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産むこと、“母[はは]する”ことをつかみ直す
――資本主義と性/愛/家族、その先の地平

Re-grasping the Birthing and 'Mothering':
Capitalism and Sex/Love/Family, and the Horizon Beyond Them


滋賀県立大学人間文化学部2019年度前期科目「家族論」
"Theories of Family" [The First Semester of the 2019 Academic Year]
at School of Human Cultures, The University of Shiga Prefecture.
授業期間[Class Term]:2019/04/09 - 2019/07/23(全15回[Total 15 lectures])
担当教員[Lecturer]:村上 潔MURAKAMI Kiyoshi

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last update: 20190805


【Index】
授業日程 ■授業の概要と方法 ■受講生の到達目標 ■講義内容 ●第1回 ●第2回 ●第3回 ●第4回 ●第5回 ●第6回 ●第7回 ●第8回 ●第9回 ●第10回 ●第11回 ●第12回 ●第13回 ●第14回 ●第15回 ■参考 ●シラバス ●取り上げられなかった文献@ ●取り上げられなかった文献A ●新着文献メモ ●関連する情報

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■授業日程

@2019年4月9日 A4月16日 B4月23日 C5月7日 D5月14日【休講】→5月21日 E5月28日 F6月4日 G6月11日 H6月18日 I6月25日 J7月2日 K7月9日 L7月16日 M7月23日 N7月30日【補講】 ◎定期試験:8月6日
●火曜3限(13:10〜14:40)

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■授業の概要と方法

本授業は、「産」(生殖・妊娠・出産)と「母」(育児・ケア・母性)という側面の再検討を通して、「家族」のありかたの問題にアプローチするものである。
メインのキーワードは、「マザリング[Mothering]」である。この言葉をあえて包括的に一語の日本語にすれば「母[はは]する」という造語となる。これには、生命を産み・育てること、「育む」こと、「守る」こと、「ケア」すること、親密な愛情を注ぐこと、母という「身体」を生きること、社会的な「母」役割を担うこと、といった多様な要素が含まれていて、それらは(一見わからないが、深層で)連動している。そうした現象のダイナミズムを、なるべく内在的に・まるごとつかみとることで、「産」と「母」をめぐってこれまでなされてきた・起こってきたことの歴史と、現在の状況、そして今後の「家族」の展望について考えてみたい。それは、少なくとも私たちがいま前提としている家族像とは異なるものとなるだろうが、そのことの意味も含めて理解することで、家族という枠組み自体を根本的に捉え直すことが可能になるだろう。
具体的には、イギリス・アメリカなど諸外国において、
(1)革新的かつ自律的な「母」・「母性」規定
(2)ラディカルな共同保育実践
(3)オルタナティブなケアの体系構築
といったことが、いかように構想され・模索され・取り組まれ・共有され・問題化されてきた/いるのかを確認し、日本の歴史・現状と比較することを通して、家族・育児・ケア・労働・再生産・コミュニティ(共同性)・ジェンダー・セクシュアリティに関する新たな/オルタナティブな/本質的かつ内在的な知見を得ることを目指す。
さらにそこから、私たちが前提としている「家族」のありかたならびにその機能・役割を批判的に捉え、状況の変革に向けた何らかの実践を模索していく視座を獲得することを最終的な目標とする。
授業方法としては、最新の英語文献各種の検討を中心とするが、比較対照の目的から、最新の日本語文献も検討対象とする。

参考――扱うこと・扱わないこと

以下に、本授業で扱う内容・扱わない内容をキーワードで列挙する。
◆扱うこと
@資本主義と性(ジェンダー/セクシュアリティ)
A家父長制[Patriarchy]
B性役割[Gender Role]
C労働/再生産労働[Reproductive Labor]
D身体性[Embodiment]
E人種・階級[Race/Class]
Fケア[Care]の社会化/民主化
G第2波フェミニズム・第3波フェミニズム
Hエコフェミニズム[Ecofeminism]
Iアナキズム[Anarchism]
◆扱わない――もしくは批判的に扱う――こと
@少子化対策
A子育て支援
B待機児童問題
C「保活」・「ママ活」
D「イクメン」
E「女性活躍」
F「ワーク・ライフ・バランス[Work-life Balance]」
G福祉政策[Welfare Policy]
H生殖医療[Reproductive Medicine]
Iリベラル・フェミニズム[Liberal Feminism]

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■受講生の到達目標

(1)授業で提示された内容を正しく把握する。
(2)授業内容の理解を通して、授業テーマに関する自らの問題意識を形成する。
(3)自らが従来無条件に前提としていた「家族/母性/育児」などに関するイメージを、批判的に相対化する。
(4)オルタナティブかつ抵抗的な育児/ケア/コミュニティ形成の実践を、主体的(・共同的)に構想する。
(5)@授業を通して得られた知見、Aそれに連関する自らの問題意識、Bならびに実践的な模索の内容(構想)、の3要素すべてを、自身の言葉で整理し表現できる段階に到達する。

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■講義内容

第1回:オリエンテーション[2019/04/09]

◇担当教員紹介
◇シラバスの確認
◇成績評価について
◇講義の展開について
◇授業用Webページの紹介

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第2回:「なぜいま「マザリング」なのか(1)」[2019/04/16]

【導入】
◇担当教員の研究@:アナーカ・フェミニズム[Anarcha-feminism]
‐ 国家・資本と連動する家父長制への対抗
‐ 再生産・生活・身体性の重視
‐ 脆弱な立場の人々への/による親密性に基づいた相互扶助
◇担当教員の研究A:ジン・カルチャー[Zine Culture]
‐ 無視され価値づけられない「言葉にならない感情・叫び」を表現する
‐ 無数の・無名の人々が綴る(育児のようなありふれたテーマではあっても)かけがえのない各々の記録
‐ 示された怒り・絶望・喜びを共有すること
◇現象・問題を捉える視座
‐ 時代性と状況――グローバリゼーション/新自由主義/ネット社会……
 ――に注目すると同時に――
‐ 安易に「歴史化」(区分・分断)しない――連続性と差異(変化)に注目する
 ex. 新自由主義の時代において家父長制はいかにして延命/変容/増強させられているのか?――といった問いを
‐ (マクロな/大文字の)「政治・経済・社会」の裏に隠れて見えない(ミクロな/微細な)「生活・習性・表現」に目を凝らす/耳を澄ます
 ――(研究者/ジャーナリスト/学生は)それを記録する
 ――記録する以前にそれを感知する技術/センスを学びとり言語化する

◆Elkin, Lauren, 2018, "Why All the Books About Motherhood?", The Paris Review, July 17, 2018. 【1】
◇母であること/母性:すべての人に関係する普遍的テーマ
◇「母とはニッチな存在ではない――文字通りすべての人を生み出すのだ」[A. N. Devers]
◇Rich, Adrienne, 1976, Of Woman Born: Motherhood as Experience and Institution, London: Virago.=1990 高橋茅香子訳『女から生まれる――アドリエンヌ・リッチ女性論』晶文社
‐ 第2波フェミニズム:産む/産まないこと(意義)の主体的再定義
◇育児/母性:ありふれた話題ではあっても、その重要性について他の女性たちに話すことを喫緊に必要としている。
‐ ☆個別性と普遍性 ☆経験の共有――への欲望
◇妊娠・出産・産後の経験を記述すること:以前は無視され、病的とものとみなされ(病理化され)、文学的な世界で位置を占めることはなかったが、いまようやく近年の作家たちによってその場所が獲得されている。[Lily Gurton-Wachter]
‐ 妊娠・出産・産後の経験を綴った本はセルフヘルプや心理学の棚で発見される傾向があった
‐ 「母性以上にひどい(だめな)文章を生み出させるテーマはない」[Judith Newman]
 ☆文学的・文化的な価値がないもの――異端なもの/「異常」のなもの/病理的なもの/読むに値しないくだらないもの――と見なされてきた状況
◇近年の一群の書物が際立っている点:その確かな深刻さ・熱意、ならびに、すべての臓器のなかにある母としての経験を文学作品として真剣に受け止めてほしいと願うありかた。
‐ ☆(全体性*を有した)身体的経験(のリアリティ)を文学的に位置づける
‐ *臓器のみならず皮膚や粘膜や涙も、母としての経験を証明し、語るもの。
◇作者らは「母」とそのパースペクティヴを関心の中心に置いた
‐ ☆男性社会が構築した/要請する母(母性)像を踏襲するのではなく、当事者性に基づいた主体的な「母」パースペクティヴ。
◇私たちは母性の規範/基準を欠いてきたが、いまそれが形になり始めたように見える。
‐ ☆規範/基準――が女性たちの営みの集積によって構築されている

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第3回:「なぜいま「マザリング」なのか(2)――新自由主義と母性」[2019/04/23]

◆Elkin, Lauren, 2018, "Why All the Books About Motherhood?", The Paris Review, July 17, 2018. 【2】
◇現在生み出されている母性に関する著作物は、その強烈かつ一見急激な集積を通じて、母性に関して書くことの近代的伝統――シルヴィア・プラスからアン・セクストン、アドリエンヌ・リッチ、ナンシー・ヒューストンまで――を可視化している。
‐ ☆不可視化されていた(「歴史化」されていた)現象を現代の営みが可視化――アクチュアルに呼び戻す
◇母性に関する近年の書物:母性が文学上の大きなテーマであるのみならず、より容易に認知されてきた関心事項――戦争・平和・愛・喪失・都市・地方・殺人・狂気・人種・階級・啓示・疎外――と密接な関係にあることを、文化的世界(業界)に認めさせた。
‐ ☆テーマの「社会化」/普遍化
◇21世紀初頭の母性はブランド化されている
‐ 母性はいま「トレンド」[Natalie Alcala]
‐ ☆消費的側面の前面化
‐ 再生産の不可能性に対する不安が、母親向け産業ならびに母親間に争いの種をまく競争を維持させる消費を生じさせる。
‐ ☆消費による分断・対立
◇フェミニスト社会学者アンジェラ・マクロビーが「マザリングのネオリベラルな激化」と述べたものを、私たちはいま目の当たりにしている。[Jacqueline Rose]
‐ ☆新自由主義
‐ 「理想的な仕事、理想的な夫をもち、理想的な結婚生活を送る、完璧な着こなしの、中産階級の、主に白人の母親たち――彼女らの恒常的な自己満足感は、そのイメージに合致しない(貧しかったり黒人だったり、まさに人間的に困難な生を送る)すべての女性たちに全面的な挫折(敗北)感を与えることを目的としている。」[Jacqueline Rose]
‐ ☆階級的断絶

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第4回:「なぜいま「マザリング」なのか(3)――身体の具体性から」[2019/05/07]

◆Elkin, Lauren, 2018, "Why All the Books About Motherhood?", The Paris Review, July 17, 2018. 【3】
▼【補】新自由主義と母性
‐ ☆子ども産業(子ども服ブランド/レジャー施設等)やママ向け商品展開(化粧品/バッグ等)という既存の消費の枠を越えて:母/母予備軍女性のメンタルや身体のありようにまで直接介入してくる(〔本来ありはしない〕ある「べき」妊娠/出産/育児/母性を求めさせる)――がゆえに、当事者は際限なく不安や競争心をかき立てられ、その解消のための消費へと向かわされる。
‐ ☆そもそも「母」の「運動」は消費社会化(子育ての商業化/サービス産業化)に対抗してきた:母親運動/消費者運動/共同保育……
 ――が――新自由主義的行動様式/価値観が席巻:巻き戻す回路をどこに求めるのか
‐ ☆「女性活躍」:さらなる労働力活用+従来の母親役割+さらなる消費促進:「働く女性」×「専業主婦」といった図式の失効――にもかかわらず煽られる対立・分断
 cf. 堅田香緒里 20181120 「フェミニズムとベーシックインカム――「ゆる・ふぇみカフェ」の実践から」エノ・シュミット/山森亮/堅田香緒里/山口純『お金のために働く必要がなくなったら、何をしますか?』光文社(光文社新書976),163-198. *→【引用】

◇〔妊娠で〕お腹が丸くなり、〔産後に〕生活がおむつや子どもの遊びの約束でいっぱいになっても、母になること/ならないことが意味するものと、〔母になるうえで〕存在する迷い(矛盾する感情)を評価する方法を理解するために、私たちは書き始める。
◇いまの世代のアプローチ:具体化〔されたもの〕――私たちが生きている身体が私たちの世界の経験を形作るという事実――に注意を払う
‐ ×前世代:「あなたたちはなんでもできる(すべてを手に入れる)」――抽象性
◇21世紀初めの母性の現象論的経験を高度な感受性で記録する
◇私たちは世界のなかでいかにして存在する身体であるのかを考えるよう促す
‐ 子宮をもって生まれたという生物学(生態)上の話だけでなく特定の身体という条件をもとにして
‐ ☆身体(起点)から社会を捉える道筋:当事者のリアリティの集積
‐ 人種・能力・欲望といった観点から――それらすべてが社会においていかように重なり合っているのかについても
‐ 白人中産階級女性:人種・階級がいかに母性の経験に影響するか、に深く触れることを警戒する。
‐ ☆人種・階級・セクシュアリティ(クィア)の規定性
◇母性のピクセル化(全体のなかの個別の像をぼかし・溶かすこと)――それは経験をフラット化し、私たちがしそこなったこととしそこなったありようについて、より一層不安を感じさせる――に対する反応として
‐ ☆見えない抑圧への防御/抵抗

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第5回:「新自由主義・母性・メンタルヘルス(1)」[2019/05/21]

【導入】
『男女共同参画通信』Vol.47「「名前のない家事」って、知っていますか?」(2019-03/京都市文化市民局共同参画社会推進部男女共同参画推進課)
cf. 《ジェンダーカフェ》「名もなき家事」(2019年3月22日/ウィングス京都)
cf. 「ある日、勇気を出していまのパートナーに、炊事とか洗濯とかの“名前ある家事”は全部あなたの担当ね、と言ったことがあって。当然、反発を買いました。でも、名前すらない家の仕事のほうがずっと量が多いんですよ。」(「写真家・長島有里枝――“女性”という役割について考え、表現することで社会とゆるやかにつながっていく」〔『雛形』2016/07/24〕)
◇アンペイド・ワーク[Unpaid Work/不払い労働]
◇感情労働[Emotional Labour]
◇マニュアルとメンタルヘルス
‐ 古くて新しい問い
‐ 近代化・合理化【→/+】新自由主義
◇競争原理【×/=】個性の追求
‐ マニュアル化できないことも高い完成度で要求される
‐ 特定の個別性(各々の母子状況+取り巻く環境)と普遍的状況(搾取・抑圧)をつなぐ視角/認識枠組みが必要
◇「母性」の物語:
‐ (社会に対する)反抗と(自律的な)創造
‐ ▽村上潔 20150516+19 「『生存学 Vol.8』内容紹介:特集「クリエイティブ母」」立命館大学生存学研究センター Facebook
‐ 「断片」を共有すること――差異を保ちつつ複数であること(第3波フェミニズム)
◇「物語」そのものをいかにして「対抗的に/ラディカルに」読むか・共有するか
‐ ▽村上潔 20140126 「対談にあたって」,第76回西荻ブックマーク:「女子と作文×主婦と労働」(出演:近代ナリコ・村上潔)
‐ ▽村上潔 20160424 「西山敦子「震える指先」に寄せて」
◇「社会学する」ことの危うさ――合理性/分析枠組みへの回収
◇大文字の政治との距離と関係性:「対策」・「支援」の穴を埋める/を超えるシステムをいかに自律的に構築するか
‐ 議論の展開から運動との接続へ
‐ コミュニティ・レベルの実践

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第6回:「新自由主義・母性・メンタルヘルス(2)」[2019/05/28]

◆朝井リョウ 201905 「[インタビュー]朝井リョウさん「素晴らしき“多様性”時代の影にある地獄」」NHK NEWS WEB
‐ “外から順位をつけられたり、あなたはこうだよと決めつけられたりする機会が全くなくなると、むしろ、それまでは何かに置き換えることができていた自分自身の存在価値や意義をずっと問い続ける感覚が強まるのではないでしょうか”
‐ “私は多様性という言葉から、自分で自分のことを決めていい快適さと同時に、自分で自分の意義や価値を見出していかなくてはならない地獄も受け取った実感があります。”
‐ “多様性礼賛の世界の中にいながら自分を誰かと比べ続ける矛盾、自分で自分の意義や価値をジャッジし続ける行為は、内側から腐っていくというか、外から見ても傷の在り処がよくわからないんですよね。だから、甘えのようにも感じられる”
‐ “自分で自分の存在意義や価値を定義しようとなったとき、最も簡単なのは自分の『生産性』を数値化することですよね。何人の子どもを育てているとか、これだけの額を納税しているとか”
‐ “自分の存在をどうしても実感できない――そう思い悩んでいたとき、『多様性の社会だからそれでいいんだよ』なんて言葉を投げかけられたら、私はその人のことを傷つけてしまうかもしれない。多様性なんてどうでもいいから数値化できる生産性をくれよ、と、思わない自信がない”
◆菊地夏野 20190510 「「女子力」という言葉は、どんなふうに私たちを呪縛しているのか――アンケート調査から見えてきたこと」現代ビジネス
‐ “女性は昔から「社会」に存在してますし、家事だけでなくいわゆる仕事もしています。近年の変化でいうならむしろ、女性の非正規労働化のほうが深刻なのですが、「社会進出」という言葉が、その辺をぼかしてしまいます。
こうしたジェンダーをめぐる、ふわふわした言葉の代表的なひとつが「女子力」です。”(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/64468)
‐ “調査の結果、見えてきたのは、「女子力」という言葉がいかに「女らしくいるよう努力すること」を評価するものであるかということ、その結果、この言葉が女性に「努力」を強いるものになっているということ、そして、その背景にある社会の変化です。”(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/64468)
‐ “「女子力」という言葉の重点、力点は、そういった「女らしいこと」に向けて「努力すること」にあるのです。人に見えないところで、家事がうまくなるように、また綺麗になるように日々細かく努力すること、それ自体が「女子力」なのです。”(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/64468?page=3)
‐ “「女らしい」という言葉の意味するものは、もともと、生来的に女性に備わっている「特質」「性質」です。女性なら誰でももっている(と考えられている)それが、たまたま外に現れる時に「女らしい」といわれます。
それに対して「女子力」は日々たゆまず努力する人のみが身につけられるものです。「女子力」は、後天的に獲得されるのです。”(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/64468?page=3)
‐ “「女子力」は古いジェンダーの秩序を守りながらも、政治経済の新しいネオリベラルな要請に柔軟に応えること、そのために日々たゆみなく努力することを期待されています。
言い換えれば、家事や子育てといった古い「女らしさ」を発揮することと同時に、その「女らしさ」を生かしながら労働力としても柔軟に力を発揮すること、この両者を求められているということでしょう。”(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/64468?page=4)

◇目に見える家父長制システム(地方の旧家の大家族のような)の瓦解:but 家父長制がなくなったわけではない:別の(新自由主義に適応した)かたちで再編・強化されてきた/いる
◇「女子力」的な規範:母になるという条件を前提として組み込んだもの:当然実際の母をも縛る
‐ (より良い)子育てだけでなく(より自分らしく・能力を発揮して)働くこと
‐ 母であっても/あるがゆえに外見も内面も磨き続けること
‐ 他の子/母/家庭との比較・差異化・競争
‐ →母同士の(恒常的な)分断/当事者個々人の不安・疲弊
◇「女子力」のなかに/延長線上に「母性」や育児のスキルが位置づけられる
‐ そうした(「多様化」・「自由」の獲得の裏にある)ネオリベラルな抑圧構造/規範からどう自身を/「母性」を引き剥がせるか
‐ 家父長制・企業社会・国家から求められる母性とは異なる(それらに対抗する)「わたしたちの」母性
‐ わたしの/わたしたちの「母性」を奪い取られない・売り渡さないという意識へ

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第7回:「脆弱性を抱えつつサヴァイヴする――ためのフィールドを取り戻す」[2019/06/04]

【導入】
◆2019/05/26 「[Lecture & Workshop]セーファースペースとしてのジン・コミュニティをつくる」
 14:00〜17:00 於:ナゴヤ駅西 サンサロ*サロン
 ゲスト講師/ファシリテーター:村上潔

◆西山敦子[Atsuko Nishiyama] 20190415 「「ソフトボイルド・マニフェスト」C.I.P. Books主宰・西山敦子」『i-D Japan No.7』→20190530 https://i-d.vice.com/jp/article/pajaxg/soft-boiled-is-the-new-hard-boiled
“ソフトボイルドであること。とり乱すこと、震えてしまうこと。声を上げることの持つ強さを信じながら、ときに沈黙せざるをえない状況があるのをいつも意識すること。どうしても定まらないこと、矛盾を抱えること。”
★講義内で朗読

◇個人の強さ・努力・才能・成功で差別・抑圧をはねのけること(:男性社会で女性に推奨される問題解決の方法論)=現実の差別・抑圧の構造を温存(・強化)する
‐ ――であればその「強さ」(を追い求める姿勢)自体を拒否すること
◇男性基準(家父長制×企業社会)の能力主義(競争)の土俵に乗らないこと
‐ 「評価」されるために立派な妻+立派な母+立派なビジネスウーマンであることを目指し努力する:その労働・過程・成果がいかなる社会システムに寄与してしまうのかを見抜くこと
‐ 女/母(+さまざまなマイノリティ属性をもつ人たち)が生きるフィールドはそこではなくその外に(身近な足元に・複数)あることを示す
‐ →そのフィールドを共同で整えていく(共同保育・協同労働・ピアカン……)
◇ヴァルネラビリティ(Vulnerability:脆弱性)を基軸としたつながり
‐ 「できる」ヒーロー(男性に負けないエリート)が先導するのではなく
‐ 移民/障害者/シングルマザー/DV被害者/生活保護受給者/セックスワーカー/トランス/クィア/メンタルヘルス……
‐ 内部でヒエラルキーが形成されないようにする模索・実践の必要性
◇傷つき・傷つけ合って・痛み・病み・苦しむ女性たちがサヴァイヴ[Survive]するための最後の拠りどころとしての「母性」
‐ 共同性をもとに・主体的に・自律的に創り出すもの
‐ 搾取されることのないケア・再生産の営み(の模索)
‐ 過去の・他所の見知らぬ無数の「母」たちとつながりあう(ポテンシャルをもつ)もの
cf. 中村佑子 20180106− 「[連載]私たちはここにいる――現代の母なる場所」『すばる』40(2): 218-232[第1回]*以降隔月連載
◆中村佑子 20180106− 「[連載]私たちはここにいる――現代の母なる場所」『すばる』40(2): 218-232[第1回]*以降隔月連載
“妊娠、出産、子育てのなかで経験した「母なる時間」は、子どもと心身を分け合う自己溶解の体験であり、社会的属性をはぎ取られる原初の体験だった。そのことをきっかけに気づいたのは、そもそも女性は身体に開いた「穴」によって、自己同一性に裂け目がもたらされる多孔的な感覚をもっているということだった。この本質的に形容不可能な「女性性」に言葉を与えることは、私たちの社会の固定化したシステムを内破する可能性をもたないだろうか。この社会に息苦しさを感じるすべての人に開かれた「母性」を探るため、私は女性たちの声を集めていくことにした……。”

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第8回:「女の身体性から始める――合理化のプレッシャーに抗って」[2019/06/11]

【導入】
◆佐藤由美子×村上潔(司会:堅田香緒里) 20190531 「[トークセッション]オリンピックとジェントリフィケーション――ジェンダー・文化・アクティヴィズムの観点から」,『支援』9: 151-181

◆西山敦子+近代ナリコ 20190515 「引き裂かれるような葛藤を抱えて――ケイト・ザンブレノ『ヒロインズ』(C.I.P. BOOKS)をめぐって」『なnD』7: 6-27
cf. ◆Zambreno, Kate, 2012, Heroines, Los Angeles: Semiotext(e).=ケイト・ザンブレノ(西山敦子訳) 20180704 『ヒロインズ』C.I.P. Books(425p.)
◇血/痛みのリアリティから語り出す:男性社会の(性的)ファンタジーに適応しない
◇(男性企業社会・国家が基盤とする)生産性/合理性至上主義の土俵自体に乗らない:乗ってそこで頑張ることで結果的にそれを補強してしまう=そのシステムに貢献してしまうことを拒否する
◇語らない/語れない(抵抗する=声を上げる意志/手段すら奪われた)者たちの存在――を認知し尊重しそれでも接続の可能性を探る
◇言葉や論理を通じてではない共振・共鳴のありかたを模索する
◇リアルな身体性とそれに連なる精神性というフォーマット:差異と普遍性――をもとに(周縁化された多様な存在へと)拡張していくこと ☆(ポスト)第3波フェミニズム

▼『ヒロインズ』:「訳者あとがき」(西山敦子)より

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第9回:「「母」の疎外状況を受け止め・表し・感知しあう――その方法の多様性」[2019/06/18]

◆クラークソン瑠璃(Ruri Clarkson) 20190531 「刺繍でフェミニズムを描くまで」『支援』9: 68-72
◇言葉・論理を介さない主体構築/他者への接続――自己承認できない「主婦」・「母」として
‐ 「労働者」でもない・「主婦」でもない・「母」でもない自分
 ‐ たとえ賃労働・家事労働・育児労働それぞれに従事していても
‐ どこからも宙ぶらりんの(立つ場所がない)立場性
‐ であるからこそ同じ状況の他者との接続を必要とする
‐ であるからこそ(差異を有しつつ)接続できる可能性
 ‐ 「アイデンティティ」のような枠組みではなく/を越えて
◇手仕事/表現:女性性(母性)への便宜的依拠/コミュニケーションにおける女性性(母性)の手段化
◇自身の(個人的)感情を意識化する → 「政治性」の獲得・発露
‐ 政党が掲げる政策(子育て支援/ワーク・ライフ・バランス/ダイバーシティ……)のような大文字の「政治」では語られない・扱われない・見過ごされる範疇:そこにある本質的に政治的なこと――を見出す/に辿り着くこと
◇解釈の多様性=個々の現実の反映
◇差異と共同性

◆西山敦子 20160406 「震える指先」『すばる』38(5): 80-81
cf. ◆村上潔 20160424 「西山敦子「震える指先」に寄せて」
◇家事/触覚/感知
◆村上潔 20140126 「対談にあたって」《第76回西荻ブックマーク》「女子と作文・主婦と労働」(出演:近代ナリコ・村上潔)
◇記号性/リテラシー
◆中村佑子 20180106− 「[連載]私たちはここにいる――現代の母なる場所」『すばる』40(2): 218-232[第1回]*以降隔月連載
◇水/空洞/境界/内包/産出/轟音/静謐/風……

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第10回:「差異をもとにした共同性を構築する実践に向けて」[2019/06/25]

◇言葉にならない「声」を出す・伝える・聞く――ために必要な条件
◇空間[Space]・場所[Place]
◇それを誰もが共有できること――共に在[あ]れること

●@公的/公共空間[Public Space]
‐ 公園
‐ 広場/路上・街角(ストリート)
‐ (空間としての)商店街
- 公民館/図書館
‐ 大学
@':そこで生じる/実践されること
‐ 世間話/愚痴[ぐち]
‐ 悩みの共有・相談
- 共同保育(青空保育)
@'':性格
- 無償性
- 無条件=排除しない:年齢・性別・学歴・職業(の有無)・世帯構成
 ‐ シングルマザー/DVサバイバー/セックスワーカー/クィア……
 ‐ 移民/低所得者/失業者/生活保護受給者/ホームレス……
‐ 相互扶助(困ったときはお互いさま)
‐ 贈与(動ける人が動く/得意な人がやる/必要な人が受け取る)
●A私的/私有/私営化された空間[Privatized Spaces]
‐ ショッピングモール
‐ テナントビル
‐ エンタメ/アミューズメント施設
‐ それらのなかのキッズルーム
A':そこで生じる/実践されること
‐ 消費
‐ サービス享受
‐ 自分磨き/子どもへの投資
A'':性格
- 商業的/消費促進
- 支払い金額→該当するサービス:対価/「買う」
‐ 絶えざる排除と選別(序列化)
 - 利用要件:夫の職業/夫の勤務先企業/夫の年収……

◇ジェントリフィケーション[Gentrification]:@の縮減・Aの拡大
◇あらゆる場(都市・郊外・大学……)における私有の論理・秩序[Order]の浸透
◇@を守る/取り戻す試み――を知ること・共有すること

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第11回:「Revolutionary Mothering(1)」[2019/07/02]

【導入】
◇ゼミ/サークル(部活)等に縮小展開され持続する家父長制
‐ 父/長男・母/娘
‐ 男性間:権限の委譲
‐ 女性役割:家長・後継ぎ・成員のケア

◆Gumbs, Alexis Pauline; Martens, China; Williams, Mai'a eds., 2016, Revolutionary Mothering: Love on the Front Lines, Oakland, CA: PM Press.
“Inspired by the legacy of radical and queer black feminists of the 1970s and ’80s, Revolutionary Mothering places marginalized mothers of color at the center of a world of necessary transformation. The challenges we face as movements working for racial, economic, reproductive, gender, and food justice, as well as anti-violence, anti-imperialist, and queer liberation are the same challenges that many mothers face every day. Oppressed mothers create a generous space for life in the face of life-threatening limits, activate a powerful vision of the future while navigating tangible concerns in the present, move beyond individual narratives of choice toward collective solutions, live for more than ourselves, and remain accountable to a future that we cannot always see. Revolutionary Mothering is a movement-shifting anthology committed to birthing new worlds, full of faith and hope for what we can raise up together.”
◇Ratliff, Marcia, 2016, "'Radical caretaking': Poet, activist Mai'a Williams on building real communities", Winona Daily News, April 3, 2016, (https://www.winonadailynews.com/news/local/radical-caretaking-poet-activist-mai-a-williams-on-building-real/article_942fe47b-7ff0-5a62-a895-1b0f0f00cfcc.html).
“If you’re an activist in community organizations and you’re wondering why there are no people of color there, or why there are no women of color there, historically, women of color just have children earlier. And they aren’t going to be able to get paid childcare, necessarily.”
◇Parenting for Liberation, 2016, "Revolutionary Mothering: Interview with Mai’a Williams", Parenting for Liberation, June 2, 2016, (https://parentingforliberation.org/2016/06/02/maia-williams-revolutionary-mothering/).
◇Motapanyane, Maki, 2017, "BOOK REVIEW: Revolutionary mothering: Love on the front lines, edited by A.P. Gumbs, C. Martens, & M. Williams. (2016). Oakland, CA: PM Press.", Journal of Critical Race Inquiry 4(1): 78-80.
◇方法
‐ 社会の周縁(margin)にあるマザリングを見る  ――マザリングと貧困/人種/セクシュアリティの関係ならびにマザリングのコミュニティ構築の様態に注目
◇問題
‐ マザリングに関する主流の覇権的な見方に適合しない人々:基幹資源へのアクセス/コミュニティ形成を可能にするアクセスが(マジョリティに比べ)大幅に減少する
◇目的
‐ @援助的(supportive)で・Aよりケアを重視する・B(社会的)周縁にある母たちの存在を中心に据えたコミュニティ形成に関する対話を始める
◇イメージ
‐ 想定は「標準家族(世帯)」ではない
‐ ラディカルなケア
 ――生物学的な範疇にとどまらず私たちがお互いにケアをするさまざまな方法のすべて
 ――これまで不払いで過小評価されてきた仕事
 ――女子/女性はこれらのスキルを学ぶことを余儀なくされてきた
  →すべての人が若い時期にこれらのスキルを学ぶことが望まれる
◇コミュニティを構築するにあたって
‐ 資本主義・性差別・人種差別といた世界に存在する暴力を生き延びるために必要なシステムをつくりあげる
‐ 生活保護受給者の母親/貧困状態の母親/移民の母親と子ども:いわれなき(誤った)攻撃の対象となる存在
‐ 彼女らは最前線(front line)にいる――もっとも(容易に)傷つく(傷つけられる)立場+もっとも住む家を失う可能性が高い
 →彼女たちがお互いにケアしあうシステムが求められる

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第12回:「国境を越える暴力構造――ヴァルネラブルな母たち」[2019/07/09]

【導入】
◆中村佑子 20190706 「私たちはここにいる――現代の母なる場所[第9回]」『すばる』41-8(2019-08): 290-309
 ◇村上潔 20190708 「中村佑子「私たちはここにいる――現代の母なる場所[第9回]」を読んで」

◇父権的・父性的権力・暴力
◇グローバリズム/ポスト植民地主義
‐ 「開発」/経済進出
◇トランスナショナル:暴力・搾取・抑圧(×抵抗・連帯・エンパワーメント)
‐ アジアの女性労働者(母親/若年女性)
◇ヴァルネラビリティ(脆弱性)
‐ 底辺労働力+育児責任
◇先進国内での構造
‐ 移民のシングルマザー
‐ セックスワーカー
‐ 生活保護を受給する母親
◇「包摂」の裏にある排除
‐ ピンクウォッシュ[Pinkwash]/レインボー・キャピタリズム[Rainbow Capitalism]
‐ ジェントリフィケーション[Gentrification]/社会的浄化[Social Cleansing]
◇ネットワーキング
‐ サヴァイヴ(生存)
‐ 資源への接続
‐ 「援助」?

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第13回:「Revolutionary Mothering(2)」[2019/07/16]

【導入】
◇「ガラスの天井」論の危うさ
‐ 「ワーク・ライフ・バランス」・「両立支援」・「子育て支援」・「イクメン」etc.(=男女共同参画的概念/政策/標語)が最初から届かない場所(対象)の存在――埒外の母たち
‐ 「床」の存在――その上下を分ける力は誰が行使しているのか
‐ 行政が/マジョリティが「見ないことにする」(→断絶を再生産する)母たちの存在――自力(+支援の力)で母子の生存・生活を維持する+直接行動による運動

◇変革の実践[transformative practice]としてのマザリング――そのための知を構築する
‐ 中心/周縁(マージン)のBorder(境界線)を可視化する・破る→中心>周縁というOrder(秩序)を問題化する・揺るがす
‐ 特定の人々を(時に無自覚に)周縁化[marginalize]している側(=中心の側)の立場をあぶり出す
‐ マザリング(のための取り組み)そのものが変革の実践となるポテンシャル
‐ マザリングが秘める多様な(認識されにくい)「政治性」
◇社会の中のもろい・不安定な[fragile/precarious]存在を中心に
◇人種/階級(/ジェンダー/セクシュアリティ)
‐ 連関性・複合性・交差性
‐ 労働×ケア?
‐ cf. “Black babies matter”
◇メディアにおけるマザリング=白人によるもの――そうした状況への対抗(言説・実践)=ラディカル・マザリング
◇有色人種のシングルマザー[single mothers of color]の運動から学ぶもの
◇70〜80年代の保育運動[radical childcare]
‐ 第2波フェミニズム
‐ 日本でも(ウーマンリブ/生活者運動)
◇現在にいたる「マザリング運動」[revolutionary mothering activism]という捉え方
◇マザリングという運動/運動におけるマザリング
‐ cf. ブラックパンサー
◇マザリングのクィア化
‐ LGBTQの母たち――セクシュアリティの問題
‐ 分断線を無効化する

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第14回:「Revolutionary Mothering(3)」[2019/07/23]

【導入】
▼映像資料
@‘I’ve run out of tears’: inside London’s temporary housing crisis
AFocus E15
BFocus E15 mothers - Occupy!
CFeminist group Sisters Uncut: ‘Social housing is a right, not a privilege’
DSisters Uncut Celebrates ‘Win’ Over Hackney Social Housing With Town Hall Stunt
――cf. [a][b][c][d][e]
◇居住[Housing]をめぐる運動――はインフラ・経済条件の問題のみならずコミュニティの維持や母親のメンタルヘルスの問題にもつながっている
◇直接行動のもつ力――それを可能にする力強いアクセシブルなコミュニティの存在
◇抗議行動の空間を同時にマザリングの空間にしてしまう

◇マザリングのエートス
‐ 他者の身体の生存や成長に関与することを(それ自体として)価値づけること
‐ 私たちを分断する資本主義のロジックを根源的に否定する
◇マザリングの主体をケアする取り組みの必要性
‐ 従来の秩序におけるマザリングは決して「平等」ではなかった
‐ 有色人種女性はマザリングにおいて暴力的に罰せられ、スティグマを付与されてきた。
‐ 自らの子ではなく白人女性の家庭の子をケアすることを強要された過去/自らの子を里子に出さざるをえない/自分の子を残し海外へ出稼ぎ……
‐ 白人の子が人類の資源を増大させる存在として祝福される一方で黒人/先住民族/第三世界の子どもたちは――国家資源を枯渇させる存在として/将来の犯罪者として/近年では人口過剰の文脈で環境悪化の加害者として――嘆かれる
‐ そうした(差別的)不均衡を問題としないマザリングの取り組みはありえない
‐ 白人至上主義/異性愛主義の家父長制的資本主義に対抗し、抑圧された女性たちの生(・性)を回復させるコミュニティが必要。
◇マザリングの十全な主体となることを当事者として求める
‐ 新自由主義のもとでは、フォーマルかつインフォーマル(パートタイム/派遣/フレキシブル労働)な賃金を獲得することに対する貧困女性の個人的責務は――家族と共同体のメンバーへのケア〔労働〕に対する国家的支援が削減される一方で――増大し・深まり続けている。
‐ そのなかでの疲弊・絶望・孤立状況を当事者として問題化する
◇国家と資本への隷従状況から抜け出す
‐ 社会関係の再構築――マザリングをその革命的手段として
◇革命的(試行)実践としてのマザリング
‐ 抵抗する自律的コミュニティと同様に回復力のある個人を育成する能力を含む共通のニーズに対応するため私たち自身を再構築する――その方法を探る
▼革命的家庭管理のマニフェスト
◇「ホーム(家庭)」は個人的(私的)資源ではない:
‐ 白人至上主義/異性愛主義の家父長制的資本主義で構成される人間生活を維持するシステムの最前部
◇コミュニティのなかに組み込む要素
@完全な再生産と(それにおける)すべての女性(先住民女性/有色人種の女性/クィア/トランス/障害者女性/貧困女性)の自己決定のための闘い
‐ 孤立(隔離)・欠乏(剥奪)のない妊娠・出産を――身体と精神の安全を守る
‐ 産婆(助産婦)のコレクティブの必要性
A性的正義に向けた取り組み
‐ 異性愛主義的家父長制イデオロギーからは「逸脱者(性的倒錯者)」とラベリングされている存在のために
‐ 安全で尊厳ある、自己決定に基づく性的な充足のためのアクセスのおける物質的条件の平等化。
‐ セックスワークの非犯罪化に向けて
Bケアの共同責任
‐ 他者の利益(利潤)のために女性が自身を壊す(犠牲にする)ことを当然と見なすのをやめる――時間と労力を政治的資源と見なす
‐ 育児/共同保育/ケア提供者のコレクティブをつくる――貧しい母/ケア提供者の日々の生存戦略を支援するため
‐ 家事労働者としての第三世界女性への搾取と対決する――その身体の保護
C「家族の愛」の政治化
‐ 権力は私たちの欲求を特定の身体に親密に関係するものへと方向づける
‐ 相互関与・依存・同盟としての協力関係の実践
‐ 資源をシェアすることで家族の愛からコミュニティへと拡張していく
D性的暴力サバイバーをコミュニティでケアする構造
‐ 性的暴力は人々の居住・家族・コミュニティ・経済的支援、そして身体的・感情的・精神的完全性へのアクセスを断ち切る。
‐ あらゆる抵抗のコミュニティは、サバイバーの安全を確保し加害者の責任を問う構造を発展させる必要がある。
‐ 自分たち自身を防衛するために、私たちは(自律的)統治権と身体的能力を取り戻さねばならない。
E身体を健康に保つための自律空間
‐ 国家による暴力と闘う抵抗のなかで/国家が提供するヘルスケアに容易にアクセスできない人々の生活において必要とされる
‐ 抑圧に対する反応の制度的病理化に抗う
‐ あらゆる抵抗のコミュニティにはヒーラー[healer(s)]のコレクティブが必要[☆→第15回]
F支配的な教育構造から排除された子ども・若者を主たる対象とした自律的フリースクール
‐ 公的教育システムは、子ども・若者たちから、国家と資本が要請する要素に反する言語・思考・主観性を奪う。
‐ 教育を脱植民地化[decolonize]しなければならない――知を生み出す法則と形式を再定義することによって
G必要物資の共同配給のシステム
‐ 衣類の交換/コミュニティ・ガーデン/食料・食事をシェアするネットワーク(cf. コミュニティ・キッチン)
‐ 各人の能力にみあった寄付/貢献による
‐ 安全と尊厳を保てる空間へのアクセス:家のシェア
 ――標準家族という規範を解体する
‐ 家をシェアするネットワークを危険な状況にある人々にまで拡張しなければならない
 ――貧困状態のシングルマザーとその子:(彼女らの生活はやっかいで不安定だと理解されているため)家をシェアするのに「適さない」と見なされ続ける
‐ 革命的な接続(接合)として機能しうる(場としての)「家」を創造する
H共同体の批判的アイデア/つながり/インスピレーションを促すためにアートを取り戻す
‐ 社会的過程[social process]としてのアート
 ――私たちの現実に気づき・接合し・脱構築する
 ――革命的ヴィジョンを生み出す能力を育成するために必要なもの
‐ 多世代のアーティストのコレクティブを発展させる
I地球環境ならびに他の生物との関係を脱植民地化する
‐ 地域の生態系を破壊から守る闘いの意義
‐ 地球環境・他の生物との互恵関係を維持するための社会構造を修復し・守る

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第15回:「Revolutionary Mothering(4)――過去・現在・未来」[2019/07/30]

【導入】
◆Focus E15 Campaign, 2019, "Stranded in Southend: expectant mother told by Newham Council that she hasn’t been moved far enough away yet", Focus E15 Campaign, July 26, 2019, (https://focuse15.org/2019/07/26/stranded-in-southend-expectant-mother-told-by-newham-council-that-she-hasnt-been-moved-far-enough-away-yet/).
“We call on the Mayor and the Council to immediately move this mother and her children back to Newham. She is asking for her right to be housed in her community for the long term benefit of her children. A pregnant mother should not be left to give birth alone or be cast out. She needs to be back in her community so that she can get the support she needs at this vulnerable time in her life just before she goes into labour. The issues of class, race and gender are present in this case and Newham have left her in a very precarious situation far away from all those she knows and trusts.”
◇ロンドン以外の一時的宿泊施設への入居を受け入れなければ「意図的ホームレス」とされる危機にある母子
◇子どもたちの長期的な利益のために自らのコミュニティのなかで居住する権利
◆Carter, Leah, 2019, "Diving into sex work", Bangkok Post, July 21, 2019, (https://www.bangkokpost.com/thailand/special-reports/1716055/diving-into-sex-work).
“According to Ms Hilton, 80% of sex workers are mothers. Working for 325 baht per day in Thailand just won't cut it if you have other people depending on you.|Many women, like Mai, are also supporting their parents and younger siblings, and sex work is one of the only types of work that allows unskilled labourers to make a high enough wage that allows them to save some money on the side. Mai also works at the Can Do Bar, the Empower Foundation's entirely sex worker run and operated bar.”
◇セックスワーカーの80%は母親:養育費用を捻出する必要性
◇セックスワーカーたち自身が助け合うためのバーを共同で運営

▼産婆/ヒーラー[☆←第14回]
◆Ehrenreich, Barbara & English, Deirdre, [1973] 2010/2011, Witches, Midwives, & Nurses: A History of Women Healers [Second Edition] + Complaints & Disorders: The Sexual Politics of Sickness [Second Edition], The Feminist Press.=バーバラ・エーレンライク/ディアドリー・イングリッシュ 20150918 長瀬久子訳『魔女・産婆・看護婦――女性医療家の歴史[増補改訂版]』法政大学出版局
“豊かな知恵と経験で身近な人々を治療していた女たちを、資格や免許がないという理由で迫害し、排除し、閉じ込めてきた歴史を明らかにする。1970年代にアメリカでパンフレットとして出版され、フェミニズムの古典となった「魔女・産婆・看護婦」と「女のやまい」を収めた初版に、その後の社会の変化を詳しく解説した序文を加え、訳文も全面的に改めた。”
 ☆→書籍情報ページ(作成:村上潔)
◇内田麻理香 20151101 「[書評]『魔女・産婆・看護婦――女性医療家の歴史』」『毎日新聞』東京朝刊11頁《今週の本棚》
“前半のヨーロッパの医療従事者の魔女狩りと、後半の米国の女性の「やまい」では、話題が急転換するように思えるだろう。しかし、当時の権力と「医学」らしきものが結託して、女性を制限していたことは共通している。”/“女性を病にし、または病原菌にしたのは、当時の権力と医学のイデオロギーであった。その軛(くびき)から自らを解放したのは、女性自身だ。”
◆Federici, Silvia, 2004, Caliban and the Witch: Women, the Body and Primitive, Autonomedia.=シルヴィア・フェデリーチ 20170201 小田原琳・後藤あゆみ訳『キャリバンと魔女――資本主義に抗する女性の身体』以文社
“16、17世紀の欧米を席巻した魔女狩りによって迫害・処刑された女性たちとその身体こそ、〈資本主義〉が恐れ、強制的に統治しなければならなかった存在であり、シェイクスピアの戯曲『嵐(テンペスト)』に登場するキャリバンこそ、資本主義が生んだ植民地支配への象徴的な抵抗者だった……。|「家事労働に賃金を!」のスローガンを掲げ、フェミニズム運動の中心的活動家のひとりであるシルヴィア・フェデリーチは膨大な歴史資料・民族誌の読解を通じて、マルクスの本源的蓄積、フーコーの身体論を批判的に検討。彼らが描ききれなかった魔女狩りから植民地支配、今日のグローバルな規模で実施されるIMF・世界銀行の構造調整プログラムによる搾取を、資本主義による女性への暴力と支配の歴史として、フェミニストの視点から書き換える意欲作。”
渋谷望 20190531 「[書評]資本主義のもう一つの顔――統治技術としての魔女狩り(『キャリバンと魔女』シルヴィア・フェデリーチ著)」『支援』9: 197-203
“資本主義とジェンダーの関係について語ることが難しい理由の一つは、多くのジェンダー平等についての議論が、資本主義をデフォルトとみなし、「オルタナティブはない」ことを前提としているからではないか。本書『キャリバンと魔女』は、こうした前提を解除し、資本主義を相対化し、同時にオルタナティブなジェンダー秩序についての思考を開く契機を与えてくれる。”
◇「医療」からの女性の排除
‐ 女性による自律的ケアの否定
‐ 女性身体の管理・統制・搾取の貫徹
‐ 「産」のコントロール・利用・動員
◇国民国家・資本(近代産業)・家父長制(性分業)
◇(ケア主体への)魔女狩り/(ケア対象への)病理化
‐ 迫害・差別の対象に:生身の生を与える・育む・癒やす存在ゆえ
‐ メンタルの処置:怖れ・パニックを取り除く
‐ トータルなケア/癒やし
◇植民地主義:「開発」――産業としてだけでなく現地の女性の身体も
◇コミュニティ・信仰(文化)・自然環境の破壊
◇展望:排除への抵抗だけでなくあった/ありえた/ありえる別様のケアのシステムを追求
◇cf. ‐ 母たちのコミュニティの内部で口[クチ]コミで伝えられるお産婆さん情報:女性だけが近代医療制度の裏側で培養する地下茎的な身体「知」
‐ アヴァン・ガーデニング[Avant Gardening]:治癒・ケアのための素材をコミュニティで(既存の共有地を活用して)育てる→無償のケアの提供

▼抵抗としてのマザリングの基軸
◇身体のリアリティそのもの
‐ 性暴力・性的抑圧
‐ メンタルヘルスの問題
‐ 労働の現場/育児の場
◇クリエティヴィティ――非「経済的」運動/文化として
‐ オルタナティヴな創作のコレクティヴ:(児童)文学/手芸=クラフティヴィズム[Craftivism]
‐ 互酬性/エンパワーメント
‐ 国家の枠組みと資本主義経済の支配を相対化する
‐ 人種・民族の本質主義を(差異は担保しつつ)解体する
‐ ジェンダー/セクシュアリティ(規範)をクィア[Queer]化する
◇過去の母たちの運動を伝える/現在の母たちの運動を架橋する
‐ (国家・資本・家父長制の)支配の道具としての「母性」を解体する
‐ ヴァルネラブル[Vulnerable]な存在の結節点/拠りどころとしてのオルタナティヴな「母性」を(自力で/共同で)立ち上げ・構築する
‐ オルタナティヴな「母性」秩序の適用範囲を拡張しまだ見ぬ「母」たちと連携していく

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■参考

シラバス

http://www.usp.ac.jp/edu/syllabus/

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取り上げられなかった文献@(シラバス掲載)

◇Westervelt, Amy, 2018, "Is Motherhood the Unfinished Work of Feminism?", The Guardian, May 26, 2018.
◇Doyle, Sady, 2019, "How Capitalism Turned Women Into Witches", In These Times, January 31, 2019.
◇Shure, Natalie, 2018, "Second-Wave Feminism's Unfinished Business", Jacobin, December 20, 2018.
◇Swinth, Kirsten, 2018, Feminism's Forgotten Fight: The Unfinished Struggle for Work and Family, Cambridge, MA: Harvard University Press.
◇Thompson, Mary, 2016, "Third Wave Feminism and the Politics of Motherhood", Genders: University of Colorado Boulder, 1(2), Fall 2016.
“At the time when I wrote “Third Wave Feminism and the Politics of Motherhood,” I lacked a critical frame for understanding neoliberalism. Instead, my concerns over the ideological reshaping of twenty-first century reproductive lives gravitated towards my dissatisfaction with so-called third wave feminism and its practitioners’ uncritical celebration of “choice.””
◇Leite, Marianna, 2013, "(M)Othering: Feminist Motherhood, Neoliberal Discourses and the Other'", Studies in the Maternal, 5(2): 1-23.
◇Leesin, Eakachai, 2018, "Neoliberalism Has Led to a Crisis in Care: and We Urgently Need to Solve It", The Conversation, December 11, 2018.
◇Brenner, Johanna, 2017, "Democratizing Care", Verso Blog, December 15, 2017.

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取り上げられなかった文献A(その他)

◇Boland, Stephanie, 2018, "The Millennial Motherhood Trap: Why Are So Many Young, Successful Women Conflicted about Having Children?", Prospect Magazine, June 2018 Issue.
▽シェイラ・ヘティ[Sheila Heti]/ジャクリーン・ローズ[Jacqueline Rose]
‐ 母性=経験であると同時に存在状態
‐ 「母」=人の階級[Class]:そのステイタスは羨望・憧れ・恐れ・嫌悪を生じさせる
‐ 母:秘密の知識もしくは不可解な動機をもつ者
‐ 社会は母たちの欲望と、彼女たちが(子育ての)目的に疑念をもつことを恐れる。
‐ 母たちに対する理想化と関連する疑念は――たとえ当事者が子どもらしい人であっても――逃れがたい
‐ 生殖能力が高い者という視線=秘密の知識をもつ者という怖れ
‐ 母になったことで霊能者のように扱われる
▽ヘティ
‐ 母性を障害/無力な状態としてみなす評価:男性の管理下に置かれているゆえ
‐ 「女性は子どもをもたなければならない。なぜなら女性は支配されねばならないから。」
‐ 中絶を禁止しようするすべての人々について言えることはひとつ:彼らは女性に他のどんなよりも育児の仕事をさせたい
‐ 母の時間は育児に吸収される――彼女は母「にしか」なれないという程度まで
‐ 母性(・母役割)に飲み込まれた母:晩年に家でひとりの時間を過ごすことでやっと解放される
◇Rose, Jacqueline, 2018, Mothers: An Essay on Love and Cruelty, London: Faber & Faber.
◇Bhattacharya, Tithi ed., 2017, Social Reproduction Theory: Remapping Class, Recentering Oppression, London: Pluto Press.
◇Donath, Orna, 2017, "Women Who Regret Motherhood Share Their Stories", BUST, October/November 2017.
"Mothers and Mothering in Today’s World", Journal of the Motherhood Initiative for Research and Community Involvement 8(1,2) [Spring/Fall 2017], The Motherhood Initiative for Research and Community Involvement (MIRCI).
◇Brouillette, Sarah, 2017, "Couple Up: Review of 'Family Values: Between Neoliberalism and the New Social Conservatism'", boundary 2, June 2, 2017.
◇Brown, Adrienne Maree, 2017, "Love as Political Resistance: Lessons from Audre Lorde and Octavia Butler", Bitch Media, February 14, 2017.
◇Brenner, Johanna, 2016, "Beyond Essentialism: Feminist Theory and Strategy in the Peace Movement", Verso Blog, December 8, 2016.
◇Shin, Sarah, 2015, "Feminism and the Politics of Pleasure: Lynne Segal on Straight Sex, Second Time Around", Verso Blog, February 18, 2015.
◇三浦まり 20150323 「新自由主義的母性――「女性の活躍」政策の矛盾」『ジェンダー研究:お茶の水女子大学ジェンダー研究センター年報』18: 53-68

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新着文献メモ

■ 重要 ■
◆Lewis, Sophie, 201905, Full Surrogacy Now: Feminism Against Family[いまこそ完全なる代理出産を――家族に抗するフェミニズム], London: Verso.
 ☆→書籍情報ページ(作成:村上潔)

◆Brown, Jenny, 20190301, Birth Strike: The Hidden Fight over Women's Work, Oakland, CA: PM Press.
“In other countries, panic over low birth rates has led governments to underwrite childbearing and childrearing with generous universal programs, but in the U.S., women have not yet realized the potential of our bargaining position. When we do, it will lead to new strategies for winning full access to abortion and birth control, and for improving the difficult working conditions U.S. parents now face when raising children.”
◇Featherstone, Liza, 2019, "Not In Labor: An interview with Jenny Brown", Jacobin, April 23, 2019.
◇Sutherland, Matt, 2019, "Reviewer Matt Sutherland Talks Women's Work with Jenny Brown, Author of Birth Strike", Foreword Reviews, June 21, 2019, (https://www.forewordreviews.com/articles/article/reviewer-matt-sutherland-talks-womens-work-with-jenny-brown-author-of-birth-strike/).
“This week’s interview is with Jenny Brown, the author of Birth Strike: The Hidden Fight over Women’s Work, one of the most thought provoking titles we’ve seen in years. In a nutshell, Jenny believes women have finally had enough: They’re refusing to have more babies until this country’s leadership recognizes the work they do is vitally important and worthy of government support.”

◆20190424 『思想』1141(2019-05),岩波書店,160p.
 《特集=生殖/子ども》

◆Knott, Sarah, 20190307, Mother: An Unconventional History, Penguin.
◆Knott, Sarah, 20190402, Mother Is a Verb: An Unconventional History, Sarah Crichton Books.
◇Feder, Rachel, 2019, "A Piece of the Action: Rachel Feder interviews Sarah Knott", Los Angeles Review of Books, July 26, 2019, (https://lareviewofbooks.org/article/a-piece-of-the-action).

■ その他 ■
◆白井千晶(写真:江連麻紀) 20190307 『フォスター――里親家庭・養子縁組家庭・ファミリーホームと社会的養育』,生活書院,208p. ISBN-10: 4865000925 ISBN-13: 978-4865000924 2200+ [amazon][kinokuniya]
◇Manguso, Sarah, 2019, "Writing Postpartum: A Conversation between Kate Zambreno and Sarah Manguso", The Paris Review, April 24, 2019.
◇Brown, Adrienne Maree, 2019, "Relinquishing the Patriarchy", adrienne maree brown, May 28, 2019, (http://adriennemareebrown.net/2019/05/28/relinquishing-the-patriarchy/).
“patriarchy (the system of society/government in which men hold the power and women are excluded from it) is collapsing, and it's time for you, too, to give it up, to get yourself out.”
◇Unsworth, Emma Jane, 2019, "'I lie to my health visitor. I lie to myself': the truth about postnatal depression", The Guardian, June 8, 2019, (https://www.theguardian.com/society/2019/jun/08/lie-health-visitor-lie-friends-truth-postnatal-depression).
“It took months for me to accept a diagnosis for the pain and outrage I felt. Could I find my way through?”
◇Roberts, Roshan, 2019, "This is what it's like being a young black carer in the UK", gal-dem, June 14, 2019, (http://gal-dem.com/this-is-what-its-like-being-a-young-black-carer-in-the-uk/).

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関連する情報

◆arsvi.com:立命館大学生存学研究センター
家族 family
産・生
性(gender/sex)
子/育児
保育/保育所
ケア
母性(関連文献)
女性の労働・家事労働・性別分業
フェミニズム (feminism)/家族/性…
『ちいさい・おおきい・よわい・つよい』(『ち・お』/Chio)

◆立岩真也・村上潔 20111205 『家族性分業論前哨』,生活書院,360p. ISBN-10: 4903690865 ISBN-13: 978-4903690865 2200+ [amazon][kinokuniya]

◆村上潔 20120331 『主婦と労働のもつれ――その争点と運動』,洛北出版,334p. ISBN-10: 490312715X ISBN-13: 978-4903127156 3200+ [amazon][kinokuniya]

◇村上潔 20100320 「「主婦性」は切り捨てられない――女性の労働と生活の桎梏にあえて向き合う」(特集1:労働、その思想地図と行動地図),立命館大学生存学研究センター編[2010:83-95]*
*立命館大学生存学研究センター編 20100320 『生存学 Vol.2』,生活書院,416p. ISBN-10: 4903690512 ISBN-13: 978-4903690513 2200+ [amazon][kinokuniya]
◇村上潔 20130225 「主婦は防衛する――暮らし・子ども・自然」,現代理論研究会編[2013:150-175]*
*現代理論研究会編 20130225 『被曝社会年報 #01――2012-2013』,新評論,230p. ISBN-10: 4794809344 ISBN-13: 978-4794809346 2000+ [amazon][kinokuniya]
◇村上潔 20130315 「女の領地戦――始原の資源を取り戻す」(特集2:都市),立命館大学生存学研究センター編[2013:379-393]*
*立命館大学生存学研究センター編 20130315 『生存学 Vol.6』,生活書院,397p. ISBN-10: 4865000100 ISBN-13: 978-4865000108 2200+ [amazon][kinokuniya]

◆立命館大学産業社会学部2018年度後期科目《比較家族論(S)》(担当:村上潔)
 「現代日本におけるオルタナティヴな「子産み・子育て」の思想と実践――「母」なるものをめぐって」

◇村上潔 20190425 「アナーカ・フェミニズム」,『現代思想』47(6): 170-173
 *2019年5月臨時増刊号《総特集=現代思想43のキーワード》

◇佐藤由美子×村上潔(司会:堅田香緒里) 20190531 「[トークセッション]オリンピックとジェントリフィケーション――ジェンダー・文化・アクティヴィズムの観点から」,『支援』9: 151-181



*作成:村上 潔MURAKAMI Kiyoshi
UP: 20190408 REV: 20190410, 11, 15, 17, 22, 23, 24, 25, 0507, 08, 23, 25, 0603, 04, 05, 06, 07, 12, 18, 19, 20, 24, 26, 0704, 0710, 17, 22, 24, 25, 26, 29, 30, 31, 0805
事項
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