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映画とアクセシビリティ/バリアフリー上映


last update:20111026

■映画とアクセシビリティについて

聴覚障害・聾者や、視覚障害者にとって映画やDVDなどの映像関係のアクセシビリティはまだまだ非常に遅れている。支援技術、著作権などの問題が非常に積み重なっている。そのような中、様々な取り組みがされている。

■情報アクセシビリティについて

情報アクセシビリティJISの構成
http://barrierfree.nict.go.jp/jis/frame/index.html
 
アクセシビリティのページ
http://www.oadg.or.jp/accessibility/index.htm

■関連組織

◆メディア・アクセス・サポートセンター(MASC)
 http://npo-masc.org/
京都リップル 

■聴覚障害・聾者にとっての映画

聴覚障害者のための映画字幕協力
http://www5e.biglobe.ne.jp/~tzq/sai_caps/report/jimaku/jimaku.html

■視覚障害者にとっての映画

バリアフリー映画(or ビデオ・DVD) Q&A
http://www.tk-telefilm.co.jp/barrier.html

City Lights
http://www.ne.jp/asahi/city/lights/

■バリアフリー映画:報道・イベント…
 
◆2011/11/16 CS「衛星デフシアター」劇場版 日本語字幕の邦画上映
[外部リンク]http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/tv/tnews/20111116-OYT8T00697.htm
 
(上のHPより引用) 東京・有楽町で 19日から7連夜
日本語字幕が付いた場面(映画「歩いても 歩いても」より)

手話解説を続ける妹尾映美子さん CS・衛星劇場は、耳の聞こえない人向けに日本語字幕付きで邦画を放送する「衛星デフシアター」(日曜前7・00)を、開局当初から続けているが、その劇場版と言えるイベントを19日から東京都内で開く。「エイゲキシネマ〜デフシアター★ナイト〜」と題し、同番組で放送されたものを中心に、7作品を上映する。(大木隆士)
 同番組が始まったのは、1993年4月。聴覚障害者は、洋画なら字幕を読むことはできるが、邦画を楽しむのは難しい。ろう者の女性が登場する91年公開の山田洋次監督の映画「息子」がきっかけとなり、「耳の聞こえない人が、日本映画を楽しんでもらえる機会を増やしたい」と、編成部で企画した。

 毎月のラインアップは、同局の「衛星劇場シアター プレミア」で紹介された新作1本と、残りはコメディーから人間ドラマまで、バラエティーに富んだ作品をそろえた。

 字幕は台本をもとに付けていく。台本が残されていない場合は、作品を見て、聞き起こした。一度に読める文字数には限度があるが、長ゼリフでも数回に分け、すべて画面に表示する。画面に顔が映っていない俳優が話している場合は、字幕の前に役名をカッコで囲んで示し、誰のセリフか分かるようにした。会話だけでなく、車やインターホン、電話、お湯がわいた音なども、字幕に表示される。

 映画解説は初回から、手話コーディネーターの妹尾映美子さんが担当している。妹尾さんは「日本ろう者劇団」に参加して手話を学び、俳優業のほか、舞台での手話通訳やEテレ「みんなの手話」講師などを務めている。

 さらに番組の最後に行うインタビューでは、耳が不自由な中、俳優や監督、マジシャン、スポーツ選手、落語家などとして活躍中の人々も招き、話を聞いてきた。

 聴覚障害者向けというと、福祉や教育番組と受け取られがちだが、妹尾さんは「純粋に娯楽番組だと思っている。気負うことなく、皆で楽しめる放送を続けたい」と話す。

 「デフシアター★ナイト」は19日から、ヒューマントラストシネマ有楽町で開かれる。午後8時20分から監督らによる舞台あいさつ、同8時50分から上映される(23日のみ上映後に舞台あいさつ)。

 あいさつは妹尾さんが手話通訳する。「字幕付き映画は色々な楽しみ方がある。聞こえない人と聞こえる人、同じ空間で映画を楽しんでほしい」と期待している。

「デフシアター★ナイト」上映作品
19日「ぐるりのこと。」(08年、橋口亮輔監督、リリー・フランキーほか)
20日「ゆれる」(06年、西川美和監督、オダギリジョーほか)
21日「南極料理人」(09年、沖田修一監督、堺雅人ほか)
22日「武士の家計簿」(10年、森田芳光監督、仲間由紀恵ほか)
23日「歩いても 歩いても」(08年、是枝裕和監督、阿部寛ほか)
24日「刑務所の中」(02年、崔洋一監督、山崎努ほか)
25日「色即ぜねれいしょん」(09年、田口トモロヲ監督、渡辺大知ほか)

(2011年11月16日 読売新聞)


◆「バリアフリーさが映画祭2011」
 http://www.pref.saga.lg.jp/web/kurashi/_1257/kf-universal-bf/barrierfree2011.html
 
◆2011/10/17 「耳不自由でもみんなと映画…字幕浮かぶ眼鏡開発」
 Yomiuru Online http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20111017-OYT1T00896.htm

 「みんなと一緒に映画が見たい――。
 そんな聴覚障害者の願いをかなえる日本語映画用の字幕表示システムが開発された。
 映画やDVDの日本語字幕作成でバリアフリー化に取り組むNPO法人「メディア・アクセス・サポートセンター(MASC)」(埼玉県川口市)と精密機器メーカー「オリンパス」(東京都)が共同開発し、今月22日から開かれる「東京国際映画祭」で初公開される。
 開発されたのは、眼鏡のように装着すると、スクリーンの前の空間に字幕が浮かび上がって見える小型のヘッドマウントディスプレー(HMD)。字幕情報はMASCのウェブサイト上にあり、HMDを携帯電話端末「iPhone」(アイフォーン)に接続するとiPhoneを通じて送られてくる仕組みだ。
 MASCによると、聴覚障害者向け字幕では、セリフの前に言葉を発した人物名を入れたり、足音や車のクラクションなどの効果音を文字で説明したりする必要がある。1作品につき100万円以上かかるなど費用が高いため制作本数は限られ、2010年に新規公開された邦画408本中、聴覚障害者向け字幕がついた映画はわずか51本。上映館が特に地方で少なく、一般客には字幕がわずらわしく見えるため、首都圏でも2日間程度しか上映されない。
 「東京都中途失聴・難聴者協会」副理事長の小川光彦さん(49)は「私たちにとって、映画は人や社会とつながる大切なきっかけ。いつでもどこでも大切な人と映画を見に行ける環境を整備してもらえたらありがたい」と期待を寄せる。(2011年10月17日16時52分 読売新聞)」(全文)

青木 慎太朗 2007/02/12 「バリアフリー上映が必要なわけ」
 「子ぎつねヘレン」バリアフリー上映会に際しての青木挨拶より

 青木と申します。本日は「子ぎつねヘレン」のバリアフリー上映会ということで、映画のバリアフリーについて、簡単にお話をさせていただきたいと思います。そのついでにバリアフリー社会について、少し触れてみたいと思います。

 私は視覚に障害があります。弱視で、ほとんど見えておりません。映画を見ていて、どういうところが分かりにくいかを具体的に申し上げますと、たとえば、二人の人が向かい合っているという場面で、見つめ合っているのか睨み合っているのかといった、登場人物の表情が分かりません。また、場面の移り変わりについていけず、内容が理解できないことがよくあります。そんな時、これらを補ってくれる副音声があると、非常に分かりやすいのです。本日これから映画をご覧いただき、その副音声の分かりやすさをみなさんも実際に感じ取っていただけたらと思います。

 バリアフリー上映というのは、まだまだ少なく、見たいときに見たい映画を映画館で見るという、障害のない人なら普通にできるようなことが、私たちにはできないという現状があります。
 上映会に限らず、バリアフリーという言葉がキーワードのように語られることが多くなってきていますが、ここでバリア、すなわち障壁や障害が、どこにあるのか、ということを考えてみたいと思います。よろしければ、本日ご来場の皆様もおつきあいください。
 私たちが社会で不便な思いをしているのは、目が見えないからなのでしょうか? 一見、そのようにも思えてしまうわけですが、見えないことと不便なことがどうしてつながってしまうのか? このつながりは、当然のものなのでしょうか? このあたりを、疑ってみても良いのではないかと、私は思います。いかがでしょう?
 私の意見を申し上げますと、私たちが見えないから不便な思いをしている原因は、この社会が見えないより見える方が便利なようにできているからなのではないか、というものです。
 少しでも見えるようになるように治療するという考え方もあります。もちろんこれは間違いではありませんが、見えないでも不便でない社会にしていこう、社会を変えていこうとする動きがあっても良い。そしてこれは、まさにバリアフリーの考え方にもつながるというわけです。
 バリアがどこにあるのかという問いかけを行いましたが、バリアが最初からあるのではなく、見えないより見える方が便利な、まさにこの社会が作り出した産物なのです。
 さて、これを映画にあてはめて考えてみますと、私たちにとって映画が分かりにくかったり、十分楽しめなかったりするのは、映画が、見えないより見える方が分かりやすいようにつくられているから、なのではないでしょうか? それゆえに、見えない、あるいは見えにくい私たちは、映画を楽しむことができなかったわけです。そこにある障壁、バリアを取り除き、見えない人も、聞こえない人も、みんなが楽しめる映画にしていくことが重要であると思います。そしてそのためには、副音声、字幕といったものが必要になってくるわけです。
 映画をはじめとする芸術・文化は、決して一部の人のものではなく、また、一部の人を排除するものでもなく、みんなの共有財産であると私は思います。映画をみんなが平等に楽しめるためには、副音声や字幕といったものが必要なのですが、そのためには、映画を作っている方、映画館の方、そして何より、映画を見に来られる皆様方のご理解とご協力が必要です。
 今後、バリアフリー上映を増やし、広めていくため、皆様からのご理解とご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。
 もうぼちぼち、早く映画を見せろと怒られそうなので、しゃべるのをやめます。ご静聴、ありがとうございました。

2007

2008
■本/論文/その他の印刷物

◆井上晋輔・宮尾 淳一 2006 聴覚障害者のための認知レベルに基づく効果音の視覚表現手法(ヒューマンコミュニケーショングループ(HCG)シンポジウム) 電子情報通信学会技術研究報告 社団法人電子情報通信学会 105(681), 13-17.


*作成:甲斐更紗青木慎太朗
UP:20080101 REV:...20111026
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