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ALS・2009年10月〜12月の報道等

ALS 2009 (English)
ALS

last update:20100226


2009/02/21土 「東アジアALS患者在宅療養研究シンポジウム」
 於:立命館大学衣笠キャンパス

 *以下、寄せられた情報を掲載。webmaster@arsvi.comまで情報をいただければ掲載いたします。

  ◆ALS・2009
  ◆ALS・2009年1月〜3月の報道等
  ◆ALS・2009年4月〜6月の報道等
  ◆ALS・2009年7月〜9月の報道等

◆2009/10/01 「立正大文学部・田坂さつきゼミ ネット活用、「よく生きる」探る」
 『朝日新聞』2009-10-01
http://www.asahi.com/edu/university/benkyochu/TKY200909300240.html

◆2009/10/06 「家に帰ってみたものの 〜石井かおる在宅介護リポート〜」
 『生活ほっとモーニング(NHK)』2009-10-06
http://www.nhk.or.jp/hot/2009/10/06.html

◆2009/10/07 「2009年10月7日放送/10月14日再放送 “今まで通りいればいいんだよ”−難病と向き合う−」
 『福祉ネットワーク(NHK)』2009-10-07
http://www.nhk.or.jp/heart-net/fnet/info/0910/91007.html

◆2009/10/13 「「死にたい」妻殺害容疑で夫逮捕 難病の息子殺害後、うつ病に」
 『東京新聞』2009-10-13
 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009101301000668.html

◆2009/10/13 「妻殺害容疑、日頃から夫に「死にたい」」
 『TBS News』2009-10-13
 a href="http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4257615.html

◆2009/10/13 「難病長男と心中事件後「死にたい」と繰り返した妻を殺害、自首の夫逮捕/相模原」
 『神奈川新聞』2009-10-13
 http://news.kanaloco.jp/localnews/article/0910130038/

◆2009/10/13 「難病の息子殺害の妻を刺殺の疑い、夫を逮捕 神奈川」
 『日本経済新聞』2009-10-13
 http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20091013AT1G1303F13102009.html

◆2009/10/14 「綾子さんの追悼文字盤教室 3人のALS患者遺志受け継ぐ」
 『首都圏ニュース(NHK)』2009-10-14
http://www.nhk.or.jp/shutoken/lnews/01.html

◆2009/10/14 「相模原の妻殺害:死亡妻が遺書「これで楽になれる」 /神奈川」
 『毎日新聞』2009-10-14
 http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20091014ddlk14040253000c.html

◆2009/10/16 「楽天CS制覇へ地元ファン一丸…Vフラッグに願い」
 『読売新聞』2009-10-16
 http://www.yomiuri.co.jp/sports/npb/news/20091015-OYT1T01425.htm

◆2009/10/18 「長男の七回忌をお願いします」殺害された妻の“遺書”…介護の末路、悲しい現実」
 『MSN産経ニュース』2009-10-18
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/091018/crm0910181841011-n1.htm

◆2009/10/20 「マイクロソフト、Windows 7のアクセシビリティに対する説明会を実施」
 『PC Watch』2009-10-20
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20091020_322828.html

◆2009/10/31 「妻から殺害「頼まれた」と供述、夫の罪軽減し起訴へ」
 『読売新聞』2009-10-31
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091030-OYT1T01413.htm

◆2009/11/02 「妻の嘱託殺人罪で夫起訴 横浜地検、殺人罪適用見送る」
 『デイリースポーツ』2009-11-02
http://www.daily.co.jp/society/national/2009/11/02/0002488892.shtml

◆2009/11/02 「懇願され妻殺害の夫「励ませば良かった」」
 『読売新聞』2009-11-02
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091102-OYT1T01106.htm

◆2009/11/02 「相模原での妻殺害事件、容疑者を嘱託殺人罪で起訴/横浜地検」
 『神奈川新聞』2009-11-02
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/0911020031/

◆2009/11/03 「難病長男殺害の妻を刺殺 『嘱託』で夫起訴」
 『東京新聞』2009-11-03
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009110302000058.html

◆2009/11/03 「難病の息子を殺した妻を刺殺、夫を嘱託殺人罪で起訴」
 『朝日新聞』2009-11-03
http://www.asahi.com/national/update/1103/TKY200911030002.html

◆2009/11/03 「神奈川・相模原の妻殺害:容疑の夫、嘱託殺人で起訴−−横浜地検」
 『毎日新聞』2009-11-03
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20091103ddm041040085000c.html

◆2009/11/03 「ALSの集いに協力を 協会島根県支部、益田保健所に要請」
 『中国新聞』2009-11-03
http://www.chugoku-np.co.jp/Health/An200911030220.html

◆2009/11/04 「東北大、ALS治療法開発へ 神経増やす物質活用」
 『河北新報』2009-11-04
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/11/20091104t13024.htm

◆2009/11/05 「展示:「足で描いた絵画展」 徳島・長尾さん、来場者にメッセージ /徳島」
 『毎日新聞』2009-11-05
http://mainichi.jp/area/tokushima/news/20091105ddlk36040666000c.html

◆2009/11/08 「繰り返された嘱託殺人の悲劇、問われる地域の力」
 『神奈川新聞』2009-11-08
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/0911070034/

◆2009/11/12 「Change=確かに世界は変わった「障害者の支えになる」」
 『ITpro』2009-11-12
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20091106/340195/

◆2009/11/16 「ブレーン・マシン・インターフェイス:脳内の考え、読み取り道具操作」
 『毎日新聞』2009-11-16
http://mainichi.jp/select/science/news/20091117ddm016040112000c.html

◆2009/11/20 「闘病音楽で励まし ALS杉山さん宅で演奏会 長泉」
 『静岡新聞』2009-11-20
http://www.shizushin.com/news/local/east/20091121000000000039.htm

◆2009/11/21 「社会人野球日本選手権:ありがとう日産…50年の歴史に幕」
 『毎日新聞』2009-11-21
http://mainichi.jp/select/today/news/20091122k0000m050079000c.html?link_id=RTH05

◆2009/11/27 「「あの人に迫る」橋本操 日本ALS協会副会長」
 『中日新聞(東京新聞)夕刊』2009-11-27

◆2009/11/29 「話す力も衰える難病ALS 意思伝達、手伝って」
 『河北新報』2009-11-29
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/11/20091130t15002.htm

◆2009/12/02 「ALS患者の対話支えて」
 『読売新聞』2009-12-02
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyagi/news/20091201-OYT8T01451.htm

◆2009/12/02 「10位:ALS Stem Cells(ALSの幹細胞)」
 『ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト』2009-12-02
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2009120305&expand&source=gnews

◆2009/12/03 「ものがたり'09冬:ALS、割烹店主の生きがい 自慢の鍋と落語会」
 『毎日新聞』2009-12-03
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20091204ddm041070060000c.html

◆2009/12/03 「「第30回青龍映画賞」、男女主演賞はキム・ミョンミンとハ・ジウォン!」
 『AFPBB News』2009-12-03
http://www.afpbb.com/article/korean-entertainment/korean-movie/2670989/4991374

◆2009/12/03 「なにわアカデミー:/61 大阪大「サイボーグカフェ」 /大阪」
 『毎日新聞』2009-12-03
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20091204ddlk27100463000c.html

◆2009/12/04 「ALS患者の意思伝達補助装置で特許取得」
 『山陰中央新報』2009-12-04
http://www.sanin-chuo.co.jp/news/modules/news/article.php?storyid=516621005

◆2009/12/05 「呼吸器外し「依頼された」が2割 難病ALS治療で医師」
 『47NEWS』2009-12-05
http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009120501000560.html

◆2009/12/06 「ALS患者の呼吸器外し、医師の2割「依頼された」
 『日本経済新聞』
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20091207STXKG036905122009.html/

◆2009/12/11 「これこそが結婚相手に求める条件では?【独女通信】」
 『livedoor』
http://news.livedoor.com/article/detail/4497544/

◆2009/12/12 「ALS治療調査 呼吸器外しの議論は慎重に」
 『愛媛新聞』2009-12-12
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017200912133761.html

◆2009/12/17 「筋肉の難病患者を支援」
 『読売新聞』2009-12-17
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyagi/news/20091218-OYT8T00104.htm

◆2009/12/18 「難病ALS患者手助け「脳波スイッチ」に特許 米子高専の教授が開発」
 『MSN産経ニュース』2009-12-18
http://sankei.jp.msn.com/science/science/091218/scn0912182101002-n1.htm

◆2009/12/20 「嘱託殺人の起訴内容認める 妻「長男の所に行きたい」」
 『47NEWS』2009-12-20
http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009122101000180.html

◆2009/12/20 「「死にたい」頼まれ妻殺害、夫が起訴内容認める 横浜地裁」
 『日本経済新聞』2009-12-20
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20091221AT1G2102K21122009.html

◆2009/12/21 「相模原の妻殺害:嘱託殺人、起訴内容認める−−地裁初公判 /神奈川」
 『毎日新聞』2009-12-21
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20091222ddlk14040274000c.html

◆2009/12/24 「門ゆうすけさんを語る(3) 難病患者の要求実現」
 『京都民報Web』2009-12-24
http://www.kyoto-minpo.net/archives/2009/12/24/post_6413.php

◆2009/12/26 「ソン・スンホン、難病ドキュメンタリーでナレーション挑戦」
 『財経新聞』2009-12-26
http://www.zaikei.co.jp/article/biznews/091225/42169.html

◆2009/12/26 「SF作家も大慌て! 未来を変える世紀の大発見ベスト10」
 『ギズモード・ジャパン (ブログ)』2009-12-26
http://www.gizmodo.jp/2009/12/sf10.html


□2009年度立正大学石橋湛山研究助成公開講演会 「生きる―出会いの場からの生の創造―」
http://www.arsvi.com/2000/091003.htm
HP:http://www.ris.ac.jp/ishibashi/yokuikiru/ishibashi/top.html
 この度、平成21年10月3日、立正大学石橋湛山記念基金研究「ネットワークを活用した体験授業の実現と教育効果―進行性難病者や重度身体障害者の生活現場からの知の形成―」(研究代表者:友永昌治(文学部教授))の一環として、立正大学石橋湛山研究助成公開講演会「生きる―出会いの場からの生の創造―」を行う運びとなりました。
テーマ: 生きる―出会いの場からの生の創造―
日 時: 平成21年10月3日(土) 12:30〜14:20
場 所: 立正大学 1151教室 地図→http://www.ris.ac.jp/ishibashi/yokuikiru/ishibashi/map.html
     JR大崎駅から徒歩5分
   (JR大崎駅北口を出て、山手通り沿いに直進。大崎警察署の隣。立正大学大崎キャンパス11号館5階)
講演者:
佐藤達哉
 立命館大学文学部教授、社会心理学専門。2008年7〜9月、朝日新聞(日曜版)に「常識ずらしの心理学」を連載。著書『「モード性格」論』(共著)紀伊国屋書店、『図解心理学のことが面白いほどわかる本』(共著)中経出版、『TEMではじめる質的研究』誠信書房など多数。
舩後靖彦
 1999年、41歳でALS(筋委縮性側策硬化症*)を発病。麻痺全身に及び、額の皺を使ってコンピュータ操作し、自作詩の発表コンサート、講演、メールによるピアサポートなどを展開。現在、湘南工科大学非常勤助手、日本ALS協会千葉県支部会員(患者)。著書『しあわせの王様』(小学館)。
 なお、お座席の都合がございますので、参加をご希望される方は事前にEメールまたは葉書に「10月3日立正大学公開講演参加希望」と明記し、氏名・住所・電話番号を添えて、お申し込み下さい。参加費は無料です。満席になり次第、締め切りとさせていただきます。
 また、お車でのお越しはご遠慮ください。お体の不自由な方のご来場につきましては、以下の連絡先に事前にご相談ください。
Eメール宛先 : yokuikiru@ris.ac.jp(@→@)
葉書宛先 : 〒141-8602 東京都品川区大崎4-2-16 立正大学政策広報課


□ティエリ・ラヴァサール チャリティーコンサート
 フランス人ピアニスト、ティエリ・ラヴァサール氏によるチャリティーコンサートのお知らせです。
 患者さんは入場料無料にしてくださるそうですので、お誘い合わせの上、お越しください。
 コンサートの収益金はすべて日本ALS協会に寄付されます。
 お近くにお住まいの皆様は、ぜひいらしてください。

ティエリ・ラヴァサール 室内楽コンサート
日 時: 10月16日(金)19:00〜21:00
場 所: 京都府立府民ホールアルティhttp://www.alti.org/
     地下鉄烏丸線「今出川」下車6番出口を出て右手(南)側へ徒歩5分
開 場: 18時30分
開 演: 19時 
お問い合わせ:october16altihall@gmail.com(@→@)

◇プログラム
 バッハ、サティ・シューベルトなど

ピアノ  ティエリ・ラヴァサール&山本アキ&大谷正和
ソプラノ 大澤かおり・大橋ジュン
フルート 河村昌子
ダンサー 由良部正美
役者   土本ひろき

料金(割引)ティエリ氏の生徒および関西日仏学館の生徒
一般料金4000円
ALS協会寄付つき料金6000円
コンサートの収益金はすべて日本ALS協会に寄付されます。
 
 
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◆2009/10/01 「立正大文学部・田坂さつきゼミ ネット活用、「よく生きる」探る」
 『朝日新聞』2009-10-01
  http://www.asahi.com/edu/university/benkyochu/TKY200909300240.html

 「スクリーンに車いすの男性が映し出された。運動能力を徐々に失う進行性難病ALS(筋萎縮〈きんいしゅく〉性側索硬化症)患者の久住純司さんだ。「きょうは調子はどうですか」「ぼちぼちでーす」
 大阪の自宅から語りかける久住さんと、それに応える学生の声が教室に響く。哲学科の田坂さつき准教授のゼミのテーマは生命倫理。難病患者や障害者の協力を得て、ネットを介した遠隔通信授業を採り入れている。
 患者らとの交流は福祉系学部ではよく見られるものの、哲学科では珍しい。直接の対面交流会は夏休みに設けているが、通常の授業で行うには時間と場所の制約が大きい。「お互い、もっと身構えずに、頻繁に交流したい」との発想から導入した。
 「顔を見合わせる中で、自分とは無関係な人たち、という考えが消えた」と4年生の高橋明日香さん。田坂准教授は「相手の立場に立つ、というのは本当に難しい。でも、体験の積み重ねから、哲学の主題の『よく生きること』を、それぞれが探ってほしい」。(石川智也)

【写真】ゼミ生は7人。社会学科と共同で障害者施設などでの実習も行う。立正大は東京都品川区のキャンパスで10月3日、ALS協会の舩後康彦氏を招き、後援会を開く。問い合わせは政策広報課(03・3492・5250)へ。」(全文)

 
 
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◆2009/10/06 「家に帰ってみたものの 〜石井かおる在宅介護リポート〜」
 『生活ほっとモーニング(NHK)』2009-10-06
http://www.nhk.or.jp/hot/2009/10/06.html

◇出演者
 専門家ゲスト:結城康博さん(淑徳大学准教授)
 ゲスト:中尾ミエさん(女優・歌手)
 リポーター:石井かおるアナウンサー
◇高齢化が進み、人工呼吸器や経管栄養といった医療技術の助けを借りて暮らす高齢者が増えています。さらに高齢者が長期療養するための療養病床の削減が進む中、退院後の患者やその家族を支援する体制は十分ではありません。石井かおるアナウンサーが、在宅介護を行 う家族や施設を取材し、課題を探りました。
◇療養通所介護
 療養通所介護 普及の課題
 ・介護報酬が低い
 ・看護師不足
 利用者に対して看護師が手厚く配置され、重症の患者も利用できる療養通所介護。
 「家族の生活の質が向上する」「本人の健康状態が安定・改善する」など利用者から高い支持を得ています。しかし、今回の改定では、サービスを提供する事業所の体制によって加算を行う仕組みをさまざまな分野で取り入れています。そのため、その事業所が申請して加算が認められれば、介護報酬があがり自己負担もあがる可能性があります。
◇いま困っている人へ
 医療ケアが必要な人には訪問看護サービスの活用が考えられます。
 ケアマネージャー、かかりつけ医、地域包括支援センターに相談してみてください。

 
 
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◆2009/10/07 「2009年10月7日放送/10月14日再放送 “今まで通りいればいいんだよ”−難病と向き合う−」
 『福祉ネットワーク(NHK)』2009-10-07
http://www.nhk.or.jp/heart-net/fnet/info/0910/91007.html

◇内容
 進行性の難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)を患う牛久保結紀さん(48)は、群馬県の自宅で闘病生活を送っている。ALSは全身の筋力が次第に衰えていく進行性の難病。発病前、牛久保さんは看護師として働いていた。今支えとなっているのは家族の存在。進行する病の不安と闘いながら、自分の生きる意味を探す牛久保さんと、その家族の姿を見つめる。
◇出演者
 牛久保 結紀さん(ALS患者)
 ※ALS(筋いしゅく性側索硬化症)
◇牛久保さんについての著書
 『支えられーALS療養者になってー』自費出版 定価(本体1200円+税) 平成21年9月1日発行
 ※購入されたい方は、自費出版のためご本人の連絡先をお教えすることが出来ないため、NHK「福祉ネットワーク」宛にご連絡ください。

 
 
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◆2009/10/13 「「死にたい」妻殺害容疑で夫逮捕 難病の息子殺害後、うつ病に」
 『東京新聞』2009-10-13
 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009101301000668.html

 「同署幹部によると、妻の初子さん(65)は、難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)だった長男=当時(40)=を自宅で介護していた2004年8月、長男の求めで人工呼吸器の電源を切って窒息死させ、自らも自殺を図ったとして、05年2月に嘱託殺人罪で懲役3年、執行 ...」

 
 
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◆2009/10/13 「妻殺害容疑、日頃から夫に「死にたい」」
 『TBS News』2009-10-13
 a href="http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4257615.html

 「初子さんは、難病の息子に頼まれて人工呼吸器を止めたとして、嘱託殺人の罪で懲役3年、執行猶予5年の判決を受けました。 難病とは、「筋萎縮性側索硬化症」=ALSです。ALSは運動神経が侵され、体が徐々に動かなくなる病気で、次第に自発呼吸もできなくなります。 ...」
 
 
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◆2009/10/13 「難病長男と心中事件後「死にたい」と繰り返した妻を殺害、自首の夫逮捕/相模原」
 『神奈川新聞』2009-10-13
 http://news.kanaloco.jp/localnews/article/0910130038/

 「12日午後3時半ごろ、男が「自宅で妻を殺した」と相模原署に自首した。署員が男の自宅に駆け付けたところ、寝室のベッドで女性が首から血を流し、あおむけで倒れて死んでいるのを見つけた。同署は同日、殺人の疑いで、相模原市宮下本町1丁目、アルバイトの容疑者(66)を逮捕した。
 逮捕容疑は、同日午後2時半ごろ、自宅の寝室で妻(65)の首を包丁で刺すなどして、殺害したとしている。司法解剖の結果、妻の死因は首を切られたことによる失血死。
 妻は2004年8月、筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)だった長男=当時(40)=を自宅で介護中、長男の懇願を受け入れ、人工呼吸器の電源を切り窒息死させ、心中を図ったとして、05年2月に嘱託殺人罪で懲役3年、執行猶予5年の判決を受けた。
 同署によると、同容疑者は「(事件のあった)5年前から妻がうつ病で、日ごろから『死にたい』と言い続けていたので殺した」と供述しているという。」(全文)

 
 
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◆2009/10/13 「難病の息子殺害の妻を刺殺の疑い、夫を逮捕 神奈川」
 『日本経済新聞』2009-10-13
 http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20091013AT1G1303F13102009.html

 「妻を包丁で刺して殺害したとして、神奈川県警相模原署は13日までに、相模原市宮下本町、無職、菅野幸信容疑者(66)を殺人の疑いで逮捕した。自宅からは妻から娘あての遺書とみられる書き置きも見つかっており、同署が詳しい経緯を調べている。
 同署幹部などによると、妻の初子さん(65)は2004年8月に難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)のため自宅で介護していた長男(当時40)の求めで人工呼吸器を止めて窒息死させ、自らも自殺を図った。05年2月に嘱託殺人罪で懲役3年、執行猶予5年の判決を受けていた。
 同署によると、同容疑者は初子さんと2人暮らし。「5年ぐらい前からうつ病で日ごろから『死にたい』と言っていたので刺した」と供述している。また同署は初子さんの死因を失血死と発表した。逮捕容疑は12日午後2時半ごろ、自宅寝室で初子さんの首を包丁で刺して殺害した疑い。約1時間後に同容疑者が自首した。(全文)

 
 
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◆2009/10/14 「綾子さんの追悼文字盤教室 3人のALS患者遺志受け継ぐ」
 『首都圏ニュース(NHK)』2009-10-14
http://www.nhk.or.jp/shutoken/lnews/01.html

 「文字盤は私の命」と故高井綾子さんは85才まで国立看護大学校の学生たちに、ALS患者のコミュニケーションにとってなくてはならない文字盤(声を出せない患者が透明なアクリル板に50音を目で追い介護者がひとつづつ文字を読み取り文章にして意志をくみとるもの)の使い方、文字盤の心を伝え続けてきました。
 今年も文字盤教室をむかえてALS出産の北谷さん、呼吸器つけて大学院の佐々木さん、患者会活動一筋の佐藤さんの3人のALS患者が遺志を受け継ぐことに。
 「患者さんと会話のできる文字盤が好きだし、私にとっては必需品です」「文字盤で読む声は、心の声」「文字盤を通して会話が成立する(スムーズに進められ読みとれた時は)楽しいというよりは嬉しい」こんな声が。

◇10月14日 2:40〜4:10
 清瀬の国立看護大学校で、追悼文字盤教室があります。
綾子さんはALS患者の可能性とコミュニケーションの大事さを普及させようと、6年間大学の特別講師として使命を果たしてきました。 その間にであった看護大生は700人になります。  3月に85歳で亡くなり、その意志を3人の患者さんが引き継ぎ、(佐々木、北谷、佐藤)コミュニケーションの実践を学生に習得してもらいます。実際、文字盤は学生同士でやれば、15分くらいで読み取るようになります。

 
 
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◆2009/10/14 「相模原の妻殺害:死亡妻が遺書「これで楽になれる」 /神奈川」
 『毎日新聞』2009-10-14
 http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20091014ddlk14040253000c.html

 「◇難病の長男嘱託殺人で執行猶予中  自宅で妻を刺殺したとして12日、相模原市宮下本町1、無職、菅野幸信容疑者(66)が自首し殺人容疑で逮捕された事件で、妻初子さん(65)のものとみられる遺書が見つかっていたことが相模原署への取材で分かった。初子さんは04年に難病の長男(当時40歳)を殺害したとして、嘱託殺人罪で執行猶予中だった。菅野容疑者は「5年前の事件以来、妻がうつになり『死にたい』と言われやった」と供述しており、同署は動機を追及する。【吉住遊、山田麻未】

 同署によると、遺書は2人の娘あてで、初子さんの遺体が見つかった寝室のベッド脇にあった。「これで楽になれます」「長男の七回忌をお願いします」などと書かれていたという。
 初子さんは04年8月、全身の筋肉が動かなくなる難病・筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)だった長男に「死にたい」と言われ、人工呼吸器のスイッチを切って殺害し、自らも自殺を図った。横浜地裁で05年2月、嘱託殺人罪で懲役3年、執行猶予5年の有罪判決が出ていた。
 事件の知らせに、周辺住民には衝撃が走った。近くの無職男性(75)は菅野容疑者を「無口だったけれど、会うとあいさつをしてくれる人。人を殺すように見えない」と驚き、「仲のいい夫婦だった」と振り返った。
 初子さんと長年交友があった主婦(75)によると、初子さんは事件以来、外出の機会が減ったが、長男の月命日には夫婦で墓参りをしていた。初子さんは、かつて長男の介護に使っていた部屋を寝室にしており、長男の仏壇に語りかける声が聞こえたという。
 主婦は「殺害の前日も、次女が生まれたばかりの孫を連れて遊びに来ていた。残された家族の苦しみを知ってるはずなのに。なぜ……」と涙をにじませた。」(全文)

 
 
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◆2009/10/16 「楽天CS制覇へ地元ファン一丸…Vフラッグに願い」
 『読売新聞』2009-10-16
 http://www.yomiuri.co.jp/sports/npb/news/20091015-OYT1T01425.htm

 「◆難病女性「勇気くれた楽天」◆
 「病気のことを多くの人に知ってもらうことができた」。全身の筋肉が動かなくなる難病の筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)と闘う仙台市若林区の沼田早苗さん(24)は、今年7月の始球式のことを振り返った。
 始球式の登板は、約2年前、勤務先で知り合った野村克也監督が自ら球団に働きかけて実現した。始球式後、励ましの手紙やメールが多数届いた。
 CS第2ステージ中の24日、結婚式を挙げる。新生活の準備で忙しい日々だが、「始球式のプレゼントと勇気をくれた楽天の応援だけは続ける」。チームとファンの絆(きずな)は固く、深い。」
 
 
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◆2009/10/18 「長男の七回忌をお願いします」殺害された妻の“遺書”…介護の末路、悲しい現実」
 『MSN産経ニュース』2009-10-18
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/091018/crm0910181841011-n1.htm

 「悲しすぎる。家族にしか分からない苦労と苦悩の果てに、「死」を懇願された母は息子を、夫は妻を…。神奈川県相模原市で今月12日、妻に「死にたい」といわれた夫が、包丁で妻の首を刺し殺害する事件があった。妻は5年前、介護していた息子を殺害して起訴されたが、執行猶予付きの有罪判決を受けていた。介護される側とする側。それを見守った家族。高齢化や核家族化が進む中、介護は誰にとっても身近な問題となっている。その末路が「殺人」ではやり切れない。
 神奈川県警相模原署に殺人容疑で逮捕されたのは同市の無職、菅野幸信容疑者(66)。12日午後2時半ごろ、自宅寝室で妻、初子さん(65)の首を包丁で刺し殺害した疑いがもたれている。
 初子さんは、全身の運動神経が侵され体が動かなくなる難病「筋委縮性側索硬化症」(ALS)を患っていた長男=死亡時(40)=を、平成13年から約3年間、自宅で介護した。人工呼吸器をとりつけられた長男の食事も排せつも、ほとんど面倒を見ていたという。床ずれの心配もあり、夜も2時間おきに起きなければならなかった。「体格の大きい息子さんを抱えて看病しながら、病気に負けないように励ます毎日。本当に大変そうだった」。近所の人はそう振り返る。
長男の身体は動かなくなっていった。ひらがなの文字盤を目で追わせ、視線の動きで意思を読み取る方法でしか、長男との“会話”は成立しなかった。「死にたい」。長男は初子さんに視線でこう訴えるようになったという。
 横浜地裁の判決によると、初子さんが無理心中を決意したのは、16年8月26日深夜。初子さんが人工呼吸器を外すことを伝えると、長男は目で「おふくろ、ごめん。ありがとう」と応じたという。
 結局、初子さんは死に切れず、殺人罪で起訴された。裁判では「嘱託殺人」と認められ、執行猶予判決を受けて自宅に戻ってきたが、「すっかりふさぎ込んでいた」と近所の男性は話した。
 初子さんは、長男に語りかけるように家の仏壇を拝むようになり、夫婦で墓参する姿もたびたびみかけられた。精神的に不安定にもなっていたようで、病院にも通っていたという。
 初子さんは足が悪かったが、勤めていた会社を退職した幸信容疑者が病院や買い物に車で送り迎えをしている姿を、近所の人たちはたびたび目にしていた。
 「妻が『死にたい』と言うのをずっとなだめていた」「妻が包丁を持ち出した」。相模原署によると、幸信容疑者はこう供述しているという。
 「長男を手にかけるという辛い事件があった自宅に5年近く住み続けた2人には、想像を絶する思いがあったはずだ」。署幹部は複雑な表情で話す。
 幸信容疑者と初子さん、長男が暮らした自宅の郵便受けには、いまも3人の名前が書かれたままになっている。初子さんが殺害された後、ベッド脇のテーブルの上には、書き置きが置いてあるのが見つかった。そこには、こう書かれてあった。

 《これでやっと楽になれる 葬式の心配はしないでください 長男の七回忌をお願いします…》

      ◇

 難病や高齢者介護の悩みを相談する窓口は、都道府県など自治体にある。寄せられるのは介護疲れなど深刻な悩みが多いが、精神的なケアはほとんどボランティアまかせになっており、サポート態勢は十分とはいえないのが現状だ。専門家からも「国は、患者や家族をくまなく支える仕組みを早急に作るべきだ」との声が上がっている。
 介護する側が介護される側に暴力を振るうなど虐待や暴力情報が寄せられることも少なくない。厚生労働省の調査によると、家庭で介護する家族などが高齢者を虐待したという通報は、1万9971件(平成19年度)に上っている。介護される側もする側も、精神的に厳しい状況に置かれている様子が浮かび上がる。

      ◇

 未遂を含め殺人事件は裁判員裁判の対象となる。「介護疲れ」などの事情を裁判員はどう受け止め、どのような判断を下すのか。
 山口地裁で9月、介護疲れから寝たきりの妻(60)を刺した殺人未遂事件の裁判員裁判が開かれた。殺人未遂罪も殺人罪と同様、死刑や無期懲役を科す罪だが、被告の夫(63)への判決は、懲役4年の求刑に対し、懲役3年、保護観察付き執行猶予4年。検察、弁護側ともに控訴せず、確定した。
 判決は「愛情をもって13年間介護していた」と、被告に有利な情状を認定。量刑も弁護側の主張に沿ったものとなった。判決後の会見で裁判員からは「今回のような(献身的)介護を自分ができるかと考えると難しい」などと、被告に同情的な声があがった。
 選ばれる6人の裁判員の年齢構成や、介護経験の有無などで判断がばらつく可能性もあるが、元最高検検事で筑波大の土本武司名誉教授は「介護疲れによる殺人事件などに対し、裁判員が同情するケースは増えるだろう」と分析している。  (中村昌史)」(全文)

 
 
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◆2009/10/20 「マイクロソフト、Windows 7のアクセシビリティに対する説明会を実施」
 『PC Watch』2009-10-20
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20091020_322828.html

 「マイクロソフト株式会社は10月19日、Windows 7における、障碍者や高齢者などがより簡単にPCを使いこなすためのアクセシビリティ機能への取り組みに関する説明会を開催した。
   マイクロソフトではアクセシビリティ対応を、製品開発における社会的責任(Trustworthy Computing)の1つと捉えている。
 「OSの中でさまざまなプログラムが動いているが、全ての機能を読み上げソフトで読み上げることができる、点字ソフトで点字印刷を行なうことができるといったことを実現する必要があり、さらに最近増加している写真、動画といったリッチコンテンツについてもどんなものが表示されているのかといった説明をきちんと行なう必要がある」(マイクロソフト 最高技術責任者 加治佐俊一氏)。
 Windows 7のアクセシビリティ機能としては、(1)コンピューターの簡単操作センターとして、PCを使いやすくするための機能を1カ所に集約し、目的別にわかりやすい設定を実現、(2)拡大鏡機能は、Windows 7どの画面からでもキーボード操作によるショートカットで起動。表示も「全画面表示」、「レンズ」、「固定」を用意、(3)スクリーンキーボードを搭載し、大きさの変更、タッチ機能にも対応。1つの入力信号で文字入力を可能に、(4)快適なデスクトップ環境として、マウスやキーボードの操作が難しい人でも少ない操作で快適なデスクトップ環境を提供の4点が搭載されている。
 「Windows 7はこれまでの製品の中で最もお客様の声を聞いて使いやすくなった製品。具体的な改善としては、拡大機能についてはいちいちメニューをたどって起動するのは面倒という声が多く、OSレベルで対応することで、どこにいてもすぐに起動できるよう改善した。また、フォントの表示サイズについても、さまざまな解像度のPCが出ているにもかかわらず大きさが固定されているのは不満という声が多かったために、自由に大きさを変えられるように変更している」(加治佐氏)。
 アクセシビリティ機能に対応したソフトウェア、ハードウェアを開発しているサードパーティーとの連携についても強化。マイクロソフトが障碍者支援のための技術開発を行なっている企業および団体向けに提供するプログラム「Microsoft Assistive Technology Vendor Program(略称=MATvp)」に参加する日本のパートナーは、Windows Vistaの時点では9だったが、今回は25に拡大している。
 このプログラムに参加しているのは、アイネット株式会社、株式会社アメディア、アライド・ブレインズ株式会社、株式会社エーアンドエム、有限会社エクストラ、NECパーソナルプロダクツ株式会社、クリエートシステム開発株式会社、ケージーエス株式会社、株式会社高知システム開発、特定非営利活動法人 サイエンス・アクセシビリティ・ネット、静岡県立大学、JOHNAN株式会社、株式会社スカイフィッシュ、有限会社ストラトゲイト、「できマウス。」プロジェクト、テクノツール株式会社、東京大学 先端科学技術研究センター バリアフリー系、株式会社ナレッジクリエーション、HeartyLadder Labo.、株式会社日立ケーイーシステムズ、株式会社日立製作所、富士通デザイン株式会社、特定非営利活動法人 みんなのICT、株式会社ユニプラン、株式会社両備システムソリューションズの25団体。
 Windows 7が発売する10月22日には、クリエートシステム開発の音声合成・認識プログラム「ドキュメントトーカ」、JOHANの「ほんほんらんど シリーズ」、ストラトゲイトの直交ローラー操作方式マウス「かおマウス」、テクノツールの「あいうえおキーボード」など、高知システム開発の画面情報読み上げソフト「PC-Talker」、スカイフィッシュの読み上げソフト「FocusTalk」、「できマウス。」プロジェクトの身体の残存機能を活用してPCを操作する機器やソフトウェアが対応製品が発売される。
 「さらに年内だけで5パートナーからも製品が出荷予定となっており、マイクロソフトだけでは実現できないソフトやハードをパートナーの皆様に、開発していただくことで、より多くの方が簡単にPCに触れてもらう機会を作っていきたい」(マイクロソフト コマーシャルWindows本部・中川哲本部長)。
 なお、アクセシビリティ製品以外のものも含めたWindows 7対応のソフト、ハードの対応状況は好調で、「10月19日現在でソフトウェアパートナーが164社、ソフトが1,622種類、周辺機器パートナー50社、ハードが4,141種類が既に対応しており、Windows Vistaの時の2.5倍以上となっている」(中川本部長)ことも明らかにされた。
 MATvpに参加する日本のパートナー代表として、身体の不自由な人が意志を伝達するための装置「伝の心」を開発する日立製作所 新事業開発本部 アクセシビリティ推進グループの小澤邦昭氏がWindows 7に対する期待を述べた。

 「我々の製品は筋萎縮性側索硬化症という身体が自由に動かなくなる病気にかかった社員がいたことから、'92年に開発をはじめ、'97年に製品化した。身体の中で動く箇所を使ってスイッチを押し、PCを操作する。ベッドの上で動けない状態にある人が、家族や同じ病気にかかった人とメールのやり取りを行なうといったコミュニケーションに活用できるもので、現在では文字の入力だけでなく、メールの送受信やホームページ閲覧といった機能を持っている。来年のできるだけ早い時期にWindows 7対応を行なう計画だが、あるメニュー部分がどうしても表示することができず、マイクロソフトと交渉を行なったところ、米本社とやり取りしてプログラムに組み込めるサンプルをもらうといったやり取りをした」と語った。

 マイクロソフトでは、こうした取り組みと共に、(1)マイクロソフトとパートナーとの連携により、障碍のある方へのICTサポートを行なう方や高齢者を対象とした「 Windows 7 のハンズオンセミナー」を10月17日から順次実施し、Windows 7のアクセシビリティ機能についてまとめた「アクセシビリティ ガイドブック」を、Webサイトを通じて、無償提供、(2)Windows 7に搭載されている、視覚障碍者向け音声読み上げソフト「ナレーター」機能で利用できる日本語の音声合成エンジンを、視覚障碍者向けのITサポートを実施している人や、視覚障碍者を対象に、数量限定で無償提供、(3)視覚に障碍があり、音声読み上げソフトのみでWindows 7を利用する人向けに、社会福祉法人 日本盲人職能開発センター協力のもと、「視覚障碍者向け Windows 7 簡易マニュアル」を作成し、Webサイトを通じて無償提供する。
 マイクロソフトでは、Windows 7が実現した機能拡大や、支援策を強化していくことで、障碍者や高齢者のPC利用環境充実をはかる方針だ。

□マイクロソフトのホームページ http://www.microsoft.com/ja/jp/
□ニュースリリース http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3768
□関連記事 【2009年3月4日】マイクロソフト、広島大と共同でアクセシビリティリーダー育成キャンプ http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0304/ms.htm
(2009年 10月 20日) [Reported by 三浦 優子] 」(全文)

 
 
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◆2009/10/31 「妻から殺害「頼まれた」と供述、夫の罪軽減し起訴へ」
 『読売新聞』2009-10-31
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091030-OYT1T01413.htm

 「横浜地検は30日、神奈川県相模原市の自宅で妻を殺害したとして殺人容疑で逮捕・送検された無職菅野幸信容疑者(66)について、犯行直前に妻から「殺してほしい」と依頼されていたとして、「殺人罪」の適用を見送り、7年以下の懲役刑か禁固刑とされている「嘱託殺人罪」で起訴する方針を固めた。
 県警の発表では、菅野容疑者は12日午後2時半頃、自宅で妻の初子さん(当時65歳)の首を包丁で切って殺害した疑い。初子さんは、筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症の長男(当時40歳)に懇願されて殺害したとして、2005年2月に嘱託殺人罪で執行猶予付きの有罪判決を受けていた。
 捜査幹部らによると、事件後、初子さんが2人の娘にあてて書いた遺書が見つかった。菅野容疑者と初子さんが事件当日、心中するつもりで相模湖方面に向かったが死にきれず、自宅に戻ったことも判明したという。菅野容疑者は「妻から『殺してほしい』とせがまれた」と供述。地検は、事件の経緯などから供述は信用できると判断、嘱託殺人罪の適用を決めたという。」(全文)

 
 
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◆2009/11/02 「妻の嘱託殺人罪で夫起訴 横浜地検、殺人罪適用見送る」
 『デイリースポーツ』2009-11-02
http://www.daily.co.jp/society/national/2009/11/02/0002488892.shtml

 「「死にたい」と願う妻を殺害したとして、横浜地検は2日、嘱託殺人罪で、夫の菅野幸信容疑者(66)=神奈川県相模原市=を起訴した。
 県警は殺人容疑で送検したが、地検は妻初子さん(65)が5年前に難病の長男を殺害したことを苦にし「やっと楽になれます」とする遺書を残していたことなどから、殺害の依頼があったと判断。殺人罪の適用を見送り、法定刑が6月以上、7年以下の懲役刑か禁固刑の嘱託殺人罪を適用した。裁判員裁判の対象外。
 県警によると、初子さんは2004年8月、全身が動かなくなる筋萎縮性側索硬化症(ALS)だった長男=当時(40)=の人工呼吸器の電源を切って窒息死させたとして、05年2月に嘱託殺人罪で執行猶予付き判決を受けた。県警の調べに菅野容疑者は「妻は事件後、死にたいと言い続けていた」と供述していた。
 起訴状によると、菅野被告は今年10月12日、相模原市の自宅で、初子さんの首を包丁で刺し失血死させたとしている。 」(全文)

 
 
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◆2009/11/02 「懇願され妻殺害の夫「励ませば良かった」」
 『読売新聞』2009-11-02
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091102-OYT1T01106.htm

 「横浜地検は2日、神奈川県相模原市の自宅で妻を殺害したとして殺人容疑で逮捕・送検された自動車運転手菅野幸信容疑者(66)を、嘱託殺人罪で横浜地裁に起訴した。
 2人が心中しようとしたことや、寝室から妻の初子さん(当時65歳)の遺書が見つかったことなどから、適用の罪を切り替えた。
 捜査関係者によると、菅野容疑者は「もう少し自分が妻を励ませば良かった」などと話しているという。
 起訴状では、菅野容疑者は10月12日午後2時半頃、初子さんから「殺してほしい」と頼まれ、自宅1階の寝室で初子さんの首を包丁で切って殺害したとしている。
 初子さんは、筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症の長男(当時40歳)に懇願されて殺害したとして、2005年2月に嘱託殺人罪で執行猶予付きの有罪判決を受けていた。」(全文)

 
 
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◆2009/11/02 「相模原での妻殺害事件、容疑者を嘱託殺人罪で起訴/横浜地検」
 『神奈川新聞』2009-11-02
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/0911020031/

 「横浜地検は2日、相模原市宮下本町の自宅で妻を殺害したとして、殺人容疑で逮捕・送検された無職菅野幸信容疑者(66)を嘱託殺人罪で起訴した。
 起訴状によると、菅野被告は10月12日午後2時半ごろ、自宅寝室で妻の初子さん(65)に殺害を頼まれ、首を包丁で刺して、殺害したとしている。
 初子さんは2004年8月、筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)の長男=当時(40)=に懇願されて人工呼吸器を停止したとして、05年2月に嘱託殺人罪で執行猶予付きの有罪判決を受けていた。
 県警などによると、菅野被告は初子さんから日ごろから「死にたい」と言われ、12日午前、初子さんと車で相模湖方面に出掛けた。菅野被告は「心中しようと思ったが死にきれなかった」と供述。菅野被告の首にも絞めたようなあとがあるといい、心中を図ろうとしたことも裏付けられたことから嘱託殺人罪を適用した。
 菅野被告は自宅に戻った後、初子さんが持ち出した包丁で刺したという。ベッド脇には初子さんがつづった2人の娘あての遺書があり「これでやっと楽になれる」などと書かれていたという。刺殺後、菅野被告は相模原署に「自宅で妻を殺しました」と自首した。」(全文)

 
 
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◆2009/11/03 「難病長男殺害の妻を刺殺 『嘱託』で夫起訴」
 『東京新聞』2009-11-03
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009110302000058.html

 「神奈川県相模原市の自宅で妻を殺害したとして、殺人容疑で逮捕、送検された運転手菅野幸信容疑者(66)について、横浜地検は二日、妻から「殺してほしい」と依頼があったとして、殺人罪より軽い嘱託殺人罪で起訴した。
 殺害された妻の初子さん(65)は五年前、全身が動かせなくなる難病の筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)に苦しむ長男幸男さん=当時(40)=に懇願され、人工呼吸器の電源を止めて殺害、有罪判決を受けて執行猶予中だった。
 県警によると、菅野被告は「事件(長男殺害)の後、妻はうつ病になり、日ごろから死にたいと言っていた。(殺害)当日も言われた」と供述。犯行日の午前中は、夫婦で心中をしようと市内の相模湖方面に車で出かけたが、死にきれず、娘二人にあてた自筆の遺書も残されていた。
 凶器の包丁は初子さんが持ち出し、首には自殺しようとしたためらい傷もあった。菅野被告は「かわいそうになり、見かねて切った」とも話しており、初子さんの首もとには、血が飛び散らないよう、タオルが押さえ付けられていたという。
 起訴状によると、菅野被告は十月十二日午後二時半ごろ、依頼を受けて自宅で初子さんの首を包丁で切り殺害した、とされる。


【写真】菅野被告の自宅の玄関には、妻とともに世話していた鉢植えが並んでいた。郵便受けには長男の名前も=神奈川県相模原市で 」(全文)
 
 
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◆2009/11/03 「難病の息子を殺した妻を刺殺、夫を嘱託殺人罪で起訴」
 『朝日新聞』2009-11-03
http://www.asahi.com/national/update/1103/TKY200911030002.html

 「神奈川県相模原市で10月12日、無職菅野初子さん(65)が殺害された事件で、横浜地検は、殺人容疑で送検された初子さんの夫で自動車運転手の菅野幸信容疑者(66)について、嘱託殺人の罪で横浜地裁に起訴した。初子さんが遺書を残していたことや菅野容疑者の供述などから「妻から殺害を頼まれた」と認定した。
 起訴状によると、菅野容疑者は初子さんから殺害を依頼され、10月12日午後、自宅で初子さんの首を包丁で切って殺害したとされる。初子さんは05年2月、人工呼吸器の電源を切って難病の長男(当時40)を窒息死させたとして、嘱託殺人罪で有罪判決を受け執行猶予中だった。
 県警の捜査に、菅野容疑者は初子さんについて「『死にたい。殺してほしい』と言い続けていた」と供述。2人が事件前に心中を図っていたことなどから、横浜地検は供述に信用性があると判断した。
 嘱託殺人罪は7年以下の懲役または禁固刑と定められており、菅野容疑者は裁判員裁判ではなく、裁判官による法廷で裁かれる。」(全文)

 
 
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◆2009/11/03 「神奈川・相模原の妻殺害:容疑の夫、嘱託殺人で起訴−−横浜地検」
 『毎日新聞』2009-11-03
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20091103ddm041040085000c.html

 「横浜地検は2日、自宅で妻初子さん(当時65歳)を刺殺したとして、殺人容疑で逮捕された神奈川県相模原市宮下本町1の運転手、菅野幸信容疑者(66)を嘱託殺人罪で起訴した。初子さんの遺書や菅野被告の供述などから、地検は初子さんに殺害を依頼されたと判断、より法定刑の軽い嘱託殺人罪を適用した。
 起訴状によると、菅野被告は10月12日午後2時半ごろ自宅で、初子さんの首を包丁で刺し、失血死させたとされる。地検によると、2人が直前に車で外出し、心中を図っていたことも分かった。
 菅野被告は同日、県警相模原署に自首し「妻が日ごろから『死にたい』と言っていたので、のどを刺した」と供述。2人の娘にあてた初子さんの遺書には「これで楽になれます」「長男の七回忌をお願いします」などと書かれていた。【杉埜水脈】 」(全文)

 
 
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◆2009/11/03 「ALSの集いに協力を 協会島根県支部、益田保健所に要請」
 『中国新聞』2009-11-03
http://www.chugoku-np.co.jp/Health/An200911030220.html

 「筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)の患者や家族たちでつくる日本ALS協会島根県支部の代表者は2日、益田市の益田保健所を訪れ、「益田圏域ALS患者・家族の集い」開催に協力を求めた。関係者の連携を深め、県西部連絡会の設立を目指す狙い。
 ALSは、運動神経が機能しなくなる難病。進行すれば、まばたきや呼吸もできなくなる。介護に追われ、家族も閉じこもりがちになりやすい。県内には約70人患者がいる。県支部は、患者の要望や家族の悩みなどを語り合える場が必要として、集いを企画した。
 新治弘念(こうねん)事務局長は「支部設立から10年たつが益田圏域で活動していなかった。患者と直接会う機会を得るためにも集いを開きたい」と述べ、協力依頼文を渡した。保健所の高木美輝男総務保健部長は「患者の窓口になるなど、支援をしていく」と応じた。
 集いは本年度中に市内で開く。一般のボランティアも募り、啓発活動にもつなげる。新治事務局長=電話0855(65)2244。(岡本圭紀)


【写真説明】高木部長(左)に協力依頼文を手渡す新治事務局長」(全文)

 
 
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◆2009/11/04 「東北大、ALS治療法開発へ 神経増やす物質活用」
 『河北新報』2009-11-04
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/11/20091104t13024.htm

 「東北大大学院医学系研究科の青木正志講師(神経内科)らの研究グループは本年度、運動神経が侵され全身の筋肉が動かなくなる難病、筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)の治療として、神経細胞を増やす働きのある物質を活用した新治療法開発に着手した。既にラットへの実験で効果が認められており、安全性が確認されれば数年以内に患者への臨床試験を実施する方向だ。
 青木講師らは、神経を含む多様な細胞を増やす働きのある肝細胞増殖因子(HGF)に着目し、ALSを発症するよう遺伝子操作したラットにHGFを投与。治療効果を検証した結果、HGFを投与したラットは、投与していないラットよりも、発症から死亡するまでの日数が1.67倍延長されることを確認した。ヒトでは2年相当延長されることになる。
 今後、サルを用いた実験で安全性の検証を進め、2010年度内に厚生労働省に治験申請することを目指している。
 治療法開発は11月、厚労省の「先端医療開発特区(スーパー特区)加速事業」に採択され、11年度までの3カ年事業となる。本年度は年間6億5000万円の補助を受ける見通し。
 ALSは感覚や知能ははっきりしたまま、全身の筋肉が徐々に動かなくなる過酷な疾患で、進行すれば呼吸もできなくなる。患者は現在、全国で約8000人。治療薬の開発には膨大な予算を必要とすることなどから、基礎研究の成果の実用化が進まず、有効な治療法もほとんど見つかっていなかった。
 青木講師は「ALS患者は増加傾向にある。世界初の治療法開発に向け、着実に成果を出していきたい」と話している。」(全文)

 
 
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◆2009/11/05 「展示:「足で描いた絵画展」 徳島・長尾さん、来場者にメッセージ /徳島」
 『毎日新聞』2009-11-05
http://mainichi.jp/area/tokushima/news/20091105ddlk36040666000c.html

 「◇夢を持ち続けよう

 全身の筋肉が萎縮(いしゅく)し筋力が低下する難病・筋萎縮性側索硬化症(ALS)と闘いながら絵を描いている長尾義明さん(61)=板野町在住=の絵画展が4日、徳島市仲之町3の喫茶店「アンデルセン」で始まった。足先を使ってパソコンで描かれた作品が店内ギャラリー一面に広がる。
 長尾さんは90年、働き盛りの42歳のときにALSを発症。当時は余命3年と告知されたが、孫の「運動会に来てほしい」の言葉に生きる意欲を燃やしたという。絵に取り組み始めたのは01年で、センサー付きの板に右足を置き、パソコンを操って描く手法。08年には作品数が500点を超えた。
 今月62歳を迎えることに合わせ、今回は62点を展示。新作も多く、秋を思わせる夕日の絵からはエネルギーが伝わってくるよう。長尾さんは来場者へのメッセージに「難病や悩みを持っている人に言いたい。『人は死ぬまで夢を持ち続けなダメだ』」と書いている。
 同店の福本節子さん(60)は「多くの人に見てほしい」としている。16日まで、午前8時〜午後6時。日曜休み。【井上卓也】」(全文)

 
 
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◆2009/11/08 「繰り返された嘱託殺人の悲劇、問われる地域の力」
 『神奈川新聞』2009-11-08
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/0911070034/

 「「息子のところで楽しく暮らしていきます」−。65歳の妻は2人の娘に遺書をのこし、66歳の夫に包丁を託した。妻は難病の長男をあやめた罪で執行猶予中だった。長男の事件から5年後。「自宅で妻を殺しました」と警察に自首した夫は、妻が負った嘱託殺人の罪で起訴された。
 10月12日、相模原市宮下本町、福祉施設の運転手菅野幸信被告は自宅寝室で、妻初子さんの首を包丁で切ったとして殺人容疑で逮捕された。ベッド脇のサイドテーブルには初子さんが2人の娘の名を書いた2通の封書があった。「これでやっと楽になれる」「孫に風邪をひかせないように」。便せんにつづられていた。
 同日午前、秋晴れの空の下、夫婦は車で相模湖方面に向かう。「心中しようと場所を探した」と幸信被告は供述。首つりを図ろうとしたが、できなかった。自宅に戻った幸信被告は妻から包丁を受け取った。

 ■難病の長男殺害後も続いた苦悩

 初子さんは5年前、全身の筋肉が動かなくなる筋萎縮性側索硬化症(ALS)で苦しんでいた長男幸男さん=当時(40)=の人工呼吸器を止め死亡させ、自殺を図ったが未遂に終わった。翌年に執行猶予付判決を受けた。
 勤務先の福祉施設に出された履歴書によると、幸信被告は介護ヘルパー2級の資格を取得している。長男の発症前、自治会で手製の漬物を配るなど活発だった初子さんはこもりがちになった。妻を連れ出し、支える夫の姿を近隣住民は見ている。昨春、自治会役員に就いた幸信被告を周囲は「穏やかでまじめな人」と受け止める。
 初子さんは日々、長男の仏壇に1日の出来事を報告していたという。幸信被告は妻が「日ごろから死にたいと言っていた」と供述。07年には初子さん受給の自立支援医療(精神通院)申請が市にあった。苦悩は続いていた。

■生を肯定的に考えられる環境整備を

 5年前の事件後、呼吸器を付けた患者について尊厳死の立場から法整備をすべきだとの論議があった。

 「死という出口だけ設けるのは違う」。裁判を傍聴した日本ALS協会の海野幸太郎理事(41)は、父が呼吸器を付け、14年間実家で療養している。父も当初は悲観的だったという。患者から「死にたい」という声も聞く。「その言葉を発せざるを得ない背景を考えることが先」。海野さんは言葉を継いだ。

 「周囲が否定的な考えを持つと、患者の家族も負の感情に流れる。生を肯定的に考えられる環境整備をまず優先すべきだ。悲しい事件で終わらせてはいけない。地域の問題解決の力が問われている」

 5年前の事件と、初子さんの精神通院申請。関係機関で二つを結んだ情報が共有されていなかった。地域包括支援センターの職員は悔やむ。「情報が欲しかった。自傷他害が想定された。やるべきことができたかもしれない」。
 10月30日。センターで検討会議が開かれた。「戻ってくるご主人を見守りたい」。関係者は語った。」(全文)

 
 
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◆2009/11/12 「Change=確かに世界は変わった「障害者の支えになる」」
 『ITpro』2009-11-12
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20091106/340195/

 「東京都品川区に住む百瀬進也さんは現在30歳。幼少時に遺伝性筋疾患の一つである筋ジストロフィーを発症した。その百瀬さんが本格的にパソコンを使い始めたのは、2008年の暮れのことだ。半年後。ヘルパーさんとのメールのやりとりはもちろん、外出時に撮影した写真の管理や、好きなGLAYやBOAの音楽を聴くのにもパソコンを使う。いずれはブログにもチャレンジしたいと考えている。
 筋ジストロフィーは、徐々に全身の筋力が低下する病気で、根本的な治療法がいまだ見つかっていない難病である。現在はほとんど体を動かせない状態である。自宅ではベッドの中で過ごすことが多い。外出する際は、車いすを使う。13歳の時に人工呼吸器をつけた。その際に気管を切開したため、はっきりと発音することも難しい。
 キーボードもマウスも操作できない。動くのは左手の親指だけ。百瀬さんはわずかな指の動きだけでパソコンを操る(写真1)。

■パソコン利用を一度は断念

 健常者は気が付かないかもしれないが、パソコンは決して使いやすい機器とはいえない。百瀬さんもかつてパソコンにチャレンジして、一度断念した経緯がある。操作と習熟の困難さからIT機器の利用を断念する障害者は、少なくない。症状が軽い人なら通常のキーボードやマウスを操作できるが、徐々に症状が重くなると難しい。文字入力やカーソルの移動などをどう実現するかが大きな課題となる。
 百瀬さんもその壁にぶつかった。2003年に一度使ってみようと、Mac OS搭載のパソコンを購入し使用した。当時はMac OSのほうが障害者の入力支援機能が優れていたためだ。それに専用の入力装置を接続し、キーボードやマウスの代わりにした。
 しかし、文字を入力しているうちに操作に疲れてしまい長続きしなかった。「パソコン自体は好きなのに、思うように操作できないことにいらだっていた」と母親の瑞恵さんは振り返る。それ以降Windowsパソコンを使い始めたが、百瀬さん一人では操作しきれないため、家族やヘルパーに操作を代行してもらっていた。

■ITで壁を乗り越えた

 そんな百瀬さんがパソコンをこれほど使いこなすとは、母親の瑞恵さんも予想していなかった。今では毎週火曜日から木曜日の昼間は、メールを書いて過ごしている。「5時間や6時間は珍しくない。そんなに長時間で疲れないのかと思うけど、その様子はないようです」(百瀬瑞恵さん)。
 インターネットを介して、いろんな人たちと直接コミュニケーションするようになった。百瀬さんの世界は大きく広がった。体は思うように動かせなくても、いつもメールをやりとりする友人たちと好きな料理や映画の話をし、音楽CDの貸し借りをする生活だ。メールのおかげで、テレビを見る時間が減った。
 「筋ジストロフィーやALS(筋萎縮性側索硬化症)で体が動かない人たちにも、パソコンは彼らの世界を一変させる重要なツールとなった」。こう話すのは、障害者や高齢者のパソコン利用を支援する任意団体「品川ITサポーターズ」の今井啓二会長。2008年から難病者のパソコン利用を支援し始めた。「行動や生活の範囲が限られる人ほど、簡単にコミュニケーションをとるツールを必要としている。パソコンはそれにぴったり」と話す。

■二つのブレイクスルー

 2008年末にパソコン操作に再チャレンジするにあたってカギとなったのは、二つの技術開発である。一つは入力支援ソフト。もう一つは入力装置だ。入力支援ソフトには、メールや文字入力を支援するソフトウエア「Hearty Ladder」を使った。脳性麻痺のため手足が不自由な技術者、吉村隆樹氏が開発したソフトウエアである。
 支援した今井氏はHearty Ladderを選んだ理由を、「フリーソフトであるため、もし結果的にパソコンを使えなかった場合でも負担は小さい。障害者が使いやすいよう、きめ細かく設定を変更できる点もよい」と話す。
 Hearty Ladderの特徴は、「スキャン入力」と呼ばれる方式を採用している点だ。Hearty Ladderを起動すると、画面いっぱいに文字板が表示される(図1)。そして1秒間隔ごとに赤く強調された選択バーが左から右へ動いていく。この速度は使いやすさに応じて変更できる。
パソコンに接続したスイッチを押すと選択バーは止まり、次にどの文字を選択するかのカーソルが上下に動き始める。もう一度スイッチを押すとその文字を入力できるという仕組みだ。この方式なら、スイッチを押す操作だけで文字を入力できる。Hearty Ladderは、専用のメールソフトやテキストエディタも備えている。
iTunesのように、基本操作がマウスのクリックだけのソフトも操作可能だ(写真2()。通常のWindowsの画面の上に、選択バーが表示される。やはり左右、次に上下に動き、画面上でクリック操作したい個所を徐々に絞り込む。iTunesで再生したい音楽ファイルの上でクリックすれば、いつでも好きな音楽を聴ける。以前なら音楽を聴く際は、家族に頼んでCDプレーヤを操作してもらわねばならなかった。

■かすかな動きを空気パッドが拾う

 もう一つ、カギとなった入力装置には、空気の圧力でスイッチを入れる「エアバックセンサー」と呼ばれるデバイスを採用した。「これで入力の負担が劇的に軽くなった」と今井会長は話す。体に障害を持ち、通常の入力装置の使用が困難な場合、ゲーム用のジョイスティックや、ボタンが一つ付いているだけのスイッチを使うという選択肢がある。
 しかし百瀬さんが動かせる左手親指の範囲は、ごくわずかだ。かつてパソコン使用を断念した時に使っていたスイッチでは、少しでも位置がずれてしまうと押せなくなってしまっていた。これが入力のハードルを上げ、断念につながった。
 その点「エアバックセンサー」は空気パッドへの圧力でスイッチを押す方式であるため、多少位置がずれても入力できなくなることはない。しかもかすかな圧力を検出するため、長時間使っても疲れない。
 「体のどの部分で操作をするのがよいかは、人によって異なる。負担をかけずに入力できるようにするには、入力装置も使用者に合わせる必要がある」と今井会長は話す。今井会長は発泡スチロールやプラスチック容器を使って毎回入力装置を手作りする(写真3)。作業は難しくない上に、コストも安くすむという。

■支援技術の強化が進む

百瀬さんのような難病者がパソコンを操作するための支援ソフトや装置は、今や多数登場している。「Hearty Ladder」と同様にスキャン入力が可能な支援ソフトとしてはNECの「オペレートナビ」(図2)。設定すればOfficeソフトなども起動、操作できる。ハードウエアと一体型で販売されているのが日立ケーイーシステムズの「伝の心」だ。専用のメールソフトのほか、家電を操作するリモコン機能まで搭載する。ただし前者は5万9800円、後者は45万円と比較的高価である。
 OS本体の入力支援機能も強化されてきている。マイクロソフトはWindows Vistaに「コンピュータの簡単操作センター」を新たに搭載し、障害者支援機能を使いやすくした。「Windowsキー」と「U」を同時に押すと起動する。「全盲の人向け」「マウスやキーボードを使わない人向け」と、1つのウインドウで必要な設定を変更できるようにした。
 さらに2009年10月に出荷予定のWindows 7では、スクリーンキーボード機能を強化。これまで固定だったサイズを自由に変更できるようにするほか、初めてタッチパネルに対応する。

■ITに秘められた可能性

 ただこれらの技術や機能が障害を持つ人やその家族、ヘルパーなどに十分に認知されているかというと、そうとは言い切れない。
 2009年6月17日にALS患者を支援するNPO法人さくら会とNECが開催した、「難病コミュニケーション支援講座」では、参加した介護士から驚きの声が上がった。筋ジストロフィーやALSの患者のためのIT機器が次々と紹介される。「Hearty Ladder」やスイッチ、意思伝達専用装置などだ。参加者の1人は、「こんなソフトや機器があるとは知らなかった。もし使えそうな患者がいたら紹介したい」と感想を述べる。
 ALSや筋ジストロフィーに限らず、ITは様々な障害を乗り越えるための足がかりになる可能性を秘めている。障害そのものを改善するのは難しくても、障害者がよりよく生活していくための下支えの役割を果たすことができるのだ。


◇色覚が間違える赤や緑を、携帯電話が正しく判別

 富士通デザインが開発したiアプリ「ColorAttendant」が好評だ。NTTドコモの富士通製携帯電話の一部機種でしか動作しないにもかかわらず、リリース後約半年でダウンロード数は2万6000件を超えた。「ゲームでもないアプリケーションにこれほど反響があったのは初めて」と、開発を担当した富士通デザイン 第二デザイン事業部の吉本浩二氏は驚きを隠さない。
ColorAttendantを起動すると、同時に携帯電話のカメラ機能も起動する。通常の撮影のように撮影ボタンを押すと画像が ColorAttendantに取り込まれる。その画像を解析し、元々備えている色情報データと比較してカーソルが合っている個所が何色かを判定し表示する(写真A)。らくらくホンの場合は音声で読み上げる。至ってシンプルなアプリケーションである。
 こういった機能は視覚や色覚に障害を持つ人にとって非常に役立つ。左右の靴下の色を間違えてはいてしまったり、葬儀参列に場違いな服装で参加してしまったりと、色の区別がつかないために困った事態を招くことがあるからだ。靴下をはく前に、携帯電話を使って色を判定し、色を確認できるようになればその懸念はなくなる。
 色覚に障害がある人は、日本男性は約5%、女性は0.2%といわれ、決して少なくない。開発を主導した吉本氏自身は弱視である。

◇「若竹色」がわかるようになる

 もう一つ、ダウンロード数増加につながったのは、色を判別する楽しさを経験できることだ。判定できる色数は239種類。色相、明度、彩度を分析してどの色かを決定する。「やわらかい赤」「明るい緑」「うす暗い白」など、色の印象を含めて表現する。
 設定を変更すれば日本固有の表現で色を表示することも可能だ。「若竹色」「鶯色」「群青色」といった、普段はあまり使わない表現だ。デジカメで撮影した画像であれば色判定できる。「不便さを解決するだけでなく、色判定を楽しんでもらいたい。新しい発見があるはず」(吉本氏)。色彩検定などの勉強にも役立つ。7月には子供向け携帯電話「きっずケータイ」にも対応した。
 ColorAttendantは無料で利用できる。もちろん色覚障害の人向けにすでに色判定専用機器は開発されており、高い判定精度を誇るが、価格が高い。誰でも手軽に使えるというものではない。携帯電話ならば利用形態も広がると考え、iアプリとして開発したという。
(福田 崇男=日経コンピュータ)

【写真説明】
写真1●百瀬進也さんは左手親指だけでパソコンを操る
図1●左右上下に自動的に移動する選択バーをスイッチで選択することで文字を入力する画面はフリーソフト「Hearty Ladder」。漢字予測変換や、アプリケーション起動も可能
写真2●マウスの操作もスキャン入力で可能だ
写真3●どうすればスイッチを操作できるかは個人差があるため、発泡スチロールやプラスチック素材、センサーなどを組み合わせて、一つひとつカスタマイズしている
図2●障害者のパソコン入力を支援するソフトはいくつか登場している
写真A●iアプリ「ColorAttendant」は色覚障害者向けの色診断ツール」(全文)

 
 
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◆2009/11/16 「ブレーン・マシン・インターフェイス:脳内の考え、読み取り道具操作」
 『毎日新聞』2009-11-16
http://mainichi.jp/select/science/news/20091117ddm016040112000c.html

 「脳波など脳の神経活動で機械を動かす。感覚などの信号を脳に直接伝える−−。こうした「ブレーン・マシン・インターフェース」(BMI)と呼ばれる技術開発が進んでいる。実用化が進めば、体が不自由な人や、自分の意思をうまく伝えられない人には福音だ。一方、脳内の考えを見通したり、外から脳を操作することに、倫理的懸念も指摘されている。【高木昭午】

 ◆神経から心を読む

 脳波測定用の帽子をかぶった女性がパソコンの画面を見つめる。画面にはハート、時計、手を口に運ぶ人などのイラストが表示されている。それぞれは「気持ちを伝えたい」「時刻を示したい」「飲食したい」などの意思表示に対応する。
 女性がイラストからハートを選ぶと、次にどんな気持ちを伝えたいのかの選択肢が画面に現れた。間もなくパソコンから「ありがとうございます」と声がした。「お礼を言いたい」という女性の思いをパソコンが代弁したのだ。
 「障害者が意思を伝える装置です。注視したイラストに応じて声でメッセージを出します。どれを注視したかは脳波で分かります。イラストは画面に触って選んでもよいのです」。産業技術総合研究所で装置を開発中の、長谷川良平・ニューロテクノロジー(脳神経技術)研究グループ長が説明した。
 話せない、手が動かないなど意思表示が不自由な人は少なくない。パーキンソン病や筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)などの患者だけで全国14万人に達する。
 装置は「和食が食べたいです」「トイレに行きたいです」など512通りの声を出せる。今後、患者に試用してもらい、2〜3年後の実用化を目指す。

 ◆成功率は9割

 長谷川さんはもともと、神経生理学の研究者だ。サルの脳に電極を刺し、神経細胞(ニューロン)の電気活動を調べてきた。
 98年、サルがある方向を見る約0・2秒前に、ニューロンの活動を測り、「見る」と意思決定したことを読み取るのに成功した。決定を担うニューロンは上下など見る方向によって異なっていた。
 長谷川さんはこの手法を「ニューラル・マインド・リーディング(神経読心術)」と呼ぶ。「読心」のほか、ニューロンに電流を流せば衝動の誘発や抑制もできるという。
 研究成果を生かそうと04年から意思伝達装置の開発を始めた。現在、ニューロンや脳波で正しく「読心」できる率は約9割。装置が間違った意思を伝える可能性も残るため、訂正法も開発中だ。

 ◆義手でも分かる

 横井浩史・電気通信大教授(東京大教授を併任、ロボット工学)は、義手で物をつかんだ感触を、使用者が感じ取れるようにしようとしている。
 横井さんは約10年前から、電動義手を作ってきた。手首から先を失った人でも、手があるつもりで腕を動かすと、腕の筋肉の電気活動(筋電位)が変化する。変化のパターンは、手をどう動かすつもりかで違う。
 腕に電極を張ってパターンを調べる方法を開発し「手首をそらす」「親指を曲げる」など、意図通りに15種類の動きができる義手を作った。試用した60歳代女性は炒め物の調理ができた。
 だが義手に触覚はない。物をつかんだことは、目で見て確かめるしかなく、使用者には不安感が残る。06年、義手にセンサーを付けた。肩に電極を張り、センサーが物に触れたら弱い電流が流れるようにした。
 センサー付き義手を着けた女性の脳を調べると、着けた当初は、脳内で手の動きと関係ない部分も盛んに活動し、慣れない刺激へのとまどいがうかがえた。しかし1カ月後にはそうした反応が消え、脳が新しい感覚に適応したとみられた。
 電極を当初の一つから四つに増やし、握った物がペンかボールかを当ててもらう実験にも成功した。
 当面の目標は、触れているのが指の先端か根元かなどを区別できること。従来の方法だと電極が数十個いる。少ない電極で実現する工夫を試験中だ。

 ◆全体像は不明

 BMIの発展は急速だ。脳波で操作できる車いすや、図形を見ている人の脳を調べ図形を再現できる方法も開発されている。さらに、専門分野も大きく広がる。脳の分析は神経内科や大脳生理学、車いすや義手の製作は工学。脳の反応に基づき顧客を開拓する「ニューロマーケティング」という経済の分野もある。
 応用範囲は広いが、倫理的に問題はないのか。脳への働きかけで意識や人格が変わるかもしれない。感覚の入出力で、自分の脳に他人の感覚が伝わるかもしれない。
 佐倉統(おさむ)・東京大教授(科学技術社会論)は「利点も問題点もまだ不明な点が多い。医療や福祉に大きく貢献しそうだが、例えば能力・適性の判断に使えば差別を招く可能性もある。分野の幅が広いため専門家でも全体像は把握しておらず、専門家でない人の視点も重要だ。専門家と市民が、今から共にルールを議論すべきだ」と訴えている。」(全文)

 
 
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◆2009/11/20 「闘病音楽で励まし ALS杉山さん宅で演奏会 長泉」
 『静岡新聞』2009-11-20
http://www.shizushin.com/news/local/east/20091121000000000039.htm

 「全身の筋肉が萎縮する進行性の難病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の長泉町下土狩の杉山武男さん(66)と共に音楽を楽しもうと、札幌交響楽団トランペット奏者の前川和弘さんと三島市在住のピアニスト五十嵐優美さんが20日、杉山さんの自宅でコンサートを開いた」

 
 
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◆2009/11/21 「社会人野球日本選手権:ありがとう日産…50年の歴史に幕」
 『毎日新聞』2009-11-21
http://mainichi.jp/select/today/news/20091122k0000m050079000c.html?link_id=RTH05

 「ありがとう−−。社会人野球日本選手権で21日、今季限りで休部する日産自動車(神奈川)は延長十三回まで粘った末にJR九州(福岡)に敗れ、事実上、最後の公式戦を終えた。選手たちがスタンドに一礼すると、紅白の紙テープが投げ込まれ、ファンや社員らは涙を浮かべ拍手。惜しまれながら、50年の歴史に幕を閉じた。
 「フレー、フレー、日産」。静まり返った球場で声を響かせた仁田原竜也応援団長(24)は「(チームは)応援団とともにまた帰ってきます」と総立ちの観客にあいさつした。
 「ここまで来たのを誇りに思う。硬式野球部は娯楽が少ない時代、社員を魅了し結束を固めた」。硬式野球部OB会長の坪井賢司さん(77)は神奈川県鎌倉市の自宅で振り返った。横浜・新子安のグラウンドが連合国軍総司令部(GHQ)から返還されたのを機に「社員の気持ちを盛り上げよう」と野球部設立が計画され、創部前年の58年、坪井さんが学生らを集めた。65年、都市対抗初出場を果たした。
 「記憶に残る素晴らしい戦い。本当にありがとう」。21日の試合をテレビで観戦した社員の福村輝雄さん(48)は選手と同じ職場になった05年から試合などを約10万枚撮影。08年9月に筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症と診断された後も見守ってきた。
 伊藤祐樹内野手(37)の同僚たちは、休部決定後に更新が止まった野球部ホームページに代わり「勝手に応援するサイト」を制作。小笠原理栄子さん(35)は「サイトは最後まで楽しくプレーしてほしくて始めた。もう1試合見たかった」と目を赤くした。休部の危機を乗り越えた90年代後半、カルロス・ゴーン最高執行責任者(当時)に「都市対抗は日本企業の文化」と言わせた当時の監督、村上忠則さん(60)は「最後まで伝統の粘りを見せてくれた」とたたえた。
 こうした思いに久保恭久監督(49)は「(ユニホームの)胸の青い鳥は(優勝旗の)ダイヤモンド旗に止まることはなかったが、見捨てなかった人にありがとうと言いたい」。【川端智子、伊澤拓也、平川雅恵】


【写真説明】【JR九州・日産自動車】最後の公式試合を終え、涙を流しながら礼をする日産自動車ナイン=京セラドーム大阪で2009年11月21日、森田剛史撮影」(全文)

 
 
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◆2009/11/27 「「あの人に迫る」橋本操 日本ALS協会副会長」
 『中日新聞(東京新聞)夕刊』2009-11-27


 「死の尊厳よりもまず生きること

人工呼吸器を付けた車いすで、霞が関からデンマークまで−。全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病の筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)のイメージを打ち破る行動力で、日本ALS協会副会長の橋本操さん(56)は患者や家族を励まし、政治家や官僚と渡り合ってきた。最重度の難病と言われるALSでも生きやすい社会を実現するために。(伊藤弘喜)

Q 症状が現れたのはいつですか。

三十二歳のころ、最初、右手にまひを感じ腱鞘炎(けんしょうえん)と思った。次第に肩や足が動かなくなり、発声やのみ込みが困難に。七年後、呼吸障害に至ったので気管を切開し人工呼吸器を付けました。 会話はヘルパーに五十音を読み上げてもらい、拾いたい文字のところでまばたきして、文章を作ります。食事は野菜ジュースや液体状の栄養補助食品などを鼻から管で取ります。無表情と思うかもしれませんが、顔の筋肉があまり動かないだけ。気軽にほほ笑みかけてくださいね。

Q 告知をどう受けとめられましたか。

現在の私があるのは当時の主治医、佐藤猛先生(国立精神・神経センター国府台病院名誉院長)と日本ALS協会初代事務局長の松岡幸雄さんのおかげ。当時、私はALSの苦しさより一人娘の世話ができなくなることが怖かった。それを感じ取った佐藤先生は「いま一番の薬はお嬢ちゃんだよ」と。私の置かれた状況をよく分かっていてくれた。松岡さんは「大丈夫ですよ。橋本さんなら大丈夫」と呪文(じゅもん)のように繰り返し励ましてくれました。 でも聞くと、ほかのALS患者への告知は暗いことが多い。ゆっくりと、親切に、少しでも楽に生きられるような告知をしてほしいです。

Q 人工呼吸器を装着して自宅で、しかも家族と離れて暮らすのは大変ではないですか。

人工呼吸器は眼鏡のようなもの。集中治療室に運び込まれた救急患者と違って生活するために必要だから使っているだけです。
発症した時、娘は五歳、夫は深夜まで働いていました。だから家族に頼らずに他人介護で自宅で暮らせる道を探したのです。人工呼吸器を付けるまでは実家のきょうだいに手伝ってもらいました。
既存の制度では足りない介護の人手は、学生バイトを募ることで埋めた。さらに、一人前のヘルパーに育て上げた学生らを、自分が運営する訪問介護事業所から、ほかの患者に派遣することで収入を得る方法を考案しました。収入があれば自立できます。
現在は訪問看護、訪問診療、介護人派遣制度などを組み合わせ、夜勤は学生十人前後で回します。二十四時間、常に介護者が私の身の回りにいます。
うまくいっているのは私に主婦意識が欠けているからかも。冷蔵庫や財布の中を誰にのぞかれても平気。人の出入りを気にしない。声が出ないから口論は不利でも介護者を介して必ず言いたいことを言ってます。
車いすで近所のスーパーやデパートにも買い物に行く。愛犬のポンを連れて。忙しくて大好きなSMAPやさだまさしのコンサートになかなか行けないのが悔しいですが。

Q 患者を精力的に訪問しておられますね。

約十五年前から全国の患者を訪ねています。患者はほかの患者と会いたいものだけど、地方では患者が移動できる社会環境が整備されていないので。しかし、私のように気ままな患者のなんと少ないことか。家庭に帰れば家族が待っているのに、ひとり病室の白い壁や天井を見つめて過ごしている人は少なくありません。

Q ご自身のホームページの題に「闘えALS」とあるように常に闘ってこられました。

あれは「患者よ、闘え」というアジテーションなんです。

二〇〇二年、医療行為として医療職や患者の家族にしか認められていなかった、たん吸引をヘルパーも行えるよう署名運動を始めた。たんの吸引は単純な作業だけど、多い時は数分置きに行う必要がある。だから家族が夜も寝る間もなく、吸引していました。
全国から十七万人の署名が届きました。「家族が休めない。何とかして」といった悲鳴のようなメッセージも添えて。すべてに目を通してから国と交渉し、ようやく〇三年に認められました。

Q 尊厳死反対の論陣も張っておられます。

死の尊厳さは重要ではない。生きている者の人権を守ることが肝要です。人工呼吸器を付ければ生きられるのに付けたくても付けられない患者は多い。ALS患者の七割以上は呼吸器を付けずに亡くなる。特に女性。家族から「生きるな」と暗に言われ、子や夫に迷惑をかけるまいと呼吸器を付けずに死んでいく。自立する知識も機会も与えられずに。「死ぬ権利」を言う前に、生きたくても生きられない患者の生きる権利をなんとかしよう、と言いたいです。
そうでなくても、呼吸器は外れやすいんです。時々、事故で呼吸器が外れて患者が亡くなる。その無念や苦しさを思うと…。私もよく外れますが二分もたたずに顔は真っ赤、心臓はばくばくです。

Q 厳しい状況でも常に明るさとユーモアをお持ちです。

生家は漁をなりわいとしています。昨年二月にイージス艦に沈められた漁船と同じ漁協で、兄たちはあの事件に近いことはよくあると言う。海辺に生きていると水死体が漂着したり漁に出たまま帰らないこともあるから死は日常のこと。私も主治医と食事しながら終末期の話をします。 お寺が好きです。樹齢千年の桜を平成の時代に車いすに人工呼吸器を積んだ私が眺めるロマン。何代もの人が桜の下に集い、泣き笑い、時に病に倒れていったことに思いをはせると「この瞬間を生きよう」と思います。

Q 最近、入院されました。活動のペースを落とした方がいいのでは。

九月に十六年ぶりに入院。すごく久しぶりというのが自慢です。ウイルス性腸炎でしたが飲んだコーヒーが濃すぎたんでしょ。
最近はすべて患者のため、という基準で行動している気がします。在宅生活を送りやすくするために介護保険の自己負担の減免を求めていきたいし、在宅が難しい患者のために長期療養の病床をもっと確保したい。課題はたくさんありますが、当事者が行動するしかない。とりあえず死ぬまで走り続けることが私の使命です。何より患者に泣かれるのが悲しい。何と言葉をかけたらいいものか。「この瞬間 はあなたのもの。必死に生きて」。そう伝えることにしていますが。私は「今日が不幸でも明日は多分幸せだぞ!」と思いこんでいます。
プロフィール
はしもと・みさお
1953(昭和28)年千葉県生まれ。日本音楽学校幼稚園教諭養成科卒。85年にALSを発症、93年には人工呼吸器を装着し在宅生活を始めた。99年にALS協会副会長、2003年から今年5月まで同会長。04年、近隣の患者家族、看護師、ヘルパーらとNPO法人「ALS/MNDサポートセンターさくら会」を設立。障害者自立支援法の重度訪問介護従業者資格を取得できる研修会を開き、これまで約900人が修了。07年からNPO法人「在宅介護支援さくら会」理事長。00年、ALS/MND国際同盟会議(デンマーク)に呼吸器を付けた患者として初めて参加。06年、ALS/MND国際同盟人道賞。共編著に「生きる力−神経難病ALS患者たちからのメッセージ」(岩波書店)。


インタビューを終えて
「まあ飲んでよ」。橋本さんはいつも開口一番こう切り出した。インタビューは東京の自宅マンションで、四回にわたって夕飯時に行った。
大抵は、橋本さんのベッド脇の食卓で、遊びに来た友や仕事を終えた日勤の学生ヘルパーが鍋をつつき、ワイングラスを傾けていた。橋本さんもヘルパーの“通訳”を介して会話に入る。優しいほほ笑みからは想像も付かないブラックジョークを時折、飛ばしながら。
体がほとんど動かず、声が出なくても雑談を楽しむ姿は一見、感動的だが、これが橋本さんの日常なのだ。そして、すべてのALS患者が享受できるはずの光景でもある。」(全文)

 
 
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◆2009/11/29 「話す力も衰える難病ALS 意思伝達、手伝って」
 『河北新報』2009-11-29
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/11/20091130t15002.htm

 「全身の筋肉が衰える難病、筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)。「話す力も失う患者のコミュニケーション支援に、行政が乗り出してほしい」と宮城県の患者会が近く仙台市に要望を行う。患者会では、パソコンを使って言葉を発信するための装置づくりをボランティアが担ってきた。全国にもない活動とはいえ、「自助努力は限界」と訴えている。
 要望を行うのは、日本ALS協会宮城県支部。12月2日、奥山恵美子仙台市長に、和川次男支部長(59)ら患者代表3人と家族らが面会する。
 要望は、(1)患者のコミュニケーション支援は、人間らしい生活の維持に必須で、行政による公的支援であるべき(2)そのための具体的な人の手当てや機関設置などを検討してほしい―などの内容。
 コミュニケーション支援は、県支部が独自に行ってきた。患者の体で動かせる部分を生かし、パソコンを操作するスイッチ作りだ。それを使って患者は、画面の文字盤を通しての対話や文章作り、ネットやメール利用が可能になった。
 支援を担ってきたのが泉区の坂爪新一さん(74)=元東北大極低温科学センター助教授=。17年前、「言葉を伝えたい」と願う和川さんとの出会いを機に、電気の知識を生かしてスイッチを開発。意思伝達が困難になった人への技術支援ボランティアを続けている。
 しかし、坂爪さんの活動は仙台市内外で、患者訪問が年間160日を超えた年もあり、「年齢もあって、体力的に限界」(坂爪さん)。県支部は後継ボランティアを募集しているが、指導、育成する役も負う坂爪さん自身、時間を確保するのも難しい実情だという。
 自らも脳波でスイッチを動かす装置で会話する和川さんは「できれば工学経験者や医療知識のあるリハビリ専門職らによる支援機関を望みます。患者の病状は日々進み、スイッチも改良が必要。東北や全国に広めたい活動を行政が応援してほしい」と話している。


【写真説明】行政による支援を求めるALS患者の和川さんと妻はつみさん、技術ボランティアの坂爪さん(右)=仙台市泉区」(全文)

 
 
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◆2009/12/02 「ALS患者の対話支えて」
 『読売新聞』2009-12-02
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyagi/news/20091201-OYT8T01451.htm

 「機器装着補助者が不足

 筋肉が動かなくなる難病「筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)」の患者が、対話に使う機器の装着を補助する人材が不足している。装着支援には手先の細かい作業が必要だが、県内で唯一、24時間態勢で対応してきた仙台市の坂爪新一さん(74)が高齢で仕事ができなくなってきたからだ。日本ALS協会県支部(和川次男支部長)は2日、工学や医療の知識を持つ人材探しを含めて機器を扱う組織の設置を仙台市に要望する。
 坂爪さんはボランティアで、画面に五十音表を示す機器と、患者が指で押せるスイッチをつなぎ、家族たちと意思疎通を図れるようにしている。
 文字の表示機器は既製品だが、症状の進行具合により指の動きが弱まってくるため、坂爪さんは、スイッチをわずかな力でも押せるように改造したり、指の代わりに口元や額の動きに反応する光センサーを作ったりする。模型店などで買った部品を使い、手作業で加工、修理も常時請け負ってきた。
 県内には約160人のALS患者がいるとされ、坂爪さんは約30人の患者を支援してきた。その一人、仙台市の和川次男さん(59)は17年間、坂爪さんが調整した機器を使う。今は体を動かせず、脳波センサーを通じて家族と話す。妻のはつみさん(56)は「機器のおかげで話す時間が増え、主人の考えを深く知るようになった」と話す。
 坂爪さんは1989年、脳性まひの長女の作文を助けるパソコンソフトを作製。その後、福祉機器の作製に携わり、ALS患者が対話に使う機器も扱い始めた。東北大の物理学者として装置の作製には慣れており、機器を作りながら医療の知識も学んだ。
 だが、昨年頃から指先の細かい作業が難しくなり、坂爪さんは「活動はあと1年位」と明かす。同様の活動をする人は県内に2人いるが、日中に仕事を持ち、時間が制約されてしまう。
 協会によると、福井県や新潟県などにも機器の装着を助ける人材はいるが、全国的に不足している。和川さんは「声にならぬ想いを伝えながら家族の心が近づいた。技術支援者の確保をお願いしたい」と訴える。


【写真説明】坂爪さん(左)の機材を付けた和川さん(中央)。はつみさんが口頭で五十音を読み上げ、和川さんの反応に基づいて、言葉を把握する」(全文)

 
 
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◆2009/12/02 「10位:ALS Stem Cells(ALSの幹細胞) 」
 『ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト』2009-12-02
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2009120305&expand&source=gnews

 「10位:ALS Stem Cells(ALSの幹細胞)

 筋萎縮性側索硬化症(ALS)の運動神経細胞。2009年度「BioScapes」コンテスト第10位の写真である。ALSはかつてこの病に倒れた米大リーグ選手の名前から、ルー・ゲーリッグ病としても知られている。この写真は、83歳になるALS患者の皮膚細胞から採取した幹細胞を分化させ、エピ蛍光顕微鏡で撮影した。
 科学者らは幹細胞の分析や動物実験を通じて、ALS患者の運動神経細胞が死に至る誘因を探っている。撮影者はギスト・クロフト氏とマッケンジー・ウェイエント氏。両氏はともにニューヨークのコロンビア大学に在籍し、同大学と共同でALSの研究を行っている「プロジェクトALS」の研究員でもある。」(全文)

 
 
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◆2009/12/03 「ものがたり'09冬:ALS、割烹店主の生きがい 自慢の鍋と落語会」
 『毎日新聞』2009-12-03
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20091204ddm041070060000c.html

 「ものがたり’09冬:ALS、割烹店主の生きがい 自慢の鍋と落語会

 本と学生の街、東京・神田神保町にある大衆割烹(かっぽう)「なにわ」。だしの利いた鍋がおいしいとサラリーマンに喜ばれている店だが、年3〜4回プロの落語家を招いて開いている「なにわ亭落語会」の日は、特に常連で大人気だ。
 この落語会は05年、脱サラ店主の小ノ澤勇さん(61)が年上女房の貴美子さん(70)と店を開いて30年になるのを記念して始めた。「お客さんに勧められて知った落語の楽しさを、たくさんの人にも知ってほしいと思った」と小ノ澤さん。土曜日の昼過ぎから、噺家(はなしか)さん2人に計4席演じてもらい、夕方からは、噺家さんも交じって懇親会を開く。会費は数千円なので、もうけどころか赤字続きだ。
 そんな小ノ澤さんが「ふくらはぎが痛い」と体調の異変に気づいたのは07年夏。ふと不安がよぎった。「20年前に亡くなった母と同じ病気ではないか……」。心の中で打ち消して過ごしてきたが、昨春の精密検査で、やはり遺伝性の筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう)(ALS)と診断された。手足や呼吸に必要な筋肉などの力がなくなっていく難病で、有効な治療法が確立されていない。
 貴美子さんは「共に病気と生きなければいけないと思うまで時間がかかりました。主人は気が短いから言葉の暴力もありました。そこで家族で話し合ったんです。このままではだめになってしまう。進行性の病気だから逃げられない。家族も一緒につきあおうと決心をしました」と話す。
 病気と共生を決めてから、小ノ澤さんは落語会が生きがいになった。「次回はもう無理だなあと思っていたのに、まだ歩ける。自分の気持ちが負けそうになる時に、落語で笑うんです。目標があるって病気にいいんじゃないかと思う」
 小ノ澤さんは、治療を受けながら、落語のCDを流して車で店に通う日々を過ごしている。次の落語会は来年2月。「病気が進行しているのはわかってます。与えられた時間の中で、楽しみを見つけて目標を持って過ごしたい。落語と出合えたことに感謝しています」【油井雅和】」(全文)

 
 
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◆2009/12/03 「「第30回青龍映画賞」、男女主演賞はキム・ミョンミンとハ・ジウォン!」
 『AFPBB News』2009-12-03
http://www.afpbb.com/article/korean-entertainment/korean-movie/2670989/4991374

 「【12月4日 Contentslink】「第30回青龍映画賞(The 30th Blue Dragon Film Awards)」の授賞式で、俳優のキム・ミョンミン(Kim Myong-Min)と女優のハ・ジウォン(Ha Ji-Won)がそれぞれ男女主演賞を手にした。
 12月2日、ソウル永登浦区(ヨンドンポク)汝矣島(ヨイド)のKBSホールにて行われた同授賞式で、2人は、「ルー・ゲーリック病」とも呼ばれる筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis、ALS)との涙ぐましい闘いを繰り返す「ジョンウ」と、彼の側に付き添う「ジス」を演じ、そろって主演賞を手にした。
 第62回カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)の「ある視点(Un Certain Regard)」部門で上映され、熱烈な歓迎を受け好評を得た『マザー(母なる証明、Mother)』は、最優秀作品賞や助演男優賞(チン・グ、Jin Goo)など3冠に輝いた。また、助演女優賞は『コウモリ(Thirst)』のキム・ヘスク(Kim Hae-Suk)が受賞した。
 男女新人賞は、『ブレスレス(Breathless)』のヤン・イクジュン(Yang Ik-June)とキム・コッビ(Kim Kkobbi)、『スピード・スキャンダル』のパク・ボヨン(Park Bo-Young)が受賞した。監督賞は、『国家代表』のキム・ヨンファ(Kim Yong-Hwa)監督に輝いた。

 主な受賞者および受賞作品は次の通り。

 ■最優秀作品賞=『マザー』
 ■監督賞=キム・ヨンファ監督(『国家代表』)
 ■主演男優賞=キム・ミョンミン(『私の愛、私のそばに』)
 ■主演女優賞=ハ・ジウォン(『私の愛、私のそばに』)
 ■助演男優賞=チン・グ(『マザー』)
 ■助演女優賞=キム・ヘスク(『コウモリ』)
 ■新人男優賞=ヤン・イクジュン(『ブレスレス』)
 ■新人女優賞=キム・コッビ(『ブレスレス』)、パク・ボヨン(『スピード・スキャンダル』)
 ■新人監督賞=キム・ヒョンチョル(Kim Hyung-Chul、『スピード・スキャンダル』)
 ■撮影賞=パク・ヒョンチョル(Park Hyun-Chul、『国家代表』)
 ■照明賞=チェ・チョルス(Choi Chul-Soo)/パク・ドンスン(Park Dong-Soon、『マザー』)
 ■音楽賞=チョ・ヨンウク(Cho Young-Wook、『コウモリ』)
 ■美術賞=チョ・ファソン(Cho Hwa-Sung、『影の殺人』)
 ■技術賞=チャン・ソンホ(Jang Sung-Ho)ほか2名、『海雲台(Haeundae)』
 ■脚本賞=イ・ヨンジュ(Lee Yong-Joo、『悲鳴』)
 ■チョンジョンウォン短編映画賞=『見物』
 ■人気スター賞=イ・ビョンホン(Lee Byung-Hun)、ハ・ジョンウ(Ha Jung-Woo)、ハ・ジウォン、チェ・ガンヒ(Choi Kang-Hee)
 ■特別賞=故チャン・ジニョン(Jang Jin-Young)
 ■最多観客賞=『海雲台』(c)Contentslink


【写真説明】2009年12月2日、ソウル永登浦区(ヨンドンポク)汝矣島(ヨイド)のKBSホールにて行われた「第30回青龍映画賞(The 30th Blue Dragon Film Awards)」の授賞式で、男女主演賞を手にした俳優のキム・ミョンミン(Kim Myong-Min、左)とハ・ジウォン(Ha Ji-Won)。(c)Contentslink」(全文)

 
 
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◆2009/12/03 「なにわアカデミー:/61 大阪大「サイボーグカフェ」 /大阪」
 『毎日新聞』2009-12-03
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20091204ddlk27100463000c.html

 「なにわアカデミー:/61 大阪大「サイボーグカフェ」 /大阪
 ◇人間を考える思考実験 機械との交わりが与える影響
 ◇人の身体機能の補助・強化
 「サイボーグ」を通して人間を考える――。こんなユニークな試みが、大阪大学・豊中キャンパス(豊中市)で開かれた。題して「サイボーグカフェ」。一般参加も自由と聞き、飛び入り参加した。内容を報告する。
 サイボーグとは、サイバネティック・オーガニズムの略。広辞苑には「人間の生体機能の重要な部分を電子機器などに代行させたもの」とある。「サイボーグ009」や「仮面ライダー」など、漫画やテレビでは、超人的な力を発揮するヒーローとしておなじみだ。現在では電子義肢や人工臓器など医学的な研究も進む。
 「ちょっとグロテスクですが……」と言いながら、カフェマスターを務める大阪大コミュニケーションデザイン・センターの池田光穂教授(53)が1枚の画像をスクリーンに映した。足に義指をつけた古代エジプトのミイラ写真だ。池田教授が注目したのは、義指に美しく彫られた「爪」。もし、構造上の機能だけを求めたら、爪は必要ない。池田教授は構造だけでなく、美的機能も追求するサイボーグの原型を見る。「自らに足りないものを補い、不自由から逃れようとユートピアを志向するのが人間。われわれはみなサイボーグなんです」と池田教授は言う。
 カフェでは、世界的に人気のアニメ「攻殻機動隊」を放映した。主人公の草薙素子は、脳や脊髄を除くほぼ全身をサイボーグ化した女性。美しい容姿、突出した身体能力を持つ公安組織のリーダーだ。サイボーグ化した身体は「義体」と呼ばれ、交換可能なものとして描かれる。
 アニメで、草薙は幼少時に使っていた義体を古物店で偶然見つけ、当時の記憶を想起する。飛行機事故で瀕死(ひんし)の重傷を負い、病室で隣り合わせた少年との淡い恋。生き残るため義体化の道を選び、少年と別れた苦い思い出……。その記憶は、現在の草薙ではなく、幼少時の義体に残っているかのように描かれる。
 これを見た特任准教授、西川勝さん(52)は看護師として、認知症のお年寄りをケアした経験を語った。「人の記憶は脳内にあるというより、自分が生きてきたいろんな場所に痕跡として残る。認知症の人が家に帰る道が分からなくなるのは、地域社会が変形して、地域の記憶が失われているからではないか」。特任講師の久保田テツさん(39)は自らの「サイボーグ体験」を明かした。「昔、ギランバレー症候群で、呼吸もできない状態になった。人工呼吸器につながれ、電子音だけが聞こえる状態。機械任せなのに、なぜか心地よかった」
 人の記憶やアイデンティティーはどこにあるのか。機械との交わりは、人にどのような影響を与えるのか。「サイボーグ論は『人間とは何か』を考える思考実験でもある」と池田教授。来年1月には、難病支援団体の日本ALS協会の理事を招き、札幌市内でサイボーグカフェを開催する。【藤田剛】」(全文)

 
 
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◆2009/12/04 「ALS患者の意思伝達補助装置で特許取得」
 『山陰中央新報』2009-12-04
http://www.sanin-chuo.co.jp/news/modules/news/article.php?storyid=516621005

 「ALS患者の意思伝達補助装置で特許取得
 米子高専(米子市彦名)の加納尚之電子制御工学科准教授(47)が、筋委縮性側索硬化症(ALS)患者の意思伝達補助装置を開発し、このほど特許を取得した。脳波から患者の意思を分析する装置で、意思伝達が困難な患者を支える技術として期待される。
 ALSは、脳からの信号が伝達されないため手足を自由に動かすことができなくなり、筋力が低下していく原因不明の病気。
 加納准教授は1985年から、母校の鳥取大学工学部の教授らと共同で研究を始め、教授らが亡くなった2000年からは単独で行ってきた。
 特許取得したのは「事象関連電位を利用したヒトの心理状態等の判定装置」。ALS患者の視覚や聴覚自体は正常で、思考能力も健常者と同じ。加納准教授は視覚などの外部からの刺激に反応する3つの脳波を分析して患者の意思を解析するプログラムを作製した。
 脳波検出の電極を頭に装着した患者に扇風機、ライト、ラジカセなど5種類の画像を順番に繰り返し見せて脳波を検出して分析。一番反応のあった画像を示す仕組みになっている。
 2006年からは、松江、米子両市の病院の患者3人による臨床実験を行っており、解析精度は100%に近いという。加納准教授は「ワープロのように、文字で意思伝達できる装置を考えたい」と話し、実用化に向けて意欲を示した。


【写真説明】特許を取得した意思伝達補助装置と加納尚之電子制御工学科准教授=米子市彦名、米子高専」(全文)

 
 
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◆2009/12/05 「呼吸器外し「依頼された」が2割 難病ALS治療で医師」
 『47NEWS』2009-12-05
http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009120501000560.html

 「呼吸器外し「依頼された」が2割 難病ALS治療で医師
 全身の筋肉が動かなくなる難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の治療に関する北里大の全国調査で、「いったんつけた人工呼吸器を外してほしい」と患者側から依頼された経験のある医師が、回答者の5人に1人に当たる284人に上ることが5日、分かった。
 人工呼吸器を外せば殺人罪などに問われる可能性があり、依頼された医師のほとんどは「外さなかった」と答えた。9人は「外した」としたが、時期や経過の設問がないため詳細は不明。条件次第では「外していい」と考える容認派は約850人と回答者の50%を超えた。
 ALS患者からの呼吸器外しの依頼の有無や対応を医師に尋ねた大規模な調査は異例。中心になった北里大の荻野美恵子講師(神経内科学)は「少なくない医師が患者や家族の切実な願いに直面して悩んでいる。社会的な議論が必要」としている。
 調査はことし3月、日本神経学会の専門医約4500人を対象に実施、約1500人から匿名で回答を得た。」(全文)
 
 
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◆2009/12/06 「ALS患者の呼吸器外し、医師の2割「依頼された」
 『日本経済新聞』
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20091207STXKG036905122009.html/

 全身の筋肉が動かなくなる難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の治療に関する北里大の全国調査で、「いったんつけた人工呼吸器を外してほしい」と患者側から依頼された経験のある医師が、回答者の5人に1人に当たる284人に上ることが5日、分かった。

 人工呼吸器を外せば殺人罪などに問われる可能性があり、依頼された医師のほとんどは「外さなかった」と答えた。9人は「外した」としたが、時期や経過の設問がないため詳細は不明。条件次第では「外していい」と考える容認派は約850人と回答者の50%を超えた。

 ALS患者からの呼吸器外しの依頼の有無や対応を医師に尋ねた大規模な調査は異例。中心になった北里大の荻野美恵子講師(神経内科学)は「少なくない医師が患者や家族の切実な願いに直面して悩んでいる。社会的な議論が必要」としている。〔共同〕(06日 07:00)

◆2009/12/11 「これこそが結婚相手に求める条件では?【独女通信】」
 『livedoor』
http://news.livedoor.com/article/detail/4497544/

 「医師と見合いをしたユカリさん(27歳)だが、相手の性格は真面目で容姿も悪くない。なのにどうしても気が合わない。母からこんなに条件のよい結婚相手は二度と現れないと諭され、数か月は交際を続けたが、いくら条件がよくても気が合わない人と結婚はできないと断ったという。

2009年度gooリサーチの「結婚するなら最低限満たしていてほしい男性の条件ランキング」の結果によれば、
・価値観があう(気があう)
・借金がない
・連帯保証人になっていない
   ・健康である
・経済力がある
  ・ギャンブルをしない
・嘘をつかない
  ・優しい
・女遊びに興味がない
・金銭感覚が同じ
・怒鳴らない
婚活でいつも話題になる結婚相手の年収より、相手との価値観があうことがトップにあがっている。
では価値観もあい、経済力のある男性と結婚すれば幸せな人生が送れるのだろうか?
また、健康であることだが、いくら価値観があっても、病気になれば人は変わる。価値観だって健康な時と同じようなわけにはいかないだろう。
かつて筆者は闘病ミステリー小説の取材でALSに発症した患者さんたちにお会いした。 ALSという病気は、脳や末梢神経からの命令を筋肉に伝える運動神経細胞が侵され、症状としては寝たきりになる。今のところ根本的な治療がないため患者の多くは呼吸不全に陥り、人工呼吸器の装着が必要となる。
Y子さんは50代前半でALSに発症した。呼吸器をつけるなら離婚すると言われ夫とは離婚。症状が進行し、1人で生活ができなくなってからは身体障害者療養施設に入所したという。
直る病気なら希望はある。しかし治療法のない難病の妻と一緒に人生を歩んでくれるかどうかはその時にならなければ分からないことだ。
もしあなたが結婚後、難病に侵されたらあなたの選んだ夫はあなたに変わらぬ愛情を注いでくれるだろうか?
経済力があれば設備の整った病院に入院することも、在宅で看護師を雇うこともできるだろう。しかし病気になれば価値観も変わる。いくら経済力があっても、健康だったときと同じような関係を保つことは難しいだろう。
夫が病気になることもある。
42歳で発病したK氏は13年間連れ添った妻に自分の方から離婚を切り出している。子供もいないし妻のことを思ってのことだが、妻も離婚を受け入れている。
お互いが健康であれば楽しみも共有することができるが、どちらかが病めば理想の生活など簡単に崩れる。
もし自分が病んだときに彼は自分を助けてくれるだろうか?
見捨てるような人かどうかを判断するのではなく、もしこの人が病んだ時に自分はこの人のために誠心誠意真心を尽くすことができるかどうか。
結婚の決め手となるのは、相手の条件ではなく、どんな時も自分が真心を尽くせる相手だと確信することではないだろうか。(オフィスエムツー/佐枝せつこ)」(全文)
 
 
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◆2009/12/12 「ALS治療調査 呼吸器外しの議論は慎重に」
 『愛媛新聞』2009-12-12
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017200912133761.html

 「ALS治療調査 呼吸器外しの議論は慎重に
 難病の筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)の治療にあたり、患者や家族から人工呼吸器を外すことを求められた経験がある医師が2割に上ることが全国調査で分かった。
 ALSは全身の筋肉が動かなくなる病気で、呼吸が困難になると気管切開をして呼吸器を装着するかどうかの判断を迫られる。
 装着しなければ命を落とす。つけた呼吸器を外せば殺人罪に問われかねない。調査の背景には、患者や家族の思いとの板挟みに苦しむ医師らが呼吸器外しの是非を社会に問おうとする意図がある。
 病状が進行して意思疎通ができなくなった場合、呼吸器を外すことを要望する患者が少なからずいることが明確になった。加えて、患者の事前の意思表示など条件次第で「外していい」と考える医師が回答者の半数を超えた。
 患者の意思を尊重するべきだとの考えには一理あるように思える。が、結果を呼吸器外しの容認論へと一足飛びに結びつけることは危険だ。
 呼吸器をつけた患者は、たん吸引など24時間介護を必要とする。新たな入院、療養先の確保は困難で、介護保険や障害福祉サービスなどを利用した在宅療養が主流だ。公的サービスが貧困な地域の場合、家族への負担の大きさは想像するに余りある。
 そんな現状で「死を選ぶ権利」が認められてしまえば、世話を受けていることへの「申し訳なさ」から、追い込まれる患者もでてこよう。一度決めた意思が後々変わる可能性もある。
 そもそも日本で呼吸器をつける患者は約2割とされる。呼吸器外しの議論以前に、装着の選択を阻む要因を取り除く必要があろう。
 かつては、呼吸ができなくなる状態をALSの終末期としていた。が、医療や介護技術、医療機器の発展により、呼吸器装着後も豊かな人生を歩んでいる患者が増えている。介護体制の不備を、自身で介助者を育成して補う患者もでてきた。
 ところが、呼吸器の装着は不幸だとする否定的なとらえ方も根強い。今回の調査でも「地域に療養先がなく装着を勧められない」との意見があった。
 2007年の調査で、呼吸器の装着の割合が病院ごとに大きく違うという結果も出ている。長期療養施設の有無や在宅介護体制、医師の説明方法などが装着率を左右している実態が判明した。
 単身でも、たとえ家族の手を借りなくても、安心して療養生活が送れる環境整備が最優先だ。
 社会の本当の豊かさが問われる。家族や地域の医療保健福祉の状況次第で「生きたい」という希望が阻害されることがあってはならない。」(全文)

 
 
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◆2009/12/17 「筋肉の難病患者を支援」
 『読売新聞』2009-12-17
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyagi/news/20091218-OYT8T00104.htm

 「来年度から県、職員を養成へ
 筋肉が徐々に動かなくなる難病「筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)」について、県は来年度から、患者と家族らの対話を手助けする職員の養成に本格的に乗り出す。民間の専門家が不足している事態を受けた施策だ。(米山粛彦)
 ALSは、厚生労働省が指定する特定疾患の一つで、身体を動かす神経が徐々に壊れていく。県内には約160人の患者がいるとみられる。症状が進むと口も自由に動かせなくなるため、五十音表を画面に表示する機器と、指で使えるスイッチやマウスをつないで、家族らと対話をする。
 ところが、機器の装着などを補助する人材は県内に3人しかいない。そのうち仙台市のボランティア、坂爪新一さん(74)は高齢で仕事ができなくなってきており、患者や家族の間で懸念が高まっている。
 そこで県は、県立のリハビリ支援施設や7か所の保健福祉事務所に勤務する理学療法士や言語聴覚士ら14人をALS患者のサポート役にすることにした。患者の家族や医療機関の依頼に応じて患者宅を訪ね、リハビリや装置を使う訓練を指導したり、症状に合った機器を選んだりする業務を担う。
 理学療法士らには県外の病院で研修を受けさせ、専門の知識や技術を身につけさせる。坂爪さんら県内の3人にも付き添って現場も体験させる。ただ、患者が機器を装着する際には、熟練技による補助が必要となる場面もある。理学療法士らでも、それを習得するのは容易でない。今回の施策は、人材不足を完全に解決するには至らないが、県はそれでも一定の前進にはなると考えている。
 ALSを巡っては、仙台市も患者団体からの要請を受け、支援策を検討している。
(2009年12月18日 読売新聞)」(全文)

 
 
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◆2009/12/18 「難病ALS患者手助け「脳波スイッチ」に特許 米子高専の教授が開発」
 『MSN産経ニュース』2009-12-18
http://sankei.jp.msn.com/science/science/091218/scn0912182101002-n1.htm

 「難病ALS患者手助け「脳波スイッチ」に特許 米子高専の教授が開発
 自らの意思で手足が自由に動かせない難病、筋委縮性側索硬化症患者のために、「意思の力」で家電のスイッチを入れることができる装置を、米子高専(鳥取県米子市)の加納尚之准教授(47)=電子制御工学科=が開発し、特許を取得した。視覚によって刺激を受けた際に検知される脳波を解析することで、意思を判断する仕組み。意思伝達が難しくなった患者の日常生活を支えるシステムとして期待される。
 加納准教授は、鳥取大工学部の学生時代にALSの存在を知り、患者の意思疎通を手助けしたいと研究を開始した。当初は、視線やまばたきの数で意思を伝えるシステムの開発を試みたが、より明確に意思を判断できる脳波の解析に方針を変えて研究を進めてきた。
 その結果、視覚などの刺激を受けた際に検出される脳波が3種類あることに着目。3種類の組み合わせを解析することで、患者の意思が判断できるプログラムの作成に成功した。
 特許を取得した装置は、パソコン画面に扇風機やドライヤー、ラジカセなどの家電製品5種類を順番に表示し、画像に反応した脳波によって「スイッチを入れたい」家電を特定できる。ALS患者に協力してもらい、平成17年から実験を繰り返し、解析精度はほぼ100%に達したという。
 現段階では1セット400万円程度と高価なため、商品化にはまだ時間がかかるが、加納准教授は「将来的には画像ではなく、画面に表示した文字によって脳波を解析できるようにしたい」と話している。

 【用語説明】ALS 脳からの指令が伝達されず手足が自由に動かせなくなる病気。働き盛りの30代から50代に発症することが多いというが、原因は不明。国が難病に指定している。思考能力や視覚、聴覚は衰えないが、進行すると言語障害も出てくる。世界中で約35万人、国内には約7千人の患者がいるとされる。」(全文)

 
 
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◆2009/12/20 「嘱託殺人の起訴内容認める 妻「長男の所に行きたい」」
 『47NEWS』2009-12-20
http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009122101000180.html

 「全身が動かなくなる難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)で苦しんでいた長男を殺害後「死にたい」と訴えていた妻を10月に刺殺したとして、嘱託殺人罪に問われた夫菅野幸信被告(66)の初公判が21日、横浜地裁(川口政明裁判長)であり、菅野被告は「間違いない」と起訴内容を認めた。
 検察側は冒頭陳述で「妻は長男殺害後、自殺を図ったが死にきれず、生き残ったことに悩んでいた」と指摘。「(10月12日に)『長男の所に行きたい』と依頼する妻に、被告は『何を言っても無駄』と考え、2人で心中しようとしたが、失敗。妻の思いを遂げさせようとして刺殺した」と述べた。
 殺された妻初子さん(65)は、ALSの長男=当時(40)=を自宅で介護していた2004年8月、人工呼吸器の電源を切り窒息死させたとして、05年2月に嘱託殺人罪で懲役3年、執行猶予5年の判決を受けていた。
 起訴状によると、菅野被告は10月12日、相模原市の自宅で、初子さんの首を包丁で刺し失血死させたとしている。」(全文)

 
 
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◆2009/12/20 「「死にたい」頼まれ妻殺害、夫が起訴内容認める 横浜地裁」
 『日本経済新聞』2009-12-20
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20091221AT1G2102K21122009.html

 「難病の長男を殺害後「死にたい」と訴えていた妻を刺殺したとして、嘱託殺人の罪に問われた夫で運転手の菅野幸信被告(66)=神奈川県相模原市=の初公判が21日、横浜地裁(川口政明裁判長)で開かれ、同被告は「間違いない」と起訴内容を認めた。
 検察側の冒頭陳述によると、同被告は妻の初子さん(当時65)に「長男のところに行きたい」と殺害を再三請われ、10月12日、屋外で心中しようとしたが失敗。その後、自宅で初子さんが自分の胸や首を包丁で刺したが死にきれず「できない。お父さん助けて」と頼んだことから、同被告が首に包丁を押し当てて殺害したという。
 検察側は殺害後、同被告が自分の首を絞めて死のうとしたが「娘を第1発見者にしてはいけない」と考え、警察に出頭したことも明らかにした。
 妻の初子さんは2004年8月、難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)のため介護していた長男(当時40)の求めで人工呼吸器を止めて窒息死させたとして、05年2月、嘱託殺人罪で懲役3年、執行猶予5年の判決を受けた。(14:17) 」(全文)

 
 
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◆2009/12/21 「相模原の妻殺害:嘱託殺人、起訴内容認める−−地裁初公判 /神奈川」
 『毎日新聞』2009-12-21
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20091222ddlk14040274000c.html

 「妻(当時65歳)に頼まれて殺害したとして、嘱託殺人罪に問われた相模原市宮下本町の運転手、菅野幸信被告(66)は21日、横浜地裁(川口政明裁判長)の初公判で「間違いありません」と起訴内容を認めた。
 起訴状などによると、菅野被告は10月12日午後2時半ごろ、自宅で、妻初子さんに「殺してほしい」と頼まれ、初子さんの首を包丁で切りつけ失血死させたとしている。
 初子さんは04年8月、全身の筋肉が動かなくなる筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)だった長男(当時40歳)に「死にたい」と請われ、人工呼吸器の電源を切って窒息死させたとして同罪で有罪判決を受けていた。
 来年1月27日に被告人質問などを行い結審する予定。【吉住遊】」(全文)

 
 
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◆2009/12/24 「門ゆうすけさんを語る(3) 難病患者の要求実現」
 『京都民報Web』2009-12-24
http://www.kyoto-minpo.net/archives/2009/12/24/post_6413.php

 「門さんは91年、綾部市にある京都協立病院(当時綾部協立病院)に医局長として赴任され、6年間いっしょに仕事をしました。神経内科・リハビリの専門医の門さんに来てもらい、多くのことを実践することができました。
 例えば当時、人工呼吸器を付けなければならない難病「ALS」(筋肉が萎縮・縮小していく病気)の患者さんが「自宅で暮らしたい」と要望されました。門さんの呼びかけで家族、看護師、保健師、ヘルパーさんらのチームをつくって検討し、協立病院としては初めて自宅で人工呼吸器を付けて在宅療養できるようになりました。
 また、入院患者さんらと楽しみながらリハビリを行う「魚釣りゲーム」「保育園児に来てもらうクリスマス会」などの「遊ビリテーション」というものを職員といっしょに考案され、現在の療養型病棟の先がけのような、しっかりリハビリのできる病棟づくりを行ってきました。
 患者さんに接する時も病気を診断するだけでなく、相手の生活や暮らしの状況を聞き、どういう治療や社会環境を作ればいいのか真剣に対処されていました。
 府北部全体の医療体制が不十分で、専門外の業務も行うこともあるなど、忙しく働いておられましたが、マラソンを始めるなど思いっきり楽しんでおられました。職員にも優しく、相談しやすいので、人気がありました。うちの小林充院長も「門さんに憧れて綾部に来た」と言うほどです。
 政治や思想の立場が違う人とも優しく対話できる人で、府民の命を大切にする府政を実現するリーダーにふさわしい人だと思います。
京都協立病院看護部長 後野節子さん」(全文)

 
 
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◆2009/12/26 「ソン・スンホン、難病ドキュメンタリーでナレーション挑戦」
 『財経新聞』2009-12-26
http://www.zaikei.co.jp/article/biznews/091225/42169.html

 「俳優のソン・スンホンが、筋萎縮性側索硬化症(ルー・ゲーリック病)と闘う元バスケットボールコーチ、パク・スンイルさんの物語を伝える。
 27日放送のSBSスペシャルド『スンイル・ストーリー〜私は生きる〜』のナレーションをソン・スンホンが務めた。
 パク・スンイルさんは、1990年代に大学バスケの黄金時代をリードしたチェ・ヒアム監督の延世大学チームで活躍した選手だった。しかし2メートルを越える長身だった彼は、今は一坪にもならないベッドで孤立し、観衆の歓声の代わりに1分に12回、呼吸器が立てる音を静かに聴いている。自分の体をコントロールできない筋萎縮性側索硬化症と8年間闘ってきたパク・スンイルさんが自らの力で見ることができるのは、瞳孔を動かせる半径約40度の世界だけだ。
 番組制作側は、パク・スンイルさんの322日間を追い、病床にある人々を招待して楽しいひと時を過ごしながら、彼や同じ難病に苦しむ患者たちに希望を届けた。また、同じ病気で父を失ったタレントのキム・グラや歌手のTiger JKも招待され、希望について語り合った。
 パク・スンイルさんは、恋人の助けを借り、わずかな瞼の動きで2009年を記録しながら病気の実情を伝えると共に、筋萎縮性側索硬化症の専門療養施設を設立するための基金集めに取り組むなど、数多くの患者や障害を持つ人々に世間の温かな手が必要であることを訴えた。
 パク・スンイルさんのドキュメンタリーは、27日夜11時20分から、SBSスペシャルで放送される。
韓国財経新聞
翻訳者:野口志保



【写真説明】ソン・スンホン(韓国財経新聞より)」(全文)

 
 
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◆2009/12/26 「SF作家も大慌て! 未来を変える世紀の大発見ベスト10」
 『ギズモード・ジャパン (ブログ)』2009-12-26
http://www.gizmodo.jp/2009/12/sf10.html

 「幹細胞研究
長らく胚細胞の議論が続いていた医学会ですが、山中伸弥博士が2007年に大人の皮膚細胞を再プログラムしiPS細胞を作り出すことに成功、この発見は医学会に大きな影響を与えました。2008年には筋萎縮性側索硬化症の患者から運動ニューロンを生成したり最新の研究では小さな幹細胞を移植し、鎌状赤血球病を反転させることができたり、またHIVや心臓病治療への応用も盛んです。」

 
 
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*作成:長谷川 唯山本 晋輔
UP:20091117 REV:20091211, 1219, 20100226
ALS
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