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電子書籍 2001

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■新聞記事



『朝日新聞』2001年02月09日
夕刊
小さくても読める文字開発 小谷章夫さん(eぱーそん)
 液晶向けフォントをつくるシャープの開発リーダー
 携帯電話やPDA(携帯情報端末)の小さい液晶画面に日本語を表示すると、画数の多い漢字はつぶれて読めない。小画面の液晶に日本語を表示するにはそれなりの工夫がいる。小さくても読める文字(LCフォント)づくりを続けてきたシャープのフォント開発チームのリーダーが小谷章夫さんだ。
      ■    ■    ■
 ――小さくても読みやすくするために、どういう工夫をした?
 液晶画面の文字は、いくつものドット(点)の組み合わせで表すが、液晶の解像度が低いと、画数の多い文字はうまく表現できない。普通の活字は40×40のドットで表現すれば、省略する必要はないが、携帯だと12×12ドットが普通。液晶の解像度が上がってきてはいるが、一度に多くの文字を表示するにはまだ小さい文字が必要だ。読みやすい文字を作るために、いくつかのルールを決め、そのルールに従って文字をデザインした。
 ――ルールというのは?
 たとえば、本来縦書きの日本語を横書きにすると文字の中心と重心がばらばらになり落ち着かない。だから文字の重心と中心を見直した。画数が多くなると文字が黒くなるので文字の中の空間を均一にした。文字として読むために省略してはいけない要素もある。草書、行書や昔の文字にまでさかのぼってその要素を見極めた。全部で20弱のルールがある。
 ――なぜ新フォントなのか?
 電子メールや電子ブックなど印刷せずに画面だけで読み書きする時代になって画面で読みやすい文字が重要になった。ワープロが出たころ、メーカーはどこも数億円かけてフォントを買いデジタル化した。いったんデジタル化すれば、新たに文字を作る必要がなくなるはずだった。ところが、小型液晶画面でワープロ時代のフォントを使うと文字がつぶれるなどの問題が起きた。しかし、購入先からフォント変更を許されず、自社開発することになった。5年がかりで字の元になる字母をこつこつ開発してきた。
 ――このフォントを市販する?
 最近、シャープ製以外の携帯やメール機能付きゲーム機などに採用されるようになった。一般ユーザーへの販売は、まだ社内態勢が整っていない。ユーザー側も、印刷文字に関心はあっても画面のフォントにはまだあまり関心がない。
 ――パソコンの文字は嫌いという人もいる。
 パソコンではいろいろなフォントが使え、文字の拡大縮小も自由にできる。ただ、標準になっているゴシックと明朝は、小さくすると黒みがかったり、重心のばらつきがでたりする。本当は文字の大きさによって文字のデザインも変える必要がある。
 ――どんなフォントを開発済み?
 液晶の解像度が上がり、明朝などの書体もドットで表現しやすくなった。電子ブックが本格化し、教育現場でパソコンを使う機会がますます増える。そこで、パソコンやPDA画面上でも中心、重心がそろっていて読みやすい新教科書体の開発に取り組んでいる。これから需要が出てくると思う。
 (聞き手・原淳二郎 撮影・仙波理)

 

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『朝日新聞』2001年03月24日
朝刊
公取委の「再販制度」見解全文
 公正取引委員会が二十三日に発表した「著作物再販制度の取り扱いについて」の全文と、同委がまとめた「関係業界における取組状況」の要旨は以下の通り。(1面参照)
 【著作物再販制度の取り扱いについて】
 公正取引委員会は、著作物の再販適用除外制度(以下「著作物再販制度」という)について、規制緩和の推進に関する累次の閣議決定に基づき、独占禁止法適用除外制度の見直しの一環として検討を行ってきた。その中で、一九九八年三月に競争政策の観点からは廃止の方向で検討されるべきものであるが、本来的な対応とはいえないものの文化の振興・普及と関係する面もあるとの指摘があることから、著作物再販制度を廃止した場合の影響も含め引き続き検討し、一定期間経過後に制度自体の存廃について結論を得る旨の見解を公表した。
 これに基づき、著作物再販制度を廃止した場合の影響等について関係業界と対話を行うとともに、国民各層から意見を求めるなどして検討を進めてきたところ、このたび、次の通り結論を得るに至った。
 一、著作物再販制度は、独占禁止法上原則禁止されている再販売価格維持行為に対する適用除外制度であり、独占禁止法の運用を含む競争政策を所管する公正取引委員会としては、規制改革を推進し、公正かつ自由な競争を促進することが求められている今日、競争政策の観点からは同制度を廃止し、著作物の流通において競争が促進されるべきであると考える。
 しかしながら、国民各層から寄せられた意見をみると、著作物再販制度を廃止すべきだとする意見がある半面、同制度が廃止されると、書籍・雑誌及び音楽用CD等の発行企画の多様性が失われ、また、新聞の戸別配達制度が衰退し、国民の知る権利を阻害する可能性があるなど、文化・公共面での影響が生じるおそれがあるとし、同制度の廃止に反対する意見も多く、なお同制度の廃止について国民的合意が形成されるに至っていない状況にある。
 したがって、現段階において独占禁止法の改正に向けた措置を講じて著作物再販制度を廃止することは行わず、当面同制度を存置することが相当であると考える。
 二、著作物再販制度の下においても、消費者利益の向上につながるような運用も可能であり、関係業界においてこれに向けての取り組みもみられるが、前記の意見の中には、著作物再販制度が硬直的に運用されているという指摘もある。
 このため、公正取引委員会は、現行制度の下で可能な限り運用の弾力化等の取り組みが進められることによって、消費者利益の向上が図られるよう、関係業界に対し、非再販商品の発行・流通の拡大、各種割引制度の導入等による価格設定の多様化等の方策を一層推進することを提案し、その実施を要請する。また、これらの方策が実効を挙げているか否かを検証し、より効果的な方途を検討するなど、著作物の流通についての意見交換をする場として、公正取引委員会、関係事業者、消費者、学識経験者等を構成員とする協議会を設けることとする。
 公正取引委員会としては、今後とも著作物再販制度の廃止について国民的合意が得られるよう努力を傾注するとともに、当面存置される同制度が硬直的に運用されて消費者利益が害されることがないよう著作物の取引実態の調査・検証に努めることとする。
 三、また、著作物再販制度の対象となる著作物の範囲については、従来公正取引委員会が解釈・運用してきた六品目(書籍・雑誌、新聞及びレコード盤・音楽用テープ・音楽用CD)に限ることとする。
 ◇関係業界における取組状況<要旨>
 公正取引委員会による著作物再販制度の運用の是正措置の求めに応じ、一九九八年四月以降、関係業界においては、以下のような取り組みがみられる。
 1 時限再販・部分再販等再販制度の運用の弾力化
 〈書籍・雑誌〉一部の出版社が再販商品として発行された商品を一定期間経過後非再販化したり、一定の期間非再販化し、これらの商品について出版社、取次及び書店(インターネット上の書店を含む)のそれぞれが単独または共催で値引き販売のセールを実施したり一部の書店で常設コーナーを設置して値引き販売したりする動きがみられる。
 〈新聞〉一部売りの新聞について、時限再販の導入を検討している新聞社がみられる。
 〈音楽用CD等〉メーカーは、九八年四月以降、いわゆるシングル盤及び洋盤アルバムを中心として従前発行後二年間であった時限再販期間を一年または六カ月に短縮してきているところだが、これに加え、売り上げの多くを占める邦盤アルバムについても、二〇〇一年二月から六月までの間に、ほとんどのメーカーが時限再販期間を一年に短縮し、また、シングル盤及び洋盤アルバムについてもより多くのメーカーが六カ月に短縮することを実施または検討している。
 2 各種割引制度の導入等価格設定の多様化
 〈書籍・雑誌〉雑誌については、出版社において月刊誌等の年間購読者等を対象に、前払い割引定価の設定、図書券の提供、送料の無料化等のサービスを実施する動きがみられる。
 〈新聞〉新聞社において学校教育教材用や大量一括購読者向けに割引定価の設定を行う動きがみられる。また、長期購読者に対して購読料の一括前払い・口座振替等、一定の条件を満たす場合に割引定価の設定を行うことや、スポーツ紙または出版物とのセット販売による割引定価の設定を行うことを検討する動きがみられる▽販売店において、朝刊・夕刊単独の価格を設定したり、一定の条件を満たす購読者に独自の価格を設定する例がみられる。
 〈音楽用CD等〉レコード店において、図書館、学校、カラオケ教室等に販売する場合に値引きを行う例がみられる。また、関係業界において、二〇〇一年四月以降、これらの値引きが再販制度の下でも実施可能であることを確認する。
 3 再販制度の利用・態様についての発行者の自主性の確保(略)
 4 サービス券の提供等消費者に対する販売促進手段の確保
 〈書籍・雑誌〉書店が懸賞によらないで提供することができる景品類の最高額が取引価格の三%から五%に引き上げられたほか、書店において、ポイントカード制(購入額に応じて一定のポイントを与え、ポイント数に応じて金券の提供等を行うもの)を実施する動きがみられる。
 〈新聞〉新聞社において、長期購読者等に対し、自社発行書籍の割引販売、インターネット等を利用した情報配信サービスの割引提供等を実施または検討する動きがみられる▽販売店において、ポイントカード制を利用して長期購読者に対し景品提供を行う動きがみられるほか、累積したポイントを新聞の購読料金の支払いにも充当できる仕組みを、可能なところから広げていくことを検討している新聞社もみられる。
 〈音楽用CD等〉多くのレコード店で、ポイントカード制が実施されている。
 5 通信販売・直販等流通ルートの多様化及びこれに対応した価格設定の多様化
 〈書籍・雑誌〉インターネットを利用した通信販売が増加しているほか、電子書籍事業(書籍のコンテンツを電子データの形で配信する事業等)やオンデマンド出版事業(あらかじめ書籍のコンテンツを電子データとして保存し、注文に応じて極めて少ない部数から印刷・販売する事業)を実施する動きがみられる。このうち、インターネットを利用した通信販売に関しては、送料の無料化・割引やポイントカード制を実施する事業者もみられる。
 〈新聞〉一般日刊紙についてもコンビニエンスストア等の販売取扱個所を増やす取り組みがみられる。また、インターネット上にホームページを開設し、ニュース配信、検索、購読申し込みの受け付け等のサービスを実施している。
 〈音楽用CD等〉音楽配信事業(音楽のコンテンツを電子データの形で配信する事業)を実施する動きがみられる。インターネットを利用した通信販売に関しては、送料の無料化・割引やポイントカード制を実施する事業者もみられる。
 6 取引関係の明確化・透明化その他取引慣行上の弊害の是正(略)
 ○廃止の考え撤回を
 日本新聞協会・渡辺恒雄会長の話 著作物再販をめぐる論議に終止符が打たれ、新聞再販が維持されたことは、新聞界として評価したい。しかし、公正取引委員会の調査で、九八%の国民が再販維持を求めていることが判明したにもかかわらず、公取委がいまなお「競争政策の観点から著作物再販は廃止すべきだ」とする考え方を撤回しないのは、全く理解できない。独禁法の中で「合法」と認められている著作物再販について、公取委が、いわゆる規制緩和策の対象にしたこと自体が間違っていたと考える。再販を廃止することが日本経済の回復につながるとは思えない。
 これから新聞界は、新聞の持つ文化的、公共的使命をいっそう追求すると共に、再販制度と読者の利益を結びつけながら、高度な戸別配達の実現と流通の正常化に努めていきたい。
 ○廃止の方向、世論無視
 日本書籍出版協会、日本雑誌協会、日本出版取次協会、日本書店商業組合連合会の共同談話 公取委が「著作物再販制度の廃止について国民的合意が得られるよう努力を傾注する」とあるのは、国民的世論に背くことと言わざるを得ず、遺憾である。書籍、雑誌など出版物の発行、販売に携わる私どもは、その文化的使命を自覚し、再販制度の弾力的運用と流通の改善に努め、読者の期待にこたえるよう一層努力する所存だ。
 ○価格安定は文化貢献
 日本レコード協会・富塚勇会長の話 公取委の結論は妥当なものである。文化の担い手である音楽用CDなど著作物商品は、価格が安定しているからこそ、コンテンツ自体の切磋琢磨(せっさたくま)があり、文化の向上に貢献しうる。これこそが真の消費者利益というべきだ。
 一方、メーカーとしては再販制度にあぐらをかかず、時限再販期間などの施策を自主的に継続していく。
 ○サービスに工夫が必要
 消費科学連合会・伊藤康江副会長の話 公正取引委員会に寄せられた意見は確かに再販制度の維持を求めるものが多く、廃止を求める私たちの意見は少数だった。再販の廃止を強引にやるべきではないという指摘は理解できるし、今回の結論は納得はできないけれどやむを得ないと思う。
 ただ、再販維持を求める意見が多く出てきたのは、再販制度は必要だとするマスコミの一方的な主張が背景にあったのではないか。たとえば新聞協会の広告も、「新聞の来ない朝を想像してみてください」という言い方だった。
 消費者からすれば、新聞の長期購読者に対して購読料金を割り引いたり、料金の支払いを口座引き落としにする読者には値段を安くするといったサービスが考えられるのに、そうした姿勢は感じられなかった。再販制度をたてに取った硬直的なサービスが今後も続くようなら、引き続き再販制度の廃止を求めていかざるを得ない。

 

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『読売新聞』2001.04.10
見開き型の“電子本”電子書籍配信のベンチャーが試作機を発表       
東京朝刊
 電子書籍配信サービス会社の「イーブック イニシアティブ ジャパン」は九日、東芝、NTTデータと共同開発した電子書籍向け携帯端末「イーブック端末」の試作機を発表した。
 四六判の本と同じ縦十六・五センチ、横十一センチの2枚の液晶画面を見開き型に組み合わせ、グラビア写真並みのきめ細やかなカラー画像を表示する。ボタンを押すとページが自動的にめくれるなど、実際の書籍に近い感覚で読書できるのが特徴だ。現在は、スキャナーで読み取った本の画像を液晶画面に表示しているだけで、イーブック社は「電子メディアの時代にも本を見開きで読む習慣は継承していく必要がある。今後も改良を重ねながら実用化を目指したい」としている。

 

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『朝日新聞』2001年04月12日
朝刊
見開きできる電子書籍用端末(情報ファイル・商品)
 イーブックイニシアティブジャパン(本社・東京)が東芝、NTTデータの協力を得て端末の試作機=写真=を作った。端末を開くと本を読むように液晶2枚で見開き画面になり、ボタンを押すとページを繰れる。漫画や小説の配信やメモリーカードでの利用を想定している。今後電機メーカーなどと製品化に向けて検討を重ねたいとしている。

 

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『朝日新聞』2001年04月20日
夕刊
電子書籍に新たなソフト アドビシステムズが公開
 パソコンや携帯端末で読める電子書籍の新しいソフトを、アドビシステムズが公開した。「Adobe Acrobat eBook Reader(アドビアクロバットイーブックリーダー)日本語版」で、PDF形式で作られた電子書籍を、オンラインで購入し、本をめくる感覚で閲覧できる=写真。今年の夏から無償でダウンロード配布する予定で、同時に電子書籍の書店向けのサーバー用ソフトも発表された。
 ソフトは19日から22日まで東京ビッグサイトで開催される「東京国際ブックフェア2001」(web.reedexpo.co.jp/tibf)に併催される「デジタルパブリッシングフェア2001」で公開される。

 

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『朝日新聞』2001年04月21日
朝刊
電子ブック版『知恵蔵2001』発売<社告>
 朝日現代用語『知恵蔵』のテキストや図版を収録した8センチCD−ROMです。解説用語に関連する朝日新聞記事を300本、一週間の出来事をまとめた「週間報告」を4年分、「マイクの一年」(音声)、別冊付録「キーパースン 現代日本人名録」なども収録しました。
 ビュワーソフトViewingを搭載していますので、パソコンでもご利用いただけます。
 本体価格5700円。お求めは書店、ASA(朝日新聞販売所)、http://opendoors.asahi−np.co.jp/でどうぞ。

 

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『読売新聞』2001.04.25
[生活スコープ]ワイド版 図書館もIT革命 サービス拡大、情報拠点に
東京朝刊
 ◆自宅パソコンで蔵書検索 電子メールで参考文献の相談 所蔵資料をネットで公開
 公共図書館のIT(情報技術)化が進んでいる。図書館同士が蔵書のデータベースをネットワークで共有、本を効率的に融通し合ったり、利用者が自宅パソコンで本を検索できたりするようになった。所蔵資料をネット上で公開するところもある。三十日は「図書館記念日」。本の貸し出しにとどまらない情報拠点となりつつある図書館について考えた。(伊藤剛寛)
 借りたい本を探す時におなじみだった「目録カード」が、図書館から消えてきた。代わりに登場したのが、コンピューターの端末画面だ。
 今月開館した千葉市中央図書館には、直接画面に触れるタッチパネル式、キーボード式、ボタン操作式の三種類の端末が計二十三台、館内各所に備えてある。「目録カードを一枚一枚めくるより便利。端末の台数も多く、待たずに使える」と四十代の主婦。
 同図書館には、手にとって見られる開架図書が十八万冊、倉庫に保管された閉架図書は十万冊あり、将来は計百三十万冊まで増やす予定。週末は一日三千人以上が訪れる。
 同図書館と、市内計三十二か所の地区図書館、公民館図書室とはオンラインで結ばれており、市民がインターネットを通して、自宅のパソコンから全図書館の蔵書を検索できるほか、図書館同士の本の融通も効率的になった。利用者は、借りた本をどの図書館で返却してもいい。
 「こんな大規模なネットワークは全国有数のはず」と狩野誠館長。コンピューター制御で閉架図書から本を探す「自動出納書庫システム」も公立図書館として初めて採用、人手で二十分かかる作業が約二分に短縮されたという。
 東京都も昨年、都立中央、日比谷、多摩の三図書館に計約二百五十万冊の蔵書検索システムを導入、電子メールによる「レファレンス(資料相談)」の受け付けも始めた。
 レファレンスは、「〇〇について調べたい」といった利用者の様々な質問に答える図書館業務の柱の一つ。電子メールの利用で、図書館まで出向かなくても調べられるようになり、質問のメールはこの半年で約四百件にも上った。
 図書館のIT化は、インターネットの普及を背景にここ一、二年急速に進展、図書館のあり方も変えつつある。利用者と図書館を結ぶ回路としてインターネット活用の可能性が広がり、サービスも多岐にわたるようになったからだ。
 所蔵資料をデジタルデータ化し、インターネット上で閲覧できるサービスも登場。来年からこのサービスをスタートさせる東京都は、まずは都立図書館や江戸東京博物館所蔵の江戸時代の古地図や明治時代以降の都政資料などから始め、順次、美術館や動植物園などの所蔵資料にも広げる方針という。
 大阪府は、世界各国の図書館と協力し、資料を検索できたり、子供からの質問に答えたりする「マルチメディア図書館」の技術開発に取り組んでいる。五年間で、府立図書館を中心に、府内全図書館を網羅したネットワークを完成させる構想だ。
 日本図書館協会の松岡要さんは「ITによって、図書館は、市民のための情報発信拠点に変わろうとしている。今後は、子供から研究者までレベルに合わせた使い勝手のよいシステム作りができるかどうかが、図書館に問われることになる」と話している。
 ◆ネット活用急ピッチ 本離れ加速の恐れも
 日本図書館協会のまとめでは、全国の公共図書館は年々増え、昨年四月現在で二千六百三十九館に達した。不況の影響で貸出数も伸びて年間約五億点。「生活に欠かせない存在」になっている。
 自宅などのパソコンから蔵書が検索できる図書館は現在二百四十八館で、この二年で約五倍になった。システムを準備中のところも多く、今後急ピッチで増える見込みだ。携帯電話のiモードで検索できる図書館もある。また、インターネットを使った貸し出し予約のサービスも三十六館が実施、地元関係の新聞記事の一部や郷土資料など、外部データベースを公開する図書館も増えた。
 昨年十二月、文部省(当時)は、ITを駆使した「地域電子図書館」の可能性を探る報告書をまとめ、公共図書館の将来像を具体的に描いた。
 それによると、利用者は市役所や病院の窓口でも使える共用のIC(集積回路)カードで本を借りるようになり、コンピューターソフトや電子ブックなどの「電子蔵書」も増える。高齢者や障害者向けの音声入力の検索装置も充実し、大学図書館や小中学校とも連携して衛星通信による公開講座も開く――といった具合だ。
 もっとも、自治体の財政難もあり、図書館を取り巻く環境は厳しい側面もある。書籍などの資料購入費は減少傾向にあり、九三年度は一館当たり千六百十七万円だったのが、二〇〇〇年度は千三百八十四万円になった。都市部では半減したケースもある。「都心は古くて狭い図書館が多く、パソコンなどの設置も十分に進められない」(日本図書館協会の松岡さん)
 また、デジタルデータの公開については、著作権者との契約システムの整備という問題も残されている。
 さらに、図書館のIT化は、本離れと隣り合わせという皮肉な面も持つ。
 慶応大学の糸賀雅児教授(図書館・情報学)は、アメリカの図書館で、パソコンの前は若者らでにぎわっている一方、書棚はがらがらという光景を見たことがある。
 「これからの図書館は、本という紙の媒体と電子情報を上手に連携させることが望ましいが、果たして十年後どうなっているか。読書会などで、読書の楽しみという原点も訴え続けてほしい」と言う。
 《図書館記念日》 一九五〇年四月三十日に図書館法が制定されたことから、七一年に日本図書館協会がこの日を「図書館記念日」とした。合わせて五月を「図書館振興の月」とし、各地で読み聞かせ会など様々な行事が行われる。

 

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『読売新聞』2001.05.21
[爽]印刷会社も「電子書籍」 
東京夕刊
 「紙に印刷するもの」だった本の世界も、インターネットの登場で様変わり。最近はデジタル・データ化した書籍「電子書籍」がネットを通じて売られるようになり、印刷会社の仕事も変わってきた。
 凸版印刷(東京・千代田区)で「Bitway‐books」(http://books.bitway.ne.jp)の企画・運営を担当する林裕子さん(28)は、「電子書籍の認知度はまだまだ。出版社も手が出しづらいので、どう浸透を図っていくか、思案中です」。
 営業を経て、二年前からこのEビジネスに携わる。時々終電帰りもあるが、「いきなりガツンと伸びるかも。最先端の分野はおもしろいですね」。

 

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『読売新聞』2001.07.28
さし絵楽しめる電子書籍 携帯情報端末「ザウルス」用新規格を開発/シャープ
東京朝刊
 シャープは二十七日、携帯情報端末(PDA)の「ザウルス」=写真=で、写真集や学習参考書などが読めるようになる電子書籍の新規格を開発したと発表した。さし絵や写真、旧字体なども表現でき、電子化できる書籍の範囲を広げたのが特徴だ。
 電子書籍は、これまでは一般的な文字しか表示できず、小説などに限られていた。シャープはホームページを通じ、新規格に対応したさし絵入り小説など三十一冊を三十日から発売する。今後、写真やイラストを使った学習参考書や旅行ガイドブックなどを加え、来春には書籍を千冊以上に増やす。シャープのPDA向け電子書籍は、パソコンやPDAからホームページに接続してデータを取り込む方式で、九九年からこれまでに約千四百冊を発売している。

 

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『朝日新聞』2001年08月08日
朝刊
「知恵蔵」と朝日新聞記事をiモード上で(情報ファイル)
 朝日新聞社は、NTTドコモのiモード上で、現代用語事典「知恵蔵」と朝日新聞の記事データベースを提供するサービスを始めた。利用料は月額100円。いったん利用料を払えば、同じ月内なら何回でも検索できる。電子ブック版の知恵蔵に収録されている内容を、文字データであれば、そのままiモード画面上で検索できる=写真。朝日新聞記事についても過去3カ月以内の記事に限って、自由に検索できる。「iモードメニュー」の画面から「iMenu」→「メニューリスト」→「辞書/便利ツール」の順に選択して、サービス画面に入る。

 

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『読売新聞』2001.08.20
宮部みゆきの新作「R・P・G」 ネットで発売前“立ち読み
東京夕刊
 作家の宮部みゆきさん=写真=が二十一日に刊行する文庫書き下ろし新作「R.P.G.(ロール・プレーイング・ゲーム)」(集英社文庫)の冒頭部分が、インターネットで無料“立ち読み”できる。集英社によると、国内の出版社としては初の試みだという
 六日から集英社ホームページ(http://www.shueisha.co.jp)に同作品のホームページが新設され、そこから文庫本三百二十ページのうち、冒頭三十二ページ分がダウンロードできる。電子本形式(TTZファイル)のため専用の読書ソフトが必要だが、同じホームページからジャンプして無料で入手できる。集英社によると、すでに四万人以上がアクセスしているという。
 宮部さんは、ミステリー作家らが自主運営する電子本販売サイト「e‐NOVELS」(http://www.e‐novels.net/)で中編「ドリームバスター」をネット販売、冒頭を無料公開しているが、紙で出版する本に先行しての公開は初めて。
 集英社は「電子書籍やゲームに理解の深い宮部さんだからこそOKしてくれたと思う。出版各社とも電子本市場の実情は苦しく、PR不足は否めない。今回の試みで、読者に電子本の存在を知ってもらうだけでも意味がある」と話している。

 

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『読売新聞』2001.09.25
読書の秋、ネットで探す好みの一冊 手軽に「古本屋」巡り 絶版本の復刊も可能
東京夕刊
 秋の訪れとともに、だんだん日暮れも早くなってきた。長い夜、お気に入りの書物と向き合うのも一興だろう。読書の秋に役立つサイトを集めてみた。(福田淳)
 何を読もうか迷っている時は、人の意見を参考にしてみよう。
 レビュージャパン=写真=は投稿でつくる書評サイト。現在、六千以上の書評が登録され、ジャンルやキーワードで検索できる。自分で書評を書いてみるのも面白そうだ。読書の素は、書評を掲載している約二百八十の個人サイトにリンク。各サイトの更新情報のメールマガジンも配信している。
 プロの書評なら新聞の読書ページにお任せを。YOMIURI BOOKSTANDでは、読売新聞に掲載された各界の有識者による書評が、まとめて読める。耳寄り情報のコーナーでは、大学出版局の出版物という渋い本も紹介している。
 欲しい本が近くの書店にない時もネットが便利だ。Jcrossで主なネット書店を比べ、自分に合った店を選ぼう。全国の図書館の収蔵本の横断検索や、本の情報サイトのリンク集なども充実している。出版年が古いものはユーザー同士が売買する「古本いちば」で探すといい。
 一軒一軒古書店を回るのも楽しみの一つ。でも、手っとり早く探したいなら、日本の古本屋の「探求書コーナー」へ。欲しい本を登録すると、全国約三百五十の参加古書店に情報が配信され、その本があれば連絡してくれる。
 絶版本を復刊させる手もある。復刊ドットコム=写真=は、復刊希望の投票が一定以上集まれば、出版社と交渉してくれる。既に三十冊以上の復刊が決まったという。“最終手段”としては、国内で刊行されたすべての出版物が納入される国立国会図書館がある。個人に貸し出しはしないが、同館内か、近くの図書館に送って見せてもらえる。サイトで利用方法や見たい本を調べ、閲覧申請するといい
 古典の魅力もネットが身近にしてくれる。話題の「電子書籍」だ。青空文庫は、著作権の切れた作品や、著者の了承を得た作品をまるごと掲載。ボランティアの協力で、千五百以上の作品をテキスト、HTMLなど三形式でそろえた電子図書館だ。もちろん、利用は無料。
 最後に、本作りの舞台裏をのぞいてみよう。現在は更新を停止し「保存版」となっているが、共同印刷ののんぶるは人気作家の担当編集者や装丁家のインタビューが満載で、どれも興味深い。

 

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『朝日新聞』2001年10月12日
夕刊
わんくりっく
 ○紙とデジタル同時発売の本
 電子書店パピレス(www.papy.co.jp)はウェブ連載小説「オーロラ姫と水晶の伝説」(宝彩有菜・著)を、単行本化と同時に電子書籍としても売り出した。紙書籍は、PHP研究所から1500円で。電子版はPDF形式で1000円。
 ○化粧品会社を仮想経営
 ロレアル・グループは、世界の学生を対象に仮想化粧品会社の経営ゲーム参加者を12月3日まで募集中。同じ大学在学3人でチームを組む。やりとりはすべて英語で、来年1月14日から約2カ月実施。優勝者に海外旅行など。www.e−strat.loreal.comに詳細。
 ○未来予想でポイント獲得
 スポーツの試合結果やドラマの展開、音楽のヒットチャートなど、ユーザーが様々なジャンルで予想(投票)し、結果によってポイントがたまる「予想ネット」をエキサイトが始めた。yosoo.excite.co.jp。所持ポイントの累積で様々な賞品がもらえる。
 ○女性のデジタルライフ応援
 女性専用コミュニティーサイト「Mail&ChatClub(メルチャ、lucky.ne.jp)」は、女性のための「デジタルライフ」を始めた。デジカメの使い方など、クリエーター養成校のデジタルハリウッド渋谷校学生有志がコンテンツを提供。
 ○IT時代のリーダー像
 国際大学グローコムの情報発信プラットフォームは16日、東京・赤坂アークヒルズの国際交流基金会議場で「情報化社会のリーダー役を果たす女性と外国人」をテーマにフォーラムを開く。詳細はwww.glocom.orgで。無料でだれでも参加できる。
 ○Linuxのビジネス利用
 普及期から実際のビジネス利用への導入期へと段階が進んだLinuxについてのカンファレンスとデモ展示を行う「LinuxWorld」が24、25の両日、東京・新宿NSビルで開かれる。www.idg.co.jp/expo/lw/から事前登録で入場無料に。

 

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『朝日新聞』2001年10月19日
夕刊
大人向けの電子出版サイトが本格始動
 インターネットの利用は20代、30代が中心と言われるなか、40代以上の熟年を対象にした電子出版サイト(ebunkasya.com)がこのほど本格稼働を始めた。
 コラムを石川次郎、手塚眞、岩浪洋三の各氏らが担当し、音楽(MP3のデータ)、小説、ビジネス書などの電子書籍や写真集(画像データ)などのメニューがある。無料で読めるものもあるが、多くはクレジットカードや「ウェブマネー」と呼ばれるプリペイドカードを使って購入し(価格は500円以下が中心)、ダウンロードしてパソコンや携帯端末で読むことができる。
 すでに6月から試験運用を開始していたが、中高年の利用者が多いことから、大人向けの電子出版の市場が十分あると考え、本格的なサービスを開始したという。
 多くの電子出版サイトでは著作権が切れた作品などを中心にしているが、このサイトにはすでに川上風哉氏の「THE・忍者」のような人気メニューがあり、オリジナルのコンテンツを充実していく予定だ。

 

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『朝日新聞』2001年10月19日
夕刊
電子ペーパー 印刷紙並みの見やすさ、実用化も間近
 パソコンの画面では長い文書を読むのはつらい。そこでつい、紙にプリントアウトしてしまう。ペーパーレスを目指したオフィスのIT化は紙の洪水を生み出した。しかし近年、紙と電子表示装置の良さを合わせた「電子ペーパー」が実用化されつつある。(服部桂)
 「ちょっと比べてみてください」と、凸版印刷のEビジネス推進本部の檀上英利課長が二つの携帯端末を取り出した。一方の表示は従来の液晶だが、もう一方は印刷した紙が貼り付けてあるように見え、かなり斜めからでもはっきり文字が読める。こちらは、同社が出資する米国のイー・インク社が作った電子ペーパーを使った試作品だ。
 「最近はホームページやメールなど、画面で文章などを読む機会が増えており、書くより読む目的に合った装置が必要とされています」と檀上さん。
 この電子ペーパーには、正の電荷に帯電した白い粉と負に帯電した黒の粉を封じ込めた小さなカプセルが敷きつめてある。カプセルの上部と下部に透明な電極を付け電圧をかけると、正の電極側には黒い粒、負の側には白い粒が引き寄せられる=下図参照。液晶パネルのように表面に格子状にたくさんの電極を貼り付ければ、印刷したように自由自在に文字や画像を表示できる。一度引き付けられた粒は、電源を切っても静電気の力で当分の間はそのままの状態を保つ。
 かなり細かい字も表示できて階調表示も可能なうえ、反射型液晶パネルとくらべて消費電力は10分の1、厚さや重さも半分程度にできるという。また毎秒数回書き換えることができるので、動画の表示も可能だ。まずは、決まったパターンの電極を張り付けて、単純なロゴなどの表示ができる薄型の表示板、次には液晶ディスプレーのように自由に表示ができるタイプを実用化する。2003年にはモノクロ、04年にはカラー表示できる製品も出す予定だ。
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 米ゼロックス社では70年代から電子ペーパーの研究が行われ、最近はジリコン・メディアという会社が独立し、製品化をめざしている。一つの粒そのものを白と黒に半分ずつ塗り分け、その両端を正負に帯電させる方式で、電圧をかけると粒が回転して白か黒かを表示する。日本の富士ゼロックスでも電子ペーパーの研究が進んでいる。こちらのタイプは白と黒の粒子が、そのまま電極の間にはさんである。「コピー機が実現しているような高い画質で手軽に扱えるディスプレーを目指しました」と同社のドキュメントプロダクトカンパニー研究開発センターの重廣清統括マネージャー。またキヤノンでも昨年、トナー粒子を電極で左右に移動させる方式の「ペーパーライク・ディスプレイ」を発表している。
 「これまでは、情報の記録は紙、表示は電子ディスプレー、記憶はメモリーなどの記憶素子が別々に行っていました。しかし、電子ペーパーはこの三つの機能をすべて兼ね備えた新しいメディアです」と、千葉大学工学部情報画像工学科の北村孝司教授はその将来性を評価する。
 財団法人・化学技術戦略推進機構が出したロードマップによれば、2005年までにモノクロで200dpiの解像度を持った新聞紙並みの電子ペーパーが実用化され、その後2010年にかけ、カラー化やプリントアウト並みの600dpiのものが開発されると予想されている。
 米国では電子ペーパーなどを使った電子ブックの市場は、2005年には出版市場の10%にあたる23億ドルに成長する(アクセンチュア)という予想もある。ただ、電子ペーパーの本格的な応用イメージはまだあいまい。巻き物のように丸めたり、大量生産できる素材開発やコストを下げ安定性を向上させることなどが、今後の研究課題として残されている。

 

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『読売新聞』2001.10.21
[新世紀・斜め読み](21)電子本で読むマンガ(連載)
東京朝刊
 先週の永沢まことさんの「よむヒト図鑑」で、イーブックイニシアティブジャパンの「見開き型電子本端末」の感じはお分かりいただけたと思う。まさに両手で持って読む「本」のスタイル。試作品はスチール製でかなりゴツい印象だったが、今の技術ならばバインダー並みの薄さにするのも可能なはずだ。
 低温ポリシリコン液晶を使用したディスプレーも高精細で美しい。実際に製品化されるのが楽しみだが、この端末のための電子本コンテンツの配信が、すでに「10Days Book」(http://www.10daysbook.com/)というサイトで始まっている。そこから専用の「電子書籍リーダー」ソフト(無料、2・4メガ)をダウンロードすれば、普通のパソコンでこのサイトの電子本を読むことができる。
 「10Days」に入ると、まずマンガが多くてびっくりした。立原あゆみの『本気(マジ)!』や、松本零士の『元祖大四畳半大物語』、矢口高雄の『マタギ』などの表紙がドドッと表示され壮観。おお、読みたかった永島慎二の『フーテン』まであるじゃないか! 過去の永島作品は今、書店でほとんど売っていない。しかも一冊300円と、コンビニの廉価版コミックス並み。
 立ち読みも可。さすがに表示が小さく、ギリギリ吹き出しの文字が読める程度だが、ちゃんと立体的に本をめくる感覚を再現していて、感心した。(次回は11月4日掲載)(汗)

 

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『読売新聞』2001.10.23
[モバイルNew]マイペディアPDA版 PDAに本格辞書機能 
東京夕刊
 ◇日立システムアンドサービス  
 携帯情報端末(PDA)を持ち歩いていて、重宝するものに辞書機能がある。ただ、ふつうのモデルに付属しているのは、簡単な国語辞典と英和辞典程度。本格的な辞書を入れたいと常々思っていたが、PDA向けのものはなかなか見当たらなかった。
 そんな中、電子ブック版やパソコン版もある電子百科事典の定番「マイペディア」のPDA版(定価四千円)が、ついに出た。
 PDA版は、七社十三機種に対応、主要端末をほとんど網羅しているのがうれしい。CD―ROMから、各端末に対応したメモリーカード(空き容量30メガバイト以上必要)に情報をコピーして使う。
 収容項目は六万五千にのぼるが、通常のキーワード検索だけでなく、「今日は何の日」「今月の草花、魚」といった、日替わり・月替わりの雑学も楽しめる。企業情報や「狂牛病」など現在進行形の事柄には最新の情報を盛り込めるよう、年二回内容を改訂し、アップグレード版を廉価で提供していくという。
 このソフトをいろいろな端末に入れて試してみると、それぞれの機種の特徴が見えて面白い。文字の見やすさや画面の明るさ、検索速度、ボタン類の操作性など、同じPDAでもこんなに違うのかと感じる。どの機種の使い勝手が一番良かったかは、ここでは秘密にしておこう。
 分厚い辞書が薄い電子機器に入るのは気持ちがよい。メモリーカードも安いものなら64メガバイトで数千円程度と手ごろになってきており、ようやくモバイル辞書の時代が到来した気がする。(吉田典之)

 

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『読売新聞』2001.10.24
無料ソフト使い電子書籍 中央公論新社など新サービス
東京朝刊
 コンピューターソフト開発大手のアドビシステムズは二十三日、コンピューター上で書籍を読むためのソフトの無料配布を開始した。著作権を保護するため、コピーや印刷を制限できることが特徴で、電子書籍の市場拡大が期待されている。
 このソフトを利用したサービスを開始したのは、インターネット上でオンライン書店を運営する「イーブックイニシアティブジャパン」や中央公論新社など五社。著作権が保護されるため、これまで絶版本などが中心だった電子書籍のラインアップに、新刊本も加えている。
 国内の電子書籍市場は現在、四十二億円とされているが、アドビシステムズでは著作権の保護で優良な書籍の出版が進み、二〇〇五年には五百五十億円前後になると期待している。

 

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『朝日新聞』2001年10月26日
夕刊
読書ディスク 世界中の本を携帯(ドラえもんのポケット)
 DORAEMON’S POCKE
 読書の秋。本というものは、中の情報は文章や絵、写真などデジタル化しやすいものばかりです。しかし、「本」という小さな紙に印刷してとじるという見せ方、インターフェースが素晴らしいため、デジタル化した「電子本」がなかなかできてきませんでした。
 気の向いたときに立っていても寝ていても読め、ポケットに入れて、会社でもビーチでも読める。こうした手軽さを実現するのは至難の業だったのです。
 最近になってようやく、「電子の紙」と呼べるものが現れつつあります。「電子紙」は書き換え自由。これが安価になり、記憶装置やインターネットへの無線接続装置と組み合わされば、ポケットに世界中の本が入っているのと一緒になります。しかもオールカラーで動画もスイスイ。
 そんな時代も近づいてきました。
 ■頭に乗せるだけで本の世界が頭に入る。電子ブックの延長線はこんな読書ディスクかな。

 

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『読売新聞』2001.11.09
[数字を読む]137万5000台 2000年の携帯情報端末の国内出荷台数
大阪朝刊
 民間調査会社のIDCジャパン(東京)がまとめた2000年の携帯情報端末(PDA)の国内出荷台数。前年より、3.2%の伸びとなった。
 PDAは手のひらサイズの情報機器で、パソコンに比べて持ち運びが便利だ。電子手帳機能のほかインターネットに接続したり、電子書籍やゲーム、音楽データなどを取り込んだりして楽しめ、2001年は200万台程度の出荷が見込まれている。
 日本市場でのシェアは、シャープの「ザウルス」が先行し、世界トップのアメリカ・パーム社、同2位のハンドスプリング社と続いている。日本メーカーではカシオとソニーも参入しており、今夏には東芝も加わった。また、NECと富士通も新たに加わる予定で、この分野での競争が一段と激しくなりそうだ。

 

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『読売新聞』2001.12.09
[電子まめ知識]PDA パソコンとデータを共有
大阪朝刊
 PDA(携帯情報端末)はPersonal Digital Assistantの略だ。スケジュール管理や住所録、備忘録、メモ帳などに使える電子手帳のことで、最近カバンに入れて携行するビジネスマンが増えている。
 大きさは手のひらに収まるくらいで、専用のペンで液晶画面に文字を直接書き込むと、文字データに変換してくれる。ちょっとしたメモなら十分だが、文字認識の精度はまだ低いので、紙のノートには劣る。ただ、住所録やスケジュールは、スペースを気にせずいくらでも書き込めるし、こすれて文字が見えなくなることもない。データは、メモリーカードなどを使ってパソコンと交換できる。ワープロや表計算ソフトで作成した文書や受け取った電子メールを外出先で見ることも可能だ。
 最近では、ホームページの閲覧や電子メールの送受信など通信機能も強化されているほか、PDAで楽しめる電子書籍やゲームソフトの種類も増えている。さらに、動画の表示や音楽再生、デジタルカメラなど多機能化が進んでいる。日本では、シャープの「ザウルス」が先行し、世界トップの米パーム社、2位のハンドスプリング社や、ソニー、カシオ計算機が追いかけている。最近、東芝やNECも加わり、市場は活気づいている。

 

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『読売新聞』2001.12.16
[新世紀・斜め読み](25)読者の声に素早く反応(連載)
東京朝刊
 新潮社の電子文庫パブリ(http://www.paburi.com/paburi/Default.asp)の担当者から、うれしいメールが届いた。
 7月15日掲載の「いち押しHONライン」(テーマ「秘密」)で、福永武彦『忘却の河』(新潮文庫)が絶版になっていることについて、読者の怒りの声を紹介した。「そのお言葉を真摯(しんし)に受け止めまして、(中略)電子文庫パブリにおいて電子書籍として刊行することにいたしました。それと同時に、新潮オンデマンドブックスという形で、紙の本でもお読みいただけるようになりました」
 それだけでなく、やはり絶版になっていた『廃市・飛ぶ男』『風土』『随筆集 別れの歌』も同時刊行された。
 このレスポンスの素早さこそ、電子出版の利点そのものだ。たった一人の読者の声が出版社を動かし、それまで読めなかった本が読めるようになる。これからの電子本時代には、こうした読者と出版社の「双方向性」がますます重要になってくるだろう。また、そうでなければ意味がない。
 はっきり言って、今年はまだまだ電子本の普及にはほど遠かった。紙の本は強い。しかし、じわじわと時代が動いているのも確かだ。紙の本を上回る、新たな読書端末ハードを各社が準備しているとの話も聞く。来年こそいよいよ、本当の「電子読書元年」になるのかもしれない。(次回は来年1月6日掲載)(汗)

 

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『読売新聞』2001.12.18
[モバイルNew]電子ブックビューワー「Tタイム PDA用」
東京夕刊
 ◇ボイジャー
 ◆「紙の本」手本に改善
 高校生のころ、学生服のポケットにはいつも文庫本が入っていた。それが今は携帯電話やPDA(携帯情報端末)になったけど、電車通勤(学)が貴重な読書時間を生み出しているのに変わりはない。
 何冊分もデータを記憶できるPDAの電子ブックは確かに便利だが、従来の文字中心のビューワー(閲覧)ソフトには不満があった。挿絵と文章を一度に表示出来ないし、付せんを何枚も張り付けてページを行き来するという、紙なら何でもないことが出来なかった。
 ボイジャー(http://www.voyager.co.jp)が開発したこのソフトは、これらの欠点を改善。紙の本をお手本にした使い勝手のよさは、かなりのレベルに達している。今後発売される手のひらサイズのウィンドウズCE機の多くに標準で組み込まれるという。
 同社は、電子出版の世界を切り開いてきたパイオニア。このソフトの元になったパソコン用ソフトのために開発したデータ形式は、表示の多彩さだけでなく、不正コピーを防ぎ、ウェブ上で「立ち読み」が出来る機能も持つことから、多くの出版社が採用している。ウィンドウズCEとは異なる基本ソフトで動くパーム、ザウルス向けの版もまもなく登場する。
 オンライン書店、電子ブックの数は着実に増えており、いろいろなジャンルの本が電子データの形で読めるようになった。同社サイトの「青空文庫」では、古典を中心にした電子ブックが無料でダウンロードできる。手始めに試すには格好の場所だ。(吉田典之)

 

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『読売新聞』2001.12.25
子供向け理科年表をPCで解説を加えた電子書籍を発売/丸善
東京夕刊
 丸善は、「理科年表」をデジタル化して分かりやすい解説を加えた電子書籍「eBook版理科年表ジュニア2002」を発売した。関連サイトへのリンクも掲載。ウィンドウズ、マックOSの「アドビアクロバットeBookリーダー(無料)」対応。ダウンロード販売1000円。http://pub.maruzen.co.jp/ebook/rika/jr/


*作成:植村 要
UP: 20100706  REV:
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