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死なせることを巡る言説 1980年代
安楽死・尊厳死
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言説
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◆
太田 典礼
19800227 『反骨医師の人生』,現代評論社,270p. 1400 ※ d01 et
◆日本尊厳死協会:
新運動方針
(1981年12月)
「[……]
三、自殺をすすめたり助けたりしない
自殺の自由は認める。罪悪視したりしない。健全な精神の持主は見苦しい死を避
けたい、ボケてなお生きたいとは思わないのだが、自殺は自ら行うことで、第三
者の手による積極的安楽死と混同してはならない。従って『自殺の手引き』は発
行しないことに決定した。
[……]」
◆森 幹郎 20070915
『老いと死を考える』
,教文館,253p. ISBN-10:476426904X ISBN-13: 978-4764269040 1575
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※ a06
「私の安楽死に関する関心は一九七〇年代の後半に始まる。一九八〇年代の初め、私は時事通信社の『厚生福祉』にターミナルケア論や死論(死の変容、死の選択、死の理解等)を長期連載していたが、その中の「安楽死について」が「安楽死」に関する私の最初の小論である。次に、一部引用しておこう。(中略)<136<
「(略)いずれにしても、世界的に広まりつつある一連の安楽死運動は、人が自分の終末期のケアと死に方について、選択的にかかわっていこうとしている一つの現われである。科学の奴隷になり下がった人間がもう一度人間としての主体性を回復しようとしている一つの現われであろう」(森[2007:136-137])
◆1983 日本安楽死協会,
日本尊厳死協会
に改名
太田典礼「(協会名改称にあたって)消極的安楽死の思想を普及させるためには、『どちらの表現が正しいか誤りか』ではなく、その時その時の内外の情勢を考えて運動に有利な表現を採用すればよいわけであります。今回の改称はあくまで今日の情勢への対応に過ぎません」(太田 1984: 10)
◆1983 「末期医療の特別措置法」,請願署名を添えて国会に提出。審議未了
◆西村 周三 19830324
『「病院化社会」の経済学――現在医療システムはあなたの明日をどこまで保障できるか』
,PHP研究所,PHP新書,194p. ASIN: 4569210104 525
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※, b m/e01
「イリッチ[…]の主張を要約してみよう。<0012<
[…]
医療や健康に対して反技術的である彼の指摘はおそらく、正しいだろう。しかし、私には、死に直面している人に向かって「自らの尊厳で、医者の手を借りずに死を迎えよ」とはいえない。それが肉親や友人であったら、なおさらである。治るか治らないかわからないけれども、最新の医学成果で治療させたいと思うのは人情ではないだろうか。このことは、最初に述べたイギリスの現状をみるとよくわかる。
[…]<0013<
莫大な医療費支出が、イギリスの財政についていけず、NHSに最新医療設備が導入できなくなり、生死を分けるような大病の場合、結局、高額を払って私立の病院にかからなければならないからだ。」(西村[1983:12-14])
「脳死のあと心臓が死ぬまでの間に、各種の臓器を他人に移植すれば、この臓器の有用性が著しく高まる。それにもかかわらずわが国では、現在法律で心臓死を死の判定基準としているために、臓器移植が困難になっているという。
医学的にはいうにおよばず、経済的にみても臓器移植の費用は人工透析の費用よりはるかに安く同じ費用で多くの人命を救うことができるのだ。
だからといってこの種の判断基準は、もちろん単純に医学上や経済上から決められてよいというものではないことはいうまでもない。たんに移植技術の有用性やその技術の向上、経済性ということを理由に個人の死の判定をされては困るからである。しかしながら、かといって、個人やその家族のみにかかわる全く個人的な事柄であるわけでもない。宗教家や様々の専門家の意見なども反映しつつ、また医学の進歩の現状もふまえた考慮がなされねばならないだろう。<0192<
いずれにせよ社会の持つ文化や伝統を考慮に入れつつ、社会的合意を形成していくことが必要なのである。」(西村[1983:192-193])
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人工透析
◆1988 『昭和63年度厚生科学研究特別研究事業・寝たきり老人の現状分析並びに諸外国との比較に関する研究・研究報告書』
厚生省大臣官房老人保健福祉部老人保健課[1990:1-54]
研究班長 竹中治(社会福祉・医療事業団)
研究班員
大塚宣夫
(青梅慶友病院)/木下康仁(日本老人福祉財団)/中田まゆみ(川崎市立井田病院)/七田恵子(東京老人総合研究所)/松田鈴夫(時事通信社)/山口明(国立精神・神経センター)/米本恭三(東京慈恵医科大学)
寝たきり老人の概念
寝たきり老人の現状と国際比較
寝たきり老人の原因疾患と発生過程
わが国で老人の寝たきり化を予防する方策
老人保健施設ADL調査報告
我が国で寝たきり老人をどこまで減少させうるか
寝たきり予防のための国民運動の提言
おわりに
表−16 日本と欧米の文化的背景の違い
日本/欧米
社会の人権観 まだ人権観は確立されていない/戦後のノーマライゼーション運動の結果人権観が確立された
自己意識 依存「お世話になります」/自立「自分のことは自分でする」
家庭での老人観 古希をあがめる/自立を援助する
長期ケアの理想的あり方 そっとしておく/できるだけ自立を助ける
住宅環境 畳生活「横にならせて下さい」 車椅子は入りにくい/椅子、ベッド生活「腰をかけさせて下さい」 ベッドは寝るところであり日常的に寝食分離している
V わが国で老人の寝たきり化を予防する方策
「寝たきり老人を作らないためには、自立に向けての「生活意欲」を各老人が持つこと、さらに、社会全体がそれを支援していくことがまず出発点である。具体的な予防の方策は、まず「寝たきり」に導く原因疾患の発生を予防すること、原因疾患が発生したらそれによる障害を予防すること、不幸にして障害が発生したら障害の悪化を予防するため、逆に積極的にあらゆる方策を用いて「動かす」ことが重要である。これらの諸方策は数多くあり、種々のレベルで複雑にからみ合っている。今回提言を明確なものにするため、あえて重複を恐れず、二つの別の立場から、つまり一つは老人個人に着目し、個人に必要とされる諸方策を、健常な老人から障害を起こすまでの時間的経過に対応して整理し、また、もう一つは実施・支援する側に着目し、例えば実施・支援する人や場に対応して整理し、さらに、この二つの方策を推し進めるための地域ケア体制の確立のため、国、自治体等が行うべき方策について以下にまとめた。」(p.23)
◆日本尊厳死協会 編 19881031
『誰もが知っておきたいリビング・ウィル』
,人間の科学社,233p. 1200 ※
「説明・納得・同意の医療の時代 自然の摂理に身を委ね 人生の結末は自分で決める」(帯・表)「人間が地上のすべての支配者だと錯覚したときから始まった危険な徴候。人類の生命現象にまで介入しようとする科学技術の”進歩”にストップをかけて、末期の無用な医療を拒否する尊厳死問題のすべて。」(帯・裏)
◆大沼 和加子・佐藤 陽子 19890630
『家で死ぬ――柳原病院における在宅老人看護の10年』
,勁草書房,278p. ASIN: 4326798645 2314
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※ b fm/a01 d01 ts2007a
◆厚生省大臣官房老人保健福祉部老人保健課 1989 『寝たきりゼロをめざして――寝たきり老人の現状分析並びに諸外国との比較に関する研究』,中央法規出版
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◇厚生省大臣官房老人保健福祉部老人保健課 19900331
『寝たきりゼロをめざして――寝たきり老人の現状分析並びに諸外国との比較に関する研究 第2版』
,中央法規出版,160p. ASIN: 4805806818 1100
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※, b a06
◆厚生省・日本医師会 編 19890925
『末期医療のケア――その検討と報告』
,中央法規出版,207p. ISBN-10: 4805806648 ISBN-13: 978-4805806647 2039
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※ d01.
UP:20061229(ファイル分離) REV:20061231 20070319 20080329,0406
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