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電子書籍 2011・ニュース

電子書籍 2011

last update:20120111

■紹介 

このページの本体はこちらです。 ここでは、立命館大学グローバル・イノベーション研究機構のプロジェクト「電子書籍普及に伴う読書バリアフリー化の総合的研究」の一環として研究員が情報を収集しています。

■目次

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□2011年12月

◇今回のクリスマス売上は昨年以上、Amazon・Smashwordsなど欧米の電子書籍関連企業が続々プレスリリース
(2011-12-30 12:13:47 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/3002/
 今年のクリスマス商戦では、欧米圏の電子書籍企業各社の大半が、昨年の売上を大幅更新しているようだ。
 まず、Amazon社(本社:米国ワシントン州)は同社の電子書籍端末「Kindle」シリーズが12月だけで400万台売れ、全商品ランキングの1位〜3位をずっと独占していた事を発表。個人作家電子書籍仲介のSmashwords社(本社:米国カリフォルニア州)は、12月25日以降から日々のBarnes & Nobles製端末での作品売上が2倍以上に膨らんでいることを明らかにしている。
 一方、欧州圏では、オランダの書籍販売サイト大手のBol.com BV社(本社:オランダ・ユトレヒト州)が電子書籍コーナー開設2年目にして早々に累計100万冊の販売を記録。英国の出版社HarperCollins UK社(英国ロンドン市)も、英・豪・ニュージーランドの3国で12月25日だけで10万作品ダウンロードを記録したことを発表している。
 昨年と今年のクリスマス商戦と大きく異なるのは、昨年北米圏でしか展開していなかったAmazon社などが、今年は欧州主要国でも電子書籍端末を積極的に販売開始したため、潜在ユーザー人口が大幅に増加しているという点。来年のクリスマス商戦も、さらなる成長が期待できそうだ。【hon.jp】
◎Smashwordsのブログ記事( http://blog.smashwords.com/2011/12/smashwords-authors-experience-blowout.html )


◇Kindle、12月に400万台以上販売 電子書籍ダウンロードは過去最高に
(2011年12月30日 08時14分 更新 ITmedeia 佐藤由紀子)
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1112/30/news009.html
 米Amazon.comは12月29日(現地時間)、電子書籍リーダーKindleシリーズが12月の各週に100万台以上売れたと発表した。また、クリスマス(12月25日)には、1日当たりのKindle書籍ダウンロード数が過去最高を記録したという。
 同社はKindle端末の具体的な販売台数を発表したことがないが、12月には少なくとも400万台が売れたことになる。シリーズ中では、199ドルの「Kindle Fire」が最も売れ、次が99ドルの「Kindle Touch」、3位が79ドルの「Kindle」だった。
 サイバーマンデー(感謝祭明けの月曜日で今年は11月28日)からクリスマスまでに“贈られた”Kindle向け電子書籍の数は、前年同期間より175%増えたという。過去最高というクリスマス当日のダウンロード数と同様、具体的な数は発表されていない。
 Amazonはこの発表で、自費出版サービス「Kindle Direct Publishing(KDP)」の躍進にも触れた。12月のKindle書籍ベストセラー5位にKDPの作品(キャスリーン・バイビー著「Wife by Wednesday」)がランクインした。この作品は、USA TodayとWall Street Journalのベストセラーリストにも載ったという。また、2011年のKindle書籍ベストセラー1位(ダーシー・チャン著「The Mill River Recluse」)と4位(ポーラ・マクレーン著「The Paris Wife: A Novel」はKDPの作品だった。


◇デジタルステージが「<紙の本を買うと電子書籍のライセンスも付いてくる> 書籍++プロジェクト」をスタート
(2011/12/30 Publishing News)
http://publishing-news.com/828.html
 デジタルステージ(東京都世田谷区)は12月21日、メディアクリエイター・平野友康氏著『ソーシャルメディアの夜明け』の刊行に伴って「<紙の本を買うと電子書籍のライセンスも付いてくる> 書籍++プロジェクト」を開始する。同書を購入した顧客に、電子ライセンスを2つ付与するもの。
(参照:話題の一冊。『再起動せよと雑誌はいう』 著:仲俣暁生)
 平野氏が社長を務めるデジタルステージは、ソーシャル・メディアに関わるソフトウェアやプロジェクトを企画するメディア企業。2011年1月には、坂本龍一氏とともにプロジェクトを立ち上げ、同氏のピアノソロツアーを全世界に無料発信したことでも著名。
今回、電子ライセンスを2つ付与するのは、「ひとつは購入者に、もうひとつは購入者が誰かと共有してもらうためのもので、読者の共感した思いを波及させていくねらい」がある。
 このアイディア自体も、平野氏がFacebook上で交わした読者とのふとした会話がきっかけであったという。
 新しい読書スタイルの提案として注目されよう。電子書籍サービスの提供はBCCKS(東京都品川区)。『ソーシャルメディアの夜明け』は四六判368ページ、1,980円(税込)。発売元は開拓社。


◇Googleブックスをめぐる訴訟、再開に向けた動きが始まる
(2011年12月28日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19836
 Googleブックスプロジェクトに対し著作者団体等が著作権侵害等を訴えている訴訟については、2011年3月に和解案が裁判所に却下されていましたが、2011年12月に、原告側・被告側の双方から、訴訟の再開に向けた動きが起こっているようです。12月12日には、著作者団体Authors Guildと3名の作家が、クラスアクション(集合代表訴訟)としての適切性を主張する文書を裁判所に提出しました。一方、Googleは、12月22日に、Authors Guild等の団体は著作権を所有しているわけではないので原告としての資格がないことを主張する文書を裁判所に提出しています。
◎Class Action Filed in Google Books Case(Information Today 2011/12/19付けの記事) http://newsbreaks.infotoday.com/NewsBreaks/Class-Action-Filed-in-Google-Books-Case-79495.asp
◎Google Files Motion to Dismiss in Google Books Case(The Digital Shift 2011/12/23付けの記事) http://www.thedigitalshift.com/2011/12/copyright/google-files-motion-to-dismiss-in-google-books-case/
◎Google Moves to Dismiss(The Laboratorium 2011/12/22付けの記事) http://laboratorium.net/archive/2011/12/22/google_moves_to_dismiss
◎裁判所に提出された文書へのリンク(The Public Indexのサイト) http://thepublicindex.org/documents/post-rejection


◇購入した電子書籍に著者の手書きサインがもらえる「KindleGraph」
(2011年12月28日 06:00 japan.internet.com
http://japan.internet.com/busnews/20111228/1.html
あぁ、これは良いかも。
元 Amazon のエンジニアが作ったサービスがなんだかぽかぽかしている。
KindleGraph を使えば、自分が購入した電子書籍(さすがにすべてには対応していないが)に直接、著者からのサインをもらうことができる。仕組みは簡単で、このサイトから書籍を選択、ツイッターでログインしてサインをリクエストするというものだ。
著者はそうしたリクエストを見ることができて、時間のあるときにサインをし、それを PDF に組み込んで Kindle に送り返せるようである(そういう API があるらしい)。いまのところ、1700人ほどの著者、7500冊ほどの電子書籍が対応しているようだ。
日本でもこういうサービスがはじまれば、電子書籍がぐっと心暖まるものになるのではないですかね…。
◎KindleGraph http://kindlegraph.com/


◇電子書籍サービス「BooksV(ブックスブイ)」がGoogleアカウントによる利用登録に対応
(2011年12月27日 富士通株式会社)
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2011/12/27.html
 当社は、35万点以上のコンテンツを取り揃えた国内最大規模(注1)の電子書籍サービス「BooksV(ブックスブイ)」について、本日よりGoogleアカウントによる利用登録/ログインに対応いたしました。
「BooksV」は、6月22日にオープンし、9月20日よりAndroid?版サービスを提供開始するなど、コンテンツ拡充や各種機能を強化してきました。今回、Googleアカウントによる利用登録を開始することで、より多くの方に電子書籍を楽しんでいただけます。
 電子書籍サービス「BooksV」では、@nifty IDまたは@niftyユーザー名での認証に加え、このたび、Googleアカウントによる「BooksV」利用登録/ログインに対応しました。これにより、既にGmailをご利用されている方、Android?端末でGoogleアカウントを取得されている方は「BooksV」をすぐに利用することができます。今後一層の普及が見込まれるAndroid?端末で、「BooksV」をさらに便利に楽しめます。
 なお、2011年12月1日から2012年1月12日まで「講談社冬☆電書キャンペーン」として、コミック作品の特集ページを公開しています。さらに「BooksV」では、2012年1月9日までの期間限定で、購入金額から5%を還元するキャンペーンも実施しています。ご登録と合わせて、この機会に是非さまざまな作品をお楽しみください。
◎BooksVの主な特長
国内最大規模・35万点以上の品揃え
人気コミック、文芸、ビジネス書、雑誌など、幅広いコンテンツをお楽しみいただけます。
PC/Android?端末に対応
パソコンはもちろん、Android OS搭載スマートフォンなど対象機種を順次拡大しております。
ビジネス誌や市場レポートを記事・章単位で購入可能
欲しい情報だけを無駄なく、お手ごろ価格で手に入れることができます。
今後もBooksVは、コンテンツ拡充/キャンペーンの充実はもちろん、お客様の使い勝手を追求し続け、さらなるサービスの機能拡張を続けてまいります。
◎商標について
「Android」および「Androidマーケット」は、Google Inc.の商標または登録商標です。
QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
その他、記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上


◇AmazonのKindle戦略は早くも奏功──年末商戦、デジタルコンテンツ販売急増
(2011年12月27日 15時31分 更新 ITmedia)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1112/27/news049.html
 今年のオンライン年末商戦では電子書籍を筆頭にデジタルコンテンツのカテゴリが最も急速な伸びを示しており、「安価な電子書籍リーダーとタブレット端末を世界中に広める」という米Amazon.comの戦略は早くも成果を挙げつつあるようだ。
 調査会社comScoreのデータによると、今年の年末商戦では音楽やビデオといったデジタルコンテンツの売り上げが昨年の同時期と比べて約30%増加している。
 comScoreによると、これは昨年同期と比べて売り上げを約25%伸ばした家電やジュエリー、時計の商品カテゴリのほか、昨年同期比で約15%伸ばした衣料品とアクセサリーの商品カテゴリを上回る勢いだ。電子商取引全般の売り上げは昨年の同時期と比べて約15%増加している。
 またcomScoreによると、デジタルコンテンツの売り上げがこれほど急速に伸びたのは、前年比で83%アップとなった2006年の年末商戦期以来だという。当時はAppleのiTunes Storeがこのカテゴリの成長を駆り立てる大きな要因となっていた。
 「今では音楽ははるかに安定した市場となっている。目下、新たな成長を遂げつつあるのは電子書籍の分野だ」とcomScoreのアンドリュー・リップスマン氏は指摘する。
 「タブレット端末や電子書籍リーダーなどの端末の普及が進み、より多くのタイプのデジタルコンテンツがダウンロードされるようになってきた。人々はこれまでにないやり方で電子書籍をダウンロードするようになっている」と同氏。
 Amazonは年末商戦に向けて199ドルのタブレット端末「Kindle Fire」を発売し、電子書籍リーダーの「Kindle」シリーズを値下げした。
 12月半ばには、AmazonはKindleシリーズの端末が1週間に100万台以上のペースで販売されていると発表。Goldman Sachsのアナリストは、同社が2011年第4四半期(10〜12月期)にKindleシリーズを1400万台販売すると予想している。
 Amazonはこうした製品で積極的な価格攻勢を展開しており、多くのアナリストは同社がこれらの端末を販売して得られる利益はほとんどあるいは全くないと予想している。その代わりにAmazonはデジタルコンテンツの売り上げを伸ばすことで利益につなげたい考えだ、とRaymond Jamesのアナリスト、アーロン・ケスラー氏は指摘している。
 「今年の年末商戦ではタブレット端末やKindleがよく売れている。最終的にはそれがAmazonのデジタル商品の売り上げにプラスになるはずだ」と同氏。
◎デジタルなクリスマスギフト
 ただしケスラー氏によれば、こうした端末の多くは年末休暇のギフトとして購入されたものであり、デジタルコンテンツの売り上げに本当に影響が及ぶのは恐らくクリスマスを過ぎてからの数週間だろうという。
 実際、今年の年末商戦期のデジタル商品の売り上げは24日までに30%増加しているが、この数字は恐らく12月最終週にはさらに増加する見通しだ、とcomScoreのリップスマン氏は指摘している。
 クリスマスの当日はデジタルコンテンツの販売とダウンロードが年間で最も盛んとなる1日であり、昨年はクリスマスの当日にこのカテゴリで約1000万ドルが消費された。comScoreによると、12月26日と27日がそれに続いたという。
 またcomScoreのデータによれば、2010年のクリスマスから元日にかけての1週間にデジタル商品に支払われた額は年間の平均的な1週間と比べて3倍多かったという。
 リップスマン氏によると、そうした急増は従来、Appleの新しいiPodやiPad、iTunesギフトカードなどを使う人たちが、音楽やビデオ、アプリ、電子書籍などを購入したりダウンロードしたりすることによって起きていたという。
 「今年はさらに多くのタブレット端末と電子書籍リーダーが市場に広まっているため、売り上げはさらに拡大する見通しだ。Amazonがその最大の受益者となったとしても何の不思議もない」と同氏。
 例年、Amazon.comでデジタルコンテンツの売り上げが最も多いのはクリスマスの当日、その次に多いのが12月26日だ。2010年には、Amazonのデジタルコンテンツの売り上げはクリスマスイブから12月30日までの1週間に、年間を通した1週間の平均値の3倍以上を記録している。
 「今年の年末商戦にはKindle Fireが発売されたため、さらに何百万人もの顧客が新たにデジタルコンテンツを購入することになるだろう」とAmazon.comの音楽担当ディレクター、クレイグ・ペイプ氏は語っている。
 Amazonはクリスマスの当日とその後の数日間にわたり、電子書籍や音楽、ビデオ、アプリ、ゲームなどのデジタルコンテンツの値下げを実施している。


◇トーハン、電子書籍販売サイト「Digital e-hon」を2012年2月にオープンへ
(2011-12-27 21:09:04 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2999/
 株式会社トーハン( http://www.tohan.jp/ )は2012年2月に、電子書籍販売サイト「Digital e-hon(デジタルイーホン)」をオープンする。
 これに伴い、医療従事者向けコンテンツを販売する現行の「Medical e-hon(メディカルイーホン)」(http://www.me-hon.ne.jp/meb/ )の機能を「Digital e-hon」に移行。販売コンテンツを全てのジャンルに拡大し電子書籍販売サイトとしてスタートする。【hon.jp】
◎Medical e-honお問い合わせページ( https://www.me-hon.ne.jp/meb/inquiry.asp )


◇欧州におけるオープンアクセス及び電子情報保存に係る方針・戦略に関する調査報告書が公表
(2011年12月26日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19821
 欧州委員会(EC)や欧州連合理事会を補佐する政策諮問機関である欧州研究領域委員会(European Research Area Committee:ERAC)が、“National open access and preservation policies in Europe: Analysis of a Questionnaire to the European Research Area Committee”と題した報告書を公開しています。これは、欧州におけるオープンアクセス及び保存に係る方針・戦略について行った質問紙調査の結果をまとめたものとのことです。同調査では、2010年11月に質問紙が送付され、2011年3月までに25のEU参加国(ブルガリアとハンガリーを除く)と4か国のERACオブザーバ(アイスランド、モンテネグロ、ノルウェー、スイス)が回答を提出したそうです。報告書では、オープンアクセスは増加を続ける大学・研究機関・助成財団によって支えられているものの、電子情報の長期保存の問題は真剣に考える必要があると指摘されているそうです。
◎National open access and preservation policies in Europe: Analysis of a questionnaire to the European Research Area Committee (PDF:76ページ) http://ec.europa.eu/research/science-society/document_library/pdf_06/open-access-report-2011_en.pdf
◎Report on Open Access and Preservation Policies in Europe (LIBER 2011/12/21付けプレスリリース) http://www.libereurope.eu/news/report-on-open-access-and-preservation-policies-in-europe


◇地元の電子書籍販売サイトは窮地に、英国政府が電子書籍の付加価値税を20%のままでいくことを確認
(2011-12-26 14:57:41 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2995/
 英The Bookseller.comの記事によると、英国財務省は電子書籍に現在課せされている付加価値税の税率20%を当面下げないことを再確認した模様。
 欧州委員会(EC)は原則として電子書籍を「文化財」として認めていないため、EU各国は電子書籍については20%前後の付加価値税を徴収することが義務付けられている。しかし、ルクセンブルクは罰則覚悟で電子書籍の税率を3%にする予定で、同国に法人登記しているAmazon/Apple/Sonyなどの電子書籍大手サイトは、まもなく欧州全土に対して3%の税率で電子書籍を販売開始する予定。
 現行のEUルールでは、電子コンテンツは販売国側の税率が適用されるため、イギリス人を含め、今後欧州系の電子書籍ユーザーの大半が、税率が圧倒的に安いAmazon/Apple/Sonyなど“ルクセンブルク系”電子書籍販売ベンダーに殺到することが予想される。【hon.jp】
◎The Bookseller.comの報道( http://www.thebookseller.com/news/uk-government-holds-firm-e-book-vat.html )


◇電子書籍販売にもパレートの法則が当てはまる?
(2011年12月25日 22時00分 更新 ebook USER 前島梓,ITmedia)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1112/25/news004.html
 電子書籍ストア「eBookJapan」を運営するイーブックイニシアティブジャパンは12月21日、小学館協力の下、同社作品(電子書籍版)の販売状況に関する調査結果を発表した。
 この調査結果によると、2011年11月末時点で提供している1360タイトルの内、99.2%が2010年12月からの1年間に1冊以上購入されたという。
 同期間に最も売れたとされる『ゴルゴ13』が売り上げの全体に占める割合は4.2%。ベスト10に入ったタイトルで売り上げ全体の23%、上位10%に相当する135タイトルで同約73%を占めた。全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出しているという「パレートの法則」が電子書籍にも当てはまることがうかがえる。


◇電子書籍を借りたい―図書館に望むサービスの第3位
(2011年12月25日 11:00 ワークマスター)
http://www.work-master.net/news_bJaJrmcGkY.html
 本をじっくり読むわけではないが、ちょっと見たい時に公共図書館は便利だ。お金はかからないし、返した後は場所を取らない。本や雑誌はネットや携帯に押され気味だが、図書館を利用する人はまだ多い。
 そこでインターネットコム株式会社とgooリサーチは、図書館について調査をした。
 1,092人が回答を寄せた。このうち「ふだん公共図書館を利用する」と答えた人は515人で、47.2%だった。「利用する」と答えた人達に、図書館に実現してほしいサービスを尋ねた。
 1番多かったのは「蔵書検索」で、275人が望んだ。次は「借り出し予約」で264人、3位は「電子書籍の閲覧」で186人だった。4位は「利用案内や休館日照会」で182人、5位は「無線LANスポットの設置」で175人だった。
◎千代田区や堺市は既に実現
 蔵書検索や借り出し予約を行っている図書館は既にかなりあるが、電子書籍を貸す図書館はまだ少ない。だが、千代田区や堺市では実現している。これから他の自治体も電子書籍の貸し出しを始めると思われる。
 調査は2011年11月18日から23日までの間、全国の10代から60代以上のインターネット・ユーザー1,092人から回答を得た。男女比は男52.7%で、女47.3%。年代は10代16.5%、20代18.2%、30代21.2%、40代16.5%、50代15.7%、60代以上12.0%だった。
 ネットに押され気味の出版業界が、ネットによって復活したら面白い。


◇インタビュー:「一太郎+EPUB」が目指すもの
(2011年12月24日 10時00分 ITmedia 風穴 江)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1112/24/news007.html
 ジャストシステムが2012年2月10日に発売する「一太郎 2012 承」はEPUB形式での出力に対応する。日本語ワードプロセッサの雄である一太郎がEPUBに対応する理由やその機能の詳細について一太郎の企画責任者と開発担当に聞いた。
 ジャストシステムが2012年2月10日に発売する「一太郎 2012 承」は、新機能としてEPUB形式(EPUB 3日本語拡張仕様)での出力に対応する。日本語ワードプロセッサの雄である一太郎がEPUBに対応する理由は何なのか、また、それによって何を起こそうとしているのか。機能の詳細も含めてお話を伺った。インタビューに応じてくださったのは、一太郎の企画責任者である大野統己氏(コンシューマ事業部企画部)と、一太郎の開発担当である渡辺文夫氏(コンシューマ事業部開発部)。
◎「これは一太郎に向いている」
一太郎の企画責任者、ジャストシステム コンシューマ事業部企画部の大野統己氏
―― 一太郎にEPUB対応機能を搭載することになった経緯を教えてください。
大野 昨年の12月ごろでしたか、EPUB 3の日本語拡張仕様が策定されるという話が出て、実際に中身を見てみたら、縦書きやルビ、縦中横といった、われわれにもなじみが深い言葉が入ってるな、と感じたのが最初です。そこで、EPUB出力に対応し得るソフトウェアを調査したところ、HTMLのコードベースで書くツールやプロ向けのツールはあるけれど、普通のユーザーが手軽に使えるものがないということが分かりました。
 個人用のツールとして考えると、ワープロを作っているメーカーがやるのが一番分かりやすいわけですが、ワープロを開発しているところとなると他はすべて海外製。日本語拡張機能の仕様に追随して作れるのは当社ぐらいでしょうから、これは一太郎でやるのに向いているなと思ったわけです。このところ一太郎は1年サイクルで新バージョンをリリースしていますが、EPUB対応をやるなら、タイミング的にも今回(筆者注:2012年2月10日に発売)しかないだろうと。私としては、千載一遇のチャンスが巡ってきた、ぐらいのつもりでしたね。
―― 実際に開発にゴーサインを出したのは、いつごろですか?
大野 2月とか3月とか、それぐらいですね。実際にコードを書き始めたのは、もうちょっと後ですけども。そのころは、EPUBが今のように注目される状況になるかどうかの確信があったわけではないのですが、技術的に一太郎にフィットする部分が多いので、とりあえずやってみよう、みたいなところがありました。
―― 一太郎ユーザーの使い方として、EPUB出力というのはどれぐらのニーズがあるというイメージなのでしょうか?
大野 現状、一太郎のユーザーさんが電子出版をしている例というのは、ほとんどないと思います。個人向けの電子出版自体が、まだ全然立ち上がっていないですし。なので、すべてはこれからだと思っています。一太郎がEPUB出力機能を搭載し、パブーさんと提携したことによって、ようやく個人ユーザーが、一連の流れで電子書籍を公開できるような環境を整えることができました。ここから個人向けの電子出版市場が伸びるのかどうか、もちろんわれわれだけではないかもしれませんが、我々は結構大きなウェイトを占めると考えていますし、責任は重いかなと自覚しています。幸い一太郎ユーザーには、ものを書いたりすることに興味がある方も多いので、そこにこういった道筋をご案内すれば「じゃあ始めてみようか」という方は、かなりいらっしゃるんではないかなと。
◎元になったのはHTML保存機能
一太郎の開発担当、ジャストシステム コンシューマ事業部開発部の渡辺文夫氏
―― EPUB対応の開発でベースになった機能は何でしょうか?
渡辺 元になっているのは、HTMLで保存する機能です。今回は、sectionやasideといったHTML5の構造指定にまでは対応できていなくて、divタグ中心の出力になっています。
―― 現状では、どこまで対応しているのでしょうか?
大野 EPUB出力機能の開発に当たっては、「原則として出力するもの」、「出力するけど制限を付けるもの」、「出力しないもの」という3つの対応を定義しました。出力するものとしては、まず文字情報ですね。そして表現に依存するものは外字化(画像化)して出力します。それから、文書中のオブジェクトや装飾も、できる限り出力します。その際、HTML5とCSS3は有効活用しましょう、という方針です。
 出力するけど制限を付けるものとしては、ページ概念がないEPUBでは意味を失うものがあります。ページ参照などですね。それからHTML5の定義で、一太郎より劣っているものもそうです。例えば、表の波線は普通の実線に変換して出力します。あと、HTML5では定義されているけどビューワでは未実装のもの。出力したはいいけど、ほとんどのビューワで見られないのなら意味がないので。こういうのは、今後ウォッチして対応していこうと考えています。
 原則として出力しないものは、「本文エリア、脚注エリア、レイアウト枠」以外の情報です。ヘッダやフッタ内の文字列や画像もこれに該当します。字間や文字のベース位置も、あまり意味がないので出さないようになっています。あと、行末処理や禁則処理、ハイフネーションに関する情報です。これはビューワ側の機能なので。それから、ページ概念がなくなることで意味を失うもの、例えば、索引一覧や改ページ、送りページなどの情報も出力されません。
―― 一太郎のEPUB対応機能は、今後も強化されていくのでしょうか?
大野 はい、まだできないこともたくさんあるので、やります。やっていきます。現状、出力のカスタマイズは提供していないのですが、画像を元のサイズのまま出したいのか、リサイズなどの処理をしたいのか、といったニーズはあるかなと思っています。
渡辺 今後、ユーザーの反応も見ながら判断していきたいと思っています。
―― EPUBビューワは、何か基準として使っているものはあるのですか? 「一太郎ではこれで検証しています」というような情報を出す予定は?
渡辺 EPUBビューワは、これならというのは、まだありません。いろいろなもので試していますが、どれも一長一短で決定的なものはまだないと思っています。
大野 検証ビューワの公表は、将来的にはやってもいいのですが、今のところは、公表に値するものがないので……。2月ぐらいになれば出てくると期待しています。仮に、機能的にはすごく良いビューワが出てきたとしても、あまりにマイナーなものを推奨してもしょうがないかなというのもありますし。
◎個人ユーザーの声に応えていきたい
―― 現状はEPUB形式で出力するだけですが、今後、EPUB出力を前提にした文書を作成するための機能を搭載する予定はありますか? 例えば、EPUB出力で意味を持つ機能だけに編集操作が限定されたモードを搭載するとか?
大野 そこは今後の課題だと思っています。ユーザーさんの反応を見て、将来的に搭載するかどうか検討していきたいと思います。
―― 一太郎のEPUB作成機能は、どこまでを目指しているのでしょうか? 一太郎がInDesignに対抗するような機能を持つことはないわけですよね?
大野 それはないです。今後、EPUBビューワの対応がある程度落ち着いてきて、ここまでならどのビューワでも大丈夫、というコンセンサスができてくれば、個人がEPUBの電子書籍を作る場合に必要な機能というのも定まってくると思っています。一太郎はあくまでも個人用ということで、まずはそこの声に応えていきたいなと思っています。
―― 一太郎以外でEPUB対応する計画は? ホームページビルダーが、昨年(2010年)の発表の際に「将来的にはEPUBも」という言及があったと記憶しているのですが。
大野 花子などでEPUB対応することは、今のところは考えていないです。一太郎でできてしまえば、ホームページビルダーでEPUBに対応する必要はないかなと、個人的には思います。
―― 日本語以外の言語対応は?
渡辺 ユーザーインタフェースとしては日本語と英語が設定できるようになっていますが、あくまでもEPUBの書誌情報にある言語の設定をするだけです。ここが英語だから、それに合わせた特別な処理をしているということはありません。
―― 現状は出力のみですが、今後、EPUBファイルの読み込みに対応する予定は?
大野 読み込みは当初検討したのですが、現状、あまりニーズがないかな、と。
―― EPUB文書自体、まだそれほど流通していないですしね。ただ利用が広がっていけば、作ったEPUB文書を編集したいといった需要はあるかなと思うのですが。
大野 はい、今後はあり得るかなとは思います。なので、ユーザーや市場の動向を注視していきたいですね。
 実は、当初はビューワも一緒に作ろうかという話もありました。工期的な問題で断念した部分もあるんですが、それ以前に、一太郎の出力を自社のビューワできれいに表示できるといっても、あまり意味はないわけで。EPUBはオープンなフォーマットなので、まずはオープンな環境で見られるというのを目指そうと。自社でビューワを作ってしまうと「ウチので表示できるからいいや」みたいな感じになっちゃうじゃないですか(笑)。そうした小細工をしてしまう可能性もあるので、ビューワを作らないというのは方針として決めました。
―― 結局、パブーとの提携は具体的に何をするのでしょう?
大野 来年になったら公表します。発売前になると思いますが、そのときには具体的な内容を発表します。
―― それは、一太郎の機能的なことですか? 普通に考えると、ワンアクションで一太郎からパブーで公開できるようなことを想像するのですが。
大野 いろいろ含めて検討中です。当初は機能的なものというよりは、パブーで売ること自体初めてのユーザーが多いでしょうから、そうしたハードルを下げてあげる取り組みですね。いろいろ準備をしているので、ご期待いただければと。
―― ジャストシステムとしては、パブー以外とも提携する可能性はある?
大野 当面はパブーさんとやっていきます。現状、個人向けの電子書籍公開サイトというとパブーがずば抜けて大きいので、当面はパブーさんとやっていけば、ある程度お客様のリクエストには応えられると思っています。


◇英国図書館、国外の非商用目的研究者への文献複写に関してPublishers Licensing Societyと包括的な利用許諾契約を締結
(2011年12月22日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19812
 英国図書館(BL)が、2012年1月から開始予定の国外向けドキュメントデリバリーサービス“International Non-Commercial Document Supply”(INCD)に関して、Publishers Licensing Society(PLS)と包括的な利用許諾契約(collective licence)を結んだと発表しています。これによって、BLは、英国外の非商用利用者に対して特別な固定価格で文献複写を提供できるようになるとされています。PLSは、複写や電子化のライセンス供与に関して出版社の利益を代表する団体とのことです。
◎New Collective Licence for International Non-Commercial Document Supply by the British Library (BL 2011/12/21付けプレスリリース)http://pressandpolicy.bl.uk/Press-Releases/New-Collective-Licence-for-International-Non-Commercial-Document-Supply-by-the-British-Library-559.aspx
◎Publishers Licensing Society (PLS) http://www.pls.org.uk/


◇“eBookJapan”が電子書籍の「ロングテール度」に関する調査結果を発表
(2011年12月22日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19801
 2011年12月21日、株式会社イーブックイニシアティブジャパンが運営している電子書籍販売サイト“eBookJapan”が、小学館の協力のもとで、小学館の電子書籍作品の「ロングテール度」を調査した結果を発表しました。それによると、以下のような結果となったことが分かり、電子書籍はロングテール傾向を示していると述べられています。
・2011年11月末時点で小学館が提供している1,360タイトルのうち99.2%(1,349タイトル)が、2010年12月からの1年間に1冊以上購入されている。
・同期間に1冊も売れなかったタイトルは0.8%(11タイトル)だった。
・売上全体に占める割合は、第1位の作品(「ゴルゴ13」)が4.2%、第10位までの作品が23.0%、上位20%の作品(270タイトル)が85.5%だった。
◎電子書籍のロングテール度は99.2% eBookJapanが電子書籍のロングテール度の調査結果を発表(株式会社 イーブック イニシアティブ ジャパン 2011/12/21付けニュースリリース) http://www.ebookjapan.jp/ebj/info/news/2011/12/21_longtail.asp
◎eBook Japan http://www.ebookjapan.jp/ebj/


◇EPUB形式で助かった? 英書店チェーンWHSmithの電子書籍販売サイトでシステム会社同士が会員ユーザー取り合い騒動
(2011-12-22 19:23:26 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2991/
 英国のITニュースサイト「Pocket-lint」によると、書籍・雑貨小売チェーン大手WHSmith社(本社:英国スウィンドン)は現地時間12月21日、同社の電子書籍販売サイトの運営システム会社をカナダの電子書籍端末ベンダーKobo社(本社:カナダ・オンタリオ州)に切り替えた模様。
 大企業が契約システム会社を切り替えるのは珍しくないが、今回、WHSmith側の手際が悪かったようで、“契約解除される側”となった電子書籍販売プラットフォーム会社のMobcast Services社(本社:英国ロンドン市)がWHSmithサイト会員に「自社の電子書籍サイトUncuva.comに移行するよう」メール送信した模様。この動きに対し、WHSmith側は同メールを無視し、そのまま留まるよう追っかけ緊急メール配信。ちょっとした既存サイト会員の取り合い状態になっているとのこと。
 なお、ユーザー側はどちらのサイト会員になろうとも、電子書籍ファイル自体はEPUB形式(Adobe DRM付与)であるため、購入済み作品の閲覧等に支障はない模様。【hon.jp】
◎pocket-lint.comの記事( http://www.pocket-lint.com/news/43570/andy-mcnab-whsmith-kobo-ebooks )


◇フランス国立図書館(BNF)の電子図書館Gallica、コンテンツ100点をEPUB形式で提供
(2011年12月21日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19786
 2011年12月20日、フランス国立図書館が、電子図書館Gallicaに登載されている電子書籍コンテンツについてEPUB形式での提供を開始したようです。今回公開されたのは、ジュール・ヴェルヌやバルザック等の著作100点とのことです。これは4月12日付けで公表された今後3年間の資料デジタル化計画の一部として行なわれたもので、今後もEPUB形式での提供は続けられるようです。また同日、Gallicaコンテンツの高精細画像をエクスポートできる新機能も追加されたようです。
◎Nouvelles fonctionnalites dans Gallica (Gallica Le Blog 2011/12/20付けの記事) http://blog.bnf.fr/gallica/?p=3276


◇インプレスR&Dと大日本印刷、「オープン本棚」の試用版ユーザーテストを開始
(2011年12月21日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19789
 2011年12月21日、株式会社インプレスR&Dと大日本印刷株式会社は、両社の共同開発中のソフトウェア「オープン本棚」について、アンドロイド端末用の試用版アプリのユーザーテストを開始したようです。「オープン本棚」では、異なる電子書籍販売サイトで購入した電子書籍を一元管理することができるほか、読者の持つ紙の本や文書等を登録することができ、電子と紙の両方の書籍を管理できるようです。また、国立情報学研究所(NII)の共同研究により、読者が選んだ複数のキーワードや文章をたよりに読者の関心に近い本を探し出す連想検索機能等も提供されるようです。
◎オープン本棚プロジェクト http://open-bookshelf.org/
◎インプレスR&Dと大日本印刷 「オープン本棚」の試用版のユーザーテストを12月21日から開始 (大日本印刷株式会社 2011/12/21付けのプレスリリース) http://www.dnp.co.jp/news/10018129_2482.html
◎インプレスR&Dと大日本印刷「オープン本棚」の試用版のユーザーテストを12月21日から開始 (株式会社インプレスR&D 2011/12/21付けのプレスリリース) http://www.impressrd.jp/news/111221/openhondana
◎電子と紙の書籍を一元管理する「オープン本棚」、試用版ユーザーテスト開始 (INTERNET Watch 2011/12/21付けの記事) http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20111221_500591.html


◇小説家・漫画家ら7人が「自炊」代行業者2社を提訴
(2011年12月21日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19784
 2011年9月、出版社7社と作家・漫画家122名が、紙の書籍の電子化(「自炊」)の代行を行う事業社に対してサービスの継続に関する質問状を送り、その結果、2社が「今後も依頼があればスキャン事業を行う」と回答したと報じられました。12月20日、小説家・漫画家ら7人が、その2社である「愛宕」と「スキャン×BANK」に対して、行為差し止めを求める訴えを東京地方裁判所に提起したと発表されました。
◎書籍スキャン事業者への提訴のご報告(集英社 2011年12月20日付けプレスリリース) http://www.shueisha.co.jp/info/release111220.pdf
◎東野圭吾さんら作家7名がスキャン代行業者2社を提訴――その意図(ebook USER 2011/12/20付け記事) http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1112/20/news100.html
◎書籍スキャン代行業者を提訴=著名作家7人が差し止め請求−東京地裁(時事ドットコム 2011/12/20付けニュース) http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011122000858
◎弘兼さんら7人が自炊代行業者を提訴 「著作権法違反」電子化禁止を求める(MSN産経ニュース 2011/12/20付けニュース) http://sankei.jp.msn.com/life/news/111220/bks11122019150000-n1.htm
◎自炊代行業横行の背景に、電子書籍市場未成熟も(MSN産経ニュース 2011/12/20付けニュース) http://sankei.jp.msn.com/life/news/111220/bks11122019190001-n1.htm
◎書籍電子化:「自炊」代行は違法…差し止め求め業者を提訴(毎日jp 2011/12/20付けニュース) http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111221k0000m040027000c.html



◇来年夏の「Digital Book 2012」コンファレンスの開催日程は6月4〜5日に決定、講演者も募集
(2011-12-21 14:48:10 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2986/
 米国の電子書籍標準化団体の1つであるInternational Digital Publishing Forum(本部:米国ニューヨーク州)は来年6月4日〜5日、毎年恒例の電子書籍コンファレンス「Digital Book 2012」をニューヨーク市内で開催する。
  Digital Bookは、毎年IDPFが行なっている電子書籍コンファレンスで、3年前からは同時期に行なわれる「BookExpo America」会場内で開催されている。2012年は、新しい議論テーマとして教育・学術書の電子書籍出版が追加される模様。
 なお、IDPFでは各種セミナー講演者の募集も開始しており、希望企業はIDPFのBill McCoy氏までメール連絡とのこと。日本人では過去に、講談社・野間省伸社長、パピレス社・天谷幹夫社長、ボイジャー社・萩野正昭社長も渡米し、講演を行なっている。【hon.jp】
◎Book Expo America 2012ホームページ( http://www.bookexpoamerica.com/ )


◇電子書籍否定派のスペイン有名作家が違法ダウンロード者への怒りで“断筆宣言”、批判でFacebookページが炎上
(2011-12-21 12:13:12 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2983/
 現地報道によると、スペインの有名女流作家のLucia Etxebarria氏が、最新作の違法ダウンロード者への怒りから自分のFacebookページで今後“断筆”することを宣言したとのこと。
 各種報道によると、Etxebarria氏が3年かけて執筆した最新作の違法PDF版がネット上で出回っており、「これでは生活できない」として抗議の意味も込めての“断筆”を宣言。その結果、ファンや他のFacebookユーザーからの批判コメントが殺到し、Twitterやメールも含め炎上。「どうして私が攻撃されなきゃいけないの」と新聞各紙のインタビューに答えている模様。
 英The Guardian紙によると、Etxebarria氏は電子書籍否定派で、「電子書籍で売ると違法コピーがさらに増える」と発言している模様。【hon.jp】
◎Lucia Etxebarria氏のFacebook上での発言( http://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=10150620870214989&id=149885159988 )


◇文部科学省、「大学図書館における先進的な取り組みの実践例」を公開
(2011年12月20日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19779
2011年12月20日、文部科学省が「大学図書館における先進的な取り組みの実践例−大学の学習・教育・研究活動の質的充実と向上のために−」を公開しました。学習支援、教育活動への直接的関与、研究支援(機関リポジトリ)、コレクション構築とナビゲーション、地域社会連携・国際対応、組織・運営体制、職員の育成・確保、に関して、先進的と思われる事例についてまとめられているようです。
◎大学図書館における先進的な取り組みの実践例−大学の学習・教育・研究活動の質的充実と向上のために−(文部科学省) http://www.mext.go.jp/b_menu/shuppan/sonota/attach/1314099.htm
◎大学図書館における先進的な取り組みの実践例−大学の学習・教育・研究活動の質的充実と向上のために−(文部科学省) http://www.mext.go.jp/b_menu/shuppan/sonota/detail/1314091.htm


◇埋もれた論文 電子書籍に
(2011年12月19日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20111219-OYT8T00636.htm
 静岡大学発のITベンチャー「静岡学術出版」が、学術論文や絶版になった書籍を電子書籍化し、低価格で出版・復刻するサービス「新電子出版 知の偉産シリーズ」を開始した。電子書籍化の価格は1冊あたり5万円。出来上がった電子書籍は、ネット小売り最大手「アマゾン・ドット・コム」や同社のウェブ書店で、1冊500円程度で販売されるという。
 同社によると、博士・修士論文は毎年、合計約10万件が作成されているが、そのほとんどは出版されず、大学図書館などに眠ったままになっている。同社では、これまでも紙での自費出版を1000部約50万円で請け負ってきたが、「長い年月や費用をかけた研究成果が、人の目に触れずに埋もれるのは大きな損失。もっと低価格で提供したい」として、電子書籍での出版サービス開始を決めた。
 同社では著者から提出された原稿をDVDなどに移し、表紙や奥付のデータを付けて電子書籍化する。経費削減のため、カバーデザインは選択制とし、校閲なども省いた。入稿から約2週間で納品できるという。
 作成された電子書籍は、1冊ごとに国際標準図書番号(ISBN)が付けられ、正式な書籍として国立国会図書館に納品される。紙の在庫を持つ必要がないため、同社が存続する限り絶版になる恐れもないという。
 年間売り上げ目標は2012年度で3400万円。同社営業担当の三島美保さん(46)は「電子書籍向け端末も次々開発され、今後電子書籍のニーズは高まる」と自信を見せる。同社を指導している静岡大情報基盤センターの井上春樹副センター長は「電子書籍化によって、論文の検索や入手も容易になる。大学で生まれた研究成果を、広く社会に還元することが可能となる」と話している。


◇スマホの電子書籍アプリはほとんど利用されてない……MMD研究所調査
(RBB TODAY 12月19日(月)16時15分配信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111219-00000023-rbb-sci
 MMD研究所は「スマートフォンのプリインストールアプリに関する実態調査」の結果を発表した。11月29日〜12月5日にかけて、モバイルWEB、インターネットWEBでのアンケート調査にて、スマートフォンユーザー、フィーチャーフォンユーザー各400名を対象に調査を実施した。
 プリインストールアプリについて調査したところ、スマートフォンユーザー対象は「すごく便利だと思う」が20.3%、「まぁまぁ便利だと思う」が27.3%、「自分が使うアプリであれば、便利だと思う」が40.5%と合せて約9割が「便利だと思う」と回答。しかし、「削除ができないこと」と回答したユーザーが54.8%と最も多く、次いで「動作が遅くなること」と回答したユーザーが36.0%いるなど、不満点も浮き彫りになっている。
 また、利用していないプリインストールアプリのジャンルとしては「電子書籍」が28.0%で最も多く、次いで「着うた・着うたフル」が26.5%となった。逆に、よく利用するプリインストールアプリは、「SNS・ソーシャルゲーム」と回答したユーザーが39.5%と最も多く、スマートフォンユーザーのSNS利用率が高い傾向にあることが伺える結果となっている。さらに、フリー回答形式でよく利用しているプリインストールアプリのサービス名について調査したところ、「You Tube」「GREE」が上位にランクインする結果となった。


◇ebrary社、1,000人以上の図書館員を対象にした電子書籍のモバイル・オフライン利用に関する調査報告書を公表
(2011年12月16日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19758
 2011年12月14日、米国の電子書籍ベンダのebrary社が、1,000人以上の図書館員を対象に行った、電子書籍のモバイルおよびオフライン利用に関する調査の報告書を公表しました。報告書のダウンロードには登録が必要のようです。調査の結果、92%の図書館員が、利用者に電子書籍へのオフラインアクセスを提供することは、オンラインアクセスを提供することと同等かそれ以上に重要なことであると考えていることが明らかになったとされています。
◎E-book Download Survey from ebrary Now Freely Available (ebrary 2011/12/14付けプレスリリース) http://www.ebrary.com/corp/newspdf/ebrary_download_survey_report.pdf
◎Offline Reading Survey Results Sign Up(登録フォーム) http://www.tfaforms.com/222151


◇7月に休刊したぴあ、クラウド型の電子書籍として復活へ
岩本有平 (編集部) 2011/12/16 18:58
http://japan.cnet.com/news/service/35012106/
 7月に休刊したぴあが電子書籍になって復活する??ぴあは12月16日、クラウド型の電子書籍サービス「ぴあ+〈plus〉」を開始する。
 サービスには日本デジタルオフィスが提供する「DO!BOOK[SV]」を採用する。DO!BOOK[SV]は、電子書籍の保管にMicrosoftの「Windows Azure Platform(Azure)」を利用する電子書籍クラウドサービス。専用アプリを必要とせず、ブラウザでの閲覧が可能。HTML5による高速閲覧技術やソーシャルネットワーキングサービス(SNS)連携などの機能を実装する。
 日本デジタルオフィスと日本マイクロソフトは、ぴあのDO!BOOK [SV] の採用を契機に、電子書籍ビジネスの普及を目指して協業を強化する。構築から運用、監視までのトータルソリューションを提供するほか、電子書籍出版に向けたセミナーやキャンペーンを展開。1年間に500社、3年間で国内外1万社にDO!BOOK [SV]の導入を目指す。


◇電子書店はルクセンブルクで開店するのが賢い? 欧州各国間で電子書籍の付加価値税率に大きな差が
(2011-12-15 09:47:10 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2966
 ここ数週間、欧州の出版業界では電子書籍に対する付加価値税(日本でいう消費税)についての議論がヒートアップしている。
 EU加盟国では原則として、紙書籍の付加価値税は平均5.5%前後と低いが、電子書籍は欧州委員会(EC)の取り決めにより「文化財」とみなされないため、付加価値税は20%前後と高い。英国などの多くの国はこの方針に従っているが、フランスはサルコジ大統領がこれを不服として、年明け1月から電子書籍の税率も5.5〜7.0%に下げることを宣言。しかし、その上をいくのがルクセンブルク政府で、3%にまで下げる予定だ。
 実は、Apple・Amazon・Sonyなど電子書籍大手グループはすでにこの動きを察知しており、各社とも欧州向け電子書籍販売サイトの登記をルクセンブルク国内に設置済み。欧州圏内の政治と節税対策の複雑さは、電子書籍でも如実に出たかたちだ。【hon.jp】
◎問合せ先: The Digital Readerの報道( http://www.the-digital-reader.com/2011/12/14/luxembourgs-low-vat-could-give-amazon-and-apple-the-edge-in-europe/ )


◇デジタル情報サービスへの移行についてのレポート「大学図書館を再定義する」の全文が公開
(2011年12月14日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19729
 米国のEducation Advisory Boardによる、「大学図書館を再定義する」(Redefining the Academic Library)というレポートの全文がウェブで公開されています。情報環境の変化についてまとめた章と、それに対応したデジタル情報サービスへの移行についての章からなっており、デジタル情報サービスへの移行の章では、デジタルコレクションの活用、学術出版モデルの再考、図書館スペースの再活用、図書館職員の再配置の4点についてまとめられています。それら4点についての現在の状況を確認するためのチェックシートもついています。
◎Redefining the Academic Library : Managing the Migration to Digital Information Services(PDF:95ページ)http://www.educationadvisoryboard.com/pdf/23634-EAB-Redefining-the-Academic-Library.pdf


◇Google Book Search裁判が再開、米作家団体The Authors Guildが当事者確認書類を裁判所に提出
(2011-12-14 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2959/
 2005年に始まり、2008年から一旦和解協議で中断していた「Google Book Search訴訟」がついに再開した。
 現地報道よると、米作家団体The Authors Guild(本部:米国ニューヨーク州)と作家複数名は現地時間の12月12日、全米の小説作家の代表として、本裁判に向けた最初の手続きとなるクラスアクション当事者確認申請書を米ニューヨーク連邦地裁のDenny Chin判事に提出したとのこと。近日中にも、Google側はこれに対し、“フェア・ユース規定”を盾に訴えそのものの棄却を請求するものと思われる。
 なお、前回原告側に参加した全米出版社団体のThe Association of American Publishers(同)は、Google側と密かに別の和解協議を進行させている模様で、今回の連名には加わっていない。年明け早々、日本を含む世界中の出版関係者が、再びこの法廷闘争に翻弄されることになりそうだ。【hon.jp】
◎The Authors Guildが提出した書類( http://thepublicindex.org/docs/motions/990-memorandum-in-support.pdf ※注:PDF形式)


◇米Amazon、1日限定でライバル店内でバーコードスキャンした雑貨を5ドル割引に、全米書店協会が激怒
(2011-12-12 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2952/
 Amazon社(本社:米国ワシントン州)は現地時間の12月10日、同社の無料iOS・Android向けスマートフォンアプリを使い、ライバル店内で商品バーコードをスキャンしたら、それを5ドル引きで販売するという1日限定キャンペーンを米国内で実施した模様。
 記事によると、ユーザーが一般の小売店を散策中に商品裏のバーコードをスキャンすると、その店頭値の入力が促され、Amazon側で購入したらさらに5ドルの割引がされるという仕組み。今回実験対象となった商品は特定の生活雑貨のみ。書籍・雑誌などは除外された模様だが、さっそく本件について、米国の書店組合であるAmerican Booksellers Association(本部:米国ニューヨーク州)が会長名で抗議文を掲載している。
 なお、関係者によると、今回のAmazon側によるバーコード実験の目的について、ライバルチェーン店の店頭価格調査も兼ねている可能性が高いとのこと。【hon.jp】
◎米American Booksellers Association会長の公開抗議文( http://news.bookweb.org/news/aba-responds-amazon-app-promo )


◇電子書籍の価格設定を巡り独禁法違反の疑い、欧米当局が調査へ
(2011年12月10日 engadget Haruka Ueda)
http://japanese.engadget.com/2011/12/09/ebook/
 EU、欧州委員会が電子書籍の販売価格を巡って、出版社大手らとアップルの調査に乗り出しました。対象となった出版社は仏 Hachette Livre、米 Harper Collins、米 Simon & Schuster、英 Penguin、独 Verlagsgruppe Georg von Holzbrinc の5社。アップルと共に、電子書籍の販売価格について反競争的な行為に関与した疑いが持たれています。アップル iBookstore は、原則として出版社側が価格を設定できるエージェンシーモデルであると言われていますが、もしアップルと大手出版社間で「電子書籍ではあんまり価格競争しないようにしようぜ」というような取り決めがあったとすれば、これはいわゆるカルテルであり、独占禁止規制に抵触するおそれがあります。
 この欧州委員会の発表が6日にあったあと、8日に今度は米国司法省が、やはり電子書籍の価格設定を巡って調査を行っていることを認めました。どの出版社やプラットフォームが対象となっているのか、こちらは明らかにされていませんが、やはりアップル、あるいはアップルに対抗する形でエージェンシーモデルを導入したアマゾン、あるいはその両方などが考えられます。
 Antitrust: Commission opens formal proceedings to investigate sales of e-books
 Brussels, 06 December 2011 ? The European Commission has opened formal antitrust proceedings to investigate whether international publishers Hachette Livre (Lagardere Publishing, France), Harper Collins (News Corp., USA), Simon & Schuster (CBS Corp., USA), Penguin (Pearson Group, United Kingdom) and Verlagsgruppe Georg von Holzbrinck (owner of inter alia Macmillan, Germany) have, possibly with the help of Apple, engaged in anti-competitive practices affecting the sale of e-books in the European Economic Area (EEA)1, in breach of EU antitrust rules. The opening of proceedings means that the Commission will treat the case as a matter of priority. It does not prejudge the outcome of the investigation.
 The Commission will in particular investigate whether these publishing groups and Apple have engaged in illegal agreements or practices that would have the object or the effect of restricting competition in the EU or in the EEA. The Commission is also examining the character and terms of the agency agreements entered into by the above named five publishers and retailers for the sale of e-books. The Commission has concerns, that these practices may breach EU antitrust rules that prohibit cartels and restrictive business practices (Article 101 of the Treaty on the Functioning of the European Union ? TFEU).
 The duration of antitrust investigations depends on a number of factors, including the complexity of each case, the extent to which the undertakings concerned cooperate with the Commission and the exercise of the rights of defence.
 Background on the ebooks investigation
 In March 2011, the Commission carried out unannounced inspections at the premises of several companies active in the e-book publishing sector in several Member States (see MEMO/11/126).
To date, the Commission and the UK Office of Fair Trading have investigated in parallel and in close cooperation whether arrangements for the sale of e-books may breach competition rules. Before the Commission opened formal proceedings, the OFT had closed its investigation on grounds of administrative priority. The OFT has made a substantial contribution to the ebooks investigation and will continue to co-operate closely with the Commission going forward.
 Background on antitrust investigations
 Article 101 of the TFEU prohibits agreements and concerted practices which may affect trade and prevent or restrict competition. The implementation of this provision is defined in the Antitrust Regulation (Council Regulation No 1/2003) which can be applied by the Commission and by the national competition authorities of EU Member States.
 The legal base for the Commission's opening of formal proceedings is Article 11(6) of the Antitrust Regulation (Council Regulation No 1/2003).
 Article 11(6) of the Antitrust Regulation provides that the initiation of proceedings by the Commission relieves the competition authorities of the Member States of their competence to also apply EU competition rules to the practices concerned. Article 16(1) further provides that national courts must avoid giving decisions, which would conflict with a decision contemplated by the Commission in proceedings that it has initiated.
 The Commission has informed the companies and the competition authorities of the Member States that it has opened proceedings in this case.


◇米Google、人気アプリFlipboardのライバル「Google Currents」を米国限定で公開、EPUB電子書籍のインポートも
(2011-12-09 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2946/
 Google社(本社:米国カリフォルニア州)は現地時間の12月8日、iOS・Android向け電子雑誌アプリ「Google Currents」を米国限定で公開した。
 Google Currentsは、現在iPadの人気アプリとなっている雑誌風RSSリーダー「Flipboard」のライバルとなるもので、ページめくり形式で複数ニュースサイトのコンテンツを素早く斜め読みできるのがウリ。ただし、Google CurrentsはFlipboardとは大きく異なり、登録サイトオーナー向けにRSSフィードや記事ドキュメントを独自形式にパッケージ化・レイアウト・プレビュー確認できるオーサリング画面(Google Currents Producer)を提供しており、Google Documents文書やEPUB電子書籍ファイルを素材として取り込み、誌面作成することもできる。
 米国外でのアプリ公開は現時点では未定となっている。【hon.jp】
◎Google Currents Producerのサイト( https://www.google.com/producer/home )


◇世界知的所有権機関(WIPO)での、図書館・文書館における著作権制限についての議論
(2011年12月8日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19696
 2011年11月21日から12月2日にかけて、世界知的所有権機関(WIPO)の第23回の著作権・著作隣接権常任委員会(SCCR)が開催されました。今回のSCCRでは、視覚障害者等の利用のための著作権制限や、図書館・文書館における著作権制限に関する議論が行われたようです。後者に関しては、各国の見解等をまとめた'Draft Compilation on Limitations and Exceptions for Libraries and Archives’という文書が作成されており、2012年2月29日までの期限でコメントを求め、それを基に第24回SCCRで議論を行うとのことです。
◎Conclusions(会議のまとめの文書)http://www.wipo.int/edocs/mdocs/copyright/en/sccr_23/sccr_23_ref_conclusions.doc
◎Library and Archive Groups Delighted by Progress on Copyright Limitations and Exceptions at WIPO(IFLA 2011/12/3付けのニュース)http://www.ifla.org/en/news/library-and-archive-groups-delighted-by-progress-on-copyright-limitations-and-exceptions-at-wip
◎WIPO: Written comments on limitations and exceptions for libraries and archives until end of February 2012(IFLA 2011/11/29付けのニュース) http://www.ifla.org/en/news/wipo-written-comments-on-limitations-and-exceptions-for-libraries-and-archives-until-end-of-feb
◎SCCR releases Draft Compilation on Limitations and Exceptions for Libraries and Archives(IFLA 2011/11/28付けのニュース)http://www.ifla.org/en/news/sccr-releases-draft-compilation-on-limitations-and-exceptions-for-libraries-and-archives
◎Treaty Proposal on Copyright Limitations and Exceptions for Libraries and Archives(IFLA 2011/11/15付けのニュース)http://www.ifla.org/en/node/5856
◎DRAFT COMPILATION ON LIMITATIONS AND EXCEPTIONS FOR LIBRARIES AND ARCHIVES(各国の見解等をまとめた文書)http://www.ifla.org/files/hq/topics/exceptions-limitations/documents/Compilation%20Libraries.pdf
◎Standing Committee on Copyright and Related Rights(WIPO)(第23回SCCRのページ) http://www.wipo.int/meetings/en/details.jsp?meeting_id=22210


◇欧州での電子書籍への付加価値税の税率について(記事紹介)
(2011年12月8日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19685
 New York Times紙の記事で、欧州での電子書籍への付加価値税(VAT)の税率に関する記事が掲載されています。紙の本が軽減税率となるのに対し電子書籍のダウンロードには軽減税率が適用されないため、電子書籍普及の妨げの一因となっているのではないかという見解が紹介されています。各国での税率として、ドイツでは電子19%で紙が7%、フランスでは電子が19.6%で紙が5.5%、イタリアでは電子が20%で紙が4%、スペインでは電子が18%で紙が4%、英国では電子が20%で紙は0%、と紹介されています。フランスなどでは電子書籍の税率を紙と同じ率に下げることも検討されているようです。
◎European E-Book Sales Hampered by Tax Structure(New York Times 2011/12/1付けの記事)http://www.nytimes.com/2011/12/02/technology/eu-e-book-sales-hampered-by-tax-structure.html


◇イーブック、JALの飛行機で電子書籍のマンガが読めるサービスを開始――ボーイング787型国際線の機内で2012年3月から
(2011年12月8日 日経BP 松元英樹)
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/news/20111208/1039492/
 電子書籍配信サービスを展開しているイーブックイニシアティブジャパンは2012年12月8日、日本航空の国際線機内でマンガを読めるサービス「SKY MANGA」を開始すると発表した。次世代機ボーイング787型国際線の全クラスの座席で2012年3月から開始する。
 機内エンターテインメントシステムの個人画面にイーブックイニシアティブジャパンの電子書籍ビューワーを組み込む。「釣りバカ日誌」「岳」「MAJOR」「天は赤い河のほとり」「僕の初恋をキミに捧ぐ」など小学館が刊行する30タイトルの各1巻〜3巻、合計90冊の配信を予定する。タイトルは数カ月単位で変更する見通し。


◇株式会社ボイジャー、HTML5ベースの電子書籍読書システム“BinB”を公開
(2011年12月8日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19695
 株式会社ボイジャーが、HTML5ベースの電子書籍読書システム“BinB”(ビーインビー)を発表し、2011年12月8日に公開を開始しました。BinBは、ウェブブラウザで電子書籍を読む“Books in Browsers”という考え方に基づいているとしており、HTML5に対応しているブラウザであれば、PC・スマートフォン・タブレットなど端末を問わずに利用できるようです。電子書籍フォーマットとしては、ドットブック(.book)、PDF、XMDF、EPUB3などの形式に対応しているそうです。現在、黒澤明氏らによる「『虎 虎 虎』準備稿」と、浜野保樹「解説『虎 虎 虎』―根本的には悲劇であることが土台だ」の2作品が無料公開されています。
◎BinB http://binb-store.com/
◎ボイジャー、ついにHTML5ベースの新読書システム「BinB」を発表(ITmedia ebook USER 2011/12/1付け記事) http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1112/01/news094.html


◇米国の書籍産業研究グループ(BISG)、電子書籍へのISBN付与についての方針文書を発表
(2011年12月8日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19693
 米国の書籍産業研究グループ(BISG:Book Industry Study Group)が、2011年12月7日付けで、電子書籍等のデジタル製品へのISBN付与についての方針文書(Policy Statement)を発表しています。一般的ルールやベストプラクティス等が掲載されており、ベストプラクティスの欄には、「文字だけのものと音声等が追加されているものは別のISBNを付与」「フォーマットが違う場合は別のISBNを付与」「利用者層に応じて使用条件が変わる場合は別のISBNを付与」等が示されています。
◎Official BISG Policy Statement on Best Practices for Identifying Digital Products Now Available(BISG 2011/12/7付けのプレスリリース)
http://www.bisg.org/news-5-703-press-releaseofficial-bisg-policy-statement-on-best-practices-for-identifying-digital-products-now-available.php
◎BISG Policy Statement POL-1101 BEST PRACTICES FOR IDENTIFYING DIGITAL PRODUCTS(本文)
http://www.bisg.org/docs/BISG_Policy_1101.pdf


◇米Ectaco社、E-Ink製カラー電子ペーパーを搭載した499.95ドルの電子書籍端末「ECTACO jetBook Color」を発売
(2011-12-07 09:31:12 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2939/
 電子辞書などの販売会社であるEctaco社(本社:米国ニューヨーク州)は今週、米国で初めてE-Ink製カラー電子ペーパーを採用した電子書籍端末「ECTACO jetBook Color」を499.95ドル(約3.8万円)を発売した。
  1月15日から出荷開始予定となっているこのECTACO jetBook Colorは、世界で初めて台湾E-Ink製のカラー電子ペーパーディスプレイ「Triton」を正式採用。ハードウェア自体は中国Hanvon製で、9.7インチ画面で1,600x1,200の解像度を実現する。WiFiや合成音声機能を内蔵し、EPUBなど主要電子書籍ファイルフォーマットに対応している。同社では本機を教育用途モデルと位置づけており、年明けの「International CES 2012」展示会でもデモ展示する予定。
 ついに電子書籍端末業界にも、カラーが当たり前の時代が到来することになる。【hon.jp】
◎ECTACO jetBook Colorの製品ページ( http://www.ectaco.com/jetBook_Color/ )


◇エージェンシー・モデルはカルテル行為か? EU当局が米Apple社および欧米大手出版5社の公開捜査を開始
(2011-12-07 09:06:13 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2938/
 現地主要メディアの報道によると、EUの政府機関に相当する欧州委員会(EC)は現地時間の12月7日、エージェンシー・モデルでの電子書籍販売に関わっている欧州圏内の複数法人に対して、今年3月から行なっていた匿名捜査を、公開捜査に切り替えたことを発表した。
 「エージェンシー・モデル」とは、小売価格を書店ではなく出版社が設定するビジネス方式。欧州には伝統的に、ドイツやフランスなど国内限定で出版物の再販制度を認めている国は多い。しかし、EU政府では、そのような価格強制行為が国境を超えた場合、または非再販国にまでおよんだ場合は、価格カルテルまたは違反行為にあたるとして警告を発していた。
 報道等によると、公開捜査対象として企業名を明らかにされたのは、米Apple社、米Simon & Schuster社、米Harper Collins社、英Penguin社、仏Hachette Livre社、独Verlagsgruppe Georg von Holtzbrinck社。【hon.jp】
◎米Yahooの記事( http://news.yahoo.com/eu-opens-antitrust-probe-apples-e-book-deals-114847815.html )


◇米国の書誌ユーティリティSkyRiver社が同社の目録システムのRDA対応について発表
(2011年12月7日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19680
 2011年12月6日、米国の書誌ユーティリティのSkyRiver社が、それぞれの図書館の状況に合わせてRDA(Resource Description and Access)へ移行するための方法を発表しました。同社の提供している目録システムで、(1)RDAへ移行準備中か準備済の図書館のための“RDA Mode”、(2)RDAに対応しているがまだRDA以外の書誌データも扱う必要がある図書館のための“Hybrid Mode”、(3)現時点ではRDAに対応していない図書館のための“Non-RDA Mode”、という3種類のモードが利用できるようになったという内容のようです。図書館はRDAへ対応していくにつれて別のモードに変更することも可能とのことです。ユタ州立図書館等がこのRDA Modeを採用すると紹介されています。
◎SkyRiver Announces Novel Approach to RDA Adoption (SkyRiver 2011/12/6付けプレスリリース)http://theskyriver.com/2011/12/skyriver-announces-novel-approach-to-rda-adoption


◇Appleとの電子書籍提携で、出版社5社を欧州委員会が調査
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1112/07/news027.html
(2011年12月7日 ITmedia 佐藤由紀子)
 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は12月6日(現地時間)、大手出版5社の米Appleとの電子書籍に関する提携に関して、独占禁止法に基づく正式調査を開始したと発表した。対象となる5社とAppleの違法な合意が、EUおよび欧州経済地域での競争を妨げる可能性があるかどうかを調査するという。
 EUはまた、出版社と小売業者が電子書籍の販売に関して電子書籍取次推奨会社と結んだ契約内容も調査する。これらの行為がカルテルを禁止する欧州連合の条約に反する疑いがあるとみている。同委員会は3月から非公式に複数の電子書籍関連企業を調査していた。
 対象となる出版社は、仏Hachette Livre、米Harper Collins 、米Simon & Schuster、英Penguin、独Verlagsgruppe Georg von Holtzbrinck。
 Appleは2010年、タブレット「iPad」の発売にあわせて専用の電子書籍ストアiBookstoreを立ち上げた。同ストアでは、上記5社のほか、米Random Houseなどが電子書籍を販売している。


◇Google社、まもなく「Google Book Search三者和解」を正式解消へ、作家・出版団体との法廷闘争を再開か
(2011-12-06 13:29:08 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2935/
 PCWorld等の報道によると、Google社(本社:米国カリフォルニア州)は世界の出版界をここ数年騒がせてきたGoogle Book Search和解問題に関し、米作家団体Authors Guild/米出版社協会Association of American Publishers(以後AAP)と2008年に交わした三者和解案を破棄することを決断した模様。
 記事によると、Google社は今月23日までに米ニューヨーク連邦地裁のDenny Chin判事にAuthors Guild/AAP側の2005年当時の訴状に対して棄却を求める旨を伝えたとのこと。すでにChin判事側も手続きについて了承している模様。これにより、Google/Authors Guild/AAPの三者和解は事実上解消されることになり、年明け1月から再び法廷闘争状態に入ることになる。【hon.jp】
◎PCWorldの報道( http://www.pcworld.com/article/245501/google_plans_to_seek_books_lawsuit_dismissal.html )


◇Portico、ケンブリッジ大学出版局と提携拡大し電子書籍を保存
(2011年12月7日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19675
 2011年12月6日、電子リソースのアーカイブサービスを提供しているPorticoが、英国のケンブリッジ大学出版局との提携拡大を発表し、同出版局の“Cambridge Books Online”で提供している電子書籍123,000点以上をPorticoにアーカイブすると発表しました。なお、ケンブリッジ大学出版局はすでに2006年にPorticoと提携し、電子ジャーナルのアーカイブを行なっています。
◎Cambridge University Press to Preserve Cambridge Books Online with Portico (Portico 2011/12/6付けの記事) http://www.portico.org/digital-preservation/news-events/news/general-news/cambridge-university-press-to-preserve-cambridge-books-online-with-portico/


◇インターネットコムとgooリサーチ、「図書館とインターネット」に関するアンケート調査結果を公表
(2011年12月6日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19659
 2011年12月6日に、インターネットコムが、gooリサーチと共同で実施した「図書館とインターネット」に関するアンケート調査結果を公表しています。同様の調査は、2010年10月にも実施されており、今回が2回目のようです。調査は全国10代から60代以上のインターネットユーザー1,092人とのことで、調査結果によると、公共図書館を「(よく/たまに)利用する」と回答したのは、全体のうちの47.2%(515人)で、この割合は前回調査からほとんど変わっていないとのことです。この515人を対象に公共図書館で実現してほしいサービスを聞いたところ、トップは「蔵書検索」で275人、次いで「借り出し予約」が264人となり、第3位が「電子書籍の閲覧」(186人)となったようです。
◎図書館で電子書籍を借りたい――実現してほしいサービスの第3位 (japan.internet.com 2011/12/6付けの記事)http://japan.internet.com/research/20111206/1.html


◇総合電子書籍ストア「BookLive!」と「三省堂書店」、戦略的パートナーシップを構築
発表:株式会社BookLive、株式会社三省堂書店
(2011-12-06 11:00:00 財経新聞)
http://www.zaikei.co.jp/releases/27779/
 株式会社BookLive(本社:東京都台東区、代表取締役社長:淡野 正、以下:BookLive)と株式会社三省堂書店(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:亀井 忠雄、以下:三省堂書店)は、本日、「電子書籍ストア」と「リアル書店」の連携による書籍市場の拡大と新たなビジネスモデルの創出を目指し、事業提携および戦略的パートナーシップを構築していくことに合意しました。グループの枠組みを越えた「電子書籍ストア」と「リアル書店」の提携は、国内で初めての事例です。今回の提携により、他の電子書籍サービスにはない、ネットとリアルが連携した書店ならではの新たなサービスを実現します。
 今回のBookLiveと三省堂書店の事業提携では、『BookLive!』会員とクラブ三省堂会員の連携、両社の書籍販売を中心としたサービスの連携等を軸に、(1)ネットとリアルの書籍サービスを連携させた相互のターゲットを補完する幅広い層への情報提供と相互送客、(2)三省堂書店内での電子書籍販売と決済システムの連携による新たなサービスの開発、(3)ネットとリアルを連携させた新たな販促プロモーションの実施、(4)『BookLive!』および三省堂書店で購入した書籍情報をユーザー自身が一元管理することを実現する等、書籍販売を中心とした多面的なサービスの提供が可能となり、多くの事業シナジーを生み出す施策を計画しています。電子書籍と紙の書籍の売上げ拡大を実現すべく、デジタルや紙といった形式にとらわれず、ユーザーと書籍の接点を最大化し、「読者がいつでも、どこでも読書を楽しめる環境」づくりを推進していきます。
 三省堂書店は、創業130年を迎え、国内35店舗、海外5店舗、外商10拠点に書店業務を展開しております。また、従来の書店事業にとどまらず、日本初の店頭オンデマンド出版を実現した「エスプレッソブックマシーン」の導入を始めとして、お客様に幅広く情報を提供する「インフォメーションリテーラー(情報小売業)」としての書店を目指しています。
 BookLiveは、凸版印刷株式会社をはじめとするトッパングループに属し、日本最大級の電子書籍取次会社の株式会社ビットウェイの子会社として、設立されました。現在、約4万点の書籍数を誇る日本最大級の電子書籍ストア『BookLive!』の運営と、電子書籍の配信プラットフォームの提供を推進しています。ユーザーの利便性を第一に、端末を問わずに電子書籍が楽しめる環境(マルチデバイス、マルチキャリア対応)の実現を目指しています。
 事業シナジーの実現に向けた具体的な施策については、2012年春を目処に、詳細が決定次第、順次発表を行います。
◎コーポレートサイト: http://www.books-sanseido.co.jp


◇HathiTrust、著作者団体等からの訴えに対する答弁書を裁判所に提出
(2011年12月5日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19657
 2011年9月に米国の著作者団体Authors Guild等がデジタル化資料の共同リポジトリHathiTrustを著作権侵害等で訴えた訴訟に関し、2011年12月2日付けで、HathiTrust側から訴えに対する答弁書が裁判所に提出され、公開されています。
◎Defendants' Joint Answer and Defenses(答弁書)http://thepublicindex.org/docs/cases/hathitrust/answer.pdf
◎Information about the Authors Guild Lawsuit(HathiTrustのサイトの訴訟についてのページ)http://www.hathitrust.org/authors_guild_lawsuit_information


◇Amazonに続け? 米英で個人向け電子書籍レンタル・ベンチャーが続々立ち上げ準備中
(2011-12-05 09:49:07 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2934
 Amazon社(本社:米国カリフォルニア州)のAmazon Prime会員向け電子書籍レンタルサービスに触発されたのか、米英ではここにきてレンタル/サブスクリプション・モデルの電子書籍サイトが続々立ち上がりつつある。
 たとえば学術データベース大手のProQuest社(本社:米国ミシガン州)は11月から、電子書籍ベンチャーサイト「Local Knowledge Online」を介して同社の研究機関・図書館向け専門書電子書籍プラットフォーム「ebrary」を個人ユーザー向けに試験提供開始。一方、英国では別のベンチャーグループが個人向け電子書籍レンタル&販売サイト「Bilbary」を年明けにオープン予定。
 いわゆる従来型の“電子書店”とは異なる業態のサイトが生まれつつある模様だ。【hon.jp】
◎Local Knowledge Onlineのサイト( http://www.localknowledgeonline.com/pages/press )


◇Amazonに続け? 米英で個人向け電子書籍レンタル・ベンチャーが続々立ち上げ準備中
(2011-12-05 09:49:07 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2934/
 Amazon社(本社:米国カリフォルニア州)のAmazon Prime会員向け電子書籍レンタルサービスに触発されたのか、米英ではここにきてレンタル/サブスクリプション・モデルの電子書籍サイトが続々立ち上がりつつある。
 たとえば学術データベース大手のProQuest社(本社:米国ミシガン州)は11月から、電子書籍ベンチャーサイト「Local Knowledge Online」を介して同社の研究機関・図書館向け専門書電子書籍プラットフォーム「ebrary」を個人ユーザー向けに試験提供開始。一方、英国では別のベンチャーグループが個人向け電子書籍レンタル&販売サイト「Bilbary」を年明けにオープン予定。
 いわゆる従来型の“電子書店”とは異なる業態のサイトが生まれつつある模様だ。【hon.jp】
◎Local Knowledge Onlineのサイト( http://www.localknowledgeonline.com/pages/press )


◇Amazon.com、イタリアとスペインでも電子書籍の「Kindle Store」開設
(2011年12月5日 12:10 japan.internet.com)
http://japan.internet.com/busnews/20111205/3.html
 米国 Amazon.com はルクセンブルク時間2011年12月1日、イタリア向け通販サイト「Amazon.it」とスペイン向け通販サイト「Amazon.es」でそれぞれ電子書籍ストア「Kindle Store」と「Tienda Kindle」を開設したと発表した。これに合わせ、電子書籍リーダー端末「Kindle」のイタリア語版とスペイン語版の販売を始めた。販売するのは6インチ電子ペーパー画面の廉価版モデルで、価格は99ユーロ(約1万300円)。
 イタリア向けの Kindle Store では、イタリア語の電子書籍を1万6,000タイトル以上販売する。一方スペイン向けの Tienda Kindle では、2万2,000タイトル以上のスペイン語の電子書籍に加え、スペインで使われているカタルーニャ語、バスク語、ガリシア語の電子書籍も取り扱う。両サイトともイタリア語/スペイン語の古典作品を無償提供し、英語などほかの言語を合わせると90万タイトル以上の電子書籍を用意している。
 さらに Amazon.com は、自主出版サービス「Kindle Direct Publishing(KDP)」もイタリアとスペインで始める。
 なお、これで Amazon.com が電子書籍ストアを運営しているのは、米国、英国、ドイツ、フランス と合わせ6か国となる。


◇Amazonに続け? 米英で個人向け電子書籍レンタル・ベンチャーが続々立ち上げ準備中
(2011-12-05 09:49:07 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2934/
 Amazon社(本社:米国カリフォルニア州)のAmazon Prime会員向け電子書籍レンタルサービスに触発されたのか、米英ではここにきてレンタル/サブスクリプション・モデルの電子書籍サイトが続々立ち上がりつつある。
 たとえば学術データベース大手のProQuest社(本社:米国ミシガン州)は11月から、電子書籍ベンチャーサイト「Local Knowledge Online」を介して同社の研究機関・図書館向け専門書電子書籍プラットフォーム「ebrary」を個人ユーザー向けに試験提供開始。一方、英国では別のベンチャーグループが個人向け電子書籍レンタル&販売サイト「Bilbary」を年明けにオープン予定。
 いわゆる従来型の“電子書店”とは異なる業態のサイトが生まれつつある模様だ。【hon.jp】
◎Local Knowledge Onlineのサイト( http://www.localknowledgeonline.com/pages/press )


◇電子書籍時代の作家にとってもっとも重要なスキルとは? 人気作家Seth Godin氏が自身のブログで説く
(2011-12-02 16:39:38 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2932/
 人気ビジネス作家で電子書籍エバンジェリストとして有名なSeth Godin氏は11月30日、自身のブログにおいて、米Amazon社(本社:米国ワシントン州)と1年間実験的に行なってきた電子書籍作家発掘プロジェクト「Domino Project」が終了することを発表した。
 Godin氏によると、実験プロジェクトは予定どおりの目的を果たし、その成果として電子書籍時代の作家像が明らかになったとのこと。それによると、電子書籍時代に作家として成功するには、「パーミッション・マーケティング(メルマガやブログを使った潜在読者の確保)」「スターフィッシュ化(ロングテール理論に惑わされず自分だけの商品世界を作る)」「クラウド・ファンディング(Kickstarter.comなどを使った制作資金の調達)」などのスキルが欠かせず、旧式の出版業界ノウハウから頭を切り替える必要があるとのこと。
 また、自分を「作家」としてではなく、「1人出版社」として考え始めるよう意識改革を勧めている。【hon.jp】
◎Seth Godin氏の記事( http://sethgodin.typepad.com/seths_blog/2011/11/the-last-hardcover.html )


◇paperboy&co.、サーバー利用権や電子書籍をメアド宛にプレゼントできる「ギフポ」
(2011年12月2日 INTERNET Watch)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20111202_495422.html
 株式会社paperboy&co.は1日、オンラインギフトサービス「ギフポ」の提供を開始した。同社が運営するレンタルサーバー「ロリポップ!」の利用権や、電子書籍配信サイト「パブー」内のコンテンツなどが付いたグリーティングメールを送ることができる。ギフトの価格は無料〜1万5750円。
 paperboy&co.が提供するインターネット向けサービスの各種利用権を、グリーティングメールとともに他者へ贈ることができる。現在はロリポップ!とパブーに加え、「ムームードメイン」および「ホームページ作成サービス グーペ」を合わせた4サービスに対応している。なお、ギフポ送信にあたってはメールアドレス登録ないし「おさいぽ!ID」が必要。決済にはクレジットカードを利用する。
 ギフトは一般のメールアドレス宛に送信するため、住所を知らない相手にも贈れる。一例として、ロリポップの6カ月プラン(3150円)、無料の電子絵本などが用意されている。グリーティングメールのデザインは誕生日、結婚祝い、出産祝い、お礼などを想定した全27種類から選択可能。
 ギフトを贈られた側は、ウェブで利用開始手続きを行う必要がある。また、送信者に対してお礼のメッセージを返信したり、ギフトの利用権を自身の支払いで延長することもできる。
◎ギフポ  http://gifpo.jp/


◇日本障害者リハビリテーション協会、「アクセシブルな出版物の制作 出版社のためのベストプラクティスガイドライン」の翻訳を公開
(2011年12月2日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19642
 日本障害者リハビリテーション協会が運営するウェブサイト「障害保健福祉研究情報システム」(DINF)で、同協会が翻訳した「アクセシブルな出版物の制作 出版社のためのベストプラクティスガイドライン」が公開されています。原文は、出版業界の標準化団体“EDItEUR”が2011年4月に公表した“Accessible Publishing: Best Practice Guidelines for Publishers”のバージョン1.0とのことです。このガイドラインは他に、フランス語、スペイン語、ドイツ語にも翻訳されているようです。
◎アクセシブルな出版物の制作出版社のためのベストプラクティスガイドライン(DINF トップページに2011年11月30日付けで公開とあり)http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/access/guideline/Accessible_PublishingBest/Accessible_PublishingBest_Practice_Guidelines_for_Publishers_Japanese.html
◎Accessible Publishing: Best Practice Guidelines for Publishers (EDItEUR) http://www.editeur.org/files/Collaborations/Accessibility/WIPO.html
◎Enabling Technologies Framework (EDItEUR) http://www.editeur.org/109/Enabling-Technologies-Framework/


◇札幌市中央図書館、iPad・iPhoneを利用した電子図書館実証実験モニターを募集へ
(2011年12月2日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19650
 電子図書館実証実験を行っている札幌市中央図書館が、iPad・iPhoneを利用した実験モニターの募集を行なうと、2011年12月1日に発表しています。実験期間は2012年2月2日から2月22日までで、モニターは期間中に電子図書館サービスを利用し、その後1週間、アンケート等の調査協力が求められるようです。この実験モニターの募集期間は12月10日から12月24日まででとなっています。なお、応募に際しては「札幌市に在住または、札幌市に通勤・通学されている方」で、「iPadまたはiPhoneをお持ちで、ホームページ閲覧程度の操作が問題なくできる方」等の条件があるようです。
◎電子図書館実証実験iPad・iPhoneモニター募集のお知らせ (札幌市の図書館 2011/12/1付けの記事)http://www.city.sapporo.jp/toshokan/elib/moni3.html


◇市場調査会社の英Juniper Research、2016年の世界全体のモバイル電子書籍市場規模を7,500億円強と予想
(2011-12-01 19:18:51 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2929/
 通信業界専門の市場調査会社であるJuniper Research社(本社:英国ハンプシャー州)は現地時間の12月1日、全世界におけるモバイル向け電子書籍市場に関する市場調査レポート「eBooks, eMagazines & eNewspapers for Smart Devices 2011-2016」を発売した。
 サイト会員向けの無料レジュメによると、同レポートでは2011年のモバイル機器(スマートフォンやタブレット含む)向けの電子書籍市場規模は世界全体で32億ドル(約2,490億円)で、2016年には97億ドル(約7,540億円)に成長すると予想。その牽引役となるのは北米・欧州市場だが、日本を中心とする極東アジアは「旧携帯電話向けコミックの売上減少分が足を引っ張る」と予想されるため、欧米と比較して成長ペースは緩やかになると試算している。【hon.jp】
◎英Juniper Researchのプレスリリース( http://www.juniperresearch.com/viewpressrelease.php?pr=274 )


◇Overdrive、Test Driveという名称の電子書籍貸出プログラムを発表
(2011年12月01日 15時00分 ebookUSER Michael Kozlowski,Good e-Reader Blog)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1112/01/news077.html
 Overdriveは、「Test Drive」という名の新たな電子書籍貸出プログラムを発表した。同プログラムにより、図書館利用者は図書館から電子書籍リーダーやタブレットを借りることができるようになる。
 この新プログラム向けにOverdriveが認定した最初の電子書籍リーダーはSonyのPRS-T1。認定を受けるには、図書館の電子書籍カタログへの準拠、Wi-Fiによるダイレクトチェックアウト、オンボードブラウザあるいはアプリ経由での電子書籍ダウンロード、DRMによるコピーライト保護、出版社の許諾条件が要求するルールに従った貸出方法などの要件をクリアする必要がある。このほかにも、ハードウェアの耐久性、簡便な操作性、バッテリーの持続時間、パフォーマンスなどの有用性要素まで含めた使い勝手なども検証された上で認定されるようになっている。
 Sony PRS-T1はWi-Fiが利用できる電子書籍リーダーで、Overdriveのアプリケーションがデバイスそのものに組み込まれている。書籍を借りることができるだけでなく、ソニーから書籍を購入することもでき、GoogleBooksのエコシステムを利用できる。
 Overdriveは貸し出し対象となるカラー書籍の選定も進めているので、2012年には幾つかのタブレットもこの輪に加わることになるだろう。同社は児童書、グラフィックノベル、料理本など画像が豊富なタイトルもこのプログラムで提供するつもりでいる。


◇英国図書館、英国外の非商用目的研究者への文献複写に関してエルゼビアおよびTaylor & Francisとも合意
(2011年12月1日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19632
 2011年11月30日、英国図書館(BL)がエルゼビア社およびTaylor & Francis社との間で、英国外の非商用目的研究者への文献複写物の提供に関して合意に達したようです。これは、BLの文献提供サービスにおいて、文献のコピーを英国外の非営利図書館を介し、非商用目的のエンドユーザへ提供することに関するもののようです。なお、すでにBLは同様の枠組みについて、国際STM出版社、出版社協会(PA)、学会・専門協会出版協会(ALPSP)との間でも合意に達しているようです。
◎The British Library sign agreements with Elsevier and Taylor & Francis for document delivery outside the UK to non-commercial researchers (British Library 2011/11/30付けの記事)http://pressandpolicy.bl.uk/Press-Releases/The-British-Library-sign-agreements-with-Elsevier-and-Taylor-Francis-for-document-delivery-outside-the-UK-to-non-commercial-researchers-550.aspx


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□2011年11月

◇講談社、電子書籍&電子コミックキャンペーン第二弾「講談社 冬☆電書」を開始
(2011-11-30 21:06:58 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2925/
 株式会社講談社(本社:東京都文京区)は電子書籍・電子コミックを対象としたキャンペーン「講談社 冬☆電書」を12月1日(木)から2012年1月12日(木)まで実施する。
 「講談社 冬☆電書」は、2011年12月1日〜2012年1月12日の期間、講談社の電子書籍と電子コミック作品を主要20の電子書店で展開する大規模なキャンペーン。業界初の試みだった「夏☆電書」に続く第二弾となる。
 対象作品は新規配信作品も含め、電子書籍66作品、電子コミック106作品。発売早々にミリオンセラーを達成した『スティーブ・ジョブズ』など話題作が豊富に揃っているほか、電子書店店頭での展開の活性化を図り、さまざまな特集を提案。さらに、電子書籍が読めるタブレット(ソニーほか)などが総計209名様に当たるプレゼントも実施する。【hon.jp】
◎「講談社 冬☆電書」キャンペーン公式サイト http://fuyuden.kodansha.co.jp/


◇W3C、「日本語組版処理の要件」第2版を公開
(2011年11月30日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19628
 2011年11月29日、World Wide Web Consortium(W3C)が、「日本語組版処理の要件」(Requirements for Japanese Text Layout)の第2版を公開しました。日本語版も公開されています(正式版は英語版とされています)。この文書は、CSS、SVG、XSL-FOなどの技術や電子書籍関連の標準において実現が求められる一般的な日本語組版の要件を記述したもので、主にJIS X 4051(日本語組版規則)に基づいているが、一部、JIS X 4051に含まれない事項についても述べられているとのことです。
◎日本語組版処理の要件(日本語版)第2版 http://www.w3.org/TR/2011/WD-jlreq-20111129/ja/
◎Requirements for Japanese Text Layout, 2nd editon http://www.w3.org/TR/2011/WD-jlreq-20111129/
◎Japanese Layout Task Force http://www.w3.org/2007/02/japanese-layout/
◎Updated Requirements for Japanese Text Layout Draft Published (W3C 2011/11/29付けニュース) http://www.w3.org/News/2011.html#entry-9272


◇英国図書館(BL)、18世紀以降の400万ページのデジタル化新聞を全文検索・閲覧できる“The British Newspaper Archive”を公開
(2011年11月29日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19619
 英国図書館(BL)が、オンライン出版のbrightsolid社と協力して、18世紀以降に英国・アイルランドで発行された200タイトル/400万ページの新聞をデジタル化し、その内容を全文検索及び閲覧できるウェブサイト“The British Newspaper Archive”を公開しました。検索は無料ですが、全文の閲覧は有料のようです(BL館内では無料)。BLは2010年5月に、同社と協力関係を結び、今後10年間で4,000万ページ以上の新聞をデジタル化していくと発表していました。
◎The British Newspaper Archive http://www.britishnewspaperarchive.co.uk/
◎Murder, mania and a leech-powered weather machine: up to 4 million pages of historical newspapers now searchable online at britishnewspaperarchive.co.uk (BL 2011/11/29付けプレスリリース) http://pressandpolicy.bl.uk/Press-Releases/Murder-mania-and-a-leech-powered-weather-machine-up-to-4-million-pages-of-historical-newspapers-now-searchable-online-at-britishnewspaperarchive-co-uk-54f.aspx


◇デンマークの公共図書館での電子書籍貸出サービス“eReolen”
(2011年11月29日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19618
 Copenhagen post紙(英語版)で、デンマークの公共図書館での電子書籍貸出サービス“eReolen”についての記事が掲載されています。2011年11月から開始されたもので、記事では以下のような情報が掲載されています。
・デンマークの53の出版社の1,800タイトルが対象。
・開始からの約1か月間で、6,000人の利用者が9,600回利用した。
・貸出が行われる度、図書館から出版社に使用料が支払われる。(新刊の場合18.5クローネ、1年以上たった本は15クローネ)
・貸出期間や制限冊数は各図書館が決定する。
・eReolenの画面には、「試す」「借りる」「買う」というボタンがあり、この画面から利用者が購入した場合、利益は図書館と出版社に均等に分配される。
・図書館が販売を行うことに対して、出版社から反対の意見も出ている。
 eReolenのサイトの情報によると、78の公共図書館が参加しているとのことです。
◎eReolen https://ereolen.dk/
◎Libraries get into the digital book business(Copenhagen post 2011/11/28付けの記事) http://www.cphpost.dk/culture/culture/122-culture/52598-libraries-get-into-the-digital-book-business.html
◎Velkommen til eReolen(eReolen 2011/11/1付けのニュース) https://ereolen.dk/artikel/velkommen-til-ereolen


◇英国のウスターシャー州で公共・大学図書館等の5施設を統合させた“Worcester Library & History Centre”を建設中
(2011年11月29日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19614
 英国のCAPITA社が発行している季刊誌“Panlibus”の22号(2011年秋号)でシェアードサービス(shared services)特集が組まれており、24〜25ページでウスターシャー州の“The Hive Project”が紹介されています。同州のウスター市立図書館とウスター大学図書館等の5施設を統合させ、“Worcester Library & History Centre”を建設するというもののようです。プロジェクトのサイトでは、2012年7月の開館予定で、この種の施設は欧州で初、とされています。また、6〜7ページには英国のウェストミンスター区、ハマースミス&フラム区、ケンジントン&チェルシー王立区の3区にある21図書館でサービスの一部を共同化し、年間100万ポンドのコストダウンに成功したという事例も紹介されています。
◎Worcester Library & History Centre http://www.wlhc.org.uk/index.html
◎The Hive Project http://www.worcestershire.gov.uk/cms/community-and-living/property-services/strategic-projects/the-hive--project.aspx
◎Panlibus Issue 22 (Autumn 2011) http://www.capita-softwareandmanagedservices.co.uk/software/Documents/libraries-panlibus22.PDF
◎Panlibus http://www.capita-softwareandmanagedservices.co.uk/software/pages/libraries-panlibus.aspx
◎Read the latest Panlibus Magazine online today (Panlibus BLOG 2011/11/28付け記事) http://blogs.talis.com/panlibus/archives/2011/11/read-panlibus-today.php


◇大日本印刷、電子書籍向けの著作権契約管理業務サポートサービスを強化
(2011年11月28日 12時00分 ebookUSER 西尾泰三,ITmedia)
 大日本印刷は、電子書籍も含めた著作権契約管理業務をサポートするASPサービスを発表した。
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1111/28/news038.html
 大日本印刷は11月25日、電子書籍にも対応した著作権契約の管理業務サポートサービスを発表、2012年3月までトライアル期間を設けて提供することを明らかにした。
 同サービスは、出版社やメディア関連企業が管理する各種コンテンツの著作権契約の管理業務をサポートするASPサービスで、2010年に開発されたもの。各種コンテンツの著作権や原稿料などに関する契約をデータベース化し、契約に基づく印税計算が行えるほか、出版社の要望に応じて、支払通知書の作成や発送などの業務を大日本印刷が受託する。
 現在、電子書籍の普及に伴い、著作権契約管理業務の煩雑化が表面化してきている。書籍を1冊単位ではなく、短編1話分や連載1回分、あるいは章単位などに細分化した販売形態の登場、さらに、流通経路の多様化など、著者への印税支払の方式や頻度は増加し、その管理業務は出版社にとって大きな負荷になりつつある。
 こうした状況を踏まえ大日本印刷では同ASPサービスに電子書籍向け機能を拡充。細分化した商品や組み合わせセット商品など、多様な電子書籍の契約情報の管理および印税計算、印税の最低支払金額を設定した小額の印税支払いの効率化、著作権相続に対応した印税管理などを新たな機能として追加した。
 同サービスの基本使用料は月20万円。これに加え、データベースへの登録数に応じた課金が発生する。支払通知書の作成・発送業務などは個別見積もり。トライアル期間中は基本使用料のみ。すでに東京大学出版会でトライアル導入が決定しており、2013年までに2億円の売り上げを目指すとしている。


◇マインドピース、電子書籍販売サイト構築サービス「earth library」をアップデート、Adobe DRM付きEPUBも販売可能に
(2011-11-25 16:51:24 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2910/
 知財実務・システム開発の株式会社マインドピース(本社:東京都新宿区)は11月25日、同社が今年9月に発表した電子書籍販売サイト構築サービス「earth library」をアップデートし、「Ver.2.0」としたことを発表した。
 earth libraryは、オープンソースCMS「EC-Cube」をベースに自社ブランドの電子書籍販売サイトを構築するサービスで、最低4,800円からという低価格の運用コストがウリ。今回の「Ver.2.0」では、米国で一般的となっているAdobe ACS4 DRMによって暗号化されたPDF・EPUBファイルの販売に対応し、さらにAndroid/iPhone等のスマートフォンへのサイト表示も可能になった。また、定期購読電子書籍コンテンツにも標準対応したとのこと。
 EC-Cubeは国産のオープンソースEC向けCMSで、EC分野では多くの稼働実績がある。【hon.jp】
◎マインドビースのプレスリリース( http://mindpeace.co.jp/press20111124.html )


◇インプレスR&D、電子書籍制作者向け調査レポート「EPUBによる電子出版ビジネスソリューション調査報告書2012」を発売
(2011-11-25 15:50:25 インプレスR&D プレスリリース)
http://r.impressrd.jp/iil/h_EPUB_solution2012/
 株式会社インプレスR&D(本社:東京都千代田区)は11月24日、電子書籍制作従事者向けの調査レポート「EPUBによる電子出版ビジネスソリューション調査報告書2012」(藤原隆弘/編:OnDeck編集部)を発売した。
 同レポートは出版社の電子書籍部門や制作請負会社向けのレポート。EPUBファイル制作の概要だけでなく、EPUBビューワー25種類、エディタ・オーサリングツール15種類、変換ツール・サービス10種類、関連ツール・サービス100種類以上を網羅している。
 すでにオンラインで販売されており、CD(PDF&Excel)版は60,900円(税込)、CD(PDF&Excel)+冊子版が71,400円(税込)となっている。【hon.jp】
◎「EPUBによる電子出版ビジネスソリューション調査報告書2012」の販売ページ( http://r.impressrd.jp/iil/h_EPUB_solution2012/ )


◇オランダ文化相、電子書籍は再販対象としない方針を決定
(2011-11-25 15:18:10 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2908/
 英FutureBook.netの記事によると、オランダのHalbe Zijlstra文化相は現地時間の11月23日、同国においては電子書籍は再販制度の対象外とする方針を明らかにした模様。
 オランダは、EU主要国の中ではドイツ・フランスなどと同様に紙出版物を再販制度で価格固定している国の1つ。ドイツ・フランスはすでに電子書籍も再販対象とすることを決定しているが、オランダ文化省は研究調査の結果、電子書籍については再販対象としないほうが社会的効用が高いと判断した模様。
 EU議会では今年に入り、電子書籍の価格制度のあり方について、自由競争派のイギリスと再販固定派のドイツ・フランスがちょっとした政争を繰り広げており、今回オランダは前者を選択した模様だ。【hon.jp】
◎Future Bookの記事( http://futurebook.net/content/no-fixed-price-e-books-netherlands )


◇電子書籍ストア「Reader Store」が優待プログラム開始
(2011年11月25日 16時00分更新文● ASCII.jp編集部)
http://ascii.jp/elem/000/000/651/651846/
 ソニーマーケティングが運営する電子書籍ストア「Reader Store」は、電子書籍端末「Reader」の3G+Wi-Fi対応版「PRS-G1」発売に合わせ、11月25日から「“Reader Store”『優待プログラム』」を導入すると発表した。また優待プログラム導入とともに、12月1日から「“Reader Store”「優待プログラム」開始記念キャンペーン」を展開する。
◎3G+Wi-Fi対応版Reader「PRS-G1」
 優待プログラムでは、Reader Storeでの本の購入やイベントへの参加回数に応じて、ステータス基準を決める独自単位「ブック」(Book)を加算。ユーザーは、ブック数に応じて「レギュラー」「シルバー」「ゴールド」といったステータスを獲得できる。
 ステータスに応じてさまざまなサービス/特典が用意されており、書籍購入に利用できるソニーポイントの還元率アップ、限定プレゼントや各種イベント参加の当選確率アップなどが実施される予定。
 “Reader Store”「優待プログラム」開始記念キャンペーンは、購入した電子書籍の金額に応じて、通常の2倍の「ブック」が発行されるというもの。キャンペーン期間は12月1日?31日。


◇大手出版社が図書館の電子書籍貸し出しサービスに対抗、Kindleが影響か
(2011年11月24日 Haruka Ueda engadget日本版) 
http://japanese.engadget.com/2011/11/22/penguin-vs-kindle/
 米国を代表する大手出版社のひとつ、Penguin Group が、全米の図書館に電子書籍ソリューションを提供している OverDrive 社への新刊供給を停止しました。もともと米国では1万1000を超える図書館で OverDrive のソリューションが採用されていることから、OverDrive 対応の電子書籍端末を持っていて、地元図書館への会員登録を済ませていれば、簡単にオンライン経由で電子書籍を借りることができます。しかし Penguin Group の方針転換により、今後は同社の新刊電子書籍が図書館からは借りられなくなるということになりました。同社いわく、供給停止の理由は「電子書籍のセキュリティに対する新たな懸念」のため。
 いわゆる「電子図書館」構想に対抗しているのは同社がはじめてというわけではなく、米国の6大出版社のうち、Macmillan や Simon & Schuster はそもそもライセンスを提供していません。また、HarperCollins や Hachette Book Group も新刊の提供を限定したり、貸し出し回数に制限を加えたりと、試行錯誤を続けています(ちなみに6大出版社のもうひとつは、そもそも電子書籍への取り組みに慎重な最大手の Random House)。
 それでも、このタイミングで Penguin Group が「新たな懸念」を示した背景には、ごぞんじアマゾン Kindle が OverDrive 対応の図書館サービス Kindle Library Lending を9月から導入したことがあるはずです。OverDrive はそれまでも Sony Reader や Barnes & Noble Nook、iRiver Story といった端末に対応していましたが、最大手の Kindle にも対応し、ユーザーベースがぐっと拡大したとなれば、出版社が「契約内容を考えなおしたい」と考えるのは自然かもしれません。この状況を裏付けるかのように、OverDrive は Penguin Group の書籍貸し出しを Kindle 向けにだけ完全停止中。ほかの端末であれば、これまでのコンテンツは従来どおり借りることができます。
 おりしも日本では各出版社が取り分をめぐってアマゾンと協議を進めているころ、米国と比較して二年遅れほどの展開と考えれば、再来年くらいには電子図書館をめぐる議論が日本でも大きく盛り上がるかもしれません。もっとも、図書館のウェブページにクローラーを回したら逮捕されたなんてことがあったように(Librahack事件)、出版社のライセンス以前にそもそも図書館のネットインフラをどうするのかというのは、またまったく別の問題としてあります。
 追記:
 OverDrive によれば、Kindle 向けの貸し出しは再開されたとのこと。新刊の提供は停止されたまま。どのような交渉があったのか、詳細は現時点で不明です。


◇英国図書館(BL)、「障害者の歴史月間」を記念し障害者のインタビュー記録等を集めたオーラルヒストリーコンテンツを公開
http://current.ndl.go.jp/node/19580
(2011年11月24日 カレントアウェアネス・ポータル)
2011年11月22日、英国図書館(BL)が、同国の「障害者の歴史月間」(UK Disability History Month)を記念して、障害者の経験談等を集めたオーラルヒストリーのコンテンツ“Disability Voices”を公開したようです。このコンテンツには、脳性麻痺を患う障害者の生活記録やインタビューを収録した“Speaking for Ourselves: An Oral History of People with Cerebral Palsy”や重度の難聴である人、あるいはその家族のインタビューを記録した“Unheard Voices: Interviews With Deafened People”等があるようです。
◎Disability Voices (Archival Sound Recordingsのウェブサイト)
http://sounds.bl.uk/TextPage.aspx?page=backgroundDisability-Voices
◎British Library gives voice to Disability History Month (British Library 2011/11/22付けの記事)
http://pressandpolicy.bl.uk/content/Detail.aspx?ReleaseID=1353&NewsAreaID=2
◎Disability Voices (Sound Recordings Blog 2011/11/22付けの記事)
http://britishlibrary.typepad.co.uk/archival_sounds/2011/11/disability-voices.html


◇米国の大手出版社Penguinグループ、図書館への電子書籍提供を見直し
(2011年11月24日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19574
 米国の大手電子書籍ベンダーOverDrive社は、2011年11月21日に、大手出版社Penguinグループの電子書籍について、新刊タイトルの提供中断と、2011年9月から開始されたAmazon社の電子書籍リーダーKindleへの貸出(全タイトル)を中断すると発表しました。これは、PenguinグループからOverDrive社に対し、セキュリティ上の懸念を理由として、利用条件等の見直しを行うとの連絡があったためのようです。11月22日には、米国図書館協会(ALA)が、Penguinグループは直ちに提供を再開すべきであるとの声明を発表しました。11月23日付けのOverDrive社のプレスリリースによると、同日からKindleへの貸出が再開されたようですが、新しいタイトルについては利用できないようです。Library Journal誌のブログThe digital shiftの記事では、Penguinグル―プによる発表も引用されています。
◎Penguin Group USA to No Longer Allow Library Lending of New Ebook Titles(The digital shift 2011/11/21付けの記事)
http://www.thedigitalshift.com/2011/11/ebooks/penguin-group-usa-to-no-longer-allow-library-lending-of-new-ebook-titles/
◎Librarians Face Patrons Unhappy With Penguin Policy Change; ALA Condemns Ebook Decision(The digital shift 2011/11/22付けの記事)
http://www.thedigitalshift.com/2011/11/ebooks/librarians-face-patrons-unhappy-with-penguin-policy-change-ala-condemns-ebook-decision/
◎Penguin Restores Kindle Lending, but Still Not Providing Digital Editions of New Titles(The digital shift 2011/11/23付けの記事)
http://www.thedigitalshift.com/2011/11/ebooks/penguin-restores-kindle-lending-but-still-not-providing-digital-editions-of-new-titles/
◎Penguin library eBook update(OvedDrive社のブログ 2011/11/21付けの記事)
http://overdriveblogs.com/library/2011/11/21/penguin-library-ebook-update/
◎Penguin eBook titles for lending to Kindle restored(OvedDrive社のブログ 2011/11/23付けの記事)
http://overdriveblogs.com/library/2011/11/23/penguin-ebook-titles-for-lending-to-kindle-restored/
◎ALA calls for Penguin Group to restore e-book access to library patrons(ALA 2011/11/22付けのプレスリリース)
http://ala.org/ala/newspresscenter/news/pr.cfm?id=8649
◎大手出版社が図書館の電子書籍貸し出しサービスに対抗、Kindleが影響か(engadget日本版 2011/11/22付けの記事)http://japanese.engadget.com/2011/11/22/penguin-vs-kindle/


◇ポランカ氏による「電子書籍購入ガイド」(記事紹介)
(2011年11月22日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19571
 電子書籍と図書館についての書籍“No Shelf Required”の編者であり、同名のブログを運営している大学図書館職員ポランカ(Sue Polanka)氏による「電子書籍購入ガイド」という記事が、American Libraries誌に掲載されています。以下のような点が含まれています。
・電子書籍は紙の資料とは価格設定方式が異なる。
・永続アクセスかリースかなど、様々なビジネスモデルがある。
・購入先は、出版社・アグリゲーター・卸売業者等がある。出版社から直接購入の場合が値引きの余地が一番大きいが、交渉やその後の管理に手間がかかる。
・コンソーシアムでの購入にはスケールメリットや共有等のメリットがあるが、コンソーシアム内での調整が難しいというデメリットもある。
・契約にあたってはベンダーをしっかり評価する必要がある。評価基準は、オンラインで得られるものもあるし、既にそのサービスを導入している館からアドバイスを求めるのもよい。
・日々変わり続ける環境の中で大切なことは、電子書籍購入の目的をしっかりと定めることである。
◎A Guide to Ebook Purchasing(American Libraries 2011/11/15付けの記事)
http://americanlibrariesmagazine.org/columns/dispatches-field/guide-ebook-purchasing


◇OverDrive社の電子書籍サービスを導入した公共図書館の悩み(記事紹介)
(2011年11月22日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19569
 2011/11/18付けのDeseret Newsに、米ユタ州のソルトレイクシティ公共図書館の電子書籍サービスの話が紹介されています。同館ではOverDrive社のサービスを通じて、利用者に5,253冊の電子書籍を提供しているそうです。2010年12月以降の貸出回数は16,000回を数え、電子書籍の提供は成功していると言えるものの、コスト面で問題があるとされています。同館では、OverDriveのサービスに年間1.2万ドルを支払っており、更に、契約タイトルごとに費用がかかるそうですが、その価格は紙の書籍よりも平均で8ドル高額だそうです。記事では、電子コンテンツの契約に詳しい人物による「このモデルが変わらないと、図書館は困ったことになるだろう」という言葉が紹介されています。
◎S.L. library pays more for e-books than for print (Deseret News 2011/11/18付け記事)
http://www.deseretnews.com/article/705394575/SL-library-pays-more-for-e-books-than-for-print.html
◎ソルトレイクシティ公共図書館(Salt Lake Public Library) http://www.slcpl.lib.ut.us/
◎ソルトレイクシティ公共図書館の電子書籍サービス http://overdrive.slcpl.org/


◇日本電子出版協会、2011年「JEPA電子出版アワード」一般投票受付開始
(2011-11-22 14:48:38 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2900/
 一般社団法人日本電子出版協会(本部:東京都千代田区、以後:JEPA)は、11月22日より日本の電子出版の普及促進を目的とした「JEPA電子出版アワード」の一般投票の受付を開始した。
 JEPA電子出版アワードは2007年に開始され、今年で5回目。広義の電子出版について、その技術や仕組みを投票で選出するもの。ネットワーク・コンテンツ賞、オンライン・サービス賞、ベンチャー・マインド賞、デジタル・インフラ賞、アドバンス・デバイス賞、ロングセラー賞の既存6ジャンルに加え、2011年の今年は、多くの電子書籍オンラインショップが登場したため「ベスト・ショップ賞」も新設。誰でも、以下の投票サイトで、各ジャンルごとに投票できる。
 締め切りは12月6日で、集計結果の発表は12月21日の予定。【hon.jp】
◎2011年JEPA電子出版アワード http://www.jepa.or.jp/award/


◇やっぱり採算が合わない?Penguin米国法人もOverDrive社の図書館向け電子書籍配信サービスから撤退
(2011-11-22 09:09:01 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2898/
 米国の図書館関係者向け情報サイト「The Digital Shift」によると、英Peasonグループの大手出版社であるPenguin USA社(本社:米国ニューヨーク州)が、図書館向け電子書籍プラットフォーム最大手のOverDrive社(本社:米国オハイオ州)への作品提供をストップした模様。
 OverDrive社は図書館業界向け電子書籍プラットフォーム最大手。今夏Amazon社との提携により電子書籍端末「Kindle」シリーズでも主要図書館から電子書籍が無料レンタルできるようになり、いっきにユーザー拡大を目指していた。大手出版6社のうち図書館向け電子書籍サービスから撤退を決めたのはこれで3社目。
 今回の撤収について、Penguin側は「コンテンツのセキュリティ上の問題」と表明している模様。【hon.jp】
◎The Digital Shiftの記事( http://www.thedigitalshift.com/2011/11/ebooks/penguin-group-usa-to-no-longer-allow-library-lending-of-new-ebook-titles/ )


◇プロ編集者もアドバイス、Penguin米国法人が個人作家向け電子出版SNSサイト「Book Country」をオープン
(2011-11-21 06:54:10 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2895/
 教育書・新聞大手のPearsonグループ(本部:英国ロンドン市)傘下のPenguin USA社(本社:米国ニューヨーク州)は現地時間の11月15日、個人作家向け電子出版SNSサイト「Book Country」をオープンした。
 Book Countryは電子書籍を出版したい個人作家向けの有償サービスサイトで、今年4月にベータサイトとしてオープンし、すでに4,000名の個人作家が登録。専門記事や作品ジャンル別コミュニティなどを通じ、プロ編集者が作家たちに出版ノウハウを“指南”することをウリとしている。電子書籍・紙書籍化するときに有償オプションも用意提供。人気作はPenguinブランドでの出版契約オファーの可能性もあるとのこと。
 米大手出版社で、個人作家向け出版サービスに本格参入するのは同社が初めて。【hon.jp】
◎Book Countryのサイト( http://www.bookcountry.com/ )


◇楽天の「Kobo」買収に思うこと
(2011-11-21 10:00:00 Builder by ZD Net Japan)
http://builder.japan.zdnet.com/blog/10048681/2011/11/21/entry_30021943/
 楽天の「Raboo」が残念な状況だ。11/21現在、HTMLのtitleタグが「楽天の電子書籍端末ショップ」、一方サイトのトップにある文言が「楽天の電子書籍サービス」とあるあたりから、そもそも中の人の理解度が十分か一抹の不安を感じるが、より残念なのは楽天が、もとい「Rakuten」の試みが真っ当に評価されていないからだ。
 その試みとは、カナダの電子書籍サービス企業「Kobo」の買収に他ならない。Rabooは現在、Panasonic製専用タブレット「UT-PB1」とソニーの「Reader」を対応端末として、電子書籍サービスを日本国内向けに提供しているが、Koboの買収(参考記事)によりワールドワイドな展開を進める方針を明確にした。Rakuten/Rabooが目指す市場は日本ではなく、すでにKoboがサービスを提供している100以上の国々にある。実際、長期的にはRabooをKoboブランドに統合していく、との方針も記者会見の場で明らかにされている。
 Koboは端末と(電子書籍)コンテンツを揃えたフルサービスを提供している。だからAmazon Kindleなど競合サービスと比較される宿命にあるが、ひとつ決定的な違いがある。それは端末の完成度ではなく(Koboの端末は……)、ソーシャルリーディングなど付随機能でもなく、最初からグローバルな電子書籍の版権を取得していることにある。
 わかりやすくいえば、Amazon KindleではA国の本をB国で買えないことはザラだが、Koboでは買えることが多い(販売地域が制限されたタイトルもある)、ということ。同じタイトルを異なる通貨で購入できる決済システムも完備されている。世界を相手に戦える装備がすぐに手に入る、という点が評価されたのだろう。日本での商売のために買収したわけではない。より踏み込んでいうと、日本市場は二の次なのだ。
 というわけで、RakutenがKoboを買収したからといって、Rabooがすぐに変わるとは考えにくい。日本のいち消費者としてそれは残念なことだが、最初からボーダーレスな展開も可能な電子書籍市場なだけに、内向きに小さく始めるほうがより残念といえる。冒頭の一文を補足していうと、残念なのはRabooではなく日本国内の状況なのだ。


◇出版デジタル機構(仮称)準備会の賛同出版社、当初の20社から55社へ増加
(2011年11月18日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19540
 2011年9月15日に国内における電子出版ビジネスの公共的インフラの整備などを目指して設立された「出版デジタル機構(仮称)」準備会への賛同出版社が55社になったそうです。
◎賛同出版社、55社になりました(出版デジタル機構(仮称)準備会 2011/11/17付けプレスリリース)
http://www.shuppan-d.info/2011/11/00378.html


◇Jewish E-Books社、ユダヤ関連電子書籍ニュースサイト「Jewish eBook News」をオープン
(2011-11-18 16:22:20 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2892/
 ユダヤ人向け電子書籍販売サイト「Jewish E-Books」を運営するJewish E-Books社(本社:イスラエル)は現地時間の11月13日、電子書籍ニュースサイト「Jewish eBook News」をオープンした。
 Jewish E-Booksは英語・ヘブライ語のユダヤ関連電子書籍を販売するサイトで、新しく立ち上げられた「Jewish eBook News」は業界ニュースや注目の著者・新作を紹介するための専用コーナーとしてスタートする。プレスリリースによると、ユダヤ系出版界で起っていることを世界中の人に知ってもらうため、記事執筆陣にはプロの雑誌編集者も参加しているとのこと。【hon.jp】
◎Jewish eBook Newsサイト( http://www.jewish-e-books.com/jewishebooksnews )


◇米Amazon、電子書籍タブレット「Kindle Fire」のAndroid OSソースコードを公開、ハッキング第1号も登場
(2011-11-17 10:56:24 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2887/
 Amazon社(本社:米国ワシントン州)は現地時間の11月16日、同社の電子書籍端末「Kindle」シリーズのソースコード公開ページに、今週発売したタブレット機「Kindle Fire」のAndroid OSソースコードを追加した。
 同社は従来からKindleシリーズで使われているオープンソース・プログラム群については同ページ上で公開してきたが、新機種Kindle FireはAndroid OS 2.2の改造版を採用しているため、809MBとそのサイズも巨大化している模様。
 なお、上記とは別にKindle Fireのroot化に成功したとの報告もネットで上がっており、純正状態ではインストールできなかったAnrdoidアプリをインストールする強者ユーザーもさっそく登場している。【hon.jp】
◎Amazon Kindleシリーズのソースコード公開ページ( http://www.amazon.com/gp/help/customer/display.html?nodeId=200203720 )


◇英スコットランド地方のSouth Ayrshire郡図書館、著作権切れの蔵書を電子書籍として発売
(2011-11-17 10:11:18 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2886/
 英国スコットランド地方のSouth Ayrshire郡図書館は現地時間の11月11日、同館の蔵書である「The Record of the Ayrshire Militia 1802-1883」(著:Hew Hamilton-Dalrymple)を電子書籍化し、英国Amazonサイトで発売した。
 「The Record of the Ayrshire Militia」は、ナポレオン戦争時代に活躍した同地方の民兵団たちに関する歴史書で、図書館に1冊しかコピーが残っていなかったとのこと。地方自治体が運営する図書館が電子書籍出版社となることについて、South Ayrshire郡議会は「世界初である」と喜んでいるとのこと。
 本書の価格は6.89英ポンド(約840円)で、出版社名は「South Ayrshire Libraries」となっている。【hon.jp】
◎現地報道( http://www.ayrshirescotlandbusinessnews.com/2011/11/south-ayrshire-council-library-service.html )


◇「出版社に許諾権限ない」米作家団体The Authors Guildも「Kindle Lending Library」サービス参加社に警告
(2011-11-15 09:09:45 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2883/
 米国の著者団体の1つであるThe Authors Guild(本部:米国ニューヨーク州)は現地時間の11月14日、Amazon社が先月発表したAmazon Prime会員向けの電子書籍無料貸し出しサービス「Kindle Lending Library」の参加出版社および会員作家に対して、警告の表明をした。
 The Authors Guildによると、出版社が現在大半の作家と交わしている一般的な出版契約では、今回の「Kindle Lending Library」のような特異な電子書籍配信サービスは一切想定されておらず、よって出版社側にそのような許諾を行なう権限すらないとしている。その証拠として、大手出版社のほとんどが「Kindle Lending Library」サービスからの参加要請を拒否しているとのこと。
 なお、「Kindle Lending Library」に関する作家団体からの警告は作家エージェント団体Association of Author's Representatives(本部:米国ニューヨーク州)に続き2つ目で、この問題は今後さらに大きくなりそうだ。【hon.jp】
◎The Authors Guildの声明( http://authorsguild.org/advocacy/articles/contracts-on-fire-amazons-lending-library.html )


◇HTML5をサポートした次期Kindleフォーマット「Kindle Format 8」の狙い
(2011-11-15 09:00:00 builder by ZD Net Japan 杉山貴章(オングス))
http://builder.japan.zdnet.com/html-css/35010534/
 アマゾンが発表したキンドル向けフォーマット「Kindle Format 8」。今回は登場の背景、HTML5/CSS3対応、Kindle Format 8の狙いなどを解説する。
 10月20日、米Amazon.comは電子書籍端末Amazon Kindle向けの新しいファイルフォーマット「Kindle Format 8」を発表した。
 Kindle Format 8は間もなく出荷される「Kindle Fire」で導入されるほか、「Kindle Touch」をはじめとした電子ペーパーデバイスや、タブレット、スマートフォン向けのKindleアプリでも数カ月以内にサポートされる予定となっている。今回はこのKindle Format 8を解説しよう。
◎新フォーマットの導入に至る経緯
 KindleはこれまでMOBI形式(Mobilepocket形式)のファイルフォーマットを採用してきた。MOBI形式は、もともとは仏Mobilepocket社によって電子書籍システム「Mobilepocket」のための電子書籍フォーマットとして開発された。Amazonは2005年にMobilepocket社を買収して傘下に納め、MOBIはKindle向けのファイルフォーマットとして採用されるに至った。
 現在使われているMOBI 7は、画像データの埋め込みやリンク機能、フォントの指定などといった、書籍として最低限必要なレベルの表現力を備えている。しかし、基本的には小説を中心としたテキストベースのコンテンツを想定したものであり、絵本や漫画のような複雑なレイアウトを実現することは難しかった。
 電子書籍市場の爆発的な広がりを考慮すれば、現状のMOBIの表現力では限界がきていることが明らかである。競合するEPUB形式にはすでに大きく溝を開けられており、同等の表現力を求めるデザイナーや編集者から不満の声が聞こえていた。そのような状況を打破するために登場したのがKindle Format 8である。AmazonではKindle Format 8をMOBI 7の後継として位置づけており、Kindleによって読者に最高の体験を提供するための選択だと説明している。
◎注目はHTML5のサポート、ただし動画やオーディオは含まれない
 Kindle Format 8では、HTML5とCSS3をサポートしたことによって、従来のMOBI 7と比べて新たに150以上のフォーマットが利用可能になる。HTML5をサポートするといっても、現段階でサポートする予定のものはレイアウトに関する要素が中心であり、JavaScriptはもちろんのこと、動画やオーディオに関するタグにも対応していない。
 利用できるようになる代表的な表現は次のようなものだ。より詳細なリストはAmazonのウェブページにまとめられている。
 Amazonは、Kindle Format 8によってこれまでは難しかった児童向けの絵本や漫画、グラフィックノベル、料理本、教科書や技術書などを、電子書籍として作成することが可能になると説明している。Amazonのウェブページでは、Kindle Format 8で作成したいくつかのレイアウトが紹介されている。ほんの一例でしかないが、確かに、現実の書籍に近い多彩な表現が可能になることが確認できる。
 Kindle Format 8がHTML5/CSS3を中心にして実現していることは、表現力の高さと同時に、柔軟性や将来性といった点でも大きな意味を持っている。HTML5/CSS3はまだ発展途上の規格であり、現在でもまだ多数の新しい提案が行われている。
 例えば、CSS3に提案されている規格のひとつにCSS shadersがある。これはコンテンツを蛇腹状に折りたたんだり、紙をめくるように表示したりすることができるインタラクティブなコンポーネントである。Adobe Systemsが準備しているCSS Regionsなども興味深い。これはテキストの複雑な回り込みを実現するためのもので、もともと同社がDTPツールのInDesignを開発する中で登場した、書籍レイアウトと極めて相性のいい規格だ。
 Amazonが将来的にKindleでこれらの新しいレイアウトを採用するかどうかはわからない。しかし、HTML5/CSS3をサポートするということは、将来的にこのような表現力を実現できるかもしれないという可能性を見せてくれる。一方で、このような懸念も生じる??「では、インターネットと電子書籍の違いはどこにあるのか」
◎今はまだ“その時”ではない
 現在の電子書籍は、既存の紙ベースのコンテンツをデジタルなコンテンツに変換するという目的に終始している。Kindle Format 8が動画やオーディオなどをサポートしていない理由も、その目的からの大幅な逸脱を避ける意味が少なからずあってのことだろう。動画やオーディオをサポートすればよりリッチな体験を提供できるようになるかもしれないが、それでは書籍との差異があまりにも大きくなりすぎ、電子書籍を“書籍として”楽しみたい読者や、コンテンツを作成する著者、編集者の支持を失い兼ねない。
 もちろん、将来的にKindleがウェブブラウザに近づく方向で進化していく可能性も考えられる。動画やオーディオ、アニメーション、読者による可変なレイアウトなどを持った電子書籍が登場することもあるだろう。しかし少なくとも今はまだそのときではない、というAmazonの答えがKindle Format 8には現れている。
 なお、冒頭で触れたように「Kindle Fire」が最初にKindle Format 8をサポートする端末となるが、従来のMOBIフォーマットも継続して使うことができる。また、パブリッシャー向けにはMOBI形式で作られた書籍をKindle Format 8に変換するツールやガイドライン、Kindle Format 8のプレビューツールなども提供される。
 これらのアップデートは「近日中」となっており、このページよりサインアップしておくことでアナウンスを受け取ることができる。


◇デジタル教科書教材協議会(DiTT)、全国13の小中学校等で実証実験を開始
(2011年11月15日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19515
 2011年11月11日、デジタル教科書教材協議会(DiTT)が、「全ての小中学校生がデジタル教科書・教材を持つ環境を整える」目標を推進すべく、全国13の小学校・中学校等において、DiTT会員企業および学校関係者との協働による実証研究を行うと発表しています。実証研究のテーマは、デジタルコンテンツ・ソフトの開発、タブレットPCの利用や問題解決能力を養う授業あるいは個性に応じた適切な学び方(アクセシビリティ)の検討などで、これらは2011年4月25日に公表された「DiTT第一次提言書」に基づいたものとなっているとのことです。この研究の結果については、DiTTのホームページで逐次公表されるほか、2011年度のDiTT活動報告書(仮題)でまとめられる予定のようです。
◎DiTTが企業、学校と協働で実証研究を開始 (デジタル教科書教材協議会 2011/11/11付けのプレスリリース) http://ditt.jp/news/?id=1868
◎デジタル教科書のソフト開発や学習方法を検証、DiTTが全国13校で実証研究 (ITpro 2011/11/11付けの記事) http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20111111/374341/


◇米Library Copyright Alliance、オンライン海賊行為防止法(Stop Online Piracy Act)法案に対する懸念を表明
(2011年11月15日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19522
 米国図書館協会(ALA)・北米研究図書館協会(ARL)・米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の各団体からなる“Library Copyright Alliance”(LCA)が、「オンライン海賊行為防止法」(Stop Online Piracy Act)法案に関して、米国下院司法委員会(House Committee on the Judiciary)に送ったレターを公開しています。その中で、LCAは、法案の第201条が図書館とその利用者に影響を与えると懸念を表明しているようです。特に、第201条(c)における“willfulness”(故意)の定義と、第201条(a)におけるストリーミングなどに対する刑事罰の拡大が問題であるとしています。2011年11月16日に、米国議会は同法案に対する公聴会を開催するようです。
◎Re: Stop Online Piracy Act, H.R. 3261 (PDF:3ページ) http://www.librarycopyrightalliance.org/bm~doc/lca-sopa-8nov11.pdf
◎Stop Online Piracy Act (米国議会図書館) http://hdl.loc.gov/loc.uscongress/legislation.112hr3261
◎Library Copyright Alliance Sends Letter to House Committee on the Judiciary about Stop Online Piracy Act (Digital Koans 2011/11/9付け記事)
http://digital-scholarship.org/digitalkoans/2011/11/09/library-copyright-alliance-sends-letter-to-house-committee-on-the-judiciary-about-stop-online-piracy-act/
◎When Even The Librarians Are Against SOPA... (Techdirt 2011/11/10付け記事) http://www.techdirt.com/articles/20111110/00563216705/when-even-librarians-are-against-sopa.shtml
◎緊急:アメリカ合衆国のインターネット検閲を止めろ(Urgent: Stop [U.S.] American censorship of the Internet 日本語訳)(yamadas.org 2011/11/14付け)http://www.yamdas.org/column/technique/sopaj.html


◇楽天が買収予定のKobo、99.99ドルの広告付き電子書籍端末を発売へ
(2011/11/14 ITpro 鈴木 英子=ニューズフロント)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20111114/374428/
 電子書籍事業を手がけるカナダKoboは、100ドル未満の電子書籍閲覧端末「Kobo Touch with Offers」をリリースすることを現地時間2011年11月13日までに明らかにした。既存製品「Kobo Touch」をベースにした広告付き端末で、スクリーン上に広告を表示することで価格を低く抑えている。米国のみを対象とし、2〜3週間以内に出荷を開始する。
 16階調グレースケールの米E Ink製6インチ電子ペーパーを搭載し、本体の厚さは10mmで重量は186g。広告は、電源オフ時とスリープモード時にスクリーンに表示されるほか、使用時にも閲覧体験を邪魔しない場所に表示される。
 ストレージ容量は1Gバイトで、約1000冊分のコンテンツを保存できるが、SDカードを装着すれば最大3万冊を保存可能。220万タイトル以上の有料/無料作品をライブラリーとして持つ同社の電子書籍配信/販売ストアにアクセスできるほか、地元図書館の電子書籍を無料で借りる機能も備える。
 Kobo Touch with Offersの希望小売価格は99.99ドルで、広告無しKobo Touchより30ドル安い。なお、楽天はKoboを3億1500万ドル(約236億円)で買収することで最終合意をしている。手続きは2012年第1四半期に完了する見込み(関連記事:楽天、電子書籍事業のKoboを約236億円で買収へ)。
 電子書籍閲覧端末の廉価製品としては、米Amazon.comが99ドルの広告付き端末「Kindle Touch with Special Offers」を11月21日に発売する。また米Barnes & Nobleは既存製品「Nook Simple Touch」を99ドルに値下げした(PCWorldの報道)。
◎Kobo Touch with Offersの製品ページ http://www.kobo.com/ereaders/kobo-touch-with-offers-us.html


◇Web上のEPUB書籍を直接開けるFirefox拡張機能「EPUBReader」:ローカルに保存されたEPUB書籍を表示することも可能
(2011年11月14日 窓の杜REVIEW)
http://www.forest.impress.co.jp/docs/review/20111114_490320.html
 「EPUBReader」は、「Firefox」用の拡張機能として動作するEPUB書籍リーダー。「Firefox」に対応するフリーソフトで、編集部にてWindows XP上の「Firefox」v8.0で動作を確認した。作者のWebサイトからダウンロードできる。
 電子書籍は、つい最近まで環境が整わなかったためになかなか定着しなかったが、Amazon社の“Kindle”やApple社の“iBooks”のおかげで急速に普及し始めた。また、さまざまな種類があった電子書籍のフォーマットも“EPUB”が世界標準として確定しそうだ。
 そのため、メールマガジンをEPUB形式で配信するなど、書籍以外のコンテンツでもEPUB形式を採用する動きが見られ、今後はEPUB形式のコンテンツがインターネット上に増えてくると予想される。そこで「EPUBReader」を利用すると、EPUB形式の書籍を「Firefox」上で閲覧できるようになる。
 本拡張機能の特長は、Webサイトに公開されているEPUB書籍を直接開けること。つまり、EPUB書籍をいったんローカルに保存したあとにリーダーへ読み込むといった作業がなくなるため、ちょうどPDFファイルと、そのWebブラウザー用アドオンのような関係に当たる。
 また、ローカルに保存されたEPUB書籍を表示することもでき、Web上から開いたEPUB書籍とともに独自のライブラリで管理可能。そのほか、電子図書館サイト“Internet Archive”などのライブラリを一覧表示する機能も搭載されている。
【著作権者】
Michael Volz 氏
【対応OS】
(編集部にてWindows XPで動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.4.1.0(11/02/10)


◇電子書籍の作成・販売ができる「パブー」、Androidで作品が読めるように!
(2011年11月11日18時13分42秒 SPApp!)
http://www.spapp.jp/item/1120
 paperboy&co.の人気サービス「パブー」。だれでもカンタンに電子書籍の作成・販売ができるサービスで、現在も2万弱の作品が公開されている。アマチュアの作品はもちろん、佐々木俊尚氏や辛酸なめ子氏らも作品を発表している。
 そんな「パブー」から、待望のAndroidアプリがリリースされた。「パブー」で公開中の作品を、スマホでいつでも楽しむことができる。購入した本(もちろん、無料のものも多い)はオフラインで閲覧可能なのがうれしい。地下鉄でもストレスなく読書を楽しむことができちゃうよ。
 ハリネズミのアイコンがとってもキュート。さすがペパボなデザインで、使い勝手も良好!なかなかいい電子書籍アプリがないな…と思ってる人でも、これなら文句ないかもね。
◎パブーAndroid専用アプリ概要 http://p.booklog.jp/about/android/


◇デジタル教科書のソフト開発や学習方法を検証、DiTTが全国13校で実証研究
(2011/11/11 IT pro 西畑 浩憲=日経ニューメディア)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20111111/374341/
 デジタル教科書教材協議会(DiTT)は2011年11月11日、「すべての小中学校生がデジタル教科書・教材を持つ環境を整える」という目標の推進を目的に、全国13の小学校・中学校などで実証研究を行うと発表した。実証研究は13の異なるテーマを設定し、会員企業および学校関係者と協働して実施する。
 実証テーマは、デジタルコンテンツ/ソフトの開発やタブレットPCの利用、問題解決能力を養う授業、個性に応じた適切な学び方(アクセシビリティ)の検討などを目的としている。具体的には「情報活用能力を高める教材と授業法の開発」、「英語を沢山聞かせる授業ができるツールの開発・検証」、「レゴブロックと情報端末を使ったデジタルストーリーテリングづくり」、「読みに困難のある児童の通常の学級でのデジタル教科書教材の活用」といったものがある。いずれも2011年4月に公表した「DiTT 第一次提言書」に基づいている。
 実証研究の経過は、逐次Webサイト上などでリリースする。また研究結果についても、2011年度のDiTT活動報告書(仮題)に反映し、公表する予定である。実証研究は2011年10月より順次スタートしている。
◎発表資料 http://ditt.jp/office/ditt_teigen_1kai.pdf


◇加Kobo、新電子書籍端末「Kobo Vox」向けコンテンツ提供ページ「Just for Kobo Vox」を開設
(2011-11-11 08:18:01 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2878
 電子書籍・「Kobo」電子書籍端末シリーズのベンダーのKobo社(本社:カナダ・オンタリオ州)は、先月発売した新電子書籍端末「Kobo Vox」向けコンテンツを提供する「Just for Kobo Vox」ページを開設した。
 現在、旅行・料理・コミック・児童書など6ジャンルの電子書籍を数百点提供している。読み上げ機能つき児童書など、双方向機能搭載の電子書籍も含まれる。「Vox」以外でも閲覧できるコンテンツもある。
 「Kobo Vox」はAndroid2.3、7インチ・カラー・タッチスクリーンという仕様。希望小売価格は199.99ドル(1万5400円)。ソーシャル機能を強化している点が特徴。【hon.jp】
◎「Just for Kobo Vox」のページ http://www.kobobooks.com/browse/Readalong_Kids/Txnqa4a_YEWYNQowjADedA-2.html?s=numpurchases


◇楽天、カナダ電子書籍大手を買収
(2011年11月10日 18:29 AFP BB News)
http://www.afpbb.com/article/economy/2839890/8057700?utm_source=afpbb&utm_medium=topics&utm_campaign=txt_topics
 独フランクフルト(Frankfurt)で開催された第62回国際ブックフェアで、展示されたカナダ電子書籍大手コボ(Kobo)の電子書籍端末(2010年10月6日撮影、資料写真)。(c)AFP/DANIEL ROLAND
 【11月10日 AFP】インターネット通販大手「楽天(Rakuten)」は9日、カナダの電子書籍大手コボ(Kobo)の全株式を3億1500万ドル(約245億円)で買収することでコボと合意したと発表した。買収手続きは2012年の早い時期に完了する。
 米アップル(Apple)のタブレット型端末「iPad(アイパッド)」や米アマゾン(Amazon)の電子書籍端末「キンドル(Kindle)」などの成功を受けて競争が激化する電子書籍市場での立場を固めたい楽天にとって新たな動きとなる。
 コボはカナダの書店チェーン、インディゴ(Indigo)が過半数の株式を所有する。電子書籍、雑誌、新聞など約250万点を取り扱っているほか、米SNSフェイスブック(Facebook)や米マイクロブログのツイッター(Twitter)などの外部サイトと連携したプラットフォームが特徴。iPadやスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」、米グーグル(Google)のOSアンドロイド(Android)搭載端末用のアプリも提供している。
 楽天は近年、世界展開を急ピッチで進めており、前年には中国でインターネット検索大手の百度(バイドゥ、Baidu)と合弁でネット通販サイトを立ち上げたほか、電子商取引サイトなどを運営する仏PriceMinisterも買収している。(c)AFP


◇著作権についての分かりやすい学習情報源・ツール集(米国)
(2011年11月10日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19488
 米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の刊行物“College & Research Libraries News”の72巻10号(2011年11月刊行)に、著作権についての分かりやすい学習情報源やツールをまとめた記事が掲載されています。米国イリノイ大学の図書館で著作権教育を担当しているDodge氏とSams氏によるもので、動画、インタラクティブツール、コミック、ポッドキャスト、オンライン授業、Twitter・ブログが紹介されています。
◎Innovative copyright Unique resources for copyright education(College & Research Libraries News 72(10) )http://crln.acrl.org/content/72/10/596.full


◇米Amazon、「Kindle Cloud Reader」を「Mozilla Firefox」へ提供を開始
(2011-11-09 07:38:21 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2869/
 Amazon社(本社:米国ワシントン州)は、現地時間11月8日、同社のHTML5ベースの電子書籍リーダーアプリ「Kindle Cloud Reader」が「Mozilla Firefox」でも利用可能になったと発表した。
 「Kindle Cloud Reader」はWebブラウザー内で、ダウンロードやインストール不要で電子書籍を閲覧できるアプリ。ライブラリの同期機能も装備している。これまでiPadとデスクトップ用SafariとChromeの各ブラウザーに対応していたものを拡大した。
 しおり・メモ・ハイライトも保存され、電子書籍の購入も可能。【hon.jp】
◎Amazon社のニュースリリース http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=176060&p=irol-newsArticle&ID=1627690&highlight=


◇「NOOK Tablet」はKindle Fireに対抗できるか
(2011年11月09日 16時52分 ITmediaニュース)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1111/09/news083.html
 米書店大手Barnes & Nobleが「NOOK Tablet」でローエンドのタブレット市場に参戦。「Kindle Fireよりも優れたハード」という評価はあるものの、形勢は変わらないという声も。(ロイター)
 米書店大手Barnes & Nobleが新型タブレット端末「NOOK Tablet」を発表し、ローエンドのタブレット端末市場に参戦した。新端末はAmazon.comの競合端末「Kindle Fire」よりも容量が大きく、速度も速いが、価格も50ドル高めだ。
 Barnes & NobleはNOOK Tabletを249ドルで発売する。容量は16Gバイト。Amazonが先ごろ発表したタブレット端末Kindle Fireは容量が8Gバイトだ。NOOK Tabletは来週後半に店頭に並ぶ予定であり、今年の年末商戦では、同じく来週発売予定のKindle Fireとの間で熾烈な戦いが繰り広げられることになりそうだ。
 さらにBarnes & NobleはAmazonの積極的な価格攻勢に対抗し、一部のNOOK端末の値下げも発表している。
 Barnes & Nobleは全米に約700の店舗をチェーン展開しているが、Amazonのような十分な資金力は持っていない。だが同社の端末は、生粋のテクノロジーファンよりも電子書籍リーダーやタブレット端末に関心を持つ読書好きな人たちの間でニッチな市場を形成している。
 「われわれはまずコアな読者に対応したい」とBarnes & NobleのCEOを務めるウィリアム・リンチ氏はニューヨークで開催した製品発表会で記者らに語っている。同氏はAmazonのKindle Fireについては、書籍のほかにも同社の各種サービスに利用できる「自動販売機」となぞらえている。
 さらにリンチ氏はKindle Fireのストレージ容量を「不十分」と指摘、「NOOK Tabletのほうが速度が速く、容量が大きく、店頭での顧客サービスも受けられ、価格が高めなのはその分だ」と説明している。
 だが一部のアナリストによれば、買い手は二の足を踏むかもしれないという。「この場合、50ドルという価格差は大きい。25%も違うわけだから」とNPDのアナリスト、ロス・ルービン氏はReutersの取材に応じ、語っている。
 NOOK Tabletは7インチのディスプレイを搭載し、重さは約400グラム。バッテリー持続時間は動画視聴なら9時間で、Netflixのオンライン映画レンタルやHulu Plusの動画配信サービスを利用できる。1GHzのデュアルコアプロセッサを搭載し、RAMは1Gバイトだ。
 業績悪化に苦しむBarnes & Nobleは2009年に電子書籍リーダーNookの初代モデルを発表して以来、その開発に数千万ドルを投じている。
 その戦略は奏功し、同社は電子書籍リーダーおよびデジタル書籍の市場で約25%のシェアを獲得――ただしトップのAmazonには依然大きく水をあけられている――、実店舗での書籍の長期的な売上減によるダメージの緩和に役立っている。
 Barnes & Nobleは電子書籍リーダー市場への参入がAmazonよりも2年後れたが、まずまずの健闘を見せている。Barnes & Nobleの電子書籍リーダー「NOOK Color」はタブレット端末ふうの機能も幾つか備えており、「フル装備のタブレット端末を購入するところまではいかない」という顧客層に支持されている。さらに同社はAmazonの「Kindle Touch」に数カ月先立ち、今年5月にタッチスクリーン対応の電子書籍リーダーを発表している。
 Barnes & Noble株はニューヨーク証券取引所の7日午後の取引で2.4%値を下げ、11ドル33セントで取引された。Barnes & Nobleの株価は9月28日、当時同社のトップセラーだったNOOK Colorよりも安価なタブレット端末がAmazonから発表されたのを受けて、急落していた。
◎優れた製品だが、形勢はそのまま
 NOOK Tabletについての早期レビューは概ね好意的だ。Forrester Researchのアナリスト、サラ・ロットマン・エップス氏は「アッと言わせるような製品」と評している。
 またテクノロジーブログEngadgetの編集者ティム・スティーブンス氏は、「NOOK TabletはKindle Fireよりも優れたハードウェアのようだ」と評価している。
 ただし、NOOK TabletがKindle Fireキラーになると指摘している人はいない。それよりも、この端末は「Kindle FireよりNOOKを好む顧客」をそのまま定着させる役割を果たすことになるようだ。
 「この端末はBarnes & Nobleの買い手の忠誠を保つことになるだろう。手軽なタブレット端末のセグメントは依然として成長している」とMorningstarのアナリスト、ピーター・ウォルシュトルム氏は指摘し、AppleのiPadよりも安価なタブレット端末の隆盛に言及している。「Barnes & Nobleは価格競争は望んでいない。それによって、プレミアムな製品の売り手としての同社のイメージを高められる」と同氏。
 Engadgetのスティーブンス氏は、どちらの端末のユーザーも「現状の路線を進むだろう」と予想している。
 Barnes & Nobleが一部の端末で値下げを敢行したのは、9月にAmazonから受けたプレッシャーへの対応だろう。Amazonは9月にKindleの基本モデルの価格を引き下げ、Barnes & Nobleの端末よりも安価なタッチスクリーン対応の電子書籍リーダーを発表している。
 Barnes & Nobleは7日、NOOK Colorの価格を249ドルから199ドルに引き下げた。ただし、このことでNOOK端末同士の共食いが起きる危険性も高まっている。
 さらにBarnes & NobleはAmazonの競合製品の価格に合わせ、タッチスクリーン対応の NOOK Simple Touchの価格を139ドルから99ドルに引き下げている。
 「NOOK Colorが199ドルに値下げされたことで、この価格帯の端末を探している消費者にとって、NOOK ColorはKindle Fireのより直接的で強力な競争相手となる」とNPDのルービン氏は指摘している。ただし同氏によれば、NOOK ColorがNOOK Tabletの売り上げを侵食することになる可能性も考えられるという。


◇アマゾン Kindle Cloud Reader が Firefox にも対応、HTML5ベースの電子書籍リーダー
(2011年11月9日 engadget, Ittousai)
http://japanese.engadget.com/2011/11/09/kindle-cloud-reader-firefox-html5/
 アマゾンのウェブアプリ版 電子書籍リーダー Kindle Cloud Reader が Firefox に対応しました。従来の Chrome (PC / Mac / Linux / Chromebook )、Safari (PC / Mac) 、iPad の Safari に加えて、Firefox 6 以降でも Kindle 電子書籍が読めるようになります。機能は (ウェブアプリなので当然というべきか) 他のブラウザでアクセスしたときと同等。購入した書籍はライブラリに一覧され、「ここまで読んだ」やハイライト、ノートなどもプラットフォームを越えて同期されます。またHTML5のローカルストレージを利用するため、保存した書籍についてはオフラインでも読むことが可能。アマゾン Kindle は書店一社が独占するプラットフォームで書籍も独自形式のはずですが、自社製の Kindle ハードウェアのみならず iOS / Android / BlackBerry などほとんどのモバイルプラットフォームにネイティブアプリが用意され、さらにクラウド版も対応ブラウザが広がるなど、" Buy Once, Read Everywhere "のかけ声を着々と実現しつつあります。Kindle Cloud Reader の 利用は https://read.amazon.com から。
◎Kindle Cloud Reader Now Available on Mozilla Firefox
Amazon's HTML5-based Kindle web app gives customers access to the largest selection of the most popular books, all without leaving the web browser
SEATTLE, Nov 08, 2011 (BUSINESS WIRE) --
(NASDAQ:AMZN) - Today, Amazon announced that Kindle Cloud Reader, the HTML5-based web app that lets customers read their Kindle books in their web browser, is now available for Mozilla Firefox so the hundreds of millions of Firefox users can start reading their Kindle books instantly, simply by opening their web browser. To start reading, go to http://read.amazon.com using Chrome, Safari on iPad, Safari on desktop and now Mozilla Firefox.
"Customer response to Kindle Cloud Reader has been overwhelmingly positive," said Dorothy Nicholls, Director, Amazon Kindle. "Instant access to your books in the browser, combined with a beautifully designed and feature rich HTML5 application experience, has made Kindle Cloud Reader the best launch we've ever had for a Kindle app. We're excited to further extend our 'Buy Once, Read Everywhere' mission and give Mozilla Firefox users access to the largest selection of the most popular books, all without leaving their web browser."
"Kindle Cloud Reader is a great example of an HTML5 application that offers a seamless shopping and reading experience within the browser," said Chris Blizzard, Mozilla Firefox Director of Platform Product Management. "As the creator of Firefox and HTML5 leaders, we are excited to see Amazon deliver this innovative approach to e-books to the more than 450 million Firefox users worldwide."
Kindle Cloud Reader is the latest Kindle reading application and leverages HTML5. With Kindle Cloud Reader, customers can read Kindle books instantly using only their web browser - online or offline - with no downloading or installation required. As with all Kindle apps, Kindle Cloud Reader automatically synchronizes your Kindle library, as well as your last page read, bookmarks, notes, and highlights for all of your Kindle books, no matter how you choose to read them. To make it easy and seamless to discover new books, Kindle Cloud Reader includes an integrated, touch optimized store, allowing customers one click access to a vast selection of books.
Kindle Cloud Reader is available for Safari on iPad, Safari on desktop, Chrome and, starting today, Mozilla Firefox 6 and above. Kindle Cloud Reader on the iPad is optimized for the size and unique touch interface of iPad. Without even leaving the app, customers can start shopping in the Kindle Store and will find a unique and immersive shopping experience built specifically for iPad's Safari browser.
Amazon.com customers can start reading their Kindle books immediately using Kindle Cloud Reader at http://read.amazon.com.


◇AmazonのWeb版電子書籍アプリ「Kindle Cloud Reader」がFirefoxに対応
(2011/11/09 ITpro 鈴木 英子=ニューズフロント)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20111109/373441/
 米Amazon.comは現地時間2011年11月8日、同社が販売する電子書籍をWebベースで閲覧できるアプリケーション「Kindle Cloud Reader」を、米MozillaのWebブラウザー「Firefox」に対応させたと発表した。
 Kindle Cloud Readerでは、専用アプリケーションを使わずに、Amazon.comの電子書籍リーダー「Kindle」向けのコンテンツをWebブラウザー上で閲覧できる。HTML5をベースに開発し、8月の公開時には米Appleの「Safari」と米Googleの「Chrome」のみ対応していた(関連記事:Amazon.com、電子書籍リーダーのWebアプリ版「Kindle Cloud Reader」を公開)。
 今回の対応ブラウザー拡大により、Safari 5以降(Mac OS X/Windows/iPad版)、Chrome 11以降(Mac OS X/Windows/Linux/Chromebook版)に加え、Firefox 6以降((Mac OS X/Windows/Linux版)でKindle Cloud Readerを利用できるようになった。米Microsoftの「Internet Explorer(IE)」など他のブラウザーのサポートも予定している。
 Amazon.comはAppleのモバイルOS「iOS」搭載端末でKindleコンテンツを閲覧するための専用アプリケーションをも提供しているが、Appleの規定によりアプリケーション内で販売するコンテンツは売り上げの30%をAppleに徴収されている。またアプリケーション内から自社コンテンツストアにリンクを張ることも禁じられているため、7月よりKindleコンテンツ配信サイト「Kindle Store」へのリンクを専用アプリケーションから削除している(関連記事:iPhone/iPadアプリの提供各社、App Storeのポリシー変更に対応)。Kindle Cloud Readerは、Appleによる規制や売り上げマージンの問題を回避するための策だと見られている。
◎発表資料 http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=97664&p=irol-newsArticle&ID=1627689&highlight=


◇電子書籍を貸し出すアマゾンの出血サービスっぷり
(2011年11月9日 PC online 瀧口 範子=ジャーナリスト)
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20111109/1038603/
 11月に入って、楽しみなことがひとつある。事前予約しているKindle Fireがもうすぐ出荷されることだ。15日の発送予定なので、今から10日後には私の手元に届いているはずである(関連記事)。
◎アマゾンの電子書籍リーダー「Kindle Fire」
 アマゾンの電子書籍リーダーのKindleを、カラータブレットに進化させたKindle Fireは、ようやく私も持ち歩けるタブレットになるだろうと、それが楽しみなのである。iPadは私には重過ぎて、ダイニングテーブルの上の固定物になってしまっている。
 さて、そのKindle Fireが楽しみだと思っていたら、アマゾンがまたびっくりするようなサービスをそこに付け加えた。Kindle、あるいはKindle Fireを持っていて、さらにアマゾンのプライム会員ならば、毎月1冊ずつ電子書籍を無料で借り出せるというのだ。
 すでにプライム会員には、いろいろな特典がある。日本でも会員になって、送料無料で書籍や商品を送ってもらっている人は多いだろう。アメリカではこれに加えて、1万3000本ほどの映画が無料でストリーミングできる。私は、Kindle Fireが届いたら、これで本も読んで、映画もうんざりするほど観てやろうと思っていた。小さなKindle Fireを手に、自宅のソファで、ベッドの上で、そして出張へ出かける空港のロビーで「楽しんでいる私」まで想像していた。そこへ無料の貸し出しが加わった。
 Kindle FireはiPadの本格的な対抗機と目されているのだが、なんとなくアップルがヘコんでいるこの時に、アマゾンの攻め方はすごい。デバイスは少々ダサイだろうが、Kindleはサービスの点ではアップルや、同じような電子書籍リーダーのNookを出すバーンズ&ノーブルのずっと先を行ってしまっている感じがする。
 この無料の貸し出しというのは、上述したように1カ月1冊に限られていて、いつまで借りていてもかまわないらしい。ただし、次の本を借りると、その本は消滅してしまう。買ったのではなくて借りているだけだから、ファイルは残らないのである。ライブラリーの蔵書数は数千冊ということだ。
 興味深いのは、この貸し出しライブラリーに関するアマゾンの説明である。「貸し出しライブラリーの蔵書は、いろいろな契約条件のもとに集められています。大部分は、アマゾンが出版社と固定料金で契約したものです。部分的には、ユーザーが借り出す本を、アマゾンが卸売価格で購入しているものもあります。後者の場合、出版社側には何のリスクもなく、しかしこの新しいサービスによって収入が得られ、今後の増収の機会となることを確認していただくものとなっています」。
 つまり、アマゾンは自ら本を買ってまでして、このサービスを提供しているのだ。この負担がどれほどか計算しよう。書籍の場合の卸売価格はだいたい売価格の半分で、電子書籍はほとんど10ドル前後の価格が付けられている。従って、1冊借り出されるにあたりアマゾンは5ドルも出血サービスしているということになる。1セント、2セントも積もれば大きな損得となる小売業にあって、5ドルはすごい額ではないだろうか。
 このライブラリーに参加しているのは中小規模の出版社ばかりで、「ビッグ6」と呼ばれる大手出版社は本を提供していない。ビッグ6は、消費者に書籍の価格は安いもの(あるいはただ)と印象づけられるのを怖れているからだ。一方、中小規模の出版社は勢力者のアマゾンに逆らう力はなく、しかしだからこそアマゾンのマーケティングや価格の実験へ共にこぎ出す先駆者になってしまっているわけである。ただし、中小出版社だからと言って本の内容が劣っているわけでは決してない。このライブラリー蔵書には、ベストセラーも100冊以上含まれている。
 そもそも、アマゾンがこうした舞台裏まで説明するところが面白い。それは、1年半ほど前に電子書籍の価格設定で出版社側とかなりもめたためだろう。今度はいっさい明らかにして、ユーザーも含めて一緒になりゆきを見ましょうというアプローチだ。
 それにしても、アマゾンの出血サービスはいつものことだが、最近はますます磨きがかかっている。どうも見ていると、アマゾンという会社のやり方は、何でもひとつの同じ枠の中で採算を採ろうとはしないことだ。別のサービスも含めたもっと大きな図の中で採算を考えているとか、あるいは将来の発展型を想定して、そこから採算をはじき出しているとか、そんな風に見受けられる。
 そうして描かれる螺旋状にワープしたアマゾンの戦略図に沿って、われわれの消費行動が変わってしまったのだから、これは非常に効果的というか、強引というか。しかし考えさせられるのは、アマゾンが、私がいる出版界には大きな変動を起こす超本人である一方で、消費者としての個人の私にはありがたい存在であることなのである。


◇Google、オーストラリア向け電子書籍ストア「Google eBooks」開設
(2011年11月8日 japan.internet.com 編集部海外発)
http://japan.internet.com/busnews/20111108/11.html
 米国 Google は2011年11月7日、オーストラリア向けの電子書籍ストア「Google eBooks」を開設した。オーストラリアの作家の作品を含む多くの電子書籍を販売するほか、200万タイトル以上のパブリック ドメイン作品を無償提供している。
 Google eBooks は、2010年に開始したサービス。購入済み電子書籍はクラウド環境で管理するため、パソコンや Android 端末、iPad / iPhone のほか、カナダ Kobo の「Kobo eReader」やソニーの「Reader」、米国 Barnes & Noble の「NOOK」といった電子書籍リーダー端末で読める。また韓国 iRiver は、Google eBooks 直接利用できる電子書籍リーダー端末「iRiver Story HD」を販売している。
 また Google は、オーストラリアとカナダ、英国で Google eBooks を対象としたアフィリエイト プログラムの運営を開始すると発表した。なお、カナダ向け Google eBooks は11月1日に開設したばかり。


◇市立図書館で電子書籍貸し出し
(2011年11月8日 レンタルシェア)
http://www.rental-share.com/news_Y2p9nc9lS.html?right
◎関市図書館で
 岐阜県関市にある、関市図書館では辞典や図鑑等の電子書籍を導入し、利用者への貸し出しを開始している。
 一度、図書館へ行き、「電子書籍(Net library)利用申込書」を提出し、登録後は自宅からでもユーザーネームとパスワードで利用することができる。
◎語学関係が充実
 同図書館の公式サイトで、閲覧可能な辞典、図鑑が一覧になっている。「しごとの日本語:メールの書き方編」や「英和学習基本用語辞典 化学:海外子女・留学生必携」など語学関係が充実しており、「話せる日本語 360枚のカードで学ぶ中級会話」など、海外からの留学生等も活用できる配慮がなされている。
 電子書籍の辞典、図鑑類には音声や動画が納められていることが多いため、仮に“紙版”を所有しているとしても、自宅から利用できるメリットは大きい。
 電子書籍の中でも、辞典、図鑑類は特に電子化のメリットが大きく、普及スピードが速いとの予測もあるため、利用者の反応等に注目が集まりそうだ。
◎Net library|関市立図書館 http://www6.city.seki.gifu.jp/contents/netlibrary.html


◇米Smashwords、EPUB制作の新プラットフォーム「Smashwords Direct」を2012年に開始予定と発表
(2011-11-08 08:01:23 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2865/
 インディーズ系電子書籍取次大手で、電子書籍セルフ制作プラットフォームを提供しているSmashwords社(本社:米国カリフォルニア州)は、来年をめどに多様なファイルからEPUBを制作できる「Smashwords Direct」の提供を開始する予定と発表した。
 Smashwords社は現在Microsoft WordのファイルからEPUBファイルをセルフサービスで制作して、主要電子書籍ストアで販売するプラットフォームを提供しているが、著作者がより簡便に制作できるよう対応ファイルを拡大するとのこと。
 同社はApple社(本社:米国カリフォルニア州)の指定取次業者になっており、全世界30か国以上のiBookstoreで同社経由の電子書籍が販売されている。【hon.jp】
◎Smashwordsのブログ記事 http://blog.smashwords.com/2011/11/in-praise-of-simple-ebooks.html


◇米Barnes & Nobles、新モデル「NOOK Tablet」を発表。映画・テレビ番組等付加サービスを拡充
(2011-11-08 08:03:03 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2866/
 米国の書店チェーン最大手のBarnes & Nobles社は現地時間11月7日、新モデル「NOOK Tablet」を発表した。
 7インチ・タッチスクリーン・WiFi・16GBメモリー搭載。メモリーは拡張可能。価格は249ドル(1万9500円)。付加サービスの拡充を図り、ゲームアプリのほか、Netflix・ Hulu Plus・Pandoraを利用して、映画、テレビ番組、音楽の視聴が可能。400グラムと軽量で、保存容量が大きく、WiFiに接続できない時でも快適な読書やコンテンツ視聴が可能としている。出荷は11月17日から。
 既存モデルは値下げされ「Nook Color」は119ドル(9,300円)、電子ペーパー・タッチモデルの「NOOK Simple Touch」は99ドル(7,700円)となる。【hon.jp】
◎Barnes & Nobles社のニュースリリース http://www.barnesandnobleinc.com/press_releases/2011_11_7_nook_tablet.html


◇Barnes & Noble、249ドルの7インチタブレット「NOOK Tablet」を発表
(2011/11/08 IT Pro 鈴木 英子=ニューズフロント)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20111108/373081/
◎米Barnes & Nobleの「NOOK Tablet」
 米Barnes & Nobleは現地時間2011年11月7日、7インチディスプレイのタブレット端末「NOOK Tablet」を発表した。希望小売価格は249ドルで、11月18日に発売する。同社サイトまたは店舗で予約注文を受け付けている。
 NOOK Tabletは、電子書籍とエンターテインメントコンテンツの利用に焦点を当てた。NOOK向けコンテンツ販売/配信ストア「NOOK Store」から電子書籍や雑誌、絵本、コミックを入手して閲覧できるほか、オンライン映画レンタルサービス「Netflix」、サブスクリプション方式のビデオ配信サービス「Hulu Plus」、インターネットラジオ「Pandora」などにアクセスして高品位(HD)ビデオや音楽を手軽に楽しめる。Flash対応のWebブラウザー、電子メールソフト、各種ゲームアプリなども搭載する。
 独自の無償クラウドサービス「NOOK Cloud」を通じて個人ライブラリーにコンテンツを保存することが可能。SNSサイト「Facebook」や「Twitter」との連携機能を備え、電子書籍の貸し出し機能「LendMe」なども利用できる。
 ディスプレイは解像度1024×600ドットの「VividView」カラータッチスクリーンで、NOOK Tabletの外形寸法は高さが8.1インチ(約206mm)、幅が5.0インチ(約127mm)、厚さが0.48インチ(約12mm)、重量は14.1オンス(約400g)。動作周波数1GHzの米Texas Instruments製「OMAP4」デュアルコアプロセッサーと1GバイトのRAMメモリーを搭載する。ストレージ容量は16Gバイトで、32Gバイトまで拡張可能なSDカードスロットを備える。無線通信はIEEE 802.11b/g/nをサポートし、Barnes & Noble店舗内では無料でWi-Fi接続が行える。バッテリーの連続駆動時間は、読書なら11時間半、ビデオ視聴なら9時間という。
 また同社は、フルカラータッチスクリーンの電子書籍リーダー「NOOK Color」とE Inkディスプレイの電子書籍リーダー「NOOK Simple Touch」をそれぞれ199ドルと99ドルに値下げすることも明らかにした。
◎発表資料 http://www.barnesandnobleinc.com/press_releases/2011_11_7_nook_tablet.html


◇電子書籍2団体、出版契約「書協新ひな型」に関する講演・パネルディカッションを11月22日に共同開催
(2011-11-07 18:13:38 hon.jp Day Watch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2864/
 一般社団法人日本電子出版協会(本部:東京都千代田区、以後:JEPA)と「電子書籍を考える出版社の会」(本部:東京都新宿区、以後:eBP)は11月22日、東京・神楽坂において出版契約書の「書協新ひな型」に関する意見交換会を開催する。
 「書協ひな型」とは、社団法人日本書籍出版協会(本部:同)が公開している出版契約の見本フォームで、多くの出版社でひな型として活用されている。今回は電子書籍に対応した新ひな型に関する講演会とパネルディスカッションの2部構成となっており、新ひな型制作を担当した村瀬拓男弁護士が公演を行なう。
 出席は無料で、定員は200名。誰でも出席できるが、Webフォームで事前登録する必要がある。【hon.jp】
◎日本電子出版協会のセミナー申込サイト( http://www.jepa.or.jp/seminar/ )


◇英Pearsonグループ、デジタル事業が好調。Penguin社の電子書籍販売高は前年比で倍増
(2011-11-07 08:21:14 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2862/
 英出版大手Pearsonグループ(本部:英国ロンドン市)は現地時間11月3日、2011年初からの9か月の業績発表を行った。
 デジタル関連事業が好調で、傘下のFinancial Timesは売上高が7%増加。デジタル版の購読者は30%増加し、25万人に到達。無料登録ユーザーは40%増加して400万人に達した。FT Webアプリのユーザーも9月末に79万人を超えた。
 同じく傘下の出版大手Penguin社は、売上高は前年並みにとどまったものの、電子書籍の販売高は前年同期間比で倍増した。【hon.jp】


◇米フロリダ州の空港が1万5000点以上無料電子書籍の提供サービスを開始
(2011-11-07 08:20:28 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2861/
 CBS Miamiの報道によると、米フロリダ州のFort Lauderdale-Hollywood空港で、手荷物の受け取りを待つ旅客向けに電子書籍の貸出しサービスが開始された模様。
 同空港で荷物を待っている旅客向けに、1万5000点以上のさまざまなジャンルの無料電子書籍をスマートフォンや電子書籍端末にダウンロードできる。手荷物受取所に設置されているスクリーンのQRコードをスキャンして、電子ライブラリーにアクセスして利用する。
 このプログラムは、同空港とフロリダ州Broward 郡の郡政委員会と図書館が提携して開始したとのこと。【hon.jp】


◇出版契約違反になる? 米作家エージェント協会が「Kindle Lending Library」サービスの参加出版社に向けて警告
(2011-11-07 07:15:00 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2860/
 米国最大の作家エージェント団体であるAssociation of Author's Representatives(本部:米国ニューヨーク州)は現地時間の11月4日、Amazon社が先週発表したAmazon Prime会員向けの電子書籍無料貸し出しサービス「Kindle Lending Library」の参加出版社およびエージェント会員に対して、警告の表明をした。
 この表明文によると、出版社が現在大半の作家と交わしている一般的な出版契約では、今回の「Kindle Lending Library」のような特異な電子書籍配信サービスは一切想定されておらず、ロイヤリティ分配についてもなんら作家側から合意を得ていないとのこと。そのため、参加する前に必ず著者側と出版契約の改訂に入るよう警告している。
 なお、この表明文によると、仮にAmazonの新サービスに対応するよう出版契約を改訂する場合は、売上ロイヤリティとは別に、参加ロイヤリティを加算するなど、料率計算方式の大胆な変更が必要になるだろうとのこと。【hon.jp】
◎Association of Author's Representativesの表明文( http://aardvarknow.us/2011/11/04/author-contracts-and-subscription-models/ )
◎CBS Miamiの報道記事 http://miami.cbslocal.com/2011/11/04/fll-to-offer-free-e-books-to-travellers/
◎Pearsonグループのニュースリリース http://www.pearson.com/media-1/announcements/?i=1496


◇ebrary社、大学生約6,500人を対象とした電子書籍調査2011年版の結果を発表
(2011年11月7日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19463
米国の電子書籍ベンダebrary社が、6,500人以上の学生を対象とした電子書籍調査“2011 Global Student E-book Survey”の初期結果について発表しています。同社は2008年にも同様の調査を実施しており、これら2つの調査の結果を比較すると、電子書籍の出版社・アグリゲータや図書館員は学生の情報や研究に対するニーズを知るために協力しなければならないとしています。今回の調査の主な結果として以下の点が挙げられています。
・2008年と2011年で電子書籍の利用やそれに対する意識は大きく変わっていない。
・電子書籍より紙の書籍が好まれる点は変わっておらず、現在でもいずれの媒体も重要である。
・電子書籍が利用可能になって、制限の少ない使いやすいツールが提供されれば、大多数の学生は紙の書籍より電子書籍を選ぶだろう。
・研究で利用できる信頼性の高いソーシャルメディアへのニーズが存在する。
◎ebrary Surveys Suggest Students’ Research Needs Unmet, Results to be Presented at Charleston (ebrary 2011/11/1付けプレスリリース) http://www.ebrary.com/corp/newspdf/ebrary_2011_Student_Survey.pdf


◇立花隆の電子書籍版全集がeBookJapanで配信開始、画像ベースで提供〜第1弾は「田中角栄研究」
(2011年11月4日 INTERNET Watch)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20111104_488733.html
 電子書籍販売サイト「eBookJapan」を運営する株式会社イーブックイニシアティブジャパンは4日、「電子書籍版 立花隆全集」を発表した。ジャーナリストの立花隆氏による著作物の中から約80作品を電子書籍化し、オンラインで配信する。第1弾は「田中角栄研究全記録」の上・下巻で、各735円。同日開催の記者向け説明会には立花氏も出席し、電子書籍化の狙いなどを語った。
● 未収録資料を追加した増補版を毎月刊行
 4日に配信を開始したのは、雑誌「文藝春秋」1974年(昭和49年)11月号に掲載された、立花隆著「田中角栄研究──その金脈と人脈」に由来する著作物。具体的には、「田中角栄研究全記録(上) 金脈追及・執念の五〇〇日」と「田中角栄研究全記録(下) ロッキード事件から田中逮捕まで」の2冊で構成される。
 電子書籍化にあたっては、紙版発行当時の本編に加え、一部作品では増補を実施する。当時の取材資料についても立花氏やスタッフらが精査した上で電子化し、図表として新規に追加収録される予定。
 なお、第2弾は12月2日リリース予定の「被告人田中角栄の闘争 ロッキード裁判傍聴記」の1〜2巻で、各630円。同3〜4巻も2012年1月6日に発売する予定。その後も、毎月1回のペースで刊行していく。
● 立花氏、画像ベース電子書籍のメリットを強調
 4日の記者会見には、立花隆氏本人も出席した。松下電器系のシグマブック、ソニー系のリブリエといった端末がデビューした2003年ごろ、両陣営からビジネス化に関する意見などを求められていたという立花氏だが、「市場が立ち上がる前にあっという間にしぼんでしまった」と当時を振り返った。イーブックイニシアティブジャパン創業者で現会長の鈴木雄介氏とはこのころから交流があり、さまざまな意見を交わしたという。
 立花氏は「iPadが出ることになって、第2次の電子ブックブームが到来したが、本当に盛り上がるかはまだ分からない。特に日本では、フォーマットの統一の問題がずっと引っかかっている。火がついた状態になるかはこれから」と語る。
 全集電子書籍化の直接のきっかけとなったのは、鈴木雄介氏からのオファーだったという。「私がそれに反応良く動いた理由は、eBookJapanが(テキストではなく)画像ベースの電子書籍化をしていたこと。まず紙の本があって、それを電子書籍にすることには多くのメリットがある」と立花氏は説明する。
 立花氏がまず挙げたのが、さまざまな図表を追加収録できる点。一般的な電子書籍フォーマットはテキスト文書ないしHTML由来の技術を用いているため、大きなサイズの図表をそのまま収録するには困難が多いという。
 オリジナルの田中角栄研究の執筆にあたっては、膨大な量の資料を集めたものの、そのすべてを「文藝春秋」1974年11月号に掲載することは、締切日次および文章量の都合で不可能だったという。また、紙版書籍では判型が限られるため、やはり大きな図表を載せるのが難しいが、画像ベースの電子書籍であれば、原寸大で収録し、ピンチイン/ピンチアウトで任意に拡大/縮小表示させられる。
 田中角栄研究の電子書籍版では、ある土地売買に関する謄本の画像がそのまま掲載されている。立花氏は「この資料は、『田中角栄研究』の核心とも言える35文字の文章『私たちは、新星企業(田中角栄の金脈会社)がつい最近も土地取引をおこなっている事実を知っている』という言葉を書くための論拠だった」と説明。この短い文章を締切間際の原稿にねじ込むため、その他の記述などをカットする事態にもなったが、結果としてこの言葉が、田中角栄の総理大臣辞任につながり、検察が捜査に乗り出すきっかけになったと立花氏は振り返る。
 「田中角栄研究」は第2弾の雑誌掲載も予定されていたが、総理辞任の影響もあって企画自体が流れた。立花氏も「文藝春秋とはケンカ別れして、数年仕事しなかった」と苦笑。雑誌掲載記事の単行本化も結局、講談社で行われた。この書籍が、今回電子化されることとなった。
 このほか、後日電子書籍化される「日本共産党の研究(上・下)」についても、当時未掲載の資料が多数残されており、中でもリンチ殺人を巡る供述調書の収録を検討しているという。「以前、文字起こしをして世に出そうかと思ったが、元がクセの強い文字のため、100%の活字化ができなかった。ただ、画像のままであれば、90%は読めるはずだ」と立花氏は語り、不完全な資料の公開にも画像ベースの電子書籍が有効だとした。
 立花氏は「日本は出版大不況で、電子ブック時代の花が開くかもまだ分からない。私のようなノンフィクション作家が今後どのように生きていくかも考えねばならないが、しばらくは紙と電子書籍が共存する過渡期が続くだろう。ただ、画像ベースの電子書籍であれば、従来には考えられなかった出版が実現する可能性もある」と期待の言葉を寄せた。
 記者説明会では、講談社出身の森岩弘氏(元『週刊現代』編集長)が同席し、やはり電子書籍化予定の「中核VS革マル(上・下)」の編集裏話を披露。「この単行本の元となった記事は、『月刊現代』の1974年11月号に掲載。つまり、田中角栄研究とまったく同じタイミングで執筆されていたわけで、(立花氏のタフさに)驚かされた」と当時を回顧した。
● 全文検索機能も2012年春から提供予定
 立花氏の説明に先立って、株式会社イーブックイニシアティブジャパンの代表取締役社長である小出斉氏が挨拶を行った。同社発足のきっかけは、創業者で現会長の鈴木雄介氏が出版社勤務時代、大量の返本の山を見たことにあるという。「今でいうなら『エコではない』。これを解決しようと2000年に創業し、その後、電子書籍の時代が来そうでなかなか来なかったが、昨2010年ごろから再び注目され、ついに先月、東証マザーズ上場を果たした」と小出氏は振り返る。
 eBookJapanの登録会員数は約58万名。1人あたりの月間購入額は約5000円に上るという。また、ユーザーの7割が30代以上だ。現在販売中の書籍は約5万2000冊で、うち約4万4000冊が漫画だが、一般書籍についても近年取り扱いを拡大。東洋文庫(平凡社)などを取りそろえているが、今回新たに立花氏の作品を加えた。
 小出氏は「立花作品の電子化にあたっては、当社独自の『画像ベースでの電子書籍化』が特色であると思う。立花氏が当時集めた資料、あるいは取材メモなどがそのままお客様に届けられることは強みだ」と説明。すでに発表済みの80作品以外にも、電子書籍化を拡大していくとしている。
 イーブックイニシアティブジャパン取締役の鈴木正則氏からは技術面の補足が行われた。まず画像ベースの電子書籍は、図版の収録に加え、日本語縦書き書籍特有の複雑な版組を忠実に再現できることが大きなメリットだとアピールする。
 また、電子書籍化にあたっては、当時の資料やメモを改めて検証した。鈴木氏は「田中角栄研究だけで段ボール箱20個分の資料がある。今後出る電子書籍についても、可能な限り、資料を追加していきたい」と、その方向性を示した。
 加えて、画像ベース電子書籍の弱みであった全文検索にも対応させる予定。2012年春の提供を目指して、現在開発中という。サービスの提供形態は未定だが、eBookJapan販売書籍すべてを対応させるのではなく、当初は立花隆全集をはじめとした一部シリーズのみの対応とする予定。購入していない書物の全文検索ができるか、という点も今後詰める。
 なお、全文検索データはOCRで構築する。現状、100文字に1文字程度の割合で読み込みミスが発生しているものの、人力修正は物量の面から現実的ではない。ただ、この状態でもある程度の実用には耐えると考えられるため、あえてこの精度でサービスを提供開始し、その後、ユーザーからの反応を聞きたいとしている。
◎URL 立花隆全集(eBookJapan)  http://www.ebookjapan.jp/ebj/tag_genre.asp?genreid=30297


◇イーブラリー、学生への調査結果とダウンロードについて発表
(2011-11-04 11:30:00 財経新聞)
http://www.zaikei.co.jp/releases/24653/
(米カリフォルニア州パロアルト)- (ビジネスワイヤ) -- 書籍などに関する学生の研究上のニーズや期待についての理解を深める継続的努力の一環として、イーブラリー(ebraryR)は本日、2011年世界学生電子書籍調査(2011 Global Student E-book Survey)の初期結果を発表しました。今回の新たな調査と2008年に実施された同じ調査を比較すると、アグリゲーター、出版社、図書館員がさらに協力して学生の情報・研究ニーズに対応する必要があることが分かります。
学生6500人以上への調査の主な結果は、以下の通りです:
電子書籍の利用や意識は、2008年から2011年で大きく高まってはいない 電子書籍よりも印刷書籍の本が好まれることに変化はない:両方とも同じくらい重要 圧倒的多数の学生は、入手が容易になり、制限の少ない優れたツールが提供されれば、印刷書籍よりも電子書籍を選ぶと思われる 研究に利用できる信頼性のあるソーシャルメディアのツールへのニーズがある 調査に関するプレスリリース(英語版)は、http://www.ebrary.com/corp/newspdf/ebrary_2011_Student_Survey.pdfをご覧ください。また、オンライン・セミナーを金曜日午後0時45分(東部夏時間)に実施し、結果を発表します。オンライン・セミナーへのお申し込みは、http://www.tfaforms.com/222269をご覧ください。
別に発表したリリース(http://www.ebrary.com/corp/newspdf/ebrary_Download.pdf)で、イーブラリーは、複数の機器で電子書籍をダウンロードすることが可能になったと発表しました。◎イーブラリー http://www.ebrary.com


◇Amazon、米国Prime会員向けに電子書籍の無料貸し出し開始
(2011/11/04 ITpro 小久保 重信=ニューズフロント)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20111104/372381/
 米Amazon.comは米国時間2011年11月2日、米国の「Amazon Prime」会員向けに電子書籍リーダー端末「Kindle」を使った電子書籍の無料貸し出しサービスを開始したと発表した。同社が出版社と契約している約5000冊のコンテンツから好きなものKindleにダウンロードできる。これには、米New York Timesの書評欄に載ったベストセラーリストの書籍も含まれる。
 Amazonが新たに始めたのは「Kindle Owners' Lending Library」と呼ぶサービス。貸し出し期限は設けていないが、一度に借りられるのは1冊のみ。書籍を借りる際は、それまで借りていた書籍を返却する。1カ月に一度だけ新たな書籍を借りられるという仕組み。
 対象となるのは、Kindle端末のみで、スマートフォンなどのモバイル端末向けアプリケーションでは利用できない。Amazonは9月末にKindleの新機種を発表しており、11月15日に同社初のタブレット端末「Kindle Fire」を、同月21日にはタッチスクリーンを採用した「Kindle Touch」を出荷開始する予定(関連記事)。新サービスはこれらに加え、これまで販売したKindle全機種で利用できる。
 ユーザーは、ほかのKindle向け電子書籍と同様に、借りた書籍にハイライトや注釈を書き込むことができ、しおり機能も利用できる。これらの情報はAmazonのサーバーに保存され、次回に同じ書籍を借りたり、Amazonから購入したりした際には、同じ情報が表示される。
 Amazon Primeは、同社が米国で提供している商品配送優遇プログラム。注文日の翌々日までに品物が届く「急ぎ便」を無制限で利用できるというもので、年会費は79ドル。このプログラムの会員には、映画やテレビ番組のストリーミング配信サービスを追加料金なしで利用できるという特典もある(関連記事)。
◎発表資料 http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=97664&p=irol-newsArticle&ID=1625425&highlight


◇米国の大学・研究図書館協会(ACRL)、「高等教育機関における図書館の基準」の改訂版を公表
(2011年11月4日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19461
 米国の大学・研究図書館協会(ACRL)が、2011年10月付けで、「高等教育機関における図書館の基準」(Standards for Libraries in Higher Education)の改訂版を公表しています。9つの原則として、「所属機関の効率性」「図書館業務固有の価値」「教育的役割」「情報の発見」「コレクション」「空間」「管理・運営」「人材」「対外関係」に関する項目が示され、それぞれの原則に対応するパフォーマンス指標が示されています。
◎Standards for Libraries in Higher Education(ACRL)http://www.ala.org/ala/mgrps/divs/acrl/standards/standardslibraries.cfm
◎Standards for Libraries in Higher Education Revision, Free Webcast(ACRLinsider 2011/11/1付けの記事)http://www.acrl.ala.org/acrlinsider/archives/4105


◇Amazon社、同社の有料会員向けに電子書籍の貸出サービスを開始(米国)
(2011年11月4日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19446
 米国のAmazon.com社は、2011年11月2日、同社の有料会員向けに、電子書籍の貸出サービス“Kindle Owner's Lending Library”を開始したと発表しています。同社のプライムメンバー(年会費79ドル)が対象で、同社の電子書籍リーダーKindleの端末でのみ借りることができます。現時点では約5000タイトルが用意されており、借りられるのは一度に一冊ずつ、新しく借りるのは一か月に一冊、返却期限はなし、ということになっているようです。報道によると、現時点では大手の出版社の書籍は対象となっていない模様です。同社のプライムメンバーは、追加費用なしで映画やテレビ番組が視聴できるようになっており、電子書籍もその対象となったということのようです。
◎Introducing The Kindle Owners' Lending Library(Amazon社 2011/11/2付けのプレスリリース)http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=176060&p=irol-newsArticle&ID=1625426&highlight=
◎Kindle Owner's Lending Library http://www.amazon.com/gp/feature.html/?docId=1000739811
◎Amazon, Now a Book Lender(Wall Street Journal 2011/11/3付けの記事)http://online.wsj.com/article/SB10001424052970204621904577014273003626952.html
◎Amazon.com Is Now Lending eBooks as Kindle Lending Library Opens(INFOdocket 2011/11/2付け記事)http://infodocket.com/2011/11/03/amazon-com-is-now-lending-ebooks-as-kindle-lending-library-opens/


◇米アマゾンがキンドル向けに電子図書館、新旧のベストセラーも
(2011年 11月 3日 17:37 ロイター)
http://jp.reuters.com/article/technologyNews/idJPJAPAN-23978120111103
 アマゾンによると、利用者はキンドルを通じて数千冊の蔵書から無料で本を借りることができる。貸出は1カ月に1冊で、中にはニューヨーク・タイムズ紙の新旧のベストセラー本も100冊以上含まれるという。
 米国での同社プライム会員の年会費は79ドル(約6200円)で、購入商品の送料無料とテレビ番組や映画約1万3000本が同社のストリーミングサービスで見放題となる特典が受けられる。


◇「Yahoo!ブックストア」オープン EPUB採用
(2011年11月02日 ITmediaニュース)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1111/02/news109.html
 ヤフーが電子書籍ストア「Yahoo!ブックストアをオープン。EPUBを採用してダウンロード型販売に力を入れる。
 ヤフーは11月2日、電子書籍ストア「Yahoo!ブックストア」をオープンしたと発表した。従来の「Yahoo!コミック」をリニューアルし、電子書籍の標準規格・EPUB形式を採用してダウンロード型販売に力を入れる。
 まずコミックを中心に3万冊以上をそろえ、PC(Windows)向けに1冊300円程度から販売する。閲覧には専用アプリのインストールが必要。
 従来のYahoo!コミックでは、購入後PC上でしか読めないストリーミング形式が中心だったが、今後はEPUBによるダウンロード販売をメインに据えていく。今後、大手出版社が提供する小説や実用書、雑誌などを販売するほか、MacintoshやiPhone/iPadなどに順次対応していく。
 オープンを記念し、「ONE PIECE」や「青の祓魔師」など集英社の人気作品の1巻を100円で販売するキャンペーンを12月25日まで展開する。


◇米Google、カナダでも「Google eBookstore 」をオープン、現地電子書籍販売サイトでも購入可能に
(2011-11-02 08:18:31 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2848
 Google社(本社:米国カリフォルニア州)は現地時間11月1日、カナダでも「Google eBookstore 」をオープンしたと発表した。
 Random House社など海外大手出版社の他、McClelland & Stewart社、Douglas & McIntyre社などカナダの大手出版社とも提携。カナダ人作家の作品も提供する。電子書籍はクラウドに保存され、パソコン、Android・iOS系デバイス、 Google eBooks Web Reader、Sony製その他の電子書籍端末で閲覧できる。
 カナダの電子書籍書店、Campus eBookstoreやMcNally Robinsonとも提携。これらのサイトからもGoogle eBookstore 」の電子書籍を購入できる。【hon.jp】
◎Google社のブログ記事 http://booksearch.blogspot.com/2011/11/google-ebooks-opens-new-chapter-for.html


◇アマゾンの条件は、本当に出版社に酷なのか?
http://matome.naver.jp/odai/2131994687761178701
(2011年11月2日 NAVERまとめ)
 アマゾンが本格的に日本で電子書籍を始める。ユーザーとしては期待が高まる話ですが、出版社との契約をめぐり暗雲が立ちこめて来ました。。。。 更新日: 2011年11月02日RSS
◎アマゾンは電子書籍を開始出来るのか?
 10月22日の報道よると、アマゾンが年内に電子書籍を開始することが伝えられています。
 内容をみるとPHP研究所などのメジャー出版社とすでに合意したとされており、
 スタートは秒読みに入っているという印象を持ちました。
▼“黒船”キンドル襲来に戦々恐々 アマゾン、電子書籍で日本参入 http://sankei.jp.msn.com/economy/news/111022/its11102209320000-n1.htm
 しかし、10月29日にBLOGSにリークされた情報によると、アマゾンと出版社の交渉進んでいないとされています。
▼「こんなの論外だ!」アマゾンの契約書に激怒する出版社員 国内130社に電子書籍化を迫る http://news.livedoor.com/article/detail/5977004/
 原因は、アマゾンの提示した取引条件が出版社には合意しがたいというモノだという事でした。
・小売り価格のうち55%がアマゾンの取り分
・出版社の新刊書籍をすべて電子書籍化
・欧米並みの著作権管理を求める
 BLOGSの記事によると、以上のような条件のため、出版社とアマゾン側の交渉は停滞しているそうです。
 しかし、果たしてアマゾンの条件はそんなに厳しいものなのでしょうか?
 その辺が気になったので調べてみました。
◎出版社は構造不況により苦境に立っている(出典 www.garbagenews.net)
・返本率はここ数年40%超え
・本の返本率は非常に高く40%です。
・しかし、著者への著作権料や、印刷コストなどは刷り部数で決められているため、返本率の高さは出版社の経営を大きく圧迫しています。
 そんな訳で、出版社の平均経常利益率は2.6%です。(2007年)
 売ったものの4割がゴミになるので、カンバン方式のトヨタの人とかが見ると卒倒しそうですね。。。
◎一般管理費がでるかでないかの土俵に立てるのであって、新刊のうちの半数を占める初版のみの本は、外注費による原価のレベルですでに赤字、というのが一般的だ。(出典 ディスカヴァー社長室blog: 出版社中抜き論!?と印税90%論!?)
 ディスカヴァー21社長の干場さんが、出版界の惨状を語っています。
 出版社(300社)利益率(経常利益)推移:【 FAX DM、FAX送信の日本著者販促センター 】 http://www.1book.co.jp/002705.html
 書店向けFax DM・FAX送信の日本著者販促センターによる、『出版社(300社)利益率(経常利益)推移』ページです。
 2007年のデータですが、出版社の経常利益率は平均2.6%です。 あまり資産が無い業界なので、ちょっと何かあったら潰れるレベルですね。
◎現在の返本率で出版社はギリギリの状態
 出版社の収益構造は、書籍の小売価格を100%だとすると、書店と取り次ぎで30%で残りの70%が出版社の取り分です。
 出版社の取り分の内訳は以下となります。
・著作権料10%
・印刷20%
・デザイン10%
・販売費10%
・管理費10%
・出版社の利益10%
 重版では製造原価が下がるため利益率が高くなります。しかし、返本率が40%なので、このままだと赤字となります。
 現在の出版社は、セカチュー(ちょっと古いかも)など返本率の低い一部のヒット作でなんとか凌いでいるのが現状なのです。(出典 編集者田中幸宏氏のブログ http://p.tl/0BHQ)
 じゃあ、どうやって出版社は回っているのか、と言ったら、ま、タレント業界と同じというか、ヒット作に助けられている、ということになる。(出典 http://d21blog.jp/discover/2010/02/amazo.html)
 ディスカヴァー21社長の干場さんが、出版界がこの収益構造で成り立っているかを解説。しかし、ギリギリなんですね。
◎アマゾンの売上条件は法外なんだろうか?
 アマゾンの条件を検証すると、そんなに悪くないのでは?
 アマゾンの条件は、アマゾン55%で出版社45%です。一見出版社に不利に見えますが、電子書籍では、印刷費の20%がかかりません。しかも、電子書籍には返本が無いので、利益として5%を確保出来ます。※
 新刊ではなく、既存の本についてはさらに利益率が高くなり25%となります。現在書店では新刊と既刊の割合は2:8と既刊中心です。
 このように、返本ゼロを加味するとアマゾンの条件はそんなに悪く無いのではないかと思えます。
※著者と初版1万部で著作権料10%などの契約がある場合は、一定の販売量が無いと赤字になります。 しかし、本の金融商品的な側面は複雑なため触れません。
書店における新刊と既刊の売上割合:【 FAX DM、FAX送信の日本著者販促センター 】 http://www.1book.co.jp/000213.html
 新刊と既刊の割合は、2:8です。電子書籍は既刊の利益率が高くなるので、出版社に有利な面があると思います。
 いったんまとめ:売上的にはそんなに悪い条件ではなさそう。新刊の利益率が低いことは紙と変わりませんが、既刊の利益率が高いのが出版社のメリットだといえそうです。さらに、書籍は新刊と既刊の割合が2:8と既刊が中心です。
そのため、既刊を多くもつ出版社には悪い話ではないと考えます。※
 しかし、売上よりも著作権の処理問題がより深刻そうです。以下、著作権の問題に触れて行きます。
※上の収益構造では、初期の著作権料やデザインや販促費などは固定費となる場合が多いと思われるので、かなり荒い想定であることはお断りして起きます。実際は部数ごとや、各社でかける販促費の違いにより、収益構造も変わると思います。しかし、こういう商慣習も電子書籍で変わるのかもしれませんね。
◎実は出版社の権利は弱い
 アマゾンの出している条件で難しいのは、全書籍の電子書籍化と著作権の管理だと思います。日本では、著作権を著作者がもっており、出版社にあるのは出版権だけです。この出版権も強いものではなく数年で更新しなくてはいけません。そして、著者が更新したくなければ破棄出来るので、書籍と文庫の出版社が異なることがよく起こります。
 日本は、世界的にみても著作権者の権利が強すぎると言われています。しかし、米国では出版社が著作権を管理しているので、アマゾンは日本の出版社にも同じ事を求めている訳です。全部の本を電子化するためには、全部の著者と著作権管理一任の契約を結び直す必要があります。これは非常に時間のかかる事です。
 アマゾンも著作権法は無視出来ないので、ここをどうクリアするかが電子書籍をスタートするタイミングに大きく関わってきますね。
◎紀伊国屋書店もかなり時間がかかった
 参考情報として、日本最大手の書店、紀伊国屋が電子書籍ストアを開設するときも1年ぐらいかけて5000冊そろえるのがやっとでした。
 既に電子書籍化されている本でも、端末を制限していたり、出版日をリアルの本と電子書籍で分けていたり個別ケースを一つ一つ調整しているためです。
 紀伊国屋は新しい本にこだわったので、コンテンツをそろえるのに非常に時間がかかりました。
 既に電子化されていても著者や出版社によっては配信先の端末を制限することがある。(出典 日経MJ2011.5.30)
 新刊は電子版を先に売るか紙と同時発行かなどを確認する必要がある(出典 日経MJ2011.5.30)
 価格や売り方も決めなくては行けない。これを出版社ごとに著者ごとに処理する。(出典 日経MJ2011.5.30)
・数値の参考 ディスカヴァー社長室blog: 出版社中抜き論!?と印税90%論!? http://d21blog.jp/discover/2010/02/amazo.html
・ディスカヴァー社長室blog ディスカヴァーHP ディスカヴァーデジタルブックス 社長室ブログ内検索 twitter follow discover21 at http://twitter.com Facebook Discover21 Mail Magazine ◆ ◆ ◆ ディスカヴァーの 新刊情報配信中! 『Discover Pick UP』 登録はこちら! ◆ ◆ ◆ amazonsto…
・出版業界研究本をつくろう〈第4回〉本の値段から考える: tanayuki's blog http://tanayuki.seesaa.net/article/141032551.html
・出版業界研究本をつくろう〈第4回〉本の値段から考える,棚からぼた雪(笑) 
・電子出版を巡る出版社の立場(お金編)http://anond.hatelabo.jp/20111029232710
 アマゾンの売上配分について、納得感の高い解説です。以下引用
「Amazonは、取次8%+書店22%+印刷25%=55%を寄越せと言ってきている。これはまあまあ妥当な金額だ。(判型を合わせる手間で5%ってのもまあ妥当)
アマゾン電子書籍契約は妥当か無茶か 大手は反発、中小は興味示す? (1/2) : J-CASTニュース http://www.j-cast.com/2011/11/01111860.html?p=1」
ネット通販最大手の米アマゾンが各出版社に電子書籍の契約書を送ったと報じられ、その内容が妥当か無茶かどうかを巡って論議になっている。...
営業力のある大手は反発。企画力に自信のある中小はそうでもないようです。


◇テーマ:「まさに黒船」電子書籍化を迫るアマゾン
(2011年11月02日 18時34分 BLOGOS)
http://blogos.com/theme/kindle_shock/
 アマゾンの電子書籍サービスの日本上陸に向け、国内130社に提示したと見られる契約書が物議をかもしている。
「まさに黒船ですね…」「不平等条約すぎる」。先月29日にBLOGOS編集部がお届けした記事に、たくさんの反響が寄せられているが、幕末の黒船来航に例える声が非常に多い。ソフトウェア・エンジニアの酒井英禎氏は次のように指摘している。
1853年にペリーが黒船に乗って東京湾にやって来て、江戸幕府に対して強行な要求を突きつけたのにそっくり。その数十年前から、一部の識者が日本近海に出没する列強勢力に対策するよう警告しつづけたのに、幕府は眠りこけていた。
旧態依然としていた日本の出版界は、流通革命を成し遂げた米国のネット企業「アマゾン」の要求に困惑している。
◎アマゾンが130社に示した「契約」とは
 アマゾンは年内にも日本で電子書籍事業に参入する予定で、準備を進めている。年内にも日本語の電子書籍を購入できるサイトを開設。スマートフォンなどに配信し、自社の電子書籍端末「キンドル」を投入する構えだ。
 しかし、国内の中堅出版社に勤める男性の話によると、アマゾンが国内の出版社130社に対して契約を迫っている書面は、まるで幕末の日米和親条約を彷彿させる「不平等」な物だった。「アマゾンは出版社の同意なく全書籍を電子化できる」「売上の55%はアマゾンに渡る」「出版社が全ての著作権管理をせよ」「価格は書籍版より高くするな」など、出版社側に不利な内容だった。アマゾンは「10月31日までに返答せよ」と要求していた。
 こうした中、「J-CASTニュース」は1日、「アマゾン電子書籍契約は妥当か無茶か 大手は反発、中小は興味示す?」というBLOGOS編集部の後追い記事を掲載した。そこには中小出版社の担当者の言葉として次のように書かれている。
55%は法外かもしれませんが、出版社に入る利益は、紙と大差ないんですよ。電子書籍なら、取り次ぎへの支払いや印刷などのコストがかからないからです。
 著作権の保有についても、アップルがiTunesを手がけたときに無理とぼろくそに言われながら成功していますし、ケースバイケースでしょう。
 大手の営業の力が強くて本をなかなか書店に卸せない中小の出版社にとっては、逆にチャンスかもしれないですね
 出版社の中でも「黒船」に期待感を示す層と、拒否反応を示す層に二極化しつつある傾向が見えてきた。
◎「開国か攘夷か」賛否両論うずまく
 強硬なアマゾンの要求にネット上では賛否両論が渦巻いている。あたかも「開国か攘夷か」をめぐって国内を二分する対立となった光景を思い起こさせる。日本の出版界の戦略ミスを指摘するのは、漫画原作者の竹熊健太郎氏だ。
 ついにAmazonが日本の出版界に最後通牒を突きつけて来た。確かに無茶苦茶一方的な契約書だが、こうなるまで手をこまねいていた版元側にも落ち度はあるのでは? 手遅れかも。音楽産業の崩壊と完全に重なる。
 放射線技師のkochang氏は日本側がアマゾンに対抗する電子書籍流通を軌道に載せることを提案している。
 アマゾンに対抗する流通プラットフォームを作って堂々と渡り合えばいいのに。黒船けしからんばかりじゃ前進しないですよね。
 その一方、アマゾンの電子書籍を歓迎する声も根強い。消費者へのメリットは非常に大きいからだ。元会社員のカモミール氏は次のようにヒステリックな反応を戒めている。
 電子化することによって確実に消費者は得をする。上手く交渉すればいいだけの話。
 アマゾンと出版社の交渉の進展の行方に注目が集まっている。


◇米国著作権局、書籍の大規模デジタル化における法的課題に関するレポートを公表
(2011年11月2日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19445
 米国議会図書館(LC)内に置かれている米国著作権局が、2011年10月31日付けで、書籍の大規模デジタル化における法的課題についてのレポート“Legal Issues in Mass Digitization”を公表しています。「予備的分析と討議資料」という位置づけとなっており、GoogleブックスやHathiTrustのプロジェクトをめぐる訴訟をふまえ、米国での大規模デジタル化事業の状況や著作権法との関係等を整理したもののようです。
◎Legal Issues in Mass Digitization: A Preliminary Analysis and Discussion Document(米国著作権局のページ)http://www.copyright.gov/docs/massdigitization/
◎(本文:PDF97ページ)http://www.copyright.gov/docs/massdigitization/USCOMassDigitization_October2011.pdf


◇米国著作権局、2013年までの優先的取り組み事項等をまとめた文書を公表
(2011年11月2日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19436
 米国議会図書館(LC)内に置かれている米国著作権局が、2011年10月25日付けで、2011年10月から2013年10月までの期間における著作権政策の優先的取り組み事項等をまとめた文書を発表しています。17の優先的取り組み事項と10のプロジェクトがあげられており、図書館に関連することとしては、図書館での著作権制限規定、大規模デジタル化、孤児著作物、等のテーマが含まれています。
◎Priorities and Special Projects of the united states copyright office(PDF文書)http://www.copyright.gov/docs/priorities.pdf
◎Director of U.S. Copyright Office Announces Priorities, Special Projects for Next Two Years(LC 2011/10/25付けのニュースリリース)http://www.loc.gov/today/pr/2011/11-204.html
◎Copyright Office Announces 17 Policy Priorities(Library Journal 2011/10/25付けの記事)http://www.libraryjournal.com/lj/home/892548-264/copyright_office_announces_17_policy.html.csp


◇カナダでも電子書籍提供サービス“Google eBookstore”がスタート
(2011年11月2日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19434
 2011年11月1日に、Googleが電子書籍提供サービス“Google eBookstore”を、米英に続き、カナダでも開始したと発表しました。Inside Google Booksの記事によると、Random House社やMcClelland & Stewart社等の国際的な大手出版社やカナダの出版社と提携したとのことです。
◎Google eBookstore (Canada)http://books.google.ca/ebooks
◎Google eBooks opens a new chapter for Candian readers (Inside Google Books 2011/11/1付けの記事)http://booksearch.blogspot.com/2011/11/google-ebooks-opens-new-chapter-for.html


◇カナダ発の“日本語表示可能な”電子書籍リーダー――Kobo eReader Touchレビュー
(2011年11月01日 10時30分 更新 eBook USER 佐々木千之,ITmedia)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1111/01/news032.html
 日本ではあまり知られていないが、カナダのKoboが販売する「Kobo eReader Touch Edition」は、Kindle touch同様6インチのE Ink Pearlディスプレイとタッチスクリーンを備えた“世界市場向け”電子書籍リーダーだ。日本未発売ながら簡単な手間で日本語EPUBの表示もできることが判明した、このKobo Touchのレビューをお届けする。
 日本での知名度はまだ低いが、カナダのトロントに本社を持つKoboは、電子書籍の販売サービスと電子書籍リーダー(ソフト/ハード)の両方を手がける企業だ。今回レビューする「Kobo eReader Touch Edition」(以下Kobo Touch)は、2011年5月に発表された、同社の電子書籍リーダーの第2弾だ。
 先にレビューしたBarnes & Nobleの「NOOK Touch」や、11月発売のAmazonの「Kindle touch」と同様、6インチのE Ink Pearlディスプレイとタッチスクリーンインタフェースを備え、米国内では129ドル(約9800円)で販売されている。ただし、Kindleと違い読み上げ機能やMP3再生機能はなく、NOOK Touchと近い製品だ。
 Koboの電子書籍リーダーの特長の1つに、インターナショナル対応が挙げられる。すでに世界展開しているKindleには及ばないものの、カナダ、米国以外にイギリス、ドイツ、フランス、シンガポールほかの書店チェーンなどと協業してハードウェアを販売しており、米国内でしか販売していないBarnes & NobleのNOOKとは異なる。Kobo Touchでもメニュー表示は7カ国語、内蔵辞書は英語だけでなくドイツ語のフルサイズ辞書を持ち、英語と4カ国語(フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語)の単語変換辞書も備えている。
 筆者がKobo Touchを購入したのは米国での発売間もない7月末のこと。iPad/iPhone向けのKobo Readerアプリ(Koboのリーダーアプリは、Windows、Mac OS、iOS、Android、Blackberry向けに提供されている)を試したところ印象が良く、タッチスクリーン搭載の新モデルがNOOK Touch(139ドル)より安い129ドルで発売されていたのに興味を覚えた。NOOK Touchよりも少し小さく薄く軽いということで、第1印象は良かったのだが、当初はタッチしても反応が遅い、操作しにくいデザインなどユーザーインタフェースに難があり、正直なところ使っていていらいらした。
 しかし、そうした不満はファームウェアのバージョンアップによりかなり改善された。8月末に行われたバージョンアップ(1.9.10)では、ユーザーが好みのフォントをインストールできるようになり、それまでできなかった日本語EPUBの表示が可能になった(後述)。今後のバージョンアップで機能追加も予定されているため、本レビューは執筆時の最新版であるバージョン1.9.12(10月7日リリース)での評価であることに留意してお読みいただきたい。
◎スペックで見る「Kobo Touch」
米国価格 129ドル
OS Linux
サイズ 114×165×10ミリ
重さ 185グラム
画面サイズ 6インチ(タッチスクリーン)
解像度 600×800、モノクロ16階調(E-Ink Pearl)
無線LAN IEEE802.11b/g/n
インタフェース USB2.0(microUSB)
内蔵メモリ 2Gバイト
メモリカードスロット microSDメモリーカード(最大32Gバイト)
バッテリー持続時間 約1カ月
対応フォーマット EPUB、PDF、MOBI、JPEG、GIF、PNG、BMP、TIFF、TXT、HTML、RTF、CBZ、CBR
CPU Freescale i.MX508
日本語表示 日本語フォントをインストールすれば可能
 Kobo Touchのパッケージには、本体のほかにUSBケーブル(USB⇔microUSB)とスタートアップ手順が書かれた8ページのパンフレットが入っている。KindleやNOOKと違ってACアダプターは付属せず、PCなどのUSBポートに接続して充電する。
 Kobo Touchは正面のディスプレイ周りが白いプラスチックの梨地仕上げ、背面がキルティング風のデザインになっていて、背面のカラーバリエーションがシルバー、ライラック、ブルーの3色、さらに正面も背面もすべて黒いブラックと合わせて4つのカラーバリエーションが用意されている。
 電子書籍データを本体に読み込ませるには、Wi-Fi経由でKobo eBook Storeにアクセスしてダウンロードする方法のほか、PC/MacとUSBケーブルで繋いで内蔵メモリにコピーする方法、microSDメモリーカードに書き込んで本体横のSDメモリースロットに差し込む方法がある。PCやスマートフォンなどのKoboアプリケーションで購入した電子書籍タイトルは、Kobo TouchをWi-Fi接続したときに自動的に同期する。このときしおりなどの情報も同期されるので、同じタイトルを複数のデバイスで読み継いでいくことができる。なお、Adobe Digital EditionsによるDRM保護コンテンツも利用できるが、この場合は同ソフトをインストールしたPC/MacとUSB接続する必要がある。
 Kobo Touch本体はすっきりとしたデザインで、上部に電源のスライドスイッチ、正面下にホームボタンがあるだけだ。ホームボタンはNOOK Touchのように状況に応じたメニューを表示するのではなく、どのような状態からでもホーム画面に戻るためのものだ。メニュー表示やページめくりなどはすべてディスプレイをタッチして操作する。タッチの反応はNOOK Touchと比べるとやや鈍く、2本の指で操作するようなマルチタッチには対応していない。
 コンテンツの表示品質そのものは、同じE-Ink Pearlを採用するKindleやNOOK Touchと変わらないが、フォントが7種類入っていることや、フォントサイズや行間、余白をかなり細かく調節できるのが特徴だ。
 ほかの電子書籍リーダーにはない特徴として、ユーザーが好きなフォントをインストールできるという点が挙げられる。PC/MacとUSB接続するとKobo Touchの内蔵メモリが外部ストレージとして見えるようになるが、そこに「Fonts」というフォルダを作成し、その中にTrue Type(拡張子がttfのもの)またはOpen Typeフォントをコピーするだけで、フォント変更メニューにそれらのフォントが現れ、選択可能になる。
 試しに情報処理推進機構(IPA)が配布している、無償で利用できる高品質日本語フォントであるIPAフォント(IPAMincho/IPAGothic)をFontsフォルダにコピーしてみたところ、フォントメニューに表示され選択できた。そして、それまで日本語のEPUBファイルはタイトルも内容も文字化けして読めなかったものが、IPAフォントを入れたことで問題なく日本語表示できるようになった。Kobo Touchは筆者が知る限り、フォントに関してもっとも簡単かつ柔軟に対応できる電子書籍リーダーだ。
 もう1つ、Kobo Touchの特長として挙げられるのが“Reading Life”と呼ばれる機能だ。現時点でこの機能には、読書中の本の読書統計を表示する“Reading Stats”と、ユーザーのさまざまな行動に対してスタンプのようなものをくれる“Awards”の2つがある。
 Reading Statsは、現在読書中の本について何%読んだか、何回ページをめくったか、何時間読んでいるかといった情報や、Kobo Touchに入っている本のうち、読み終えた本の冊数やその全体の中での割合、トータルでの読書時間をグラフなどで表示する。
 Awardsは、ユーザーが初めてKobo Touchで本を読み始めたときや、夜中に何度か読書したとき、本を10冊ダウンロードしたとき、といったさまざまなタイミングで画面に表示され、Awardsのページにたまっていく。パスポートに押される出国・入国のスタンプ、あるいはモバイルアプリ「Foursquare」でもらえるバッジのような感覚で、読書という行為に別の側面から意味を与えている。
 さらにAwardsの獲得時や読書のときに感じた感想などを、Kobo Touchから直接Facebookのアカウントのウォールに書き込んだり、Twitterでつぶやくことができる。FacebookのフレンドにKoboユーザーがいれば、Facebookを介してユーザー同士でReading StatsやAwardsを比べられるようになる。KindleやNOOKもユーザー同士でFacebookやTwitterとの連携機能を持たせているが、KoboのReading Life機能はそれらと比べてもユニークなものと言えるだろう。
 インターナショナル対応をうたうKobo Touchだが、残念ながらいまのところアジア圏の言語には対応していない。フォントを入れれば日本語コンテンツも表示できるが、文字を入力する方法がないので、日本語で検索したりFacebookに書き込んだりといったことはできない。バージョンアップによる機能追加も頻繁に行われており、海外の電子書籍リーダーの中では、Kindleに続いて日本語化の可能性が高いと思われるので、今後の展開に注目していきたい。
 最後に、日本国内で使用する場合について補足すると、Kobo Touchは技適マーク(特定無線設備の技術基準適合証明等のマーク)がないため、日本でWi-Fi機能を利用すると電波法違反になる。ただ日本で使うには、PCに前述のKobo DesktopをインストールすればKobo TouchのWi-FiをオフにしたままでもPCとUSB接続したときに自動的に自分のアカウントのコンテンツ(Koboストアで購入したタイトル)が同期されるので、技適マーク問題は回避できる。自炊データや画像ファイルなどについては、そもそもUSB経由で内蔵メモリにコピーするか、SDメモリーカードに入れるかなので問題はない。
 またKoboは10月19日に同社初のカラー電子書籍リーダー「Kobo Vox eReader」を発表している。7インチのカラーディスプレイを備えたAndroidタブレットで価格はKindle Fireと同じ199ドル、10月28日に出荷開始するという。こちらについても追ってレビューする予定だ。


◇欧州委員会、EU加盟各国に対する資料デジタル化の促進等の勧告を承認
(2011年11月1日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19425
 2011年10月28日に、欧州委員会(EC)が、EU加盟各国に対する、文化資料のさらなるデジタル化の推進とデジタル資料の保存、その分野への民間企業参入等についての勧告を承認したと発表しています。これは欧州の文化遺産のさらなる活用と欧州のクリエイティブ産業の成長促進を目的としたもののようです。勧告は、2006年に出された同様の勧告の改定版であり、2011年1月にECの情報社会・メディア総局の有識者委員会(Comite des Sages)がECに対して提出した報告書“The New Renaissance”の内容を踏まえたものとなっているようです。勧告は、欧州のデジタル文化資源ポータル“Europeana”を通じて提供するデジタル資料を2015年までに現在の1,900万点から3,000万点に拡大させることを目標に、加盟各国に対して資料デジタル化への投資計画策定やデジタル化のコスト負担を共有するための官民パートナーシップの強化、法的枠組みの構築等を踏まえた上での著作権保護対象資料のオンライン提供促進等を求めるものとなっているようです。
◎COMMISSION RECOMMENDATION of XXX on the digitisation and online accessibility of cultural material and digital preservation (PDF)
http://ec.europa.eu/information_society/activities/digital_libraries/doc/recommendation/new_recommandation28nov11/en_recommendation.pdf
◎Digital Agenda: encouraging digitisation of EU culture to help boost growth (EUROPA 2011/10/28付けの記事)
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/11/1292&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en
◎EU、文化的資産のデジタル化推進を加盟各国に提唱 (ITpro 2011/10/31付けの記事)http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20111031/371683/


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□2011年10月

◇富士ゼロックス、PDFから書籍を作成できる「電子書籍出版システム」
(2011/10/31 マイコミジャーナル)
http://journal.mycom.co.jp/news/2011/10/31/063/
 富士ゼロックスは、同社製のプロダクションプリンタ「4112 Light Publisher」と、On Demand Books社製の製本後処理機「Espresso Book Machine」を組み合わせ、必要な数だけ、オンデマンドで印刷/製本/断裁し、書籍を作成できる「電子書籍出版システム」(Espresso Book Machine)を2012年1月31日から発売すると発表した。価格は2,148万円(税別)。
 また、このシステムとOn Demand Books社が提供するクラウドサービス「Espresso Net」との連携(On Demand Books社との契約が必要)により、クラウド上に格納された電子書籍や既存の電子コンテンツも、実物の書籍として提供できる。
 このシステムは主に、書店や大学を中心に販売していく。すでに三省堂書店が試験的に導入しているという。
 書店では、クラウド上に格納された洋書を中心とした電子書籍を、その場でダウンロードし、印刷/製本/断裁して書籍を作成するほか、絶版書籍、重版未定な品切れ本のほか、自費出版物もターゲットにしていくという。一方大学では、図書館を中心に研究成果である学術論文などを、講義資料として活用することを想定している。
 富士ゼロックス プロダクションサービス営業本部 マーケテイング部 部長 杉田晴紀氏は、「iPadが普及して、すべて電子で見るかというとそうでもない。日本でも、電子書籍が伸びて、実際の出版物が売れるという状況が発生している。Espresso Book Machineはそういう部分を狙っている」と語った。


◇Amazonが出版社に提示したとされるKindle契約書の条項が話題に ほか
(2011/10/31 INTERNET Watch)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/yajiuma/20111031_487628.html
● Amazonが出版社に提示したとされるKindle契約書の条項が話題に
 この週末にネット上で話題になっていたのが、Amazonが国内での電子書籍事業の展開にあたって出版社に提示したとされる契約書の内容。「新刊はすべて電子書籍で提供」「Amazonの取り分は55%」「本の著作権は(著者ではなく)出版社が保有」といった、日本の出版業界の慣例とはかけ離れた内容に、出版関係者ならずとも注目を集めた。反応にはAmazonへの批判も、旧態依然として変わらない出版業界への批判もある。電子出版のあり方も含め、さまざまな立場の人がそれぞれの視点で見解を述べ、それがまた議論の対象になる、というループが続くことになりそうだ。
◇「こんなの論外だ!」アマゾンの契約書に激怒する出版社員 国内130社に電子書籍化を迫る(BLOGOS)
http://news.livedoor.com/article/detail/5977004/
◇アマゾンの条件は、本当に出版社に酷なのか?(NAVER まとめ)
http://matome.naver.jp/odai/2131994687761178701


◇米Nielsen、「The Wall Street Journal」誌に電子書籍のベストセラーリスト提供開始
(2011-10-31 07:55:37 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2842
 米調査会社大手Nielsen社(本社:米国ニューヨーク州)は現地時間10月29日、米日刊紙大手「The Wall Street Journal 」紙が同紙の週末版と「 WSJ.com」に、「Nielsen BookScan」の電子書籍売り上げデータをもとに電子書籍のベストセラーリストを作成し、掲載すると発表した。
 「Nielsen BookScan」は米国の全大手電子書籍リテラーの販売データを収集している。電子書籍のみのベストセラーリストは、フィクションとノンフィクションの、99セント(75円)以上の本を対象に作成される。自己出版の作品も含まれるとのこと。
 New York Times紙は電子書籍のベストセラーリストをすでに掲載しているが、データの提供元は異なる。【hon.jp】
◎Nielsen社のニュースリリース http://www.nielsen.com/us/en/insights/press-room/2011/wall-street-journal-to-debut-ebook-bestseller-lists-provided-by-nielsen.html


◇「こんなの論外だ!」アマゾンの契約書に激怒する出版社員 国内130社に電子書籍化を迫る
(2011年10月29日11時51分 BLOGOS)
http://news.livedoor.com/article/detail/5977004/
 「今、話題になっているTPPと同じですよ。期限を区切って、回答を要求する。アメリカ人の大好きな手口です」。10月中旬、都内の喫茶店で、男性が声を潜めながらも憤りを露わにしていた。彼は都内の中堅出版社「S出版」(仮名)に勤める書籍編集者。編集業務のみならず著作権管理にも精通したベテランだ。
 ネット通販大手の米国のアマゾン・ドット・コム社(以下、アマゾン)からS出版に送られてきた封筒。そこに入っていた契約書案を見て、男性は愕然としたという。彼の話によると、アマゾンは年内にも日本で電子書籍事業に参入する予定。国内の出版社130社に対して共通の書面で契約を迫っているそうだ。しかし、その契約書は「アマゾンは出版社の同意なく全書籍を電子化できる」「売上の55%はアマゾンに渡る」「価格は書籍版より高くしてはならない」など、出版社側に不利な内容だった。アマゾンは「10月31日までに返答せよ」と要求している。
 「こんなの論外ですよ。もはやロイヤリティ以前の問題です。一読してもらえば、どんなにひどい内容か分かりますよ」と、男性は吐き捨てるように言った。アマゾンは一体何を狙っているのか。男性の話から、「黒船」来襲で動揺する出版業界の内幕が見えてきた。【取材・文:安藤健二(BLOGOS編集部)】
◎「これまでの全書籍を電子化せよ」
 男性はこう説明する。
 「10月上旬に説明会があったんです。渋谷にある日本法人"アマゾンジャパン"に、うちも含めて各出版社の担当者が呼ばれました。全部で130社が集まったそうです。そこでアマゾン側が『我々は日本でも電子書籍事業を開始することにした。後日、契約書を送るのでサインして欲しい』と表明しました。しかし、数日後に、送られた書面を見て、呆れるほかなかったんです」
 そう言いながら、男性は契約書のコピーをこっそりと差し出した。「KINDLE電子書籍配信契約」と書かれたその文書には、事細かに契約条項が並べられている。KINDLE(キンドル)とは、アマゾンの電子書籍端末の名前だ。キンドル向けに提供されるコンテンツは、他社のスマートフォンやタブレット端末で読むことができる。
 「まず問題なのは、この部分です」。男性が、契約書の冒頭部分を指差した。そこにはこう書かれていた。
出版社の新刊書籍をすべて本件電子書籍として本件プログラムに対し提供するものとする。
さらに、出版社は、権利を有する限りにおいて、既刊書籍についても本件電子書籍として本件プログラムに対し提供するために商業的合理的努力を尽くすものとする。
 出版社が上記権利を有しているにもかかわらず本件電子書籍として提供されていないタイトルがある場合、出版社は、Amazonが自己の裁量および負担で当該タイトルの本件電子書籍を作成し、出版社の最終承認を得ることを条件として(ただし、かかる承認は不合理に留保されないものとする)、当該本件電子書籍を本件プログラムにおいて配信することを許諾する。
 「ひどいものですよ」と男性はため息をつく。「新刊だけでなく、これまでに出した全ての書籍を電子化する権利を渡せというんです。しかも、それに対して出版社側は拒否権を持てないというんです」。確かに、これではアマゾンにあまりに都合がいい条文だ。「しかし、これなどまだ甘い方です。肝心のライセンス料が法外なんです」。男性は続けた。
◎売り上げの半分以上はアマゾンへ
 Amazonは当月中の各本件電子書籍の顧客による購入の完了につき、希望小売価格から以下に定める金額を差し引いた正味価格を出版社に対して支払うものとする。
i.推奨フォーマットで提供された本件電子書籍については、希望小売価格に[55%](100%−正味)を乗じた金額
ii.推奨フォーマット以外のフォーマットで提供された本件電子書籍については、希望小売価格に[60%](100%−正味)を乗じた金額
iii.本件電子書籍の特別プロモーションのために双方間において合意するより高い料率(100%−正味)を希望小売価格に乗じた金額
 アマゾンの価格設定は以上のように記載されていた。若干分かりにくかったので、男性にどういうことか確認してみた。
 「要するにアマゾンが推奨するAZWフォーマットで電子化された書籍は、小売価格のうち55%をアマゾンが得るということのようです。評判の悪いiBookstoreですら、アップルの取り分は30%なのに段違いです。つまり、アマゾンで電子書籍化すると、出版社に渡るのはわずか45%。この中から、著者への印税を我々が払わないといけないんです」
 そう男性は語る。ちなみに推奨フォーマット以外だとさらに出版社への分け前は減り、わずか4割に。特別プロモーションの場合には、さらに下がるという。
◎欧米流の「著作権管理」を要求
 契約書を読んでいて気になる文面があった。「権利帰属および支配」という条項に以下のように書かれているのだ。
出版社は、本件コンテンツに関する著作権およびその他の全ての権利および利益を保有
 「あれ?著作権って、本の著者が持っているはずでは」。出版社が著作権を保有するとはどういうことなのだろう。不思議に思って、男性に質問してみた。
 「よく気づきましたね。実はこの条文が、今回の契約書の肝なんです。日本の出版社が持っているのは単行本の出版権だけで、著作権は著者個人に帰属しています。ところが、この条文には全書籍の著作権を出版社が一括して管理せよという風に書いてあるんです。欧米では普通のやり方ですが、日本でやっている出版社はまずありません。今回、アマゾンと契約書を締結するためには、今まで本を出した全て著者に『アマゾンで電子書籍化するので、著作権を全て我々に管理させてください』と了解を取ってライセンス料も払わないといけない。これを一ヶ月以内にやるのは、はっきり言ってどんな会社でも不可能です」
 なるほど……。 欧米で本や雑誌を出版する場合は、出版社は作家から本・雑誌記事の著作権を買い取る契約をするのが通常だと言われている。今回のアマゾンの契約書は、欧米の出版方式に合わせた契約書になっており、日本の出版界の実情とは全く異なっていたのだ。
◎「紙の書籍より高くしてはならぬ」
 このほか、価格決定権もアマゾン側が握っているという。契約書には以下のように書かれている。
 本件電子書籍の希望小売価格の税込価格が当該国における当該本件電子書籍の紙書籍版の最も低い希望小売価格(または定価)を超過する場合、当該本件電子書籍の希望小売価格の税込価格は、同日付で当該価格と同額とみなされるものとする。
 つまり、アマゾンで売られる電子書籍版の価格が、一円でも紙の書籍を上回った場合には、強制的に紙の書籍と同額になるというのだ。
 「本来、本を売る書店であるはずのアマゾンという業者が、本の価格決定およびリアル出版の部分に影響を与える可能性を多分に秘めている条項なんです」と男性は指摘する。
 このほか「カスタマー対応のために、データを返却しない」などアマゾン側に有利な条項が続々と並べられていた。
◎日経スクープはアマゾン側のリーク?
 あまりにも日本の出版事情に合わない契約書。男性は「130社のうち、アマゾンと契約する会社はまずないでしょう」と打ち明ける。S出版も、すでに今回の契約には応じないことをすでに決めているそうだ。
 ところが、その最終調整の最中に意外な新聞報道があった。10月20日の日経新聞朝刊で、「アマゾン、日本で電子書籍」という記事が一面トップを飾ったのだ。内容を一部抜粋しよう。
 インターネット通販で世界最大手の米アマゾン・ドット・コムは日本で電子書籍事業に参入する。小学館、集英社など出版大手と価格設定などで詰めの交渉に入っており、年内にも日本語の電子書籍を購入できるサイトを開設。
 スマートフォン(高機能携帯電話)などに配信し、自社の電子書籍端末「キンドル」も投入する構え。日本勢も紀伊国屋書店や楽天がソニー製端末への書籍提供を始める。日本でも電子書籍の普及が本格化しそうだ。
 アマゾンは講談社、新潮社などとも交渉しており、1〜2カ月以内に数社との契約を目指している。中堅出版のPHP研究所(京都市)とは合意した。PHPは約1000点の書籍を電子化して提供する方針。
 国内ではアマゾンの安売りを警戒する出版社側がアマゾンへの電子書籍提供に難色を示していた。アマゾンは出版社側に対し、電子書籍の発売時の価格設定や値下げのタイミングについて両者が事前に協議する仕組みを提案したもようで、交渉が進展した。
 この記事を読む限りでは、各出版社との交渉が進展しているように見える。この記事は事実に反しているとでも言うのだろうか。「はい、交渉の進展については全く事実と違いますよ」と、男性は断言する。
 「この記事は、実態を知っている物からすると非常にキナ臭い内容でした。大手の講談社、小学館、新潮社、集英社などと交渉中だと報じていましたが、私のところに入ってきた情報だと、少なくとも2社とは破談。1社との交渉も一ヶ月近く止まっているようです。PHPの情報は掴んでいませんが、他の大手も進展はないでしょう。これらの大手出版社には、10月初旬の一斉説明会の前に、事前に話が行ってたようで、大手との協議が進まないから、中堅どころを一斉に呼んで契約書を送りつけたというのが実態のようです。下手な鉄砲、数打てば当たるという目論見ですよ」
 その上で、「日経新聞のスクープは、アマゾン側のリーク情報だったのではないか」と驚くべき指摘をした。
 「10月20日にこの記事が出たというところがポイントです。恐らく10月31日の期限を前に、130社に対する脅しなんです。『他社は契約するよ。この流れに乗らないとやばいよ』と危機感を煽らせるために、アマゾン側がわざとリークして日経に書かせたのではないでしょうか」
 そう言って、男性は苦々しげな顔でコーヒーを飲み干した。
◎「誰も幸せにならない電子書籍」
 「これまで『電子書籍は取次を通さない分安くなる』、『紙の本よりもコスト減になる』など、著作権者も出版社も儲かるというような夢物語が語られてきましたが、それらは本当に夢物語だったんです。」
 彼は電子書籍の将来について、バサっと切り捨てる。
「電子書籍全体の売り上げは伸びているのは当たり前です。電子書店が、それだけたくさんできているからです。ただ、その伸びは鈍化しています。特に牽引役だった携帯電話向けコミックの息切れが如実なんですよ。出版業界は再販制度という流通制度に守れていながら、構造不況が続いてました。わずかに残された企業体力を加速度的に奪って、どん底へ叩き落す電子書籍の仕組みのバカさに付き合う必要がありません。そのことを著者も出版社もそろそろ気付くべきなんです。電子書籍は、結局、誰も幸せにならないんですよ」
 出版不況にあえぐ出版社にとって、電子書籍は「救世主」のように見られていたが、実態は違っていたようだ。
◎取材を終えて
 今回、明らかになったアマゾンの契約書では、書き手が著作権を管理する日本の出版システムがガラリと変わり、出版社が著者から著作権を買い取ることが必要になる。現状では、ハードルがかなり高いと言っていいだろう。
 ただし、もし出版システムを欧米流に切り替えて、作家から著作権を買い取り、アマゾンで電子書籍を流す役割をする出版社が一社でも出てきた場合、インパクトは大きい。作家の中にも、「紙の本が全然売れない今、電子書籍を主戦場にしたい」と思って、アマゾンの路線に乗る人が出てくるかもしれない。
 アマゾンは今のところ、作家への個別交渉は行っておらず、電子書籍版の印税も出版社任せになるようだ。しかし、電子書籍化することで、より多くの印税を得ることができ、実際にヒット作も出てくる状況になれば、旧来型の出版社から作家が次々に流出する可能性がある。そうなると、全国の出版社や書店は、アマゾンに圧倒されてしまう可能性すらあるのだ。
 今回の契約書は日本の出版社にとっては、あまりにも不平等な物で、取材に応じた男性が激怒するのはよく分かる。だが、出版不況が長引く中で、対応策が練られて来なかったのも事実。アマゾンという「黒船」が、日本の出版界にどんな影響を与えるのか。注意深く見守っていく必要がありそうだ。


◇最終回「電子書籍の売り場にも嗜好性を」ダ・ヴィンチ電子ナビ編集長横里隆さん、電子書籍の話
http://www.appbank.net/2011/10/29/iphone-news/309455.php
(2011.10.29 10:17 AppBank Toshism)
としずむです。
電子書籍元年から1年。米国では Kindle Fire も発売され、ますます身近なものになりつつある電子書籍。そんな電子書籍について、ダ・ヴィンチの編集人兼ダ・ヴィンチ電子ナビ編集長、横里隆さんからお話を伺う機会を頂きました。
テーマは「電子書籍について教えてください。」です。
AppBank氏との対談をお届けします。
◎電子書籍市場について話す。 
AppBank:改めて、出版社が今、なぜ電子書籍市場の発展において足を止めているのか教えてください。
横里隆:足を止めているというよりは、「わからなくなってる」という感じです。本当にこのマーケットが拡大し、自分たちに利益をもたらすのかがわからない、どういう風にやれば日銭をかせげるのかわからない。ずっと先のことも、目先のことも分からない。
AppBank:止めているというのは少し違うと。
横: はい。それで紙に戻っています。今までわかりやすい世界、守られている中で商売をしてきたこともあると思います。やる気がないわけじゃない。けどやり方が分からない。
AppBank:アメリカでは電子書籍の方がよい状況です。(それを見て、)電子書籍に力を入れないとつぶれるかも、とは思わないのでしょうか。このままだとリストラしないといけない、今までと同じように社員に給料も払えない、コンテンツも作り続けられない。そうは考えないのでしょうか。
横: 「正常性バイアス」が働いているのだと思います。地震が起こった後にこういうことが起こったそうです。地震が起き、津波がくるという情報が流れてきた。でも、みんな「大丈夫だよね」と正常な日常が戻ってくるという方向に考えが傾いてしまう。いつもと同じ日が必ずやってくると思い込みがちなのです。
出版業界にも同じことが働いているように思います。規模は縮小するかもしれないけど、何とか残るでしょ、と。いつ来るか分からない津波に危機感を維持できない。
AppBank:既存の紙の本のビジネスと、電子書籍のビジネスは違います。お互い補完するはずだと私は考えています。価格が異なることについても一切問題ありません。iPhoneで売れたと話題になったおかげで紙の本がもっと売れたという話にもできます。そういった話は他にはありませんか。
横: 紙と電子書籍が融合して…という話は、出版業界では聞いたことはありません。埋もれていたものが、電子化して売れるようになった、というのはあります。本屋で買えないような本や、見つけられないような本を電子にすると売れるという話もあります。また、電子の本は売れる値段に調整できるところがよい、という話も聞きます。
AppBank:企画段階で「これは電子書籍にすべきだ!」というのはありますか。
横: ネガティブに企画が生まれる場合はあります。紙の本を出せないとなったときに、オンデマンド出版にするか電子書籍にするかという選択肢が挙がることがあります。それはリスクヘッジのためですね。
AppBank:医学書は電子書籍が良いという話は聞きますね。ポジティブなものはありますか。
横: ポジティブに「こういうものこそ!」みたいな動きが出版社から生まれてくるのはこれからなのでしょうね。
AppBank:アメリカはなぜ成功したのでしょうか。
横: アメリカはもともと書店が(都市部にしか)ありません。一方で日本は「書店に行ったきっかけで買う」人が4割以上。日本の書店はテーマパーク化しています。大規模書店にいくのが楽しいし、小規模の書店も楽しい。たとえばヴィレッジバンガード。ヴィレッジバンガードの創業社長の菊池さんは、訪れた人が「僕のために本を揃えてくれたこだわりの本屋だ」と思うようにしたんだそうです。
AppBank:それであれば、本屋が電子化すべきですね。ヴィレッジバンガードが電子化すべき。
横: それは面白いと思います。あの思想がそのまま電子化したらすごいことになりますね。
AppBank:私は電子書籍は「売る人がいないから市場ができない」つまり、本屋がないとずっと思っています。本屋に嗜好性があるならば、本屋が電子化すればいい。iTunesのよりも嗜好性の高い「お店」がほしい。
横: 書店の方が危機感がありますので、あり得ると思います。リアル店舗がアンテナショップとして機能してもいいと思います。両方でフィードバックし合うのもいいですね。巨大な書店と、ヴィレッジバンガードのような、色濃い、専門性のあるところと両方があればいいと思います。
AppBank:Google書籍検索のような中身を検索できる機能もそうですけど、「この本屋から買いたい」って要素がどんどん生まれなくては本が売れていかないと思うんです。(電子書籍市場ができるかどうかは)コンテンツも頑張るべきなのですが、結局は流通するかどうかの話だと思っています。
横: そうですね。そういう本屋に引っ張られて出版側も変わってくると思います。「売ってくれる場所」に合わせたコンテンツ作りも始まることになり、さらに回っていきますよね。ヴィレッジバンガードでこそ売れる書籍であったりとか。
例えば長野県安曇野の本屋で売れる書籍を作り、その土地の人に合ったものにする。品揃えも揃える。地元の人はもちろん買うのだけども、全国からやってきた人もネット経由でその書店の書籍を買い、旅行する時にはここの本屋で買ってからいこうということにもなる。その両方の流れがつながるとおもしろい。
電子の本屋についてさらに話す。
AppBank:「このリアルの本屋にきてこの本を買えば、電子版が無料になります」というのはどうですか。本屋にいかないと電子版が無料にならない、というのをやってほしい。ネットじゃなく本屋に行かないと電子版が無料にならない。
横: うんうん。それは私たちのような、紙の本に囚われている人にはいいですね。私はそれは出版社がするのがいいと思っていました。本屋と組み合わせるのはもっといいですね。それいいなー。
*バーンズアンドノーブル書店内では、WiFi経由で、電子版の立ち読みができ、データの購入もそのままできるそうです。
AppBank:私は本屋が好きなので、みんな本屋に行って欲しいですね。
横: 日本の本屋は、ふらっと行って、何となく手に取って、買ったり買わなかったりする場所。訪れた人を刺激する何かがある場所でもあります。
AppBank:電子書籍はその力を実際の書店から借りればいいと思います。
◎電子書籍端末の話
AppBank:話は変わりますが、どのような端末が生き残ると思いますか。
横: ネット社会のキーワードはやさしさだと思います。やさしい端末。使っていて、気持ちがなごむような端末がいいですね。電子端末は便利機器なので、目的に向かってまっすぐ進むような使い方がされています。そこで、風に吹かれてのんびりするような使い方があるといいなと思います。
AppBank:使う人の生活を便利にするだけじゃなく豊かにする要素が必要ということですよね。
横: ですね。iPhone には始めからそういった遊び心が込められていますね。その人の使っているケースやアプリを使う人の人間性すら見えてくるような。。。
AppBank:電子書籍業界。誰がキーマンになるのでしょうか。コンテンツ側、流通側、デバイスメーカーその他いろいろあると思いますが。。。
横: 去年は出版社以外のクリエイター、ベンチャー企業がそうでした。これからも外部の方が開拓していくのかなと思っています。そして何よりも、ユーザーからのつきあげが必要です。サイバーマンガ 1号の何が面白かったかというと、自分たちはこういう漫画が読みたい、というのがあったところです。コミックやラノベが盛り上がるのは同人誌の世界があるからです。それは出版社がコントロールして作ったものではありません。個人や受け手の人たちがキーマンだと思います。
◎ダ・ヴィンチがAppBankで連載決定!
AppBank:電子書籍ストアが乱立しています。ユーザーは混乱していると思います。
横: そうなればなるほど、ダ・ヴィンチ電子ナビの価値が高まると考えています。
AppBank:電子書籍「市場」には基盤がないと思います。もっとみんな買おうよ、という仕組みがありません。それは誰がやるのでしょうか。
横: ダ・ヴィンチ電子ナビがやります。そのためにやっています。
AppBank:AppBankでもそういった情報を発信していきたいと考えているのですが、協力していただけませんでしょうか。
横: もちろん!


◇第3回「理想の電子書籍を想像する」- ダ・ヴィンチ電子ナビ編集長横里隆さん、電子書籍の話
http://www.appbank.net/2011/10/28/iphone-news/309404.php
(2011.10.28 App Bank Toshism)
としずむです。
電子書籍元年から1年。米国では Kindle Fire も発売され、ますます身近なものになりつつある電子書籍。そんな電子書籍について、ダ・ヴィンチの編集人兼ダ・ヴィンチ電子ナビ編集長、横里隆さんからお話を伺う機会を頂きました。
テーマは「電子書籍について教えてください。」です。
AppBank氏との対談をお届けします。
◎紙フェチと電子的な何か
AppBank:AppBank:僕はやっぱり紙の本が好きです。アプリの仕事をしているのに。それってなんなのでしょうか。
横里隆:紙の本は何千年もの期間、耐えてきた形態です。ずっと生き残ってきた形態にはすごい力があります。一方で、私たちが生まれたときから電子書籍しかなかったら、紙の本に力は感じないと思います。そういう意味で私たちは過渡期にあります。
AppBank:なるほど。「好きな牛丼チェーン店はすき家か吉野家か」みたいな話ですね。僕は絶対吉野家なのですが、すき家の人たちはすき家で食べてきたんだろうなぁって分かるんです。
横: 僕たちが吉野家好きって言うときは、若い頃にお金がない中、吉野家の牛丼を食べておいしかったという思い出も背負いながら好きだと言っているのだと思います。
AppBank:体なんですかねぇ。体が選ぶのですかねぇ。
横: だと思います。音楽で演歌が好きな世代とか尾崎豊が好きな世代とか、みんな同じだと思います。
AppBank:そのような嗜好性を、電子書籍は自然に作れるのでしょうか。
横: いいえ。今のままでは足りません。発明が必要です。
AppBank:面白かった電子書籍は他にもありましたか。
横: サイバーマンガ 1号。「くだらないなぁ!!!」と心から思える、アニメーションのような電子書籍です。
AppBank:面白かった理由を教えてください。
横: 機能とか便利とかの感覚で作られていません。内容も、作り方も遊んでます。同人誌みたいなもので、プロではない方々が楽しんで作っています。人気ランキングもあったりして、そこで利用者とのやりとりもあります。あ、こういうものがもっとでてきたら面白くなると思いました。
「電子書籍の表現が好きなんだ!」みたいなものが増えていかないといけないと考えています。色んな会社が電子書籍化を進めていますが、その動機は、「このままだと出版業界はしりすぼみだから、過去の遺産があるから」です。
AppBank:アメリカの電子書籍には嗜好性がいっぱいあって楽しいなぁ!って思わせる物が多いですよ。 Our Choiceも楽しいなぁ。って思えるし、その積み重ねを感じるんだけどなぁ。
AppBank:としずむ:アプリで言えば、大辞林はいいですよね。
AppBank:出版社ではない人ががんばっていますね。そういうことなんですかね。
横: そう思います。やはり昨年の電子書籍アワードで注目されていた人っていうのはそういった外部の業界の方が多かった。
◎横里さんが電子書籍を作るなら。
AppBank:では、「自分なら電子書籍はこう作る!」というものをを教えてください。
横: まずギミック、機能で工夫が欲しいです。同時に、嗜好性、フェチ心をみたしてくれるようなものが欲しいですね。
AppBank:はい。
横: ギミックでいうと、Kindle のような朗読機能は必須です。速読機能も必要です。たとえば120ページの書籍を1ページ1分で読んだら2時間ですよね。そう計算して、2時間で読めるように朗読する機能、もしくは文字の色が2時間で読めるように変化していく機能が欲しいですね。
その表示の仕方に合わせて読めば、とにかく2時間で読めるよ。みたいな。
AppBank:なんだかすごいことになっていますね。
横: あと世の中でよくある速読は、本を面でとらえる読み方です。日本語は漢字が多く、漢字はイラストだからそういう読み方が可能になる。もしくは、鍵括弧だけ目で追うという速読法もあります。これらの速読システムを分解して、漢字だけが浮き立つように濃淡を付けたり、鍵括弧だけが目立つようにする、といった機能が欲しい。
AppBank:その速読機能というのは、新書とかビジネス書向けですよね。
横: です。小説には向きません。小説はゆっくり読めばいい。
AppBank:それは要約機能と同じだと感じるのですが。
横: いいえ、要約とは違います。この本を30分で読むにはどういうスピードなのかを教えてくれたり、キーワードが浮き出てくる仕組みを用意して30分で読めるようにしたい。他には、SNSと連携させて、色んな人が引いた赤線を共有する。そうすれば、みんなが気になっているところだけを読めるようになります。
AppBank:SNSは面白いですね。みんなが気になっている部分が浮き出るのはいいですね。受動的で。 
横: そういうことを重ねていくと、ビジネス書や啓蒙書は短い時間で読めるようになります。
AppBank:かつサマリみたいな説明も事前にあると素早く読めそうですね。
横: けれどサマリ、例えば amazon とかのレビューなどでも「誰かの解釈」を読んでから本を読むとその人の読んだもの、その人が理解したものになってしまう。でも自分で読むと時間がかかる。その中間だと良いですよね。小説には行間があるので難しいですけどね。
AppBank:嗜好性を満たす電子書籍について教えてください。
横: 嗜好性を高めるには「わたしの」電子書籍と感じてもらうことが必要です。紙が優れているのは、持もっていたいという気持ちを高めてくれるところ。
そこには紙の書籍を作って来た人々の偏執的な愛情があります。ママ、読んで!は、「私だけ」と思えるものになっています。そういうことですよね。
装丁・デザインもフレキシブルに選べるようになっていくとよいと思います。たとえば、京極夏彦氏の新作は、単行本、文庫本、新書、電子書籍の4形態で同時発売し、すべて装丁が違います。値段は若干違うのみです。これはよく考えたな、と思います。価値観が多様化する中、ユーザーの嗜好に選択肢を与える売り方だと思います。
紙には、手触りやインクなど、「紙フェチ」を生むものがたくさんあります。電子はありません。「便利だよね」だけがあります。これから、電子書籍という形態に喜びを感じて、「こういう仕掛けがあるのか。ふふふ」とか思いながら作っていく人たちがでてくると、嗜好性がでてきます。
AppBank:弊社の村井は、2ちゃんねるを見ながらテレビ見ています。リアルタイムでみんなの解釈を見ながらテレビをみるんです。アニメを見たときも、みんなの解釈をウェブで確認するんです。それは電子的な嗜好性だと思います。
横: ニコ動なんかはまさにそうだと思います。何かをインプットすると、人は出したくなります。これは人間が進化するための本能だと思っています。何かの(情報)を入れて、消化して、出す。この繰り返しが気持ち良いのだと思います。
私が子どもころは、ひょうきん族やドリフを見たら翌日学校で話題にしました。話題にすると、またコンテンツの魅力が増して、さらにインプットが楽しくなります。今は、インプット/アウトプットが同時になっています。これはすごいと思います。
(最終回に続く)


◇EPUB3電子雑誌対応、Sony Tablet向け電子書籍サービス開始
(2011年10月28日 ASCII.jp編集部)
http://ascii.jp/elem/000/000/645/645852/
 ソニーは、Androidタブレット「Sony Tablet」向けサービスの拡充を発表した。電子書籍販売サイト「Reader Store」における対応コンテンツの販売をはじめ、チャットアプリ「ビデオチャット for Sony Tablet - plugged into Skype」、「Sony Tablet P」用地図情報アプリの配信、SDK公開サイトの開設などを行なっている。
◎カラーおよびEPUB3形式の電子雑誌を配信
 Reader Storeは、ソニーの電子書籍端末「Reader」対応の電子書籍販売サイト。すでに約3万冊(カラーコンテンツを除く)を取り揃えており、Sony Tablet向けとして雑誌/絵本などのカラーおよびEPUB3コンテンツを用意(10月中には約200冊となる予定)。「AERA」「DIME」「NEWS」「SPA!」などがすでに購入可能だ。
◎電子書籍販売サイト「Reader Store」
 また、今回の発表に合わせてリニューアルを実施。総合トップ、書籍/コミック/雑誌カテゴリーを開設し、検索しやすくした。ソニー独自の推薦技術「VoyAgent」(ボヤージェント)を採用し、ユーザーの購入履歴や会員ユーザーの購買傾向を元にお勧めのコンテンツを紹介する機能を搭載している。
 購入したコンテンツの閲覧には、新たにXMDF/.book形式電子書籍に対応した閲覧アプリ「Reader for Sony Tablet」(バージョン2、無料)をAndroidマーケットから入手する必要がある。また、EPUB3形式コンテンツの閲覧には、Reader for Sony Tabletの機能を拡張する「Reader(日本語・拡張機能)」(無料)のインストールが必要だ。
◎「PetaMap ガイド&ナビ」
 「PetaMapガイド&ナビ」は、全国100万件に及ぶスポット情報サービス「PetaMap」(ペタマップ)の情報を利用できるSony Tablet P用アプリ。2画面ならではの操作感でナビ機能を利用できるほか、外出前のプランニング、お気に入りスポット登録などの機能を使ってオリジナルマップも作成できる。
 このほかソニーは、ビデオチャットアプリ「Skype」と連動する、ビデオ/音声/テキストチャットアプリ「ビデオチャット for Sony Tablet - plugged into Skype」の配信も開始した。対応はSony Tablet Pのみとなっている。
 Sony Tablet SDK公開サイト「Sndroid Developer Site」もオープンし、Sony Tablet P用2画面アプリ開発用SDK、「Sony Tablet S」およびSony Tablet Pエミュレーターなどを順次提供予定だ。


◇第2回「これこそ電子書籍!」- 電子書籍をめぐる対談。ダ・ヴィンチ電子ナビ編集長横里隆さん
http://www.appbank.net/2011/10/28/iphone-news/309390.php
(2011.10.28 App Bank Toshism)
としずむです。
電子書籍元年から1年。米国では Kindle Fire も発売され、ますます身近なものになりつつある電子書籍。そんな電子書籍について、ダ・ヴィンチの編集人兼ダ・ヴィンチ電子ナビ編集長、横里隆さんからお話を伺う機会を頂きました。
テーマは「電子書籍について教えてください。」です。
AppBank氏との対談をお届けします。
◎これこそ電子書籍!と思えた物に出会えましたか?
AppBank:AppBank:アメリカは電子書籍市場が成り立っています。書籍の売り上げを電子書籍の売り上げが超えるほどと言われています。でも、日本ではそうなっていませんし、そうなるとも思えません。
なぜこのような違いがあるのでしょうか。端末もコンテンツもあるのに、突き抜けていません。すごくおもしろくて革命的な電子書籍が生まれる可能性はあるのでしょうか?素晴らしい電子書籍が生まれたとして、市場は生まれるのでしょうか。
横里隆:可能性は絶対にあります。デバイスは不動産、土地であり、枠。その中のお店がコンテンツ。そこがまだまだなだけです。
AppBank:iPhoneアプリの場合、書籍はゲームやツールと一緒に「アプリとして」並べられてしまいます。本屋に行ったら本を買おうと思うのとは大きく違います。同じ場所に陳列されて、そこで注意を引く強さがまだまだです。
電子書籍のこれが良かった!という声に勢いが足りません。
横: 何かが足りないのだと思います。
AppBank:これこそが電子書籍。というものは何かありますか。
ダ・ヴィンチ電子書籍アワード2011で個人的に印象に残っていたのは、オトバンクのママ、読んで!シリーズです。両親が朗読したものを子供が再生することができるアプリです。
AppBank:どの点がすごかったのでしょうか。
横: 親が声を録音して子供に与える点。そこを発明だと思いました。
AppBank:もう少し詳しく教えてください。
横: 親が子に読み聞かせする期間は、実際には短い期間です。その、ある一瞬の親と子のきらきらした関係を、パッケージングして永遠にとっておける点がすごいなと。
AppBank:子どもが本に触れる最初の瞬間でもありますね。本に触れるちょうどその時。
横: 言葉はコミュニケーションの基本です。母親の愛情がこもった言葉。それがパッケージングされた商品になります。今までに、この個別の愛情を商品の機能であり価値にしているものはありませんでした。
子どもにしてみれば、大人になったときにふと思い出して再生したときに、母親がこんなふうに読んでくれたんだと感じることができるわけです。それは代えがたいものになるんじゃないかなぁと。
AppBank:それは面白いですね。
横: 愛情がパッケージングされたことで、子どもにとっての嗜好品になります。かけがえのない「私の」本になります。ずっと抱きしめていたいくらい。
だからその、機能性と嗜好性がセットになっているので発明だと感じました。
AppBank:なるほど。
横: 電子書籍には便利な機能を追求しがちです。音楽や映像などのリッチコンテンツが追加されたアプリがたくさんあります。でも、それってリッチなの?と思います。スパイスにはなっていますが、紙の本に負けない嗜好性がそこにあるかは微妙です。
ただ、ママ読んでにはそれができていた。
(第3回に続く)


◇和歌山県有田川町の公共図書館が電子書籍貸出サービスを導入へ
(2011年10月28日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19413
 和歌山県有田郡有田川町の有田川町地域交流センター(ALEC)に設置されている図書館が、2011年11月3日から電子書籍サービスを導入するようです。和歌山県内では初で、町としては全国初のようです。導入される「有田川Web-Library」では、電子書籍や郷土資料のほか、町主催で実施した『絵本コンクール』の優秀作品をデジタル化して作成する独自の絵本コンテンツ等1,000タイトルを提供するとのことで、利用者のPCからだけでなく、iPadを通じても利用できるようです。ALECの館長ブログの記事によると、11月3日には公開記念のイベントが同館で開催されるようです。
◎いよいよ登場!!! Web-Library… 全国の町村では初めてです!! (アレックへようこそ! 2011/10/27付けの記事)http://blogs.yahoo.co.jp/aleccenter704/27989747.html
◎有田川町様に電子図書館システムを構築 (株式会社富士通マーケティング 2011/10/27付けのプレスリリース)http://www.fjm.fujitsu.com/news/release/2011/111027.html
◎有田川Library http://www.town.aridagawa.lg.jp/library/top.html


◇Google、世界30か国におけるスマートフォンユーザの行動・意識調査の結果を公表
(2011年10月28日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19409
 2011年10月27日に、Googleが、IPSOS、モバイルマーケティング協会と共同で、世界30か国、30,000人のスマートフォンユーザを対象に実施した、スマートフォンに関する大規模な行動・意識調査の結果を公表しました。調査は、スマートフォンの普及率、利用状況・シーン、使用用途、オンラインコマース(情報収集と購入活動)、広告への反応の5つに分けられており、“Our Mobile Planet”のウェブサイトで、調査項目や対象国を自由に設定して、インタラクティブに調査結果を閲覧できるようです。
◎Our Mobile Planet http://www.ourmobileplanet.com/
◎世界のスマートフォン利用に関する大規模調査サイトを公開します (Google Japan Blog 2011/10/27付けの記事)http://googlejapan.blogspot.com/2011/10/blog-post_27.html


◇欧州委員会、大規模デジタル化テキスト処理の改善やノウハウ共有を目的としたIMPACT Centre of Competenceを設立
(2011年10月28日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19402
 2011年10月24-25日に、英国図書館(BL)において、大規模デジタル化におけるテキスト化処理の改善やノウハウの共有等を目指す欧州のプロジェクト“IMPACT”の最終カンファレンスが開催され、その席で欧州委員会(EC)情報社会・メディア総局(Information Society and Media Directorate General)のKhalil Rouhana氏が、“IMPACT”プロジェクトを引き継いだ、IMPACT Centre of Competenceの設立を発表したようです。IMPACT Centre of Competenceは、欧州の歴史的な印刷資料のデジタル化を、より高品質で、より早く、そしてより安く行なうこと、そしてデジタル化のワークフローに関わるツールやサービス、知識の共有等を目的とするようです。
◎IMPACT Centre of Competence http://www.digitisation.eu/
◎IMPACT Centre of Competence launched! (IMPACT 2011/10/25付けの記事)http://www.impact-project.eu/news/news-detail/?tx_ttnews[tt_news]=72&cHash=999a3b617eba9a1127588bb0148be11c
◎The EC Digital Agenda and Official Launch of the IMPACT Centre of Competence (IMPACT 2011/10/25付けのブログ記事)http://impactocr.wordpress.com/2011/10/25/the-ec-digital-agenda-and-official-launch-of-the-impact-centre-of-competence/
◎Introduction to the IMPACT Centre of Competence (IMPACT 2011/10/25付けのブログ記事)http://impactocr.wordpress.com/2011/10/25/introduction-to-the-impact-centre-of-competence/


◇第1回「電子書籍に足りないものとは?」- 電子書籍をめぐる対談。ダ・ヴィンチ電子ナビ編集長横里隆さん
(2011.10.27 APP BANK, Toshism)
http://www.appbank.net/2011/10/27/iphone-news/309356.php
としずむです。
電子書籍元年から1年。米国では Kindle Fire も発売され、ますます身近なものになりつつある電子書籍。そんな電子書籍について、「新しい本やマンガとの出会いをつくる雑誌 ダ・ヴィンチ」の編集人兼「ダ・ヴィンチ電子ナビ」編集長、横里隆さんからお話を伺う機会を頂きました。
テーマは「電子書籍について教えてください。」です。
AppBank氏との対談をお届けします。
◎電子書籍に足りないものとは?
AppBank:AppBank:今日はありがとうございます。あの「今読みたい本を教えてくれる雑誌ダ・ヴィンチ」編集人の横里さんとお話することができ光栄です。今回は「電子書籍」と「電子書籍市場」という二つのテーマについてお話させてもらいたいと考えています。
この話を始めるにあたり、私が今抱いている電子書籍に対する認識を話させて下さい。いきなりですが、App Store においては電子書籍というサービスは存在していないと考えています。
どういう事かというと、出版社が提供しているコンテンツ(の一部)を「出版社側、メディア側が」電子書籍と呼んでいるだけで、それは「消費者が欲するような言葉」つまり、サービスではないと感じています。また利用者側からするとアプリの中の電子書籍という一カテゴリです。まだまだ電子書籍という言葉が独立したサービスとして消費者に届いていません。
市場において供給側が一方的に提供しているのが電子書籍で、求める側とかみ合っていません。消費者側に求められる電子書籍についてもっと話してみたい、もっと知りたいと考えています。
横里さんは電子書籍とはどのようなものだとお考えですか。
横里隆(以下「横」):ダ・ヴィンチを立ち上げたとき、本の定義について議論になりました。考え始めると「これが本だ!」というものが無いのです。結論としては、360度マルチの好奇心に応えるものが本だよね、ということになりました。
そこから、ダ・ヴィンチという雑誌名になりました。レオナルド・ダ・ヴィンチが360度の方向に向かって才能を発揮していたところから来ています。好奇心のままになんにでも応えていく。
実は本の定義とはよく分からない。本とは知識なのか娯楽なのか、教科書なのか。電子書籍も同じだと思います。データを電子書籍と呼ぶ人もいれば、ゲームをそう呼ぶ人もいると思います。この境界線はこれからますますあいまいになっていくと思われます。
出版業界の人間が「電子書籍」と呼ぶのは、過去の遺産を活かして、今後もこれで食べていきたいという気持ちの表れだと思います。
出版業界には長い歴史とノウハウがあります。そして人類が蓄積してきたアーカイブがあります。それを活用していくと考えると一つ意味があるのかなと。
その何百年と蓄積されたものの中に「本」のイメージや雰囲気、感覚的な何かが刻み込まれていて、それを活用して電子書籍にすることはできます。
そういった過去の資産を活かしてビジネスにしていこうという気持ちの表れや動きが電子書籍であると言えますね。
AppBank:電子書籍とは、これまで本として残してきたものを広げていく動きと思えばいいのでしょうか。
横: はい。
AppBank:それで作られた物をユーザーが選ぶのでしょうか?
横: 現在の利用者が、これまで本と一緒に体験したものがあるから成り立つという部分はあります。ただ電子書籍には形がありません。10年後20年後形を失っていき「書籍って何だっけ?」ってことになるかもしれない。
そのため、ユーザーにとって電子書籍を嗜好品にするのがむずかしいですね。
AppBank:それは紙の本のように、ということでしょうか。
横: そうです。電子書籍が便利、便利ってだけだとだめですね。
そこには何か楽しめる、生理的にそれが好きと思える、「体の記憶に訴える何か」嗜好品としての要素が必要だと思っています。
それが電子書籍には足りません。
AppBank:私は紙の本が好きなので、よくわかります。本には持ち運びたい何かがあるし、枕元に置いて読みたくなる何かがあります。
横: 一方で、デバイスは嗜好品になります。iPhoneやiPadが好き、パソコンの○○が好き。今はそのような状況です。
電子書籍と呼ばれるコンテンツには嗜好性が乏しい一方で、デバイスがユーザーの欲望を満たしてくれる、足りないところを埋めてくれている感じはします。
デバイスの数が多いので、混乱を招いているとも思いますが。
(第2回に続く)


◇米Amazon、第3四半期は増収減益、「Kindle Fire」は予約好調を受け数百万台増産へ
(2011-10-26 08:21:20 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2834/
 Amazon社(本社:米国ワシントン州)は現地時間10月25日、2011年第3四半期の業績発表を行った。
 売上高は前年同期の75億6000万ドル(5800億円)から44%増加して108億8000万ドル(8300億円)、営業利益は7,900万ドル(60億円)、純利益は同73%減の6,300万ドル(48億円)。
 今期は9月28日にKindle Fire等、電子書籍端末の新モデルを投入。発売後3週間で「Kindle」の電子ペーパー・モデルの受注は前回発売時の2倍に到達。「Kindle Fire」の予約好調を受け、当初の予定より数百万台増産する体制に入っているとのこと。【hon.jp】
◎Amazon社のニュースリリース http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=176060&p=irol-newsArticle_pf&ID=1621411&highlight=


◇シリコンバレー101 436 Kindle断片化に直面、それでもHTML5/CSS3の新フォーマットに移行
(2011/10/26 マイコミジャーナル Yoichi Yamashita)
http://journal.mycom.co.jp/column/svalley/436/
 米Amazon.comがMOBIベースに代わるKindleの新フォーマット「Kindle Format 8 (KF8)」を発表した。HTML5とCSS3をサポートし、埋め込みフォント、文字見出しなど150以上のフォーマット機能が追加される。これにより絵本やコミック、技術書、料理本など、リッチなフォーマットやデザインを用いたKindleコンテンツが可能になる。
 これまでMOBIをベースにしたKindleフォーマットのレイアウトに不満(マージン、行端ぞろえ、ハイフネーション・サポートなど)を訴えていたパブリッシャーやデザイナーは多く、またEPUB3.0に対抗(歩調を合わせる?)する上でも、HTML5とCSS3をベースにした新フォーマットへの移行は必然だったと言える。しかし、書籍フォーマットの変更はプラットフォームを刷新するような改革であり、米国の電子書籍市場で圧倒的なシェアを持つKindleといえども大きなリスクを伴う。KF8のFAQページを読むと、既存のKindleユーザーやパートナーを刺激しないようにAmazonが努めているのが明らかだ。それでもKF8の発表には歓迎と失望の両極端の反応が見られる。
◎Kindle初のカラー液晶搭載リーダー「Kindle Fire」が初のKF8対応に
 アナリストのHugh McGuire氏が今年4月に「"インターネット"と"本"の違いがとても曖昧になってきて、5年のうちに消滅するだろう。その変化に今から備えよう」とツイートしたのが賛否両論の議論を呼んだ。これを好意的に受け取る人は、おそらくAmazonのKF8へのシフトを歓迎する。逆に「Webページと本をごっちゃにするな!」と強く感じた人は今、AmazonのKF8への移り方に戸惑っていると思う。
 今日の電子書籍の多くは、印刷書籍の体裁やレイアウトをそのまま電子書籍リーダーや電子書籍アプリケーションで再現しようとしている。辞書機能やWikipedia検索など電子版ならではの機能も備えるが、基本的に文章や情報が印刷版と同じように本に閉じ込められている。しかし、電子書籍リーダーやアプリケーションはネット接続できる場合が多く、次第にそのメリットが電子書籍作りに取り込まれていくとMcGuire氏は予想する。WebページやWebサービスとの連係が高まり、例えば電子書籍の特定のページやパラグラフ、イメージ、表などにリンクを張れたり、「1945年」の「東京」について言及した本を探し出すような横断検索など、あらゆる本の中身に柔軟にアクセスできるようになると見る。他にも、全米紙USA Todayがオンライン版のデータベースへのアクセスを商用利用に限って有料としているのと同じように、電子書籍でもAPIアクセスに対する課金という新たな収入モデルが出てくる可能性も指摘している。HTMLベースの書籍フォーマットの採用は、本をWebの世界に溶け込ませる第1歩になるというわけだ。
 現時点でKF8の機能はレイアウトに関するHTMLタグとCSS3属性ばかりで、オーディオや動画もサポートしていない。だが、HTML/CSSべースのフォーマットに移ってしまえば、将来のアップデートで容易にWeb標準の様々な機能を追加できるから、電子書籍に先進的機能を求めるKindleユーザーはKF8を歓迎している。
◎第1-第3世代のKindleはKF8に対応せず
 一方で、本というまとまった形を大事にする人たちは、KF8でリッチなレイアウトが実現することを歓迎しながらも、本の断片化を危ぶんでいる。例えば、特定のページへのリンクは本のページをばらばらにして利用するようなものである。またKF8をサポートするのは第4世代以降のKindle端末のみで、第1-第3世代はMOBIベースのフォーマットのままだ。パブリッシャーは新ツールKindleGen 2を使ってKF8とMOBIベースの両方に対応できるが、KF8向けの凝ったレイアウトをMOBIベースに変換するとレイアウトの劣化は避けられない。同じ本で、レイアウトや読書体験が異なることになる。
 読者は読みにくいレイアウトをKindleではなく、出版社やデザイナーの力不足、または電子書籍の限界だと考えるだろう。だから、NYTベストセラー作品の電子書籍版のフォーマットも手がけたことがあるGuido Henkel氏は、「Amazonの新しいKindle電子書籍フォーマットの導入は大きなつまづきになる」と警戒する。同氏は、すべてのKindleリーダー端末をKF8対応にアップデートするか、またはKF8とMOBIベースのフォーマットでそれぞれ読者がベストの読書体験が得られるようにするべきだと主張している。後者は2つのフォーマットでそれぞれレイアウトを用意する必要があり、製作側の負担が増える。1冊の本に2つのレイアウトが存在しては消費者を混乱させる可能性もある。前者については、Amazonが第1-第3世代のKindle向けにKF8対応アップデートを提供しない理由を明らかにしないので、実現可能なのかは分からない。ネット上のコメントも「初期のKindleにモダンブラウザは負担」「KF8対応を最新機種に狭めることで意図的に買い換えを促している」というように様々だ。ただ現時点でAmazonがKF8で動画タグやJavaScriptをサポートせず、既存のKindle書籍と大きく異なるKindleコンテンツが作られるのを防ごうとしていることを考えると、おそらく第1-第3世代のKindleでは十分なKF8サポートが難しいのだろう。まずはKF8とMOBIベースの機能の差を抑えて、第4世代以降のKindle端末が主流になるタイミングを見計らって、Webとの親和性を高める機能やマルチメディア機能をKF8に追加するのではないだろうか。いずれにせよ、Kindle書籍を提供するパブリッシャーは今後しばらく、MOBIベースのKindleフォーマットとHTML5/CSS3ベースのKF8のどちらに軸足を置いてKindle書籍を設計・デザインするか悩むことになる。
 McGuire氏が指摘するように、ネットに本を溶け込ませれば、本離れが進む世代が本のコンテンツに触れる機会は増えるだろう。印刷書籍はいつでも読む人に同じ読書体験を提供する。それは印刷書籍の大きなメリットであり、だからわれわれは本の不変の形をイメージして、Kindle書籍もいま手元にあるKindle端末で、この先ずっと同じように読めると期待してしまう。だが電子書籍と電子書籍リーダーの関係は、Webコンテンツとブラウザに近いものになろうとしている。同じコンテンツでも表現がどんどん進化し、最新のデバイスとアプリケーションを使って新たな読書体験を味わえる。ただし、古いデバイスやアプリケーションでは使えない機能、読めないコンテンツが出てくるだろう。そうした電子書籍時代の本のあり方を、Amazonはこれから少しずつユーザーに浸透させる。本当の意味での、印刷書籍から電子書籍へのシフトに挑むことになる。


◇海外はどうとらえたか:Amazon、今年日本で電子書籍ストアを開始
(2011年10月25日 10時00分 eBook USER Michael Kozlowski,Good e-Reader Blog)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1110/25/news022.html
 AmazonはKindle Storeをグローバルに展開しつつある。ドイツ、フランス、スペインなどの国々で2011年末から2012年第1四半期までにサービス開始予定だが、同社は現在、日本でのサービスインを目指し大手出版社と詰めの交渉に入っている。海外からの視点をお届けしよう。
 Amazonは今年電子書籍ストアを多くの国々で開始し、グローバルでの規模を拡大しつつある。ドイツ、フランス、スペインなどの国々で2011年末から2012年第1四半期までにサービス開始予定となっているが、日本経済新聞によると、同社は現在、日本の大手出版社との交渉に入っている。
 2010年12月に「PRS-650」を発売したソニーは、現在日本の電子書籍市場で最も存在感のある企業の1つだ。同社はすべての大手出版社、新聞社、漫画出版社とReader Store経由でコンテンツを販売する契約を交わした。日本市場への参入はソニーにとっては2度目のことで、今回はうまくいった。その理由は部分的には電子書籍が広く受け入れられつつあるということだが、技術に対する人々の認知が高まりつつあるということも挙げられよう。
 Amazonはこのマーケットで競争する2番目の国際的企業になろうとしている。同社は数カ月にわたって日本の出版社および新聞社と交渉しているが、明確な契約には至っていない。出版社が抱える不安要因は、Amazonが競争を排除するために低価格でコンテンツを提供しようとする傾向がある点だ。エージェンシーモデルは日本の商習慣からするとやや異質で、Amazonは、契約を締結してもほとんど利益がないのではないかと懸念する企業と交渉を続けている。日本経済新聞によると、Amazonは契約の最終詳細をほぼ固めつつあり、価格引き下げの範囲などは事前に出版社と議論するものとしている。
 Amazonにとってまず足掛かりとなるのは、デバイスで日本語が読め、ローカライズ可能な機能を提供するためにカスタムファームを搭載した新たな第4世代Kindleを小売市場で販売することだ。日本市場で、Kindleがどのように販売されるか、またその価格がどのようになるかはまだ分かっていないが、Amazonは自社サイトだけでなく、小売市場でKindleを販売しなければならないだろうということを理解している。
 魅力的な電子書籍市場に参入する企業にとって日出ずる国は豊かな市場となっている。電子書籍および電子コミックのファイルフォーマットが複数競合しているため、まだほとんど手つかずの市場だからだ。時事通信は日本の電子書籍市場は8億4600万ドル規模、紙版書籍および雑誌について2兆円規模と算定している。


◇ルーラー、HTML5の電子書籍コンテンツを自動作成する「ebook5自動作成 サービスβ版」 を公開
(2011年10月24日 MdN DESiGN)
http://www.mdn.co.jp/di/newstopics/20401/
 株式会社ルーラー(北海道札幌市)は10月24日、HTML5で動作する電子カタログ・電子書籍ビューア「ebook5」のコンテンツを、Web経由で簡単に作成できる「ebook5自動作成サービスβ版」(https://asp.ebook5.net/login.php?mode=form)を公開した。
 「ebook5」は、ルーラーが2010年9月末から提供している、HTML5ベースの電子書籍ビューア。ページをめくる操作で快適に閲覧でき、PCやMac、iPad/iPhone、Android端末など、多くのデバイス上のWebブラウザで利用できる。これまで、コンテンツ作成にはダウンロードしたテンプレートの画像を差し替えるなどの作業が必要だったが、このほど公開された「ebook5自動作成サービスβ版」は、PDFファイルをWebブラウザからアップロードするだけで、HTML5で動作するコンテンツを自動的に作成してくれる。
 作成されたデータは7日間サーバに保存され、そのコンテンツをTwitterやFacebookで共有できる。これにより、商品カタログ・フリーペーパーなどの流通や、個人作品の発表などが簡単な操作で実現できる。このサービスは無料で利用できるが、有償ライセンス(1冊5250円?)を購入すれば、作成したコンテンツデータを自社サイトなどに設置し、公開することができる。


◇“黒船”AmazonのKindle襲来に国内勢は戦々恐々
(2011年10月24日 17時21分 ITmedia)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1110/24/news080.html
 Amazonが国内出版社と電子書籍について事前協議を進め、既に複数の出版社と合意しているもよう。国内勢は「内心は危機感でいっぱい」という。
 欧米で電子書籍旋風を巻き起こしているインターネット通販最大手の米アマゾン・ドット・コムが、日本市場参入に向け、複数の出版社と契約合意したことが20日、分かった。年内にも日本語の電子書籍購入サイトを開設し、自社の電子書籍専用端末「キンドル」も販売する見込み。日本は国内勢の参入が相次いだ昨年、「電子書籍元年」と呼ばれたが、コンテンツ不足や専用端末の販売不振もあって足踏み状態が続いている。そんな中での“黒船の襲来”は市場活性化の期待と同時に、国内勢にとって厳しい生き残り競争が始まることを意味する。(フジサンケイビジネスアイ 古川有希)
 アマゾンが製造・販売するキンドルは2007年に米国で発売され、モデルチェンジのたびに小型・軽量化が進展。米国で11月中旬以降に発売される第4世代機は最安で79ドル(約6000円)と1万円を切る低価格を実現した。米国では販売書籍数100万点以上をそろえ、すでにキンドル向けの販売冊数が紙の本を上回る“逆転現象”が起こっている。
 アマゾンは日本市場への参入をにらみ、数年前から出版各社と契約を交渉してきたが、難航したもようだ。
 背景には、日米の価格決定権の主導権の違いがある。米国では、アマゾンが価格決定権を握り、紙の本よりも大幅に安い価格を設定することで電子書籍の普及拡大を図ってきた。一方、日本は出版社に価格決定権があり、「本がダンピングされ、価格破壊が起こりかねない」(出版社幹部)という懸念をぬぐえなかった。
 だが関係者によると、アマゾンは価格や発売のタイミングについて出版社側と事前協議することを提案。PHP研究所(京都市)と基本合意に至ったほか、「現時点で大手を含む複数の出版社が合意している」(出版社幹部)という。
 これに加え、電子書籍の世界規格が統一されたことも日本進出を後押しした。欧米で電子書籍の事実上の世界規格となっている「EPUB(イーパブ)」の最新版が縦書きの日本語に対応することになり、日本でキンドルが発売される際には、日本語を表示するためのフォントが内蔵されるとみられる。
◎日本勢、「勝てる端末」開発急ぐ
 一方、アマゾンを迎え撃つ形となる日本勢は「(アマゾン参入が実現するなら)日本の電子書籍市場の拡大につながる」(ソニー)と歓迎する声もあるが、「内心は危機感でいっぱい」(業界関係者)なのが実状だ。インプレスR&Dの試算によると、2010年の日本の電子書籍市場は約650億円とまだ小さい。すでにネット通販で強い顧客基盤を持つアマゾンの上陸で、競争が激化し、淘汰(とうた)が始まるのは必至の情勢だ。
 日本市場を熟知した日本勢は、端末や配信サービスの使い勝手で差別化に挑む。
 ソニーが20日発売した専用端末「リーダー」の新製品は、無線LANや携帯電話回線に接続し、外出先などで手軽に電子書籍が購入できるよう利便性を高めた。
 また、大手書店の紀伊国屋書店が運営する「Book Web Plus」は20日から「アイフォーン」やアンドロイド端末のほか、「リーダー」にも電子書籍配信サービスを開始。凸版印刷とインテルが運営する配信サービス「BookLive!」はパソコンなどに加えアイフォーンへも対応端末を拡大。将来は流通や教育分野への進出も模索しているという。
 野村総研主任コンサルタントの前原孝章氏は「キンドルとの競争に勝てる端末を生み出さないと先行きは厳しい」と指摘する。


◇OverDrive、電子書籍貸出に関する有望な統計を発表
(2011年10月24日 eBook USER Mercy Pilkington,Good e-Reader Blog)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1110/24/news012.html
 公共図書館や学校図書館から電子書籍を貸し出す原動力となっている米OverDriveは、この動きが加速していることを示す幾つかの数字を発表した。
 電子書籍やオーディオブックを1万5千以上の公共図書館と学校図書館からダウンロード可能にする原動力となっているOverDriveは、電子書籍の貸し出しが可能な図書館の利用について幾つか驚くべき数字を発表した。それらの数字の一部は同社がこれまで取り組んできた、一般的には図書館利用者に通常結びつけて考える感情ではない「WIN」(WANT IT NOW)がうまく機能した結果にほかならない。
 GoodEReaderがリポートしたように、OverDriveはWINプラットフォームを機能強化することで、たとえ図書館にそれらすべてのタイトルを公開する予算がなくても、多くの出版社が既刊書リストと絶版書タイトルを図書館利用者に公開できるようにした。入手可能な電子書籍を出版社別のカタログで表示するだけでなく、図書館のWebサイトと幾つかの大手オンライン書籍販売小売業者を結びつけることで、図書館はアフィリエイトプログラムにより利益を得る側に立つ一方、利用者は図書館が提供していない電子書籍を購入する選択肢を得た。
 同社が発表した電子書籍貸出の人気を示す幾つかの数字とは、2010年に電子書籍の貸出数がほぼ3倍に達したこと、今年200万人の新たなユーザー登録が行われたこと、利用の21%がスマートフォンによるものであることなどだ。同社のアプリケーションは今やさまざまな電子書籍リーダー、タブレット、スマートフォンに何と900万件もインストールされている。さらに今年、OverDiriveはAmazonのKindleとソニーのReaderにこの機能を提供したことで、これまで以上に図書館利用者への影響力を拡大している。
 入手可能な電子書籍タイトルの豊富さと、著者が自分の作品を電子書籍として投稿可能にする電子インディー出版プラットフォームの利用増により、特にここ数カ月でベストセラータイトルの電子書籍が紙版書籍に近い価格で販売されており、より多くの読者がコンテンツを求めて電子書籍貸出図書館とそのWebサイトに目を向けつつある。


◇「米国デジタル公共図書館」、欧州のEuropeanaと協力関係構築で合意
(2011年10月24日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19364
 2011年10月21日付けで、米国ハーバード大学バークマンセンターを中心に設立に向けた検討が進められている「米国デジタル公共図書館」(Digital Public Library of America:DPLA)が、欧州のデジタル文化資源ポータルEuropeanaと協力関係を構築することでEuropeana側と合意したと発表しています。DPLAのシステムやデータを、Europeanaとの相互運用可能性の高いものとすることなどが合意されたようです。また、これにあわせて、両者の協力により、欧州から米国への移民に関するバーチャル展示を行う予定とのことです。
◎Digital Public Library of America and Europeana Announce Collaboration(DPLA 2011/10/21付けの情報)
http://dp.la/2011/10/21/digital-public-library-of-america-and-europeana-announce-collaboration/


◇2011年第4四半期の決算発表から:Apple、iBooks StoreのEPUB電子書籍のダウンロード点数が1億8000万点に到達
(2011年10月22日 ebook USER)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1110/22/news013.html
 iBooks StoreのEPUB電子書籍のダウンロード点数が1億8000万点に到達したことをAppleが明らかにした。
 macobserver.comの記事によると、米Appleが10月18日(現地時間)に行った2011年第4四半期の決算発表の席上で、iBooks StoreのEPUB電子書籍のダウンロード点数が1億8000万点に到達したことを明らかにした模様。
 iPadの累計販売台数が4000万台であることも発表されたので、単純計算で1台あたり平均4.5点ダウンロードされたことになる。(iBooksはiPhoneでも閲覧可能)。
 iBooks StoreはiPad発売直前の2010年4月にオープン。販売金額については明らかにされず、無料提供本も含む総ダウンロード数とみられるとしている。


◇Kindle Fireの真の競争相手はNOOK Color
(2011年10月22日 eBook USER Michael Kozlowski,Good e-Reader Blog)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1110/22/news010.html
 大手ニュースメディアはKindle Fire対Apple iPad論争を盛り上げようとしているが、実際のところそれはあまり重要ではない。業界人が話題にするのは、Kindle FireがBarnes & NobleのNOOK Colorにどのような影響を与えるかだ。
 先日サンフランシスコで開催されたe-Reader Conference 2011では1つの支配的な意見が存在した。大手ニュースメディアはKindle Fire対Apple iPad論争を盛り上げようとしているが、実際のところそれはあまり重要ではない。業界人が話題にするのは、Kindle FireがBarnes & NobleのNOOK Colorにどのような影響を与えるかだ。
 Barnes & NobleでNOOK部門の製品開発副社長を務めるダグ・クライン氏はKindle FireをNOOK Colorの最大のライバルとして見ており、Kindle Fireが同社の利益率に食い込んでくるかもしれない。
 Barnes & NobleはNOOKの売り上げで12億ドルを見込んでおり、小売チェーンの予想外の成功と見なされている。同社がこうした成功を収めている理由の一部は女性購買層によるものだ。クライン氏によると、NOOK Colorユーザーの70%は女性で、書籍、雑誌、NookKidsなどのコンテンツにアクセスするために利用しているという。249ドルというNOOK Colorの価格は、電子書籍だけでなくさまざまなメディアにフルカラーでアクセスできるデバイスを求めるほとんどのユーザーの手の届く価格レンジ内にある。
 クライン氏によると、NOOKはこれまでのAndroid製品で最も成功を収めており、販売範囲がそれを物語っているいう。NOOK ColorのAndroidエクスペリエンスはカスタムGUIとUIに組み込まれており、同社が今年初めにオープンした独自のアプリストアによってほかの電子書籍リーダーとの差別化を図っている。
 NOOK Colorの強みは雑誌、電子書籍、アプリ、NookStudy、NookKidsと大規模なコンテンツの配布システムを伴っていることだ。逆に、最大の弱みはデバイスとそのすべてのコンテンツが基本的に米国でしか販売されていないことである。デバイスを入手したければ、われわれのスポンサーであるShop e-Readersのような第三者の企業を経由する必要がある。
 AmazonのKindle Fireもフルカラータブレットであり、NOOK Colorよりもはるかに安い199ドルに値付けされている。Kindle FireもカスタムGUIを利用しており、その点でNOOK Colorに似ているわけだが、用途は固定され、ありふれたAndroidエクスペリエンスを提供するわけではない。
 11月に発売されるKindle Fireはこれまでで最も成功を収めたタブレットの1つになるべく準備を整えている。199ドルという値付けも、一般人の価格レンジ内にあるので売り上げを伸ばすだろう。Kindle FireはNOOK Colorと同じようにデザインされており、その点でデバイスは固定されたAndroidエクスペリエンスを提供し、Amazon製品とサービスと強力に連携している。Amazonは同社がKindle Fireのブートローダーを固定せず、顧客は固有のアプリケーションをロードできるとしている。
 Kindle FireはNOOK Colorがすでに提供している幅広い雑誌コンテンツを提供できないかもしれないが、Amazonは大手雑誌出版社の雑誌を定期購読あるいは単号ごとに提供できるよう交渉を進めている。Kindle Fireはより求めやすい価格で雑誌を提供しようとしているので、NOOK Colorと直接競合することになるだろう。
 Kindle Fireの大きな呼び水といえるのは、電子書籍、オーディオブック、クラウドベースのソリューションだ。Amazonは最良の電子書籍ストアの1つで、古典から現代のベストセラーまで幅広く取り扱っている。自己出版の領域でも中心的な存在となっており、ユーザーは自身の嗜好に合った著者を容易に見つけることができる。また、Amazonはaudible.comでオーディオブックを販売しており、運転中や犬の散歩をしたり、何かをしながらに本を読む(聴く)ことを好む人にとってはNOOK Color以上に魅力的な製品となるだろう。
 Kindle FireのSilk Webブラウザも非常に良くデザインされており、ひんぱんに訪問するWebサイトを自動的にキャッシュするので、ロードが非常に早い。これは非常に素晴らしく、Kindle FireがWi-Fiモデルのみで3Gあるいは4Gモデルを欠くことを考えると、オフラインで読むのに便利さを提供するかもしれない。
 Amazonの莫大な販売量を確実にする主な利点の1つはコンテンツが国際的に入手できることだ。同社はその全コンテンツライブラリーをカナダ、米国、欧州、オーストラリアなど多くの国々で販売している。これにより、書籍、雑誌、そして間もなくアプリもユーザーが国際的にダウンロードできるようになる。
 また、AmazonはKindle Fireの発表に合わせてさらにコンテンツを拡充しようとしている。同社はNetflixのような電子書籍購読サービスを提供すべく複数の出版社にアプローチしている。ただし、Penguinがある独占インタビューでAmazonが提供しようとしているサービスについて、「ほかのプラットフォームで販売されている書籍の価値を下げる」と語っていることからも分かるように、すんなりとはいかないかもしれない。
 よって、Kindle Fireは雑誌、書籍、オーディオブック、アプリ、教科書レンタル、ビデオ・オン・デマンド、Amazon Primeなどを始めとする多くのサービスを提供するだろう。同社はそのデバイスで間違いなくNOOK Colorよりも幅広いメディアエクスペリエンスを提供する。
 クライン氏は米国で2番目に売り上げが多い電子書籍リーダー製品である同社の市場シェアにKindle Fireが食い込んでくることについて心配はしていないと述べた。クライン氏はKindle Fireをマルチメディアデバイスと見なしており、NOOK Colorを純粋な読書エクスペリエンスを提供する製品だとしている。NOOK Colorの売り上げが好調な理由は「Barnes & Nobleは発見のエンジンで、顧客は新たな書籍、雑誌、ガジェットを発見することができる」からだ。
 今シーズンの液晶デバイスの最初の戦いは確実にKindle FireとBarnes & NobleのNOOK Colorの間で起こるだろう。ここにきて、Barnes & Nobleはその最大のライバルから真剣勝負を挑まれることになる。Amazonは米国の電子書籍市場全体の70%を支配しており、11月のKindle Fireタブレットの発売で力強い進歩を遂げるかもしれない。


◇Amazon、新たな電子書籍ファイルフォーマット「Kindle Format 8」を発表
(2011年10月21日 eBook USER 西尾泰三,ITmedia)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1110/21/news077.html
AmazonはHTML5とCSS3をベースとした新たな電子書籍ファイルフォーマット「Kindle Format 8」を発表した。
 米Amazon.comは10月20日(現地時間)、MOBIフォーマットに代わるKindleの新ファイルフォーマット「Kindle Format 8」を発表した。Kindle FireがKindle Format 8をサポートする最初のデバイスとなり、その後第4世代KindleおよびKindle Appなどでもサポートされる予定。
 同フォーマットはHTML5とCSS3をベースとしたファイルフォーマットとなっているのが特徴で、その意味ではEPUB 3に近いものだということもできるが、サポートされているタグの一覧を見る限り、縦書きなど日本語組版で期待されるプロパティは確認できない。
 変換ツールの「KindleGen 2」およびプレビューを行う「Kindle Previewer 2」など、新フォーマット向けの「Kindle Publisher Tools」とそのガイドラインを近日中に公開予定としている。なお、従来のMOBIフォーマットから新フォーマットへの変換も可能だが、Kindle製品でMOBIフォーマットの表示は引き続きサポートされる。


◇これで自炊は不要? 愛読者カード返送者にのみ電子書籍を配信する「i読」
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20111021_485379.html
(2011年10月21日 INTERNET Watch)
 デジタルコンテンツのDRM(著作権管理)サービスを手がけるアイドック株式会社は21日、書籍に付属する愛読者カード(アンケートハガキ)の集計・管理代行サービス「i読(あいどく)」を発表した。出版社などは、同サービスを利用することで、カード返送者に対し、メール経由でデジタルコンテンツを配布することが可能。「紙版書籍の購入者にのみ、電子書籍を無料/有料で提供する」といった用途に応用できるという。サービスの利用手数料は、戻りハガキ1枚につき100円。電子コンテンツの有料販売時などには別途費用が発生する。
 「i読」は、出版社やクリエイターを直接の対象としたサービス。紙の書籍や雑誌に付属する愛読書カードの受理および集計を、アイドック側で代行してくれる。依頼主側は、所定の内容の愛読者カードを印刷し、書籍に添付する作業が必要となる。なお、切手代はアイドックが受取人払いで負担する。
 あわせて、愛読書カードにメールアドレスを記載した一般読者に対しては、アンケートフォームのURLを送信できる。アンケート回答後には、あらかじめ用意したデジタルコンテンツをダウンロードしてもらうことが可能だ。
 対応コンテンツはPDFおよびEPUB。HTML5を利用したH.264動画、MP3音声の配信も可能。紙版書籍と同内容の電子版、ページの都合でカットされた記事、著者インタビュー動画の配信などに対応できる。また、コンテンツはiPhone、iPad、Androidで閲覧できる。WindowsやMacについても段階的に対応していく。
 なお、読者へ無料でコンテンツを提供する際は、出版社に対するダウンロード回数ごとの手数料などは発生しない。ただし有料配信する場合は、課金手数料などを差し引いた額から25%のサービス利用料が発生する
 デジタルコンテンツの配信にあたっては、アイドックのDRMサービス「bookend」を利用するため、閲覧端末や閲覧期間を出版社側の意向で制限することができる。また、コンテンツ自体も暗号化される。
 アイドックでは、購入者限定の電子コンテンツ配信サービスを提供することで「自炊と言ういろいろな意味で不自然な行為を必要ないものにします」とアピール。10月25日開催のイベント「eBPMeetup2011 電子出版2年目の課題と3年目への展望」(電子書籍を考える出版社の会主催)でも、サービス概要を説明する予定。
◎i読サービス紹介ページ http://bookend.keyring.net/aidoku/
◎プレスリリース http://www.keyring.net/topics/press/2011/1021.html


◇図書館におけるタブレット端末の活用方法や課題に関するセミナー資料(米国)
(2011年10月21日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19354
 iPadのようなタブレット端末を図書館サービスにどう取り入れるかをテーマにしたALA TechSource主催セミナーの報告がウェブサイトに掲載され、スライド資料、質疑応答で出た質問、関連文献などが公開されています。発表者は米バージニア工科大学の職員3人です。スライド資料によるとセミナーでは以下のような内容について述べられたようです。
・タブレット端末の製品比較
・図書館でタブレット端末を導入する理由
・起こりうる問題(購入、貸出、ポリシー策定、スタッフの研修、ユーザサポート、評価)
・事例紹介(バージニア工科大学などの大学図書館、学校図書館、公共図書館)
・iPadアプリ紹介
◎Continuing the Conversation: Integrating iPads and Tablet Computers into Library Services (ALA TechSource 2011/10/13付け記事)
http://www.alatechsource.org/blog/2011/10/continuing-the-conversation-integrating-ipads-and-tablet-computers-into-library-service
◎Continuing the Conversation: Integrating iPads and Tablet Computers into Library Services part 2 (ALA TechSource 2011/10/20付け記事)
http://www.alatechsource.org/blog/2011/10/continuing-the-conversation-integrating-ipads-and-tablet-computers-into-library-servi-0
◎iPads and Tablets in Libraries (発表者たちのブログ)
http://tabletsinlibraries.tumblr.com/


◇「黒船」アマゾン来襲を前にして日本の電子書籍は壊滅状態
(2011年10月20日(木)Newsweek エコノMIX異論正論 池田信夫)
http://www.newsweekjapan.jp/column/ikeda/2011/10/post-401.php
 日本経済新聞によれば、アマゾンが年内にも日本で電子書籍を販売するという。こういう記事はこれまでにも何度も出ており、今度も「狼が来た!」に終わる可能性もあるが、PHP研究所が10月中にも契約するというから、今回は根も葉もない話ではないようだ。
 アマゾンは、日本ではすでに電子書籍端末「キンドル」を投入しているが、電子書籍は売っていない。出版業界を取り仕切る取次との合意ができないからだ。日本の出版流通は委託販売という特殊な方式になっており、本はすべて取次が選んで小売店に配本し、返品自由になっている。このため取次は出版流通の要であり、出版社から本を仕入れて代金を前払いすることによって零細な出版社の金融機能も果たしている。これが電子化されると、取次は「中抜き」されてしまうからだ。
 アマゾンのキンドルは、アメリカでは販売部数で紙の書籍を超えた。部数は公表されていないが、紙の書籍100に対して電子書籍の部数は105以上だという。私もアマゾン・ドットコムのサイトで買うときは、キンドル版があれば必ずそれを買う。紙の本は届くまでに何週間もかかるが、キンドルは一瞬で届くからだ。端末も専用端末だけではなく、普通のパソコンでもiPadでも読める。
 この「黒船」に対抗して、日本の出版社や電機メーカーも昨年から電子書籍や端末を出し始めた。もっとも熱心だったのは「ガラパゴス」という冗談のような名前をつけたシャープで、500人の営業部隊を編成し、イーモバイルやツタヤなどと提携して「2011年中に売り上げ100万台をめざす」と野心的な目標を掲げた。
 しかし今までの実績は、業界の推定によると1万5000台程度。9月には営業部隊も解散し、ツタヤとの提携も解消した。他にも大日本印刷や凸版印刷などが電子出版事業に進出し、出版点数は各社を単純合計すると14万点にも達する。しかし売り上げは、関係者によると「1点あたりの平均売り上げは月に数冊」という悲惨な状態だ。
 この最大の原因は、各社がばらばらのフォーマットで出し、専用端末もメーカーごとに違うため、規格が違うと読めないなど、消費者を無視した商法にある。特にほとんどの端末がXMDFという日本独自規格に準拠しているため、キンドル端末でもiPadでも読めない。役所がこのフォーマットを標準化しようとしたが、「懇談会」が乱立して標準の標準化が必要になっている。
 そもそも電子書籍の国際標準としては、PDFやEPUBというフォーマットがあるのに、わざわざXMDFという「ガラパゴス規格」を採用したのは理解に苦しむ。縦書きやふりがなができないというのが当初の理由だったが、今年決まったEPUB3はどちらにも対応し、キンドルでもiPadでも読めるので、XMDFは宙に浮いてしまった。
 各社はあわててEPUBに対応しようとしているが、残念ながら無駄だろう。アメリカでさえ、電子書籍市場のシェアはアマゾンが70%を超え、アップルもソニーも数%のシェアしかない。あのスティーブ・ジョブズでさえ、この市場ではアマゾンに勝てなかった。消費者は「この端末で本を買おう」と考えるのではなく、書店サイトでハードカバーやペーパーバックの価格と比べてキンドルを買うからだ。
 おそらく音楽配信事業をアップルが独占したように、電子出版市場はアマゾンが独占するだろう。その代わりアマゾンは、自費出版やオンデマンド印刷など、出版ビジネスの多様化を推進している。著者や出版社にとっては、流通チャネルはどうでもよく、共通フォーマットでたくさん売れればよい。今後は「プラットフォームは全世界で数社、コンテンツは細分化」というコンピュータ産業の水平分業構造が出版でもできるだろう。


◇楽天の電子書籍ストア、ソニーの「Reader」から利用可能に、進むサービスの相互接続
(2011年10月20日 Digital Today)
http://dt.business.nifty.com/articles/7348.html
 楽天の電子書籍配信サービス「Raboo」が、2011年11月初旬からソニーの電子書籍リーダー端末「Reader」で利用可能になる。従来はパナソニック製端末「UT-PB1」とパソコンから使えたが、これをさらに拡大する。
 当初はRabooのパソコン版で購入した電子書籍をUSB経由でReader本体に取り込むサービスを始める。パソコンを介さず無線通信でReader本体からRabooの電子書籍を購入できるサービスも検討している。
 Rabooは、パナソニックに加えソニー製品に対応することで、複数の電子書籍専用端末に対応した珍しいサービスになる。今後も楽天は他社との連携を強化していく考え。
 楽天は2011年6月から、紀伊國屋書店、ソニー、パナソニックの3社と互いの電子書籍配信サービスを接続し、利用者がより多くの作品を購入、一元管理できる仕組みを検討している(関連記事)。今回の取り組みはその一環と言える。
 なおソニーは「Reader Store」、紀伊国屋書店は「BookWebPlus」を運営しているが、今後これらのサービスがどのような動きを見せるかも注目される。
 また利用者が各サービスから購入した作品を、一元管理できる環境の整備や、さらには印刷書籍を取り扱う実店舗やオンライン書店、電子書籍配信サービスの売れ筋情報が一覧できるようなランキングを主体としたポータルサイトも開設が見込まれている。(植木 皓=ニューズフロント)


◇アマゾン、年内にも日本で電子書籍 出版社と価格詰め
(2011/10/20 2:01 日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819696E3E1E29D858DE3EBE3E2E0E2E3E39F9FEAE2E2E2
 インターネット通販で世界最大手の米アマゾン・ドット・コムは日本で電子書籍事業に参入する。小学館、集英社など出版大手と価格設定などで詰めの交渉に入っており、年内にも日本語の電子書籍を購入できるサイトを開設。スマートフォン(高機能携帯電話)などに配信し、自社の電子書籍端末「キンドル」も投入する構え。日本勢も紀伊国屋書店や楽天がソニー製端末への書籍提供を始める。日本でも電子書籍の普及が本格化しそうだ。
 アマゾンは講談社、新潮社などとも交渉しており、1〜2カ月以内に数社との契約を目指している。中堅出版のPHP研究所(京都市)とは合意した。PHPは約1000点の書籍を電子化して提供する方針。
 購入者はネット上でアマゾンの電子書店にアクセスし、欲しい書籍をスマートフォンやタブレット端末、電子書籍端末にダウンロード。クレジットカードなどで支払う。
 日本参入に向け、アマゾンはこのほど米で新モデルを発表した自社の電子書籍端末「キンドル」を日本に投入することも検討する。
 米国の電子書籍市場ではアマゾンが価格決定権を握っており、9割引きといった値付けをしたり、作家と連携して話題作を電子版で先行販売したりしている。
 国内ではアマゾンの安売りを警戒する出版社側がアマゾンへの電子書籍提供に難色を示していた。アマゾンは出版社側に対し、電子書籍の発売時の価格設定や値下げのタイミングについて両者が事前に協議する仕組みを提案したもようで、交渉が進展した。
 国内では昨年から、端末メーカー、書店、印刷会社、ネット企業などが組み、電子書籍の配信サイトを立ち上げた。書籍の版権を持つ出版社は基本的に、全てのサイトに電子書籍を提供する方針だ。
 しかし書籍・雑誌の国内市場は約2兆円に対し、電子書籍の市場規模は2010年度に650億円程度。電子化された書籍が少なく、規格が乱立したため普及が遅れている。
 普及に向け国内勢は利用者の利便性を高める動きを加速している。紀伊国屋が運営する「Book Web Plus」は20日から、ソニー製の「ソニーリーダー」にも書籍の提供を始める。11月には楽天の「Raboo」も同端末に提供する予定だ。これまでソニーリーダーはソニーが運営する「リーダーストア」だけに対応していた。
 出版社は書籍の電子化を急いでいる。新潮社や講談社、学研ホールディングスは全新刊を電子化する方針を固めて作家との交渉などを始めた。小学館や角川グループホールディングスも全新刊の電子化を目指す。
 米国では4月以降、アマゾンの電子書籍の販売数が紙の書籍を上回って推移している。アマゾンの参入や出版各社の書籍電子化により、日本でも電子書籍が本格的な普及期に入る見通しだ。


◇Reader新モデル脱獄される――Androidアプリが動作
(2011年10月17日 eBook USER 西尾泰三,ITmedia)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1110/17/news069.html
 ソニーの電子書籍リーダー「Reader」の最新モデル「PRS-T1」が話題となっている。Androidベースであることを見抜いたユーザーが、いわゆる“脱獄”を果たしてしまった。
 ソニーの電子書籍リーダー「Reader」の最新モデル「PRS-T1」。海外ではすでに販売が開始されているが、ユーザーの間でちょっとした盛り上がりを見せている。
 このPRS-T1は、ソニーがカスタマイズしたAndroidがOSに採用されていることが知られている。ほとんどのユーザーはそれに気がつくことはないが、このことに興味を持ったユーザーがPRS-T1のクラックに着手しており、YouTube上では実証動画も公開された。
 vladboroda氏がYouTube上で限定公開動画として公開している動画がそれで、動画内ではドキュメントを開く際にAndroidではおなじみの「どのアプリで開きますか」という本来の挙動ではないダイアログが表示され、通常ではインストールされていない「Cool Reader」「FBReader」「Nomad Reader」などで開く様子が確認できる。
 さらに、Android端末のホーム画面をカスタマイズできる「ADW.Launcher」を利用し、一般的なAndroid端末でおなじみのホーム画面がPRS-T1のスクリーン上に表示する様子も確認できる。「Angry Birds」を起動しようとしてエラーとなるなど、まだ十分に動作するとはいえないレベルだが、非常に興味深い内容だ。ただし、現時点で具体的な手順などは一切公開されていない。
 ソニーは決して許容しないだろうし、すぐに対策を講じるだろうが、PRS-T1がE Inkベースの6インチAndroidタブレットに化ける可能性がわずかながら存在するのかもしれない。


◇AAP発表、米国内の2011年7月の電子書籍売上高は前年同期比2倍の約63億円
(2011-10-17 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2808
 【編集部記事】米mediabistro.comによると、米国の出版社業界団体の1つであるAssociation of American Publishers(本部:米国ニューヨーク州)が米国の2011年7月の市場統計情報の速報値を発表した模様。
 その内容によると、電子書籍部門の販売高は前年同月比で+105%増の8,200万ドル(約63億円)。一方、紙書籍部門では、成人向けハードカバー部門が同+30%増の9,120万ドル(約70億円)と好調だった。
 AAPは米国の300社以上の大手・中小・学術出版社などが加盟する業界団体。なお、本統計はすべて出版社純売上(卸売)ベースであるため、小売ベースでの金額はさらにこの2倍強程度になっているものと推測される。【hon.jp】
◎問合せ先: mediabistroの記事 http://www.mediabistro.com/ebooknewser/ebook-sales-up-in-july_b16702


◇米国の公共・大学・学校図書館における電子書籍利用動向の2011年版調査報告書がリリース
(2011年10月17日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19321
 米Library Journal誌とSchool Library Journal誌が実施した、第2回目となる電子書籍動向調査“2011 Ebook Penetration & Use in U.S. Libraries Survey”の報告書がリリースされたそうです。回答したのは、公共図書館1,053館、学校図書館905館、大学図書館488館の計2,446館とのことです。報告書は公共図書館編、大学図書館編、学校図書館編の3部に分かれており、いずれも有料ですが、以下のような結果概要がThe Digital Shiftで紹介されています。
・電子書籍を提供しているのは、公共図書館の82%(2010年調査より10ポイント増加)、大学図書館の95%(1ポイント増加)。
・平均提供タイトル数は、公共図書館が4,350タイトル(184%増加)、大学図書館が65,208タイトル(93%増加)。
・「電子書籍は図書館に新しいユーザを呼び込んだか?」という質問に「はい」と答えたのは、公共図書館の74%、大学図書館の33%。
・電子書籍を読むのに使われているのは、公共図書館は85%が「電子書籍リーダー」、大学図書館は72%が「PC」と回答。
・「電子書籍を提供しない理由は?」という質問に対してもっとも多かった回答は、公共図書館は「予算がない」、大学図書館は「電子書籍端末がない」。
・「今年は電子書籍の貸出はどうなると思いますか?」という質問には、公共図書館の95%、大学図書館の67%が「増える」と回答。
◎Dramatic Growth | LJ‘s Second Annual Ebook Survey (The Digital Shift 2011/10/12付けニュース)
http://www.thedigitalshift.com/2011/10/12/dramatic-growth-ljs-second-annual-ebook-survey/
◎Ebook Penetration Reports (The Digital Shift)
http://www.thedigitalshift.com/research/ebook-penetration/
◎LJ's Second Annual Ebook Survey Shows Dramatic Growth (Library Journal 2011/10/12付けニュース)
http://www.libraryjournal.com/lj/home/892381-264/ljs_second_annual_ebook_survey.html.csp


◇日本の電子書籍の来るべき未来、AmazonのKindle戦略を徹底解説
(2011年10月16日 GigaZine)
http://gigazine.net/news/20111016_amazon_kindle_draw_future/
 9月28日にAmazonがフルカラーの「Kindle Fire」を含む新たなKindleをリリースしました。iSuppliの見積もりによると、199ドル(約1万5000円)の価格が設定されているKindle Fireは製造原価が209.63ドル(約1万6200円)で、オンラインストアでの商品販売を促進するため低価格設定にしています。
 Amazon.comで見ると、すでにハードカバーよりもKindle版書籍の方が売れており、さらに爆発的な普及を目指しての価格設定なわけですが、日本はまだその流れに逆らっているところです。盤石の戦略で広がりつつあるKindleをもって、Amazonがどんな未来を描き出そうとしているのか、明らかにしていきます。
◎端末としてのKindle
 これが9月28日に発表された第4世代のKindle。大きさは横幅114mm×縦166mm×厚み8.7mmで、重さが170グラム。第3世代Kindle(Kindle Keyboard)に比べて縦サイズが小さくなり、重量も70gほど軽くなっていますが、ディスプレイは同サイズを維持しています。見た目は多少チープな素材に見えますが、これによって低価格での提供を実現しています。
 電子書籍リーダーとして使いやすいところは「軽い」という点にあります。ハードカバーの書籍を読んだり、ノートPCやタブレットでPDF化した書籍を読むとき、最大のネックになってくるのは「重い」ということ。机の上に置いた姿勢で読むということで考えるとKindleも書籍もノートPCも差はさほどありません。しかし、実際は寝転がって読書したり、移動している最中に読書をしたりするわけですが、軽いKindleであればずっと持ち続けていても体に負担がかからずに済むわけ。
 視認性も非常に高いため、ほぼ真横に近い角度からでもテキストを読むことができます。周囲に広く場所を取れないような環境であっても、ちょっと手元のスペースがあれば本を読めます。
 また、バッテリーも非常に長持ちで、1度フル充電すると1ヶ月ぐらいは使えるようにできています。これは、Kindleが電子ペーパーなので、無通信であれば「表示切り替え時」にのみ電池を消費するため。この切り替えの瞬間“だけ”バッテリーを消費しています。Kindleは電源を切った際にスクリーンセーバーとしてあらかじめ内蔵された静止画像がずっと表示され続けても問題ないのはそういう理由です。
 電子ペーパーによる画面切り替えは一種独特で、以下のムービーを見るとどのような感じなのかがよく分かります。
 Kindleには無線LANモデル以外に、スマートフォンのような3Gモデルも選択可能で、3Gモデルを購入した場合、その通信代はAmazonが全額負担しているため、ユーザが通信代を支払う必要はありません。「この本が欲しい」と思ったら、いつでもどこでもダウンロード可能です。
 この第4世代のKindleはローエンドモデルなので価格がKindle Keyboardより安く設定されています。記事執筆時点で、Kindle KeyboardはWiFi版が1万7600円、3G+WiFi版は2万1699円。一方、第4世代KindleはWiFi版で79ドル(約6000円)。
 やっぱり本は書籍としての形で持っていることに意味があるから」と考えていても、Kindleの利便性には目を見張るものがあります。単純ですが「何冊も本を持たなくても、端末内に書籍が入っている」というのは非常に便利です。Kindleの場合、「この本を購入した」というデータがAmazonに登録されているので、必要なときにAmazonクラウドからデータを取ってくることができます。内蔵メモリは2GBで、このうち、ユーザが使用可能な領域は1.25GB。ノートPCやタブレットの記憶容量として考えるとかなり少ないですが、これはネットに接続すればいつでもデータを持ってこられるので常にデータを入れておく必要がないため。
 本好きな人であれば蔵書を収納するための本棚はいくらあっても足りず、いざ地震や火事になったときにはその蔵書を全て救い出すことは不可能です。しかし、Kindleの場合は、図書館に原本を置いておいて、手元で読むときにはコピーを取っているような状態。たとえ手元のKindle端末が破損したとしても購入した本がダメになってしまうことはなく、新しい端末やKindleアプリを使えば再び同じ本を手に入れることが可能です。
◎ソフトとしてのKindle
 Kindleの端末は原価割れの価格設定になっていますが、Amazonにとってはこの端末はAmazonの電子書籍を読むための手段の1つでしかありません。Kindleでなくても大丈夫である、という証拠に、ライバル端末と目されているiPad向けにも「Kindle for iPad」を提供しています。
 スマートフォンでもKindleが使えるよう、「Kindle for iPhone」「Kindle for Android」「Kindle for Windows Phone 7」「Kindle for BlackBerry」が出ています。
 自宅や仕事用PCでも使えるよう、Windows向けにはKindle for PC、Macintosh向けにはKindle for Macがあります。
 さらに、アプリやソフトウェアのインストールができないという場合はブラウザ経由で動作するKindle Cloud Readerまで用意されています。ありとあらゆる環境で、Kindleを使えるという状態です。なお、このKindle Cloud Readerはオフラインでもダウンロードして保存することによって読むことが可能で、アップルの規約変更によってアプリ上から購入することができなくなった際に登場したもので、ここからであれば規約に縛られずに購入可能というわけ。AmazonのKindleに対する執念が感じられます。
◎どこでもKindle
 これらKindleを活用すると、このような生活を送ることができます。例えば日曜日、自宅でゆったりとKindleで読書。
 今日はここまで、となったら「しおり」を挟んでおきます。
 翌日、月曜日の出勤途中にはAndroid向けKindleでこの「しおり」の位置から続きを読めます。ちなみに、しおりを挟まなくても自動同期が行われるので、前回開いていたページを開くかどうかを選べます。
 会社に到着したらケータイをしまい、今度はPCで読書……。
 お昼休みには再びKindleに戻って読書。時間も場所もフル活用です。
◎本当の電子書籍の姿
 電子書籍は通常の書籍と異なり、フォントサイズが自由に変更できるため、字が大きければページ数は増え、字が小さければページ数は減ります。ページ下部の表記がページ数ではなくパーセンテージ表記なのは「全体の何%を読んだのか」表示するため。
 このほかに行間変更、字間調整、読み上げ、回転が設定できます。普通の本では目が疲れて読めないというような高齢の方でも読みやすいということで、アマゾンジャパン広報によると利用者の5割が50代以上、3割が60代以上となっています。また、読み上げ機能があることから、盲目の人にも利用されています。
 画像を埋め込んだPDFファイルにも対応しているので、自分で本を裁断してスキャンした書籍やマンガなどの読み込みも可能ですが、その場合にできるのはコントラスト調整のみ。これはあくまでKindleは画像ビューアーではなく、電子書籍リーダーだから。今後、Kindle Fireが登場すればカラーのグラビアや雑誌、写真も読みやすくなります。下の写真はコントラストをlightest(左)とdarkest(右)に調整したもの。
 ここまで見れば分かるように、「Kindle」という名前のハードウェアはAmazonの電子書籍戦略の一部でしかなく、その実態は「Kindleワールド」とでも呼ぶべきもの。スマートフォンだろうがパソコンだろうがいつでもどこでも電子書籍を購入して読書できる環境を整え、読む際に苦痛に感じられる字の大きさなどを細かく自分に合わせることによって読書を快適にし、検索やメモを駆使しているため、ただ読むだけでなく「精読」を簡単にできる環境を実現しています。
 加えて、本が好きな人間であればあるほど悩まされる「本棚」「蔵書スペース」といったものが不要になり、しかもAmazonが存在し続ける限りは一度購入した書籍であれば再入手も無料でOK。さらにハードウェアのKindleは小さく軽くできており、表示は電子ペーパーなので、読書体験自体はほぼ「紙の本」と同等です。
 実際にiPad2・Kindle・PCでこの半年近く電子書籍を読みまくっている実体験から、これらは「楽しみとしての読書」よりも「自分自身に知識を付ける読書」に最適です。つまり、日々忙しい限られた時間の中で、少しでも多くの有益な知恵を授けてくれる本を読むというスタイルであり、ただ漫然と本を読んでいたスタイルが劇的に変わります。利便性が良いのではなく、単なる「読書」から「知識の獲得」に変わる感じです。
◎日本の電子書籍市場の現状
 ただ端末をリリースしただけではなく、「どこでもどんな端末でも読めるよ!」とKindleを使ったライフスタイルを提示して迫ってくるAmazon。これに対する日本の電子書籍市場に、まだ芳しい動きはなく、出版社が集まって作っている電子書籍販売サイトである「電子文庫パブリ」でも形式がドットブック、XMDF、PDFと分かれており、しかもすべての本が全形式で販売されているわけではありません。
 国産電子書籍リーダーだった松下のシグマブックはマンガでよく使われる見開きに対応していましたが、モノクロであるという点と価格面の問題から2008年に製造終了。シャープはTSUTAYAと共同でコンテンツ配信の会社を立ち上げて「GALAPAGOS」を展開しましたが、端末の値崩れを防ぐために当初は郵送・インターネットでの直接販売に絞ったことでまったく普及せず、リリースからわずか10ヶ月、戦場で戦う前に倒れてしまいました。
 一方、ソニーはリブリエで一度失敗した後、KDDI、朝日新聞、凸版印刷と組んでbooklistaを設立。今度の「Reader」には公式に日本語書籍を扱うサイトが用意されており、今回の売れ行きは好調に推移しています。10月20日には新機種もリリースされます。
 すでにKindleは第3世代で日本語に対応しており、今後、Kindle Storeでの日本語書籍の販売、そしてKindle日本語版の登場はもはや時間の問題。そうなる前にソニーは市場を掌握しておかなければ、苦しい戦いを強いられることになりますが、日本の電子書籍の来るべき未来の姿を考えた場合、本当に「読者」の求めているものを提示した方が、最終的に生き残るはずです。


◇電子書籍が普及すると脚注はなくなる?(記事紹介)
(2011年10月14日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19312
 New York Times紙に、Alexandra Horowitz氏による、「電子書籍は脚注を殺すのか?」(Will the E-Book Kill the Footnote?)というエッセイが掲載されています。様々な情報がつめこまれた脚注を愛するHorowitz氏は、電子書籍によりページの概念がなくなってしまい、脚注が巻末に移されてしまうことを残念がっています。
◎Will the E-Book Kill the Footnote?(NYTimes.com 2011/10/7付けの記事)
http://www.nytimes.com/2011/10/09/books/review/will-the-e-book-kill-the-footnote.html


◇定点観測:「GALAPAGOS STORE」と「Reader Store」の“蔵書点数”を比べてみた(10月14日編) (1/2)
(2011年10月14日 eBook USER 田中宏昌,ITmedia)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1110/14/news086.html
 電子書籍ストア「GALAPAGOS STORE」と「Reader Store」で購入できるeBookの点数をジャンル別に集計する本連載。両者の進ちょく具合はどうなのだろうか?
 今週は、iPhone 4Sの発表があったほか(関連記事:iPhone 4S発売――孫社長「健全な競争でネットワークを強化する」、KDDI、iPhone 4S販売開始 「これがすべての始まり」と田中社長)、EPUB 3関連の話題が目を引いた(関連記事:イースト、EPUB 3コンテンツ制作の指針とひな型を公開、ACCESS、EPUB 3準拠の電子書籍ビューワを発表、米IDPF、EPUB 3がついにFinal Recommendation版になったことを発表)。
 以下では、シャープとソニーのeBookストア「GALAPAGOS STORE」と「Reader Store」のコンテンツ数を比べた。
◎GALAPAGOS STOREは微増傾向
 「GALAPAGOS STORE」の蔵書点数は、書籍が先週比+81点の2万9729点、コミックが先週比+69点の8996点(タイトル数は2059点)、雑誌は435点(先週比+6点、Lite版などを省いた実数は280点)、新聞は8点(先週比±0点)だった。書籍は各ジャンルで増えていたが、特に「小説一般」や「恋愛小説」、「ボーイズラブ」などが増加していた。
 また、メディアタブレット「EB-W51GJ」(5.5型 モバイルモデル)と「EB-WX1GJ」(10.8型 ホームモデル)の安定性向上を図ったバージョンアップソフトウェアがリリースされた。バージョンアップソフトウェアは2種類あり、Android 2.3化した端末向けが「Ver.2.01a」、Androidに変更していない端末向けが「Ver.1.10d」となっている。
 ストアランキングを見ていくと、書籍は無料コンテンツがトップ10圏外に落ち、スティーブ・ジョブズ氏の関連本や「ゼロの使い魔」シリーズが数多く登場している。コミックランキングは「こち亀」シリーズや無料コンテンツが圏外になる一方、「サラリーマン金太郎」が1位を記録するなどランキングが一変した。
◎ストアランキング(書籍)
順位 書名 著者 価格
1 スティーブ・ジョブズ名語録 桑原晃弥 450円
2 心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣 長谷部誠 945円
3 人生がときめく片づけの魔法 近藤麻理恵 800円
4 スティーブ・ジョブズ vs ビル・ゲイツ 竹内一正 700円
5 バカの壁 養老孟司 630円
6 ゼロの使い魔 6 贖罪の炎赤石 ヤマグチノボル 450円
7 ゼロの使い魔 5 トリスタニアの休日 ヤマグチノボル 450円
8 ゼロの使い魔 8 望郷の小夜曲 ヤマグチノボル 450円
9 探偵はバーにいる 東直己 600円
10 ゼロの使い魔 19 始祖の円鏡 ヤマグチノボル 450円

◎ストアランキング(雑誌)
順位 書名 著者 価格
1 日経トレンディ 日経BP社 550円
2 週刊ダイヤモンドdigital ダイヤモンド社 500円(定期購読価格は400円)
3 FLASH 光文社 250円(定期購読価格は230円)
4 日経ビジネス 日経BP社 650円
5 DIME 小学館 320円
6 週刊東洋経済 東洋経済新報社 600円(定期購読価格は540円)
7 PRESIDENT プレジデント社 650円
8 サンデー毎日 毎日新聞社 300円(定期購読価格は290円)
9 日経ビジネス アソシエ 日経BP社 590円
10 dancyu プレジデント社 800円

◎ストアランキング(コミック)
順位 書名 著者 価格
1 サラリーマン金太郎(14) 本宮ひろ志 420円
2 こどものじかん(9) 私屋カヲル 420円
3 ガラスの仮面(27) 美内すずえ 357円
4 会長はメイド様!(9) 藤原ヒロ 357円
5 俺の空 '03(1) 本宮ひろ志 420円
6 俺の空 刑事編(6) 本宮ひろ志 420円
7 ワイド版鬼平犯科帳(33) さいとう・たかを/池波正太郎 520円
8 賭博黙示録カイジ(6) 福本伸行 525円
9 仕掛人 藤枝梅安(24) さいとう・たかを/池波正太郎 420円
10 永遠の0(1) 百田尚樹/須本壮一 420円

◎GALAPAGOS STORE(書籍)
ジャンル 点数(セーフサーチ オフ)
9月23日 9月30日 10月7日 10月14日
ビジネス書・政治・経済 1233 1248 1254 1255
コンピュータ・IT 19 19 19 19
小説一般 1462 1525 1642 1652
推理・ミステリー小説 2141 2147 2164 2172
ホラー・怪奇小説 174 174 176 176
歴史・戦記・時代小説 2085 2094 2106 2109
SF・ファンタジー小説 600 603 610 610
アクション・ハードボイルド小説 318 319 318 319
経済・社会小説 80 81 83 83
ライトノベル 2302 2335 2498 2501
エッセイ 845 850 892 895
ノンフィクション 995 1010 1028 1031
恋愛小説 652 663 688 699
ハーレクイン小説 2315 2342 2342 2342
英語・語学 168 169 169 169
教育・教養 555 568 573 576
辞書 29 29 29 29
旅行・アウトドア・スポーツ 162 162 162 162
料理・生活 781 789 798 806
趣味・雑学・エンタメ 2531 2541 2550 2552
詩歌・戯曲 46 49 49 49
絵本・児童書 17 22 24 24
マルチメディア 62 67 67 67
写真集 38 96 96 96
ボーイズラブ 3266 3459 3477 3496
アダルト 5414 5806 5834 5840

◎GALAPAGOS STORE(コミック)
ジャンル タイトル数(セーフサーチ オフ)
9月23日 9月30日 10月7日 10月14日
少年コミック 200 200 203 210
少女コミック 525 527 528 529
青年コミック 632 637 663 667
女性コミック 448 450 454 455
ボーイズラブコミック 1 1 41 42
ティーンズラブコミック 42 44 64 65
成人コミック 16 17 90 91

◎GALAPAGOS STORE(コミック)
ジャンル 点数(セーフサーチ オフ)
9月23日 9月30日 10月7日 10月14日
少年コミック 1953 1953 1962 1970
少女コミック 1324 1343 1358 1373
青年コミック 3973 4021 4105 4140
女性コミック 1184 1192 1202 1209
ボーイズラブコミック 1 1 44 45
ティーンズラブコミック 54 56 76 77
成人コミック 63 65 180 182

◎GALAPAGOS STORE(雑誌)
ジャンル 点数
9月23日 9月30日 10月7日 10月14日
コミック雑誌 3 3 4 4
ビジネス・経済 46 46 45 45
学生・こども向け 8 8 7 7
趣味・芸術 92 95 93 93
旅行・タウン情報 25 25 26 25
スポーツ 25 26 26 26
自動車・乗り物 26 26 26 27
コンピュータ・インターネット 15 15 14 14
工学・サイエンス 10 11 11 11
教育・語学 46 45 45 45
暮らし・健康 50 51 51 51
ファッション雑誌 27 27 27 27
医療・医学・看護 4 4 4 4
総合・文芸 35 35 35 35
英字新聞・洋雑誌 2 2 2 2
中国雑誌 1 1 1 1
無料コンテンツ/カタログ 8 8 8 8
メールマガジン − − 4 10

◎Reader Storeは増加傾向
 ソニーのReader Storeは、書籍部門が前回の調査から286点増加した2万1072点だった。ジャンル別では「文学」や「社会・経済・法律」などが伸びていた。なお、「AERA」と「週刊朝日」についての販売本数は、AERAが757(先週は752)、週刊朝日は763(先週は758)だった(これらは記事単位の販売なので蔵書点数には加えていない)。コミックは前回の調査から260点増加した7814点で、ジャンルでは「少年」や「少女」、「青年」などが増えていた。
 販売ランキングは、「総合」と「コミック」のウィークリーを掲載している(書籍ランキングはトップ10にコミックが入っていなかったので、総合ランキングと同じだった)。
 総合ランキングは、5週連続1位だった「探偵はバーにいる」がついに陥落し、「スティーブ・ジョブズ名語録」が首位に立った。また「沈まぬ太陽」や「ゴールデンスランバー」などが初めてランクインした。コミックランキングは、「モテキ」シリーズの人気が高いものの、1位に「ちはやふる」、2位には「源氏物語 あさきゆめみし 完全版」が入った。

◎Reader Storeの総合/書籍ランキング(10月7日〜10月13日)
順位 書名 著者 価格
1 スティーブ・ジョブズ名語録 人生に革命を起こす96の言葉 桑原晃弥 450円
2 初恋温泉 吉田修一 368円
3 探偵はバーにいる 東直己 600円
4 心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣 長谷部誠 945円
5 ゴールデンスランバー 伊坂幸太郎 903円
6 日本人はなぜ日本のことを知らないのか 竹田恒泰 600円
7 バーにかかってきた電話 東直己 600円
8 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら 岩崎夏海 840円
9 密室の鍵貸します 東川篤哉 525円
10 沈まぬ太陽(一) −アフリカ篇・上− 山崎豊子 630円

◎Reader Storeのコミックランキング(10月7日〜10月13日)
順位 書名 著者 価格
1 ちはやふる(5) 末次由紀 420円
2 源氏物語 あさきゆめみし 完全版(5) 大和和紀 630円
3 リストランテ・パラディーゾ オノ・ナツメ 420円
4 源氏物語 あさきゆめみし 完全版(6) 大和和紀 630円
5 モテキ(1) 久保ミツロウ 525円
6 宇宙兄弟(1) 小山宙哉 525円
7 「こちら葛飾区亀有公園前派出所」映画公開記念スペシャル版(Reader) 東京中に都電のいた頃の巻(後編) 秋本治 63円
8 「こちら葛飾区亀有公園前派出所」映画公開記念スペシャル版(Reader) 現代ケータイ事情の巻 秋本治 42円
9 モテキ(3) 久保ミツロウ 525円
10 モテキ(2) 久保ミツロウ 525円

◎Reader Store(書籍)
ジャンル 点数
9月23日 9月30日 10月7日 10月14日
文学 11055 11140 11330 11517
名作・古典 1983 1983 1983 1983
社会・経済・法律 2153 2187 2223 2278
語学 247 247 270 270
人文・教育・歴史 576 591 616 628
児童書 59 63 61 61
コンピュータ/デジタル機器 58 58 58 58
医学・福祉 57 58 59 67
旅行記/紀行 70 70 72 72
趣味/生活/ガイド 618 620 623 626
くらし/実用 360 374 378 382
ファッション・美容 35 35 34 34
スポーツ 73 73 75 77
エンターテイメント 1182 1190 1248 1257
その他 1739 1757 1756 1762

◎Reader Store(コミック)
ジャンル 点数
9月23日 9月30日 10月7日 10月14日
少年 1615 1720 1881 1992
少女 185 193 211 273
青年 3106 3214 3332 3409
女性 1607 1686 1811 1821
青年・女性 301 307 311 311
児童 8 8 8 8


◇PapercutとUsTwo、マルチメディア電子書籍向けの新たな方法を生み出す
(2011年10月14日 eBook USER Michael Kozlowski,Good e-Reader Blog)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1110/14/news097.html
 リッチな表現を内包した電子書籍は、これから増えてくると思われるが、まずはオーサリング環境の普及に期待したい。
 スウェーデンを拠点とするPapercutと、英国を拠点とするUsTwoは新たなタイプの電子書籍向けプラットフォームを開発するのに忙しい。両社ともこの新たな冒険がどこに着地するのか「待機して観察する」アプローチを採っている。
 PapercutはiPad向けに発表されたばかりで、UsTwoの出版部長、ヨナス・レナルモ氏はPapercutが出版プラットフォーム、ストアフロント、実験的ストーリーテリングの新たなジャンルとして最も考え抜かれていると話す。「われわれは、“本からページを取り除いたら何が起こるのか”というシンプルな問いから始めました。それによりこれまでとは違うものになっています」とレナルモ氏は説明する。
 彼らが取り組む、画像、動画、テキスト、アニメーションをシームレスに表示できるタイプの電子書籍について、過去にも似たような話を聞いたことがあるかもしれない。例えばPush Pop Pressは、同様のシステムを開発し、気候変動に関するインタラクティブな書籍でアル・ゴア氏と提携した。その後同社はFacebookに買収されたが、同社のアイデアや技術は将来のソーシャルネットワークサービスに大きな影響を与えることになろうだろう。
 Papercutアプリは、3つの物語で構成され、何人かの有望な英国人著者が執筆している。いずれも、一冊の本の中でさまざまなメディアを通じて著者あるいはアーティスト自身の表現を可能にする新たなプラットフォームに魅了されている。映像要素が特徴的なので、読んでみればほかの電子書籍との違いにすぐに気付くことになるだろう。
 両社はこのiPadアプリに対する世間の反応を見守っており、マネタイズできる可能性があるか慎重に見極めようとしている。両社がオーサリング環境をオープンにしてくれば、多くの作家がこのプラットフォーム上で書籍を開発できたのだが、最も拡張されたこの種の電子書籍を製作するための決定的リソースあるいはツールキットはまだ現れていない。


◇Bookstream、電子教科書をより多くの学生に
(2011年10月14日 eBook USER Mercy Pilkington,Good e-Reader Blog)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1110/14/news061.html
 電子教科書がなかなか普及しない中、Bookstreamのようなサービスによって学校側が望むよりずっと早くコンテンツの電子化が起こるのかもしれない。
 米国内では電子教科書が一般的になりつつあるのに、米国でもほかの先進工業国でも、学問分野において電子書籍の恩恵をまだ受けていないところがある。教科書の出版社ですらコスト削減の手段として電子的教育コンテンツを支持していることを考えるとこれは普通ではない。しかしBookstreamの登場で、学校は特別教育を受けている学生向けに電子書籍を導入できるようになり、学校経営のコスト削減にも寄与する効率的なツールを手に入れた。
 「Bookstreamは3年ほど前に創業しました」とDon Johnston Companyの社長であり創業者の息子のベン・ジョンストン氏はGoodEReader.comのインタビューに答える。「創業したのはわたしが学生のころ。授業の初日は教科書を配布するのに費やされていたことが理解できなかったためです。教科書のカバーを守るために買い物袋で教科書を包装するのに丸一日掛けていました。その後、出版社は教科書を保護するためのブックカバーも提供するようになりましたが、25年後の今も状況は変わりません。今や、ほとんどの学生は自分のPCとスマートフォンを所有していますが、われわれはいまだに同じような教科書を使っています。しかし、学習障害を持つ学生や視覚障害者は、字が小さすぎたりページ上の言葉が読めなかったりして、コンテンツを読むのに非常に苦労しています。この部分は教育現場においていまだに改善されていないのです」。
 Bookstreamでは、既存の教科書出版社が提供しているEPUBまたはDaisy形式の電子教科書を教師がシステムにアップロードすることで、学校のPCなどから閲覧できる環境を現実的なコストで実現している。学生はこのシステムに自宅からでもログインでき、課題のコンテンツを読んだりできる。一方、教師はどの学生がログインしたか、そして何ページ読んだかを確認できる。さまざまな出版社がカリキュラムを通じてさまざまな教科書を提供していたとしても、すべての資料は1カ所のクラウドベースのライブラリで利用可能となる。読み上げ機能も備えており、特別教育が必要な学生だけでなく、移民やESL学習者などへも有用なサービスとなっている。
 「われわれが学校でBookstreamをテストしたとき、IT技術者とカリキュラム作成者が現場で協力しました。われわれはまず特別教育が必要な学生に焦点を当てましたが、ほかの学生にも有用です。経済的に豊かな学生が持つデバイスを活用しようとする学校もあります。学生がすでに自分のデバイスを所有しているのなら、それを学校で利用しない理由はありません。Bookstreamのコンテンツは学校にあるPCからだけでなく、自分のデバイスからもアクセスできます」とジョンストン氏は続ける。
 Bookstreamは特別なソフトウェアを必要としないので、教師がアカウントを作成して、教科書をアップロードするのに掛かる時間は30分ほどと短時間だ。一方、費用面――学校の初期登録費のおよそ1800ドルに加え、それより少額の年会費――で、学校がBookstreamを導入する余裕があるのかと思う人もいるかもしれないが、この手のシステムは一般的には数十万ドル掛かることを付け加えておけば十分だろう。
 Bookstreamは、学生のニーズをよくとらえている。コンテンツの電子化は学校側が望むよりずっと早く起こるかもしれない。


◇Bowker社、世界10か国で電子書籍の利用に関する調査を実施へ
(2011年10月14日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19315
 出版関連情報を扱うBowker社が、2012年1月から世界10か国で電子書籍の利用に関する調査を行うと発表しています。調査対象国は、英国、米国、ドイツ、フランス、スペイン、インド、オーストラリア、ブラジル、韓国、日本で、購入状況や電子書籍用端末の所有状況などが調査されるとのことです。調査は毎年実施される予定のようです。
◎BOWKER LAUNCHES INTERNATIONAL E-BOOK MONITOR(Bowker 2011/10/12付けのプレスリリース)
http://bowker.com/index.php/press-releases/638-bowker-launches-international-e-book-monitor-


◇Project MUSE、2012年から提供開始予定の人文・社会科学の電子書籍の内容を発表
(2011年10月14日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19314
 米国のジョンズホプキンス大学が運営を担当している、人文・社会科学系の電子資料提供サービスProject MUSEが、2012年1月から提供を開始する電子書籍の内容を発表しています。大学出版局によるコンソーシアムUPCCに参加する66の大学出版局による14,000冊で、コレクション単位での購入となるようです。電子ジャーナルと電子書籍の両方に対応する新サイト(ベータ版)でサンプルが公開されています。
◎Project MUSE Releases Details on New Book Collections(Project Muse 2011/10/3付けの記事)
http://tools.muse.jhu.edu/cgi-bin/announcements.cgi#20111003145744
◎Book Collections (Project MUSEのサイト) http://muse.jhu.edu/about/order/book_collections.html
◎Project MUSE Beta Site(ベータ版サイト) http://beta.muse.jhu.edu./


◇イースト、EPUB3電子書籍デザイナー向けのマークアップ指針「JBasic」を発表
(2011-10-13 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2798
 【編集部記事】イースト株式会社(本社:東京都渋谷区)は10月13日、EPUB3形式の電子書籍をデザインするときに役立つ、マークアップ指針「JBasic(暫定版)」を発表した。
 JBasicは、EPUB3電子書籍のページデザイン現場などで増えつつあるHTML/CSSファイル等の管理負荷やコーディング時の混乱を極力減らすための指針。Webデザイナー的にいうと、HTMLタグ内の「class=""」属性の統一語彙集のようなもの。すでにJBasicの概要ドキュメントが公開されており、この後テンプレートサンプルやCSSファイルも公開される予定となっている。
 イーストによると、このJBasicはまだ暫定版であり、一般社団法人日本電子出版協会(本部:東京都千代田区、通称:JEPA)などと協力して制作しているとのこと。また、その性格上、雑誌コンテンツやコミック作品、リッチコンテンツ作品等は対象外であるとのこと。【hon.jp】
◎JBasicの概要ページ( http://www.epubcafe.jp/jbasic )


◇EPUB対応電子書籍ビューワ
(2011年10月13日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/net/news/internetcom/20111013-OYT8T00744.htm
 携帯端末/情報家電向けブラウザメーカーの ACCESS は2011年10月12日、EPUB 規格対応の電子書籍ビューワ「NetFront BookReader v1.0 EPUB Edition」を開発、販売を開始した。
 EPUB は、電子書籍の標準化団体 IDPF(International Digital Publishing Forum:国際電子出版フォーラム)の電子書籍ファイルフォーマット。プラットフォームに依存しないフォーマットで、ACCESS は IDPF に加盟した。
 ACCESS のビューワは、最新仕様 EPUB 3 にも準拠し、縦書、ルビ、禁則、傍点など、複雑な日本語組版を忠実に再現するという。Android OS で動作する EPUB 3 準拠の電子書籍ビューワは、国内初となるそうだ。
 また、WebKit をベースとしており、HTML5 の多彩なコンテンツ表現にも対応。独自技術により、限られたメモリ容量で安定した動作を実現し、移植性を向上した。
 NetFront BookReader v1.0 EPUB Edition には、出版社(朝日出版社、NHK 出版、学研ホールディングス、河出書房新社、幻冬舎、主婦の友社、新潮社、日経 BP、早川書房、丸善出版、メディアファクトリー(50音順)、他7社)が協力、評価した。また、電子書籍コンテンツ制作実績をもつワイズネットが技術支援を行った。


◇ACCESS、EPUB対応の電子書籍ビューワ「NetFront BookReader v1.0 EPUB Edition」を開発・提供開始
(2011年10月13日 INTERNET Watch)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/release/20111013_483226.html
 株式会社ACCESS(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鎌田 富久、以下ACCESS)は、電子書籍の標準化団体であるIDPF(International Digital Publishing Forum 、国際電子出版フォーラム)から公開されている電子書籍ファイル・フォーマットであるEPUB規格をサポートした電子書籍ビューワ「NetFront(R) BookReader v1.0 EPUB Edition」を開発し、本日より提供開始いたしました。本ビューワは、最新仕様であるEPUB 3にも準拠しており、縦書、ルビ、禁則、傍点など複雑な日本語組版を忠実に再現します。
 「NetFront BookReader v1.0 EPUB Edition」は、ACCESSの組み込み向けソフトウェアにおける技術力と、電子出版ソリューションにおける日本語表現のノウハウを駆使して開発した、プラットフォーム非依存のEPUB対応の電子書籍ビューワです。グローバルな標準仕様であるEPUB2.0.1に加えて、最新版EPUB3にも対応し、従来のEPUBでは表現できなかった縦書き、ルビといった、日本語ならではの表現を実現しています。Android(TM) OS上で動作するEPUB 3準拠の電子書籍ビューワが提供されるのは、国内初となります。また、WebKitをベースとしており、HTML5の多彩なコンテンツ表現にも対応しています。独自技術により、限られたメモリ容量で安定した動作を実現し、移植性を向上しています。本ビューワにより、スマートフォンやタブレット、電子書籍専用端末などの端末上で、音声や動画などの次世代Web表現や複雑な日本語表現が満載のリッチな電子書籍コンテンツ(小説・コミック・雑誌など)を、快適に楽しむことが可能となります。
 なお「NetFront BookReader v1.0 EPUB Edition」は、出版社(株式会社 朝日出版社、株式会社NHK出版、株式会社 学研ホールディングス、株式会社 河出書房新社、株式会社 幻冬舎、株式会社 主婦の友社、株式会社 新潮社、株式会社 日経BP、株式会社 早川書房、丸善出版 株式会社、株式会社 メディアファクトリー(50音順)、他7社)よりご協力およびご評価をいただくとともに、電子書籍コンテンツに数多くの制作実績をもつ、有限会社 ワイズネットの技術支援のもと、日本語組版の表現力を高める実装がなされております。引き続き、出版社、ユーザーの御要望により、表現力の強化、およびリッチメディア対応(動画、音声、Webサービスとの連携)等の追加機能の開発を進めてまいります。
 「NetFront BookReader v1.0 EPUB Edition」の主な特長は以下の通りです。
○日本語組版を忠実に再現
- EPUB 3に準拠した日本語の縦書、ルビ、禁則、傍点など複雑な日本語組版を忠実に再現
○活字、コミック、雑誌など多彩なコンテンツをサポート
- 小説や実用書などの活字コンテンツだけではなく、コミックや雑誌など様々な書籍コンテンツを一つのビューワで表示する事が可能
- 複数ビューワエンジンを搭載する事なく、限られたメモリ容量を効率的に利用することが可能
○HTML5の多彩なコンテンツ表現が可能
- WebKit をベースとしており、新たなWeb 表現として注目されているHTML5をサポート
- 動画や音声の埋め込み、Web サービスとの連携、JavaScript のアプリケーションに対応するなど、多彩な電子書籍コンテンツを楽しむ事が可能
○オープンな標準仕様であるEPUBビューワ
- 最新仕様であるEPUB 3に準拠。更にグローバルな標準仕様であるEPUB2.0.1にも対応
- グローバルで拡大が見込まれるEPUBコンテンツ市場に対して対応が可能
○独自技術によりメモリ使用効率化と安定性を確保
- 最小クラスのメモリ容量での動作を実現
- メモリ不足発生時、システムへの影響を最小限に留めて復帰させることにより安定性を確保
- スマートフォン、タブレットだけでなく、電子書籍専用端末への実装も可能
 なおACCESSは、この度、EPUBの仕様を策定している電子書籍標準化団体IDPFに加盟いたしました。引き続き、先進の技術により、電子書籍市場の活性化に努め、世界中のユーザーに向けて、より豊かな電子書籍ソリューションをお届けできるようにまい進してまいります。IDPFに関する詳細は、http://idpf.org/ をご覧ください。
 「NetFront BookReader v1.0 EPUB Edition」のデモが、本日から14日(金)まで東京ビッグサイトにて開催される「スマートフォン&タブレット2011秋」(日経BP社主催)のACCESSブース(番号:12-01)にて初披露されます。ACCESSの出展に関する詳細は、http://jp.access-company.com/news/events/index.html をご覧ください。


◇米OverDrive社による公共・学校図書館での電子書籍の貸出が劇的に増加
(2011年10月13日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19305
米OverDrive社は、世界中で15,000館以上の公共・学校図書館に対して電子書籍サービスを提供しており、2011年9月にはAmazonの電子書籍リーダーKindleとの連携も発表しました。同社が、10月12日、2011年第三四半期の統計を公開しました。それによると、2011年は、9月30日までで、同社と契約している図書館における電子書籍の貸出回数が1,200万を記録したそうです。これは対前年比で3倍になり、2011年全体では1,600万回を超えると予想されているそうです。ユーザは前年の2倍のペースで増加しており200万人が新規に登録したとしています。また、スマートフォンやタブレットなどモバイル端末の利用が伸びているとも述べられています。
◎eBook Growth in Public Libraries Powered by OverDrive Results in Record Checkouts and New Users (OverDrive 2011/10/12付けプレスリリース)
http://overdrive.com/News/eBook-Growth-in-Public-Libraries-Powered-by-OverDrive-Results-in-Record-Checkouts-and-New-Users


◇米国カリフォルニア州、読者のプライバシー保護法の対象に電子書籍も含める改正
(2011年10月13日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19303
 米国カリフォルニア州で、2011年10月3日に読者のプライバシー保護に関する州法の改正がなされ、その対象に電子書籍やオンラインの読書サービスも含まれるようになったとのことです。2012年1月から施行され、電子書籍の読書記録も図書館の利用記録と同様の保護を受けることになるようです。改正を支持していた電子フロンティア財団(Electronic Frontier Foundation: EFF)は、電子書籍では閲覧したページや書き込み等の情報がよりはっきり分かるため、保護が必要であるとしています。
◎California's Reader Privacy Act Signed into Law(EFF 2011/10/3付けのプレスリリース) https://www.eff.org/press/archives/2011/10/03
◎California Governor Signs Reader Privacy Act(Library Journal 2011/10/3付けの記事)
http://blog.libraryjournal.com/ljinsider/2011/10/03/california-governor-signs-reader-privacy-act/
◎California Gets Reader Privacy Act: Still Not Enough(ReadWriteWeb 2011/10/3付けの記事)
http://www.readwriteweb.com/enterprise/2011/10/california-gets-reader-privacy.php
◎Roundup: “California Adds Digital Books to Privacy Laws” & Full Text of Signed Legislation(INFOdocket 2011/10/4付けの記事)
http://infodocket.com/2011/10/04/roundup-california-adds-digital-books-to-privacy-laws/


◇Amazon.com、フランス向け電子書籍ストア「Boutique Kindle」開設
(2011年10月12日 japan.internet.com)
http://japan.internet.com/busnews/20111012/5.html
 米国 Amazon.com のフランス向け通販サイト「Amazon.fr」はルクセンブルク時間2011年10月7日、フランス向け電子書籍ストア「Boutique Kindle」を開設した。フランス語版の電子書籍リーダー端末「Kindle」を10月14日より販売するとして、購入予約の受け付けも始めた。販売するのは6インチ電子ペーパー画面の廉価版モデルで、価格は99ユーロ(約1万300円)
 Boutique Kindle では、3万5,000冊以上のフランス語の書籍を販売するほか、フランスの古典作品4,000点を無償提供するなど、英語などほかの言語を合わせると82万5,000タイトル以上の電子書籍を用意している。「Le Monde」「Les Echos」「Le Figaro」といった新聞/雑誌の単号購入や定期購読も可能。自主出版サービス「Kindle Direct Publishing(KDP)」にも対応する。
 なお、Amazon.com が電子書籍ストアを開設するのは、米国、英国、ドイツに続いてフランスが4か国目。


◇米Intel、EPUB形式ファイルをWindows/MeeGo向け電子書籍アプリに変換できる「 Intel AppUp Creator」をベータ公開
(2011-10-11 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2783
 【編集部記事】米半導体大手Intel社(本社:米国カリフォルニア州)は簡易アプリ制作ツール「 Intel AppUp Creator」のベータ版を公開した。
 Intel AppUp Creatorでは、電子書籍アプリを製作する機能も提供。EPUB形式ファイルをインポートすると、WindowsまたはMeeGo(Intelが開発中のオープンソース・スマートフォンOS)対応電子書籍アプリに変換してくれる。FacebookとTwitterとの連携機能も装備。「Intel AppUp」アプリ・ストアで販売も可能。
 同社のベータ版提供サイトの説明では、「エージェントも出版社も不要で電子書籍を出版可能。原稿をマルチプラットフォーム向けの双方向電子書籍アプリに変換して、Intel AppUpセンター経由で全世界で出版可能」となっている。【hon.jp】


◇米イェール大学、13万人の卒業生に対してJSTORのオンラインコンテンツを無償提供
(2011年10月12日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19285
 米国のイェール大学が、JSTORが提供するオンラインコンテンツを13万人を超す卒業生に無償提供すると発表しました。これはJSTORが実施している“Alumni Access Pilot”プログラムによるもので、現在、イェール大学を含めて19の大学が参加しているようです。
◎JSTOR Access (Association of Yale Alumni) http://www.aya.yale.edu/content/jstor-access
◎Alumni Access Pilot (JSTOR) http://about.jstor.org/participate-jstor/libraries/alumni
◎Yale alumni gain free access to JSTOR's extensive online scholarly resources (Yale University 2011/10/11付けニュース)
http://news.yale.edu/2011/10/11/yale-alumni-gain-free-access-jstor-s-extensive-online-scholarly-resources


◇電子書籍アプリ開発者は要注目、米FacebookがHTML5 Webアプリ販売インフラをiOS向けに正式稼働
(2011-10-11 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2785
 【編集部記事】SNS最大手のFacebook社(本社:米国カリフォルニア州)は現地時間の10月10日、同社が会員ユーザー向けに公開しているiPhone版アプリを大幅アップグレードし、iPadにも対応した。
 今回Version 4.0として公開されたこのiPhone/iPad版「Facebook」アプリでは、ここ半年ほどサードパーティ開発者たちの間で噂されていたHTML5アプリ配信サービス(コード名:Project Spartan)に対応。これにより、ゲームなどのアプリデベロッパーや一般のWebデザイナーが、iOS版Facebookユーザー向けに自作のHTML5アプリを配信・販売できるようになる。ただし課金システムは、Apple社の規約により、Facebook独自の「Facebook Credits」ではなく、Apple社のInApp課金を使う必要がある模様。
 なお、すでに「Magic Land: Island」「Huffington Post」など一部のHTML5アプリが検索で引っかかるようになっている。さらにFacebook社では、Apple社への配慮から、HTML5形式アプリだけでなく既存のネイティブiOSアプリ(iTunes App Store上で販売されるアプリ)へリダイレクト誘導する機能も提供している模様だ。【hon.jp】
◎FacebookのiOS版アプリ( http://itunes.apple.com/jp/app/facebook/id284882215?mt=8


◇電子書籍フォーマットEPUB3、IDPFによる最終仕様が確定
(2011年10月11日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19272
 電子書籍の規格EPUBの新しいバージョンとなるEPUB3について、仕様の策定・管理を行っているInternational Digital Publishing Forum(IDPF)が、最終仕様となる「勧告」(Recommended Specification)を2011年10月11日付けで発表しました。EPUB3は、2011年2月にパブリックドラフトが、5月に勧告案(Proposed Recommendation)が公開されていました。
◎EPUB 3 Becomes Final IDPF Specification(IDPF 2011/10/10付けの情報) http://idpf.org/epub3-a-final-recommendation
◎EPUB 3 http://idpf.org/epub/30


◇札幌市中央図書館、電子書籍体験展示を開催
(2011年10月11日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19276
 電子図書館実証実験を行っている札幌市中央図書館が、2011年10月9日から10月16日までの期間、電子書籍体験展示を開催しているようです。展示コーナーには、タブレット端末による電子書籍の読書が体験できるコーナーと、館内のPCを利用して電子図書館サービスを体験するコーナーの二つが設置されているようです。
◎電子書籍体験展示(電子図書館体験コーナー)を開催しています (札幌市の図書館 2011/10/9付けの記事) http://www.city.sapporo.jp/toshokan/info/system111009.html


◇Kindle向けの図書館の電子書籍貸出に関しプライバシー問題の懸念(記事紹介)
(2011年10月11日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19267
 図書館や情報に関するブログINFOdocketを運営しているGary Price氏が、2011年9月から米国で開始された、公共図書館・学校図書館でのAmazon社の電子書籍リーダーKindle向けの電子書籍貸出について、プライバシーの問題に関する懸念を表明しています。Kindleで利用できるのは、電子書籍ベンダーOverDrive社が図書館に提供しているタイトルですが、それを借りるためには、図書館のサイトで検索した後にAmazon社のサイトに移りログインする必要があります。Price氏は、Amazon社が貸出情報を保持・利用しているのではないか、図書館は利用者に対し仕組みを明確に説明するべきではないか、等の問題提起をしています。OverDrive社は、10月4日付けで、プライバシーに関する声明を発表しています。
◎Some Thoughts About the New Kindle/OverDrive Library Program(INFOdocket 2011/9/21付けの記事)
http://infodocket.com/2011/09/21/some-thoughts-about-the-new-kindleoverdrive-library-program/
◎eBooks, Privacy, and the Library(INFOdocket 2011/9/27付けの記事) http://infodocket.com/2011/09/27/8350/
◎OverDrive: “A Note on Library Patron and Student Privacy”(INFOdocket 2011/10/4付けの記事)http://infodocket.com/2011/10/04/a-note-on-library-patron-and-student-privacy/
◎A Note on Library Patron and Student Privacy(OverDrive社 2011/10/4付けのブログの記事)
http://overdriveblogs.com/library/2011/10/04/a-note-on-library-patron-and-student-privacy/


◇HathiTrustをめぐる訴訟、英国・ノルウェー・スウェーデン・カナダの著作者団体等が原告に加わる
(2011年10月11日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19266
 米国の大学図書館等による共同デジタルリポジトリHathiTrustとミシガン大学等5大学が米国の著作者団体Authors Guild等から訴えられた訴訟に関し、2011年10月6日に、英国、ノルウェー、スウェーデン、カナダの著作者団体と4人の作家が新たに原告に加わったとのことです。今回加わったカナダの団体は、9月時点で訴訟に加わっているカナダの団体とは別の団体です。
◎Authors Groups From U.K., Canada, Norway and Sweden Join Authors Guild, Australian Society of Authors, and Quebec Writers Union in Suit Against HathiTrust(Authors Guildのブログ 2011/10/6付けの記事)
http://blog.authorsguild.org/2011/10/06/authors-groups-from-u-k-canada-norway-and-sweden-join-authors-guild-australian-society-of-authors-and-quebec-writers-union-in-suit-against-hathitrust/


◇米Amazonがフランス語圏向けに「Amazon.fr」サイトをオープン、個人電子出版サービス「Kindle Direct Publishing 」も
(2011-10-11 08:02:07 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2784
 Amazon社(本社:米国ワシントン州)は現地時間10月7日、「Amazon.fr Kindle Store 」をオープンし、Kindle電子書籍端末とフランス語電子書籍の販売を開始すると発表した。対象国はフランス、ベルギー、モナコ、ルクセンブルグ、スイス。
 販売開始される電子書籍端末は、6インチ・電子ペーパ型の「Kindle」モデル。価格は99ユーロ(7,600円)。同日から予約受け付けが開始され、10月14日にリリースするとのこと。フランスのベストセラー書籍やコミック、4,000点以上のフランス語の古典を含む3万5000点の電子書籍が販売される。無料で第1章をダウンロードして試読してから購入できる。英語など他言語の電子書籍は82万点。フランス語と多言語の100万点以上の電子書籍が無料で読める。
 尚、Amazon社は同時にフランス国内で個人出版サービス「Kindle Direct Publishing 」の提供も開始。個人・出版社側のロイヤルティは70%。【hon.jp】
◎問合せ先: Amazonのニュースリリース( http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=176060&p=irol-newsArticle&ID=1614741 )


◇米Intel、EPUB形式ファイルをWindows/MeeGo向け電子書籍アプリに変換できる「 Intel AppUp Creator」をベータ公開
(2011年10月11日 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2783
 米半導体大手Intel社(本社:米国カリフォルニア州)は簡易アプリ制作ツール「 Intel AppUp Creator」のベータ版を公開した。
 Intel AppUp Creatorでは、電子書籍アプリを製作する機能も提供。EPUB形式ファイルをインポートすると、WindowsまたはMeeGo(Intelが開発中のオープンソース・スマートフォンOS)対応電子書籍アプリに変換してくれる。FacebookとTwitterとの連携機能も装備。「Intel AppUp」アプリ・ストアで販売も可能。
 同社のベータ版提供サイトの説明では、「エージェントも出版社も不要で電子書籍を出版可能。原稿をマルチプラットフォーム向けの双方向電子書籍アプリに変換して、Intel AppUpセンター経由で全世界で出版可能」となっている。【hon.jp】
◎問合せ先: Intelの紹介ページ( http://appdeveloper.intel.com/en-us/creator )


◇HathiTrustをめぐる訴訟、英国・ノルウェー・スウェーデン・カナダの著作者団体等が原告に加わる
(2011年10月11日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19266
 米国の大学図書館等による共同デジタルリポジトリHathiTrustとミシガン大学等5大学が米国の著作者団体Authors Guild等から訴えられた訴訟に関し、2011年10月6日に、英国、ノルウェー、スウェーデン、カナダの著作者団体と4人の作家が新たに原告に加わったとのことです。今回加わったカナダの団体は、9月時点で訴訟に加わっているカナダの団体とは別の団体です。
◎Authors Groups From U.K., Canada, Norway and Sweden Join Authors Guild, Australian Society of Authors, and Quebec Writers Union in Suit Against HathiTrust(Authors Guildのブログ 2011/10/6付けの記事)http://blog.authorsguild.org/2011/10/06/authors-groups-from-u-k-canada-norway-and-sweden-join-authors-guild-australian-society-of-authors-and-quebec-writers-union-in-suit-against-hathitrust/


◇連載:出版業界ニュースフラッシュ 2011年10月第1週
(2011年10月09日 ebook USER)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1110/09/news004.html
 出版業界で起こったニュースにならない出来事をまとめてお届けする週刊連載。こうしたトピックの中に今後のヒントが隠されているかも?[新文化通信社]
◎ジョブズ氏逝去で「スティーブ・ジョブズ伝」世界同時に緊急出版
 11月に世界20カ国・14出版社で出版を予定していた『評伝「Steve Jobs」』(ウォルター・アイザクソン著)が10月24日に出版されることが決まった。同書は全2巻となり、第1巻は24日、第2巻は11月1日に出版される。日本では講談社から、初版10万部、各1900円で発売。電子書籍版も同時リリースする。
 当初、第1巻を11月21日に刊行する予定だったが、10月5日にApple元CEOのスティーブ・ジョブズ氏が逝去したとを受けて10月6日、著者と各国出版社が発売の前倒しを協議した。

◎朋友出版、事業停止で自己破産へ
 朋友出版は10月5日付けで事業を停止し、事後処理を浅野響弁護士に一任、近日中に自己破産を申請する予定。負債は2010年11月期末時点で約10億2100万円。
 少子化を背景に競合が激化、教科書改訂などの負担から経営状態が悪化、本社売却などで建て直しを図ったが、支えきれなくなり、事業継続を断念した。
 朋友出版は1959年設立の学参出版社。幼児用学習ドリルや小中高生の教科書に合わせた参考書を手がけ、1987年11月期には年間売上高約12億2000万円を計上。10年同期には売上高が約5億1200万円まで落ち込んでいた。

◎アマゾンジャパン、仙台にカスタマーセンター開設へ
 アマゾンジャパンは2012年3月をめどに、仙台・青葉区にカスタマーサービスセンターを開設する。開業に伴い、最大1000人の雇用機会を創出するという。カスタマーサービスセンターは、客からの電話やメールによる問合せに365日・24時間体制で対応するもの。
 現在、同センターの開設に向けた採用活動を行っている。

◎CO2パブリッシング、書籍のPRプラットフォーム「BUKUMO」開設
 CO2パブリッシングは10月1日、ソーシャルプラットフォーム「BUKUMO」をオープンした。出版社や作家、個人がBUKUMO内に各自の電子書店を作り、電子書籍の販売やプロモーション活動などができるというもの。コンテンツはAppleのApp StoreやAmazonで販売することも可能。
 利用には、初期登録費用(980円)のほか、月額利用料がかかる。利用料は、販売(プロモーション)する冊数に応じて変わり、980円から9980円。

◎すばる舎、新刊書籍をすべて電子化へ
 すばる舎は11月から、全新刊を電子配信することを決めた。同社では2008年4月以降、電子書籍事業に取組み、これまで500点以上の作品を電子化してきたが、急速拡大する電子出版市場に対して積極的に取り組んでいくため、今回の決定に至った。


◇電子書籍をもっと買いやすく便利に! 電子書籍サービス『Yahoo! ブックストア』年内にオープン
(2011年10月08日 週アスPLUS あいかわ(い))
http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/060/60656/
 ヤフージャパンから、新しい電子書籍ポータルサイト『Yahoo!ブックストア』が誕生する。
 現在サービス中の電子書籍コミックストア『Yahoo!コミック』をベースに、『Yahoo!ブックストア』としてリニューアル。まずは、年内にコミックや写真集を中心としたコンテンツを提供する。
 “オープン”をキーワードに、デバイス、フォーマットともに、開かれたサービスが目標。
 デバイスでは、PC、アンドロイド、iOSをはじめ、あらゆる端末を検討するとのこと。
 また、フォーマットでは、EPUBの採用を表明している。
 すでに『Yahoo!コミック』では600冊以上のEPUBフォーマットのコミックスを販売しており、これから正式版が出るEPUB3.0では日本語ならではの表現方法を追求し、より質の高いコンテンツを提供していくとのこと。
 その後、2012年1月をめどに、EPUB3.0をサポートした縦書き表示の対応や、IDや決済、検索など他社コンテンツとの連携サービスをめざす。
 さらには、ソーシャルサービスへの連携や、大容量ストレージサービス『Yahoo!ボックス』を使った“クラウド書庫”なども予定している。
◎Yahoo!コミック http://comics.yahoo.co.jp/


◇1842年創業のSpringerがこれまでに出版したほぼ全ての図書をデジタル化へ
(2011年10月7日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19261
 1842年創業のSpringer社が、これまでに出版してきたほぼ全ての図書をデジタル化してSpringerLINKで提供する“Springer Book Archives”(SBA)というプロジェクトを発表しました。そこにはアインシュタインやボーアらの著作も含まれているそうです。デジタル化対象は約65,000タイトルになると想定されており、そのうち約70%は英語で、残りはドイツ語とオランダ語の図書だそうです。著作権調査なども含めた作業が2012年末に完了予定とされています。
◎The book will never die: Springer to offer book content back to the 1840s (Springer 2011/10/6付けプレスリリース)http://www.springer.com/about+springer/media/pressreleases?SGWID=0-11002-6-1268221-0
◎History (Springer)http://www.springer.com/about+springer/company+information/history?SGWID=0-175807-0-0-0


◇スウェーデン王立図書館等、同国の電子書籍調査レポートを公表
(2011年10月7日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19253
 2011年10月6日に、スウェーデン王立図書館(Kungliga Biblioteket:KB)とスウェーデン図書館協会(Svensk Biblioteksforening)が、同国の図書館で電子書籍サービスを導入する場合にどのような影響があるのか等を調査したレポートを公表しました。レポートでは、スウェーデンにおける電子書籍市場がいまだ未発達であること、電子書籍サービスを図書館が導入する場合は、コスト増への対応とともに組織再編を余儀なくされるであろうということ、また学校においてデジタル教科書の導入が進むことで学校図書館もその対応を迫られること等が指摘されているようです。また、レポートでは、同国の電子書籍普及の流れの中でKBが果たしうる役割も指摘されているようです。
◎Nar kommer boomen?: En kartlaggning av e-boken i Sverige ur ett biblioteksperspektiv (PDF)http://www.kb.se/Dokument/Aktuellt/Eboksutredningen.pdf


◇電子書籍提供サービス“Google eBookstore”が米国に続き英国でもスタート
(2011年10月7日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19259
 Googleが電子書籍提供サービス“Google eBookstore”を英国でも開始したと発表しました。同サービスは2010年12月6日に米国でスタートしています。発表によると、Hachette社、Random House社、Penguin社を含めた同国の有名出版社の数十万点の電子書籍が購入できるほか、パブリックドメインの電子書籍200万点以上も利用できるそうです。また、書店とも協力して店頭でGoogle eBooksの電子書籍を購入できるようになる予定とも述べられています。
◎Google eBookstore (UK)http://books.google.co.uk/ebooks
◎Google eBooks travels 'across the pond' (Inside Google Books 2011/10/6付け記事)http://booksearch.blogspot.com/2011/10/google-ebooks-travels-across-pond.html


◇インターネットコムとgooリサーチによる「電子書籍」に関するアンケート調査結果
(2011年10月7日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19251
 2011年10月7日、インターネットコムとgooリサーチによる「電子書籍」に関するアンケート調査結果が公表されています。調査対象は、全国10代〜50代以上のインターネットユーザー1,078名とのことです。これまでの同様の調査では、テーマを「ケータイ小説」に絞ったものでしたが、今回から「電子書籍(ケータイ小説を含む)」に広げて実施したとのことです。調査結果では、「電子書籍/雑誌を読んだことがありますか」という質問に、「はい」が37.2%、「いいえ」が62.8%であったこと、読んだ経験のない677人に読みたいかどうか質問したところ、44.8%が「はい」と答えたとのことです。また、電子書籍/雑誌を読んだことのあるもしくは読みたいと回答した人704名を対象に、「どのような方法で電子書籍/雑誌を読みたいですか」と質問したところ、「Webサイト(PCでアクセス)」が28.6%、「ダウンロード(PCで購読)」が22.3%、「Webサイト(iPadなどのタブレット端末でアクセス)」が17.2%、「ダウンロード(iPhoneやAndroidなどのスマートフォンで購読)」が17.0%等となる結果であったとのことです。記事ではこの他にも電子書籍端末に関する調査結果も掲載しています。
◎約65%が電子書籍に関心あり―定期調査「電子書籍」(1) (japan.internet.com 2011/10/7付けの記事)http://japan.internet.com/research/20111007/1.html


◇米Google、英国でも「Google eBookstore 」をオープン、現地の大手出版社・電子書店とも提携
(2011-10-07 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2781
 Google社(本社:米国カリフォルニア州)は現地時間10月6日、英国でも「Google eBookstore 」とオープンしたと発表した。
 Hachette社、Random House社、Penguin社など英国の大手出版社の書籍の他200万点以上のパブリック・ドメインの電子書籍を利用できる。Android・iOS系デバイス、 Google eBooks Web Reader、Sony製その他の電子書籍端末に対応。電子書籍はクラウドに保存され、あらゆるデバイスで閲覧できる。
 英国内の一般の電子書店サイトとも提携しており、間もなく各ストア経由でも電子書籍を購入可能になるとのこと。【hon.jp】
◎問合せ先: Google社のブログ記事 http://booksearch.blogspot.com/2011/10/google-ebooks-travels-across-pond.html


◇特集 電子書籍覆面座談会:ビューワ開発者から見た、電子書籍業界のいま(後編) (1/3)
(2011年10月07日 ebook USER 山口真弘,ITmedia)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1110/07/news006.html
 電子書籍において、ビューワの操作性が読書体験に及ぼす影響は大きい。ユーザーとコンテンツの出会いを演出するのがビューワ開発者の力量だ。電子書籍ビューワの開発者が感じる電子書籍市場の現状とは?
◎「デジタルコミックはコマ区切りが標準」という人も実は多い
―― 画面サイズについてはどうでしょう。Tさんだと、これまではガラケー、いまはAndroid中心ということで、サイズの種類も多そうですね。
T そうですね。ガラケーでは多少の大小はありますがだいたい同じ画面サイズで、解像度は基本的にQVGAとWVGAの2種類ですが、スマートフォンになってから、さまざまな画面サイズと解像度のものが登場しています。片手で持てる小さいものから、GALAXY TabやXOOMなどの大きなものもありますし。物理的な画面サイズが違うと、やっぱり世界が変わってきますからね。
 基本的には表示倍率を変えて画面に合わせるのですが、何でも無限に拡大すると粗くなりますし、さらにオーサリング時に「最低限この範囲は表示」「最大はここまで」という設定があるのでそれらを基に表示を計算しています。もともとガラケーは、各キャリアごとに標準とするサイズが違います。コンテンツを作る側はそれぞれのサイズ向けに生成する手間は掛けたくありませんから、1つの元データから別々に最終データを作るという概念を導入しているわけです。
 出版社の編集の方からは、「ページで作る方が楽なのは分かっているが、ガラケーで漫画を読んでいる人たちは『デジタルコミック』としてその動きに慣れてしまっているので、ページでは売れない」とよく聞きます。つまり、コマ区切りが標準というデジタルコミックならではの動きに慣れている層が一定数いるわけです。だからといって最初からコマ区切りで制作してしまうと、いざ売れたから単行本化しようという段階で困るわけですが(笑)。

―― 今、デジタルコミックは幾つか種類があるじゃないですか。ページ全体を見せるタイプもあれば、ページを拡大しながら右上、左上、右下、左下という逆Zの順序でスクロールするタイプ、完全なコマ単位で横に長ければスクロールするタイプ、だいたいその3パターンですかね。
T そうだと思います。スクロールについては逆Zに限らず、コマに合わせて読む順番をオーサリングできますね。スクロールするスピードも制御できます。

漫画の元原稿をデジタルコミックに変換する際のパターンは幾つか存在する。(A)は元原稿をそのまま縮小して表示するパターンだが画面サイズが小さいと見づらい欠点がある。(B)は元原稿のままのレイアウトで拡大表示し、右上を基点に、左上→右下→左下という逆Zの順序でスクロールするパターン。(C)は元のレイアウトを無視してコマ単位で分割し、画面内で最大化表示するパターンで、横長のコマなどは横スクロールで見せる場合もある

―― こうしたスタイルが出てきたのは2003年前後ということですが、7、8年経ってこのスタイルに慣れたユーザーが増え、漫画の読者の中でも、コマ分割タイプに慣れているユーザーもいれば、1ページ単位で決められたレイアウトがなじむユーザーもいると。
T そうですね。「携帯で見る漫画はこう」みたいな。ガラケーに関しては、9割はコマ形式での配信だそうです。実際に編集者の方に聞くと、「だってコマが売れるんだもん」という(笑)。製作コストが10倍ぐらい違うらしいので、できればコマ形式で配信はしたくないというお話はよく伺います。
 実際に使っていても、iPhoneサイズぐらいだと、まだコマ分割タイプの方が見やすいですよね。ページだと頻繁に拡大しなくちゃならないので。GALAXY Tabぐらいの画面サイズになると、まあいいかなという気になるんですけど。
X 元の漫画がどういう形で描かれているかですよね。元からデジタルコミックを前提に制作されているのならともかく、ページング前提で制作されたものを無理やり切り貼りして、バイブのところでブルブルブルっていうのはちょっと。個人的には、ページングで作られたものはそのまま見たいですね。

―― 携帯漫画のバイブ機能、あれは誰がディレクションしてるんですか。
T 出版社によって外注のオーサリング会社に丸投げもあれば編集者がやることもあったりとさまざまなようです。TVアニメを静止画で取り込んで漫画風に見せるコンテンツなどでは、アニメの演出家の方が絵コンテみたいな感じで細かく演出を入れているそうです。

―― その一方で「これ、やっといて」みたいな感じで紙の単行本をポーンと渡されて、自炊みたいな感じで裁断して、後はお任せというパターンもあると。
T あるようですね。聞くところでは、吹き出しが切れているのをくっつけたり、足らないコマを勝手に描き足しちゃうケースもあるそうです。それはちょっとどうかなとは思うんですけど。海外のオーサリング業者に出したらひどいのが返ってきたという話も聞きますね。

◎EPUB 3はあくまでもフォーマットで、運用フローはまだない
―― 今、EPUB 3という新しい規格が出てこようとしています。お二人はEPUB 3についてどのような見解をお持ちですか?
X EPUB 3はHTMLの拡張でしょ。HTMLの拡張ということは、HTMLを表示しなくてはいけない。HTMLを正確に表示するためには現状WebKitとかのライブラリを使うしかない。
 でも、文字を表示して横にルビを打つだけなんて、文字を書ければ出ますよね。そこに対してHTMLのレンダラを持ってきて、CSSのレンダラを持ってきて……となると、初めから書けないくらい実装難度が高いんですよね。オープンソースのソフトウェアを持ってきたらいいと簡単に言う方もいますけど、どうやって使っていいか分からないものを持ってきても、うまくはまるか分かりませんしね。今のビューワをEPUB 3対応させたいとは思いますが、実装するのはコストが高いので悩ましいところですね。
T わたしは直接EPUB 3にはタッチしていませんが、組版をそこまで意識しなきゃいけないのかな、という気はします。それと、あんなに仕様が大盛りだと、果たしてそれに合わせたコンテンツが作れるのかなという。
 あと、例えばiBooksは今のEPUB 2でも独自拡張していますよね。だからEPUB 3といっていても、昔のブラウザ問題みたいな、例えばIEだけスクロールバーの色を変えられたりとか、そうなる懸念はありますね。特にEPUB 3はJavaScriptも全部動いちゃうんで、高機能なものを作ろうとすると、挙動もみんな違うし、作るコストも高くなるという。
―― コンテンツについては、紙を前提に制作されたものと、これから増えるであろうボーンデジタルの違いもあるかと思います。例えば漫画なら、既存のものはPDFやZIP圧縮JPEGで見せるとか、あるいはEPUB 3で一手間掛けてコマ単位で切って見せていくかという。それに加えて、今後、何か出てくるかもしれないけど、現時点ではまだ見えてないと。
T そうですね。作り手側もいきなり作れるわけじゃないですからね。EPUB 3はあくまでもフォーマットであって、アウトプットをEPUB 3にする標準的な運用フローはまだないじゃないですか。
X ユーザーにとってはフォーマットなんてどうでもいいですしね。ましてやDRMが掛かっていたらどのフォーマットも無理ですからね(笑)。
T そこがFlashが支持される理由の1つですよね。凝ったものが確実に作れて、しかも実行モジュール込みだからDRMも掛けられる。結局のところ、リッチなコンテンツで作るんだったら、じゃあ、みんな「やわらか戦車」つくるのか、という話になってきますよね。あれは全然違うものじゃないですか。アニメでもない、まあ、パラパラアニメですよね。
X 個人的には、漫画家さんにはそういったものにチャレンジしてもらうのではなく、その時間を使って、好きなように描いてほしいですね。
T 漫画家さんは本を出して初めてまとまった収入になるわけですし、もちろんデジタルコミックがお金になるのならやる人は増えるでしょうけど。何だかんだ言って電子書籍単体で収益を上げている方はそうそういないですしね。
1年でこれだけ変わったら、むしろ十分

◎楽天の電子書籍ストア「Raboo」
―― 最後に、ビューワに限らず、電子書籍界隈で最近気になっていることがあれば。
T これからの新しいサービスですが、楽天の「Raboo」は、すでに楽天市場でECとしての実績がある分、ほかの電子書籍ストアとは違うかなと思います。楽天で買い物しました、楽天スーパーポイントが500ポイントある、じゃあ電子書籍でも買おうかみたいな。配送料も要らないですし、そういう強みがありますよね。
X 僕は、日本に来るといわれていたAmazonやGoogleに何の動きもないのが「まだ来ない」なのか、それともこのままスルーされてしまうのかが気になっています。もしかして、日本という狭い市場に対してコストが合わない、やるだけの価値がないと判断されたのかなと。
T ある会社で電子書籍のコンテンツ制作をやっている人から、彼らから打診があってテストコンテンツを作ったという話は聞きましたね。
X ええ、いろいろなところに打診は行ってるようですが、Goしないというところがやばいのかな、という気がしますね。
T Amazonは流通から課金から何から全部抑えているわけで、普通に考えると出版社がちょこちょこやったところで勝ち目はないので、出版社はあれを使って商売するしかないのかなと思います。特にKindleはマルチプラットフォームでやっていますから、あれに勝つのは難しいですよ。
 ただ、日本の出版や流通は複雑で、出版社に話を持って行っても、コンテンツがそろうわけじゃなかったりもしますし。本来は出版権であって著作権ではないはずが、出版社が全部握っている。そういう日本特有の構造があるから「面倒だな」ってなると思うんですよね。
X 出版社としては、黒船が来たので身を潜めて「過ぎ去れ」と思ってるんでしょうけどね。たいていの出版社は電子書籍なんか望んじゃいないですからね。望んじゃいないものはやりたくないですよね。
T いままでの仕組みと違うものになっていくと、既得利権を持つ方はどうしても抵抗しますよね。ある印刷会社は、極端な話、既存の印刷工場などを縮小していきたいらしいんですけど、電子を全面的に推進して人を切れるかというとそうもいかないので、そこはソフトランディングしていくしかないと。

―― なるほど。
T ただ出版自体が下り坂であるのは間違いないので、新たな媒体ができたつもりでやっていくしかないと思います。ある総合書籍ストアは、電子書籍サービス側でユーザー情報を取りながら紙の本と電子書籍で総合的にマネタイズしていくという話をされていて、それはそれで正しいと思いました。
 ただ実際は、パブーのような新興勢力がやるか、Amazonのような大きいところがやるか、そのどちらかだと思います。特にAmazonは本屋であると同時にIT企業なので、あそこまでできるという。ただ、どんなにいいサービスを作っても、コンテンツを集めないことには誰も振り向いてくれないので。問題はそこですよね。
X 構図はこれからいろいろ変わってくるでしょうが、いきなり勢力図が変わることはないでしょうし、焦らずもうちょっとゆっくり見ていても構わないんじゃないかなと。「1年たってこれだけしか変わらなかった」ではなく「1年でこれだけ変わったら十分じゃない?」という。紙の印刷を始めて何十年、何百年ってやってきたわけですからね。Amazonだって、いきなりKindleをバーンと売り出したわけじゃなくて、それまでに書籍通販として経験を積んできたからできたわけで。

―― 確かに、総括を急ぎたがっているような感はあります。
T 電子書籍ビジネスって、例えば電子書庫パブリやeBookJapanなどは2000年ぐらいから、パピレスは1995年にサービスインしているわけで、別に去年はじめて出てきたわけじゃないですか。出版社からするとXMDFや.bookでいままで培った運用フローがあるので、当面はそれでモノを出していくしかないんですね。だからこそ角川とかはひとまず.bookでやろうとなったわけで。
 要するに今現在、できる運用フローはそれだけなわけです。EPUB 3も研究はしているでしょうが、今すぐ始められる状態じゃないわけで、その辺りが実際に立ち上がるのは来年、再来年といったところではないでしょうか。
―― 今年来年といわず、もう少し長いスパンで見ていく必要があるということですね。今日はありがとうございました。


◇特集 電子書籍覆面座談会:ビューワ開発者から見た、電子書籍業界のいま(前編) (1/4)
(2011年10月06日 ebookUSER 山口真弘,ITmedia)
◎2人の開発者が電子書籍ビューワ開発の苦労や葛藤を明らかに
 きわどい内容も含まれるため、今回は覆面座談会でお届けします。発言からどのビューワの開発者なのか予想するのも楽しいかも?
 電子書籍にまつわるさまざまな課題点が指摘される中で、コンテンツの内容に次いで言及される機会が多いのが「ビューワの操作性」。操作の分かりやすさ、カスタマイズ性など、ビューワの使い勝手がそのまま電子書籍という媒体の評価につながることも少なくない。
 ビューワ開発者からすると、世代やリテラシーを問わない実装や、キャリア側が要求する仕様との兼ね合い、さらにiOSやAndroidといったプラットフォームの仕様に依存する制限など、さまざまな葛藤があることだろう。こうした点について、国産の電子書籍ビューワの開発者お二人に覆面座談会という形で事情を伺った。
 一人は、ケータイキャリアを中心に採用されている著名な電子書籍ビューワの開発者「T氏」、もう一人は、iOSやAndroid向けに電子書籍ビューワアプリを開発する「X氏」だ。それでは早速ご覧いただこう。ビューワの設計思想、デバイスやターゲットユーザーに応じた設計の違い、さらに各キャリアや出版社との日ごろのやりとりなど、ビューワ開発者から見た電子書籍業界を。

◎ビューワ開発者かく語りき
―― 今日はよろしくお願いします。まずはお二人の自己紹介からお願いできますか。
T もともとはガラケー向けのビューワの開発をやっていまして、その後Android向けのビューワの開発を手掛けるようになりました。最初は様子見でガラケーの移植版から始めたのですが、世の中の携帯がAndroidに急速に移行しているのと、Android自身のバージョンアップの速さもあり、順次ビューワの機能追加、および各種サービス事業者向けへの展開をしています。

―― いまはAndroidの案件が中心ですか。
T そうですね。自社のソリューションをカスタマイズしてキャリアさんに出すという形です。ガラケーはもう何年もやっていますが、今後販売台数が減っていくのは間違いないので、ビジネスとしてAndroid向けに注力していかなくちゃいけないというところです。

―― Xさんは、最初はiOS向けにビューワをリリースし、その後Android向けにも展開されていますよね。
X はい。ここ数年でネットワーク周りの状況がいろいろ変化し、そこに追いつこうとしている間に、どんどん変わっていったというのが実情ですね。

◎ユーザーの感覚が落ち着くまでもう2〜3年掛かる
―― 今、お二人が開発されているビューワも含めて、世間にはさまざまなビューワがありますが、インタフェースや挙動はバラバラです。例えば画面の右側をタップしたときに、ページが進むものもあれば戻るものもあったり、タップにすら反応しなかったり。お二人はこうした部分の設計をどう決めてらっしゃるんですか。
X 今は何がいいかという正解がありませんし、みんな「どうしたらいいんだろう」といいながらあがいている、そういう時期だと思うんですよ。「こういうのが常識だろう」というユーザーの感覚が落ち着くのにもう2〜3年掛かると思うので、その過渡期といったところでしょうね。
T 出版社と話をしていると、最初は「このページめくりのエフェクトはいいね」となるんですが、しばらくして「すいません、やっぱり飽きました。やめときましょう」みたいな展開になることが多いですね。出版社の方はどうしても紙の本のイメージを前提にめくりの話をされますが、慣れてくるとやっぱり邪魔なんですよね。

―― ビューワを開発されるとき、そういった仕様は、出版社からの依頼で決めるのか、それともご自身でいろいろ調べて実装していくんでしょうか。
T まずはOSの作法に合わせます。iPhoneとAndroid、ガラケーもそうですが、OSやプラットフォームならではの作法があるので、それを守るのが第一ですね。例えば、Androidだと1.6まではピンチに非対応なので、ピンチ前提で作ってしまうとUIが破たんします。だからやっぱりプラスマイナスボタンを出さなきゃダメだよね、とか。
 また、「画面タップでメニューを出す」というiOSアプリによくある操作は、Androidの作法からするとNGなんです。Androidはメニューボタンを押してメニューを出すから、それに合わせてUIを変えなきゃいけない。ただ、たいていの出版社はiPhoneを前提に話をするんですよね。「そこは違う」と伝えるんですが、押し切られることもあって難しいところです。

―― Xさんのビューワは「使われないから機能から省く」ではなく、「設定でオフにする」という方向で対処されていますよね。
X ページめくりの機能が必要か否かという議論でいくと、僕たちではなくユーザーが判断すればいい話だと考えています。先ほどお話ししたように今は過渡期なので、いろいろなやり方を「まずはトライしてみてよ」という意味であえて残しています。設定項目が多すぎるとダメという話もあるので、シンプルにしたいのは山々ですが、これは僕が決める問題ではないかなと。
T Android向けの仕事だと、キャリアやサービス側が絡むので、いろんなビューワベンダーに「これは共通仕様として最低限守ってくれ」と言われてその仕様に合わせざるを得なくなることが多いですね。

―― つまり、ある電子書籍ストアで、見た目は1つのアプリだけど、買ったコンテンツの種類によってアプリに内包されているビューワが立ち上がるようになっているので、それぞれで操作性を統一するよう要求されるという、そういうことですよね。
T そうです。同じストアから買ったコンテンツなのにフォーマットごとに作法がバラバラというのはユーザー視点で考えれば確かに大変なので、これはしょうがないかなと思います。
 それと、長い歴史を持つXMDFや.bookにも独自の作法が存在しますが、それをひっくり返されちゃうのも逆にあります。例えば右左をタップしたら進むとか、上下で1行ずつ進むとか、ビューワごとの作法があります。XMDFに至ってはザウルス以来の作法があるので、XMDFを使い慣れた人間からすると、「何でこんなに使い方が違うんだよ」みたいになったりもしますね。さらに最近はタッチ操作などUIの前提条件が変わってきているので、それをどこまで踏襲しつつOSの作法に合わせるかが難しいところです。

◎iOS、Android、Windows Phone 7……UIの設計はますます困難に
―― iOS向けのビューワアプリだと、設定画面の呼び出し方も、画面中央をタップするタイプもあれば、例えば「理想書店」のように上もしくは下にドラッグしたら出てくるタイプもあったりとバラバラですが、これはAndroidのようなメニューボタンがないから、そうせざるを得ないということなんでしょうか。
T そうです。特に電子書籍のビューワは、とにかく全画面にコンテンツ表示させたいというのがあるので、そうした設計になるんですよね。ほかのアプリだとタイトルバーに置かれたボタンから辿れますけど、全画面でコンテンツを出されちゃうともうどうしようもない。iOS系はもう百花繚乱ですよね。Android端末をメインで触っているわたしなんかがたまに触ると、どうすればいいんだろう? てなっちゃう(笑)。
X 全画面表示で使えるボタンはホームボタンしかないということになると、操作としては完全に詰んでいるんですよね。だから、何か操作方法を考えなくちゃいけなくて、その中で一番単純なのが、真ん中タップだということです。どうしようもないんで、とりあえず何かたたいたら起こる、という範ちゅうで収めるしかないですよね。
T だから、既存の電子書籍ビューワの多くが「タップ=進む」なんですよ。気軽に読み進めたいっていうニーズがあるわけですよね。先ほどの理想書店の場合は、タップにそういう割り当て済みの操作が存在するので、ほかの操作にしなくちゃいけなかったんでしょうね。
 画像系のビューワは特にそうですが、フリックのつもりが動いちゃったり、逆だったりすることが多いですね。慣れている人と慣れてない人、はらうスピードが速い人と遅い人がいるので、チューニングが難しいんですよ。最大公約数もありませんし。
 また、特に問題になりやすいのが、「タップとロングタップの差」です。スマートフォンに慣れている方は使い分けられるんですけど、そうじゃない方だと震えてしまってうまく押せなかったりで、微調整が大変です。画面サイズにも関係するので、なおさらですね。
X 僕もユーザーからメニューが出ないとか、結構クレームが来ましたね。いったいどんな操作をしているんだろうと。

―― 例えばそれは年齢による違いとか、リテラシーの違いとか、有意な傾向はあるものですか?
T やっぱり年配の方は、ロングタップが難しいようですね。後はユーザーのPC歴。慣れてない人の方が、操作中に手がぶれてしまっている印象はありますね。
X 「母親が操作していたら、操作のたびに何か動くといわれた。これをオフにする機能を付けろ」って言われて、機能を付け足したことがありました。タップしてめくろうと思ったら指が当たったみたいで、ピンチになって拡大になっちゃうから、こんな機能は要らないって言われて。
T サービス提供社側から、この機能は使わないから要らないとか言われることもあります。ありすぎて分からなくなるとか、どうせ使われないとか。確かに、そういうオン/オフの設定を触る人ってあまりいないんですよね。そもそもメニューまでたどり着かなかったりするので。だったら取っ払ってくれと。恐らくサポートが大変なので、できるだけ制限して問い合わせがこないようにしてくれということだと思います。
―― なるほど。サポート絡みの事情ですか。概して、Tさんの場合はITリテラシーが低い人に合わせて仕様の部分で切る、といったところでしょうか。

◎Metro UIを採用したWindows Phone 7.5。OS間で異なるUIが開発の障壁に?
T そうですね。Androidだと、OSの作法に合わせるというのも心掛けています。普通にブラウザを触っていれば、OSの作法に慣れてくるはずなので。逆にビューワ側で勝手なことをやってしまうと、「何か違う」って違和感を覚えるはずなんですよ。

―― OS標準の操作に合わせておくことが、ITリテラシーが低い人への対策にもなるということですね。Androidもこれから初心者がどんどん流入してくる可能性が高いわけですけど、そこはもうOSの作法で学んでくれと。
T はい。ただ出版社の方はiPhoneに合わせて話をしてくるので、Androidのユーザーが本格的に使い始めたら、お互い違う意見を言ってくると思うんですよ。今後そこは揉めるかもという懸念はあります。しかも、Windows Phone 7が新しく出てきたじゃないですか。あれはMetro UIというまったく別のUIなので、iOS、Androidと三つ巴になってきたらとてもじゃないですが共通化できないでしょうね。そうした事情が分からない出版社の方の意見は、今後もっと増えるとみています。

◎ユーザーに「要らない」と言われる機能は、見せ方に問題があるだけかもしれない
―― ビューワの機能で、本全体のどのくらいの割合を読んだかという、既読表示の機能がありますよね。あれなんかはどう思われますか?
T 「あんまり画面にごちゃごちゃ出さないでくれ、うざったいから」ってユーザーから言われちゃうんですよね(笑)。
―― それに敢然と立ち向かっているのがiBooksなんですけど(笑)。先日の漫画家さんの座談会でも話題に上りましたが、iBooksだとページの左右に紙の厚みを示すデザインがあります。こういうのはXさんの設計思想からするとどうでしょう?
X 厚みが変わらないやつですよね(笑)。こうした縁を付けようと思ったら、その分ページの面積を減らさなくちゃならないので、ちょっと違うかなと思います。

◎iBooks
T 余白というのは本来、印刷などの都合であって、コンテンツは関係ないですから。もっとフルに見せて、情報量を増やしてくれと思いますね。
 そもそも、既読の割合を気にするコンテンツと、気にしないコンテンツがあると思います。長編作品なら「どのくらいまで読んだかな」というのがあるでしょうけど、短編だとあまり気にしなかったり。ガラケーはどこまで見てるか表示できないことも多いのですが、閉じたときにどこまで読んだかページ位置を保存していることもあってか、あまり批判は聞かないですね。特に漫画は1話売りが多いですし。
X 僕は結構ユーザーから言われますね。
T ただ、声の大きい人が大多数というわけじゃないですよね、実際のところ。
X つまり「要らない」と自信を持って言える人と、「要る」と自信を持って言える人、どっちなんだってことですよね。「どっちでもいい」という人と「要る」人だったら、それは「要る」ってこと。「要らない」と「どっちでもいい」なら「要らない」。その考えでいったら、やっぱり「要る」になるんじゃないかなと。
T ただ、「要る」と思ったけど、消してみたら気にならなかったという人もいる(笑)。
X それは「どっちでもいい」人ですよ。問題なのは「要らない」という人の中に、僕ら開発者の見せ方が下手くそだから要らないといっている人が含まれていることなんですよね。「こんなウザいのは要らない」という声、それが怖いんですよ。それさえクリアできればもちろん付けたいですし。どういったアプローチがいいのかは、開発ですごく悩むところです。

―― 例えばシャープのGALAPAGOSだと、ページ番号の表示は文字サイズを変えても変わらないんですよね。最初全部で500ページって表示があったとするじゃないですか。それで、文字サイズを小さくして1ページに収まる文字量が倍になったら250ページに減るはずなのに、500ページのまま変わらない。どうなるかというと、1ページめくるたびにページ番号が1つずつスキップされるという。
X おお、考えましたね。
T XMDFはザウルスのころからやってて、ノウハウはあるはずなんですけどね。どうやって計算してるんだろう。デフォルトのフォントサイズでやってるってことですよね、それって。
―― デフォルトのフォントサイズでページ数をカウントして、大きくなったり小さくなったりしたら、分母を変えずに分子をいじるということですよね。だから考え方としてはパーセンテージに近い。結果として、めくった次も同じページというケースが発生するわけですよね。1、1、1、2、2、2とか。
X 電子教科書になったときに「教科書の何ページを開いて」って言われてページを開けたところ、みんな違うところを開けていたという笑い話がありましたけど、その辺りを考慮した結果かもしれませんね。

―― それにしても、操作性に多少なりとも共通項のあるページめくりに比べて、既読位置の表示方法はバラバラですよね。デジタルコミックに至ってはコマ単位表示でページという概念もないわけですし。
T そうですね。デジタルコミックではしおりを保存したときや、目次のところに「何コマ目」というのを表示していますね。コマ系だったら何コマ目、ページ系だったら何ページ目というように。

―― なるほど。「何コマ目」なんですよね。そう考えても、ページングで考えられているものとは作り方がまったく異なりますね。
「書庫に保存したい」「買ったらすぐ読みたい」、相反する2つの需要

―― 最近のビューワのトレンドとして、画面下部に各ページのサムネイルを表示できるというのがありますよね。国内でもそうですし、海外のPDFビューワ、例えばezPDFreaderにもあります。読み込みが遅いのが残念なんですが。
X 読み込みの遅さは、デバイスのハードウェアスペックが高くないので、どうしても出てきます。でもそれは過渡期ゆえのことであって、もう1〜2年もしたら解決するんじゃないかと。CPUを2〜3個に増やせば済みますから(笑)。
T ヤッパのビューワなんかは、ページをめくったら必ず全体表示するので、それ用に低い解像度の画像を用意していて、ペラペラめくる分にはかなり高速です。キャッシュもしているようですし、そこが1つの売りですよね。頻繁に拡大するユースケースが多いから、そうなっているんでしょうね、恐らく。

―― ガラケーでも、スペック依存の問題はありましたか?
T ガラケーは、auだとコンテンツサイズが1.5Mバイトまでという制限があるので、そこに縛られますね。よく「なぜコミックスを話数単位で分割するんだ」といわれるんですが、それは容量制限の問題です。コマ分割は画面サイズの問題で、コンテンツの分割は配信側の問題ということになります。また、スマートフォンでコンテンツサイズの制限が解除になったからといっても、例えば3G回線で50Mバイトのデータを落とすのはきついですからね。
 読者からすると「買ったらすぐに読みたい」なんですよ。繰り返して読む方はコンテンツを書棚に残しておきたがるんですけど、読み捨て的な需要も実は多くて、ストリーミングで今すぐ読みたいという相反する需要があったりして、とても難しい問題です。

―― ストリーミングだと、例えばマガストアですね。そういった仕様を最終的に決定しているのは誰なんですか。
T サービス側です。ストリーミングだとダウンロード側よりもDRMを考えなくて済むので、提供する側としては実装が楽なんですよ。DRMを考え出すと、結局出版社がコンテンツを出したくないとか、そういう話も出てくるので。
E Ink採用端末向けには設計に違いも

―― 少し話は変わりますが、電子書籍端末は液晶以外にE Inkを採用した製品もあります。
E Ink向けのビューワでは、液晶の場合と設計を変えざるを得ないところがあるそうですね。
T ボタンを押したときの操作性ですね。普通ならボタン押しっぱなしでパッパッとめくるじゃないですか。ところがE Inkは画面の書き替えに時間が掛かるので、表示が間に合わなくてめくれないんですよ。E Inkを採用しているソニーの「Reader」やKDDIの「biblio Leaf SP02」では、液晶の端末と違って、ボタンを押していったん離すことでページがめくられますよね。

―― なるほど。押すだけじゃなくて、押して離さなくちゃいけない。
T ええ、離したときです。だから、押しっぱなしでは連続めくりができません。製品によって多少違いますけど、E Inkはページが切り替わるまで確か0.8秒くらい掛かるので、自然とそうした設計になります。


◇「米国デジタル公共図書館」、初のカンファレンスに向け新サイトを公開
(2011年10月6日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19249
 米国ハーバード大学バークマンセンターを中心に、設立に向けた検討が進められている「米国デジタル公共図書館」(Digital Public Library of America:DPLA)の新たなウェブサイトが、2011年10月4日に公開されました。これは、10月21日に米国国立公文書館(NARA)で開催されるDPLA初のカンファレンスに向けて作成されたもののようです。一般公開で開催されるカンファレンスでは、DPLAのあり方に関するコードやコンセプト等を広く募集した、2011年夏のベータスプリントから選ばれた9つの企画のプレゼンテーションが行われるようです。ウェブサイトでは、カンファレンスの参加申込が行われているほか、9つの企画の紹介リストも提供されているようです。
◎Digital Public Library of America http://dp.la/ http://www.digitalpubliclibraryofamerica.org/
◎Public Conference to Showcase Innovative Ideas for the Digital Public Library of America (Berkman Center for Internet & Society 2011/10/5付けの記事)http://cyber.law.harvard.edu/node/7117
◎How to Build the Great Online Library (Atlantic 2011/10/5付けの記事)http://www.theatlantic.com/technology/archive/2011/10/how-to-build-the-great-online-library/246199/


◇【コラム】シリコンバレー101 433 Kindleはもはや電子書籍の標準!? Kindle書籍を図書館から借りてみた
(2011/10/05 マイコミジャーナル Yoichi Yamashita)
http://journal.mycom.co.jp/column/svalley/433/
 米国の11,000カ所以上の公立図書館で、Kindle形式(AZW)の電子書籍の貸し出しが始まった。早速、近所の図書館で「Kindle Library Lending」を試してみたところ、これが非常に便利。米電子書籍市場におけるAmazonの優位を盤石にするものという印象を受けた。
 米国では数多くの公立図書館がOverdriveの図書館向け電子書籍プラットフォームを採用しており、ウチの近所の図書館でもすでにEPUBまたはPDF形式の電子書籍を借りることができた。しかしEPUBやDRM付きPDFは、米電子書籍市場の最大勢力であるKindleのリーダー端末やリーダーアプリでは読めない。それが今年4月にOverdriveとAmazonの提携が発表されたことで、ついにKindleユーザーも電子書籍を図書館から借りられるようになったのだ。
 電子書籍は公立図書館のWebサイトから借りる。ログインの際に有効な図書館カードの番号の入力が必要で、つまり実際に住んでいる町の図書館でしか借りられないのだが、メンバーである期間はWebサイトにアクセスするだけでどこからでも貸し出しを受けられる。
 ウチの近所のマウンテンビュー公立図書館は、Northern California Digital Libraryという北カリフォルニア地区のいくつかの公立図書館が合同で運営している電子書籍図書館に参加している。10月3日時点で借りられるKindle書籍は2,032冊。PDF eBook (2,436冊)よりも300冊ほど少ないが、Kindle書籍の貸し出しが始まったのはつい10日前である。それを考えるとKindle書籍は充実している。
(図説明)書籍ページには、書籍の説明やサンプルとともに「Library copies」と「Available copies」の数が記載されている。前者は図書館が所有している冊数、後者は図書館に残っている貸し出し可能な冊数だ。
(図説明)「The Help」の電子書籍を図書館は7冊所有。これらをKindle形式、EPUB、PDFのいずれかで借りられる
 電子書籍が人気なのか、それとも図書館利用者が意外と多いのか、ライブラリをブラウズすると、大部分の本が全冊貸し出し中になっていた。読みたい本が貸し出し中の場合、「Place a Hold (予約)」しておく。その本が返却されると、電子メールで通知が届き、それから3日間は取り置いてくれる。Northern California Digital Libraryで最も人気の高いキャスリン・ストケットの「The Help」は、図書館が7冊所有しており、10月3日時点ですべて貸し出し中。予約リストが88人となっている。
(図説明)本を借りるには「Add to BookBag」をクリックし、フォーマット (Kindle版)を確認してチェックアウトするだけ。すると、自動的にAmazonのKindle書籍管理ページのログイン画面が開くので、あとは自分のAmazonアカウントで、借りたKindle書籍を転送するデバイスを指定する。Northern California Digital Libraryの場合、貸出期間は7日/14日/21日を選択できる。読み終わった本を期間中に返却して、すぐに次の本を借りることも可能だ。
(図説明)予約していた本が返却されたので、ブックバックに追加して貸し出しプロセスへ
(図説明)貸し出し期間を指定、フォーマットを確認してチェックアウト、すると……
(図説明)Amazon.comのKindle書籍管理ページが自動的に開くので、Kindle対応デバイスに転送して完了

 ほとんどの本が貸し出し中で最初はがっかりしたが、同時に8冊まで予約でき、予約して気長に待っていればいつかは借りられる。借りるプロセスはシンプルで分かりやすく、借りた本を図書館まで返却に行かないでいいから快適だ。Kindle書籍はメモやハイライトを書き加えると、それがクラウドにバックアップされ、Kindle版を再度借りたり、または購入すると過去の書き込みが自動的に反映される。筆者は鉛筆を手に本を読む人なので、図書館の本にも気兼ねなく書き込めるのも気に入っている。いやぁ、いい時代になったものである。

◎79ドルから、圧倒的に手頃な価格のKindle
 Kindleは米国で最大シェアを持つ電子書籍プラットフォームである。AZWというKindle対応のリーダー端末やアプリでしか読めないクローズドな形式で、がっちりとユーザーを囲い込んでいる。その一方で国際電子出版フォーラムが普及促進するEPUBの採用が広がっており、EPUBのオープン性の脅威がじわじわとAmazonに迫っていた。特にOverdriveがEPUBをサポートし、公立図書館がEPUB形式の電子書籍を貸し出すようになると、Amazonも早晩EPUBに対応するという見方が強まった。
 そのような中、OverdriveはAmazonがEPUBに門戸を開くのを待たずに、自分たちがAZWに対応する形で公立図書館システムにKindleを受け入れた。特に今回Kindle Library Lendingを使ってみて驚いたのは、図書館のWebサイトからAmazonのサイトに移動して本のチェックアウトが完了することだ。将来EPUB3でAmazonがEPUBに対応したとしても、この仕組みならAmazonはKindleユーザーを自身のクラウドライブラリに囲い込んでおけるし、図書館で本を借りるユーザーのデータをAmazonが収集できる。公共性が問われる公立図書館の貸し出しシステムで、このようなビジネス色の強い仕組みがよく認められたものだと思う。AmazonはKindleの出荷台数を公表していないが、公立図書館を譲歩させるほど米国におけるKindleユーザーの声は強いのだろう。
 9月28日(現地時間)にAmazonはKindleの新製品4機種を発表した。Androidプラットフォームを採用した7インチタブレットのKindle Fireが199ドル(15300円)、従来型の電子ペーパーを用いたKindleは79ドル(6100円)と、同社は圧倒的に手頃な価格で攻めてきた。Kindle新機種のハードウエアについて、日本人の視点では「期待はずれ」「面白みに欠ける」という感想が出てくるが、汎用的で高機能なタブレットで読みたければ、iPadやハイエンドのAndroidタブレットも利用できるのだ。米国でKindleは電子書籍の標準のような地位を確立しつつあり、Kindle Library Lendingのような使いやすくて便利な公共サービスも始まった。それで79ドルからという価格である。米国においてKindleは紙の本以上に本を身近で手頃に感じさせる存在になりつつある。


◇欧州の国立図書館がEuropeanaに提供している全メタデータがパブリックドメインに
(2011年10月5日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19235
 2011年9月28日付けの欧州国立図書館長会議(CENL)のプレスリリースによると、デンマーク王立図書館で開催された会議において、 CENLに参加している49の国立図書館のデータに関してオープンなライセンシングを支持することが決定されたそうです。その結果として、まず、各国立図書館が欧州のデジタル文化資源ポータル“Europeana”に提供している全てのメタデータがクリエイティブコモンズのCC0ライセンス(パブリックドメイン)になるそうです。
◎Europe's national librarians support Open Data licensing (PDF:3ページ) http://www.theeuropeanlibrary.org/portal/organisation/press/documents/CENL%20adopts%20CC0.pdf
◎CENL and EUscreen sign up for CC0 (LIBER 2011/9/29付けニュース) http://www.libereurope.eu/news/cenl-and-euscreen-sign-up-for-cc0
◎Europeana adopts new data exchange agreement, all metadata to be published under CC0 (Creative Commons 2011/9/22付けニュース) http://creativecommons.org/weblog/entry/29133
◎Europe’s national librarians support opening up their data via CC0 (Creative Commons 2011/10/4付けニュース) http://creativecommons.org/weblog/entry/29386
◎Data Exchange Agreement (Europeana) http://www.version1.europeana.eu/web/europeana-project/newagreement
◎CENL http://web3.nlib.ee/cenl/


◇三省堂書店、学校図書館向けクラウド型図書館システム“LX 3.0 School”の受付を開始
(2011年10月5日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19241
 2011年10月5日から、三省堂書店が、中学・高等学校向けのクラウド版総合図書館業務サービス“LX 3.0 School”に関する問い合わせを受付開始したとのことです。LX 3.0 Schoolは、株式会社システムラボが開発した、蔵書管理や貸出返却などの業務やOPACなどのサービスを提供するクラウド型の図書館システムで、専門図書館向けシステム“LX 3.0”を学校向けに改修したもののようです。導入費用は0円、月額利用料は3万円から、最低利用期間は1か月からとされています。
◎LX 3.0 School http://www.libraryexpert.net/
◎LX 3.0 http://www.systemlab.co.jp/products/lx/index.html
◎三省堂書店、クラウド版中学・高校向け総合図書館業務サービスの受付開始(日経プレスリリース) http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=293265&lindID=1


◇米コピーライト・クリアランス・センター(CCC)、“RightsLink”をiPhone・iPadアプリ内で利用するためのツールキットを開発
(2011年10月5日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19242
 米国の著作権集中管理団体であるコピーライト・クリアランス・センター(CCC)が、オンラインでコンテンツのライセンスを取得するサービス“RightsLink”をiPad・iPhoneアプリ内から利用できるようにするためのツールキットを開発したそうです。RightsLinkのPlus版またはPremium版を契約しているユーザ(出版社など)が対象とされています。
◎Copyright Clearance Center develops in-app licensing toolkit (Library Technology Guides 2011/10/3付けニュース) http://www.librarytechnology.org/ltg-displaytext.pl?RC=16095
◎RightsLink (CCC) http://www.copyright.com/content/cc3/en/toolbar/productsAndSolutions/rightslink.html
◎Elsevierライブラリ・コネクト・ニュースレター日本語版6巻4号(p.11に「Rightslinkとは何ですか? 何に役立つのですか?」という解説あり) http://japan.elsevier.com/news/lc/lcn0604jpn.pdf


◇21世紀のビジネス最前線 電子書籍業界 その3 岐路に立つ出版社、書店、端末 電子取次社長が語る3者の舞台裏
(2011.10.04 ダ・カーポ 宮川 琴恵)
http://webdacapo.magazineworld.jp/top/63874/
 お話を伺ったのは、株式会社Bitway代表取締役社長の小林 泰氏。2011年1月28日に新会社、株式会社BookLive!を設立。「マルチデバイス閲覧」「クラウド型共有書庫」「マルチビューアソリューション」などに対応した電子書籍ストアとして、読者の利便性を追求した電子書籍コンテンツ提供を目指す。

◎電子書籍市場の課題はDRMとフォーマットの乱立

――まず電子書籍のビジネスについて現時点でどのように分析していますか。
 日本の電子書籍ブームは世間的に今回が初めてという感じですが、まず一度ガラケーの中で市場ができたので、はじめての経験ではないと思っています。昨年が電子書籍元年だとすると今年は1年くらいたったところですが、電子書籍市場の現状を一言で言うとなかなか立ち上がってこないといった印象です。
 以前から気づいていたのはフォーマットの乱立です。各社で独自に付けたコードが勝手に世間に出回っているようなもので、さらに点数が増えることを考えれば、日本全体として整えていかなくてはならないだろうと思っていました。そしてブームが始まってから気づいたことは、DRMの乱立です。コピー防止の策としてDRMというのがありますけれど、DRMも種類がたくさんあって、こちらで見られるがあちらでは見られないという阻害要因になっています。以前のガラケーのときはケータイキャリアが決めていましたから、キャリアの数と同じ3種類しかなかったんですが、現在は店の数だけDRMがあるという状態です。

――フォーマットやDRMが乱立している問題をふまえて、今後電子書籍市場は拡大していくと思いますか?
 基本的には拡大していくと信じています。デジタルの利便性はスピード感だけではありません。在庫予算の心配がなくて本を提供することができるのは、デジタルのよさだと思います。また画面は小さいですけれども、パソコンを含め、平面的な紙の上で表現したものではない表現ができますし、たとえば動画に対する取り組みについても、時と場合によってそれが効果的であれば、やるべきだと思います。

◎電子書籍端末の主流はスマホ、中高年層は専用端末
――スマートフォンの売上の伸びに合わせて徐々に電子書籍市場も拡大してきたと言われていますが、今後日本ではスマートフォンが中心になっていくのでしょうか?
 日本人は小さくて軽い端末が大好きです。このあいだアメリカに行ったのですが、日本人と比べアメリカ人は大きいものが好きですね。大きい画面、重い端末を持っている人が多い。そうした傾向を考えると、日本ではスマートフォンが主流になると思います。

――AppleのiPadのようなタブレット端末、SONYのReaderのような専用機についてはどう思われますか。
 タブレットは、「タブレットじゃなきゃ」というコンテンツが欲しい。雑誌の表現など、大きくなくてはだめなものがあると考えられますので、それをコンテンツとしてタブレットに集約することが重要だと思っています。誰に売るのか、あるいはそのコンテンツとして何を入れるのかを決めれば普及していくような気がします。
 SONYのReaderをはじめとした電子書籍の専用端末は、40代後半から50代の方にバカ売れしているんです。アメリカではキンドルも同じことが言われていて、あっちも同年代40代後半から50代の人がたくさん持ってる。共通しているのは本が好きだということですね。

◎タイトル数の伸びない電子書籍、作家の不安解消が鍵
――コンテンツの数に関しては、そこまで伸びてきてないなという印象を受けるのですが、コンテンツ・プレイヤーが気にしていることは何でしょうか?
 電子化された本の市場ができると、どういう世界が待っているのか、夢を含めた予想をきちんと伝えていかなくてはいけないなと感じています。特にタイトル数が出てない。タイトルを出しているのは作家さんですから、作家さんにまだそれが伝わってないのではないかと僕は思ってます。もちろん伝わってる方もいるんです。例えば村上龍さんは、「デジタルだったらこんなことできるんだろ」っていうのを自分の本でどんどんやっているんですけど、現状そういうことをやっているのはほんの一部の方だけなんですね。次に何をやれば作家さんの作品が売れるか、ちゃんと伝えていなかくてはならない。それがまだ不足している気がするんです。
 作家のロイヤリティを出版社がどうやって払っているかと言うと、5万部本を出すと決定して、5万部×定価×ロイヤリティ、まあ出版社ごとによってちがいますが、何%かを作家に支払うわけです。しかしデジタル側の商いの方法では、売れた分だけということになってるんですね。よって5万部売れたとして結果的に同じ金額が入ってくるんですが、最初の月は1万部しか売れなければ、1万部×金額×%ってことになりますから、やっぱり作家さんは収入が減ることを心配しているんじゃないかなと僕は思います。それをちゃんと説明することが、作家さんに「うん」と言ってもらうために必要かなと思います。

◎リアル書店とネット書店は補完関係を目指すべき
――次にリアル、ネット書店の現状についてお話を伺いたいと思います。
 現在リアルな書店は1万5千ほどあります。ただ10年前には2万あったのが、10年の間に4分の3になってしまったんですね。売上の主力だった雑誌の売上が落ち込んでしまったので経営をやめる本屋がたくさんいました。しかしその反面、書店の床面積は、書店数が減ってるくせして増えてるんですよ。リアル書店では、大型書店が主流になってきていると思います。

――ネット書店では、どういう分野が売れているのでしょうか?
 40〜50代は100%とは言わずとも、ほぼ小説を読んでる。スマホで読んでる方は30代が多いから漫画の売上が多く、ガラケーのときと似ています。またリアルでもそうなのですが、映画化されたものはよく売れていますね。つまり、他のところで書名を知って、電子書店に対しては、指名買いが多い。映画を見ました、原作が見たい、デジタルで買う、というのがユーザーにとって手っ取り早いのかなと思います。
 一方デジタルの弱さといいますか、よく見かけるログを拾っているだけのレコメンド機能は柔軟性に欠けていると思います。たとえば、仕事でマンガ読むけどプライベートでは小説を読みたいといったユーザーに対応できていない。「こいつは仕事では漫画探してばっかりいるけど、プライベートではこういうの読むんだよね」。など僕の事を少し知ってる人が、「おい、あれいいぜ」って言ってくれるようなサイトにならないかなと思っています。


◇英Bloomsburyが電子書籍レーベル「Bloomsbury Reader」を立ち上げ、絶版書を復刊
(2011-10-04 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2765
 「Harry Potter」シリーズの出版元として有名な英国Bloomsbury Publishing社(本社:英国ロンドン市)が現地時間9月28日、新たに電子書籍レーベルBloomsbury Readerを立ち上げたと発表した。
 絶版になって数年経過した書籍などを電子書籍とプリント・オン・デマンドで復刊して提供する。ジャンルはロマンス、サスペンス、児童書、SF、政治、旅行など。
 現在紙版が絶版になっていて、英語版刊行権が著者あるいはその遺族に返還されている書籍が対象とのこと。【hon.jp】
◎問合せ先: Bloomsbury Publishing社のニュースリリース http://www.bloomsbury.com/whatsnew/details/291


◇オックスフォード大学出版局、他大学出版局の書籍もオンラインで提供するプラットフォームを公開
(2011年10月4日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19228
 オックスフォード大学出版局が、同大学局だけでなく他大学出版局の書籍もオンラインで提供するプラットフォーム“University Press Scholarship Online”(UPSO)を2011年10月3日に公開しました。現在のところ、フォーダム大学出版局、フロリダ大学出版局、香港大学出版局等の5つの出版局が参加しているようで、今後もエジンバラ大学出版局等がUPSOに加わるとのことです。
◎University Press Sholarship Pnline http://www.universitypressscholarship.com/
◎Oxford University Press launches major new online platform for cross-university press monograph content (Oxford University Press 2011/10/11付けの記事) http://www.oup.com/uk/pressreleases/upsoseptember2011/
◎Oxford Opens Up Platform to Monographs From Other University Presses (Library Journal 2011/10/3付けの記事) http://www.libraryjournal.com/lj/home/892247-264/oxford_opens_up_platform_to.html.csp
◎Online Platforms Begin to Test the Market for University Press E-Books (Chronicle of Higher Education 2011/10/3付けのブログ記事) http://chronicle.com/blogs/wiredcampus/online-platforms-begin-to-test-the-market-for-university-press-e-books/33480


◇スウェーデン王立図書館、パブリックドメインとなった資料をオンデマンドでデジタル化し提供するサービスを開始
(2011年10月4日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19227
 2011年10月3日、スウェーデン王立図書館が、パブリックドメインとなった資料について、利用者からオンデマンドで注文を受け付けデジタル化した後、PDFで提供する有料のサービス“eBooks on Demand”を開始したようです。この“eBooks on Demand”には、すでにスイス国立図書館やポルトガル国立図書館等の欧州12か国、約30の図書館が参加しているようです。
◎Digitalisering pa bestallning (Kungliga biblioteket 2011/10/3付けの記事) http://www.kb.se/aktuellt/nyheter/2011/Digitaliserig-pa-bestallning/
◎eBooks on Demand http://www.books2ebooks.eu/index.php5


□2011年9月

◇すばる舎、「全新刊の電子書籍配信」宣言を発表
(2011-09-30 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2758
 株式会社すばる舎(本社:東京都豊島区)は9月30日、今年11月から同社が発行する新刊書籍すべてを、原則として電子書籍化することを代表取締役名義のプレスリリースで発表した。
 同社は従来から実用書などを中心にパソコン・携帯電話向け電子書籍を多く発行しており、iPhone・iPad・Android電子書籍アプリも多く販売している。同社では、今後出版物の電子化の流れが急加速すると予想されるため、本格的な電子出版時代を見据えてこの新方針を決定したとのこと。契約作家や著作者への説明および電子書籍化スケジュールについては、同社の電子出版事業担当者が案内を行なっていく予定。
 同社では、今後もユーザー・読者に対して「新しい読書体験、利便性の向上」に努めていきたいとしている。【hon.jp】
◎問合せ先: すばる舎のプレスリリース( http://www.subarusya.jp/newsrelease/index.html )


◇出版社等からの質問状に対して回答した「自炊」代行業者の8割以上が事業縮小へ
(2011年10月30日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19215
 国内紙各紙で、出版社7社と作家・漫画家122名が紙の書籍の電子化(「自炊」)の代行を行う事業社に対して質問状を送った結果が報じされています。2011年9月29日までに87社のうち43社から回答が得られ、そのうち37社が事業縮小の意思を示し、「今後も依頼があればスキャン事業を行う」と答えたのは2社のみだったそうです。
◎「自炊」代行業者8割強が「今後は行わない」 出版各社に回答(MSN産経ニュース 2011/9/30付けニュース)http://sankei.jp.msn.com/life/news/110930/bks11093018520000-n1.htm
◎自炊業者の回答、86%が「スキャン事業は行わない」など(eBook USER 2011/9/30付けニュース)http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1109/30/news071.html


◇「電子書籍を第4の柱に」、ソニーがReader新モデル発表
(2011/9/30 日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/tech/business/article/g=96958A9C93819499E0EBE2E0948DE0EBE2EBE0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;p=9694E3EAE3E0E0E2E2EBE0E7EBEB
 ソニーは2011年9月29日、6型の電子ペーパーを搭載する電子書籍リーダー「Reader」の新モデルを2機種発表した。無線LANモデルの「PRS-T1」、無線LANに加え3G(第3世代携帯電話)の通信機能を備える「PRS-G1」である。
 発表の席でコンスーマープロダクツ&サービスグループ VAIO&Mobile事業本部 デジタルリーディング事業部長の野口不二夫氏は、米国における電子書籍リーダーの保有率が12%なのに対し、携帯電話の保有率が83%という調査データを基に「大きな市場になる可能性を秘めている」とした上で、「電子書籍事業を、音楽、映像、ゲームに続く、第4の柱に育てたい」と強調した。
 2機種の特徴は、単体で電子書籍を購入できるよう無線LANなどの通信機能を加えたこと。従来はパソコン用の電子書籍販売サイト「Reader Store」で購入後、Readerにデータを転送する必要があった。
 Webブラウザーの機能を備えており、Flashや動画などの再生機能はないものの、Webサイトを閲覧できる。PRS-T1の場合、従来モデルと比べ、重さが168gと約50g軽量になったほか、横幅も約9mm小さくしたことで女性でも持ちやすくした。
 日本語の縦書きや句読点の禁則処理、ルビ表記などに対応する電子書籍のデータフォーマット規格「EPUB 3.0」については、2011年末から年始をめどに対応する。アップデートを無償で提供する予定だ。(日経パソコン 吉田晃)


◇電子書籍販売モールサイト「wook」、DRM無しEPUB/PDF電子書籍ファイルのダウンロード販売にも対応
(2011-09-30 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2757
 株式会社ドリームネッツ(本社:広島県福山市)は9月30日、同社が運営する電子書籍販売プラットフォーム「wook」のサービスアップグレードを行ない、DRM無しEPUB/PDF電子書籍ファイルのダウンロード販売にも対応した。
 wookは、個人が出版社が自分専用の電子書籍販売ストアを運営できるCMSプラットフォームで、PCやiPhone・iPad・Android向けにEPUB/PDF電子書籍ファイルが配信可能。従来は自社ビューワへのストリーミング方式でしか作品閲覧ができなかったが、今回のアップグレードにより「iBooks」「i文庫HD」「Adobe Digital Editions」でも読めるようになった。本稿時点、wookの出店者数は547(うち法人142社)で販売作品数は2,299タイトルとなっている。
 なお、ダウンロードされる電子書籍ファイルにDRMは付与されてないが、違法コピー抑止策として代わりに電子透かしコード(PDFの場合は閲覧用パスワード)を埋め込んでいるとのこと。【hon.jp】
◎問合せ先: 電子書籍販売プラットフォーム「wook」( http://wook.jp/ )


◇未来の読書体験スペースが神保町に開館、国立情報学研究所らが企画・運営
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110930_480854.html
(2011年9月30日 INTERNET Watch)
 国立情報学研究所は30日、本の街として知られる東京・神田神保町に、未来の読書を体験できるという公開型スペース「e読書ラボ」を開設した。市販の電子書籍端末10機種で実際の読書が試せるほか、各種展示を行う。住所は東京都千代田区神田神保町1-7-7「本と街の案内所」内。開館時間は11時30分〜18時00分、日曜・祝祭日は休館する。
 e読書ラボは、国立情報学研究所の連想情報学研究開発センターが企画し、NPOの連想出版が運営を担当するオープン型施設。神田古書店連盟と連想出版が共同運営している街案内スポット「本と街の案内所」内に開設された。
 e読書ラボは、神保町にわざわざ足を運ぶような“本当に本が好きな読者”たちに向けて、電子書籍が体験できる場を提供するのが狙い。また情報学研究拠点という立場から、未来の読書体験を提案・提言していきたいという。
 スペース内では、アップルのiPad 2、Sony Reader Touch Edition(6型)、シャープのGALAPAGOS(10.8型 ホームモデル)、AmazonのKindle Keybordなど10種類の電子書籍端末を展示。端末には各種の製品版電子書籍が収録されており、その全編が閲覧できる。元となる紙版書籍も同時に展示しており、読み比べが可能。
 このほか、パッケージやオンラインの形で有料提供されている辞書・百科事典系コンテンツの体験コーナーを用意。さらに、研究成果の1つである「自動脚注付与システム」を展示する。
 今後は、著作権切れ書籍を多数収蔵する「青空文庫」を核としたダウンロードサービスの展開も計画中。ITに不慣れな人でも電子書籍を扱えるよう、書店員が目的の書籍を代行インストールしてくれるといった形態を模索するという。
◎関連情報 e読書ラボ  http://edokusho.info/


◇HathiTrust等と共に提訴された米ミシガン大学、資料デジタル化における著作権問題についてのQ&Aを公開
(2011年9月30日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19203
 2011年9月27日、米ミシガン大学が、資料デジタル化における著作権問題についての11のQ&Aを発表しました。同大学を含めた5大学と共同デジタルリポジトリHathiTrustは、2011年9月12日に、HathiTrust上の孤児作品プロジェクトに関して著作者団体Authors Guild等から提訴されています。Q&Aでは、大学によるデジタル化の目的、デジタル化によって著作権を侵害しているのか、孤児作品プロジェクトやHathiTrustの概要、訴訟によるデジタル化への影響、Authors Guild等による訴訟とGoogleブックス訴訟との関係、等の質問とそれらへの回答が示されています。
◎University's digitization efforts (University of Michigan Public Affairs 2011/9/27付け) http://www.vpcomm.umich.edu/pa/key/AuthorsGuildQA.html


◇米国議会図書館(LC)、初の2日間開催となった全米ブックフェスティバルの記録を公開
(2011年9月30日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19204
 米国議会図書館(LC)が、2011年9月24日と25日にワシントンD.C.のナショナルモールで開催された全米ブックフェスティバルの記録を公開しています。2011年は初めて2日間開催し、参加者は20万人だったそうです。電子書籍ベンダのOverDrive社による、公共図書館での電子書籍の利用を体験できる「デジタル移動図書館」(The Digital Bookmobile)などの催しが行われたとのことです。
◎Estimated 200,000 Attend 2011 Library of Congress National Book Festival (LC 2011/9/26付けプレスリリース) http://www.loc.gov/today/pr/2011/11-182.html
◎National Book Festivalのプログラム(PDF:29ページ)http://www.loc.gov/bookfest/images/NatBookFest2011-prog.pdf
◎2011 National Book Festival http://www.loc.gov/bookfest/


◇米アマゾン、7型液晶で199ドルのタブレット「Kindle Fire」を発表
(2011/9/29 日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/tech/news/article/g=96958A9C93819499E0EBE2E0918DE0EBE2EBE0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;da=96958A88889DE2E4E1E2E5E0E6E2E0E7E2E6E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2
 米アマゾンは2011年9月28日(米国時間)、電子書籍リーダー「Kindle」シリーズの新製品4モデルを発表した。目玉は、7型のカラーIPS液晶を搭載し、米グーグルの携帯端末プラットフォームAndroidを採用した「Kindle Fire」。米国での直販価格は199ドル。米アップルのiPad 2(Wi-Fiの16GBが直販価格で499ドル)と比べて大幅に安く、iPad対抗の本命になると見られている。このほか、6型の電子ペーパーを搭載した新型「Kindle」(79ドル)、タッチパネルの機能を加えた「Kindle Touch」(99ドル)、3G(第3世代携帯電話)の通信機能を加えた「Kindle Touch 3G」(149ドル)も投入する。
 Kindle Fireは電子書籍のほか、動画配信サービス「Amazon Instant Video」、音楽配信サービス「Amazon MP3」などのコンテンツを利用することを想定したタブレット端末。Androidのアプリケーションを実行することも可能。Webページの処理を同社のクラウドサービス「Amazon EC2」に肩代わりさせることで表示を高速化するWebブラウザー「Amazon Silk」を搭載する。ディスプレイは7型のIPS液晶で、解像度は1024×600ドット。内蔵ストレージの容量は8GB。IEEE 802.11b/g/nの無線LAN機能を備える。本体サイズは幅120×高さ190×厚さ11.4mmで重量は413g。
 79ドルの新型Kindleは幅114×高さ166×厚さ8.7mmで重量は170g。同サイズの6型電子ペーパーを搭載した従来機種と比べて30%軽量化したほか、ページの切り替え時間を10%高速化した。IEEE 802.11b/g/nの無線LAN機能を備える。
 99ドルのKindle Touchは、画面の端をタッチすることでページを切り替えられるようにした。文字をタッチすると辞書やWikipediaなどで言葉の意味などを調べられる「X-Ray」機能も加えた。IEEE 802.11b/g/nの無線LAN機能を備える。本体サイズは幅120×高さ172×厚さ10.1mmで重量は213g。
 149ドルのKindle Touch 3Gは、基本的な機能がKindle Touchと同じで、3Gの通信機能を追加したモデル。通信料金は、米国内においては米アマゾンが負担するのでユーザーの負担は無料となる。
 いずれの機種も米国サイトで予約販売を開始している。出荷は10月末から11月となる。(日経パソコン 松元英樹)


◇米国プリンストン大学、オープンアクセスポリシーを採択
(2011年9月29日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19191
 米国のプリンストン大学が、所属研究者に対して、発表する論文の著作権を学術誌の出版社に譲渡することを原則禁止するオープンアクセスポリシーを採択したと、米国の各紙が伝えています。この採択の背景には学術雑誌の高騰があるようで、ポリシーの採択により、研究者が論文を自身のウェブサイトや大学の機関リポジトリ等で公開することを後押しすることになるようです。
◎At Universities, A Move Toward ‘Open Access’ (Wall Street Journal 2011/9/28付けのブログ記事 ) http://blogs.wsj.com/ideas-market/2011/09/28/at-universities-a-move-toward-open-access/?mod=google_news_blog
◎Princeton bans academics from handing all copyright to journal publishers (Physorg.com 2011/9/28付けの記事) http://www.physorg.com/news/2011-09-princeton-academics-copyright-journalpublishers.html
◎Open access policy adopted (Daily Princetonian 2011/9/29付けの記事) http://www.dailyprincetonian.com/2011/09/29/28869/
◎Princeton goes open access to stop staff handing all copyright to journals -- unless waiver granted (Conversation 2011/9/28付けの記事) http://theconversation.edu.au/princeton-goes-open-access-to-stop-staff-handing-all-copyright-to-journals-unless-waiver-granted-3596



◇電子書籍はどこに向かって行くのか
(2011.09.28 18:00:52 by 夕刊ガジェット通信)
http://getnews.jp/archives/143399
 夢のコンテンツと希望の端末が登場し、業界にも読者にもハッピーな時代がやってくる……。たしか、1年前にはそんなムードがまん延していた電子書籍。だが、そんな楽観的な予想は見事にはずれ、いまだ電子書籍は苦戦を強いられている。
 なんだか、似たような状況が過去にあったなぁ、と思ったりする。最強のコミュニケーション・ツールとしてもてはやされたmixi。個人も組織もこれを使えば新しい世界が拡がる万能ツールとしてブームになったツイッター。いずれも数年たってみると、「なんだ、あんなに騒ぐことなかったじゃん」というふうに、「最強」でも「万能」でもないことがわかってしまった。
 諸行無常といってしまえばそれまでだが、筆者のようにひとりで出版社をやっていると、電子書籍に関する動向には敏感にならざるをえない。大手の出版社や印刷会社、書店、電話会社などがどしどし参入し、続々と端末が発売されるなか、「やばい、時代の波に取り残されるのではないか」などと不安な気持ちになったこともあった。
 ならば、「あなたの会社も参入してみればいい」という声も聞こえた。しかし、小さな出版社が安易に手を出せるようなものではないのが電子書籍なのである。まず、既刊本のテキストを電子書籍用のデータにするのは簡単なことだ。コンテンツを作成し、自社のウェブページなどを利用して、読者がダウンロードできるようにするのも可能である。が、ここで手詰まりになってしまう。その大きな理由は、課金だ。
 ウェブでコンテンツを販売し、課金できるようにするには、さまざまなハードルがある。クレジット会社の認証、無料でダウンロードされないための仕組みづくり、販売するサイトを周知させるための営業……。事実上、資本力のない小さな出版社は、「電子書籍業界」には簡単に参入できないのである。
 そんな中で、できるだけ早く時代の波に乗るためには、電子書籍を取次販売する既存の会社にお願いして、我が社のコンテンツを売ってもらおうという話になる。筆者も1年前にそう考えて、電子書籍を取次販売する会社に問い合わせた。電話をかけ、「弊社のコンテンツをそちらで販売していただきたいのですが」と言った。資料をお送りしますので、まずはそれを読んでください、というようなことを言われた。
 担当者に連絡先を伝えた結果、数日後に書類が送られてきた。封を切って、あぜんとした。同封されていたのは、その会社の会社概要のみであった。「電子書籍の制作から配信・管理・ユーザーサポートまで、一切の業務を行うシステムを確立しています」と書いてあるが、そんなことはすでに知っているし、そんなものを読んだって取引や契約のきっかけにはならない。
 まるで、どこかの飲み屋で「一見さん、お断り」といわれてしまったような気がした。そして、「この会社は、うちと取引する気がないんだなあ……」と悲しく思った。その会社以外にも、電子書籍を取次販売する会社はある。しかし、ファーストコンタクトした会社に門前払いをされてからは、「時代の波に乗る」こと自体がなんとなく馬鹿らしくなってしまい、「しばらくは見物客をきめこもう」という姿勢で現状にいたる。
 見物しているうちに、電子書籍への対応を売りにしていた多機能端末「GALAPAGOS」(ガラパゴス)の販売をシャープが終了するというニュースを読んだ(毎日新聞、2011年9月16日付)。記事は、シャープが電子書籍用の端末から撤退する理由を、「電子書籍の利用に機能を絞ったことも災いし、ゲーム機や動画視聴など多彩なソフトが利用できるiPadなどに押され販売は約数万台と低迷」と解説している。
 他方、コンテンツを売る側の大手・中堅出版社に勤める知人から話を聞いても、電子書籍が売れているという話は一切聞こえてこない。また、門前払いの苦い思い出に対する怨念(笑)も混じっているかもしれないが、個人的な感想を言えば、端末で「書籍」を読む気にはならないし、取り次ぎをとおしてコンテンツを売ろうという気にもならない。
 最近は、電子書籍に行く末について、こんな妄想を抱くことがある。パソコンも含めた端末の基本は「横書き文化」なのに対し、日本語の基本は「縦書き文化」だ。なので、そもそも日本人にとっては、書籍を端末で読むこと自体に無理があるのではないか……。研究者やジャーナリストが、専門書やニュースをデータとして持ち運べるのには適している。しかし、読者が気持ちや感情を刺激されるのは、やはりリアルな書籍なのではないか……。
 いまは、消極的に、電子書籍の日本での展開ぶりを見守ることにしよう。(谷川 茂)


◇米作家エージェント大手Trident Media Group、電子書籍制作・販売サービス「Trident E-Book Operations」を開始
(2011-09-28 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2747
 作家エージェント大手のTrident Media Group社は現地時間9月26日、契約中のプロ作家向けに電子書籍出版サービス「Trident E-Book Operations」を提供すると発表した。
 同社の顧客である著作者の電子書籍の制作支援を行い、北米の主要電子書籍書店や海外で直接販売する。絶版書、既刊書、新刊書などを拡張電子書籍や、新規のフォーマット、プリント・オン・デマンドなどで提供する予定。
 同社会長のRobert Gottlieb氏は、「当社は出版社になる考えはない。だが、当社は顧客の利益のために代理人・マネージャーとして、この新しい電子書籍事業を顧客である著作者と協力しながら行なっていく。」と述べている。
◎問合せ先: Trident Media Group社のプレスリリース( http://www.tridentmediagroup.com/ebook_services.html )


◇電子書籍ストア「BookLive!」、Windows Phoneで初の電子書籍サービス開始
(2011/9/27 工藤 ひろえ)
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20110927_477007.html
 株式会社BookLiveは、電子書籍ストア「BookLive!」のWindows Phone向けサービスを開始した。Windows Phone 7.5に対応する電子書籍ストアは国内で初。Windows Phone Marketplaceで提供されている無料の専用アプリ「BookLive!Reader」をダウンロードすることで利用できる。対応機種はauのWindows Phone IS12T。
 Windows Phone版アプリでは、インターフェイスをWindows Phoneの標準インターフェイスのルールに沿った形で設計。My本棚のデザインをIS12T本体で採用されている「メトロ・デザイン」仕様に合わせて変更したほか、「おすすめ」「ランキング」「ジャンル」などのカテゴリについても、Windows Phoneの仕様に合わせて横スクロールでページ毎に表示する方式を採用するなど、Windows Phone OSと違和感のない操作性を目指したという。
 電子書籍ストア「BookLive!」は、2月にサービスを開始したマルチデバイス対応のクラウド型電子書籍サービス。決済は都度決済と、プリペイドのポイント購入による。支払いはクレジットカードとWebMoneyおよびBitcashに対応。今後キャリア課金や月額課金にも対応を予定する。
 対応端末は、Windows XP以降のWindowsパソコンと、Android 2.1以降のAndroid OS搭載スマートフォン。今年秋ごろにはiOSにも対応する予定。利用可能端末数は3台まで。電子書籍のフォーマットは.book、XMDF、SPINMEDIAに対応。今後EPUBおよびPDFに対応する予定だ。
 なお、今回提供されるWindows Phone版では、電子書籍のフォーマットはコミックや雑誌コンテンツで利用されることの多い.bookのみに対応しており、XMDFなどその他のフォーマットには順次対応していくという。
 株式会社BookLiveは、トッパングループで電子書籍配信プラットフォームと電子書籍ストア事業を専門に手掛ける専門会社として今年1月28日に設立された、ビットウェイの100%子会社。
◎BookLive Windows Phone版 http://booklive.jp/page/index/id/windowsphone
◎BookLive http://booklive.jp/
◎Windows Phoneホームページ http://www.microsoft.com/ja-jp/windowsphone/


◇町の書店で電子書籍を--日書連とウェイズジャパンが今秋サービス開始
岩本有平 (編集部)
(2011/09/26 cnet Japan)
http://japan.cnet.com/news/service/35008040/?ref=rss
 日本書店商業組合連合会(日書連)とウェイズジャパンは、今秋にも書店店頭で電子書籍端末を販売し、共同で電子書籍サービスを展開する。9月26日にはメディアや出版社を集めた説明会を開催した。
 今回の取り組みでは、出版社がウェイズジャパンと販売委託契約を結び、同社の提供する電子書籍プラットフォーム「雑誌オンライン+BOOKS」にコンテンツを提供する。同時にウェイズジャパンは、日書連に加盟する書店に対して電子書籍リーダー「ISTORIA」を納品。書店がISTORIAをユーザーに販売する。ISTORIAにはそれぞれ固有のIDが割り振られており、ユーザーが同リーダー向けに電子書籍を購入した際、ユーザーがISTORIAを購入した書店に売り上げの一部がロイヤリティとして分配される仕組み。

◎サービスの概要
 日書連会長の大橋信夫氏は、「電子書籍はあたかも黒船のように恐れられてきた。2010年は電子書籍元年と言われたが、どうも(業界が)動かない。動かないほどおっかないと思われるが、日書連では書店の店頭でも電子書籍を扱おう、敵に回すのでなく商売の糧にしていこうとなった」と説明。ウェイズジャパンとは約1年の意見交換を行い、今回のサービス開始に至ったという。「(出版社には)これまで通り紙の本も出してほしい。電子の書籍も紙の書籍も引き続き出していただきたい」(大橋氏)
 また日書連 電子書籍対応部会の部会長である鶴谷祿郎氏は、地方の書店においては「欲しいときに欲しいものが来ない」という物流上の課題があったと説明。「書店が何で疲弊しているのか? 物流が満足できる状態になっていない。一方でウェブサイトが隆盛し、このままでは書店は消えていく。物流だけの問題ではないが、我々が望む形で(電子書籍を)取り入れていけないか。電子書籍の試し読みによって、紙や電子書籍の売り上げが伸びるのではないか。これからの可能性を信じて取り組んでいきたい」(鶴谷氏)と、サービスへの期待を寄せた。
 今秋にもコミックを中心とした約1万5000点のコンテンツを用意してサービスを開始する。2012年春には文芸書など、あわせて5万点のラインアップを目指す。書店では、電子書籍専用の展示台や什器を用意。実際にデモ機を展示し、コミックなどコンテンツとのセット販売を行う。サービス開始時点でISTORIAを販売する書店の数は現在未定。
 ISTORIAは800×600ドット、16階調グレースケールの電子ペーパーを搭載する端末。Wi-Fi b/gに対応するほか、SDカードやPCとの直接接続でデータを読み込む。予定小売価格は1万9800円だが、「量販店のように(電子書籍リーダーの)端末を売って書籍はおまけというのではなく、むしろ書籍を買えば端末は0円に近くなるように、安価にしていく」(ウェイズジャパン代表取締役のアラム・サルキシャン氏)という。


◇Webから自分だけのEPUB電子書籍が簡単につくれる、Firefox用フリープラグイン「GrabMyBooks」が好評
(2011-09-20 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2732
 米国の電子書籍ニュースサイト「The Digital Reader」によると、今年春に公開されたEPUB電子書籍制作を行なうためのFirefoxプラグイン「GrabMyBooks」が現地関係者の間でとても好評の模様。
 記事によると、GrabMyBooksはFirefoxで閲覧中のWebページを次々と自分専用のEPUB電子書籍ファイルに追加できるプラグインで、集めたページを再編集したり、そのままEPUB電子書籍ファイルとして出力することも可能とのこと。
 従来、WebページをEPUB化するフリーツールとしては「dotEPUB」が有名だったが、Firefox専用とはいえ、このGrabMyBooksのほうがはるかに高機能で便利とのこと。【hon.jp】
◎The Digital Readerの記事( http://www.the-digital-reader.com/2011/09/19/grabmybooks-is-the-new-best-way-to-copy-webpages-to-your-e-reader/ )


◇三省堂、印刷本と電子書籍を同時発行する自費出版サービス「自分の本プログラム」
(2011年09月27日 Digital Today)
http://dt.business.nifty.com/articles/6690.html
 三省堂書店は、印刷書籍と電子書籍を同時に発行する自費出版サービス「自分の本プログラム」を開始した。会員登録制で、印刷部数が1ー30冊の場合1ページ10円から、などとなっている。
 三省堂書店と、電子書籍配信サービスの「libura(ライブラ)」が協力して運営し、印刷した書籍と同じデザインの電子書籍をliburaで即時公開できる。
使い方はまず、サイト右上部の「会員登録」を選び、氏名やメールアドレス、パスワードなどの必要事項を記入して送信し、仮登録メールを受け取って、会員登録を済ませる。
 その後「自分の本を作る」を選び、書籍のタイトル、表紙、印刷部数、受け取り方法、印刷代金の支払い方法を指定して発注する。銀行振り込みのほか、三省堂書店神保町本店の店頭で支払うことも可能。印刷した書籍の受け取りについても店頭で行える。
 原稿はPDFファイル、Word、テキストファイルのいずれかを三省堂に専用サイトから送付する。その後、原稿を電子書籍化したものを確認し、印刷を行うことになる。
 料金は印刷部数1ー30冊の場合で1ページ当たり10円、31ー99冊の場合で同9円、100冊以上の場合で同8円。別途1000円の基本手数料がかかる。ただし一度印刷した書籍は、初回の印刷から1年以内であれば、基本手数料なしで追加印刷が可能。例えば200ページの書籍を20冊注文する場合で、費用は6万1000円になる。
(植木 皓=ニューズフロント)


◇フランスがSpringer社の電子リソースバックファイルをナショナルサイトライセンスで導入
(2011年9月27日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19162
 2011年7月11日、フランス高等教育研究省が、Springer社と、STM分野の電子リソースに関するナショナルサイトライセンスを結んだそうです。対象となっているのは、1,000タイトル以上の電子ジャーナルの1996年以前の号(合計35,000号、2,230万ページ)と、2004年以前に出版された電子ブック8,500タイトル以上(合計294万ページ)とのことです。
◎Springer and the French Ministry of Higher Education and Research sign license agreement (Springer 2011/9/20付け記事) http://www.springer.com/about+springer/media/pressreleases?SGWID=0-11002-6-1254821-0


◇米EBSCO、電子書籍の主題別セット提供機能を拡大。合計200セットに
(2011-09-26 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2743
 米学術データベース大手のEBSCO Publishing社(本社:米国マサチューセッツ州)は現地時間9月22日、同社の図書館向け主題別電子書籍セットをさらに64種追加したと発表した。
 同社は今年2月から、図書館向け電子文献データベースサービス「EBSCOhost」で、簡便に電子書籍を購入できるよう、主題別にセットにして提供するサービスを開始した。今回の追加は電子書籍の利用増加に対応し、ユーザーの要望に応えたとのこと。
 人文科学、ビジネス、情報技術、医学など合計200種近いセットが提供されるようになる。
◎問合せ先: EBSCO Publishing社のニュースリリース http://www2.ebsco.com/EN-US/NEWSCENTER/Pages/ViewArticle.aspx?QSID=496


◇「『デジタル・ネットワーク社会における図書館と公共サービスの在り方に関する事項』に係るまとめ」に関するパブリックコメントが募集中
(2011年9月26日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19156
 電子政府の総合窓口e-Govで、電子書籍の流通と利用の円滑化に関する検討会議が2011年9月1日に決定した「『デジタル・ネットワーク社会における図書館と公共サービスの在り方に関する事項』に係るまとめ」に関するパブリックコメントが、10月14日まで募集されています。同まとめでは、国立国会図書館(NDL)が、デジタル化した資料を公共・大学図書館や各家庭へ送信するサービスや、その本文検索サービスを実施するに当たっての課題などについてまとめられています。
◎「デジタル・ネットワーク社会における図書館と公共サービスの在り方に関する事項」に係るまとめ(PDF文書:9ページ)http://search.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000079296
◎電子書籍の流通と利用の円滑化に関する検討会議『「デジタル・ネットワーク社会における図書館と公共サービスの在り方に関する事項」に係るまとめ』に関するパブリックコメント(意見公募手続)の実施について(e-Gov) http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=185000541&Mode=0


◇MS-WordファイルからePub形式の電子書籍を生成するフリーソフトを公開――文字・段落属性、表属性、ハイパーリンク、目次ツリーなどを変換
(2011年09月26日 株式会社オープンエンド)
http://www.atpress.ne.jp/view/22783
 株式会社オープンエンド(本社:東京都豊島区、代表取締役社長:平田 憲行)は、MS-Wordファイルから、iPadやAndroid端末、PCなどで閲覧できる標準的電子書籍形式ePubファイルを生成するアプリケーション「Smart ePubフリー版」の無償ダウンロード開始を発表しました。無償ダウンロード開始日は、2011年9月29日です。
◎製品紹介Webページ:http://www.openend.co.jp/productsinfo/Smartepub-free/smartepubfree01.html

 この「Smart ePubフリー版」は、Wordの文字属性や段落属性はもちろん、Word中の表やハイパーリンク、目次ツリーとそのリンクなどのePub変換を実装しており、マニュアルなどのビジネスドキュメントの電子書籍化を素早く容易に実現することができます。
 なお、10月5日に、このフリーソフト「Smart ePubフリー版」を含む株式会社オープンエンドの新製品発売セミナーが開催されます。また、ビジネス用ドキュメントの電子書籍化に最適なオールインワンePubオーサリングソフト「Smart ePub Pro版」は後日リリースされる予定です。

【「Smart ePubフリー版」の主な機能】
「Smart ePubフリー版」は、Wordファイルの次の属性を自動的にePub形式に変換し、マニュアルや表を含んだビジネスドキュメントの電子書籍化を容易に実現します。

1.文字関係
・書体、文字サイズ
・文字装飾(ボールドやイタリック、アンダーライン、文字色)
・上付き、下付き
・取り消し線

2.段落関係
・行間
・文字の揃え(行頭、行末等)
・インデント、字下げ、ぶら下げ
・リスト

3.表関係
・表セル属性(幅、高さ、天地の文字揃え、左右の文字揃え)
・表罫線(線種をWord→HTMLに準拠して変換)
・セル網(網種、網色をWord→HTMLに準拠して変換)
・表全体の左右位置

4.目次その他
・目次とそのリンク
・ハイパーリンク
・ブックマークジャンプ

5.同時にePub変換できるWordファイルの数
・3つのWordファイルをインポートしてePub変換できます。

【ダウンロード方法】
 株式会社オープンエンドのWebページに、正しいeMailアドレスを入力していただくことで無償ダウンロードできます。次のURLから2011年9月29日以降にダウンロードできます。
◎ダウンロードページURL:http://www.openend.co.jp/productsinfo/Smartepub-free/Smarepub-free-Download.html

【リリース記念セミナー】
10月5日に、「ePubを知る、使う。ePubで電子書籍を作成・配布する流れを解説」するセミナーを実施します。開催要項と申し込みは次のURLから。
http://www.mediverse.jp/openend20111005/

【会社概要】
株式会社オープンエンドは、データシンクロ型組版、Word、CSVなどからノンプログラムでXML生成するツールの提供などを特徴とする「新コンセプト自動組版支援システム」開発・販売の専業会社です。特にXMLをフィルタにしたソースデータのマルチ活用に力を入れ、
・CSVデータからデータシンクロ組版を行う「MyAutoPubシリーズ」
・強力な全文検索機能を搭載したファイル管理・共有Webシステム「ShareBase for DTP」
・多くの大手教育機関に採用されている教材データベースシステム「eMAS」
などを開発・販売しています。

社名   : 株式会社オープンエンド
代表者  : 代表取締役社長 平田 憲行
本社   : 東京都豊島区南大塚3-34-7 丸善大塚ビル3F
資本金  : 7,780万円
電話   : 03-5391-7404
FAX   : 03-5391-7406
Webサイト: http://www.openend.co.jp
【本件に関するお問い合わせ先】
@Press運営事務局までご連絡ください。ご連絡先をお伝えいたします。
お問い合わせの際は記事番号「22783」を担当にお伝えください。
TEL  : 03-5361-8630


◇アマゾンKindleに蔵書を貸し出すサービス、米公立図書館が開始
(2011/9/22 日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/tech/personal/article/g=96958A9C93819499E0E0E2E3838DE0E0E2EBE0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;p=9694E0E7E2E6E0E2E3E2E2E0E2E2
 米Amazon.comは現地時間2011年9月21日、同社の電子書籍リーダー端末「Kindle」のユーザーが、図書館の書籍貸し出しサービスを利用可能になったと発表した。全米1万1000以上の公立図書館の蔵書、数百万冊が対象になるとしている。
 利用者は最寄りの図書館のWebサイトにアクセスし、事前に取得した図書館カードを使って手続きを行う。好みの本を選んだら「Send to Kindle」ボタンを押すとAmazon.comのサイトにリダイレクトされる。Amazon.comのアカウントでログインした後は通常の書籍購入と同様にコンテンツの転送先を選ぶ。転送先はKindle端末のほか、iPhoneやiPad、Android、BlackBerry、Windows Phone用のKindleアプリーション、またはWebアプリケーション「Kindle Cloud Reader」などを選択できる。書籍コンテンツは無線LANやUSBケーブル経由で転送される。
 図書館カードは事前に最寄りの図書館で発行してもらう必要がある。貸出期間は図書館によって異なる。期限の3日前と期限日が過ぎた時点で通知の電子メールがAmazon.comから送られてくる。
 借りた書籍コンテンツには、ハイライトや注釈を書き込むことができ、しおり機能も利用できる。これらの情報はAmazon.comのサーバーに保存され、データ同期機能「Whispersync」を使って、次回同じ書籍を借りたり、Amazonから購入したりした際に、記入した内容が表示される。このほかFacebookやTwitterへの投稿機能、ハイライトや注釈の共有機能も用意している。[ITpro 2011年9月22日掲載]


◇北米の研究図書館センター(CRL)、大学図書館による資料共同利用プロジェクトBorrow Directと提携
(2011年9月22日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19148
 北米の大学図書館と研究図書館のコンソーシアムである研究図書館センター(CRL)が、米国東部の9つの大学図書館による資料の共同利用プロジェクトBorrow Directとの提携を発表しています。
◎CRL Partners with Borrow Direct(CRL 2011/9/16付けのニュース)http://www.crl.edu/news/7388


◇全米11,000以上の公立図書館がKindle電子書籍を貸し出し
(2011/09/22 マイコミジャーナル Yoichi Yamashita)
http://journal.mycom.co.jp/news/2011/09/22/008/
 米国の11,000以上の公立図書館でKindle形式の電子書籍を借りられるようになった。9月21日(現地時間)に米Amazon.comが発表した。
 Kindle書籍は各図書館のWebサイトから借りる。ほとんどの図書館がWebサイトの貸し出しページへのログインを図書館カード所有者に制限しており、Kindle書籍の貸し出しに対応する最寄りの図書館で事前にメンバーになっておく必要がある。
 Kindle版を借りられる書籍では「Send to Kindle」を選択でき、クリックするとAmazon.comのログイン画面に転送される。あとはAmazonで購入したKindle書籍と同じように、自分のAmazonアカウントで、借りた本を電子書籍リーダーKindleや、Kindleアプリ対応デバイスに転送する。貸し出し期間は一定ではなく、図書館によって異なる。
 読書体験も通常のKindle書籍と同じで、読み進めたページやメモ、ハイライト、ブックマークなどを複数のKindleおよびKindleアプリの間で同期でき、ハイライトやメモの共有も可能だ。「図書館から借りた本に何か書き込むのは深刻なマナー違反だが、Whispersyncテクノロジがそれを可能にした。メモやハイライト、しおりはすべてバックアップされ、同じ本を再び借りたときや、または本を購入したときに継続して利用できる」とKindleディレクターのJay Marine氏。


◇図書館の電子書籍が借りられる“Kindle Library Lending”のベータテストが米国の2館で開始
(2011年9月21日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19140
 2011年4月、Amazon.com社が、同社の電子書籍リーダーKindleに図書館から電子書籍を借りられるサービス“Kindle Library Lending”を発表しました。Library Journal誌によると、このサービスのベータテストが、今週、米国のシアトル公共図書館とキング郡図書館システムで開始されたようです。また、Amazon.comのヘルプページに“Public Library Books for Kindle”というページが作成されており、電子書籍を借りる方法などが書かれています。Kindleへの電子書籍の転送は、3Gではなく、Wi-Fiで行われるそうです。
◎Amazon Lifts Edge of Curtain on Kindle Library Lending; Beta Testing Under Way (Library Journal 2011/9/20付け記事) http://www.libraryjournal.com/lj/home/892109-264/amazon_lifts_edge_of_curtain.html.csp
◎Public Library Books for Kindle (Amazon) http://www.amazon.com/gp/help/customer/display.html/ref=hp_200747550_find?nodeId=200747550
◎Beta Underway: New Help Page on the Amazon.com Website With Info About Kindle/OverDrive Access (INFOdocket 2011/9/20付け記事) http://infodocket.com/2011/09/20/new-help-page-on-the-amazon-com-website-with-info-about-kindleoverdrive-access/


◇Plastic Logic 100電子書籍リーダー、ついにロシアでデビュー
(2011年09月21日 ebookUSER Michael Kozlowski,Good e-Reader Blog)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1109/21/news016.html
 Plastic Logicが4年間の苦難を乗り越えてロシアで販売を開始した電子書籍リーダー「Plastic Logic 100」。薄く、軽く、そして独特の耐衝撃性と頑丈さを備えたPlastic Paperという新技術は教育市場にうまくフィットするだろうか。
 Plastic Logicは4年間の試練と苦難を経て、1台の電子書籍リーダーを発表した。「Plastic Logic 100」と名づけられたこの新たな電子書籍リーダーは教育システムをターゲットにロシアでのデビューを飾った。
 Plastic LogicのCEO、インドロ・ムカルジー氏はモスクワプラネタリウムで開催されたイベントに英国の貿易産業相、ロード・グリーン氏が訪問したのに合わせて公式にこの端末を発表した。RUSNANOとUK Trade & Investment (UKTI)が開催したイベントは英国とロシアの共同技術協力の一例としてPlastic Logicを取り上げた。
 Plastic Logic 100はLCDやE Inkではない特許取得済みのPlastic Paperという新たな技術を利用している。ベースがガラスではないので、そのディスプレイは大きく、薄く、軽く、そして独特の耐衝撃性と頑丈さを備えている――これは学生などが利用する際の重要な要素だ。
 新たなデバイスは紙のように読める10.7インチ耐衝撃スクリーンを誇る。解像度は1280 x 960ドットで150 PPI。静電容量性タッチスクリーンインタフェースを備え、ほとんどのタッチスクリーン方式のE Inkデバイスよりもよい操作感だ。ちなみに、これは新たなKobo Touch Readerに採用されているものと同じ技術である。デバイスは800 MHzのプロセッサと4Gバイトの内部ストレージを搭載している。バッテリーは連続使用で一週間ほど持ち、かなり頼りになる。
 新たな電子書籍リーダーは現在ロシアでの注文向けに入手可能で価格は24000ルーブルほどになるだろう。デバイスは今月末に学校に出荷され、40冊を超える教科書が抱き合わせされることになるだろう。


◇大手出版社、電子書籍市場の利用を望む
(2011年09月21日 10時00分 ebook USER Mercy Pilkington,Good e-Reader Blog)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1109/21/news015.html
 伝統的な出版社は電子書籍のトレンドについていけなくなるのだろうか。創業204年のJohn Wiley & Sonsは、自社がそうならないよう電子書籍に向き合い始めた。
 現在の出版産業に関する不満の1つは、伝統的な出版が時代遅れのモデルに則って機能していることだ。店じまいを余儀なくされる書店がますます増えていることについて、出版産業全体が単にトレンドについていけなくなっているのだと非難する人もいる。何人かの時代を代表する偉大な著者(例えば、エドガー・アラン・ポー氏)で有名な創業204年のJohn Wiley & Sonsは今年の第3四半期までの電子書籍売り上げが3倍に上昇したが、全体の売り上げに占める割合はわずか11%に過ぎない。しかし、同社はそれを変えたいと望んでいる。
 この小さな割合に含まれるタイトルのほとんどは、人気のあるFor Dummiesシリーズと幾つかの主要な料理本といった教材である。教育的なコンテンツは電子書籍リーダーと相性が良く、ほとんどの人が何らかの形で教材に頼っており、それらは必ずしもリビングルームのアームチェアで寛ぎつつ読んでいるのではなく、むしろ教材が参照用に必要とされる慌ただしい状況下で読んでいるのだ。デジタルデバイスをキッチンカウンターに乗せてレシピを見つけるということに懸念を抱く読者も存在するかもしれないが、ボタン1つで情報が必要とされるさまざまな状況に電子書籍はよくなじむ。
 John Wiley & Sonsでは、電子書籍を含むデジタルコンテンツが今会計年度の売り上げの40%を占めた。売り上げを押し上げた要因の一部は、同社がドイツのAmazonストアを含む幾つかの電子書籍流通プラットフォームと契約を交わしたためだ。同社は数年前に英国の大きな学術書出版社を買収しているが、この分野を拡大させる企業やプラットフォームの獲得で素晴らしい仕事をしてきた。同社は電子書籍の成長を積極的に求め続ける試みとして、テクノロジーおよびデジタル企業の新たな源泉を買収しようとマーケットに参入している。


◇図書館の電子書籍が借りられる“Kindle Library Lending”のベータテストが米国の2館で開始
(2011年9月21日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19140
 2011年4月、Amazon.com社が、同社の電子書籍リーダーKindleに図書館から電子書籍を借りられるサービス“Kindle Library Lending”を発表しました。Library Journal誌によると、このサービスのベータテストが、今週、米国のシアトル公共図書館とキング郡図書館システムで開始されたようです。また、Amazon.comのヘルプページに“Public Library Books for Kindle”というページが作成されており、電子書籍を借りる方法などが書かれています。Kindleへの電子書籍の転送は、3Gではなく、Wi-Fiで行われるそうです。
◎Amazon Lifts Edge of Curtain on Kindle Library Lending; Beta Testing Under Way (Library Journal 2011/9/20付け記事) http://www.libraryjournal.com/lj/home/892109-264/amazon_lifts_edge_of_curtain.html.csp
◎Public Library Books for Kindle (Amazon) http://www.amazon.com/gp/help/customer/display.html/ref=hp_200747550_find?nodeId=200747550
◎Beta Underway: New Help Page on the Amazon.com Website With Info About Kindle/OverDrive Access (INFOdocket 2011/9/20付け記事) http://infodocket.com/2011/09/20/new-help-page-on-the-amazon-com-website-with-info-about-kindleoverdrive-access/


◇欧州の図書館団体・出版社団体・著作者団体、絶版資料のデジタル化と利用の原則について合意
(2011年9月21日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19136
 欧州委員会(EC)は、2011年9月20日付けで、欧州の図書館団体・出版社団体・著作者団体の10団体・機関が、著作権保護期間内の絶版資料のデジタル化と利用の原則について合意したと発表しています。合意された覚書(Memorandum of Understanding:MoU)は、図書館等が所蔵する図書や学術雑誌で絶版となっているものをデジタル化しオンラインで公開する際の原則を定めたもので、実施にあたっては著作権を尊重しつつ関係者間での自発的なランセンス合意に基づくこと等の内容が含まれているようです。EUの指令等ではなくMoUという形となったのは、関係者間での交渉による柔軟な対応をするためとのことで、また、2011年5月にECが示した孤児作品に関する指令の案とは補足的な関係にあるとのことです。なお、MoUでは、電子出版の可能性をふまえ、「絶版」(out of print)という用語ではなく、「商業的利用がされていない」(out of commerce)という用語が使用されています。合意したのは下記の団体・機関で、ECは調整役を担っていました。
・Association of European Research Libraries (LIBER)
・Conference of European National Librarians (CENL)
・European Bureau of Library, Information and Documentation Associations (EBLIDA)
・European Federation of Journalists (EFJ)
・European Publishers Council (EPC)
・European Writers’ Council (EWC)
・European Visual Artists (EVA)
・Federation of European Publishers (FEP)
・International Association of Scientific, Technical & Medical Publishers (STM)
・International Federation of Reprographic Rights Organisations (IFRRO)
◎Copyright: Commission brokers agreement to increase the number of out-of-commerce books being made available again(EC 2011/9/20付けプレスリリース) http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/11/1055&format=HTML&aged=0&language=en&guiLanguage=en
◎Memorandum of Understanding Key Principles on the Digitisation and Making Available of Out-of-Commerce Works(MoU本文) http://ec.europa.eu/internal_market/copyright/docs/copyright-infso/20110920-mou_en.pdf
◎Memorandum of Understanding (MoU) on Key Principles on the Digitisation and Making Available of Out-of-Commerce Works ? Frequently Asked Questions(MoUについての解説) http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=MEMO/11/619&format=HTML&aged=0&language=en&guiLanguage=en
◎Stakeholders sign groundbreaking MoU on Out of Commerce Works(IFRRO 2011/9/20付けの記事) http://www.ifrro.org/content/stakeholders-sign-groundbreaking-mou-out-commerce-works
◎STM Association signs Out of Commerce Memorandum of Understanding (MoU)(STM 2011/9/20付けプレスリリース) http://www.stm-assoc.org/2011_09_20_STM_Out_of_Commerce_MoU.pdf


◇ミシガン大学、著作権調査の不備を認めHathiTrustでの孤児作品プロジェクトを一時中止へ
(2011年9月20日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19123
 ミシガン大学図書館は、デジタル化資料の共同リポジトリHathiTrust内の著作権者が特定できない「孤児作品」の利用を開始するというプロジェクトを一時中止することを、2011年9月16日付けで発表しました。同大学が調査を経て公表していた「孤児作品候補」リストの作品の中には、著作権者が簡単に判明する事例があることが指摘されていました。リストの作品は早いものでは2011年10月からの利用開始が想定されていましたが、同大学は、著作権調査に不備があったことを認め、プロセスの見直しを行った後にプロジェクトを再開したいとしています。同時に、リストを公表したことで著作権者が判明したこと、公開前に周知期間をおいていたために著作権で保護されている資料が公開されることはなかったことも記しています。なお、HathiTrustのサイトで公開されていた候補リストは撤回されています。
◎U-M Library statement on the Orphan Works Project(ミシガン大学図書館 2011/9/16付けニュース) http://www.lib.umich.edu/news/u-m-library-statement-orphan-works-project
◎University of Michigan Puts HathiTrust Orphan Works Project on Hold(Library Journal 2011/9/16付けの記事) http://www.libraryjournal.com/lj/home/892061-264/university_of_michigan_puts_hathitrust.html.csp
◎HathiTrust Suspends Its Orphan Works Release(Publishers Weekly 2011/9/16付けの記事) http://www.publishersweekly.com/pw/by-topic/digital/copyright/article/48722-hathitrust-suspends-its-orphan-works-release-.html
◎University of Michigan suspends HathiTrust Orphan Works Project. Claims “proposed uses of orphan works are lawful,” and promises a reboot.(Authors Guildのブログ 2011/9/16付けの記事) http://blog.authorsguild.org/2011/09/16/university-of-michigan-suspends-hathitrust-orphan-works-project-claims-%E2%80%9Cproposed-uses-of-orphan-works-are-lawful%E2%80%9D-and-promises-a-reboot/


◇HathiTrust、著作権侵害訴訟問題に関する情報のまとめとプロジェクトの手続きを解説したページを公開
(2011年9月16日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19118
 2011年9月15日、デジタル化資料のリポジトリHathiTrustは、9月12日にAuthors Guild等の著作者団体に訴えられた問題で、訴訟に関する情報(訴訟状、ブログ記事)等をまとめ、孤児作品(Orphan Works)等に対するHathiTrustの考えや取り組みについて解説したページを公開しました。ページ最後でHathiTrustは、「我々は訴訟を考慮して(資料への)アクセスと保存の処理手続きを変える計画はない」とコメントしているようです。
◎Information about the Authors Guild Lawsuit (HathiTrust 2011/9/15付けの記事) http://www.hathitrust.org/authors_guild_lawsuit_information
◎北米研究図書館協会(ARL)、孤児作品に関する法的・政策的問題点をまとめた文書を公表 http://current.ndl.go.jp/node/19084
◎Library Copyright Alliance、HathiTrust等への著作権侵害訴訟問題に対して声明を発表http://current.ndl.go.jp/node/19096
◎米著作者団体、HathiTrust側の著作権確認作業に疑問を呈する事例を指摘 http://current.ndl.go.jp/node/19111


◇Internet Archiveでダウンロードできる電子書籍の数が300万点を突破
(2011年9月20日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19125
 Internet Archiveのサイトから無料でダウンロードできる電子書籍の数が300万点を突破したそうです。300万点目はカナダのトロント大学の貴重書コレクションに含まれているガリレオの小冊子だったそうです。Internet Archiveは、2005年のデジタル化スタート以降約200万点をデジタル化してきており、その他の100万点はProject Gutenbergといったデジタル化プロジェクトによってアップロードされたものなどだそうです。発表記事には以下の統計も紹介されています。
・6か国の27図書館で100人以上がスキャン作業に従事
・1日に1000冊以上の書籍がデジタル化
・コストは1ページにつき10セント
・Archive.orgを訪問するユーザは1日に100万人以上
・ダウンロード・閲覧される書籍は1か月に約1,000万点
・1日に約2,000点の視覚障害者・ディスレクシア向けの書籍がダウンロードされている
◎3 Million Texts for Free (Internet Archive Blogs 2011/9/17付け記事) http://blog.archive.org/2011/09/17/3-million-texts-for-free/


◇HathiTrust、著作者団体等からの訴えに関する声明を発表
(2011年9月16日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19120
 デジタル化資料の共同リポジトリHathiTrustは、2011年9月15日付で、著作者団体等からの訴えについての声明を発表しています。HathiTrustの第一の目的は保存であること、デジタル化により様々なメリットがあること、知的財産や米国著作権法を尊重した取組みであること、法律では孤児作品の扱いは明記されていないがHathiTrustにおける学術目的の使用が合法であると確信していること、著作者団体Authors Guildには著作権者調査への協力を期待していたこと、自分たちの行為は合法であるだけでなく倫理的・高潔なものであると考えていること、等が記されています。
◎HathiTrust Statement on Authors Guild, Inc. et al. v. HathiTrust et al.(2011/9/15付け)http://www.hathitrust.org/authors_guild_lawsuit_statement


◇国立国会図書館サーチ、障害者向け検索機能追加&アクセシビリティ改善
(2011年09月15日 情報管理web)
http://johokanri.jp/stiupdates/info/2011/09/006393.html
 国立国会図書館の新検索サービス「国立国会図書館サーチ」に障害者向けの検索機能が追加された。また、ユーザビリティ・アクセシビリティに配慮し、デザインや画面表示機能が改善された。
◎国立国会図書館サーチ開発版>図書館からのお知らせ>障害者向け資料検索機能の追加、アクセシビリティ対応のお知らせ(2011年9月12日)
http://iss.ndl.go.jp/information/2011/09/12_release/


◇急成長する中国のモバイル向け電子書籍
(2011年09月15日 IMPRESS INNOVATIONLAB.)
http://i.impressrd.jp/e/2011/09/15/1157
 最近の中国の電子書籍市場において、もっとも劇的な変化は、携帯電話向けの電子書籍の爆発的な市場拡大である。特に2009年以降の急激な伸びは目を見張るものがあり、一躍、電子書籍市場において圧倒的なシェアを占めることとなった。
 中国における携帯電話ユーザーは8億5900万人と、情報機器としては圧倒的なNo.1デバイスであり、携帯電話によるネット・ユーザー数も3億人を超えている。また、ネット接続に利用するデバイスとしても、携帯電話によるものが66.2%にのぼっている。2008年以降、急激なユーザー数拡大と共に、モバイルネット接続市場規模もわずか2年で3倍以上に膨れ上がっている。携帯電話向けの電子書籍では、ネット接続を前提とするものが少なくないため、携帯電話のネット接続デバイスとしての普及は電子書籍の市場拡大に直接的な影響を及ぼすことになった。
 携帯電話向け電子書籍のユーザーは順調に増加しており、2010年末には2億3290万人に達している。ユーザーの増加率にも増して、電子書籍の売り上げの拡大率が大きい。ユーザーの増加率は6〜7パーセント前後で推移しているが、売り上げ増加率は2010年後半では20%近くと急激な伸びを示しており、毎4半期ごとに1億元を超える売り上げ増加となって、2010年は30億元を超える市場規模となった。
◎『中国電子書籍ビジネス調査報告書2011』株式会社 オプト 寺田 眞治[著] http://r.impressrd.jp/iil/CNeBook2011


◇米Starbucksチェーンが電子書籍の無料プロモーションを開始、顧客をApple社のiBookstoreへ誘導
(2011-09-15 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2721
 カフェ・チェーン大手のStarbucks社(本社:米国ワシントン州)は現地時間の9月13日、米国内の各店舗で電子書籍の無料プロモーション・プログラムを開始したことを明らかにした。
 北米圏のStarbucksチェーンでは「Pick of the Week」という名称で、数年前から週1回ペースで、店舗内のWiFi客向けにApple社のiTunes Store上のお薦めの曲を無料提供している。今回から初めて電子書籍もそのラインナップに加わり、作品は第1号はiBookstore上で販売されている「The Night Circus」(著:Erin Morgenstern)となった。
 ユーザーは、エンディングを除く同作品の大半が無料で読めるとのこと。【hon.jp】
◎米Starbucks社のプレスリリース( http://www.starbucks.com/blog/our-first-digital-book-featured-as-the-pick-of-the-week/1075 )

◇「日本独自の電子出版のかたちとは」
(2011年9月8日 cromedi.com)
 第4回IRIS研究会にてご講演くださいました池田敬二氏の表題の論考がcromedi.comに掲載されています。以下のURLから読むことができます。より詳細な記事は月刊誌「プリバリ印」(日本印刷技術協会)9月号に掲載されている模様です。
◎「日本独自の電子出版の形とは」 http://contents.cromedi.com/2011/09/08/6245/


◇電流協アクセシビリティ特別セミナー「電子出版のアクセシビリティについて」
 一般社団法人電子出版政策・流通協議会より「AEBSニューズレター」vol4が公開されました。2011年8月3日に開催された「電流協アクセシビリティセミナー」における議論が掲載されています。
◎「電子出版のアクセシビリティについて」 http://aebs.or.jp/pdf/AEBSNewsLetter004.pdf


◇英国図書館(BL)、大規模デジタル化における孤児作品の著作権情報明確化をテーマにしたレポートを刊行
(2011年9月16日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19113
 2011年9月15日、英国図書館が、孤児作品(Orphan Works)の著作権情報の明確化と大規模デジタル化をテーマにした研究レポート“Seeking New Landscapes: A rights clearance study in the context of mass digitisation of 140 books published between 1870 and 2010”を刊行しました。これは、欧州の孤児作品に関する著作権情報を明らかにするプロジェクト“Arrow Project”の一部として行われたもののようです。レポートは、著作権情報を明確にするプロセスを検証することを目的に行なわれ、1870年から2010年までに出版されたBL所蔵の140点の資料を用いて、資料の著作権状況の確認とそれが孤児作品であるかどうかの調査等が行われたようです。レポートでは、Arrowのシステムを使うことで著作権情報の確認に費やす時間を劇的に減らすことが可能であったこと、著作権保護対象と考えられる全作品のうち43%が孤児作品であったこと、孤児作品であるかどうかは出版社のタイプによって大きく左右されること、著作権保護対象の孤児作品が最も多かったのは1980年代であったこと等が明らかになったようです。レポートでは、調査結果を踏まえ、効率的に著作権情報の明確化を行いとその情報を文化施設に提供することが、孤児作品を活用できるようにするためには必要であると結論付けているようです。
◎Barbara Stratton. Seeking New Landscapes: A rights clearance study in the context of mass digitisation of 140 books published between 1870 and 2010. (PDFダウンロードページ)http://pressandpolicy.bl.uk/ImageLibrary/detail.aspx?MediaDetailsID=1197
◎Electronic clearance of Orphan Works significantly accelerates mass digitisation (British Library 2011/9/15付けの記事)http://pressandpolicy.bl.uk/content/Detail.aspx?ReleaseID=1316&NewsAreaID=2
◎Electronic clearance of Orphan Works significantly accelerates mass digitisation (Arrow Project 2011/9/15付けの記事)http://www.arrow-net.eu/news/electronic-clearance-orphan-works-significantly-accelerates-mass-digitisation.html


◇米著作者団体、HathiTrust側の著作権確認作業に疑問を呈する事例を指摘
(2011年9月16日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19111
 デジタル化資料のリポジトリHathiTrust等に対する訴訟に関し、原告の一員である米国の著作者団体Authors Guildが、ミシガン大学等が実施している「孤児作品プロジェクト」での著作権確認作業の正確性に疑問を呈する事例を指摘しています。同プロジェクトは、HathiTrustで保存されている資料のうち、著作権保護期間内であるが調査しても著作権者が特定できない作品を「孤児作品候補」としてそのリストを公開し、90日以内に著作権者が名乗り出ない場合は「孤児作品」として扱い、その作品の紙資料を所蔵する大学内でデジタル化資料の利用を開始する、というものです。Authors Guildは、候補リストの作品について調査したところ、簡単な調査で数件について著作権者が判明したとしています。デジタル化と著作権の問題に詳しいニューヨーク法科大学院のGrimmelmann准教授は、候補リストにあった166件のうち少なくとも4件が孤児作品でないことが判明したことについて、2.5%という割合は受け入れられるものではない、とコメントしています。
◎Found one! We re-unite an author with an “orphaned work.”(Authors Guildのブログ 2011/9/14付けの記事)http://blog.authorsguild.org/2011/09/14/found-one-we-re-unite-an-author-with-an-%E2%80%9Corphaned-work-%E2%80%9D/
◎Two more? Another professor emeritus (Stanford) and a Pulitzer winner who left rights to Harvard(Authors Guildのブログ 2011/9/14付けの記事)http://blog.authorsguild.org/2011/09/14/two-more-another-professor-emeritus-stanford-and-a-pulitzer-winner-who-left-rights-to-harvard/
◎Orphan Row: Now It's Your Turn(Authors Guildのブログ 2011/9/14付けの記事)http://blog.authorsguild.org/2011/09/14/orphan-row-now-its-your-turn/
◎HathiTrust Single-Handedly Sinks Orphan Works Reform (Grimmelnann氏のブログ The Laboratorium 2011/9/15付けの記事)http://laboratorium.net/archive/2011/09/15/hathitrust_single-handedly_sinks_orphan_works_refo
◎Orphan works candidates(HathiTrustのサイトに掲載されている孤児作品候補のリスト)http://orphanworks.hathitrust.org/
◎Orphan Works Project(ミシガン大学のサイト)http://www.lib.umich.edu/orphan-works/copyright-holders


◇Googleブックス訴訟、和解についての協議は進展中だが結論はまだ出ず
(2011年9月16日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19109
 2011年9月15日に、Googleブックス訴訟の和解についての協議状況を確認するためのヒアリングがニューヨークで開催されました。2011年3月に和解案が裁判所に却下されて以来、関係者間の協議が続いているものですが、今回も明確な結論は出なかった模様です。報道によると、訴訟当事者側からは和解に向けて進捗があったとの報告があったとのことですが、一方で、訴訟プロセス再開に向けた公判前手続きのスケジュールが決定され、和解が成立しない場合は訴訟が再開されることになるようです。
◎Google, publishers near settlement in books case(AFP 2011/9/15付けの記事)http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5i8e333v9D-NKP8pDIlOYIk-orKPQ?docId=CNG.bd52ba8ffae71e0859d1fbbcebf08d3e.661
◎Google, lawyers get more time for digital library(AP 2011/9/15付けの記事)http://www.google.com/hostednews/ap/article/ALeqM5jCVXcnL8GQsH1-Hk0UP7LL_782rw?docId=ca014b04676f4d5e8edec665f0fa3aed
◎Judge extends time for Google digital books talks(Reuters 2011/9/15付けの記事)http://ca.reuters.com/article/technologyNews/idCATRE78E4VZ20110915
◎Judge Adopts Trial Schedule At Google Status Conference, but Settlement Talks Continue(Publishers Weekly 2011/9/15付けの記事)
http://www.publishersweekly.com/pw/by-topic/digital/copyright/article/48709-judge-adopts-pre-trial-schedule-at-google-status-conference-but-settlement-talks-continue.html
◎PUBLISHERS AND GOOGLE REPORT PROGRESS IN NEGOTIATIONS(米国出版社協会(AAP) 2011/9/15付けのプレスリリース)http://publishers.org/press/45/
◎Status Conference Summary (in Absentia) (ニューヨーク法科大学院Grimmelmann氏のブログThe Laboratorium 2011/9/15付けの記事)http://laboratorium.net/archive/2011/09/15/status_conference_summary_in_absentia
◎Google Book Settlement: “NY Judge Gives Google, Lawyers More Time to Talk” and Other Notes(INFOdocket 2011/9/15付けの記事。関連情報へのリンクあり)
http://infodocket.com/2011/09/15/ap-google-book-settlement-ny-judge-gives-google-lawyers-more-time-to-talk/


◇うわさされるアマゾンの「デジタル図書館」--書籍業界にもたらす変化
(2011/09/15 CNET News Stephen Shankland翻訳校正: 川村インターナショナル)
http://japan.cnet.com/news/commentary/35007383/
 昔々、図書館という建物があった。将来、自分の子供にそんな話をするようになるかもしれない。そして、次のように説明するだろう。市や町の住民はそこを訪れて、書籍を借りることができたのだ、しかも無料で!と。
 もちろん、図書館が今すぐ歴史のかなたへ消えていくという可能性は低い。ただし、電子書籍の利用に関する年間のサブスクリプション(定期購読)プランの提供を協議しているというAmazonの話を聞くと、それが現実になってもおかしくない気がする。この計画については、The Wall Street Journal(WSJ)が米国時間9月11日に報じた。
 米CNETの姉妹サイトである米ZDNetのLarry Dignan記者はAmazonのデジタル図書館について、徐々に広がりをみせているサブスクリプションプラン「Amazon Prime」の一環として提供されると予測している。
 筆者が見るかぎり、Amazonにとって今回の動きは完全に理にかなったものだ。二度と読み返すことがないだろう電子書籍を購入するよりも、読み放題のプランを通してレンタルする方がいいと考える人は、おそらくたくさんいると思われる。また、電子書籍は中古販売が禁じられており、たとえ他人に貸すことが認められていたとしても、制約が多い。そのため、読み終えた書籍の価値は劇的に下がる。
 しかし当然のごとく、この議論の当事者はAmazonだけではない。そのようなサービスの場合、出版社も非常に重要な部分を占めている。そして、ここから話がややこしくなる。業界における変化が最終的にどう落ち着くかについて、筆者は次のように考えている(米CNETはAmazonにコメントを求めたが、すぐに回答を得ることはできなかった)。
◎デジタルによる仲介者の排除
 デジタルテクノロジは紙やCD、DVD、テレビ、映画館などで情報をやり取りする従来の方法を劇的に変えており、その傾向はますます強くなってきている。これには3つの理由がある。
 まず、基礎的な情報をデジタル形式でエンコードすることが可能になった。第2に、デジタルデータはわずかな手間でコピーできる。第3に、それらのコピーはインターネットを介して、わずかな手間で世界中に配信できる。
 もちろん、それはデジタル革命を支えるただの仕組みにすぎない。業界が一夜にして変革することがないのは、高いレベルの複数の要素があるからだ。例えば、ユーザーよる支払いを基にしたメディアのデジタル配信ビジネスは、どうすれば構築できるのだろうか。自由なコピー行為を抑制するために、データにデジタル著作権管理(DRM)暗号化を施すべきなのだろうか。実際の製品を作り出すコンテンツクリエーターを発見して養成し、コンテンツの編集や対価の支払いを行うのは誰になるのか。
 ただ、良くも悪くも、AmazonやNetflix、Google、Spotify、Hulu、Appleなど、いくつかの企業はそうした懸案を徐々に解決してきている。Appleの「iTunes」は音楽業界をデジタル時代に導いた。Spotifyはサブスクリプションプランによって、その流れを加速している。Netflixは、音楽に続いて映画もデジタル時代に導く可能性が最も高い企業だ。Huluはテレビで同じことをしようとしている。Amazonは「Kindle」リーダーおよびアプリケーションで電子書籍業界に活気をもたらした。Googleも「Google Music」や「Google Books」、YouTubeで同様のことを狙っている。
 ここで1つの傾向があることに気づいただろうか。これらの企業のほとんどは、実際にコンテンツを作り出す事業を手がけていない。例外はHuluだ。同社の出資者にはNBCUniversalやNews Corporation、The Walt Disney Companyが含まれ、この3社はそれぞれNBC、Fox、ABCのテレビ事業を経営している。この流れに逆行して、GoogleとNetflixは独自のプレミアムコンテンツを作り出すというアイデアを試しているが、大きな影響を及ぼすには至っていない。
 ただし、指摘しておくべき重要なことがある。インターネットは「disintermediation(『仲介者の排除』を意味する便利な用語)」に長けていることで知られている。米国の書籍事業の場合だと、仲介者は書店となる。製品を顧客の手元に届けるのに書店は不可欠だ。なぜなら、トラックや在庫、ショッピングモールへの出店費用など、物理的な書籍の流通は難しいからだ。
 もちろん、インターネットと電子書籍を使えば、流通はそれよりもはるかに簡単だ。在庫の問題は存在しない。午前3時、息もつけないほど面白い書籍を読み終えたすぐ後に、衝動的にその続編を購入することができる。スマートフォンおよびタブレット向け電子書籍アプリケーションの登場により、PC以外に電子書籍の受け皿となるものをユーザーに提供するという難しさは低減された。それが物理的な店舗であれオンラインストアであれ、人々は今後も書店を見て回って面白そうな書籍を探すだろうが、今やそのプロセスでは、書籍の抄録を読むことまで可能だ。
◎直接販売への移行
 電子書籍の流通がそれほど簡単なら、書籍販売業者はなぜ書籍を購入者に直接提供しないのだろうか。
 第1に、書籍販売業者にいる販売、マーケティング、サポートスタッフは、仲介者への卸売りに力を注ぐ人々であり、膨大な数の潜在顧客への小売を対象とはしていない。流通は簡単かもしれないが、人々に商品を買ってもらうのは簡単ではない。そして、FordやKraft、Timexが持つような消費者との関係性やブランドを、出版社は有していない。
 さらに、これは古典的なイノベーションのジレンマである。つまり、重要性を失いつつあるとはいえ依然として現在の売り上げに不可欠な書店の怒りを買いながら直接販売への移行を図るという困難な移行期間を、出版社はどれだけ耐えることができるのだろうか。
 最後に、例えばSony Entertainmentの音楽および動画カタログ内の音楽しか再生できないようなMP3および動画プレーヤーを購入したがらないのと同様に、ユーザーは1つの出版社からだけ書籍を購入したいとは思わない。Huluがテレビ事業で行っているように、仲介者は複数のサプライヤーの製品をまとめて提供することができる。
 今日の電子書籍業界を見ると、状況がどのように変化しているかを把握できる。Random Houseは6つの異なるオンラインブックストアへのリンクとともに、同社のベストセラー電子書籍を宣伝している。Simon & Schuster(注意:米CNET Newsと同様、CBSの一部だ)は直接販売を行っているが、読者が同社の書籍をタブレットや携帯電話、ソニー製電子書籍リーダーに取り込むには、複雑なインストールプロセスが必要だ。HarperCollinsは書籍の一部をオンラインで閲覧できるようにしており、実際の販売業務は小売書店に引き継いでいる。ただし、直販へ移行する傾向は強まっており、例えば、HarperCollinsのBookperkサイトは同出版社から物理的な書籍を購入することを促すプロモーションによって、読者の興味をかき立てている。
 確かにそれも変化ではあるが、オンラインを専門とする企業を取り巻く環境に比べれば小さな変化だ。Amazonと出版社の交渉は何かにつけて緊張をはらんでいるに違いない。なぜなら、一方はよく売れるように価格設定された商品を作り出す努力をしており、他方はそれによって個々の電子書籍の売り上げが悪化するのを防ごうとしているからだ。最も多くの電子書籍を買う顧客はサブスクリプションに最も大きな魅力を感じる顧客でもある、という事実を埋め合わせるだけの対価をAmazonは支払わなければならないだろう。
 しかし出版社にとっては、サブスクリプションのオファーを受け入れることの方が、おそらくよい選択だろう。書籍を所有することの誇りは、電子書籍によってすでにかなり減じられている。夕食会の招待客が自宅に到着したときに自分の博識を誇示したい場合、Kindleを取り出す行為は、書籍で埋め尽くされた堂々とした本棚とは比較対象にもならない。ある出版社幹部が筆者に話してくれた言葉を借りると、電子書籍には「家具としての要素」がない。書籍はエンターテインメントサービスになってきており、出版社のカタログは倉庫から運び出される在庫ではなく、生きた資産となりつつある。
 1つ鍵を握るのはBookishである。Bookishは出版社のHachette Book GroupとSimon & Schuster、Penguin Groupの米国部門が後援し、AOLが広告と販売をサポートするサイトだ。5月に発表された同サイトは、2011年夏に開設される予定だ。発表の際、Bookishは次のように説明された。
「次は何を読むべきか」という疑問に答え、書籍や著者、ジャンルに関する読書体験を深めることを目的とするBookishは、幅広いタイトルとフォーマットを網羅した独占コンテンツをそろえる。直接、またはほかの小売業者を通じて紙書籍や電子書籍を購入できる便利な機能も読者に提供する。Bookishは書籍小売業者との密接な連携に力を注ぎ、今後の数週間で、小売業者の取り組みを補足し、すべての読者の体験を向上させる方法を模索するよう働きかけていく予定だ。
 その取り組みがどれほどうまく行くのかは分からない。出版業界のある人物によると、Bookishは名前が出た3社以外の出版社も受け入れられるようにできているという。これはクリティカルマスを超える上で重要なことだ。
 出版社がAmazonにこれ以上の力を与えることに乗り気でないのは間違いない。Amazonはすでにトップのオンライン書籍販売業者だ。しかし、Amazonはお金を払ってくれるユーザーをすでに大勢抱えている企業でもあり、そうしたユーザーがAmazonを訪れる目的は、書籍だけにとどまらない。BookishがAmazonに追いつくためにやらなければならないことは山のようにある。電子書籍の未来を構築していくのなら、Amazonと敵対するよりも手を組んだ方がいいのではないだろうか。
 この考えが筆者を図書館の話へと引き戻す。
◎デジタル図書館
 今から数十年前、流通している書籍を図書館が数冊購入し、無料で貸し出すのは珍しいことではなかった。図書館から書籍を借りた人の多くは、もともとそれを自分で購入するつもりはなかった可能性が高い。おそらく、古本市場の方が書籍の表示価格の価値を下げていた。
 デジタルコンテンツに関して言えば、筆者は一部の図書館が電子書籍によって電子時代へと移行するのを目撃した(音楽や映画、テレビのストリーミングについてのオプションを見たことはないが)。しかし、図書館の電子書籍は厄介な問題を引き起こす。図書館は特定の地域にサービスを提供する傾向にあるが、電子書籍はグローバルなインターネットからダウンロードされる。一般的に、図書館のサービスを利用するにはその地域の図書館カードが必要だが、本質的にローカルな性質を持つ電子書籍は比較的少ない。
 図書館は団結して、統一された電子書籍サービスを提供すべきなのかもしれない。それが実現すれば、テクノロジは簡素化されるだろう。また、規模が大きくなることで、広範な電子書籍の権利の取得も楽になるだろう。ただ、運用コストがかさむ可能性がある。電子書籍の権利取得に関して言えば、特にそうだろう。そのため、例えばDVDの貸し出しで一部の図書館が実施しているように、図書館は料金を徴収したいと考えるかもしれない。
 有料で電子書籍を貸し出す大規模なサービス。Amazonがやろうとしていると言われているサービスと非常に似通っている気がする。
 図書館の重要性が今後どれほど維持されるのか筆者には分からないが、インターネットが地域の資産としての図書館の実用性を若干減じたことは間違いない。そして、民間部門が図書館の存在価値の一部を奪い取るときが近づいていると筆者は考えている。
 出版社にとって、Amazonとの取引に同意するのによい時期が来たのではないだろうか。


◇米国議会図書館(LC)のビリントン館長、就任25年目に
(2011年9月15日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19108
 1987年9月14日に就任した米国議会図書館(LC)のビリントン(James Billington)館長が就任25年目に入るのに合わせて、The Hill誌にインタビュー記事が掲載されています。「我々は増加する情報や知識をそれぞれ孤立したサイロに入れてしまい、その情報を統合したり評価したりすることを十分にしないことが多い」「私の仕事は、米国にとって価値のある重要なものがこの困難な経済状況の中でなるべく多く後世まで残るようにすること、そしてそれが知識を基盤とする民主主義に貢献するようにすることである」などと語っています。なお、ビリントン館長は現在82歳ですが、退任の予定は当面ないとのことです。
◎Librarian of Congress has no plans to retire(The Hill 2011/9/14付けの記事)http://thehill.com/homenews/house/181365-librarian-of-congress-has-no-plans-to-retire


◇出版社20社による「出版デジタル機構(仮称)」設立準備連絡会が設立
(2011年9月15日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19106
 2011年9月15日に、インプレスホールディングス・勁草書房・講談社・光文社・集英社・小学館・新潮社・筑摩書房・東京大学出版会・東京電機大学出版局・版元ドットコム(代表:ポット出版・ほか6社)・文藝春秋・平凡社・有斐閣の出版社20社により、「出版デジタル機構(仮称)」設立準備連絡会が設立されたようです。プレスリリースによると、「出版デジタル機構(仮称)」の目的および目標として以下が挙げられています。
・国内における電子出版ビジネスの公共的インフラを整備することで、市場拡大を図る。
・日本の電子出版物の国際競争力を強化する。
・研究・教育・教養分野における電子出版物利用環境を整備する。
・現在または将来の利益逸失を防ぎ、出版界全体の成長に貢献する。
・国内で出版されたあらゆる出版物の全文検索を可能にする。
・本機構は各出版社等からの出資を受け、収益化を目指す。
また、基本業務内容としては以下が挙げられています。
・「出版デジタル機構」参加各社の出版物デジタルデータの保管業務を行う。
・対図書館ビジネス(BtoP)を各社に代わって本機構が代行する。
・国立国会図書館が電子化をおこなった雑誌・書籍の民間活用の担い手となる。
・各電子書店・プラットフォーマーに向けての配信業務(BtoB)を支援する。
・各社の希望に応じて出版物の電子化を行う。
・各社の著作権者への収益分配を支援する。
・電子出版物に関する検討事項を討議し、解決する場を提供する。
今後は、出資についての詳細な内容を調えながら新会社としての設立を目指すとのことです。
◎版元ドットコムも参加 出版デジタル機構(仮称)設立準備連絡会設立 (ポット出版 2011/9/15付けの記事)http://www.pot.co.jp/news/20110914_232615493925385.html
◎出版デジタル機構(仮称)設立準備連絡会設立 (版元ドットコム 2011/9/15付けの記事)http://www.hanmoto.com/news/2011/09/15/digital-kikou/


◇Library Copyright Alliance、HathiTrust等への著作権侵害訴訟問題に対して声明を発表
(2011年9月15日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19096
 2011年9月14日に、米国図書館協会(ALA)・北米研究図書館協会(ARL)・米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の各団体からなる“Library Copyright Alliance”(LCA)は、HathiTrust及び米国の5大学に対してAuthors Guild等が著作権侵害を訴えた問題について声明を発表しています。声明では、訴えが、特にフェアユースに関して法の下での図書館及びその利用者の権利を軽視するものであると批判し、HathiTrust等の集めているデジタルリソースの大部分が現在入手困難なものであり図書館の管理がなくてはいずれ失われてしまうと指摘した上で、HathiTrust等への支持を表明しているようです。
◎LCA Statement on Authors Guild, Inc. et al. v. HathiTrust et al. (PDF)http://www.arl.org/bm~doc/announce_lca-agvhathitrust_14sept11.pdf
◎LCA Statement on Authors Guild, Inc., et al. v. HathiTrust et al. (Association of Research Librariesのウェブサイト掲載のLCAの声明文)http://www.arl.org/news/pr/lca_agvhathi_14sept11.shtml


◇【build Windowsレポート】Windows 8の詳細が明らかに
(2011年 9月 15日 PCWatch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20110915_477441.html
 アメリカ カリフォルニア州 アナハイムにおいて Microsoftが開催する開発者向けイベント「build Windows」が9月13日(現地時間)に開幕した。初日の基調講演は午前9時にスタートし、同社Windows & Windows Live 担当プレジデント Steven Sinofsky氏が登壇、次世代OSとして同社が開発中のWindows 8 Developer Preview版を披露、全世界から集まったハードウェア、ソフトウェア開発者に向けて「(開発の)スタート」を促す熱いメッセージを送った。
●Windows 8にようこそ
 ステージに登壇したSteven Sinofsky氏は「Windows 8にようこそ」と、いつもよりも、さらに興奮した面持ちで話を始めた。進行としては、前日に行なわれたプレス向けの紹介イベントと内容はほぼ変わらなかった。まず、現行のWindows OSであるWindows 7の実績として、4億5,000万本が売れ、Windows Liveのクラウドサービスには、5億4,200万人がサインインしていることをアピール、このプラットフォームが膨大な数の人々に受け入れられていることに言及した。
 ひとしきりWindows 7について述べたあと、同氏のスピーチは本題に入る。まずは、タッチのインターフェイスについて話を始めた。タッチはコンパクトなデバイスのためのインターフェイスではないと強調、多くのユーザーは、自分のPCのスクリーンを、ついタッチしてしまった経験を持つこと、そして、タッチをサポートしていようがいまいが、ほとんどすべてのディスプレイには指紋の跡がついていることを指摘した。それほど、タッチは身近なものになっているということだ。
 さらにモビリティの世界が大きな変化を経験していることにふれ、それを加速しているのがネットワークとのコネクションであり、人々はもうスタンドアローンのアプリケーションを使おうとは思わないとし、そのことが、Windows 8に向けてスタートを切る上ではきわめて重要な事実であるという。
 同氏はソフトウェアであれペリフェラルであれ、Windows 7で動くものは、すべてWindows 8でも動くとした上で、ARM版のWindowsについても触れ、それがパーソナルコンピュータの使われ方のレンジを大きく拡張、新たなシナリオを生み出すとした。そして、そのスイッチをオンにするのがWindows 8なのだという。
 3年前のPCとして最初の世代のレノボのネットブックを手にとった同氏は、この1GBのメモリを積んだAtomベースのPCが、実にクールなマシンだったとし、母艦PCとして2年間使いこんだという。そして、今はもう使わなくなってしまったこのマシンで、Windows 8がちゃんと動くとアピールした。
 タスクマネージャでほぼ同一のスペックを持つマシンにおける、Windows 7 SP1の消費メモリは404MBで、32個のプロセスが走っていることを見せた。そして、Windows 8では、これが281MBまで減り、プロセスも3個減ったという。加えて、最初のWindows 7 RTMでは消費メモリは540MBに達していたことを白状し、ここに集まった開発者のソフトウェアのためにこの劇的なダイエットを成し遂げたのだとした。
●分散した各種の情報を集約して統合するMetroスタイルのスタートスクリーン
 ステージには、Julie Larson-Green(Corporate Vice President, Windows Experience)氏が呼び込まれ、彼女がWindows 8のデモンストレーションを始める。
 新しいスタートメニューともいえるスタートスクリーンを横にフリックすると、カラフルなタイルが流れるようにパンされる。Sinofsky氏は、Windows 8のスタートスクリーンは、今まで分散していた各種の情報をユニファイド(一元化)するものだと解説を加える。
 デモは続く。タイルをドラッグして入れ替えたり、ピンチの操作でスクリーンをズームし、その状態でスクリーンの順序を入れ替える。これがMetroのGUIだ。
 ぬいぐるみを撮影してロックスクリーンを変更したり、ゲームをいくつか紹介してエンタテイメント性もアピールされた。アプリの起動中は、スクリーン左端を外側から内側にスワイプすることでタスクを切り替えることができる。また、ボトムを外側からスワイプすることでメニューが表示される。
 Twitterなど、お馴染みのSNS連携や、ビデオ再生についてもデモが行なわれた。アプリは通常、フルスクリーンで実行されるが、片方をスクリーン左側にスナップさせて、2つのアプリを同時に表示することができることも披露された。また、メッセージ入力中に、スペルチェックされるなど、パワフルなプロセッサの処理能力が活かされている。このあたり、さすがにWindowsだといえるだろう。
 Sinofsky氏は、マルチタスクを活かせるWindowsの強みをアピール、さらにInternet Explorer 10のハードウェアアクセラレーションによる別次元ともいえるスピードを強調した。ブラウザでは、ボトムのスワイプでアドレスバーや履歴の表示、さらにタブの切替などができる。途中、操作が固まるような場面もあったが、まだ、プレビュー版であるから仕方がない。それでも、素早く予備のマシンに入れ替え、デモが滞ることはなかった。このあたりに、デモンストレーションのための周到な準備をしていたことがうかがわれる。
 スタートスクリーンは、従来のWindowsにおけるスタートメニューに代替するものだ。従来のデスクトップにもスタートボタンは存在するが、タップしても今までのようなプログラムの一覧は表示されず、スタートスクリーンに戻るだけだ。インストールされたプログラムは、スクリーンの右側をスワイプしてサーチして見つける。
 デモが一段落したところで、Sinofsky氏はスピーチを続ける。Windows 8で新たに導入されたMetroスタイルのGUIは、流動感あふれる速さと、没入できるフルスクリーン表示、タッチを前提にしてはいるものの、キーボードやマウスでも操作ができ、ウェブアプリの統合により、新たなPC体験をもたらすものだという。
●ソフトウェアとハードウェアのビジネスチャンスを拡げるWindows 8
 続いてAntoine Leblond氏(Corporate Vice President, Windows Web Services)が登場、開発環境を披露した。Visual Studio 11とExpressionの新バージョンが紹介され、HTML5で開発されたアプリケーションを両環境を往復させるなど、環境のバリエーションに富んでいることが解説された。ポートレート、ランドスケープ、2アプリ表示のスナップなど、さまざまな解像度、そしてアスペクト比のスクリーンに対応しなければならないMetroスタイルのアプリについて語った。
 さらに、アクセシビリティへの手厚い対応や、IEが通常表示するアプリが、ほんの少しの手間でMetroスタイルになること、そして、Windows Phoneもまた、同じであることを強調、新しいAPIとツールでMetroスタイルではスピーディでスケーラブルな開発ができ、言語についても自由だとアピールした。加えてストアへの登録や、Microsoftによる審査、ユーザーが購入する前のトライバージョンの存在など、ウィンドウズストアのオープンに向けた実装を紹介した。
 ハードウェアのデモについては、Michael Angiulo氏(Corporate Vice President, Windows Planning, Hardware & PC Ecosystem)が行なった。
 GPUを3基積んだ超がつくようなモンスターマシンから軽量薄型ノートPC、そしてスレートにいたるまで、あらゆるPCで小気味よく稼働し、それでいてバッテリは長持ちし、グラフィカルなディスプレイとタッチインターフェイス、そして各種センサーを実装するのがWindows 8に最適化されたハードウェアだ。
 Angiulo氏は、さまざまなフォームファクタのPCを紹介しながら、今、UEFIがいかに重要であるかを強調した。また、薄型のUltrabookが紹介されたときのSinofsky氏は、「Intelはグレートだ」と、賞賛フォローアップの言葉を忘れないのはさすがだ。特に東芝のUltrabookが紹介されたときには、LANポートやミニD-Sub15ピンより薄いPCを作った東芝に驚きを隠せない様子だった。また、SamsungのスレートPCの分解モデルを見せ、ほとんどがバッテリの容積であり、バッテリをはずしてしまうとその中身は薄っぺらで小さなマザーボードだけだということが披露された。
 さらにNFC対応のデモもあった。こちらは、ノートPC同士を近づけることでウェブサイトのアドレスが渡される。また、3Gモジュールの内蔵によりAT&Tのネットワークに接続、その他のネットワークとシームレスに接続を使い分けることができることもアピールされた。
 そしてここで、その日の夕方には、SamusngのスレートPCが、カンファレンス参加者全員に、Windows Developer Preview PCとして配布され、しかも、それにはAT&Tの2GB/月データ通信1年分が含まれることをSinofsky氏がアナウンスすると、会場は大きな歓声に包まれた。
 同PCのスペックや特徴がひとしきり説明されたあと、プロフェッショナルにとってのWindows 8がどのようなものであるか、Sinofsky氏自らがデモンストレーションしてみせた。
 ここでは、いくつかMetroスタイルアプリを実行したあと、20年前のタスクマネージャはもう飽きたと笑いながら、新しいタスクマネージャを確認すると、Metroアプリがサスペンドされ、CPU負荷がゼロになっていることがわかる。アプリのサスペンドというステータスは、Windows 8で新しく導入されたものだ。また、タスクマネージャではスタートアップアプリを簡単に無効にできることを紹介すると、会場は沸きに沸いた。みんな、困っていることは同じであるようだ。
 さらに、Metroスタイルのリモートデスクトップ、そして、Hyper-Vによる仮想マシン、VHDやISOイメージのマウント、Windows Explorerがリボンを採用し、「上へ」のツールボタンが新設されたこと、そして、マルチディスプレイでのWindows 8デスクトップでは、タスクバーがすべてのディスプレイに表示され、個々のディスプレイ上に開いているウィンドウがボタン表示されることや、スタートスクリーンは1ディスプレイだけに表示されるが、任意のディスプレイに切り替えることができるなど、鮮やかな手つきでWindows 8を操作する様子が印象的だった。
●ダウンロード公開され、日々更新されるWindows 8 Developer Preview
 このあと、12日の事前紹介イベント同様に、クラウド関連のサービスがデモンストレーションされたあと、最後にSinofsky氏は、今後のロードマップについてふれ、次のマイルストーンはベータ版であること、次にRCと進んでいくことを告げ、変わり映えのしないこの行程がWindows 7のときとまったく同じであるとした。スケジュールを優先するのではなく、クオリティを最優先で開発を進めるが、アプリの開発はすぐ始めて、それに専念してほしいと訴えると会場はまた笑いに包まれた。
 とはいうものの、アップデートの新しいメカニズムのテストのためにも、行程の間に自動的にアップデートされながらWindows 8は出荷に向けて進化していくという。今回のPreviewがダウンロード公開されることも発表され、13日の20時(太平洋時間、日本時間では14日正午)に公開されると同氏。ただのサンプルであり、アクティベーション不要、サポートなしだと念を押す。
 そして最後にもう一度「Windows 8にようこそ」として、2時間半にもわたるスピーチを終えた。
◎build Windowsのホームページ(英文) http://www.buildwindows.com/


◇北米研究図書館協会(ARL)、孤児作品に関する法的・政策的問題点をまとめた文書を公表
(2011年9月14日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19084
 米国の著作者団体等が共同デジタルリポジトリHathiTrustと米国の5大学を著作権侵害で訴えたのを受け、北米研究図書館協会(ARL)が、2011年9月13日付けで、研究図書館向けに孤児作品に関する法的・政策的問題点をまとめた文書を公表しています。孤児作品に関するFAQや、弁護士のJonathan Band氏による、HathiTrustでの孤児作品の使用の合法性についての分析等が掲載されています。
◎ARL Releases "Resource Packet on Orphan Works: Legal and Policy Issues for Research Libraries"(ARL 2011/9/13付けプレスリリース)http://www.arl.org/news/pr/orphanworks_13sept11.shtml
◎Resource Packet on Orphan Works: Legal and Policy Issues for Research Libraries(本文)http://www.arl.org/bm~doc/resource_orphanworks_13sept11.pdf
◎Copyright Clash: Authors Guild and Others Sue HathiTrust and Five Universities(Library Journal 2011/9/13付けの記事)http://www.libraryjournal.com/lj/home/892021-264/copyright_clash_authors_guild_and.html.csp
◎The Orphan Wars(ニューヨーク法科大学院Grimmelmann氏のブログThe Laboratorium 2011/9/12付けの記事)http://laboratorium.net/archive/2011/09/12/the_orphan_wars


◇hon.jp、Android向け電子書籍検索アプリ「i書籍&コミックNAVI」をリリース
(2011年09月14日 ITmedia 西尾泰三)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1109/14/news049.html
 hon.jpは、Android搭載スマートフォン向けに提供されている電子書籍作品を複数の電子書籍ストアサイトから横断検索できるアプリ「i書籍&コミックNAVI」をリリースした。
 eBook USERにも良質なニュース記事を提供してくれているhon.jpが、Androidスマートフォン向け電子書籍検索アプリ「i書籍&コミックNAVI」をFEYNMANと共同開発、Androidマーケットで無料公開した。
 同アプリは、hon.jpが持つ電子書籍データベースを活用したもので、Android向けに提供されている電子書籍作品を複数の電子書籍販売サイトから横断検索できる。検索結果から各電子書籍販売サイトの該当ページなどにワンクリックで移動できるほか、カテゴリ別でのお勧め電子書籍を紹介する機能などが用意されている。
 同様の横断検索サービスは、メディアファクトリーの「ダ・ヴィンチ電子ナビ」でも提供されているが、両者とも、電子書籍ストアアプリ内で販売されているものにはヒットしないようで、「電子貸本Renta!(パピレス)」や「電子文庫パブリ」のように、Webサイト上で作品情報が確認できるサイトの作品が主にヒットするようになっている。両者の違いとしてはダ・ヴィンチ電子ナビは印刷物も対象としており、hon.jpはAndroid端末で読むことができる電子書籍作品にフォーカスしている。ただし、hon.jpでは同サービスをhon.jpサイト上でも利用可能にしており、こちらではフィーチャーフォンなどで読める作品もリストアップされる。


◇米アマゾン、定額制の電子書籍サービスを検討中
(2011年09月14日 Slashdot)
http://slashdot.jp/story/11/09/14/0437250/%E7%B1%B3%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%82%BE%E3%83%B3%E3%80%81%E5%AE%9A%E9%A1%8D%E5%88%B6%E3%81%AE%E9%9B%BB%E5%AD%90%E6%9B%B8%E7%B1%8D%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9%E3%82%92%E6%A4%9C%E8%A8%8E%E4%B8%AD
書籍の価値って何だ? 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
米Amazonが定額制の電子書籍ライブラリサービスを検討していると報じられている(The Telegraph、CNET Japan、本家/.)。
このサービスは米国で大きな成功を収めているオンラインDVDレンタルサービスNetflixのように、会員が一定の会費を支払うことでAmazonの電子書籍ライブラリを無制限に利用できるようになるというもの。現在出版社との交渉は初期段階にあると言われており、アマゾンは出版社側に大きな金額を提示していると伝えられている。
ウォール・ストリート・ジャーナルの取材に対し「(このサービスが)書籍業界の価値を落してしまうかもしれない」と懸念していると話したとのこと。
このサービスは同社の提供する有料サービスAmazon Primeの一環として提供されると予想されている。米国のAmazon Prime会員は映画やTV番組のストリーミングを楽しめる仕組みになっており、これに電子書籍ライブラリが加わるという見込みだ。


◇米アプリ開発ソリューション企業のAppcelerator、「Nook」電子書籍端末向けアプリ開発で提携
(2011-09-14 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2715
 Appcelerator(本社:米国カリフォルニア州)は現地時間9月12日、同社のクラウド式アプリ開発プラットフォーム「Appcelerator Titanium」での「Nook」電子書籍端末向けアプリ開発で提携したと発表した。
 この提携により、「Appcelerator Titanium」の20万人のアプリ開発者は、「Nook」向けアプリ開発して、「 NOOK Developer」プログラムで販売できる。Nookの数百万のユーザー向けの販売により、収益が見込めるとしている。
 Appceleratorが今月末開催予定の「 CODESTRONG 2011」でNookの開発者チームがNOOK Color用アプリ開発のセッションを行うとのこと。 【hon.jp】
◎Appcelerator社のニュースリリース http://www.appcelerator.com/2011/09/barnes-noble-partners-with-appcelerator/


◇電子書籍は「紙の本の電子読み」を超える 情報の「連係」でメディアは激変する :村上憲郎のグローバル羅針盤
(2011/9/13 日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/tech/trend/article/g=96958A90889DE1E6E5E0EAE1E1E2E3E0E2EBE0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;dg=1;p=9694E0E5E2EAE0E2E3E3E1EBE1E0
 「電子書籍」というものがある。日本でも昨年は、「その元年だ」ともいわれたような記憶がある。しかし、率直に言って、私は、いま現在「電子書籍」と呼ばれているものは、単なる「紙の本の電子読み」にしかすぎないと思っている。
 ということは、お察しの通り、私の想う電子書籍は、いま言われているものとは、全く異なる。どのようなものかという話の前に、現状の「電子書籍」を、私なりに概観してみよう。
 これまで世界で紙に印刷されて出版された書籍のうち、ざっくり20%が書店で買えるらしい。分かりやすく言えば、それだけの本がAmazonで新品の紙の本として購入できるわけだ。その内の何%が、Kindle(Amazonの端末)向けの「電子書籍」として買えるのか、寡聞にして知らないが、約100万冊が、買えると言われている。少なくとも米紙ニューヨーク・タイムズのベストセラーリストのほとんどは買えるようだ。
 さて、米国での書籍の出版は、通常、ハードカバー版がまず売り出され、同時か少し間をおいて、Kindle版、そして、最後にペーパーバック版という順番になる。
 各版の価格も、最終的にこの順番になるが、定価(リストプライス)は、ハードカバー版とKindle版は同額、半年〜1年程の時間をおいて出版されるペーパーバック版は、ペーパーバック版の出版予告時点でのKindle版の実勢価格より、やや高めに設定される。ただし、ペーパーバック版の出版時の実勢価格は、最初からその定価を下回っているのが通常だ。
 この事実は、古書を除き、書籍が定価でしか販売されない日本と違い、米国の書籍販売の価格政策の精妙さを感じさせるが、今日はそれが主題ではないので、この点には深く立ち入らない。注目すべきは、Kindle版は「紙の本の電子読み」用だということが、この価格政策に端的に表れているということだ。
 しかし、「Kindle版は、単なる『紙の本の電子読み』用とはいえない」という反論も聞こえてくる。
 曰(いわ)く、「通信さえつながっていれば、書籍を瞬時に購入・ダウンロードして読める」「購入した書籍を最大数千冊も、持ち歩ける」「辞書機能を使えば、一発で単語が引ける」「所有しているKindle版の横断的検索ができる」等々だ。
 「なるほど」と私も思うが、辞書機能と検索機能を除き、やはり「紙の本の電子読み」用だという見解を変える気にはならない。ただし、辞書機能と検索機能からは、私の言う所の本来の電子書籍の片鱗(りん)が垣間見えることは否定できない。
 ということで、いよいよ、来るべき電子書籍への、私の羅針盤の見立てである。
 辞書機能と検索機能に垣間見えているのは、書籍の「連係」の姿である。Kindleの辞書機能は、「今読んでいる本」と「辞書」という、2つの本の連係にすぎないが、検索機能が示唆しているのは、来るべき本来の電子書籍が持つであろう、複数の、そして最終的には、全ての本との連係の可能性である。
 その連係が拡大するにつれて、ノンフィクション本における引用・脚注・巻末の参考文献リストの形態が、激変するはずだ。著者は、そのような新しい機能・形態を前提として、電子書籍を書き始めるであろう。その時、紙の本の終わりが始まるのだ。なぜなら、そのような機能と形態を手に入れた著者たちは、徐々に紙の本を書かなくなるからである。
 そして、その連係は、図・写真、さらには動画に及び、ついには、著者自ら、あるいは、専門のレクチャラー(解説者)が動画に登場して、図・写真・動画を使いながら、解説を始めるに至るであろう。紙の本を含む他の書籍への導線を引くことも可能だ。
 ついに、電子書籍は、読むだけのものでなく、観るもの、聞くものとなるであろう。「読者(と引き続き呼んでおこう)」は、今「読んでいる」電子書籍の薦める導線を辿(たど)るだけでなく、自らも積極的に関連電子書籍や図・写真・動画を検索し、渡り歩くであろう。
 「それはもはや書籍ではない」という反論が聞こえる。“So what?(それが何か?)”とだけ答えておこう。
 以上のことは、フィクション本では、さらに過激に起こるはずだ。小説と絵本とマンガと映画の見分けがつかなくなる。章・巻・Part等は、購入の単位としては残るだろうが、「読む・観る」単位としての意味を徐々に失うであろう。
 「私は、文学者だ」という叫びが聞こえる。“Please be yourself.(どうぞ)”とだけ答えておこう。
 購入については、フィクション、ノンフィクションにかかわらず、連係・引用・参照・導線に基づく、いわゆるフェアユース(公正利用)ルールと、コンテンツ購入の決済手段が、整備されるであろう。
 そして、このようなクロスメディアとしての本来の来るべき電子書籍の主たる舞台装置は、第2回で紹介した、スマートフォン(高機能携帯電話)とタブレット端末とデジタルTV(テレビ)が合流するスマートTVである。
 ここに至る過程で、ノンフィクション「本(と引き続き呼んでおこう)」においても、フィクション「本」においても、「出版社(と引き続き呼んでおこう)」や「編集者(と引き続き呼んでおこう)」の役割は、増大することはあっても、減少することはない。もちろん、自らの役割の多機能化に対応できれば、ではあるが。
 クールジャパンと呼ばれる独特のメディア感性に満ちた日本のクリエーターを支えてきた、日本の出版社・編集者が、単なる「紙の本の電子読み」さえ実現できずにいる現状を一刻も早く抜け出し、来るべき壮大なる電子書籍への第一歩を、世界に先駆けて踏み出されんことを、心から祈りつつ、第3回を終わりたい。
(「村上憲郎のグローバル羅針盤」は原則、毎週火曜日に掲載します)


◇Plastic Logicの電子書籍リーダー、価格が上がる
(2011年09月13日 ebook USER, Michael Kozlowski,Good e-Reader Blog)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1109/13/news059.html
 革新的な電子書籍リーダーとして話題を集めながらもなかなか運に恵まれなかったPlastic Logicだが、ロシア企業からの資金調達に成功し、ようやく製品が日の目を見ようとしている。
 Plastic Logicの電子書籍リーダーは長年開発中だったが、いよいよ11月に日の目を見ることになりそうだ。もともとの価格は12000ルーブル(約3万円)の予定だったが、それが劇的に上がって25000ルーブル(約6万3700円)となった。
 この価格はロシアで発売しようとするデバイスとしてはかなり高いように思えるかもしれないが、ディスプレイはドイツのドレスデンで、残りのユニットはカリフォルニアで製造されていることに留意してほしい。Plastic Logicが工場をロシアのゼレノグラードに開設すれば、輸入コストが下がるので価格は劇的に下がるはずだ。
 Plastic Logicはもともと米国と英国で電子書籍リーダーを発売する予定だった。しかし、同社はマス向けの革新的な電子書籍リーダーを発売するのに十分な資金を有していなかった。Skiffのように同様の製品を製造していたメーカーがNewscorpに買収された一方、Plastic Logicは低迷し注目されなくなっていた。しかし、同社はRussian Nanotechnology Corporationによる7億ドルの投資によって息を吹き返し、ロシアで製品を製造するべく動き始めている。
 Plastic LogicのQueが発表された2008年以来、同社は逆境を乗り越え、その合間に市場は劇的に変化したが、教育市場で同社が競争する余地はまだありそうだ。


◇電子書籍等のPDF管理・閲覧を快適に行えるiPhone/iPadアプリ「Book+」発売
(2011/09/13 マイコミジャーナル 内山秀樹)
http://journal.mycom.co.jp/news/2011/09/13/117/
 本アプリは、PDFの快適な管理と高速な閲覧が行える電子書籍リーダーアプリ。iPadやiPhoneでPDFを読みたい方にお勧めのアプリだ
 本アプリでは、独自のファイル管理(カラムモード/アイコンモード)、無制限のフォルダ階層を作成、フォルダカラーの選択(6種類)、フォルダのパスワードロック、ドラッグ&ドロップ操作で並び替えやフォルダ移動など、PDFの管理のし易さに徹底的にこだわった、独自機能を多数搭載。さらに、様々な表示倍率に対応した高速表示、ページ遷移効果なしの「高速ページめくり」、PDF内のテキスト検索、見たい箇所を半自動で拡大するスマートフォーカスなど、読み易さにも注力したアプリとなっている。今後のアップデートにより、対応ストレージサービスの追加や漫画ファイル(zipやcbzなど)への対応も予定されているとのこと。


◇この夏、電子書籍市場は燃えていたか?
(2011年9月13日 ebookUSER 前島梓,ITmedia)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1109/13/news010.html
 「電子書籍ってどこを押さえておけばいいの?」――忙しくて電子書籍市場の最新動向をチェックできない方のために最新動向を分かりやすくナビゲートする「eBook Forecast」。今回は、ドロドロとした様相を呈してきたスキャン代行サービスの現状や、Kindle Storeは日本でいつ始まるのかなど、この夏に起こった出来事を中心にお届けします。
 暑い夏がようやく終わりを迎えましたが、この夏、電子書籍市場ではどのような動きが起こっていたのでしょうか。ここ1カ月ほどの電子書籍市場の動きと、今後について予測する「eBook Forecast」をお届けします。
◎楽天の本格参入、しばらくは様子見が吉?
 まず、オンラインショップの雄「楽天」が電子書籍市場に本格参入、電子書籍ストア「Raboo」を8月10日にオープンしました。
 パナソニック製の専用機「UT-PB1」を携えて電子書籍市場に乗り込んできたRabooですが、楽天というユーザーにもなじみの深い場所で電子書籍の取り扱いが開始されたことは、いわゆるアーリーアダプタ層だけでなく、広く利用者を増やす可能性があり、面白い存在となりそうです。
 ただし、現状では専用機を購入する必要があり、利用のハードルが高いのはいただけません。シャープのメディアタブレット「GALAPAGOS」の例を見ても、専用タブレットが市場に受け入れられるかは不透明です。中期的にはAndroidやiOS向けにRabooアプリがリリースされるでしょうから、少し静観するのも賢明な判断でしょう。
 ポジティブな要素としては、ソニーや紀伊國屋書店も含めた4社連合によるストア/端末の相互接続です。これは要するに、端末とストアをn:nで扱えるようにするというもの。より分かりやすく言えば、どの電子書籍ストアで購入した電子書籍でも、端末に依存せず読むことができるというものです。「当たり前だ」と思われる方もおられるでしょうが、日本の電子書籍市場は各ストアがバラバラに存在しており、こうしたことが実現できていませんので、それを打開しようとする動きは業界的には大きな取り組みといえます。お互いのラインアップや端末の普及率をカバーできるこの動きがどう推移するかは注視しておきたいところです。
 ちなみに、楽天からは電子書籍に関する調査結果が発表されています。これによると、電子書籍の閲覧をスマートフォンで行いたいと考えるユーザーが急伸し、専用の端末であれば5000円以下でないと購入意欲がわかないなど、なかなか面白い調査結果となっています。この結果をみても、3万円超のUT-PB1は分が悪そうです。
◎Reader新モデルの国内発売に期待
 上でも名前が挙がったソニーは、8月末にドイツで開催されたコンシューマーエレクトロニクスショー「IFA2011」で、電子書籍リーダー端末「Reader」の新モデル「PRS-T1」を発表しました。
 新モデルのポイントは大きく2つあり、1つは、Wi-Fiを搭載したモデルである点、もう1つは、6型の電子ペーパーを採用したモデルとしては世界最軽量となる168グラムを実現している点です。価格は149.99ドルとKindleに匹敵する価格帯です。さらに端末だけで電子書籍の購入ができ、軽くて安いとくれば、端末としてはかなり出来が良いといってよいでしょう。
 現時点で販売予定国に日本は含まれていませんが、これが日本市場にも投入されるのは間違いないでしょう。Rabooの項で説明した相互接続の件も考えると、コストパフォーマンスのよい1台となりそうですし、「Sony Tablet S」「Sony Tablet P」といったタブレット製品という選択肢もあります。年末はソニーの躍進に期待したいところです。
◎スキャン代行サービス、海外と国内で温度差あり
 今や、Googleで「自炊」と検索すると、自分で炊事を行う方ではなく、書籍を裁断してスキャンし、デジタルデータに変換する意味で自炊という言葉を使っているサイトが上位に来る時代です。
 こうした自炊をユーザーに代わって行うのが、スキャン代行サービス。昨年から急速に数を増やしており、現在では1冊50円で行う業者も登場するなど、価格破壊の様相を呈しています。
 しかし、日本の著作権法的にはグレーな部分があるスキャン代行サービス。どこがグレーなのかは「TSUTAYAみなとみらい店で『BOOK ON DEMAND』を試してみた」などをご覧頂くとして、出版社がこうしたスキャン代行サービスに対しようやく具体的なアクションを見せ始めました。それが、出版社7社、作家・漫画家122人がスキャン代行業者に質問状」です。質問状の内容は、「出版社からスキャン代行業者への質問状を全文公開、潮目は変わるか」に全文が掲載されています。
 出版社としてもスキャン代行サービスに対し何のアクションも取らないのは、経営判断的に問題ではないかと株主などから言われかねないので、起こるべくして起こった今回の質問状送付ですが、権利者への「正しい還元の仕組み」ができるまでは許諾することはないという内容は、質問状の形を採りながらかなり高圧的な印象です。
 今回の動き以前にも、日本書籍出版協会が同様の措置を検討していると過去に報道されており、スキャン代行業者の中には、利益還元の提案をしているところもありますが、それらは無視されているようです。結局のところ、自分たちに都合の良いモデルでないと認めたくはないということでしょう。「出版社に著作隣接権を――流対協が要望書提出」などもそうした意識が働いているように感じます。
 筆者の経験からいうと、出版業界はとかく「内と外」を分けたがる業界です。外部(と見なす)スキャン代行業者からの声に耳を傾けるようになるのか、それとも自らの論理を突き通すのか。後者を選択してガラパゴス化しないでくれるとよいのですが……。
 なお、今回の質問状送付に対する今後の動きを予測しておくと、まず、スキャン代行業者は、権利者からの許諾可否を受け付ける仕組みを用意し、許諾が取れないものは一括して受け付け拒否するところが増えるでしょう。その一方で、「著者」に直接利益還元モデルを提示しながら、許諾を得るという動きもありそうです。出版社は、許諾を得ずにスキャンを行っている悪質な業者と民事または刑事訴訟で争うことになっていくと思われます。
 ポイントは、スキャン代行サービスで出版社に損害が出ているかどうかですが、この立証はなかなか難しいですし、「損害はない」といってそれがバンバン広がってしまっては、条文では明確に違法なので、どこかで違法化、あるいは「逆の明確化」がなされることもあり得るでしょう。その一方で、業を煮やした消費者からの集団訴訟なども可能性としては考えられます。
 そんな中、スキャン代行サービスで著名なBookScanが米国でも「1DollarScan」というスキャン代行サービスを立ち上げ、人気を博しているようです。米国の複数の弁護士事務所から違法性なしとの見解をもらい、また、スタンフォード大学のフェアユースを研究している教授からも問題なしとの回答を得ていることが分かっています。日本で起こっている動きと比べるとその温度差に少し驚きますね。
 もちろん、私的複製の範囲で自炊するのは法的にも何の問題もありません。スキャン代行サービスに不安があるという方で、自分で自炊したいという方に、お勧めしたい一冊を紹介しておきましょう。
 それが「『自炊』のすすめ 電子書籍『自炊』完全マニュアル」です。著者はeBook USERでもおなじみの山口真弘氏。自炊を語らせたら右に出るものはいない山口氏が書き下ろした自炊の完全マニュアル本です。予算別の機材選びから裁断・スキャンのコツ、各リーダーで読むポイントまで網羅された実践的な内容は、初心者から上級者まで誰が読んでも役に立つ1冊となっています。
◎そのほか
 このほか、この夏の電子書籍市場で少し話題となったトピックを幾つか並べてみました。eBook USERでは海外の電子書籍動向も広くカバーしており、業界関係者には有用ですが、エンドユーザーからすると直接関係するものではないニュースも多いので、ここでは国内の動きに注目して取り上げます。


◇オランダ王立図書館(KB)、資料16万点のデジタル化でGoogleと合意
(2011年9月13日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19083
 2011年9月12日に、オランダ王立図書館(KB)がパブリックドメインとなっている同館所蔵資料16万点のデジタル化で、Googleと合意に達したと発表しているようです。
◎Cooperative Agreement (PDF) (KBとGoogleとの合意文書) http://www.kb.nl/nieuws/2011/contract-google-kb.pdf
◎KB willigt WOB-verzoek openbaarmaking contract met Google in (Koninklijke Bibliotheek 2011/9/12付けの記事)http://www.kb.nl/nieuws/2011/contract-google-kb.html


◇Amazon、年会費制の電子書籍レンタルサービス開始へ出版社と交渉
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1109/12/news042.html
(2011年09月12日 ITmediaニュース)
 米Amazon.comが、米Netflixのメディアライブラリに似た、タブレットや電子書籍リーダー向けのサービス立ち上げに向けて複数の出版社と交渉中だと、米Wall Street Journalが9月10日(現地時間)に伝えた。
 人気の電子書籍リーダー「Kindle」を販売するAmazonは、向こう数週間のうちに米AppleのiPadに対抗するタブレット端末をリリースするとみられている。
 このデジタルメディアライブラリでは、顧客は年会費を支払うことでライブラリのコンテンツを利用できるようになると、この件に詳しい筋の情報としてWall Street Journalは報道している。
 これらの交渉の結果については不明という。
 Wall Street Journalによると、複数の匿名の出版社幹部らが、このサービスは書籍の価値を下げ、他の書籍販売パートナーとの関係を悪化させる恐れがあるため、乗り気ではないと語ったという。
 Amazonの広報担当者からはコメントを得られていない。


◇英大手書店チェーンのWaterstone、自社電子書籍端末を来春発売予定と発表
(2011-09-12 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2708
 英大手書店Waterstone(本社:英国 ブレントフォード)が、現地時間9月9日、BBCのラジオ番組で独自電子書籍端末を来春発売する予定と発言した模様。
 同社幹部が「ライバル機(kindleやNook)以上の電子書籍端末を提供して、読者が当社からより快適に電子書籍を購入できるようにしたい」と述べたとのこと。この計画は米Barnes & Nobles社(本社:米国ニューヨーク州)が実店舗を利用して自社電子書籍端末を販売し、好業績をあげていることに触発されたという。
 Waterstoneは1982年創業。英国、欧州に約300の店舗を保有。1店舗の平均陳列冊数は3万冊、大規模店は20万冊。【hon.jp】
◎BBCの報道( http://www.bbc.co.uk/news/technology-14841692


◇王立盲人擁護協会(RNIB)による英国公共図書館の電子書籍サービス調査レポート
(2011年9月12日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19069
 図書館長の会(Society of Chief Librarians)や、英国の王立盲人擁護協会(RNIB)等の共同イニシアティブである英国のReading Sightが、2011年8月26日に“RNIB National Library Service: A survey of ebook services in public libraries”と題する調査レポートを公開しました。レポートをまとめたのはRNIBのようです。調査は、英国の公共図書館における電子書籍サービスの状況と、それらのサービスのアクセシビリティに関するものです。調査の結果、電子書籍サービスを利用できない図書館では、その理由として、サービスの導入及び維持にコストがかかりすぎることを挙げたようです。反対にサービスを導入している図書館の場合では、電子書籍サービスのウェブサイトへのログインが困難なケースがあること、電子書籍の検索が分かりにくいこと、電子書籍を図書館の利用者用端末で利用できない場合があり、利用者は図書館員のサポートを受けられない自宅で利用せざるを得ないこと、電子書籍サービスを初めて利用する場合には図書館員のサポートは重要であること等の問題点が明らかになったようです。以上を踏まえレポートでは、概して電子書籍サービスの利用者は初めのうちは不満を抱えているが、操作に慣れたり図書館員の助けを借りれば、多くの利用者は電子書籍が自身のアクセスできる図書の範囲を広げることになり有用なものであると考えていると結論づけているようです。
◎RNIB National Library Service: A survey of ebook services in public libraries (DOC) http://www.readingsight.org.uk/images/documents/ebook_survey_report_MANIL_2011.doc
◎Ebook services in public libraries (Readeing Sight 2011/8付けの記事)http://www.readingsight.org.uk/access_to_reading/finding_books/electronic_and_digital/ebooks/ebook_services_in_public_libraries/
◎Ebook services in public libraries (RNIB 2011/8/26付けの記事)http://www.rnib.org.uk/livingwithsightloss/readingwriting/rnibnationallibrary/readon/readingnews/Pages/readonsept11_ebooksurvey.aspx


◇グーテンベルクプロジェクトの創始者が死去
(2011年9月8日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19044
 2011年9月6日に、グーテンベルクプロジェクトの創始者である、ハート(Michael S. Hart)氏がイリノイ州のアーバナの自宅で亡くなったそうです。享年64歳でした。ハート氏は、1947年ワシントン州タコマに生まれ、40年前の1971年にグーテンベルクプロジェクトを立ち上げた人物でした。プロジェクトのウェブサイトには、プロジェクトにかかわったGregory B. Newby氏による記事が掲載されています。
◎Obituary for Michael Stern Hart (Project Gutenbergのウェブサイト)http://www.gutenberg.org/wiki/Michael_S._Hart
◎Project Gutenberg Founder, Michael Hart, Has Passed Away (INFOdocket 2011/9/7付けの記事)http://infodocket.com/2011/09/07/project-gutenberg-founder-michael-hart-has-passed-away/


◇【イベント】大学出版部協会電子部会・関西支部共催公開研修会「電子出版・学術情報の電子化の実践のために」(10/26-27・大阪)
(2011年9月8日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19052
 一般財団法人大学出版部協会が、電子部会・関西支部の共催で公開研修会「電子出版・学術情報の電子化の実践のために」を、2011年10月26-27日に大阪大学中之島センターで開催するようです。大学出版部協会は、図書館関係者等にもこの公開研修会への参加を呼び掛けています。なお参加にあたっては、参加費用が必要となっています。
◎公開研修会「電子出版・学術情報の電子化の実践のために」開催のお知らせ (大学出版部協会 2011/9/6付けの記事)http://www.ajup-net.com/20110906_1634433620.html


◇出版社からスキャン代行業者への質問状を全文公開、潮目は変わるか
「出版社7社、作家・漫画家122人が『自炊業者』に質問状」が話題となっている。ここでは、スキャン代行業者に送付された質問状の内容と、今後の動きについて考える。
(2011年9月6日 ebookUSER 西尾泰三)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1109/06/news064.html
 書籍を裁断・スキャンして電子化する行為を表す「自炊」は、Googleなどで検索すると、本来の炊事の意味より上位にくるまでになった。実際、さまざまな理由――電子化して部屋を広くしたい、大量の書籍や漫画を電子書籍端末で読みたい、など――から、自炊を行うユーザーは増加傾向にあるが、スキャナや裁断機などの購入をためらうユーザー向けに、それらを代行してくれる業者も複数登場し、人気を博している。
 そんな中、9月5日にニュースとなった「出版社7社、作家・漫画家122人が『自炊業者』に質問状」は、こうしたスキャン代行業者(自炊業者)に対する出版社・作家からのアクションとして注目を集めている。
 著作権法第30条1項では、著作物の私的使用を目的とする場合は、その「使用する者が複製することができる」と定められている。また、30条1項1号では、「公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器を用いて複製する場合」、つまりコンビニエンスストアなどに置かれたコピー機などでコピーする場合は除くとある。しかし、スキャン代行業者が提供しているサービスは、「使用する者」ではない業者が主体で、かつ1号の自動複製機器に該当するため、業者には可罰的違法性があり、それを依頼した者も違法であるという見解が一般的だ。ただし、これは現行法の解釈であり、判例が存在するわけではないため、現時点ではグレーゾーンという位置づけにある。
 この状況に対し、出版社が何らかの法的措置を検討していることは過去にもお届けしたが(関連記事参照)、それが動き出したのが今回の質問状送付である。
 9月6日には、スキャン代行業者にこの質問状が届き始めており、その内容が明らかになった。以下はeBook USERが入手した質問状を文字起こししたものだ(住所や連絡先など一部は割愛した)。

◎質問書
前略
別紙記載の差出人(以下「差出人」といいます)は、貴社が、受注による市販書籍のスキャン事業(以下、「スキャン事業」といいます)を行っていることを把握しております。これに関し、貴社に以下のとおり質問します。

(質問1:)
 スキャン事業を行っている多くの業者は、インターネット上で公開されている注意事項において、「著作権者の許可を得た書籍のみ発注を受け付ける」「発注された書籍は著作権者の許可を得たものとみなす」などの定めをおいています。
 差出人作家は、自身の作品につき、貴社の事業及びその利用をいずれも許諾しておらず、権利者への正しい還元の仕組みができるまでは許諾を検討する予定もないことを、本書で通知します。
 かかる通知にもかかわらず、貴社は今後、差出人作家の作品について、依頼があればスキャン事業を行うご予定でしょうか。

(質問2:)
(1)貴社はスキャン事業の発注を受け付けるに際して、依頼者が実際に私的利用を目的としているか否かを、どのような方法で確認しておられるのでしょうか。
(2)貴社は、スキャン事業の、法人からの発注に応じていますか。

 ご多忙とは思いますが、以上の各質問に対し、2011年9月16日までに、本質問書に添付の回答書により、下記の宛先までご回答下さい。

出版七社連絡会事務局

(別紙)
差出人一覧
あいだ夏波 愛本みずほ 青木琴美
青山剛昌 赤川次郎 秋本治
浅田次郎 浅田弘幸 あさのあつこ
阿刀田高 荒木飛呂彦 安藤なつみ
いくえみ綾 池野恋 池山田剛
石川雅之 石田衣良 石塚真一
石持浅海 伊集院静 一条ゆかり
五木寛之 内田康夫 浦沢直樹
江國香織 大暮維人 逢坂剛
大沢在昌 小川洋子 荻原浩
奥浩哉 奥泉光 甲斐谷忍
角田光代 桂正和 神尾葉子
上条明峰 川上弘美 かわぐちかいじ
岸本斉史 北方謙三 北川みゆき
北川タ夏 北見けんいち 樹林伸
京極夏彦 桐野夏生 くらもちふさこ
黒井千次 小池真理子 香月日輪
小山宙哉 さいとう・たかを 坂上弘
桜小路かのこ 里中満智子 猿渡哲也
椎名軽穂 重松清 篠田節子
白石一文 清野静流 宗田理
タアモ 高橋源一郎 ちばてつや
筒井康隆 津山ちなみ 冬目景
永井豪 西炯子 西村京太郎
楡周平 乃木坂太郎 馳星周
畑健二郎 葉月かなえ 林真理子
はやみねかおる 春田なな 東野圭吾
平岩弓枝 弘兼憲史 深見じゅん
福井晴敏 フクシマハルカ 藤子不二雄A
藤島康介 藤田宜永 武論尊
誉田哲也 槇村さとる 真島ヒロ
増田こうすけ 松本ひで吉 松本零士
三田紀房 道尾秀介 皆川亮二
水波風南 南勝久 宮城理子
宮城谷昌光 宮本輝 村山由佳
本宮ひろ志 森絵都 森川ジョージ
森田まさのり 森村誠一 森本梢子
やまさき十三 山原義人 山本一力
山本文緒 唯川恵 弓月光
夢枕獏 米沢りか 六花チヨ
若木民喜 渡辺淳一
角川書店 講談社 光文社
集英社 小学館 新潮社
文藝春秋

◎回答書
 2011年9月5日付け質問書に対し、以下のとおり回答します。

<質問1(該当する記号を○で囲んでください。)>
ア. 当社は今後、差出人作家の作品について、依頼があればスキャン事業を行う予定です。
イ. 当社は今後、差出人作家の作品について、依頼があっても、スキャン事業を行うことはありません。

<質問2(該当する記号を○で囲んでください。)>
(1)当社はスキャン事業の発注を受け付けるに際して、依頼者が実際に私的使用を目的としているか否かを、
ア. 特に確認していません。
イ. 依頼者に私的使用目的であると申告させています。
ウ. 上記以外の方法で確認しています。(質問者注:下欄にご記入ください。)

(2)
ア. 当社は、スキャン事業の、法人からの発注に応じています。
イ. 当社は、スキャン事業の、法人からの発注に応じていません。

 質問状の内容をまとめると、スキャン代行業者は著作権者の許可を得た書籍のみ発注を受け付けるとしているが、そもそも著作権者はそれを許諾していない。また、権利者への正しい還元の仕組みができるまでは許諾を検討する予定もない。スキャン代行業者はどういった方法で依頼者が私的利用を目的としているかを判別しているのかを明らかにするとともに、今回質問状に名を連ねている作家の作品のスキャン依頼があった際に、どのような対応を取るのかを明らかにしてほしい、というものだ。
 今後の動きとして想定されるのは、スキャン代行業者側で、権利者からの許諾可否を受け付けるライトコントロールの仕組みを用意し、一括で拒否設定できる仕組みなどを用意するところも出てくるだろう。また、利益還元の仕組みとしては、すでに1冊当たり定価の10%(印税相当)を支払うと提案した「自炊の森」のような例もあるので、これは協議により解決できるものである(出版社が応じればの話だが)。
 今回の質問状の送付により、事業が軌道に乗っていない幾つかのスキャン代行業者は、全面的な撤退を検討するところも出てくるだろうが、スキャン代行サービスに寄せられる書籍は必ずしもこうした大手出版社のものばかりではない。仮に質問状に名を連ねる出版社や作家の書籍を一括で受け取り拒否することになったとしても、事業継続できるレベルにある業者も複数存在する。逆に、「こうした争いばかりで出版社からはユーザーが望む形の電子書籍が出ないではないか」と考えるユーザーの不満が何らかの形で爆発する可能性もある。


◇中国検索サイト大手の百度(Baidu)、Androidベースの独自OSの提供を開始。電子書籍閲覧機能も
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2698
(2011-09-07 hon.jp DayWatch)
 現地各サイトの報道によると、中国検索サイト大手の百度(Baidu)社(本社:中国・北京市)が Baidu World でAndroidベースの独自OS、「Baidu Yi」の提供を開始すると発表した模様。また、米Dell(本社:米国テキサス州)とタブレットと携帯電話を共同開発することも発表した。
 このモバイルOSは、Androidベースだが、百度の各種サービス(地図・電子書籍リーダー・音楽)と直接統合される。クラウド・サービスも提供予定。ハードウェア等の発売時期等詳細は未定。【hon.jp】
◎yahoo.comの報道( http://news.yahoo.com/chinas-baidu-launch-android-based-mobile-os-185605146.html )


◇神保町に未来の読書を体験できる「e読書ラボ」がオープン
(2011年9月7日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19035
 2011年8月26日、東京都の神保町に「e読書ラボ」が仮オープンしました。本オープンは9月末とのことです。e読書ラボは、国立情報学研究所(NII)連想情報学研究開発センターが企画・制作し、NPO連想出版が運営するもので、「体験できる電子書籍端末」「青空文庫ダウンロードサービス」「試せるリファレンスサービス」「ミライの読書環境」という4つのサービスが提供されるそうです。
◎e読書ラボ http://edokusho.info/


◇SHERPA/RoMEOが集積した出版社著作権ポリシー1,000に
(2011年9月7日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19033
 2011年9月6日に、機関リポジトリなどへのセルフアーカイビングに対するジャーナル出版社の著作権ポリシーを集積しているSHERPA/RoMEOプロジェクトが、データが1,000出版社分にまで到達したと発表しています。
◎1000th Publisher added to SHERPA RoMEO (SHERPA RoMEO 2011/9/6付けの記事)http://romeo.jiscinvolve.org/wp/2011/09/06/1000th-publisher-added-to-sherpa-romeo/


◇iPadなどで電子書籍を読めるカフェ「BOOKSHELFCAFE」がオープン
(2011/09/06 MdN Design INTERACTIVE)
http://www.mdn.co.jp/di/newstopics/19713/
 フォーシーズンズ株式会社は、各種のタブレット端末を無料で利用でき、本格的に電子書籍を読むことができるカフェ「BOOKSHELFCAFE」を日本橋浜町にオープンさせた。コーヒー/クラフトビール/ヘルシーフードをはじめとした飲食メニューが用意され、備えられた端末もiPad2/GALAXY Tab/Optimus Pad/GALAPAGOS/Smartiaなど多彩。有線/無線LANと電源を無料開放しているほか、携帯電話の充電器も設置するなど充実のサービスとなっている。
<店舗概要>
■店舗名 BOOKSHELFCAFE(ブックシェルフカフェ)
■所在地 東京都中央区日本橋浜町2-35-4 浜町パークビル1階
■営業時間 7:30?21:00
■定休日 日・祝日
■座席数 25席
■価格帯 400円?900円(※タブレット端末利用は無料)
■TEL 03-5614-0241
◎フォーシーズンズ株式会社 http://www.0004s.com/


◇Amazon、サイトデザインを大幅リニューアルへ 新型タブレットに最適化?
(2011年09月06日 ITmedeia)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1109/06/news072.html
 米Amazon.comは現在、ユーザーに慣れ親しまれているサイトデザインの大幅な刷新を計画中だ。Appleの「iPad」に対抗して、新たに250ドルのタブレット端末をリリースするための準備とみられている。
 IT系ニュースサイトTechCrunchの記者であるサラ・ペレス氏はこの週末、Amazonのオンラインストアのデザイン変更について、「明らかにタブレット端末への対応を意識したものだ」と指摘している。TechCrunchは先週、Amazonの新しいタブレット端末の試作機についてレポートしている。
 TechCrunchによると、Amazonの新しいWebページでは、従来よりも検索バーが大きくなり、音楽や電子書籍、デジタルゲーム、Amazon Appstoreのアプリケーションなどの商品をAndroid OS搭載端末からでも見つけやすいよう、すっきりとしたレイアウトになっているという。
 「新しいレイアウトのテストを8月最終週に開始した」とAmazon広報担当者のサリー・フォーツ氏は9月4日付の電子メールで説明している。
 「われわれは追加的な顧客の獲得に向けて新デザインへの変更を進めているが、新しいデザインが全てのユーザーに提供されるのがいつになるかはまだ分からない」と同氏。
 世界最大のオンライン小売業者であるAmazonは、サイトのデザインを刷新し、新しいタブレット端末を市場に投入することで、PC経由のオンライン販売という創業来のビジネスモデルを拡張し、ますます普及が進むモバイル端末を介して顧客にリーチすることを目指している。
 Amazonにとっては、より多くのモバイル端末を顧客の手に行き渡らせることも重要だ。なぜなら、それによってより多くの衝動買いを促し、定期購入を増やすことにつなげられるからだ。
 TechCrunchが先月報じたところによると、Amazonが現在開発中のタブレット端末はバックライト付きの7インチ(17.8センチ)画面を搭載する。これはiPadよりも小さく、カナダResearch in Motion(RIM)の「PlayBook」と同じくらいの大きさだ。Amazonのタブレット端末はインターネットから音楽や映画を再生することが想定されている。
 この端末の試作機を試してみたというTechCrunchによると、Amazonは年間79ドルで提供している「Amazon Prime」会員向けの動画ストリーミングサービスを、このタブレット端末の購入者に無料で提供することも計画している。
 Amazonは「Kindle」でタブレット端末市場に参入したが、この端末はむしろ電子書籍リーダーとして、Appleの端末の強力なライバルとして位置付けられてきた。AppleのiPad 2の価格は、同社のサイトによれば、現在499ドルからとなっている。
 なおTechCrunchによると、Amazonのタブレット端末はWi-Fiにのみ対応し、カラータッチスクリーンを搭載、データの保存容量は6Gバイトと少なめだ。
 これまでのところMotorolaや韓国Samsungはタブレット市場の4分の3を占めるAppleのシェアをほとんど切り崩せずにおり、Hewlett-Packard(HP)は「TouchPad」タブレット端末について、最終の製造工程後に生産を打ち切る方針を発表している。
 また先週には、ソニーがこの市場に参入したが、その評価は非常に厳しいものとなっている。
 Amazonの新型タブレットに対するアナリストの反応は好意的だ。価格面でもiPadに勝てるのであれば、なおさらだろう。Forrester Researchの予想では、このタブレット端末は第4四半期に最高500万台が販売され、Appleにとって最大のライバルになるとみられている。
 Appleは1四半期あたり700万〜900万台のタブレット端末を販売している。


◇文部科学省、「国民の読書推進に関する協力者会議」報告書を公表
(2011年9月6日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19029
 2011年9月2日付けで、文部科学省が「国民の読書推進に関する協力者会議」報告書を公表しました。これは、国民の読書や読書環境の現状や課題の把握・分析と、読書への国民の意識を高める効果的かつ効率的な取組の検討を行うために、文部科学省が2010年7月に設置した、「国民の読書推進に関する協力者会議」の取りまとめた報告書とのことです。
◎人の、地域の、日本の未来を育てる読書環境の実現のために (PDF)http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/23/09/__icsFiles/afieldfile/2011/09/02/1310715_1_1.pdf
◎「国民の読書推進に関する協力者会議」報告書の公表について (文部科学省 2011/9/2付けの情報)http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/23/09/1310715.htm


◇学校教育のICT化、しかしその効果は…<記事紹介>
(2011年9月6日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19031
 2011年9月3日付けのNew York Timesに、“In Classroom of Future, Stagnant Scores”と題する記事が掲載されています。記事では、米国アリゾナ州のKyrene学区において、2005年以来3,300万ドルを費やして生徒にラップトップの端末を配布したりする等教育のICT化に取り組んだにもかかわらず、テストの成績が芳しいものではないことが取り上げられています。また、記事ではこのKyrene学区でのICT化導入の経緯や実際の利用の仕方、教育のICT化の効果に関する研究、教師の状況等が紹介されているようです。
◎In Classroom of Future, Stagnant Scores (New York Times 2011/9/3付けの記事)http://www.nytimes.com/2011/09/04/technology/technology-in-schools-faces-questions-on-value.html


◇「書籍の“自炊”代行は複製権侵害」出版社7社と作家122人が業者に質問状
(2011年9月5日 INTERNET Watch)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110905_475415.html
 講談社、角川書店、集英社、小学館、光文社、新潮社、文藝春秋の7社と作家・漫画家ら122人は5日、書籍の裁断やスキャンを行う、いわゆる“自炊”を代行する事業者約100社に対して質問状を送付した。自炊代行は複製権侵害にあたると指摘した上で、今後もサービスを継続するかなどについて、9月16日までに回答するよう求めている。
 ユーザー自身が個人的な目的で書籍を裁断してスキャンする“自炊”は、著作権法の「私的複製」として認められている。しかし、私的複製の範囲を規定する著作権法30条1項では、「『使用する者が』複製することができる」と書かれていることから、出版社などによれば、自炊の代行サービスは複製権(著作権法21条)侵害にあたるという。
 質問状では、多くの自炊代行サービス事業者が、サイト上で「著作権者の許可を得た書籍のみ発注を受け付ける」「発注された書籍は著作権者の許可を得たものとみなす」といった注意書きを記載している点に対して、質問状の差出人である作家は許諾していないと通知。
 その上で、今後も自炊代行サービスを継続するかどうか、「ア.当社は今後、差出人作家の作品について、依頼があればスキャン事業を行う予定です」「イ.当社は今後、差出人作家の作品について、依頼があっても、スキャン事業を行うことはありません」から選択するよう求めている。
 また、スキャンの発注を受け付けるに際して、依頼者が実際に私的利用を目的としているかどうかの確認の有無や、法人からの発注に応じているかどうかについても尋ねている。
 このほか、自炊の代行事業者の中には裁断済みの書籍を利用者に返還する者も少なくなく、実際に裁断済みの書籍を販売できるサイトやネットオークションで数トン単位の裁断本が一度に出品されるなど、裁断本は相当量が市場で流通していると指摘。現状では「紙の本が消えてデータに変わるだけ」と言うことはできないなどと苦言を呈している。


◇楽天リサーチ、電子書籍に関する調査結果を発表。使いたい端末はスマホが躍進
(2011年9月5日 広報担当PR通信)
http://prnn.jp/news_vRAJclGba.html
 楽天リサーチ株式会社と楽天株式会社が運営する電子書籍ストア「Raboo」が電子書籍に関するインターネット調査を行った。対象は、楽天リサーチモニターに登録している約217万人から選ばれた全国20〜69歳の男女計1,000名。
◎調査結果
 電子書籍を知っているかどうかの質問には、「よく知っている」と答えた人が20.2%、「やや知っている」と答えたが50.8%で、合わせて71.0%。多くの人が知っていることが判明した。性別では、「よく知っている」人は、男性が25.2%と女性より10ポイント多い。性年代別では、「よく知っている」人は、20代男性が一番多く30.0%、次に30代男性が28.0%だった。この結果から、電子書籍の認知度はかなり高いことが分かった。特に、若い男性ほど知っているという事実が浮かび上がった。
 次に今後、電子書籍を使いたいかどうか聞いたところ、57.3%が「使いたい」と答えた。内訳は、「利用したことは無いが今後使いたい」が44.0%。「利用したこともあるし、今後も使いたい」が13.3%。一方、「利用したことは無いし、今後も使いたくない」人が37.1%もいた。半分以上の人が使いたいとしているが、反対に電子書籍に興味のない人も少なくないようである。
 電子書籍を使いたい人に、その理由を質問すると、「何冊も書籍を持ち運ぶ必要がなく、手軽になるから」が69.1%、「すぐに欲しい書籍を購入し、手元にダウンロードすることができるから」が42.1%という結果になった。反対に、電子書籍を使いたくない人の理由は、「紙で読む方が好きだから」が56.9%、「電子画面で文字を読むのが疲れるから」が49.4%だった。手軽さを求める電子書籍派と、紙にこだわる非電子書籍派の対照が、何となく年代による差ではないかと思わせる。
 電子書籍派対象に、どの端末で読みたいかを聞くと、「パソコン」が45.9%、「スマートフォン」が33.9%、「iPadなどのタブレット型多機能端末」が30.0%となった。「スマートフォン」は、昨年比18.7ポイント増の大躍進。スマートフォン端末の保有率の上昇に伴い、手元の端末で見たいという意向が増えた結果だろう。
 また、電子書籍専用端末がいくらであれば購入するかという問いには、「5,000円以下」が45.0%となり、昨年の調査より、ユーザーの価格への評価が厳しくなっているのが分かった。他の手段でも十分読めることから、電子書籍専用端末で読まなければならない理由が減っているのかもしれない。電子書籍専用端末にユーザーを引き寄せるためには、価格面の譲歩や、コンテンツ面での充実が必要と言えるのではないだろうか。


◇米Barnes & Nobles社、第1四半期は電子書籍関連事業が前年比140%増。全売上高の20%に
(2011-09-02 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2689
 米書店チェーン最大手のBarnes & Nobles社(本社:米国ニューヨーク州)は現地時間8月30日、2012会計年度第1四半期(7月30日締め)の業績を発表した。
 第1四半期の総売上高は、全同期比2%増の14億ドル(約1,079億円)。オンライン店舗のBN.comの売上高は前年同期比65%増の1億9800万ドル(約152億円)。Nook関連事業は、前年比140%増の2億7700万ドル(約213億円)で全体の約20%を占めた。「Nook」電子書籍端末シリーズの好調な販売と前年同期比で4倍に増加したデジタル・コンテンツの販売が貢献した。
 全体としての収支は5,700万ドル(約44億円)の損失。同社は2012計年度通年の予測として、売上高は74億ドル(約5,700億円)、BN.comの売上高は60%から70%増、Nook関連事業の売上高は前年の2倍の18億ドル(約1,390億円)に達するとしている。【hon.jp】
◎Barnes & Nobles社のプレスリリース( http://www.barnesandnobleinc.com/press_releases/2011_august_30_1st_quarter_earnings_2012.html )


◇電子書籍と印刷用データが同時に作れる書籍制作サービス「CAS-UB」登場
http://journal.mycom.co.jp/news/2011/09/02/046/
(2011/09/02 マイコミジャーナル 吉田美奈子)
 アンテナハウスは、Webブラウザ上で書籍を執筆・編集・出版できるサービス「CAS-UB」を開始した。
 「CAS-UB」は、Webブラウザ上で完結する書籍印刷用PDFおよび電子書籍の制作サービス。クラウド上にデータを保管するため、Windows、Mac、iPadといった端末や場所を選ばず作業が可能なほか、複数の著者・編集者による同時進行の共同作業も容易にする。
 また、DTPデータを再構成して電子書籍を作成する従来型のプロセスとは異なり、1つのコンテンツデータから完全自動で紙書籍(PDF)と電子書籍(EPUB)の両方を作成できる"ワンソース・マルチユース"を実現。いずれも出力時には、各記事の見出しから目次を自動生成するほか、記事リンクなども自動的に挿入するという。電子書籍の出力フォーマットはEPUB 2.0で、今後はEPUB 3.0にも対応する予定とのこと。
 価格は、企業向けサービスが年間73万5,000円、個人グループ向けサービスが年間26万2,500円。いずれも半年のプランもある。詳細は同サービスWebサイトまで。


◇「QuarkXPress 9.1」リリース、iPad電子書籍アプリの作成・発行ツールを追加
(2011年9月2日 INTERNET Watch)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110902_474766.html
 米Quark Softwareは1日、DTPソフトの最新バージョン「QuarkXPress 9.1」をリリースすると発表した。QuarkXPress 9に対する無償アップデートとして提供する。iPad向け電子書籍アプリを作成・発行するためのツールセット/サービスである「App Studio」を追加している。
 QuarkXPress 9は、Mac OS X 10.5/10.6/10.7(いずれもIntel CPUのみ)とWindows 7/Vista/XPに対応。価格は、新規購入が9万7650円、アップグレードが3万2550円。
 App Studioには、プログラミング作業なしにiPadアプリを作成できるスタンドアローンのMac OS X対応ソフト「App Studio Factory」、App Studioで制作したiPadアプリをテストプレビューするためのiPadアプリ「Quark Issue Previewer」、制作したアプリやコンテンツの販売管理を行ったり、アプリ証明書の発行を受けられるウェブサイト「App Studio Publishing Portal」が含まれる。
 作業手順としては、QuarkXPressで制作したページレイアウトをもとにリッチコンテンツの追加や各種効果の設定を行った上で、それをApp Studio FactoryでiPadアプリ化する流れとなる。今回のQuarkXPress 9.1では、動画やスライドショー、音声を割り当てたり、インタラクティブ要素やレイアウトスクローリングなども設定できるApp Studioパレットが追加された。
 App Studio Factoryには、アプリ内購読など各種機能をあらかじめ定義したいくつかのテンプレートが用意されており、コンテンツの発行形態に応じて選択する。単行本のように1作品を単独の1アプリとするもの、雑誌のように1アプリで複数の号を配信するもの、文庫などのように同じシリーズで複数の作品を発行するのに適した本棚タイプなどがある。デザインなどは作成者がカスタマイズでき、自社ブランドのアプリとして公開可能だ。
「QuarkXPress 9.1」に搭載されたApp Studioパレット
 App Studioでアプリを作成・公開するには、まず、App Studio Factoryのテンプレートに対するライセンスを購入する必要がある。これはテンプレートのタイプによって異なり、例えば最も安い単行本タイプが1万3000円、雑誌タイプが6万5000円、本棚タイプが6万5000円など。さらに作成したiPadアプリやそのアプリ用の個々のコンテンツを実際に公開する際にそれぞれ1回だけ課金されるイシューライセンスがあり、こちらは1コンテンツライセンスパック3万2000円からとなっている(ライセンス価格はいずれも税別)。
 アプリ/コンテンツ公開後の月額/年額などによる継続課金や、販売数(ダウンロード数)などに応じた従量課金はなく、例えば単行本アプリを1冊だけ出版するような最もシンプルな場合は、テンプレートライセンスとイシューライセンスの計4万5000円でiPad電子書籍アプリを発行できるとしている。もちろん、Quarkへ支払う料金以外に、AppleのiOSデベロッパプログラムの費用や、アプリ内コンテンツのホスティング費用などは別途必要だ。
 なお、QuarkXPress 9.1はMac OS XとWindowsの両方に対応しており、いずれの製品にもApp Studio Factoryが同梱されている。しかし、iOSデベロッパプログラムにおけるiPadアプリ開発環境がMac OS Xのみのサポートになっているため、QuarkのApp Studio Factoryも現状はMac OS Xにしか対応していないのだという。
 ただし近い将来、Androidなど他のモバイルOS向けのアプリ制作機能も追加する予定だとしており、それらではWindows環境でのアプリ作成ソフトも提供される見込みだ。
◎「App Studio」製品概要 http://www.quark.com/Products/AppStudio/Default.aspx
◎「QuarkXPress 9」製品概要 http://www.quark.com/Products/QuarkXPress/


◇オランダ大学図書館・王立図書館コンソーシアム、大学図書館特殊コレクション部門におけるボーンデジタル資料の収集保存に関する提言をまとめたレポートを公開
(2011年9月2日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19017
 2011年8月30日に、オランダの国立デジタル保存連合(Nationale Coalitie Digitale Duurzaamheid)のウェブサイトで、“Born-digital Bijzondere Collecties”と題するレポートが公開されています。これは、オランダの大学図書館13館および王立図書館からなるコンソーシアム“Unibersiteitsbibliotheken & Koninklijke Bibliotheek”(UKB)が6月17日付けでまとめたものです。レポートでは、ボーンデジタル資料の保存に関するガイドラインやベストプラクティス、ケーススタディ等の分析を踏まえ、大学の生み出す文化遺産としても、また大学での研究資源としても貴重なボーンデジタルの資料を長期的に保存する役目を負うのは大学図書館の特殊資料の部門であるとし、そのための方策を取るようにと提言しているようです。
◎Born-digital Bijzondere Collecties (PDF)http://www.ncdd.nl/documents/UKBBornDigitalBijzCollecties_FINAL.pdf
◎UKB publiceert rapport 'Born-digital Bijzondere Collecties' (Nationale Coalitie Digitale Duurzaamheid 2011/8/30付けの記事)http://www.ncdd.nl/artikel?id=102
◎UKB publiceert rapport 'Born-digital Bijzondere Collecties' (Informatie Professional 2011/9/1付けの記事)http://www.informatieprofessional.nl/nieuws/8773-ukb-publiceert-rapport-born-digital-bijzondere-collecties.html


◇ソニー、クラス世界最軽量の電子書籍リーダー端末「Reader」を発表
(2011年09月01日 ITmedia)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1109/01/news084.html
 ソニーはIFA2011で、電子書籍リーダー端末「Reader」の新モデル「PRS-T1」を発表した。Wi-Fi機能を備えるほか、6型の電子ペーパーを採用したモデルとして世界最軽量の168グラムを実現している。
 ソニーは8月31日(欧州時間)ドイツのベルリンで開催中のコンシューマーエレクトロニクスショー「IFA2011」で、電子書籍リーダー端末「Reader」の新モデル「PRS-T1」を発表した。1モデル3カラー(ブラック、レッド、ホワイト)が用意され、米国での市場想定価格は149.99ドル、発売は10月を予定している。
 6型のE Ink ディスプレイ(解像度は800×600ドット)を採用しているのは従来モデルと変わらないが、Daily Editionだけに搭載されていたWi-Fi機能が標準搭載され、PC不要で電子書籍を購入できるようになったのが大きな特徴。
 本体サイズは100(幅)×173(奥行き)×8.9(厚さ)ミリ、重量は168グラム。6型の電子ペーパーを採用したモデルとして世界最軽量をアピールしている。以下は、Reader Touch Edition(PRS-650)と比較したもの。PRS-650を文庫本サイズとすれば、PRS-T1は新書サイズだといえる。
 内蔵ストレージは2Gバイトで、microSDスロットを備える。従来製品からのブラッシュアップとして、タッチスクリーンがスワイプやピンチイン/ピンチアウトなどマルチタッチに対応し、メニューから拡大機能などを呼び出す手間を軽減した。また、辞書機能として、英英辞書(2種類)、5カ国語の翻訳辞書(10種類)を内蔵するほか、オープンブラウザと呼ばれるWebブラウザを搭載する。
 販売予定国は、アイルランド、アメリカ、イギリス、イタリア、オーストリア、オーストラリア、オランダ、スイス、スウェーデン、スペイン、デンマーク、ドイツ、ニュージーランド、ノルウェー、フィンランド、フランス、ベルギー。この発表に伴い、電子書籍ストア「Reader Store」を欧州市場に展開していくことも発表された。10月末に英国でサービスインし、順次展開していくという。また、PRS-T1の発売に伴い、北米市場で販売されていた「PRS-950」は販売終了となり、製品の統合が進むとみられる。


◇電子書籍端末の大本命! WiFi新搭載で薄く軽くなったソニーの海外版、新『Reader』
http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/054/54483/
(2011年09月01日 週アスplus)
 ドイツ・ベルリンで開催中の“IFA2011ソニープレスコンファレンス”にて、海外版『Reader』の新製品『PRS-T1』が発表されました。
WiFi新搭載なのに薄く軽くなったソニーの電子書籍端末『Reader』新モデル
 おもな特徴は以下のとおり。
・WiFi機能を搭載、リーダーストアやGoogle Booksにアクセスし、直接本を購入したりダウンロードができる。
・ピンチイン/アウトに対応。
・前モデルより50グラムほど軽量化、さらに薄型に。
・サイズは6インチモデルのみ。色はホワイト・ブラック・レッドの3色。
WiFi新搭載なのに薄く軽くなったソニーの電子書籍端末『Reader』新モデル
 発売は10月予定。アメリカ、カナダをはじめ、全18ヵ国の発売が予定されています。残念ながら、現時点では日本は発売予定国には入っていません。が、近いうちに日本国内版の発表があるのでは……と期待! いや、発売してほしい!!
 価格は、アメリカでの予想価格が149.99ドル。
 ちなみに、昨年11月に発売された海外版の6インチ『Touch Edition PRS-650』の価格は229ドル(発表時)だったので、価格もだいぶ安くなっていますね。
 では気になる仕様を写真とともにチェック!

■外観・仕様
・WiFi新搭載なのに薄く軽くなったソニーの電子書籍端末『Reader』新モデル
・ベゼルはアルミ調の艶消しから、光沢のあるタイプへ。
・電源ボタンやUSB端子などのインターフェースは下部にまとめられました。裏側面にある拡張スロットはマイクロSDのみ。

■大きさ、軽さ
・WiFi新搭載なのに薄く軽くなったソニーの電子書籍端末『Reader』新モデル
・旧モデル『PRS-650』と比較。左から、旧モデル、新Reader、新書。天地のサイズは少し大きくなりましたが、そのぶん細身に。
・厚さはわずか8.9ミリ。わかりづらいですが、1.4ミリ薄くなっています。重ねてみました。細身になったのがわかるでしょうか?
・重量は168グラム。なんと50グラムちかく軽量になっています!

■WiFiでネットワークに接続
・WiFi新搭載なのに薄く軽くなったソニーの電子書籍端末『Reader』新モデル
・設定画面。新たにWiFiのネットワーク設定が追加されています。
・“Wi-Fi Settings”を選択するだけで、接続可能なネットワーク一覧が表示され、簡単に接続できます。

■便利な新機能
・WiFi新搭載なのに薄く軽くなったソニーの電子書籍端末『Reader』新モデル
うれしい新機能のひとつ、ピンチイン/アウトに対応。文字の拡大/縮小表示が格段に楽になりました。
・単語や文字を長押しすると、グーグルやウィキベディアへのリンクが表示されます。これは便利。

■ブラウザーも搭載
 WiFi新搭載なのに薄く軽くなったソニーの電子書籍端末『Reader』新モデル
ネットワーク接続すれば、搭載のブラウザーでサイト閲覧も可能。『週アスPLUS』のレイアウトも崩れずに表示されました。・横表示への切り替えもできます。URLを入力する際は、下にソフトキーボードが表示されます。

 前モデルを発売日当日に買ったReader愛用者としても、今回の新Readerはかなり魅力的。
 Readerの長所である読みやすさや軽さ、コンパクトさをそこなわず、新機能を搭載している点は高評価。
 あとは日本国内版の発表を待つばかりです。続報に期待!


◇表で分かる新規電子書籍ストア 2011年秋
http://news.livedoor.com/article/detail/5828610/
(2011年09月01日 +D PC USER)
 ちょうど1年前、iPadの登場で再燃した国内の電子書籍市場は、iPad向けに単体の電子書籍アプリが数多く登場していた。ソニーの電子書籍リーダー端末「Reader」の最新モデルが米国で発表されたのもほぼこの時期である。
 それから1年、電子書籍市場は緩やかだと言われながらも、着実に前進してきた。シャープのGALAPAGOS、ソニーのReaderが国内で発売された2010年12月以降はちょっとした電子書籍ブームとなり、現在に至るまで幾つもの電子書籍ストアが誕生した。
 出版市場全体からすれば、電子書籍市場はまだ小さな規模でしかないが、ほとんどの調査会社がこの市場についてはポジティブな予測を立てている。しかし、長期的にはともかく、足元を見てみると、こうした市場予測の数字が示すほど、エンドユーザーはまだ電子書籍をアクティブに利用しているとはいえない状況にある。
 だが、市場を見渡すと、電子書籍を販売する「電子書籍ストア」は数を増やしつつある。複数の出版社のコンテンツを扱う総合系の電子書籍ストアもあれば、出版社が独自に立ち上げたもの、同人誌の電子書籍ストアなど、さまざまだ。eBook USERでニュースとして記事化されたものを最近のものからさかのぼっても、ここ3カ月で以下のようなストアがオープンしている。
◎2011年6月以降にオープンした主な電子書籍ストア
技術評論社、電子書籍販売サイト「Gihyo Digital Publishing」を開設
絵師の心をつかめるか――デジタル同人誌サービス「freenote」
メディアファクトリー、新書専門の電子書籍ストアアプリをリリース
ローソン、電子書籍ストアサービス「エルパカブックス」をスタート
楽天の電子書籍ストアは「Raboo」、パナソニックの端末は3万4800円
富士通、電子書籍ストア「BooksV」を正式オープン
出版社連合による書籍モール「ブックパブ」がオープン
「沖縄発の本」を電子書籍で全国へ──沖縄eBooksの挑戦
医療従事者向け電子書籍ストア「eBookStore」オープン
 数が増えるのはよいことだが、一方で、ストアごとに対応デバイスや決済方法などに差があり、分かりにくくなっている側面もある。そこでここでは、上述した新規ストアのうち、主要なものについてデバイスと決済方法を表にまとめた。これ以外の主要な電子書籍ストアについては、こちらの記事にまとめてあるので、そちらも参照しながら、自分に合った電子書籍ストアを見つけてほしい。
謝辞:図版の作成に当たって、@yamakai74 氏制作の図を参考にさせていただきました。この場を借りて氏にお礼を申し上げるとともに、氏が作成した図版も合わせてご覧ください。(eBook USER)


◇最新電子書籍ストア徹底比較 2011秋
(2011年09月01日 ebook USER)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1109/01/news010.html
 読書の秋がやってきた。今年は電子書籍で読むのもオツなもの。しかし、乱立する電子書籍ストアから自分に合ったストアを選ぶのは一苦労。そこでここでは、新たにオープンした電子書籍ストアを中心に、ストアの特徴と、この秋お勧めの一冊をeBook USERのコンテンツナビを担当する「eBookGirls」がお届けする。
 2010年以降に数多く立ち上がった電子書籍ストア。ユーザーの間でも電子書籍は一定の認知度を得ており、「紙じゃなく電子書籍で買ってもいいかな」と考えるユーザーも増加傾向にある。
 しかし、そこには大きな問題が横たわる。それは、「自分に合った電子書籍ストアはどこなのか」ということだ。リアルの書店でもそれぞれ特徴があるように、電子書籍ストアもそれぞれの特徴を打ち出している。自分のライフスタイルや好みに合った電子書籍ストアを見つけられればよいが、すでに電子書籍ストアは新旧入り乱れて乱立しており、ユーザーからすると最初のハードルとなっている。
 そうした状況を踏まえ、本稿では、eBook USERのコンテンツナビを担当する本紹5姉妹「eBookGirls」のコメントも交えながら、新たにオープンした電子書籍ストアを中心に、ストアの特徴と、この秋お勧めの一冊を紹介する。読書の秋、今年は電子書籍で秋の夜長を過ごしてみよう。
どこでも読書――モバイルブック・ジェーピー
どこでも読書 どこでも読書
 モバイルブック・ジェーピーといえば、「どこでも読書」「つや缶」「音の本棚」など、フューチャーフォン向けの電子書籍配信では抜群の知名度を誇る存在だが、このうち「どこでも読書」では7月5日からAndroidを搭載するスマートフォン/タブレット向けにストア型のアプリ「どこでも読書」をリリース、スマートフォンへの対応を果たしている(現時点の対応端末はNTTドコモの端末。詳しくはこちら)。
 コンテンツはアプリ内に閉じたダウンロード型で、ファイルフォーマットはXMDFまたは.book(ドットブック)。Androidアプリからはこれらのフォーマットをユーザーが意識する必要はない。決済方法にはクレジットカードのほか、WebMoneyが利用可能。
tnfigdokodoku2.png Androidアプリ「どこでも読書」。NTTドコモのAndroidスマートフォン/タブレットで動作する
 2011年8月31日時点のラインアップは約2万点。ボーイズラブや恋愛ものといったジャンルの品ぞろえが特によいが、ミステリーなどのジャンルも充実している。コミックもわずかながら取り扱っているが、現時点のメインは活字物といえる。
 フューチャーフォン向け電子書籍配信を長らく手掛けていた実績もあり、ストアの充実度はほかの電子書籍ストアと比べても遜色ない。ちなみに、これまでフューチャーフォンをお使いのユーザーがAndroid搭載スマートフォンなどに機種変更した場合は、購入履歴などを引き継ぐことができる。購入済みの作品は、最終購入日から365日間は再ダウンロードが無料なので、過去に購入した作品をスマートフォンで読み直すことなども可能だ。
 フューチャーフォンからスマートフォンに機種変更を考えているユーザーで、フューチャーフォンをお使いのときにすでに同ストアを利用していたのなら、すでに購入したものを無駄にすることもない。そうしたユーザーには強くお勧めできるストアだ。
「どこでも読書」のアキヨミ!
フリーター、家を買う。
 そんな「どこでも読書」がこの秋お勧めする一冊は、有川浩さんの「フリーター、家を買う。」(幻冬舎)。
 「出せば売れる」を地で行くような有川浩さんは、近年の文芸界を代表する作家の一人。フリーター人口の多い日本の世相を扱いつつ、前向きになれる内容となっている「フリーター、家を買う。」は、昨年テレビドラマ化されたが、この秋にはオリジナルストーリーによるスペシャルドラマも放送予定で、人気の再燃が予想される。「大人向けのライトノベル」と形容されることも多い有川さんの作品をこの機会に読んでみると、新たな発見があるだろう。
◎eBookGirls Talk
本紹美咲 次女、本紹美咲(20) フューチャーフォン時代からお世話になってる「どこでも読書」だけど、Androidにも対応していたのね。Androidスマートフォンに機種変したばかりだから早速使ってみなきゃ。
本紹沙織 長女、本紹沙織(22) 美咲みたいなユーザーは多そうね。フューチャーフォンからスマートフォンへの機種変更もこれから増えてくるでしょうから、従来からのヘビーユーザーであればあるほど、「どこでも読書」アプリは必携アプリになりそうね。
本紹彩 五女、本紹彩(15) 私もスマホにしたばっかだから試してみようかな。コミックたくさん読みたいから「どこでも読書」さんコミックの品ぞろえもよろしくっ!
 女性から圧倒的な支持を受けるのが、「ハーレクイン」と呼ばれる女性向け大衆恋愛小説。世界中で人気のこの強烈なロマンス小説にハマる女性は少なくないが、日本も例外でなく、ハーレクインの読者層は大人から子どもまで幅広く存在する。「ハーレクイン コミックス」としてコミカライズされた作品も多く、一度読んだら虜になるジャンルとして女性からの人気は高い。
 ハーレクインおよびハーレクインコミックスはたいていの電子書籍ストアでも取り扱っているが、ハーレクイン専門の電子書籍配信サイトとして、ソフトバンク クリエイティブが運営する「ハーレクイン ライブラリ」が挙げられる。基本的にはPC向けの電子書籍ストアで、「ハーレクイン ライブラリ」としてのiOS/Android向けアプリは現時点で存在しないが、コンテンツ配信パートナーが提供しているアプリの一覧がこちらでまとめられている。
 コンテンツはストリーミング型で、ファイルフォーマットは.book。ハーレクインもジャンルが存在し、「ロマンス」「ピュアロマンス」「パッションロマンス」「ヒストリカルロマンス」「サスペンスロマンス」「ファンタジーロマンス」「シーズナルロマンス」といったジャンルで分けられている。2011年8月31日時点のラインアップは1773点。
 料金形態には都度購入と月額コースの2種類が用意されている。8月末時点で、月額コースは、月額525円で月20冊読み放題となる「エコノミー コミックセット」から、月額5250円で月200冊が読み放題となる「エクストラ プレミアム コミックセット」まで7種のプランから選ぶことができる。「原作者セレクション コミックセット」「ハーレクイン編集者セレクション コミックセット」などのプランも用意されているので、ハーレクインビギナーでも安心して良書に出会うことができるのが特徴となっている。
 決済方法にはクレジットカードのほか、WebMoney、楽天あんしん支払いサービスが利用可能。
 9月1日からは月額コースの新プランとして、月額3150円で月120冊が読み放題になるというコース「プレミアム3000 コミックセット」が用意され、月額コースは全8種類となった。また、9月中旬をめどにYahoo!ウォレットを決済方法として選択可能になる予定。
 ハーレクイン ライブラリがこの秋お勧めする一冊は、「シークと純真な秘書」(315円)。企業の経営者で砂漠の国ルチア・セラーのプリンスでもあるラフィク。そんな彼をサポートする地味でお堅い秘書カイリーの突然の申し出――「ボス、私を期限付き愛人にしてもらえませんか?」。婚約者に裏切られた彼女に同情しつつ、「愛人にするからには僕を満足させてもらおう」と要求するラフィク。しかしそれが2人の物語を加速させていく。スーザン・マレリーが贈るロマンスの傑作をコミカライズで堪能したい。
本紹沙織 本紹沙織 ハーレクインって聞いたことはあるんだけど、わたし読んだことないのよね。ロマンスとシーズナルロマンスの違いすら分からないんだけど、そんなに面白いの?
本紹のどか 四女、本紹のどか(16) えっ? お姉ちゃんハーレクイン読んだことないの? ピュアなロマンスのよさが分からないなんて、仕事のしすぎで余裕がないんじゃない? 定額制の読み放題なんてもうむさぼるように読むしかないでしょ。原作とコミックスを両方読むのが通よ。
本紹沙織 本紹沙織 (この子言うわね……)で、でもまぁ、スマートフォンやタブレット向けの対応に期待したいわ。そうしたら通勤中でも読めるからね。
 Rabooは、楽天が8月10日にオープンした電子書籍ストア。今や生活に根ざしたといっても過言でないネットショップの雄が本腰を入れて電子書籍に乗り出したことで、ユーザーニーズを汲んだサービスになることが期待される。
 コンテンツの提供形態はアプリ内に閉じたダウンロード型で、ファイルフォーマットはXMDFを採用。2011年8月末時点のラインアップは約1万5000点。まずは量より質を重視し、紙書籍の売れ筋をしっかりと取りそろえることに注力しているという。コンテンツの決済方法はクレジットカードで、コンテンツ価格の1%が楽天スーパーポイントとして付与され、楽天スーパーポイントで購入することもできるなど、楽天を日常的に利用している方であればこのストアを利用するメリットは大きい。
 実質的に専用端末が必須で、現時点ではAndroid 2.2を搭載した7型タブレット端末「UT-PB1」がパナソニックからリリースされているのみ。UT-PB1の価格は3万4800円。iOS/Android向けのアプリも現時点ではリリースされていない。8月29日にはPC Webのサイトも用意されたが、購入したコンテンツはUT-PB1がなければ読むことができない。
 楽天では、ソニー、パナソニック、紀伊國屋書店とともに、電子書籍ストアや端末の垣根を越えた相互利用の実現を目指しており、近い将来、ソニーの「Reader Store」や紀伊國屋書店の「BookWebPlus」などで購入した電子書籍をUT-PB1で読む、あるいは、Rabooで購入した電子書籍をReaderやKinoppyなどから読めるようになるとみられている。また、その過程でUT-PB1のサポートするファイルフォーマットに、.book、EPUBが加わることになるだろう。

◎これからスマートフォンが起こすこと。
 Rabooこの秋注目の一冊は、「これからスマートフォンが起こすこと。」(1200円)。著者は、ITmediaでも数多くの記事を執筆している本田雅一氏。
 通信端末の主流が携帯電話からスマートフォンへ急速へ移行する現代は、まさに転換期と呼ぶにふさわしい。では、この移行の裏にはどういった背景があるのか。そこには一見バラバラに動いているように見えるさまざなな要素が関係している。そんな難解なパズルを、技術、産業、経営から製品評価まで、テクノロジージャーナリストとして長年この動きを追ってきた本田氏が分かりやすく解説してくれている。元SCEの久夛良木健氏による特別寄稿と併せて、これまでとこれからが見える注目の一冊だ。

◎eBookGirls Talk
本紹葵 三女、本紹 葵(18) 楽天でも電子書籍を扱う時代なのね。楽天のヘビーユーザーとしてはRaboo一択といきたいところだけど、専用端末が必要だなんて……。わたしのAndroidタブレットで電子書籍を心ゆくまで堪能できるのはいつになるやら。
本紹美咲 本紹美咲 少し待てばAndroidアプリも登場するんじゃないかな。「電子書籍ストアや端末の垣根を越えた相互利用の実現」って今一番ユーザーが期待しているところだから、ぜひがんばって実現してほしいな。
 エルパカBOOKSは、ローソンが7月25日にオープンした電子書籍ストア。「エルパカ」とは、チケット、CD、DVD、書籍、ゲーム、グッズ・ホビー、限定商品、Loppiグッズなどのエンターテインメント商品をそろえた同社の総合サービスの総称。エルパカBOOKSはAndroid搭載端末向けのサービスとして開始されたが、電子雑誌についてはPCでも閲覧可能。ヤッパの電子書籍ソリューション「SpinMedia」を採用している。
 書籍、雑誌、コミックと総合的に取り扱っているが、作品によっては複数のカテゴリにタグ付けされており、全体の蔵書点数は不明。同社によるとこの秋までに約5万タイトルを取りそろえるとしている。
 決済手段はクレジットカードのみ。コミックのみ、「コミックポイント」というポイントで購入する形式を採っている。コミックポイントはコミックの購入以外には利用できず、書籍や雑誌の購入に充てることはできない。また、コミックポイントは有効期限が設けられている。最小販売単位は500コミックポイント(525円)。コミックは安いもので70ポイントからとなっている。ローソンが導入しているポイントカードサービス「Ponta」に対応しており、購入金額100円に対し、1ポイントのPontaポイントが付与される。
 今後はiOS向けアプリのリリースや、決算方法の拡大などを予定している。
 エルパカBOOKこの秋注目の一冊は、「最終退行」(473円)。著者は、「下町ロケット」で第145回直木賞を受賞した池井戸潤氏。同氏の作品の中では比較的初期の部類に入る本書は、銀行を舞台にした本格ミステリー。元銀行員の池井戸氏だからこそ書き得たリアリティある描写はこの長編作品を一気に読み切らせる魅力に満ちている。
本紹のどか 本紹のどか エル……パカ……?
本紹沙織 本紹沙織 そこに食いつくか……。静かに始まった感じがするエルパカBOOKSだけど、Pontaでポイントをためている人にはいいかも。ヤッパの電子書籍ソリューションを使っているということで、雑誌は品ぞろえがよくなりそうね。
本紹彩 本紹彩 コミックはコミックポイントで購入、というのが少し分かりにくいな−。コミックの品ぞろえを見てみたけど、私が読みたくなるような漫画はまだあまりないみたい。今後に期待、かな。
 TSUTAYA.com eBOOKsは、TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が6月30日にオープンした電子書籍ストア。CCCはシャープとの合弁会社を設立し、「TSYTAYA GALAPAGOS」という電子書籍ストアを2010年12月から展開しているが、自社独自の電子書籍ストアとしてTSUTAYA.com eBOOKを立ち上げた。
 上述したエルパカBOOKS同様、現在はAndroid端末向けのサービスとなっており、同名のAndroidアプリが提供されている。書籍、雑誌、コミックと総合的に取り扱っており、ジャンルは大きく「書籍」「コミック」「雑誌」「アダルト」の4つに分けられている。8月31日時点の蔵書点数は約1万1200点。ほかの総合系電子書籍ストアと大きく異なり、書籍のラインアップがいちじるしく少なく、全体に占める書籍の割合は0.5%ほどで、コミック中心のラインアップとなっている。
 コンテンツの提供形態はアプリ内に閉じたダウンロード型で、ファイルフォーマットは.bookまたはPDF。購入はT-ID(TログインID)が必要で、同一IDで3台まで同時に閲覧が可能。
 決済方法はクレジットカードのみ。また、CCCのポイントサービスである「Tポイント」に対応しており、購入金額100円に対し、1ポイントのTポイントが付与される。
 展望としては、TSUTAYA店舗で購入した紙書籍の電子版が出た際に、それをメールで知らせ、安価に電子版を購入できるサービスを年内に開始予定で、総じてTSUTAYAの実店舗との連携が検討されている。また、PC、iOS向けにもサービスを展開予定。
 TSUTAYA.com eBOOKsこの秋注目の一冊は、「うさぎドロップ」(525円)。フジテレビ「ノイタミナ」枠で放映中のテレビアニメ、そして先日公開された実写映画も話題となっている同作品は、「FEEL YOUNG」で連載中の漫画で、作者は宇仁田ゆみさん。30歳の独身男が祖父の隠し子とされる少女と思いがけず共同生活する中で、育児とはどういうことか、また、家族とは何かを知る成長ストーリーは、レディースコミックという枠を超えて人気となっている。
本紹 彩 本紹 彩 まさにコミックパラダイス! TSUTAYAありがとう!
本紹のどか 本紹のどか コミックに強いということで、うまくTSYTAYA GALAPAGOSとの差別化が図れているのかもしれないね。実店舗をうまく活用して紙と電子の両面から本の魅力を訴求してくれる存在になるのかしら。決済方法がクレジットカードのみなのは今後の改善を期待したいね。

BooksV――富士通
 BooksVは、富士通が6月22日にオープンした電子書籍ストア。モバイルブック・ジェーピーのほか、同社グループのジー・サーチ、富士通エフ・オー・エムの出版ブランド「FOM出版」からコンテンツの提供を受け、国内最大規模の品ぞろえを誇る。
 コンテンツの購入にはAzbyClub(富士通製PCユーザーの会員組織)、もしくは@nifty会員のIDが必要で、かつBooksVの利用登録(無料)も必要となる。決済方法はクレジットカード、@nifty決済。
 コンテンツの提供形態はダウンロード型で、ファイルフォーマットは書籍が主にXMDF、雑誌記事/調査レポートがPDFとなっている。BooksVのサイトでは、XMDFビューワとして「ブンコビューア for BooksV」が用意されている。ほかの電子書籍ストアと比べ、購入したコンテンツの制約が比較的緩いのが特徴で、PDFについてはDRMフリーで提供される。購入したコンテンツのダウンロード期間は、雑誌記事・レポートが購入後24時間以内に5回まで、そのほかの書籍が購入後1年間(365日)。
 8月31日時点の蔵書数は34万2171点(オープン時は33万6496点)。雑誌の特集などを個別に切り出した雑誌記事・レポートのジャンルが特に充実しており、現在でも全体の約95%がこのジャンルに属するコンテンツとなっている。
 BooksVこの秋注目の一冊は、「地震 停電 放射能 みんなで生き抜く防災術」(441円)。東日本大震災以後、わたしたちの防災に対する意識は大きく向上した。しかしそれでも、突然の災害に適切な対応が取れる人はどれくらいいるだろう。
 もともとブログに掲載されていたものを再構成し、約50項目の防災術にまとめたのが本書だが、知っているようで知らない災害への対策は、いざというときに役立つものばかり。今だからこそ目を通しておきたい一冊だ。

◎eBookGirls Talk
本紹沙織 本紹沙織 仕事してると、企画書や資料を作ったりすることがあるんだけど、そうしたときに雑誌記事や調査レポートが個別に買えるとすごく役立つの。もうそれだけのためにBooksV使ってもいいくらい。
本紹美咲 本紹美咲 DRMの緩いXMDFやPDFのファイルを直接ダウンロードできるスタイルは、慣れている人には便利でいいよね。スマートフォンやタブレットでXMDFのコンテンツが読めるようにしてくれればもういうことないかも。

学研電子ストア――学研
 学研電子ストアは、学研グループから刊行されている書籍の電子版を購入できるiOS向け電子書籍ストアアプリで2010年12月にApp Storeに登場した。学研グループは単体の電子書籍アプリも多数リリースしており、中には「学研電子ブロック」などの優れた作品も存在するが、学研電子ストアはストア型のアプリとして別に存在している。
 コンテンツの提供形態はアプリ内に閉じたダウンロード型で、モリサワの電子書籍ソリューション「MCBook」と、ヤッパの電子書籍ソリューション「SpinMedia」を組み合わせたアプリとなっている。Apple IDにひも付いて購買履歴が管理されており、同一Apple IDであれば、別の端末でも購入したコンテンツを読むことができる。決済方法はApple決済。
 学研パブリッシング、学研教育出版、学研メディカル秀潤社、学研マーケティングなど学研グループの書籍・雑誌が並び、中でも「まんがサイエンス」などに代表される学習系コンテンツは息の長い人気作品が多く、同社の強みがよく発揮されている。このほかにも、今年スマッシュヒットとなった「樫木式・カーヴィーダンスで即やせる!」など、
 ラインアップはほかの電子書籍ストアと比べると少なめの約400点ほどだが、「どこでも知的好奇心」というストアのコンセプトからブレがないラインアップとなっており、学研ブランドの信頼と実績に支えられた隠れた名店といえる。
「学研電子ストア」のアキヨミ!
ホモ・ウォラント
 学研電子ストアこの秋注目の一冊は、「ホモ・ウォラント」(450円)。この作品が学研の「5年の科学」に掲載されたのは、今から約40年前なので、リアルタイムで見た記憶がある方はもういい年になっているはず。
 飛行機専門の劇画家になることを夢みる少年がある日不思議な老人から聞いた「ホモ・ウォラント」という言葉。そこから主人公は時空を超えた旅をすることになる――現代の作品で言えば「STEINS;GATE」などに通じるものがあるこの作品は、「空を飛ぶ」魅力を40年経った今でも色あせずに教えてくれる珠玉の名作だ。当時目にした記憶がある方には懐かしく、初めて見る方でもきっと楽しめる作品となっている。

◎eBookGirls Talk
本紹 葵 本紹 葵 「大人のひみつシリーズ」は不朽の名作。子どものころこれを読んで科学って面白いと思った記憶がある。学習漫画として完成度がすさまじく高いのよね。
本紹沙織 本紹沙織 学研というと少し固いイメージがあるけど、いろんなジャンルの刊行物があるのね。学生はもちろん、社会人になってから「あのころもっと勉強しておけば……」と思う機会が増えたから、iPadにインストールしておこうかな。カーヴィーダンスも読みたいし……。


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□2011年8月

◇世紀のコラボによる注目のiPad電子書籍「太陽系 for iPad」
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1108/30/news086.html
(2011年08月31日 +D PC USER)
 iPad用電子書籍「元素図鑑」で世界の注目を集めたTouchPress(以下、タッチプレス)が、またしても魔法を見せてくれた。日本でも発売以来数週間にわたって有料アプリの10位以内の座を維持し続けた「マーカス・チャウンの太陽系 for iPad」は、アプリの内容や作りもさることながら、制作スタッフも超豪華だ。
 翻訳はあの「ハヤブサ」が着陸した小惑星「イトカワ」の名前の元になった糸川英夫氏の甥である、糸川洋氏。全編を飾る神秘的な音楽は世界に誇るアイスランドの歌姫、ビョーク。そしてタイトルにも入っている本の著者は、親しみやすい科学書を日本でもたくさん出版しているマーカス・チャウン氏だ。
 ロックバンド「クイーン」のブライン・メイが「イカシてる」と絶賛した英国の天文系ジャーナリストの彼が、シャーロック・ホームズの活動拠点であるロンドンのベイカーストリートで書き上げたアプリケーションなのだ。
 今回、その著者であるマーカス・チャウン氏に、製作の背景や出版の未来、宇宙のこぼれ話などを聞いてみた(聞き手:林信行)。

よくある名字だと思っていた
―― この本で私はなんといっても「まえがき」に感動してしまいました。まずはそこの話からうかがえますか?
チャウン 本当に驚く出来事でした。翻訳者のヒロシと、初めて一緒に仕事をしたのは12年前。「僕らは星のかけら」という本を出した時でした。原作の間違いを鋭く指摘してくれ、英語版の質の向上にも貢献してくれたうえに、非常に付き合いやすかったため親しみを感じていました。
 「マーカス・チャウンの太陽系」の日本語版を出すにあたって出版社から、誰か日本語の翻訳者を知っているかと聞かれて、私はまっさきにヒロシの名前をあげ、再び手を組むことにしました。
 その後、ヒロシからメールがあり、「小惑星イトカワが取り上げられていることに感動した」と書かれていました。なんと翻訳者の糸川洋というのは、小惑星イトカワの名前の由来になったロケット科学者、糸川英夫氏の甥だったのです。
 私は小惑星イトカワが日本のロケット科学者の名前に由来していたことは知っていましたが、きっと「糸川」というのは日本ではよくある名前なんだろうと思っていて、2つを頭の中でつないで考えていなかったのです。メールをもらった時は運命のようなものを感じました。
 ちなみに日本語版には「まえがき」が2つあります。1つはヒロシとの縁についての話ですが、その後、あの“3.11”があり、ヒロシから「震災を受けて何か追記することはないか」と提案を受けたのです。
 テレビで日本の震災や津波のニュースを見た私は大きなショックを受けました。また、ヒロシが震災の直後、電気が使えないために夫婦ともども電気の使えるホテルに避難し、アプリケーションの翻訳を続けてくれたことにも強く心を打たれました。
―― 「太陽系」でもう1つ驚いたのは、世界的に有名なアイスランドの歌姫、ビョークが音楽を手掛けていたことです。お知り合いなんですか?
チャウン このアプリケーションを制作したのは、大ヒットアプリの「元素図鑑」を作った米国のタッチプレスです。「元素図鑑」のアプリケーションが、わずか半年で25万本売れて評判になったこともあり、多くの人がタッチプレスと関わりたいと思い始めていました。そんな中にビョークもいて、タッチプレスにコンタクトをしてきたのです。
 アプリケーションで使われているのは8月にリリースされた最新アルバム、「バイオフィリア」(国内盤:9月末リリース予定)の音楽です。実はビョークも宇宙が大好きらしく、そんなことからも今回の人選はピッタリだったと思います。
 大勢のアーティストがアプリケーションを出そうとしたり、タッチプレスと仕事をしたいと思っていますが、彼女自身が非常にテクノロジーが好きで、タ積極的に声をかけてきたために今回の話が実現しました。驚くことに、このアプリケーションは彼女にとっても初めて関わったアプリケーションとなりました。
 彼女が提供してくれた音楽は非常にムードがあって私自身も大満足しています。何度も聞いているうちに、次第に神秘的な雰囲気に包まれてきますね。実際、「太陽系」は、この楽曲提供のおかげで、大勢の音楽ファンからも注目を集めるようになりました。
―― フェイバーとタッチプレスのコラボによる電子書籍、失敗作が1つしかないというのはすごい話ですね。ほかにはどんなアプリケーションを出しているのでしょう。
チャウン 最近、フェイバーとタッチプレスは英国出身の詩人、T.S.エリオットの「The Waste Land」(荒地)という詩のアプリケーションを出しました。
 これはたった一片の詩をアプリケーション化したものです。「荒地」は非常に大きな影響力を持った詩でした。アプリケーションを起動すると、同じ詩をいろいろな人が読んでいます。T.S.エリオット本人だったり、有名な役者だったり、論評家だったり。そしてその人たちなりの詩の解釈も聞けたりします。このアプリケーションも驚くほどの成功を収めています。New York Timesの社説でも取り上げられました。
 多くの人は非常に驚きました。というのも、iPadは非常にハイテクな道具のはずなのに、非常にアナログな詩の世界と結びついて、これだけ大きな話題となったからです。このように、想像力豊かにチャレンジすれば、非常に大きな可能性が開けてくるのです。
 多くの出版社は単に本を適当に選んで、それを電子書籍化していますが、これはもしかしたら間違いかもしれません。タッチプレスとフェイバーは、そうではないアプローチで非常に大きな可能性を示してくれたのではないかと思います。
―― ところで、「太陽系 for iPad」はチャウンさんにとって初めての電子書籍なんですか?
チャウン いいえ。私がこれまで出してきた書籍のいくつかがAmazonによって電子書籍化されていてKindleで読むことができます。でも、それらは文字が中心の書籍で、今回のような電子書籍を作ったのは初めてですね。
 これは非常にエキサイティングな新しいチャレンジだと思っています。我々は可能性の輪を押し広げていると思います。今日の世界では、「何ができるのか」という問いの答えは、想像力次第になってきていると感じました。
アプリによって広がる読者層
―― アプリケーション化したことで読者層も広がった手応えを感じますか?
チャウン そうですね。フェイバーは英国の科学系出版社なので、これまで英国外で本を出すというのはなかなか大変なことでした。しかし、アプリケーション化し、App Storeに並んだことで、私の本は世界中で売ることができるようになりました。先日もブラジルのニュースの取材を受けていたところです。
 これまで私の本がブラジルで出版されたことはなかったので、このように本の届く範囲が広がったことは非常に喜ばしいことです。
―― 海外展開だけでなく、異なる層にも広がったと思いますか。
チャウン 私はサイエンスライターで、これまでにも子供向けのSFものなども書いてきました。主に執筆を続けているのは英国の科学雑誌「New Scientist」で、発行部数は約10万部弱、読者のほとんどは科学関係の人々です。
 一方で「Popular Science」という雑誌にも寄稿しています。こちらはより幅広い層に読まれている雑誌です。私の妻は看護婦で、それほど科学に詳しいわけではありませんが、実は彼女みたいな人こそがこの雑誌で私がターゲットにしている読者なのです。
 ただ、今回のアプリケーションでは、これよりもさらに幅広い層にリーチできたのではないかと思っています。というのもYouTubeで、なんと幼児がこのアプリケーションを使っている動画を見かけたからです(笑)。
 ほかにも大勢の方から6〜7歳の子どもがアプリケーションを愛用しているという手紙をもらいました。iPadアプリケーションは、見て直感的に訴えかけてくるので、子供たちにも易しいのでしょう。
 実際、大勢の教員の方々が、例えば惑星の軌道の動きといったものは、これまでの授業ではなかなか伝えられなかったことだが、アプリケーションではそれを優雅に見せていて子供たちの関心を引くのに役立っている、といった声を聞いています。このように「太陽系 for iPad」は勉学の補佐的に使われる一方で、とても小さな子どもたちにも愛用されているのです。
 つい先日、ちょうど家の前の薬屋でベビーカーにのっている赤ん坊がiPadを使っているのを見ました。残念ながら「太陽系」のアプリを使っているわけではありませんでしたが、iPadというデバイスの可能性の広さを感じました。いずれにせよ、アプリケーションを出したことで、私の読者層は大きく広がりましたね。
 ただ、これだけ新しい読者層にリーチできたのに、そこで私に興味を持ってくれた海外の人が、私のほかの本を買おうとしても、その国で本が売っていなかったり、絶版になっていたりすることで、歯がゆい思いもしています。
―― そのあたり、これまでの本も電子書籍化して、うまくリンクができるといいかもしれませんね。
チャウン そうですね。
“非デジタル系”若手編集者が道をひらいた
og_chown2_007.jpg 「太陽系 for iPad」の著作権の項にProducer for Faber and Faberとして名前が挙がっているヘンリー氏(Henry Volans)がタッチプレイスに連絡を取ったのが始まりだった
―― 日本の出版社には、なかなかデジタルを理解する人がおらず、いい電子書籍が出せていません。フェイバーには優秀な人材がいるんですね。
チャウン フェイバーは従業員70人の会社なので従業員を1つの担当から別の担当に変えるといったことも非常にやりやすかったんですね。
 同社でこれを手掛けているのは、紙の本の時代から私の担当をしているヘンリー・ヴォーランという非常に若い編集者です。彼は“ペーペー”で何の役職もなかったのですが、ある時フェイバーの社長から「お前をデジタル出版部門のトップに任命する。何をやったらいいかも含めて、すべて自分で考えてくれ」という辞令を受けました。
 彼は半年ほど途方にくれ、何をしたらいいのか分からずにいましたが、あるとき彼はタッチプレスに連絡をとり、そこからすべてが始まりました。このペアはたくさんのアプリケーションを生み出しました。
 まず、英国の人気コメディ番組と連動した「Malcolm Tucker: The Missing Phone」というアプリケーションを出したところ、これが非常に話題になり、BAFTA賞(英国アカデミー賞)を受賞しました。出版社が映画・テレビ業界向けの賞を受賞するというのは、まったく変なことでしたが、これがフェイバーにも新しい道のきっかけを与えました。
og_chown2_004.jpgog_chown2_005.jpg Malcolm Tucker: The Missing Phone
 ただ、フェイバーはビジネスの核は変えていません。彼らのビジネスの核は、本を出して流通することではなく、人々に科学の物語を伝えることだったのです。そんな彼らにとって、電子書籍は従来の紙に加わる新しい伝達手段の1つだと気がついたのです。
 いずれにせよ、この成功がきっかけでヘンリーは、フェイバー・デジタル・パブリッシングという新規事業を率いるようになりました。
 フェイバーは非常に抜け目がない企業で、確かにリスクを取ることはとりましたが、そのリスクに対しては、そもそも失っても大丈夫な額のお金しか賭けていませんでした。「太陽系 for iPad」にしても、フェイバーの側の出資額は7500ドルほど。彼らは非常に慎重に振る舞って、今の成功を掴んだのです。
―― いきなり最初から成功していたなんて、ヘンリーさんはデジタル通なんですね。
チャウン いえ、ヘンリーはまったくデジタルパーソンではありません。ただ、彼は非常に慎重な人間でした。昨今の出版社は、書籍のデジタル出版について、大げさな売り込みを頻繁に受けていますが、彼はそれを真に受けない、非常に地に足の着いた人物だったのです。彼はいろいろな事柄に深い洞察を巡らせる人物です。
 彼のそうした性格がフェイバーにとって大きな恩恵をもたらしたのです。彼のおかげでフェイバーは数々の賞を受賞し、商業的にも成功し、そして新しい道を切り開けたのですから。
―― 実は私もよく出版社で講演をするのですが、そこでよく「馬鹿正直にアプリケーション開発者の売り込みを信じないでほしい。読者が心地よくストーリーを読めるように、字詰めや紙質にまでこだわってきた出版社のノウハウがまずあって、それに従うアプリケーションを作ることこそが正道で、ただページをめくる機能だけ作り、そこに無理矢理、書籍のデータを流し込むのは本当の書籍作りではない」と話をしてきました。
チャウン まったく同意します。出版社のビジネスの核は、それがフィクションであれ、ノンフィクションであれ、ストーリーを伝えることにこそあります。「太陽系 for iPad」もその点を重視し、ただ美しいイメージに説明文を添えただけのものではなく、ストーリー主導のアプリケーションとして仕上げました。
 私たちは百科事典を作りたかったわけではありません。「太陽系 for iPad」が目指したのは百科事典ではなく、ストーリーを伝えること。フェイバーもタッチプレスも、その点を非常によく理解してくれていました。
世界に散らばったスタッフ
―― タッチプレスとの仕事をどんな風にご覧になっていますか? 以前、「元素図鑑」についてタッチプレスのセオドア・グレイ氏をインタビューしたとき、彼は電子書籍を作る際に、「もし、この本がハリーポッターの学校の図書館にあったらどんな本であるべきか」を考えながら作っている、と聞いたのが非常に印象的でした。
チャウン 「太陽系」も、まさにそんな作り方ですね。タッチプレスの方々はその魔法を実現するためにあらゆる努力を惜しみません。例えば今回の本では、何かをタッチした効果音のためだけに、それ専門の会社に外注したりしています。
 タッチプレスの取締役の1人にスティーブン・ウォルフラムがいます。算術記述言語Mathematicaを発明したロンドン出身の人物で、億万長者の方ですが、「太陽系」のアプリケーションはiPad上で動くようになる前に、まずは一度、彼がMathematicaを使ってシミュレーションされています。
 1つの本を作るためだけに、非常に大勢の人が関わっています。しかも、その制作者たちがみんな、世界中に散り散りになっているのも面白いですね。南の島に住んでいる人もいれば、アメリカの人も、イギリスにいる人間もいて、それらがすべて、こうやってテクノロジーを使ってつながって協力しているのです。
―― スタッフは総勢、何人くらいいたんでしょう。
チャウン 25人くらいでしょうか?
―― 実際に顔をあわせたのは?
チャウン う〜ん、5、6人といったところです。コンピューティングは私にとってはミステリーで、まったくわけがわかりません。なので、プログラムなどを担当したスタッフとは直接やりとりすることがありませんでした。
 本の製作においては非常に珍しいことですが、我々にはプロジェクトマネージャーがいたんです。彼はイングランド南部に住んでいるウィンドサーファーで、彼がすべての進行をうまくまとめてくれました。実際、日本語版の開発における糸川氏とのやりとりも彼が務めてくれました。
 彼は私やビジュアルイメージを担当している人たちの進捗を管理してくれる一方で、私は最後まであうことがなかったプログラミングなどを担当している人たちとのやりとりもすべて管理してくれました。
―― チャウンさんは、ロンドンのご自宅で本を書かれていたんですか?
チャウン いえ、実はこのアプリケーションの文章のほとんどはベーカーストリートのカフェで書きました。回りの人たちはみんなノートPCで仕事をしているのに、私はノートと鉛筆で本の構成や元原稿を書いていました。
 ベーカー街のあのカフェで、おそらく最も先進的なデジタルブックを書いている私が紙のノートパッドと鉛筆を使っていたというのは、奇妙なことですね(笑)。


◇楽天リサーチ株式会社と楽天株式会社が電子書籍のインターネット調査結果を公表
(2011年8月31日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19003
 2011年8月30日に、楽天リサーチ株式会社と楽天株式会社が、8月3日から8月4日にかけて楽天リサーチ登録モニターの中から全国の20〜69歳の男女計1,000人を対象に行なった、電子書籍に関するインターネット調査の結果を公表しました。主な調査結果は次の通りでした。
・電子書籍の認知度は7割を超えた
・電子書籍を今後利用したいと回答したのは6割近くであった
・電子書籍の利用意向者に利用したい理由を尋ねたところ、「何冊も書籍を持ち運ぶ必要がなく、手軽になるから」が69.1%でトップだった。反対に電子書籍非利用意向者にその理由を聞いたところ、一番多い回答(56.9%)が「紙で読む方が好きだから」であった。
・電子書籍を読むのに使いたい端末は「パソコン」と答えたのが45.9%で、続いて「スマートフォン」が33.9%であった。なお、「スマートフォン」を挙げた回答者は、2010年の調査と比較して18.7ポイント増加し、倍以上に増えた。
◎電子書籍、使いたい端末「スマフォ」が33.9%と躍進 電子書籍に関する調査 (楽天リサーチ 2011/8/30付けの情報)http://research.rakuten.co.jp/report/20110830/
◎電子書籍を読むのに使いたい端末、スマホが33.9%と大幅増、楽天調査 (INTERNET Watch 2011/8/30付けの記事)http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110831_473975.html


◇全米視覚障害者連合(NFB)がメリーランド州の公共図書館に要望書を提出 視覚障害者にも利用可能な電子書籍端末購入を求めて
(2011年8月31日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/19001
 2011年8月24日、全米視覚障害者連合(NFB)が、米国のメリーランド州の2つの公共図書館に対して、視覚障害者にも利用可能な電子書籍端末を購入するよう要望書を提出したようです。これは、両館で提供されている電子書籍端末に読み上げ機能(TTS)がなく、また、視覚障害者用のディスプレイへのアウトプットの機能もついていなかったことから、視覚障害者には利用できないものとして改善を求めたもののようです。
◎National Federation of the Blind Urges Maryland Libraries to Purchase Accessible E-readers (National Federation of the Blind 2011/8/24付けの記事)http://www.nfb.org/NewsBot.asp?MODE=VIEW&ID=841
◎National Federation of the Blind Urges Maryland Libraries to Purchase Accessible E-readers (DAISY consortium 2011/8/24付けの記事)http://www.daisy.org/news-detail/993


◇日本図書コード管理センター、電子書籍へのISBNの適用についての文書を公開
(2011年8月30日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18992
 日本国内におけるISBNの発行と運用管理を行う日本図書コード管理センターが、2011年7月27日に、電子書籍に対するISBN付与基準に関する文書として、「電子書籍へのISBNの適用」を公表してします。2010年11月にISBN国際機関により公表された、電子書籍とアプリへのISBN付与についてのガイドラインに基づき作成されたものとのことです。
◎電子書籍へのISBNの適用 http://www.isbn-center.jp/rule/02-02.html
◎電子書籍に対するISBN付与基準 http://www.isbn-center.jp/rule/02.html


◇電子書籍リーダー所有者の6割が女性:端末利用者に変化【米ニールセン調査】
(2011/08/29 MarkeZine編集部)
http://markezine.jp/article/detail/14300
 ニールセン・カンパニーは26日、米国のモバイル接続機器所有者に対する最新の調査結果を発表。電子書籍リーダー所有者の6割以上が女性であることが明らかになった。
 ニールセン・カンパニーは、米国のモバイル接続機器所有者に対する調査結果を発表した。昨夏まで、タブレットと電子書籍リーダーの所有者は、男性かつ若年層の傾向にあったが、状況は一変。2010年第3四半期では、タブレット所有者のうち、わずか10%が55歳以上だったが、2011年第2四半期までに、55歳以上の割合は19%に増加している。
 性別ごとにデータを見ると、電子書籍リーダーの分野でも大きな変化が起きている。2010年第3四半期では、女性は電子書籍リーダーの全所有者の46%だったが、現在では61%が女性となっている。
女性は接続機器、特に電子書籍リーダーを取り入れている女性所有者の割合 (出典:ニールセン)
女性は接続機器、特に電子書籍リーダーを取り入れている女性所有者の割合


◇楽天、電子書籍ストア「Raboo」でPCからのコンテンツ購入に対応
(2011年8月29日 INTERNET Watch)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110829_473809.html
 楽天株式会社は29日、電子書籍ストア「Raboo」のPCサイトを開設し、PCからの電子書籍の購入に対応した。
 「Raboo」は、対応端末であるパナソニック製電子書籍タブレット「UT-PB1」用の電子書籍ストアとして8月10日に開設。これまで、電子書籍の購入はUT-PB1からに限られていたが、新たにPCサイトを開設。アカウントでログインすることで、PCからの電子書籍の購入に対応した。
 PCサイトでは、電子書籍の購入のほか、検索や詳細情報の閲覧、立ち読み(チラよみ)サービスなどに対応し、TwitterやFacebookなどとの連携機能も備える。購入した電子書籍はサーバー上に格納され一元管理されるため、PCで購入した電子書籍をタブレットで閲覧できる。購入した電子書籍の閲覧は対応端末に限られる。
 楽天では、PCサイトの開設により端末保有者に対してコンテンツの購入チャンネルを増やし利便性の向上を図るとともに、端末非保有者に対しても立ち読みコンテンツの閲覧が可能になることで、新たなユーザー層の取り込みが期待できるとしている。
関連情報
◎Raboo http://ebook.rakuten.co.jp/


◇米婦人雑誌大手Meredithが電子書籍端末「NOOK Color 」に読者が多いことを発見、提供雑誌を拡大
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2677
(2011-08-29 hon.jp DayWatch)
 米婦人雑誌大手Meredith社(本社:米国アイオワ州)は現地時間8月24日、同社の「Parents 」と「Fitness 」の米Barnes & Nobles社(本社:米国ニューヨーク州)の電子書籍端末「NOOK Color 」向け拡張特別版の提供を開始すると発表した。
 両誌の特別版はビデオ・オーディオ、おまけコンテンツを収録。秋には「Better Homes」と「Gardens」も同様の特別版の提供を開始する予定とのこと。さらに、「Ladies’ Home Journal」「Eating Well」も 「NOOK Color 」向けにBarnes & Nobles社の「ArticleView」対応の紙版コンテンツの提供を開始する。提供雑誌数は、年末までに20種以上に達する予定。
 Meredith社は「当社の調査結果によると、当社の読者にNOOK Colorの愛用者が多いため、同電子書籍端末向けの提供を拡大している」と述べている。
◎Meredith社のプレスリリース( http://meredith.mediaroom.com/index.php?s=2311&item=53343 )


◇Internet Archiveに「青空文庫」の4,000作品が収録
(2011年8月29日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18986
 Internet Archiveのテキストコンテンツとして、日本の「青空文庫」の4,000作品が収録され、公開されています。オンラインで読むほか、PDF版、EPUB版、Kindle版、Daisy版の各ファイルがダウンロードできるようです。
◎Aozora Bunko 青空文庫(Internet Archiveのサイト)http://www.archive.org/details/aozorabunko
◎青空文庫 http://www.aozora.gr.jp/


◇日本のITは世界を制す!?:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 日本のITは世界を制す!?:なぜ電子書籍元年か(3)
http://blogs.itmedia.co.jp/ruchida/2011/08/post-2c23.html
(2011/08/28 ビジネス ITmedia)
 先回、電子書籍元年の記事を書いたのが昨年なので、既に「電子書籍元年から2年目」となりますが、どうも日本の電子書籍が振るわないようです。
 先日は電子書籍機器メーカー各社が端末にてこ入れするという記事が載りました。
 Facebookで紹介された記事においても、日本でE-bookが売れないのは当然だとの評論が出ています。
 やはり、日本には世界に先駆けた(と個人的に思う)書籍市場の多様化があり、一筋縄ではいかないのではないかと思います。
 まずは、「文庫本化」ビジネスの定着。新刊本を文庫本化することで二次的な市場を吸い取る仕組み。
 次に、いまや全国レベルで充実化し、底辺層を吸い取る古書ビジネス。
 とどめが、新刊本の品ぞろえが半端でない公立図書館網。
 とにかく、書籍市場のあらゆるセグメントに強烈なプレイヤーが多すぎるように思います。
 その中で、電子書籍が着実に獲得できているのは、常にカネを払っていち早く新刊本を購入したい人たち。マンガやアニメの愛好家であり、この分野で売れているのはやはりというか、さすが日本だと思います。
 私自身はごく典型的な、普通の書籍市場の顧客と思いますが、電子書籍にまったく興味ないので、なかなか浸透しにくいツールということなのでしょう。


◇株式会社パピレス、書籍閲覧形式として新たにEPUBを採用。『電子貸本Renta!』の文字作品がスマートフォン・タブレットでより快適に。
http://japan.cnet.com/release/30007346/
(2011/08/26 株式会社パピレス)

【株式会社パピレス】
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株式会社パピレス(本社:東京都豊島区、代表取締役社長:天谷幹夫)は、
国内総合電子書籍販売サイトでは初めて、文字作品閲覧形式としてEPUBの採用を決定致しました。マルチデバイス対応電子書籍サイト『電子貸本Renta!』
掲載文字作品を2011年8月30日より順次EPUB形式にて配信し、あらゆるデバイス
へ、より快適かつリッチな読書体験を提供致します。
参考URL: リンク
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■EPUB形式での文字作品配信について
 株式会社パピレスの運営する電子書籍販売サイト『電子貸本Renta!』は、
ウェブブラウザ上でのコンテンツ閲覧とストリーミング配信を採用し、
PC・iPhone・iPad・Android等のマルチデバイスに対応したクラウド型
電子書籍サービスとしてご好評を頂いております。
 今回、『電子貸本Renta!』掲載文字作品(小説・実用書等)について、
より快適な閲覧環境を実現する為、EPUB形式での配信を開始致します。
これは、国内総合電子書籍販売サイトとしては初の試みです。
 EPUB形式での文字作品配信により、次のような機能が実現されます。

 ・ユーザサイドでのフォント選択 ※1
 ・ユーザサイドでの文字サイズの変更
 ・ルビのOn/Off ※2
 ・文字サイズ・画面幅による本文リフローとフレキシブルなページ数表示
 ・コンテンツデータの全文キャッシュ保持 ※3

 尚、コンテンツ閲覧にあたっては従来通り、PC・iPhone・iPad・
Android等に搭載されたWEBブラウザを利用します。ユーザは
WEBブラウザ経由で弊社クラウド上のEPUB形式コンテンツを閲覧する事で、
使い慣れたインターフェイス上で快適な読書が可能となります。

●電子貸本Renta! EPUB形式コンテンツ配信概要
・配信開始日 2011年8月30日
・対象コンテンツ 電子貸本Renta!掲載小説・実用書(一部非対応コンテンツ有)
・閲覧方法 各端末WEBブラウザで閲覧
 EPUBはIDPFが主体となって仕様の策定・普及を行っているオープンな
電子書籍フォーマットであり、PC・スマートフォン・タブレット等様々な
デバイスで利用可能な汎用的形式として策定が進められています。
既に欧米ではGoogle、Amazon、Apple等の各社がEPUBを利用しており、
また国内及びアジア圏に於いても、縦書き・ルビ・圏点・禁則・縦中横等に
対応予定である“EPUB 3.0”への注目が集まっております。
 パピレスは、今後EPUBが世界標準として定着する事を見据え、
EPUB形式を主体とした電子書籍配信を進めてまいります。
これによりパピレスは、1995年の創業以来様々な権利者からお預かりした
電子書籍コンテンツ約10万冊及び、日々新たにお預かりしている
新規コンテンツを、スピーディーに、全世界の読者へ向けて発信致します。

■マルチデバイス対応電子書籍サイト「電子貸本Renta!」について
「電子貸本Renta!」は「誰でも、手軽に、安価に」電子書籍の閲覧が
できるサービスです。
 パソコンでの書籍閲覧はもちろん、iPhone・iPadにも対応し、
またGALAXY S・Xperia・HTC Desire・IS01・IS03等のAndroidスマートフォン
やGALAXY TabなどのAndroidタブレットなど、新しいデバイスへ続々と
対応しており ※4、ユーザは様々な端末を利用してコミックスや小説、写真集等の
コンテンツを、いつでも・どこでも・簡単に・好きな端末で楽しむ事が可能です。
 価格設定は「48時間閲覧100円?」という時限レンタル方式を採用し、
安価な書籍閲覧を実現しております。また、時限レンタル方式とは別に
「無期限閲覧方式」も別途提供し、「手軽にちょっと読みたい」と
「繰り返し何度でも読みたい」という、二つの異なるニーズへ対応可能です ※5。
 尚、電子貸本Renta!では書籍の作品データやユーザ毎の利用状況を、
弊社提供のクラウド上に保管します。これにより、利用シーンによる
閲覧デバイスの使い分けは勿論、モバイル端末の紛失・故障・機種変更等に
際しても、引き続き別の端末から作品を楽しむことが可能です。

■サイト概要
1.URL
・電子貸本Renta!:リンク 
2.サービス概要
 ●電子資本Renta!
  ■マルチデバイス対応ストリーミング型電子書籍サイト
  ■一度購入した電子書籍はどの端末でも、いつでも、どこでも
   閲覧可能になる「クラウド型コンテンツ配信モデル」を採用
  ■2011年8月現在、下記のデバイスに対応 ※6
   ・WindowsおよびMacOS X搭載のパソコン
   ・iPad、iPhone4、iPhone3GS、iPhone3G、iPodTouch(要WiFi環境)
   ・ au DoCoMo SoftBankから発売されている各種Androidスマートフォン
及びタブレット端末
   ・光iフレーム(NTT東日本)
   ・PS3
※1 利用可能フォントは各種端末及びWEBブラウザに依存します。
※2 ルビ表示の対応状況はWEBブラウザによって異なります。
※3 コンテンツデータのキャッシュはWEBブラウザ起動状態でのみ有効です。
※4 一部のコンテンツは、PC端末のみでの閲覧となります。
※5 閲覧期間と価格の設定は個々のコンテンツによって異なります。予めご了承下さい。
※6 一部のWEBブラウザ及びAndroid2.1未満の端末はEPUB形式コンテンツのサポート外となります。
*「Android」は、Google Inc. の商標です。
*「iPhone」「iPad」「iPod touch」は、Apple Inc. の商標です。
*その他、本リリースに記載されている製品名、会社名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
*ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日時点の情報です。ご覧になった時点で、内容が変更になっている可能性がありますので、予めご了承下さい。
■報道関係お問い合わせ先
東京都豊島区東池袋3-23-14 株式会社パピレス 広報担当
Email: press@papy.co.jp 電話03-3590-9460 FAX 03-3590-9495
関連情報
http://www.value-press.com/pressrelease.php?article_id=83576


◇電子書籍の普及とともに新たな出版文化を創り上げる:鈴木 雄介 イーブックイニシアティブジャパン 取締役会長
(2011年8月26日 松元 英樹=日経パソコン)
http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20110826/281919/
 これは文化の自殺行為だ──。倉庫の天井まで積み上がる返本の山を見て衝撃を受けた。書店に並ぶ本の約4割は売れ残り、出版社の倉庫に戻る。これらの本は経理上の資産価値を減らすため、大半を処分する。返品による収益減を埋めるため、出版社は新たな本を次々と作っては、書店に納める。
 週刊誌の編集長を務めていた鈴木氏の胸に湧き上がる出版業界への疑問。解決に向けた道筋を示したのがパソコンだった。週刊誌の特集記事の感想をパソコン通信で募集したところ、有益な意見が多数集まった。それらを誌面にまとめたコラムも好評。これがきっかけで、鈴木氏はパソコンにのめり込む。次第に「電子機器で本を読めるようになれば、返品の問題がなくなり、出版業界のさまざまな矛盾が解消できる」という考えに到達する。
 電子書籍への夢は、やがて現実のものとなる。水面下で同志を集めつつ、1998年には通産省(現・経産省)の支援を受け「電子書籍コンソーシアム」を立ち上げた。出版社、メーカー、通信事業者など155社が賛同し、電子書籍の配信実験を開始した。特に重視したジャンルはコミック。「国内発行部数の4割を占めるコミックを外したら実験とはいえない」と主張。作家が描き上げた作品をそのまま読めるように、スキャンした画像を一切加工することなく画面に表示する方式を取り入れた。
 1年半にわたる実験の終了した2000年、電子データを引き継ぐ形で、コミックなど電子書籍の配信サービスを開始。最近ではタブレット端末の普及などで利用数が拡大している。
 次の目標は海外展開。日本のコミックを海外で配信するだけではない。「日本のコミックで育ったアジアの作家が、今度は自ら作品を描き始める。それを輸入して日本で配信する」。国境を越えた電子書籍の新たな夢は今後5〜6年で実現させる考えだ。


◇セルシス第3Q決算減収減益 電子書籍サポート減収
(2011年8月26日 アニメ!アニメ!ビズ)
http://www.animeanime.biz/all/118265/
 マンガやアニメ制作ソフト、電子書籍サポート事業のセルシスが、8月26日に平成23年10月期第3四半期の決算を発表した。売上高は前年同期比で6.4%減の18億400万円になった。また、営業利益が1億4500万円(前年同期比58.2%減)、経常利益は1億3400万円(同61.1%減)、四半期純利益は7700万円(同60.0%減)と利益面での減少が目立った。
 売上げの減少は電子書籍サポート事業が中心となった。事業部門の売上高は14億2800万円(前年同期比5.9%減)である。同社の主力事業である総合電子書籍ビューア「BS Reader」の導入サイトは1048サイトと、前年同月比2.5%減である。一方、携帯電話で閲覧できるコンテンツのファイル数は897万ファイル以上と前年同月比で42.5%増だった。コンテンツが増加する一方で、電子書籍サイトの淘汰が進み始めている可能性を窺わせる。
 セルシスではフィーチャーフォンからスマートフォンへのシフトが進んでいるが、スマートフォン向けコンテンツ市場は、課金システムなどのビジネス環境がフィーチャーフォン並みには整っていない影響がでたとしている。
 また、クリエイターサポート事業は、売上高は3億7600万円(前年同期比8.3%減)だった。事業の中心はイラスト制作ソフト「IllustStudio」、マンガ制作ソフト「ComicStudio」などの販売である。
 同社はインターネット上で、イラスト、マンガ、アニメ、小説などの創作活動を支援するサイト「CLIPP」の運営に力を入れている。しかし、現在はサイトの開発の先行投資となっているとみられる。セルシスはCLIPの開発投資、償却費の増加が、利益を押し下げたとしている。
◎セルシス http://www.celsys.co.jp/


◇印MPS Limited、英国の生涯学習支援機関の電子書籍販売プラットフォームの提供を開始
(2011-08-25 08:15:16 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2672
 英大手出版社のMacMillian社(本社:英国ロンドン市)傘下のMPS Limited社(本社:インド・バンガロール)は現地時間8月23日、英国の成人向け生涯学習支援機関National Institute of Adult Continuing Education (NIACE) (本部:英国レスターシャー州)の電子書籍販売プラットフォームの提供を開始すると発表した。
 NIACEはMPSの「eContent」プラットフォームを利用して電子書籍の直接販売機能の強化を図る。各電子書籍はEPUBあるいは PDF形式で提供され、購入前に内容を閲覧・検索可能。
 MacMillian社は2004年にデジタル出版技術に特化する完全子会社MPS Limited社をインドに設立。各種デジタル出版技術を提供している。【hon.jp】
◎NIACEのプレスリリース( http://macmillanpublishingsolutions.com/News/PressRelease/MPS-NIACE-eBooks-Launch.aspx )


◇資料デジタル化に関する英国図書館とGoogleの契約内容についての記事
(2011年8月25日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18968
 デジタル時代の権利に関する活動を行っている団体Open Rights Group(ORG)のブログに、2011年6月に発表された、英国図書館とGoogleとの間の著作権切れ資料のデジタル化に関する提携についての記事 が掲載されています。ORGは提携の契約文書の写しを入手したとのことで、文書へのリンクも貼られています。記事の内容は、民間企業との提携により利用に 制限が発生する恐れがあることなどを懸念するトーンのものです。
◎Access to the Agreement between Google Books and the British Library(Open Rights Group 2011/8/24付けの記事)  http://www.openrightsgroup.org/blog/2011/access-to-the-agreement-between-google-books-and-the-british-library


◇紀伊國屋書店、新宿本店に常設の電子書籍コーナーをオープン
2011年8月24日 株式会社紀伊國屋書店プレスリリース
http://prw.kyodonews.jp/open/release.do?r=201108238714
 株式会社紀伊國屋書店(代表取締役社長 高井 昌史)は、電子書籍関連の情報発信基地として、8月26日(金)より新宿本店の1階に常設の電子書籍体験コーナーを設置いたします。
 紀伊國屋書店は、電子書籍サービスBookWebPlusを昨年12月よりPC向けに配信を開始し、アンドロイドTM OS搭載のスマートフォンおよびタブレット端末向けには5月20日から、またアップルiPhoneおよびiPad向けには6月1日から配信を開始しており ます。
 今回オープンする電子書籍コーナーでは、アプリ「Kinoppy(キノッピー)」を実際にお試しいただけるよう、iPadならびにAndroidTMタ ブレットを展示いたします。さらに、電子書籍で販売しているタイトルの紙版の書籍を陳列することで、話題の電子書籍の新刊やベストセラー情報が一目でわか るようにするとともに、紙・電子双方を融合したリアル書店ならではの「本との出会いの場」をプロデュースして情報発信に努めます。
 あわせて、店内にソフトバンク、NTT東日本のWiFi環境を整備し、スマートフォン、タブレット端末をお持ちのお客様に快適なネット環境をご提供する とともに、今後、デバイス・メーカーと協力したイベントの開催をはじめ、電子書籍に関するさまざまな情報やサービスを提供する予定です。
 紀伊國屋書店の店頭にお越しいただければ、紙の本だけではなく電子書籍に関する情報も手に入る。そのような情報発信の場としてご利用いただけるよう、環境を整えてまいります。
 紀伊國屋書店BookWebPlusおよび同社アプリKinoppyはiPhone/iPad向け、並びにアンドロイドTMスマートフォン、タブレット 向けにサービス中です。併せて、PC向けの電子書籍配信サービスも行っています。最新情報は、下記ウェブサイトで随時ご案内しております。
◎http://www.kinokuniya.co.jp/


◇電子書籍への事務管理にクラウドを活用する廣済堂(後編)
(2011年8月24日 asahi.com)
http://www.asahi.com/digital_sp/cloud_exp/TKY201108230327.html
 廣済堂の電子出版事業支援サービス「DPサポート」は、日本IBMのパブリック・クラウド・サービス基盤を活用した電子書籍向けの販売業務管理システム である。クラウド・コンピューティングが持つ特徴を生かすことで、開発に向けた本格的な検討を開始してから、わずか半年でのサービスインを実現したほか、 電子書籍市場への参入を検討する出版社にとっても、このサービスを利用することで、短期間、低コストでの参入が可能になる点が特徴だ。
 新たなビジネスに乗り出す際に、スピード、コストが障壁になり、ITが追いつかないという課題を、クラウド・コンピューティングによって解決できる格好の事例だといえよう。
◎DPサポートで電子書籍市場参入の障壁を下げる
 DPサポートには、3つの機能がある。
 一つは「契約情報の管理」機能である。本のタイトルや書影などを記録する「商品マスター」や著者名や著者住所、社名などを記録する「著者マスター」をは じめ、「販売店マスター」「権利情報マスター」などをデータ全体から柔軟に検索することができるとともに、立体的なデータ構造により、商品ごと、販売店ご との料率や印税の設定管理ができる。商品マスターの項目を簡単にカスタマイズすることも可能だ。
 二つめは、「売上データの集計・管理・印税計算」機能。販売店ごとに異なるフォームの売上実績データを一括で取り込み、集計、管理することができる。ま た、チャネル別、商品別、著者別に個別設定される契約条件の登録が可能で、集計された売上データをもとに印税の計算を自動的に処理する。さらに1タイトル に複数の著作権者がいる場合の計算や、一時的なキャンペーン価格にも対応できる柔軟性を持っている。
 三つめの機能が、「電子書籍用データの保存・管理」機能で、電子書籍の基本情報、画像データ、中間ファイルなどを、商品ごとに形式を問わずに一元管理で きるのが特徴。保存したデータの中身まで検索を可能にする一方で、高いセキュリティー環境を実現している。これにより、PCや携帯電話、スマートフォン、 電子書籍専用端末向けなど、多種多様なチャネルでの電子書籍の販売が容易に開始できるという。
 「データベースに日本IBMのDB2 v9を採用したのも、XMLへの対応が可能など、ハイブリッド型のデータ管理を行える点が決め手となった。データテンプレートの追加や修正にも柔軟に対応 でき、異なるフォームを吸収して管理できる点は、柔軟性という意味でも大きな役割を果たす」と、廣済堂の情報コミュニケーション事業本部ネットワークサー ビスユニット・林太一ユニットマネージャーは語った。
 廣済堂では、美術館や博物館が所蔵する収蔵品の情報を管理するミュージアムデータバンクの提供を、2002年からネットワーク経由で業務ソフトを提供す るASP(アプリケーション・サービスプロバイダ)方式で取り組んできた経緯がある。ここでは、絵画や彫刻、映像作品といったように、ジャンルごとに異な る管理項目を一元的に管理し、新たな分野の作品については、新たな管理項目を柔軟に登録できる仕組みを用意した実績を持つ。
 「美術館や博物館は大手は少なく、中小規模の施設が全国に散らばっている。また作品数もジャンルが広く多岐にわたる。これは出版社の構造と同じ。このデータベースを構築したノウハウが、DPサポートの設計にも生きている」という。
 サービスの開発においてこだわったのは、出版社の目線での開発だ。これは多くの出版社とのパートナーシップを持つ廣済堂ならではのものだといってもい い。出版部門の担当者を、DPサポートの開発部門に異動させ、出版社目線での開発体制としたものもその姿勢の表れだ。この成果は細かいところで数多くの機 能となって具現化されている。
 DPサポートでは、基幹システムとの連動、紙媒体の管理システムとの連動といったカスタマイズにも対応。出版社が同サービスを契約した後には、商品デー タ、販売売上データの提供を受けて初期データを作成し、マスター登録を行い、すべてのデータをセットし、担当者にIDおよびパスワードを発行することで、 サービス提供を開始することになる。サービスインまでには約2週間という短期間を予定しており、しかも、初期費用は30万円から、月額使用料は10万円か らという少ない投資で利用を開始することができる。
 また、トライアル運用が行えるのもクラウド・コンピューティング環境ならではの提案ともいえ、出版社はDPサポートのメリットを体感してから、サービスの本格導入に移行することができる。
 電子書籍事業に参入したいが、売上管理、印税の支払いまでの一連の業務の煩雑や、システム構築および運用に対する予算確保および人材投入が困難な出版社にとって、問題解決に役立つソリューションとして位置づけられよう。
 林ユニットマネージャーは、「電子書籍は、紙媒体とはまったく別の業務管理が求められる。電子書籍事業への参入によって、業務管理の工数が2倍になるのではなく、1.1倍か、1.2倍程度に抑えることができるソリューションとして提供したい」と語る。
 現時点で、同サービスを活用しているのは1社だけだが、すでに6社がトライアル導入を開始しているという。
 自社でシステム構築をできる大手出版社や、電子書籍にまでは踏み出せない小規模出版社からの引き合いはまだ少なく、中堅規模の出版社からの問い合わせが多いという。
 2011年2月に開催したセミナーには約60社が出席。さらに5月に日本IBMが開催したセミナーでは約25社が参加。「2月は電子書籍事業の担当者が 目立ったが、5月には経理部門の担当者が出席するなど、前向きに検討する出版社が増えている」(林ユニットマネージャー)という。
 初年度は10社での採用、3年後には30社での採用を計画しているという。
 「まずは、電子書籍市場を広げることに力を注ぎたい。それによって、多くの人に電子書籍を体感してもらい、本を読むことの大切さを継続させ、出版業界を次の世代へと継承させたい」と林ユニットマネージャーは語る。
 廣済堂では、DPサポートだけでなく、電子書籍制作サービスや、1つの印刷発注で、本と電子書籍を作成するハイブリッドプリンティングサービス、文字 データ入力やデジタル化を行うBPOサービス、プロモーションサービスやアプリケーションサービスなどを用意。廣済堂が運営する電子書籍ストア 「BookGate(ブックゲート)」サービスを加えることで、制作から販売、業務支援までを一度の手続き(ワンストップ)で提供する電子書籍トータルサ ポート体制を構築している。
 そうしたなかでDPサポートは、出版社の業務効率化を担う、重要な役割を果たすツールとなる。このツールがあるからこそ、出版社は電子書籍市場への参入を、より積極的に検討することができるともいえよう。


◇電子書籍時代のILLはいずこへ?(記事紹介)
(2011年8月23日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18945
 Collaborative Librarianship誌に、同誌の編集者でもある米デンバー大学図書館のクラーク氏による“Whither ILL? Wither ILL: The Changing Nature of Resource Sharing for E-Books”という論説が掲載されています。
 論説の中で、クラーク氏は電子書籍の図書館間貸出(ILL)について疑問を呈しているようです。彼は、ILLは図書館間協力における偉大な成果であり、 電子書籍のILL利用を認めるよう図書館が出版社に対して要求することは理解できるものの、「利用者にできるだけ安く・早く資料を提供する」という最終的 な目標を考えると、電子書籍について紙の書籍と同様のILLサービスを行うのは疑問であるとしています。
 その代わりに、図書館で契約していない電子書籍を一時的に借りることのできる「短期間リース」(short-time lease)を可能とするよう出版社に働きかけるべきだと提案しています。電子書籍については、利用者・図書館員の双方に対してコストがかかる従来の ILLプロセスを見なおすことができ、実際、図書館員が出版社のサイトから直接借りた電子書籍へのリンクを利用者に知らせるだけ、あるいは、理想的には図 書館員を介さず利用者が自ら短期間リースするだけで済む可能性もあるとのことです。
 この短期間リースがうまく機能するには、そのコストが従来型のILLに必要なトータルコストより低くなることや、十分な数の電子書籍が短期間リースの対象になっているといった条件が必要になると述べています。
 それに対して、EBL、ebrary、MyiLibrary、NetLibraryといった主要な電子書籍サービスは短期間リース機能を提供済みないし 真剣に導入を検討中である、MyiLibraryの電子書籍がOCLCのWorldCatから短期間リースできるようになる予定である、デンバー大では EBLの短期間リースを活用しているといった情報を紹介しています。
 ただし、現在のこころ従来型のILLに取って代わることができるほど十分なタイトルが利用可能になっているわけではないため、図書館は電子書籍出版社に働きかけなくてはならないと主張しています。
◎Whither ILL? Wither ILL: The Changing Nature of Resource Sharing for E-Books  http://www.collaborativelibrarianship.org/index.php/jocl/article/view/146/92


◇書店チェーン大手B&NにLibertyが2億ドル出資、買収交渉は打ち切り
(2011/08/22 ITpro 小久保 重信=ニューズフロント)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110822/366162/
 電子書籍リーダー「NOOK」などで知られる米書店チェーン最大手のBarnes & Noble(B&N)は現地時間2011年8月18日、メディア大手の米Liberty Mediaから総額2億400万ドルの出資を受けたと発表した。2011年5月にLibertyはB&Nに対し、1株17ドル、総額約10億ドルの現金で 買収すると提案しており、B&Nの特別委員会がこれまで検討してきたが結局、両社の協議は「一部出資」という形で終結した。これにより買収交渉は打ち切 る。
 Libertyは、B&Nの発行済み株式の約16.6%を取得する。1株当たりの出資額は買収提案と同じ17ドル。B&NはLibertyからの出資で、急成長している電子書籍分野に積極的に投資していくとしている。
 米メディア(Wall Street Journal)は、米国株式市場全体に広がる相場の下落を受けてB&N株も17ドルを大きく下回り、Libertyが買収を断念する要因となったと報じ ている。一方、B&N側は当初よりLibertyの提案を低すぎると評価しており、Liberty側に提示額の引き上げを要求していた。交渉はいったん終 了したが、今後Libertyからの再提案や、第三者からの好条件の提案があれば、買収の可能性は残されていると同紙は伝えている。
 B&Nは2010年8月、会社売却の可能性も含めた戦略的選択肢を検討していると発表していた(関連記事:電子書籍リーダー「NOOK」のBarnes & Noble、会社売却を検討中)。米Amazon.comの「Kindle」や米Appleの「iPad」といった競合製品との激しい競争でコストが膨ら み収益を圧迫。B&N株低迷の要因になっていた。


◇米Google、米国視覚障害者委員会(ACB)とともにウェブアクセシビリティに関するアンケート調査を実施
(2011年8月22日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18933
 2011年8月19日付けのGoogleのブログ記事によると、Googleは米国視覚障害者委員会(ACB)とともに、視覚障害者を対象にウェブアク セシビリティに関するアンケート調査を実施すると発表しています。Googleは、調査結果をもとに視覚障害者向けのデザインやツール開発を進めるようで す。なお、調査はACBのウェブサイトと電話を通じて実施され、9月中旬まで行われるようです。
◎Survey on Computer Usage Patterns (American Council of the Blindのウェブサイト)http://www.acb.org/googlesurvey


◇電子書籍:電機各社てこ入れ 専用端末に新機能
(2011年8月21日 毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/biz/it/news/20110821k0000e020013000c.html
 新発売のパナソニック製の電子書籍端末=東京都江東区で、竹地広憲撮影
 電子書籍を本格的に普及させようと、電機各社が専用端末のてこ入れを図っている。インターネット通販との提携や配信サービスの相互乗り入れで、購入でき る書籍数を増やしている。ただ、米アップルのタブレット端末「iPad(アイパッド)」やスマートフォン(多機能携帯電話)などライバルは多く、音楽や ゲームなどの配信も受けられる「多機能型」への脱皮を目指す動きも出ている。【竹地広憲】
 パナソニックは10日、楽天が新設した電子書籍サイト「Raboo(ラブー)」向けの端末「UT−PB1」(3万4800円)を発売。ラブーは約1万 5000冊を取りそろえ、楽天がネット通販で導入している試し読みの機能も付けた。楽天の谷口昌仁・イーブック事業長は「紙の本を販売してきた経験を生か し電子書籍を普及させたい」と意気込む。
 調査会社ICT総研によると、「電子書籍元年」と言われた10年度の国内の電子書籍の市場規模は約650億円。この年はソニーが専用端末 「Reader(リーダー)」、シャープが「GALAPAGOS(ガラパゴス)」を相次いで発売した。しかし、電子書籍はコミックを中心とした携帯電話向 けが大半で、専用端末やスマートフォン、タブレット端末向けは3%の19億円に過ぎなかった。11年度は約4倍の74億円に増える見通しだが、けん引役は 普及が進むアイパッドやスマートフォンになりそう。
 専用端末の苦戦は、実際の書店に比べ、書籍や新刊が少ないという事情がある。このため、パナソニックと楽天、ソニー、紀伊国屋書店は6月、それぞれの端 末と配信サービスの相互接続に向けて協力する方針を発表。シャープも10日、大手出版社のコミックや書籍の配信を増やした。
 それでも、音楽やゲーム、映像など利用範囲が広いスマートフォンやタブレット端末は手ごわい。シャープは11日から、ガラパゴスの基本ソフト(OS)を スマートフォンで使用されているアンドロイドに変更できるようにして、音楽やゲームなどの配信も可能にした「多機能型」の色合いを強めている。
 ICT総研によると、国内の電子書籍端末(専用端末とタブレット端末の合計)の15年度の出荷台数は、10年度の8・2倍の745万台に拡大する見通し で、「日本語の電子書籍が充実すれば、日本の専用端末が強みを発揮できる」(斉藤和アナリスト)。スマートフォンなどの強敵を前に、電機各社の専用端末が どれだけシェアを奪えるか注目される。


◇電子書籍への事務管理にクラウドを活用する廣済堂(前編)
(2011年8月10日 asahi.com)
http://www.asahi.com/digital_sp/cloud_exp/TKY201108090327.html
 廣済堂の情報コミュニケーション事業本部ネットワークサービスユニット・林太一ユニットマネージャー(撮影:大河原克行)
 廣済堂の電子出版事業支援サービス「DPサポート」を利用した電子書籍管理業務の標準化(図版作成:澤田朋宏、資料提供:廣済堂)
 出版業界では、電子書籍が注目を集めている。業界の試算によると、2009年には年間600億円強の市場規模とされていたものが、2014年には約1300億円と倍増すると予測されており、出版社にとっても見逃すことができない市場に成長しつつある。
 しかし、業界内ではいくつかの課題があるのも事実だ。そのひとつが、電子出版物の販売・売上管理や、印税の支払いまでを含めた業務管理システムの構築で ある。現時点においては事業規模が限定的ともいえる電子書籍事業において、新たに発生する電子書籍ならではの管理のために、数百万円規模のシステム投資を 行うのは現実的ではなく、これが出版社にとって、電子書籍事業参入に向けた隠れた障壁となっている。
 この問題を解決するのが、廣済堂が2011年4月から開始した電子出版事業支援サービス「DP(Digital Publishing)サポート」である。クラウド・コンピューティングの環境を生かし、短期間に、低コストで業務管理システムを導入できる点に注目が集 まっており、電子書籍事業への参入を図りたい出版社からの引き合いが相次いでいる。
◎日本IBMのSmart Business Cloudを活用し、出版社に提供
 廣済堂は、電子書籍事業にも早い段階から取り組んできた経緯がある。
 2006年からは大手出版社と共同で携帯電話向けにコミックのデジタル化に着手。その後、BtoBtoC型の電子書籍システムの実証実験も実施。さら に、2009年4月からは、iPhone向けに電子書籍の販売を開始したほか、2010年8月からはストア型電子書籍サービス「BookGate(ブック ゲート)」をスタートし、自らが事業主体として電子書籍ビジネスを行ってきた。BookGateでは、2011年7月末現在、94社650タイトルが販売 されている。
 その廣済堂が、DPサポートの開発を検討し始めたのは、2010年春のことだった。
 電子書籍事業の会議のなかで、グループ子会社の出版事業会社の社員から、ある現状が報告された。
 「出版社では、電子書籍事業のための管理業務の煩雑化を懸念している」
 一般的には、電子書籍制作に関わる作業上の課題が注目されるが、実は、管理業務の煩雑さは出版社にとっては大きな問題となっていたのだ。
 出版社は、電子書籍のデータの管理だけでなく、複数の配信事業者との契約情報の管理、売上データの集計や管理。そして、著作権者とも契約情報や印税支払 いの管理を行う必要がある。紙の書籍の場合には、一部の取次店との契約によって業務管理が済むのに比べて、電子書籍では数多くの配信事業者との契約締結が 必要となり、むしろ管理業務の内容が煩雑になるという背景があるのだ(図1参照)。
 「電子書籍も、リアルの書籍と同様に数多くの売り場に対して窓口を設ける必要に迫られている。そのため、複数の配信事業者との契約が求められ、それぞれ に異なる契約書式に対応しなくてはならない。つまり各社とも電子書籍の事業規模は決して大きくないのにも関わらず、管理業務はむしろ煩雑になる。これが、 電子書籍市場への参入を妨げる要因になっている」(廣済堂 情報コミュニケーション事業本部ネットワークサービスユニット・林太一ユニットマネージャー)
 電子書籍のために、新たに業務管理システムを構築するには、一般的に数百万円から数千万円程度の投資が必要になるといわれており、中小規模の出版社にとっては参入障壁のひとつとなるのだ。
 そこで、廣済堂では電子書籍市場の動向を捉えながら、複数の出版社が共同で利用できる業務管理サービスの開発に関して、2010年8月から具体的な検討 を開始。日本IBMが提供するパブリック・クラウド・サービス基盤であるIBM Smart Business Cloudを活用し、短期間に、低コストで利用できる仕組みを模索しはじめた。
 廣済堂と日本IBMとは約10年前、横浜美術館(横浜市西区みなとみらい)におけるデータベース構築で協業していたほか、電子透かし技術の研究などでも 協力関係があった。また、2010年春には、林ユニットマネージャーが、日本IBMのクラウドサービスおよびデータベース製品に関する情報を入手する機会 があったことで、日本IBMが提供するパブリック・クラウド・サービス基盤の採用を前向きに検討していた。
 「本来ならば、複数のクラウドサービスを比較検討する必要もあっただろうが、こうした新たなサービスは短期間で立ち上げることが必要。日本IBMと話し 合いを続けるなかで、マイナスになると思える部分がなかったことで、最初から日本IBMのSmart Business Cloudサービスに限定してプロジェクトを進めていった」という。
 IBMがグローバルに展開するデータセンターを活用できることも、国産のベンダーにはない強みと判断したようだ。
 そして、一般的に日本IBMのシステムは割高とも言われるが、クラウドサービスに関しては、「10円クラウドとの別称があるように、むしろ、割安という印象が強い」(林ユニットマネージャー)という点も、Smart Business Cloudの採用を後押しした。
 そして、BookGateに参加する出版社が94社に達しており、ここに参加する出版社がDPサポートを利用する見込み顧客になるということも開発を加速させる要因となった。
 東日本大震災の影響や、日本IBMの幕張データセンターのサービス体制の確立が遅れたことで、DPサポートのサービスインは当初予定から1カ月遅れの2011年4月となったが、開発を開始してからわずか半年という短期間でサービスを開始したことになる。


◇総務省、「新ICT利活用サービス創出支援事業(電子出版環境整備事業)」の各プロジェクトに対する評価を公開
(2011年8月19日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18919
 総務省が2011年6月27〜28日に行われた「新ICT利活用サービス創出支援事業(電子出版環境整備事業)事業評価会」の資料を公開しています。
◎新ICT利活用サービス創出支援事業(電子出版環境整備事業)事業評価会(総務省 2011/8/19付け)http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/shuppan/02ryutsu02_03000067.html


◇つぶやきを誌面上で共有できる電子書籍「bookpic」、PC版を公開
(2011/08/19 CNETJapan 岩本有平)
http://japan.cnet.com/news/service/35006272/
 美術出版ネットワークスがブラウザで利用できるPC向け電子書籍サービス「bookpic」を公開中だ。美術出版が発行する美術手帳など、12の雑誌の一部を無料で閲覧できる。
 bookpicはもともと「dogear」の名称でAndroid端末向けの電子書籍ビューワアプリとして開発された。誌面の自由な位置にユーザーがつぶやきを投稿し、自身の意見をほかのユーザーと共有できるのが特長。
◎誌面上にユーザーがつぶやきを投稿できる「bookpic」
 つぶやきは、TwitterやFacebookにも同時に投稿できる。つぶやきにはURLが含まれており、クリックすると自動的にビューワが起動するた め、フォロワーに自分の興味のある電子書籍を知らせることもできる。9月中旬には、写真共有機能も導入する予定だという。
 今後は出版社各社と協力してトライアルを実施し、年内にも有料コンテンツの配信を目指す。


◇図書館が出版社に変身? 大英図書館、蔵書コレクションをEPUB電子書籍化し、iBookstoreで販売開始
(2011-08-17 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2656
 現地報道によると、大英図書館(本館:英国ロンドン市)は今月から、Apple社(本社:米国カリフォルニア州)のiPhone・iPad電子書籍ストア「iBookstore」で、スキャンされた蔵書をEPUB電子書籍として販売開始したとのこと。
 今回iBookstoreで発売されたのは「Codex Arundel」(著:Leonardo da Vinci)と「Atlas」(著:Gerardus Mercator)で、それぞれ大英図書館の蔵書コレクションにおける代表的な作品。同館と蔵書電子化で提携しているArmadillo New Media Communications社(本社:同)がインタラクティブEPUB電子書籍化を担当した。価格はそれぞれ3.99ポンド(約500円)〜9.99ポ ンド(約1,260円)。
 大英図書館では、今後2年間にわたり75作品を投入していくことを明らかにしている。【hon.jp】
◎大英図書館のプレスリリース( http://www.bl.uk/ebooktreasures/ )


◇「電子書籍」で進化目指す大日本印刷
(2011/8/16 12:00 日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/markets/kigyo/editors.aspx?g=DGXNMSDY2000AN15082011000000
 印刷最大手の大日本印刷が電子書籍事業に力を入れている。NTTドコモと共同で電子書籍販売サイトを運営。同事業で傘下の書店とも連携を強める。これま での成長のけん引役だった液晶部材などのエレクトロニクス事業は価格下落に見舞われ、紙の印刷事業も縮小傾向が続く。スマートフォン(高機能携帯電話)や タブレット端末が本格的な普及期を迎える中で、どうやって電子書籍の利用者をひき付け、収益につなげていくのか。
 7月上旬、東京・江東で開催された国際電子出版EXPOは7万人超が訪れる盛況ぶりだった。広い会場内で、ひときわ目を引いたのが大日本印刷の展示ブー スだ。展示面積を昨年の3.5倍に拡大。タブレット端末を所狭しと並べ、雑誌が閲覧できるシステムなどを紹介した。「(様々な端末が本格的に伸び始めた) 今年こそ、『電子書籍元年』となる」。高波光一副社長は力強く話す。
 同社は2010年11月からNTTドコモと電子書籍販売サイト「honto」を運営している。消費者が会員登録をすれば、文芸書や漫画などをサイト上で 購入できる。またドコモのスマートフォン端末には事前にアプリを搭載するなど、端末からの顧客導入も進めている。講談社など一部の大手出版社がすべての新 刊を電子書籍で販売するなど、電子書籍市場には追い風が吹く。調査会社のインプレスR&D(東京・千代田)によると、10年度の電子書籍の市場規模は前年 比13.2%増の650億円。15年度には3倍近い2000億円に伸びる見通し。
 大日本印刷が電子書籍に力を入れるのは、これまで成長を支えてきた液晶などエレクトロニクス事業が競争激化で価格が下落し、採算が悪化しているためだ。 12年3月期の連結営業利益は前期比26%減の500億円になる見通し。なかでも液晶部材は不振で、上期は赤字の見通し。広告宣伝向けの不振で紙印刷も振 るわず、電子書籍事業に活路を見いだしたい考えだ。
ただ電子書籍事業の道のりは平たんではない。電子書籍サイトhontoは11年春までに10万部の作品登録を掲げていたが、現在の掲載数は4万部弱にとど まる。著作権など煩雑な権利処理が足かせになっているという。大日本は15年までに電子書籍事業で500億円の売上高を目指すが、市場には実現性を疑問視 する声も多い。外国証券のアナリストは「1冊数百円程度の書籍を販売した出版社と利益配分すると考えると、収益性は高くない」と指摘する。
 そんななか、大日本が掲げるのが書店との「ハイブリッド戦略」だ。傘下の丸善CHIホールディングスを通じて書店、ネット通販、電子書籍と読者ニーズに 応じたきめ細かい販売対応を進める。ドラマ放送終了後に、原作本を薦めるメールを送ったり、スポーツの試合の休憩時間に選手や監督の著書を紹介したり、と いったタイムリーな販促方法を年内にも導入する。既にネットでのマーケティング手法に詳しい人材など50人程度を採用した。丸善CHIの小城武彦社長は 「(全体の3分の1程度まで無料で読める)試し読みなど、これまでの書店販売の型にとらわれない集客策を進めていきたい」と意欲を見せる。
 全国に90店ある書店網との連動にも力を入れる。各書店にある書籍検索端末について、電子書籍、ネット通販、店頭販売と利用者の好みに合わせ購買方法を選択できる新端末を年明けから導入する。
 ただ電子書籍は仮想商店「楽天市場」を手掛ける楽天や「TSUTAYA」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブなど膨大な会員を持つ企業も参入 し、競争激化は必至だ。書籍はどこで購入しても同じ商品だけに、電子書籍市場で生き残るためには、消費者の利便性向上や書店との連携などを通じて集客力を どれだけ高められるかがポイントになる。(松原礼奈)


◇電子書籍に関する市場データをはじめ、販売サイト/端末・ビューアー/フォーマット/ソリューションなど電子書籍ビジネスのエッセンスをこの1冊に凝縮! :『電子出版ハンドブック2011』 レポート販売開始
(2011/08/16 PLANiDEA LLC.)
http://www.pronweb.tv/release.php?code=4752
 マーケティング・リサーチ&コンサルティングサービスを提供するPLANiDEA LLC. (プラニディア合同会社) は、株式会社 インプレスR&Dによる調査レポート 『電子出版ハンドブック2011』 の販売を開始しました。

≫ 『電子出版ハンドブック2011』
http://planidea.jp/cc/psrl20110816

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『電子出版ハンドブック2011』 レポート販売開始

〜 電子書籍に関する市場データをはじめ、販売サイト/端末・ビューアー/フォーマット/ソリューションなど電子書籍ビジネスのエッセンスをこの1冊に凝縮! 〜

≫ 『電子出版ハンドブック2011』 資料詳細・販売ページ
http://planidea.jp/cc/psrl20110816
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【資料概要】
 電子書籍に関する数々の調査報告書から、電子出版ビジネスの基本となる情報をピックアップして凝縮したハンドブック!
 日本の電子出版業界は、昨年から今年にかけて、企業の合従連合が活発になり、新しいサービスが次々と発表されています。しかし、サービスやコンテンツ作 りにまい進する仕事の現場では、日々登場する新製品や競合サービスのすべてを把握することは難しく、比較しながら概観できる資料が欲しいという声が多く なってきています。
 当資料 『電子出版ハンドブック2011』 は、インプレスR&Dインターネットメディア総合研究所がこれまで発行してきた電子書籍関連の調査報告書の中から、ビジネスの基本となる情報を ピックアップし、再編集してまとめたものです。昨年12月に創刊した電子出版イノベーションをテーマにした電子雑誌 『OnDeck』 の記事や、今回初めて調査した内容も一部付け加えており、この1冊で電子出版ビジネスの全体像を見通せるように構成しています。
 このハンドブックは、現場で使える手軽な資料として、より多くの方々にご活用いただくことを考え、これまでの調査報告書に比べ価格を抑えてお届けするこ とにいたしました。企業の戦略部門のみならず、制作者や技術者の方など、電子出版に携わるすべての皆様にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。


◇米Microsoft、Windows向け電子書籍ビューワソフト「Microsoft Reader」のサポート終了を正式発表
(2011-08-16 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2652
 米Microsoft社(本社:ワシントン州レッドモンド)は現地時間の8月15日、同社が2000年頃からWindows PC/Windows Mobile向けに提供していた電子書籍ビューワソフト「Microsoft Reader」のサポートを来年で打ち切ることをサイト上で発表した。
 Microsoft Readerは、2000年前後のPDA電子書籍ブームの折りに、Palm社(当時)やAdobe社を追撃するためにMicrosoft社が投入した電子 書籍ビューワ。日本国内では、紀伊國屋書店と提携することでデファクト電子書籍ビューワを目指した時期もあったが、Microsoft社自体が電子書籍市 場から撤退した後はほとんどメンテナンスモードに置かれ、関係者からも忘れられた存在となっていた。
  今回の処置により、Microsoft Reader形式(.lit形式)の電子書籍作品は今年11月8日から新規購入ができなくなり、ユーザーサポートも2012年8月30日で打ち切られるとのこと。
◎Microsoft社による告知( http://www.microsoft.com/reader/ )


◇紙書籍と電子書籍、予想よりも好調とデータが示す
(2011年08月16日 ebook USER)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1108/16/news034.html
 BookStatsが最近まとめた「これまでで最も分かりやすい出版業界の調査報告書」からは、幾つかの興味深い統計結果が読み取れる。
 伝統的な紙書籍と電子書籍が、以前考えられていたよりも好調だ。The New York Timesによると、BookStatsが最近まとめたリポートは「これまでで最も分かりやすい出版業界の調査報告書」だ。
 BookStatsはThe Association of American PublishersとThe Book Industry Study Groupの協力の下出版されている。両団体は最近、電子書籍と伝統的な紙書籍の売り上げを観測した3年間の研究を完了した。1963社の出版社が調査さ れ、幾つかの興味深い統計結果が判明した。
 2010年は26億冊以上の書籍が販売され、279億ドルに上る売り上げを記録した。一方で、電子書籍はわずか1億1400万冊が販売されたが、それま でと比較すると売り上げは急伸している。2008年に電子書籍は販売された書籍全体の1%の割合だったが、昨年は6.4%に上昇した。
 電子書籍が市場占有率で劇的に上昇した理由の1つは、人気のある電子書籍リーダーの価格が低下したためだ。Kindle、NOOK、Koboが売り上げをリードし、多くの読者が選択するデバイスになっている。
 加速的なペースで成長している最も重要な市場セグメントの1つは高等教育を軸として展開している書籍だ。高等教育機関の数は多く、この業界は2010年 に45.5億ドルを売り上げるまでに成長し、一方で一般書籍は5.8%成長して139億ドルを売り上げた。その原因の一部は吸血鬼、超常現象、ゾンビ、ハ リー・ポッター本が復活したためだ。


◇カナダの公共図書館における電子書籍の現状と公共貸与権の導入可能性に関するレポート
(2011年8月15日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18883
 元バンクーバー公共図書館長でカナダ図書館協会会長も務めたホイットニー(Paul Whitney)氏による、“Ebooks and Public Lending Right in Canada”というレポートが2011年6月付けで公開されています。このレポートは2011年3月から5月にかけて執筆されたもので、カナダの公共図 書館における電子書籍の購入や貸出の現状について調査を行い、電子書籍に対する公共貸与権(紙の書籍に対しては1986年に導入)の導入可能性について検 討されているようです。レポートの要約部分によると、カナダでは公共図書館向けの電子書籍市場が未発達で、特に、フランス語の電子書籍は図書館による購入 も少なく公共貸与権が適用できるような段階ではないと指摘されています。また、2012年中にはDe Marque社が大規模な電子書籍プラットフォームを立ち上げる予定で、大量の電子書籍が公共図書館で利用できるようになるだろうとも記されています。
◎Ebooks and Public Lending Right in Canada (PDF:51ページ)http://www.plr.ca/PLR/documents/FinalreportinEnglish.pdf
◎Public Lending Right Commission http://www.plr.ca/PLR/default.aspx


◇Googleブックスに関する英語文献リスト“Google Books Bibliography”の第7版が公開
(2011年8月15日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18880
 2011年8月15日、Googleブックスに関する英語文献リスト“Google Books Bibliography”の第7版が公開されました。第6版が公開された2010年4月以降のものが追加された325本以上の文献が収録されており、そ のうち2011年に発表された文献は30本のようです。
◎Google Books Bibliography http://digital-scholarship.org/gbsb/gbsb.htm
◎Google Books Bibliography, Version 7 (Digital Koans 2011/8/14付け記事)  http://digital-scholarship.com/digitalkoans/2011/08/14/google-books-bibliography-version-7/


◇電子出版にアクセシビリティーを
(2011年8月15日 cromedi.com 池田敬二[いけだ・けいじ] 大日本印刷(株)電子出版ソリューション本部
http://contents.cromedi.com/2011/08/15/5928/
 出版物のデジタル化によって、これまで読みたくても読むことができなかった高齢者や視覚障がい者などの「読書障がい者」の方々にも、待望の読書の道が開 かれることになる。電子出版の技術を活用することで新たに生み出される電子出版アクセシビリティー市場は、2020年には3,000億円市場になると予測 されている。こうした電子出版アクセシビリティーを実現するための技術、展望を考察する。
◎総務省委託事業「アクセシビリティを考慮した電子出版サービスの実現」
 2010年6月に総務省・文部科学省・経済産業省合同による三省懇の報告書として発表された「デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進 に関する懇談会」には、電子出版に関する課題解決に向けた具体的な指針が示されている。これを受け、2010年度の総務省委託事業新ICT利活用サービス 支援創出事業の公募が行われた。
 一般社団法人 電子出版制作・制作流通協議会(電流協)では「アクセシビリティを考慮した電子出版サービスの実現」プロジェクトを受託した。このプロジェクトでは、一般 消費者の読書機会の拡大だけでなく、視力が低下した高齢者や視覚障がい者などもアクセス可能な環境実現のためにガイドラインの策定を行った。
 アメリカでは、1990年に制定された「障がいを持つアメリカ人に関する法(Americans with Disabilities Act: ADA)」によって、バリアフリーやユニバーサルデザインへの取り組みがいち早く進められている。アマゾンのキンドルやアップルのiPhoneやiPad といったデバイスに読み上げ機能が搭載されているのは、そういった法整備に裏打ちされた意識の高さが表れているともいえる。
◎電子出版アクセシビリティーの課題に向き合う
 アクセシビリティーといえば、iPadやiPhoneのユーザーインターフェースでおなじみのピンチイン、ピンチアウト(タッチパネル上で2本の指で画 面をつまむようにして操作すること)による文字の拡大縮小機能や、視覚障がい者が利用している音声読み上げ機能を思い浮かべる人が多いだろう。
 確かに、従来もこうしたアクセシビリティーを考慮した機能や技術は存在していた。しかし、現状ではなお課題が山積している。
 コンテンツ制作そのものの仕組みをみると、現在の読書障がい者向けの電子出版アクセシビリティーへの取り組みは、ボランティアが紙の書籍をスキャンして OCRソフトでテキストデータ化し、校正を自力で行って提供することによって支えられているという実態がある。そのため、残念ながら一般消費者がアクセス できる紙の書籍・雑誌・電子出版に比べて、読書障がいを持つ人びとが利用可能なコンテンツは、著しく低い水準にとどまっているのだ。
 こうした認識を踏まえ、電流協は5つの領域における7つの仕様案、ガイドラインを策定した。いずれも、出版物がデジタル化された上で、どのような点をクリアすれば電子出版アクセシビリティーが実現できるかという提言である。
 まずはTTS(Text To Speech)である。この連載の「印刷を『再生』させるオーディオブック」(vol.3)でも取り上げたように、デジタル化されたテキストデータは、音 声に変換することが可能になる。視覚障がい者だけでなく一般消費者にとっても、音声コンテンツはライフスタイルに今後浸透していく可能性が高く、有望な ジャンルといえる。
 しかし、日本語は漢字、仮名、アルファベットなどが混在しているため、読み方に複数の可能性が存在するケースがたびたび生じる厄介な言語である。
 文学作品などでは書き手がこのように読んでほしいと思う読み方でルビを振ることがある。強調したい部分などに傍点を付ける場合もある。このような日本語 の特性を踏まえて、標準的な音声読み上げ対応の制作プロセスをガイドラインとしてとりまとめ、さらに適切に音声読み上げができるようなテキスト表記仕様も 併せてとりまとめた。


◇電子書籍リーダーに関する情報源サイト集
(2011年8月15日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18881
 “Internet Public Library”上で電子書籍リーダーに関する以下のような情報源がまとめられていました。
・電子書籍リーダー(ハードウェア)
・電子書籍リーダー(ソフトウェア)
・電子書籍リーダー(子ども用)
・DRMと電子書籍フォーマット
・電子書籍リーダー製品のレビューと比較
・電子書籍ライブラリー
・ブログとニュース
◎eReader Resources (Internet Public Library) http://ipl.org/div/ereader/


◇米Amazon、個人向け電子書籍出版サービス「Kindle Direct Publishing」などで“スパム電子書籍”を排除へ
(2011-08-15 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2648
 現地報道によると、米Amazonは今月に入り、同社の電子書籍端末「Kindle」シリーズで急増している“スパム電子書籍”について、排除する対策を段階的にスタートした模様。
 スパム電子書籍とは、通称「PLR(Private Label Rights)作品」と呼ばれる業者製コンテンツを大量に仕入れ、そのまま自分のオリジナル作品として転売されている作品などのことを指す。Kindle シリーズでは、電子書籍出版サービス「Kindle Direct Publishing」を介して個人が気軽に電子書籍を販売できるため、副収入目的でこれら大量のPLR作品を低価格ダンピングしている個人ユーザーが増 えていた。
 Amazon側は長い間、このスパム電子書籍問題について静観していたが、報道等によると、今月からついにコンテンツ内容がほぼ同一と見なした作品群について、作者に排除要請メールを送り始めたとのこと。
◎米New York Times紙の報道( http://bits.blogs.nytimes.com/2011/08/12/amazon-cracks-down-on-some-e-book-publishers/ )


◇講談社「選書メチエ」「学術文庫」を電子書籍化、iOSアプリを配信
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110812_467372.html
(2011年8月12日 INTERNET Watch)
 株式会社講談社は12日、人文学術書シリーズ「選書メチエ」「講談社学術文庫」の電子書籍版を購入・閲覧できるiOS用アプリを公開した。作品の販売価 格は各1000円で、アプリ自体は無料。現在9作品の配信がスタートしており、今後は毎月1冊のペースで作品を追加していくという。
 アプリの名称は「選書メチエ&学術文庫」。iPhone、iPod touchに加え、iPadにも対応する。すでにアップルのApp Storeからダウンロードできる。
 現在、電子書籍版を購入できるのは「選書メチエ」の「〈育てる経営〉の戦略 ポスト成果主義への道」(著:高橋伸夫)、「経済倫理=あなたは、なに主義」(著:橋本努)など4作品と、「講談社学術文庫」の「マルクス・アウレリウス 『自省録』」(著:鈴木照雄)、「日蓮『立正安国論』」(全訳注著:佐藤弘夫)など5作品。いずれのタイトルとも紙版書籍が2000年代後半に 735〜1680円で発売されたものだ。
 講談社によれば、人文学術系書籍を集めたアプリの配信は国内初。さらに、哲学、歴史、政治経済、社会科学、自然科学などの分野に普段なじみの薄い読者にも関心を持ってもらうことが、アプリ公開の目的の1つだとも説明している。


◇アップルと出版5社、電子書籍の価格設定で訴えられる
(2011/08/11 CNET News Steven Musil)
http://japan.cnet.com/news/business/35006111/
 米国時間8月9日、電子書籍の価格を違法に固定して「利益を増大させ、電子書籍のライバルであるAmazonを消費者本位の割引価格設定断念に追い込んだ」として、Appleと書籍出版社数社が訴えられた。
 カリフォルニア州北部地区連邦地裁に9日に提出された訴状(PDF)によると、Apple、HarperCollins Publishers、Hachette Book Group、Macmillan Publishers、Penguin Group、およびSimon & Schusterが共謀して人気書籍の価格をつり上げたと主張している(Simon & SchusterはCBS傘下の企業で、米CNET NewsはCBSの一部門であるCBS Interactiveによって運営されている)。
 訴状によると、Appleと書籍出版社は、出版社が希望小売価格を設定して販売店が独自の販売価格を設定する従来の卸売モデルではなく、出版社が電子書籍の価格を独自に設定する「エージェンシーモデル」を採用したという。
 原告として訴状に記されたカリフォルニア州オークランドのAnthony Petru氏とミシシッピ州ナチェズのMarcus Mathis氏は、少なくとも1冊の電子書籍をアマゾンが設定していた割引価格の9.99ドルを上回る値段で購入し、エージェンシーモデルの結果として割 高な価格を支払わされたと主張している。集団代表訴訟の形をとりたいとする今回の訴えでは、被告の行為が共同謀議を構成したことと、エージェンシーモデル による価格設定が違法であることの確認に加え、訴訟当事者に対し原状回復と損害賠償を要求している。
 Appleにコメントを求めたが回答は得られていない。


◇米アマゾン、電子書籍リーダーのWebアプリ版を公開
(2011/8/11 23:00 日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/tech/business/article/g=96958A9C93819499E3E3E2E0E48DE3E3E2EAE0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;p=9694E3EAE3E0E0E2E2EBE0E7EBEB
 米Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)は現地時間2011年8月10日、専用アプリケーションを使うことなく、同社が販売する電子書籍を閲 覧したり、購入したりできるWebアプリケーション「Kindle Cloud Reader(キンドル・クラウド・リーダー)」を公開したと発表した。同日時点で対応しているWebブラウザーは、米Appleの「Safari(サ ファリ)」(Mac版、Windows版、iPad版)と、米Googleの「Chrome(クローム)」(Mac版、Windows版、Linux版、 Chromebook版)である。
◎HTML5対応のWebアプリで、App Storeの規定回避
 Amazonは、AppleのモバイルOS「iOS」を搭載したiPhoneやiPadなどの端末向けに、電子書籍リーダーアプリをApp Storeで販売しているが、Appleの規定により、売り上げの30%をAppleに徴収される。
 また、アプリ内から自社コンテンツストアにリンクを張ることも禁じられたため、Amazonは7月にKindleコンテンツ配信サイト「Kindle Store」へのリンクを削除した電子書籍リーダーアプリの新版を公開したばかりだ。
 Amazonは今回のWebアプリケーションでそうしたAppleの規定を回避するものと見られる。
 AmazonのKindle部門ディレクターのDorothy Nicholls氏は、「(Kindle Cloud Readerは)HTML5を使って我々が一から開発したWebアプリケーションだ。柔軟性に富むHTML5を採用したことで、ChromeからiOSま で様々なプラットフォームに対応できた」と述べている。特にiPad版では、同端末の画面サイズやタッチスクリーンに最適化しており、「書籍の購入が手軽 で楽しいものになる」(同氏)としている。
 Kindle Cloud Readerでは、オフライン環境でもコンテンツを閲覧でき、ページレイアウト、フォントのサイズや色、背景色などを好みに応じてカスタマイズできる。ま た、Amazonの専用リーダー端末「Kindle」や、iOS、Androidなどの専用アプリと、Kindle Cloud Readerの間でコンテンツを同期できる。最後に読んだページ、しおり、ノート、ハイライト表示といった情報も同期する。
 Amazonは、今後も対応Webブラウザーを増やしていく予定。Internet Explorer(IE)やFirefoxのほか、カナダResearch In Motion(RIM)のタブレット端末「BlackBerry PlayBook」などにも数カ月以内に対応するとしている。


◇楽天、電子書籍ストア「Raboo」オープン!将来は端末、他ストアを意識しない環境を
(2011年8月11日 RBB TODAY)
http://news.www.infoseek.co.jp/comp/story/rbbtoday_79852/
 楽天が開始する電子書籍サービスの「Raboo」は、「XMDF」フォーマットに対応、現在のところ96社の出版社が参加しており、小説・エッセイやビ ジネス書など約1万5000冊のコンテンツを取り揃えている。今秋には「.book」フォーマットにも対応し参加する出版社の拡大を目指している。
 対応端末は、現在パナソニック製端末のみとなっているが、今後の展開として、8月末にはPC用電子書籍ストアをオープン、年内にソニー製端末やアンドロイド端末へのサービス拡大を目指している。なお、iOSについても対応を検討しているという。
 楽天のイーブック事業を担当する谷口昌仁氏は、Rabooの説明会において、紙の書籍を取り扱う楽天の強みを強調、検索により読みたい本が電子化されて いない場合でも紙の書籍を購入できるメニューを用意し、ユーザーは紙の書籍と電子書籍、両方を選べる環境の提供を実現できたとしている。
 提供するコンテンツに関しては、著名な作家、人気の書籍の先行配信サービスや試し読みの機能など電子書籍ならではのサービスに加えて、売れ筋のタイトルを積極的に電子化することに注力していくとの考えを示した。
 楽天では将来的に、現在複数ある電子書籍サービスに関して、ソニーや紀伊国屋、その他の電子書籍サービスを含め、どこで電子書籍を買っても、端末を買い替えても、購入した書籍を読み続けることができる環境の提供を目指すとしている。
 一方、Raboo対応端末として発売されたパナソニック「UT-PB1」は、7インチ液晶を採用した電子書籍端末で、本体サイズは 133×206×13.9mm(幅×高さ×奥行き)、重量は400g。OSにAndroidを搭載しており、電子書籍機能に加えブラウザやメール、カメラ など16種類のアプリを用意している。
 パナソニックAVCネットワークス社の伊藤正男氏は「“本を読む楽しみに加えて、本を見つける楽しみをナビゲートする”を基本コンセプトに開発しました。楽天からの最新の書籍情報が配信され、欲しい書籍をそのまま購入できます」と商品の特徴を説明した。
 パナソニックの電子書籍端末「UT-PB1」の価格は3万4800円。


◇Amazon.com社、ブラウザだけで電子書籍が利用できる“Kindle Cloud Reader”を発表
(2011年8月11日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18857
 Amazon.com社は、2011年8月10日に、ウェブブラウザだけで同社の電子書籍リーダーKindle向けの電子書籍が利用できる “Kindle Cloud Reader”を発表しました。現在対応しているブラウザは、ChromeとSafariとのことです。
◎Kindle Cloud Reader https://read.amazon.com/


◇イーストに聞いてみた:電子書籍フォーマット「EPUB 3」ってぶっちゃけどうよ? (1/4)
(2011年08月10日 ebook USER)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1108/10/news005.html
 「EPUB 3」がやってきた。国際標準の仕様に日本語組版ルールが組み込まれたEPUB 3は、国内の電子書籍市場に大きな変化をもたらすことになるだろう。このEPUB 3にまつわる疑問の数々を、EPUB 3の規格策定に当たって推進役となったイーストに直接ぶつけてみた。
[山口真弘,ITmedia]
◎EPUB 3にまつわる疑問の数々が氷解
 電子書籍フォーマット「EPUB 3」がいよいよ登場する。縦書きやルビ、圏点といった日本語組版特有のルールが世界標準に取り入れられたことで、関係者の感慨もひとしおのようだ。
 もっとも、一般の読者からすると、自分が読みたい本が確実に手に入るのであれば、フォーマットが何であるかにそれほど関心がないのも事実。「別に EPUB 3がなくても日本語の電子書籍はApp Storeにゴロゴロしてるし、世界標準になってどういうメリットがあるの?」「ぶっちゃけ縦書きにそんなにこだわりはないんだけど」「青空文庫フォー マットでよくね?」などという声が上がってもおかしくはない。
 とはいえ、例えば「出版社各社が電子書籍フォーマットの本命であるEPUB 3の登場まで電子書籍化を見合わせていた」という事実があるなら、これをきっかけに電子書籍のコンテンツが大幅に増えることは期待できるし、世界標準の仕 様に日本語組版が含まれたことは、日本語の電子書籍市場を大きく変えることにつながるのかもしれない。
 ただ、インターネットや書籍で読めるEPUB 3関連の記事はフォーマットの仕組みなどが中心で、エンドユーザーが知りたいことに答えたものは少ない。また、JEPA(日本電子出版協会)が主催するセ ミナーなどもあるが、そのほとんどが出版社を対象としており、エンドユーザーが興味を覚える話ばかりではない。
 そこで、主に読者サイドから見たEPUB 3にまつわる疑問の数々を、EPUB 3の規格策定に当たって推進役となったイーストに直接ぶつけてみた。イーストからは、代表取締役社長の下川和男氏のほか、コンテンツビジネス事業部から開 発部部長の加藤一由樹氏、サービス開発部からはEPUBエバンジェリストとして活躍する高瀬拓史氏に参加いただいた。
 国内のEPUB事情を明らかにする本企画では、前編でEPUB 3の特徴や成立過程、そして問題点を、後編で漫画コンテンツを中心としたEPUB 3フォーマットの可能性について触れる。
これから作るコンテンツが横書きでも、過去の資産を縦書きで表示できるのは大事
イースト代表取締役社長の下川和男氏 イースト代表取締役社長の下川和男氏
―― まず、今のEPUB 3のステータスから教えてください。
高瀬 5月23日にProposed Specificationという、提案仕様とでも呼ぶべきものが公開されています。ここから最低45日間は、EPUBが参照している技術が特許に絡んで いないかを確認するための告知期間で、その間は外部に公開した状態にしておく必要があるんですね。その期間が過ぎると IDPF(International Digital Publishing Forum、米国の電子書籍標準化団体)の中で投票が行われて正式に確定した仕様となります。今年の夏、8月終わりぐらいがめどですね。
―― つまり特許絡みで大きな問題がなければ、今の提案仕様がそのまま採用されると。
高瀬 そういうことです。
―― そのEPUB 3ですが、ずばりEPUBのこれまでのバージョンと何が変わったんでしょうか。日本と海外とでもとらえ方は違うと思うのですが。
高瀬 まず日本から見たこれまでとの大きな違いですが、これまでは日本語ならではのレイアウトを実現しようとすると、どうしても既存の仕様を拡張した形にならざるを得なかったんですね。具体的には縦書き、ルビ、圏点、禁則、縦中横などです。
―― EPUB 3ではそれができるようになったということですね。
tnfigep4.jpgtnfigep5.jpg 圏点の例(写真=左)と縦中横の例(写真=右)。「20」「16」のように正常な向きのまま横組にしたものを縦中横と呼ぶ。(出典:日本語組版処理の要件)
高瀬 そうです。あとはページ送りの方向。欧米では左開きが一般的なので、ページ送りの方向を定義する意義が薄かったんです。ただ、各国の言語を表示させようとすると、右開きのコンテンツもあるということで、EPUB 3ではページ送り方向も定義できるようになりました。
―― なるほど。海外では、EPUB 3といえばリッチコンテンツ対応といったように、日本とは違った部分に注目が集まっているようですね。
高瀬 そうですね。海外で話題になってるのは、1つはマルチメディアです。音声と動画を普通に入れてもよいことになったので。あとはインタラクティビ ティ。JavaScriptを利用してよいことになりました。EPUB 2でもiBooksなどが独自に拡張してこれらを扱えるようにしていたんですが、仕様上はあくまでもEPUB内でJavaScriptを使うべきではない という位置付けだったんですね。それが正式に使ってもよいということになりました。
 それから埋め込みフォント。OpenTypeかWOFFのフォントが埋め込まれていた場合、きちんと表示しなければいけないというのが、リーダーにとっ て必須になりました。EPUB 2ではこの部分が特に決められていなかったので、リーダーによって表示されたりされなかったりと、まちまちの状態だったんです。これからは、埋め込めばき ちんと表示してくれるようになります。
―― 読者の側、それからコンテンツを作る側のメリットについてはどうでしょう。
高瀬 フォントについてはデザイン的な要求もありますし、外字の対応でこの書体のこの字でないと意味がないという場合もありますよね。それが正確な情報として表示できるようになります。読者の側としては、美しい書体でコンテンツを見ることができるようになります。
―― 少し意地悪な質問になりますが、読者からすると、フォントにこだわりがない人も少なくないと思うんですね。もっといってしまうとフォントだけでなく、別に縦書きにこだわらずに横書きでもいいじゃんという意見もあると思います。その点はいかがですか。
加藤 確かに、読者は別に横書きでも構わなかったり、代替字であっても気付かない人が大半かもしれません。なので、むしろコンテンツを作る側に対して「ほら、こういう仕様を用意したから作れますよ」と提示できるのが大きいと思ってるんですよね。
―― つまり、どちらかというと読者よりも、作る側のこだわりが大きいということですよね。
高瀬 この辺りはEPUBの仕様を策定しているメンバーの中でも意見がまちまちで、個人的には縦書きはなくてもいいと思っているけれど、立場上、縦書きを どう表現するかに真剣に取り組んでいる人もいます。これから作るコンテンツは横書きでも構わないけど、縦書きされた過去の資産をちゃんと縦で表示できるよ うにするのは大事なことだと思うんですね。

◎「餅は餅屋」で、出版社や著者の人はコンテンツ作りに集中すればよい
 ゆっくりした結果がおれだよ イーストサービス開発部EPUBエバンジェリストの高瀬拓史氏。ご存じない方もいるかもしれないが、例えば、Twitterで「EPUB」や 「eBook」というリストに入っているアカウントランキングで1位なのが、この高瀬氏だったりする。本人いわく「JEPA EPUB研究会の末っ子」
―― いまApp Storeに行くと、日本語の電子書籍アプリが売られていますよね。読者からすると、中身(フォーマット)がどうなっているのかはよく分からないけど、と りあえず日本語の電子書籍は存在しているわけです。そこにEPUB 3が出てきて、確かに縦書きやルビなど細かいところは違ってるのかもしれないけど、あからさまにEPUB 3でこう変わったというのは、読者の側からは見えづらいのではないかと思います。実際、.bookやXMDFも縦書きにやルビに対応していますよね。その 点、EPUBの強みというのは何でしょうか。
下川 データフォーマットとリーダーが分離されてるということに尽きます。.bookにしても、XMDFにしても、データとアプリケーションは不可分です。それに対して「餅は餅屋」で、出版社や著者の人は、EPUB 3のコンテンツをしっかり作ってくれればいいだけだと。
 先日「esper」という世界初のEPUB 3リーダーをリリースしたのですが、今後はたくさんのEPUB 3リーダーが出てくるわけです。仕様が公開されているので誰が作ってもいいわけですから。だからリーダーのことは気にせず、コンテンツをどんどん量産して もらえる。
tnfigep6.jpg イーストが提供しているEPUB3リーダー「esper」
―― どちらかというと作る側のメリットが大きいということですね。しかも世界標準のフォーマットだから、世界中でこれから出てくるどんなEPUB 3対応のリーダーでも、日本語のコンテンツが表示できるという。
下川 そうです。最近出版社に対するセミナーを行うことが多いんですが、そこで言ってるのは、いままで.book、XMDFは、リーダーもビジネスモデル も全部セットになっていた。でも恐らく年内にiBook Storeが日本語対応になってくるでしょうし、ソニーのReader Storeも今は.bookとXMDFだけですが、EPUB対応になるわけです。Amazonもその可能性が高い。そこにEPUBデータを出せばいいです よと。日本だけデータフォーマットに会社名が思い浮かんでロイヤリティーが発生する、そういうのとは違う世界がこれから来るということですね。
―― 出版社さんの反応はどうですか。EPUB 3が出てくることが分かってるから、しばらく電子書籍化の歩みを止めているとか、あるいはとりあえずXMDFや.bookで走っちゃおうとか、いろいろあると思いますが。
下川 ものすごく温度差がありますね。XMDFにこだわっている出版社などもありますが、将来的にEPUBになるという見通しを立てている出版社も数多く あります。だったらEPUBでどんどん走っちゃえと。.bookやXMDFからEPUBへの変換というのはそれほど難しくないんですよ。どれもHTML ベースで作られたものですから、きれいに構造化された形で.bookか何かのデータを作っておけば、変換はすぐできます。そういったことも一部の出版社し か分かってないですね。
―― シャープがXMDFの制作ツールをこの7月から無償配布するなど、XMDFもこれからツールを配布してどんどん作ってもらうという方向性が見えてき ましたが、EPUB 3におけるそうしたツール面のサポートはどうでしょう。技術仕様などはepubcafeで公開されていますが、今後の予定は。
高瀬 「ここにこういう内容を書けば電子書籍になります」というHTMLとCSSのテンプレートを近々epubcafeで公開予定です。ひな型を用意して簡単にコンテンツが作れるようにすれば、出版、制作が促進できるかなと。
加藤 EPUB 3はHTML5とCSS3の仕様をほぼすべて含んでいるので、逆にどのタグを使えばよいのかが分かりづらいんですね。ですから、小説や新書ならこれぐらい で十分だよねというテンプレートを作って、コンテンツを作る出版社さん向けに「どうぞ使ってください」といった形で公開するつもりです。そういう仕様が1 回出てくれば、オーサリングツールにしてもリーダーにしても、それを取っ掛かりにしてもらえると思っていて、まず土台から築いていこうという考えですね。
―― ちなみにイーストさんとしては、今現状でのオーサリング環境のお勧めはありますか。
高瀬 わたし個人の話ですが、今は「Sigil」しか使ってないですね。手作業でコードが打てますので。ただ、Sigilが今後、EPUB 3対応をちゃんとやってくれるか、ちょっと気になるところですが。
―― 日本の開発者がそういうツールを今出してきたら、それが国内でデファクトになることも考えられるんですね。
高瀬 可能性として十分ありますね。
加藤 チャンスですよね。
◎縦書きが必要だというのを、いままでは誰も大きな声を出して言わなかった
 イーストコンテンツビジネス事業部開発部部長の加藤一由樹氏 イーストコンテンツビジネス事業部開発部部長の加藤一由樹氏
―― ここまでEPUB 3という電子書籍のフォーマットについて伺ったんですが、一般の読者からすると「EPUB 3でそういう機能が実装されたのは分かった。でも、なぜWebの世界ではそれがないんだろう」というのは素朴な疑問ではないかと思います。その辺りのいき さつを教えていただけると。
下川 縦書きについては7年前、Microsoftが主導してW3C(World Wide Web Consortium)に提案して、IE 5.5に1回入ったんですよ。ところがそれがワーキングドラフトから上に行かずに落ちてしまったんです。で、EPUBというのは全部W3Cの技術を使って いて、中身はHTML5とCSS3なので、そちらにEPUBに縦書きを入れるとHTMLやCSSの世界でも縦書きを実現できるわけです。W3C側で入った ものがEPUBにも入るという流れが分かっていたので、W3C側で仕様を作って入れてもらったんです。
高瀬 われわれはW3Cの会員企業ではないので詳しい過去のいきさつは分からないのですが、出版社がWebの規格について働きかけをする必要が出てきたのは、今回がはじめてだと思うんですよね。これまでWebと出版はまったく別と見られていたわけで。
加藤 つまり縦書きが必要だというのを、いままでは誰も大きな声を出して言わなかったということですね。
―― なるほど。
下川 IE 5.5に縦書きが入ったのにうまくいかなかったのもそうですが、この7〜8年、日本はもう置き去りなんですよ。大手IT企業は、いまは中国と握れればそれ でよいわけです。10年くらい前まではダブルバイトの処理を日本のアプリケーションで対応させて、その後アジア展開をやるという流れだったのが、いまはも う市場規模がまったく違いますから。
―― 声を上げる人がいないというお話でしたが、どちらかというと、市場規模の点で中国に目が向くようになったという。
下川 そうですね。MicrosoftもAppleも、みんな中国とどうつきあうかってことでやっている。どこも資本主義で動いているわけですから、それはそうですよね。
 その中国では横書きが一般的で縦書きはありませんから、縦書きを入れるには日本が大きな声を上げないと無理だと。で、2009年11月にJEPA(日本電子出版協会)でEPUB研究会というのを作って、要求書の作成を始めたというわけです。
 そして、2010年4月に「日本語処理についてこのような仕様がEPUBに入ってないといけませんね」という14項目の要求書を出したんですね。世界標 準仕様の中で戦うために英語でドキュメントを作成して、IDPFやAmazonなど関係各所に説明して回りました。そうした活動を行っているうちに総務省 から予算が出ることになって、一気に進んだという話ですね。
 総務省の予算が出ていなかったら、恐らくあと2、3年は縦書きはできてない状況が続いていたでしょうし、日本の縦書き文化が消えていく要因になっていた かもしれない。今回、ちゃんと日本の文化を尊重しましょうという形で仕様に取り入れられたので、日本語の縦書きが入った電子出版がこれからどんどんと広 がっていく仕組みが作れたと思ってます。
―― ちなみに今回、EPUB 3に採用されなかった日本語組版の仕様というと、具体的にどんなものがあるんですか。
下川 要求した14項目のうち唯一外れたのは「複雑ルビ」ですね。漢文の返り点のような、縦書きだと左右に、横書きだと上下に付くというルビです。それ以 外の13項目はすべて取り入れられました。それ以外にも、いわゆる日本語組版でいうと、「日本語組版処理の要件」という印刷すると250ページにもなる膨 大な仕様書があるくらいで、ものすごくいろんなことがあるわけですよ。その中のこれだけはやっておこうみたいなものが、EPUB 3には入っているというわけです。
EPUBを使った教科書や教材の話のほか、漫画も具体的な話がある
―― 以前JEPAが行なったEPUB 3の成果報告会では、漫画をはじめ、雑誌や新聞、教科書といった各シナリオでのEPUBの利用事例の紹介がありました。恐らくどのシナリオでもEPUBが ベストかというとそうではなく、向き不向きがあると思いますが、こうした各カテゴリーへの説明や働きかけについては現状いかがですか。
下川 少しずつ進んでいます。雑誌についてもマガジンハウスさんと試作をしていますし、教科書についてもEPUBを使った教科書や教材の話が来ています。漫画も幾つか具体的な話がありますね。
―― なるほど。EPUB 3でリッチコンテンツが入ってきて、海外ではそちらの方が注目されているというお話でしたが、これは雑誌での利用を前提にしているという解釈でよいのでしょうか。
高瀬 雑誌もありますが、どちらかというとアクセシビリティのためですね。
加藤 今回DAISYコンソーシアムさんが、新しいDAISYの仕様を作ろうとした際、EPUB 3にアクセシビリティの仕様があるなら新しい仕様は作らなくていいねということで、EPUB 3に統合という形になったんですよ。
高瀬 DAISYコンソーシアムではアクセシビリティを高めたDTBookという独自の配信フォーマットがあったんです。EPUB 2だとXHTMLの代わりにDTBookでコンテンツを書いてもいいという扱いでしたが、次のDAISY4という規格は交換フォーマット的な位置付けに なって、配信する時はそこからEPUB 3を生成するようになりました。つまり、読者に直接手渡すのはDTBookではなくEPUB 3でよくなったわけです。
◎DAISYコンソーシアムとは
DAISY(Digital Accessible Information System)は、障がいなどが原因で印刷物を読むことができない人々のために開発された世界的な規格。DAISYコンソーシアムはこの規格を普及させる ための団体で、さまざまな企業や団体が参加している。詳細はDAISYのホームページを参照。
―― つまり、EPUB 3のビューワがあれば見れちゃうと。
高瀬 そうです。それでも十分アクセシビリティは保証できるってことですね。
下川 いま「EPUB 3コンテスト」というのを開催しているのですが(編注:現在は終了)、その中に川幡さんという方がエントリーされていまして、彼の作品は文章にカーソルを 合わせるとそこが音声で出るようになっています。オーディオファイルとテキストの該当個所をカチッと連携させているんですね。
高瀬 MP3で朗読したオーディオファイルがあって、そのファイルの何秒から何秒までがテキストのこの部分に相当するっていうのをSMIL(スマイル)というXMLで定義しているんですね。これを使えば「朗読少女」に近いことができるんですよ。
―― なるほど、面白いですね。
高瀬 実際の利用例としては音楽、楽器の教則本といったコンテンツが多いですね。学習用途にはニーズがあったのかなと感じています。
◎ソーシャルDRMでいいんじゃないかという意見は、出版社にはあまり通じない
―― EPUB 3はオープンなフォーマットということですが、各社が配信する際には、独自にDRMを追加することもできると聞きます。その辺りの取り組みについて教えてください。
加藤 DRMは各社さんともやると聞いています。ただそれは特定の仕様に基づいてというわけではなく、独自ですね。標準的に使われている「ADEPT」と いうAdobeのDRMは、Sony Readerをはじめ世界中に広まっている非常に強力な方式なんですが、イニシャルで料金が発生するのに加えて1配信幾らという価格体系なので、全世界レ ベルで展開するようなところでもない限り、配信業者さんにとってはコスト的に非常にハードルが高い。今後は「カジュアルコピーが防げればいいや」ぐらいの DRMをちょこっとかけるパターンが多くなってくるかもしれません。
高瀬 コストとのトレードオフですよね、DRMは。
加藤 EPUBの仕様の中でも、DRMをかけるのならこことここの情報を使ってねというのが入っています。DRMを解釈できないリーダーでも、メタ情報を読めて、これはこういうファイルでDRMにかかわってますということだけは表示できます。
高瀬 EPUBの仕様で「絶対に暗号化してはいけないファイル」というのがあって、例えば本のタイトルや著者名など出版物そのものに関する情報は、DRMなど暗号化の対象にはなっていないんです。
―― つまりライセンスから外れた状態で読もうとすると、これはこういう本で著者は誰々です、でもこういう理由で本文が表示ができませんというアラートが表示されるわけですか。
加藤 そういうことです。AdobeのDRMもEPUBに関してはその形式をちゃんと順守しているので、AdobeのDRMを解釈できないリーダーでもメタ情報だけは見れられます。
高瀬 作り手のコストと、読者の選択によって、自然とどこかに収束していくんじゃないかなという気はしますね。
加藤 ユーザーが購入したコンテンツに関しては、ソーシャルDRMぐらいでいいんじゃないかという意見はあります。ただ、そこは出版社さんにはあまり通じ ないんですよね。これコピーされて配られたらどうするの? と聞かれたときに、「それはソーシャルDRMで十分ですよ」という意見はちょっと通らないです ね。
―― 日本国内と海外とでDRMに関する温度差はありますか?
加藤 例えばオライリーさんはソーシャルDRMで成功しましたけど、その成功例を持ってきて日本でもどうですかというのは、ちょっと難しいですね。
高瀬 オライリーならではという感じもしますしね。
加藤 コンテンツの種類によるんですかね。オライリーなどは読む人が限られてるから。
高瀬 図書館はきっちり導入することを求められますね。ニューヨーク公共図書館やボストン公共図書館はいまAdobeのDRMを採用していて、図書館の ホームページに対応リーダーが書かれています。「AdobeのDRMに対応したビューワでは読めますが、それ以外のビューワでは読めません」といった具合 です。だから読める端末まで図書館側から制限されちゃってるんですよ。


◇朝日新聞社が「ブック・アサヒ・コム」公開、紙・電子書籍100万点を横断検索
(2011年8月10日 INTERNET Watch)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110810_466750.html
 朝日新聞社は10日、「ブック・アサヒ・コム」をオープンした。100万点の紙の書籍および電子書籍の情報を横断検索できる、「日本最大級の書籍情報サイト」だとしている。朝日新聞に掲載された約2万件の書評やコラム、本に関するニュースを参照することも可能だ。
 自分の好きな本をリスト化し、他のユーザーと情報を共有できるソーシャル機能「マイ本棚」も備えた。気になった本のページで「ブックマする」ボタンを押 すことでマイ本棚に登録され、その本についてのレビューを書いたり、5段階評価を付けることが可能。読書の進行状況や読了日も入力しておける。本の趣味が 合う本棚の持ち主をフォローすることで、その人が登録した本や書いたレビューの情報を受け取ることができる。
 マイ本棚を利用するには、Facebook、Twitter、朝日新聞社の認証サービス「Jpass」(会員登録無料)のいずれかのアカウントが必要だ。
 このほか、マイ本棚への登録件数が多い書籍を紹介する「ブックマランキング」、本のレビューを新着順や閲覧数順に紹介する「みんなのレビュー」、ユーザーの本棚をフォロワー数順やレビュー登録数順で紹介する「おすすめの本棚」、といったコーナーがある。
 ブック・アサヒ・コムで紹介されている書籍については、紙の書籍ならば「Amazon.co.jp」「セブンネットショッピング」「楽天ブックス」「紀 伊國屋書店BookWeb」で、電子書籍であれば「電子書店パピレス」「eBookJapan」「電子文庫パブリ」で購入できる。提携する書店は拡大して いく予定だ。
◎ブック・アサヒ・コム http://book.asahi.com/


◇本屋の未来と電子書籍の微妙な関係
(2011年8月10日 マガジン航 仲俣暁生)
http://www.dotbook.jp/magazine-k/2011/08/10/the_future_of_bookstores_and_ebooks/
 先月の終わりに東京・新宿で行われた《ベテラン翻訳家が語る「電子出版への道はどちらか?」シンポジウム》を聞いてきました。このイベントの告知記事 (翻訳家が電子出版について語るイベント)でも紹介されているとおり、ブルース・スターリングの翻訳などで知られる小川隆氏による、アメリカの電子出版事 情の解説が中心的な話題でした。
 他にも大森望氏、日暮雅通氏らを迎えた議論は、当然のことながら電子書籍の話題だけにとどまらず、国内外のリアルな出版事情にまで及びました。遠慮なく 固有名詞が飛び交うスリリングなシンポジウムでしたが、ここでそのすべてを再録するわけにはいかないので、当日の話から私が重要と感じたことをいくつか書 きとめておくことにします。
◎「出版は資本主義になじまない」
 前半の小川隆氏の話でもっとも印象的だったのは、「出版は資本主義になじまない」という冒頭の一言でした。それはどういうことか。すこし迂回することに なりますが、小川氏の発言意図を理解するためには、アメリカでここ数十年の間に起きた出版市場の変化を理解する必要があります。
 アメリカの出版統計をみると、本の形態として大きくわけて「ハードカバー」のほかに、「マス・マーケット・ペーパーバック」と「トレード・ペーパーバッ ク」があることがわかります。どちらもジャケット(カバー)のない装丁ですが、前者は細長い小ぶりの判型で廉価、後者は判型が大きく値段も高めなのが特徴 です。おそらく多くの日本人が「洋書のペーパーバック」として思い浮かべるのは、前者の「マス・マーケット・ペーパーバック」でしょう。
 歴史的に先に登場したのは「マス・マーケット・ペーパーバック」で1930年代のこと、「トレード・ペーパーバック」が登場したのは1950年代に入っ てからです。ちなみにその嚆矢がダブルデイ社の「アンカー・ブックス」で、これを立ち上げた編集者ジェイソン・エプスタインは、2004年にオンデマンド 印刷製本機、エスプレッソ・ブック・マシーンを開発するオン・デマンド・ブックス社を創設しています。
 「マス・マーケット」と呼ばれることからも明らかなとおり、前者のタイプのペーパーバックは大衆市場に向けて開発された商品で、空港やドラッグストア、 スーパーマーケットなどに置かれるのが普通です。こうした本をわざわざ「マス・マーケット」と断るのは、(現実はともかく建前として)本は文化財であっ て、「大衆消費財」ではない、という暗黙の前提があったからでしょう。
◎「モール文化」によって変質した書店
 小川氏によれば、1980年代以後、アメリカでは「モール」と呼ばれる複合型の大型商業施設を中心に、都市の中心部から郊外に脱出した中産階級による新 しいタイプの大衆文化が生まれてきます。大手書店チェーンが「モール」内に店を構えるケースも増え、「本は商品である」という考え方が徹底されていきま す。こうした「モールに入る本屋」では大量販売を前提にしたディスカウントが行われ、その影響もあって独立系書店が減少していく一方、大手書店チェーンの 間でも生き残りを賭けた戦いと、栄枯盛衰のドラマが演じられます。
 電子書籍と紙の本の併売をし、必死にアマゾンに対抗しているバーンズ・アンド・ノーブルや、倒産により姿を消すことが決まった全米第二の書店チェーン、 ボーダーズは、こうした熾烈な生存競争の生き残り組だったわけですが、結果的には第一位のバーンズ・アンド・ノーブルとアマゾンだけが残る結果になりまし た(このあたりの経緯は大原ケイさんによる「ボーダーズはなぜダメになったのか?」に詳しく書かれています)。そこに流れているのはまさに資本主義の論理 であり、小川氏が冒頭でした「出版は資本主義になじまない」という発言は、こうしたアメリカの出版市場の変容をふまえてのものと私は理解しました。
 アメリカにおける電子書籍ブームに、大手書店チェーンとアマゾンの長期に渡る戦いの第二ラウンド(あるいは最終ラウンド?)という側面があることは見逃 せません。日本では紙の本から電子書籍へ、という一足飛びの議論がされることが多いですが、その背景にある郊外化や人々のライフスタイルの変化、それらが 書店に与えている影響にはあまり言及されません。こうした中間段階の検討を抜きにして、いきなり日本にもアメリカと同様に「電子書籍の時代がくる」という ストーリーは語れない、という印象を強くもちました。
「電子書籍は小売店主導でないと根付かない」
 小川氏は続けて、アメリカにおける教養主義の崩壊や読書文化の変容を指摘していました。これらは日本でも同時代的に起きたことなので理解しやすいかもしれません。
 1980年代以後、アメリカでも学生が本を読まなくなったと言われ、それに危機感をもったクノップフ社の編集者ゲイリー・フィスケットジョンがトレー ド・ペーパーバックによる文芸シリーズ Vintage Contemporaries をはじめたエピソードを小川氏は紹介してくれました。このシリーズからはジェイ・マキナニーやブレット・イーストン・エリス、レイモンド・カーヴァーをは じめ日本でも知られる新世代の作家が登場しましたが、このシリーズも長期的にみると若い世代の読書離れをとめる大きな流れにはならなかったとのことです。
 こうした前提をふまえ、小川氏よりアメリカの電子書籍市場の現状報告がなされました。それによると、アメリカの電子書籍で売れているジャンルは圧倒的に 「フィクション」であり、販売数で全体の約6割を占めるとのこと。このうち主流はロマンス小説をはじめとする「ジャンル小説」だが、(おそらくファンタ ジーを含むであろう)「SF」も19パーセントと健闘しているほか、「クリスチャン・フィクション」と呼ばれる宗教小説も大きな比率を占めている。古典を 含む狭義の「文学」も2割程度を占めるが、プロジェクト・グーテンベルクなどのパブリック・ドメイン作品が数字を底上げしている可能性大。また「ノンフィ クション」は全体の1割にとどまる。いずれにしても電子書籍の読者は基本的に紙の本のヘヴィリーダー層であり、「ふだん本を読まない人はKindleでも 読まない」とのことでした。
 その他にもさまざまな話題が出ましたが、前半の結論を一言でいえば、「電子書籍は小売店主導でないと根付かない」。価格においても他の利便性において も、供給側の論理ではなく、利用者側の便宜を徹底的に優先しなければ受け入れられない。アマゾンのKindleがアメリカで成功したのは、そもそもアマゾ ンがネット書店(あるいは総合的な小売店)としてきわめて強力な存在だからで、Nookを成功させつつあるバーンズ・アンド・ノーブルも同様だというので す(こうした論旨のためか、この日はSonyのReaderはあまり話題になりませんでした)。
 書店(小売店)が主導権を握るアメリカの電子書籍プラットフォームに比べ、電機メーカーやキャリア、印刷会社が主導するプラットフォームが乱立する状況では、日本で電子書籍ビジネスが成功するかどうか未知数である、というあたりで前半が終了しました。
◎「小説の出版はビジネスとしては終わっている」
 後半は「文学賞メッタ斬り!」などでも活躍する翻訳家の大森望氏による日本の電子書籍と出版業界の概況からスタート。SFやミステリだけでなく、ハワー ド・ラインゴールドの『新・思考のための道具』などコンピュータ関連書の翻訳を手がけている翻訳家の日暮雅通氏もここから登壇しました。
 大森氏はまず、「日本の電子書籍元年は2010年ではなく、NECのデジタルブックが登場した1993年」と発言。その後も電子書籍のブームが再三にわ たり仕掛けられてきたにもかかわらず、いっこうに成功しない理由として、「メーカー主導でやっているかぎりはダメ」とバッサリ。出版社の側も定年間近の世 代は「新しいことはしたくない」のが本音で、電子書籍に積極的になれない構図を指摘しました。
 しかし電子書籍が成功しようとしまいと、既存の出版ビジネスそのものが危機に瀕していることは明らかです。大森氏によれば、初版3000〜4000部程 度の本は「冗談ではなく本当に売れていない。なかには返品が70%〜80%という本もある」。若い人のなかでは「単行本を買う」という習慣がなくなってお り、出版社も少部数の本を出版したがらなくなっている。そうである以上、作家が電子書籍でセルフパブリッシングする傾向は増えざるを得ないだろう、という 話になり、ブクログのパブー!から作品を「出版」している佐藤哲也氏の例などが紹介されました。
 現在のような電子書籍ブーム以前から、作家による「産地直販」的なプロジェクトとしてミステリ作家が主導した「e-Novels」などの前史があったこ とを大森氏は紹介。「さらに遡ればニフティサーブのシェアテキストというフォーラムもあったし、1990年代から電子書店パピレスも存在している。こうし た過去の経験からみると、現状のEPUBレベルの電子書籍だと、状況はあまり変わらないのではないか」と、いささか悲観的な見通しが示されました。
 他方、アメリカのSF界では、ファン投票によって選ばれるヒューゴー賞などのノミネート作品を、投票してもらうためにeBookなどで無償公開するケー スがあるとのこと。本当にあるのかどうか興味を持ち調べてみたところ、このようなサイトを発見。先日、洋書で買ったTed ChiangのThe Lifecycle of Software Objectsの全文がフリーテキストで手に入ったのは驚きました。SFのようにファンのコミュニティと作家や作品が密接につながっている場合、電子書籍 (フリーテキストを含む広義の)には大いに意味があると思われます。
 最後に小川氏は、「英米では電子書籍はすでに定着している。電子化によっていまの状況がさらに暗くなるということはない」と述べ、大森氏も「20年たっ てもまだここまでしかこないことにイライラしているだけで、電子書籍は唯一の希望の光。バックリスト(既刊本)が電子書籍で買えるようになれば、CDのと きのような買い替え需要が生まれるかもしれない」と発言。他方、日暮氏は「昨年のマスコミの電子書籍ブームは騒ぎすぎ。本は大判のコーヒーテーブルブック から文庫本まで、サイズも性格もことなる。紙とデジタルの本は棲み分けていくはずで、10年くらいはすったもんだが続くのではないか」と冷静な見通しを披 露して、シンポジウムは終了しました。
◎紙の本の流通にこそ新しい「プラットフォーム」が必要では
 このシンポジウムが終わってからしばらくして、たまたま手にとった本に、書店コンサルタントの能勢仁氏による『本の世界に生きて50年』(論創社)があ ります。『出版社と書店はいかにして消えて行くか』や『出版状況クロニクル』などの著作で知られる小田光雄氏がインタビュアーをつとめる「出版人に聞く」 シリーズの第五弾(過去の巻では元リブロの今泉正光氏と中村文孝氏、元盛岡さわや書店の伊藤清彦氏、流対協会長でもある緑風出版の高須次郎氏が登場)で す。
 能勢氏は高校の教員を経て、自身の一族が経営する千葉県の老舗書店・多田屋で25年間仕事をした後、平安堂書店に移ってフランチャイズ事業にとりくみ、 その後も出版社のアスキー、取次の太洋社と、出版流通の川上から川下まですべてを経験。その後、書店コンサルタントとして独立した方です。
 先のシンポジウムで小川氏がアメリカの事例として挙げていた1980年代に、日本でも書店の姿は少しずつ変わりはじめていました。日本における書店の変容を示す意味で象徴的なのが、能勢氏が1984年に多田屋から平安堂に移ったときの次のエピソードです。
 最初に驚いたのはフランチャイズの店長教育に際して、平野さん[引用者注:当時の平安堂社長]から「能勢さん、考えない店長を養成してくれ」といわれた んです。普通でしたら考える店長というところですが、それが逆だった。でもそれは金言かもしれないと思うようになりました。それらの店長は平安堂のシステ ムに従って動いてもらうのがベストであり、考えなくてもいい。ただ売れた分を自動発注する、それ以外にはクリーンネスと接客に力を入れればいい。これが考 えない店長でかまわない理由です。だから本部とシステムがしっかりしなければならない。
 「考えない店長を養成してくれ」という言葉が「金言」でありえたのは、この時期に異業種から書店経営に参入するフランチャイズ店が増え、「昨日までバスの運転手や肉卸店をやっていた人がいきなり書店の店長になる」という事態が発生したからです。
◎『本の世界に生きて50年』
 さらに、1996年に独立してから2000年ぐらいまでの書店コンサルティングの大半が「閉店」に関する依頼だったという話も衝撃的です。たしかにこの 時期に日本中で一年に1000軒程度のペースで本屋さんが廃業していき、全国で2万数千軒あった書店数は、いまや1万5000軒程度まで激減してしまいま した。
 この本の巻末には能勢氏が「新文化」で連載していた「消えた書店」という文章が付論として収録されています。これを読むと、郊外化の進展と商店街の地盤沈下、大手書店チェーンの地方進出などにより各地の「老舗書店」が消えていったプロセスがよくわかります。
 2000年にはアマゾンがネット書店として日本にも進出し、わずか10年の間に書籍流通における巨大な存在となる一方、2000年代には地方だけでな く、東京や京都といった大都市でも伝統ある書店が相次いで姿を消していきます。さらに大手書店チェーン上位の丸善、ジュンク堂、文教堂が相次いで同じ大手 印刷会社の資本傘下に入るという、これまでにない出来事が起きたのは記憶に新しいところです。
 ちょうど小田氏によるウェブ版の「出版状況クロニクル」も更新され、2011年7月の動向を詳しくレポートしています。今回はブックオフとヴィレッジ・ ヴァンガード、そしてイオングループの未来屋書店が突出した経常利益を叩き出している2010年の書店売上高ランキングのほか、東日本大震災が書店や出版 界へ与えた影響の大きさ、米ボーダーズの倒産などが話題として取り上げられていますが、どれひとつとっても真剣に検討すべき大きなテーマです。
 電子書籍の普及以前に、本と読者との接点である書店の世界では、大きな構造変化が起きている。こうした出版・書店業界の現状をみると、「電子書籍は将 来、何億円市場になるか」といった能天気な議論以前に、紙の本の出版流通システムの立て直しこそが喫緊の課題であるように思えてなりません。


◇電子書籍リーダーを全社員に持たせる講談社
http://ohnishi.livedoor.biz/archives/51275413.html
(2011年08月08日 大西 宏のマーケティング・エッセンス)
 社内が保守的だから、チャレンジが生まれないというのはよく経験することです。とくにミドル・マネージャーは、目の前の売上に対する責任がつねに問われ るために、よほど意識しないと社内からあがってくるアイデアや新しい企画を潰す、いわゆるアイデア・キラーや、チャレンジ・キラーになりがちです。
 社内から新しいチャレンジをしたいという声があがってきても、そんな夢みたいな暇なことを言ってないで、もっと売上につながる提案をしろ、もっと売上に つながる仕事をしろとなってしまうのです。さらに「失敗への道は善意で舗装されている」という格言があるように、リスクにチャレンジして失敗したら昇格に も響くよという忠告も生まれてきます。
 この問題は今に始まったことではありません。しかし今日のように大きく時代が変化してくると、なおさら気をつけたい問題です。
また業績が低迷すると、なおさら、短期的な視点での改善を強化し、リスクの発生する大きなチャレンジを避けようという負のスパイラルは働きがちです。
 講談社が、ソニーの電子書籍端末「リーダー」を1000台購入し全社員に配るそうです。社員の意識向上を図ろうというのですが、経営の側から見ても現場が保守的になり、動かないからでしょう。
 習うよりは慣れろで、きっとなかには電子書籍にもっと力をいれようという人が生まれ、また電子書籍のいい企画もそのような機運のなかからでてくる可能性 もあると思いますが、編集者の立場の人が、これだけ焦点となっている電子書籍を自主的に研究しようというのではなく、会社からリーダーが支給されるという のもなにかすっきりしません。
 それはともかく、読み方によっては電子書籍のほうが紙の書籍よりもはるかに便利であり、全社員配布でいい流れが生まれてくることを期待します。
◎講談社、全社員にソニー製「リーダー」配布:日本経済新聞:http://www.nikkei.com/news/headline/article /g=96958A9C889DE1E1E4EAE3EAEAE2E2E5E2EAE0E2E3E3869891E2E2E2


◇被爆体験 電子書籍で語り継ぐ
(2011年8月6日 NHK NEWS WEB)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110806/k10014736711000.html
 66年前に広島と長崎に投下された原子爆弾の恐ろしさを若者など幅広い世代に伝えようと、被爆者の詩や紙芝居を電子書籍にしてインターネットで配信する取り組みが始まりました。
 この電子書籍は、戦争体験を多くの人に伝えていこうと福岡県のIT企業が制作したもので、今月から3つの作品を配信しています。電子書籍は文字だけでな く画像や音声も伝えられるのが特徴で、このうち「二重被爆」は、広島と長崎で二度被爆し、去年、93歳で亡くなった山口彊さんが原爆の惨状を詠んだ短歌を シンガーソングライターの加藤登紀子さんが朗読した作品です。また、「原爆の落ちたヒロシマ」は原子爆弾で長男を失い、戦後、平和活動に力を注いだ升川貴 志栄さんの体験を基にした紙芝居で、広島市の原爆資料館に保管されている升川さんの絵に新たにナレーションがつけられました。電子書籍はインターネットで 1作につき85円で配信され、利用者は特定の端末でダウンロードして読むことができます。収益は全額、戦争体験を語り継ぐ活動などに寄付され、今後原爆だ けでなく、戦争体験に関係する作品も配信する予定だということです。制作した福岡県のIT企業「アイフリーク」の金城永典さんは「電子書籍を使えば安いコ ストで世界中の人に被爆体験を伝えることができる。戦争体験を語り継いでいる人たちを電子書籍で支援したい」と話しています。


◇講談社 電子書籍キャンペーンに成果 売上げ倍に
(2011年8月06日 アニメ!アニメ!ビズ)
http://www.animeanime.biz/all/11863/
 7月の東京ブックフェア会場でも講談社の電子書籍キャンペーンは各所で見られた
 講談社が7月1日から開始している、電子書籍、マンガの大型キャンペーンが大きな成果を出している。このキャンペーンは7月1日からスタートした「講談社 スタート! 夏☆電書」である。
 8月末までの新規配信タイトルと既存のタイトルを合わせて、一般書籍100タイトル、マンガ100タイトルの合計200タイトルをピックアップしてユー ザーにアピールする。これまでと異なるのは、電子書籍サイトそれぞれのキャンペーン企画でなく、講談社の名前を押すことで主要な大手書店が参加したこと だ。講談社コミックプラス デジタルコミックストアのほか、eBookJapan、Yahoo!コミック、TSUTAYA.com / eBOOKsなど全部で13の電子書籍書店が名を連ねる。
 書店横断型のキャンペーンは単行本や文庫、新書では珍しくないが、電子書籍では初の試みだ。その成果も注目されていた。
 その結果、キャンペーン前半、7月1日から末日までの講談社の電子書籍販売は大きく伸びた。7月の同社の売上高は前月比で108%増のほぼ倍となった。同社のキャンペーンが大きな効果を発揮しているようだ。
 講談社によれば、今回のキャンペーンは話題作を豊富に取り揃えた強力なラインナップが特徴だという。キャンペーン作品で実際に売上げが大きかったのは、書籍では『半落ち』(横山秀夫)が最も多く、『蒼穹の昴』(浅田次郎)がそれに続いた。
 一方、マンガでは1位が『宇宙兄弟』(小山宙哉)、2位『きみはペット』(小川彌生)、3位『好きっていいなよ。』(葉月かなえ)である。このほか、 『GIANT KILLING』(著者:ツジトモ/原案・取材協力:綱本将也)や7位『ジパング』(かわぐちかいじ)、『進撃の巨人』(諫山創)など青年マンガが強さを 発揮している。子供よりも若者というユーザー特性も伺われる。
 キャンペーンは電子書籍書店各社から好評と、講談社は今後の電子書籍展開に自信を深めている。
◎「講談社 スタート! 夏☆電書」キャンペーン http://natsuden.kodansha.co.jp/


◇業界初の電子書籍フェア「講談社 スタート! 夏☆電書」が絶好調。売上月間1位:コミック部門『宇宙兄弟』、文芸部門『NO.6』
(2011年8月5日 YOMIURI ONLINE)
http://www.yomiuri.co.jp/adv/enterprises/release/detail/00022409.htm
 国内最大級の電子書籍販売サイト「eBookJapan」(http://www.ebookjapan.jp/ebj/)を運営する、株式会社イー ブックイニシアティブ ジャパン(本社:東京都千代田区西神田2-5-2、代表取締役社長:小出斉)は、7月1日より開始したキャンペーン「講談社 スタート! 夏☆電書」の1ヶ月間の売上ランキングを発表しました。
 「講談社 スタート! 夏☆電書」キャンペーンは、講談社刊行の人気作品が毎週発売され、好評を得ているフェアです。電子書籍業界初の試みとして大手出版社の講談社が企画し、多 くの電子書店が一斉に参加するという、画期的な試みです。eBookJapanは2004年以来講談社から継続的に作品の配信許可を得ており、今回も全面 的に賛同して参加しています。
 eBookJapanサイトにおいて販売中の講談社作品の7月の売上ランキングを集計したところ、コミックの1位は『宇宙兄弟』(小山宙哉)、文芸の1 位は、『NO.6』(あさのあつこ)となりました。『宇宙兄弟』は現在「モーニング」で好評連載中の、宇宙飛行士を夢見る兄と宇宙飛行士になった弟の物 語。映画化も発表されたこの話題作は、現在紙の単行本の最新刊と同じ14巻まで電子書籍で閲覧可能です。『NO.6』は、現在アニメも放映中の話題の近未 来SFで、文庫版の4巻までが電子書籍で閲覧可能となっています。

・講談社コミック売上ランキング (2011/7/1〜2011/7/31 eBookJapan集計)
1 『宇宙兄弟』 小山宙哉
2 『ジパング』 かわぐちかいじ
3 『GIANT KILLING』 画:ツジトモ 作:綱本将也
4 『のだめカンタービレ』 二ノ宮知子
5 『彼岸島』 松本光司
6 『頭文字<イニシャル>D』 しげの秀一
7 『寄生獣』 岩明均
8 『Q.E.D.証明終了』 加藤元浩
9 『魔法先生ネギま!』 赤松健
10 『きみはペット』 小川彌生

・講談社文芸売上ランキング (2011/7/1〜2011/7/31 eBookJapan集計)
1 『NO.6〔ナンバーシックス〕』 あさのあつこ
2 『徳川家康』 山岡荘八
3 『空の境界』 奈須きのこ
4 『仕掛人・藤枝梅安』 池波正太郎
5 『蒼穹の昴』 浅田次郎
6 『女薫の旅』 神崎京介
7 『近世日本国民史』 徳富蘇峰
8 『宮本武蔵』 吉川英治
9 『三国志』 吉川英治
10 『薬屋探偵妖綺談』 高里椎奈

 また、eBookJapanでの講談社作品の7月月間売上は、「講談社 スタート!夏☆電書」のキャンペーンが牽引役となり、過去最高を記録。特に、その売上のうち、スマートフォン、タブレットからの売上がコミックで58%、 文芸では67%を占めており、新たなデバイスにおける電子書籍の普及を大いに推し進めました。
 「講談社 スタート! 夏☆電書」キャンペーンは、引き続き8/31まで実施されます。
 8月もコミックでは、『おおきく振りかぶって』(ひぐちアサ)、『聖☆おにいさん』(中村光)等、文芸では、『半落ち』(横山秀夫)、『田原総一朗Twitterの神々』(田原総一朗)等の人気作が毎週登場致します。

◎eBookJapanの主な特長
<世界最大の電子コミック保有数>
コミックを中心に約48,000冊の電子書籍を、高画質でお楽しみ頂けます。
<MacやiPadにも対応>
WindowsPC、Mac、iPad/iPhone/iPod touch、Android端末、Windows Phoneに対応し、オフラインでも楽しめます。
<トランクルーム機能>
トランクルームとは、当社がお客様用に提供するWeb上の本棚です。これにより端末の記憶容量を圧迫せず、端末故障時にも電子書籍を保護し、お好みの端末に自由に移動して読書ができます。


◇米Apple、iBooksアプリ上のEPUB電子書籍でテキスト朗読機能を使うテクニックを公開
(2011-08-05 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2636
 現地各電子書籍ニュースサイトの報道によるとApple社(本社:米国カリフォルニア州)が、同社のiPhone・iPad向け電子書籍ビューワーアプリ「iBooks」の電子書籍クリエイター向けに、朗読機能を搭載するテクニックを公開した模様。
 今回公開されたのは、iTunes Connect会員向けに提供されている「iBookstore Assets Guide」というドキュメントの最新版。EPUB専用のSynchronized Multimedia Integration Language (SMIL) であるMedia Overlayを固定レイアウト型の作品に追加することにより、テキストに連動して音声を読み上げ、対応する単語をハイライト表示することも可能とのこ と。
 なお、この朗読再生には、iBooksのVersion 1.3以降が必要。
◎Teleread.comの報道( http://www.teleread.com/epub/apple-explains-how-to-sync-narration-tracks-in-epub-files-for-ibookstore/


◇中国検索サイト大手Baiduが電子書籍端末ベンダーFanShuを買収、現地電子書籍市場へ本格参入
(2011-08-05 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2635
 米国の電子書籍ニュースサイト「The Digital Reader」によると、中国検索サイト大手の百度(Baidu)社(本社:中国・北京市)が電子書籍・電子書籍端末ベンダーFan Shu社(本社:同)の株式を40%取得した模様。
 Fan Shu社は電子書籍端末「Yambook」シリーズを中国国内で販売しており、電子書籍販売サイトも経営。PCとAndroid向け電子書籍閲覧アプリも提供しているとのこと。
 Baidu社は数週間前に中国の出版社と電子書籍販売で提携し、電子書籍販売ポータル「Wenku」も開設。電子書籍市場への本格参入を進めている。
◎The Digital Readerの報道( http://www.the-digital-reader.com/2011/08/04/chinese-search-giant-baidu-just-bought-an-e-reader-maker/ )


◇英国政府、デジタル時代に対応した著作権制度に向けての文書を公表
(2011年8月5日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18830
 英国政府は、2011年8月3日に、著作権制度を含む知的所有権に関する政策についての文書を公表しました。これは、政府の委託を受けたハーグリーブズ 教授らがまとめ2011年5月に公開されたレポート“Digital Opportunity”に対する政府の見解として示されたもので、レポートでの提案を受け、政府の今後の政策の方向性等が示されています。著作権制度に 関連するものとしては、著作権処理や情報提供を行う“Digital Copyright Exchange”の創設、著作権者が不明な孤児作品の利用に向けた取組み、データマイニング・テキストマイニングや図書館でのアーカイビング等の非商業 的利用に関しての著作権例外規定の拡大、等が示されています。これらについては、2011年秋から2012年にかけて取組みが始められる模様です。
◎The Government Response to the Hargreaves Review of Intellectual Property and Growth(英国政府の文書)http://www.ipo.gov.uk/ipresponse-full.pdf
◎Digital Opportunity(ハーグリーブズ教授によるレポート)http://www.ipo.gov.uk/ipreview-finalreport.pdf


British Library comments on Government’s response to Hargreaves Review(英国図書館 2011/8/3付けのプレスリリース)
http://pressandpolicy.bl.uk/Press-Releases/British-Library-comments-on-Government-s-response-to-Hargreaves-Review-50b.aspx


◇Time、全雑誌を電子書籍化へ――iPadやAndroidタブレットで購読可能に
(2011年08月04日 ITmediaニュース)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1108/04/news041.html
 米メディア大手Time Warner傘下のTimeは8月3日(現地時間)、同社が発刊する全21誌を年内にタブレット向けに電子化すると発表した。
 同社は現在、PEOPLE、TIME、SPORTS ILLUSTRATED、FORTUNEの4誌を、米AppleのiPad、米GoogleのAndroid端末、米Hewlett- Packard(HP)のTouchPad、米Next Issue Media向けに提供しているが、INSTYLEやREAL SIMPLEなどの残り17誌も追加するという。
 また、米Barnes & Nobleとも提携し、年内に同社のカラー版電子書籍リーダー「NOOK Color」向けにも定期購読および単独購読のサービスを開始する。
 同社の電子雑誌はこれまでに1100万回以上ダウンロードされており、数十万人もの紙の雑誌の定期購読者が無料で追加できるタブレット版の購読権を追加している。また、単独購入が60万部を超えたという。
 なお、米Wall Street JournalのAllThingsDによると、TimeはまだAppleの定期購読の新ルールに対応していないため、現在iPadでの定期購読が可能なのは紙の雑誌の定期購読者のみとなっている。


◇イースト、電子書籍「EPUB3コンテスト」優秀作品4点を公開
(2011年8月4日 asahi.com)
http://www.asahi.com/digital/bcnnews/BCN201108040010.html
 システム開発のイースト(下川和男社長)は、EPUBポータルサイト「epubcafe(イーパブカフェ)」で開催した「第1回EPUB3コンテスト」 選考結果を8月4日に公開した。受賞した4作品は、いずれも最新の電子書籍規格「EPUB3」を駆使したもの。作品は、総務省の電子出版環境整備事業 「EPUB日本語拡張仕様策定」に対応したApple Safari 5.1やGoogle Chrome 10以降で閲覧できる。ソース・プログラムも公開しているので、EPUB3の学習などに役立ちそうだ。
 「epubcafe」は、総務省の「新ICT利活用サービス創出支援事業」(電子出版環境整備事業)で、「EPUB日本語拡張仕様策定」を推進し、その成果を公開しているポータルサイト。
 イーストは、MicrosoftのWindows Azureを活用し、EPUB3に対応したEPUBファイル生成クラウドサービス「epubpack」を今年6月にスタートするなど、EPUBやクラウド ビジネスに積極的に取り組んでいる。下川社長は、「Windowsサーバーとインターネットを組み合わせたAzureをベースとしたビジネスを拡大させ る」としており、EPUB事業をこのビジネスの主要コンテンツの一つと位置づけている。
 「epubcafe」で公開している受賞4作品は以下の通り。
(1)村田真賞 ごんぎつね 川幡太一氏
 朗読とテキストをSMILで連動させ、読上げ部分が自動ハイライトする。テキストの任意の個所の読上げも可能。ブラウザで実装されていないインターフェイスはスクリプトで補うかたちで実現している。
(2)ユーザ賞 涼州詞 小川真樹氏
 漢詩を原文、書き下し文、繁体中国語、簡体中国語などさまざまな方法で記述した作品。とくにマークアップの確立していない漢文訓読を表現するための試行錯誤を評価する。他にもピンインによるルビ、縦横の混在するテキスト、割注など短い文書の中にさまざまな試みを行った。
(3)OnDeck賞 OnDeckインタビュー記事 大西 隆氏
 メディアクエリを利用して、デバイスの縦幅に応じた複数レイアウトを実現した作品。縦書きで制作された記事と横書きで制作された記事がある。それぞれのレイアウトが読みやすくつくられており、雑誌としての表現に可能性を感じた。
(4)epubcafe賞 珈琲新聞 Yuki.M氏
 HTMLとCSSで、複雑なレイアウトをもつ新聞の紙面を表現。固定レイアウトで、EPUBの特徴であるリフローに対応したつくりではないものの、縦書 き、段組、ウェブフォント、SVGなど、EPUB3の新しい表現を多く用いて作成したデザインは本格的なもの。(安藤章司)


◇スマートフォン&タブレット向け電子書籍が急成長 パソコン用サイトの売上を逆転
(2011.08.04 ガジェット通信 kyoko)
http://getnews.jp/archives/133651
 イーブック・イニシアティブジャパンは、2000年の創業以来初めて『eBookJapan』サイトの週間売上(7月25日〜31日)で、モバイル用サ イトがパソコン用サイトの売上を逆転しました。同社が『iPhone/iPod touch』用ブックリーダー『ebiReader』をリリースしたのは2008年11月のこと。当時の売上は微々たるものでしたが、2010年以降拡大 基調に入り、2011年には大幅な成長を遂げました。
 同社は、『iPhone/iPod touch』用ブックリーダー『ebiReader』を2008年11月にリリース。2009年6月には『iPhone/iPod touch』専用サイト、Windows phone(Windows Mobile)向け電子書籍サービス、『iPad』専用サイト、Android端末ブックリーダー、そして『iPad』ブックリーダー 『ebiReaderHD』を相次いでリリースしました。2010年度では、パソコン用サイトの売上が中心でしたが、ついに2011年度に大逆転が起きて います。
 2011年度7月月間のスマートフォン・タブレット売上構成は49.7%で、月間ではまだパソコンを逆転していませんが、8月以降は月間でも逆転して継 続的に伸びていくことが予測されています。この流れを受けて、同社では著作権者よりiOSおよびAndroid向け配信許可をいち早く取得。主要出版社か らの有力作品を中心に、iOS/Android向けに業界最多の4万5000冊をラインナップしており、年内には5万冊を超える見込みです。
 ハードウェアの普及とともに、電子書籍をスマートフォン・タブレットで読む傾向は、今後よりいっそう定着していきそうですね。


◇日立GP、Webアクセシビリティをサポートする「ZoomSight」SaaS版
(2011年8月4日 クラウドWatch)
http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/20110804_465235.html
 日立公共システムエンジニアリング株式会社(以下、日立GP)は4日、Webサイトのアクセシビリティをサポートする「ZoomSight」のSaaS版を2012年1月から提供すると発表した。
 ZoomSightは、Webサイトのアクセシビリティに配慮し、文字や画像のサイズ、色を変更することで、Webサイトを快適に閲覧するためのサーバーソフト。
 高齢者や弱視などの視力の低いユーザーがWebサイトを閲覧する際、文字のサイズが小さくて見づらい、背景が明るくて見づらい、文字だけの情報では理解するまでに時間がかかるなどの問題があった。
 これらを解決するため、クラウド版でも従来と同様に「表示サイズ変更」「画面カラー変更」「音声読み上げ」「ふりがな(ルビ)」の4つの機能を提供する。
 価格は月額4万円から。
◎プレスリリース http://www.gp.hitachi.co.jp/newsrelease/110804.html


◇電子書籍サービスで配信される雑誌、現在利用者は2.8%・今後利用希望は約1/4
(2011年08月04日 Garbagenews.com)
http://www.garbagenews.net/archives/1804188.html
 マイボイスコムは2011年7月27日、雑誌に関するアンケート調査結果を発表した。それによると調査母体においては、パソコンやモバイル端末などのデ ジタルツールで閲覧できる「電子雑誌」(電子書籍サービスで提供される雑誌)を利用している人は2.8%に留まっていることが分かった。また、現在利用し ていないものの、今後の利用意向を示している人はおおよそ1/4に達している(【発表リリース】)。
 今調査は2011年7月1日から5日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万2124人。男女比は49対51で、年齢階層比は10代1%・20代10%・30代27%・40代32%・50歳以上29%。
 可処分所得の減少や雑誌の質の変化、携帯電話・スマートフォンや携帯ゲーム機の普及など移動時の時間つぶしに適したツールの多様化で、雑誌のニーズは減 少している(【出版物の種類別売上の変化をグラフ化してみる】)。今調査母体でも雑誌を実際に購入している人の割合は半分を切り、過半数は「一か月に一冊 も雑誌を買っていない」と回答している。
 それでは紙媒体による雑誌のライバルとして普及しつつある、デジタル媒体をツールとした「雑誌」閲覧の傾向はどのような状態にあるのだろうか。今般の東 日本大地震・震災により、【週刊少年ジャンプ 3月14日発売号の漫画分をネットで特別無料配信】の話に代表されるように、配送ルートの混乱や印刷素材の供給不足、被災地の状況を鑑み、しばらくの間は 多種多様な方法で雑誌がデジタルメディア経由で提供された。恐らくは多分に実証実験も兼ねていたと思われるが、現時点ではほぼすべて通常スタイルに戻って いる。
 一方で、アマゾンジャパンをはじめとしたネット流通サイトや、個々の出版社ではいわゆる「デジタル立ち読み」のように一部をネット上からお試しで閲覧で きるようにしたり、冊子のバックナンバー部分を有料会員に公開するなど、雑誌(社)側は色々なアプローチで模索を続けている。
 今件項目ではそれらのうち、包括して閲覧できる電子雑誌(有料無料を問わず、電子雑誌配信サービス、電子書籍サービスを利用した雑誌の閲覧)の利用状況を尋ねている。
 今調査はインターネット経由のもののため、社会全体と比べれば多少なりともデジタル系の利用性向が高まる可能性があるが、それでも利用中との回答は 2.8%・約36人に1人の割合でしか無い。一方「今は使っていないが今後使いたい」とする意見は25.3%に達し、それなりに将来性のある状況なのが確 認できる。もっともそれでも7割は(現状では)使う気にならないと回答しているのも事実として認める必要がある。
 元資料では今項目の各選択肢の回答者の具体的意見が寄せられているが、そのうち「今後利用したい」「利用したいと思わない」人の意見を絡めると、
◎今後利用したい
・一読するだけの雑誌なら電子雑誌でも良い
・読みたいものがあれば。収録数が増えれば
・機動力が高く、便利そう
・無料か、定額制ならば
◎利用したいと思わない
・目が疲れる。本の実感が無い。紙モノは調べる時に便利。
・電池が減りやすい。
・切り抜きが出来ない。
・わざわざデジタル化で読みたい内容のものが収録されていない。
・通信料がかかる。
・雑誌くらいはアナログで良い。
といった具合になる。大体現時点での電子書籍の利点・問題点を網羅しているように見える。「物理的に存在する紙モノが良い」という意見はともかく、充電の問題や目の疲れ、そして何よりも「魅力的なコンテンツ」の絶対的不足が目立つ。
 欧米で浸透普及が進んでいる【日本語フォントに正式…対応米アマゾンで電子書籍リーダー・キンドルの新型登場。139ドルの廉価版も】で紹介したアマゾ ンのキンドルが早期に日本でも展開されれば、そして現状のように各種規格がバラバラに勢力を拡大しようと画策し、一般の読者からは「どれを使えば良いのか 分からないから、どれも使わない」「ばらばらだから特定規格の収録雑誌が増えない」とそっぽを向かれるような状態にならなければ、あるいは今般とは違った 「電子雑誌(書籍)」の普及状況が見られたのかもしれない。


◇なぜフェイスブックは電子書籍企業を買収したのか創業者はアップル出身、高い技術力が注目される
(2011.08.04 JB PRESS 小久保 重信)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/17579
 ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)最大手の米フェイスブックが、電子書籍の技術を手がける新興企業を買収したことが話題になっている。
 フェイスブックが電子書籍の事業に進出するのではという話題で持ち切りだが、実はそうではなさそうで、同社はこの企業の、双方向性に富んだユーザーインターフェース技術をサービスに取り込みたい考えのようだ。
 買収したのは、2010年に米サンフランシスコで創業したプッシュポッププレス(Push Pop Press)という企業。
 創業者の2人は米アップル出身の技術者で、「アイフォーン(iPhone)」や「アイパッド(iPad)」、マック(マッキントッシュ)の基本ソフト(OS)のユーザーインターフェースなどを手がけていた。
◎「次世代の電子書籍」と評価される
 同社は高い技術力を持っており、今年2月に開催されたあるカンファレンスで突如として注目されたが、それまではまるでステルスモードのように人目に触れずに開発が続けられていたと、フランス通信社(AFP)は伝えている。
 第1弾となった作品は、アル・ゴア元米副大統領の著書で、地球温暖化をテーマにした「私たちの選択(Our Choice)」。
 ゴア氏自身のナレーションや、図、写真、映像などがふんだんに使われたマルチメディアコンテンツで、アイパッドやアイフォーン向けアプリとしてアップルの モバイルアプリストアで販売されている。
ページ内で指を使って写真を拡大したり、写真の場所を地図上で表示したりできるなど、高い双方向(インタラクティブ)性が特徴で、次世代の電子書籍などと評価されている。
◎SNS内でコンテンツ事業拡大、グーグルの脅威に
 前述のようにフェイスブックは電子書籍事業に乗り出す計画はないという。しかし具体的にどのような目的でこの会社を買収したのかは明らかにしていない。 プッシュポッププレスのウェブサイトにも「我々の出版技術とアイデアをフェイスブックに統合する」と説明しているだけだ。
 これについて米ニューヨーク・タイムズは、「フェイスブックはここ数年、単なるSNSというよりはエンターテインメントへの展開を推し進めている」とし、「(今回の買収は)十分に理にかなっている」と報じている。
 例えば、フェイスブックは今年3月に米ワーナー・ブラザースと提携し、SNS内で映画配信の実験を始めて話題になった。このほか、米ジンガなどのソーシャルゲーム企業がフェイスブック内でサービスを展開しており、ユーザーはここで日々多くの時間を費やしている。
 これらエンターテインメント性の高いコンテンツを提供し続けることで、従来の広告収入とは異なる新たな収益源がもたらされるのではないかと記事は伝えている。
 今後、コンテンツビジネスを強化していくうえでプッシュポッププレスの技術は大いに役立つのかもしれない。フェイスブックとユーザーを奪い合う米グーグルにとっては無視できない動きと言えそうだ。


◇新入生全員にiPadを配布している名古屋文理大学がその教育利用効果を調査
(2011年8月4日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18818
 名古屋文理大学は2010年度より情報メディア学科の新入生全員にiPad(2011年度はiPad2)を無償配布していますが、iPadの教育利用効 果を調査して、その結果を発表したそうです。マイコミジャーナルの記事によると、調査対象はiPadを配布された学生95人で、その94.9%が 「iPad無償配布は良かった」、89.6%が「iPadで資料が配布されるのは便利」と回答したそうです。同大学では、iPadを紙やパソコンの代わり ではなく新しい情報端末として捉え、学習への利用を考えるべきとしているそうです。
◎新入生にiPadを無償配布した名古屋文理大学が利用効果を発表(マイコミジャーナル 2011/8/4付けニュース)http://journal.mycom.co.jp/news/2011/08/04/027/index.html


◇タブレット端末で激変する業界の最新動向と66機種の全仕様!:『世界の電子ブックリーダー調査報告書2011』 レポート販売開始
(2011/08/03 PRON WEB Watch)
http://www.pronweb.tv/release.php?code=4688
 マーケティング・リサーチ&コンサルティングサービスを提供するPLANiDEA LLC. (プラニディア合同会社) は、株式会社 インプレスR&Dによる調査レポート 『世界の電子ブックリーダー調査報告書2011』 の販売を開始しました。

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『世界の電子ブックリーダー調査報告書2011』 レポート販売開始
〜 タブレット端末で激変する業界の最新動向と66機種の全仕様! 〜
≫ 『世界の電子ブックリーダー調査報告書2011』 資料詳細・販売ページ
http://planidea.jp/cc/psrl20110803
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【資料概要】
 iPad、Kindle 3、nook color、GALAXYなど最新機種から業界を展望!タブレット端末で激変する業界の最新動向を徹底解説!
 アマゾン、アップル、グーグルなど米国での電子書籍の市場拡大が、国内にも波及し電子書籍市場が注目されています。また、電子書籍や電子コンテンツを読 むための電子ブックリーダー市場も、Kindleのような専用端末だけでなく、iPadをはじめとするタブレット端末の躍進により業界は大きく変化してお り、モノクロの電子ペーパーを採用する製品が低価格化や撤退を余儀なくされる一方で、iPadに続く形で登場したタブレット端末の激しい競争が展開されて います。
 今後は電子ペーパーのカラー化など先進技術を搭載した新勢力の台頭も予想され、コンテンツ提供者は、目まぐるしく変わるプレイヤーの動向を注視しながら電子書籍・コンテンツビジネスを構築していく必要にせまられています。
 本報告書 『世界の電子ブックリーダー調査報告書2011[タブレット端末で激変する業界の最新動向と66機種の全仕様]』 では、タブレット端末の躍進による電子ブックリーダーの概況と今後の予測、激変する業界動向を整理するとともに、(1) 電子書籍/コンテンツリーダー専用端末 (Kindle3など)、(2) 電子書籍も読める汎用端末 (iPad、GALAXY Tabなど)、(3) 特定用途 (教育コンテンツなど) 向けに端末を分類し、世界で市場に投入された66機種の全仕様を掲載しています。
 さらに、これから期待される最新技術を搭載した端末への展望や、国内・海外の電子書籍市場の概況、各フォーマットの特徴、配信ビジネスの仕組み、端末と 電子書店の関連まで網羅し、マルチデバイス・マルチスクリーン時代のコンテンツビジネスを考えるうえで参考になる資料を満載しています。
 本書は、2010年1月に発売され好評を得た 『世界の電子ブックリーダー調査報告書2010』 を大幅に改訂・増補した改訂版で、紹介されている機種数も、34機種から66機種と約2倍の端末の仕様についてまとめられています。
 本レポートは、ハードウェア・ソフトウェアメーカーや通信事業者の方々はもちろん、出版社の営業部門、経営企画部門、電子出版部門、電子書籍コンテンツ プロバイダー、DRMソリューション提供企業、新聞社、通信社など、電子書籍/コンテンツビジネスに携わるすべての人にとってお読みいただけます。皆様の ビジネスにお役立てください。

【『世界の電子ブックリーダー調査報告書2011』 のポイント】
■ タブレット端末躍進による世界の電子書籍リーダーの最新動向!
■ ヨーロッパ/米国/日本/韓国/中国/台湾の電子書籍市場と業界動向!
■ 電子書籍/電子コンテンツリーダー代表機種、最新機種を解説!
■ 世界の電子書籍/コンテンツリーダー66機種のスペック一覧表を掲載!
■ 電子書籍フォーマット/DRM暗号化/配信の仕組み/電子書店の解説も!
■ 電子ペーパーを取り巻く環境、カラー液晶など技術的な課題にも言及!
■ 期待される将来の端末、CES2011のレポートも収録!

【『世界の電子ブックリーダー調査報告書2011』 の構成】
【第1章】 電子書籍/コンテンツリーダーの定義と特徴
電子書籍/コンテンツリーダーの定義を行い、ほかのデバイスとの違いをまとめています。また、「コンテンツ提供者に役立つ機能」 や 「液晶と電子ペーパーの違いで何が変わるのか」 といったデバイスの具体的な特徴を解説しています。
【第2章】 世界の電子書籍と業界の動向
世界の電子書籍/コンテンツリーダーを取り巻く状況を解説しています。ヨーロッパ、米国、日本、韓国、中国、台湾の電子書籍市場と業界の動き、また、iPadのようなタブレット端末の躍進による世界動向の変化と今後の予測をまとめています。
【第3章】 端末の見極め要素とスペックの読み方
同じコンテンツを液晶、電子ペーパー、紙で表示し写真で比較するなど、端末による機能や特徴の違いなどを踏まえつつ、要素技術 (表示パネルやタッチスクリーンなど) やスペック (解像度や画素数など) の読み方を具体的に解説しています。
【第4章】 電子書籍/コンテンツリーダー専用端末
2010年後半〜2011年初めにかけて代表する電子書籍/コンテンツリーダーについて、「端末スペック」 「利用可能なコンテンツ」 「対応フォーマット」 などを含めて具体的に解説しています。ここでは、「アマゾン Kindle3」 「バーンズアンドノーブル nook color」 「ソニー Reader Pocket Edition PRS-350」 など、電子書籍/コンテンツリーダーとして世界で発売されており、購入もしくは知っておく価値のあるものについて解説しています。
【第5章】 電子書籍も読める汎用端末と特定用途端末
「アップル iPad」 や 「サムスン GALAXY Tab」 など世界で発売されている端末で、電子書籍/コンテンツリーダーに使える製品を汎用端末として紹介しています。また、見開き対応のデジタル教科書端末など、特定用途向けの端末も紹介しています。
【第6章】 期待される将来の端末とCES2011レポート
世界初のカラーイーインク端末や折りたたみ端末など発売前の未確定端末と、2011年1月6日〜9日に米国ラスベガスで開催された世界最大規模の家電見本市、CES (Consumer Electronics Show) 2011のレポートを収録しています。
【第7章】 フォーマットとDRM、配信の仕組み
電子書籍/コンテンツリーダーに使われるコンテンツのフォーマットとして、 「MOBIPOCKET (MOBI)」 「AZW」 「EPUB」 「HTMLおよびXHTML」 「PDF」 「XMDF」 「次世代XMDF」 「.BOOK (ドットブック)」 などについて、その特徴を解説しています。また、配信の仕組みと電子書店についても端末との関係を軸に解説しています。
【第8章】 電子ペーパーを取り巻く環境と課題
電子書籍/コンテンツリーダーで主に使われている 「電子ペーパー」 について、最新技術とそのプレイヤーの動向、将来像を解説しています。
◎販売ページURL :http://planidea.jp/cc/psrl20110803


◇日経BP、3分で読めるスマホ向け電子書籍シリーズ創刊
(2011年8月2日 exciteニュース)
http://www.excite.co.jp/News/it_biz/20110802/Markezine_14196.html
 日経BP社は2日、スマートフォン向け電子書籍市場に本格参入し、ビジネスパーソン向けの電子書籍「日経トレンディデジタル新書 3分シリーズ」を新創刊した。
 日経BP社は、ビジネスパーソン向けの電子書籍「日経トレンディデジタル新書 3分シリーズ」を創刊。Android端末とiPhone/iPad/iPod touch向けに「日経トレンディ 電車の中でサクサク読める 3分フェイスブック」と「日経トレンディ 会社が変わる! 3分ツイッター新仕事術」(各450円)の2冊を同時発売した。
◎忙しいビジネスマンも、スマートフォンでサクサク読める
 「3分シリーズ」は、日経トレンディがコンテンツを新規制作し、スマートフォン向けにレイアウトを全面的に見直した、新書スタイルのオリジナル電子書 籍。スマートフォンの小さな画面でも読みやすく、電車の中やちょっとした空き時間でもサクサク読める「スマートフォン新書」だ。同書籍のAndroid版 は、Androidマーケットでアプリとしても購入できる。今後はNTTドコモの電子書籍ストア「2Dfacto」、日経BP社の電子書籍ストア「日経 BPストア」Android版などでも発売する。


◇米有名誌「Consumer Reports」が電子書籍端末を特集、トップ評価はBarnes & Nobles社「Nook Simple Touch」
(2011-08-03 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2624
米国の消費者保護NPO団体Consumer Union(本社:米国ニューヨーク州)は今月、同団体が毎月発行する商品比較雑誌「Consumer Reports」の最新号で、電子書籍・タブレット機器特集を掲載した。
 Consumer Reportsは消費者保護をモットーに、話題の市販商品を分野別に徹底比較する歴史ある雑誌で、とくに辛口批評で有名。現在発売されている9月号では電 子書籍・タブレット機器特集が掲載され、電子書籍端末部門ではBarnes & Nobles社(本社:同)の「Nook Simple Touch」がトップ評価となった模様。以下、「Amazon Kindle 3G + WiFi」が2位で、「Sony Reader PRS-950C」が3位だった。【hon.jp】
◎Consumer Reportsの記事案内ページ( http://www.consumerreports.org/cro/magazine-archive/2011/september/electronics-computers/tablets-e-book-readers/overview/index.htm )


◇Facebook、電子書籍出版のPush Pop Pressを買収
(2011年08月03日 ITmediaニュース)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1108/03/news021.html
 米FacebookはiOS向け電子書籍プラットフォームを手掛ける米Push Pop Pressを買収した。Push Pop Pressが8月2日(現地時間)、自社サイトで明らかにした。
 Push Pop Pressは2010年創業のニューヨークに拠点を置く非公開企業。創業者は米Apple出身で、iPadやiPhoneなどのiOS端末向けの電子書籍 アプリを簡単に制作できる出版プラットフォームを開発していた。このプラットフォームはプライベートβ版だが、アル・ゴア氏の著書「OUR CHOICE」(邦題は「私たちの選択)の電子版をiOSアプリとしてApp Storeで販売している(価格は日本円で450円)。同書は紙の書籍の単純なデジタル化ではなく、豊富な動画や音声での説明が盛り込まれている。
 同社サイトには「われわれは、これまで学んできた出版技術を含むすべてを、世界最大のブック、Facebookの設計を助けることに使うことにした」と あり、「Facebookは電子書籍出版をスタートする計画はないが、Push Pop Pressのアイデアと技術がFacebookに統合されることで、ユーザーはコンテンツをより豊かな方法で共有できるようになるだろう」としている。
 「OUR CHOICE」のApp Storeでの提供は続けるが、その収益はゴア氏が創設した温暖化対策プロジェクト「The Climate Reality Project」に寄付する。今後新たな出版の計画はなく、出版プラットフォームの開発は中止し、公開もしないという。


◇電子図書館実証実験、札幌市中央図書館でも実施へ
(2011年8月3日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18812
 2011年8月3日に、札幌市中央図書館が、10月から開始する同館の電子図書館実証実験への市民モニターの募集について発表しています。実証実験で は、「『電子図書館』利用実験」として、市民モニターの自宅パソコンからの実験参加のほか、政令指定都市の公共図書館では初めての試みとなる、タブレット 型端末の貸出も行われるようです。また、「電子書籍調達実験」では、札幌を中心に北海道内の出版社に呼び掛け、出版社の参加しやすい「電子図書館」の在り 方を検証するようです。その他にも、「地域資料の収集および電子書籍化実験」や「『電子図書館』を利活用した『学び』『調べ』支援実験」も行われるようで す。
◎電子図書館実証実験パソコンモニター募集のお知らせ (札幌市中央図書館 2011/8/3付けのニュース)http://www.city.sapporo.jp/toshokan/info/system110728.html


◇英国図書館(BL)、iPadアプリでの公開資料を約45,000点に拡大
(2011年8月3日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18809
 英国図書館(BL)が2011年6月に公開したiPad用アプリ“British Library 19th Century Books”で利用できる資料が追加され、現在約45,000点が閲覧できるようです。BLが8月2日のプレスリリースで発表しています。この “British Library 19th Century Books”は、BLの所蔵する19世紀発行の資料を閲覧できるiPad専用のアプリで、BLは2011年末までにこのアプリを通じての資料提供を約6万 点にまで拡大する予定のようです。
◎45,000 Books to Browse at Your Leisure: BiblioLabs and the British Library Launch 19th Century Historical Collection App for iPad (British Library 2011/8/2付けのプレスリリース)
http://pressandpolicy.bl.uk/content/Detail.aspx?ReleaseID=1290&NewsAreaID=2


◇新たなSonyの電子書籍リーダーFCCに到達
(2011年08月02日 eBook USER Sovan Mandal,Good e-Reader Blog)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1108/02/news028.html
 「PRS-T1」というソニーの新しい電子書籍リーダーが、Amazon陣営に切り込むためのデバイスであるとするなら、機能面でも価格面でもかなり似通ったものになるのではないだろうか。
 ソニーは新しい電子書籍リーダーを隠し持っており、そのデバイスはすでにFCCを通過している。しかし、FCCの審査を待つ間、たいていさまざまなこと はなぞめいており、最新のソニーの電子書籍リーダーも例外ではない。よって、われわれが現在FCCのリストで「PRS-T1」と呼ばれる電子書籍リーダー について知っていることはほとんどない。また、デバイスは802.11n Wi-Fi機能を搭載しており、電子書籍リーダーがソニーのブックストアからただ書籍をダウンロードするよりずっと多くのことを提供すると多くの人が信じ るようになった。
 新たなソニーの電子書籍リーダーはメール、動画およびビデオの再生機能とWebブラウザのような機能を備えているかもしれない。しかし、モデル名のTは デバイス上のタッチスクリーンインタフェースに関係しているのではないかといった単なる推測もある。以前からソニーはAmazon Kindleと直接競合する電子書籍リーダーを用意するかもしれないとうわさされていた。よって、PRS-T1はソニーが電子書籍リーダー戦争のまさに Amazon陣営に切り込むためのデバイスであれば、確実に150ドルを目標にするかそれより低価格でなければならない。また、デバイスが戦略的価格の電 子書籍以上の何かを提供するのであれば、Barnes & NobleのNook Colorのようなそのセグメントの競合製品が確実に懸念すべき何かを備えている。
 いずれにしても、電子書籍リーダーは8月に発売される予定なので、それが動作しているのを目にするまで、長く待つ必要はない。


◇電子ジャーナルをタイトル単位で契約するのはビッグディールより得か? 英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)が判定ツールを開発
(2011年8月2日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18806
 英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)が電子ジャーナルのビッグディール契約の妥当性を判定するツールを開発し、RLUK加盟館向けワークショップ で披露したそうです。このツールでは、各ジャーナルの価格情報と利用統計を利用し、ビッグディール契約と、ジャーナルをタイトル単位で購入して足りない分 をドキュメントデリバリーサービスで補う方法と、どちらがよりコストを削減できるかを判定するものだそうです。少数の機関でこのツールをテストしたとこ ろ、ダウンロードされた論文の大半は少数のジャーナルで、他にいくらかのジャーナルが散発的に使用されていたという結果だったそうで、タイトル単位の購入 のほうがビッグディールより安上がりになる可能性があると指摘されています。
 なお、RLUKは2010年11月、出版社が価格を下げないかぎり今後はビッグディールを維持しない旨の声明を出しています。
◎Press Release: RLUK Develops Journal Subscription Analysis Tool (RLUK 2011/7/28付けニュース)  http://www.rluk.ac.uk/content/press-release-rluk-develops-journal-subscription-analysis-tool


◇「行政こそが使うべき」 佐賀県武雄市、公式ページのFacebook移行完了
(2011年08月01日 ITmediaニュース)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1108/01/news100.html
「行政こそがFacebookを活用して市民とのつながりを強化していくべき」──佐賀県武雄市の公式ホームページが同市のFacebookページに一本化された。
 武雄市が公式ページの移転に合わせて開いた記者会見では、スクリーンに移転へのカウントダウンが映し出された
 佐賀県武雄市は8月1日正午、市の公式ページをFacebookページに完全移行した。
 8月1日18時時点で、旧公式ページのURL(http://www.city.takeo.lg.jp/)にアクセスすると、同市のFacebook ページにリダイレクトされるようになっている。また市長の部屋などのコンテンツのURLにアクセスすると、「武雄市役所ホームページはFacebookに 移転しました」という告知が表示されるようになった。
 移転後のFacebookページは内容を一新し、「観光情報」や「たけおの食育」などのコンテンツを新設。全コンテンツは市の旧公式サイトのサーバから ページ埋め込み型リンク(iFrame)で表示されるようになっており、「万が一Facebookのサーバが停止しても、市のデータが消えることはない」 (移行作業を担当したSIIISの杉山隆志社長)という。
 また、ネットでも心配する声が多かったというFacebookページのアクセシビリティについて、SIIISの杉山社長は「文字の表示を大きくすることにも対応したほか、『JAWS』などの音声読み上げソフトにも問題なく対応している」とした。
 武雄市の樋渡啓祐市長は、「Facebookの『いいね!』ボタンやコメント機能によって、市の各施策に対する市民の反応が目に見えるようになった。ま た、HTMLなどを打つ必要なく、全職員が市民のコメントに対してレスポンスできるようになった。行政こそがFacebookを活用して市民とのつながり を強化していくべきだ」と話している。
 移転に合わせ、東日本大震災被災者にFacebookページ上で募金できる「募金ページ」を設けた。クレジットカード決済によって1口=500円で募金ができるほか、被災地への応援メッセージを送れるようになっている。


◇日本IBM、国立国会図書館の全文テキスト化システム・プロトタイプを開発
(2011年8月1日 RBB TODAY)
http://www.rbbtoday.com/article/2011/08/01/79498.html
 日本アイ・ビー・エムは1日、国立国会図書館が蔵書の大規模デジタル化作業の一環として実施した全文テキスト化システムプロトタイプ構築事業において、全文テキスト化システムのプロトタイプを開発したことを公表した。
 日本語は、ひらがなやカタカナに加え、多数の漢字(常用漢字2,136文字、旧字・異体字等を含め約10,000文字)を用いて表記されている。また、 ルビ、縦横書きの混在など、表現も多様である。そのため、デジタル処理による全文テキスト化の実現が困難であった。今回のプロトタイプは、この様な日本語 特有の問題を解消し、明治以降の各年代の日本語書籍の全文テキスト化作業の効率化を目指したものとなっている。
 このプロトタイプは、「共同校正機能」(共同文字校正、共同仕上げ校正)、「共同構造化機能」(読み上げ順序修正、構造情報付与)の2つの機能を中心と したものになっている。共同校正機能では、Webブラウザ経由で多数の文字校正者が同時に作業を行うことを可能にし、光学式文字認識(OCR)の精度向上 も実現した。共同仕上げ校正インターフェイスでは、あらかじめ校正された結果を原本の画像上に表示したり対比させることができ、共同文字校正担当者からの 申し送り個所は赤枠で強調表示される。
 「共同構造化機能」では、読み上げ順序を一筆書きで表現しドラッグ・アンド・ドロップ操作のみで修正を可能にする技術を採用。同時に、HTMLやXML といった記述言語の知識がなくても構造化をおこなうことができるインターフェイスを搭載した。また、読み上げ順序、見出し、本文、目次、図、表、注釈、 ページ番号といった構造情報を自動的に推論し、構造化担当者にガイドを提示する機能なども提供する。
 プロトタイプ・システムには、2008年にIBM東京基礎研究所が開発した、一般のユーザーと視覚障がいをもつユーザー、アクセシビリティの専門家など がインターネット上で協働し、Webページのアクセシビリティを向上させる「Social Accessibility」のコンセプトが応用されており、多数かつ多様な作業者がWebブラウザ経由で同時に協調して作業を行うことを可能にしている という。また、IBMハイファ研究所が欧州連合と進めている大量の歴史的資料のデジタル化プロジェクト「IMPACT」(IMProving ACcess to Text)の一環として開発された、操作を繰り返すことで生産性を向上させる“協調型文字校正技術”が採用されている。《冨岡晶》


◇iPad用アプリ「武雄市MY図書館」が「マイコミ スマートフォンアワード2011」の大賞に
(2011年8月1日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18796
 2011年7月29日に、毎日コミュニケーションズが開催した「マイコミ スマートフォンアワード2011」において、佐賀県武雄市のiPad用アプリ「武雄市MY図書館」が同アワードの第1回の大賞に決定したようです。なお、 「マイコミ スマートフォンアワード2011」とは、iOSとAndroidの両OSを対象に、優れた製品・アプリケーション・サービスに賞を贈呈するというもののよ うです。
◎武雄市MY図書館 http://www.takeo-mylib.jp/
◎マイコミ スマートフォンアワード2011、大賞は『武雄市MY図書館』に決定! (iPad iPhone Wire 2011/7/29付けの記事)http://if.journal.mycom.co.jp/news/2011/07/29/009/


◇メディアファクトリーの人気アプリに学ぶ:電子出版は第2フェーズへ――電子書籍の売り上げを最大化する方法とは
(2011年08月01日 eBook USER)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1108/01/news005.html
 電子書籍は本当に採算性のあるビジネスなのかをコンテンツプロバイダーが暗中模索する中、ACCESSが発表した電子出版プラットフォーム 「ACCESS Digital Publishing Ecosystem」が、既存の電子出版とは何が異なるのか、そしてその差異は今後の電子書籍ビジネスで重要な要素なのかを考える。
 「電子書籍元年」と呼ばれた2010年。iPadに代表されるタブレット端末やスマートフォンの急速な普及と、それに併せるようにさまざまなプレイヤーによって電子書籍ストアがサービスとして立ち上がったことで、電子書籍の認知度は飛躍的に向上した。
 2011年に入ると、紙の刊行物と比較すればまだ絶対数は小さいが、小説、ライトノベル、コミック、雑誌など多様な出版物の電子化も進みつつあり、コン テンツの供給も進んでいる。また、複数の調査機関も同市場の成長率を総じてポジティブに評価しており、順風満帆なように映る。
 そんな中、この4月に発表されたACCESSの電子出版プラットフォーム「ACCESS Digital Publishing Ecosystem」は、電子出版を再定義しようとしている。以下では、人気の作品を次々生み出す大手コンテンツプロバイダー、メディアファクトリーにお ける採用事例を交えながら、コンテンツプロバイダーにとってこのソリューションがどのような価値を持つのかを紹介しよう。

◎電子書籍の盛り上がりと従来の電子出版の抱える問題点の説明
 今や全世界で2億台を超える一大プラットフォームと化したiOSデバイスを有するApple。2010年にiPadが国内でも販売されると、このプラットフォームを重要なターゲットデバイスととらえた各社の電子書籍ビジネスは加速した。
 Appleが提供している電子書籍ストアサービス「iBooks Store」が日本で提供されていないことや、権利周りの複雑性をDRMでラッピングしようとした結果、作品ごとに個別の電子書籍アプリとして提供する、 いわゆる「単体の電子書籍アプリ」が初期には数多く登場した。
 しかしその後、Appleはアプリの審査を厳格化、単体の電子書籍アプリは基本的に審査をパスしなくなり、変わって「ストア型」と呼ばれる電子書籍アプ リにトレンドが移行する。ストア型の電子書籍アプリは、電子書籍販売サイトがアプリになったようなもので、作品をアプリ内で購入してライブラリ化しながら 閲覧は内蔵のビューワで行う。さらに最近では購入情報などをクラウド側で持つことで、複数の端末で同じように閲覧できるようになってきている。
 ある版元の作品だけを扱う書店よりは、さまざまな版元の作品が並ぶ書店の方が大多数のユーザーには便利だが、電子書籍市場では前者の形態のアプリが数多 く登場し、アプリ間でコンテンツを渡すようなこともできないため、結果としてはアプリが乱立してしまっている。さらに、Androidのような新たなター ゲットの登場や、EPUB3.0に代表されるファイルフォーマットの動きなどもそこに加わり、コンテンツプロバイダーは確固たる成功の方程式を見いだせず にいる。

◎ACCESSの提供する電子出版プラットフォームの紹介
 そんな中で発表されたACCESS Digital Publishing Ecosystemについて、ACCESSのフロントエンド事業部 Business Development担当マネージャーの戸上貴夫氏は、「コンテンツプロバイダーの電子出版を支えるプラットフォーム」だと説明する。以下は、 ACCESS Digital Publishing Ecosystemを図で示したものだが、複数のシステムで構成されたソリューションであることが分かる。
 ACCESS Digital Publishing Ecosystemでは、電子書籍アプリと同様、アプリケーションでコンテンツを提供する。しかし、その中身は大きく異なり、電子書籍だけでなく、動画や 音声、さらに、おおよそWeb上で提供されるようなコンテンツ形態を1つにまとめて提供できる。EPUB 3.0や次世代XMDFといった最近の電子書籍のファイルフォーマットでは動画などもサポートされ、電子書籍の中でこうしたコンテンツを埋め込んで提供で きる流れが生まれつつあるが、ACCESS Digital Publishing Ecosystemはその概念を拡張し、作品ごとのポータルアプリのようなものを提供しようとするものだといえる。
 このため、メディアミックスで展開されているような作品との相性は非常によい。作品の熱心なファンであれば、作品に関連するものも併せて楽しみたいと思 うのは自然である。刊行作品を横並び――リアルの書店で言えば平積み――で提供しているストア型の電子書籍アプリは、作品との“出会い”の可能性を提供し てくれるが、すでに気に入った作品があるユーザーは、作品に関するコンテンツを深掘りできるようなものを欲する。そうしたニーズに刺さるアプリを提供して いけるのがACCESS Digital Publishing Ecosystemなのだ。

◎メディアファクトリーはなぜACCESS Digital Publishing Ecosystemを選択したのか
 ACCESS Digital Publishing Ecosystemの具体的な活用事例も紹介しよう。このソリューションの価値をいち早く気がついて採用を決めたのが、出版社の株式会社メディアファクト リーである。同社のライトノベルレーベルである「MF文庫J」からは多数の作品がアニメ化されるなど、メディアミックスの巧みさで今存在感のある出版社 だ。
 メディアファクトリーは2011年4月、ACCESS Digital Publishing Ecosystemの発表と合わせる形で、「緋弾のアリア」「まりあ†ほりっく」「殿といっしょ」といった作品のアプリを配信した。
 実際に「緋弾のアリア App」を立ち上げてみると、ライトノベルやコミック、プロモーションビデオ、壁紙、ミニゲームなどが用意されている。ライトノベルやコミックは最大 100ページ超を無料閲覧できることに加え、アプリ内課金の仕組みを利用して購入できるようになっており、そのほかのコンテンツは無料で楽しめるように なっている。
 折りしも、これらの3作品は2011年4月からテレビアニメ化されたこともあり、アプリのリリースは絶好のタイミングだったといえる。しかも、これまで にないタイプのアプリだったこともあり、ファンを中心に話題を集めた。電子書籍を読んで作品のファンになる人もいれば、アニメを見てファンになる人もいる だろう。そうしたファンにほかのメディアへの導線を用意できるこのアプリは、ストア型の電子書籍アプリとは一線を画しているといえる。
 メディアファクトリーでこれらのアプリのリリースを手掛けたデジタルメディア局 コンテンツ企画部企画グループ/モバイルグループ グループマネージャーの宮木良磨氏は、ACCESS Digital Publishing Ecosystem採用までの流れを次のように説明する。
 「メディアファクトリーでは、iPadが国内で販売開始されて間もない2010年5月に、シリーズ累計300万部を突破した『ダーリンは外国人』という 書籍をiPad向けに配信しました。ACCESSの製品を利用して配信したのですが、iPadが国内発売される前からiPadのソリューションを提供して いたACCESSには、技術力とスピード感があると感じていたので、信頼していました」と、ACCESSの技術力を宮木氏は高く評価していたことを明か す。
 一方で、「私たちは『i文庫HD』も高く評価していた」とも話す。i文庫/HDとは、渚技研が提供しているiPhone/iPadで人気の電子書籍リー ダーアプリだ。ビューワは電子書籍の読書体験を大きく左右する重要な要素だが、ACCESSはこの渚技研と2010年9月に協業を発表、ACCESS Digital Publishing Ecosystemのビューワ部分にはi文庫/HDのノウハウが注ぎ込まれている。
 「iOS上でのコンテンツ配信を考えたときに、方法論は幾つかあるかと思いますが、そこでベースとなる技術力が最終的には重要な要素です。ソリューショ ン力の高いACCESSと、基礎のアプリケーションとしてのi文庫/HDが組み合わさる中で、何かできると確信していました」と宮木氏は当時を振り返る。
 宮木氏は4月にリリースされた3本のアプリについて、「ライトノベル、コミック、映像、インタビュー、ゲームといった作品の世界観を楽しめる幾つかの要 素を1つのアプリに凝縮し、それを無料で提供したときの効果を実証したかった」とリリースの意図を振り返る。そして、それらが思わぬ反響を呼んだことに、 喜びを隠さない。
 App Storeのレビューは厳しいものが多い中、これらのアプリについてはその多くが好意的なものだった。テレビアニメとの相乗効果もあったといえるが、それでもApp Storeのランキングで長期間上位にライクインしたことは確かな手ごたえだった。
 メディアファクトリーはACCESSの技術力を高く評価しているが、一方で、ACCESSもメディアファクトリーが持つ「作品をどう届け、いかに読んでもらうか」というノウハウに学ぶところが多かったと戸上氏は明かす。
 「例を挙げると、出版社様が考える電子書籍の読ませ方、言い換えればコンテンツの届け方のノウハウを、アプリのユーザーインタフェース(UI)に誠実に 反映していきました。後はパフォーマンスチューニングですね。ユーザーがストレスなく楽しめるよう、キャッシュとレンダリングのタイミングなど、ユーザー が意識できないレベルで作り込んでいきました」(戸上氏)
 電子書籍の時代において、「作品をどう届け、いかに読んでもらうか」をさらに追求しようとしているメディアファクトリー。今後の展開については、7月上 旬に別プロジェクトでリリースされた電子書籍ナビゲーションアプリ「ダ・ヴィンチ電子ナビ」のほか、7月からテレビアニメが放送開始された「まよチキ!」 のアプリをすでにリリースし、さらに8月には同社独自の電子書籍ストアを開設するという。この電子書籍ストアでは、同社のライトノベルレーベル「MF文庫 J」のほか、「月刊コミックジーン」「月刊コミックアライブ」「月刊コミックフラッパー」などの人気コミック誌で掲載されている作品を扱い、個別作品を深 く楽しむアプリとの両輪でビジネスを展開していこうと考えている。これすべてを支えるのが、ACCESS Digital Publishing Ecosystemだ。
 「ACCESS Digital Publishing Ecosystemはレガシーな環境を引きずっているソリューションではなく、一から考えたソリューションならではの強みがある。それが私たちには非常に魅力的」(宮木氏)
 作品のメディアミックスによって生じるさまざまなコンテンツをまとめて提供することで読者やファンに強く訴求するという方法自体は必ずしも目新しいもの でない。スマートフォンやタブレット端末が一般化する時代でそうした方法を実装するとACCESS Digital Publishing Ecosystemが生まれたということである。
 戸上氏はACCESS Digital Publishing Ecosystemの展望について、以下のように構想を明かす。
 「プラットフォームとしてACCESSがしていくべきこととして、すでに当初からサポートしていたiOSだけでなく、Androidのサポートも開始し ました。『緋弾のアリア』など3作品のアプリについてはAndroid版も提供しています。さらに、コンテンツ部分をクラウド上に配置し、複数の端末間で 共有するようなことも考えています」(戸上氏)
 さらに、電子書籍市場で注目を集めるEPUB 3.0のような新たなフォーマットに対してもいち早く対応を進める予定だという。宮木氏はコンテンツプロバイダーの視点から、「EPUB 3.0の解釈が各社バラバラで、それらは実装方式の違いになって現れてくるだろう、という印象。そのリスクがあるうちは、コンテンツの供給は緩やかでしょ う。選択肢の1つだとは考えていますが、ソリューションや外部環境含め、もう少し整備が必要かなと考えています」とまだ様子見の姿勢だが、ACCESSで は先んじて体制を整えつつある。
 「EPUB 3.0については、ACCESSとして標準によく準拠したEPUB3.0エンジン自体をリリースする予定でいます。もちろんそれだけでは今宮木さんがおっ しゃったような整備としては不十分だとも考えていて、アプリ側でやらないといけないところ、コンテンツの組版で考慮しなければならない点など、コンテンツ プロバイダー様と協力しながら、ガイドラインとなるものを整備していきたいと考えています」(戸上氏)
 コンテンツプロバイダーがEPUB 3.0にどのように向き合うかは温度差もあるだろうが、日本語の組版事情とWebkitなどのレンダリングエンジン、その両方の現場レベルの状況に精通しているACCESSの強みが発揮されることになるだろう。

◎まとめ
 電子書籍元年を経て多くのコンテンツプロバイダーが気付いたのは、電子書籍になったから本の中身がとたんに面白くなるわけではないということと、ユーザーへのアプローチの方法に工夫を凝らさなければならないということだった。
 さまざまなメディアで展開されているものをソースに、新しいパッケージングを提供することで、また違った需要や、これまでとは異なるコンテンツビジネス のモデルが可能になるかもしれない。ストア型の電子書籍アプリに続く、あるいはそれを補完するコンテンツデリバリーとして、ACCESS Digital Publishing Ecosystemは需要を伸ばしそうだ。


◇まもなく「日本を追い越す」米国の電子書籍市場:王者アマゾンを「いつもの顔ぶれ」が追撃
(2011年8月1日 日経ビジネスONLINE 海部 美知)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20110726/221682/?ST=world
 アメリカの電子書籍市場が順調に拡大している。
 アマゾンでは、既に電子書籍の販売数が紙の書籍を上回ったとされる。出尽くし感のある電子書籍リーダーでも、7月17日にグーグルの電子書籍販売サービ ス「Google eBooks」に初めて対応した電子書籍端末が、韓国のデジタル機器メーカーのアイリバー(iRiver)から発売された。
 日本では、大騒ぎの割になかなか普及の進まない電子書籍だが、米国ではなぜうまくいったのか。なぜいまだに、電子書籍端末が次々と出てくるのか。ここでちょっと振り返っておきたい。

◎スタートでは出遅れたアメリカの電子書籍
 電子書籍リーダーではアメリカで独走状態にあるアマゾンの「Kindle」が発売されたのは2007年11月のこと。しかし、電子書籍の試みはそれより はるかに早く、1990年代後半から複数のベンチャー企業が端末を発売。2006年にはソニーの「Sony Reader」が好意的なレビューを集めるなど、「胎動」は既に存在していた。2008年の電子書籍リーダーのリストというのが手元にあるが、主なものだ けでも8種類(Kindle含む)がリストアップされている。
 しかし、2007年時点の各種推計によると、当時のアメリカの書籍全体に占める電子書籍の比率はわずか0.2%にとどまっていた。これに対して同時期の日本の比率は2%あり、日本の方が「はるかに進んでいた」のである。
 当時は、なぜ「アメリカはダメなのか」についていろいろな説明がなされていた。いわく、「コンテンツの品揃えが悪い」「ダウンロードの仕方が面倒」「日 本と異なり、ユーザーの間でダウンロードして読むというスタイルが浸透していない」「アメリカの車中心のライフスタイルでは、オーディオブック(本を読み 上げて音声で聴くもの)の方が合っている」「紙の書籍が安価なため、電子版による価格減の魅力が少ない」などなど。「やはり紙の方が読みやすい」といった 意見も聞かれた。
 実は、円ドル換算レートにもよるが、現在でも日本の方が電子書籍の市場は大きい。米出版社協会(AAP)の調べによると、アメリカの2010年の電子書 籍売り上げは4億4130万ドル(約360億円)。一方、日本での同年の売り上げは、インプレスR&Dの調べによると、650億円だ(出所はこち ら)
 こうした日本の「電子書籍」の大半は、携帯電話向けのコミック。いわば、「非主流」のコンテンツを最適なニッチ・ユーザーに届けるためのルートとなっている。
 上記のような状況が続いていたため、Kindleの発売前には「うまくいかないだろう」との見方も多かった。しかしフタを開けてみたら発売後5時間で売り切れ、その後は端末も電子書籍コンテンツも順調に伸びている。
 Kindleがヒットしたのは、それまでの電子書籍端末と大きく異なっていたからにほかならない。先に挙げた「アメリカのダメな点」のうち、「コンテンツの品揃えが悪い」「ダウンロードの仕方が面倒」の2点を解消していたのである。

◎アマゾンのキンドルが成功した理由
 携帯ネットワークに常時接続する機能が内蔵され、パソコンに同期する必要がなく、購入した電子書籍を直接端末にダウンロードできる。ユーザー側で面倒な Wi-Fiの設定も携帯キャリアとの契約も月額アクセス料金も不要なので、ユーザーの心理的な敷居は大幅に下がり、「ダウンロードの手間」が大幅に省かれ た。
 これは、アマゾンが携帯キャリア(当初はスプリント、現在はAT&T)からネットワークの卸提供を受け、同社自身が「MVNO」として自由に料 金を設定できることで可能になった。このように、料金的にも使い勝手的にも、「ネット」の存在がユーザーからはほとんど見えない使い方を筆者は「透明な ネット」と呼んでいるが、その最初の本格的な例がKindleであった。
 また、アマゾンのスケールメリットを生かして、電子書籍そのものの品揃えが豊富である。既にアマゾンのアカウントを持っているユーザーにとっては、紙と電子書籍のどちらでも同じ程度の手間で買える「品揃え」となる。
 タイミングも良かったと思われる。Kindleが発売された2007年には、アップルがスマートフォンの「iPhone」を発売した。「アメリカのダメ な点」の3点目として挙げた「コンテンツをダウンロードして読むというスタイル」がその後アメリカで急速に浸透したのは、KindleとiPhoneが きっかけになったと考えていい。無線によるダウンロードというコンセプトが、両者の相乗効果で「話題」「流行」となり、ユーザーに急速に受け入れられて いった。
 背景には、遅れていた3G携帯ネットワークの展開がこの頃、ようやくアメリカ全土にほぼ行き渡ったことがある。携帯事業者が新ネットワーク対応端末への 切り替えを促進するために、新しいコンセプトの端末やそのためのサービスを積極的に取り入れるという、数年に一度の特異な時期に当たっていたことが大き かった。
 この後、多くの競合端末やサービスが登場した。Kindleと同様の機能や使い勝手を持つ「専用端末」としては、ソニーの「Reader」や大手書店 バーンズ・アンド・ノーブルの「Nook」などがあり、またiPhoneやiPadなどの多機能端末でも、Kindleのアプリを載せたり、アップルの iBookを利用するなどの方法で、電子書籍を読むことができる。
 2010年3月のAAPの発表によると、2011年2月の書籍販売全体の20%を電子書籍が占めるようになっている。また、アマゾンでは、同社の 2011年4月の売り上げのうち、紙の書籍を100とすると電子書籍が105となったと発表(有料の書籍のみの比較、無料のものを含めると電子書籍がもっ と多いと推測される)。アナリストは、アメリカの電子書籍売上の3分の2のシェアをアマゾンが握っていると推測している。
 2010年のアンケート調査によると、電子書籍用端末として最も多く使われているのはパソコンで、これにKindleが僅差で続き、圧倒的な強みを見せている。
 「ダメな点」の4番目として「アメリカのライフスタイルが問題」とも指摘されていたが、実はアメリカ人は本をよく読む。アメリカでソニーの電子書籍事業を手がける担当者はこう語る。
 「ブッククラブ活動を楽しむ人が多いです。数人の友人同士で同じ本の同じ部分を読み、定期的に誰かの家に集まって、お茶やワインを片手にその本について 語り合うという活動で、最近では主婦同士の集まりなどでも活用されています。例えば人気テレビ番組を友人の間で話題にするのと同じように、ベストセラー本 について話題にするのです」
 こうした場面でも、紙の書籍と同様に、電子書籍も活躍しているわけだ。

◎そして主流となった電子書籍の特徴
 電子書籍で人気のあるコンテンツは、何か特徴があるのだろうか。
 「紙の書籍とだいたい同じです。電子書籍だと、ロングテール(売り上げのあまり大きくない「尾」部分のもの)が活性化するという説もあるようですが、実際には紙の書籍以上に、ベストセラーの比率が大きいと言われています」とソニーの担当氏は話す。
 例えば、ハーレクイン・ロマンスなどの女性向けロマンス小説では、電子書籍なら読む時も買う時も「恥ずかしくないからいい」ということもあり、サスペン スやロマンスなどといった『読み捨て』的なタイトルには電子書籍が好まれるとの記事を読んだ記憶がある。また、ベストセラーのジャンルでいえば、映画化も されたスウェーデン作家の話題の小説「ドラゴン・タトゥーの女」が今年4月に史上初の電子書籍のミリオンセラーとなった(出所はこちら)。
 日本の電子書籍が「紙の書籍とは異なる特殊コンテンツ、一部のユーザー向け」であるために伸びしろが小さいのに対し、「Kindle以降」のアメリカの 電子書籍は、「紙の書籍の代替、主流ユーザー向けの書籍コンテンツ」という、より大きな潜在市場にこうして伸びていったのである。
 この潜在市場の大きさが、市場の成長率に表れている。日本の2009年から2010年の伸び率は13.2%。これに対し、アメリカは同じ期間で 164.4%という爆発的な成長の真只中なのである。この勢いで行くと、米国の電子書籍は、名実ともに日本を追い越すことになる。
 現在、電子書籍は紙の本よりも少々安い価格が付けられているが、筆者のユーザー目線からすれば、それよりも電子書籍の使い勝手が主要な購入動機だ。「そ の場で入手でき意識せずに持ち歩ける手軽さ」「紙よりもかさ張らず軽い」「サーバーに購入履歴が保存されているため紛失の心配がない」「保存場所が必要な い」などといった点だ。
 我が家では、子供の課題図書レポートがあるのを忘れていて、今夜中にどうしても本を入手しなければいけないという時に、慌てて騒ぐことなくKindleで電子書籍を購入できて感謝したことがあった。
一方、ビジネス書などで他ページの図を参照する場合や、雑誌・新聞のように、「ランダムアクセス」を多用するコンテンツについては電子書籍端末では読みにくい。紙の書籍とそれぞれの得意分野があるように思う。
 また端末も、ユーザーの嗜好によっても、使い分けされている。iPadやスマートフォンを電子書籍以外の多くの目的にも使う「テック指向ユーザー」とは 異なり、ブッククラブに参加する主婦などにとっては、本を読むことだけに機能を最適化して絞り込み、月額料金も不要な専用端末が合っている。こうした「マ ス層」の支持が、上述した「Kindleの強み」の背景だ。
 このように、アメリカの電子書籍はアマゾンというキープレーヤーが本気を出したことで初速がつき、4年たった現在もアマゾンが先頭を爆走中だ。しかし、まだ勝負は終わっていない。
 本コラムで過去2回、これまでそれぞれの得意分野に棲み分けていた有力プレーヤーが、映像や音楽などの有料コンテンツにそれぞれ相互参入し、「総合コンテンツ・プレーヤー」戦略に動いている様子を見たが、電子書籍もその有料コンテンツの1つである。
 iPadの電子書籍リーダーとパソコンの「iBook」でアップルは既に参入済み、ソニーもアメリカ市場では継続して電子書籍市場で戦っており、日本の市場にも再参入している。ここに、今回おなじみのグーグルが参入してきて、いつもの顔ぶれが揃ったことになる。

◎戦線拡大するデジタル・コンテンツ商売
 これまで見てきたように、グーグルは有料コンテンツ販売の実績があまりない。今回の電子書籍プロジェクトでは、「Google eBook」をオープン・プラットフォームとして展開し、端末は自社製でなく韓国のアイリバーなどの第三者が担当する。ちょうどスマートフォンのOS(基 本ソフト)「Android」と同様のやり方だ。コンテンツは、「販売」よりも無料タイトルの配布(300万タイトル)を強調している。
 アマゾンとアップルが、ストアと端末の組み合わせによる「販売」の仕組みであるのに対して、グーグルは独自の「クラウド」戦略の一環として電子書籍を位置づけている。こう考えられよう。
 端末ベンダーは、アマゾンとアップルのエコシステムからはじきだされた下位プレーヤーであるため、そう簡単にアマゾンの牙城は崩せない。スマートフォン では携帯電話事業者の販売ルートがカギとなったが、アイリバー製の電子書籍端末は大手ディスカウントチェーンのターゲット(Target)で販売すること になっており、どの程度追撃できるか興味深い。

◎翻って日本の電子書籍の行方は
 さて、こうしたアメリカの状況と比較して、日本の電子書籍は今後どうなっていくのだろうか。
 アメリカの以前の例でも見たように、「文化の違い」というのはあまりアテにならないだろう。ユーザーの洗練度も日本は申し分ない。日本で「主流の書籍」の電子書籍化がなかなか進まないのは、既存の流通ルートの抵抗が大きいから、というのは既に定説と言える。
 アメリカでアマゾンが電子書籍の「ブレークスルー」を実現できた背景には、紙の書籍で販売実績を積み上げ、出版社との力関係が出来上がっていたことに加え、アマゾンは紙の流通を前提とした資産を持たない挑戦者、という特別な立場だったことがある。
 アメリカほどアマゾンのシェアが大きくない日本の書籍業界では、電子書籍を積極的に進めるモチベーションを持った「中の人」がまだ存在しない。ソニーは ハードメーカーとしては大手だが、書籍販売の分野で「みんなを儲けさせてあげている」という、書籍業界への無言の圧力をかけられないのがつらい。
 時代の流れに遅れないよう、出版社や卸など既存プレーヤーも皆それなりに電子書籍には取り組んでいるが、「本業」と比べて投資の割に売り上げはまだ小さ いので、なかなか本腰にならない。本気のモチベーションを持つのは、先進的な出版社など、まだ少数のように見受けられる。
 このため、電子書籍ビジネスが十分な初速を得られる閾値に達するまで、まだ相当に時間がかかるのではないかと思う。これを加速するには、例えば iPhoneとソフトバンクの例のように、販売力やコンテンツ調達力を持った強力なパートナーの存在が必要なのでは、と筆者は考えている。最近、楽天とパ ナソニックが電子書籍で提携したが、こうした試みが起爆剤になるのかどうか。
 筆者は、夏休みで日本に帰ってきた折、狂ったように文庫本やマンガを買いあさってしまった。そのおかげでスーツケースがパンクしそうになり、重くて大変 だったので、改めて「日本でも電子書籍がほしい」と強く感じている。また、本の著者の端くれとしても、電子書籍で少しでも多くの人に読んでもらえるように なってほしいと考えている。


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□2011年7月

◇電子書籍市場拡大、15年度には2000億円か 懸念は、読書離れと低い値引率
(2011年7月30日 Yahoo!Japanニュース MONEYzine)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110730-00000003-sh_mon-bus_all
 インターネットメディア総合研究所が発表した「電子書籍の市場動向調査」によると、2010年度の電子書籍市場規模は650億円と推計され、2009年 度の574億円から13.2%増加した。牽引しているのはコミックを中心としたケータイ向け電子書籍で、2010年度の市場規模は572億円となり、全体 の88%を占めている。一方、スマートフォンやタブレット端末向けの新たな電子書籍は約24億円と推計され、2009年度の6億円から4倍に急成長してい る。
 こうした動向についてインターネットメディア総合研究所は、「今後の日本の電子書籍市場では、ケータイ向け電子書籍市場の拡大は頭打ちになるものの、新 たなプラットフォーム向け電子書籍市場が急速に立ち上がり、2015年度には2000億円程度まで拡大する」と予測している。
 一方で、GMOジャパンマーケットインテリジェンスが、東アジア主要4カ国の日本と韓国、中国、台湾の1449歳の携帯電話所有者を対象に実施した「読 書行動と電子書籍端末の利用意向に関する調査」によると、過去1年間に本を1冊も読んでいない人の割合が最も多いのが、日本で22.9%、以下、韓国の 14.6%、中国の11.6%、台湾の7.1%となり、4カ国のうち読書離れの傾向が最も強かった。
 また、オンラインブックストアで書籍を購入する理由を尋ねたところ、「大幅な値引きがある」と回答した割合が、台湾が76.9%、中国が82.8%、韓 国が86.3%だったのに対し、日本だけが41.0%と少なかった。日本には、出版を前提とした契約や、再販価格維持制度、関係者間での利権などがあるた め、電子書籍は紙版書籍とほぼ同じ価格で販売されている。こうしたことがアンケート結果に反映されているとみられている。
 日本の電子書籍市場が今後さらに拡大を続けると予測される一方で、「日本人に読書離れの傾向がある」「再販制度や著作権など、解決しておかなくてはなら ない問題がある」など、課題も残されている。電子書籍の普及をさらに加速させるためには、こうした課題の解決が必要になりそうだ。(サイトウ イサム 、 加藤 秀行)


◇Androidタブレット向けベスト電子書籍リーダーアプリトップ5
(2011年07月30日 eBook USER Michael Koz,Good e-Reader Blog)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1107/30/news003_2.html
 Android向けの電子書籍リーダーアプリは数多く存在するが、どれを使えばいいだろうか。ここでは海外で人気の電子書籍リーダーアプリから厳選した5つのアプリのできを判定する。
 タブレットPCの人気が高まってきており、ユーザーが本を読むのにタブレットを利用したいと思うのは明らかだ。Android向けの電子書籍リーダーアプリは数多く存在するが、どれを使えばいいだろうか。
 われわれはさまざまなAndroidマーケットで入手できる電子書籍リーダーアプリの幾つかをLG G-Slateでレビューした。この記事は、大きめのディスプレイを持つタブレットデバイス向けのAndroidに注目するシリーズとは別だ。
 あなたが電子コミックの読者であれば、われわれの最近の記事、Androidタブレット向け電子コミックリーダーアプリトップ5を気に入ってくれるかも しれない。公式Androidマーケットにのみ慣れ親しんでいる人は多いが、そこにアクセスできないデバイスもある。公式マーケットの代わりは多くあっ て、われわれはAndroidマーケットトップ5の独占記事を提供する。さて、そろそろ寄り道はやめて、こちらがタブレット向けAndroid電子書籍 リーダーアプリトップ5リストである。

◎FBREADER
 FBREADERは引き続きAndroid OS向けの最も人気のある電子書籍リーダーアプリの1つで、大きめのディスプレイを持つタブレットとの相性がよい。
 このアプリはEPUB、fb2、plucker、DRM管理版ではないMobipocketなど幅広い電子書籍のフォーマットに対応する。また、 tar、zip、gzip、bzip2の圧縮ファイルから直接読み込むこともできる。(Android 1.6以上のデバイス上で)外付けのTrue Typeフォントを利用でき、16言語向けのハイフネーションパターンを含んでいる。
 アプリそのものの読書体験を見てみよう。どんなタイプの本を開いても、テキストはセピアと呼ばれる古いタイプの紙を背景にレンダリングされる。設定メ ニュー下にオプションがあり、ウッド、レザー、ソリッドカラーなど異なる階調の背景を追加できる。わたしはその仕掛けを気に入っているが、真っ白な背景で 読書することに慣れており、このアプリは本の背景色をユーザーの好みの色に変更する機能を提供する。背景を変更できるだけでなく、テキスト、ハイパーリン クの色なども変更可能だ。
 わたしのようにフォント、行間隔、位置合わせ、余白の制御が好きなら、このアプリを気に入るだろう。これらすべての機能を変更する多くのオプションが存 在するが、それらは詳細メニューでの設定となり、退屈するかもしれない。設定をカスタマイズすると良いのは、それらが次にどんな本を開いても適用されるこ とだ。
 ページ送りのスピードは速く、印象的で、水平および垂直モード(つまり横持ちと縦持ち)の両方で読書できる。デフォルトでその方向はロックされている が、設定メニューですぐに解除できる。ページ送り全体の体験で唯一気に入らなかったのは、ページ送りするたびに画面をはいずる奇妙な線だ。画面を単にリフ レッシュする訳ではないが、ページ送りはライバルのアプリに比べてやや時間が掛かる。ページを送ったり、ジェスチャーしたり、スワイプしたりすると、この はいずる線がページいっぱいに広がって追随してくる。しばらくすると、うっとうしくなる。
評価:7/10

◎Aldiko Book Reader
 Aldikoは現世代のタブレット向けAndroid読書アプリをリードし続けており、多くのレベルで失望させるようなことはない。ライバルのアプリに 比べて読み込める電子書籍タイプは少ないが、EPUBおよびPDFの書籍ではその役割を効果的に果たす。ほかのストアで購入した本をインポートすることも 可能で、頼りになる存在だ。
 Aldikoを起動すると、すべての書籍を格納するiBooksのような本棚を提供する、それ自体がまれなライブラリが出迎えてくれる。SDメモリー カード経由で書籍をインポートしたりデバイスのメモリを閲覧できる。今回は、SDメモリーカードスロットのないHoneycombタブレットを利用してい るので、書籍を選んですぐに読書を開始したり、Aldiko Library Book Shelfに本をインポートしたりするのはとても簡単だった。
 電子書籍を読んでいるとき、すぐにユーザーエクスペリエンスをカスタマイズできる2、3のオプションがある。ユーザーはメインの設定ボタンで黒い背景に 白いテキストを表示する「デイアンドナイト」モードに切り替えることができる。ユーザーはディスプレイの方向をロックしたり、画面の明るさを設定したり、 フォントや余白を調節したりといったオプションを調整できる。わたしは、同じことを達成するために無数のサブメニューに飛び込む必要なしに、ほとんどの人 がメインメニューで設定したがるような基本的な機能が気に入った。ほとんどの電子書籍リーダーアプリは幅広い設定メニューを備えているが、Aldikoは 詳細オプションのインタフェースを最小限にしているのが目を引く。
 Aldikoは最新のNew York Times Bestsellersおよび数多くのほかのオープンソースの書籍を探し出すための玄関となる独自のストアポータルを持っている。また、 Smashwords、Books on Board、O’Reilly eBooksのようなほかのブックストアへのリンクもある。かなりの選択肢があり、アプリが公式のパートナーだけでなく多くのさまざまなオプションを提供 してくれるのはわくわくさせてくれる。
 わたしはAldikoの全体のエクスペリエンスがタブレットにぴったりだということが分かった。電子書籍のページを繰っているときに、いらいらするよう な遅れはない。水平あるいは垂直モードで読書していても非常に素晴らしい。Aldikoは更新されつづけており、これ以上のものはないAndroidタブ レット向けの読書アプリだ。
評価:9.5/10

◎Moon+Reader
 Android向けMoon+Readerはアプリをロードするとぜいたくな本棚のインタフェースでユーザーを迎えるもう1つのアプリケーションだ。便 利な自動ドライブスキャン機能はSDメモリーカードとメインメモリを検索して、棚に書籍をインポートする。スキャン機能が両方の場所をスキャンして、アプ リからの指示なしにすべてをインポートし、カバーアートをそろえるというのが気に入った。
 この手軽な電子書籍リーダーアプリはTXT、HTML、EPUB、UMD、fb2(FictionBook)、CHM、ZIPあるいはOPDSといった幅広いファイルタイプに対応する。
 本を読むとき11種類のプリインストールされた、背景、フォントと環境に依存する明るさなどのさまざまな機能を調節するテーマを選択するよう指示され る。昼と夜用の一般的なテーマもあるが、一日のさまざまな時間帯や野外向けのテーマも用意されている。環境に最も適したテーマを自動的に選択するために は、タブレットに内蔵されたアンビエントライトセンサーを利用した方がいいかもしれないが。
 デフォルトではページ送りをするときに本物の本でページを繰る様子を模したページ送りのアニメーションがうっとうしい。これはAppleのiBooks やGoodle Booksの機能に非常に似ていて、画面をスワイプすることでページを引きずったり持ち上げたりできる。動作が速ければそれほど悪くないのだが、最高のタ ブレットであるT-Mobile G-Slate上でさえ動作がのろのろしていた。が、運よく詳細オプションの1つでその機能をオフにする方法がある。
 オプションについて言えば、このアプリはオプションで溢れんばかりだ。大量の設定を備えて読書体験を完全にカスタマイズできる。設定はVisual Options、Control Options、Misc、ThemesとMore Operationsのような幾つかのメインメニューにまとめられている。さまざまなメニューが、より多くの自由と電子書籍体験をめぐるコントロールを提 供する。フォントサイズを調節でき、本を変更するためにあらかじめロードされた50以上のフォントを選択できる。数えきれないほどさらにオプションが存在 するが、純粋にオプションの多様さについて言えば、われわれがレビューしたアプリの中で最も上級者向けだ。
 最後にわたしはこのアプリが本当に気に入っていて、ほかの多くの人もそのようだ。より上級者向けのAldikoからストアインタフェースを除いたものと考えることができる。
評価:8/10

◎Cool Reader
 Android向けのCool Readerは幅広いファイルフォーマットを読み込める。現在、アプリはfb2、DOC、TXT、RTF、HTML、CHM、TCR、PDB、EPUB、PRC、MOBIフォーマットに対応している。
 このアプリには最低限の基本的な機能しかなく、ライバルとなるほとんどのアプリが備えているGUIも備えていない。アプリは本棚あるいは主要なインタフェースのようなものを一切持たず、ただ書籍を読むためだけにデザインされている。
 Cool Readerはほかのアプリのように真っ白な背景を持たない。階調のある古い本のようなタイプの背景があり、わたしはすぐにそれが好きではなくなった。オ プションメニューで、質感をソリッドカラーに変更することで簡単に修正できる。さらにレビューした結果、このアプリには書籍を読むときの背景が溢れんばか りであることが分かった。50種類近くある。
 このアプリのインタフェースに派手さはないが、ほかの多くのアプリにはない非常に多くの機能を備えている。例えば、簡単にノートを取ったり、辞書で単語 を調べたりできる。また、フォントのタイプ、サイズと本の中のテキストのサイズを変更するほかの多くのオプションも変更できる。
 水平あるいは垂直モードでも読書できるが、書籍がより大きな画面に正しくフォーマットされるまで優に30秒はハングする。
 このアプリはまったくインタフェースを備えていないことでポイントを失っており、初心者にとって魅力がない。上級者はフォント、ハイパーリンク、ノート、辞書とその他多くの機能を自由にコントロールできるところが気に入るかもしれない。
評価:7/10

◎Mantano Reader
 このアプリは、PDFとEPUB以外の多くのフォーマットをまったく読み込めない。インターネット上のほとんどの書籍はこの2つのフォーマットなので良いのだが、そうでなければフォーマットを手動で変換しなければならない。
 このアプリは、ライブラリ、用語集、ノートを選択する機能を提供する変わったインタフェースを備えている。ノートオプションは素晴らしかった。なぜな ら、Androidキーボードあるいはタッチスクリーン経由でノートを取ることができたからだ。取ったノートは簡単に保存でき、後日参照できる。用語集は 主にただの辞書機能で、さまざまなGoogleベースのオンライン辞書から単語を調べることができる。
 このアプリの主要な機能は繰り返しになるが書籍を読むことだ。ノートを取る機能は便利だが、そのほかは大いなる時間の無駄だ。ページ送りは高速かつ印象 的で、われわれがレビューしたほかの幾つかのアプリで見られたページ送りのつっかえがなかった。画面は水平から垂直モードへ待ち時間なく、即時に切り替わ る。
 本を読むときに多くのオプションと設定が存在し、ほとんど圧倒的だった。まず、ハイライトを設定したり、メモを取ったり、読んでいる本の任意のページを ブックマークしたりできる。ハイライト機能は素晴らしい。なぜなら、大量の選択肢を備えたすべてのカラースキームが存在し、学生やたくさんノートを取った りハイライトを設定する人にとって便利だからだ。
 このアプリで一番素晴らしい点の1つはテキストの読み上げ機能だ。ハイライトを設定した部分を読み上げたり、単に書籍を読み上げたりしてくれる。アプリ は実際にきれいにしっかりした感じで本を読む。テキストが読み上げられるにつれて、本のページが実際にめくれる。それはこのアプリの最もユニークな部分 だ。
 フォントの変更などに関するオプションはほとんどないが、フォントのサイズを変更でき、画面の向きをロックできる。
 このアプリは行間隔、余白、フォント、ほかの多くの共通オプションを変更できないことに関して言えば、とてもシンプルだ。このことで購入をやめる人もい るかもしれない。ハイライトを設定したり、ノートを取ったりする機能があることは分かったし、内蔵辞書は素晴らしい。わたしがこのアプリのほとんどの機能 に魅了されなかったのは事実だが、読み上げ機能によりこのアプリを本当に気に入った。
評価:8/10


◇ソニーの電子書籍端末 Reader 次期モデルがFCC入り、WiFi搭載
(2011年7月29日 engadget Haruka Ueda)
http://japanese.engadget.com/2011/07/29/reader-fcc-wifi/
 ソニーの電子書籍端末 Reader の次期モデルらしきものがFCC入りを果たしています。らしきもの、とは言いましたが、申請によれば製品種別は"Digital Book Reader"で、型番はPRS-T1。そしてPRS-というのは現行の Reader と同じ接頭句です(Pocket EditionはPRS-350、Touch EditionはPRS-650)。T1のTがどこから来たのかは分かりませんが、タッチパネルのTでしょうか。資料によれば新 Reader は現行機とは異なって WiFi を搭載しており、PCで電子書籍を購入してUSBで本体に転送という手間からようやく開放されることになりそうです。なお、米ソニー幹部は新 Reader を8月中にも投入する計画をこぼしています。


◇インプレスR&D、市場レポート「電子書籍ビジネス調査報告書」と「電子コミックビジネス調査報告書」を発売
(2011-07-29 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2610
 株式会社インプレスR&D(本社:東京都千代田区)は7月28日、毎年恒例の電子書籍市場調査レポート「電子書籍ビジネス調査報告書2011」「電子コミックビジネス調査報告書2011」を発売した。
 今回発売された2011版によると、前年の国内の電子書籍市場規模は650億円と推計。過去と比べて成長は若干鈍化しつつあるものの、2015年度に 2,000億円を突破するとの推計を出している。各タイトルとも、それぞれPDF版が60,900円、PDF+紙冊子版が71,400円となっている。
◎「電子書籍ビジネス調査報告書2011」販売ページ( http://r.impressrd.jp/iil/h_ebook2011/ )


◇フランス国立図書館(BNF)の電子図書館Gallica、コンテンツ数が150万点を突破
(2011年7月29日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18791
2011年7月29日、フランス国立図書館(BNF)の電子図書館Gallicaのコンテンツ数が150万点を突破したようです。
◎Le 1 500 000eme document dans Gallica : L’Avenir (journal clandestin de la Resistance) (Gallica Blog 2011/7/29付けの記事)http://blog.bnf.fr/gallica/?p=2991


◇米国Google社とフランスのHachette Livre社が絶版書籍のデジタル化で最終合意に達する
(2011年7月29日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18790
 2011年7月28日付けのフランス各紙が、米国Google社とフランスのHachette Livre社が、フランスでの絶版書籍のデジタル化について最終合意に達したと報じています。
◎Google et Hachette Livre signent un accord definitif (ZDNet.fr 2011/7/29付けの記事)http://www.zdnet.fr/actualites/google-et-hachette-livre- signent-un-accord-definitif-39762768.htm


◇アマゾンが創業時以来の巨額投資利益を犠牲に物流拠点や自社製品拡充へ
(2011.07.28  JB PRESS 小久保 重信)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/16668
 米アマゾン・ドットコムが7月26日に発表した4〜6月期決算は、純利益が1年前に比べ8%減と2四半期連続で減少したが、この減益幅はアマゾンやアナリストが予想していたよりも少なく、投資家は大して気にしていないという。
 同社は今、積極的に投資を行っている。このため、物流施設やネットワークインフラなどにかかる営業経費が97億1200万ドルと1年前から54%増加した。
 同社は創業時と同様にネット上での地位強化に力を入れており、そのことが投資家に評価されていると米ニューヨーク・タイムズが報じている。

  巨大物流施設を2つ建設へ
 4〜6月期の純利益は1年前の2億700万ドルから1億9100万ドルへと減少した。利益を圧迫しているのは、アマゾンの言うところの「正当な理由」。新たな物流拠点やテクノロジー分野への資金投入だ。
 例えば、この7月に同社は、米インディアナ州とアリゾナ州に、それぞれ4つ目となる物流センターを建設すると発表した。
 前者は東京ドーム1.8個分、後者は2.4個分の施設だ。このほか同社は電子書籍リーダー「キンドル(Kindle)」の成功をもとに、多目的タブレット端末をこの秋にも市場投入すると言われている。
 書籍の分野では、電子書籍の販売部数が、ハードカバーとペーパーバックを合わせた全印刷書籍の部数を上回るなど成功を収めている同社だが、音楽や映画/テレビ番組などの電子コンテンツについては、米アップルなどのライバルの後塵を拝している。
人々が「アイパッド(iPad)」などのモバイル端末で電子コンテンツをどんどん消費している昨今、アマゾンにも自社の多目的端末が必要になったというわけだ。

  今期の営業利益は最大93%減
 アマゾンの4〜6月期の売上高は99億1300万ドルで、1年前から51%増加した。また同社は7〜9月期の業績について、売上高が103億〜111億ドルの範囲となり、1年前から36〜47%増えると予想している。
 ところが営業利益は2000万〜1億7000万ドルと、最大93%減少する見込みだ。
 これは、今後も売上高は伸びるが、その分を積極的に投資に回すという同社のメッセージだ。
 同社のジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は決算の発表資料で「これまでの低価格、品揃え、即配サービス、イノベーションといった分野への投資が、過去10年間で最も高い成長率をもたらした」などと述べており、今後も投資を続け、将来の利益につなげたい考えだ。
 アマゾンが書籍のネット販売を始めたのは1995年。その後同社は音楽CDやDVD、電子機器などと商品種を拡大し、今では、アパレル、家具、食品、電子コンテンツ、ネットワークサービスなどとあらゆる商品が揃っている。
 同社は創業から黒字化するまでに約7年を要している。それまでの間、オンライン小売市場での支配的な地位を築こうと巨額の投資を続けてきた。ニューヨーク・タイムズは、その創業時と同様の戦略的投資が始まったようだと伝えている。


◇米O'Reilly、執筆途中の書籍を電子書籍形式で逐次販売する実験を開始、完成が近づくにつれ価格が上がるように
(2011-07-28 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2603
 米IT関連書出版のO'Reilly Media社(本社:米国カリフォルニア州)が書籍の完成したところから電子書籍として逐次販売するという、新しい販売モデルの実験を開始した。
 この本は「Every Book Is a Startup 」という出版ビジネス実務書。完成したパートから電子書籍版として刊行していき、当初の価格は4.99ドル(約388円)。以後、完成に近づくにつれ価格 を上げていくが、初回購入者は以後のアップデートはすべて無料で入手できるので、ある種“金融デリバティブ”的な価格決定モデルともいえる。最終的に完成 した紙書籍版は24.99ドル(約1,950円)になる予定。
 同書の紹介ページでは、「早く刊行、頻繁に刊行」といった手法を自社自身で実践すると説明して、読者からの意見を募って反映していくとのこと。【hon.jp】
◎ O'Reilly社のブログ記事( http://oreilly.com/catalog/0636920021261/ )


◇電子書籍販売のKobo、HTML5アプリを準備--アップルが再び規定変更した場合に備え
(2011/07/27 CNET News David Carnoy)
http://japan.cnet.com/news/service/35005591/
 Koboは、Appleが「iOS」用電子書籍アプリに対するアプリ内購読の規則を変更したことを受けて、「iPad」や「iPhone」「iPod touch」の「Safari」からアクセスできるHTML5ウェブアプリを準備していると発表した。規則では、電子書籍の購入や購読のための外部メカニ ズムへのリンクを削除することが求められており、Amazon.comやBarnes & Noble、Koboはそれに従って自社のアプリを変更している。
 Koboは、HTML5アプリを2011年中にリリースすると述べている。同社によれば、このアプリは現在のiOSアプリや「Android」アプリを 補完する製品になり、それにより、個別のアプリを開発することなく多くのプラットフォームに対応できるとしている。また、これは、Appleが再び規則を 変更することにした場合に対する備えでもある。
 Koboの最高技術責任者(CTO)であるDan Leibu氏は米国時間7月26日の朝、米CNETに対し、iOSアプリについては「Appleが完全にコントロールしている」と述べた。「Appleが 一方的に規則を設定し、その規則はやがて変更されるかもしれない。だから、将来はやや不確かだ。このアプリにより、ユーザーは選択肢をもう1つ得られる」 (Leibu氏)


◇SBT、Webフォントサービス『FONT+(フォントプラス)』の提供開始
(2011年7月27日 RBB TODAY 冨岡晶)
http://www.rbbtoday.com/article/2011/07/27/79352.html
 ソフトバンク・テクノロジー(SBT)は27日、Webフォントサービス「フォントプラス」の提供を開始した。フォントワークス、イワタ、モトヤの3社と業務提携し、第1弾としてフォントワークスの提供する約200書体の配信サービスを開始する。
 「Webフォント」とは、インターネットを介してフォントを読み込み、そのフォントをPCやスマートフォンに表示・利用できる仕組み。従来、Webサイ トを閲覧する際に表示されるフォントは、そのWebサイトを閲覧しているPCなどのデバイスに組み込まれたフォント以外、表示することができなかった。デ ザインを優先して、画像ファイルとして表示するといった手法もあるが、その場合は、テキストとして解釈されない。そのため、検索サービスで的確に処理され ず、検索ランキング面などで不利になるとされていた。また視覚障害などをもつユーザが読み上げサービスを使用していても、適切に読み上げられないという ケースも想定された。
 今回、SBTが提供開始する「フォントプラス」を利用することにより、Webフォント技術をスピーディに簡単に利用でき、作成したデザイナーのこだわり で選んだフォントでWebサイトを見せることが可能となる。同時に、SEO対策面、アクセシビリティ対策面の向上が可能となる見込み。
 「フォントプラス」は、クラウドサービス(バリューライセンス、スマートライセンス、トライアル)での導入と、インテグレーションサービス(エンタープ ライズ)での導入が可能。SBTは引き続き、海外も含め広くフォントベンダーに「フォントプラス」への参加を呼びかけるとしている。


◇アンテナハウス、クラウド型の電子書籍編集・制作サービスを開発 EPUB、PDFの出力に両対応、2011年9月1日開始
(2011/07/27 松元 英樹=日経パソコン)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110727/362901/
 アンテナハウスは2011年7月25日、Webブラウザー上で電子書籍を編集・制作できる新サービス「CAS-UB」の詳細を発表した。CAS-UB は、データの編集作業に複数ユーザーが参加でき、完成した出版物をEPUB形式の電子書籍ファイルあるいは印刷用のPDFファイルとして出力できるサービ ス。9月1日に正式スタートする。
 従来、紙の出版用のデータと電子書籍のデータの双方を制作する場合、それぞれで別々のソフトウエアを用意し、異なる作業工程が必要となるケースが多かっ た。「それでは出版物のデータが二元化してしてしまい、改訂しようとすると修正の反映が厄介になる。だからこそ、データを一元化した上で、自動的に EPUBとPDFのデータを作る仕組みが必須」(小林徳滋社長)。CAS-UBを使えば、著者や編集者など複数のユーザーがWebブラウザー上で原稿内容 や図版の配置場所などを編集できる。目次や表紙も作成でき、出版物が完成した後は、簡単な操作でEPUBあるいはPDFに出力できる。
 会場では、Facebook上で複数のユーザーが弁当の写真を投稿する「元気になるぞ!日本 Happy Bento Project !」の電子書籍を、CAS-UBで制作する事例が紹介された。
 CAS-UBの料金は、企業が利用する場合は半年間で39万9000円から。個人グループの場合は半年間で14万7000円から。
◎「CAS-UB」のWebサイト http://www.cas-ub.com/


◇シャープ、「XMDF情報スクエア」を正式オープンし、電子コンテンツの制作ソフトウェア「XMDFビルダー」を無償提供開始
(2011年7月27日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18761
 2011年7月26日、シャープ株式会社が電子書籍フォーマット“XMDF”に関する情報提供サイト「XMDF情報スクエア」を正式オープンしたそうで す。また、XMDF形式の電子コンテンツが制作できるソフトウェア「XMDFビルダー」の新バージョンをリリースし、同サイトにおいて、出版社・電子書籍 制作会社向けに無償提供を開始したとのことです。
◎XMDF情報スクエア http://www.xmdf.jp/


◇図書館における電子書籍の購入と電子書籍リーダーの貸出サービスに関する参考文献リスト(米国)
(2011年7月27日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18764
 米国図書館協会(ALA)の一部門であるALA TechSourceのウェブサイトで、図書館における電子書籍の購入と、利用者への電子書籍リーダーの貸出サービスに関する参考文献が紹介されていま す。これらの文献は、2011年8月4日・11日にこれらのテーマに関するALA TechSource主催のワークショップで講演する大学図書館職員ポランカ(Sue Polanka)氏が推薦しているものだそうです。
◎A Fantastic Reading List on e-books and e-readers in libraries from Sue Polanka (ALA TechSource 2011/7/26付け記事)  http://www.alatechsource.org/blog/2011/07/a-fantastic-reading-list-on-e-books-and-e-readers-in-libraries-from-sue-polanka.html


◇アップルが既存アプリのコンテンツ販売も規制、アプリから外部ストアへのリンク禁止
(2011年7月26日 engadget Haruka Ueda)
http://japanese.engadget.com/2011/07/26/apple-app-store/
 いろいろ騒動のあったアップル App Store におけるコンテンツ販売の規制問題も、ひとつの終着点に辿りつきつつあります。Wall Street Journal の報道によれば、iOS などに電子書籍アプリを展開する Kobo に対して、アップルからアプリ内での電子書籍販売を取りやめるよう通知があったとのこと。今後、 Kobo アプリ内ではアップルの決済システムを使わないかぎり電子書籍コンテンツを販売できず、またKobo自身の電子書籍ストアのあるウェブサイトへのリンクも 許されないため、ユーザには別途 www.kobo.com に訪問してもらう必要があります。同様の通知は他社にも行われたもようで、ほかならぬ Wall Street Journal をはじめ、アマゾン Kindle、Google Books、B&N Nook といった電子書籍・電子新聞界隈の大御所アプリからも、軒並ストアへの直接リンクがなくなっています。
 アップルがアプリ内コンテンツ販売の規制強化に乗り出したのは2月ごろの話で、コンテンツ販売業者はアップル税30%を収めない限り、アプリ内でコンテ ンツを販売できないというルールが新たに設けられました。規制強化以降、その対応に苦心するアプリがある一方、規制前というかそもそも昨年まともなガイド ラインが発表されるまえから公開されていたアプリについてはおめこぼし状態が続いていましたが、今回の通知により、平等に規制が徹底されることになりま す。
 さて、これでコンテンツ販売業者がiOS端末でこの先生きのこるための、みっつの道が残りました。すなわち、アップルの規制を受け入れ、30%税を払 い、iOSアプリ内で快適にコンテンツを販売する道。そして、iOSアプリを展開しつつ、30%税を逃れるため、ユーザをなんとかして自社サイトに導きな がらコンテンツを販売する道。最後に、ウェブアプリの道。誰が勝者となるのか、そもそも勝者が現れるのか、業界の模索は続きそうです。


◇ポルタルト、スマートフォン電子書籍アプリ制作システム「moviliboSTUDIO」のプレビュー確認アプリを公開
(2011-07-26 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2599/
 DTPソリューション開発などを手がける株式会社ポルタルト(本社:神奈川県横浜市)は7月25日、同社の低価格 iPhone/iPad/Android向け電子書籍アプリ制作オーサリングシステム「moviliboSTUDIO(モビリボスタジオ)」の新機能を発 表した。
 moviliboSTUDIOは、講談社・徳間メディアプラス社など大手出版社で活用されているWebブラウザベースの法人向け低価格ASPサービス。 PDF原稿をアップロードし、Webブラウザ上で電子書籍アプリをステップ方式でデザインしつつ、専用エミュレータ画面でWYSIWYG確認できるのが最 大のウリ。今回追加された新機能では、制作した電子書籍を販売前にプレビュー確認できる検証用アプリ「moviliboVIEWER」をiTunes App Store上で公開。Apple社へテスト機のUDID登録なしで、多数の関係者で自由に発売前作品の実機動作確認が行なえるようになった。
 なお、Androidアプリ出力機能も同日既存ユーザーに公開され、iPhone/iPad版同様に5カ国語対応(日・英・中簡・中繁・韓)のUI自動表示切り替えに対応したAndroid電子書籍アプリが制作できるようになったとのこと。
◎moviliboSTUDIOの概要ページ( http://www.movilibo.com/studio/ )


◇シャープ、XMDF形式の電子書籍制作ソフトを無償提供
(2011/7/26 日本経済新聞 ITpro 斉藤栄太郎)
http://www.nikkei.com/tech/trend/article/g=96958A9C93819499E0E4E2E0E48DE0E4E2E5E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;p=9694E0E7E2E6E0E2E3E2E2E0E2E0
 シャープは2011年7月26日、電子書籍フォーマットの一つである「XMDF」(ever-eXtending Mobile Document Format)形式のコンテンツを制作するためのソフトウエア「XMDFビルダー」の無償ダウンロード提供を開始した。
 無償提供の対象となるのは、「一般ユーザーに販売するコンテンツの制作および試作をする企業、および同目的でコンテンツを委託制作する企業」(シャー プ)。同日付けで正式オープンしたXMDF関連の情報提供サイト「XMDF情報スクエア」で会員登録をすることでダウンロードできる。
 無償提供する最新版の「XMDFビルダー3」は、端末の画面サイズや縦持ち/横持ち形態などに合わせてレイアウトを動的に調整可能な「リフロー型」のコ ンテンツ(図1)を編集および制作できるツール。同社の電子書籍端末「GALAPAGOS」などから利用できる電子ブックストアサービス「TSUTAYA GALAPAGOS」が採用している最新規格「XMDF 3.0」に対応するほか、従来のXMDF 2.x規格に基づくコンテンツの編集や制作も可能となっている。
 電子書籍向けに一からXMDF形式のコンテンツを制作するのではなく、紙の書籍向けに制作したコンテンツなど既存のコンテンツを活用するための仕組みも 用意する。具体的には、米アドビ システムズのDTPソフト「Adobe InDesign CS4」以降のバージョンが出力可能な「IDML」(InDesign Markup Language)形式のファイルやプレーンテキスト、HTMLファイルなどを取り込むことができるようになっている。


◇Cocktailz 「alt night nippon 代替テキストで2時間」
(2011年7月20日 hokorinブログ)
http://www.hokorin.com/2011/07/2011720.html#more
 7月20日(水)に渋谷のTフラッグスで行われたCocktailzさん主催の「alt night nippon 代替テキストで2時間」に参加してきました。
 JIS規格が改定された去年は「アクセシビリティ元年?」のため、アクセシビリティのセミナーが多かったのですが、今年に入っては久しぶりのアクセシビリティセミナーの受講になりました。
 本セミナーでは、ご自身も視覚障害である伊敷さんから、 実際の体験により得られた知見を学ばせていただくことができました。


◇紀伊国屋の電子書籍サービス Kinoppy が iOS にも対応、コンテンツはAndroidと非互換
(2011年7月24日 engadget Haruka Ueda)
http://japanese.engadget.com/2011/05/24/kinoppy-ios/
 PC向けに続いてiPhone / iPad向けに展開するつもりが、アップルの承認を得るのに手間取り、気付いたら先にAndroid向けサービスが立ち上がっていたという紀伊国屋書店の 電子書籍サービス BookWebPlus が、ようやくiOSにも対応します。ビュアー & ストアアプリである「紀伊國屋書店Kinoppy」は6月1日よりApp Storeで配信される予定。開始時点での販売タイトルは、他の電子書籍サービスに先駆けて配信される「カラマーゾフの兄弟」など約1500冊。講談社、 光文社、河出書房新社、扶桑社、ジョルダン、金の星社、学研HDが開始時点でのコンテンツを提供します。アプリ自体の価格は無料です。
 Kinoppy の特長は、Android版と同様、アプリ内で電子書籍だけでなく紙書籍も注文できること。また電子書籍購入時にも店舗と共通の紀伊国屋ポイントが付与さ れます。一方で悲しいことにPC版やAndroid版で購入した電子書籍は「現時点では」iOS版で再ダウンロードできないとのこと。しおりやメモの同期 もiOS端末内では可能ですが、Androidとの連携は不可。Android版では可能だった紀伊国屋ポイントを利用した電子書籍の購入もできません。 いろいろ議論のあったアプリ内ストアの制限強化は、こういう形で落とし前をつけることが求められるようです。


◇アマゾンら、iOS用電子書籍アプリで購入サイトへのリンクを削除--アップルの規則に従う
(2011/07/26 CNET News David Carnoy)
http://japan.cnet.com/news/service/35005533/
 Amazon、Barnes & Noble、およびカナダを拠点とするKoboは、自社の「iOS」用電子書籍アプリケーションを変更した。Barnes & Nobleは「NOOK」アプリケーションをApp Storeから一時的に削除し、米国時間7月25日昼に配布した。プレスリリースで「対話式の雑誌閲覧体験をNOOK Colorで初めて」提供するために同アプリケーションをすぐにアップデートする予定であると述べていた。
 Appleは、App Storeの定期購読規則をこれまでに2度変更している。同規則では、アプリケーションで発生した売り上げの30%をAppleに支払うことが各企業に求 められている。電子書籍アプリケーションである「Kindle」、Nook、「Kobo」はこれまで、アプリケーションの外部にあるウェブベースのイン ターフェースへと顧客を導くことにより、この支払いを免れてきた。
 Appleは2月、 App Storeの定期購読規則を導入し、基本的にその新しい規則の下では、電子書籍の販売者がAppleに手数料を支払うことなくアプリケーションを稼働し続 けることはできないようにした。同社は6月、自社の規制をやや緩和したが、それでも、その新しい規則は、購入用の外部メカニズムへのリンク(例えば、「購 入ボタン」など)を削除することを開発者らに求めるものだった。
 今回の変更後も、iOS端末からKindle、Kobo、Nook Kidsライブラリにアクセスし、これらの電子書籍アプリケーションでこれまで提供されていたすべての機能を利用することができる。しかし、電子書籍をそ れぞれの企業のウェブサイトで購入し、アプリケーションを介してライブラリを同期することが必要になる。


◇iPhone/iPadアプリの提供各社、App Storeのポリシー変更に対応
(2011/07/26 ITpro 鈴木 英子=ニューズフロント)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110726/362835/
 米Appleのタブレット端末「iPad」、スマートフォン「iPhone」、携帯型メディアプレーヤー「iPod touch」向けに電子書籍コンテンツ閲覧アプリケーションを提供している各社は、自社コンテンツストアへのリンクをアプリ内から削除したアップデートを それぞれリリースした。Appleのモバイルアプリケーション配信/販売サービス「App Store」のポリシー変更に従った措置。
 米Amazon.comは米国時間2011年7月25日、同社の電子書籍リーダー「Kindle」向けのコンテンツをこれらiOS搭載端末で閲覧するた めの「Kindle for iPad/iPhone/iPod touch」から、自社のKindleコンテンツ配信サイト「Kindle Store」へのリンクを削除した新版(バージョン2.8)を公開した。新聞や雑誌のカラーコンテンツ拡充や、SNSサイト「Facebook」 「Twitter」を通じたお気に入りフレーズの共有機能なども追加した。
 電子書籍事業を手がけるカナダKoboも、アプリ内から「Kobo Store」にアクセスする機能を取り除いたiOS対応アプリケーションの新版(バージョン4.5.1)をリリースした。
 米Barnes & Nobleは同社電子書籍リーダー「NOOK」向けコンテンツのiOS対応アプリケーション「NOOK for iPhone」「NOOK for iPad」「NOOK Kids for iPad」をアップデートすると発表。自社の電子書籍販売ストア「NOOK Book Store」へのリンク削除については明言していないが、NOOK Book Storeへは端末の「Safari」ブラウザからアクセスするよう勧めている。現時点で、NOOK Kids for iPadのみ新版(バージョン1.1.2)がApp Storeからダウンロード可能になっているが、NOOK for iPhoneおよびNOOK for iPadは公開が停止されているもようだ。
 米英メディア各社(Wall Street Journal、CNET News.com、Reutersなど)によると米Googleの書籍検索サービス「Google Books」のiOS対応アプリケーションが、先週末App Storeから姿を消していた。現在は新版(1.1.1.2883)が公開されており、アプリケーション説明では「マイナーな機能強化とバグ修正を行っ た」としている。


◇eラーニング「Adobe InDesign CS5.5 EPUB3電子書籍作成編」を動学.tvに8月1日に公開
(2011年7月25日 asahi.com)
http://www.asahi.com/business/pressrelease/CNT201107250043.html
 コンピュータートレーニング教材制作、eラーニング向けコンテンツ制作のアテイン株式会社(本社:東京都千代田区、電話:03-3255-4721、代 表:本多成人、資本金:1億1470万円)は、オンラインコンテンツ配信サービス「動学.tv(http://dougaku.tv/)」に、Adobe InDesign CS5.5の新機能の使い方がわかる「Adobe InDesign CS5.5 EPUB3電子書籍作成編」講座を8月1日に公開します。
 日本でも注目されてきた電子書籍のEPUB形式ですが、iPad(iPhone)や大半のAndroidで見ることができるようになっています。しかし 紙媒体を対象にDTP作業をしてきた人達が、畑違いの未知のツールを揃えて電子書籍制作に取り組むことは、とても大変なことでしょう。ですが元々 Adobe InDesignを使っている、という人ならば、最新バージョンであるAdobe InDesign CS5.5を使うことによって、とても簡単に効率よくEPUB 3.0形式の電子書籍制作を開始することが出来ます。
 今回「動学.tv」に公開する「Adobe InDesign CS5.5 EPUB3電子書籍作成編」講座は、Adobe InDesign CS5.5で追加されたEPUB 3.0形式の電子書籍の作成機能を使って、難しい知識や複雑な開発環境を必要とせずに、使い慣れたインデザインでレイアウトしたデータを元にして、 EPUB 3.0形式の電子書籍を制作する方法を学びます。また、更に深く学びたい人の為に、Adobe Dreamweaver CS5.5を使用して直接CSSを編集する方法も解説しています。
 本教材動画の解像度は1280×720となっており、全体を把握し易く、細かい操作も見易くなっています。


◇BookLive!、先週発売の東芝「レグザタブレット」に提携電子書籍アプリ「Book Place」が標準搭載されたことを発表
(2011-07-25 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2595
 株式会社BookLive(本社:東京都台東区)は7月22日、株式会社東芝(本社:東京都港区)が同日発売したAndroidタブレット「レグザタブ レット AT300/24C」に、自社ベースの電子書籍アプリ「Book Place powered by BookLive!」を標準搭載したことを発表した。
 このBook Placeアプリは、BookLive側との提携により東芝側が運営する電子書籍販売ストアで、複数のコミックや書籍のサンプルを会員登録なしですぐに読 めるようになっている。また、BookLive側と同じIDでログインできるようになっており、東芝独自の合成音声出力ソフトにも対応しているとのこと。
 なお、株式会社BookLiveは、凸版印刷・インテル・ビットウェイ系の電子書籍ベンチャーで、現在Windows版とAndroid版の両方に電子書籍ビューワを提供している。
◎BookLive!のサイト( http://booklive.jp/ )


◇パナソニックがAndroidベースの電子書籍端末を発売
楽天の新しい電子書籍配信サービス「Raboo」からコンテンツを購入
(2011/07/25 松元 英樹=日経パソコン ITpro)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110725/362781/
 パナソニックは2011年7月22日、電子書籍端末「UT-PB1」を8月10日にWebサイト上で発売すると発表した。端末の液晶ディスプレイは7型 で、OSはAndroid。直販価格は3万4800円。楽天が開設する電子書籍配信サービス「Raboo」から書籍を購入できる。
 電子書籍の管理画面では、机の上に本が置かれたイメージで読みかけの本などを選べる「マイデスクトップ」と、本棚のようにタイトルが並ぶ「マイシェルフ」と2種類がある。初期状態で、約600冊の試し読み用の電子書籍を収録している。
 電子書籍の表示アプリケーションのほか、同社製のテレビなどを制御できるリモコンアプリ、ブラウザー、メール、経路検索など、16種類のアプリケーショ ンを付属する。ユーザーがアプリケーションを追加することはできない。本体サイズは幅133×高さ206×厚さ13.9mm。重量は400g。バッテリー 駆動時間は電子書籍を読む場合で最大6時間。
 UT-PB1は直販サイト「PanaSenseパナセンス」「Panasonic Selection 楽天市場店」のほかRabooの特設サイトで販売する。


◇電子書籍ビジネス拡大するGoogle 「Book Search訴訟」は振り出しへ?
(2011年7月27日 クラウドWatch)
http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/column/infostand/20110725_462927.html
 多方面に展開しているGoogleが、重要分野の一つである電子書籍でも活発な動きを見せている。同社の電子書籍配信サービス「Google eBooks」を統合した初の電子書籍デバイスが発売となり、人気シリーズ「ハリー・ポッター」の電子版も獲得した。先行するAmazonに本格的に挑む のだが、一方で、電子書籍戦略の中核である書籍全文検索プロジェクトの行く手には暗雲が広がっている。
◎初のGoogleサービス統合電子書籍リーダー
 Googleは7月12日、公式ブログで、Google eBooksのプラットフォームを組み込んだ初の電子書籍リーダー端末が発売されると報告した。「Story HD」という名称で、MP3プレーヤーなどで知られる韓国系のiriverが製造・販売する。パソコンを経由せず、無線LAN経由でダイレクトに Google eBooksの電子書籍を購入できるのが特徴だ。ブログでは「新しいマイルストーン」とたたえている。
 Story HDは重さ207グラム、厚さ9.4ミリ。6インチの16階調モノクロ電子ペーパーとQWERTYキーボードを搭載しており、大きさも重さも約1年前に発 売されたAmazonの第3世代機「Kindle3」によく似ている。画面解像度はXGAで、Kindle3(SVGA)を大きく上回るが、価格は Kindle3の139ドル(Wi-Fi版)に対して139.99ドルとして、真っ向から勝負を挑む。
 といっても、Story HDはGoogle eBooks専用の端末ではない。iriverが以前から準備していた自社製品をGoogleのサービスに対応させたというのが実際のところだ。 Google eBooksのAPIは公開されており、デバイスやリーダーソフトのメーカーは自社製品に取り込むことができる。Googleのブログでは「さらに登場す るGoogle eBooks統合デバイスにご期待」と述べ、こうしたパートナーを増やすことに意欲を見せている。
◎電子書籍をクラウドの本棚に
 Google eBooksは2010年12月、北米でスタートした。書籍全文検索サービス「Google Books」(旧Google Book Search)と統合され、検索からシームレスに到達して電子書籍タイトルを買えるようになっている。現在、有料電子書籍は数十万タイトルを取りそろえて おり、無料で利用できるパブリックドメインの書籍は300万タイトルを超える。
 さまざまな端末から読めるクラウドサービスが特徴で、購入した電子書籍は、Googleサービスのオンライン本棚に保管される。これによって、パソコン で読み始め、通勤途中はタブレットやスマートフォンで続きを読むといったことが可能になる。Appleの「iCloud」が楽曲をクラウド上に持つよう に、本をクラウド上に持つのだ。
 このクラウドには人気タイトルも加わる。7月20日に、今秋オープンするハリー・ポッター公式サイト「Pottermore」と提携して、ハリー・ポッ ター・シリーズの電子版を販売すると発表した。Pottermoreのオンラインショップでタイトルを購入して、ほかの電子書籍と一緒にGoogle上の 本棚に保管する。(発表当初、Amazonを出し抜いて獲得したとみられたが、TechCrunchによると、Amazonも同シリーズを販売する見込み という)
 オープンを標ぼうするGoogleは、APIを公開してさまざまな拡張サービスを展開している。6月16日にはアフィリエイトプログラムの開始を発表し た。ブログなどに書籍のリンクを置いて、販売が成立するごとに報酬が得られる仕組みで、ベータ版から本サービスへの移行だ。また、以前から提供している中 小の独立系書店のWebサイト向け販売サービスの参加書店は250を超えた。
 Googleの電子書籍ビジネスの体制は次第に整ってきた。だが、電子書籍検索サービスの方では、“のどに刺さった大きな骨”「Book Search訴訟」問題が、厳しい局面を迎えている。
◎Book Search訴訟の三者合意が解消か
 Book Search訴訟は、Googleの進めていた書籍電子化・全文検索プロジェクトGoogle Book Searchが著作権法違反にあたるとして、出版・著作権者団体のthe Association of American Publishers(AAP)とAuthors Guildが2005年10月に起こした。
 3年後の2008年にまとまった三者の和解案は、絶版本、著作権者不明本(orphan books)をデータベースに取り入れることや、Google側が総額1億2500万ドルを拠出して、著作権料分配組織「Book Rights Registry」(版権レジストリ)の設立などにあてることなどを内容としている。
 しかし、ほかの権利者団体や図書館の団体、さらにMicrosoftやAmazonなどのライバルが猛反発した。これを受けて、連邦地裁は和解案の合法 性を審理。担当のDenny Chin判事は今年3月、最終的に却下の判断を下した。これによって、GoogleとAAPなどは和解案の修正再提出を求められている。
 この修正案のためのヒアリングは、まず6月に一度開かれたが、全くまとまらなかった。Google側が、「オプトアウト」方式(拒否の意思表明がなけれ ば電子化に問題なしとみなす)を主張しているためだという。さらに7月19日に開かれた再ヒアリングでも進展はなく、次に開催する9月15日に持ち越しと なった。Ching判事は、いらだちを覚えており、9月が最後の機会になりそうだとメディアは伝えている。
 ReutersやBloombergによると、Ching判事は「もし、9月半ばまでに“解決あるいは原則的に解決するのに近い状態”にならないのな ら、両者に“比較的タイトなスケジュール”を与える」と述べ、Authors Guildの弁護士Michael Boni氏は「われわれはなお合意には達していない。非常に複雑で絡み合った問題であり、夏の間に徹底的に調査する必要がある」とコメントしたという。
 このまま三者が修正和解案を出せなければ、和解そのものが白紙となり、訴訟が振り出しに戻る公算が大きいという。Googleにとっては打撃となりそうだ。
 Google Booksプロジェクトは、共同創設者で現在CEOを務めるLarry Page氏が2002年に発案。「世界中のすべての本をスキャンする」ことを目標としている。あらゆるものを検索可能にしてゆくGoogleの最重要プロ ジェクトの一つだ。Googleは三者和解案を受け、既に1500万タイトルの書籍をスキャン済みという。


◇インタビュー 電子版「ラブ&ポップ」をGALAPAGOSでリリースしたその理由:村上龍に聞く、震災と希望と電子書籍の未来(前編) (1/3)
(2011年07月25日 ebookUSER)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1107/25/news018.html
 作家、村上龍氏の代表作の1つ『ラブ&ポップ』の電子書籍版がTSUTAYA GALAPAGOSに登場した。バブルの残滓が色濃く残るこの作品を、震災のダメージ、政治の混乱、経済の低迷という三重苦の中にある現代のわたしたちが 振り返ることの意味はどこにあるのだろうか? 氏が考える「電子書籍の未来像」など、気鋭のジャーナリスト、まつもとあつしによる村上氏へのロングインタ ビューを2回にわたってお届けする。
 1996年――バブル崩壊が指摘されつつも、まだその残滓が日本のあちこちに見られた時代だ。作家村上龍氏の代表作の1つ『ラブ&ポップ』もそんな日本 の状況をよく反映した作品として知られる。援助交際を行う女子高生の渋谷での1日をつぶさに描いた作品は様々な反響を呼び、庵野秀明氏は初めての実写監督 作品としてこれを選んだ。
 そんな『ラブ&ポップ』が、先月、「TSUTAYA GALAPAGOS」に電子書籍版として登場した。震災のダメージ、政治の混乱、経済の低迷という三重苦の中にあるわたしたちが「あのころの日本」を振り 返ることの意味はどこにあるのだろうか? また、メールマガジンJMM・ビデオレポートRVRなどを通じて、政治・経済に対してもメッセージを発信し続け てきた村上氏は、2010年11月に電子出版会社「G2010」を立ち上げている。氏が考える「電子書籍の未来像」とは? ――じっくりと話を伺った。

◎村上龍さん 震災とその後に残された希望
 まつもとあつし(以下――) 震災直後、村上さんはNew York Timesにエッセイを寄稿されて、そこに込められたメッセージが非常に注目を集めました。
 村上龍 あれだけの大災害ですから、皆さんと同じように、ショックがあってですね。どう今後のことを考えていけばいいのかとか。特に福島第一原発の爆発の映像は僕にとっても衝撃的でした。正直動揺していたと思います。
  そういう中で、New York Timesに寄稿しました。原稿そのものは3月14日という早いタイミングにお渡ししています(筆者注:掲載は16日)。
 それから、約4カ月がたちましたが、復旧や復興は、僕は進んでないと思うんですよね。その象徴はがれきですけど。がれきの撤去は、ほとんど終わってないに等しい。
 ただ、震災から時間が経過し、被災地で避難所生活を送る人たち、福島原発の近くから避難している人たちは、何とか日常性を取り戻したいと思っているはず です。その日常性は、被災地の外にいるわれわれの「電力不足の不安がない生活に戻りたい」といったものとはニュアンスは異なることには注意しなければなり ませんが。
―― 被災地の書店では、震災前よりも本が売れているという話を聞きます。「日常性」を取り戻したい、ということの表れかもしれません。
 村上龍 震災前の日常を取り戻すというのが、まず復旧ということになります。そのためには、商品・モノが元のように行き渡る必要もあります。本がそういう中で、どのくらい読まれているのかは、僕にはまだ分かりませんが。
 いろんなものが助けになると思うんです。家族を中心とした人間関係であるとか。地域社会の結びつきとか。あるいは伝統的なお祭りみたいなものを、地域でやるとかというようなことも。さらには、音楽を聴くとか、映画を観るとか。
 被災地だけじゃないですからね。日本人全員がショックを受けたわけですから。そこで日常性を取り戻すというときに、本もその一端を担うということは、あるかもしれません。
―― 今回、ラブ&ポップを電子書籍化されたというのは、日常性を取り戻すということと何か関係があるのでしょうか? 15年前の良くも悪くも活気あふれる渋谷の描写は、懐かしさすら感じます。もはやおじさんたちもあんなふうに、お金を持っていないし、余裕がない。
村上龍 ラブ&ポップを電子化しようと思ったのは、去年の秋ごろなんですが――しかし、そういう読み方もできるかもしれないな……もはやおじさんたちも、援交なんてできるおカネもない。
―― 少しうがった角度からの読み方かもしれないですけど。現在と比較して、物哀しさとか、「日本も、ほんと元気なくなっちゃったな」と感じさせられました。
 村上龍 いやいや、確かに。昔、109とかのビルの脇に、おじさんいっぱい集まっていましたからね。
―― 本のなかでも、109に溢れかえる商品の名前が延々と登場します。いまメーカー各社ともラインアップを絞り込んでいるなかで、ノスタルジーを覚えました。
 村上龍 CECIL McBEE(セシルマクビー)とか、まだ残っているものもありますけどね。1996年のあのころもバブルが終わって、何となく、貧乏臭さが出てきた、シュリンクした時期だったんですけど。今はもっとひどいわけですね。
―― 仰るように被災地では本当にモノがすべてなくなってしまって、希望だけが今残された状況ですが、被災地の外でも、震災に至るまでも、モノによる豊かさはずるずると失われてきた……。
 村上龍 New York Timesに寄稿したのは短いエッセイだったので、「希望がある」と取られたわけですけど、僕としては、「希望の芽がまかれた」という書き方をしたんです よ。ということは、希望を必要とする情況なわけですけど、希望を必要とする情況というのは、逆に言えばいま辛い情況なんですよね。
 希望があんまり必要じゃない人を思い浮かべると、分かりやすいんですけど。例えば年収1億4千万円ぐらいで、大邸宅に住んでですね、幸せな家族がいて、 子どもも2人ぐらいいて。仕事もうまくいっていて――そういう人は、希望は要らないでしょ。希望が切実に必要な人というのは、会社を解雇された、明日から どうやって生きていけばいいのかとかね。そういう人に必要なんですよ。
 だから、あのエッセイを読んで「どこに希望があるんだ」って、言う人もいましたけど、そうじゃなくて、希望を獲得していくとか、希望が必要なんだって、 自覚するということは、辛い情況のときなんですよというニュアンスを込めたつもりでした。この点についてはもう一度きちんとエッセイを書こうかなと思って いるんですけど。
―― なるほど。
 その中で、やはり、本当に本は、まずそれこそ被災地でも手に入れることができて、読めば何かを得ることができるという意味では、道具といってしまうと、 言葉がよくないかもしれないんですけど、非常に大事なツールではあったのかなというふうには、わたしも感じているんです。

◎村上龍は「電子書籍」をどう捉えているのか?
―― 本といえば、村上龍さんは昨年11月に電子書籍を手がける「G2010」を立ち上げました。まず電子書籍というものを、どういうふうに捉えられているのかという辺りから聞かせてください。
 村上龍 新しくできた、非常に画期的なメディアですよね。僕は去年の2月にiPadが出たときは、相当衝撃を受けました。
―― iPadを見たとき、すぐに読書端末というふうに捉えられたのですか?
 村上龍 事前にiPadのうわさは聞いてたんですけれど、Appleのホームページに行って、スティーブ・ジョブスのプレゼンを見たんですね。『歌うクジラ』を講談社の群像で連載してたんですけど、その連載を書き終わった翌週ぐらいだったんです、それが。
 何だかスティーブ・ジョブス痩せちゃって。でもセーターみたいなの着て、かっこよかったんですよね。大丈夫かなこの人と思いながらも、やっぱりこの人は、かっこいいなあと思って。
 不老不死の遺伝子を巡る少年の冒険の旅を通じて、格差社会の行き着く先、再生への希望を描いた村上龍氏の「歌うクジラ」。紙書籍に先行して電子書籍がリ リースされたこの作品は、電子書籍元年を大きく後押ししたパイオニアとして「ダ・ヴィンチ電子書籍アワード2011」の文芸賞を受賞している
 自分はiBookとiPhoneの中間のものを造ったんだと。iPadを取り出したときは、おおおーっとか思ってですね。そのときにもう、はっきりと、これは非常に難しいだろうけど、『歌うクジラ』はこれでやっちゃおうと思ったんですよ。
―― もう、そのタイミングで。
 村上龍 そのためには、どうすればいいかということを考え始めて。最初は、講談社にどう話すかというのが、最大の問題でした。
 講談社は、野間さん(講談社代表取締役社長の野間省伸氏)をはじめ電子書籍に非常に関心が深いので、紙に先行して、電子書籍を出すというアイデアを出し たら、電子書籍部門の人たちが面白いって言い始めたんですよね。話題になって、本も、紙も売れるんじゃないかって。紙は案外売れなかったんですけど。
 ただ、電子書籍分と合わせると、いつもの僕の部数なんですけどね。だから、そんなおいしい話じゃないから。それはいいんですけど。とはいえ、講談社の説得にやっぱり、なんだかんだで1カ月ぐらいかかって。
―― 講談社さんの電子書籍の部門が、直接手がけるということではなくて、電子書籍をこちらで展開してもいいですよね? というそういう話ですよね。
 村上龍 そうです。それも話しました。そこも理解してもらえて。
 厳密に言うと、僕とグリオ(G2010の運営会社。電子書籍化も行う)でやった作業をやるようなセクションって、講談社にはないんですよ。グリオでは実 際にコンピューターで作業しますけど、講談社も、結局はグリオみたいな会社に作業を依頼することになる――いずれにせよそういうセクションはないんですよ ね。
 不思議なことに、そういう講談社の電子書籍部門のトップの人も、それから野間副社長(当時)も、それからその電子書籍部門のデスクみたいな人も、なぜか、僕と縁があったんですよ。
 デスクの人は、昔ゼロックスにいらっしゃって、僕の作品のオンデマンド出版というのをやったことがあって。『共生虫』とかを。そのときの担当だったんで すよね。「えー!ここに居たんですか」みたいな話になって。さらに、そこのトップの人は、昔僕の妹が講談社の「なかよし」編集部でバイトしてたんですけ ど、そのときの編集長だったんですよ。
―― いろんなところで、つながってますね。
 村上龍 そういう縁もあって、講談社との話し合いは非常に友好的に終わり、協力してもらうことになったんです。さらに電子版を先に出すということ、グリオと作業することまで了承してもらえたのはとても有り難かったですね。
―― そして、G2010の設立につながっていく。設立から半年ほどが経ったわけですけれども。苦労された点、あるいは、楽しかったことなど、振り返ってみて、感じられることはありますか?
 村上龍 振り返らないんですよね。僕。まだ、振り返るほど時間がたっていませんし。例えば10年ぐらいたてば、あのころは、とか思うのかもしれないですけど。まだ半年だし。作業もちょっと遅れ気味なので。
 ただその、『歌うクジラ』を出して、その後G2010を作るときに、各出版社との交渉がけっこう大変だったんですよ。こういうのを作るということをあら かじめ言っておかないと、急に作ったら、敵対していると思われるので。それは僕とつきあいがある講談社、集英社、小学館、文藝春秋、幻冬舎、KKベストセ ラーズとか、担当編集者とも、相当上の人たちとも、こういうことをやりますというのは、全部話しました。
 G2010は既存の出版社と敵対する会社じゃないので。ただ、あのころは、各出版社は電子書籍というものに対してとても敏感になっていたんですよ。それぞれの出版社との交渉は記憶に強く残っています。
―― 村上さんご自身が、電話したりとか?
 村上龍 メールが多かったですけど。出版社もなかなか分からないんですよね、僕らが何をやろうとしているのか。『歌うクジラ』という事例があったので、そこからは話が少し早くなりましたが。
 あとは、G2010の会社設立記者会見が大変だったのもよく覚えています。準備期間から逆算するのではなくて、会場の空きで急きょ決めたものですから。会社名のロゴも前日に決まって、プリンターで印刷して会場に貼り出したくらいです。
―― そうなんですね。
 村上龍 グリオの連中は、みんなほとんど、記者会見の前に10日間ぐらいは寝てない人が多くて。記者会見が終わって、打ち上げやったんですけど、トイレに行くたびに、倒れて帰ってこないんです。トイレで寝てますとかって。
―― 壮絶ですね(笑)。
 村上龍 どんどん減っていくんですよ。打ち上げ会場の人数が。
―― 電子書籍の開発も大変だったという話も聞いています。『歌うクジラ』や『ラブ&ボップ』では、紙の本になかった音声や映像といった要素を加えてますが、そのあたりのこだわりがあれば聞かせてください。
 村上龍 こだわってはいないんです。ただ、僕の場合は、ビジュアルとか、あるいは音楽とかの組み合わせというのが、個人的に好きというのもあってですね。いわゆるリッチコンテンツにしていこうという思いはありました。
 一方、必ずしもリッチである必要はないと思っていて、ボリュームでも、勝負できると考えています。例えば50巻の全集とか、電子であればもう、ワンボリュームで、ワンパッケージで売れますから。あるいは復刻版を現代的に編集するというのも、やろうと思っているんです。
 とにかく時間が足りなくて……今みんなでけっこう、大きな作品をやっています。マンパワーも足らない……。
―― 大変ではありますが、瀬戸内寂聴さんがG2010には参加・出資もされたりと、いろんな方が、応援しているチームですね。
 村上龍 電子書籍といっても、結局は大手の出版社とか、印刷会社とか代理店など大手が主導しているわけですよね。そんな中で、僕らみたいな、弱小の会社が何ができるかなってというのはいつも考えているところですね。
 そういった、いわゆるインディペンデントの小さな会社に、期待してくれたり、そこで何かやりたいと言ってくれたりする人も、結構いるんですよね。いろいろな方からポツポツ接触があるんですけど。それは本当にうれしいことだなって思ってます。
―― 規模やマンパワーの制約はあるけれども、いろいろな思いに応えていきたいというわけですね。ところで、電子書籍に取り組む際の、何かキーワードといったようなものは村上さんの中にはあるのでしょうか?
 村上龍 うーん。まだ始めたばっかりですからね。自分の作品をリッチコンテンツ化するときは、いろいろと具体的にイメージというか、画像とか映像とか、音楽とか考えますけど。電子書籍全体に関しては、あんまりイメージないです。
―― 先ほど仰ったような全集であれば、リッチということよりも、むしろシリーズが例えば全部そろっていることが価値となるし、逆にこれから発表されてい く、ご自身の新作であれば、ご自身の表現したいことがリッチ要素も含めすべて盛り込まれているということが、中心になるし、それは、作品によっていろいろ であるという。
 村上龍 そうです。

◎電子書籍は「書籍」で無くなる可能性も
 村上龍 あと、電子書籍が持っている、可能性の全部がまだ出てきているわけじゃないと思うんですよね。
―― 例えばどんな可能性ですか?
 村上龍 いや、それは分からないですね。出版の歴史をたどるとき、よくグーテンベルクが引き合いに出されますが、彼が印刷機を作ったときも、「本の可能性」をすべて見通していたわけではないと思うんですよね。
 例えばエジソンが蓄音機を作ったときに、最初は遺言をレコーディングする機械だと言ったらしいんですよ。生前の声が吹き込まれて、遺言を残せるというよ うにと、レコード盤と蓄音機をエジソンは作ったけれど、まさか音楽観賞用になるとは、まだ、イメージできなかったらしいんですよね。そのくらい、画期的な 技術というのは、思わぬ方向に拡がる可能性があるので。
 だから、僕も電子書籍全体がどうなるのかは分かりません。自分たちの仕事を通じて、それを手探りしながら、試行錯誤していくということでしか、探せないんですよね。
―― なるほど。今どうしてもわたしたち、ペラペラッとめくる本の置き換えたものというようなイメージで、捉えがちなんですけど。まったく別のものになる可能性がある。
 村上龍 まあ、そんなには違わないかもしれませんが。
 案外単品のテキスト、それこそ小説のテキストの場合は、そんなに変わらないかもしれないですよ。ただ漫画などは――僕の知り合いは『スラムダンク』とか、なんだっけあの、有名な海賊のやつ、最近人気の。
―― 『ワンピース』。
 村上龍 そう、それだ。『ワンピース』とかを、全部入れちゃってるんですよね、iPadに。あれはもう、違うもんだと思いますね。
―― それはその、違法でというわけじゃなくて、自分で。
 村上龍 自炊してるみたいですけど。
―― 自炊ですね。
 村上龍 いまんとこ、あれが一番頭がいい人たちじゃないかな。あと大学の教授や研究生とかもですね。医学書や論文などボリュームがあるものをiPadに全部入れてる人もいる。そうなってくると、もはや書籍とは違うものだと思いますよ。
 そういったコンテンツを表示できるという意味では、本と変わりないんですけど。利便性がもう全然違いますから。
―― 違いますよね。わたしもまさに論文をタブレット端末に入れるということをやっているんですけど。もう全部読むというより、はなから入れてしまって。
 村上龍 データベースとして。
―― もう検索して、必要なところを引っ張ってくるという。たぶん、本を書いた人からすると、ちょっとそういう使われ方は嫌がられるかもしれませんが。
 村上龍 いやでも、どうせそういった研究書のたぐいは、データベースとしての役割も大きいので。しょうがないんじゃないですか。
―― でも小説はやっぱり、頭からちゃんコンテキストを理解したうえで読んでほしい。
 村上龍 それはまあ、そうしてほしいですけど。
◎後編(7月27日掲載予定)に続く


◇東芝「レグザタブレット AT300/24C」が発売、活用応援サイトを開設
(2011/07/25 ITpro 鴨沢 浅葱=Infostand)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110725/362782/?ST=network
 東芝は2011年7月22日、Androidタブレット端末「レグザタブレット AT300/24C」を発売した。価格はオープンで、予想実売価格は6万円前後。合わせてレグザタブレットの活用応援サイト「東芝プレイス(Android版)」を開設した。
 レグザタブレット AT300/24Cは、最新OSのAndroid 3.1を搭載した個人向けタブレット端末。Adobe Flash Playerを標準搭載して、そのままネット動画を楽しめる。前モデルが特定企業向けに台数限定で販売していたのに対し、家電量販店で一般販売する。
 東芝プレイスは、同社のパソコン製品ユーザー向けサポートサイトで、アプリケーション、動画、電子書籍の紹介や販売も行う。Android版は、レグザタブレット発売に合わせ、専用のページレイアウトやコンテンツで作成した。
 用途別に8つの「プレイス」があり、「サポートプレイス」と「アクセサリープレイス」では、レグザタブレット向けサービスや周辺機器を紹介。「アッププレイス」と「ゲームプレイス」では、人気のAndroidアプリやゲームを紹介する。
 また、「ビデオプレイス」では、テレビ動画780組7100本を配信。PC版にはなかった「ミュージックプレイス」では、最新ヒット曲などの音楽を楽しめる。このほか、通販サイトを紹介する「ショッピングプレイス」、電子書籍を購入できる「ブックプレイス」を用意した。


◇Apple社の新ルール、「Kobo」「Nook Kids」などのiOS向け電子書籍アプリが対応、Google Booksアプリは突然消える
(2011-07-25 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2593
 現地報道によると、Apple社が6月30日から強化した新ルールに対応するため、「Kobo」「Nook Kids」などのサードパーティ製iOS用電子書籍アプリではそれぞれ、自社課金サイトへのリンクを削除を始めた模様。
 たとえば、Kobo社のリリースによると、Apple社の迂回禁止規制がKoboユーザーのiPhone/iPadの利用に影響を与えるためと説明。今 後iOS を利用するKoboユーザーがKoboアカウントを利用する際は、ブラウザーで「Kobo Store」を検索して、kobo.comへ移動して購入等を行うよう勧告している。
 なお、不思議なことにGoogle社の電子書籍アプリ「Google Books」は今週から突然アプリそのものが公開中止となっており、これもApple社の新ルールへの対応がらみではないかと推測されている。【hon.jp】
◎Kobo社のプレスリリース( http://blog.kobobooks.com/iosstore/ )


◇文部科学省、「学校及び社会教育施設における情報通信機器・視聴覚教育設備等の状況調査」報告書を公開
Posted 2011年7月25日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18745
 2011年7月22日に、文部科学省が、2010年度の「学校及び社会教育施設における情報通信機器・視聴覚教育設備等の状況調査」の報告書を公開しています。
◎平成22年度「学校及び社会教育施設における情報通信機器・視聴覚教育設備等の状況調査」報告書(表紙〜p.101) (PDF)http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/__icsFiles/afieldfile /2011/07/22/1308646_1.pdf
◎平成22年度「学校及び社会教育施設における情報通信機器・視聴覚教育設備等の状況調査」報告書(附録 調査票)(p.102-114.) (PDF)http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/__icsFiles/afieldfile /2011/07/22/1308646_2.pdf
◎平成22年度「学校及び社会教育施設における情報通信機器・視聴覚教育設備等の状況調査」 (文部科学省 2011/7/22付けの情報)http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/1308647.htm


◇JISC、電子ジャーナルの保存に関するホワイトペーパー(最終版)を刊行
Posted 2011年7月25日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18746
 英国情報システム合同委員会(JISC)が電子ジャーナルの保存に関するホワイトペーパー“e-Journal Archiving for UK HE Libraries”の最終版を公開しました。同ペーパーでは、2010年にJISC Collectionsが刊行した“Ensuring that 'e' doesn't mean ephemeral: A practical guide to e-journal solutions”(UK LOCKSS Alliance、CLOCKSS、Porticoなどの電子ジャーナルアーカイビングプロジェクトが評価されているそうです)と内容の差別化を図り、電 子ジャーナルアーカイビングのコスト事情やケーススタディに力点を置いているそうです。ホワイトペーパーは17ページから成り、目次は以下のようになって います。
1. 読者と目的
2. 対象
3. JISCとJISC Collectionsの役割
4. 経済的考察
5. 新しいグッドプラクティス
6. 参考文献
7. ケーススタディ:グラスゴー大学
8. ケーススタディ:ハダーズフィールド大学
9. ケーススタディ:ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス
10. ケーススタディ:Scottish Higher Education Digital Library (SHEDL)
◎e-Journal Archiving for UK HE Libraries - a White Paper (Final) (JISC) http://ie-repository.jisc.ac.uk/556/
◎Ensuring that 'e' doesn't mean ephemeral: A practical guide to e-journal solutions (JISC Collections)  http://www.jisc-collections.ac.uk/Documents/practical_guide_to_ejournal_archiving.pdf


◇ハーバード大学図書館長が「全米デジタル図書館」構想について語るインタビュー
Posted 2011年7月25日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18748
 2010年にハーバード大学図書館長のダーントン(Robert Darnton)氏が発表した「全米デジタル公共図書館」(Digital Public Library of America:DPLA)という構想に関するインタビューが米Boston.com紙に掲載されています。ダーントン氏が「このプロジェクトを開始した きっかけは?」「DPLAはどんな姿をしていて何をしてくれるものですか?」「(DPLAには)ライブラリアンを置くんですか?」など12の質問に答えて います。
◎A bookshelf the size of the world (Boston.com 2011/7/24付け記事)
http://articles.boston.com/2011-07-24/bostonglobe/29810463_1_google-books-robert-darnton-digitization


◇国際電子出版EXPO前後の電子書籍市場
(2011年07月24日 eBook USER)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1107/24/news001.html
 「電子書籍ってどこを押さえておけばいいの?」――忙しくて電子書籍市場の最新動向をチェックできない方のために最新動向を分かりやすくナビゲートする 「eBook Forecast」。今回は、先日開催された「第15回国際電子出版EXPO」前後に起こった出来事を中心にお届けします。
[前島梓,ITmedia]
 国内の出版業界の複雑な構造なども相まって、ブレイクしているのかどうか分かりにくい国内の電子書籍市場。ICT総研が行った電子書籍コンテンツの国内 需要予測調査によると、2015年度の電子書籍コンテンツ市場は1890億円(2010年度比で8.2倍)とまずまずの成長予測となっています。
 この数字は、これまで国内の電子書籍市場をけん引してきたケータイコミックの市場も含んでいますが、2013年にはスマートフォン/タブレット/電子書 籍専用端末向けの電子書籍市場がそれを逆転するとしており、「コンテンツホルダーである出版社の電子書籍への取り組みの本気度が今後の出版業界の命運を 握っていると言える」と何だか当たり前の言葉で結んでいるのが面白いところです。
 それでは、ここ1カ月ほどの電子書籍市場の動きと、今後について予測する「eBook Forecast」をお届けします。

◎続々と立ち上がる電子書籍ストア
 まずは、6月上旬から7月上旬までに新たに開設された電子書書籍ストアです。eBook USERに掲載された個別記事と併せてご覧ください。
<6月上旬から7月上旬までに新たに立ち上がった主要な電子書籍ストア>
・紀伊國屋書店の電子書籍ストアアプリ「Kinoppy」を試す
・富士通、電子書籍ストア「BooksV」を正式オープン
・出版社連合による書籍モール「ブックパブ」がオープン

 Kinoppyは、紀伊國屋書店が運営する電子書籍販売サービス「BookWebPlus」と、紙の本を販売するネット通販サービス「BookWeb」 を透過的に利用できるアプリで、iOS版とAndroid版が用意されています。一般に、紙では刊行されているが、電子書籍で提供されていない作品という のは多数存在します。後述するように一部の出版社は新刊書をすべて電子化することを決めており、幾分電子書籍への対応が進んでいますが、現実には電子書籍 が提供されていない作品のほうが大多数です。
 紀伊國屋書店はこうした状況を鑑み、ユーザーが不便を感じないように、紙と電子書籍を1つのアプリから購入可能にしているのです。同様の取り組みは、丸 善やbk1、ジュンク堂などを傘下に持つ大日本印刷陣営の「honto」でも当然視野には入れているようですが、こちらは1つの旗の下で動くには、まだも う少し時間が必要でしょう。
 そんなDNPの陣営といえるのが、富士通が立ち上げた電子書籍ストア「BooksV」です。富士通は3月にDNPと連携して電子書籍ビジネスへの参入を発表しており、予定よりやや遅れて6月22日にストアをオープンしました。
 BooksVは、DNPの関連会社であるモバイルブック・ジェーピーのほか、同社グループのジー・サーチ、富士通エフ・オー・エムの出版ブランド 「FOM出版」からコンテンツの提供を受け、30万点を超える強力なラインアップを武器にしています。30万点という数字は、雑誌の特集などを個別に切り 出した雑誌記事・レポートなどを含んでおり、実際にはこうしたコンテンツが全体の9割以上を占めているのですが、「あの雑誌のあの特集だけ読みたい」と いったニーズは確実に存在しますし、漫画は現時点で取り扱っていないことなどを考えると、ビジネスマンなどを中心に支持を集めそうです。
 紀伊國屋書店や富士通のBooksVと比べると明らかに規模は小さいものの、ユーザーニーズをよく理解しているのが「ブックパブ」です。幾つかの出版社が集まって立ち上げたモール型のこの電子書籍ストアは、コンテンツをDRMフリーで提供しているのが大きな特徴です。
 出版社が自らのコンテンツをDRMフリーで提供するのは、長期的にはともかく、少なくとも現時点ではかなりチャレンジングな取り組みです。だからこそ大 手の出版社が名を連ねていないのですが、複数のDRMやフォーマットに対応するマルチビューワが一般的になるのか、こうしたDRMフリーコンテンツが一般 的になるのかは注目したいところです。

◎2010年の国内電子書籍市場をけん引した2つの電子書籍ストアは今
 こうした新たな電子書籍ストアが立ち上がる中、電子書籍元年と呼ばれた2010年の国内電子書籍市場をけん引した2つの電子書籍ストアは今、それぞれの道を歩みつつあります。
 1つはソニーの「Reader Store」。これまで同ストアでは、シャープの電子書籍フォーマット「XMDF」形式の電子書籍を主に扱っていましたが、ファームのアップデートで新た にボイジャーのドットブック(.book)に対応しました。これにより、電子刊行物のフォーマットを.bookに統一している講談社の作品がReader Storeに並ぶことになり、ラインアップを大幅に拡充しています。専用の電子書籍端末「Reader」の最新モデルが8月にもリリースされるのではない かといううわさもあり、勢いは継続しているといえそうです。
 一方、少し雲行きが怪しくなっているのが、「TSUYATA GALAPAGOS」です。TSUYATA GALAPAGOSは、シャープとカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の合弁会社により運営されている電子書籍ストアですが、CCCは6月30 日、TSUYATA GALAPAGOSとは別に独自の電子書籍ストア「TSUTAYA.com eBOOKS」をオープン、専用のAndroidアプリもリリースされました。
 TSUTAYA.com eBOOKSでは、TSUTAYAの実店舗との連携を考慮し、TSUTAYA店舗で購入した紙書籍の電子書籍を安価に購入できるサービスを年内に開始する 予定ですが、TSUYATA GALAPAGOSと別に新たなストアを立ち上げる必要があったのかは謎です。
 TSUTAYA.com eBOOKSでは電子書籍のフォーマットに上述の.bookを採用していることなどを考えれば、(.bookの競合となる)XMDFを手掛けるシャープに 配慮したともいえますが、そもそもTSUTAYA GALAPAGOSの出資比率はシャープが49%、CCC51%で、CCCの子会社扱いですし、代表取締役社長も2代続けてCCCから就任していますの で、わざわざ別のストアを立ち上げる必要は本来さほどないはずです。それでもあえてTSUTAYA.com eBOOKsを立ち上げたのは、両社の関係がうまくいっていないのではないかと考えるのが自然です。リリース文には、「端末、iPhone、iPad、タ ブレット端末やPC向けなど多様な端末向けにTSUTAYAが本格的に立ちあげる電子書店」とあるのも見方によってはトゲがあります。
 そんなシャープは、7月に入ると、DRMフリーのXMDFを取り扱っていた「SpaceTownブックス」を11月で閉鎖すると発表し、多くのファンを悲しませました。
 しかし、暗い話ばかりではありません。7月14日には、GALAPAGOSのOSをAndroid 2.3にアップデートすると発表しました。。シャープはGALAPAGOSに搭載されているOSをLinuxベースと対外的には発表していましたが、これ がAndroidベースだったのは明らかでしたから、Android 2.3へのアップデートを提供するのは一見歓迎できます。
 しかし、筆者個人は、進化をうたったGALAPAGOSが過酷な生存競争に敗れつつあるのではないかと不安視しています。当初はGALAPAGOSから のみ利用可能だったTSUTAYA GALAPAGOSは、まずはシャープのスマートフォンに、6月にはシャープ以外のAndroid搭載スマートフォンからも利用可能となり、専用端末の意 味合いは当初より薄れてきていますが、Android 2.3へのアップデートで専用端末を汎用化しようとしても、ハードウェア構成的に使えないアプリも多く、どっちつかずの端末になってしまったように思えて なりません。
 5.5型のモバイルタイプは、このサイズにしては珍しい高解像度を備えているため、今後も一定の需要はあるでしょうが、10型のホームタイプは、 Acerが最新のスペックでかつAndroid 3.0を搭載し、しかも3万円台の「ICONIA TAB A500」を提供するなど、競争力に欠けるのは明白です。ホームタイプがAndroid 3.xを搭載する可能性は限りなく低いでしょうし、仮にアップグレードされたとしても、スペック的に動作は厳しいでしょう。市場のニーズに合わせたといえ ば美談ですが、どこで差別化を図るのかといった部分が見えてこないのは危険な兆候です。
 一方で、“第3の”GALAPAGOSタブレットがリリース間近であると取り上げられています。記事では7型のタブレットではないかと予想されています が、恐らくAndroid 3.xを搭載してくるでしょう。7型タブレット市場は「GALAXY Tab SC-01C」や「Dell Streak 7」などをはじめ、最近多くのベンダーから製品がリリースされているホットスポットです。7型タブレットを「どっちつかず」と批判するAppleのス ティーブ・ジョブス氏に負けることなく、今年後半は7型タブレットが大きく注目されそうです。
 ちなみに、シャープは4月に、XMDFビルダーなどのオーサリング環境を7月に無償公開することを発表していましたが、7月24日時点で、まだリリースされていないことも気がかりです。シャープの動向はしばらく注視しておいてもよいでしょう。

◎楽天も電子書籍ビジネスに参入、専用端末はまずはパナソニックから
 7月の上旬には電子書籍市場の祭典ともいえる「第15回国際電子出版EXPO」が開催され、各社がこの前後に大きな発表をしています。第15回国際電子出版EXPOでは幾つか大きな発表もありましたので、特設ページで確認するとよいでしょう。
 そんな中、今注目を集めているのは、電子書籍ビジネスに本格参入する楽天です。
 楽天は6月13日に、紀伊國屋書店、ソニー、パナソニックとともに、日本での電子書籍サービスを普及拡大させる取り組みを検討していくことで合意したと 発表、国際電子出版EXPOでは、楽天が8月10日に立ち上げる予定の電子書籍ストア「Raboo」の専用端末と位置づけられるパナソニックの「UT- PB1」が披露されていました。UT-PB1については、動画で紹介したこちらの記事を参照ください。ちなみにこの端末も7型の端末です。
 楽天が立ち上げるRabooは、楽天経済圏を生かし、ユーザーにとって身近な存在になりそうですが、専用端末のUT-PB1は、Androidベースの 電子書籍専用端末という意味では上述のGALAPAGOSが登場した当時と同じような路線なのが懸念されます。ただし、楽天、紀伊國屋書店、ソニー、パナ ソニックの4社連合では、れぞれが提供、運営している電子書籍端末や電子書籍ストアが相互接続できる環境の構築を進めるとしており、極端な話、ソニーの ReaderなどでもRabooのコンテンツが読めるようになるでしょうから、少し洗練されている印象を受けます。
 Kindleのような専用端末と、iPadなどの汎用タブレット端末との中間に「電子書籍用のタブレット端末」という市場があるのかどうか。それともそ こも汎用タブレットが陣取るのか――ここでその答えを出す気はありませんが、1つの興味深い意見を紹介しておきます。先日eBook USERに掲載された、うめ・小沢高広氏、一色登希彦氏、藤井あや氏という電子書籍の出版経験を持つ現役漫画家による座談会で、電子書籍専用端末について 語った部分です。

藤井 若い女の子が、本を読むために4万円出すかといったら出さないですよね。
小沢 しかも本そのものではなく、本棚のためにってことですし。ガラケーで漫画が読める利点というのは、電話の「ついで」に読めるからですよね。
(電子書籍における漫画インタフェースを大いに語る(中編)より)
 国内の動向だけでかなりの文量になってしまいましたが、次のページでは、海外の動向についても大きなものを簡単に紹介します。

◎Amazonタブレットの死角でNOOK2が高評価
 国内の電子書籍市場では、いまだ外資勢の国内参入もはっきりとしない状況ですが、それぞれのプレイヤーが忙しく動き回っています。
 その筆頭はやはりAmazon.com。5月ごろからうわさになっているタブレットが8月、いや10月、と人によってまちまちですが、リリースが迫っているようで、Appleとの競争が激化しそうです。
 市場ではAmazonタブレットの話題で持ちきりですが、米非営利調査機関Pew Research Centerのレポートによると、米国ではタブレット端末より電子書籍端末の方が普及しており、電子書籍端末の保有率は過去6か月間で倍増したと報告され ています。そうした中、Barnes & Nobleの新型電子書籍専用端末「NOOK2」が米消費者団体の評価で初めて「Kindle」を抜き、IDCが発表した2011年第1四半期(1〜3 月)における電子書籍端末出荷調査でも、Burnes & NobleがAmazonを追い抜き初の首位となるなど、Burnes & Nobleが勢いを増しています。NOOK2については、「タッチスクリーン採用新型『NOOK』ファーストインプレッション」をご覧ください。
 そんなAmazonからは、毎日のように電子書籍関連のニュースが発表されていますが、大きな動きになりそうなものが、学生向けにKindle版の教科 書を貸し出す「Kindle Textbook Rental」サービスです。最大80%のコストセーブが可能な点なども魅力ですが、若いうちから電子書籍に慣れさせておくというのは、長期的に電子書籍 市場にプラスに働きます。こうした取り組みが日本でも今後起こることに期待しましょう。

◎Google eBookstoreに対応した電子書籍端末も登場
iRiver Story HD
 Amazonに負けじと、IT業界のガリバーであるGoogleも大きく動き出しました。同社のGoogle eBookstoreは、数十万冊の有料タイトルだけでなく、著作権切れ作品を中心に300万冊の無料タイトルを取り扱う巨大な電子書籍ストアですが、こ のGoogle eBookstoreに対応する電子書籍リーダーがiriverから登場しました。それが「iRiver Story HD」で、AmazonのKindleの価格帯に近い約140ドルで販売されています。Wi-Fi接続経由でクラウド上の電子書籍を直接読むことができる ようになっています。
 正確には新製品というより、iRiverが2009年に発売した「iriver Story」の後継に位置づけられるStory HDが、米国発売に合わせてGoogle eBookstoreに対応したというものですが、AmazonにおけるKindle、AppleにおけるiPad、Barnes & NobleにおけるNOOKに相当する製品です。もっとも、Google eBookstoreはAPIが公開されていますので、今後同じような製品が登場してくる可能性は高いです。初物は避ける、という賢明なあなたのために、 Story HDについては近日レビューをお届けする予定です。
 この動きとは直接関係はありませんが、Googleは現在、書籍全文検索サービス「Google Book Search」(現Google Books)について、米国著作者協会(AG)や米出版社協会(AAP)から訴訟を起こされており、その和解締結でもめています。オプトイン方式への和解 案修正にGoogle側が難色を示しているというもので、裁判が再開されるシナリオが濃厚になってきているようです。エンドユーザーというよりはコンテン ツプロバイダー向けのトピックですが、気になる方はチェックしておきましょう。この問題については、過去のeBook Forecastでも取り上げていますので、まずはそちらをご覧ください。
 8月は楽天の電子書籍ストア開設をはじめ、大きな動きがありそうです。ではまた次回。


◇パナソニックの電子書籍タブレット UT-PB1 発表、楽天 Raboo と連携
(2011年7月22日 engadget)
http://japanese.engadget.com/2011/07/22/ut-pb1/
 国際電子出版EXPOでお披露目されていたパナソニックの電子書籍タブレット UT-PB1 が正式に発表されました。7インチ・1024 x 600解像度のディスプレイを備え、楽天の電子書籍ストア Raboo との連携をはかります。特長は約600冊の「チラよみ」コンテンツをプリインストールすること、Raboo のランキングや特集・オススメを定期的に配信することなど。Androidベースでありながら、机の上をイメージした「マイデスクトップ」画面と本棚のよ うな「マイシェルフ」画面という独自インタフェースを導入し、汎用タブレットとして使いたいという声を未然にシャットアウトします。
 搭載アプリはブラウザ、メール、ギャラリー、カメラ、音楽、音声レコーダー、カレンダー、電卓、時計、LAN内のDEGAを操作できるリモコンと、同じ くLAN内のVIERAを操作できるリモコン、でもってAdobe Reader、radiko.jp、ウェザーニュースタッチ、乗換案内、日経電子版の16種類。ひととおり書き下したのは、これ以外のアプリは追加できな いからです。ちなみに電子書籍リーダーとしての対応フォーマットはXMDFのみ。徹底してます。
 本体仕様は130万画素カメラ、802.11b/g/n WiFi、Bluetooth 2.1+EDR、ステレオスピーカー、ステレオミニジャック、USB 2.0、microSD / microSDHCカードスロットなど。電子書籍リーダーにしては皮肉なくらい一通り備えています。内蔵メモリは8GB。大きさは133.0 x 206.0 x 13.9 mm、重さは400g。電子書籍読書時の動作時間は、画面明るさ最小で6時間、最大で3.5時間です。
 発売は8月10日から。GALAPAGOSに対抗してか、パナソニックの直販サイト「PanaSenseパナセンス」、あるいは「Panasonic Selection 楽天市場店」、そして楽天の Raboo 特設ページだけでの取り扱いです。PanaSense、楽天での価格は3万4800円。

◎プレスリリースから:
 ユーザーインターフェースには、本を積み上げたような形で「読みかけ」、「未読」などを表示するデスクトップや、ジャンルを自動分類してくれるスマート な 本棚を採用。大量の本を蓄積しても簡単に管理・分類ができ、読みたい本へのすばやいアクセスを可能にします。本製品がナビゲートするさまざまな本との出会 いや楽しみ方を「新ツンドク・スタイル」と名づけ、本との新しい付き合い方を提案します。

 積読って読書家の自虐ワードだと思っていたのですが、それを反転利用するとはなかなか斬新です。積読するくらい電子書籍を買ってね、ってことでしょうか......。


◇楽天、電子書籍ストア「Raboo」を8月10日オープン パナソニックが専用端末発売
(ITmedia News 7月22日)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110722-00000066-zdn_n-inet
 楽天は7月22日、電子書籍ストア「Raboo」(ラブ−)を8月10日にオープンすると発表した。同時に、パナソニックが発売する専用電子書籍端末「UT-PB1」の予約販売受け付けを始めた。価格は3万4800円。
 楽天会員IDで利用できる電子書籍ストア。購入前に書籍の一部を読める「チラよみ」機能を用意した。
 パナソニックのUT-PB1は7V型カラー液晶ディスプレイを搭載。約600冊のチラよみコンテンツをプリインストールするほか、Rabooのランキン グ情報などが定期的に配信される。Webブラウザや電子メール機能、カメラ、DIGA/VIERAリモコン機能などを搭載しているが、アプリをユーザーが 追加することはできない。


◇静岡県立中央図書館、「電子図書館体験プロジェクト」を開始
(2011年7月22日 カレントアウェアネス・ポータル)
 2011年7月22日から静岡県立中央図書館が「電子図書館体験プロジェクト」を開始しています。プロジェクトは、10月30日まで実施するようです。
◎電子図書館体験プロジェクト 始動!! (静岡県立中央図書館のウェブサイト)http://www.tosyokan.pref.shizuoka.jp/contents/course/2011/weblibrary_project.html


◇ベスト「ドットブック」ビューアを目指すBookLiveの野望
(2011年07月22日 eBook USER)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1107/22/news014.html
 文字ものの電子書籍で採用されている主要なフォーマットはXMDFとドットブック。しかし、同じフォーマットのビューアでも、その機能性、操作性は電子 書籍販売サービスによって異なる可能性がある。先日の電子出版EXPOでは、ビューアの機能拡張に対して大きな野望を抱くサービスが目に止まった。 BookLiveである。

◎ビューアの乱立をユーザーは望んでいない
 現在の日本において、文字が中心の電子書籍(いわゆる『文字もの』)で採用されている主要なフォーマットは、XMDFとドットブック(.book)であ る。理論的にはどのデバイスでも、この2つのフォーマットに対応するビューアさえあれば「文字もの」として流通しているほとんどのタイトルを読むことがで きる――はずである。しかし、現実にはそうはなっていない。iOSにおいてもAndroidにおいても、実際には、電子書籍販売サービス(のアプリ)ごと にXMDFビューア、ドットブックビューアを持っていて、結果、同じフォーマットを表示するプログラムが、1つの端末に複数インストールされることにな る。
 電子書籍販売サービスごとにビューアが必要なのは、それぞれが独自のDRMを設定しているためである。同じXMDF形式の電子書籍でも、サービスAで購 入したものをサービスBのビューアで表示することができないのは、サービスBのビューアが、サービスAのDRMに対応していないためだ。逆に言えば、サー ビスを限定するようなDRMが設定されていない書籍であれば、「サービスCで購入したものを、サービスDのビューアで読む*」ことは可能ではある。しか し、このやり方が可能なサービスの組み合わせは、それほど多くない。
 ビューアが電子書籍販売サービスごとに提供される一方で、そのビューアを開発している大本(おおもと)は、事実上2社しかない。すなわち、XMDF ビューアはシャープが、ドットブックビューアはボイジャーが、それぞれベースとなるものを開発し、各電子書籍販売サービスに提供する形となっている。大本 が同じなのだから、各サービスから提供されるビューアの機能も同じだろうと思いたいところだが、これまた、そうは問屋が卸さない。実際は電子書籍販売サー ビスごとにビューアがカスタマイズされているので、操作性や読みやすさに差が出てしまうことになる。
 ちなみに、大本から提供されている機能でいえば、ドットブックビューアよりもXMDFビューアのほうが、読みやすさのために表示をカスタマイズできる自 由度が高い。同じタイトルでもXMDF形式で購入すれば、フォントを変更したり行間や余白を調整したりと、見た目を細かく設定することができるのに、ドッ トブック形式ではそれができない、ということがよくある。実はこれは、ビューアの機能の問題だけでなく、そもそもドットブックというフォーマットのコンセ プトとして、コンテンツプロバイダー側で表示に関する設定を固定化できるようになっており、それが多くのコンテンツで積極的に利用されていることも影響し ている。
 このためドットブック形式の場合、コンテンツプロバイダー側で縦横表示や表示フォントなどを固定してしまうと、たとえビューアにそれを切り替える機能が ついていても、ユーザーがその設定を変更する(縦書きを横書きにして読む、自分で読みやすいフォントに変更する)ことができない。紙の書籍と同じように、 出版社側で最適な表示設定を作り込んで読者に提供する(=読者には表示を変更させない)と考えれば一理あるとも言えるが、紙の書籍にはない利点――例え ば、老眼のユーザーが文字を大きくしたり、線が太いフォントに変更して読みやすくするなど――を電子書籍に期待している場合は、ドットブック形式の書籍で は残念な思いをすることが多い。
 私自身、この10年で400冊以上の電子書籍を購入して読んできたが、こうした事情から、同じタイトルでフォーマットを選べる場合は必ずXMDF形式で 購入するようにしてきた。私の購買行動がそのまま一般化できるとはもちろん思わないが、文字ものの書籍に関して、現状、XMDF形式のタイトルのほうが ドットブック形式よりも圧倒的に多いという事実に、このことが多少は影響していると考えることはそれほど無謀ではないのではないか。

◎BookLiveの野望
 さて、同じフォーマットのビューアでも、その機能性、操作性は電子書籍販売サービスによって異なる可能性がある、という視点に立って今回の電子出版EXPOで話を聞いて歩いたところ、ビューアに関して大きな野望を抱くサービスが目に止まった。BookLiveである。
 現状、BookLiveが提供しているドットブックビューアは、誰もがすぐに気づく1つの問題を抱えている。それは、文字の大きさを3段階(大中小)に切り替える機能が、高解像度ディスプレイを有するデバイスでは有効に機能していない、という点である。
 つまり、高解像度ディスプレイを搭載した機種でBookLiveのドットブック形式書籍を読む場合、文字のサイズを変更しても、3段階のサイズの違いが 非常に分かりにくいものとなっている。これは、3段階の文字サイズが、同社がサポートする最低解像度の機種(480ドット×320ドット)に合わせて選択 されていることに起因する「仕様」なのだが、本来、切り替える大中小のサイズはデバイスの解像度に合わせて決定されるべきだ。同社でもこの問題は認識して いて、今後のバージョンアップで修正される予定となっている。
 これを機に少し踏み込んで話を聞いたところ「将来的には、XMDFビューアとドットブックビューアの違いをユーザーに意識しなくてもいいように」したい という「野望」を抱いていることが分かった。これはすなわち、ビューアとしての機能を、XMDFとドットブックとで同等にするということだ。もちろんそれ は、ユーザーにとっての選択肢が少ないドットブックビューアに合わせるというやり方ではない。XMDFビューアと同等の機能をドットブックビューアに盛り 込む形で行われることになる。
 さらに、ドットブックビューアでゴシック系フォントを選べるようにもする計画があるという。表示フォントを増やすのは造作ないと思われそうだが、実はそ うでもない。ドットブックビューアはデフォルトで明朝系フォントを内蔵しているが、これは、これまでのドットブック形式による電子書籍化の歩みの中で、そ の都度必要となった「外字」が数多く追加されているのだという。したがって、これと同等の役割を果たすものとしてフォントを追加するには、同じようにそれ らの「外字」を作成し、追加しておく必要がある。BookLiveでは、凸版印刷グループで持っているゴシック系フォントにそうした「外字」を追加する作 業を行い、ドットブックビューアで利用できるようにするのだという。

◎統合ビューアアプリケーション「BookLive!Reader」の機能拡張計画
 そして将来的には、機能だけでなく、ユーザーインタフェースも両フォーマットで同じになることを目指す。現状、XMDFビューアとドットブックビューア とでは、設定メニューを表示させるための操作方法がまるっきり違っているため、ユーザーは今読んでいる書籍がどちらのフォーマットなのか意識する必要があ る。ほかのサービスでも同様だが、ユーザーはBookLive!Readerという1つのアプリケーションを「入り口」にして電子書籍へアクセスしている のに、いざ本のページを開いたらそれが何のフォーマットなのか意識しなくていけないのは、やり方として甚だ美しくない。しかしBookLiveに限らず、 これが今の電子書籍の現状なのである。
 BookLiveがドットブックビューアの機能拡張に成功し、ユーザーにとって真に使いやすいビューアが実現されるならば、それだけでBookLive を選択する大きな理由になるだろう。今のところ、幾つもの電子書籍販売サービスが林立している状況だが、販売タイトル数の違いは時間とともに平均化してい くので、それによる差別化は一定の限界がある。どのサービスを使っても読みたい本が読めるのであれば、次には、それをどう読めるかにユーザーの関心は移る ことになる。そう考えれば、ビューアの機能拡張に対してBookLiveが抱く大きな「野望」も、それほど的外れなものではないと思える。
 なおBookLiveでは、これ以外にも、今年の夏から秋にかけて、EPUBやPDFのサポート、iOSへの対応などを予定している。
 電子書籍といえば、ハードウェアであるデバイスに目が向けられがちだが、実際に読書するユーザーの立場からすればソフトウェアであるビューアの重要性は 決して小さくない。どんな素晴らしいディスプレイデバイスを使っても、フォントや文字の大きさ、行間といった「読みやすさ」に直結する設定がユーザーの好 みに合致しないと非常に苦痛だし、読むことに付随する行為の操作性がしっくりこないと疲れるだけだ。電子ペーパーだ自発光ディスプレイだとディスプレイデ バイスにこだわるのであれば、サービスごとに異なるビューアの機能性、操作性にも注目してしかるべきだろう。

※なお、「XMDFビューアであればすべて、サービス限定DRMが設定されていない書籍を読める」というわけではない。「サービスCで購入した書籍」を読むためには、サービスDのXMDFビューアが「外部ファイルを読み込む」機能を有している必要がある。


◇スクリーンリーダーで電子書籍が聴ける「Adobe Digital Editions 1.8 Preview」
(2011/7/21 12:17 INTERNET Watch 青木 大我)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110721_462033.html
 米Adobe Systemsは20日、メジャーなスクリーンリーダーに対応した「Adobe Digital Editions 1.8 Preview」を公開した。現在、Adobe Labsのページからダウンロードできる。
 Windows 7/XP SP3とMac OS X 10.6以上に対応している英語版だ。プレビュー版であるため試用目的で提供されており、業務など重要な環境で使用すべきではないと警告している。また、 1.8 Preview版は、1.7正式版に含まれている機能の一部(注釈、印刷、電子書籍リーダーのUSB接続サポートなど)を備えていないことにも注意が必要 だ。そのため、1.7正式版に置き換わるものではない。
 1.8 Preview版に特徴的な機能は、スクリーンリーダーをサポートしたことで、WindowsのJAWSとMacのVoiceOverに対応している。視覚障害者向けのハイコントラスト機能も追加されている。
 将来的には1.8にも1.7の機能が追加されていく予定だが、今回のプレビュー版公開はアクセシビリティ機能を追加することが目的だとしている。
 電子書籍では、書籍がデジタルデータで提供されるため、ただ読むだけではなく、音声で読み上げるなどの新たな使用方法が考えられる。これは、これまで限 られた点字版書籍やオーディオブックにしかアクセスできなかった視覚障害者が、膨大な一般書、専門書を読めるようなるという大きなメリットをもたらした。
 今回のAdobeの対応により、米国の図書館などで提供されているDRM付き電子書籍や、Barnes & NobleやGoogle eBook Storeなどで提供されているDRM電子書籍でも、音声読み上げによる読書が可能になったことになる。
 しかし一方では、米Amazon.comがKindle端末に音声読み上げ機能(Text-to-Speech)を付加して公開した際に、米国の出版業 界が反発した経緯がある。印刷物に関する著作権と、音声読み上げに関する著作権を区別したためで、Amazon.comの行為が著作権を侵害していると訴 えたからだ。その結果Kindleでは、出版社が音声読み上げを許可するかどうかを決定する仕組みに変更されたため、現在では一部のKindle書籍でし か音声読み上げ機能が提供されていない。
 音声読み上げ機能は、視覚障害者のみならず、健常者にとっても大きなメリットがある。車内や公共交通機関などで音楽やラジオ、ポットキャスト以外に、膨大な電子書籍を耳で楽しむことができる機会を提供することになるからだ。
◎Adobe Digital Editions 1.8 Preview(英文) http://labs.adobe.com/technologies/digitaleditions1-8/


◇Google、電子書籍リーダーの競争に加わる
(2011年07月21日 eBook USER)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1107/21/news037.html
「Google eBookstore」からWi-Fi経由で直接コンテンツをダウンロードできる電子書籍リーダーがiRiverより登場するが、これはGoogleの電子書籍戦略をさらに推し進めるものだ。
 広範な電子書籍配布の長年の支持者であるGoogleは、もはや電子読書のサイドラインの外側に座っていることに満足しておらず、Goodle eBookstoreと直接連動する電子書籍リーダーを発売するためにiRiverと提携している。
 このデバイスはユーザーにGoogle eBookstoreから電子書籍を直接購入することを可能にし、スマートフォンやタブレットではなく電子書籍リーダーに直接電子書籍を読み込みさせるこ とを可能にする初のデバイスで、Google eBookstoreの300万冊以上の無料ダウンロード可能なタイトルと何十万冊もの購入可能なタイトルのカタログを利用できる。
 iRiverのStory HDはEPUBに対応するデバイスであり、理論上、ユーザーは地元の図書館の電子書籍貸し出しの恩恵を完全に享受できるはずで、それはKindleのユー ザーがいまだに待望しており、OverDriveの最近の発表のおかげで近い将来起こるように望んでいることだ。
 The Official Google Blogの公式発表によると、「iRiverはGoogle eBooksと統合された電子書籍リーダーを発売する最初のメーカーとなるので、Story HDはわれわれにとって新たなマイルストーンになる。Story HDについてはiRiverのWebサイトでより多くのことが分かる」とのことだ。
 デバイスはWi-Fi経由のダウンロードに対応するが、3G接続には対応しておらず、このことでKindleおよびNookと価格面で競争力があること に一役買っている。iRiver Storyは店頭とオンラインで7月17日から139.99ドルで販売される。この電子書籍リーダーはクラウドベースのストレージに対応しているので、 ユーザーはデバイスでの読書をやめても、スマートフォンあるいはPCで同じところから読書を継続することができる。
 Googleは単純に電子書籍の到達範囲を広げる事業に長くこだわっており、ハードウェアの生産にはそれほど関心を抱いていないが、このiRiverと の事業はその方向への確かな一歩だ。Googleが最終的に、自社ブランドのデバイスをリリースする計画があるかどうかはまだ分からない。


◇政党ホームページのアクセシビリティ品質、公共サイト水準に及ばず
http://web-tan.forum.impressrd.jp/u/2011/07/21/10732
(2011/7/21 アライド・ブレインズ株式会社)
 アライド・ブレインズ株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:内田 斉、以下、アライド・ブレインズ)は、この度政党ウェブサイトのアクセシビリ ティ品質を調査する「A.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査 政党編第4回(以下、本調査)」を実施し、調査結果を発表いたします。本調査では、対 象とした10政党の公式ウェブサイトのうち4サイトが「アクセシビリティ対応不十分」の評価となり、官公庁や自治体と比べて取り組みの遅れが目立つ状況が 明らかになりました。

◎A.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査の役割
 公共性の高いウェブサイトには特に、「高齢者や障害者など心身の機能に制約のある人でも、ウェブで提供されている情報にアクセスし利用できる」こと、す なわちウェブアクセシビリティの確保が求められます。我が国においては昨年8月にホームページのJIS規格である「JIS X 8341-3:2010」が改正公示され、今春は改正JISをふまえて総務省「みんなの公共サイト運用モデル」が全面改定されるなど、公共サイトに求めら れるアクセシビリティの基準が厳格化し、官公庁・自治体を中心に、一部民間企業でも対応へ向けた取組みが進んでいます。
 アライド・ブレインズは公共サイトのアクセシビリティ品質向上、ひいてはより多くの利用者が等しく情報を入手できるインターネット社会を目指し、改善の 共通指標を提供する目的で2006年より「A.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査」を実施してきました。本調査は同実態調査のうち政党ホームページ を対象にしたもので、今年第4回目を迎えます。

◎政党編第4回調査の結果
 政党や政治家が直接国民等の利用者とコミュニケーションを行うツールとして、政党ウェブサイトの存在は重要性を増しています。しかしながら、本調査で対 象10サイトのアクセシビリティ対応状況を5段階で評価したところ、公共サイトが最低限到達すべき水準である「Aレベル」は該当なし、対応途上と考えられ る「Bレベル」及び対応に着手した段階と考えられる「Cレベル」がそれぞれ3サイト、対応不十分と考えられる「Eレベル」が4サイトと、いずれの政党サイ トも品質に問題を抱える結果となりました。

民主党 E
自由民主党 C
公明党 C
日本共産党 E
社会民主党 C
みんなの党 B
国民新党 B
たちあがれ日本 B
新党日本 E
新党改革 E

評価方法および調査結果の詳細、過去の調査結果は、ウェブアクセシビリティ総合サイトA.A.O.をご参照ください。
http://www.aao.ne.jp/research/cronos2/party4/index.html

◎総評
 昨年実施した第3回調査結果で「Eレベル」だった5サイトのうち、1サイトは2段階高い「Cレベル」への改善が見られたものの、4サイトは依然「Eレベ ル」にとどまっています。対象10サイト全体では、前回調査より1段階でも改善したサイトは3サイトのみで、7割は改善のあとが見られませんでした。
 具体的な問題点としては、ウェブサイトのほぼ全ページに表示されるナビゲーションのメニュー画像に代替テキストが付与されていない例、トップページに表 示される「マニフェスト」へのリンク画像に代替テキストがない例、ほとんどのページが適切に構造化されていない例などを確認しており、利用者によって情報 収集の妨げになると考えられます。
 アライド・ブレインズのA.A.O.ウェブサイトクオリティ実態調査は、「Aレベル=公共サイトが最低限到達すべき、アクセシビリティ対応のスタート地 点」と位置づけています。本調査は、有権者を代表し国を統べる政党の責任として、アクセシビリティ向上に関する一層の努力が望まれる結果といえます。
 アライド・ブレインズは今後も、客観的な指標で公共機関ウェブサイトのウェブクオリティ評価をお伝えし、公共サイトの一層の品質改善と「すべてのサイト利用者」の利便性向上に貢献してまいります。


◇アクセシビリティチェックサイト「HAREL(ハレル)」
(2011年7月20日 まほろば)
http://www.mahoro-ba.net/e1509.html
 Webページのソースコードをチェックし、アクセシビリティへの適合度を点数で表示するWebサイト「HAREL(ハレル)」が、NTTデータから提供 されています。チェックしたいWebページのURLを入力するだけで、アクセシビリティ(高齢者や障碍者でも使えること)への適合度が点数で表示され、改 善すべき内容の解説が表示されます。 (2008/08/28 公開)
◎URL:http://harel.nttdata.co.jp/wact/inputProc/inputUrlBL.do

○HARELの特長
(HAREL -ハレル- とはより)
チェックを行うPCにソフトウエアのインストールは不要で、インターネットが接続された環境があればどなたでも利用可能です。
「文字サイズの変更が可能か」、「画像に代替テキストが付いているか」など約170の観点からチェックを行います。
適合度を数値で示すことにより、Webページ作成者の方のアクセシビリティ改善に向けた明確な目標設定が可能となります。
適合していない個所を画面でマーカー表示したり、ソースコードをハイライト表示したりと、改善すべき内容を詳しく解説することでより簡便なアクセシビリティ改善をサポートいたします。
これらの特長により、Webサイト作成者等の方の、より円滑で効率的なアクセシビリティ対応をサポートします。
○チェックの方法
 「HAREL」 を開き、”チェック対象URL”に、URLを入力して、[チェック] をクリックする。
○チェック結果の表示
 わかりやすいように100点満点の得点が表示され、点数によって、雨、曇り、晴れで表わされる。
○雨ポイントの例
・リンクテキストが長いです(全角30文字、半角60文字より長いです)
・リンク画像が小さい(20px×20px未満)です
・文字サイズが固定に設定されています
・見出し要素の番号が順に増加していません
・list要素に8つ以上の項目があります
・width、heightが設定されていません
・別ドメインのページが新規ウィンドウで開くように設定されていますが、新規ウィンドウを開くことが記述されていません
・年月日表記にスラッシュ(/)、または、ドット(.)が使用されています
・リンク数が多いです(1ページ中に50以上存在します)
・script要素が使用されていますが、noscript要素が用意されていません
・テキストの文字色と背景色間で十分な明度差と色差が確保されていません


◇電子書籍が開く新時代 記録保存と表現拡大の可能性
(2011年7月19日 産経新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110719-00000111-san-soci
 東日本大震災は筆舌に尽くしがたい大きな被害を引きおこした。4カ月たった現在も多くの人が避難施設で過ごし、がれきなどの整理、復興の目途はたってい ない。そういった中で子ども達は勉強をしたい、本を読みたいと思い、また大人は健康問題、家事や住居など種々の問題で調べものをしたいと思っている。
 役場の人達も新しい事態に直面し、種々の参考になる資料が必要となるが、それらはすべて流されてしまって手元にはないという状況である。全国から多くの 本が送られて来ているが、それらを適切に整理して各地に振り分けるのは大変だし、それらを置く図書室はなく、また貸し出しなどをする図書館司書もいない。
 このような状況において電子書籍が見なおされている。電子読書端末をもっていれば必要なものを直接読むことができるからである。
 したがって国として出版社に呼びかけ、過去10年、20年の出版物を電子書籍として1カ所のデータベースに集める。この際、多くの人が同時に読むことを 前提として、1冊あたり定価の何十倍かのお金を電子書籍提供の出版社に支払う。そして学校や役場、避難所など、必要なところに電子読書端末を多数配布し て、自分の必要とする本、資料を自由に読めるようにする。こうして、公共図書館や学校の図書室が整備されるまでの何年かをしのぐことが考えられる。幸い被 災地への資料の送信は著作権者の方々から一般的な許諾が得られているようなので、これは1つの有力な方法と考えられるだろう。
 国立国会図書館においては電子図書館の建設をずっと続けてきており、現在では100万冊が電子的に読めるようになっている。またネット上の多くの貴重な 情報を集めているが、特に東日本大震災の時は被災した各地の地方自治体や関係機関の発信する情報を毎週のように集めてきた。
 このような歴史的な大災害における人々の声、記録、ビデオ映像、インタビューの記録、政府や地方自治体その他の関係機関の発する情報などを種々の観点からの研究に役立てるようにすることが大切であり、これらの記録の収集と保存を呼びかけている。
 このような大災害でただ1つしかない貴重な資料がなくなる危険を避けるためには、それらをデジタル化し、そのコピーを何カ所かに分散して保存することが 大切となる。既に京都の社寺が持っている国宝級の美術品などをデジタル複製する努力がなされているが、これは適切な方法である。拠点分散という意味からも 国立国会図書館は東京だけでなく関西館をもち、そこに資料の一部を保存するとともに電子図書館機能を置き、万一の場合もサービスができるようにしているの である。
 電子書籍を推進してゆくことが大切だという人と、紙の本の良さを重視しそれに反対する人との意見がいろいろと交差している。
 しかしそこでの議論の多くは、現在の紙の本をそのまま電子化した電子書籍と現在の電子読書端末を前提としてのものであり、将来もっと便利な電子読書端末 が作られること、紙の本では絶対に表現できないすぐれた機能を電子書籍が持っていることを念頭においた議論が必要である。
 たとえば外国語を学習するテキストの場合、単語や文の発音は紙の本では聞けないが、電子書籍では聞くことができる。紙の本なら写真しか貼れないが、電子 書籍ならビデオ映像を埋め込んで見せることもできる。また電子読書端末に読者が文章を打ちこんで、作者に感想や意見を伝えることもできるし、同じ本を読ん でいる人達とネット経由で意見交換をすることも出来るだろう。
 これまでの読書の様態とは全く違った世界が展開されるようになるわけで、著作者、読者にとって魅力のある時代が来ることは間違いないのである。(長尾真)
【プロフィル】長尾真 ながお・まこと 国立国会図書館長。昭和11年生まれ。工学博士。同36年、京都大学大学院修了。同大学教授を経て、平成9〜15 年、京都大学総長。情報工学、特に画像及び言語という情報メディアを用いた知的な情報処理に関する研究などで業績を挙げ、平成20年度の文化功労者。


◇米Scribd、電子読書iPhoneアプリ「Float Reader」を公開
(2011年7月20日 INTERNET Watch)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110720_461731.html
 デジタル文書共有サービスの米Scribdは19日、全く新しいブランド「Float」によるiPhoneアプリ「Float Reader」をApp Storeで無料公開した。
 Float Readerは、InstapaperとRSSリーダー、電子書籍リーダーの機能を、新たなインターフェイスで使いやすくしたアプリだ。それだけでなく、 150以上のメジャーコンテンツ出版社と提携し、そのコンテンツを読み、ソーシャルネットワークで共有できるようにした。これにはFORTUNE、 WIRED、TIME、Scientific American、Mashable、AP、CNETなどが含まれる。
 コンテンツは、Facebook、Twitter、Scribdの友人たちにその場でコメントを付けてお勧めできる。友人たちのお勧めもリアルタイムに 画面に通知されてくる。そのため、離れていても友人たちと関心事を共有できることになる。記事はお気に入りに登録したり、後で読むために保存することも可 能。
 また、快適な読書をiPhoneの画面でも行えるようにするため、新たなユーザーインターフェイスとして「Floating text」が導入された。これは、実際の本や雑誌を読んでいるかのように、テキストにズームインして、ページをめくる感覚で左から右に、また上から下に、 といった形で目線を動かすことができるものだ。そして、眼精疲労を和らげるためのさまざまな画面設定、背景色、文字の大きさを変更できるとしている。
 Scribdでは近日中に、iPadやAndroidアプリも提供したい考えだ。
◎Float(英文) http://www.float.com/


◇期待の電子書籍フォーマット『EPUB3.0』で電子書籍を作ってみよう
(2011年7月20日 週刊アスキープラス タカギヒロノ)
http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/049/49724/
 今夏正式リリース予定の電子書籍フォーマット『EPUB3.0』。
 西田宗千佳氏の『EPUB3.0で電子書籍はどう変わる?』インタビューに続き、簡単にEPUB3.0を体験できる作成方法を、【入門編】、【応用編】にわけて紹介していきます。
●入門編 簡単にEPUB3.0の縦書きファイルをつくってみる
 EPUB3.0で追加される目玉仕様のひとつ、そして日本後圏にとって大きな意味を持つ“日本語の縦書き”を、Google Chromeを使って手軽に体験してみましょう。
 素材として利用するのは『青空文庫』。『青空文庫』のxhtmlファイルは、構造化されており、ルビのタグも含まれているので、一部だけを書き換えてcssと組み合わせることで、縦書きのEPUBデータが簡単につくれます。
1.cssファイルをダウンロードする
 『epubcafe 草枕を作ろう縦書きHTML簡単作成ガイド』からcssファイルをダウンロード。“writing-mode”の値で、“tb-rl”を指定すると縦書きになります。
2.リンクや漢字コードを変更する
 青空文庫のデータを使用する時は、上の図のように、ヘッダー部と漢字コードを、“utf- 8”に書き換えればOK。これだけで縦書きファイルのできあがり!
3.Google Chromeで表示を確認する
 2.で書き換えたファイルを、Google Chromeで開いてみましょう。縦書きやルビがちゃんと表示されます!
 ここまでできたら、次は画像や傍点をくわえた【応用編】へ!

●EPUB3.0データ作成 応用編
 入門編で作成したファイルにさらに手を加えて、画像や傍点を含んだEPUBを作成してみます。タグの入力がいくつか必要になるので、入門レベルのhtmlの知識がある人向き。
 ファイルの作成が完了したら、Google Chromeで表示を確認します。最後にEPUB生成のWebサービスを利用して、すべてのファイルをまとめてEPUBに仕上げましょう。
1.cssファイルを編集する
2.本文を傍点を追加する
 傍点をふる場合は、傍点をふりたい部分を、“text-emphasis-style”を設定したスタイルで囲みましょう。cssで設定しているスタイルを変更すれば、色をつけたり傍点の形を変更することも可能です。
3.画像を挿入する
 好みの画像を用意し、画像を表示したい場所に“img”タグを挿入。ここまでできたら、一度Chromeで表示を確認してみましょう。
4.EPUB形式に変換しよう
 表示に問題が無ければ、EPUB生成サービス『epubpack』を使って、ファイルをEPUB形式に変換します。
※『epubpack』で作成したEPUBファイルは、変換後に自動的にサイトに登録され公開されるので注意。
5.EPUBビューアで閲覧してみる
 EPUB3.0に対応したEPUBビューア『espur(エスパー)』をダウンロード。
 インストールしたら、作成したEPUBファイルを表示してみよう。
※『espur(エスパー)』は試作版のため、ページ境界や行をまたいだ場合に文字や画像の表示が乱れる場合があります。また、WebKitを利用しているため、白紙ページが表示される場合があります。詳細は『espur(エスパー)』のサイトでご確認ください。
 以上、駆け足ではありましたが、EPUB3.0でつくる電子書籍講座でした!
 なお、今回紹介した作り方のほかにも、ツールなどを使った作り方もあります。 


◇東京国際ブックフェア2011レポート――ユーザー軽視?書店乱立 「日本型」に向かう電子書籍
http://ascii.jp/elem/000/000/619/619362/
(2011年07月20日 ASCII.jp×ビジネス まつもとあつし)
 2011年7月5日から4日間、東京ビッグサイトにおいて「第19回東京国際ブックフェア」が開催された。同時に「第15回国際電子出版EXPO」も併催されている。
 本連載では、電子書籍を切り口にメディアの変化を考えはじめ、昨年のブックフェアも取材している(関連記事)。今年も各会場の展示や、注目の講演の模様を通じて、電子書籍元年から1年が経った現状をお伝えしたい。
◎主役は端末からプラットフォームへ
 今年はプラットフォーム中心の展示が目立った。
 昨年のブックフェアは、電子書籍を前面に押し出したブースが多く、Googleも「Googleブックエディション」をプレゼンテーションするなど、異様な熱気に包まれていた。
 そんな昨年と比べれば、Googleも出展を見送った今年は一見落ち着いた内容に見える。
 東日本大震災後に、紙やインクの供給不足から主に雑誌を中心に電子版が無料配信されたのは記憶に新しいところだ。震災という緊急事態ではあったとはいえ、権利関係や技術面では電子化への対応が可能であることが垣間見えた機会でもあった。
 つまり電子出版が構想から運用の段階に入った最中に開催されたのが、今回のブックフェアだ。表面的な落ち着きとは裏腹に、フォーマットやプラットフォームの分野では様々な取り組みが紹介された。
 しかし同時に“日本型の電子出版”を目指すゆえの課題も浮き彫りになっていると筆者には感じられた。
◎次の潮流は“電子書店連携”にあり
 昨年発売されたソニーのReaderや、シャープのGALAPAGSなどが市場で苦戦する中、楽天ブースではパナソニック製の新型端末が発表され、またNECも往年のΣブックを彷彿とさせる二つ折り端末を展示、来場者の注目を集めていた。
 楽天がこの夏スタートさせる電子書籍サービスの売りは、楽天ブックスはもちろんのこと、紀伊國屋書店、ソニーのリーダーストアなど各社の電子書店と連携し、楽天ポイントでの書籍購入を可能にする点だ。7000万人を越える楽天の利用者情報を活かしていきたいという。
◎今後も他社の電子書店に参加を呼びかけるという
 Appleが書籍単体でのアプリ審査を拒否して以来、各社はこぞって「本棚アプリ」をリリースし、その中で書籍コンテンツを購入させる形式が主流になっ たが、その結果として、ユーザーはどの本をどの電子書店(本棚アプリ)で購入したのかを覚えておかねばならず、非常に使い勝手が悪い状態になってしまっ た。
 今回の連携は、この不便の解消を目指したものと言える。
◎NECブースで多くの人が足を止めていた読書端末「LifeTouch W」
 NECブースでは、Android OSを採用する電子書籍端末「LifeTouch W」が注目を集めていた。その姿はパナソニックが2008年に発売したΣブックを彷彿とさせるが、一般発売はされず、主に教育機関や企業などに一括納入す る形での市場導入を進めるという。
 NECの電子出版分野への取り組みとしては、リスクの大きいコンシューマー市場とは距離を置きつつ、B2Bでの「クラウド型コンテンツ配信サービス」提 供など法人市場で着実に利益を上げようとする姿勢が垣間見える。読書端末はビジネスの主役ではなく、システム販売のための1つの道具という位置づけだ。
 2010年後半のReader、GALAPAGOS登場を受けて、読書端末を中心とした電子書籍市場が語られる時期もあったが、現在、関係者の期待と関 心は「専用端末の普及をきっかけとする電子書籍市場の開拓」から、急速に普及が進みつつある「スマートフォンとその上で動作する販売プラットフォーム」に 移りつつある。
◎西田宗千佳氏が語る電子書籍プラットフォームの本質
 展示会場では、単に“電子出版が始められる”といった展示ではなく“より効率がよく、市場への訴求力があるプラットフォームへの参加”を謳う内容に関係者の注目が集まっていたように感じられた。
 『iPad vs. Kindle』などの著書で知られるITジャーナリストの西田宗千佳氏による、電子出版プラットフォームに関する講演も立ち見ができる盛況ぶりだったのが象徴的だ。ここではその内容をかいつまんでご紹介したい。
 西田氏は、電子書籍プラットフォームの役割を、「書店としての販売機能」「書庫としてのクラウドプラットフォーム」「電子取次による仕入れ機能」の3つ に分類し、スマートフォンやタブレット端末では、こういったプラットフォームが1つの端末に複数存在しうることが特徴だと解説する。それゆえに、今後はプ ラットフォーム間での相互互換性が重要だという。
 さらに、西田氏は「日本では小規模な出版社でも本を出し続けることができるのは、パッケージ(原稿ではなく本の意)の製造や、流通、販売をアウトソース できるバリューチェーンが存在していたから」とする。特に、電子出版の時代においては「電子取次」の果たすべき役割は大きいという。
◎取次の機能を果たす事業者の役割は大きいが現時点ですべてを委ねるのは危険だという
 ただし、紙の書籍において取次事業者が果たしている擬似的な金融機能(書籍が納入されると一定の対価を先に出版社に支払うことで、出版社の経営を支えて いる)は、電子取次にあたる事業者にはない。したがって、これらは電子取次というよりも「電子書籍流通業」と呼ぶべきだと語った。
 そんな中、懸念されるのは、電子書籍流通に関わるプレイヤー、つまり電子取次やそこに書籍コンテンツを提供する出版社の「当事者性」が欠如してしまうのではないかという点だ。
 つまり、紙の書籍のような在庫やそれに伴う製造リスクが伴わない方向を志向すると、結果としてすでに存在する書籍データの再活用が中心になってしまう恐れがあると言うわけだ。それは、読者=電子書籍のユーザーが求める未来像ではないだろう。
 また、「電子書籍は内容だけで評価されるわけではない」と西田氏。紙の書籍では本の中身や装丁が重視されたが、始まって間もない電子書籍の世界では 「ビューワの出来や購入のしやすさ」も本への評価として重視されていると指摘する。こういった点も、取次に書籍をいわば預けるといった姿勢では見落としが ちになってしまう。
 このような状況の中で出版社や著者が、(リーダビリティーの良し悪しを握り、取次と書店を兼ねるが擬似的金融機能は持たない)電子書籍プラットフォームにすべてを委ねるのは適切ではない、と西田氏は言う。
 明治以降、水平分業体制を取ることで、出版社や著者は本の中身のクオリティーを上げることに専念できたが、ようやく本格化の兆しをみせる電子書籍と向き合うには、従来の機能を超えた取り組みが必要だとして西田氏は講演を締めくくった。
◎ブックフェアでは毎年、一般来場者向けの展示と並行して多くの専門セミナーが開催される
 また筆者は、7月8日に開催された専門セミナー「見えてきた、日本独自の電子出版のかたち」にも足を運んだ。日本型の電子出版プラットフォームの未来が語られたこの講演には、多くの出版業界関係者が耳を傾けていた。
 編集工学研究所代表の松岡正剛氏が監修するデータベースと、やはりグループ企業の図書館流通センターのデータベースを連携させ、単なるキーワードマッチングではなしえない本との出会いを提供する「知の探索型ナビシステム」
 2010年は、国産読書端末の相次ぐ登場に加え、出版業界内にさまざまな協議会・業界団体が設立されたことも特徴だったが、このセミナーはそのうちの1つ「電子出版制作・流通協議会」の主催で開かれている(関連記事)。
 この協議会には大日本印刷・凸版印刷という国内大手2社が参加しており、実質的に国内の電子出版のデファクトを策定する場でもある。
 Amazon、Appleをはじめとする海外勢がIT事業者を中心とした垂直統合モデル(電子出版物のコンテンツを除いたパッケージ制作*から販売まで を1社が一括して行なう)に対し、日本では水平分業型のモデルが模索されている。つまり、出版社、印刷会社、取次、書店といった本を巡るプレイヤーが、電 子書籍のバリューチェーンの中でも、それぞれの役割を持ち、事業を行える体制を目指しているのだ。
※この場合のパッケージ制作とは、DRMを施し、対応デバイスで購入し読める状態にすることを指す。
 業界が“日本独自の出版文化を守る”ことを目指す一方、ユーザーにとって電子書籍がなかなか身近なものにならないという声も聞かれるなか、このセミナーでは今後の構想、そして課題が見え隠れするものとなった。これについては次回詳しく扱っていきたい。
◎電子書店の乱立への対応は?
 日本独自の「水平分業体制」を電子出版にも適用しようとする各プレイヤー。出版社が本棚アプリを独自に展開したり、印刷会社が大型の電子書店を運営するなど、その動きが活発になっている。その結果、ユーザーから見ると電子書店が乱立しているように映るのもまた事実だ。
 先に楽天・紀伊國屋といった販売事業者同士の連合を紹介したが、大日本印刷では、インプレスR&Dと共同で、「オープン本棚」を発表し、注目を集めていた。
 目指すのは、「どの書店で購入した書籍も1つの本棚に並び、ユーザーが書店ごとの仕組みの違いを意識しなくてもよい」姿だ。
 関連するアプリケーション群はオープンソースで提供し、他社の参加を促していく、という。
 「オープン本棚」を発表した大日本印刷だが、ブースではオンライン書店「bk1」とも連動する電子書店「honto」を前面に打ち出していた
◎ソーシャルリーディング志向も
 アニメファンは、Twitterをはじめとするソーシャルメディアの利用度も高いと言われる。その原作に使われることが多いライトノベルは電子書籍、そしてソーシャルリーディングとも相性が良いはず
 日本型の電子出版は水平分業型を目指している。その結果、Amazonとバーンズアンドノーブルの2社がしのぎを削る米国と異なり、日本では数多くの電子書店が乱立することになるのは間違いなさそうだ。
 ユーザーにとっては、戸惑いも生まれるが、それを解決するために様々な取り組みが行われていることも確認できた。
 水平分業の世界にあっては、前述した「オープン本棚」のような“クラウド上に存在する書庫同士の連携”が鍵を握る。
 本連載でも繰り返し述べているように、クラウド上に蓄積される書籍の情報は、単なる商品情報を超えて、ユーザーの読書情報も含むものになっていくだろう。
 角川グループは、BOOK☆WALKERとニコニコ動画の連携をすでに発表しているが、ブックフェア会場でも、「ソーシャル展開」を打ち出した展示がみられた。
 2011年後半は、水平分業のコンセプトの元、どちらかと言えば出版業界側から構想された様々な取り組みが実を結ぶかどうか、つまり肝心のユーザーから支持されるかどうかが問われることになるだろう。その趨勢に引き続き注目していきたい。


◇Googleブックス訴訟、和解案修正についてのヒアリングが行われるも結論は出ず
(2011年7月20日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18721
 Googleブックス訴訟の和解案修正についてのヒアリングがニューヨークで2011年7月19日に行われましたが、結論は出ず、9月15日に再度ヒア リングを実施することになったとのことです。報道によると、9月の時点で和解案の修正が決定しなかった場合には、再び訴訟プロセスに戻る可能性も出てきた とのことです。
◎Google Book Search和解問題、Google側がオプト・イン方式への変更を拒否、「裁判再開シナリオ」が濃厚に(hon.jp 2011/7/20付けの記事)  http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2580
◎NY Judge Hearing Google Book Case Grows Impatient(National Public Radioのサイト 2011/7/19付けのAPの記事)  http://www.npr.org/templates/story/story.php?storyId=138509947
◎Judge Concerned with Lack of Progress in Revised Google Settlement Talks(Publishers Weekly 2011/7/19付けの記事)  http://www.publishersweekly.com/pw/by-topic/digital/copyright/article/48055-judge-concerned-with-lack-of-progress-in-revised-google-settlement.html
◎GBS Status Conference: Opt-in Settlement in the Works?(The Laboratorium 2011/7/19付けの記事) http://laboratorium.net/archive/2011/07/19/gbs_status_conference_opt-in_settlement_in_the_wor


◇米アマゾン、大学教科書8割引きで貸与 電子書籍活用
(2011/7/19 日本経済新聞)
http://goo.gl/3dOQ5
 【シリコンバレー=奥平和行】インターネット小売り最大手の米アマゾン・ドット・コムは18日、電子書籍の仕組みを使って大学で使う教科書を有償で貸与 するサービスを同日から始めたと発表した。料金は紙の教科書の定価よりも最大で80%安く設定する。米国の教科書は重く値段も張るため、レンタル方式で電 子書籍を提供する利点が大きいとみている。
 同日から米国で、「キンドル・テキストブック・レンタル」を開始した。主要な教科書出版社が提供する数万冊をそろえ、利用者はレンタルの期間を 30〜360日に設定できる。借りた教科書は同社の電子書籍端末「キンドル」のほか、パソコン、アマゾンが提供するアプリを搭載したスマートフォン(高機 能携帯電話)などで読める。
 レンタル期間は当初設定した日数を過ぎた後も1日単位で延長できるほか、購入に切り替えることも可能。教科書にメモを書き込んだり下線を引いたりするこ とができる機能も備えた。こうした情報はアマゾンのデータセンターに保存し、レンタル期間の終了後も閲覧できるようにした。
 米国の大学で使う教科書の価格は一般的に日本に比べて割高なこともあり、中古品を売買する仕組みや紙の本をレンタルするサービスが発達している。アマゾ ンでは紙の教科書を売買するサービスが既に人気を集めている。新たに電子書籍のレンタルを始めることで競合サービスへの影響もありそうだ。


◇電子書籍最前線! 西田宗千佳氏インタビュー『期待の世界標準フォーマットEPUB3.0で電子書籍はどう変わる!?』
(2011年07月19日 週刊アスキープラス タカギヒロノ)
http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/048/48898/
 現在、もっとも期待されている電子書籍フォーマット『EPUB3.0』。
 日本語表記をサポートし、さらにJavaScriptや動画にも対応になったことで、電子書籍の新しい表現方法も生まれてきそうだ。
 今夏にEPUB3.0がリリースされることで、電子書籍、そして出版はどう変わっていくのだろうか?
 『電子書籍革命の真実 未来の本 本のミライ』をはじめとした電子書籍関連書籍を執筆しているジャーナリストの西田宗千佳氏に、EPUB3.0リリース以降の電子書籍について話を聞いた。
◎EPUB3.0では、縦書き、ルビ、傍点、禁則処理などの日本語表記をサポートしている。
 −EPUB3.0の登場で、電子書籍はどう変わると思いますか?
 西田氏:これまでの電子書籍が衝撃的に変化するわけではないと思います。今ある電子書籍フォーマットと比較した場合、EPUB3.0でないとできないこ とはおそらく1つか2つではないでしょうか。単に読むだけなら、既存のフォーマットと大きな差はなく、3.0の登場そのものに価値はありません。しかし、 世界中で使えるフォーマットの中で日本語向けのルールが使えるようになることは大きな価値があります。あえて言うならhtmlがなかった世界にhtmlが 現われたようなもの。ウェブのように、世界の誰かが作った電子書籍を、自由に読むことができる、ということです。3.0になって、電子書籍を出版しやすく なるのは間違いありません。
 国際的に利用される規格なので、例えば海外の端末でも初期状態からサポートされ、特別なソフトをインストールしなくても電子書籍が読める可能性がでてきます。
 また、HTML5と親和性が高いため、ブラウザーで読めるようにするサービスが増える可能性も高いでしょう。閲覧ツールの自由度が高まり、これまでより 多くの読者を見込めるため、作り手側がリリースするフォーマットとしてEPUBを選択する可能性が高まります。結果としてEPUBが普及する、というシナ リオがありえます。
 −電子書籍の作り手の環境も変わるということですか?
 西田氏:作るためのツールについても、リリース後すぐには変わらないと思います。プロユースであれば、まず『InDesign』などが利用されると思い ます。その後一般向けとして、Windowsであれば『ワード』、MacOSであれば『iWork』などによるサポートが考えられます。フリーのツールだ と、もっと早く出てくるでしょう。
 長期的に見た場合、オープンな規格であるEPUBを採用するということは、いろんなツールを比較して選択することができるようになることも意味しています。
 一方、十分でない点として、たとえばマンガのレイアウトを完全に再現したり、異体字にもれなく対応するといった機能については、3.0でもすぐに対応できないかもしれません。が、いろいろなメーカーが参入しやすいのがEPUBの利点です。
 ただ、ツールが出てくるには最低でも2、3ヵ月かかるのではないでしょうか。
 −各出版社もEPUBに対応してくるでしょうか?
 西田氏:各出版社も、すぐには変化はありませんが、今後を考えた場合、XMDFや.bookのコンテンツを大量に、長期的に利用していく・作っていくつもりのところは、かなり少ないようです。
 メーカーやプラットホームホルダーも同じ考えで、例えばソニーは、EPUB3.0がリリースされた暁にはメインのフォーマットにEPUBを追加採用するという動きもあるし、シャープにしても、XMDFだけにこだわるつもりはないと話しています。
 出版社にしても、ツールやノウハウが揃ってきた段階で、EPUBに乗り替えることも予想されます。ビューワーにおけるフォントレンダリング品質の向上や 禁則表示の高度化など、制作環境が整備されて、これまでのクォリティーが保てることが確認された段階でEPUBへの移行を進めていくことになるでしょう。
 −個人のユーザーはどうでしょうか?
 西田氏:同人誌出版を考えた場合、現時点で一番現実的なのは、PDFです。が、今後はEPUBも選択肢として含まれていく可能性があります。
 もちろん現在でも、シャープのXMDFを作成できるツールは無償公開されていますし、.bookフォーマットのデータも一般ユーザーでも作成可能です。PDFならもっと簡単です。
 現在の日本で、本気で電子書籍に取り組んでいる人にとっては、最初に述べたように衝撃的な変化はもしかしたら無いかもしれません。
 もっとも重要な点は、EPUBは“世界中どこでも使える可能性があるフォーマット”であり、世界のどこかの誰かに読んでもらえるかもしれないということです。
 −EPUB3.0の今後は?
 西田氏:元々電子書籍ビジネスでは、フォーマットを押さえるものがビジネスで勝利するのでは、という議論もありました。が、実際に電子書籍がビジネスと してスタートして以降、作り手の側で、フォーマットの権利で利益を出すのは非現実的だという認識が広まり、可能な限り多くのフォーマットに対応しようとい う流れにきています。つまり、複数のフォーマットに対応するなら変換する必要すらないですし、仮に必要な場合でも、変換ツールが出てきた段階で対応してい くことが考えられます。XMDFや.bookと並べてEPUBを見た場合、結局どれもタグベースの言語なので、相互変換が比較的簡単にでき、拡張も容易で す。
 EPUBフォーマットが生きてくる例としては、青空文庫が考えられます。すぐではないでしょうが、EPUBフォーマットのメリットと、現在の青空文庫フォーマットをあわせて考えた場合、共存が予想されます。
 今後のEPUB3.0の流れですが、具体的には3.0フォーマットが正式にリリースされてからツールが整備されるには、(先ほども言ったように)早くて3ヵ月。さらに、商業用の電子書籍が出回りだすのは、早くとも年末以降になるのではないでしょうか。
 西田氏インタビューに続いて、明日7月20日は『EPUB3.0』での電子書籍の作成方法を紹介。HTMLの知識のない人でも、簡単に縦書き表示を体験できるので、お楽しみに!
 なお、週刊アスキー8月2日号(7月19日発売)でも、特集記事『期待の標準規格が縦書きやルビに対応したっ!! EPUB3.0で電子書籍を作る』が掲載されているので、こちらもあわせてご覧ください。


◇アマゾン、Kindle電子教科書レンタルサービスを発表--返却後も注釈やハイライトを維持
(2011/07/19 CNET Japan ニュース 製品・サービス Eric Smalley)
http://japan.cnet.com/news/service/35005294/
 Amazonは米国時間7月18日、同社の「Kindle」電子書籍リーダー向け教科書レンタルサービスを発表した。学生は電子教科書を最低30日間からレンタル可能で、レンタル期間は1日単位で延長することができる。
 同サービスの特長は、レンタル期間が終了した後もユーザーが記入した注釈やハイライトを維持できることだ。記入内容はAmazonのクラウドに保存さ れ、ユーザーが教科書を再びレンタルすると自動的に同期される。Amazonの広報担当によると、保存できるハイライト箇所の量は個々のパブリッシャーが 決めるという。
 もちろん、細かい部分で注意すべきことはある。John Wiley & Sonsは、ユーザーが保存できるハイライト箇所の量を明かしていない。同社広報担当は、「レンタル期間終了後も、印を付けた重要な部分を維持したいとい う学生のニーズをわれわれは支持する」と述べている。
 同サービスには、John Wiley & Sonsのほかに、ElsevierやTaylor & Francis、Oxford University Pressなどのパブリッシャーが参加している。
 レンタルした教科書はKindle電子書籍リーダーのほか、PCや「Mac」「iPad」「iPod touch」「iPhone」「BlackBerry」「Windows Phone」「Android」プラットフォーム上のKindleアプリケーションでも閲覧できる。


◇進まない電子書籍市場に「黒船」待望論も
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1107/19/news026.html
(2011年07月19日 ITmediaニュース)
 市場の成長が遅れている電子書籍業界で“黒船”待望論が浮上し始めている。国内市場の停滞は電機、通信会社による陣営が乱立し、コンテンツ購入方法が分 かりにくいことが理由の一つだが、米アマゾン・ドット・コムやアップル、グーグルなど米国で一大市場を作り上げた黒船企業が日本に参入していないことも背 景にある。日本企業は昨年から黒船来襲を警戒し、次々と企業連合をつくり対抗策を整えたが、市場が伸び悩むことから、“開国”にすがる企業も出てきた。
◎異なる契約形態
 「読者はすでに紙の書籍より電子書籍を選んでいる。こうなるとは期待していたが、ここまで早いとは思わなかった」
 アマゾンは5月、同社の電子書籍端末「キンドル」向けの販売部数が、紙の書籍の販売部数を抜いたと発表。ジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は市場 拡大の早さに驚きを持ってコメントした。グーグルも6月、すでに電子化した世界中の40図書館以上の1300万冊に加え、大英図書館の蔵書25万冊を検索 できるようにすると表明した。今月12日には、 電子書籍配信サービス「グーグルeブックス」向けの専用端末を投入すると発表。有料の数十万冊に加え、無 料の300万冊が入手できる。
 この2社に加え、タブレット型情報端末「iPad(アイパッド)」を有するアップルなどが米国や欧州で次々と電子書籍サービスを拡大し、欧米では日に日に普及が進んでいる。
 「アマゾンからは何度となく(版権契約の)オファーはある」と打ち明けるのは大手出版社幹部だ。ただ、交渉は難航しており、契約には結びついていない。 この幹部は「他の出版社や執筆者にも軽々に契約しないよう呼びかけている。彼らは日本の出版界を牛耳ろうとしているから」と後ろ向きだ。
 アマゾンは、米国では著者と直接契約したり、複数の著者を抱える代理人と契約することで出版界を「中抜き」し、大半の書籍について10ドル(約800 円)以下の安価で販売してきた。著者側に70%の取り分を与えるオプションも付け、販売書籍数はすでに95万点に上っている。
 ただ、著者と出版社、取次、書店など「水平分業」で利益を分け合う日本の出版界からすれば、アマゾンのビジネスモデルは受け入れられない。実際、調査会 社インプレスR&Dインターネットメディア総合研究所の柴谷大輔チーフリサーチャーは、日本での交渉は「販売面での利率や価格決定権で難航しているよう だ」と指摘する。
◎出版社寄りの姿勢
 一方、グーグルはアマゾンと違い、書籍を閲覧できる端末などは絞らず、オープンなサービスを標榜(ひょうぼう)している。出版社幹部も「グーグルは流通 のみの商売なので交渉しやすい」と話す。柴谷氏も「日本ではアマゾンが先手を打っていたが、グーグルはアマゾンの苦戦から学び、出版社寄りに交渉を進めて いる」と分析する。グーグルは年内のサービス開始を表明しており、アマゾンも年内に間に合わせるとの見方が大半だ。黒船として警戒していた国内企業も、 「彼らが早く参入することで市場を活性化する」(電機幹部)と期待する声まであがり始めた。
 これに対し、日本市場で本格的なサービスを開始したのは国内企業のみ。アマゾンは2009年に英語版キンドルを投入し、日本語版投入による本格参入もささやかれてきたが、現時点で表立った動きはみせていない。果たして、黒船来襲はあるのか。
 日本の電子書籍陣営の大半は販売書籍がまだ3万点前後と、昨年中に10万点としていた当初想定より大きく遅れている。陣営が乱立したことで、どの書籍を どの端末で読めるかも分かりにくい。これに対応し、6月にはソニーが楽天やパナソニック、紀伊国屋書店と連携しさまざまな端末に対応できる仕組みを整え た。ソニーの野口不二夫事業部長は「(海外勢との連携の)可能性はある」と話す。出版社側も、新潮社や講談社が来年をめどに、原則として新刊本を電子化す ることを決定するなど、環境は整いつつある。
 電子書籍普及の鍵は、黒船対国内などではなく、読者がアプローチしやすい環境を整えることにありそうだ。(森川潤)


◇自費出版専門サイト「BookWay」が総合書店(電子書籍のショッピングモール)として8月にリニューアルオープン
(2011-07-19 財経新聞 発表:小野高速印刷株式会社)
http://www.zaikei.co.jp/releases/14827/
 小野高速印刷株式会社(本社:兵庫県姫路市、代表取締役社長:小野 徹)が運営する、電子書籍出版・販売サイト「BookWay(ブックウェイ)」( http://bookway.jp/ )では昨年9月オープン以来、自費出版・個人出版書籍を中心に取り扱っておりますが、この度、出版社、印刷会社、学会、大学、専門学校等の企業・団体が自 らの電子書店を開設できる総合書店(電子書籍のショッピングモール)として8月上旬にリニューアルオープンすることとなりました。
 「BookWay」は、iPadなどの電子書籍用端末の普及に伴い、創業80年を迎える小野高速印刷が新しく開始した自費出版・個人出版の電子書籍出版・販売サービスです。
今回のリニューアルに伴い、従来の自費出版・個人出版を扱う「BookWay出版」他「サンテレビbooks」「マンガ専門書店」「流通本専門書店」「学 会専門書店」などの特色ある電子書店を順次開設していく予定です。出店の受け付けは7月7日より「BookWay」サイト内で開始しており、電子書店の運 営を希望する企業、団体を募集しています。
◎主な特長
1.各電子書店では書店内のアクセスランキング、新着本、おすすめ本、無料本、フリーペーパーが掲載でき、バナー広告3件とTwitterまたはBlogへのリンク対応ができます。
2.管理者権限として、書店のキャッチコピー、書店情報、新着情報の書き換えが自由。また、売上の日計、月計、年計のデータ閲覧やCSVでのダウンロードが可能。
3.書籍の登録は所定の書籍登録申請フォームより簡単に行うことが出来、1件8,400円にて全て「BookWay」が電子書籍化およびサイトへのUP作業を行います。
4.電子書籍だけではなく、オンデマンド本や出版本の販売もでき、オンデマンド本が製作できない書店でも「BookWay」が製作をサポートすることができます。
5.書籍ご購入者への、受付メール、入金完了メール、発送メールほか、オンデマンド本、出版本の発送および在庫管理の業務は全て「BookWay」が行なうので、各書店に専属の担当者は不要。
6.初期費用31,500円、システム利用料金は5GB(約50冊相当)につき年契約で126,000/年(1月あたり10,500円)と格安料金に設定。
7.電子書籍、オンデマンド本、出版本、全てに対して売上の80%を各書店へ還元。また、販売におけるクレジット決済や銀行決済の手数料は全て「BookWay」が負担。
8.「BookWay」は海外登録も可能となっており、出版本、オンデマンド本の海外の方への販売・発送もできます。
9.総合書店「BookWay」に会員登録を行えば、どの書店でも購入できる仕組みとなっているので、各書店が個人情報を扱う管理負担がない。
◎「BookWay」ホームページ http://bookway.jp/


◇Amazon.com、デジタル教科書レンタルサービス“Kindle Textbook Rental”を発表
(2011年7月19日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18711
 2011年7月18日、米国のAmazon.comがデジタル教科書をレンタルできる“Kindle Textbook Rental”というサービスを発表しました。パソコン、タブレット端末、スマートフォンなどKindleリーダーが動作する端末が対象となっています。 John Wiley & Sons、Elsevier、Taylor & Francisなどの大手出版社のコンテンツを含む数万点の教科書が利用可能とのことです。レンタル期間は30日間から360日まで選択可能で、ユーザは 最大で80%節約できるそうです。また、レンタル期間を1日単位で延長することや、途中で購入に切り替えることも可能なようです。デジタル教科書への書き 込みやマーカーはクラウド(Amazon Cloud)上に保存され、レンタル期間終了後もアクセスができるとしています。
◎Kindle Textbook Rental http://www.amazon.com/kindletextbooks
◎Students Can Now Save Up To 80% with Kindle Textbook Rental (Amazon.com 2011/7/18付けプレスリリース)  http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=176060&p=irol-newsArticle&ID=1586008


◇【今週のニュース落ち穂拾い】「おそらく世界初の EPUB3.0 リーダー」
http://japan.internet.com/busnews/20110717/2.html
(2011年7月17日 japan.internet.com 編集部)
 イーストが、電子書籍フォーマット EPUB3.0 対応 Windows 用リーダー ソフトウェア「espur(エスパー)試作版 v0.8」の無償公開を開始した。このフォーマット仕様は、電子書籍標準化団体の International Digital Publishing Forum(IDPF)が発表したばかりで、「おそらく世界ではじめての EPUB3.0 対応リーダー」という。
 米国 Google の Web ブラウザ「Chrome 」関連アップデートを一括してお知らせする。開発版をバージョン「14.0.814.0」、ベータ版の Linux 向けを同「13.0.782.56」、それ以外向けを同「13.0.782.55」、安定版の Linux 向けを同「12.0.742.124」、それ以外向けを同「12.0.742.122」にそれぞれ更新した。また「Chrome OS」も、ベータ版を同「R13 release 0.13.587.43」、安定版を同「R12 release 0.12.433.257」にアップデートしている。
 米国 comScore が、2011年6月における米国検索エンジン市場シェアを発表した。1位は、65.5%と圧倒的に強い Google。以下、Yahoo!(15.9%)、Microsoft(14.4%)と続く。


◇シャープ、「TSUTAYA GALAPAGOS」から白泉社の人気コミック作品を提供開始
(2011-07-17 財経新聞)
http://www.zaikei.co.jp/article/20110717/76157.html
 シャープは15日、昨年12月に設立したカルチュア・コンビニエンス・クラブと同社による合弁会社「TSUTAYA GALAPAGOS」が運営する電子ブックストアサービス「TSUTAYA GALAPAGOS」から、白泉社の人気コミック作品を同日から提供開始すると発表した。
 白泉社は、「花とゆめ」、「LaLa」(ララ)、「Silky」(シルキー)など女性向けコミック誌で新作の女性コミックを送り出している。同ストアで は、少女コミックの世界を変えた不朽の名作から現在連載中の人気作品のほか、「パタリロ!」や「笑う大天使」など男性も楽しめる作品まで、人気コミックを 数多く取り揃えた。
 15日から提供される作品は、「愛蔵版 花ざかりの君たちへ」(税込み637円)、「イシャコイ−医者の恋わずらい−」(税込み476円)、「桜蘭高校ホスト部(クラブ)」(357円)、 「Kiss and Fight」(407円)など14タイトル、37冊。作品は順次拡大していく予定。
 従来の携帯電話向け電子書籍サービスでは、コミックを画面上にコマごとに表示していたが、今回提供する電子版では、1ページずつ読み進めることができ る。また、端末を横持ちにすることで、コミック特有の見開き表示や、画面の横幅にページを合わせた「横Fit機能」による高解像度表示も可能。ページ全体 を上下スクロールして、楽しむことができるという。
 なお、白泉社作品において、スマートフォン、タブレット端末で楽しめる電子版の提供は、「TSUTAYA GALAPAGOS」が初めてとなる。


◇第16回 進む,電子書籍への対応
http://gihyo.jp/design/serial/01/hosting_expert/0016
(2011年7月15日 Gihyo.jp)
 2010年は電子書籍のリーダが相次いで登場し,出版社や印刷会社などの関連サイトもオープンしました。さらに,2011年4月には電子書籍統一規格の 利用が開始され,それにともなってタブレット端末の登場,ソフトウェア会社による電子書籍化への対応が強化されています。今回はそうした電子書籍に対する ホスティングの現状に迫ってみました。
◎企業に広がる「電子書籍」
 書籍をデータ化し,パソコンや専用端末,携帯端末などで読める「電子書籍」は,2010年,アップルの「iPad」発売を機に日本市場でも一気にブレイ クしました。2011年にはGoogl eBooksを標準搭載したAndroid3.0搭載タブレット端末が,NTTドコモ「Optimus Pad」やMOTOROLA「XOOM Wi-Fi」などから発売され,ソニー,KDDI,朝日新聞社,凸版印刷によるジョイントベンチャー「ブックリスタ」,シャープとカルチュア・コンビニエ ンス・クラブ(CCC)による「TSUTAYA GARAPAGOS」,角川グループによる「BOOK ☆WALKER」など,出版社を中心としたサイトが数多く登場し,最近では電子書籍販売サイトも増加しています。
 電子書籍は,一部の先進的なユーザによって広がりを見せ,書籍や雑誌を裁断機で切断し,スキャナを使ってデジタルデータに変換する「自炊」が注目されて います。しかし,電子書籍の流れは着実に企業にも普及しつつあります。その背景には「PDFファイル」や「サイトの検索性」などの課題があげられます。た とえば,多くの企業では資料やカタログをPDFファイルでダウンロードしてもらう方法をとっていますが,PDFはダウンロード型のため,ページ数が多い資 料の場合,読み込んでから表示するまでに時間がかかり,動作が重くなることも少なくありません。また,商品ラインナップの多い企業では,検索キーワードが わからないユーザが離脱することも大きな課題となっています。
 電子書籍は,ストリーミング形式のため表示スピードが速く,調べたい部分が本のように読める,検索や文字の拡大ができるなどのメリットがあります。ほか にも,ページごとにログを解析し,顧客マーケティングに活用することや自社のロゴマークを入れるといった広告的な利用,TwitterやFacebook などのソーシャルネットワークとの連携など,電子書籍はWebツールとして,かつ戦略ツールとして優れた機能を備えています。
◎ホスティングサービスが拡充
 ホスティングにおいても,一部のサービス提供会社がオンライン上へPDFファイルのデータをアップロードするだけで自動的にiPad/iPhoneや PCなどそれぞれの端末で閲覧できる電子ブック形式への変換,公開支援サービスの提供を開始しています。電子書籍は,読むためのリーダに最適化している必 要があり専用のツールが必要でしたが,こうした手軽なサービスが利用できるのは,ホスティングの選定にも大きなアドバンテージになると思われます。
 また,電子書籍をはじめ,動画配信などに対応できるよう,仮想サーバの追加やメモリの増減などができる構成変更機能やサーバへのトラフィックの負荷を分 散するロードバランサー機能など,すでに提供しているサービスの強化も進んでいます。電子書籍は多くの人に見てもらうことを想定しているため,認証やアク セス制限など,セキュリティを強化するサービスも整備されつつあります。
 ストリーミング対応やモバイル対応に続く新たなサービスの1つとして,電子書籍への対応は今後注目です。
◎期待高まる3つのキーワード
 電子書籍が普及するためには,まだ重要なポイントが残っています。
◎作成ツール,サービスとの連携
 電子書籍は,紙面イメージをスキャンしPDF化したものや,Webで提供しているコンテンツをベースに電子書籍を作成するものまで多種多様です。静的な ものであればPDFでかまいませんが,文字情報を検索する場合は,ページイメージのPDFと見出しなどを表すHTMLのタグをつけたテキストによってコン テンツを作成する必要があります。よりリッチなコンテンツにする場合は,専用のオーサリングツールを使用して,アプリ化を図らなければなりません。
 前述したように,ホスティングサービスのメニューとして機能強化を進める一方,電子書籍の作成から公開,活用の提案までワンストップで提供する電子書籍 作成サービスではレンタルサーバを含むケースも増えています。今後は,サービス提供企業との連携を図るホスティングサービスの動向も気になるところです。
◎電子書籍の規格化
 電子書籍のファイル形式には,PDFのほか,米国の標準化団体IDPFが策定した電子書籍の標準フォーマット「EPUB」,Amazon Kindle用の独自フォーマット「AZW」,シャープが提唱している電子書籍のフォーマット「XMDF」,ボイジャーが2000年に発表した電子書籍の フォーマット「.Book」などがあります。
 日本国内でもファイル形式が統一されていないため,総務省,文部科学省,経済産業省が,電子書籍の規格統一に向け,中間(交換)フォーマット統一規格に 対する提案「日本語対応の実績に基づく統一規格の創出」として,日本語(縦書き)で実績のあるボイジャーの.BookやXMDFなどから抽出した「日本語 ミニマムセット」とミニマムセット以外を拡張セットとして融合したXML記述フォーマットを策定するとしています。また,統一規格は「IEC62448の メンテナンス(改訂)」として国際基準化を進めています。
そうした中,最も注目されている「EPUB3.0」では,縦組やルビなど日本語組版への対応が盛り込まれています。
 WebのCSS3でもEPUBと並行して縦組の協議が進むなど,Web,電子書籍の双方で日本語が利用できる環境が整いつつあります。現在,段組みや複 雑なレイアウトのページはタブレット側の自動調整機能が効かないため,調整が必要になる場合もありますが,こうした日本語対応やレイアウトへの対応などに も期待したいところです。
◎SNSを含むクロスメディア
 電子書籍は,印刷物やWebサイトのコンテンツなど,すでにあるものをベースにしているケースが少なくありません。今後作成する制作物に関しても,アド ビが発表した電子コンテンツ作成ツール「Digital Publishing Platform」をつかえば,レイアウトツール「InDesign CS5」で作成したデータをiPad用に容易に変換することができます。Quarkも新バージョン「QuarkXPress 9」では,誌面レイアウトから電子書籍への書き出しまでをQuarkXPress上で行うことができる点を特長にうたっています。印刷物と電子書籍の連 携,Webとの連携が進み,クロスメディア戦略も多様化するのは必至です。
 さらに,Webでも注目を集めているTwitterやFacebookなどソーシャルメディアとの連携も,効果的なマーケティング手法やコミュニケー ションの円滑化,スピード化を進展させるのは間違いありません。電子書籍では,ハイライトした部分で,簡単なキー操作によりコメントできる機能があるた め,電子マニュアルのヘルプサービスとしての活用も期待できます。
 すでに,Web業界では,SNSとの連携は大きなテーマとなっていますが,ホスティングサービスにおいてもさまざまなメディアを融合できる構成,プランなどが求められるのは間違いありません。
 電子書籍は,提供するコンテンツによって,著作権保護も重要になります。サービスごとに付与された「DRM(著作権管理情報)」は,閲覧環境を制限し, 管理を複雑化してしまいます。電子化したデータの他人への譲渡や貸与,電子書籍化代行サービスをめぐる違法性,グレーゾーンの解釈など,市場が大きくなる ためのルール化は欠かすことはできないでしょう。くわえて,電子書籍の課金やiPhone/iPad向け電子書籍への参入の敷居の高さ(表現や本棚アプリ など)など,本格化するにはまだ周辺の整備も必要です。
これまで何度か盛り上がりを見せた電子書籍。そのバックボーンを支えるホスティングサービスの今後の対応に注目です。


◇Hanvonが新技術を解き放つ
(2011年07月15日 eBook USER Mercy Pilkington,Good e-Reader Blog)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1107/15/news006.html
 中国で電子書籍リーダーとタブレットを手掛ける「漢王科技(Hanvon Technology)」は、新モデルを間もなく市場投入し、さらに、特定用途にデザインされた専用端末の提供も進めている。
 エレクトロニクス系展示会の目的は、メーカーが自社が持つ最高の技術――時にはまだ自社が持たない最高のもの――を少しだけ見せびらかす機会を与えることだ。
 2011年1月にラスベガスで行われたCESで中国の電子書籍リーダーとタブレットのメーカー、漢王科技(Hanvon Technology)はもったいぶるように自社のカラー版E Inkリーダーを近日中にリリースすると発表した。
 5月末のBEAでも同じことを繰り返したが、もともとこれらのデバイスは、予定では3月に中国で、今年末に北米で発売されるはずだったが、展示会で製品を短時間試用し、それを利用する機会を熱心に待ちわびている消費者の手にはいまだに渡っていない。
 「Hanvonは現在、幾つかの新しい電子書籍リーダーのモデルを開発中で、その中には世界初のモノクロ、200dpiのE Inkリーダーと、世界初のカラーE Inkリーダーが含まれている。Hanvon E920はモノクロ、200dpiのE Inkリーダーで、7月末に中国市場でリリースされるだろう。また、中国の消費者はHanvon C9カラーE Inkリーダーが秋に発売されることを期待してよい。1月のCESで公開された両モデルはほぼ完成しており、間もなく入手可能になるだろう」と Hanvonの国際ビジネス部門のマーケティングマネジャー、ビリー・ハナフィー氏はコメントしている。
 E 920は確かにその大々的な宣伝を裏切らない。E920は7種類のファイルフォーマットをサポートするほか、WebブラウザにOperaを備え、手書き機 能のサポートやmicro SDスロットも用意し、9.7型のスクリーンで500グラムを少し超えるほどの重さに仕上げた。
 Hanvonは、今年のBookExpoでも展示された電子書籍リーダーのjetBookシリーズのメーカー、Ectacoとのダイナミックな提携を享 受してきた。EctacoがHanvonのデバイスのファームウェアを開発してきた一方で、両社は小、中学校向けに幾つかの電子書籍リーダーについて協力 してきた。これらのデバイス――特にjetBook ColorとjetBook K-12――は、すでに幾つかの市場で発売されており、米国、中国、東欧では近々始まる新学年に入手可能になるはずだ。
 「jetBook K-12は学生向けにデザインされている。一方でC9は消費者を対象とした電子書籍リーダーになるだろう」とハナフィー氏は付け加える。全市場でユーザー に特有の需要にフォーカスすることで、Hanvonは、消費者向けの万能デバイスを製品化するメーカーとは違って、製品利用者が最も使用する機能を中心に デバイスを設計しているのだ。


◇米IBMが「Lotus Symphony」をApache OpenOffice.orgに寄贈へ
http://sourceforge.jp/magazine/11/07/15/0347243
(2011年07月15日 sourceforge.jp 末岡洋子)
 米IBMは7月14日、自社が提供する無償のオフィススイート「IBM Lotus Symphony」のスタンドアロン版をApache OpenOffice.org(OOo)プロジェクトに寄贈すると発表した。今後はApache OOoプロジェクトに活発に参加したいとしている。
 今回の発表は、IBMでOpeDocument Format(ODF)アーキテクトを務めるRob Weir氏がApacheのメーリングリスト上で述べたもの。Weir氏は7月15日、独ベルリンで開催される「ODF Plugfest」で正式発表することになっている。
 当初OpenOffice.orgは米Sun Microsystemsのプロジェクトだったが、Sunを買収した米Oracleが6月にApache Software Foundation(ASF)へプロジェクトを寄贈、Apache OpenOffice.orgとして再スタートを切った。
 Weir氏はIBMがこれまでOpenOffice.orgコミュニティで活発に活動していなかったことを認め、ASFに移管したことを機にコミットを強めたいとしている。
 第一弾として、Lotus SymphonyのコードをApache 2.0 Licenseの下でプロジェクトに寄贈する。Lotus SymphonyはOpenOffice.orgをベースとしており、相互運用性や性能、機能などの強化やバグ修正などが強化点となる。今後、プロジェク トメンバーとどの部分をApache OOoに統合するかを決めていくことになる。貢献できる分野としては障害を持つ人向けのアクセシビリティ機能「IAccessible2」の実装、ユー ザーインターフェースが挙がっている。
 IBMはまた、ASFにODFドキュメントの操作のためのJavaライブラリ「ODF Toolkit」をASFプロジェクトとして提案する計画も明らかにしている。
◎米IBM http://www.ibm.com/


◇YouTube、日本語音声を認識して字幕を自動生成・表示する機能を追加
(2011/7/15 INTERNET Watch 永沢 茂)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110715_460975.html
 グーグル株式会社は14日、動画共有サイト「YouTube」において、動画の中で話されている日本語を音声認識し、自動的に字幕として表示する機能を追加した。
 投稿した動画に日本語字幕を表示するための機能はすでにあったが、これまでは動画投稿者が字幕のテキストデータを用意しなければならなかった。今回ベー タ公開した「自動キャプション機能」では、それが用意されていない動画についてもYouTubeのシステム側が自動的に字幕データを生成する仕組みだ。視 聴者が、動画プレーヤーの右下にある「CC」アイコンのメニューから「音声を文字に変換」を選択することで字幕が表示される。
 自動キャプション機能で使っている音声認識技術は、グーグルが音声検索サービスで導入しているのとほぼ同じもの。ただし、よく使われる単語や文章の流れなどが検索サービスと異なるため、YouTubeの動画で学習してチューニングした。
 グーグルによると、日本語の自動キャプション機能は、日本語の音声が入っていると認識された動画であれば適用されるとしており、基本的には、多くの日本語動画に「音声を文字に変換」のオプションメニューが付くとしている。
 人による手動作業を経ないため、字幕がすべて完全というわけにはいかないが、例えばニュース番組のアナウンサーによる説明など、言葉が明確な映像につい ては高い精度で字幕を自動生成できるとしている。一方、アニメや時代劇など、口調に特徴があるものや、背景に音楽や雑音が入っているものはやはり難しいと いう。

 14日以降にアップロードされた動画については、アップロード後にすぐに字幕を生成し、公開と同時に日本語字幕を表示できるようになる。また、過去にアップロードされた動画についても、すでに150万件以上が自動キャプション機能による日本語字幕に対応済みだという。
 自動キャプション機能は、すでに英語版を2009年11月から提供。今回、それに続く2言語目として日本語に対応したかたち。
 英語では4000万点以上の動画が自動キャプション機能に対応しており、これまでに2300万回以上利用された。多くの動画で同機能が使われたことで、 YouTube動画における音声認識技術の改良も進み、自動キャプション機能による間違いを20%減らすことに成功したという。
 動画の投稿者は、動画の管理画面において、自動キャプション機能で生成された字幕データをダウンロードできる。これをベースに手動で間違いを修正した り、編集を加えることで、より正確な字幕を付けられる。英語では、自動キャプション機能の公開後、手動によるキャプションが付けられた動画も3倍に増えた としている。
 なお、YouTubeのコンテンツパートナーであるテレビ朝日(ANN NEWSチャンネル)では、自動キャプション機能を実験的に使う考えだという。
 各動画に字幕データが用意されていれば、あとは従来からある機械翻訳機能により、50以上の言語へ翻訳表示することが可能だ。原発事故などで海外からの関心が高まっている日本のニュース映像なども、世界の多くのYouTube視聴者に内容を理解してもらえるとしている。
 さらに、言語の壁を越えるという意味だけでなく、耳の不自由な人にもYouTubeを利用してもらえると説明。YouTubeのアクセシビリティを向上させる機能としても、自動キャプション機能の重要性を強調している。

 15日に開かれた記者説明会で、グーグル株式会社YouTubeプロダクトマネージャーのブラッド・エリス氏は、東日本大震災後に公開された桜井勝延・ 福島県南相馬市長の動画「SOS from Mayor of Minami Soma City」を例示。市内の窮状を訴えたその動画は、英語の字幕が入っていたからこそ世界中の視聴者に理解され、共感を呼んだと指摘する。
 ただし、この動画の字幕はYouTubeのツールを使って作成されたものではなく、もともとの動画の編集時に埋め込まれたものだという。動画投稿者に とって同様の字幕を作成するのは非常に手間がかかる作業だとして、YouTubeで用意しているキャプション関連ツールの有用性をアピールした。
 YouTubeのキャプション機能は2008年に提供を開始し、その後3年かけて改良を重ねてきた。当初は、動画の中で話している内容をすべてテキスト に書き起こした上、それをどのタイミングで表示させるかを指定する「タイムコード」を含んだキャプションファイル形式のデータをアップロードする必要が あった。YouTubeのツールを使ったとしても手間がかかり、もし指定したタイミングで映像とずれてしまうことがあれば、さらに調整が必要になる。
 そこで、字幕の付与を少しでも簡単に行えるように1年半ほど前から提供を開始したのが「キャプション自動同期機能」だ。これは、タイムコードを含まない テキストファイルだけを用意してアップロードすれば、音声認識技術により自動的に音声と字幕表示を同期してくれるというものだ。英語のみの対応だったが、 細かい調整作業不要で字幕表示のタイミングをぴったり合わせられるため、キャプション制作が非常に速く行えるようになったとしている。
 さらに東日本大震災の発生後、今年3月には、キャプション自動同期機能が日本語にも投入された。震災の発生後、重要な情報を含む動画が多数アップロードされている中、より多くの人に内容を理解してもらえるよう、完全な準備が整う前に急きょ公開したのだという。
 キャプション自動同期機能は、YouTubeのコンテンツパートナーであるTBS(TBS News-iチャンネル)でも活用していくという。音声認識による自動生成ではなく、字幕原稿テキストをTBS側で用意して同期させるかたちだ。これによ り、間違いのない正確な字幕が表示される。テレビのニュースは映像と音声を組み合わせることで1つのコンテンツとして成り立っていることから、音声部分を 字幕化することで、音を出せないオフィスなどで視聴するコンテンツとしても活用されるとみている。
 このほかエリス氏は、字幕のメリットについて検索面も挙げた。すなわち、YouTubeの動画をキーワード検索した際、動画のタイトルだけでなく、動画に含まれるスピーチや会話の内容にもヒットするようになるわけだ。
 検索結果ページでは、字幕部分がヒットした動画については、「検索キーワードから再生を開始する」というリンクも表示される。これをクリックすることで該当部分付近から動画を再生できるため、動画を最初から見ていく必要がなくなる。
 さらに、動画プレーヤーの下にある「インタラクティブなキャプション」のボタンをクリックすれば、字幕のテキストが時間軸に沿って1行ごとにリスト表示される。見たい部分をクリックすることで直接その部分にジャンプすることが可能だ。

 エリス氏は、自動キャプション機能によるアクセシビリティ向上は、YouTubeの動画を誰にでも見てもらえるようにする第一歩と表現する。「自動キャ プション機能があまりうまくいっていない動画もあるが、それを承知で提供している。それをきっかけにして、また技術の向上により、自動キャプション機能が より正確になるようこれからも改善していく」と述べた。
◎YouTube http://www.youtube.com/


◇米ソニーが電子書籍端末「Sony Reader」新モデルを来月米国市場に投入へ、Kindleに対抗
(2011-07-15 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2572/
 ソニー現地法人のSony Electronics社(本社:米国カリフォルニア州)のデジタル事業担当副社長が現地時間7月13日、Bloombergの取材に対して明らかにした。
 同社のSony Readerの2種の電子書籍端末のハードウェア・ソフトウェア両方を改良したアップグレード版を8月に発売。価格は180ドル(約14,300円)から300ドル(約23,800円)ほどとのこと。
 同担当者は「500ドル(約4万円)ほどのタブレットと並行して、価格の安い専用電子書籍端末のマーケットも存在すると考えている」と述べたとのこと。【hon.jp】
◎ Bloombergの報道( http://www.bloomberg.com/news/2011-07-14/sony-preparing-improved-e-book-readers-in-challenge-to-amazon-s-kindle.html )


◇加Kobo社、電子書籍の支払方法にPayPalを追加、クレジット・カード利用以外のオプションを拡充
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2571
(2011-07-15 hon.jp DayWatch)
 電子書籍・Kobo電子書籍端末販売サイトのKobo社(本社:カナダ・オンタリオ州)は現地時間7月13日、同社のKobo.comでの支払方法にPayPalを追加したと発表した。
 クレジットカードを保有していなかったり、オンラインでクレジット・カードを利用したくない購入者は、電子書籍の購入代金をPayPal経由で銀行口座からの引き落としで支払うことができる。
 PayPal利用を選択すると、購入を確認した後PayPalのサイトへ移動して支払いを行ない、再びKobo.comに戻って購入の確認を通知される方式とのこと。【hon.jp】
◎Kobo社のプレスリリース( http://blog.kobobooks.com/2011/07/13/kobo-com-now-accepts-paypal/ )


◇電子書籍端末「GALAPAGOS」に更新ソフト、通常Android端末として利用可能に
(2011/07/15 マイコミジャーナル)
http://journal.mycom.co.jp/news/2011/07/15/021/
 シャープは、電子ブックストアサービス「TSUTAYA GALAPAGOS」向けのメディアタブレット「GALAPAGOS」のOSを、Android 2.3にアップデートするシステムソフトを7月25日から提供する。システムソフトのダウンロードは、無線LANによるインターネット接続環境が必要とな る。
 同システムソフトを導入することで、YouTubeや音楽再生などの標準搭載のGoogleアプリケーションやAndroid マーケットからダウンロードしたアプリケーションをGALAPAGOSで利用することができる。画面設定を切り替えれば、従来の電子ブックストアサービス を楽しむことも可能。液晶テレビAQUOSとの連携機能「AQUOSリモート」にも対応する。
なお、GALAPAGOSが非搭載となるカメラ、音声入力、GPS、Bluetooth関連のアプリケーション・機能は利用できない。また、専用アプリ 「mixi for SH」「twit SH」、キーボードの手書き入力機能、省エネ動作モードなどGALAPAGOSの従来機能の一部が利用できなくなる。さらに、今回提供されるシステムソフ トを適用すると、ユーザー自身で元のバージョンに戻すことはできない。


◇すべての図書館員が読むべき100の論文(記事紹介)
(2011年7月15日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18702
 オーストラリアのカーティン大学で情報学の講師を勤めるグリーンヒル(Kathryn Greenhill)氏が、自身のブログ“Librarians Matter”に「すべての図書館員が読むべき100の論文」という記事を掲載しています。記事中にはそのうち40本の論文が紹介されており、特におすす めで「必読」の5本には「***」が記されているようです。それ以上の文献のリストは、文献管理ツール“Zotero”のグループ機能を利用して公開され ているようです(「100本」に向けて追加中のようで、現在51本の論文が含まれています)。
 ただし、このリストは彼女の興味から、情報への平等なアクセス、インターネットでのデータ共有が図書館に与えるインパクト、図書館利用者はどうやって研 究情報を発見するのか、フォーマット変換、図書館・図書館員はいかにして将来に備えているか、といったテーマに偏っており、図書館経営、哲学、分類学、目 録業務、などに関するものは少ないとしています。
◎100 articles that every librarian should read (Librarians Matter 2011/6/15付け記事)  http://librariansmatter.com/blog/2011/06/15/100-articles-every-librarian-should-read/
◎文献リスト(Zoteroのグループ機能を利用して公開されています)http://www.zotero.org/groups/100_articles_every_librarian_should_read/items


◇世界中の学生によるアドヴォカシー団体が作成したオープンアクセス推進のためのポスター
(2011年7月15日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18695
 学術情報のオープンアクセスを求めて活動を行っている、大学生・大学院生による国際的なアドヴォカシー団体“Right to Research Coalition”がオープンアクセスの広報を行うためのポスターを紹介しています。同団体は2009年夏に誕生し、世界中で700万人もの学生が参加 しているそうです。ポスターでは世界中の学生に対して「オープンアクセスを実現するために、今すぐ対話、政府へのロピー活動、学生自治体への働きかけ、署 名などを始めよう」と呼びかけています。ポスターはクリエイティブコモンズの「表示 3.0 非移植」(CC-BY 3.0)ライセンスで公開されています。
◎ポスター(Right to Research Coalition)http://www.righttoresearch.org/bm~doc/open-access-flyer.pdf
◎The newest addition to your Open Access toolkit(Right to Research Coalitionのブログ 2011/5/11付け記事)http://www.righttoresearch.org/blog/the-newest-addition- to-your-open-access-toolkit.shtml


◇電子書籍コンテンツ市場予測、2015年には1890億円規模に
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110714_460602.html
(2011年7月14日 INTERNET Watch)
 株式会社ICT総研は14日、電子書籍コンテンツの需要予測に関する調査結果を公表した。
 調査は、電子書籍閲覧端末や電子書籍コンテンツ関連企業への取材結果に加え、インターネットユーザー1000人へのウェブアンケート調査の結果をまとめて分析したもの。
 調査によると、2010年度の電子書籍コンテンツ市場は650億円で、2011年度には14%増の740億円まで拡大すると予測。内訳は、従来型携帯電 話向けが2010年度は631億円、2011年度は626億円と全体のほとんどを占めているが、従来型携帯電話向けの市場は今後減少していくことが予測さ れている。
 一方、スマートフォン/タブレット/電子書籍専用端末向けの市場は、2010年度は19億円、2011年度は74億円で、今後右肩上がりに拡大を続ける と予測。2013年度には700億円に達して従来型携帯電話向けの市場と逆転し、2015年度には電子書籍コンテンツ市場全体で1890億円で、2010 年度比で2.9倍の市場に成長すると見込んでいる。
 電子書籍閲覧端末の出荷台数規模は、2010年度の90万台から、2011年度は195万台に倍増。2015年度には745万台まで拡大し、そのうちタブレット型コンピューターが550万台を占めると予測している。
 ユーザーアンケートでは、従来型携帯電話では電子書籍コンテンツの購入者は2%、閲覧者は3%だったのに対し、スマートフォンでは購入者が8%、閲覧者 が13%と割合が高い。また、PCやタブレット型コンピューターの利用者も、10%前後のユーザーが電子書籍コンテンツ閲覧者だったという。
 今後、電子書籍閲覧端末を購入する場合に、価格以外で何を重視するかという質問に対しては、タブレット型コンピューターでは「文字入力のしやすさ」「端 末スペックの高さ」などが求められたのに対し、電子書籍専用端末では「視認に適した画面サイズ」を80%以上の回答者が挙げている。
◎株式会社ICT総研 http://www.ictr.co.jp/


◇2010年度の電子書籍市場規模は前年比13.2%増の約650億円
(2011年07月14日 IMPRESS INNOVATIONLAB.インターネットメディア総合研究所)
http://i.impressrd.jp/e/2011/07/14/1145
◎日本の2010年度の電子書籍市場規模は前年比13.2%増の650億円
 2010年度の電子書籍市場規模は650億円と推計される。2009年度の574億円と比較し、13.2%の増加となり市場は堅調に推移している。電子 書籍市場を牽引しているのは依然としてコミックを中心としたケータイ向け電子書籍市場であり、2010年度は572億円と、電子書籍市場の88%を占めて いる。
 ケータイ向け市場の拡大の要因は、昨年から引き続きタイトル数の増加によってコンテンツが充実したほか、通信事業者の直営販売ストアがオープンしたことや、新たなプラットフォーム向け電子書籍が話題となり「電子書籍」の認知が拡大したこと等が考えられる。
 PC向け電子書籍市場は、前年の55億円からほぼ横ばいの53億円となった。
 一方、2009年度から調査対象とした新たなプラットフォーム向け電子書籍市場は、約24億円と推計され、スマートフォン市場の急激な拡大や、タブレッ ト端末や電子ブックリーダーの発売等を背景に昨年度の6億円の4倍へと成長している。しかしながら、電子ブックリーダーの発売や販売ストアのオープンが 2010年度の後半であったこともあり、現在の市場の中心はスマートフォン向けの電子書籍アプリとなっている。電子書籍市場の本格的な立ち上がりはこれか らと見込まれる。
◎『電子書籍ビジネス調査報告書2011』http://r.impressrd.jp/iil/ebook2011
◎『電子コミックビジネス調査報告書2011』http://r.impressrd.jp/iil/ecomic2011


◇「Android Market」刷新、米国では映画レンタル/電子書籍販売も開始
(2011年7月14日 japan.internet.com)
http://japan.internet.com/busnews/20110714/7.html
 米国 Google は2011年7月12日、Android アプリケーション配布/販売サイト「Android Market」用クライアントのアップデートを開始した。人気アプリケーションを見つけやすくしたり、ユーザー インターフェイス(UI)を改良したりしたほか、米国向けの映画レンタル/電子書籍販売サービスを始めた。Android OS の対応バージョンは2.2以上。対応端末向け配布を開始しており、数週間で全ユーザーに行き渡ると見込む。
 映画レンタルは、専用アプリケーション「Videos app」を使って利用する。ストリーミング方式であるため、ダウンロードや同期を行わずにレンタル後すぐ視聴を始められる。Android 端末のストレージ容量を気にする必要もない。同じユーザー ID「Google account」で Android Market にサインインすれば、レンタルした Andoroid 端末以外でも視聴可能。料金は1.99ドルから。
 電子書籍の購入も映画レンタル同様、Google account で行う。そのため、Android スマートフォンのほか対応タブレット端末やパソコンでも購読できる。
 Android Market は全面的にデザインや構成を変更した。人気の高い有料/無料アプリケーションや新着アプリケーションの紹介コーナーを設けるなど、アプリケーションや映画、書籍を見つけやすくしたという。詳細ページや UI も見直している。


◇ケンブリッジ大学出版局、他の学術出版社の電子書籍等も提供可能なプラットフォーム“University Publishing Online”を発表
(2011年7月14日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18684
 2011年7月13日、ケンブリッジ大学出版局(Cambridge University Press)が、他の学術出版社発行の電子書籍やデジタルコンテンツも提供できる電子書籍プラットフォーム“University Publishing Online”を提供すると発表しています。この“University Publishing Online”は、2011年10月から図書館に対して、世界中の学術出版社の電子書籍や関連したデータベース等を提供を開始する予定とのことで、すで に、Boydell & Brewer、Liverpool University Press、the Mathematical Association of America等が参加を表明しているとのことです。
◎Cambridge University Press announces new digital platform for other academic publishers (Cambridge University Press 2011/7/13付けのプレスリリース)http://www.cambridge.org/press /article.asp?artid=156541
◎Cambridge University Press Announces Upcoming Release of an An Integtrated eBook PlatformUniversity Publishing Online (INFOdocket 2011/7/13付けの記事)http://infodocket.com/2011/07/13/an-integtrated-ebook- platform-cambridge-university-press-announces-university-publishing-online/


◇府省ウェブサイトのユーザビリティ調査結果、1位は2年連続で「宮内庁」
(2011年7月14日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18683
 トライベック・ストラテジー株式会社は、同社が2011年4月から5月下旬にかけて実施した全29府省のウェブサイトのユーザビリティ診断の結果をまと め、「Webユーザビリティランキング2011<府省サイト編>」として2011年7月13日に発表しました。ランキングの結果は、1位が2年連続で「宮 内庁」のウェブサイトで、2位は2011年3月に「国民目線で分かりやすい」サイトへとリニューアルを行った「厚生労働省」のウェブサイトとのことです。 ただし同社は、全体的には、特に「トップページの明快性」「ナビゲーションの使いやすさ」において問題点が散見されたとコメントしています。
◎Webユーザビリティランキング 2011 府省サイト編 (トライベック・ストラテジー株式会社のウェブサイト)http://www.tribeck.jp/usability/ranking/2011gov/index.html


◇BookLive!の電子書籍リーダーがイー・モバイルのスマートフォンに
(2011年7月13日 PC online 鴨沢 浅葱)
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/news/20110713/1032956/
 電子書籍販売のBookLiveは2011年7月13日、イー・モバイルのAndroid搭載スマートフォン「Pocket Wi-Fi SII(S41HW)」(7月14日発売)に自社の専用リーダーソフトが採用されたと発表した。さらに他の機種にも拡大する予定としている。
 プリインストールされるのは、電子書籍ストア「BookLive!」専用のリーダーソフト「BookLive! Reader」。BookLive!は、購入した書籍を最大3つまでの端末で読書できる「My本棚」機能を備えるクラウド型のストア。国内の主要電子書籍 フォーマットを統合して閲覧できる。
 スマートフォン用アプリは、新着、ランキング、立ち読みなどのカテゴリごとに書籍を検索・購入できるストア機能も備える。Pocket Wi-Fi SIIのプリインストール版は、20冊までの漫画や書籍コンテンツのサンプルを会員登録なしで読める。
 動作環境はAndroid OS 2.1以上。キャリアは問わない。これまでサムスン電子製スマートフォン「GALAXY SII(SC-02C)」や、アスース製タブレット端末「Eee Pad Transformer TF 101」などへプリインストールされている。
 BookLiveは、電子書籍配信を手がけるビットウェイが設立し、凸版印刷やインテルキャピタルから第三者割当増資を受けている。


◇ボイジャーが見せた新電子書籍ビューワ
(2011年7月13日 ネットベンチャーニュース)
http://www.netventure-news.com/news_VMOcAvenc.html
◎「第15回国際電子出版EXPO」で発表!
 いよいよ電子書籍への本格的な取り組みが進みはじめたなか、7月9日まで東京ビッグサイトで開催された「第15回国際電子出版EXPO」でボイジャーが参考展示したのは、まったく新しい電子書籍ビューワだった。
 ボイジャーといえば、「ドットブック(.book)」という電子書籍のファイルフォーマットで知られるメーカー。このフォーマットは現在、講談社、角川書店、新潮社、文藝春秋など大手版元がそろって採用しており、国内電子書籍市場で大きな存在感をもっている。
 これまでボイジャーが提供してきた電子書籍ビューワは、Windows、Macintosh向けの「T-Time」、そのほかにT-Time Plugin、T-Time CrochetといったWebブラウザ用のプラグインなどであった。
 それに対し、今回発表されたのは、T-Timeの表示機能をWebKitに対応させたもので、これでHTML5に対応したブラウザであれば、追加のイン ストールを行う必要もなく、そのままビューワになるというのだ。ボイジャーではこれを「Books in Browsers」として発表した。
◎電子書籍の環境を変えるか?
 ボイジャーでは、この新しいビューワのベータ版を2011年秋にもリリース予定だという。実現されれば、これまで.bookの電子書籍を読むために必要だったビューワやその関連プラグインなどをインストールする手間はなくなる。
 「Books in Browsers」では、パソコンやスマートフォン、タブレットなど、HTML5に対応するブラウザがあれば、端末を問わず、簡単に読書ができるようにな る。HTML5ベースに移行するなら、電子書籍の環境は大きく変わるだろう。利便性も向上し、導入がさらに進む可能性も高い。今後のこのビューワの登場に はおおいに注目したい。
◎VOYAGER(ボイジャー)


◇たまねぎIT戦士の国際電子出版EXPO Report:アプリのビューワはもう古い?――ソーシャル時代の電子書籍のあるべき姿とは
(2011年07月13日 +D PC USER)
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1107/13/news013.html
 先日行われた「第15回国際電子出版EXPO」内で、Webブラウザを用いた電子書籍ビューワを展示したボイジャー。なぜ「T-Time」から“転進”したのか、ボイジャーの萩野氏は同イベント内で行われたセミナーでその理由を語った。
 7月7日〜9日に東京ビッグサイトで行われた「国際電子出版EXPO」において、Webブラウザを用いた電子書籍ビューワ「Books in Browsers」を展示したボイジャー。そのボイジャー代表取締役の萩野正昭氏が、同イベント内で行われたセミナーで本の未来研究所 代表のロバート・スタイン氏と、これからの電子書籍のあるべき姿について対談を行った。
どのデバイスを使っていても同じ体験を
 電子書籍の過去を振り返り、未来を語るというテーマで行われたこのセミナーは、ボイジャーの電子書籍に対する取り組みを振り返った後、ロバート・スタイン氏が、現在進行している「ソーシャルブック」プロジェクトについて紹介した。
 映像や音声などのリッチコンテンツを取り込んだページをオンライン上で展開し、コミュニティーを形成することで、本をソーシャル体験ができる場所にする ――これがロバート氏が語ったソーシャルブックプロジェクトの概要である。これはソーシャル時代の読書体験を示しているともいえるだろう。
 このソーシャルブックを実現するための前提としてロバート氏は「各社独自のアプリやビューワを使うのではなく、あくまでブラウザで作品を読めるようにす る必要がある」と述べた。iPhone、Android端末など比較的近年に登場したデバイスだけでなく、CD-ROMで電子書籍を作っていた時代ならば Windows用、Mac用など、ユーザーや時代によって環境やデバイスはさまざまだ。それぞれの環境に特化したビューワを使っていては、規格の違いなど から情報共有の妨げになってしまう。どのようなデバイスを使っていようとも、すべての人が同じ条件で、同じ環境で読書ができること、これこそがソーシャル な読書体験に必要な条件だというのだ。
・知り合いと本について語り合うスペースがあること
・同じ本を読んでいる人のコメントにアクセスできること
・書籍の内容に関する専門家の解釈が読めること
・本の作者とコミュニケーションが可能であること
 これからの電子書籍はこのような機能を軸に進化していくとロバート氏は話す。ただ、このアイデアは決して新しくはないと記者は考える。昨年、三井ベン チャーズとティーガイアが共同で開催した、次世代携帯電話向けのアイデアプランコンテスト「i*deal Competition 2010」で最優秀賞を受賞した「Layered Reading」に代表されるように、電子書籍の進化を考える上でソーシャルネットワークとの融合は多くの人が考えていたのではないか。しかし、今のとこ ろ機能として具体的に実装はされていない。
 主な理由としては、日本国内ではデジタルコンテンツやソーシャルネットワークにおける著作権の法整備が不十分であることや、ソーシャルネットワーク上で 文章の一部や作品の内容についての情報交換がされることで、書籍の売り上げが下がる可能性があるという懸念から、出版社がソーシャルネットワークの活用に 慎重になっていたということが挙げられる。だが、ソーシャルネットワークとの融合こそが、電子書籍が人々の生活の中に受け入れられるためのカギなのではな いだろうか。ソーシャルブックプロジェクトの話は、多くの人が望んだ“未来の電子書籍”が実現へと動き出した、という印象を受けた。

 ロバート氏のソーシャルブックプロジェクトの話を受けて、萩野氏は「ソーシャルリーディングが実現するためには、ブラウザベースのビューワにシフトすること、そしてフォーマットの規格を全世界で共通とする必要がある。EPUB 3.0はその象徴だ」と続けた。
 フォーマットを共通化する際には言語や文化の違いが障壁となる。例えば日本人は縦書き文章を読むし、マンガは右上から左下に読むという文化がある。「こ ういった言語や文化の違いを認めた上でフォーマットの共通化を行う必要がある」と萩野氏は述べた。EPUB3.0に対応した上で、縦書きやルビなど日本語 独特の表示にも対応したビューワを目指す――ボイジャーによる理想の電子書籍ビューワの“探査”はまだまだ続きそうだ。

 「日本の電子書籍のフォーマットは長い間シャープの『XMDF』とボイジャーの『.book』に分かれていて『シャープの壁』、『ボイジャーの壁』を 作っていた。だが、これからはそういった壁を取り払って、世界基準に合わせる必要がある」と萩野氏は述べた。これに続けて、「多くの人が同じ読書体験がで きる要件が達成されることで、電子本が広く流通する基盤が現在作られようとしている」とも述べている。
 これまで.book形式に対応したビューワ「T-Time」を展開してきたボイジャーがなぜ今になってWebブラウザベースのビューワに“転進”したの か。このセミナーの中で萩野氏は新ビューワ「Books in Browsers」の狙いを語ってくれた。これからは.bookに固執せず、国際的な規格やブラウザベースのビューワにすることで、より多くの人に電子書 籍の読書体験、そしてソーシャルな読書体験を提供していく、というボイジャーの所信表明のようにも思える。


◇米B&Nの電子書籍端末「All-New Nook」が好評
(2011年7月13日 日経ビジネスON LINE Bloomberg Businessweek Brad Stone(Bloomberg News上級ライター))
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20110711/221410/?ST=social&rt=nocnt
 電子書籍端末市場において、米書店大手バーンズ・アンド・ノーブル(B&N、BKS)は米アマゾン・ドット・コム(AMZN)に後れを取ってきた。しかし、B&Nには、今後の巻き返しに向けて明るい材料がある。
 米調査機関ピュー・リサーチ・センターの調べによると、現在、米国の全世帯の12%が電子書籍端末を持っている。その数字は2010年11月の6%から 急増している。B&Nはこの市場で27%のシェアを持つと見込まれている。B&Nの最初の電子書籍端末「Nook」とタブレット型の後継機「Nook Color」に対する評価は分かれていた。しかし、白黒ディスプレーを搭載した最新モデル「All-New Nook」は好評を博している。
 米有力消費者情報誌コンシューマー・リポーツは6月17日号で初めて、アマゾンの電子書籍端末「Kindle」よりも高い評価をNookにつけた。同誌 は新型Nookの長持ちするバッテリーや139ドル(約1万1000円)という価格設定、ユーザーが読書に集中できるシンプルなデザインを称賛した。
◎「PowerBook」や「Newton」、「Kindle」の開発に参加した経験を生かす
 米アマゾンや米アップル(AAPL)に追いつこうとするB&Nの取り組みにおいて、重要な役割を果たしているのが著名工業デザイナーのロバート・ブルー ナー氏(53歳)だ。同氏は米工業デザイン会社アミュニション(サンフランシスコ)の創業者で、携帯電子端末の生みの親とも呼べる人物である。
 ブルーナー氏は1980年代末から90年代初め(スティーブ・ジョブズ氏が復帰する前)、アップルの工業デザイン部門を統括し、ノートパソコン 「PowerBook」や携帯情報端末(PDA)「Newton」の開発に携わった。その後、PowerBookはノートパソコン分野の主力製品に育っ た。Newtonはペン操作型PDAとして注目を集めたが、商業的には成功しなかった。
 ブルーナー氏は1996〜2007年に英工業デザイン会社ペンタグラム・デザインのパートナーとして、アマゾンの初期型Kindleの設計や開発を支援 した(後にアマゾンは全ハードウエア製品を社内開発に変えた)。同氏は現在、アマゾンと競合するB&Nで同様な役割を果たし、電子書籍端末の開発を支援し ている。
 B&Nのウィリアム・J・リンチCEO(最高経営責任者)は「ブルーナー氏は消費者向け電子機器の工業デザイナーとして、類まれな能力を持つ人物だ。同氏は当社の開発チームに対し、開発する製品の中核的な機能について徹底的な検討を促している」と語る。
 シリコンバレーではチノパンや携帯電話ケースを着用する人が多い。それを考えると、ブルーナー氏の格好はいささか変わった印象だ。同氏はデザイナー製品 のスニーカーや、イタリアの建築家アンドレア・ブランツィ氏が設計した時計「ALESSI」を身につけている。米人気歌手レディー・ガガ氏などの有名人と も親交がある。ブルーナー氏はガガ氏と協力して、米ポラロイドの消滅しそうなカメラ製品の再生に取り組んでいる。カメラを組み込んだサングラスなど、創意 工夫を凝らした機器を開発している。
◎「紛れもなく最高の製品だ。これ以上の製品は考えにくい」
 それはさておき、ブルーナー氏の最優先課題はB&Nを電子書籍の時代に適合させることだ。B&Nは2008年に同氏に相談を持ちかけた。B&Nはこの時 期にようやく、音楽市場や映画市場と同じ方向に書籍市場が進んでいることを認識した。ブルーナー氏は「当時のB&Nはデジタルメディアに関して全く知識を 欠く状態で、製品をどのように開発し、市場に投入すればいいかを把握しようとしていた」と振り返る。
ブルーナー氏は新たな顧客となったB&Nと話し合い、シンプルな製品を目指すことで一致した。操作ボタンを極力排除して、本物の読書に近い操作感を追求し た。同氏は「書籍にボタンはない。そのため、ボタン操作をなくせば本物の読書に近づき、Kindleに対抗する大きな売りになると考えた」と語る。 Kindleは、アマゾンのジェフ・ベゾスCEOの強い要請を受け、キーボードを装備している。
 それでも、ユーザーは端末を操作しなければならない。ブルーナー氏は、米イーインクが開発した白黒電子ペーパーディスプレーの上にタッチパネル機能を組 み込むと、画面が読みにくくなると考えた。そこで同氏が編み出した解決策は、読書に使う大型の電子ペーパー画面と、書籍選択やページ操作などに使う小型カ ラータッチパネルを組み合わせる方法だった。2009年に市場に投入された初代Nookはこの機能を装備している。同氏は現在、この方法には欠点があるこ とを認めている。「2つのディスプレーがそれぞれの用途を持っている。ユーザーはその役割分担に慣れる必要がある」(同氏)。
 All-New Nookにこうした設計上の妥協はない。ディスプレーは6インチの1画面のみ。本体の周囲は黒縁で覆われており、ボタンが一つついているだけだ。搭載して いるのは従来型のタッチパネルではない。スウェーデンのネオノードが供給する赤外線光学センサーが、利用者の指の位置を感知する。端末の重さは約210グ ラム。本体裏側は合成ゴム素材で覆われたソフトなフォルムで、利用者の手にぴったりフィットするよう設計した。
 ブルーナー氏は「黒縁の部分をもっと小さくすることも可能だったかもしれない。だが、そうすると持つ部分がなくなってしまう。電子書籍端末の構造部分を減らすのは、ハードウエア製造上の観点ではなく、エルゴノミクス(人間工学)的な観点から問題になっている」と語る。
 米IT(情報技術)調査大手ガートナー(IT)のアナリスト、アレン・ワイナー氏はAll-New Nookについて「紛れもなく最高の製品だ。白黒ディスプレーの電子書籍端末でこれ以上の製品は考えにくい」と絶賛する。
 しかし観測筋は、アマゾンが今年秋、新型のKindleやアップルの「iPad」のようなタブレット機を発売すると予想している。今後の新たな注目点は 価格だ。アマゾンやB&Nをはじめとする各社は、電子書籍端末の価格を99ドル(約8000円)以下に抑えようと取り組んでいる。
 ブルーナー氏は電子書籍端末に交流サービス機能も搭載したいと考えている。こうした機能により、同じ本、さらには同じページを同時期に読んでいる人同士が交流できるようにするのだ。
 さらにブルーナー氏は、電子書籍端末のありきたりな四角形のデザインに必然性はないと考えている。同氏は初代Newtonや2台の白黒のNookを目の 前に置いて、「この形状以外にも、選択肢はある。人間には、曲がっている部分が直角になっているものは一つもない」と語る。


◇英国研究会議(RCUK)、学術電子インフラに関する英国の学術振興団体・高等教育機関等の見解と提言をまとめたレポートを公開
(2011年7月13日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18678
 2011年7月13日に、英国研究会議(RCUK)が“Report of the e-Infrastructure Advisory Group”と題するレポート(2011/6/27付け)を公開しました。これは、英国ビジネス・イノベーション・技能省(BIS)を中心に組織された諮 問グループ“e-Infrastructure Advisory Group”による、学術電子インフラに関する見解や提言がまとめられているようです。
◎Report of the e-Infrastructure Advisory Group (2011/6/27付けのPDF)http://www.rcuk.ac.uk/documents/documents/e-IAGreport.pdf
◎Report of the e-Infrastructure Advisory Group (RCUK 2011/7/13付けの記事)http://www.rcuk.ac.uk/media/news/2011news/Pages/110712.aspx


◇Google社から140ドルの電子書籍リーダー
http://goo.gl/oXnjJ
(2011年7月12日 WIRED JAPANESE EDITION)
 米Google社は、『Google eBooks』(日本語版記事)向けに最適化した電子書籍リーダーを7月17日(米国時間)に発売する計画を発表した。この電子書籍リーダー 『iriver Story HD』は、数十万冊の有料タイトルに加え、Google社が保有する300万冊の無料タイトルに簡単にアクセスできるように設計されている。価格とデザイ ンは、米Amazon社の『Kindle』とほぼ同じだ。
 Story HDは、2009年に発売され、広範にわたる電子書籍フォーマットをサポートすることで称賛された電子書籍リーダー『iriver Story』を発展させたもののようだ。
 QWERTYキーボードをはじめとするデザインはStoryと同様だが、Story HDではキーとフレームに金メッキのアクセントが付いている。キーボードの真上の中央にある細長い4方向ボタンは、ページをめくるために使うようだ。つま り、Story HDは米Barnes & Noble社の『Nook』と同じ価格でありながら、タッチスクリーンでページをめくる最新型のNookよりも一歩遅れているといえる。
 Google社によると、内蔵ストレージから電子書籍を読む以外に、書籍を装置にダウンロードしなくても、Story HDのWiFi接続経由で書籍を直接読むことができるという。GoogleブックスのAPIはあらゆる出版社、小売業者、メーカーに公開されているため、 誰でも自分のコンテンツをGoogleブックスに加えることができる。
Googleブックスは、現在最も広範にアクセスできる電子書籍プラットフォームのひとつだ(Nookやソニーの電子書籍リーダーだけでなく、コンピュー ターや『Android』および『iOS』機器など、すべてがその電子書籍コンテンツにアクセスできる)。NookやKindleのようなほかのブランド がすでに大きな勢いを持つ市場でStory HDが影響力を持つには、それなりのハードウェアと使いやすさが必要になるだろう。
 Story HDの価格は、WiFiのみのモデルが139.99ドル。7月17日から、全米のディスカウントストア『Target』で発売される。


◇「最後発」楽天とパナソニックは、電子書籍市場で生き残れるのか
(2011年07月12日 日経トレンディ 荒井 優)
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20110711/1036769/?top_os4
 電子書籍の展示会「国際電子出版EXPO」が2011年7月7日〜9日、東京ビッグサイトで開催された。東京国際ブックフェアと同時開催だったが、電子出版EXPOにも多くの人が訪れており、盛況だった。
 日経トレンディでも、スマートフォン向けに作った新スタイル電子書籍「3分フェイスブック」を近日発売予定。その宣伝も兼ねて、現地を取材した。
 2010年末から2011年にかけて、スマートフォン・タブレット端末向けの電子書籍ストアが、続々オープンした。今回のEXPOにはこうした電子書籍 ストアも出展した。NTTドコモ・大日本印刷連合の「2Dfacto / honto」、凸版印刷が手がける「BookLive!」、KDDIの「LISMO Book Store」などが主だったところ。出版社の出展もあり、自社独自の電子書籍ストアをアピールしていた。
 こうしたなか「遅れてきた大物」がついに参入する。楽天とパナソニックだ。
 楽天は8月上旬に電子書籍配信ストアをスタート。パナソニックも同時期に、楽天の配信ストアに対応した電子書籍タブレット「UT-PB1」(仮称)を発売する。両社がタッグを組んだわけだ。
 すでに多くのストアや端末がひしめくなか、この2社の特徴や強みは何だろうか。また、成功の見込みがあるのだろうか。
◎アマゾンに似た強みを持つ、楽天の電子書籍ストア
 楽天の電子書籍ストアの強みは、「『楽天経済圏』に組み込まれている」ということだ。
 同ストアは楽天会員であれば、その会員IDを登録するだけですぐに購入できる。ストアで電子書籍を購入するときに、楽天スーパーポイントをためたり、ポイントを利用することが可能だ。
 これまで電子書籍ストアを使うときには、電子メールやクレジットカード番号を新たに登録する必要があった。だが楽天会員であれば、こうした手間は必要な くなる。楽天本体ですでに7000万人以上の会員がいる。今後はこうした会員も手軽に電子書籍を読める。この点がメリットだ。
 同社はネット書店「楽天ブックス」も運営しており、出版社や取次との関係が深い。そこで出版社との関係を生かし、同社ストアでの先行配信や新刊との同時配信などにも取り組んでいくという。楽天ブックス内で、紙の書籍と同時に電子書籍を販売する仕組みも整えていくようだ。
 楽天の電子書籍ストアは「購入が簡単」「母体となる会員数が多い」「紙の書籍を販売しており、相乗効果を見込める」という、他のストアにはない強みを持つ。
 こうした強みは、大手ネット書店であり、ワンクリックで決済が済むアマゾンと似通っている。同社でもアマゾンなど海外勢の上陸を意識しており、それに先んじて今夏にストアを立ち上げたという背景もある。日本で先行すれば、アマゾンに対抗できる勢力になる可能性もある。
 ただし、楽天に欠けるのは「端末」。アマゾンのKindle、アップルのiPhone、iPadのような人気端末を自社で抱えていないのが悩みだ。
 同社は6月に、ソニーやパナソニック、紀伊國屋書店と提携。4社がそれぞれ提供、運営する電子書籍端末や電子書籍ストアとの相互接続を目指す。これによ り、今後はソニーの端末などにも電子書籍を配信する見通しだ。こうした多端末展開をどこまで素早くできるのかが、アマゾンに対抗するカギとなるだろう。
◎パナソニック端末は「タブレットと専用端末」の中間を狙えるか
 パナソニックの電子書籍タブレット「UT-PB1」(仮称)は、電子書籍に特化した7型サイズのAndroidタブレットだ。価格は未発表。
 同製品は、電子書籍の閲覧やネットサーフィン、メール、インターネットラジオなどに使えるが、Androidアプリの追加インストールはできない。iPadや通常のAndroidタブレットとは異なる、「電子書籍用タブレット端末」だ。
 UT-PB1の特徴は、持ちやすさ。重さが約400gで、さらに本体左側に持ち手がある。そのため本と似た感覚で手に取ることができ、片手で持ったときも軽く感じる。電子書籍用に作られた端末ならではの仕掛けだ。
 7型サイズにもかかわらず、画面解像度が1024×600ドットと9.7型のiPad(1024×768)並み。この画面解像度の高さもアピールポイントとなる。
 試し読みが出来る本も約600冊プレインストールしており、読者が端末購入後にすぐ、電子書籍を体験できる。
 同社は、Kindleのような専用端末と、iPadなどの汎用タブレット端末との中間に「『電子書籍用のタブレット端末』という市場も作れるのではない か」とみる。シャープの「GALAPAGOS」と似た位置づけの製品だが、「シャープのGALAPAGOSは管理、バックアップのためにパソコンが必要だ が、UT-PB1ではパソコンなしでも管理できるようにしていきたい」(パナソニック)という。
 一方、電子書籍用タブレットは「中途半端」な製品でもある。
 文章の読みやすさではKindleなどの専用端末が勝り、アプリを追加できて機能を増やせる点では汎用タブレット端末のほうが優れる。消費者にとっては、電子書籍用タブレットの利点が見えにくいのが現状だ。
 そのため電子書籍用タブレットは、「電子書籍が読みやすい」「持ち運びが簡単」「カラー画面」「ネット閲覧もできる」などのメリットを強くアピールしな いと、KindleとiPadの進化の挟み撃ちになる可能性もある。今年が、この種の端末を普及させる最後のチャンスかもしれない。


◇Appleが電子書籍システム向けに新しい辞書引きUIを特許申請中、将来のiBooksアプリに実装か?
http://hon.jp/news/1.0/0/2562/
(2011-07-12 hon.jp DayWatch)
 米国のAppleファンサイト「Patently Apple」によると、Apple社(本社:米国カリフォルニア州)は現在、電子書籍システム向けの新しい辞書引きユーザーインターフェイスのデザインについて、特許を出願申請中とのこと。
 これは米国特許商標庁が今週公示したことで明らかになったもので、2010年前半にApple社が申請したもの。指のジェスチャーを使ってテキスト中の 単語や文言を選択することで、それに対しての辞書引き・ビデオ再生などといった命令を実行できるというもの。現在、同社での電子書籍ビューワアプリ 「iBooks」にも文中単語の辞書引き機能はあるが、それをさらに発展させたものであるという。【hon.jp】
◎米Patently Appleの記事( http://www.patentlyapple.com/patently-apple/2011/07/apple-reveals-the-next-chapter-for-ibooks-new-chip-for-ios-devices.html )


◇初の「Google eBooks」向け電子書籍リーダー「Story HD」、iRiverが発売へ
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1107/12/news018.html
(2011年07月12日 ITmediaニュース)
 米Googleは7月11日(現地時間)、同社の電子書籍販売サービス「Google eBooks」からコンテンツを直接ダウンロードできる電子書籍リーダー「Story HD」が韓国のiRiverから17日に発売になると発表した。同日、米小売り大手のTargetの全米の店舗およびオンラインストアで139.99ドル で発売する。
 Googleが昨年12月に米国でスタートした「Google eBookstore」では、現在250社以上の出版社からの数十万の有料コンテンツと、300万以上の無料コンテンツを提供。PC上のWebブラウザの ほか、Android、iPhone、iPad(これらについては専用アプリがある)、米Barnes & Nobleの「Nook」やソニーの「Reader」などEPUBおよびPDFに対応する端末で読める。ただし、PC以外の端末で読む場合は、コンテンツ をPCでダウンロードして端末に転送する必要がある。Story HDでは、Wi-Fi経由で直接コンテンツを開ける。
 Story HDは、6インチ(解像度768×1024)のモノクロのE-InkディスプレイとQWERTYキーボードを搭載。ネットワークはWi-Fiにのみ対応のようだ(詳しいスペックがまだ公開されていない)。
 Googleは、今後さらにGoogle eBooks対応端末が登場すると予告している。


◇NEC、電子書籍・映像・音声などのコンテンツをPC・スマートフォンに配信する「コンテンツ配信クラウドサービス」を販売開始
(2011.07.11 ASP・SaaSナビTOP > NEWS ヘッドライン)
http://www.asp-navi.jp/news/072011/necpc.html
 日本電気(港区)は、電子書籍・映像・音声・ニュースなど様々なコンテンツを、PC・スマートフォン・タブレット型端末などあらゆる端末に配信する「コンテンツ配信クラウドサービス」を販売開始した。サービスの提供開始時期は、本年7月末の予定だという。
 同サービスは、同社がコンテンツ配信プラットフォームを用意し、コンテンツプロバイダ(CP)から提供される電子書籍や映像、ニュース、音楽などの様々なコンテンツを、企業や消費者に向けて、端末の種類や情報の形式を問わず配信することができるクラウドサービス。
 同社がCPから様々なコンテンツの提供を受け、それらを安全・安心に配信したり管理するための様々な機能を装備している。動画コンテンツの動きにあわせてテキストデータを流したり、利用者に対し、異なるメディアや複数のコンテンツを組み合わせて提供するなども可能。
 NECは配信プラットフォームにくわえ、Android搭載タブレット型端末「LifeTouch」などの端末までトータルに提案する。また、配信プラットフォームは、企業内に個別に構築するSI型でも提供可能。
 同ソリューションの提供形態は次の2つある。
  1. 企業内において、社員にコンテンツ配信する形態(2011年7月末提供開始予定)
 社員が利用する作業マニュアルや教育資料などを社内外で使用できる端末に配信するソリューションを提供する。社員は、作業現場や社内教育において、膨大 な紙のマニュアルを参照する必要がなくなり、常にデータを最新のものに更新することも容易に可能。また、打ち合わせやプレゼンの際には、資料を印刷するこ となく手元の端末や会議室のディスプレイに表示させることなどが可能となる。日時を指定した配信や、端末を指定した配信も可能なため、解禁日に合わせた資 料配布や、開示範囲を指定した資料の共有など配信制御も可能となる。
  2. 企業が、消費者に対しコンテンツ配信を行う提供形態(2011年秋サービス提供開始予定)
 電子書籍や地域情報など、企業がサービス事業者として消費者に対しコンテンツ配信サービスを提供する際、同社はサービスを実現する配信プラットフォーム とともに端末の提供も行い、トータルにサポートする。サービス事業者は、CPとの個別契約やコンテンツの登録・入稿・著作権管理、また、配信先の様々な端 末に合わせたコンテンツのフォーマット変換等の作業が不要となり、容易に配信サービスを開始することが可能。さらに、端末側でのダウンロード数や閲覧状 況、最終アクセス日時などを確認することで、サービスの向上につなげることが可能。


◇アメリカでのタブレット機や電子書籍リーダーの「詳細な」普及状況をグラフ化してみる
(2011年07月11日 Garbagenews.com)
http://www.garbagenews.net/archives/1792497.html
 アメリカの調査機関【Pew Reserch Center】は2011年6月27日、定期調査データの一部を再編集したものを発表した。そのリリースによれば、電子書籍購読専用のデジタル機器、いわ ゆる「電子書籍リーダー」の普及率は1割を超え、12%に達していたことが分かった。概要はすでに【電子書籍リーダー普及率は1割超…アメリカでのタブ レット機や電子書籍リーダーの普及状況をグラフ化してみる】でお伝えした通りだが、同リリースでは幾つかの区分ごとのデータも掲載されている。タブレット 機や電子書籍リーダーがどのような層に好まれているのかが推し量れる貴重なもののため、今回はこれをグラフ化してみることにする。
 今調査は2011年4月26日から5月22日において、18歳以上の人に対して電話(固定電話と携帯電話)でRDD形式(Random Digit Dialing、乱数で創り出した番号に電話をかける方法)によって選択された対象に、英語とスペイン語で行われたもので、有効回答数は2277人。固定 電話は1522人、携帯電話は755人(うち346人は携帯電話のみの保有)。さらに性別・年齢・教育経歴・人種・使用言語などの各種区分において、アメ リカの国勢調査結果に基づいた調整が行われている。
 日本では規格が乱立していることや、世界規模では大本命のキンドルが日本国内の書籍向けとしていまだに展開していないこと(【日本語フォントに正式…対 応米アマゾンで電子書籍リーダー・キンドルの新型登場。139ドルの廉価版も】にもあるが日本語にはすでに対応済み)もあり、電子書籍の分野はいまだにカ オスな状況にある。一方欧米では順調に浸透を続け、既存メディア、特に新聞にとって大きな脅威(あるいは逆に共存相手)となりつつある。
 今調査の結果によると、(調査母体全体に対し・以下同)携帯電話の保有率は8割を超える一方、電子書籍リーダーは12%、タブレット機は8%。まだ少数派だが、確実に普及は進んでいる。
 この普及率について、リリースでは様々な区分に細分化し、個々の普及率を算出している。次のグラフはその区分のうち、日本の事例とも比較しやすい項目に限定して抽出し、再構築したものだ。
 全体的に電子書籍リーダーの方が普及率は上なのは前述の通りだが、例えば年齢階層別では「若年層ではむしろタブレット機の方が上」「歳を重ねるにつれて 電子書籍リーダーの方が普及率が高くなる」という動きが確認できる。他にも「高学歴・高収入ほど電子書籍リーダーとタブレット機の普及率に差が開くように なる」などの傾向が見てとれる。また、大卒や年収7.5万ドル以上になると、電子書籍リーダーの普及率が2割を超えている点にも注目したい。
一方、前記事の主題だった「半年で電子書籍リーダーの普及率が2倍に伸びた」という観点から、半年での各層の増減率を計算したのが次のグラフ。
 ごく一部でマイナス値が見られるが、他はほぼプラス。ただしよく見ると、直近データで高い値を示している層(若年層、高学歴、高収入)ほど、伸び率も大 きいことが分かる。特に大卒や高収入層における、電子書籍リーダーの伸び方は著しい。また30〜49歳における電子書籍リーダー、18〜29歳のタブレッ ト機の伸び方も注目に値する。
 家電やデジタル機器が世間一般に普及する際には、最初にコア層(全般的には30〜40代の男性、技術に深い関心を持ち、それなりにお金の余力のある人) が飛びつき、色々と使いこなし、口コミで広まっていくという流れが一般的。電子書籍リーダーやタブレット機もまた、そのスタイルを踏襲した流れを踏んでい るようにみえる。
特に高学歴・高年収層の、中でも電子書籍リーダーの伸びは特筆すべきものであり、今後さらに広範囲へと広がることを予見させるに十分な値といえる。そしてこれらハードの普及は当然ながら、関連する商品(とりわけソフト)市場を活性化させていく。
 これから半年後、電子書籍リーダー・タブレット機がどのような動きを見せて行くのか、非常に気になるところだ。


◇廣済堂、電子書籍事業の新サービスを開始
http://ascii.jp/elem/000/000/618/618693/
(2011年07月11日 ASCII.jp)
 廣済堂は7日、電子書籍事業に関するユーザー向けの新サービスを7月以降、順次開始すると発表した。今回発表されたユーザー向けサービスは下記の3種類。
おでかけBookGate
 タウン誌や地図・ガイド本に特化したiPhone用の電子書店アプリ( iTunes Storeで見る ) 。誌面をレイアウトのまま読むことはもちろん、掲載データがデータベース化されているので、雑誌や書籍に掲載されている店舗や観光地など、さまざまな方法 で検索できる。また、購入済みの複数の雑誌や、書籍タイトルすべての中から、自分だけのお気に入り情報を登録することもできる。
 価格は無料。


http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1107/11/news064.html
◇電子書籍端末出荷台数でNOOKが初の首位に――Kindleの敗因は?
(2011年07月11日 eBook USER ITmedia 西尾泰三)
 米調査会社のIDCは7月8日(現地時間)、2011年第1四半期(1〜3月)における世界の電子書籍端末出荷に関する調査結果を発表した。タブレット端末出荷に関する調査結果と併せての発表となった。
 レポートによると、同四半期における電子書籍リーダー端末の出荷台数は330万台で、前年同期の約2倍(105%増)。企業別では、米Burnes & Nobleが初めて首位に。米Amazon.comは首位の座を明け渡した。IDCでは、Burnes & Noble首位躍進の理由を2010年11月に発売したカラー版「NOOK」によるものと指摘、Amazon.comが電子書籍リーダー「Kindle」 シリーズにカラー版を提供していないことがこの結果につながったとしている。
 なお、IDCは2011年通年の全世界の電子書籍出荷台数を前年比24%増の1620万台と予測している。


◇初のGoogle eBooks向け電子書籍リーダー、17日発売
http://www.nikkei.com/tech/trend/article/g=96958A9C93819499E3E0E2E3838DE3E0E2E5E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;p=9694E0E7E2E6E0E2E3E2E2E0E2E0
(2011/7/12 日本経済新聞 > BPニュースセレクト)
「Google eBooks」向けの電子書籍リーダー「Story HD」(米iriver製)
 米Googleは米国時間2011年7月11日、電子書籍配信サービス「Google eBooks」にWi-Fi(無線LAN)経由で直接アクセスできる初の電子書籍リーダーが発売されると発表した。米iriver製の「Story HD」と呼ぶ端末で、米国の大手小売りチェーンTargetが7月17日から実店舗とWebサイト(www.Target.com)で販売する。価格は 139.99ドル。
 Story HDは、6インチの電子ペーパーを備える端末で解像度はXGA(768×1024)。米Amazon.comの「Kindle」と同じくタッチスクリーン を備えず、QWERTYキーボードを搭載する。本体の重さは7.3オンス(約207g)とKindleの6インチ型Wi-Fi対応モデルより若干軽い。1 回のフル充電で1万4000ページの画面切り替えが可能で、待機時間は最大6週間。
 これまでもGoogle eBooksに対応した端末はあったが、Wi-Fi経由でコンテンツを購入できる製品はなく、米Adobe Systemsの電子書籍ソフトウエア「Adobe Digital Editions」をインストールしたパソコン経由でコンテンツを転送する必要があった。Story HDでは、購入したコンテンツは自分の電子書籍ライブラリーとしてクラウド上に保存できる。
 Googleが電子書籍配信サービスを始めたのは2010年12月。同社のアプローチは、Webアプリケーションや、Android、iOSといったモ バイル端末向けアプリケーション、ソニーや米Barnes & Nobleなどの他社製端末など、さまざまな機器で電子書籍を読めるようにすること。サービス開始後は「Chrome Web Store」のアプリケーションや「Android Market」でもコンテンツの提供を始めている。また、中小の独立系書店のWebサイトにコンテンツを供給するのもGoogleの特徴で、その数はすで に250社以上になったと同社は報告している。


◇米国情報標準化機構(NISO)とインターネットアーカイブ、電子書籍のアノテーション共有・ソーシャルリーディング用標準規格を検討するワークショップを開催
(2011年7月12日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18671
 2011年7月6日、米国情報標準化機構(NISO)とインターネットアーカイブ(Internet Archive)が、アンドリュー・メロン財団から48,500ドルの助成を受けて、電子書籍のアノテーション(ふせんやコメントなど)共有とソーシャル リーディングに関する標準規格について検討するワークショップを開催すると発表しました。ワークショップは、2011年10月10日にドイツで開催される Frankfurt Book Fairと、10月26日に米国サンフランシスコで開催されるBooks In Browsers Meetingに合わせて2回開かれる予定とのことです。インターネットアーカイブのBookServerプロジェクトのディレクターであるブラントリー (Peter Brantley)氏は「電子書籍でブックマークやアノテーションを実現するためには、デジタルテキストの特定の位置を正確に指し示すことができるかどう か肝心で、その位置が電子書籍端末などのシステムを超えて認識されないといけない」などと述べています。
◎NISO Receives Mellon Foundation Grant to Support Standards Development Pre-work with the Internet Archive for E-Book Annotation Sharing (NISO 2011/7/6付けプレスリリース)http://www.niso.org/news/pr /view?item_key=508b2c50abbceefd64c9afd894ffddaf43b7c37f


◇東芝が音声合成クラウドとAndroid 3.1搭載タブレットを展示−−国際電子出版EXPO
(2011/07/11 斉藤 栄太郎=ITpro)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110711/362273/
 2011年7月7日から9日まで、電子書籍関連の総合展示会「第15回国際電子出版EXPO」が東京ビッグサイトで開催された。会場内の東芝 デジタルプロダクツ&サービスのブースでは、クラウドを利用した音声読み上げサービス「ToSpeak Online」(写真1)や、Android 3.1を搭載した最新タブレット端末「REGZA Tablet」(写真2)の展示およびデモを実施、来場者の関心を集めていた。
 ToSpeak Onlineは、基となる音声データを用意して作った読み上げ用音声データ作成の仕組みやエンジンといった、従来はローカルに置いていた機能をクラウドを 使って実現した企業向けサービス。東芝が2011年3月から提供している。パソコンへのソフトウエアのインストールなどは不要で、Webブラウザーとイン ターネット接続環境さえあれば手軽にテキストから音声ファイルを作成できる。
 このサービスを電子書籍の読み上げに応用したのが、電子書籍販売サイト「BookPlace:ToshibaPlaces」(東芝プレイス)で提供して いる「音声読み上げ機能」である。同機能に対応した電子書籍を購入し、Android向けの専用電子書籍閲覧用アプリ「ブックプレイスリーダー」搭載端末 か、無償配布している音声再生用アプリ(Windows用およびAndroid用)を使うことで利用できる。
 実際に、ブース内で音声読み上げ機能のデモを体験してみたところ、イントネーションの不自然さなどはほとんど感じられず、人間による朗読にきわめて近い レベルでコンピュータが電子書籍を朗読していた。同社ブース内の説明員によれば、「データ作成者がイントネーションなどを手作業で細かく調整することも可 能だが、そうしたことをほとんどせずにただテキストデータを入力するだけで、高品質な音声読み上げデータを作成できる」という。
 東芝では同機能の用途として、「混雑した電車の中での朗読による読書」や「子供への読み聞かせ」などを挙げている。現状では東芝プレイス内で扱っている約6000冊の電子書籍が同機能に対応している。年末までにこれを13万冊まで拡大する予定だとしている。
 読み上げる声質の種類については、標準で男性2種類、女性3種類をデータベースとして用意している。同社によれば、今後、声質データベースを拡充して、 ユーザーが電子書籍の読み上げに使いたい声質データをWeb経由で自由に選んでダウンロード可能にするサービスの提供なども予定しているという。
 同社ブースでは、7月下旬に発売を予定している10.1インチ液晶とAndroid 3.1搭載の最新タブレット端末「REGZA Tablet AT300」を多数用意し、実際に電子書籍の閲覧などを体験できるようにしていた。REGZA Tablet AT300は、上記ブックプレイスリーダーを内蔵しており、購入後すぐに東芝プレイスにアクセスして音声読み上げ機能を試すことが可能だという。


◇インプレスR&Dと大日本印刷、電子書籍を一元管理する「オープン本棚」を開発 9月にベータ版
(2011年07月08日 はてなブックマークニュース タニグチナオミ)
http://b.hatena.ne.jp/articles/201107/4954
◎インプレスR&Dと大日本印刷が 読者の電子書籍読書環境を一元化するための 「オープン本棚(仮称)」を開発 | インプレス R&D
 「オープン本棚(仮称)」は、複数のサイトで購入した電子書籍を一元管理できるソフトウェアです。文書フォーマットやビューワが異なる電子書籍を管理で きるほか、しおりやアンダーラインなど、ユーザーが指定した情報も統一して扱えます。購入した電子書籍を本の背表紙で一覧表示するため、外観イメージは本 棚そのもの。「ジャンルや著者名で並び替える」「仕切り板を自由に追加・削除する」「背表紙をドラッグすると好きな場所に移動できる」といった機能が備 わっています。
 今回開発したのはAndroid OS用の試作版ですが、いずれiOSやWindowsなどにも対応していくとしています。
 今後は「オープン本棚(仮称)」の仕様を無償で提供することで国内外の電子出版関係者へ連携を呼びかけ、オープンな電子書籍流通の環境整備を目指してい くとのことです。「オープン本棚(仮称)」は、7月7日(木)〜9日(土)に東京ビックサイトで開催される「東京国際ブックフェア・第15回[国際]電子 出版EXPO」の大日本印刷ブースで展示されます。


◇楽天が電子書籍ストア新設、8月から配信スタート
(2011/07/08 MarkeZine編集部)
http://markezine.jp/article/detail/14054
 楽天は7日、電子書籍ストアを新たに開設し、8月上旬からコンテンツ配信を開始すると発表した。
 楽天が新設する電子書籍ストアは、楽天市場と同様に、楽天IDを使って電子書籍を購入し、楽天スーパーポイントを貯めたり、使ったりすることができる。 電子書籍の配信にはブックリスタが提供するプラットフォームを採用し、まずは、現在開発中のパナソニック製の専用端末に対応する。コンテンツの販売開始日 は8月上旬を予定している。


◇富士通 自社サイトのWebアクセシビリティを改善――達成度は「AA」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1107/08/news058.html
(2011年07月08日 ITmediaニュース)
 富士通は7月8日、同社サイトのトップページがWebコンテンツの日本工業規格「JIS X 8341-3:2010」に対応したと発表した。主に高齢者や障がい者のWebアクセシビリティ向上が目的だという。
 JIS X 8341-3:2010は、2008年12月に発表された「WCAG 2.0」に協調する形で2010年8月に公開されたもの。客観的な試験によって、アクセシビリティの達成状況を確認できることが、従来の規格とは異なる点 だ。達成度は3段階(A/AA/AAA)で評価され、総務省による「みんなの公共サイト運用モデル」では、2014年度末までに「AA(一部準拠)」を達 成することが望ましいとされている。今回の取り組みにより富士通のサイトは「AA」であることが確認できたという。


◇タブレットPCの出荷数は2012年までに電子書籍リーダを上回るだろう
(2011年7月8日 asahi.com)
http://www.asahi.com/business/pressrelease/CNT201107080072.html
 米国の市場調査会社インスタット社は出版レポート「タブレットPCと電子書籍リーダ市場分析:市場動向、ユーザ調査、将来予測-Tablet and E-Reader Market Analysis:E-Readers Make Way for Tablets as Worldwide Shipments Take Off」のプレスリリースにおいて、安い価格と電子書籍コンテンツの拡大によって、世界の電子書籍リーダの出荷数は2015年には4000万に達するだろ う、との予測結果を発表しました。
 タブレットPCの成功が継続するにしたがって、電子書籍リーダの市場の持続性に疑問がもちあがっている。電子書籍リーダは、熱心な読者にリアルな読書体 験を提供しているものの、より幅広い消費者市場においては、ウェブの閲覧や動画、ゲームなどのマルチメディア機能を求められている。アップル社のiPad のようなタブレットは、このような多機能を利用するには最適で、サプライヤやメーカーにとっては、より大きなビジネスチャンスがある。そのため、タブレッ トPCは、今年の末には、電子書籍リーダの出荷数を上回るだろうと、米国調査会社インスタット社は予測している。
 「この2つの市場では、タブレット市場の方がより強くて継続しそうな市場である。実際、電子書籍リーダのメーカーは、まもなくタブレットタイプのデバイ スの製造を開始して、タブレットの流行に便乗しようとするだろう。バーンズ&ノーブルは既に、しばしタブレットと比較されるColor Nookを提供しており、キンドルを提供している電子書籍リーダの雄であるアマゾンは、今年後半にタブレットデバイスを発売して、iPadとの大接戦に拍 車がかかるだろう」とインスタット社のシニアアナリストStephanie Ethier氏は語る。 インスタット社は、下記についても調査した。
●インスタット社の調査の回答者である1000人の米国人の内、タブレット所有者は38%、電子書籍リーダーは26%だった
●安い価格と、電子書籍コンテンツの拡大によって、世界の電子書籍リーダの出荷数は2015年には4000万に達するだろう
●タブレットPCの出荷数は、電子書籍リーダの出荷数をしのぐだろう
●タブレットサプライヤの半導体の市場機会は、2015年に138億ドルに達するだろう
●電子書籍リーダのサプライヤの半導体の市場機会は、2015年に16億ドルに達するだろう
●これからタブレットを購入する人の60%以上が、Wi-Fiと3Gの両方の接続性を備えたタブレットを購入する
●2015年には、すべてのタブレット出荷の15%はビジネス市場向けになるだろう
インスタット社の調査レポート「タブレットPCと電子書籍リーダ市場分析:市場動向、ユーザ調査、将来予測 ー Tablet and E-Reader Market Analysis: E-Readers Make Way for Tablets as Worldwide Shipments Take Off」は、下記の項目の調査結果の分析と世界の市場予測を行っている。
●電子書籍リーダの平均価格、販売高、接続性、部品表、半導体収益の地域毎の予測
●タブレットPCの平均価格、販売高、接続性、OS、画面の大きさ、消費者用とビジネス用、部品表、半導体収益の世界の地域毎の予測
 この調査レポートは、インスタット社の情報サービス「Portable and Computing Connected Devices」の一環である。この情報サービスは、Eリーダー、タブレットPC、デジタルフォトフレーム、ポータブルメディアプレイヤ、携帯ゲーム機、 パーソナルナビゲーションデバイス、デジタルラジオ、電子おもちゃなどの携帯型の家電製品の分析を提供している。
◎タブレットPCと電子書籍リーダ市場分析:市場動向、ユーザ調査、将来予測 Tablet and E-Reader Market Analysis: E-Readers Make Way for Tablets as Worldwide Shipments Take Off http://www.dri.co.jp/auto/report/instat/in1104759id.htm


◇電子ブック作成ソフト「ActiBook」、マーケティングツールとしての活用も……スターティアラボ
(2011年7月8日(金) RBB TODAY)
http://www.rbbtoday.com/article/2011/07/08/78778.html
 7日より東京ビッグサイトにて開催されている「国際電子出版EXPO」。ここではスターティアラボのブースで展示されていた電子ブック制作ソリューションについて紹介しよう。
 スターティアラボは、PDFからFLASH形式の電子ブックを作成できるオーサリングソフト「ActiBook」や、EC機能を備えたSaaS型の電子 書籍配信サービス「ActiBook Shelf」、複数の電子ブックにまたがって目的のキーワードを検索できる電子本棚ツール「ActiBook Manager2」などをトータルで提供している。ActiBookは、PDFデータをインポートし、読み込んだページに音声・動画やWebサイトへのリ ンクなどを埋め込んで、電子ブックとして書き出せる簡便さが好評を博している同社の主力製品。最終的に電子ブック化をする際には、ワンソース・マルチデバ イス(PC/iPhone/iPad/Android)対応により、各デバイスに最適化された電子ブックを効率的に制作できる。完成した電子ブックでは、 文字検索、付箋メモ機能、音声・動画ファイルの再生、サムネイルインデックスの表示といった多彩な機能を利用でき、端末側からWebブラウザーで閲覧する ことが可能だ。さらに単なる電子ブックのオーサリング機能だけでなく、グループウェア的な文書管理や情報共有ツールとしての機能がサポートされている点も 特徴だ。
◎電子ブックによるソーシャルリーディングの可能性
 たとえば今回の展示で強調されていたテーマの1つに「電子ブックによるソーシャルリーディングの可能性」が挙げられる。共有機能を使えば、電子ブック上 の付箋情報(画面上でメモを貼り付けるイメージ)や、手書きペンでマーカー情報を加えて、各ページの個別URLをメールまたはTwitterを通じて他 ユーザーと共有できるようになるのだ。このような共有機能を活用したソーシャルリーディングの世界では、ユーザーが電子ブックに感想やコメントを書き込 み、それをツイートすることで、そのコンテンツに対する議論や認知がどんどん広がっていくわけだ。
 またユーザーのみならず、企業側での積極的な展開も考えられるだろう。一般的に電子書籍は「売るだけのもの」と考えている企業が多い。しかし電子書籍 は、企業にとって「攻めの戦略ツール」となるものだ。自社のカタログやチラシなどにキャンペーン・セールなどの情報を書き込んでツイートすれば、効果的な マーケティングを促進できる。同社の糸魚川恵亮氏(Webソリューション事業部 営業部8課)は「実際に某企業では共有機能を利用して、自社の戦略を練ろうとしています。たとえばFacebookに電子コンテンツをアップし、ユーザー の反響を見ながら海外展開を検討したり、電子書籍をぺーパー化する目安として考えているのです」と説明する。
 ActiBookでは、共有機能のほかにもユニークな「ログ解析機能」がサポートされている。「Google Analytics」と連動することで、各種デバイスからのアクセス数、電子ブックのページ滞在時間(閲覧時間)、どのぺージを拡大/縮小したか? と いったユーザーの詳細な行動を分析できる。よく読むページにリンクを張って商品サイトに飛ばす「導線」の仕掛けを入れておけば、広告の効果測定においても 明確な結果が現れやすい。
 すでにActiBookは、印刷会社から出版社など1,000社以上の導入実績があるという。このノウハウの蓄積が同社の強みの1つとも言える。これに よりどのような仕掛けをつくれば効果が得やすいのか、ユーザーに対して有効なアドバイスもできる。最近ではiPhoneやiPadだけでなく、 Androidも含めたスマートフォン市場が盛り上がりつつある。端末の広がりに伴って電子書籍マーケットも活況を呈するだろう。電子書籍市場の動きは今 後、コンテンツを単に売るだけという商売のイメージから、積極的にマーケティングツールとして活用する方向へとシフトしていくかもしれない。


◇九州工業大学附属図書館、iPadの館内貸出サービスを開始
(2011年7月8日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18654
 2011年7月1日から、九州工業大学附属図書館がiPadの館内貸出を開始したようです。
◎iPad 館内貸出はじめました (九州工業大学附属図書館 2011/7/1付けの記事)http://www.lib.kyutech.ac.jp/libt/top/news/2011/ipad201106.html


◇インプレスR&D、日本の2010年度の電子書籍の市場規模は650億円との調査結果を発表
(2011年7月8日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18652
 株式会社インプレスR&Dが、2011年7月7日付けで、日本の電子書籍に関する市場規模についての調査結果を公表しています。2010年度の 市場規模は650億円と推計され、2009年度の574億円と比較して13.2%増加しており、2015年には2000億円に達する見込みとのことです。
◎国内電子書籍市場、2010年は13.2%増の650億円〜インプレスR&D調べ(INTERNET Watch 2011/7/8付け記事)http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news /20110708_458913.html
◎2010年度の電子書籍市場規模は 前年比13.2%増の約650億円 ―2015年には2010年度比約3.1倍の2000億円と予測―(インプレスR&D 2011/7/7付けニュースリリース) http://www.impressrd.jp/news/110707/ebook2011


◇アクセシビリティBlog > NVDA 2011.2の日本語翻訳について
http://accessibility.mitsue.co.jp/archives/000298.html
(2011年7月 7日 ミツエーリンクス アクセシビリティBlog アクセシビリティ・エンジニア 辻)
 6月30日のエントリーでは、NVDA 2011.2Beta1がリリースされたこと、句読点や記号用の読み上げ辞書と、文字の説明読み機能が新たに搭載されたことをお伝えしました。7月7日に は、NVDA ProjectからNVDA 2011.2Beta3がリリースされ、7月中の正式リリースに向けて準備が続けられています。
 私たちミツエーリンクスでも、NVDA 2011.2に向けた翻訳作業を急ピッチで続けており、正式版のリリースまでにはできるだけ最新の翻訳結果をコミットしたいと考えております。今回は、私 たちが取り組んでいる翻訳作業の現状と、NVDA 2011.2に向けた作業スケジュールをご紹介します。
◎NVDAのメッセージ翻訳
 NVDAの日本語メッセージは、NVDA ProjectのMainブランチのソースコードをもとに翻訳を継続しています。現在952項目が翻訳されており、2011.2リリース時には最新の翻訳結果が組み込まれる予定です。
◎記号読み辞書と1文字詳細読み辞書
 これらの読み上げ辞書には、Bilingual Emacspeak ProjectからGPLライセンスで提供されている詳細読み辞書を元に、ミツエーリンクスで変更を加えたものを使用しています。現在辞書の最終調整を 行っており、2011.2リリース時には最新の辞書が組み込まれる予定です。
◎ユーザーガイドとキーコマンドクイックリファレンス
 現在NVDAに同梱されている日本語のユーザーガイド及びキーコマンドクイックリファレンスは古くなっているため、2011.2に向けて全体の見直しを 行うことにしました。頻繁に利用される可能性の多いキーコマンドクイックリファレンスを優先して翻訳しましたが、まだユーザーガイド全体の翻訳を完了でき ておりません。引き続き翻訳作業を続けていきますが、2011.2に同梱されるユーザーガイドは、一部が日本語に翻訳されたものになる予定です。どうぞご 了承ください。
 今回紹介した日本語ファイルは、近日中にNVDAプロジェクトにコミットされる予定です。最新のファイルにつきましては、NVDAのMainブランチをご参照ください。


◇国内電子書籍市場、2010年は13.2%増の650億円〜インプレスR&D調べ
(2011/7/8 INTERNET Watch)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110708_458913.html
 電子出版の市場規模の予測(2010年度〜2015年度)
 株式会社インプレスR&Dは7日、電子書籍に関する市場規模をまとめた調査結果を公表した。それによれば、日本の2010年度の市場規模は 650億円と推計され、2009年度の574億円と比較して13.2%増加した。2015年には2000億円に達すると見込んでいる。
 市場の牽引役はコミックを中心としたケータイ向け電子書籍。2010年度は前年度比11.5%増の572億円と、電子書籍市場の88%を占めた。PC向け電子書籍は、前年度の55億円からほぼ横ばいの53億円だった。
 ケータイ向け市場の拡大要因としては、タイトル数の増加によってコンテンツが充実したほか、通信事業者の直営販売ストアがオープンしたことや、新たなプラットフォーム向け電子書籍が話題となり、電子書籍の認知が拡大したことが考えられるとしている。
 一方、2009年度から調査対象となった、新たなプラットフォーム向け市場は24億円と推計され、スマートフォン市場の急激な拡大や、タブレット端末や電子ブックリーダーの発売などを背景に2009年度の6億円から4倍成長した。
 なお、新たなプラットフォーム向け市場には、スマートフォン向けマーケットプレイスの電子書籍カテゴリーのアプリ、スマートフォンやタブレットPCなど のビューワーアプリ経由で購入する電子書籍、iBookstoreやKindleから購入する電子書籍などが含まれている。
 インプレスR&Dによれば、2011年度以降の日本の電子書籍市場は、ケータイ向け市場の拡大は頭打ちになるものの、新たなプラットフォーム向 け市場が急速に立ち上がると見ており、2015年度には2010年度の約3.1倍の2000億円程度になると予測している。
 新たなプラットフォーム向け市場は、2011年度末までには米AmazonのKindleなど、海外事業者が日本に参入すると予測。これをきっかけに2〜3年間にコンテンツが充実、環境も整備され、2013年度以降に本格的な拡大期に入ると見ている。
 調査ではこのほか、2010年度の電子雑誌市場規模を6億円と推計。今後はタブレット端末やスマートフォンの拡大、配信雑誌数の増加、マイクロコンテンツ化などの新たな展開により市場拡大が見込まれ、2015年度には200億円超に達すると予測している。
 今回の調査は、通信事業者や出版社、電子書籍販売ストア、取次、ポータルサイト、コンテンツプロバイダーなど主要な電子書籍関連事業者へのヒアリングやアンケート、ユーザーへのアンケートなどにより実施した。
 インプレスR&Dでは調査結果の詳細を「電子書籍ビジネス調査報告書」(全2巻)シリーズとして7月28日に発売する。価格は各巻いずれもCD(PDF)版が6万900円、CD(PDF)+冊子版が7万1400円。現在、予約を受け付けている。
関連情報
◎URL http://www.impressrd.jp/news/110707/ebook2011


◇電子書籍の未来を感じ、最新技術を体験してきた――電子出版EXPO開幕
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1107/08/news014.html
(2011年07月08日 +D PC USER)
 東京ビッグサイトで「第15回国際電子出版EXPO」が開幕した。会場には電子書籍向けデバイスや、コンテンツ、ソリューションが展示されている。電子書籍市場へ注目が集まっているためか、会場内は非常に混雑していた。
 国内最大級の電子出版専門展「第15回国際電子出版EXPO」が東京ビッグサイトで開幕した。会場には国内各メーカーの電子書籍向けデバイス、コンテン ツ、ソリューションが展示されている。入場料は1200円(招待券持参で無料)で、入場者数は約8万人となる見込み。この記事では、会場内部の様子や見ど ころをリポートする。
 会場に入ると、まず凸版印刷のブースが目に飛び込んでくる。同社は電子書籍の流通事業、ARを用いたソリューションや、インテルと共同で立ち上げた電子 書籍サイト「BookLive!」などさまざまな事業の紹介をしているが、記者のオススメは凸版が“未来の電子雑誌ビジネス”と銘打つ 「Choiiist!/Next Choiiist!」だ。
 Choiiist!はエンドユーザーにコンテンツを提供するための基盤プラットフォームで、雑誌コンテンツを記事単位で手に入れられることが特徴。ユー ザーの興味関心や普段の生活圏に関する情報を入力し、個人に合った記事をレコメンドする機能や、よく訪れる場所に関連する雑誌記事をピックアップしてくれ る機能もある。また、購入した記事を組み合わせてサービス側が整形し、自分オリジナルの雑誌を作ることもできる。今後の展開としては、作成したオリジナル の雑誌のSNSにおける共有の可能性を探りつつ、年末から来年の早い段階でのローンチを目指すとしている。
 Next Choiiist!はChoiiist!のユーザーインタフェースやシステムに実験的な要素を加えた参考展示だ。他のユーザーをお気に入りのキュレーター として登録し(twitterのフォローのようなイメージ)、キュレーターが購入した記事をレコメンドする機能を備えるなど、SNS的な要素を取り入れた インタフェースを採用している。また、面白い情報を偶然見つけるという目的に特化させ、記事のサムネイル画像を、3次元空間の中にプロットした「エモー ショナルビューア」という新しいUIを提案している。
 廣済堂のブースでは、PS3用のビューワ「PLAYVIEW」を用いた電子書籍の新しい表現技法が参考出展されている。フルハイビジョン画質で電子書籍 の画面が表示され、マンガのコマをズームすると映像が流れたり、最初はモノクロで表示されている画集が、ズームするとカラーになったり、画面に表示してい る詩が読み上げられるなど、PS3と組み合わせることによってさまざまな仕掛けや表現技法が可能となることを示すデモが行われている。
 電子出版EXPOでは、電子書籍の出版や販売を手がけるソリューションが数多く出展されているが、中でもSeesaaの「forkN」が興味深い。もと もと紙媒体である書籍を電子版に変換するというソリューションが多いなか、forkNはブログのような感覚で書籍の本文や表紙を編集するというゼロから電 子書籍を出版する個人向けのサービスだ。
 作成した書籍はforkNで販売でき(無料)、売り上げの70%を作者が得るというビジネスモデルを採用している。このサービスは今後、オリジナル作品 に対して自由に手を加えられるように設定する「N次創作機能」や、複数人で共同執筆を行う「共著機能」なども今秋には実装予定だとしている。記者の「同人 誌の作成を支援するような機能ですね」という感想に対し、「同人誌は市場の規模が大きく、ビジネスチャンスだと思っているのでサポートしていきたい」(説 明員)と答えてくれた。
 ブースでは紹介していないものの、一昨日にリリースした「puble」も面白いサービスだ。Tumblr(Web上の情報をスクラップできるサービス) の記事をピックアップし、EPUB形式に変換してダウンロードすることできる無料のサービスで、作成したEPUBファイルはiPhoneやiPad、電子 書籍向けデバイスなどで閲覧できる。「出力されるEPUBのレイアウトはiPadに最適化してあり、iPadで見ると美しいのでぜひ見てみてほしい」(説 明員)とのこと。今後、instagr.amなど他のWebサービスをEPUBに変換するサービスも開発してみたいと意気込みを語ってくれた。 Seesaaブースに立ち寄る機会があったらぜひ「『puble』ってなんですか?」と聞いてみてほしい。きっと喜んで担当者が出てきてくれるはずだ。
 第15回国際電子出版EXPOの開催期間は7月9日(土)まで。ブースでの展示のほか、セミナー(一部有料)も催されている。初日の会場では夕方になると来場者が一気に増え、非常に混雑したので、早い時間の来場をおすすめする。


◇楽天が電子書籍ストア開設へ、パナソニック製リーダー向けに配信
(2011年7月8日 11:30 japan.internet.com 編集部)
http://japan.internet.com/busnews/20110708/5.html
 楽天は2011年7月7日、新たに電子書籍ストアを開設し、8月上旬にコンテンツ販売サービスを開始すると発表した。配信プラットフォームは、ソニーと KDDI などが設立した電子書籍配信事業の合弁会社、ブックリスタのシステムを採用する。サービス開始当初は、パナソニックの専用端末向けにコンテンツを提供する としている。
 楽天の電子書籍ストアは、「楽天市場」と同じ「楽天ID」を使ってコンテンツを購入する。「楽天スーパーポイント」による決済も可能。電子書籍を購入す ると、価格の1%分のポイントが付与される。発売前の雑誌や書籍を一部閲覧できる「チラよみ」機能を備え、一部の人気書籍は先行配信する予定。
 ブックリスタは、出版社や電子書籍ストアに依存しない配信プラットフォームを開発し、現在ソニーマーケティングの「Reader Store」、KDDIの「LISMO Book Store」といった電子書籍ストアに提供している企業。
 なお、楽天は今回パナソニックの端末向けにコンテンツを配信するとしているが、パナソニックとともに紀伊國屋書店およびソニーと電子書籍分野で協業する計画を立てている。ソニーも独自の電子書籍リーダー端末「Reader」シリーズを展開中で、今後の対応が注目される。


◇米国の電子書籍端末所有者、半年間で倍増し12%に=米調査会社
(2011年7月8日 THE WALL STREET JOURNAL)
http://jp.wsj.com/Business-Companies/Technology/node_255164
 書籍は果たして新しいキラーアプリなのだろうか。
 米調査会社ピュー・インターネット・ライフ・プロジェクトの最新の調査によると、2010年11月〜11年5月の間に、米アマゾンの「Kindle(キ ンドル)」やバーンズ・アンド・ノーブルの「Nook(ヌック)」をはじめとする電子書籍端末を所有する米国成人の割合は6%から12%にまで増加したこ とが明らかになった。米国で電子書籍端末所を持つ人の割合が初めて2桁に達した。
 この背景には、電子書籍端末メーカー同士やタブレット端末メーカーとの競争激化に伴って、値下げや改良製品の発売が頻繁に行われるようになったことがある。
 今回の調査は2277人の成人を対象に行われた。それによると、米国のタブレット端末所有世帯の割合も5%から8%と、電子書籍端末ほどではないが増えている。
 両端末の所有者が一部重複していることも注目に値する。電子書籍とタブレット端末の両方を所有する米国成人の割合は3%に上る。
 ピューの調査によると、中でも電子書籍端末の所有者割合が爆発的に増えたのが中南米系の世帯で、わずか半年間に5%から15%にまで急増している。18歳未満の子を持つ親の比率についても、6%から16%と同様の大幅な伸びがみられる。
 調査によると、電子書籍端末を所有する大卒者のいる世帯の割合も、10年11月の8%から半年後には22%にまで急増している。また、年収が7万5000ドル(約600万円)以上の世帯の24%が今や電子書籍端末を所有している。
 性別の割合では電子書籍、タブレット端末ともに女性よりも男性の方が所有率が高かった。
 この結果を読者の皆さんはどうお考えだろうか。過去半年に電子書籍端末を購入した読者はいるだろうか。これほど急速に普及しつつある理由は何だとお思いになるだろうか。


◇インプレスR&D、日本の2010年度の電子書籍の市場規模は650億円との調査結果を発表
(2011年7月8日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18652
 株式会社インプレスR&Dが、2011年7月7日付けで、日本の電子書籍に関する市場規模についての調査結果を公表しています。2010年度の 市場規模は650億円と推計され、2009年度の574億円と比較して13.2%増加しており、2015年には2000億円に達する見込みとのことです。
◎国内電子書籍市場、2010年は13.2%増の650億円〜インプレスR&D調べ(INTERNET Watch 2011/7/8付け記事)http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news /20110708_458913.html


◇オープンアクセス運動の中心人物Peter Suber氏のインタビュー記事
(2011年7月8日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18651
 Information Today誌(2011年July/August号)に掲載される、オープンアクセス運動の中心人物の一人であるズーバー(Peter Suber)氏の長文のインタビュー記事が、同誌のウェブサイトで公開されています。
◎INTERVIEW Suber: Leader of a Leaderless Revolution(Information Today誌のサイト)  http://www.infotoday.com/it/jul11/Suber-Leader-of-a-Leaderless-Revolution.shtml
◎参考:
E981 - オープンアクセス誌にとっての10の課題
http://current.ndl.go.jp/e981
NII、「オープンアクセス・ムーブメント関連年表」を翻訳、発表
http://current.ndl.go.jp/node/6053


◇米国情報標準化機構(NISO)発行の季刊誌“Information Standards Quarterly”2011年春期版、特集は電子書籍
(2011年7月8日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18648
 米国情報標準化機構(NISO)が発行している季刊誌“Information Standards Quarterly”の2011年春期版が、“Views of the E-book Renaissance”と題して電子書籍特集を組んでいます。なお、“Information Standards Quarterly”は2011年よりオープンアクセスで提供されています。
◎Information Standards Quarterly (ISQ) Spring 2011, 23(2). http://www.niso.org/publications/isq/2011/v23no2/


◇2011年のWorld eBook Fair、ウェブサイトで650万点の電子書籍が利用可能
(2011年7月8日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18644
 2011年のWorld eBook Fairが、2011年7月4日から8月4日までの期間で開催されています。ウェブサイトから無料で利用(ダウンロード)できる電子書籍は650万点との ことです。電子書籍はグーテンベルクプロジェクトやInternet Archive等から提供されているようです。
◎World eBook Fair http://worldebookfair.org/


◇見本市 「電子書籍」に参加増
(7月7日 NHK NEWS WEB)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110707/k10014050321000.html
 最新の電子書籍の端末などを展示する、国内最大の書籍の見本市が、7日から東京で開かれています。ことしは本や雑誌の内容を電子化して読む「電子書籍」の分野で、参加する企業や団体が去年の2倍近くに増えています。
 このうち兵庫県のメーカーが作った「電子書籍の自動販売機」は、料金を入れて画面で欲しい書籍を選ぶと、バーコードが印刷されます。それを携帯電話で撮 影すると内容を画面で読むことができるというもので、従来より購入手続きが簡単なことが特徴だということです。また、文字を読む端末のほかに、画面に文字 を滑らかに書くことができる「電子ペーパー」の新製品も展示され、学校など教育現場での使用をアピールしていました。会場には、東日本大震災の被災地を応 援するコーナーも設けられ、宮城県気仙沼市の小中学生が避難所で手書きで作った壁新聞をまとめた本などが紹介され、訪れた人が手に取っていました。この見 本市は東京江東区の「東京ビッグサイト」で開かれ、電子書籍の展示は今月9日まで、一般の書籍の展示は今月10日まで開かれます。


◇新講座『ADPS&EPUBがやってくるInDesignで作る電子書籍』8月開講、開講記念セミナー「InDesignでつくる電子書籍セミナー」7月15日に開催(参加無料)
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000353.000000496.html
(2011年07月07日 デジタルハリウッド株式会社)
 IT関連及びデジタルコンテンツの人材育成スクール[デジタルハリウッド]では、新講座『電子書籍&エディトリアルデザイントレーニング講座』(8月開 講)の開講記念と、本講座の講師を務める樋口泰行氏の著書『ADPS & EPUBがやってくる InDesignで作る電子書籍 』(7月2日発行)の出版記念セミナーを、7月15日に開催いたします。
 iPadやAndroid端末の普及が進む中、日本において電子書籍の普及が加速しております。
 電子書籍向けのソリューション「ADPS」(Adobe Digital Publishing Suite)の概要が発表され、また国際電子出版フォーラムが策定している国際的な電子書籍フォーマットである「EPUB」が、縦書きやルビなどの日本語 に対応する「EPUB 3」の仕様が既に発表されているなど、近日正式リリースを控えており、これから益々日本の電子書籍市場の拡大が予測されます。
 そこで、電子書籍制作のバイブルでもある、樋口講師の著書の出版記念と
新講座開講記念を併せて、「InDesignでつくる電子書籍セミナー〜ADPS&
EPUB3の可能性とそのワークフロー〜」と題したセミナーを開催することと
なりました。
 DTP、印刷、製版、出版、編集、Webサイト制作、その他、電子書籍制作に
興味のある方必見のセミナー内容となっております。
 併せて、法人向電子書籍講座についてもご紹介させていただきますので、
この機会に是非お気軽にご参加ください。
◎出版&講座開講記念セミナー 開催概要 http://school.dhw.co.jp/e/dh_epub/


◇デジタルコンテンツストア「ConTenDo|コンテン堂」がコンテンツ募集開始
(2011年7月7日 CNET Japan アイプレスジャパン株式会社プレスリリース)
From PR TIMES
http://japan.cnet.com/release/30005317/
 デジタルコンテンツビジネスを支援するアイプレスジャパン株式会社(以下、アイプレス)は、電子書籍ストアである、「ConTenDo|コンテン堂」を 2011年8月22日よりオープンすることを発表しました。それに先駆けコンテンツの募集を開始します。7月7日から開催される第15回国際電子出版 EXPOにてサービスの詳細を公開します(ブース:9-32)。
<デジタルコンテンツ全般を扱うストア&配信サービス>
 ConTenDo|コンテン堂は、電子書籍をはじめとするデジタルコンテンツ全般を取り扱います。映像や音楽、企業の機密データから図面データに至るま で、会員が必要とするデジタルデータを販売するサイトです。著作権保護機能も無償で利用可能ですので、コンテンツホルダーが特別な会員にのみサイトを利用 してコンテンツを供給する書庫としての利用も可能です。
<ConTenDo|コンテン堂の概要>
 取り扱いコンテンツ:電子書籍、映像、音楽、企業の機密データ(予定)、図面データ(予定)、その他
初期費用:当面無料
月額基本料:当面無料
著作権保護:i-Pressサービスを無料で利用可能
URL: リンク (中略)
◎関連情報 http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000003584.html


◇フォーマット等の異なる電子書籍を一元管理するソフト「オープン本棚」
(2011年7月7日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18634
 株式会社インプレスR&Dと大日本印刷株式会社は、2011年7月7日付けで、電子書籍用ソフトウェア「オープン本棚(仮称)」を共同で開発し たと発表しています。文書フォーマットやビューワーの異なる複数の電子書籍販売サイトで購入した電子書籍について、一元管理する「本棚」を作成できるソフ トとのことです。アンドロイドOS用のベータ版が2011年9月に公開される予定とのことです。
◎電子書籍の読書環境を一元化する「オープン本棚」、大日本印刷らが開発(INTERNET Watch 2011/7/7付け記事)  http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110707_458815.html


◇【イベント】第18回東京国際ブックフェアが開幕(7/7〜10・東京)
(2011年7月7日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18619
 2011年7月7日から10日まで東京ビックサイトにおいて、「第18回東京国際ブックフェア」が開催されています。2011年のテーマ国はスペインと のことで、7月9日には「スペイン・デー」セミナーが開催されるようです。なお、7月7日〜9日は、「第15回国際電子出版EXPO」「第1回ライセンシ ング ジャパン」「第2回教育ITソリューションEXPO」も同時開催されるようです。
◎第18回東京国際ブックフェアhttp://www.bookfair.jp/ja/Home/


◇【イベント】デジタル教科書教材EXPO特別シンポジウム(7/28・東京)
(2011年7月6日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18612
 2011年7月28日に、東京の秋葉原UDXギャラリーで、「デジタル教科書教材EXPO特別シンポジウム」が開催されるようです。このシンポジウムで は、「デジタル教育の展望」と題し、小宮山宏氏(株式会社三菱総合研究所理事長/前東京大学総長)と安西祐一郎氏(慶應義塾学事顧問/前慶應義塾長)、そ して長尾真国立国会図書館館長の特別対談等が行われるようです。また、7月28日〜29日に予定されていた「デジタル教科書教材EXPO2011」は東日 本大震災のため開催延期となったとのことです。
◎デジタル教科書教材EXPO 開催概要 (デジタル教科書教材EXPO 2011/6/29付けの情報)http://www.f2ff.jp/dittexpo/outline/index.html


◇韓国、2015年までに国内全ての小・中・高にデジタル教科書を導入へ
(2011年7月6日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18611
 2011年7月4日付けの各紙によると、韓国教育省が、小・中・高の全ての教科書について、2015年までにデジタル教科書を導入する計画を発表したようです。
◎韓国政府が小・中・高教科書の完全電子書籍化計画を発表、2015年までの実現を目指す (hon.jp 2011/7/4付けの記事)http://hon.jp/news/1.0/0/2532/


◇イースト株式会社、EPUB3.0対応のWindows用リーダー“espur”(エスパー)を無償公開
(2011年7月6日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18607
 2011年7月6日、イースト株式会社は、EPUB3.0に対応したWindows用リーダー「espur(エスパー)試作版」を無償公開すると発表し ました。EPUB3.0は米国の標準化団体IDPF(International Digital Publishing Forum)が5月23日に仕様を発表したばかりだそうです。espurはWindows 7、Windows Vistaで動作し、縦書き、ルビ、禁則、見開き表示などの日本語組版に対応しているとのことです。同社は「おそらく世界ではじめてのEPUB3.0対応 リーダー」としています。
◎espur http://espur.jp


◇インプレスR&D、電子書籍関係者向け電子雑誌「OnDeck」7月6日号を無料公開、有償版の販売計画も明らかに
(2011-07-06 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/1.0/0/2545/
 インプレスグループの株式会社インプレスR&D(本社:東京都千代田区)は6月9日、電子書籍・電子出版プロフェッショナル向けEPUB形式の電子雑誌「OnDeck(オンデッキ)」の7月6日号を無料で発行した。
 最新号では「実録!OnDeckを電子雑誌ストアで売ってみる」「いまどき急成長する米英の新聞とは」などのメイン記事に加え、主婦の友社への訪問インタビューなど、国内外における電子書籍出版の有力な取り組みを紹介している。
 なお、OnDeckのPDF版については、7月中旬より主要電子雑誌ストアで有償販売を開始することが明らかにされた。【hon.jp】
◎「OnDeck」公式サイト( http://on-deck.jp/ )


◇全新刊配信・サイト続々…電子書籍、日本でも離陸
統一規格の動きも
(2011/7/6 22:42 日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819696E2E4E2E0E68DE2E4E2E5E0E2E3E38698E2E2E2E2
 電子書籍が日本でも離陸期を迎えようとしている。この1年で多くのスマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末が販売され、電子書籍の配信サイト なども続々誕生した。新潮社、講談社などはすべての新刊を電子化することを決めた。7日に開幕する書籍関連の見本市「東京国際ブックフェア」でも目玉は電 子書籍になりそうだ。
◎ソニーの電子書籍端末「リーダー」
 全新刊の電子化を決めたのは新潮社、講談社と学研ホールディングス。新潮社は紙の書籍の半年遅れで8月から開始。講談社は2012年夏には単行本やコ ミックなどの新刊書籍をすべて電子化する予定だ。集英社や小学館、角川グループホールディングスなども、人気作品などの電子化を徐々に進めている。
 出版社が電子書籍に積極的になったのは、昨年から今年にかけて電子書籍が閲覧できる端末や配信サイトが続々登場しているからだ。
 ソニーは昨年12月、電子書籍端末「リーダー」を発売し、初年度30万台を販売する計画。これに合わせて電子書籍配信サイト「リーダーストア」を開始した。
 シャープも同月、タブレット端末「GALAPAGOS(ガラパゴス)」を発売したうえで、カルチュア・コンビニエンス・クラブと配信サイト「ツタヤガラパゴス」を立ち上げた。
 大日本印刷グループとNTTドコモ、凸版印刷グループとインテル、紀伊国屋書店などもそれぞれ配信サイトを運営している。
 電子書籍に国内統一の規格はなく、規格の乱立が懸念されたが最近は、規格統一に向かう動きも出てきた。ソニーは6月13日、楽天や紀伊国屋書店、パナソ ニックと電子書籍事業で連携することを決めた。今後、各社の配信サービスや端末などを順次、相互に利用できるようにする。
 調査会社のインプレスR&Dが7日発表する調査によると、2010年度の電子書籍の市場規模は前年比13.2%増の650億円だった。2015年度には 2000億円まで成長すると予測。「今後2〜3年の間にコンテンツの充実や環境整備が整い、13年度以降に本格的な拡大期に入る」(同社)とみる。
 市場の構造も大きく変わりそうだ。インプレスによると、10年度はコミックを中心とした従来型携帯電話向けが9割弱を占めていたが、15年度には10年度に4%弱だったスマートフォンやタブレット端末向けが全体の8割を占めるようになるという。
 米国では米アマゾンの電子書籍端末「キンドル」の累計販売が1000万台以上に達したとみられ、アマゾンは「電子書籍の販売が紙の書籍を抜いた」としている。
 新刊書などのコンテンツが充実し、規格統一が進めば、日本でも電子書籍の普及が一気に加速する可能性がある。


◇NEC、クラウドを使ったコンテンツ配信サービスを開始 将来のBtoC参入も視野
(2011/7/6 日本経済新聞 > BPニュースセレクト)
http://www.nikkei.com/tech/news/article/g=96958A9C93819499E2E4E2E0E18DE2E4E2E5E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;da=96958A88889DE2E4E1E2E5E0E6E2E0E7E2E6E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2
 NECは2011年7月6日、電子書籍や映像、音声といった各種コンテンツをパソコンやスマートフォンなど様々な端末に配信するための基盤を提供するク ラウドサービス「コンテンツ配信クラウドサービス」の販売を始めたことを発表した。実際のサービス提供開始時期は7月末からを予定している。
 コンテンツ配信クラウドサービスは、企業やコンテンツベンダーがユーザーの端末にコンテンツを配布するために必要となる「コンテンツの登録や管理」 「ユーザー/端末の管理」「認証や暗号化、著作権保護」「課金」「コンテンツ配信」などの機能をまとめて提供するSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サー ビス)型のクラウドサービス。「回線などを含め、端末からクラウド基盤までワンストップで提供できる」(NECの高石勝テレコム・コンテンツソリューショ ン事業部長、写真)ことを強みとする。
 具体的なサービスの提供形態としては、企業が社内ユーザー向けにコンテンツを配布するための仕組みを提供する「inB向けサービス」と、消費者にコンテ ンツ配信を行うベンダー向けにサービス基盤を提供する「BtoBtoC向けサービス」の2形態を用意。7月下旬から提供を始めるのはinB向けサービス で、企業が社員に対して電子マニュアルや製品資料、研修用教材、カタログなどを配信するといった用途を想定しているという。
 もう一方のBtoBtoC向けサービスは、電子書籍や映像作品、音楽などの配信を手がけるコンテンツベンダーの利用を想定する。NECでは、これ以外に 例えば電子チラシや電子クーポンによる購買者支援サービスや観光地での道案内サービス、多言語コンテンツによる外国人訪問客のサポートなどの用途も考えら れるとしている。こちらの提供開始は2011年秋の予定。
 NECはさらに、将来的には同社自身が消費者に直接コンテンツを販売する「BtoCサービス」への参入も視野に入れていることを明らかにした。「将来と は具体的にいつごろか」という会場からの質問に対しては、「2011年度内には始めたいと考えている」(NECの高石部長)と回答した。
 販売目標については、2015年度末までに累計で1000社へのサービス提供と同100億円の売り上げを目指すとした。「初年度の販売目標は約3億円だ が、倍々ペースで増やしていき、2015年度には端末やコンテンツ販売などを含まない純粋なサービス部分のみの単年度売り上げが20億〜30億円以上とな ることを目指したい」(NEC)。(ITpro 斉藤栄太郎)


◇イースト、Windows向けEPUB3電子書籍ビューワソフト「espur(エスパー)」ベータ版を公開
(2011-07-06 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2542
 イースト株式会社(本社:東京都渋谷区)は7月6日、Windows 7/Vista向けEPUB3電子書籍ビューワソフト「espur(エスパー)」を無償公開した。
 本ソフトは「v.0.8試作版」とまだベータ状態にあるものの、WebKitエンジンを内蔵したことで縦書き・ルビ・禁則・見開き表示などの日本語組版 に対応する。同社によると、今後の仕様変更の影響を受ける可能性があるが、EPUB3に正式対応したWindows電子書籍ビューワとしては世界初かもし れない、との事。
 同社は今後も正式版に向けて開発を続け、法人向け提供やOEM提供も行ないたいとのこと。
◎「espur(エスパー)」の配布サイト( http://espur.jp/ )


◇アイプレスジャパン、電子書籍ビジネスを支援する 「i-Pressサービス」をSaaSで展開開始
(2011年7月6日 アイプレスジャパン株式会社)
http://mainichi.jp/select/biz/prtimes_release/archive/2011/07/06/000000001.000003584.html
 デジタルコンテンツの著作権保護ソリューション(DRM/DLP)を展開するアイプレスジャパン株式会社(以下、アイプレス)は、電子書籍ビジネスを支 援するDRMソリューションのSaaSサービスである、「i-Pressサービス(アイプレスサービス)」を2011年8月22日より開始することを発表 しました。ビジネス対象は、コンテンツホルダーや、ビューア開発者、コンテンツ取次、電子書籍ストア、電子書籍化ソフトベンダー、図書館、一般企業など多 岐にわたります。また、7月7日から開催される第15回国際電子出版EXPOにてサービスの詳細を公開します(ブース:9-32)。

  【既存の電子書籍が持つさまざまな制約から解放するi-Pressサービス】
 現状の電子書籍のビジネスにおいて、何らかの技術的制約があり読者が読みづらさを感じてしまったり、自由な読書体験を阻害したりするケースがあります。 その多くはDRMがきっかけを作っている場合もあるようですが、DRMフリーでビジネスを推進するのは難しいものです。そんな中、DRMを意識させずに、 著作権保護を実現できる技術への期待が高まってきました。アイプレスでは、そのような要望に応える次世代のDRMサービスであるi-Pressサービスを 展開します。
 i-Pressサービスは、デジタルコンテンツの不正利用を効率良く防ぐDRM/DLPソリューションです。今回発表する著作権保護SaaSサービスに より、デジタルコンテンツビジネスに関連する企業は、容易にDRMを導入可能になりました。コンテンツごとに柔軟に保護ポリシーを設定でき、複数の電子書 籍ストア間において共通の保護設定ができます。フォーマットフリーやビューアフリーを実現し、端末機種変更の自由度も増しているため、さまざまなコンテン ツ保護の制約から解放され、読者にとってのDRMストレスを軽減することが可能になります。

  【『既存電子書籍の制約および課題』と『i-Pressサービスで解決できること』の一覧】
◎対応フォーマット
電子書籍の課題 : △ 特定のものに対応
i-Pressサービス : ○ フォーマットフリー。自由なコンテンツ制作が可能。ePub、pdf、.book、xmdf、mobi、PNG、JPEG、h.264、MP3、 FLV、MS-Office、DWG、PSD、ai、その他、ファイルになるもの全て。
◎ePubやZipファイルの中身への対応:
電子書籍の課題 :  ×
i-Pressサービス : ○ ePubやZIPファイルの中身のファイル個々に異なる保護ポリシー設定可能
◎リッチコンテンツ対応:
電子書籍の課題 :  ×または△
i-Pressサービス : ○ 電子書籍のみでなく映像、音楽、その他のコンテンツも対象
◎対応ビューア:
電子書籍の課題 : △ 特定のものに対応
i-Pressサービス : ○ ビューアフリー。「汎用的なビューア」にも「独自のビューア」にも対応可能
◎ビューアへの組み込み容易性:
電子書籍の課題 : △ 開発要素が多い
i-Pressサービス : ○ 調整レベルで対応可能。独自ビューアでもDRMを容易に設定可能
◎端末の制約:
電子書籍の課題 : ×または△ 異なる端末での利用に申請や解除手続きが必要。端末を特定する場合もあり
i-Pressサービス : ○ 利用端末の切り替えがスムース。例)家ではタブレットで、通勤時はスマートフォンで視聴
◎機種変後の閲覧:
電子書籍の課題 : ×または△ 購入したコンテンツが開けなくなる場合がある
i-Pressサービス : ○ コンテンツに対応するビューアがあれば閲覧可能
◎DRMとしての信頼性
電子書籍の課題 :  ?
i-Pressサービス : ○ 製造業などの設計図や解析データ等の協業企業への持ち出しや海外工場などとのクリティカルな取引にて実績のある技術を電子書籍向けに開発
◎コンテンツのレンタル:
電子書籍の課題 :  ○または×
i-Pressサービス : ○ 貸し出し期間をコンテンツホルダーが設定可能
◎オフライン時の閲覧:
電子書籍の課題 :  ○または×
i-Pressサービス : ○ 閲覧可能時間をコンテンツホルダーが定義可能
◎BtoBのドキュメント管理的な利用
電子書籍の課題 :  ?
i-Pressサービス : ○ 企業の機密文書、マニュアル、映像、設計図、画像などを閲覧権限者のみに開示可能

  【電子コンテンツビジネスを支援するi-Pressサービス】
 コンテンツホルダーにとっては、フォーマット種類やビューアの種類の制約が無くなる事で自由なコンテンツ制作が可能となり、電子書籍ビジネスの可能性が 広がります。レンタル期間設定もコンテンツごとに設定可能なため価格設定のテストマーケティング的にもレンタル機能を利用可能です。
 ビューア開発者や電子書籍化ソフトウェアベンダーにとっては、自由にビューアをアップデート可能で、DRMの開発工程やコストを考慮する必要がありません。Androidにも対応します。
 図書館での利用については、著作権が残るコンテンツに関して版元や作家とのビジネス的な課題をクリアできれば、すぐにでも電子図書館を運営可能です。
◎アイプレスジャパン概要:http://i-press.jpn.com/


◇電子書籍を簡単にソーシャル化できる「Qlippy Platform」を開発
(2011年7月5日 Venture Now 編集部)
http://www.venturenow.jp/news/2011/07/05/1519_012981.html
 電子書籍のソーシャル化を簡単に実現するサービスが3日、登場した。
 「(これまでは)どの本を買っていいのかわからないというのがあった。人と人の繋がりのなかで、本当に読んで良かった思える本に出会えるようにしたい」(SpinningWorks代表 白形氏)
 SpinningWorks が開発したソーシャルリーディングプラットフォーム「Qlippy Platform」を導入すると、ユーザーは電子書籍を閲覧しながら、書籍の一部を切り取ってTwitterやFacebookで友人と共有したり、情報 交換などが図れるようになる。
 Qlippy Platformは、電子書籍流通サービスプロバイダー向けのソーシャルSDKとして開発。既存の電子書籍ビューアに無償で簡単に導入できるのが売りだ。
 ソーシャルメディアの特性を活かし、リアルタイムなユーザー間の交流を促すことで、書籍、著者の知名度や電子書籍の売上向上などに繋げる狙いもある。
 現在、既に28号のデジタルコンテンツ配信プラットフォーム「PurchasePlug β」と、クレアリンクテクノロジーの電子書籍ビューア「Aero Browser」での採用が決まっている。
 一方、国内の電子書籍業界はまだまだ発展途上。著作権の問題などのほか、大手出版社の中には書籍にユーザー同士がコメントを残すことへの懸念の声もあるという。
 「新しい分野なので試行錯誤はある。まずは導入していただいて、書籍の売上げが上がるという実績を出していく」(白形氏)
 電子書籍のソーシャル化がもたらすメリットを具体的な形で示していくことで、導入企業の拡大を図っていく考えだ。
◎株式会社SpinningWorks http://spinningworks.com


◇NOOKと電子書籍がBarnes & Nobleの救世主
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1107/05/news031.html
(2011年07月05日 eBookUSER Mercy Pilkington,Good e-Reader Blog)
 米国内最大の書店チェーン、Barnes & NobleはAmazon.comが昨年電子書籍の売り上げが紙書籍のそれを上回ったと認めたように、オンライン売り上げと電子書籍の売り上げが第4四半 期単体で2億5千万ドルを超え、紙書籍の売り上げを上回ったという事実についに圧倒された。100万人分の新たなNOOKのユーザーアカウントが同時期に 作成された。Barnes & Nobleのグループ企業であり、大学キャンパス内の書店小売業者であるBarnes & Noble Collegeは昨年の売り上げが20億ドルを記録した。Barnes & Noble全体としての売上高はやや下がったが、その数字はいまだに43億ドルを優に超える。
 Liverty Mediaが投資戦略の一環としてBarnes & Nobleを買収する交渉を続けているというニュースを考慮すると、これらすべての数字は称賛に値する。 しかし、堅調なオンラインの売り上げと出番を待つ潜在的投資会社を控えて、なぜビジネス界から非常に荒涼とした予測がされるのだろうか。
 確かに、Barnes & Nobleの売り上げは落ち込んだ。しかも近年にない落ち込みで、昨年と比べて、ほぼ2億ドルの落ち込みだった。同社CEOのウィリアム・リンチ氏は、先 月姿を現した同社の最新電子書籍リーダーのようなテクノロジープラットフォームに大規模な投資をしたことによってその一部は生じたのだと説明する。当事業 年度はBarnes & Noble Collegeがはじめて通年の売り上げを明らかにしたので、その数字はある程度歪曲されているかもしれない。
 しかし、Barnes & Nobleは同社のWebサイトで今日、2010年度の売り上げが70億ドルの大台に達し、記録的成長を示したとする財務リポートを発表した。そして、 Barnes & Nobleの前にそびえ立つオンライン書店の巨人Amazon.comが実店舗を持つ書店の売り上げを矮小化したように、Barnes & Nobleのインターネットと電子書籍の売り上げがかつて自社を最大の小売書店チェーンにした自社の実店舗の売り上げを矮小化している。
 これらすべての数字はBarnes & Nobleの電子書籍リーダー技術が短期的に同社の売り上げを損なうことになるとしても、長期的にはその技術が同社を救うことになるかもしれないという事 実を示している。批評家たちは、Bordersの顧客が自分たちの電子書籍関連の需要を満たすために、よそを見なければならないということを考慮して、 Bordersが行っていないことの一部として特にブランド化された電子書籍リーダーの欠如を長く引き合いに出してきた。Barnes & NobleのNOOKと書店に特化したデバイスの特長は同社を成長させ続けるかもしれない。


◇始まりはメインフレームで入力した「独立宣言」 グーテンベルクプロジェクト40周年、その軌跡
(2011年7月6日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18606
 1971年7月4日にスタートした資料電子化プロジェクト「グーテンベルクプロジェクト」(Project Gutenberg)が、2011年7月4日で40周年を迎えたそうです。同プロジェクトのサイトで、創始者のハート(Michael S. Hart)氏が当時を振り返る記事と、40周年を祝う「アルバム」が公開されています。
 ハート氏は、1971年7月4日、その195年前の1776年7月4日に公布された「米国独立宣言」(The United States Declaration of Independence)の文章をメインフレームに入力しました。ウェブの誕生から20年以上前、当時はアルファベットの小文字が使えなかったため全て 大文字だったそうです。彼は100人にそれを伝え、うち6人がその5KBのファイルをダウンロードしたそうです。
 この1冊の「電子書籍」からスタートしたグーテンベルクプロジェクトは、現在では、25万人のボランティアの協力を得て、60を超える言語の100,000冊の電子書籍を公開するにまで至っています。
◎Considering the 40th Anniversary of eBooks (Project Gutenberg News 2011/7/4付けニュース)  http://www.gutenbergnews.org/20110704/considering-the-40th-anniversary-of-ebooks/


◇東北地区大学図書館協議会、許諾申請なく改変OKな「大学図書館職員初任者マニュアル」を公表
(2011年7月4日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18581
 東北地区大学図書館協議会が2011年4月7日付けで「大学図書館職員初任者マニュアル」を公開しています。このマニュアルはPDF版だけではなく Word版も公開されており、同協議会へ許諾申請をすることなく、自由に流用・加工して「自館のスタッフ・マニュアル」として利用して構わない、とのこと です。
◎大学図書館職員初任者マニュアル(東北地区大学図書館協議会) http://www.library.tohoku.ac.jp/tohokuchiku/fresh_manual.html


◇米国コピーライト・クリアランス・センター、書籍全体の再利用権を“Pay-Per-Use”サービスを通じて提供可能に
(2011年7月4日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18585
 米国の著作権集中管理組織であるコピーライト・クリアランス・センター(CCC)が、学術機関向けの“Pay-Per-Use”サービス(使用の際に著 作権料を払うもの)を拡大したと発表しています。このサービスを通じて、出版社はユーザに対して、自社が出版した書籍(商業的に入手不可能なものも含まれ る)の全部分を再利用する権利を提供できるようになるそうです。
◎Copyright Clearance Center’s academic pay-per-use services offer entire book reuse rights (Library Technology Guides 2011/6/29付け記事)  http://www.librarytechnology.org/ltg-displaytext.pl?RC=15870


◇シャープ、「TSUTAYA GALAPAGOS」からアンドロイド携帯向けに「日本経済新聞 電子版」などを提供
(2011/07/04 MdN DESIGN INTERACTIVE)
http://www.mdn.co.jp/di/newstopics/18830/
 シャープ株式会社は、電子ブックストアサービス「TSUTAYA GALAPAGOS」からアンドロイド携帯端末向けに「日本経済新聞 電子版」と、日経BP社発行の雑誌および書籍コンテンツの提供を開始した。
 「日経新聞 電子版」についてはこれまでシャープ製のメディアタブレット「GALAPAGOS」上では提供されてきたが、こちらですでに購読契約をしているユーザーもアンドロイド携帯端末向けに追加で配信登録ができる。
 アンドロイド携帯端末で配信サービスを受けるには、グーグルが運営するアンドロイド端末用アプリ販売サイト「Andoroid Market」でアプリ「GALAPAGOS App for Smartphone」をダウンロードし、インストールする必要がある。
◎「TSUTAYA GALAPAGOS」サービス紹介 http://gpservices.sharp.co.jp/


◇ブログ製本サービスMyBooks.jp、無料ツールでブログから電子書籍が作成可能に
(2011/7/4 16:16 INTERNET Watch (工藤 ひろえ)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110704_458232.html
 イースト株式会社と欧文印刷株式会社が提供するブログ製本サービス「MyBooks.jp」は、7月1日より電子書籍フォーマットEPUB3.0に対応したサービスを提供開始した。
 ブログ製本サービス「MyBooks.jp」は、個人のブログを1冊から印刷・製本するサービス。アメブロ、Yahoo!ブログ、livedoorブロ グなど国内大手のブログサービス19社と連携している。文庫サイズ(A6)1冊40ページを製本する場合、基本料金840円、ページあたりの印刷料金20 円×40ページ、送料525円で合計2165円かかる。2冊め以後の送料は1冊あたり50円。
 今回提供を開始するEPUB作成機能は、ブログ本を作る際に作成する仕上り見本を編集するための無料ツール「MyBooksEditor」上で、編集終 了後にEPUB形式のファイルに書出すことができるもの。手軽に1クリックでEPUBフォーマットの電子書籍を作成できる。ユーザーは、出力したEPUB 形式の電子書籍をを友人や家族に自由に配布可能で、EPUB形式の電子書籍の中に、印刷・製本した紙の本を注文するためのリンクが設定されており、オンデ マンド印刷により製品された本として手元に残すことができる。
 EPUB形式の電子書籍は、iPhoneおよびiPadの電子書籍リーターアプリ「iBooks」のほか、EPUB形式に対応したPC用ソフトやAndroidアプリのほか、Sony ReaderなどのEPUB形式対応の電子書籍リーダー端末でも読むことができる。
 また、今後EPUB3の日本語組版に対応した電子書籍リーダーでは、縦書きやルビ、禁則などの日本語組版独自の機能を盛り込んだ縦書きの電子書籍も閲覧可能になる。
◎イースト株式会社プレスリリース http://www.est.co.jp/press/110701.htm


◇韓国政府が小・中・高教科書の完全電子書籍化計画を発表、2015年までの実現を目指す
(2011-07-04 07:54:51 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2532
 米国各サイトの報道によると、韓国教育省が小・中・高のすべての教科書をデジタル化する構想を発表した模様。
 スマートフォン・タブレットPCなどで既存の学習教科書の大半を電子化し、その内容だけでなく、補助教材や双方向学習教材なども提供する。小学校向けは 2014年、中学・高校向けは2015年までの実現を目指す。オンラインによる一斉学力テスト、自宅学習、大学レベルの教育の受講も推進していくとしてい る。
◎eschoolnewsの報道( http://www.eschoolnews.com/2011/07/01/all-korean-textbooks-to-go-digital-by-2015/ )


◇丸善出版とeBookProプロジェクト、英文専門書をEPUB形式に電子書籍化、Apple社のiBookstoreで発売
(2011-07-01 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2530
 丸善出版株式会社(本社:東京都品川区)とeBookProプロジェクトは7月1日、前者の英文専門書「Priority Challenges in Pension Administration」(編著:高山憲之)をEPUB電子書籍化し、AppleのiBookstore上で販売開始したことを発表した。
 eBookProプロジェクトは、有限会社シーエムパンチ/ブレインハーツ株式会社の2社による電子書籍の企画・制作プロジェクトで、EPUB形式の電 子書籍制作も行なっている。今回電子書籍化された「Priority Challenges in Pension Administration」は、今年1月31日に出版された英文書籍で、世界各国の年金制度の運営実態と問題点を分析したもの。
 日本国内で電子書籍化することで、従来のように販売対象国ごとに出版パートナーを探し出す手間が省け、かなり素早い出版が可能となったとのこと。
◎eBookProによる発表文( http://ebookpro.jp/press/post-1.html )


◇「LISMO BOOK Store」対応機種拡大、電子出版イベントに出展も
(2011年7月1日 ケータイWatch)
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20110701_457651.html
 KDDIは、電子書籍販売サービス「LISMO BOOK Store」の対象機種を拡大した。
 今回の拡充により、新たにAQUOS PHONE IS11SH、AQUOS PHONE IS12SH、REGZA Phone IS11T、G'zOne IS11CA、INFOBAR A01、SIRIUS α IS06で「LISMO BOOK Store」を利用できるようになった。夏モデルについては、各機種の発売日から利用できるようになるが、SIRIUS α IS06は7月4日より利用できるようになる。Xperia acroやHTC EVO、フィーチャーフォン(従来型の携帯電話)については未定となっている。
 このほか、KDDIでは、7月7日より開催される展示会「国際電子出版EXPO」にブースを出展する。9日まで開催される同イベントにおいて、 「LISMO BOOK Store」をスマートフォンやbiblio Leafで体験できるほか、オリジナルグッズがプレゼントされる抽選会、ブックコーディネーターの内沼晋太郎氏が選んだ本が並ぶ「レコメンド本棚」などが 展示される。
◎サービス案内 http://book.lismo.jp/


◇電子書籍に前向きな出版社が考えてること
(2011年7月1日 マガジン航 沢辺均 (ポット出版))
http://www.dotbook.jp/magazine-k/2011/07/01/ebook_and_publisher/
  未来なんてわからない
 「本の未来はどうなるのか?」ということを2011年に問われたら、その質問の意味は、「本は電子書籍になるのか? 紙の本は電子書籍に取って代わられるのか?」だと考えていいと思う。
 もちろん、「出版不況で人はどんどん本離れてる」とか、「ウェブで情報や知識は足りるんだから本なんか必要ないんじゃないか」とか、「本は残るかもしれないけど出版社は要らないでしょ、インターネットでだれでも発信できるんだから」とかいう質問も考えられるけど、ね。
 で、紙の本は残るのか、電子書籍に置き換わるのか? といった未来予想についてボクは「わからない」としか答えられないんだ。ホントにわからないし、積極的に「わからない」という態度を維持するのがいいとも思っている。
 未来は「わからない」んだけど、でも今起こっていることは全部「正しい」(勝間和代さんの本のタイトルのパクリですけど)とも思っていて、このふたつは両方とも自分にとって大切なポイントなんだ。
 たとえば携帯電話。携帯電話は、電話をどこでも持ち歩けて、一人一台なものにしたんだよね。これは、やっぱり必然なんじゃないだろうか? 言い換えれば 「正しい」。いくら技術的に、持ち歩ける無線の電話が可能になっても、人がそれを求めなければこれだけ普及したりしない。
 一人一台が不必要なら、相変わらず電話は家族(みたいな複数の人間のあつまり)に一台だったと思う。人がそれを求めて、一人一人が持つようになったんだから「正しい」(というか、やっぱり必然かな?)としか言いようがない。
 これに立ち向かって、「携帯は家族を解体してしまうので間違っている」といって「携帯禁止法」をつくろうとしてみても、現実は変えられないでしょ。立ち向かいたいんだったら、携帯がなくて、多くの人がマネしたくなるような、携帯に替わるモデルを生み出さなきゃ無理だ。

  それでもいろいろ変化は起きている
 では、本のありようのさまざまなモデルを考える上で、見ておくべき今起こっていることはなんだろう。
 まずはじめに、情報がモノからはなれてデジタル(0と1でいいんだよね)に置き換わったということ。次に、その0と1を使ったりコントロールしたりして 人間に、デジタルへの置き換えとアナログへの置き戻しをしてくれるコンピュータが発達して、ついにだれもが持てるものにまで費用を下げたこと(パーソナル 化、ですね)。「そして、0と1という特性を利用して、それを線を使って届けあうインターネットというシステムを生み出したこと。
 これが僕らの周りに起こっていることだ。コンピュータやネットは「多くの人に利用されている」というカタチで支持されているし、支持されたから多くの人が利用できるほどにその費用を下げることができた。
 デジタルはとっても便利。0と1によって、音でも映像でも、もちろん文字でも表現できるようになった。おかげで、ボクはiPhoneやiPadやPCで 動画を他の人に送り届けることができるし、映画を何本も持ち運べる(もちろん、届けられるってことと、届けて欲しがっている人がいるのか?ってのは別の問 題です)。馬車の時代に自動車が生み出されたように、絵筆しかない時代に写真が生み出されたように、もうこの便利さからは後戻りできないと思っている。
 馬車の最高スピードの何倍ものスピードが出せる自動車は事故を大きなものにし、多くもしたんだろう。でも、ボクらはそこから後戻りできなかった。どうやって交通事故を減らすか、という方向に進んだし、多分それは間違えていない道だった。
 文字情報が0と1に置き換えられる便利さからは、もう後戻りできない。画面の読み辛さとか、装置の重たさを解消して行く方向で、今ある0と1の良くない 点を減らして行くってことが、多分正解なんだ。それから、馬や馬車が完全になくならずに残っているように、紙の本がゼロになってすべてが電子書籍になるこ ともない。
 ならば、できるだけ電子書籍を運転してみて、そのいいところも弱点も早く気がつきたい。だから、電子書籍に前向きになる出版社でありたいと思っているの です。ボク自身は、かなりの紙フェチなんだけどね。いまだに電子書籍で読み終えた文字物は1冊だけだし、毎晩読むのは紙の本。
 でも、こんな想定すら間違っているかもしれないよね。そんなときは、極力素直に、ゴメンナサイと言ってすまそうと思っている。実は未来の問題を語るときにイチバン大切なのは、間違ってたらゴメンナサイというってことなんだ。
 間違ってたらゴメンナサイを封印してしまうと、東電みたいに、どう見ても想定を間違えたにも関わらず、「想定外だった」って言いワケばかりをでっち上げて、ゴマカさなきゃならなくなる。それってつらいでしょ。
  テキストデータを準備するというカベ
 さて、では電子書籍をどうつくるのか、自分のアタマのためにも、あらためて整理してみます。
 まず、電子書籍のデータをどういう形式するのかってことから。
・画像で見せる
・画像でみせるけどテキストデータを持っている
・タグテキストをつかってビュアーで見せる
という三つの見せ方に整理してみた。
 これ以外には、ボーンデジタルの電子書籍がある。今後、デジタルならではの「書籍」のありようがさまざま構想されていくだろうけど、それらはつくり方も自由なので、紙の本から電子書籍へと移行しつつある現在のつくり方からは、一端ハズしておきます。
 はじめからデジタルでつくるワケだから、テキスト以外にも画像や動画や音、3Dとかいろんなデジタル技術を使える。そうしたことに関心がある出版社なら すでにどんどん取り組んでいるだろうから、そのうち電子書籍の表現形式にも定番がうまれるかもしれない。村上龍さんの電子書籍には、音楽や、動画、それか ら過去の手書き原稿という画像などが使われているから、それも「将来」のボーンデジタルの電子書籍に入るのだと思う。
 ここであえて画像と、画像+テキストと、タグテキストの三つに整理するのは、「テキストデータをどうやって得るのか?」ということが、現在の電子書籍が 直面しているもっとも大きな課題だから。もちろん、携帯小説のようにもとからデジタルデータで「完成」されているなら、いかようにもできる。問題は、「完 成された本のテキストデータがきちんと保存できていない」という状況にあり、そこに出版社が電子書籍を進めるうえでの最大の困難があるのです。
 では、テキストをどのように準備するのか?選択肢は三つでしょう。
・紙の印刷のためにつくった校了データから書き出す
・スキャンした画像からOCRで読み取る
・テキストなし
 現在の出版現場を眺めればこのうちの、始めの「紙の印刷のためにつくった校了データから書き出す」が当然イチバンいい。だけれども、これは現在以降つくる本には適用できても、既刊本にはなかなか適用できない。
 たとえばMacOS 9時代につくったものは、校了した組版データがあったとしても、今の環境で開くのは難しい。難しいということは手間がかかるということで、結局コストの増大になってしまう。
 だから基本的な整理としては、
・既刊本:スキャンした画像からOCRで読み取る→誌面のデータ形式も「画像」(検索用にテキストもつける)。
・これから出す新刊:紙の印刷のためにつくった校了データから書き出す→データ形式は「タグテキスト」(誌面も検索もテキスト)。
という流れだと思うのです。
 もちろん例外はある。既刊本のデータが存在していれば、そこからテキストを準備できる可能性がある。逆に、新刊をタグテキストにするにも手間とコストが かかるわけだから、組版ソフトから書き出した画像(PDF)にするのも選択肢のひとつ。この場合はPDFに貼付けたテキストはほぼ間違いのないものを利用 できる。
 ということで、ボクは「イッキに数10万の既刊本をPDFにして販売したらいいのに」という記事に書いたように「既刊本はスキャン+OCR(校正はしない)」「新刊はタグテキスト」が現実的だと思っているのです。
 で、この先に、
・著作権処理と著作権使用料の著者への配分のルールと仕組み
・出版社がこうしたことに乗るためにはどんな条件が必要か
・図書館にこうした電子書籍を利用してもらうためのルール
・紙の本のデータをめぐって準備しておかなければならないこと
 などということが構想されなけりゃ進まない。このあたりは、そのうちまた書きたいなと思っています。


◇杏林舍、学術向け電子書籍サービス「KaLib」を 第15回[国際]電子出版EXPOに出展
(2011年7月1日 asahi.com)
http://www.asahi.com/business/pressrelease/ATP201107010004.html
 株式会社杏林舍(所在地:東京都北区、代表取締役社長:渡邊 一正、以下 杏林舍)は、学術向けの電子書籍サービス「KaLib(Kyorinsha Academic Library)β版」を7月7日(木)から東京ビックサイトで開催される、電子出版EXPOに出展します。
 杏林舍は、以前から学協会の学術ジャーナル印刷、オンラインジャーナルの制作を行ってきました。その経験から、多様化するライフスタイルとニーズにおこ たえするため、学術ジャーナルの電子書籍サービスの提供を今秋予定しております。この電子書籍サービスKaLibでは、下記のようなコンテンツを扱う予定 です。
・学協会の学術ジャーナル
・学協会のセミナーや講習会の教材
・学協会の用語集
・学協会のガイドライン
・市販専門書籍
・自費出版
 このサービスにより、各分野の学術研究者・医療従事者などのユーザーが必要な書籍を入手できる学術に特化した専門書籍サービスを提供します。
 今回公開するのは、配信プラットフォームと専用リーダーソフト(基本機能と一部専用機能)となります。今秋予定しているサービス開始までに、順次学術に特化した独自機能の実装をしていく予定です。
詳細は今後、当社WEBサイトでご紹介していく予定です。
◎杏林社 http://www.kyorin.co.jp


◇CCCがマルチ端末対応の電子書籍書店、実店舗連動型サービスを展開
(2011/7/1 日本経済新聞 日経ニューメディア 西畑浩憲)
http://www.nikkei.com/tech/news/article/g=96958A9C93819499E1E2E2E0938DE1E2E2E4E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;da=96958A88889DE2E4E1E2E5E0E6E2E0E7E2E6E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2
 カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は2011年6月30日、Android端末向け電子書籍サービス「TSUTAYA.com eBOOKs」を同日に開始したと発表した。
 今回開始する「TSUTAYA.com eBOOKs」は本や雑誌の楽しみ方が多様化している現状に合わせて、店舗とインターネットサービスを組み合わせた新たな電子書籍サービスとして提供す る。当初はAndroid向けのサービスとしてスタートし、2011年秋にはiPhoneやiPad、パソコン向けにも対応したサービスとして拡張する予 定である。
 メディアドゥ、富士山マガジンサービスと業務提携し、人気書籍やコミックから雑誌まで、幅広いコンテンツを提供する。提供作品数は1万5000タイトル で開始し、2011年8月末までに5万タイトルまで拡大する計画だ。映画化やドラマ化作品などを積極的に提供するほか、コミックについては高画質で高精細 な電子書籍として提供する予定という。2011年8月4日には、2011年11月に映画公開予定の作品「アントキノイノチ」(幻冬舎)を、文庫化と同日に 電子書籍として提供する。
 独自のビューワーアプリはdotbook形式およびPDF形式のファイルに対応しており、今後早期にePub3.0形式への対応を予定している。また、 TSUTAYA店舗で書籍を購入したユーザーに、同一タイトルの電子書籍を勧める販売方法「書籍×電子書籍」を近く展開する予定である。


>TOP

□2011年6月

◇TSUTAYAが電子書籍サービスを開始--まずはAndroid向けに
(2011/06/30 CNET Japan 岩本有平)
http://japan.cnet.com/news/service/35004707/?ref=rss
 カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は6月30日、Android端末向け電子書籍サービス「TSUTAYA.com eBOOKs」を公開した。
 メディアドゥ、富士山マガジンサービスと提携し、1万5000タイトルの書籍やコミックを提供。現在はAndroid 2.1以上の端末向けに新開発のリーダで高画質のコンテンツを提供するとしている。
 対応フォーマットはdotbookおよびPDF。今後はEPUB 3.0にも対応する予定。8月末には5万タイトルをラインアップ。今秋にはiPhoneおよびiPad向けにもサービスを展開するとしている。店頭での書 籍購入者に対しても、連動するサービスを提供していく。
◎カルチュア・コンビニエンス・クラブ http://japan.cnet.com/company/20019821/


◇NVDA 2011.2Beta1リリース
(2011年6月30日 MITUE-LINKS アクセシビリティBlog > NVDA 2011.2Beta1リリース)
http://accessibility.mitsue.co.jp/archives/000297.html
 去る6月20日、無料でオープンソースのWindows用スクリーン・リーダーNVDAの、次の公式版に向けたNVDA 2011.2Beta1がリリースされました。Beta版ですので予期できない問題を含んでいる可能性がありますが、NVDAの最新の機能を試していただ くことができます。本エントリーでは、NVDA 2011.2で追加される予定の機能の一部をご紹介します。
  記号読み機能
 これまでNVDAでは、さまざまな記号の読み上げを利用者が使用している音声エンジンの読み上げ辞書に依存してきました。例えば、「2011/06 /29 10:00:00」のような日付や時刻に含まれる記号は、音声エンジンによってどう読み上げられるかが違っていました(記号を全く読み上げないものもあり ました)。
 最新のNVDAは、NVDA自身で辞書を参照しながら記号を読むことができるので、使用している音声エンジンに影響されることなく、上記の日付と時刻を 「2011スラッシュ06スラッシュ29 10コロン00コロン00」と読むことができるようになりました。記号の読み上げレベルは、「すべて」「ほとんど」「一部」「なし」の中から選択できま す。
  文字の説明読み機能
 スクリーン・リーダー使用中に時々困るのが、「P」と「T」または「B」と「D」といった、音の似ている文字が判別しづらいことではないでしょうか。加えて日本語には、同じ発音であっても「箸」と「橋」、「雨」と「飴」のような異なる漢字があります。
 文字の説明読み機能は、レビューカーソルを使って説明読みさせたい部分に移動し、コマンドを実行することで「パパ」「タンゴ」「ベーター」「デルタ」の ようにアルファベットを説明読みしたり、「たべるはし」「はしのきょう」「あめのう」「たべもののあめ」のように漢字を詳細に読み上げることができます。
 NVDA 2011.2Beta1は、以下のNVDAプロジェクトのページからダウンロードできます。なお、NVDAのRoadmapによりますと、公式版がリリースされるのは7月26日の予定です。
◎NVDA 2011.2beta1 http://www.nvda-project.org/blog/NVDA2011.2beta1Released


◇主要電子書籍ストア徹底比較 2011夏
(2011年06月30日 eBook USER)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1106/30/news004.html
 2010年以降に数多く立ち上がった電子書籍ストア。どの電子書籍ストアも同じように感じている人も少なくないだろう。しかし、細かくみていくと、ラインアップも少しずつ異なり、特徴的な機能などが用意されていることもある。
 ここでは、eBook USERのコンテンツナビゲーションを担当する本紹5姉妹「eBookGirls」のコメントも交えながら、乱立する電子書籍ストアの中から主要なストアを紹介していく。

◎TSUTAYA GALAPAGOS(PCサイト)
 「TSUTAYA GALAPAGOS」はシャープとカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の合弁会社により運営されているコンテンツストアで、シャープのメディア タブレット「GALAPAGOS」の発売に合わせる形で2010年12月にオープンした。電子書籍だけでなく、XMDFの表現力を生かして動画を埋め込ん だ作品など販売も一部で開始されている。
 コンテンツはダウンロード型で、専用ビューワで閲覧する。ファイルフォーマットはXMDF。2011年6月24日時点のラインアップは書籍が2万 7213点、雑誌が359点。日本経済新聞やMainichi Times、ビジネス雑誌が自動配信される自動定期配信サービスを提供しているのが特長。購入代金に応じてCCCが展開するポイントサービス「Tポイン ト」が付与される(100円につき1ポイント)。
 シャープによるとTSUTAYA GALAPAGOSを利用するユーザーのボリュームゾーンは40代。当初はGALAPAGOSでのみ利用可能だったが、これを若年層にも拡大するため、 2011年3月にシャープ製のAndroid搭載スマートフォン向けのストアアプリ「GALAPAGOS App for Smartphone」をリリース。その後、6月に入ってシャープ以外のAndroid搭載スマートフォンからも利用可能になった。iOSには未対応。
 同一のユーザーIDで最大3台までの端末で閲覧できるが、メディアタブレット以外では購入・閲覧できないタイトルも存在する。また、定期購読の配信先は1台に限定される。

◎Reader Store
 「Reader Store」は、ソニーの電子書籍専用端末「Reader」の発売に合わせ、2010年12月にオープンしたソニーマーケティングが運営する電子書籍ストア。
 コンテンツはダウンロード型で、基本的にはReaderでの閲覧が想定されている。ファイルフォーマットはXMDFと.book。Reader自体はEPUBなどの表示にも対応している。
 2011年6月24日時点のラインアップは書籍が1万7298点、コミックが5701点。先日、.book形式を新たにサポートに加えたことで、講談社作品を中心にコミックのラインアップを大幅に拡充した。
 コンテンツの決済方法はクレジットカードのほか、Reader Storeのユーザー登録に必要なMySonyIDの会員ステータスが「メンバー」以上であればソニーポイントも利用可能。

◎honto
 「honto」は、大日本印刷、NTTドコモ、丸善CHIホールディングスの共同出資会社であるトゥ・ディファクトが運営する電子書籍ストア。オープン は2011年1月。大日本印刷とNTTドコモというそれぞれの業界を代表するガリバー企業が手を組んで展開しているため、一挙手一投足に注目が集める電子 書籍ストアでもある。
 ラインアップ数は明示されていないが、2万数千点と推測され、大部分が活字もの。コミックは約2000点。コンテンツのファイルフォーマットはXMDF と.book。このほか、一部作品はDIVFというコンテンツタイプで提供されている。対応デバイスからするとiOS向けの配信形態と考えられるが、 DIVFについては特に説明がない。
 各作品の詳細ページには、対応デバイスがアイコンで表示されている。漫画のカテゴリにおいてドットブック(.book)形式で配信されるタイトルはストリーミング形式で提供されるが、それ以外はローカルにファイルをダウンロードできる。
 iOS向けには漫画用と活字もの用にそれぞれビューワを分け、「honto BOOK」「honto COMIC」として提供しており、Android向けには2つが統合されたビューワ「BOOKストア 2Dfacto」を用意している。
 なお、hontoでは1つの会員ID(メールアドレス)につき1台のみ端末登録が行える(追記:6月30日に3台まで拡張)。ほかの端末から利用する際 には端末解除-端末登録といった手順を踏む必要があるので、実質的には複数のモバイルデバイスで同期を取りながら読書するスタイルは想定されていない。家 ではタブレット、外ではスマートフォンをメインに使うような場合は少し注意が必要だ。

◎BookLive!
 「BookLive!」は、大日本印刷と勢力を二分する凸版印刷とインテル、およびビットウェイが2011年2月に立ち上げた電子書籍ストア。 PC(Windows)およびAndroid向けに専用のビューワアプリ「BookLive! Reader」を提供しており、iOSはサポートしていない。
 コンテンツの提供形態はアプリ内に閉じたダウンロード型で、6月29日時点のラインアップは約1万6000タイトル、約2万5000冊。全体の約82% が活字もの、約16%を漫画が占める。ビューワアプリは複数のファイルフォーマットに対応していると発表されているが、ユーザーがそれを意識することはな い。
 購入した作品は、PCとAndroid合わせて最大3台までの端末で閲覧できる。ただし、利用端末の解除は、解除する端末からしか行えないので、端末の買い換え時などに多少の留意点があるので注意したい。
 後述するeBookJapan同様、1ポイント=1円として利用できるポイント制度を用意している。コンテンツ代金の支払いは基本的にクレジットカードだが、ポイントをWebMoneyまたはBitCashで購入して利用することもできる。

◎Kinoppy
 「Kinoppy」は、書店の雄、紀伊國屋書店が2011年6月に本格的に開始した電子書籍ストアサービスのアプリとしてiOS版、Android版が 用意されている。紀伊國屋書店の電子書籍販売サービス「BookWebPlus」と、紙の本を販売するネット通販サービス「BookWeb」を透過的に利 用可能なハイブリッド型のサービスを提供している。
 電子書籍コンテンツの提供形態はダウンロード型で、ファイルフォーマットは.bookまたはXMDF。現在電子書籍の取り扱いは和書のみで、洋書、コ ミック、雑誌は取り扱っていない。6月29日時点で、BookWebの電子書籍カテゴリのラインアップは3488点とややさみしいが、紙の和書/洋書も含 めれば約1000万タイトルを扱っているので、何らかの形で本を手に入れることができるだろう。また、Kinokuniya Pointというポイントサービスを導入している。コンテンツ代金の支払いはAndroidアプリからはクレジットカードのほか、Kinokuniya Point、紀伊國屋書店ギフトカードが利用可能で、iOSアプリからはAppleの課金方式を利用して購入できる。

◎eBookJapan
 イーブックイニシアティブジャパンが運営する「eBookJapan」は、2000年12月に立ち上がった老舗の電子書籍販売サイト。
 国内最大規模となる漫画のラインアップを誇るのが特長。現時点で4万8000点近いラインアップを誇るこのメガサイトでは、総合図書のカテゴリで一部文 芸書などを扱っているが、ラインアップの約85%を漫画が占めており、ほかの電子書籍ストアでの漫画の取り扱いを大きく引き離している。
 手塚治虫や石ノ森章太郎、ちばてつやなどによる名作はもちろん、現在連載中の作品なども数多く並ぶのが特長。電子書籍ストアの中には、現在連載中の作品 を取り扱っていなかったり、取り扱っていても最新巻が用意されていないことなども珍しくないが、eBookJapanはその歴史の中で版元からの信頼を得 ているためか、ほかのストアにはない作品の取り扱いも目立つ。
 コンテンツの提供形態はアプリ内に閉じたダウンロード型で、Windows、Mac OS、iOS(iPhone/iPadなど)、Android、Windows Mobile向けにビューワアプリが用意されている。このアプリは純粋なビューワアプリで、購入が行えるストア型のアプリではない(コンテンツはWebブ ラウザで購入し、後述するトランクルーム経由でビューワのライブラリに読み込ませる。また、版元の意向でモバイルデバイス向けには配信を許可していない作 品もあるので、モバイルデバイスでは全体の1割ほどラインアップが減っている。
 最近の電子書籍業界では「本棚」「ライブラリ」などと呼ばれる蔵書管理画面。eBookJapanでは「書庫ライブラリ」と呼ばれる(写真=左)/PC 向けビューワで表示したところ。iPadなどのタブレットでは横持ちにすることで見開き表示となる。操作も軽快だ。(c) 角川書店
 購入したコンテンツは、「トランクルーム」と呼ばれるクラウド上の蔵書管理サービスを介すことで、複数の端末から読むことができる。トランクルームは、 ユーザーが購入したコンテンツを同社のサーバ上に保存することで、ユーザーの端末が壊れたり紛失した場合でもコンテンツを保護し、かつ複数の端末でコンテ ンツを共有できるサービスで、2011年1月に無料化された。1つの会員IDで最大3端末からトランクルームを利用できるが、トランクルームへのアップ ロードとダウンロードの手間が発生する。
 また、1ポイント=1円相当のポイントサービスを用意しており、基本的には購入金額の1%分のポイントが付与されるが、特定作品や全巻をまとめて購入した場合などはポイント付与率が高くなるキャンペーンを定期的に実施している。

◎電子書店パピレス
 「電子書籍パピレス」は、1995年に開設された老舗ともいえる電子書籍販売サイト。運営はパピレス。
 ラインアップはWebサイト上の表記で17万7972点となっているが、その約70%を洋書(12万4881点)が占めている。さらに成人向けの作品やグラビア写真集などを除くと、小説や漫画、雑誌のラインアップはほかのストアとさほど変わらない。
 コンテンツの提供形態はダウンロード型で、ファイルフォーマットに応じてビューワをユーザーが用意する必要がある。ファイルフォーマットは主要なもので bookend、XMDF、.book、WM-DRM、Adobe eBook、そのほか、PDF、HTMLなどで提供されているものもある。小説・実用書などの活字ものがXMDF、コミック・写真集がbookendを中 心に提供されている。
 このうち、bookendはPDF形式のコンテンツを保護しながら配信するサービスで、閲覧はbookendクライアントまたはAdobe Readerを利用する。なお、洋書はすべてAdobe eBook形式での取り扱いとなっている。
 老舗の電子書籍販売サイトなだけに、スマートフォンやタブレットなどの比較的最近になって登場したデバイスへの対応が遅れており、現時点ではiOS、 Androidともに非対応。ただし、姉妹サイトの「電子貸本Renta!」では、ストリーミング方式を採用することで、iOS/Android端末もサ ポートしている。
 コンテンツの決済方法は、クレジットカードのほか、WebMoney、インターネット銀行決済(楽天銀行、ジャパンネット銀行)、プロバイダー決済など。
 また、パピレスはTSUTAYA GALAPAGOSに対し、XMDF形式の一部タイトルを提供しているほか、XMDF形式の作品であれば、ソニーの電子書籍端末「Reader」にファイルを移すことで読むことができる。
 なお、パピレスは今後、オプトの持分法適用関連会社になることが発表されている。

◎BOOK☆WALKER
BOOK☆WALKER(iPadから利用時)
 角川グループが2010年10月に発表、12月にプレサービスを開始した「BOOK☆WALKER」は、電子書籍にとどまらないコンテンツ配信を視野に入れたプラットフォームを版元自ら手掛けている点が注目を集めている。
 コンテンツの提供形態はアプリ内に閉じたダウンロード型で、内部的には.book形式のファイルフォーマットが用いられている。BOOK☆WALKER は当初iOSアプリが、2011年4月にはAndroidアプリも提供された(Android OS 2.2以降に対応)。コンテンツの決済方法は、iOSアプリではAppleの課金方式が、Androidアプリではクレジットカードのほか、 WebMoneyが利用可能。
 なお、iOS版とAndroid版のアプリ間でコンテンツを共有できない仕様となっているほか、現時点ではPC Webのサイトからコンテンツを購入できないなど、マルチプラットフォームの展開に課題も残す。同一のApple IDであれば、複数のiOSデバイスで購入したコンテンツを融通できるが、この場合も自動的に同期されるのではなく、改めて購入処理を行う必要がある(二 重課金はされない)。
 しかし、「涼宮ハルヒの憂鬱」や「とある魔術の禁書目録<インデックス>」など、若年層を中心に支持されるコンテンツを多くそろえる角川グループがコンテンツホルダーの強みを生かしてコミュニティーを形成している。
 当初の発表では、2011年7月がグランドオープンと位置づけられており、今後が注目される。なお、角川グループホールディングス(角川GHD)とドワ ンゴは2011年5月、両社の株式の持ち合いによる資本提携を発表しており、電子書籍ビューワ「ニコニコビューワ」の登場も待たれる。

◎ソク読み
 共同印刷グループのデジタルカタパルトが運営する「ソク読み」は、小学館がPC向けに展開していた電子コミックのオフィシャルショップを母体としてお り、2009年12月にオープン路線に転換、講談社、秋田書店など国内の大手版元13社が作品を提供する電子コミックストアとなった。
 コンテンツのラインアップは6月末時点で約4700タイトル、2万冊を超える冊数を用意しており(詳細は以下の表を参照)、小学館の漫画作品のラインアップがほかと比べて厚いのが特長。
 コンテンツはストリーミング型で提供され、Flashベースの専用ビューワ「DOR」(Digital Object Reader)で閲覧する。閲覧期間が購入から180日となっており、その分価格は1冊290円からとほかの電子書籍ストアに比べ安価に設定されている。
 現時点でiOS向けのアプリは用意されていないが、Android向けにはストア型のアプリが用意されている。Androidアプリは現時点で、NTT ドコモから出ている「REGZA Phone T-01C」「GALAXY S SC-02B」「GALAXY Tab SC-01C」、ソフトバンクから出ている「GALAPAGOS SoftBank 003SH」がサポート端末となっている。
 コンテンツの決済方法は、クレジットカードのほか、WebMoney、BitCash、NET CASH、携帯電話決済(DoCoMo、au)、モバイルSuicaが利用可能。

◎BookGate
 廣済堂が手掛ける「BookGate」は、iPhone/iPadユーザーにターゲットを絞った特化型の電子書籍ストア。「持ち運べる総合書店」をコンセプトに、App Storeでストア型のアプリが提供されている。オープンは2010年8月。
 現時点でのラインアップは600点をわずかに超える程度で、多いときで30タイトルほどが週一回ペースで追加されている。ジャンル別では、インプレス ジャパン刊行の「できるポケットシリーズ」などが並ぶ「コンピュータ全般」と、「自己啓発」のジャンルにそれぞれ60タイトル前後が用意されている。
 立ち位置としてはセレクトショップに近く、お目当ての電子書籍を探すというよりは、未知の分野への興味を喚起してくれるようなラインアップとなっている のが特長。また、ミュージシャンの石井竜也さんが執筆する「詞解文書」シリーズなど、書籍化されていないBookGateオリジナルのコンテンツも販売さ れている。
 当初は誌面レイアウトをそのまま表示するイメージ型のビューワアプリだったが、廣済堂は2010年12月にモリサワと提携、モリサワ フォントと組版エンジンを利用するモリサワの電子書籍ソリューション「MCBook」で制作されたタイトルも並ぶようになり、活字もののコンテンツもスト レスなく読むことができる。
 決済はApple IDで行える。また、コンテンツの提供形態はアプリ内に閉じたダウンロード型で、基本的には期限なくダウンロードできる。
(文中で紹介したタイトル数などの数値は「表で分かる電子書籍ストア比較」からの抜粋。)

◎関連リンク
TSUTAYA GALAPAGOS http://galapagosstore.com/pc/top
Reader Store http://ebookstore.sony.jp/
honto http://hon-to.jp/contents/StaticPage.do?html=index
BookLive! http://booklive.jp/
eBookJapan http://www.ebookjapan.jp/
電子書籍パピレス http://www.papy.co.jp/
BOOK☆WALKER http://blog.bookwalker.jp/
BookGate http://www.bookgate.info/
ソク読み http://sokuyomi.jp/


◇株式会社CRI・ミドルウェア 50万ダウンロードを誇る世界最速の電子書籍システム、法人向けに提供開始
(2011年6月30日 YOMIURI ONLINE>マネー・経済>企業ナビ>ニュースリリース)
http://www.yomiuri.co.jp/adv/enterprises/release/detail/00020830.htm
 株式会社CRI・ミドルウェア(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 
古川憲司、以下CRI)は、世界最速の表示速度(※1)を実現する
 iPad/iPhone向け電子ブックリーダーアプリ「Bookman(ブックマン)」の
コア技術である「Bookmanエンジン」を法人用途向けに提供して参ります。
 iPadをはじめとするタブレット端末の普及により、電子書籍のコンテンツ
市場は2011年度で720億円規模になる(※2)と予測されております。
書籍やカタログだけでなく、営業資料や取扱説明書などを電子書籍化し
企業で利用するケースも増えているなかで、利用者からは実物の書籍や
カタログに近い操作性やインタフェースが求められております。
しかしこれまでの電子ブックリーダーはページをめくるたびに読み込みが
発生し、実際の本の感覚とは程遠いものでした。
 この問題を解決するため、CRIは「Bookmanエンジン」を提供して参ります。
「Bookmanエンジン」は、50万ダウンロードを誇る世界最速の
電子ブックリーダーアプリ「Bookman」のコア技術となる描画エンジンです。
ゲーム業界の厳しい要望に応え続けてきたことで培われた独自の最適化技術
を搭載しており、カタログや取扱説明書などページ数が多く頻繁にページの
行き来が発生するコンテンツも、まるで実際の本をパラパラとめくっていく
ようにスムーズに表示することができます。また、サムネイル(一覧)から
任意のページにジャンプする際も、待ち時間は発生しません。
「Bookman」のポテンシャルは、実際のアプリでお試しいただけます。
ぜひこれまでの電子ブックリーダーとの違いをお確かめください。
◎【iPad版】Bookman Lite for iPad http://itunes.apple.com/jp/app/id369540110


◇GMOジャパンマーケットインテリジェンス、日本・中国・韓国・台湾で実施した「読書行動と電子書籍端末の利用意向に関する調査」の結果を公表
(2011年6月30日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18560
 2011年6月29日、GMOジャパンマーケットインテリジェンス株式会社が日本・中国・韓国・台湾の4か国で実施した「読書行動と電子書籍端末の利用 意向に関する調査」の結果を公表しました。この調査は、2011年1月17日〜4月17日に、14〜49歳の携帯電話所有者4,000名を対象にしてイン ターネットで行われたものだそうです。主な結果は以下の通りだったようです。
・電子書籍コンテンツの利用に関しては、4か国の中で特に中国が積極的。
・4か国の読書状況に関しては、日本で読書離れの傾向。
・オンラインで書籍の購入するメリットとして、日本以外の3か国では「ディスカウント価格」。
◎GMOジャパンマーケットインテリジェンス『読書行動と電子書籍端末の利用意向に関する調査』を東アジア主要4カ国で実施?電子書籍利用に対して中国が 積極的、日本ではまだ消極的な傾向?(GMOインターネットグループ 2011/6/29付けプレスリリース)http://www.gmo.jp/news/article/?id=3774


◇慶應義塾大学メディアセンター、学術書デジタル化実証実験のアンケート結果とデジタル化資料のリストを公開
(2011年6月30日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18559
 慶應義塾大学メディアセンターが、電子学術書利用実験プロジェクトの「第一期パイロット実験」に参加した学生モニターのアンケート集計結果について、 2011年6月27日付けで公開しています。この調査では、「実験システム」の評価と、「電子学術書(電子書籍)」について学生が何を感じどのような意見 や要望を持っているかを「聞くこと」を主な目的としているとのことです。また、併せて2011年5月31日時点での電子化タイトルリストも公開していま す。
◎電子学術書学生モニターアンケート結果 (PDF 2011/6/27付けの情報)http://project.lib.keio.ac.jp/ebookp/attachment/enquete.pdf


◇電子書籍端末所有者の割合は6か月間で2倍に(米国)
(2011年6月29日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18545
 2011年6月27日に、米国の調査機関Pew Internet & American Life Projectが、電子書籍端末の普及に関する調査結果を発表しました。主な結果は次の通りです。
・米国の成人で電子書籍端末を所有している人の割合は、2010年11月から2011年5月までの半年間で6%から12%に増加した。
・ヒスパニック系で65歳以下、大卒、世帯収入が75,000ドル以上の成人が、電子書籍端末を所有している割合が最も高い。
・子どものいる人の方が、いない人に比べて電子書籍端末を持っている割合が高い。
・iPad等のタブレット端末の所有については、2011年5月は8%で、2010年11月と比べて3%の増加であった。
◎e-Reader ownership surges since last November; tablet ownership grows more slowly (Pew Internet & American Life Projectのウェブサイト)http://pewinternet.org/Reports/2011/E-readers-and-tablets /Report.aspx


◇「ePub digital book Series」の第4弾電子書籍の提供を開始ー『Java開発 編(Microsoft JDBC Driver 2.0 )』をリリース
http://www.dreamnews.jp/?action_press=1&pid=0000034596
(2011年06月29日 10:00 Dream News)
 eBookProは、EPUBによる電子書籍出版サービス「ePub digital book Series」の新刊として、Microsoft SQL Serverの技術書『Java開発 編(Microsoft JDBC Driver 2.0 )』を、本日より提供開始します。
 eBookPro(有限会社シーエムパンチとブレインハーツ株式会社による電子書籍に関する共同プロジェクト)は、EPUBによる電子書籍出版サービス 「ePub digital book Series」の新刊として、Microsoft SQL Serverの技術書『Java開発 編(Microsoft JDBC Driver 2.0 )』を、本日より提供開始します。
 eBookProでは、電子書籍ビジネスの企画から各種電子書籍の制作まで、幅広い活動を行っています。「ePub digital book Series」では、日本マイクロソフトからコンテンツ提供を受け、Microsoft SQL Serverの技術書を電子書籍の世界標準フォーマット「EPUB」を用い電子書籍化し、2011年5月より無料で提供しています。今回は、新刊として 『Java開発 編(Microsoft JDBC Driver 2.0 )』をリリースしました。EPUB化によりiPad/iPhone、SONY Readerなどの各種モバイル端末においても読みやすい電子書籍が実現しています。
 「ePub digital book Series」は、eBookProのWebサイトからのダウンロード、およびApple iTunesのPodcast機能を利用して、無料で提供しています。Microsoft SQL Server技術書については、今後もさらに電子書籍コンテンツを増やしていく予定です。また、取り上げて欲しいコンテンツ内容のリクエストも受け付けて います。
◎ePub digital book Series:『Java開発 編(Microsoft JDBC Driver 2.0 )』: http://ebookpro.jp/store/


◇Adobe傘下の米Datalogics社、iOS・Android向けEPUB/PDF電子書籍ビューワー制作ソリューションを発表
(2011-06-29 08:04:14 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2518
 米Adobe社傘下のPDFソリューション企業Datalogics社(本社:米国イリノイ州)は現地時間6月22日、iOSとAndroid向け電子書籍ビューワ制作アプリ「DL Reader」を発表した。
 「DL Reader」は「Adobe Reader Mobile SDK」をベースとするEPUB・PDFビューワーで、出版社・コンテンツ・プロバイダーが自社の電子書店ストア向けにカスタマイズしたビューワーを制作 できる。Adobe DRM機能・ストアのURLへ誘導する「ストア」ボタンの設置機能などを提供。日本語を含む11言語に対応。
 プログラミング不要で独自のビューワーが制作できるとしている。現在はiOS対応のみで、Android版を間もなくリリースし、ユーザーの反応を見て他のプラットフォームへの対応を拡大するとしている。【hon.jp】
◎Datalogics社のプレスリリース( http://www.datalogics.com/news/pr201106dlreader.asp


◇NISO季刊誌、「電子書籍」を特集
(2011年06月28日 情報管理Web)
http://johokanri.jp/stiupdates/northamerica/2011/06/006120.html
 米国情報標準化機構(National Information Standards Organization、NISO)の季刊誌"Information Standards Quarterly"2011年春季号(第23巻第2号)が、電子書籍に関する特集を組んでいる。
(全コンテンツ紹介)
●巻頭言
電子書籍ルネサンス観
●FE(Feature)
・EPUB3−電子書籍の世界でパンドラの箱を開ける 
・Q&A10件−大学出版局における電子書籍出版状況
●IP(In Practice)
電子書籍と公共図書館−Evansville Vanderburgh 公共図書館の経験
●OP(Opinion) 
大規模学術図書館で電子書籍Kool-Aidを飲む
(訳注:"drink the Kool-Aid"の真意はこちらを参照)
●SP(Spotlight)
・電子書籍サプライチェーンにおける規格の課題
・EBSCOhostの電子書籍−NetLibrary電子書籍とEBSCOhostプラットフォームとの結合
●NR(NISO Reports)
・Accessible Publishingの進化−DAISY規格改訂
・NISO電子書籍分科会
●NW(Noteworthy)
JATS(Journal Article Tag Suite)規格試用版 NISO Z39.96-201x
以下省略
◎Information Standards Quarterly (ISQ) Spring 2011 Volume 23, Issue 2 Special Issue: Views of the E-book Renaissance



◇電子書籍リーダーの普及率がタブレットを上回る――Pew Internet調査
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1106/28/news040.html
(2011年06月28日 佐藤由紀子,ITmedia エンタープライズ)
 iPadやGalaxy Tabのようなタブレット端末よりKindleやNOOKのような電子書籍リーダーの方が米国では普及している――。米非営利調査機関Pew Research Centerは6月27日(現地時間)、このような調査結果を発表した。
 2011年4月26日〜5月22日に米国在住の2277人の成人を対象に電話で行われたこの調査の結果、2010年11月には調査対象の6%だった電子 書籍リーダーユーザーが、2011年5月には12%と2倍に増えたことが明らかになった。一方タブレットユーザーは、2010年11月から3ポイント増の 8%だった。
 なお、電子書籍リーダーの価格帯は100〜200ドル、タブレットは500ドル前後だ。
 電子書籍リーダーとタブレットの両方を持っているユーザーは3%。それぞれの普及率を学歴別でみると、いずれも高学歴であるほど普及率が高く、電子書籍 リーダーは大学卒の22%(5人に1人は所有、タブレットは13%が所有している。年収別では、7万5000ドル以上での普及率が前者は24%、後者は 17%だった。また、性別では電子書籍リーダーは男性が12%、女性が11%とあまり差がないのに対し、タブレットでは男性が10%で女性が6%と大きな 差があることが分かった。



◇富士通SSL、Webコンテンツ管理製品の機能を強化
http://www.keyman.or.jp/3w/prd/90/20034990/
(2011/06/28 キーマンズネット)
 株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(富士通SSL)は、Webコンテンツ管理製品「WebコアEnterprise」で、イベントカレン ダーや地図連携などの機能や、“改正版WebアクセシビリティJIS”に対応したアクセシビリティチェック機能をオプションメニューに追加し、発売した。
 「WebコアEnterprise」はWebコンテンツを一元管理でき、サイト運用の負荷軽減を図れるソフトウェア。
 今回、アンケート/アクセスランキング/地図連携/イベントカレンダー/定期リンクチェックなど、ユーザビリティを強化する各種機能がオプションで用意 された。また、従来から提供されている「アクセシビリティチェックオプション」が“改正版WebアクセシビリティJIS(JIS X 8341-3:2010)”に対応したことで、世界基準を取り入れた改正版JISを踏まえたページを作成できるようになった。
 更にパッケージの標準機能として、入力項目欄の表示/非表示切り替えによる画面表示の最小化や、入力漏れによる不完全なページの公開を防ぐ入力必須項目設定、テキスト項目の初期値設定など、編集者の入力作業を補助する機能が追加され、編集画面の操作性が向上した。


◇著作権情報センター、学校での著作権教育のための教材「5分でできる著作権教育」を公開
(2011年6月28日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18531
 社団法人著作権情報センター(CRIC)が、小学校・中学校・高校での著作権教育のための教材「5分でできる著作権教育」をウェブサイトで公開しています。著作権についての指導事項が事例集としてまとめられたもので、「資料編」等も掲載されています。
◎5分でできる著作権教育 http://chosakuken.jp/index.html


◇電子書籍横断検索サービス「まとめて検索」が公開
(2011年6月28日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18525
 2011年6月27日に、メディアファクトリーの運営しているダ・ヴィンチ電子部が、電子書籍の横断検索サービスとして「まとめて検索」を公開したよう です。「まとめて検索」では、複数の電子書籍販売サイトを一括検索することが可能で、現時点では、「eBookJapan」、「電子貸本Renta!」、 「電子文庫パブリ」、「AppStore(ブックカテゴリー)」の4つの電子書籍販売サイトを検索できるようです。
◎電子書籍まとめて検索 (ダ・ヴィンチ電子部のウェブサイト)http://blog.mediafactory.co.jp/dd/?booksearch=0&top=0


◇Internet Archiveによる電子書籍の図書館内貸出プログラム、参加館が1000館に
(2011年6月27日 カレントアウェアネス・ポータル)http://current.ndl.go.jp/node/18524
 2011年2月に開始された、Internet Archiveによる電子書籍の図書館内貸出プログラム(In-Library eBook Lending Program)の参加館が1,000館になったとのことです。米国以外にも、英国、サウジアラビア、グァテマラ、中国、コロンビアの図書館も参加してい るとのことです。同プログラムは、Internet Archiveのプロジェクト“OpenLibrary”に収録されている電子書籍について、図書館に来館した利用者に貸出しを行うもので、10万タイト ル以上が利用可能とのことです。
◎In-Library eBook Lending Program Expands to 1,000 Libraries(Internet Archiveのブログ 2011/6/25付けの記事)http://blog.archive.org/2011/06/25/in-library-ebook- lending-program-expands-to-1000-libraries/


◇静岡県立図書館、県内市立図書館3館との協力による「電子図書館体験プロジェクト」を実施
(2011年6月27日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18518
 静岡新聞社のニュースサイト「@S」の2011年6月26日付けの記事によると、静岡県立図書館が県内公立図書館での電子書籍閲覧の普及を目的とした 「電子図書館体験プロジェクト」を実施するそうです。同プロジェクトは7月22日から10月30日にかけて、静岡県立図書館、沼津市立図書館、磐田市立中 央図書館、浜松市立はまゆう図書館で実施され、各館において、著作権が切れた国内小説、昆虫図鑑、郷土資料などの電子書籍約130冊が閲覧できるようにな るとのことです。
◎県内公立図書館電子化へ一歩 県立中央、市立3館も(@S 2011/6/26付けニュース)http://www.at-s.com/news/detail/100040327.html


◇DRMフリーの電子書籍販売サイト「ブックパブ」がオープン
(2011年6月27日 INTERNATIONALBUSINESS TIMES ライフ)
http://jp.ibtimes.com/articles/20086/20110627/1309121052.htm
 このほど、出版社の三和書籍(東京都文京区)などが運営主体となった電子書籍モール「ブックパブ」がオープンした。出版社による共同運営型で、6月20日時点での参加出版社は三和書籍を含めた8社。コンテンツは原則としてDRMフリーだ。
同サイトに参加しているのは五十音順に、三和書籍、C&R研究所、主婦と生活社、商業界、西東社、ソフトバンク クリエイティブ、万来舎、分散型エネルギー新聞の8社。スタートの段階ではこのうちの5社が50点ほどのコンテンツを提供している。
 ブックパブで販売される電子書籍にはDRM(コピーガード)がなく、配布形式もPDFやEPUBなど、ライセンスを必要としないものとなっているため、 顧客は自由に様々なスタイルでコンテンツを楽しめるという。PC、タブレット型PC、スマートフォンなどで閲覧できる。決済にはクレジットカードまたは PayPalを利用。参加出版社も引き続き募集中だ。


◇日本の電子書籍でもAppleとAmazonだけが勝つ
(2011年6月27日 ArtSaltのサイドストーリー)
http://art2006salt.blog60.fc2.com/blog-entry-1239.html
 既に「外国人が見た日本の電子書籍事情: Fionの与太話」で概略が紹介されているけど、"Waiting for a Push: the Japanese eBook market in 2011" という非常に興味深いブログ記事があった。これは日本独特の電子書籍事情を論じた Robin Birtle さんの文章で、今後の電子書籍市場の牽引者としてソニー、楽天、Yahoo! JAPAN、Apple、Amazonを比較する視点が非常に斬新だ。実を言うと私も出版社とかソニーなどのハードウェア企業には見切りをつけていて、期 待できるのは楽天と amazon.co.jp じゃないかな、と思っていたところなのだ。
 英語で書かれたこの良記事を日本語に翻訳したいと思い、これを書いた株式会社サッカム社長 Robin Birtle さん、編集した Paul Biba さんに連絡したところ、快く了承していただいた。ありがとうございます。Thank you, Robin Birtle and Paul Biba.
 以下は私の拙訳であり、誤訳があるかもしれない。
 日本の電子書籍業界は活気にあふれているが何の進歩もない。東京電機大学出版局長の植村八潮氏は、最近の電子書籍ブームは実際には「電子書籍セミナーのブーム」にすぎないと嘆く。
 この業界の落胆は毎年6億ドルの収入と20%を超える成長率(インプレス R&Dの調べ)と矛盾するかのように見える。しかし総収入のうち75%が漫画である。漫画と雑誌を除けば電子書籍の顧客ベースの拡大に特に注目すべき進歩はないようだ。
 AmazonがKindleを出す前はアメリカではさまざまな形式の電子書籍があった。当時のアメリカの電子書籍市場は今の日本のそれとよく似ていた。 品揃えは悪く、ガジェット指向の読者が多く、電子書籍のコンセプトを打ち出す大手書店は皆無だった。これらの課題すべてに対処したのがAmazonであ る。彼らはKindleで複雑なことを簡潔にした。日本にはこれまでこのようなpushがなかったが、そのかわりに消費者の側にpullがあり、それに よって電子書籍漫画が著しく成長した。その理由を理解するには日本の混雑した通勤電車に目を向ける必要がある。
 毎日およそ200万人が電車で東京に通勤している。中央線で最も混雑する駅には同じ方向に向かうプラットフォームが2箇所あり、これによって2分間に1 回の割合で電車が到着できるようになっている。満員電車は不快ではあるが避けることはできない。通勤電車に乗っている人だけが電子書籍の読者であるわけで はない。しかしこのような極端な環境こそが急激な技術革新を呼び起こしたのである。1999年NTTドコモは一連のiモードの携帯電話を売り出した。これ は電子メールとさまざまなWebコンテンツにアクセス可能なものだった。満員電車の中でぺしゃんこになった乗客は片手でつり革を握りながらもう片方の手で iモードの携帯電話を操作できたのである。彼らは即座にこのサービスに注目し、携帯電話で読むコンテンツを求めた。
 電車通勤する人々が出版社からpullするカテゴリーのひとつが漫画であることは疑いない。漫画がこのような特別な地位にあるのにはふたつの理由があ り、単に人気があるからではない。第一に漫画本は非常にかさばる。雑誌というより電話帳を持ち歩くようなものだ。こんな大きい本を開くのは東京から郊外に 向かう比較的すいている帰りの電車内でも困難である。もうひとつの理由は、読んでいるものを他の人に見られたくない人がいることだ。それが性的にあからさ まな内容であればなおさらである。
 漫画とは対照的にペーパーバックの小説は小型だ。これは「文庫」として知られている。文庫本はA6サイズだ。つまりアメリカのペーパーバックよりもかな り小さい。1冊の文庫本に収まらない小説であれば2冊またはそれ以上に分割されて売られている。これなら小説も満員電車の中で扱いに困ることはない。東京 都心の主な駅には大きな書店があるので家に帰るまで1冊の小説を買い求めるのは容易である。書店のレジでは文庫本にカバーをつけてくれるので彼または彼女 たちは自分の読書嗜好を他の乗客に知られることがない。
 電子書籍の漫画ブームにあっては小説を読みたいと思う消費者側からのpullはない。今日にいたるまで電子書籍市場は広範な支持を得るのに苦労してい る。いろいろな電子書籍端末が現れては消え、魅力あるものは何ひとつ残らなかった。最近になって専用端末がふたつ登場した。SONY Reader と biblio Leaf である。後者は携帯電話キャリアーのKDDIで買える。しかしながらいずれも iPad, iPhone あるいはAndroid搭載のさまざまなタブレットやスマートフォンに見劣りする。
 電子書籍漫画のブームの中で雨後のタケノコのように現れたオンライン電子書店には旧来の書店、印刷会社、出版社が加わった。彼らの目的はデジタル化され た出版界で生き残ることである。これらの書店のカタログはアメリカに比べるとちっぽけだ。ほとんどは数万冊のタイトルしかなく、KindleやNookに 有料のものだけで数百万冊のタイトルがあるのとは好対照だ。43社から成る日本電子書籍出版社協会 (EBPAJ) でさえ合計で2万冊以下である。Papylessには200,000タイトルがあって突出しているが、そのうちの約半分はアメリカOverDrive社と 共同で売る英語タイトルなのだ。
 乱立する電子書店に困惑する消費者は電子書籍を買うことよりも読むためにやらなければならないことのほうが大変であることに気づくはずだ。電子書籍端末 と違ってPCまたはMacを使用する場合他社製品であるリーダー・ソフトウェアをインストールしなければならない。電子書店はしばしば複数の異なる形式の 電子本を売る。Windowsでしか動かないソフトウェアもあるし、特定のバージョンの .NET Framework が必須なソフトウェアもある。仮に電子書籍の書店が提供するアプリケーションが1種類であるならiPadとiPhoneのユーザはこの混乱を免れる。もち ろんそれぞれの書店にはそれぞれ別のアプリケーションが必要であり、ひとつの書店は2種類のアプリケーションを提供する。ひとつは漫画用、もうひとつは通 常の本のためのアプリケーションである。
 日本の電子書籍市場を本格的な流れにするにはどんなpushが必要だろうか? 書籍を売る者が電子書籍体験をことごとく単純にし、新刊も過去の作品も含まれる幅広いコンテンツを提供するようにpushすればいいのだ。間違ったタイプ のハードディスクプレーヤーと同じような結果になってしまうのではないかと思わせないぐらいこの市場がじゅうぶんに成熟していていることを広範な消費者に 理解させるには、電子書籍を売る者は消費者の信用を得ていなければならない。課金の仕組みも極めて重要だ。電子書籍の消費者になるであろう人たちのクレ ジットカード情報を既に持っている販売者は非常に有利である。
 このようにpushできる可能性がある企業は6社ある。そのうちの3社はソニーと楽天と Yahoo! JAPAN だ。ソニーはかつての輝きを失ったが、日本国内では強力な企業であり、信頼あるブランドである。ソニーは競争力がある電子書籍端末をつくる力があるし、 ユーザの読書体験を簡潔にまとめる力がある。楽天は日本最大のオンライン・ショッピング・モールだ。ここには30,000の店舗と実際に買い物する800 万の顧客がいる。最後に Yahoo! JAPAN についてだが、この企業は同一の名を持つアメリカの企業よりもはるかに巨大である。この企業はオークションと検索で他を圧倒する。eBayとGoogle と Yahoo.com が組み合わさったのが Yahoo! JAPAN であると考えればよい。
 今年6月13日ソニーと楽天は4社からなるグループを代表して、彼らのサービスと端末で相互運用ができるよう検討していく、と発表した。残りの2社はパ ナソニックと紀伊国屋である。紀伊国屋はリアルの店舗とオンラインの店舗を持つ書店だ。4社はbooklistaのインフラを利用して相互運用を促進して いく予定である。booklistaは2010年に発足、電子書店用のインフラを提供し、既に SONY Reader と biblio Leaf 向けに電子書店を運営している。booklistaはソニーとKDDIと凸版印刷と朝日新聞社の合弁会社である。
 6月13日の発表は日本の読者にとってより良い読書体験への希望になる。しかし電子書籍の主流につながる動きを先導するpushではない。ソニーと楽天 が本当に日本の市場をpushしたいのなら発表内容とは正反対のことをやるべきだ。すなわち彼らがなすべきは業界の伝統と競合者の動向にこだわることなく 他を圧倒して電子書籍を売ることであり、そこに集中すべきである。他社との相互運用なるものはいかなる位相においても管理と技術的資源の流用に言及しよう としない点で妥協につながる。
 3番目にとりあげたいのが Yahoo! JAPAN だ。しかし Yahoo! JAPAN は電子書籍市場に参加する意思を全く見せていない。となるとpushできる能力があるのは残り3つの外国企業だ。そう、予想どおりAppleと AmazonとGoogleである。
 Googleは今のところ日本で電子書籍に関しては存在感がない。iOSとAndroid向けの Google eBooks アプリケーションは日本では使えないからだ。日本の企業がGoogleと共に新しいことを始めるのは難しい。Google検索は日本でも多くの人に支持さ れている。だがGoogleは日本の企業との関係において課金の仕組みをつくりあげていない。AppleやAmazonと肩を並べるのを想像するのは困難 だ。
 AppleにしてもAmazonにしても電子書籍の販売を日本向けにローカライズしていない。しかしいずれも支払いの仕組みはiTunesと amazon.co.jp を通じて確立している。
 Amazonの顧客はKindleを日本に発送してもらうことが可能だ。そしてアメリカのWebサイトで本を買える。日本では買えない本もあるが、それ 以外はごく普通に英語の本をKindleで体験できる。AmazonはKindleで日本語コンテンツの販売を認めていない。Amazonはいかなるコン テンツであっても日本の出版社と契約するとは発表していない。もしもAmazonが日本語の本を買えるKindleまたはタブレットを売り出し、必要なコ ンテンツの契約を実施できるなら、同社はアメリカでの成功を日本でも再現する立場を確保するだろう。
 Appleは既に日本語コンテンツをサポートするとしているが、日本語テキストの扱いについて深刻な制限がある。とはいえ JAZZ JAPAN という出版社が既にiOS向けにバックナンバーをビデオつきで売っている。残念なことに、iBooksの JAZZ JAPAN の日本語フォントは長いテキストの一節にはあまり合っていない。そしてiBookstoreで雑誌 "JAZZ JAPAN" を買うことは現状では不可能なので読者はそれを JAZZ JAPAN のWebサイトで買い、手動でiTunesに加える必要がある。
 Appleは日本語テキスト表示に対応した規格ePub3.0の開発に加わった。同社は日本語コンテンツを完全にサポートするバージョンのiBooks を出す予定である。今後Appleにとって未知の要素になるのは日本でiBookstoreを開始するスピードと日本の幅広い出版社と協議する際にかかる 時間である。
 AppleかAmazonか? 幸いなことにどちらか一方である必要はない。2012年上半期において両社は共に日本の電子書籍市場をpushし始めるだろうと私は期待している。
◎Waiting for a Push: the Japanese eBook market in 2011 by Robin Birtle | TeleRead: News and views on e-books, libraries, publishing and related topics  http://www.teleread.com/paul-biba/waiting-for-a-push-the-japanese-ebook-market-in-2011-by-robin-birtle/


◇電子書籍ブームで苦境に立つ米国の中小書店、作家サイン会を“有料”にする動きも
(2011-06-27 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2511
 米New York Times紙によると、米国では電子書籍ブームに沸く一方、紙書籍の書店の経営が悪化しつつあり、無料が一般的である作家サイン会を、有料化する中小書店が増えているとのこと。
 作家サイン会は通常、新作発表のプロモーション・イベントとして出版社/書店が共同で行なうケースが多く、その場で観客に書籍を購入してもらえるため、 無料であるのが一般的だった。しかし記事によると、最近の経営悪化で今年あたりからそれを有料化する書店が出てきており、あるコロラド州の書店では参加費 5ドル(約400円)を客から徴収しているとのこと。
 記事中で、書店主たちは「書籍を購入せず、iPhoneに作品名だけメモして帰る客がいる」「我々はAmazonのショールームではない」など不満を声にしている模様。
◎米New York Times紙の報道( http://www.nytimes.com/2011/06/22/business/media/22events.html )


◇「Adobe Digital Publishing Suite」による電子出版を考える2 日本国内における電子出版の現状について
(2011/06/27 マイコミジャーナル 森英信)
http://journal.mycom.co.jp/column/dpk/002/index.html
 この連載では、「Adobe InDesign CS5.5」を核としたソリューション「Adobe Digital Publishing Suite」による、電子出版制作のための新しいワークフローについて考えていく。今回は、日本国内における電子出版の現状を紹介していきたい。
  電子出版の国内事情は?
 日本国内における電子出版の動きとしては、2010年12月にシャープがXMDFフォーマットの電子書籍端末「GALAPAGOS(ガラパゴス)」をリ リースし、シャープとカルチュア・コンビニエンス・クラブによる電子ブックストアサービス「TSUTAYA GALAPAGOS」を開始し話題となった。TSUTAYA GALAPAGOSは、GALAPAGOSだけでなく、シャープ製のスマートフォンからも利用できる。メーカー系では、ソニーでも同時期にXMDFフォー マットの電子書籍端末「Reader」向けの電子書籍販売サイト「Reader Store」を開始した。
 携帯キャリア自体のスマートフォン向け電子書籍の取組みとしては、まず2010年12月にソフトバンクがシャープ製をはじめとする端末に対応した電子書 籍販売サイト「ソフトバンク ブックストア」を、続く2011年1月にはNTTドコモが大日本印刷およびCHIグループとともに電子書籍サービスに関する共同事業会社トゥ・ディファク トを設立して電子書籍ストア「2Dfacto(トゥ・ディファクト)」を開始。KDDIでは、2011年4月からauのAndroid搭載スマートフォン 向け電子書籍の配信サービス「LISMO Book Store」を開始するなど、各社とも電子書籍に注力する姿勢が伺える。携帯キャリアが提供するこれらのサービスの大きな特長としては、携帯電話料金と いっしょにコンテンツ購入代金を支払えるという決済方法が挙げられる。
 大手出版社系で目立ったのが、2010年12月にスタートした角川グループホールディングスによる電子書籍プラットフォーム「Book☆Walker」 だ。グループ企業の角川コンテンツゲートが運営するこのプラットフォームでは、.book形式に対応した電子書籍ビューワをiOS機器や AndroidOS機器向けに提供。2011年7月にPC向けに提供、今夏以降に「ニコニコ動画」やGREEなどの外部ソーシャルメディアとの連携サービ スも予定しており、電子書籍コンテンツ流通という面でも注目を集めている。
  電子書籍の制作ツールとしての「InDesign」
 端末種別、ファイル形式、販売マーケットが複雑に絡みあう電子出版界だが、スマートフォンやタブレットPC向けの販売市場としては、iPadや iPhone向けのApp Storeが先行している。その成長に合わせ、電子書籍アプリを制作するソリューションも続々登場している。
 モリサワが提供する「MCBook(エムシーブック)」は、InDesignの組版データを使ってアプリができる。ProFieldの 「ProBridgeDesigner-i」は、InDesignからiPadアプリを出力できるプラグインだ。このほか、ポルタルトの提供する 「moviliboSTUDIO」のように、WebブラウザからPDFをアップロードしてアプリを作れるサービスもあれば、PDFなどの素材をアプリ化 し、App Storeへの申請を代行する受託型サービスを提供している企業もある。
 これらのサービスは、iPhone/iPadだけでなく、今後成長が予想されるAndroidOS端末向けのアプリ市場にも対応していくと思われるが、 アプリに内包するコンテンツファイルは、InDesignで制作が可能だ。InDesignにはPDFやEPUBファイルへの書き出し機能があり、国内で 主流のフォーマットである.bookやXMDF作成ツールについても、InDesignの組版データからの変換をサポートしている。AmazonのAZW もPDFやEPUB、HTMLを変換して作ることができることから、電子書籍ファイルの制作ツールとしては、InDesignが最も汎用性があるといえ る。
 こうしたInDesignでの電子書籍ファイル作成は、文字が主体の印刷物の延長線上にあるものと言えるが、Adobeは2010年10月に、 「InDesign CS5」(※現在は「CS5.5」も対応)を基盤とした、雑誌タイプの電子書籍制作を支援する製品「Adobe Digital Publishing Suite(ADPS)」を発表し、新世代の電子出版への駒を一歩進めた。この製品は、iPadやサムソンのGalaxyといった、タブレットPCを主な 対象としたもので、制作環境以外に、コンテンツ配信管理や、アクセス解析ツールの「Adobe SiteCatalyst」によるレポーティングなどもサポートしている。
 同製品は、既にiPadアプリとして提供されているWired Magazine誌やThe New Yorker誌で使われた技術を基にしており、縦/横の柔軟なレイアウト、スライドショー、ビデオ、音声、ハイパーリンク、Webブラウズ、360° ビュー、パノラマなど、デジタルならではのリッチな演出を可能としている。ADPSは、刺激的なアプローチを追求するクリエイターや編集者、効果的なブラ ンディング手法を探りたいマーケターに支持されるのではないだろうか。未だ決定的な提供形態が確立していない雑誌タイプの電子書籍の主流となるのか、今後 も注目していきたい。
 この連載では、「Adobe InDesign CS5.5」を核としたソリューション「Adobe Digital Publishing Suite」(以下、ADPS)による、電子出版制作のための新しいワークフローについて考えていく。今回は、ADPS登場の背景やソリューション概要に ついて紹介する。
 拡大する電子出版市場に向けてアドビが投じた新ソリューション
前回は、昨年〜今年にかけての日本国内における電子出版関連の動きをおさらいした。現在の電子出版は、ファイル形式や販売マーケットが乱立している状態で、端末もスマートフォン、タブレット、専用端末とさまざまあり、混沌とした状態が続いている。
 そんな中で登場したADPSは、DTPソフトの「Adobe InDesign」のデータを使って、iPadやAndroid、BlackBerry PlayBookといったタブレット端末向けのデジタルマガジン作成し、配布できるソリューション。写真とテキスト、ビデオなどから成る雑誌形式のコンテ ンツをAppleのAppStoreやAndroidマーケット、または自社の販売システムなどを通じて販売できる。同ソリューションを使った電子雑誌で は、米Conde Nastの「WIRED Magazine」や「The NewYorker」、「VOGUE」などのiPadアプリが有名だ。
 ADPSは、電子媒体を作成して配信するだけでなく、紙媒体では難しかった効果測定機能を標準装備し、エンタープライズ版では、ウェブ解析ツール 「SiteCatalyst」による詳細な効果計測もサポートしている。販売モデルは、AppleのAppStoreやGoogleのAndroidマー ケットなどでの単体アプリの販売はもちろん、定期刊行物の都度課金や定期購読、独自マーケットにも対応。読者情報の取得による紙媒体と電子媒体の併読と いったプランも構築可能としている。
 2011年5月にアドビ システムズが開催したADPSの発表会において、アドビシステムズ 小槌健太郎氏は、電子書籍の市場について、「現在113万台のタブレットおよび電子書籍専用端末が2015年度には639万台に拡大、2010年度に 640億円の電子出版サービスの市場は2015年度に3,500億円(うち、1,000億円程度が雑誌・マンガ・写真集)に拡大する」と、MM総研の調査 資料を元に説明した。アドビ システムズは、こうした電子出版市場の拡大に向け、動画や音声も加えたリッチでインタラクティブな表現ができる新たなメディア制作をサポートすべく、 ADPSの提供を開始したのだ。
 単純に3,500億円を639万台で割ると、端末1台あたりの電子書籍の年間購入金額は5万5,000円となる。ただ、この3,500億円という数字 は、携帯電話やスマートフォン向けのコンテンツ売り上げも、含めたものではないだろうか。そう考えると、iPadやタブレットよりも市場ユーザー数が多 く、その増加も顕著なiPhoneやスマートフォンにADPSが対応していないことを疑問に思う。電子出版に取り組みたい企業は、最も市場性のある端末の 読者を獲得したいはずだ。とはいえ、現状対応していないだけで、アドビ システムズでは、遅くとも、機が熟す2015年にはスマートフォン向けのADPSサービスを提供していくのでは、ないだろうか。
 次回はAdobe Digital Publishing Suiteにおけるワークフローについて考えていきたい。


◇Baker & TaylorがAxis 360経由で電子書籍をBarnes & NobleのNOOKにもたらす
(2011年06月27日 eBookUSER Michael Koz,Good e-Reader Blog)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1106/27/news013.html
 ニューオーリンズで開催された米国図書館協会会議のさ中、Barnes & Nobleの陣営から幾つか興味深いニュースが飛び込んできた。どうやら、Barnes & Nobleが世界有数の流通大手、Baker & Taylorと提携したようだ。
 この新しい提携により主にAxis 360を備えた図書館から電子書籍とオーディオブックを貸し出せるようになる。ところで、Axis 360とは厳密には何か。このソフトウェアは、紙/電子コンテンツを問わない形で図書館員が蔵書を構築できるようにするためのものだ。図書館員は Baker & TaylorのTitle Source 3サイトを通してコンテンツを注文でき、一方で図書館の利用者は幅広いコンテンツにアクセスできるようになる。Baker & Taylorによると、Axis 360を通じて注文されたコンテンツは受注直後に図書館の蔵書内で有効化される。今年の秋に始まるこのサービスにより、図書館はAxis 360を利用してEPUB形式の電子書籍およびオーディオブックに加え、利用者のレビューやレーティング情報にアクセスできるようになる。
 これは広く人気のあるBarnes &NobleのNOOK系電子書籍リーダーにとって魅力ある堅実な新事業のようだ。Baker & Taylorはノースカロライナ州を本拠地としているので、現在、これは米国でのみ提供されるサービスで、米国以外の図書館で同サービスが利用可能になる かについてはアナウンスがない。


◇特集 電子書籍端末ショーケース:NOOK Color――Barnes & Noble
(2011年06月25日 ITmedia, eBook USER 山口真弘)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1106/25/news012.html
 往年の名機から最新のタブレットまで――古今東西の電子書籍端末をショーケース風に紹介する「電子書籍端末ショーケース」。ここでは、タッチ操作対応の7型カラー液晶を採用したBarnes & Nobleの「NOOK Color」を取り上げる。
  製品概要
 米書店大手Barnes & Nobleの電子書籍端末。E Ink電子ペーパーを採用した初代「NOOK」とは異なり、タッチ操作対応の7型カラー液晶を採用していることが特徴。
 OSはAndroid2.2ベースで、Webブラウザやメール、ゲームなどのアプリケーションがあらかじめ搭載されているほか、2011年4月のアップ デートで独自のアプリストアも利用可能になるなど、限りなくマルチメディア端末に近い性格を持つ。また利用者同士で電子書籍を相互にレンタルできるアプリ 「Nook Friends」も搭載する。
 3G搭載モデルが用意されていた初代「NOOK」と異なり、ラインアップはWi-Fiモデルのみ。「NOOK」と同様に日本では未発売であり、PDFの ビューワとしての利用は可能だが、無線機能を国内でそのまま使うと技適マークがないことから電波法違反にあたる点は注意。
  スペックで見る「NOOK Color」
メーカー Barnes & Noble
国内発売時期 未発売
発売時価格 249ドル
専用/汎用 専用
OS 独自(Androidベース)
OSバージョン -
サイズ(※最厚部) 205.7(奥行き)×127(幅)×12.2(厚さ)ミリ
重量 約447.9グラム
解像度 1024×600ドット
ディスプレイ 液晶
カラー/白黒 カラー
画面サイズ 7インチ
通信方式 802.11 b/g/n
Bluetooth なし
内蔵ストレージ 8Gバイト
メモリカードスロット microSD
バッテリ持続時間(メーカー公称値) 8時間
タッチ操作 対応
対応フォーマット EPUB、PDF、DOC、TXT、DOCX、JPG、GIF、PNG、BMP
コネクタ microUSB
電子書籍ストア Barnes & Noble eBookstore
そのほか 海外での発売は2010年11月
最終更新日:2011年6月25日
  写真で見る「NOOK Color」
 左60度傾斜外観本体を持った写真CDとの比較 グレーを基調としたカラーリング(写真=左)/E Ink端末に比べると本体はややずっしりしている(写真=中央)/画面サイズは7インチで、GALAXY Tabとは同等、KindleやNOOKに比べると若干大きい(写真=右)
単体正面左側面右側面 正面。左下部の穴が開いたようなデザインが特徴的(写真=左)/左側面。電源ボタンを備える(写真=中央)/右側面。音量調整ボタンを備える(写真=右)
 上面底面裏面 上面。イヤフォンジャックを備える(写真=左)/底面。microUSBコネクタを備える(写真=中央)/背面。下部にスピーカーを備える。ラバー塗装で指紋がつきにくい(写真=右)
 NOOKの特徴である「n」のロゴはホームボタンの役割も果たす(写真=左)/左下部の裏側にはmicroSDスロットを備える(写真=右)
メイン画面コンテンツ表示画面tnfignookc023.jpg カラー端末であることが強調されたホーム画面のデザイン。タッチ操作に対応する(写真=左)/ライブラリ画面。PDFについてはファイル名のテキストがサ ムネイルとして表示される(写真=中央)/コンテンツを表示したところ。ページめくりはタッチ操作のみで、Kindleのような物理的なボタンでのページ めくり操作はできない(写真=右)
 画面下部にメニューを表示したところ。ショップへのアクセスや、ブラウザを呼び出すことができる(写真=左)/PDFで漫画コンテンツを表示したとこ ろ。スクロールは左右ではなく上下となる(写真=中央)/青空文庫のテキストファイルを表示したところ。タグは解釈しないが日本語そのものは表示可能(写 真=右)


◇音声読み上げまとめ「曜日」編
http://www.ict4everyone.jp/read/92.php
(2011年6月24日:みんなのICTウェブアクセシビリティ:川路)
 曜日に関する「スクリーンリーダー」「音声ブラウザ」での読み上げをまとめました。
◎日本の視覚障害者用ウェブ利用ソフトの機能調査(外部サイト)


◇ダーウィンの蔵書がデジタル化され公開、本人による書き込みもテキスト化
(2011年6月24日 カレントアウェアネス・ポータル)http://current.ndl.go.jp/node/18510
 ケンブリッジ大学図書館の所蔵する、19世紀の博物学者チャールズ・ダーウィンの蔵書をデジタル化した“Charles Darwin's Library”が、生物多様性遺産図書館(Biodiversity Heritage Library)のウェブサイトで公開されています。蔵書1480冊のうち730冊にはダーウィン本人の書き込みがあり、まず第1期として、そのうち書き 込みの量の多い330冊が公開されたとのことです。蔵書の画像の隣に、そのページの書き込みの文章やアンダーラインの場所等がテキストで表示されるように なっており、それらは検索も可能なようです。書き込み部分のテキストは、ダーウィン研究者により作成されたものが使用されているとのことです。ケンブリッ ジ大学図書館と生物多様性遺産図書館のほか、米国自然史博物館、英国自然史博物館等によるプロジェクトです。
◎Charles Darwin's Library http://www.biodiversitylibrary.org/collection/darwinlibrary


◇米国図書館協会、公共図書館でのインターネットサービス等についての調査の2010-2011年版を公表
(2011年6月24日 カレントアウェアネス・ポータル)http://current.ndl.go.jp/node/18509
 米国図書館協会(ALA)が毎年公表している、公共図書館でのコンピュータやインターネットサービス等についての調査“Libraries Connect Communities: Public Library Funding & Technology Access Study”の2010-2011年版が公表されています。ALAのプレスリリースでは、職探しや電子政府のサービス、さらには電子書籍のダウンロードに おいて、公共図書館は地域のテクノロジーセンターとして活用されているが、予算削減により、国中の図書館が、サービス縮小を余儀なくされている、としてい ます。
◎Libraries Connect Communities: Public Library Funding & Technology Access Study 2010-2011
http://www.ala.org/ala/research/initiatives/plftas/2010_2011/index.cfm


◇韓国、著作権法改正により保護期間が著作権者の死後50年から70年に延長へ
(2011年6月24日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18500
 2011年6月23日に、韓国の国会で著作権法の改正が議決され、著作権の保護期間が著作権者の死後50年から70年に延長されることになった模様で す。韓国とEU(欧州連合)の間の自由貿易協定(FTA)に伴う改正で、FTA発効から2年間は延長の履行が猶予されるとのことです。
◎Parliament passes bills on Korea-EU free trade safeguards(YONHAP NEWS 2011/6/23付けの記事)  http://english.yonhapnews.co.kr/news/2011/06/23/35/0200000000AEN20110623009500315F.HTML


◇定点観測:「TSUTAYA GALAPAGOS」と「Reader Store」の“蔵書点数”を比べてみた
(2011年06月24日 eBook USER, 田中宏昌,ITmedia)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1106/24/news107.html
 電子書籍ストア「TSUTAYA GALAPAGOS」と「Reader Store」で購入できるeBookの点数をジャンル別に集計する本連載。両者の進ちょく具合はどうなのだろうか?
 今週は、6月22日にソニーの電子書籍専用端末「Reader」がドットブック(.book)形式に対応し、電子書籍ストア「Reader Store」に講談社の作品が大量に追加されたのがトピックだ(関連記事:ソニーの「Reader」がドットブックをサポート――Reader Storeには講談社作品も」)。詳細は下記にまとめたが、蔵書点数は約2万3000点と過去最高を記録した。
 Reader本体と転送ソフトウェア「eBook Transfe for Reader」のアップデート作業が必要だが、コミックを中心に講談社のコンテンツをReaderで楽しめるようになったのが大きい。コミックの見開き表 示には対応していないものの、表示回りのアルゴリズムを調整してReaderでの表示に最適化しているのも見どころだ。
 ほかにも、6月22日には富士通が33万点ものラインアップをそろえた電子書籍ストア「BooksV」を開設した(関連記事:「富士通、電子書籍ストア「BooksV」を正式オープン」)。
 なお、eBook USERでは電子書籍の出版経験を持つ漫画家3名の座談会「電子書籍における漫画インタフェースを大いに語る(前編)」を掲載中だ。後編も楽しみにしてほしい。
 また、恒例の読者アンケートを実施しており、この機会にぜひ電子書籍に関するお考えやご意見を寄せてほしい(ご協力いただいた方の中から、抽選で10名様にAmazonギフト券をプレゼント)。応募はこちらからどうぞ。
 以下では、シャープとソニーのeBookストア「Reader Store」と「TSUTAYA GALAPAGOS」のコンテンツ数を比べている。


◇高齢者にiPadを使ってもらった、その反応は?……人気アプリトップ5も公表
(2011年6月24日 RBB TODAY)
http://www.rbbtoday.com/article/2011/06/24/78298.html
  受講者の年齢
 インターリンクは24日、2010年度の社会貢献活動「シルバー向け無料iPad教室」を総括したサイトを公開した。「シルバー向け無料iPad教室」 は、60歳以上によるiPad利用の促進を目的に、2010年6月20日から全12回開催された。最終的に計204名(平均年齢72歳)が受講したよう だ。
 iPadを使った各講習は、「ゲーム」「新聞の閲覧」、「動画鑑賞」、「電子書籍の閲覧」、「電子メールとフォトフレームの体験」の順で進行。参加者達 は、ゲームで端末の操作に慣れると、新聞や電子書籍の閲覧時のピンチイン・アウトを問題なくこなし、画面を拡大することで眼鏡がなくとも閲覧できることに 驚いていたという。「新聞を束ねなくてもよい」、「本棚も不要」等の好意的な感想が大半だった一方で、「電子書籍は日本国内の作品が少ないとの不満も多 かったという。
 同社は、受講者に行ったアンケートを元に「高齢者に人気のiPadアプリ」トップ5を公表しているが、1位は地図アプリの「マップ」。「郵便番号を入力 すると家の写真がでて驚いた」(60代/男性)などの意見があがっている。2位の「産経新聞」に対しては、「老眼のため文字が拡大されるのが良い」(60 代/女性)、「重い新聞を捨てなくてすむから助かると思う」(70代/女性)など、iPadの実用性を評価した意見が見られた。アプリランキングは、以降 「漢字力診断」、「YouTube」、ゲームアプリの「天ぷら侍」となった。
 また「もし自分専用のiPadがあったら何をしてみたい?」という質問には、「本を読みたい」、「新聞を読みたい」、「デジカメから写真を取り込み写真 の管理がしたい」、「地図、旅行検索」、「インターネット」となった。iPadに対する意見としては、「本を読むのに電車の中では一寸大きすぎると思いま す」(60代/男性)、「軽くて接続代が安くなったら、使いたい」(60代・女性)など小型化・軽量化を望む声が多くあがった。
 iPadを使った感想だが、94%が「楽しかった」と回答。「もっと使ってみたいですか?」との質問には71%が「使ってみたい」と回答しており、概ね 好評だったようだ。さらに講習にて面白かった項目を尋ねたところ(複数回答)、「新聞を見る」(23%)がトップとなり、次いで「ゲーム」(22%)、 「地図検索」(22%)、「動画を見る」(13%)、「写真管理」(12%)などとなった。
 講習終了後も、参加者からは購入方法・購入金額・月々の費用などの質問が多く寄せられるなど非常に好評だったようで、同社はiPadのような端末が「60歳以上の方にも適していることを実感した」としている。


◇WCAG 2.0 関連文書(Editors' Draft)のアップデート
http://accessibility.mitsue.co.jp/archives/000296.html
(2011年6月23日 MITSUE-LINKS アクセシビリティBlog アクセシビリティ・エンジニア 中村)
 6月21日付でWCAG 2.0の関連文書であるTechniques for WCAG 2.0とUnderstanding WCAG 2.0のEditors' Draftがアップデートされました。
 今回のアップデートでは、これまでに寄せられたパブリックコメントに応じた変更がいくつか行われたほか、PDFとMicrosoft Silverlightの実装方法が新たに追加されています。いずれも内容は英語ですが、アクセシブルなPDF、Silverlightを作成する上での 有用な情報がまとめられていますので、ご興味のある方はぜひご一読ください。
 なお、WAIでは今回のアップデートに対するパブリックコメントを8月26日まで受付けています。コメント方法など、詳細につきましてはCall for Review: WCAG 2.0 Techniques Draft Updates from Shawn Henry on 2011-06-21 をご参照ください。


◇EBSCO社、ウェブスケールディスカバリサービス“EBSCO Discovery Service”の検索対象にElsevier社のScienceDirectを追加へ
(2011年6月23日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18498
 2011年6月22日、EBSCO社が提供するディスカバリサービス“EBSCO Discovery Service(EDS)”の検索対象に、Elsevier社のフルテキストデータベース“SciVerse ScienceDirect”が追加されると発表されました。これによって、EDSを通じてScience Directに収録された2,000タイトルの査読付き雑誌と20,000冊の書籍のコンテンツ(1,050万の文献・章に相当)が全文検索可能となるそ うです。EDSの検索対象には、その他、Wiley Blackwell社、Springer社、LexisNexis、Web of Science、JSTOR、などが含まれているそうです。
◎EBSCO Publishing and Elsevier Reach Agreement to Provide Full-Text Searching of All SciVerse ScienceDirect Journals & eBooks for EBSCO Discovery Service Customers (EBSCO 2011/6/22付けプレスリリース)
http://www2.ebsco.com/EN-US/NEWSCENTER/Pages/ViewArticle.aspx?QSID=468


◇カンザス州の図書館コンソーシアム、電子書籍ベンダーの変更にあたりコンテンツの所有権を主張(米国)
(2011年6月23日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18484
 Library Journal誌の記事によると、米国カンザス州の図書館コンソーシアムが、電子書籍ベンダーOverDrive社との契約を終了し他のベンダーに移行す るにあたり、OverDrive社から提供されていた電子書籍コンテンツはライセンスによる利用ではなく購入であるとしてその所有権を主張し、それらのコ ンテンツを新たな電子書籍サービス提供者に移行するよう求めているとのことです。カンザス州のコンソーシアムは、OverDrive社と2011年12月 までの契約をしていますが、その後の契約について料金引き上げや契約内容の変更等を示されたため、新たなクラウド型サービスを開始する3M社のサービスに 変更する予定とのことです。現行の契約では、契約終了時にOverDrive社は、コンソーシアムが同社から購入したデジタル製品及びコンテンツの他の サービス提供者への移行に協力する、と規定されており、「購入」(purchase)という言葉が使われていることから、所有権を主張しているとのことで す。
◎Kansas State Librarian Argues Consortium Owns, Not Licenses, Content from OverDrive(Library Journal 2011/6/20付けの記事)  http://www.libraryjournal.com/lj/home/891052-264/kansas__state_librarian_argues.html.csp


◇欧州における多分野の灰色文献を収録したリポジトリ“OpenGrey”
(2011年6月22日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18475
 欧州における多分野の灰色文献を収録したリポジトリ“OpenGrey”が立ち上がったそうです。OpenGreyの収録対象は、自然科学、社会科学、 人文科学、生物医学、経済学、工学などの分野における、会議録、学位論文、レポートといった灰色文献だそうです。2011年6月22日現在、14のパート ナー機関から提供された690,211件のメタデータが収録されており、そのうち253件は電子化されたフルテキストが提供されているようです。フルテキ ストが提供されてない文献については詳細情報画面の“Get a copy”に示された各所蔵組織へドキュメントデリバリーを依頼できるようです。ヘルプによると、検索エンジンはフランスの“Exalead”を使用して いるようで、多様な検索オプションが提供されています。
◎OpenGrey http://www.opengrey.eu/


◇九州大学附属図書館、大学におけるiPad活用方法を学ぶ「iPadワークショップ」を開催
(2011年6月22日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18469
 九州大学附属図書館が、2011年7月1日と4日に「iPadワークショップ」を開催するそうです。ワークショップの内容は、iPadの基本的な使い方や、授業や図書館など大学生活におけるiPadの活用方法だそうです。
◎iPadワークショップを開催します(九州大学附属図書館 2011/6/21付けニュース)http://www.lib.kyushu-u.ac.jp/events/ipad_ws.html


◇電子書籍、先行き“読めず” 専用端末・コンテンツが伸び悩み
http://www.sankeibiz.jp/business/news/110622/bsj1106220503000-n3.htm
(2011年6月22日 SankeiBiz)
電子書籍市場の予測
 米アップルのタブレット型端末「iPad(アイパッド)」の人気とともに、急速な普及が期待された電子書籍市場の足踏み状態が続いている。昨年末に投入 されたシャープとソニーの専用端末の売れ行きは、非公表ながらも「芳しくない」というのが業界の共通認識だ。印刷大手や通信、電機メーカーが展開している コンテンツの配信サービスも順調とはいえない。関係者が期待するのは販売が好調なスマートフォン(高機能携帯電話)。通常の携帯電話よりも画面の大きい 「スマホ」利用者の取り込みを急ぐ考えだ。
  厳しい「2台持ち」
 「シャープ製は端末の直販制度が不評で、ソニー製は端末から書籍を直接購入できず、使い勝手がいまひとつ悪い」
 シャープとソニーが昨年12月10日に発売したタブレット型の電子書籍端末「ガラパゴス」と「リーダー」の伸び悩みを、業界関係者はこう説明する。
 ガラパゴスはインターネットと郵送で注文を受け付ける通信販売が中心で、ソニーの「リーダー」はコンテンツを取り込むにはネットに接続したパソコンが欠かせない。この点が不評を招いているという。
 誤算だったのは端末の利用者が30〜40代中心で、画面での読書に抵抗感を持たない若年層への浸透が進んでいないことだ。携帯電話に加え、もう1台の端末を所有する「2台持ち」は若者には費用的に厳しい。
 ユーザーからは「新聞や雑誌などの定期配信コンテンツが好評」(シャープ)、「紙に近い画面で読みやすい」(ソニー)といった声もあるというが、専用端末の前途は厳しさが漂う。
 東芝やパナソニックもタブレット型端末を今後投入する予定だが、調査会社BCNによると5月の同端末の国内シェアは多機能タイプのiPadが87.6%と圧倒的。日本勢が牙城を崩すのは容易ではない。
  著作権問題など壁
 当初の見通しを下回っているのは端末だけでなく、コンテンツも同様だ。
 シャープはガラパゴス向けに配信するコンテンツの目標数として「2010年12月末までに3万冊」を掲げたが、著作権問題などが壁となって5月20日時点でも約2万6000冊。リーダー向けも2万冊にすぎない。
 「『コンテンツが先か、端末が先か』といわれれば、絶対にコンテンツが先。残念ながら今年前半はユーザーが期待する作品が出ていない」
 野村総研主任コンサルタントの前原孝章氏は、売れ行きを牽引(けんいん)するような魅力的なコンテンツの少なさが、電子書籍が伸び悩んでいる原因だと指 摘する。同総研は10年を「電子書籍元年」ととらえ、国内市場は右肩上がりで伸びると予測したものの、その通りに運ぶかどうかは雲行きが怪しくなってき た。
 コンテンツ不足を解消し、電子書籍ビジネスが花開いたのは米国だ。ネット通販最大手のアマゾン・ドット・コムは英語圏向けに95万冊以上をそろえ、「紙 の書籍の販売ランキング上位の9割以上が電子化され、価格も紙の半額以下」(前原氏)といい、質・量ともに日本の先を行く。
 4月以降は電子書籍の販売数が紙の書籍を上回るという逆転現象も起きた。
  「スマホで突破口」 青写真描く関係者
 日本では足踏み状態の電子書籍だが、将来をにらんで大手書店が動き出した。5月に国内最大手の紀伊国屋書店が配信サービスに参入。昨年の「本屋大賞」受 賞作で映画化も決まった「天地明察」(沖方丁著)や「カラマーゾフの兄弟」(亀山郁夫訳)などの話題作をほかの電子書店に先んじて配信する。
 同書店の担当者は「独自コンテンツの効果で『紀伊国屋にはほかの本屋にないものがある』と感じてもらいたい」と話す。
 「電子書籍の行方を左右するのはスマートフォン」というのが業界の一致した見方だ。「ガラケー」(ガラパゴス携帯)と呼ばれる携帯電話向けの小説やコミックの配信は昨年、市場規模が米国を上回ったとされる。
 「日本人の若者はガラケーでもストレスなく小説やコミックを読んできた」(前原氏)だけに、画面の大きいスマホで突破口を開き、専用端末やタブレット型端末向けのコンテンツが拡大する。電子書籍ビジネスに取り組む関係者は、そんな青写真を描いている。(古川有希)


◇ソニーの電子書籍リーダー「Reader」が.bookフォーマットに対応しコミックなどを販売へ
(2011年6月22日 WirelessWier News)
http://wirelesswire.jp/Todays_Next/201106221929.html
 ソニーは2011年6月22日、国内市場で販売している電子書籍リーダー「Reader」シリーズ製品に対して、ドットブック(.book)フォーマッ トに対応するアップデートプログラムを提供すると発表した。6月23日からはソニーマーケティングが運営する「Reader Store」でドットブックフォーマットに対応した書籍とコミックの販売を開始する。
 ドットブックフォーマットは、ルビや縦書きのレイアウトなど日本語特有の表示に対応した電子書籍のフォーマット。国内では多くの書籍やコミック、雑誌を サポートしている。これまで国内市場向けのReaderはXMDFやPDF、Textなどの書籍フォーマットやテキストファイルに対応していたが、今回の アップデートプログラムの提供で国内で多くのコンテンツがあるドットブックも利用できるようになった。国内向けのReader端末としては「Reader Pocket Edition」と「Reader Touch Edition」が提供されている。
 ドットブックフォーマットへの対応に合わせて、Reader Storeではドットブック対応のコンテンツを6月23日から販売する。第一弾として、講談社が書籍とコミックを提供する。Reader Storeではコミックの販売は初めてとなる。販売されるタイトルは、書籍が伊坂幸太郎著「チルドレン」や松本清張著「殺人行おくのほそ道(上)(下)」 などの約300タイトル(約300冊)、コミックがかわぐちかいじ作「沈黙の艦隊」や二ノ宮知子作「のだめカンタービレ」など約1360タイトル(合計約 5700冊)となる。
 Readerは紙のように見やすい電子ペーパーを採用した電子書籍リーダー。書籍の場合は約1400冊、コミックの場合は約35冊の保存が可能である。
◎電子書籍リーダー「Reader」 ドットブック(.book)フォーマットのサポートを開始 http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/201106/11-073/index.html


◇富士通、電子書籍ストア「BooksV」を正式オープン
(2011年06月22日 ITmdeia)
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1106/22/news081.html
 富士通が開設した電子書籍ストア「BooksV」は、国内最大級となる30万点超のコンテンツと、ダウンロード型の提供形態で独自のポジションを築きそうだ。
BooksV 富士通の電子書籍ストア「BooksV」
 富士通は6月22日、電子書籍ストア「BooksV」をオープンした。
 同社が「富士通が提供する書籍・雑誌、ビジネスに使える統計・レポートなどのコンテンツを販売するサービスサイト」と位置づけるBooksVは、3月に設立が発表されており、当初は5月のオープン予定だったが1カ月ほどずれ込んでの開始となった。
 BooksVの特徴は、ほかの電子書籍ストアを圧倒するラインアップ。大日本印刷の関連会社であるモバイルブック・ジェーピーのほか、同社グループの ジー・サーチ、富士通エフ・オー・エムの出版ブランド「FOM出版」からコンテンツの提供を受け、30万点を超えるラインアップとなった。これは国内最大 規模。
 BooksVサイト上で確認できる各ジャンルのタイトルを合計すると33万6496点。このうち、雑誌の特集などを個別に切り出した雑誌記事・レポート のジャンルは、タイトル数が32万2580点と全体の約95%を占めている。個別に切り出しているとはいえ、週刊ダイヤモンド、週刊東洋経済、エコノミス ト、日経ビジネス、日経コンピュータなどに掲載された記事は有用なものも多い。
 昨今の電子書籍ストアでは珍しく、ダウンロード型のコンテンツ提供形態を採っているのも特徴。一般書籍は主にXMDF形式、雑誌記事/調査レポートは PDF形式で提供されている。購入したコンテンツは、雑誌記事/レポートは購入後24時間以内に5回まで、そのほかの書籍は、購入後1年間(365日)ダ ウンロードが可能。先日開催されたワイヤレスジャパン2011では一部のPDFコンテンツがDRMフリーであるとことが明かされている。
 一方で、利用までの手順はやや複雑だ。BooksVは、AzbyClub(富士通製PCユーザーの会員組織)、もしくは@nifty会員のIDが必要 で、かつBooksVの利用登録(無料)も必要となる。コンテンツの購入は、クレジットカードもしくは@nifty決済で行う。海外からのコンテンツ購入 は行えない。
 ストアのオープンを記念し、富士通エフ・オー・エムのFOM出版が刊行したPC操作解説や資格試験対策などの書籍20点を7月10日まで無料で提供する。ITパスポート試験や基本情報技術者試験などの対策テキストなどが無料で手に入る豪気なキャンペーンだ。


◇ドイツ語圏でさっそく電子書籍の再販制トラブル、スイス大手電子書店vs.独大手出版社
(2011年6月22日 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2491
 ドイツの電子書籍ニュースサイト「e-Book-News.de」によると、電子書籍の再販制をめぐり、Random Houseドイツ法人などが、スイスの大手電子書店サイト「exlibris.ch」に対し、作品供給をストップした模様。
 ドイツ/スイスは同じドイツ語圏とはいえ、電子書籍の価格制度が異なっており、前者は再販制対象となっているが、後者では自由価格制度を採用。結果、ス イス側でドイツ語電子書籍を割引販売している「exlibris.ch」サイトで作品購入するドイツ人が増えることを恐れたRandom House社などが、エージェンシーモデルへの転換を名目に、同サイトへの作品供給をストップした模様。
 EU圏内は現在、イギリスその他を中心とする電子書籍の自由価格国と、ドイツ・フランスを中心とする再販制適用国の2勢力が政治的な睨み合いを続けており、今後この手のトラブルがますます増えそうな気配だ。【hon.jp】
◎e-Book-News.deの報道( http://www.e-book-news.de/e-book-boykott-deutsche-verlage-verhindern-rabatt-aktion-bei-exlibris-ch/ )


◇専門書・実用書の電子書籍モール「ブックパブ」、三和書籍ら8社が参加
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110621_454757.html
(2011年6月21日 INTERNET Watch)
 一般社団法人日本電子出版協会(JEPA)は、出版社連合による電子書籍モール「ブックパブ」がオープンしたと発表した。必要最低限のDRM(コピー ガード)とし、PDF/EPUBフォーマットで販売するため、ユーザーの好みの端末/ビューアーで閲覧できるのが特徴だとしている。
 2010年度の総務省のプロジェクト「新ICT利活用サービス創出支援事業(研究・教育機関における電子ブック利用拡大のための環境整備)」に参加した 三和書籍を中心に、専門書・実用書を販売するソフトバンククリエイティブ、主婦と生活社、商業界、C&R研究所、西東社、万来舎、分散型発電情報 センターの計8社が幹事会社となって運営する。
 現在販売中の電子書籍は44点(陳列書籍数は54点)で、正式オープンまでに大幅に増やす計画。決済は、PayPalとクレジットカードに対応する。フォーマットは、まずはPDFから提供。さらにEPUBも夏ごろから提供する予定。
 電子書籍のほか、紙の書籍のオンデマンドサービスも用意する。料金は、四六版1ページあたり2.28円、表紙190円。
関連情報
◎ブックパブ http://bookpub.jp/
◎一般社団法人日本電子出版協会 http://www.jepa.or.jp/


◇イースト、電子書籍の最新規格、EPUB3.0対応のEPUBファイル生成クラウドサービスをAzureで公開
http://www.asahi.com/digital/bcnnews/BCN201106210002.html
(2011年6月21日 朝日新聞)
 イースト(下川和男社長)は、6月20日、最新の電子出版フォーマット、EPUB3.0に対応するEPUBファイル生成クラウドサービス 「epubpack(イーパブパック)」を公開した。利用は無料。クラウドサービスには、MicrosoftのWindows Azureを活用している。
 国際電子出版フォーラム(IDPF)が、今年5月23日に発表した「EPUB3.0」に対応したEPUBファイルを生成するクラウドサービス。ロードし たHTMLやCSSなどのファイルを素材として、EPUBファイルを自動生成する。すべての生成されたコンテンツが24時間、誰でも入手できる。
 縦書き、禁則などの日本語拡張仕様は、Googleのブラウザ、Chromeでは今年3月のバージョン10で正式採用。アップルが7月に発売するMac OS X Lionや、秋に提供するiPhone/iPad用のiOS 5にも実装される予定だ。
 イーストは、総務省の「新ICT利活用サービス創出支援事業」(電子出版環境整備事業)で「EPUB日本語拡張仕様策定」を推進し、その成果をEPUBポータルサイト「epubcafe」で公開している。


◇あなたもアゴラブックスで出版しませんか? アゴラ電子書籍セミナー  田代真人の「セルフパブリッシングの時代 〜成功する電子書籍を作るには《7月開催》〜」
(2011年7月17日 アゴラ編集部)
http://agora-web.jp/archives/1345328.html
 日本では、まだまだ爆発的に拡がっているとはいえない日本の電子書籍市場。これは端末の普及に伴って拡がっていくという電子書籍の性質が一因ではあります。しかし、3.11を境に日本での電子書籍端末の本命はスマートフォンだということが明確になってきました。
 そのうえで現在発行されているコンテンツに目を向けると、いまだにその中身は"紙書籍の電子化"に過ぎません。それで、売れる電子書籍が生まれるので しょうか? とてもそうは思えません。マンガが携帯電話で独自のかたちに進化して、500億市場になったのをみても、やはり紙の電子化ではなく、あらため て、電子書籍にふさわしいコンテンツの作り方を意識しなければなりません。
 また、いままでの紙の出版と異なり、出版自体が手軽になり、だれもが自分の本を出版できるようになりました。しかし、出版社を通さずに出版できるぶん、出版に際してはいままでのように編集者の力を借りることはできません。
 アゴラブックスの電子書籍セミナーは、電子書籍を発行したい人々が身につけておいてほしい基本的な書き方、作り方、その方法と考え方、また電子書籍ならではの考え方やテクニックなどを4回にわけて解説いたします。
このセミナーでは、特典として、参加者が執筆した自身の電子書籍をアゴラブックスが添削し、完成後、近日オープン予定のアゴラ特設コーナーでの販売も可能となっております。
 注目度の高いアゴラブックスにご自身の作品を発表するチャンスです! 奮ってご参加ください。

■講師紹介:田代真人
編集者、出版プロデューサー。(株)アゴラブックス取締役。(株)メディア・ナレッジ代表。
1963 年生。九州大学卒。朝日新聞社、学研を経てダイヤモンド社へ。初代Web マスターおよび各種雑誌編集長を歴任。各種書籍編集などを担当し、2007 年ダイヤモンド社を退社。(株)メディア・ナレッジ代表に。2010 年電子書籍出版社(株)アゴラブックス設立に参画。メール悩み相談(株)マイ・カウンセラーの代表でもある。著書に『電子書籍元年』(インプレスジャパ ン)がある。

■開催スケジュール<全4回・毎週火曜日>■
開催日:2011年7月5日、12日、19日、26日
時間:18:30〜20:30
場所:T's渋谷フラッグ 地図
定員:10名(先着順)
主催:アゴラ起業塾運営委員会

■講義日程と内容■
第1回《7月5日(火)》
1)電子書籍の現状を理解する
2)ケータイとスマートフォン、タブレット……端末によって異なる表現方法
3)アマチュアが手軽に出版できる時代!
4)メリットとデメリット
第2回《7月12日(火)》
1)テーマの見つけ方
2)人が欲しがる情報とは?
3)なにを書くか、なにが書けるのか?
4)目次と構成の立て方
第3回《7月19日(火)》
1)読まれるカタチ、読まれないカタチ
2)値段の付け方
3)最後まで読ませる仕組み
4)校正と校閲の仕方
第4回《7月26日(火)》
1)ファイル形式はなにがいいのか?
2)DRM は必要か?
3)プロモーションの必要性
4)日本と世界、市場の違いを乗り越える!?
※内容は変更する可能性があります。

■受講料■
5万円 (全4回)
★早期割引★ 6月28日までにご入金をいただいた方:4万円

■お申し込み方法
こちら(http://goo.gl/sCGjd)の専用フォームよりエントリー後、フォームに記載の弊社口座へのご入金をもって手続き完了です。(受付は入金順に承ります)


◇過去から学ぶことは必要か
(2011年6月17日 Info, Q Shane Hastie , 翻訳者 吉田 英人)
http://www.infoq.com/jp/news/2011/06/learning-from-history |
◎原文(投稿日:2011/06/12)へのリンク http://www.infoq.com/news/2011/06/learning-from-history;jsessionid=EC72D68488E5368E51B94977F9BA7554
 著述家でコンサルタントでもある Gerald M. Weinberg 氏は,コンピューティングビジネスに半世紀以上も積極的に関わり続けている人物だ。業界でもっとも影響力の大きな 書籍 の著者として有名であり,尊敬を集めている。
 氏は先日,自身のブログ "Secrets of Consulting (コンサルティングの秘密)" に,過去に対する認識のなさを指摘する記事を書き,ソフトウェア開発手法の革新と進歩を巡るハイプ曲線 (hype cycle) が,開発組織や実践者たちが何も学ぶことのないままにどれほど繰り返されているか,ということを説いている。
 自身の著書 "Rethinking System Analysis and Design (邦題:システムづくりの人間学)" を電子書籍形式に変換するあたって,氏は "Beyond Structured Programming (構造化プログラミングを超えて)" という名の章 (20年前に書かれたもの) を改訂することにした。そのとき,"structured programming (構造化プログラミング)" を単に "agile (アジャイル)" に置き換えれば,章の内容と意図をそのまま今日の "アジャイルプログラミング革命" に当てはめることができる,と気が付いたのだ。
 それによれば,
「このエッセイは1世代前 (今回は2世代前) に書かれたものですが,アジャイルプログラミング "革命” がもはや (ほとんどのプログラマにとって) 一時的な熱病と化した今では,その内容の大部分がそのまま当てはまるのです ? 次に新たな流行が来ても,その次も,さらにその次でも同じでしょう。今後もずっと当てはまるのなら,もはや新たな章を書く必要はない,と思っているくらい です。なぜって? 情報処理業界は退屈しないために,10年ごとに新たな流行を必要としているようだからです。これを読んだ時点でコンピュータ出版界を席巻している流行が何 であれ,単にこの教訓を当てはめればよいのです。」
 続いて氏は,口先だけの賛意から新たなプラクティスを適用したり,一連のルールに盲目的に追随したり,さらには実効のある変革に必要な鍛錬を避けて,簡単なプラクティスだけを適用しようとする組織の数がどれほど多いか,ということを論じている。
 アジャイルの適用状況を詳細に検討した結果を,氏は次のように書いている。
a. 完全にアジャイルを適用したと認められるのは 5% に過ぎない。
b. 20% は,1990 年代の平均的なコードを改善するのに十分なアジャイルプラクティスを実施した,と判断できる。
c. 50% については,いくつかの "アジャイルルール" をフォローはしても理解できていない。小さな成功を獲得するのが精一杯だ。
d. 残る 25% は,過去20年間のどのようなプログラムに関するアイデア(アジャイルに限らず) を取り入れたとしても,何の成果も残すことはできないだろう。
そして次の理由から,アジャイルプラクティスの適用を注意深く,思慮深く行うように推奨する。
 アジャイルプログラミングに約束された恩恵の実現に成功した開発組織や人々に共通するのは,ソフトウェアやハードウェアの宣伝文句を鵜呑みにはしない反 面,それらにも耳を傾け,問題解決に必要なものを取り出すことができる,という点です。彼らは自分自身で考え,適応可能ならば他人の考えでも取り入れま す。彼らの大部分は,アジャイルプログラミング以前すでに問題解決の最大の成功者でした。今回はアジャイルによって,さらなる成功を手にするのです。
氏はこの章を,熟慮した行動を求めることで結んでいる。
 私たちのビジネスには数こそ少ないが,あるとすれば簡単な解決策が存在しています。問題解決の成功は,最新の "魔法" を必要以上に信頼はしないが,そこにあるアイデアを自分自身で試す意志を持つ者に与えられます。仮にそのアイデアが,PR的な戯言のオンパレードの様相で あったとしても,です。
この教訓を踏まえて私は,次の箇条を基本とする信条,すなわち "プログラミングの信条" を提案したいと思います。
 自分の問題の徹底的な理解に対する,完全な代替策は存在しない。時には幸運もあるかもしれないが。
 すべての問題に適用可能な解決策は存在しない。ある状況下で最善であったアプローチが,他ではまったくの最悪であるかも知れない。
有用なアプローチの多くは,複数の問題に適用可能である。従って一度成功したことは熟知しておく価値がある。
 問題解決のトリックは単なる "ノウハウ (know-how)" だけでなく,その解決法を問題に適用する上での "ノウウェン (know-when)" も必要である。逆も同じだ。
 ただし,いくら "ノウハウ" あるいは "ノウウェン"を知っていたとしても,知識が役に立たない問題もあるし,誰も理解できていない問題の側面も存在する。いつも謙虚であることが必要だ。
 忘れないでほしい ? この書はもともと,構造化プログラミングを題材として 20 年前に書かれたものなのだ。氏が加えた変更は単に "構造化プログラミング" を "アジャイル" に置き換えただけだ ? そのメッセージは現在も,1990 年の当時と変わりなく当てはまる。
 同じように Elisabeth Hendrickson 氏は,"Agile Backlash? Or Career Wakeup Call" という題の記事で,業界に定着していると思われる "アジャイル適用に関する(アンチ)パターン" について説明している。
 最初のパターンは,機能不全に陥った組織の無知なマネージャが押し付けた "アジャイル" の,堕落した香りに焼かれている人々に関するものです。ここで "無知(clueless)" と呼ぶのは,資格を持ったコーチを見つけるには2日間の CSM クラスの証明書を持った人を探せばよい,と考えるような,あるいは以下のようにプロセス資料を大域検索してキーフレーズを置換すれば "アジャイル" な組織への変革が達成できる,と考えるようなマネージャのことです。
フェーズ -> イタレーション
プロジェクトマネージャ -> スクラムマスタ
要件 -> ストーリ
見積時間 -> 機能ポイント
状況報告会 -> スタンドアップミーティング
 残念なことに,このような "アジャイル" という言葉の劣化を防ぐ手立てはありません。これはどのようなバズワードにも起きることです。ISO, CMM,CMMI,RUP,すべてそうなのです。
 第2のパターンは,氏にとってさらに深刻なものだ。
 ただし私が憂慮と興味をともに持っている,2つめの反応パターンがあります。この種の反応は,アジャイルへの誤解によるものではなく,アジャイルプラク ティス ? スタンドアップやペアリング,コラボレイティブチーム,オープンチームルームなど ? への挑戦的な考え方によるものです。
 私はこれらの人々について,水辺のアヒルのようにアジャイルの社会的性質に親しむ外交的なグループの中で作業する,内向的な人々ではないかと想像してい ます。内向的な人たちには,物事を自分の中で処理するための時間と空間が必要です。そのような時間が十分に勤務時間中に確保できなければ,彼らは燃え尽き てしまいます。これに思い当たるようでしたら,アジャイルプラクティスを悪と見るのではなく,共同の時間と孤独な時間のワークバランスを確保するような方 法で,チームと作業してほしいと思います。
 さらに氏は,かつては社会的行動と見なされながらアジャイルチームではもはや受け入れられないものがどれほど数多いか,社会的,感情的な円熟度が今日のチームにおいてどれほど重要か,といった話題で議論を続けている。
 実際に,それほど複雑ではないソフトウェアシステム開発であっても,それは社会的活動が不可欠なチームスポーツなのです。優秀なだけでは不十分です。こ れまでもそうでした。効率的なチームメンバとは,社会的スキルを持ったメンバなのです。彼らは耳を傾け,共同作業し,分け合い,チームに貢献します。
 InfoQ は先日の記事 ”アジャイルは幻滅の中にいるか?” でも,アジャイルのハイプサイクルについて取り上げている。
 結論として ? コンピュータ産業は歴史の繰り返しから何かを学ばなくてはならない。あるいは私たちは,これからも新たなアイデアの度にハイプサイクルを繰り返していくのだろうか?


◇JETRO、「中国の電子書籍市場調査」を公開
(2011年6月16日 INTERNATIONL BUSINESS TIMES)
http://jp.ibtimes.com/articles/19766/20110616/1308218448.htm
 JETRO(日本貿易振興機構)は、中国の電子書籍市場状況の調査結果「中国の電子書籍市場調査」を公開した。2011年3月末時点での中国の状況をまとめたもので、中国市場への参入を検討するコンテンツホルダーなどにとって有用な資料となっている。
 電子書籍マーケットは世界的に拡大し、なかでも膨大な人口を抱える中国は、コンテンツホルダー、関連企業にとってきわめて重要な市場であることは間違い ない。しかし、著作権意識の低さ、政治情勢の特殊性などから二の足を踏んでいる企業は多いはずだ。一方で、「中国政府の一部門である新聞出版総署などから は今後の電子書籍産業の発展を促す旨の発表が出されるなど、同国における同市場の成長に中国政府も興味を示している。」(JETRO)といった状況もあ る。そのような中、今回のJETROの70頁近くにも及ぶレポートは、様々な統計から中国の電子書籍市場を徹底分析し、貴重な考察を加えている。関連する ビジネスマンの必読資料であることは間違いない。PDFファイルへのリンクはこちら。http://www.jetro.go.jp/jfile /report/07000643/report.pdf


◇なるいのDRM進化論:Financial TimesはなぜHTML5を選択したのか
(2011年06月17日 eBookUser,ITmedia 成井秀樹)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1106/17/news071.html
 AppleやGoogleが競って定期購読の仕組みや柔軟な課金サービスを提案している中で、Financial TimesはなぜHTML5ベースのWebアプリという形でコンテンツを提供することにしたのか。自らTechnical Q&Aとして公開しているものを読むと、30%のApple課税を逃れたいからという理由以上の強い意志が感じられる。
 雑誌や新聞コンテンツを呼び込もうと、AppleやGoogleが競って定期購読の仕組みや柔軟な課金サービスを提案している中で、Financial Times(FT)が多くの既存のアプリケーションユーザーがいるにも拘らず、HTML5ベースのWebアプリに移行したのは注目に値する。
 FTはその技術的な理由を「FT Web App-Technical Q&A」として公開している。簡単に紹介すると以下のようなものだ。単に、30%のApple課税を逃れたいからという理由以上の強い意志が感じられる。
  Why did the FT decide to create an HTML5 web app?
1.新しいコンテンツや機能にユーザーは直ちに触れることができる。App Storeなどを通るプロセスがなく、常にユーザーは最新のバージョンを見ることができる
2.複数の異なった端末に対して専用のアプリを開発するのは、物理的にも経済的も管理できない
3.多くの場合、端末ごとの専用アプリは単なる「経過的(bridging)解決」であり、Web技術は常に最新でリッチなユーザー体験を提供できる。新 しい機能は専用アプリではなく、HTML5ベースのWebアプリにより多く見られる。ただし、常に特定のブランドや端末のハードウェアと密にインテグレー トされたり、特別に早い性能を必要とするような専用アプリのニーズは存在する(ゲームなどはその良い例である)
  What is the difference between HTML5 and native apps?
1.HTML5とはHTMLやCSSやJavaScriptを含む数十の技術から成る最新のWeb標準の総称である。これらの技術は、アクセシビリティや セキュリティ、互換性といった数十年に及ぶWebの歴史的な経験値を受け継ぐ何世代ものバージョンから進化したもので、特定の企業に属することなく広く市 場で支持されている
2.専用アプリは特定のハードウェアやOSを利用して開発される。AppleやAndroidまたはBlackberryなどの専用アプリはそれぞれ違っ た異なった技術を持っている。例えていうと、ある規格の線路用に開発された列車の後に別の規格の線路用の列車を開発しなくてはならないのと同じことだ
3.専用アプリとWebアプリの違いは、その開発段階だけでなく、アクセス方法にも現れる。HTML5は単なるWebサイトであり、Webブラウザでアク セスするだけである。専用アプリはAppStoreやAndroid Marketなどからダウンロードしてインストールする必要がある。これらのApplication Storeは特定の企業がコントロールし、ときに課金されたり、HTML5ではあり得ない束縛を課す。HTML5は純粋にWebによって提供される。
  How is the process of developing an HTML5 app different from creating a native app?
1.HTML5コンテンツの開発は通常のWebサイトの開発の延長線上にあり、Webサイトの開発と同じツールやテクニックが用いられるが、テストすべき 端末の数がはるかに多い。つまりFTは専用アプリに比べてより素早くテストして登録することができた。Webアプリの開発ははるかに早く効率的で、新しい 機能に対する反応も素早く得ることができた
2.専用アプリの開発は一般的にはより容易である。1つのプラットフォーム上でそのフレームワークのライブラリを使うことができるし、Appleや GoogleやRIMやMicrosoftなどのプラットフォームが持っているコンポーネントやテンプレートを使うことができる。専用アプリ開発で使われ るツール群はプラットフォームそのものの開発に使われるものと同じである。AndroidではJava開発環境である「Eclipse」が、Appleで あれば「XCode」のような純正の開発ツールが使われる。Windows Phoneの場合は「Microsoft Visual Studio」だ。しかし、Webアプリの開発はそれとはまったく異なり、端末特有のプラットフォームというものはなく、膨大な種類のツールや技術の中か ら開発者は自分の好みに応じて使うことができる
  What were some of the challenges faced during the process?
1.FTの主なチャレンジはまったく新しい世界にいるという事実だった。専用アプリ開発や通常のHTML5開発のために用意されているツールやドキュメン トのたぐいは携帯端末をターゲットとしたWebアプリの開発用には存在しなかった。さらに、機能や性能をテストするツールもなかった。このため、自分たち のシステムやプロセスをアプリケーションが効率よく動くことを確認するためにそうしたものを開発する必要があった
2.2つ目のチャレンジは「画像やビデオが正しく表示されるかどうか」だった。Webkitを使ったWebブラウザは端末の持つグラフィックスハードウェ アを使ってスムーズな表示を行い、高度なユーザー体験を実現している。しかし、スクリーンの一部がちらついたり、ユーザーが文字を入力する際にアプリがス クロールしたりといった問題を起こすことがあった。こういった課題を解決するにつれ、新しく開発されたWebテクノロジーの制限を広げることができると同 時に、端末間の違いやWebkitのバージョンの違いがわれわれのチャレンジを当惑させた
3.これらのチャレンジは専用アプリの開発に比べて多少困難だった。それは、例えば記事の一部である画像がオフラインの状態でちゃんと表示されるかといっ た、アプローチの違いのせいだ。恐らくユーザーは始めてWebアプリというものを使うことになるので、ユーザーがWebアプリをiPhoneやiPadの ホームスクリーンに登録する方法を示すことにした
◎http://aboutus.ft.com/2011/06/07/ft-web-app-technical-qa/


◇ドイツの電子書籍出版プラットフォームXinXii、HTML5ベースのスマートフォン向けビューワをリリース
(2011年6月17日 hon.jp DayWatch)
http://hon.jp/news/modules/rsnavi/showarticle.php?id=2478
 個人作家向け電子書籍出版・販売プラットフォームを提供しているXinXii社(本社:独ベルリン)は現地時間6月14日、HTML5ベースの電子書籍ビューワ機能を提供開始した。
 この電子書籍ビューワはWebブラウザベースとなっており、タブレット機やスマートフォンに対応。アプリのダウンロードやインストールが不要で、ユー ザーはログインすればリアルタイムで電子書籍のアップロードやダウンロード、またはiBooksなど他社ビューワへの転送も可能。著者向けに多様な作品管 理機能も提供し、一方の読者はアクセス手段がさらに広がるとしている。
 XinXii社は2008年創業で、欧州でサービスを提供。 ePUB・Excel・mobi・mp3・PDF・ PowerPoint・Wordファイルをアップロードして、同社の決済システムを使って販売できる。7言語、3通貨に対応し、現在約7,000人の著者 会員がいるとのこと。【hon.jp】
◎独XinXii社のプレスリリース( http://www.xinxii.com/gd_cms.php?page=pm_en_140611 )


◇国立国会図書館、「全文テキスト化実証実験報告書」を公表
(2011年6月17日 カレントアウェアネス・ポータル)
http://current.ndl.go.jp/node/18446
 国立国会図書館は、2010年10月〜2011年3月の期間に実施していた、全文テキスト化実証実験の報告書をホームページに掲載しました。「テキストデータ作成に関する実証実験」「全文テキストデータの検索・表示に関する実証実験」等についてまとめたものです。
◎全文テキスト化実証実験報告書の掲載について
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/digitization_fulltextreport.html
◎国立国会図書館、全文テキスト化実証実験を出版社等と共同で実施
http://current.ndl.go.jp/node/16534


◇総務省、Webアクセシビリティ評価ツール「miChecker」を無料公開:ニュース
(2011年6月15日 Intelligent Net)
http://tumblr.ini.co.jp/post/6547578560/web-michecker
総務省は2011年5月31日、Webサイトのアクセシビリティ(情報へのアクセスの容易さ)を評価するためのツール「みんなのアクセシビリティ評価ツー ル:miChecker(エムアイチェッカー)」を公開した。2010年8月に公示されたWebアクセシビリティに関する規格「JIS X 8341-3:2010」に基づいてWebサイトをチェックし、アクセシビリティの観点から問題のある箇所を特定したり、音声読み上げソフトによる読み上 げ順序などを表示したりといった機能を備える。総務省のWebサイトから無料で