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「障害者自立支援法」2005・意見・6月〜

「障害者自立支援法」2005/ ★関連集会/ ★意見書・要望書・等
社説・等/ ★法案等/ ★政党
障害者自立支援法、最初っからやり直すべし!/ ★6月〜


立岩 真也+小林 勇人 編 200509
『<障害者自立支援法案>関連資料』
<分配と支援の未来>刊行委員会,134p. 1000円+送料

◆やまのい 和則 2005/07/08 [やまのい和則メールマガジン 第677号]
◆中谷 茂 2005/07/25 「弱者の負担を重くする障害者自立支援法 まず所得保障と医療支援を 憲法25条、14条も狙われている」
『ジャーナリスト』568
 日本ジャーナリスト会議(JCJ)http://www.jcj.gr.jp
◆2005/08/04 「「障害者自立支援法案」に対しての私の意見を聞いてください。」
◆つるた まさひで 2005/08/10 「自立支援法廃案、新しい施策策定プロセスを」
 http://tu-ta.at.webry.info/200508/article_9.html
◆野崎 泰伸 2005/09/08 「障害者支援も選挙で議論を」
 『朝日新聞』2005/09/08大阪版「声」欄
◆2005/09/11 衆議院議員選挙
尾上 浩二 2005/09/30 「自立支援法 障害者の不安考慮し議論を」
 『朝日新聞』2005年9月30朝刊 私の視点



 
 
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Subject: [やまのい和則メールマガジン 第677号]
Date: Fri, 8 Jul 2005 20:33:06 +0900 (JST)
From: mag2 ID 0000027832
Reply-To: yamanoi@yamanoi.net

  。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆
     やまのい和則の
       「軽老の国」から「敬老の国」へ
      - Yamanoi Kazunori Mail Magazine -
            第677号(2005/07/08)   。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆

 メールマガジンの読者の皆さん、こんにちは。昨日は、夜中2時半まで、障害者自立支援法案について同僚議員と議論しました。また、お目にかかった大学教授(障害者福祉専門)は、障害者自立支援法案について、「グループホームの設置を施設内に認める、など、とんでもない法案。無期限の継続審議がふさわしい」と批判しておられました。
 確かに、「脱施設」のシンボル、地域生活のシンボルのグループホームを「施設内」に建てることを許す法案は「時代の流れに逆行する」法案です。
 障害者から応益負担をとる、つまり、重い障害の人ほど多くの自己負担をさせるという法案も「世界初」の非常識な法案ですが、「脱施設」のシンボルであるグループホームを、施設の中に建設することを認める法案も、「世界初」の非常識さです。
 さて、今日は衆議院厚生労働委員会で障害者自立支援法について2時間10分質疑を行いました。また委員会に先立って理事会が行われました。
 理事会では、与党から13日(水)の自立支援法案の審議と採決が提案されました。
 また、自立支援法の与党からの修正案も提示されました。
 しかし、修正案を今、提示されたところであること。また、過去に請求した法案関係の資料の提出がまだであることなどから、野党は、採決への回答を留保しました。
 結果的には、13日(水)の委員会採決を厚生労働委員長が一方的に表明をし、13日の午後に強引に採決をする構えです。
 厚生労働委員会での審議はひどいものでした。この法案のもとを議論した社会保障審議会に厚生労働省が提出した育成医療・更正医療・精神の通院公費医療に関するデータや実態の数値が、間違っていたり、虚偽・ねつ造であることが明らかになり、審議はたびたびストップ。人の命がかかった法案であるのに、いかにいい加減な議論しか行われていなかったかが明らかになり、与野党を超えて、怒りの声が出ました。
 たとえば、更正医療と育成医療の月平均の利用者数が、本当はそれぞれ8万件と1万件なのに、厚生労働省が審議会で配った資料では、10倍以上の「98万件」、「14万件」とそれぞれなっていました。
 データの誤りを指摘された厚生労働省は、「月の件数と、年の件数を間違えた」と答弁しましたが、10倍も違った数字を出して、「これだけ多くの件数があるから、自己負担をアップさせて抑制をせねばならない」と審議会の委員に理解させ、法案をつくっておいて、今になって「年と月を間違えていました」ではすまないでしょう。法案の前提が10倍も違ったのですから、法案の作り直しです。
 結局、次の審議までに厚生労働省がきちんと答弁することになりましたが、法案のベースを議論する審議会のデータが間違っていたり、虚偽であったことがわかった以上、この法案自体の信頼性も崩壊します。
 与党議員の口からさえも、「やっぱり、この法案は廃案のほうがいいのかなあ。急いでつくり過ぎたかなあ」という冗談とも、ホンネともつかない言葉が飛び出すほどです。
 民主党としては、このような法案のいい加減さがボロボロ明らかになっている以上、13日の採決なんかとんでもありません。
 また、以下のような与党の修正案が正式に本日、提案されました。これについては、昨日のメールマガジンでも批判しましたが、さらに批判します。

障害者自立支援法案に対する修正案要綱
第一 日的
 この法律による障害福祉サービスに係る給付その他の支援は、障害者基本法の基本的理念にのっとり行われることを明記するものとすること。
第二 自立支援医療の施行期日の変更
(第一条関係)
 自立支援医療に関する規定の施行期日を、平成十七年十月一日から平成十八年一月一日に改めるものとすること。
第三 検討
(附則第一条関係)
一 この法律の施行後三年を目途として行われるこの法律の規定についての検討は、障害者等の範囲の検討を含むことを明記するものとすること。      
     (附則第三条第一項関係)
二 就労の支援を含めた障害者等の所得の確保に係る施策の在り方についての検討規定を追加するものとすること。(附則第三条第三項関係)

 まず、「目的」に「自立と社会参加」という言葉を入れると、与党は一昨日言っていましたが、結局入りませんでした。その理由は、この法案の中身が障害者の社会参加の促進に十分につながっていないので、法案の中身と違うことを、「目的」に入れることは法制上の立場からできないという判断のようです。つまり、皮肉にも「自立と社会参加」という言葉を入れることができなかったことにより、この自立支援法案が、いかに「社会参加」の視点に欠けた欠陥法案であるかを露呈してしまったことになります。
 次に、自立支援医療についは、3ヶ月の延期どころか、今日の審議で明らかになったように、そもそも自立支援医療への移行の必要性自体があやしくなっています。本来は、削除か凍結すべきです。

 さらに、「障害者の範囲の検討」は、当たり前のこと。入っていないほうがおかしい。
 最後の「所得保障」は、「いつまでに」検討し、結果を出すのかも書かれていない。また、「就労支援も含めた」との書き方は、「所得保障よりも働いて自分で稼いで下さい」と言わんばかりで、どこまで本気で所得保障を検討する気があるのかも疑われます。 まあ、肝心の所得保障は「見通しはなし」という感じです。
 この修正案へのわが党の議員の反応は、「こんなんじゃ修正案とは言えない」「話にならない」という声ばかり。
 また、障害者団体からは「反応」「反響」「コメント」も出ないほど、「話にならない」という評価のようです。
 先日の1万1000人の障害者の方々の集会・デモでは、「原案通りでは、この法案は通せない」「このままの自立支援法では自立できません」という言葉が合言葉でした。しかし、この与党修正案が出ても、「この修正案じゃ、原案通りとほとんど変わらない」「この修正案でも自立できません!」という声が巻き起こっています。 与党の修正案を楽しみにしていた障害者の方々からは落胆の声があがっています。そもそも与党は法案の修正はやる気がなかったわけです。しかし、あたかも大幅な修正をするかのような幻想を振りまいて、障害者の方々を惑わし続けてきたのではないでしょうか? 
 とうとう与党修正案が明らかになり、「これでは、この法案は通せない。継続審議だ」という声が日に日に高まっています。
 以上、今日のメールマガジン終わります。合掌 山井和則

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◆中谷 茂 2005/07/25 「弱者の負担を重くする障害者自立支援法 まず所得保障と医療支援を 憲法25条、14条も狙われている」
『ジャーナリスト』568
 日本ジャーナリスト会議(JCJ)http://www.jcj.gr.jp

サービス一元化
 障害者自立支援法とは、これまでばらばらだった障害者にたいする政策を一本化す
るとともにサービスにかかる費用を低率負担(1割負担)させる法律です。今までは視
覚・聴覚・肢体障害者などには身体障害者手帳が交付され、障害等級によりサービス
が行われていて、知的障害者は愛の手帳というものでサービスを受けていました。
 ところが、最近は内臓疾患を伴う内部障害者、難病患者、染色体異常などによる障
害者など種類も増え、障害者区分ではまとめきれなくなってきました。さらに精神障
害者なども障害者として認めなければならない社会状況になりました。
 以上のことから障害者に対してばらばらな政策ではサービスを受けられない人たち
が出てしまうので、それを防ぐために一元化することは大事なことです。しかし問題
は、今まで措置制度の下で無料で行われていたサービスに対し、介護保険との整合性
を図るために応益負担制度が導入され、1割負担となったことです。
 等級の軽い人ならともかく、1級の重度障害者のほとんどが仕事についておらず、
障害基礎年金で生活しています。これは家族など扶養者がいる場合は生活費の補填に
なりますが、基礎年金だけでは一人で生活はできません。また、全盲の視覚障害者は
そのほとんどが按摩、マッサージの仕事について、自宅などで治療院を開業している
ので、収入は不安定。病院や公的機関に勤めて収入が安定している人は少ない実情で
す。
 もともとこの自立支援法が生まれる前、障害者はそのほとんどが措置制度といわれ
る制度の下で、市区町村のケースワーカーにより、施設に入る人やホームヘルプサー
ビスを受ける障害者はその内容を決められていました。それが介護保険の導入に伴い
、障害者も介護保険に合わせたいという厚生労働省の思惑もあり、03年に支援費制度
がスタートしました。

地方に丸投げ
 ところが、この制度はもともと国が障害者福祉をやりたくないので、地方に丸投げ
したのです。行政側は予想外といいますが、予算をオーバーしてしまったのです。そ
こで、導入後1年も満たないうちに検討会が生まれ、今回に至っています。
 今回、自民・公明の両党は先に負担ありを露骨に表し、法整備からスタートしまし
た。障害者を一元化したのも、ばらばらではお金を取るのに効率が悪いからで、障害
者のためではありません。
 ここで問題になるのが応益負担です。もともと重度障害者には就労を含む所得保障
がありません。私のような視覚障害者は普段は健康なので、医療のお世話にはなって
いませんが、内臓疾患を伴う内部障害者や難病患者などにとって生きるための医療支
援は欠かせないものです。これらの高度医療は公的補助で受けられていました。
 今回の法律では今まで公的に支援されていた医療制度が廃止され、応益負担の1割
だけでなく、入院したさいに食事代が負担させられることになり、今まで負担が軽か
った低所得者の家庭でも負担は法外なものに跳ね上がります。

「まず負担が先」
 したがって、この法律には次のような問題点があります。
 1番目に、応益負担制度(低率負担制度)についてどこまで解決が図られるのか。
 2番目に、本格的な所得保障制度の確立、障害の程度や認定制度の改定、基盤整備

関する立法措置などの基本課題についてどの程度展望を開くことができるかです。
 政府、厚生労働省は「法案が通ってから。まず負担が先」という無責任な態度で、
これまでの国会審議の中で何一つまともな答弁もできず、ろくな資料も出していませ
ん。
 せっかく障害者に関する法律を作ろうとしているのだから、慎重に論議し、当事者
の意見を聞き、だれのための法律なのかをもう一度問い直し、本当の意味で障害者が
自立できるような自立支援法を作っていただきたい。
 ここに7月5日の緊急集会のアピールを紹介します。
@応益負担の前に本格的な所得保障を
A重度障害があっても地域で暮らせるホームヘルプや、ガイドヘルプを
B当然のコミュニケーション保障として手話通訳制度を
C受けやすい障害者医療制度をそのままに
Dそれぞれの力に合わせて働く場を地域の中に
Eだれとでも一緒に住めるグループホームを
 このように重度障害者など、弱い人々に重い負担を負わせる障害者自立支援法はま
さに憲法違反の法律です。
 今、憲法改悪といえば9条がまっ先に出てきますが、実は憲法25条(生存権)、1
4条(法の下の平等)も狙われていることに注意してほしい。ジャーナリストの皆さん
はこういう点も公平に報道していただきたいと思います。


 
 
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■「障害者自立支援法案」に対しての私の意見を聞いてください。
  匿名 2005/08/04

 私は2年前に強制入院が必要なほどの重度の鬱状態になり、精神病院に1年間入院しました。今は精神障害2級に認定され、国から最低限の生活費の半額(月6万5千円)のお金を支給されるなどの福祉による援助を受けています。そして精神障害者として社会に関わることの「生きづらさ」を痛感しています。
 一番つらいのは自分が精神障害者であることを社会に公表することが恐怖でしかないことです。精神障害者であることを履歴書に明記している人間を雇う企業があるのでしょうか?精神障害者の雇用枠は今の日本社会にはありません。もし隠して会社に雇用されたとしても「本当のことを知られたら・・・」と怯えながら生活を送ることは恐怖としか言いようがありません。
 精神病院での入院生活は私の心身の病より、私と同じ精神障害で入院している人達が、社会復帰を目指しては失敗し傷つき、無気力になったり荒れていったり、ともすると病状を悪化させていく事が本当につらかったです。皆それぞれ可能性を持っています。コンピューター を扱うことに優れた人、絵のすごく上手な子、芸術的才能あふれる少女もいました。彼らは隔離されていない社会で生きていきたいと切に望んでいました。
そして驚いたことに、私と関わった同じ病棟の入院患者の人達のその約8割が家族との関わり合いの中で虐げられ、傷ついた過去を持っていました。私自身も過信ではなくそういった経験を持つ人間だと思います。
「家族が病気(障害)の原因ではない」と私の主治医は言います。「しかしその人間にかかるストレスが大きいことは否定できない」とも言っています。
入院患者は退院するとまず生活する場所が必要になります。今までと「変わらない家族」の元に戻り、また傷つき(精神病院に入院したことも関って)結局病院に戻ってくるという人達は少なくありませんでした。そうならないために自活を選ぶと生活資金を得る手段として生活保護を受ける場合が多いです。生活保護は金銭面での一定の安定(制限)と色々な補助がある反面守るべき規則があります。例えば私は一人暮らしですが遠方で働く恋人がいます。金銭的援助は受けていません。生活保護制度では恋人が休暇中私の家にしばらく滞在することを認めていません。しかし心身共に無理のない交通手段で恋人に会いに行く金銭的余裕はありません。
そして、社会の「目」があります。私の知人の精神障害者(生活保護受給者)が自宅で自殺をすると連絡してきたので警察を呼んだ際、私が「彼女は過食症でお金(食費)がかかります。生活がつらいのです。」と言ったのに対し一人の警官が「でも我々の税金で生活しているのですよね。」と返されました。私にとってその言葉は重かったです。

 私が障害者への福祉援助や生活保護制度があることを知ったのは病院のソーシャルワーカー(福祉サービスを申請するときの援助、退院援助、地域の社会資源の紹介がお仕事)を通じてです。しかしわたしの入院していた病院(県立)は病床数450に対し、ソーシャルワーカーの数は4人です。
 私は障害者と言うのはその人間の中に障害があるのだと思っていました。けれど精神障害者として生きるようになってから、障害者は社会に関わるときに障害の生じる者達なのではないかと思うようになりました。発病し精神障害者に認定され一時期たくさんのことを無理やりあきらめました。結婚も出産もやりたかった仕事も夢も。
でも精神障害者にだって欲望があります。夢があります。何より自分の未来の可能性 を信じたいという欲求は人間である限りいくら打ち消そうとしても沸いてくるものなのです。

 私は今自立した社会人として生きていけるようになるためにやりたい事がたくさん あります。カウンセリングを受けてみたいし、楽しく身体を動かす事が良いと言う主治医の進めもあって、ヨガやダンスを習ってみたい。そしてできるなら週に何時間 か、障害者施設意外の場所で働きたい。お金が目的と言うより私にとってリハビリと言うのは精神障害というハンディがあることを前提に他者と対等に付き合えること、そして社会に有効的に関わり何かを達成できる自分とゆう存在を肯定していけるようになることなのです 。経済的な面も含めた自立という意味での社会復帰をめざすならどういう形であれリハビリのための期間と環境は必要不可欠だと私は思います。
 今の福祉システムで私の考えるリハビリを実現しようとすれば交通費を含めたお金とゆうものはかかってしまいます。今までに私が受けたカウンセリングは一時間平均約6千円でした。バスの無料乗車券をもらっていますが、私の住んでいる地域では、バスは1時間に一本くらいしか なく夕方6時が最終です。そのため病院に受診に行くにもかなり時間がかかっています。車やバイクを維持できるほどの経済力は私にはありません。

 社会に対して被差別意識を持ち、外に出なくなり人と出会っていけなくなることは障害者をさらに 障害者にしていくのだと発病してからの生活の中で私は実感しました。現在の日本に増え続ける精神障害者の存在がそのことを証明している気がしてなりません。今回の「障害者自立支援法案」が実施されたとき更に自身の可能性をあきらめざる得なくなった私を含め精神障害者はどうすればいいのでしょう。
この国の未来を考えたとき、今この「障害者自立 支援法案」は必要なのでしょうか?国や社会を創っていくのは人間です。私たち障害者も人 間なのです。

 私は自分の心身的ハンディキャップを認めます。生きていくうえで他者に協力してもらっていることはたくさんあります。でもそれは障害者ではない人たちにも当てはまることではないでしょうか?
 お願いです。私はこれ以上「自分は社会にとって負担なのだ」と自分自身を非難したくありません。人間として人を愛し、人間として自分の可能性にチャレンジできる環境を取り上げてしまわないでください。

 つたない言葉ですが、同じ地球上で生を得た皆さんに私の想いが少しでも届きますように


 
 
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◆2005/08/10 つるたまさひで「自立支援法廃案、新しい施策策定プロセスを」
 http://tu-ta.at.webry.info/200508/article_9.html

 厚生労働省は自民党が再度政権を担当することになれば、同じ法案を提出するという情報もあるが、厚生労働省はなぜ障害当事者がこんなにも反発したのか、真摯に受け止め、当事者の参加を保障した形での再検討のプロセスを早急に明確にすべきだろう。それとも同じ混乱を繰り返したいのだろうか?
 また、就労に関するデザインについても、ちゃんと議論出来る場所が準備されるべきだろう。就労場所が準備されないのに、就労支援を拡充させても意味はない。数値目標も含め、調査に基づいた就労支援の体制をどのように作っていけるのか、缶詰になって法案を作るのではなく、開かれた場所で法案を準備するプロセスが求められていることを自覚すべきだ。確かに民主主義には手間がかかる。しかし、その手間を惜しんで、今回、障害者に大きなショックを与え、命懸けの行動をとらせた責任は厚生労働省の側にあるということをちゃんと踏まえて欲しいと思う。
 確かに財務当局からの支援費予算の拡大に関する締め付けが厳しいのかもしれないが、新しい制度が出来るまでは、従来の枠組みで支援費の支払いがされるような仕組みが緊急に保障されなければならない。予算について権限を有する立法府のメンバーを構成する各政党にそのことを強く申し入れなければならない。それを止められたら生活できなくなる障害者が存在する。
 繰り返しになるが、厚生労働省は法案作成に関する従来の枠組みを超えた当事者のコンセンサスを得るシステムを早急に考案してほしい。どういう枠組みが必要なのか、話し合うところから始めればいいのだから、そんなに難しい話ではないはずだ。
 この機会に新しい障害者施策策定プロセスの導入をぜひ実現して欲しい。

P.S.
===
山本さんが紹介してくれた「障害者の地域生活確立の実現を求める全国大行動」実行委員会の自立支援法案廃案にあたってのアピールのアドレスは以下
http://www.j-il.jp/jil.files/daikoudou/200508/08appeal.html


 
 
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野崎 泰伸 2005/09/08 「障害者支援も選挙で議論を」
 『朝日新聞』2005/09/08大阪版「声」欄

「衆議院の解散によって、障害者自立支援法案も廃案となった。この法案では、脳性まひの障害者である私を含め、多くの障害者がこの法案によって福祉サービスを受けることが困難になる。自立を「支援」するのではなく、「阻害」する法律なのである。
主な問題点としては三つあると思う。一つ目は、障害者本人の意見が幅広く反映されたものであるとは言えない。二つ目は、提供するサービスを決める「審査会」の認定基準である。障害者によってそれぞれ異なり、同時にきめ細かな支援を必要とする障害者のニーズを、どれだけ理解し、対応してもらえるか大いに疑問だ。三つ目は、福祉サービスを受けることは「益」だから、障害者も負担をしろという点である。
健常者に比べて収入が格段に少ない障害者に応益負担を強いることは、サービスそのものを受けるなということにならないか。サービスを提供する側には報酬が払われるべきだが、その財源は社会的な負担によって賄われるべきだ。
総選挙では、障害者支援のあり方についても議論を期待したい。」

 cf.衆議院議員選挙


 
 
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尾上 浩二 2005/09/30 「自立支援法 障害者の不安考慮し議論を」
 『朝日新聞』2005年9月30朝刊 私の視点

 「郵政」が唯一の争点になった選挙が終わった。その結果を受けて、先の国会
で廃案になった障害者自立支援法案が、この特別国会に再上程されようとしてい
る。尾辻厚生労働相は「一日も早い成立を期す」と言うが、同法案が有権者の審
判を経たとは言えない。何よりも、慎重、丁寧な議論と対応を求めたい。

 同法案は、身体・知的・精神障害に対するサービスを共通にし、国の財政責任
を明確にする趣旨で提案されている。だが、障害者が福祉サービスや医療を利用
する際の1割の自己負担が求められ、サービス決定の仕組みも大きく変わる。そ
のため、「障害が重いほど負担がきつくなりサービスを利用できない」「家に閉
じこもらざるを得なくなる」といった問題が指摘されてきた。

 私は、脳性マヒの障害をもって生まれ、子どもの時に施設に入っていた。寝起
きからトイレまで時間が決められ、施設から一歩も出ない生活だった。だが、中
学校から普通学校に通うようになり、家の近くに同年代の友達もできて、自分の
世界が広がった。その経験から、障害者の自立生活運動に当事者の立場で取り組
んできた。

 03年度から始まった支援費制度は、「障害者の自己決定」「施設から地域へ」
という流れを促し、地域で暮らす重度障害者を増やした。私の知り合いのA君も
8歳から20年間続いた施設生活にピリオドを打てた。彼は重度障害のため全面的
な介護が必要だが、支援費制度で必要なサービスを得られるようになり、30代の
いま、地域での生活を築き始めている。だが、同法案策定の動きの中、「また施
設に戻らなければならないのか」と心配している。

 先の国会で廃案になったのも、そうした不安の声が広がったからだ。国会審議
の度に、傍聴席に障害者が詰めかけ、議論を見守った。「このままの法案では自
立できない」と訴えた国会請願には、1万1千人が集まった。審議予定はずれ込
み、衆議院解散にともない廃案になった。全国から寄せられた声を国会は真剣に
受け止めてほしい。

 先の国会審議を振り返ると、法案は一から作り直すことが求められる。あらた
めて検討が必要なのは「障害者が現在使っているサービスや生活が維持できる
か」「生活実態にあった制度か」ということだ。

 先の法案に関しては、前提となる基礎データの不十分さも明らかになった。障
害者医療の利用件数に1けた多いデータが使われていたことが、国会で指摘され
たのだ。また、日本の障害者関連予算の対国内総生産(GDP)比は、経済協力
開発機構(OECD)加盟諸国の中で最低水準との指摘もあった。しかも、ただ
でさえ少ないその予算の中で、障害者の地域生活支援サービスに対する予算は、
施設生活のそれに比べて5分の1以下だ。

 いますぐ必要なのは、ヘルプサービスやグループホームなど障害者が地域で生
活できるようにするためのサービスの基盤整備だ。社会的入院を強いられている
精神障害者の退院促進のためにも、これは不可欠だ。

 元々、厚労省が同法案を急いで準備した背景には、今年度の介護保険の見直し
で若年の障害者もその対象にしようという狙いがあった。だが、そうした拡大は
少なくとも09年度まではないことになった。だとすれば、国会には、同法案の成
立を無理に急ぐことなく、当面の基盤整備の道筋を示してほしい。障害当事者も
交えた議論と検討が進められる落ち着いた環境づくりを期待したい。

 どんな障害があっても当たり前に地域で暮らせるようになってこそ、この国に
生まれて良かったと思えるのではないか。議論が深められることを心より願う。

【尾上浩二:障害者インターナショナル(DPI)日本会議事務局長】
――――――――――――――――――――――――――――――――――――


UP:20050813(ファイル分離) REV:0909 1019
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