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共同体主義

communitarianism

last update: 20130923

●人

 *各人についてのファイル内に著作からの引用などがあります。

Sandel, M.(↓)
Taylor, Charles
Walzer, Michael

  

●文献(発行年順)

このHP経由で購入していただけると感謝

*◆Sandel, M. 1982 Liberalism and the Limits of Justice, Cambridge University Press=199211 菊池理夫訳,『自由主義と正義の限界』,三嶺書房,312p. ISBN: 4882940353 3568 [品切] [amazon] ※(↓)
 =第2版 199903 『自由主義と正義の限界』,411p. ISBN: 4882941163 4725 [amazon]


*◆Walzer, Michael 1987 Interpretation and Social Criticism, Harvard University Press=大川正彦・川本隆史訳,『解釈としての社会批判――暮らしに根ざした批判の流儀』,風行社,発売:開文社出版,168+8p. 2200


◆Rasmussen, David ed. 1995 Universalism vs. Communitarianism, MIT Press=19981130 菊池 理夫・山口 晃・有賀 誠 訳,『普遍主義対共同体主義』,日本経済評論社,433p. ISBN:4-8188-1038-X 3045 [amazon][bk1] ※ *

普遍主義対共同体主義 デヴィッド・M・ラスマッセン著 1-14
普遍主義−手続きか、コンテクストか、思慮か アレッサンドロ・フェッラーラ著 15-60
自由主義・共同体主義を超えて ジェラルド・ドッペルト著 61-96
自由主義・共同体主義論争とコミュニケーション的倫理学 ケネス・ベインズ著 97-130
討議倫理学と市民社会 ジーン・コーエン著 131-168
平等性・政治秩序・倫理学 ロルフ・ツィンマーマン著 169-200
原子論と倫理的生活 アクセル・ホネット著 201-216
ガダマー・ハーバーマス論争再考 マイケル・ケリー著 217-252
実践理性とは何であり、何でないのか アグネス・ヘラー著 253-284
アドルノ、ハイデガーとポストモダニティ ハウケ・ブルンクホルスト著 285-308
道徳規範と法規範の公平な適用 クラウス・ギュンター著 309-320
倫理・政治・歴史 ユルゲン・ハーバーマス著 321-332
ロールズ−政治なき政治哲学 シャンタル・ムフ著 333-368
道徳性とは何か ヒューバート・L・ドレイフュス著 ステュアート・E・ドレイフュス著 369-412

□内容説明[bk1]
時と場所を超えた普遍の価値とは何か。アイデンティティの拠り所とする、共同の価値、その関係とは何か。アレッサンドロ・フェッラーラ、ジェラルド・ドッペルト、ケネス・ベインズら14人の政治思想家が論陣をはる。
□著者紹介[bk1]
〈ラスマッセン〉シカゴ大学で、哲学博士の学位を取得。1976年以来、ボストン・カレッジの哲学教授。著書に「象徴と解釈」など。


*◆Gutmann, Amy ed. 1994 Multiculturalism: Examining the Politics of Recognition, Princeton University Press
 =19961018 佐々木毅・辻康夫・向山恭一,『マルチカルチュラリズム』,岩波書店,240+3p. 2600 [bk1] ※

 *立命館大学大学院先端総合学術研究科院生による紹介
  http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/db1990/9400ga.htm
 *このHP内にある紹介
  http://www.arsvi.com/b1990/9400ga.htm

*◆Wolfe, Christopher ; Hittinger, John 1994 Liberalism at the Crossroads, Rowman & Littlefield=19990420 菊池理夫・石川晃司・有賀誠・向山恭一訳,『岐路に立つ自由主義――現代自由主義理論とその批判』,ナカニシヤ出版,297 3400

◇Terry, Hall  1994 「マイケル・サンデルの共同体主義的自由主義――手続き的共和国を越えて」 Wolfe ; Hittinger eds.[1994=1999:118-150] 
◇Wagner, David 1994 「アラスデア・マッキンタイア――伝統の合理性を回復すること」 Wolfe ; Hittinger eds.[1994=1999:151-173] 


◆カール・J・ガーネリ著=198912 宇賀 博 訳,『共同体主義――フーリエ主義とアメリカ』,恒星社厚生閣,360+18p. ISBN:4-7699-0663-3 6932 [amazon][bk1]

◆有賀 誠・伊藤 恭彦・松井 暁 編 20000320 『ポスト・リベラリズム――社会的規範理論への招待』,ナカニシヤ出版,267p. 2000 ISBN-10: 4888485542 ISBN-13: 978-4888485548 [amazon][kinokuniya] ※ l03.

◆チャールズ・テイラー=200011 渡辺 義雄 訳,『ヘーゲルと近代社会』,岩波書店,岩波モダンクラシックス,348+22p. ISBN:4-00-026544-X 3990 [amazon][bk1]
□内容説明[bk1] 近代社会の特質の全体像と本質を明らかにした最初の思想家ヘーゲル。人間の主体性と自己疎外、政治の優位と自由の可能性、理性の絶対視と歴史の弁証法等、ヘーゲル思想体系の現代的意義を浮き彫りにする。81年刊の再刊。

◆青木 孝平 20020420 『コミュニタリアリズムへ――家族・私的所有・国家の社会経済』,社会評論社 4700 ※


◆チャールズ・テイラー =200402 田中 智彦 訳,『〈ほんもの〉という倫理――近代とその不安』,産業図書,190p. ISBN:4-7828-0140-8 2625 [amazon][bk1]
□内容説明[bk1]
いたるところで「衰退」が話題となっている今、自由で民主的な社会の存続のために何が求められているのか。共同体主義者として知られた著者が、近代の思想史をひもとき、人間の条件を問うなかから現代社会の課題と展望を考察。
□著者紹介[bk1]
〈テイラー〉1931年モントリオール生まれ。マッギル大学名誉教授、ノースウェスタン大学教授。
□書評[bk1]
「ほんもの」と「にせもの」 濱本 昇 2004/06/17


■論文

◆Sandel, Michael J. 1996 Democracy's Discontent: America in Search of a New Public Philosophy, Cambredge: Harvard University Press   =19991005 中野剛充訳,「公共哲学を求めて――満たされざる民主主義」,『思想』904(1999-10):034-072(終章・結論部分の訳)


◆田中 智彦 1996 「両犠牲の政治学――チャールズ・テイラーの政治思想(1)」
 『早稲田政治公法研究』53
◆田中 智彦 1997 「両犠牲の政治学――チャールズ・テイラーの政治思想(2)」
 『早稲田政治公法研究』55:213-244
◆中野 剛充 1997 「チャールズ・テイラーの「近代−自己−共同体」論」
 東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻修士論文
 http://www.diana.dti.ne.jp/~nakanot/index.htm
◆中野 剛充 1998 「共和主義における「哲学」と「政治」」
 『相関社会科学』07:117-121
◆中野 剛充 1998 「チャールズ・テイラーにおける自己」
 『ソシオロゴス』22:061-079
◆中野 剛充 19990303 「チャールズ・テイラーの政治哲学――近代・多元主義的コミュニタリアニズムの可能性――近代・多元主義的コミュニタリアニズムの可能性」
 『相関社会科学』08:049-068
◆坂口 緑・中野 剛充 20000320 「現代コミュニタリアニズム」
 有賀・伊藤・松井編[2000:086-104]*
 有賀 誠・伊藤 恭彦・松井 暁 編 20000320
 『ポスト・リベラリズム――社会的規範理論への招待』
 ナカニシヤ出版,267p. 2000

●『実践哲学研究』18号(1995)

◆「研究報告:共同体主義とはなにか」
 http://www.ethics.bun.kyoto-u.ac.jp/jk18/comm.html
 「ここにお届けするのは、今日幅広く自由主義を再検討する気運の中で、英米圏を中心にその批判の旗印ともなった「共同体主義 Communitarianism 」についての、紹介を兼ねた研究報告です。共同体主義の代表的な論者と目される人々は、以下の各稿に見ていただける通り自由主義に対する広範かつラジカルな批判を提起し続けてきています。その批判は、狭い意味での政治哲学を越えて、人間や社会の在り方についての根本的な再検討を促しています。日本にいる私たちも、自由主義と共同体主義の間に交わされた活発な論争から多くを学ぶことができるでしょう。
 この研究報告は、京都大学倫理学科の大学院生を中心に足掛け2年ほど続けてきた研究会を土台にしています。まだまだ基礎文献の収集と読解という段階で研究不足の感は否めませんが、日本では紹介と議論がまだ不十分であることを考えて、ここにとりあえずの成果を発表することにしました。
 したがってまず以下の報告では共同体主義の基本的な主張を紹介することが主たる目的となります。原稿の作成に当たっては、テーマをいくつかに絞ってそれぞれについて担当者を決め、各担当者はそのテーマに関する基本文献に当たって議論の分析・整理を行い、最後に相互の読み合わせにより原稿に修正を加える、という過程を取りました。
 今後の議論の活性化に、この報告がいくばくかでも貢献できれば幸いです。」
◆白水士郎・伊勢田哲治 1995 「総論:共同体主義とリベラリズムの論争」
 『実践哲学研究』18
 http://www.ethics.bun.kyoto-u.ac.jp/jk18/souron.html
◆板井孝一郎 1995 「アトミズム」
 『実践哲学研究』18
 http://www.ethics.bun.kyoto-u.ac.jp/jk18/atomism.html
◆江口聡 1995 「徳と共同体」
 『実践哲学研究』18
 http://www.ethics.bun.kyoto-u.ac.jp/jk18/virtue.html
蔵田伸雄 1995 「正と善」
 『実践哲学研究』18
 http://www.ethics.bun.kyoto-u.ac.jp/jk/jk18/right.html
◆馬嶋裕 1995 「フェミニズム」
 『実践哲学研究』18
 http://www.ethics.bun.kyoto-u.ac.jp/jk18/feminism.html
◆奥野満里子 1995 「共同体主義と医療倫理」
 『実践哲学研究』18
 http://www.ethics.bun.kyoto-u.ac.jp/jk18/medicine.html

◆空閑 厚樹・前川 健一 19981018
 「現代日本社会における共同体主義的バイオエシックスの可能性と限界――コミュニタリアニズムはプリンシプリズムを超えられるか」
 日本生命倫理学会第10回年次大会発表原稿

  
  
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■Sandel, Michael J.

*◆Sandel, Michael J. 1982 Liberalism and the Limits of Justice, Cambridge University Press=1992 菊池理夫訳、『自由主義と正義の限界』,三嶺書房
=第2版 199903 『自由主義と正義の限界』,411p. ISBN: 4882941163 4725 [amazon]

□レビュー・メタローグ[amazon]
ロールズ『正義論』批判の基本書。著者はロールズ以後を代表する若手政治哲学者の1人で、共同体主義の理論家(コミュニタリアン)。本書底本は98年に刊行された原著第二版(初版は82年刊)で、ロールズの93年の第二論文集『政治的自由主義』への応答が付されている。自由主義的正義論は、社会的制約や道徳的責務にあたかも拘束されないかのような「負荷なき自我」を前提としており、善よりも公正さや平等さを追求するあまりに、社会の崩壊を止めることができない、と明晰に論じた。同じ大学の同僚でもある著者とロールズは、後者の『正義論』改訂版の発刊によって更に大きな論争を生むことだろう。(小林浩)
『ことし読む本いち押しガイド2000』 Copyrightc メタローグ. All rights reserved.
□内容(「BOOK」データベースより)
正義が善に相関的であるという要求には、二つの解釈があり、その一つだけが通常の意味で「共同体主義的」である。自由主義・共同体主義論争につきまとう多くの混乱は、この二つの解釈を区別できないために生じている。

◆Sandel, Michael J. 1996 Democracy's Discontent: America in Search of a New Public Philosophy, Cambredge: Harvard University Press   =19991005 中野剛充訳,「公共哲学を求めて――満たされざる民主主義」,『思想』904(1999-10):034-072(終章・結論部分の訳)
◇Terry, Hall  1994 「マイケル・サンデルの共同体主義的自由主義――手続き的共和国を越えて」 Wolfe ; Hittinger eds.[1994=1999:118-150] 

 
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■言及

小泉 義之 199610 『デカルト=哲学のすすめ』,講談社現代新書1325,213p. ISBN:4-06-149325-6 735 [amazon][bk1]

 「<全員が生き残るか、それとも全員が死ぬ>世界だけが、算術的道徳によって一部の人間だけを優先するような状況を根こそぎにしてくれる。そして、生死に関してさえ、遠くより近くを優先して構わないとする共同体主義者はどこか過っているとしか言いようがない。共同体論者とは、遠くで何人死のうが痛痒を感じずに、先進資本主義国の良い生活を正当化する連中なのである。」(p.25)

◆立岩 真也 20040114 『自由の平等――簡単で別な姿の世界』,岩波書店,20040114,349+41p.,3100 [amazon][bk1] ※

・序章・注14
 「外部者の立ち入りを遮断し他の地域のために税金を払うことを拒絶する米国のゲーティド・コミュニティ、地域の「疑似政府」、共同体主義によるその肯定について酒井[2001:259ff.]、Bickford[2000=2001]。」(p.290)

・第3章「根拠」について」第3節「普遍/権利/強制」1「普遍性・距離」
 「[…]その人が近くにいればその人のためにという気にもなるだろうが、そうでなければそんなことは思わないではないか。それなのに普遍性を持ち出すのは空疎であるか欺瞞的ではないか。こうした疑念がある。それは先に述べた実感主義の一つでもあるのだろうが、単なる流行と片付けられない。これは、リベラリズムが人間一般のようなものを持ってくることの虚構性を突き、人間をその具体性において捉えるべきことを言う共同体主義の主張をどう考えたらよいかにも関わる。
 これは分配を行う単位、範囲として、国家は適切なのかという問題にも関わる。」(p.140)

・第4章・注21
 「他方共同体主義も、それが自信のある共同体主義なら従わない者を追いかけようとはせず、その人が帰属していることがその人にとって大切であることを認めよと言う。だから解釈によっては、リベラリズムも共同体主義も、存在を尊重することのその内実をなす主張になる。両者の対立点を消去しようともすべきとも思わないが、ときにリベラリズム対共同体主義という対比自体が粗雑なことがある。」(p.333)

◆立岩 真也 2004/07/00 「信について争えることを信じる」
 『en』2004-7 http://web-en.com/

◆立岩 真也 2004/00/00 「社会性。開始点であること」(仮題)


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