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類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む。)


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last update:20180916


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■紹介  類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む。)

◆定義(平成30年度 難病情報センターより)
・概要:類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む。)は、皮膚の表皮と真皮の境にある基底膜部のタンパクに対する自己抗体により、皮膚や粘膜に水疱(水ぶくれ)やびらん、紅斑(赤い皮疹)を生じる自己免疫性水疱症です。疫学調査から、日本全国で7000〜8000人ほどと推定されますが、軽症の方を含めるとさらに多くの患者さんがいると予想されます。高齢人口の増加により、この病気の患者さんの数は増加傾向にあると考えられています。類天疱瘡の発症年齢は60歳以上に多く、特に70〜90歳代の高齢者に多くみられます。後天性表皮水疱症は30〜60歳代の方に多く見られます。この病気は水疱性類天疱瘡、粘膜類天疱瘡、後天性表皮水疱症に大別されます。水疱性類天疱瘡は表皮と真皮の境にある基底膜に存在する接着因子であるヘミデスモソームの構成タンパクであるBP230やBP180に対する自己抗体(自分自身を攻撃してしまう抗体)ができることによっておきる病気です。粘膜類天疱瘡は主にBP180やラミニン332に対する自己抗体によって生じると考えられています。後天性表皮水疱症は基底膜タンパクである7型コラーゲンに対する自己抗体によって生じます。このような自己抗体が作られる詳しい原因は、まだわかっていません。
・遺伝について:遺伝することは、通常ありません。
・症状:大部分の症例は水疱性類天疱瘡に分類され、一部の症例が粘膜類天疱瘡や後天性表皮水疱症に分類されます。水疱性類天疱瘡では、体幹四肢などに痒みを伴う浮腫性紅斑(膨隆した赤い皮疹)や緊満性水疱(パンパンに張った破れにくい水ぶくれ)、びらんが多発します。腔粘膜などに水疱やびらんが生じることがあります。粘膜類天疱瘡では主に眼粘膜や口腔粘膜に水疱やびらんが生じますが、のどや鼻、陰部、肛囲の粘膜が侵されることもあります。びらんが上皮化した後に瘢痕(きずあと)を残すことがあります。後天性表皮水疱症は、四肢の外力のかかる部位を中心に水疱やびらんを生じることが多いですが、水疱性類天疱瘡と区別することがしばしば困難です。水疱、びらんが上皮化した後に瘢痕を残したり、爪の脱落が見られることもあります。


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■関連サイト

◆難病情報センター 類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む。)
 [外部リンク]類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む。)
[外部リンク]稀少難治性皮膚疾患研究 稀少難治性皮膚疾患に関する調査研究班
[外部リンク]公益社団法人 日本皮膚科学会
[外部リンク]天疱瘡・類天疱瘡友の会


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■文献



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■ニュース

◆2017/12/7 「北大と理研、糖尿病の薬で皮膚の難病を発症するリスク因子を発見」
『日本経済新聞』
 糖尿病の薬で皮膚の難病を発症するリスク因子を発見
ポイント
・糖尿病治療薬「DPP-4阻害薬」を服薬中に、難病「水疱性類天疱瘡(すいほうせいるいてんぽうそう)」を発症することがある。
・発症患者の9割弱が、特定の白血球型(HLA遺伝子)をもつことを発見。
・DPP-4阻害薬で水疱性類天疱瘡を発症するリスクの予測や、発症メカニズムの解明が期待される。
概要
DPP-4阻害薬は、糖尿病の治療薬として広く使用されている飲み薬です。しかし、この薬を服用すると、厚生労働省の指定難病である水疱性類天疱瘡を発症するケースがあることが知られています。この疾患は、自らの免疫が皮膚のタンパク質を攻撃してしまう難治性の自己免疫疾患であるため、いったん発症すると、患者のQOL(Quality of Life;生活の質)に大きな影響を及ぼします。今回、北海道大学病院の氏家英之講師らの研究グループは、DPP-4阻害薬の服用によって生じた「非炎症性水疱性類天疱瘡」患者の86%が、特定の白血球型、すなわち「HLA-DQB103:01」というHLA遺伝子をもつことを発見しました。この白血球型の保有率は一般的な日本人で18%であるのに対し、DPP-4阻害薬を服用している2型糖尿病患者では31%であり、さらに非炎症型水疱性類天疱瘡を併発している患者では86%と、統計的に高頻度でした。今回同定されたHLA遺伝子は、DPP-4阻害薬の服用による水疱性類天疱瘡の発症リスクを予測する疾患バイオマーカーとして活用されることが期待できます。なお、本研究成果は、イギリス時間2017年12月6日(水)公開のJournal of Investigative Dermatology誌に掲載されました。


*作成:戸田 真里
UP:20180916 REV:
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