べ、今後は延命治療の中止を含めた案について議論する。民主党など各党も議論をしており、自民党は超党派の議員立法で5月の国会提出を目指している。
 尊厳死については、超党派の議員連盟が2012年、書面などで示された患者(15歳以上)の意思を尊重した上で、2人以上の医師による終末期の判定で、(1)新たな延命治療を開始しない(不開始)(2)不開始に加え、中止もできる??の2案をまとめた。自民党のPTは昨年12月から、専門家や患者団体などのヒアリングを行ってきた。【下桐実雅子】」

◆2014/03/20 自由民主党 政調、尊厳死に関する検討PT
 https://www.jimin.jp/activity/conference/
 14時(約1時間) 701
 議題:終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案(仮称)について

◆2014/03/15 「協会発行のリビング・ウイルに関する検討会」の第1回会合が開かれる
 日本尊厳死協会トピックス
 http://www.songenshi-kyokai.com/messages/topics/115.html

 日本尊厳死協会がつくる尊厳死の宣言書の文言を見直していくための「協会発行のリビング・ウイルに関する検討会」が13日、外部の有識者を招いて協会本部(本郷三丁目)で開かれた。 検討会は、協会の岩尾總一郎理事長や、鈴木裕也副理事長のほか、東京大学大学院医学系研究科医学教育国際研究センターの北村聖教授、東京医科歯科大学大学院非常勤講師で看護師の伊勢田暁子氏、衆院議員の政策秘書で看護師の資格を持つ友納理緒弁護士、岡山大学客員教授で前厚生労働省老健局長の宮島俊彦氏の外部委員4人を含めた計11人で構成される。
 検討会の冒頭、岩尾理事長は「法制化が実現すれば協会が発行しているリビング・ウイル(LW)が参考になるはず。現在のLWの書きぶりでよいのかどうかを検討したい」と説明した。 今後は@厚労省令で定める意思表示の書面と協会発行のLWとの整合性A医学の進歩に伴う不治の概念変化と、書面で不治を規定する必要性B認知症患者の増加に伴う意思の確認方法C自己決定権の行使による代理人・代諾者設置の必要性などについて議論していく。」

◆2014/03/14 「尊厳死法案 「「自分の最期は自分が」「周囲の空気で…危険」岩尾総一郎、平川克美 両氏が激論」(金曜討論)
 MSN Japan 産経ニュース 2014.3.14 13:00
 http://sankei.jp.msn.com/life/news/140314/bdy14031412160002-n1.htm


 写真:岩尾総一郎氏(伴龍二撮影)

 本人の意思で延命措置を受けずに最期を迎える尊厳死について、法制化の動きが進んでいる。超党派の議員連盟が「終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案」(通称・尊厳死法案)を用意、今国会にも提出する方針だ。法案では本人意思に基づく尊厳死では医師の責任を問わない内容となる見通し。法制化の是非について、「日本尊厳死協会」の岩尾総一郎理事長と、 「尊厳死の法制化を認めない市民の会」 呼びかけ人の平川克美氏に見解を聞いた。(溝上健良)

≪岩尾総一郎氏≫
死ぬ権利に裏付け必要

 −−法制化への動きが進んでいる
 「われわれは人生の最期は自分で決める、不治かつ末期の状態になったら無駄な延命治療はしないでほしい、という運動を進めてきた団体で、チューブにつながれて不本意な終末期を送る人がいる中で、終末期についての立法をお願いしてきた。ここへきて法案提出の機運が出てきたことは感慨深い。早く決めてほしいが、今国会での成立は難しいかもしれない。まずは広く国民の前で議論をしてほしい」
 −−不本意な終末期とは
 「昔は枯れるように人が亡くなっていたものだが、今は栄養をチューブで補給され、水ぶくれするように亡くなっている人が多くみられる。ロウソクの火が消えるように人が亡くなるところに、あえて医療が介入する傾向があるのではないか。本来、自分の最期は自分で決めるべきだが『先生、お任せします』となりがちで、任された医師の側としては延命治療をせざるをえない。救急の現場でよくあることだが、本人と同居の親族が『もういいよ』と言っても、遠くに住んでいる親類が延命を求める傾向がある。いまの法案では本人の意思について規定されているが、もし家族の意思も尊重するということであれば、そこに優先順位を付けておく必要があるだろう」
 −−現状では尊厳死はできないのか
 「約12万5千人が日本尊厳死協会に入り、死期が迫ったときに延命治療を断る宣言書を書いている。亡くなった会員の遺族アンケートの結果、会員の92%が尊厳死しており、活動の成果はある程度出ている。しかし『法律がないから』と断られるなど尊厳死を選べなかった方も少数いる。それは私たちとしては立つ瀬がないところだ」
 −−法制化することの意味は
 「私たちは『死ぬ権利』を持っているはずだが、それが法律では明記されていない。自分の意思で自分の人生を閉じられないとしたら、基本的人権が侵されていると思う。自己決定をすることに法的な裏付けが必要だろう。また、本人の意思に従って延命措置をしない、あるいは延命措置を中止した医師が刑事責任を問われないよう免責規定を設けることは重要で、医師は安心して本人の望む方針を採ることができるようになる」
 −−障害者団体などでは法制化への反対意見が根強い
 「私たちは常に『不治かつ末期』になったときに、と主張している。まだ十分生きられる、末期でない人に何かするなどということは毛頭、考えていない。なお、安楽死が認められている米オレゴン州では14年に及ぶ調査が行われ、安楽死が貧困層などに広がっていないことが実証されている。『尊厳死を認めることで、弱者にどんどん適用されていく』との考えは杞憂(きゆう)だ」

≪平川克美氏≫
法でなく個別の判断で −−法制化の動きをどうみるか

 「個人の死の問題に法律で枠をはめることに、ものすごく違和感がある。死はとても個人的な問題であり、個々の死はすべて違う。父親を介護した経験から言えば、本人と介護者と医師とがきちんとコミュニケーションをとっていれば、その人の死についてどうすべきかという方針は自然と出てくる。私の父親は日本尊厳死協会の会員だったが、死生観は年をとると変わるものだ。父の介護をしていて、意識障害がありながらも会話する中で『生きたい』と思っていることがよくわかった。介護者である私と医師とで何度も話し合って治療方針を探っていったが、このプロセスは絶対に必要だ。死のあり方は法律ではなく、個別に決めるのが大原則であるべきだ」
 −−尊厳死法案のどこが問題か
 「医療費を削減するという経済的な理由が背景にあり、そんな理由で決めてもらいたくはない。医療、介護はできる限りのことをするのが原則だろう。それがどこまでできるか、というのは人によって異なる。それを線を引いて一律で決めると、そこで止めてしまうことになりかねない。私の父親の場合は胃瘻(いろう)もした。その判断が正しかったか今でも迷っているが、他人に判断を委ねるのではなく、自分で迷うことは大事なことだと思う。子供が親の面倒をみる、ということは法律には書かれていないが、これは義務であるはず。その前提がこの法律ができることで崩れてしまうのではないか」
 −−延命治療をしないで、と事前に書面で意思表示することについて
 「そんなことをする必要はないだろう。周りの人に言っておけばいい話でしかない。若いころには誰しも『寝たきりになってまで生きたくない』とは思うだろうが、いざ自分がそうなったらどうか。基本的に人間は、もっと生きたいと思うものだ。延命治療を中止するといっても、どこが法案でいわれる『終末期』なのか、分からない。ただ延命治療の中止で医師が訴えられたりしないよう、免責の問題は別途考える必要があるが、それは尊厳死法とは別の話になってくる」
 −−「死ぬ権利」は認めるべきか
 「本人が死にたいのに死ねない、というのは不幸な状態で、私はいわゆる安楽死というものを認めないわけではない。しかし、終末期をどうするかは法律で決めるものではなく、当事者が引き受けるしかない問題だ。法制化で一番恐れているのは『そんなに長生きしたいのか』という空気が出てくること。個人の死に方が周囲の空気で決められるのは危険だ。なお『尊厳死』という言葉はよくない。延命措置をしたからといって、尊厳死でない死などあるのか。これが尊厳ある死に方だ、などと法律で決められたらたまらない」

【プロフィル】岩尾総一郎
 いわお・そういちろう 昭和22年、東京都生まれ。66歳。慶応大大学院博士課程修了。慶応大講師、産業医科大助教授、厚労省医政局長などを経て慶応大客員教授。平成24年から日本尊厳死協会理事長。

【プロフィル】平川克美
 ひらかわ・かつみ 昭和25年、東京都生まれ。63歳。早稲田大理工学部卒。IT関連企業・リナックスカフェ社長、立教大大学院特任教授。父親の介護体験を描いた「俺に似たひと」など著書多数。」

 ※岩尾氏「私たちは常に『不治かつ末期』になったときに、と主張している。まだ十分生きられる、末期でない人に何かするなどということは毛頭、考えていない。」について
 立岩真也2012/08/24「私には「終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案(仮称)」はわからない」,『SYNODOS JOURNAL』→立岩・有馬[2012]
◇立岩 真也・有馬 斉 2012/10/31 『生死の語り行い・1――尊厳死法案・抵抗・生命倫理学』,生活書院,241p. ISBN-10: 4865000003 ISBN-13: 978-4865000009 [amazon][kinokuniya] ※ et. et-2012.

 「第一に、「回復の可能性がな」い場合はたくさんある。障害者という人たちは、すくなくとも制度上はその身体の状態が固定された人たちを言うから、その限りでは、すべて「回復の可能性がない」。法律上の障害者の定義――それがよいものだと言っているのではない、よくないと私は考えている――などもってくる必要もない。回復の可能性のない障害・病を抱えている人はたくさんいる。すると、一つに、「当該」の――この法案では――「傷病」の治療という意味では手だてがないということであれば、それはしても無益であり、かつ治療は多く侵襲的であるから、加害的であさえありうる。それは行なう必要がない、あるいはすべきでない。だからそれはよい。もちろん法律的にも問題はない。
 すると、「かつ」の次、つまり「死期が間近」という文言が問題になる。もちろん、誰が何をもって判定するのかという疑問もある。複数の医療者が、というのがいちおうの回答のようだが、その複数の人とはほぼ同僚だろうから、どこまで有効かという疑問も当然出されている。その上で、医療者の「経験知」による「見立て」が「あと何時間」というレベルではかなり当たることは否定しない。そして「死期が間近」とはそのぐらいの時間を指すと考えるのが普通ではないか。
 となると、停止するにせよ、開始するにせよ、その短い時間のあいだに何を新たにする必要があるのだろうかと思う。できるだけその人が楽であることに気を使いながら、維持し、看守ればよい。こうした時点で、新たに手術などしないことは、現行の法律からも、別に法律論にもっていかなくても、問題にされないだろう。とすると、なぜ新たな法律がいるのかということになる。
 長く同様の法律の制定を主張し活動してきた日本尊厳死協会の(いまは前)理事長という方と、2人の副理事長という方と直接に話をさせていただく機会がこの数年の間にあった。いずれも率直なところ――しかし様々に私にはよくわからないところが残ったこと――を語ってくださった。最近では、7月3日に東京弁護士主催のシンポジウムで副理事長の長尾和宏氏(医師)のお話をうかがったが、氏は「死期が間近」な「終末期」がどのぐらいの状態・時期のことを指すのか、決めることはできない、わからないととおっしゃった。それは正直な発言ではあるが、たいへん困る。「末期」と言われて今も生きている、あるいは長く生きた人をたくさん知っているが、そういう「誤診」の可能性のこと(だけ)を言いたいのではない。そもそも「わからない」のである。そして他方、繰り返すが、私のように(たぶん)普通な言葉の受け取り方をする人にとっての「間近」なのであれば、あらためて新しいきまりを作ることもない。
 かつて、やはり尊厳死協会の人々は――これも人によって言うことが違うので困ってしまうのだが――「認知症」「植物状態」「(神経性)難病」等様々な状態について「尊厳死」の妥当性を言い、認知症を対象とすると言った時には認知症の人たちの家族の会から抗議を受けた(それでいったん引っ込めた)ということがあった。これらの人々が「間近」であることはない。そうして「間近」でない人を抜いていくと、さきほど私が述べた「正しい」意味での「間近」な人だけが残り、そこに新しいきまりは不要である。とすれば、この法律がなにか実際的な効果をもたらすのは、文案に書いてあるのと違い、「末期」でない人に対してなされる場合だということになる。これは、もう説明の用はないと思うが、よくない。」
 *最低もう一つ論点がありますがそれはまた。

児玉 真美 2014/03/13 「ケベック州の安楽死合法化法案、とりあえず通らず、このまま廃案か?」
 http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/63921898.html
 →安楽死・尊厳死:カナダ

◆立岩 真也 2014/03/10 「やはり政治的争点であること――連載:予告&補遺・36」
 生活書院のHP:http://www.seikatsushoin.com/web/tateiwa36.html

◆立岩 真也 2014/03/03 「その時まで待て、と尊厳死法に言う+――連載:予告&補遺・35」
 生活書院のHP:http://www.seikatsushoin.com/web/tateiwa35.html

◆2014/02/28 「3学会合同で終末期診療ガイドライン作成へ」
 医療介護CBニュース -キャリアブレイン(2014年02月28日 20:19)
 http://www.cabrain.net/news/regist.do;jsessionid=8B5FBCDD4D0F1B696CB36116AD2BF7E6
 「救急や集中治療の領域で、終末期医療をいかに行うべきか−。日本集中治療医学会、日本救急医学会、日本循環器学会の3学会が、統一ガイドラインの作成へ向け、動きを活発化させている。28日、京都市内で開催された第41回日本集中治療医学会学術集会のシンポジウム「終末期診療ガイドライン作成」で、これまでの経緯の報告があり、今後の課題や方針などが話し合われた。【坂本朝子】
 終末期医療に関しては、厚生労働省や日本医師会をはじめ、さまざまな学会や団体からガイドラインや提言が出され、尊厳死の法制化へ向けた動きもある。しかし、予期せぬ事態で、患者や家族の意思表示の確認が難しい救急や集中治療の現場では、医療者 ... [続きは、会員の方のみお読みいただけます。(登録無料)]」

cf.立岩 真也 2009/02/26 「良い死?唯の生」,第36回日本集中治療医学会学術集会合同シンポジウム1,於:大阪国際会議場

◆2014/02/27 「「生きることの否定に」尊厳死法制化に患者団体が反対」
 NHKニュース 2月27日 21時04分
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140227/k10015591551000.html

 「患者の意思に沿って延命治療を中止する、いわゆる「尊厳死」の法制化を目指す自民党の作業チームの会合が開かれ、患者団体の代表は、「障害者や難病患者が生きることへの否定などにつながりかねない」として、法制化に反対する考えを示しました。
 いわゆる「尊厳死」を巡って、自民党の作業チームは、回復の見込みのない終末期の患者の治療を中止する際の手続きなどを定める法案を、超党派の議員立法で、今の国会に提出することを目指しています。
 27日の会合には、事故で脊髄を損傷し、車いすで生活する、全国脊髄損傷者連合会の大濱眞副理事長が出席し、「事故のあと3回、危篤状態に陥ったが、当時、『尊厳死』を認める法律があったら、今の自分はいないかもしれない。法制化は、障害者や難病患者が生きることへの否定や差別の助長につながりかねない」と、法制化に反対する考えを示しました。
 これに対し、出席した議員からは、「法制化は、厚生労働省がまとめた終末期医療の指針を厳格化するのが目的で、障害者や難病患者を対象とするものではない」などといった発言が出され、作業チームの座長を務める山口俊一前財務副大臣は、「法案では、障害者により配慮した内容を盛り込むことを検討したい」と述べました。」

◆2004/02/27 「高市政調会長会見録 平成26年2月27日(木)」
 livedoorニュース 記事 自由民主 2014年03月01日 09:39
 http://blogos.com/article/81386/
 「別の質問なんですけれども、今日も特命委員会があると思うんですけれども、尊厳死の問題について、今、尊厳死法案提出をすべく議論が積み重なっているんですが、この問題は非常に各党ともに賛否が分かれている内容ではあるんですが、仮に法案として党内手続きをかけてほしいとなった時は会長としてはこの問題をどうお考えでしょうか。
 これは私自身が設置した組織でもございます。尊厳死の問題について真摯に研究を積み重ね、そして法案化したいというお声がございましたので、条文化まで仕上げたら政調で審査をさせていただきます、ということで設置をしております。
 まずは出来上がったものを見せていただいて、政調で審査をさせていただきます。ただ内容の性質上、過去の臓器移植法もそうでしたけれども、場合によっては各党とも党議拘束を外されるような可能性もある内容なのかなと思います。あくまでも条文を拝見してからでございますが、そのあたりの判断を党の幹部の方々とも相談しながら決めていきたいと思っております。

 今国会に提出できればというお考えか。
 今国会に提出が可能になるという状況に作業はできてきていると承知をしておりますが、法律案が書きあがったからといって党内審査を省くというわけにはいきませんので、その対応を決めていきたいと思います。御苦労いただいているものでありますから、できるだけ早く提出に至ればと考えております。」

◆立岩 真也 2014/02/24 「『生死の語り行い・1』がまた入り用になってしまっている・1――連載:予告&補遺・34」
 生活書院のHP:http://www.seikatsushoin.com/web/tateiwa34.html

◆日本尊厳死協会 2014.02.24 「自民党尊厳死PTの座長が「今国会提出」に意欲」
 http://www.songenshi-kyokai.com/messages/topics/105.html

◆2013/02/22 生きる権利を奪い続ける「脳死」と「尊厳死法」に反対する〜「どうせ助からないのだから」の共鳴に抗して〜

*主催者より

みなさま、「脳死」および「尊厳死」についての以下の集まりを計画しています。
ご案内させていただきます。ぜひ、ご参加ください。

生きる権利を奪い続ける「脳死」と「尊厳死法」に反対する
〜「どうせ助からないのだから」の共鳴に抗して〜

○日時:2月22日(土)13時30分〜16時30分 
○会場:エルおおさか(大阪府立労働センター)709号室
   (京阪・地下鉄谷町線「天満橋駅」より西へ300m)
   http://www.l-osaka.or.jp/pages/access.html

○講師:児玉真美さん(『死の自己決定権の行方―尊厳死・「無益な治療」論・臓器移植』大月書店 著者)
 演題:「死の自己決定権のゆくえ」
○報告:大塚孝司さん(人工呼吸器をつけた子の親の会〈バクバクの会〉会長)
 「尊厳死法に反対する活動紹介」

○参加費:500円(資料代)
○主催・連絡先:やめて!!家族同意だけの「脳死」臓器摘出!市民の会
〒530-0047 大阪市北区西天満4‐3‐3星光ビル 冠木克彦法律事務所内
TEL:06-6315-1517
ホームページ http://www.jca.apc.org/~yamete/

○集会趣旨
 昨年は国会上程が見送られた「尊厳死法案」が、今通常国会に上程されそうです。2012年と大きく異なっているのは、「持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律(プログラム法)」が成立したことです。この法律は、「個人がその自助努力を喚起される仕組み」の「導入」を定め、医療・介護等の社会保障を切り縮めて、個人負担と個人責任を押しつけようとするものです。このような動きは、終末期の人々に対して、満足な医療を辞退するよう強制する形となります。
 私たちは、「脳死」について考えていく中で、「尊厳死法」の問題についても考えはじめました。そのなかで、児玉真美さんの著書「死の自己決定権のゆくえ」という本に出会い、是非講演会をもちたいと考え、今回の集会を企画しました。この著書の中で、「どうせ助からないのだから」などで象徴される「生命の切り捨て」の容認や受容が、あまりにも当たり前であるかのような流れが紹介されています。この「どうせ…」の思想には、「脳死」を死とする考え方と同様のものが根底に潜んでいることを見逃してはなりません。まさに今、日本の医療が、社会保障のゆくえが、大きな岐路に立っているのです。「尊厳死法案」の問題を真剣に考え、例え小さな声でも政府に届けるように運動に結び付けていきたい、そう思っています。
 個人の問題ではなく、私たちが生きているこの社会の問題として解決していく方向へ、舵を切りなおすことが絶対に必要です。ひとりひとりが、かけがえのない生命を全うできる社会へとすすめることをめざし、一緒に考えていきましょう。是非ご参加ください。

◆2014/02/21 「尊厳死法案再び浮上 今国会提出へ 「生きる権利奪われる」難病患者反発」
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014022102000160.html

 「超党派の議連が「終末期医療における患者の意思尊重法案」、いわゆる「尊厳死法案」を今国会に提出しようとしている。法案が作成されたのは二年前だ。しばらく動きがなかったが、いま再び、議論を始めようとする狙いは−。 (篠ケ瀬祐司、上田千秋)
 […]
 尊厳死の法制化には反対意見も多い。最も影響を受けそうな難病患者や身体障害者、その家族らは「医師が恣意的に医療行為を中断できるようになり、患者の生きる権利が奪われてしまう」と批判する。
 ノンフィクション作家で日本ALS(筋萎縮性側索硬化症)協会理事の川口有美子さんは「法律ができると、『家族ら周りが大変だし、もう治療しなくていいだろう』という考え方が強まる。命が軽いものになる」と訴える。
 ALSは全身の筋肉が徐々に萎縮して死に至る難病。国内の患者は約九千人。患者の多くが、周囲の負担を考えて人工呼吸器をつけずに亡くなっていく。
 ALSだった母親を十二年間介護した川口さんが懸念するのは、「本当に本人の意思が反映されるのか」という点だ。健康時にリビングウイルと呼ばれる「尊厳死の宣誓書」を書いた人も、病気になれば気が変わるかもしれない。法案は「いつでも撤回できる」と規定するが、そう簡単な話ではないという。
 「治療費もかかるし介護も大変。本人が尊厳死の意思を示していれば、周りはその方向で動く。『やっぱり生きたい』と言いにくくなり、患者の思いは踏みにじられるかもしれない」
 法案が定義する終末期も「あいまいだ」との批判が少なくない。東京都内などで在宅医療を手掛ける佐々木淳医師は「終末期をはっきりと線引きできないし、患者の意思によっても変わる。法律ではなく求められるのは、医師と患者の緊密なコミュニケーションだ。法律ができると、『従っておけ』となり、患者は不満足な最期を迎えてしまう」と話す。
 欧州各国では、尊厳死や安楽死の法制化が進み、ベルギーは年齢制限もなくす。立命館大の立岩真也教授(社会学)は「欧州ではどんどんエスカレートする流れになっている。日本も、法制化をきっかけに同じように進む可能性を否定できない」と主張する。
 国民の間で尊厳死に対する理解は深まっておらず、法案提出は拙速との見方もある。立岩教授は「終末期の定義などについて数多くの意見が出ているにもかかわらず、この二年間、議連で議論が進んだようには思えない」と指摘する。佐々木医師も「尊厳死と安楽死の区別がつかない人も少なくない。そんな状況で法律を作ろうというのは違和感がある」と強調した。
 DPI(障害者インターナショナル)日本会議中西正司理事は「人の生き死に関して、国家が関与して法制化しようとすること自体に無理がある」と説く。「難病患者や障害者は人工呼吸器をつけてまで生きる必要はない、尊厳ある死を迎えよといった風潮にならないか。西洋と日本は考え方が異なる。欧州各国の流れに引きずられるのではなく、命のあり方について議論を深める必要がある」(了)」

児玉 真美 2014/02/21 「85歳のイタリア女性、容貌の衰えを苦にディグニタスで自殺」
 http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/63890763.html

児玉 真美 2014/02/20 「オランダ安楽死運動のパイオニア精神科医が「ここ2年で安楽死法は脱線してしまった」」
 http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/63889845.html
 →安楽死・尊厳死:オランダ

児玉 真美 2014/02/18 「スイスの自殺幇助の実態に関する調査報告」
 http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/63887607.html
 →安楽死・尊厳死:スイス

日本尊厳死協会 2014.02.14 「朝日新聞社に対する要請文」
 http://www.songenshi-kyokai.com/messages/topics/102.html

 「朝日新聞2月12日付朝刊で、「安楽死 18歳未満も ベルギー合法化へ 7割賛成」の記事のなかで、「法制化議論 進まぬ日本」という記事が掲載されました。安楽死と尊厳死に関わる「治療行為の中止」とを混同していたため、朝日新聞社に対して、以下のような「要請文」を送りました。訂正を求めるものではなく、あくまで今後、混同しないようにお願いをしたものです。おそらく専門以外の記者がまとめたものだと思いますが、まだまだ新聞社内でも誤解があるようです。

2014年2月14日
朝日新聞社 広報部御中

一般社団法人 日本尊厳死協会
理事長  岩尾總一郎

要  請  文

 2月12日付朝刊 7ページ 「法制化議論 進まぬ日本」について、お願いがあります。
 この記事は、「安楽死」と尊厳死にかかわる「延命治療の中止」とを混同しており、国民の誤解を招くと同時に、これから行われる尊厳死をめぐる法制化の議論にも大きな影響を与えることになり、ひと言、お願いをすべく、この文書を送付させていただきます。
 記事の冒頭に書かれているように、安楽死を求[ママ]める法律は日本にはありません。安楽死事件をめぐる裁判の判例として、安楽死が容認される要件が示されているに留まっています。記事に例示されている、末期がんの父親を息子が中毒死させた事件も、東海大病院で患者に薬物を注射して死なせた事件も、安楽死の要件を満たしていないと医師が起訴され、有罪判決を受けました。
 ところが、東海大病院の横浜地裁判決から記事に引用されているのは、「安楽死」の要件ではなく、尊厳死に関わる「治療行為の中止」の要件です。
 さらに、今回の記事では、前記ふたつの安楽死事件と同列に06年の富山県射水市で患者の人工呼吸器をはずしてしなせたケースに言及したうえで「法整備を求める声が根強いが、安楽死の法制化に向けた具体的な議論は進んでいない」とあります。しかし射水市ケースは、安楽死ではなく、「延命治療の中止」に当たり、医師は不起訴になっています。「法整備を求める声が根強い」というのは、あくまで安楽死の法制化ではなく、「患者の意思に基づく延命治療の不開始、中止」を求める声であり、安楽死を求めているわけではありません。
 ご存知かと思いますが、死期が迫っている患者に耐え難い肉体的苦痛があり、患者が「早く逝かせてほしい」との意思を持っていることが明らかな場合でも、医師が医療行為で患者を死なせることを安楽死と呼びます。95年の東海大病院の安楽死事件判決でも、「治療行為の中止」と「安楽死」とを分けて判決理由を述べており、同列に語るべきものではありません。私たち日本尊厳死協会も、安楽死は認めていませんし、反対しております。
 いま国会では、終末期における患者の意思を尊重するための法律案が上程されようとしています。記事のように安楽死と延命治療の中止を混同されることは、法制化の議論に水をさすことになりかねません。
 本来ならば、記事全体を後半の8行(「回復の見込みがなく〜)を削除していただくのが望ましいのですが、そうなると記事として成立しなくなってしまうのは理解できます。せめて、今後、安楽死と延命治療の中止を混同なさらないよう、本社内並びに他本社・支社・総局で周知徹底されることをお願いできませんでしょうか。
 なお、この要請文は、当協会のホームページに掲載させていただくことをお断りしておきます。御社担当部署から回答をいただけた場合、その回答書について、掲載可能か不可かをお知らせいただければ、それに従います。
 この要請文の目的は、あくまで、今後、「安楽死」と「尊厳死」とを混同していただきたくないためのものであることを申し添えさせていただきます。

ご参考 御社記事

法制化議論、進まぬ日本

 日本には現在、安楽死を認める法律はないが、司法判断などをきっかけに議論が繰り返されてきた。
 1962年、末期がんの父親を息子が中毒死させた刑事事件の判決で、名古屋高裁が安楽死を適法とする要件として、「苦痛緩和が目的」「本人の依頼、承諾」など六つを示した。95年には、医師が患者に薬物を注射した事件で、横浜地裁が延命治療中止の要件として、「回復の見込みがなく死が避けられない」「患者の意思表示か、家族から患者の意思が推定できる」などを示した。その後も、2006年に富山県の病院で、人工呼吸器を外された末期がん患者ら7人が死亡した問題が発覚。法整備を求める声は根強いが、安楽死の法制化に向けた具体的な議論は進んでいない。」(全文)

日本尊厳死協会 2014.02.14 「困ります。尊厳死も、安楽死もごっちゃでは」(コラム・ひとりごと)
 http://www.songenshi-kyokai.com/messages/column/101.html

 「わが国の尊厳死法制化の動きはマスメディアでたびたび取り上げられるが、安楽死法制化の動向を伝える記事はまず見かけない。国内には安楽死を求める動きがほとんどないからである。
 だから、朝日新聞朝刊(2月12日)の国際面には、わが目をこらした。18歳以上の安楽死を合法化したベルギーで対象年齢の制限をなくす動きがあり、そのベルギー事情を伝えている。その関連で「法制化議論、進まぬ日本」という囲み記事をあった。
 「日本には現在、安楽死を認める法律はないが…」と書き出し、「法整備を求める声は根強いが、安楽死の法制化に向けた具体的な議論は進んでいない」で結ばれていた。目をこらしたのは、書き出しと結びをつなぐ説明である。
 説明材料に、横浜地裁判決(1995年)が判示した「延命治療中止要件」と、富山県の病院で人工呼吸器外し発覚(2006年)が記されている。(だから)「法整備を求める声は根強いが」と受け、「安楽死の法制化に向けた…」と展開している。
 ちょっと待ってくれよ! 紙面に向かって思わず叫んだ。延命治療中止要件も、富山の病院(射水市民病院のこと)の件もいわば「尊厳死」にかかわることだった。それを材料に安楽死を語るとは筋違い≠セし、論理展開がおかしい。
 「尊厳死」も「命を絶つ安楽死」とひとくくりにされる誤解が世に生じているが、きっとこんな記事もそれに一役買っているのではないか。すぐ朝日新聞社に電話をかけ、読者応答係にその旨の意見を申し上げた。「担当部署には必ず伝えます」と丁寧な応答があったが、さて、さて。 (し)」(全文)

児玉 真美 2014/02/14 「ベルギーの重病の子どもたちの願いは「まだ人間でいる間に死なせて」?」
 http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/63880258.html
 →安楽死・尊厳死:ベルギー

児玉 真美 2014/02/14 「ベルギー議会、子どもの安楽死認める」
 http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/63879143.html
 →安楽死・尊厳死:ベルギー

◆2014/02/14 「ベルギー、子どもの安楽死を合法化」
 Yahoo! ニュース AFP=時事 2月14日(金)6時58分配信
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140214-00000004-jij_afp-int

 写真:ベルギー首都ブリュッセルの連邦議会で、安楽死を子どもにも認める法案の下院での採択結果を示したボード(2014年2月13日撮影)。

【AFP=時事】ベルギー下院は13日、同国で12年前に合法化されていた安楽死の適用年齢制限を廃止し、末期症状の子どもにも死を選ぶ権利を認める法案を可決した。
・ホーキング博士、安楽死を支持 インタビュー
 子どもの安楽死をめぐっては、同国で多くの教徒を持つカトリック教会や一部の小児科医らが反対してきたが、昨年12月には上院が圧倒的賛成多数で同法案を可決。数か月にわたる激論を経て、13日の下院本会議では賛成86、反対44、棄権12で同法案は可決された。これによって同国は、隣国オランダに次いで子どもにも安楽死を容認する2つ目の国となった。
 だがオランダでは12歳未満の安楽死は禁じられており、年齢制限を完全になくしたのはベルギーが初めて。治療不可能な病気を抱えた子どもが「意識」と「判断能力」を有する場合、自らの苦しみを終わらせる決断を下すことができるようになる。ただし医師に加え、精神科医または心理学者とのカウンセリングと、親の同意が必須条件となる。
 子どもの安楽死の是非をめぐっては国民の間にも議論が広がっており、あらゆる宗教の指導者らが、死の「矮小(わいしょう)化」を招く恐れがあると指摘している。カトリック教会はここ数日間、子どもの安楽死合法化に反対する「断食と祈りの日」の抗議活動を続けている。また今週には160人ほどの小児科医らが議員らに対し、子どもの安楽死容認は準備不十分かつ不必要だとして、法案採決の延期を求める請願を提出していた。【翻訳編集】 AFPBB News」
 →安楽死・尊厳死:ベルギー

◆2014/02/13 Belgium approves assisted suicide for minors
 http://www.dw.de/belgium-approves-assisted-suicide-for-minors/a-17429423
 13日、ベルギー下院は法案を可決。安楽死法の年齢制限をなくして子どもにも認められることに
 →安楽死・尊厳死:ベルギー

◆日本尊厳死協会 2014.02.07 「自民党プロジェクトチームで協会と日医が意見陳述」
 http://www.songenshi-kyokai.com/messages/topics/100.html

 「自民党の「尊厳死に関する検討プロジェクトチーム」(山口俊一座長)の第2回会合が2月5日、自民党本部で開かれた。日本尊厳死協会の岩尾總一郎理事長と日本医師会の松原謙二副会長が、リビングウイルの法制化について意見を述べた。
冒頭、山口座長があいさつに立った。「何年もかけて超党派の議員連盟で議論してきた。臓器移植法案がそうであったように、いろんな考え方があるので党議拘束をはずすことになると思う。あと2〜3回、ヒヤリングをして方向性を出し、今国会中に結論を得ることができれば」と、今国会への法案提出に色気を示した。
 松原副会長は、「正当な医療行為をしたのに起訴されるのであれば、医師は余計なことをしなくなる。法律には必ず隙間があって、そこに入り込むことを恐れている。(法律で)きちきち締めすぎると、自分の刑法上の責任を回避することにもなり、しいてはLWが生かされないことにつながる」と法制化には反対の立場を明らかにした。
 一方、岩尾理事長は、厚労省が昨年公表した国民の意識調査を例に法制化の必要性を説いた。「7割の人がLWの考え方に賛意を示している一方、実際に書面を作成している人は3.2%にすぎない。逆に考えれば、7割近い人たちが、自分の意思を持ちながら、それを表明できていないということでもある。本人の意向とは異なる延命治療を受けている可能性が高い」と反論した。
 次回PTは2月19日に開かれる。」

◆「「尊厳死法案」提出へ…生命倫理議論 参院主導で」
 2014年2月6日 読売新聞
 http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=91991

 延命治療を望まない終末期の患者について、人工呼吸器の取り外しなど、延命措置の中止手続きを定める「尊厳死法案」が、超党派の議員によって今国会に提出されようとしている。これを機に、生命倫理に関する問題に対して政治はどう取り組むべきか。
 超党派グループが準備を進めている尊厳死法案は、正式には「終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案」といった名称になる見通しで、すでに2012年に原案が示されている。「15歳以上の患者が延命措置を望まないとの意思を書面で残していれば、それに従った医師は法的責任も行政上の責任も問われない」とする内容だ。
 だが、12年秋に法案提出の目前で衆院が解散され、総選挙、政権交代と続く政治状況の中で、凍結を余儀なくされていた。
 昨年末に自民党の「尊厳死に関する検討プロジェクトチーム」が各党に対し、改めて4月までに党内議論を終えるよう要請する方針を決め、再び法案提出に向けて動き出した。
 ただし、超党派で取り組んでいるからといって、提出法案が可決されるかどうかは分からない。死生観や人生観に関わる問題だけに大半の党は党議拘束をかけず、賛否を各議員に委ねるとみられる。かつて「臓器移植法」も、1997年の成立時と2009年の改正時、ほとんどの政党は自由投票にした。
 生命倫理問題は法案の成否だけでなく、議論の進め方も重要になる。この点、超党派グループが描く「4月までは各党で議論し、法案提出は5月以降」というスケジュール感はどうだろう。議員立法は政府提出の重要法案にメドがつく会期後半から、ということでは、政局次第でまた凍結の可能性がある。あるいは臓器移植法改正時がそうだったように、会期末に慌ただしく採決して、議論不十分の印象を国民に残しかねない。
 生殖医療や再生医療の在り方など、生命倫理に関わる新たな課題は次々と生じている。国会で“二の次”の扱いのままでは、いつまでたっても、現実の動きに法整備は追いつかない。
 解決策として考えられるのは、参議院が主導的な役割を果たすことだろう。本来は良識の府として期待され、議員任期6年を保証する参院は、政局に左右されることなく生命倫理の議論をじっくり深める場となりうる。通常国会の会期前半なら議案の多くが衆院にあり、比較的余裕もある。予算案が衆院から回ってくる前に、参院で議論を始めるべきだ。
 この主張は新しいものではない。04年に参院が設けた「二院制と参議院の在り方に関する小委員会」で、飯尾潤・政策研究大学院大学教授が「生命倫理の問題など、党派対立になじまないテーマは参院で対処するという役割分担をしてはどうか」と提唱している。
 飯尾教授はまた、「日本の国会は質疑応答が中心で議員同士の討論があまりない。個人の哲学が問われる生命倫理問題で活発な討論が行われれば、国会改革にもつながる。その先鞭せんべんは参院の方がつけやすい」とも指摘する。尊厳死法案の審議がそうした形で展開すれば、参院無用論に対する有効な反論材料になるだろう。
 参院には国の基本的な課題を検討する「調査会制度」があり、かつて「共生社会に関する調査会」がドメスティック・バイオレンス防止法の立法作業を超党派で進めた実績もある。今後、例えば「生命倫理調査会」を設置し、山積する課題について恒常的に議論することも検討すべきではないか。(編集委員 保高芳昭)」(全文)

◆2014/02/05 「自民 「尊厳死」巡り法案提出を目指す」  NHKニュース 2月5日 21時00分 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140205/k10015047653000.html

 「患者がみずからの意思で延命治療を中止するいわゆる「尊厳死」を巡る自民党の作業チームの会合が開かれ、回復の見込みのない終末期の患者の治療を中止する際の手続きなどを定めた法案作りを進め、今の国会に議員立法で提出することを目指すことになりました。
 自民党は、患者がみずからの意思で延命治療を中止するいわゆる「尊厳死」を巡る作業チームの会合を開き、回復の見込みのない終末期の患者の治療を中止する際の手続きなどについて、今後の対応を協議しました。
 そして会合では、「尊厳死」を巡って厚生労働省が平成19年にまとめた指針は、終末期の定義があいまいだと指摘されているほか、「尊厳死」を判断した医師が刑事上や民事上の責任を追及されるおそれがあるといった懸念もあることなどから、終末期の患者の治療を中止する際の手続きなどを定めた法案作りを進めることを確認しました。
 自民党の作業チームは今後、法案の具体的な検討を進め、各党にも呼びかけて今の国会に議員立法で提出することを目指すことにしています。」

◆2014/02/05 「尊厳死法案「今国会中に結論得たい」−自民PTの山口座長」
 医療介護CBニュース 2月5日(水)21時5分配信
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140205-00000004-cbn-soci

 「自民党の「尊厳死に関する検討プロジェクトチーム(PT)」は5日、有識者からのヒアリングを行うために会合を開いた。会合の冒頭、あいさつした同PT座長の山口俊一衆院議員は、終末期の患者が望まない延命措置は行わない「尊厳死」を認める法案について、「今国会中にしっかりとした結論を得ることができればいいという思いでいる」と述べ、今国会への法案提出に向け、改めて意欲を示した。【ただ正芳】」

児玉 真美 2014/02/05 「オランダの安楽死クリニックで精神障害者9人に安楽死(2013) 」
 http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/63864139.html
 →安楽死・尊厳死:オランダ

◆2014/02/02 「脳死妊婦の生命維持に待った!尊厳死Vs中絶で米国世論二分」
 産経新聞2014年2月2日(日)21:16
 http://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/snk20140202539.html
 →安楽死・尊厳死:米国
 「脳死に陥った妊婦の生命維持装置を停止するのは、胎児の命を守る医師の職業上の義務に違反するのか−。尊厳死に世論を二分する中絶の是非が絡み合った議論が、全米で大きな注目を集めた。生前の妊婦の意向を尊重して生命維持装置の停止を求める家族側。州法を根拠に生命の維持を譲らない病院側。宗教観や法解釈が交錯した問題の判断は裁判所に委ねられ、今月24日、注目の判断が下された。
 米メディアによると、救急救命士のマリース・ムニョズさん(33)は昨年11月26日午前2時ごろ、自宅の台所で倒れているのを同じく救急救命士の夫、エリックさんに発見され、病院に搬送された。マリースさんは妊娠14週目だった。
 すでに意識はなし。肺動脈に血栓が詰まる肺塞栓(そくせん)症とみられ、神経の動きもない。感謝祭の当日に脳死と判定されたという。米メディアによると、州法で医学的に「死亡」と認定されるレベルだった。
 エリックさんやマリースさんの両親は、生命維持装置の使用をマリースさんが以前から望まず、意識が回復する見込みがなければ装置を外してほしいと普段から語っていたと主張し、人工呼吸器の停止を病院側に求めた。
 ところが、搬送されたテキサス州フォートワース近郊のジョン・ピーター・スミス公共病院は、妊婦のマリースさんの人工呼吸器を外すのは「妊娠中の患者に対する生命維持のための治療を停止、中断してはならない」とする州法に違反するとして拒否。マリースさんの家族は1月14日、病院側を提訴した。
 現場となったテキサス州は、共和党が強い保守的な土地柄で、宗教的な価値観から中絶反対派も多い。マリースさんの生命維持装置が止まれば、胎児の命も同時に奪われ、実質的な中絶になる。
 尊厳死に端を発した問題は、米国は二分する中絶への賛否とも絡み合い、家族の意志とは裏腹に全米の関心を集めた。
 政界も無反応ではいられない。地元紙テキサス・トリビューン(電子版)によると、2012年大統領選で共和党の指名を争ったテキサス州のリック・ペリー知事の報道官は「家族が直面する悲劇と心痛を理解する」とした上で、「幼い命が危険にあり、その命を守る州法が順守されねばならないことを覚えておく必要がある」と電子メールで取材に回答したという。
 米紙ニューヨーク・タイムズは、中絶反対派の幹部の話として、「子どもが無事に生まれる希望を持ちながら、脳死状態でも子どもを生存させるための治療を続けることに賛成する」とのコメントを伝えた。
 一方で、マリースさんの母、リン・マチャドさんは「これは反中絶でも中絶を選択する自由の問題でもない。私たちの娘の望みがテキサス州によってかなえられないことが問題なのだ」と述べ、家族の意向を無視して問題が政治色の強い中絶の賛否にシフトしたことへのいらだちを隠さなかった。
 こうした中、胎児に関する新たな事実が家族側の弁護士によって1月22日、明らかにされる。マリースさんは発見されるまで1時間以上も呼吸停止の状態だったため、ほぼ同じ時間だけ胎児も酸欠状態に置かれた。弁護士は胎児の容体に「明確な異常」が認められると指摘。生存しても水頭症や心肺の疾患、失明など重度の障害が残る可能性が極めて高いと訴えた。
 病院側の法解釈の誤りを指摘する声も出始めた。米公共ラジオ(NPR)が州法の提案者に取材したところ、法律は「昏睡(こんすい)状態」や「植物状態」の妊婦を想定したもので、すでに医学的、法的に死亡した妊婦には適用されないと述べ、病院の対応は「法律を読み違えている」と語ったという。
 全米が注目した州裁判所の判断は、24日に下された。裁判官は法案提案者の解釈通り、すでにマリースさんが医学的、法的に死亡しており、死者に州法は適用されないと判断。家族側の主張を認め、生命維持装置を止めるよう病院側に命令した。
 希望が通ったとはいえ、妻の死が確定した事実は夫のエリックさんを打ちのめしたのだろう。NPRによると、普段から「自分の妻の命が止まることを望むに至るのは、辛い道のりなのだ」と地元メディアに吐露していたエリックさんは、法廷で地裁の判断を聞くと顔を手で覆って泣き崩れたという。
 病院側は地裁の命令を受け入れ、26日午前11時半ごろ、マリースさんの家族が見守る中で生命維持装置が止められた。
 米メディアによると、死亡した胎児は女児だった可能性が高く、遺族は「ニコール」と命名し、その死を悼んだという。 」

◆2014/01/26 「胎児の命めぐり米で論争 脳死妊婦の尊厳死認める」
 2014/01/26 15:29 47NEWS 共同ニュース
 http://www.47news.jp/CN/201401/CN2014012601001454.html
 →安楽死・尊厳死:米国
 【ニューヨーク共同】脳死状態となった米南部テキサス州の妊婦の尊厳死を希望する家族が「妊婦は生命維持装置につなぐことが州法で義務付けられている」とする病院を相手取って訴訟を起こし、同州の裁判所は25日までに、死亡を宣告して生命維持装置を外すよう病院側に命じた。
 妊婦は脳死状態になる前、強制的な延命措置は望まない考えを示しており、自己決定権を優先するか、胎児の命を重視するかをめぐって米社会で論争に発展していた。
 米メディアによると、妊婦はマリース・ムニョスさん(33)。昨年11月に自宅で倒れ、病院で脳死を宣告された。【共同通信】」

◆「尊厳死法案、提出へ 通常国会 延命中止を免責」
 東京新聞2014年1月12日 朝刊
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014011202000129.html

 「超党派の国会議員でつくる「尊厳死法制化を考える議員連盟」(会長・増子輝彦民主党参院議員)は、終末期患者が延命措置を望まない場合、医師が人工呼吸器を取り外すなど延命措置を中止しても、法的責任を免責する「尊厳死法案」をまとめ、今年の通常国会に議員立法で提出する方針を固めた。 (城島建治)

 法案では、末期がんなどに侵され、適切に治療しても患者が回復する可能性がなく、死期が間近と判定された状態を「終末期」と定義。十五歳以上の患者が延命措置を望まないと書面で意思表示し、二人以上の医師が終末期と判定すれば尊厳死を認め、医師は刑事、民事、行政上の法的責任を問われないとした。
 意思表示の撤回はいつでも可能とし、本人の意思が確認できない場合は「法律の適用外」とした。
 議連は自民、民主、日本維新の会、公明、みんなの党など与野党の国会議員約百四十人で構成。二〇〇五年に発足し、尊厳死について議論してきた。
 自民党は昨年十二月に「尊厳死に関する検討プロジェクトチーム(PT)」を発足させ、法案が必要と判断。各党に四月までに議論を終えるよう要望する方針で、五月の国会提出を想定している。
 ただ、延命措置の中止は命の軽視につながるとして反対論も強く、成立は見通せない。議連は各党の理解を深める働き掛けを続け、党議拘束をかけない採決を目指す考えだ。
 終末期医療をめぐっては、厚生労働省が〇七年に初の指針を策定したが、法的責任を免責される延命中止基準を明確にしなかった。医療現場では、患者らが尊厳死を望んでも、法的責任を追及される可能性から延命措置を続ける傾向が強いとされる。」

◆2014/01/10 「厚労省が終末期医療の相談支援を開始へ、全国10ヵ所でモデル的にスタート」
 http://www.joint-kaigo.com/social/pg331.html

 「厚生労働省は来年度から、患者の意思を尊重した終末期医療の実現を現場で後押しする事業に初めて取り組む。
 患者や家族からの相談に応じる専門職を医療機関に配置し、ソーシャルワーカーや看護師らと困難事例の対応などを協議する会議もあわせて設置する。人生の最終段階を迎えた人の望みを関係者が共有できる環境づくりを支援し、より「納得感」の高いサービスを提供できる体制の構築につなげていきたい考え。
 政府が昨年末に閣議決定した来年度の予算案に、こうした事業にあてる費用として5400万円を盛り込んだ。来年度はファーストステップとして、全国10ヵ所程度でモデル的にスタート。ゆくゆくの事業の発展に向けて、現場での知見を積み重ねていく方針だ。
 厚労省の終末期医療に関する予算は、これまで調査・研究や有識者会議の運営費などがメインで、現場の環境づくりに使われるのは今回が初めて。厚労省の担当者は、「終末期医療は患者や家族の意思が何より大事で、既に様々なレベルで多様な取り組みが進められている。今回の事業は国が1つの考え方を提起するものではなく、そうした様々な関係者の役に立つものにしていければ」と話している。
 来年度の予算ではこのほか、2007年度に策定した終末期医療に関するガイドラインの周知が進んでいないことから、印刷して医療機関に配布する費用にも振り向けるという。
 「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン」資料はこちらから
 このガイドラインはこれまで、厚労省のホームページ上などで公表されてきたが、内容を知らない人が多く現場でもあまり浸透していない。厚労省はホームページでの公
表だけでは不十分と判断し、はじめて印刷・配布に乗り出す。」

◆2014/01/15 「安楽死は「納得して迎える死」 オランダの現状を本に」
 朝日新聞デジタル [文]北野隆一  [掲載]2014年01月15日
 http://book.asahi.com/booknews/update/2014012200015.html?iref=comtop_list_cul_b01

 写真:オランダの安楽死と在宅ケアの現状について語るシャボットあかねさん(左)とヤープ・シュールマンズ医師=11日、台東区花川戸
 表紙画像:著者:シャボットあかね  出版社:日本評論社 価格:¥ 1,995

 オランダで認められている経口薬や注射による「安楽死」について、同国在住の通訳シャボットあかねさん(66)が、都内や川崎市で講演した。シャボットさんは今月、「安楽死を選ぶ オランダ・『よき死』の探検家たち」(日本評論社)を出版。同国の現状や具体的な事例を、安楽死の処置に携わることの多い家庭医とともに語った。
 シャボットさんによると、同国の「安楽死法」は2002年に施行された。患者からの要請▽絶望的で耐え難い苦しみがある▽他に合理的解決策がない▽独立した医師によるセカンド・オピニオン――など6要件を満たせば、緩和ケアの一環として、医師が処置できる。薬を投与したり、注射したりする方法で患者の生命を終わらせるが、刑法の自殺幇助(ほうじょ)罪や嘱託殺人罪に問われない。
 安楽死が認められた背景として、シャボットさんは、個人の自己決定の尊重や、関係者が納得できるまで対話を尽くす国民性を挙げる。
 安楽死の是非を判断し、処置を担う医師の多くは、家庭医と呼ばれるかかりつけの医師だ。患者の心身の状態や病歴、家族環境、生活環境など全体像をつかんだうえで判断する。
 12年度に同国で報告された安楽死は4188人。このうち家庭医が処置をしたのは3777人に及ぶ。安楽死を求めた人のうち、3251人が末期がんなどの患者。ただ、末期の重病以外でも、「絶望的で耐え難い苦しみ」と医師に理解されれば、安楽死が認められる場合も少数だがあるという。
 11日の台東区での講演会では、オランダ人家庭医のヤープ・シュールマンズさん(52)も経験を語った。昨年は30人をみとり、うち1人は安楽死だった。
 乳がんが骨に転移し余命が長くないと知った女性は「死ぬまで待たず、自分で終わらせたい」と希望。別の医師のセカンド・オピニオンでも認められ、意思表明の5日後に安楽死の処置をした。シュールマンズさんは「有効な治療法がない場合、治療よりも生活の質を保つことが大切な場合もある」と述べた。
 シャボットさんも、自身が要件を満たす状況になったら、安楽死を選びたいと家庭医に文書で伝えた。「安楽死のほとんどは、自宅で家族や愛する人たちに囲まれて納得して迎える死。自己責任の名のもと、孤独のまま死を選ぶ自殺とは対極にある」と強調する。」

◆2013/01/13 「95歳のじいちゃんとホーキングさんの死生観に思いを馳せつつ、やっぱファイティングポーズが大事だよなと思う件」
 http://stilllife-vietnam.blogspot.jp/2014/01/95.html
 cf.http://stilllife-vietnam.blogspot.jp/2013/04/blog-post_2845.html

◆2014年1月12日 朝刊 「尊厳死法案、提出へ 通常国会 延命中止を免責」
 東京新聞 2014年1月12日 朝刊
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014011202000129.html

 「超党派の国会議員でつくる「尊厳死法制化を考える議員連盟」(会長・増子輝彦民主党参院議員)は、終末期患者が延命措置を望まない場合、医師が人工呼吸器を取り外すなど延命措置を中止しても、法的責任を免責する「尊厳死法案」をまとめ、今年の通常国会に議員立法で提出する方針を固めた。 (城島建治)
 法案では、末期がんなどに侵され、適切に治療しても患者が回復する可能性がなく、死期が間近と判定された状態を「終末期」と定義。十五歳以上の患者が延命措置を望まないと書面で意思表示し、二人以上の医師が終末期と判定すれば尊厳死を認め、医師は刑事、民事、行政上の法的責任を問われないとした。
 意思表示の撤回はいつでも可能とし、本人の意思が確認できない場合は「法律の適用外」とした。
 議連は自民、民主、日本維新の会、公明、みんなの党など与野党の国会議員約百四十人で構成。二〇〇五年に発足し、尊厳死について議論してきた。
 自民党は昨年十二月に「尊厳死に関する検討プロジェクトチーム(PT)」を発足させ、法案が必要と判断。各党に四月までに議論を終えるよう要望する方針で、五月の国会提出を想定している。
 ただ、延命措置の中止は命の軽視につながるとして反対論も強く、成立は見通せない。議連は各党の理解を深める働き掛けを続け、党議拘束をかけない採決を目指す考えだ。
 終末期医療をめぐっては、厚生労働省が〇七年に初の指針を策定したが、法的責任を免責される延命中止基準を明確にしなかった。医療現場では、患者らが尊厳死を望んでも、法的責任を追及される可能性から延命措置を続ける傾向が強いとされる。」

児玉 真美 2014/01/10 「「どうせ高齢者」意識が終末期ケアにもたらすもの――英国のLCP調査報告書を読む」
 『SYNODOS』http://synodos.jp/welfare/6606

◆2014/01/10 市民から見た“望む”看取り〜安楽死を選ぶオランダ〜
 平成26年1月10日(金)午後7時〜9時 くにたち市民芸術小ホール

第1部 基調講演「よき死を探検するオランダ人」
シャボットあかねさん オランダ在住 通訳 コーディネイト 執筆業
新刊『安楽死を選ぶ― オランダ「よき死」の探検家たち」(日本評論社)。『自ら死を選ぶ権利ーオランダ安楽死のすべて』(徳間書店)

第2部「市民から見た“望む”看取り」
シャボットあかね・藤原瑠美(ホスピタリティ☆プラネット)
山本秀子(在宅ケアを考える会代表)

オブザーバー秋山正子(白十字訪問看護ステーション統括所長・
新田國夫(医療法人社団つくし会理事長)

コーディネーター山路憲夫(白梅学園大学教授)

申し込み:国立市在宅療養推進連絡協議会 事務局 042-569-6213

cf.立岩真也・有馬斉 2012/10/31 『生死の語り行い・1――尊厳死法案・抵抗・生命倫理学』,生活書院,241p. ISBN-10: 4865000003 ISBN-13: 978-4865000009 [電子書籍]/[amazon][kinokuniya] ※ et. et-2012.

 「[…]オランダ安楽死関連本情報。以下ざっと並べていく。それにどれだけ意味があるか正直わからない。だが、意外にも多くの本がここ数年の間に出され、そしてそのほとんどが今は買えないということを知っていただいてよいようにも思う。
 まず、ジャネット・あかね・シャボット『自ら死を選ぶ権利――オランダ安楽死のすべて』(シャボット[1995])。著者は日本生まれのオランダ在住の人で、実際にそこに住んで時間をかけて取材をして書かれた本である。病気でなく肉体的な苦痛はなく精神的苦痛だけを理由に自殺幇助を求め、精神科の医師で、著者の親戚でもあるシャボットの幇助を得て死んだ人――これは、少なくとも社会に知られたケースとしては最初だった――の死に至る経緯についての詳しい記述もある。
 『安楽死――生と死をみつめる』(NHK人体プロジェクト編[1996])にも現地取材にもとづいたかなり詳しい紹介がある。「自分では何もできなくなり、すべてを他人に頼らなければならないという状態で……屈辱感に耐えられないという患者」([133])が安楽死を選ぶという部分が私は気になって、『私的所有論』の注でこの前後を含め引用したことがある([1997:168]第四章注12★)。
 生井の本にもそんな部分がある。長くなるが引用する。[…]」


◆2014/01/01 「オランダで「安楽死専門クリニック」が話題 「日本」でも開業の日は近い?」
 BLOGOS 記事 弁護士ドットコム 2014年01月01日 13:45
 http://blogos.com/article/77102/

 「医師による「安楽死」が合法とされているオランダで、「安楽死専門のクリニック」が話題になっている。クリニックは行政の中心都市デン・ハーグにあり、患者の自宅に医師を派遣して、投薬による「安楽死処置」をするサービスを行っているという。
 同国でも、安楽死処置を行った医師が刑事罰を免れるためには、「患者の苦痛が永続的で、耐えがたい」など、様々な条件をクリアする必要がある。それでも、あるレポートによれば、2005年から2010年にかけて死亡した患者のうち、安楽死を要請した人の割合は4.8%から6.7%に増え、安楽死を容認する医師の割合も37%から45%となった、と報告されている。
 日本でも「いかに死ぬか」への意識は高まりつつある。安楽死を望む声も時折聞かれるが、こうした「安楽死専門クリニック」が日本で開業される可能性はあるのだろうか。金子玄弁護士に話を聞いた。

○積極的安楽死は、形式的には「殺人」になる
 「わが国では、現行法上、安楽死専門クリニックの開業は困難でしょう」
 どうしてだろうか?
 「『安楽死』には、『間接的安楽死』、『消極的安楽死』、『積極的安楽死』の3類型があります。投薬による安楽死処置は、このうち積極的安楽死にあたります。
この積極的安楽死は、直接的に患者の生命を短縮することから、形式的には殺人罪(刑法199条)ないし嘱託・承諾殺人罪(刑法202条後段)に該当します。
 このため、現行法上で合法的に積極的安楽死を行うためには、何らかの理由によって『違法性がない(違法性が阻却される)』と認定される必要があります」

○裁判で「違法性がない」と判断される基準は?
 積極的安楽死について、「違法性がないと判断されるための基準」はあるのだろうか?
 「名古屋高裁・昭和37年12月22日判決は、以下に挙げる6つの要件があれば『違法性が阻却される』と判断しました。この裁判例は以後、基準として機能しています。
(1)病者が現代医学の知識と技術から見て不治の病におかされ、しかもその死が目前に迫っていること
(2)病者の苦痛が甚だしく、何人も真にこれを見るに忍びない程度のものとなること
(3)もっぱら病者の死苦の緩和の目的でなされたこと
(4)病者の意識がなお明瞭であって意思を表明できる場合には、本人の真摯な嘱託・承諾のあること
(5)医師の手によることを原則とし、医師により得ない場合には特別の事情があること
(6)その方法が倫理的にも妥当なものとして認容しうるものであること」
ずいぶん古い判決だが、基準はいまでも変わらないのだろうか?
「比較的新しいものでは、横浜地裁・平成7年3月28日判決が、次の4要件により、違法性阻却要件を判断しています。
(a)患者が耐え難い肉体的苦痛に苦しんでいること(b)患者の死期が迫っていること
(c)患者の肉体的苦痛を除去・緩和するために方法を尽くし、他に代替手段がないこと
(d)生命の短縮を承諾する患者の明示の意思表示があること」
日本にも安楽死についての基準は存在するものの、あくまで、こうした条件が全て満たされたごく例外的な場合にのみ、問題がなくなるという判断のようだ。実際に医師が処置を行うためには、安楽死が社会的に容認されたうえで、法律やガイドラインが整備されるなど、超えるべき様々なハードルがあるということだろう。

○オランダとは社会的背景が違う
安楽死が広がるオランダでの動きを、金子弁護士はどうみているのだろうか?
「オランダでは、1980年代から積極的安楽死を巡る議論・実態調査を踏まえて、2001年4月には安楽死を合法化する刑法改正に至りました。
 ただし、そこに至る社会的背景として、ホームドクター制度の充実、インフォームドコンセントの徹底、医療保険制度の整備等が存在することを見逃してはいけません」
 やはり、社会の前提が違う点が大きいのだろう。日本でも今後、安楽死を巡る議論が進む可能性はあるのだろうか? 金子弁護士は次のように締めくくっていた。
 「社会的背景が異なるわが国では、オランダでの実例をそのまま斟酌することはできませんが、患者の自己決定権の尊重の風潮は年々高まっています。立法化の必要も含め、積極的安楽死を巡る議論の深化が望まれるところです」
 【取材協力弁護士】金子 玄(かねこ・げん)弁護士
第一東京弁護士会成年後見委員会副委員長、日弁連高齢者事業対策本部委員。相続・遺言・後見等の高齢者に関する業務全般には特に力を入れている。医療問題にも明るく、病院・歯科クリニック等の医療関係の顧問先の相談も手掛けている。
事務所名: 慶福法律事務所5」

 ※注記:「医療保険制度の整備等」が具体的に何を指しているのか不明だが、以下のような指摘もある。

◇「[…]オランダの安楽死については他に多数文献があるが略。私のホームページに幾つかを掲載。その中で、オランダの一般医は保険機関からの支払いにより収入を得ており、その額は登録患者の人数に応じた定額になっているため、費用のかかることを行なわないのが得になる仕組みになっていること、この番組でこうした制度を捉える視点が欠如していることを指摘する伊藤[1996:44]が重要である。」(立岩『ALS』p.427)


UP:20131218 REV:20140104, 12, 15, 0204, 07, 14, 16, 19 .. 0301, 13, 0416, 0509, 0615, 0818, 0830, 1024, 20150128
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