「訪問看護師さんの顔を見て相談できる」ことへの安心感と「毎日いろいろな看護師さんの顔を見られて楽しかった」との声もあり、患者に社会的な広がりを持たせQOLの向上にも役立っていることが伺えた。訪問看護サイドでも成果は大きかった。呼吸器の異常、腹部膨満、食事摂取内容などが画面でわかり、すぐに指導することができる。そのほか、利用者の口の動きや表情、ジェスチャーでコミュニケーションも取れるなど利点があった。成果があった反面、今後の課題となる事項についても明確になった。まず対象者サイドから、定時のコールについては、拘束されているように思ったとの意見が出された。訪問看護サイドでは、照明が不足すると(特に夜間)、映像が不鮮明になり、アセスメントがうまくできないことが問題となった。またテレビ電話が携帯できるタイプであれば、もっとタイムリーに場所に縛られずに患者さんに対応できると考え、今後の課題として盛り込んでいくことにした(pp.5-6)。