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医療行為/医療的ケア 2005



『JALSA』064号(2005/01/02)

□第9回JALSA講習会『吸引を学ぼう』開催
(p2)

□吸引問題に関するその後の動向 吸引問題解決促進委員会
 厚生労働省主催「在宅及び養護学校における日常的な医療の医学的・法律学的整理に関する検討会」が、平成16年5〜7月に継続的に5回会議を開催し、平成16年9月に「盲・聾・養護学校における、たんの吸引等の医学的・法律学的整理に関する取りまとめ」報告書が公表され、10月には各都道府県・関係機関に通知された。
 盲・聾・養護学校における、たんの吸引等の問題については、すでに文部科学省により実践的な研究が行われ、たんの吸引等の取扱いをどうするのかの結論が求められている状況にあった。そこで、モデル事業等の現状及びそれに対する評価を踏まえ、医療のニーズの高い児童生徒等に対するたんの吸引等を教員が実施することについて、医学的・法律学的な問題の整理が行われ、結論がまとめられた。
 教員が行うことが許容される要件が示されると共に、その行為範囲は、
痰の吸引
経管栄養
自己導尿の補助
が許容されるものとして示された。
 一方、ALS以外の在宅患者のヘルパーによるたん吸引を認めるかどうかの検討も行われており、今年度内にまとめられる予定である。
(p6)

□H13・14年度「ALS基金」奨励金交付対象研究成果の抄録
□侵襲的人工呼吸療法を行うALS患者さんの生活とニーズに関する調査〜困難と心の支え、ならびにそれらとHope(生きる意味・意欲)との関連
東京大学大学院医学系研究科 健康科学・看護学専攻 平野(萬代)優子
〔…〕
 以上より、人工呼吸器装着ALS患者さんに対する理解と支援のあり方としては、まず、患者さん自身内なる声を表出しにくいという特徴を踏まえ、患者さんをひとりの未来ある人間として理解することが極めて重要である。
 さらに、患者さんへの支援は、Hopeを維持・回復するという観点からも、患者さんが抱える苦痛や困難の軽減・除去に加え、患者さんの心の支えになる人や喜び・悲しみの維持・創出を目指すことが重要である。
(p17)

□ALS患者の在宅療養支援・推進のための調査研究〜島根県における実態調査〜
島根医科大学医学部付属病院地域医療連携センター 島根県難病医療連絡協議会・難病医療専門員 大国豊子
〔…〕17<18
◇結論
@地域医療機関や訪問看護ステーションでは重症神経難病患者を受け入れることは可能である。ただし、バックアップ体制・連携。質の向上に向けた研修などが必要である。
A在宅人工呼療法を継続していくためには、主介護者の休養のために、ショートステイ的短期入所の受け入れが定期的に行われる体制作りが必要である。また、病院全体でのコンンセンサス作りも重要であり、診療報酬上の点数化要望と共に今後の課題である。
(p17-18)
□ALS患者の頻回ナースコールへの取り組み
近畿大学医学部堺病院 看護部看護師長 笠井千秋
〔…〕頻回ナースコールは、ALS患者の共通の問題で、看護、介護に携わる看護師や家族の大きな問題であることを知り、研究に取り組み始めた。
〔…〕
 対象ALS患者8名で、内7名は人工呼吸器を装着していた。頻回ナースコールの発生時期は、日常生活のすべての面で、常に介助を要するようになるStage4以降であり、呼吸困難が切迫し、生命に対する危機的状況である気管切開前後に、ほとんどの患者で頻回ナースコールが発生した。頻回ナースコールは、経過および内容から、二つの形が見られ、一つは気管切開自体に関連して発生する吸引、呼吸困難など身体的要因に起因するものであり、第二には、全身状態、呼吸状態の改善が得られた退院前に増加する不定の痛み、体位変換要求や意味不明なナースコールである。〔…〕
 対策として、この一見意味不明なコールの増加は、タッチ型ナースコールの導入により速やかに減少した。〔…〕「ナースコールが患者の命だ」と言われたことは、非常に衝撃的であった。〔…〕

□気管切開、人工呼吸器装着患者の外泊に関する問題点とその解決策について
狭山神経内科病院 河村剛志
〔…〕19<20
 アンケート及び2つの事例から、
医療行為
介護者
移送
経済面
の4つの問題点が一致した。〔…〕」(p12-20)

□介護保険・支援費制度改革の動き 事務局長 金沢公明
現在、厚労省保障審議会において06年度施行に向けて介護保険制度の見直し改革と障害保健福祉制度の大幅改革が検討されています。〔…〕
□「今後の障害者保健福祉施策について」(改革のグランドデザイン案)
◇重度障害者包括サービス
◇応能負担から応益負担へ
◇介護保険との関係29<30
 新法にはこれまで通り特別法である介護保険サービスを優先利用とする調整規定(身体障害者福祉法17条の9)を設けるようになっています。
□介護保険の見直し動向
□ALS協会の介護保険に対する取り組み経緯
 ALS協会は2000年の介護保険導入に当たって家族介護負担を少しでも軽減する為に、介護保険サービスを適用できるように要請し、利用してきた経緯があります。
 しかしながら、障害者サービスを介護保険に統合する動きに対しては、支援費介護サービスの日常生活支援(従来の指名介護人利用が可能な全身性障害者介護人派遣事業の継承)や必要に応じた介護の支給が行える介護制度の後退には反対してきました。
□介護保険制度改正への要望
@訪問介護の長時間滞在利用
Aヘルパーのたんの吸引
B自己負担の軽減
C介護保険と障害者制度、難病対策ホームヘルプサービス利用の自由選択(現行は介護保険優先)」(p29-30)

◆厚生労働省 在宅及び養護学校における日常的な医療の医学的・法律学的整理に関する研究会(第9回) 2005/01/24 「ALS以外の在宅療養患者・障害者に対する家族以外の者によるたんの吸引の取扱いについて(報告書タタキ台)」
 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/01/s0124-7c.html

◆在宅及び養護学校における日常的な医療の医学的・法律学的整理に関する研究会(第10回) 2005/02/07 「ALS以外の在宅療養患者・障害者に対する家族以外の者によるたんの吸引の取扱いについて(報告書案)」
 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/02/s0207-6a.html

◆(社会福祉法人)全国重症心身障害児(者)を守る会 2005/02/07 「患者・障害者の親の立場からの意見」,在宅及び養護学校における日常的な医療の医学的・法律学的整理に関する研究会(第10回)  http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/02/s0207-6b.html

◆在宅及び養護学校における日常的な医療の医学的・法律学的整理に関する研究会 2005/03/10 「在宅におけるALS以外の療養患者・障害者に対するたんの吸引の取扱いに関する取りまとめ」,平成16年度厚生労働科学研究費補助事業
 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/03/s0310-4.html

◆2005/06/ 厚生労働省 補装具等の見直しに関する検討委員会中間報告書
 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/11/s1124-3.html



*作成:仲口 路子
UP:20090808 REV:20100204, 0416
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