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介助・介護/医療行為? 2003

介助・介護/医療行為?


ALS

(社)日本看護協会
http://www.nurse.or.jp/



 *2002/10/24のように年/月/日からリンクされるのはこのファイル内の文章です。それ以外はこのホームページ内の他のファイルにリンクされます。
 *情報、御意見の提供を歓迎します。TAE01303@nifty.ne.jp(立岩真也)までお願いいたします。


◆2003/02/03 ヘルパー吸引問題の検討委員会・第1回
 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/02/s0203-2.html
 「第1回看護師等によるALS患者の在宅療養支援に関する分科会議事録」
 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/02/txt/s0203-2.txt
 傍聴記(日本ALS協会新潟県支部のHP内)
 http://homepage3.nifty.com/jalsaechigo/newshouse-9/9-28.03-2-3kouroushoukaigi1.html
◆2003/02/10 ヘルパー吸引問題の検討委員会・第2回
 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/02/s0210-3.html
 「第2回看護師等によるALS患者の在宅療養支援に関する分科会議事録」
 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/02/txt/s0210-1.txt
 傍聴記(日本ALS協会新潟県支部のHP内)
 http://homepage3.nifty.com/jalsaechigo/newshouse-9/9-28-2.03-2-10kouroushoukaigi2.html
◆2003/02/19 ヘルパー吸引問題の検討委員会・第3回
 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/02/s0219-5.html
 「第3回看護師等によるALS患者の在宅療養支援に関する分科会議事録」
 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/02/txt/s0219-2.txt
 傍聴レポート(日本ALS協会新潟県支部のHP)
 http://homepage3.nifty.com/jalsaechigo/
 「医師、マスコミ、法曹界委員は(専門委員7人中5人)医療行為とかの解釈に拘らず病院から在宅療養への時代の流れの中で、現実に困っている実態を考えてどうすればヘルパー吸引が可能かを考えていくべきとの認識をお持ちのように見受けられるが、従前からヘルパー吸引に絶対反対している看護師側委員が、吸引は気管からの出血、不衛生による感染症を招く危険があるので、看護師でないと駄目だと危険を楯にして頑強に反対している構図になっています。これからあと2回の検討委員会が予定されているようです。」(Kさんより)
◆2003/02/28 佐々木 公一『週刊/ALS患者のひとりごと』102号
 署名運動まとめ二/吸引問題その後
◆2003/03/02 越川 勝敏→日本看護協会
 「ヘルパー吸引を認めてください。」
◆2003    大西洋司→日本看護協会
 看護協会宛メール
◇2003/03/05 立岩:[maee:0793] HP更新
◆2003/03/05 埼玉県議会
 「ヘルパー等介護者による喀痰吸引に関する意見書」
◆2003/03/05 吸引を必要とする関係者交流会
 金沢公明「速報」+橋本操「金沢報告に寄せて」
◆2003/03/08 佐々木公一『週刊/ALS患者のひとりごと』103号
 署名運動まとめ三/吸引問題重大局面
◆2003/03/10 ヘルパー吸引問題の検討委員会・第4回
 17時〜19時 厚生労働省9階・会議室
◆2003/03/12 「18万人のホームヘルパーこんなこともできないの?」
 テレビ朝日『ニュースステーション』「ホームヘルパーの医療行為」について10分程度放映
 記録:http://www.alpha-planning.com/helper_qin.htm
 藤本栄『ALSを楽しく生きる』
 http://www.alpha-planning.com/als_enjoy.html
◆2003/03/13 埼玉県のホームヘルパー団体が「ホームヘルパーと医療行為の研究」報告書(「平成14年度厚生労働省老人保健事業推進等」の補助金による)と要望書を厚生労働省、老健局長に提出、合わせて記者会見
 要望主旨:「ホームヘルパーの医療行為について一部是認する。ヘルパーの資格制度・身分保障を確立し、資質の向上が急務。その突破口としてヘルパーが実施可能な医療行為(生活支援の行為)について、国としての範囲を示し、早期実現を図っていただきたい」
◆2003/03/14 佐々木公一『週刊/ALS患者のひとりごと』104号
 署名運動まとめ四/命輝け
◆宮坂 道夫 2003/04/22 「「ヘルパー吸引」問題は、患者の自律支援の観点から考えるべき」
 http://www.clg.niigata-u.ac.jp/~miyasaka/opinions/kyuin.html
◆2003/03/26 10:00-12:00 厚生労働省18階22会議室
 第5回目の看護師等によるALS患者の在宅療養支援に関する分科会
◆2004/04/04 厚生労働省医政局設置「看護師等によるALS患者の在宅療養支援に関する分科会」ヘルパー等介護者による痰の吸引検討に関する意見・要望書
◆2003/04/11 坂口大臣の吸引問題に関する発言
 閣議後記者会見概要より(H15.04.11(金)9:21〜9:30 厚生労働省記者会見場)
 http://www.mhlw.go.jp/kaiken/daijin/2003/04/k0411.html
(記者)
◆2003/04/15 ヘルパー吸引問題の検討委員会・第6回
 17時30分〜20時 厚生労働省 9階省議室
◆2003/04/16 佐々木公一『週刊/ALS患者のひとりごと』110
 4/22厚労省で会いましょう
◆2003/04/22 「難病ALS:患者のたん吸引、ヘルパーも可能 厚労省分科会」
 『毎日新聞』
 http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030422k0000e040050002c.html
◆2003/04/22 ヘルパー吸引問題の検討委員会・第7回
 10:00−12:00 場所:厚生労働省 9F省議室
 →概要報告
◆2003/04/23 「「たん吸引」、ヘルパーらに解禁 ALS患者に限り」
 『朝日新聞』2003/04/23
◆2003/04/27 17:00-17:25TBSニュースの森
 (2003/04/26 18:30〜19:00の予定→変更)
 ヘルパー等の吸引問題が取り上げられる
 「ALSを楽しく生きる」のビデオライブコーナーに録画
 http://www.alpha-planning.com/als_enjoy.html
◇2003/04/28 立岩真也[maee:0913] 「整うまでの措置」?
 ALSメイリングリスト
◆2003/05/10 佐々木公一『週刊/ALS患者のひとりごと』112
 「吸引」認める方向/第8回分科会は13日
◆2003/05/10 「「医療」と「介護」の境 ヘルパーによる「たん吸引」 一部患者だけ可能に」
 『読売新聞』2003-05-10
◆2003/05/13 ヘルパー吸引問題の検討委員会・第8回
 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/06/s0609-4.html
◆2003/05/19 日本ALS協会→厚生労働大臣
 「ヘルパー等介護者によるたんの吸引実施に関する要望書」
◆2003/05/19 佐々木公一『週刊/ALS患者のひとりごと』114
 ヘルパーの「吸引」可/総括
◇2003/05/25 立岩 真也「『こんな夜更けにバナナかよ』」(医療と社会ブックガイド・27)
 『看護教育』44-05(2003-05):(医学書院)
◆2003/05/30 『障害連事務局FAXレター』40号
 DPI東京、居宅生活支援サービスで再び要望書を提出
◆2003/06/03 「たん吸引、点眼…ヘルパーに解禁へ 厚労相方針」
 『読売新聞』2003/06/03夕刊 他
◆2003/06/03 厚生労働大臣記者会見
◆2003/06/10 佐々木公一『週刊/ALS患者のひとりごと』115
 ごあいさつ/朗報が相次ぎました
◇2003/06/25 立岩 真也「『こんな夜更けにバナナかよ』・2」(医療と社会ブックガイド・28)
 『看護教育』44-06(2003-06):(医学書院)
◇2003/07/15 立岩 真也「介護保険的なもの・対・障害者の運動 2」
 『月刊総合ケア』13-07(医歯薬出版)
◆2003/08/04 「医療と介護――患者の求めを最優先に」
 『朝日新聞』2003/08/04社説
◆山崎 摩耶(日本看護協会常任理事) 20031201 「ALS患者の在宅療養支援3か年計画と訪問看護の推進」,『訪問看護と介護』8-12(2003-12):951-957 [B]
◆日本看護協会 20031219 「ALS患者の在宅療養支援 日本看護協会の3年計画」
 http://www.nurse.or.jp/koho/h15/press1219-2.pdf(36.5KB)




◆1997/11/00 「静岡市の「全身性障害者登録ヘルパー制度」が発足して2年」
 『月刊全国障害者介護制度情報』1997年11月号

1998/--/-- 橋本みさお「人権侵害ですよ」
  http://plaza9.mbn.or.jp/~sakurakai/jinnken.htm

秦茂子・祐司 19981203 「ALS病患者の現状と支援体制への期待」
 「福岡県重症神経難病患者入院施設確保等事業」運用開始記念事業
 ー難病患者とその家族の生活の向上を目指してー  福岡県庁講堂
 http://www.ashibi.com/wv/hata.htm
 「ALS患者は、24時間そばにいる介護が必要で、しかも大変手がかかります。今のホームヘルパーによる短時間介護ではなく、少なくとも半日そばについてほしいと思います。そうしたら、家族は、勤めや学校を続けながら介護のローテーションが組めます。
 そして吸引もしてほしいのです。吸引は看護婦さんしか出来ないという点に困っています。吸引は注射と違って誰でも出来ます。現に、我が家の娘も小学生の時からやっています。患者のためを思って、誰がやってもいいことにしてほしいのです。」
◆1999/**/** 日本ALS協会1999年度活動方針
 「…いわゆる医療行為とされているものを在宅療養の場合は必須ケア行為として認め、講習等を受けた者であれば訪問介護者が行えるようにすることを求めます。」(1999年度活動方針、『JALSA』47:38)
1999/09/24 総務庁が厚生省に勧告(ヘルパーが医療類似行為をできるよう)
 『月刊 全国障害者介護制度情報』1999年10月号より引用

2000/02/07 医療類似行為関連の交渉
 『月刊 全国障害者介護制度情報』2000年3月号より引用
2000/04/08 「ホームヘルパーの簡単な医療行為黙認へ たんの吸引やガーゼ交換など――厚生省」
 『毎日新聞』

2001/01/00 「人工呼吸器利用者への派遣」
 「自薦ヘルパー(パーソナルアシスタント制度)推進協会の事業者向けマニュアル(その3)」より
 『全国障害者介護制度情報』2001年1月号掲載

2001/05/00 「医療類似行為Q&A」
 『月刊 全国障害者介護制度情報』2001年5月号より引用
2001/12/06 厚生労働省交渉
 『月刊 全国障害者介護制度情報』2001年12月号より引用

◆2002/02/01 盛岡市で全身性障害者向け毎日8時間の指名ホームヘルパー派遣制度開始
 日本ALS協会県青森県支部が要望/常時吸引が必要な場合は家族同居も対象に
◆2002/03/03 吸引問題解決促進委員会第1回会合
 http://homepage3.nifty.com/jalsaechigo/newshouse-9/9-5.kyuucom.html
◆2002/05/26 吸引問題解決促進委員会第2回会合
 http://homepage3.nifty.com/jalsaechigo/newshouse-9/9-5.kyuucom.html
◆2002/06/01 立岩 真也 「だれにとってのなんのための、資格?」
 『ばんぶう』2002-06(日本医療企画)
◆2002/07/20 日本ALS協会
 「「ヘルパー吸引」問題にご理解を!」
◆2002/08/04 佐々木公一「「吸引問題」の署名を集めて下さい」
 『週刊/ALS患者のひとりごと』87
◆2002/08/  ヘルパー等の吸引問題に関するニュース
 NHKニュース10
◆2002/09/04 ヘルパーにも吸引資格を 難病患者訴え3000人署名 /和歌山
 『朝日新聞』大阪・2002年09月04日朝刊・p.24 和歌山1
◆2002/09/05 佐々木公一『週刊/ALS患者のひとりごと』88
 このように呼びかけ、署名いま312人分
◆2002/09/30 佐々木公一『週刊/ALS患者のひとりごと』89
 署名2800こす、全体で17万
◆2002/10/02 参議院決算委員会で谷博之(民主党)が養護学校や在宅での吸引行為の担い手について質問
 http://plaza9.mbn.or.jp/~sakurakai/kyuin1008.htm
◆2002/10/03 『朝日新聞』報道
 http://plaza9.mbn.or.jp/~sakurakai/kyuin1008.htm
◆2002/10/06 『日本経済新聞』報道
 http://plaza9.mbn.or.jp/~sakurakai/kyuin1008.htm
◆2002/10/08 「吸引問題解決促進委員会より」→日本ALS協会支部支部長・事務局長各位
 http://plaza9.mbn.or.jp/~sakurakai/kyuin1008.htm
◆2002/10/10 「ファミリー――たん吸引・軟膏を塗る…、介護職員できないの?」(生活)
 『日本経済新聞』2002年10月10日夕刊
◆2002/11/07 佐々木公一『週刊/ALS患者のひとりごと』91
 署名運動まとめ・1
◆2002/11/12 日本ALS協会が厚生労働大臣に陳情
 http://homepage3.nifty.com/jalsaechigo/
◆2002/11/13 「厚労省、呼吸器つけた患者らの介護、ヘルパーの「吸引」検討――家族らの負担に配慮」
 『日本経済新聞』2002年11月13日朝刊
◆2002/11/15 佐々木 公一『週刊/ALS患者のひとりごと』92号
 署名運動まとめ一/お便り2
◆2002/11/26 佐々木 公一『週刊/ALS患者のひとりごと』93号
 署名運動まとめ一/お便り3
◆2002/12/02 佐々木 公一『週刊/ALS患者のひとりごと』94号
 署名運動まとめ一/お便り4
◆2002/12/10 佐々木 公一『週刊/ALS患者のひとりごと』95号
 署名運動まとめ一/お便り5


 
 
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◆1998/--/-- 橋本みさお「人権侵害ですよ」
  http://plaza9.mbn.or.jp/~sakurakai/jinnken.htm

 (医師法)「……4章17条の「医師でないものは医業をなしてはならない」を根拠に、ヘルパーの医療行為を禁止するなら、早急に、医療行為の必要な患者に対して医師を派遣せねばなりません。
 厚生省にたずねると「吸引などは医療行為なので医師、看護婦以外が行なうのは違法」とのこと。
 いったい民間の看護婦派遣会社の費用を知っているのかしら。
 それ以前にALSを初めとする難病患者の現状を把握しているのでしょうか? 
私はALSを発病して12年、5年前に人工呼吸器をつけた時、長期入院可能な病院を半年ほど懸命に探したけれど、一つもありませんでした。
 幸い我が家は、夫の収入を介護費用にできる環境にありましたが、中学受験の娘がいて介護費用を出せる家庭は少ないのです。
 話を戻して、私的に看護婦さんを依頼すると時給2500円前後、毎月180万円ほど、とても一般人には払えません。でもALSは、貧富の差なく人を選ばず10万人に3人から4人、律義に発病するのです。[…]
 人権侵害と言いたいのは、呼吸器を諦めて死んでいく7割の患者の人権はもとより、患者を家族に持っただけで介護を強いられ、睡眠さえ保証されない家族の人権です。
 「家族がいるから介護人を派遣しない」「ヘルパーは派遣するが、吸引は家族がするように」 だったら家族はいつ眠るのよー! 」

 
 
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◆1999/09/24 総務庁が厚生省に勧告(ヘルパーが医療類似行為をできるよう)
 『月刊 全国障害者介護制度情報』1999年10月号より引用

 総務庁は9月24日、介護保険に関連して施設やヘルパー制度に関する8項目の勧告を行いました。その中で、ホームヘルパーの項目では、ヘルパーがガーゼ交換や検温など、医療に類似する行為を、効率化を図る観点から、なるべく広い範囲で行えるように、具体的に示すように求めています。
(この記事では、医療行為ではないが、それに近いものを「医療類似行為」と表現します)。

勧告の内容(該当部分のみ) (7)介護などサービス業務の充実及び効率化を図る観点から、身体介護に伴って必要となる行為をできる限り幅広くホームヘルパーが取り扱えるよう、その業務を見直し、具体的に示すこと。

 総務庁の厚生省担当(室長補佐)に聞くと、「普通に家族が、研修を受けないでやっている行為などは、ヘルパーで扱えるように」「具体的に示すことと勧告は求めています」ということでした。
 人工呼吸気利用の全国の自立障害者などにとっては、仮に「ガーゼ交換はOK、吸引はだめ」などと具体的に回答が出たりすると、かえって迷惑な話になります。
 現在は、医師法で、「ここまでは医療行為で、ここからが医療行為でない」と規定されていないため、グレーゾーンについては、事実上ヘルパー制度の実施主体の自治体の裁量に任されており、また、法律で規定されていないので、国や自治体が仮に「やらないでください」と言おうが、自薦ヘルパーなら自由に行うことができます。医師法上は、家族やボランティアなど「介護を業としていない者」が行うのも自由ですので、「その瞬間だけボランティアになります」などと言っておけば自治体も何も言えません。
 仮に国で、「ガーゼ交換はOK、吸引はだめ」などの回答が出ても、医師法は変わっていないわけですから、いままでと同様に自薦ヘルパーは吸引等を行えばいいのですが、それにしても、このような回答が出ないように厚生省と交渉しておく必要があります。
 当会では、医療類似行為を自薦のヘルパー(など)で行っている障害者の方の情報を募集しています。吸引や人工呼吸器以外で、具体的に「だめなもの」のリストに入れられたら困る、というものがあれば、制度係0077−2329−8610までご連絡ください。

 
 
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◆2000/02/07 医療類似行為関連の交渉
 『月刊 全国障害者介護制度情報』1999年10月号より引用

 医療類似行為関連の厚生省交渉の報告

 2月7日に医療類似行為関連の交渉を7団体合同で行いました。(2月号で
紙面の都合で報告できませんでした。)
参加者
 厚生省からは、健康政策局医事課(医師法の考え方の担当)の法令係長、老
人保健福祉局老人福祉計画課法令係主査(今回の総務庁勧告に対する回答取り
まとめ担当)と、障害福祉課身障福祉係長に出席していただきました。
背景
 最近、ヘルパーの医療類似行為に対して、一般ヘルパー業界や民間事業者か
らの規制緩和の声が出ていますが、そんな中、総務庁から「どこまでがヘル
パーのできる行為か具体的に示せ」という勧告が出ました。人工呼吸器利用者
の吸引などは、長時間介護に入る自薦ヘルパーには簡単でも、たまにしか派遣
されない一般ヘルパーに担わせるには問題が多く、「具体的に示し」たら「だ
めです」という回答になってしまうことが明らかでした。
結果
 まず交渉に参加した人工呼吸器利用者(単身24時間介護)2名から生活状
況の説明をし、次に、ベンチレーターネットワークの人工呼吸器利用者の生活
資料を見せ説明しまた。
 さらに、吸引等医療類似行為は、全身性障害者の1人暮し運動がはじまった
70年代から自薦介護人が行っており、さらに、「本人の手のかわりとして
やっている」「不特定多数に対してやっているわけではない」という2点を説
明しました。また、訪問看護婦や訪問医は人工呼吸器の設定を間違えて帰る
が、障害者と自薦ヘルパーがそのつど直しているという事例を出して、長時間
介護に入っている自薦ヘルパーは一般ヘルパーとは違うので切り離して考える
べきだと説明しました。
 医事課は、「今までもグレーゾーンということでやってきた」「今後もグ
レーのままがいいと思う」「はっきりとは(総務庁には)回答できないと思
う」と話し、老人計画課も、吸引などについては、はっきり書かないことには
異論はないようでした。
 何一つ回答しないわけにはいかないということので、「薬やガーゼ交換程度
はいいですよ」とだけ書けばいいのではないかと提案しました。総務庁への回
答が3月末のため、まだ回答方針の検討に入っていないということでしたが、
ほぼ同じ認識になったので交渉を時間内に終えました。(自治体が吸引OKの
方針でも、国はダメとは言わないということも確認しました。但し、自治体が
厚生省に問い合わせたら、一般的回答としてダメといわれます)。
(次ページは当日の要望書です)
----------------------------------------------------------------------
厚生大臣殿
平成12年2月7日
(仮称)常時医療類似行為介助を要する在宅障害者連絡会

構成団体 
ベンチレーター使用者ネットワーク(札幌市)
全国自立生活センター協議会
全国障害者介護保障協議会
静岡障害者自立生活センター
ヒューマンケア協会(八王子市)
自立生活企画(田無市)
障害者自立生活支援センターピアネットあおもり

連絡先:全国障害者介護保障協議会
東京都武蔵野市境2-2-18-302
TEL0422−51−1566
FAX0422−51−1565
要望書

総務庁が11年9月24日に厚生省に対して行った「要援護高齢者対策に関す
る行政監察結果報告に基づく勧告」の(7)番の「『医療類似行為のどこまで
がヘルパーの行う業務で、どこからがヘルパーの行えない業務か』を具体的に
示すこと」の件について

 当会の構成団体には、24時間要介護で単身生活を行う在宅の全身性障害者
で人工呼吸器利用者などがおり、全身性障害者介護人派遣事業(ホームヘルプ
国庫補助利用制度)の自薦の介護者や自薦のホームヘルパー(ホームヘルプ国
庫補助利用)が吸引等を24時間、10分〜20分ごとに行っています。ま
た、単身の全身性障害者の多くが導尿、摘便、経管栄養、人工呼吸器の操作を
(障害者が指示をして)自薦の介護者(上記同様ホームヘルプ国庫補助利用制
度による者も含む)に行わせています。これらは、全身性障害者の1人暮しの
運動が広がった1970年代からずっと行われてきました。(自薦介護人とは、各
障害者が確保した専用の介護人で、最重度障害者の場合、例えば、週20〜40時
間、数年以上にわたって介護を行う。介護内容は障害者の指示によって行
う)。
 法律ではどこまでが医療行為で、どこからが医療行為ではない(医療類似)
かは規定されていないため、一部自治体の障害者部局は「吸引程度では医療行
為ではない」という方針(医療類似行為と呼んでいる)で、全身性障害者介護
人派遣制度(ホームヘルプ国庫補助利用)などで、吸引等を行うことを認めて
います。
 厚生省が総務庁勧告への回答で「具体的に示す」と当会の障害者は生活が維
持できなくなる可能性があるので慎重な対応を求めます。又、今後医療類似行
為に関係する内容で方針の確立や変更を行う場合は、障害当事者団体に事前に
相談すること。
----------------------------------------------------------------------

 
 
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◆20000408『毎日新聞』
 http://www.mainichi.co.jp/
 ホームヘルパーの簡単な医療行為黙認へ たんの吸引やガーゼ交換など−−厚生省

 「厚生省は、法律上認められていないホームヘルパーの簡単な医療行為について、介護現場での判断に任せて黙認する方針を固めた。
 これまでも利用者や家族の要望で、ヘルパーがたんの吸引などを違法に行わざるをえないケースがあり、しばしば混乱が発生。このため総務庁は介護保険制度の導入を機に、法的にヘルパー業務を幅広く認めるよう同省に勧告していた。
 医療行為は医師法などで医師や看護婦などに限られる。しかし、総務庁が一昨年以降、事業者などを対象にした行政監察でホームヘルパーの業務を調べた結果、家族らから傷口のガーゼ交換や体温・血圧測定、たんの吸引などの医療行為を求められることが多く、処置を断ってトラブルになるケースもあった。
 在宅介護を支援する介護保険制度では、ヘルパーの果たす役割はこれまで以上に大きく、総務庁は制度を円滑に進めるため、身体への危険度が低い医療行為はヘルパーも行えるよう昨年、見直しを勧告していた。
 厚生省も当初、具体的な事例で介護と医療行為の線引きを示す方向で検討していた。しかし、看護婦が自宅へ出向く訪問看護サービスの基盤がまったくなく、ヘルパーに頼っているような過疎地では、線引きによってかえって大きな混乱を招きかねないとして、あえてグレーゾーンを残すことにしたという。
 厚生省計画課は「現場のとまどいは承知しているが、良識の範囲で現場判断にゆだねることが最も実情に即していると思う」としている。
 これに対し、日本ALS(筋委縮性側索硬化症)協会近畿ブロック副会長の豊浦保子・梅花女子短大助教授(生活福祉学)は「現状ではヘルパーの良心で法的に禁じられている医療行為を緊急避難的に行っており、責任の所在はあいまいだ。ヘルパーの教育プログラムを充実させたうえで、簡単な医療行為は認められるべきだ」と話している。
 家族が簡単な医療行為をする場合は、ヘルパーのように業務としていないため、法的には問題ない。【出水奈美】」


 
 
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◆2001/05/00 「医療類似行為Q&A」
 『月刊 全国障害者介護制度情報』2001年5月号より引用

Q.人工呼吸器を利用しています。吸引は医療行為なので、ヘルパーはやって
はいけないと言われました。本当でしょうか? 吸引のできないヘルパーが来
ても、役に立ちません。

A.吸引は医療行為ではありません。「吸引は医療行為なので、ヘルパーの吸
引行為はやってはいけないとされている」と言う方がいますが、これは法律を
よくわかっていない方です。吸引は医療行為でなく、いってみれば医療「類
似」行為です。医師法では、明確に医療行為の範囲を規定していません。法律
論では通常、法律に書いていないことはやっていいことです。これが明確な法
律違反であれば、警察・検察が動き出します(たとえば、手術を行うヤミ医者
行為など)。
 A:「法律的にやってはいけない」ということと、
 B:「ヘルパー制度でやってはいけない」
 ということはまったくの別物です。Bの例では(介護保険ヘルパーでは)草
むしり*、大掃除、車の洗車などがあります。吸引はこのBに入ります(法律
で禁止されてはいません)。Aの例には、ヘルパーが泥棒をする、ヘルパーが
手術をする、などがあります(そんな人いない?)。こちらは警察出動です。
厚生労働省管轄ではありません。警察庁です。
(注:障害ヘルパーでは草むしり等は禁止されていない)
 吸引をやってはいけないという説明のさい「法律違反だから」という人は、
よく法律を知らない方です。やってはいけないのは、ヘルパーにお金を出して
いる厚生労働省が「国の金でやってはいけない」と言っているからです(です
から、自分でお金を出してヘルパーを雇う分には、吸引も草むしりも自由にで
きます。自治体が単独でお金を出している制度の場合も、吸引OKが多いで
す。これらは法律違反ではないからできるのです)。

※注:厚生労働省がやってはいけないと言うのは、いいかげんな一般ヘルパー
事業者に解禁したら死者がたくさん出るからです。全身性障害者の自薦の介護
人が障害ヘルパーや介護保険ヘルパーの場合は、厚生労働省医事課は「(吸引
していても)違法ではない」「やめなさいとは言わない」と言って、容認して
います(当会も入った2000年2月の人工呼吸器利用者のいる8団体合同交
渉で確認。2000年3月号に報告を掲載)。 

 
 
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◆2001/12/06 厚生労働省交渉
 『月刊 全国障害者介護制度情報』2001年12月号より引用

12月6日の厚生労働省交渉の報告
人工呼吸器利用者等の吸引と医療行為との関係についての話し合いを行いました

参加:医政局医事課企画法令係(医師法についての見解を担当)
   老健局振興課法令係(介護保険事業者の基準などを担当)
   障害保健福祉部障害福祉課身障福祉係

 12月6日に、ベンチレーター利用者ネットワーク、静岡障害者自立生活セン
ター、自立生活企画など、人工呼吸器利用の1人暮らし障害者がいる7団体で吸引に
ついての厚生労働省交渉を行いました。
 背景には、ある国会議員がヘルパーへの吸引行為開放をもとめて質問を行い、厚生
省が「ヘルパーに開放する予定はない」と回答をしたということがありました。

厚生労働省が明言「すべての吸引が医療行為とはかぎらない」

 交渉の中心は、吸引のすべてが医療行為かどうかという点です。これについては、
話し合いの結果、
「肺炎でICUに入っているような状態の方への吸引は医療行為だが、治療が終わっ
て、在宅に帰って安定している方の吸引は、医療行為でない場合がある」「あらゆる
吸引が医療行為ですかという質問に対しては、それは違うとはっきりいえます」と厚
生省医事課として回答がありました。また、老健局振興課は「吸引を行っているから
と言って介護保険の訪問介護事業者指定を取り消しにするということはない」と回答
しました。(障害福祉課も「同様です」と回答あり)。もし、そのような指導が県か
らあれば、相談すれば厚生労働省から指導してくれるとの事を約束しました。
 今回の交渉は1人暮らしの人工呼吸器利用者で他人介護者が吸引をしている方を当
事者と位置付け、交渉を行いました。まず、全国各地の1人暮しの呼吸器利用者の介
護者を使った生活状況を説明しました。ベンチレーター利用者ネットワーク代表の佐
藤さんが実際に吸引を介助者にしてもらい、厚生省担当者に近くによって見てもら
い、さまざまな点を解説しました。また、病院から1人暮らしに移行する場合の医師
や病院との関係の実態も説明し、「自立生活者の場合は、入院して気管切開して、治
療が終わってすることがなくなるから医師は退院許可するのであって、自立生活者の
吸引は医療ではない」という事を理解してもらいました。
 医事課は、「ある瞬間の吸引が医療行為かそうでないかは、一概に判断できない。
その日の体調にもよるし、体調や周りの環境にもよって変わってくる。もし、はっき
りとどちらか判断しようと思えば、裁判を行って、その瞬間の体調の状況、医療の経
過、介護体制の状況などたくさん資料を集めて判決を出してもらわないとわからな
い」「医事課にはしょっちゅう「これこれは医療行為ですか?」という電話がかかっ
てくるが、「それだけを取り出して聞いても判断できない」と答えている」との事で
した。

 厚生労働省の公式見解では、「吸引は原則として医療行為」という立場であって、
「原則」という言葉をつけてぼかしています。しかし、自治体や一般事業者がこの言
葉をそのまま読むと規制したいと考えるのが普通です。自治体と交渉する際には、
「すべての吸引が医療行為とはかぎらない(厚生労働省)」「吸引を行っているから
と言って訪問介護事業者指定を取り消しにするということはない(厚生労働省)」と
の見解だけを使って交渉を行ってください。

 2003年にむけ、障害者団体が自ら指定事業者になって吸引を行えば、自由に吸
引を行えます。逆に社協や民間事業者などが「吸引は医療行為ですからやりません」
といわれれば、利用者は対抗することはできません。このことからも、全国各地に当
事者主体の事業所を作る必要があります。

 厚生労働省は、「今はあいまいなままにするしかないが、ずっと、このような状態
がいいとは思っていない。将来は整理していかねばならないと思う」と話し、当事者
側からの「吸引や投薬といった、個々の行為を「医療行為」「医療行為でない」と分
類するのではなく、例えば肺炎でICUに入っている障害者の投薬や塗り薬を塗るこ
とは医療行為だが、退院して安定していれば医療行為でない」との話に、「その通り
だと思う」との事でした。
 ただし、無原則に開放すると問題を起こす人が出るということで、当事者が自分の
責任で介助者個人に対して依頼していること、きちんと病院などで感染症についての
知識の研修を受けていることが必要ではないかなどとの話を意見交換しました。

 
 
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◆2002/10/10 「ファミリー――たん吸引・軟膏を塗る…、介護職員できないの?」(生活)
 『日本経済新聞』2002年10月10日夕刊
 http://www.nikkei.co.jp/

「医師・看護士の仕事」、線引きあいまい、現場混乱
 たんを吸引する、軟膏(なんこう)を塗る――。高齢者施設のケアワーカーや訪問介護のヘルパーら介護職員が、こうした行為をする機会が増えている。医師や看護師がすべきだとする声も多く、高齢者、家族の間や介護の現場で戸惑いが広がっている。
 特別養護老人ホームたまがわ(東京・大田)。午後五時半を回ると入居者への夕食の準備が始まる。ベッドに寝たままのAさん(74)の部屋には介護職員のBさんが訪れ、チューブを口に入れてたんを吸い取る。次いでスタンドに乳白色の栄養剤をつるし、チューブから胃に直接送り込む。胃ろうと呼ぶ食事法だ。
 食堂で、背もたれ付きのいすに座って待つCさん(88)。鼻から出ているチューブに栄養剤をつなぎ、食道内のチューブを通じて食事をとる。AさんやCさんは飲み込む機能が働かないため、こうした経管栄養法が必要になった。この特養には同様の入居者が十八人おり、いずれも介護職が食事のケアに当たる。
 嚥下(えんげ)障害の高齢者が入居している施設では、よく見られる光景だ。東京都社会福祉協議会が昨夏実施した都内の特養への二十八項目の調査(回答二百四十二施設)では、介護職がたんの吸引をしている施設は半数を超え、経管栄養の注入は三分の一に達した。
 ところが、「これらは医療行為だから医師の指示で看護師がすべきだ。介護職にはその権限がない」と、非難する声がよく聞かれる。「たんの吸引中にのどを傷つけるおそれがある」「経管栄養もチューブがはずれると気管支や肺に炎症を起こす」。そんな指摘が医師や看護師からされる。
◎  ◎
 多くの施設は「看護師の多くは夕方には勤務を終えてしまう」「コスト面から夜勤の看護師はほとんど配置できない」と実態を訴える。特養たまがわでは看護師と連携しながら、「介護職に特別の研修を十分重ね、本人、家族に説明した上で行っている」という。
 実際は、さらに多くの「医療行為」が介護現場に浸透している。東京都社協の調査では軟膏の塗布や服薬介助についてはほとんどの施設で、血圧や脈拍の測定、点眼なども半数以上で実行されている。ヘルパーの訪問介護先でも同様だ。ヘルスケア総合政策研究所(東京)の調査では、ヘルパーの七〇%が外用薬の塗布、五六%が点眼の経験があると答えている。
 「医療行為といっても家族にはすべて認められていること。『専門職なのだから』と家族から頼まれれば断れない」とヘルパーの多くは声を潜めて話す。所属する事業所から「医療行為には手を出さないで」と注意され、家族との板挟みに悩むヘルパーもいる。
 こうした実態を行政監察した総務省は一九九九年九月、「利用者のニーズや家族介護の負担軽減から軟膏塗布などの身体介護に伴う行為はヘルパーに任せるように」と、厚生労働省に勧告した。
 その中で注目すべき指摘がある。「医療行為の範囲は不明確であり、事業者により判断はまちまち」としており、「医療行為の範囲」そのものに疑問を投げかけた。勧告に対して厚労省はこの六月に事実上の拒否回答を出し、その中で「何が医療行為かは個々の事例に則して判断すべきである」とした。
 医師法では一七条で「医師でない者の医療行為の禁止」とあるだけで、肝心の医療行為の内容には触れていない。東京都社協が調査した二十八項目は医療行為なのか、あいまいなのである。ただ、医療や福祉関係者はこれらを慣例として医療行為と認めてきた。より踏み込んだケアをする介護職には、後ろめたさがつきまとう。

医療・介護の連携を
 「医療行為」の範囲が一部で生活実感とずれているのも確かだ。東京都目黒区の特養入居者の家族連絡会(副島芳枝代表)の会員アンケートでは、「つめ切り、耳あか、外用薬塗布、点眼などは介護職が行ってもいい」という答えが七〇%に達した。
◎  ◎
 厚労省は「巻きづめや中耳炎など疾患があれば医療行為だが、普通の状態なら医療行為ではない」(医政局)と、あくまで「個々の事例」次第と言う。こうした境界線は関係者に広く伝えられていない。
 医師の間でも「じょく創の手当てや経管栄養の注入は介護職がしてもいい」とする声が、在宅診療を手がける人に目立つ。在宅ケアの実態に明るいためだろう。介護が必要な高齢者の増加は避けられない現在、介護職のプロとしての自覚と責任が問われている。
(編集委員 浅川澄一)
 医療行為の範囲が明確でないのが混乱の原因なのは明らか。そのガイドライン作りが必要だが、厚労省に前向きな姿勢はない。ただ、難病のALS(筋委縮性側索硬化症)などの家族団体からの要望を受けて二日、参院決算委員会で坂口力厚労相はヘルパーにたんの吸引を認めるかを検討すると初めて答えた。一歩踏み込んだ発言だが、高齢者ケアへの言及はない。
 今春の医療保険の改定で、療養型病床の病院から施設や在宅に移る高齢者は増える一方だ。介護保険のサービス現場に対応が委ねられる。医療と介護の接点に立つ看護職の動向がカギとなるが、日本看護協会は「総務省の勧告には反対。施設内の看護師の配置比率を高めることが必要」と言う。
 施設やヘルパーの管理者からは「医療寄りの看護師が増えると、介護保険の目標とする生活介護の視点が失われかねない」とする声も多い。確かに特養内では、看護業務にこだわっておむつ交換をしない看護師への視線は冷ややかだ。
 どうすれば介護される側の生活の質を確保できるのか。あまり実行されていないが、介護保険制度では、専門職が定期的にケア会議を開いてケアプランを作成するとある。介護の現場も同様に、医師、看護師、栄養士らの検討を経て、医療の研修を積んだ介護職が前向きに取り組んでいくのが今後の方向であろう。
【図・写真】栄養剤をセットするケアワーカー。在宅では家族が手がける(特養ホームたまがわ)

 
 
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◆2002/11/13 「厚労省、呼吸器つけた患者らの介護、ヘルパーの「吸引」検討――家族らの負担に配慮」
 『日本経済新聞』2002年11月13日朝刊
 http://www.nikkei.co.jp/

 全身の筋肉が動かなくなる難病のALS(筋委縮性側索硬化症)患者らについて、厚生労働省は十二日、患者のたんの吸引行為が医師や家族以外には禁じられている現状を見直すため、省内に検討会を発足させる方針を決めた。介護現場の実態などを踏まえ、来春にも、吸引行為者をホームヘルパーにも拡大するかどうか結論を出す。
 この日は、ALS患者やその家族が坂口力厚労相に対し、家族の介護の負担を減らすことに賛同し制度の見直しを求める約十七万人分の署名を提出。坂口厚労相は「吸引問題に決着をつけるときがきた。検討会で、解決策を話し合いたい」などと制度の見直しに前向きな姿勢を初めて示した。
 要望を受けて新設する検討会は厚労省の担当者のほか、学識経験者らで構成。年内にも初会合を開き、ヘルパーが吸引行為をした場合の危険性や、医師との連携のあり方などを、介護現場の実情を踏まえながら検討していく。
 ALS患者は、その多くが人工呼吸器を装着しており、二十四時間介護のもと、平均して三十分に一度の間隔で、たんの吸引が必要となる。吸引自体はごく簡単な手順で済む。厚労省は家族の吸引は容認する一方で、ヘルパーに対しては医師法で規定された医師の医療行為に当たるとして認めていなかった。このため、家族の間では「目が離せない」「肉体的・精神的負担が大きい」との不満の声が強かった。
 患者団体「ALS協会」(東京)によると、ALS患者は現在、約六千人。家族の介護の負担などを理由に、ここ数年間で計約二千人の患者が自発的に呼吸器の装着を選択せず、命を失った患者もいるという。署名には筋ジストロフィー患者らの分も含まれている。
 署名提出後、患者や家族らは厚労省で会見し、兵庫県尼崎市のALS患者、熊谷寿美さん(52)は「ヘルパーが介護に来ても、家族は休息できず、家族が倒れると私の生きる道も断たれてしまう。ヘルパーによる吸引を認めてほしい」と訴えた。
【図・写真】坂口厚労相(右)に署名を手渡すALS患者の家族ら(12日、東京・永田町)

 
 
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◆2003/05/10 「「医療」と「介護」の境 ヘルパーによる「たん吸引」 一部患者だけ可能に」
 『読売新聞』2003-05-10

 「患者のたんを管で吸い取る「吸引」について、厚生労働省は、ホームヘルパーなどが行うことを条件付きで認めることにした。(社会部 高野 光一郎)
 「吸引」は「医療行為」とされ、医師や看護師以外に認められていない。「医師でなければ医業をしてはならない」という医師法の定めが根拠だが、実は、医療行為の項目を列記した明文規定はない。
 2000年4月の介護保険導入で、在宅療養の流れが進み、ホームヘルパーやボランティアが介護に幅広く携わるようになった。厚労省は、解釈の積み重ねで、吸引を始め、点眼や湿布の塗布、血圧測定などを「危険性がある」として医療行為とみなし、ヘルパーらが行うことは「違法」としている。家族が行う場合は、「業」としてではないため「黙認」(厚労省)されているが、介護現場ではヘルパーらの手をあてにしているのが実情で、医療行為と介護の境をめぐる問題がクローズアップされてきた。
 その一つが、今回認められたALS(筋委縮性側索硬化症)患者の在宅介護だ。ALSは全身の筋肉が動かなくなる神経の難病で、進行すると、食事や会話、自発呼吸さえできなくなる。このため、気管切開して人工呼吸器をつけると、30分―1時間おきに吸引が必要になる。
 在宅療養の場合、ヘルパーに吸引を託して、一時の休息を得たり、買い物などの用を足さなければ、家族の肉体的、精神的負担は極めて大きい。一部では、ヘルパーらが違法と知りつつ吸引をしているが、「頼む先がなくて家族が共倒れするケースも多発している」と、日本ALS協会の熊本雄治事務局長は訴える。
 現状を聞いた坂口厚労相のトップダウンの指示で、厚労省はようやく今年2月に検討部会を設置した。しかし、その議論では、日本看護協会や看護学の専門家の委員が、一貫して「吸引行為は危険で、ヘルパーには認められない」と主張した。その部会の傍聴席で、車いすのALS患者が、ボランティアの学生らに何度も吸引してもらっているのは皮肉な光景で、患者の家族からは「家族にやらせているものを認めないのは、結局、職域・職権を侵されたくないだけ」と批判の声がもれた。
 部会は13日の最終会合で、ヘルパーらを家族の延長とみなし、業務でなく個人的に行うものとして、在宅のALS患者に限って吸引を認める内容の報告書をまとめる。一方で、施設入所者は除かれるほか、脊椎(せきつい)損傷など、吸引を必要とする他の疾患の患者や、他の医療行為については触れられない見通しだ。介護問題に詳しいヘルスケア総合政策研究所(東京)の篠崎良勝所長は「今回の結論は現状追認にすぎない。違法とされながら多くのヘルパーが行っている医療行為の矛盾点が手つかずでは、介護側もかえって不安になる」と指摘する。
 厚労省は「医療行為は危険性があるので、個別ケースごとに慎重に検討すべきだ」と依然、消極姿勢を崩していない。だが、だれでもできるような医療行為を、資格や疾患によって阻む理由はないはず。患者や家族の視点を忘れず、「医師や看護師以外にも認めるために必要な条件整備は何か」という前向きな立場で本質的議論を進めるべきだ。
(2003年5月10日)

 
 
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◆2003/06/03 「たん吸引、点眼…ヘルパーに解禁へ 厚労相方針」
 『読売新聞』2003/06/03夕刊

 「患者のたんを管で吸い取る吸引行為など、医師や看護師以外には認められていない医療行為について、坂口厚生労働相は3日の閣議後会見で、「できることはみんながやれるようにしていきたい」と述べ、一部の医療行為についてホームヘルパーらにも解禁していく考えを示した。
 厚生労働省の検討部会は先月、在宅のALS(筋委縮性側索硬化症)患者に限って、ホームヘルパーやボランティアにも吸引を認める方針を決めた。しかし、患者団体は、施設入所者や吸引が必要な他疾患の患者にも認めるよう求めていた。
 坂口厚労相は、「ALSで認めることになれば、他(の病気)にも相応の対応を進めるのが妥当」との判断を示したうえで、「介護士も訓練を積んでいろいろなことができるようになっている。医師や看護師でなければできないということではなく、段階的に拡大をしていかなければならない」と述べた。
 吸引をはじめ、点眼や湿布の塗布、血圧測定などは、医師など以外が「業」として行うことは、医師法違反とされてきた。一方で、一部の介護現場では、家族の負担軽減のため、ホームヘルパーらがこれらの行為を担っていた。 」(2003年6月3日)

◆2003/06/03 「ヘルパーのたん吸引、「ALSにとどまらない」 厚労相」
 『朝日新聞』2003/06/03夕刊

 「医療行為とされるたんの吸引を、厚生労働省の分科会が自宅療養中の筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)の患者に限って、ホームヘルパーらにも認める報告書をまとめたことについて、坂口厚生労働相は3日、閣議後の記者会見で、「ALSだけにとどまる話ではない。どこかで風穴を開けないと全体へ広がっていかない」と語り、今後、筋ジストロフィーなど、ほかの病気の患者へも広げたい考えを示した。
 また、たん吸引以外の医療行為についても「介護福祉士は訓練を積んでおり、できることは渡していかねばならない。医師や看護師でないとできないということではないと思う」と、段階的に介護側に認めていきたい意向を明らかにした。」(2003/06/03)

◆2003/06/03 「ヘルパーらののたん吸引、ALS以外にも拡大検討」
 『日経新聞』2003/06/03夕刊

 「厚生労働省の検討会がALS(筋委縮性側索硬化症)患者にするたんの吸引を医師や家族以外にも認めたことについて、坂口力厚労相は3日、閣議後の記者会見で「段階的に拡大していかないといけない」と述べ、人工呼吸器を付けているほかの疾患の患者についても拡大して認める考えを示した。
 全身の筋肉が動かなくなる難病のALS患者のたん吸引については、同省の検討会が先月、訪問看護などのサービスが十分に受けられない場合、ヘルパーなど医師や看護師、家族以外の人が行うことを認める方針を決めた。」
[2003年6月3日/日本経済新聞 夕刊]

◆記者会見内容
 http://www.mhlw.go.jp/kaiken/daijin/2003/06/k0603.html

(記者)
 ALS患者さんの吸引の問題なんですが、大臣の昨年11月のご指示で検討会
が設置されて、ようやく報告書の形でまとまったんですけれども、その内容につ
いてALSの患者さん団体の方はALSの在宅のみに限られているとか、他の疾
病、例えば筋ジストロフィーとか、他の疾病で吸引が必要とされている人たちに
は、報告書ではどうも対象になっていないということに不満というか、さらに検
討して欲しいというような要望が出されているようですけれども、大臣のお考え
として吸引問題だけに限らずですけれども、医療と介護の狭間というか、医療行
為のあり方についてどのようなお考えがあるかお聞かせ下さい。
(大臣)

 ALSの皆さま方からご依頼を受けてスタートしたことでございますが、これ
は本来はALSだけにとどまった話ではないと私も思っております。ただどこか
の問題を中心にして議論をして、そして決着をつけて風穴をあけないと全体に広
がっていかないわけでございますから、まずその点でお話をさせていただきまし
た。ALSの場合には非常に難しいほうでございまして、口腔内に溜まりました
痰を取るというだけではなくて、喉のところに手術をされてそしてそこに人工呼
吸器等をつけておみえになるわけでございますから、そうした皆さん方が痰を取
るというのはそこも取らなければいけないわけでありまして、ふつうの口腔内に
おける痰を取るというのよりも非常に難しいというふうに思っております。ここ
で認めるということになれば、他のところに対しましてもそれ相応の対応をする
のが妥当だと私は思っております。したがいまして、介護のいわゆる介護士さん
の皆さん方も非常に訓練を積んで、そしていろいろなことを出来るようになって
まいっておりますから、そうした皆さん方に対して出来ることはお渡しをしてい
くということにしないといけないというふうに思っております。医師でなければ
出来ない、看護師でなければ出来ないということではないと私は思っておりま
す。したがってもう少しそこは段階的に拡大をしていくということでなければい
けないというふうに思います。いつかも申し上げましたように、初めは血圧を計
ることすら抵抗がございまして、それをやることは医師法違反だといったような
意見も最初はあったわけでございますから、最近は機械も発達をいたしましたけ
れども、個人が計ろうと、あるいはまた看護師さんが計ろうと、もう保健師さん
はもちろんでございますけれども、あらゆる人が計っているわけでありまして、
私は出来ることはみんながやれるようにしていけばいいというふうに思います。
ただその結果の判断というものについては、それは専門的な知識が必要でござい
ますから、そこは専門家にお任せをするということでよろしいのではないかとい
うふうに思っております。したがいまして、痰を吸引をするということにおきま
しても、ただ吸引をするというだけではなくて痰の量が非常に増えてきたといっ
たような時、あるいはまた痰が非常に濃厚になって、そして普段とは違うといっ
たような時、そうした時にはやはり専門家にそのことを報告をするといったよう
なことは必要なことだというふうに思っております。


 
 
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◆2003/08/04 「医療と介護――患者の求めを最優先に」
 『朝日新聞』2003/08/04社説

 「医師か看護師しかできないとされていた、たんの吸引が、条件付きでヘルパーにも認められることになった。
 全身の筋肉が徐々に弱っていく難病・筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)の患者団体が昨年11月、坂口厚生労働大臣に要望書を出した。病状が進むと1時間に1回程度の吸引が必要になるが、在宅患者の場合、多くは家族がたんを取っている。家族の負担を軽くするためヘルパーにも吸引を認めてほしいという要望には、17万人分の署名が添えられた。
 厚労省に設けられた検討会は、「ヘルパーが在宅ALS患者の吸引をするのは当面やむをえない」という報告をまとめた。条件として「医師、看護職がヘルパーを指導する」「患者が文書で同意し、ヘルパーに依頼する」「緊急時に備え、関係者で連絡支援体制をとる」などがあげられた。
 内容は妥当だが、問題は吸引を認められるのがALSに限られていることだ。病気や障害が何であれ、必要な患者には認めるというのでなければ、筋が通らない。
 どういう条件が満たされればヘルパーがたんの吸引をしてよいのか。病名による区別をせず、包括的でわかりやすい指針を厚労省は早く示すべきである。
 検討会では、日本看護協会の代表や看護学専門家が「出血や感染の危険がある」として、ヘルパーによる吸引を認めない姿勢を示した。しかし、素人である家族が毎日吸引しているのである。ヘルパーにやらせないというのは説得力を欠いていた。
 訪問看護を充実すべきだという看護協会の主張は正論だろう。だが、必要なときにいつも看護師が来てくれる体制がすぐに行き渡るとは考えにくい。現実に困っている人たちをどう支援するのか。前向きで具体的な提案を看護協会から聞きたかった。
 やってほしいという要望はあるのに、ヘルパーがしてはならないとされている行為は、ほかにもたくさんある。
 軟膏(なんこう)を塗る。湿布薬をはる。目薬をさす。飲み薬の服用を手伝う。つめを切る。市販の装置で血圧を測る。浣腸(かんちょう)をする。これらも介護の現場で「医療行為だからヘルパーはできない」とされているのだ。
 法律では、医療行為は医師しかできないと定められているが、何が医療行為に当たるかについて規定はない。厚労省は「医療行為かどうかは個々の事例に即して判断すべきだ」と言うだけだ。
 それなら、厚労省はもう少し常識的な判断を介護の現場に持ち込むべきではないか。日常的な手伝いのようなことは、ヘルパーが堂々とできるようにした方がよい。
 その際、医師の指示があればできる、研修を受けたうえならできる、というように仕事ごとに分類することは必要だろう。研修の体制をつくるのも厚労省の責任だ。
 患者の求めに応えることを最優先に、医療と介護はもっと協力してもらいたい。」


 
 
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◆山崎 摩耶(日本看護協会常任理事) 20031201 「ALS患者の在宅療養支援3か年計画と訪問看護の推進」,『訪問看護と介護』8-12(2003-12):951-957 [B]

 「今回のこの問題を訪問看護の追い風にしたい、と心から思った。本当に今が勝負時なのである。」(山崎[2003:952])


 
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◎本

◆『介護現場の医療行為 −その実態と方策を探る−』日本医療企画 ¥3500
 tel:03−3256−2862


*このファイルは文部省科学研究費補助金を受けてなされている研究(基盤(C)・課題番号12610172)のための資料の一部でもあります(〜2004.03)。
by 立岩 真也
UP:20030605(ファイルを分離して作成) REV:0606,16,25,0810
人工呼吸器  ◇介助(介護)  ◇ALS
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