HOME >

ダイレクト・ペイメント

Direct Payment
[English]

Tweet
last update: 20160526


■2000年代(これから掲載)

中西 正司 2000/02/01 「二千年紀の自立生活運動の視座」,『ノーマライゼーション 障害者の福祉』20-2(2000-2)
 http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norma/n223/n223_01-04-01.html

 「この30年間に自立生活センターが達成してきた成果は偉大である。[…]カナダでは81年のDPIの成立後、自立生活センターが生まれ、89年に自己管理介助料直接支給法(セルフマネジドケア・ダイレクトファンディング)を各州で成立させている。イギリスではコミュニティケア法の中に介助料直接支給法(ダイレクトペイメント)をつくらせ、自立生活センターが地方自治体への普及事業を国から委託されている。スウェーデンでは、当事者アセスメントによる自己管理型の介助サービスが介助利用者協同組合の支援によって行われてきて、すでに14年になる。」

小川 喜道 2003/08/26 「イギリスにおける障害者の地域生活支援」,障害者(児)の地域生活支援のあり方に関する検討会ヒアリング資料
 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/08/s0826-2c.html

◆太田 修平 200309 「社会的自立を支えるシステムを求めて」,『月刊ノーマライゼーション』2003-9  http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norma/n266/n266_02-02.html
 「欧米の一部では「ダイレクト・ペイメント方式」つまり障害者が自治体などから直接介護費用を受け取ることにより、障害者自身が介助者を直接雇用するシステムがある。日本では支援費制度が利用者本位とうたわれながら、介助者とは直接契約を結ぶことはできず、事業者との契約によってそこから介助者の派遣を受けることとなり、少なからず問題や摩擦も起きているようである。自立意識が強い障害者にとっては「ダイレクト・ペイメント方式」の導入が日本にも求められる。コスト面を考えても合理的なはずである。  パーソナル・アシスタントシステムの確立はいうまでもない。ただ個人的な介助を利用することが、好きでない障害者もいる。できるだけプライバシーを大切にしたいという人もいる。そういう人たちにはコールひとつで近くのケアステーションから駆けつけてくれるようなシステムがあってもいいように思う。パーソナル・アシスタントと、それをうまく組み合わせて利用できるようにするのもひとつの考え方である。多様な介助システムを用意することによって、その人が自分にとって使いやすい介助を選択できるようにすることが重要である。」

◆小川 喜道 20051201 『障害者の自立支援とパーソナル・アシスタンス、ダイレクト・ペイメント』,明石書店,146p. ISBN-10: 4750322334 ISBN-13: 978-4750322339 [amazon][kinokuniya] 2100 ※ dp.

◆岡部 耕典 20060605 『障害者自立支援法とケアの自律――パーソナルアシスタンスとダイレクトペイメント』,明石書店,161p. ASIN: 4750323551 2100 /[amazon][kinokuniya] ※ dp.

片岡 豊(デンマーク エグモント教員) 2007/02/21 「パーソナル・アシスタント制度とダイレクト・ペイメント」
 http://egmont.jp/archives/27/332
 『Egmont Network』http://egmont.jp/

 「アメリカでの「自立生活運動」は、当初は当事者運動の一環として、障害者のエンパワーメントと自立に重きが置かれ、介助ボランティアに依存するところが大いにあったが、1996年にイギリスで法定化された「ダイレクト・ペイメント」は、公的な経済援助としての「現金支給」に重きがおかれ、支給された現金をどのように管理するかは、当事者に任されるようになった。
 デンマークにおいては、当事者が「雇用主」としてなって自分の介助者を採用、人事管理、解雇をすることが義務付けられているが、介助者の給料支払いは、当事者が勤務表を作成して市当局に提出し、それに基づいて市当局が介助者の口座に直接、給料を振り込むという手続きをとっている。
 スウェーデンやノルウェーでは、イギリスと同様に障害者の自立支援制度がデンマークより一足送れて制度化された。スウェーデンは1994年(LASS)、ノルウェーは2000年(lov om sosiale tjenester )の福祉法改正で始めて法定化された。デンマークと異なり、スウェーデンとノルウェーでは、「パーソナル・アシスタント制度」は、当事者のみではなく、サービスを提供する団体法人である「事業主」にも応用が拡張されている。つまり、ここでは、介助者の「雇用主」は当事者のみではなく、市当局に認定された派遣団体である「事業主」でもよく、その場合は、当事者は「職場リーダー」の役割として、おもに「仕事の指示」機能に専念することになり、人事や給料管理は介助者の派遣団体が一括して担うことになる。
 このように、欧米における障害者の自立生活支援の一つとしての「パーソナル・アシスタント」制度は、ボランティア制度から、当事者への「現金支給」という「ダイレクト・ペイメント」、「個人雇用」、そして介助者の「派遣事業」まで含まれる幅広い内容をもったものになっている。
 注:その背景は、クローさんの自伝書である「クローさんの愉快な苦労話」(ぶどう社・片岡訳、大熊由紀子監修)の本文、および解説に詳しく叙述されているので、興味のある方はぜひどうぞ。また、大熊由紀子さんの「えにしの会」のHPに、デンマークの自立生活に関する記事が、アップされているので、あわせて読んでもらえれば幸いです。http://www.yuki-enishi.com/ の「自立生活の部屋」」

片岡 豊(デンマーク エグモント教員) 2007/02/22 「ミケエルとオーフス制度(訳文)1」
 http://egmont.jp/archives/27/333
 『Egmont Network』http://egmont.jp/
片岡 豊(デンマーク エグモント教員) 2007/02/23 「ミケエルとオーフス制度(訳文)2」
 http://egmont.jp/archives/27/334
 『Egmont Network』http://egmont.jp/
片岡 豊(デンマーク エグモント教員) 2007/02/24 「ミケエルとオーフス制度(訳文)3」
 http://egmont.jp/archives/27/335
 『Egmont Network』http://egmont.jp/
片岡 豊(デンマーク エグモント教員) 2007/02/25 「ミケエルとオーフス制度(訳文)4」
 http://egmont.jp/archives/27/336
 『Egmont Network』http://egmont.jp/
片岡 豊(デンマーク エグモント教員) 2007/02/25 「ミケエルとオーフス制度(訳文)5」
 http://egmont.jp/archives/27/337
 『Egmont Network』http://egmont.jp/

岡部 耕典 200808「誰が「払い/律する」のか――ダイレクトペイメント論」,上野千鶴子他編『ケア その思想と実践3 ケアされること』,

◆藤原 義朗 2007/08 「視覚障害者と自立支援法 パート10」,『みちしるべ』2007-8
 http://mamoru-k.net/michi/sienhi-fp10.htm  「9.ダイレクトペイメント&パーソナルアシスタント
 それでは、最後にちょっと硬い話になりますが、遠隔地の移動支援も含め北欧やイギリスでの方向性について説明します。福祉制度利用の時の支払い方式は次のような方法があります。
・償還払い――一旦全額支払って、その領収書で請求し、お金を返してもらう方法です。例えば医療機関での装具や義足、針灸あん摩などの療養費払いです。
・代理受領――例えば、医療機関にかかった時、患者が3割分支払い、残りの7割分は病院が保険者に代わりに請求する方法です。介護保険や自立支援法の介護給付も代理受領です。
・ダイレクトペイメント――必要な分は、直接利用者に現金給付され、直接サービスを買う方法です。例えば、学校の就学援助やドイツの介護保険制度です。
次に、北欧のほうで十数年前から始まってきた制度について紹介します。
・パーソナルアシスタント制度――利用者が、様々にある社会資源を購入していく方法です。ですから、ダイレクトペイメントと一体になるのです。スウェーデンやデンマークがこの形になってきました。
 例えば、親が障害者で子育ての時、沐浴など子どもの世話をホームヘルパーさんに頼むより、子どものことの得意な子育て応援団からサービスを買う。読み書きにしても、リーディングの得意なグループに依頼した方が的確です。サービス提供側も、自分の得意なものを生かしていくほうが利用者との関係でも良くいくはずです。
 このように、私が子育て相談を受ける中でダイレクトペイメント、そしてパーソナルアシスタントというヒントを得ました。
 遠隔地の移動支援については、視覚障害者は旅行計画を立て、時刻表を開くところから、情報障害があるために足が止まってしまいます。外出支援コーディネーターなるものを置き、相談しながら、サービス利用していく方法を考えてみてもよいのではないでしょうか。  皆様方からのご意見をお待ちしています。」

岡部 耕典 2008/09/27 「関係性構築の消費/自由を担保する所得――ダイレクトペイメントとベーシックインカム」,経済と障害の研究(READ)プロジェクト研究会
 http://www.eft.gr.jp/money/080927DP&BI_READ-ken.doc

 「施設ばかりか事業体も介さない利用者個人が雇用するアシスタントは、究極のコンシュマーセンタード・ケアであり、そのためには利用者への(文字通りの)「現金給付」は不可欠な要件となる。つまり、パーソナルアシスタンス/ダイレクトペイメントは、一体的に実施される必要がある。
 なお、ダイレクトペイメント実施のプロセスは、アシスタントの雇用/教育/指示に加えて、Individual Budget(個人財政プラン)の立案と承認により、利用者個人の経済主体としての自律を確保するというしくみになっていることから、その利用者には、@ケア管理能力A金銭管理能力B自己査定能力が求められることになるが、それ自体をサポートするアシスタントを設けることで重度の知的障害者等にも利用可能である。(詳しくは、岡部2006)
 「現金で受け取る」という面(だけ)が強調されやすいダイレクトペイメントであるが、その主たる目的がパーソナルアシスタンスの利用にあり、その意義は「受け取る」ことよりもむしろ「支払い」のほうにあること、すなわちコンシューマリズム(利用者主権主義)を担保する「関係性を構築する消費」であることを強調しておきたい。」

◆立岩 真也 2009/07/24- 「ダイレクト・ペイメントについてのメモ」 English

小川 喜道 2009/09/26-27 「我が国におけるダイレクト・ペイメント論議の課題整理――英国でのFrances Haslerらの諸活動を通して」,障害学会第6回大会 於:立命館大学 要旨集

◆立岩 真也 2012/12/25 「多様で複雑でもあるが基本は単純であること」(第10章),安積他[2013:499-548]* p.558
※安積 純子・尾中 文哉・岡原 正幸・立岩 真也 20121225 『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学 第3版』,生活書院・文庫版,663p. ISBN-10: 486500002X ISBN-13: 978-4865000023 1200+ [amazon][kinokuniya] ※

『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学 第3版表紙』

>TOP

■1990年代

◆立岩 真也 1997/12/00 「ケア・マネジメントはうまくいかない――ロンドンにいってきました」,『こちら”ちくま”』5
 *ダイレクト・ペイメントについての言及はないが、下記する英国研修のいきさつについて記述がある。

◆ヒューマンケア協会ケアマネジメント研究委員会 199801 『障害当事者が提案する地域ケアシステム――英国コミュニティケアへの当事者の挑戦』,ヒューマンケア協会・日本財団,199801,131p.,\1500
 第I部 英国コミュニティケアと障害者――英国研修報告
  第2章 ダイレクト・ペイメント(直接給付)

◆中西 正司・立岩 真也 1998/01/00 「ケアコンサルタント・モデルの提案――ケアマネジメントへの対案として」,ヒューマンケア協会ケアマネジメント研究委員会[1998]

 「介助サービスはカナダや英国で一部採用されている直接現金支給方式☆14である必要は必ずしもなく、現状の現物支給方式を中心とするものであってもよい。
 ただし、障害当事者が介助者を選択できることが必要である。そのために現在一部地域で行われている「推薦ヘルパー」方式を原則とすべきである。そのために障害者本人が「推薦ヘルパー」方式で自己管理できるまでに必要となる支援は以下のものである。

 「☆14 直接給付についてはDepartment of Health[1996]。民間団体が出している障害者に情報を提供するガイドブックの一部(Paterson[1997:184-186])でも取り上げられている。NCILによる紹介(NCIL[1996])もある。Campbell & Oliver Mike eds.[1996:164,170-171,198,201]でも言及されている。他に、オンタリオ州のシステムについてCenter for Independent Living in Tronto[1994]。」

Campbell, Jane ; Oliver, Mike eds. 1996 Disability Politics : Understanding Our Past, Changing Our Future, Routledge, 223p.
Center for Independent Living in Tronto 1994 Self-Managed Attendant Services in Ontario : Direct Funding Pilot Project Center for Independent Living in Tronto, General Information Booklet=1997 中西正司・中西由起子訳,『オンタリオ州における自己管理型介助サービス――直接給付方式試行事業』
Department of Health 1996 Community Care (Direct Payment) Act 1996 : Policy and Practice Guidance, Department of Health
Paterson, Judith 1997 Disability Rights Handbook, 22nd Edition April 1997-April 1998, Disability Alliance ERA, 280p.
NCIL 1996 The Community Care (Direct Payments) Act 1996 : A Brief Guide to the Main Points, NCIL Information=1997 阿部司訳,「1996年地域ケア(直接給付)法の要点ガイド」

◆立岩 真也 1998/01/01 「ケア・マネジメントはイギリスでどう機能しているか」,『ノーマライゼーション 障害者の福祉』18-1(1998-1):74-77

◆1998/02/03  「英国コミュニティケアと日本の障害者――ケアガイドラインのあり方」
 ヒューマンケア協会・日本財団主催講演会
 「研修の成果と日本の障害者運動の展望」(パネルディスカッション)
 http://www.nippon-foundation.or.jp/wn/what_n/n_careguide.html×

◆立岩 真也 1998/06/25 「どうやって、英国の轍も踏まず、なんとかやっていけるだろうか」,『季刊福祉労働』79:12-22

 「もちろん、ケアガイドラインに書いてないからと言って、誰にどれだけサービスを提供するのかという問題自体が消えてなくなったわけではない。この問題は必ず出てくる。先に持ち越されただけなのだ。だから考えておく必要はある。
  これは「ダイレクトペイメント」(介助費用の直接支給)をどう評価するかにも関わる。政府から支給される介助料を使い介助者を利用者が雇用するというこの方式は、英国では―九九六年に法律化された。『報告書』では英国とカナダのオンタリオ州の制度が紹介されている。これは利用者による選択を確保する有効な手段ではある。ただ第一に、日本の生活保護の他人介護加算もまた同じ形式なのではあって、その意味では特に目新しいわけではない。第二に、現金というものは何にでも使えてしまうので、介助費用以外に流用できる可能性がある。この可能性が、必要量を判定しなくてはならないという理由にされる可能性がある。もし介助というサービス自体はあればあるほどよいというものではなく、またそのサービスのための費用を他に流用する可能性がないのであれば、判定ということ自体不要なのだと主張できる余地がある。そして現金給付だけが利用者による選択の確保のための唯一の手段ではない。いわゆる「自薦登録ヘルパー制度」でも、利用者による選択は確保される。とすると、この方法をとり、サービス量の判定を行なわないという方向も考えられる。アセスメントを受け入れた上でのダイレクトペイメントと比べてどうか。こうしたことを考える必要がある。(『報告書』でもこのことを述べた。)」

◆立岩 真也 1998/07/13 「こうしたらよいとおもいます」(意見),第3回東京都障害者ケア・サービス体制整備検討委員会

◆中西 正司 199810- 「当事者主体の障害者介助サービス・システム――セルフマネジドケア」,『福祉新聞』連載

◇立岩 真也 1998/10/12 「メモ」
 中西正司氏に

◆立岩 真也 1998/11/03 「いまあらわれてきてしまっていること」(報告),自立生活国際フォーラム 分科会2・当事者提供サービスとコミュニティケア 
 英語版(翻訳:雨宮由紀枝)Services Provided by Disabled People and Community Care

◆立岩 真也 1998/11/17 「メモ・2[案・ver.1]」,東京都障害者ケア・サービス体制整備検討委員会

◆立岩 真也 1998/12/30 「分配する最小国家の可能性について」,『社会学評論』49-3(195):426-445(特集:福祉国家と福祉社会)

 「国家による分配を認めた。しかしこのことは、その資源を使い生活していく過程のすべてを国家が行うべきことを意味するのではまったくない。むしろ逆である。使い生活する人による決定、選択が支持される。
 […]消費者=利用者達の運動――例えば1970年代以降の障害者の社会運動――が以上を主張し、ある程度それを実現させてきた。そのもっとも単純なものは、支給されたお金を使って自分でサービスを買うという方法である。介助サービスではデンマーク、英国、カナダ、米国等で採用され、「直接支払い(direct payment)」等と呼ばれるシステムがこれに当たる。日本にも同様のものがある。ただ方法は必ずしも現金支給に限られない。自分が選んだ人、サービスに費用が支給されればよい。日本では、自身が推薦する人をホームヘルパーとして登録する「自薦登録ヘルパー制度」と呼ばれるものが導入されつつある。
 これに対して、この方法は「自律的な個人」を前提にしている、そんな人ばかりではない、だから云々、といったことがよく言われる。前半はある程度は正しく、云々の後は多くの場合間違っている。」

◆1999/02/09 「どうなる介護保険と障害者?――カナダ・トロントのセルフマネジドケアに学ぶ」
 主催:ヒューマンケア協会・日本財団 後援:東京都・DPI日本会議・JIL(全国自立生活センター協議会)・全国障害者介護保障協議会
 中西 正司立岩 真也

◆立岩 真也 1999/05/15 「他人介護加算」,庄司 洋子・木下 康仁・武川 正吾・藤村 正之 編 19990515 『福祉社会事典』,弘文堂 [了:19980716],弘文堂,1352p. ISBN4-335-55077-4 C1536 \15750 [amazon][kinokuniya] ※

◆三澤 了(DPI日本会議事務局長) 1999/06/01 「実効性のある真の改革を」,『ノーマライゼーション 障害者の福祉』19-6(1999-6)
 http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norma/n215/n215_01-02-06.html

「1 不明確な新しいシステム
 […]
2 利用者本位の仕組みを
 新しい利用制度では、「利用者が福祉サービスの提供者(ケア・マネジメント提供機関)と直接契約し、市町村がその費用について支援費を支給する方式とする」とし、市町村は利用者に代わり支援費を事業者に直接支払う事業者代理受領方式をとることになっている。  この方式では、利用者自身の手をまったく介在することなく市町村からサービス提供者へ直接利用料が支払われることとなり、利用者がサービスの消費者としての主体意識をもちにくい状況が生み出されることとなる。
 利用者の主権を確立していく仕組みとしては、ダイレクトペイメント方式(そのための方法論としてのバウチャー方式)の導入を検討していかなければならない。障害者のニードに基づいて利用費支援が決定されれば、その金銭をチケット方式で本人に渡したうえで、それに基づいて自らのニードにあったサービスを利用できるように提供機関を主体的に選べるようなシステムにすべきである。
 また、利用料の支払いに関しては、「利用者の自己負担額は、本人及び扶養義務者の負担能力を勘案したものとすること」という規定がなされている。真に「利用者本位」のシステムであるとするならば、利用者の自己負担はあくまでも利用者本人の所得に応じた負担とすべきであり、成人となった障害者をいつまでも親の扶養義務の下に縛りつける方式からは、この機会に全面的に脱却すべきである。
3 自立生活センターの実績を生かすものに
 […]
4 トータルな権利擁護活動を」

中西 正司 1999/07/01 「障害者のセルフマネジドケア」,『ノーマライゼーション 障害者の福祉』19-7(1999-7)
 http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norma/n216/n216_01-04.html

 「1997年には日本の自立生活運動のリーダーたちを集めて、英国のコミュニティケア法の中で障害者の介助サービスはどうなっているかを、英国障害者団体協議会役員とソーシャルワーカー等から研修を受けました。ちなみに英国のケアマネジャー制度を日本の介護保険はモデルにしています。彼らは高齢者と異なる障害者の介助ニーズを訴え、ダイレクトペイメントという新たなシステムを制度化させることに成功しました(注1)。
 このシステムでは当事者の銀行口座に介助料が入金してから後は、介助者の選定、介助計画等は本人の自由裁量です。しかし、入口のアセスメントが高齢のコミュニティケアの介護基準で同一のケアマネジメントが行われるため、従来の外出・社会参加・見守り・待機等障害者の介助サービスで認められていた部分が財政的状況で削られ、その状況に苦しみ、悩んだ多くの良質なケアマネジャーが、辞職するという問題がありました。
 1998年にはカナダ・オンタリオ州のトロント自立生活センターで、3年間の試行期間を終え、州制度としてスタート直前のダイレクトファンディング自己管理型サービス(以下DF)の研修を受けました(注2)。
 自立生活センターがイニシアティブをとって進められたDFでは、社会参加や旅行、付添いも介助計画に自分で組み込んでおけば支給されます。介助者の選定や管理も自立生活センターの支援を得ながら自分で行います。利用者は自立生活センターに利用申請をし、そこを通して月末に報告書を提出します。かなり理想に近いシステムですが、現金が利用者の口座に振り込まれる点で、日本で行う場合は、法改正が必要です。 2 日本でのセルフマネジドケアはどうあればよいのか  日本にも実はセルフマネジドケア・システムに近いものはすでにあります。それは自薦・登録ヘルパー制度といわれるもので、自分の指名した介助者を行政や介助派遣団体に登録しておき、決定された時間内で、介助者との合意があれば実質的に自由に介助計画を変更したり作成できるというものです。1998年度現在、全国130の自治体で実施されています。しかし実際には、まだ法的に完全な制度とはなっていないので、一般的なホームヘルパー制度の中の一事例でしかありません。これをまず正式な制度として位置付ける必要があります。 3 自薦・登録ヘルパーのアンケート調査から  […]」
(注1)「当事者管理の地域ケアシステム」1998年、ヒューマンケア協会刊参照
(注2)「当事者主体の介助サービスシステム」1999年、ヒューマンケア協会刊参照

◆1999/09/10 「DFと介助利用者協同組合」
 於:日本財団
 講演者:スウェーデン・自立生活研究所所長アドルフ・ラッカ&カナダ・トロント自立生活センター代表ビック・ウィリー

◆1999/09/15 講演会「スウェーデンとカナダの障害者介助サービス」
 主催:メインストリーム協会 於:西宮市総合福祉センター
 <スウェーデンのケース> アドルフ・ラツカ
 <カナダのケース> ヴィク・ウイリー
 <日本の現状と課題> 中西正司

◆徳山 辰浩 1999 「講演会「スウェーデンとカナダの障害者介助サービス」リポート」,『頸損だより』1999冬(No.72)
 http://rsakurai.hp.infoseek.co.jp/oaq/kd/072/030.html

Shoji Nakanishi Dec. 1999 "Consumer-oriented Community Care", paper presented at the 5th DPI World Conference in Mexico City
http://homepage2.nifty.com/ADI/care.html


UP:20090816 REV:20160317, 0526
生存・生活
TOP HOME (http://www.arsvi.com)