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バリアフリー/ユニバーサルデザイン/アクセス/まちづくり 2001

バリアフリー/ユニバーサルデザイン/アクセス/まちづくり
1995  -1999  2000  2001  2002  2003 



自動車の利用に関わる欠格条項・2001(↓)

■バリアフリー/ユニバーサルデザイン/アクセス/まちづくり 2001

◆20021221土 STS Network Japan 2002冬のシンポジウム
 「ユニバーサルデザインの可能性」のご案内

◆「国際ユニバーサルデザイン会議 2002」

川内さんより

前略
「国際ユニバーサルデザイン会議 2002」をお知らせいたします。
転送大歓迎です。
もしご関係の雑誌やメールマガジンなどがありましたら、広報媒体への掲載
をご検討いただきますよう宜しくお願い申し上げます。
なお、今なら早期登録として参加登録料が割引きになっています。

一級建築士事務所 アクセス プロジェクト
川内 美彦
BZH15277@nifty.ne.jp

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国際ユニバーサルデザイン会議 2002

テーマ:人間(ひと)のために、一人一人(ひとりひとり)のために
暮らしの明日を考える---まち、もの、そして情報

(公式ウェブサイト: http://www.ud2002.org/jp/)

ユニバーサルデザインとは、できる限り多くの人々に利用可能なように最初
から意図して、機器、建築、身の回りの生活空間などをデザインすることで
す。

今回の国際会議は、日本国内の街づくりやものづくりの優れた研究事例に焦
点をあて、積極的に世界へ発信することを意図しています。さらに、産、
官、学の垣根を越えて、国内外の専門家が一堂に会し、これまでに蓄積され
たユニバーサルデザインの成果を評価しつつ、情報の共有化と人的交流を行
うことで、より高い水準へ到達することをめざします。
ユニバーサルデザインが可能とする新世界の創造へ向けて、さまざまな立場
の方々の幅広いご協賛とご協力、そして積極的なご参加をお願い致します。

開催日程:
開会式/公開シンポジウム          2002年11月30日
本会議(分科会・全体会議・展示会ほか)   2002年12月1日から4日

開催場所:パシフィコ横浜 アネックスホール/会議センター

主催:国際ユニバーサルデザイン会議2002組織委員会(会長:山本卓眞)

特別協賛/協賛:富士通(株)、東日本旅客鉄道(株)、松下電器産業
(株)、
鹿島建設(株)、(株)日立製作所、トヨタ自動車(株)、(株)リコー、
富士ゼロックス(株)、(株)ケンウッドデザイン、積水ハウス(株)、
東陶機器(株)、松下電工(株)、(株)東芝、(株)乃村工藝社、ほか

会議構成分野:
・UD全般(理念/教育/ほか)
・建築/都市計画(交通/まちづくり/公園)
・住宅/住宅設備
・通信/情報機器
・日用品/生活用具 など

事務局:相鉄エージェンシー(担当:和田、矢野)
TEL : 045-450-7003  E-mail : info@ud2002.org
(以上です)

 

◆2002/10/16 全国STSボランティア研修会in札幌−障害者の移動交通権保障へ向けて−
◆2002/03/26 「バリアフリー車両の課題と展望:ワークショップ活動の総括」
 (社)自動車技術会 テクニカルフォーラム
◆2002/03/10 第14回移送サービス研究協議会
◆2002/03/03 「私たちにもできる移動・移送サービス入門」セミナーin北陸
◆2002/03/01 第10回交通バリアフリー推進セミナー 於:沖縄
◆2002/02/27 交通バリアフリー推進セミナー 於:福岡

◆2001/02/24 移送(移動)サービス団体の地域ネットワークシンポジウム
◆2001/02/25 第13回移送サービス研究協議会
◆2001/04/15 「私達にもできる移動・移送サービス入門」セミナー in 北陸
◆2001/04/21 いつでも だれでも どこへでも を目指して 井戸端会議2001 in 愛知
 だれもが自由に、安全に移動できる社会を目指して
◆田中 邦夫 2001/05/15 「「公共交通機関旅客施設の移動円滑化整備ガイドライン」(案)に対する意見」
川内 美彦 2001
 『ユニバーサル・デザイン──バリアフリーへの問いかけ』,学芸出版社
◆茅野 和彦 2001 「大糸線の各駅に見る車椅子対応状況」
 信州大学医療技術短期大学部・「地域社会学」レポート
◆バリアフリー型のバス都が大量導入──2003年度末で5割以上に
 『日本経済新聞』2001年5月2日(水)朝刊
 →バス リフト付バス/低床スロープ付きバス/ノンステップバス
◆田中 邦夫 2001/05/15 「「公共交通機関旅客施設の移動円滑化整備ガイドライン」(案)に対する意見」
◆2001/08/23 「今どこ?安全?」すぐわかる
 交通システム 歩行者版 10月実験 国土交通省・NECなど、専用端末用意(↓)
 『日本経済新聞』2001年8月23日(木)朝刊
◆2001/09 DPI日本会議から航空機利用時のトラブルについてのお伺い
◆川内 美彦 2001/09/29 「ユニバーサルデザイン」
 障害学研究会関東部会第17回研究会報告
◆2001/10/12 川内 美彦
 パブリックコメント募集について(↓)
◆2001/10/15 佐木訴訟第一審判決
◆2001/10/18 駅入り口から乗車口まで「車いすですんなり」は29%
 段差解消 遅れ目立つ  昨年度、国交省バリアフリー調査
 『日本経済新聞』2001年10月18日(木)朝刊
◆2001/11/07 日韓の障害者団体がW杯20会場をチェック(↓)
 朝日新聞ニュース速報
◆2001/12/01 講演会とパネル・ディスカッション
 Universal Design ユニバーサル・デザインって何?(↓)

 

◆2001/08/23 「今どこ?安全?」すぐわかる
 交通システム 歩行者版 10月実験 国土交通省・NECなど、専用端末用意
 『日本経済新聞』2001年8月23日(木)朝刊

 国土交通省は10月から、お年寄りや体の不自由な歩行者が専用の携帯情報端末を使って自分がいる場所や障害物の位置を瞬時にわかるようにするシステムの実験に乗り出す。自動車の安全走行や交通渋滞の解消に役立つ高度道路交通システム(ITS)の「歩行者版」。2003年度の実用化を目指している。
 実験は沖電気、NEC、NTTコミュニケーションズ、アステル中国、日立製作所など民間企業と共同で実施する。東京駅周辺など全国5ヵ所のモデル地区で歩道や駅ホームに発信機を埋め込み、実施する。
 歩行者ITSは路面などに埋め込んだ発信機が発信する情報を携帯情報端末が自動的に受信し、歩行者に必要な情報を伝える。例えば、目の不自由な人が駅を利用する際に「ホームの端に近づきました」「くだりの段差があります」などの情報を音声や文字で伝える。道に迷った場合に現在の正確な位置を地図上に表示し、目的地まで道案内する機能なども持つ。
 東京駅周辺のほか札幌市中心部、大阪・梅田ターミナル地区、、岡山市、JR高知駅前ターミナル周辺でも実施する。地区ごとに自治体を交えた推進機関を設置。数百人のモニターを募り、実験用の携帯端末を無料で貸し出す。

 

◆2001/10/12 川内 美彦
 パブリックコメント募集について

各位(転送歓迎)
 下記において、「道路の移動円滑化整備ガイドライン」(基礎編)のパブ
リックコメントが募集されています。これは交通バリアフリー法によって設
定される重点整備地区内の特定経路の整備に適用されるほか、今後の歩道整
備に大きな影響を及ぼしますので、是非ご意見を下記の指示に従ってお寄せ
ください。
 なお時間がありません。締め切りは10月18日(木)です。
http://www.jice.or.jp/pubcome/index.htm

 今回のガイドラインのおもな特徴は、以下のようなものです。
歩道:
・特定経路には必ず歩道か自転車歩行者道を設置する。
・歩道の有効幅員は2メートル、自転車歩行者道は3メートル。
・自転車と歩行者の分離。
歩道の構造:
・基本的に横断勾配を1パーセント以下とする。
・高さは基本的に5センチのセミマウントアップとする。
・歩道と横断歩道の段差は2センチとする。
・車両乗り入れ部の切り下げ部分を除いた平坦部分も2メートル以上確保す
る。
立体横断施設(歩道橋)
・路上横断施設を優先するが、それが困難なときは立体横断施設を設置す
る。
・立体横断施設には階段+エレベーターを設置。高低差が低いときなどには
階段+スロープもOK。

さらに計画策定における住民や利用者の参加にも言及しています。

 

◆2001/10/18 駅入り口から乗車口まで「車いすですんなり」は29%
 段差解消 遅れ目立つ  昨年度、国交省バリアフリー調査
 『日本経済新聞』2001年10月18日(木)朝刊

 車いすで入り口から電車の乗り口まですんなりと行ける駅は全体の29%――。国土交通省は17日、2000年度末時点での駅のバリアフリー化の進捗状況をまとめた。
 調査によると、JR、大手私鉄、地下鉄で1日の利用者が5,000人以上、高低差が5メートル以上ある駅計1,999駅のうち、エスカレーターを設置済みの駅は63%(1,261駅)、エレベーターは40%(809駅)だった。
 一方、これまでに構内の段差が解消された駅は、1日の利用者5,000人以上の駅では28%にあたる692駅。中小私鉄や路面電車を含めても全体の29%にとどまっている。
 エスカレーターやエレベーターが増えても車いすの人や高齢者には移動しにくい個所が残っているわけで、国交省は「利用者にとって総合的に使いやすく、効果的なバリアフリー化を進めてほしい」としている。

 

◆2001/11/07 日韓の障害者団体がW杯20会場をチェック
 朝日新聞ニュース速報

 来年のサッカー・ワールドカップ(W杯)の開催地20会場と交通アクセスについて、日韓の障害者団体などが使いやすいかどうかチェックして回る計画を進めている。10日には両国合同で、開幕戦会場のソウル・ワールドカップ競技場を調べる。来春までに全会場を採点して公表、改良点を提言することにしている。
 「障害者インターナショナル(DPI)日本会議」や韓国「障碍(しょうがい)友権益問題研究所」などが各地の障害者グループやボランティアの若者と協力。車いすの人や視覚障害者らが主要駅から会場まで移動し、スタジアムでも障害者トイレなどの使い勝手をチェックする。
 日本側はすでに5月に横浜国際総合競技場、8月に大阪・長居スタジアム、10月は茨城・カシマサッカースタジアムを調査。スロープが急、デコボコで使いづらい(横浜)▽客席通路が狭く転落の危険がある(大阪)▽JR駅に階段しかない(茨城)――などを指摘した。
 3会場とも車いす席が設けられているものの、前の客が興奮して立ち上がると試合が見えない、といった点も浮かび上がった。
 「一見配慮しているようでいて当事者の視点が抜けている」と、車いすで参加した岡田智恵子さん(28)。米国では車いす席からのサイトライン(視線)確保が法令で義務づけられているという。
 決勝戦会場・横浜についても改めて日韓の若者たちが合同で調査する計画がある。連絡先はDPI日本会議・崔栄繁さん(03・5256・5365)。
[2001-11-07-20:12]

  ◇DPI日本会議

 

◆2001/12/01

講演会とパネル・ディスカッションのご案内
Universal Design
ユニバーサル・デザインって何?

近年、急速に脚光を浴びているユニバーサルデザインは、言葉が先行してそ
の本質が充分伝わらないままに広まりつつある。
今回はユニバーサルデザインについて各分野の先端を走る方々の実践論をも
とに、ユニバーサルデザインが目指すべき方向を考える。

◇ ユニバーサルデザインとは
バリアフリーデザインが高齢者や障害者を意識した考え方であるのに対し、
ユニバーサルデザインは対象者を特定しないで、すべての人、誰にとっても
使いやすいわかりやすい製品、建物、環境などをデザインする考え方です。

日 時 / 12月1日(土)13:30〜16:30

会 場 / 東京都障害者福祉会館

内 容 / プログラム
13:30 講演「ユニバーサル・デザインとまちづくり」
 川内美彦/建築事務所アクセスプロジェクト主宰
14:45 休 憩
15:00 パネル・ディスカッション
「もう始まっているユニバーサル・デザイン」
コーディネーター 川内美彦
パネリスト(予定)
 鈴木 淳(ユニバーサルファッション協会副理事長)
 中村さおり(京王プラザホテル宿泊部フロントマネージャー)
 柳田宏治(株式会社三洋デザインセンター、インタフェースデザイングループマネージャー)
16:30 終 了

入 場 / 無料
申込み / 往復はがきに電話番号を書き、11月15日までに会館にご送付下さ
い。多数の場合(定員80名)は抽選になります。(必着)
送付先・問合わせ先 / 東京都障害者福祉会館
〒108-0014 東京都港区芝5-18-2 TEL.03(3455)6321 FAX:03-3454-8166


 
 
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■自動車の利用に関わる欠格条項・2001

◆道路交通法施行令の一部を改正する政令試案等
 http://www.npa.go.jp/comment/koutsuukikaku/doukouhou-sian.html

◆第2 病気等に係る免許の拒否や取消しの基準等の整備について
「運転免許の処分基準等の見直し素案」に対して寄せられ
た主な意見及びこれに対する警察庁の考え方について(病気
等に係る免許の拒否の基準等関係)
  http://www.npa.go.jp/comment/koutsuukikaku/betten2.html

◆各病気等ごとの具体的な運用基準(案)
 http://www.npa.go.jp/comment/koutsuukikaku/betten3.html

◆諸外国における運転免許申請時等の運転適性に係る申請書記載事項
 http://www.npa.go.jp/comment/koutsuukikaku/betten4.html

 

●2001

◆日本てんかん協会 20010114 「道路交通法改正試案に対する見解」
 http://www.normanet.ne.jp/~ww100032/htdocs/sian.htm
◆20010120 日本精神神経学会「道路交通法改正試案に対する意見と平成12年11月16日付 精神病者に係る運転免許の欠格事由についての照会事項への回答」
◆20010122 全国自治体病院協議会「道路交通法改正試案に関する意見書」(↓)
◆20010123 光野有次さんの意見書(↓)
◆20010123 日本障害者協議会「「道路交通法改正試案」に対する意見」(↓)
◆20010124 DPI日本会議 「「道路交通法改正試案」に関する意見」(↓)
◆20010205 全国精神障害者団体連合会「道路交通法改正試案に対する見解」(↓)
◆20010531 参議院内閣委員会で道交法法案の提案
◆20010605 参議院内閣委員会
◆20010607 参議院内閣委員会
◆20010612 参議院内閣委員会
◆20010927 北林康
 「警察庁交通局運転免許課法令係 殿」
なるこ会→警察庁交通局運転免許課法令係 20010928  「発作により意識障害又は運動障害をもたらす病気関係としてナルコレプシーを指定することに強く反対します」
 http://www2s.biglobe.ne.jp/~narukohp/2101.html
障害者欠格条項をなくす会 20010928  「運転免許の処分基準等の見直し素案」に対する意見◆20011019 障害者欠格条項をなくす会・運転免許課と交渉
 午後2時から3時、警察庁内
◆20011106 「運転免許」病気・障害の欠格条項変更へ 解説)
社会参加を促す意図/「制限強化」の声も(↓)
 『読売新聞』解説面
◆警察庁交通局 200112 「「道路交通法施行令の一部を改正する政令試案等」に対する意見の募集について」
 http://www.npa.go.jp/police_j.htm

 

◆川口 明子 「身体障害者の運転免許取得に関する諸問題」
 http://wwwsoc.nii.ac.jp/iatss/review/v26-n1/v26-n1-10/rev-ab10.html
 (「社会のバリアフリー化を進めるためには、身体障害者自身が運転免許を取得して「移動の自由」を確保することが必要である。現在、指定自動車教習所などで身体障害者用の特別仕様車の導入などを進めているが、障害の内容は多様であるため特定の車両だけでは対応できない。また、障害の内容を知悉し、個別的に適正な指導ができる指導員や宿泊施設も必要だが、ニーズに比べて供給が追い付いていない。社会の高齢化が進み、中途障害者が増えることが予想されることから、身体障害者の運転免許取得に関する行政の迅速な対応が望まれる。」)


 

◆日本てんかん協会 20010114 「道路交通法改正試案に対する見解」
 http://www.normanet.ne.jp/~ww100032/htdocs/sian.htm

2001年1月14日
社団法人 日本てんかん協会
道路交通法改正試案に対する見解

 警察庁は昨年12月27日 道路交通法改正試案(以下「試案」)を障害者団体
との 充分な協議もなく一方的に発表した。今回の「試案」について私たちは以下
の見解を表 明する。

1.今回の「試案」発表までに1回だけのヒアリングをしたのみであり、「試案」
 についての事前の説明もなく、私どもの訪問時に初めて説明し、その直後一方的
 に 発表され、その討議過程についてもいっさい明らかにされていないなど、警
 察庁の 体質に強く抗議するものである。
2.障害者の免許取得については相対的欠格事項になったのであるという説明があ
 り、一部にそうした報道があるが、「運転免許試験に合格した者がてんかん、精
 神分裂病等にかかっている者である場合には、道路交通の安全の観点から、政令
 の基準に従い、原則として、免許を拒否することとします。」としている通り、
 てんかんについては原則拒否であることを示しており、事実上、絶対的欠格事項
 を残した ものである。
3.警察庁は「道路交通の安全の観点」としているが、その根拠を示すべきである。
 てんかんといっても、服薬により発作が抑制されている人も多数いるが、今回の
 「試案」では、てんかんであれば拒否するというきわめて不当なものである。世
 界でも一律免許を与えないとしているのは、全世界で10数ヶ国のみである。
4.「試案」では、「てんかんであった方でも、その後治癒されていれば、免許の
 拒否の対象としないものとします。」が治癒という判断をどのように警察庁は想
 定しているのか説明すべきである。治癒についての学会の定説はなく、欧米が規
 しているように1〜2年以上発作がないなど判定基準を提示すべきである。
5.明確な基準を作ることによりてんかんをもつ人の事故率は一般の人よりも少な
 くなることが各国で知られている。判定基準を作ることは交通の安全を高めるこ
 とにつながる。
6.「試案」では、「免許の取消しや拒否の処分は、聴聞等の手続を経た上で行う
 こととします。」というが、警察内部の機関でなく第三者機関でなければ公平
 は保てない。

 以上のように今回の「試案」は絶対的欠格条項の固定化であり、強く反対す
る。障害者施策推進本部決定の「障害者に係る欠格条項の見直しについて」では、
「見直しに当たっては、平成10年12月、中央障害者施策推進協議会より出され
た『障害者に係る欠格条項の見直しについて』を踏まえ、現在の障害及び障害者に
係る医学の水準、障害及び障害者の機能を補完する機器の発達等科学技術の水準、
先進諸外国における制度のあり方その他の社会環境の変化を踏まえ、制度の趣旨に
照らして、現在の障害者に係る欠格条項が真に必要であるか否かを再検討し、必要
性の薄いものについては障害者に係る欠格条項を廃止するものとする。」としてお
り、真に必要かどうかを問うている。てんかんが真に拒否すべき対象であるかを日
本てんかん学会などの専門家を含めた論議をしないままの今回の案は、警察庁の障
害観にねざした非科学的なものである。
 憲法では「法の下の平等」「職業選択の自由」をうたっている。欠格条項を残す
とするならば、その合理的な説明が必要である。また、制限に対する代替処置がな
いのであれば、てんかんを有する人についての差別を法の中で規定するものであ
り、 憲法の考え方とも相容れないものである。

 

◆20010122 全国自治体病院協議会「道路交通法改正試案に関する意見書」

                             全自病協第14号
                          平成13年1月22日
警察庁交通局 交通企画課長 
松尾 庄一  様
                         全国自治体病院協議会
                             会長  小山田恵
                         精神病院特別部会
                            部会長 伊藤哲寛

             道路交通法改正試案に関する意見書

 全国自治体病院協議会は、内閣総理大臣を本部長とする障害者施策推進本部が決定
した「障害者に係わる欠格条項の見直しについて(平成11年8月9日)」に賛意を
表するものです。道路交通法改正にあたっても、この方針に沿って、障害者とりわけ
精神障害者の社会参加を推進する方向で検討されることを期待しております。
法改正にあたって、とくに次のような観点から、検討されるよう要望いたします。

1) 改正試案では、「運転免許試験に合格した者がてんかん、精神分裂病等にか
かっている場合には、道路交通の安全から観点から、政令の基準に従い、原則とし
て、免許を拒否するとする」とあり、その上で「寛解あるいは治癒し、安全な運転に
支障がなければ、免許の拒否の対象としないものとする」とされています。
しかし、この考え方は、多様な障害のなかからこれらの病名・障害名をことさら取
り上げ、その障害の特異性を強調するものであり、障害者施策推進本部の基本方針
「障害者を特定しない規定への改正」「絶対的欠格条項から相対的欠格への改正」に
逆行するものです。「てんかん、精神分裂病等」を他の精神疾患と比べて特別視する
医学的根拠はありません。これらの病気や障害を持っていても、通常の社会生活を営
んでいる人は大勢います。てんかんは国民200人に1人、精神分裂病は120人に
1人のありふれた病気です。多くの方が日常的に支障なく自動車を運転しているのが
現実です。
2) また、改正試案は、「(現行法では)必ずしも資格・免許に係わる業務の遂行
に支障とならないと考えられる程度の障害のあるものも一律に資格・免許等から排除
され、障害者の社会参加の阻害要因となっている可能性がある」とする障害者施策推
進本部の現状認識を踏まえたものではありません。
3) したがって、「てんかん、精神分裂病等にかかっている場合には原則として免
許を与えない」とする規定を設けるべきではありません。
4) しかし、疾病や障害の状態により、安全な運転に支障をきたす場合があること
も事実であり、一定の条件を満たした場合に運転免許を与えないあるいは一時停止す
る等の規定は必要です。具体的には、障害者、弁護士、専門医師等の協力を得なが
ら、たとえば「運転免許の制限に関する医学的ガイドライン」を定めることを提案し
ます。その場合も、障害名・疾病名で制限するのではなく、意識障害の程度と持続、
判断力の減退、危険回避能力など具体的な心身の状態による制限規定とすべきです。
5) なお、運転免許の制限に関連して、行政手続法および行政不服審査法に定めら
れている異議申し立ての適用除外項目から、「試験及び検定の結果に関する処分」の
項目をはずし、本人に対する聴聞の機会を保障すべきです。

 

◆光野有次さんの意見書

2001年1月23日
警察庁交通局交通企画課法令係 御中

「道路交通法改正試案」への意見

「2、運転者対策の推進」の「(2)障害者に係る欠格事由の見直し」の
「2、運転免許試験に合格したものがてんかん、精神分裂病などにかかって
いる者である場合には、道路交通の安全の観点から、政令の基準に従い、原
則として、免許を拒否することとします。」は、全く不適当な項目なので、
削除することを求めます。

理由
1、「てんかん、精神分裂病など」と、どうして、この二つの病気をことさ
ら特定するのでしょうか。

2、運転できない状況になったときには、誰でも「運転してはいけない」と
いうのが原則です。

3、また、運転できない状況は誰にでも起こりうることです。睡眠不足や、
眠気を催す風邪薬などを服用したとき、あるいは手足のけがでハンドル操作
やブレーキ操作に支障をきたすときなどです。

4、慢性病の方、例えば心臓病や高血圧の人、あるいは腎臓が悪く透析を受
けている人あるいは足腰の弱った人など、例をあげればきりがありませんが、
これらの人にとっては、運転できることが通院のみならず、体に余計な負担
をかけずに日常生活ができるという点で大きな恩恵を受けています。具合が
悪いときには、誰も運転できません。

5、「てんかん、精神分裂病など」の持病がある人も、運転できない状況に
陥る場合もあります。しかしそれは、上の「3、」および「4、」の欄にあ
げた場合と基本的には何ら差異はありません。

6、例えば携帯電話を使用しながら運転し事故を起こしたり違反をした場合、
あるいは飲酒運転などと同様に、「運転できない状況にあった」と判断され
れば、しかるべき処分を受けることは当然ですが、運転試験に合格した者に
特定の病気を名指しであげ、免許を与えないというのは障害者差別以外の何
ものでもありません。

7、「運転できない状況」は基本的には本人の判断によるべきでしょう。違
反や事故が発生した場合に、本人の判断と警察の見解が異なるとしても、警
察独自の判断で処分されるべきではありません。適切な第三者機関を設けて、
そこに判断をゆだねるべきです。

(以上)

 

◆日本障害者協議会「「道路交通法改正試案」に対する意見」

                        JD発第00−75号
                        2001年1月23日

警察庁交通局運転免許課
課長 田 村 正 博 様

                        日本障害者協議会
                        代表 調  一 興


    「道路交通法改正試案」に対する意見


 日頃より、わが国の障害者施策の充実にご尽力を賜り、厚くお礼申しあげ
ます。
 さて、先般貴課においてまとめられた「道路交通法改正試案」につきまし
て、本協議会として下記のとおり意見を述べさせていただきます。
 つきましては、今後の道路交通法改正案の検討におきまして、当該意見を
十分にご勘案いただきたく、よろしくお願い申しあげます。

            記

1.道路交通法改正試案(2)障害者に係る欠格事由の見直し等(以下「見
直し」)の@において、現行法の欠格条項を廃止し、「現行の運転免許試験
に合格すれば、すべて免許を与えること」とした点は賛成である。しかし「
見直し」のAにおいて、「てんかん、精神分裂病等にかかっている者」は「
政令の基準に従い、原則として、免許を拒否する」という方針は、大きな問
題を含んでおり、絶対反対である。第一に、「見直し」の<備考>にあるよ
うに精神分裂病者の寛解者及びてんかんが治癒した者を除いて一律に欠格と
しているが、精神分裂病が寛解していなくても、またてんかんが治癒してい
なくても、服薬など適切な医学的ケアを受けていれば、安全な運転に何ら支
障がない者の免許取得を不当に排除しているからである。第二に、法の文言
に「てんかん、精神分裂病等にかかっている者」という疾患を有する者を包
括的に表す規定を残しており、平成11年の障害者施策推進本部が決定した対
処方針の内、「障害者を表す規定から障害者を特定しない規定への改正」へ
の配慮がまったくなされていないからである。

2.現在の道路交通法下においても、実際の運用においては、「精神病者」
や「てんかん病者」が一律に免許を拒否されている訳ではなく、相対欠格と
して運用されていると聞いている。また今回の法改正においても、「見直し
」の<備考>に示されたように「安全な運転に支障を及ぼすおそれがなけれ
ば、免許の拒否の対象としないものとする」としており、実際の運用におい
て実態に即した弾力的な取り扱いがなされる可能性もある。しかし問題は、
なぜ「原則として、免許を拒否」され、例外として「拒否の対象としない」
のかという点にある。「法の下の平等」を考えれば、原則拒否ということは
「てんかん、精神分裂病等にかかっている者」はすべて「道路交通の安全」
に支障を及ぼす者であるという前提の下でしか正当化されない論理である。
こうした前提が成立しないことは、現行の運転免許行政が相対欠格として運
用していることを見ても明らかである。とすれば「てんかん、精神分裂病等
にかかっている者」であっても、あくまで原則は「現行の運転免許試験に合
格すれば、すべて免許を与えること」であり、道路交通の安全上、真に必要
最低限な制限を例外的に課すとすべきである。

3.以上のことから「見直し」のAを、以下のように変えることを提言する。
「運転免許試験に合格した者が、過去1年間に自動車の安全な運転に支障を及
ぼすような精神機能の変調があった場合は、政令の基準に従い、免許を拒否
することができる」。なお政令の基準としては、過去1年間のてんかん発作、
過去1年間の被害的な妄想などの高度な思考障害などが考えられるが、具体的
な基準の作成には、関係団体とのさらなる協議を経た慎重な検討が必要であ
る。

4.「見直し」のBで、「免許を取り消し、又は免許の効力を停止する」と
あるが、Aに該当する場合は、1年間の免許の効力停止とすべきである。

5.今回の改正案には適正試験及び適正検査について述べられていないが、
「耳が聞こえない者」の免許取得を原則容認する方針から、当然聴力検査は
廃止するべきである。

6.「見直し」のDで、「聴聞等の手続」を行うということは、道路交通法
113条の2を改正し、精神保健指定医が診断した場合でも、聴聞を行うという
意味と思われるが、ぜひこの点は試案の方向性で改正すべきである。

7.最後に、今回の法改正により、障害を有する人の運転免許取得が拡大し、
安全な運転が行えるようにするために、自動車教習所や運転免許試験におけ
る障害を有する人への配慮を要望するものである。

【問い合わせ】
日本障害者協議会 事務局(坪松、依田)
〒173-0037 東京都板橋区小茂根1-1-7
TEL.03-5995-4501  FAX.03-5995-4502
E-mail:office@jdnet.gr.jp

 

◆DPI日本会議 20010124 「「道路交通法改正試案」に関する意見」

2001年1月24日

警察庁交通局交通安全課法令係 御中

DPI(障害者インターナショナル)
日本会議議長 山田 昭義

■「道路交通法改正試案」に関する意見

以下、「道路交通法改正試案」に対する意見を送付します。

1.従来、障害や病気を理由に、または特定して障害者の社会参加を法制度において
阻んできた欠格条項は障害を否定的にとらえることによって差別・偏見を生み出し、
障害をもつ当事者の可能性を軽視または無視して門前払いをしてきた。障害者の欠格
条項の廃止を求めている当事者団体としては、このたびの運転免許取得の見直しにか
かわる「改正試案」は、@において「現行は、精神病者、知的障害者、てんかん病
者、目が見えない者、耳が聞こえない者、口がきけない者、一定の身体の障害のある
者に対しては、免許を与えず、また、これらの者は運転免許試験を受けることができ
ない」とされていたものが、「現行の運転免許試験に合格すれば、すべて免許を与え
る」ことになったのは、これまで「試験を受けることができない」(絶対的欠格事
由)と規定されてきたことからみれば、一歩前進したということができる。

2.しかし、Aにおいては、「てんかん、精神分裂病等」の対象者については、「試
験に合格しても原則として免許を拒否する」と明記しており、運用上では、原則的に
運転免許を与えない(絶対欠格事由)ものとしていることは明らかである。
 旧総理府の「対処方針」(1999年8月)では、「絶対的欠格事由は、相対的欠格事
由に改めることを原則とする」としているのだから、少なくともその最低ラインに
そった検討とそれに基づいた方針を明記するべきである。

3.欠格条項の見直しに関しては、「対処方針」において「障害者を表す規定から障
害者を特定しない規定への改正」を検討することが明記されていることからみても、
本改正試案は、「てんかん、精神分裂病等」と障害名・病名を特定することによっ
て、見直しの基本的考え方から、逆行するものとなっている。
 免許・資格を取得する場合の本質的要件は何かを明記することが必要である。障害
名・病名を特定しない、必要とされる状態及び条件を表わす規定に改めるための再検
討を強く求める。

4.補助的手段の導入については、本人と自動車試験場との協議の結果、必要となる
補助的手段にかかる経費については、公費負担とすることを盛り込むべきである。

5.行政手続法及び行政不服審査法に定められている異議申し立ての適用除外項目か
ら、「試験及び検定の結果に関する処分」の項目をはずした上で、本人の聴聞の機会
を保障するべきである。
 「試験及び検定の結果に関する」処分において、本人にとっては不利益処分(不合
格)となった場合に、本人が障害を理由に当該処分がなされたのではないかという疑
義をもつときには、条件をつけることなく、本人の聴聞の機会が保障されるべきであ
り、その聴聞によっても本人が納得できない場合は、行政手続法及び行政不服審査法
に定められている異議申立てができることを手続き規定において明記するべきであ
る。 
 異議申立てに関する審査をおこなう場合には、第三者を加えるとともに、審査にあ
たっては、本人の意向を尊重した審査基準を策定するべきである。

以上

 

◆2001/02/05 道路交通法改正試案に対する見解


2001年2月5日
全国精神障害者団体連合会


道路交通法改正試案に対する見解

 警察庁が昨年12月27日に発表した道路交通法改正試案に対して、以下の見
解を示し、撤回されることを要望致します。
 
 警察庁は試案の中で、「運転免許試験に合格した者がてんかん、精神分裂
病等にかかっている場合には、道路交通の安全の観点から、政令の基準に従
い、原則として免許を拒否することとします」と表明しています。
 私たちの団体の正会員の大多数が精神分裂病および精神分裂病圏の病を抱
えています。私たちはこの試案をめぐって、話し合いました。以下のような
意見がでました。

(1)治療を受け、服薬して健康管理をしていれば、具合の悪い時は自分に
も周囲にもわかり、自ら運転するようなことはない。

(2)実際には、多くの者たちが運転免許を取っている。なぜなら、それは
交通の便利の悪い地域では生活していく上で必要なことであるから。

(3)もし、病の性質上、波があるから危険であるというのなら、発作がお
きる病気は血圧の病気や心臓の発作でもありえる。しかし、その病気
を持つ患者さんたちも治療を受け、発作時の対応を学んでおられるし、
必要な薬もいつも所持しておられる。精神分裂病やてんかんも同じな
のに、なぜ私たちだけが差別されるのだろうか。

(4)警察庁の方々は精神分裂病やてんかんについて誰から多くを学んだの
だろうか。すくなくとも私たちは一度もヒアリングにすらよばれてい
ない。

(5)欠格条項の見直しに関しては、なくしていく方向性が総理府から発表
されているのに、これでは著しい後退ではないか。

(6)こうして後退した根拠をきちんと明らかに教えてほしい。

(7)合理的な根拠もないまま、運転免許を拒否されるのは、私たちの生活
権をおびやかすものであり、憲法に違反している。

(8)合理的な理由がないまま、運転免許を拒否するのは、「差別」にほか
なく、厳しく抗議したい。


 精神分裂病は近年の医学の進歩にともない、極めて生理学的な病であり、
体内にドーパミンが増え、高次に神経細胞が反応するのであり、ストレスを
軽減し、服薬し、適切な相談者があれば、社会生活を維持できるようになっ
てきております。極めて残念な事故が報道されることもあることは事実です
が、その事故が起きる背景には、安心してかかれる医療機関がなかったこと、
「欠格条項」をはじめとする構造的な差別があり、病をかくさなくてはなら
なかったということは容易に想像できます。
 
 どうぞ、私たち精神障害者本人、家族、精神医療・保健・福祉の専門家と
何度も意見交換の場を持って下さいますようお願い申し上げます。
 そして、一方的に私たちから運転免許を奪うという今回の試案を白紙にか
えして下さい。

 ご検討下さいますようお願い申し上げます。

  

◆20010416 臼井さんより

 このメールは、「道路交通法の一部を改正する法律案要綱」の、
障害者欠格条項に関する部分です。全体は9ページあります。
第一〜第四に分かれ、障害者欠格条項については第二の二に入っています。

第一 運転免許証の更新を受ける者の負担を軽減するための規定の整備
第二 運転者対策の推進を図るための規定の整備
第三 その他交通の安全及び円滑を図るための規定の整備
第四 施行期日等

下記は、第二の二の引用です。
-------------------------------------------------------------------
二 障害者に係る欠格事由の見直し等

(一)障害者に係る免許の欠格事由の廃止(第八十八条関係)
精神病者、知的障害者、てんかん病者、目が見えない者、耳が聞こえない者、
口がきけない者に係る免許の欠格事由を廃止する。

(二)免許の拒否、取消し等に関する規定の整備(第九十条及び第百三条関
係)
 公安委員会は、幻覚の症状を伴う精神病であって政令で定めるものにかかっ
ている者、発作により意識障害又は運動障害をもたらす病気であって政令で
定めるものにかかっている者等については、政令で定める基準に従い、免許
を与えず若しくは保留し、又は免許を取り消し若しくは免許の効力を停止す
ることができる。

(三)臨時適正検査に係る取消し等(第百四条の二の三関係)
 臨時適性検査の通知を受けた者が、当該通知に係る適性検査を受けないと
認めるときは、公安委員会は、政令で定める基準に従い、その者の免許を取
り消し、又は免許の効力を停止することができることとする。

(四)その他所要の規定を整備する。

 

◆20010417 臼井さんより

このメールは、運転免許の適性検査についてです。

北九州市の自動車試験場で、
肢体障害者が運転免許教習を拒否されるできごとがありました。
教習受講希望者は、最初に(公安委員会の規定による)適性検査を受けるが、
北九州市では、車イスから座席への乗り移りと、乗っていた車イスの処理を、
単独で10分以内でできなければダメなどの制限規定を設けているそうです。
その規定にてらして時間がかかりすぎるなどの理由で、
受講拒否された事例がありました。

北九州の事件を受けた聞き取り調査が、
今年3月、障害者自身の手でまとめられています。

回答者はいずれも、頸損や脊損、脳性まひなどの肢体障害の人。実際上は相
当数の人が免許を取得できている肢体障害者の場合でも、免許教習を受ける
段階ですでにこのような拒否があったり、免許の更新を拒否されている実態
も少なくないことがうかがえます。

また、都道府県警察の姿勢も反映しているのでしょうが、相当の地域差があり、
教習所の教官の姿勢によっても大きな違いがあります。

下記9名の回答の中には、乗り移りや車イスの積み込みに北九州市のような
「単独で」とか「10分以内」などの時間制限の規制があったとしている人
はいません。回答者の地域は宮崎、兵庫、大阪なので、全国的なことはわか
りませんが、地域によっては、単独で無理な人の場合、介助者が抱きかかえ
て運転席に移ることができれば認められています。
(大阪の場合は十年以上前に、最重度とされる脳性まひの人がこの方法で取得、
以後はほぼ認められているはずです。)

以下は9名からの回答の要約で、年代の古い順に並べています。

---------------------------------------------------------------------
調査項目
免許取得の時期・適性検査の場所と内容・北九州市の事例のような規制の有
無・その他、免許取得に関しての情報など

●Dさん
1978年に書き換え。結果はダメだった。
兵庫の試験場で握力検査が「ゼロ」で書き換えは出来なかった。
今も県による差が大きい。たとえ○○県ではこうだ、と言っても聞き入れて
くれない。北九州市だけでなく、全国的な調査も必要。

●Fさん
1979年、大阪府の試験場で、適性検査を受けた。最初は、無理だと言われた。
脳性まひだが、当時、「事故を起こされては困る」というような考え方で意
図的にハードルを高くしていたと思う。何とか教習所に入り免許取得。

●Aさん
1985年、兵庫県の試験場。当時は、車のシート、ハンドル、サイドブレーキ、
手動のアクセルブレーキ装置がむき出しで置いてあった。ハンドルも、旋回
装置がなくパワステでなかった。パワステで手形の旋回装置を付けたらでき
るということでOKになった。あとは手動のアクセルブレーキ装置の、ブレ
ーキをしっかり押す力があるかどうかを調べた程度。

●Cさん
健常者の時に免許取得していた。1987年に、適性検査を受け「免許の条件 
等」の欄に、アクセル・ブレーキは手動式AT四輪車に限る、という条件が
付いた。
大阪府の試験場。事前に、家族の車で、1ヶ月間、乗り移りと車椅子の積み
込みの練習をしてから試験を受けた。自分の車の補助装置はまだ完成してい
なかったので、試験にもその車を持ち込んだ。支援者の存在や適性検査の係
員によって対応の違いが大きいかもしれない。

●Bさん
1988年、大阪府の試験場。警察の判定員が見守る中、自分の持ち込みの車で
(教習所の車は、体に合わなかったので)乗り移りから10分ほどかけて実
施。少なくとも時間制限は言われなかった。当時、大阪で非常に重度の脳性
まひの人が免許を取得し、NHKでこの教習の様子を放映してるのを見て、
ボクも自信をもった。

●Hさん
年不詳。兵庫。頸損の免許取得に関してはスペシャリストの教習所教官に出
会えたことで免許をとれた。

●Eさん
年不詳だが1980年代と思われる。
宮崎県、免許書き換えのため地元の警察に行ったところ、北九州市の事例と
同じような理由で応じてくれず、「障害を持つ人が車に乗れるはずがない、
全国でそんな例は無い」とも言われた。「兵庫県では更新している」といっ
たら担当者は「それなら兵庫に行きなさい」とまで言った。実際に兵庫に住
所を移し、問題なく更新できた。
その後、地元の警察に行き今までのいきさつを投書すると言ったら、なんと、
警察から勉強不足だったとお詫びしてきた。
広島の友人の場合も、よく似た経過があった。

●Iさん
1996年、大阪府の試験場。手にはめる装具を持ち込み、ゲーセンにあるよう
なマシーン(?)に乗せられ手動式のアクセル、ブレーキが使えるかどうか
検査した。家から最寄りの教習所に障害者用の車がなかったため別の教習所
に行くことになった。そこでは今までに車椅子の生徒を受け入れ指導したこ
とがなかったため、いろいろと不手際もあったけど、別途料金で家まで送迎
してもらえるようにした。

●Gさん
2000年、大阪府の試験場。家からちょっと遠いのですが、○○教習所には手
動をおいてると聞いて、問い合わせたら、一度、見学に来てくださいとのこ
とだったので、見学に行って、実際に手動運転装置がついた教習車を運転さ
せてもらった。適性検査を受けるときにその感覚を覚えていたので、スムー
ズにできたような気がする。

 

◆20010418 臼井さんより

http://www.shugiin.go.jp/itdb_main.nsf/html/index_kaigiroku.htm
衆議院ホームページトップページから、
会議録→常任委員会→内閣委員会
とたどって、
今筆頭に、先日4/11道交法を審議したときの議事録が出ています。

 

◆20010531 臼井さんより

衆議院内閣委員会5月25日提出の道交法修正案
「道路交通法の一部を改正する法律案に対する修正案要綱」の
概要についてお伝えします。
民主、共産、社民から提案され(代表して石毛えい子議員が提案)
民主、自由、共産、社民が賛成、自民、公明が反対、
賛成少数をもって否決となったものです。

(1)
病気を理由として免許の拒否をすることができる者について規定する第九
十条第一項第一号※を、「自動車等の安全な運転に支障をおよぼすおそれ
がある症状として政令で定めるものを呈している者」と改める。

※法案第九十条第一項第一号
次に掲げる病気にかかつている者 イ 幻覚の症状を伴う精神病であつて
政令で定めるもの ロ 発作により意識障害又は運動障害をもたらす病気
であつて政令で定めるもの ハ イ又はロに掲げるもののほか、自動車等
の安全な運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるもの

(2)
病気又は障害を理由として免許の取消、停止等をすることができるときに
ついて規定する第百三条第一項第一号※について
「自動車等の安全な運転に支障をおよぼすおそれがある症状として政令で
定めるものを呈している者であることが判明したとき。」と改める。

※法案第百三条第一項第一号
1.次に掲げる病気にかかつている者であることが判明したとき。イ 幻覚
の症状を伴う精神病であつて政令で定めるもの ロ 発作により意識障害又
は運動障害をもたらす病気であつて政令で定めるもの ハ 痴呆 ニ イから
ハまでに掲げるもののほか、自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれ
がある病気として政令で定めるもの

(3)
病気又は障害を理由として免許の取消、停止等をすることができるときに
ついて規定する第百三条第一項第二号※を削除する。

※法案第百三条第一項第二号
2.目が見えないことその他自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれが
ある身体の病気として政令で定めるものが生じているものであることが判
明したとき。

(4)
自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれがある症状を政令で定めるに
当たっては、内閣総理大臣は、あらかじめ、当該政令で定める症状を呈し
ている者の意見を代表すると認められる者及び当該症状に関する専門的な
知識を有する者の意見を聴かなければならない旨の規定を追加する。

 

◆20010531 臼井さんより

道交法改正法案について
衆議院内閣委員会ではこの間に次の動きがあり
附帯決議をつけて原案どおり可決されています。
同時提出の修正案は否決されています。
道交法はこのあと参議院に審議が移ると思いますが
日程はまだ把握できていません。

(以下、衆議院ホームページ「最近の委員会の動き」より引用)
http://www.shugiin.go.jp/itdb_main.nsf/html/index_honkai.htm
※会議議事録は本日まだ掲示がないです。

---------------------------------------------------------------------
道路交通法の一部を改正する法律案に対する附帯決議

政府は、本法の施行に当たっては、次の事項に配慮すべきである。
一 障害者等に対する免許の拒否等の基準を定めるに当たっては、交通の
安全と障害者等の社会参加が両立されるよう、障害者団体等の意見を十分
聴取すること。
一 酒酔い運転等悪質な違反行為に対する点数や免許の取消しの場合の欠
格期間のあり方等についてさらに検討を行うとともに、それにより人を死
傷させる行為の厳罰化について、関係行政機関の間において速やかに検討
を行い、その法制化に向けて、所要の措置を講じること。
一 近年ますます凶悪化が進む暴走族に対しては、その根絶に向け、警察
による取締りを一層強化するとともに、関係行政機関にあっては、学校や
地域社会等との連携を図りつつ、暴走族への加入防止、暴走族からの離脱
指導、車両の違法改造の防止等その対策強化に取り組むこと。
---------------------------------------------------------------------

◆5月23日(水)(第13回)

道路交通法の一部を改正する法律案(内閣提出第50号)
  上記法律案について、次の参考人から意見を聴取した後、質疑を行った。
(参考人)
日本大学名誉教授
長江 啓泰君
全国交通事故遺族の会会長
井手 渉君
社団法人日本てんかん協会常務理事
福井 典子君

(質疑者)
岩崎 忠夫君(自民)
井上 和雄君(民主)
河合 正智君(公明)
塩田 晋君(自由)
松本 善明君(共産)
北川 れん子君(社民)

(主な質疑事項)
(1) 免許証の更新期間についての基本的認識
(2) 障害者に係る免許の欠格事由の見直しについての見解
(3) 悪質・危険運転者対策
(4) 免許を取り消された者等の免許再取得についての見解
(5) 全国交通事故遺族の会の援護活動の実態及び課題
(6) 高齢者の交通事故防止策
(7) 免許証のICカード化の趣旨及び入力情報に係るプライバシー保護の
必要性

◆5月25日(金)(第14回)
1 道路交通法の一部を改正する法律案(内閣提出第50号)
 自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律案(内閣提出第51号)
 危険な運転により人を死傷させる行為の処罰に関する法律案(細川律夫君
外2名提出、衆法第14号)
 上記各法律案について、村井国家公安委員会委員長、提出者細川律夫君、
提出者山花郁夫君及び政府参考人に対して質疑を行った。

 質疑終了後、まず「道路交通法の一部を改正する法律案」について、石毛
えい子君外2名(民主、共産、社民)から各派共同提案に係る修正案が提出
され、石毛えい子君(民主)から修正案の趣旨の説明を聴取した後、討論を
行い、採決の結果、修正案は賛成少数をもって否決(賛成−民主、自由、共
産、社民、反対−自民、公明)され、修正部分を除く原案は、全会一致(賛
成−自民、民主、公明、自由、共産、社民)をもって可決すべきものと決し
た。

 なお、本案に対し、古賀正浩君外5名(自民、民主、公明、自由、共産、
社民)の各派共同提案に係る附帯決議案が提出され、古賀正浩君(自民)が
趣旨説明を行った後、全会一致(賛成−自民、民主、公明、自由、共産、社
民)をもってこれを付することに決した。これに対し、村井国家公安委員会
委員長から「趣旨を尊重し、交通安全対策を推進してまいりたい。」旨の発
言があった。

 次に、「自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律案」について採決
した結果、本案は全会一致(賛成−自民、民主、公明、自由、共産、社民)
をもって原案のとおり可決すべきものと決した。

 本案に対し、小野晋也君外5名(自民、民主、公明、自由、共産、社民)
の各派共同提案に係る附帯決議案が提出され、山花郁夫君(民主)が趣旨説
明を行った後、全会一致(賛成−自民、民主、公明、自由、共産、社民)を
もってこれを付することに決した。これに対し、村井国家公安委員会委員長
から「趣旨を尊重し、交通安全対策を推進してまいりたい。」旨の発言があ
った。

 次に、「危険な運転により人を死傷させる行為の処罰に関する法律案」に
ついて採決したところ、本案は賛成少数(賛成−民主、自由、共産、社民、
反対−自民、公明)をもって否決すべきものと決した。

(質疑者)

三ッ林 隆志君(自民)
中沢 健次君(民主)
今田 保典君(民主)
石毛 えい子君(民主)
井上 和雄君(民主)
塩田 晋君(自由)
松本 善明君(共産)
保坂 展人君(社民)
北川 れん子君(社民)

(主な質疑事項)
 危険運転致死傷罪の立法趣旨
 悪質・危険な運転の現状及び推移
 自動車運転代行業に認定制度を導入する理由
 免許の欠格事由に係る政令の内容
 高齢者講習の内容、実施主体及び費用
 非常停止用の三角表示板を改善する必要性
 運転免許証関係個人情報のIC化の問題点
 暴走族の実態及び取締り強化の必要性
 暴力団対策の現状及び課題
 外務省報償費詐欺事件捜査の進ちょく状況

 

◆20010608 臼井さんより

5/31に参議院内閣委員会で道交法法案の提案がありました。
この日は障害者欠格条項に関しては話になっていません。
議事録は参議院ホームページ「会議録情報」内に掲示されています。

 

◆20010610 臼井さんより

道交法案審議のその後ですが、6/5参議院内閣委員会では、
参議院内閣委員会理事 宮崎秀樹議員(自由民主党・保守党比例代表選出当
選3回 自民党所属 自身は外科医、日本医師会の委員など歴任)が質問、
坂東自朗警察庁交通局長が答える形で次のような問答がありました。
少し長いので障害者に係わる部分を要約してみます。

質問
・医者の立場からは「病者(例:精神病、麻薬中毒)ではない」という診断
を外部的に行うのは至難のこと。その意味で障害者に係る欠格条項の見直し
は当を得ている。
・外国のようにかかりつけ医制度がありずっとその人を診ているのでなけれ
ばなかなかわからない。日本でも制度導入の必要があるのではないか。
・政令で定める病気となっているが、その病気の把握がやはり難しい。
・申告といっても本人に自覚がない病気(糖尿病)などもある。
・誰がどう把握判定をするか。
・万一事故が起きたときに誰が責任を問われるか。

回答
・免許の拒否事由等に該当することを見逃して免許を与えるというようなこ
とはあってはならない。
・政令で定めるとしている「発作により意識障害または運動障害をもたらす
病気」には糖尿病の発作も含まれる。
・把握は難しいことは確かで、交付時に申告を求める制度と臨時適性検査に
強制力をつけること(検査を受けない者は免許の停止・取消)で対応。


なお、事故が起きた時の責任については回答ではふれられず、病者が免許を
交付されあるいは維持していることはあってはならない。事故は起きてはな
らない。ということだけになっています。
質疑の後半は高齢者の運転についてですが、身体の機能の低下については、
啓発広報し、自主的な努力をしてもらうということが主という回答になって
います。高齢者への態度と、障害者・病者への態度−自己管理できないもの
とみてあらかじめ強く危険視する−は非常に対照的だと思います。

参議院ホームページから引用 6/5参議院内閣委員会
--------------------------------------------------------------------
○宮崎秀樹君
 ですから、そこら辺があいまいで、ぴしっと私は、没収すると、押さえて
それはもう全部廃棄するなりなんなりするくらいのことまでやらないと、ま
た返ってくるとやっているようでありますから、そこら辺のところは十分考
えていただきたいというふうに思うわけであります。
 次に移ります。
 今回の法律改正で障害者に係る免許の欠格事項の見直しが行われておりま
す。
 この中で、これははっきりしていいんですが、かつては、精神病者でない
とか麻薬中毒ではないというような診断書を我々は書かされて面食らったん
です。麻薬中毒というのもなかなかわかりづらい。両手を見せろとか言って、
血管に注射を何本も打つとかたくなっていますから、これはおかしいぞとい
うようなことぐらいしか見分けがつかない。特に、精神病者というのは、こ
れはずっと長いこと一緒にいないとわからないわけでありますから、その診
断書はなかなか書けませんよというので、まあ今はないようでありますが、
そういうこと等でこの欠格事項の見直しというのは当を得ていると思うんで
す。
 ただ、公安委員会が、政令で定める病気にかかっている者の把握が私はで
きるかどうか甚だ難しいんじゃないかと。これからどういう病気を政令で定
めるかということは医学の専門家とお話し合いの上でやると思うんですが、
しかし、そういう政令で定めた病気、またその状態がどこでそれを知り得る
かということ、それから、万が一これらの人が事故を起こしたときの責任は
どこでだれがとるのかという問題が出てくると思うんですが、それについて
わかりやすく御説明していただきたいと思います。

○政府参考人(坂東自朗君)
 今回の改正案におきましては、幻覚の症状を伴う精神病、あるいは発作に
より意識障害または運動障害をもたらす病気にかかっている者などにつきま
して、政令で定める基準に従いまして免許の拒否とか取り消し等の処分を行
うことができるようにしているところでございます。
 そこで、このような病気にかかっているかどうか等についてどのように把
握するのかというお尋ねでございますけれども、さまざまな病状がある中で、
申請者の態度あるいは表情、言葉等の外見的な側面で判断するということに
なりますけれども、それを確実に判断するということはかなり困難なことで
はないか、このように考えております。
 このために、諸外国におきましては、過去に発作等があったかどうかや病
状が悪化したかどうか等につきまして免許の申請書あるいは更新申請書に記
載することを求めるような制度とか、あるいは、一定期間ごとに状態を確認
することが必要な病気にかかっている場合等には定期的に適性検査を行うよ
うな制度、こういったような制度が導入されているということでございます
ので、こういったことも踏まえまして、我が国におきましてもこのような制
度の導入について検討してまいりたいというふうに考えております。
 それからまた、今回の改正案におきましては、現に免許を取得している者
に加えまして、新たに運転免許試験に合格した者が一定の病気にかかってい
ると疑う理由がある場合におきましても臨時に適性検査を行うことができる
こととするほか、このような臨時の適性検査を受けない者に対しましては、
免許の取り消しあるいは免許の停止の処分を行うことができることとするよ
うにしております。
 今後、より一層この臨時の適性検査を適宜適切に実施して、運転に支障が
ある者の発見に努めたいというふうに考えております。
 なお、免許の拒否事由等に該当することを見逃して免許を与えるというよ
うなことは、これはあってはならないことでございますので、こういった事
態が生じないように鋭意努力をしてまいりたい、このように考えております。

○宮崎秀樹君
 大筋ではそういうことなんでしょうけれども、これはしかし不可抗力とい
うことも実は出てくると思うんですね。本来なら日本にきちっとした制度が
あって、例えばかかりつけ医制度とか、そういうものがあれば、ずっとその
人を一生見ているドクターがいれば、その人の意見が聴取できるというよう
な制度であれば、これはもう完全把握できるわけですけれども、かかりつけ
医を持っていない人もおりますし、国民の中では、だから、なかなかこれは、
免許を与えるときにその状態で、適性検査をやればわかるとはいいながら、
網の目をくぐるのは幾らも出てくると思うんです。
 それともう一つは、適性検査を受けて、そして臨時適性検査の通知を出す
というんですが、その臨時適性検査の通知を出す基準というか、そこら辺も
非常に難しいと思うんです。適性検査は通っているんだよと、しかしその中
でおかしな人をどうやってチェックするんだというようなことも出てくる可
能性があります。
 ですから、その辺を含めて、例えば病気を持っている人、糖尿病とかそれ
から循環器疾患、また高血圧症。高血圧脳症なんというと一瞬に意識がなく
なる。それから、糖尿病で、特に低血糖になると昏睡状態になってしまう。
 糖尿病というのは、糖が高くなって昏睡する人というのはほとんどないく
らいで、インシュリンを打っていて逆に低血糖になっちゃうんです。低血糖
になると本当に意識が完全になくなります。そういう人にはブドウ糖を打つ
んです、逆に糖を。そうすると、打っているうちに目が覚めてきて意識がは
っきりしてきます。そういう人は、しかし外見じゃ何もわからないですよ、
これ。
 ですから、自主申告制度というやつを、ペナルティーをつけて、もしそう
いう状況を知りながら申告しなかったというのはやはりペナルティーをつけ
ないと、なかなか自主申告でお任せというのは実際難しいし、また糖尿病な
んかでも、本人が知らない人もいます。こんなひどいのに、君、よく平気な
顔をしてやってくるなと。それはいつおかしくなってもいい状態。それは、
糖尿病になると腎臓の障害を起こしますから、腎臓の障害を起こすと、その
データを見るとびっくりするようなのがおります、これはいつおかしくなっ
ても、意識がなくなってもいいよという。これは腎臓性の障害ですけれども。
 だから、そういう人が間々ありますので、ここら辺はよほどチェックする
必要があるんですが、こういう人がトラックでも運転して途中でおかしくな
ったらこれはもう大事故で、それに巻き込まれる人が大勢出てくると思うん
です。この辺を含めてひとつ対応をきちっとやってもらいたいと思うんです
が、これに関してどういうふうに対応されるか、何かございましたら教えて
ください。

○政府参考人(坂東自朗君)
 先ほども御答弁申し上げましたように、運転免許に合格した者が一定の病
気にかかっているという疑いがある場合とか、あるいは運転免許を取得して
いる者がそういった一定の病気にかかっているというふうに疑いがある場合
におきましては、その臨時適性検査というものを行うというようにすること
でございますけれども、どういった場面で臨時適性検査を行うかどうかとい
うことを判断するのかということでございますが、具体的ないろんな場面が
あろうかと思いますけれども、一つは、例えば事故や違反を起こした場合に、
その事故の状況等から見てその当事者が一定の病気にかかっているとの疑い
があるというように判断したようなときとか、あるいは、免許の申請の際に
拒否事由等に該当するような一定の病気にかかっているという疑いがあると
いうように判断した場合におきましては、今申しましたような臨時適性検査
というものを受けていただくようにということで、検査の日時とか場所とい
うものを通知して臨時適性検査を行っていただくということになろうかと思
います。
 そこで、なかなかそういうものを判断するのは難しいんじゃないかという
ようなお尋ねでございますけれども、これも先ほど御説明いたしましたよう
に、諸外国におきましては、過去に発作等があったかどうかあるいは病気が
悪化したかどうか等について、本人から免許の申請書あるいは更新申請書に
記載することを求めるような制度というものがあるというようなこともござ
いますので、そういったことも参考にしながら、我が国においてこのような
制度を導入することについても検討してまいりたいということでございます。
 それからまた、委員御指摘のように、糖尿病等で実際にその発作で意識喪
失を起こして重大事故につながったというふうな事案もございますので、今
回の改正におきましては、発作により意識障害または運動障害をもたらす病
気にかかっている場合におきましては政令で定める基準に従って免許の拒否
とか取り消し等の処分を行うことができるようにしているということでござ
いまして、この発作により意識障害または運動障害をもたらす病気というも
のの中には、委員御指摘のように、やはり糖尿病により発作障害を起こすと
いうようなものも含まれるのではないかというふうに考えているところでご
ざいますけれども、もとより、病気に、糖尿病にかかっているということだ
けをもって一律に拒否等の処分を行うということではございません。

○宮崎秀樹君
 事故を起こしてからでは遅いので、その次善の策としてきちっと自主申告
制度というものを位置づけるということが私は大切だと思います。外から把
握するなんということは至難のわざですから、そこはきちっと歯どめをかけ
る必要があるかと思っております。
 それから、「加齢に伴つて生ずる身体の機能の低下が自動車の運転に影響
を及ぼすおそれがあるときは」という文言が今度入っております、及ぼすと
自分が思ったら自動車に標識をつけろと。ただ、加齢というのは非常に漠然
としていまして、かつての労働省なんかの高齢者といったら五十五歳以上と、
こういうのがあるんですね。また老人クラブは六十歳以上とか、六十五歳以
上になると市町村が医療の対象にして老人と。国は七十歳以上を老人医療の
対象と。
 加齢というのは非常に漠然としておりまして、また個体差もありますから、
六十でレントゲンを撮ったら八十ぐらいの人もおりますし、八十でレントゲ
ンを撮ったら六十ぐらいの人もおりますから、これは一概に言えないんです
が、これは自主判断で、もうおれは物騒だぞということを個人に任せるのか、
客観的に何かそういうことで判断するのか、その辺はどういうふうになって
おるんでしょうか。

○政府参考人(坂東自朗君)
 道路交通法七十一条の五の二項の「加齢に伴つて生ずる身体の機能の低下
が自動車の運転に影響を及ぼすおそれがあるとき」というものの解釈につい
てのお尋ねでございますけれども、これは、運転者が高齢のため身体の機能
が低下し自動車の運転に影響を及ぼすおそれのある状態を意味しているもの
というふうに考えられますので、自分で判断するのか、あるいは客観的に判
断するのかということのお尋ねとすれば、やはり客観的な状態であると。そ
れをやはり高齢者の方々はよく自覚していただく必要があるだろうというこ
とでございます。

○宮崎秀樹君
 客観的に、じゃだれが、おまえ年寄りだ、おまえ機能が衰えているぞとい
うことを言うんですか。

○政府参考人(坂東自朗君)
 法律上はそういったような解釈が妥当だろうということでございまして、
今申しましたような形で、そういったことをやはり高齢者の方々がよく自覚
していただくということでございまして、例えば運転免許更新時の高齢者講
習等を活用するなどいたしまして、高齢者自身が身体機能の状況について認
識していただくことが好ましいというふうに考えております。
 なお、この高齢者標識の表示につきましては努力義務にとどめているとこ
ろでございますので、仮に身体機能の低下について正しく認識せずに標識を
表示しなかったとしても、罰則とかあるいは行政処分の点数の対象とされて
いるものではございません。

○宮崎秀樹君
 そうすると、注意喚起というようなことが趣旨だと思うんですが、これも、
できればそういう適性検査をするなり、やはりそういう一定の何かを設けて
おいた方が安全ではないかというふうに思うわけですが、これも検討してい
ただければ結構だと思います。
 時間が来ましたので、最後に。こういうことは、大臣、行政だけでやろう
と思ってもなかなかできませんね。これはやはり国民の協力がなきゃできな
いんです。特に、地域ぐるみの協力というのが必要だと思うんです。
 そういう意味で、自治体の協力ももちろん必要だし、またいろいろなとこ
ろで、町内会とかいろんな会があるんですが、学校のPTAだとか、そうい
う教育機関の協力も必要でしょう。また、保育園、幼稚園の子供たちからそ
ういうことを学ばせるということも必要だと思うんですが、そういう意味で、
大臣、これらの取り組みについて、最後に御所感を伺って私の質問を終わり
ます。

○国務大臣(村井仁君)
 宮崎委員仰せのとおり、交通安全を図るというのは、まさに地域密着型と
申しましょうか、地域の交通事情に完全にリンクする話でございます。また
一方、警察というのも大変地域に密着した行政機関の一つの典型的なもので
ございまして、さような意味で、地域の御協力がなければ十全な機能を発揮
できない、これは私も深く認識しているところでございまして、さような意
味で、今委員御指摘のように、地域の皆様の、まさに町内会でございますと
かあるいはPTAでございますとか学校でございますとか、さまざまの地域
の方々との協力を大切にいたしまして、地域のニーズに合った交通安全対策
に適切に対応してまいりたい、そんなふうに考えるところでございます。

○宮崎秀樹君 ありがとうございました。終わります。

 

◆20010614 臼井さんより

道交法法案は、6/7参議院内閣委員会で、参考人質疑が行われています。
ちょうど今日参議院ホームページに議事録があがっています。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kaigirok/daily/select0101/main.html

(下記は主に冒頭の意見陳述から、障害者欠格条項にかかわる部分からこちらで
抜粋してみたものです。全文は議事録をご覧ください。)
7日のあと、内閣委員会は12日と本日14日の午前と開かれているところです。

7日の参考人は三名です。

千葉大学文学部教授 鈴木 春男君
(交通社会学の専門)
 次に、一定の障害がある場合を欠格事由としてきたことを改め、身体的
能力及び知的能力についてはすべて試験で判断することとするという件で
ございます。
 障害の内容や運転能力には個人差がございます。基本的には、個々のケー
スで指導や評価が行われるべきだというふうに考えます。最初から欠格事
由という形で拒否することは、本来、運転可能な人にもその機会を失わせ
ることにもなります。また、仮に最終的には免許が取れないという方が出
た場合であっても、自分で運転教習を受けてみてあきらめるということの
方が御本人にとっては納得がいくのではないかというふうに思います。

美術家 鈴木 共子君
(交通事故被害者の家族として厳罰化主張の立場から)
免許更新はドライバーの安全に対する自覚と運転適性の定期的チェックを
兼ねた唯一の機会です。そうした機会を減らしてしまうということは、車
を運転することの自覚を減少させ、適性を欠いたドライバーを野放し状態
にしてしまうことにつながるのではないでしょうか。
 それと同時に、てんかん等突然の意識障害で人命を死傷させた場合、そ
れが障害ゆえの無実となるような情状酌量はしてほしくありません。
 何度も言わせていただきますが、車は使い方次第で凶器になり得るもの
なのです。運転する人は、健常者であれ障害者であれ、責任を伴うもので
あるということを明確にしなければなりません。

財団法人全日本聾唖連盟副理事長  黒崎 信幸君
 ただ、私たちにとって気がかりなことは、皆さんにもお配りになってい
ると思うのですけれども、この審査資料の中でもって、十ページの一番下
の方から十一ページの初めの方にかけては、「耳が聞こえない者、口がき
けない者等に係る免許の欠格事由を廃止する」とありますけれども、次の
ページの適性試験の項目を見ますと、聴力検査に当たっては十メートル離
れて九十デシベルの聴力が必要と書いてあります。このことは何か矛盾す
るのではないか。耳の聞こえない者、口のきけない者は、その欠格条項を
廃止するといいながらも、次に適性試験ではこれはだめだというのは、私
たちとしてはとても残念なことに思っています。
 実際、昭和四十八年、一九七三年ごろ、補聴器を警察庁が求めたころは、
まだ私たちが電話という機械を使えなかった。耳が聞こえないと電話は難
しかったのですけれども、その間に、二十七、八年の間にファクスが広がっ
た、また携帯電話も広がった。そういうときにずっと補聴器だけというの
はいかがなものかと私は思うのです。もっと補助手段というのは幅広く考
えていただきたいと思っています。
 それからまた、日本の場合、障害者をいろいろ制限した私たちにとって
は差別的な法律がたくさんあるのですけれども、アメリカの場合は、障害
者を差別することそのもの自体が禁止されています。また、ヨーロッパ諸
国でも聞こえない人たちが運転免許を取るのは当たり前だと。また最近で
は、アジアの国々でも、韓国とかタイの方で聞こえない人たちに運転免許
が認められるようになりました。

※なお黒崎氏は参考人質疑の応答の中で次のようにも述べています。
○参考人(黒崎信幸君)
 今のお尋ねですけれども、道路交通法八十八条の欠格条項が門だったと
した場合、今この門の扉が開かれました。私たち、門から入ることもでき
るようになったと喜んでいます。けれども、肝心の玄関から先へは入れな
いということになります。ですから、とても残念に思っています。 ただ、
先ほども申し上げましたように、耳が聞こえないということについての補
助手段が、なぜ耳だけに頼らなければならないのかという問題。目で見る
こともできる。例えば、今お話があったこと、私の耳には全然入ってきま
せん。けれども、手話通訳という手段によって、おっしゃったことがすべ
て私に伝わっています。ですから、車を運転するときに、ほかの車のクラ
クションまたは緊急自動車のサイレンというのが、あれが聞こえないとい
うことを問題にされる人もおられるのだろうと思うのですけれども、その
場合も、音をキャッチしてそれを振動に変える、または光に変えるなど、
さまざまな方法がなぜ考えられないかというのが私どもの訴えです。ぜひ
御理解いただければうれしいと思っています。

 

◆20010617 臼井さんより

道交法、6月12日内閣委員会の議事録が参議院ホームページに出ています。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kaigirok/daily/select0101/main.html

大沢辰美議員(日本共産党)と政府側委員とのやりとりが行われています。
大沢議員は、冒頭に次のように述べています。
(部分引用)
 これまで、てんかんの病気の方、精神障害者は一律に運転免許を持つことが許
されなかったわけですね。今回の改正によって、やっと一定の条件のもとに免許
取得の道が開かれたわけですから、重要な一歩だと思っております。
 でも、てんかん病者、精神病者という言葉は削除されましたけれども、発作に
より意識障害または運動障害をもたらす病気にかかっている者、幻覚の症状を伴
う精神病にかかっている者には免許の拒否、取り消しができると、言葉を変えて
拒否事項として障害、疾病の列記が残っています。
 これは、障害者施策推進本部が九九年に出された欠格条項廃止の趣旨である対
処方針、これにちゃんと書いてあります。「障害者を表す規定から障害者を特定
しない規定へ」と、そういう方針が記されています。私は、この方針から今回の
法改正の内容は外れているのではないかと思いますが、その点についての見解を
まずお伺いします。

下記部分引用は、その議論の最後のしめくくりにあたる部分です。
文末は附帯決議の文章です。
-------------------------------------------------------------------

○国務大臣(村井仁君) 運転に障害のある疾病というような大変一般的な
書き方をいたしますと、私は、それを仮に政令で詳しく基準を書くといたし
ましても、国会がある意味では政府に過大に権限を与えることになってしま
う危険があると思うんです。
 と申しますのは、要するに、法律を通していただくということは、ある意
味ではそこで政府に対しまして、ここまで規制してよろしい、こういう人に
は運転の免許を与えないという権限を政府に与えることになるわけですね、
そういう判断をする権限を。それに際しては、国会はできるだけ厳密に、政
府の権限を縛るように私は法律は書くべきものだろうと思うんです。
 運転に支障のあるような障害と、仮にこう言いましたら、非常に漠然とし
てしまいまして、どういうものを観念しているのか必ずしも明確に規定でき
ない。そんな授権というものを、私はやはり国会議員の一人として、やっぱ
り政府にそう簡単にゆだねるべきではない、国会は、政府にゆだねるときは
できるだけ特定して、厳密に、何といいましょうか、縛ってやるのが筋では
ないか、私は基本的にはそう思っているんです。
 そういう意味では、今度の法律の規定ぶりでございますけれども、先ほど
交通局長からもお答え申し上げましたように、平成十一年の障害者施策推進
本部の定めでございますけれども、四点ございました。そのうちの「欠格、
制限等の対象の厳密な規定への改正」、それから「絶対的欠格から相対的欠
格への改正」、こういった点は満たしているわけでございますから、一応そ
の方向には乗っている。それは、もちろんできるだけ「障害者を表す規定か
ら障害者を特定しない規定への改正」ができればいいのでございますけれど
も、やっぱり七千五百万という大量の話でございますから、しかも、運転で
きる運転免許を得られるか得られないかというのは、これはやっぱり国民に
とりまして大変大事な権利でございます。それを制約する話でございますか
ら、それはできるだけ絞った形で書くように努力をするべきで、その観点か
ら考えますときに、私は今度の規定ぶりというのは、今私どもが国会からち
ょうだいしようとしております授権という点では適切な判断ではないか、そ
んなふうに考えているところでございます。

○大沢辰美君 私は、今言われましたけれども、幅はやっぱり広げて門戸を
開いていただきたい、そして、その上で政令によって、自動車等の安全な運
転に支障を及ぼすおそれがある場合は、症状として医学的な指針に基づいて
安全に支障がないか判断される、そういう状況をつくっていって対応すべき
じゃないか、拒否をすべきではないというふうに考えているんです。
 ですから、本当に、この法令を見てみましたら、実質的にてんかん、精神
分裂病を示す拒否事項の列記がされているわけですが、これではこの法案に
よって改善はされないですよということを指摘したいわけなんです。
 私は、この間、ずっといろいろな文章を読ませていただいて、世界の例を
見させていただいたんですけれども、本当に既に多くの国でもうこの欠格条
項が削除されて、おくれた日本の対応に非常に驚いているという国際てんか
ん連盟の会長を初め、厳しい批判が寄せられていますけれども、運転を許可
されるのはもう普通なんだという表現をしております。ですから、今、きめ
細かい法令、そういう範囲をしっかりわかるような形をあらわしたと言われ
ていますけれども、一定の前進はあるということは、私は、てんかんという
病名を削除されたことについては評価しています。だけれども、それから一
歩やはり入り込めていないということを指摘したいと思うんです。
 ですから、警察庁は、今まで長年にわたってこの欠格条項について、憲法
で当然保障されるべき法のもとの平等を侵された人たちにとってどういう意
味を持つのかということも研究されてきたと思うんですが、私はもっと深く
考えていただきたいと思うんです。
 せんだって参考人の方が、この前ここに来ていただいたんですが、聾唖連
盟の黒崎さんという人が、欠格条項の存在について、耳が聞こえないという
だけで人間的な欠格があると社会的にとらえられてきたと訴えられましたね。
障害、疾病によって一くくりにして法的に制限を加えることで、一人一人の
能力、人格を見ることなく社会参加を制限してきていると。黒崎氏の言葉は、
障害を理由とする欠格条項の問題の本質をつく私は言葉として重く受けとめ
るべきだと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。○国務大臣 
(村井仁君) 私も、過日、当委員会で御聴取になられました参考人の御意
見、これは概要でございますけれども、勉強させていただきました。
 ただいま大沢委員の引用されましたお話も私もよく注意して拝見いたしま
した。よく理解できるところでございます。しかし、私は、例えば聴覚障害
のおありになる方でありましても、それを補う何らかの機械なり何らかの手
段があって、それで運転がおできになる、そういう状態になるならば、それ
はもう当然運転免許は与えていいではないか、それは全くそのとおりだと思
います。
 そういう意味で、周囲の交通の状況につきまして、通常の聴覚を持ってい
らっしゃる方が認知できる、そういうことの認知が的確に行える、そういう
能力が何らかの形で補えるならば、それは私は全然免許を与えるのに問題な
い、その認識は変わりません。

○大沢辰美君 私はそのことを求めたいと思うんです。
 聴覚障害者の場合は、確かに、法律から耳の聞こえない者、口がきけない
者という規定はなくなって、それは本当に喜ばしいことだと、この点につい
ても表明をしています。こういう運動を続けてこられた長きにわたる結果だ
と思います。でも、この文章はもう既に削除されましたけれども、施行規則
の中で実ってしまったという結果になってしまったわけですね。それは、可
能性は広がったけれども、黒崎さんは、門は開かれたけれども玄関から先に
入れないと、そういう表現をされていました。これは、いわゆる施行規則で
十メートルの距離で九十デシベルの警音器の音が聞こえるもの、これは補聴
器をつけてですけれども、そういう施行規則が見直されない限り実態的には
変わらない法律なんだということを指摘しておりました。だから、私、欠格
条項の見直しは実質的に障害を持つ人の社会参加の推進を実現するものでな
ければならないと。
 警察庁は、八五年でしたでしょうか、運転免許課が国際交通安全学会に委
託して聴力が運転に及ぼす影響に関する調査を実施されておりました。この
中でも、運転に必要な聴力の絶対的基準、これを明示するまでには至らなか
ったわけですね。さらに、今後の研究の必要性を強調しておりますけれども、
その後は放置されたままこの間過ぎてきていると思うんです。
 今回の法改正が今大臣がおっしゃったように真に実効性を持つためには、
早急に補聴器だけじゃなくて運転する補助機器の研究開発が私は今必要だと
思うんです。ですから、この機能補完技術、そして機器の開発を含めて私は
検討していただいて、門は開かれたけれども玄関は開かれないこの法律を、
やはり見直す時期を早くやっていただきたいことをもう一度お願いしたいと
思います。

○国務大臣(村井仁君) 交通局長からただいまの御質問につきましてはお
答え申し上げますけれども、私は、何よりもやはり大事なことは、もう一方
で交通の安全という問題だと思うのでございます。その点を私どもはどうし
ても押さえていかなければならない、このことだけ申し上げました上で、あ
と残余のお答えにつきましては交通局長から答えさせます。

○政府参考人(坂東自朗君) 今、大臣から御答弁させていただきましたよ
うに、やはり自動車を安全に運転するためには、周囲の交通状況を認知し、
あるいはその後の出来事を予測し、そして行動を判断して、そしてその判断
結果に従って操作を的確に行うということが必要でございます。したがいま
して、音の認知ということを的確に行うためには、やはり聴力が一定の基準
を満たしているということはこれは必要だと、このように考えているところ
でございます。
 しかしながら、先ほども大臣からも御答弁いたしましたように、聴覚に障
害がある場合でありましても、それを補完し的確な認知を可能とする機器が
開発される場合におきましては運転を認めることも可能ではないかと、この
ように考えております。
 こういったことも踏まえまして、今後、科学技術の進歩あるいは社会環境
の変化等に十分に注意しつつ、交通安全の確保と障害者の社会参加を図る観
点から所要の検討を行う考えでございます。

○大沢辰美君 大臣、交通の安全は、すべての人が負わなければいけないも
う当然のことなんです。だから、私は、障害者の方のみにそのことを申し上
げるのは表現が適切ではないと思います。そのことを一つつけ加えさせてい
ただきます。
 ですから、この点についても、八五年に調査されました運転適性検査では、
運動能力、素質についての聴覚障害者の平均像は一般的運転者と大きく異な
るところは認められなかったと、こういうふうに結果が出ているわけですよ
ね。それからもう十六年たって、耳が聞こえない方そして口がきけない方と
するこの条項は削られ、十六年間削られなくてやっとできました。そして、
補聴器も認められて三十年たちました。こんなことは私は本当に今後一刻も
早く改善をしていただきたい。ですから、疾病列記のことも先ほど申し上げ
ましたけれども、この見直しも、それから聴覚障害者のための施行規則の見
直しも早急に検討していただきたいということを最後に要請しておきます。
この点については強く要請をしておきます。

ここからあとは
法案の採決から附帯決議の採決の部分です。(部分引用)
-----------------------------------------------------------------------

まず、道路交通法の一部を改正する法律案について採決を行います。本案に
賛成の方の挙手を願います。〔賛成者挙手〕

○委員長(江本孟紀君)全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をも
って原案どおり可決すべきものと決定いたしました。

簗瀬進君から発言を求められておりますので、これを許します。簗瀬進君。

○簗瀬進君私は、ただいま可決されました道路交通法の一部を改正する法律
案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党、
社会民主党・護憲連合及び無所属の会の各派共同提案による附帯決議案を提
出いたします。案文を朗読いたします。

道路交通法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)

政府は、本法律の施行に当たり、次の事項について万全を期すべきである。

一、障害者等に対する免許の拒否等の基準を定めるに当たっては、交通の安
全と障害者等の社会参加が両立するよう、障害者団体を含め、広く各界の意
見を十分聴取すること。

二、障害者に係る免許の欠格事由の廃止の趣旨にかんがみ、その実効性が確
保されるよう、自動車の運転に当たり障害による機能の喪失を補完する補助
手段の開発を急ぐとともに、補助手段を用いた障害者の運転免許制度につい
て見直しを行うこと。

三、運転免許の適性試験・検査については、これが障害者にとって欠格事由
に代わる事実上の免許の取得制限や障壁とならないよう、科学技術の進歩、
社会環境の変化等に応じて交通の安全を確保しつつ、運転免許が取得できる
よう、見直しを行うこと。

四、酒酔い運転等悪質な違反行為に対する点数や免許の取消しの場合の欠格
期間の在り方等について更に検討を行うとともに、当該行為により人を死傷
させた場合の厳罰化について、関係行政機関の間において速やかに検討を行
い、その法制化に向けて、所要の措置を講じること。

五、近年一層凶悪化が進む暴走族に対しては、その根絶に向け、警察による
取締りを一段と強化するとともに、関係行政機関にあっては、学校や地域社
会等との連携を図りつつ、暴走族への加入防止、暴走族からの離脱指導、車
両の違法改造の防止等その対策強化に積極的に取り組むこと。

六、本法律は、その内容が国民の日常生活に密接に関連するものであること
にかんがみ、政令等の制定及び運用に際しては、本委員会における議論を十
分に尊重するとともに、国民への周知徹底を積極的に図ること。

右決議する。

以上でございます。何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

○委員長(江本孟紀君)ただいま簗瀬君から提出されました附帯決議案を議
題とし、採決を行います。本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。〔賛
成者挙手〕

○委員長(江本孟紀君)全会一致と認めます。よって、簗瀬君提出の附帯決
議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。

 

◆20010614 臼井さんより

衆議院(衆議院の附帯決議はこのメール文末)と文面が違っており
参議院では(2)(3)などより具体的に盛り込まれています。

条文・附則などは参議院審議と同一で法案どおり成立したようです。
さきほど衆議院ホームページの「議案」→「議案の一覧」で、
法の成立を確認しました。
http://www.shugiin.go.jp/itdb_main.nsf/html/index_gian.htm
衆・議案受理年月日 2001/3/2
衆・付託年月日/衆・付託委員会 2001/4/6 /内閣
衆・審査終了年月日/衆・審査結果 2001/5/25 /可決
衆・審議終了年月日/衆・審議結果 2001/5/29 /可決
参・予備審査議案受理年月日 2001/3/2
参・予備付託年月日/参・予備付託委員会 /
参・議案受理年月日 2001/5/29
参・付託年月日/参・付託委員会 2001/5/30 /内閣
参・審査終了年月日/参・審査結果 2001/6/12 /可決
参・審議終了年月日/参・審議結果 2001/6/13 /可決

矢野さんwrote:
これを受けて、12日に以下の附帯決議が採決されました。
紙でもらっているので、以下のは私が入力したものですから誤字があるか
もしれません。
(原文の数字は漢数字)
平成13年6月12日参議院内閣委員会

道路交通法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
 政府は、本法律の施行に当たり、次の事項について万全を期すべきである。

1.障害者等に対する免許の拒否等の基準を定めるに当たっては、交通の安
全と障害者等の社会参加が両立するよう、障害者団体を含め、広く各界の意
見を十分聴取すること。

2.障害者に係る免許の欠格事由の廃止の趣旨にかんがみ、その実効性が確
保されるよう、自動車の運転に当たり障害による機能の喪失を補完する補助
手段の開発を急ぐとともに、補助手段を用いた障害者の運転免許制度につい
て見直しを行うこと。

3. 運転免許の適性試験・検査については、これが障害者にとって欠格事由
に代わる事実上の免許の取得制限や障壁とならないよう、科学技術の進歩、
社会環境の変化等に応じて交通の安全を確保しつつ、運転免許が取得できる
よう、見直しを行うこと。

4.酒酔い運転等悪質な違反行為に対する点数や免許の取り消しの場合の欠
格機関の在り方等について更に検討を行うとともに、当該行為により人を死
傷させた場合の厳罰化について、関係行政機関の間において速やかに検討を
行い、その法制化に向けて、所要の措置を講じること。

5.近年一層凶悪化が進む暴走族に対しては、その根絶に向け、警察による
取締りを一段と強化するとともに、関係行政機関にあっては、学校や地域社
会等との連携を図りつつ、暴走族への加入防止、暴走族からの離脱指導、車
両の違法改造の防止等その対策供花に積極的に取り組むこと。

6.本法律は、その内容が国民の日常生活に密接に関連するものであること
にかんがみ、政令等の制定及び運用に際しては、本委員会における議論を十
分に尊重するとともに、国民への周知徹底を積極的に図ること。

 右決議する。

(参考)
[restrict-ML:01232] 道交法案、 5/25 衆院内閣委で可決 より
衆議院内閣委員会で採決、附帯決議とともに法案が承認されたときのもの
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道路交通法の一部を改正する法律案に対する附帯決議

政府は、本法の施行に当たっては、次の事項に配慮すべきである。
一 障害者等に対する免許の拒否等の基準を定めるに当たっては、交通の
安全と障害者等の社会参加が両立されるよう、障害者団体等の意見を十分
聴取すること。
一 酒酔い運転等悪質な違反行為に対する点数や免許の取消しの場合の欠
格期間のあり方等についてさらに検討を行うとともに、それにより人を死
傷させる行為の厳罰化について、関係行政機関の間において速やかに検討
を行い、その法制化に向けて、所要の措置を講じること。
一 近年ますます凶悪化が進む暴走族に対しては、その根絶に向け、警察
による取締りを一層強化するとともに、関係行政機関にあっては、学校や
地域社会等との連携を図りつつ、暴走族への加入防止、暴走族からの離脱
指導、車両の違法改造の防止等その対策強化に取り組むこと。
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◆「運転免許」病気・障害の欠格条項変更へ (解説)
社会参加を促す意図/「制限強化」の声も
 01/11/06:読売新聞・解説面

 道路交通法が六月に改正され、病気や障害に関係する運転免許の欠格条項が変
更される。しかし警察庁が示した判断基準の素案には多くの問題がある。
(大阪本社科学部・原昌平)

 現行法は「運転免許を与えない者」として▽精神病者、知的障害者、てんかん
病者、目が見えない者、耳が聞こえない者、口がきけない者▽政令で定める身体
障害者▽アルコール、麻薬などの中毒者、と定めている。
 今回の法改正は、様々な分野で障害者の社会参加を阻んできた欠格条項の見直
しの一環として行われ、一律に免許を拒否するやり方(絶対的欠格事由)をやめ、
一定の場合に拒否や取り消しが「できる」という方式(相対的欠格事由)に変え
た。
 新しい道交法は、その対象を〈1〉幻覚の症状を伴う精神病〈2〉発作により
意識障害か運動障害をもたらす病気〈3〉その他安全運転に支障を及ぼすおそれ
がある病気〈4〉痴ほう〈5〉目が見えないなどの身体障害〈6〉アルコール等
の中毒者――とした。これらのうち、どんな場合に拒否や取り消しを行うか、具
体的な基準は施行令で定める。
 警察庁が九月に示した施行令の素案では、免許を認める条件は別表の通りで、
かなり厳格だ。しかも免許の申請、更新時に病状・病歴の申告義務付けを検討す
るという。
 同庁が九月に実施した公開意見募集では、全国交通事故遺族の会が「刑事、民
事責任を問えない可能性のある人に認めるべきでない」と主張する一方で、ナル
コレプシーや糖尿病の患者団体、精神障害者団体、その家族会などは強く反発し
た。
 様々な団体、個人が加入して差別撤廃の運動を進めてきた「障害者欠格条項を
なくす会」は、「これでは原則拒否に近く、逆に制限強化になる。治療中の人は
病気を自覚し、一般ドライバー以上に安全を心掛けており、自己コントロールで
足りる」と批判する。
 対象となる病気や障害を持つ人は五百万人から一千万人前後いるとみられる。
従来の欠格条項はあまり厳格に運用されておらず、たとえば精神障害者でも、通
院などに車を利用している人は多いだけに、厳しい条件がつくと影響は大きい。
 第一に、日常生活や仕事に必要な移動手段を失いかねない。とりわけ公共交通
機関が不備な地域は深刻だ。
 第二に、医療を妨げる恐れがある。医療機関や社会復帰施設に通いにくくなれ
ば、病状の悪化にもつながる。さらに心身の不調を覚えても免許を失うのを恐れ
て受診しない人が増え、未治療の病気による事故が増えるのではないか。
 第三に、特定の病気への偏見を広げ、雇用差別などを生まないか。運転中の発
作が問題なら心臓病や高血圧はなぜ対象外なのかという疑問もある。
 第四は、病気という高度のプライバシー情報を警察が集めることへの懸念だ。
 北野誠一・桃山学院大教授(障害者福祉)は「門戸は広く開き、安全運転に支
障を及ぼす恐れが具体的にある場合にだけ拒否すればよい。ただ高齢のドライバー
の増加を含め、安全を気にする意見はわかるので、むしろ心身の能力テストの方
法を工夫すべきでは」と話す。
 改正法は来年六月までに施行される。警察庁交通局はこれらの指摘を入れた試
案(二次案)をまとめて再び意見を募り、年内に施行令を告示する予定で、「事
故防止を考えつつも法改正の趣旨を踏まえ、本当に危ないという合理的説明がつ
くものを対象にしたい」という。
 社会的排除をかえって強める結果にならないよう、適切な検討を求めたい。


《病気にかかわる運転免許の条件について警察庁が示した素案》

病名            免許を保留・停止なしで認める条件

精神分裂病、そううつ病、  寛解の状態(残遺症状がないか極めて軽微なもの
そう病、軽症以外のうつ病、 に限る)、または安全運転に支障を及ぼす恐れが
持続性の妄想障害      明らかにない

てんかん          発作が睡眠中に限られるか運転に影響しない単純
              発作だけ、または過去2年間に発作がなく今後も
              起きる恐れがない

ナルコレプシー(過眠症)  睡眠発作を起こす恐れがない

失神(脳虚血)       座っている場合に起きる恐れがない

糖尿病           起きている間に低血糖発作による意識障害を生じる
              恐れがない

睡眠時無呼吸症候群     著しい眠気をもたらすものでない


◆参考:素案全文は警察庁HP(パブリックコメントの項目)
http://www.npa.go.jp/police_j.htm

http://wwwsoc.nacsis.ac.jp/iatss/review/v26-n1/v26-n1-11/rev-ab11.html

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平成11年度 研究プロジェクト報告
財団法人国際交通安全学会では、平成11年度に受託研究3、
自主研究9、計12の研究プロジェクトを実施しました。
ここに掲載したのは、この平成11年度全研究プロジェクトの
成果についての報告です。

    (中略)

H165プロジェクト
運転免許に係わる欠格事由の在り方に関する調査研究
警察庁受託研究

◎鈴木 春男  (千葉大学文学部教授)
徳田 克己  (筑波大学心身障害学系助教授)
森田  朗  (東京大学法学部教授)
妹尾 栄一* (東京都精神医学総合研究所社会病理部門副参事)
西田  泰* (警察庁科学警察研究所交通安全研究室長)
牧下  寛* (自動車安全運転センター研究調査部研究調査課長)

 現在、わが国の道路交通法の規定においては、精神病者、知的障害者お
よびてんかん病者並びに目が見えない者、耳が聞こえない者、口がきけな
い者等身体に一定の障害を有する者には、運転免許を与えないこととされ
ている。
 しかし、「障害者の社会参加」の必要性が叫ばれている今日、資格等の
制度において、このように障害を「欠格事由」とする条項の改正に係わる
見直しを行うことが求められている。したがって、道路交通法において身
体障害者等には運転免許を与えないこととされていることについても、交
通の安全に配慮しつつ検討することが、今後ますます重要になると考えら
れる。
 本調査研究は、このような問題意識のもとに、諸外国の運転免許制度に
おける精神病者等および身体障害者等の取扱いについて調査研究を行うと
ともに、精神病者等の意義、分類等を最新の医学の知見を取り入れつつ明
らかにすることにより、今後の「欠格事由」の在り方を検討する上で必要
な調査を実施した。


REV:20090214
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