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情報・コミュニケーション/と障害者・2002

情報・コミュニケーション/と障害者
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■ニュースなど

◆2002/02/22
 講演会・EUとスウェーデンにおける録音図書利用の現状と将来
 −さまざまな障害がある人々の情報アクセス権と著作権の調和を求めて−

◆2002/02/24
 DAISYセミナー:わかりやすいマルチメディアと読み書き障害 於:札幌市

◆2002/08/25 「Communication AID 2002 イベント」

全国補聴器メーカー協議会では、2002年6月6日より
「ほぼ日刊イトイ新聞」とコラボレートし、
「Communication AID 2002」キャンペーンを展開しています。

日時 2002年 8月25日(日曜日)

時間 12:30 開場 13:00 開演 16:00 終了予定

場所 TOKYO FMホール(東京都千代田区麹町1−7) 

出演(敬称略) ピーコ/天野祐吉・鳥越俊太郎・八谷和彦/谷川俊太郎・谷川
賢作/ 糸井重里・木村修造(全国補聴器メーカー協議会普及委員長)

参加募集人数 200人(応募者多数の場合は抽選となります)

応募期間 2002年7月12日(金)〜7月31日(水)24時まで

当選発表 イベント参加当選者は締切後1週間以内にメールにて通知いたします。
※今回のイベントではできるだけたくさんの方々にご参加いただきたいので、
お1人様1回のご応募で最大2名様までとさせていただきます。

第一部 「しゃべること、聞くこと」ピーコ×糸井重里

第二部 「聞くコミュニケーションって何だろう」
     天野祐吉・鳥越俊太郎・八谷和彦/木村修造・糸井重里

第三部
「耳からの言葉と音楽」谷川俊太郎・谷川賢作

全国補聴器メーカー協議会
http://www.hochouki.com/
____________________________________

『好きな人の言葉は、よく聞こえますか。補聴器って、あるのは知っていたけれ
ど。』(『ほぼ日刊イトイ新聞』)
http://www.1101.com/com_aid2002/index.html

◆2002/11/29金
 講演会:スウェーデンとアメリカにおける「読みに障害がある人々」への情報サービス


 
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◆2002/04
 「個人情報が保護されてこそ医学研究が可能となる」

 個人情報保護法案での学術の徐外規定は、現在の医学研究分野における個人情報の重要性を考えると、国民の不信を招き、長期的展望では、医学研究の衰退、ひいては市民の健康政策の貧困に繋がることが危惧される。
 昨今、目覚しい進展をしている遺伝子解析研究は遺伝子と生活習慣の相互作用から病気が生まれるという考え方を生み出した。さらに情報技術の発展は大量の個人情報が簡便に利用できる状況を作りだした。この二つは、遺伝情報と病歴、家系、環境、生活習慣、長期的予後という個人情報を大量に収集して初めて医学的意味をもつという現状に結実している。ここで扱われる個人情報は、差別、偏見を生む可能性のある情報である。先に述べた現代の状況は人間の尊厳の軽視が大きな問題に結びつく可能性を飛躍的に増大させている。
 諸外国では、個人情報保護の法制化を進め、被験者保護法制化を検討し、市民の信頼と参加の下に個人情報を収集して、ヒト遺伝子解析研究の成果を国民の健康へ還元する仕組みづくりが行われつつある。
 わが国においては、そうした仕組みが必要であるという意識が遅れ、個人の人権に抵触する個人情報の取り扱いが起きていることも事実である。
 しかも、医学研究のすぐ後ろには、産業が控え、次代の基幹産業としての期待も大きい分野だけに、利潤追求のため、個人の人権が踏みにじられる可能性も否定しえない。
 しかしながら、今日私たちが恩恵を受けている医療は、人権の尊重が十分とは言えないなかで利用された個人の医療情報によって支えられている。さらに、医療から、研究、産業へという情報の流れは、医学研究の成果を広く国民が享受するためには必要不可欠な仕組みでもある。
 こうした医学研究のジレンマについて市民の理解を得、将来のあるべき姿を模索しつつ、幅広い参加が得られなければ、今後は研究が立ち行かない可能性もあるだろう。
 個人情報保護の法制化は被験者保護法の制度設計とともに、医学研究を支える重要なシステムと位置づけられるべきものだ。個人情報の保護は、人間の尊厳に基く人格とプライバシーの保護そのものであり、いかなる学問・研究の自由も、これに優越しないことを銘記せねばならない。これは、学術研究の名のもとに、個人情報が安易に利用されるのではないのかという危惧を抱く市民のためだけではなく、医学研究の健全な発展のためにもなくてはならない仕組みである。
 継続審議となっている個人情報保護法案をこのまま受け入れることは、今後に大きな禍根を残すであろう。医学研究領域での個人情報保護法の速やかな制定を要望する。

米本昌平(科学技術文明研究所) ぬで島次郎(三菱化学生命科学研究所) 光石忠敬 加藤高志(日弁連人権擁護委員会委員) 河原ノリエ(生命科学における個人情報の使われ方を考える会)

◆2002/04/11 「<個人情報法案>医学研究者も反対 患者のプライバシー侵害」
 毎日新聞ニュース速報

 「生命倫理学研究者の米本昌平氏や光石忠敬弁護士ら5人は11日、個人情報保護法案について「学術研究の名のもとに、個人情報が安易に利用されるのではないのかという危惧(きぐ)を抱く」として反対する声明を発表した。医学関係者からの反対は初めて。
 法案は、学術研究活動について義務規定の適用を除外しているほか、がん患者の登録事業など公衆衛生分野については、本人同意を不要とすることを明記している。このため、が懸念されると指摘している。」
[2002-04-11-19:20]


*作成: 更新:中倉 智徳
UP: 2002 REV:20071108, 20100721
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