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「障害者自立支援法」2005・社説等

「障害者自立支援法」2005/ ★関連集会/ ★意見書・要望書・等
社説・等/ ★法案等/ ★政党
障害者自立支援法、最初っからやり直すべし!/ ★6月〜


立岩 真也+小林 勇人 編 200509
『<障害者自立支援法案>関連資料』
<分配と支援の未来>刊行委員会,134p. 1000円+送料

◆2005/06/06 「自立支援法/障害者の声に応える道を」(社説)
 『神戸新聞』2005/06/06
 http://www.kobe-np.co.jp/shasetsu/ss_index-title.shtml
◆2005/07/18 「障害者支援法/「自立の道」参院で詰めよ」(社説)
 『神戸新聞』2005/07/18
 http://www.kobe-np.co.jp/shasetsu/00021289ss200607181000.shtml
◆2005/07/19 社説[障害者支援法案]
 『沖縄タイムス』2005/07/19
 http://www.okinawatimes.co.jp/edi/20050719.html#no_2



 
 
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◆2005/06/06 「自立支援法/障害者の声に応える道を」(社説)
 『神戸新聞』2005/06/06
 http://www.kobe-np.co.jp/shasetsu/ss_index-title.shtml

 「障害者向け福祉サービスの一元化などを目指す自立支援法案の国会審議が本格化してきた。受益者の負担増を伴うだけに、障害者からは反対の声も上がる。その声にしっかり耳を傾けて審議してもらいたい。
 法案のポイントは二つある。まず、身体、知的、精神の三障害ごとで違っていたサービスを共通の新サービスに統合・再編する。利用者の選択肢が広がり、この点への異論や反対はほとんど出ていない。
 問題は、サービスの利用料制度が変更され、結果的に受益者の負担が増すことだ。
 二〇〇三年度に障害者がサービスを選んで受けられる支援費制度がスタートした。在宅サービスなどの需要が急増し、国の補助金が大幅に不足した。昨年、早々と改正に動き、介護保険との一元化を狙ったが、反対で見送られた経緯がある。法案は、支出抑制が目的といわざるを得ない。
 新制度は「増大する福祉サービスを皆で支え合う仕組みの強化」がうたい文句だ。支援費制度が収入に応じた「応能負担」なのに対して、今度はサービスの量に対して一割という定率額を支払う「応益負担」に大きく変わる。支援費では一人平均の利用月額は千円に満たないが、制度変更で数倍に膨らむとの試算がある。もちろん、負担の上限を設けたり、生活保護受給者は無料にするなどの緩和策も講じるという。
 大阪障害者センターなどが、三十都道府県の四千数百人もの障害児・者を対象にした昨秋の調査では、年金・手当の月額は「五万―十万円」が約60%で最も多く、「三万円未満」も30%を超える。また授産施設などでの就労収入があっても、77%は月額一万円足らずにすぎない。もともと収入の少ない障害者に新法案が「これで自立支援か」と映るのは当然かもしれない。
 社会保障審議会の部会委員で、自らも視覚・聴覚障害を持つ福島智・東大助教授は「(障害者は)サービス給付が多いほど幸福になるわけでない」と、応益負担に疑問を投げかける。特に重度の人にとって食事やトイレ、外出などの支援は命に直結し、量を尺度にするのはなじまないという。
 国のいう応益論に立つとしても、同時に、障害者の雇用増など経済基盤の拡充を図るべきではないか。新法案も確かに就労拡大をうたうが、具体策は見えない。
 各地で障害者が「私たちのことを私たち抜きで決めないで」と声を上げている。厳しい財政下、障害者福祉を特別扱いせよとはいわないが、必要なら修正を加え、新法案を真に「自立支援」の名にふさわしいものに仕上げるのが、国会の責務だろう。」


 
 
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◆2005/07/18 社説「障害者支援法/「自立の道」参院で詰めよ」
 『神戸新聞』2005/07/18
 http://www.kobe-np.co.jp/shasetsu/00021289ss200607181000.shtml

  「障害者への福祉サービスを一元化し、費用の一部自己負担を求める障害者自立支援法案が衆院を通過した。障害者団体などの強い反対を受け、部分修正されたが、負担増に見合う収入基盤拡充の道筋はまだ見えない。さらなる磨き上げが必要だろう。
  法案は、身体、知的、精神の三障害ごとに違っていたサービスを統合し、サービス量に応じて一割負担とする内容だ。問題となっているのは、この定率負担である。
  障害者への支援では、サービスを選んで受けられる支援費制度が二〇〇三年に設けられた。費用は収入に応じた「応能負担」で、使い勝手がよく、在宅サービスの需要が急増した。しかし、国は補助金の大幅不足から、早々と制度改正に乗り出した。
  新制度の負担は、収入にかかわらず、受けたサービスの量で金額が決まる「応益負担」で、来年一月から導入の予定だ。
  これまでの支援費制度では、一人平均の利用月額は千円に満たないが、新しい制度の下では、数倍に膨らむとの試算がある。ほとんどの障害者は、月額数万円の障害者基礎年金に、収入の大部分を頼っており、負担増による影響は大きい。
  一般論として、障害が重度になるほど収入は少なくなるだろう。半面、重度の障害者ほどサービスの利用量は多くなり、当然ながら、自己負担も重くなる。こう考えると、福祉の理念から、応益負担が大きな問題点を抱えているのが浮き彫りになる。
  もちろん、法案には、負担の上限設定や生活保護受給者の無料などの緩和策も盛り込まれているが、具体的な減免措置はまだ明確にされていない。多くの障害者団体が反対を訴えて街頭活動を行ってきたのも、当然のことだったといえるだろう。
  衆院での可決にあたって、与党が提出した一部修正案は、障害者の所得保障に関する規定を新たに追加し、就労支援や税制改正を通して検討することも明記した。さらに保障の在り方を三年以内にまとめる付帯決議もしている。また、今年十月から先行実施を予定していた精神障害者通院費の一割負担を、来年一月に延期する。
  しかし、最大の焦点だった一割負担の問題は、修正案でもほとんど動かなかった。
  残された参院での審議では、修正条項にある障害者の所得保障の在り方について、具体策が見えるまで煮詰めていくべきだろう。特に低所得者への減免措置を可能な限り厚くすることも論議してもらいたい。
  「初めからやり直してほしい」との悲痛な声が聞こえる。障害者が安心して頼れる法案にするための努力は欠かせない。」


 
 
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◆2005/07/19 社説[障害者支援法案]自立後押しする内容か

 『沖縄タイムス』2005/07/19
 http://www.okinawatimes.co.jp/edi/20050719.html#no_2

  「障害者福祉サービスの仕組みを大きく変える障害者自立支援法案が、衆院本会議で与党の賛成多数で可決された。このまま進めば、今国会で成立の見通しだ。
  法案は身体、知的、精神の障害種別に分かれていた福祉サービスを一元化するもので、「応益(定率)負担」の考えに立ち、費用の一割負担や施設での食費などの実費負担を盛り込んでいる。
  つまりサービス利用の多い重度の障害者ほど、負担が増える仕組みとなる。負担増は障害者の社会参加の流れを後退させることにもつながりかねない。
  何のための「自立支援」か、疑問を呈したい。
  新法制定の背景にあるのは、逼迫した財政だ。そのため法案は、市町村が運営する在宅サービスに対する国の財政負担を義務化し、財政基盤を安定させる措置を取っている。
  一方、障害者には原則一割、最高で月額四万二百円を上限とする自己負担を義務付ける。
  これまで福祉サービスは収入などに応じた負担となっており、在宅では95%の人が無料で介助サービスを受けてきた。定率負担では、ほとんどの人の負担が増える見通しという。
  「負担が増えれば、サービスを減らすしかない」という悲痛な叫びが聞こえてきそうだ。
  もちろん低所得者については負担軽減策がとられる。しかし具体的な減免措置の内容については明らかにされておらず、不安はぬぐえない。
  法案は障害者の就労もバックアップするという。が、現状は民間企業において法定雇用率さえ達成できていない。どう実効性をもたせていくのか、大きな課題である。
  「私たちの問題を私たち抜きに決めないでほしい」。県内でも当事者が中心となって、法案の見直しを求める集会や署名活動を展開している。
  障害者施策の根幹にかかわる法案だ。当事者の声が反映されるよう、参院での慎重審議を求めたい。」


UP:20050725(ファイル分離) REV:..0814
「障害者自立支援法」2005  ◇介助(介護)
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