また後半の7月2日〜3日はソウルの弘益大学にて、世界的なメディア・アーティストのジェイムズ・パウダリー教授と国際ワークショップ“Art and Assistive Technology”を開催しました。パウダリー教授は、ALSで活動ができなくなったグラフィティ・アーティストTEMPT Oneを支援するプロジェクトに参加し、建築物にレーザー光でグラフィティを描く視線入力装置EyeWriter1.0と2.0を開発した代表的メンバーとしても知られています。ワークショップではまず、「スイッチ研」の長谷川唯さんがALS患者に対する意思伝達装置のスイッチ支援の意義について、また同じく「スイッチ研」メンバーで韓国からの留学生である安孝淑さんが、韓国のALS患者の意思伝達装置利用状況の現状と課題について英語で報告しました。引き続き参加者全員で支援技術普及のための仕組みや課題について討議を行いました。また、スイッチ研試作のEyeWriter1.0についてPowderly教授にコメントを求め、さらにEyeWriter2.0作成にチャレンジしました。ここで試作されたEyewriter2.0は今年秋の光州デザインビエンナーレに出品される予定です。またスイッチ研・生存学研究センターとパウダリー教授は、Eyewriter2.0を重度障害者のコミュニケーション支援に実装するためのプロジェクトを立ち上げることになりました。なおパウダリー教授のインタヴューの模様は、次号『生存学』5号に掲載予定です。ご期待ください。
“International Workshop: Art and Assistive Technology”の共同開催
・日時:2011年7月2日、3日
・場所:弘益大学(韓国ソウル市)
・主催:立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点
・共催:弘益大学(Prof. James Powderly)