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広島県福山市・寺岡整形外科病院での事件



http://www.fukuyama.hiroshima.med.or.jp/kaiinhp/teraoka/gaiyou.htm
◆2005/03/25 「呼吸器外し患者死亡 「家族が要望」と院長 広島」
 朝日新聞ニュース速報
 http://www.asahi.com/health/news/OSK200503250077.html
 「広島県福山市の寺岡整形外科病院(157床)で、寺岡俊人院長(47)が肺炎などの症状で入院していた70歳代の女性患者の人工呼吸器を外し、患者が死亡していたことが分かった。院長は25日、記者会見し「患者の家族からの要望を受けて、自分の判断で呼吸器のチューブを抜いた」と説明した。県警は呼吸器を外すことについての意思確認の手順などについて院長から詳しく事情を聴く方針。
 寺岡院長によると、患者は4日に肺炎などの症状で入院。当初から意識がほとんどなく、呼吸も苦しく会話できるような状態ではなかった。人工呼吸器をつけて治療に当たり、12日深夜から13日未明にかけて症状がさらに悪化して意識がなくなった。
 寺岡院長が「死期が迫っている」と患者の家族に伝えると、家族は「これ以上、見るにたえない。楽にさせたい。管を抜いてほしい」と話したという。
 病院は呼吸器を外すことに同意する承諾書を作成。家族を代表して、患者の娘2人を含む4人が13日午後2時ごろ、承諾書に署名した。
 その後、院長が人工呼吸器を外し、患者は午後2時半ごろ、心停止したという。院長は死亡診断書に、入院当初から症状の出ていた「肺炎と腎不全」と記載した。
 寺岡院長は会見で、延命治療を中止した理由について、「患者の死期が一両日中に迫っているなかで救命手段が見当たらず、家族全員の総意があった。判断は間違っていなかったと思う」と説明。ただ、患者本人の意思確認については「結果からみたら、本人への確認が不十分だったが、意識が低下して意思を確認できる状態ではなかった」とした。
 また、「人工呼吸器を抜かなくても一両日中に亡くなるだろうと思った。呼吸器を外したことが死因とは思っていない」と語った。
 同病院は、常勤医師が6人いるが、病院内に、終末医療について話し合う倫理委員会などはなかった。
 91年に起こった東海大病院の安楽死事件で、横浜地裁は尊厳死の要件として、死が不可避な末期状態▽患者の意思表示か家族による患者の意思の推定がある▽自然の死を迎えさせる目的に沿っている――を示した。また、日本医師会作成の「医師の職業倫理指針」には、「1人で判断することなく、しかるべき医師に相談することが必要」としている。院長は会見で、いずれについても「知らなかった」と話した。」(全文)
2005年03月26日02時35分/[2005-03-26-03:05]


◆2005/03/25 19:49 「広島・福山 病院長が患者の呼吸器はずし死亡 家族の希望を」
 NHKニュース速報

 「広島県福山市(フクヤマシ)の民間病院で、容体が悪化し意識不明になっていた女性患者の人工呼吸器を院長が家族の希望を受けて取り外し、患者が死亡していたことがわかりました。
 この病院は福山市内の民間の整形外科で、今月十三日、意識不明になっていた七十代の女性の入院患者の人工呼吸器を院長が取り外し、女性は数十分後に死亡したということです。
 院長によりますと、女性は今月四日に入院しましたが、腎不全と肺炎から尿が出なくなるなど容体が悪化して意識がなくなり、家族が「見るに耐えない。楽にさせるため、人工呼吸器を外してほしい」と希望したということです。
 院長は女性は回復の見込みはなく、一両日中に亡くなると判断し、呼吸器を外せば女性が死亡することを家族に説明して最終的な意志を確認する署名入りの承諾書を作成したうえで呼吸器を外したということです。
 院長はきょう、記者会見し、「女性は終末期の状態にあり、本人の意志の確認はできなかったが家族の総意として強い希望があったので自分一人で判断して応じた。判断は間違っていなかったと思うが、今後は他の医師の意見も聞いて判断したい」と述べました。
 会見に同席した福山市医師会の細木宣男(ホソギノブオ)会長は、「医師会としてはこうした場合の対応を複数の医師で協議する倫理委員会を作るよう会員の医師に指導していきたい」と述べました。」(全文)[2005-03-25-19:49]

◆2005/03/25 18:30 「半日で呼吸器取り外し決断 広島・福山の病院長」
 共同通信ニュース速報

 「広島県福山市の民間病院の院長(47)が、女性患者の人工呼吸器を外して死亡させた問題で、家族が延命治療中止を院長に求めたのは13日午前で、実際に管を抜くまでの時間は半日に満たず、院長1人で即断していたことが25日、分かった。
 院長は「延命治療の中止の際は複数の医師で判断する」と定めた日本医師会作成の「医師の職業倫理指針」を知らなかったという。
 院長は同日、福山市内で記者会見し「決断を迫られる雰囲気があり、ほかの医師に相談することは思い浮かばなかった」と釈明。近く病院内に倫理委員会を設ける考えを明らかにした。
 会見に同席した細木宣男・福山市医師会長は「市内の医療機関に職業倫理指針を周知したい。100床以上の大きな病院は倫理委員会を設けるのが望ましい」と述べた。
 また院長は「女性は入院した時から会話が困難で、次第に意識も混濁し、(死亡前日の)12日夜には意識不明になった」と述べ、本人から直接の意思確認が出来なかった事情を説明。家族が呼吸器取り外しを希望した理由については「呼吸が非常に苦しそうだったからだと思う」と話した。
 院長によると、病室に集まった10数人の家族のうち、2人の娘とその夫の4人が「承諾書」に署名した。その後も家族からの抗議はないという。」[2005-03-25-18:30]

◆2005/03/25 14:10 「人工呼吸器外し患者死亡 県警が聴取へ=差替」
 共同通信ニュース速報

 「広島県福山市の民間病院で今月中旬、院長が入院患者の70代女性の人工呼吸器を外し、死亡させていたことが25日、分かった。同日午後、福山市内で記者会見した院長(47)によると、家族の希望を受けたためだが、患者本人の同意はなく、院長1人で判断したという。
 広島県警は、延命治療の中止や患者死亡の経緯について院長らから事情を聴く方針。
 同病院などによると、女性は3月4日に入院し、腎不全と肺炎の治療を受けていた。チューブを通して人工呼吸器を取り付けた。
 女性は間もなく尿が出ないなど容体が悪化し、意識不明に陥ったため、家族が12日深夜、看護師に「楽にしてあげて」と伝え、13日には院長にも要望した。
 院長は「人工呼吸器を外すと死亡する」と説明した上で急きょ、家族の同意を確認する「承諾書」を作成。一家が署名したのを受けチューブを外すと、女性は間もなく死亡したという。
 院長は会見で「間違っていなかった。今後は自分一人の意見ではなく、他のスタッフの意見を聞いて判断したい」と述べた。東海大安楽死事件など過去の判例は治療当時、知らなかったという。
 福山市医師会は院長が独自の判断で延命治療を中止した事実を重視、同病院内に倫理委員会を設置するよう指導する。」(全文)[2005-03-25-14:10]

 

◆寺岡整形外科病院 (福山市)
 1998年07月14日 毎日 勤務医数水増し数億円請求 保険医取消 広島


UP:20050329 REV:0330
安楽死・尊厳死 2005  ◇安楽死・尊厳死
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